<第1の実施形態>
以下、本発明の第1の実施形態を示す遊技機であるパチスロについて、図1〜図118を用いて説明する。
なお、本実施形態では、特定の小役の成立をランプ等でナビゲートする機能であるアシストタイム(以下、「AT」という)と、特定の図柄組合せが表示された場合にリプレイの当籤確率が通常時より高くなる遊技状態であるリプレイタイム(以下、「RT」という)が作動する機能とが同時に作動するアシストリプレイタイム(以下、「ART」という)の機能を備えたパチスロについて説明する。
<機能フロー>
まず、図1を参照して、パチスロの機能フローについて説明する。
本実施の形態のパチスロでは、遊技を行うための遊技媒体としてメダルを用いる。なお、遊技媒体としては、メダル以外にも、コイン、遊技球、遊技用のポイントデータ又はトークン等を適用することもできる。
遊技者によりメダルが投入され、スタートレバーが操作されると、予め定められた数値の範囲(例えば、0〜65535)の乱数から1つの値(以下、乱数値)が抽出される。
内部抽籤手段は、抽出された乱数値に基づいて抽籤を行い、内部当籤役を決定する。この内部抽籤手段は、後述する主制御回路が担う。内部当籤役の決定により、後述の入賞判定ラインに沿って表示を行うことを許可する図柄の組合せが決定される。なお、図柄の組合せの種別としては、メダルの払い出し、再遊技の作動、ボーナスの作動等といった特典が遊技者に与えられる「入賞」に係るものと、それ以外のいわゆる「ハズレ」に係るものとが設けられている。
また、スタートレバーが操作されると、複数のリールの回転が行われる。その後、遊技者により所定のリールに対応するストップボタンが押されると、リール停止制御手段は、内部当籤役とストップボタンが押されたタイミングとに基づいて、該当するリールの回転を停止する制御を行う。このリール停止制御手段は、後述する主制御回路が担う。
パチスロでは、基本的に、ストップボタンが押されたときから規定時間(190msec又は75msec)内に、該当するリールの回転を停止する制御が行われる。本実施形態では、この規定時間内にリールの回転に伴って移動する図柄の数を「滑り駒数」と呼ぶ。規定期間が190msecである場合には、滑り駒数の最大数を図柄4個分に定め、規定期間が75msecである場合には、滑り駒数の最大数を図柄1個分に定める。
リール停止制御手段は、入賞に係る図柄の組合せ表示を許可する内部当籤役が決定されているときは、通常、190msec(図柄4コマ分)の規定時間内に、その図柄の組合せが入賞判定ラインに沿って極力表示されるようにリールの回転を停止させる。また、リール停止制御手段は、例えば、第2種特別役物であるチャレンジボーナス(CB)及びCBを連続して作動させるミドルボーナス(MB)の動作時には、1つ以上のリールに対して、規定時間75msec(図柄1コマ分)内に、その図柄の組合せが入賞判定ラインに沿って極力表示されるようにリールの回転を停止させる。さらに、リール停止制御手段は、遊技状態に対応する各種規定時間を利用して、内部当籤役によってその表示が許可されていない図柄の組合せが入賞判定ラインに沿って表示されないようにリールの回転を停止させる。
こうして、複数のリールの回転がすべて停止されると、入賞判定手段は、入賞判定ラインに沿って表示された図柄の組合せが、入賞に係るものであるか否かの判定を行う。この入賞判定手段は、後述する主制御回路が担う。入賞判定手段により入賞に係るものであるとの判定が行われると、メダルの払い出し等の特典が遊技者に与えられる。パチスロでは、以上のような一連の流れが1回の遊技として行われる。
また、パチスロでは、前述した一連の流れの中で、液晶表示装置などの表示装置により行う映像の表示、各種ランプにより行う光の出力、スピーカにより行う音の出力、或いはこれらの組合せを利用して様々な演出が行われる。
スタートレバーが操作されると、上述した内部当籤役の決定に用いられた乱数値とは別に、演出用の乱数値(以下、演出用乱数値)が抽出される。演出用乱数値が抽出されると、演出内容決定手段は、内部当籤役に対応づけられた複数種類の演出内容の中から今回実行するものを抽籤により決定する。この演出内容決定手段は、後述する副制御回路が担う。
演出内容が決定されると、演出実行手段は、リールの回転開始時、各リールの回転停止時、入賞の有無の判定時等の各契機に連動させて対応する演出を実行する。このように、パチスロでは、内部当籤役に対応づけられた演出内容を実行することによって、決定された内部当籤役(言い換えると、狙うべき図柄の組合せ)を知る機会又は予想する機会が遊技者に提供され、遊技者の興味の向上を図ることができる。
<パチスロの構造>
次に、図2及び図3を参照して、本実施形態におけるパチスロの構造について説明する。
[外観構造]
図2は、パチスロ1の外部構造を示す斜視図である。
図2に示すように、パチスロ1は、外装体2を備えている。外装体2は、リールや回路基板等を収容するキャビネット2aと、キャビネット2aに対して開閉可能に取り付けられるフロントドア2bとを有している。
キャビネット2aの両側面には、把手7が設けられている(図2では一側面の把手7のみを示す)。この把手7は、パチスロ1を運搬するときに手をかける凹部である。
キャビネット2aの内部には、3つのリール3L,3C,3Rが横並びに設けられている。以下、各リール3L,3C,3Rを、それぞれ左リール3L、中リール3C、右リール3Rという。各リール3L,3C,3Rは、円筒状に形成されたリール本体と、リール本体の周面に装着された透光性のシート材を有している。シート材の表面には、複数(例えば21個)の図柄が周方向に沿って所定の間隔をあけて描かれている。
フロントドア2bは、ドア本体9と、フロントパネル10と、表示装置の一具体例を示す液晶表示装置11とを備えている。ドア本体9は、ヒンジ(不図示)を用いてキャビネット2aに開閉可能に取り付けられている。ヒンジは、パチスロ1の前方からドア本体9を見た場合に、ドア本体9における左側の端部に設けられている。
液晶表示装置11は、ドア本体9の上部に取り付けられており、映像の表示による演出を実行する。この液晶表示装置11は、3つのリール3L,3C,3Rに描かれた図柄を表示する表示窓4を含む表示部(表示画面)11aを備える。本実施形態では、表示窓4を含む表示部11aの全体を使って、映像の表示が行われ、演出が実行される。なお、液晶表示装置11は、本発明に係る報知手段の一具体例を示す。
以下、表示窓4を、それぞれ左表示窓4L、中表示窓4C、右表示窓4Rという。
表示窓4L,4C,4Rは、例えばアクリル板等の透明な部材で形成されている。これら表示窓4L,4C,4Rは、正面(遊技者側)から見て、3つのリール3L,3C,3Rの配置領域と重畳する位置に設けられ、かつ、3つのリールより手前(遊技者側)に位置するように設けられる。したがって、遊技者は、表示窓4L,4C,4Rを介して、表示窓4の背後に設けられた3つのリール3L,3C,3Rを視認することができる。
本実施形態では、表示窓4L,4C,4Rは、その背後に設けられた対応するリールの回転が停止したとき、各リールに描かれた複数種類の図柄のうち、連続して配置された3つの図柄を表示できる大きさに設定されている。すなわち、表示窓4L,4C,4Rの枠内には、リール毎に上段、中段及び下段の各領域が設けられ、各領域に1個の図柄が表示される。そして、本実施形態では、左リール3Lの中段領域、中リール3Cの中段領域、及び、右リール3Rの中段領域を結ぶラインを、入賞か否かの判定を行う入賞判定ライン(有効ライン)として定義する。
フロントパネル10は、ドア本体9の上部に取り付けられており、液晶表示装置11を覆う大きさに設定されている。このフロントパネル10は、液晶表示装置11の表示部11a側に重畳して配置され、液晶表示装置11の表示部11aを露出させる2つのパネル開口100a,100bを有する装飾枠100と、装飾枠100のパネル開口100a,100bを塞ぐ透明の保護カバー(不図示)とを有している。
装飾枠100は、パネル開口100aとパネル開口100bとを区画する仕切り片112を有している。2つのパネル開口100a,100bは、仕切り片112によって上下方向に並ぶように区画されている。装飾枠100のパネル開口100aは、液晶表示装置11の表示部11aを露出させる。また、装飾枠100のパネル開口100bは、液晶表示装置11の表示部11a及び3つのリール3L,3C,3Rを露出させる。
装飾枠100には、LED(Light Emitting Diode)群21と、可動装飾ユニット121とが設けられている。LED群21は、演出内容に対応するパターンで、光を点灯及び消灯する。可動装飾ユニット121は、装飾枠100におけるパネル開口100aの右側部に配置されており、不図示のLED(Light Emitting Diode)を有している。可動装飾ユニット121は、特別の演出及び所定の演出が行われる場合に、演出内容に対応する色及び発光パターンで点灯する。
ドア本体9の中央には、台座部12が形成されている。この台座部12には、遊技者の操作対象となる各種装置(メダル投入口13、MAXベットボタン14、1ベットボタン15、スタートレバー16、ストップボタン17L,17C,17R、エンターボタン28、セレクトボタン29)が設けられている。
メダル投入口13は、遊技者によって外部からパチスロ1に投下されるメダルを受け入れるために設けられる。メダル投入口13から受け入れられたメダルは、予め設定された枚数(例えば3枚)を上限として1回の遊技に使用され、予め設定された枚数を超えた分は、パチスロ1の内部に預けることができる(いわゆるクレジット機能)。
MAXベットボタン14及び1ベットボタン15は、パチスロ1の内部に預けられているメダルから1回の遊技に使用する枚数を決定するために設けられる。MAXベットボタン14は、本発明の遊技機に係る第1操作部の一具体例を示す。なお、図2には示さないが、台座部12には、精算ボタンが設けられる。この精算ボタンは、パチスロ1の内部に預けられているメダルを外部に引き出す(排出する)ために設けられる。
スタートレバー16は、全てのリール(3L,3C,3R)の回転を開始するために設けられる。このスタートレバー16は、本発明の遊技機に係る第2操作部の一具体例を示す。ストップボタン17L,17C,17Rは、それぞれ、左リール3L、中リール3C、右リール3Rに対応づけて設けられ、各ストップボタンは対応するリールの回転を停止するために設けられる。以下、ストップボタン17L,17C,17Rを、それぞれ左ストップボタン17L、中ストップボタン17C、右ストップボタン17Rという。
エンターボタン28及びセレクトボタン29は、液晶表示装置11に表示された各種画面における選択可能な複数の項目の内、任意の項目を選択するために設けられる。セレクトボタン29の押下に応じて、表示されている複数の項目の内、一つの項目を指定するためのカーソルの位置や、ハイライト表示される項目が変更される。また、エンターボタン28の押下に応じて、指定された項目が選択される。
また、台座部12には、7セグメントLED(Light Emitting Diode)からなる7セグ表示器23が設けられている。この7セグ表示器23は、特典として遊技者に対して払い出すメダルの枚数(以下、払出枚数)、パチスロ1の内部に預けられているメダルの枚数(以下、クレジット枚数)等の情報をデジタル表示する。
ドア本体9の下部には、メダル払出口18、メダル受皿19、スピーカ20L,20R等が設けられている。メダル払出口18は、後述のメダル払出装置43の駆動により排出されるメダルを外部に導く。メダル受皿19は、メダル払出口18から排出されたメダルを貯める。また、スピーカ20L,20Rは、演出内容に対応する効果音や楽曲等の音を出力する。
[内部構造]
次に、パチスロ1の内部構造を、図3を参照しながら説明する。
図3は、パチスロ1の内部構造を示す斜視図である。
キャビネット2aは、正面側の一面が開口された略直方体状に形成されている。このキャビネット2a内の上部には、主制御回路91を構成する主制御基板41が設けられている。主制御回路91は、内部当籤役の決定、各リールの回転及び停止、入賞の有無の判定等の、パチスロ1における遊技の主な動作及び該動作間の流れを制御する回路である。なお、主制御回路91の具体的な構成は後述する。
キャビネット2a内の中央部には、3つのリール(左リール3L、中リール3C及び右リール3R)が設けられている。なお、図3には示さないが、各リールは、所定の減速比を有する歯車を介して対応するステッピングモータに接続される。3つのリール3L,3C,3R及びステッピングモータは、本発明に係る変動表示手段の一具体例を示す。
キャビネット2a内の下部には、多量のメダルを収容可能であり、かつ、それらを1枚ずつ排出可能な構造を有するメダル払出装置43(以下、ホッパー装置43という)が設けられている。キャビネット2a内における、ホッパー装置43の左側方(キャビネット2a内部を正面から見て左側)には、パチスロ1が有する各装置に対して必要な電力を供給する電源装置44が設けられている。
また、キャビネット2a内における、ホッパー装置43の右側方(キャビネット2a内部を正面から見て右側)には、メダル補助収納庫45が設けられている。このメダル補助収納庫45は、ホッパー装置43から溢れ出たメダルを収納する。メダル補助収納庫45は、キャビネット2aの底面に係合されており、キャビネット2aに対して着脱可能に構成されている。
フロントドア2bの裏面側(表示画面側とは反対側の部分)における上部には、後述の副制御回路101(図9参照)を構成する副制御基板42が設けられている。副制御回路101は、映像の表示等による演出の実行を制御する回路である。なお、副制御回路101の具体的な構成は後述する。
さらに、フロントドア2bの裏面側における略中央部には、セレクタ46が設けられている。セレクタ46は、メダル投入口13を介して外部から投入されたメダルの材質や形状等が適正である否かを選別する装置であり、適正であると判定したメダルをホッパー装置43に案内する。また、図3には示さないが、セレクタ46内においてメダルが通過する経路上には、適正なメダルが通過したことを検出するメダルセンサが設けられている。このメダルセンサは、本発明に係る投入操作検出手段の一具体例を示す。
[表示装置及びタッチセンサモジュール]
次に、液晶表示装置11の構成について、図4を参照しながら説明する。
図4は、液晶表示装置11の平面図である。
図4に示すように、液晶表示装置11は、表示部11aと、表示部11aを囲う枠部11bとを有している。表示部11aは、横長の長方形に形成されており、上述した表示窓4L,4C,4Rを有している。枠部11bは、表示部11aの4辺を囲う長方形の枠状に形成されている。
表示部11aにおける表示窓4Rの側方(表示窓4Cと反対側の側方)には、タッチセンサモジュール31が配置されている。すなわち、タッチセンサモジュール31は、表示部11aの右下の角部に配置されている。
図5は、タッチセンサモジュール31の平面図である。
図5に示すように、タッチセンサモジュール31は、表面型静電容量方式のタッチセンサであり、センサ部32と、フレキシブルプリント基板33と、タッチセンサIC(Integrated Circuit)34とを備えている。
センサ部32は、長方形の板状に形成されている。このセンサ部32は、長方形の透明基板35と、透明基板35の一方の表面35aに設けられた電極パターン36a,36b,36c及び透明導電膜と、保護カバー(不図示)を有している。透明基板35の材料としては、例えば、ガラスを挙げることができる。保護カバーは、透明の材料から形成されており、透明導電膜及び電極パターン36a,36b,36cを覆っている。
電極パターン36a,36b,36cは、透明基板35の外縁部に配置されており、透明導電膜は、電極パターン36a,36b,36cに囲まれる領域に成膜されている。そして、電極パターン36a,36b,36cは、透明導電膜に電気的に接続されている。
電極パターン36aは、I字状に形成されており、透明基板35の一方の長辺に沿って延びている。電極パターン36bは、L字状に形成されており、透明基板35の一方の短辺と一方の長辺に沿って延びている。また、電極パターン36cは、L字状に形成されており、透明基板35の他方の短辺と一方の長辺に沿って延びている。透明基板35の他方の長辺には、電極パターンが形成されていない。すなわち、センサ部32の一辺(他方の長辺)には、電極パターンが形成されていない。
フレキシブルプリント基板33は、透明基板35の一方の長辺に接続されており、コネクタ33aを有している。このコネクタ33aは、タッチセンサ中継基板73(図7参照)に接続される。フレキシブルプリント基板33には、電極パターン36a,36b,36cが電気的に接続されている。タッチセンサIC34は、フレキシブルプリント基板33に実装されている。
センサ部32における透明基板35の表面35aには、一様な電界が発生しており、指が透明基板35の表面35a(保護カバー)に触れると、表面35a上における電界の状態が変化する。これにより、電極パターン36a,36b,36cに微弱な電流が発生し、その電流値がタッチセンサIC34へ出力される。タッチセンサIC34は、電極パターン36a,36b,36cの電流値に基づいて指が触れた位置を検出する。
図4に示すように、タッチセンサモジュール31の電極パターン36b,36cにおける透明基板35の一方の長辺に沿う部分と電極パターン36aは、枠部11bの右側片に対向する。また、電極パターン36bにおける透明基板35の一方の短辺に沿う部分は、枠部11bの下側片に対向する。
図6は、フロントドア2bを正面からみた説明図である。
図6に示すように、液晶表示装置11の表示部11aは、フロントパネル10の開口100a,100bから露出している。そして、タッチセンサモジュール31は、表示部11aにおける表示窓4Rの側方に配置されている。これにより、表示部11aにおける表示窓4Rの側方には、タッチセンサモジュール31を用いたタッチ入力部31aが形成されている。
タッチセンサモジュール31のセンサ部32(図4参照)における一方の長辺及び一方の短辺に設けた電極パターン36a,36bは、枠部11bに対向しており、フロントパネル10に覆われている。また、電極パターン36cは、枠部11bに対向してはいないが、フロントパネル10(仕切り片112)に覆われている。そして、タッチセンサモジュール31におけるセンサ部32の他方の長辺には、電極パターンが形成されていない。
これにより、タッチ入力部31aが設けられた領域とタッチ入力部31aが設けられていない領域との境界にタッチセンサモジュール31の電極パターンが表れないようにすることができる。その結果、タッチ入力部31aが設けられた領域とタッチ入力部31aが設けられていない領域との境界を遊技者が視認できないようにすることができる。
<パチスロが備える制御系>
次に、パチスロ1が備える制御系について、図7を参照して説明する。
図7は、パチスロ1の制御系を示すブロック図である。
パチスロ1は、キャビネット2aに配設された主制御基板41と、フロントドア2bに配設された副制御基板42を有している。
主制御基板41には、リール中継端子板51と、設定用鍵型スイッチ52と、キャビネット側中継基板53と、ドア中継端子板54と、電源装置44の電源基板44bが電気的に接続されている。
リール中継端子板51は、各リール3L,3C,3Rのリール本体の内側に配設されている。このリール中継端子板51は、各リール3L,3C,3Rのステッピングモータ(不図示)に電気的に接続されており、主制御基板41からステッピングモータに出力される信号を中継する。設定用鍵型スイッチ52は、パチスロ1の設定を変更する際又はパチスロ1の設定を確認する際に使用する。
キャビネット側中継基板53には、外部集中端子板56と、ホッパー装置43と、メダル補助収納庫スイッチ57が電気的に接続されている。このキャビネット側中継基板53は、主制御基板41から外部集中端子板56、ホッパー装置43、メダル補助収納庫スイッチ57に出力される信号を中継する。つまり、外部集中端子板56、ホッパー装置43及びメダル補助収納庫スイッチ57は、キャビネット側中継基板53を介して主制御基板41に接続されている。
外部集中端子板56は、キャビネット2aに取り付けられており、メダル投入信号、メダル払出信号及びセキュリティー信号などの信号をパチスロ1の外部へ出力するために設けられている。なお、ホッパー装置43については、上述したため、説明を省略する。
メダル補助収納庫スイッチ57は、メダル補助収納庫45を貫通している。このメダル補助収納庫スイッチ57は、メダル補助収納庫45がメダルで満杯になっているか否かを検出する。
電源装置44の電源基板44bには、電源スイッチ44aが接続されている。この電源スイッチ44aは、パチスロ1に必要な電源を供給するときにONにする。
ドア中継端子板54には、メダルセンサ46S、ドア開閉監視スイッチ61、BETスイッチ62、精算スイッチ63、スタートスイッチ64、ストップスイッチ基板65、遊技動作表示基板66及び副中継基板67が接続されている。つまり、メダルセンサ46S、ドア開閉監視スイッチ61、BETスイッチ62、精算スイッチ63、スタートスイッチ64、ストップスイッチ基板65、遊技動作表示基板66及び副中継基板67は、ドア中継端子板54を介して主制御基板41に接続されている。
メダルセンサ46Sは、メダルが前述のセレクタ46内を通過したことを検出して、その検出結果を主制御基板41に出力する。ドア開閉監視スイッチ61は、フロントドア2bの開閉を報知するためのセキュリティー信号をパチスロ1の外部へ出力する。BETスイッチ62は、MAXベットボタン24及び1BETボタン25(図2参照)が遊技者により押されたことを検出して、その検出結果を主制御基板41に出力する。
精算スイッチ63は、精算ボタン(不図示)が遊技者により押されたことを検出して、その検出結果を主制御基板41に出力する。スタートスイッチ64は、スタートレバー26が遊技者により操作されたこと(開始操作)を検出して、その検出結果を主制御基板41に出力する。このスタートスイッチ64は、本発明に係る開始操作検出手段の一具体例を示す。
ストップスイッチ基板65は、回転しているリールを停止させるための回路と、停止可能なリールをLEDなどにより表示するための回路を構成する基板である。このストップスイッチ基板65には、ストップスイッチが設けられている。ストップスイッチは、本発明に係る停止操作検出手段の一具体例であり、各ストップボタン27L,27C,27Rが遊技者により押されたこと(停止操作)を検出する。
遊技動作表示基板66は、メダルの投入を受け付けるとき、3つのリール3L,3C,3Rが回動可能なとき及び再遊技を行うときに、投入されたメダルの枚数を7セグ表示器23に表示させるための基板である。この遊技動作表示基板66には、7セグ表示器23とLED69が接続されている。LED69は、例えば、遊技の開始を表示するマークや再遊技を行うマークなどを点灯させる。
副中継基板67は、副制御基板42と主制御基板41とを接続する配線を中継する。また、副中継基板67は、副制御基板42と副制御基板42の周辺に配設された複数の基板とを接続する配線を中継する。すなわち、副中継基板67には、副制御基板42と、サウンドI/O基板71と、LED基板72と、タッチセンサ中継基板73と、24hドア開閉監視ユニット74が電気的に接続されている。
副制御基板42は、ドア中継端子板54と副中継基板67を介して主制御基板41に接続されている。また、副制御基板42は、副中継基板67を介して、サウンドI/O基板71と、LED基板72と、タッチセンサ中継基板73と、24hドア開閉監視ユニット74に電気的に接続されている。
サウンドI/O基板71は、スピーカ20L,20Rへの音声の出力を行う。LED基板72は、副制御回路101(図8参照)の制御により実行される演出に応じて、光源の一具体例を示すLED群21を発光させて、点滅パターンを表示する。
タッチセンサ中継基板73は、タッチセンサモジュール31から出力された入力情報を副制御回路101に送信する。このタッチセンサ中継基板73の回路構成については、後で図10を参照して説明する。
24hドア開閉監視ユニット74は、フロントドア2bの開閉の履歴を保存する。また、24hドア開閉監視ユニット74は、フロントドア2bを開放したときに、液晶表示装置11にエラー表示を行うための信号を副制御基板42(副制御回路101)に出力する。
副制御基板42には、ロムカートリッジ基板76と、液晶中継基板77が接続されている。ロムカートリッジ基板76は、演出用の画像(映像)、音声、光(LED群21)及び通信のデータを管理するための基板である。液晶中継基板77は、副制御基板42と液晶表示装置11とを接続する配線を中継する基板である。
<主制御回路>
次に、主制御基板41により構成される主制御回路91について、図8を参照して説明する。
図8は、パチスロ1の主制御回路91の構成例を示すブロック図である。
主制御回路91は、主制御基板41上に設置されたマイクロコンピュータ92を主たる構成要素としている。マイクロコンピュータ92は、メインCPU93、メインROM94及びメインRAM95により構成される。
メインROM94には、メインCPU93により実行される制御プログラム、データテーブル、副制御回路101に対して各種制御指令(コマンド)を送信するためのデータ等が記憶されている。メインRAM95には、制御プログラムの実行により決定された内部当籤役等の各種データを格納する格納領域が設けられる。
メインCPU93には、クロックパルス発生回路96、分周器97、乱数発生器98及びサンプリング回路99が接続されている。クロックパルス発生回路96及び分周器97は、クロックパルスを発生する。メインCPU93は、発生されたクロックパルスに基づいて、制御プログラムを実行する。乱数発生器98は、予め定められた範囲の乱数(例えば、0〜65535)を発生する。サンプリング回路99は、発生された乱数の中から1つの値を抽出する。
メインCPU93は、リールインデックスを検出してから各リール3L,3C,3Rのステッピングモータに対してパルスを出力した回数をカウントする。これにより、メインCPU93は、各リール3L,3C,3Rの回転角度(主に、リールが図柄何個分だけ回転したか)を管理する。
なお、リールインデックスとは、リールが一回転したことを示す情報である。このリールインデックスは、例えば、発光部及び受光部を有する光センサと、各リール3L,3C,3Rの所定の位置に設けられ、各リール3L,3C,3Rの回転により発光部と受光部との間に介在される検知片を備えたリール位置検出部(不図示)により検出する。
ここで、各リール3L,3C,3Rの回転角度の管理について、具体的に説明する。ステッピングモータに対して出力されたパルスの数は、メインRAM95に設けられたパルスカウンタによって計数される。そして、図柄1つ分の回転に必要な所定回数(例えば16回)のパルスの出力がパルスカウンタで計数される毎に、メインRAM95に設けられた図柄カウンタが1ずつ加算される。図柄カウンタは、各リール3L,3C,3Rに応じて設けられている。図柄カウンタの値は、リール位置検出部(不図示)によってリールインデックスが検出されるとクリアされる。
つまり、本実施の形態では、図柄カウンタを管理することにより、リールインデックスが検出されてから図柄何個分の回転が行われたのかを管理するようになっている。したがって、各リール3L,3C,3Rの各図柄の位置は、リールインデックスが検出される位置を基準として検出される。
本実施の形態では、基本的に滑り駒数の最大数を図柄4個分に定めている。したがって、左ストップボタン27Lが押されたときに表示窓4の中段にある左リール3Lの図柄と、その4個先の図柄までの範囲内にある各図柄が、表示窓4の中段に停止可能な図柄となる。
<副制御回路>
次に、副制御基板42により構成される副制御回路101について、図9を参照して説明する。
図9は、パチスロ1の副制御回路101の構成例を示すブロック図である。
副制御回路101は、主制御回路91と電気的に接続されており、主制御回路91から送信されるコマンドに基づいて演出内容の決定や実行等の処理を行う。副制御回路101は、基本的に、サブCPU102、サブRAM103、レンダリングプロセッサ104、描画用RAM105、ドライバ106を含んで構成されている。
サブCPU102は、主制御回路91から送信されたコマンドに応じて、ロムカートリッジ基板76に記憶されている制御プログラムに従い、映像、音、光の出力の制御を行う。ロムカートリッジ基板76は、基本的に、プログラム記憶領域とデータ記憶領域によって構成される。
プログラム記憶領域には、サブCPU102が実行する制御プログラムが記憶されている。例えば、制御プログラムには、主制御回路91との通信を制御するための主基板通信タスクや、演出用乱数値を抽出し、演出内容(演出データ)の決定及び登録を行うための演出登録タスクが含まれる。また、決定した演出内容に基づいて液晶表示装置11(図2参照)による映像の表示を制御する描画制御タスク、LED群21等の光源による光の出力を制御するランプ制御タスク、スピーカ20L,20Rによる音の出力を制御する音声制御タスク等が含まれる。液晶表示装置11、スピーカ20L,20R及びLED群21は、本発明の遊技機に係る演出装置を構成する。
データ記憶領域は、各種データテーブルを記憶する記憶領域、各演出内容を構成する演出データを記憶する記憶領域、映像の作成に関するアニメーションデータを記憶する記憶領域が含まれている。また、BGMや効果音に関するサウンドデータを記憶する記憶領域、光の点消灯のパターンに関するランプデータを記憶する記憶領域等が含まれている。
サブRAM103は、決定された演出内容や演出データを登録する格納領域や、主制御回路91から送信される内部当籤役等の各種データを格納する格納領域が設けられている。
サブCPU102、レンダリングプロセッサ104、描画用RAM(フレームバッファを含む)105及びドライバ106は、演出内容により指定されたアニメーションデータに従って映像を作成し、作成した映像を液晶表示装置11に表示させる。
また、サブCPU102は、演出内容により指定されたサウンドデータに従ってBGMなどの音をスピーカ20L,20Rにより出力させる。また、サブCPU102は、演出内容により指定されたランプデータに従ってLED群21の点灯及び消灯を制御する。
<タッチセンサ中継回路>
次に、タッチセンサ中継基板73により構成されるタッチセンサ中継回路151について、図10を参照して説明する。なお、タッチセンサ中継基板73は、本発明に係る第2演出装置用基板の一具体例を示す。
図10は、タッチセンサ中継回路151の構成例を示すブロック図である。
図10に示すように、タッチセンサ中継回路151は、副中継基板67及びタッチセンサモジュール31と電気的に接続されている。タッチセンサ中継回路151は、タッチセンサモジュール31から供給される操作XY座標データに基づいて、操作コマンド及びXY座標データを決定し、副中継基板67を介して副制御回路101に送信する。
タッチセンサ中継回路151は、基本的に、タッチセンサ用LSI(Large Scale Integration)152、コネクタ153,154、レギュレータ155,156、サブ制御受信バッファ157及びサブ制御送信バッファ158を含んで構成されている。
タッチセンサ用LSI152には、コネクタ154、レギュレータ155、サブ制御受信バッファ157及びサブ制御送信バッファ158が接続されている。サブ制御受信バッファ157は、コネクタ153及びレギュレータ155に接続されており、サブ制御送信バッファ158は、コネクタ153及びレギュレータ156に接続されている。
コネクタ153は、副中継基板67に実装されたコネクタ131と電気的に接続されている。また、コネクタ154は、タッチセンサモジュール31の前述したコネクタ33aに電気的に接続されている。
なお、副制御基板42及び副中継基板67は、本発明に係る演出用制御基板の一具体例を示し、副制御回路101は、本発明に係る演出制御回路の一具体例を示す。コネクタ131は、本発明に係る制御側コネクタの一具体例を示す。そして、タッチセンサ中継基板73に実装されたコネクタ153は、本発明に係る第2演出装置側コネクタの一具体例を示す。
レギュレータ155は、コネクタ153を介して供給されたDC(direct current)12Vの電源をDC3.3Vの電源に制御して、タッチセンサ用LSI152、コネクタ154及びサブ制御受信バッファ157に出力する。また、レギュレータ156は、コネクタ153を介して供給されたDC12Vの電源をDC5Vの電源に制御して、サブ制御送信バッファ158に出力する。
サブ制御受信バッファ157は、副制御回路101から送信されてコネクタ153が受信した受信データ(RXD)を一時的に格納する。そして、格納した受信データをタッチセンサ用LSI152に送信する。
タッチセンサ用LSI152は、コネクタ154を介してタッチセンサモジュール31から供給されたタッチ入力情報に基づいて、タッチセンサモジュール31のタッチ入力部31a(図6参照)に対する操作の種類等を表す各種操作コマンドを決定する。また、タッチセンサモジュール31から供給された操作XY座標データに基づいて、XY座標データを決定する。
サブ制御送信バッファ158は、タッチセンサ用LSI152から出力された各種操作コマンドとXY座標データを格納する。そして、各種操作コマンドとXY座標データを送信データ(TXD)として、コネクタ153を介して副制御回路101に送信する。
本実施形態では、タッチセンサ中継回路がタッチセンサモジュールから出力されたタッチ入力情報に基づいて操作種別とXY座標を決定するため、副制御回路101により行うタッチセンサモジュール31に係る処理を削減することができる。その結果、タッチセンサモジュール31を搭載する場合における副制御回路101の負担を軽減することができる。
<メインROMに記憶されているデータテーブルの構成>
次に、図11〜図39を参照して、メインROM94に記憶されている各種データテーブルの構成について説明する。
[図柄配置テーブル]
まず、図11を参照して、図柄配置テーブルについて説明する。図柄配置テーブルは、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rのそれぞれの回転方向における各図柄の位置と、各位置に配された図柄の種類を特定するデータ(以下、図柄コード(図11中の図柄コード表を参照)という)との対応関係を規定する。
図柄配置テーブルでは、リールインデックスが検出されたときに、表示窓4の枠内における各リールの中段領域に配置される図柄の位置を「0」と規定する。そして、各リールにおいて、図柄位置「0」を基準としてリールの回転方向(図11中の矢印A方向)に進む順に、図柄カウンタに対応する「0」〜「20」が、図柄位置として、各図柄に割り当てられる。
すなわち、図柄カウンタの値(「0」〜「20」)と、図柄配置テーブルとを参照することにより、表示窓4の枠内における各リールの上段、中段及び下段の領域に表示されている図柄の種類を特定することができる。例えば、左リール3Lに対応する図柄カウンタの値が「8」であるとき、表示窓4の枠内における左リール3Lの上段、中段及び下段の領域には、それぞれ、図柄位置「9」の「スイカ」、図柄位置「8」の「赤7」及び図柄位置「7」の「ベル1」に対応する図柄が表示されている。
[図柄組合せテーブル]
次に、図12〜図15を参照して、図柄組合せテーブルについて説明する。図柄組合せテーブルは、特典の種類に応じて予め定められた図柄の組合せと、表示役(格納領域)及び払出枚数との対応関係を規定する。
本実施形態では、有効ライン(センターライン)に沿って、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rにより表示される図柄の組合せが、図柄組合せテーブルに規定された図柄の組合せと一致する場合に入賞と判定される。そして、入賞と判定されると、メダルの払い出し、リプレイの作動といった特典が遊技者に与えられる。なお、有効ラインに沿って表示された図柄の組合せが、図柄組合せテーブルに規定されている図柄の組合せの何れとも一致しない場合には、いわゆる「ハズレ」となる。すなわち、本実施形態では、「ハズレ」に対応する図柄の組合せを図柄組合せテーブルに規定しないことにより、「ハズレ」の図柄の組合せを規定する。なお、本発明はこれに限定されず、図柄組合せテーブルに、「ハズレ」の項目を設けて、直接「ハズレ」を規定してもよい。
図柄組合せテーブル中の表示役欄に記載の各種データは、有効ラインに沿って表示された図柄の組合せを識別するためのデータである。この表示役欄の「データ」は、1バイトのデータで表され、該データ中の各ビットに対して固有の図柄の組合せ(表示役の内容)が割り当てられる。
また、表示役欄の「格納領域」のデータは、対応する表示役が格納される後述の表示役格納領域(後述の図41参照)を指定するためのデータである。なお、本実施形態では、25個の表示役格納領域を設ける。そして、本実施形態では、ビットパターン(1バイトのデータパターン)が同じであり、かつ、内容の異なる表示役は、「格納領域」の違いにより別の表示役として管理される。
図柄組合せテーブル中の払出枚数欄に記載の数値は、遊技者に対して払い出すメダルの枚数を表す。「払出枚数」のデータとして1以上の数値が付与されている図柄の組合せでは、その数値と同じ枚数のメダルの払い出しが行われる。
本実施形態では、図14及び図15に示すように、メダルの投入枚数が3枚であり、表示役として「C_13_BEL_A」〜「C_13_BEL_AP」のうちの何れかが決定された(成立した)ときには、13枚のメダルの払い出しが行われる。また、図15に示すように、メダルの投入枚数が3枚であり、表示役として「C_14_BEL_A」〜「C_14_BEL_L」のうちの何れかが決定された(成立した)ときには、14枚のメダルの払い出しが行われる。
また、図12及び図13に示すように、表示役としてリプレイ(再遊技)に係る表示役である「C_BNS_A」〜「C_BNS_Z」、「C_SBB_A」〜「C_SBB_D」、「C_BAR_A」〜「C_BAR_E」、「C_HOM_A」〜「C_HOM_P」、「C_C_REP」、「C_B_REP_A」〜「C_B_REP_P」、「C_CU_REP_A」、「C_CU_REP_B」、「C_CD_REP_A」〜「C_CD_REP_I」、「C_小山_REP_A」〜「C_小山_REP_F」、「C_小V_REP_A」〜「C_小V_REP_C」のうちの何れかが決定された(成立した)ときには、リプレイ(再遊技)が作動する。
また、図14に示すように、有効ラインにおいて、左リール3Lに「赤7」、中リール3Cに「リプ」、右リール3Rに「リプ」の図柄が停止した場合、すなわち表示役として「C_9_SEVN」が決定された(成立した)ときには、9枚のメダルの払い出しが行われる。
また、図14に示すように、有効ラインにおいて、左リール3Lから右リール3Rにかけて「白7」−「リプ」−「リプ」の図柄が停止した場合、すなわち表示役として「C_ONE_A」が決定された(成立した)ときには、1枚のメダルの払い出しが行われる。また、有効ラインにおいて、左リール3Lから右リール3Rにかけて「黒BAR」−「リプ」−「リプ」の図柄が停止した場合、すなわち表示役として「C_ONE_B」が決定された(成立した)ときには、1枚のメダルの払い出しが行われる。また、有効ラインにおいて、左リール3Lから右リール3Rにかけて「白BAR」−「リプ」−「リプ」の図柄が停止した場合、すなわち表示役として「C_ONE_C」が決定された(成立した)ときには、1枚のメダルの払い出しが行われる。
また、図14に示すように、有効ラインにおいて、左リール3Lから右リール3Rにかけて「スイカ」−「リプ」−「リプ」の図柄が停止した場合、すなわち表示役として「C_10_WML」が決定された(成立した)ときには、10枚のメダルの払い出しが行われる。
また、図15に示すように、表示役として「チェリー」に係る役すなわち「C_B_CH_A」〜「C_B_CH_E」又は「C_C_CH」が決定された(成立した)ときには、7枚のメダルの払い出しが行われる。
また、図15に示すように、表示役として「スイカ」に係る役すなわち「C_CD_WML_A」〜「C_CD_WML_F」のいずれかが決定された(成立した)ときには、6枚のメダルの払い出しが行われる。
なお、図15に示す「C_HAZ_A」〜「C_HAZ_H」に係る表示役は、「C_9_BEL_A」〜「C_9_BEL_D」に係る表示役を成立できなかった(取りこぼした)際に表示される可能性のある役である。これら「C_HAZ_A」〜「C_HAZ_H」に係る表示役は、RT遊技状態が後述のRT1遊技状態に移行する際の契機となる表示役である。
[ボーナス作動時テーブル]
次に、図16を参照して、ボーナス作動時テーブルについて説明する。ボーナス作動時テーブルは、ボーナスの作動が行われるときに、メインRAM95に設けられた遊技状態フラグ格納領域(図42参照)ボーナス終了枚数カウンタ、遊技可能回数カウンタ及び入賞可能回数カウンタに格納するデータを規定している。
遊技状態フラグは、作動が行われるボーナスゲームの種類を識別するためのデータである。本実施の形態では、ボーナスゲームの種類として、ミドルボーナス及びチャレンジボーナスを設けている。ミドルボーナスは、いわゆる第2種特別役物に係る役物連続作動装置と呼ばれるものであり、以下、「MB」という。チャレンジボーナスは、いわゆる第2種特別役物と呼ばれるものであり、以下、「CB」という。CBの作動は、MBの作動が行われている間、連続的に行われる。
ボーナス終了枚数カウンタは、ボーナスゲームの終了の契機となる規定数(払出枚数)に達したか否かを管理するためのデータである。本実施の形態において、「C_MB1」又は「C_MB2」の表示を契機に開始されるMB1,MB2の作動は、規定数「13」に達するメダルの払い出しが行われた場合に終了する。
遊技可能回数カウンタは、「CB」の作動において行うことが可能な残りのゲームの回数、いわゆる遊技可能回数を管理するためのデータである。「CB」の作動は、1回の遊技が行われた場合に終了する。
[RT遷移テーブル]
次に、図17を参照して、RT遷移テーブルについて説明する。RT遷移テーブルは、RT遊技状態の移行条件と、移行元及び移行先のRT遊技状態との対応関係を規定する。
本実施形態では、RT遊技状態として、リプレイの内部当籤役の種別及びその当籤確率が互いに異なる、RT0遊技状態〜RT4遊技状態の5種類の状態を設ける。そして、本実施形態では、図17に示すように、予め定められた内部当籤役に係る図柄組合せが有効ライン上に停止表示された(予め定められた表示役が成立した)ことが、RT遊技状態間の移行契機となる。
具体的には、「C_HAZ_A」〜「C_HAZ_A」、「C_CU_REP_A」、「C_CU_REP_B」に係る表示役が成立した場合に、RT遊技状態がRT1遊技状態に移行する。なお、この場合の移行元(移行前のRT遊技状態)は、RT0遊技状態、RT2遊技状態〜RT4遊技状態のうちの何れかである。
また、「C_CD_REP_A」〜「C_CD_REP_I」に係る表示役が成立した場合に、RT遊技状態がRT2遊技状態に移行する。なお、この場合の移行元(移行前のRT遊技状態)は、RT0遊技状態、RT1遊技状態、RT3遊技状態、RT4遊技状態のうちの何れかである。
また、「C_BNS_A」〜「C_BNS_Z」、「C_SBB_A」〜「C_SBB_D」、「C_小山REP_A」〜「C_小山REP_F」に係る表示役が成立した場合に、RT遊技状態がRT3遊技状態に移行する。なお、この場合の移行元(移行前のRT遊技状態)は、RT0遊技状態〜RT2遊技状態、RT4遊技状態のうちの何れかである。
また、「C_小V_REP_A」〜「C_小V_REP_C」に係る表示役が成立した場合に、RT遊技状態がRT4遊技状態に移行する。なお、この場合の移行元(移行前のRT遊技状態)は、RT0遊技状態〜RT3遊技状態のうちの何れかである。そして、「C_10_WML」に係る表示役が成立した場合に、RT遊技状態がRT0遊技状態に移行する。なお、この場合の移行元(移行前のRT遊技状態)は、RT1遊技状態〜RT4遊技状態のうちの何れかである。
なお、本実施形態のパチスロ1では、主制御回路91(メインCPU93)は、RT遷移テーブルを参照して、RT遊技状態の遷移を制御するが、そのRT遊技状態の遷移フローの詳細については、後で図47を参照しながらより具体的に説明する。
[内部抽籤テーブル決定テーブル]
次に、図18を参照して、内部抽籤テーブル決定テーブルについて説明する。内部抽籤テーブル決定テーブルは、遊技状態、メダルの投入枚数、内部抽籤テーブル及び抽籤回数との対応関係を規定する。
具体的には、一般遊技状態(MB遊技状態)であるとき、一般遊技状態用内部抽籤テーブルが使用され、抽籤回数として「43」が設定される。なお、本実施形態では、MB(CB)遊技状態である場合に、全ての小役(メダルの払出しに係る内部当籤役)を内部当籤役として決定する。すなわち、後述の内部当籤役格納領域における全ての小役に係るビットをオンにする。また、「MB1」及び「MB2」の当籤を無効にする。
本実施形態では、MB(CB)遊技状態である場合に一般遊技状態用内部抽籤テーブルを使用する構成とした。しかし、本発明の遊技機としては、一般遊技状態である場合に使用する内部抽籤テーブルと、MB(CB)遊技状態である場合に使用する内部抽籤テーブルを設ける構成としてもよい。
[内部抽籤テーブル]
次に、図19〜図23を参照して、内部抽籤テーブルについて説明する。内部抽籤テーブルは、各RT遊技状態における、当籤番号に対応付けられた小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタと、各当籤番号が決定されるときの抽籤値との対応関係を規定する。
小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタは、内部抽籤テーブルを参照して行う抽籤の結果として取得されるデータであり、後述の内部当籤役決定テーブル(図24〜図28参照)により規定された内部当籤役を指定するためのデータである。
本実施の形態の内部抽籤処理では、予め定められた数値の範囲「0〜65535」から抽出される乱数値を、各当籤番号に応じて規定された抽籤値で順次減算する。そして。減算の結果が負となったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行うことによって内部的な抽籤を行う。つまり、減算の結果が負になった(「桁かり」が生じた)ときの当籤番号に当籤したことになり、その当籤番号に割り当てられたデータポイントが取得される。
したがって、本実施の形態の内部抽籤処理では、抽籤値として規定されている数値が大きいほど、これが割り当てられたデータ(つまり、データポインタ)が決定される確率が高い。なお、各当籤番号の当籤確率は、「各当籤番号に対応する抽籤値/抽出される可能性のある全ての乱数値の個数(乱数分母:65536)」によって表すことができる。
図19は、一般遊技状態用内部抽籤テーブル(RT0)を示す。一般遊技状態用内部抽籤テーブルは、RT0遊技状態である場合に参照されるテーブルであり、当籤番号1〜43に応じて抽籤値とデータポインタを規定している。
なお、本実施形態では、設定1〜6に応じて抽籤値を規定している。この設定1〜6は、遊技店側でボーナスや小役等の内部当籤の期待値を調整するために設けられており、例えば、リセットスイッチ(不図示)と設定用鍵型スイッチ(不図示)を用いて変更される。
例えば、一般遊技状態用内部抽籤テーブルを参照して、設定6において当籤番号「1」(略称「F_NMLRP1」)が当籤する確率は、7000/65536になる。そして、当籤番号「1」が当籤すると、小役・リプレイ用データポインタとして「1」が取得される。なお、小役・リプレイ用データポインタの「1」は、略称「C_C_REP」、「C_B_REP_A」〜「C_B_REP_P」に対応する(後述の図26参照)。
また、一般遊技状態用内部抽籤テーブルにおいて、当籤番号「12」(略称「F_R1_R2_KP」)、「13」(略称「F_R1_KP_R2」)、「19」(略称「F_KP_R4_R2_1」)〜「22」(略称「F_KP_R2_R4_2」)の抽籤値は「0」である。そのため、一般遊技状態用内部抽籤テーブルを参照した場合に、当籤番号「12」、「13」、「19」〜「22」は、当籤しない。
当籤番号「12」、「13」、「19」〜「22」が当籤した場合は、小役・リプレイ用データポインタとして「12」、「13」、「19」〜「22」が取得され、「C_CD_REP_A」〜「C_CD_REP_I」に係る内部当籤役が決定される(後述の図26参照)。したがって、RT0遊技状態である場合は、「C_CD_REP_A」〜「C_CD_REP_I」に係る内部当籤役が決定されることは無く、RT0遊技状態からRT2遊技状態へ移行することはない。
また、一般遊技状態用内部抽籤テーブルを参照して、設定6において当籤番号「42」(略称「F_9枚役」)が当籤する確率は、1000/65536になる。そして、当籤番号「42」が当籤すると、小役・リプレイ用データポインタとして「42」が取得される。なお、小役・リプレイ用データポインタの「42」は、略称「C_9_SEVN」、「C_ONE_A」〜「C_ONE_C」に係る内部当籤役に対応する(後述の図26参照)。
図20は、RT1遊技状態用内部抽籤テーブルを示す。RT1遊技状態用内部抽籤テーブルは、RT1遊技状態である場合に参照されるテーブルであり、当籤番号「1」〜「24」に応じて抽籤値とデータポインタを規定している。RT1遊技状態である場合は、一般遊技状態用内部抽籤テーブル(図19参照)の当籤番号「1」〜「24」に応じて規定された抽籤値が、RT1遊技状態用内部抽籤テーブルの当籤番号「1」〜「24」に応じて規定された抽籤値に変更される。
例えば、RT1遊技状態用内部抽籤テーブルにおいて、当籤番号「19」、「21」の抽籤値は、それぞれ「3750」である。上述したように、当籤番号「19」〜「22」に応じて規定された小役・リプレイ用データポインタ「19」〜「22」の何れかが取得されると、「C_CD_REP_A」〜「C_CD_REP_I」に係る内部当籤役が決定される。そのため、RT1遊技状態である場合は、「C_CD_REP_A」〜「C_CD_REP_I」に係る内部当籤役が決定される可能性があり、RT1遊技状態からRT2遊技状態へ移行することがある。
図21は、RT2遊技状態用内部抽籤テーブルを示す。RT2遊技状態用内部抽籤テーブルは、RT2遊技状態である場合に参照されるテーブルであり、当籤番号「1」〜「24」に応じて抽籤値とデータポインタを規定している。RT2遊技状態である場合は、一般遊技状態用内部抽籤テーブル(図19参照)の当籤番号「1」〜「24」に応じて規定された抽籤値が、RT2遊技状態用内部抽籤テーブルの当籤番号「1」〜「24」に応じて規定された抽籤値に変更される。
例えば、RT2遊技状態用内部抽籤テーブルにおいて、当籤番号「14」、「16」の抽籤値は、それぞれ「10000」であり、当籤番号「15」、「17」の抽籤値は、それぞれ「6000」である。また、当籤番号「18」の抽籤値は、「10846」である。
当籤番号「14」〜「18」に応じて規定された小役・リプレイ用データポインタ「14」〜「18」の何れかが取得されると、「C_BNS_A」〜「C_BNS_Z」、「C_SBB_A」〜「C_SBB_D」に係る内部当籤役が決定される(図25参照)。そのため、RT2遊技状態である場合は、「C_BNS_A」〜「C_BNS_Z」、「C_SBB_A」〜「C_SBB_D」に係る内部当籤役が決定される可能性があり、RT2遊技状態からRT3遊技状態へ移行することがある。
図22は、RT3遊技状態用内部抽籤テーブルを示す。RT3遊技状態用内部抽籤テーブルは、RT3遊技状態である場合に参照されるテーブルであり、当籤番号「1」〜「24」に応じて抽籤値とデータポインタを規定している。RT3遊技状態である場合は、一般遊技状態用内部抽籤テーブル(図19参照)の当籤番号「1」〜「24」に応じて規定された抽籤値が、RT3遊技状態用内部抽籤テーブルの当籤番号「1」〜「24」に応じて規定された抽籤値に変更される。
例えば、RT3遊技状態用内部抽籤テーブルにおいて、当籤番号「20」、「22」の抽籤値は、それぞれ「5000」であり、当籤番号「23」、「24」の抽籤値は、それぞれ「8000」である。当籤番号「20」、「22」〜「24」に応じて規定された小役・リプレイ用データポインタ「20」、「22」〜「24」の何れかが取得されると、「C_小V_REP_A」〜「C_小V_REP_C」に係る内部当籤役が決定される(図26参照)。そのため、RT3遊技状態である場合は、「C_小V_REP_A」〜「C_小V_REP_C」に係る内部当籤役が決定される可能性があり、RT3遊技状態からRT4遊技状態へ移行することがある。
また、当籤番号「20」、「22」に応じて規定された小役・リプレイ用データポインタ「20」、「22」が取得されると、「C_CD_REP_A」〜「C_CD_REP_I」に係る内部当籤役が決定される。そのため、RT3遊技状態である場合は、「C_CD_REP_A」〜「C_CD_REP_I」に係る内部当籤役が決定される可能性があり、RT3遊技状態からRT2遊技状態へ移行することがある。
図23は、RT4遊技状態用内部抽籤テーブルを示す。このRT4遊技状態用内部抽籤テーブルは、RT4遊技状態において参照されるテーブルであり、当籤番号「1」〜「24」に応じて抽籤値とデータポインタを規定している。RT4遊技状態である場合は、一般遊技状態用内部抽籤テーブル(図19参照)の当籤番号「1」〜「24」に応じて規定された抽籤値が、RT4遊技状態用内部抽籤テーブルの当籤番号「1」〜「24」に応じて規定された抽籤値に変更される。
例えば、RT4遊技状態用内部抽籤テーブルにおいて、当籤番号「12」、「13」の抽籤値は、それぞれ「13000」である。当籤番号「12」、「13」に応じて規定された小役・リプレイ用データポインタ「12」、「13」が取得されると、「C_CU_REP_A」、「C_CU_REP_B」に係る内部当籤役が決定される。そのため、RT4遊技状態である場合は、「C_CU_REP_A」、「C_CU_REP_B」に係る内部当籤役が決定される可能性があり、RT4遊技状態からRT1遊技状態へ移行することがある。
また、当籤番号「12」、「13」に応じて規定された小役・リプレイ用データポインタ「12」、「13」が取得されると、「C_CD_REP_A」〜「C_CD_REP_I」に係る内部当籤役が決定される。そのため、RT4遊技状態である場合は、「C_CD_REP_A」〜「C_CD_REP_I」に係る内部当籤役が決定される可能性があり、RT4遊技状態からRT2遊技状態へ移行することがある。
図19に示すRT0遊技状態用内部抽籤テーブルにおける当籤番号「28」〜「33」は、RT0遊技状態〜RT4遊技状態の何れの遊技状態であっても当籤する可能性があり、抽籤値は、それぞれ「2730」である。当籤番号「28」〜「33」に応じて規定された小役・リプレイ用データポインタ「28」〜「33」が取得されると、「C_HAZ_A」〜「C_HAZ_H」に係る内部当籤役が決定される。
そのため、RT0遊技状態〜RT4遊技状態の何れの遊技状態であっても、「C_HAZ_A」〜「C_HAZ_H」に係る内部当籤役が決定される可能性がある。したがって、RT1遊技状態、RT2遊技状態、RT3遊技状態及びRT4遊技状態からRT0遊技状態へ移行することがある。
[内部当籤役決定テーブル]
次に、図24〜図28を参照して、内部当籤役決定テーブルについて説明する。内部当籤役決定テーブルは、データポインタと、内部当籤役との対応関係を規定する。すなわち、小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタが決定されると、内部当籤役が一義的に取得される。
内部当籤役決定テーブル中の「内部当籤役」は、有効ラインに沿って表示を許可する、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rでの図柄の組合せを識別するためのデータである。「内部当籤役」は、図12〜図15に示した図柄組合せテーブル中の「表示役」と同様に、1バイトのデータで表され、該1バイトデータ中の各ビットに対して固有の図柄の組合せが割り当てられる。内部当籤役決定テーブル中の「○」印は、取得したデータポインタにおいて、当籤する内部当籤役を示す。
なお、小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタが「0」のとき、「内部当籤役」の内容は「ハズレ」となるが、これは、図12〜図15に示した図柄組合せテーブルにより規定されている全ての図柄の組合せの表示が許可されないことを示す。
図24は、ボーナス用内部当籤役決定テーブルを示す。ボーナス用内部当籤役決定テーブルは、ボーナス用データポインタの「1」について、ボーナスゲームの作動に係る内部当籤役を規定する。すなわち、ボーナス用内部当籤役決定テーブルは、ボーナス用データポインタと、ボーナスゲームの作動に係る内部当籤役との対応関係を規定する。図24に示すように、例えば、ボーナス用データポインタとして「1」が取得された場合には、内部当籤役として、「C_MB1」及び「C_MB2」が当籤する。
図25〜図28は、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルを示す。小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルは、小役・リプレイ用データポインタの「1」〜「42」について、小役及びリプレイ(再遊技)に係る内部当籤役を規定する。すなわち、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルは、小役・リプレイ用データポインタと、メダルの払い出しに係る内部当籤役又はリプレイの作動に係る内部当籤役との対応関係を規定する。
例えば、小役・リプレイ用データポインタとして「17」が取得された場合には、内部当籤役として、「C_BNS_A」〜「C_BNS_Z」、「C_C_REP」、「C_小山_REP_A」〜「C_小山_REP_F」が重複当籤する。また、小役・リプレイ用データポインタとして「18」が取得された場合には、内部当籤役として、「C_SBB_A」〜「C_SBB_D」、「C_C_REP」、「C_B_REP_A」〜「C_B_REP_P」、「C_
小山_REP_A」〜「C_小山_REP_F」、「C_小V_REP_A」〜「C_小V_REP_C」が重複当籤する。
また、小役・リプレイ用データポインタとして「42」が取得された場合には、内部当籤役として、「C_9_SEVN」、「C_ONE_A」〜「C_ONE_C」が重複当籤する。
また、小役・リプレイ用データポインタとして「25」、「26」、「28」〜「33」が取得された場合には、内部当籤役として、「C_10_WML」と、「C_9_BEL_A」〜「C_9_BEL_D」、「C_3_BEL_A1」〜「C_3_BEL_A4」、「C_3_BEL_B1」〜「C_3_BEL_B8」又は「C_3_BEL_C1」〜「C_3_BEL_C4」のいずれかと、が重複当籤する。
[回胴停止用番号選択テーブル]
次に、図29を参照して、回胴停止用番号選択テーブルについて説明する。回胴停止用番号選択テーブルは、データポインタと、回胴停止用番号との対応関係を規定する。なお、回胴停止用番号は、後述のリール停止初期設定処理において必要とする各種データを取得するときに用いられるデータである。
本実施形態の回胴停止用番号選択テーブルは、データポインタ毎に異なる回胴停止用番号を規定する。例えば、小役・リプレイ用データポインタが「3」である場合には、回胴停止番号「3」が選択される。また、ボーナス用データポインタが「1」である場合には、回胴停止番号「68」が選択される。
図29に示す回胴停止用番号選択テーブルにおける米印の1は、MB遊技状態(CB遊技状態)中であって、小役・リプレイ用データポインタが「0」、「25〜42」である場合を示す。この場合には、回胴停止用番号「43」が選択される。また、図29に示す回胴停止用番号選択テーブルにおける米印の1及び2は、MB遊技状態(CB遊技状態)中である場合を示す。例えば、MB遊技状態中に小役・リプレイ用データポインタが「1」である場合には、回胴停止用番号「44」が選択される。
なお、本実施形態の回胴停止用番号選択テーブルは、小役・リプレイ用データポインタ毎に異なる回胴停止番号を規定するが、本発明はこれに限定されない。本発明に係る回胴停止用番号選択テーブルとしては、異なる小役・リプレイ用データポインタに対して同一の回胴停止用番号を規定して、データの削減を図ってもよい。
[リール停止初期設定テーブル]
次に、図30及び図31を参照して、リール停止初期設定テーブルについて説明する。リール停止初期設定テーブルは、回胴停止用番号と、後述の引込優先順位テーブル選択処理及び後述の各リールの滑り駒数の決定処理に用いられる各種データとの対応関係を規定する。具体的には、リール停止初期設定テーブルは、回胴停止用番号と、引込優先順位テーブル選択テーブル番号、引込優先順位テーブル番号、順押し時テーブル選択データ、順押し時テーブル変更データ、順押し時テーブル変更初期データ、及び、変則押し時テーブル選択データとの対応関係を規定する。
引込優先順位テーブル選択テーブル番号、及び、引込優先順位テーブル番号は、引込優先順位テーブル選択処理に用いられるデータである。例えば、リール停止初期設定テーブルにおいて、回胴停止用番号に対応する引込優先順位テーブル番号が規定されていれば、引込優先順位テーブル(図37参照)に規定された引込優先順位テーブル番号に対応する表示役の優先順位に関するデータを取得することができる。
また、リール停止初期設定テーブルにおいて、回胴停止用番号に対応する引込優先順位テーブル番号が規定されていなければ、引込優先順位テーブル選択テーブル(図36参照)を参照して、引込優先順位テーブル選択テーブル番号に対応する引込優先順位テーブル番号が決定される。
順押し時テーブル選択データ、順押し時テーブル変更データ、及び、順押し時テーブル変更初期データは、順押しが行われた場合に参照する停止テーブル(図32〜図34参照)を指定するためのデータである。なお、本実施形態における「順押し」は、第1停止操作(1番目に行われる停止操作)が左リール3Lに対して行われた場合の停止操作であり、具体的には、「左中右」及び「左右中」の押し順に対応する。
変則押し時テーブル選択データは、変則押しが行われた場合に参照するための停止テーブル(図35参照)を指定するデータである。なお、本実施形態における「変則押し」は、第1停止操作が中リール3C又は右リール3Rに対して行われた場合の停止操作であり、「中左右」、「中右左」、「右中左」、及び、「右左中」の押し順に対応する。
本実施形態では、基本的に、ストップスイッチ17Sにより停止操作が検出された後、該当するリールの回転が190msec以内に停止するようになっている。具体的には、停止操作が検出されたときの該当リールに応じた図柄カウンタの値に、滑り駒数「0」〜「4」のうちの何れかを加算し、得られた値に対応する図柄位置を、リールの回転が停止する図柄位置(これを「停止予定位置」という)として決定する。なお、停止操作が検出されたときの該当リールに応じた図柄カウンタの値に対応する図柄位置は、リールの回転の停止が開始される図柄位置であり、これを「停止開始位置」という。
つまり、滑り駒数は、ストップスイッチ17Sにより停止操作が検出されてから該当するリールの回転が停止するまでのリールの回転量である。言い換えれば、ストップスイッチ17Sにより停止操作が検出されてから該当するリールの回転が停止するまでの期間において、表示窓4の該当するリールの中段領域を通過する図柄の数である。これは、ストップスイッチ17Sにより停止操作が検出されてから更新された図柄カウンタの値により把握される。
停止テーブルを参照すると、各リールの停止開始位置に応じて滑り駒数が取得される。なお、本実施形態では、停止テーブルに基づいて滑り駒数が取得されるが、これは仮のものであり、取得した滑り駒数が直ちにリールの停止予定位置が決定されるものではない。
また、本実施形態では、後述の停止テーブルに基づいて取得された滑り駒数(以下、「滑り駒数決定データ」という)より適切な滑り駒数が存在する場合は、後述する引込優先順位テーブル(図37参照)を参照して滑り駒数を変更する。そして、滑り駒数決定データは、停止開始位置から最大滑り駒数である4個先の図柄位置までの各図柄について、優先順位の比較を行う際の検索順序を決定するために参照される。
本実施形態では、順押し及び変則押しに応じて、参照する停止テーブルを使い分ける。順押しであれば、順押し時第1停止用停止テーブル(図32参照)と、順押し時第2・第3停止用停止テーブル(図34参照)とを参照する。一方、変則押しであれば、変則押し時停止テーブル(図35参照)を参照する。
[順押し時第1停止用停止テーブル]
次に、図32を参照して、順押し時第1停止用停止テーブルについて説明する。図32に示す順押し時第1停止用停止テーブルは、順押し時テーブル選択データが「01」のときに参照される。順押し時第1停止用停止テーブルは、左リール3Lの停止開始位置「0」〜「20」と、滑り駒数決定データ及びチェンジステータスとの対応関係を規定する。
例えば、左リール3Lの停止開始位置が「15」であれば、滑り駒数決定データが「0」になり、チェンジステータスが「1」になる。チェンジステータスは、後述する順押し時制御変更テーブル(図33参照)を参照するときに用いられる。
[順押し時制御変更テーブル]
次に、図33を参照して、順押し時制御変更テーブルについて説明する。順押し時制御変更テーブルは、変更対象ポジション(左リール3Lの停止予定位置)と、チェンジステータス、変更ステータス及び順押し時第2・第3停止用停止テーブル番号との対応関係を規定する。
例えば、順押し時第1停止用停止テーブル(図32参照)に基づいて取得されたチェンジステータスが「1」であり、左リール3Lの停止予定位置が「15」であれば、変更ステータスが「0」になり、順押し時第2・第3停止用停止テーブル番号は「12」になる。
なお、順押し時制御変更テーブルにおいて、対象位置に変更ステータス及び順押し時第2・第3停止用停止テーブル番号が登録されていない場合には、停止テーブル番号は変更しない。
[順押し時第2・第3停止用停止テーブル及び変則押し時停止テーブル]
次に、図34及び図35を参照して、順押し時第2・第3停止用停止テーブル及び変則押し時停止テーブルについて説明する。順押し時第2・第3停止用停止テーブル及び変則時停止テーブルは、図柄位置「0」〜「20」のそれぞれに応じて1バイトの停止データを規定する。
なお、図34に示す順押し時第2・第3停止用停止テーブルは、順押し時第2・第3停止用停止テーブル番号が「08」のときに参照される。また、図35に示す変則押し時停止テーブルは、変則押し時テーブル選択データが「07」のときに参照される。
順押し時第2・第3停止用停止テーブル及び変則時停止テーブルの各停止テーブルで規定される停止データは、それ自身が対応付けられている図柄位置がリールの回転を停止する位置として適切か否かの情報を有する。そして、この停止データは、対応する図柄位置がリールの回転を停止する位置として適切か否かの情報を、各停止テーブル中の「Aライン」の列に対応するビット及び「Bライン」の列に対応するビットに割り当てる。また、停止データは、これら2種類の情報のうち何れを採用すべきかの情報を、各停止テーブル中の「ライン変更」の列に対応するビットに割り当てて規定される。
すなわち、順押し時第2・第3停止用停止テーブル及び変則時停止テーブルは、リールの回転を停止する位置の決め方を複数通り規定している。したがって、停止開始位置が同じ図柄位置であっても、第1停止時の停止位置などに基づいてリールの回転を停止する位置を異ならせることが可能となる。このような構成を採用することにより、情報の圧縮化を図ることができる。
なお、滑り駒数決定データの決定は、次のようにして行われる。まず、停止操作が検出されたストップボタンの種別に応じて停止データを構成する8つのビット列(図中の左端の列のデータがビット1に対応)の何れを参照するかを指定する。例えば、中ストップボタン17Cが押されたとき、ビット4の「中リールAラインデータ」の列が指定される。
そして、指定されたビット列を参照し、停止開始位置から最大の滑り駒数の範囲までの各図柄位置について、対応するデータとして「1」が規定されているか否かの検索を順次行う。この検索の結果、停止開始位置から、対応するデータとして「1」が規定されている図柄位置までの差分を算出し、該差分を滑り駒数決定データとする。
なお、参照するビット列を「Aライン」の列から「Bライン」の列へ変更するか否かは、「ライン変更」の列を参照し、停止開始位置に対応するデータに「1」が規定されているか否かによって決定される。そして、ライン変更を行うと決定されたときには、それ以降、「Bライン」の列が指定され、上記検索が行われる。
[引込優先順位テーブル選択テーブル]
次に、図36を参照して、引込優先順位テーブル選択テーブルについて説明する。引込優先順位テーブル選択テーブルは、引込優先順位テーブル選択テーブル番号とストップボタンの押下順との組合せと、各組合せにおける引込優先順位テーブル番号との対応関係を規定する。
なお、引込優先順位テーブル番号は、引込優先順位テーブル(図37参照)に規定された表示役の優先順位に関する情報を取得するためのデータである。
左リール3Lを第1停止した場合には、引込優先順位テーブル選択テーブル中の「左リール第1停止」の欄のデータが参照される。例えば、左リール3Lを第1停止し、引込優先順位テーブル選択テーブル番号が「1」である場合は、引込優先順位テーブル番号として「00」が取得される。そして、第2停止で中リール3Cを押下したとき及び第2停止で右リール3Rを押下したときであっても、引込優先順位テーブル番号として「00」が維持される。
また、引込優先順位テーブル選択テーブルにおいて、対象位置に引込優先順位テーブル番号が登録されていない場合には、右リール第1停止の欄の右側の欄に示された番号が、引込優先順位テーブル番号として取得される。例えば、左リール3Lを第1停止し、引込優先順位テーブル選択テーブル番号が「0」である場合は、対象位置に引込優先順位テーブル番号が登録されていない。したがって、この場合は、引込優先順位テーブル選択テーブル番号が「0」に対応する右リール第1停止の欄の右側の欄が参照され、引込優先順位テーブル番号として「00」が取得される。
[引込優先順位テーブル]
次に、図37を参照して、引込優先順位テーブルについて説明する。引込優先順位テーブルは、引込優先順位テーブル番号「00」〜「04」のそれぞれにおける、格納領域種別毎の引込データと、予め定められたその優先順位との対応関係を規定する。
引込優先順位テーブルは、停止テーブルに基づいて得られた滑り駒数の他に、より適切な滑り駒数が存在するか否かを検索するために使用される。優先順位は、入賞に係る図柄の組合せの種別間で優先的に停止表示される(引き込まれる)順位を規定するデータである。また、各引込データは、図24〜図28に示した内部当籤役決定テーブル中の「内部当籤役」や図12〜図15に示した図柄組合せテーブル中の「表示役」と同様に、1バイトのデータで表され、該1バイトデータ中の各ビットに対して固有の図柄の組合せが割り当てられる。
本実施形態では、まず、上述の順押し時第1停止用停止テーブル(図32参照)に基づいて滑り駒数が取得される。しかしながら、この滑り駒数の他に、より適切な滑り駒数が存在する場合には、その適切な滑り駒数に変更する。すなわち、本実施形態では、停止テーブルにより取得された滑り駒数に関係なく、内部当籤役によって停止表示を許可する図柄の組合せの優先順位に基づいて、より適切な滑り駒数を決定する。
本実施形態では、優先順位が上位である内部当籤役に対応する図柄の組合せの停止表示(引き込み)が、優先順位が下位である内部当籤役に対応する図柄の組合せの停止表示よりも優先的に行われる。
また、本実施形態では、図37に示すように、引込優先順位テーブル番号に応じて内部当籤役の優先順位が異なるだけでなく、優先順位の区分数も異なる。具体的には、引込優先順位テーブル番号が「01」、「03」及び「04」である場合には、優先順位の区分数を3とし、引込優先順位テーブル番号が「00」及び「02」である場合には、優先順位の区分数を1とする。
ここでは、説明を簡略化するため、引込優先順位テーブル番号が「01」である場合の優先順位について説明し、それ以外の引込優先順位テーブル番号における優先順位の説明は省略する。
引込優先順位テーブル番号が「01」である場合の優先順位「1」には、「C_BAR_A」、「C_3_BEL_A1」〜「C_3_BEL_A4」、「C_3_BEL_B1」〜「C_3_BEL_B8」、及び、「C_3_BEL_C1」〜「C_3_BEL_C4」に対応する引込データが規定される。
引込優先順位テーブル番号が「01」である場合の優先順位「2」には、「C_BAR_B」、「C_C_REP」、「C_B_REP_A」〜「C_B_REP_C」、及び、「C_B_REP_H」〜「C_B_REP_J」に対応する引込データが規定される。
引込優先順位テーブル番号が「01」である場合の優先順位「3」には、「C_HAZ_A」〜「C_HAZ_H」、「C_BAR_C」〜「C_BAR_E」、「C_B_REP_D」〜「C_B_REP_G」、及び、「C_B_REP_K」〜「C_B_REP_P」に対応する引込データが規定される。
[検索順序テーブル]
次に、図38を参照して、検索順序テーブルについて説明する。検索順序テーブルは、滑り駒数として予め定められた数値の範囲(最大滑り駒数が4コマの場合は「0」〜「4」)の中から優先的に適用する順序(以下、「検索順序」という)を規定する。
検索順序テーブルは、上述した停止テーブルに基づいて得られた滑り駒数決定データと、その検索順序とを規定する。すなわち、本実施形態では、滑り駒数決定データに基づいて、優先的に適用する数値の順序が決定される。また、検索順序テーブルは、優先順位が等しい滑り駒数が複数存在する場合を想定して設けられたものであり、検索順序がより上位であるものを適用する構成になっている。
なお、本実施形態では、後述の図94の優先引込制御処理で説明するように、検索順序テーブルの下位の検索順序「5」から順次、各数値の検索を行い、検索順序「1」に対応する数値から優先的に滑り駒数として適用されるようにする。
[遊技ロック抽籤テーブル]
次に、図39を参照して、遊技ロック抽籤テーブルについて説明する。
遊技ロック抽籤テーブルは、RT4遊技状態中の内部抽籤に係る当籤番号に応じて、遊技ロックの当籤の抽籤値を規定する。本実施形態における遊技ロックは、遊技中に発生させる。具体的には、開始操作(スタートレバー16に対する押圧操作)が検出されたときに、遊技ロックの発生が抽籤されて、遊技ロックの発生が決定すると、遊技ロックが発生する。遊技ロックが発生している間は、投入操作や停止操作が行われたとしても、その検出が無効である又は遅延するものとして扱われる。
本実施の形態の遊技ロック抽籤処理では、基本的に、予め定められた数値の範囲「0〜65535」から抽出される演出用乱数値(乱数分母=65536)を、規定された抽籤値で減算する。そして。減算の結果が負となったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行うことによって抽籤を行う。つまり、減算の結果が0未満となったときの遊技ロックに当籤したことになる。
図39に示す遊技ロック抽籤テーブルは、当籤番号が「36」(略称「F_強角チェ」)〜「41」(略称「F_リーチ目」)の場合に、遊技ロックが当籤する抽籤値を規定する。すなわち、本実施形態では、当籤番号が「33」〜「41」の場合に、遊技ロックを実行するか否かが抽籤される。例えば、当籤番号が「37」(略称「F_中段チェ」)の場合は、32768/65536の確率で遊技ロックが当籤する(実行される)。なお、当籤番号が「36」〜「41」に対応する内部当籤役は、本発明の遊技機に係る所定の内部当籤役の一具体例を示す。
[図柄対応入賞作動フラグデータテーブル]
次に、図40を参照して、図柄対応入賞作動フラグデータテーブルについて説明する。
図柄対応入賞作動フラグデータテーブルは、リール種別と、入賞判定ラインに表示された各リールの図柄に応じて表示可能な内部当籤役のデータとの対応関係を規定する。すなわち、図柄対応入賞作動フラグデータテーブルを参照することにより、そのときに表示可能な内部当籤役を判別することができる。なお、図柄対応入賞作動フラグデータテーブルは、図柄組合せテーブル(図12〜図15参照)に対応して設けられる。
例えば、左リール3Lの入賞判定ライン上に図柄「リプ」が停止表示された場合には、リール種別「左」における図柄コード「00000001」(リプ)に対応する格納領域1〜25において、表示可能な内部当籤役に対応するビットに「1」が格納される。この図柄対応入賞作動フラグデータテーブルで規定されるデータは、後述の図柄コード格納領域(図45参照)に格納されるデータに論理積して格納される。
<メインRAMに設けられている格納領域の構成>
次に、図41〜図46を参照して、メインRAM95に設けられている各種格納領域の構成について説明する。なお、ここでは、説明を省略するが(図示しないが)、前述の各種リール演出などで用いる各種制御データ、各種フラグ、各種カウンタ等の格納領域もメインRAM95に設けられる。
[表示役格納領域]
まず、図41を参照して、表示役格納領域の構成について説明する。本実施形態では、表示役格納領域は、それぞれ1バイトのデータにより表される表示役格納領域1〜26で構成される。
表示役格納領域1〜26のそれぞれにおいて、所定のビットに「1」が立っているとき(格納されているとき)、その所定のビットに対応する図柄の組合せが有効ライン上に表示されたことを示す。一方、全ビットが「0」であるとき、入賞に係る図柄の組合せが有効ライン上に表示されなかったことを示す。
また、メインRAM95には、内部当籤役格納領域(不図示)が設けられる。内部当籤役格納領域は、図41に示す表示役格納領域と同様に構成される。内部当籤役格納領域1〜26において、複数のビットに「1」が立っているときは、各ビットにそれぞれ対応する図柄の組合せの表示が許可される。また、全ビットが「0」であるとき、内部当籤役の内容は「ハズレ」となる。
また、メインRAM95には、持越役格納領域(不図示)が設けられる。内部抽籤の結果、内部当籤役として「C_MB1」及び「C_MB2」が決定されたときは、その内部当籤役が持越役として持越役格納領域に格納される。持越役格納領域に格納された持越役は、対応する図柄の組合せ(例えば、「C_MB1」の「リプ」−「リプ」−「ベル2」)
が入賞判定ライン上に表示されるまでクリアされずに保持される。そして、持越役格納領域に持越役が格納されている間は、内部抽籤によって決定された内部当籤役に加えて、持越役が内部当籤役格納領域に格納される。
[遊技状態フラグ格納領域]
次に、図42を参照して、遊技状態フラグ格納領域の構成について説明する。
遊技状態フラグ格納領域は、それぞれ1バイトのデータにより表される遊技状態フラグ格納領域1〜2で構成される。本実施形態では、遊技状態フラグにおいて、遊技状態フラグ格納領域1〜2の各ビットに対して固有のボーナスの種別又はRTの種別が割り当てられている。
遊技状態フラグ格納領域1〜2のそれぞれにおいて、所定のビットに「1」が格納されている(立っている)とき、その所定のビットに該当するボーナスゲーム又はRTの作動が行われていることを示す。例えば、遊技状態フラグ格納領域1のビット0に「1」が格納されているときは、MB(「C_MB1」又は「C_MB2」)の作動が行われており、MB遊技状態である。
[作動ストップボタン格納領域]
次に、図43を参照して、作動ストップボタン格納領域の構成について説明する。
作動ストップボタン格納領域は、1バイトからなる作動ストップボタンフラグを格納する。作動ストップボタンフラグにおいて、各ビットには、ストップボタンの操作状態が割り当てられる。
例えば、左ストップボタン17Lが今回押されたストップボタン、つまり、作動ストップボタンである場合には、作動ストップボタン格納領域のビット0に「1」が格納される。また、例えば、左ストップボタン17Lが未だに押されていないストップボタン、つまり、有効ストップボタンである場合には、ビット4に「1」が格納される。メインCPU93は、作動ストップボタン格納領域に格納されているデータに基づいて、今回押されたストップボタンと未だに押されていないストップボタンとを識別する。
[押下順序格納領域]
次に、図44を参照して、押下順序格納領域の構成について説明する。
押下順序格納領域は、1バイトからなる押下順序フラグを格納する。押下順序フラグにおいて、各ビットには、ストップボタンの押下順序の種別が割り当てられる。例えば、ストップボタンの押下順序が「左中右」である場合には、押下順序格納領域のビット0に「1」が格納される。
[図柄コード格納領域]
次に、図45を参照して、図柄コード格納領域の構成について説明する。図柄コード格納領域には、有効ライン毎に、直近に停止操作されたリールの図柄の図柄コード(図柄コード格納領域1)と、表示可能な役(図柄コード格納領域2〜29)とが格納される。なお、全てのリールが停止後、図柄コード格納領域2〜26には、表示役に対応する図柄コードが格納される。
本実施形態では、停止制御位置が決定されると、その停止制御位置の図柄(コード)に対応した入賞作動フラグデータを図柄対応入賞作動フラグデータテーブル(図40参照)から読み出し、該入賞作動フラグデータを、すでに図柄コード格納領域に格納されているデータと論理積する。そして、論理積されたデータが、図45に示す図柄コード格納領域に格納される。なお、有効ラインを複数設けた場合には、有効ラインの数と同数の図柄コード格納領域が設けられる。
[引込優先順位データ格納領域]
次に、図46を参照して、引込優先順位データ格納領域の構成について説明する。引込優先順位データ格納領域は、左リール用引込優先順位データ格納領域、中リール用引込優先順位データ格納領域、及び、右リール用引込優先順位データ格納領域を含む。すなわち、引込優先順位データ格納領域には、リールの種類毎に優先順位データの格納領域が設けられる。
各引込優先順位データ格納領域には、対応するリールの各図柄位置「0」〜「20」に応じて決定された引込優先順位データが格納される。本実施形態では、引込優先順位データ格納領域を参照することにより、上述の停止テーブルに基づいて決定された滑り駒数の他に、より適切な滑り駒数が存在するか否かを検索する。
引込優先順位データ格納領域に格納される優先順位引込データの内容は、引込優先順位データを決定する際に参照された引込優先順位テーブル(図37参照)内の引込優先順位テーブル番号の種類によって異なる。また、引込優先順位データは、その値が大きいほど優先順位が高いことを表す。
引込優先順位データを参照することにより、リールの周面に配された各図柄間における優先順位の相対的な評価が可能となる。すなわち、引込優先順位データとして最も大きい値が決定されている図柄が最も優先順位の高い図柄となる。したがって、引込優先順位データは、リールの周面に配された各図柄間の順位を示すものともいえる。なお、引込優先順位データの値が等しい図柄が複数存在する場合は、上述の検索順序テーブル(図38参照)が規定する検索順序に従って1つの図柄が決定される。
なお、本明細書では、詳細な説明を省略するが、ロームカートリッジ基板76にもまた、各種演出動作に必要な各種テーブルデータ(例えば、ナビテーブル等)が記憶され、サブRAM103にも必要な各種格納領域が適宜設けられる。
<遊技状態の遷移フロー>
次に、図47を参照して、メインCPU93で制御される「RT0遊技状態」〜「RT4遊技状態」間の遊技状態の遷移フローについて説明する。
上述のように、本実施形態のパチスロ1では、RT遊技状態として「RT0遊技状態」〜「RT4遊技状態」の5種類の遊技状態を設ける。そして、主制御回路91(メインCPU93)は、RT遷移テーブル(図17参照)を参照して、「RT0遊技状態」〜「RT4遊技状態」間の遷移を制御する。
まず、出荷時には、遊技状態は「RT0遊技状態」になる。次いで、「RT0遊技状態」において、「ベルこぼし目」に係る図柄の組合せが入賞判定ライン上に表示された場合は、遊技状態が「RT1遊技状態」に移行する。また、「RT2遊技状態」、「RT3遊技状態」又は「RT4遊技状態」において、「ベルこぼし目」に係る図柄の組合せが入賞判定ライン上に表示された場合も、遊技状態が「RT1遊技状態」に移行する。
本実施形態における「ベルこぼし目」は、図15に示す「C_HAZ_A」〜「C_HAZ_H」の表示役である。
さらに、「RT3遊技状態」又は「RT4遊技状態」において、「押し順リプA」に係る図柄の組合せが入賞判定ライン上に表示された場合も、遊技状態が「RT1遊技状態」に移行する。
本実施形態における「押し順リプA」は、図13に示す「C_CU_REP_A」、「C_CU_REP_A」の表示役である。
「RT1遊技状態」において、「押し順リプB」に係る図柄の組合せが入賞判定ライン上に表示された場合は、遊技状態が「RT2遊技状態」に移行する。また、「RT3遊技状態」又は「RT4遊技状態」において、「押し順リプB」に係る図柄の組合せが入賞判定ライン上に表示された場合も、遊技状態が「RT2遊技状態」に移行する。
本実施形態における「押し順リプB」は、図13に示す「C_CD_REP_A」〜「C_CD_REP_I」の表示役である。
「RT2遊技状態」において、「BB/RBリプ」に係る図柄の組合せが入賞判定ライン上に表示された場合は、遊技状態が「RT3遊技状態」に移行する。
本実施形態における「BB/RBリプ」は、図12に示す「C_BNS_A」〜「C_BNS_Z」、「C_SBB_A」〜「C_SBB_D」の表示役である。
「RT3遊技状態」において、「押し順リプC」に係る図柄の組合せが入賞判定ライン上に表示された場合は、遊技状態が「RT4遊技状態」に移行する。また、「RT1遊技状態」又は「RT2遊技状態」において、「押し順リプC」に係る図柄の組合せが入賞判定ライン上に表示された場合も、遊技状態が「RT4遊技状態」に移行する。
本実施形態における「押し順リプC」は、図13に示す「C_小V_REP_A」〜「C_小V_REP_C」の表示役である。
「RT1遊技状態」、「RT2遊技状態」、「RT3遊技状態」又は「RT4遊技状態」において、「スイカ下段ベル」に係る図柄の組合せが入賞判定ライン上に表示された場合は、遊技状態が「RT0遊技状態」に移行する。
本実施形態における「スイカ下段ベル」は、図14に示す「C_10_WML」の表示役である。
本実施形態では、「RT3遊技状態」である場合に第1のARTが実行され、「RT4遊技状態」である場合に第2のARTが実行される。「RT3遊技状態」は、RT2遊技状態中に「C_BNS_A」〜「C_BNS_Z」、「C_SBB_A」〜「C_SBB_D」の表示役が成立した場合に移行する。例えば、「C_BNS_A」に係る図柄の組合せは、「赤7」−「赤7」−「赤7」である。すなわち、通常、ボーナスの作動に係る図柄の組合せとして採用される数字の「7」をベースとしたデザイン(その他、他の図柄と比して視認性に優れたデザインでもよい)による図柄の組合せが停止表示された場合に、遊技状態が「RT3遊技状態」に移行し、第1のARTが実行される。そのため、RT3遊技状態中に実行される第1のARTを「擬似ボーナス」と称する。
本実施形態では、RT1遊技状態において、第1のARTの実行が決定されている場合に、「押し順リプB」に係る図柄の組合せを入賞判定ライン上に表示するための停止順序(表示補助情報)を報知して、「押し順リプB」に係る図柄の組合せが入賞判定ライン上に表示されることを待つ。その後、「押し順リプB」に係る図柄の組合せが入賞判定ライン上に表示されると、遊技状態が、「RT1遊技状態」から「RT2遊技状態」に移行する。
そして、「RT2遊技状態」において、「BB/RBリプ」に係る図柄の組合せを入賞判定ライン上に表示するための表示補助情報を報知する。その後、「BB/RBリプ」に係る図柄の組合せが入賞判定ライン上に表示されると、遊技状態が、「RT2遊技状態」から「RT3遊技状態」に移行する。これにより、第1のART(擬似ボーナス)が実行される。
また、本実施形態では、「RT1遊技状態」、「RT2遊技状態」又は「RT3遊技状態」において、第2のARTの実行が決定されている場合に、「押し順リプC」に係る図柄の組合せを入賞判定ライン上に表示するための停止順序(表示補助情報)を報知する。そして、「押し順リプC」に係る図柄の組合せが入賞判定ライン上に表示されることを待つ。その後、「押し順リプC」に係る図柄の組合せが入賞判定ライン上に表示されると、遊技状態が「RT4遊技状態」に移行する。これにより、第2のARTが実行される。
[内部当籤役と停止順序の対応表]
次に、図48を参照して、内部当籤役と停止順序との対応関係について説明する。
図48は、内部当籤役と停止順序との対応表であり、停止順序に応じて成立する表示役の種別を示している。
図48中に記載の「C_CU_REP」は、RT1遊技状態への移行が決定される表示役(「C_CU_REP_A」、「C_CU_REP_B」)を示している。そして、「C_CD_REP」は、RT2遊技状態への移行が決定される表示役(「C_CD_REP_A」〜「C_CD_REP_I」)を示している。また、「通常リプ」は、遊技状態の移行に関わらない再遊技に係る表示役(「C_C_REP」、「C_B_REP_A」〜「C_B_REP_P」)を示す。
さらに、「C_BNS」は、RT3遊技状態(第1のART)への移行が決定される表示役(「C_BNS_A」〜「C_BNS_Z」)を示している。なお、「C_BNS※1」は、停止テーブルを用いた停止制御を行うと、「C_BNS_A」が最も表示され易く、「C_BNS_O」〜「C_BNS_T」が表示されない。また、「C_BNS※2」は、停止テーブルを用いた停止制御を行うと、「C_BNS_O」が最も表示され易く、「C_BNS_A」〜「C_BNS_N」及び「C_BNS_U」〜「C_BNS_Z」が表示されない。
「C_SBB」は、RT3遊技状態(第1のART)への移行が決定される表示役(「C_SBB_A」〜「C_SBB_D」)を示している。そして、「C_小V」は、RT4遊技状態(第2のART)への移行が決定される表示役(「C_小V_REP_A」〜「C_小V_REP_C」)を示している。
「C_3_BEL」は、遊技状態の移行に関わらない表示役(「C_3_BEL_A1」〜「C_3_BEL_A4」、「C_3_BEL_B1」〜「C_3_BEL_B8」、「C_3_BEL_C1」〜「C_3_BEL_C4」)を示している。「C_3_BEL」が成立すると、3枚のメダルが払い出される。「C_3_BEL」と同様に、「C_9_BEL」は、遊技状態の移行に関わらない表示役(「C_9_BEL_A」〜「C_9_BEL_D」)を示している。「C_9_BEL」が成立すると、9枚のメダルが払い出される。
「C_10_WML」は、上述のとおり、RT0遊技状態(一般遊技状態)への移行が決定される表示役である。「C_HAZ」は、RT1遊技状態への移行が決定される表示役(「C_HAZ_A」〜「C_HAZ_H」)を示している。
また、「C_13_BEL」は、遊技状態の移行に関わらない表示役(「C_13_BEL_A」〜「C_13_BEL_AP」)を示しており、「C_14_BEL」は、遊技状態の移行に関わらない表示役(「C_14_BEL_A」〜「C_14_BEL_K」)を示している。「C_13_BEL」が成立すると、13枚のメダルが払い出され、「C_14_BEL」が成立すると、14枚のメダルが払い出される。
MB遊技状態中は、「C_13_BEL」又は「C_14_BEL」の何れかを成立させることができ、13枚を超えるメダルが払い出されることにより終了する。例えば、MB遊技状態中の1ゲーム目に「C_14_BEL」が成立すると、そのゲームでMB遊技状態が終了する。その結果、遊技者は、11枚(14(払出し枚数)−3(投入枚数)=11(獲得枚数))のメダルを獲得する。
一方、MB遊技状態中に1ゲーム目で「C_13_BEL」が成立し、2ゲーム目で「C_14_BEL」が成立すると、遊技者は、21枚(27(払出し枚数)−6(投入枚数)=21(獲得枚数))のメダルを獲得することができる。なお、MB遊技状態において、当籤番号「1」(回胴停止用番号「43」)、「4」(回胴停止用番号「46」)、「19」(回胴停止用番号「61」)、「21」(回胴停止用番号「63」)が決定された場合は、1ゲーム目に「C_14_BEL」が成立する。
本実施形態では、「C_CU_REP」、「C_CD_REP」等の再遊技に係る各種図柄の組合せの停止表示、「C_3_BEL」、「C_9_BEL」等の「ベル」に係る各種図柄の組合せの停止表示、及び、「C_10_WML」に係る図柄の組合せの停止表示の成否に対して、それぞれ押し順が設定されている。
例えば、非MB遊技状態において、小役・リプレイ用データポインタが「12」である場合は、内部当籤役として、「C_C_REP」、「C_B_REP_A」〜「C_B_REP_P」、「C_CU_REP_A」、「C_CU_REP_B」及び「C_CD_REP_A」〜「C_CD_REP_I」が当籤する。また、非MB遊技状態において、小役・リプレイ用データポインタが「12」である場合は、回動停止用番号として「12」が決定される。
この場合に、ストップボタン17L,17C,17Rの押下操作による停止順序が「左中右」又は「左右中」であることを条件に、「C_CU_REP」(「C_CU_REP_A」、「C_CU_REP_B」の何れか)に係る図柄の組合せが停止表示される。
また、停止順序が「中左右」又は「中右左」であることを条件に、「C_CD_REP」(「C_CD_REP_A」〜「C_CD_REP_I」の何れか)に係る図柄の組合せが停止表示される。
また、停止順序が「右左中」又は「右中左」であることを条件に、「通常リプ」(「C_C_REP」、「C_B_REP_A」〜「C_B_REP_P」の何れか)に係る図柄の組合せが停止表示される。
非MB遊技状態において、小役・リプレイ用データポインタが「14」である場合は、内部当籤役として、「C_BNS_A」〜「C_BNS_J」、「C_BNS_O」〜「C_BNS_T」、「C_BNS_Y」、「C_C_REP」、「C_B_REP_A」〜「C_B_REP_P」、「C_小V_REP_A」〜「C_小V_REP_F」が当籤する。また、非MB遊技状態において、小役・リプレイ用データポインタが「12」である場合は、回動停止用番号として「14」が決定される。
この場合に、ストップボタン17L,17C,17Rの押下操作による停止順序が「中左右」又は「中右左」であることを条件に、「通常リプ」(「C_C_REP」、「C_B_REP_A」〜「C_B_REP_P」の何れか)に係る図柄の組合せが停止表示される。
また、停止順序が「左中右」、「左右中」であることを条件に、「C_BNS※1」(「C_BNS_A」〜「C_BNS_J」、「C_BNS_Y」)の何れかに係る図柄の組合せが停止表示される。
また、停止順序が「右左中」又は「右中左」であり、且つ、停止操作のタイミングが所定のタイミング(正解)であれば、「C_BNS※2」(「C_BNS_O」〜「C_BNS_T」の何れか)に係る図柄の組合せが停止表示される。なお、停止操作のタイミングが所定のタイミング(正解)でない場合は、「C_小山REP_A」〜「C_小山REP_F」に係る図柄の組合せが停止表示される。
非MB遊技状態において、小役・リプレイ用データポインタが「25」である場合は、内部当籤役として、「C_9_BEL_A」〜「C_9_BEL_D」、「C_3_BEL_A1」〜「C_3_BEL_A4」、「C_3_BEL_B1」〜「C_3_BEL_B8」、「C_3_BEL_C1」〜「C_3_BEL_C4」、「C_10_WML」が当籤する。また、非MB遊技状態において、小役・リプレイ用データポインタが「25」である場合は、回動停止用番号として「25」が決定される。
この場合に、ストップボタン17L,17C,17Rの押下操作による停止順序が「左中右」又は「左右中」であることを条件に、「C_3_BEL」(「C_3_BEL_A1」〜「C_3_BEL_A4」、「C_3_BEL_B1」〜「C_3_BEL_B8」、「C_3_BEL_C1」〜「C_3_BEL_C4」の何れか)に係る図柄の組合せが停止表示される。
また、停止順序が「中左右」、「中右左」であることを条件に、「C_9_BEL」(「C_9_BEL_A」〜「C_9_BEL_D」の何れか)に係る図柄の組合せが停止表示される。
また、停止順序が「右左中」又は「右中左」であることを条件に、「C_10_WML」に係る図柄の組合せが停止表示される。その結果、10枚のメダルが払い出される。
非MB遊技状態において、小役・リプレイ用データポインタが「28」である場合は、内部当籤役として、「C_9_BEL_A」〜「C_9_BEL_D」、「C_3_BEL_A1」〜「C_3_BEL_A4」、「C_CHN_A」、「C_10_WML」が当籤する。また、非MB遊技状態において、小役・リプレイ用データポインタが「28」である場合は、回動停止用番号として「28」が決定される。
この場合に、ストップボタン17L,17C,17Rの押下操作による停止順序が「左中右」又は「左右中」であり、回転するリールに対するストップボタンの押下タイミングが所定のタイミング(正解)であれば、「C_3_BEL」(「C_3_BEL_A1」〜「C_3_BEL_A4」の何れか)に係る図柄の組合せが停止表示される。
一方、停止順序が「左中右」又は「左右中」であり、回転するリールに対するストップボタンの押下タイミングが所定のタイミング以外(不正解)であれば、「C_HAZ」(「C_HAZ_A」〜「C_HAZ_H」の何れか)に係る図柄の組合せが停止表示される。その結果、メダルの払出しが行われない。
したがって、停止順序が「左中右」又は「左右中」である場合に、ストップボタンの押下タイミングが所定のタイミング(正解)であれば、3枚のメダルが払い出される。そし て、ストップボタンの押下タイミングが所定のタイミング以外(不正解)であれば、メダルの払出しが行われない。
また、停止順序が「中左右」、「中右左」であることを条件に、「C_9_BEL」(「C_9_BEL_A」〜「C_9_BEL_D」の何れか)に係る図柄の組合せが停止表示される。その結果、9枚のメダルが払い出される。
また、停止順序が「右左中」又は「右中左」であることを条件に、「C_10_WML」に係る図柄の組合せが停止表示される。その結果、10枚のメダルが払い出される。
[内部当籤役と停止順序とRT移行の対応表]
次に、図49を参照して、内部当籤役と停止順序とRT移行との対応関係について説明する。
図49は、内部当籤役と停止順序とRT移行との対応表であり、停止順序に応じたRT遊技状態の移行先を示している。
非MB遊技状態において、小役・リプレイ用データポインタが「12」である場合は、停止順序が「右左中」又は「右中左」であることを条件に、「通常リプ」に係る図柄の組合せが停止表示される。これにより、RT遊技状態の移行が行われない。
例えば、RT4遊技状態(第2のART)において、RT4遊技状態の終了が決定されていない場合は、停止順序を「右左中」又は「右中左」にすると良い旨(表示補助情報)を報知する。これにより、「通常リプ」に係る図柄の組合せが停止表示され、RT4遊技状態が維持される。すなわち、RT4遊技状態(第2のART)から別のRT遊技状態に移行させないために、停止順序を「右左中」又は「右中左」にすると良い旨を報知する。
非MB遊技状態において、小役・リプレイ用データポインタが「14」である場合は、停止順序が「左中右」又は「左右中」であることを条件に、「C_BNS(※1)」に係る図柄の組合せが停止表示される。これにより、RT遊技状態がRT3遊技状態に移行する。
例えば、RT3遊技状態の移行(第1のARTの実行)が決定され、後述する「BBフラグ」又は「BB準備中フラグ」がオンである場合は、停止順序を「左中右」又は「左右中」にすると良い旨と、「赤7」−「赤7」−「赤7」の図柄の組合せの停止表示を狙うとよい旨(表示補助情報)を報知する。これにより、「C_BNS(※1)」に係る図柄の組合せが停止表示され、RT遊技状態がRT3遊技状態に移行する。すなわち、「C_BNS(※1)」に係る図柄の組合せ(BBを想起させる図柄の組合せ)を停止表示させるために、停止順序を「左中右」又は「左右中」にすると良い旨と、「赤7」−「赤7」−「赤7」の図柄の組合せの停止表示を狙うとよい旨を報知する。
一方、RT3遊技状態の移行(第1のARTの実行)が決定され、後述する「RBフラグ」又は「RB準備中フラグ」がオンである場合は、停止順序を「右左中」又は「右中左」にすると良い旨と、「赤7」−「赤7」−「赤7」の図柄の組合せの停止表示を狙うとよい旨(表示補助情報)を報知する。これにより、「C_BNS(※2)」に係る図柄の組合せが停止表示され、RT遊技状態がRT3遊技状態に移行する。すなわち、「C_BNS(※2)」に係る図柄の組合せ(RBを想起させる図柄の組合せ)を停止表示させるために、停止順序を「右左中」又は「右中左」にすると良い旨と、「赤7」−「赤7」−「赤7」の図柄の組合せの停止表示を狙うとよい旨を報知する。
非MB遊技状態において、小役・リプレイ用データポインタが「18」である場合は、停止順序が「左中右」又は「左右中」であることを条件に、「C_SBB」に係る図柄の組合せが停止表示される。これにより、RT遊技状態がRT3遊技状態に移行する。
例えば、RT3遊技状態の移行(第1のARTの実行)が決定され、後述する「SBBフラグ」又は「SBB準備中フラグ」がオンである場合は、停止順序を「左中右」又は「左右中」にすると良い旨と、「白7」−「白7」−「白7」の図柄の組合せの停止表示を狙うとよい旨を(表示補助情報)を報知する。これにより、「C_SBB」に係る図柄の組合せが停止表示され、RT遊技状態がRT3遊技状態に移行する。すなわち、「C_SBB」に係る図柄の組合せ(SBBを想起させる図柄の組合せ)を停止表示させるために、停止順序を「左中右」又は「左右中」にすると良い旨と、「白7」−「白7」−「白7」の図柄の組合せの停止表示を狙うとよい旨を報知する。
一方、RT3遊技状態の移行(第1のARTの実行)が決定され、「SBBフラグ」又は「SBB準備中フラグ」がオフである場合は、停止順序を「中左右」又は「中右左」にすると良い旨(表示補助情報)を報知する。これにより、「通常リプ」に係る図柄の組合せが停止表示され、RT遊技状態の移行が行われない。すなわち、「C_SBB」に係る図柄の組合せ(SBBを想起させる図柄の組合せ)を停止表示させないために、停止順序を「中左右」又は「中右左」にすると良い旨を報知する。
<サブ遊技状態の説明>
ここで、サブ遊技状態について説明する。
本実施形態では、副制御回路101(サブCPU102)で制御される演出に関連する各種遊技状態を「サブ遊技状態」という。本実施形態では、サブ遊技状態として、一般状態、CZ(チャンスゾーン)、第1のART(擬似ボーナス)、第2のART、ART準備中(第1のART終了後に第2のARTが開始されることが決まっている場合の第1のART終了後から第2のARTが開始するまでの間)、BR(バトルラッシュ)が設定されている。
第1のART(擬似ボーナス)におけるBB中(以下、「非ART中のBB」とする)に行われるART抽籤によって第2のART(ART)が当籤すると、第1のARTの終了後に、第2のARTが開始される。ART準備中は、第2のARTを開始するために、第1のARTの終了後のRT遊技状態(RT3遊技状態)がRT4遊技状態に移行するまでの遊技期間である。具体的には、ART準備中に特有の内部当籤役(「C_小V_REP_A」〜「C_小V_REP_C」)に係る表示役が成立した場合に、ART準備中が終了し、第2のARTが開始される。
[一般状態]
一般状態は、RT0遊技状態中、RT1遊技状態中及びRT2遊技状態中に実行されるサブ遊技状態である。この一般状態中は、基本的に、ゲーム毎に後述のCZ(チャンスゾーン)抽籤テーブル(図50参照)を参照して、CZへ移行するか否かの抽籤(CZ抽籤)が行われる。そして、CZへの移行が決定されると、CZに移行するまでの前兆ゲーム数(以下、「CZ前兆ゲーム数」という)を決定するための抽籤が行われる。
なお、本発明のパチスロとしては、CZへ移行するか否かの抽籤と同時に、CZに移行するまでの前兆ゲーム数が抽籤されるCZ抽籤テーブルを用いてもよい。すなわち、CZへ移行するか否かと、CZに移行する場合のCZ前兆ゲーム数を1回の抽籤で決定してもよい。
[CZ(チャンスゾーン)]
CZは、RT0遊技状態中、RT1遊技状態中に実行されるサブ遊技状態である。一般状態でCZの移行が決定され、CZ前兆ゲーム数の遊技が消化されると、サブ遊技状態は、一般状態からCZに移行される。そして、CZに移行してから、特定の内部当籤役(「C_BAR_A」〜「C_BAR_E」)に対応する図柄の組合せを停止表示させると良い旨の報知(以下、「黒BARを狙えナビ」という)が規定回数行われると、CZが終了する。
CZ中に、特定の内部当籤役(「C_BAR_A」〜「C_BAR_E」)に対応する図柄の組合せを停止表示させた場合は、第1のARTの実行が決定される。また、本実施形態では、「黒BARを狙えナビ」が規定回数行われる前に、所定のゲーム数(例えば、30ゲーム)を消化すると、第1のARTの実行が決定される。
本実施形態では、CZとして「CZ1」と「CZ2」が設けられている。「CZ1」では、「黒BARを狙えナビ」を行う規定回数として「4」が設定される。すなわち、「CZ1」は、「黒BARを狙えナビ」が4回行われると、終了する。一方、「CZ2」では、「黒BARを狙えナビ」を行う規定回数として「10」が設定される。すなわち、「CZ2」は、「黒BARを狙えナビ」が10回行われると、終了する。なお、「CZ1」及び「CZ2」の「黒BARを狙えナビ」を行う回数は、CZ中カットイン回数カウンタによって管理される。
「CZ1」と「CZ2」では、特定の内部当籤役(「C_BAR_A」〜「C_BAR_E」)が内部当籤役として決定された場合に「黒BARを狙えナビ」を実行する確率が同じである。また、特定の内部当籤役が内部当籤役として決定されていない場合に「黒BARを狙えナビ」を実行する確率も同じである。したがって、「黒BARを狙えナビ」を行う規定回数が多い「CZ2」の方が、「CZ1」よりも第1のARTの実行が決定される確率が高い。
なお、「CZ2」は、「CZ1」よりもボーナス抽籤においてボーナスが当籤する確率が高くなるようにしてもよい。また、本発明の遊技機に係る「CZ2」としては、例えば、「CZ1」よりも特定の内部当籤役(「C_BAR_A」〜「C_BAR_E」)が当籤する確率を高くしてもよい。
[第1のART]
第1のARTは、RT3遊技状態中に実行されるサブ遊技状態であり、所謂、擬似ボーナスである。例えば、第1のART(擬似ボーナス)は、一般状態中、CZ中、第1のART中、第2のART中に、ボーナス抽籤によってボーナスが当籤した場合に決定される。また、CZ中に特定の内部当籤役(「C_BAR_A」〜「C_BAR_E」)に対応する図柄の組合せを停止表示させた場合に決定される。
さらに、第1のARTは、第1のARTの終了後に、抽籤によって予め決定されたボーナス当籤ゲーム数を消化した場合に決定される。抽籤によって予め決定されたゲーム数は、ボーナス当籤ゲーム数カウンタにセットされる。ボーナス当籤ゲーム数カウンタの値は、第1のARTの終了後に行われる遊技(ゲーム)毎に「1」減算される。そして、ボーナス当籤ゲーム数カウンタが「0」になると、第1のART(擬似ボーナス)の当籤が決定する。
なお、第1のARTの終了後に第2のARTが開始される場合は、第2のARTにおける遊技からボーナス当籤ゲーム数カウンタの減算が行われる。また、ボーナス当籤ゲーム数カウンタの値が「0」になる前に、ボーナス抽籤によってボーナスが当籤した場合、又はCZ中にボーナスの当籤が決定した場合は、新たにボーナス当籤ゲーム数が抽籤により決定される。
第1のART(擬似ボーナス)としては、RB(レギュラーボーナス)、BB(ビッグボーナス)、SBB(スーパービッグボーナス)の3種類に分けられる。本実施形態では、第1のART(擬似ボーナス)の当籤が決定すると、抽籤によってRB、BB、SBBの何れかを決定する。
RB、BB、SBBは、滞在ゲーム数(以下、「第1のART開始G(ゲーム)数」)が異なる。本実施形態では、擬似ボーナスの種類がRBである場合の第1のART開始G数を「30」に決定する。また、BBである場合の第1のART開始G数を「60」に決定し、SBBである場合の第1のART開始G数を「100」に決定する。
擬似ボーナスの種類に応じて決定された「第1のART開始G数」は、RBゲーム数カウンタ又はBBゲーム数カウンタにセットされる。RBゲーム数カウンタ又はBBゲーム数カウンタの値は、第1のART(擬似ボーナス)における遊技毎に「1」減算される。第1のART(擬似ボーナス)は、RBゲーム数カウンタ又はBBゲーム数カウンタの値が「0」になると、終了する。
第1のARTは、抽籤で決定された第1のART前兆ゲーム数のゲームが消化され、準備中ゲームを経てから開始される。第1のART前兆ゲームでは、第1のART(擬似ボーナス)に当籤したか否かを報知する演出が行われる。そして、第1のARTに当籤しており、その種類がBB又はSBBである場合は、第1のART前兆ゲームが終了してからBB準備中における遊技が行われる。一方、第1のARTの種類がRBである場合は、第1のART前兆ゲームが終了してからRB準備中における遊技が行われる。
決定された擬似ボーナスの種類がBBであるBB準備中における遊技では、RT2遊技状態への移行(「C_CD_REP」)又はRT2遊技状態の維持(「通常リプ」)に係る図柄の組合せ停止表示させるための停止順序が報知される。また、回動停止用番号(図48参照)が「14」〜「17」である場合は、前述した「C_BNS(※1)」に係る図柄の組合せ(BBを想起させる図柄の組合せ)を停止表示させるための停止順序が報知される。そして、「C_BNS(※1)」に係る図柄の組合せが停止表示されると、RT遊技状態がRT3遊技状態に移行され、擬似ボーナスの種類がBBである第1のARTが開始される。
決定された擬似ボーナスの種類がSBBであるBB準備中における遊技では、RT2遊技状態への移行(「C_CD_REP」)又はRT2遊技状態の維持(「通常リプ」)に係る図柄の組合せ停止表示させるための停止順序が報知される。また、回動停止用番号(図48参照)が「18」である場合は、前述した「C_SBB」に係る図柄の組合せ(SBBを想起させる図柄の組合せ)を停止表示させるための停止順序が報知される。そして、「C_SBB」に係る図柄の組合せが停止表示されると、RT遊技状態がRT3遊技状態に移行され、擬似ボーナスの種類がSBBである第1のARTが開始される。
RB準備中ゲームでは、RT2遊技状態への移行(「C_CD_REP」)又はRT2遊技状態の維持(「通常リプ」)に係る図柄の組合せ停止表示させるための停止順序が報知される。また、回動停止用番号(図48参照)が「14」〜「17」である場合は、前述した「C_BNS※2」に係る図柄の組合せ(RBを想起させる図柄の組合せ)を停止表示させるための停止順序が報知される。そして、「C_BNS※2」に係る図柄の組合せが停止表示されると、RT遊技状態がRT3遊技状態に移行され、擬似ボーナスの種類がRBである第1のARTが開始される。
[第2のART]
第2のARTは、RT4遊技状態中に実行されるサブ遊技状態である。例えば、第2のARTは、第2のART中以外において当籤して開始された第1のART(擬似ボーナス)におけるBB中(以下、「非ART中のBB」とする)に、ART抽籤によってARTが当籤した場合に決定される。第2のARTの当籤が決定されると、第2のARTの滞在ゲーム数(以下、「第2のART開始G(ゲーム)数」)として、「50」が決定される。
「第2のART開始G数」である「50」は、ARTゲーム数カウンタにセットされる。ARTゲーム数カウンタの値は、第2のARTにおける遊技毎に「1」減算される。第2のARTは、ARTゲーム数カウンタの値が「0」になると、終了する。
第2のARTは、抽籤で決定された第2のART前兆ゲーム数のゲームが消化され、ART準備中ゲームを経てから開始される。第2のART前兆ゲームでは、第2のARTに当籤したか否かを報知する演出が行われる。そして、第2のARTに当籤している場合は、第2のART前兆ゲームが終了してからART準備中ゲームが行われる。
ART準備中ゲームでは、前述した「C_小V」に係る図柄の組合せを停止表示させるための停止順序が報知される。そして、「C_小V」に係る図柄の組合せが停止表示されると、RT遊技状態がRT4遊技状態に移行され、第2のARTが開始される。
第2のARTでは、ゲーム毎にゲーム数上乗せ抽籤テーブル(不図示)を参照して、上乗せゲーム数を抽籤(上乗せゲーム数抽籤)し、決定した上乗せゲーム数をARTゲーム数カウンタに加算する。すなわち、第2のARTにおいて上乗せゲーム数が決定されればされるほど、ARTゲーム数が増えることになり、遊技者にとって有利な第2のARTを長く続けることができる。
[BR(バトルラッシュ)]
BR(バトルラッシュ)は、ARTゲーム数の加算(上乗せ)が期待される演出に関連するサブ遊技状態であり、第2のART中に実行される。このBRを実行するか否かの抽籤は、第2のART中に当籤して開始された第1のART(擬似ボーナス)におけるBB中(以下、「ART中のBB」とする)の遊技毎に行われる。また、BRを実行している期間は、ARTゲーム数カウンタの値を減算しない。
BRでは、所定のゲーム数(本実施形態では「10」)毎にBR継続抽籤を行い、BR継続が決定すると、ARTゲーム数の加算(上乗せ)数を抽籤する上乗せG(ゲーム)数抽籤を行う。上乗せG数抽籤によって決定した上乗せゲーム数は、所定のゲーム数の最後(10ゲーム目)の遊技において報知される。また、決定した上乗せゲーム数は、ARTゲーム数カウンタに加算される。
また、BR継続が決定された回数(BR継続数)が特定数(本実施形態では「5」のn倍(n=1、2、3・・・))を満たした場合は、上乗せG数抽籤とは別の追加上乗せG(ゲーム)数抽籤を行う。
本実施形態の追加上乗せG数抽籤としては、「追加上乗せA」、「追加上乗せB」、「追加上乗せC1」、「追加上乗せC2」及び「追加上乗せC3」の5種類が設けられている。追加上乗せG数抽籤を行う場合は、BR中追加上乗せ抽籤により追加上乗せG数抽籤の種類を決定し、決定した追加上乗せG数抽籤によって上乗せゲーム数を決定する。
追加上乗せG数抽籤による上乗せゲーム数の決定及び報知は、所定のゲーム数の遊技が終了してから行う特別のゲーム数(本実施形態では「2」)の遊技で行う。また、追加上乗せG数抽籤によって決定した上乗せゲーム数は、上乗せゲーム数カウンタに加算される。なお、特別のゲーム数の遊技が終了すると、所定のゲーム数の遊技が開始され、BR継続が決定していれば、所定のゲーム数の最後の遊技において、決定された上乗せゲーム数が報知される。
このように、BRでは、ARTゲーム数の加算(上乗せ)数が決定されると、所定のゲーム数後に次のARTゲーム数の加算が行われる機会が生じる。これにより、ARTゲーム数の加算の決定に関する興趣が継続して、遊技の興趣を長期間向上させることができる。
また、BRにおける所定のゲーム数の遊技において、ARTゲーム数の加算が連続することを期待する演出を行うことができる。その結果、有利な特典(ARTゲーム数の加算)を得るという遊技者の期待感が持続され、遊技の興趣を高めることができる。
また、継続抽籤を所定のゲーム数毎に行うため、所定のゲーム数の遊技において継続抽籤の結果を示唆することができる。すなわち、複数の遊技に亘って行われる連続演出を用いて継続抽籤の結果を示唆することができる。これにより、ARTゲーム数の加算(上乗せ)が決定されない遊技が続いても、遊技の興趣が低下しないようにすることができる。
また、本実施形態では、継続が決定された回数が規定数(本実施形態では「20」)以上になった場合は、恩典として、第1のART(擬似ボーナス)の当籤と、BR(バトルラッシュ)の開始が決定される。これにより、継続抽籤の結果に、上乗せゲーム数の付与以外の期待感を含ませることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
さらに、本実施形態では、継続が決定された回数が特定数(本実施形態では「5」のn倍(n=1、2、3・・・))を満たした場合は、上乗せG数抽籤とは別の追加上乗せG数抽籤を行う。その結果、継続が連続することによって上乗せゲーム数の値が大きくなる可能性があり、遊技の興趣を向上させることができる。
<ロムカートリッジ基板に記憶されているデータテーブルの構成>
次に、ロムカートリッジ基板76に記憶されている各種データテーブルの構成について説明する。
[CZ(チャンスゾーン)抽籤テーブル]
まず、図50を参照して、CZ(チャンスゾーン)抽籤テーブルについて説明する。CZ抽籤テーブルは、サブ遊技状態が一般状態である場合に参照される。このCZ抽籤テーブルは、CZ(チャンスゾーン)の当籤内容と、当籤番号に応じて設定された抽籤値との対応関係を示す。
CZ抽籤テーブルを用いたCZ抽籤では、まず、予め定められた数値の範囲(本実施形態では、0〜32767、乱数分母=32768)から抽出される乱数値を、抽籤結果に応じて規定された抽籤値で順次減算する。次いで、減算の結果が負になったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行う。そして、減算結果が負になった(「桁かり」が生じた)場合、その際の抽籤結果が当籤したことになる。
図50に示すように、CZ抽籤テーブルを参照してCZ抽籤を行う場合は、抽籤結果が「当籤無し」になる確率が高い。例えば、当籤番号が「27」(略称「F_強ベル」)である場合は、32718/32768の確率で「当籤無し」になり、50/32768の確率で「CZ2当籤」となる。
[CZ中カットイン追加抽籤テーブル]
次に、図51を参照して、CZ中カットイン追加抽籤テーブルについて説明する。CZ中カットイン追加抽籤テーブルは、サブ遊技状態がCZ中である場合に参照される。このCZ中カットイン追加抽籤テーブルは、規定回数の追加の有無と、当籤番号に応じて設定された抽籤値との対応関係を示す。
CZ中カットイン追加抽籤テーブルを用いたカットイン追加抽籤では、まず、予め定められた数値の範囲(本実施形態では、0〜32767、乱数分母=32768)から抽出される乱数値を、抽籤結果に応じて規定された抽籤値で順次減算する。次いで、減算の結果が負になったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行う。そして、減算結果が負になった(「桁かり」が生じた)場合、その際の抽籤結果が当籤したことになる。
例えば、当籤番号が「27」(略称「F_強ベル」)である場合は、必ず「規定回数に1追加」が決定され、当籤番号が「34」(略称「F_スイカ」)である場合は、16384/32768の確率で「規定回数に1追加」が決定される。「規定回数に1追加」が決定されると、CZ中カットイン回数カウンタの値に「1」加算する。これにより、CZ中における「黒BARを狙えナビ」を行う回数が1つ増える。
[CZ中カットイン発生抽籤テーブル]
次に、図52を参照して、CZ中カットイン発生抽籤テーブルについて説明する。CZ中カットイン発生抽籤テーブルは、サブ遊技状態がCZ中である場合に参照される。このCZ中カットイン発生抽籤テーブルは、内部抽籤の結果が「ハズレ」である場合のハズレカットイン発生の有無に応じて設定された抽籤値を示す。
CZ中カットイン発生抽籤テーブルを用いたカットイン発生抽籤では、まず、予め定められた数値の範囲(本実施形態では、0〜32767、乱数分母=32768)から抽出される乱数値を、抽籤結果に応じて規定された抽籤値で順次減算する。次いで、減算の結果が負になったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行う。そして、減算結果が負になった(「桁かり」が生じた)場合、その際の抽籤結果が当籤したことになる。
本実施形態では、内部抽籤の結果が「ハズレ」である場合に、10000/32768の確率で「ハズレカットイン発生」が決定される。ハズレカットインとは、特定の内部当籤役(「C_BAR_A」〜「C_BAR_E」)が当籤していない場合に行う「黒BARを狙えナビ」である。「黒BARを狙えナビ」では、特定の内部当籤役(「C_BAR_A」〜「C_BAR_E」)に対応する図柄の組合せを停止表示させると良い旨と、その場合の停止順序(右中左)を報知する。ハズレカットインが実行された場合は、特定の内部当籤役(「C_BAR_A」〜「C_BAR_E」)に対応する図柄の組合せが停止表示されない。
なお、特定の内部当籤役(「C_BAR_A」〜「C_BAR_E」)が当籤している場合にも、「黒BARを狙えナビ」が行われる。
[ボーナス抽籤テーブル]
次に、図53を参照して、ボーナス抽籤テーブルについて説明する。このボーナス抽籤テーブルは、後述の通常中処理(図110参照)及びART中処理(図106)において参照される。また、このボーナス抽籤テーブルは、ボーナスの当籤の有無と、当籤番号に応じて設定された抽籤値との対応関係を示す。
ボーナス抽籤テーブルを用いたボーナス抽籤では、まず、予め定められた数値の範囲(本実施形態では、0〜32767、乱数分母=32768)から抽出される乱数値を、抽籤結果に応じて規定された抽籤値で順次減算する。次いで、減算の結果が負になったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行う。そして、減算結果が負になった(「桁かり」が生じた)場合、その際の抽籤結果が当籤したことになる。
例えば、当籤番号が「27」(略称「F_強ベル」)である場合は、16384/32768の確率で「ボーナス当籤」が決定され、当籤番号が「34」(略称「F_スイカ」)である場合は、326/32768の確率で「ボーナス当籤」が決定される。「ボーナス当籤」が決定されると、第1のART前兆ゲーム及び各種ボーナスに応じた準備中ゲームを経て、第1のART(擬似ボーナス)が開始される。
図53に示すボーナス抽籤テーブルは、「ボーナス当籤」が決定される確率が所定の確率である低確率用のボーナス抽籤テーブルを示す。図示しないが、本実施の形態では、確率が低確率用のボーナス抽籤テーブルよりも「ボーナス当籤」が決定される確率が高い高確率用のボーナス抽籤テーブルを設けている。本実施形態では、後述する複数のモードの種別に応じて使用するボーナス抽籤テーブルを決定する。
[こぼし時ボーナス抽籤テーブル]
次に、図54を参照して、こぼし時ボーナス抽籤テーブルについて説明する。こぼし時ボーナス抽籤テーブルは、後述する所定の条件を満たすと行われるボーナス抽籤処理(後述の図116に示す表示コマンド受信時処理のS793参照)で参照される。
本実施形態において所定の条件とは、当籤番号として図19に示す「42」(略称「F_9枚役」)が決定され、且つ、「C_9_SEVN」以外の特定の表示役が成立したこと、である。ここで、「C_9_SEVN」以外の特定の表示役とは、「C_ONE_A」〜「C_ONE_C」(図14参照)である。すなわち、「C_9_SEVN」以外の特定の表示役が成立したこと、とは、「C_9_SEVN」以外の特定の内部当籤役(「C_ONE_A」〜「C_ONE_C」)に係る図柄の組合せが有効ライン上に表示されたこと、である。
こぼし時ボーナス抽籤テーブルは、ボーナスの当籤の有無と、当籤番号に応じて設定された抽籤値との対応関係を示す。こぼし時ボーナス抽籤テーブルを用いたボーナス抽籤では、まず、予め定められた数値の範囲(本実施形態では、0〜32767、乱数分母=32768)から抽出される乱数値を、抽籤値で減算する。次いで、減算の結果が負になったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行う。そして、減算結果が負になった(「桁かり」が生じた)場合、その際の抽籤結果が当籤したことになる。
したがって、こぼし時ボーナス抽籤テーブルを用いたボーナス抽籤では、3277/32768の確率で「ボーナス当籤」が決定され、29491/32768の確率で「当籤無」が決定される。
[BB中G数上乗せ抽籤テーブル]
次に、図55を参照して、BB中G数上乗せ抽籤テーブルについて説明する。BB中G数上乗せ抽籤テーブルは、第1のARTにおけるBB中である場合に参照される。このBB中G数上乗せ抽籤テーブルは、上乗せの内容と、当籤番号に応じて設定された抽籤値との対応関係を示す。
BB中G数上乗せ抽籤テーブルを用いたBB中G数上乗せ抽籤では、まず、予め定められた数値の範囲(本実施形態では、0〜32767、乱数分母=32768)から抽出される乱数値を、抽籤結果に応じて規定された抽籤値で順次減算する。次いで、減算の結果が負になったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行う。そして、減算が負になった(「桁かり」が生じた)場合、その際の抽籤結果が当籤したことになる。
例えば、当籤番号が「27」(略称「F_強ベル」)である場合は、16384/32768の確率で「20G」が決定され、当籤番号が「34」(略称「F_スイカ」)である場合は、2000/32768の確率で「10G」が決定される。「10G」、「20G」等のG(ゲーム)数が決定されると、決定されたG数がBB中高確率カウンタに加算される。
[BB中ART抽籤テーブル]
次に、図56を参照して、BB中ART抽籤テーブルについて説明する。図56に示すBB中ART抽籤テーブルは、非ART中のBB中であり、後述の高確率状態である場合に参照される。このBB中ART抽籤テーブルは、内部抽籤の結果が特別の内部当籤役(当籤番号「7」、「8」、「10」、「11」に対応する内部当籤役)である場合の第2のARTの当籤の有無に応じて設定された抽籤値を示す。
BB中ART抽籤テーブルを用いたART抽籤では、まず、予め定められた数値の範囲(本実施形態では、0〜32767、乱数分母=32768)から抽出される乱数値を、抽籤結果に応じて規定された抽籤値で順次減算する。次いで、減算の結果が負になったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行う。そして、減算結果が負になった(「桁かり」が生じた)場合、その際の抽籤結果が当籤したことになる。
図56に示すように、非ART中のBB中、且つ、高確率状態であって、内部抽籤の結果が特別の内部当籤役である場合は、必ず「ART当籤」が決定される。この「ART当籤」は、第2のARTの当籤が決定したことを意味する。「ART当籤」が決定されると、第2のART前兆ゲーム及びART準備中ゲームを経て、第2のARTが開始される。
[BB中BR抽籤テーブル]
次に、図57を参照して、BB中BR抽籤テーブルについて説明する。BB中BR抽籤テーブルは、ART中のBB中であり、高確率状態である場合に参照される。このBB中BR抽籤テーブルは、内部抽籤の結果が特別の内部当籤役(当籤番号「7」、「8」、「10」、「11」に対応する内部当籤役)である場合のBRの当籤の有無に応じて設定された抽籤値を示す。
BB中BR抽籤テーブルを用いたBR抽籤では、まず、予め定められた数値の範囲(本実施形態では、0〜32767、乱数分母=32768)から抽出される乱数値を、抽籤結果に応じて規定された抽籤値で順次減算する。次いで、減算の結果が負になったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行う。そして、減算結果が負になった(「桁かり」が生じた)場合、その際の抽籤結果が当籤したことになる。
図57に示すように、ART中のBB中、且つ、高確率状態であって、内部抽籤の結果が特別の内部当籤役である場合は、16384/32768の確率で「バトルラッシュ(BR)1当籤」が決定され、3276/32768の確率で「バトルラッシュ(BR)2当籤」が決定される。「BR2」は「BR1」よりも継続抽籤において「BR継続」が当籤する確率が高い。決定された「BR1」又は「BR2」は、第1のART(擬似ボーナス)が終了してから開始される。
[BR継続抽籤テーブル]
次に、図58及び図59を参照して、BR継続抽籤テーブルについて説明する。図58に示すBR1継続抽籤テーブルは、BR1中である場合に参照される。また、図59に示すBR2継続抽籤テーブルは、BR2中である場合に参照される。BR1継続抽籤テーブル及びBR2継続抽籤テーブルは、BR継続の有無に応じて設定された抽籤値を示す。
BR1継続抽籤テーブル又はBR2継続抽籤テーブルを用いたBR抽籤では、まず、予め定められた数値の範囲(本実施形態では、0〜32767、乱数分母=32768)から抽出される乱数値を、抽籤結果に応じて規定された抽籤値で順次減算する。次いで、減算の結果が負になったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行う。そして、減算結果が負になった(「桁かり」が生じた)場合、その際の抽籤結果が当籤したことになる。
図58に示すように、BR1継続抽籤テーブルを用いたBR継続抽籤では、26214/32768の確率で「BR継続」が決定される。また、図59に示すように、BR2継続抽籤テーブルを用いたBR継続抽籤では、29490/32768の確率で「BR継続」が決定される。
[BR中追加上乗せ抽籤テーブル]
次に、図60を参照して、BR中追加上乗せ抽籤テーブルについて説明する。BR中追加上乗せ抽籤テーブルは、BR中である場合に参照される。このBR中追加上乗せ抽籤テーブルは、上乗せの内容と、BRの継続数に応じて設定された抽籤値との対応関係を示す。
BR中追加上乗せ抽籤テーブルを用いた追加上乗せ抽籤では、まず、予め定められた数値の範囲(本実施形態では、0〜32767、乱数分母=32768)から抽出される乱数値を、抽籤結果に応じて規定された抽籤値で順次減算する。次いで、減算の結果が負になったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行う。そして、減算結果が負になった(「桁かり」が生じた)場合、その際の抽籤結果が当籤したことになる。
例えば、BRの継続数が「5」(BR5連目)である場合は、16384/32768の確率で「追加上乗せA」が決定され、9434/32768の確率で「追加上乗せB」が決定される。また、4000/32768の確率で「追加上乗せC1」が決定され、2500/32768の確率で「追加上乗せC2」が決定され、450/32768の確率で「追加上乗せC3」が決定される。
[BR中追加上乗せ及び昇格抽籤テーブル]
次に、図61を参照して、BR中追加上乗せ及び昇格抽籤テーブルについて説明する。BR中追加上乗せ及び昇格抽籤テーブルは、BR中である場合に参照される。このBR中追加上乗せ及び昇格抽籤テーブルは、上乗せの内容と、当籤番号に応じて設定された抽籤値との対応関係を示す。
BR中追加上乗せ及び昇格抽籤テーブルを用いた追加上乗せ及び昇格抽籤では、まず、予め定められた数値の範囲(本実施形態では、0〜32767、乱数分母=32768)から抽出される乱数値を、抽籤結果に応じて規定された抽籤値で順次減算する。次いで、減算の結果が負になったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行う。そして、減算結果が負になった(「桁かり」が生じた)場合、その際の抽籤結果が当籤したことになる。
例えば、当籤番号が「27」(略称「F_強ベル」)である場合は、25768/32
768の確率で「追加上乗せC1」が決定され、6000/32768の確率で「追加上乗せC2」が決定される。また、1000/32768の確率で「追加上乗せC3」が決定される。また、既に追加上乗せ抽籤を行うことが決定されている場合は、BR中追加上乗せ及び昇格抽籤テーブルを用いて、さらに上位の追加上乗せ抽籤へ昇格するか否かの抽籤を行う。
なお、上位の追加上乗せ抽籤は、それよりも下位である追加上乗せ抽籤よりも、決定される上乗せゲーム数の値が大きくなる期待度(確率)が高い。本実施形態では、「追加上乗せA」よりも「追加上乗せB」が上位であり、「追加上乗せB」よりも「追加上乗せC1」、「追加上乗せC2」「追加上乗せC3」が上位である。また、「追加上乗せC1」よりも「追加上乗せC2」が上位であり、「追加上乗せC2」よりも「追加上乗せC3」が上位である。
[追加上乗せA上乗せG数抽籤テーブル]
次に、図62を参照して、追加上乗せA上乗せG数抽籤テーブルについて説明する。追加上乗せA上乗せG数抽籤テーブルは、BRにおいて「追加上乗せA」に係る上乗せG数抽籤を行う場合に参照される。この追加上乗せA上乗せG数抽籤テーブルは、上乗せG数と、上乗せG数に応じて設定された抽籤値との対応関係を示す。
追加上乗せA上乗せG数抽籤テーブルを用いた上乗せG数抽籤では、まず、予め定められた数値の範囲(本実施形態では、0〜32767、乱数分母=32768)から抽出される乱数値を、抽籤結果に応じて規定された抽籤値で順次減算する。次いで、減算の結果が負になったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行う。そして、減算結果が負になった(「桁かり」が生じた)場合、その際の抽籤結果が当籤したことになる。
例えば、追加上乗せA上乗せG数抽籤テーブルを用いた上乗せG数抽籤では、12568/32768の確率で「上乗せゲーム数」として「10」が決定され、13000/32768の確率で「上乗せゲーム数」として「20」が決定される。また、500/32768の確率で「上乗せゲーム数」として「100」が決定され、100/32768の確率で「上乗せゲーム数」として「200」が決定される。そして、決定した「上乗せゲーム数」の値は、ARTゲーム数カウンタに加算される。
[追加上乗せB上乗せG数抽籤テーブル]
次に、図63を参照して、追加上乗せB上乗せG数抽籤テーブルについて説明する。追加上乗せB上乗せG数抽籤テーブルは、BRにおいて「追加上乗せB」に係る上乗せG数抽籤を行う場合に参照される。この追加上乗せB上乗せG数抽籤テーブルは、上乗せG数と、停止操作に応じて設定された抽籤値との対応関係を示す。
追加上乗せB上乗せG数抽籤テーブルを用いた上乗せG数抽籤は、停止操作を検出する度に行われる。図63に示す「1on」の欄は、第1停止操作(1番目に行われる停止操作)が行われた場合に参照される。また、「2on_前+10」の欄は、第1停止操作で上乗せゲーム数として「10」が決定された後に第2停止操作(2番目に行われる停止操作)が行われた場合に参照される。そして、「3on_前+10」の欄は、第2停止操作で上乗せゲーム数として「10」が決定された後に第3停止操作(3番目に行われる停止操作)が行われた場合に参照される。
追加上乗せB上乗せG数抽籤テーブルを用いた上乗せG数抽籤では、まず、予め定められた数値の範囲(本実施形態では、0〜32767、乱数分母=32768)から抽出される乱数値を、抽籤結果に応じて規定された抽籤値で順次減算する。次いで、減算の結果が負になったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行う。そして、減算結果が負になった(「桁かり」が生じた)場合、その際の抽籤結果が当籤したことになる。
例えば、「1on」である場合には、13000/32768の確率で「上乗せゲーム数」として「20」が決定される。第1停止操作で「上乗せゲーム数」として「20」が決定された後に第2停止操作が行われると、上乗せG数抽籤において「2on_前+20」の欄が参照される。
例えば、「2on_前+20」である場合には、6000/32768の確率で「上乗
せゲーム数」として「30」が決定される。第2停止操作で「上乗せゲーム数」として「30」が決定された後に第3停止操作が行われると、上乗せG数抽籤において「3on_前+30」の欄が参照される。
例えば、「3on_前+30」である場合には、500/32768の確率で「上乗せゲーム数」として「50」が決定される。この場合は、第1停止操作、第2停止操作、第3停止操作を行うことで、「上乗せゲーム数」として合計で「100」を獲得することになり、ARTゲーム数カウンタに「100」が加算される。
図63の「2on_前+20」の欄を参照すると、上乗せゲーム数として「0」及び「10」が決定されない。また、図63の「2on_前+30」の欄を参照すると、上乗せゲーム数として「0」、「10」及び「20」が決定されない。そして、「3on_前+50」の欄を参照すると、上乗せゲーム数として「0」、「10」、「20」及び「30」が決定されない。
このように、追加上乗せB上乗せG数抽籤テーブルを用いた上乗せG数抽籤では、第2停止操作で決定される上乗せゲーム数は、第1停止操作で決定した上乗せゲーム数以上になり、第3停止操作で決定される上乗せゲーム数は、第2停止操作で決定される上乗せゲーム数以上になる。
[追加上乗せC上乗せG数抽籤テーブル]
次に、図64を参照して、追加上乗せC上乗せG数抽籤テーブルについて説明する。追加上乗せC上乗せG数抽籤テーブルは、BRにおいて「追加上乗せC1」、「追加上乗せC2」又は「追加上乗せC3」に係る上乗せG数抽籤を行う場合に参照される。この追加上乗せC上乗せG数抽籤テーブルは、上乗せG数と、追加上乗せCの種類(C1〜C3)に応じて設定された抽籤値との対応関係を示す。
追加上乗せC上乗せG数抽籤テーブルを用いた上乗せG数抽籤は、MAXベットボタン14の押下を検出する度に行われ、「上乗せゲーム数」として「0」が決定されることで終了する(「継続無し」となる)。この追加上乗せC上乗せG数抽籤テーブルを用いた上乗せG数抽籤は、本発明の遊技機に係る連打上乗せ演出の一具体例を示す。
追加上乗せC上乗せG数抽籤テーブルを用いた上乗せG数抽籤では、まず、予め定められた数値の範囲(本実施形態では、0〜32767、乱数分母=32768)から抽出される乱数値を、抽籤結果に応じて規定された抽籤値で順次減算する。次いで、減算の結果が負になったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行う。そして、減算結果が負になった(「桁かり」が生じた)場合、その際の抽籤結果が当籤したことになる。
例えば、「追加上乗せC1」である場合は、8918/32768の確率で「上乗せゲーム数」として「0」が決定される。また、「追加上乗せC2」である場合は、4918/32768の確率で「上乗せゲーム数」として「0」が決定される。そして、「追加上乗せC3」である場合は、2918/32768の確率で「上乗せゲーム数」として「0」が決定される。
したがって、「追加上乗せC2」は、「追加上乗せC1」よりも上乗せG数抽籤が継続する確率が高く、「追加上乗せC3」は、「追加上乗せC2」よりも上乗せG数抽籤が継続する確率が高い。
なお、追加上乗せC上乗せG数抽籤テーブルを用いた上乗せG数抽籤が開始された場合に、スタートレバー16が操作されて、次の遊技が開始された場合は、自動的に追加上乗せC上乗せG数抽籤テーブルを用いた上乗せG数抽籤を行う。そして、自動的に行った上乗せG数抽籤において、「上乗せゲーム数」として「0」が決定されると、自動的な上乗せG数抽籤を終了する。なお、自動的な上乗せG数抽籤は、決定する「上乗せゲーム数」の値の上限値(例えば「1000」)を設けておいてもよい。
また、追加上乗せC上乗せG数抽籤テーブルを用いた上乗せG数抽籤において「上乗せゲーム数」として「0」以外が決定され、「継続」が決定している状態で、スタートレバー16が操作される場合がある。この場合は、それまでに決定した「上乗せゲーム数」を有効にすると共に、自動的に追加上乗せC上乗せG数抽籤テーブルを用いた上乗せG数抽籤を行う。そして、自動的に行った上乗せG数抽籤を行う前に決定していた「上乗せゲーム数」に、自動的に行った上乗せG数抽籤において決定した「上乗せゲーム数」を加算して、追加上乗せC上乗せG数抽籤テーブルを用いた上乗せG数抽籤によって獲得した「上乗せゲーム数」とする。
[因果値抽籤テーブル]
次に、図65〜図73を参照して、因果値抽籤テーブルについて説明する。因果値抽籤テーブルは、各種の条件を満たして因果値抽籤を行う場合に参照される。この因果値抽籤テーブルは、因果値と、各種条件に応じて設定された抽籤値との対応関係を示す。
本実施形態では、遊技の興趣が低下する(遊技者が不快に思う)ような種々の場面で「因果値」という値を得る可能性がある。そして、溜まった「因果値」に基づいて遊技者に有利な特典を付与する。したがって、遊技の興趣が低下する場面が生じても、その後に有利な特典を得られる可能性がある。これにより、遊技の興趣の低下に伴って遊技者が遊技を止めてしまうことを防止することができる。
因果値抽籤テーブルを用いた因果値抽籤では、まず、予め定められた数値の範囲(本実施形態では、0〜32767、乱数分母=32768)から抽出される乱数値を、抽籤結果に応じて規定された抽籤値で順次減算する。次いで、減算の結果が負になったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行う。そして、減算結果が負になった(「桁かり」が生じた)場合、その際の抽籤結果が当籤したことになる。
図65は、因果値抽籤テーブル(その1)を示す。この因果値抽籤テーブル(その1)は、因果値と、レア役間のG(ゲーム)数に応じて設定された抽籤値との対応関係を示す。
本実施形態に係るレア役は、「強ベル」(当籤番号「27」)、「スイカ」(当籤番号「34」)、「弱チェリー」(当籤番号「35」)、「強チェリー」(当籤番号「36」)、「チャンス目」(当籤番号「38」〜「40」)である。そして、「レア役間のG数」とは、レア役の何れかが内部当籤役として決定されから、次にレア役の何れかが内部当籤役として決定されるまでのG数である。
例えば、「レア役間のG数」が「50G(ゲーム)」に達した場合は、3000/32768の確率で「因果値」として「1」が決定される。決定された因果値は、因果値カウンタに加算される。
なお、「レア役間のG数」が「200G」を超えた場合は、それ以降の「レア役間のG数」が100G増える毎に「200G」の欄を参照する因果値抽籤を行う。
図66は、因果値抽籤テーブル(その2)を示す。この因果値抽籤テーブル(その2)は、因果値と、ボーナス間のG(ゲーム)数に応じて設定された抽籤値との対応関係を示す。ボーナス間とは、第1のART(擬似ボーナス)が終了してから次の第1のART(擬似ボーナス)が開始されるまでのG数である。
例えば、「ボーナス間のG数」が「200G(ゲーム)」に達した場合は、3000/32768の確率で「因果値」として「1」が決定される。決定された因果値は、因果値カウンタに加算される。
図67は、因果値抽籤テーブル(その3)を示す。この因果値抽籤テーブル(その3)は、因果値と、BB間のG(ゲーム)数に応じて設定された抽籤値との対応関係を示す。BB間とは、第1のART(擬似ボーナス)におけるBBが終了してから次の第1のART(擬似ボーナス)におけるBBが開始されるまでのG数である。
例えば、「BB間のG数」が「400G(ゲーム)」に達した場合は、2000/32768の確率で「因果値」として「3」が決定される。決定された因果値は、因果値カウンタに加算される。
図68は、因果値抽籤テーブル(その4)を示す。この因果値抽籤テーブル(その4)は、因果値と、ART間のG(ゲーム)数に応じて設定された抽籤値との対応関係を示す。ART間とは、第2のARTが終了してから次の第2のARTが開始されるまでのG数である。
例えば、「ART間のG数」が「500G(ゲーム)」に達した場合は、2000/32768の確率で「因果値」として「3」が決定される。決定された因果値は、因果値カウンタに加算される。
図69は、因果値抽籤テーブル(その5)を示す。この因果値抽籤テーブル(その5)は、因果値と、RBの連続回数に応じて設定された抽籤値との対応関係を示す。RBの連続回数とは、第1のART(擬似ボーナス)が決定された場合に、擬似ボーナスの種類としてRBが連続して抽籤された回数である。RBの連続回数は、RB連続カウンタで計数される。
例えば、「RBの連続数」が「4」である場合は、1000/32768の確率で「因果値」として「5」が決定される。決定された因果値は、因果値カウンタに加算される。また、RB連続カウンタの値は、第1のART(擬似ボーナス)においてBB又はSBBが決定されるとクリアされる。
図70は、因果値抽籤テーブル(その6)を示す。この因果値抽籤テーブル(その6)は、因果値と、CZ(チャンスゾーン)失敗の連続回数に応じて設定された抽籤値との対応関係を示す。CZ失敗の連続回数とは、「CZ1」及び「CZ2」が、第1のART(擬似ボーナス)が決定されずに終了することが連続した回数である。なお、本実施形態では、CZ失敗が1回目の場合の欄も設けている。また、CZ失敗の連続回数は、CZ失敗連続カウンタで計数される。
例えば、「CZ失敗の連続回数」が「失敗_2連続」である場合は、3000/32768の確率で「因果値」として「1」が決定される。決定された因果値は、因果値カウンタに加算される。また、CZ失敗連続カウンタの値は、「CZ1」及び「CZ2」において第1のART(擬似ボーナス)が決定するとクリアされる。なお、CZ失敗連続カウンタの値は、第1のART(擬似ボーナス)が開始されたときにクリアするようにしてもよい。
図71は、因果値抽籤テーブル(その7)を示す。この因果値抽籤テーブル(その7)は、因果値と、ボーナス確定無しで終了したCZの継続G数に応じて設定された抽籤値との対応関係を示す。
例えば、「ボーナス確定無しで終了したCZの継続G数」が「4G」である場合は、20000/32768の確率で「因果値」として「10」が決定される。決定された因果値は、因果値カウンタに加算される。
「CZ1」及び「CZ2」は、一般遊技よりも第1のART(擬似ボーナス)の決定に期待が持てるため、遊技者の興趣が高まる期間である。しかし、本実施の形態に係る「CZ1」及び「CZ2」は、終了条件が「黒BARを狙えナビ」の実行回数であるため、短期間(少ないゲーム数)で終了する可能性が有る。したがって、「CZ1」及び「CZ2」が短期間で終了する場合は、「因果値」を付与する、或いは、「因果値」を付与する確率を高くする。これにより、「CZ1」及び「CZ2」における遊技の興趣が低下する場面が生じても、その後に有利な特典を得られる可能性があり、遊技者が遊技を止めてしまうことを防止することができる。
図72は、因果値抽籤テーブル(その8)を示す。因果値抽籤テーブル(その8)は、パチスロ1の設定を変更した場合に参照される。この因果値抽籤テーブル(その8)は、因果値と、因果値に応じて設定された抽籤値とを示す。
例えば、パチスロ1の設定を変更した場合は、2000/32768の確率で「因果値」として「10」が決定され、8000/32768の確率で「因果値」として「40」が決定される。決定された因果値は、因果値カウンタに加算される。
図73は、因果値抽籤テーブル(その9)を示す。この因果値抽籤テーブル(その9)は、因果値と、各種擬似ボーナス及びART(第2のART)の準備中に消化したG数に応じて設定された抽籤値との対応関係を示す。また、準備中に消化したG数は、準備中消化G数カウンタで計数される。
例えば、「準備中に消化したゲーム数」が「20G」に到達した場合は、20000/32768の確率で「因果値」として「1」が決定される。決定された因果値は、因果値カウンタに加算される。また、準備中消化G数カウンタの値は、各種擬似ボーナス又は第2のARTの開始を条件にクリアされる。
[暫定因果値抽籤テーブル]
次に、図74を参照して、暫定因果値抽籤テーブルについて説明する。暫定因果値抽籤テーブルは、発展演出が失敗した場合に参照される。この暫定因果値抽籤テーブルは、暫定因果値と、発展演出の種類に応じて設定された抽籤値との対応関係を示す。
本実施形態に係る「発展演出」とは、複数の遊技に亘って連続して実行され、第1のART(擬似ボーナス)が当籤したか否か、或いはCZ(チャンスゾーン)に当籤したか否かを報知する演出である。そして、「発展演出が失敗した場合」とは、発展演出において第1のART(擬似ボーナス)が当籤しなかったこと、或いはCZ(チャンスゾーン)に当籤しなかったことを報知した場合である。
発展演出において第1のART(擬似ボーナス)が当籤したこと、CZ(チャンスゾーン)に当籤したことの報知は、本発明の遊技機に係る「遊技者にとって有利な遊技状態の開始が決定されたことの報知」の具体例である。そして、発展演出において第1のART(擬似ボーナス)が当籤しなかったこと、CZ(チャンスゾーン)に当籤しなかったことの報知は、本発明の遊技機に係る「遊技者にとって有利な遊技状態の開始が決定されていないことの報知」の具体例である。
なお、「遊技者にとって有利な遊技状態の開始が決定されたことの報知」としては、第2のART(ART)が当籤したことなどの各種当籤の報知であってもよい。また、ボーナス(いわゆる、持越し役となる「BB」や「MB」等)を備える遊技機の場合は、「遊技者にとって有利な遊技状態の開始が決定されたことの報知」として、ボーナスが当籤したことの報知を挙げることができる。
また、「遊技者にとって有利な遊技状態」が開始される時期は、その報知が行われた次の遊技からであってもよく、その報知が行われてからの遊技において特別の条件を満たした場合であってもよい。特別の条件としては、例えば、特別の内部当籤役(ボーナスに係る内部当籤役)が決定されたことや、特別の図柄の組合せ(ボーナスの開始に係る図柄の組合せ)が停止表示されたことを挙げることができる。
さらに、本発明の遊技機に係る「遊技者にとって有利な遊技状態の開始が決定されたことの報知」は、上述したような各種の当籤を確定的に報知することに限定されず、上述したような各種の当籤を示唆する報知であってもよい。また、本発明の遊技機に係る「遊技者にとって有利な遊技状態の開始が決定されていないことの報知」は、上述したような各種の当籤が決定されなかったことを確定的に報知することに限定されず、各種の当籤が決定されなかったことを示唆する報知であってもよい。
暫定因果値抽籤テーブルを用いた暫定因果値抽籤では、まず、予め定められた数値の範囲(本実施形態では、0〜32767、乱数分母=32768)から抽出される乱数値を、抽籤結果に応じて規定された抽籤値で順次減算する。次いで、減算の結果が負になったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行う。そして、減算結果が負になった(「桁かり」が生じた)場合、その際の抽籤結果が当籤したことになる。
例えば、「発展演出1」が失敗した場合は、2000/32768の確率で「暫定因果値」として「3」が決定される。一方、「発展演出4」が失敗した場合は、3000/32768の確率で「暫定因果値」として「3」が決定される。この「暫定因果値」と後述する「内部ポイント」に基づいて「因果値」が決定される。
「発展演出1」は、本発明の遊技機に係る第1の演出の一具体例を示し、「発展演出4」は、本発明の遊技機に係る第2の演出の一具体例を示す。「発展演出4」は、「発展演出1」よりも遊技者にとって有利な遊技状態の開始が決定されたことの報知が行われる確率が高い。したがって、「発展演出4」において、遊技者にとって有利な遊技状態の開始が決定されていないことの報知が行われた場合は、遊技者の不満が大きくなるが、後で有利な特典が付与されるという期待感を遊技者に持たせることができる。
[内部ポイント抽籤テーブル]
次に、図75を参照して、内部ポイント抽籤テーブルについて説明する。内部ポイント抽籤テーブルは、内部ポイント抽籤を行う場合に参照される。そして、内部ポイント抽籤は、毎遊技で行われる。この内部ポイント抽籤テーブルは、内部ポイントと、当籤番号に応じて設定された抽籤値との対応関係を示す。
内部ポイント抽籤テーブルを用いた内部ポイント抽籤では、まず、予め定められた数値の範囲(本実施形態では、0〜32767、乱数分母=32768)から抽出される乱数値を、抽籤結果に応じて規定された抽籤値で順次減算する。次いで、減算の結果が負になったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行う。そして、減算結果が負になった(「桁かり」が生じた)場合、その際の抽籤結果が当籤したことになる。なお、内部ポイント抽籤は、本発明の遊技機に係る内部ポイント決定手段の一具体例を示す。
例えば、当籤番号が「27」(略称「F_強ベル」)である場合は、512/32768の確率で「内部ポイント」として「1」が決定され、265/32768の確率で「内部ポイント」として「3」が決定される。決定された「内部ポイント」は、内部ポイントカウンタに加算される。内部ポイントカウンタは、本発明の遊技に係るポイント蓄積手段の一具体例を示す。
内部ポイントカウンタの値は、発展演出が失敗した場合に決定される「因果値」の最高値となる。例えば、発展演出が失敗した場合に行われる暫定因果値抽籤により、「暫定因果値」として「5」が決定され、そのときの内部ポイントカウンタの値が「10」であったとする。この場合は、「因果値」の最高値として「10」が保障されるため、「暫定因果値」の「5」が「因果値」として決定される。
一方、暫定因果値抽籤により、「暫定因果値」として「5」が決定され、そのときの内部ポイントカウンタの値が「3」であったとする。この場合は、「因果値」の最高値として「3」が保障されるため、「暫定因果値」の「5」がそのまま「因果値」として決定されず、それまでに獲得している内部ポイントと同じ値である「3」が「因果値」として決定される。
なお、発展演出が失敗して「因果値」が決定されると、内部ポイントカウンタの値から「因果値」として決定された値が減算される。
[因果値ストック消費抽籤テーブル]
次に、図76を参照して、因果値ストック消費抽籤テーブルについて説明する。因果値ストック消費抽籤テーブルは、因果値ストックの値に基づいて遊技者に有利な特典を付与する場合に参照される。この因果値ストック消費抽籤テーブルは、因果値ストックの消費の有無と、因果値ストックの消費の有無に応じて設定された抽籤値とを示す。
「因果値ストック」は、「因果値」が「100」以上になった場合に付与される。具体的は、因果値カウンタの値が「100」以上になると、因果値ストックカウンタに「1」が加算され、因果値カウンタの値から「100」が減算される。
因果値ストック消費抽籤テーブルを用いた因果値ストック消費抽籤では、まず、予め定められた数値の範囲(本実施形態では、0〜32767、乱数分母=32768)から抽出される乱数値を、抽籤結果に応じて規定された抽籤値で順次減算する。次いで、減算の結果が負になったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行う。そして、減算結果が負になった(「桁かり」が生じた)場合、その際の抽籤結果が当籤したことになる。なお、因果値ストック消費抽籤は、本発明の遊技機に係る因果値消費決定手段の一具体例を示す。
例えば、因果値ストックの値に基づいて遊技者に有利な特典を付与する場合は、16384/32768の確率で「因果値ストック」の「消費無し」が決定される。この場合は、因果値ストックカウンタの値を減らさずに、遊技者に有利な特典が付与される。
因果値ストックの値に基づいて付与する遊技者に有利な特典としては、擬似ボーナスの種類を上位の擬似ボーナスに変更することが挙げられる。例えば、擬似ボーナスとして「BB」が決定された場合に、その擬似ボーナスを「SBB」に変更する。また、CZ1への移行が決定された場合に、CZ2への移行に変更するようにしてもよい。
なお、本実施形態では、サブCPU102が遊技者に有利な特典を付与する特典付与手段の一具体例を示す。
遊技者に有利な特典は、「因果値ストック」が1以上になった場合に、即座に付与されるものではなく、特定の条件(擬似ボーナスの決定)を満たした場合、或いは特定の時期(擬似ボーナスを抽籤するとき)になった場合に付与することが好ましい。この場合は、「因果値ストック」が1以上になってから、特定の条件を満たす、或いは特定の時期となるまで遊技を行うように促すことができる。
[作動条件テーブル]
次に、図77を参照して、作動条件テーブルについて説明する。作動条件テーブルは、各準備中において参照される。この作動条件テーブルは、準備中の種類と、準備中の種類に応じて設定された作動(終了)条件とを示す。
例えば、SBB準備中に当籤番号「18」(略称「F_W7_KP_RT4」)が当籤すると、SBB準備中が終了し、第1のART(擬似ボーナス)におけるSBBが開始される。また、BB準備中に当籤番号「14」〜「17」(略称「F_R7_KP_RB_0」、「F_R7_KP_RB_1」、「F_RB_KP_R7_0」、「F_RB_KP_R7_1」)が 当籤すると、BB準備中が終了し、第1のART(擬似ボーナス)におけるBBが開始される。
RB準備中に当籤番号「14」〜「17」(略称「F_R7_KP_RB_0」、「F_R7_KP_RB_1」、「F_RB_KP_R7_0」、「F_RB_KP_R7_1」)が当籤すると、RB準備中が終了し、第1のART(擬似ボーナス)におけるRBが開始される。また、ART準備中に当籤番号「18」〜「24」(略称「F_W7_KP_RT4」、「F_KP_R4_R2_1」、「F_KP_R4_R2_2」、「F_KP_R2_R4_1」、「F_KP_R2_R4_2」、「F_R1_R4_KP」、「F_R1_KP_R4」)が当籤すると、ART準備中が終了し、第2のARTが開始される。
本実施形態では、準備中の終了条件となる役(当籤番号)が当籤すると、その役(当籤番号)に対応する図柄の組合せが停止表示させるための情報(停止順序ナビ)を報知する。しかし、停止順序ナビに従わないで停止操作を行って、準備中の終了条件となる役に対応する図柄の組合せが停止表示されない場合であっても、準備中が終了する。
したがって、停止順序ナビに従わない停止操作を行った場合は、RT遊技状態がRT3遊技状態又はRT4遊技状態に移行せずに、サブ遊技状態として第1のART(擬似ボーナス)や第2のARTが開始される。その結果、RT3遊技状態又はRT4遊技状態に移行せずに、サブ遊技状態における第1のART(擬似ボーナス)や第2のARTを管理するためのゲーム数が減算される。
<サブRAMに設けられている格納領域の構成>
[サブ格納領域]
次に、図78を参照して、サブRAM103に設けられているサブ格納領域の構成について説明する。なお、ここでは、説明を省略するが(図示しないが)、演出内容や演出番号を登録する格納領域や、主制御回路91(図8参照)から送信される内部当籤役等の各種データを格納する格納領域などを有する。
サブ格納領域は、「CZ1フラグ」、「CZ2フラグ」、「SBBフラグ」、「BBフラグ」、「RBフラグ」、「ARTフラグ」、「BR1フラグ」及び「RB2フラグ」を有している。
「CZ1フラグ」は、CZ1中を示すフラグであり、CZ1中である場合は、「CZ1フラグ」に「1」が格納されている。「CZ2フラグ」は、CZ2中を示すフラグであり、CZ2中である場合は、「CZ2フラグ」に「1」が格納されている。
「SBBフラグ」は、第1のART(擬似ボーナス)におけるSBB中を示すフラグであり、SBB中である場合は、「SBBフラグ」に「1」が格納されている。「BBフラグ」は、第1のARTにおけるBB中を示すフラグであり、BB中である場合は、「BBフラグ」に「1」が格納されている。「RBフラグ」は、第1のARTにおけるRB中を示すフラグであり、RB中である場合は、「RBフラグ」に「1」が格納されている。
すなわち、第1のART中である場合は、「SBBフラグ」、「BBフラグ」、「RBフラグ」の何れかに「1」が格納されている。
また、「ARTフラグ」は、第2のART中を示すフラグであり、第2のART中である場合は、「ARTフラグ」に「1」が格納される。
「BR1フラグ」は、BR1中を示すフラグであり、BR1中である場合は、「BR1フラグ」に「1」が格納されている。また、「RB2フラグ」は、BR2中を示すフラグであり、BR2中である場合は、「BR2フラグ」に「1」が格納されている。前述したように、BR1中及びBR2中は、10ゲームを1セットとして、継続抽籤によって「BR継続」が当籤し続ける限り1セットが繰り返される(ループする)。
また、サブ格納領域は、「追加上乗せAフラグ」、「追加上乗せBフラグ」、「追加上乗せC1フラグ」、「追加上乗せC2フラグ」及び「追加上乗せC3フラグ」を有している。
「追加上乗せAフラグ」は、追加上乗せA中を示すフラグであり、追加上乗せA中である場合は、「追加上乗せAフラグ」に「1」が格納されている。「追加上乗せBフラグ」は、追加上乗せB中を示すフラグであり、追加上乗せB中である場合は、「追加上乗せBフラグ」に「1」が格納されている。
「追加上乗せC1フラグ」は、追加上乗せC1中を示すフラグであり、追加上乗せC1中である場合は、「追加上乗せC1フラグ」に「1」が格納されている。「追加上乗せC2フラグ」は、追加上乗せC2中を示すフラグであり、追加上乗せC2中である場合は、「追加上乗せC2フラグ」に「1」が格納されている。「追加上乗せC3フラグ」は、追加上乗せC3中を示すフラグであり、追加上乗せC3中である場合は、「追加上乗せC3フラグ」に「1」が格納されている。なお、追加上乗せC3が決定されたから開始されるまでの間も「追加上乗せC3フラグ」に「1」が格納されている。
「CZ1フラグ」、「CZ2フラグ2」、「SBBフラグ」、「BBフラグ」、「RBフラグ」、「ARTフラグ」、「BR1フラグ」、「BR2フラグ」、「追加上乗せAフラグ」、「追加上乗せBフラグ」、「追加上乗せC1フラグ」、「追加上乗せC2フラグ」、「追加上乗せC3フラグ」には、対応する演出の実行(対応する状態への移行)が決定されてから実際に開始するまでの間も「1」が格納されている。
さらに、サブ格納領域は、「CZ1前兆フラグ」、「CZ2前兆フラグ」、「BB前兆フラグ」、「RB前兆フラグ」、「ART前兆フラグ」及び「BR前兆フラグ」を有している。
「CZ1前兆フラグ」は、CZ1前兆中を示すフラグであり、CZ1前兆中である場合は、「CZ1前兆フラグ」に「1」が格納されている。「CZ2前兆フラグ」は、CZ2前兆中を示すフラグであり、CZ2前兆中である場合は、「CZ2前兆フラグ」に「1」が格納されている。
「BB前兆フラグ」は、BB(SBB)前兆中を示すフラグであり、BB(SBB)前兆中である場合は、「BB前兆フラグ」に「1」が格納されている。「RB前兆フラグ」は、RB前兆中を示すフラグであり、RB前兆中である場合は、「RB前兆フラグ」に「1」が格納されている。
なお、本実施形態では、ボーナスに当籤したことが決定されたときに「SBB」、「BB」又は「RB」の何れにするかを決定する。しかし、本発明の遊技機としては、ボーナスに当籤したことが決定されたときに「RB」にするか否かのみ決定し、「RB」にしないと決定した場合は、BB前兆の終了時に「SB」、「BB」の何れにするかを抽籤してもよい。
「ART前兆フラグ」は、ART(第2のART)前兆中を示すフラグであり、ART前兆中である場合は、「ART前兆フラグ」に「1」が格納されている。また、「BR前兆フラグ」は、BR前兆中を示すフラグであり、BR前兆中である場合は、「BR前兆フラグ」に「1」が格納されている。
また、サブ格納領域は、「SBB準備中フラグ」、「BB準備中フラグ」、「RB準備中フラグ」及び「ART準備中フラグ」を有している。
「SBB準備中フラグ」は、SBB準備中を示すフラグであり、SBB準備中である場合は、「SBB準備中フラグ」に「1」が格納されている。「BB準備中フラグ」は、BB準備中を示すフラグであり、BB準備中である場合は、「SBB準備中フラグ」に「1」が格納されている。
「RB準備中フラグ」は、RB準備中を示すフラグであり、RB準備中である場合は、「RB準備中フラグ」に「1」が格納されている。「ART準備中フラグ」は、ART準備中を示すフラグであり、ART準備中である場合は、「ART準備中フラグ」に「1」が格納されている。
本実施形態において、準備中とは、概念的には、所定の状態を開始させることが決定されているが、開始条件が満たされずに開始することができない区間を示す。準備中は前兆中に似ているが、前兆中と異なり、積極的に開始条件を満たすように促す。
例えば、ARTの発生が決定した場合に、ARTを開始させるためには、ATとRTとを併発させる必要がある。ATは、副制御回路101(図9参照)により、即座に開始させることができるが、RTは、主制御回路91(図8参照)で管理される。しかし、副制御回路101から主制御回路91への通信は不可であることから、一般的には、「主制御回路91によるRTの開始条件を満たすためのAT」を行うことで、間接的にRTの開始を促している。つまり、一般的には、副制御回路101によるATの開始タイミングと、主制御回路91によるRTの開始タイミングとの間に生じる差分が準備中と称される区間である。
そうすると、ATの開始に合わせてARTの終了条件の判定を開始してしまうと、ARTの期間にATの期間が含まれてしまうため、場合によってはARTが発生せずにARTの期間が終了する虞がある。このような遊技機は、遊技者に不快感を与えると共に、開発時(終了条件の設定時)に想定されるARTの期間と実際のARTの期間とが異なってしまうため設計開発を困難にする要因にもなる。
したがって、RT(主制御回路91側)の条件がみたされるまで、ATは行うものの、ARTの終了条件の判定を行わないことで、ARTの期間としては含ませないようにする区間を設ける。そして、この区間がARTを準備している区間であることから、この区間間を準備中と称している。
また、サブ格納領域は、「CZゲーム数カウンタ」、「擬似ボーナス中ゲーム数カウンタ」、「ARTゲーム数カウンタ」、「BRゲーム数カウンタ」、「追加上乗せゲーム数カウンタ」及び「上乗せゲーム数カウンタ」を有している。
「CZゲーム数カウンタ」には、CZ1又はCZ2において遊技を行う度に「1」が加算され、「CZゲーム数カウンタ」の値は、CZ1又はCZ2が終了するとクリアされる。「擬似ボーナス中ゲーム数カウンタ」には、擬似ボーナスが開始される前に、各種擬似ボーナスの種類に応じて設定されたゲーム数(「30」or「60」or「100」)がセットされる。
そして、「擬似ボーナス中ゲーム数カウンタ」は、第1のART(擬似ボーナス)において遊技を行う度に「1」減算される。なお、後述の「BB中高確率カウンタ」に値があるときは、「擬似ボーナス中ゲーム数カウンタ」の減算が中止される。
「ARTゲーム数カウンタ」には、第2のARTが開始される前に、「50」がセットされる。そして、「ARTゲーム数カウンタ」は、第2のARTにおいて遊技を行う度に「1」減算される。「BRゲーム数カウンタ」には、BR1又はBR2が開始される前に、「10」がセットされる。そして、「BRゲーム数カウンタ」は、BR1又はBR2において遊技を行う度に「1」減算される。
「追加上乗せゲーム数カウンタ」には、追加上乗せ演出に係る遊技が開始される前に、「2」がセットされる。そして、「追加上乗せゲーム数カウンタ」は、追加上乗せ演出に係る遊技を行う度に「1」減算される。
「上乗せゲーム数カウンタ」は、追加上乗せを行う際に、上乗せゲーム数の合計が確定するまでの一時記憶用として設けられている。したがって、「上乗せゲーム数カウンタ」には、追加上乗せにおいて上乗せゲーム数が決定される度に、その決定された上乗せゲーム数が加算される。
また、サブ格納領域は、「CZ中のCI(カットイン)回数カウンタ」、「BB中高確率カウンタ」、「前兆ゲーム数カウンタ」、「準備中消化G数カウンタ」、「内部ポイントカウンタ」、「因果値カウンタ」及び「因果値ストックカウンタ」を有している。
「CZ中のCI回数カウンタ」には、CZ1が開始される前に「4」がセットされ、CZ2が開始される前に「10」がセットされる。そして、「CZ中のCI回数カウンタ」は、「黒BARを狙えナビ」(カットイン演出)が発生する度に「1」減算される。
「BB中高確率カウンタ」には、BB中G数上乗せ抽籤によって第1のART(擬似ボーナス)に係る上乗せG数が決定した場合に、その決定した上乗せG数が加算される。「BB中高確率カウンタ」に値があるときは、第1のART(擬似ボーナス)が高確率状態になる。第1のARTにおける高確率状態では、通常の第1のARTよりも第2のARTの当籤が決定する確率が高くなる。
「前兆ゲーム数カウンタ」は、各前兆が開始される前に、各前兆における前兆ゲーム数がセットされる。そして、「前兆ゲーム数カウンタ」は、各前兆における遊技を行う度に「1」減算される。「準備中消化G数カウンタ」には、各準備中において遊技を行う度に「1」が加算され、「準備中消化G数カウンタ」の値は、各準備中が終了するとクリアされる。
「内部ポイントカウンタ」は、内部ポイント抽籤によって内部ポイントが決定した場合に、その決定した内部ポイントの値が加算される。内部ポイントの合計と「暫定因果値」に基づいて「因果値」を決定すると、「内部ポイントカウンタ」の値から「因果値」として決定された値が減算される。
「因果値カウンタ」は、因果値抽籤によって「因果値」が決定した場合に、その決定した「因果値」が加算される。「因果値カウンタ」の値が「100」を超えた場合は、「因果値カウンタ」の値から「100」を減算し、「因果値ストックカウンタ」に「1」を加算する。「因果値カウンタ」及び「因果値ストックカウンタ」は、本発明の遊技機に係る因果値蓄積手段の一具体例を示す。
また、サブ格納領域は、「BR継続フラグ」、「BR次々回継続格納領域」及び「BRストック格納領域1」〜「BRストック格納領域32」を有している。
「BR継続フラグ」は、BR1又はBR2の次セットが開始されるか否かを示すフラグであり、BR1又はBR2の次セットが開始されることが決定された場合は、「BR継続フラグ」に「1」が格納される。
「BR次々回継続格納領域」は、BR1又はBR2が次々セットまで続くか否かを示す格納領域である。BR1又はBR2が次々セットまで続くことが決定された場合は、「BR次々回継続格納領域」に「1」が格納される。
本実施形態では、BR継続抽籤とは別に特殊BR継続抽籤を行う。特殊BR継続抽籤において特殊BR継続が当籤すると、BR1又はBR2が次々セットまで続くことが決定される。また、BR1又はBR2が次々セットまで続くことが決定された場合は、特殊BRの「継続」か否か報知する専用の演出を行う。
「BRストック格納領域1」〜「BRストック格納領域32」は、BR1又はBR2の実行が決定されているか否かを示すフラグである。BR1の実行が決定されている場合は、「BRストック格納領域1」〜「BRストック格納領域32」の何れかに「1」が格納される。また、BR2の実行が決定されている場合は、「BRストック格納領域1」〜「BRストック格納領域32」の何れかに「2」が格納される。
<主制御回路の動作説明>
次に、図79〜図100を参照して、主制御回路91のメインCPU93が、プログラムを用いて実行する各種処理の内容について説明する。
[メインCPUの制御によるパチスロの主要動作処理]
まず、メインCPU93の制御で行うパチスロ1の主要動作処理の手順を、図79に示すメインフローチャート(以下、メインフローという)を参照しながら説明する。
まず、パチスロ1に電源が投入されると、メインCPU93は、電源投入時の初期化処理を行う(S1)。この初期化処理では、バックアップが正常に行われたか、設定変更が適切に行われたか等が判定され、その判定結果に対応した初期化が行われる。
次いで、メインCPU93は、一遊技終了時の初期化処理を行う(S2)。この初期化処理では、メインRAM95における指定格納領域のデータをクリアする。なお、ここでいう指定格納領域は、例えば、内部当籤役格納領域や表示役格納領域などの1回の遊技ごとにデータの消去が必要な格納領域である。
次いで、メインCPU93は、メダル受付・スタートチェック処理を行う(S3)。この処理では、メダルセンサ35Sやスタートスイッチ16Sの入力のチェック等が行われる。なお、メダル受付・スタートチェック処理の詳細については、後述の図80を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU93は、乱数値(0〜65535)を抽出し、該抽出した乱数値をメインRAM95に設けられた乱数値格納領域(不図示)に格納する(S4)。次いで、メインCPU93は、「連続ロック状態」におけるリール演出及びロックの制御で用いる演出用乱数値を抽出し、該抽出した演出用乱数値をメインRAM95に設けられた演出用乱数値格納領域(不図示)に格納する(S5)。なお、本実施形態では、演出用乱数値として、演出用乱数値1、演出用乱数値2、演出用乱数値3を設けている。これら演出用乱数値1〜3は、それぞれ0〜65535の範囲から抽出される。
そして、抽出した各種乱数値が所定の乱数値格納領域に格納されると、メインCPU93は、内部抽籤処理を行う(S6)。この処理では、S4で抽出した乱数値に基づいた抽籤により内部当籤役の決定が行われる。なお、内部抽籤処理の詳細については、後述の図81を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU93は、遊技ロック抽籤処理を行う(S7)。なお、遊技ロック抽籤処理の詳細については、後述の図83を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU93は、リール停止初期設定処理を行う(S8)。なお、リール停止初期設定処理の詳細については、後述の図84を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU93は、スタートコマンド送信処理を行う(S9)。具体的には、メインCPU93は、スタートコマンドを副制御回路101に送信する。なお、スタートコマンドは、内部当籤役等を特定するパラメータや、遊技ロックの発生が決定されたか否かの情報を含んで構成されており、本発明の遊技機における「ロックに係る情報」の第1の具体例を示す。
次いで、メインCPU93は、遊技開始時ロック処理を行う(S10)。この処理では、主に、S8の処理で決定された「連続ロック状態」で行うリール演出及びロックの種別に対応する遊技開始時のリール演出及びロックを行う。なお、遊技開始時ロック処理の詳細については、後述の図85を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU93は、ウエイト処理を行う(S11)。この処理では、メインCPU93は、前回の遊技開始から所定時間(例えば、4.1秒)を経過していない場合、該所定時間が経過するまで待ち時間を消化する。
次いで、メインCPU93は、リール回転開始処理を行う(S12)。この処理において、メインCPU93は、全リールの回転開始を要求する。そして、全リールの回転開始が要求されると、一定の周期(1.1172msec)で実行される後述の割込処理(図100参照)により、3つのステッピングモータ61L,61C,61Rの駆動が制御され、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rの回転が開始される。このとき、各リールは、その回転速度が定速度に達するまで加速制御され、その後、該定速度が維持されるように制御される。
次いで、メインCPU93は、引込優先順位格納処理を行う(S13)。この処理では、メインCPU93は、引込優先順位データを取得して、引込優先順位データ格納領域に格納する。なお、引込優先順位格納処理の詳細については、後述の図86を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU93は、リール停止制御処理を行う(S14)。この処理では、左ストップボタン17L、中ストップボタン17C及び右ストップボタン17Rがそれぞれ押されたタイミングと内部当籤役とに基づいて該当するリールの回転が停止される。なお、リール停止制御処理の詳細については、後述の図89を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU93は、入賞検索処理を行う(S15)。この処理では、メインCPU93は、図柄コード格納領域(図45中の図柄コード格納領域2以降)のデータを表示役格納領域(図41参照)に格納する。また、この処理では、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rが全て停止した後に有効ライン(入賞判定ライン)に表示された図柄の組合せと、図柄組合せテーブル(図12〜図15参照)とを照合する。そして、メインCPU93は、有効ラインに表示役が表示されたか否かを判定し、その判定結果を表示役格納領域に格納するようにしてもよい。
次いで、メインCPU93は、メダル払出処理を行う(S16)。メダル払出処理は、本発明に係る遊技媒体付与手段の一具体例を示す。この処理では、S15において決定された表示役の払出枚数に基づいて、ホッパー43の駆動やクレジット枚数の更新が行われ、メダルの払い出しが行われる。この際、本実施形態では、図柄組合せテーブル(図12〜図15参照)に示すように、メダルの投入枚数が3枚であり、メダルの払出枚数は表示役に応じて異なるが、その最大払出枚数(払出上限)は14枚である。
次いで、メインCPU93は、RT制御処理を行う(S17)。この処理では、メインCPU93は、RT遊技状態を管理する。なお、RT制御処理の詳細については、後述の図97を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU93は、払出終了コマンド送信処理を行う(S18)。具体的には、メインCPU93は、払出終了コマンドを副制御回路101に送信する。
次いで、メインCPU93は、ボーナス終了チェック処理を行う(S19)。この処理では、メインCPU93は、ボーナスゲームの終了契機を管理するための各種カウンタを参照して、ボーナスゲームの作動を終了するか否かをチェックする。なお、ボーナス終了チェック処理の詳細については、後述の図98を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU93は、ボーナス作動チェック処理を行う(S20)。この処理では、メインCPU93は、ボーナスゲームの作動を開始するか否か、及び、再遊技を行うか否かをチェックする。なお、ボーナス作動チェック処理の詳細については、後述の図99を参照しながら後で説明する。ボーナス作動チェック処理が終了すると、メインCPU93は、処理をS2に戻し、S2以降の処理を繰り返す。
[メダル受付・スタートチェック処理]
次に、図80を参照して、メインフロー(図79参照)中のS3で行うメダル受付・スタートチェック処理について説明する。
まず、メインCPU93は、自動投入要求はあるか否かを判別する(S31)。この自動投入要求の有無は、自動投入カウンタが「0」であるか否かを判別して行われる。すなわち、メインCPU93は、自動投入カウンタが「0」であるときは、自動投入要求が無いと判別し、自動投入カウンタが「1」以上であるときは、自動投入要求が有ると判別する。
なお、自動投入カウンタは、前回の単位遊技において再遊技に係る表示役が成立したか否かを識別するためのデータである。再遊技に係る表示役が成立したときには、前回の単位遊技において投入された枚数分のメダルが自動投入カウンタに自動的に投入される。
S31において、メインCPU93が、自動投入要求が有ると判別したとき(S31がYES判定の場合)、メインCPU93は、自動投入処理を行う(S32)。この処理では、自動投入カウンタの値が投入枚数カウンタに複写され、その後、自動投入カウンタの値がクリアされる。その後、メインCPU93は、後述のS39の処理を行う。
一方、S31において、メインCPU93が、自動投入要求が無いと判別したとき(S31がNO判定の場合)、メインCPU93は、メダル受付許可を行う(S33)。この処理では、セレクタ46(図3参照)のソレノイドの駆動が行われ、メダル投入口13から投入されたメダルが受け入れられる。受け入れられたメダルは計数されてからホッパー43へ案内される。
次いで、メインCPU93は、遊技状態に応じて投入枚数の最大値を設定する(S34)。具体的には、BB3(RB3)遊技状態では投入枚数の最大値を「1」に設定し、その他の遊技状態(BB1,BB2遊技状態及び一般遊技状態)では、投入枚数の最大値を「3」に設定する。
次いで、メインCPU93は、メダル受付許可であるか否かを判別する(S35)。S35において、メインCPU93がメダル受付許可ではないと判別したとき(S35がNO判定の場合)、メインCPU93は、後述のS39の処理を行う。
一方、S35において、メインCPU93がメダル受付許可であると判別したとき(S35がYES判定の場合)、メインCPU93は、メダル投入チェック処理を行う(S36)。この処理では、メインCPU93は、メダルが投入されたかを判別して、メダルが投入された場合に投入枚数カウンタに「1」を加算する。
次いで、メインCPU93は、メダル投入コマンドを副制御回路101に送信する(S37)。メダル投入コマンドは、投入枚数等を特定するためのパラメータを含んで構成される。
次いで、メインCPU93は、投入枚数が遊技開始可能枚数であるか否かを判別する(S38)。S38において、メインCPU93が、投入枚数が遊技開始可能枚数では無いと判別したとき(S38がNO判定の場合)、メインCPU93は、処理をS35に戻し、S35以降の処理を繰り返す。一方、S38において、メインCPU93が、投入枚数が遊技開始可能枚数であると判別したとき(S38がYES判定の場合)、メインCPU93は、後述のS39の処理を行う。
次いで、メインCPU93は、スタートスイッチはオンであるか否かを判別する(S39)。S39において、メインCPU93が、スタートスイッチはオンではないと判別したとき(S39がNO判定の場合)、メインCPU93は、処理をS35に戻し、S35以降の処理を繰り返す。
一方、S39において、メインCPU93が、スタートスイッチはオンであると判別したとき(S39がYES判定の場合)、メインCPU93は、メダル受付禁止の処理を行う(S40)。この処理により、セレクタ46(図3参照)のソレノイドの駆動が行われず、投入されたメダルがメダル払出口18から排出される。この処理が終了すると、メインCPU93は、メダル受付・スタートチェック処理を終了し、処理をメインフロー(図79参照)のS4に移す。
[内部抽籤処理]
次に、図81を参照して、メインフロー(図79参照)中のS6で行う内部抽籤処理について説明する。なお、本実施形態では、以下に説明する各種内部抽籤テーブルを用いた内部抽籤処理は主制御回路91により実行される。すなわち、本実施形態では、主制御回路91は、内部抽籤処理を実行する手段(内部当籤役決定手段)も兼ねる。
まず、メインCPU93は、遊技状態に応じた内部抽籤テーブルをセットする(S41)。すなわち、メインCPU93は、遊技状態フラグ格納領域(図42参照)を参照して現在の遊技状態を把握し、内部抽籤テーブル決定テーブル(図18参照)に基づいて内部抽籤テーブルの種別と抽籤回数を決定する。なお、抽籤回数は、内部抽籤テーブルにより規定された各当籤番号について、抽籤値の減算及び桁かりが生じたか否かの判定を行う回数を示す。
次いで、メインCPU93は、抽籤値変更処理を行う(S42)。この処理では、遊技状態に応じて再遊技に係る当籤番号の抽籤値が変更される。なお、抽籤値変更処理の詳細については、後述の図82を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU93は、乱数値格納領域に格納されている乱数値を取得する(S43)。そして、メインCPU93は、当籤番号の初期値として「1」をセットする。
次いで、メインCPU93は、内部抽籤テーブルを参照して当籤番号に対応する抽籤値を取得し、乱数値から抽籤値を減算する(S44)。
次いで、メインCPU93は、S44での演算結果が0未満(負の値)であるか否かを判別する(S45)。
S45において、メインCPU93が、演算結果が0未満でないと判別したとき(S45がNO判定の場合)、メインCPU93は、乱数値及び当籤番号を更新する(S46)。具体的には、演算結果の値を乱数値にして、当籤番号を1加算する。
次いで、メインCPU93は、全ての当籤番号をチェックしたか否かを判別する(S47)。S47において、メインCPU93が全ての当籤番号をチェックしていないと判別したとき(S47がNO判定の場合)、メインCPU93は、処理をS44に戻し、S44以降の処理を繰り返す。
一方、S47において、メインCPU93が全ての当籤番号をチェックしたと判別したとき(S47がYES判定の場合)、メインCPU93は、データポインタとして「0」をセットする(S48)。すなわち、メインCPU93は、小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタとして「0」をセットする。
ここで、再度S45の処理の説明に戻って、S45において、メインCPU93が、演算結果が0未満(負の値)である判別したとき(S45がYES判定の場合)、メインCPU93は、現在の当籤番号に応じて、小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタを取得する(S49)。
そして、S48又はS49の処理後、メインCPU93は、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブル(図25〜図28参照)を参照し、小役・リプレイ用データポインタに基づいて内部当籤役を取得する(S50)。
次いで、メインCPU93は、取得した内部当籤役を内部当籤役格納領域に格納する(S51)。
次いで、メインCPU93は、持越役格納領域に格納されているデータが「00000000」であるか否かを判別する(S52)。S52において、メインCPU93が、持越役格納領域に格納されているデータが「00000000」でないと判別したとき(S52がNO判定の場合)、メインCPU93は、後述のS55の処理を行う。
一方、S52において、メインCPU93が、持越役格納領域に格納されているデータは「00000000」であると判別したとき(S52がYES判定の場合)、メインCPU93は、ボーナス用内部当籤役決定テーブル(図24参照)を参照し、ボーナス用データポインタに基づいて内部当籤役を取得する(S53)。
次いで、メインCPU93は、取得した内部当籤役を持越役格納領域に格納する(S54)。
S54の処理の後、又はS52がNO判定の場合、メインCPU93は、持越役格納領域に格納されている内部当籤役に基づいて、内部当籤役格納領域を更新する(S55)。
次いで、メインCPU93は、CB遊技状態中であるか否かを判別する(S56)。S56において、メインCPU93が、CB遊技状態中ではないと判別したとき(S56がNO判定の場合)、メインCPU93は、内部抽籤処理を終了し、処理をメインフロー(図79参照)のS7に移す。
一方、S56において、メインCPU93が、CB遊技状態中であると判別したとき(S56がYES判定の場合)、メインCPU93は、内部当籤役格納領域の小役に対応する全ビットをオンにする(S57)。その後、メインCPU93は、内部抽籤処理を終了し、処理をメインフロー(図79参照)のS7に移す。
[抽籤値変更処理]
次に、図82を参照して、内部抽籤処理のフローチャート(図81参照)中のS42で行う抽籤値変更処理について説明する。
まず、メインCPU93は、遊技状態フラグ格納領域(図42参照)を参照して、RT遊技状態フラグがオンであるか否かを判別する(S61)。具体的には、メインCPU93は、遊技状態フラグ格納領域2(図42参照)中のビット0〜4の何れかに「1」がセットされているか否かを判別する。そして、S61において、メインCPU93が、RT遊技状態フラグがオンでないと判別したとき(S61がNO判定の場合)、メインCPU93は、抽籤値変更処理を終了し、処理を内部抽籤処理(図81参照)のS43に移す。
一方、S61において、メインCPU93が、RT遊技状態フラグがオンであると判別したとき(S61がYES判定の場合)、メインCPU93は、オンになっているRT遊技状態に対応するRT用内部抽籤テーブルを参照して、一般遊技状態用内部抽籤テーブル(図19参照)の再遊技に係る当籤番号(「1」〜「24」)の抽籤値を変更する(S62)。その後、メインCPU93は、抽籤値変更処理を終了し、処理を内部抽籤処理(図81参照)のS43に移す。
[遊技ロック抽籤処理]
次に、図83を参照して、メインフロー(図79参照)中のS7で行う遊技ロック抽籤処理について説明する。なお。遊技ロック抽籤処理は、本発明の遊技機に係る遊技ロック抽籤手段の一具体例を示す。
まず、メインCPU93は、RT4遊技状態であるか否かを判別する(S71)。S71において、メインCPU93が、RT4遊技状態ではないと判別したとき(S71がNO判定の場合)、メインCPU93は、遊技ロック抽籤処理を終了し、処理をメインフロー(図79参照)のS8に移す。
一方、S71において、メインCPU93が、RT4遊技状態であると判別したとき(S71がYES判定の場合)、メインCPU93は、遊技ロック抽籤テーブル(図39参照)を参照し、演出用乱数値1に基づいて遊技ロック抽籤を行う(S72)。
次いで、メインCPU93は、S72の遊技ロック抽籤において遊技ロックに当籤したか否かを判別する(S73)。S73において、メインCPU93が、遊技ロックに当籤していないと判別したとき(S73がNO判定の場合)、メインCPU93は、遊技ロック抽籤処理を終了し、処理をメインフロー(図79参照)のS8に移す。
一方、S73において、メインCPU93が、遊技ロックに当籤したと判別したとき(S73がYES判定の場合)、メインCPU93は、遊技ロックフラグとロックタイマをセットする。これにより、遊技ロックの発生が行われる。すなわち、S74の処理は、本発明の遊技機に係るロック発生手段の一具体例を示す。そして、メインCPU93は、遊技ロック抽籤処理を終了し、処理をメインフロー(図79参照)のS8に移す。
[リール停止初期設定処理]
次に、図84を参照して、メインフロー(図79参照)中のS8で行うリール停止初期設定処理について説明する。
まず、メインCPU93は、回胴停止用番号選択テーブル(図29参照)を参照して、図79中のS6の内部抽籤処理で取得した内部当籤役に基づいて、回胴停止用番号を取得する(S101)。
次いで、メインCPU93は、リール停止初期設定テーブル(図30参照)を参照し、取得した回胴停止用番号に基づいて、該回胴停止番号に対応する各種情報を取得する(S102)。具体的には、メインCPU93は、取得した回胴停止用番号に対応する、引込優先順位テーブル選択テーブル番号、引込優先順位テーブル番号、順押し時テーブル選択データ、順押し時テーブル変更データ、順押し時テーブル変更初期データ、及び、変則押し時テーブル選択データを取得する。
次いで、メインCPU93は、全図柄コード格納領域(図45参照)に回転中の識別子「0FFH(11111111B)」を格納する(S103)。
次いで、メインCPU93は、メインRAM95に設けられたストップボタン未作動カウンタに「3」を格納する(S104)。その後、メインCPU93は、リール停止初期設定処理を終了し、処理をメインフロー(図79参照)のS9に移す。なお、ストップボタン未作動カウンタは、停止操作が検出されていないストップボタンの数を管理するためのカウンタである。
[遊技開始時ロック処理]
次に、図85を参照して、メインフロー(図79参照)中のS10で行う遊技開始時ロック処理について説明する。なお、遊技開始時ロック処理は、本発明の遊技機に係るロック中演出決定手段の第1の具体例を示す。
まず、メインCPU93は、遊技ロックフラグに応じたリール演出パターンをセットする(S111)。次いで、メインCPU93は、ロックタイマの値が「0」であるか否かを判別する(S112)。S112において、メインCPU93が、ロックタイマの値が「0」でないと判別したとき(S112がNO判定の場合)、メインCPU93は、S112の処理を繰り返し、ロックタイマの値が「0」になるまで待機する。
一方、S112において、メインCPU93が、ロックタイマの値が「0」であると判別したとき(S112がYES判定の場合)、メインCPU93は、遊技開始時ロック処理を終了し、処理をメインフロー(図79参照)のS11に移す。
[引込優先順位格納処理]
次に、図86を参照して、メインフロー(図79参照)中のS13で行う引込優先順位格納処理について説明する。
まず、メインCPU93は、ストップボタン未作動カウンタを、検索回数としてメインRAM95に格納する(S121)。次いで、メインCPU93は、検索対象リール決定処理を行う(S122)。この処理では、メインCPU93は、例えば、回転中のリールから、所定のリールを選択し、該選択したリールを検索対象リールとして決定する。
例えば、S122では、全て(3つ)のリールの回転が行われているとき、最初に左リール3Lが検索対象リールとして決定される。その後、左リール3Lに対して、後述するS131までの各種処理が行われ、再度S122に戻ると、次には、中リール3Cが検索対象リールとして決定される。そして、中リール3Cに対して、後述するS131までの各種処理が行われ、再度S122に戻ると、次に、右リール3Rが検索対象リールとして決定される。
次いで、メインCPU93は、引込優先順位テーブル選択処理を行う(S123)。この処理では、内部当籤役(小役・リプレイ用データポインタ)及び作動ストップボタンに基づいて、引込優先順位テーブルが選択される。なお、引込優先順位テーブル選択処理の詳細については、後述の図87を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU93は、図柄位置データとして「0」をセットし、図柄チェック回数として「21」をセットする(S124)。そして、メインCPU93は、図柄コード格納処理を行う(S125)。この処理では、検索対象リールの有効ライン(入賞判定ライン)上に位置する、現在の図柄位置データに対応する図柄コードが、図柄コード格納領域に格納される。この際、有効ライン数分の図柄コードが格納される。なお、図柄コード格納処理の詳細については、後述の図88を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU93は、取得された図柄コードと図柄コード格納領域(図45参照)のデータとに基づいて、表示役格納領域(図41参照)を更新する(S126)。この時点では、内部当籤役の当籤の有無に関らず、停止図柄に基づいて、表示可能性のある図柄の組合せ(表示可能な役)が表示役格納領に格納される。
なお、本実施形態では、停止するリール毎に、図柄コード格納領域の情報(図柄コード及びそれに対応する表示可能な役)が更新される。この際、表示可能な役を、予め用意された、停止されたリールの図柄とそれに対応する表示可能な役との対応関係を規定したデータから取得してもよいし、停止されたリールの図柄と図柄組合せテーブル(図12〜図15参照)とを照合して取得してもよい。なお、前者の手法を用いた場合、リール毎に図柄と表示可能な役との対応関係が変わる。
次いで、メインCPU93は、引込優先順位取得処理を行う(S127)。この処理では、メインCPU93は、表示役格納領域(図41参照)でビットが「1」になっており、かつ、内部当籤役格納領域でビットが「1」になっている役について、引込優先順位テーブル(図37参照)を参照して、引込優先順位データを取得する。
なお、一部のリールにおいて入賞が確定する役(例えば、「チェリー」)に係る役(図15に示す「C_B_CH_A」〜「C_B_CH_D」、「C_C_CH」)の図柄が表示されている場合に、「ANY」となるリールでは、その役の引込優先順位データを取得しない。また、入賞が確定するリールで、内部当籤していない役が確定する可能性がある場合は、引込優先順位データを「停止禁止(全ビット0)」にセットする。
次いで、メインCPU93は、取得した引込優先順位データを引込優先順位データ格納領域(図46参照)に格納する(S128)。このとき、引込優先順位データは、各優先順位の値と、格納領域のビットとが対応するように引込優先順位データ格納領域に格納される。次いで、メインCPU93は、図柄位置データを1加算し、図柄チェック回数を1減算する(S129)。
次いで、メインCPU93は、図柄チェック回数が0であるか否かを判別する(S130)。S130において、メインCPU93が、図柄チェック回数が0ではないと判別したとき(S130がNO判定の場合)、メインCPU93は、処理をS125に戻し、S125以降の処理を繰り返す。
一方、S130において、メインCPU93が、図柄チェック回数が0であると判別したとき(S130がYES判定の場合)、メインCPU93は、検索回数分検索したか否かを判別する(S131)。
S131において、メインCPU93が検索回数分検索していないと判別したとき(S131がNO判定の場合)、メインCPU93は、処理をS122に戻し、S122以降の処理を繰り返す。一方、S131において、メインCPU93が検索回数分検索したと判別したとき(S131がYES判定の場合)、メインCPU93は、引込優先順位格納処理を終了し、処理をメインフロー(図79参照)のS14に移す。
[引込優先順位テーブル選択処理]
次に、図87を参照して、引込優先順位格納処理のフローチャート(図86参照)中のS123で行う引込優先順位テーブル選択処理について説明する。
まず、メインCPU93は、引込優先順位テーブル番号がセットされているか否か、すなわち、リール停止初期設定処理(S8)において、直接、引込優先順位テーブル番号が格納されているか否かを判別する(S141)。S141において、メインCPU93が、引込優先順位テーブル番号がセットされていると判別したとき(S141がYES判定の場合)、メインCPU93は、引込優先順位テーブル選択処理を終了し、処理を引込優先順位格納処理(図86参照)のS124に移す。
一方、S141において、メインCPU93が、引込優先順位テーブル番号はセットされていないと判別したとき(S141がNO判定の場合)、メインCPU93は、押下順序格納領域(図44参照)及び作動ストップボタン格納領域(図43参照)を参照し、対応する引込優先順位テーブル番号をセットする(S142)。その後、メインCPU93は、引込優先順位テーブル選択処理を終了し、処理を引込優先順位格納処理(図86参照)のS124に移す。
なお、S142では、まず、メインCPU93は、押下順序格納領域及び作動ストップボタン格納領域を参照して、押下順序及び作動ストップボタンのデータを取得する。次いで、メインCPU93は、引込優先順位テーブル選択データに対応する引込優先順位テーブル選択テーブルを参照し、押下順序と作動ストップボタンとに基づいて引込優先順位テーブル番号を取得する。その後、メインCPU93は、取得した引込優先順位テーブル番号をセットする。
[図柄コード格納処理]
次に、図88を参照して、引込優先順位格納処理のフローチャート(図86参照)中のS125で行う図柄コード格納処理について説明する。
まず、メインCPU93は、有効ラインデータをセットする(S151)。本実施形態では、有効ライン(入賞判定ライン)は、上述のように、1つのライン(センターライン)を設ける。次いで、メインCPU93は、検索図柄位置と有効ラインデータとに基づいて、検索対象リールのチェック用図柄位置データをセットする(S152)。例えば、検索対象リールが左リール3Lである場合には、検索対象リールの中段の情報を取得したいので、その中段を示すチェック用図柄位置データをセットする。
次いで、メインCPU93は、チェック用図柄位置データの図柄コードを取得する(S153)。その後、メインCPU93は、図柄コード格納処理を終了し、処理を引込優先順位格納処理(図86参照)のS126に移す。
[リール停止制御処理]
次に、図89を参照して、メインフロー(図79参照)中のS14で行うリール停止制御処理について説明する。なお、本実施形態では、以下に説明するリール停止制御処理は主制御回路91により実行される。すなわち、本実施形態では、主制御回路91は、リール停止制御処理を実行する手段(停止制御手段)も兼ねる。
まず、メインCPU93は、有効なストップボタンが押されたか否かを判別する(S161)。S161において、メインCPU93が、有効なストップボタンが押されていないと判別したとき(S161がNO判定の場合)、メインCPU93は、S161の処理を繰り返し、有効なストップボタンの押圧操作が実行されるまで待機する。
一方、S161において、メインCPU93が、有効なストップボタンが押されたと判別したとき(S161がYES判定の場合)、メインCPU93は、押下順序格納領域(図44参照)及び作動ストップボタン格納領域(図43参照)を更新する(S162)。次いで、メインCPU93は、ストップボタン未作動カウンタを1減算する(S163)。
次いで、メインCPU93は、作動ストップボタンから検索対象リールを決定する(S164)。そして、メインCPU93は、図柄カウンタに基づいて停止開始位置をメインRAM95に格納する(S165)。
次いで、メインCPU93は、滑り駒数決定処理を行う(S166)。なお、滑り駒数決定処理の詳細については、後述の図89を参照しながら後で説明する。次いで、メインCPU93は、リール停止コマンドを副制御回路101に送信する(S167)。この処理で送信するリール停止コマンドには、停止されるリールの種別、その滑り駒数、ストップスイッチのONエッジ/OFFエッジ等の情報が含まれる。なお、ストップスイッチのONエッジ/OFFエッジの情報は、後述の割込処理で監視され、該情報を副制御回路101に送信するようにしてもよい。
次いで、メインCPU93は、停止開始位置と、S166で決定された滑り駒数とに基づいて停止予定位置を決定し、該決定した停止予定位置をメインRAM95に格納する(S168)。この処理では、メインCPU93は、停止開始位置に滑り駒数を加算し、その結果を停止予定位置とする。
次いで、メインCPU93は、S168で決定された停止予定位置を検索図柄位置としてセットする(S169)。次いで、メインCPU93は、図88を参照して説明した図柄コード格納処理を行う(S170)。その後、メインCPU93は、取得した図柄コードを用いて図柄コード格納領域(図45参照)を更新する(S171)。
次いで、メインCPU93は、制御変更処理を行う(S172)。なお、制御変更処理の詳細については、後述の図95を参照しながら後で説明する。次いで、メインCPU93は、押されたストップボタンは放されたか否かを判別する(S173)。S173において、メインCPU93が、押されたストップボタンは放されていないと判別したとき(S173がNO判定の場合)、メインCPU93は、S173の処理を繰り返し、押されたストップボタンが離されるまで待機する。
一方、S173において、メインCPU93が、押されたストップボタンは放されたと判別したとき(S173がYES判定の場合)、メインCPU93は、リール停止コマンド送信処理を行う(S174)。この処理では、メインCPU93は、リール停止コマンドを副制御回路101に送信する。この際、送信するリール停止コマンドのデータ構成は、上記S167で送信したリール停止コマンドのそれと同様である。しかしながら、S174で送信するリール停止コマンドに含まれるONエッジ/OFFエッジの情報は、S167で送信したリール停止コマンドに含まれるONエッジ/OFFエッジの情報と異なる。
次いで、メインCPU93は、ストップボタン未作動カウンタは「0」であるか否かを判別する(S175)。S175において、メインCPU93が、未作動カウンタは「0」ではないと判別したとき(S175がNO判定の場合)、メインCPU93は、図86を参照して説明した引込優先順位格納処理を行う(S176)。その後、メインCPU93は、処理をS161に戻し、S161以降の処理を繰り返す。
一方、S175において、メインCPU93が、未作動カウンタは「0」であると判別したとき(S175がYES判定の場合)、メインCPU93は、リール停止制御処理を終了し、処理をメインフロー(図79参照)のS15に移す。
[滑り駒数決定処理]
次に、図90を参照して、リール停止制御処理のフローチャート(図89参照)中のS166で行う滑り駒数決定処理について説明する。
まず、メインCPU93は、ラインマスクデータテーブル(不図示)に基づいて、作動ストップボタンに対応するラインマスクデータを選択する(S181)。この処理では、例えば、左ストップボタン17Lが押されたときには、メインCPU93は、ラインマスクデータとして、停止データの「左リールAライン」に対応するビット7に「1」が立てられた「10000000」を選択する。また、例えば、中ストップボタン17Cが押されたときには、メインCPU93は、ラインマスクデータとして、停止データの「中リールAライン」に対応するビット4に「1」が立てられた「00010000」を選択する。また、例えば、右ストップボタン17Rが押されたときには、メインCPU93は、ラインマスクデータとして、停止データの「右リールAライン」に対応するビット1に「1」が立てられた「00000010」を選択する。
次に、メインCPU93は、第1停止(ストップボタン未作動カウンタは「2」)であるか否かを判別する(S182)。S182において、メインCPU93が、第1停止ではないと判別したとき(S182がNO判定の場合)、メインCPU93は、第2・第3停止処理を行う(S183)。なお、第2・第3停止処理の詳細については、後述の図91を参照しながら後で説明する。その後、メインCPU93は、後述のS191の処理を行う。
一方、S182において、メインCPU93が、第1停止であると判別したとき(S182がYES判定の場合)、メインCPU93は、作動ストップボタンは左ストップボタンであるか否かを判別する(S184)。
S184において、メインCPU93が、作動ストップボタンは左ストップボタンであると判別したとき(S184がYES判定の場合)、メインCPU93は、順押し時テーブル選択データ及び図柄カウンタを取得する(S185)。この処理で、順押し時テーブ選択データは、リール停止初期設定テーブル(図30参照)を参照して取得される。次いで、メインCPU93は、順押し時テーブル選択データに対応する順押し時第1停止用停止テーブルを参照し、図柄カウンタに基づいて、滑り駒数決定データ及びチェンジステータスを取得する(S186)。その後、メインCPU93は、後述のS191の処理を行う。
一方、S184において、メインCPU93が、作動ストップボタンは左ストップボタンでないと判別したとき(S184がNO判定の場合)、メインCPU93は、変則押し時テーブル選択データを取得し、その変則押し時テーブル選択データに対応する変則押し時停止テーブルをセットする(S187)。この処理で、変則押し時テーブル選択データは、リール停止初期設定テーブル(図30参照)を参照して取得される。
次いで、メインCPU93は、ライン変更ビットチェック処理を行う(S188)。なお、ライン変更ビットチェック処理の詳細については、後述の図92を参照しながら後で説明する。次いで、メインCPU93は、ラインマスクデータ変更処理を行う(S189)。なお、ラインマスクデータ変更処理の詳細については、後述の図93を参照しながら後で説明する。その後、メインCPU93は、セットされた変則押し時停止テーブルを参照し、ラインマスクデータ及び停止開始位置に基づいて、滑り駒数決定データを取得する(S190)。
次いで、メインCPU93は、優先引込制御処理を行う(S191)。この処理では、停止開始位置から最大滑り駒数「4」の範囲の各図柄位置に応じた引込優先順位データの比較が行われ、最も適切な滑り駒数が決定される。なお、優先引込制御処理の詳細については、後述の図94を参照しながら後で説明する。その後、メインCPU93は、滑り駒数決定処理を終了し、処理をリール停止制御処理(図89参照)のS167に移す。
[第2・第3停止処理]
次に、図91を参照して、滑り駒数決定処理のフローチャート(図90参照)中のS183で行う第2・第3停止処理について説明する。
まず、メインCPU93は、第2停止操作時であるか否かを判別する(S201)。S201において、メインCPU93が、第2停止操作時でないと判別したとき(S201がNO判定の場合)、メインCPU93は、後述のS204の処理を行う。
一方、S201において、メインCPU93が、第2停止操作時であると判別したとき(S201がYES判定の場合)、メインCPU93は、ストップボタンの押し順が順押し(第1停止は左リール3L)であるか否かを判別する(S202)。S202において、メインCPU93が、順押しでないと判別したとき(S202がNO判定の場合)、メインCPU93は、後述のS204の処理を行う。
一方、S202において、メインCPU93が、順押しであると判別したとき(S202がYES判定の場合)、メインCPU93は、ライン変更ビットチェック処理を行う(S203)。なお、ライン変更ビットチェック処理の詳細については、後述の図92を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU93は、ラインマスクデータ変更処理を行う(S204)。なお、ラインマスクデータ変更処理の詳細については、後述の図93を参照しながら後で説明する。次いで、メインCPU93は、滑り駒数検索処理を行う(S205)。この処理では、停止テーブル(図32、図34及び図35)を参照し、停止開始位置に基づいて滑り駒数決定データが決定される。
例えば、ラインマスクデータが「中リールAライン」に対応する「00010000」である場合、メインCPU93は、ビット4の「中リールAライン」の列を参照する。そして、停止開始位置から最大の滑り駒数の範囲にある各図柄位置に対して、対応するデータが「1」であるか否かの検索を順次行う。次いで、メインCPU93は、対応するデータが「1」である図柄位置から停止開始位置までの差分を算出し、算出した値を滑り駒数決定データとして決定する。そして、S205の処理後、メインCPU93は、第2・第3停止処理を終了し、処理を滑り駒数決定処理(図90参照)のS191に移す。
[ライン変更ビットチェック処理]
次に、図92を参照して、滑り駒数決定処理のフローチャート(図90参照)中のS188、及び、第2・第3停止処理のフローチャート(図91参照)中のS203で行うライン変更ビットチェック処理について説明する。
まず、メインCPU93は、変更ステータスが「1」又は「2」であるか否かを判別する(S211)。S211において、メインCPU93が、変更ステータスは「1」又は「2」であると判別したとき(S211がYES判定の場合)、メインCPU93は、対応するラインステータスをセットする(S212)。この処理において、本実施形態では、変更ステータスが「1」の場合にはAラインステータスをセットし、変更ステータスが「2」の場合にはBラインステータスをセットする。そして、S212の処理後、メインCPU93は、ライン変更ビットチェック処理を終了し、処理を滑り駒数決定処理(図90参照)のS189、又は、第2・第3停止処理のフローチャート(図91参照)中のS204の処理に移す。
一方、S211において、メインCPU93が、変更ステータスは「1」又は「2」でないと判別したとき(S211がNO判定の場合)、メインCPU93は、ライン変更ビットはオンであるか否かを判別する(S213)。この処理において、メインCPU93は、停止テーブル(図34及び図35参照)の「中リールライン変更ビット」又は「右リールライン変更ビット」に対応する列を参照し、停止開始位置に該当するデータが「1」であるか否かを判別する。そして、メインCPU93が、停止開始位置に該当するデータが「1」ではない、つまり、ライン変更ビットはオンでないと判別したとき(S213がNO判定の場合)、メインCPU93は、ライン変更ビットチェック処理を終了し、処理を滑り駒数決定処理(図90参照)のS189、又は、第2・第3停止処理のフローチャート(図91参照)中のS204の処理に移す。
一方、S213において、メインCPU93が、停止開始位置に該当するデータが「1」である、つまり、ライン変更ビットはオンであると判別したとき(S213がYES判定の場合)、メインCPU93は、Bラインステータスをセットする(S214)。なお、Bラインステータスは、ラインマスクデータを変更するために使用されるデータである。そして、S214の処理後、メインCPU93は、ライン変更ビットチェック処理を終了し、処理を滑り駒数決定処理(図90参照)のS189、又は、第2・第3停止処理のフローチャート(図91参照)中のS204の処理に移す。
[ラインマスクデータ変更処理]
次に、図93を参照して、滑り駒数決定処理のフローチャート(図90参照)中のS189、及び、第2・第3停止処理のフローチャート(図91参照)中のS204で行うラインマスクデータ変更処理について説明する。
まず、メインCPU93は、Cラインステータスがセットされているか否かを判別する(S221)。なお、Cラインステータスのセットは、後述の第2停止後制御変更処理(図96参照)において、順押しである場合に行われる。
S221において、メインCPU93が、Cラインステータスがセットされていると判別したとき(S221がYES判定の場合)、メインCPU93は、第2停止時の作動ストップボタンは中ストップボタンであるか否かを判別する(S222)。
S222において、メインCPU93が、第2停止時の作動ストップボタンは中ストップボタンであると判別したとき(S222がYES判定の場合)、メインCPU93は、ラインマスクデータを右に2回ローテートする(S223)。順押しであって第2停止時の作動ストップボタンが中ストップボタンであれば、第3停止時の作動ストップボタンは右ストップボタンになる。したがって、S223の処理により、ラインマスクデータは、「00000010」から「10000000」に変更される。その結果、順押し時第2・第3停止用停止テーブル(図35参照)の「右リールCラインデータ」に対応するビット7の列が参照される。そして、S223の処理後、メインCPU93は、ラインマスクデータ変更処理を終了し、処理を滑り駒数決定処理(図90参照)のS190、又は、第2・第3停止処理のフローチャート(図91参照)中のS205の処理に移す。
一方、S222において、メインCPU93が、第2停止時の作動ストップボタンは中ストップボタンではないと判別したとき(S222がNO判定の場合)、メインCPU93は、ラインマスクデータを左に2回ローテートする(S224)。順押しであって第2停止時の作動ストップボタンが中ストップボタンでなければ、第3停止時の作動ストップボタンが中ストップボタンになる。したがって、S224の処理により、ラインマスクデータは、「00010000」から「01000000」に変更される。その結果、順押し時第2・第3停止用停止テーブルの「中リールCラインデータ」に対応するビット6の列が参照される。そして、S224の処理後、メインCPU93は、ラインマスクデータ変更処理を終了し、処理を滑り駒数決定処理(図90参照)のS190、又は、第2・第3停止処理のフローチャート(図91参照)中のS205の処理に移す。
また、S221において、メインCPU93が、Cラインステータスがセットされていないと判別したとき(S221がNO判定の場合)、メインCPU93は、Bラインステータスがセットされているか否かを判別する(S225)。S225において、メインCPU93が、Bラインステータスがセットされていないと判別したとき(S225がNO判定の場合)、メインCPU93は、ラインマスクデータ変更処理を終了し、処理を滑り駒数決定処理(図90参照)のS190、又は、第2・第3停止処理のフローチャート(図91参照)中のS205の処理に移す。
一方、S225において、メインCPU93が、Bラインステータスがセットされていると判別したとき(S225がYES判定の場合)、メインCPU93は、ラインマスクデータを右に1回ローテートする(S226)。この処理により、例えば、ラインマスクデータが「00000010」であった場合は、「00000001」に変更される。その結果、停止テーブル(図34及び図35参照)の「Bラインデータ」に対応する列が参照される。そして、S226の処理後、メインCPU93は、ラインマスクデータ変更処理を終了し、処理を滑り駒数決定処理(図90参照)のS190、又は、第2・第3停止処理のフローチャート(図91参照)中のS205の処理に移す。
[優先引込制御処理]
次に、図94を参照して、滑り駒数決定処理のフローチャート(図90参照)中のS191で行う優先引込制御処理について説明する。
まず、メインCPU93は、遊技状態に応じて検索順序テーブル(図38参照)をセットする(S231)。次いで、メインCPU93は、検索順序カウンタ及びチェック回数に初期値をセットする(S232)。具体的には、メインCPU93は、検索順序カウンタには、初期値として「1」をセットする。また、メインCPU93は、チェック回数には、検索順序テーブルのデータ長を初期値としてセットする。具体的には、チェック回数の初期値として「5」をセットする。
次いで、メインCPU93は、停止順序テーブル(不図示)の先頭アドレスをセットし、滑り駒数決定データに基づいて検索順序テーブルのアドレスを加算する(S233)。
次いで、メインCPU93は、検索順序カウンタの値に対応する滑り駒数を取得する(S234)。次いで、メインCPU93は、取得した滑り駒数を停止開始時予想アドレスに加算し、引込優先順位データを取得する(S235)。
次いで、メインCPU93は、S235で取得した引込優先順位データが先に取得した引込優先順位データを超えるか否かを判別する(S236)。S236において、メインCPU93が、S235で取得した引込優先順位データが先に取得した引込優先順位データを超えないと判別したとき(S236がNO判定の場合)、メインCPU93は、後述のS238の処理を行う。
一方、S236において、メインCPU93が、S235で取得した引込優先順位データが先に取得した引込優先順位データを超えると判別したとき(S236がYES判定の場合)、メインCPU93は、S234で取得した滑り駒数を退避させる(S237)。
次いで、メインCPU93は、チェック回数を1減算し、検索順序カウンタを1加算する(S238)。
次いで、メインCPU93は、チェック回数が「0」であるか否かを判別する(S239)。S239において、メインCPU93が、チェック回数が「0」でないと判別したとき(S239がNO判定の場合)、メインCPU93は、処理をS234に戻し、S234以降の処理を繰り返す。
一方、S239において、メインCPU93が、チェック回数が「0」であると判別したとき(S239がYES判定の場合)、メインCPU93は、退避されている滑り駒数を復帰させる(S240)。その後、メインCPU93は、優先引込制御処理を終了すると共に、滑り駒数決定処理(図90参照)も終了する。
[制御変更処理]
次に、図95を参照して、リール停止制御処理のフローチャート(図89参照)中のS172で行う制御変更処理について説明する。
まず、メインCPU93は、第3停止後であるか否かを判別する(S251)。S251において、メインCPU93が、第3停止後であると判別したとき(S251がYES判定の場合)、メインCPU93は、制御変更処理を終了し、処理をリール停止制御処理(図89参照)のS173に移す。
一方、S251において、メインCPU93が、第3停止後でないと判別したとき(S251がNO判定の場合)、メインCPU93は、第2停止後であるか否かを判別する(S252)。S252において、メインCPU93が、第2停止後であると判別したとき(S252がYES判定の場合)、メインCPU93は、第2停止後制御処理を行う(S253)。なお、第2停止後制御変更処理の詳細については、後述の図96を参照しながら後で説明する。そして、S253の処理後、メインCPU93は、制御変更処理を終了し、処理をリール停止制御処理(図89参照)のS173に移す。
一方、S252において、メインCPU93が、第2停止後でないと判別したとき(S252がNO判定の場合)、メインCPU93は、順押しであるか否かを判別する(S254)。S254において、メインCPU93が、順押しではないと判別したとき(S254がNO判定の場合)、メインCPU93は、制御変更処理を終了し、処理をリール停止制御処理(図89参照)のS173に移す。
一方、S254において、メインCPU93が、順押しであると判別したとき(S254がYES判定の場合)、メインCPU93は、順押し時テーブル変更データに応じた順押し時制御変更テーブル(図33参照)を取得し、検索回数をセットする(S255)。
次いで、メインCPU93は、停止予定位置を取得する(S256)。そして、メインCPU93は、取得した停止予定位置に応じて変更対象ポジションを更新する(S257)。
次いで、メインCPU93は、S257で更新した変更対象ポジションが停止予定位置と一致するか否かを判別する(S258)。S258において、メインCPU93が、更新した変更対象ポジションは停止予定位置と一致しないと判別したとき(S258がNO判定の場合)、メインCPU93は、検索回数は「0」であるか否かを判別する(S259)。S259において、メインCPU93が、検索回数は「0」ではないと判別したとき(S259がNO判定の場合)、メインCPU93は、処理をS257に戻し、S257以降の処理を繰り返す。
一方、S259において、メインCPU93が、検索回数は「0」であると判別したとき(S259がYES判定の場合)、メインCPU93は、順押し時テーブル変更初期データの値を順押し時第2・第3停止用停止テーブル番号として取得し、対応する停止テーブルをセットする(S260)。
次いで、メインCPU93は、Cラインチェックデータに「0」をセットする(S261)。そして、S261の処理後、メインCPU93は、制御変更処理を終了し、処理をリール停止制御処理(図89参照)のS173に移す。
また、S258において、メインCPU93が、更新した変更対象ポジションは停止予定位置と一致すると判別したとき(S258がYES判定の場合)、メインCPU93は、ライン変更ステータスの値に応じた順押し時第2・第3停止用テーブル番号及びCラインチェックデータを取得する(S262)。
次いで、メインCPU93は、順押し時第2・第3停止用停止テーブル番号に基づいて、対応する停止テーブルをセットする(S263)。そして、S263の処理後、メインCPU93は、制御変更処理を終了し、処処理をリール停止制御処理(図89参照)のS173に移す。
[第2停止後制御変更処理]
次に、図96を参照して、制御変更処理のフローチャート(図95参照)中のS253で行う第2停止後制御変更処理について説明する。
まず、メインCPU93は、順押しであるか否かを判別する(S271)。S271において、メインCPU93が、順押しではないと判別したとき(S271がNO判定の場合)、メインCPU93は、第2停止後制御変更処理を終了するとともに、制御変更処理(図95参照)も終了する。
一方、S271において、メインCPU93が順押しであると判別したとき(S271がYES判定の場合)、メインCPU93は、Cラインチェックデータがオンであるか(変更ステータスが「3」であるか)否かを判別する(S272)。なお、Cラインチェックデータは、制御変更処理(図95参照)のS262の処理によって取得される。そして、S272において、メインCPU93が、Cラインチェックデータがオンでないと判別したとき(S272がNO判定の場合)、メインCPU93は、第2停止後制御変更処理を終了するとともに、制御変更処理(図95参照)も終了する。
一方、S272において、メインCPU93が、Cラインチェックデータがオンであると判別したとき(S272がYES判定の場合)、メインCPU93は、第2停止時の停止開始位置に対応するライン変更ビットがオンであるか否かを判別する(S273)。S273において、メインCPU93が、第2停止時の停止開始位置に対応するライン変更ビットはオンでないと判別したとき(S273がNO判定の場合)、メインCPU93は、第2停止後制御変更処理を終了するとともに、制御変更処理(図95参照)も終了する。
一方、S273において、メインCPU93が、第2停止時の停止開始位置に対応するライン変更ビットはオンであると判別したとき(S273がYES判定の場合)、メインCPU93は、格納された順押し時第2・第3停止用停止テーブル番号に「1」を加算し、対応する停止テーブルをセットする(S274)。次いで、メインCPU93は、Cラインステータスをセットする(S275)。そして、S275の処理後、メインCPU93は、第2停止後制御変更処理を終了するとともに、制御変更処理(図95参照)も終了する。
[RT制御処理]
次に、図97を参照して、メインフロー(図79参照)中のS17で行うRT制御処理について説明する。なお、本実施形態では、以下に説明するRT制御処理は主制御回路91により実行される。
まず、メインCPU93は、RT遷移テーブル(図17参照)を参照し、移行元(現在)のRT遊技状態において成立し得るRT遊技状態の移行条件をチェックする(S281)。
次いで、メインCPU93は、RT遊技状態の移行条件が成立しているか否かを判別する(S282)。S282において、メインCPU93が、RT遊技状態の移行条件が成立していないと判別したとき(S282がNO判定の場合)、メインCPU93は、後述のS284の処理を行う。
一方、S282において、メインCPU93が、RT遊技状態の移行条件が成立していると判別したとき(S282がYES判定の場合)、メインCPU93は、RT遷移テーブル(図17参照)を参照し、移行条件に基づいて、移行先のRT遊技状態フラグを遊技状態フラグ格納領域(図42参照)の所定ビットにセットして、遊技状態フラグ格納領域を更新する(S283)。
次いで、メインCPU93は、表示コマンド送信処理を行う(S284)。具体的には、メインCPU93は、表示コマンドを副制御回路101に送信する。なお、表示コマンドは、表示役や払出枚数等を特定するパラメータを含んで構成される。そして、S284の処理後、メインCPU93は、RT制御処理を終了し、処理をメインフロー(図79参照)のS18に移す。
[ボーナス終了チェック処理]
次に、図98を参照して、メインフロー(図79参照)中のS19で行うボーナス終了チェック処理について説明する。
まず、メインCPU93は、遊技状態フラグ格納領域(図42参照)を参照して、「MB」(「MB1」又は「MB2」)が作動中であるか否かを判別する(S321)。S321において、メインCPU93が、「MB」が作動中でないと判別したとき(S321がNO判定の場合)、メインCPU93は、ボーナス終了チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図79参照)のS20に移す。
一方、S321において、メインCPU93が、「MB」が作動中であると判別したとき(S321がYES判定の場合)、メインCPU93は、ボーナス終了枚数カウンタの値が「0」未満であるか否かを判別する(S322)。
S322において、メインCPU93が、ボーナス終了枚数カウンタの値が「0」未満であると判別したとき(S322がYES判定の場合)、メインCPU93は、ボーナス終了時処理を行う(S323)。この処理では、メインCPU93がボーナス終了枚数カウンタをクリアし、作動中の「MB」に対応する遊技状態フラグ(MB遊技状態フラグ)をオフにする。なお、ボーナス終了枚数カウンタの値が「0」未満である場合は、MB遊技状態中にメダルの払出しが13枚を超えたことを意味する。
次いで、メインCPU93は、ボーナス終了コマンド送信処理を行う(S324)。この処理では、メインCPU93は、ボーナス終了コマンドを副制御回路101に送信する。ボーナス終了コマンドには、ボーナスゲームが終了したことを示す情報などが含まれる。
次いで、メインCPU93は、ボーナス終了時の初期化処理を行う(S325)。そして、S325の処理後、メインCPU93は、ボーナス終了チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図79参照)のS20に移す。
一方、S322において、メインCPU93が、ボーナス終了枚数カウンタの値が「0」未満でないと判別したとき(S322がNO判定の場合)、メインCPU93は、入賞回数カウンタ及び遊技可能回数カウンタの各値を更新する(S326)。入賞可能回数カウンタの値は、小役(メダルの払い出しがある役)が表示されると「1」減算され、遊技可能回数カウンタの値は、停止図柄に関らず、1遊技で「1」減算される。
次いで、メインCPU93は、入賞回数カウンタの値、又は、遊技可能回数カウンタの値が「0」であるか否かを判別する(S327)。S327において、メインCPU93が、入賞回数カウンタの値、又は、遊技可能回数カウンタの値が「0」でないと判別したとき(S327がNO判定の場合)、メインCPU93は、ボーナス終了チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図79参照)のS20に移す。
一方、S327において、メインCPU93が、入賞回数カウンタの値、又は、遊技可能回数カウンタの値が「0」であると判別したとき(S327がYES判定の場合)、メインCPU93は、CB終了時処理を行う(S328)。具体的には、「CB」に対応する遊技状態フラグ(CB遊技状態フラグ)をオフにする、入賞可能回数カウンタ及び遊技可能回数カウンタの値をクリアするなどの処理を行う。その後、メインCPU93は、ボーナス終了チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図79参照)のS20に移す。
[ボーナス作動チェック処理]
次に、図99を参照して、メインフロー(図79参照)中のS20で行うボーナス作動チェック処理について説明する。
まず、メインCPU93は、「MB」(「MB1」又は「MB2」)が作動中であるか否かを判別する(S331)。S331において、メインCPU93が、「MB」が作動中でないと判別したとき(S331がNO判定の場合)、メインCPU93は、後述のS334の処理を行う。
一方、S331において、メインCPU93が、「MB」が作動中であると判別したとき(S331がYES判定の場合)、メインCPU93は、「CB」が作動中であるか否かを判別する(S332)。S332において、メインCPU93が、「CB」が作動中であると判別したとき(S332がYES判定の場合)、メインCPU93は、ボーナス作動チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図79参照)のS2に移す。
一方、S332において、メインCPU93が、「CB」が作動中でないと判別したとき(S332がNO判定の場合)、メインCPU93は、ボーナス作動時テーブル(図16参照)に基づいて、CB作動時処理を行う(S333)。そして、S333の処理後、メインCPU93は、ボーナス作動チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図79参照)のS2に移す。
また、S331がNO判定の場合、メインCPU93は、ボーナスゲームが入賞であるか否かを判別する(S334)。本実施形態では、「C_MB1」又は「C_MB2」に対応する図柄の組合せの表示を、ボーナスゲームの入賞とする。S334において、メインCPU93が、ボーナスゲームが入賞でないと判別したとき(S334がNO判定の場合)、メインCPU93は、後述のS338の処理を行う。
一方、S334において、メインCPU93が、ボーナスゲームが入賞であると判別したとき(S334がYES判定の場合)、メインCPU93は、ボーナス作動時テーブル(図16参照)に基づいて、入賞したボーナスゲームに対応したボーナス作動時処理を行う(S335)。本実施形態では、この処理において、メインCPU93は、ボーナス作動時テーブル(図16参照)を参照して、遊技状態フラグ格納領域(図42参照)内の対応するビットに「1」をセットし、ボーナス終了枚数カウンタの数値を所定の値(「13」)にセットする。さらに、この処理では、上記S333で説明したCB作動時処理も行う。
次いで、メインCPU93は、持越役格納領域の値をクリアする(S336)。次いで、メインCPU93は、ボーナス開始コマンド送信処理を行う(S337)。この処理では、メインCPU93は、ボーナス開始コマンドを副制御回路101に送信する。なお、ボーナス開始コマンドには、ボーナスゲームを開始したことを示す情報などが含まれる。そして、S337の後、メインCPU93は、ボーナス作動チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図79参照)のS2に移す。
また、S334がNO判定の場合、メインCPU93は、再遊技(リプレイ)に係る役が入賞であるか否かを判別する(S338)。S338において、メインCPU93が、再遊技に係る役が入賞でないと判別したとき(S338がNO判定の場合)、メインCPU93は、ボーナス作動チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図79参照)のS2に移す。
一方、S338において、メインCPU93が、再遊技に係る役が入賞であると判別したとき(S338がYES判定の場合)、メインCPU93は、メダルの自動投入を要求する(S339)。すなわち、メインCPU93は、投入枚数カウンタを自動投入枚数カウンタに複写する。そして、S339の処理後、メインCPU93は、ボーナス作動チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図79参照)のS2に移す。
[メインCPUの制御による割込処理(1.1172msec)]
次に、図100を参照して、メインフロー(図79参照)中のS12内で行うメインCPU93の制御による割込処理について説明する。
まず、メインCPU93は、レジスタの退避を行う(S341)。次いで、メインCPU93は、入力ポートチェック処理を行う(S342)。この処理では、ストップスイッチ基板65のストップスイッチ等の各種スイッチから入力される信号がチェックされる。
次いで、メインCPU93は、タイマ更新処理を行う(S343)。この処理では、メインCPU93は、例えば、割込処理毎にロックタイマの値を減算する処理を行う。次いで、メインCPU93は、通信データ送信処置を行う(S344)。この処理では、主に、各種コマンドを主制御回路91及び副制御回路101に適宜送信する。
次いで、メインCPU93は、リール制御処理を行う(S345)。この処理では、メインCPU93は、全リールの回転開始が要求されたときに、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rの回転を開始し、その後、各リールが一定速度で回転するように、3つのステッピングモータ61L,61C,61Rを駆動制御する。また、滑り駒数が決定されたときは、メインCPU93は、該当するリールの図柄カウンタを滑り駒数分だけ更新する。そして、メインCPU93は、更新された図柄カウンタが停止予定位置に対応する値に一致する(停止予定位置の図柄が表示窓の有効ライン(入賞判定ライン)上の領域に到達する)のを待って、該当するリールの回転の減速及び停止が行われるように、対応するステッピングモータを駆動制御する。また、本実施形態では、S345の処理において、前述した通常の加速処理、定速処理及び停止処理だけでなく、加速処理時にリール演出パターンが設定されている場合には、該リール演出パターンに対応するリール演出(リールアクション)及びロックの制御処理も行う。
次いで、メインCPU93は、ランプ・7セグ駆動処理を行う(S346)。この処理では、メインCPU93は、7セグ表示器23を駆動制御して、払出枚数やクレジット枚数などを表示する。次いで、メインCPU93は、レジスタの復帰処理を行う(S347)。そして、その後、メインCPU93は、割込処理を終了する。
<副制御回路の動作説明>
次に、図101〜図118を参照して、副制御回路101のサブCPU102が、プログラムを用いて実行する各種処理(タスク)の内容について説明する。
[主基板通信タスク]
まず、図101を参照して、サブCPU102により行われる主基板通信タスクについて説明する。
まず、サブCPU102は、主制御回路91から送信されたコマンドの受信チェックを行う(S501)。次いで、サブCPU102は、コマンドを受信した場合、受信したコマンドの種別を抽出する(S502)。
次いで、サブCPU102は、正常なコマンドの種別であるか否かを判別する(S503)。本実施形態では、コマンドの種別は、複数種類のコードのいずれかに対応付けられており、遊技が正常動作している場合には、それら複数種類のコードのいずれかになる。それゆえ、S502の処理では、受信したコマンド種別のコードが複数種類のコードのいずれかであれば、サブCPU102は、正常なコマンドの種別であると判定する。一方、コマンド種別のコードが複数種類のコード以外である場合には、サブCPU102は、遊技中に何らかの異常(不正行為も含む)が発生した判断し、正常なコマンドの種別ではないと判定する。
S503において、サブCPU102が、正常なコマンドの種別ではないと判別したとき(S503がNO判定の場合)、サブCPU102は、処理をS501に戻し、S501以降の処理を繰り返す。
一方、S503において、サブCPU102が、正常なコマンドの種別であると判別したとき(S503がYES判定の場合)、サブCPU102は、受信したコマンドに基づいて、メッセージキューにメッセージを格納する(S504)。なお、メッセージキューとは、プロセス間で情報を交換するための機構である。そして、S504の処理後、サブCPU102は、処理をS501に戻し、S501以降の処理を繰り返す。
[演出登録タスク]
次に、図102を参照して、サブCPU102により行われる演出登録タスクについて説明する。
まず、サブCPU102は、メッセージキューからメッセージを取り出す(S511)。次いで、サブCPU102は、メッセージキューにメッセージが有るか否かを判別する(S512)。S512において、サブCPU102が、メッセージキューにメッセージが無いと判別したとき(S512がNO判定のとき)、サブCPU102は、後述のS515の処理を行う。
一方、S512において、サブCPU102が、メッセージキューにメッセージが有ると判別したとき(S512がYES判定のとき)、サブCPU102は、メッセージから遊技情報を複写する(S513)。この処理では、例えば、パラメータによって特定される、内部当籤役、回転が停止したリールの種別、表示役、遊技状態フラグ等の各種データがサブRAM103に設けられた格納領域(不図示)に複写される。
次いで、サブCPU102は、演出内容決定処理を行う(S514)。この処理では、サブCPU102は、受信したコマンドの種別に応じて、演出内容の決定や演出データの登録等を行う。なお、演出内容決定処理の詳細については、後述の図103を参照しながら後で説明する。
次いで、サブCPU102は、アニメーションデータの登録を行う(S515)。次いで、サブCPU102は、サウンドデータの登録を行う(S516)。次いで、サブCPU102は、ランプデータの登録を行う(S517)。なお、これらの登録処理は、S514の演出内容決定処理において登録された演出データに基づいて行われる。S517の後、サブCPU102は、処理をS511に戻し、S511以降の処理を繰り返す。
[演出内容決定処理]
次に、図103を参照して、演出登録タスクのフローチャート(図102参照)中のS514で行う演出内容決定処理について説明する。
まず、サブCPU102は、スタートコマンド受信時であるか否かを判別する(S521)。
S521において、サブCPU102が、スタートコマンド受信時であると判別したとき(S521がYES判定の場合)、サブCPU102は、スタートコマンド受信時処理を行う(S522)。この処理では、サブCPU102は、演出用乱数値を抽出し、内部当籤役等に基づいて演出番号を抽籤により決定して登録する。ここで、演出番号は、今回実行する演出内容を指定するデータである。なお、スタートコマンド受信時処理の詳細については、後述の図104を参照しながら後で説明する。
次いで、サブCPU102は、登録されている演出番号に応じて、スタート時の演出データを登録する(S523)。演出データは、アニメーションデータ、サウンドデータ及びランプデータを指定するデータである。それゆえ、演出データが登録されると、対応するアニメーションデータ等が決定され、映像の表示等の演出が実行される。そして、S523の処理後、サブCPU102は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスク(図102参照)のS515に移す。
一方、S521において、サブCPU102が、スタートコマンド受信時でないと判別したとき(S521がNO判定の場合)、サブCPU102は、リール停止コマンド受信時であるか否かを判別する(S524)。
S524において、サブCPU102が、リール停止コマンド受信時であると判別したとき(S524がYES判定の場合)、サブCPU102は、リール停止コマンド受信時処理を行う(S525)。この処理では、サブCPU102は、追加上乗せBフラグがオンである場合に、追加上乗せB上乗せG数抽籤を行う。
次いで、サブCPU102は、登録されている演出番号及び作動ストップボタンの種別に応じて、停止時の演出データを登録する(S526)。その後、サブCPU102は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスク(図102参照)のS515に移す。
一方、S524において、サブCPU102が、リール停止コマンド受信時でないと判別したとき(S524がNO判定の場合)、サブCPU102は、表示コマンド受信時であるか否かを判別する(S527)。
S527において、サブCPU102が、表示コマンド受信時であると判別したとき(S527がYES判定の場合)、サブCPU102は、表示コマンド受信時処理を行う(S528)。この処理では、サブCPU102は、登録されている演出番号及び表示役に応じた表示時の演出データの登録などを行う。なお、表示コマンド受信時処理の詳細については、後述の図116を参照しながら後で説明する。
その後、サブCPU102は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスク(図102参照)のS515に移す。
一方、S527において、表示コマンド受信時でないと判別したとき(S527がNO判定の場合)、サブCPU102は、払出終了コマンド受信時であるか否かを判別する(S529)。S529において、サブCPU102は、払出終了コマンド受信時であると判別したとき(S529がYES判定の場合)、サブCPU102は、払出終了コマンド受信時処理を行う(S530)。その後、サブCPU102は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスク(図102参照)のS515に移す。
一方、S529において、サブCPU102が、払出終了コマンド受信時でないと判別したとき(S529がNO判定の場合)、サブCPU102は、ボーナス開始コマンド受信時であるか否かを判別する(S531)。
S531において、サブCPU102が、ボーナス開始コマンド受信時であると判別したとき(S531がYES判定の場合)、サブCPU102は、ボーナス開始用の演出データを登録する(S532)。その後、サブCPU102は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスク(図102参照)のS515に移す。
一方、S531において、サブCPU102が、ボーナス開始コマンド受信時でないと判別したとき(S531がNO判定の場合)、サブCPU102は、ボーナス終了コマンド受信時であるか否かを判別する(S533)。S533において、サブCPU102が、ボーナス終了コマンド受信時であると判別したとき(S533がYES判定の場合)、サブCPU102は、ボーナス終了用の演出データを登録する(S534)。その後、サブCPU102は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスク(図102参照)のS515に移す。
S533において、サブCPU102が、ボーナス終了コマンド受信時ではないと判別したとき(S533がNO判定の場合)、サブCPU102は、無操作コマンド受信時であるか否かを判別する(S535)。S535において、サブCPU102が、無操作コマンド受信時ではないと判別したとき(S535がNO判定の場合)、サブCPU102は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスク(図102参照)のS515に移す。
一方、S535において、サブCPU102が、無操作コマンド受信時であると判別したとき(S535がYES判定の場合)、サブCPU102は、無操作コマンド受信時処理を行う(S536)。なお、無操作コマンド受信時処理の詳細については、後述の図117を参照しながら後で説明する。S536の処理後、サブCPU102は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスク(図102参照)のS515に移す。
[スタートコマンド受信時処理]
次に、図104を参照して、演出内容決定処理のフローチャート(図103参照)中のS522で行うスタートコマンド受信時処理について説明する。なお、本実施形態では、以下に説明するスタートコマンド受信時処理は副制御回路101により実行される。
まず、サブCPU102は、擬似ボーナス中であるか否かを判別する(S541)。擬似ボーナス(第1のART)中は、SBBフラグ、BBフラグ、RBフラグの何れかがオンであり、且つ、BB前兆フラグ及びRB前兆フラグがオフとなる。
S541において、サブCPU102が、擬似ボーナス中であると判別したとき(S541がYES判定の場合)、サブCPU102は、擬似ボーナス中処理を行う(S542)。なお、擬似ボーナス中処理の詳細については、後述の図105を参照しながら後で説明する。
一方、S541において、サブCPU102が、擬似ボーナス中ではないと判別したとき(S541がNO判定の場合)、サブCPU102は、ART(第2のART)中であるか否かを判別する(S543)。ART(第2のART)中は、ART(第2のART)フラグがオンであり、且つ、ART前兆フラグがオフとなる。
S543において、サブCPU102が、ART(第2のART)中であると判別したとき(S543がYES判定の場合)、サブCPU102は、ART中処理を行う(S544)。なお、ART中処理の詳細については、後述の図106を参照しながら後で説明する。
一方、S543において、サブCPU102が、ART(第2のART)中ではないと判別したとき(S543がNO判定の場合)、サブCPU102は、通常中処理を行う(S545)。なお、通常中処理の詳細については、後述の図110を参照しながら後で説明する。
S542、S545の処理後、サブCPU102は、準備中処理を行う(S546)。この準備中処理の詳細については、後述の図112を参照しながら後で説明する。次いで、サブCPU102は、前兆チェック処理を行う(S547)。前兆チェック処理の詳細については、後述の図113を参照しながら後で説明する。
次いで、サブCPU102は、演出抽籤処理を行う(S548)。演出抽籤処理の詳細については、後述の図114を参照しながら後で説明する。S548の処理後、サブCPU102は、スタートコマンド受信時処理を終了し、処理を演出内容決定処理(図103参照)のS523に移す。
[擬似ボーナス中処理]
次に、図105を参照して、スタートコマンド受信時処理のフローチャート(図104参照)中のS542で行う擬似ボーナス中処理について説明する。
まず、サブCPU102は、擬似ボーナスの準備中フラグはオンであるか否かを判別する(S561)。擬似ボーナスの準備中フラグとしては、SBB準備中フラグ、BB準備中フラグ、RB準備中フラグがある。したがって、S561において、サブCPU102は、SBB準備中フラグ、BB準備中フラグ、RB準備中フラグの何れかがオンであるか否かを判別する。
S561において、サブCPU102が、擬似ボーナスの準備中フラグはオンであると判別したとき(S561がYES判定の場合)、サブCPU102は、各準備中フラグに対応する開始条件を満たしたか否かを判別する(S562)。SBB準備中フラグに対応する開始条件は、内部抽籤処理において当籤番号「18」(略称「F_W7_KP_RT4」)が当籤することである。また、BB準備中フラグ及びRB準備中フラグに対応する開始条件は、内部抽籤処理において当籤番号「14」〜「17」(略称「F_R7_KP_RB_0」、「F_R7_KP_RB_1」、「F_RB_KP_R7_0」、「F_RB_KP_R7_1」)が当籤することである。
S562において、サブCPU102が、各準備中フラグに対応する開始条件を満たしたと判別したとき(S562がYES判定の場合)、サブCPU102は、擬似ボーナス開始時処理を行う(S563)。
擬似ボーナス開始時処理では、サブCPU102は、開始した擬似ボーナスに対応する準備中フラグをオフにして、開始した擬似ボーナスに対応する値(「100」or「60」or「30」)を、擬似ボーナス中ゲーム数カウンタにセットする。また、サブCPU102は、準備中消化G数カウンタをクリアする。S563の処理後、サブCPU102は、擬似ボーナス中処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図104参照)のS546に移す。
S562において、サブCPU102が、各準備中フラグに対応する開始条件を満たしていないと判別したとき(S562がNO判定の場合)、サブCPU102は、擬似ボーナス中処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図104参照)のS546に移す。
S561において、サブCPU102が、擬似ボーナスの準備中フラグはオンではないと判別したとき(S561がNO判定の場合)、サブCPU102は、BBフラグはオンであるか否かを判別する(S564)。
S564において、サブCPU102が、BBフラグはオンであると判別したとき(S564がYES判定の場合)、サブCPU102は、BB中G数上乗せ抽籤テーブル(図55参照)に基づいて、BB中G数上乗せ抽籤処理を行う(S565)。このBB中G数上乗せ抽籤処理は、本発明の遊技機に係るアシスト状態中加算遊技回数抽籤手段の一具体例を示す。このBB中G数上乗せ抽籤処理において、上乗せゲーム数が決定されると、サブCPU102は、決定された値をBB中高確率カウンタに加算する。
次いで、サブCPU102は、BB中ART抽籤テーブルに基づいてBB中ART抽籤処理を行う、又は、BB中BR(バトルラッシュ)抽籤テーブルに基づいてBB中BR抽籤処理を行う(S566)。BB中ART抽籤処理及びBB中BR抽籤処理は、本発明の遊技機に係る恩恵決定手段の第1の具体例を示す。さらに、BB中ART抽籤処理は、本発明に係るアシスト状態抽籤手段の第1の具体例を兼ねる。
具体的には、非ART中のBBであり、内部抽籤処理により特別の内部当籤役(当籤番号「7」、「8」、「10」、「11」に対応する内部当籤役)が内部当籤役として決定した場合は、BB中ART抽籤処理を行う。また、ART中のBBであり、内部抽籤処理により特別の内部当籤役(当籤番号「7」、「8」、「10」、「11」に対応する内部当籤役)が内部当籤役として決定した場合は、BR抽籤処理を行う。
BB中ART抽籤処理において、「ART当籤」が決定されると、サブCPU102は、「ARTフラグ」をオンする(「ARTフラグ」に「1」を格納する)。また、BB中BR抽籤処理において、「バトルラッシュ1当籤」が決定されると、サブCPU102は、「BRストック格納領域」に「1」を格納する。そして、「バトルラッシュ2当籤」が決定されると、サブCPU102は、「BRストック格納領域」に「2」を格納する。
次いで、サブCPU102は、S566の抽籤結果が当籤であるか否かを判別する(S567)。すなわち、「ART当籤」、「バトルラッシュ1当籤」、「バトルラッシュ2当籤」の何れかが決定されたか否かを判別する。
S567において、サブCPU102が、当籤であると判別したとき(S567がYES判定の場合)、サブCPU102は、「逆押しナビ(白BARを狙えナビ)」をセットする(S568)。なお、本実施形態における「逆押し」は、停止順序が「右左中」又は「右中左」のことである。
上述の特別の内部当籤役は、当籤番号(小役・リプレイ用データポインタ)「7」、「8」、「10」、「11」に対応する内部当籤役である。本実施形態では、当籤番号(小役・リプレイ用データポインタ)が「7」、「8」、「10」、「11」である場合は、停止順序が「右左中」又は「右中左」であることを条件に、「C_HOM_A」〜「C_HOM_P」に対応する図柄の組合せが停止表示される。
「C_HOM_A」〜「C_HOM_P」に対応する図柄の組合せを停止表示させた場合は、表示窓4L,4C,4Rに跨って延びる直線状のラインに沿って「白BAR」−「白BAR」−「白BAR」の図柄の組合せを停止表示させることが可能である。したがって、本実施形態では、「ART当籤」、「バトルラッシュ1当籤」、「バトルラッシュ2当籤」の何れかが決定された場合は、「逆押しナビ(白BARを狙えナビ)」を行う。
「逆押しナビ(白BARを狙えナビ)」どおりに停止操作を行って、「白BAR」−「白BAR」−「白BAR」の図柄の組合せが直線状のラインに沿って停止表示されると、遊技者は、「ART当籤」、「バトルラッシュ1当籤」、「バトルラッシュ2当籤」の何れかが決定していることを認識することができる。このとき、非ART中のBBであれば、「ART当籤」が決定しており、ART中のBBであれば、「バトルラッシュ1当籤」又は「バトルラッシュ2当籤」が決定している。
なお、小役・リプレイ用データポインタ(当籤番号)が「7」、「8」、「10」、「11」であっても、「ART当籤」、「バトルラッシュ1当籤」、「バトルラッシュ2当籤」の何れも決定されていない場合は、「逆押しナビ(白BARを狙えナビ)」を行わない。すなわち、「白BAR」−「白BAR」−「白BAR」の図柄の組合せの停止表示が可能であっても、「ART当籤」、「バトルラッシュ1当籤」、「バトルラッシュ2当籤」の何れも決定されていない場合は、「逆押しナビ(白BARを狙えナビ)」を行わない。
また、本実施形態では、特別の内部当籤役(「C_HOM_A」〜「C_HOM_P」)が内部当籤役として決定した場合に、BB中ART抽籤処理、又は、BB中BR抽籤処理を行った。しかしながら、本発明の遊技機としては、内部抽籤処理により特別の内部当籤役以外の内部当籤役が決定した場合にも、BB中ART抽籤処理、又は、BB中BR抽籤処理を行ってもよい。
例えば、特別の内部当籤役以外の内部当籤役が決定して、「ART当籤」、「バトルラッシュ1当籤」、「バトルラッシュ2当籤」の何れかが決定された場合は、その後、特別の内部当籤役(「C_HOM_A」〜「C_HOM_P」)が内部当籤役として決定したときに、「逆押しナビ(白BARを狙えナビ)」を行う。すなわち、その後、特別の内部当籤役(「C_HOM_A」〜「C_HOM_P」)が内部当籤役として決定した場合に、BB中ART抽籤処理、又は、BB中BR抽籤処理の結果に関わらず、「逆押しナビ(白BARを狙えナビ)」を行う。
S567において、サブCPU102が、当籤ではないと判別したとき(S567がNO判定の場合)、サブCPU102は、ガセ逆押し抽籤テーブル(不図示)に基づいて、ガセ逆押し抽籤を行う(S569)。本実施形態では、小役・リプレイ用データポインタが「6」、「9」である場合に、ガセ逆押し抽籤を行う。そして、「ガセ逆押し当籤」が決定した場合は、「逆押しナビ(白BARを狙えナビ)」を行う。
小役・リプレイ用データポインタが「6」、「9」である場合は、BB中ART抽籤処理及びBB中BR抽籤処理を行わない。したがって、小役・リプレイ用データポインタが「6」、「9」である場合は、「ART当籤」、「バトルラッシュ1当籤」、「バトルラッシュ2当籤」の何れも決定されない。
また、小役・リプレイ用データポインタが「6」、「9」である場合は、内部当籤役として「C_HOM_B」〜「C_HOM_J」と、「C_B_REP_A」〜「C_B_REP_P」が重複して決定される(図25及び図26参照)。そして、小役・リプレイ用データポインタが「6」、「9」である場合は、停止順序が「右左中」又は「右中左」であることを条件に、「C_B_REP_A」〜「C_B_REP_P」に対応する図柄の組合せが停止表示される。
したがって、小役・リプレイ用データポインタが「6」、「9」である場合に、「逆押しナビ(白BARを狙えナビ)」どおりに、停止順序を「右左中」又は「右中左」にしても、「白BAR」−「白BAR」−「白BAR」の図柄の組合せは、停止表示されない。その結果、遊技者は、「ART当籤」、「バトルラッシュ1当籤」、「バトルラッシュ2当籤」の何れも決定していないことを認識することができる。
なお、「C_HOM_B」、「C_HOM_E」〜「C_HOM_G」が内部当籤役として決定された場合は、停止操作のタイミングが所定のタイミングであれば、第2停止までは、「白BAR」−「白BAR」−「白BAR」の図柄の組合せが直線状のラインに沿って停止表示可能な停止態様(所謂、「テンパイ」)となる。そして、第3停止で「白BAR」−「白BAR」−「白BAR」の図柄の組合せが停止表示されない。
S568、S569の処理後、又はS564がNO判定の場合、サブCPU102は、RBフラグはオンであるか否かを判別する(S570)。
S570において、サブCPU102が、RBフラグはオンであると判別したとき(S570がYES判定の場合)、サブCPU102は、RB中ART抽籤テーブル(不図示)に基づいてRB中ART抽籤処理を行う、又は、RB中BR抽籤テーブル(不図示)に基づいてRB中BR抽籤処理を行う(S571)。RB中ART抽籤処理及びRB中BR抽籤処理は、本発明の遊技機に係る恩恵決定手段の第2の具体例を示す。さらに、RB中ART抽籤処理は、本発明に係るアシスト状態抽籤手段の第2の具体例を兼ねる。
具体的には、非ART中のRBであり、小役・リプレイ用データポインタ(当籤番号)が「7」、「8」、「10」、「11」である場合は、RB中ARTセット数抽籤処理を行う。一方、ART中のRBであり、小役・リプレイ用データポインタ(当籤番号)が「7」、「8」、「10」、「11」である場合は、RB中BR抽籤処理を行う。
S571の処理後、又はS571がNO判定の場合、サブCPU102は、BB中高確率カウンタの値は1以上であるか否かを判別する(S572)。S572において、サブCPU102が、BB中高確率カウンタの値は1以上であると判別したとき(S572がYES判定の場合)、サブCPU102は、BB中高確率カウンタの値を「1」減算する(S573)。
一方、S572において、サブCPU102が、BB中高確率カウンタは1以上ではないと判別したとき(S572がNO判定の場合)、サブCPU102は、擬似ボーナス中ゲーム数カウンタの値を「1」減算する(S574)。
S573、S574の処理後、サブCPU102は、擬似ボーナス中ゲーム数カウンタの値は1以上であるか否かを判別する(S575)。S575において、サブCPU102が、擬似ボーナス中ゲーム数カウンタの値は1以上であると判別したとき(S575がYES判定の場合)、サブCPU102は、擬似ボーナス中処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図104参照)のS546に移す。
S575において、サブCPU102が、擬似ボーナス中ゲーム数カウンタの値は1以上ではないと判別したとき(S575がNO判定の場合)、サブCPU102は、擬似ボーナス終了時処理を行う(S576)。
擬似ボーナス終了時処理では、サブCPU102は、終了した擬似ボーナスの種類に対応するフラグをオフにする。また、ARTフラグがオンであり、且つ、ARTゲーム数カウンタの値が0の場合に、サブCPU102は、ART開始時処理を行う。なお、終了した擬似ボーナスの種類がSBBである場合に、サブCPU102は、ARTフラグをオンにして、ART開始時処理を行う。また、BRストック格納領域に「1」又は「2」が格納されている場合に、サブCPU102は、BR開始時処理を行う。このBR開始時処理は、本発明に係る特別セット遊技開始手段の一具体例を示す。
S576の処理後、サブCPU102は、擬似ボーナス中処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図104参照)のS546に移す。
[ART中処理]
次に、図106及び図107を参照して、スタートコマンド受信時処理のフローチャート(図104参照)中のS544で行うART中処理について説明する。
まず、サブCPU102は、BRフラグはオン、且つ、BR前兆フラグはオフであるか否かを判別する(S581)。なお、BRフラグは、BRフラグ1又はBRフラグ2の何れかのことである。
S581において、サブCPU102が、BRフラグはオン、且つ、BR前兆フラグはオフではないと判別したとき(S581がNO判定の場合)、サブCPU102は、ボーナス抽籤テーブル(図53参照)に基づいて、ボーナス抽籤処理を行う(S582)。ボーナス抽籤処理は、本発明の遊技機に係るアシスト状態決定手段の一具体例を示す。
ボーナス抽籤処理により「ボーナス当籤」が決定した場合に、サブCPU102は、ボーナス振り分け抽籤テーブル(不図示)に基づいて、ボーナス振り分け抽籤処理を行って、ボーナス(擬似ボーナス)の種類を決定する。そして、決定したボーナスに対応するフラグ(「SBBフラグ」、「BBフラグ」又は「RBフラグ」)と、準備中フラグ(「SBB準備中フラグ」、「BB準備中フラグ」又は「RB準備中フラグ」)をオンにする。
S582の処理後、サブCPU102は、上乗せ抽籤テーブル(不図示)に基づいて、上乗せ抽籤処理を行う(S583)。この上乗せ抽籤処理により、上乗せゲーム数が決定されると、サブCPU102は、決定された上乗せゲーム数をARTゲーム数カウンタに加算する。なお、上乗せ抽籤処理とは別にBR抽籤処理を行ってもよい。
次いで、サブCPU102は、「準備中フラグ(ART準備中フラグ)」はオンであるか否かを判別する(S584)。S584において、サブCPU102が、準備中フラグはオンであると判別したとき(S584がYES判定の場合)、サブCPU102は、ART中処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図104参照)のS546に移す。
S584において、サブCPU102が、準備中フラグはオンではないと判別したとき(S584がNO判定の場合)、サブCPU102は、ARTゲーム数カウンタの値を「1」減算する(S585)。S585の処理後、サブCPU102は、ART中処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図104参照)のS546に移す。
S581において、サブCPU102が、BRフラグはオン、且つ、BR前兆フラグはオフであると判別したとき(S581がYES判定の場合)、サブCPU102は、追加上乗せゲーム数カウンタの値は1以上であるか否かを判別する(S586)。
S586において、サブCPU102が、追加上乗せゲーム数カウンタの値は「1」以上であると判別したとき(S586がYES判定の場合)、サブCPU102は、追加上乗せゲーム数カウンタの値を「1」減算する(S587)。そして、サブCPU102は、追加上乗せゲーム数カウンタの値は「1」、且つ、追加上乗せAフラグはオンであるか否かを判別する(S588)。
S588において、サブCPU102が、追加上乗せゲーム数カウンタの値は「1」、且つ、追加上乗せAフラグはオンであると判別したとき(S588がYES判定の場合)、サブCPU102は、追加上乗せA上乗せG数抽籤処理を行う(S589)。追加上乗せA上乗せG数抽籤処理において、サブCPU102は、追加上乗せA上乗せG数抽籤テーブル(図62参照)に基づいて上乗せゲーム数を決定し、決定した上乗せゲーム数をARTゲーム数カウンタに加算する。S589の処理後、サブCPU102は、ART中処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図104参照)のS546に移す。
S588において、サブCPU102が、追加上乗せゲーム数カウンタの値は「1」、且つ、追加上乗せAフラグはオンではないと判別したとき(S588がNO判定の場合)、サブCPU102は、追加上乗せゲーム数カウンタの値は「0」であるか否かを判別する(S590)。
S590において、サブCPU102が、追加上乗せゲーム数カウンタの値は「0」ではないと判別したとき(S590がNO判定の場合)、サブCPU102は、ART中処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図104参照)のS546に移す。
S590において、サブCPU102が、追加上乗せゲーム数カウンタの値は「0」であると判別したとき(S590がYES判定の場合)、サブCPU102は、追加上乗せCフラグ(「追加上乗せC1フラグ」、「追加上乗せC2フラグ」又は「追加上乗せC3フラグ」)はオンであるか否かを判別する(S591)。
S591において、サブCPU102が、追加上乗せCフラグはオンであると判別したとき(S591がYES判定の場合)、サブCPU102は、追加上乗せC上乗せG数抽籤処理を行う(S592)。S592の追加上乗せC上乗せG数抽籤処理は、本発明の遊技機に係る自動追加上乗せ抽籤の一具体例を示す。すなわち、S592の追加上乗せC上乗せG数抽籤処理は、MAXベットボタン14(1ベットボタン15)に対する操作に基づく追加上乗せC上乗せG数抽籤処理が終了する前に、スタートレバー16に対する操作が行われた場合に実行される。
追加上乗せC上乗せG数抽籤処理において、サブCPU102は、追加上乗せC上乗せG数抽籤テーブル(図64参照)に基づいて上乗せゲーム数を決定し、決定した上乗せゲーム数を上乗せゲーム数カウンタに加算する。
次いで、サブCPU102は、「継続」であるか否かを判別する(S593)。S592の追加上乗せC上乗せG数抽籤処理により上乗せゲーム数として「1」以上が決定された場合は、「継続」になり、追加上乗せC上乗せG数抽籤処理により上乗せゲーム数として「0」が決定された場合は、「継続無し」になる。
S593において、サブCPU102が、「継続」であると判別したとき(S593がYES判定の場合)、サブCPU102は、処理をS592に戻し、S592の追加上乗せC上乗せG数抽籤処理により上乗せゲーム数として「0」が決定されるまで、S592、S593の処理を繰り返す。なお、追加上乗せC上乗せG数抽籤処理を行った回数が規定回数(例えば、1000回)に達した場合に「継続無し」を決定して、追加上乗せC上乗せG数抽籤処理を終了してもよい。また、追加上乗せC上乗せG数抽籤処理を行った回数が規定回数に達した場合に、抽籤の結果が「継続」である場合であっても、サブCPU102が「継続無し」と判定して、追加上乗せC上乗せG数抽籤処理を終了してもよい。
S593において、サブCPU102が、「継続」ではないと判別したとき(S593がNO判定の場合)、サブCPU102は、追加上乗せC終了時処理を行う(S594)。追加上乗せC終了時処理において、サブCPU102は、対応する追加上乗せフラグ(「追加上乗せAフラグ」、「追加上乗せBフラグ」、「追加上乗せC1フラグ」、「追加上乗せC2フラグ」又は「追加上乗せC3フラグ」)をオフする。また、サブCPU102は、上乗せゲーム数カウンタの値をARTゲーム数カウンタの値に加算し、上乗せゲーム数カウンタの値をクリアする。
S594の処理後、又はS591がNO判定の場合、サブCPU102は、BR継続時処理を行う(S595)。なお、BR継続時処理の詳細については、後述の図108を参照しながら後で説明する。S595の処理後、サブCPU102は、ART中処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図104参照)のS546に移す。
S586において、サブCPU102が、追加上乗せゲーム数カウンタの値は「1」以上ではないと判別したとき(S586がNO判定の場合)、サブCPU102は、BR継続フラグは「1」以上であるか否かを判別する(S596)。
S596において、サブCPU102が、BR継続フラグは「1」以上であると判別したとき(S596がYES判定の場合)、サブCPU102は、追加上乗せ及び昇格抽籤処理を行う(S597)。
追加上乗せ及び昇格抽籤処理において、サブCPU102は、追加上乗せ及び昇格抽籤テーブル(図61参照)に基づいて上乗せ内容を決定し、決定した上乗せ内容に対応する追加上乗せフラグ(「追加上乗せAフラグ」、「追加上乗せBフラグ」、「追加上乗せC1フラグ」、「追加上乗せC2フラグ」又は「追加上乗せC3フラグ」)をオンする。
なお、追加上乗せフラグは、何れか1つのみがオンになる。また、追加上乗せが上位に移行することはあっても、下位に移行することは無い。例えば、今回決定した上乗せ内容が、前回決定した上乗せ内容よりも上位であれば、前回決定した上乗せ内容に対応する追加上乗せフラグをオフし、今回決定した上乗せ内容に対応する追加上乗せフラグをオンする。一方、今回決定した上乗せ内容が、前回決定した上乗せ内容よりも下位であれば、前回決定した上乗せ内容に対応する追加上乗せフラグのオンを維持する。
S596において、サブCPU102が、BR継続フラグは「1」以上ではないと判別したとき(S596がNO判定の場合)、サブCPU102は、BR継続書換え抽籤処理を行う(S598)。
BR継続書換え抽籤処理において、サブCPU102は、BR継続書換え抽籤テーブル(不図示)に基づいて、BRの「非継続」を「継続」に書き換えるか否かの抽籤を行う。そして、BRの「非継続」を「継続」に書き換えることが決定した場合は、BR継続時処理を行う(図108参照)。
S597、S598の処理後、サブCPU102は、BRゲーム数カウンタの値を「1」減算する(S599)。次いで、サブCPU102は、BRゲーム数カウンタは「1」以上であるか否かを判別する(S600)。S600において、サブCPU102が、BRゲーム数カウンタは「1」以上であると判別したとき(S600がYES判定の場合)、サブCPU102は、ART中処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図104参照)のS546に移す。
S600において、サブCPU102が、BRゲーム数カウンタは「1」以上ではないと判別したとき(S600がNO判定の場合)、サブCPU102は、BR継続フラグは「1」以上であるか否かを判別する(S601)。
S601において、サブCPU102が、BR継続フラグは「1」以上ではないと判別したとき(S601がNO判定の場合)、サブCPU102は、BR終了時処理を行う(S602)。BR終了時処理において、サブCPU102は、BRフラグ(「BR1フラグ1」又は「BR2フラグ」)をオフする。また、オフしたフラグが「BR2フラグ」である場合、又は、BRの継続回数が所定数(例えば、「20以上」)である場合に、サブCPU102は、「SBBフラグ」、「SBB準備中フラグ」及び「BR1フラグ」をオンする。すなわち、BR終了時処理は、本発明の遊技機に係る恩典付与手段の一具体例を示す。S602の処理後、サブCPU102は、ART中処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図104参照)のS546に移す。
S601において、サブCPU102が、BR継続フラグは「1」以上であると判別したとき(S601がYES判定の場合)、サブCPU102は、BR継続時上乗せ抽籤処理を行う(S603)。BR継続時上乗せ処理において、サブCPU102は、BR継続時上乗せ抽籤テーブル(不図示)に基づいて、上乗せゲーム数を決定し、決定した上乗せゲーム数をARTゲーム数カウンタの値に加算する。なお、本実施形態のBR継続時上乗せ抽籤処理では、上乗せゲーム数として「0」は決定されず、規定数(例えば「10」)以上が決定される。また、BR継続時上乗せ処理は、本発明に係る加算遊技回数抽籤手段の一具体例を示す。
次いで、サブCPU102は、追加上乗せフラグはオンであるか否かを判別する(S604)。S604において、サブCPU102が、追加上乗せフラグはオンであると判別したとき(S604がYES判定の場合)、サブCPU102は、追加上乗せゲーム数カウンタの値に「2」を加算する(S605)。S605の処理後、サブCPU102は、ART中処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図104参照)のS546に移す。
S604において、サブCPU102が、追加上乗せフラグはオンではないと判別したとき(S604がNO判定の場合)、サブCPU102は、BR継続時処理を行う(S606)。S606の処理後、サブCPU102は、ART中処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図104参照)のS546に移す。
[BR継続時処理]
次に、図108を参照して、ART中処理のフローチャート(図106及び図107参照)中のS595、S606で行うBR継続時処理について説明する。このBR継続時処理は、本発明に係る特別セット遊技継続抽籤手段の一具体例を示す。
まず、サブCPU102は、BR継続フラグをオフする(S621)。次いで、サブCPU102は、BRゲーム数カウンタの値に「10」を加算する(S622)。次いで、サブCPU102は、BR次々回継続フラグの値は「1」であるか否かを判別する(S623)。
S623において、サブCPU102が、BR次々回継続フラグの値は「1」であると判別したとき(S623がYES判定の場合)、サブCPU102は、BR継続フラグをオンし、BR次々回継続格納領域に「2」をセット(格納)する(S624)。
S623において、サブCPU102が、BR次々回継続フラグの値は「1」ではないと判別したとき(S623がNO判定の場合)、サブCPU102は、BR継続抽籤処理を行う(S625)。BR継続抽籤処理において、サブCPU102は、BR1継続抽籤テーブル又はBR2継続抽籤テーブルに基づいて、BRを継続するか否かを決定する。
次いで、サブCPU102は、S625においてBRを継続するが決定されたか否かを判別する(S626)。S626において、サブCPU102が、BRを継続することが決定されなかったと判別したとき(S626がNO判定の場合)、サブCPU102は、BR継続時処理を終了すると共に、ART中処理(図106及び図107参照)も終了する。
S624の処理後、又はS626がYES判定の場合、サブCPU102は、BR継続決定時処理を行う(S627)。なお、BR継続決定時処理の詳細については、後述の図109を参照しながら後で説明する。S627の処理後、サブCPU102は、BR継続時処理を終了すると共に、ART中処理(図106及び図107参照)も終了する。
[BR継続決定時処理]
次に、図109を参照して、BR継続時処理のフローチャート(図108参照)中のS627で行うBR継続決定時処理について説明する。
まず、サブCPU102は、BR中追加上乗せ抽籤処理を行う(S641)。このBR中追加上乗せ抽籤処理は、本発明の遊技機に係る追加上乗せ演出決定手段の一具体例を示す。BR中追加上乗せ抽籤処理において、サブCPU102は、BR中追加上乗せ抽籤テーブルに基づいて、追加上乗せ内容を決定する。そして、決定した追加上乗せ内容に対応する追加上乗せフラグ(「追加上乗せAフラグ」、「追加上乗せBフラグ」、「追加上乗せC1フラグ」、「追加上乗せC2フラグ」又は「追加上乗せC3フラグ」)をオンする。
次いで、サブCPU102は、BR継続フラグをオンする(S642)。次いで、サブCPU102は、BR次々回継続抽籤処理を行う(S643)。BB次々回継続抽籤処理いおいて、サブCPU102は、BR次々回継続抽籤テーブル(不図示)に基づいて、BRの次々回を「継続」するか否かを決定する。そして、BRの次々回を「継続」することに決定した場合は、BR次々回継続格納領域に「1」を格納する。なお、BR次々回継続格納領域の値が「2」である場合は、BR次々回継続抽籤処理を行わない。S643の処理後、サブCPU102は、BR継続決定時処理を終了すると共に、BR継続時処理(図108参照)も終了する。
[通常中処理]
次に、図110を参照して、スタートコマンド受信時処理のフローチャート(図104参照)中のS545で行う通常中処理について説明する。
まず、サブCPU102は、CZ中であるか否かを判別する(S661)。CZ中は、CZフラグがオンであり、且つ、CZ前兆フラグがオフとなる。S661において、サブCPU102が、CZ中ではないと判別したとき(S661がNO判定の場合)、サブCPU102は、モード抽籤処理を行う(S662)。
本実施形態では、一般状態において、CZの当籤率やボーナス(擬似ボーナス)の当籤率が異なる複数のモードを設けている。モード抽籤処理において、サブCPU102は、モード抽籤テーブル(不図示)に基づいて、モードを決定し、決定したモードに移行する。
次いで、サブCPU102は、CZ突入抽籤処理を行う(S663)。CZ突入抽籤処理において、サブCPU102は、CZ突入抽籤テーブル(不図示)に基づいて、CZに当籤したか否かを決定する。そして、CZの当籤を決定した場合は、決定したCZに対応するCZフラグ及びCZ前兆フラグをオンにする。また、前兆ゲーム数抽籤テーブル(不図示)に基づいて、前兆ゲーム数を決定し、決定した前兆ゲーム数を前兆ゲーム数カウンタに格納する。
次いで、サブCPU102は、ボーナス抽籤テーブル(図53参照)に基づいて、ボーナス抽籤処理を行う(S664)。ボーナス抽籤処理によりボーナスの当籤が決定した場合は、ボーナス振り分け抽籤テーブル(不図示)に基づいて、ボーナスの種別(「SBB」、「BB」又は「RB」)を決定する。そして、決定したボーナスに対応するフラグ(「SBBフラグ」、「BBフラグ」又は「RBフラグ」)及び前兆フラグ(「BB前兆フラグ」又は「RB前兆フラグ」)をオンにする。さらに、前兆ゲーム数抽籤テーブル(不図示)に基づいて、前兆ゲーム数を決定し、決定した前兆ゲーム数を前兆ゲーム数カウンタに格納する。S664の処理後、サブCPU102は、通常中処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図104参照)のS546に移す。
S661において、サブCPU102が、CZ中であると判別したとき(S661がYES判定の場合)、サブCPU102は、CZ中カットイン追加抽籤処理を行う(S665)。このCZ中カットイン追加抽籤処理は、本発明の遊技機に係る報知回数追加抽籤手段の一具体例を示す。CZ中カットイン追加抽籤処理において、サブCPU102は、CZ中カットイン追加抽籤テーブル(図51参照)に基づいて、規定回数に「1」を追加するか否かを決定する。そして、規定回数に「1」を追加することを決定した場合は、CZ中CI回数カウンタに「1」を加算する。
なお、本発明の遊技機に係るCZ中カットイン追加抽籤処理としては、規定回数に「2」以上を追加するか否かを決定するようにしてもよい。
次いで、サブCPU102は、当籤番号「4」(略称「F_C_BAR1」)に当籤したか否かを判別する(S666)。S666において、サブCPU102が、当籤番号「4」(略称「F_C_BAR1」)に当籤したと判別したとき(S666がYES判定の場合)、サブCPU102は、「逆押しナビ(黒BARを狙えナビ)」をセットする(S667)。
当籤番号「4」(略称「F_C_BAR1」)に当籤した場合は、停止順序が「右左中」又は「右中左」であり、停止操作のタイミングが所定のタイミングである(黒BARを狙う)ことを条件に、「C_BAR_A」〜「C_BAR_E」に係る図柄の組合せが停止表示される。これにより、当籤番号「4」に当籤し、停止順序が「右左中」又は「右中左」である場合は、停止操作のタイミングによって、「C_BAR_A」に対応する「黒BAR」−「黒BAR」−「黒BAR」の図柄の組合せが停止表示される可能性がある。したがって、本実施形態では、当籤番号「4」(略称「F_C_BAR1」)に当籤した場合は、「逆押しナビ(黒BARを狙えナビ)」を行う。
本実施形態では、CZ中に当籤番号「4」(略称「F_C_BAR1」)に当籤した場合は、ボーナスの当籤が確定する。したがって、「逆押しナビ(黒BARを狙えナビ)」どおりに停止操作を行って、「黒BAR」−「黒BAR」−「黒BAR」の図柄の組合せが停止表示されると、遊技者は、ボーナス(擬似ボーナス)に当籤したことを認識することができる。
S667の処理後、サブCPU102は、ボーナス当籤時処理を行う(S668)。このボーナス当籤時処理は、本発明の遊技機に係る有利状態決定手段の一具体例を示す。ボーナス当籤時処理において、サブCPU102は、ボーナス振り分け抽籤テーブル(不図示)に基づいて、ボーナスの種別(「SBB」、「BB」又は「RB」)を決定する。そして、決定したボーナスに対応するフラグ(「SBBフラグ」、「BBフラグ」又は「RBフラグ」)及び準備中フラグ(「SBB準備中フラグ」、「BB準備中フラグ」又は「RB準備中フラグ」)をオンにする。
次いで、サブCPU102は、CZ終了時処理を行う(S669)。CZ終了時処理において、サブCPU102は、CZフラグをオフし、CZゲーム数カウンタ及びCZ中CI回数カウンタの値をクリアする。S669の処理後、サブCPU102は、通常中処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図104参照)のS546に移す。
S666において、サブCPU102が、当籤番号「4」(略称「F_C_BAR1」)に当籤していないと判別したとき(S666がNO判定の場合)、サブCPU102は、CZゲーム数カウンタに「1」を加算する(S670)。
次いで、サブCPU102は、CZ中カットイン発生抽籤処理を行う(S671)。このCZ中カットイン発生抽籤処理は、本発明の遊技機に係る報知発生抽籤手段の一具体例を示す。CZ中カットイン発生抽籤処理は、CZ中カットイン発生抽籤テーブル(図52参照)に基づいて、カットイン(「逆押しナビ(黒BARを狙えナビ)」)を発生させるか否かを決定する。
次いで、サブCPU102は、カットインを発生させることが当籤したか否かを判別する(S672)。S672において、サブCPU102が、カットインを発生させることが当籤していないと判別したとき(S672がNO判定の場合)、サブCPU102は、通常中処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図104参照)のS546に移す。
S672において、サブCPU102が、カットインを発生させることが当籤したと判別したとき(S672がYES判定の場合)、サブCPU102は、「逆押しナビ(黒BARを狙えナビ)」をセットする(S673)。
本実施形態では、内部抽籤処理により「ハズレ」が決定した場合に、S671において、カットイン(「逆押しナビ(黒BARを狙えナビ)」)を発生させるか否かの抽籤を行う。したがって、S671において、カットインを発生させることを決定して、「逆押しナビ(黒BARを狙えナビ)」どおりに停止操作を行っても、「黒BAR」−「黒BAR」−「黒BAR」の図柄の組合せが停止表示されない。
なお、本実施形態の「ハズレ」時に選択される停止テーブルには、停止順序が「右左中」であり、且つ、停止操作のタイミングが所定のタイミングである(黒BARを狙う)と、右表示窓4R及び中表示窓4Cに「黒BAR」が停止することが可能な滑り駒数が設定されている。これにより、第2停止まで「黒BAR」−「黒BAR」−「黒BAR」の図柄の組合せが停止表示することの期待感を維持させることができる。
S673の処理後、サブCPU102は、CZ中CI回数カウンタの値を「1」減算する(S674)。次いで、サブCPU102は、CZ中CI回数カウンタの値は「0」であるか否かを判別する(S675)。S675において、サブCPU102が、CZ中CI回数カウンタの値は「0」ではないと判別したとき(S675がNO判定の場合)、サブCPU102は、通常中処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図104参照)のS546に移す。
S675において、サブCPU102が、CZ中CI回数カウンタの値は「0」であると判別したとき(S675がYES判定の場合)、サブCPU102は、因果値関連処理を行う(S676)。なお、因果値関連処理の詳細については、後述の図111を参照しながら後で説明する。
次いで、サブCPU102は、CZ終了時処理を行う(S677)。S677の処理後、サブCPU102は、通常中処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図104参照)のS546に移す。
[因果値関連処理]
次に、図111を参照して、通常中処理のフローチャート(図110参照)中のS676、及び準備中処理のフローチャート(図112参照)中のS723で行う因果値関連処理について説明する。
なお、本実施形態の因果値関連処理は、各種因果値抽籤テーブルに応じた条件に基づく種々のタイミングで実行される。
まず、サブCPU102は、因果値蓄積抽籤処理を行う(S701)。因果値蓄積抽籤処理において、サブCPU102は、各種因果値蓄積抽籤テーブル(図65〜図73参照)に基づいて、因果値を決定し、決定した因果値を因果値カウンタに加算する。
次いで、サブCPU102は、因果値カウンタの値は「100」を超えるか否かを判別する(S702)。S702において、サブCPU102が、因果値カウンタの値は「100」を超えないと判別したとき(S702がNO判定の場合)、サブCPU102は、因果値関連処理を終了し、処理を通常中処理(図110参照)のS677、又は、準備中処理(図112参照)のS724に移す。
S702において、サブCPU102が、因果値カウンタの値は「100」を超えると判別したとき(S702がYES判定の場合)、サブCPU102は、因果値ストックカウンタに「1」を加算する(S703)。次いで、サブCPU102は、因果値カウンタの値を「100」減算する(S704)。S704の処理後、サブCPU102は、因果値関連処理を終了し、処理を通常中処理(図110参照)のS677、又は、準備中処理(図112参照)のS724に移す。
[準備中処理]
次に、図112を参照して、スタートコマンド受信時処理のフローチャート(図104参照)中のS546で行う準備中処理について説明する。
まず、サブCPU102は、準備中であるか否かを判別する(S721)。S721において、サブCPU102が、準備中ではないと判別したとき(S721がNO判定の場合)、サブCPU102は、準備中処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図104参照)のS547に移す。
S721において、サブCPU102が、準備中であると判別したとき(S721がYES判定の場合)、サブCPU102は、準備中消化G数カウンタに「1」を加算する(S722)。次いで、サブCPU102は、因果値関連処理を行う(S723)。
S723の処理後、サブCPU102は、作動条件テーブル(図77参照)を参照して、作動条件を満たしたか否かを判別する(S724)。S724において、サブCPU102が、作動条件を満たしていないと判別したとき(S724がNO判定の場合)、サブ
CPU102は、対応する準備中フラグをオフし、準備中消化G数カウンタの値をクリアする(S725)。S725の処理後、サブCPU102は、準備中処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図104参照)のS547に移す。
[前兆チェック処理]
次に、図113を参照して、スタートコマンド受信時処理のフローチャート(図104参照)中のS547で行う前兆チェック処理について説明する。
まず、サブCPU102は、前兆中であるか否かを判別する(S741)。前兆中は、前兆ゲーム数カウンタの値が「1」以上となる。S741において、サブCPU102が、前兆中ではないと判別したとき(S741がNO判定の場合)、サブCPU102は、前兆チェック処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図104参照)のS548に移す。
S741において、サブCPU102が、前兆中であると判別したとき(S741がYES判定の場合)、サブCPU102は、前兆ゲーム数カウンタの値を「1」減算する(S742)。但し、準備中フラグがオンである場合は、前兆ゲーム数カウンタの値を「1」減算しない。
次いで、サブCPU102は、前兆ゲーム数カウンタの値が「0」になったか否かを判別する(S473)。S743において、サブCPU102が、前兆ゲーム数カウンタの値が「0」になっていないと判別したとき(S743がNO判定の場合)、サブCPU102は、前兆チェック処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図104参照)のS548に移す。
S743において、サブCPU102が、前兆ゲーム数カウンタの値が「0」になったと判別したとき(S743がYES判定の場合)、サブCPU102は、CZ開始時であるか否かを判別する(S744)。具体的には、サブCPU102は、CZ前兆フラグ(「CZ1前兆フラグ」又は「CZ2前兆フラグ」)によりCZ開始時であるか否かを判別する。
S744において、サブCPU102が、CZ開始時であると判別したとき(S744がYES判定の場合)、サブCPU102は、CZ開始時処理を行う(S745)。このCZ開始時処理は、本発明の遊技機に係る特定遊技開始手段の一具体例を示す。
CZ開始時処理において、サブCPU102は、対応する前兆フラグをオフし、CZ中CI回数カウンタにCZフラグの種類に応じた初期値をセットする。本実施形態では、CZ1フラグがオンである場合の初期値は「4」であり、CZ2フラグがオンである場合の初期値は「10」である。S745の処理後、サブCPU102は、前兆チェック処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図104参照)のS548に移す。
S744において、サブCPU102が、CZ開始時ではないと判別したとき(S744がNO判定の場合)、サブCPU102は、ボーナス開始時であるか否かを判別する(S746)。具体的には、サブCPU102は、擬似ボーナスに係る前兆フラグ(「BB前兆フラグ」又は「RB前兆フラグ」)によりボーナス開始時であるか否かを判別する。
S746において、サブCPU102が、ボーナス開始時であると判別したとき(S746がYES判定の場合)、サブCPU102は、ボーナス開始時処理を行う(S747)。ボーナス開始時処理において、サブCPU102は、前兆フラグをオフし、オンになっている擬似ボーナスに係るフラグ(「SBBフラグ」、「BBフラグ」又は「RBフラ
グ」)に応じたボーナス開始時処理を行う。
SBBフラグがオンである場合、サブCPU102は、SBB準備中フラグをオンし、BBフラグがオンである場合、サブCPU102は、BB準備中フラグをオンする。RBフラグがオンである場合、サブCPU102は、RB準備中フラグをオンする。S747の処理後、サブCPU102は、前兆チェック処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図104参照)のS548に移す。
S746において、サブCPU102が、ボーナス開始時ではないと判別したとき(S746がNO判定の場合)、サブCPU102は、ART(第2のART)開始時であるか否かを判別する(S748)。具体的には、サブCPU102は、ART前兆フラグによりART(第2のART)開始時であるか否かを判別する。
S748において、サブCPU102が、ART(第2のART)開始時であると判別したとき(S748がYES判定の場合)、サブCPU102は、ART開始時処理を行う(S749)。ART開始時処理において、サブCPU102は、前兆フラグをオフし、ART準備中フラグをオンにする。但し、RT遊技状態がRT3遊技状態である場合は、ART準備中フラグをオンにしない。また、ART開始時処理において、サブCPU102は、ARTゲーム数カウンタに「50」をセットする。S749の処理後、サブCPU102は、前兆チェック処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図104参照)のS548に移す。
S748において、サブCPU102が、ART(第2のART)開始時ではないと判別したとき(S748がNO判定の場合)、サブCPU102は、BR開始時であるか否かを判別する(S750)。具体的には、サブCPU102は、BR前兆フラグによりBR開始時であるか否かを判別する。
S750において、サブCPU102が、BR開始時ではないと判別したとき(S750がNO判定の場合)、サブCPU102は、前兆チェック処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図104参照)のS548に移す。
S750において、サブCPU102が、BR開始時であると判別したとき(S750がYES判定の場合)、サブCPU102は、BR前兆フラグをオフする(S751)。次いで、サブCPU102は、BR継続時処理を行う(S752)。S752の処理後、サブCPU102は、前兆チェック処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図104参照)のS548に移す。
[演出抽籤処理]
次に、図114を参照して、スタートコマンド受信時処理のフローチャート(図104参照)中のS548で行う演出抽籤処理について説明する。
まず、サブCPU102は、演出番号抽籤処理を行う(S761)。演出番号抽籤処理において、サブCPU102は、演出番号抽籤テーブル(不図示)を参照し、サブ格納領域に格納されている各種パラメータに基づいて、演出番号を決定する。そして、決定した演出番号をサブ格納領域に格納する。
当籤番号として図19に示す「42」(略称「F_9枚役」)が決定されているとき、サブCPU102は、S761の演出番号抽籤処理において、当籤番号として「42」が当籤していることを示す演出に係る演出番号を決定する。ここで、当籤番号として「42」が当籤していることを示す演出とは、例えば、左リール3Lの「赤7」の図柄を狙って表示させることができれば(表示窓4L内の中段領域に停止させることができれば)、「C_9_SEVN」に係る表示役を成立させて、9枚のメダルの払い出しを受けることができる旨を液晶表示装置11に表示させる演出である。
また、第1のART又は第2のART中においては、液晶表示装置11及びスピーカ20L,20Rを用いて、遊技者にとって有利な特典が付与される特定の小役が成立可能な停止順序を報知する演出に係る演出番号を決定する。例えば、当籤番号として図19に示す「28」(略称「F_中ベルA」)が決定されているときは、サブCPU102は、S761の演出番号抽籤処理において、第1の停止操作の対象が中リール3Cであることを示す演出に係る演出番号を決定する。この演出に従って、遊技者が、中リール3Cを第1の停止操作の対象とする停止順序で停止操作を行うと、「C_9_BEL」(「C_9_BEL_A」〜「C_9_BEL_D」)の表示役を成立させることができる(図48参照)。すなわち、当籤番号として「28」が決定された場合に「C_9_BEL」と重複して当籤する「C_3_BEL」が成立した場合に比べて比較的枚数の多い9枚のメダルの払い出しを受けることができる(図13参照)。したがって、第1のART又は第2のART中において遊技者は、他のサブ遊技状態(例えば、一般遊技状態)に比べて多くのメダルの払い出しを受けることができる。
なお、当籤番号として「28」が決定された場合に「C_9_BEL」及び「C_3_BEL」と重複して当籤する「C_10_WML」が成立した場合は、「C_9_BEL」が成立した場合に払い出されるメダルの数(9枚)よりも多くの数のメダル(10枚)が払い出される。したがって、払い出されるメダルの数のみに着目した場合、「C_10_WML」の方が、「C_9_BEL」よりも、遊技者にとって有利な特典が付与される小役であるといえる。しかし「C_10_WML」(「スイカ下段ベル」)が成立すると、RT遊技状態は、ART中に滞在するRT遊技状態であるRT3又はRT4遊技状態と比べて、リプレイに係る内部当籤役の当籤確率が比較的低いRT0遊技状態に移行することになる。この点を考慮すると、9枚の払い出しを受けつつ、RT遊技状態をRT3又はRT4遊技状態に維持できる「C_9_BEL」の方が、「C_10_WML」よりも、遊技者にとって有利な特典が付与される小役である。したがって、「C_9_BEL」が成立可能な停止順序を報知することは、遊技者に最も有利となる停止順序を報知しているといえる。
次いで、サブCPU102は、決定した演出番号に対応する演出は発展演出(失敗)であるか否かを判別する(S762)。S762において、サブCPU102が、決定した演出番号に対応する演出は発展演出(失敗)ではないと判別したとき(S762がNO判定の場合)、サブCPU102は、処理をS768に移す。
S762において、サブCPU102が、決定した演出番号に対応する演出は発展演出(失敗)であると判別したとき(S762がYES判定の場合)、サブCPU102は、暫定因果値抽籤処理を行う(S763)。この暫定因果値抽籤処理は、本発明の遊技機に係る暫定因果値決定手段の一具体例を示す。暫定因果値抽籤処理において、サブCPU102は、暫定因果値抽籤テーブルを参照し、発展演出の種別に基づいて暫定因果値を決定する。そして、決定した暫定因果値をサブ格納領域に格納する。
次いで、サブCPU102は、因果値決定処理を行う(S764)。この因果値決定処理は、本発明の遊技機に係る因果値決定手段の一具体例を示す。因果値決定処理において、サブCPU102は、決定した暫定因果値を内部ポイントの範囲内の最大値に補正し、因果値として決定する。そして、決定した因果値を因果値カウンタの値に加算する。また、サブCPU102は、決定した因果値と同じ値を内部ポイントカウンタの値から減算する。
次いで、サブCPU102は、因果値カウンタの値は「100」を超えているか否かを判別する(S765)。S765において、サブCPU102が、因果値カウンタの値は「100」を超えていないと判別したとき(S765がNO判定の場合)、サブCPU102は、処理をS768に移す。
S765において、サブCPU102が、因果値カウンタの値は「100」を超えたと判別したとき(S765がYES判定の場合)、サブCPU102は、因果値ストックの値に「1」を加算する(S766)。
次いで、サブCPU102は、因果値カウンタの値を「100」減算する(S767)。S767の処理後、S762又はS765がNO判定の場合に、サブCPU102は、ロック演出の発生であるか否かを判別する(S768)。具体的には、サブCPU102が、スタートコマンドのパラメータに基づいて、ロック演出の発生の有無を判断する。
S768において、サブCPU102が、ロック演出の発生ではないと判別したとき(S768がNO判定の場合)、サブCPU102は、演出抽籤処理を終了すると共に、スタートコマンド受信時処理(図104参照)も終了する。一方、サブCPU102が、ロック演出の発生であると判別したとき(S768がYES判定の場合)、サブCPU102は、S761で決定した演出番号をロック演出終了後保存領域に保存する(S769)。
次いで、サブCPU102は、フェイク演出パラメータ抽籤処理を行う(S770)。フェイク演出パラメータは、通常の(S761で行う)演出番号抽籤処理と同じ処理でフェイク演出の演出番号を決定するためのパラメータであり、内部当籤役の代わりになるパラメータである。
次いで、サブCPU102は、発展演出中又は確定画面中であるか否かを判別する(S771)。なお、確定画面中とは、ボーナスが決定されたことを報知する画面を液晶表示装置11に表示中のことである。
S771において、サブCPU102が、発展演出中又は確定画面中ではないと判別したとき(S771がNO判定の場合)、サブCPU102は、S770において決定したフェイク演出パラメータを用いて演出番号抽籤処理を行う(S772)。S772の処理後、サブCPU102は、演出抽籤処理を終了すると共に、スタートコマンド受信時処理(図104参照)も終了する。
S771において、サブCPU102が、発展演出中又は確定画面中であると判別したとき(S771がYES判定の場合)、サブCPU102は、フェイク押し順ナビ演出抽籤処理を行う(S773)。S773の処理後、サブCPU102は、演出抽籤処理を終了すると共に、スタートコマンド受信時処理(図104参照)も終了する。
[リール停止コマンド受信時処理]
次に、図115を参照して、演出内容決定処理のフローチャート(図103参照)中のS525で行うリール停止コマンド受信時処理について説明する。
まず、サブCPU102は、追加上乗せゲーム数カウンタの値は「1」であるか否かを判別する(S781)。S781において、サブCPU102が、追加上乗せゲーム数カウンタの値は「1」ではないと判別したとき(S781がNO判定の場合)、サブCPU102は、リール停止コマンド受信時処理を終了し、処理を演出内容決定処理(図103参照)のS526に移す。
S781において、サブCPU102が、追加上乗せゲーム数カウンタの値は「1」であると判別したとき(S781がYES判定の場合)、サブCPU102は、追加上乗せBフラグはオンであるか否かを判別する(S782)。S782において、サブCPU102が、追加上乗せBフラグはオンではないと判別したとき(S782がNO判定の場合)、サブCPU102は、リール停止コマンド受信時処理を終了し、処理を演出内容決定処理(図103参照)のS526に移す。
S782において、サブCPU102が、追加上乗せBフラグはオンであると判別したとき(S782がYES判定の場合)、サブCPU102は、追加上乗せB上乗せG数抽籤処理を行う(S783)。追加上乗せB上乗せG数抽籤処理において、サブCPU102は、追加上乗せB上乗せG数抽籤テーブルに基づいて、上乗せゲーム数を決定し、決定した上乗せゲーム数を上乗せゲーム数カウンタに加算する。
なお、追加上乗せB上乗せG数抽籤処理では、前の停止操作で決定された上乗せゲーム数を参照する。前の停止操作で決定された上乗せゲーム数は、上乗せゲーム数カウンタを参照して取得する。
S783の処理後、サブCPU102は、第3停止操作であるか否かを判別する(S784)。S784において、サブCPU102が、第3停止操作ではないと判別したとき(S784がNO判定の場合)、サブCPU102は、リール停止コマンド受信時処理を終了し、処理を演出内容決定処理(図103参照)のS526に移す。
S784において、サブCPU102が、第3停止操作であると判別したとき(S784がYES判定の場合)、サブCPU102は、追加上乗せB終了時処理を行う(S785)。追加上乗せB終了時処理において、サブCPU102は、追加上乗せBフラグをオフする。また、上乗せゲーム数カウンタの値をARTゲーム数カウンタに加算し、上乗せゲーム数カウンタの値をクリアする。S785の処理後、サブCPU102は、リール停止コマンド受信時処理を終了し、処理を演出内容決定処理(図103参照)のS526に移す。
[表示コマンド受信時処理]
次に、図116を参照して、演出内容決定処理のフローチャート(図103参照)中のS527で行う表示コマンド受信時処理について説明する。
まず、サブCPU102は、サブ遊技状態が、一般状態、CZ、第1のART又は第2のARTであるか否かを判別する(S791)。S791において、サブCPU102が、サブ遊技状態が、一般状態、CZ、第1のART又は第2のARTのいずれでもないと判別した場合(S791がNO判定の場合)サブCPU102は、処理をS797に移す。
S791において、サブCPU102が、サブ遊技状態が、一般状態、CZ、第1のART又は第2のARTのいずれかであると判別した場合(S791がYES判定の場合)、サブCPU102は、処理をS792に移す。S792において、サブCPU102は、受信した表示コマンドが含む表示役を特定するパラメータに基づいて、「C_ONE_A」〜「C_ONE_C」に対応する図柄の組合せのいずれかが表示されたか否かを判別する(S792)。S792において、サブCPU102が、「C_ONE_A」〜「C_ONE_C」に対応する図柄の組合せのいずれも表示されなかったと判別したとき(S792がNO判定の場合)、サブCPU102は、処理をS797に移す。
S792において、サブCPU102が、「C_ONE_A」〜「C_ONE_C」に対応する図柄の組合せのいずれかが表示されたと判別したとき(S792がYES判定の場合)、サブCPU102は、こぼし時ボーナス抽籤テーブル(図54参照)に基づいてボーナス抽籤処理を行う(S793)。具体的には、サブCPU102は、まず、0〜32767から抽出される乱数値を、抽籤値で減算する。次いで、減算の結果が負になったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行うことで、ボーナス当籤、又は、当籤無を決定する。
次いで、サブCPU102は、S793の抽籤結果がボーナス当籤か否かを判別する(S794)。S794において、サブCPU102が、抽籤結果がボーナス当籤でないと判別したとき(S794がNO判定の場合)、サブCPU102は、処理をS797に移す。
S794において、サブCPU102が、抽籤結果がボーナス当籤であると判別したとき(S794がYES判定の場合)、サブCPU102は、ボーナス振り分け抽籤処理を行う(S795)。ボーナス振り分け抽籤処理では、サブCPU102は、ボーナス振り分け抽籤テーブル(不図示)に基づいて、ボーナス振り分け抽籤処理を行って、ボーナス(擬似ボーナス)の種類を決定する。そして、決定したボーナスに対応するフラグ(「SBBフラグ」、「BBフラグ」又は「RBフラグ」)と、準備中フラグ(「SBB準備中フラグ」、「BB準備中フラグ」又は「RB準備中フラグ」)をオンにする(S796)。なお、サブ遊技状態が第1のARTの場合に、ボーナスが当籤したときは、今回当籤し、ボーナス振り分け抽籤処理で決定した種類のボーナスを開始する。すなわち、次回のスタートコマンド受信時処理(図104)では、今回当籤したボーナスに係る準備中処理(図104のS546参照)が行われる。そして、作動条件が満され、前兆チェック処理を経た上で、今回当籤し、ボーナス振り分け抽籤処理で決定した種類のボーナスが開始される。
次いで、サブCPU102は、処理をS797に移す。
S797において、サブCPU102は、登録されている演出番号及び表示役に応じて、表示時の演出データを登録し、その後、表示コマンド受信時処理を終了し、処理を演出内容決定処理(図103参照)のS529に移す。
[無操作コマンド受信時処理]
次に、図117を参照して、演出内容決定処理のフローチャート(図103参照)中のS536で行う無操作コマンド受信時処理について説明する。
まず、サブCPU102は、追加上乗せゲーム数カウンタの値は「1」であるか否かを判別する(S801)。S801において、サブCPU102が、追加上乗せゲーム数カウンタの値は「1」ではないと判別したとき(S801がNO判定の場合)、サブCPU102は、処理をS808に移す。
S801において、サブCPU102が、追加上乗せゲーム数カウンタの値は「1」であると判別したとき(S801がYES判定の場合)、サブCPU102は、追加上乗せCフラグはオンであるか否かを判別する(S802)。S802において、サブCPU102が、追加上乗せCフラグはオンではないと判別したとき(S802がNO判定の場合)、サブCPU102は、処理をS808に移す。
S802において、サブCPU102が、追加上乗せCフラグはオンであると判別したとき(S802がYES判定の場合)、サブCPU102は、投入枚数は遊技開始可能枚数であるか否を判別する(S803)。投入枚数は遊技開始可能枚数であるということは、開始操作の受付が可能な状態である。
S803において、サブCPU102が、投入枚数は遊技開始可能枚数ではないと判別したとき(S803がNO判定の場合)、サブCPU102は、処理をS808に移す。一方、サブCPU102が、投入枚数は遊技開始可能枚数であると判別したとき(S803がYES判定の場合)、サブCPU102は、BETスイッチ62はオンであるか否かを判別する(S804)。なお、BETスイッチ62は、MAXベットボタン14(1ベットボタン15)を押圧操作すると、オンエッジ検出を行う。
S804において、サブCPU102が、BETスイッチ62はオンではないと判別したとき(S804がNO判定の場合)、サブCPU102は、処理をS808に移す。一方、S804において、サブCPU102が、BETスイッチ62はオンであると判別したとき(S804がYES判定の場合)、サブCPU102は、追加上乗せC上乗せG数抽籤処理を行う(S805)。S805の追加上乗せC上乗せG数抽籤処理は、本発明の遊技機に係る追加上乗せ抽籤の一具体例を示す。
追加上乗せC上乗せG数抽籤処理において、サブCPU102は、追加上乗せC上乗せG数抽籤テーブルに基づいて、上乗せゲーム数を決定する。そして、決定した上乗せゲーム数を、上乗せゲーム数カウンタの値に加算する。なお、追加上乗せC上乗せG数抽籤処理において、「1」以上の上乗せゲーム数を決定すると、追加上乗せCの「継続」が決定される。
次いで、サブCPU102は、追加上乗せC上乗せG数抽籤処理において「継続」が決定されたか否かを判別する(S806)。S806において、サブCPU102が、「継続」が決定されたと判別したとき(S806がYES判定の場合)、サブCPU102は、処理をS808に移す。
S806において、サブCPU102が、「継続」が決定されていないと判別したとき(S806がNO判定の場合)、サブCPU102は、追加上乗せC終了時処理を行う(S807)。追加上乗せC終了時処理において、サブCPU102は、追加上乗せCフラグ(「追加上乗せC1フラグ」、「追加上乗せC2フラグ」又は「追加上乗せC3フラグ」)をオフする。また、サブCPU102は、上乗せゲーム数カウンタの値を、ARTゲーム数カウンタの値に加算する。そして、上乗せゲーム数カウンタの値をクリアする。
S807の処理後、S801、S802、S803又はS804がNO判定の場合、S806がYES判定の場合、サブCPU102は、ロック演出制御処理を行う(S808
)。なお、ロック演出制御処理の詳細については、後述の図118を参照しながら後で説明する。S807の処理後、サブCPU102は、無操作コマンド受信時処理を終了すると共に、演出内容決定処理(図103参照)も終了する。
[ロック演出制御処理]
次に、図118を参照して、無操作コマンド受信時処理のフローチャート(図117参照)中のS808で行うロック演出制御処理について説明する。
まず、サブCPU102は、メインCPU93で制御されるRT遊技状態はRT4遊技状態であるか否かを判別する(S821)。メインCPU93で制御されるRT遊技状態の情報は、スタートコマンド等のパラメータとして、メインCPU93からサブCPU102へ送られる。S821において、サブCPU102が、RT遊技状態はRT4遊技状態ではないと判別したとき(S821がNO判定の場合)、サブCPU102は、処理をS825に移す。
S821において、サブCPU102が、RT遊技状態はRT4遊技状態であると判別したとき(S821がYES判定の場合)、サブCPU102は、サブ遊技状態はART準備中又は第1のART(擬似ボーナス)中以外であるか否かを判別する(S822)。S822において、サブCPU102が、サブ遊技状態はART準備中又は第1のART(擬似ボーナス)中以外ではないと判別したとき(S822がNO判定の場合)、サブCPU102は、処理をS825に移す。
S822において、サブCPU102が、サブ遊技状態はART準備中又は第1のART(擬似ボーナス)中以外であると判別したとき(S822がYES判定の場合)、サブCPU102は、メインCPU93の制御によるロック演出のブレーキが開始されたか否かを判別する(S823)。
本実施形態に係るメインCPU93の制御によるロック演出(以下、「メインロック演出」と称する)が開始されると、まず、3つのリール3L,3C,3Rを順回転させる。次に、3つのリール3L,3C,3Rにブレーキを発生させて、順回転を停止させる。そして、3つのリール3L,3C,3Rを逆回転させた後、メインロック演出を終了する。これら、3つのリール3L,3C,3Rの順回転、ブレーキ、停止、逆回転が開始されたことを示す情報は、例えば、無操作コマンドに含まれる。つまり、無操作コマンドは、本発明の遊技機における「ロックに係る情報」の第2の具体例を示す。
S823において、サブCPU102が、メインロック演出のブレーキが開始されていないと判別したとき(S823がNO判定の場合)、サブCPU102は、処理をS825に移す。
S823において、S823において、サブCPU102が、メインロック演出のブレーキが開始されたと判別したとき(S823がYES判定の場合)、サブCPU102は、遅延カウントを開始する(S824)。この処理では、遅延カウンタにサブCPU102のクロック数をセットする。S824の処理後、サブCPU102は、ロック演出制御処理を終了すると共に、無操作コマンド受信時処理(図117参照)も終了する。
S821、S822又はS823がNO判定の場合に、サブCPU102は、遅延カウント中であるか否かを判別する(S825)。S825において、サブCPU102が、遅延カウント中ではないと判別したとき(S825がNO判定の場合)、サブCPU102は、処理をS830に移す。
S825において、サブCPU102が、遅延カウント中であると判別したとき(S825がYES判定の場合)、サブCPU102は、メインロック演出中であるか否かを判別する(S826)。S826において、サブCPU102が、メインロック演出中ではないと判別したとき(S826がNO判定の場合)、サブCPU102は、処理をS830に移す。
S826において、サブCPU102が、メインロック演出中であると判別したとき(S826がYES判定の場合)、サブCPU102は、サブCPU102のクロック数から遅延カウンタの値を減算した値が1000000を超えるか否かを判別する(S827)。
本実施形態では、S824においてサブCPU102のクロック数を取得し、遅延カウンタにセットしている。つまり、S824で取得したサブCPUのクロック数を計数起点として、そのクロック数より1000000クロック数が加算されたクロック数をサブCPU102から取得したか否かを判別する。
なお、本実施形態では、遅延カウンタにセットしたクロック数より1000000クロック数が加算されたクロック数をサブCPU102から取得すると、遅延カウンタにサブCPUのクロック数をセットした時点から1秒経過したこととする。したがって、S824では、メインロック演出のブレーキが発生してから1秒経過したか否かを判別している。
S827において、サブCPU102が、サブCPU102のクロック数から遅延カウンタの値を減算した値が1000000を超えないと判別したとき(S827がNO判定の場合)、サブCPU102は、処理をS830に移す。
S827において、サブCPU102が、サブCPU102のクロック数から遅延カウンタの値を減算した値が1000000を超えると判別したとき(S827がYES判定の場合)、サブCPU102は、サブロック演出決定処理を行う(S828)。サブロック演出決定処理では、内部当籤役やサブ遊技状態等に応じて、サブCPU102の制御によるロック演出(以下、「サブロック演出」と称する)を決定する。
次いで、サブCPU102は、遅延カウントを終了する(S829)。この処理では、遅延カウンタの値をクリアする。
S829の処理後、S825、S826又はS827がNO判定の場合に、サブCPU102は、メインロック演出が終了したか否かを判別する(S830)。すなわち、リール3L,3C,3Rを用いた演出が終了したか否かを判別する。S830において、サブCPU102が、メインロック演出が終了していないと判別したとき(S830がNO判定の場合)、サブCPU102は、ロック演出制御処理を終了すると共に、無操作コマンド受信時処理(図117参照)も終了する。
S830において、サブCPU102が、メインロック演出が終了したと判別したとき(S830がYES判定の場合)、サブCPU102は、ロック演出終了後保存領域に格納された演出番号をセットする(S831)。これにより、遊技ロックが発生する前に決定していた演出(フェイク演出及びサブロック演出を行う前に決定していた演出)が、遊技ロック終了後に実行される。
S831の処理後、サブCPU102は、ロック演出制御処理を終了すると共に、無操作コマンド受信時処理(図117参照)も終了する。
[遊技ロックに係る演出]
次に、遊技ロックが発生したときに実行する演出について説明する。
本実施形態では、RT4遊技状態中に遊技ロックを発生させるか否かの抽籤を行う(図39及び図83参照)。遊技ロックの発生が決定されると、遊技ロックが開始され、所定の期間が経過するまで、投入操作や停止操作が行われたとしても、その検出が無効である又は遅延するものとして扱われる。
遊技ロックが発生している期間において、メインCPU93(主制御回路91)は、メインロック演出を実行する。このメインロック演出は、リール3L,3C,3Rを用いたリール演出であり、順回転、ブレーキ、停止、逆回転の順でリール3L,3C,3Rを動作させる。
一方、遊技ロックが発生すると、サブCPU102は、演出番号抽籤処理により決定した演出番号をロック演出終了後保存領域に格納する(図114のS769)。そして、フェイク演出を決定して実行する(図114のS770,S772参照)。このフェイク演出は、フェイク演出パラメータを用いることにより、通常行っている演出番号抽籤処理で決定することができる。その結果、フェイク演出の抽籤に係るプログラム設計やデバックの効率化を図ることができる。
フェイク演出は、通常の遊技(遊技ロックが発生しない遊技)において実行される演出と同じであり、液晶表示装置11やスピーカ20L,20R等を用いて行われる。したがって、遊技者は、遊技ロック中のフェイク演出であるか、通常の遊技において実行される演出であるかを判別できない。その結果、メインロック演出の順回転中、且つ、フェイク演出の実行中は、遊技者に通常の遊技が開始されたと勘違いさせることができる。
メインロック演出のブレーキが発生すると、サブCPU102(副制御回路101)は、CPUのクロック数を用いてブレーキが発生してから1秒経過するまでを計数する(図118のS823,S824,S827参照)。そして、メインロック演出のブレーキが発生してから1秒経過すると、サブロック演出を決定し実行する(図118のS828参照)。すなわち、メインロック演出のブレーキが発生してから1秒が経過すると、表示装置を用いて行う演出がフェイク演出からサブロック演出に変更される。
サブロック演出では、液晶表示装置11やスピーカ20L,20R等を用いて、擬似ボーナス(第1のART)やART(第2のART)への移行(遊技者にとって有利な遊技状態への移行)が決定されたことを報知する。つまり、サブロック演出では、通常の遊技において実行される演出において表示する画像と異なる画像を表示する。
なお、遊技ロック及びメインロック演出が終了すると、ロック演出終了後保存領域に格納した演出番号に対応する演出がサブCPU102の制御により行われる。
このように、本実施形態では、リール3L,3C,3Rが通常の遊技が行われる場合と同じように順回転し、その後、ブレーキが発生する。しかし、サブCPU102の制御によるフェイク演出(通常の遊技に行われる演出と同じ)は、ブレーキが発生してから1秒間持続される。その結果、遊技者に違和感を与えることができ、遊技ロックに係る演出による情報の報知に対して期待感を増加させることができる。
<当籤番号「42」が当籤している場合の表示役>
次に、以上のように構成されている遊技機において、当籤番号「42」が当籤している場合における表示役について説明する。
当籤番号として図19に示す「42」(略称「F_9枚役」)が決定されている場合、メインCPU93は、「C_9_SEVN」、「C_ONE_A」〜「C_ONE_C」(図14参照)のいずれかに係る表示役が成立するようにリール停止制御処理(図89参照)を行う。
具体的には、メインCPU93は、中リール3Cについては、停止操作のタイミングに因らず、有効ラインを構成する表示窓4C(図2参照)の中段領域に、図柄位置「4」、「7」、「10」、「15」、「20」のいずれかの「リプ」図柄が表示されるように、リール停止制御処理を行う。なお、中リール3Cにおける上記各「リプ」図柄の間には、最大滑り駒数「4」以内の数の図柄が配置されている。
また、メインCPU93は、右リール3Rについては、停止操作のタイミングに因らず、有効ラインを構成する表示窓4R(図2参照)の中段領域に、図柄位置「0」、「4」、「8」、「12」、「16」のいずれかの「リプ」が表示されるように、リール停止制御処理を行う。なお、右リール3Rにおける上記各「リプ」図柄の間には、最大滑り駒数「4」以内の数の図柄が配置されている。
また、有効ラインを構成する表示窓4L(図2参照)の中段領域に、図11に示す図柄位置「4」の「ベル2」、図柄位置「5」の「スイカ」、図柄位置「6」の「リプ」、図柄位置「7」の「ベル1」及び図柄位置「8」の「赤7」のいずれかが表示されるタイミングで停止操作が行われた場合、メインCPU93は、この中段領域に「赤7」が表示されるように、リール停止制御処理を行う。
したがって、この場合、有効ラインには、「赤7」−「リプ」−「リプ」の図柄の組合せが表示される。すなわち、「C_9_SEVN」(図14参照)に係る表示役が成立する。
一方、有効ラインを構成する表示窓4L(図2参照)の中段領域に、図11に示す図柄位置「9」の「スイカ」、図柄位置「10」の「リプ」、図柄位置「11」の「ベル1」、図柄位置「12」の「白BAR」及び図柄位置「13」の「白BAR」のいずれかが表示されるタイミングで停止操作が行われた場合、メインCPU93は、この中段領域に図柄位置「12」又は「13」の「白BAR」が表示されるように、リール停止制御処理を行う。
したがって、この場合、有効ラインには、「白BAR」−「リプ」−「リプ」の図柄の組合せが表示される。すなわち、「C_ONE_C」(図14参照)に係る表示役が成立する。
一方、有効ラインを構成する表示窓4L(図2参照)の中段領域に、図11に示す図柄位置「15」の「リプ」、図柄位置「16」の「ベル2」、図柄位置「17」の「スイカ」、図柄位置「18」の「チェリー」及び図柄位置「19」の「黒BAR」のいずれかが表示されるタイミングで停止操作が行われた場合、メインCPU93は、この中段領域に図柄位置「19」の「黒BAR」が表示されるように、リール停止制御処理を行う。
したがって、この場合、有効ラインには、「黒BAR」−「リプ」−「リプ」の図柄の組合せが表示される。すなわち、「C_ONE_B」(図14参照)に係る表示役が成立する。
一方、有効ラインを構成する表示窓4L(図2参照)の中段領域に、図11に示す図柄位置「20」の「リプ」、図柄位置「0」の「ベル2」、図柄位置「1」の「スイカ」、図柄位置「2」の「白7」のいずれかが表示されるタイミングで停止操作が行われた場合、メインCPU93は、この中段領域に図柄位置「2」の「白7」が表示されるように、リール停止制御処理を行う。
したがって、この場合、有効ラインには、「白7」−「リプ」−「リプ」の図柄の組合せが表示される。すなわち、「C_ONE_A」(図14参照)に係る表示役が成立する。
なお、有効ラインを構成する表示窓4L(図2参照)の中段領域に、図11に示す図柄位置「3」の「リプ」が表示されるタイミングで停止操作が行われた場合、メインCPU93は、この中段領域に図柄位置「4」の「ベル2」が表示されるように、リール停止制御処理を行う。
したがって、この場合、有効ラインには、「ベル2」−「リプ」−「リプ」の図柄の組合せが表示される。すなわち、いずれの表示役も成立せず、「ハズレ」となる。
また、有効ラインを構成する表示窓4L(図2参照)の中段領域に、図11に示す図柄位置「14」の「スイカ」が表示されるタイミングで停止操作が行われた場合、メインCPU93は、この中段領域に図柄位置「14」の「スイカ」が表示されるように、リール停止制御処理を行う。
したがって、この場合、有効ラインには、「スイカ」−「リプ」−「リプ」の図柄の組合せが表示される。すなわち、いずれの表示役も成立せず、「ハズレ」となる。
<推奨されている停止操作>
以上のように構成されている遊技機において、サブ遊技状態が一般状態で、且つ、停止順序の報知が行われない場合に推奨される停止操作として、所定の停止操作である推奨停止操作が設定されている。本実施形態において、推奨停止操作とは、順押しで、左リール3Lについて、表示窓4L(図2参照)内の上段領域に図柄位置「19」の「黒BAR」(図11参照)が表示されるタイミングで行われる停止操作である。
当籤番号として図19に示す「35」(略称「F_弱角チェ」)、「36」(略称「F_強角チェ」)又は「37」(略称「F_中段チェ」)のいずれかが決定されている場合に、推奨停止操作が行われると、メインCPU93は、表示窓4L内の中段領域又は下段領域に、図柄位置「18」の「チェリー」(図11参照)が表示されるようにリール停止制御処理(図89参照)を行う。なお、表示窓4L内の中段領域又は下段領域に「チェリー」が表示されていないときに停止操作が行われた場合、メインCPU93は、リール停止制御処理において、停止操作を検出してから図柄の位置を移動させて(いわゆる「滑らせて」)「チェリー」を表示窓4L内の中段領域又は下段領域に表示させる。
これによって、「チェリー」に係る内部当籤役である「C_B_CH_A」〜「C_B_CH_E」、「C_C_CH」(図15参照)のいずれかに係る表示役が成立し、7枚のメダルの払い出しが行われる。
また、当籤番号として図19に示す「34」(略称「F_スイカ」)が決定されている場合に、推奨停止操作が行われると、メインCPU93は、表示窓4L内の中段領域に図柄位置「0」の「ベル2」が表示されるようにリール停止制御処理(図89参照)を行う。したがって、続く中リール3C及び右リール3Rの停止操作を適切なタイミングで行うことによって、中リール3Cに「スイカ」の図柄を、右リール3Rに「ブランク」又は「白7」の図柄を停止表示することができれば、「スイカ」に係る内部当籤役の内の「C_CD_WML_E」又は「C_CD_WML_F」に係る表示役が成立する。これによって、6枚のメダルの払い出しが行われる。
このように、サブ遊技状態が一般状態で、且つ、停止順序の報知が行われない場合に推奨停止操作を行うと、メダルの払い出しに関わる役である「チェリー」及び「スイカ」を成立させ損なう、いわゆる取りこぼしのリスクを減少させることができる。
ここで、推奨停止操作は、払い出されるメダルの期待値を考慮して設定される。具体的には、払い出されるメダルの期待値が、他の停止操作を行った場合に比べて高い停止操作が推奨停止操作として設定される。
当籤番号「35」〜「37」(図19参照)のいずれかに対応する図柄位置「18」の「チェリー」(図11参照)に係る内部当籤役である「C_B_CH_A」〜「C_B_CH_E」、「C_C_CH」(図15及び図28参照)を成立させるには、表示窓4L内の中段領域又は下段領域に、図柄位置「18」の「チェリー」(図11参照)が表示されるように、停止操作をする必要がある。したがって、表示窓4L内の中段領域又は下段領域に、図柄位置「18」の「チェリー」を表示可能な停止操作は、「チェリー」を表示することができない停止操作に比べて、払い出されるメダルの期待値が高い停止操作となる。
一方、当籤番号「42」(図19参照)に対応する「C_9_SEVN」(図14参照)に係る図柄の組合せを有効ラインに沿って表示させるには、遊技者は、表示窓4L内の中段領域に、図柄位置「8」の「赤7」(図11参照)が表示されるように、左リールL3に対して停止操作をする必要がある。したがって、表示窓4L内の中段領域に、図柄位置「8」の「赤7」を表示可能な停止操作(上述のとおり、図柄位置「4」〜「8」のいずれかの図柄が中段領域に表示可能なタイミングでの停止操作)は、「赤7」を表示することができない停止操作に比べて、払い出されるメダルの期待値が高い停止操作となる。
ここで、「チェリー」に係る内部当籤役が当籤する当籤番号「35」〜「37」が決定される確率は、1302(図19に示す当籤番号「35」〜「37」の抽籤値の合計)/65536であり、「チェリー」に係る内部当籤役が表示役として成立した場合に払い出されるメダルの数は7枚である。一方、「C_9_SEVN」が内部当籤役として当籤する当籤番号「42」が決定される確率は、1000/65536(図19参照)であり、「C_9_SEVN」が表示役として成立した場合に払い出されるメダルの数は9枚である。
したがって、上記の「チェリー」を表示可能な停止操作と、「赤7」を表示可能な停止操作と、を比べると、「チェリー」を表示可能な停止操作を行った方が、僅かに払い出されるメダルの期待値が高くなる。
このため、表示窓4L内の中段領域又は下段領域に、図柄位置「18」の「チェリー」を表示可能な停止操作、すなわち、左リール3Lについて、表示窓4L(図2参照)内の上段領域に図柄位置「19」の「黒BAR」(図11参照)が表示されるタイミングで行われる停止操作が推奨停止操作として設定される。
なお、左リール3Lにおける「スイカ」に係る内部当籤役の「C_CD_WML_A」〜「C_CD_WML_F」に係る図柄は、図柄位置「0」,「4」,「16」の「ベル2」、図柄位置「8」の「赤7」、そして、図柄位置「12」,「13」の「白BAR」である。これらの図柄間に配置されている図柄の数は、最大滑り駒数である4個以内に設定されている。したがって、メインCPU93は、停止操作のタイミングに因らず、有効ラインを構成する表示窓4L(図2参照)の中段領域に、「スイカ」に係る内部当籤役に係る上記の図柄のいずれかを表示させることができる。したがって、上記の「チェリー」を表示可能な停止操作と「赤7」を表示可能な停止操作を比較する際に、「スイカ」に係る内部当籤役が成立することで払い出されるメダルの期待値を考慮する必要はない。
また、推奨停止操作の設定においては、払い出されるメダルの期待値の他に、成立させることができる小役の数、や目押し難易度、を考慮してもよい。例えば、成立させることができる小役の数が比較的多いタイミングで行われる停止操作を推奨停止操作として設定してもよい。また、他の図柄よりも目立つデザインが施され、目押しの難易度が比較的容易な図柄を表示窓4L内に表示可能なタイミングで行われる停止操作を推奨停止操作として設定してもよい。また、これら払い出されるメダルの期待値、成立させることができる小役の数、そして目押し難易度、を総合的に考慮して、推奨停止操作を設定してもよい。
<第1の実施形態の作用>
次に、本実施形態の作用について説明する。
従来から、内部抽選によって当選した役に基づいて、ATに制御するか否か(ATを発生させるか否か)の抽籤を行う遊技機が知られている(例えば、特開2014−155664号公報に記載の遊技機)。しかしながら、特開2014−155664号公報に記載の遊技機では、ATを発生させるか否かを、内部抽選によって当選した役に基づく抽籤によってのみ決定するため、遊技が単調となり、遊技の興趣が低下してしまうことが懸念される。
第1の実施形態におけるパチスロ1では、サブCPU102は、演出抽籤処理(図114参照)におけるS761の演出番号抽籤処理において、当籤番号として図19に示す「42」(略称「F_9枚役」)が当籤しているときは、その旨を示す演出に係る演出番号を決定する。また、サブCPU102は、表示コマンド受信時処理(図116参照)において、当籤番号として「42」が当籤している遊技において、図27に示すように「C_9_SEVN」と重複当籤している他の内部当籤役である「C_ONE_A」〜「C_ONE_C」のいずれかが表示役として成立したとき、こぼし時ボーナス抽籤テーブル(図54参照)に基づいてボーナス抽籤処理を行う(S792)。
したがって、遊技者は、当籤番号として「42」が当籤していることを示す演出が行われた場合、表示窓4L内の中段領域に左リール3Lの「赤7」の図柄を停止表示させて、「C_9_SEVN」を成立させて9枚のメダルの払い出しを受けるか(図14参照)、または、「C_ONE_A」〜「C_ONE_C」のいずれかの表示役を成立させて、1枚のメダルの払い出しを受け(図14参照)、且つ、ボーナス抽籤処理によってボーナスに当籤することを期待するか、を選択することができる。すなわち、比較的枚数の多いメダルの払い出しを即時に受けるか、または、ボーナスの当籤により、後に多くのメダルが払い出されることを期待するか、を任意に選択して遊技を行うことができる。これによって、遊技が単調となることを防止し、遊技の興趣が低下することを抑制することができる。
また、本実施形態では、第1のARTの実行を、ボーナス抽籤テーブル(図53参照)に基づくボーナス抽籤だけでなく、こぼし時ボーナス抽籤テーブル(図54参照)に基づくボーナス抽籤によっても決定する。すなわち、ARTの実行可否の決定態様が複数となるので、ARTの実行可否を決定する態様が単一の場合に比べて、遊技が多様化する。このため、遊技の興趣の低下を抑制することができる。
また、「C_9_SEVN」の表示役を構成する、左リール3Lにおける「赤7」の図柄は、左リール3Lに一つのみ配置され、また、推奨停止操作において表示窓4L内の上段領域に停止表示させる「黒BAR」の図柄とは、離れた場所に配置されている。したがって、当籤番号として「42」が当籤している場合に、遊技者が、「C_9_SEVN」を成立させて9枚のメダルの払い出しを受けることを選択するとき、「C_9_SEVN」を構成する左リール3Lの「赤7」を容易に停止表示させることができる。
また、当籤番号として「42」が当籤している場合に、遊技者が推奨停止操作を行うと、メインCPU93のリール停止制御処理によって、有効ラインを構成する表示窓4L内の中段領域には、「黒BAR」が表示される。すなわち、表示役として「C_ONE_B」(図14参照)を成立させることができる。したがって、遊技者が、1枚のメダルの払い出しを受け、且つ、ボーナス抽籤処理によってボーナスに当籤することを期待することを選択する場合は、推奨停止操作を行うことで、「C_ONE_B」の表示役を容易に成立させることができる。
<変形例>
本実施形態では、遅延カウントを開始する契機として、メインロック演出のブレーキが開始されたこと、すなわち、メインロック演出のブレーキが開始されたことを示す信号を受信したこととした。しかしながら、本発明の遊技機に係る遅延カウントを開始する契機としては、遊技ロックの開始後であれば任意に設定することができる。すなわち、遊技ロックの開始以降に主制御回路から送られた各種信号を受信したことのなかから、任意に設定することができる。
例えば、遅延カウントを開始する契機として、遊技ロックの開始としてもよい。すなわち、サブCPU102(副制御回路101)は、遊技ロックの発生が開始(決定)されたことを示す情報を含むスタンドコマンドを受信したときに、遅延カウントを開始する。この場合は、遊技ロックの開始直後に、リール3L,3C,3Rが停止するメインロック演出を実行するとよい。これにより、遊技ロックの開始直後に遊技ロックが行われたことを遊技者に認識させることができる。
このように、遊技ロックの開始を遅延カウントを開始する契機とした場合は、遊技ロックが開始されてから所定期間が経過するまで、液晶表示装置11やスピーカ20L,20R等によるサブロック演出が実行されない。そのため、サブロック演出によって報知する情報が遊技ロックの開始直後に判別され難くい。また、遊技ロックが発生しているのにサブロック演出が実行されないという驚きや違和感を遊技者に与えることができる。その結果、サブロック演出による情報の報知に対して期待感を増加させることができ、ロックに係る演出の興趣を向上させることができる。
また、本実施形態では、遅延カウンタによって計数する所定期間として、「1秒(1000000クロック数)」を採用した。しかしながら、本発明の遊技機に係る所定期間は、遊技ロックが発生している期間内であれば、任意の期間を設定することができる。
また、本実施形態では、サブCPUのクロック数を利用して遅延カウントを行う構成とした。しかしながら、本発明の遊技機に係る遅延カウントは、各種タイマ用いたり、カウンタにセットされた所定値を減算したりして行うものであってもよい。
また、本実施形態では、ボーナス抽籤により「ボーナス当籤」が決定されると、ボーナス振り分け抽籤によって「SBB」、「BB」、「RB」の何れかを決定する。しかし、本発明の遊技機としては、ボーナス振り分け抽籤によって「SBB又はBB」、「RB」の何れかを決定し、前兆ゲームの終了時に「SBB」、「BB」の何れかを決定するようにしてもよい。
また、本実施形態では、「SBB」又は「BB」の前兆ゲームが行われている場合に、「BB前兆フラグ」がオンになっている。つまり、「SBB」と「BB」の前兆ゲームは、「BB前兆フラグ」で管理している。しかし、本発明の遊技機としては、「SBB」用の前兆フラグと「BB」用の前兆フラグを設ける構成としてもよい。この場合は、「SBB」に対応する前兆ゲームの演出と、「BB」に対応する前兆ゲームの演出を異ならせてもよい。
また、本実施形態では、第1のART(「SBB」、「BB」、「RB」)及び第2のARTが、それぞれ滞在ゲーム数の遊技を消化したことを条件に終了する。しかし、本発明に係る第1のART及び第2のARTとしては、所定回数のナビ(表示補助情報の報知)が行われたことを条件に終了する構成にしてもよい。
また、本実施形態では、第1のARTにおける「SBB」の滞在ゲーム数を「100」に固定した。しかし、本発明に係る「SBB」としては、「BB」と同様に、「SBB」中に滞在ゲーム数に上乗せゲーム数が加算(上乗せ)される構成であってもよい。
また、本実施形態では、BRで発生する可能性がある追加上乗せA,B,Cの演出を行うゲーム数を「2」に固定した。すなわち、追加上乗せA,B,Cの演出が決定されると、追加上乗せゲーム数カウンタに「2」をセットする構成とした。しかし、本発明に係る追加上乗せA,B,Cの演出を行うゲーム数としては、可変にしてもよい。例えば、追加上乗せ演出の種別(追加上乗せA,B,C)に応じて、追加上乗せゲーム数カウンタにセットする値を異ならせてもよい。
また、本実施形態では、当籤番号「42」が当籤しており、表示窓4L(図2参照)の中段領域に図柄位置「3」の「リプ」が表示されるタイミングで、又は、図柄位置「14」の「スイカ」が表示されるタイミングで、停止操作が行われると、いずれの表示役も成立せず、「ハズレ」となる態様を説明した。しかし、これに代えて、当籤番号「42」が当籤しており、表示役として「C_9_SEVN」が成立しない場合は、表示役として「C_ONE_A」〜「C_ONE_C」が必ず成立するようにしてもよい。例えば、左リール3Lの図柄配置を調整することで、これを実現してもよい。
また、表示窓4Lの中段領域に図柄位置「3」の「リプ」が表示されるタイミングで、又は、図柄位置「14」の「スイカ」が表示されるタイミングで、停止操作が行われた場合に、成立可能な表示役を別途設けて、当該表示役が成立すると、「C_ONE_A」〜「C_ONE_C」が成立したときと同様の処理、本実施形態では、こぼし時ボーナス抽籤テーブルに基づくボーナス抽籤処理が行われるようにしてもよい。
また、当籤番号「42」が当籤し、且つ、「C_9_SEVN」が成立し、9枚のメダルが払い出された場合、メインCPU93は、ARTの実行から遠ざかるように、RT遊技状態を移行させてもよい。例えば、RT遊技状態がRT2遊技状態のときは、RT1遊技状態に移行させ、RT遊技状態がRT1遊技状態のときは、RT0遊技状態に移行させてもよい。
また、本実施形態では、表示コマンド受信時処理(図116参照)において、サブ遊技状態が、一般状態、CZ、第1のART又は第2のARTである場合に、こぼし時ボーナス抽籤テーブルに基づくボーナス抽籤処理を行う態様を説明した(図116のS791及びS793参照)。しかし、こぼし時ボーナス抽籤テーブルに基づくボーナス抽籤処理を行うサブ遊技状態は、これに限らず、適宜設定可能である。例えば、遊技者に比較的不利なサブ遊技状態、例えば、一般状態やCZのときのみ、こぼし時ボーナス抽籤テーブルに基づくボーナス抽籤処理を行うようにしてもよい。
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態を示す遊技機であるパチスロについて、図119〜図121を用いて説明する。第2の実施形態のパチスロでは、当籤番号として「42」が当籤しているときに、「C_ONE_A」〜「C_ONE_C」のいずれかの表示役(以下「9枚はずし1枚役」と称する場合がある)を成立させた場合の処理が第1の実施形態のパチスロとは異なる。例えば、第2の実施形態のパチスロでは、上記の場合、こぼし時ボーナス抽籤テーブルに基づくボーナス抽籤処理を行うことに代えて、RT遊技状態を移行させる。また、RT2遊技状態において、9枚はずし1枚役が成立すると、第1のARTの実行が決定される。以下、第1の実施形態との相違点について詳細に説明し、第1の実施形態と共通するその他の点の説明は省略する。
[RT遷移テーブル]
まず、図119を参照して、本実施形態におけるRT遷移テーブルについて説明する。
図119に示すRT遷移テーブルは、第1の実施形態におけるRT遷移テーブル(図17参照)と同様に、RT遊技状態の移行条件と、移行元及び移行先のRT遊技状態との対応関係を規定する。
図119に示すように、本実施形態のRT遷移テーブルでは、RT0遊技状態において、「C_ONE_A」〜「C_ONE_C」に係る表示役(9枚はずし1枚役)が成立すると、RT遊技状態がRT1遊技状態に移行することが規定されている。
また、本実施形態のRT遷移テーブルでは、RT1遊技状態において、「C_ONE_A」〜「C_ONE_C」に係る表示役(9枚はずし1枚役)が成立すると、RT遊技状態がRT2遊技状態に移行することが規定されている。
なお、本実施形態のRT遷移テーブルの他の点については、第1の実施形態におけるRT遷移テーブル(図17参照)と同様のため、ここでは、説明を省略する。
[遊技状態の遷移フロー]
次に、図120を参照して、本実施形態のメインCPU93で制御される「RT0遊技状態」〜「RT4遊技状態」間の遊技状態の遷移フローについて説明する。
本実施形態における主制御回路91(メインCPU93)は、RT遷移テーブル(図119参照)を参照して、第1の実施形態と同様に「RT0遊技状態」〜「RT4遊技状態」間の遷移を制御する。
図120に示すように、「RT0遊技状態」において、「9枚はずし1枚役」に係る図柄の組合せが入賞判定ライン上に表示された場合は、遊技状態が「RT1遊技状態」に移行する。また、「RT1遊技状態」において、「9枚はずし1枚役」に係る図柄の組合せが入賞判定ライン上に表示された場合は、遊技状態が「RT2遊技状態」に移行する。
なお、他の点については、第1の実施形態におけるRT状態の遷移フロー図(図47参照)と同様のため、ここでは説明を省略する。
[表示コマンド受信時処理]
次に、図121を参照して、本実施形態における表示コマンド受信時処理について説明する。なお、図121に示す表示コマンド受信時処理は、サブCPU102によって、第1の実施形態における表示コマンド受信時処理(図116参照)に代えて、実行される。
図121に示す表示コマンド受信時処理において、サブCPU102は、まず、受信した表示コマンドが含む表示役を特定するパラメータに基づいて、「C_ONE_A」〜「C_ONE_C」に対応する図柄の組合せのいずれかが表示されたか否かを判別する(S831)。S831において、サブCPU102が、「C_ONE_A」〜「C_ONE_C」に対応する図柄の組合せのいずれも表示されなかったと判別したとき(S831がNO判定の場合)、サブCPU102は、処理をS835に移す。
S831において、サブCPU102が、「C_ONE_A」〜「C_ONE_C」に対応する図柄の組合せのいずれかが表示されたと判別したとき(S831がYES判定の場合)、サブCPU102は、RT遊技状態がRT2遊技状態であるか否かを判定する(S832)。具体的には、サブCPU102は、受信した各種コマンド(例えば表示コマンド)が含むRT遊技状態を示すパラメータに基づいて、RT遊技状態がRT2遊技状態であるか否かを判定する。S832において、サブCPU102が、RT遊技状態がRT2遊技状態でないと判別したとき(S832がNO判定の場合)、サブCPU102は、処理をS835に移す。
S832において、サブCPU102が、RT遊技状態がRT2遊技状態であると判別したとき(S832がYES判定の場合)、サブCPU102は、ボーナス振り分け抽籤処理を行う(S833)。ボーナス振り分け抽籤処理では、サブCPU102は、ボーナス振り分け抽籤テーブル(不図示)に基づいて、ボーナス振り分け抽籤処理を行って、ボーナス(擬似ボーナス)の種類を決定する。そして、決定したボーナスに対応するフラグ(「SBBフラグ」、「BBフラグ」又は「RBフラグ」)と、準備中フラグ(「SBB準備中フラグ」、「BB準備中フラグ」又は「RB準備中フラグ」)をオンにする(S834)。次いで、サブCPU102は、処理をS835に移す。
S835において、サブCPU102は、登録されている演出番号及び表示役に応じて、表示時の演出データを登録し、その後、表示コマンド受信時処理を終了し、処理を演出内容決定処理(図103参照)のS529に移す。
<第2の実施形態の作用>
第2の実施形態におけるパチスロ1では、遊技者は、当籤番号として「42」が当籤していることを示す演出が行われた場合、表示窓4L内の中段領域に左リール3Lの「赤7」の図柄を停止表示させて、「C_9_SEVN」を成立させて9枚のメダルの払い出しを受けるか(図14参照)、或いは、「C_ONE_A」〜「C_ONE_C」のいずれかの表示役を成立させて、1枚のメダルの払い出しを受け(図14参照)、且つ、RT遊技状態を移行させるか(RT遊技状態がRT0又はRT1遊技状態のとき)、または、第1のARTの実行を決定させるか(RT遊技状態がRT2遊技状態のとき)、を選択することができる。すなわち、比較的枚数の多いメダルの払い出しを即時に受けるか、または、第1のARTの実行に近づけるか、を任意に選択して遊技を行うことができる。これによって、遊技が単調となることを防止し、遊技の興趣が低下することを抑制することができる。
また、ARTの実行可否の決定態様が複数となるので、ARTの実行可否を決定する態様が単一の場合に比べて、遊技が多様化する。このため、遊技の興趣の低下を抑制することができる。
<変形例>
本実施形態では、当籤番号として「42」が当籤しているときに、「C_ONE_A」〜「C_ONE_C」のいずれかの表示役(「9枚はずし1枚役」)を成立させた場合、RT遊技状態を、RT0遊技状態のときはRT1遊技状態に移行させ、RT1遊技状態のときはRT2遊技状態に移行させる態様を説明した。しかし、これに代えて、移行先のRT状態を新たに設けてもよい。例えば、比較的低確率であるが当籤番号として「18」〜「24」が決定される可能性のあるRT5遊技状態を、移行先のRT遊技状態として、新たに設けてもよい。
この場合、RT5遊技状態において、当籤番号として「18」〜「24」が決定されると、サブCPU102は、遊技者に停止操作の順番(押し順)によっては、「押し順リプC」(「C_小V_REP_A」〜「C_小V_REP_C」)に係る図柄の組合せが表示され、第2のARTが開始されることを示唆する演出を行う。例えば、液晶表示装置11の画面の下部における各リール3に対応する領域に「?」を表示させ、且つ、「押し順正解で第2のART開始」というメッセージを表示させる。そして、遊技者の停止操作の順番が「C_小V_REP_A」〜「C_小V_REP_C」に係る図柄の組合せを表示可能な順番であった場合(図48参照)、すなわち押し順正解の場合、RT遊技状態はRT4遊技状態に移行し、また、サブCPU102は、第2のARTを開始する。これによって、遊技者は、比較的枚数の多いメダルの払い出しを即時に受けるか(「C_9_SEVN」を成立させて9枚のメダルの払い出しを受けるか)、または、RT遊技状態をRT5遊技状態に移行させて、第2のARTが発生することに期待するか、を任意に選択して遊技を行うことができる。これによって、遊技が単調となることを防止し、遊技の興趣が低下することを抑制することができる。
<第3の実施形態>
次に、本発明の第3の実施形態を示す遊技機であるパチスロについて、図122〜図128を用いて説明する。第3の実施形態のパチスロでは、所定の当籤番号(後述の図123に示す当籤番号「44」〜「46」)が当籤しているときに、表示時ボーナス抽籤テーブル(後述の図127参照)に基づいてボーナス抽籤を行う点などが第1の実施形態のパチスロとは異なる。以下、第1の実施形態との相違点について詳細に説明し、共通する点の説明は省略する。
[図柄組合せテーブル]
まず、図122を参照して、本実施形態における図柄組合せテーブル(その4)について説明する。なお、本実施形態における図柄組合せテーブル(その1)〜(その3)については、第1の実施形態におけるこれらのテーブル(図12〜図14)と同様のため、説明を省略する。
図122に示す図柄組合せテーブル(その4)は、特典の種類に応じて予め定められた図柄の組合せと、表示役(格納領域)及び払出枚数との対応関係を規定する。
図122に示すように、表示役として「チェリー」に係る役の内の「C_C_CH」が決定された(成立した)ときには、14枚のメダルの払い出しが行われる。なお、その他の点については、第1の実施形態における図柄組合せテーブル(その4)(図15参照)と同様のため、説明を省略する。また、「C_C_CH」が決定された(成立した)ときのメダルの払い出し枚数は、14枚に限らず適宜変更可能である。
[一般遊技状態用内部抽籤テーブル]
次に、図123を参照して、本実施形態における一般遊技状態用内部抽籤テーブル(RT0)について説明する。一般遊技状態用内部抽籤テーブルは、RT0遊技状態である場合に参照されるテーブルであり、当籤番号に応じて抽籤値とデータポインタを規定している。
本実施形態における般遊技状態用内部抽籤テーブル(RT0)は、当籤番号として、当籤番号「44」(略称「F_左中段チェ」)、当籤番号「45」(略称「F_中中段チェ」)、当籤番号「46」(略称「F_右中段チェ」)が規定されている点で、図19を参照して説明した第1の実施形態の般遊技状態用内部抽籤テーブル(RT0)とは異なる。
図123に示すように、当籤番号「44」〜「46」に対応するデータポイントとして、「69」〜「71」が規定されている。また、この一般遊技状態用内部抽籤テーブルを参照して、設定6において当籤番号「44」(略称「F_左中段チェ」)が当籤する確率は、300/65536になる。同様に、当籤番号「45」(略称「F_中中段チェ」)が当籤する確率、及び、当籤番号「46」(略称「F_右中段チェ」)が当籤する確率は、それぞれ300/65536になる。
なお、その他の点については、図19を参照して説明した第1の実施形態における般遊技状態用内部抽籤テーブル(RT0)と同様のため、説明を省略する。
[小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブル]
次に、本実施形態における小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルについて、図124及び図125を参照して説明する。本実施形態における小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルは、小役・リプレイ用データポインタの「1」〜「42」に加えて、小役・リプレイ用データポインタの「69」〜「71」について、小役及びリプレイ(再遊技)に係る内部当籤役を規定している点で、第1の実施形態における小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブル(図25〜図28)とは異なる。本実施形態において、小役・リプレイ用データポインタの「1」〜「42」において当籤する内部当籤役は、第1の実施形態と同様である。したがって、以下では、小役・リプレイ用データポインタの「69」〜「71」において、当籤する内部当籤役に係る小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブル(その3)及び(その4)についてのみ、図124及び図125を参照して説明し、その他のテーブルの説明は省略する。
図124及び図125に示す小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブル(その3)及び(その4)では、小役・リプレイ用データポインタとして「69」が取得された場合には、内部当籤役として、「C_13_BEL_A」、「C_14_BEL_A」〜「C_14_BEL_L」そして「C_C_CH」が重複当籤する。
また、小役・リプレイ用データポインタとして「70」が取得された場合には、内部当籤役として、「C_13_BEL_B」、「C_14_BEL_A」〜「C_14_BEL_L」そして「C_C_CH」が重複当籤する。
また、小役・リプレイ用データポインタとして「71」が取得された場合には、内部当籤役として、「C_13_BEL_C」、「C_14_BEL_A」〜「C_14_BEL_L」そして「C_C_CH」が重複当籤する。
[当籤役と停止順序の対応表]
次に、図126を参照して、本実施形態における内部当籤役と停止順序との対応関係について説明する。
図126は、内部当籤役と停止順序との対応表であり、停止順序に応じて成立する表示役の種別を示している。本実施形態におけるこの対応表では、後述する回胴停止用番号「69」〜「71」のときの内部当籤役と停止順序との対応関係をも示している点で、第1の実施形態における対応表(図48参照)とは、相違する。以下、この相違する点について説明し、その他の説明は省略する。
「C_C_CH」は、遊技状態の移行に関わらない表示役であり、「C_C_CH」が成立すると、15枚のメダルが払い出される(図122参照)。
本実施形態におけるパチスロのメインROM94には、図29を参照して説明した第1の実施形態において回胴停止用番号選択テーブルに対応する回胴停止用番号選択テーブル(図示省略)が記憶されている。この回胴停止用番号選択テーブルでは、小役・リプレイ用データポインタの「69」〜「71」に対応する回胴停止用番号として「69」〜「71」が規定されている。
図126に示すように、回胴停止用番号が「69」〜「71」のとき、すなわち、当籤番号として「44」〜「46」が当籤したとき(小役・リプレイ用データポインタの「69」〜「71」が取得されたとき)、決定された内部当籤役(図124及び図125参照)に係る各種図柄の組合せの停止表示の成否に対して、それぞれ押し順(停止順序)が設定されている。
例えば、当籤番号として「44」が当籤し、小役・リプレイ用データポインタが「69」、回動停止用番号が「69」の場合に、ストップボタン17L,17C,17Rの押下操作による停止順序が「左中右」又は「左右中」であるときは、「C_C_CH」に係る図柄の組合せが停止表示可能である。
また、停止順序が「中左右」、「中右左」、「右左中」又は「右中左」であるときは、「C_14_BEL_A」〜「C_14_BEL_L」のいずれかに係る図柄の組合せが停止表示される。
また、当籤番号として「45」が当籤し、小役・リプレイ用データポインタが「70」、回動停止用番号が「70」の場合に、ストップボタン17L,17C,17Rの押下操作による停止順序が「中左右」又は「中右左」であるときは、「C_C_CH」に係る図柄の組合せが停止表示可能である。
また、停止順序が「左中右」、「左右中」、「右左中」又は「右中左」であるときは、「C_14_BEL_A」〜「C_14_BEL_L」のいずれかに係る図柄の組合せが停止表示される。
また、当籤番号として「46」が当籤し、小役・リプレイ用データポインタが「71」、回動停止用番号が「71」の場合に、ストップボタン17L,17C,17Rの押下操作による停止順序が「右左中」又は「右中左」であるときは、「C_C_CH」に係る図柄の組合せが停止表示可能である。
また、停止順序が「左中右」、「左右中」、「中左右」又は「中右左」であるときは、「C_14_BEL_A」〜「C_14_BEL_L」のいずれかに係る図柄の組合せが停止表示される。
図122に示すように、「C_C_CH」に係る図柄の組合せとは、左リール3Lから右リール3Rにかけて「チェリー」−「ANY」−「ANY」からなる図柄の組合せである。「ANY」とは、いずれの図柄であってもよい旨を示している。したがって、左リール3Lについて、有効ラインを構成する表示窓4L(図2参照)の中段領域に、図柄位置「18」の「チェリー」を停止させることができれば、「C_C_CH」に係る図柄の組合せを、有効ライン上に表示させることができる。
本実施形態では、メインCPU93は、「C_C_CH」を表示可能な停止順序で停止操作がされたときは、有効ラインを構成する表示窓4L(図2参照)の中段領域に、図11に示す図柄位置「14」の「スイカ」、図柄位置「15」の「リプ」、図柄位置「16」の「ベル2」、図柄位置「17」の「スイカ」及び図柄位置「18」の「チェリー」のいずれかが表示されるタイミングで停止操作が行われた場合、この中段領域に図柄位置「18」の「チェリー」が表示されるように、左リール3Lを停止するリール停止制御処理を行う。
一方、メインCPU93は、「C_C_CH」を表示可能な停止順序で停止操作がされたときであっても、表示窓4L(図2参照)の中段領域に、図柄位置「14」〜「18」の図柄のいずれかが表示されるタイミングで停止操作がされなかった場合は、この中段領域に、「C_14_BEL_A」〜「C_14_BEL_L」のいずれかに係る図柄が表示されるように、左リール3Lを停止するリール停止制御処理を行う。
なお、左リール3Lにおける「C_14_BEL_A」〜「C_14_BEL_L」に係る図柄は、図11に示す図柄位置「3」,「6」,「10」,「15」,「20」の「リプ」であり(図14及び図15参照)、これらの図柄の間には、最大滑り駒数「4」以内の数の図柄が配置されている。したがって、メインCPU93は、左リール3Lに対する停止操作のタイミングに因らず、「C_14_BEL_A」〜「C_14_BEL_L」に係る図柄が有効ライン上に表示されるように、左リール3Lを停止可能である。
また、中リール3Cにおける「C_14_BEL_A」〜「C_14_BEL_L」に係る図柄は、図11に示す図柄位置「1」の「ベル1」、図柄位置「6」,「9」,「14」,「19」の「ベル2」であり(図14及び図15参照)、これらの図柄の間には、最大滑り駒数「4」以内の数の図柄が配置されている。したがって、メインCPU93は、中リール3Cに対する停止操作のタイミングに因らず、「C_14_BEL_A」〜「C_14_BEL_L」のいずれかに係る図柄が有効ライン上に表示されるように、中リール3Cを停止可能である。
また、右リール3Rにおける「C_14_BEL_A」〜「C_14_BEL_L」に係る図柄は、図11に示す図柄位置「18」の「赤7」、図柄位置「2」の「白7」、図柄位置「19」の「黒BAR」、図柄位置「9」,「10」の「白BAR」、図柄位置「1」,「4」,「8」,「12」,「16」の「リプ」、図柄位置「6」,「14」のブランクであり(図14及び図15参照)、これらの図柄の間には、最大滑り駒数「4」以内の数の図柄が配置されている。したがって、メインCPU93は、右リール3Rに対する停止操作のタイミングに因らず、「C_14_BEL_A」〜「C_14_BEL_L」のいずれかに係る図柄が有効ライン上に表示されるように、右リール3Rを停止可能である。
また、メインCPU93は、「C_C_CH」を表示できない停止順序で停止操作がされたときは、有効ラインを構成する表示窓4L(図2参照)の中段領域に、図11に示す図柄位置「14」〜「18」のいずれかが表示されるタイミングで停止操作が行われた場合であっても、この中段領域に図柄位置「18」の「チェリー」が表示されないように、リール停止制御処理を行う。具体的には、図柄位置「14」〜「18」のいずれかが表示されるタイミングで停止操作が行われた場合、メインCPU93は、「C_14_BEL_A」〜「C_14_BEL_L」に係る図柄である図柄位置「15」又は「20」の「リプ」が表示窓4L(図2参照)の中段領域に表示されるように、左リール3Lを停止するリール停止制御処理を行う。
メインCPU93が行う以上のようなリール停止制御処理は、小役・リプレイ用データポインタが「69」〜「71」について適宜設定したリール停止制御処理に係る各種テーブル(図30〜図37に示すテーブルに対応するテーブル)を用いて行われる。
[表示時ボーナス抽籤テーブル]
次に、図127を参照して、表示時ボーナス抽籤テーブルについて説明する。表示時ボーナス抽籤テーブルは、ロムカートリッジ基板76に記憶されており、後述する図128のボーナス抽籤処理において参照される。また、この表示時ボーナス抽籤テーブルは、ボーナスの当籤の有無と、有効ライン上に表示された図柄組合せに係る内部当籤役に応じて設定された抽籤値との対応関係を示す。
表示時ボーナス抽籤テーブルを用いたボーナス抽籤では、まず、予め定められた数値の範囲(本実施形態では、0〜32767、乱数分母=32768)から抽出される乱数値を、抽籤結果に応じて規定された抽籤値で順次減算する。次いで、減算の結果が負になったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行う。そして、減算結果が負になった(「桁かり」が生じた)場合、その際の抽籤結果が当籤したことになる。
例えば、有効ライン上に内部当籤役「C_C_CH」に係る図柄の組合せが表示された場合は、16384/32768の確率で「ボーナス当籤」が決定され、16384/32768の確率で「当籤無」が決定される。
また、有効ライン上に内部当籤役「C_14_BEL_A」〜「C_14_BEL_L」のいずれかに係る図柄の組合せが表示された場合は、1024/32768の確率で「ボーナス当籤」が決定され、31744/32768の確率で「当籤無」が決定される。
[表示コマンド受信時処理]
次に、図128を参照して、本実施形態の表示コマンド受信時処理について説明する。図128に示す表示コマンド受信時処理は、本実施形態においてサブCPU102によって、第1の実施形態における表示コマンド受信時処理(図116参照)に代えて実行される。
まず、サブCPU102は、サブ遊技状態が、一般状態、CZ、第1のART又は第2のARTであるか否かを判別する(S841)。S841において、サブCPU102が、サブ遊技状態が、一般状態、CZ、第1のART又は第2のARTのいずれでもないと判別した場合(S841がNO判定の場合)、サブCPU102は、処理をS849に移す。
S841において、サブCPU102が、サブ遊技状態が、一般状態、CZ、第1のART又は第2のARTのいずれかであると判別した場合(S841がYES判定の場合)、サブCPU102は、処理をS842に移す。S842において、サブCPU102は、その単位遊技で当籤した当籤番号は、「44」〜「46」のいずれかであるか否かを判別する。なお、当籤番号は、その単位遊技中にメインCPU93から送信された各種コマンド(例えば、スタートコマンド)に含まれている内部当籤役等を特定するパラメータから特定可能となっている。
S842において、サブCPU102が、その単位遊技で当籤した当籤番号は、「44」〜「46」のいずれかであると判別した場合(S843がYES判定の場合)、サブCPU102は、処理をS843に移す。
S843において、サブCPU102は、表示時ボーナス抽籤テーブル(図127参照)に基づいてボーナス抽籤処理を行う。具体的には、受信した表示コマンドが含む表示役を特定するパラメータに基づいて、「C_C_CH」、「C_14_BEL_A」〜「C_14_BEL_L」のいずれに係る図柄の組合せが表示されたのかを判別し、判別結果に応じて表示時ボーナス抽籤テーブルに基づくボーナス抽籤処理を行う。このボーナス抽籤処理では、サブCPU102は、まず、0〜32767から抽出される乱数値を、抽籤値で減算する。次いで、減算の結果が負になったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行うことで、ボーナス当籤、又は、当籤無を決定する。そして、サブCPU102は、処理をS846に移す。
S842において、サブCPU102が、その単位遊技で当籤した当籤番号は、「44」〜「46」のいずれかでもないと判別した場合(S842がNO判定の場合)、サブCPU102は、処理をS844に移す。
S844において、サブCPU102は、受信した表示コマンドが含む表示役を特定するパラメータに基づいて、「C_ONE_A」〜「C_ONE_C」に対応する図柄の組合せのいずれかが表示されたか否かを判別する。S844において、サブCPU102が、「C_ONE_A」〜「C_ONE_C」に対応する図柄の組合せのいずれも表示されなかったと判別したとき(S844がNO判定の場合)、サブCPU102は、処理をS849に移す。
S844において、サブCPU102が、「C_ONE_A」〜「C_ONE_C」に対応する図柄の組合せのいずれかが表示されたと判別したとき(S844がYES判定の場合)、サブCPU102は、こぼし時ボーナス抽籤テーブル(図54参照)に基づいてボーナス抽籤処理を行う(S845)。具体的には、サブCPU102は、まず、0〜32767から抽出される乱数値を、抽籤値で減算する。次いで、減算の結果が負になったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行うことで、ボーナス当籤、又は、当籤無を決定する。そして、サブCPU102は、処理をS846に移す。
S846において、サブCPU102は、S843又はS845の抽籤結果がボーナス当籤か否かを判別する。S846において、サブCPU102が、抽籤結果がボーナス当籤でないと判別したとき(S846がNO判定の場合)、サブCPU102は、処理をS849に移す。
S846において、サブCPU102が、抽籤結果がボーナス当籤であると判別したとき(S846がYES判定の場合)、サブCPU102は、ボーナス振り分け抽籤処理を行う(S847)。ボーナス振り分け抽籤処理では、サブCPU102は、ボーナス振り分け抽籤テーブル(不図示)に基づいて、ボーナス振り分け抽籤処理を行って、ボーナス(擬似ボーナス)の種類を決定する。そして、決定したボーナスに対応するフラグ(「SBBフラグ」、「BBフラグ」又は「RBフラグ」)と、準備中フラグ(「SBB準備中フラグ」、「BB準備中フラグ」又は「RB準備中フラグ」)をオンにする(S848)。次いで、サブCPU102は、処理をS849に移す。
S849において、サブCPU102は、登録されている演出番号及び表示役に応じて、表示時の演出データを登録し、その後、表示コマンド受信時処理を終了し、処理を演出内容決定処理(図103参照)のS529に移す。
[演出抽籤処理]
次に、本実施形態における演出抽籤処理について説明する。
当籤番号として図123に示す「44」〜「46」のいずれかが決定されているとき、サブCPU102は、図114に示す演出抽籤処理におけるS761の演出番号抽籤処理において、当籤番号として「44」〜「46」のいずれかが当籤していること、すなわち内部当籤役として少なくとも「C_C_CH」、「C_14_BEL_A」〜「C_14_BEL_L」が決定されていること、を示す演出に係る演出番号を決定する。
当籤番号として「44」〜「46」のいずれかが当籤していることを示す演出とは、例えば、停止順序及びタイミングによって、「C_C_CH」、「C_14_BEL_A」〜「C_14_BEL_L」のいずれかに係る図柄の組合せを有効ライン上に表示できる旨を、遊技者の停止操作前及び停止操作中に、液晶表示装置11に表示させる演出である。当該演出が実行されると、例えば、液晶表示装置11の画面の下部における各リール3に対応する領域に「?」が表示され、また、画面の中央に、「チェリーorベル」のメッセージが表示される。
なお、演出抽籤処理の他の点については、第1の実施形態における演出抽籤処理と同様のため、説明を省略する。
このような演出が行われた場合、「C_C_CH」に係る図柄の組合せが有効ライン上に表示されたときに比較的高い確率(本実施形態では1/2)でボーナス当籤が決定されることを把握している遊技者は、「C_C_CH」に係る図柄の組合せが有効ライン上に表示されることを期待して、停止順序を選択し、停止操作を行うことができる。
<第3の実施形態の作用>
次に、本実施形態の作用について説明する。
従来から、内部当籤役に基づくARTに関連する各種抽籤(例えば、ARTの実行可否に係る抽籤やいわゆる上乗せに係る抽籤)において、遊技者に有利な抽籤結果となる確率が比較的高く設定されている内部当籤役である、いわゆるレア役を規定している遊技機が知られている(例えば、特開2015−24292号公報に記載の遊技機)。しかし、特開2015−24292号公報に記載されている遊技機では、いわゆるレア役の当籤確率が比較的低く設定されているため、遊技者は、レア役に当籤し、ARTに関連する各種抽籤において有利な抽籤結果を得ることに対して大きな期待感を抱くことが困難である。これにより、遊技の興趣が低下してしまうことが懸念される。
本実施形態の遊技機では、当籤番号「44」〜「46」のいずれかが決定された場合、サブCPU103は、当籤番号として「44」〜「46」のいずれかが当籤していること、すなわち内部当籤役として少なくとも「C_C_CH」、「C_14_BEL_A」〜「C_14_BEL_L」が決定されていること、を示す演出を行う。
また、当籤番号「44」〜「46」が決定されている場合に行われるボーナス抽籤処理(図128のS843)において参照される表示時ボーナス抽籤テーブル(図127参照)では、レア役としての「C_C_CH」又は「C_14_BEL(「C_14_BEL_A」〜「C_14_BEL_L」)」に係る図柄の組合せが表示された場合の抽籤値が規定されている。また、「C_C_CH」に係る図柄の組合せが表示されたときのボーナス当籤に係る抽籤値(16384)は、「C_14_BEL」に係る図柄の組合せが表示されたときのボーナス当籤に係る抽籤値(1024)と比べて、比較的高い値が設定されている。すなわち、本実施形態では、「C_C_CH」に係る図柄の組合せが表示されたときは、比較的高い確率(本実施形態では1/2)でボーナス当籤が決定される。
また、当籤番号「44」が決定された場合に、「左中右」又は「左右中」の停止順序で停止操作が行われるときは、有効ライン上に「C_C_CH」に係る図柄の組合せが停止表示可能である(図126の回胴停止用番号「69」参照)。また、当籤番号「45」が決定された場合に、「中左右」又は「中右左」の停止順序で停止操作が行われるときは、有効ライン上に「C_C_CH」に係る図柄の組合せが停止表示可能である(図126の回胴停止用番号「70」参照)。また、当籤番号「46」が決定された場合に、「右左中」又は「右中左」の停止順序で停止操作が行われるときは、有効ライン上に「C_C_CH」に係る図柄の組合せが停止表示可能である(図126の回胴停止用番号「71」参照)。すなわち当籤番号「44」〜「46」のいずれかが当籤番号として決定されている場合に、「C_C_CH」に係る図柄の組合せは、6通りの停止順序の内の所定の2通りの停止順序が選択された場合に、有効ライン上に停止表示可能となる。したがって、当籤番号「44」〜「46」のいずれかが当籤番号として決定されている場合に、有効ライン上に「C_C_CH」に係る図柄の組合せが停止表示可能な確率は、1/3となる。
また、当籤番号「44」が当籤番号として決定される確率は、300/65536のため(図123参照)、当籤番号「44」が当籤番号として決定され、且つ、「C_C_CH」が表示可能な確率は、(300×1/3)/65536、すなわち100/65536となる。また、当籤番号「45」が当籤番号として決定され、且つ、「C_C_CH」が表示可能な確率、及び、当籤番号「46」が当籤番号として決定され、且つ、「C_C_CH」が表示可能な確率も同様に、それぞれ100/65536となる。すなわち、本実施形態において、当籤番号「44」〜「46」のいずれかが決定され、且つ、「C_C_CH」が表示されて、1/2の確率でボーナス当籤が決定されるボーナス抽籤処理が行われる確率は、300/65536となる。
ここで、特開2015−24292号公報に記載の遊技機のように、ARTに関連する各種抽籤において遊技者に有利な抽籤結果となる確率が比較的高く設定されているが、当籤確率が比較的低く設定されている内部当籤役に係る当籤番号を、当籤番号「44」〜「46」に代えて、設定した場合と本実施形態とを比較する。具体的には、当籤番号「44」〜「46」に代えて、決定されると1/2の確率でボーナス当籤となるボーナス抽籤処理が必ず行われる当籤番号を設定し、且つ、当該当籤番号が決定される確率を300/65536に設定した場合を比較例とする。
本実施形態と比較例とにおいて、1/2の確率でボーナス当籤が決定されるボーナス抽籤処理が行われる確率は、300/65536と等しい。しかし、本実施形態では、遊技者に、900/65536の確率(当籤番号「44」〜「46」のいずれかが決定される確率)で、「C_C_CH」に係る図柄の組合せを有効ライン上に表示可能な所定の停止順序を選択する機会を与えることができる。遊技者がこの与えられた機会において所定の停止順序を選択できれば、1/2の確率でボーナス当籤となるボーナス抽籤処理が行われる。したがって、本実施形態では、比較例と比べて、遊技者にとって、「C_C_CH」に係る図柄の組合せが有効ライン上に表示されることの期待感が高まる。このため、遊技者は、「C_C_CH」に係る図柄の組合せが有効ライン上に表示させて、ARTに関連する抽籤において有利な抽籤結果を得ることに対して大きな期待感を抱きながら、遊技を行うことができる。すなわち、本実施形態では、遊技の興趣が低下することを抑制することができる。
また、本実施形態では、左リール3Lについて、有効ライン上に図柄位置「18」のチェリーが停止した時点で、「C_C_CH」に係る図柄の組合せを有効ライン上に表示できることが確定するので、遊技者にとって、左リール3Lの停止操作時の興趣が高まる。
<変形例>
本実施形態では、表示時ボーナス抽籤テーブル(図127参照)に基づくボーナス抽籤処理(図128のS843参照)において、「C_C_CH」に係る図柄の組合せが有効ライン上に表示された場合に、表示時ボーナス抽籤テーブルの「C_C_CH」に係る抽籤値でボーナス抽籤を行う態様を説明した。しかし、これに代えて、比較的高い確率でボーナス当籤となるレア役を表示可能な停止順序で停止操作が行われれば、当該レア役に係る図柄の組合せが有効ライン上に表示できなくても、比較的高い確率でボーナス当籤となるボーナス抽籤を行ってもよい。すなわち、「C_C_CH」に係る図柄の組合せを有効ライン上に表示可能な停止順序で停止操作が行われた場合は、「C_C_CH」に係る図柄の組合せを有効ライン上に表示できなくても、表示時ボーナス抽籤テーブルの「C_C_CH」に係る抽籤値でボーナス抽籤を行ってもよい。
また、本実施形態では、重複当籤する内部当籤役の「C_C_CH」又は「C_14_BEL」に係る図柄の組合せのいずれかを、停止順序に応じて表示させ、表示させた図柄の組合せに基づいて、表示時ボーナス抽籤テーブル(図127参照)を用いたボーナス抽籤を行う態様を説明した。しかし、これに限らず、重複当籤し、停止順序に応じて表示させる図柄の組合せに係る内部当籤役を3種以上設定してもよいし、その種類を変更してもよい。例えば、「C_C_CH」又は「C_14_BEL」の他に、レア役として「スイカ」に係る「C_CD_WML_A」〜「C_CD_WML_F」を追加してもよい。この場合、表示時ボーナス抽籤テーブルでは、ボーナスの当籤の有無と、有効ライン上に表示された図柄組合せに係る内部当籤役としての「C_C_CH」、「C_14_BEL」及び「C_CD_WML_A」〜「C_CD_WML_F」に応じて設定された抽籤値とが規定される。
また、本実施形態では、6通りの停止順序の内の所定の2通りの停止順序が選択された場合に、「C_C_CH」に係る図柄の組合せが有効ライン上に停止表示可能となり、「C_C_CH」に係る図柄の組合せが有効ライン上に表示されると、比較的高い確率でボーナス当籤となるボーナス抽籤処理が行われる態様を説明した。しかし、これに代えて比較的高い確率でボーナス当籤となるレア役に係る図柄の組合せを有効ライン上に表示可能な停止順序の数は適宜変更してもよい。例えば、6通りの停止順序の内の所定の1通り、又は、6通りの停止順序の内の所定の4通り、更には、6通りの停止順序の内の6通りとしてもよい。
また、本実施形態では、当籤番号「44」〜「46」のいずれかが当籤番号として決定されている場合に、比較的高い確率でボーナス当籤となるレア役(「C_C_CH」)に係る図柄の組合せを有効ライン上に表示可能な停止順序が選択される確率を1/3に設定する態様を説明した。また、同場合に、その他のレア役(「C_14_BEL」)に係る図柄の組合せを有効ライン上に表示可能な停止順序が選択される確率を2/3に設定する態様を説明した。しかし、これに代えて、これらの確率が等しくなるように設定してもよい。例えば、これらの確率がいずれも1/2となるように、すなわち、「C_C_CH」に係る図柄の組合せを有効ライン上に表示可能な停止順序を「左中右」、「左右中」、「中左右」と設定し、その他のレア役である「C_14_BEL」に係る図柄の組合せを有効ライン上に表示可能な停止順序を「中右左」、「右左中」、「右中左」と設定してもよい。
また、上述のように、重複当籤し、停止順序に応じて表示させる図柄の組合せに係る内部当籤役を3種以上にした場合、例えば、「スイカ」に係る「C_CD_WML_A」〜「C_CD_WML_F」をレア役として追加した場合、各レア役に係る図柄の組合せを有効ライン上に表示可能な停止順序が選択される確率を、それぞれ異なるように設定してもよい。例えば、「C_C_CH」についての上記確率を1/6、「C_14_BEL」についての上記確率を2/6、また、「スイカ」に係る「C_CD_WML_A」〜「C_CD_WML_F」についての上記確率を3/6と設定してもよい。
また、停止順序に応じて表示させる図柄の組合せに係る内部当籤役の数及び種類は同じだが、各内部当籤役に係る図柄の組合せを有効ライン上に表示可能な停止順序が選択される確率が互いに異なる当籤番号を設定してもよい。この場合、例えば、当籤番号「44」〜「46」とは別に、当籤番号「47」〜「49」を設定する。また、当籤番号「47」〜「49」に対応するデータポイントとして、「72」〜「74」を規定する。また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタとして「72」が取得された場合には、内部当籤役として、「C_13_BEL_D」、「C_14_BEL_A」〜「C_14_BEL_L」そして「C_C_CH」が重複当籤するように規定する。また、同テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタとして「73」が取得された場合には、内部当籤役として、「C_13_BEL_E」、「C_14_BEL_A」〜「C_14_BEL_L」そして「C_C_CH」が重複当籤するように規定する。また、同テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタとして「74」が取得された場合には、内部当籤役として、「C_13_BEL_F」、「C_14_BEL_A」〜「C_14_BEL_L」そして「C_C_CH」が重複当籤するように規定する。そして、小役・リプレイ用データポインタの「72」〜「74」のいずれかが取得されたとき、「C_C_CH」に係る図柄の組合せを有効ライン上に表示可能な停止順序が選択される確率が2/3となるように、「C_C_CH」及び「C_14_BEL」を表示可能な停止順序を設定する。例えば、小役・リプレイ用データポインタとして「74」が取得された場合は、「C_C_CH」に係る図柄の組合せが有効ライン上に表示可能な停止順序を、「左中右」、「左右中」、「中左右」及び「中右左」に設定し、「C_14_BEL」を表示可能な停止順序を「右左中」、「右中左」に設定する。
また、表示時ボーナス抽籤テーブルに基づくボーナス抽籤が行われることが決定される当籤番号(本実施形態では当籤番号「44」〜「46」)が当籤したことを示す演出を実行しなくてもよい。なお、ART中は、大半の単位遊技において、液晶表示装置11及びスピーカ20L,20Rを用いた遊技者への停止順序の報知が行われる。したがって、上記演出を行わない場合でも、遊技者は、停止順序の報知がないことから、表示時ボーナス抽籤テーブルに基づくボーナス抽籤が行われることが決定される当籤番号が当籤したことを推測可能である。すなわち、停止順序の報知がないことが、上記演出の代用となり得る。
また、表示時ボーナス抽籤テーブルに基づくボーナス抽籤が行われることが決定される当籤番号(本実施形態では当籤番号「44」〜「46」)が当籤したことを示す演出において、比較的高い確率でボーナス当籤となるレア役に係る図柄の組合せを有効ライン上に表示可能な停止順序の数、又は、当該停止順序を選択できる確率を、示唆する演出を行ってもよい。例えば、液晶表示装置11に、「C_C_CH」を有効ライン上に表示可能な停止順序は、6通りの停止順序の内の所定の2通りである旨、又は、当該停止順序を選択できる確率は1/3である旨のメッセージを表示する演出を行ってもよい。
また、所定の条件を満たした場合(例えば、抽籤に当籤等)、表示時ボーナス抽籤テーブルに基づくボーナス抽籤が行われることが決定される当籤番号が当籤したことを示す演出において、比較的高い確率でボーナス当籤となるレア役(本実施形態では、「C_C_CH」)に係る図柄の組合せを有効ライン上に表示可能な停止順序を、液晶表示装置11やスピーカ20L,20Rで報知してもよい。また、比較的高い確率でボーナス当籤となるレア役でないレア役(本実実施形態では、「C_14_BEL」)に係る図柄の組合せを有効ライン上に表示可能な停止順序を、液晶表示装置11やスピーカ20L,20Rで報知してもよい。
また、停止順序に応じて表示可能な図柄の組合せに係る内部当籤役の種類が異なる複数の当籤番号を設定した場合で、且つ、これらの当籤番号が当籤すると表示時ボーナス抽籤テーブルに基づくボーナス抽籤を行う場合、サブCPU102は、これらの当籤番号が当籤したことを示唆する演出を、行ってもよい。
例えば、当籤番号「44」〜「46」に加えて、停止順序に応じて表示可能な図柄の組合せに係る内部当籤役が「C_CD_WML_A」〜「C_CD_WML_F」(以降、単に「スイカ」と称する場合がある)及び「C_C_CH」である当籤番号「50」〜「52」を設定する。当籤番号「50」〜「52」のそれぞれについて、当籤した場合に「C_CD_WML_A」〜「C_CD_WML_F」、「C_C_CH」のいずれかの図柄の組合せを有効ライン上に表示可能な停止順序が異なるように設定されている。
また、当籤番号「44」〜「46」、「50」〜「52」のいずれかが当籤した場合にのみ実行される演出である第1演出を用意する。第1演出は、液晶表示装置11の画面に「スイカorチェリーorベル」というメッセージを表示させ、且つ、同画面の下部における各リール3に対応する領域に「?」を表示させる演出である。この第1演出においては、いずれの停止順序も報知されない。なお、第1演出は、停止順序によっては、チェリーに係る表示役、スイカに係る表示役又はベルに係る表示役が成立可能な旨を示す演出である。すなわち、停止順序によっては、表示役として、チェリーに係る「C_C_CH」又はベルに係る「C_14_BEL」を成立させることが可能な当籤番号である「44」〜「46」、並びに、チェリーに係る「C_C_CH」又はスイカに係る「C_CD_WML_A」〜「C_CD_WML_F」を成立させることが可能な当籤番号である「50」〜「52」が当籤したことを示唆する演出といえる。
また、当籤番号「50」〜「52」のいずれかが当籤した場合にのみ実行される演出である第2演出を用意する。第2演出は、液晶表示装置11の画面に「スイカorチェリー」というメッセージを表示させ、且つ、同画面の下部における各リール3に対応する領域に「?」を表示させる演出である。この第2演出においては、いずれの停止順序も報知されない。なお、第2演出は、停止順序によっては、チェリーに係る表示役又はスイカに係る表示役が成立可能な旨を示す演出である。すなわち、停止順序によっては、表示役として、チェリーに係る「C_C_CH」又はスイカに係る「C_CD_WML_A」〜「C_CD_WML_F」を成立させることが可能な当籤番号である「50」〜「52」が当籤したことを示唆する演出といえる。
当籤番号「44」〜「46」、「50」〜「52」のいずれかが当籤し、且つ、第1演出が実行された場合、左リール3Lに対する停止操作を行う前に中リール3C又は右リール3Rに対して停止操作を行った遊技者は、有効ライン上に、「スイカ」に係る図柄が表示されないと、当籤番号「44」〜「46」が当籤しているか、又は、当籤番号「50」〜「52」が当籤し、且つ、「スイカ」を停止可能な停止順序で停止操作が行えなかったことを把握できる。しかし、この時点では、当籤番号「44」〜「46」が当籤していれば、「C_14_BEL」が成立する可能性が残っている。このため、遊技者は、表示役として「C_C_CH」が成立するか、「C_14_BEL」が成立するか、を特定できない。したがって、左リール3Lに対して停止操作が行われるまで、遊技者に、遊技者にとって比較的有利な表示役(本実施形態では「C_C_CH」)が成立することに対しての期待感を維持させつつ、遊技を行わせることができる。
また、当籤番号「50」〜「52」のいずれかが当籤し、且つ、第2演出が実行された場合、左リール3Lに対する停止操作を行う前に、中リール3C又は右リール3Rに対して停止操作を行った遊技者は、有効ライン上に、「スイカ」に係る図柄が表示されないと、第3の停止操作を行う前であっても、表示役として「C_C_CH」が成立可能であることを把握できる。すなわち、この時点で、遊技者は、遊技者にとって比較的有利な表示役(本実施形態では「C_C_CH」)が成立可能であることを把握できる。したがって、第2演出が実行される場合と、実行されない場合と、で、成立可能な表示役を特定できるタイミングが変化する。
以上のようにすることで、遊技者に比較的有利な表示役を成立可能な停止順序を選択させる演出(いわゆる「押し順当て」の演出)が単調となることを防止し、遊技の興趣を高めることができる。
なお、上述のように、サブCPU102は、抽籤によって演出態様を決定する。したがって、第1演出及び第2演出が実行可能な場合に、必ずこれらの演出が実行されるとは限らない。
また、「スイカ」に係る図柄を停止するために、中リール3Cについては、有効ライン上に、図柄位置「13」の「赤7」が表示されるタイミングでの停止操作が推奨されていることが好ましい。また、右リール3Rについては、有効ライン上に、図柄位置「2」の「白7」が表示されるタイミングでの停止操作が推奨されていることが好ましい。
また、表示時ボーナス抽籤テーブルにおける「C_CD_WML_A」〜「C_CD_WML_F」の抽籤値を、「C_C_CH」及び「C_14_BEL」の抽籤値とは異なる値に設定してもよいし、いずれかの抽籤値と同じ値に設定してもよい。また、「C_CD_WML_A」〜「C_CD_WML_F」(スイカ)と重複当籤する内部当籤役を「C_C_CH」に代えて、「C_14_BEL」にしてもよい。この場合、第2演出では、液晶表示画面11に「スイカorベル」のメッセージを表示させる。
また、第1演出及び第2演出の実行タイミングは、任意に設定可能であるが、遊技者によるスタートレバー16の操作後で第1の停止操作前や、第1の停止操作後で第2の停止操作前に、設定することが好ましい。
<第4の実施形態>
次に、本発明の第4の実施形態を示す遊技機であるパチスロについて、図129及び図130を用いて説明する。第4の実施形態のパチスロでは、サブ遊技状態が第2のARTにおける液晶表示装置11及びスピーカ20L,20Rを用いた遊技者への停止順序の報知(以下、本実施形態において「押し順ナビ」と称する場合がある)に、遊技者が従った否かに基づいて、第2のART状態の延長に係る特典を与える点が第1の実施形態のパチスロとは異なる。以下、第1の実施形態との相違点について詳細に説明し、共通する点の説明は省略する。
[押し順特典抽籤テーブル]
まず、図129を参照して、押し順特典抽籤テーブルについて説明する。押し順特典抽籤テーブルは、ロムカートリッジ基板76に記憶されており、図130を参照して後述する本実施形態の表示コマンド受信時処理の特典抽籤処理(後述の図130のS866参照)で参照される。この押し順特典抽籤テーブルでは、上乗せG数と、上乗せG数に応じて設定された抽籤値との対応関係を規定する。
押し順特典抽籤テーブルを用いた特典抽籤処理では、まず、予め定められた数値の範囲(本実施形態では、0〜32767、乱数分母=32768)から抽出される乱数値を、抽籤結果に応じて規定された抽籤値で順次減算する。次いで、減算の結果が負になったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行う。そして、減算結果が負になった(「桁かり」が生じた)場合、その際の抽籤結果が当籤したことになる。
例えば、押し順特典抽籤テーブルを用いた特典抽籤処理では、15568/32768の確率で「上乗せゲーム数」として「0」が決定され、10000/32768の確率で「10」が決定され、6000/32768の確率で「上乗せゲーム数」として「20」が決定される。また、500/32768の確率で「上乗せゲーム数」として「30」が決定され、500/32768の確率で「上乗せゲーム数」として「50」が決定される。また、100/32768の確率で「上乗せゲーム数」として「100」が決定され、75/32768の確率で「上乗せゲーム数」として「200」が決定され、25/32768の確率で「上乗せゲーム数」として「300」が決定される。そして、決定した「上乗せゲーム数」の値は、ARTゲーム数カウンタに加算される。
[表示コマンド受信時処理]
次に、図130を参照して、本実施形態の表示コマンド受信時処理について説明する。図130に示す表示コマンド受信時処理は、サブCPU102によって、第1の実施形態における表示コマンド受信時処理(図116参照)に代えて実行される。
まず、サブCPU102は、サブ遊技状態が、第2のARTであるか否かを判別する(S851)。S851において、第2のARTでないと判別した場合(S851がNO判定の場合)、サブCPU102は、処理をS858に移す。
S851において、サブCPU102が、サブ遊技状態が、第2のARTであると判別した場合(S851がYES判定の場合)、サブCPU102は、その単位遊技において、押し順ナビが発生したか否かを判別する(S852)。S852において、サブCPU102は、サブRAM103の押し順ナビフラグ格納領域に格納される押し順ナビ発生フラグを参照する。この押し順ナビ発生フラグは、サブCPU102が押し順ナビを伴う演出を行うことを決定した場合に、サブCPU102によって、オンに設定され、次の単位遊技の開始時(スタートコマンド受信時)にオフに設定される。サブCPU102は、この押し順ナビ発生フラグがオンのときは、押し順ナビが発生したと判別し、オフのときは押し順ナビが発生しなかったと判別する。
S852において、サブCPU102が押し順ナビが発生しなかったと判別した場合(S852がNO判定の場合)、サブCPU102は、処理をS858に移す。
S852において、サブCPU102が押し順ナビが発生したと判別した場合(S852がYES判定の場合)、サブCPU102は、遊技者が押し順ナビに従ったか否かを判別する(S853)。
S853において、サブCPU102は、サブRAM103の押し順ナビ確認フラグ格納領域に格納される押し順ナビ確認フラグを参照する。この押し順ナビ確認フラグは、押し順ナビを発生させた後に受信した停止コマンドの内容に基づき、受信した停止コマンドに係る停止操作が、発生させた押し順ナビ通りの順番で行われていた場合に、サブCPU102によってオンに設定され、行われなかった場合はオフに設定される。なお、押し順ナビ確認フラグは、次の単位遊技の開始時(スタートコマンド受信時)にオフに設定される。
サブCPU102は、押し順ナビ確認フラグがONのときは、遊技者が押し順ナビに従った(押し順ナビ通りに停止操作を行った)と判別する。一方、サブCPU102は、押し順ナビ確認フラグがオフのときは、遊技者が押し順ナビに従わなかった(押し順ナビ通りに停止操作を行わなかった)と判別する。
S853において、サブCPU102が遊技者が押し順ナビに従わなかったと判別した場合(S853がNO判定の場合)、サブCPU102は、処理をS857に移す。
S853において、サブCPU102が遊技者が押し順ナビに従ったと判別した場合(S853がYES判定の場合)、サブCPU102は、押し順カウンタの値に「1」を加算する(S854)。押し順カウンタは、サブRAM103に設けられている。
次いで、サブCPU102は、押し順カウンタの値が所定値に達したか否かを判別する(S855)。本実施形態では、所定値として「20」が設定されている。
S855において、サブCPU102が押し順カウンタの値が所定値に達していないと判別したとき(S855がNO判定の場合)、サブCPU102は、処理をS858に移す。
S855において、サブCPU102が押し順カウンタの値が所定値に達したと判別したとき(S855がYES判定の場合)、サブCPU102は、押し順特典抽籤テーブル(図129)に基づいて、特典抽籤処理を行う(S856)。具体的には、サブCPU102は、まず、0〜32767から抽出される乱数値を、押し順特典抽籤テーブルの抽籤値で減算する。次いで、減算の結果が負になったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行うことで、上乗せG数を決定する。そして、サブCPU102は、決定した上乗せG数を、ARTゲーム数カウンタに加算し、処理をS857に移す。
S857において、サブCPU102は、押し順カウンタをクリア(値を「0」に設定する)する。そして、サブCPU102は、処理をS858に移す。なお、押し順カウンタは、S853がNO判定の場合、及び、S856の処理の後の他、第2のARTが終了するときにもクリアされる。
S858〜S864の処理については、第1の実施形態における表示コマンド受信時処理(図116参照)のS791〜S797の処理と同様のため、ここでは説明を省略する。
<第4の実施形態の作用>
次に、本実施形態の作用について説明する。
従来から、所定の条件を満たすと、ART遊技状態に移行する遊技機が知られている(例えば、特開2013−78453号公報に記載の遊技機)。このART遊技状態では、押し順の正解(所定の停止順序による停止操作)により入賞するベル、いわゆる押し順ベルの当籤時に、正解の押し順(所定の停止順序)が報知される。しかし、特開2013−78453号公報に記載されている遊技機では、遊技者は、ART遊技状態の遊技において、報知される正解の押し順で停止操作を漫然と繰り返すことになる。したがって、遊技者は、遊技に対する緊張感を失くし、遊技を単調に感じ、ひいては遊技者にとって遊技の興趣が低下してしまう虞があった。
本実施形態では、図130に示すように、サブ遊技状態が第2のARTであって、押し順が報知され、且つ、遊技者が押し順ナビに従った(押し順ナビ通りに停止操作を行った)単位遊技の数が、押し順が報知されたが、遊技者が押し順ナビに従わなかった単位遊技を挟むことなく、所定値(「20」)に達した場合、サブCPU102によって押し順特典抽籤テーブルを用いた特典抽籤処理が行われる。押し順特典抽籤テーブルを用いた特典抽籤処理では、上乗せゲーム数を抽籤(上乗せゲーム数抽籤)し、決定した上乗せゲーム数をARTゲーム数カウンタに加算する。すなわち、サブCPU102が、押し順ナビ通りに停止操作が行われたと所定の回数連続して判定するとき、遊技者にとって有利な第2のARTの期間の延長(ARTゲーム数の増加)に係る抽籤が行われる。
これによって、ARTゲーム数を増やして、有利な第2のARTを長く続けたい遊技者は、押し順ナビで報知された停止順序とは異なる順序で停止操作を行わないように、注意して、停止操作を行う。このため、遊技に対する緊張感が高まるので、遊技者は、単調に感じることなく遊技を継続することができる。したがって、遊技者にとって遊技の興趣が低下してしまうことを抑制することができる。
<変形例>
本実施形態では、サブ遊技状態が第2のARTであって、押し順が報知され、且つ、遊技者が押し順ナビに従った単位遊技の数が、所定値に達した場合に、サブCPU102によって押し順特典抽籤テーブルを用いた特典抽籤処理が行われる態様を説明した。しかし、これに限らず、サブ遊技状態が第1のARTであって、押し順が報知され、且つ、遊技者が押し順ナビに従った単位遊技の数が、所定値に達した場合に、サブCPU102によって押し順特典抽籤テーブルを用いた特典抽籤処理が行われるようにしてもよい。
また、上記所定値は適宜変更可能である。例えば所定値を「30」に設定してもよい。
また、本実施形態では、押し順が報知され、且つ、遊技者が押し順ナビに従った単位遊技の数が、所定値に達した時の特典として、サブCPU102によって押し順特典抽籤テーブルを用いた特典抽籤処理が行われる態様を説明した。しかし、これに代えて、特典として、サブ遊技状態を、ARTゲーム数の上乗せが高確率で期待できるサブ遊技状態である「BR」に移行させるか否かを決定するBR抽籤を行ってもよい。
また、本実施形態では、サブCPU102が押し順特典抽籤テーブルを用いて上乗せゲーム数を決定する特典抽籤処理が行われる態様を説明した。しかし、これに代えて、所定のゲーム数、例えば「50」ゲームを1セットとして、セット数単位で上乗せを行う、いわゆるセット数上乗せに係る抽籤処理を行ってもよい。
また、本実施形態では、表示コマンド受信時処理(図130参照)において特典抽籤処理(S856)が行われた場合や、第2のARTの終了した場合に、押し順カウンタをクリア(S857)する態様を説明した。しかし、これに代えて、いずれかの場合、又は、両場合に、サブCPU102は、押し順カウンタをクリアせずに、押し順カウンタの値を保持するようにしてもよい。
押し順カウンタの値を保持する場合は、表示コマンド受信時処理において、押し順カウンタの値が所定値に達した否かを判別するとき(S855)の、この所定値を、複数段階設定することが好ましい。例えば、所定値を、「20」,「50」,「70」,「100」と設定してもよい。この場合、サブCPU102は、S855で押し順カウンタの値が一の所定値に達したと判定した場合に、以降のS855において押し順カウンタと比較する所定値を、一の所定値よりも一段階大きな所定値に変更する。例えば、サブCPU102は、所定値が「20」に達したと判別した場合に、以降のS855において押し順カウンタと比較する所定値を「50」に設定する。また、複数段階に設定した各所定値に対応する押し順特典抽籤テーブルを設けてもよいし、比較的大きい所定値に対応する押し順特典抽籤テーブルの方が、比較的小さい所定値に対応する押し順特典抽籤テーブルよりも、高確率で大きな値の上乗せG数が決定されるように各押し順特典抽籤テーブルの抽籤値を設定してもよい。
また、本実施形態では、サブCPU102が、遊技者が押し順ナビに従った回数に基づいて特典抽籤処理を行う態様を説明した。しかし、これに代えて、ART中において、押し順ナビに従った期間(押し順ナビが発生しなかった遊技を含む期間)に基づいて特典抽籤処理を行ってもよい。例えば、押し順ナビが発生したか否かに関わらずART中の単位遊技毎にカウントアップされ、且つ、押し順ナビが発生し、その押し順ナビに従わなかった場合にクリアされるカウンタを設け、サブCPU102は、そのカウンタが所定値に達した場合に、特典抽籤処理を行うようにしてもよい。
また、上記カウンタが所定値に達するまでの遊技中、例えば所定値が「20」の場合は、直近の20回の単位遊技中において、発生した押し順ナビの回数(押し順ナビが発生した単位遊技の数)に応じて、特典の内容を変えてもよい。例えば、押し順ナビの回数が「1〜5」の場合は、サブ遊技状態を「BR」に移行させるか否かを決定するBR抽籤を行い、押し順ナビの回数が「6〜10」の場合は、押し順特典抽籤テーブル(図129参照)を用いた特典抽籤処理を行うようにしてもよい。また、上記カウンタが所定値に達するまでの遊技中に、発生した押し順ナビの回数に応じて、押し順特典抽籤テーブル(図129参照)の抽籤値を変更してもよい。例えば、押し順ナビの回数が「6〜10」の場合は、押し順特典抽籤テーブル(図129参照)で規定されている抽籤値を維持しつつ特典抽籤処理を行い、押し順ナビの回数が比較的少ない「1〜5」の場合は、この特典抽籤テーブルの抽籤値を、比較的高確率で大きな値の上乗せG数が決定されるように変更し、変更した抽籤値に基づいて特典抽籤処理を行ってもよい。
また、本実施形態では、押し順ナビに従わなかった場合(図130に示す表示コマンド受信時処理のS853がNO判定の場合)に、押し順カウンタをクリア(S857)する態様を説明した。しかし、押し順カウンタをクリアすることに代えて、サブCPU102は、押し順カウンタの値を所定値減算するようにしてもよい。
<第5の実施形態>
次に、本発明の第5の実施形態を示す遊技機であるパチスロについて、図131〜図133を用いて説明する。第5の実施形態のパチスロでは、サブ遊技状態が第2のARTにおいて、ARTゲーム数の上乗せが行われる状態を維持するか、上乗せの機会を放棄する代わりに、所定のゲーム数を上乗せするかを、遊技者が任意に選択できる点が第1の実施形態のパチスロとは異なる。以下、第1の実施形態との相違点について詳細に説明し、共通する点の説明は省略する。
[演出内容決定処理]
まず、図131を参照して、本実施形態の演出内容決定処理について説明する。図131に示す演出内容決定処理は、サブCPU102によって、第1の実施形態における演出内容決定処理(図103参照)に代えて実行される。なお、本実施形態の演出内容決定処理におけるS871〜S886の処理の内容は、第1の実施形態の演出内容決定処理におけるS521〜S536の処理の内容と同様のため、ここでは説明を省略する。
S885において、サブCPU102が、無操作コマンド受信時ではないと判別したとき(S885がNO判定の場合)、サブCPU102は、処理をS887に移す。S887において、サブCPU102は、入力コマンド受信時であるか否かを判別する(S887)。なお、本実施形態において、入力コマンドとは、遊技者によるエンターボタン28やセレクトボタン29(図2参照)の押し下げによって、主制御回路91から送信されるコマンドである。
S887において、サブCPU102が、入力時コマンド受信時ではないと判別したとき(S887がNO判定の場合)、サブCPU102は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスク(図102参照)のS515に移す。
一方、S887において、サブCPU102が、入力時コマンド受信時であると判別したとき(S887がYES判定の場合)、サブCPU102は、入力コマンド受信時処理を行う(S888)。なお、入力時コマンド受信時処理の詳細については、後述の図132を参照しながら後で説明する。S888の処理後、サブCPU102は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスク(図102参照)のS515に移す。
[入力コマンド受信時処理]
図132を参照して、本実施形態の入力コマンド受信時処理について説明する。図132に示す入力コマンド受信時処理は、主制御回路91から送信されたコマンドが入力コマンドの場合に、サブCPU102によって、実行される。
入力コマンド受信時処理において、サブCPU102は、まず、サブ遊技状態が、第2のARTであるか否かを判別する(S881)。S881において、第2のARTでないと判別した場合(S881がNO判定の場合)、サブCPU102は、処理をS885に移す。
S881において、サブCPU102が、サブ遊技状態が、第2のARTであると判別した場合(S881がYES判定の場合)、サブCPU102は、上乗せカットに係る入力であるか否かを判別する(S882)。具体的には、サブCPU102は、液晶表示装置11に特定の画面が表示されており、且つ、入力コマンドが示す操作内容が所定の操作に係る内容である場合に、上乗せカットに係る入力であると判別する。
ここで、特定の画面は、サブ遊技状態が第2のARTである場合に遊技者がセレクトボタン29を押し下げた際に表示される画面であり、上乗せが行われる状態を維持するか、上乗せの機会を放棄する代わりに、所定のゲーム数を上乗させるか、を選択可能なように、選択肢に対応した項目を含んで構成されている。なお、選択肢に対応した項目は、例えば、ボタン状に表示されている。遊技者は、特定の画面が表示されると、セレクトボタン29及びエンターボタン28を用いて、任意の選択肢に対応するボタン状に表示された項目を選択する。
また、ここで所定の操作とは、上乗せの機会を放棄する代わりに、所定のゲーム数を上乗させるという選択肢に対応した項目の選択の確定に係るエンターボタン28の操作である。
S882において、サブCPU102が、上乗せカットに係る入力でないと判別した場合(S882がNO判定の場合)、サブCPU102は、処理をS885に移す。
S882において、サブCPU102が、上乗せカットに係る入力であると判別した場合(S882がYES判定の場合)、サブCPU102は、上乗せカットフラグをオンにする(S883)。ここで、上乗せカットフラグは、サブRAM103の上乗せカットフラグ格納領域に格納されるフラグであり、サブ遊技状態が第2のARTから他のサブ遊技状態に移行する際にオフに設定される。
次いで、S884において、サブCPU102は、ART残りゲーム数変更処理を行う。具体的には、サブCPU102は、ARTゲーム数カウンタの値に所定の係数を掛けて算出した上乗せゲーム数を算出し、算出した上乗せゲーム数をARTゲーム数カウンタの値に加算する。
本実施形態において、所定の係数は、ARTゲーム数カウンタの値が0になるまで遊技を行った場合に、上乗せされるゲーム数の期待値に基づいて予め設定されている。したがって、所定の係数が「0.3」に設定されている場合で、且つ、ARTゲーム数カウンタの値が「100」の場合、上乗せゲーム数として、「30」が算出され、算出された上乗せゲーム数がARTゲーム数カウンタの値に加算され、ARTゲーム数カウンタの値が「130」となる。なお、本実施形態において、この所定の係数は、上乗せされたゲーム数分の遊技において、さらに上乗せが発生することも考慮して設定されている。
また、ART残りゲーム数変更処理において、上乗せゲーム数カウンタの値が「1」以上の場合、その値をARTゲーム数カウンタの値に加算し、上乗せゲーム数カウンタの値をクリアする。
そして、S884の処理の後、サブCPU102は、入力コマンド受信時処理を終了する。
S881がNO判定の場合又はS882がNO判定の場合、サブCPU102は、入力に応じた演出を決定し、実行する(S885)。例えば、液晶表示装置11に特定の画面が表示されているときに、遊技者が、上乗せが行われる状態を維持する項目の選択の確定に係るエンターボタン28の操作をした場合(S882がNO判定の場合)、サブCPU102は、特定の画面の表示を終了し、特定の画面を表示する前に表示していた画面を液晶表示装置11に表示する。
そして、S885の処理の後、サブCPU102は、入力コマンド受信時処理を終了する。
[スタートコマンド受信時処理]
次に、本実施形態のスタートコマンド受信時処理について、図133を参照して、説明する。図133に示すスタートコマンド受信時処理は、サブCPU102によって、第1の実施形態におけるスタートコマンド受信時処理(図104参照)に代えて実行される。
まず、サブCPU102は、擬似ボーナス中であるか否かを判別する(S891)。擬似ボーナス(第1のART)中は、SBBフラグ、BBフラグ、RBフラグの何れかがオンであり、且つ、BB前兆フラグ及びRB前兆フラグがオフとなる。
S881において、サブCPU102が、擬似ボーナス中であると判別したとき(S891がYES判定の場合)、サブCPU102は、擬似ボーナス中処理を行う(S892)。なお、S892の擬似ボーナス中処理は、図105を参照して説明した第1の実施形態における擬似ボーナス中処理の内容と同様のため、ここでは説明を省略する。
一方、S891において、サブCPU102が、擬似ボーナス中ではないと判別したとき(S891がNO判定の場合)、サブCPU102は、ART(第2のART)中であるか否かを判別する(S893)。ART(第2のART)中は、ART(第2のART)フラグがオンであり、且つ、ART前兆フラグがオフとなる。
S893において、サブCPU102が、ART(第2のART)中でないと判別したとき(S893がNO判定の場合)、サブCPU102は、処理をS898に移す。
S893において、サブCPU102が、ART(第2のART)中であると判別したとき(S893がYES判定の場合)、サブCPU102は、サブRAM103の上乗せカットフラグ格納領域に格納されている上乗せカットフラグがオンであるか否かを判別する(S894)。
S894において、サブCU102が、上乗せカットフラグがオンでないと判別した場合(S894がNO判定の場合)、サブCPU102は、ART中処理を行う(S895)。なお、S895のART中処理は、図106を参照して説明した第1の実施形態におけるART中処理の内容と同様のため、ここでは説明を省略する。S895の処理の後、サブCPU102は、処理をS899に移す。
S894において、サブCU102が、上乗せカットフラグがオンであると判別した場合(S894がYES判定の場合)、サブCPU102は、第2のART中の上乗せに係る各種フラグをオフに設定し、且つ、上乗せに係る各種カウンタを0に設定する(S895)。ここで、各種フラグとは、例えば、BRフラグ、BR継続フラグ、追加上乗せフラグであり、また、上乗せに係る各種カウンタとは、追加上乗せゲーム数カウンタ、BRゲーム数カウンタである。この処理によって、今回の第2のARTが終了した後で、実行される次回の第2のARTにおいて、今回の第2のARTにおける上記各種フラグの状態やカウンタの値が引き継がれないようにすることができる。
次いで、サブCPU102は、ARTゲーム数カウンタの値を「1」減算する(S897)。S897の処理後、サブCPU102は、処理をS899に移す。
以降の処理であるS898〜S901については、第1の実施形態におけるスタートコマンド受信時処理(図104参照)のS545〜S548と同様のため、ここでは説明を省略する。
<第5の実施形態の作用>
次に、本実施形態の作用について説明する。
従来から、「AT」又は「ART」を行っている最中に、「AT」又は「ART」を行う期間の延長に係る抽籤、いわゆる上乗せ抽籤を行う遊技機が知られている。例えば、特開2015−91406号公報には、「疑似ボーナス」(ART状態)において特定役(「ベル」に係る小役)が当籤した場合、「ART状態」の遊技期間における残り単位遊技数であるARTゲーム数の上乗せ抽籤を行う遊技機が記載されている。
しかしながら、特開2015−91406号公報に記載の遊技機では、遊技店の営業終了時間間近に上乗せ抽籤が行われ、その結果、営業終了時間までに行える単位遊技数を明らかに超えるARTゲーム数の上乗せが決定される場合がある。この場合、遊技者は、消化できない(遊技できない)ARTゲーム数分損をしたかのような気分になり、本来遊技者にとって喜ばしいはずの上乗せ抽籤を不快に感じ、遊技者にとって遊技の興趣が低下する虞がある。
本実施形態では、サブ遊技状態が第2のART又はARTゲーム数の加算(上乗せ)が期待されるサブ遊技状態であるBRのときに、遊技者が上乗せカットに係る入力を行うと、サブCPU102は、ARTゲーム数カウンタの値に所定の係数を掛けて算出した上乗せゲーム数を算出し、算出した上乗せゲーム数をARTゲーム数カウンタの値に加算する(図132のS884のART残りゲーム数変更処理)。また、その後に実行されるスタートコマンド受信時処理(図133参照)において、サブCPU102は、上乗せカットに係る入力が行われた場合にオンに設定される上乗せカットフラグを参照し、上乗せフラグがオンのときは、ゲーム数の上乗せに係る処理(例えば、図106のS583)を含むART中処理(図106参照)を行わない。一方、上乗せフラグがオフのときは、ゲーム数の上乗せに係る処理を含むART中処理を行う。すなわち、ARTゲーム数の上乗せが行われる状態を維持するか、上乗せの機会を放棄する代わりに、所定のゲーム数を上乗せするかを、遊技者が任意に選択できる。
したがって、遊技者は、遊技店の営業終了時間が近いときは、上乗せの機会を放棄する代わりに、所定のゲーム数を上乗せすることを選択することで、所定のゲーム数の上乗せを得ることができる。また、営業終了時間までに行える単位遊技数を超えるARTゲーム数の上乗せが決定されるような事態が多発することを未然に防ぐことができる。これによって、本来遊技者にとって喜ばしいはずの上乗せ抽籤を不快に感じさせることを抑制でき、ひいては遊技者にとって遊技の興趣が低下することを抑制することができる。
また、上述のとおり、上乗せの機会を放棄する代わりに、所定のゲーム数を上乗せするかを、遊技者に任意に選択させることができるので、遊技者の意向に沿った遊技性を提供することができる。これによって、遊技の興趣を高めることができる。
<変形例>
本実施形態では、遊技者が上乗せカットに係る入力を行うと、サブCPU102は、ARTゲーム数カウンタの値に所定の係数を掛けて上乗せゲーム数を算出し、算出した上乗せゲーム数をARTゲーム数カウンタの値に加算する(図132の入力コマンド受信時処理におけるS884のART残りゲーム数変更処理)態様を説明した。しかし、上乗せゲーム数の決定方法は適宜変更可能である。例えば、上乗せゲーム数を抽選によって決定してもよい。
また、本実施形態では、エンターボタン28やセレクトボタン29が操作されると主制御回路91から入力コマンドが送信される態様を説明した。しかし、これに代えて、エンターボタン28やセレクトボタン29を、主制御回路91を介さないで、副制御回路101に接続してもよい。この場合、サブCPU102は、エンターボタン28やセレクトボタン29からの(図示しないこれらボタンに接続されたセンサからの)出力に基づいて、上乗せカットに係る入力が行われたか否かを判別する。
以上、本発明の実施形態に係る遊技機について、その作用効果も含めて説明した。しかし、本発明は、ここで説明した実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した本発明の要旨を逸脱しない限り、種々の実施の形態を含むことは言うまでもない。