JP6602379B2 - 振動要素の振動応答パラメータを決定する方法 - Google Patents

振動要素の振動応答パラメータを決定する方法 Download PDF

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Description

下記の実施形態は、振動センサ、特に振動センサにおいて振動要素の振動応答パラメータを決定する方法に関する。
振動型デンシトメータ及び振動型粘度計などの振動センサは、特性を明らかにすべき流体の存在下で振動する振動要素の動きを検出することによって動作する。振動要素は、共振周波数または品質係数Qのような振動応答パラメータを有する振動応答を有する。振動要素の振動応答は、一般に、流体に組み合わさる振動要素の質量、剛性、及び減衰特性の結合に影響される。密度、粘度、温度な流体に関連する特性は、振動要素に関連する1以上の動作トランスデューサから受信した振動信号を処理することによって決定することができる。振動信号の処理は、振動応答パラメータを決定するステップを含む。
図1は、振動要素と該振動要素に結合されたメータ電子機器とを備える従来技術の振動センサを示す。従来技術の振動センサは、振動要素を振動させるドライバと、振動に応答して振動信号を生成するピックオフとを含む。振動信号は、通常、連続時間信号又はアナログ信号である。メータ電子機器は、振動信号を受信し、振動信号を処理して1以上の流体特性又は流体測定値を生成する。メータ電子機器は、振動信号の周波数と振幅の両方を決定する。振動信号の周波数及び振幅が更に処理されて、流体の密度を決定することができる。
従来技術の振動センサは、閉ループ回路を用いてドライバ用の駆動信号を付与する。駆動信号は一般的に受信した振動信号に基づく。従来技術の閉ループ回路は振動信号又は振動信号のパラメータを駆動信号に修正し又は組み込む。例えば、駆動信号は振動信号の増幅され、調節され、そうでなければ修正された仕様である。従って、受信された振動信号は閉ループ回路が目標周波数に達することを可能にするフィードバックを備える。フィードバックを用いて、閉ループ回路は駆動周波数を増加するように変化させ、目標周波数に達するまで、振動信号を監視する。
流体の粘度及び密度などの流体特性は、駆動信号と振動信号との間の位相差が135°及び45°である周波数から決定することができる。第1のオフ共振位相差φ1及び第2のオフ共振位相差φ2として示されるこれらの所望の位相差は、半出力または3dBの周波数に対応することができる。第1のオフ共振周波数ω1は、第1のオフ共振位相差φ1が135°である周波数と定義される。第2のオフ共振周波数ω2は、第2のオフ共振位相差φ2が45°である周波数と定義される。第2のオフ共振周波数ω2にてなされる密度測定は、流体の粘度とは独立している。従って、第2のオフ共振位相差φ2が45°である場合の密度測定は、他の位相差で行われる密度測定よりも正確であり得る。
第1及び第2のオフ共振位相差φ1、φ2は、一般に、測定前には分かっていない。従って、閉ループ回路は、上述したようなフィードバックを使用して、第1及び第2のオフ共振位相差φ1、φ2に漸増的に接近しなければならない。閉ループ回路に関連する漸増アプローチは、振動応答パラメータを決定する際に遅延を引き起こし、従って、流体の粘度、密度、または他の特性を決定する際に遅延を引き起こす可能性がある。そのような測定を決定する際の遅延は、振動センサの多くの用途においては非常に高価になる可能性がある。
従って、振動要素の振動応答を決定することに対するニーズがある。また、望ましくは速く正確な方法で振動応答パラメータを決定することに対するニーズがある。
振動要素の振動応答パラメータを決定する方法が提供される。一実施形態によれば、方法は、第1の駆動信号を用いて第1の周波数で振動要素を振動させるステップと、第1の周波数で振動した振動要素から第1の振動信号を受信するステップと、第1の駆動信号と第1の振動信号との位相差である第1の位相差を測定するステップとを備える。方法は更に、第2の駆動信号を用いて振動要素を第2の周波数で振動させるステップと、第2の周波数で振動した振動要素から第2の振動信号を受信するステップと、第2の駆動信号と第2の振動信号との位相差である第2の位相差を測定するステップと、前記第1の位相差と前記第2の位相差とを用いて、前記振動要素の位相差及び周波数の少なくとも一方を求めるステップを備える。
振動要素の振動応答パラメータを決定するための振動センサが提供される。一実施形態によれば、振動計は第1の駆動信号で第1の周波数で振動し、第2の駆動信号で第2の周波数で振動するように構成された振動要素を含む。この実施形態によれば、振動センサはまた、振動要素に通信可能に結合されたメータ電子機器を備え、該メータ電子機器は第1の駆動信号を受信し、第1の周波数で振動した振動要素から第1の振動信号を受信し、第2の周波数で振動した振動要素から第2の振動信号を受信するように構成されている。
この実施形態によれば、メータ電子機器はまた、第1の位相差を測定するように構成され、第1の位相差は第1の駆動信号と第1の振動信号との間の位相差であり、第2の位相差を測定し、第2の位相差は第2の駆動信号と第2の振動信号との間の位相差であり、前記第1の位相差と前記第2の位相差とを用いて、前記振動要素の位相差及び周波数の少なくとも一方を求める。
態様
一態様によれば、振動要素(104)の振動応答パラメータを決定する方法(900、1000)は、第1の駆動信号を用いて第1の周波数で振動要素(104)を振動させるステップと、第1の周波数で振動した振動要素(104)から第1の振動信号を受信するステップと、第1の駆動信号と第1の振動信号との位相差である第1の位相差を測定するステップとを備える。方法(900、1000)は更に、第2の駆動信号を用いて振動要素(104)を第2の周波数で振動させるステップと、第2の周波数で振動した振動要素(104)から第2の振動信号を受信するステップと、第2の駆動信号と第2の振動信号との位相差である第2の位相差を測定するステップを備える。方法(900、1000)は更に、前記第1の位相差と前記第2の位相差とを用いて、前記振動要素(104)の位相差及び周波数の少なくとも一方を求めるステップを備える。
好ましくは、振動要素(104)の決定された位相差及び周波数の少なくとも1つは、第1の位相差及び第2の位相差から計算された大凡の線形近似である。
好ましくは、振動要素(104)の決定された少なくとも1つの周波数は、振動要素(104)の共振周波数ω0、第1のオフ共振周波数ω1、及び第2のオフ共振周波数ω2のうちの1つである。
好ましくは、決定された少なくとも1つの位相差は、共振位相差φ0、第1のオフ共振位相差φ1、及び第2のオフ共振位相差φ2のうちの1つである。
好ましくは、方法(900、1000)は更に、第1の位相差と第2の位相差を用いて振動要素(104)のQ値の線形近似を計算するステップを備える。
好ましくは、振動要素(104)の位相差及び周波数の少なくとも1つは、線形補間法及び線形外挿法のうちの1つによって決定される。
好ましくは、振動要素(104)の位相差及び周波数の少なくとも一方が、振動要素(104)によって測定された流体の粘度及び密度の少なくとも1つを計算するために使用される。
好ましくは、方法(900、1000)は、更に測定された第1の位相差及び測定された第2の位相差が振動要素(104)の位相応答の線形領域内にあるかどうかを決定するステップを含む。
一態様によれば、振動要素(104)の振動応答パラメータを決定する振動センサ(5)は、第1の駆動信号を用いて第1の周波数で振動し、第2の駆動信号を用いて第2の周波数で振動するように構成された振動要素(104)を備える。振動センサ(5)はまた、振動要素(104)に通信可能に連結され、第1の駆動信号を受信し、第1の周波数にて振動された振動要素(104)から第1の振動信号を受信し、第2の周波数にて振動された振動要素(104)から第2の振動信号を受信するように構成されたメータ電子機器(20)を備える。該メータ電子機器(20)はまた、第1の駆動信号と第1の振動信号の位相差である第1の位相差を測定し、第2の駆動信号と第2の振動信号の位相差である第2の位相差を測定し、第1の位相差と第2の位相差を用いて、振動要素(104)の位相差及び周波数の少なくとも1つを決定するように構成されている。
好ましくは、振動要素(104)の決定された位相差及び周波数の少なくとも1つは、第1の位相差及び第2の位相差から計算された大凡の線形近似である。
好ましくは、振動要素(104)の決定された周波数の少なくとも1つは、振動要素(104)の共振周波数ω0、第1のオフ共振周波数ω1、及び第2のオフ共振周波数ω2のうちの1つである。
好ましくは、決定された少なくとも1つの位相差は、共振位相差φ0、第1のオフ共振位相差φ1、及び第2のオフ共振位相差φ2のうちの1つである。
好ましくは、メータ電子機器(20)は更に、第1の位相差と第2の位相差を用いて、振動要素(104)のQ値の線形近似を計算するように構成されている。
好ましくは、メータ電子機器(20)は線形補間法及び線形外挿法のうちの1つを用いて、振動要素(104)の位相差及び周波数の少なくとも1つを決定するように構成されている。
好ましくは、メータ電子機器(20)は更に、振動要素(104)の位相差及び周波数の少なくとも1つを用いて、振動要素により測定された流体の粘度及び密度の少なくとも1つを計算するように構成されている。
好ましくは、メータ電子機器(20)は更に、第1の位相差及び第2の位相差が振動要素(104)の位相応答の線形領域内か否かを決定するように構成されている。
全ての図面上で、同じ参照符号は同じ要素を表す。図面は必ずしも、原寸に比例していないことは理解されるべきである。
振動要素と該振動要素に連結されたメータ電子機器を備えた従来技術の振動センサを示す。 実施形態に従った振動センサ5を示す。 実施形態に従った振動センサ5を示す。 振動センサ5のブロック図であり、駆動回路138をより詳細に示す。 振動要素の振動応答を示す周波数応答グラフ500を示す。 振動要素の振動応答を示す位相応答グラフ600を示す。 低粘度位相応答グラフ700を示し、図6に示す位相応答グラフ600の拡大図である。 高粘度位相応答グラフ800を示し、図6に示す位相応答グラフ600の拡大図である。 一実施形態に従った振動応答パラメータを決定する方法900を示す。 一実施形態に従った振動応答パラメータを決定する方法1000を示す。
詳細な記載
図2〜図10及び以下の説明は、特定の例をあげてどのようにして本発明の最良の形態を作製し、使用するかを当業者に教示する。進歩性のある原理を教示するために、一部の従来の態様は簡易化されまたは省略されている。当業者は、本発明の範囲内に入る、これらの例からの変形形態を理解するであろう。当業者は、以下に説明する特徴をさまざまな方法で組み合わせて、振動要素の振動応答パラメータを決定する複数の変形形態を形成することができることを理解するであろう。その結果、以下に記載された実施形態は下記の特定の例に限定されず、特許請求の範囲及びその均等物によってのみ限定される。
図2は、一実施形態による振動センサ5を示す。振動センサ5は、振動要素104と、メータ電子機器20とを備えることができ、振動要素104は、リード線100によってメータ電子機器20に結合される。いくつかの実施形態では、振動センサ5は振動くし型センサ又はフォーク密度センサを備える(図3及び付随する説明を参照)。しかしながら、他の振動センサも考えられ、それらは詳細な説明及び請求項の範囲内にある。
振動センサ5は、特性を明らかにすべき流体に少なくとも部分的に浸漬されてもよい。流体は、液体又はガスを含むことができる。あるいは、流体は、噴流ガス、噴流固体、複数の液体、またはそれらの組み合わせを含む液体のような多相流体を含むことができる。いくつかの例示的な流体には、セメントスラリー、石油製品などが含まれる。振動センサ5は、パイプ又は導管、タンク、容器、または他の流体容器に取り付けることができる。振動センサ5はまた、流体の流れを導くためのマニホールドまたは同様の構造に取り付けることができる。しかしながら、他の取り付け構成も考えられ、それらは詳細な説明及び請求項の範囲内にある。
振動センサ5は、流体測定を行うように動作する。振動センサ5は、流れ流体及び非流れ流体を含む流体の流体密度及び流体粘度のうちの1つまたは複数を含む流体測定値を提供することができる。振動センサ5は、流体質量流量、流体体積流量、及び/又は流体温度を含む流体測定値を提供することができる。このリストは排他的ではなく、振動センサ5は他の流体特性を測定または決定してもよい。
メータ電子機器20は、リード線100を介して振動要素104に電力を供給することができる。メータ電子機器20は、リード線100を介して振動要素104の動作を制御する。例えば、メータ電子機器20は、駆動信号を生成して、生成された駆動信号を振動要素104に提供し、振動要素104は、生成された駆動信号を使用して1つ以上の振動部品に振動を生成する。生成された駆動信号は、振動要素104の振動振幅及び周波数を制御することができる。生成された駆動信号はまた、振動時間及び/又は振動タイミングを制御することもできる。
メータ電子機器20はまた、リード線100を介して振動要素104から振動信号を受け取ることができる。メータ電子機器20は、例えば、振動測定信号を処理して密度測定値を生成することができる。メータ電子機器20は、振動要素104から受信した振動信号を処理して、信号の周波数を決定する。さらに、または加えて、メータ電子機器20は、振動信号を処理して、例えば流体流量を決定するために処理され得る粘度又は信号間の位相差などの流体の他の特性を決定する。理解されるように、位相差は、典型的には度又はラジアンのような空間単位で測定または表現されるが、時間単位のような任意の適切な単位を使用することができる。時間ベースのユニットが使用される場合、位相差は、振動信号と駆動信号との間の時間遅延として当業者によって参照され得る。他の振動応答特性及び/又は流体測定が考えられ、それらは詳細な説明及び請求項の範囲内にある。
メータ電子機器20は、通信リンク26にさらに結合することができる。メータ電子機器20は、通信リンク26を介して振動信号を通信することができる。メータ電子機器20はまた、受信された振動信号を処理して、測定値を生成し、該測定値を通信リンク26を介して通信することができる。更に、メータ電子機器20は、通信リンク26を介して情報を受信することができる。例えば、メータ電子機器20は、通信リンク26を介してコマンド、更新、作動値又は作動値の変化、及び/又はプログラムの更新又は変化を受信することができる。
図3は、一実施形態による振動センサ5を示す。メータ電子機器20は、図示の実施形態ではシャフト115によって振動要素104に結合されている。シャフト115は任意の所望の長さとすることができる。シャフト115は、少なくとも部分的に中空であってもよい。ワイヤまたは他の導体は、シャフト115を介して、メータ電子機器20と振動要素104との間に延在することができる。メータ電子機器20は、受信回路134、インターフェイス回路136及び駆動回路138を含む。示された実施形態にて、受信回路134及び駆動回路138は、振動要素104のリードに直に連結される。或いは、メータ電子機器20は、振動要素104とは別個の部品又はデバイスを備えることができ、受信回路134及び駆動回路138は、リード線100を介して振動要素104に結合されている。
図示の実施形態では、振動センサ5の振動要素104は音叉構造を備え、振動要素104は測定される流体に少なくとも部分的に浸漬される。振動要素104は、パイプ、導管、タンク、容器、マニホールド、または他の流体取扱い構造などの別の構造に固定することができるハウジング105を含む。ハウジング105は、振動要素104を保持し、一方、振動要素104は、少なくとも部分的に露出したままである。従って、振動要素104は流体に浸されるように構成されている。
図示の実施形態における振動要素104は、少なくとも部分的に流体内に延びるように構成された第1及び第2のくし歯112及び114を含む。第1及び第2のくし歯112及び114は、任意の所望の断面形状を有する細長い要素を含む。第1及び第2のくし歯112及び114は、事実上少なくとも部分的に可撓性又は弾性であってもよい。振動センサ5は、さらに、圧電結晶素子を備える対応する第1及び第2のピエゾ素子122及び124を含む。第1及び第2のピエゾ素子122及び124は、夫々第1及び第2のくし歯112及び114に隣接して配置される。第1及び第2のピエゾ素子122及び124は、第1及び第2のくし歯112及び114と接触し、機械的に相互作用するように構成される。
第1のピエゾ素子122は、第1のくし歯112の少なくとも一部と接触している。第1のピエゾ素子122はまた、駆動回路138に電気的に結合されている。駆動回路138は、生成された駆動信号を第1のピエゾ素子122に供給する。第1のピエゾ素子122は、発生した駆動信号を受けると伸縮する。その結果、第1のピエゾ素子122は、交互に第1のくし歯112を撓ませ、第1のくし歯112を振動運動(破線参照)で左右に変位させ、周期的な往復方法で流体を乱す。
第2のピエゾ素子124は、流体中の第2のくし歯114の変形に対応する振動信号を生成する受信回路134に結合されるとして示されている。第2のくし歯114の移動により、対応する電気振動信号が第2のピエゾ素子124によって生成される。第2のピエゾ素子124は、振動信号をメータ電子機器20に送信する。メータ電子機器20は、インターフェイス回路136を含む。インターフェイス回路136は、外部デバイスと通信するように構成することができる。インターフェイス回路136は、振動測定信号を通信し、決定された流体特性を1つまたは複数の外部デバイスに伝達することができる。メータ電子機器20は、振動信号周波数及び振動信号の振動信号振幅などの振動信号特性をインターフェイス回路136を介して送信することができる。メータ電子機器20は、とりわけ、流体の密度及び/又は粘度などの流体測定値をインターフェイス回路136を介して送信することができる。他の流体測定値も考えられ、これらは詳細な説明及び請求項の範囲内にある。さらに、インターフェイス回路136は、例えば測定値を生成するためのコマンド及びデータを含む外部デバイスからの通信を受信することができる。いくつかの実施形態では、受信回路134は駆動回路138に結合され、受信回路134は振動信号を駆動回路138に提供する。
駆動回路138は、振動要素104の駆動信号を生成する。駆動回路138は、生成された駆動信号の特性を変更することができる。駆動回路138は開ループ駆動を含む。開ループ駆動は、駆動信号を生成し、生成された駆動信号を振動要素104(例えば、第1のピエゾ素子122)に供給するために駆動回路138によって使用されてもよい。いくつかの実施形態では、開ループ駆動は、初期周波数ωで開始する目標位相差φを達成するために駆動信号を生成する。開ループ駆動は、振動信号からのフィードバックに基づいて動作せず、これは図4を参照して以下に詳細に記載される。
図4は、駆動回路138のより詳細な表示を有する振動センサ5のブロック図を示す。振動センサ5は、駆動回路138と共に示されている。受信回路134及びインターフェイス回路136は、明瞭化のために示されていない。駆動回路138は、開ループ駆動部147に結合されたアナログ入力フィルタ138a及びアナログ出力フィルタ138bを含む。アナログ入力フィルタ138aは、振動信号をフィルタリングし、アナログ出力フィルタ138bは、生成された駆動信号をフィルタリングする。
開ループ駆動部147は、位相検出器147bに結合されたアナログ/デジタル変換器147aを含む。位相検出器147bは、信号発生器147cに結合される。また、第1のピエゾ素子122と第2のピエゾ素子124とを含む振動要素104も示されている。開ループ駆動部147は、デジタル信号プロセッサで実施することができ、デジタル信号プロセッサは、信号をサンプリングし、処理し、生成する1以上のコード又はプログラムを実行するように構成される。これに加えてまたはこれに代えて、開ループ駆動部147は、デジタル信号プロセッサなどに結合された電子回路で実施することができる。
第1のピエゾ素子122によって付与される振動信号は、アナログ入力フィルタ138aに送られる。アナログ入力フィルタ138aは、振動信号がアナログ/デジタル変換器147aによってサンプリングされる前に振動信号をフィルタリングする。図示された実施形態では、アナログ入力フィルタ138aは、開ループ駆動部147のサンプルレートの約半分のカットオフ周波数を有するローパスフィルタで構成することができるが、任意の適切なローパスフィルタを使用することができる。ローパスフィルタは、インダクタ、キャパシタ、抵抗器などの受動部品によって提供することができるが、演算増幅器フィルタなどの分散型又は離散型の任意の適切な部品を使用することができる。
アナログ/デジタル変換器147aは、フィルタリングされた振動信号をサンプリングしてサンプリングされた振動信号を形成することができる。アナログ/デジタル変換器147aは、生成された駆動信号を第2のチャンネル(図示せず)を介してサンプリングすることもできる。サンプリングは、任意の適切なサンプリング方法によって行うことができる。理解され得るように、アナログ/デジタル変換器147aによってサンプリングされて生成された駆動信号は、振動信号に関連するノイズを有さない。生成された駆動信号は、位相検出器147bに供給される。
位相検出器147bは、サンプリングされた振動信号と生成された駆動信号の位相を比較することができる。位相検出器147bは、図5を参照して以下により詳細に説明されるように、信号をサンプリングし、処理し、信号を生成して2つの信号間の位相差を検出する1つ以上のコードまたはプログラムを実行するように構成されたプロセッサとすることができる。さらに図4の実施形態を参照して、この比較は、サンプリングされた振動信号とサンプリングされた発生駆動信号との間の測定された位相差Φを提供する。
測定された位相差Φは目標位相差Φと比較される。目標位相差Φは、振動信号と生成された駆動信号との間の所望の位相差である。例えば、目標位相差Φが約45°である実施形態では、測定された位相差Φも同じ又は約45°であれば、測定された位相差Φと目標位相差Φとの間の差はゼロになり得る。しかし、代替の実施形態では、任意の適切な目標位相差Φが用いられる。位相検出器147bは、測定された位相差Φと目標位相差Φとの比較を用いて、コマンド周波数ωを生成することができる。
コマンド周波数ωは駆動信号を生成するのに用いられ得る。追加的または代替的に、測定された位相差Φと目標位相差Φとの比較から決定されない初期周波数を使用することができる。初期周波数ωは、初期生成された駆動信号を形成するために使用される予め選択された周波数とすることができる。初期生成された駆動信号は、上述したようにサンプリングされ、サンプリングされた振動信号と比較される。サンプリングされた初期生成された駆動信号とサンプリングされた振動信号との比較は、コマンド周波数ωを生成するために使用することができる。コマンド周波数ω及び初期周波数ωは、例えばラジアン/秒の単位を用いることができるが、例えばヘルツ(Hz)のようなあらゆる適切な単位が用いられ得る。コマンド周波数ω又は初期周波数ωは、信号発生器147cに供給され得る。
信号発生器147cは、位相検出器147bからコマンド周波数ωを受信し、生成された駆動信号にコマンド周波数ωと同じ周波数を提供することができる。生成された駆動信号は、前述のようにアナログ/デジタル変換器147aに送られる。生成された駆動信号は、アナログ出力フィルタ138bを介して第1のピエゾ素子122にも送られる。他の実施形態では、生成された駆動信号は他の構成部品にも送られる。
前述したように、振動要素104は、駆動信号による振動応答を有する。振動応答は、測定される流体の様々な特性を計算するために使用され得る共振周波数ω0、品質係数Qなどの振動応答パラメータを有する。振動応答及び例示的な振動応答パラメータ、ならびに流体の特性を計算する為に、振動応答パラメータをどのように使用され得るかについては、以下でより詳細に説明する。
図5は、振動要素の振動応答を示す周波数応答グラフ500を示す。振動要素は、図2乃至図4を参照して以前に説明した例示的な振動要素104であってもよい。周波数応答グラフ500は、周波数軸510及び振幅軸520を含む。周波数軸510は、Hz単位で示されているが、例えば、ラジアン/秒などの任意の適切な周波数単位を使用することもできる。振幅軸520は、デシベル(dB)スケールで示されている。振幅軸520は、例えば、ボルト又はアンペアのような任意の適切な単位から決定することができる。
周波数応答グラフ500はまた、周波数応答プロット530を含む。周波数応答プロット530は、上述した振動要素104の振動応答を表すことができるが、任意の適切な振動要素が代替の実施形態で使用することができる。図5に示すように、周波数応答プロット530は、異なる振動減衰特性を有する流体の個々の周波数応答プロットからなる。例えば、共振周波数における最低の振幅を有するプロットは、振動要素104が粘性かつ高密度の流体に浸されていることにより最も平坦であってもよい。共振周波数における最大の振幅を有するプロットは、周波数応答プロット530内の他のプロットに関連する流体に対して低粘度の流体に振動要素が浸漬されるため、最も平坦ではない。理解されるように、各周波数応答プロット530は、振動応答に関連する異なるパラメータを有する。
例えば、図5に示す実施形態では、各周波数応答プロット530は、第1のオフ共振周波数ω1、第2のオフ共振周波数ω2、及び共振周波数ω0を示す3つのマーカを有し、これらは振動応答の振動応答パラメータである。第1のオフ共振周波数ω1は円マーカで示されている。第2のオフ共振周波数ω2は、垂直ティック・マーカ536によって示されている。共振周波数ω0は、ダイヤモンドマーカ534によって示されている。ダイヤモンドマーカ534に言及して理解されるように、共振周波数ω0は周波数応答プロット530の各々について大凡同じである。
幾つかの実施形態では、共振周波数ω0は、第1のオフ共振周波数ω1及び第2のオフ共振周波数ω2から決定されてもよい。例えば、共振周波数は、第1のオフ共振周波数ω1と第2のオフ共振周波数ω2の平均から求めることができる。
Figure 0006602379
しかし、代替の実施形態では、共振周波数ω0は、ある範囲の周波数を掃引しながらピーク振幅で周波数を測定するなどの他の方法で決定することができる。
品質係数Qは、第1のオフ共振周波数ω1、第2のオフ共振周波数ω2、及び共振周波数ω0から決定することができる。例えば、品質係数Qは、式(2)から決定される。
Figure 0006602379
理解されるように、品質係数Qは各曲線毎に異なる。例えば、周波数応答プロット530のそれぞれに関連する流体が異なる粘度または密度を有するような様々な理由により、品質係数Qは周波数応答プロット530の夫々に対して異なる。
前述は、第1のオフ共振周波数ω1及び第2のオフ共振周波数ω2が測定されたときに、振動応答パラメータがどのように決定されるかを示している。しかし、以下に説明するように、振動応答パラメータは、駆動信号と振動信号との間の位相差を測定することによっても決定することができる。さらに、振動応答パラメータは、第1又は第2のオフ共振周波数ω1、ω2ではない周波数を使用することによっても決定することができる。
図6は、振動要素の振動応答を示す位相応答グラフ600を示す。振動要素は図2-図4を参照して上記した振動要素である。位相応答グラフ600は、位相応答グラフ600の横軸である周波数軸610を含む。位相応答グラフ600はまた、位相応答グラフ600の縦軸である位相差軸620を含む。位相応答グラフ600はまた、低粘度位相応答プロット630及び高粘度位相応答プロット640を含む。
理解されるように、低粘性及び高粘性の位相応答プロット630、640の実質的な部分は線形である。例えば、低粘度位相応答プロット630は、ほぼ垂直であり、約1610Hzから約1613Hzまでに実質的に一定の勾配を有する。約1455Hzと1610Hzの振動応答周波数の間の高粘性の位相応答プロット640では、位相差の値は比較的一定の傾きで増加する。また、理解されるように、低粘性位相応答プロット630及び高粘性位相応答プロット640の線形部分は、第1のオフ共振周波数ω1(135°の位相差で約1612.55Hzとして示される)と第2のオフ共振周波数ω2(45°の位相差で約1610.65Hzとして示されている)の間を延びる。図7及び図8を参照して以下に詳述するように、低粘度及び高粘度の位相応答プロット630、640の直線性は、第1のオフ共振周波数ω1及び第2のオフ共振周波数ω2の間の周波数又は位相差を決定するために利用することができる。
図7は、低粘性位相応答グラフ700を示し、これは、図6に示された位相応答グラフ600の拡大図である。拡大されているため、低粘性位相応答グラフ700は、1610.50Hz〜1613.00Hzの範囲の周波数軸710を含む。また、拡大されているために、低粘性位相応答グラフ700は、45.00度から135.00度の範囲の位相差軸720を含む。低粘性位相応答グラフ700はまた、前述した低粘性位相応答プロット630の大凡の直線部分を含む。図7には、低粘度位相応答プロット630の例示的な低粘度線形化632をも示す。
低粘度線形化部分632は、低粘度位相応答プロット630に比較的近い。例えば、低粘度線形化部分632上の少なくとも2つの点は、低粘度位相応答プロット630と共有される。低粘度線形化部分632はまた、低粘度位相応答プロット630の全長に沿った低粘度位相応答プロット630に比較的近い。異なる粘度を有する流体の位相応答プロットを線形化することができることを示すために、高粘度位相応答プロット640の拡大図に戻る。
図8は、図6に示された位相応答グラフ600の拡大図である高粘性位相応答グラフ800を示す。拡大されているため、高粘性位相応答グラフ800は、1440.00Hz〜1620.00Hzの範囲の周波数軸810を含む。また、拡大されているため、高粘性位相応答グラフ800は、45.00度から135.00度の範囲の位相差軸820を含む。高粘性位相応答グラフ800はまた、上述した高粘性位相応答プロット640の実質的に直線部分を含む。図8にはまた、高粘度位相応答プロット640の例示的な高粘度線形化642部分をも示す。
高粘度線形化部分642は、高粘度位相応答プロット640に比較的近い。例えば、高粘度線形化部分642の少なくとも2つの点は、高粘度位相応答プロット640と共有される。高粘度線形化部分642はまた、高粘性位相応答プロット640の全長に沿った高粘性位相応答プロット640に比較的近い。
振動要素の振動応答パラメータを決定するために線形化が使用される実施形態では、各位相応答プロット630、640の2つ以上の点を用いて、周波数又は位相差を決定することができる。例えば、先に説明した線形化部分632、642を使用して、第1のオフ共振周波数ω1及び第2のオフ共振周波数ω2を計算することができる。同様に、第1のオフ共振位相差φ1及び第2のオフ共振位相差φ2を計算する為に、線形化部分632、642が使用され得る。振動応答を決定するためのオフ共振周波数及び位相差ω1、ω2、φ1、φ2を使用する例示的な方法は、以下の図9及び図10を参照して、以下にさらに詳細に説明される。
図9は、一実施形態による振動応答パラメータを決定する方法900を示す。方法900は、ステップ910において、第1の周波数で振動要素を第1の駆動信号を用いて振動させることによって開始する。振動要素は、図2-図4を参照して説明した振動要素104であってもよい。ステップ920において、方法900は、第2の駆動信号を用いて第2の周波数で振動要素を振動させる。第2の駆動信号は、第1の駆動信号とは異なっていてもよい。これに加えて又はこれに代えて、振動要素は、第1の駆動信号及び第2の駆動信号によって、同じ又は異なる時間に振動させることができる。例えば、第1及び第2の駆動信号からなる複合駆動信号が振動要素に印加されて、第1及び第2の周波数を生成することができる。
ステップ930において、方法900は、第1の周波数及び第2の周波数を用いて、第1のオフ共振周波数ω1及び第2のオフ共振周波数ω2を決定する。例えば、上記したメータ電子機器20は、第1の位相差と共に第1の周波数を測定することが出来る。メータ電子機器20はまた、第2の位相差と共に第2の周波数を測定することが出来る。メータ電子機器20は第1の周波数及び対応する第1の位相差、第2の周波数及び対応する第2の位相差が、振動要素104の位相応答の線形領域内か否かを決定することができる。上述した例示的な位相応答プロット630、640を参照すると、メータ電子機器20は、第1及び第2の位相差が45度以上である135度以下であるかどうかを決定することができる。方法900は、次に、第1のオフ共振周波数ω1及び第2のオフ共振周波数ω2の線形近似を計算することが出来る。追加的または代替的に、以下にさらに詳細に説明するように、第1及び第2のオフ共振位相差φ1、φ2も計算することができる。
図10は、一実施形態による振動応答パラメータを決定する方法1000を示す。方法1000は、ステップ1010において、第1の周波数で振動要素を第1の駆動信号で振動させることによって開始する。振動要素は、図2乃至図4を参照して説明した振動要素104であってもよい。ステップ1020において、方法1000は、第2の駆動信号により第2の周波数で振動要素を振動させる。第2の駆動信号は、第1の駆動信号とは異なっていてもよい。これに加えて又はこれに代えて、振動要素は、第1の駆動周波数及び第2の駆動周波数で同じ又は異なる時間に振動させることができる。例えば、駆動信号は、第1及び第2の駆動信号からなり、第1及び第2の振動信号を生成するために振動要素に印加されてもよい。
ステップ1030において、方法1000は、第1の位相差及び第2の位相差を測定する。例えば、第1の位相差は、第1の振動信号と第1の駆動信号との間の位相差であってもよい。同様に、第2の位相差は、第2の振動信号と第2の駆動信号との間の位相差であってもよい。
ステップ1040において、方法1000は、第1の位相差及び第2の位相差を用いて、第1のオフ共振位相差φ1及び第2のオフ共振位相差φ2を決定することができる。例えば、上述したメータ電子機器20は、第1の周波数と共に第1の位相差を測定することができる。メータ電子機器20は、第2の周波数と共に第2の位相差を測定することもできる。メータ電子機器20は、第1の周波数及び対応する第1の位相差、第2の周波数及び対応する第2の位相差が、振動要素104の位相応答の線形領域内にあるかどうかを決定することができる。図6-図8を参照して、上記の例示的な位相応答プロット630、640を参照すると、メータ電子機器20は、第1及び第2の位相差が45度より大きく135度未満であるかどうかを決定することができる。次いで方法900は、第1のオフ共振周波数ω1及び第2のオフ共振周波数ω2の直線近似を計算することができる。
上記では、第1及び第2のオフ共振周波数及び位相差ω1、ω2、φ1、φ2である周波数又は位相差の線形近似を計算するステップを記載している。第1及び第2のオフ共振周波数及び位相差ω1、ω2、φ1、φ2の線形近似は、様々な方法で計算することができる。例えば、上述したメータ電子機器20は、第1及び第2の周波数及び位相差を測定することができる。メータ電子機器20は、第1の周波数及び対応する第1の位相差、第2の周波数及び対応する第2の位相差が、振動要素104の位相応答の線形領域内にあるかどうかを決定することができる。例えば、上述した例示的な位相応答プロット630、640を参照すると、メータ電子機器20は、第1及び第2の位相差が45度より大きく135度未満であるかどうかを決定することができる。次いで、方法900、1000は、第1のオフ共振周波数ω1及び位相差φ1、及び第2のオフ共振周波数ω2及び位相差φ2の線形近似を計算することができる。
線形近似は、線形外挿法又は線形補間法を使用して計算することができる。例えば、上述した線形化部分632、642を参照すると、方法900、1000は、第1及び第2の周波数及び位相差が線形化部分632、642に沿った2つの点であることを仮定している。従って、方法900、1000は、第1及び第2の周波数及び位相差を、第1及び第2のオフ共振位相差φ1、φ2並びに対応する第1及び第2のオフ共振周波数ω1、ω2に外挿または補間することができる。上記は位相差が45度より大きく135度未満である実施形態を説明しているが、測定された位相差は45度より小さく135度より大きくてもよい。
追加的または代替的に、第1及び第2のオフ共振周波数及び位相差ω1、ω2、φ1、φ2の近似を計算する他の方法を使用することができ、例えば、高次多項式、指数曲線などを2つ以上の測定された周波数及び位相差にフィッティングすることである。しかし、線形近似は、別の近似と比較した場合、効率的で、高速である等が望ましい。
第1及び第2の周波数及び対応する位相差を測定するステップと、第1及び第2のオフ共振周波数及び位相差ω1、ω2、φ1、φ2の線形近似である周波数及び/又は位相差を計算するステップは、所望の時間枠内で実行され得る。例えば、位相及び周波数の測定を繰り返すことなく周波数及び位相差を求めることができるので、振動応答パラメータを望ましくは短時間で求めることができる。従って、例えば密度及び粘度などの特性を計算し、所望の時間枠内で提供することができる。
また、測定された第1及び第2の位相差が135度未満及び45度以上などの範囲内にあるかどうかを判断することは有利である。例えば、測定された第1及び第2の位相差が第1及び第2のオフ共振位相差φ1、φ2内にあると決定することにより、例えば位相応答プロット630、640の非線形領域の包含を防止することができる。決定された第1及び第2のオフ共振周波数及び位相差ω1、ω2、φ1、φ2は、より正確であり得る。
上記は、第1及び第2のオフ共振周波数及び位相差ω1、ω2、φ1、φ2の非反復決定を説明しているが、反復プロセスの一部として決定を行うことができる。例えば、第1及び第2のオフ共振周波数及び位相差ω1、ω2はコマンド周波数ω用の評価として用いられ、該コマンド周波数ωは図4を参照して上記した開ループ駆動部147にて信号発生器147cに付与される。従って、駆動信号の周波数は反復前は、大凡実際の第1又は第2のオフ共振周波数及び位相差ω1、ω2、φ1、φ2であり、それによって実際の第1及び第2のオフ共振周波数ω1、ω2を測定するのに必要な時間を減じる。
上記の実施形態の詳細な記述は、本発明の範囲内にある発明者らによって熟考された全ての実施形態の完全な記述ではない。実際に当業者は、さらに実施形態を作成するために上記実施形態のある要素が種々に組み合わせられるかもしれないし除去されるかもしれないことを認識している、そしてそのような、さらなる実施形態は現在の記述の範囲及び開示の範囲内にある。本発明の範囲及び開示内にある追加の実施形態を作成するために、上記実施形態の全部或いは一部が組み合わせられるかもしれないことも当業者には明白である。
従って、本発明の特定の実施形態が説明の目的のためにここに記述されているが、当業者が認識するように、様々な等価な修正は本願の範囲内で可能である。ここに提供される開示は、振動要素の振動応答パラメータを決定する他の方法及び装置に適用可能であり、上記に記載され添付の図面に示された実施形態だけではない。従って、上記の実施形態の範囲は、添付の特許請求の範囲から決定されるべきである。

Claims (16)

  1. 振動要素(104)の振動応答パラメータを決定する方法(900、1000)であって、
    第1の駆動信号を用いて振動要素の共振周波数より小さな第1の周波数で振動要素(104)を振動させるステップと、
    第1の周波数で振動した振動要素(104)から第1の振動信号を受信するステップと、
    第1の駆動信号と第1の振動信号との位相差である第1の位相差を測定するステップと、
    第2の駆動信号を用いて振動要素(104)を振動要素の共振周波数より大きな第2の周波数で振動させるステップと、
    第2の周波数で振動した振動要素(104)から第2の振動信号を受信するステップと、
    第2の駆動信号と第2の振動信号との位相差である第2の位相差を測定するステップと、
    前記第1の位相差と前記第2の位相差とを用いて、前記振動要素(104)の位相差及び周波数の少なくとも一方を求めるステップを備える、方法(900、1000)。
  2. 前記振動要素(104)の決定された位相差及び周波数の少なくとも1つは、第1の位相差及び第2の位相差から計算された大凡の線形近似である、請求項1に記載の方法(900、1000)。
  3. 前記振動要素(104)の決定された少なくとも1つの周波数は、前記振動要素(104)の共振周波数ω0、第1のオフ共振周波数ω1、及び第2のオフ共振周波数ω2のうちの1つである、請求項1又は2に記載の方法(900、1000)。
  4. 決定された少なくとも1つの位相差は、共振位相差φ0、第1のオフ共振位相差φ1、及び第2のオフ共振位相差φ2のうちの1つである、請求項1乃至3の何れかに記載の方法(900、1000)。
  5. 方法(900、1000)は更に、第1の位相差と第2の位相差を用いて前記振動要素(104)のQ値の線形近似を計算するステップを備える、請求項1乃至4の何れかに記載の方法(900、1000)。
  6. 前記振動要素(104)の位相差及び周波数の少なくとも1つは、線形補間法及び線形外挿法のうちの1つによって決定される、請求項1乃至5の何れかに記載の方法(900、1000)。
  7. 前記振動要素(104)の位相差及び周波数の少なくとも一方が、振動要素(104)によって測定された流体の粘度及び密度の少なくとも1つを計算するために使用される、請求項1乃至6の何れかに記載の方法(900、1000)。
  8. 更に測定された第1の位相差及び測定された第2の位相差が、前記振動要素(104)の位相応答の線形領域内にあるかどうかを決定するステップを含む、請求項1乃至7の何れかに記載の方法(900、1000)。
  9. 振動要素(104)の振動応答パラメータを決定する振動センサ(5)であって、
    第1の駆動信号を用いて振動要素の共振周波数より小さな第1の周波数で振動し、第2の駆動信号を用いて振動要素の共振周波数より大きな第2の周波数で振動するように構成された振動要素(104)と、
    前記振動要素(104)に通信可能に連結され、第1の駆動信号を受信し、第1の周波数にて振動された振動要素(104)から第1の振動信号を受信し、第2の周波数にて振動された振動要素(104)から第2の振動信号を受信し、
    第1の駆動信号と第1の振動信号の位相差である第1の位相差を測定し、
    第2の駆動信号と第2の振動信号の位相差である第2の位相差を測定し、
    第1の位相差と第2の位相差を用いて、振動要素(104)の位相差及び周波数の少なくとも1つを決定するように構成されたメータ電子機器(20)を備える、振動センサ(5)。
  10. 振動要素(104)の決定された位相差及び周波数の少なくとも1つは、第1の位相差及び第2の位相差から計算された大凡の線形近似である、請求項9に記載の振動センサ(5)。
  11. 前記振動要素(104)の決定された周波数の少なくとも1つは、振動要素(104)の共振周波数ω0、第1のオフ共振周波数ω1、及び第2のオフ共振周波数ω2のうちの1つである、請求項9又は10に記載の振動センサ(5)。
  12. 決定された少なくとも1つの位相差は、共振位相差φ0、第1のオフ共振位相差φ1、及び第2のオフ共振位相差φ2のうちの1つである、請求項9乃至11の何れかに記載の振動センサ(5)。
  13. 前記メータ電子機器(20)は更に、第1の位相差と第2の位相差を用いて、振動要素(104)のQ値の線形近似を計算するように構成されている、請求項9乃至12の何れかに記載の振動センサ(5)。
  14. 前記メータ電子機器(20)は線形補間法及び線形外挿法のうちの1つを用いて、振動要素(104)の位相差及び周波数の少なくとも1つを決定するように構成されている、請求項9乃至13の何れかに記載の振動センサ(5)。
  15. 前記メータ電子機器(20)は更に、振動要素(104)の位相差及び周波数の少なくとも1つを用いて、振動要素により測定された流体の粘度及び密度の少なくとも1つを計算するように構成されている、請求項9乃至14の何れかに記載の振動センサ(5)。
  16. 前記メータ電子機器(20)は更に、第1の位相差及び第2の位相差が振動要素(104)の位相応答の線形領域内か否かを決定するように構成されている、請求項9乃至15の何れかに記載の振動センサ(5)。
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