JP6603749B2 - 署名照合システム - Google Patents

署名照合システム

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Description

本発明は、署名照合システムに関し、より詳細には、予め登録された署名情報からテンプレート署名を作成しておき、照合のために入力された署名情報とテンプレート署名と比較して照合結果を出力する署名照合システムに関する。
従来、情報端末からのアクセスに対して、情報端末を操作する個人を識別するための方法として、(1)暗証番号などの個人しか知り得ない情報、クレジットカード番号などの個人を特定できる情報を予め登録しておき、アクセスの際に入力された情報と照合する方法、(2)署名、声紋などの個人を識別できる程度の有意差を有する情報を数値化して予め登録しておき、入力された署名、声紋と照合する方法、(3)指紋、網膜などの個人の生体的特徴を数値化して予め登録しておき、入力された指紋、網膜と照合する方法、などが知られている。
このような認証技術のうち署名を利用した照合においては、予め登録された署名情報の筆跡を、署名全体の重心位置からのベクトル情報を特徴量として数値化し、入力された署名情報の特徴量と照合する方法(例えば、特許文献1参照)、予め登録された署名情報の中から、特定の文字の特徴点を抽出して正規化した特徴量を、入力された署名情報の特徴量と照合する方法(例えば、特許文献2参照)などが知られている。
一方、このような認証技術に対する評価指標として、非特許文献1には、以下のような評価指標が定められている。
登録失敗率(FTE:Failure to Enroll)・登録時に一定回数記入した署名が、登録条件が満たされず登録失敗となる確率
本人拒否率(FRR:False Rejection Rate)・登録された本人署名と、入力された本人署名とを不一致と判定する確率
他人受入率(FAR:False Acceptance Rate)・登録された本人署名と、入力された他人の署名とを一致と判定する確率
クローン一致率(CMR:Clone Match Rate)・他人が悪意をもって真似をし、入力した署名を誤って一致と判定する確率。
この評価指標によれば、登録失敗率(FTE)、本人拒否率(FRR)、他人受入率(FAR)およびクローン一致率(CMR)の全てが低い認証技術が求められている。しかしながら、署名照合システムを構成する際に、FTEが低くなるように設定すると、FARおよびCMRも高くなったり、FRRが低くなるように設定すると、FARおよびCMRが高くなるというトレードオフの関係にある。従って、これら相反する評価指標の各々を満たす署名の照合方法が求められている。
特許4603675号公報 特許5912570号公報 特開2002−245458号公報
ISO/IEC TR 19795-3:2007, Information technology - Biometric performance testing and reporting - Part 3: Modality-specific testing
図1に、従来の署名照合システムにおける全体の処理フローを示す。一例として、特許文献1に記載された署名照合方式を適用し、タブレット端末上のディスプレイに電子ペンによって入力された署名情報を対象とするシステムについて説明する。このシステムでは、ディスプレイ平面上における電子ペンの先端の位置情報と、電子ペンのディスプレイ平面に対する圧力(筆圧)情報とを、署名情報として扱う。署名照合方法は、予め登録された署名情報の中から特徴量を算出し、テンプレート署名を作成して登録しておく登録処理フローと、入力された署名情報の中から特徴量を算出し、テンプレート署名と比較して照合結果を出力する照合処理フローとに大別される。
登録処理フローにおいては、タブレット端末に本人の署名を複数回入力させる(S11)。本人の筆跡といえども、ある程度の誤差が必ず生じるので、例えば3回から5回程度、登録用の署名情報(以下、登録用署名情報という)を取得する。同一人であっても、ディスプレイ平面上で署名を記入する位置が異なり、文字の大きさも異なる。そこで、署名全体を画定する署名領域を正規化する(S12)。
次に、登録用の署名情報と照合のために入力された署名情報(以下、照合対象署名情報という)との間の対応付けを行うために、登録用署名情報の筆跡を、時系列的にサンプリングする。各々のサンプリング点について、正規化された署名領域における位置情報と筆圧情報とを取得する(S13)。以下に説明するように、登録用署名情報と照合対象署名情報との対応付けを行うためである。さらに、登録用署名情報と照合対象署名情報との比較のために、署名全体の重心位置からのベクトル情報と筆圧情報とを特徴量として数値化しておく(S14)。
このような特徴量の算出を、複数回入力された登録用署名情報について行う。一定の条件の下、特異な特徴量を有する登録用署名情報を除外するなどして(S15)、残った複数の登録用署名情報をテンプレート署名として登録しておく(S16)。
照合処理フローにおいては、照合のためにタブレット端末から入力された署名を、照合対象署名情報として取得すると(S21)、署名全体を画定する署名領域を正規化する(S22)。照合対象署名情報の筆跡を、時系列的にサンプリングし、各々のサンプリング点について、正規化された署名領域における位置情報と筆圧情報とを取得する(S23)。さらに、署名全体の重心位置からのベクトル情報と筆圧情報とを特徴量として数値化しておく(S24)。
次に、登録されているテンプレート署名の筆跡と照合対象署名情報の筆跡との間で、DP(Dynamic Programming)マッチングを行い、筆跡の対応付けを行う(S25)。例えば、テンプレート署名の1サンプリング点と、対応する照合対象署名情報のサンプリング点との間のベクトル情報の差分を、署名全体にわたって累積し、その合計値が最小となるようにDPマッチングを行う。この差分の合計値が所定のしきい値以下であるか否かにより、テンプレート署名と照合対象署名情報との間の一致、不一致を判定する(S26)。加えて、テンプレート署名と照合対象署名情報のサンプリング情報から、その他の特徴量を抽出して比較を行い、上記のしきい値判定と合わせて、一致、不一致の判定精度を向上させる。
従来の署名照合では、2つの署名間で文字の形状が一致しているか否かを判定する際、一方の署名に含まれる文字の形状と他方の署名に含まれる文字の形状との間の差分を署名全体にわたって累積して、この累積された差分が所定のしきい値以下であるか否かに基づいて文字の形状の一致、不一致を判定していた。例えば、特許文献1では、ディスプレイ上の電子ペンの各位置の座標の2つの署名間での差分が累積されて、この累積された差分がしきい値以下であるか否かに基づいて、2つの署名に含まれる文字の形状が一致しているか否かが判定される。また、特許文献3では、座標間のベクトルの絶対値や角度の2つの署名間での差分が累積されて、この累積された差分がしきい値以下であるか否かに基づいて、2つの署名に含まれる文字の形状が一致しているか否かが判定される。
しかしながら、2つの文字の形状の大部分は同一であるがごく一部が異なる場合、これらの2つの文字をそれぞれ含み、かつ、これらの2つの文字にしか違いが無い2つの署名間では、署名全体のうちのごく一部においてしか相違が生じない。そのため、署名全体にわたって累積した2つの署名間の差分は、極端には大きくならない。その結果、署名に含まれる文字の形状のわずかな相違を検知することができない。つまり、局所的に形状が異なる2つの文字が同一の文字として取り扱われてしまう。例えば、
のように新字体と旧字体や、“一”と“二”のように形状が類似している文字である。
とりわけ、特許文献1のように、2つの署名間でディスプレイ上の電子ペンの各位置の座標を比較する場合、局所的に形状が異なる2つの文字の座標は互いに近くに存在する。そのため、より一層、文字の形状の局所的な相違を検知することが困難である。
本発明の目的は、2つの署名間で、文字の形状の局所的な相違を検知することができる署名照合システムを提供することにある。
本発明は、このような目的を達成するために、一実施形態は、端末から入力された署名情報を、署名照合サーバにおいて照合する署名照合システムにおいて、前記照合サーバは、第1の署名の特徴点間のベクトルと、第2の署名の特徴点間のベクトルとをマッチングする手段と、前記マッチングされたベクトルの角度差を算出し、前記角度差が所定の角度以上であると、前記第1の署名に含まれる文字の形状と前記第2の署名に含まれる文字の形状とに相違があると判定する手段とを備えたことを特徴とする。
以上説明したように、本発明によれば、2つの署名のうちの一方の署名における電子ペンが動く方向と、他方の署名における電子ペンが動く方向と、の差に基づいて、2つの署名に含まれる文字の形状の一致、不一致を判定することができる。
従来の署名照合システムにおける全体の処理フローを示す図である。 本発明の一実施形態にかかる署名照合システムを示す図である。 本発明の一実施形態にかかる署名照合サーバを示すブロック図である。 本発明の一実施形態にかかる変曲点の抽出の原理を説明するための図である。 本発明の一実施形態にかかる静止点の削除の原理を説明するための図である。 本発明の一実施形態にかかる特徴点間のベクトルの算出を説明するための図である。 本発明の一実施形態にかかる2つの署名間でのベクトルの角度の比較を説明するための図である。 本発明の一実施形態にかかる署名照合システムにおける全体の処理フローを示す図である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、本明細書では、照合のために入力された署名情報(照合対象署名情報)とテンプレート署名とを比較する実施形態を説明するが、本発明は、登録のために複数回入力される登録用の署名情報(登録用署名情報)同士を比較する実施形態にも適用することができる。
図2に、本発明の一実施形態にかかる署名照合システムを示す。例えば、銀行業務において、従来の印鑑による照合に代えて、署名による照合を用いる場合について説明する。銀行の各支店の店舗100に設置された営業店端末101には、タブレット端末102と電子ペン103とが備え付けられている。一般家庭110において、いわゆる「ネットバンキング」サービスを利用する場合には、ユーザのタブレット端末112と電子ペン113とを使用する。タブレット端末102,112は、営業店端末101またはルーター111と、ネットワーク120とを介して銀行システム130に接続されている。
銀行システム130には、営業店端末101との間で通信を行ったり、タブレット端末112に、ネットバンキングサービスのためのウェブ・アプリケーションを提供するためのフロントエンドサーバ131が含まれる。フロントエンドサーバ131に接続された署名照合サーバ132は、タブレット端末102から営業店端末101を介して入力された照合対象署名情報、タブレット端末112からウェブ・アプリケーションを介して入力された照合対象署名情報の照合を行う。署名照合が成功すると、フロントエンドサーバ131とアプリケーションサーバ133(例えば、勘定系のシステム)との間で通信が行われ、例えば、振込などのサービスが提供される。
図3に、本発明の一実施形態にかかる署名照合サーバを示す。署名照合サーバ200には、登録用署名情報、照合対象署名情報を、署名データとしてフロントエンドサーバから取り込む入力部201と、それぞれの署名情報の署名領域の正規化、サンプリングを行う前処理部202と、署名全体の重心位置からのベクトル情報と筆圧情報とを特徴量として算出する特徴量算出部203とを備える。特徴量算出部203は、登録用署名情報から算出したテンプレート署名を、署名データベース211に登録する。
判定部204は、署名データベース211に登録されているテンプレート署名の筆跡と、特徴量算出部203から得られた照合対象署名情報の筆跡との間で、筆跡の対応付けを行い、両者の間の一致、不一致を判定する。判定部204は、照合ルールデータベース212に登録されている判定条件に従って、一致、不一致を判定する。判定部204は、最終的な照合結果を、出力部205を介して、フロントエンドサーバに返す。
(文字の形状の局所的な相違を検知するための原理)
このような構成において、署名照合サーバ200の判定部204は、テンプレート署名に含まれる文字の形状と、照合対象署名情報に含まれる文字の形状と、の局所的な相違を検知することができる。本発明では、ディスプレイ上の電子ペンの位置を示す座標間のベクトルの時系列が2つの署名間でマッチングされる。そして、マッチングされたベクトル間の角度差が所定のしきい値以上であると、文字の形状に相違があると判定される。以下、詳細に説明する。
最初に、文字の形状の局所的な相違を検知するタイミングについて説明する。本発明は、他人ではなく本人が書いた署名であると判定されるが、テンプレート署名との形状の差分(つまり、署名全体にわたって累積された差分)が所定のしきい値以上である照合対象署名情報を対象とすることができる。つまり、判定部204は、テンプレート署名に含まれる文字の形状と照合対象署名情報に含まれる文字の形状との間の署名全体にわたって累積された差分(例えば、ディスプレイ上の電子ペンの各位置の座標の2つの署名間での差分、座標間のベクトルの絶対値や角度の2つの署名間での差分など)が、本人による署名か他人による署名かを判定するための第1のしきい値以下であり、かつ、第1のしきい値よりも小さい第2のしきい値以上である場合に、以下で述べる文字の形状の局所的な相違の検知を試みることができる。そのため、文字の形状の局所的な相違が存在する可能性が高い署名間でのみ検知を実施することができる。
(1)署名の取得
判定部204は、文字の形状の局所的な相違を検知する2つの署名を取得することができる。具体的には、判定部204は、署名データベース211に登録されているテンプレート署名と、入力部201から得られる照合対象署名情報と、を取得することができる。テンプレート署名と照合対象署名情報は、それぞれ、タブレット端末102、112のディスプレイ上における電子ペン103、113の先端の位置(以下、特徴点という)の座標情報と筆圧情報を含む。また、テンプレート署名と照合対象署名情報は、それぞれ、ディスプレイの上の空間を所定の高さ以下で移動している状態(以下、空中線という)の電子ペン103、113の先端の位置(特徴点)の座標情報と筆圧情報を含む。テンプレート署名と照合対象署名情報は、座標情報の時系列と筆圧情報の時系列を含んでいる。なお、上述のとおり、本発明は、登録のために複数回入力される登録用の署名情報(登録用署名情報)同士を比較する実施形態にも適用することができる。
以下、有用な特徴点を抽出するための手法((2−a)〜(2−d))を説明する。判定部204は、テンプレート署名および照合対象署名情報に含まれる特徴点の中から、不要な特徴点を削除して、有用な特徴点のみを抽出する。なお、(2−a)〜(2−d)のうちの1つだけが用いられてもよいし、あるいは、(2−a)〜(2−d)のうちの任意の組み合わせが用いられてもよい。
(2−a)空中線の削除
判定部204は、テンプレート署名および照合対象署名情報の特徴点の時系列の中から、空中線の特徴点を削除することができる。具体的には、判定部204は、特徴点の筆圧情報を参照して、筆圧がゼロである特徴点を削除する。このように、本発明では、ディスプレイ上の文字の形状を比較するうえでは不要となる空中線の特徴点が削除される。なお、空中線を取得しない署名照合においては、判定部204は、空中線を削除する処理を実施しなくてもよい。
(2−b)変曲点の抽出
判定部204は、テンプレート署名および照合対象署名情報の特徴点の時系列の中から、次の特徴点への方向が所定の角度以上で変化する特徴点(以下、変曲点という)を抽出することができる。つまり、次の特徴点への方向がそれまでの方向とほとんど変わらない特徴点は削除される。例えば、判定部204は、特徴点の座標が(xt,yt)(t=時刻)であるとき、
により、特徴点n(xn,yn)から特徴点n+1(xn+1,yn+1)へ向かうベクトルとx軸とのなす角度を算出する。そして、判定部204は、
により、特徴点n(xn,yn)から特徴点n+1(xn+1,yn+1)へ向かうベクトルと、特徴点n−1(xn-1,yn-1)から特徴点n(xn,yn)へ向かうベクトルと、の角度の差を算出して、角度の差がしきい値より小さい場合に、特徴点n(xn,yn)を削除する。ここで、
は、所定のしきい値である。このように、本発明では、電子ペンのブレにより発生した不要な特徴点が削除される。
図4は、本発明の一実施形態にかかる変曲点の抽出の原理を説明するための図である。図4の上側は、変曲点の抽出の処理を実施する前の状態401である。一方、図4の下側は、変曲点の抽出の処理を実施した後の状態402である。図4の401および402の特徴点1〜9は、タブレット端末102、112のディスプレイ上における電子ペン103、113の先端の位置(特徴点)の時系列を示している。図4の401では、電子ペンのブレにより次の特徴点への方向がそれまでの方向とほとんど変わらない特徴点が含まれている。判定部204は、上記の式(1)および(2)によって、特徴点2から特徴点3へ向かうベクトルと、特徴点1から特徴点2へ向かうベクトルとの角度の差を算出する。この角度の差が所定のしきい値よりも小さいとすると、特徴点2は削除される。さらに、判定部204は、上記の式(1)および(2)によって、特徴点3から特徴点4へ向かうベクトルと、特徴点1から特徴点3へ向かうベクトルとの角度の差を算出する。この角度の差が所定のしきい値(つまり、特徴点2が削除された際に用いられたしきい値)よりも小さいとすると、特徴点3は削除される。さらに、判定部204は、上記の式(1)および(2)によって、特徴点4から5へ向かうベクトルと、特徴点1から特徴点4へ向かうベクトルとの角度の差を算出する。この角度の差が所定のしきい値(つまり、特徴点2が削除された際に用いられたしきい値)よりも小さいとすると、特徴点4は削除される。さらに、判定部204は、上記の式(1)および(2)によって、特徴点5から特徴点6へ向かうベクトルと、特徴点1から特徴点5へ向かうベクトルとの角度の差を算出する。この角度の差が所定のしきい値(つまり、特徴点2が削除された際に用いられたしきい値)よりも大きいとすると、特徴点5は削除されない。つまり、特徴点5は、変曲点として抽出される。さらに判定部204は、上記の式(1)および(2)によって、特徴点6から特徴点7へ向かうベクトルと、特徴点5から特徴点6へ向かうベクトルとの角度の差を算出する。以下、同様の処理が繰り返さる。図4の402では、特徴点2、3、4、6、7、8が削除されている。
(2−c)静止点の削除
判定部204は、テンプレート署名および照合対象署名情報の特徴点の時系列の中から、1つ前の特徴点から所定の距離以上離れていない特徴点(以下、静止点という)を削除することができる。例えば、判定部204は、特徴点の座標が(xt,yt)(t=時刻)であるとき、
により、特徴点n−1(xn-1,yn-1)と特徴点n(xn,yn)との間の距離を算出する。そして、判定部204は、
である場合に、特徴点n(xn,yn)を削除する。ここで、
は、所定のしきい値である。このように、本発明では、書き始めなどの電子ペンの静止により発生した不要な特徴点が削除される。なお、x軸方向およびy軸方向のそれぞれにしきい値を設けて、いずれかの方向にしきい値以上移動していない場合は静止点として扱うようにしてもよい。
図5は、本発明の一実施形態にかかる静止点の削除の原理を説明するための図である。図5の上側は、静止点の削除の処理を実施する前の状態501である。一方、図5の下側は、静止点の削除の処理を実施した後の状態502である。図5の501および502の特徴点1〜5は、タブレット端末102、112のディスプレイ上における電子ペン103、113の先端の位置(特徴点)の時系列を示している。図5の501では、電子ペンの静止によりほとんど移動していない特徴点が含まれている。判定部204は、上記の式(3)によって、特徴点1と特徴点2との間の距離を算出する。この距離が所定のしきい値よりも小さいとすると、特徴点2は削除される。さらに、判定部204は、上記の式(3)によって、特徴点2と特徴点3との間の距離を算出する。この距離が所定のしきい値(つまり、特徴点2が削除された際に用いられたしきい値)よりも小さいとすると、特徴点3は削除される。さらに、判定部204は、上記の式(3)によって、特徴点3と特徴点4との間の距離を算出する。この距離が所定のしきい値(つまり、特徴点2が削除された際に用いられたしきい値)よりも小さいとすると、特徴点4は削除される。さらに、判定部204は、上記の式(3)によって、特徴点4と特徴点5との間の距離を算出する。この距離が所定のしきい値(つまり、特徴点2が削除された際に用いられたしきい値)よりも大きいとすると、特徴点5は削除されない。以下、同様の処理が繰り返さる。図5の502では、特徴点2、3、4が削除されている。
(2−d)筆圧が不安定な点の削除
判定部204は、テンプレート署名および照合対象署名情報の特徴点の時系列の中から、ストローク(筆跡のひとかたまり。漢字などの一画のことを言う)の書き始めおよび書き終わりのトメ、ハネ、ハライにより発生した特徴点を削除することができる。具体的には、判定部204は、筆圧が安定している領域(つまり、トメ、ハネ、ハライではない部分)にある特徴点を抽出することができる。例えば、判定部204は、特徴点の筆圧情報を参照して、その特徴点の筆圧と(書き始めから書き終わりの順で)1つ前の特徴点の筆圧との差を算出する。そして、判定部204は、ストロークの書き始めから書き終わりの順で最初に、筆圧差が所定のしきい値以内になったときの特徴点(特徴点Aとする)を決定する。また、判定部204は、ストロークの書き終わりから書き始めの順で最初に、筆圧差が所定のしきい値以内になったときの特徴点(特徴点Bとする)を決定する。そして、判定部204は、特徴点Aから特徴点Bまでの特徴点を、筆圧が安定している領域にある特徴点として抽出する。つまり、書き始めの特徴点から特徴点Aの1つ前の特徴点まで、および、特徴点Bの次の特徴点から書き終わりの特徴点まで、は削除される。このように、本発明では、文字の形状を比較するうえでは不要となるトメ、ハネ、ハライなどにより発生した不要な特徴点が削除される。
(3)ベクトルの算出
判定部204は、上記の手法で抽出された特徴点間のベクトルを算出することができる。図6は、本発明の一実施形態にかかる特徴点間のベクトルの算出を説明するための図である。抽出された特徴点の座標の時系列が、n―1番目の特徴点601、n番目の特徴点602の順であったとする。n−1番目の特徴点601を始点とし、n番目の特徴点602を終点とするn番目のベクトル603が算出される。さらに、判定部204は、n番目のベクトル603と基準となる軸(例えば、x軸)とのなす角度を算出することができる。角度は、−180°〜180°の範囲である。
(4)マッチング
判定部204は、テンプレート署名の特徴点間のベクトルと照合対象署名情報の特徴点間のベクトルとの間で、DP(Dynamic Programming)マッチングなどのマッチングをすることができる。
マッチングは、ベクトルと基準となる軸(例えば、x軸)とのなす角度に基づくことができる。具体的には、判定部204は、テンプレート署名のあるベクトルと、対応する照合対象署名情報のベクトルと、の間の角度の差分を署名全体にわたって累積して、この累積された差分が最小となるようにマッチングを行うことができる。ここで、一方の署名の特徴点の座標が(xt,yt)(t=時刻)であり、他方の署名の特徴点の座標が(at,bt)(t=時刻)であるとする。判定部204は、テンプレート署名のあるベクトルと、対応する照合対象署名情報のベクトルと、の間の角度の差分
を署名全体にわたって累積する。なお、
である。このように、本発明では、特徴点から次の特徴点への方向に基づいてマッチングすることができる。
あるいは、マッチングは、ベクトルと基準となる軸(例えば、x軸)とのなす角度と、ベクトルの始点の座標と、ベクトルの終点の座標とに基づくことができる。具体的には、判定部204は、
を署名全体にわたって累積して、この累積された差分が最小となるようにマッチングを行なうことができる。なお、式(4)は乗算であるが、加算を用いてもよい。このように、本発明では、特徴点から次の特徴点への方向と、その特徴点の座標と、その特徴点の1つ前の特徴点の座標とに基づいてマッチングをすることもできる。
(5)スクリーニング
判定部204は、マッチングされたベクトルとベクトルとのうちの少なくとも一方の大きさが所定のしきい値以上である場合、マッチングされたベクトルとベクトルを削除することができる。
(6)角度の比較
判定部204は、マッチングされたベクトルとベクトルとの間の角度の差(つまり、
)を算出して、文字の形状の一致、不一致を判定することができる。図7は、本発明の一実施形態にかかる2つの署名間でのベクトルの角度の比較を説明するための図である。例えば、図7のように、署名1のベクトル701が基準となる軸(例えば、x軸)となす角度が60°であったとする。また、署名2のベクトル702が基準となる軸(例えば、x軸)となす角度が45°であったとする。そうすると、2つのベクトルの角度の差は、15°(=|60°―45°|)である。判定部204は、同様に、マッチングされた全てのベクトル間の角度の差を算出する。そして、判定部204は、いずれかの角度の差が所定のしきい値以上である場合、2つの署名間で文字の形状に不一致があったと判定することができる。なお、角度の差が所定のしきい値以上であるベクトルが所定の数以上ある場合、2つの署名間で文字の形状に不一致があったと判定するようにしてもよい。
図8は、本発明の一実施形態にかかる署名照合システムにおける全体の処理フローを示す図である。
S800で、署名照合サーバ200は、従来の署名照合方式によって、署名照合を実施する。
S801で、署名照合サーバ200は、テンプレート署名に含まれる文字の形状と照合対象署名情報に含まれる文字の形状との間の差分を署名全体にわたって累積する。
S802で、署名照合サーバ200は、S801で累積した形状の差分が本人による署名か他人による署名かを判定するための第1のしきい値以下であるか否かを判定する。本人である場合は、S803へ進む。他人である場合は、局所的な形状の相違の検知は実施されない(S810)。
S803で、署名照合サーバ200は、S801で累積した形状の差分が第1のしきい値よりも小さい第2のしきい値以上であるか否かを判定する。第2のしきい値以上である場合は、S804へ進む。第2のしきい値よりも小さい場合は、局所的な形状の相違の検知は実施されない(S811)。
S804〜S809で、署名照合サーバ200は、上述した署名の取得、特徴点の抽出、ベクトルの算出、マッチング、スクリーニング、角度の比較を実施する。
なお、S800〜S803を省略して、すべての照合対象署名情報に対して文字の形状の局所的な相違の検知を実施するようにしてもよい。あるいは、S802またはS803のいずれか一方を省略してもよい。
このように、本発明では、2つの署名間で電子ペンが動く方向を比較するので、文字の形状の局所的な相違を検知することができる。
100 店舗
101 営業店端末
102,112 タブレット端末
103,113 電子ペン
110 一般家庭
111 ルーター
120 ネットワーク
130 銀行システム
131 フロントエンドサーバ
132,200 署名照合サーバ
133 アプリケーションサーバ
211 署名データベース
212 照合ルールデータベース

Claims (9)

  1. 署名照合システムにおける署名照合サーバであって、
    第1の署名に含まれる文字の形状と第2の署名に含まれる文字の形状との累積された差分が、本人による署名か他人による署名かを判定するための第1のしきい値以下であり、かつ、前記第1のしきい値よりも小さい第2のしきい値以上であると決定する手段と、
    前記決定がなされると、前記第1の署名の特徴点間のベクトルと、前記第2の署名の特徴点間のベクトルとをマッチングする手段と、
    前記マッチングされたそれぞれのベクトルの角度差を算出し、前記それぞれの角度差のうちの少なくとも1つの角度差が所定の角度以上であると、前記第1の署名に含まれる文字の形状と前記第2の署名に含まれる文字の形状とに相違があると判定する手段と
    を備えたことを特徴とする署名照合サーバ。
  2. 前記第1の署名および前記第2の署名の特徴点の中から、次の特徴点へ向かうベクトルと、1つ前の特徴点から向かうベクトルと、の角度差が所定の角度以下である特徴点を削除する手段、をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の署名照合サーバ。
  3. 前記第1の署名および前記第2の署名の特徴点の中から、1つ前の特徴点から所定の距離以上離れていない特徴点を削除する手段、をさらに備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の署名照合サーバ。
  4. 前記第1の署名および前記第2の署名の特徴点の中から、筆圧が安定している領域の特徴点以外の特徴点を削除する手段、をさらに備えたことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の署名照合サーバ。
  5. 前記第1の署名および前記第2の署名の特徴点の中から、空中線の特徴点を削除する手段、をさらに備えたことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の署名照合サーバ。
  6. 前記マッチングは、前記ベクトルの角度に基づくDPマッチングであることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の署名照合サーバ。
  7. 前記マッチングは、前記ベクトルの始点の位置および前記ベクトルの終点の位置にさらに基づくことを特徴とする請求項6に記載の署名照合サーバ。
  8. 署名照合システムにおける署名照合サーバによって実施される方法であって、
    第1の署名に含まれる文字の形状と第2の署名に含まれる文字の形状との累積された差分が、本人による署名か他人による署名かを判定するための第1のしきい値以下であり、かつ、前記第1のしきい値よりも小さい第2のしきい値以上であると決定するステップと、
    前記決定がなされると、前記第1の署名の特徴点間のベクトルと、前記第2の署名の特徴点間のベクトルとをマッチングするステップと、
    前記マッチングされたそれぞれのベクトルの角度差を算出し、前記それぞれの角度差のうちの少なくとも1つの角度差が所定の角度以上であると、前記第1の署名に含まれる文字の形状と前記第2の署名に含まれる文字の形状とに相違があると判定するステップと
    を含むことを特徴とする方法。
  9. 請求項に記載の方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
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