JP6607886B2 - 映像解析方法 - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1:特開2017−33390号公報には、スポーツ中継などで同じ形状のボールが映像内に複数存在していても、特定のボールに関して追跡精度を高めることができる内容が開示されている。
しかし、映像解析装置等で映像内の特定個所を追跡するにあたっては、何も表示されないフレーム又は一部が表示されないフレームでは特定個所をロストしてしまい、特定個所の追跡ができないという課題がある。
この方法を採用することによって、輝度のピークを有するフレームであれば何も表示されないフレームではないことが明らかであるから、このフレームで特定個所の認識を行うことにより、特定個所を見失うことなく追跡を正確に行える。
また、この方法によれば、ピークのフレームにおいて何らかの事情により、特定個所の認識が出来ない可能性もあるため、ピークの前後において特定個所を見つけることができる。
この方法によれば、ピークのフレーム及びその前後の所定数のフレームにおいて何らかの事情により、特定個所の認識が出来ない可能性もあるため、その次のピークに移行して特定個所を見つけることができる。
まず、映像解析方法を実現するシステム構成について、図1に基づいて説明する。
映像解析の対象となるのは、例えばバーチャルリアリティのゲームや体感イベントなどで用いられる、映像表示装置の一例としてのヘッドマウントディスプレイ10をあげることができる。
ヘッドマウントディスプレイ10の出荷時などにおいて実行する動作確認として、ヘッドマウントディスプレイ10にテスト映像を入力し、ヘッドマウントディスプレイ10を動かしていったときに、表示されている映像と、実際のヘッドマウントディスプレイ10の動きとのズレを検出する必要がある。
図2では、上から下に向けて時間が経過した状態を示している。最初の一番上のフレームでは、中央に丸の周囲を四角形で囲んだマーカー(特定個所)を示している。上から2番目のフレームでは、画面の左半分以上が黒色となっており、マーカーの認識が出来なくなっている。上から3番目のフレームでは、画面全体が表示されており、一番最初のフレームと比較してマーカーが少し左側に移動したことが認識できる。上から4番目のフレームは、全面黒色のフレームであり、マーカーの認識が出来なくなっている。一番下のフレームは、画面全体が表示されており、上から3番目のフレームよりさらにマーカーが左に移動したことが認識できる。
このように複数の連続したフレームのうち、全面黒色のフレーム又は一部が表示されないフレームが存在すると、マーカーの追跡が正確に行えない場合が生じる。
図3に、本実施形態で用いる解析装置の構成を示す。
解析装置22は、モニタ23と、本体25とを備えており、本体25内には、CPU及びメモリ等から構成される制御部27と、ハードディスクドライブ等の記憶装置29とが設けられている。
制御部27は、高速度カメラ20で撮像された映像のフレーム単位ごとのフレーム映像を認識する認識手段24と、認識手段24によって認識されたフレーム単位の映像において特定個所をマーキングするマーキング手段26と、を有している。認識手段24及びマーキング手段26は、所定の動作を実行するプログラムをCPUが実行することによって実現される。
認識手段24は、フレームごとにマーキング手段26によってマーキングされたマーカーを認識する。
最初に、高速度カメラ20は、ヘッドマウントディスプレイ10の表示面10aに表示されている映像を撮像し、撮像されたデータは解析装置22の記憶装置29に記憶されているものとする。
作業者は、撮像されたデータの最初のフレームの中から特定個所をマーキング手段26によってマーキングする(ステップS102)。
ただし、認識手段24がマーカーの認識ができなかった場合も、次のフレームに移行してマーカーの認識動作を実行する(ステップS105)。なお、マーカーの認識ができなかった場合としては、全面黒色のフレームの場合又は一部が表示されないフレーム場合が含まれる。
このようにして、認識手段24は、マーカーが認識できないフレームが存在していてもそこで、認識動作を停止することなく、次にマーカーが認識できるフレームに移行してマーカーの位置を追跡する。このため、この方法によれば、特定個所を見失うことなく追跡を正確に行うことができる。
図5に、本実施形態で用いる解析装置の構成を示す。
本実施形態で用いる解析装置22は、第1の実施形態の解析装置に加え、フレームごとの輝度を検出できる輝度検出手段30を設けている。それ以外の構成要素は、上述した第1の実施形態と同一であるため、説明を省略する。
最初に、高速度カメラ20は、ヘッドマウントディスプレイ10の表示面10aに表示されている映像を撮像し、撮像されたデータは解析装置22の記憶装置29に記憶されているものとする。
作業者は、撮像されたデータの最初のフレームの中から特定個所をマーキング手段26によってマーキングする(ステップS202)。
そして、認識手段24は、輝度のピークを有するフレームに対してのみマーカーを認識する(ステップS206)。
モニタ23に表示される画面の右下のグラフは、横軸に時間経過、縦軸に輝度を示したものである。これを見ると分かるように、フレームごとに輝度が大きく異なっており、波形としては細かいのこぎり波状になっている。本実施形態では、輝度のグラフにおいてピークとなっている個所のフレームのみマーカーの認識動作を実行してマーカーの位置を追跡する。このため、この方法によれば、特定個所を見失うことなく追跡を正確に行うことができる。
認識手段24は、輝度のピークを有するフレームに対してマーカーを認識するように動作する(ステップS206)が、マーカーの認識が出来た場合は、ステップS210を経て、次のピークのフレームのマーカー認識工程へ移行する(ステップS220)。
認識手段24は、ピークを有するフレームの前後数フレームでのマーカーの認識が出来た場合はステップS209を経て、次のピークのフレームのマーカー認識工程へ移行する(ステップS220)。
また、ピーク前後の数フレームでもマーカー認識が出来ない場合、次のピークへ移行してマーカー認識を行うため、確実に認識できるフレームにおいてマーカー認識を実行できる。
まずピークの算出方法の第1の実施形態を、図9に基づいて説明する。
ピークの算出は、解析装置22の輝度検出手段30が実行する。また、輝度に対して、予め閾値を設定しておく。
輝度検出手段30は、輝度のピークを探知する際に、輝度が閾値を越え、次に閾値より下がった範囲の中のフレームで最も輝度の高いフレームをピークとするように設定する。
これによれば、閾値よりも低い輝度でのピークを探知してしまうことがなく、マーカーを認識できる可能性の高いフレームを選択することができる。
輝度検出手段30は、輝度のピークを探知する際に、輝度が所定の閾値を越え、次に閾値より下がった範囲の中のフレームのうちの、中間のフレームをピークとするように設定する。
この場合も、閾値よりも低い輝度でのピークを探知してしまうことがなく、マーカーを認識できる可能性の高いフレームを選択することができる。
輝度検出手段30は、輝度のピークを探知する際に、輝度のピークの出現周期を算出し、算出した出現周期ごとにサンプリングして、これに基づいてピークとなるフレームを算出する。
本実施形態で用いる解析装置の構成は、第2の実施形態での解析装置の構成と同一であり、構成についての説明は省略する。
以下、第3の実施形態による解析方法を図11に基づいて説明する。
最初に、高速度カメラ20は、ヘッドマウントディスプレイ10の表示面10aに表示されている映像を撮像し、撮像されたデータは解析装置22の記憶装置29に記憶されているものとする。
作業者は、撮像されたデータの最初のフレームの中から特定個所をマーキング手段26によってマーキングする(ステップS302)。
次に、認識手段24は、予め設定された閾値以上の輝度を有するフレームに対して順番にマーカーを認識する(ステップS306)。
このようにすれば、少なくとも全面黒色のフレームに対してマーカーの認識動作を実行することはなく、特定個所を見失うことなく追跡を正確に行うことができる。
10a 表示面
20 高速度カメラ
22 解析装置
23 モニタ
24 認識手段
25 本体
26 マーキング手段
27 制御部
29 記憶装置
30 輝度検出手段
Claims (5)
- 映像をフレームごとに認識する認識手段と、映像内の特定個所をマーキングするマーキング手段と、を有する解析装置を用い、映像内の特定個所の位置を時間経過に伴って追跡する映像解析方法であって、
前記解析装置は、フレームごとの映像における輝度を検出する輝度検出手段を有し、
前記輝度検出手段は、
任意のフレームから各フレームの輝度を順番に検出し、
前記認識手段は、
輝度のピークを有するフレームのみに対して、順番に前記特定個所の認識を実行するとともに、
前記輝度のピークを有するフレームにおいて、特定個所の認識ができなかった場合、該フレームの前後の所定の数のフレームに対して前記特定個所の認識を実行することを特徴とする映像解析方法。 - 前記認識手段は、
前記輝度のピークを有するフレームの前後の所定の数のフレームにおいて、特定個所の認識ができなかった場合、次の輝度のピークを有するフレームにおいて前記特定個所の認識を実行することを特徴とする請求項1記載の映像解析方法。 - 前記輝度検出手段は、
前記輝度のピークを探知する際に、
輝度が所定の閾値を越え、次に閾値より下がった範囲の中のフレームで最も輝度の高いフレームをピークとすることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の映像解析方法。 - 前記輝度検出手段は、
前記輝度のピークを探知する際に、
輝度が所定の閾値を越え、次に閾値より下がった範囲の中のフレームのうちの、中間のフレームをピークとすることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の映像解析方法。 - 前記輝度検出手段は、
前記輝度のピークを探知する際に、
輝度のピークの出現周期を算出し、算出した出現周期ごとのサンプリングに基づいてピークとなるフレームを算出することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の映像解析方法。
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