JP6612990B2 - 電力変換装置 - Google Patents
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Description
本発明の実施形態は、電力変換装置に関する。
電力変換装置は、第1交流系統と第2交流系統とに電気的に接続され、例えば、一方の交流系統の交流電力を変換して他方の交流系統に中継し、中継する方向毎に時間を分けてその中継を両方向で実施する。このような電力変換装置には、一方の交流系統の交流電力を一旦直流電力に変換し、それを他方の交流系統に供給するための交流電力に変換し直すものがある。電力変換装置が接続されている第1交流系統と第2交流系統の何れかに系統事故が発生すると、直流系統や電力変換装置にその系統事故の影響が波及して、電力変換装置の制御が停止することがある。
本発明が解決しようとする課題は、交流系統に生じた系統事故の影響を軽減する電力変換装置を提供することである。
実施形態の電力変換装置は、第1電力変換器と、第2電力変換器と、状態制御部と、第1制御部と、を持つ。第1電力変換器は、第1の制御に従って導通状態を切替える1つ以上の第1半導体スイッチを交流の相毎に含み、前記交流の各相の前記1つ以上の第1半導体スイッチを機能させて第1交流系統の第1交流電力を直流電力に変換する。第2電力変換器は、第2の制御に従って導通状態を切替える1つ以上の第2半導体スイッチを交流の相毎に含み、前記交流の各相の前記1つ以上の第2半導体スイッチを機能させて前記直流電力を第2交流電力に変換し、前記第2交流電力を第2交流系統に出力する。状態制御部は、前記第1交流系統の状態と前記第2交流系統の状態とのうち少なくとも何れかに関連する状態関連情報を、前記第1交流系統と前記第2交流系統の何れかの交流系統の周期より短い制御周期ごとに生成する。第1制御部は、少なくとも前記生成された状態関連情報と前記第1電力変換器の電力変換量を指定する第1制御情報とに基づき、前記1つ以上の第1半導体スイッチの導通状態を切換える制御信号を、前記制御周期ごとに生成する。
以下、実施形態の電力変換装置を、図面を参照して説明する。なお以下の説明では、同一または相当する機能を有する構成に同一の符号を付す。そして、それらの構成の重複する説明は省略する場合がある。
実勢形態において、交流系統に系統事故が発生していない状態で電力変換装置により電力を変換する運転状態を「平常運転」とよび、系統事故が発生して平常運転の状態から運転状態が変更された状態と対比する。
(第1の実施形態)
図1を参照して、第1の実施形態の電力変換装置について説明する。図1は、実施形態の電力変換装置の構成図である。図1に示す電力変換システムは、電力変換装置1と、管理装置2とを備える。
図1を参照して、第1の実施形態の電力変換装置について説明する。図1は、実施形態の電力変換装置の構成図である。図1に示す電力変換システムは、電力変換装置1と、管理装置2とを備える。
電力変換システムにおける電力変換装置1は、第1交流電力を直流電力に変換し、さらにその直流電力を第2交流電力に変換する。管理装置2は、電力変換装置1による送電量及び送電方向などの制御目標を指令する。電力変換装置1は、管理装置2からの指令に従い電力を変換することにより、第1交流系統3と第2交流系統4との間で何れか1方向に又は条件により方向を切替えて送電を可能にする。なお、管理装置2からの指令には、交流電力出力における有効電力指令値など、また、直流電力出力における直流電力指令値、直流電流指令値、直流電圧指令値などの何れかが含まれる。
例えば、このような用途に利用される電力変換装置1は、第1交流系統3と第2交流系統4の周波数が異なる場合に周波数変換装置と呼ばれ、また、このような電力変換装置(変換器)の構成はBTB(Back to back)と呼ばれることがある。なお、電力変換装置1が交流電力を変換する際に利用する直流区間を直流系統5と呼ぶ。直流系統5は、屋外に設けられる直流送電線を含むことを必須の要件としない。つまり、直流系統5は、屋内に設けた直流リンクであってもよい。
実施形態の電力変換装置1は、第1電力変換器11と、第2電力変換器12と、第1制御情報生成部(極制御装置)21と、第2制御情報生成部(極制御装置)22と、第1変換器制御部31と、第2変換器制御部32と、を備える。
第1電力変換器11は、直流系統5と第1交流系統3との間に配置され、直流系統5と第1交流系統3との間で送電する電力の交流直流変換を実施する。交流直流変換は、交流電力から直流電力への変換と直流電力から交流電力への変換の片方又は両方を含む。例えば、第1電力変換器11は、第1の制御に従って導通状態を切替える1つ以上の第1半導体スイッチ1111を交流の相ごとに含む。第1電力変換器11は、交流電力から直流電力を得る場合、交流の各相の1つ以上の第1半導体スイッチ1111を機能させて第1交流系統3の第1交流電力を直流電力に変換して、直流電力を直流系統5に出力する。また、第1電力変換器11は、直流電力から交流電力を得ることもできる。この場合、第1電力変換器11は、交流の各相の1つ以上の第1半導体スイッチ1111を機能させて直流電力を第1交流電力に変換して、第1交流電力を第1交流系統3に出力する。
第2電力変換器12は、直流系統5と第2交流系統4との間に配置され、直流系統5と第2交流系統4との間で送電する電力の交流直流変換を実施する。交流直流変換は、交流電力から直流電力への変換と直流電力から交流電力への変換の片方又は両方を含む。例えば、第2電力変換器12は、第2の制御に従って導通状態を切替える1つ以上の第2半導体スイッチ1211を交流の相ごとに含む。第2電力変換器12は、直流電力から交流電力を得る場合、交流の各相の1つ以上の第2半導体スイッチ1211を機能させて直流電力を第2交流電力に変換して、第2交流電力を第2交流系統4に出力する。また、第2電力変換器12は、交流電力から直流電力を得ることができる。この場合、第2電力変換器12は、交流の各相の1つ以上の第2半導体スイッチ1211を機能させて第2交流系統4の第2交流電力を直流電力に変換して、直流電力を直流系統5に出力する。
第1制御情報生成部21は、管理装置2と、第1変換器制御部31とそれぞれ通信する。第1制御情報生成部21は、少なくとも管理装置2から制御目標の送電量としての第1電力変換器11の出力量と出力する方向を指定する指令値を取得する。また、第1制御情報生成部21は、例えば、第1変換器制御部31を介して、第1電力変換器11から第1交流系統3の状態量と、直流系統5の状態量とを取得する。
第1制御情報生成部21は、少なくとも管理装置2から指定される上記の出力量と方向の指令値と第1交流系統3の状態量と直流系統5の状態量とに基づいて、第1電力変換器11の平常運転時における電力変換量を指定する第1制御情報を生成する。例えば、第1制御情報は、第1電力変換器11の出力量に対応する有効電力量、直流電力量などに関するデータであって、第1電力変換器11の極制御に関するデータを含む。例えば、第1制御情報生成部21は、第1交流系統3の状態量と直流系統5の状態量とに基づいた統計的な処理を行い、統計的な処理の結果を用いて第1制御情報を生成してもよい。第1制御情報生成部21は、第1制御情報を第1変換器制御部31に供給する。
第2制御情報生成部22は、管理装置2と、第2変換器制御部32とそれぞれ通信する。第2制御情報生成部22は、少なくとも管理装置2から制御目標の送電量としての第2電力変換器12の出力量と出力する方向を指定する指令値を取得する。また、第2制御情報生成部22は、例えば、第2変換器制御部32を介して、第2電力変換器12から第2交流系統4の状態量と、直流系統5の状態量とを取得する。
第2制御情報生成部22は、少なくとも管理装置2から指定される上記の出力量と方向の指令値と第2交流系統4の状態量と直流系統5の状態量とに基づいて、第2電力変換器12の平常運転時における電力変換量を指定する第2制御情報を生成する。例えば、第2制御情報は、第2電力変換器12の出力量に対応する有効電力量、直流電力量などに関するデータであって、第2電力変換器12の極制御に関するデータを含む。例えば、第2制御情報生成部22は、第2交流系統4の状態量と直流系統5の状態量とに基づいた統計的な処理を行い、統計的な処理の結果を用いて第2制御情報を生成してもよい。第2制御情報生成部22は、第2制御情報を第2変換器制御部32に供給する。
第1変換器制御部31は、第1制御部311と、第1状態制御部312と、光通信部313と、を備える。
第1制御部311は、第1制御情報生成部21によって生成された第1制御情報と、第1状態制御部312を介して取得した各種情報と、第1状態制御部312による状態の解析結果に基づいて、第1電力変換器11の出力量を制御する。第1制御部311による第1電力変換器11の出力量の制御は、第1制御情報を制御目標とし、第1状態制御部312を介して取得した各種情報に含まれる第1交流系統3の状態値と直流系統5の状態値を帰還量とするフィードバック制御を実施してもよい。第1制御部311は、上記のフィードバック制御に基づいた第1電力変換器11の出力量を得るように、交流直流変換器111における各相の1つ以上の第1半導体スイッチ1111に供給するゲートパルスを生成する。なお、第1制御部311は、第1交流系統3の位相と第1電力変換器11の交流出力の位相を調整し、上記のゲートパルスの生成を上記の位相に基づいて生成する。第1制御部311は、制御部の一例である。なお、第1制御部311を配置する位置は、一例を示すものでありこれに限らない。
第1状態制御部312は、第1制御情報生成部21によって生成された第1制御情報と、第1電力変換器11から第1交流系統3の状態値と直流系統5の状態値と、第2変換器制御部32から第2電力変換器12側の制御状態に関する情報とを取得する。
第1状態制御部312は、第1電力変換器11から取得した第1交流系統3の状態値と直流系統5の状態値とを、第1制御情報生成部21と第1制御部311に供給する。
第1状態制御部312は、第1制御情報生成部21によって生成された第1制御情報と、第1電力変換器11から第1交流系統3の状態値と直流系統5の状態値と、第2変換器制御部32から第2電力変換器12側の制御状態に関する情報とに基づいて、第1電力変換器11に係る状態を解析する。第1状態制御部312は、その解析結果を、第1電力変換器11と第1制御部311と第2変換器制御部32とに供給する。例えば、第1状態制御部312は、第1交流系統3の状態値と直流系統5の状態値に予め定められた閾値を超える異常値が検出されたことを検出して、その結果を解析結果に含めてもよい。
光通信部313は、第1電力変換器11と通信するためのインタフェースを含む。例えば、光通信部313と第1電力変換器11との間が光ファイバによって接続される。
第2変換器制御部32は、第2制御部321と、第2状態制御部322と、光通信部323と、を備える。第2変換器制御部32は、第1変換器制御部31に対応するものであり、第1変換器制御部31と同様の構成を備える。
なお、電力変換装置1において、第1制御情報生成部21と第1変換器制御部31は、第1交流系統3に接続される第1電力変換器11に対応させて設けられている。これに対し、電力変換装置1において、第2制御情報生成部22と第2変換器制御部32は、第2交流系統4に接続される第2電力変換器12に対応させて設けられている。第2電力変換器12が第1電力変換器11に、第2制御情報生成部22が第1制御情報生成部21に、第2変換器制御部32が第1変換器制御部31に、それぞれ対応し、同様に機能する。なお、第2変換器制御部32は、変換器制御部の一例である。
以下の実施形態の説明では、例えば、下記のように仮定する。管理装置2は、第1電力変換器11が第1交流系統3の第1交流電力を直流電力に変換し、第2電力変換器12が直流電力を第2交流電力に変換し、第2交流電力を第2交流系統4に出力することを指令する。これを受け、第1変換器制御部31と第2変換器制御部32は、下記のように動作する。
第2変換器制御部32における第2状態制御部322は、第2交流系統4に関連する状態関連情報を、第1交流系統3と第2交流系統4の何れかの交流系統の周期より短い制御周期ごとに生成する。第2状態制御部322は、少なくとも生成された状態関連情報と第2電力変換器12の電力変換量を指定する第2制御情報とに基づき、各相の1つ以上の第1半導体スイッチ1111の導通状態を切換える制御信号を、上記の制御周期ごとに生成する。
第1変換器制御部31における第1制御部311は、少なくとも生成された状態関連情報と第1電力変換器11の電力変換量を指定する第1制御情報とに基づき、各相の1つ以上の第1半導体スイッチ1111の導通状態を切換える制御信号を、上記の制御周期ごとに生成する。
以下、上記に関する各部のより詳細な説明を続ける。
最初に、第1電力変換器11と第2電力変換器12の一例について説明する。
実施形態の第1電力変換器11は、交流直流変換器111と、開閉器(Line Switch)112と、変換用変圧器113と、交流変成器(ACCT)114と、直流変成器(DCCT)115と、交流電圧計(ACV)116と、光通信部117とを備える。
第1交流系統3の交流送電線路ACL1には、例えば、第1交流系統3側から、交流電圧計116、開閉器112、交流変成器114、変換用変圧器113、交流直流変換器111の順に、上記の各機器が配置される。
交流直流変換器111は、図示しない交流入出力端子と直流入出力端子とを有し、交流入出力端子と直流入出力端子の何れか一方から供給を受けた電力を変換して他方に出力する。交流直流変換器111の交流入出力端子が変換用変圧器113の2次側に接続され、直流入出力端子が第2電力変換器12に接続される。
第1の動作モード(変換モード)において、交流直流変換器111は、変換用変圧器113を介して第1交流系統3側から供給される第1交流電力の一部を直流電力に変換して、直流送電線路DCLに出力する。交流直流変換器111は、第2の動作モード(逆変換モード)において、直流系統5側から供給される直流電力の一部を第1交流電力に変換して、変換用変圧器113に供給する。なお、このような交流直流変換器111は、第1変換器制御部31からの制御に従い電力を変換するための1つ以上の第1半導体スイッチ1111を備える。交流直流変換器111は、上記の1つ以上の第1半導体スイッチ1111を機能させて電力を変換する。
開閉器112は、第1変換器制御部31の制御により電気接点の導通状態を切替えて、第1電力変換器11と変換用変圧器113を第1交流系統3から絶縁し、或いは電気的に接続する。開閉器112は、上記の電気接点に連動する図示しない補助接点を有しており、補助接点信号として上記の電気接点の導通状態を出力する。
変換用変圧器113は、開閉器112と交流直流変換器111の交流入出力端子との間に設けられ、第1交流系統3の電圧と交流直流変換器111の交流入出力端子の電圧とを整合させる。
交流変成器114は、例えば、交流送電線路ACL1における変換用変圧器113の1次側に設けられ、交流送電線路ACL1に流れる電流を検出する。交流変成器114を配置する位置は、変換用変圧器113の2次側であってもよい。
直流変成器115は、直流系統5(直流送電線路DCL)に設けられ、直流系統5に流れる電流を検出する。
交流電圧計116は、図示しない計機器用変圧器を備える。交流電圧計116は、交流送電線路ACL1において開閉器112より第1交流系統3側に設けられ、交流送電線路ACL1の電圧を検出する。交流電圧計116は、所謂保護継電器の一部として構成されていてもよい。
実施形態の光通信部117は、第1変換器制御部31と通信するためのインタフェースを含む。例えば、第1変換器制御部31との通信は、例えば光ケーブルを利用した光通信による。光通信部117は、第1電力変換器11内の各部が検出した状態量を第1変換器制御部31に送信する。また、光通信部117は、少なくとも第1変換器制御部31から交流直流変換器111と、開閉器112とを制御するための情報を受信する。光通信部117と第1変換器制御部31との間の通信は、1系統の物理回線に各種情報を多重して送信してもよく、複数の系統に分かれた物理回線を用いて送信してもよい。
第2電力変換器12は、交流直流変換器121と、開閉器122と、変換用変圧器123と、交流変成器124と、直流変成器125と、交流電圧計126と、光通信部127とを備える。なお、第2電力変換器12の各部は、例えば、対応する第1電力変換器11の各部と同様であってもよく、その各部のうち一部が同様の要件を満たす範囲で異なる構成であってもよい。
なお、第2電力変換器12と、第2制御情報生成部22と、第2変換器制御部32と、についての説明は、第1電力変換器11と、第1制御情報生成部21と、第1変換器制御部31と、の説明を参照する。
続いて、図2を参照して、第1変換器制御部31の一例について説明する。図2は、実施形態の第1状態制御部を説明するための図である。
なお、図2に示す第1電力変換器11aと11bは、説明の都合上、第1電力変換器11を2つに分けて記載したものであり、第1電力変換器11aが第1変換器制御部31に各種情報を提供する情報源を含み、第1電力変換器11bが第1変換器制御部31から制御される制御対象を含む。例えば、第1電力変換器11aは、情報源としての、開閉器112と、交流変成器114と、直流変成器115と、交流電圧計116と、を含む。なお、光通信部117aは、光通信部313aに接続され、少なくとも光信号を送信する。また、第1電力変換器11bは、制御対象としての、交流直流変換器111と、開閉器112とを含む。なお、光通信部117bは、光通信部313aに接続され、少なくとも光信号を受信する。
また、第2変換器制御部32aと32bとの組、第2状態制御部322aと322bとの組、光通信部313aと313bとの組についても、2つに分けての記載は上記と同様である。
第1変換器制御部31における第1状態制御部312は、第1電力変換器11aと、第1制御情報生成部21と、第2変換器制御部32aの第2状態制御部322aから、各種情報を取得する。
なお、第1電力変換器11aからの情報には、開閉器112の電気接点の開閉状態と、交流変成器114により検出された交流送電線路ACL1に流れる第1交流系統3の電流値(IAC1)と、直流変成器115により検出された直流系統5の電流値(IDC1)、と、交流電圧計116により検出された交流送電線路ACL1の電圧値(VAC1)などが含まれる。第2変換器制御部32aの第2状態制御部322aからの情報には、第2変換器制御部32aにより解析され、交流送電線路ACL2における系統事故の検出結果に係る解析結果が含まれる。
第1状態制御部312は、取得した情報のうちから第1交流系統3の電流値と直流系統5の電流値を、第1制御情報生成部21と、第1制御部311とに供給する。第1状態制御部312は、取得した情報のうちから交流送電線路ACL1の電圧値を第1制御部311に供給する。
第1状態制御部312は、予め定められた処理を実施して、ゲートブロック信号(stopping signal)、動作モード情報(モード)、開閉器112の制御情報、第1交流系統3の状態などに関する解析結果などを生成する。
ゲートブロック信号は、第1電力変換器11が備えている各相の1つ以上の第1半導体スイッチ1111をスイッチングするためのパルスの供給を停止して、ゲートブロック状態を生成するための信号である。第1状態制御部312がゲートブロック状態を生成する場合を単に「GB1を供給する」といい、その状態を解除する場合を単に「GB1を解除する」ということがある。なお、第2状態制御部322が生成するゲートブロック信号の場合には、「GB1」に代えて「GB2」を用いて説明する。
動作モード情報(モード)は、第1電力変換器11などの変換動作の種類を指定するための情報である。動作モード情報には、少なくとも変換モード、逆変換モードを指定する情報が含まれる。動作モード情報には、さらに、待機モードを指定する情報が含まれてもよい。
待機モードは、電力変換を停止させる動作モードである。待機モードを指定する情報は、ゲートブロック信号に関連するものであり。ゲートブロック信号を用いる場合には、待機モードを指定する情報を省略してもよい。
待機モードは、電力変換を停止させる動作モードである。待機モードを指定する情報は、ゲートブロック信号に関連するものであり。ゲートブロック信号を用いる場合には、待機モードを指定する情報を省略してもよい。
開閉器112の制御情報は、開閉器112の補助接点信号に基づく、開閉器112の接点の開閉状態、または、その開閉状態に対応する論理状態を示す情報である。
第1交流系統3の状態などに関する解析結果には、第1交流系統3の状態に基づいて生成された、第1交流系統の系統事故発生の検出情報と、各相の1つ以上の第1半導体スイッチ1111の制御を制限する制限情報と、第1電力変換器に対する直流電流出力指令値と、第1電力変換器に対する直流電力出力指令値と、第1電力変換器の制御特性の切換を指令する制御特性切換指令情報などのなかの少なくとも何れかの情報が含まれる。
なお、第2交流系統4の状態についても上記と同様である。第2交流系統4の状態などに関する解析結果は、上記の第1交流系統3の場合と同様である。例えば、その解析結果には、第2交流系統4の状態に基づいて生成された、第2交流系統の系統事故発生の検出情報と、1つ以上の第2半導体スイッチ1211の制御を制限する制限情報と、第2電力変換器に対する直流電流出力指令値と、第2電力変換器に対する直流電力出力指令値と、第2電力変換器の制御特性の切換を指令する制御特性切換指令情報などのなかの少なくとも何れかの情報が含まれる。
さらに、第1状態制御部312は、上記のGB1、動作モード情報などの情報を、連動要求信号を用いて第1制御部311に供給する。例えば、第1制御部311は、GB1に基づいた連動要求信号の供給を受けると、第1電力変換器11が備えている各相の1つ以上の第1半導体スイッチ1111に対するパルスの供給を停止する。
さらに、第1状態制御部312は、第1交流系統3の状態などに関する解析結果に基づいて、開閉器112を制御するための制御情報を、第1電力変換器11bに供給する。
さらに、第1状態制御部312は、第2状態制御部322bに、第1交流系統3の状態に関する解析結果を送信する。
なお、第1制御情報生成部21からの情報には、第1電力変換器11の出力量と出力方向の指令値に関する情報が含まれる。
なお、第2状態制御部322からの情報には、第2状態制御部322の解析結果に関する情報が含まれる。上記の第2状態制御部322の解析結果に関する情報には、上記と同様に第2交流系統の状態に基づいて生成された情報が含まれる。例えば、第2交流系統の状態に基づいて生成された情報は、第2交流系統の系統事故発生の検出情報と、1つ以上の第2半導体スイッチ1211の制御を制限する制限情報と、第2電力変換器12に対する直流電流出力指令値と、第2電力変換器12に対する交流電力出力指令値と、第2電力変換器12の制御特性の切換を指令する制御特性切換指令情報とのなかの少なくとも何れかの情報が含まれる。
ここで、電力変換装置1における動作モードの切替えに関する状態遷移に関する要件を整理する。
電力変換装置1は、平常運転時に適用される変換モードと逆変換モード、または、動作環境などに障害が有る状態のもとで適用される待機モードとを切替える。変換モードと逆変換モードは、電力変換装置1及びその動作環境に障害が無い平常運転の状態で、電力変換機能を有効にして動作させるモードである。平常運転時には、第1電力変換器11と第2電力変換器12のなかの一方が変換モードで機能し、他方が逆変換モードで機能する。
これに対し、待機モードは、電力変換装置1又はその動作環境に障害が有る状態で、電力変換機能を制御により停止させた状態にするモードである。
第1電力変換器11を待機モードに切り替える条件には下記のものが含まれる。
・第1交流系統3の電流値(IAC1)が予め定められた閾値を超えた過電流状態にあること。
・直流系統5の電流値(IDC1)が予め定められた閾値を超えた過電流状態にあること。
・第1交流系統3の電圧値(ACV1)が予め定められた閾値を超えた過電圧状態にあること。
・第1電力変換器11が内部に備える直流コンデンサ(不図示)の電圧が予め定められた閾値を超えた過電圧状態にあること。なお、直流コンデンサは、直流系統5の正極と負極間に設けられる場合や、直流系統5の正極又は負極と中性点間にそれぞれ設けられる場合や、電力変換器内部に複数独立で設けられる場合などがある。複数のコンデンサが設けられている場合、過電圧状態はそれぞれのコンデンサについて検出してもよい。
・第2変換器制御部32によって、第2交流系統4及び第2電力変換器12に異常状態が生じていることが検出された状態にあること。
・第1交流系統3の電流値(IAC1)が予め定められた閾値を超えた過電流状態にあること。
・直流系統5の電流値(IDC1)が予め定められた閾値を超えた過電流状態にあること。
・第1交流系統3の電圧値(ACV1)が予め定められた閾値を超えた過電圧状態にあること。
・第1電力変換器11が内部に備える直流コンデンサ(不図示)の電圧が予め定められた閾値を超えた過電圧状態にあること。なお、直流コンデンサは、直流系統5の正極と負極間に設けられる場合や、直流系統5の正極又は負極と中性点間にそれぞれ設けられる場合や、電力変換器内部に複数独立で設けられる場合などがある。複数のコンデンサが設けられている場合、過電圧状態はそれぞれのコンデンサについて検出してもよい。
・第2変換器制御部32によって、第2交流系統4及び第2電力変換器12に異常状態が生じていることが検出された状態にあること。
上記の第2変換器制御部32によって検出された状態には、例えば下記のものが含まれる。
・第2交流系統4の電流値(IAC2)が予め定められた閾値を超えた過電流状態。
・直流系統5の電流値(IDC2)が予め定められた閾値を超えた過電流状態。
・第2交流系統4の電圧値(ACV2)が予め定められた閾値を超えた過電圧状態。
・第2電力変換器12が内部に備える直流コンデンサの電圧が予め定められた閾値を超えた過電圧状態。
・開閉器122が、制御されることなく開放状態になった状態。
・第2交流系統4の電流値(IAC2)が予め定められた閾値を超えた過電流状態。
・直流系統5の電流値(IDC2)が予め定められた閾値を超えた過電流状態。
・第2交流系統4の電圧値(ACV2)が予め定められた閾値を超えた過電圧状態。
・第2電力変換器12が内部に備える直流コンデンサの電圧が予め定められた閾値を超えた過電圧状態。
・開閉器122が、制御されることなく開放状態になった状態。
上記のような状態が検出された場合、第1状態制御部312は、第1電力変換器11の動作を待機モードに切り替える。待機モードにするには、第1状態制御部312は、GB1を出力することにより、第1電力変換器11の半導体スイッチに対する制御パルス信号を停止させて、半導体スイッチをオフ状態にする。
例えば、第2変換器制御部32によって第2交流系統4及び第2電力変換器12に平常動作時とは異なる異常状態が生じていることが検出され、第1状態制御部312は、その通知を受けると、第1制御部311の動作モードとして待機モードを指定して、ゲートブロック信号を出力する。
ここで、幾つかの条件を示して、その条件における動作パターンを例示して説明する。
動作パターンは、次に示すシナリオ1と2に大別できる。
動作パターンは、次に示すシナリオ1と2に大別できる。
シナリオ1:逆変換装置側の第2交流系統4で系統事故が発生した場合。
・シナリオ1−1:シナリオ1において、開閉器122が遮断していない場合。
・シナリオ1−2:シナリオ1において、開閉器122が遮断している場合。
・シナリオ1−1:シナリオ1において、開閉器122が遮断していない場合。
・シナリオ1−2:シナリオ1において、開閉器122が遮断している場合。
シナリオ2:変換装置側の第1交流系統3で系統事故が発生した場合。
以下、上記の各シナリオについて順に説明する。
なお、各シナリオに共通する条件は下記の通りである。管理装置2は、例えば、第1電力変換器11を変換モードに、第2電力変換器12を逆変換モードで動作させることを指令する。
なお、各シナリオに共通する条件は下記の通りである。管理装置2は、例えば、第1電力変換器11を変換モードに、第2電力変換器12を逆変換モードで動作させることを指令する。
[シナリオ1−1]
図3を参照して、逆変換装置側の第2交流系統4で系統事故が発生し、系統事故の状態が継続しているが開閉器122が遮断していない場合について説明する。例えば、系統事故が発生してから開閉器122が遮断されるまでに数十ミリ秒掛かる場合がある。このシナリオ1−1は、上記のような過渡状態に生じることがある。
図3を参照して、逆変換装置側の第2交流系統4で系統事故が発生し、系統事故の状態が継続しているが開閉器122が遮断していない場合について説明する。例えば、系統事故が発生してから開閉器122が遮断されるまでに数十ミリ秒掛かる場合がある。このシナリオ1−1は、上記のような過渡状態に生じることがある。
(系統事故発生時)
図3は、実施形態の電力変換装置に係る系統事故発生時の動きを説明するための図である。図3に、下記する各状態の変化を時系列で示す。図3(a)から(f)に示す各状態は、上から順に、(a)第2交流系統4の状態、(b)GB2の状態、(c)第2電力変換器12の制御モード、(d)連動要求信号、(e)GB1の状態、(f)第1電力変換器11の制御モード、についてである。なお、時間軸(横軸)のkから(k+3)は、制御周期により定まる制御サイクルを識別するための番号である。例えば、kは、任意の自然数である。
図3は、実施形態の電力変換装置に係る系統事故発生時の動きを説明するための図である。図3に、下記する各状態の変化を時系列で示す。図3(a)から(f)に示す各状態は、上から順に、(a)第2交流系統4の状態、(b)GB2の状態、(c)第2電力変換器12の制御モード、(d)連動要求信号、(e)GB1の状態、(f)第1電力変換器11の制御モード、についてである。なお、時間軸(横軸)のkから(k+3)は、制御周期により定まる制御サイクルを識別するための番号である。例えば、kは、任意の自然数である。
例えば、制御サイクルkになるまでは、管理装置2からの指令により、第1電力変換器11が変換モードで、第2電力変換器12が逆変換モードで動作している。
制御サイクルkの段階で、図3(a)に矢印で示すタイミングで第2交流系統4に系統事故が発生する。第2交流系統4の系統事故は、第2電力変換器12によって検出される。
次に、制御サイクル(k+1)になると、第2状態制御部322は、第2電力変換器12により検出された状態により、その制御サイクルの切替えタイミングに同期して、図3(b)に示すようにGB2を第2制御部321に供給する。この場合、例えば、第2電力変換器12により検出された状態には、第2交流系統4の電圧値に擾乱などがあり、電流値に過電流状態が生じていることの他、開閉器122が導通状態にあることが含まれる。
また、第2状態制御部322は、その制御サイクルの切替えタイミングに同期して、図3(c)に示すように第2電力変換器12を待機モードにして、電力変換を制限しつつ第2電力変換器12の動作を継続させる。
さらに、第2状態制御部322は、図3(d)に示す連動要求の状態を変えて、連動要求を送ることにより、GB2を発したことを第1電力変換器11の第1状態制御部312に通知する。第1状態制御部312は、第2状態制御部322からGB2を発したことの通知を受ける。
次に、制御サイクル(k+2)になると、第1状態制御部312は、上記の連動要求により、その制御サイクルの切替えタイミングに同期して、図3(e)に示すように、第1電力変換器11を待機モードにするためのGB1を第1制御部311に供給する。
第1状態制御部312は、このGB1により、図3(f)に示すように第1電力変換器11を待機モードにして、電力変換を制限しつつ第1電力変換器11の動作を継続させる。これにより、第1電力変換器11は、動作を継続しつつ、電力変換量を所望の量に制限することが可能になる。電力変換装置1は、制御サイクル(k+3)以降も状態に所定の変化があるまでこの状態を保持する。
なお、上記のとおりは、電力変換装置1は、系統事故の検出後に、速やかに待機モードに制御状態を遷移させることが可能であり、系統事故の検出からの遅れ時間を低減することができる。
なお、第1状態制御部312は、第2電力変換器12側の交流電圧・交流電流の値に基づいて生成された情報を、第1電力変換器11を待機モードに遷移させることを決定する条件に含めることができる。
このようにして系統事故の発生を検出したことにより、事故点側の第2電力変換器12が先に待機モードに入り、それに続いて、事故点から離れた側の第1電力変換器11が待機モードに入る。第1電力変換器11と第2電力変換器12とが待機モードに入るタイミングに時間差が生じる。この時間差は、例えば、予め定められた制御周期と一致する。上記の程度の時間差であれば、系統事故の影響で障害が生じる程になるまでの間、第1電力変換器11の変換動作を制限することができる。
(自動復帰)
交流系統の系統事故などの要因が系統側の擾乱、瞬時停電などの場合、系統事故に起因する事象が比較的短時間に解消することがある。電力変換装置1が交流系統から解列されずに待機モードに制御されている状態にあれば、例えば、下記の手順に従い自動復帰が実施される。
交流系統の系統事故などの要因が系統側の擾乱、瞬時停電などの場合、系統事故に起因する事象が比較的短時間に解消することがある。電力変換装置1が交流系統から解列されずに待機モードに制御されている状態にあれば、例えば、下記の手順に従い自動復帰が実施される。
第2状態制御部322は、事故点側の交流系統の状態が復旧していることを検出し、第2電力変換器12を交流系統に連系可能な状態にした後に、GB2を解除する。これにより、第2電力変換器12は、交流電力への変換を再開する。
さらに、第2状態制御部322は、GB2の解除を、連動要求信号を用いて第1状態制御部312に通知する。第1状態制御部312は、GB2の解除の通知を受け、第1電力変換器11に対するGB1を解除する。第1電力変換器11は、直流電力への変換を再開する。
これにより、電力変換装置1は、交流系統に系統事故などの発生した際に第1電力変換器11と第2電力変換器12とを待機モードにしておくことで、交流系統の系統事故などの発生から比較的短時間で系統事故の要因が解消した場合に、比較的速やかにその待機モードを解除することにより電力の変換を再開することができる。
[シナリオ1−2]
逆変換装置側の第2交流系統4で系統事故が発生し、開閉器122が遮断している場合について説明する。
逆変換装置側の第2交流系統4で系統事故が発生し、開閉器122が遮断している場合について説明する。
(系統事故発生時)
シナリオ1−1に対する相違点を中心に説明する。
この場合、第2電力変換器12が検出する状態には、第2交流系統4の電圧値に擾乱があり、電流値に、開閉器122が遮断されるまで過電流状態が生じていたことの他、開閉器122が遮断状態にあることが含まれる。
シナリオ1−1に対する相違点を中心に説明する。
この場合、第2電力変換器12が検出する状態には、第2交流系統4の電圧値に擾乱があり、電流値に、開閉器122が遮断されるまで過電流状態が生じていたことの他、開閉器122が遮断状態にあることが含まれる。
第2状態制御部322は、第2電力変換器12により検出された状態により、GB2を第2制御部321に供給する。第2状態制御部322は、第2電力変換器12を待機モードにして、電力変換を制限しつつ第2電力変換器12の動作を継続する。さらに、第2状態制御部322は、GB2を発したことを、連動要求信号を用いて第1電力変換器11の第1状態制御部312に通知する。以下の動作は、シナリオ1−1と同様である。
(自動復帰)
この場合、電力変換装置1は、第2交流系統4から解列されている。電力変換装置1が第2交流系統4から解列された状態になっている場合の第1電力変換器11と第2電力変換器12の状態は下記の2通りの場合がある。第1の場合が、第1電力変換器11と第2電力変換器12とがそれぞれ待機モードに制御されている場合であり、第2の場合が、第1電力変換器11が変換モードに、第2電力変換器12が待機モードに制御されている場合である。
この場合、電力変換装置1は、第2交流系統4から解列されている。電力変換装置1が第2交流系統4から解列された状態になっている場合の第1電力変換器11と第2電力変換器12の状態は下記の2通りの場合がある。第1の場合が、第1電力変換器11と第2電力変換器12とがそれぞれ待機モードに制御されている場合であり、第2の場合が、第1電力変換器11が変換モードに、第2電力変換器12が待機モードに制御されている場合である。
上記の状態からの復旧は、例えば、下記の手順に従い実施される。
まず、第1電力変換器11と第2電力変換器12がそれぞれ待機モードにある第1の場合について説明する。
第2状態制御部322は、事故点側の交流系統の状態が復旧していることを検出し、第2電力変換器12を交流系統に連系可能な状態にした後に、開閉器122の遮断状態を維持したままGB2を解除する。これにより、第2電力変換器12は、交流電力の変換が可能な状態になる。
さらに、第2状態制御部322は、GB2が解除されたことと、開閉器122が遮断状態にあることとを、連動要求信号を用いて第1状態制御部312に通知する。第1状態制御部312は、GB2が解除されたことと、開閉器122が遮断状態にあることとの通知を受けるが、第1電力変換器11に対するGB1を維持する。
第2状態制御部322は、上記のようにGB2を解除した後、第1電力変換器11からの出力が、第2交流系統4に連系動作可能と判定可能な予め定められた条件を満たした場合に、開閉器122を導通状態にする。これにより、第2電力変換器12は、第2交流系統4に連系する。
さらに、第2状態制御部322は、開閉器122を導通状態に遷移させたことを、連動要求信号を用いて第1状態制御部312に通知する。第1状態制御部312は、開閉器122を導通状態に遷移させたことの通知を受けて、第1電力変換器11に対するGB1を解除する。第1電力変換器11は、直流電力の変換を再開する。
これにより、電力変換装置1は、交流系統の系統事故などの発生から、比較的短時間で、その交流系統の状態が復旧する場合には、第1電力変換器11と第2電力変換器12を待機モードにして、その待機モードを解除することにより電力の変換を再開することができる。
なお、第1電力変換器11が変換モードに、第2電力変換器12が待機モードに制御されている第2の場合は、上記の第1の場合の説明の後半部分と共通する。
[シナリオ2]
変換装置側の第1交流系統3で系統事故が発生した場合について説明する。
変換装置側の第1交流系統3で系統事故が発生した場合について説明する。
(系統事故発生時)
第1交流系統3の系統事故は、変換モードで動作している第1電力変換器11によって検出される。第1状態制御部312は、第1電力変換器11により検出された状態により、GB1を第1制御部311に供給する。この場合、第1電力変換器11により検出された状態には、第1交流系統3の電圧値に擾乱があり、電流値に過電流状態が生じていることの他、開閉器112が導通状態にあることが含まれる。これにより、第1状態制御部312は、第1電力変換器11を待機モードにして、動作を継続する。さらに、第1状態制御部312は、連動要求信号を用いてGB1を発したことを、連動要求信号を用いて第2電力変換器12の第2状態制御部322に通知する。
第1交流系統3の系統事故は、変換モードで動作している第1電力変換器11によって検出される。第1状態制御部312は、第1電力変換器11により検出された状態により、GB1を第1制御部311に供給する。この場合、第1電力変換器11により検出された状態には、第1交流系統3の電圧値に擾乱があり、電流値に過電流状態が生じていることの他、開閉器112が導通状態にあることが含まれる。これにより、第1状態制御部312は、第1電力変換器11を待機モードにして、動作を継続する。さらに、第1状態制御部312は、連動要求信号を用いてGB1を発したことを、連動要求信号を用いて第2電力変換器12の第2状態制御部322に通知する。
第2状態制御部322は、第1状態制御部312からGB1を発したことの通知を受け、第2電力変換器12を待機モードにするためのGB2を第2制御部321に供給する。これにより、第2電力変換器12は、動作を継続しつつ、電力変換量を所望の量に制限することが可能になる。
なお、上記のとおりは、電力変換装置1は、系統事故の検出後に、速やかに状態を遷移させることが可能であり、制御の遅れによる無駄時間を低減することができる。
(自動復帰)
電力変換装置1は、変換装置側の第1交流系統3で系統事故が発生した後に、第1交流系統3から交流電力が供給されるまで、待機モードで待機する。変換装置側の第1交流系統3で系統事故が発生した場合から自動復帰する場合の動作は、前述の逆変換装置側の第2交流系統4に系統事故が生じた場合と同様である。
電力変換装置1は、変換装置側の第1交流系統3で系統事故が発生した後に、第1交流系統3から交流電力が供給されるまで、待機モードで待機する。変換装置側の第1交流系統3で系統事故が発生した場合から自動復帰する場合の動作は、前述の逆変換装置側の第2交流系統4に系統事故が生じた場合と同様である。
実施形態によれば、実施形態の電力変換装置1は、第1電力変換器11と、第2電力変換器12と、第2状態制御部322と、第1制御部311と、を持つ。第1電力変換器11は、第1の制御に従って導通状態を切替える1つ以上の第1半導体スイッチ1111を交流の相毎に含み、交流の各相の1つ以上の第1半導体スイッチ1111を機能させて交流電力から直流電力への変換と直流電力から交流電力への変換の片方又は両方を可能とし、少なくとも第1交流系統3の第1交流電力を直流電力に変換する。第2電力変換器12は、第2の制御に従って導通状態を切替える1つ以上の第2半導体スイッチ1211を交流の相毎に含み、交流の各相の1つ以上の第2半導体スイッチ1211を機能させて交流電力から直流電力への変換と直流電力から交流電力への変換の片方又は両方を可能とし、少なくとも直流電力を第2交流電力に変換し、第2交流電力を第2交流系統4に出力する。第2状態制御部322は、第1交流系統3の状態又は第2交流系統4の状態に関連する状態関連情報を、第1交流系統3と第2交流系統4の何れかの交流系統の周期より短い制御周期ごとに生成する。第1制御部311は、少なくとも第2状態制御部322によって生成された状態関連情報と第1電力変換器11の電力変換量を指定する第1制御情報とに基づき、1つ以上の第1半導体スイッチ1111の導通状態を切換える制御信号を、その制御周期ごとに生成する。これにより、電力変換装置1は、交流系統に生じた系統事故の影響を軽減することができる。
また、電力変換装置1は、第1制御部311を含む第1変換器制御部31(第1ユニット)をさらに備える。第2状態制御部322は、第2交流電力を第2電力変換器12から第2交流系統4に出力できない事象が少なくとも第2交流系統4に発生したことを、予め定められた識別基準に従い検出する。第2状態制御部322は、検出された事象に基づいて生成された状態関連情報に基づく動作要求情報を第1変換器制御部31に通知することにより、第1変換器制御部31の第1制御部311は、状態関連情報に基づいて第1電力変換器11を制御することができる。
また、電力変換装置1の第2状態制御部322は、第2交流系統4の状態が平常運転時とは異なる状態にあることを検出し、前記検出された状態に基づいて第1変換器制御部31に通知して、第1変換器制御部31が第1電力変換器11を制御する。これにより、第2状態制御部322が平常運転時とは異なる状態にあることを検出したことにより、第1電力変換器11による電力の変換を中断させるように、第1変換器制御部31が第1電力変換器11を制御することができる。
また、電力変換装置1の第2状態制御部322は、第2交流系統4の状態に基づいて、第2交流系統4の系統事故発生の検出情報と、1つ以上の第2半導体スイッチ1211の制御を制限する制限情報と、第2電力変換器12に対する直流電流出力指令値と、第2電力変換器12に対する直流電力出力指令値と、第2電力変換器12の制御特性の切換を指令する制御特性切換指令情報とのなかの少なくとも何れかに対応する状態関連情報を生成する。これにより、第2状態制御部322は、第2交流系統4の状態を各種情報に基づいて状態関連情報を生成することができる。さらに、第2状態制御部322からその状態関連情報を動作要求情報として通知することが可能になる。
また、電力変換装置1の第2状態制御部322は、第1交流系統3の状態と第2交流系統4の状態の何れかが平常運転時とは異なる状態にあることを検出し、前記検出された状態に基づいて第1変換器制御部31に通知して、第1変換器制御部31が第1電力変換器11を制御する。これにより、第2状態制御部322が平常運転時とは異なる状態にあることを検出したことにより、第1電力変換器11による電力の変換を中断させるように、第1変換器制御部31が第1電力変換器11を制御することができる。
また、電力変換装置1は、第1変換器制御部31と、第2変換器制御部32(第2ユニット)と、をさらに備える。第1変換器制御部31は、第1電力変換器11に対応付けて設けられ、第1変換器制御部31内に第1制御部311と第1制御部311に対応付けられた第1状態制御部312とを備える。第2変換器制御部32は、第2電力変換器12に対応付けて設けられ、第2変換器制御部32内に第2制御部321と第2状態制御部322(状態制御部)とを備える。第1状態制御部312と第2状態制御部322とが通信する。これにより、第1変換器制御部31と第2変換器制御部32は、互いの制御状態を共有することができる。
また、電力変換装置1は、少なくとも第1変換器制御部31と第2変換器制御部32とを収納可能な筐体FL(図1)をさらに備える。第1変換器制御部31と第2変換器制御部32は、筐体FL内に設けられた伝送路42を介して通信する。これにより、電力変換装置1は、筐体FL内に第1変換器制御部31と第2変換器制御部32とを収納することができ、装置の小型化に貢献する。なお、筐体FLは、第1変換器制御部31と第2変換器制御部32をはじめとする複数のユニットを収納可能なものであってよい。
また、電力変換装置1の第1変換器制御部31と第2変換器制御部32は、共通の信号源の信号から生成された繰り返し信号に同期して、伝送路42を利用して通信する。これにより、第1変換器制御部31と第2変換器制御部32は、第1電力変換器11が備える第1半導体スイッチ1111と第2電力変換器12が備える第2半導体スイッチ1211のそれぞれを、共通の信号源の信号から生成された繰り返し信号に同期して切替えることができる。
例えば、電力変換装置1の第1変換器制御部31が第1周波数源を含み、第2変換器制御部32が第2周波数源を含むことがある。例えば、第1周波数源と第2周波数源は、第1変換器制御部31又は第2変換器制御部32に含まれる演算器を機能させるクロック源であり、その演算器の動作周波数のクロックを繰り返し信号としてもよい。
このような場合には、第1変換器制御部31と第2変換器制御部32は、第1変換器制御部31の第1周波数源と第2変換器制御部32の第2周波数源の何れかに基づいた繰り返し信号に同期して、伝送路42を利用して通信することができ、これにより、第1変換器制御部31と第2変換器制御部32は、第1電力変換器11が備える第1半導体スイッチ1111と第2電力変換器12が備える第2半導体スイッチ1211のそれぞれを、共通のタイミングに同期して切替えることができる。
なお、上記の第1半導体スイッチ1111と第2半導体スイッチ1211は、自励型の制御に適用可能な、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)、IEGT(Injection Enhanced Gate Transistor)、MOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)などである。
なお、第1制御部311と第2制御部321は、コンデンサ(直流コンデンサ)などの蓄電要素を含む。また、第1制御部311と第2制御部321は、モジュラーマルチレベル(Modular Multilevel Converter、MMC)型の駆動部を含むものであってもよく、2レベル型の駆動部を含むものであってもよい。2レベル型の駆動部は、電圧型コンバータ(Voltage Sourced Converter)の一例である。
なお、電力変換装置1における直流系統5は、高圧直流送電(HVDC:High-Voltage Direct Current Transmission)であってもよい。
なお、第1変換器制御部31と第2変換器制御部32は、共有の筐体に搭載されるユニットとして形成されていてもよい。或いは、上記の筐体に代えて、筐体内に搭載される一又は複数の盤(サブラック)として形成されていてもよい。上記の各ユニットは、同一の筐体内に設けられた共通のバス又はネットワークなどの伝送路などによって接続される。
さらに、第1変換器制御部31と第2変換器制御部32は、それぞれが共通するモールド材、又はパッケージに含まれる半導体装置の一部に含まれていてもよい。又は、第1変換器制御部31と第2変換器制御部32は、個々の半導体装置として形成され、それぞれが共通するモールド材、又はパッケージに含まれる半導体装置の一部に含まれていてもよい。この場合、第1変換器制御部31などは、共通するモールド材、又はパッケージの内部で、それぞれが共通のバス(伝送路)に接続されていてもよい。上記のパッケージは、筐体の一例である。
なお、実施形態の電力変換装置1における第2状態制御部322と第1制御部311との組は、状態制御部と制御部の一例であり、第2状態制御部322と第1制御部311との組とは異なる組み合わせであってもよい。また、第2状態制御部322と第1制御部311は、異なる変換器制御部に含まれる事例について説明したが、共通する変換器制御部に配置されていてもよく、上記の事例とは異なる変換器制御部(ユニット)に配置されてもよい。
(第2の実施形態)
図4Aを参照して、第2の実施形態の電力変換装置について説明する。図4Aは、実施形態の電力変換装置の構成図である。図4Aに示す電力変換システムは、電力変換装置1Aと、管理装置2とを備える。電力変換装置1Aは、管理装置2からの指令に従い電力を変換することにより、第1交流系統3と第2交流系統4との間で何れか1方向にまたは条件により方向を切替えて送電を可能にする。
図4Aを参照して、第2の実施形態の電力変換装置について説明する。図4Aは、実施形態の電力変換装置の構成図である。図4Aに示す電力変換システムは、電力変換装置1Aと、管理装置2とを備える。電力変換装置1Aは、管理装置2からの指令に従い電力を変換することにより、第1交流系統3と第2交流系統4との間で何れか1方向にまたは条件により方向を切替えて送電を可能にする。
実施形態の電力変換装置1Aは、第1電力変換器11Aと、第2電力変換器12Aと、第1制御情報生成部21Aと、第2制御情報生成部22Aと、第1変換器制御部31Aと、第2変換器制御部32Aと、第3変換器制御部33と、伝送路41と、伝送路42とを備える。
なお、電力変換装置1Aは、第1の実施形態の電力変換装置1と同様に、第1電力変換器11Aと第2電力変換器12Aを、変換モードと逆変換モードと待機モードの何れかのモードに制御することにより、平常運転時には変換した電力を中継し、例えば、系統事故が発生した場合には、電力の変換を停止する。これに関する詳細は、第1の実施形態を参照する。
以下の説明では、第3変換器制御部33などが追加されたことによる相違点を中心に説明する。
伝送路41は、これに接続された複数のユニット(機能部)間の通信を可能にする。例えば、伝送路41は、バスであってもよく、図示しない通信装置を介在して通信するものであってもよい。
伝送路42は、これに接続された複数のユニット(機能部)間の通信を可能にする。例えば、伝送路42には、少なくとも第1変換器制御部31Aと第2変換器制御部32Aと第3変換器制御部33とがそれぞれ接続される。第1変換器制御部31Aが第1ユニットの一例であり、第2変換器制御部32Aが第2ユニットの一例であり、第3変換器制御部33が第3ユニットの一例である。
このような伝送路42は、少なくとも第1変換器制御部31Aと第2変換器制御部32Aと第3変換器制御部33とが接続されるバスを含むものであってもよく、上記の各装置間の通信を可能にする図示しない通信装置を含むものであってもよい。例えば、伝送路42は、少なくとも第1変換器制御部31Aと第2変換器制御部32Aと第3変換器制御部33との間で、比較的高速な通信を可能にする。
なお、伝送路41と伝送路42は、互いに独立して設けてよいが、1つに纏めてもよい。
第1電力変換器11Aは、交流直流変換器111と、開閉器112と、変換用変圧器113と、交流変成器(ACCT)114と、直流変成器(DCCT)115と、交流電圧計116と、光通信部117A(変換器通信部)とを備える。
実施形態の光通信部117Aは、第1変換器制御部31Aと第3変換器制御部33と通信するためのインタフェースである。例えば、第1変換器制御部31と第3変換器制御部33との通信は、例えば光ケーブルを利用した光通信による。光通信部117Aは、第1電力変換器11A内の各部が検出した状態量などを第1変換器制御部31Aと第3変換器制御部33に送信する。また、光通信部117Aは、少なくとも第1変換器制御部31Aと第3変換器制御部33の何れかから交流直流変換器111を制御するための信号を受信する。さらに、光通信部117Aは、それと同様に開閉器112を制御するための信号を受信してもよい。
第2電力変換器12Aは、交流直流変換器121と、開閉器122と、変換用変圧器123と、交流変成器124と、直流変成器125と、交流電圧計126と、光通信部127Aとを備える。
実施形態の光通信部127Aは、第2変換器制御部32Aと第3変換器制御部33と通信するためのインタフェースである。例えば、第2変換器制御部32と第3変換器制御部33との通信は、例えば光ケーブルを利用した光通信による。光通信部127Aは、第2電力変換器12A内の各部が検出した状態量などを第3変換器制御部33に送信する。また、光通信部127Aは、少なくとも第2変換器制御部32Aと第3変換器制御部33の何れかから交流直流変換器121を制御するための信号を受信する。さらに、光通信部127Aは、それと同様に開閉器122を制御するための信号を受信してもよい。
実施形態の第1制御情報生成部21Aと第2制御情報生成部22Aは、2重化されており、冗長構成を成す。第1制御情報生成部21Aと第2制御情報生成部22Aの何れかが現用系として機能して、他方が予備系になる。以下、これらを代表して第1制御情報生成部21Aについて説明する。なお、第2制御情報生成部22Aは、第1制御情報生成部21Aに代わり、第1制御情報生成部21Aと同様の機能を実行可能である。
第1制御情報生成部21Aは、管理装置2と通信する。第1制御情報生成部21Aは、少なくとも管理装置2から第1電力変換器11Aの出力量と第2電力変換器12Aの出力量を指定する指令値を取得する。
第1制御情報生成部21Aは、伝送路41を介して、第1変換器制御部31Aと、第2変換器制御部32Aと、第3変換器制御部33と通信する。第1制御情報生成部21Aは、例えば、第1電力変換器11Aから第1交流系統3の状態量と、第2電力変換器12Aから第1交流系統3の状態量と、直流系統5の状態量とを取得する。なお、第1制御情報生成部21Aは、例えば、上記の情報の取得を、第3変換器制御部33を経て取得するか或いは、第1変換器制御部31Aと第2変換器制御部32Aの何れかを経て取得する。
第1制御情報生成部21Aは、少なくとも管理装置2から指定される第1電力変換器11Aの出力量の指令値と第1交流系統3の状態量とに基づいて、第1電力変換器11Aの平常運転時における電力変換量を指定する第1制御情報を生成する。第1制御情報生成部21Aは、例えば、第1制御情報を、第3変換器制御部33と第1変換器制御部31Aとに供給する。
第1制御情報生成部21Aは、少なくとも管理装置2から指定される第2電力変換器12Aの出力量の指令値と第2交流系統4の状態量とに基づいて、第2電力変換器12Aの平常運転時における電力変換量を指定する第2制御情報を生成する。第1制御情報生成部21Aは、例えば、第2制御情報を、第3変換器制御部33と第2変換器制御部32Aとに供給する。
第1変換器制御部31Aは、第1電力変換器11Aに対応付けて設けられる。第1変換器制御部31Aは、その内部に少なくとも第1状態制御部312Aと第1制御部311と光通信部313(第1ユニット通信部)とを備える。
第2変換器制御部32Aは、第2電力変換器12Aに対応付けて設けられる。第2変換器制御部32Aは、その内部に少なくとも第2状態制御部322Aと第2制御部321と光通信部323(第2ユニット通信部)とを備える。
第3変換器制御部33には、個別に対応付けて設けられた電力変換器はない。第3変換器制御部33は、その内部に少なくとも第3状態制御部332と第3制御部331と光通信部333(第3ユニット通信部)とを備える。第3変換器制御部33は、第1交流系統3の状態又は第2交流系統4の状態に関連する状態関連情報を、第1交流系統3と第2交流系統4の何れかの交流系統の周期より短い制御周期ごとに生成する。
第1変換器制御部31Aと、第2変換器制御部32Aと、第3変換器制御部33とは、各電力変換器に対する制御部に位置づけられる。第1変換器制御部31Aと、第2変換器制御部32Aと、第3変換器制御部33は、N個の現用系に対し1個の予備系が設けられた(N+1)型の冗長構成をとる。実施形態の事例では、Nの値を2にした場合を示す。つまり、実施形態によれば、第1変換器制御部31Aと第2変換器制御部32Aとが各電力変換器に対する制御部の現用系として機能し、第3変換器制御部33が予備系になる。なお、N個の現用系のなかで何れかの変換器制御部に障害が発生したことの検出と、検出後に予備系を起動して現用系として機能させるための処理と方法は、既知の方法を適用することができる。例えば、現用系として機能する場合に、必然的に実施する動作の実施を検出し、その結果により、規定の動作が実施されていることを識別する。
なお、第3変換器制御部33が予備系に割り当てられている場合には、第3制御部331は、待機状態にあり、各電力変換器を駆動することはない。第3変換器制御部33が予備系から現用系に切換ることで、第3制御部331は、第1変換器制御部31Aと第2変換器制御部32Aの何れかに代わり、その変換器制御部に対応する電力変換器を駆動する。
例えば、図4Bを参照して、第2変換器制御部32Aに障害が発生し、第3変換器制御部33がそれを代行する場合について説明する。図4Bは、実施形態の第3変換器制御部が現用系の機能部を代行している状態を説明するための図である。なお、第2変換器制御部32Aに障害が発生するという事象は、電力変換装置1Aにおける冗長構成の現用系を継続して機能させるための要件が、所定の条件を満たさないことの一例である。
なお、上記の所定の条件を満たしている期間、例えば、第2変換器制御部32Aなどに障害が発生するまでの期間内であれば、第1の実施形態と同様に、第1変換器制御部31Aが第1電力変換器11Aを駆動し、第2変換器制御部32Aが第2電力変換器12Aを駆動する。
その後、例えば、第2変換器制御部32Aに障害が発生したことが検出されると、第2変換器制御部32Aの機能が、第3変換器制御部33に引き継がれる。図4Bに示す状態は、その機能の引き継ぎ後の状態である。この状態にある場合、第3変換器制御部33は、予備系としての待機状態を中断して、第2変換器制御部32Aの機能を引き継いで、第2変換器制御部32Aに代わって機能する。
ここで、図4Bを参照して、上記のように第2変換器制御部32A等の障害により、第3変換器制御部33が、第1電力変換器11Aを制御する場合の動作を整理する。図4Bに破線矢印は、第2交流系統4に系統事故が発生した場合に、第1電力変換器11Aを待機モードで制御する状況の情報の流れを示すものである。
図4Bによれば、第2電力変換器12Aが検出した交流電流の値が、光通信部127Aと光通信部333とを経て、第2電力変換器12Aから第3変換器制御部33に送られる。第3変換器制御部33の第3状態制御部332は、その交流電流の変化から第2交流系統4の系統事故の発生を検出する。第3状態制御部332は、系統事故が発生したことを、連動要求信号を用いて第1変換器制御部31Aに通知する。第1変換器制御部31Aは、伝送路42を経て通知された連動要求信号を受け、GB1を発して、第1電力変換器11Aを待機状態にする。
また、第3状態制御部332は、上記の系統事故が発生したことの通知に合わせて、GB2を発して、第2電力変換器12Aを待機状態にする。
なお、上記は、系統事故発生時の動作を説明したものであるが、系統事故の要因が解消して自動復帰する場合も同様である。
実施形態によれば電力変換装置1Aは、第1変換器制御部31Aと、第2変換器制御部32Aと、第3変換器制御部33と、を備える。第1変換器制御部31Aは、第1電力変換器11Aに対応付けて設けられる。第1変換器制御部31Aは、その内部に第1状態制御部312Aと第1制御部311とを備える。第2変換器制御部32Aは、第2電力変換器12Aに対応付けて設けられる。第2変換器制御部32Aは、その内部に少なくとも第2状態制御部322Aと第2制御部321とを備える。第3変換器制御部33は、第1変換器制御部31Aと第2変換器制御部32Aの何れかに代わり、第1電力変換器11Aと第2電力変換器12Aの何れかを制御する第3制御部331を備える。これにより、第3変換器制御部33は、例えば、第1変換器制御部31Aと第2変換器制御部32Aの何れかに障害が生じた際に、これらの何れかに代わり、第1電力変換器11Aと第2電力変換器12Aの何れかを制御することができる。
また、電力変換装置1Aの第3変換器制御部33は、光通信部333(第3ユニット通信部)をさらに備える。光通信部333は、第1電力変換器11Aと第2電力変換器12Aのそれぞれと通信する。これにより、第3変換器制御部33は、光通信部333を介して、第1電力変換器11Aと第2電力変換器12Aのそれぞれと通信することにより、第1電力変換器11Aと第2電力変換器12Aを制御したり、第1電力変換器11Aと第2電力変換器12Aからの情報を収集したりすることができる。
また、電力変換装置1Aの第1変換器制御部31Aは、光通信部313をさらに備える。第1電力変換器11Aは、光通信部117Aをさらに備える。第1電力変換器11Aの光通信部117Aは、第1変換器制御部31Aの光通信部313と第3変換器制御部33の光通信部333とそれぞれと通信する。これにより、第1電力変換器11Aは、光通信部117Aを介して、第1変換器制御部31Aと第3変換器制御部33のそれぞれと通信することにより、第1変換器制御部31A又は第3変換器制御部33から制御を受けたり、第1変換器制御部31Aと第3変換器制御部33に情報を提供したりすることができる。
また、電力変換装置1は、少なくとも第1変換器制御部31と第2変換器制御部32とを収納可能な筐体FL(図1)をさらに備える。第1変換器制御部31と第2変換器制御部32は、筐体FL内に設けられた伝送路42を介して通信する。これにより、電力変換装置1は、筐体FL内に第1変換器制御部31と第2変換器制御部32とを収納することができ、装置の小型化に貢献する。
また、第1変換器制御部31Aと、第2変換器制御部32Aと、第3変換器制御部33は、共通の信号源の信号から生成された繰り返し信号に同期して、伝送路42を利用して通信する。これにより、第1変換器制御部31Aと第2変換器制御部32Aと第3変換器制御部33は、第1電力変換器11が備える第1半導体スイッチ1111と第2電力変換器12が備える第2半導体スイッチ1211のそれぞれを、共通の信号源の信号から生成された繰り返し信号に同期して切替えることができる。
なお、第1変換器制御部31と第2変換器制御部32と第3変換器制御部33は、共有の筐体内に搭載されるユニットとして形成されていてもよい。或いは、上記の筐体に代えて、筐体内に搭載される一又は複数の盤(サブラック)として形成されていてもよい。上記の各ユニットは、同一の筐体内に設けられた共通のバス又はネットワークなどの伝送路によって接続される。第1変換器制御部31と第2変換器制御部32と第3変換器制御部33を纏めて、第1変換器制御部31などという。
さらに、第1変換器制御部31などは、それぞれが異なるパッケージに含まれる半導体装置として形成されていてもよく、それぞれが共通のバス(伝送路)に接続されていてもよい。
なお、第1変換器制御部31などが接続される伝送路41と伝送路42は、それぞれが単一構成であってもよく、2重化されて冗長性を有するものであってもよい。
なお、比較例の電力変換装置において変換器制御部(制御装置)を冗長化する場合、通常であれば2つの電力変換器の変換器制御部(制御装置)のそれぞれに対して冗長構成のための変換器制御部(制御装置)を設ける。これに対し、実施形態の電力変換装置1であれば、冗長構成のための変換器制御部33を1つ設けることで、2つの電力変換器に対する変換器制御部として共用化される。このように、電力変換装置1は、上記の比較例に対して、より簡素に構成でき、経済的な観点においても有利である。
(第2の実施形態の変形例)
第2の実施形態の変形例について説明する。
第2の実施形態の第3変換器制御部33は、(N+1)型の冗長構成における予備系であった。本変形例の第3変換器制御部33は、(N+1)型の冗長構成における予備系であり、さらに、上記の予備系として待機状態にある場合に、第3状態制御部332を機能させて、電力変換装置1Aの全体の統合制御を実施する。
第2の実施形態の変形例について説明する。
第2の実施形態の第3変換器制御部33は、(N+1)型の冗長構成における予備系であった。本変形例の第3変換器制御部33は、(N+1)型の冗長構成における予備系であり、さらに、上記の予備系として待機状態にある場合に、第3状態制御部332を機能させて、電力変換装置1Aの全体の統合制御を実施する。
図5を参照して、本変形例の第3状態制御部のより具体的な事例について説明する。図5は、実施形態の変形例の第3状態制御部を説明するための図である。図2との相違点を中心に説明する。
なお、図5に示す第1電力変換器11Aaと11Abは、説明の都合上、第1電力変換器11Aを2つに分けて記載したものであり、第1電力変換器11Aaが第3変換器制御部33に各種情報を提供する情報源を含み、第1電力変換器11Abが第1変換器制御部31Aから制御される制御対象を含む。例えば、第1電力変換器11Aaは、情報源としての、開閉器112と、交流変成器114と、直流変成器115と、交流電圧計116と、を含む。なお、光通信部117Aaは、光通信部313bと光通信部333bとに接続され、少なくとも光信号を送信する。また、第1電力変換器11Abは、制御対象としての、交流直流変換器111と、開閉器112とを含む。なお、光通信部117Abは、光通信部313aと光通信部333aとに接続され、少なくとも光信号を受信する。
また、第2変換器制御部32Aaと32Abとの組、第2状態制御部322aと322bとの組、光通信部313aと313bとの組、光通信部323aと323bとの組、光通信部333aと333bとの組、光通信部117Aaと117Abとの組、光通信部127Aaと127Abとの組についても、2つに分けての記載は上記と同様である。
この場合、第3変換器制御部33は、光通信部333を介して第1電力変換器11Aと第2電力変換器12Aと通信して、第1電力変換器11Aと第2電力変換器12Aの情報を収集する。第3変換器制御部33は、伝送路41を介して第1制御情報生成部21Aと第2制御情報生成部22Aとのなかの現用系の制御情報生成部と通信する。第3変換器制御部33は、伝送路42を介して第1変換器制御部31Aと第2変換器制御部32Aと通信する。
これにより、第3変換器制御部33は、電力変換装置1Aの各機能部から各種情報を収集し、それらを解析することにより、電力変換装置1Aの状態の解析が可能になる。
また、第1状態制御部312Aと第2状態制御部322Aは、伝送路42を介して第3状態制御部332と通信する。これにより、第3状態制御部332は、第1電力変換器11A又は第2電力変換器12Aを制御するための制御情報を、伝送路42を経て第1状態制御部312Aと第2状態制御部322Aに供給する。
上記の変形例によれば、第2の実施形態と同様の効果を奏することに加えて、下記の効果を奏する。第3変換器制御部33は、少なくとも第3状態制御部332を備える。第3状態制御部332は、第3状態制御部332が収集した情報に基づく制御情報を第1状態制御部312と第2状態制御部322とに供給する。第1制御部311は、第1電力変換器11Aを駆動する。第2制御部321は、第2電力変換器12Aを駆動する。これにより、第3変換器制御部33は、例えば、第1変換器制御部31Aと第2変換器制御部32Aの何れかに障害が生じた際に、これらの何れかに代わり、第1電力変換器11Aと第2電力変換器12Aの何れかを制御することのほか、第1変換器制御部31Aと第2変換器制御部32Aの何れにも障害が生じていない場合に、第3状態制御部332を機能させて、電力変換装置1Aの全体の統合制御を実施することができる。
また、第3変換器制御部33が電力変換装置1Aの全体の統合制御を実施することにより、交流系統の系統事故が発生した場合などに、第1電力変換器11が備える第1半導体スイッチ1111と第2電力変換器12が備える第2半導体スイッチ1211のそれぞれを、同じタイミングに同期して切替えることができる。
以下、実施形態の比較例を示し、比較例に対する実施形態に共通する効果について説明する。
第1比較例として他励型の電力変換装置を挙げる。他励型の電力変換装置は、交流電流が0になるまで電流が流れ続ける。そのため、他励型の電力変換装置は、電力の供給を比較的速やかに停止することが困難であり、電力の供給の停止までに時間が掛かる場合がある。これに対し、実施形態の電力変換装置1は、自励式である。このような電力変換装置1であれば、直流系統側から電力の供給を停止することにより、交流電力の出力量を制限できる。例えば、電力変換装置1が交流電力を供給する先の交流系統に系統事故が発生した場合に、電力変換装置1の変換動作を継続させながら、電力の供給を停止することができる。このように、電力変換装置1を自励型にしたことにより、交流電流が0になるタイミングを待たずに電力の供給を停止することができる。
また、第2比較例と第3比較例として、電力の変換を2段階で実施する電力変換装置を挙げる。このような比較例の電力変換装置のなかには、系統事故が発生したことを、系統事故の発生側ではない対局の電力変換装置(電力変換器)には通知せずに自律的に動作するものが有る(第2比較例)。
また、このような比較例の電力変換装置のなかには、第2交流系統4に系統事故の発生後に変換動作の調整が為されないものが有る(第3比較例)。
このような第1比較例から第3比較例の電力変換装置は、第2交流系統4に発生した系統事故の影響で、系統事故点に近い方の電力変換器(第2電力変換器12に相当)や直流系統に過電圧状態が生じることがある。その系統事故の影響で、各装置を保護するために電力変換装置の動作が止まることが有る。
これに対して、実施形態の電力変換装置1は、第1電力変換器11と第2電力変換器12の動作を、比較的速やかに保護モードの動作に切り替えることにより、直流系統に過電圧状態が生じることがなく、上記の保護モードの動作を継続することができる。
以上説明した少なくともひとつの実施形態によれば、電力変換装置は、第1電力変換器と、第2電力変換器と、状態制御部と、第1制御部とを持つ。第1電力変換器は、第1の制御に従って導通状態を切替える1つ以上の第1半導体スイッチを交流の相毎に含み、前記交流の各相の前記1つ以上の第1半導体スイッチを機能させて交流電力から直流電力への変換と直流電力から交流電力への変換の片方又は両方を可能とし、少なくとも第1交流系統の第1交流電力を直流電力に変換する。第2電力変換器は、第2の制御に従って導通状態を切替える1つ以上の第2半導体スイッチを交流の相毎に含み、前記交流の各相の前記1つ以上の第2半導体スイッチを機能させて交流電力から直流電力への変換と直流電力から交流電力への変換の片方又は両方を可能とし、少なくとも前記直流電力を第2交流電力に変換し、前記第2交流電力を第2交流系統に出力する。状態制御部は、前記第1交流系統の状態又は前記第2交流系統の状態に関連する状態関連情報を、前記第1交流系統と前記第2交流系統の何れかの交流系統の周期より短い制御周期ごとに生成する。第1制御部は、少なくとも前記生成された状態関連情報と前記第1電力変換器の電力変換量を指定する第1制御情報とに基づき、前記1つ以上の第1半導体スイッチの導通状態を切換える制御信号を、前記制御周期ごとに生成する。これにより、電力変換装置は、交流系統に生じた系統事故の影響を軽減することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
例えば、上記各実施形態の第1制御情報生成部21、21Aと、第2制御情報生成部22、22Aと、第1変換器制御部31、31Aと、第2変換器制御部32、32A、第3変換器制御部33は、CPU(central processing unit)、マイクロコントローラなどのプロセッサ32が、半導体メモリ等に記憶されたソフトウエアプログラムを実行することによりなされるソフトウェア機能部であってもよく、LSI等のハードウェア機能部であってもよい。
また、第2の実施形態において第1制御情報生成部21Aと第2制御情報生成部22Aとが、冗長構成をとるものとして説明したが、第1の実施形態の第1制御情報生成部21と第2制御情報生成部22のように、冗長構成をとらずにそれぞれが独立した機能を有するものとであってもよい。第1制御情報生成部21Aと第2制御情報生成部22Aとが、冗長構成をとらずに構成した場合も、それぞれが第3変換器制御部33と通信することは変わらない。
1、1A…電力変換装置
2…管理装置
3…第1交流系統
4…第2交流系統
11、11A…第1電力変換器
12、12A…第2電力変換器
21、21A…第1制御情報生成部(極制御装置)
22、22A…第2制御情報生成部(極制御装置)
31、31A…第1変換器制御部
32、32A…第2変換器制御部
33…第3変換器制御部
41、42…伝送路
111、121…交流直流変換器
117、117A、127、127A…光通信部(変換器通信部)
311、311A…第1制御部
312、312A…第1状態制御部
313、313A…光通信部(第1ユニット通信部)
321、321A…第2制御部
322、322A…第2状態制御部
323、323A…光通信部(第2ユニット通信部)
331…第3制御部
332…第3状態制御部
333…光通信部(第3ユニット通信部)
1111…第2半導体スイッチ
1211…第2半導体スイッチ
2…管理装置
3…第1交流系統
4…第2交流系統
11、11A…第1電力変換器
12、12A…第2電力変換器
21、21A…第1制御情報生成部(極制御装置)
22、22A…第2制御情報生成部(極制御装置)
31、31A…第1変換器制御部
32、32A…第2変換器制御部
33…第3変換器制御部
41、42…伝送路
111、121…交流直流変換器
117、117A、127、127A…光通信部(変換器通信部)
311、311A…第1制御部
312、312A…第1状態制御部
313、313A…光通信部(第1ユニット通信部)
321、321A…第2制御部
322、322A…第2状態制御部
323、323A…光通信部(第2ユニット通信部)
331…第3制御部
332…第3状態制御部
333…光通信部(第3ユニット通信部)
1111…第2半導体スイッチ
1211…第2半導体スイッチ
Claims (14)
- 第1の制御に従って導通状態を切替える1つ以上の第1半導体スイッチを交流の相毎に含み、前記交流の各相の前記1つ以上の第1半導体スイッチを機能させて交流電力から直流電力への変換と直流電力から交流電力への変換の片方又は両方を可能とし、少なくとも第1交流系統の第1交流電力を直流電力に変換する第1電力変換器と、
第2の制御に従って導通状態を切替える1つ以上の第2半導体スイッチを交流の相毎に含み、前記交流の各相の前記1つ以上の第2半導体スイッチを機能させて交流電力から直流電力への変換と直流電力から交流電力への変換の片方又は両方を可能とし、少なくとも前記直流電力を第2交流電力に変換し、前記第2交流電力を第2交流系統に出力する第2電力変換器と、
前記第1交流系統の状態と前記第2交流系統の状態とのうち少なくとも何れかに関連する状態関連情報を、前記第1交流系統と前記第2交流系統の何れかの交流系統の周期より短い制御周期ごとに生成する状態制御部と、
少なくとも前記生成された状態関連情報と前記第1電力変換器の電力変換量を指定する第1制御情報とに基づき、前記1つ以上の第1半導体スイッチの導通状態を切換える制御信号を、前記制御周期ごとに生成する第1制御部と
を備える電力変換装置。 - 前記第1制御部を含む第1ユニットをさらに備え、
前記状態制御部は、
前記第2交流電力を前記第2電力変換器から前記第2交流系統に出力できない事象が少なくとも前記第2交流系統に発生したことを、予め定められた識別基準に従い検出し、前記検出された事象に基づいて前記生成された状態関連情報に基づく動作要求情報を前記第1ユニットに通知する、
請求項1に記載の電力変換装置。 - 前記状態制御部は、
少なくとも前記第2交流系統の状態が平常運転時とは異なる状態にあることを検出し、前記検出された状態に基づいて前記第1ユニットに前記動作要求情報を通知して、
前記第1ユニットが、前記通知された動作要求情報に基づいて前記第1電力変換器を制御する、
請求項2に記載の電力変換装置。 - 前記状態制御部は、
前記第2交流系統の状態に基づいて、前記第2交流系統の系統事故発生の検出情報と、前記1つ以上の第2半導体スイッチの制御を制限する制限情報と、前記第2電力変換器に対する直流電流出力指令値と、前記第2電力変換器に対する直流電力出力指令値と、前記第2電力変換器の制御特性の切換を指令する制御特性切換指令情報とのなかの少なくとも何れかに対応する前記状態関連情報を生成する、
請求項2に記載の電力変換装置。 - 第1ユニットと、第2ユニットと、をさらに備え、
前記第1ユニットは、
前記第1電力変換器に対応付けて設けられ、前記第1ユニット内に前記第1制御部と前記第1制御部に対応付けられた第1状態制御部とを備え、
前記第2ユニットは、
前記第2電力変換器に対応付けて設けられ、前記第2ユニット内に第2制御部と前記状態制御部である第2状態制御部とを備え、
前記第1状態制御部と前記第2状態制御部とが通信する、
請求項1に記載の電力変換装置。 - 少なくとも前記第1ユニットと前記第2ユニットとを収納可能な筐体をさらに備え、
前記第1ユニットと前記第2ユニットは、前記筐体内に設けられた伝送路を介して通信する、
請求項5に記載の電力変換装置。 - 前記第1ユニットと前記第2ユニットは、共通の信号源の信号から生成された繰り返し信号に同期して、前記伝送路を利用して通信する、
請求項6に記載の電力変換装置。 - 第1ユニットと、第2ユニットと、第3ユニットとをさらに備え、
前記第1ユニットは、
前記第1電力変換器に対応付けて設けられ、前記第1ユニット内に前記第1制御部と前記第1制御部に対応付けられた第1状態制御部とを備え、
前記第2ユニットは、
前記第2電力変換器に対応付けて設けられ、前記第2ユニット内に第2制御部と前記状態制御部である第2状態制御部とを備え、
前記第3ユニットは、前記第1ユニットと前記第2ユニットの何れかに代わり、前記第1電力変換器と前記第2電力変換器の何れかを制御する第3制御部を備える、
請求項1に記載の電力変換装置。 - 前記第3ユニットは、第3ユニット通信部をさらに備え、
前記第3ユニット通信部は、前記第1電力変換器と前記第2電力変換器のそれぞれと通信する、
請求項8に記載の電力変換装置。 - 前記第1ユニットは、第1ユニット通信部をさらに備え、
前記第1電力変換器は、変換器通信部をさらに備え、
前記第1電力変換器の変換器通信部は、前記第1ユニット通信部と前記第3ユニット通信部のそれぞれと通信する、
請求項9に記載の電力変換装置。 - 少なくとも前記第1ユニットと前記第2ユニットと前記第3ユニットとを収納可能な筐体をさらに備え、
前記第1ユニットと前記第2ユニットと前記第3ユニットとは、前記筐体内に設けられた伝送路を介して通信する、
請求項8に記載の電力変換装置。 - 前記第1ユニットと前記第2ユニットと前記第3ユニットは、共通の信号源の信号から生成された繰り返し信号に同期して、前記伝送路を利用して通信する、
請求項11に記載の電力変換装置。 - 第1ユニットと、第2ユニットと、第3ユニットとをさらに備え、
前記第1ユニットは、前記第1ユニット内に第1状態制御部と前記第1制御部とを備え、
前記第2ユニットは、前記第2ユニット内に第2状態制御部と第2制御部とを備え、
前記第3ユニットは、少なくとも前記状態制御部を備え、
前記状態制御部は、前記状態制御部が収集した情報に基づく制御情報を前記第1状態制御部と前記第2状態制御部とに供給し、
前記第1制御部は、前記第1電力変換器を駆動し、
前記第2制御部は、前記第2電力変換器を駆動する、
請求項1に記載の電力変換装置。 - 前記第3ユニットは、
前記第1ユニットと前記第2ユニットの何れかに代わり、前記第1電力変換器と前記第2電力変換器の何れかを制御する第3制御部をさらに備える、
請求項13に記載の電力変換装置。
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