JP6613091B2 - 流動体の熱殺菌装置および熱殺菌方法 - Google Patents

流動体の熱殺菌装置および熱殺菌方法 Download PDF

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Description

本発明は、流動性を有する飲食物等の流動体を連続的に搬送しながら加熱して殺菌処理する技術に関する。
飲食物を熱殺菌処理するために、熱交換式やジュール加熱式の加熱機が使用される。ジュースやジャム等のように流動性を有する流動体としての飲食物は、加熱機の流路内を連続的に搬送しながら加熱することができる。特許文献1には、飲食物自体に通電してジュール熱により飲食物を加熱するようにしたジュール加熱式の加熱ユニットからなる加熱機が記載されている。
飲食物はタンクから加熱機にポンプにより送られ、タンク内の残量が少なくなってタンク内の飲食物の加熱を終了する際には、タンク内にダミー水つまり置換水が投入され、ダミー水により飲食物は加熱機に押し込まれて搬送される。したがって、飲食物の搬送終了端部にはダミー水が接触することになり、搬送終了端部にはダミー水が混じった領域が発生するので、その部分は、製品化できず廃棄される。
飲食物の搬送終了端部をピグにより加圧するようにすると、搬送終了端部にはダミー水が混じった領域が発生することなく、加熱処理の歩留まりを高めることができる。特許文献2には、製品移送管内に供給される製品をピグにより圧送するようにしたピグシステムが記載されており、ピグは圧縮空気により駆動される。また、特許文献3にはスープ等の流動体の加熱殺菌装置が記載され、特許文献4にはタンクの間で飲食品を移送する流動体移送装置が記載されている。特許文献3の加熱殺菌装置においては、貯留タンク内で加熱された流動体を圧縮空気により移送管に送り、移送管に設けられた冷却ジャケットにより流動体を冷却しており、移送管内において流動体を移送するためにピグが使用される。特許文献4の移送装置においては、貯留タンク内で加熱された流動体をポンプにより移送管に送り、移送管内に付着した流動体を除去するために、ピグが使用される。
特許第4603932号公報 特開平9−198141号公報 特開2008−48616号公報 特開2008−49219号公報
熱交換式やジュール加熱式の加熱機により飲食物等の流動体を加熱殺菌する場合には、加熱機内の流路を一定の速度で流動体を搬送する必要がある。流速が遅くなると、流動体の加熱温度は設定値よりも高くなる。一方、流速が早くなると、流動体の加熱温度は設定値よりも低くなる。いずれの場合も、製品化することができない。
ピグを用いることなく、タンク内の飲食物の残量が少なくなってタンク内の飲食物の加熱を終了する際に、ダミー水つまり置換水により飲食物の搬送終了端部から加熱機に押し込むようにすると、搬送終了端部の加熱機つまり加熱ユニット内の流速を設定値に保持することができる。しかしながら、上述のように、飲食物の搬送終了端部にはダミー水が接触することになり、搬送終了端部にはダミー水が混じった領域が発生する。ダミー水が混入した飲食物は製品化することができず、廃棄される。
一方、ピグを搬送終了端部に押し付けて、圧縮空気によりピグを加圧して搬送終了端部を加熱機に押し込むには、タンク内の飲食物を加熱機に供給している状態から、圧縮空気によりピグを加圧して飲食物をピグにより加熱機に供給する状態に切り換える必要がある。この切換時には、飲食物を搬送するためのポンプを停止しなければならず、ピグによる供給に切り換えたときには、設定温度まで熱殺菌処理されなくなる。このため、タンク内の飲食物を全て設定温度で連続的に加熱することができなくなる。したがって、所定の温度まで熱殺菌されなかった部分を再度熱殺菌処理したり、廃棄したりせざるを得ないので、飲食物の加熱処理の歩留まりが低下する。このように、従来の加熱技術では、加熱製品の歩留まりを高めることができず、加熱効率には限度があった。
本発明の目的は、飲食物等の流動体の加熱効率を向上することにある。
本発明の流動体の熱殺菌装置は、流動体を連続的に搬送しながら加熱殺菌する流動体の熱殺菌装置であって、流動体を収容するタンクと、流入口と流出口との間に流動体が流れる流路が設けられ、前記流路に流動体を流しながら加熱する加熱機と、前記タンクと前記流入口との間に接続され、前記タンク内から吐出された流動体を前記加熱機に供給する主供給管と、ピグが装填されるピグ装填部を備え、前記主供給管の下流側の合流部と前記合流部よりも上流側の分岐部との間に迂回して接続されるピグ待機管と、前記主供給管を介して前記加熱機に前記タンク内の流動体を供給する位置と、前記ピグ待機管を介して前記加熱機に前記タンク内の流動体を供給する位置とに作動する流路切換機構と、を有し、前記主供給管を介して前記加熱機に供給された先行側の流動体とは種類が相違する流動体をパージ用の後行側の流動体として前記ピグ待機管を介して前記加熱機に供給することで、先行側の流動体を前記加熱機に供給する。
本発明の流動体の熱殺菌方法は、流入口と流出口との間に流動体が流れる流路が設けられた加熱機と、流動体を収容するタンクと前記流入口との間に接続され、前記タンク内から吐出された流動体を前記加熱機に供給する主供給管と、ピグが装填されるピグ装填部を備え前記主供給管の下流側の合流部と前記合流部よりも上流側の分岐部との間に迂回して接続されるピグ待機管とを有する熱殺菌装置により、前記タンク内に収容された流動体を連続的に搬送しながら加熱する熱殺菌方法であって、前記タンク内から吐出された流動体を、前記主供給管を介して前記加熱機に供給しながら流動体を加熱する加熱工程と、前記主供給管を介して前記加熱機に供給された先行側の流動体とは種類が相違する流動体をパージ用の後行側の流動体として前記ピグ待機管を介して前記加熱機に供給し、パージ用の流動体が前記ピグを介して先行側の流動体を前記加熱機に供給するパージ工程と、を有する。
ピグに対して下流側の先行側の流動体と上流側の後行側の流動体との境界部にピグを介在させて後行側の流動体により先行側の流動体を搬送することにより、異種の流動体が混じることなく、先行側の流動体を搬送させることができる。これにより、異種流体が混じり合った領域が発生することがなくなり、製品化されずに廃棄される飲食物の発生が防止され、熱殺菌製品の歩留まりを向上させることができる。ピグ待機管を介して供給されるパージ用の流動体によって、主供給管から加熱機に供給された先行側の流動体は、ピグを介して搬送されるので、先行側の流動体を加熱開始時から終了時までの全体にわたって一定の速度で加熱機の流路内において搬送させることができる。これにより、熱殺菌する飲食物には加熱不足や過加熱の発生がなく、熱殺菌製品の製造歩留まりを高めることができる。製品歩留まりを高めることにより、飲食物等の流動体を効率的に加熱することができる。さらに、先行側の流動体を搬送するのと同じポンプを使用して後行側の流動体の搬送を行うことにより、流動体の温度を過不足なく加熱することができ、熱殺菌製品を歩留まり良く製造することができる。
流動体の熱殺菌装置の一例を示すシステム構成図である。 図1に示された加熱機の一部を示す拡大断面図である。 図1に示されたA部の拡大断面図である。 流動体の熱殺菌装置の変形例を示すシステム構成図である。 図4に示された加熱機の一部を示す拡大断面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1に示される熱殺菌装置10は、流動性を有する飲食物やダミー水等の流動体を収容するタンク11を有する。タンク11はタンク基部11aと、タンク基部11aに開閉自在に装着される蓋部材11bとを備え、流動体Lは蓋部材11bを開放した状態のもとでタンク基部11a内に投入される。熱殺菌装置10は加熱機12を有し、加熱機12は6つの熱交換式の加熱ユニット13a〜13fにより構成されている。
図2は加熱機12の一部を示す拡大断面図であり、2台の加熱ユニット13a,13bが示されている。それぞれの加熱ユニット13a,13bは、流動体が流れる流路14が設けられ横断面が円形の内管15と、その外側に設けられた外管16とを備えている。加熱ユニット13aは連通管17により加熱ユニット13bに接続されており、連通管17は内管15の流路14とほぼ同一内径の流路18を有している。6つの加熱ユニット13a〜13fは連通管17により直列に接続されており、加熱機12は流入口19から流出口20に向けて連続的に連なった流路を有し、流動体Lは流入口19から流出口20に向けて連続的に搬送される。
内管15と外管16の間には、図2に示されるように、温水循環室21が形成されている。それぞれの外管16には流入ポート22と流出ポート23が設けられ、流入ポート22と流出ポート23は温水循環室21に連通している。加熱ユニット13aの流出ポート23は、下流側の加熱ユニット13bの流入ポート22に循環配管24により接続される。他の加熱ユニット13c〜13fも、加熱ユニット13a,13bと同様の構造となっており、上流側の加熱ユニットの流出ポート23は1つ下流側の加熱ユニットの流入ポート22に循環配管24により接続される。
熱殺菌装置10は、温水循環室21に加熱媒体としての温水を供給するための温水供給機25を有し、温水供給機25は外部から供給される蒸気により温水を加熱する。温水供給機25の吐出口は、吐出管26により加熱ユニット13aの流入ポート22に接続され、最下流の加熱ユニット13fの流出ポート23は戻し管27により温水供給機25の流入口に接続される。温水供給機25は図示しないポンプを有し、蒸気により加熱された温水は、全ての加熱ユニット13a〜13fの温水循環室21に循環供給される。これにより、流路を流れる流動体は内管15の壁を介して間接的に加熱される。なお、加熱機12を構成する加熱ユニットの数は、6つに限られることなく、任意の数とすることができる。
加熱機12の流出口20は連通管31により冷却機32の流入口33に接続される。連通管31には殺菌温度保持管34が設けられており、加熱機12により加熱殺菌処理された流動体Lは、殺菌温度保持管34により所定時間殺菌温度に保持される。加熱殺菌処理された流動体Lは冷却機32により冷却される。冷却機32は5つの熱交換式の冷却ユニット32a〜32fにより構成されている。それぞれの冷却ユニット32a〜32fは、加熱ユニット13a〜13fと同様に、流動体が流れる流路35が設けられ横断面が円形の内管36と、その外側に設けられた外管37とを備えている。それぞれの冷却ユニット32a〜32fは連通管38により直列に接続され、連通管38は内管36と同一内径の流路を有している。冷却機32は流入口33から流出口39に向けて連続的に連なった流路を有し、加熱処理された流動体Lは、流入口33から流出口39に向けて連続的に搬送され冷却される。
それぞれの冷却ユニット32a〜32fの内管36と外管37の間には冷水循環室41が形成され、冷水循環室41は循環配管24aにより連通されている。それぞれの冷水循環室41には、冷却水容器42内の冷却水が循環供給される。冷却水容器42に設けられた吐出管43により冷却水容器42内の冷却水は、上流側の冷却ユニット32aの冷水循環室41から最下流の冷却ユニット32fの冷水循環室41に供給される。冷却ユニット32fから流出した冷却水は、戻し管44により冷却水容器42に戻される。吐出管43には図示しないポンプが設けられ、冷却水は全ての冷却ユニット32a〜32fの冷水循環室41に供給される。これにより、冷却機32の流路を流れる流動体Lは内管36の壁を介して間接的に冷却される。なお、冷却機32を構成する冷却ユニットの数は、6つに限られることなく、任意の数とすることができる。
冷却機32の流出口39には排出管45が接続されており、熱殺菌処理後に冷却された流動体は、排出管45により熱殺菌装置10の外部に搬送され、製品タンクや梱包機に供給される。加熱機12から排出管45内の流路は、全体的にほぼ同一内径となっている。
連通管31には加熱機12の流出口20から流出した流動体の温度を検出するために温度検出センサ40aが設けられており、温度検出センサ40aの検出信号に基づいて、温水供給機25から温水循環室21に供給される温水の温度や流量が自動制御される。排出管45には冷却機32の流出口39から流出した流動体の温度を検出するために温度検出センサ40bが設けられており、温度検出センサ40bの検出信号に基づいて、冷却水容器42から冷水循環室41に供給される冷却水の温度や流量が自動制御される。
タンク11内に収容された流動体Lを加熱機12に供給するために、タンク11の吐出口と加熱機12の流入口19との間には、主供給管46が接続される。主供給管46にはポンプ47が設けられており、タンク11内の流動体はポンプ47により加熱機12に向けて吐出される。主供給管46の上流側と下流側との間にはピグ待機管48が接続される。ピグ待機管48の上流端は主供給管46の分岐部51に接続され、分岐部51はポンプ47の下流側となっている。一方、ピグ待機管48の下流端は主供給管46の合流部52に接続される。このように、ピグ待機管48は、主供給管46の下流側の合流部52と、合流部52よりも上流側の分岐部51との間に迂回して接続される。なお、主供給管46とピグ待機管48の下流端を直接流入口19に接続して、その部分を合流部52としても良い。
ピグ待機管48にはピグ装填部53が設けられている。図3は図1に示されたピグ装填部53を示す拡大断面図であり、ピグ装填部53の流路54にはピグ55が装填される。ピグ55は球形の頭部55aと円形の尾部55bとこれらを連結する連結軸部55cを有し、シリコーンゴム、およびエチレンプロピレンゴム(EPDM)等の弾性材料により形成される。ピグ55は、頭部55aよりも前方側の流動体つまり先行側の流動体と、この流動体とは種類が相違して尾部55bよりも後方側の流動体つまりパージ用の後行側の流動体との境界部に配置され、先行側の流動体はパージ用の後行側の流動体によりピグ55を介して流路内を搬送される。
ピグ55をピグ装填部53に装填するために、ピグ待機管48はピグ装填部53の部分と、それよりも上流側の連結部48aの部分とが、ねじ部材56により分離自在となっている。したがって、ねじ部材56を緩めて連結部48aをピグ装填部53から取り外すと、ピグ装填部53の流路54内にピグ55を装填することができる。ピグ55が装填されるピグ装填部53の構造としては、図3に示されるように、ピグ待機管48を分離構造とすることなく、ピグ待機管48の一部を切り欠いて、横断面形状が円弧形状であって軸方向に伸びる蓋部材を切欠き部に開閉自在に装着して形成するようにしても良い。その場合には、蓋部材を開放することにより、ピグ55はピグ装填部53内に装填される。
タンク11内に収容された流動体としての飲食物を加熱機12により熱殺菌処理する際には、タンク11内の飲食物は、ポンプ47により主供給管46を介して加熱機12に供給される。タンク11内に収容された飲食物の残量が少なくなり、その飲食物に対する熱殺菌処理がほぼ終了すると、タンク11内にはその飲食物とは種類が相違するパージ用の流動体が投入される。パージ用の流動体は、そのときに熱殺菌処理されている飲食物の搬送終了部がポンプ47に残っている状態のもとでタンク11内に投入される。
パージ用の流動体をポンプ47によりタンク11内から吐出させて、ピグ55を介してパージ用の流動体により、熱殺菌処理されている先行側の飲食物の搬送終了端部を加熱機12に搬送するために、パージ用の流動体はピグ待機管48に供給される。加熱機12の流入口19とポンプ47と間の主供給管46とピグ待機管48には、流路切換機構60が設けられている。この流路切換機構60は、主供給管46を介して加熱機12にタンク11内の先行側の流動体を供給する位置と、ピグ待機管48を介して加熱機12にタンク11内に投入されたパージ用の後行側の流動体を供給する位置とに作動する。
図1に示されるように、流路切換機構60は、主供給管46の分岐部51の下流側に設けられる第1の開閉弁61と、ピグ待機管48のピグ装填部53よりも上流側に設けられる第2の開閉弁62とを備えている。したがって、主供給管46を介して加熱機12にタンク11内の先行側の流動体を供給するときには、第1の開閉弁61は開放され、第2の開閉弁62は閉じられる。一方、ピグ待機管48を介して加熱機12にタンク11内の後行側の流動体を供給するときには、第1の開閉弁61は閉じられ、第2の開閉弁62は開放される。
ピグ待機管48を介して加熱機12に後行側の流動体を供給しているときに、主供給管46内にピグ待機管48内の先行側の流動体が逆流するのを防止するために、第3の開閉弁63が第1の開閉弁61よりも主供給管46の下流側に設けられている。さらに、主供給管46を介して先行側の流動体を加熱機12に供給しているときに、その流動体がピグ装填部53に逆流するのを防止するために、第4の開閉弁64がピグ待機管48にピグ装填部53よりも下流側に位置させて設けられている。
このように、図1に示される流路切換機構60は、4つの開閉弁61〜64を備えている。ただし、流路切換機構60の形態としては、第1の開閉弁61と第2の開閉弁62の2つの開閉弁のみを備えたものと、これらの2つの開閉弁に加えて第3の開閉弁63と第4の開閉弁64とを備えたものとすることができる。2つの開閉弁61,62のみを備えた形態においては、図3に示されるように、ピグ待機管48にピグ55の逆流を防止するためのストッパ49が設けられる。
熱殺菌装置10においては、加熱機12により熱殺菌処理される先行側の流動体のタンク11内の残量が少なくなり、その流動体の搬送終了部を、他の種類の後行側の流動体をパージ用としてピグ55を介して搬送させる。これにより、ポンプ47による先行側の流動体の搬送速度を変化させることなく、一定速度で先行側の流動体を加熱機12の流路内を連続的に搬送させることができる。熱殺菌装置10の排出管45には、ピグ取出し部65が設けられている。ピグ55がピグ取出し部65に入り込むと、パージ用の流動体は、ピグ55を避けて排出管45により熱殺菌装置10の外部に供給される。ピグ55がピグ取出し部65内に入り込んだ後には、流路切換機構60により主供給管46を介してパージ用の流動体を加熱機12に供給することができる。なお、ピグ取出し部65の流入口に開閉弁を設けるようにしても良い。
ピグ55には図示しないマグネットが組み込まれており、磁気に感応する磁気センサ66をピグ取出し部65の入口に設けることにより、ピグ55がピグ取出し部65に入り込んだことを自動的に検出することができる。
ピグ待機管48を介して加熱機12に供給されるパージ用の流動体としては、主供給管46を介して加熱機12に供給された飲食物とは種類が相違する他の飲食物とすることができ、異種の飲食物を連続的に熱殺菌処理することができる。
また、パージ用の流動体としてダミー水つまり置換水を使用すると、流路内を飲食物から置換水に切り換えることができる。このように、飲食物を先行側の流動体とし、後行側の流動体として置換水を使用すると、ポンプ47を連続的に駆動させて、殺菌温度と流量を維持したままで、熱殺菌装置10の流路内から飲食物を除去して飲食物から置換水に切り換えることができる。同様に、置換水を先行側の流動体とし、後行側の流動体として飲食物を使用すると、殺菌温度と流量を維持したままで、流路内から置換水を除去して置換水から飲食物に切り換えることができる。
流路内を水に置換した後に、飲食物を熱殺菌する場合には、熱殺菌処理される飲食物をパージ用の流動体として、ピグ55を介して流路内の洗浄用の水を搬送する。そのときには、置換水は、主供給管46を介して加熱機12に供給され、ピグ55はピグ装填部53に予め装填される。
上述のように、飲食物を先行側の流動体とし、置換水を後行側の流動体とした熱殺菌処理、および置換水を先行側の流動体とし、飲食物を後行側の流動体として熱殺菌処理は、水運転と言われており、このような水運転においては、飲食物と置換水とを殺菌温度と流量とを維持したままで熱殺菌装置を連続的に作動させることができる。
熱殺菌処理装置10を使用して同種の飲食物を熱殺菌処理する場合の標準的な飲食物の製造は、飲食物の熱水殺菌処理、水運転による製品置換処理、飲食物の熱水殺菌処理、および水運転による製品置換処理が行われる。1日の熱殺菌処理が終了して、熱殺菌装置10を停止する際には、洗剤を使用した流路内に洗浄処理が行われる。一方、熱殺菌処理装置10により1日の途中で飲食物の種類が切り換えられるときには、飲食物の熱水殺菌処理、水運転による製品置換処理、置換処理前の飲食物とは種類が相違する飲食物の熱水殺菌処理、その飲食物の熱水殺菌処理、および水運転による製品置換しながらのその飲食物の熱水殺菌処理が行われる。1日の熱殺菌処理が終了して、熱殺菌装置10を停止する際には、上述のように、洗剤を使用した流路内に洗浄処理が行われる。
洗浄処理は、熱殺菌処理装置10を使用した1日の運転を停止させるときのみならず、飲食物の熱水殺菌処理に引き続いて、置換水に流路内を置換した後に、洗剤を使用して流路内を洗浄することも可能である。その場合には、洗浄処理後に流路内に置換水を搬送させてから、飲食物の熱水殺菌処理を行う。このように、1日の熱殺菌装置10による1日の運転が停止される前に、洗浄処理が行われる場合は、中間CIPと言われる。
このように、ピグ待機管48を介して加熱機12に供給されるパージ用の流動体は、飲食物と置換水のいずれか一方であり、主供給管46を介して加熱機12に供給される流動体は飲食物と置換水のいずれか他方である。さらに、ピグ待機管48を介して加熱機12に供給されるパージ用の流動体は、主供給管46を介して加熱機12に供給される飲食物とは種類が相違する飲食物である。
いずれの流動体であっても、主供給管46を介して加熱機12に供給される流動体を先行側の流動体とし、ピグ55を介して先行側の流動体を搬送させる流動体を後行側の流動体とする。図2においては、先行側の流動体L1と、後行側の流動体L2との境界部にピグ55が配置され、ポンプ47から吐出される後行側の流動体L2によりピグ55を介して先行側の流動体L1は搬送される。
水がパージ用の流動体として使用される場合には、飲食物の熱殺菌処理が終了した後に、水を加熱機12と冷却機32の流路内に流すことにより、タンク11から排出管45内までの流路を水で置換することができる。このときには、飲食物が先行側の流動体であり、水が後行側の流動体であり、流路内を水に置換する際にも、加熱機12内の流路を加熱すすることにより、先行側の飲食物と置換水とを同じように加熱し、先行側の飲食物と後行側の置換水とを同一の殺菌温度、同一流路で流路内をそれぞれ搬送させる。また、加熱機12の流路内に置換水が充満している状態のもとで、飲食物をパージ用の流動体とすると、パージ用の流動体によりピグ55を介して置換水を外部に排出しながら飲食物を熱殺菌することができる。このときには、水が先行側の流動体であり、飲食物が後行側の流動体である。
このように、パージ用の流動体をポンプ47により流路に供給し、ピグ55に対して下流側の先行側の流動体と上流側の後行側の流動体との境界部にピグ55を介在させることにより、異種の流動体が混じることが防止される。これにより、異種流体が混じり合った領域が発生することがなくなり、製品化されずに廃棄される飲食物の発生が防止され、熱殺菌製品の歩留まりを向上させることができる。
しかも、ピグ待機管48を介して供給されるパージ用の流動体によって、主供給管46から加熱機12に供給された先行側の流動体は、連続的に駆動されるポンプ47によりピグ55を介して搬送されるので、主供給管46を介して加熱機12に供給された先行側の流動体を、加熱開始時から終了時までの全体にわたって一定の速度で加熱機12の流路内において搬送させることができる。このように、停止させることなく一定回転で連続的に駆動されるポンプ47から吐出されるパージ用の流動体により、主供給管46を介して加熱機12に供給された先行側の流動体を、ピグ55を介して搬送するので、先行側の流動体としての飲食物を搬送開始から搬送終了までの全ての領域において設定温度で加熱することができる。これにより、熱殺菌する飲食物には加熱不足や過加熱の発生がなく、熱殺菌製品の製造歩留まりを高めることができる。
これに対し、ピグを圧縮空気によって搬送するようにすると、ポンプ47により流動体を搬送する状態から圧縮空気によりピグを介して流動体を搬送する状態に切り換えなければならず、流動体の搬送速度の変化が避けられない。図示する熱殺菌装置10においては、ピグ55を介して後行側の流動体を駆動する場合も、ピグを使用しないで先行側の流動体を駆動する場合も、同じ駆動源であるポンプ47を使用することにより、先行側の流動体である熱殺菌製品の製造歩留まりを高めることができ、加熱効率を向上させることができる。
次に、飲食物を熱殺菌処理しパージ用の流動体として熱殺菌処理した熱殺菌装置10の流路内を置換水に置換する場合に基づいて、上述した熱殺菌装置10による流動体の熱殺菌方法の手順について説明する。
タンク11内に投入された飲食物である流動体Lは、ポンプ47の駆動によって、主供給管46を介して加熱機12に供給される。このときには、第1の開閉弁61と第3の開閉弁63が開放状態に設定され、第2の開閉弁62と第4の開閉弁64は閉じられた状態に設定される。これにより、加熱機12を構成するそれぞれの加熱ユニット13a〜13fの流路には、ポンプ47によりタンク11から飲食物が供給される。加熱ユニット13a〜13fの内管15は加熱媒体である温水により加熱されており、飲食物は内管15により殺菌温度まで加熱される。このように、加熱機12により流動体を加熱する加熱工程が実行され、飲食物は熱殺菌処理される。
加熱機12により熱殺菌温度まで加熱された飲食物は、殺菌温度保持管34により所定時間保持された後、冷却機32に搬送される。冷却機32を構成するそれぞれの冷却ユニット32a〜32fの流路には、ポンプ47により飲食物が供給される。冷却ユニット32a〜32fの内管36は、冷却媒体としての冷却水により冷却されており、飲食物は内管36により常温まで冷却される。冷却された飲食物は排出管45により熱殺菌装置10の外部に送られ、製品タンクや梱包機に供給される。
タンク11内に投入された飲食物の残量が少なくなっても、同種の飲食物を引き続いて熱殺菌処理する場合には、さらにタンク11内に飲食物が投入される。一方、タンク11内の飲食物の残量が少なくなって、飲食物の熱殺菌処理を終了して、熱殺菌装置10の流路内を置換水に切り換える場合には、それまで主供給管46を介して加熱機12に供給されていた飲食物とは種類が相違する流動体としての置換水がパージ用の流動体としてタンク11内に投入される。置換水がタンク11内に投入された状態のもとで、ポンプ47を停止されることなく、第1の開閉弁61と第3の開閉弁63とを閉じた状態に切り換えて、第2の開閉弁62と第4の開閉弁64を開放状態に切り換える。これにより、ポンプ47によりタンク11から吐出される置換水は、ピグ待機管48に供給される。
ピグ装填部53に装填されたピグ55は、ピグ待機管48に供給される置換水により駆動されて、ポンプ47から吐出される置換水つまり後行側の流動体がピグ55を介して、先行側の流動体である飲食物の搬送終了端部を加圧する。このように、パージ用の置換水がピグ待機管48を介して加熱機12に供給され、置換水がピグ55を介して加熱機12内の後行側の流動体を流出口20に吐出するパージ工程が実行される。これにより、飲食物の搬送終了端部は、ピグ55を介してポンプ駆動の置換水つまり後行側の流動体により、搬送速度を変化させることなく、流路内を搬送される。したがって、先行側の飲食物は、搬送終了端部を含めて、搬送開始から搬送終了まで同一の熱殺菌条件により確実に熱殺菌処理される。
ピグ55が加熱機12および冷却機32を通過して排出管45にまで搬送されると、ピグ55はピグ取出し部65に入り込む。ピグ55が入り込んだ後は、水は排出管45から外部に排出される。ピグ取出し部65内のピグ55は、取り出されてピグ装填部53に装填される。ピグ55の装填前には、開閉弁61〜64の開閉を切り換えて、主供給管46を介して洗浄用の水を加熱機12に供給すると、主供給管46内に残留した飲食物を熱殺菌装置10の流路内から排出することができる。
上述した流動体の熱殺菌処理手順は、洗浄用の水により熱殺菌装置10の流路内を洗浄した後に、飲食物をパージ用の流動体としてその飲食物を熱殺菌処理する場合には、洗浄用の水が先行側の流動体になり、飲食物が後行側の流動体となる。同様に、タンク11内に投入された飲食物を熱殺菌処理した後に、他の種類の飲食物を熱殺菌処理する場合には、先に熱殺菌処理される飲食物が先行側の流動体になり、他の種類の飲食物が後行側の流動体になる。いずれの場合にも、上述した場合と同様に、加熱工程とパージ工程とが実行される。
図4は、流動体の熱殺菌装置の変形例を示すシステム構成図であり、図5は図4に示された加熱機の一部を示す拡大断面図である。これらの図においては、図1〜図3に示された部材と共通性を有する部材には、同一の符号が付されている。
図4に示される熱殺菌装置10は第1と第2の2台の加熱機12a,12bを備えている。それぞれの加熱機12a,12bはジュール加熱式である。上流側の第1の加熱機12aは6つのジュール加熱式の加熱ユニット71a〜71fにより構成され、下流側の第2の加熱機12bも6つのジュール加熱式の加熱ユニット72a〜72fにより構成される。
図5には、加熱機12aにおける2台の加熱ユニット71a,71bが示されている。それぞれの加熱ユニット71a,71bは、流動体を案内する横断面円形の流路73が形成された熱殺菌パイプつまり管状部材74を有している。管状部材74は、複数のリング状の電極75と、これらの間に配置される複数の円筒部材76とを備えている。それぞれの電極75はチタンやステンレス等の導体により形成され、円筒部材76は樹脂等の絶縁性の部材により形成されている。加熱ユニット71aは連通管17により加熱ユニット71bに接続されており、連通管17は管状部材74の流路73と同一内径の流路18を有している。6つの加熱ユニット71a〜71fは連通管17により直列に接続されており、加熱機12aは流入口19aから流出口20aに向けて連続的に連なった流路を有し、流動体Lは流入口19aから流出口20aに向けて連続的に搬送される。
それぞれの電極75には電源ユニット77がケーブルを介して接続されており、流路73の搬送方向に隣り合って対をなす電極75が相互に逆極性となるように、電源ユニット77からは高周波電流が供給される。したがって、流路73内に供給されて流路73内を搬送される流動体は、対をなす電極75の間を流れる電流により発熱してジュール熱により加熱され、熱殺菌される。加熱機12aを構成する他の加熱ユニット71b〜71fも同様の構造となっており、加熱機12bを構成する全ての加熱ユニット72a〜72fも、同様の構造となっている。なお、それぞれの加熱ユニットにおいては、5つの電極75を備えているが、電極75の数は5つに限られることなく、複数であれば、任意の数とすることができる。
第1の加熱機12aの流出口20aは、連通管31aにより第2の加熱機12bの流入口19bに接続される。これにより、図4に示した熱殺菌装置10においては、第1段目の加熱機12aにより予備加熱された流動体が、第2段目の加熱機12bによりさらに加熱される。第2の加熱機12bの流出口20bには連通管31bが接続され、連通管31bには殺菌温度保持管34が設けられており、連通管31bは、図1に示された冷却機32に接続される。したがって、加熱機12bにより加熱された流動体は、殺菌温度保持管34により所定時間保持された後、冷却機32により冷却処理される。なお、図4においては、冷却機32は図示省略されている。また、加熱機12a,12bを構成する加熱ユニットの数は、それぞれ6つに限られることなく、任意の数とすることができる。
連通管31aには、図4に示されるように、バイパス管81が接続されている。バイパス管81は、連通管31aの接合部82と、これよりも下流側の接合部83との間に連通管31aを迂回して接続されている。バイパス管81には、攪拌機つまりミキサー84が設けられている。ミキサー84は、これにピグ55を通過させることができない通過障害部となっており、熱殺菌装置10の流路内にピグ55を搬送させないときには、流動体はバイパス管81を流れる。
バイパス管81のミキサー84よりも上流側の部分には、開閉弁86が設けられ、連通管31aには接合部82と接合部83の間に位置させて開閉弁87が設けられている。したがって、主供給管46を介してタンク11から供給された流動体を熱殺菌するときには、開閉弁86が開放され、開閉弁87が閉じられる。これにより、流動体はバイパス管81を介して第2の加熱機12bに搬送される。一方、ピグ55が搬送されるときには、開閉弁86が閉じられ、開閉弁87が開放される。これにより、ピグ55は、通過障害物であるミキサー84に案内されることなく、連通管31aの両方の接合部82,83の間の部分に案内されて、第2の加熱機12aに搬送される。
図4に示された2つの加熱機12a,12bのうち、一方の加熱機のみを備えた熱殺菌装置10とすると、図1に示された熱交換式の加熱ユニットを有する加熱機12がジュール加熱式の加熱ユニットに置き換えられた形態となる。このように、加熱機の形態としては、熱交換式とジュール加熱式のいずれをも適用することができる。図4に示される熱殺菌装置10においては、第1の加熱機12aと第2の加熱機12bとを接続する連通管31aに、バイパス管81が接続されているが、加熱機12a,12bを構成する複数の連通管17のいずれかにバイパス管81を設けるようにしても良い。また、図1に示された熱交換式の熱殺菌装置10においても、連通管31,17にバイパス管81を設けるようにしても良い。
図4に示される流路切換機構60は三方弁により構成される。ピグ待機管48の上流端が主供給管46に接続される分岐部51には、第1の三方弁91が設けられ、ピグ待機管48の下流端が主供給管46に接続される合流部52には、第2の三方弁92が設けられる。第1の三方弁91は、切換流路93が設けられた弁体94を有しており、主供給管46を開放してピグ待機管48を閉じる位置つまり第1の位置と、主供給管46を閉じてピグ待機管48を開放する位置つまり第2の位置とに作動する。図4においては、弁体94が第1の位置となった状態が示されており、弁体94を時計方向に90度回転させると、第1の三方弁91は第2の位置となる。したがって、主供給管46を介して加熱機12a,12bにタンク11内の流動体を供給するときには、第1の三方弁91は第1の位置に作動される。一方、ピグ待機管48を介して加熱機12a,12bにタンク11内の流動体を供給するときには、第1の三方弁91は第2の位置に作動される。
ピグ待機管48を介して加熱機12a,12bに流動体を供給しているときに、主供給管46内にピグ待機管48内の流動体が逆流するのを防止するために、第2の三方弁92が設けられている。この三方弁92は、第1の三方弁91と同様の構造であり、主供給管46を開放してピグ待機管48を閉じる位置つまり第1の位置と、ピグ待機管48を開放して主供給管46を閉じる位置つまり第2の位置とに作動する。
このように、図4に示される流路切換機構60は、2つの三方弁91,92を備えている。ただし、流路切換機構60の形態としては、第1の三方弁91のみを備えたものと、これに第2の三方弁92とを備えたものとすることができる。
図4および図5に示される熱殺菌装置10においても、図1〜図3に示したものと同様に加熱工程とパージ工程とが行われて、先行側の流動体をピグ55を介して後行側の流動体を搬送することができる。
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
10 熱殺菌装置
11 タンク
12,12a,12b 加熱機
13a〜13f 加熱ユニット
17 連通管
21 温水循環室
25 温水供給機
31,31a,31b 連通管
32 冷却機
32a〜32f 冷却ユニット
46 主供給管
47 ポンプ
48 ピグ待機管
48a 連結部
51 分岐部
52 合流部
53 ピグ装填部
55 ピグ
60 流路切換機構
61 第1の開閉弁
62 第2の開閉弁
63 第3の開閉弁
64 第4の開閉弁
65 ピグ取出し部
71a〜71f,72a〜72f 加熱ユニット
81 バイパス管
84 ミキサー(通過障害部)
91 第1の三方弁
92 第2の三方弁

Claims (10)

  1. 流動体を連続的に搬送しながら加熱殺菌する流動体の熱殺菌装置であって、
    流動体を収容するタンクと、
    流入口と流出口との間に流動体が流れる流路が設けられ、前記流路に流動体を流しながら加熱する加熱機と、
    前記タンクと前記流入口との間に接続され、前記タンク内から吐出された流動体を前記加熱機に供給する主供給管と、
    ピグが装填されるピグ装填部を備え、前記主供給管の下流側の合流部と前記合流部よりも上流側の分岐部との間に迂回して接続されるピグ待機管と、
    前記主供給管を介して前記加熱機に前記タンク内の流動体を供給する位置と、前記ピグ待機管を介して前記加熱機に前記タンク内の流動体を供給する位置とに作動する流路切換機構と、
    を有し、
    前記主供給管を介して前記加熱機に供給された先行側の流動体とは種類が相違する流動体をパージ用の後行側の流動体として前記ピグ待機管を介して前記加熱機に供給することで、先行側の流動体を前記加熱機に供給する、流動体の熱殺菌装置。
  2. 請求項1記載の流動体の熱殺菌装置において、前記ピグ待機管を介して前記加熱機に供給される流動体は置換水と飲食物のいずれか一方であり、前記主供給管を介して前記加熱機に供給される流動体は置換水と飲食物のいずれか他方である、流動体の熱殺菌装置。
  3. 請求項1記載の流動体の熱殺菌装置において、前記ピグ待機管を介して前記加熱機に供給される流動体は、前記主供給管を介して前記加熱機に供給される飲食物とは種類が相違する飲食物である、流動体の熱殺菌装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の流動体の熱殺菌装置において、
    前記流路切換機構は、
    前記主供給管の前記分岐部の下流側に設けられる第1の開閉弁、および前記ピグ待機管の前記ピグ装填部よりも上流側に設けられる第2の開閉弁により構成されるか、または前記第1の開閉弁、前記第2の開閉弁、前記第1の開閉弁よりも前記主供給管の下流側に設けられる第3の開閉弁、および前記ピグ待機管の前記ピグ装填部よりも下流側に設けられる第4の開閉弁により構成される、流動体の熱殺菌装置。
  5. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の流動体の熱殺菌装置において、
    前記流路切換機構は、
    前記分岐部に設けられ、前記主供給管を開放して前記ピグ待機管を閉じる位置と前記主供給管を閉じて前記ピグ待機管を開放する位置とに作動する第1の三方弁により構成されるか、または前記主供給管と前記ピグ待機管との合流部に設けられ、前記主供給管を開放して前記ピグ待機管を閉じる位置と前記主供給管を閉じて前記ピグ待機管を開放する位置とに作動する第2の三方弁および前記第1の三方弁により構成される、流動体の熱殺菌装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の流動体の熱殺菌装置において、
    前記加熱機に設けられた連通管に当該連通管を迂回するバイパス管を設け、前記ピグが通過できない通過障害部を前記バイパス管に設け、流動体を前記バイパス管に案内し、前記ピグを連通管に案内する、流動体の熱殺菌装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の流動体の熱殺菌装置において、前記加熱機は、内管と外管とを有し、内管内を流れる流動体を熱媒体により加熱する熱交換式、または複数のリング状の電極を有し、ジュール熱により流動体を加熱するジュール加熱式である、流動体の熱殺菌装置。
  8. 流入口と流出口との間に流動体が流れる流路が設けられた加熱機と、流動体を収容するタンクと前記流入口との間に接続され、前記タンク内から吐出された流動体を前記加熱機に供給する主供給管と、ピグが装填されるピグ装填部を備え前記主供給管の下流側の合流部と前記合流部よりも上流側の分岐部との間に迂回して接続されるピグ待機管とを有する熱殺菌装置により、前記タンク内に収容された流動体を連続的に搬送しながら加熱する流動体の熱殺菌方法であって、
    前記タンク内から吐出された流動体を、前記主供給管を介して前記加熱機に供給しながら流動体を加熱する加熱工程と、
    前記主供給管を介して前記加熱機に供給された先行側の流動体とは種類が相違する流動体をパージ用の後行側の流動体として前記ピグ待機管を介して前記加熱機に供給し、パージ用の流動体が前記ピグを介して先行側の流動体を前記加熱機に供給するパージ工程と、
    を有する流動体の熱殺菌方法。
  9. 請求項8記載の流動体の熱殺菌方法において、前記ピグ待機管を介して前記加熱機に供給される流動体は置換水と飲食物のいずれか一方であり、前記主供給管を介して前記加熱機に供給される流動体は置換水と飲食物のいずれか他方である、流動体の熱殺菌方法。
  10. 請求項8記載の流動体の熱殺菌方法において、前記ピグ待機管を介して前記加熱機に供給される流動体は、前記主供給管を介して前記加熱機に供給された飲食物とは種類が相違する飲食物である、流動体の熱殺菌方法。
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