本明細書で使用される、単数形態「1つ(a)」、「1つ(an)」及び「その(the)」
は、文脈によって明らかに逆のことが指示されない限り、単数及び複数の双方を包含する。
本明細書で使用される「含んでいる(comprising)」、「含む(comprises)」及び「から成る(comprised of)」という語句は、「含んでいる(including)」、「含む(includes)」又は「含んでいる(containing)」、「含む(contains)」の類義語であり、包含的又はオープンエンドであり、追加の記述されていないメンバー、要素又は方法工程を除外しない。これらの語句はまた、「から成る(consisting of)」及び「から本質的に成る(consisting essentially of)」も包含する。
端点による数的範囲の記述は、それぞれの範囲内に含まれる全ての数及び分数並びに記述された端点を包含する。
パラメーター、量、時間的な継続等といった測定可能な値に言及する際の本明細書で使用される「約」という語句は、特定した値の差異及び特定した値からの差異、具体的には+/−10%以下、好ましくは+/−5%以下、より好ましくは+/−1%以下及びさらにより好ましくは+/−0.1%以下の、特定した値の差異及び特定した値からの差異を包含することを意味し、そのような差異が開示される発明で実行するのに適切であることが前提である。「約」という修飾語が指す値は、とりわけ及び好ましくは、それ自体が開示されることが理解される。
メンバーのグループの1又は複数のメンバーといった「1又は複数の」という語句はそれ自体で明らかであるが、さらなる例証として、該語句はとりわけ、前記メンバーのいずれかの1つ、又は、例えば前記メンバーの≧3、≧4、≧5、≧6又は≧7等のいずれか及び最大で前記メンバーの総数といった、前記メンバーの2以上を言及することを包含する。
本明細書全体を通して「1つの実施形態」又は「一実施形態」に言及する際、実施形態に関係して説明される具体的な特色、構造又は特徴が、本発明の少なくとも1つの実施形態に包含されることを意味する。したがって、「1つの実施形態では」又は「一実施形態では」という句が本明細書全体を通して様々な場所で現れることは、必ずしも全て同一の実施形態を指しているのではないが、得る。さらに、本開示の分野の当業者には明らかである通り、具体的な特色、構造又は特徴は、1又は複数の実施形態で、いずれかの適切な方法で組合され得る。また、当業者に理解される通り、本明細書に記載されるいくつかの実施形態が、他の実施形態に包含されるいくつかの特色を包含するが他の特色は包含しない一方で、異なる実施形態の特色の組合せが本明細書の範囲内であり、異なる実施形態を形成する。例えば、以下の特許請求の範囲では、請求されるあらゆる実施形態がいずれかの組合せで用いられ得る。
本明細書で参照する文献は全て、参照によりその全体が本明細書に組込まれる。
別で指定されない限り、本発明を開示するのに用いられる語句は全て、技術的及び科学的用語も含め、本発明が属する該技術分野の当業者が通常理解する通りの意味である。さらなる指示によって、本発明の教示をより良く理解するために語句の定義が含まれ得る。
留意される通り、本発明者らは、FR−標的化抗腫瘍物質又は組成物を含む医薬製剤が吸入によってうまく投与され、それによって気道に影響する腫瘍性細胞を選択的及び特異的に標的化し、並びに、気道に影響する腫瘍又はがんといった気道に影響する増殖性疾患の処置に有用な医薬製剤を作製し得ることを発見した。
したがって、第1の態様では、本発明は、FR−標的化抗腫瘍物質又は組成物を含む医薬製剤を提供し、ここで、医薬製剤は吸入による投与のために構成されている。上記の通り、本発明の原理を具現化した医薬製剤は、FR−標的化抗腫瘍物質又は組成物の気道への局部又は特異的投与を可能にし、抗腫瘍物質又は組成物の全身性送達に関わる有害な副作用を回避する。本発明者らはまた、吸入による投与のために構成された本医薬製剤が、腫瘍性細胞といった葉酸受容体−発現細胞を選択的に標的化し、腫瘍又はがん部位での抗腫瘍剤の濃度が高くなることにつながることも発見した。
本医薬製剤は、例えば放射線といった他の種類の治療に対する腫瘍細胞の感度を増大するのにも有用であり得、また、医薬製剤の吸入によって腫瘍部位周辺及び内部での抗腫瘍剤のより高い濃度を得ることが可能になるということにより、抗腫瘍剤による腫瘍への損傷を増強又は向上することにも有用であり得る。
本明細書で使用される医薬製剤の「特異性」という語句は、特定の他の細胞、組織又は臓器ではなく、ある特定の細胞、組織又は臓器に投与される医薬製剤の能力を指す。本明細書で教示する医薬製剤は吸入のために構成されており、したがって、気道の細胞への特異的な投与を可能にする。本明細書で教示する医薬製剤の特異性は、医薬製剤の全身性送達、したがって医薬製剤の非特異的な送達を可能にするだけである先行技術の製剤とは対照である。
本明細書で使用される医薬製剤の「選択性」という語句は、特定の他の細胞に結合、標的化、衝突せず、ある特定の細胞に結合、標的化、衝突する医薬製剤の能力を指す。本明細書で教示する医薬製剤は、葉酸受容体を発現する細胞に選択的に結合し、他の細胞には結合しない。
本明細書で開示する医薬製剤は、本明細書に記述される他の要素に加えて1又は複数の薬剤的に許容される賦形剤を含んでいようとなかろうと、医療での使用のために構成される。したがって、「医薬製剤」及び「製剤」という語句は、本明細書では同じ意味で用いられ得る。
特定の実施形態では、医薬製剤は、FR−標的化抗腫瘍物質又は組成物を含み得る。特定の実施形態では、医薬製剤は、FR−標的化抗腫瘍物質又は組成物を含み得、好ましくは、医薬製剤は吸入による投与のために構成されている。
本明細書で使用される「FR−標的化」という記述は、葉酸受容体の標的化を指す。
「FR−標的化抗腫瘍物質」という記述は、FR−標的化部分及び抗腫瘍剤を含む物質又は化合物を指し、ここで、FR−標的化部分及び抗腫瘍剤は共有結合的に会合又は結合しており、すなわちこれらは、物質又は化合物(例えば分子)を構成する。FR−標的化部分及び抗腫瘍剤は、直接的な共有結合を介して(によって)、又は、リンカーを介して(によって)互いに共有結合的に会合又は結合している。
「FR−標的化抗腫瘍組成物」という記述は、FR−標的化部分及び抗腫瘍剤を含む組成物を指し、ここで、FR−標的化部分又はFR−標的化部分を含む物質(例えば賦形剤)及び抗腫瘍剤は、非共有結合的に会合している。例えば、FR−標的化部分又はFR−標的化部分を含む物質(例えば賦形剤)及び抗腫瘍剤は、ナノ粒子中に含まれ得る。
本明細書で使用される「吸入による投与のために構成された」という記述は、気道への医薬製剤の局部又は排他的な送達を可能にする本明細書で教示する医薬製剤の特性を指す。
本発明の好ましい記述(特色)及び実施形態が本明細書の以下で示される。そのように定義される本発明の各記述及び実施形態は、逆のことが明らかに指示されない限り、いずれかの他の記述及び/又は実施形態と組合せられ得る。特に、好ましい又は効果的であると示されるあらゆる特徴は、好ましい又は効果的であると示されるいずれかの特色又は特色若しくは記述と組合せられ得る。本発明は特に、以下の番号付けした態様及び記述1〜25のうち1つ以上と、いずれかの他の記述及び/又は実施形態との組合せによってとらえられる。
1. 葉酸受容体(FR)−標的化抗腫瘍物質又は組成物を含む医薬製剤であって、該医薬製剤は、吸入により投与されるように構成されている、前記医薬製剤。
2. 葉酸受容体(FR)−標的化抗腫瘍物質又は組成物を含む医薬製剤であって、該医薬製剤は、吸入により投与されるように構成されており、前記FR−標的化抗腫瘍物質又は組成物はナノ粒子中に含まれており、該ナノ粒子は、マイクロ粒子中に含まれている、前記医薬製剤。
3. 葉酸受容体(FR)−標的化抗腫瘍物質又は組成物を含む医薬製剤であって、該医薬製剤は、吸入により投与されるように構成されており、前記FR−標的化抗腫瘍物質又は組成物は、少なくとも1種の抗腫瘍剤と、少なくとも1種のFR−標的化賦形剤とを含み、前記FR−標的化賦形剤は、多糖類又は官能的に修飾された多糖類に共有結合的に結合した少なくとも1つの葉酸部分を含む葉酸−多糖類結合体であり、前記多糖類又は官能的に修飾された多糖類は、単結合又はリンカーを介して葉酸部分に共有結合的に結合され、前記リンカーは、ポリエーテル、エーテル、アミン、ポリアミン、アミノ酸、ペプチド、ポリペプチド、炭水化物又はこれらの2又はそれ以上の組合せを含む、前記医薬製剤。
4. 乾燥粉末として製剤されている、記述1〜3のいずれか1項に記載の医薬製剤。
5. FR−標的化抗腫瘍物質又は組成物が、ナノ粒子中に含まれる、記述1〜4のいずれかに1項に記載の医薬製剤。
6. 前記FR−標的化抗腫瘍物質又は組成物が、少なくとも1種の抗腫瘍剤と、少なくとも1種のFR−標的化賦形剤とを含む、記述1〜5のいずれか1項に記載の医薬製剤。
7. 前記抗腫瘍剤及び前記FR−標的化賦形剤が、ナノ粒子中に含まれており、好ましくは、前記抗腫瘍剤及び前記FR−標的化賦形剤は、前記ナノ粒子中で非共有結合的に会合している、記述3〜6のいずれか1項に記載の医薬製剤。
8. FR−標的化が、少なくとも1つの葉酸部分により行われる、記述1〜7のいずれか1項に記載の医薬製剤。
9. 前記FR−標的化賦形剤が、多糖類又は官能的に修飾された多糖類に共有結合的に結合した少なくとも1つの葉酸部分を含む葉酸−多糖類結合体である、記述3〜8のいずれか1項に記載の医薬製剤。
10. 前記多糖類又は官能的に修飾された多糖類が、キトサン及び官能的に修飾されたキトサン;N−[(2−ヒドロキシ−3−トリメチルアンモニウム)プロピル]キトサン(HTC)及びその塩;N−トリメチルキトサン(TMC)及びその塩;N,O−カル
ボキシメチルキトサン(N,O−CMC)及びその塩;N−カルボキシメチルキトサン(N−CMC)及びその塩;N,N−カルボキシメチルキトサン(N,N−CMC)及びその塩;O−カルボキシメチルキトサン(O−CMC)及びその塩;疎水性的に修飾されたキトサン(HMC)及びその塩;デキストラン及び官能的に修飾されたデキストラン;疎水性的に修飾されたデキストラン(HMD)及びその塩;デンプン及び官能的に修飾されたデンプン;ヒドロキシプロピルデンプン;アミロース及び官能的に修飾されたアミロース;アミロペクチン及び官能的に修飾されたアミロペクチン;セルロース及び官能的に修飾されたセルロース;メチルセルロース及びその塩;カルボキシメチルセルロース及びその塩;ヒドロキシエチルセルロース及びその塩;エチルセルロース及びその塩;ヒドロキシエチルメチルセルロース及びその塩;ヒドロキシプロピルセルロース及びその塩;ヒプロメロース及びその塩;酢酸コハク酸ヒプロメロース;フタル酸ヒプロメロース;クロスカルメロース及びその塩;キチン;シクロデキストリン;デキストレート;デキストリン;マルトデキストリン;プルラン;並びにグアーガムから選ばれる、記述3〜9のいずれか1項に記載の医薬製剤。
11. 前記多糖類又は官能的に修飾された多糖類が、単結合又はリンカーを介して葉酸部分に共有結合的に結合され、前記リンカーは、ポリエーテル、エーテル、アミン、ポリアミン、アミノ酸、ペプチド、ポリペプチド、炭水化物又はこれらの2又はそれ以上の組合せを含み、好ましくは、前記リンカーは、ポリエチレンオキサイド(PEO)、ポリプロピレンオキサイド(PPO)、及びPEOとPPOのブロックコポリマーから選択されるポリエーテルを含み又は該ポリエーテルから本質的に成り、さらに好ましくは、前記リンカーは、PEOを含み又はPEOから本質的に成る、記述3〜10のいずれか1項に記載の医薬製剤。
12. 前記FR−標的化賦形剤が、式XIb、XIc、XId、及びXIe、並びにそれらの立体異性体、互変異性体、塩、水和物及び溶媒和物、並びにそれらのいずれかのサブグループから成る群より選ばれる少なくとも1個の単位を含む葉酸−多糖類結合体である記述3〜11のいずれか1項に記載の医薬製剤。
Y1は、−X2−X1−X3、又は−OR10、−N(R100)R101、及び−N+(R100)(R101)R102から成る群より選ばれ、
Y2は、−X2−X1−X3、又は−OR20、−N(R200)R201、及び−N+(R200)(R201)R202から成る群より選ばれ、
Y3は、−X2−X1−X3、又は−OR30、−N(R300)R301、及び−N+(R300)(R301)R302から成る群より選ばれ、
R1は、−OR11又は−X2−X1−X3であり、
R2は、−OR21又は−X2−X1−X3であり、
R3は、−OR31又は−X2−X1−X3であり、
R4は、−OR41又は−X2−X1−X3であり、
R34は、−OR31又は−X2−X1−X3であり、
R43は、−OR41又は−X2−X1−X3であり、
R44は、−OR41又は−X2−X1−X3であり、
R53は、−OR51又は−X2−X1−X3であり、
R54は、−OR51又は−X2−X1−X3であり、
Y1、R1、及びR2の少なくとも1つは−X2−X1−X3であり;
Y2、R3、及びR4の少なくとも1つは−X2−X1−X3であり;
Y3、R43、及びR53の少なくとも1つは−X2−X1−X3であり;
R34、R44、及びR54の少なくとも1つは−X2−X1−X3であり;
ここで、
R10は、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリ−グリコシル部分、並びにC1−25アルキル、C1−25アルキルカルボニル、C2−25アルケニルカルボニル、−C1−6アルキレン−CO−OR12、カルボキシルC1−6アルキレンカルボニル、ヒドロキシC1−6アルキル、カルボキシルC6−12アリーレンカルボニル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、及びC6−10アリールから成る群よ
り選ばれる基であって各基はヒドロキシル、ハロゲン、C1−6アルキル、又はC1−6アルコキシから独立して選ばれる1若しくは複数の置換基で置換されていてもよく、ここでR12は水素又はC1−6アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;
R11は、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリ−グリコシル部分、並びにC1−25アルキル、C1−25アルキルカルボニル、C2−25アルケニルカルボニル、−C1−6アルキレン−CO−OR12、カルボキシルC1−6アルキレンカルボニル、ヒドロキシC1−6アルキル、カルボキシルC6−12アリーレンカルボニル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、及びC6−10アリールから成る群より選ばれる基であって各基はヒドロキシル、ハロゲン、C1−6アルキル、又はC1−6アルコキシから独立して選ばれる1若しくは複数の置換基で置換されていてもよく、ここでR12は水素又はC1−6アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;
R20は、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリ−グリコシル部分、並びにC1−25アルキル、C1−25アルキルカルボニル、C2−25アルケニルカルボニル、−C1−6アルキレン−CO−OR12、カルボキシルC1−6アルキレンカルボニル、ヒドロキシC1−6アルキル、カルボキシルC6−12アリーレンカルボニル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、及びC6−10アリールから成る群より選ばれる基であって各基はヒドロキシル、ハロゲン、C1−6アルキル、又はC1−6アルコキシから独立して選ばれる1若しくは複数の置換基で置換されていてもよく、ここでR12は水素又はC1−6アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;
R21は、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリ−グリコシル部分、並びにC1−25アルキル、C1−25アルキルカルボニル、C2−25アルケニルカルボニル、−C1−6アルキレン−CO−OR12、カルボキシルC1−6アルキレンカルボニル、ヒドロキシC1−6アルキル、カルボキシルC6−12アリーレンカルボニル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、及びC6−10アリールから成る群より選ばれる基であって各基はヒドロキシル、ハロゲン、C1−6アルキル、又はC1−6アルコキシから独立して選ばれる1若しくは複数の置換基で置換されていてもよく、ここでR12は水素又はC1−6アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;
R30は、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリ−グリコシル部分、並びにC1−25アルキル、C1−25アルキルカルボニル、C2−25アルケニルカルボニル、−C1−6アルキレン−CO−OR12、カルボキシルC1−6アルキレンカルボニル、ヒドロキシC1−6アルキル、カルボキシルC6−12アリーレンカルボニル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、及びC6−10アリールから成る群より選ばれる基であって各基はヒドロキシル、ハロゲン、C1−6アルキル、又はC1−6アルコキシから独立して選ばれる1若しくは複数の置換基で置換されていてもよく、ここでR12は水素又はC1−6アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;
R31は、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリ−グリコシル部分、並びにC1−25アルキル、C1−25アルキルカルボニル、C2−25アルケニルカルボニル、−C1−6アルキレン−CO−OR12、カルボキシルC1−6アルキレンカルボニル、ヒドロキシC1−6アルキル、カルボキシルC6−12アリーレンカルボニル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、及びC6−10アリールから成る群より選ばれる基であって各基はヒドロキシル、ハロゲン、C1−6アルキル、又はC1−6アルコキシから独立して選ばれる1若しくは複数の置換基で置換されていてもよく、ここでR12は水素又はC1−6アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;
R41は、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリ−グリコシル部分、並びにC1−25ア
ルキル、C1−25アルキルカルボニル、C2−25アルケニルカルボニル、−C1−6アルキレン−CO−OR12、カルボキシルC1−6アルキレンカルボニル、ヒドロキシC1−6アルキル、カルボキシルC6−12アリーレンカルボニル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、及びC6−10アリールから成る群より選ばれる基であって各基はヒドロキシル、ハロゲン、C1−6アルキル、又はC1−6アルコキシから独立して選ばれる1若しくは複数の置換基で置換されていてもよく、ここでR12は水素又はC1−6アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;
R51は、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリ−グリコシル部分、並びにC1−25アルキル、C1−25アルキルカルボニル、C2−25アルケニルカルボニル、−C1−6アルキレン−CO−OR12、カルボキシルC1−6アルキレンカルボニル、ヒドロキシC1−6アルキル、カルボキシルC6−12アリーレンカルボニル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、及びC6−10アリールから成る群より選ばれる基であって各基はヒドロキシル、ハロゲン、C1−6アルキル、又はC1−6アルコキシから独立して選ばれる1若しくは複数の置換基で置換されていてもよく、ここでR12は水素又はC1−6アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;
R100は、水素、並びにC1−25アルキル、C1−6アルキレン−N(R111)R112、C1−6アルキレン−N+(R111)(R112)R113、C1−25アルキルカルボニル、C2−25アルケニルカルボニル、C1−6アルキレン−CO−OR114、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、及びC6−10アリールから選ばれる基であって、各基は独立して、ヒドロキシル、ハロゲン、C1−6アルキル、カルボキシル、及びC1−6アルコキシから成る群より選ばれる1又は複数の置換基により置換されていてもよく、R111は水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R112は水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R113は水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R114は水素及びC1−6アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;
R101は、水素、並びにC1−25アルキル、C1−6アルキレン−N(R111)R112、C1−6アルキレン−N+(R111)(R112)R113、C1−25アルキルカルボニル、C2−25アルケニルカルボニル、C1−6アルキレン−CO−OR114、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、及びC6−10アリールから選ばれる基であって、各基は独立して、ヒドロキシル、ハロゲン、C1−6アルキル、カルボキシル、及びC1−6アルコキシから成る群より選ばれる1又は複数の置換基により置換されていてもよく、R111は水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R112は水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R113は水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R114は水素及びC1−6アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;
R102は、水素、並びにC1−25アルキル、C1−6アルキレン−N(R111)R112、C1−6アルキレン−N+(R111)(R112)R113、C1−25アルキルカルボニル、C2−25アルケニルカルボニル、C1−6アルキレン−CO−OR114、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、及びC6−10アリールから選ばれる基であって、各基は独立して、ヒドロキシル、ハロゲン、C1−6アルキル、カルボキシル、及びC1−6アルコキシから成る群より選ばれる1又は複数の置換基により置換されていてもよく、R111は水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R112は水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R113は水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R114は水素及びC1−6アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;
R200は、水素、並びにC1−25アルキル、C1−6アルキレン−N(R211)R212、C1−6アルキレン−N+(R211)(R212)R213、C1−25アルキルカルボニル、C2−25アルケニルカルボニル、C1−6アルキレン−CO−OR214、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、及びC6−10アリールから選ばれる基であって、各基は独立して、ヒドロキシル、ハロゲン、C1−6アルキル、カルボキシル、及びC1−6アルコキシから成る群より選ばれる1又は複数の置換基により置換されていてもよく、R211は水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R212は水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R213水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R214は水素及びC1−6アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;
R201は、水素、並びにC1−25アルキル、C1−6アルキレン−N(R211)R212、C1−6アルキレン−N+(R211)(R212)R213、C1−25アルキルカルボニル、C2−25アルケニルカルボニル、C1−6アルキレン−CO−OR214、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、及びC6−10アリールから選ばれる基であって、各基は独立して、ヒドロキシル、ハロゲン、C1−6アルキル、カルボキシル、及びC1−6アルコキシから成る群より選ばれる1又は複数の置換基により置換されていてもよく、R211は水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R212は水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R213水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R214は水素及びC1−6アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;
R202は、水素、並びにC1−25アルキル、C1−6アルキレン−N(R211)R212、C1−6アルキレン−N+(R211)(R212)R213、C1−25アルキルカルボニル、C2−25アルケニルカルボニル、C1−6アルキレン−CO−OR214、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、及びC6−10アリールから選ばれる基であって、各基は独立して、ヒドロキシル、ハロゲン、C1−6アルキル、カルボキシル、及びC1−6アルコキシから成る群より選ばれる1又は複数の置換基により置換されていてもよく、R211は水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R212は水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R213水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R214は水素及びC1−6アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;
R300は、水素、並びにC1−25アルキル、C1−6アルキレン−N(R211)R212、C1−6アルキレン−N+(R211)(R212)R213、C1−25アルキルカルボニル、C2−25アルケニルカルボニル、C1−6アルキレン−CO−OR314、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、及びC6−10アリールから選ばれる基であって、各基は独立して、ヒドロキシル、ハロゲン、C1−6アルキル、カルボキシル、及びC1−6アルコキシから成る群より選ばれる1又は複数の置換基により置換されていてもよく、R311は水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R312は水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R313水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R314は水素及びC1−6アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;
R301は、水素、並びにC1−25アルキル、C1−6アルキレン−N(R211)R212、C1−6アルキレン−N+(R211)(R212)R213、C1−25アルキルカルボニル、C2−25アルケニルカルボニル、C1−6アルキレン−CO−OR314、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、及びC6−10アリールから選ばれる基であって、各基は独立して、ヒドロキシル、ハロゲン、C1−6アルキル、カルボキシル、及びC1−6アルコキシから成る群より選ばれる1又は
複数の置換基により置換されていてもよく、R311は水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R312は水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R313水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R314は水素及びC1−6アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;
R302は、水素、並びにC1−25アルキル、C1−6アルキレン−N(R211)R212、C1−6アルキレン−N+(R211)(R212)R213、C1−25アルキルカルボニル、C2−25アルケニルカルボニル、C1−6アルキレン−CO−OR314、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、及びC6−10アリールから選ばれる基であって、各基は独立して、ヒドロキシル、ハロゲン、C1−6アルキル、カルボキシル、及びC1−6アルコキシから成る群より選ばれる1又は複数の置換基により置換されていてもよく、R311は水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R312は水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R313水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R314は水素及びC1−6アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;
X2は、−O−又は−N(R103)−であり、R103は、水素及びC1−6アルキルから選ばれ;
X1は、単結合、又はポリエーテル、エーテル、アミン、ポリアミン、アミノ酸、ペプチド、ポリペプチド若しくは炭水化物若しくはこれらの2以上の組合せを含むリンカー、
X3は、葉酸部分;好ましくはX3は、構造式XIIを持つ葉酸部分又はその立体異性体、互変異性体、塩、水和物若しくは溶媒和物であり、
X221は、N、NR221、及びOから選ばれ;X222は、N、NR221、及びOから選ばれ;X223は、N、NR223、及びOから選ばれ;X224は、N、NR224、及びOから選ばれ;X225は、NR224、及びOから選ばれ;R221は、水素、並びにニトロソ、C1−12アルキル、−OR'、−COR'、及びハロゲン置換−COR'、ここでR'はH又はC1−8アルキル、から選ばれる基、から選ばれ;R222は、−N(H)R225、水素、ハロゲン、C1−12アルキル、C2−12アルケニル、C2−12アルキニル、−OR225、−CO−R125、−CO−O−R225、及
び−CO−N(H)R225から成る群より選ばれ、R225は、水素、ハロゲン、C1−12アルキル、C2−12アルケニル、C2−12アルキニル、−OR'、−CO−R'、−CO−OR'、及び−NHR'から成る群より選ばれ、R'は、H又はC1−8アルキルであり;R223は、水素、並びにC1−12アルキル、ニトロソ、−(C=O)、−OR'、−COR'、及びハロゲン置換−COR'から成る群より選ばれる基であってR'がH又はC1−8アルキルである基、から選ばれ;R224は、水素、並びにニトロソ、C1−12アルキル、−(C=O)、−OR'、−COR'、及びハロゲン置換−COR'から選ばれる基であってR'がH又はC1−8アルキルである基、から選ばれ;L220は、
又は、C1−6アルキレン、C1−6アルキレンカルボニル、−C1−6アルキレン−N(R227)−、C2−6アルケニレン、C2−6アルキニレン、C3−6シクロアルキレン、C6−10アリーレン、−(C=O)−C1−6アルキレン、−O−、C1−6アルキレン−O−C1−6アルキレン、C2−6アルケニレン−O−C2−6アルケニレン、C2−6アルキニレン−O−C2−6アルキニレン、C3−6シクロアルキレン−O−C3−6シクロアルキレン、C1−6アルキレン−(CO)−O−C1−6アルキレン、C2−6アルケニレン−(CO)−O−C2−6アルケニレン、C2−6アルキニレン−(CO)−O−C2−6アルキニレン、C3−6シクロアルキレン−(CO)−O−C3−6シクロアルキレン、C1−6アルキレン−O−(CO)−C1−6アルキレン、C2−6アルケニレン−O−(CO)−C2−6アルケニレン、C2−6アルキニレン−O−(CO)−C2−6アルキニレン、C3−6シクロアルキレン−O−(CO)−C3−6シクロアルキレン、−N(R228)−、−N(R228)−(CO)−、及び−(CO)−N(R228)−から選ばれる基であって、各基は、独立してヒドロキシル、及びC1−6アルキルから選ばれる1又は複数の置換基で置換されていてもよく;Y222はQ222に結合され、−NH−は−(CO)−に結合され、又は、各基の左側がQ222に結合され、各基の右側が−(CO)−に結合され;Y221は、単結合、−O−、−N(R229)−、及び−S−から選ばれ;Y222は、単結合、−O−、−NR229−、−N(R229)−C(=NH)−N(R230)−、及び−S−から選ばれ;L222は単結合、C6−10アリーレン、又は−(C=O)−であり;tは、1、2、3、及び4から選ばれる整数であり;sは、1から20から選ばれる整数であり;R226は水素又はC1−6アルキルであり;R227は水素又はC1−6アルキルであり;R228は水素又はC1−6アルキルであり;R229は水素又はC1−6アルキルであり;R230は水素又はC1−6アルキルであり;各R231は独立して、水素、並びにアルギニン、ヒスチジン、リシン、アスパラギン酸、グルタミン酸、セリン、トレオニン、アスパラギン、グルタミン、システイン、グリシン、アラニン、バリン、イソロイシン、ロイシン、メチオニン、フェニルアラニン、チロシン、及びトリプトファンのアミノ酸側鎖から選ばれ;R232は、水素、又はR231、及びR232は、これらが結合している原子と共にピロリジン環を形成し;Q221は、水素、又はX1に結合した単結合であり;Q222は、水素、又はX1に結合した単結合であり;Q221及びQ222の少なくとも1
つはX1に結合した単結合であり;点線結合は、単結合又は二重結合を表し;
X4は、−O−又は−N(R403)−であり、R403は、水素及びC1−6アルキルから選ばれる。
13. 前記抗腫瘍剤が、テモゾロミド、シスプラチン、パクリタキセル、ドセタキセル、ゲムシタビン、ビノレルビン、エトポシド、イリノテカン、シクロフォスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン、及びこれらの組合せから選ばれる、記述4〜10のいずれか1項に記載の医薬製剤。
14. 前記ナノ粒子は、マイクロ粒子中に含まれている、記述3〜13のいずれか1項に記載の医薬製剤。
15. 記述1〜14のいずれか1項に記載の前記医薬製剤を含む吸入器、好ましくは記述1〜14のいずれか1項に記載の前記医薬製剤を含む粉末吸入器、さらに好ましくは、記述1〜14のいずれか1項に記載の前記医薬製剤を含む乾燥粉末吸入器。
16. 気道の少なくとも一部に影響する増殖性疾患の治療に用いるための記述1〜14のいずれか1項に記載の前記医薬製剤。
17. 抗腫瘍剤及びFR−標的化賦形剤を含む、気道の少なくとも一部に影響する増殖性疾患の治療に用いるための医薬製剤。
18. 前記医薬製剤が、吸入、好ましくは、乾燥粉末吸入により投与される、記述17記載の医薬製剤。
19. 気道の少なくとも一部に影響する増殖性疾患が、気道の少なくとも一部に影響する腫瘍又は気道の少なくとも一部に影響するがんである、記述14〜16のいずれか1項に記載の医薬製剤。
20. 気道の少なくとも一部に影響する増殖性疾患が、小細胞肺癌(SCLC)又は非小細胞肺癌(NSCLC)である、記述16〜19のいずれか1項に記載の医薬製剤。
21. 気道の少なくとも一部に影響する増殖性疾患が、気道の少なくとも一部に影響する転移性腫瘍又は気道の少なくとも一部に影響する転移性がんである、記述16〜19のいずれか1項に記載の医薬製剤。
22. 記述1〜14のいずれか1項に記載の医薬製剤を調製する方法であって、該方法が、
(a)(i)少なくとも1種のFR−標的化抗腫瘍物質又は組成物と、(ii)任意的に1若しくは複数の高分子賦形剤及び/又は1若しくは複数の脂質賦形剤及び/又は1若しくは複数の張力作用性剤を含む第1の組成物を第1の溶媒中に調製する工程であって、前記少なくとも1種のFR−標的化抗腫瘍物質又は組成物が前記第1の溶媒中の溶液であり、前記任意的な1若しくは複数の高分子賦形剤及び/又は1若しくは複数の脂質賦形剤及び/又は1若しくは複数の張力作用性剤が前記第1の溶媒中に溶解又は分散されている、工程と;
(b)(i’)FR−標的化賦形剤と、(ii’)任意的に1若しくは複数の高分子賦形剤及び/又は1若しくは複数の脂質賦形剤及び/又は1若しくは複数の張力作用性剤を含む第2の組成物を第2の溶媒中に調製する工程であって、前記FR−標的化賦形剤が前記第2の溶媒中の溶液又は分散液であり、前記任意的な1若しくは複数の高分子賦形剤及び/又は1若しくは複数の脂質賦形剤及び/又は1若しくは複数の張力作用性剤が前記第2
の溶媒中に溶解又は分散されており、前記少なくとも1種のFR−標的化抗腫瘍物質又は組成物は、前記第2の溶媒よりも前記第1の溶媒中によりよく溶解する、工程と;
(c)工程(a)の前記第1の組成物と、工程(b)の前記第2の組成物を混合してナノ粒子(溶媒混合物中)を生成させる工程であって、該ナノ粒子は、少なくとも1種の前記FR−標的化抗腫瘍物質又は組成物を含む、工程、を含む前記方法。
23. 以下の工程を含む、記述22に記載の方法。
(a)(i)少なくとも1種の抗腫瘍物質と、(ii)少なくとも1種のFR−標的化賦形剤と、(iii)任意的に1若しくは複数の高分子賦形剤及び/又は1若しくは複数の脂質賦形剤及び/又は1若しくは複数の張力作用性剤を含む第1の組成物を第1の溶媒中に調製する工程であって、前記少なくとも1種の抗腫瘍剤と、前記少なくとも1種のFR−標的化賦形剤が前記第1の溶媒中の溶液であり、前記任意的な1若しくは複数の高分子賦形剤及び/又は1若しくは複数の脂質賦形剤及び/又は1若しくは複数の張力作用性剤が前記第1の溶媒中に溶解又は分散されている、工程;
(b)(i’)少なくとも1種のFR−標的化賦形剤と、(ii’)任意的に1若しくは複数の高分子賦形剤及び/又は1若しくは複数の脂質賦形剤及び/又は1若しくは複数の張力作用性剤を含む第2の組成物を第2の溶媒中に調製する工程であって、前記FR−標的化賦形剤が前記第2の溶媒中の溶液又は分散液であり、前記任意的な1若しくは複数の高分子賦形剤及び/又は1若しくは複数の脂質賦形剤及び/又は1若しくは複数の張力作用性剤が前記第2の溶媒中に溶解又は分散されており、前記少なくとも1種の抗腫瘍剤は、前記第2の溶媒よりも前記第1の溶媒中によりよく溶解する、工程:
(c)工程(a)の前記第1の組成物と、工程(b)の前記第2の組成物を混合してナノ粒子を生成させる工程であって、前記少なくとも1種の抗腫瘍剤は、前記少なくとも1種のFR−標的化賦形剤に少なくとも部分的にコーティングされ又はこれに分散されている、工程。
24. 以下の工程を含む、乾燥粉末吸入のために構成されたマイクロ粒子を調製する、記述22又は23に記載の方法。
(a”)(i”)工程(c)で生成されたナノ粒子と、(ii”)任意的に少なくとも1種の担体と、(iii”)1又は複数の界面活性剤とを含む組成物を溶媒中に調製する工程であって、前記ナノ粒子が前記溶媒中に分散され、前記任意的な担体が前記溶媒中に懸濁、溶解又は分散され、前記1又は複数の界面活性剤が前記溶媒中に溶解されている、工程、
(b”)工程(a”)の前記組成物を乾燥、好ましくは噴霧乾燥して前記ナノ粒子を含むマイクロ粒子を生成させる工程。
25. 前記マイクロ粒子を水系媒体中に溶解又は分散させてナノ粒子を再構成させることをさらに含み、再構成されたナノ粒子の少なくとも10%の粒径分布が、マイクロ粒子中に含まれる(以前の)ナノ粒子の粒径分布に対応する、記述24に記載の方法。
特定の実施形態では、FR−標的化抗腫瘍物質又は組成物は、少なくとも1種の抗腫瘍剤及び少なくとも1種のFR−標的化賦形剤を含む。
本明細書で教示する製品(医薬製剤又はFR−標的化賦形剤といった)、使用又は方法の特定の実施形態では、FR−標的化は少なくとも1つの葉酸部分の影響を受ける。そのような葉酸部分は効果的に本発明の医薬製剤が他の細胞に結合、標的化、衝突せず、葉酸受容体を発現する細胞に選択的に結合、標的化、衝突することを可能にする。
特定の実施形態では、FR−標的化抗腫瘍物質又は組成物は、葉酸部分を含み得る。
特定の実施形態では、FR−標的化抗腫瘍物質又は組成物は、少なくとも1つの葉酸部
分を含み得る。特定の実施形態では、FR−標的化抗腫瘍物質又は組成物は、本明細書で教示する単結合又はリンカーを介して(すなわちX1を介して)、本明細書で教示する多糖類又は官能的に修飾された多糖類に結合している葉酸部分を少なくとも1つ含む。
本明細書で使用される「葉酸部分」又は「葉酸」という語句は、葉酸若しくはその誘導体(例えば還元型葉酸)から成る部分、又は、葉酸のサブグループ(例えばプテロイル酸部分)若しくはその誘導体(例えば還元型プテロイル酸)なる部分を指す。
本明細書で教示する葉酸部分は、葉酸受容体に特異的に結合し得る。本明細書で教示する葉酸部分は、約5.10−9M以下又は約1.10−9M以下といった、約1.10−8M以下の親和性(解離定数又はKd)で葉酸受容体に結合し得る。
本明細書で使用される「葉酸(folate)」又は「葉酸(folic acid)」という語句は、水溶性のビタミンB9の形態を指す。葉酸(folate)又は葉酸(folic acid)は、CAS番号59−30−3として、又は、ビタミンM、ビタミンB9、ビタミンBc(又はホラシン)、プテロイル−L−グルタミン酸(すなわちpte−glu)、及びプテロイル−L−グルタメートとしても知られている。
本明細書で使用される「還元型葉酸」という語句は、葉酸の誘導体を指し、葉酸の1又は複数の官能基が還元されている。還元型葉酸の非制限的な例としては、ジヒドロ葉酸(すなわちDHF)、テトラヒドロ葉酸(すなわちTHF)、5−ホルミル−テトラヒドロ葉酸(すなわちロイコボリン)、又は5−メチル−テトラヒドロ葉酸(すなわち5MTHF)が挙げられる。
特定の実施形態では、FR−標的化抗腫瘍物質又は組成物は、プテロイル酸部分を含み得る。
本明細書で使用される「プテロイル酸部分」という語句は、プテロイル酸、又は、還元型プテロイル酸といったプテロイル酸誘導体から成る部分を指す。還元型プテロイル酸の非制限的な例としては、ジヒドロプテロイル酸(すなわちDHP)又はテトラヒドロプテロイル酸(すなわちTHP)が挙げられる。
本明細書で教示される生産物(FR−標的化抗腫瘍剤若しくは組成物又はFR−標的化賦形剤のような)又は使用のある実施形態では、葉酸部分は、構造式XVを有していてもよく、又はその立体異性体、互変異性体、塩、水和物、及び溶媒和物であってもよい。
X221は、N、NR221、及びOから選ばれ;X222は、N、NR221、及びOから選ばれ;X223は、N、NR223、及びOから選ばれ;X224は、N、NR224、及びOから選ばれ;X225は、NR224、及びOから選ばれ;R221は、水素、並びにニトロソ、C1−12アルキル、−OR'、−COR'、及びハロゲン置換−COR'、ここでR'はH又はC1−8アルキル、から選ばれる基、から選ばれ;R222は、−N(H)R225、水素、ハロゲン、C1−12アルキル、C2−12アルケニル、C2−12アルキニル、−OR225、−CO−R125、−CO−O−R225、及び−CO−N(H)R225から成る群より選ばれ、R225は、水素、ハロゲン、C1−12アルキル、C2−12アルケニル、C2−12アルキニル、−OR'、−CO−R'、−CO−OR'、及び−NHR'から成る群より選ばれ、R'は、H又はC1−8アルキルであり;R223は、水素、並びにC1−12アルキル、ニトロソ、−(C=O)、−OR'、−COR'、及びハロゲン置換−COR'から成る群より選ばれる基であってR'がH又はC1−8アルキルである基、から選ばれ;R224は、水素、並びにニトロソ、C1−12アルキル、−(C=O)、−OR'、−COR'、及びハロゲン置換−COR'から選ばれる基であってR'がH又はC1−8アルキルである基、から選ばれ;L220は、
又は、C1−6アルキレン、C1−6アルキレンカルボニル、C1−6アルキレン−N(R227)−、C2−6アルケニレン、C2−6アルキニレン、C3−6シクロアルキレン、C6−10アリーレン、−(C=O)−C1−6アルキレン、−O−、C1−6アルキレン−O−C1−6アルキレン、C2−6アルケニレン−O−C2−6アルケニレン、C2−6アルキニレン−O−C2−6アルキニレン、C3−6シクロアルキレン−O−C3−6シクロアルキレン、C1−6アルキレン−(CO)−O−C1−6アルキレン、C
2−6アルケニレン−(CO)−O−C2−6アルケニレン、C2−6アルキニレン−(CO)−O−C2−6アルキニレン、C3−6シクロアルキレン−(CO)−O−C3−6シクロアルキレン、C1−6アルキレン−O−(CO)−C1−6アルキレン、C2−6アルケニレン−O−(CO)−C2−6アルケニレン、C2−6アルキニレン−O−(CO)−C2−6アルキニレン、C3−6シクロアルキレン−O−(CO)−C3−6シクロアルキレン、−N(R228)−、−N(R228)−(CO)−、及び−(CO)−N(R228)−から選ばれる基であって、各基は、独立してヒドロキシル、及びC1−6アルキルから選ばれる1又は複数の置換基で置換されていてもよく;Y222はQ225に結合され、−NH−は−(CO)−に結合され、又は、各基の左側がQ225に結合され、各基の右側が−(CO)−に結合され;Y221は、単結合、−O−、−N(R229)−、及び−S−から選ばれ;Y222は、単結合、−O−、−NR229−、−N(R229)−C(=NH)−N(R230)−、及び−S−から選ばれ;L222は単結合、C6−10アリーレン、又は−(C=O)−であり;tは、1、2、3、及び4から選ばれる整数であり;sは、1から20から選ばれる整数であり;R226は水素又はC1−6アルキルであり;R227は水素又はC1−6アルキルであり;R228は水素又はC1−6アルキルであり;R229は水素又はC1−6アルキルであり;R230は水素又はC1−6アルキルであり;各R231は独立して、水素、並びにアルギニン、ヒスチジン、リシン、アスパラギン酸、グルタミン酸、セリン、トレオニン、アスパラギン、グルタミン、システイン、グリシン、アラニン、バリン、イソロイシン、ロイシン、メチオニン、フェニルアラニン、チロシン、及びトリプトファンのアミノ酸側鎖から選ばれ;R232は、水素、又はR231及びR232は、これらが結合している原子と共にピロリジン環を形成し;Q224は、水素、又は葉酸部分を、本明細書で教示する多糖類若しくは官能的に修飾された多糖類に、若しくは本明細書で教示するリンカー(すなわち、葉酸部分をX1に結合する)に結合する単結合であり;Q225は、水素、又は葉酸部分を、本明細書で教示する多糖類若しくは官能的に修飾された多糖類に、若しくは本明細書で教示するリンカー(すなわち、葉酸部分をX1に結合する)に結合する単結合であり;Q224及びQ225の少なくとも1つは、水素、又は葉酸部分を、本明細書で教示する多糖類若しくは官能的に修飾された多糖類に、若しくは本明細書で教示するリンカー(すなわち、葉酸部分をX1に結合する)に結合する単結合であり;点線結合は、単結合又は二重結合を表す。
ある好ましい実施形態では、葉酸部分は構造式XVaを有し又はその立体異性体、互変異性体、塩、水和物若しくは溶媒和物であり、
X221、X222、X223、X224、X225、R222、R226、L222、Y221、Y222、Q224、Q225及びtは、先に定義したのと同じ意味を有する。
ある好ましい実施形態では、葉酸部分は、本明細書で教示するように構造式XV又はXVaを有し、X221は、N、NR221、及びOから選ばれ;X222は、N、NR221、及びOから選ばれ;X223は、N、NR223、及びOから選ばれ;X224は、N、NR224、及びOから選ばれ;X225は、NR224、及びOから選ばれ;R221は、水素、並びにニトロソ、C1−12アルキル、−OR'、−COR'、及びハロゲン置換−COR'、ここでR'はH又はC1−8アルキル、から選ばれる基、から選ばれ;R222は、−N(H)R225、水素、ハロゲン、C1−12アルキル、C2−12アルケニル、C2−12アルキニル、−OR225、−CO−R125、−CO−O−R225、及び−CO−N(H)R225から成る群より選ばれ、R225は、水素、ハロゲン、C1−12アルキル、C2−12アルケニル、C2−12アルキニル、−OR'、−CO−R'、−CO−OR'、及び−NHR'から成る群より選ばれ、R'は、H又はC1−8アルキルであり;;R223は、水素、並びにC1−12アルキル、ニトロソ、−(C=O)、−OR'、−COR'、及びハロゲン置換−COR'から成る群より選ばれる基であってR'がH又はC1−8アルキルである基、から選ばれ;R224は、水素、並びにニトロソ、C1−12アルキル、−(C=O)、−OR'、−COR'、及びハロゲン置換−COR'から選ばれる基であってR‘がH又はC1−8アルキルである基、から選ばれ;Y221は、単結合、−O−、−N(R229)−、及び−S−から選ばれ;Y222は、単結合、−O−、−NR229−、−N(R229)−C(=NH)−N(R230)−、及び−S−から選ばれ;L222は単結合、C6−10アリーレン又は−(C=O)−であり;tは、1、2、3、及び4から選ばれる整数であり;R226は水素又はC1−6アルキルであり;R229は水素又はC1−6アルキルであり;R230は水素又はC1−6アルキルであり;Q224は、水素、又は葉酸部分を、本明細書で教示する多糖類若しくは官能的に修飾された多糖類に、若しくは本明細書で教示するリンカー(すなわち、葉酸部分をX1に結合する)に結合する単結合であり;Q225は、水素、又は葉酸部分を、本明細書で教示する多糖類若しくは官能的に修飾された多糖類に、若しくは本明細書で教示するリンカー(すなわち、葉酸部分をX1に結合する)に結合する単結合
であり;Q224及びQ225の少なくとも1つは、水素、又は葉酸部分を、本明細書で教示する多糖類若しくは官能的に修飾された多糖類に、若しくは本明細書で教示するリンカー(すなわち、葉酸部分をX1に結合する)に結合する単結合であり;点線結合は、単結合又は二重結合を表す。
ある好ましい実施形態では、葉酸部分は、構造式XVbを有していてもよく、又はその又はその立体異性体、互変異性体、塩、水和物若しくは溶媒和物であり、
X221、X222、X223、X224、X225、R222、Y221、Y222、Q224、Q225、及びmは、先に定義したのと同じ意味を有する。
ある好ましい実施形態では、葉酸部分は、ここで教示する構造式XV、XVa又はXVbを有していてもよく、X221は、N、NR221、及びOから選ばれ;X222は、N、NR221、及びOから選ばれ;X223は、N、NR223、及びOから選ばれ;X224は、N、NR224、及びOから選ばれ;X225は、NR224、及びOから選ばれ;R221は、水素、並びにニトロソ、C1−12アルキル、−OR'、−COR'、及びハロゲン置換−COR'、ここでR'はH又はC1−8アルキル、から選ばれる基、から選ばれ;R222は、−N(H)R225、水素、ハロゲン、C1−12アルキル、C2−12アルケニル、C2−12アルキニル、−OR225、−CO−R125、−CO−O−R225、及び−CO−N(H)R225から成る群より選ばれ、R225は、水素、ハロゲン、C1−12アルキル、C2−12アルケニル、C2−12アルキニル、−OR'、−CO−R'、−CO−OR'、及び−NHR'から成る群より選ばれ、R'は、H又はC1−8アルキルであり;R223は、水素、並びにC1−12アルキル、ニトロソ、−(C=O)、−OR'、−COR'、及びハロゲン置換−COR'から成る群より選ばれる基であってR'がH又はC1−8アルキルである基、から選ばれ;R224は、水素、並びにニトロソ、C1−12アルキル、−(C=O)、−OR'、−COR'、及びハロゲン置換−COR'から選ばれる基であってR'がH又はC1−8アルキルである基、から選ばれ;Y221は、単結合、−O−、−N(R229)−、及び−S−から選ばれ;Y222は、単結合、−O−、−N(R229)−、及び−S−から選ばれ;mは、1、2、及び3から選ばれる整数であり;R229は水素又はC1−6アルキルであり; Q
224は、水素、又は葉酸部分を、ここで教示する多糖類若しくは官能的に修飾された多糖類に、若しくはここで教示するリンカー(すなわち、葉酸部分をX1に結合する)に結合する単結合であり;Q225は、水素、又は葉酸部分を、ここで教示する多糖類若しくは官能的に修飾された多糖類に、若しくはここで教示するリンカーに結合する単結合(すなわち、葉酸部分をX1に結合する)であり;Q224及びQ225の少なくとも1つは、水素、又は葉酸部分を、ここで教示する多糖類若しくは官能的に修飾された多糖類に、若しくはここで教示するリンカーに結合する単結合(すなわち、葉酸部分をX1に結合する)であり;点線結合は、単結合又は二重結合を表す。
ある好ましい実施形態では、葉酸部分は、ここで教示する構造式XV、XVa、又はXVbを有していてもよく、X221は、N、NR221、及びOから選ばれ;X222は、N、NR221、及びOから選ばれ;X223は、N及びNR223Oから選ばれ;X224は、N及びNR224から選ばれ;X225は、NR224、R221、R222、R223、R224、R226、L220、 L222、Y221、Y222、Q224、及びQ225から選ばれ;並びにtは、先に定義したのと同じ意味を有する。
ある好ましい実施形態では、葉酸部分は、ここで教示する構造式XV、XVa、又はXVbを有していてもよく、X221は、N及びNHから選ばれ;X222は、N及びNHから選ばれ;X223は、N及びNHから選ばれ;X224は、N及びNHから選ばれ;X225は、NHであり、R222、R226、L220、L222、Y221、Y222、Q224、Q225、及びtは、先に定義したのと同じ意味を有する。
ある好ましい実施形態では、葉酸部分は、ここで教示する構造式XV、XVa、又はXVbを有していてもよく、R222は、−NHR225、水素、C1−12アルキル及び−OR225から成る群、好ましくは−NHR125及び−OR225から成る群より選ばれ、R225は水素、ハロゲン、C1−12アルキル、C2−12アルケニル、C2−12アルキニル、−OR'、−COR'、−COOR'、及び−NHR’から成る群より選ばれ、R’は水素又はC1−8アルキルであり、X221、X222、X223、X224、X225、R226、L220、L222、Y221、Y222、Q224、Q225、及びtは、先に定義したのと同じ意味を有する。
ある好ましい実施形態では、葉酸部分は、構造式XVcを有していてもよく、又はその又はその立体異性体、互変異性体、塩、水和物若しくは溶媒和物であり、
Y221、Y222、Q224、Q225、及びmは、先に定義したのと同じ意味を有する。
ある好ましい実施形態では、葉酸部分は、ここで教示する構造式XV、XVa、XVb、又はXVcを有していてもよく、Y221は、単結合、−O−、−NR229−、及び−S−から選ばれ;Y222は、単結合、−O−、−NR229−、及び−S−から選ばれ;mは、1、2、及び3から選ばれる整数であり;R229は水素又はC1−6アルキルであり;Q224は、水素、又は葉酸部分を、ここで教示する多糖類若しくは官能的に修飾された多糖類に、若しくはここで教示するリンカーに結合する単結合(すなわち、葉酸部分をX1に結合する)であり;Q225は、水素又は葉酸部分を、ここで教示する多糖類若しくは官能的に修飾された多糖類に、若しくはここで教示するリンカーに結合する単結合(すなわち、葉酸部分をX1に結合する)であり;Q224及びQ225の少なくとも1つは、水素又は葉酸部分を、ここで教示する多糖類若しくは官能的に修飾された多糖類に、若しくはここで教示するリンカーに結合する単結合(すなわち、葉酸部分をX1に結合する)である。
ある好ましい実施形態では、葉酸部分は、ここで教示する構造式XV、XVa、XVb、又はXVcを有していてもよく、Q224は水素であり、Q225は、水素又は葉酸部分を、ここで教示する多糖類若しくは官能的に修飾された多糖類に、若しくはここで教示するリンカーに結合する単結合(すなわち、葉酸部分をX1に結合する)である。
ある好ましい実施形態では、葉酸部分は、構造式XVdを有していてもよく、又はその又はその立体異性体、互変異性体、塩、水和物若しくは溶媒和物であり、
Q225は、水素又は葉酸部分を、ここで教示する多糖類若しくは官能的に修飾された多糖類に、若しくはここで教示するリンカーに結合する単結合(すなわち、葉酸部分をX1に結合する)である。
ある実施形態では、葉酸部分の塩は、塩酸塩、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩又はマグネシウム塩であり得る。
ここで教示する生産物(医薬製剤又は前記FR−標的化抗腫瘍剤又はFR−標的化賦形剤のような)、使用又は方法のある実施形態では、FR−標的化抗腫瘍剤又は組成物は、少なくとも1種の抗腫瘍剤と、少なくとも1種のFR−標的化賦形剤とを含み得る。ある実施形態では、FR−標的化抗腫瘍剤又は組成物は、抗腫瘍剤と、FR−標的化賦形剤とを含み得る。
「FR−標的化賦形剤」及び「FR−標的化化合物」という語は、互換的に用いられ得る。
ここで教示する生産物(医薬製剤又はFR−標的化賦形剤のような)、使用又は方法のある実施形態では、FR−標的化賦形剤は、多糖類又は官能的に修飾された多糖類に共有結合的に結合した少なくとも1つの葉酸部分を含む葉酸−多糖類結合体であり得る。
ここで用いられる「葉酸−多糖類結合体」という語は、少なくとも葉酸部分と多糖類又は官能的に修飾された多糖類を含む化合物であって、葉酸部分と多糖類又は官能的に修飾された多糖類が(少なくとも1つの単結合又は少なくとも1つのリンカーを介して)互いに共有結合的に結合されているものを言う。「葉酸−多糖類結合体」という語は、葉酸−多糖類結合体及び葉酸−官能的に修飾された多糖類結合体を包含する。
ある実施形態において、FR−標的化賦形剤は、キトサン及び官能的に修飾されたキトサン;N−[(2−ヒドロキシ−3−トリメチルアンモニウム)プロピル]キトサン(HTC)及びその塩;N−トリメチルキトサン(TMC)及びその塩;N,O−カルボキシメチルキトサン(N,O−CMC)及びその塩;N−カルボキシメチルキトサン(N−CMC)及びその塩;N,N−カルボキシメチルキトサン(N,N−CMC)及びその塩;
O−カルボキシメチルキトサン(O−CMC)及びその塩;疎水性的に修飾されたキトサン(HMC)及びその塩;デキストラン及び官能的に修飾されたデキストラン;疎水性的に修飾されたデキストラン(HMD)及びその塩;デンプン及び官能的に修飾されたデンプン;ヒドロキシプロピルデンプン;アミロース及び官能的に修飾されたアミロース;アミロペクチン及び官能的に修飾されたアミロペクチン;セルロース及び官能的に修飾されたセルロース;メチルセルロース及びその塩;カルボキシメチルセルロース及びその塩;ヒドロキシエチルセルロース及びその塩;エチルセルロース及びその塩;ヒドロキシエチルメチルセルロース及びその塩;ヒドロキシプロピルセルロース及びその塩;ヒプロメロース及びその塩;酢酸コハク酸ヒプロメロース;フタル酸ヒプロメロース;クロスカルメロース及びその塩;キチン;シクロデキストリン;デキストレート;デキストリン;マルトデキストリン;プルラン;並びにグアーガムから選ばれる多糖類又は官能的に修飾された多糖類に共有結合的に結合された少なくとも1つの葉酸部分を含み得る。
1つの実施形態では、FR−標的化賦形剤は、葉酸−キトサン結合体及び葉酸−官能的に修飾されたキトサン結合体;葉酸−HTC結合体;葉酸−TMC結合体;葉酸−N,O−CMC結合体;葉酸−N−N−CMC結合体;葉酸−N,N−CMC結合体;葉酸−O−CMC結合体;葉酸−HMC結合体;葉酸−デキストラン結合体or葉酸−官能的に修飾されたデキストラン結合体;葉酸−HMD結合体;葉酸−デンプン結合体及び葉酸−官能的に修飾されたデンプン結合体;葉酸−ヒドロキシプロピルデンプン結合体;葉酸−アミロース結合体及び葉酸−官能的に修飾されたアミロース結合体;葉酸−アミロペクチン結合体及び葉酸−官能的に修飾されたアミロペクチン結合体;葉酸−セルロース結合体及び葉酸−官能的に修飾されたセルロース結合体;葉酸−メチルセルロース結合体;葉酸−カルボキシメチルセルロース結合体;葉酸−ヒドロキシエチルセルロース結合体;エチルセルロース結合体;葉酸−ヒドロキシエチルメチルセルロース結合体;葉酸−ヒドロキシプロピルセルロース結合体;葉酸−ヒプロメロース結合体;葉酸−酢酸コハク酸ヒプロメロース結合体;葉酸−フタル酸ヒプロメロース結合体;葉酸−クロスカルメロース結合体;葉酸−キチン結合体;葉酸−シクロデキストリン結合体;葉酸−デキストレート結合体;葉酸−デキストリン結合体;葉酸−マルトデキストリン結合体;葉酸−プルラン結合体;並びに葉酸−グアーガム結合体から成る群より選ばれる葉酸−多糖類結合体であり得る。
ここで教示する生産物(医薬製剤又はFR−標的化賦形剤のような)、使用又は方法のある実施形態では、FR−標的化賦形剤は、式XIb、XIc、XId、及びXIe、並びにそれらの立体異性体、互変異性体、塩、水和物、及び溶媒和物、並びにそれらのいずれかのサブグループから成る群より選ばれる少なくとも1個の単位を含む葉酸−多糖類結合体であり得る。
Y1は、−X2−X1−X3、又は−OR10、−N(R100)R101、及び−N+(R100)(R101)R102から成る群より選ばれ、
Y2は、−X2−X1−X3、又は−OR20、−N(R200)R201、及び−N+(R200)(R201)R202から成る群より選ばれ、
Y3は、−X2−X1−X3、又は−OR30、−N(R300)R301、及び−N+(R300)(R301)R302から成る群より選ばれ、
R1は、−OR11又は−X2−X1−X3であり、
R2は、−OR21又は−X2−X1−X3であり、
R3は、−OR31又は−X2−X1−X3であり、
R4は、−OR41又は−X2−X1−X3であり、
R34は、−OR31又は−X2−X1−X3であり、
R43は、−OR41又は−X2−X1−X3であり、
R44は、−OR41又は−X2−X1−X3であり、
R53は、−OR51又は−X2−X1−X3であり、
R54は、−OR51又は−X2−X1−X3であり、
Y1、R1、及びR2の少なくとも1つは−X2−X1−X3であり;
Y2、R3、及びR4の少なくとも1つは−X2−X1−X3であり;
Y3、R43、及びR53の少なくとも1つは−X2−X1−X3であり;
R34、R44、及びR54の少なくとも1つは−X2−X1−X3であり;
ここで、
R10は、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリ−グリコシル部分、並びにC1−25アルキル、C1−25アルキルカルボニル、C2−25アルケニルカルボニル、−C1−6アルキレン−CO−OR12、カルボキシルC1−6アルキレンカルボニル、ヒドロキシC1−6アルキル、カルボキシルC6−12アリーレンカルボニル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、及びC6−10アリールから成る群より選ばれる基であって各基はヒドロキシル、ハロゲン、C1−6アルキル、又はC1−6
アルコキシから独立して選ばれる1若しくは複数の置換基で置換されていてもよく、ここでR12は水素又はC1−6アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;
R11は、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリ−グリコシル部分、並びにC1−25アルキル、C1−25アルキルカルボニル、C2−25アルケニルカルボニル、−C1−6アルキレン−CO−OR12、カルボキシルC1−6アルキレンカルボニル、ヒドロキシC1−6アルキル、カルボキシルC6−12アリーレンカルボニル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、及びC6−10アリールから成る群より選ばれる基であって各基はヒドロキシル、ハロゲン、C1−6アルキル、又はC1−6アルコキシから独立して選ばれる1若しくは複数の置換基で置換されていてもよく、ここでR12は水素又はC1−6アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;
R20は、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリ−グリコシル部分、並びにC1−25アルキル、C1−25アルキルカルボニル、C2−25アルケニルカルボニル、−C1−6アルキレン−CO−OR12、カルボキシルC1−6アルキレンカルボニル、ヒドロキシC1−6アルキル、カルボキシルC6−12アリーレンカルボニル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、及びC6−10アリールから成る群より選ばれる基であって各基はヒドロキシル、ハロゲン、C1−6アルキル、又はC1−6アルコキシから独立して選ばれる1若しくは複数の置換基で置換されていてもよく、ここでR12は水素又はC1−6アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;
R21は、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリ−グリコシル部分、並びにC1−25アルキル、C1−25アルキルカルボニル、C2−25アルケニルカルボニル、−C1−6アルキレン−CO−OR12、カルボキシルC1−6アルキレンカルボニル、ヒドロキシC1−6アルキル、カルボキシルC6−12アリーレンカルボニル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、及びC6−10アリールから成る群より選ばれる基であって各基はヒドロキシル、ハロゲン、C1−6アルキル、又はC1−6アルコキシから独立して選ばれる1若しくは複数の置換基で置換されていてもよく、ここでR12は水素又はC1−6アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;
R30は、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリ−グリコシル部分、並びにC1−25アルキル、C1−25アルキルカルボニル、C2−25アルケニルカルボニル、−C1−6アルキレン−CO−OR12、カルボキシルC1−6アルキレンカルボニル、ヒドロキシC1−6アルキル、カルボキシルC6−12アリーレンカルボニル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、及びC6−10アリールから成る群より選ばれる基であって各基はヒドロキシル、ハロゲン、C1−6アルキル、又はC1−6アルコキシから独立して選ばれる1若しくは複数の置換基で置換されていてもよく、ここでR12は水素又はC1−6アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;
R31は、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリ−グリコシル部分、並びにC1−25アルキル、C1−25アルキルカルボニル、C2−25アルケニルカルボニル、−C1−6アルキレン−CO−OR12、カルボキシルC1−6アルキレンカルボニル、ヒドロキシC1−6アルキル、カルボキシルC6−12アリーレンカルボニル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、及びC6−10アリールから成る群より選ばれる基であって各基はヒドロキシル、ハロゲン、C1−6アルキル、又はC1−6アルコキシから独立して選ばれる1若しくは複数の置換基で置換されていてもよく、ここでR12は水素又はC1−6アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;
R41は、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリ−グリコシル部分、並びにC1−25アルキル、C1−25アルキルカルボニル、C2−25アルケニルカルボニル、−C1−6
アルキレン−CO−OR12、カルボキシルC1−6アルキレンカルボニル、ヒドロキシC1−6アルキル、カルボキシルC6−12アリーレンカルボニル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、及びC6−10アリールから成る群より選ばれる基であって各基はヒドロキシル、ハロゲン、C1−6アルキル、又はC1−6アルコキシから独立して選ばれる1若しくは複数の置換基で置換されていてもよく、ここでR12は水素又はC1−6アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;
R51は、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリ−グリコシル部分、並びにC1−25アルキル、C1−25アルキルカルボニル、C2−25アルケニルカルボニル、−C1−6アルキレン−CO−OR12、カルボキシルC1−6アルキレンカルボニル、ヒドロキシC1−6アルキル、カルボキシルC6−12アリーレンカルボニル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、及びC6−10アリールから成る群より選ばれる基であって各基はヒドロキシル、ハロゲン、C1−6アルキル、又はC1−6アルコキシから独立して選ばれる1若しくは複数の置換基で置換されていてもよく、ここでR12は水素又はC1−6アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;
R100は、水素、並びにC1−25アルキル、C1−6アルキレン−N(R111)R112、C1−6アルキレン−N+(R111)(R112)R113、C1−25アルキルカルボニル、C2−25アルケニルカルボニル、C1−6アルキレン−CO−OR114、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、及びC6−10アリールから選ばれる基であって、各基は独立して、ヒドロキシル、ハロゲン、C1−6アルキル、カルボキシル、及びC1−6アルコキシから成る群より選ばれる1又は複数の置換基により置換されていてもよく、R111は水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R112は水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R113は水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R114は水素及びC1−6アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;
R101は、水素、並びにC1−25アルキル、C1−6アルキレン−N(R111)R112、C1−6アルキレン−N+(R111)(R112)R113、C1−25アルキルカルボニル、C2−25アルケニルカルボニル、C1−6アルキレン−CO−OR114、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、及びC6−10アリールから選ばれる基であって、各基は独立して、ヒドロキシル、ハロゲン、C1−6アルキル、カルボキシル、及びC1−6アルコキシから成る群より選ばれる1又は複数の置換基により置換されていてもよく、R111は水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R112は水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R113は水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R114は水素及びC1−6アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;
R102は、水素、並びにC1−25アルキル、C1−6アルキレン−N(R111)R112、C1−6アルキレン−N+(R111)(R112)R113、C1−25アルキルカルボニル、C2−25アルケニルカルボニル、C1−6アルキレン−CO−OR114、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、及びC6−10アリールから選ばれる基であって、各基は独立して、ヒドロキシル、ハロゲン、C1−6アルキル、カルボキシル、及びC1−6アルコキシから成る群より選ばれる1又は複数の置換基により置換されていてもよく、R111は水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R112は水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R113は水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R114は水素及びC1−6アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;
R200は、水素、並びにC1−25アルキル、C1−6アルキレン−N(R211)
R212、C1−6アルキレン−N+(R211)(R212)R213、C1−25アルキルカルボニル、C2−25アルケニルカルボニル、C1−6アルキレン−CO−OR214、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、及びC6−10アリールから選ばれる基であって、各基は独立して、ヒドロキシル、ハロゲン、C1−6アルキル、カルボキシル、及びC1−6アルコキシから成る群より選ばれる1又は複数の置換基により置換されていてもよく、R211は水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R212は水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R213水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R214は水素及びC1−6アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;
R201は、水素、並びにC1−25アルキル、C1−6アルキレン−N(R211)R212、C1−6アルキレン−N+(R211)(R212)R213、C1−25アルキルカルボニル、C2−25アルケニルカルボニル、C1−6アルキレン−CO−OR214、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、及びC6−10アリールから選ばれる基であって、各基は独立して、ヒドロキシル、ハロゲン、C1−6アルキル、カルボキシル、及びC1−6アルコキシから成る群より選ばれる1又は複数の置換基により置換されていてもよく、R211は水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R212は水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R213水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R214は水素及びC1−6アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;
R202は、水素、並びにC1−25アルキル、C1−6アルキレン−N(R211)R212、C1−6アルキレン−N+(R211)(R212)R213、C1−25アルキルカルボニル、C2−25アルケニルカルボニル、C1−6アルキレン−CO−OR214、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、及びC6−10アリールから選ばれる基であって、各基は独立して、ヒドロキシル、ハロゲン、C1−6アルキル、カルボキシル、及びC1−6アルコキシから成る群より選ばれる1又は複数の置換基により置換されていてもよく、R211は水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R212は水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R213水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R214は水素及びC1−6アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;
R300は、水素、並びにC1−25アルキル、C1−6アルキレン−N(R211)R212、C1−6アルキレン−N+(R211)(R212)R213、C1−25アルキルカルボニル、C2−25アルケニルカルボニル、C1−6アルキレン−CO−OR314、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、及びC6−10アリールから選ばれる基であって、各基は独立して、ヒドロキシル、ハロゲン、C1−6アルキル、カルボキシル、及びC1−6アルコキシから成る群より選ばれる1又は複数の置換基により置換されていてもよく、R311は水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R312は水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R313水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R314は水素及びC1−6アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;
R301は、水素、並びにC1−25アルキル、C1−6アルキレン−N(R211)R212、C1−6アルキレン−N+(R211)(R212)R213、C1−25アルキルカルボニル、C2−25アルケニルカルボニル、C1−6アルキレン−CO−OR314、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、及びC6−10アリールから選ばれる基であって、各基は独立して、ヒドロキシル、ハロゲン、C1−6アルキル、カルボキシル、及びC1−6アルコキシから成る群より選ばれる1又は複数の置換基により置換されていてもよく、R311は水素及びC1−6アルキルから選
ばれ、R312は水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R313水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R314は水素及びC1−6アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;
R302は、水素、並びにC1−25アルキル、C1−6アルキレン−N(R211)R212、C1−6アルキレン−N+(R211)(R212)R213、C1−25アルキルカルボニル、C2−25アルケニルカルボニル、C1−6アルキレン−CO−OR314、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、及びC6−10アリールから選ばれる基であって、各基は独立して、ヒドロキシル、ハロゲン、C1−6アルキル、カルボキシル、及びC1−6アルコキシから成る群より選ばれる1又は複数の置換基により置換されていてもよく、R311は水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R312は水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R313水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R314は水素及びC1−6アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;
X2は、−O−又は−N(R103)−であり、R103は、水素及びC1−6アルキルから選ばれ;
X1は、単結合、又はポリエーテル、エーテル、アミン、ポリアミン、アミノ酸、ペプチド、ポリペプチド若しくは炭水化物若しくはこれらの2以上の組合せを含むリンカー、
X3は、葉酸部分;好ましくはX3は、構造式XIIを持つ葉酸部分又はその立体異性体、互変異性体、塩、水和物若しくは溶媒和物であり、
X221は、N、NR221、及びOから選ばれ;X222は、N、NR221、及びOから選ばれ;X223は、N、NR223、及びOから選ばれ;X224は、N、NR224、及びOから選ばれ;X225は、NR224及びOから選ばれ;R221は、水素、並びにニトロソ、C1−12アルキル、−OR'、−COR'、及びハロゲン置換−COR'、ここでR'はH又はC1−8アルキル、から選ばれる基、から選ばれ;R222は、−N(H)R225、水素、ハロゲン、C1−12アルキル、C2−12アルケニル、C2−12アルキニル、−OR225、−CO−R125、−CO−O−R225、及び−CO−N(H)R225から成る群より選ばれ、R225は、水素、ハロゲン、C1−
12アルキル、C2−12アルケニル、C2−12アルキニル、−OR'、−CO−R'、−CO−OR'、及び−NHR'から成る群より選ばれ、R'は、H又はC1−8アルキルであり;R223は、水素、並びにC1−12アルキル、ニトロソ、−(C=O)、−OR'、−COR'、及びハロゲン置換−COR'から成る群より選ばれる基であってR'がH又はC1−8アルキルである基、から選ばれ;R224は、水素、並びにニトロソ、C1−12アルキル、−(C=O)、−OR'、−COR'、及びハロゲン置換−COR'から選ばれる基であってR'がH又はC1−8アルキルである基、から選ばれ;L220は、
又は、C1−6アルキレン、C1−6アルキレンカルボニル、−C1−6アルキレン−N(R227)−、C2−6アルケニレン、C2−6アルキニレン、C3−6シクロアルキレン、C6−10アリーレン、−(C=O)−C1−6アルキレン、−O−、C1−6アルキレン−O−C1−6アルキレン、C2−6アルケニレン−O−C2−6アルケニレン、C2−6アルキニレン−O−C2−6アルキニレン、C3−6シクロアルキレン−O−C3−6シクロアルキレン、C1−6アルキレン−(CO)−O−C1−6アルキレン、C2−6アルケニレン−(CO)−O−C2−6アルケニレン、C2−6アルキニレン−(CO)−O−C2−6アルキニレン、C3−6シクロアルキレン−(CO)−O−C3−6シクロアルキレン、C1−6アルキレン−O−(CO)−C1−6アルキレン、C2−6アルケニレン−O−(CO)−C2−6アルケニレン、C2−6アルキニレン−O−(CO)−C2−6アルキニレン、C3−6シクロアルキレン−O−(CO)−C3−6シクロアルキレン、−N(R228)−、−N(R228)−(CO)−、及び−(CO)−N(R228)−から選ばれる基であって、各基は、独立してヒドロキシル、及びC1−6アルキルから選ばれる1又は複数の置換基で置換されていてもよく;Y222はQ222に結合され、−NH−は−(CO)−に結合され、又は、各基の左側がQ222に結合され、各基の右側が−(CO)−に結合され;Y221は、単結合、−O−、−N(R229)−、及び−S−から選ばれ;Y222は、単結合、−O−、−NR229−、−N(R229)−C(=NH)−N(R230)−、及び−S−から選ばれ;L222は単結合、C6−10アリーレン又は−(C=O)−であり;tは、1、2、3、及び4から選ばれる整数であり;sは、1から20から選ばれる整数であり;R226は水素又はC1−6アルキルであり;R227は水素又はC1−6アルキルであり;R228は水素又はC1−6アルキルであり;R229は水素又はC1−6アルキルであり;R230は水素又はC1−6アルキルであり;各R231は独立して、水素、並びにアルギニン、ヒスチジン、リシン、アスパラギン酸、グルタミン酸、セリン、トレオニン、アスパラギン、グルタミン、システイン、グリシン、アラニン、バリン、イソロイシン、ロイシン、メチオニン、フェニルアラニン、チロシン、及びトリプトファンのアミノ酸側鎖から選ばれ;R232は、水素、又はR231及びR232は、これらが結合している原子と共にピロリジン環を形成し;Q221は、水素、又はX1に結合した単結合であり;Q222は、水素、又はX1に結合した単結合であり;Q221及びQ222の少なくとも1つはX1に結合した単結合であり;点線結合は、単結合又は二重結合を表し;
X4は、−O−又は−N(R403)−であり、R403は、水素及びC1−6アルキルから選ばれる。
有利なことに、本願発明者らは、ここで教示するFR−標的化賦形剤が、生体に投与後、良好な安定性と物理的一体性を有し、同時に、生理学的媒体と一旦接触すると所望の溶解速度を示すナノ粒子を形成することを見出した。また、ここで教示するFR−標的化賦形剤は、気道内において、生物接着性及び/又は長時間の維持を示し、それによって、本医薬製剤を気道内に維持する。
さらに、本願発明者らは、驚くべきことに、ここで教示するFR−標的化賦形剤が、抗腫瘍剤(親水性抗腫瘍剤を包含する)と相互作用することができ、これらの相互作用が抗腫瘍剤を、有利に医薬製剤中により良く捕捉及び/又は封入することを見出した。したがって、このようなFR−標的化賦形剤を用いることにより、高い薬物封入効率及び薬物負荷が可能になる。
ここで用いる「単位」という語は、単糖単位又は官能的に修飾された単糖単位を意味する。
ある実施形態では、FR−標的化賦形剤は、ここで教示する式XIb、XIc、XId、又はXIeで表される、1又は複数の単位のような少なくとも1個の単位、例えば、ここで教示する式XIb、XIc、XId、又はXIeで表される少なくとも2個、少なくとも3個、少なくとも4個、少なくとも5個、少なくとも6個、少なくとも7個、少なくとも8個、少なくとも9個、少なくとも10個、少なくとも20個、少なくとも30個、少なくとも40個、少なくとも50個、少なくとも60個、少なくとも70個、少なくとも80個、少なくとも90個、少なくとも100個、少なくとも200個、少なくとも300個、少なくとも400個、少なくとも500個、少なくとも600個、少なくとも700個、少なくとも800個、少なくとも900個、少なくとも1000個、少なくとも1500個、少なくとも2000個、又は少なくとも2500個の単位を含み得る。例えば、多糖類又は官能的に修飾された多糖類は、ここで教示する式XIb、XIc、XId、又はXIeで表される、約50個から約2000個、約100個から約1000個、又は約200から約500個の単位を含み得る。
ここで教示する生産物(医薬製剤又はFR−標的化賦形剤のような)、使用又は方法のある実施形態では、FR−標的化賦形剤は、式XIb、XIg及び/若しくはXImで表される少なくとも1個の単位、又はそれらの立体異性体、互変異性体、塩、水和物若しくは溶媒和物、若しくはそれらのいずれかのサブグループの少なくとも1個の単位を含む葉酸−多糖類結合体であり得る。
Y1は、−X2−X1−X3、又は−OR10、−N(R100)R101、及び−N+(R100)(R101)R102から成る群より選ばれ、
X2は、−O−又は−N(R103)−であり、R103は、水素及びC1−6アルキルから選ばれ;
X1は、単結合、又はポリエーテル、エーテル、アミン、ポリアミン、アミノ酸、ペプチド、ポリペプチド若しくは炭水化物若しくはこれらの2以上の組合せを含むリンカー、
X3は、葉酸部分、好ましくはここで教示する構造式XIIを有する葉酸部分であり、式中、X221はN、NR221、及びOから選ばれ;X222は、N、NR221、及びOから選ばれ;X223は、N、NR223、及びOから選ばれ;X224は、N、NR224、及びOから選ばれ;X225は、NR224及びOから選ばれ;R221は、水素、並びにニトロソ、C1−12アルキル、−OR'、−COR'、及びハロゲン置換−COR'、ここでR'はH又はC1−8アルキル、から選ばれる基、から選ばれ;R222は、−N(H)R225、水素、ハロゲン、C1−12アルキル、C2−12アルケニル、C2−12アルキニル、−OR225、−CO−R125、−CO−O−R225、及び−CO−N(H)R225から成る群より選ばれ、R225は、水素、ハロゲン、C1−12アルキル、C2−12アルケニル、C2−12アルキニル、−OR'、−CO−R'、−CO−OR'、及び−NHR'から成る群より選ばれ、R'は、H又はC1−8アルキルであり;R223は、水素、並びにC1−12アルキル、ニトロソ、−(C=O)、−OR'、−COR'、及びハロゲン置換−COR'から成る群より選ばれる基であってR'がH又はC1−8アルキルである基、から選ばれ;R224は、水素、並びにニトロソ、C1−12アルキル、−(C=O)、−OR'、−COR'、及びハロゲン置換−COR'から選ばれる基であってR'がH又はC1−8アルキルである基、から選ばれ;L220は、
又は、C1−6アルキレン、C1−6アルキレンカルボニル、−C1−6アルキレン−N(R227)、C2−6アルケニレン、C2−6アルキニレン、C3−6シクロアルキレン、C6−10アリーレン、−(C=O)−C1−6アルキレン、−O−、C1−6アルキレン−O−C1−6アルキレン、C2−6アルケニレン−O−C2−6アルケニレン、C2−6アルキニレン−O−C2−6アルキニレン、C3−6シクロアルキレン−O−C3−6シクロアルキレン、C1−6アルキレン−(CO)−O−C1−6アルキレン、C2−6アルケニレン−(CO)−O−C2−6アルケニレン、C2−6アルキニレン−(CO)−O−C2−6アルキニレン、C3−6シクロアルキレン−(CO)−O−C3−6シクロアルキレン、C1−6アルキレン−O−(CO)−C1−6アルキレン、C2−6アルケニレン−O−(CO)−C2−6アルケニレン、C2−6アルキニレン−O−(
CO)−C2−6アルキニレン、C3−6シクロアルキレン−O−(CO)−C3−6シクロアルキレン、−N(R228)−、−N(R228)−(CO)−、及び−(CO)−N(R228)−から選ばれる基であって、各基は、独立してヒドロキシル、及びC1−6アルキルから選ばれる1又は複数の置換基で置換されていてもよく;Y222はQ222に結合され、−NH−は−(CO)−に結合され、又は、各基の左側がQ222に結合され、各基の右側が−(CO)−に結合され;Y221は、単結合、−O−、−N(R229)−、及び−S−から選ばれ;Y222は、単結合、−O−、−NR229−、−N(R229)−C(=NH)−N(R230)−、及び−S−から選ばれ;L222は単結合、C6−10アリーレン、又は−(C=O)−であり;tは、1、2、3、及び4から選ばれる整数であり;sは、1から20から選ばれる整数であり;R226は水素又はC1−6アルキルであり;R227は水素又はC1−6アルキルであり;R228は水素又はC1−6アルキルであり;R229は水素又はC1−6アルキルであり;R230は水素又はC1−6アルキルであり;各R231は独立して、水素、並びにアルギニン、ヒスチジン、リシン、アスパラギン酸、グルタミン酸、セリン、トレオニン、アスパラギン、グルタミン、システイン、グリシン、アラニン、バリン、イソロイシン、ロイシン、メチオニン、フェニルアラニン、チロシン、及びトリプトファンのアミノ酸側鎖から選ばれ;R232は、水素、又はR231及びR232は、これらが結合している原子と共にピロリジン環を形成し;Q221は、水素、又はX1に結合した単結合であり;Q222は、水素、又はX1に結合した単結合であり;Q221及びQ222の少なくとも1つはX1に結合した単結合であり;点線結合は、単結合又は二重結合を表し;
R10は、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリ−グリコシル部分、並びにC1−25アルキル、C1−25アルキルカルボニル、C2−25アルケニルカルボニル、−C1−6アルキレン−CO−OR12、カルボキシルC1−6アルキレンカルボニル、ヒドロキシC1−6アルキル、カルボキシルC6−12アリーレンカルボニル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、及びC6−10アリールから成る群より選ばれる基であって各基はヒドロキシル、ハロゲン、C1−6アルキル、又はC1−6アルコキシから独立して選ばれる1若しくは複数の置換基で置換されていてもよく、ここでR12は水素又はC1−6アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;
R100は、水素、並びにC1−25アルキル、C1−6アルキレン−N(R111)R112、C1−6アルキレン−N+(R111)(R112)R113、C1−25アルキルカルボニル、C2−25アルケニルカルボニル、C1−6アルキレン−CO−OR114、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、及びC6−10アリールから選ばれる基であって、各基は独立して、ヒドロキシル、ハロゲン、C1−6アルキル、カルボキシル、及びC1−6アルコキシから成る群より選ばれる1又は複数の置換基により置換されていてもよく、R111は水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R112は水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R113は水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R114は水素及びC1−6アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;
R101は、水素、並びにC1−25アルキル、C1−6アルキレン−N(R111)R112、C1−6アルキレン−N+(R111)(R112)R113、C1−25アルキルカルボニル、C2−25アルケニルカルボニル、C1−6アルキレン−CO−OR114、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、及びC6−10アリールから選ばれる基であって、各基は独立して、ヒドロキシル、ハロゲン、C1−6アルキル、カルボキシル、及びC1−6アルコキシから成る群より選ばれる1又は複数の置換基により置換されていてもよく、R111は水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R112は水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R113は水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R114は水素及びC1−6アルキルから選ばれる基である、から選
ばれ;
R102は、水素、並びにC1−25アルキル、C1−6アルキレン−N(R111)R112、C1−6アルキレン−N+(R111)(R112)R113、C1−25アルキルカルボニル、C2−25アルケニルカルボニル、C1−6アルキレン−CO−OR114、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、及びC6−10アリールから選ばれる基であって、各基は独立して、ヒドロキシル、ハロゲン、C1−6アルキル、カルボキシル、及びC1−6アルコキシから成る群より選ばれる1又は複数の置換基により置換されていてもよく、R111は水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R112は水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R113は水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R114は水素及びC1−6アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;
R1は、−OR11又は−X2−X1−X3であり、
R11は、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリ−グリコシル部分、並びにC1−25アルキル、C1−25アルキルカルボニル、C2−25アルケニルカルボニル、−C1−6アルキレン−CO−OR12、カルボキシルC1−6アルキレンカルボニル、ヒドロキシC1−6アルキル、カルボキシルC6−12アリーレンカルボニル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、及びC6−10アリールから成る群より選ばれる基であって各基はヒドロキシル、ハロゲン、C1−6アルキル、又はC1−6アルコキシから独立して選ばれる1若しくは複数の置換基で置換されていてもよく、ここでR12は水素又はC1−6アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;
X2、X1、及びX3は、ここで定義したのと同じ意味を有し、
R2は、−OR21又は−X2−X1−X3であり、
R21は、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリ−グリコシル部分、並びにC1−25アルキル、C1−25アルキルカルボニル、C2−25アルケニルカルボニル、−C1−6アルキレン−CO−OR12、カルボキシルC1−6アルキレンカルボニル、ヒドロキシC1−6アルキル、カルボキシルC6−12アリーレンカルボニル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、及びC6−10アリールから成る群より選ばれる基であって各基はヒドロキシル、ハロゲン、C1−6アルキル、又はC1−6アルコキシから独立して選ばれる1若しくは複数の置換基で置換されていてもよく、ここでR12は水素又はC1−6アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;
X2、X1、及びX3は、ここで定義したのと同じ意味を有し、
Y1、R1、及びR2の少なくとも1つは−X2−X1−X3である。
ここで教示する生産物(医薬製剤又はFR−標的化賦形剤のような)、使用又は方法のある実施形態では、FR−標的化賦形剤は、式XIc、XIh、XIj、XIk、XIn、Xip、及び/若しくはXIqで表される少なくとも1個の単位、又はそれらの立体異性体、互変異性体、塩、水和物若しくは溶媒和物、若しくはそれらのいずれかのサブグループの少なくとも1個の単位を含む葉酸−多糖類結合体であり得る。
Y2は、−X2−X1−X3、又は−OR20、−N(R200)R201、及び−N+(R200)(R201)R202から成る群より選ばれ、
X2は、−O−又は−N(R103)−であり、R103は、水素及びC1−6アルキルから選ばれ;
X1は、単結合、又はポリエーテル、エーテル、アミン、ポリアミン、アミノ酸、ペプチド、ポリペプチド若しくは炭水化物若しくはこれらの2以上の組合せを含むリンカー、
X3は、葉酸部分、好ましくはここで教示する構造式XIIを有する葉酸部分であり、式中、X221はN、NR221、及びOから選ばれ;X222は、N、NR221、及びOから選ばれ;X223は、N、NR223、及びOから選ばれ;X224は、N、NR224、及びOから選ばれ;X225は、NR224及びOから選ばれ;R221は、水素、並びにニトロソ、C1−12アルキル、−OR'、−COR'、及びハロゲン置換−COR'、ここでR'はH又はC1−8アルキル、から選ばれる基、から選ばれ;R222は、−N(H)R225、水素、ハロゲン、C1−12アルキル、C2−12アルケニル、C2−12アルキニル、−OR225、−CO−R125、−CO−O−R225、及び−CO−N(H)R225から成る群より選ばれ、R225は、水素、ハロゲン、C1−12アルキル、C2−12アルケニル、C2−12アルキニル、−OR'、−CO−R'
、−CO−OR'、及び−NHR'から成る群より選ばれ、R'は、H又はC1−8アルキルであり;R223は、水素、並びにC1−12アルキル、ニトロソ、−(C=O)、−OR'、−COR'、及びハロゲン置換−COR'から成る群より選ばれる基であってR'がH又はC1−8アルキルである基、から選ばれ;R224は、水素、並びにニトロソ、C1−12アルキル、−(C=O)、−OR'、−COR'、及びハロゲン置換−COR'から選ばれる基であってR'がH又はC1−8アルキルである基、から選ばれ;L220は、
又は、C1−6アルキレン、C1−6アルキレンカルボニル、−C1−6アルキレン−N(R227)−、C2−6アルケニレン、C2−6アルキニレン、C3−6シクロアルキレン、C6−10アリーレン、−(C=O)−C1−6アルキレン、−O−、C1−6アルキレン−O−C1−6アルキレン、C2−6アルケニレン−O−C2−6アルケニレン、C2−6アルキニレン−O−C2−6アルキニレン、C3−6シクロアルキレン−O−C3−6シクロアルキレン、C1−6アルキレン−(CO)−O−C1−6アルキレン、C2−6アルケニレン−(CO)−O−C2−6アルケニレン、C2−6アルキニレン−(CO)−O−C2−6アルキニレン、C3−6シクロアルキレン−(CO)−O−C3−6シクロアルキレン、C1−6アルキレン−O−(CO)−C1−6アルキレン、C2−6アルケニレン−O−(CO)−C2−6アルケニレン、C2−6アルキニレン−O−(CO)−C2−6アルキニレン、C3−6シクロアルキレン−O−(CO)−C3−6シクロアルキレン、−N(R228)−、−N(R228)−(CO)−、及び−(CO)−N(R228)−から選ばれる基であって、各基は、独立してヒドロキシル、及びC1−6アルキルから選ばれる1又は複数の置換基で置換されていてもよく;Y222はQ222に結合され、−NH−は−(CO)−に結合され、又は、各基の左側がQ222に結合され、各基の右側が−(CO)−に結合され;Y221は、単結合、−O−、−N(R229)−、及び−S−から選ばれ;Y222は、単結合、−O−、−NR229−、−N(R229)−C(=NH)−N(R230)−、及び−S−から選ばれ;L222は単結合、C6−10アリーレン、又は−(C=O)−であり;tは、1、2、3、及び4から選ばれる整数であり;sは、1から20から選ばれる整数であり;R226は水素又はC1−6アルキルであり;R227は水素又はC1−6アルキルであり;R228は水素又はC1−6アルキルであり;R229は水素又はC1−6アルキルであり;R230は水素又はC1−6アルキルであり;各R231は独立して、水素、並びにアルギニン、ヒスチジン、リシン、アスパラギン酸、グルタミン酸、セリン、トレオニン、アスパラギン、グルタミン、システイン、グリシン、アラニン、バリン、イソロイシン、ロイシン、メチオニン、フェニルアラニン、チロシン、及びトリプトファンのアミノ酸側鎖から選ばれ;R232は、水素、又はR231、及びR232は、これらが結合している原子と共にピロリジン環を形成し;Q221は、水素、又はX1に結合した単結合であり;Q222は、水素、又はX1に結合した単結合であり;Q221及びQ222の少なくとも1つはX1に結合した単結合であり;点線結合は、単結合又は二重結合を表し;
R20は、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリ−グリコシル部分、並びにC1−25アルキル、C1−25アルキルカルボニル、C2−25アルケニルカルボニル、−C1−6アルキレン−CO−OR12、カルボキシルC1−6アルキレンカルボニル、ヒドロキシC1−6アルキル、カルボキシルC6−12アリーレンカルボニル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、及びC6−10アリールから成る群より選ばれる基であって各基はヒドロキシル、ハロゲン、C1−6アルキル、又はC1−6アルコキシから独立して選ばれる1若しくは複数の置換基で置換されていてもよく、ここでR12は水素又はC1−6アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;
R200は、水素、並びにC1−25アルキル、C1−6アルキレン−N(R211)R212、C1−6アルキレン−N+(R211)(R212)R213、C1−25アルキルカルボニル、C2−25アルケニルカルボニル、C1−6アルキレン−CO−OR214、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、及びC6−10アリールから選ばれる基であって、各基は独立して、ヒドロキシル、ハロゲン、C1−6アルキル、カルボキシル、及びC1−6アルコキシから成る群より選ばれる1又は複数の置換基により置換されていてもよく、R211は水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R212は水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R213水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R214は水素及びC1−6アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;
R201は、水素、並びにC1−25アルキル、C1−6アルキレン−N(R211)R212、C1−6アルキレン−N+(R211)(R212)R213、C1−25アルキルカルボニル、C2−25アルケニルカルボニル、C1−6アルキレン−CO−OR214、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、及びC6−10アリールから選ばれる基であって、各基は独立して、ヒドロキシル、ハロゲン、C1−6アルキル、カルボキシル、及びC1−6アルコキシから成る群より選ばれる1又は複数の置換基により置換されていてもよく、R211は水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R212は水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R213水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R214は水素及びC1−6アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;
R202は、水素、並びにC1−25アルキル、C1−6アルキレン−N(R211)R212、C1−6アルキレン−N+(R211)(R212)R213、C1−25アルキルカルボニル、C2−25アルケニルカルボニル、C1−6アルキレン−CO−OR214、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、及びC6−10アリールから選ばれる基であって、各基は独立して、ヒドロキシル、ハロゲン、C1−6アルキル、カルボキシル、及びC1−6アルコキシから成る群より選ばれる1又は複数の置換基により置換されていてもよく、R211は水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R212は水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R213水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R214は水素及びC1−6アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;
R3は、−OR31又は−X2−X1−X3であり、
R31は、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリ−グリコシル部分、並びにC1−25アルキル、C1−25アルキルカルボニル、C2−25アルケニルカルボニル、−C1−6アルキレン−CO−OR12、カルボキシルC1−6アルキレンカルボニル、ヒドロキシC1−6アルキル、カルボキシルC6−12アリーレンカルボニル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、及びC6−10アリールから成る群より選ばれる基であって各基はヒドロキシル、ハロゲン、C1−6アルキル、又はC1−6
アルコキシから独立して選ばれる1若しくは複数の置換基で置換されていてもよく、ここでR12は水素又はC1−6アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;
X2、X1、及びX3は、ここで定義したのと同じ意味を有し、
R4は、−OR41又は−X2−X1−X3であり、
R41は、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリ−グリコシル部分、並びにC1−25アルキル、C1−25アルキルカルボニル、C2−25アルケニルカルボニル、−C1−6アルキレン−CO−OR12、カルボキシルC1−6アルキレンカルボニル、ヒドロキシC1−6アルキル、カルボキシルC6−12アリーレンカルボニル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、及びC6−10アリールから成る群より選ばれる基であって各基はヒドロキシル、ハロゲン、C1−6アルキル、又はC1−6アルコキシから独立して選ばれる1若しくは複数の置換基で置換されていてもよく、ここでR12は水素又はC1−6アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;
X2、X1、及びX3は、ここで定義したのと同じ意味を有し、
Y2、R3、及びR4の少なくとも1つは−X2−X1−X3である。
ここで教示する生産物(医薬製剤又はFR−標的化賦形剤のような)、使用又は方法のある実施形態では、FR−標的化賦形剤は、ここで教示する式XId又はそのいずれかのサブグループの少なくとも1個の単位を含む葉酸−多糖類結合体であり得る。
Y3は、−X2−X1−X3、又は−OR30、−N(R300)R301、及び−N+(R300)(R301)R302から成る群より選ばれ、
X2は、−O−又は−N(R103)−であり、R103は、水素及びC1−6アルキルから選ばれ;
X1は、単結合、又はポリエーテル、エーテル、アミン、ポリアミン、アミノ酸、ペプチド、ポリペプチド若しくは炭水化物若しくはこれらの2以上の組合せを含むリンカー、
X3は、葉酸部分、好ましくはここで教示する構造式XIIを有する葉酸部分であり、式中、X221はN、NR221、及びOから選ばれ;X222は、N、NR221、及びOから選ばれ;X223は、N、NR223、及びOから選ばれ;X224は、N、NR224、及びOから選ばれ;X225は、NR224及びOから選ばれ;R221は、水素、並びにニトロソ、C1−12アルキル、−OR'、−COR'、及びハロゲン置換−COR'、ここでR'はH又はC1−8アルキル、から選ばれる基、から選ばれ;R222は、−N(H)R225、水素、ハロゲン、C1−12アルキル、C2−12アルケニル、C2−12アルキニル、−OR225、−CO−R125、−CO−O−R225及び−CO−N(H)R225から成る群より選ばれ、R225は、水素、ハロゲン、C1−12アルキル、C2−12アルケニル、C2−12アルキニル、−OR'、−CO−R'、−CO−OR'、及び−NHR'から成る群より選ばれ、R'は、H又はC1−8アルキルであり;R223は、水素、並びにC1−12アルキル、ニトロソ、−(C=O)、−OR'、−COR'、及びハロゲン置換−COR'から成る群より選ばれる基であってR'がH又はC1−8アルキルである基、から選ばれ;R224は、水素、並びにニトロソ、C1−12アルキル、−(C=O)、−OR'、−COR'、及びハロゲン置換−COR'から選ばれる基であってR'がH又はC1−8アルキルである基、から選ばれ;L220は、
又は、C1−6アルキレン、C1−6アルキレンカルボニル、−C1−6アルキレン−N(R227)−、C2−6アルケニレン、C2−6アルキニレン、C3−6シクロアルキレン、C6−10アリーレン、−(C=O)−C1−6アルキレン、−O−、C1−6アルキレン−O−C1−6アルキレン、C2−6アルケニレン−O−C2−6アルケニレン、C2−6アルキニレン−O−C2−6アルキニレン、C3−6シクロアルキレン−O−C3−6シクロアルキレン、C1−6アルキレン−(CO)−O−C1−6アルキレン、C2−6アルケニレン−(CO)−O−C2−6アルケニレン、C2−6アルキニレン−(CO)−O−C2−6アルキニレン、C3−6シクロアルキレン−(CO)−O−C3−6シクロアルキレン、C1−6アルキレン−O−(CO)−C1−6アルキレン、C2−6アルケニレン−O−(CO)−C2−6アルケニレン、C2−6アルキニレン−O−(CO)−C2−6アルキニレン、C3−6シクロアルキレン−O−(CO)−C3−6シクロアルキレン、−N(R228)−、−N(R228)−(CO)−、及び−(CO)−N(R228)−から選ばれる基であって、各基は、独立してヒドロキシル、及びC1−6アルキルから選ばれる1又は複数の置換基で置換されていてもよく;Y222はQ222に結合され、−NH−は−(CO)−に結合され、又は、各基の左側がQ222に結合され、各基の右側が−(CO)−に結合され;Y221は、単結合、−O−、−N(R229)−、及び−S−から選ばれ;Y222は、単結合、−O−、−NR229−、−N(R229)−C(=NH)−N(R230)−、及び−S−から選ばれ;L222は単結合、C6−10アリーレン又は−(C=O)−であり;tは、1、2、3、及び4から選ばれる整数であり;sは、1から20から選ばれる整数であり;R226は水素又はC1−6アルキルであり;R227は水素又はC1−6アルキルであり;R228は水素又はC1−6アルキルであり;R229は水素又はC1−6アルキルであり;R230は水素又はC1−6アルキルであり;各R231は独立して、水素、並びにアルギニン、ヒスチジン、リシン、アスパラギン酸、グルタミン酸、セリン、トレオニン、アスパラギン、グルタミン、システイン、グリシン、アラニン、バリン、イソロイシン、ロイシン、メチオニン、フェニルアラニン、チロシン、及びトリプトファンのアミノ酸側鎖から選ばれ;R232は、水素、又はR231、及びR232は、これらが結合している原子と共にピロリジン環を形成し;Q221は、水素、又はX1に結合した単結合であり;Q222は、水素、又はX1に結合した単結合であり;Q221及びQ222の少なくとも1つはX1に結合した単結合であり;点線結合は、単結合又は二重結合を表し;
R30は、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリ−グリコシル部分、並びにC1−25アルキル、C1−25アルキルカルボニル、C2−25アルケニルカルボニル、−C1−6アルキレン−CO−OR12、カルボキシルC1−6アルキレンカルボニル、ヒドロキシC1−6アルキル、カルボキシルC6−12アリーレンカルボニル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、及びC6−10アリールから成る群より選ばれる基であって各基はヒドロキシル、ハロゲン、C1−6アルキル、又はC1−6アルコキシから独立して選ばれる1若しくは複数の置換基で置換されていてもよく、ここでR12は水素又はC1−6アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;
R300は、水素、並びにC1−25アルキル、C1−6アルキレン−N(R211)R212、C1−6アルキレン−N+(R211)(R212)R213、C1−25アルキルカルボニル、C2−25アルケニルカルボニル、C1−6アルキレン−CO−OR314、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、及びC6−10アリールから選ばれる基であって、各基は独立して、ヒドロキシル、ハロゲン、C1−6アルキル、カルボキシル、及びC1−6アルコキシから成る群より選ばれる1又は複数の置換基により置換されていてもよく、R311は水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R312は水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R313水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R314は水素及びC1−6アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;
R301は、水素、並びにC1−25アルキル、C1−6アルキレン−N(R211)R212、C1−6アルキレン−N+(R211)(R212)R213、C1−25アルキルカルボニル、C2−25アルケニルカルボニル、C1−6アルキレン−CO−OR314、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、及びC6−10アリールから選ばれる基であって、各基は独立して、ヒドロキシル、ハロゲン、C1−6アルキル、カルボキシル、及びC1−6アルコキシから成る群より選ばれる1又は複数の置換基により置換されていてもよく、R311は水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R312は水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R313水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R314は水素及びC1−6アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;
R302は、水素、並びにC1−25アルキル、C1−6アルキレン−N(R211)R212、C1−6アルキレン−N+(R211)(R212)R213、C1−25アルキルカルボニル、C2−25アルケニルカルボニル、C1−6アルキレン−CO−OR314、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、及びC6−10アリールから選ばれる基であって、各基は独立して、ヒドロキシル、ハロゲン、C1−6アルキル、カルボキシル、及びC1−6アルコキシから成る群より選ばれる1又は複数の置換基により置換されていてもよく、R311は水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R312は水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R313水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R314は水素及びC1−6アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;
R43は、−OR41又は−X2−X1−X3であり、
R41は、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリ−グリコシル部分、並びにC1−25アルキル、C1−25アルキルカルボニル、C2−25アルケニルカルボニル、−C1−6アルキレン−CO−OR12、カルボキシルC1−6アルキレンカルボニル、ヒドロキシC1−6アルキル、カルボキシルC6−12アリーレンカルボニル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、及びC6−10アリールから成る群より選ばれる基であって各基はヒドロキシル、ハロゲン、C1−6アルキル又はC1−6アルコキシから独立して選ばれる1若しくは複数の置換基で置換されていてもよく、ここでR12は水素又はC1−6アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;
X2、X1、及びX3は、ここで定義したのと同じ意味を有し、
R53は、−OR51又は−X2−X1−X3であり、
R51は、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリ−グリコシル部分、並びにC1−25ア
ルキル、C1−25アルキルカルボニル、C2−25アルケニルカルボニル、−C1−6アルキレン−CO−OR12、カルボキシルC1−6アルキレンカルボニル、ヒドロキシC1−6アルキル、カルボキシルC6−12アリーレンカルボニル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、及びC6−10アリールから成る群より選ばれる基であって各基はヒドロキシル、ハロゲン、C1−6アルキル又はC1−6アルコキシから独立して選ばれる1若しくは複数の置換基で置換されていてもよく、ここでR12は水素又はC1−6アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;
X2、X1、及びX3は、本明細書で定義したのと同じ意味を有し、
Y3、R43、及びR53の少なくとも1つは −X2−X1−X3である。
本明細書で教示する生産物(医薬製剤又はFR−標的化賦形剤のような)、使用又は方法のある実施形態では、FR−標的化賦形剤は、本明細書で教示する式XIeで表される単位又はそのいずれかのサブグループの単位を少なくとも1個含む葉酸−多糖類結合体であり得る。
X4は、−O−又は−N(R403)−であり、R403は、水素及びC1−6アルキルから選ばれ;
R34は、−OR31又は−X2−X1−X3であり、
R31は、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリ−グリコシル部分、並びにC1−25アルキル、C1−25アルキルカルボニル、C2−25アルケニルカルボニル、−C1−6アルキレン−CO−OR12、カルボキシルC1−6アルキレンカルボニル、ヒドロキシC1−6アルキル、カルボキシルC6−12アリーレンカルボニル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、及びC6−10アリールから成る群より選ばれる基であって各基はヒドロキシル、ハロゲン、C1−6アルキル、又はC1−6アルコキシから独立して選ばれる1若しくは複数の置換基で置換されていてもよく、ここでR12は水素又はC1−6アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;
X2は、−O−又は−N(R103)−であり、R103は、水素及びC1−6アルキルから選ばれ;
X1は、単結合、又はポリエーテル、エーテル、アミン、ポリアミン、アミノ酸、ペプチド、ポリペプチド若しくは炭水化物若しくはこれらの2以上の組合せを含むリンカー、
X3は、葉酸部分、好ましくは本明細書で教示する構造式XIIを有する葉酸部分であり、式中、X221はN、NR221、及びOから選ばれ;X222は、N、NR221、及びOから選ばれ;X223は、N、NR223、及びOから選ばれ;X224は、N、NR224、及びOから選ばれ;X225は、NR224及びOから選ばれ;R221は、水素、並びにニトロソ、C1−12アルキル、−OR'、−COR'、及びハロゲン置換−COR'、ここでR'はH又はC1−8アルキル、から選ばれる基、から選ばれ;R222は、−N(H)R225、水素、ハロゲン、C1−12アルキル、C2−12アルケニル、C2−12アルキニル、−OR225、−CO−R125、−CO−O−R225、及び−CO−N(H)R225から成る群より選ばれ、R225は、水素、ハロゲン、C1−12アルキル、C2−12アルケニル、C2−12アルキニル、−OR'、−CO−R'、−CO−OR'、及び−NHR'から成る群より選ばれ、R'は、H又はC1−8アルキルであり;R223は、水素、並びにC1−12アルキル、ニトロソ、−(C=O)、−OR'、−COR'、及びハロゲン置換−COR'から成る群より選ばれる基であって
R'がH又はC1−8アルキルである基、から選ばれ;R224は、水素、並びにニトロソ、C1−12アルキル、−(C=O)、−OR'、−COR'、及びハロゲン置換−COR'から選ばれる基であってR'がH又はC1−8アルキルである基、から選ばれ;L220は、
又は、C1−6アルキレン、C1−6アルキレンカルボニル、−C1−6アルキレン−N(R227)−、C2−6アルケニレン、C2−6アルキニレン、C3−6シクロアルキレン、C6−10アリーレン、−(C=O)−C1−6アルキレン、−O−、C1−6アルキレン−O−C1−6アルキレン、C2−6アルケニレン−O−C2−6アルケニレン、C2−6アルキニレン−O−C2−6アルキニレン、C3−6シクロアルキレン−O−C3−6シクロアルキレン、C1−6アルキレン−(CO)−O−C1−6アルキレン、C2−6アルケニレン−(CO)−O−C2−6アルケニレン、C2−6アルキニレン−(CO)−O−C2−6アルキニレン、C3−6シクロアルキレン−(CO)−O−C3−6シクロアルキレン、C1−6アルキレン−O−(CO)−C1−6アルキレン、C2−6アルケニレン−O−(CO)−C2−6アルケニレン、C2−6アルキニレン−O−(CO)−C2−6アルキニレン、C3−6シクロアルキレン−O−(CO)−C3−6シクロアルキレン、−N(R228)−、−N(R228)−(CO)−、及び−(CO)−N(R228)−から選ばれる基であって、各基は、独立してヒドロキシル及びC1−6アルキルから選ばれる1又は複数の置換基で置換されていてもよく;Y222はQ222に結合され、−NH−は−(CO)−に結合され、又は、各基の左側がQ222に結合され、各基の右側が−(CO)−に結合され;Y221は、単結合、−O−、−N(R229)−、及び−S−から選ばれ;Y222は、単結合、−O−、−NR229−、−N(R229)−C(=NH)−N(R230)−、及び−S−から選ばれ;L222は単結合、C6−10アリーレン、又は−(C=O)−であり;tは、1、2、3、及び4から選ばれる整数であり;sは、1から20から選ばれる整数であり;R226は水素又はC1−6アルキルであり;R227は水素又はC1−6アルキルであり;R228は水素又はC1−6アルキルであり;R229は水素又はC1−6アルキルであり;R230は水素又はC1−6アルキルであり;各R231は独立して、水素、並びにアルギニン、ヒスチジン、リシン、アスパラギン酸、グルタミン酸、セリン、トレオニン、アスパラギン、グルタミン、システイン、グリシン、アラニン、バリン、イソロイシン、ロイシン、メチオニン、フェニルアラニン、チロシン、及びトリプトファンのアミノ酸側鎖から選ばれ;R232は、水素、又はR231、及びR232は、これらが結合している原子と共にピロリジン環を形成し;Q221は、水素、又はX1に結合した単結合であり;Q222は、水素、又はX1に結合した単結合であり;Q221及びQ222の少なくとも1つはX1に結合した単結合であり;点線結合は、単結合又は二重結合を表し;
R44は、−OR41又は−X2−X1−X3であり、
R41は、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリ−グリコシル部分、並びにC1−25ア
ルキル、C1−25アルキルカルボニル、C2−25アルケニルカルボニル、−C1−6アルキレン−CO−OR12、カルボキシルC1−6アルキレンカルボニル、ヒドロキシC1−6アルキル、カルボキシルC6−12アリーレンカルボニル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、及びC6−10アリールから成る群より選ばれる基であって各基はヒドロキシル、ハロゲン、C1−6アルキル、又はC1−6アルコキシから独立して選ばれる1若しくは複数の置換基で置換されていてもよく、ここでR12は水素又はC1−6アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;
X2、X1、及びX3は、本明細書で定義したのと同じ意味を有し、
R54は、−OR51又は−X2−X1−X3であり、
R51は、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリ−グリコシル部分、並びにC1−25アルキル、C1−25アルキルカルボニル、C2−25アルケニルカルボニル、−C1−6アルキレン−CO−OR12、カルボキシルC1−6アルキレンカルボニル、ヒドロキシC1−6アルキル、カルボキシルC6−12アリーレンカルボニル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、及びC6−10アリールから成る群より選ばれる基であって各基はヒドロキシル、ハロゲン、C1−6アルキル、又はC1−6アルコキシから独立して選ばれる1若しくは複数の置換基で置換されていてもよく、ここでR12は水素又はC1−6アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;
X2、X1、及びX3は、本明細書で定義したのと同じ意味を有し、
R34、R44、及びR54の少なくとも1つは−X2−X1−X3であり;
ある実施形態では、FR−標的化賦形剤は、式XIb、XIc、XId、XIe、XIg、XIh、XIj、XIk、XIm、XIn、XIp、及び/若しくはXIqで表される単位、又はそれらのいずれかのサブグループの単位を少なくとも1個含む葉酸−多糖類結合体であり得、Y1、Y2、Y3、X4、R1、R2、R3、R4、R11、R20、R21、R31、R34、R41、R43、R53、R54、X1、及びX3は、本明細書で定義したのと同じ意味を有する。
ある実施形態では、FR−標的化賦形剤は、式XIb、XIc、XId、XIe、XIg、XIh、XIj、XIk、XIm、XIn、XIp若しくはXIqで表される単位、又はそれらのいずれかのサブグループの単位を1個又は複数含む葉酸−多糖類結合体であり得、Y1、Y2、Y3、X4、R1、R2、R3、R4、R11、R20、R21、R31、R34、R41、R43、R53、R54、X1、及びX3は、本明細書で定義したのと同じ意味を有する。
ある実施形態では、FR−標的化賦形剤は、本明細書で教示する式XIb、XIc、XIdで表される、1又は複数の単位のような少なくとも1個の単位、例えば、本明細書で教示する式XIb、XIc、XId、XIe、XIg、XIh、XIj、XIk、XIm、XIn、Xip、又はXIqで表される少なくとも2個、少なくとも3個、少なくとも4個、少なくとも5個、少なくとも6個、少なくとも7個、少なくとも8個、少なくとも9個、少なくとも10個、少なくとも20個、少なくとも30個、少なくとも40個、少なくとも50個、少なくとも60個、少なくとも70個、少なくとも80個、少なくとも90個、少なくとも100個、少なくとも200個、少なくとも300個、少なくとも400個、少なくとも500個、少なくとも600個、少なくとも700個、少なくとも800個、少なくとも900個、少なくとも1000個、少なくとも1500個、少なくとも2000個、又は少なくとも2500個の単位を含み得る。例えば、多糖類又は官能的
に修飾された多糖類は、本明細書で教示する式XIb、XIc、XId、XIe、XIg、XIh、XIj、XIk、XIm、XIn、XIp、又はXIqで表される、約50個から約2000個、約100個から約1000個、又は約200から約500個の単位を含み得る。
ある実施形態では、FR−標的化賦形剤は、本明細書で教示する式XIg、XIh、XIj及び/若しくはXIkで表される単位、又はそれらのいずれかのサブグループの単位を少なくとも1個含む葉酸−多糖類結合体であり得、R11、R20、R21、R31、R41、X1及びX3、本明細書で定義したのと同じ意味を有する。
ある実施形態では、FR−標的化賦形剤は、本明細書で教示する式XIg、XIh、XIj及びXIkから成る群より選ばれる式で表される単位、又はそれらのいずれかのサブグループの単位を少なくとも1個含む葉酸−多糖類結合体であり得る。ある実施形態では、FR−標的化賦形剤は、本明細書で教示する式XIg、XIh、XIj、若しくはXIkで表される少なくとも1個の単位、又はそれらのいずれかのサブグループの少なくとも1個の単位を含む葉酸−多糖類結合体であり得る。
ある実施形態では、FR−標的化賦形剤は、本明細書で教示する式XIm、XIn、XIp及び/若しくはXIqで表される単位、又はそれらのいずれかのサブグループの単位を少なくとも1個含む葉酸−多糖類結合体であり得、R11、R20、R21、R31、R41、X1及びX3、本明細書で定義したのと同じ意味を有する。
ある実施形態では、FR−標的化賦形剤は、本明細書で教示する式XIm、XIn、XIp及びXIqから成る群より選ばれる式で表される単位、又はそれらのいずれかのサブグループの単位を少なくとも1個含む葉酸−多糖類結合体であり得る。ある実施形態では、FR−標的化賦形剤は、本明細書で教示する式XIm、XIn、XIp若しくはXIqで表される単位、又はそれらのいずれかのサブグループの単位を少なくとも1個含む葉酸−多糖類結合体であり得る。
本明細書で教示する生産物(医薬製剤又はFR−標的化賦形剤のような)又は使用のある実施形態では、FR−標的化賦形剤は、本明細書で教示する式XIb、XIc、XId、XIe、XIg、XIh、XIj、XIk、XIm、XIn、XIp、及びXIq並びにそれらのいずれかのサブグループから成る群より選ばれる少なくとも1個の単位を含む葉酸−多糖類結合体であり得る。
Y1は、−X2−X1−X3、又は−OR10、−N(R100)R101、及び−N+(R100)(R101)R102から成る群より選ばれ、
Y2は、−X2−X1−X3、又は−OR20、−N(R200)R201、及び−N+(R200)(R201)R202から成る群より選ばれ、
Y3は、−X2−X1−X3、又は−OR30、−N(R300)R201、及び−N+(R300)(R301)R302から成る群より選ばれ、
R1は、−OR11又は−X2−X1−X3であり、
R2は、−OR21又は−X2−X1−X3であり、
R3は、−OR31又は−X2−X1−X3であり、
R4は、−OR41又は−X2−X1−X3であり、
R34は、−OR31又は−X2−X1−X3であり、
R43は、−OR41又は−X2−X1−X3であり、
R44は、−OR41又は−X2−X1−X3であり、
R53は、−OR51又は−X2−X1−X3であり、
R54は、−OR51又は−X2−X1−X3であり、
Y1、R1、及びR2の少なくとも1つは−X2−X1−X3であり;
Y2、R3、及びR4の少なくとも1つは−X2−X1−X3であり;
Y3、R43、及びR53の少なくとも1つは−X2−X1−X3であり;
R34、R44、及びR54の少なくとも1つは−X2−X1−X3であり;
ここで、
R10、R11、R20、R21、R30、R31、R41、R51は、それぞれ互いに独立して、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリ−グリコシル部分、並びにC1−25アルキル、C1−25アルキルカルボニル、C2−25アルケニルカルボニル、−C1−6アルキレン−CO−OR12、カルボキシルC1−6アルキレンカルボニル、ヒドロキシC1−6アルキル、カルボキシルC6−12アリーレンカルボニル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、及びC6−10アリールから成る群より選ばれる基であって各基はヒドロキシル、ハロゲン、C1−6アルキル、及びC1−6アルコキシから独立して選ばれる1若しくは複数の置換基で置換されていてもよく、ここでR12は水素又はC1−6アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;好ましくは、R10、R11、R20、R21、R30、R31、R41、R51は、それぞれ、互いに独立して、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリ−グリコシル部分、並びにC1−6アルキル、C1−25アルキルカルボニル、C3−25アルケニルカルボニル、C1−4アルキレン−CO−OR12、カルボキシルC1−4アルキレンカルボニル、ヒドロキシC1−4アルキル、カルボキシルC6−10アリーレンカルボニル、C2−4アルケニル、及びC2−4アルキニル、から成る群より選ばれる基であって各基はヒドロキシル、ハロゲン、C1−4アルキル、及びC1−4アルコキシから独立して選ばれる1若しくは複数の置換基で置換されていてもよく、ここでR12は水素又はC1−4アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;好ましくは、R10、R11、R20、R21、R30、R31、R41、R51は、それぞれ独立して、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリ−グリコシル部分、並びにC1−4アルキル、C1−25アルキルカルボニル、C5−25アルケニルカルボニル、C1−3アルキレンCOOH、カルボキシルC1−3アルキレンカルボニル、ヒドロキシC1−3アルキル、C2−3アルケニル、及びC2−3アルキニル、から成る群より選ばれる基であって各基はヒドロキシル、ハロゲン、C1−3アルキル、及びC1−3アルコキシから独立して選ばれる1若しくは複数の置換基で置換されていてもよく;好ましくは、R10、R11、R20、R21、R30、R31、R41、R51は、それぞれ、互いに独立して水素又はC1−3アルキル、C1−25アルキルカルボニル、及びC13−25アルケニルカルボニル;から成る群より選ばれる基であり;好ましくは、R10、R11、R20、R21、R30、R31、R41、R51は、それぞれ独立して、水素、又はメチル、エチル、メチルカルボニル、エチルカルボニル、n−プロピルカルボニル、i−プロピルカルボニル、n−ブチルカルボニル、i−ブチルカルボニル、t−ブチルカルボニル、n−ペンチルカルボニル、n−ヘキシルカルボニル、n−ヘプチルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にカプリル酸エステル部分を形成してもよく)、n−ヘプチルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にカプリル酸エステル部分を形成してもよく)、n−ノニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にカプリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ウンデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にラウリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−トリデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にミリスチン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペンタデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にパルミチン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ヘプタデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にステアリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ノナデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にアラキン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ヘンイコシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にベヘン酸エステル部分を形成してもよく)、n−トリコシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にリグノセリン酸エステル部分を形成してもよく)、n
−ペンタコシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にセロチン酸エステル部分を形成してもよく)、n−トリデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にミリストレイン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペンタデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にパルミトレイン酸エステル部分若しくはサピエン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペプタデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にオレイン酸エステル部分、エライジン酸エステル部分、バクセン酸エステル部分、リノール酸エステル部分、リノエライジン酸エステル部分若しくはα−リノレン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ノナデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にアラキドン酸エステル部分若しくはエイコサペンタエン酸エステル部分を形成してもよく)、及びn−ヘンイコセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にエルカ酸エステル部分若しくはドコサヘキサエン酸エステル部分を形成してもよく)から選ばれる基であり、
R100、R101、R102、R200、R201、R202、R300、R301、R302は、それぞれ独立して、水素、並びにC1−25アルキル、C1−6アルキレン−N(R111)R112、C1−6アルキレン−N+(R111)(R112)R113、C1−25アルキルカルボニル、C2−25アルケニルカルボニル、C1−6アルキレン−CO−OR114、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、及びC6−10アリールから選ばれる基であって、各基は独立して、ヒドロキシル、ハロゲン、C1−6アルキル、カルボキシル、及びC1−6アルコキシから成る群より選ばれる1又は複数の置換基により置換されていてもよく、R111は水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R112は水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R113は水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R114は水素及びC1−6アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;好ましくは、R100、R101、R102、R200、R201、R202、R300、R301、R302は、それぞれ独立して、水素、並びにC1−6アルキル、C1−4アルキレン−N(R111)R112、C1−4アルキレン−N+(R111)(R112)R113、C1−25アルキルカルボニル、C3−25アルケニルカルボニル、C1−4アルキレン−CO−OR114、C2−4アルケニル、及びC2−4アルキニルから選ばれる基であって、各基は独立して、ヒドロキシル、ハロゲン、C1−4アルキル、及びC1−4アルコキシから成る群より選ばれる1又は複数の置換基により置換されていてもよく、R111は水素及びC1−4アルキルから選ばれ、R112は水素及びC1−4アルキルから選ばれ、R113は水素及びC1−4アルキルから選ばれ、R114は水素及びC1−4アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;好ましくは、R100、R101、R102、R200、R201、R202、R300、R301、R302は、それぞれ独立して、水素、並びにC1−4アルキル、C1−3アルキレン−N(R111)R112、C1−3アルキレン−N+(R111)(R112)R113、C1−25アルキルカルボニル、C5−23アルケニルカルボニル、C1−3アルキレン−CO−OR114、C2−3アルケニル、及びC2−3アルキニルから選ばれる基であって、各基は独立して、ヒドロキシル、ハロゲン、C1−3アルキル、及びC1−3アルコキシから成る群より選ばれる1又は複数の置換基により置換されていてもよく、R111は水素及びC1−3アルキルから選ばれ、R112は水素及びC1−3アルキルから選ばれ、R113は水素及びC1−3アルキルから選ばれ、R114は水素及びC1−3アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;好ましくは、R100、R101、R102、R200、R201、R202、R300、R301、R302は、それぞれ独立して、水素、並びにC1−3アルキル、C1−3アルキレン−N(R111)R112、C1−3アルキレン−N+(R111)(R112)R113、C1−25アルキルカルボニル、C13−21アルケニルカルボニル、及びC1−3アルキレン−CO−OR114から選ばれる基であって、各基は独立して、ヒドロキシル、ハロゲン、C1−3アルキル、及びC1−3アルコキシから成る群より選ばれる1又は複数の置換基により置換されていてもよく、R111は水素及びC1−3アルキルから選ばれ、R112は水
素及びC1−3アルキルから選ばれ、R113は水素及びC1−3アルキルから選ばれ、R114は水素及びC1−3アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;好ましくは、R100、R101、R102、R200、R201、R202、R300、R301、R302は、それぞれ独立して、水素、並びにメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、メチレン−N+(R111)R112、エチレン−N+(R111)R112、n−プロピレン−N+(R111)R112、メチレン−N+(R111)(R112)R113、エチレン−N+(R111)(R112)R113、n−プロピレン−N+(R111)(R112)R113、メチレン−CO−OR114、エチレン−CO−OR114、n−プロピレン−CO−OR114、C1−25アルキルカルボニル、及びC13−21アルケニルカルボニルから選ばれる基であって、各基は独立して、ヒドロキシル、ハロゲン、メチル、及びエチルから成る群より選ばれる1又は複数の置換基により置換されていてもよく、R111は水素、メチル及びエチルから選ばれ、R112は水素、メチル及びエチルから選ばれ、R113は水素、メチル及びエチルから選ばれ、R114は水素、メチル及びエチルから選ばれる基である、から選ばれ;好ましくは、R100、R101、R102、R200、R201、R202、R300、R301、R302は、それぞれ独立して、水素、並びにメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、メチレン−N+(R111)(R112)R113、エチレン−N+(R111)(R112)R113、n−プロピレン−N+(R111)(R112)R113、メチレン−CO−OR114、エチレン−CO−OR114、n−プロピレン−CO−OR114、C1−25アルキルカルボニル、及びC13−21アルケニルカルボニルから選ばれる基であって、各基は独立して、ヒドロキシルメチルから成る群より選ばれる1又は複数の置換基により置換されていてもよく、R111は水素及びメチルから選ばれ、R112は水素及びメチルから選ばれ、R113は水素及びメチルから選ばれ、R114は水素及びメチルから選ばれる基である、から選ばれ;好ましくは、R100、R101、R102、R200、R201、R202、R300、R301、R302は、それぞれ独立して、水素、並びにメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、2−ヒドロキシ−プロピレンN+(CH3)3、メチレン−CO−OH、メチルカルボニル、エチルカルボニル、n−プロピルカルボニル、i−プロピルカルボニル、n−ブチルカルボニル、i−ブチルカルボニル、t−ブチルカルボニル、n−ペンチルカルボニル、n−ヘキシルカルボニル、n−ヘプチルカルボニル(例えば、それが結合している窒素と共にカプリル酸アミド部分を形成してもよく)、n−ノニルカルボニル(例えば、それが結合している窒素と共にカプリン酸アミド部分を形成してもよく)、n−ウンデシルカルボニル(例えば、それが結合している窒素と共にラウリン酸アミド部分を形成してもよく)、n−トリデシルカルボニル(例えば、それが結合している窒素と共にミリスチン酸アミド部分を形成してもよく)、n−ペンタデシルカルボニル(例えば、それが結合している窒素と共にパルミチン酸アミド部分を形成してもよく)、n−ヘプタデシルカルボニル(例えば、それが結合している窒素と共にステアリン酸アミド部分を形成してもよく)、n−ノナデシルカルボニル(例えば、それが結合している窒素と共にアラキン酸アミド部分を形成してもよく)、n−ヘンイコシルカルボニル(例えば、それが結合している窒素と共にベヘン酸アミド部分を形成してもよく)、n−トリコシルカルボニル(例えば、それが結合している窒素と共にリグノセリン酸アミド部分を形成してもよく)、n−ペンタコシルカルボニル(例えば、それが結合している窒素と共にセロチン酸アミド部分を形成してもよく)、n−トリデセニルカルボニル(例えば、それが結合している窒素と共にミリストレイン酸アミド部分を形成してもよく)、n−ペンタデセニルカルボニル(例えば、それが結合している窒素と共にパルミトレイン酸アミド部分若しくはサピエン酸アミド部分を形成してもよく)、n−ペプタデセニルカルボニル(例えば、それが結合している窒素と共にオレイン酸アミド部分、エライジン酸アミド部分、バクセン酸アミド部分、リノール酸アミド部分、リノエライジン酸アミド部分若しくはα−リノレン酸アミド部分を形成してもよく)、n−ノナデセニルカルボニル(例えば、それが結合している窒素と共にアラキドン酸アミド部分若しくはエイコサペンタエン酸アミド部分を形成してもよく)、又はn−ヘンイコセニルカルボニ
ル(例えば、それが結合している窒素と共にエルカ酸アミド部分若しくはドコサヘキサエン酸アミド部分を形成してもよく)、
X2は、−O−又は−N(R103)−であり、R103は、水素及びC1−6アルキルから選ばれ;
X1は、単結合、又はポリエーテル、エーテル、アミン、ポリアミン、アミノ酸、ペプチド、ポリペプチド若しくは炭水化物若しくはこれらの2以上の組合せを含むリンカーであり、好ましくは、X1は、単結合、又はポリ(C1−6アルキレンオキサイド)、C1−6アルキレンオキサイド、アミン、ポリ(イミノC1−6アルキレン)、アミノ酸、ペプチド、ポリペプチド、単糖類若しくは多糖類を含むリンカーであり、好ましくは、X1は、単結合又は式Xで表されるリンカーであり、
−A1−L1−A2− (X)
式Xで表されるリンカーの左側はX2に結合され、右側はX3に結合され、
A1は、−CO−、−CO−L14−O−、−CO−L15−CO−O−、−CO−L16−CO−N(R16)−L17−、及び−CO−L18−CO−N(R17)−から成る群より選ばれ、各基の右側はL1に結合され、左側はX2に結合され、L14、L15、L16、L17、及びL18は、それぞれ互いに独立して、ヒドロキシル、C1−6アルキル、及びC1−6アルコキシから成る群より選ばれる1又は複数の置換基で置換されていてもよいC1−6アルキレンであり;R16及びR17は、それぞれ互いに独立して、水素及びC1−6アルキルから選ばれ;好ましくは、A1は、−CO−L14−O−、−CO−L15−CO−O−、−CO−L16−CO−N(R16)−L17−、及び−CO−L18−CO−N(R17)−から成る群より選ばれ、各基の右側はL1に結合され、左側はX2に結合され、L14、L15、L16、L17、及びL18は、それぞれ互いに独立して、ヒドロキシル、C1−4アルキル、及びC1−4アルコキシから成る群より選ばれる1又は複数の置換基で置換されていてもよいC1−4アルキレンであり;R16及びR17は、それぞれ互いに独立して、水素及びC1−4アルキルから選ばれ;好ましくは、A1は、−CO−L14−O−、−CO−L15−CO−O−、−CO−L16−CO−N(R16)−L17−、及び−CO−L18−CO−N(R17)−から成る群より選ばれ、各基の右側はL1に結合され、左側はX2に結合され、L14、L15、L16、L17、及びL18は、それぞれ互いに独立して、ヒドロキシル及びC1−3アルキルから成る群より選ばれる1又は複数の置換基で置換されていてもよいC1−3アルキレンであり;R16及びR17は、それぞれ互いに独立して、水素及びC1−3アルキルから選ばれ;好ましくは、A1は、−CO−L14−O−、−CO−L15−CO−O−、−CO−L16−CO−N(R16)−L17−、及び−CO−L18−CO−N(R17)−から成る群より選ばれ、各基の右側はL1に結合され、左側はX2に結合され、L14は、メチレン、エチレン、又はn−プロピレンであり;L15、L16、L17、及びL18は、それぞれ互いに独立して、メチレン又はエチレンであり;R16及びR17は、それぞれ互いに独立して、水素及びC1−3アルキルから選ばれ;好ましくは、A1は、−CO−L14−O−、−CO−L15−CO−O−、−CO−L16−CO−N(R16)−L17−、及び−CO−L18−CO−NH−から成る群より選ばれ、各基の右側はL1に結合され、左側はX2に結合され、L14は、n−プロピレンであり;L15、L16、L17、及びL18は、それぞれ互いに独立して、エチレンであり、
L1は、ポリ(C1−6アルキレンオキサイド);好ましくは、L1は、ポリエチレンオキサイド(PEO)、プロピレンオキサイド(PPO)、又はPEOとPPOのブロックコポリマーであり;好ましくは、L1は、式−(CH2−CH2−O)q−又は−(O
−CH2−CH2)q−を有するポリエチレンオキサイドであり、ここでqは、20〜120から選ばれる整数であり;好ましくは、L1は、式−(CH2−CH2−O)q−又は−(O−CH2−CH2)q−を有するポリエチレンオキサイドであり、ここでqは、40〜110から選ばれる整数であり;好ましくは、L1は、式−(CH2−CH2−O)q−又は−(O−CH2−CH2)q−を有するポリエチレンオキサイドであり、ここでqは、60〜90から選ばれる整数であり、
A2は、単結合又は−N(R18)−、−O−、−L19−N(R19)−、及び−L20−O−から成る群より選ばれ、各基の左側はL1に結合され、右側はX3に結合され、L19及びL20は、それぞれ、互いに独立して、ヒドロキシル、C1−6lアルキル及びC1−6アルコキシから成る群より選ばれる1又は複数の置換基で置換されていてもよいC1−6アルキレンであり、R18及びR19は、それぞれ互いに独立して、水素及びC1−6アルキルから選ばれ;好ましくは、A2は、単結合又は−N(R18)−、−O−、−L19−N(R19)−、及び−L20−O−から成る群より選ばれ、各基の左側はL1に結合され、右側はX3に結合され、L19及びL20は、それぞれ互いに独立して、ヒドロキシル、C1−4lアルキル、及びC1−4アルコキシから成る群より選ばれる1又は複数の置換基で置換されていてもよいC1−4アルキレンであり、R18及びR19は、それぞれ互いに独立して、水素及びC1−4アルキルから選ばれ;好ましくは、A2は、単結合又は−N(R18)−、−L19−N(R19)−、及び−L20O−から成る群より選ばれ、各基の左側はL1に結合され、右側はX3に結合され、L19及びL20は、それぞれ互いに独立して、ヒドロキシル及びC1−3lアルキルから成る群より選ばれる1又は複数の置換基で置換されていてもよいC1−3アルキレンであり、R18及びR19は、それぞれ互いに独立して、水素及びC1−3アルキルから選ばれ;好ましくは、A2は、単結合又は−N(R18)−、−L19−N(R19)−、及び−L20O−から成る群より選ばれ、各基の左側はL1に結合され、右側はX3に結合され、L19及びL20は、それぞれ互いに独立して、メチレン又はエチレンであり;R18及びR19は、それぞれ互いに独立して、水素及びC1−3アルキルから選ばれ;好ましくは、A2は、単結合又は−N(H)−、−L19−N(H)−、及び−L20O−から成る群より選ばれ、各基の左側はL1に結合され、右側はX3に結合され、L19及びL20は、それぞれ互いに独立して、エチレンであり、
X3は、葉酸部分、好ましくは本明細書で教示する構造式XIIを有する葉酸部分であり、式中、X221はN、NR221、及びOから選ばれ;X222は、N、NR221、及びOから選ばれ;X223は、N、NR223、及びOから選ばれ;X224は、N、NR224、及びOから選ばれ;X225は、NR224及びOから選ばれ;R221は、水素、並びにニトロソ、C1−12アルキル、−OR'、−COR'、及びハロゲン置換−COR'、ここでR'はH又はC1−8アルキル、から選ばれる基、から選ばれ;R222は、−N(H)R225、水素、ハロゲン、C1−12アルキル、C2−12アルケニル、C2−12アルキニル、−OR225、−CO−R125、−CO−O−R225、及び−CO−N(H)R225から成る群より選ばれ、R225は、水素、ハロゲン、C1−12アルキル、C2−12アルケニル、C2−12アルキニル、−OR'、−CO−R'、−CO−OR'、及び−NHR'から成る群より選ばれ、R'は、H又はC1−8アルキルであり;R223は、水素、並びにC1−12アルキル、ニトロソ、−(C=O)、−OR'、−COR'、及びハロゲン置換−COR'から成る群より選ばれる基であってR'がH又はC1−8アルキルである基、から選ばれ;R224は、水素、並びにニトロソ、C1−12アルキル、−(C=O)、−OR'、−COR'、及びハロゲン置換−COR'から選ばれる基であってR'がH又はC1−8アルキルである基、から選ばれ;L220は、
又は、C1−6アルキレン、C1−6アルキレンカルボニル、−C1−6アルキレン−N(R227)、C2−6アルケニレン、C2−6アルキニレン、C3−6シクロアルキレン、C6−10アリーレン、−(C=O)−C1−6アルキレン、−O−、C1−6アルキレン−O−C1−6アルキレン、C2−6アルケニレン−O−C2−6アルケニレン、C2−6アルキニレン−O−C2−6アルキニレン、C3−6シクロアルキレン−O−C3−6シクロアルキレン、C1−6アルキレン−(CO)−O−C1−6アルキレン、C2−6アルケニレン−(CO)−O−C2−6アルケニレン、C2−6アルキニレン−(CO)−O−C2−6アルキニレン、C3−6シクロアルキレン−(CO)−O−C3−6シクロアルキレン、C1−6アルキレン−O−(CO)−C1−6アルキレン、C2−6アルケニレン−O−(CO)−C2−6アルケニレン、C2−6アルキニレン−O−(CO)−C2−6アルキニレン、C3−6シクロアルキレン−O−(CO)−C3−6シクロアルキレン、−N(R228)−、−N(R228)−(CO)−、及び−(CO)−N(R228)−から選ばれる基であって、各基は、独立してヒドロキシル及びC1−6アルキルから選ばれる1又は複数の置換基で置換されていてもよく;Y222はQ222に結合され、−NH−は−(CO)−に結合され、又は、各基の左側がQ222に結合され、各基の右側が−(CO)−に結合され;Y221は、単結合、−O−、−N(R229)−、及び−S−から選ばれ;Y222は、単結合、−O−、−NR229−、−N(R229)−C(=NH)−N(R230)−、及び−S−から選ばれ;L222は単結合、C6−10アリーレン、又は−(C=O)−であり;tは、1、2、3、及び4から選ばれる整数であり;sは、1から20から選ばれる整数であり;R226は水素又はC1−6アルキルであり;R227は水素又はC1−6アルキルであり;R228は水素又はC1−6アルキルであり;R229は水素又はC1−6アルキルであり;R230は水素又はC1−6アルキルであり;各R231は独立して、水素、並びにアルギニン、ヒスチジン、リシン、アスパラギン酸、グルタミン酸、セリン、トレオニン、アスパラギン、グルタミン、システイン、グリシン、アラニン、バリン、イソロイシン、ロイシン、メチオニン、フェニルアラニン、チロシン、及びトリプトファンのアミノ酸側鎖から選ばれ;R232は、水素、又はR231及びR232は、これらが結合している原子と共にピロリジン環を形成し;Q221は、水素、又はX1に結合した単結合であり;Q222は、水素、又はX1に結合した単結合であり;Q221及びQ222の少なくとも1つはX1に結合した単結合であり;点線結合は、単結合又は二重結合を表し;好ましくは、X3は、構造式XIIaを有する葉酸部分又はその立体異性体、互変異性体、塩、水和物若しくは溶媒和物であり、
X221、X222、X223、X224、X225、R222、R226、L222、Y221、Y222、Q221、Q222、及びtは、先に定義したのと同じ意味を有する。好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XII又はXIIaを有する葉酸部分であり、式中、X221はN、NR221、及びOから選ばれ;X222は、N、NR221、及びOから選ばれ;X223は、N、NR223及びOから選ばれ;X224は、N、NR224、及びOから選ばれ;X225は、NR224及びOから選ばれ;R221は、水素、並びにニトロソ、C1−12アルキル、−OR'、−COR'、及びハロゲン置換−COR'、ここでR'はH又はC1−8アルキル、から選ばれる基、から選ばれ;R222は、−N(H)R225、水素、ハロゲン、C1−12アルキル、C2−12アルケニル、C2−12アルキニル、−OR225、−CO−R125、−CO−O−R225、及び−CO−N(H)R225から成る群より選ばれ、R225は、水素、ハロゲン、C1−12アルキル、C2−12アルケニル、C2−12アルキニル、−OR'、−CO−R'、−CO−OR'、及び−NHR'から成る群より選ばれ、R'は、H又はC1−8アルキルであり;R223は、水素、並びにC1−12アルキル、ニトロソ、−(C=O)、−OR'、−COR'、及びハロゲン置換−COR'から成る群より選ばれる基であってR'がH又はC1−8アルキルである基、から選ばれ;R224は、水素、並びにニトロソ、C1−12アルキル、−(C=O)、−OR'、−COR'、及びハロゲン置換−COR'から選ばれる基であってR'がH又はC1−8アルキルである基、から選ばれ;Y221は、単結合、−O−、−N(R229)−、及び−S−から選ばれ;Y222は単結合、−O−、−N(R229)−、−N(R229)−C(=NH)−N(R230)−、及び−S−から選ばれ;L222は、単結合、C6−10アリーレン、又は−(C=O)−であり;tは、1、2、3、及び4から選ばれる整数であり;R226は水素又はC1−6アルキルであり;R229は水素又はC1−6アルキルであり;R230は水素又はC1−6アルキルであり;Q221は、水素、又はX1に結合した単結合であり;Q222は、水素、又はX1に結合した単結合であり;Q221及びQ222の少なくとも1つはX1に結合した単結合であり;点線結合は、単結合又は二重結合を表し;好ましくは、X3は、構造式XIIbを有する葉酸部分又はその立体異性体、互変異性体、塩、水和物若しくは溶媒和物であり、
X221、X222、X223、X224、X225、R222、Y221、Y222、Q221、Q222、及びmは、先に定義したのと同じ意味を有し;好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XII、XIIa、又はXIIbを有する葉酸部分であり、式中、X221はN、NR221、及びOから選ばれ;X222は、N、NR221、及びOから選ばれ;X223は、N、NR223、及びOから選ばれ;X224は、N、NR224、及びOから選ばれ;X225は、NR224及びOから選ばれ;R221は、水素、並びにニトロソ、C1−12アルキル、−OR'、−COR'、及びハロゲン置換−COR'、ここでR'はH又はC1−8アルキル、から選ばれる基、から選ばれ;R222は、−N(H)R225、水素、ハロゲン、C1−12アルキル、C2−12アルケニル、C2−12アルキニル、−OR225、−CO−R125、−CO−O−R225、及び−CO−N(H)R225から成る群より選ばれ、R225は、水素、ハロゲン、C1−12アルキル、C2−12アルケニル、C2−12アルキニル、−OR'、−CO−R'、−CO−OR'、及び−NHR'から成る群より選ばれ、R'は、H又はC1−8アルキルであり;R223は、水素、並びにC1−12アルキル、ニトロソ、−(C=O)、−OR'、−COR'、及びハロゲン置換−COR'から成る群より選ばれる基であってR'がH又はC1−8アルキルである基、から選ばれ;R224は、水素、並びにニトロソ、C1−12アルキル、−(C=O)、−OR'、−COR'、及びハロゲン置換−COR'から選ばれる基であってR'がH又はC1−8アルキルである基、から選ばれ;Y221は、単結合、−O−、−N(R229)−、及び−S−から選ばれ;Y222は単結合、−O−、−N(R229)−、及び−S−から選ばれ;mは、1、2、及び3から選ばれる整数であり;R229は、水素又はC1−6アルキルであり;Q221は、水素、又はX1に結合した単結合であり;Q222は、水素、又はX1に結合した単結合であり;Q221及びQ222の少なくとも1つはX1に結合した単結合であり;点線結合は、単結合又は二重結合を表し;好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XII、XIIa、又はXIIbを有する葉酸部分であり、式中、X221はN及びNR221から選ばれ;X222は、N及びNR221から選ばれ;X223は、N及びNR223から選ばれ;X224は、N及びNR224から選ばれ;X225はNR224であり、R221、R222、R223、R224、R226、L220、L222、Y221、Y222、Q221、Q222、及びtは、先に定義したのと同じ意味を有し;好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XII、XIIa、又はXIIbを有する葉酸部分であり
、式中、X221は、N及びNHから選ばれ;X222は、N及びNHから選ばれ;X223は、N及びNHから選ばれ;X224は、N及びNHから選ばれ;X225は、NHであり、R222、R226、L220、L222、Y221、Y222、Q221、Q222、及びtは、先に定義したのと同じ意味を有し;好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XII、XIIa、又はXIIbを有する葉酸部分であり、式中、R222は、−NHR225、水素、C1−12アルキル及び−OR225から成る群、好ましくは−NHR125及び−OR225から成る群より選ばれ、R225は水素、ハロゲン、C1−12アルキル、C2−12アルケニル、C2−12アルキニル、−OR'、−COR'、−COOR'、及び−NHR’から成る群より選ばれ、R’は水素又はC1−8アルキルであり、X221、X222、X223、X224、X225、R226、L220、L222、Y221、Y222、Q221、Q222、及びtは、先に定義したのと同じ意味を有し;好ましくはX3は、構造式XIIcを持つ葉酸部分又はその立体異性体、互変異性体、塩、水和物若しくは溶媒和物であり、
Y221、Y222、Q221、Q222、及びmは、先に定義したのと同じ意味を有する。好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XII、XIIa、XIIb、又はXIIcを有する葉酸部分であり、式中、Y221は、単結合、−O−、−N(R229)−、及び−S−から選ばれ;Y222は、単結合、−O−、−NR229−、及び−S−から選ばれ;mは、1、2、及び3から選ばれる整数であり;R229は水素又はC1−6アルキルであり;Q221は、水素、又はX1に結合した単結合であり;Q222は、水素、又はX1に結合した単結合であり;Q221及びQ222の少なくとも1つはX1に結合した単結合であり;好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XII、XIIa、XIIb、又はXIIcを有する葉酸部分であり、式中、Q221は、水素であり、Q222は、X1に結合した単結合であり;好ましくはX3は、構造式XIIdを持つ葉酸部分又はその立体異性体、互変異性体、塩、水和物若しくは溶媒和物であり、
Q222は、X1に結合した単結合であり;
X4は、−O−又は−N(R403)−であり、R403は、水素及びC1−6アルキルから選ばれる。
本明細書で教示する生産物(医薬製剤又はFR−標的化賦形剤のような)又は使用のある好ましい実施形態では、FR−標的化賦形剤は、本明細書で教示する式XIb、XIc、XId、XIe、XIg、XIh、XIj、XIk、XIm、XIn、XIp、及びXIq並びにそれらのいずれかのサブグループから選ばれる少なくとも1個の単位を含む葉酸−多糖類結合体であり得る。
R11は、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリ−グリコシル部分、並びにC1−25アルキル、C1−25アルキルカルボニル、C2−25アルケニルカルボニル、C1−6アルキレン−COOR12、カルボキシルC1−6アルキレンカルボニル、ヒドロキシC1−6アルキル、カルボキシルC6−12アリーレンカルボニル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、及びC6−10アリールから成る群より選ばれる基であって各基はヒドロキシル、ハロゲン、C1−6アルキル、及びC1−6アルコキシから独立して選ばれる1若しくは複数の置換基で置換されていてもよく、ここで、R12は、水素及びC1−6アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;好ましくは、R11は、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリ−グリコシル部分、並びにC1−6アルキル、C1−25アルキルカルボニル、C3−25アルケニルカルボニル、−C1−4アルキレン−COOR12、カルボキシルC1−4アルキレンカルボニル、ヒドロキシC1−4アルキル、カルボキシルC6−10アリーレンカルボニル、C2−4アルケニル、及びC2−4アルキニルから成る群より選ばれる基であって各基はヒドロキシル、ハロゲン、C1−4アルキル、又はC1−4アルコキシから独立して選ばれる1若しくは複数の置換基で置換されていてもよく、ここでR12は水素又はC1−4アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;好ましくは、R11は、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリ−グリコシル部分、並びにC1−4アルキル、C1−25アルキルカルボニル、C5−25アルケニルカルボニル、C1−3アルキレン−COOH、カルボキシルC1−3アルキレンカルボニル、ヒドロキシC1−3アルキル、C2−3アルケニル、及びC2−3アルキニルから成る群より選ばれる基であって各基はヒドロキシル、ハロゲン、C1−3アルキル、及
びC1−3アルコキシから独立して選ばれる1若しくは複数の置換基で置換されていてもよく;好ましくは、R11は、水素、並びにC1−3アルキル、C1−25アルキルカルボニル、及びC13−25アルケニルカルボニルから選ばれる基、から選ばれ;好ましくは、R11は、水素、又はメチル、エチル、メチルカルボニル、エチルカルボニル、n−プロピルカルボニル、i−プロピルカルボニル、n−ブチルカルボニル、i−ブチルカルボニル、t−ブチルカルボニル、n−ペンチルカルボニル、n−ヘキシルカルボニル、n−ヘプチルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にカプリル酸エステル部分を形成してもよく)、n−ノニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にカプリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ウンデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にラウリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−トリデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にミリスチン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペンタデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にパルミチン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ヘプタデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にステアリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ノナデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にアラキン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ヘンイコシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にベヘン酸エステル部分を形成してもよく)、n−トリコシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にリグノセリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペンタコシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にセロチン酸エステル部分を形成してもよく)、n−トリデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にミリストレイン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペンタデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にパルミトレイン酸エステル部分若しくはサピエン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペプタデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にオレイン酸エステル部分、エライジン酸エステル部分、バクセン酸エステル部分、リノール酸エステル部分、リノエライジン酸エステル部分若しくはα−リノレン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ノナデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にアラキドン酸エステル部分若しくはエイコサペンタエン酸エステル部分を形成してもよく)、及びn−ヘンイコセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にエルカ酸エステル部分若しくはドコサヘキサエン酸エステル部分を形成してもよく)から選ばれる基であり;
R21は、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリ−グリコシル部分、並びにC1−25アルキル、C1−25アルキルカルボニル、C2−25アルケニルカルボニル、−C1−6アルキレン−COOR12、カルボキシルC1−6アルキレンカルボニル、ヒドロキシC1−6アルキル、カルボキシルC6−12アリーレンカルボニル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、及びC6−10アリールから選ばれる基であって、各基は、ヒドロキシル、ハロゲン、C1−6アルキル、及びC1−6アルコキシからそれぞれ独立して選ばれる1又は複数の置換基で置換されていてもよく、ここで、R12は、水素及びC1−6アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;好ましくは、R21は、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリ−グリコシル部分、並びにC1−6アルキル、C1−25アルキルカルボニル、C3−25アルケニルカルボニル、C1−4アルキレン−COOR12、カルボキシルC1−4アルキレンカルボニル、ヒドロキシC1−4アルキル、カルボキシルC6−10アリーレンカルボニル、C2−4アルケニル、及びC2−4アルキニルから成る群より選ばれる基であって各基はヒドロキシル、ハロゲン、C1−4アルキル、及びC1−4アルコキシから独立して選ばれる1若しくは複数の置換基で置換されていてもよく、ここでR12は水素又はC1−4アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;好ましくは、R21は、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリ−グリコシル部分、並びにC1−4アルキル、C1−25アルキルカルボニル、C5−25アルケニルカルボニル、C1−3アルキレン−COOH、カルボキシルC1−3アルキレンカルボニル、ヒドロキシC1−3アルキル、C2−3アルケニル、及びC2−3アルキニルから
成る群より選ばれる基であって各基はヒドロキシル、ハロゲン、C1−3アルキル、及びC1−3アルコキシから独立して選ばれる1若しくは複数の置換基で置換されていてもよく;好ましくは、R21は、水素、又はC1−3アルキル、C1−25アルキルカルボニル、及びC13−25アルケニルカルボニルから選ばれる基であり;好ましくは、R21は、水素、又はメチル、エチル、メチルカルボニル、エチルカルボニル、n−プロピルカルボニル、i−プロピルカルボニル、n−ブチルカルボニル、i−ブチルカルボニル、t−ブチルカルボニル、n−ペンチルカルボニル、n−ヘキシルカルボニル、n−ヘプチルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にカプリル酸エステル部分を形成してもよく)、n−ノニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にカプリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ウンデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にラウリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−トリデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にミリスチン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペンタデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にパルミチン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ヘプタデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にステアリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ノナデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にアラキン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ヘンイコシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にベヘン酸エステル部分を形成してもよく)、n−トリコシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にリグノセリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペンタコシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にセロチン酸エステル部分を形成してもよく)、n−トリデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にミリストレイン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペンタデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にパルミトレイン酸エステル部分若しくはサピエン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペプタデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にオレイン酸エステル部分、エライジン酸エステル部分、バクセン酸エステル部分、リノール酸エステル部分、リノエライジン酸エステル部分若しくはα−リノレン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ノナデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にアラキドン酸エステル部分若しくはエイコサペンタエン酸エステル部分を形成してもよく)、及びn−ヘンイコセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にエルカ酸エステル部分若しくはドコサヘキサエン酸エステル部分を形成してもよく)から選ばれる基であり;
R31は、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリ−グリコシル部分、並びにC1−25アルキル、C1−25アルキルカルボニル、C2−25アルケニルカルボニル、C1−6アルキレン−COOR12、カルボキシルC1−6アルキレンカルボニル、ヒドロキシC1−6アルキル、カルボキシルC6−12アリーレンカルボニル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、及びC6−10アリールから成る群より選ばれる基であって各基はヒドロキシル、ハロゲン、C1−6アルキル、及びC1−6アルコキシから独立して選ばれる1若しくは複数の置換基で置換されていてもよく、ここで、R12は、水素及びC1−6アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;好ましくは、R31は、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリ−グリコシル部分、並びにC1−6アルキル、C1−25アルキルカルボニル、C3−25アルケニルカルボニル、C1−4アルキレン−COOR12、カルボキシルC1−4アルキレンカルボニル、ヒドロキシC1−4アルキル、カルボキシルC6−10アリーレンカルボニル、C2−4アルケニル、及びC2−4アルキニルから成る群より選ばれる基であって各基はヒドロキシル、ハロゲン、C1−4アルキル、及びC1−4アルコキシから独立して選ばれる1若しくは複数の置換基で置換されていてもよく、ここでR12は水素又はC1−4アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;好ましくは、R31は、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリ−グリコシル部分、並びにC1−4アルキル、C1−25アルキルカルボニル、C5−25アルケニルカルボニル、C1−3アルキレン−COOH、カルボキシルC1−3アルキレンカルボ
ニル、ヒドロキシC1−3アルキル、C2−3アルケニル、及びC2−3アルキニルから成る群より選ばれる基であって各基はヒドロキシル、ハロゲン、C1−3アルキル、及びC1−3アルコキシから独立して選ばれる1若しくは複数の置換基で置換されていてもよく;好ましくは、R31は、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリグリコシル部分、並びにC1−3アルキル、C1−25アルキルカルボニル、及びC13−25アルケニルカルボニルから選ばれる基、から選ばれ;好ましくは、R31は、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリグリコシル部分、並びにメチル、エチル、メチルカルボニル、エチルカルボニル、n−プロピルカルボニル、i−プロピルカルボニル、n−ブチルカルボニル、i−ブチルカルボニル、t−ブチルカルボニル、n−ペンチルカルボニル、n−ヘキシルカルボニル、n−ヘプチルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にカプリル酸エステル部分を形成してもよく)、n−ノニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にカプリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ウンデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にラウリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−トリデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にミリスチン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペンタデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にパルミチン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ヘプタデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にステアリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ノナデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にアラキン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ヘンイコシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にベヘン酸エステル部分を形成してもよく)、n−トリコシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にリグノセリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペンタコシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にセロチン酸エステル部分を形成してもよく)、n−トリデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にミリストレイン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペンタデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にパルミトレイン酸エステル部分若しくはサピエン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペプタデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にオレイン酸エステル部分、エライジン酸エステル部分、バクセン酸エステル部分、リノール酸エステル部分、リノエライジン酸エステル部分若しくはα−リノレン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ノナデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にアラキドン酸エステル部分若しくはエイコサペンタエン酸エステル部分を形成してもよく)、及びn−ヘンイコセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にエルカ酸エステル部分若しくはドコサヘキサエン酸エステル部分を形成してもよく)から選ばれる基、から選ばれ;
R41は、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリ−グリコシル部分、並びにC1−25アルキル、C1−25アルキルカルボニル、C2−25アルケニルカルボニル、C1−6アルキレン−COOR12、カルボキシルC1−6アルキレンカルボニル、ヒドロキシC1−6アルキル、カルボキシルC6−12アリーレンカルボニル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、及びC6−10アリールから成る群より選ばれる基であって各基はヒドロキシル、ハロゲン、C1−6アルキル、及びC1−6アルコキシから独立して選ばれる1若しくは複数の置換基で置換されていてもよく、ここで、R12は、水素及びC1−6アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;好ましくは、R41は、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリ−グリコシル部分、並びにC1−6アルキル、C1−25アルキルカルボニル、C3−25アルケニルカルボニル、C1−4アルキレンCOOR12、カルボキシルC1−4アルキレンカルボニル、ヒドロキシC1−4アルキル、カルボキシルC6−10アリーレンカルボニル、C2−4アルケニル、及びC2−4アルキニルから成る群より選ばれる基であって各基はヒドロキシル、ハロゲン、C1−4アルキル、及びC1−4アルコキシから独立して選ばれる1若しくは複数の置換基で置換されていてもよく、ここでR12は水素又はC1−4アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;好ましくは、R41は、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリ−グリコシル
部分、並びにC1−4アルキル、C1−25アルキルカルボニル、C5−25アルケニルカルボニル、C1−3アルキレン−COOH、カルボキシルC1−3アルキレンカルボニル、ヒドロキシC1−3アルキル、C2−3アルケニル、及びC2−3アルキニルから成る群より選ばれる基であって各基はヒドロキシル、ハロゲン、C1−3アルキル及びC1−3アルコキシから独立して選ばれる1若しくは複数の置換基で置換されていてもよく;好ましくは、R41は、水素、モノ−、オリゴ−及びポリグリコシル部分、並びにC1−3アルキル、C1−25アルキルカルボニル及びC13−25アルケニルカルボニルから選ばれる基、から選ばれ;好ましくは、R41は、水素、モノ−、オリゴ−及びポリグリコシル部分、並びにメチル、エチル、メチルカルボニル、エチルカルボニル、n−プロピルカルボニル、i−プロピルカルボニル、n−ブチルカルボニル、i−ブチルカルボニル、t−ブチルカルボニル、n−ペンチルカルボニル、n−ヘキシルカルボニル、n−ヘプチルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にカプリル酸エステル部分を形成してもよく)、n−ノニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にカプリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ウンデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にラウリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−トリデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にミリスチン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペンタデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にパルミチン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ヘプタデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にステアリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ノナデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にアラキン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ヘンイコシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にベヘン酸エステル部分を形成してもよく)、n−トリコシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にリグノセリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペンタコシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にセロチン酸エステル部分を形成してもよく)、n−トリデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にミリストレイン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペンタデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にパルミトレイン酸エステル部分若しくはサピエン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペプタデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にオレイン酸エステル部分、エライジン酸エステル部分、バクセン酸エステル部分、リノール酸エステル部分、リノエライジン酸エステル部分若しくはα−リノレン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ノナデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にアラキドン酸エステル部分若しくはエイコサペンタエン酸エステル部分を形成してもよく)、及びn−ヘンイコセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にエルカ酸エステル部分若しくはドコサヘキサエン酸エステル部分を形成してもよく)から選ばれる基、から選ばれ;
R20は、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリ−グリコシル部分、並びにC1−25アルキル、C1−25アルキルカルボニル、C2−25アルケニルカルボニル、C1−6アルキレンCOOR12、カルボキシルC1−6アルキレンカルボニル、ヒドロキシC1−6アルキル、カルボキシルC6−12アリーレンカルボニル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、及びC6−10アリールから成る群より選ばれる基であって各基はヒドロキシル、ハロゲン、C1−6アルキル及びC1−6アルコキシから独立して選ばれる1若しくは複数の置換基で置換されていてもよく、ここで、R12は、水素及びC1−6アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;好ましくは、R20は、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリ−グリコシル部分、並びにC1−6アルキル、C1−25アルキルカルボニル、C3−25アルケニルカルボニル、C1−4アルキレンCOOR12、カルボキシルC1−4アルキレンカルボニル、ヒドロキシC1−4アルキル、カルボキシルC6−10アリーレンカルボニル、C2−4アルケニル、及びC2−4アルキニルから成る群より選ばれる基であって各基はヒドロキシル、ハロゲン、C1−4アルキル、及びC1−4アルコキシから独立して選ばれる1若しくは複数の置換基で置換
されていてもよく、ここでR12は水素又はC1−4アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;好ましくは、R20は、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリ−グリコシル部分、並びにC1−4アルキル、C1−25アルキルカルボニル、C5−25アルケニルカルボニル、C1−3アルキレンCOOH、カルボキシルC1−3アルキレンカルボニル、ヒドロキシC1−3アルキル、C2−3アルケニル、及びC2−3アルキニルから成る群より選ばれる基であって各基はヒドロキシル、ハロゲン、C1−3アルキル、及びC1−3アルコキシから独立して選ばれる1若しくは複数の置換基で置換されていてもよく;好ましくは、R20は、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリグリコシル部分、並びにC1−3アルキル、C1−25アルキルカルボニル、及びC13−25アルケニルカルボニルから選ばれる基、から選ばれ;好ましくは、R20は、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリグリコシル部分、並びにメチル、エチル、メチルカルボニル、エチルカルボニル、n−プロピルカルボニル、i−プロピルカルボニル、n−ブチルカルボニル、i−ブチルカルボニル、t−ブチルカルボニル、n−ペンチルカルボニル、n−ヘキシルカルボニル、n−ヘプチルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にカプリル酸エステル部分を形成してもよく)、n−ノニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にカプリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ウンデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にラウリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−トリデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にミリスチン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペンタデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にパルミチン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ヘプタデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にステアリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ノナデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にアラキン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ヘンイコシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にベヘン酸エステル部分を形成してもよく)、n−トリコシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にリグノセリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペンタコシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にセロチン酸エステル部分を形成してもよく)、n−トリデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にミリストレイン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペンタデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にパルミトレイン酸エステル部分若しくはサピエン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペプタデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にオレイン酸エステル部分、エライジン酸エステル部分、バクセン酸エステル部分、リノール酸エステル部分、リノエライジン酸エステル部分若しくはα−リノレン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ノナデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にアラキドン酸エステル部分若しくはエイコサペンタエン酸エステル部分を形成してもよく)、及びn−ヘンイコセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にエルカ酸エステル部分若しくはドコサヘキサエン酸エステル部分を形成してもよく)から選ばれる基、から選ばれ;
X1は、単結合、又はポリエーテル、エーテル、アミン、ポリアミン、アミノ酸、ペプチド、ポリペプチド若しくは炭水化物若しくはこれらの2以上の組合せを含むリンカーであり、好ましくは、X1は、単結合、又はポリ(C1−6アルキレンオキサイド)、C1−6アルキレンオキサイド、アミン、ポリ(イミノC1−6アルキレン)、アミノ酸、ペプチド、ポリペプチド、単糖類若しくは多糖類を含むリンカーであり、好ましくは、好ましくは、X1は、単結合又は本明細書で教示する式Xで示されるリンカーであり、式Xで示されるリンカーの左側は、X2に結合され、右側はX3に結合され;A1は、−CO−、−CO−L14−O−、−CO−L15−CO−O−、−CO−L16−CO−N(R16)−L17−、及び−CO−L18−CO−N(R17)−から成る群より選ばれ、各基の右側はL1に結合され、左側はX2に結合され、L14、L15、L16、L17、及びL18は、それぞれ互いに独立して、ヒドロキシル、C1−6アルキル、及びC1−6アルコキシから成る群より選ばれる1又は複数の置換基で置換されていてもよいC1
−6アルキレンであり;R16及びR17は、それぞれ互いに独立して、水素及びC1−6アルキルから選ばれ;好ましくは、A1は、−CO−L14−O−、−CO−L15−CO−O−、−CO−L16−CO−N(R16)−L17−、及び−CO−L18−CO−N(R17)−から成る群より選ばれ、各基の右側はL1に結合され、左側はX2に結合され、L14、L15、L16、L17、及びL18は、それぞれ互いに独立して、ヒドロキシル、C1−4アルキル、及びC1−4アルコキシから成る群より選ばれる1又は複数の置換基で置換されていてもよいC1−4アルキレンであり;R16及びR17は、それぞれ互いに独立して、水素及びC1−4アルキルから選ばれ;好ましくは、A1は、−CO−L14−O−、−CO−L15−CO−O−、−CO−L16−CO−N(R16)−L17−、及び−CO−L18−CO−N(R17)−から成る群より選ばれ、各基の右側はL1に結合され、左側はX2に結合され、L14、L15、L16、L17、及びL18は、それぞれ互いに独立して、ヒドロキシル及びC1−3アルキルから成る群より選ばれる1又は複数の置換基で置換されていてもよいC1−3アルキレンであり;R16及びR17は、それぞれ互いに独立して、水素及びC1−3アルキルから選ばれ;好ましくは、A1は、−CO−L14−O−、−CO−L15−CO−O−、−CO−L16−CO−N(R16)−L17−、及び−CO−L18−CO−N(R17)−から成る群より選ばれ、各基の右側はL1に結合され、左側はX2に結合され、L14はメチレン、エチレン、n−プロピレンであり;L15、L16、L17、及びL18は、それぞれ互いに独立してメチレン又はエチレンであり;R16及びR17は、それぞれ互いに独立して、水素及びC1−3アルキルから選ばれ;好ましくは、A1は、−CO−L14−O−、−CO−L15−CO−O−、−CO−L16−CO−NH−L17−、及び−CO−L18−CO−NH−から成る群より選ばれ、各基の右側はL1に結合され、左側はX2に結合され、L14はn−プロピレンであり;L15、L16、L17、及びL18は、それぞれ互いに独立してエチレンであり;L1は、ポリ(C1−6アルキレンオキサイド)であり;好ましくは、L1は、ポリエチレンオキサイド(PEO)、プロピレンオキサイド(PPO)、又はPEOとPPOのブロックコポリマーであり;好ましくは、L1は、式−(CH2−CH2−O)q−又は−(O−CH2−CH2)q−を有するポリエチレンオキサイドであり、ここでqは、20〜120から選ばれる整数であり;好ましくは、L1は、式−(CH2−CH2−O)q−又は−(O−CH2−CH2)q−を有するポリエチレンオキサイドであり、ここでqは、40〜110から選ばれる整数であり;好ましくは、L1は、式−(CH2−CH2−O)q−又は−(O−CH2−CH2)q−を有するポリエチレンオキサイドであり、ここでqは、60〜90から選ばれる整数であり;A2は、単結合又は−N(R18)−、−O−、−L19−N(R19)−、及び−L20−O−から成る群より選ばれ、各基の左側はL1に結合され、右側はX3に結合され、L19及びL20は、それぞれ、互いに独立して、ヒドロキシル、C1−6lアルキル、及びC1−6アルコキシから成る群より選ばれる1又は複数の置換基で置換されていてもよいC1−6アルキレンであり、R18及びR19は、それぞれ互いに独立して、水素及びC1−6アルキルから選ばれ;好ましくは、A2は、単結合又は−N(R18)−、−O−、−L19−N(R19)−、及び−L20−O−から成る群より選ばれ、各基の左側はL1に結合され、右側はX3に結合され、L19及びL20は、それぞれ互いに独立して、ヒドロキシル、C1−4lアルキル、及びC1−4アルコキシから成る群より選ばれる1又は複数の置換基で置換されていてもよいC1−4アルキレンであり、R18及びR19は、それぞれ互いに独立して、水素及びC1−4アルキルから選ばれ;好ましくは、A2は、単結合又は−N(R18)−、−L19−N(R19)−、及び−L20O−から成る群より選ばれ、各基の左側はL1に結合され、右側はX3に結合され、L19及びL20は、それぞれ互いに独立して、ヒドロキシル及びC1−3アルキルから成る群より選ばれる1又は複数の置換基で置換されていてもよいC1−3アルキレンであり、R18及びR19は、それぞれ互いに独立して、水素及びC1−3アルキルから選ばれ;好ましくは、A2は、単結合又は−N(R18)−、−L19−N(R19)−、及び−L20O−から成る群より選ばれ、各基の左側はL1に結合され、右側はX3に結
合され、L19及びL20は、それぞれ互いに独立して、メチレン又はエチレンであり;R18及びR19は、それぞれ互いに独立して、水素及びC1−3アルキルから選ばれ;好ましくは、A2は、単結合又は−N(H)−、−L19−N(H)−、及び−L20O−から成る群より選ばれ、各基の左側はL1に結合され、右側はX3に結合され、L19及びL20は、それぞれ互いに独立して、エチレンであり;
X3は、葉酸部分、好ましくは本明細書で教示する構造式XIIを有する葉酸部分であり、式中、X221はN、NR221、及びOから選ばれ;X222は、N、NR221、及びOから選ばれ;X223は、N、NR223、及びOから選ばれ;X224は、N、NR224、及びOから選ばれ;X225は、NR224及びOから選ばれ;R221は、水素、並びにニトロソ、C1−12アルキル、−OR'、−COR'、及びハロゲン置換−COR'、ここでR'はH又はC1−8アルキル、から選ばれる基、から選ばれ;R222は、−N(H)R225、水素、ハロゲン、C1−12アルキル、C2−12アルケニル、C2−12アルキニル、−OR225、−CO−R125、−CO−O−R225及び−CO−N(H)R225から成る群より選ばれ、R225は、水素、ハロゲン、C1−12アルキル、C2−12アルケニル、C2−12アルキニル、−OR'、−CO−R'、−CO−OR'、及び−NHR'から成る群より選ばれ、R'は、H又はC1−8アルキルであり;R223は、水素、並びにC1−12アルキル、ニトロソ、−(C=O)、−OR'、−COR'、及びハロゲン置換−COR'から成る群より選ばれる基であってR'がH又はC1−8アルキルである基、から選ばれ;R224は、水素、並びにニトロソ、C1−12アルキル、−(C=O)、−OR'、−COR'、及びハロゲン置換−COR'から選ばれる基であってR'がH又はC1−8アルキルである基、から選ばれ;L220は、
又は、C1−6アルキレン、C1−6アルキレンカルボニル、−C1−6アルキレン−N(R227)、C2−6アルケニレン、C2−6アルキニレン、C3−6シクロアルキレン、C6−10アリーレン、−(C=O)−C1−6アルキレン、−O−、C1−6アルキレン−O−C1−6アルキレン、C2−6アルケニレン−O−C2−6アルケニレン、C2−6アルキニレン−O−C2−6アルキニレン、C3−6シクロアルキレン−O−C3−6シクロアルキレン、C1−6アルキレン−(CO)−O−C1−6アルキレン、C2−6アルケニレン−(CO)−O−C2−6アルケニレン、C2−6アルキニレン−(CO)−O−C2−6アルキニレン、C3−6シクロアルキレン−(CO)−O−C3−6シクロアルキレン、C1−6アルキレン−O−(CO)−C1−6アルキレン、C2−6アルケニレン−O−(CO)−C2−6アルケニレン、C2−6アルキニレン−O−(CO)−C2−6アルキニレン、C3−6シクロアルキレン−O−(CO)−C3−6シクロアルキレン、−N(R228)−、−N(R228)−(CO)−、及び−(CO)−N(R228)−から選ばれる基であって、各基は、独立してヒドロキシル及びC1−6アルキルから選ばれる1又は複数の置換基で置換されていてもよく;Y222はQ222に結合され、−NH−は−(CO)−に結合され、又は、各基の左側がQ222に結合され、各基の右側が−(CO)−に結合され;Y221は、単結合、−O−、−N(R2
29)−、及び−S−から選ばれ;Y222は、単結合、−O−、−NR229−、−N(R229)−C(=NH)−N(R230)−、及び−S−から選ばれ;L222は単結合、C6−10アリーレン、又は−(C=O)−であり;tは、1、2、3、及び4から選ばれる整数であり;sは、1から20から選ばれる整数であり;R226は水素又はC1−6アルキルであり;R227は水素又はC1−6アルキルであり;R228は水素又はC1−6アルキルであり;R229は水素又はC1−6アルキルであり;R230は水素又はC1−6アルキルであり;各R231は独立して、水素、並びにアルギニン、ヒスチジン、リシン、アスパラギン酸、グルタミン酸、セリン、トレオニン、アスパラギン、グルタミン、システイン、グリシン、アラニン、バリン、イソロイシン、ロイシン、メチオニン、フェニルアラニン、チロシン、及びトリプトファンのアミノ酸側鎖から選ばれ;R232は、水素、又はR231、及びR232は、これらが結合している原子と共にピロリジン環を形成し;Q221は、水素、又はX1に結合した単結合であり;Q222は、水素、又はX1に結合した単結合であり;Q221及びQ222の少なくとも1つはX1に結合した単結合であり;点線結合は、単結合又は二重結合を表し;好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XIIaを有する葉酸部分であり、ここで、X221、X222、X223、X224、X225、R222、R226、L222、Y221、Y222、Q221、Q222、及びtは先に定義したのと同じ意味を表し;好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XII又はXIIaを有する葉酸部分であり、式中、X221はN、NR221、及びOから選ばれ;X222は、N、NR221、及びOから選ばれ;X223は、N、NR223、及びOから選ばれ;X224は、N、NR224、及びOから選ばれ;X225は、NR224、及びOから選ばれ;R221は、水素、並びにニトロソ、C1−12アルキル、−OR'、−COR'、及びハロゲン置換−COR'、ここでR'はH又はC1−8アルキル、から選ばれる基、から選ばれ;R222は、−N(H)R225、水素、ハロゲン、C1−12アルキル、C2−12アルケニル、C2−12アルキニル、−OR225、−CO−R125、−CO−O−R225、及び−CO−N(H)R225から成る群より選ばれ、R225は、水素、ハロゲン、C1−12アルキル、C2−12アルケニル、C2−12アルキニル、−OR'、−CO−R'、−CO−OR'、及び−NHR'から成る群より選ばれ、R'は、H又はC1−8アルキルであり;R223は、水素、並びにC1−12アルキル、ニトロソ、−(C=O)、−OR'、−COR'、及びハロゲン置換−COR'から成る群より選ばれる基であってR'がH又はC1−8アルキルである基、から選ばれ;R224は、水素、並びにニトロソ、C1−12アルキル、−(C=O)、−OR'、−COR'、及びハロゲン置換−COR'から選ばれる基であってR'がH又はC1−8アルキルである基、から選ばれ;Y221は、単結合、−O−、−N(R229)−、及び−S−から選ばれ;Y222は、単結合、−O−、−NR229−、−N(R229)−C(=NH)−N(R230)−、及び−S−から選ばれ;L222は単結合、C6−10アリーレン又は−(C=O)−であり;tは、1、2、3、及び4から選ばれる整数であり;R226は水素又はC1−6アルキルであり;R229は水素又はC1−6アルキルであり;R230は水素又はC1−6アルキルであり;Q221は、水素、又はX1に結合した単結合であり;Q222は、水素、又はX1に結合した単結合であり;Q221及びQ222の少なくとも1つはX1に結合した単結合であり;点線結合は、単結合又は二重結合を表し;好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XIIbを有する葉酸部分であり、式中、X221、X222、X223、X224、X225、R222、Y221、Y222、Q221、Q222、及びmは、先に定義したのと同じ意味を有し;好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XII、XIIa、又はXIIbを有する葉酸部分であり、式中、X221はN、NR221、及びOから選ばれ;X222は、N、NR221、及びOから選ばれ;X223は、N、NR223、及びOから選ばれ;X224は、N、NR224、及びOから選ばれ;X225は、NR224及びOから選ばれ;R221は、水素、並びにニトロソ、C1−12アルキル、−OR'、−COR'、及びハロゲン置換−COR'、ここでR'はH又はC1−8アルキル、から選ばれる基、から選ばれ;R222は、−N(H)R225
、水素、ハロゲン、C1−12アルキル、C2−12アルケニル、C2−12アルキニル、−OR225、−CO−R125、−CO−O−R225、及び−CO−N(H)R225から成る群より選ばれ、R225は、水素、ハロゲン、C1−12アルキル、C2−12アルケニル、C2−12アルキニル、−OR'、−CO−R'、−CO−OR'、及び−NHR'から成る群より選ばれ、R'は、H又はC1−8アルキルであり;R223は、水素、並びにC1−12アルキル、ニトロソ、−(C=O)、−OR'、−COR'、及びハロゲン置換−COR'から成る群より選ばれる基であってR'がH又はC1−8アルキルである基、から選ばれ;R224は、水素、並びにニトロソ、C1−12アルキル、−(C=O)、−OR'、−COR'、及びハロゲン置換−COR'から選ばれる基であってR'がH又はC1−8アルキルである基、から選ばれ;Y221は、単結合、−O−、−N(R229)−、及び−S−から選ばれ;Y222は、単結合、−O−、−NR229−、及び−S−から選ばれ、mは、1、2、及び3から選ばれる整数であり;R229は水素又はC1−6アルキルであり;Q221は、水素、又はX1に結合した単結合であり;Q222は、水素、又はX1に結合した単結合であり;Q221及びQ222の少なくとも1つはX1に結合した単結合であり;点線結合は、単結合又は二重結合を表し;好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XII、XIIa、又はXIIbを有する葉酸部分であり、式中、X221はN及びNR221から選ばれ;X222は、N及びNR221から選ばれ;X223は、N及びNR223から選ばれ;X224は、N及びNR224から選ばれ;X225はNR224であり、R221、R222、R223、R224、R226、L220、L222、Y221、Y222、Q221、Q222、及びtは、先に定義したのと同じ意味を有し;好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XII、XIIa又はXIIbを有する葉酸部分であり、式中、X221は、N及びNHから選ばれ;X222は、N及びNHから選ばれ;X223は、N及びNHから選ばれ;X224は、N及びNHから選ばれ;X225は、NHであり、R222、R226、L220、L222、Y221、Y222、Q221、Q222、及びtは、先に定義したのと同じ意味を有し;好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XII、XIIa又はXIIbを有する葉酸部分であり、式中、R222は、−NHR225、水素、C1−12アルキル、及び−OR225から成る群、好ましくは−NHR125及び−OR225から成る群より選ばれ、R225は水素、ハロゲン、C1−12アルキル、C2−12
アルケニル、C2−12アルキニル、−OR'、−COR'、−COOR'、及び−NHR’から成る群より選ばれ、R’は水素又はC1−8アルキルであり、X221、X222、X223、X224、X225、R226、L220、L222、Y221、Y222、Q221、Q222、及びtは、先に定義したのと同じ意味を有し;好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XIIcを有する葉酸部分であり、Y221、Y222、Q221、Q222、及びmは、先に定義したのと同じ意味を有し;好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XII、XIIa、XIIb、又はXIIcを有する葉酸部分であり、式中、Y221は、単結合、−O−、−N(R229)−、及び−S−から選ばれ;Y222は、単結合、−O−、−NR229−、及び−S−から選ばれ;mは、1、2、及び3から選ばれる整数であり;R229は水素又はC1−6アルキルであり;Q221は、水素、又はX1に結合した単結合であり;Q222は、水素、又はX1に結合した単結合であり;Q221及びQ222の少なくとも1つはX1に結合した単結合であり;好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XII、XIIa、XIIb、又はXIIcを有する葉酸部分であり、式中、Q221は、水素であり、Q222は、X1に結合した単結合であり;好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XIIdを有する葉酸部分であり、式中、Q222は、X1に結合した単結合であり;
ある好ましい実施形態では、FR−標的化賦形剤は、本明細書で教示する式XIb、XIg若しくはXImで表される単位、又はそれらのいずれかのサブグループの単位を少なくとも1個含む葉酸−多糖類結合体であり得、ここで、
Y1は、−X2−X1−X3、又は−OR10、−N(R100)R101、及び−N+(R100)(R101)R102から成る群より選ばれ、好ましくは、Y1は、−X2−X1−X3であり、式中、
X2は、−O−又は−N(R103)−であり、ここで、R103は、水素又はC1−6アルキル、好ましくは、X2は、−N(R103)−であり、ここでR103は水素及びC1−6アルキルから選ばれ、好ましくは、X2は−NH−であり;
X1は、単結合、又はポリエーテル、エーテル、アミン、ポリアミン、アミノ酸、ペプチド、ポリペプチド若しくは炭水化物若しくはこれらの2以上の組合せを含むリンカー、好ましくは、X1は、単結合、又はポリ(C1−6アルキレンオキサイド)、C1−6アルキレンオキサイド、アミン、ポリ(イミノC1−6アルキレン)、アミノ酸、ペプチド、ポリペプチド単糖類若しくは多糖類を含むリンカーであり、好ましくは、X1は、単結合又は本明細書で教示する式Xで示されるリンカーであり、式Xで示されるリンカーの左側は、X2に結合され、右側はX3に結合され;
A1は、−CO−、−CO−L14−O−、−CO−L15−CO−O−、−CO−L16−CO−N(R16)−L17−、及び−CO−L18−CO−N(R17)−から成る群より選ばれ、各基の右側はL1に結合され、左側はX2に結合され、L14、L15、L16、L17、及びL18は、それぞれ互いに独立して、ヒドロキシル、C1−6アルキル、及びC1−6アルコキシから成る群より選ばれる1又は複数の置換基で置換されていてもよいC1−6アルキレンであり;R16及びR17は、それぞれ互いに独立して、水素及びC1−6アルキルから選ばれ;好ましくは、A1は、−CO−L14−O−、−CO−L15−CO−O−、−CO−L16−CO−N(R16)−L17−、及び−CO−L18−CO−N(R17)−から成る群より選ばれ、各基の右側はL1に結合され、左側はX2に結合され、L14、L15、L16、L17、及びL18は、それぞれ互いに独立して、ヒドロキシル、C1−4アルキル、及びC1−4アルコキシから成る群より選ばれる1又は複数の置換基で置換されていてもよいC1−4アルキレンであり;R16及びR17は、それぞれ互いに独立して、水素及びC1−4アルキルから選ばれ;好ましくは、A1は、−CO−L14−O−、−CO−L15−CO−O−、−CO−L16−CO−N(R16)−L17−、及び−CO−L18−CO−N(R17)−から成る群より選ばれ、各基の右側はL1に結合され、左側はX2に結合され、L14、L15、L16、L17、及びL18は、それぞれ互いに独立して、ヒドロキシル及びC1−3アルキルから成る群より選ばれる1又は複数の置換基で置換されていてもよいC1−3アルキレンであり;R16及びR17は、それぞれ互いに独立して、水素及びC1−3アルキルから選ばれ;好ましくは、A1は、−CO−L14−O−、−CO−L15−CO−O−、−CO−L16−CO−N(R16)−L17−、及び−CO−L18−CO−N(R17)−から成る群より選ばれ、各基の右側はL1に結合され、左側はX2に結合され、L14は、メチレン、エチレン、又はn−プロピレンであり;L15、L16、L17、及びL18は、それぞれ互いに独立して、メチレン又はエチレンであり;R16及びR17は、それぞれ互いに独立して、水素及びC1−3アルキルから選ばれ;好ましくは、A1は、−CO−L14−O−、−CO−L15−CO−O−、−CO−L16−CO−NH−L17−、及び−CO−L18−CO−NH−から成る群より選ばれ、各基の右側はL1に結合され、左側はX2に結合され、L14は、n−プロピレンであり;L15、L16、L17、及びL18は、それぞれ互いに独立して、エチレンであり;
L1は、ポリ(C1−6アルキレンオキサイド);好ましくは、L1は、ポリエチレンオキサイド(PEO)、プロピレンオキサイド(PPO)、又はPEOとPPOのブロックコポリマーであり;好ましくは、L1は、式−(CH2−CH2−O)q−又は−(O−CH2−CH2)q−を有するポリエチレンオキサイドであり、ここでqは、20〜1
20から選ばれる整数であり;好ましくは、L1は、式−(CH2−CH2−O)q−又は−(O−CH2−CH2)q−を有するポリエチレンオキサイドであり、ここでqは、40〜110から選ばれる整数であり;好ましくは、L1は、式−(CH2−CH2−O)q−又は−(O−CH2−CH2)q−を有するポリエチレンオキサイドであり、ここでqは、60〜90から選ばれる整数であり、
A2は、単結合又は−N(R18)−、−O−、−L19−N(R19)−、及び−L20−O−から成る群より選ばれ、各基の左側はL1に結合され、右側はX3に結合され、L19及びL20は、それぞれ、互いに独立して、ヒドロキシル、C1−6lアルキル、及びC1−6アルコキシから成る群より選ばれる1又は複数の置換基で置換されていてもよいC1−6アルキレンであり、R18及びR19は、それぞれ互いに独立して、水素及びC1−6アルキルから選ばれ;好ましくは、A2は、単結合又は−N(R18)−、−O−、−L19−N(R19)−、及び−L20−O−から成る群より選ばれ、各基の左側はL1に結合され、右側はX3に結合され、L19及びL20は、それぞれ互いに独立して、ヒドロキシル、C1−4lアルキル、及びC1−4アルコキシから成る群より選ばれる1又は複数の置換基で置換されていてもよいC1−4アルキレンであり、R18及びR19は、それぞれ互いに独立して、水素及びC1−4アルキルから選ばれ;好ましくは、A2は、単結合又は−N(R18)−、−L19−N(R19)−、及び−L20O−から成る群より選ばれ、各基の左側はL1に結合され、右側はX3に結合され、L19及びL20は、それぞれ互いに独立して、ヒドロキシル及びC1−3アルキルから成る群より選ばれる1又は複数の置換基で置換されていてもよいC1−3アルキレンであり、R18及びR19は、それぞれ互いに独立して、水素及びC1−3アルキルから選ばれ;好ましくは、A2は、単結合又は−N(R18)−、−L19−N(R19)−、及び−L20O−から成る群より選ばれ、各基の左側はL1に結合され、右側はX3に結合され、L19及びL20は、それぞれ互いに独立して、メチレン又はエチレンであり;R18及びR19は、それぞれ互いに独立して、水素及びC1−3アルキルから選ばれ;好ましくは、A2は、単結合又は−N(H)−、−L19−N(H)−及び−L20O−から成る群より選ばれ、各基の左側はL1に結合され、右側はX3に結合され、L19及びL20は、それぞれ互いに独立して、エチレンであり;
X3は、葉酸部分、好ましくは本明細書で教示する構造式XIIを有する葉酸部分であり、式中、X221はN、NR221、及びOから選ばれ;X222は、N、NR221、及びOから選ばれ;X223は、N、NR223、及びOから選ばれ;X224は、N、NR224、及びOから選ばれ;X225は、NR224及びOから選ばれ;R221は、水素、並びにニトロソ、C1−12アルキル、−OR'、−COR'、及びハロゲン置換−COR'、ここでR'はH又はC1−8アルキル、から選ばれる基、から選ばれ;R222は、−N(H)R225、水素、ハロゲン、C1−12アルキル、C2−12アルケニル、C2−12アルキニル、−OR225、−CO−R125、−CO−O−R225及び−CO−N(H)R225から成る群より選ばれ、R225は、水素、ハロゲン、C1−12アルキル、C2−12アルケニル、C2−12アルキニル、−OR'、−CO−R'、−CO−OR'、及び−NHR'から成る群より選ばれ、R'は、H又はC1−8アルキルであり;R223は、水素、並びにC1−12アルキル、ニトロソ、−(C=O)、−OR'、−COR'、及びハロゲン置換−COR'から成る群より選ばれる基であってR'がH又はC1−8アルキルである基、から選ばれ;R224は、水素、並びにニトロソ、C1−12アルキル、−(C=O)、−OR'、−COR'、及びハロゲン置換−COR'から選ばれる基であってR'がH又はC1−8アルキルである基、から選ばれ;L220は、
又は、C1−6アルキレン、C1−6アルキレンカルボニル、−C1−6アルキレン−N(R227)、C2−6アルケニレン、C2−6アルキニレン、C3−6シクロアルキレン、C6−10アリーレン、−(C=O)−C1−6アルキレン、−O−、C1−6アルキレン−O−C1−6アルキレン、C2−6アルケニレン−O−C2−6アルケニレン、C2−6アルキニレン−O−C2−6アルキニレン、C3−6シクロアルキレン−O−C3−6シクロアルキレン、C1−6アルキレン−(CO)−O−C1−6アルキレン、C2−6アルケニレン−(CO)−O−C2−6アルケニレン、C2−6アルキニレン−(CO)−O−C2−6アルキニレン、C3−6シクロアルキレン−(CO)−O−C3−6シクロアルキレン、C1−6アルキレン−O−(CO)−C1−6アルキレン、C2−6アルケニレン−O−(CO)−C2−6アルケニレン、C2−6アルキニレン−O−(CO)−C2−6アルキニレン、C3−6シクロアルキレン−O−(CO)−C3−6シクロアルキレン、−N(R228)−、−N(R228)−(CO)−、及び−(CO)−N(R228)−から選ばれる基であって、各基は、独立してヒドロキシル及びC1−6アルキルから選ばれる1又は複数の置換基で置換されていてもよく;Y222はQ222に結合され、−NH−は−(CO)−に結合され、又は、各基の左側がQ222に結合され、各基の右側が−(CO)−に結合され;Y221は、単結合、−O−、−N(R229)−、及び−S−から選ばれ;Y222は、単結合、−O−、−NR229−、−N(R229)−C(=NH)−N(R230)−、及び−S−から選ばれ;L222は単結合、C6−10アリーレン、又は−(C=O)−であり;tは、1、2、3、及び4から選ばれる整数であり;sは、1から20から選ばれる整数であり;R226は水素又はC1−6アルキルであり;R227は水素又はC1−6アルキルであり;R228は水素又はC1−6アルキルであり;R229は水素又はC1−6アルキルであり;R230は水素又はC1−6アルキルであり;各R231は独立して、水素、並びにアルギニン、ヒスチジン、リシン、アスパラギン酸、グルタミン酸、セリン、トレオニン、アスパラギン、グルタミン、システイン、グリシン、アラニン、バリン、イソロイシン、ロイシン、メチオニン、フェニルアラニン、チロシン、及びトリプトファンのアミノ酸側鎖から選ばれ;R232は、水素、又はR231、及びR232は、これらが結合している原子と共にピロリジン環を形成し;Q221は、水素、又はX1に結合した単結合であり;Q222は、水素、又はX1に結合した単結合であり;Q221及びQ222の少なくとも1つはX1に結合した単結合であり;点線結合は、単結合又は二重結合を表し;好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XIIaを有する葉酸部分であり、ここで、X221、X222、X223、X224、X225、R222、R226、L222、Y221、Y222、Q221、Q222、及びtは先に定義したのと同じ意味を表し;好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XII又はXIIaを有する葉酸部分であり、式中、X221はN、NR221、及びOから選ばれ;X222は、N、NR221、及びOから選ばれ;X223は、N、NR223、及びOから選ばれ;X224は、N、NR224、及びOから選ばれ;X225は、NR224及びOから選ばれ;R221は、水素、並びにニトロソ、C1−12アルキル、−OR'、−COR'、及びハロゲン置換−COR'、ここでR'はH又はC1−8アルキル、から選ばれる基、から選ばれ;R222は、
−N(H)R225、水素、ハロゲン、C1−12アルキル、C2−12アルケニル、C2−12アルキニル、−OR225、−CO−R125、−CO−O−R225、及び−CO−N(H)R225から成る群より選ばれ、R225は、水素、ハロゲン、C1−12アルキル、C2−12アルケニル、C2−12アルキニル、−OR'、−CO−R'、−CO−OR'、及び−NHR'から成る群より選ばれ、R'は、H又はC1−8アルキルであり;R223は、水素、並びにC1−12アルキル、ニトロソ、−(C=O)、−OR'、−COR'、及びハロゲン置換−COR'から成る群より選ばれる基であってR'がH又はC1−8アルキルである基、から選ばれ;R224は、水素、並びにニトロソ、C1−12アルキル、−(C=O)、−OR'、−COR'、及びハロゲン置換−COR'から選ばれる基であってR'がH又はC1−8アルキルである基、から選ばれ;Y221は、単結合、−O−、−N(R229)−、及び−S−から選ばれ;Y222は、単結合、−O−、−NR229−、−N(R229)−C(=NH)−N(R230)−、及び−S−から選ばれ;L222は単結合、C6−10アリーレン、又は−(C=O)−であり;tは、1、2、3、及び4から選ばれる整数であり;R226は水素又はC1−6アルキルであり;R229は水素又はC1−6アルキルであり;R230は水素又はC1−6アルキルであり;Q221は、水素、又はX1に結合した単結合であり;Q222は、水素、又はX1に結合した単結合であり;Q221及びQ222の少なくとも1つはX1に結合した単結合であり;点線結合は、単結合又は二重結合を表し;好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XIIbを有する葉酸部分であり、式中、X221、X222、X223、X224、X225、R222、Y221、Y222、Q221、Q222、及びmは、先に定義したのと同じ意味を有し;好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XII、XIIa、又はXIIbを有する葉酸部分であり、式中、X221はN、NR221、及びOから選ばれ;X222は、N、NR221、及びOから選ばれ;X223は、N、NR223、及びOから選ばれ;X224は、N、NR224、及びOから選ばれ;X225は、NR224及びOから選ばれ;R221は、水素、並びにニトロソ、C1−12アルキル、−OR'、−COR'、及びハロゲン置換−COR'、ここでR'はH又はC1−8アルキル、から選ばれる基、から選ばれ;R222は、−N(H)R225、水素、ハロゲン、C1−12アルキル、C2−12アルケニル、C2−12アルキニル、−OR225、−CO−R125、−CO−O−R225、及び−CO−N(H)R225から成る群より選ばれ、R225は、水素、ハロゲン、C1−12アルキル、C2−12アルケニル、C2−12アルキニル、−OR'、−CO−R'、−CO−OR'、及び−NHR'から成る群より選ばれ、R'は、H又はC1−8アルキルであり;R223は、水素、並びにC1−12アルキル、ニトロソ、−(C=O)、−OR'、−COR'、及びハロゲン置換−COR'から成る群より選ばれる基であってR'がH又はC1−8アルキルである基、から選ばれ;R224は、水素、並びにニトロソ、C1−12アルキル、−(C=O)、−OR'、−COR'、及びハロゲン置換−COR'から選ばれる基であってR'がH又はC1−8アルキルである基、から選ばれ;Y221は、単結合、−O−、−N(R229)−、及び−S−から選ばれ;Y222は、単結合、−O−、−NR229−、及び−S−から選ばれ;R229は水素又はC1−6アルキルであり;Q221は、水素、又はX1に結合した単結合であり;Q222は、水素、又はX1に結合した単結合であり;Q221及びQ222の少なくとも1つはX1に結合した単結合であり;点線結合は、単結合又は二重結合を表し;好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XII、XIIa、又はXIIbを有する葉酸部分であり、式中、X221はN及びNR221から選ばれ;X222は、N及びNR221から選ばれ;X223は、N及びNR223から選ばれ;X224は、N及びNR224から選ばれ;X225はNR224であり、R221、R222、R223、R224、R226、L220、L222、Y221、Y222、Q221、Q222、及びtは、先に定義したのと同じ意味を有し;好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XII、XIIa、又はXIIbを有する葉酸部分であり、式中、X221は、N及びNHから選ばれ;X222は、N及びNHから選ばれ;X223は、N及びNHから選ばれ;X224は、N及びNHから選ばれ;X225は
、NHであり、R222、R226、L220、L222、Y221、Y222、Q221、Q222、及びtは、先に定義したのと同じ意味を有し;好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XII、XIIa、又はXIIbを有する葉酸部分であり、式中、R222は、−NHR225、水素、C1−12アルキル、及び−OR225から成る群、好ましくは−NHR125及び−OR225から成る群より選ばれ、R225は水素、ハロゲン、C1−12アルキル、C2−12アルケニル、C2−12アルキニル、−OR'、−COR'、−COOR'、及び−NHR’から成る群より選ばれ、R’は水素又はC1−8アルキルであり、X221、X222、X223、X224、X225、R226、L220、L222、Y221、Y222、Q221、Q222、及びtは、先に定義したのと同じ意味を有し;好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XIIcを有する葉酸部分であり、Y221、Y222、Q221、Q222、及びmは、先に定義したのと同じ意味を有し;好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XII、XIIa、XIIb、又はXIIcを有する葉酸部分であり、式中、Y221は、単結合、−O−、−N(R229)−、及び−S−から選ばれ;Y222は、単結合、−O−、−NR229−、及び−S−から選ばれ;mは、1、2、及び3から選ばれる整数であり;R229は水素又はC1−6アルキルであり;Q221は、水素、又はX1に結合した単結合であり;Q222は、水素、又はX1に結合した単結合であり;Q221及びQ222の少なくとも1つはX1に結合した単結合であり;好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XII、XIIa、XIIb、又はXIIcを有する葉酸部分であり、式中、Q221は、水素であり、Q222は、X1に結合した単結合であり;好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XIIdを有する葉酸部分であり、式中、Q222は、X1に結合した単結合であり;
R10は、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリ−グリコシル部分、並びにC1−25アルキル、C1−25アルキルカルボニル、C2−25アルケニルカルボニル、−C1−6アルキレン−CO−OR12、カルボキシルC1−6アルキレンカルボニル、ヒドロキシC1−6アルキル、カルボキシルC6−12アリーレンカルボニル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、及びC6−10アリールから成る群より選ばれる基であって各基はヒドロキシル、ハロゲン、C1−6アルキル、又はC1−6アルコキシから独立して選ばれる1若しくは複数の置換基で置換されていてもよく、ここでR12は水素又はC1−6アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;好ましくは、R10は、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリ−グリコシル部分、並びにC1−6アルキル、C1−25アルキルカルボニル、C3−25アルケニルカルボニル、C1−4アルキレンCO−OR12、カルボキシルC1−4アルキレンカルボニル、ヒドロキシC1−4アルキル、カルボキシルC6−10アリーレンカルボニル、C2−4アルケニル、及びC2−4アルキニルから成る群より選ばれる基であって各基はヒドロキシル、ハロゲン、C1−4アルキル、及びC1−4アルコキシから独立して選ばれる1若しくは複数の置換基で置換されていてもよく、ここでR12は水素又はC1−4アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;好ましくは、R10は、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリ−グリコシル部分、並びにC1−4アルキル、C1−25アルキルカルボニル、C5−25アルケニルカルボニル、C1−3アルキレンCOOH、カルボキシルC1−3アルキレンカルボニル、ヒドロキシC1−3アルキル、C2−3アルケニル、及びC2−3アルキニルから成る群より選ばれる基であって各基はヒドロキシル、ハロゲン、C1−3アルキル、及びC1−3アルコキシから独立して選ばれる1若しくは複数の置換基で置換されていてもよく;好ましくは、R10は、水素、又はC1−3アルキル、C1−25アルキルカルボニル、及びC13−25アルケニルカルボニルから選ばれる基であり;好ましくは、R10は、水素、又はメチル、エチル、メチルカルボニル、エチルカルボニル、n−プロピルカルボニル、i−プロピルカルボニル、n−ブチルカルボニル、i−ブチルカルボニル、t−ブチルカルボニル、n−ペンチルカルボニル、n−ヘキシルカルボニル、n−ヘプチルカ
ルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にカプリル酸エステル部分を形成してもよく)、n−ノニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にカプリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ウンデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にラウリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−トリデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にミリスチン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペンタデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にパルミチン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ヘプタデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にステアリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ノナデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にアラキン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ヘンイコシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にベヘン酸エステル部分を形成してもよく)、n−トリコシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にリグノセリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペンタコシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にセロチン酸エステル部分を形成してもよく)、n−トリデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にミリストレイン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペンタデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にパルミトレイン酸エステル部分若しくはサピエン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペプタデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にオレイン酸エステル部分、エライジン酸エステル部分、バクセン酸エステル部分、リノール酸エステル部分、リノエライジン酸エステル部分若しくはα−リノレン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ノナデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にアラキドン酸エステル部分若しくはエイコサペンタエン酸エステル部分を形成してもよく)、及びn−ヘンイコセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にエルカ酸エステル部分若しくはドコサヘキサエン酸エステル部分を形成してもよく)から選ばれる基であり;
R100は、水素、並びにC1−25アルキル、C1−6アルキレン−N(R111)R112、C1−6アルキレン−N+(R111)(R112)R113、C1−25アルキルカルボニル、C2−25アルケニルカルボニル、C1−6アルキレン−COOR114、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、及びC6−10アリールから選ばれる基であって、各基は独立して、ヒドロキシル、ハロゲン、C1−6アルキル、カルボキシル、及びC1−6アルコキシから成る群より選ばれる1又は複数の置換基により置換されていてもよく、R111は水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R112は水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R113は水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R114は水素及びC1−6アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;
R101は、水素、並びにC1−25アルキル、C1−6アルキレン−N(R111)R112、C1−6アルキレン−N+(R111)(R112)R113、C1−25アルキルカルボニル、C2−25アルケニルカルボニル、C1−6アルキレン−COOR114、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、及びC6−10アリールから選ばれる基であって、各基は独立して、ヒドロキシル、ハロゲン、C1−6アルキル、カルボキシル、及びC1−6アルコキシから成る群より選ばれる1又は複数の置換基により置換されていてもよく、R111は水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R112は水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R113は水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R114は水素及びC1−6アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;
R102は、水素、並びにC1−25アルキル、C1−6アルキレン−N(R111)R112、C1−6アルキレン−N+(R111)(R112)R113、C1−25アルキルカルボニル、C2−25アルケニルカルボニル、C1−6アルキレン−CO−OR
114、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、及びC6−10アリールから選ばれる基であって、各基は独立して、ヒドロキシル、ハロゲン、C1−6アルキル、カルボキシル、及びC1−6アルコキシから成る群より選ばれる1又は複数の置換基により置換されていてもよく、R111は水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R112は水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R113は水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R114は水素及びC1−6アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;
R1は、−OR11又は−X2−X1−X3であり、
R11は、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリ−グリコシル部分、並びにC1−25アルキル、C1−25アルキルカルボニル、C2−25アルケニルカルボニル、C1−6アルキレン−COOR12、カルボキシルC1−6アルキレンカルボニル、ヒドロキシC1−6アルキル、カルボキシルC6−12アリーレンカルボニル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、及びC6−10アリールから成る群より選ばれる基であって各基はヒドロキシル、ハロゲン、C1−6アルキル、及びC1−6アルコキシから独立して選ばれる1若しくは複数の置換基で置換されていてもよく、ここで、R12は、水素及びC1−6アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;好ましくは、R11は、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリ−グリコシル部分、並びにC1−6アルキル、C1−25アルキルカルボニル、C3−25アルケニルカルボニル、−C1−4アルキレン−COOR12、カルボキシルC1−4アルキレンカルボニル、ヒドロキシC1−4アルキル、カルボキシルC6−10アリーレンカルボニル、C2−4アルケニル、及びC2−4アルキニルから成る群より選ばれる基であって各基はヒドロキシル、ハロゲン、C1−4アルキル又はC1−4アルコキシから独立して選ばれる1若しくは複数の置換基で置換されていてもよく、ここでR12は水素又はC1−4アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;好ましくは、R11は、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリ−グリコシル部分、並びにC1−4アルキル、C1−25アルキルカルボニル、C5−25アルケニルカルボニル、C1−3アルキレンCOOH、カルボキシルC1−3アルキレンカルボニル、ヒドロキシC1−3アルキル、C2−3アルケニル、及びC2−3アルキニルから成る群より選ばれる基であって各基はヒドロキシル、ハロゲン、C1−3アルキル、及びC1−3アルコキシから独立して選ばれる1若しくは複数の置換基で置換されていてもよく;好ましくは、R11は、水素、又はC1−3アルキル、C1−25アルキルカルボニル、及びC13−25アルケニルカルボニルから選ばれる基であり;好ましくは、R11は、水素、又はメチル、エチル、メチルカルボニル、エチルカルボニル、n−プロピルカルボニル、i−プロピルカルボニル、n−ブチルカルボニル、i−ブチルカルボニル、t−ブチルカルボニル、n−ペンチルカルボニル、n−ヘキシルカルボニル、n−ヘプチルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にカプリル酸エステル部分を形成してもよく)、n−ノニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にカプリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ウンデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にラウリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−トリデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にミリスチン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペンタデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にパルミチン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ヘプタデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にステアリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ノナデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にアラキン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ヘンイコシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にベヘン酸エステル部分を形成してもよく)、n−トリコシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にリグノセリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペンタコシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にセロチン酸エステル部分を形成してもよく)、n−トリデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にミリストレイン酸エス
テル部分を形成してもよく)、n−ペンタデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にパルミトレイン酸エステル部分若しくはサピエン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペプタデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にオレイン酸エステル部分、エライジン酸エステル部分、バクセン酸エステル部分、リノール酸エステル部分、リノエライジン酸エステル部分若しくはα−リノレン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ノナデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にアラキドン酸エステル部分若しくはエイコサペンタエン酸エステル部分を形成してもよく)、及びn−ヘンイコセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にエルカ酸エステル部分若しくはドコサヘキサエン酸エステル部分を形成してもよく)から選ばれる基であり;
X2、X1及びX3は、本明細書で定義したのと同じ意味を有し、
R2は、−OR21又は−X2−X1−X3であり、
R21は、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリ−グリコシル部分、並びにC1−25アルキル、C1−25アルキルカルボニル、C2−25アルケニルカルボニル、C1−6アルキレン−COOR12、カルボキシルC1−6アルキレンカルボニル、ヒドロキシC1−6アルキル、カルボキシルC6−12アリーレンカルボニル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、及びC6−10アリールから成る群より選ばれる基であって各基はヒドロキシル、ハロゲン、C1−6アルキル、及びC1−6アルコキシから独立して選ばれる1若しくは複数の置換基で置換されていてもよく、ここで、R12は、水素及びC1−6アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;好ましくは、R21は、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリ−グリコシル部分、並びにC1−6アルキル、C1−25アルキルカルボニル、C3−25アルケニルカルボニル、C1−4アルキレン−COOR12、カルボキシルC1−4アルキレンカルボニル、ヒドロキシC1−4アルキル、カルボキシルC6−10アリーレンカルボニル、C2−4アルケニル、及びC2−4アルキニルから成る群より選ばれる基であって各基はヒドロキシル、ハロゲン、C1−4アルキル、及びC1−4アルコキシから独立して選ばれる1若しくは複数の置換基で置換されていてもよく、ここでR12は水素又はC1−4アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;好ましくは、R21は、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリ−グリコシル部分、並びにC1−4アルキル、C1−25アルキルカルボニル、C5−25アルケニルカルボニル、C1−3アルキレンCOOH、カルボキシルC1−3アルキレンカルボニル、ヒドロキシC1−3アルキル、C2−3アルケニル、及びC2−3アルキニルから成る群より選ばれる基であって各基はヒドロキシル、ハロゲン、C1−3アルキル、及びC1−3アルコキシから独立して選ばれる1若しくは複数の置換基で置換されていてもよく;好ましくは、R21は、水素、又はC1−3アルキル、C1−25アルキルカルボニル、及びC13−25アルケニルカルボニルから選ばれる基であり;好ましくは、R21は、水素、又はメチル、エチル、メチルカルボニル、エチルカルボニル、n−プロピルカルボニル、i−プロピルカルボニル、n−ブチルカルボニル、i−ブチルカルボニル、t−ブチルカルボニル、n−ペンチルカルボニル、n−ヘキシルカルボニル、n−ヘプチルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にカプリル酸エステル部分を形成してもよく)、n−ノニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にカプリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ウンデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にラウリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−トリデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にミリスチン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペンタデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にパルミチン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ヘプタデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にステアリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ノナデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にアラキン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ヘンイコシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にベヘン酸エステル部
分を形成してもよく)、n−トリコシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にリグノセリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペンタコシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にセロチン酸エステル部分を形成してもよく)、n−トリデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にミリストレイン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペンタデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にパルミトレイン酸エステル部分若しくはサピエン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペプタデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にオレイン酸エステル部分、エライジン酸エステル部分、バクセン酸エステル部分、リノール酸エステル部分、リノエライジン酸エステル部分若しくはα−リノレン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ノナデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にアラキドン酸エステル部分若しくはエイコサペンタエン酸エステル部分を形成してもよく)、及びn−ヘンイコセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にエルカ酸エステル部分若しくはドコサヘキサエン酸エステル部分を形成してもよく)から選ばれる基であり;
X2、X1、及びX3は、本明細書で定義したのと同じ意味を有し、Y1、R1、及びR2の少なくとも1つ、例えば1つ、2つ、又は3つは−X2−X1−X3である。
ある実施形態では、FR−標的化賦形剤は、本明細書で教示する式XIb、XIg若しくはXImで表される単位、又はそれらのいずれかのサブグループの単位を少なくとも1個含む葉酸−多糖類結合体であり得、ここで、Y1は、−X2−X1−X3であり、X2は、−O−又は−N(R103)−であり、R103は、水素及びC1−6アルキルから選ばれ;
X1は、単結合、又はポリ(C1−6アルキレンオキサイド)、C1−6アルキレンオキサイド、アミン、ポリ(イミノC1−6アルキレン)、アミノ酸、ペプチド、ポリペプチド単糖類若しくは多糖類を含むリンカーであり、 好ましくは、X1は、単結合又は本明細書で教示する式Xで示されるリンカーであり、式Xで示されるリンカーの左側は、X2に結合され、右側はX3に結合され;
A1は、−CO−、−CO−L14−O−、−CO−L15−CO−O−、−CO−L16−CO−N(R16)−L17−、及び−CO−L18−CO−N(R17)−から成る群より選ばれ、各基の右側はL1に結合され、左側はX2に結合され、L14、L15、L16、L17、及びL18は、それぞれ互いに独立して、ヒドロキシル、C1−6アルキル、及びC1−6アルコキシから成る群より選ばれる1又は複数の置換基で置換されていてもよいC1−6アルキレンであり;R16及びR17は、それぞれ互いに独立して、水素及びC1−6アルキルから選ばれ;好ましくは、A1は、−CO−L14−O−、−CO−L15−CO−O−、−CO−L16−CO−N(R16)−L17−、及び−CO−L18−CO−N(R17)−から成る群より選ばれ、各基の右側はL1に結合され、左側はX2に結合され、L14、L15、L16、L17、及びL18は、それぞれ互いに独立して、ヒドロキシル、C1−4アルキル、及びC1−4アルコキシから成る群より選ばれる1又は複数の置換基で置換されていてもよいC1−4アルキレンであり;R16及びR17は、それぞれ互いに独立して、水素及びC1−4アルキルから選ばれ;好ましくは、A1は、−CO−L14−O−、−CO−L15−CO−O−、−CO−L16−CO−N(R16)−L17−、及び−CO−L18−CO−N(R17)−から成る群より選ばれ、各基の右側はL1に結合され、左側はX2に結合され、L14、L15、L16、L17、及びL18は、それぞれ互いに独立して、ヒドロキシル及びC1−3アルキルから成る群より選ばれる1又は複数の置換基で置換されていてもよいC1−3アルキレンであり;R16及びR17は、それぞれ互いに独立して、水素及びC1−3アルキルから選ばれ;好ましくは、A1は、−CO−L14−O−、−CO−L15−CO
−O−、−CO−L16−CO−N(R16)−L17−、及び−CO−L18−CO−N(R17)−から成る群より選ばれ、各基の右側はL1に結合され、左側はX2に結合され、L14は、メチレン、エチレン、又はn−プロピレンであり;L15、L16、L17、及びL18は、それぞれ互いに独立して、メチレン又はエチレンであり;R16及びR17は、それぞれ互いに独立して、水素及びC1−3アルキルから選ばれ;好ましくは、A1は、−CO−L14−O−、−CO−L15−CO−O−、−CO−L16−CO−NH−L17−、及び−CO−L18−CO−NH−から成る群より選ばれ、各基の右側はL1に結合され、左側はX2に結合され、L14は、n−プロピレンであり;L15、L16、L17、及びL18は、それぞれ互いに独立して、エチレンであり;
L1は、ポリ(C1−6アルキレンオキサイド);好ましくは、L1は、ポリエチレンオキサイド(PEO)、プロピレンオキサイド(PPO)、又はPEOとPPOのブロックコポリマーであり;好ましくは、L1は、式−(CH2−CH2−O)q−又は−(O−CH2−CH2)q−を有するポリエチレンオキサイドであり、ここでqは、20〜120から選ばれる整数であり;好ましくは、L1は、式−(CH2−CH2−O)q−又は−(O−CH2−CH2)q−を有するポリエチレンオキサイドであり、ここでqは、40〜110から選ばれる整数であり;好ましくは、L1は、式−(CH2−CH2−O)q−又は−(O−CH2−CH2)q−を有するポリエチレンオキサイドであり、ここでqは、60〜90から選ばれる整数であり、
A2は、単結合又は−N(R18)−、−O−、−L19−N(R19)−、及び−L20−O−から成る群より選ばれ、各基の左側はL1に結合され、右側はX3に結合され、L19及びL20は、それぞれ、互いに独立して、ヒドロキシル、C1−6lアルキル、及びC1−6アルコキシから成る群より選ばれる1又は複数の置換基で置換されていてもよいC1−6アルキレンであり、R18及びR19は、それぞれ互いに独立して、水素及びC1−6アルキルから選ばれ;好ましくは、A2は、単結合又は−N(R18)−、−O−、−L19−N(R19)−、及び−L20−O−から成る群より選ばれ、各基の左側はL1に結合され、右側はX3に結合され、L19及びL20は、それぞれ互いに独立して、ヒドロキシル、C1−4lアルキル、及びC1−4アルコキシから成る群より選ばれる1又は複数の置換基で置換されていてもよいC1−4アルキレンであり、R18及びR19は、それぞれ互いに独立して、水素及びC1−4アルキルから選ばれ;好ましくは、A2は、単結合又は−N(R18)−、−L19−N(R19)−、及び−L20O−から成る群より選ばれ、各基の左側はL1に結合され、右側はX3に結合され、L19及びL20は、それぞれ互いに独立して、ヒドロキシル及びC1−3アルキルから成る群より選ばれる1又は複数の置換基で置換されていてもよいC1−3アルキレンであり、R18及びR19は、それぞれ互いに独立して、水素及びC1−3アルキルから選ばれ;好ましくは、A2は、単結合又は−N(R18)−、−L19−N(R19)−、及び−L20O−から成る群より選ばれ、各基の左側はL1に結合され、右側はX3に結合され、L19及びL20は、それぞれ互いに独立して、メチレン又はエチレンであり;R18及びR19は、それぞれ互いに独立して、水素及びC1−3アルキルから選ばれ;好ましくは、A2は、単結合又は−N(H)−、−L19−N(H)−、及び−L20O−から成る群より選ばれ、各基の左側はL1に結合され、右側はX3に結合され、L19及びL20は、それぞれ互いに独立して、エチレンであり;
X3は、本明細書で教示する構造式XIIを有する葉酸部分であり、式中、X221はN、NR221、及びOから選ばれ;X222は、N、NR221、及びOから選ばれ;X223は、N、NR223、及びOから選ばれ;X224は、N、NR224、及びOから選ばれ;X225は、NR224、及びOから選ばれ;R221は、水素、並びにニトロソ、C1−12アルキル、−OR'、−COR'、及びハロゲン置換−COR'、ここでR'はH又はC1−8アルキル、から選ばれる基、から選ばれ;R222は、−N(H
)R225、水素、ハロゲン、C1−12アルキル、C2−12アルケニル、C2−12アルキニル、−OR225、−CO−R125、−CO−O−R225、及び−CO−N(H)R225から成る群より選ばれ、R225は、水素、ハロゲン、C1−12アルキル、C2−12アルケニル、C2−12アルキニル、−OR'、−CO−R'、−CO−OR'、及び−NHR'から成る群より選ばれ、R'は、H又はC1−8アルキルであり;R223は、水素、並びにC1−12アルキル、ニトロソ、−(C=O)、−OR'、−COR'、及びハロゲン置換−COR'から成る群より選ばれる基であってR'がH又はC1−8アルキルである基、から選ばれ;R224は、水素、並びにニトロソ、C1−12アルキル、−(C=O)、−OR'、−COR'、及びハロゲン置換−COR'から選ばれる基であってR'がH又はC1−8アルキルである基、から選ばれ;L220は、
又は、C1−6アルキレン、C1−6アルキレンカルボニル、−C1−6アルキレン−N(R227)、C2−6アルケニレン、C2−6アルキニレン、C3−6シクロアルキレン、C6−10アリーレン、−(C=O)−C1−6アルキレン、−O−、C1−6アルキレン−O−C1−6アルキレン、C2−6アルケニレン−O−C2−6アルケニレン、C2−6アルキニレン−O−C2−6アルキニレン、C3−6シクロアルキレン−O−C3−6シクロアルキレン、C1−6アルキレン−(CO)−O−C1−6アルキレン、C2−6アルケニレン−(CO)−O−C2−6アルケニレン、C2−6アルキニレン−(CO)−O−C2−6アルキニレン、C3−6シクロアルキレン−(CO)−O−C3−6シクロアルキレン、C1−6アルキレン−O−(CO)−C1−6アルキレン、C2−6アルケニレン−O−(CO)−C2−6アルケニレン、C2−6アルキニレン−O−(CO)−C2−6アルキニレン、C3−6シクロアルキレン−O−(CO)−C3−6シクロアルキレン、−N(R228)−、−N(R228)−(CO)−、及び−(CO)−N(R228)−から選ばれる基であって、各基は、独立してヒドロキシル及びC1−6アルキルから選ばれる1又は複数の置換基で置換されていてもよく;Y222はQ222に結合され、−NH−は−(CO)−に結合され、又は、各基の左側がQ222に結合され、各基の右側が−(CO)−に結合され;Y221は、単結合、−O−、−N(R229)−、及び−S−から選ばれ;Y222は、単結合、−O−、−NR229−、−N(R229)−C(=NH)−N(R230)−、及び−S−から選ばれ;L222は単結合、C6−10アリーレン、又は−(C=O)−であり;tは、1、2、3、及び4から選ばれる整数であり;sは、1から20から選ばれる整数であり;R226は水素又はC1−6アルキルであり;R227は水素又はC1−6アルキルであり;R228は水素又はC1−6アルキルであり;R229は水素又はC1−6アルキルであり;R230は水素又はC1−6アルキルであり;各R231は独立して、水素、並びにアルギニン、ヒスチジン、リシン、アスパラギン酸、グルタミン酸、セリン、トレオニン、アスパラギン、グルタミン、システイン、グリシン、アラニン、バリン、イソロイシン、ロイシン、メチオニン、フェニルアラニン、チロシン及びトリプトファンのアミノ酸側鎖から選ばれ;R232は、水素、又はR231、及びR232は、これらが結合している原子と共にピロリジン環を形成し;Q221は、水素、又はX1に結合した単結合であり;Q222は
、水素、又はX1に結合した単結合であり;Q221及びQ222の少なくとも1つはX1に結合した単結合であり;点線結合は、単結合又は二重結合を表し;好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XIIaを有する葉酸部分であり、ここで、X221、X222、X223、X224、X225、R222、R226、L222、Y221、Y222、Q221、Q222、及びtは先に定義したのと同じ意味を表し;好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XII又はXIIaを有する葉酸部分であり、式中、X221はN、NR221、及びOから選ばれ;X222は、N、NR221、及びOから選ばれ;X223は、N、NR223、及びOから選ばれ;X224は、N、NR224、及びOから選ばれ;X225は、NR224及びOから選ばれ;R221は、水素、並びにニトロソ、C1−12アルキル、−OR'、−COR'、及びハロゲン置換−COR'、ここでR'はH又はC1−8アルキル、から選ばれる基、から選ばれ;R222は、−N(H)R225、水素、ハロゲン、C1−12アルキル、C2−12アルケニル、C2−12アルキニル、−OR225、−CO−R125、−CO−O−R225、及び−CO−N(H)R225から成る群より選ばれ、R225は、水素、ハロゲン、C1−12アルキル、C2−12アルケニル、C2−12アルキニル、−OR'、−CO−R'、−CO−OR'、及び−NHR'から成る群より選ばれ、R'は、H又はC1−8アルキルであり;R223は、水素、並びにC1−12アルキル、ニトロソ、−(C=O)、−OR'、−COR'、及びハロゲン置換−COR'から成る群より選ばれる基であってR'がH又はC1−8アルキルである基、から選ばれ;R224は、水素、並びにニトロソ、C1−12アルキル、−(C=O)、−OR'、−COR'、及びハロゲン置換−COR'から選ばれる基であってR'がH又はC1−8アルキルである基、から選ばれ;Y221は、単結合、−O−、−N(R229)−、及び−S−から選ばれ;Y222は、単結合、−O−、−NR229−、−N(R229)−C(=NH)−N(R230)−、及び−S−から選ばれ;L222は単結合、C6−10アリーレン又は−(C=O)−であり;tは、1、2、3、及び4から選ばれる整数であり;R226は水素又はC1−6アルキルであり;R229は水素又はC1−6アルキルであり;R230は水素又はC1−6アルキルであり;Q221は、水素、又はX1に結合した単結合であり;Q222は、水素、又はX1に結合した単結合であり;Q221及びQ222の少なくとも1つはX1に結合した単結合であり;点線結合は、単結合又は二重結合を表し; 好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XIIbを有する葉酸部分であり、式中、X221、X222、X223、X224、X225、R222、Y221、Y222、Q221、Q222、及びmは、先に定義したのと同じ意味を有し;好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XII、XIIa、又はXIIbを有する葉酸部分であり、式中、X221はN、NR221、及びOから選ばれ;X222は、N、NR221、及びOから選ばれ;X223は、N、NR223、及びOから選ばれ;X224は、N、NR224、及びOから選ばれ;X225は、NR224及びOから選ばれ;R221は、水素、並びにニトロソ、C1−12アルキル、−OR'、−COR'、及びハロゲン置換−COR'、ここでR'はH又はC1−8アルキル、から選ばれる基、から選ばれ;R222は、−N(H)R225、水素、ハロゲン、C1−12アルキル、C2−12アルケニル、C2−12アルキニル、−OR225、−CO−R125、−CO−O−R225、及び−CO−N(H)R225から成る群より選ばれ、R225は、水素、ハロゲン、C1−12アルキル、C2−12アルケニル、C2−12アルキニル、−OR'、−CO−R'、−CO−OR'及び−NHR'から成る群より選ばれ、R'は、H又はC1−8アルキルであり;R223は、水素、並びにC1−12アルキル、ニトロソ、−(C=O)、−OR'、−COR'、及びハロゲン置換−COR'から成る群より選ばれる基であってR'がH又はC1−8アルキルである基、から選ばれ;R224は、水素、並びにニトロソ、C1−12アルキル、−(C=O)、−OR'、−COR'、及びハロゲン置換−COR'から選ばれる基であってR'がH又はC1−8アルキルである基、から選ばれ;Y221は、単結合、−O−、−N(R229)−、及び−S−から選ばれ;Y222は、単結合、−O−、−NR229−、及び−S−から選ばれ;mは、1、2、及び3から選ばれる整数であり;R229は水素又
はC1−6アルキルであり;Q221は、水素、又はX1に結合した単結合であり;Q222は、水素、又はX1に結合した単結合であり;Q221及びQ222の少なくとも1つはX1に結合した単結合であり;点線結合は、単結合又は二重結合を表し;好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XII、XIIa、又はXIIbを有する葉酸部分であり、式中、X221はN及びNR221から選ばれ;X222は、N及びNR221から選ばれ;X223は、N及びNR223から選ばれ;X224は、N及びNR224から選ばれ;X225はNR224であり、R221、R222、R223、R224、R226、L220、L222、Y221、Y222、Q221、Q222、及びtは、先に定義したのと同じ意味を有し;好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XII、XIIa又はXIIbを有する葉酸部分であり、式中、X221は、N及びNHから選ばれ;X222は、N及びNHから選ばれ;X223は、N及びNHから選ばれ;X224は、N及びNHから選ばれ;X225は、NHであり、R222、R226、L220、L222、Y221、Y222、Q221、Q222、及びtは、先に定義したのと同じ意味を有し;好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XII、XIIa、又はXIIbを有する葉酸部分であり、式中、R222は、−NHR225、水素、C1−12アルキル、及び−OR225から成る群、好ましくは−NHR125及び−OR225から成る群より選ばれ、R225は水素、ハロゲン、C1−12アルキル、C2−12
アルケニル、C2−12アルキニル、−OR'、−COR'、−COOR'、及び−NHR’から成る群より選ばれ、R’は水素又はC1−8アルキルであり、X221、X222、X223、X224、X225、R226、L220、L222、Y221、Y222、Q221、Q222、及びtは、先に定義したのと同じ意味を有し;好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XIIcを有する葉酸部分であり、Y221、Y222、Q221、Q222、及びmは、先に定義したのと同じ意味を有し;好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XII、XIIa、XIIb、又はXIIcを有する葉酸部分であり、式中、Y221は、単結合、−O−、−N(R229)−、及び−S−から選ばれ;Y222は、単結合、−O−、−NR229−、及び−S−から選ばれ;mは、1、2、及び3から選ばれる整数であり;R229は水素又はC1−6アルキルであり;Q221は、水素、又はX1に結合した単結合であり;Q222は、水素、又はX1に結合した単結合であり;Q221及びQ222の少なくとも1つはX1に結合した単結合であり;好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XII、XIIa、XIIb、又はXIIcを有する葉酸部分であり、式中、Q221は、水素であり;Q222は、X1に結合した単結合であり;好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XIIdを有する葉酸部分であり、式中、Q222は、X1に結合した単結合であり;
R1は、−OR11であり、R11は、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリ−グリコシル部分、並びにC1−25アルキル、C1−25アルキルカルボニル、C2−25アルケニルカルボニル、C1−6アルキレン−COOR12、カルボキシルC1−6アルキレンカルボニル、ヒドロキシC1−6アルキル、カルボキシルC6−12アリーレンカルボニル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、及びC6−10アリールから成る群より選ばれる基であって各基はヒドロキシル、ハロゲン、C1−6アルキル、及びC1−6アルコキシから独立して選ばれる1若しくは複数の置換基で置換されていてもよく、ここで、R12は、水素及びC1−6アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;
R2は、−OR21であり、R21は、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリ−グリコシル部分、並びにC1−25アルキル、C1−25アルキルカルボニル、C2−25アルケニルカルボニル、C1−6アルキレンCOOR12、カルボキシルC1−6アルキレンカルボニル、ヒドロキシC1−6アルキル、カルボキシルC6−12アリーレンカルボニル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、及びC6−10アリールから成る群より選ばれる基であって各基はヒドロキシル、ハロゲン、C1−6ア
ルキル、及びC1−6アルコキシから独立して選ばれる1若しくは複数の置換基で置換されていてもよく、ここで、R12は、水素及びC1−6アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;
ある実施形態では、FR−標的化賦形剤は、本明細書で教示する式XIb、XIg若しくはXImで表される単位、又はそれらのいずれかのサブグループの単位を少なくとも1個含む葉酸−多糖類結合体であり得、ここで、
Y1は、−X2−X1−X3であり、X2は、−N(R103)−であり、R103は、水素及びC1−6アルキルから選ばれ;
X1は、単結合又は本明細書で教示する式Xで示されるリンカーであり、式Xで示されるリンカーの左側は、X2に結合され、右側はX3に結合され;
A1は、−CO−L14−O−、−CO−L15−CO−O−、−CO−L16−CO−N(R16)−L17−、及び−CO−L18−CO−N(R17)−から成る群より選ばれ、各基の右側はL1に結合され、左側はX2に結合され、L14、L15、L16、L17、及びL18は、それぞれ互いに独立して、ヒドロキシル、C1−4アルキル、及びC1−4アルコキシから成る群より選ばれる1又は複数の置換基で置換されていてもよいC1−4アルキレンであり;R16及びR17は、それぞれ互いに独立して、水素及びC1−4アルキルから選ばれ;好ましくは、A1は、−CO−L14−O−、−CO−L15−CO−O−、−CO−L16−CO−N(R16)−L17−、及び−CO−L18−CO−N(R17)−から成る群より選ばれ、各基の右側はL1に結合され、左側はX2に結合され、L14、L15、L16、L17、及びL18は、それぞれ互いに独立して、ヒドロキシル及びC1−3アルキルから成る群より選ばれる1又は複数の置換基で置換されていてもよいC1−3アルキレンであり;R16及びR17は、それぞれ互いに独立して、水素及びC1−3アルキルから選ばれ;好ましくは、A1は、−CO−L14−O−、−CO−L15−CO−O−、−CO−L16−CO−N(R16)−L17−、及び−CO−L18−CO−N(R17)−から成る群より選ばれ、各基の右側はL1に結合され、左側はX2に結合され、L14はメチレン、エチレン、n−プロピレンであり;L15、L16、L17、及びL18は、それぞれ互いに独立してメチレン又はエチレンであり;R16及びR17は、それぞれ互いに独立して、水素及びC1−3アルキルから選ばれ;好ましくは、A1は、−CO−L14−O−、−CO−L15−CO−O−、−CO−L16−CO−NH−L17−、及び−CO−L18−CO−NH−から成る群より選ばれ、各基の右側はL1に結合され、左側はX2に結合され、L14はn−プロピレンであり;L15、L16、L17、及びL18は、それぞれ互いに独立してエチレンであり;
L1は、ポリエチレンオキサイド(PEO)、プロピレンオキサイド(PPO)、又はPEOとPPOのブロックコポリマーであり;好ましくは、L1は、式−(CH2−CH2−O)q−又は−(O−CH2−CH2)q−を有するポリエチレンオキサイドであり、ここでqは、20〜120から選ばれる整数であり;好ましくは、L1は、式−(CH2−CH2−O)q−又は−(O−CH2−CH2)q−を有するポリエチレンオキサイドであり、ここでqは、40〜110から選ばれる整数であり;好ましくは、L1は、式−(CH2−CH2−O)q−又は−(O−CH2−CH2)q−を有するポリエチレンオキサイドであり、ここでqは、60〜90から選ばれる整数であり、
A2は、単結合、又は−N(R18)−、−O−、−L19−N(R19)−、及び−L20O−から成る群より選ばれ、各基の左側はL1に結合され、右側はX3に結合され、L19及びL20は、それぞれ互いに独立して、ヒドロキシル、C1−4アルキル、及
びC1−4アルコキシから成る群より選ばれる1又は複数の置換基で置換されていてもよいC1−4アルキレンであり;R18及びR19は、それぞれ互いに独立して、水素及びC1−4アルキルから選ばれ;好ましくは、A2は、単結合、又は−N(R18)−、−L19−N(R19)−、及び−L20O−から成る群より選ばれ、各基の左側はL1に結合され、右側はX3に結合され、L19及びL20は、それぞれ互いに独立して、ヒドロキシル及びC1−3アルキルから成る群より選ばれる1又は複数の置換基で置換されていてもよいC1−3アルキレンであり;R18及びR19は、それぞれ互いに独立して、水素及びC1−3アルキルから選ばれ;好ましくは、A2は、単結合、又は−N(R18)−、−L19−N(R19)−、及び−L20O−から成る群より選ばれ、各基の左側はL1に結合され、右側はX3に結合され、L19及びL20は、それぞれ互いに独立して、メチレン又はエチレンであり;R18及びR19は、それぞれ互いに独立して、水素及びC1−3アルキルから選ばれ;好ましくは、A2は、単結合、又は−N(H)−、−L19−N(H)−、及び−L20O−から成る群より選ばれ、各基の左側はL1に結合され、右側はX3に結合され、L19及びL20は、それぞれ互いに独立して、エチレンであり;
X3は、本明細書で教示する構造式XIIaを有する葉酸部分であり、ここで、X221、X222、X223、X224、X225、R222、R226、L222、Y221、Y222、Q221、Q222、及びtは先に定義したのと同じ意味を表し;好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XII又はXIIaを有する葉酸部分であり、式中、X221はN、NR221、及びOから選ばれ;X222は、N、NR221、及びOから選ばれ;X223は、N、NR223、及びOから選ばれ;X224は、N、NR224、及びOから選ばれ;X225は、NR224及びOから選ばれ;R221は、水素、並びにニトロソ、C1−12アルキル、−OR'、−COR'、及びハロゲン置換−COR'、ここでR'はH又はC1−8アルキル、から選ばれる基、から選ばれ;R222は、−N(H)R225、水素、ハロゲン、C1−12アルキル、C2−12アルケニル、C2−12アルキニル、−OR225、−CO−R125、−CO−O−R225、及び−CO−N(H)R225から成る群より選ばれ、R225は、水素、ハロゲン、C1−12アルキル、C2−12アルケニル、C2−12アルキニル、−OR'、−CO−R'、−CO−OR'、及び−NHR'から成る群より選ばれ、R'は、H又はC1−8アルキルであり;R223は、水素、並びにC1−12アルキル、ニトロソ、−(C=O)、−OR'、−COR'、及びハロゲン置換−COR'から成る群より選ばれる基であってR'がH又はC1−8アルキルである基、から選ばれ;R224は、水素、並びにニトロソ、C1−12アルキル、−(C=O)、−OR'、−COR'、及びハロゲン置換−COR'から選ばれる基であってR'がH又はC1−8アルキルである基、から選ばれ;Y221は、単結合、−O−、−N(R229)−、及び−S−から選ばれ;Y222は、単結合、−O−、−NR229−、−N(R229)−C(=NH)−N(R230)−、及び−S−から選ばれ;L222は単結合、C6−10アリーレン、又は−(C=O)−であり;tは、1、2、3、及び4から選ばれる整数であり;R226は水素又はC1−6アルキルであり;R229は水素又はC1−6アルキルであり;R230は水素又はC1−6アルキルであり;Q221は、水素、又はX1に結合した単結合であり;Q222は、水素、又はX1に結合した単結合であり;Q221及びQ222の少なくとも1つはX1に結合した単結合であり;点線結合は、単結合又は二重結合を表し;好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XIIbを有する葉酸部分であり、式中、X221、X222、X223、X224、X225、R222、Y221、Y222、Q221、Q222、及びmは、先に定義したのと同じ意味を有し;好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XII、XIIa、又はXIIbを有する葉酸部分であり、式中、X221はN、NR221、及びOから選ばれ;X222は、N、NR221、及びOから選ばれ;X223は、N、NR223、及びOから選ばれ;X224は、N、NR224、及びOから選ばれ;X225は、NR224及びOから選ばれ;R221は、水素、並びにニトロ
ソ、C1−12アルキル、−OR'、−COR'、及びハロゲン置換−COR'、ここでR'はH又はC1−8アルキル、から選ばれる基、から選ばれ;R222は、−N(H)R225、水素、ハロゲン、C1−12アルキル、C2−12アルケニル、C2−12アルキニル、−OR225、−CO−R125、−CO−O−R225、及び−CO−N(H)R225から成る群より選ばれ、R225は、水素、ハロゲン、C1−12アルキル、C2−12アルケニル、C2−12アルキニル、−OR'、−CO−R'、−CO−OR'、及び−NHR'から成る群より選ばれ、R'は、H又はC1−8アルキルであり;R223は、水素、並びにC1−12アルキル、ニトロソ、−(C=O)、−OR'、−COR'及びハロゲン置換−COR'から成る群より選ばれる基であってR'がH又はC1−8アルキルである基、から選ばれ;R224は、水素、並びにニトロソ、C1−12アルキル、−(C=O)、−OR'、−COR'、及びハロゲン置換−COR'から選ばれる基であってR'がH又はC1−8アルキルである基、から選ばれ;Y221は、単結合、−O−、−N(R229)−、及び−S−から選ばれ;Y222は、単結合、−O−、−NR229−、及び−S−から選ばれ;mは、1、2、及び3から選ばれる整数であり;R229は水素又はC1−6アルキルであり;Q221は、水素、又はX1に結合した単結合であり;Q222は、水素、又はX1に結合した単結合であり;Q221及びQ222の少なくとも1つはX1に結合した単結合であり;点線結合は、単結合又は二重結合を表し; 好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XII、XIIa、又はXIIbを有する葉酸部分であり、式中、X221はN及びNR221から選ばれ;X222は、N及びNR221から選ばれ;X223は、N及びNR223から選ばれ;X224は、N及びNR224から選ばれ;X225はNR224であり、R221、R222、R223、R224、R226、L220、L222、Y221、Y222、Q221、Q222、及びtは、先に定義したのと同じ意味を有し; 好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XII、XIIa、又はXIIbを有する葉酸部分であり、式中、X221は、N及びNHから選ばれ;X222は、N及びNHから選ばれ;X223は、N及びNHから選ばれ;X224は、N及びNHから選ばれ;X225は、NHであり、R222、R226、L220、L222、Y221、Y222、Q221、Q222、及びtは、先に定義したのと同じ意味を有し; 好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XII、XIIa、又はXIIbを有する葉酸部分であり、式中、R222は、−NHR225、水素、C1−12アルキル、及び−OR225から成る群、好ましくは−NHR125及び−OR225から成る群より選ばれ、R225は水素、ハロゲン、C1−12アルキル、C2−12アルケニル、C2−12アルキニル、−OR'、−COR'、−COOR'、及び−NHR’から成る群より選ばれ、R’は水素又はC1−8アルキルであり、X221、X222、X223、X224、X225、R226、L220、L222、Y221、Y222、Q221、Q222、及びtは、先に定義したのと同じ意味を有し;好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XIIcを有する葉酸部分であり、Y221、Y222、Q221、Q222、及びmは、先に定義したのと同じ意味を有し;好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XII、XIIa、XIIb、又はXIIcを有する葉酸部分であり、式中、Y221は、単結合、−O−、−N(R229)−、及び−S−から選ばれ;Y222は、単結合、−O−、−NR229−、及び−S−から選ばれ;mは、1、2、及び3から選ばれる整数であり;R229は水素又はC1−6アルキルであり;Q221は、水素、又はX1に結合した単結合であり;Q222は、水素、又はX1に結合した単結合であり;Q221及びQ222の少なくとも1つはX1に結合した単結合であり;好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XII、XIIa、XIIb、又はXIIcを有する葉酸部分であり、式中、Q221は、水素であり;Q222は、X1に結合した単結合であり;好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XIIdを有する葉酸部分であり、式中、Q222は、X1に結合した単結合であり;
R1は、−OR11であり、R11は、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリ−グリコシル部分、並びにC1−6アルキル、C1−25アルキルカルボニル、C3−25アルケニ
ルカルボニル、C1−4アルキレン−COOR12、カルボキシルC1−4アルキレンカルボニル、ヒドロキシC1−4アルキル、カルボキシルC6−10アリーレンカルボニル、C2−4アルケニル、及びC2−4アルキニルから成る群より選ばれる基であって各基はヒドロキシル、ハロゲン、C1−4アルキル、又はC1−4アルコキシから独立して選ばれる1若しくは複数の置換基で置換されていてもよく、ここでR12は水素又はC1−4アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;
R2は、−OR21であり、R21は、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリ−グリコシル部分、並びにC1−6アルキル、C1−25アルキルカルボニル、C3−25アルケニルカルボニル、C1−4アルキレン−COOR12、カルボキシルC1−4アルキレンカルボニル、ヒドロキシC1−4アルキル、カルボキシルC6−10アリーレンカルボニル、C2−4アルケニル、及びC2−4アルキニルから成る群より選ばれる基であって各基はヒドロキシル、ハロゲン、C1−4アルキル、又はC1−4アルコキシから独立して選ばれる1若しくは複数の置換基で置換されていてもよく、ここでR12は水素又はC1−4アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;
ある実施形態では、FR−標的化賦形剤は、本明細書で教示する式XIb、XIg若しくはXImで表される単位、又はそれらのいずれかのサブグループの単位を少なくとも1個含む葉酸−多糖類結合体であり得、ここで、 Y1は、−X2−X1−X3であり、 X2は−NH−であり;X1は、本明細書で教示する式Xで示されるリンカーであり、式Xで示されるリンカーの左側は、X2に結合され、右側はX3に結合され;
A1は、−CO−L14−O−、−CO−L15−CO−O−、−CO−L16−CO−N(R16)−L17−、及び−CO−L18−CO−N(R17)−から成る群より選ばれ、各基の右側はL1に結合され、左側はX2に結合され、L14、L15、L16、L17、及びL18は、それぞれ互いに独立して、ヒドロキシル及びC1−3アルキルから成る群より選ばれる1又は複数の置換基で置換されていてもよいC1−3アルキレンであり;R16及びR17は、それぞれ互いに独立して、水素及びC1−3アルキルから選ばれ;好ましくは、A1は、−CO−L14−O−、−CO−L15−CO−O−、−CO−L16−CO−N(R16)−L17−、及び−CO−L18−CO−N(R17)−から成る群より選ばれ、各基の右側はL1に結合され、左側はX2に結合され、L14はメチレン、エチレン、n−プロピレンであり;L15、L16、L17、及びL18は、それぞれ互いに独立してメチレン又はエチレンであり;R16及びR17は、それぞれ互いに独立して、水素及びC1−3アルキルから選ばれ;
好ましくは、A1は、−CO−L14−O−、−CO−L15−CO−O−、−CO−L16−CO−NH−L17−、及び−CO−L18−CO−NH−から成る群より選ばれ、各基の右側はL1に結合され、左側はX2に結合され、L14はn−プロピレンであり;L15、L16、L17、及びL18は、それぞれ互いに独立してエチレンであり;
L1は、式−(CH2−CH2−O)q−又は−(O−CH2−CH2)q−を有するポリエチレンオキサイドであり、ここでqは、20〜120から選ばれる整数であり;好ましくは、L1は、式−(CH2−CH2−O)q−又は−(O−CH2−CH2)q−を有するポリエチレンオキサイドであり、ここでqは、40〜110から選ばれる整数であり;好ましくは、L1は、式−(CH2−CH2−O)q−又は−(O−CH2−CH2)q−を有するポリエチレンオキサイドであり、ここでqは、60〜90から選ばれる整数であり;
A2は、単結合、又は−N(R18)−、−L19−N(R19)−、及び−L20O−から成る群より選ばれ、各基の左側はL1に結合され、右側はX3に結合され、L19及びL20は、それぞれ互いに独立して、ヒドロキシル及びC1−3アルキルから成る群
より選ばれる1又は複数の置換基で置換されていてもよいC1−3アルキレンであり;R18及びR19は、それぞれ互いに独立して、水素及びC1−3アルキルから選ばれ;好ましくは、A2は、単結合、又は−N(R18)−、−L19−N(R19)−、及び−L20O−から成る群より選ばれ、各基の左側はL1に結合され、右側はX3に結合され、L19及びL20は、それぞれ互いに独立して、メチレン又はエチレンであり;R18及びR19は、それぞれ互いに独立して、水素及びC1−3アルキルから選ばれ;好ましくは、A2は、単結合、又は−N(H)−、−L19−N(H)−、及び−L20O−から成る群より選ばれ、各基の左側はL1に結合され、右側はX3に結合され、L19及びL20は、それぞれ互いに独立して、エチレンであり;
X3は、本明細書で教示する構造式XIIbを有する葉酸部分であり、式中、X221、X222、X223、X224、X225、R222、Y221、Y222、Q221、Q222、及びmは、先に定義したのと同じ意味を有し;好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XII、XIIa、又はXIIbを有する葉酸部分であり、式中、X221はN、NR221、及びOから選ばれ;X222は、N、NR221、及びOから選ばれ;X223は、N、NR223、及びOから選ばれ;X224は、N、NR224、及びOから選ばれ;X225は、NR224及びOから選ばれ;R221は、水素、並びにニトロソ、C1−12アルキル、−OR'、−COR'、及びハロゲン置換−COR'、ここでR'はH又はC1−8アルキル、から選ばれる基、から選ばれ;R222は、−N(H)R225、水素、ハロゲン、C1−12アルキル、C2−12アルケニル、C2−12アルキニル、−OR225、−CO−R125、−CO−O−R225、及び−CO−N(H)R225から成る群より選ばれ、R225は、水素、ハロゲン、C1−12アルキル、C2−12アルケニル、C2−12アルキニル、−OR'、−CO−R'、−CO−OR'、及び−NHR'から成る群より選ばれ、R'は、H又はC1−8アルキルであり;R223は、水素、並びにC1−12アルキル、ニトロソ、−(C=O)、−OR'、−COR'、及びハロゲン置換−COR'から成る群より選ばれる基であってR'がH又はC1−8アルキルである基、から選ばれ;R224は、水素、並びにニトロソ、C1−12アルキル、−(C=O)、−OR'、−COR'、及びハロゲン置換−COR'から選ばれる基であってR'がH又はC1−8アルキルである基、から選ばれ;Y221は、単結合、−O−、−N(R229)−、及び−S−から選ばれ;Y222は、単結合、−O−、−NR229−、及び−S−から選ばれ;mは、1、2、及び3から選ばれる整数であり;R229は水素又はC1−6アルキルであり;Q221は、水素、又はX1に結合した単結合であり;Q222は、水素、又はX1に結合した単結合であり;Q221及びQ222の少なくとも1つはX1に結合した単結合であり;点線結合は、単結合又は二重結合を表し;好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XII、XIIa、又はXIIbを有する葉酸部分であり、式中、X221はN及びNR221から選ばれ;X222は、N及びNR221から選ばれ;X223は、N及びNR223から選ばれ;X224は、N及びNR224から選ばれ;X225はNR224であり、R221、R222、R223、R224、R226、L220、L222、Y221、Y222、Q221、Q222、及びtは、先に定義したのと同じ意味を有し;好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XII、XIIa、又はXIIbを有する葉酸部分であり、式中、X221は、N及びNHから選ばれ;X222は、N及びNHから選ばれ;X223は、N及びNHから選ばれ;X224は、N及びNHから選ばれ;X225は、NHであり、R222、R226、L220、L222、Y221、Y222、Q221、Q222、及びtは、先に定義したのと同じ意味を有し;好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XII、XIIa、又はXIIbを有する葉酸部分であり、式中、R222は、−NHR225、水素、C1−12アルキル、及び−OR225から成る群、好ましくは−NHR125及び−OR225から成る群より選ばれ、R225は水素、ハロゲン、C1−12アルキル、C2−12アルケニル、C2−12アルキニル、−OR'、−COR'、−COOR'、及び−NHR’から成る群より選ばれ、R’は水素又はC1−8アルキルで
あり、X221、X222、X223、X224、X225、R226、L220、L222、Y221、Y222、Q221、Q222及びtは、先に定義したのと同じ意味を有し;好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XIIcを有する葉酸部分であり、Y221、Y222、Q221、Q222、及びmは、先に定義したのと同じ意味を有し;好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XII、XIIa、XIIb、又はXIIcを有する葉酸部分であり、式中、Y221は、単結合、−O−、−N(R229)−、及び−S−から選ばれ;Y222は、単結合、−O−、−NR229−、及び−S−から選ばれ;mは、1、2、及び3から選ばれる整数であり;R229は水素又はC1−6アルキルであり;Q221は、水素、又はX1に結合した単結合であり;Q222は、水素、又はX1に結合した単結合であり;Q221及びQ222の少なくとも1つはX1に結合した単結合であり;好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XII、XIIa、XIIb、又はXIIcを有する葉酸部分であり、式中、Q221は、水素であり;Q222は、X1に結合した単結合であり;好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XIIdを有する葉酸部分であり、式中、Q222は、X1に結合した単結合であり;
R1は、−OR11であり、R11は、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリ−グリコシル部分、並びにC1−4アルキル、C1−25アルキルカルボニル、C5−25アルケニルカルボニル、C1−3アルキレン−COOH、カルボキシルC1−3アルキレンカルボニル、ヒドロキシC1−3アルキル、C2−3アルケニル、及びC2−3アルキニルから成る群より選ばれる基であって各基はヒドロキシル、ハロゲン、C1−3アルキル、及びC1−3アルコキシから独立して選ばれる1若しくは複数の置換基で置換されていてもよく;
R2は、−OR21であり、R21は、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリ−グリコシル部分、並びにC1−4アルキル、C1−25アルキルカルボニル、C5−25アルケニルカルボニル、C1−3アルキレン−COOH、カルボキシルC1−3アルキレンカルボニル、ヒドロキシC1−3アルキル、C2−3アルケニル、及びC2−3アルキニルから成る群より選ばれる基であって各基はヒドロキシル、ハロゲン、C1−3アルキル、及びC1−3アルコキシから独立して選ばれる1若しくは複数の置換基で置換されていてもよい。
ある実施形態では、FR−標的化賦形剤は、本明細書で教示する式XIb、XIg若しくはXImで表される単位、又はそれらのいずれかのサブグループの単位を少なくとも1個含む葉酸−多糖類結合体であり得、ここで、
Y1は、−X2−X1−X3であり、X2は−NH−であり;X1は、本明細書で教示する式Xで示されるリンカーであり、式Xで示されるリンカーの左側は、X2に結合され、右側はX3に結合され;
A1は、−CO−L14−O−、−CO−L15−CO−O−、−CO−L16−CO−N(R16)−L17−、及び−CO−L18−CO−N(R17)−から成る群より選ばれ、各基の右側はL1に結合され、左側はX2に結合され、L14はメチレン、エチレン、n−プロピレンであり;L15、L16、L17、及びL18は、それぞれ互いに独立してメチレン又はエチレンであり;R16及びR17は、それぞれ互いに独立して、水素及びC1−3アルキルから選ばれ;好ましくは、A1は、−CO−L14−O−、−CO−L15−CO−O−、−CO−L16−CO−NH−L17−、及び−CO−L18−CO−NH−から成る群より選ばれ、各基の右側はL1に結合され、左側はX2に結合され、L14はn−プロピレンであり;L15、L16、L17、及びL18は、それぞれ互いに独立してエチレンであり;
L1は、式−(CH2−CH2−O)q−又は−(O−CH2−CH2)q−を有するポリエチレンオキサイドであり、ここでqは、40〜110から選ばれる整数であり;好ましくは、L1は、式−(CH2−CH2−O)q−又は−(O−CH2−CH2)q−を有するポリエチレンオキサイドであり、ここでqは、60〜90から選ばれる整数であり;
A2は、単結合、又は−N(R18)−、−L19−N(R19)−、及び−L20O−から成る群より選ばれ、各基の左側はL1に結合され、右側はX3に結合され、L19及びL20は、それぞれ互いに独立して、メチレン又はエチレンであり;R18及びR19は、それぞれ互いに独立して、水素及びC1−3アルキルから選ばれ;好ましくは、A2は、単結合、又は−N(H)−、−L19−N(H)−、及び−L20O−から成る群より選ばれ、各基の左側はL1に結合され、右側はX3に結合され、L19及びL20は、それぞれ互いに独立して、エチレンであり;
X3は、本明細書で教示する構造式XIIcを有する葉酸部分であり、Y221、Y222、Q221、Q222、及びmは、先に定義したのと同じ意味を有し;好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XII、XIIa、XIIb、又はXIIcを有する葉酸部分であり、式中、Y221は、単結合、−O−、−N(R229)−、及び−S−から選ばれ;Y222は、単結合、−O−、−NR229−、及び−S−から選ばれ;mは、1、2、及び3から選ばれる整数であり;R229は水素又はC1−6アルキルであり;Q221は、水素、又はX1に結合した単結合であり;Q222は、水素、又はX1に結合した単結合であり;Q221及びQ222の少なくとも1つはX1に結合した単結合であり;好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XII、XIIa、XIIb、又はXIIcを有する葉酸部分であり、式中、Q221は、水素であり;Q222は、X1に結合した単結合であり;好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XIIdを有する葉酸部分であり、式中、Q222は、X1に結合した単結合であり;
R1は、−OR11であり、 R11は、水素、並びにC1−3アルキル、C1−25アルキルカルボニル、及びC13−25アルケニルカルボニルから選ばれる基、から選ばれ;R2は、−OR21であり、R21は、水素、並びにC1−3アルキル、C1−25アルキルカルボニル、及びC13−25アルケニルカルボニルから選ばれる基、から選ばれ;
ある実施形態では、FR−標的化賦形剤は、本明細書で教示する式XIb、XIg若しくはXImで表される単位、又はそれらのいずれかのサブグループの単位を少なくとも1個含む葉酸−多糖類結合体であり得、ここで、
Y1は、−X2−X1−X3であり、 X2は−NH−であり;X1は、本明細書で教示する式Xで示されるリンカーであり、式Xで示されるリンカーの左側は、X2に結合され、右側はX3に結合され;
A1は、−CO−L14−O−、−CO−L15−CO−O−、−CO−L16−CO−NH−L17−、及び−CO−L18−CO−NH−から成る群より選ばれ、各基の右側はL1に結合され、左側はX2に結合され、L14はn−プロピレンであり;L15、L16、L17、及びL18は、それぞれ互いに独立してエチレンであり;
L1は、式−(CH2−CH2−O)q−又は−(O−CH2−CH2)q−を有するポリエチレンオキサイドであり、ここでqは、60〜90から選ばれる整数であり;
A2は、単結合、又は−N(H)−、−L19−N(H)−、及び−L20O−から成る群より選ばれ、各基の左側はL1に結合され、右側はX3に結合され、L19及びL20は、それぞれ互いに独立して、エチレンであり;
X3は、本明細書で教示する構造式XIIdを有する葉酸部分であり、式中、Q222は、X1に結合した単結合であり;R1は、−OR11であり、 R11は、水素、又はメチル、エチル、メチルカルボニル、エチルカルボニル、n−プロピルカルボニル、i−プロピルカルボニル、n−ブチルカルボニル、i−ブチルカルボニル、t−ブチルカルボニル、n−ペンチルカルボニル、n−ヘキシルカルボニル、n−ヘプチルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にカプリル酸エステル部分を形成してもよく)、n−ノニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にカプリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ウンデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にラウリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−トリデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にミリスチン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペンタデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にパルミチン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ヘプタデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にステアリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ノナデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にアラキン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ヘンイコシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にベヘン酸エステル部分を形成してもよく)、n−トリコシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にリグノセリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペンタコシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にセロチン酸エステル部分を形成してもよく)、n−トリデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にミリストレイン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペンタデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にパルミトレイン酸エステル部分若しくはサピエン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペプタデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にオレイン酸エステル部分、エライジン酸エステル部分、バクセン酸エステル部分、リノール酸エステル部分、リノエライジン酸エステル部分若しくはα−リノレン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ノナデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にアラキドン酸エステル部分若しくはエイコサペンタエン酸エステル部分を形成してもよく)、及びn−ヘンイコセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にエルカ酸エステル部分若しくはドコサヘキサエン酸エステル部分を形成してもよく)から選ばれる基であり;
R2は、−OR21であり、 R21は、水素、又はメチル、エチル、メチルカルボニル、エチルカルボニル、n−プロピルカルボニル、i−プロピルカルボニル、n−ブチルカルボニル、i−ブチルカルボニル、t−ブチルカルボニル、n−ペンチルカルボニル、n−ヘキシルカルボニル、n−ヘプチルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にカプリル酸エステル部分を形成してもよく)、n−ノニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にカプリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ウンデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にラウリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−トリデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にミリスチン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペンタデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にパルミチン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ヘプタデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にステアリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ノナデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にアラキン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ヘンイコシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にベヘン酸エステル部分を形成してもよく)、n−トリコシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にリグノセリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペンタコシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にセロチン
酸エステル部分を形成してもよく)、n−トリデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にミリストレイン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペンタデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にパルミトレイン酸エステル部分若しくはサピエン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペプタデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にオレイン酸エステル部分、エライジン酸エステル部分、バクセン酸エステル部分、リノール酸エステル部分、リノエライジン酸エステル部分若しくはα−リノレン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ノナデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にアラキドン酸エステル部分若しくはエイコサペンタエン酸エステル部分を形成してもよく)、及びn−ヘンイコセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にエルカ酸エステル部分若しくはドコサヘキサエン酸エステル部分を形成してもよく)から選ばれる基であり;
ある実施形態では、FR−標的化賦形剤は、本明細書で教示する式XIc、XIh、XIj、XIk、XIn、XIp若しくはXIqで表される単位、又はそれらのいずれかのサブグループの単位を少なくとも1個含む葉酸−多糖類結合体であり得、ここで、
Y2は、−X2−X1−X3、又は−OR20、−N(R200)R201、及び−N+(R200)(R201)R202から成る群より選ばれ、好ましくは、Y2は、−X2−X1−X3又は−OR20であり、式中、X2は、−O−又は−N(R103)−であり、R103は、水素及びC1−6アルキルから選ばれ、好ましくは、X2は−O−であり;
X1は、単結合、又はポリエーテル、エーテル、アミン、ポリアミン、アミノ酸、ペプチド、ポリペプチド若しくは炭水化物若しくはこれらの2以上の組合せを含むリンカー、
好ましくは、X1は、単結合、又はポリ(C1−6アルキレンオキサイド)、C1−6アルキレンオキサイド、アミン、ポリ(イミノC1−6アルキレン)、アミノ酸、ペプチド、ポリペプチド単糖類若しくは多糖類を含むリンカーであり、 好ましくは、X1は、単結合又は本明細書で教示する式Xで示されるリンカーであり、式Xで示されるリンカーの左側は、X2に結合され、右側はX3に結合され;
A1は、−CO−、−CO−L14−O−、−CO−L15−CO−O−、−CO−L16−CO−N(R16)−L17−、及び−CO−L18−CO−N(R17)−から成る群より選ばれ、各基の右側はL1に結合され、左側はX2に結合され、L14、L15、L16、L17、及びL18は、それぞれ互いに独立して、ヒドロキシル、C1−6アルキル、及びC1−6アルコキシから成る群より選ばれる1又は複数の置換基で置換されていてもよいC1−6アルキレンであり;R16及びR17は、それぞれ互いに独立して、水素及びC1−6アルキルから選ばれ;好ましくは、A1は、−CO−L14−O−、−CO−L15−CO−O−、−CO−L16−CO−N(R16)−L17−、及び−CO−L18−CO−N(R17)−から成る群より選ばれ、各基の右側はL1に結合され、左側はX2に結合され、L14、L15、L16、L17、及びL18は、それぞれ互いに独立して、ヒドロキシル、C1−4アルキル、及びC1−4アルコキシから成る群より選ばれる1又は複数の置換基で置換されていてもよいC1−4アルキレンであり;R16及びR17は、それぞれ互いに独立して、水素及びC1−4アルキルから選ばれ;好ましくは、A1は、−CO−L14−O−、−CO−L15−CO−O−、−CO−L16−CO−N(R16)−L17−、及び−CO−L18−CO−N(R17)−から成る群より選ばれ、各基の右側はL1に結合され、左側はX2に結合され、L14、L15、L16、L17、及びL18は、それぞれ互いに独立して、ヒドロキシル及びC1−3アルキルから成る群より選ばれる1又は複数の置換基で置換されていてもよいC1−3アルキレンであり;R16及びR17は、それぞれ互いに独立して、水素及びC1−3アルキルから選ばれ;好ましくは、A1は、−CO−L14−O−、−CO−L15−CO
−O−、−CO−L16−CO−N(R16)−L17−、及び−CO−L18−CO−N(R17)−から成る群より選ばれ、各基の右側はL1に結合され、左側はX2に結合され、L14はメチレン、エチレン、n−プロピレンであり;L15、L16、L17、及びL18は、それぞれ互いに独立してメチレン又はエチレンであり;R16及びR17は、それぞれ互いに独立して、水素及びC1−3アルキルから選ばれ;好ましくは、A1は、−CO−L14−O−、−CO−L15−CO−O−、−CO−L16−CO−NH−L17−、及び−CO−L18−CO−NH−から成る群より選ばれ、各基の右側はL1に結合され、左側はX2に結合され、L14はn−プロピレンであり;L15、L16、L17、及びL18は、それぞれ互いに独立してエチレンであり;
L1は、ポリ(C1−6アルキレンオキサイド);好ましくは、L1は、ポリエチレンオキサイド(PEO)、プロピレンオキサイド(PPO)、又はPEOとPPOのブロックコポリマーであり;好ましくは、L1は、式−(CH2−CH2−O)q−又は−(O−CH2−CH2)q−を有するポリエチレンオキサイドであり、ここでqは、20〜120から選ばれる整数であり;好ましくは、L1は、式−(CH2−CH2−O)q−又は−(O−CH2−CH2)q−を有するポリエチレンオキサイドであり、ここでqは、40〜110から選ばれる整数であり;好ましくは、L1は、式−(CH2−CH2−O)q−又は−(O−CH2−CH2)q−を有するポリエチレンオキサイドであり、ここでqは、60〜90から選ばれる整数であり、
A2は、単結合、又は−N(R18)−、−O−、−L19−N(R19)−、及び−L20O−から成る群より選ばれ、各基の左側はL1に結合され、右側はX3に結合され、L19及びL20は、それぞれ互いに独立して、ヒドロキシル、C1−6アルキル、及びC1−6アルコキシから成る群より選ばれる1又は複数の置換基で置換されていてもよいC1−6アルキレンであり;R18及びR19は、それぞれ互いに独立して、水素及びC1−6アルキルから選ばれ;好ましくは、A2は、単結合、又は−N(R18)−、−O−、−L19−N(R19)−、及び−L20O−から成る群より選ばれ、各基の左側はL1に結合され、右側はX3に結合され、L19及びL20は、それぞれ互いに独立して、ヒドロキシル、C1−4アルキル、及びC1−4アルコキシから成る群より選ばれる1又は複数の置換基で置換されていてもよいC1−4アルキレンであり;R18及びR19は、それぞれ互いに独立して、水素及びC1−4アルキルから選ばれ;好ましくは、A2は、単結合、又は−N(R18)−、−L19−N(R19)−及び−L20O−から成る群より選ばれ、各基の左側はL1に結合され、右側はX3に結合され、L19及びL20は、それぞれ互いに独立して、ヒドロキシル及びC1−3アルキルから成る群より選ばれる1又は複数の置換基で置換されていてもよいC1−3アルキレンであり;R18及びR19は、それぞれ互いに独立して、水素及びC1−3アルキルから選ばれ;好ましくは、A2は、単結合、又は−N(R18)−、−L19−N(R19)−、及び−L20O−から成る群より選ばれ、各基の左側はL1に結合され、右側はX3に結合され、L19及びL20は、それぞれ互いに独立して、メチレン又はエチレンであり;R18及びR19は、それぞれ互いに独立して、水素及びC1−3アルキルから選ばれ;好ましくは、A2は、単結合、又は−N(H)−、−L19−N(H)−、及び−L20O−から成る群より選ばれ、各基の左側はL1に結合され、右側はX3に結合され、L19及びL20は、それぞれ互いに独立して、エチレンであり;
X3は葉酸部分であり;好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XIIを有する葉酸部分であり、式中、X221はN、NR221、及びOから選ばれ;X222は、N、NR221、及びOから選ばれ;X223は、N、NR223、及びOから選ばれ;X224は、N、NR224及びOから選ばれ;X225は、NR224及びOから選ばれ;R221は、水素、並びにニトロソ、C1−12アルキル、−OR'、−COR'、及びハロゲン置換−COR'、ここでR'はH又はC1−8アルキル、から選ばれる基、から
選ばれ;R222は、−N(H)R225、水素、ハロゲン、C1−12アルキル、C2−12アルケニル、C2−12アルキニル、−OR225、−CO−R125、−CO−O−R225、及び−CO−N(H)R225から成る群より選ばれ、R225は、水素、ハロゲン、C1−12アルキル、C2−12アルケニル、C2−12アルキニル、−OR'、−CO−R'、−CO−OR'、及び−NHR'から成る群より選ばれ、R'は、H又はC1−8アルキルであり;R223は、水素、並びにC1−12アルキル、ニトロソ、−(C=O)、−OR'、−COR'、及びハロゲン置換−COR'から成る群より選ばれる基であってR'がH又はC1−8アルキルである基、から選ばれ;R224は、水素、並びにニトロソ、C1−12アルキル、−(C=O)、−OR'、−COR'、及びハロゲン置換−COR'から選ばれる基であってR'がH又はC1−8アルキルである基、から選ばれ;L220は、
又は、C1−6アルキレン、C1−6アルキレンカルボニル、−C1−6アルキレン−N(R227)−、C2−6アルケニレン、C2−6アルキニレン、C3−6シクロアルキレン、C6−10アリーレン、−(C=O)−C1−6アルキレン、−O−、C1−6アルキレン−O−C1−6アルキレン、C2−6アルケニレン−O−C2−6アルケニレン、C2−6アルキニレン−O−C2−6アルキニレン、C3−6シクロアルキレン−O−C3−6シクロアルキレン、C1−6アルキレン−(CO)−O−C1−6アルキレン、C2−6アルケニレン−(CO)−O−C2−6アルケニレン、C2−6アルキニレン−(CO)−O−C2−6アルキニレン、C3−6シクロアルキレン−(CO)−O−C3−6シクロアルキレン、C1−6アルキレン−O−(CO)−C1−6アルキレン、C2−6アルケニレン−O−(CO)−C2−6アルケニレン、C2−6アルキニレン−O−(CO)−C2−6アルキニレン、C3−6シクロアルキレン−O−(CO)−C3−6シクロアルキレン、−N(R228)−、−N(R228)−(CO)−、及び−(CO)−N(R228)−から選ばれる基であって、各基は、独立してヒドロキシル及びC1−6アルキルから選ばれる1又は複数の置換基で置換されていてもよく;Y222はQ222に結合され、−NH−は−(CO)−に結合され、又は、各基の左側がQ222に結合され、各基の右側が−(CO)−に結合され;Y221は、単結合、−O−、−N(R229)−、及び−S−から選ばれ;Y222は、単結合、−O−、−NR229−、−N(R229)−C(=NH)−N(R230)−、及び−S−から選ばれ;L222は単結合、C6−10アリーレン、又は−(C=O)−であり;tは、1、2、3、及び4から選ばれる整数であり;sは、1から20から選ばれる整数であり;R226は水素又はC1−6アルキルであり;R227は水素又はC1−6アルキルであり;R228は水素又はC1−6アルキルであり;R229は水素又はC1−6アルキルであり;R230は水素又はC1−6アルキルであり;各R231は独立して、水素、並びにアルギニン、ヒスチジン、リシン、アスパラギン酸、グルタミン酸、セリン、トレオニン、アスパラギン、グルタミン、システイン、グリシン、アラニン、バリン、イソロイシン、ロイシン、メチオニン、フェニルアラニン、チロシン、及びトリプトファンのアミノ酸側鎖から選ばれ;R232は、水素、又はR231及びR232は、これらが結合している原子と共に
ピロリジン環を形成し;Q221は、水素、又はX1に結合した単結合であり;Q222は、水素、又はX1に結合した単結合であり;Q221及びQ222の少なくとも1つはX1に結合した単結合であり;点線結合は、単結合又は二重結合を表し;好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XIIaを有する葉酸部分であり、ここで、X221、X222、X223、X224、X225、R222、R226、L222、Y221、Y222、Q221、Q222、及びtは先に定義したのと同じ意味を表し;好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XII又はXIIaを有する葉酸部分であり、式中、X221はN、NR221、及びOから選ばれ;X222は、N、NR221、及びOから選ばれ;X223は、N、NR223、及びOから選ばれ;X224は、N、NR224、及びOから選ばれ;X225は、NR224及びOから選ばれ;R221は、水素、並びにニトロソ、C1−12アルキル、−OR'、−COR'、及びハロゲン置換−COR'、ここでR'はH又はC1−8アルキル、から選ばれる基、から選ばれ;R222は、−N(H)R225、水素、ハロゲン、C1−12アルキル、C2−12アルケニル、C2−12アルキニル、−OR225、−CO−R125、−CO−O−R225、及び−CO−N(H)R225から成る群より選ばれ、R225は、水素、ハロゲン、C1−12アルキル、C2−12アルケニル、C2−12アルキニル、−OR'、−CO−R'、−CO−OR'、及び−NHR'から成る群より選ばれ、R'は、H又はC1−8アルキルであり;R223は、水素、並びにC1−12アルキル、ニトロソ、−(C=O)、−OR'、−COR'、及びハロゲン置換−COR'から成る群より選ばれる基であってR'がH又はC1−8アルキルである基、から選ばれ;R224は、水素、並びにニトロソ、C1−12アルキル、−(C=O)、−OR'、−COR'、及びハロゲン置換−COR'から選ばれる基であってR'がH又はC1−8アルキルである基、から選ばれ;Y221は、単結合、−O−、−N(R229)−、及び−S−から選ばれ;Y222は、単結合、−O−、−NR229−、−N(R229)−C(=NH)−N(R230)−、及び−S−から選ばれ;L222は単結合、C6−10アリーレン、又は−(C=O)−であり;tは、1、2、3、及び4から選ばれる整数であり;R226は水素又はC1−6アルキルであり;R229は水素又はC1−6アルキルであり;R230は水素又はC1−6アルキルであり;Q221は、水素、又はX1に結合した単結合であり;Q222は、水素、又はX1に結合した単結合であり;Q221及びQ222の少なくとも1つはX1に結合した単結合であり;点線結合は、単結合又は二重結合を表し;好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XIIbを有する葉酸部分であり、式中、X221、X222、X223、X224、X225、R222、Y221、Y222、Q221、Q222、及びmは、先に定義したのと同じ意味を有し;好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XII、XIIa、又はXIIbを有する葉酸部分であり、式中、X221はN、NR221、及びOから選ばれ;X222は、N、NR221、及びOから選ばれ;X223は、N、NR223及びOから選ばれ;X224は、N、NR224、及びOから選ばれ;X225は、NR224及びOから選ばれ;R221は、水素、並びにニトロソ、C1−12アルキル、−OR'、−COR'、及びハロゲン置換−COR'、ここでR'はH又はC1−8アルキル、から選ばれる基、から選ばれ;R222は、−N(H)R225、水素、ハロゲン、C1−12アルキル、C2−12アルケニル、C2−12アルキニル、−OR225、−CO−R125、−CO−O−R225、及び−CO−N(H)R225から成る群より選ばれ、R225は、水素、ハロゲン、C1−12アルキル、C2−12アルケニル、C2−12アルキニル、−OR'、−CO−R'、−CO−OR'、及び−NHR'から成る群より選ばれ、R'は、H又はC1−8アルキルであり;R223は、水素、並びにC1−12アルキル、ニトロソ、−(C=O)、−OR'、−COR'、及びハロゲン置換−COR'から成る群より選ばれる基であってR'がH又はC1−8アルキルである基、から選ばれ;R224は、水素、並びにニトロソ、C1−12アルキル、−(C=O)、−OR'、−COR'、及びハロゲン置換−COR'から選ばれる基であってR'がH又はC1−8アルキルである基、から選ばれ;Y221は、単結合、−O−、−N(R229)−、及び−S−から選ばれ;Y222は、単結合、−O−、−NR229−、及
び−S−から選ばれ;mは、1、2、及び3から選ばれる整数であり;R229は水素又はC1−6アルキルであり;Q221は、水素、又はX1に結合した単結合であり;Q222は、水素、又はX1に結合した単結合であり;Q221及びQ222の少なくとも1つはX1に結合した単結合であり;点線結合は、単結合又は二重結合を表し;好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XII、XIIa、又はXIIbを有する葉酸部分であり、式中、X221はN及びNR221から選ばれ;X222は、N及びNR221から選ばれ;X223は、N及びNR223から選ばれ;X224は、N及びNR224から選ばれ;X225はNR224であり、R221、R222、R223、R224、R226、L220、L222、Y221、Y222、Q221、Q222、及びtは、先に定義したのと同じ意味を有し;好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XII、XIIa、又はXIIbを有する葉酸部分であり、式中、X221は、N及びNHから選ばれ;X222は、N及びNHから選ばれ;X223は、N及びNHから選ばれ;X224は、N及びNHから選ばれ;X225は、NHであり、R222、R226、L220、L222、Y221、Y222、Q221、Q222、及びtは、先に定義したのと同じ意味を有し;好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XII、XIIa、又はXIIbを有する葉酸部分であり、式中、R222は、−NHR225、水素、C1−12アルキル、及び−OR225から成る群、好ましくは−NHR125及び−OR225から成る群より選ばれ、R225は水素、ハロゲン、C1−12アルキル、C2−1
2アルケニル、C2−12アルキニル、−OR'、−COR'、−COOR'、及び−NHR’から成る群より選ばれ、R’は水素又はC1−8アルキルであり、X221、X222、X223、X224、X225、R226、L220、L222、Y221、Y222、Q221、Q222、及びtは、先に定義したのと同じ意味を有し;好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XIIcを有する葉酸部分であり、Y221、Y222、Q221、Q222、及びmは、先に定義したのと同じ意味を有し;好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XII、XIIa、XIIb、又はXIIcを有する葉酸部分であり、式中、Y221は、単結合、−O−、−N(R229)−、及び−S−から選ばれ;Y222は、単結合、−O−、−NR229−、及び−S−から選ばれ;mは、1、2、及び3から選ばれる整数であり;R229は水素又はC1−6アルキルであり;Q221は、水素、又はX1に結合した単結合であり;Q222は、水素、又はX1に結合した単結合であり;Q221及びQ222の少なくとも1つはX1に結合した単結合であり;好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XII、XIIa、XIIb、又はXIIcを有する葉酸部分であり、式中、Q221は、水素であり;Q222は、X1に結合した単結合であり;好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XIIdを有する葉酸部分であり、式中、Q222は、X1に結合した単結合であり;
R20は、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリ−グリコシル部分、並びにC1−25アルキル、C1−25アルキルカルボニル、C2−25アルケニルカルボニル、C1−6アルキレン−COOR12、カルボキシルC1−6アルキレンカルボニル、ヒドロキシC1−6アルキル、カルボキシルC6−12アリーレンカルボニル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、及びC6−10アリールから成る群より選ばれる基であって各基はヒドロキシル、ハロゲン、C1−6アルキル、及びC1−6アルコキシから独立して選ばれる1若しくは複数の置換基で置換されていてもよく、ここで、R12は、水素及びC1−6アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;好ましくは、R20は、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリ−グリコシル部分、並びにC1−6アルキル、C1−25アルキルカルボニル、C3−25アルケニルカルボニル、C1−4アルキレン−COOR12、カルボキシルC1−4アルキレンカルボニル、ヒドロキシC1−4アルキル、カルボキシルC6−10アリーレンカルボニル、C2−4アルケニル、及びC2−4アルキニルから成る群より選ばれる基であって各基はヒドロキシル、ハロゲン、C1−4アルキル、及びC1−4アルコキシから独立して選ばれる1若しくは複数の置換基で置換されていてもよく、ここでR12は水素又はC1−4アルキルから選ばれる基であ
る、から選ばれ;好ましくは、R20は、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリ−グリコシル部分、並びにC1−4アルキル、C1−25アルキルカルボニル、C5−25アルケニルカルボニル、C1−3アルキレンCOOH、カルボキシルC1−3アルキレンカルボニル、ヒドロキシC1−3アルキル、C2−3アルケニル、及びC2−3アルキニルから成る群より選ばれる基であって各基はヒドロキシル、ハロゲン、C1−3アルキル、及びC1−3アルコキシから独立して選ばれる1若しくは複数の置換基で置換されていてもよく;好ましくは、R20は、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリグリコシル部分、並びにC1−3アルキル、C1−25アルキルカルボニル、及びC13−25アルケニルカルボニルから選ばれる基、から選ばれ;好ましくは、R20は、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリグリコシル部分、並びにメチル、エチル、メチルカルボニル、エチルカルボニル、n−プロピルカルボニル、i−プロピルカルボニル、n−ブチルカルボニル、i−ブチルカルボニル、t−ブチルカルボニル、n−ペンチルカルボニル、n−ヘキシルカルボニル、n−ヘプチルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にカプリル酸エステル部分を形成してもよく)、n−ノニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にカプリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ウンデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にラウリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−トリデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にミリスチン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペンタデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にパルミチン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ヘプタデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にステアリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ノナデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にアラキン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ヘンイコシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にベヘン酸エステル部分を形成してもよく)、n−トリコシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にリグノセリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペンタコシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にセロチン酸エステル部分を形成してもよく)、n−トリデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にミリストレイン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペンタデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にパルミトレイン酸エステル部分若しくはサピエン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペプタデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にオレイン酸エステル部分、エライジン酸エステル部分、バクセン酸エステル部分、リノール酸エステル部分、リノエライジン酸エステル部分若しくはα−リノレン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ノナデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にアラキドン酸エステル部分若しくはエイコサペンタエン酸エステル部分を形成してもよく)、及びn−ヘンイコセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にエルカ酸エステル部分若しくはドコサヘキサエン酸エステル部分を形成してもよく)から選ばれる基、から選ばれ;
R200は、水素、並びにC1−25アルキル、C1−6アルキレン−N(R211)R212、C1−6アルキレン−N+(R211)(R212)R213、C1−25アルキルカルボニル、C2−25アルケニルカルボニル、C1−6アルキレン−COOR214、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、及びC6−10アリールから選ばれる基であって、各基は独立して、ヒドロキシル、ハロゲン、C1−6アルキル、カルボキシル、及びC1−6アルコキシから成る群より選ばれる1又は複数の置換基により置換されていてもよく、R211は水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R212は水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R213水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R214は水素及びC1−6アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;
R201は、水素、並びにC1−25アルキル、C1−6アルキレン−N(R211)R212、C1−6アルキレン−N+(R211)(R212)R213、C1−25ア
ルキルカルボニル、C2−25アルケニルカルボニル、C1−6アルキレン−CO−OR214、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、及びC6−10アリールから選ばれる基であって、各基は独立して、ヒドロキシル、ハロゲン、C1−6アルキル、カルボキシル、及びC1−6アルコキシから成る群より選ばれる1又は複数の置換基により置換されていてもよく、R211は水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R212は水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R213水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R214は水素及びC1−6アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;
R202は、水素、並びにC1−25アルキル、C1−6アルキレン−N(R211)R212、C1−6アルキレン−N+(R211)(R212)R213、C1−25アルキルカルボニル、C2−25アルケニルカルボニル、C1−6アルキレン−CO−OR214、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、及びC6−10アリールから選ばれる基であって、各基は独立して、ヒドロキシル、ハロゲン、C1−6アルキル、カルボキシル、及びC1−6アルコキシから成る群より選ばれる1又は複数の置換基により置換されていてもよく、R211は水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R212は水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R213水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R214は水素及びC1−6アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;
R3は、−OR31又は−X2−X1−X3であり、 R31は、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリ−グリコシル部分、並びにC1−25アルキル、C1−25アルキルカルボニル、C2−25アルケニルカルボニル、C1−6アルキレン−COOR12、カルボキシルC1−6アルキレンカルボニル、ヒドロキシC1−6アルキル、カルボキシルC6−12アリーレンカルボニル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、及びC6−10アリールから成る群より選ばれる基であって各基はヒドロキシル、ハロゲン、C1−6アルキル、及びC1−6アルコキシから独立して選ばれる1若しくは複数の置換基で置換されていてもよく、ここで、R12は、水素及びC1−6アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;好ましくは、R31は、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリ−グリコシル部分、並びにC1−6アルキル、C1−25アルキルカルボニル、C3−25アルケニルカルボニル、C1−4アルキレン−COOR12、カルボキシルC1−4アルキレンカルボニル、ヒドロキシC1−4アルキル、カルボキシルC6−10アリーレンカルボニル、C2−4アルケニル、及びC2−4アルキニルから成る群より選ばれる基であって各基はヒドロキシル、ハロゲン、C1−4アルキル、及びC1−4アルコキシから独立して選ばれる1若しくは複数の置換基で置換されていてもよく、ここでR12は水素又はC1−4アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;好ましくは、R31は、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリ−グリコシル部分、並びにC1−4アルキル、C1−25アルキルカルボニル、C5−25アルケニルカルボニル、C1−3アルキレンCOOH、カルボキシルC1−3アルキレンカルボニル、ヒドロキシC1−3アルキル、C2−3アルケニル、及びC2−3アルキニルから成る群より選ばれる基であって各基はヒドロキシル、ハロゲン、C1−3アルキル、及びC1−3アルコキシから独立して選ばれる1若しくは複数の置換基で置換されていてもよく;好ましくは、R31は、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリグリコシル部分、並びにC1−3アルキル、C1−25アルキルカルボニル、及びC13−25アルケニルカルボニルから選ばれる基、から選ばれ;好ましくは、R31は、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリグリコシル部分、並びにメチル、エチル、メチルカルボニル、エチルカルボニル、n−プロピルカルボニル、i−プロピルカルボニル、n−ブチルカルボニル、i−ブチルカルボニル、t−ブチルカルボニル、n−ペンチルカルボニル、n−ヘキシルカルボニル、n−ヘプチルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にカプリル酸エステル部分を形成してもよく)、n−ノニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にカプリン酸エステル部分を形成し
てもよく)、n−ウンデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にラウリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−トリデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にミリスチン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペンタデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にパルミチン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ヘプタデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にステアリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ノナデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にアラキン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ヘンイコシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にベヘン酸エステル部分を形成してもよく)、n−トリコシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にリグノセリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペンタコシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にセロチン酸エステル部分を形成してもよく)、n−トリデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にミリストレイン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペンタデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にパルミトレイン酸エステル部分若しくはサピエン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペプタデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にオレイン酸エステル部分、エライジン酸エステル部分、バクセン酸エステル部分、リノール酸エステル部分、リノエライジン酸エステル部分若しくはα−リノレン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ノナデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にアラキドン酸エステル部分若しくはエイコサペンタエン酸エステル部分を形成してもよく)、及びn−ヘンイコセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にエルカ酸エステル部分若しくはドコサヘキサエン酸エステル部分を形成してもよく)から選ばれる基、から選ばれ;X2、X1、及びX3は、本明細書で定義したのと同じ意味を有し、R4は、−OR41又は−X2−X1−X3であり、
R41は、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリ−グリコシル部分、並びにC1−25アルキル、C1−25アルキルカルボニル、C2−25アルケニルカルボニル、C1−6アルキレンCOOR12、カルボキシルC1−6アルキレンカルボニル、ヒドロキシC1−6アルキル、カルボキシルC6−12アリーレンカルボニル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、及びC6−10アリールから成る群より選ばれる基であって各基はヒドロキシル、ハロゲン、C1−6アルキル、及びC1−6アルコキシから独立して選ばれる1若しくは複数の置換基で置換されていてもよく、ここで、R12は、水素及びC1−6アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;好ましくは、R41は、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリ−グリコシル部分、並びにC1−6アルキル、C1−25アルキルカルボニル、C3−25アルケニルカルボニル、C1−4アルキレン−COOR12、カルボキシルC1−4アルキレンカルボニル、ヒドロキシC1−4アルキル、カルボキシルC6−10アリーレンカルボニル、C2−4アルケニル、及びC2−4アルキニルから成る群より選ばれる基であって各基はヒドロキシル、ハロゲン、C1−4アルキル、及びC1−4アルコキシから独立して選ばれる1若しくは複数の置換基で置換されていてもよく、ここでR12は水素又はC1−4アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;好ましくは、R41は、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリ−グリコシル部分、並びにC1−4アルキル、C1−25アルキルカルボニル、C5−25アルケニルカルボニル、C1−3アルキレンCOOH、カルボキシルC1−3アルキレンカルボニル、ヒドロキシC1−3アルキル、C2−3アルケニル、及びC2−3アルキニルから成る群より選ばれる基であって各基はヒドロキシル、ハロゲン、C1−3アルキル、及びC1−3アルコキシから独立して選ばれる1若しくは複数の置換基で置換されていてもよく;好ましくは、R41は、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリグリコシル部分、並びにC1−3アルキル、C1−25アルキルカルボニル、及びC13−25アルケニルカルボニルから選ばれる基、から選ばれ;好ましくは、R41は、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリグリコシル部分、並びにメチル、エチル、メチルカルボニル、エチルカルボニル、n−プロピルカルボニル、i−プロピルカルボニル、n−ブチルカルボニル、i−ブチルカル
ボニル、t−ブチルカルボニル、n−ペンチルカルボニル、n−ヘキシルカルボニル、n−ヘプチルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にカプリル酸エステル部分を形成してもよく)、n−ノニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にカプリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ウンデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にラウリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−トリデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にミリスチン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペンタデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にパルミチン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ヘプタデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にステアリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ノナデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にアラキン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ヘンイコシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にベヘン酸エステル部分を形成してもよく)、n−トリコシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にリグノセリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペンタコシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にセロチン酸エステル部分を形成してもよく)、n−トリデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にミリストレイン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペンタデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にパルミトレイン酸エステル部分若しくはサピエン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペプタデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にオレイン酸エステル部分、エライジン酸エステル部分、バクセン酸エステル部分、リノール酸エステル部分、リノエライジン酸エステル部分若しくはα−リノレン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ノナデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にアラキドン酸エステル部分若しくはエイコサペンタエン酸エステル部分を形成してもよく)、及びn−ヘンイコセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にエルカ酸エステル部分若しくはドコサヘキサエン酸エステル部分を形成してもよく)から選ばれる基、から選ばれ;
X2、X1、及びX3は、本明細書で定義したのと同じ意味を有し、Y2、R3、及びR4の少なくとも1つ、例えば1つ、2つ、又は3つは−X2−X1−X3である。ある実施形態では、FR−標的化賦形剤は、本明細書で教示する式XIc、XIh、XIj、XIk、XIn、XIp若しくはXIqで表される単位、又はそれらのいずれかのサブグループの単位を少なくとも1個含む葉酸−多糖類結合体であり得、ここで、
Y2は、−X2−X1−X3、又は−OR20であり、X2は、−O−又は−N(R103)−であり、R103は、水素及びC1−6アルキルから選ばれ;X1は、単結合、又はポリ(C1−6アルキレンオキサイド)、C1−6アルキレンオキサイド、アミン、ポリ(イミノC1−6アルキレン)、アミノ酸、ペプチド、ポリペプチド単糖類若しくは多糖類を含むリンカーであり、 好ましくは、X1は、単結合又は本明細書で教示する式Xで示されるリンカーであり、式Xで示されるリンカーの左側は、X2に結合され、右側はX3に結合され;
A1は、−CO−、−CO−L14−O−、−CO−L15−CO−O−、−CO−L16−CO−N(R16)−L17−、及び−CO−L18−CO−N(R17)−から成る群より選ばれ、各基の右側はL1に結合され、左側はX2に結合され、L14、L15、L16、L17、及びL18は、それぞれ互いに独立して、ヒドロキシル、C1−6アルキル、及びC1−6アルコキシから成る群より選ばれる1又は複数の置換基で置換されていてもよいC1−6アルキレンであり;R16及びR17は、それぞれ互いに独立して、水素及びC1−6アルキルから選ばれ;好ましくは、A1は、−CO−L14−O−、−CO−L15−CO−O−、−CO−L16−CO−N(R16)−L17−、及び−CO−L18−CO−N(R17)−から成る群より選ばれ、各基の右側はL1に結合され、左側はX2に結合され、L14、L15、L16、L17、及びL18は、それぞ
れ互いに独立して、ヒドロキシル、C1−4アルキル、及びC1−4アルコキシから成る群より選ばれる1又は複数の置換基で置換されていてもよいC1−4アルキレンであり;R16及びR17は、それぞれ互いに独立して、水素及びC1−4アルキルから選ばれ;好ましくは、A1は、−CO−L14−O−、−CO−L15−CO−O−、−CO−L16−CO−N(R16)−L17−、及び−CO−L18−CO−N(R17)−から成る群より選ばれ、各基の右側はL1に結合され、左側はX2に結合され、L14、L15、L16、L17、及びL18は、それぞれ互いに独立して、ヒドロキシル及びC1−3アルキルから成る群より選ばれる1又は複数の置換基で置換されていてもよいC1−3アルキレンであり;R16及びR17は、それぞれ互いに独立して、水素及びC1−3アルキルから選ばれ;好ましくは、A1は、−CO−L14−O−、−CO−L15−CO−O−、−CO−L16−CO−N(R16)−L17−、及び−CO−L18−CO−N(R17)−から成る群より選ばれ、各基の右側はL1に結合され、左側はX2に結合され、L14はメチレン、エチレン、n−プロピレンであり;L15、L16、L17、及びL18は、それぞれ互いに独立してメチレン又はエチレンであり;R16及びR17は、それぞれ互いに独立して、水素及びC1−3アルキルから選ばれ;好ましくは、A1は、−CO−L14−O−、−CO−L15−CO−O−、−CO−L16−CO−NH−L17−、及び−CO−L18−CO−NH−から成る群より選ばれ、各基の右側はL1に結合され、左側はX2に結合され、L14はn−プロピレンであり;L15、L16、L17、及びL18は、それぞれ互いに独立してエチレンであり;
L1は、ポリ(C1−6アルキレンオキサイド);好ましくは、L1は、ポリエチレンオキサイド(PEO)、プロピレンオキサイド(PPO)、又はPEOとPPOのブロックコポリマーであり;好ましくは、L1は、式−(CH2−CH2−O)q−又は−(O−CH2−CH2)q−を有するポリエチレンオキサイドであり、ここでqは、20〜120から選ばれる整数であり;好ましくは、L1は、式−(CH2−CH2−O)q−又は−(O−CH2−CH2)q−を有するポリエチレンオキサイドであり、ここでqは、40〜110から選ばれる整数であり;好ましくは、L1は、式−(CH2−CH2−O)q−又は−(O−CH2−CH2)q−を有するポリエチレンオキサイドであり、ここでqは、60〜90から選ばれる整数であり、
A2は、単結合、又は−N(R18)−、−O−、−L19−N(R19)−、及び−L20O−から成る群より選ばれ、各基の左側はL1に結合され、右側はX3に結合され、L19及びL20は、それぞれ互いに独立して、ヒドロキシル、C1−6アルキル、及びC1−6アルコキシから成る群より選ばれる1又は複数の置換基で置換されていてもよいC1−6アルキレンであり;R18及びR19は、それぞれ互いに独立して、水素及びC1−6アルキルから選ばれ;好ましくは、A2は、単結合、又は−N(R18)−、−O−、−L19−N(R19)−、及び−L20O−から成る群より選ばれ、各基の左側はL1に結合され、右側はX3に結合され、L19及びL20は、それぞれ互いに独立して、ヒドロキシル、C1−4アルキル、及びC1−4アルコキシから成る群より選ばれる1又は複数の置換基で置換されていてもよいC1−4アルキレンであり;R18及びR19は、それぞれ互いに独立して、水素及びC1−4アルキルから選ばれ;好ましくは、A2は、単結合、又は−N(R18)−、−L19−N(R19)−、及び−L20O−から成る群より選ばれ、各基の左側はL1に結合され、右側はX3に結合され、L19及びL20は、それぞれ互いに独立して、ヒドロキシル及びC1−3アルキルから成る群より選ばれる1又は複数の置換基で置換されていてもよいC1−3アルキレンであり;R18及びR19は、それぞれ互いに独立して、水素及びC1−3アルキルから選ばれ;好ましくは、A2は、単結合、又は−N(R18)−、−L19−N(R19)−、及び−L20O−から成る群より選ばれ、各基の左側はL1に結合され、右側はX3に結合され、L19及びL20は、それぞれ互いに独立して、メチレン又はエチレンであり;R18及びR19は、それぞれ互いに独立して、水素及びC1−3アルキルから選ばれ;好ましくは
、A2は、単結合、又は−N(H)−、−L19−N(H)−、及び−L20O−から成る群より選ばれ、各基の左側はL1に結合され、右側はX3に結合され、L19及びL20は、それぞれ互いに独立して、エチレンであり;
X3は、本明細書で教示する構造式XIIを有する葉酸部分であり、式中、X221はN、NR221、及びOから選ばれ;X222は、N、NR221、及びOから選ばれ;X223は、N、NR223、及びOから選ばれ;X224は、N、NR224、及びOから選ばれ;X225は、NR224及びOから選ばれ;R221は、水素、並びにニトロソ、C1−12アルキル、−OR'、−COR'、及びハロゲン置換−COR'、ここでR'はH又はC1−8アルキル、から選ばれる基、から選ばれ;R222は、−N(H)R225、水素、ハロゲン、C1−12アルキル、C2−12アルケニル、C2−12アルキニル、−OR225、−CO−R125、−CO−O−R225、及び−CO−N(H)R225から成る群より選ばれ、R225は、水素、ハロゲン、C1−12アルキル、C2−12アルケニル、C2−12アルキニル、−OR'、−CO−R'、−CO−OR'、及び−NHR'から成る群より選ばれ、R'は、H又はC1−8アルキルであり;R223は、水素、並びにC1−12アルキル、ニトロソ、−(C=O)、−OR'、−COR'、及びハロゲン置換−COR'から成る群より選ばれる基であってR'がH又はC1−8アルキルである基、から選ばれ;R224は、水素、並びにニトロソ、C1−12アルキル、−(C=O)、−OR'、−COR'、及びハロゲン置換−COR'から選ばれる基であってR'がH又はC1−8アルキルである基、から選ばれ;L220は、
又は、C1−6アルキレン、C1−6アルキレンカルボニル、−C1−6アルキレン−N(R227)−、C2−6アルケニレン、C2−6アルキニレン、C3−6シクロアルキレン、C6−10アリーレン、−(C=O)−C1−6アルキレン、−O−、C1−6アルキレン−O−C1−6アルキレン、C2−6アルケニレン−O−C2−6アルケニレン、C2−6アルキニレン−O−C2−6アルキニレン、C3−6シクロアルキレン−O−C3−6シクロアルキレン、C1−6アルキレン−(CO)−O−C1−6アルキレン、C2−6アルケニレン−(CO)−O−C2−6アルケニレン、C2−6アルキニレン−(CO)−O−C2−6アルキニレン、C3−6シクロアルキレン−(CO)−O−C3−6シクロアルキレン、C1−6アルキレン−O−(CO)−C1−6アルキレン、C2−6アルケニレン−O−(CO)−C2−6アルケニレン、C2−6アルキニレン−O−(CO)−C2−6アルキニレン、C3−6シクロアルキレン−O−(CO)−C3−6シクロアルキレン、−N(R228)−、−N(R228)−(CO)−、及び−(CO)−N(R228)−から選ばれる基であって、各基は、独立してヒドロキシル及びC1−6アルキルから選ばれる1又は複数の置換基で置換されていてもよく;Y222はQ222に結合され、−NH−は−(CO)−に結合され、又は、各基の左側がQ222に結合され、各基の右側が−(CO)−に結合され;Y221は、単結合、−O−、−N(R229)−、及び−S−から選ばれ;Y222は、単結合、−O−、−NR229−、−N(R229)−C(=NH)−N(R230)−、及び−S−から選ばれ;L222は
単結合、C6−10アリーレン又は−(C=O)−であり;tは、1、2、3、及び4から選ばれる整数であり;sは、1から20から選ばれる整数であり;R226は水素又はC1−6アルキルであり;R227は水素又はC1−6アルキルであり;R228は水素又はC1−6アルキルであり;R229は水素又はC1−6アルキルであり;R230は水素又はC1−6アルキルであり;各R231は独立して、水素、並びにアルギニン、ヒスチジン、リシン、アスパラギン酸、グルタミン酸、セリン、トレオニン、アスパラギン、グルタミン、システイン、グリシン、アラニン、バリン、イソロイシン、ロイシン、メチオニン、フェニルアラニン、チロシン、及びトリプトファンのアミノ酸側鎖から選ばれ;R232は、水素、又はR231、及びR232は、これらが結合している原子と共にピロリジン環を形成し;Q221は、水素、又はX1に結合した単結合であり;Q222は、水素、又はX1に結合した単結合であり;Q221及びQ222の少なくとも1つはX1に結合した単結合であり;点線結合は、単結合又は二重結合を表し;好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XIIaを有する葉酸部分であり、ここで、X221、X222、X223、X224、X225、R222、R226、L222、Y221、Y222、Q221、Q222、及びtは先に定義したのと同じ意味を表し;好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XII又はXIIaを有する葉酸部分であり、式中、X221はN、NR221、及びOから選ばれ;X222は、N、NR221、及びOから選ばれ;X223は、N、NR223、及びOから選ばれ;X224は、N、NR224、及びOから選ばれ;X225は、NR224及びOから選ばれ;R221は、水素、並びにニトロソ、C1−12アルキル、−OR'、−COR'、及びハロゲン置換−COR'、ここでR'はH又はC1−8アルキル、から選ばれる基、から選ばれ;R222は、−N(H)R225、水素、ハロゲン、C1−12アルキル、C2−12アルケニル、C2−12アルキニル、−OR225、−CO−R125、−CO−O−R225、及び−CO−N(H)R225から成る群より選ばれ、R225は、水素、ハロゲン、C1−12アルキル、C2−12アルケニル、C2−12アルキニル、−OR'、−CO−R'、−CO−OR'、及び−NHR'から成る群より選ばれ、R'は、H又はC1−8アルキルであり;R223は、水素、並びにC1−12アルキル、ニトロソ、−(C=O)、−OR'、−COR'、及びハロゲン置換−COR'から成る群より選ばれる基であってR'がH又はC1−8アルキルである基、から選ばれ;R224は、水素、並びにニトロソ、C1−12アルキル、−(C=O)、−OR'、−COR'、及びハロゲン置換−COR'から選ばれる基であってR'がH又はC1−8アルキルである基、から選ばれ;Y221は、単結合、−O−、−N(R229)−、及び−S−から選ばれ;Y222は、単結合、−O−、−NR229−、−N(R229)−C(=NH)−N(R230)−、及び−S−から選ばれ;L222は単結合、C6−10アリーレン又は−(C=O)−であり;tは、1、2、3、及び4から選ばれる整数であり;R226は水素又はC1−6アルキルであり;R229は水素又はC1−6アルキルであり;R230は水素又はC1−6アルキルであり;Q221は、水素、又はX1に結合した単結合であり;Q222は、水素、又はX1に結合した単結合であり;Q221及びQ222の少なくとも1つはX1に結合した単結合であり;点線結合は、単結合又は二重結合を表し;好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XIIbを有する葉酸部分であり、式中、X221、X222、X223、X224、X225、R222、Y221、Y222、Q221、Q222、及びmは、先に定義したのと同じ意味を有し;好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XII、XIIa、又はXIIbを有する葉酸部分であり、式中、X221はN、NR221、及びOから選ばれ;X222は、N、NR221、及びOから選ばれ;X223は、N、NR223、及びOから選ばれ;X224は、N、NR224、及びOから選ばれ;X225は、NR224及びOから選ばれ;R221は、水素、並びにニトロソ、C1−12アルキル、−OR'、−COR'、及びハロゲン置換−COR'、ここでR'はH又はC1−8アルキル、から選ばれる基、から選ばれ;R222は、−N(H)R225、水素、ハロゲン、C1−12アルキル、C2−12アルケニル、C2−12アルキニル、−OR225、−CO−R125、−CO−O−R225、及び−CO−N(H)R22
5から成る群より選ばれ、R225は、水素、ハロゲン、C1−12アルキル、C2−12アルケニル、C2−12アルキニル、−OR'、−CO−R'、−CO−OR'、及び−NHR'から成る群より選ばれ、R'は、H又はC1−8アルキルであり;R223は、水素、並びにC1−12アルキル、ニトロソ、−(C=O)、−OR'、−COR'、及びハロゲン置換−COR'から成る群より選ばれる基であってR'がH又はC1−8アルキルである基、から選ばれ;R224は、水素、並びにニトロソ、C1−12アルキル、−(C=O)、−OR'、−COR'、及びハロゲン置換−COR'から選ばれる基であってR'がH又はC1−8アルキルである基、から選ばれ;Y221は、単結合、−O−、−N(R229)−、及び−S−から選ばれ;Y222は、単結合、−O−、−NR229−、及び−S−から選ばれ;mは、1、2、及び3から選ばれる整数であり;R229は水素又はC1−6アルキルであり;Q221は、水素、又はX1に結合した単結合であり;Q222は、水素、又はX1に結合した単結合であり;Q221及びQ222の少なくとも1つはX1に結合した単結合であり;点線結合は、単結合又は二重結合を表し;好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XII、XIIa、又はXIIbを有する葉酸部分であり、式中、X221はN及びNR221から選ばれ;X222は、N及びNR221から選ばれ;X223は、N及びNR223から選ばれ;X224は、N及びNR224から選ばれ;X225はNR224であり、R221、R222、R223、R224、R226、L220、L222、Y221、Y222、Q221、Q222、及びtは、先に定義したのと同じ意味を有し;好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XII、XIIa、又はXIIbを有する葉酸部分であり、式中、X221は、N及びNHから選ばれ;X222は、N及びNHから選ばれ;X223は、N及びNHから選ばれ;X224は、N及びNHから選ばれ;X225は、NHであり、R222、R226、L220、L222、Y221、Y222、Q221、Q222、及びtは、先に定義したのと同じ意味を有し;好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XII、XIIa、又はXIIbを有する葉酸部分であり、式中、R222は、−NHR225、水素、C1−12アルキル、及び−OR225から成る群、好ましくは−NHR125及び−OR225から成る群より選ばれ、R225は水素、ハロゲン、C1−12アルキル、C2−1
2アルケニル、C2−12アルキニル、−OR'、−COR'、−COOR'、及び−NHR’から成る群より選ばれ、R’は水素又はC1−8アルキルであり、X221、X222、X223、X224、X225、R226、L220、L222、Y221、Y222、Q221、Q222、及びtは、先に定義したのと同じ意味を有し;好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XIIcを有する葉酸部分であり、Y221、Y222、Q221、Q222、及びmは、先に定義したのと同じ意味を有し;好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XII、XIIa、XIIb、又はXIIcを有する葉酸部分であり、式中、Y221は、単結合、−O−、−N(R229)−、及び−S−から選ばれ;Y222は、単結合、−O−、−NR229−、及び−S−から選ばれ;mは、1、2、及び3から選ばれる整数であり;R229は水素又はC1−6アルキルであり;Q221は、水素、又はX1に結合した単結合であり;Q222は、水素、又はX1に結合した単結合であり;Q221及びQ222の少なくとも1つはX1に結合した単結合であり;好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XII、XIIa、XIIb、又はXIIcを有する葉酸部分であり、式中、Q221は、水素であり;Q222は、X1に結合した単結合であり; 好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XIIdを有する葉酸部分であり、式中、Q222は、X1に結合した単結合であり;
R20は、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリ−グリコシル部分、並びにC1−25アルキル、C1−25アルキルカルボニル、C2−25アルケニルカルボニル、C1−6アルキレンCOOR12、カルボキシルC1−6アルキレンカルボニル、ヒドロキシC1−6アルキル、カルボキシルC6−12アリーレンカルボニル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、及びC6−10アリールから成る群より選ばれる基であって各基はヒドロキシル、ハロゲン、C1−6アルキル、及びC1−6アルコ
キシから独立して選ばれる1若しくは複数の置換基で置換されていてもよく、ここで、R12は、水素及びC1−6アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;
R3は、−OR31又は−X2−X1−X3であり、 R31は、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリ−グリコシル部分、並びにC1−25アルキル、C1−25アルキルカルボニル、C2−25アルケニルカルボニル、C1−6アルキレンCOOR12、カルボキシルC1−6アルキレンカルボニル、ヒドロキシC1−6アルキル、カルボキシルC6−12アリーレンカルボニル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、及びC6−10アリールから成る群より選ばれる基であって各基はヒドロキシル、ハロゲン、C1−6アルキル、及びC1−6アルコキシから独立して選ばれる1若しくは複数の置換基で置換されていてもよく、ここで、R12は、水素及びC1−6アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;
X2、X1、及びX3は、本明細書で定義したのと同じ意味を有し、R4は、−OR41又は−X2−X1−X3であり、R41は、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリ−グリコシル部分、並びにC1−25アルキル、C1−25アルキルカルボニル、C2−25アルケニルカルボニル、C1−6アルキレンCOOR12、カルボキシルC1−6アルキレンカルボニル、ヒドロキシC1−6アルキル、カルボキシルC6−12アリーレンカルボニル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、及びC6−10アリールから成る群より選ばれる基であって各基はヒドロキシル、ハロゲン、C1−6アルキル、及びC1−6アルコキシから独立して選ばれる1若しくは複数の置換基で置換されていてもよく、ここで、R12は、水素及びC1−6アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;
X2、X1、及びX3は、本明細書で定義したのと同じ意味を有し、Y2、R3、及びR4の少なくとも1つは−X2−X1−X3である。
ある実施形態では、FR−標的化賦形剤は、本明細書で教示する式XIc、XIh、XIj、XIk、XIn、XIp若しくはXIqで表される単位、又はそれらのいずれかのサブグループの単位を少なくとも1個含む葉酸−多糖類結合体であり得、ここで、
Y2は、−X2−X1−X3、又は−OR20であり、 X2は−O−であり;X1は、単結合又は本明細書で教示する式Xで示されるリンカーであり、式Xで示されるリンカーの左側は、X2に結合され、右側はX3に結合され;
A1は、−CO−L14−O−、−CO−L15−CO−O−、−CO−L16−CO−N(R16)−L17−、及び−CO−L18−CO−N(R17)−から成る群より選ばれ、各基の右側はL1に結合され、左側はX2に結合され、L14、L15、L16、L17、及びL18は、それぞれ互いに独立して、ヒドロキシル、C1−4アルキル、及びC1−4アルコキシから成る群より選ばれる1又は複数の置換基で置換されていてもよいC1−4アルキレンであり;R16及びR17は、それぞれ互いに独立して、水素及びC1−4アルキルから選ばれ;好ましくは、A1は、−CO−L14−O−、−CO−L15−CO−O−、−CO−L16−CO−N(R16)−L17−、及び−CO−L18−CO−N(R17)−から成る群より選ばれ、各基の右側はL1に結合され、左側はX2に結合され、L14、L15、L16、L17、及びL18は、それぞれ互いに独立して、ヒドロキシル及びC1−3アルキルから成る群より選ばれる1又は複数の置換基で置換されていてもよいC1−3アルキレンであり;R16及びR17は、それぞれ互いに独立して、水素及びC1−3アルキルから選ばれ;好ましくは、A1は、−CO−L14−O−、−CO−L15−CO−O−、−CO−L16−CO−N(R16)−L17−、及び−CO−L18−CO−N(R17)−から成る群より選ばれ、各基の右側はL
1に結合され、左側はX2に結合され、L14はメチレン、エチレン、n−プロピレンであり;L15、L16、L17、及びL18は、それぞれ互いに独立してメチレン又はエチレンであり;R16及びR17は、それぞれ互いに独立して、水素及びC1−3アルキルから選ばれ;好ましくは、A1は、−CO−L14−O−、−CO−L15−CO−O−、−CO−L16−CO−NH−L17−、及び−CO−L18−CO−NH−から成る群より選ばれ、各基の右側はL1に結合され、左側はX2に結合され、L14はn−プロピレンであり;L15、L16、L17及びL18は、それぞれ互いに独立してエチレンであり;
L1は、ポリエチレンオキサイド(PEO)、プロピレンオキサイド(PPO)、又はPEOとPPOのブロックコポリマーであり;好ましくは、L1は、式−(CH2−CH2−O)q−又は−(O−CH2−CH2)q−を有するポリエチレンオキサイドであり、ここでqは、20〜120から選ばれる整数であり;好ましくは、L1は、式−(CH2−CH2−O)q−又は−(O−CH2−CH2)q−を有するポリエチレンオキサイドであり、ここでqは、40〜110から選ばれる整数であり;好ましくは、L1は、式−(CH2−CH2−O)q−又は−(O−CH2−CH2)q−を有するポリエチレンオキサイドであり、ここでqは、60〜90から選ばれる整数であり、
A2は、単結合、又は−N(R18)−、−O−、−L19−N(R19)−、及び−L20O−から成る群より選ばれ、各基の左側はL1に結合され、右側はX3に結合され、L19及びL20は、それぞれ互いに独立して、ヒドロキシル、C1−4アルキル、及びC1−4アルコキシから成る群より選ばれる1又は複数の置換基で置換されていてもよいC1−4アルキレンであり;R18及びR19は、それぞれ互いに独立して、水素及びC1−4アルキルから選ばれ;好ましくは、A2は、単結合、又は−N(R18)−、−L19−N(R19)−、及び−L20O−から成る群より選ばれ、各基の左側はL1に結合され、右側はX3に結合され、L19及びL20は、それぞれ互いに独立して、ヒドロキシル及びC1−3アルキルから成る群より選ばれる1又は複数の置換基で置換されていてもよいC1−3アルキレンであり;R18及びR19は、それぞれ互いに独立して、水素及びC1−3アルキルから選ばれ;好ましくは、A2は、単結合、又は−N(R18)−、−L19−N(R19)−、及び−L20O−から成る群より選ばれ、各基の左側はL1に結合され、右側はX3に結合され、L19及びL20は、それぞれ互いに独立して、メチレン又はエチレンであり;R18及びR19は、それぞれ互いに独立して、水素及びC1−3アルキルから選ばれ;好ましくは、A2は、単結合、又は−N(H)−、−L19−N(H)−、及び−L20O−から成る群より選ばれ、各基の左側はL1に結合され、右側はX3に結合され、L19及びL20は、それぞれ互いに独立して、エチレンであり;
X3は、本明細書で教示する構造式XIIaを有する葉酸部分であり、ここで、X221、X222、X223、X224、X225、R222、R226、L222、Y221、Y222、Q221、Q222、及びtは先に定義したのと同じ意味を表し;好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XII又はXIIaを有する葉酸部分であり、式中、X221はN、NR221、及びOから選ばれ;X222は、N、NR221、及びOから選ばれ;X223は、N、NR223、及びOから選ばれ;X224は、N、NR224、及びOから選ばれ;X225は、NR224及びOから選ばれ;R221は、水素、並びにニトロソ、C1−12アルキル、−OR'、−COR'、及びハロゲン置換−COR'、ここでR'はH又はC1−8アルキル、から選ばれる基、から選ばれ;R222は、−N(H)R225、水素、ハロゲン、C1−12アルキル、C2−12アルケニル、C2−12アルキニル、−OR225、−CO−R125、−CO−O−R225、及び−CO−N(H)R225から成る群より選ばれ、R225は、水素、ハロゲン、C1−12アルキル、C2−12アルケニル、C2−12アルキニル、−OR'、−CO−R'
、−CO−OR'、及び−NHR'から成る群より選ばれ、R'は、H又はC1−8アルキルであり;R223は、水素、並びにC1−12アルキル、ニトロソ、−(C=O)、−OR'、−COR'、及びハロゲン置換−COR'から成る群より選ばれる基であってR'がH又はC1−8アルキルである基、から選ばれ;R224は、水素、並びにニトロソ、C1−12アルキル、−(C=O)、−OR'、−COR'、及びハロゲン置換−COR'から選ばれる基であってR'がH又はC1−8アルキルである基、から選ばれ;Y221は、単結合、−O−、−N(R229)−、及び−S−から選ばれ;Y222は、単結合、−O−、−NR229−、−N(R229)−C(=NH)−N(R230)−、及び−S−から選ばれ;L222は単結合、C6−10アリーレン、又は−(C=O)−であり;tは、1、2、3、及び4から選ばれる整数であり;R226は水素又はC1−6アルキルであり;R229は水素又はC1−6アルキルであり;R230は水素又はC1−6アルキルであり;Q221は、水素、又はX1に結合した単結合であり;Q222は、水素、又はX1に結合した単結合であり;Q221及びQ222の少なくとも1つはX1に結合した単結合であり;点線結合は、単結合又は二重結合を表し;好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XIIbを有する葉酸部分であり、式中、X221、X222、X223、X224、X225、R222、Y221、Y222、Q221、Q222、及びmは、先に定義したのと同じ意味を有し; 好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XII、XIIa、又はXIIbを有する葉酸部分であり、式中、X221はN、NR221、及びOから選ばれ;X222は、N、NR221、及びOから選ばれ;X223は、N、NR223、及びOから選ばれ;X224は、N、NR224、及びOから選ばれ;X225は、NR224及びOから選ばれ;R221は、水素、並びにニトロソ、C1−12アルキル、−OR'、−COR'、及びハロゲン置換−COR'、ここでR'はH又はC1−8アルキル、から選ばれる基、から選ばれ;R222は、−N(H)R225、水素、ハロゲン、C1−12アルキル、C2−12アルケニル、C2−12アルキニル、−OR225、−CO−R125、−CO−O−R225、及び−CO−N(H)R225から成る群より選ばれ、R225は、水素、ハロゲン、C1−12アルキル、C2−12アルケニル、C2−12アルキニル、−OR'、−CO−R'、−CO−OR'、及び−NHR'から成る群より選ばれ、R'は、H又はC1−8アルキルであり;R223は、水素、並びにC1−12アルキル、ニトロソ、−(C=O)、−OR'、−COR'、及びハロゲン置換−COR'から成る群より選ばれる基であってR'がH又はC1−8アルキルである基、から選ばれ;R224は、水素、並びにニトロソ、C1−12アルキル、−(C=O)、−OR'、−COR'、及びハロゲン置換−COR'から選ばれる基であってR'がH又はC1−8アルキルである基、から選ばれ;Y221は、単結合、−O−、−N(R229)−、及び−S−から選ばれ;Y222は、単結合、−O−、−NR229−、及び−S−から選ばれ;mは、1、2、及び3から選ばれる整数であり;R229は水素又はC1−6アルキルであり;Q221は、水素、又はX1に結合した単結合であり;Q222は、水素、又はX1に結合した単結合であり;Q221及びQ222の少なくとも1つはX1に結合した単結合であり;点線結合は、単結合又は二重結合を表し;好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XII、XIIa、又はXIIbを有する葉酸部分であり、式中、X221はN及びNR221から選ばれ;X222は、N及びNR221から選ばれ;X223は、N及びNR223から選ばれ;X224は、N及びNR224から選ばれ;X225はNR224であり、R221、R222、R223、R224、R226、L220、L222、Y221、Y222、Q221、Q222、及びtは、先に定義したのと同じ意味を有し;好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XII、XIIa、又はXIIbを有する葉酸部分であり、式中、X221は、N及びNHから選ばれ;X222は、N及びNHから選ばれ;X223は、N及びNHから選ばれ;X224は、N及びNHから選ばれ;X225は、NHであり、R222、R226、L220、L222、Y221、Y222、Q221、Q222、及びtは、先に定義したのと同じ意味を有し;好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XII、XIIa、又はXIIbを有する葉酸部分であり、式中、R222は、−NHR22
5、水素、C1−12アルキル、及び−OR225から成る群、好ましくは−NHR125及び−OR225から成る群より選ばれ、R225は水素、ハロゲン、C1−12アルキル、C2−12アルケニル、C2−12アルキニル、−OR'、−COR'、−COOR'、及び−NHR’から成る群より選ばれ、R’は水素又はC1−8アルキルであり、X221、X222、X223、X224、X225、R226、L220、L222、Y221、Y222、Q221、Q222、及びtは、先に定義したのと同じ意味を有し;好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XIIcを有する葉酸部分であり、Y221、Y222、Q221、Q222、及びmは、先に定義したのと同じ意味を有し;好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XII、XIIa、XIIb、又はXIIcを有する葉酸部分であり、式中、Y221は、単結合、−O−、−N(R229)−、及び−S−から選ばれ;Y222は、単結合、−O−、−NR229−、及び−S−から選ばれ;mは、1、2、及び3から選ばれる整数であり;R229は水素又はC1−6アルキルであり;Q221は、水素、又はX1に結合した単結合であり;Q222は、水素、又はX1に結合した単結合であり;Q221及びQ222の少なくとも1つはX1に結合した単結合であり;好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XII、XIIa、XIIb、又はXIIcを有する葉酸部分であり、式中、Q221は、水素であり;Q222は、X1に結合した単結合であり;好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XIIdを有する葉酸部分であり、式中、Q222は、X1に結合した単結合であり;
R20は、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリ−グリコシル部分、並びにC1−6アルキル、C1−25アルキルカルボニル、C3−25アルケニルカルボニル、C1−4アルキレン−COOR12、カルボキシルC1−4アルキレンカルボニル、ヒドロキシC1−4アルキル、カルボキシルC6−10アリーレンカルボニル、C2−4アルケニル、及びC2−4アルキニルから成る群より選ばれる基であって各基はヒドロキシル、ハロゲン、C1−4アルキル、又はC1−4アルコキシから独立して選ばれる1若しくは複数の置換基で置換されていてもよく、ここでR12は水素又はC1−4アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;
R3は、−OR31又は−X2−X1−X3であり、 R31は、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリ−グリコシル部分、並びにC1−6アルキル、C1−25アルキルカルボニル、C3−25アルケニルカルボニル、C1−4アルキレン−COOR12、カルボキシルC1−4アルキレンカルボニル、ヒドロキシC1−4アルキル、カルボキシルC6−10アリーレンカルボニル、C2−4アルケニル、及びC2−4アルキニルから成る群より選ばれる基であって各基はヒドロキシル、ハロゲン、C1−4アルキル、又はC1−4アルコキシから独立して選ばれる1若しくは複数の置換基で置換されていてもよく、ここでR12は水素又はC1−4アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;
X2、X1、及びX3は、本明細書で定義したのと同じ意味を有し;R4は、−OR41又は−X2−X1−X3であり、
R41は、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリ−グリコシル部分、並びにC1−6アルキル、C1−25アルキルカルボニル、C3−25アルケニルカルボニル、C1−4アルキレン−COOR12、カルボキシルC1−4アルキレンカルボニル、ヒドロキシC1−4アルキル、カルボキシルC6−10アリーレンカルボニル、C2−4アルケニル、及びC2−4アルキニルから成る群より選ばれる基であって各基はヒドロキシル、ハロゲン、C1−4アルキル、又はC1−4アルコキシから独立して選ばれる1若しくは複数の置換基で置換されていてもよく、ここでR12は水素又はC1−4アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;
X2、X1、及びX3は、本明細書で定義したのと同じ意味を有し;Y2、R3、及び
R4の少なくとも1つは−X2−X1−X3である。ある実施形態では、FR−標的化賦形剤は、本明細書で教示する式XIc、XIh、XIj、XIk、XIn、XIp若しくはXIqで表される単位、又はそれらのいずれかのサブグループの単位を少なくとも1個含む葉酸−多糖類結合体であり得、ここで、
Y2は、−X2−X1−X3、又は−OR20であり、X2は−O−であり;X1は、本明細書で教示する式Xで示されるリンカーであり、式Xで示されるリンカーの左側は、X2に結合され、右側はX3に結合され;
A1は、−CO−L14−O−、−CO−L15−CO−O−、−CO−L16−CO−N(R16)−L17−、及び−CO−L18−CO−N(R17)−から成る群より選ばれ、各基の右側はL1に結合され、左側はX2に結合され、L14、L15、L16、L17、及びL18は、それぞれ互いに独立して、ヒドロキシル及びC1−3アルキルから成る群より選ばれる1又は複数の置換基で置換されていてもよいC1−3アルキレンであり;R16及びR17は、それぞれ互いに独立して、水素及びC1−3アルキルから選ばれ;好ましくは、A1は、−CO−L14−O−、−CO−L15−CO−O−、−CO−L16−CO−N(R16)−L17−、及び−CO−L18−CO−N(R17)−から成る群より選ばれ、各基の右側はL1に結合され、左側はX2に結合され、L14はメチレン、エチレン、n−プロピレンであり;L15、L16、L17、及びL18は、それぞれ互いに独立してメチレン又はエチレンであり;R16及びR17は、それぞれ互いに独立して、水素及びC1−3アルキルから選ばれ; 好ましくは、A1は、−CO−L14−O−、−CO−L15−CO−O−、−CO−L16−CO−NH−L17−、及び−CO−L18−CO−NH−から成る群より選ばれ、各基の右側はL1に結合され、左側はX2に結合され、L14はn−プロピレンであり;L15、L16、L17、及びL18は、それぞれ互いに独立してエチレンであり;
L1は、式−(CH2−CH2−O)q−又は−(O−CH2−CH2)q−を有するポリエチレンオキサイドであり、ここでqは、20〜120から選ばれる整数であり;好ましくは、L1は、式−(CH2−CH2−O)q−又は−(O−CH2−CH2)q−を有するポリエチレンオキサイドであり、ここでqは、40〜110から選ばれる整数であり;好ましくは、L1は、式−(CH2−CH2−O)q−又は−(O−CH2−CH2)q−を有するポリエチレンオキサイドであり、ここでqは、60〜90から選ばれる整数であり;
A2は、単結合、又は−N(R18)−、−L19−N(R19)−、及び−L20O−から成る群より選ばれ、各基の左側はL1に結合され、右側はX3に結合され、L19及びL20は、それぞれ互いに独立して、ヒドロキシル及びC1−3アルキルから成る群より選ばれる1又は複数の置換基で置換されていてもよいC1−3アルキレンであり;R18及びR19は、それぞれ互いに独立して、水素及びC1−3アルキルから選ばれ;好ましくは、A2は、単結合、又は−N(R18)−、−L19−N(R19)−、及び−L20O−から成る群より選ばれ、各基の左側はL1に結合され、右側はX3に結合され、L19及びL20は、それぞれ互いに独立して、メチレン又はエチレンであり;R18及びR19は、それぞれ互いに独立して、水素及びC1−3アルキルから選ばれ;好ましくは、A2は、単結合、又は−N(H)−、−L19−N(H)−、及び−L20O−から成る群より選ばれ、各基の左側はL1に結合され、右側はX3に結合され、L19及びL20は、それぞれ互いに独立して、エチレンであり;
X3は、本明細書で教示する構造式XIIbを有する葉酸部分であり、式中、X221、X222、X223、X224、X225、R222、Y221、Y222、Q221、Q222、及びmは、先に定義したのと同じ意味を有し;好ましくは、X3は、本明細
書で教示する構造式XII、XIIa、又はXIIbを有する葉酸部分であり、式中、X221はN、NR221、及びOから選ばれ;X222は、N、NR221、及びOから選ばれ;X223は、N、NR223、及びOから選ばれ;X224は、N、NR224、及びOから選ばれ;X225は、NR224及びOから選ばれ;R221は、水素、並びにニトロソ、C1−12アルキル、−OR'、−COR'、及びハロゲン置換−COR'、ここでR'はH又はC1−8アルキル、から選ばれる基、から選ばれ;R222は、−N(H)R225、水素、ハロゲン、C1−12アルキル、C2−12アルケニル、C2−12アルキニル、−OR225、−CO−R125、−CO−O−R225、及び−CO−N(H)R225から成る群より選ばれ、R225は、水素、ハロゲン、C1−12アルキル、C2−12アルケニル、C2−12アルキニル、−OR'、−CO−R'、−CO−OR'、及び−NHR'から成る群より選ばれ、R'は、H又はC1−8アルキルであり;R223は、水素、並びにC1−12アルキル、ニトロソ、−(C=O)、−OR'、−COR'、及びハロゲン置換−COR'から成る群より選ばれる基であってR'がH又はC1−8アルキルである基、から選ばれ;R224は、水素、並びにニトロソ、C1−12アルキル、−(C=O)、−OR'、−COR'、及びハロゲン置換−COR'から選ばれる基であってR'がH又はC1−8アルキルである基、から選ばれ;Y221は、単結合、−O−、−N(R229)−、及び−S−から選ばれ;Y222は、単結合、−O−、−NR229−、及び−S−から選ばれ;mは、1、2、及び3から選ばれる整数であり;R229は水素又はC1−6アルキルであり;Q221は、水素、又はX1に結合した単結合であり;Q222は、水素、又はX1に結合した単結合であり;Q221及びQ222の少なくとも1つはX1に結合した単結合であり;点線結合は、単結合又は二重結合を表し; 好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XII、XIIa、又はXIIbを有する葉酸部分であり、式中、X221はN及びNR221から選ばれ;X222は、N及びNR221から選ばれ;X223は、N及びNR223から選ばれ;X224は、N及びNR224から選ばれ;X225はNR224であり、R221、R222、R223、R224、R226、L220、L222、Y221、Y222、Q221、Q222、及びtは、先に定義したのと同じ意味を有し;好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XII、XIIa又はXIIbを有する葉酸部分であり、式中、X221は、N及びNHから選ばれ;X222は、N及びNHから選ばれ;X223は、N及びNHから選ばれ;X224は、N及びNHから選ばれ;X225は、NHであり、R222、R226、L220、L222、Y221、Y222、Q221、Q222、及びtは、先に定義したのと同じ意味を有し;好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XII、XIIa、又はXIIbを有する葉酸部分であり、式中、R222は、−NHR225、水素、C1−12アルキル、及び−OR225から成る群、好ましくは−NHR125及び−OR225から成る群より選ばれ、R225は水素、ハロゲン、C1−12アルキル、C2−12アルケニル、C2−12アルキニル、−OR'、−COR'、−COOR'、及び−NHR’から成る群より選ばれ、R’は水素又はC1−8アルキルであり、X221、X222、X223、X224、X225、R226、L220、L222、Y221、Y222、Q221、Q222、及びtは、先に定義したのと同じ意味を有し;好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XIIcを有する葉酸部分であり、Y221、Y222、Q221、Q222、及びmは、先に定義したのと同じ意味を有し;好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XII、XIIa、XIIb、又はXIIcを有する葉酸部分であり、式中、Y221は、単結合、−O−、−N(R229)−、及び−S−から選ばれ;Y222は、単結合、−O−、−NR229−、及び−S−から選ばれ;mは、1、2、及び3から選ばれる整数であり;R229は水素又はC1−6アルキルであり;Q221は、水素、又はX1に結合した単結合であり;Q222は、水素、又はX1に結合した単結合であり;Q221及びQ222の少なくとも1つはX1に結合した単結合であり;好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XII、XIIa、XIIb、又はXIIcを有する葉酸部分であり、式中、Q221は、水素であり;Q222は、X1に結合した単結合であり;好ましくは、X3は、本明細書で教示
する構造式XIIdを有する葉酸部分であり、式中、Q222は、X1に結合した単結合であり;
R20は、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリ−グリコシル部分、並びにC1−4アルキル、C1−25アルキルカルボニル、C5−25アルケニルカルボニル、C1−3アルキレン−COOH、カルボキシルC1−3アルキレンカルボニル、ヒドロキシC1−3アルキル、C2−3アルケニル、及びC2−3アルキニルから成る群より選ばれる基であって各基はヒドロキシル、ハロゲン、C1−3アルキル、及びC1−3アルコキシから独立して選ばれる1若しくは複数の置換基で置換されていてもよく;
R3は、−OR31又は−X2−X1−X3であり、
R31は、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリ−グリコシル部分、並びにC1−4アルキル、C1−25アルキルカルボニル、C5−25アルケニルカルボニル、C1−3アルキレン−COOH、カルボキシルC1−3アルキレンカルボニル、ヒドロキシC1−3アルキル、C2−3アルケニル、及びC2−3アルキニルから成る群より選ばれる基であって各基はヒドロキシル、ハロゲン、C1−3アルキル、及びC1−3アルコキシから独立して選ばれる1若しくは複数の置換基で置換されていてもよく;X2、X1、及びX3は、本明細書で定義したのと同じ意味を有し;
R4は、−OR41又は−X2−X1−X3であり、 R41は、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリ−グリコシル部分、並びにC1−4アルキル、C1−25アルキルカルボニル、C5−25アルケニルカルボニル、C1−3アルキレン−COOH、カルボキシルC1−3アルキレンカルボニル、ヒドロキシC1−3アルキル、C2−3アルケニル、及びC2−3アルキニルから成る群より選ばれる基であって各基はヒドロキシル、ハロゲン、C1−3アルキル、及びC1−3アルコキシから独立して選ばれる1若しくは複数の置換基で置換されていてもよく;
X2、X1、及びX3は、本明細書で定義したのと同じ意味を有し;Y2、R3、及びR4の少なくとも1つは−X2−X1−X3である。
ある実施形態では、FR−標的化賦形剤は、本明細書で教示するXIc、XIh、XIj、XIk、XIn、XIp若しくはXIqで表される単位、又はそれらのいずれかのサブグループの単位を少なくとも1個含む葉酸−多糖類結合体であり得、ここで、
Y2は、−X2−X1−X3、又は−OR20であり、X2は−O−であり;X1は、本明細書で教示する式Xで示されるリンカーであり、式Xで示されるリンカーの左側は、X2に結合され、右側はX3に結合され;
A1は、−CO−L14−O−、−CO−L15−CO−O−、−CO−L16−CO−N(R16)−L17−、及び−CO−L18−CO−N(R17)−から成る群より選ばれ、各基の右側はL1に結合され、左側はX2に結合され、L14はメチレン、エチレン、n−プロピレンであり;L15、L16、L17、及びL18は、それぞれ互いに独立してメチレン又はエチレンであり;R16及びR17は、それぞれ互いに独立して、水素及びC1−3アルキルから選ばれ;好ましくは、A1は、−CO−L14−O−、−CO−L15−CO−O−、−CO−L16−CO−NH−L17−、及び−CO−L18−CO−NH−から成る群より選ばれ、各基の右側はL1に結合され、左側はX2に結合され、L14はn−プロピレンであり;L15、L16、L17、及びL18は、それぞれ互いに独立してエチレンであり;
L1は、式−(CH2−CH2−O)q−又は−(O−CH2−CH2)q−を有するポリエチレンオキサイドであり、ここでqは、40〜110から選ばれる整数であり;好ましくは、L1は、式−(CH2−CH2−O)q−又は−(O−CH2−CH2)q−を有するポリエチレンオキサイドであり、ここでqは、60〜90から選ばれる整数であり;
A2は、単結合、又は−N(R18)−、−L19−N(R19)−、及び−L20O−から成る群より選ばれ、各基の左側はL1に結合され、右側はX3に結合され、L19及びL20は、それぞれ互いに独立して、メチレン又はエチレンであり;R18及びR19は、それぞれ互いに独立して、水素及びC1−3アルキルから選ばれ;好ましくは、A2は、単結合、又は−N(H)−、−L19−N(H)−、及び−L20O−から成る群より選ばれ、各基の左側はL1に結合され、右側はX3に結合され、L19及びL20は、それぞれ互いに独立して、エチレンであり;
X3は、本明細書で教示する構造式XIIcを有する葉酸部分であり、Y221、Y222、Q221、Q222、及びmは、先に定義したのと同じ意味を有し; 好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XII、XIIa、XIIb、又はXIIcを有する葉酸部分であり、式中、Y221は、単結合、−O−、−N(R229)−、及び−S−から選ばれ;Y222は、単結合、−O−、−NR229−、及び−S−から選ばれ;mは、1、2、及び3から選ばれる整数であり;R229は水素又はC1−6アルキルであり;Q221は、水素、又はX1に結合した単結合であり;Q222は、水素、又はX1に結合した単結合であり;Q221及びQ222の少なくとも1つはX1に結合した単結合であり;好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XII、XIIa、XIIb、又はXIIcを有する葉酸部分であり、式中、Q221は、水素であり;Q222は、X1に結合した単結合であり;好ましくは、X3は、本明細書で教示する構造式XIIdを有する葉酸部分であり、式中、Q222は、X1に結合した単結合であり;
R20は、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリグリコシル部分、並びにC1−3アルキル、C1−25アルキルカルボニル、及びC13−25アルケニルカルボニルから選ばれる基、から選ばれ;R3は、−OR31又は−X2−X1−X3であり、R31は、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリグリコシル部分、並びにC1−3アルキル、C1−25アルキルカルボニル、及びC13−25アルケニルカルボニルから選ばれる基、から選ばれ;X2、X1、及びX3は、本明細書で定義したのと同じ意味を有し;R4は、−OR41又は−X2−X1−X3であり、
R41は、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリグリコシル部分、並びにC1−3アルキル、C1−25アルキルカルボニル、及びC13−25アルケニルカルボニルから選ばれる基、から選ばれ;X2、X1、及びX3は、本明細書で定義したのと同じ意味を有し;Y2、R3、及びR4の少なくとも1つは−X2−X1−X3である。
ある実施形態では、FR−標的化賦形剤は、本明細書で教示する式XIc、XIh、XIj、XIk、XIn、XIp若しくはXIqで表される単位、又はそれらのいずれかのサブグループの単位を少なくとも1個含む葉酸−多糖類結合体であり得、ここで、
Y2は、−X2−X1−X3、又は−OR20であり、 X2は−O−であり;X1は、本明細書で教示する式Xで示されるリンカーであり、式Xで示されるリンカーの左側は、X2に結合され、右側はX3に結合され;
A1は、−CO−L14−O−、−CO−L15−CO−O−、−CO−L16−CO−NH−L17−、及び−CO−L18−CO−NH−から成る群より選ばれ、各基の右
側はL1に結合され、左側はX2に結合され、L14はn−プロピレンであり;L15、L16、L17、及びL18は、それぞれ互いに独立してエチレンであり;
L1は、式−(CH2−CH2−O)q−又は−(O−CH2−CH2)q−を有するポリエチレンオキサイドであり、ここでqは、60〜90から選ばれる整数であり;
A2は、単結合、又は−N(H)−、−L19−N(H)−、及び−L20O−から成る群より選ばれ、各基の左側はL1に結合され、右側はX3に結合され、L19及びL20は、それぞれ互いに独立して、エチレンであり;
X3は、本明細書で教示する構造式XIIdを有する葉酸部分であり、式中、Q222は、X1に結合した単結合であり;
R20は、水素、又はメチル、エチル、メチルカルボニル、エチルカルボニル、n−プロピルカルボニル、i−プロピルカルボニル、n−ブチルカルボニル、i−ブチルカルボニル、t−ブチルカルボニル、n−ペンチルカルボニル、n−ヘキシルカルボニル、n−ヘプチルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にカプリル酸エステル部分を形成してもよく)、n−ノニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にカプリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ウンデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にラウリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−トリデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にミリスチン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペンタデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にパルミチン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ヘプタデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にステアリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ノナデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にアラキン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ヘンイコシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にベヘン酸エステル部分を形成してもよく)、n−トリコシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にリグノセリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペンタコシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にセロチン酸エステル部分を形成してもよく)、n−トリデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にミリストレイン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペンタデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にパルミトレイン酸エステル部分若しくはサピエン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペプタデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にオレイン酸エステル部分、エライジン酸エステル部分、バクセン酸エステル部分、リノール酸エステル部分、リノエライジン酸エステル部分若しくはα−リノレン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ノナデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にアラキドン酸エステル部分若しくはエイコサペンタエン酸エステル部分を形成してもよく)、及びn−ヘンイコセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にエルカ酸エステル部分若しくはドコサヘキサエン酸エステル部分を形成してもよく)から選ばれる基であり;
R3は、−OR31又は−X2−X1−X3であり、 R31は、水素、又はメチル、エチル、メチルカルボニル、エチルカルボニル、n−プロピルカルボニル、i−プロピルカルボニル、n−ブチルカルボニル、i−ブチルカルボニル、t−ブチルカルボニル、n−ペンチルカルボニル、n−ヘキシルカルボニル、n−ヘプチルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にカプリル酸エステル部分を形成してもよく)、n−ノニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にカプリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ウンデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にラウリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−トリデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にミリスチン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペンタデシルカルボ
ニル(例えば、それが結合している酸素と共にパルミチン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ヘプタデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にステアリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ノナデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にアラキン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ヘンイコシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にベヘン酸エステル部分を形成してもよく)、n−トリコシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にリグノセリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペンタコシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にセロチン酸エステル部分を形成してもよく)、n−トリデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にミリストレイン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペンタデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にパルミトレイン酸エステル部分若しくはサピエン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペプタデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にオレイン酸エステル部分、エライジン酸エステル部分、バクセン酸エステル部分、リノール酸エステル部分、リノエライジン酸エステル部分若しくはα−リノレン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ノナデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にアラキドン酸エステル部分若しくはエイコサペンタエン酸エステル部分を形成してもよく)、及びn−ヘンイコセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にエルカ酸エステル部分若しくはドコサヘキサエン酸エステル部分を形成してもよく)から選ばれる基であり;
R4は、−OR41又は−X2−X1−X3であり、R41は、水素、又はメチル、エチル、メチルカルボニル、エチルカルボニル、n−プロピルカルボニル、i−プロピルカルボニル、n−ブチルカルボニル、i−ブチルカルボニル、t−ブチルカルボニル、n−ペンチルカルボニル、n−ヘキシルカルボニル、n−ヘプチルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にカプリル酸エステル部分を形成してもよく)、n−ノニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にカプリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ウンデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にラウリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−トリデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にミリスチン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペンタデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にパルミチン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ヘプタデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にステアリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ノナデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にアラキン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ヘンイコシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にベヘン酸エステル部分を形成してもよく)、n−トリコシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にリグノセリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペンタコシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にセロチン酸エステル部分を形成してもよく)、n−トリデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にミリストレイン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペンタデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にパルミトレイン酸エステル部分若しくはサピエン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペプタデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にオレイン酸エステル部分、エライジン酸エステル部分、バクセン酸エステル部分、リノール酸エステル部分、リノエライジン酸エステル部分若しくはα−リノレン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ノナデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にアラキドン酸エステル部分若しくはエイコサペンタエン酸エステル部分を形成してもよく)、及びn−ヘンイコセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にエルカ酸エステル部分若しくはドコサヘキサエン酸エステル部分を形成してもよく)から選ばれる基であり;Y2、R3、及びR4の少なくとも1つは −X2−X1−X3である。
本明細書で教示する生産物(医薬製剤又はFR−標的化賦形剤のような)又は使用のある実施形態では、FR−標的化賦形剤は、本明細書で教示する式XIb、XIc、XId
、XIe、XIg、XIh、XIj、XIk、XIm、XIn、XIp、及び/又はXIq並びにそれらのいずれかのサブグループから選ばれる少なくとも1個の単位、並びに式Vで示される少なくとも1つの単位、その立体異性体、互変異性体、塩、水和物若しくは溶媒和物を含んでいてもよく;
Y1、R1、R2、Y2、R3、R4、Y3、R43、R53、X4、R44、R54、R11、R21、R31、R41、R20、X1、及びX3は、先に定義したのと同じ意味を有し;
R1aは、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリ−グリコシル部分、並びにC1−25アルキル、C1−25アルキルカルボニル、C2−25アルケニルカルボニル、−C1−6アルキレン−CO−OR12、カルボキシルC1−6アルキレンカルボニル、ヒドロキシC1−6アルキル、カルボキシルC6−12アリーレンカルボニル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、及びC6−10アリールから成る群より選ばれる基であって各基はヒドロキシル、ハロゲン、C1−6アルキル、又はC1−6アルコキシから独立して選ばれる1若しくは複数の置換基で置換されていてもよく、ここでR12は水素又はC1−6アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;好ましくは、R1aは、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリ−グリコシル部分、並びにC1−6アルキル、C1−25アルキルカルボニル、C3−25アルケニルカルボニル、C1−4アルキレンCO−OR12、カルボキシルC1−4アルキレンカルボニル、ヒドロキシC1−4アルキル、カルボキシルC6−10アリーレンカルボニル、C2−4アルケニル、及びC2−4アルキニルから成る群より選ばれる基であって各基はヒドロキシル、ハロゲン、C1−4アルキル、及びC1−4アルコキシから独立して選ばれる1若しくは複数の置換基で置換されていてもよく、ここでR12は水素又はC1−4アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;好ましくは、R1aは、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリ−グリコシル部分、並びにC1−4アルキル、C1−25アルキルカルボニル、C5−25アルケニルカルボニル、C1−3アルキレン−COOH、カルボキシルC1−3アルキレンカルボニル、ヒドロキシC1−3アルキル、C2−3アルケニル、及びC2−3アルキニルから成る群より選ばれる基であって各基はヒドロキシル、ハロゲン、C1−3アルキル、及びC1−3アルコキシから独立して選ばれる1若しくは複数の置換基で置換されていてもよい。好ましくは、R1aは、水素、又はC1−3アルキル、C1−25アルキルカルボニル、及びC13−25アルケニルカルボニルから選ばれる基であり;好ましくは、R1aは、水素、又はメチル、エチル、メチルカルボニル、エチルカルボニル、n−プロピルカルボニル、i−プロピルカルボニル、n−ブチルカルボニル、i−ブチルカルボニル、t−ブチルカルボニル、n−ペンチルカルボニル、n−ヘキシルカルボニル、n−ヘプチルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にカプリル酸エステル部分を形成してもよく)、n−ノニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にカプリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ウンデシルカルボニル(例えば、それが結合してい
る酸素と共にラウリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−トリデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にミリスチン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペンタデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にパルミチン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ヘプタデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にステアリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ノナデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にアラキン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ヘンイコシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にベヘン酸エステル部分を形成してもよく)、n−トリコシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にリグノセリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペンタコシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にセロチン酸エステル部分を形成してもよく)、n−トリデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にミリストレイン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペンタデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にパルミトレイン酸エステル部分若しくはサピエン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペプタデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にオレイン酸エステル部分、エライジン酸エステル部分、バクセン酸エステル部分、リノール酸エステル部分、リノエライジン酸エステル部分若しくはα−リノレン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ノナデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にアラキドン酸エステル部分若しくはエイコサペンタエン酸エステル部分を形成してもよく)、及びn−ヘンイコセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にエルカ酸エステル部分若しくはドコサヘキサエン酸エステル部分を形成してもよく)から選ばれる基であり;
R2aは、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリ−グリコシル部分、並びにC1−25アルキル、C1−25アルキルカルボニル、C2−25アルケニルカルボニル、−C1−6アルキレン−CO−OR12、カルボキシルC1−6アルキレンカルボニル、ヒドロキシC1−6アルキル、カルボキシルC6−12アリーレンカルボニル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、及びC6−10アリールから成る群より選ばれる基であって各基はヒドロキシル、ハロゲン、C1−6アルキル、又はC1−6アルコキシから独立して選ばれる1若しくは複数の置換基で置換されていてもよく、ここでR12は水素又はC1−6アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;好ましくは、R2aは、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリ−グリコシル部分、並びにC1−6アルキル、C1−25アルキルカルボニル、C3−25アルケニルカルボニル、C1−4アルキレンCO−OR12、カルボキシルC1−4アルキレンカルボニル、ヒドロキシC1−4アルキル、カルボキシルC6−10アリーレンカルボニル、C2−4アルケニル、及びC2−4アルキニルから成る群より選ばれる基であって各基はヒドロキシル、ハロゲン、C1−4アルキル、及びC1−4アルコキシから独立して選ばれる1若しくは複数の置換基で置換されていてもよく、ここでR12は水素又はC1−4アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;好ましくは、R2aは、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリ−グリコシル部分、並びにC1−4アルキル、C1−25アルキルカルボニル、C5−25アルケニルカルボニル、C1−3アルキレン−COOH、カルボキシルC1−3アルキレンカルボニル、ヒドロキシC1−3アルキル、C2−3アルケニル、及びC2−3アルキニルから成る群より選ばれる基であって各基はヒドロキシル、ハロゲン、C1−3アルキル、及びC1−3アルコキシから独立して選ばれる1若しくは複数の置換基で置換されていてもよい。好ましくは、R2aは、水素、又はC1−3アルキル、C1−25アルキルカルボニル、及びC13−25アルケニルカルボニルから選ばれる基であり;好ましくは、R2aは、水素、又はメチル、エチル、メチルカルボニル、エチルカルボニル、n−プロピルカルボニル、i−プロピルカルボニル、n−ブチルカルボニル、i−ブチルカルボニル、t−ブチルカルボニル、n−ペンチルカルボニル、n−ヘキシルカルボニル、n−ヘプチルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にカプリル酸エステル部分を形成してもよく)、n−ノニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にカプリン酸エ
ステル部分を形成してもよく)、n−ウンデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にラウリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−トリデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にミリスチン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペンタデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にパルミチン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ヘプタデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にステアリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ノナデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にアラキン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ヘンイコシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にベヘン酸エステル部分を形成してもよく)、n−トリコシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にリグノセリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペンタコシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にセロチン酸エステル部分を形成してもよく)、n−トリデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にミリストレイン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペンタデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にパルミトレイン酸エステル部分若しくはサピエン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペプタデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にオレイン酸エステル部分、エライジン酸エステル部分、バクセン酸エステル部分、リノール酸エステル部分、リノエライジン酸エステル部分若しくはα−リノレン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ノナデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にアラキドン酸エステル部分若しくはエイコサペンタエン酸エステル部分を形成してもよく)、及びn−ヘンイコセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にエルカ酸エステル部分若しくはドコサヘキサエン酸エステル部分を形成してもよく)から選ばれる基であり;
R6aは、アミノ、アンモニウム、−NHR8a、−NR8aR9a、及び−N+R8aR9aR10aから選ばれ、ここで、
R8aは、C1−25アルキル、C1−6アルキレン−N(R111)R112、C1−6アルキレン−N+(R111)(R112)R113、C1−25アルキルカルボニル、C2−25アルケニルカルボニル、C1−6アルキレン−CO−OR114、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、及びC6−10アリールから選ばれる基であって、各基は独立して、ヒドロキシル、ハロゲン、C1−6アルキル、カルボキシル、及びC1−6アルコキシから成る群より選ばれる1又は複数の置換基により置換されていてもよく、R111は水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R112は水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R113は水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R114は水素及びC1−6アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;好ましくは、R8aは、C1−6アルキル、C1−4アルキレン−N(R111)R112、C1−4アルキレン−N+(R111)(R112)R113、C1−25アルキルカルボニル、C3−25アルケニルカルボニル、C1−4アルキレン−CO−OR114、C2−4アルケニル、及びC2−4アルキニルから選ばれる基であって、各基は独立して、ヒドロキシル、ハロゲン、C1−4アルキル、及びC1−4アルコキシから成る群より選ばれる1又は複数の置換基により置換されていてもよく、R111は水素及びC1−4アルキルから選ばれ、R112は水素及びC1−4アルキルから選ばれ、R113は水素及びC1−4アルキルから選ばれ、R114は水素及びC1−4アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;好ましくは、R8aは、C1−4アルキル、C1−3アルキレン−N(R111)R112、C1−3アルキレン−N+(R111)(R112)R113、C1−25アルキルカルボニル、C5−23アルケニルカルボニル、C1−3アルキレンCO−OR114、C2−3アルケニル、及びC2−3アルキニルから選ばれる基であって、各基は独立して、ヒドロキシル、ハロゲン、C1−3アルキル、及びC1−3アルコキシから成る群より選ばれる1又は複数の置換基により置換されていてもよく、R111は水素及びC1−3アルキルから選ばれ、R112は水素及びC1−3アルキルから選ばれ、
R113は水素及びC1−3アルキルから選ばれ、R114は水素及びC1−3アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;好ましくは、R8aは、C1−3アルキル、C1−3アルキレン−N(R111)R112、C1−3アルキレン−N+(R111)(R112)R113、C1−25アルキルカルボニル、C13−21アルケニルカルボニル、及びC1−3アルキレンCO−OR114から選ばれる基であって、各基は独立して、ヒドロキシル、ハロゲン、C1−3アルキル、及びC1−3アルコキシから成る群より選ばれる1又は複数の置換基により置換されていてもよく、R111は水素及びC1−3アルキルから選ばれ、R112は水素及びC1−3アルキルから選ばれ、R113は水素及びC1−3アルキルから選ばれ、R114は水素及びC1−3アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;好ましくは、R8aは、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、メチレン−N(R111)R112、エチレン−N(R111)R112、n−プロピレン−N(R111)R112、メチレン−N+(R111)(R112)R113、エチレン−N+(R111)(R112)R113、n−プロピレン−N+(R111)(R112)R113、メチレン−CO−OR114、エチレン−CO−OR114、n−プロピレン−CO−OR114、C1−25アルキルカルボニル、及びC13−21アルキレンカルボニルから選ばれる基であって、各基は独立して、ヒドロキシル、ハロゲン、メチル、及びエチルから成る群より選ばれる1又は複数の置換基により置換されていてもよく、R111は水素、メチル、及びエチルから選ばれ、R112は水素、メチル、及びエチルから選ばれ、R113は水素、メチル、及びエチルから選ばれ、R114は水素、メチル、及びエチルから選ばれる基である、から選ばれ;好ましくは、R8aは、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、メチレン−N+(R111)(R112)R113、エチレン−N+(R111)(R112)R113、n−プロピレン−N+(R111)(R112)R113、メチレン−CO−OR114、エチレン−CO−OR114、n−プロピレン−CO−OR114、C1−25アルキルカルボニル、及びC13−21アルキレンカルボニルから選ばれる基であって、各基は独立して、ヒドロキシル及びメチルから成る群より選ばれる1又は複数の置換基により置換されていてもよく、R111は水素及びメチルから選ばれ、R112は水素及びメチルから選ばれ、R113は水素及びメチルから選ばれ、R114は水素及びメチルから選ばれる基である、から選ばれ;R8aは、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、2−ヒドロキシ−プロピレン−N+(CH3)3、メチレン−CO−OH、メチルカルボニル、エチルカルボニル、n−プロピルカルボニル、i−プロピルカルボニル、n−ブチルカルボニル、i−ブチルカルボニル、t−ブチルカルボニル、n−ペンチルカルボニル、n−ヘキシルカルボニル、n−ヘプチルカルボニル(例えば、それが結合している窒素と共にカプリル酸アミド部分を形成してもよく)、n−ノニルカルボニル(例えば、それが結合している窒素と共にカプリン酸アミド部分を形成してもよく)、n−ウンデシルカルボニル(例えば、それが結合している窒素と共にラウリン酸アミド部分を形成してもよく)、n−トリデシルカルボニル(例えば、それが結合している窒素と共にミリスチン酸アミド部分を形成してもよく)、n−ペンタデシルカルボニル(例えば、それが結合している窒素と共にパルミチン酸アミド部分を形成してもよく)、n−ヘプタデシルカルボニル(例えば、それが結合している窒素と共にステアリン酸アミド部分を形成してもよく)、n−ノナデシルカルボニル(例えば、それが結合している窒素と共にアラキン酸アミド部分を形成してもよく)、n−ヘンイコシルカルボニル(例えば、それが結合している窒素と共にベヘン酸アミド部分を形成してもよく)、n−トリコシルカルボニル(例えば、それが結合している窒素と共にリグノセリン酸アミド部分を形成してもよく)、n−ペンタコシルカルボニル(例えば、それが結合している窒素と共にセロチン酸アミド部分を形成してもよく)、n−トリデセニルカルボニル(例えば、それが結合している窒素と共にミリストレイン酸アミド部分を形成してもよく)、n−ペンタデセニルカルボニル(例えば、それが結合している窒素と共にパルミトレイン酸アミド部分若しくはサピエン酸アミド部分を形成してもよく)、n−ペプタデセニルカルボニル(例えば、それが結合している窒素と共にオレイン酸アミド部分、エライジン酸アミド部分、バクセン酸アミド部分、リノール酸アミド部分、リノ
エライジン酸アミド部分若しくはα−リノレン酸アミド部分を形成してもよく)、n−ノナデセニルカルボニル(例えば、それが結合している窒素と共にアラキドン酸アミド部分若しくはエイコサペンタエン酸アミド部分を形成してもよく)、及びn−ヘンイコセニルカルボニル(例えば、それが結合している窒素と共にエルカ酸アミド部分若しくはドコサヘキサエン酸アミド部分を形成してもよく)から選ばれる基であり;
R9aは、C1−25アルキル、C1−6アルキレン−N(R111)R112、C1−6アルキレン−N+(R111)(R112)R113、C1−25アルキルカルボニル、C2−25アルケニルカルボニル、C1−6アルキレン−CO−OR114、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、及びC6−10アリールから選ばれる基であって、各基は独立して、ヒドロキシル、ハロゲン、C1−6アルキル、カルボキシル、及びC1−6アルコキシから成る群より選ばれる1又は複数の置換基により置換されていてもよく、R111は水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R112は水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R113は水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R114は水素及びC1−6アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;好ましくは、R9aは、C1−6アルキル、C1−4アルキレン−N(R111)R112、C1−4アルキレン−N+(R111)(R112)R113、C1−25アルキルカルボニル、C3−25アルケニルカルボニル、C1−4アルキレン−CO−OR114、C2−4アルケニル、及びC2−4アルキニルから選ばれる基であって、各基は独立して、ヒドロキシル、ハロゲン、C1−4アルキル、及びC1−4アルコキシから成る群より選ばれる1又は複数の置換基により置換されていてもよく、R111は水素及びC1−4アルキルから選ばれ、R112は水素及びC1−4アルキルから選ばれ、R113は水素及びC1−4アルキルから選ばれ、R114は水素及びC1−4アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;好ましくは、R9aは、C1−4アルキル、C1−3アルキレン−N(R111)R112、C1−3アルキレン−N+(R111)(R112)R113、C1−25アルキルカルボニル、C5−23アルケニルカルボニル、C1−3アルキレン−CO−OR114、C2−3アルケニル、及びC2−3アルキニルから選ばれる基であって、各基は独立して、ヒドロキシル、ハロゲン、C1−3アルキル、及びC1−3アルコキシから成る群より選ばれる1又は複数の置換基により置換されていてもよく、R111は水素及びC1−3アルキルから選ばれ、R112は水素及びC1−3アルキルから選ばれ、R113は水素及びC1−3アルキルから選ばれ、R114は水素及びC1−3アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;好ましくは、R9aは、C1−3アルキル、C1−3アルキレン−N(R111)R112、C1−3アルキレン−N+(R111)(R112)R113、C1−25アルキルカルボニル、C13−21アルケニルカルボニル、及びC1−3アルキレン−CO−OR114から選ばれる基であって、各基は独立して、ヒドロキシル、ハロゲン、C1−3アルキル、及びC1−3アルコキシから成る群より選ばれる1又は複数の置換基により置換されていてもよく、R111は水素及びC1−3アルキルから選ばれ、R112は水素及びC1−3アルキルから選ばれ、R113は水素及びC1−3アルキルから選ばれ、R114は水素及びC1−3アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;好ましくは、R9aは、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、メチレン−N(R111)R112、エチレン−N(R111)R112、n−プロピレン−N(R111)R112、メチレン−N+(R111)(R112)R113、エチレン−N+(R111)(R112)R113、n−プロピレン−N+(R111)(R112)R113、メチレン−CO−OR114、エチレン−CO−OR114、n−プロピレン−CO−OR114、C1−25アルキルカルボニル、及びC13−21アルキレンカルボニルから選ばれる基であって、各基は独立して、ヒドロキシル、ハロゲン、メチル、及びエチルから成る群より選ばれる1又は複数の置換基により置換されていてもよく、R111は水素、メチル、及びエチルから選ばれ、R112は水素、メチル、及びエチルから選ばれ、R113は水素、メチル、及びエチルから選ばれ、R114は水素、メチル、及びエチルから選ばれる基である、から選ばれ;好ましくは、R9aは、メ
チル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、メチレン−N+(R111)(R112)R113、エチレン−N+(R111)(R112)R113、n−プロピレン−N+(R111)(R112)R113、メチレン−CO−OR114、エチレン−CO−OR114、n−プロピレン−CO−OR114、C1−25アルキルカルボニル、及びC13−21アルキレンカルボニルから選ばれる基であって、各基は独立して、ヒドロキシル及びメチルから成る群より選ばれる1又は複数の置換基により置換されていてもよく、R111は水素及びメチルから選ばれ、R112は水素及びメチルから選ばれ、R113は水素及びメチルから選ばれ、R114は水素及びメチルから選ばれる基である、から選ばれ;R9aは、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、2−ヒドロキシ−プロピレン−N+(CH3)3、メチレン−CO−OH、メチルカルボニル、エチルカルボニル、n−プロピルカルボニル、i−プロピルカルボニル、n−ブチルカルボニル、i−ブチルカルボニル、t−ブチルカルボニル、n−ペンチルカルボニル、n−ヘキシルカルボニル、n−ヘプチルカルボニル(例えば、それが結合している窒素と共にカプリル酸アミド部分を形成してもよく)、n−ノニルカルボニル(例えば、それが結合している窒素と共にカプリン酸アミド部分を形成してもよく)、n−ウンデシルカルボニル(例えば、それが結合している窒素と共にラウリン酸アミド部分を形成してもよく)、n−トリデシルカルボニル(例えば、それが結合している窒素と共にミリスチン酸アミド部分を形成してもよく)、n−ペンタデシルカルボニル(例えば、それが結合している窒素と共にパルミチン酸アミド部分を形成してもよく)、n−ヘプタデシルカルボニル(例えば、それが結合している窒素と共にステアリン酸アミド部分を形成してもよく)、n−ノナデシルカルボニル(例えば、それが結合している窒素と共にアラキン酸アミド部分を形成してもよく)、n−ヘンイコシルカルボニル(例えば、それが結合している窒素と共にベヘン酸アミド部分を形成してもよく)、n−トリコシルカルボニル(例えば、それが結合している窒素と共にリグノセリン酸アミド部分を形成してもよく)、n−ペンタコシルカルボニル(例えば、それが結合している窒素と共にセロチン酸アミド部分を形成してもよく)、n−トリデセニルカルボニル(例えば、それが結合している窒素と共にミリストレイン酸アミド部分を形成してもよく)、n−ペンタデセニルカルボニル(例えば、それが結合している窒素と共にパルミトレイン酸アミド部分若しくはサピエン酸アミド部分を形成してもよく)、n−ペプタデセニルカルボニル(例えば、それが結合している窒素と共にオレイン酸アミド部分、エライジン酸アミド部分、バクセン酸アミド部分、リノール酸アミド部分、リノエライジン酸アミド部分若しくはα−リノレン酸アミド部分を形成してもよく)、n−ノナデセニルカルボニル(例えば、それが結合している窒素と共にアラキドン酸アミド部分若しくはエイコサペンタエン酸アミド部分を形成してもよく)、及びn−ヘンイコセニルカルボニル(例えば、それが結合している窒素と共にエルカ酸アミド部分若しくはドコサヘキサエン酸アミド部分を形成してもよく)から選ばれる基であり;
R10aは、C1−25アルキル、C1−6アルキレン−N(R111)R112、C1−6アルキレン−N+(R111)(R112)R113、C1−25アルキルカルボニル、C2−25アルケニルカルボニル、C1−6アルキレン−CO−OR114、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、及びC6−10アリールから選ばれる基であって、各基は独立して、ヒドロキシル、ハロゲン、C1−6アルキル、カルボキシル、及びC1−6アルコキシから成る群より選ばれる1又は複数の置換基により置換されていてもよく、R111は水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R112は水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R113は水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R114は水素及びC1−6アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;好ましくは、R10aは、C1−6アルキル、C1−4アルキレン−N(R111)R112、C1−4アルキレン−N+(R111)(R112)R113、C1−25アルキルカルボニル、C3−25アルケニルカルボニル、C1−4アルキレン−CO−OR114、C2−4アルケニル、及びC2−4アルキニルから選ばれる基であって、各基は独立して、ヒドロキシル、ハロゲン、C1−4アルキル、及びC1−4アルコキシから成る群より選
ばれる1又は複数の置換基により置換されていてもよく、R111は水素及びC1−4アルキルから選ばれ、R112は水素及びC1−4アルキルから選ばれ、R113は水素及びC1−4アルキルから選ばれ、R114は水素及びC1−4アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;好ましくは、R10aは、C1−4アルキル、C1−3アルキレン−N(R111)R112、C1−3アルキレン−N+(R111)(R112)R113、C1−25アルキルカルボニル、C5−23アルケニルカルボニル、C1−3アルキレン−CO−OR114、C2−3アルケニル、及びC2−3アルキニルから選ばれる基であって、各基は独立して、ヒドロキシル、ハロゲン、C1−3アルキル、及びC1−3アルコキシから成る群より選ばれる1又は複数の置換基により置換されていてもよく、R111は水素及びC1−3アルキルから選ばれ、R112は水素及びC1−3アルキルから選ばれ、R113は水素及びC1−3アルキルから選ばれ、R114は水素及びC1−3アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;好ましくは、R10aは、C1−3アルキル、C1−3アルキレン−N(R111)R112、C1−3アルキレン−N+(R111)(R112)R113、C1−25アルキルカルボニル、C13−21アルケニルカルボニル、及びC1−3アルキレン−CO−OR114から選ばれる基であって、各基は独立して、ヒドロキシル、ハロゲン、C1−3アルキル、及びC1−3アルコキシから成る群より選ばれる1又は複数の置換基により置換されていてもよく、R111は水素及びC1−3アルキルから選ばれ、R112は水素及びC1−3アルキルから選ばれ、R113は水素及びC1−3アルキルから選ばれ、R114は水素及びC1−3アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;好ましくは、R10aは、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、メチレン−N(R111)R112、エチレン−N(R111)R112、n−プロピレン−N(R111)R112、メチレン−N+(R111)(R112)R113、エチレン−N+(R111)(R112)R113、n−プロピレン−N+(R111)(R112)R113、メチレン−CO−OR114、エチレン−CO−OR114、n−プロピレン−CO−OR114、C1−25アルキルカルボニル、及びC13−21アルキレンカルボニルから選ばれる基であって、各基は独立して、ヒドロキシル、ハロゲン、メチル、及びエチルから成る群より選ばれる1又は複数の置換基により置換されていてもよく、R111は水素、メチル、及びエチルから選ばれ、R112は水素、メチル、及びエチルから選ばれ、R113は水素、メチル、及びエチルから選ばれ、R114は水素、メチル、及びエチルから選ばれる基である、から選ばれ;好ましくは、R10aは、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、メチレン−N+(R111)(R112)R113、エチレン−N+(R111)(R112)R113、n−プロピレン−N+(R111)(R112)R113、メチレン−CO−OR114、エチレン−CO−OR114、n−プロピレン−CO−OR114、C1−25アルキルカルボニル、及びC13−21アルキレンカルボニルから選ばれる基であって、各基は独立して、ヒドロキシル及びメチルから成る群より選ばれる1又は複数の置換基により置換されていてもよく、R111は水素及びメチルから選ばれ、R112は水素及びメチルから選ばれ、R113は水素及びメチルから選ばれ、R114は水素及びメチルから選ばれる基である、から選ばれ;R10aは、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、2−ヒドロキシ−プロピレン−N+(CH3)3、メチレン−CO−OH、メチルカルボニル、エチルカルボニル、n−プロピルカルボニル、i−プロピルカルボニル、n−ブチルカルボニル、i−ブチルカルボニル、t−ブチルカルボニル、n−ペンチルカルボニル、n−ヘキシルカルボニル、n−ヘプチルカルボニル(例えば、それが結合している窒素と共にカプリル酸アミド部分を形成してもよく)、n−ノニルカルボニル(例えば、それが結合している窒素と共にカプリン酸アミド部分を形成してもよく)、n−ウンデシルカルボニル(例えば、それが結合している窒素と共にラウリン酸アミド部分を形成してもよく)、n−トリデシルカルボニル(例えば、それが結合している窒素と共にミリスチン酸アミド部分を形成してもよく)、n−ペンタデシルカルボニル(例えば、それが結合している窒素と共にパルミチン酸アミド部分を形成してもよく)、n−ヘプタデシルカルボニル(例えば、それが結合している窒素と共にステアリン酸アミド部分を形成してもよく)、n−ノ
ナデシルカルボニル(例えば、それが結合している窒素と共にアラキン酸アミド部分を形成してもよく)、n−ヘンイコシルカルボニル(例えば、それが結合している窒素と共にベヘン酸アミド部分を形成してもよく)、n−トリコシルカルボニル(例えば、それが結合している窒素と共にリグノセリン酸アミド部分を形成してもよく)、n−ペンタコシルカルボニル(例えば、それが結合している窒素と共にセロチン酸アミド部分を形成してもよく)、n−トリデセニルカルボニル(例えば、それが結合している窒素と共にミリストレイン酸アミド部分を形成してもよく)、n−ペンタデセニルカルボニル(例えば、それが結合している窒素と共にパルミトレイン酸アミド部分若しくはサピエン酸アミド部分を形成してもよく)、n−ペプタデセニルカルボニル(例えば、それが結合している窒素と共にオレイン酸アミド部分、エライジン酸アミド部分、バクセン酸アミド部分、リノール酸アミド部分、リノエライジン酸アミド部分若しくはα−リノレン酸アミド部分を形成してもよく)、n−ノナデセニルカルボニル(例えば、それが結合している窒素と共にアラキドン酸アミド部分若しくはエイコサペンタエン酸アミド部分を形成してもよく)、及びn−ヘンイコセニルカルボニル(例えば、それが結合している窒素と共にエルカ酸アミド部分若しくはドコサヘキサエン酸アミド部分を形成してもよく)から選ばれる基であり;
ある実施形態では、FR−標的化賦形剤は、本明細書で教示する式XIb、XIc、XId、XIe、XIg、XIh、XIj、XIk、XIm、XIn、XIp、及び/若しくはXIqで表される単位、又はそれらのいずれかのサブグループの単位を少なくとも1個含んでいてもよく、式中、Y1、R1、R2、Y2、R3、R4、Y3、R43、R53、X4、R44、R54、R11、R21、R31、R41、R20、X1、及びX3は、先に定義したのと同じ意味を有する。
R1aは、水素、又はメチル、エチル、メチルカルボニル、エチルカルボニル、n−プロピルカルボニル、i−プロピルカルボニル、n−ブチルカルボニル、i−ブチルカルボニル、t−ブチルカルボニル、n−ペンチルカルボニル、n−ヘキシルカルボニル、n−ヘプチルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にカプリル酸エステル部分を形成してもよく)、n−ノニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にカプリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ウンデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にラウリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−トリデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にミリスチン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペンタデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にパルミチン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ヘプタデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にステアリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ノナデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にアラキン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ヘンイコシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にベヘン酸エステル部分を形成してもよく)、n−トリコシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にリグノセリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペンタコシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にセロチン酸エステル部分を形成してもよく)、n−トリデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にミリストレイン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペンタデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にパルミトレイン酸エステル部分若しくはサピエン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペプタデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にオレイン酸エステル部分、エライジン酸エステル部分、バクセン酸エステル部分、リノール酸エステル部分、リノエライジン酸エステル部分若しくはα−リノレン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ノナデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にアラキドン酸エステル部分若しくはエイコサペンタエン酸エステル部分を形成してもよく)、及びn−ヘンイコセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にエルカ酸エステル部分若しくはドコサヘキサエン酸エステル部分を形成してもよく)から選ばれる基であり;
R2aは、水素、又はメチル、エチル、メチルカルボニル、エチルカルボニル、n−プロピルカルボニル、i−プロピルカルボニル、n−ブチルカルボニル、i−ブチルカルボニル、t−ブチルカルボニル、n−ペンチルカルボニル、n−ヘキシルカルボニル、n−ヘプチルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にカプリル酸エステル部分を形成してもよく)、n−ノニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にカプリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ウンデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にラウリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−トリデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にミリスチン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペンタデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にパルミチン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ヘプタデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にステアリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ノナデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にアラキン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ヘンイコシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にベヘン酸エステル部分を形成してもよく)、n−トリコシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にリグノセリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペンタコシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にセロチン酸エステル部分を形成してもよく)、n−トリデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にミリストレイン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペンタデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にパルミトレイン酸エステル部分若しくはサピエン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペプタデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にオレイン酸エステル部分、エライジン酸エステル部分、バクセン酸エステル部分、リノール酸エステル部分、リノエライジン酸エステル部分若しくはα−リノレン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ノナデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にアラキドン酸エステル部分若しくはエイコサペンタエン酸エステル部分を形成してもよく)、及びn−ヘンイコセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にエルカ酸エステル部分若しくはドコサヘキサエン酸エステル部分を形成してもよく)から選ばれる基であり;
R6aは、アミノ、アンモニウム、−NHR8a、−NR8aR9a、及び−N+R8aR9aR10aから選ばれ、ここでR8a、R9a、及びR10aは、それぞれ独立して、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、2−ヒドロキシ−プロピレン−N+(CH3)3、メチレン−CO−OH、メチルカルボニル、エチルカルボニル、n−プロピルカルボニル、i−プロピルカルボニル、n−ブチルカルボニル、i−ブチルカルボニル、t−ブチルカルボニル、n−ペンチルカルボニル、n−ヘキシルカルボニル、n−ヘプチルカルボニル(例えば、それが結合している窒素と共にカプリル酸アミド部分を形成してもよく)、n−ノニルカルボニル(例えば、それが結合している窒素と共にカプリン酸アミド部分を形成してもよく)、n−ウンデシルカルボニル(例えば、それが結合している窒素と共にラウリン酸アミド部分を形成してもよく)、n−トリデシルカルボニル(例えば、それが結合している窒素と共にミリスチン酸アミド部分を形成してもよく)、n−ペンタデシルカルボニル(例えば、それが結合している窒素と共にパルミチン酸アミド部分を形成してもよく)、n−ヘプタデシルカルボニル(例えば、それが結合している窒素と共にステアリン酸アミド部分を形成してもよく)、n−ノナデシルカルボニル(例えば、それが結合している窒素と共にアラキン酸アミド部分を形成してもよく)、n−ヘンイコシルカルボニル(例えば、それが結合している窒素と共にベヘン酸アミド部分を形成してもよく)、n−トリコシルカルボニル(例えば、それが結合している窒素と共にリグノセリン酸アミド部分を形成してもよく)、n−ペンタコシルカルボニル(例えば、それが結合している窒素と共にセロチン酸アミド部分を形成してもよく)、n−トリデセニルカルボニル(例えば、それが結合している窒素と共にミリストレイン酸アミド部分を形成してもよく)、n−ペンタデセニルカルボニル(例えば、それが結合している窒素と共に
パルミトレイン酸アミド部分若しくはサピエン酸アミド部分を形成してもよく)、n−ペプタデセニルカルボニル(例えば、それが結合している窒素と共にオレイン酸アミド部分、エライジン酸アミド部分、バクセン酸アミド部分、リノール酸アミド部分、リノエライジン酸アミド部分若しくはα−リノレン酸アミド部分を形成してもよく)、n−ノナデセニルカルボニル(例えば、それが結合している窒素と共にアラキドン酸アミド部分若しくはエイコサペンタエン酸アミド部分を形成してもよく)、及びn−ヘンイコセニルカルボニル(例えば、それが結合している窒素と共にエルカ酸アミド部分若しくはドコサヘキサエン酸アミド部分を形成してもよく)から選ばれる基であり;
本明細書で教示する生産物(医薬製剤又はFR−標的化賦形剤のような)又は使用のある実施形態では、FR−標的化賦形剤は、本明細書で教示する式XIb、XIc、XId、XIe、XIg、XIh、XIj、XIk、XIm、XIn、XIp、及び/又はXIq並びにそれらのいずれかのサブグループから選ばれる少なくとも1個の単位、並びに式IXで示される少なくとも1つの単位、その立体異性体、互変異性体、塩、水和物若しくは溶媒和物を含んでいてもよく;
Y1、R1、R2、Y2、R3、R4、Y3、R43、R53、X4、R44、R54、R11、R21、R31、R41、R20、X1、及びX3は、先に定義したのと同じ意味を有し;
R11aは、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリ−グリコシル部分、並びにC1−25アルキル、C1−25アルキルカルボニル、C2−25アルケニルカルボニル、C1−6アルキレンCOOR12、カルボキシルC1−6アルキレンカルボニル、ヒドロキシC1−6アルキル、カルボキシルC6−12アリーレンカルボニル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、及びC6−10アリールから成る群より選ばれる基であって各基はヒドロキシル、ハロゲン、C1−6アルキル、又はC1−6アルコキシから独立して選ばれる1若しくは複数の置換基で置換されていてもよく、ここでR12は水素又はC1−6アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;好ましくは、R11aは、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリ−グリコシル部分、並びにC1−6アルキル、C1−25アルキルカルボニル、C3−25アルケニルカルボニル、C1−4アルキレンCOOR12、カルボキシルC1−4アルキレンカルボニル、ヒドロキシC1−4アルキル、カルボキシルC6−10アリーレンカルボニル、C2−4アルケニル、及びC2−4アルキニルから成る群より選ばれる基であって各基はヒドロキシル、ハロゲン、C1−4アルキル、及びC1−4アルコキシから独立して選ばれる1若しくは複数の置換基で置換されていてもよく、ここでR12は水素又はC1−4アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;好ましくは、R11aは、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリ−グリコシル部分、並びにC1−4アルキル、C1−25アルキルカルボニル、C5−25アルケニルカルボニル、C1−3アルキレン−COOH、カルボキシルC1−3アルキレンカルボニ
ル、ヒドロキシC1−3アルキル、C2−3アルケニル、及びC2−3アルキニルから成る群より選ばれる基であって各基はヒドロキシル、ハロゲン、C1−3アルキル、及びC1−3アルコキシから独立して選ばれる1若しくは複数の置換基で置換されていてもよい。好ましくは、R11aは、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリグリコシル部分、並びにC1−3アルキル、C1−25アルキルカルボニル、及びC13−25アルケニルカルボニルから選ばれる基、から選ばれ;好ましくは、R11aは、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリ−グリコシル部分、並びにメチル、エチル、メチルカルボニル、エチルカルボニル、n−プロピルカルボニル、i−プロピルカルボニル、n−ブチルカルボニル、i−ブチルカルボニル、t−ブチルカルボニル、n−ペンチルカルボニル、n−ヘキシルカルボニル、n−ヘプチルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にカプリル酸エステル部分を形成してもよく)、n−ノニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にカプリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ウンデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にラウリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−トリデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にミリスチン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペンタデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にパルミチン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ヘプタデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にステアリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ノナデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にアラキン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ヘンイコシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にベヘン酸エステル部分を形成してもよく)、n−トリコシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にリグノセリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペンタコシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にセロチン酸エステル部分を形成してもよく)、n−トリデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にミリストレイン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペンタデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にパルミトレイン酸エステル部分若しくはサピエン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペプタデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にオレイン酸エステル部分、エライジン酸エステル部分、バクセン酸エステル部分、リノール酸エステル部分、リノエライジン酸エステル部分若しくはα−リノレン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ノナデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にアラキドン酸エステル部分若しくはエイコサペンタエン酸エステル部分を形成してもよく)、及びn−ヘンイコセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にエルカ酸エステル部分若しくはドコサヘキサエン酸エステル部分を形成してもよく)から選ばれる基、から選ばれ;
R12aは、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリ−グリコシル部分、並びにC1−25アルキル、C1−25アルキルカルボニル、C2−25アルケニルカルボニル、C1−6アルキレンCOOR12、カルボキシルC1−6アルキレンカルボニル、ヒドロキシC1−6アルキル、カルボキシルC6−12アリーレンカルボニル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、及びC6−10アリールから成る群より選ばれる基であって各基はヒドロキシル、ハロゲン、C1−6アルキル、又はC1−6アルコキシから独立して選ばれる1若しくは複数の置換基で置換されていてもよく、ここでR12は水素又はC1−6アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;好ましくは、R12aは、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリ−グリコシル部分、並びにC1−6アルキル、C1−25アルキルカルボニル、C3−25アルケニルカルボニル、C1−4アルキレンCOOR12、カルボキシルC1−4アルキレンカルボニル、ヒドロキシC1−4アルキル、カルボキシルC6−10アリーレンカルボニル、C2−4アルケニル、及びC2−4アルキニルから成る群より選ばれる基であって各基はヒドロキシル、ハロゲン、C1−4アルキル、及びC1−4アルコキシから独立して選ばれる1若しくは複数の置換基で置換されていてもよく、ここでR12は水素又はC1−4アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;好ましくは、R12aは、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリ−グリコシル
部分、並びにC1−4アルキル、C1−25アルキルカルボニル、C5−25アルケニルカルボニル、C1−3アルキレン−COOH、カルボキシルC1−3アルキレンカルボニル、ヒドロキシC1−3アルキル、C2−3アルケニル、及びC2−3アルキニルから成る群より選ばれる基であって各基はヒドロキシル、ハロゲン、C1−3アルキル、及びC1−3アルコキシから独立して選ばれる1若しくは複数の置換基で置換されていてもよい。好ましくは、R12aは、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリグリコシル部分、並びにC1−3アルキル、C1−25アルキルカルボニル、及びC13−25アルケニルカルボニルから選ばれる基、から選ばれ;好ましくは、R12aは、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリ−グリコシル部分、並びにメチル、エチル、メチルカルボニル、エチルカルボニル、n−プロピルカルボニル、i−プロピルカルボニル、n−ブチルカルボニル、i−ブチルカルボニル、t−ブチルカルボニル、n−ペンチルカルボニル、n−ヘキシルカルボニル、n−ヘプチルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にカプリル酸エステル部分を形成してもよく)、n−ノニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にカプリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ウンデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にラウリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−トリデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にミリスチン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペンタデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にパルミチン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ヘプタデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にステアリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ノナデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にアラキン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ヘンイコシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にベヘン酸エステル部分を形成してもよく)、n−トリコシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にリグノセリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペンタコシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にセロチン酸エステル部分を形成してもよく)、n−トリデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にミリストレイン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペンタデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にパルミトレイン酸エステル部分若しくはサピエン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペプタデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にオレイン酸エステル部分、エライジン酸エステル部分、バクセン酸エステル部分、リノール酸エステル部分、リノエライジン酸エステル部分若しくはα−リノレン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ノナデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にアラキドン酸エステル部分若しくはエイコサペンタエン酸エステル部分を形成してもよく)、及びn−ヘンイコセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にエルカ酸エステル部分若しくはドコサヘキサエン酸エステル部分を形成してもよく)から選ばれる基、から選ばれ;
R13aは、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリ−グリコシル部分、並びにC1−25アルキル、C1−25アルキルカルボニル、C2−25アルケニルカルボニル、C1−6アルキレンCOOR12、カルボキシルC1−6アルキレンカルボニル、ヒドロキシC1−6アルキル、カルボキシルC6−12アリーレンカルボニル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、及びC6−10アリールから成る群より選ばれる基であって各基はヒドロキシル、ハロゲン、C1−6アルキル、又はC1−6アルコキシから独立して選ばれる1若しくは複数の置換基で置換されていてもよく、ここでR12は水素又はC1−6アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;好ましくは、R13aは、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリ−グリコシル部分、並びにC1−6アルキル、C1−25アルキルカルボニル、C3−25アルケニルカルボニル、C1−4アルキレンCOOR12、カルボキシルC1−4アルキレンカルボニル、ヒドロキシC1−4アルキル、カルボキシルC6−10アリーレンカルボニル、C2−4アルケニル、及びC2−4アルキニルから成る群より選ばれる基であって各基はヒドロキシル、ハロゲン、C1−4アルキル、及びC1−4アルコキシから独立して選ばれる1若しくは複数の置換基で置
換されていてもよく、ここでR12は水素又はC1−4アルキルから選ばれる基である、から選ばれ;好ましくは、R13aは、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリ−グリコシル部分、並びにC1−4アルキル、C1−25アルキルカルボニル、C5−25アルケニルカルボニル、C1−3アルキレン−COOH、カルボキシルC1−3アルキレンカルボニル、ヒドロキシC1−3アルキル、C2−3アルケニル、及びC2−3アルキニルから成る群より選ばれる基であって各基はヒドロキシル、ハロゲン、C1−3アルキル、及びC1−3アルコキシから独立して選ばれる1若しくは複数の置換基で置換されていてもよい。好ましくは、R13aは、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリグリコシル部分、並びにC1−3アルキル、C1−25アルキルカルボニル、及びC13−25アルケニルカルボニルから選ばれる基、から選ばれ;好ましくは、R13aは、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリ−グリコシル部分、並びにメチル、エチル、メチルカルボニル、エチルカルボニル、n−プロピルカルボニル、i−プロピルカルボニル、n−ブチルカルボニル、i−ブチルカルボニル、t−ブチルカルボニル、n−ペンチルカルボニル、n−ヘキシルカルボニル、n−ヘプチルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にカプリル酸エステル部分を形成してもよく)、n−ノニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にカプリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ウンデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にラウリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−トリデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にミリスチン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペンタデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にパルミチン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ヘプタデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にステアリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ノナデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にアラキン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ヘンイコシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にベヘン酸エステル部分を形成してもよく)、n−トリコシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にリグノセリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペンタコシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にセロチン酸エステル部分を形成してもよく)、n−トリデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にミリストレイン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペンタデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にパルミトレイン酸エステル部分若しくはサピエン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペプタデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にオレイン酸エステル部分、エライジン酸エステル部分、バクセン酸エステル部分、リノール酸エステル部分、リノエライジン酸エステル部分若しくはα−リノレン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ノナデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にアラキドン酸エステル部分若しくはエイコサペンタエン酸エステル部分を形成してもよく)、及びn−ヘンイコセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にエルカ酸エステル部分若しくはドコサヘキサエン酸エステル部分を形成してもよく)から選ばれる基、から選ばれ;
ある実施形態では、FR−標的化賦形剤は、本明細書で教示する式XIb、XIc、XId、XIe、XIg、XIh、XIj、XIk、XIm、XIn、XIp、及び/若しくはXIqで表される単位、又はそれらのいずれかのサブグループの単位を少なくとも1個、並びに、本明細書で教示する式IXで表される単位を少なくとも1個含んでいてもよく、式中、Y1、R1、R2、Y2、R3、R4、Y3、R43、R53、X4、R44、R54、R11、R21、R31、R41、R20、X1、及びX3は、先に定義したのと同じ意味を有する;R11a、R12a、及びR13aは、それぞれ独立して、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリ−グリコシル部分、並びにメチル、エチル、メチルカルボニル、エチルカルボニル、n−プロピルカルボニル、i−プロピルカルボニル、n−ブチルカルボニル、i−ブチルカルボニル、t−ブチルカルボニル、n−ペンチルカルボニル、n−ヘキシルカルボニル、n−ヘプチルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にカプリル酸エステル部分を形成してもよく)、n−ヘプチルカルボニル(例えば、
それが結合している酸素と共にカプリル酸エステル部分を形成してもよく)、n−ノニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にカプリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ウンデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にラウリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−トリデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にミリスチン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペンタデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にパルミチン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ヘプタデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にステアリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ノナデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にアラキン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ヘンイコシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にベヘン酸エステル部分を形成してもよく)、n−トリコシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にリグノセリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペンタコシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にセロチン酸エステル部分を形成してもよく)、n−トリデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にミリストレイン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペンタデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にパルミトレイン酸エステル部分若しくはサピエン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペプタデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にオレイン酸エステル部分、エライジン酸エステル部分、バクセン酸エステル部分、リノール酸エステル部分、リノエライジン酸エステル部分若しくはα−リノレン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ノナデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にアラキドン酸エステル部分若しくはエイコサペンタエン酸エステル部分を形成してもよく)、及びn−ヘンイコセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にエルカ酸エステル部分若しくはドコサヘキサエン酸エステル部分を形成してもよく)から選ばれる基、から選ばれる。
本明細書で教示する生産物(医薬製剤又はFR−標的化賦形剤のような)又は使用のある好ましい実施形態では、FR−標的化賦形剤は、本明細書で教示する式XIb、XIc、XId、XIe、XIg、XIh、XIj、XIk、XIm、XIn、XIp、又はXIq並びにそれらのいずれかのサブグループから選ばれる少なくとも1個の単位(好ましくは、本明細書で教示する式XIb、XIg、若しくはXIm、又はそれらのいずれかのサブグループから選ばれる少なくとも1個の単位) 、並びに式Vaで示される少なくとも1つの単位、又はその塩、水和物若しくは溶媒和物を含んでいてもよく;
Y1、R1、R2、Y2、R3、R4、Y3、R43、R53、X4、R44、R54、R11、R21、R31、R41、R20、X1、X3、R1a、R2a、及びR6aは、本明細書で定義したのと同じ意味を有し;
本明細書で教示する生産物(医薬製剤又はFR−標的化賦形剤のような)又は使用のあ
る好ましい実施形態では、FR−標的化賦形剤は、本明細書で教示する式XIb、XIc、XId、XIe、XIg、XIh、XIj、XIk、XIm、XIn、XIp、又はXIq並びにそれらのいずれかのサブグループから選ばれる少なくとも1個の単位(好ましくは、本明細書で教示する式XIb、XIg、若しくはXIm、又はそれらのいずれかのサブグループから選ばれる少なくとも1個の単位)、並びに式VIa、VIIa、及び/若しくはVIIIaで示される少なくとも1つの単位、又はその塩、水和物若しくは溶媒和物を含んでいてもよく;
Y1、R1、R2、Y2、R3、R4、Y3、R43、R53、X4、R44、R54、R11、R21、R31、R41、R20、X1、X3、R1a、及びR2aは、本明細書で定義したのと同じ意味を有し;
ある好ましい実施形態では、FR−標的化賦形剤は、本明細書で教示する式XIb、XIg、若しくはXImで表される単位、又はそれらのいずれかのサブグループの単位を少なくとも1個(好ましくは、本明細書で教示する式XIm、又はそれらのいずれかのサブグループの単位を少なくとも1個)、並びに、本明細書で教示する式Va、VIa、VIIa、又はVIIIaで表される単位を少なくとも1個含んでいてもよく、式中、Y1、R1、R2、R11、R21、X1、X3、R1a、R2a及びR6aは、本明細書で定義したのと同じ意味を有する;
ある実施形態では、FR−標的化賦形剤は、本明細書で教示する式XIb、XIg若しくはXImで表される単位、又はそれらのいずれかのサブグループの単位を少なくとも1個(好ましくは、本明細書で教示する式XIm又はそれらのいずれかのサブグループの単位を少なくとも1個)、並びに、本明細書で教示する式Va、VIa、VIIa、又はVIIIaで表される単位を少なくとも1個含んでいてもよく、式中、;
Y1は、−X2−X1−X3であり、X2は−NH−であり;X1は、本明細書で教示する式Xで示されるリンカーであり、式Xで示されるリンカーの左側は、X2に結合され、右側はX3に結合され;
A1は、−CO−L14−O−、−CO−L15−CO−O−、−CO−L16−CO−NH−L17−、及び−CO−L18−CO−NH−から成る群より選ばれ、各基の右側はL1に結合され、左側はX2に結合され、L14はn−プロピレンであり;L15、L16、L17、及びL18は、それぞれ互いに独立してエチレンであり;
L1は、式−(CH2−CH2−O)q−又は−(O−CH2−CH2)q−を有するポリエチレンオキサイドであり、ここでqは、60〜90から選ばれる整数であり;
A2は、単結合、又は−N(H)−、−L19−N(H)−、及び−L20O−から成る群より選ばれ、各基の左側はL1に結合され、右側はX3に結合され、L19及びL20は、それぞれ互いに独立して、エチレンであり;
X3は、本明細書で教示する構造式XIIdを有する葉酸部分であり、式中、Q222は、X1に結合した単結合であり;
R1は−OR11であり、ここでR11は、水素、又はメチル、エチル、メチルカルボニル、エチルカルボニル、n−プロピルカルボニル、i−プロピルカルボニル、n−ブチルカルボニル、i−ブチルカルボニル、t−ブチルカルボニル、n−ペンチルカルボニル、n−ヘキシルカルボニル、n−ヘプチルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にカプリル酸エステル部分を形成してもよく)、n−ノニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にカプリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ウンデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にラウリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−トリデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にミリスチン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペンタデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にパルミチン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ヘプタデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にステアリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ノナデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にアラキン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ヘンイコシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にベヘン酸エステル部分を形成してもよく)、n−トリコシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にリグノセリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペンタコシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にセロチン酸エステル部分を形成してもよく)、n−トリデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にミリストレイン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペンタデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にパルミトレイン酸エステル部分若しくはサピエン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペプタデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にオレイン酸エステル部分、エライジン酸エステル部分、バクセン酸エステル部分、リノール酸エステル部分、リノエライジン酸エステル部分若しくはα−リノレン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ノナデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にアラキドン酸エステル部分若しくはエイコ
サペンタエン酸エステル部分を形成してもよく)、及びn−ヘンイコセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にエルカ酸エステル部分若しくはドコサヘキサエン酸エステル部分を形成してもよく)から選ばれる基であり;
R2は−OR21であり、ここでR21は、水素、又はメチル、エチル、メチルカルボニル、エチルカルボニル、n−プロピルカルボニル、i−プロピルカルボニル、n−ブチルカルボニル、i−ブチルカルボニル、t−ブチルカルボニル、n−ペンチルカルボニル、n−ヘキシルカルボニル、n−ヘプチルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にカプリル酸エステル部分を形成してもよく)、n−ノニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にカプリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ウンデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にラウリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−トリデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にミリスチン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペンタデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にパルミチン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ヘプタデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にステアリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ノナデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にアラキン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ヘンイコシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にベヘン酸エステル部分を形成してもよく)、n−トリコシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にリグノセリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペンタコシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にセロチン酸エステル部分を形成してもよく)、n−トリデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にミリストレイン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペンタデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にパルミトレイン酸エステル部分若しくはサピエン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペプタデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にオレイン酸エステル部分、エライジン酸エステル部分、バクセン酸エステル部分、リノール酸エステル部分、リノエライジン酸エステル部分若しくはα−リノレン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ノナデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にアラキドン酸エステル部分若しくはエイコサペンタエン酸エステル部分を形成してもよく)、及びn−ヘンイコセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にエルカ酸エステル部分若しくはドコサヘキサエン酸エステル部分を形成してもよく)から選ばれる基であり;
R1aは、水素、又はメチル、エチル、メチルカルボニル、エチルカルボニル、n−プロピルカルボニル、i−プロピルカルボニル、n−ブチルカルボニル、i−ブチルカルボニル、t−ブチルカルボニル、n−ペンチルカルボニル、n−ヘキシルカルボニル、n−ヘプチルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にカプリル酸エステル部分を形成してもよく)、n−ノニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にカプリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ウンデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にラウリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−トリデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にミリスチン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペンタデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にパルミチン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ヘプタデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にステアリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ノナデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にアラキン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ヘンイコシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にベヘン酸エステル部分を形成してもよく)、n−トリコシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にリグノセリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペンタコシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にセロチン酸エステル部分を形成してもよく)、n−トリデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にミリストレイン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペンタデセニルカルボニル(例えば、それ
が結合している酸素と共にパルミトレイン酸エステル部分若しくはサピエン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペプタデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にオレイン酸エステル部分、エライジン酸エステル部分、バクセン酸エステル部分、リノール酸エステル部分、リノエライジン酸エステル部分若しくはα−リノレン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ノナデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にアラキドン酸エステル部分若しくはエイコサペンタエン酸エステル部分を形成してもよく)、及びn−ヘンイコセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にエルカ酸エステル部分若しくはドコサヘキサエン酸エステル部分を形成してもよく)から選ばれる基であり;
R2aは、水素、又はメチル、エチル、メチルカルボニル、エチルカルボニル、n−プロピルカルボニル、i−プロピルカルボニル、n−ブチルカルボニル、i−ブチルカルボニル、t−ブチルカルボニル、n−ペンチルカルボニル、n−ヘキシルカルボニル、n−ヘプチルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にカプリル酸エステル部分を形成してもよく)、n−ノニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にカプリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ウンデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にラウリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−トリデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にミリスチン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペンタデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にパルミチン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ヘプタデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にステアリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ノナデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にアラキン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ヘンイコシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にベヘン酸エステル部分を形成してもよく)、n−トリコシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にリグノセリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペンタコシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にセロチン酸エステル部分を形成してもよく)、n−トリデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にミリストレイン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペンタデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にパルミトレイン酸エステル部分若しくはサピエン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペプタデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にオレイン酸エステル部分、エライジン酸エステル部分、バクセン酸エステル部分、リノール酸エステル部分、リノエライジン酸エステル部分若しくはα−リノレン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ノナデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にアラキドン酸エステル部分若しくはエイコサペンタエン酸エステル部分を形成してもよく)、及びn−ヘンイコセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にエルカ酸エステル部分若しくはドコサヘキサエン酸エステル部分を形成してもよく)から選ばれる基であり;
R6aは、アミノ、アンモニウム、−NHR8a、−NR8aR9a、及び−N+R8aR9aR10aから選ばれ、ここでR8a、R9a、及びR10aは、それぞれ独立して、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、2−ヒドロキシ−プロピレン−N+(CH3)3、メチレン−CO−OH、メチルカルボニル、エチルカルボニル、n−プロピルカルボニル、i−プロピルカルボニル、n−ブチルカルボニル、i−ブチルカルボニル、t−ブチルカルボニル、n−ペンチルカルボニル、n−ヘキシルカルボニル、n−ヘプチルカルボニル(例えば、それが結合している窒素と共にカプリル酸アミド部分を形成してもよく)、n−ノニルカルボニル(例えば、それが結合している窒素と共にカプリン酸アミド部分を形成してもよく)、n−ウンデシルカルボニル(例えば、それが結合している窒素と共にラウリン酸アミド部分を形成してもよく)、n−トリデシルカルボニル(例えば、それが結合している窒素と共にミリスチン酸アミド部分を形成してもよく)、n−ペンタデシルカルボニル(例えば、それが結合している窒素と共にパルミチン酸アミド
部分を形成してもよく)、n−ヘプタデシルカルボニル(例えば、それが結合している窒素と共にステアリン酸アミド部分を形成してもよく)、n−ノナデシルカルボニル(例えば、それが結合している窒素と共にアラキン酸アミド部分を形成してもよく)、n−ヘンイコシルカルボニル(例えば、それが結合している窒素と共にベヘン酸アミド部分を形成してもよく)、n−トリコシルカルボニル(例えば、それが結合している窒素と共にリグノセリン酸アミド部分を形成してもよく)、n−ペンタコシルカルボニル(例えば、それが結合している窒素と共にセロチン酸アミド部分を形成してもよく)、n−トリデセニルカルボニル(例えば、それが結合している窒素と共にミリストレイン酸アミド部分を形成してもよく)、n−ペンタデセニルカルボニル(例えば、それが結合している窒素と共にパルミトレイン酸アミド部分若しくはサピエン酸アミド部分を形成してもよく)、n−ペプタデセニルカルボニル(例えば、それが結合している窒素と共にオレイン酸アミド部分、エライジン酸アミド部分、バクセン酸アミド部分、リノール酸アミド部分、リノエライジン酸アミド部分若しくはα−リノレン酸アミド部分を形成してもよく)、n−ノナデセニルカルボニル(例えば、それが結合している窒素と共にアラキドン酸アミド部分若しくはエイコサペンタエン酸アミド部分を形成してもよく)、及びn−ヘンイコセニルカルボニル(例えば、それが結合している窒素と共にエルカ酸アミド部分若しくはドコサヘキサエン酸アミド部分を形成してもよく)から選ばれる基であり;
本明細書で教示する生産物(医薬製剤又はFR−標的化賦形剤のような)又は使用のある好ましい実施形態では、FR−標的化賦形剤は、本明細書で教示する式XIb、XIc、XId、XIe、XIg、XIh、XIj、XIk、XIm、XIn、XIp、又はXIq並びにそれらのいずれかのサブグループから選ばれる少なくとも1個の単位(好ましくは、本明細書で教示する式XIn、XIp、及び/若しくはXIq、又はそれらのいずれかのサブグループから選ばれる少なくとも1個の単位) 、並びに式IXaで示される少なくとも1つの単位、又はその塩、水和物若しくは溶媒和物を含んでいてもよく;
Y1、R1、R2、Y2、R3、R4、Y3、R43、R53、X4、R44、R54、R11、R21、R31、R41、R20、X1、X3、R11a、R12a、及びR13aは、本明細書で定義したのと同じ意味を有し;
ある好ましい実施形態では、FR−標的化賦形剤は、本明細書で教示する式XIc、XIh、XIj、XIk、XIn、XIp、若しくはXIqで表される単位、又はそれらのいずれかのサブグループの単位を少なくとも1個(好ましくは、本明細書で教示する式XIn、XIp、及び/若しくはXIq、又はそれらのいずれかのサブグループの単位を少なくとも1個)、並びに、本明細書で教示する式IXaで表される単位を少なくとも1個含んでいてもよく、式中、Y2、R3、R4、R31、R41、R20、X1、X3、R11a、R12a、及びR13aは、本明細書で定義したのと同じ意味を有する;
ある好ましい実施形態では、FR−標的化賦形剤は、本明細書で教示する式XIc、X
Ih、XIj、XIk、XIn、XIp、若しくはXIqで表される単位、又はそれらのいずれかのサブグループの単位を少なくとも1個(好ましくは、本明細書で教示する式XIn、XIp、及び/若しくはXIq、又はそれらのいずれかのサブグループの単位を少なくとも1個)、並びに、本明細書で教示する式IXaで表される単位を少なくとも1個含んでいてもよく、式中、
Y2は、−X2−X1−X3、又は−OR20であり、R3は、−OR31又は−X2−X1−X3であり、R4は、−OR41又は−X2−X1−X3であり、Y2、R3、及びR4の少なくとも1つは−X2−X1−X3であり;X2は−O−であり;X1は、本明細書で教示する式Xで示されるリンカーであり、式Xで示されるリンカーの左側は、X2に結合され、右側はX3に結合され;
A1は、−CO−L14−O−、−CO−L15−CO−O−、−CO−L16−CO−NH−L17−、及び−CO−L18−CO−NH−から成る群より選ばれ、各基の右側はL1に結合され、左側はX2に結合され、L14はn−プロピレンであり;L15、L16、L17、及びL18は、それぞれ互いに独立してエチレンであり;
L1は、式−(CH2−CH2−O)q−又は−(O−CH2−CH2)q−を有するポリエチレンオキサイドであり、ここでqは、60〜90から選ばれる整数であり;
A2は、単結合、又は−N(H)−、−L19−N(H)−、及び−L20O−から成る群より選ばれ、各基の左側はL1に結合され、右側はX3に結合され、L19及びL20は、それぞれ互いに独立して、エチレンであり;
X3は、本明細書で教示する構造式XIIdを有する葉酸部分であり、式中、Q222は、X1に結合した単結合であり;
R20は、水素、又はメチル、エチル、メチルカルボニル、エチルカルボニル、n−プロピルカルボニル、i−プロピルカルボニル、n−ブチルカルボニル、i−ブチルカルボニル、t−ブチルカルボニル、n−ペンチルカルボニル、n−ヘキシルカルボニル、n−ヘプチルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にカプリル酸エステル部分を形成してもよく)、n−ノニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にカプリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ウンデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にラウリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−トリデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にミリスチン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペンタデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にパルミチン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ヘプタデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にステアリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ノナデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にアラキン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ヘンイコシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にベヘン酸エステル部分を形成してもよく)、n−トリコシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にリグノセリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペンタコシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にセロチン酸エステル部分を形成してもよく)、n−トリデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にミリストレイン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペンタデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にパルミトレイン酸エステル部分若しくはサピエン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペプタデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にオレイン酸エステル部分、エライジン酸エステル部分、バクセン酸エステル部分、リノール酸エステル部分、リノエライジン酸エステル部分若しくはα−リノレン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ノナデセニルカルボニル(例えば、それが結合してい
る酸素と共にアラキドン酸エステル部分若しくはエイコサペンタエン酸エステル部分を形成してもよく)、及びn−ヘンイコセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にエルカ酸エステル部分若しくはドコサヘキサエン酸エステル部分を形成してもよく)から選ばれる基であり;
R31は、水素、又はメチル、エチル、メチルカルボニル、エチルカルボニル、n−プロピルカルボニル、i−プロピルカルボニル、n−ブチルカルボニル、i−ブチルカルボニル、t−ブチルカルボニル、n−ペンチルカルボニル、n−ヘキシルカルボニル、n−ヘプチルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にカプリル酸エステル部分を形成してもよく)、n−ノニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にカプリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ウンデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にラウリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−トリデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にミリスチン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペンタデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にパルミチン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ヘプタデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にステアリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ノナデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にアラキン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ヘンイコシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にベヘン酸エステル部分を形成してもよく)、n−トリコシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にリグノセリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペンタコシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にセロチン酸エステル部分を形成してもよく)、n−トリデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にミリストレイン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペンタデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にパルミトレイン酸エステル部分若しくはサピエン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペプタデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にオレイン酸エステル部分、エライジン酸エステル部分、バクセン酸エステル部分、リノール酸エステル部分、リノエライジン酸エステル部分若しくはα−リノレン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ノナデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にアラキドン酸エステル部分若しくはエイコサペンタエン酸エステル部分を形成してもよく)、及びn−ヘンイコセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にエルカ酸エステル部分若しくはドコサヘキサエン酸エステル部分を形成してもよく)から選ばれる基であり;
R41は、水素、又はメチル、エチル、メチルカルボニル、エチルカルボニル、n−プロピルカルボニル、i−プロピルカルボニル、n−ブチルカルボニル、i−ブチルカルボニル、t−ブチルカルボニル、n−ペンチルカルボニル、n−ヘキシルカルボニル、n−ヘプチルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にカプリル酸エステル部分を形成してもよく)、n−ノニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にカプリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ウンデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にラウリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−トリデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にミリスチン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペンタデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にパルミチン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ヘプタデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にステアリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ノナデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にアラキン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ヘンイコシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にベヘン酸エステル部分を形成してもよく)、n−トリコシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にリグノセリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペンタコシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にセロチン酸エステル部分を形成してもよく)、n−トリデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にミリストレ
イン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペンタデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にパルミトレイン酸エステル部分若しくはサピエン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペプタデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にオレイン酸エステル部分、エライジン酸エステル部分、バクセン酸エステル部分、リノール酸エステル部分、リノエライジン酸エステル部分若しくはα−リノレン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ノナデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にアラキドン酸エステル部分若しくはエイコサペンタエン酸エステル部分を形成してもよく)、及びn−ヘンイコセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にエルカ酸エステル部分若しくはドコサヘキサエン酸エステル部分を形成してもよく)から選ばれる基であり;
R11a、R12a、及びR13aは、互いに独立して、水素、モノ−、オリゴ−、及びポリ−グリコシル部分、並びにメチル、エチル、メチルカルボニル、エチルカルボニル、n−プロピルカルボニル、i−プロピルカルボニル、n−ブチルカルボニル、i−ブチルカルボニル、t−ブチルカルボニル、n−ペンチルカルボニル、n−ヘキシルカルボニル、n−ヘプチルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にカプリル酸エステル部分を形成してもよく)、n−ノニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にカプリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ウンデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にラウリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−トリデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にミリスチン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペンタデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にパルミチン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ヘプタデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にステアリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ノナデシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にアラキン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ヘンイコシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にベヘン酸エステル部分を形成してもよく)、n−トリコシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にリグノセリン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペンタコシルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にセロチン酸エステル部分を形成してもよく)、n−トリデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にミリストレイン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペンタデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にパルミトレイン酸エステル部分若しくはサピエン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ペプタデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にオレイン酸エステル部分、エライジン酸エステル部分、バクセン酸エステル部分、リノール酸エステル部分、リノエライジン酸エステル部分若しくはα−リノレン酸エステル部分を形成してもよく)、n−ノナデセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にアラキドン酸エステル部分若しくはエイコサペンタエン酸エステル部分を形成してもよく)、及びn−ヘンイコセニルカルボニル(例えば、それが結合している酸素と共にエルカ酸エステル部分若しくはドコサヘキサエン酸エステル部分を形成してもよく)から選ばれる基、から選ばれる。
このようなFR−標的化賦形剤は、有利なことに、本明細書中に教示する多糖類又は官能的に修飾された多糖類と、本明細書中に教示する抗腫瘍剤(本明細書中に教示する親水性抗腫瘍剤を含む)との相互作用を可能にし、これらの相互作用が、有利なことに、本明細書中に教示する抗腫瘍剤(本明細書中に教示する親水性抗腫瘍剤を含む)の、製剤時の捕捉及び/又は封入を改善する。
いくつかの実施形態において、FR−標的化賦形剤は本明細書中に教示する葉酸部分を含んでいてもよい。いくつかの実施形態において、FR−標的化賦形剤は、本明細書中に教示する、多糖類又は官能的に修飾された多糖類に共有結合的に結合している葉酸部分を含んでいてもよい。
「多糖類」という用語は、一般にグリコシド結合した単糖単位からなるポリマー又は高分子を指す。多糖類は直鎖状又は分枝状であり得る。本明細書中に用いられる場合、「多糖類又は官能的に修飾された多糖類」という用語は、実質的な比率のアミノ糖残基を含む多糖類又は官能的に修飾された多糖類を含む。
「多糖類」及び「多糖類部分」という用語は本明細書中で交換可能に用いられる。
「官能的に修飾された多糖類」及び「官能的に修飾された多糖類部分」という用語は本明細書中で交換可能に用いられる。
本明細書中に教示する多糖類又は官能的に修飾された多糖類は、約20から約5000の単糖単位、例えば、約30から約4000の単糖単位、約40から約3000の単糖単位、又は約40から約2500の単糖単位を含み得る。
本明細書中に用いられる場合、「官能的に修飾された多糖類」という用語は、1又は複数の官能基が、例えば1又は複数の化学的又は物理的性質を変えるために化学的に修飾された多糖類を指す。
官能的に修飾された多糖類は、1又は複数の単糖単位の1又は複数の官能基、例えば、(グルコース単位又はガラクトース単位等の中の)ヒドロキシル基、又は(グルコサミン単位又はガラクトサミン単位等の中の)アミン基が官能的に修飾された多糖類を含み得る。
官能的に修飾された多糖類は、1又は複数の単糖単位の1又は複数の官能基、例えば、(グルコース単位又はガラクトース単位等の中の)ヒドロキシル基、又は(グルコサミン単位又はガラクトサミン単位等の中の)アミン基が、当該多糖類の疎水性を変えるために、例えば増加又は減少増加させるために、修飾された多糖類を含み得る。
官能的に修飾された多糖類は、1又は複数の単糖単位の1又は複数の官能基、例えば、(グルコース単位又はガラクトース単位等の中の)ヒドロキシル基、又は(グルコサミン単位又はガラクトサミン単位等の中の)アミン基が、当該多糖類の疎水性を増加させるために、修飾された多糖類を含み得る。
官能的修飾は、当該多糖類の疎水性を変えるために、例えば増加又は減少させるために、当該多糖類の1又は複数の単糖単位の1又は複数の官能基、例えば、(グルコース単位又はガラクトース単位等の中の)ヒドロキシル基、(グルコサミン単位又はガラクトサミン単位等の中の)アミン基、又は(グルコサミン単位又はガラクトサミン単位等の中の)ヒドロキシル基及びアミン基を修飾することを含み得る。官能的修飾は、当該多糖類の疎水性を増加させるために、当該多糖類の1又は複数の単糖単位の1又は複数の官能基、例えば、(グルコース単位又はガラクトース単位等の中の)ヒドロキシル基、及び/又は(グルコサミン単位又はガラクトサミン単位等の中の)アミン基を修飾することを含み得る。
「疎水性」という用語は一般に分子が水にはじかれる物理的性質を指す。
いくつかの実施形態において、官能的に修飾された多糖類は疎水性的に修飾された多糖類であり得る。
本明細書中に用いられる場合、「疎水性的に修飾された多糖類」という記述は、当該多
糖類の疎水性を増加させるために1又は複数の官能基を修飾した多糖類を指す。
多糖類の疎水性は、多糖類鎖への(疎水性)官能基のグラフト率判定(例えば、本明細書中の定義による脂肪酸のグラフト率判定)、多糖類粉末の湿潤性、又は水性溶媒への可溶性により調べることができる。
官能的に修飾された多糖類は、当該多糖類の疎水性を変えるために、例えば増加又は減少させるために、1又は複数の単糖単位の1又は複数の官能基、例えば、(グルコース単位又はガラクトース単位等の中の)ヒドロキシル基、及び/又は(グルコサミン単位又はガラクトサミン単位等の中の)アミン基を、飽和又は不飽和の脂肪酸で修飾(例えば、ヒドロキシル基のエステル化及び/又はアミノ基のアミド化)した多糖類を含み得る。
官能的に修飾された多糖類は、当該多糖類の疎水性を変えるために、例えば増加又は減少させるために、当該多糖類の1又は複数の単糖単位のヒドロキシル基の水素原子、又はそのアミン基の1又は複数の水素原子が、以下からなる基で置換された多糖類を含み得るものであり、その群はC1−25アルキル、C1−6アルキレン−N(R111)R112、C1−6アルキレン−N+(R111)(R112)R113、C1−25アルキルカルボニル、C2−25アルケニルカルボニル、C1−6アルキレン−CO−OR114、カルボキシルC1−6アルキレンカルボニル、ヒドロキシC1−6アルキル、カルボキシルC6−12アリーレンカルボニル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、及びC6−10アリールからなり、各基は、ヒドロキシル、ハロゲン、C1−6アルキル、カルボキシル、及びC1−6アルコキシの中からそれぞれ独立して選ばれる1又は複数の置換基により置換されていてもよく、ここでR111は水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R112は水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R113は水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R114は水素及びC1−6アルキルから選ばれる;好ましくは、その群はC1−6アルキル、C1−4アルキレン−N(R111)R112、C1−4アルキレン−N+(R111)(R112)R113、C1−25アルキルカルボニル、C3−25アルケニルカルボニル、C1−4アルキレン−CO−OR114、カルボキシルC1−4アルキレンカルボニル、ヒドロキシC1−4アルキル、カルボキシルC6−10アリーレンカルボニル、C2−4アルケニル、及びC2−4アルキニルからなり、各基は、ヒドロキシル、ハロゲン、C1−4アルキル、及びC1−4アルコキシの中からそれぞれ独立して選ばれる1又は複数の置換基により置換されていてもよく、ここでR111は水素及びC1−4アルキルから選ばれ、R112は水素及びC1−4アルキルから選ばれ、R113は水素及びC1−4アルキルから選ばれ、R114は水素及びC1−4アルキルから選ばれる;好ましくは、その群はC1−4アルキル、C1−3アルキレン−N(R111)R112、C1−3アルキレン−N+(R111)(R112)R113、C1−25アルキルカルボニル、C5−25アルケニルカルボニル、C1−3アルキレン−CO−OR114、カルボキシルC1−3アルキレンカルボニル、ヒドロキシC1−3アルキル、C2−3アルケニル、及びC2−3アルキニルからなり、各基は、ヒドロキシル、ハロゲン、C1−3アルキル、及びC1−3アルコキシの中からそれぞれ独立して選ばれる1又は複数の置換基により置換されていてもよく、ここでR111は水素及びC1−3アルキルから選ばれ、R112は水素及びC1−3アルキルから選ばれ、R113は水素及びC1−3アルキルから選ばれ、R114は水素及びC1−3アルキルから選ばれる;好ましくは、その群はC1−3アルキル、C1−3アルキレン−N(R111)R112、C1−3アルキレン−N+(R111)(R112)R113、C1−25アルキルカルボニル、C13−25アルケニルカルボニル、及びC1−3アルキレン−CO−OR114からなり、各基は、ヒドロキシル、ハロゲン、C1−3アルキル、及びC1−3アルコキシの中からそれぞれ独立して選ばれる1又は複数の置換基により置換されていてもよく、ここでR111は水素及びC1−3アルキルから選ばれ、R112は水素及びC1−3アルキルから選ばれ、R113は水素及びC1−3アルキルから
選ばれ、R114は水素及びC1−3アルキルから選ばれる;好ましくは、その群はメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、メチレン−N(R111)R112、エチレン−N(R111)R112、n−プロピレン−N(R111)R112、メチレン−N+(R111)(R112)R113、エチレン−N+(R111)(R112)R113、n−プロピレン−N+(R111)(R112)R113、メチレンCO−OR114、エチレンCO−OR114、n−プロピレンCO−OR114、C1−25アルキルカルボニル、及びC13−25アルケニルカルボニルからなり、各基は、ヒドロキシル、ハロゲン、メチル、及びエチルの中からそれぞれ独立して選ばれる1又は複数の置換基により置換されていてもよく、ここで、R111は水素、メチル、及びエチルから選ばれ、R112は水素、メチル、及びエチルから選ばれ、R113は水素、メチル、及びエチルから選ばれ、R114は水素、メチル、及びエチルから選ばれる;好ましくは、その群はメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、メチレン−N+(R111)(R112)R113、エチレン−N+(R111)(R112)R113、n−プロピレン−N+(R111)(R112)R113、メチレン−CO−OR114、エチレン−CO−OR114、n−プロピレン−CO−OR114、C1−25アルキルカルボニル、及びC13−25アルケニルカルボニルからなり、各基は、ヒドロキシル及びメチルの中からそれぞれ独立して選ばれる1又は複数の置換基により置換されていてもよく、ここでR111は水素及びメチルから選ばれ、R112は水素及びメチルから選ばれ、R113は水素及びメチルから選ばれ、R114は水素及びメチルから選ばれる;好ましくは、その群は、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、2−ヒドロキシ−プロピレン−N+(CH3)3、メチレン−CO−OH、メチルカルボニル、エチルカルボニル、n−プロピルカルボニル、i−プロピルカルボニル、n−ブチルカルボニル、i−ブチルカルボニル、t−ブチルカルボニル、n−ペンチルカルボニル、n−ヘキシルカルボニル、n−ヘプチルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにカプリル酸エステル部分を形成してもよく、又は、結合している窒素とともにカプリル酸アミド部分を形成してもよい)、n−ノニルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにカプリン酸エステル部分を形成してもよく、又は、結合している窒素とともにカプリン酸アミド部分を形成してもよい)、n−ウンデシルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにラウリン酸エステル部分を形成してもよく、又は、結合している窒素とともにラウリン酸アミド部分を形成してもよい)、n−トリデシルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにミリスチン酸エステル部分を形成してもよく、又は、結合している窒素とともにミリスチン酸アミド部分を形成してもよい)、n−ペンタデシルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにパルミチン酸エステル部分を形成してもよく、又は、結合している窒素とともにパルミチン酸アミド部分を形成してもよい)、n−ヘプタデシルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにステアリン酸エステル部分を形成してもよく、又は、結合している窒素とともにステアリン酸アミド部分を形成してもよい)、n−ノナデシルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにアラキジン酸エステル部分を形成してもよく、又は、結合している窒素とともにアラキジン酸アミド部分を形成してもよい)、n−ヘニコシルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにベヘン酸エステル部分を形成してもよく、又は、結合している窒素とともにベヘン酸アミド部分を形成してもよい)、n−トリコシルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにリグノセリン酸エステル部分を形成してもよく、又は、結合している窒素とともにリグノセリン酸アミド部分を形成してもよい)、n−ペンタコシルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにセロチン酸エステル部分を形成してもよく、又は、結合している窒素とともにセロチン酸アミド部分を形成してもよい)、n−トリデセニルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにミリストレイン酸エステル部分を形成してもよく、又は、結合している窒素とともにミリストレイン酸アミド部分を形成してもよい)、n−ペンタデセニルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにパルミトレイン酸エステル部分もしくはサピエン酸エステル部分を形成してもよく、又は、結合している窒素とともにパルミトレイン酸アミド部分もしくはサピエン酸アミド部分を形成してもよい)、n−ヘプタデセニルカルボニル(例えば、結合し
ている酸素とともにオレイン酸エステル部分、エライジン酸エステル部分、バクセン酸エステル部分、リノール酸エステル部分、リノエライジン酸エステル部分、もしくはα−リノレン酸エステル部分を形成してもよく、又は、結合している窒素とともにオレイン酸アミド部分、エライジン酸アミド部分、バクセン酸アミド部分、リノール酸アミド部分、リノエライジン酸アミド部分、もしくはα−リノレン酸アミド部分を形成してもよい)、n−ノナデセニルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにアラキドン酸エステル部分、もしくはエイコサペンタエン酸エステル部分を形成してもよく、又は、結合している窒素とともにアラキドン酸アミド部分もしくはエイコサペンタエン酸アミド部分を形成してもよい)、又はn−ヘニコセニルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにエルカ酸エステル部分もしくはドコサヘキサエン酸エステル部分を形成してもよく、又は、結合している窒素とともに、エルカ酸アミド部分もしくはドコサヘキサエン酸アミド部分を形成してもよい)からなる。
官能的修飾は、多糖類の疎水性を増加させるために、当該多糖類の1もしくは複数の単糖単位の1もしくは複数の官能基、例えば1もしくは複数のヒドロキシル基又は1もしくは複数のアミン基を、飽和もしくは不飽和の脂肪酸で置換すること(例えば、ヒドロキシル基のエステル化又はアミノ基のアミド化)、又は、当該多糖類の1もしくは複数の単糖単位の、ヒドロキシル基の水素原子又はアミン基の1もしくは複数の水素原子を、以下からなる群から選ばれる基で置換することを含み得る。その群はC1−25アルキル、C1−6アルキレン−N(R111)R112、C1−6アルキレン−N+(R111)(R112)R113、C1−25アルキルカルボニル、C2−25アルケニルカルボニル、C1−6アルキレン−CO−OR114、カルボキシルC1−6アルキレンカルボニル、ヒドロキシC1−6アルキル、カルボキシルC6−12アリーレンカルボニル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、及びC6−10アリールからなり、各基は、ヒドロキシル、ハロゲン、C1−6アルキル、カルボキシル、及びC1−6アルコキシの中からそれぞれ独立して選ばれる1又は複数の置換基により置換されていてもよく、ここでR111は水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R112は水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R113は水素及びC1−6アルキルから選ばれ、R114は水素及びC1−6アルキルから選ばれる;好ましくは、その群はC1−6アルキル、C1−4アルキレン−N(R111)R112、C1−4アルキレン−N+(R111)(R112)R113、C1−25アルキルカルボニル、C3−25アルケニルカルボニル、C1−4アルキレン−CO−OR114、カルボキシルC1−4アルキレンカルボニル、ヒドロキシC1−4アルキル、カルボキシルC6−10アリーレンカルボニル、C2−4アルケニル、及びC2−4アルキニルからなり、各基は、ヒドロキシル、ハロゲン、C1−4アルキル、及びC1−4アルコキシの中からそれぞれ独立して選ばれる1又は複数の置換基により置換されていてもよく、ここでR111は水素及びC1−4アルキルから選ばれ、R112は水素及びC1−4アルキルから選ばれ、R113は水素及びC1−4アルキルから選ばれ、R114は水素及びC1−4アルキルから選ばれる;好ましくは、その群はC1−4アルキル、C1−3アルキレン−N(R111)R112、C1−3アルキレン−N+(R111)(R112)R113、C1−25アルキルカルボニル、C5−25アルケニルカルボニル、C1−3アルキレン−CO−OR114、カルボキシルC1−3アルキレンカルボニル、ヒドロキシC1−3アルキル、C2−3アルケニル、及びC2−3アルキニルからなり、各基は、ヒドロキシル、ハロゲン、C1−3アルキル、及びC1−3アルコキシの中からそれぞれ独立して選ばれる1又は複数の置換基により置換されていてもよく、ここでR111は水素及びC1−3アルキルから選ばれ、R112は水素及びC1−3アルキルから選ばれ、R113は水素及びC1−3アルキルから選ばれ、R114は水素及びC1−3アルキルから選ばれる;好ましくは、その群はC1−3アルキル、C1−3アルキレン−N(R111)R112、C1−3アルキレン−N+(R111)(R112)R113、C1−25アルキルカルボニル、C13−25アルケニルカルボニル、及びC1−3アルキレン−CO−OR114からなり、各基は、ヒ
ドロキシル、ハロゲン、C1−3アルキル、及びC1−3アルコキシの中からそれぞれ独立して選ばれる1又は複数の置換基により置換されていてもよく、ここでR111は水素及びC1−3アルキルから選ばれ、R112は水素及びC1−3アルキルから選ばれ、R113は水素及びC1−3アルキルから選ばれ、R114は水素及びC1−3アルキルから選ばれる;好ましくは、その群はメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、メチレン−N(R111)R112、エチレン−N(R111)R112、n−プロピレン−N(R111)R112、メチレン−N+(R111)(R112)R113、エチレン−N+(R111)(R112)R113、n−プロピレン−N+(R111)(R112)R113、メチレン−CO−OR114、エチレン−CO−OR114、n−プロピレン−CO−OR114、C1−25アルキルカルボニル、及びC13−25アルケニルカルボニルからなり、各基は、ヒドロキシル、ハロゲン、メチル、及びエチルの中からそれぞれ独立して選ばれる1又は複数の置換基により置換されていてもよく、ここで、R111は水素、メチル、及びエチルから選ばれ、R112は水素、メチル、及びエチルから選ばれ、R113は水素、メチル、及びエチルから選ばれ、R114は水素、メチル、及びエチルから選ばれる;好ましくは、その群はメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、メチレン−N+(R111)(R112)R113、エチレン−N+(R111)(R112)R113、n−プロピレン−N+(R111)(R112)R113、メチレン−CO−OR114、エチレン−CO−OR114、n−プロピレン−CO−OR114、C1−25アルキルカルボニル、及びC13−25アルケニルカルボニルからなり、各基は、ヒドロキシル及びメチルの中からそれぞれ独立して選ばれる1又は複数の置換基により置換されていてもよく、ここでR111は水素及びメチルから選ばれ、R112は水素及びメチルから選ばれ、R113は水素及びメチルから選ばれ、R114は水素及びメチルから選ばれる;好ましくは、その群は、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、2−ヒドロキシ−プロピレン−N+(CH3)3、メチレン−CO−OH、メチルカルボニル、エチルカルボニル、n−プロピルカルボニル、i−プロピルカルボニル、n−ブチルカルボニル、i−ブチルカルボニル、t−ブチルカルボニル、n−ペンチルカルボニル、n−ヘキシルカルボニル、n−ヘプチルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにカプリル酸エステル部分を形成してもよく、又は、結合している窒素とともにカプリル酸アミド部分を形成してもよい)、n−ノニルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにカプリン酸エステル部分を形成してもよく、又は、結合している窒素とともにカプリン酸アミド部分を形成してもよい)、n−ウンデシルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにラウリン酸エステル部分を形成してもよく、又は、結合している窒素とともにラウリン酸アミド部分を形成してもよい)、n−トリデシルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにミリスチン酸エステル部分を形成してもよく、又は、結合している窒素とともにミリスチン酸アミド部分を形成してもよい)、n−ペンタデシルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにパルミチン酸エステル部分を形成してもよく、又は、結合している窒素とともにパルミチン酸アミド部分を形成してもよい)、n−ヘプタデシルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにステアリン酸エステル部分を形成してもよく、又は、結合している窒素とともにステアリン酸アミド部分を形成してもよい)、n−ノナデシルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにアラキジン酸エステル部分を形成してもよく、又は、結合している窒素とともにアラキジン酸アミド部分を形成してもよい)、n−ヘニコシルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにベヘン酸エステル部分を形成してもよく、又は、結合している窒素とともにベヘン酸アミド部分を形成してもよい)、n−トリコシルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにリグノセリン酸エステル部分を形成してもよく、又は、結合している窒素とともにリグノセリン酸アミド部分を形成してもよい)、n−ペンタコシルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにセロチン酸エステル部分を形成してもよく、又は、結合している窒素とともにセロチン酸アミド部分を形成してもよい)、n−トリデセニルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにミリストレイン酸エステル部分を形成してもよく、又は、結合している窒素とともにミリストレイン酸アミド部分を形成してもよい)、n−
ペンタデセニルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにパルミトレイン酸エステル部分もしくはサピエン酸エステル部分を形成してもよく、又は、結合している窒素とともにパルミトレイン酸アミド部分もしくはサピエン酸アミド部分を形成してもよい)、n−ヘプタデセニルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにオレイン酸エステル部分、エライジン酸エステル部分、バクセン酸エステル部分、リノール酸エステル部分、リノエライジン酸エステル部分、もしくはα−リノレン酸エステル部分を形成してもよく、又は、結合している窒素とともにオレイン酸アミド部分、エライジン酸アミド部分、バクセン酸アミド部分、リノール酸アミド部分、リノエライジン酸アミド部分、もしくはα−リノレン酸アミド部分を形成してもよい)、n−ノナデセニルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにアラキドン酸エステル部分、もしくはエイコサペンタエン酸エステル部分を形成してもよく、又は、結合している窒素とともにアラキドン酸アミド部分もしくはエイコサペンタエン酸アミド部分を形成してもよい)、又はn−ヘニコセニルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにエルカ酸エステル部分もしくはドコサヘキサエン酸エステル部分を形成してもよく、又は、結合している窒素とともに、エルカ酸アミド部分もしくはドコサヘキサエン酸アミド部分を形成してもよい)からなる。
いくつかの実施形態において、官能的に修飾された多糖類の官能的修飾の割合は、約1%から約100%である。例えば、官能的に修飾された多糖類の官能的修飾の割合は、約1%から約80%、約5%から約70%、約10%から約60%、約15%から約50%であってもよい。例えば、官能的に修飾された多糖類の官能的修飾の割合は、約1%以上、約2%以上、約3%以上、約4%以上、約5%以上、約6%以上、約7%以上、約8%以上、約9%以上、約10%以上、約11%以上、約12%以上、約13%以上、約14%以上、約15%以上、約20%以上、約30%以上、約50%以上、約70%以上、又は約90%以上であってもよい。
本明細書において、化合物(即ち、葉酸多糖類結合体における官能的に修飾された多糖類)の「官能的修飾の割合」又は「官能的修飾の程度」という表現は、化合物(即ち、官能的に修飾された多糖類)中の官能的に修飾された官能基(例えばヒドロキシル基及び/又はアミン基)の相対存在量を化合物(即ち、官能的に修飾された多糖類)中の官能基(即ち、修飾されていない官能基と官能的に修飾された官能基)の相対存在量で除し、便宜のために百分率で表したものを指す。官能的修飾の割合は、官能的に修飾された多糖類での、官能的に修飾された官能基の百分率に相当する。官能的修飾の割合は、1H−NMRにより測定できる。
いくつかの実施形態において、FR−標的化賦形剤の脂肪酸グラフト率(FA−GR)は約1%以上としてもよい。例えば、例えば、FR−標的化賦形剤のFA−GRは、約2%以上、約3%以上、約4%以上、約5%以上、約6%以上、約7%以上、約8%以上、約9%以上、約10%以上、約11%以上、約12%以上、約13%以上、約14%以上、又は約15%以上としてもよい。例えば、FR−標的化賦形剤のFA−GRは、約1から約100%、約1%から約80%、約5%から約70%、約10%から約60%、約15%から約50%の範囲としてもよい。
本明細書において、化合物(即ち、FR−標的化賦形剤)の「脂肪酸グラフト率」又は「FA−GR」という表現は、化合物(即ち、FR−標的化賦形剤)中の脂肪酸の相対存在量を、化合物(即ち、FR−標的化賦形剤)中の多糖類(即ち、官能的に修飾された多糖類)の官能基(即ち、修飾されていない官能基、及び官能的に修飾された官能基)の相対存在量で除し、便宜のために百分率で表したものを指す。FA−GRは脂肪酸に結合している官能的に修飾された多糖類の官能基の百分率に相当する。
脂肪酸グラフト率(FA−GR)は1H NMR(例えば293KでのDMSO−d6
中)により決定することができる。脂肪酸グラフト率は1H NMRにより決定し適当な等式を用いて計算することができる。
例えば、HMDの脂肪酸グラフト率は等式(2)を用いて計算することができる。
ここで「[(CH3)FA]」はこの脂肪酸の0.85ppm(CH3CH2)のプロトンのピークの積分であり、「[(CHO)GLC]」はグルコース単量体の4.68ppm(CHO)のピークの積分であり、「9」はCH3中のH+の数(即ち3)とグルコース単位ごとのヒドロキシル基の数(即ち3)の積である。
いくつかの実施形態において、多糖類又は官能的に修飾された多糖類の分子量の範囲は、約1kDaから約500kDaとしてもよい。例えば、多糖類又は官能的に修飾された多糖類の分子量の範囲は、約5kDaから約500kDa、約10kDaから約450kDa、約50kDaから約400kDa、約90kDaから約310kDa、又は約100kDaから約300kDaとしてもよい。例えば、多糖類又は官能的に修飾された多糖類の分子量の範囲は、約1kDa以上、約5kDa以上、約10kDa以上、約20kDa以上、約30kDa以上、約40kDa以上、約50kDa以上、約60kDa以上、約70kDa以上、約80kDa以上、約90kDa以上、約100kDa以上、約150kDa以上、約200kDa以上、約250kDa以上、又は約300kDa以上としてもよい。
本明細書において、「分子量」又は「分子質量」という用語は、分子の質量を指す。分子質量は質量分析法を用いて直接計測することができる。
本明細書に教示する製品(例えば、医薬製剤又はFR−標的化賦形剤)、用途、又は方法に関するいくつかの実施形態において、多糖類又は官能的に修飾された多糖類は、以下の中から選んでもよい。キトサン又は官能的に修飾されたキトサン;N−[(2−ヒドロキシ−3−トリメチルアンモニウム)プロピル]キトサン(HTC)及びその塩(例えば、塩化物塩、酢酸塩、グルタミン酸塩、又は乳酸塩)、例えばHTCC(即ち塩化物塩);N−トリメチルキトサン(TMC)及びその塩(例えば、塩化物塩、酢酸塩、グルタミン酸塩、又は乳酸塩);N,O−カルボキシメチルキトサン(N,O−CMC)及びその塩(例えば、塩化物塩、酢酸塩、グルタミン酸塩、又は乳酸塩);N−カルボキシメチルキトサン(N−CMC)及びその塩(例えば、塩化物塩、酢酸塩、グルタミン酸塩、又は乳酸塩);N,N−カルボキシメチルキトサン(N,N−CMC)及びその塩(例えば、塩化物塩、酢酸塩、グルタミン酸塩、又は乳酸塩);O−カルボキシメチルキトサン(O−CMC)及びその塩(例えば、塩化物塩、酢酸塩、グルタミン酸塩、又は乳酸塩);疎水性的に修飾されたキトサン(HMC)及びその塩(例えば、塩化物塩、酢酸塩、グルタミン酸塩、又は乳酸塩);デキストラン又は官能的に修飾されたデキストラン;疎水性的に修飾されたデキストラン(HMD)及びその塩(例えば、塩化物塩、酢酸塩、グルタミン酸塩、又は乳酸塩);デンプン又は官能的に修飾されたデンプン;ヒドロキシプロピルデンプン;アミロース又は官能的に修飾されたアミロース;アミロペクチン又は官能的に修飾されたアミロペクチン;セルロース又は官能的に修飾されたセルロース;メチルセル
ロース及びその塩(例えば、酢酸塩又は酢酸フタル酸塩);カルボキシメチルセルロース及びその塩(例えば、酢酸塩又は酢酸フタル酸塩);ヒドロキシエチルセルロース及びその塩(例えば、酢酸塩又は酢酸フタル酸塩);エチルセルロース及びその塩(例えば、酢酸塩又は酢酸フタル酸塩);ヒドロキシエチルメチルセルロース及びその塩(例えば、酢酸塩又は酢酸フタル酸塩);ヒドロキシプロピルセルロース及びその塩(例えば、酢酸塩又は酢酸フタル酸塩);ヒプロメロース及びその塩(例えば、酢酸塩又は酢酸フタル酸塩);酢酸コハク酸ヒプロメロース;フタル酸ヒプロメロース;クロスカルメロース及びその塩(例えば、酢酸塩又は酢酸フタル酸塩);キチン;シクロデキストリン;デキストレート;デキストリン;マルトデキストリン;プルラン;並びにグアーガム。
本明細書に教示する、製品(例えば、医薬製剤又はFR−標的化賦形剤)又は用途に関するいくつかの実施形態において、多糖類又は官能的に修飾された多糖類は、以下の中から選んでもよい。キトサン又は官能的に修飾されたキトサン;HTC及びその塩(例えば、塩化物塩、酢酸塩、グルタミン酸塩、又は乳酸塩)、例えばHTCC(即ち塩化物塩);TMC及びその塩(例えば、塩化物塩、酢酸塩、グルタミン酸塩、又は乳酸塩);N,O−CMC及びその塩(例えば、塩化物塩、酢酸塩、グルタミン酸塩、又は乳酸塩);N−CMC及びその塩(例えば、塩化物塩、酢酸塩、グルタミン酸塩、又は乳酸塩);N,N−CMC及びその塩(例えば、塩化物塩、酢酸塩、グルタミン酸塩、又は乳酸塩);O−CMC及びその塩(例えば、塩化物塩、酢酸塩、グルタミン酸塩、又は乳酸塩);HMC及びその塩(例えば、塩化物塩、酢酸塩、グルタミン酸塩、又は乳酸塩);デキストラン又は官能的に修飾されたデキストラン;並びにHMD及びその塩(例えば、塩化物塩、酢酸塩、グルタミン酸塩、又は乳酸塩).
本明細書に教示する、製品(例えば、医薬製剤又はFR−標的化賦形剤)又は用途に関するいくつかの実施形態において、多糖類又は官能的に修飾された多糖類は、以下からなる群の中から選んでもよい。キトサン;HTCC;HTC及びその酢酸塩、グルタミン酸塩、又は乳酸塩;TMC及びその塩化物塩、酢酸塩、グルタミン酸塩、又は乳酸塩;N,O−CMC及びその塩化物塩、酢酸塩、グルタミン酸塩、又は乳酸塩;N−CMC及びその塩化物塩、酢酸塩、グルタミン酸塩、又は乳酸塩;N,N−CMC及びその塩化物塩、酢酸塩、グルタミン酸塩、又は乳酸塩;O−CMC及びその塩化物塩、酢酸塩、グルタミン酸塩、又は乳酸塩;HMC及びその塩化物塩、酢酸塩、グルタミン酸塩、又は乳酸塩;デキストラン;並びにHMD及びその塩化物塩、酢酸塩、グルタミン酸塩、又は乳酸塩。
有利なことに、本発明者らは、このような多糖類又は官能的に修飾された多糖類、特に、疎水性的に修飾された多糖類は、生体内投与後の良好な安定性と物理的完全性を有しかつ生理的媒体に接触すると望ましい溶解速度を示すナノ粒子の形成を可能とすることを見出した。また本明細書中に教示するように、このような多糖類又は官能的に修飾された多糖類、特に、疎水性的に修飾された多糖類は、生体接着性を示し、及び/又は長い気道内保持時間を示し、これにより本医薬製剤を気道内に保持する。
また本発明者らは、多糖類又は官能的に修飾された多糖類が抗腫瘍剤(親水性抗腫瘍剤を含む)と相互作用し、有利なことに、その相互作用によって抗腫瘍剤が医薬製剤中により良く捕捉及び/又は封入されることを驚きとともに見出した。従って、そのような多糖類又は官能的に修飾された多糖類を用いることで、薬剤のカプセル封入効率と薬効成分比率を高めることができる。
「キトサン」という用語は一般に、ランダムに分布するβ−(1,4)−結合したD−グルコサミン(脱アセチル化された単位)及びN−アセチル−D−グルコサミン(アセチル化された単位)からなる直鎖状多糖類を指す。
いくつかの実施形態において、キトサンの分子量は、約1kDaから約500kDaの範囲としてもよい。例えば、キトサンの分子量の範囲は、約5kDaから約500kDa、約10kDaから約450kDa、約50kDaから約400kDa、約90kDaから約310kDa、又は約100kDaから約300kDaとしてもよい。例えば、キトサンの分子量の範囲は、約1kDa以上、約5kDa以上、約10kDa以上、約20kDa以上、約30kDa以上、約40kDa以上、約50kDa以上、約60kDa以上、約70kDa以上、約80kDa以上、約90kDa以上、約100kDa以上、約150kDa以上、約200kDa以上、約250kDa以上、又は約300kDa以上としてもよい。
本明細書中に用いられる場合、「HTCC」又は「N−[(2−ヒドロキシ−3−トリメチルアンモニウム)プロピル]キトサン塩化物」という用語は、構造式XIIIの構造を持つ官能的に修飾された単糖により1又は複数のD−グルコサミン及び/又はN−アセチル−D−グルコサミン単位が修飾、交換、又は置換された官能的に修飾されたキトサンを指す。
HTCCの置換割合は、約1%から約100%の範囲としてもよい。例えば、HTCCの置換割合の範囲は、約5%から約99%、約10%から約90%、約15%から約80%、約20%から約70%、約25%から約60%、又は約30%から約50%としてもよい。好ましくは、HTCCの置換割合の範囲は、約20%から約40%としてもよい。例えば、HTCCの置換割合は、約1%以上、約10%以上、約20%以上、約30%以上、約50%以上、約70%以上、又は約90%以上としてもよい。HTCCの置換割合は1H−NMRにより測定できる。
本明細書において、化合物(即ち、葉酸多糖類結合体における官能的に修飾された多糖類)の「置換割合」又は「置換度」という表現は、化合物(即ち、官能的に修飾された多糖類)中の官能的に修飾された単糖単位の相対存在量を、化合物(即ち、官能的に修飾された多糖類)中の単糖単位(即ち、修飾されていない単糖単位と官能的に修飾された単糖単位)の相対存在量で除し、便宜のために百分率で表したものを指す。置換割合は、官能的に修飾された多糖類での、官能的に修飾された単糖単位で置換された単糖単位の百分率
に相当する。置換割合は、1H−NMRにより測定できる。
HTCCのアセチル化の程度は、約1%から約100%としてもよい。例えば、HTCCのアセチル化の程度は、約5%から約99%、約10%から約90%、約15%から約80%、約20%から約70%、約25%から約60%、又は約30%から約50%としてもよい。好ましくは、HTCCのアセチル化の程度は、約10%から約30%、例えば約20%としてもよい。アセチル化の程度は、公知技術により1H−NMRにより測定できる。
いくつかの実施形態において、HTCCの分子量は、約1kDaから約500kDaの範囲としてもよい。例えば、HTCCの分子量の範囲は、約5kDaから約500kDa、約10kDaから約450kDa、約50kDaから約400kDa、約90kDaから約310kDa、又は約100kDaから約300kDaとしてもよい。例えば、HTCCの分子量の範囲は、約1kDa以上、約5kDa以上、約10kDa以上、約20kDa以上、約30kDa以上、約40kDa以上、約50kDa以上、約60kDa以上、約70kDa以上、約80kDa以上、約90kDa以上、約100kDa以上、約150kDa以上、約200kDa以上、約250kDa以上、又は約300kDa以上としてもよい。例として、HTCCの分子量の範囲は、約50kDaから約150kDa、例えば約70kDaから約120kDa、例えば約80kDa、約90kDa、約100kDa、又は約110kDaとしてもよい。
以下に、例示的で限定を意図しないHTCCの調製方法を示す。例えば、HTCCの調製は、Xiao et al.(Colloids and Surfaces B: Biointerfaces 91 168- 174, 2012)が開示するように、修正されたLim and Hudson(Carbohydr. Res., 339, 313, 2004)の方法により行われる。この修正された方法においては、3gのキトサン粉末を30mLの脱イオン水に懸濁させる。キトサンは、公知の方法(Mima et al., J. Appl. Polym. Sci. 28, 2003)によりキチンを高度に脱アセチル化して得られる。要約すると、キチンはカニChionoecetes oplioの殻から調製される。カニの殻は、最大の辺が2〜5cm未満となるように細断する。これは反応ビーカー中の処理を容易にするためである。細断した殻を約80℃の1N NaOH溶液で3時間処理し、水で洗ってタンパク質と脂質を除去する。次いで室温で1N HCl溶液で12時間温浸する。このアルカリと酸の処理を2回繰り返す。キチンをアセトンで還流し脱色する。得られた生成物は雪白色で、灰分は0.17%未満である。要約すると、キチンからキトサンを調製する方法は以下のとおりである。キチンを窒素雰囲気下、110℃(又は6OOC)で1(又は2)時間、Niのるつぼに入れた47% NaOH溶液で、試料をより小さくすることなく、処理する。このアルカリ処理で得られたキトサン生成物を約80℃の水で洗い中性にする。初回の処理による脱アセチル化は約80%以下である。キトサンは水で洗った後、更に脱アセチル化するため再度アルカリ溶液で処理する。90〜95%脱アセチル化したキトサン生成物を得るためアルカリ処理と水洗浄を2回以上繰り返す。これより更に脱アセチル化するためには、2%酢酸を含む1.5〜2%キトサン水溶液を大量の1N NaOH溶液に細流にして注ぎ入れることにより、糸状のキトサンを調製する。次いで糸状のキトサンをアルカリ処理する。脱イオン水中の粉末キトサンの混合物を30分間撹拌した後、撹拌を継続しながらグリシジルトリメチルアンモニウムクロリド(GTMAC)を滴下して加える。GTMACはフルカ(Fluka)(ブフス(Buchs)、スイス)から入手可能である。GTMACのキトサンに対する重量比は0.6:1から1.8:1まで変えることができ、生成されるHTCCの四級化度(DQ)はそれぞれ12.4%±1.2%、28.1%±3.7%、43.7%±2.5V(伝導度滴定により測定し、数値は平均値±標準偏差、n=3)である。反応混合物を85℃で6時間撹拌する。沈殿させ熱いアルコールで洗浄し、生成物を濾過して採取する。採取したポリマーは蒸留水に溶かして蒸留水で5日間透析(MWCO=3500)し、凍結乾燥できる。
例示的な代替法として、Lim and Hudsonの元来の方法によれば、Lang et al.(米国特許第4,921,949号、1990年)を修正した方法でHTCCを調製できると記載している。要約すると、脱アセチル化したキトサン(6g、37.0mmol)を85℃の蒸留水(60mL)に分散させる。GTMAC(21.3mL、111mmol、フルカ化学社(Fluka Chemical Co.)から購入)を3回(7.1mLずつ)に分けて2時間おきに加える。10時間反応させた後、透明で黄色がかった反応溶液を撹拌しながら冷たいアセトン(200mL)に注ぎ入れ、一夜冷蔵庫に置く。翌日、アセトンをデカントし、残ったゲル様の生成物をMeOH(100mL)に溶かす。溶液を4:1アセトン−エタノール(250mL)中で沈殿させる。濾過により白色の生成物を採取し、Soxhlet抽出器を用い、24時間、熱いEtOHで洗浄することにより更に精製する。最終生成物を70℃で一夜乾燥させる。Lim and Hudsonの方法において、基礎物質としての低分子量キトサン(カニの殻由来)は韓国キトサン社(Korea Chitosan Co., Ltd.)から購入可能である。キトサンの脱アセチル化のため、キトサン(20g)を抗酸化剤としてNaBH4(2g)を含む200mLの10%(w/w)NaOH溶液に分散させる。110℃で5時間撹拌した後、混合物をガラスフィルターで濾過し、pH試験紙で中性になるまで蒸留水で洗浄する。このキトサンを更にMeOHとアセトンで洗浄し、真空下、70℃で一夜乾燥させる。
他の例示的代替法としては、HTCCはLang et al.(米国特許第4,921,949号、1990年)の方法で調製される。
HTCCはCAS 106602−18−0と表示してもよい。
本明細書において、「TMC」、「N−トリメチルキトサン」、又は「N,N,N−トリメチルキトサン」という用語は、構造式XIVの構造を持つ官能的に修飾された単糖により1又は複数のD−グルコサミン及び/又はN−アセチル−D−グルコサミン単位が修飾、交換、又は置換された官能的に修飾されたキトサンを指す。
TMCの置換割合は、約1%から約100%としてもよい。例えば、TMCの置換割合は、約5%から約99%、約10%から約90%、約15%から約80%、約20%から約70%、約25%から約60%、又は約30%から約50%としてもよい。例えば、TMCの置換割合は、約1%以上、約10%以上、約20%以上、約30%以上、約50%以上、約70%以上、又は約90%以上としてもよい。TMCの置換割合は、1H−NMRにより測定することができる。
いくつかの実施形態において、TMCの分子量は、約1kDaから約500kDaの範囲としてもよい。例えば、TMCの分子量の範囲は、約5kDaから約500kDa、約10kDaから約450kDa、約50kDaから約400kDa、約90kDaから約310kDa、又は約100kDaから約300kDaとしてもよい。例えば、TMCの
分子量の範囲は、約1kDa以上、約5kDa以上、約10kDa以上、約20kDa以上、約30kDa以上、約40kDa以上、約50kDa以上、約60kDa以上、約70kDa以上、約80kDa以上、約90kDa以上、約100kDa以上、約150kDa以上、約200kDa以上、約250kDa以上、又は約300kDa以上としてもよい。
本明細書において、「N,O−CMC」又は「N,O−カルボキシメチルキトサン」という用語は、構造式XVIの構造を持つ官能的に修飾された単糖により1又は複数のD−グルコサミン及び/又はN−アセチル−D−グルコサミン単位が修飾、交換、又は置換された官能的に修飾されたキトサンを指す。
N,O−CMCの置換割合は約1%から約100%としてもよい。例えば、N,O−CMCの置換割合は、約5%から約99%、約10%から約90%、約15%から約80%、約20%から約70%、約25%から約60%、又は約30%から約50%としてもよい。例えば、N,O−CMCの置換割合は、約1%以上、約10%以上、約20%以上、約30%以上、約50%以上、約70%以上、又は約90%以上としてもよい。N,O−CMCの置換割合は、1H−NMRにより測定することができる。
いくつかの実施形態において、N,O−CMCの分子量は、約1kDaから約500kDaの範囲としてもよい。例えば、N,O−CMCの分子量の範囲は、約5kDaから約500kDa、約10kDaから約450kDa、約50kDaから約400kDa、約90kDaから約310kDa、又は約100kDaから約300kDaとしてもよい。例えば、N,O−CMCの分子量の範囲は、約1kDa以上、約5kDa以上、約10kDa以上、約20kDa以上、約30kDa以上、約40kDa以上、約50kDa以上、約60kDa以上、約70kDa以上、約80kDa以上、約90kDa以上、約100kDa以上、約150kDa以上、約200kDa以上、約250kDa以上、又は約300kDa以上としてもよい。
本明細書において、「N−CMC」又は「N−カルボキシメチルキトサン」という用語は、構造式XVIIの構造を持つ官能的に修飾された単糖により1又は複数のD−グルコサミン及び/又はN−アセチル−D−グルコサミン単位が修飾、交換、又は置換された官能的に修飾されたキトサンを指す。
N−CMCの置換割合は、約1%から約100%としてもよい。例えば、N−CMCの置換割合は、約5%から約99%、約10%から約90%、約15%から約80%、約20%から約70%、約25%から約60%、又は約30%から約50%としてもよい。例えば、N−CMCの置換割合は、約1%以上、約10%以上、約20%以上、約30%以上、約50%以上、約70%以上、又は約90%以上としてもよい。N−CMCの置換割合は1H−NMRにより測定することができる。
いくつかの実施形態において、N−CMCの分子量は、約1kDaから約500kDaの範囲としてもよい。例えば、N−CMCの分子量の範囲は、約5kDaから約500kDa、約10kDaから約450kDa、約50kDaから約400kDa、約90kDaから約310kDa、又は約100kDaから約300kDaとしてもよい。例えば、N−CMCの分子量の範囲は、約1kDa以上、約5kDa以上、約10kDa以上、約20kDa以上、約30kDa以上、約40kDa以上、約50kDa以上、約60kDa以上、約70kDa以上、約80kDa以上、約90kDa以上、約100kDa以上、約150kDa以上、約200kDa以上、約250kDa以上、又は約300kDa以上としてもよい。
本明細書において、「N,N−CMC」又は「N,N−カルボキシメチルキトサン」という用語は、構造式XVIIIの構造を持つ官能的に修飾された単糖により1又は複数のD−グルコサミン単位及び/又はN−アセチル−D−グルコサミン単位が修飾、交換、又は置換された官能的に修飾されたキトサンを指す。
N,N−CMCの置換割合は、約1%から約100%としてもよい。例えば、N,N−CMCの置換割合の範囲は、約5%から約99%、約10%から約90%、約15%から
約80%、約20%から約70%、約25%から約60%、又は約30%から約50%としてもよい。例えば、N,N−CMCの置換割合の範囲は、約1%以上、約10%以上、約20%以上、約30%以上、約50%以上、約70%以上、又は約90%以上としてもよい。N,N−CMCの置換割合は1H−NMRにより測定することができる。
いくつかの実施形態において、N,N−CMCの分子量は、約1kDaから約500kDaの範囲としてもよい。例えば、N,N−CMCの分子量の範囲は、約5kDaから約500kDa、約10kDaから約450kDa、約50kDaから約400kDa、約90kDaから約310kDa、又は約100kDaから約300kDaとしてもよい。例えば、N,N−CMCの分子量の範囲は、約1kDa以上、約5kDa以上、約10kDa以上、約20kDa以上、約30kDa以上、約40kDa以上、約50kDa以上、約60kDa以上、約70kDa以上、約80kDa以上、約90kDa以上、約100kDa以上、約150kDa以上、約200kDa以上、約250kDa以上、又は約300kDa以上としてもよい。
本明細書において、「O−CMC」又は「O−カルボキシメチルキトサン」という用語は、構造式XIXの構造を持つ官能的に修飾された単糖により1又は複数のD−グルコサミン及び/又はN−アセチル−D−グルコサミン単位が修飾、交換、又は置換された官能的に修飾されたキトサンを指す。
O−CMCの置換割合は、約1%から約100%としてもよい。例えば、O−CMCの置換割合は、約5%から約99%、約10%から約90%、約15%から約80%、約20%から約70%、約25%から約60%、又は約30%から約50%としてもよい。例えば、O−CMCの置換割合は、約1%以上、約10%以上、約20%以上、約30%以上、約50%以上、約70%以上、又は約90%以上としてもよい。O−CMCの置換割合は1H−NMRにより測定することができる。
いくつかの実施形態において、O−CMCの分子量は、約1kDaから約500kDaの範囲としてもよい。例えば、O−CMCの分子量の範囲は、約5kDaから約500kDa、約10kDaから約450kDa、約50kDaから約400kDa、約90kDaから約310kDa、又は約100kDaから約300kDaとしてもよい。例えば、O−CMCの分子量の範囲は、1kDa以上、約5kDa以上、約10kDa以上、約20kDa以上、約30kDa以上、約40kDa以上、約50kDa以上、約60kDa以上、約70kDa以上、約80kDa以上、約90kDa以上、約100kDa以上、約150kDa以上、約200kDa以上、約250kDa以上、又は約300kDa以上としてもよい。
本明細書において、「HMC」又は「疎水性的に修飾されたキトサン」という用語は、
1又は複数のD−グルコサミン単位の1又は複数の官能基、好ましくはアミン基が、本明細書中の定義による飽和脂肪酸又は不飽和脂肪酸によって修飾(例えばアミド化)された官能的に修飾されたキトサンを指す。
いくつかの実施形態において、HMCの分子量は、約1kDaから約500kDaの範囲としてもよい。例えば、HMCの分子量の範囲は、約5kDaから約500kDa、約10kDaから約450kDa、約50kDaから約400kDa、約90kDaから約310kDa、又は約100kDaから約300kDaとしてもよい。例えば、HMCの分子量の範囲は、1kDa以上、約5kDa以上、約10kDa以上、約20kDa以上、約30kDa以上、約40kDa以上、約50kDa以上、約60kDa以上、約70kDa以上、約80kDa以上、約90kDa以上、約100kDa以上、約150kDa以上、約200kDa以上、約250kDa以上、又は約300kDa以上としてもよい。
いくつかの実施形態において、HMCの本明細書中の定義による脂肪酸グラフト率(FA−GR)は、約1%以上としてもよい。例えば、HMCの本明細書中の定義によるFA−GRは、約2%以上、約3%以上、約4%以上、約5%以上、約6%以上、約7%以上、約8%以上、約9%以上、約10%以上、約11%以上、約12%以上、約13%以上、約14%以上、又は約15%以上としてもよい。例えば、HMCの本明細書中の定義によるFA−GRは、約1%から約100%、約1%から約80%、約5%から約70%、約10%から約60%、又は約15%から約50%の範囲としてもよい。
本明細書において、「デキストラン」という用語は、α−グリコシド結合により結びついたD−グルコース単位からなる多糖類を指す。一般に、クラス1デキストランは、α−(1,2)、α−(1,3)、及びα−(1,4)−結合したD−グルコース分枝を伴う小さな側鎖で修飾されたD−グルコピラノシル単位がα−(1,6)−結合してできた主鎖を含む。クラス2デキストラン(又はアルテルナン(alternans))は、α−(1,3)−結合した分枝を伴い、α−(1,3)結合とα−(1,6)−結合が交互に現れるD−グルコピラノシル単位からなる主鎖構造を含む。クラス3デキストラン(又はムタン(mutans))はα−(1,3)−結合したD−グルコピラノシル単位とα−(1,6)−結合した分枝が連続する主鎖構造を持つ。
いくつかの実施形態において、デキストランの分子量は、約1kDaから約500kDaの範囲としてもよい。例えば、デキストランの分子量の範囲は、約5kDaから約500kDa、約10kDaから約450kDa、約50kDaから約400kDa、約90kDaから約310kDa、又は約100kDaから約300kDaとしてもよい。例えば、デキストランの分子量の範囲は、約1kDa以上、約5kDa以上、約10kDa以上、約20kDa以上、約30kDa以上、約40kDa以上、約50kDa以上、約60kDa以上、約70kDa以上、約80kDa以上、約90kDa以上、約100kDa以上、約150kDa以上、約200kDa以上、約250kDa以上、又は約300kDa以上としてもよい。
本明細書において、「HMD」又は「疎水性的に修飾されたデキストラン」という用語は、1又は複数のD−グルコース単位の1又は複数のヒドロキシル基が、本明細書中の定義による飽和脂肪酸又は不飽和脂肪酸によって修飾(即ちエステル化)された官能的に修飾されたデキストランを指す。
いくつかの実施形態において、HMDの本明細書中の定義による脂肪酸グラフト率(FA−GR)は、約1%以上としてもよい。例えば、HMDの本明細書中の定義によるFA−GRは、約2%以上、約3%以上、約4%以上、約5%以上、約6%以上、約7%以上
、約8%以上、約9%以上、約10%以上、約11%以上、約12%以上、約13%以上、約14%以上、又は約15%以上としてもよい。例えば、HMDの本明細書中の定義によるFA−GRは、約1%から約100%、約1%から約80%、約5%から約70%、約10%から約60%、又は約15%から約50%の範囲としてもよい。
いくつかの実施形態において、HMDの分子量は、約1kDaから約500kDaの範囲としてもよい。例えば、HMDの分子量の範囲は、約5kDaから約500kDa、約10kDaから約450kDa、約50kDaから約400kDa、約90kDaから約310kDa、又は約100kDaから約300kDaとしてもよい。例えば、HMDの分子量の範囲は、1kDa以上、約5kDa以上、約10kDa以上、約20kDa以上、約30kDa以上、約40kDa以上、約50kDa以上、約60kDa以上、約70kDa以上、約80kDa以上、約90kDa以上、約100kDa以上、約150kDa以上、約200kDa以上、約250kDa以上、又は約300kDa以上としてもよい。
本明細書中に教示する、製品(例えば医薬製剤又はFR−標的化賦形剤)又は用途に関するいくつかの実施形態において、多糖類又は官能的に修飾された多糖類は、式Ia、Ib、Ic、IIa、IIb、IIc、IIIa、IIIb、IIIc、IVa、IVb、及び/又はIVcの一単位以上、又はそれらの立体異性体、互変異性体、塩、水和物又は溶媒和物、又はそれらの任意のサブグループを含んでいてもよく、
Y6は、−OR10、−N(R100)R101、及び−N+(R100)(R101)R102から選ばれる基であり、
Y7は、−OR20、−N(R200)R201、及び−N+(R200)(R201)R202から選ばれる基であり、
Y8は、−OR30、−N(R300)R301、及び−N+(R300)(R301)R302から選ばれる基であり、
R10、R11、R20、R21、R30、R31、R41、R51、R100、R10
1、R102、R200、R201、R202、R300、R301、R302、X2、及びX4は本明細書中の定義によるものと同じ意味を有し、
は多糖類又は官能的に修飾された多糖類を本明細書中に教示するように葉酸部分に、又は本明細書中に教示するようにリンカーに結合する(linking or connecting)共有結合を表す(即ち、多糖類又は官能的に修飾された多糖類を−X1−X3に結合)。
有利なことに、本発明者らは、本明細書中に教示する多糖類又は官能的に修飾された多糖類は、生体内投与後の良好な安定性と物理的完全性を有しかつ生理的媒体に接触すると望ましい溶解速度を示すナノ粒子の形成を可能とすることを見出した。また本明細書中に教示するように、このような多糖類又は官能的に修飾された多糖類は、生体接着性を示し、及び/又は長い気道内保持時間を示し、これにより本医薬製剤を気道内に保持する。
また本発明者らは、本明細書中に教示する多糖類又は官能的に修飾された多糖類が抗腫瘍剤(親水性抗腫瘍剤を含む)と相互作用し、有利なことに、その相互作用によって抗腫瘍剤が医薬製剤中により良く捕捉及び/又は封入されることを驚きとともに見出した。従って、そのような多糖類又は官能的に修飾された多糖類を用いることで、薬剤のカプセル封入効率と薬効成分比率を高めることができる。
本明細書中に教示する、製品(例えば医薬製剤又はFR−標的化賦形剤)又は用途に関するいくつかの好ましい実施形態において、多糖類又は官能的に修飾された多糖類は、式Ia1、IIa1、IIb1、IIc1、Ia2、IIa2、IIb2、及び/又はIIc2の一単位以上、又はそれらの立体異性体、互変異性体、塩、水和物又は溶媒和物、又はそれらの任意のサブグループを含んでいてもよく、
R11、R20、R21、R31、及びR41は本明細書中の定義によるものと同じ意味を有し、
は多糖類又は官能的に修飾された多糖類を本明細書中に教示するように葉酸部分に、又は本明細書中に教示するようにリンカーに結合する(linking or connecting)共有結合を表す(即ち、多糖類又は官能的に修飾された多糖類を−X1−X3に結合)。
本明細書において「単位」という用語は、単糖又は官能的に修飾された単糖を指す。
「単糖」という用語は(オリゴ糖又は多糖に対して)一般に、他の同様の単位とグリコシド結合していない単独の単位を指す。
本明細書中に教示する式の各単位は、本明細書中に教示する前記式の複数の単位からなる群から独立して選ぶようにしてもよいことが理解されねばならない。.
いくつかの実施形態において、多糖類又は官能的に修飾された多糖類は、本明細書中に教示する式Ia、Ib、Ic、IIa、IIb、IIc、IIIa、IIIb、IIIc、IVa、IVb、IVc、Ia1、IIa1、IIb1、IIc1、Ia2、IIa2、IIb2、及び/又はIIc2の、1以上、例えば1又は複数の単位、本明細書中に教示する式Ia、Ib、Ic、IIa、IIb、IIc、IIIa、IIIb、IIIc、IVa、IVb、IVc、Ia1、IIa1、IIb1、IIc1、Ia2、IIa2、IIb2、及び/又はIIc2の、例えば2以上、3以上、4以上、5以上、6以上、7以上、8以上、9以上、10以上、20以上、30以上、40以上、50以上、60以上、70以上、80以上、90以上、100以上、200以上、300以上、400以上、500以上、600以上、700以上、800以上、900以上、1000以上、1500以上、2000以上、又は2500以上の単位を含んでいてもよい。例えば、多糖類又は官能的に修飾された多糖類は、本明細書中に教示する式Ia、Ib、Ic、IIa、IIb、IIc、IIIa、IIIb、IIIc、IVa、IVb、IVc、Ia1、IIa1、IIb1、IIc1、Ia2、IIa2、IIb2、及び/又はIIc2の、約50から約2000、約100から約1000、又は約200から約500の単位を含んでいてもよい。
いくつかの実施形態において、本明細書中に教示する式Ia、Ib、Ic、IIa、IIb、IIc、IIIa、IIIb、IIIc、IVa、IVb、IVc、Ia1、IIa1、IIb1、IIc1、Ia2、IIa2、IIb2、及び/又はIIc2の1又は複数の単位は、多糖類又は官能的に修飾された多糖類中にランダムに分布していてもよい。
本明細書において「ランダムに分布した」又は「ランダムに配置された」という用語は、多糖類又は官能的に修飾された多糖類中の各単位(即ち、単糖単位又は官能的に修飾された単糖単位)の配置について、各単位の配置が単位の相互配置と独立しているものを指す。
いくつかの実施形態において、多糖類又は官能的に修飾された多糖類は、本明細書中に教示する式Ia、Ib、Ic、IIa、IIb、IIc、IIIa、IIIb、IIIc、IVa、IVb、IVc、Ia1、IIa1、IIb1、IIc1、Ia2、IIa2、IIb2、及び/又はIIc2の1単位以上を含んでいてもよく、ここでR11、R20、R21、R31、及びR41はそれぞれ独立して、水素、又は以下からなる群から選ばれる。メチル、エチル、メチルカルボニル、エチルカルボニル、n−プロピルカルボニル、i−プロピルカルボニル、n−ブチルカルボニル、i−ブチルカルボニル、t−ブチルカルボニル、n−ペンチルカルボニル、n−ヘキシルカルボニル、n−ヘプチルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにカプリル酸エステル部分を形成してもよい)、n−ノニルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにカプリン酸エステル部分を形成してもよい)、n−ウンデシルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにラウリン酸エステル部分を形成してもよい)、n−トリデシルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにミリスチン酸エステル部分を形成してもよい)、n−ペンタデシルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにパルミチン酸エステル部分を形成してもよい)、n−ヘプタデシルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにステアリン酸エステル部分を形成してもよい)、n−ノナデシルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにアラキジン酸エステル部分)、n−ヘニコシルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにベヘン酸エステル部分を形成してもよい)、n−トリコシルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにリグノセリン酸エステル部分を形成してもよい)、n−ペ
ンタコシルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにセロチン酸エステル部分を形成してもよい)、n−トリデセニルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにミリストレイン酸を形成してもよい)、n−ペンタデセニルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにパルミトレイン酸エステル部分又はサピエン酸エステル部分を形成してもよい)、n−ヘプタデセニルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにオレイン酸エステル部分、エライジン酸エステル部分、バクセン酸エステル部分、リノール酸エステル部分、リノエライジン酸エステル部分、又はα−リノレン酸エステル部分を形成してもよい)、n−ノナデセニルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにアラキドン酸エステル部分又はエイコサペンタエン酸エステル部分を形成してもよい)、及びn−ヘニコセニルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにエルカ酸エステル部分又はドコサヘキサエン酸エステル部分を形成してもよい)。官能的に修飾された多糖類の本明細書中の定義による脂肪酸グラフト率(FA−GR)は、約1%以上としてもよく、例えば官能的に修飾された多糖類の本明細書中の定義によるFA−GRは、約2%以上、約3%以上、約4%以上、約5%以上、約6%以上、約7%以上、約8%以上、約9%以上、約10%以上、約11%以上、約12%以上、約13%以上、約14%以上、又は約15%以上としてもよく、例えば、官能的に修飾された多糖類の本明細書中の定義によるFA−GRは、約1%から約100%、約1%から約80%、約5%から約70%、約10%から約60%、又は約15%から約50%の範囲としてもよい。
いくつかの実施形態において、多糖類又は官能的に修飾された多糖類は、本明細書中に教示する式Ia、Ib、Ic、IIa、IIb、IIc、IIIa、IIIb、IIIc、IVa、IVb、IVc、Ia1、IIa1、IIb1、IIc1、IIa2、IIa2、IIb2、及び/又はIIc2の1単位以上、並びに本明細書中に教示する式Vの1単位以上を含んでいてもよく、ここでY6、Y7、Y8、R10、R11、R20、R21、R30、R31、R41、R51、R100、R101、R102、R200、R201、R202、R300、R301、R302、X2、X4、
R1a、R2a、及びR6aは本明細書中の定義によるものと同じ意味である。
いくつかの実施形態において、多糖類又は官能的に修飾された多糖類は、本明細書中に教示する式Ia、Ib、Ic、IIa、IIb、IIc、IIIa、IIIb、IIIc、IVa、IVb、IVc、Ia1、IIa1、IIb1、IIc1、IIa2、IIa2、IIb2、及び/又はIIc2の1単位以上、並びに本明細書中に教示する式IXの1単位以上を含んでいてもよく、ここでY6、Y7、Y8、R10、R11、R20、R21、R30、R31、R41、R51、R100、R101、R102、R200、R201、R202、R300、R301、R302、X2、X4、
R11a、R12a、及びR13aは本明細書中の定義によるものと同じ意味である。
いくつかの実施形態において、多糖類又は官能的に修飾された多糖類は、本明細書中に教示する式Ia、Ib、Ic、IIa、IIb、IIc、IIIa、IIIb、IIIc、IVa、IVb、IVc、Ia1、IIa1、IIb1、及び/又はIIc1の、並びに本明細書中に教示する式V及び/又はIXの、ランダムに分布した単位を含み、本質的にこれらの単位からなり、又はこれらの単位からなるようにしてもよい。
いくつかの実施形態において、多糖類又は官能的に修飾された多糖類は、本明細書中に教示する式Ia、Ib、Ic、IIa、IIb、IIc、IIIa、IIIb、IIIc、IVa、IVb、IVc、Ia1、IIa1、IIb1、及び/又はIIc1の、並びに本明細書中に教示する式V及び/又はIXの、ランダムに分布した単位を含み、本質的にこれらの単位からなり、又はこれらの単位からなるようにし、かつこれら単位がαグリコシド結合で結合されるようにしてもよい。
いくつかの実施形態において、多糖類又は官能的に修飾された多糖類は、本明細書中に教示する式Ia、Ib、Ic、IIa、IIb、IIc、IIIa、IIIb、IIIc、IVa、IVb、IVc、Ia1、IIa1、IIb1、及び/又はIIc1の、並びに本明細書中に教示する式V及び/又はIXの、ランダムに分布した単位を含み、本質的にこれらの単位からなり、又はこれらの単位からなるようにし、かつこれら単位がα−(1,2)、α−(1,3)、α−(1,4)、及び/又はα−(1,6)グリコシド結合で結合されるようにしてもよい。
いくつかの実施形態において、多糖類又は官能的に修飾された多糖類は、本明細書中に教示する式Ia、Ib、Ic、IIa、IIb、IIc、IIIa、IIIb、IIIc、IVa、IVb、IVc、Ia1、IIa1、IIb1、及び/又はIIc1の、並びに本明細書中に教示する式V及び/又はIXの、ランダムに分布した単位を含み、本質的にこれらの単位からなり、又はこれらの単位からなるようにし、かつこれら単位がβグリコシド結合で結合されるようにしてもよい。
いくつかの実施形態において、多糖類又は官能的に修飾された多糖類は、本明細書中に教示する式Ia、Ib、Ic、IIa、IIb、IIc、IIIa、IIIb、IIIc、IVa、IVb、IVc、Ia1、IIa1、IIb1、及び/又はIIc1の、並びに本明細書中に教示する式V及び/又はIXの、ランダムに分布した単位を含み、本質的にこれらの単位からなり、又はこれらの単位からなるようにし、かつこれら単位がβ−(1,2)、β−(1,3)、β−(1,4)、及び/又はβ−(1,6)グリコシド結合で結合されるようにしてもよい。
いくつかの実施形態において、多糖類又は官能的に修飾された多糖類は、本明細書中に教示する式Ia、Ib、Ic、IIa、IIb、IIc、IIIa、IIIb、IIIc、IVa、IVb、IVc、Ia1、IIa1、IIb1、及び/又はIIc1、の、並びに本明細書中に教示する式V及び/又はIXの、ランダムに分布した単位を含み、本質的にこれらの単位からなり、又はこれらの単位からなるようにし、かつこれら単位がαグリコシド結合及び/又はグリコシド結合で結合されるようにしてもよい。
いくつかの実施形態において、多糖類又は官能的に修飾された多糖類は、本明細書中に教示する式Ia、Ib、Ic、IIa、IIb、IIc、IIIa、IIIb、IIIc、IVa、IVb、IVc、Ia1、IIa1、IIb1、及び/又はIIc1、の、並びに本明細書中に教示する式V及び/又はIXの、ランダムに分布した単位を含み、本質的にこれらの単位からなり、又はこれらの単位からなるようにし、かつこれら単位がα−(1,2)、α−(1,3)、α−(1,4)、α−(1,6)、β−(1,2)、β−
(1,3)、β−(1,4)、及び/又はβ−(1,6)グリコシド結合で結合されるようにしてもよい。
「グリコシド結合」という用語は、一般に、単糖類、オリゴ糖類、又は多糖類のヘミアセタール又はヘミケタールのヒドロキシル基と、第2の化合物(即ち、単糖類、オリゴ糖類、多糖類)のヒドロキシル基の結合(及びこれに伴う脱水)を指す。
「αグリコシド結合」又は「アルファグリコシド結合」という用語は、アノマー炭素に結合しているヒドロキシル基と、エーテルの隣の別の炭素に結合している−CH2OH基がシス型配置になっているグリコシド結合を指す。
「βグリコシド結合」又は「ベータグリコシド結合」という用語は、アノマー炭素に結合しているヒドロキシル基と、エーテルの隣の別の炭素に結合している−CH2OH基がトランス型配置になっているグリコシド結合を指す。
いくつかの好ましい実施形態において、多糖類又は官能的に修飾された多糖類は、本明細書中に教示する式Ia、Ib、Ic、IIa、IIb、IIc、IIIa、IIIb、IIIc、IVa、IVb、IVc、Ia1、IIa1、IIb1、IIc1、Ia2、IIa2、IIb2、及び/又はIIc2、又はそれらの任意のサブグループ(好ましくは、本明細書中に教示する式Ia、Ia1、Ia2、又はそれらの任意のサブグループ)の、並びに本明細書中に教示する式Va、VIa、VIIa、及び/又はVIIIaの、ランダムに分布した単位を含み、本質的にこれらの単位からなり、又はこれらの単位からなるようにしてもよく、ここでY6、Y7、Y8、R10、R11、R20、R21、R30、R31、R41、R51、R100、R101、R102、R200、R201、R202、R300、R301、R302、X2、X4、
R1a、R2a、及びR6aは本明細書中の定義によるものと同じ意味である。
いくつかの好ましい実施形態において、多糖類又は官能的に修飾された多糖類は、本明細書中に教示する式Ia、Ia1、又はIa2、又はそれらの任意のサブグループ(好ましくは、本明細書中に教示する式Ia2、又はその任意のサブグループ)の、並びに本明細書中に教示する式Va、VIa、VIIa、及び/又はVIIIaの、ランダムに分布した単位を含み、これらの単位からなり、又は本質的にこれらの単位からなるようにし、かつこれら単位がβ−(1,4)グリコシド結合で結合されるようにしてもよく、R20、R21、R30、R31、R41、
R1a、R2a、及びR6aは本明細書中の定義によるものと同じ意味である。
いくつかの好ましい実施形態において、式Vaの単位はD−グルコサミン部分である。
いくつかの好ましい実施形態において、式Vaの単位はN−アセチル−D−グルコサミン部分である。
いくつかの好ましい実施形態において、多糖類又は官能的に修飾された多糖類は、本明細書中に教示する式Ia2の、並びに本明細書中に教示する式Va、VIa、VIIa、及び/又はVIIIaの、ランダムに分布した単位を含み、これらの単位からなり、又は本質的にこれらの単位からなるようにし、これら単位がβ−(1,4)グリコシド結合で結合されるようにしてもよく、R11、R21、R1a、及びR2a、並びに
は本明細書中の定義によるものと同じ意味であり、
R6aはアミノ、アンモニウム、−NHR8a、−NR8aR9a、又は−N+R8aR9aR10aから選ばれ、R8a、R9a、及びR10aはそれぞれ独立して以下からなる群から選ばれる。メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、2−ヒドロキシ−プロピレン−N+(CH3)3、メチレン−CO−OH、メチルカルボニル、エチルカルボニル、n−プロピルカルボニル、i−プロピルカルボニル、n−ブチルカルボニル、i−ブチルカルボニル、t−ブチルカルボニル、n−ペンチルカルボニル、n−ヘキシルカルボニル、n−ヘプチルカルボニル(例えば、結合している窒素とともにカプリル酸アミド部分を形成してもよい)、n−ノニルカルボニル(例えば、結合している窒素とともにカプリン酸アミド部分を形成してもよい)、n−ウンデシルカルボニル(例えば、結合している窒素とともにラウリン酸アミド部分を形成してもよい)、n−トリデシルカルボニル(例えば、結合している窒素とともにミリスチン酸アミド部分を形成してもよい)、n−ペンタデシルカルボニル(例えば、結合している窒素とともにパルミチン酸アミド部分を形成してもよい)、n−ヘプタデシルカルボニル(例えば、結合している窒素とともにステアリン酸アミド部分を形成してもよい)、n−ノナデシルカルボニル(例えば、結合している窒素とともにアラキジン酸アミド部分を形成してもよい)、n−ヘニコシルカルボニル(例えば、結合している窒素とともにベヘン酸アミド部分を形成してもよい)、n−トリコシルカルボニル(例えば、結合している窒素とともにリグノセリン酸アミド部分を形成してもよい)、n−ペンタコシルカルボニル(例えば、結合している窒素とともにセロチン酸アミド部分を形成してもよい)、n−トリデセニルカルボニル(例えば、結合している窒素とともにミリストレイン酸アミドを形成してもよい)、n−ペンタデセニルカルボニル(例えば、結合している窒素とともにパルミトレイン酸アミド部分又はサピエン酸アミド部分を形成してもよい)、n−ヘプタデセニルカルボニル(例えば、結合している窒素とともにオレイン酸アミド部分、エライジン酸アミド部分、バクセン酸アミド部分、リノール酸アミド部分、リノエライジン酸アミド部分、又はα−リノレン酸アミド部分を形成してもよい)、n−ノナデセニルカルボニル(例えば、結合している窒素とともにアラキドン酸アミド部分又はエイコサペンタエン酸アミド部分を形成してもよい)、及びn−ヘニコセニルカルボニル(例えば、結合している窒素とともにエルカ酸アミド部分又はドコサヘキサエン酸アミド部分を形成してもよい)。
いくつかの好ましい実施形態において、多糖類又は官能的に修飾された多糖類は、本明細書中に教示する式Ia2の、及び本明細書中に教示する式Vaの、ランダムに分布した
単位を含み、これらの単位からなり、又は本質的にこれらの単位からなるようにし、かつこれら単位がβ−(1,4)グリコシド結合で結合されるようにしてもよく、R11、R21、R1a、及びR2a、並びに
は本明細書中の定義によるものと同じ意味であり、
R6aはアミノ、アンモニウム、−NHR8a、−NR8aR9a、又は−N+R8aR9aR10aから選ばれ、R8a、R9a、及びR10aはそれぞれ独立して以下からなる群から選ばれる。メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、2−ヒドロキシ−プロピレン−N+(CH3)3、メチレン−CO−OH、メチルカルボニル、エチルカルボニル、n−プロピルカルボニル、i−プロピルカルボニル、n−ブチルカルボニル、i−ブチルカルボニル、t−ブチルカルボニル、n−ペンチルカルボニル、n−ヘキシルカルボニル、n−ヘプチルカルボニル(例えば、結合している窒素とともにカプリル酸アミド部分を形成してもよい)、n−ノニルカルボニル(例えば、結合している窒素とともにカプリン酸アミド部分を形成してもよい)、n−ウンデシルカルボニル(例えば、結合している窒素とともにラウリン酸アミド部分を形成してもよい)、n−トリデシルカルボニル(例えば、結合している窒素とともにミリスチン酸アミド部分を形成してもよい)、n−ペンタデシルカルボニル(例えば、結合している窒素とともにパルミチン酸アミド部分を形成してもよい)、n−ヘプタデシルカルボニル(例えば、結合している窒素とともにステアリン酸アミド部分を形成してもよい)、n−ノナデシルカルボニル(例えば、結合している窒素とともにアラキジン酸アミド部分を形成してもよい)、n−ヘニコシルカルボニル(例えば、結合している窒素とともにベヘン酸アミド部分を形成してもよい)、n−トリコシルカルボニル(例えば、結合している窒素とともにリグノセリン酸アミド部分を形成してもよい)、n−ペンタコシルカルボニル(例えば、結合している窒素とともにセロチン酸アミド部分を形成してもよい)、n−トリデセニルカルボニル(例えば、結合している窒素とともにミリストレイン酸アミドを形成してもよい)、n−ペンタデセニルカルボニル(例えば、結合している窒素とともにパルミトレイン酸アミド部分又はサピエン酸アミド部分を形成してもよい)、n−ヘプタデセニルカルボニル(例えば、結合している窒素とともにオレイン酸アミド部分、エライジン酸アミド部分、バクセン酸アミド部分、リノール酸アミド部分、リノエライジン酸アミド部分、又はα−リノレン酸アミド部分を形成してもよい)、n−ノナデセニルカルボニル(例えば、結合している窒素とともにアラキドン酸アミド部分又はエイコサペンタエン酸アミド部分を形成してもよい)、及びn−ヘニコセニルカルボニル(例えば、結合している窒素とともにエルカ酸アミド部分又はドコサヘキサエン酸アミド部分)。官能的に修飾された多糖類の本明細書中の定義による脂肪酸グラフト率(FA−GR)は、約1%以上、例えば、例えば官能的に修飾された多糖類の本明細書中の定義によるFA−GRは、約2%以上、約3%以上、約4%以上、約5%以上、約6%以上、約7%以上、約8%以上、約9%以上、約10%以上、約11%以上、約12%以上、約13%以上、約14%以上、又は約15%以上としてもよく、例えば、官能的に修飾された多糖類の本明細書中の定義によるFA−GRは、約1%から約100%、約1%から約80%、約5%から約70%、約10%から約60%、又は約15%から約50%としてもよい。
いくつかの好ましい実施形態において、多糖類又は官能的に修飾された多糖類は、本明細書中に教示する式Ia2の、並びに本明細書中に教示する式VIa、VIIa、及び/
又はVIIIaの、ランダムに分布した単位を含み、これらの単位からなり、又は本質的にこれらの単位からなるようにしてもよく、R11、R21、
R1a及びR2aは本明細書中の定義によるものと同じ意味である。
いくつかの好ましい実施形態において、多糖類又は官能的に修飾された多糖類は、本明細書中に教示する式Ia2の、並びに本明細書中に教示する式VIa、VIIa、及び/又はVIIIaの、ランダムに分布した単位を含み、これらの単位からなり、又は本質的にこれらの単位からなるようにし、かつこれら単位がβ−(1,4)グリコシド結合で結合されるようにしてもよく、R11、R21、
R1a及びR2aは本明細書中の定義によるものと同じ意味である。
いくつかの好ましい実施形態において、多糖類又は官能的に修飾された多糖類は、本明細書中に教示する式Ia、Ib、Ic、IIa、IIb、IIc、IIIa、IIIb、IIIc、IVa、IVb、IVc、Ia1、IIa1、IIb1、IIc1、Ia2、IIa2、IIb2、及び/又はIIc2、又はそれらの任意のサブグループ(好ましくは本明細書中に教示する式IIa、IIb、IIc、IIa1、IIb1、IIc1、IIa2、IIb2、及び/又はIIc2、又はそれらの任意のサブグループ)の、並びに本明細書中に教示する式IXaの、ランダムに分布した単位を含み、これらの単位からなり、又は本質的にこれらの単位からなるようにしてもよく、Y6、Y7、Y8、R10、R11、R20、R21、R30、R31、R41、R51、R100、R101、R102、R200、R201、R202、R300、R301、R302、X2、X4、
R11a、R12a、及びR13aは本明細書中の定義によるものと同じ意味である。
いくつかの好ましい実施形態において、多糖類又は官能的に修飾された多糖類は、本明細書中に教示する式IIa、IIb、IIc、IIa1、IIb1、IIc1、IIa2、IIb2、及び/又はIIc2、又はそれらの任意のサブグループ、(好ましくは本明細書中に教示する式IIa2、IIb2、及び/又はIIc2、又はそれらの任意のサブグループ)の、並びに本明細書中に教示する式IXaの、ランダムに分布した単位を含み、これらの単位からなり、又は本質的にこれらの単位からなるようにし、かつこれら単位
がα−(1,6)グリコシド結合で結合され、α−(1,2)、α−(1,3)、及び/又はα−(1,4)グリコシド結合で分岐し、好ましくはα−(1,3)グリコシド結合で分岐するようにしてもよく、ここでY6、Y7、Y8、R10、R11、R20、R21、R30、R31、R41、R51、R100、R101、R102、R200、R201、R202、R300、R301、R302、X2、X4、
R11a、R12a、及びR13aは本明細書中の定義によるものと同じ意味である。
いくつかの好ましい実施形態において、多糖類又は官能的に修飾された多糖類は、本明細書中に教示する式IIa、IIb、IIc、IIa1、IIb1、IIc1、IIa2、IIb2、及び/又はIIc2、又はそれらの任意のサブグループ(好ましくは本明細書中に教示する式IIa2、IIb2、及び/又はIIc2、又はそれらの任意のサブグループ)のランダムに分布した単位、並びに本明細書中に教示する式IXaの1単位以上を含み、これらの単位からなり、又は本質的にこれらの単位からなるようにしてもよく、ここでR20、R31、R41、R11a、R12a、及びR13aはそれぞれ独立して水素、モノ−、オリゴ−、もしくはポリ−グリコシル部分、又は以下からなる群から選ばれる。メチル、エチル、メチルカルボニル、エチルカルボニル、n−プロピルカルボニル、i−プロピルカルボニル、n−ブチルカルボニル、i−ブチルカルボニル、t−ブチルカルボニル、n−ペンチルカルボニル、n−ヘキシルカルボニル、n−ヘプチルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにカプリル酸エステル部分を形成してもよい)、n−ノニルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにカプリン酸エステル部分を形成してもよい)、n−ウンデシルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにラウリン酸エステル部分を形成してもよい)、n−トリデシルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにミリスチン酸エステル部分を形成してもよい)、n−ペンタデシルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにパルミチン酸エステル部分を形成してもよい)、n−ヘプタデシルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにステアリン酸エステル部分を形成してもよい)、n−ノナデシルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにアラキジン酸エステル部分を形成してもよい)、n−ヘニコシルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにベヘン酸エステル部分を形成してもよい)、n−トリコシルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにリグノセリン酸エステル部分を形成してもよい)、n−ペンタコシルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにセロチン酸エステル部分を形成してもよい)、n−トリデセニルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにミリストレイン酸を形成してもよい)、n−ペンタデセニルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにパルミトレイン酸エステル部分又はサピエン酸エステル部分を形成してもよい)、n−ヘプタデセニルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにオレイン酸エステル部分、エライジン酸エステル部分、バクセン酸エステル部分、リノール酸エステル部分、リノエライジン酸エステル部分、又はα−リノレン酸エステル部分を形成してもよい)、n−ノナデセニルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにアラキドン酸エステル部分又はエイコサペンタエン酸エステル部分を形成してもよい)、及びn−ヘニコセニルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにエルカ酸エステル部分又はドコサヘキサエン酸エステル部分を形成してもよい)。
いくつかの好ましい実施形態において、多糖類又は官能的に修飾された多糖類は、本明細書中に教示する式IIa、IIb、IIc、IIa1、IIb1、IIc1、IIa2
、IIb2、及び/又はIIc2、又はそれらの任意のサブグループ(好ましくは本明細書中に教示する式IIa2、IIb2、及び/又はIIc2、又はそれらの任意のサブグループ)のランダムに分布した単位、並びに本明細書中に教示する式IXaの1単位以上を含み、これらの単位からなり、又は本質的にこれらの単位からなるようにしてもよく、ここでR20、R31、R41、R11a、R12a、及びR13aはそれぞれ独立して水素、モノ−、オリゴ−、若しくはポリ−グリコシル部分、又は以下からなる群から選ばれる。メチル、エチル、メチルカルボニル、エチルカルボニル、n−プロピルカルボニル、i−プロピルカルボニル、n−ブチルカルボニル、i−ブチルカルボニル、t−ブチルカルボニル、n−ペンチルカルボニル、n−ヘキシルカルボニル、n−ヘプチルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにカプリル酸エステル部分を形成してもよい)、n−ノニルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにカプリン酸エステル部分を形成してもよい)、n−ウンデシルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにラウリン酸エステル部分を形成してもよい)、n−トリデシルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにミリスチン酸エステル部分を形成してもよい)、n−ペンタデシルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにパルミチン酸エステル部分を形成してもよい)、n−ヘプタデシルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにステアリン酸エステル部分を形成してもよい)、n−ノナデシルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにアラキジン酸エステル部分を形成してもよい)、n−ヘニコシルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにベヘン酸エステル部分を形成してもよい)、n−トリコシルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにリグノセリン酸エステル部分を形成してもよい)、n−ペンタコシルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにセロチン酸エステル部分を形成してもよい)、n−トリデセニルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにミリストレイン酸を形成してもよい)、n−ペンタデセニルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにパルミトレイン酸エステル部分又はサピエン酸エステル部分を形成してもよい)、n−ヘプタデセニルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにオレイン酸エステル部分、エライジン酸エステル部分、バクセン酸エステル部分、リノール酸エステル部分、リノエライジン酸エステル部分、又はα−リノレン酸エステル部分を形成してもよい)、n−ノナデセニルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにアラキドン酸エステル部分又はエイコサペンタエン酸エステル部分を形成してもよい)、及びn−ヘニコセニルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにエルカ酸エステル部分又はドコサヘキサエン酸エステル部分を形成してもよい)。官能的に修飾された多糖類の本明細書中の定義による脂肪酸グラフト率(FA−GR)は、約1%以上、例えば、例えば官能的に修飾された多糖類の本明細書中の定義によるFA−GRは、約2%以上、約3%以上、約4%以上、約5%以上、約6%以上、約7%以上、約8%以上、約9%以上、約10%以上、約11%以上、約12%以上、約13%以上、約14%以上、又は約15%以上としてもよく、例えば、官能的に修飾された多糖類の本明細書中の定義によるFA−GRは、約1%から約100%、約1%から約80%、約5%から約70%、約10%から約60%、又は約15%から約50%としてもよい。
いくつかの好ましい実施形態において、多糖類又は官能的に修飾された多糖類は、本明細書中に教示する式IIa2、IIb2、及び/又はIIc2のランダムに分布した単位、並びに本明細書中に教示する式IXaの1単位以上を含み、これらの単位からなり、又は本質的にこれらの単位からなるようにしてもよく、ここでR20、R31、R41、R11a、R12a、及びR13aはそれぞれ独立して以下から選ばれる。水素、モノ−、オリゴ−、もしくはポリ−グリコシル部分、n−プロピルカルボニル、i−プロピルカルボニル、n−ブチルカルボニル、i−ブチルカルボニル、t−ブチルカルボニル、n−ペンチルカルボニル、n−ヘキシルカルボニル、n−ヘプチルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにカプリル酸エステル部分を形成してもよい)、n−ノニルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにカプリン酸エステル部分を形成してもよい)、n−ウンデシルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにラウリン酸エステル部分を形
成してもよい)、n−トリデシルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにミリスチン酸エステル部分を形成してもよい)、n−ペンタデシルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにパルミチン酸エステル部分を形成してもよい)、n−ヘプタデシルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにステアリン酸エステル部分を形成してもよい)、n−ノナデシルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにアラキジン酸エステル部分を形成してもよい)、n−ヘニコシルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにベヘン酸エステル部分を形成してもよい)、n−トリコシルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにリグノセリン酸エステル部分を形成してもよい)、n−ペンタコシルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにセロチン酸エステル部分を形成してもよい)、n−トリデセニルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにミリストレイン酸を形成してもよい)、n−ペンタデセニルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにパルミトレイン酸エステル部分又はサピエン酸エステル部分を形成してもよい)、n−ヘプタデセニルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにオレイン酸エステル部分、エライジン酸エステル部分、バクセン酸エステル部分、リノール酸エステル部分、リノエライジン酸エステル部分、又はα−リノレン酸エステル部分を形成してもよい)、n−ノナデセニルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにアラキドン酸エステル部分又はエイコサペンタエン酸エステル部分を形成してもよい)、及びn−ヘニコセニルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにエルカ酸エステル部分又はドコサヘキサエン酸エステル部分を形成してもよい)。
いくつかの好ましい実施形態において、多糖類又は官能的に修飾された多糖類は、本明細書中に教示する式IIa2、IIb2、及び/又はIIc2のランダムに分布した単位、並びに本明細書中に教示する式IXaの1単位以上を含み、これらの単位からなり、又は本質的にこれらの単位からなるようにしてもよく、ここでR20、R31、R41、R11a、R12a、及びR13aはそれぞれ独立して以下から選ばれる。水素、モノ−、オリゴ−、もしくはポリ−グリコシル部分、n−プロピルカルボニル、i−プロピルカルボニル、n−ブチルカルボニル、i−ブチルカルボニル、t−ブチルカルボニル、n−ペンチルカルボニル、n−ヘキシルカルボニル、n−ヘプチルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにカプリル酸エステル部分を形成してもよい)、n−ノニルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにカプリン酸エステル部分を形成してもよい)、n−ウンデシルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにラウリン酸エステル部分を形成してもよい)、n−トリデシルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにミリスチン酸エステル部分を形成してもよい)、n−ペンタデシルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにパルミチン酸エステル部分を形成してもよい)、n−ヘプタデシルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにステアリン酸エステル部分を形成してもよい)、n−ノナデシルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにアラキジン酸エステル部分を形成してもよい)、n−ヘニコシルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにベヘン酸エステル部分を形成してもよい)、n−トリコシルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにリグノセリン酸エステル部分を形成してもよい)、n−ペンタコシルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにセロチン酸エステル部分を形成してもよい)、n−トリデセニルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにミリストレイン酸を形成してもよい)、n−ペンタデセニルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにパルミトレイン酸エステル部分又はサピエン酸エステル部分を形成してもよい)、n−ヘプタデセニルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにオレイン酸エステル部分、エライジン酸エステル部分、バクセン酸エステル部分、リノール酸エステル部分、リノエライジン酸エステル部分、又はα−リノレン酸エステル部分を形成してもよい)、n−ノナデセニルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにアラキドン酸エステル部分又はエイコサペンタエン酸エステル部分を形成してもよい)、及びn−ヘニコセニルカルボニル(例えば、結合している酸素とともにエルカ酸エステル部分又はドコサヘキサエン酸エステル部分を形成してもよい)。官能的に修飾された多糖類の本明細書中の
定義による脂肪酸グラフト率(FA−GR)は、約1%以上、例えば、例えば官能的に修飾された多糖類の本明細書中の定義によるFA−GRは、約2%以上、約3%以上、約4%以上、約5%以上、約6%以上、約7%以上、約8%以上、約9%以上、約10%以上、約11%以上、約12%以上、約13%以上、約14%以上、又は約15%以上としてもよく、例えば、官能的に修飾された多糖類の本明細書中の定義によるFA−GRは、約1%から約100%、約1%から約80%、約5%から約70%、約10%から約60%、又は約15%から約50%としてもよい。
本明細書に教示する製品(例えば、医薬製剤又はFR−標的化賦形剤)又は用途に関するいくつかの実施形態において、多糖類又は官能的に修飾された多糖類は、本明細書中に教示する式Ia、Ib、Ic、IIa、IIb、IIc、IIIa、IIIb、IIIc、IVa、IVb、IVc、Ia1、IIa1、IIb1、IIc1、Ia2、IIa2、IIb2、及び/又はIIc2の1単位以上、並びに本明細書中に教示する式V、Va、VIa、VIIa、VIIIa、IX、及び/又はIXaの1単位以上を含み、これらの単位からなり、又は本質的にこれらの単位からなるようにしてもよい。
いくつかの好ましい実施形態において、多糖類又は官能的に修飾された多糖類は、本明細書中に教示する式Ia、Ib、Ic、IIa、IIb、IIc、IIIa、IIIb、IIIc、IVa、IVb、IVc、Ia1、IIa1、IIb1、IIc1、Ia2、IIa2、IIb2、及び/又はIIc2の、並びに本明細書中に教示する式V、Va、VIa、VIIa、VIIIa、IX、及び/又はIXaのランダムに分布した単位を含み、これらの単位からなり、又は本質的にこれらの単位からなるようにしてもよい。
いくつかの実施形態において、多糖類又は官能的に修飾された多糖類は、本明細書中に教示する式Ia、Ib、Ic、IIa、IIb、IIc、IIIa、IIIb、IIIc、IVa、IVb、IVc、Ia1、IIa1、IIb1、IIc1、Ia2、IIa2、IIb2、及び/又はIIc2の、1以上、例えば1又は複数の単位、本明細書中に教示する式Ia、Ib、Ic、IIa、IIb、IIc、IIIa、IIIb、IIIc、IVa、IVb、IVc、Ia1、IIa1、IIb1、IIc1、Ia2、IIa2、IIb2、及び/又はIIc2の、例えば2以上、3以上、4以上、5以上、6以上、7以上、8以上、9以上、10以上、20以上、30以上、40以上、50以上、60以上、70以上、80以上、90以上、100以上、200以上、300以上、400以上、500以上、600以上、700以上、800以上、900以上、1000以上、1500以上、2000以上、又は2500以上の単位、並びに本明細書中に教示する式V、Va、VIa、VIIa、VIIIa、IX、及び/又はIXaの、1以上、例えば1又は複数の単位、本明細書中に教示する式V、Va、VIa、VIIa、VIIIa、IX、及び/又はIXaの例えば2以上、3以上、4以上、5以上、6以上、7以上、8以上、9以上、10以上、20以上、30以上、40以上、50以上、60以上、70以上、80以上、90以上、100以上、200以上、300以上、400以上、500以上、600以上、700以上、800以上、900以上、1000以上、1500以上、2000以上、又は2500以上の単位を含んでいてもよい。例えば、多糖類又は官能的に修飾された多糖類は、本明細書中に教示する式Ia、Ib、Ic、IIa、IIb、IIc、IIIa、IIIb、IIIc、IVa、IVb、IVc、Ia1、IIa1、IIb1、IIc1、Ia2、IIa2、IIb2、及び/又はIIc2の、約50から約2000、約100から約1000、又は約200から約500の単位、並びに本明細書中に教示する式V、Va、VIa、VIIa、VIIIa、IX、及び/又はIXaの、約50から約2000、約100から約1000、又は約200から約500の単位を含んでいてもよい。
本明細書に教示する製品(例えば、医薬製剤又はFR−標的化賦形剤)、用途、又は方
法に関するいくつかの実施形態において、多糖類又は官能的に修飾された多糖類は、単結合(即ち共有結合)又はリンカーを介し葉酸部分に共有結合的に結合され、リンカーはポリエーテル、エーテル、アミン、ポリアミン、アミノ酸、ペプチド、ポリペプチド、炭水化物、又はそれらの2以上の組み合わせを含んでいてもよい。
リンカーの使用により葉酸部分が多糖類又は官能的に修飾された多糖類(これはナノ粒子のコアに含まれてもよい)から空間的に延び、これにより葉酸部分の柔軟性を増し、葉酸部分と標的の葉酸受容体との最適な相互作用を確保する。
また、リンカーの使用により少なくとも部分的に葉酸部分の水系媒体への溶解度を高めることができ、これにより葉酸部分と葉酸受容体の相互作用が増大する。有利なことに、リンカーの使用により細胞の多糖類又は官能的に修飾された多糖類に対する許容度を増すこともできる。
「ポリエーテル」という用語は、エーテル基(即ち、2つのアルキル又はアリール基と結合した1つの酸素原子)を2つ以上含む有機化合物の一群を一般的に指す。リンカーとして用いられるポリエーテルの、限定を意図しない例としては、ポリエチレンオキサイド(PEO)(即ち、ポリエチレングリコール(PEG)単位が結合したもの)、ポリプロピレンオキサイド(PPO)、又はPEO及びPPOのブロックコポリマーが挙げられる。
「ポリアミン」という用語は、アミン基(即ち、2又は3のアルキル又はアリール基と結合した1つの窒素原子)を2つ以上含む有機化合物の一群を一般的に指す。リンカーとして用いられるポリアミンの、限定を意図しない例としては、ポリエチレンイミン(PEI)、ポリプロピレンイミン(PPI)、又はPEI及びPPIのブロックコポリマーが挙げられる。
「炭水化物」という用語は、炭素、水素、及び酸素のみを含む有機化合物を一般的に指す。リンカーとして用いられる炭水化物の、限定を意図しない例としては、単糖類又は多糖類が挙げられる。
いくつかの実施形態において、リンカーは、ポリエーテル、エーテル、アミン、ポリアミン、アミノ酸、ペプチド、ポリペプチド、炭水化物、もしくはこれらの2以上の組み合わせを含むか、又は本質的にそれからなっていてもよい。
いくつかの実施形態において、リンカーポリ(C1−6アルキレンオキシド)、C1−6アルキレンオキシド、アミン、ポリ(イミノC1−6アルキレン)、アミノ酸、ペプチド、ポリペプチド、単糖類、又は多糖類を含むか、又は本質的にそれからなっていてもよい。
本明細書に教示する製品(例えば、医薬製剤又はFR−標的化賦形剤)又は用途に関するいくつかの実施形態において、リンカーは、PEO、PPO、又はPEO及びPPOのブロックコポリマーから選ばれるポリエーテルを含むか、又は本質的にそれからなっていてもよい。いくつかの実施形態において、リンカーは、PEOを含むか、又は本質的にそれからなっていてもよい。
いくつかの実施形態において、リンカーはポリエチレンオキサイドを含むか、又は本質的にそれからなっていてもよく、FR−標的化賦形剤のポリエチレンオキサイドのグラフト率(PEO−GR又はGR)は約1%以上としてもよい。例えば、FR−標的化賦形剤のGRは、約2%以上、約3%以上、約4%以上、約5%以上、約6%以上、約7%以上
、約8%以上、約9%以上、約10%以上、約11%以上、約12%以上、約13%以上、約14%以上、又は約15%以上としてもよい。例えば、FR−標的化賦形剤のGRは、約1%から約100%、約1%から約80%、約5%から約70%、約10%から約60%、又は約15%から約50%の範囲としてもよい。
本明細書において、化合物(即ち、FR−標的化賦形剤)の「グラフト率」、「GR」、「ポリエチレンオキサイドグラフト率」、「PEO−GR」、「PEG−GR」という表現は、化合物(即ち、FR−標的化賦形剤)中のPEO(即ち、ポリエチレンオキサイド)の相対存在量を、化合物(即ち、FR−標的化賦形剤)中の多糖類(即ち、多糖類又は官能的に修飾された多糖類)の単糖単位の相対存在量で除し、便宜のために百分率で表したものを指す。GRは、官能的に修飾された多糖類での、ポリエチレンオキサイド鎖に結合している単糖単位の百分率に相当する。
グラフト率は1H NMR(例えば293KでD2O中)で測定できる。グラフト率は1H NMRにより決定し適当な等式を用いて計算することができる。
例えば、HTCC上のPEOのグラフト率は等式(1)で計算できる。
ここで「[PEG]」は、PEOの3.7ppm(CH2O)のプロトンのピークの積分であり、「DQ」は、HTCCの四級化度又は置換度(%表記)であり、「9」はN+(CH3)3中のH+の数、「nH+PEG」はPEOの分子量に応じたPEO鎖のプロトンの数、「[N+(CH3)3]」は3.3ppm(N+(CH3)3)のピークの積分である。
等式(1)において、比[PEG]/nH+PEGは、化合物中のPEOの相対存在量である。化合物中のHTCCのグルコサミン単位の相対存在量については、グルコサミン単位の1つのピークを特定することはできない。このため、N+(CH3)3が選ばれ、HTCC四級化度(DQ)又は置換度が知られているので、グルコサミン単位の相対存在量を推定することが可能である。
例えば、HMD上のPEOのグラフト率は等式(4)により求められる。
ここで「12」はCH2CH2中のH+の数(即ち4)と、グルコース単位ごとのヒドロキシル基の数(即ち3)の積、「[PEG]」はPEOの3.7ppm(CH2O)の
プロトンピークの積分、「[SU−GR]」はHMD−COOHのSU−グラフト率(%表記)、「nH+PEG」はPEGの分子量に応じたPEO鎖ごとのプロトンの数、「[(CH2CH2)SU]」はコハク酸の2.51及び2.71ppm(CH2CH2)のプロトンピークの積分である。.
等式(4)において、[PEG]/nH+PEGは、化合物中のPEOの相対存在量である。化合物中のHMDのグルコース単位の相対存在量のため、コハク酸の2.51及び2.71ppmが選ばれ、[SU−GR]が決定できるので、グルコース単位の相対存在量を推定することが可能である。
いくつかの実施形態において、GRによって化合物(即ち、FR−標的化賦形剤)の葉酸グラフト率の推定が可能になり得る。葉酸に結合するPEOの百分率は実験によって求められるので、PEO−GRを決定することで葉酸グラフト率を決定できる。例えば、約90%のPEOが葉酸と結合する場合、PEO−GRを決定することで葉酸グラフト率(これはPEO−GRの約90%である)を決定できる
いくつかの実施形態において、リンカーは式−(CH2−CH2−O)q−又は−(O−CH2−CH2)q−で表されるポリエチレンオキサイドを含むか、又は本質的にそれからなっていてもよく、ここでqは20から120までから選ばれる整数であり、例えば、qは40から110まで、50から100まで、又は、60から90までから選ばれる整数である。
このようなポリエチレンオキサイド鎖の長さであれば、例えば、多糖類又は官能的に修飾された多糖類がナノ粒子に含まれる場合の葉酸部分とナノ粒子表面との間の距離など、葉酸部分と多糖類又は官能的に修飾された多糖類との間の距離を最適にすることが可能になる。
いくつかの実施形態において、リンカーは平均分子量が約500Daから約7500Daの範囲のポリエチレンオキサイドを含むか、又は本質的にそれからなっていてもよい。例えば、リンカーは、平均分子量が約1000Daから約5000Da又は約2000Daから約4000Daの範囲のポリエチレンオキサイドを含むか、又は本質的にそれからなっていてもよい。例えば、リンカーは、平均分子量が約500Da以上、約1000Da以上、約1500Da以上、約2000Da以上、約2500Da以上、約3000Da以上、約3500Da以上、又は約4000Da以上のポリエチレンオキサイドを含むか、又は本質的にそれからなっていてもよい。
本明細書に教示する製品(例えば、医薬製剤又はFR−標的化賦形剤)又は用途に関するいくつかの実施形態において、リンカーは式Xの構造を有していてもよく、
−A1−L1−A2− (X)
ここで式Xのリンカーの左側は本明細書中に教示する多糖類又は官能的に修飾された多糖類に結合(即ちX2に結合)し、式Xのリンカーの右側は本明細書中に教示する葉酸部分に結合(即ちX3に結合)し;
A1は−CO−、−CO−L14−O−、−CO−L15−CO−O−、−CO−L16−CO−N(R16)−L17−、及び−CO−L18−CO−N(R17)−からなる群から選ばれ、ここで各基の右側はL1に結合(attached or connected)し、各基の左側は本明細書中に教示する多糖類又は官能的に修飾された多糖類に結合(即ちX2に結合)し、L14、L15、L16、L17、及びL18はそれぞれ独立してC1−6アルキレンであってヒドロキシル、C1−6アルキル、及びC1−6アルコキシからなる群から選ばれる1又は複数の置換基により置換されていてもよく;R16及びR17はそれぞ
れ独立して水素又はC1−6アルキルから選ばれ;好ましくは、A1は−CO−L14−O−、−CO−L15−CO−O−、−CO−L16−CO−N(R16)−L17−、及び−CO−L18−CO−N(R17)−からなる群から選ばれ、ここで各基の右側はL1に結合し、各基の左側は本明細書中に教示する多糖類又は官能的に修飾された多糖類に結合(即ち、X2に結合)し、L14、L15、L16、L17、及びL18はそれぞれ独立してC1−4アルキレンであってヒドロキシル、C1−4アルキル、及びC1−4アルコキシからなる群から選ばれる1又は複数の置換基により置換されていてもよく;R16及びR17はそれぞれ独立して水素又はC1−4アルキルから選ばれ;好ましくは、A1は−CO−L14−O−、−CO−L15−CO−O−、−CO−L16−CO−N(R16)−L17−、及び−CO−L18−CO−N(R17)−からなる群から選ばれ、ここで各基の右側はL1に結合し、各基の左側は本明細書中に教示する多糖類又は官能的に修飾された多糖類に結合(即ちX2に結合)し、L14、L15、L16、L17、及びL18はそれぞれ独立してC1−3アルキレンであってヒドロキシル及びC1−3アルキルからなる群から選ばれる1又は複数の置換基により置換されていてもよく;R16及びR17はそれぞれ独立して水素又はC1−3アルキルから選ばれ;好ましくは、A1は−CO−L14−O−、−CO−L15−CO−O−、−CO−L16−CO−N(R16)−L17−、及び−CO−L18−CO−N(R17)−からなる群から選ばれ、ここで各基の右側はL1に結合し、各基の左側は本明細書中に教示する多糖類又は官能的に修飾された多糖類に結合(即ちX2に結合)し、L14はメチレン、エチレン、n−プロピレンであり;L15、L16、L17、及びL18はそれぞれ独立してメチレン又はエチレンであり;R16及びR17はそれぞれ独立して水素又はC1−3アルキルから選ばれ;好ましくは、A1は−CO−L14−O−、−CO−L15−CO−O−、−CO−L16−CO−NH−L17−、及び−CO−L18−CO−NH−からなる群から選ばれ、ここで各基の右側はL1に結合し、各基の左側は本明細書中に教示する多糖類又は官能的に修飾された多糖類に結合(即ちX2に結合)し、L14はn−プロピレンであり;L15、L16、L17、及びL18はそれぞれ独立してエチレンであり;
L1はポリ(C1−6アルキレンオキサイド)であり;好ましくは、L1はポリエチレンオキサイド(PEO)、ポリプロピレンオキサイド(PPO)、又はPEO及びPPOのブロックコポリマーから選ばれ;好ましくは、L1は−(CH2−CH2−O)q−又は−(O−CH2−CH2)q−の式で表されるポリエチレンオキサイドであり、ここでqは20から120の中から選ばれる整数であり;好ましくは、L1は−(CH2−CH2−O)q−又は−(O−CH2−CH2)q−の式で表されるポリエチレンオキサイドであり、ここでqは40から110の中から選ばれる整数であり、;好ましくは、L1は−(CH2−CH2−O)q−又は−(O−CH2−CH2)q−の式で表されるポリエチレンオキサイドであり、ここでqは60から90の中から選ばれる整数であり;
A2は単結合であるか、又は−N(R18)−、−O−、−L19−N(R19)−、及び−L20−O−、からなる群から選ばれ、ここで各基の左側はL1に結合し、各基の右側は本明細書中に教示する葉酸部分に結合(即ち、X3に結合)し、L19及びL20はそれぞれ独立してC1−6アルキレンであってヒドロキシル、C1−6アルキル、及びC1−6アルコキシからなる群から選ばれる1又は複数の置換基により置換されていてもよく、R18及びR19はそれぞれ独立して水素又はC1−6アルキルから選ばれ;好ましくは、A2は単結合であるか、又は−N(R18)−、−O−、−L19−N(R19)−、及び−L20O−からなる群から選ばれ、ここで各基の左側はL1に結合し、各基の右側は本明細書中に教示する葉酸部分に結合(即ち、X3結合)し、L19及びL20はそれぞれ独立してC1−4アルキレンであってヒドロキシル、C1−4アルキル、及びC1−4アルコキシからなる群から選ばれる1又は複数の置換基により置換されていてもよく、R18及びR19はそれぞれ独立して水素又はC1−4アルキルから選ばれ;好ましくは、A2は単結合であるか、又は−N(R18)−、−L19−N(R19)−、及
び−L20O−からなる群から選ばれ、ここで各基の左側はL1に結合し、各基の右側は本明細書中に教示する葉酸部分に結合(即ち、X3に結合)、L19及びL20はそれぞれ独立してC1−3アルキレンであってヒドロキシル及びC1−3アルキルからなる群から選ばれる1又は複数の置換基により置換されていてもよく、R18及びR19はそれぞれ独立して水素又はC1−3アルキルから選ばれ;好ましくは、A2は単結合であるか、又は−N(R18)−、−L19−N(R19)−、及び−L20O−からなる群から選ばれ、ここで各基の左側はL1に結合し、各基の右側は本明細書中に教示する葉酸部分に結合(即ちX3に結合)し、L19及びL20はそれぞれ独立してメチレン又はエチレンであり;R18及びR19はそれぞれ独立して水素又はC1−3アルキルから選ばれ;好ましくは、A2は単結合であるか、又は−N(H)−、−L19−N(H)−、及び−L20O−からなる群から選ばれ、ここで各基の左側はL1に結合し、各基の右側は本明細書中に教示する葉酸部分に結合(即ちX3に結合)し、L19及びL20はそれぞれ独立してエチレンである。
いくつかの実施形態において、リンカーは本明細書中に教示する式Xの構造を有していてもよく、A1及びA2は本明細書中に定義されるものと同じ意味であり、L1はポリエチレンオキサイドであり、FR−標的化賦形剤のポリエチレンオキサイドグラフト率(PEO−GR又はGR)は、約1%以上としてもよく、例えば、FR−標的化賦形剤のGRは、約2%以上、約3%以上、約4%以上、約5%以上、約6%以上、約7%以上、約8%以上、約9%以上、約10%以上、約11%以上、約12%以上、約13%以上、約14%以上、又は約15%以上としてもよい。例えば、FR−標的化賦形剤のGRは、約1%から約100%、約1%から約80%、約5%から約70%、約10%から約60%、又は約15%から約50%としてもよい。
いくつかの実施形態において、リンカーは本明細書中に教示する式Xの構造を有していてもよく、L1及びA2は本明細書中に定義されるものと同じ意味であり、A1はCO(CH2)2CO−(即ちコハク酸部分)を含み(即ち、A1は−CO(CH2)2COO−、−CO(CH2)2CONH−、又は−CO(CH2)2CONH(CH2)2−であり)、FR−標的化賦形剤のコハク酸グラフト率(SU−GR)は、約1%以上としてもよく、例えば、FR−標的化賦形剤のSU−GRは、約2%以上、約3%以上、約4%以上、約5%以上、約6%以上、約7%以上、約8%以上、約9%以上、約10%以上、約11%以上、約12%以上、約13%以上、約14%以上、又は約15%以上としてもよく、例えば、FR−標的化賦形剤のSU−GRは、約1%から約100%、約1%から約80%、約5%から約70%、約10%から約60%、又は約15%から約50%の範囲としてもよい。
本明細書において、化合物(即ち、FR−標的化賦形剤)の「コハク酸グラフト率」又は「SU−GR」という表現は、化合物(即ち、FR−標的化賦形剤)中のコハク酸又はコハク酸部分(即ち−COCH2CH2CO−)の相対存在量を、化合物(即ち、FR−標的化賦形剤)中の多糖類(即ち、官能的に修飾された多糖類)の官能基の相対存在量で除し、便宜のために百分率で表したものを指す。SU−GRは、官能的に修飾された多糖類での、コハク酸に結合されている官能基の百分率に相当する。
コハク酸グラフト率は1HNMR(例えば293KでのD2O中)により決定することができる。コハク酸グラフト率は1HNMRにより決定し適当な等式を用いて計算することができる。
例えば、HMDのコハク酸グラフト率は等式(3)を用いて計算することができる。
ここで「[(CH2CH2)SU]」は、コハク酸の2.51及び2.71ppm(CH2CH2)のプロトンのピークの積分であり、「4」はコハク酸のCH2CH2中のH+の数(即ち4)、「[(CHO)GLC]」は、3.30ppmと4.50ppm(CHO)の間のグルコースモノマーのピークの積分である。
等式(3)において、[(CH2CH2)SU]/4は(3x[(CH2CH2)SU])/12)であり、ここで「[(CH2CH2)SU]/12」は、化合物中のコハク酸の相対存在量である。化合物中のHMDのグルコース単位の相対存在量については、3.30ppmと4.50ppmの間のグルコースモノマーのピークが選ばれた。等式(3)の「4」は、コハク酸のCH2CH2中のH+の数(即ち4)にグルコース単位あたりのヒドロキシル基の数(即ち3)を乗じ、グルコース単位のCHOのH+の数(即ち3。C2、C3及びC4はヒドロキシル基がエステル化されているためC5及びC6のH+に相当)で除したものである。
いくつかの実施形態において、リンカーは本明細書中に教示する式Xの構造を有していてもよく、ここでA1は−CO(CH2)2CO−(即ち、コハク酸部分)を含み(即ち、A1は−CO(CH2)2COO−、−CO(CH2)2CONH−、又は−CO(CH2)2CONH(CH2)2−であり)、L1はポリエチレンオキサイドであり、A2は本明細書中の定義によるものと同じ意味であり、FR−標的化賦形剤のGRは、約1%以上としてもよく、例えば、FR−標的化賦形剤のGRは、約2%以上、約3%以上、約4%以上、約5%以上、約6%以上、約7%以上、約8%以上、約9%以上、約10%以上、約11%以上、約12%以上、約13%以上、約14%以上、又は約15%以上としてもよく、例えば、FR−標的化賦形剤のGRは、約1%から約100%、約1%から約80%、約5%から約70%、約10%から約60%、又は約15%から約50%としてもよく;FR−標的化賦形剤のSU−GRは、約1%以上、例えば、FR−標的化賦形剤のSU−GRは、約2%以上、約3%以上、約4%以上、約5%以上、約6%以上、約7%以上、約8%以上、約9%以上、約10%以上、約11%以上、約12%以上、約13%以上、約14%以上、又は約15%以上、例えば、FR−標的化賦形剤のSU−GRは、約1%から約100%、約1%から約80%、約5%から約70%、約10%から約60%、又は約15%から約50%の範囲としてもよい。
本明細書に教示する製品(例えば、医薬製剤又はFR−標的化賦形剤)又は用途に関するいくつかの実施形態において、FR−標的化賦形剤は、本明細書中に教示する多糖類又は官能的に修飾された多糖類に、単結合を介して共有結合的に結合している本明細書中に教示する葉酸部分を含んでいてもよい。
本明細書に教示する製品(例えば、医薬製剤又はFR−標的化賦形剤)又は用途に関するいくつかの実施形態において、FR−標的化賦形剤は、本明細書中に教示する多糖類又は官能的に修飾された多糖類に、本明細書中に教示するリンカーを介して共有結合的に結合している本明細書中に教示する葉酸部分を含んでいてもよい。
いくつかの実施形態において、FR−標的化賦形剤は式XIaで表される構造を有して
いてもよい。
ここでPolysacchは本明細書中の定義による多糖類又は官能的に修飾された多糖類であり、X1単結合又はリンカーであり、リンカーは、ポリエーテル、エーテル、アミン、ポリアミン、アミノ酸、ペプチド、ポリペプチド、炭水化物、又はこれらの2以上の組み合わせを含む。
いくつかの実施形態において、FR−標的化賦形剤は式XIaの構造を有していてもよく、ここで、Polysacchは本明細書中の定義による多糖類又は官能的に修飾された多糖類であり、X1は本明細書中に教示する式Xの構造を有するリンカーである。
いくつかの実施形態において、FR−標的化賦形剤は式XIの構造を有していてもよく、
ここでPolysacchは本明細書中の定義による多糖類又は官能的に修飾された多糖類であり、A1、L1、及びA2は本明細書中の定義によるものと同じ意味である。
本明細書に教示する製品(例えば、医薬製剤又はFR−標的化賦形剤)又は用途に関するいくつかの実施形態において、FR−標的化賦形剤は本明細書中に教示する式XIの構造を有していてもよく、ここで、Polysacchは、以下から選ばれる多糖類又は官能的に修飾された多糖類である。キトサン又は官能的に修飾されたキトサン;N−[(2−ヒドロキシ−3−トリメチルアンモニウム)プロピル]キトサン(HTC)及びその塩(例えば、塩化物塩、酢酸塩、グルタミン酸塩、又は乳酸塩)、例えばHTCC(即ち塩化物塩);N−トリメチルキトサン(TMC)及びその塩(例えば、塩化物塩、酢酸塩、グルタミン酸塩、又は乳酸塩);N,O−カルボキシメチルキトサン(N,O−CMC)及びその塩(例えば、塩化物塩、酢酸塩、グルタミン酸塩、又は乳酸塩);N−カルボキシメチルキトサン(N−CMC)及びその塩(例えば、塩化物塩、酢酸塩、グルタミン酸塩、又は乳酸塩);N,N−カルボキシメチルキトサン(N,N−CMC)及びその塩(例えば、塩化物塩、酢酸塩、グルタミン酸塩、又は乳酸塩);O−カルボキシメチルキトサン(O−CMC)及びその塩(例えば、塩化物塩、酢酸塩、グルタミン酸塩、又は乳酸塩);疎水性的に修飾されたキトサン(HMC)及びその塩(例えば、塩化物塩、酢酸塩、グルタミン酸塩、又は乳酸塩);デキストラン又は官能的に修飾されたデキストラン;疎水性的に修飾されたデキストラン(HMD)及びその塩(例えば、塩化物塩、酢酸塩、グルタミン酸塩、又は乳酸塩);デンプン又は官能的に修飾されたデンプン;ヒドロキシプロピルデンプン;アミロース又は官能的に修飾されたアミロース;アミロペクチン又は官能的に修飾されたアミロペクチン;セルロース又は官能的に修飾されたセルロース;メチルセルロース及びその塩(例えば、酢酸塩又は酢酸フタル酸塩);カルボキシメチルセルロース及びその塩(例えば、酢酸塩又は酢酸フタル酸塩);ヒドロキシエチルセルロース及びその塩(例えば、酢酸塩又は酢酸フタル酸塩);エチルセルロース及びその塩(例えば、酢酸塩又は酢酸フタル酸塩);ヒドロキシエチルメチルセルロース及びその塩(例えば、酢酸塩又は酢酸フタル酸塩);ヒドロキシプロピルセルロース及びその塩(例えば、酢酸塩又は酢酸フタル酸塩);ヒプロメロース及びその塩(例えば、酢酸塩又は酢酸フタル酸塩);酢酸コハク酸ヒプロメロース;フタル酸ヒプロメロース;クロスカルメロース及びその塩(例えば、酢酸塩又は酢酸フタル酸塩);キチン;シクロデキストリン;デキストレート;デキストリン;マルトデキストリン;プルラン;並びにグアーガム。またA1、L1、及びA2は本明細書中の定義によるものと同じ意味である。
本明細書に教示する製品(例えば、医薬製剤又はFR−標的化賦形剤)又は用途に関するいくつかの実施形態において、FR−標的化賦形剤は本明細書中に教示する式XIの構造を有していてもよく、ここでPolysacchはHTCCであり;A1は−CO(CH2)3O−であり;L1は式(CH2CH2O)qで表されるポリエチレンオキサイドであってqは20から120の中から選ばれる整数であり;A2は−(CH2)2NH−である。
本明細書に教示する製品(例えば、医薬製剤又はFR−標的化賦形剤)又は用途に関するいくつかの実施形態において、FR−標的化賦形剤は本明細書中に教示する式XIの構造を有していてもよく、ここで、PolysacchはHTCCであり;A1は−CO(CH2)3O−であり;L1は式(CH2CH2O)qで表されるポリエチレンオキサイドであってqは20から120の中から選ばれる整数であり;A2は−(CH2)2NH−であり;FR−標的化賦形剤のGRは約1%以上としてもよく、例えば、FR−標的化賦形剤のGRは、約2%以上、約3%以上、約4%以上、約5%以上、約6%以上、約7%以上、約8%以上、約9%以上、約10%以上、約11%以上、約12%以上、約13
%以上、約14%以上、又は約15%以上としてもよく、例えば、FR−標的化賦形剤のGRは約1%から約100%、約1%から約80%、約5%から約70%、約10%から約60%、又は約15%から約50%としてもよい。
本明細書に教示する製品(例えば、医薬製剤又はFR−標的化賦形剤)又は用途に関するいくつかの実施形態において、FR−標的化賦形剤は本明細書中に教示する式XIの構造を有していてもよく、ここで、PolysacchはHTCCであり;A1は−CO(CH2)2CONH(CH2)2−であり;L1は式(OCH2CH2)qで表されるポリエチレンオキサイドであってqは20から120の中から選ばれる整数であり;A2は−NH−である。
本明細書に教示する製品(例えば、医薬製剤又はFR−標的化賦形剤)又は用途に関するいくつかの実施形態において、FR−標的化賦形剤は本明細書中に教示する式XIの構造を有していてもよく、ここで、PolysacchはHTCCであり;A1は−CO(CH2)2CONH(CH2)2−であり;L1は式(OCH2CH2)qで表されるポリエチレンオキサイドであってqは20から120の中から選ばれる整数であり;A2は−NH−であり;FR−標的化賦形剤のGRは約1%以上としてもよく、例えば、FR−標的化賦形剤のGRは、約2%以上、約3%以上、約4%以上、約5%以上、約6%以上、約7%以上、約8%以上、約9%以上、約10%以上、約11%以上、約12%以上、約13%以上、約14%以上、又は約15%以上としてもよく、例えば、FR−標的化賦形剤のGRは、約1%から約100%、約1%から約80%、約5%から約70%、約10%から約60%、又は約15%から約50%の範囲としてもよい。
本明細書に教示する製品(例えば、医薬製剤又はFR−標的化賦形剤)又は用途に関するいくつかの実施形態において、FR−標的化賦形剤は本明細書中に教示する式XIの構造を有していてもよく、ここで、PolysacchはHTCCであり;A1は−CO(CH2)2CONH(CH2)2−であり;L1は式(OCH2CH2)qで表されるポリエチレンオキサイドであってqは20から120の中から選ばれる整数であり;A2は−NH−であり;FR−標的化賦形剤のSU−GRは、約1%以上としてもよく、例えば、FR−標的化賦形剤のSU−GRは、約2%以上、約3%以上、約4%以上、約5%以上、約6%以上、約7%以上、約8%以上、約9%以上、約10%以上、約11%以上、約12%以上、約13%以上、約14%以上、又は約15%以上としてもよく、例えば、FR−標的化賦形剤のSU−GRは、約1%から約100%、約1%から約80%、約5%から約70%、約10%から約60%、又は約15%から約50%の範囲としてもよい。
本明細書に教示する製品(例えば、医薬製剤又はFR−標的化賦形剤)又は用途に関するいくつかの実施形態において、FR−標的化賦形剤は本明細書中に教示する式XIの構造を有していてもよく、ここで、PolysacchはHTCCであり;A1は−CO(CH2)2CONH(CH2)2−であり;L1は式(OCH2CH2)qで表されるポリエチレンオキサイドであってqは20から120の中から選ばれる整数であり;A2は−NH−であり;FR−標的化賦形剤のGRは、約1%以上としてもよく、例えば、FR−標的化賦形剤のGRは、約2%以上、約3%以上、約4%以上、約5%以上、約6%以上、約7%以上、約8%以上、約9%以上、約10%以上、約11%以上、約12%以上、約13%以上、約14%以上、又は約15%以上としてもよく、例えば、FR−標的化賦形剤のGRは、約1%から約100%、約1%から約80%、約5%から約70%、約10%から約60%、又は約15%から約50%としてもよく;FR−標的化賦形剤のSU−GRは、約1%以上、例えば、FR−標的化賦形剤のSU−GRは、約2%以上、約3%以上、約4%以上、約5%以上、約6%以上、約7%以上、約8%以上、約9%以上、約10%以上、約11%以上、約12%以上、約13%以上、約14%以上、又は約1
5%以上としてもよく、例えば、FR−標的化賦形剤のSU−GRは、約1%から約100%、約1%から約80%、約5%から約70%、約10%から約60%、又は約15%から約50%の範囲としてもよい。
本明細書に教示する製品(例えば、医薬製剤又はFR−標的化賦形剤)又は用途に関するいくつかの実施形態において、FR−標的化賦形剤は本明細書中に教示する式XIの構造を有していてもよく、ここで、PolysacchはHTCCであり;A1は−CO(CH2)2COO−であり;L1は式(CH2CH2O)qで表されるポリエチレンオキサイドであってqは20から120の中から選ばれる整数であり;A2は−(CH2)2NH−である。
本明細書に教示する製品(例えば、医薬製剤又はFR−標的化賦形剤)又は用途に関するいくつかの実施形態において、FR−標的化賦形剤は本明細書中に教示する式XIの構造を有していてもよく、ここで、PolysacchはHTCCであり;A1は−CO(CH2)2COO−であり;L1は式(CH2CH2O)qで表されるポリエチレンオキサイドであってqは20から120の中から選ばれる整数であり;A2は−(CH2)2NH−であり;FR−標的化賦形剤のGRは、約1%以上としてもよく、例えば、FR−標的化賦形剤のGRは、約2%以上、約3%以上、約4%以上、約5%以上、約6%以上、約7%以上、約8%以上、約9%以上、約10%以上、約11%以上、約12%以上、約13%以上、約14%以上、又は約15%以上としてもよく、例えば、FR−標的化賦形剤のGRは、約1%から約100%、約1%から約80%、約5%から約70%、約10%から約60%、又は約15%から約50%の範囲としてもよい。
本明細書に教示する製品(例えば、医薬製剤又はFR−標的化賦形剤)又は用途に関するいくつかの実施形態において、FR−標的化賦形剤は本明細書中に教示する式XIの構造を有していてもよく、ここで、PolysacchはHTCCであり;A1は−CO(CH2)2COO−であり;L1は式(CH2CH2O)qで表されるポリエチレンオキサイドであってqは20から120の中から選ばれる整数であり;A2は−(CH2)2NH−であり;FR−標的化賦形剤のSU−GRは、約1%以上としてもよく、例えば、FR−標的化賦形剤のSU−GRは、約2%以上、約3%以上、約4%以上、約5%以上、約6%以上、約7%以上、約8%以上、約9%以上、約10%以上、約11%以上、約12%以上、約13%以上、約14%以上、又は約15%以上としてもよく、例えば、FR−標的化賦形剤のSU−GRは、約1%から約100%、約1%から約80%、約5%から約70%、約10%から約60%、又は約15%から約50%の範囲としてもよい。
本明細書に教示する製品(例えば、医薬製剤又はFR−標的化賦形剤)又は用途に関するいくつかの実施形態において、FR−標的化賦形剤は本明細書中に教示する式XIの構造を有していてもよく、ここで、PolysacchはHTCCであり;A1は−CO(CH2)2COO−であり;L1は式(CH2CH2O)qで表されるポリエチレンオキサイドであってqは20から120の中から選ばれる整数であり;A2は−(CH2)2NH−であり;FR−標的化賦形剤のGRは、約1%以上、例えば、FR−標的化賦形剤のGRは、約2%以上、約3%以上、約4%以上、約5%以上、約6%以上、約7%以上、約8%以上、約9%以上、約10%以上、約11%以上、約12%以上、約13%以上、約14%以上、又は約15%以上としてもよく、例えば、FR−標的化賦形剤のGRは、約1%から約100%、約1%から約80%、約5%から約70%、約10%から約60%、又は約15%から約50%としてもよく;FR−標的化賦形剤のSU−GRは、約1%以上としてもよく、例えば、FR−標的化賦形剤のSU−GRは、約2%以上、約3%以上、約4%以上、約5%以上、約6%以上、約7%以上、約8%以上、約9%以上、約10%以上、約11%以上、約12%以上、約13%以上、約14%以上、又は約15%以上としてもよく、例えば、FR−標的化賦形剤のSU−GRは、約1%から約100
%、約1%から約80%、約5%から約70%、約10%から約60%、又は約15%から約50%の範囲としてもよい。
本明細書に教示する製品(例えば、医薬製剤又はFR−標的化賦形剤)又は用途に関するいくつかの実施形態において、FR−標的化賦形剤は本明細書中に教示する式XIの構造を有していてもよく、ここで、PolysacchはHMDであり;A1は−CO(CH2)2CONH−であり;L1は式(CH2CH2O)qで表されるポリエチレンオキサイドであってqは20から120の中から選ばれる整数であり;A2は−(CH2)2NH−である。
本明細書に教示する製品(例えば、医薬製剤又はFR−標的化賦形剤)又は用途に関するいくつかの実施形態において、FR−標的化賦形剤は本明細書中に教示する式XIの構造を有していてもよく、ここで、PolysacchはHMDであり;A1は−CO(CH2)2CONH−であり;L1は式(CH2CH2O)qで表されるポリエチレンオキサイドであってqは20から120の中から選ばれる整数であり;A2は−(CH2)2NH−であり;FR−標的化賦形剤のGRは、約1%以上としてもよく、例えば、FR−標的化賦形剤のGRは、約2%以上、約3%以上、約4%以上、約5%以上、約6%以上、約7%以上、約8%以上、約9%以上、約10%以上、約11%以上、約12%以上、約13%以上、約14%以上、又は約15%以上としてもよく、例えば、FR−標的化賦形剤のGRは、約1%から約100%、約1%から約80%、約5%から約70%、約10%から約60%、又は約15%から約50%の範囲としてもよい。
本明細書に教示する製品(例えば、医薬製剤又はFR−標的化賦形剤)又は用途に関するいくつかの実施形態において、FR−標的化賦形剤は本明細書中に教示する式XIの構造を有していてもよく、ここで、PolysacchはHMDであり;A1は−CO(CH2)2CONH−であり;L1は式(CH2CH2O)qで表されるポリエチレンオキサイドであってqは20から120の中から選ばれる整数であり;A2は−(CH2)2NH−であり;FR−標的化賦形剤のSU−GRは、約1%以上としてもよく、例えば、FR−標的化賦形剤のSU−GRは、約2%以上、約3%以上、約4%以上、約5%以上、約6%以上、約7%以上、約8%以上、約9%以上、約10%以上、約11%以上、約12%以上、約13%以上、約14%以上、又は約15%以上としてもよく、例えば、FR−標的化賦形剤のSU−GRは、約1%から約100%、約1%から約80%、約5%から約70%、約10%から約60%、又は約15%から約50%の範囲としてもよい。
本明細書に教示する製品(例えば、医薬製剤又はFR−標的化賦形剤)又は用途に関するいくつかの実施形態において、FR−標的化賦形剤は本明細書中に教示する式XIの構造を有していてもよく、ここで、PolysacchはHMDであり;A1は−CO(CH2)2CONH−であり;L1は式(CH2CH2O)qで表されるポリエチレンオキサイドであってqは20から120の中から選ばれる整数であり;A2は−(CH2)2NH−であり;HMDの本明細書中の定義によるFA−GRは、約1%以上としてもよく、例えば、HMDの本明細書中の定義によるFA−GRは、約2%以上、約3%以上、約4%以上、約5%以上、約6%以上、約7%以上、約8%以上、約9%以上、約10%以上、約11%以上、約12%以上、約13%以上、約14%以上、又は約15%以上としてもよく、例えば、HMDの本明細書中の定義によるFA−GRは、約1%から約100%、約1%から約80%、約5%から約70%、約10%から約60%、又は約15%から約50%の範囲としてもよい。
本明細書に教示する製品(例えば、医薬製剤又はFR−標的化賦形剤)又は用途に関するいくつかの実施形態において、FR−標的化賦形剤は本明細書中に教示する式XIの構造を有していてもよく、ここで、PolysacchはHMDであり;A1は−CO(C
H2)2CONH−であり;L1は式(CH2CH2O)qで表されるポリエチレンオキサイドであってqは20から120の中から選ばれる整数であり;A2は−(CH2)2NH−であり;FR−標的化賦形剤のGRは、約1%以上としてもよく、例えば、FR−標的化賦形剤のGRは、約2%以上、約3%以上、約4%以上、約5%以上、約6%以上、約7%以上、約8%以上、約9%以上、約10%以上、約11%以上、約12%以上、約13%以上、約14%以上、又は約15%以上としてもよく、例えば、FR−標的化賦形剤のGRは、約1%から約100%、約1%から約80%、約5%から約70%、約10%から約60%、又は約15%から約50%の範囲としてもよく;FR−標的化賦形剤のSU−GRは、約1%以上としてもよく、例えば、FR−標的化賦形剤のSU−GRは、約2%以上、約3%以上、約4%以上、約5%以上、約6%以上、約7%以上、約8%以上、約9%以上、約10%以上、約11%以上、約12%以上、約13%以上、約14%以上、又は約15%以上としてもよく、例えば、FR−標的化賦形剤のSU−GRは、約1%から約100%、約1%から約80%、約5%から約70%、約10%から約60%、又は約15%から約50%の範囲としてもよい。
本明細書に教示する製品(例えば、医薬製剤又はFR−標的化賦形剤)又は用途に関するいくつかの実施形態において、FR−標的化賦形剤は本明細書中に教示する式XIの構造を有していてもよく、ここで、PolysacchはHMDであり;A1は−CO(CH2)2CONH−であり;L1は式(CH2CH2O)qで表されるポリエチレンオキサイドであってqは20から120の中から選ばれる整数であり;A2は−(CH2)2NH−であり;FR−標的化賦形剤のGRは、約1%以上としてもよく、例えば、FR−標的化賦形剤のGRは、約2%以上、約3%以上、約4%以上、約5%以上、約6%以上、約7%以上、約8%以上、約9%以上、約10%以上、約11%以上、約12%以上、約13%以上、約14%以上、又は約15%以上としてもよく、例えば、FR−標的化賦形剤のGRは、約1%から約100%、約1%から約80%、約5%から約70%、約10%から約60%、又は約15%から約50%の範囲としてもよく;HMDの本明細書中の定義によるFA−GRは、約1%以上としてもよく、例えば、HMDの本明細書中の定義によるFA−GRは、約2%以上、約3%以上、約4%以上、約5%以上、約6%以上、約7%以上、約8%以上、約9%以上、約10%以上、約11%以上、約12%以上、約13%以上、約14%以上、又は約15%以上としてもよく、例えば、HMDの本明細書中の定義によるFA−GRは、約1%から約100%、約1%から約80%、約5%から約70%、約10%から約60%、又は約15%から約50%の範囲としてもよい。
本明細書に教示する製品(例えば、医薬製剤又はFR−標的化賦形剤)又は用途に関するいくつかの実施形態において、FR−標的化賦形剤は本明細書中に教示する式XIの構造を有していてもよく、ここで、PolysacchはHMDであり;A1は−CO(CH2)2CONH−であり;L1は式(CH2CH2O)qで表されるポリエチレンオキサイドであってqは20から120の中から選ばれる整数であり;A2は−(CH2)2NH−であり;FR−標的化賦形剤のFA−GRは、約1%以上としてもよく、例えば、FR−標的化賦形剤のFA−GRは、約2%以上、約3%以上、約4%以上、約5%以上、約6%以上、約7%以上、約8%以上、約9%以上、約10%以上、約11%以上、約12%以上、約13%以上、約14%以上、又は約15%以上としてもよく、例えば、FR−標的化賦形剤のFA−GRは、約1%から約100%、約1%から約80%、約5%から約70%、約10%から約60%、又は約15%から約50%の範囲としてもよく;FR−標的化賦形剤のSU−GRは、約1%以上としてもよく、例えば、FR−標的化賦形剤のSU−GRは、約2%以上、約3%以上、約4%以上、約5%以上、約6%以上、約7%以上、約8%以上、約9%以上、約10%以上、約11%以上、約12%以上、約13%以上、約14%以上、又は約15%以上としてもよく、例えば、FR−標的化賦形剤のSU−GRは、約1%から約100%、約1%から約80%、約5%から約70%、約10%から約60%、又は約15%から約50%の範囲としてもよい。
本明細書に教示する製品(例えば、医薬製剤又はFR−標的化賦形剤)又は用途に関するいくつかの実施形態において、FR−標的化賦形剤は本明細書中に教示する式XIの構造を有していてもよく、ここで、PolysacchはHMDであり;A1は−CO(CH2)2CONH−であり;L1は式(CH2CH2O)qで表されるポリエチレンオキサイドであってqは20から120の中から選ばれる整数であり;A2は−(CH2)2NH−であり;FR−標的化賦形剤のGRは、約1%以上としてもよく、例えば、FR−標的化賦形剤のGRは、約2%以上、約3%以上、約4%以上、約5%以上、約6%以上、約7%以上、約8%以上、約9%以上、約10%以上、約11%以上、約12%以上、約13%以上、約14%以上、又は約15%以上としてもよく、例えば、FR−標的化賦形剤のGRは、約1%から約100%、約1%から約80%、約5%から約70%、約10%から約60%、又は約15%から約50%の範囲としてもよく;HMDの本明細書中の定義によるFA−GRは、約1%以上としてもよく、例えば、HMDの本明細書中の定義によるFA−GRは、約2%以上、約3%以上、約4%以上、約5%以上、約6%以上、約7%以上、約8%以上、約9%以上、約10%以上、約11%以上、約12%以上、約13%以上、約14%以上、又は約15%以上としてもよく、例えば、HMDの本明細書中の定義によるFA−GRは、約1%から約100%、約1%から約80%、約5%から約70%、約10%から約60%、又は約15%から約50%の範囲としてもよく;FR−標的化賦形剤のSU−GRは、約1%以上としてもよく、例えば、FR−標的化賦形剤のSU−GRは、約2%以上、約3%以上、約4%以上、約5%以上、約6%以上、約7%以上、約8%以上、約9%以上、約10%以上、約11%以上、約12%以上、約13%以上、約14%以上、又は約15%以上としてもよく、例えば、FR−標的化賦形剤のSU−GRは、約1%から約100%、約1%から約80%、約5%から約70%、約10%から約60%、又は約15%から約50%の範囲としてもよい。
本明細書に教示する製品(例えば、医薬製剤又はFR−標的化賦形剤)又は用途に関するいくつかの実施形態において、FR−標的化賦形剤は本明細書中に教示する式XIの構造を有していてもよく、ここで、PolysacchはHMDであり;A1は−CO(CH2)2COO−であり;L1は式(CH2CH2O)qで表されるポリエチレンオキサイドであってqは20から120の中から選ばれる整数であり;A2は−(CH2)2NH−である。
いくつかの実施形態において、FR−標的化賦形剤は本明細書中に教示する式XIの構造を有していてもよく、ここで、PolysacchはHMDであり;A1は−CO(CH2)2COO−であり;L1は式(CH2CH2O)qで表されるポリエチレンオキサイドであってqは20から120の中から選ばれる整数であり;A2は−(CH2)2NH−であり;FR−標的化賦形剤のGRは、約1%以上としてもよく、例えば、FR−標的化賦形剤のGRは、約2%以上、約3%以上、約4%以上、約5%以上、約6%以上、約7%以上、約8%以上、約9%以上、約10%以上、約11%以上、約12%以上、約13%以上、約14%以上、又は約15%以上としてもよく、例えば、FR−標的化賦形剤のGRは、約1%から約100%、約1%から約80%、約5%から約70%、約10%から約60%、又は約15%から約50%の範囲としてもよい。
本明細書に教示する製品(例えば、医薬製剤又はFR−標的化賦形剤)又は用途に関するいくつかの実施形態において、FR−標的化賦形剤は本明細書中に教示する式XIの構造を有していてもよく、ここで、PolysacchはHMDであり;A1は−CO(CH2)2COO−であり;L1は式(CH2CH2O)qで表されるポリエチレンオキサイドであってqは20から120の中から選ばれる整数であり;A2は−(CH2)2NH−であり;HMDの本明細書中の定義によるFA−GRは、約1%以上としてもよく、例えば、HMDの本明細書中の定義によるFA−GRは、約2%以上、約3%以上、約4
%以上、約5%以上、約6%以上、約7%以上、約8%以上、約9%以上、約10%以上、約11%以上、約12%以上、約13%以上、約14%以上、又は約15%以上としてもよく、例えば、HMDの本明細書中の定義によるFA−GRは、約1%から約100%、約1%から約80%、約5%から約70%、約10%から約60%、又は約15%から約50%の範囲としてもよい。
本明細書に教示する製品(例えば、医薬製剤又はFR−標的化賦形剤)又は用途に関するいくつかの実施形態において、FR−標的化賦形剤は本明細書中に教示する式XIの構造を有していてもよく、ここで、PolysacchはHMDであり;A1は−CO(CH2)2COO−であり;L1は式(CH2CH2O)qで表されるポリエチレンオキサイドであってqは20から120の中から選ばれる整数であり;A2は−(CH2)2NH−であり;FR−標的化賦形剤のSU−GRは、約1%以上としてもよく、例えば、FR−標的化賦形剤のSU−GRは、約2%以上、約3%以上、約4%以上、約5%以上、約6%以上、約7%以上、約8%以上、約9%以上、約10%以上、約11%以上、約12%以上、約13%以上、約14%以上、又は約15%以上としてもよく、例えば、FR−標的化賦形剤のSU−GRは、約1%から約100%、約1%から約80%、約5%から約70%、約10%から約60%、又は約15%から約50%の範囲としてもよい。
本明細書に教示する製品(例えば、医薬製剤又はFR−標的化賦形剤)又は用途に関するいくつかの実施形態において、FR−標的化賦形剤は本明細書中に教示する式XIの構造を有していてもよく、ここで、PolysacchはHMDであり;A1は−CO(CH2)2COO−であり;L1は式(CH2CH2O)qで表されるポリエチレンオキサイドであってqは20から120の中から選ばれる整数であり;A2は−(CH2)2NH−であり;FR−標的化賦形剤のGRは、約1%以上としてもよく、例えば、FR−標的化賦形剤のGRは、約2%以上、約3%以上、約4%以上、約5%以上、約6%以上、約7%以上、約8%以上、約9%以上、約10%以上、約11%以上、約12%以上、約13%以上、約14%以上、又は約15%以上としてもよく、例えば、FR−標的化賦形剤のGRは、約1%から約100%、約1%から約80%、約5%から約70%、約10%から約60%、又は約15%から約50%の範囲としてもよく;HMDの本明細書中の定義によるFA−GRは、約1%以上としてもよく、例えば、HMDの本明細書中の定義によるFA−GRは、約2%以上、約3%以上、約4%以上、約5%以上、約6%以上、約7%以上、約8%以上、約9%以上、約10%以上、約11%以上、約12%以上、約13%以上、約14%以上、又は約15%以上としてもよく、例えば、HMDの本明細書中の定義によるFA−GRは、約1%から約100%、約1%から約80%、約5%から約70%、約10%から約60%、又は約15%から約50%の範囲としてもよい。
本明細書に教示する製品(例えば、医薬製剤又はFR−標的化賦形剤)又は用途に関するいくつかの実施形態において、FR−標的化賦形剤は本明細書中に教示する式XIの構造を有していてもよく、ここで、PolysacchはHMDであり;A1は−CO(CH2)2COO−であり;L1は式(CH2CH2O)qで表されるポリエチレンオキサイドであってqは20から120の中から選ばれる整数であり;A2は−(CH2)2NH−であり;FR−標的化賦形剤のGRは、約1%以上としてもよく、例えば、FR−標的化賦形剤のGRは、約2%以上、約3%以上、約4%以上、約5%以上、約6%以上、約7%以上、約8%以上、約9%以上、約10%以上、約11%以上、約12%以上、約13%以上、約14%以上、又は約15%以上としてもよく、例えば、FR−標的化賦形剤のGRは、約1%から約100%、約1%から約80%、約5%から約70%、約10%から約60%、又は約15%から約50%の範囲としてもよく;FR−標的化賦形剤のSU−GRは、約1%以上としてもよく、例えば、FR−標的化賦形剤のSU−GRは、約2%以上、約3%以上、約4%以上、約5%以上、約6%以上、約7%以上、約8%以上、約9%以上、約10%以上、約11%以上、約12%以上、約13%以上、約14%
以上、又は約15%以上としてもよく、例えば、FR−標的化賦形剤のSU−GRは、約1%から約100%、約1%から約80%、約5%から約70%、約10%から約60%、又は約15%から約50%の範囲としてもよい。
本明細書に教示する製品(例えば、医薬製剤又はFR−標的化賦形剤)又は用途に関するいくつかの実施形態において、FR−標的化賦形剤は本明細書中に教示する式XIの構造を有していてもよく、ここで、PolysacchはHMDであり;A1は−CO(CH2)2COO−であり;L1は式(CH2CH2O)qで表されるポリエチレンオキサイドであってqは20から120の中から選ばれる整数であり;A2は−(CH2)2NH−であり;HMDの本明細書中の定義によるFA−GRは、約1%以上としてもよく、例えば、HMDの本明細書中の定義によるFA−GRは、約2%以上、約3%以上、約4%以上、約5%以上、約6%以上、約7%以上、約8%以上、約9%以上、約10%以上、約11%以上、約12%以上、約13%以上、約14%以上、又は約15%以上としてもよく、例えば、HMDの本明細書中の定義によるFA−GRは、約1%から約100%、約1%から約80%、約5%から約70%、約10%から約60%、又は約15%から約50%の範囲としてもよく;FR−標的化賦形剤のSU−GRは、約1%以上としてもよく、例えば、FR−標的化賦形剤のSU−GRは、約2%以上、約3%以上、約4%以上、約5%以上、約6%以上、約7%以上、約8%以上、約9%以上、約10%以上、約11%以上、約12%以上、約13%以上、約14%以上、又は約15%以上としてもよく、例えば、FR−標的化賦形剤のSU−GRは、約1%から約100%、約1%から約80%、約5%から約70%、約10%から約60%、又は約15%から約50%の範囲としてもよい。
本明細書に教示する製品(例えば、医薬製剤又はFR−標的化賦形剤)又は用途に関するいくつかの実施形態において、FR−標的化賦形剤は本明細書中に教示する式XIの構造を有していてもよく、ここで、PolysacchはHMDであり;A1は−CO(CH2)2COO−であり;L1は式(CH2CH2O)qで表されるポリエチレンオキサイドであってqは20から120の中から選ばれる整数であり;A2は−(CH2)2NH−であり;FR−標的化賦形剤のGRは、約1%以上としてもよく、例えば、FR−標的化賦形剤のGRは、約2%以上、約3%以上、約4%以上、約5%以上、約6%以上、約7%以上、約8%以上、約9%以上、約10%以上、約11%以上、約12%以上、約13%以上、約14%以上、又は約15%以上としてもよく、例えば、FR−標的化賦形剤のGRは、約1%から約100%、約1%から約80%、約5%から約70%、約10%から約60%、又は約15%から約50%の範囲としてもよく;HMDの本明細書中の定義によるFA−GRは、約1%以上としてもよく、例えば、HMDの本明細書中の定義によるFA−GRは、約2%以上、約3%以上、約4%以上、約5%以上、約6%以上、約7%以上、約8%以上、約9%以上、約10%以上、約11%以上、約12%以上、約13%以上、約14%以上、又は約15%以上としてもよく、例えば、HMDの本明細書中の定義によるFA−GRは、約1%から約100%、約1%から約80%、約5%から約70%、約10%から約60%、又は約15%から約50%の範囲としてもよく;FR−標的化賦形剤のSU−GRは、約1%以上としてもよく、例えば、FR−標的化賦形剤のSU−GRは、約2%以上、約3%以上、約4%以上、約5%以上、約6%以上、約7%以上、約8%以上、約9%以上、約10%以上、約11%以上、約12%以上、約13%以上、約14%以上、又は約15%以上としてもよく、例えば、FR−標的化賦形剤のSU−GRは、約1%から約100%、約1%から約80%、約5%から約70%、約10%から約60%、又は約15%から約50%の範囲としてもよい。
本明細書に教示する製品(例えば、医薬製剤又はFR−標的化賦形剤)又は用途に関するいくつかの実施形態において、FR−標的化賦形剤は本明細書中に教示する式XIの構造を有していてもよく、ここで、PolysacchはHTCCであり;A1は−CO(
CH2)2CONH−であり;L1は式(CH2CH2O)qで表されるポリエチレンオキサイドであってqは20から120の中から選ばれる整数であり;A2は−(CH2)2O−である。
本明細書に教示する製品(例えば、医薬製剤又はFR−標的化賦形剤)又は用途に関するいくつかの実施形態において、FR−標的化賦形剤は本明細書中に教示する式XIの構造を有していてもよく、ここで、PolysacchはHTCCであり;A1は−CO(CH2)2CONH−であり;L1は式(CH2CH2O)qで表されるポリエチレンオキサイドであってqは20から120の中から選ばれる整数であり;A2は単結合又は−(CH2)2O−であり;FR−標的化賦形剤のGRは、約1%以上としてもよく、例えば、FR−標的化賦形剤のGRは、約2%以上、約3%以上、約4%以上、約5%以上、約6%以上、約7%以上、約8%以上、約9%以上、約10%以上、約11%以上、約12%以上、約13%以上、約14%以上、又は約15%以上としてもよく、例えば、FR−標的化賦形剤のGRは、約1%から約100%、約1%から約80%、約5%から約70%、約10%から約60%、又は約15%から約50%の範囲としてもよい。
本明細書に教示する製品(例えば、医薬製剤又はFR−標的化賦形剤)又は用途に関するいくつかの実施形態において、FR−標的化賦形剤は本明細書中に教示する式XIの構造を有していてもよく、ここで、PolysacchはHTCCであり;A1は−CO(CH2)2CONH−であり;L1は式(CH2CH2O)qで表されるポリエチレンオキサイドであってqは20から120の中から選ばれる整数であり;A2は単結合又は−(CH2)2O−であり;FR−標的化賦形剤のSU−GRは、約1%以上としてもよく、例えば、FR−標的化賦形剤のSU−GRは、約2%以上、約3%以上、約4%以上、約5%以上、約6%以上、約7%以上、約8%以上、約9%以上、約10%以上、約11%以上、約12%以上、約13%以上、約14%以上、又は約15%以上としてもよく、例えば、FR−標的化賦形剤のSU−GRは、約1%から約100%、約1%から約80%、約5%から約70%、約10%から約60%、又は約15%から約50%の範囲としてもよい。
本明細書に教示する製品(例えば、医薬製剤又はFR−標的化賦形剤)又は用途に関するいくつかの実施形態において、FR−標的化賦形剤は本明細書中に教示する式XIの構造を有していてもよく、ここで、PolysacchはHTCCであり;A1は−CO(CH2)2CONH−であり;L1は式(CH2CH2O)qで表されるポリエチレンオキサイドであってqは20から120の中から選ばれる整数であり;A2は単結合又は−(CH2)2O−であり;FR−標的化賦形剤のGRは、約1%以上としてもよく、例えば、FR−標的化賦形剤のGRは、約2%以上、約3%以上、約4%以上、約5%以上、約6%以上、約7%以上、約8%以上、約9%以上、約10%以上、約11%以上、約12%以上、約13%以上、約14%以上、又は約15%以上としてもよく、例えば、FR−標的化賦形剤のGRは、約1%から約100%、約1%から約80%、約5%から約70%、約10%から約60%、又は約15%から約50%の範囲としてもよく;FR−標的化賦形剤のSU−GRは、約1%以上としてもよく、例えば、FR−標的化賦形剤のSU−GRは、約2%以上、約3%以上、約4%以上、約5%以上、約6%以上、約7%以上、約8%以上、約9%以上、約10%以上、約11%以上、約12%以上、約13%以上、約14%以上、又は約15%以上としてもよく、例えば、FR−標的化賦形剤のSU−GRは、約1%から約100%、約1%から約80%、約5%から約70%、約10%から約60%、又は約15%から約50%の範囲としてもよい。
また本発明者らは、このようなFR−標的化賦形剤が本明細書中に教示する抗腫瘍剤(親水性抗腫瘍剤を含む)と相互作用し、有利なことに、その相互作用によって抗腫瘍剤が医薬製剤中により良く捕捉及び/又は封入されることを驚きとともに見出した。従って、
そのようなFR−標的化賦形剤を用いることで、現行の医薬製剤中の抗腫瘍剤のカプセル封入効率と薬効成分比率を高めることができる。
本発明は、本明細書中に教示するFR−標的化賦形剤、好ましくは、本明細書中に教示する式XIb、XIc、XId、XIe、XIg、XIh、XIj、XIk、XIm、XIn、XIp、及びXIqの単位からなる群から選ばれる1又は複数の単位を含むFR−標的化賦形剤、又はそれらの任意のサブグループをも包含し、ここでY1、Y2、Y3、X4、R1、R2、R3、R4、R11、R20、R21、R31、R34、R41、R43、R53、R54、X1、及びX3は本明細書中の定義によるものと同じ意味である。
いくつかの実施形態において、FR−標的化賦形剤は、本明細書中に教示する葉酸−多糖類結合体としてもよい。いくつかの実施形態において、FR−標的化賦形剤は、本明細書中に教示する式XIb、XIc、XId、XIe、XIg、XIh、XIj、XIk、XIm、XIn、XIp、及び/又はXIqの1又は複数の単位、又はそれらの任意のサブグループを含む葉酸−多糖類結合体としてもよく、ここでY1、Y2、Y3、X4、R1、R2、R3、R4、R11、R20、R21、R31、R34、R41、R43、R53、R54、X1、及びX3は本明細書中の定義によるものと同じ意味である。
いくつかの実施形態において、FR−標的化賦形剤は、本明細書中に教示する式XIb、XIc、XId、XIe、XIg、XIh、XIj、XIk、XIm、XIn、XIp、又はXIqの1又は複数の単位、又はその任意のサブグループを含む葉酸−多糖類結合体としてもよく、ここでY1、Y2、Y3、X4、R1、R2、R3、R4、R11、R20、R21、R31、R34、R41、R43、R53、R54、X1、及びX3は本明細書中の定義によるものと同じ意味である。
本発明は、本明細書中に教示する式XI又はXIaで表されるFR−標的化賦形剤をも包含し、ここでPolysacch、X1、A1、L1、及びA2は本明細書中の定義によるものと同じ意味である。
本発明は、本明細書中に教示するFR−標的化賦形剤の医薬賦形剤としての使用をも包含する。そのようなFR−標的化賦形剤の使用により、有利なことに、薬効成分又は他の構成成分のカプセル封入効率と医薬製剤中の薬効成分比率を高めることができる。
本発明の別の局面は、賦形剤としての、好ましくは、本明細書中に教示する疾患に対する医薬賦形剤としての、より好ましくは、気道の少なくとも一部に影響する増殖性疾患(例えば、好ましくは、気道の少なくとも一部に影響する腫瘍又はがんであるが、それらに限られない)の処置における医薬賦形剤としての使用のため、1又は複数の薬効成分とともに、好ましくは、本明細書中に教示する1又は複数の抗腫瘍剤とともに生体に投与される、本明細書中に教示するFR−標的化賦形剤をも包含する。さらに、本明細書中に教示する疾患、好ましくは、気道の少なくとも一部に影響する増殖性疾患(例えば、好ましくは、気道の少なくとも一部に影響する腫瘍又はがんであるが、それらに限られない)の処置を、その処置を必要とする対象に施す方法が提供され、その方法は、前記対象に対し、本明細書中に教示するFR−標的化賦形剤を医薬賦形剤として1又は複数の薬効成分とともに、好ましくは、本明細書中に教示する1又は複数の抗腫瘍剤とともに投与することを含む。
本発明は、本明細書中に教示するFR−標的化賦形剤の調製工程をも包含する。記載される反応において、ヒドロキシル基、アミノ基、又はカルボキシル基等の反応性官能基が最終生成物中に望まれる場合には、これら官能基が反応に関わらないように保護する必要
があり得る。これには通常の保護基を標準的な方法で用いることができる。例えば、T. W. Greene and P. G. M. Wuts, “Protective Groups in Organic Chemistry”, John Wiley and Sons, 1999を参照。
いくつかの実施形態において、X1が本明細書中に教示するリンカーのとき、FR−標的化賦形剤は次の調製方法で合成することができる。本発明によるFR−標的化賦形剤の調製方法は、まず本明細書中に教示する葉酸部分(−X3)を本明細書中に教示するリンカー(−X1−)にカップリングし、次いでX1−X3を本明細書中に教示する多糖類又は官能的に修飾された多糖類に(−X2−を介し)カップリングすることからなる。
まず、葉酸部分のカルボン酸基をリンカーの遊離しているヒドロキシル官能又はアミン官能に結合させる。これにはそれぞれエステル基又はアミド基を形成するための適当な方法が用いられる。使用する方法は、エステル化もしくはアミド化合成法(例えば、シュテークリヒのエステル化、シュテークリヒのアミド化、塩化アシル法)又はペプチド合成法(例えば、液相合成、固相合成)とすることができる。
多糖類又は官能的に修飾された多糖類は、例えば無水コハク酸を用いてカルボン酸基とカップリングしてもよい。
次いで、多糖類又は官能的に修飾された多糖類の官能基(例えば、ヒドロキシル基、アミン基、又はカルボキシル基)をリンカーとカップリングする。これにはエステル基又はアミド基を形成するための適当な方法が用いられる。使用する方法は、エステル化もしくはアミド化合成法(例えば、シュテークリヒのエステル化、シュテークリヒのアミド化、塩化アシル法)又はペプチド合成法(例えば、液相合成、固相合成)とすることができる。
いくつかの実施形態において、X1が式Xのリンカーのとき、まず葉酸又はその誘導体の一又は両方のカルボン酸基を式(A)H−A1−L1−A2−H、又は(B)HO−A1−L1−A2−Hの化合物とカップリングし、式(A1)H−A1−L1−A2−葉酸、又は(B1)HO−A1−L1−A2−葉酸の化合物を得て、次いで本明細書中に教示する多糖類又は官能的に修飾された多糖類と反応させることができる。
式A、Bの化合物、又は葉酸、又はその誘導体は、カップリング工程として説明したカップリング手順に干渉する官能基を含んでいる場合がある。その場合は、公知の方法でカップリング手順の実行前に式A、Bの化合物、又は葉酸、又はその誘導体を適切に保護することができ、またカップリング工程後には公知の方法で化合物を脱保護する必要があることが理解される。
一実施形態において、カップリング工程は公知のカップリング方法、例えば塩基性条件下でカップリング剤を用いて行うことができ、適当なカップリング剤の非限定的な例は、例えば、N,N'−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、N,N'−カルボニルジイミダゾール(CDI)、l−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC)、1−[ビス(ジメチルアミノ)−メチレン]−7H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム−3−オキシド・ヘキサフルオロリン酸塩(HATU)、1−ヒドロキシ−1,2,3−ベンゾトリアゾール(HOBT)、O−ベンゾトリアゾール−1−イル−N,N,N',N'−テトラメチルウロニウム・テトラフルオロボラート(TBTU)、又はO−ベンゾトリアゾール−N,N,N',N'−テトラメチル−ウロニウム−ヘキサフルオロ−リン酸塩(HBTU)から選ぶことができる。適当な塩基にはトリエチルアミン、ピリジン、N−メチルモルホリン、及びジイソプロピルエチルアミンが含まれる。カップリング反応は、約−20℃から約90℃の温度で、例えば約0
℃から50℃で、例えば約0℃から30℃で、例えば室温で行うことができる。
別の実施形態において、X1が単結合のとき、葉酸又はその誘導体の一又は両方のカルボン酸基、好ましくは、葉酸又はその誘導体のガンマカルボン酸基を、本明細書中に教示する多糖類又は修飾された多糖類と直接カップリングすることができる。一実施形態において、この工程は公知のカップリング方法、例えば塩基性条件下でカップリング剤を用いて行うことができ、適当なカップリング剤の非限定的な例は、例えば、DCC、CDI、EDC、HATU、TBTU、又はHBTUから選ぶことができる。適当な塩基にはトリエチルアミン、ピリジン、N−メチルモルホリン、及びジイソプロピルエチルアミンが含まれる。カップリング反応は、約−20℃から約90℃の温度で、例えば約0℃から50℃で、例えば約0℃から30℃で、例えば室温で行うことができる。
本明細書中に教示する単位又は化合物の記述にあたり、使用されている用語は、文脈からそうでないことが明らかでない限り、以下の定義に従って解釈されなければならない。
医薬用として、本明細書中に教示する単位又は化合物は、遊離酸もしくは遊離塩基、及び/又は薬剤的に許容できる酸付加塩及び/もしくは塩基付加塩(例えば、無毒の有機もしくは無機の酸もしくは塩基により得られるもの)の形で、水和物、溶媒和物、及び/もしくは錯体の形で、及び/又はエステル等のプロドラッグもしくはプリドラッグの形で用いることができる。本明細書において、他に断りのない限り「溶媒和物」という用語は、本明細書中に教示する単位又は化合物が、適当な無機溶媒と(例えば水和物)又は有機溶媒と形成するあらゆる組み合わせを含み、有機溶媒にはアルコール、ケトン、エステル等が含まれるがこれらに限定されない。そのような塩、水和物、溶媒和物等、及びその調製は、当業者には明らかであり、例えばUS-A-6,372,778、US-A-6,369,086、US-A-6,369,087、及びUS-A-6,372,733記載の塩、水和物、溶媒和物等が参照される。
本発明において「置換され」という用語が用いられる場合は常に、「置換され」を用いた表現で指定された原子上の1又は複数の水素原子が、その指定された原子の通常の結合価を超えない限り、指定された群から選ばれたもので置き換わったこと、そして置換の結果、化学的に安定した化合物、即ち、反応混合物から有用な純度まで単離でき、治療薬に製剤できるほど丈夫であることを表すことが意図される。
複数の基が任意的に置換されてよい場合は、それら基は1又は複数の、例えば、1、2、又は3の置換基で置換されてよい。置換基は、例えば、ヒドロキシル、アルキル、又はアルコキシを含む群から選ばれてよいが、これらに限られない。
本明細書において用いられる「アルキル、アリール、又はシクロアルキル、それぞれが…で任意的に置換され」又は「…で任意的に置換されたアルキル、アリール、又はシクロアルキル」のような用語は、「…で任意的に置換されたアルキル」、「…で任意的に置換されたアリール」、及び「…で任意的に置換されたシクロアルキル」を含む。
「アルキル」という用語は、基又は基の一部としては、式CnH2n+1で表されるヒドロカルビル基を指し、nは1以上の数である。アルキル基は直鎖状、又は分岐状であってもよく、本明細書に示すように置換されていてもよい。一般に、アルキル基は1から20の炭素原子、好ましくは1から12の炭素原子、好ましくは1から10の炭素原子、好ましくは1から6の炭素原子、より好ましくは1、2、3、4、5、6の炭素原子を含む。本明細書中で炭素原子の後に下付き文字が用いられる場合は、その下付き文字は、指定された基に含まれ得る炭素原子の数を示す。例えば、「C1−25アルキル」は、基又は基の一部として、式CnH2n+1で表されるヒドロカルビル基でnが1から25の範囲のものを指す。従って、例えば、C1−25アルキル基は、炭素数1から25の全ての直
鎖状又は分岐状のアルキル基を含み、従って、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、2−メチル−エチル、ブチル、及びその異性体(例えば、n−ブチル、i−ブチル、及びt−ブチル);ペンチル及びその異性体、ヘキシル及びその異性体、ヘプチル及びその異性体、オクチル及びその異性体、ノニル及びその異性体、デシル及びその異性体、ウンデシル及びその異性体、ドデシル及びその異性体、トリデシル及びその異性体、テトラデシル及びその異性体、ペンタデシル及びその異性体、ヘキサデシル及びその異性体、ヘプタデシル及びその異性体、オクタデシル及びその異性体、ノナデシル及びその異性体、イコシル及びその異性体、ヘニコシル及びその異性体、ドコシル及びその異性体、トリコシル及びその異性体、テトラコシル及びその異性体、ペンタコシル及びその異性体等を含む。例えば、C1−10アルキルは、炭素数1から10の全ての直鎖状又は分岐状のアルキル基を含み、従って、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、2−メチル−エチル、ブチル及びその異性体(例えば、n−ブチル、i−ブチル、及びt−ブチル);ペンチル及びその異性体、ヘキシル及びその異性体、ヘプチル及びその異性体、オクチル及びその異性体、ノニル及びその異性体、デシル及びその異性体等を含む。例えば、C1−6アルキルは、炭素数1から6の全ての直鎖状又は分岐状のアルキル基を含み、従って、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、2−メチル−エチル、ブチル及びその異性体(例えば、n−ブチル、i−ブチル、及びt−ブチル)、ペンチル及びその異性体、ヘキシル及びその異性体を含む。アルキル基に関連して接尾辞「エン」が用いられる場合、即ち「アルキレン」となる場合、これは本明細書中の定義によるアルキル基が2つの単結合を他の基との結合点として持っていることを意味する。例えば、C1−6アルキレンは、炭素数1から6の全ての直鎖状又は分岐状のアルキレン基を含み、従って、メチレン、エチレン、メチルメチレン、プロピレン、エチルエチレン、1,2−ジメチルエチレン、ブチレン及びその異性体、ペンチレン及びその異性体、ヘキシレン及びその異性体を含む。同様に、本明細書中の定義によるアルケニル基及び本明細書中の定義によるアルキニル基が、それぞれ、他の2つの基との結合点として単結合を持っている2価の基である場合、それぞれ「アルケニレン」及び「アルキニレン」と呼ばれる。
「C2−6アルケニル」という用語は、基又は基の一部としては、1又は複数の炭素−炭素の二重結合を含む、直鎖状、分岐状、又は環状の不飽和ヒドロカルビル基を指す。アルケニル基は、好ましくは2から6の炭素原子、好ましくは2から4の炭素原子、より好ましくは2から3の炭素原子を含む。アルケニル基の、限定を意図しない例として、エテニル、2−プロペニル、2−ブテニル、3−ブテニル、2−ペンテニル及びその異性体、2−ヘキセニル及びその異性体、2,4−ペンタジエニル等がある。
「C2−6アルキニル」という用語は、基又は基の一部としては、1又は複数の炭素−炭素の三重結合の存在により不飽和となる一価の不飽和ヒドロカルビル基の一群を指す。従ってアルキニル基は、好ましくは2から6の炭素原子、好ましくは2から4の炭素原子、より好ましくは2から3の炭素原子を含む。限定を意図しないアルキニル基の例として、エチニル、2−プロピニル、2−ブチニル、3−ブチニル、2−ペンチニル及びその異性体、2−ヘキシニル及びその異性体等がある。
「シクロアルキル」という用語は、基又は基の一部としては、一価の飽和ヒドロカルビル基で1又は複数の環状構造を持つ環状アルキル基で、3から12の炭素原子、より好ましくは3から9の炭素原子、より好ましくは3から6の炭素原子、さらにより好ましくは5から6の炭素原子を含むものを指す。シクロアルキルは、1又は複数の環を持つ全ての飽和炭化水素基を含み、単環及び二環の基も含む。多環式シクロアルキルのそれ以上の環は、1又は複数のスピロ原子を介して縮合、架橋、及び/又は結合されていてもよい。「C3−6シクロアルキル」という用語は、本明細書中に用いられる場合、3から6の炭素原子、より好ましくは5から6の炭素原子を含む環状アルキル基を指す。限定を意図しな
いC3−6シクロアルキル基の例として、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルがある。シクロアルキル基は、この後に述べる単素環の部分集合と考えることもできる。シクロアルキル基に関連して接尾辞「エン」が用いられる場合、即ちシクロアルキレンとなる場合、これは本明細書中の定義によるシクロアルキル基が2つの単結合を他の基との結合点として持っていることを意味する。
「単素環」という用語は基又は基の一部としては、環原子が炭素原子のみを含む環を指す。限定を意図しない単素環の例は、シクロアルキル、シクロアルケニルがあるが、シクロアルキルの方が好ましい。環炭素原子がヘテロ原子、好ましくは窒素、酸素、又は硫黄で置き換わる場合、その置換により生じた、ヘテロ原子を含む環を本明細書中では複素環と言う。環の複数の炭素原子が置き換わって複数のヘテロ原子を持つ複素環が形成されてもよい。
「C1−6アルコキシ」又は「C1−6アルキルオキシ」という用語は、基又は基の一部としては、式−ORaで表される基を指し、Raは上記の定義によるC1−6アルキルである。限定を意図しない適当なC1−6アルコキシの例として、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、ペンチルオキシ、及びヘキシルオキシがある。
「C1−6アルコキシカルボニル」という用語は、基又は基の一部としては、式−C(=O)ORaで表される基を指し、Raは上記の定義によるC1−6アルキルである。
「C1−6アルキルカルボニルオキシ」という用語は、基又は基の一部としては、式−O−C(=O)Raで表される基を指し、Raは上記の定義によるC1−6アルキルである。
「C6−12アリール」という用語は、基又は基の一部としては、多価不飽和芳香族ヒドロカルビル基であって、1つの環を持ち(即ちフェニルの場合)、又は、縮合(例えばナフタレンの場合)もしくは共有結合的に結合した複数の芳香環を持ち、典型的には6から12の原子を含み、少なくとも1つの環が芳香環であるものを指す。芳香環はそれに縮合する1から2の追加的な環(シクロアルキル、ヘテロシクリル、又はヘテロアリール)を任意的に含んでいてもよい。限定を意図しない適当なアリールの例として、C6−10アリール、より好ましくはC6−8アリールがある。限定を意図しないC6−12アリールの例には、フェニル、ビフェニリル、ビフェニレニル、又は1−又は2−ナフタレニル;5−又は6−テトラリニル、1−、2−、3−、4−、5−、6−、7−又は8−アズレニル、4−、5−、6又は7−インデニル、4−又は5−インダニル、5−、6−、7−又は8−テトラヒドロナフチル、1,2,3,4−テトラヒドロナフチル、及び1,4−テトラヒドロナフチルが含まれる。アリール基に関連して接尾辞「エン」が用いられる場合、これは本明細書中の定義によるアリール基が2つの単結合を他の基との結合点として持っていることを意味する。限定を意図しないC6−12アリーレンの例には、フェニレン、ビフェニリレン、ナフチレン、インデニレン等が含まれる。アリール基の炭素原子がヘテロ原子で置き換わると、その結果生じた環を本明細書中ではヘテロアリール環と言う。
「カルボキシルC1−6アルキレンカルボニル」という用語は、基又は基の一部としては、本明細書中の定義によるC1−6アルキレンカルボニルが1又は複数のカルボキシルで置換されたものを指す。
「ヒドロキシC1−6アルキル」という用語は、基又は基の一部としては、本明細書中の定義によるC1−6アルキルが1又は複数のヒドロキシル基で置換されたものを指す。
「カルボキシルC6−12アリーレンカルボニル」という用語は、基又は基の一部としては、式Rd−(C=O)−で表され、Rdが本明細書中の定義によるC6−12アリーレンである基が、1又は複数のカルボキシルで置換されたものを指す。
「ヒドロキシル」又は「ヒドロキシ」という用語は、本明細書中に用いられる場合、−OH基を指す。
「アミノ」という用語は−NH2基を指す。
「アンモニウム」という用語は−NH3 +基を指す。
「カルボキシ」又は「カルボキシル」という用語は、−CO2H基を指す。
「ハロ」又は「ハロゲン」という用語は、基又は基の一部としては、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨードの総称である。
「ハロゲン置換」という用語は、本明細書中に用いられる場合、1以上の水素の代わりにハロゲン部分を持つアルキル基を指す。
「ニトロソ」という用語は、本明細書中に用いられる場合、−N=O基を指す。
「C1−25アルキルカルボニル」という用語は式−C(=O)−Rgで表され、Rgが上記の定義によるC1−25アルキルである基を指す。一般に、アルキルカルボニル基の一部としてのアルキル基は、本明細書中に用いられる場合、1から25の炭素原子、好ましくは1から6の炭素原子、より好ましくは1から4の炭素原子、さらにより好ましくは1から3の炭素原子、さらにより好ましくは1から2の炭素原子、又は代替的に、好ましくは3から25の炭素原子、好ましくは5から25の炭素原子、より好ましくは7から25の炭素原子、より好ましくは11から23の炭素原子、さらにより好ましくは11から17の炭素原子を含む。アルキル基は直鎖状又は分岐状であってもよく、また本明細書中に示すように置換されてもよい。本明細書中に用いられる場合、アルキルカルボニルは、結合している酸素とともに飽和脂肪酸部分を形成してもよい。本明細書中に教示する、限定を意図しない適当な飽和脂肪酸部分の例としては、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、及びセロチン酸がある。
「C2−25アルケニルカルボニル」という用語は、式−C(=O)−Rhで表される基を指し、Rhは上記の定義によるアルケニルである。一般に、アルケニルカルボニル基の一部としてのアルケニル基は、本明細書中に用いられる場合、2から25の炭素原子、好ましくは2から6の炭素原子、より好ましくは2から4の炭素原子、さらにより好ましくは2から3の炭素原子、又は代替的に、好ましくは3から25の炭素原子、より好ましくは5から23の炭素原子、より好ましくは11から21の炭素原子、さらにより好ましくは13から21の炭素原子を含む。アルケニル基は直鎖状又は分岐状であってもよく、また本明細書中に示すように置換されてもよい。本明細書中に用いられる場合、アルケニルカルボニルは、結合している酸素とともに不飽和脂肪酸部分をを形成してもよい。本明細書中に教示する、限定を意図しない適当な不飽和脂肪酸部分の例としては、ミリストレイン酸、パルミトレイン酸、サピエン酸、オレイン酸、エライジン酸、バクセン酸、リノール酸、リノエライジン酸、α−リノレン酸、アラキドン酸、エイコサペンタエン酸、エルカ酸、及びドコサヘキサエン酸がある。
「脂肪酸」という用語は、炭素原子の飽和又は不飽和の脂肪鎖を持つカルボン酸を一般に指す。本明細書中に用いられる場合、脂肪酸は、エステル結合又はアミド結合により、多糖類又は官能的に修飾された多糖類の1又は複数の単糖単位に結合されている。「脂肪酸」という用語は飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸を含む。脂肪酸又は脂肪酸部分は、天然又は合成の脂肪酸又は脂肪酸部分である得る。
「飽和脂肪酸」という用語は、式CH3(CH2)nCOOHで表される炭素原子の脂肪鎖を持つカルボン酸を指し、nは2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、又は24から選ばれる整数である。飽和脂肪酸は、4から26の炭素原子、好ましくは6から26の炭素原子、より好ましくは8から26の炭素原子、より好ましくは12から24の炭素原子、さらにより好ましくは12から18の炭素原子を含む。限定を意図しない適当な飽和脂肪酸の例としては、カプリル酸(即ち、オクタン酸)、カプリン酸(即ち、デカン酸)、ラウリン酸(即ち、ドデカン酸)、ミリスチン酸(即ち、テトラデカン酸)、パルミチン酸(即ち、ヘキサデカン酸)、ステアリン酸(即ち、オクタデカン酸)、アラキジン酸(即ち、エイコサン酸)、ベヘン酸(即ち、ドコサン酸)、リグノセリン酸(即ち、テトラコサン酸)、及びセロチン酸(即ち、ヘキサコサン酸)がある。
「不飽和脂肪酸」という用語は、炭素原子間に1又は複数の二重結合を持つ炭素原子の脂肪鎖を持つカルボン酸を指す。不飽和脂肪酸は、4から26の炭素原子、好ましくは6から24の炭素原子、より好ましくは12から22の炭素原子、より好ましくは14から22の炭素原子を含む。限定を意図しない適当な不飽和脂肪酸の例としては、ミリストレイン酸(即ち、(Z)−テトラデカ‐9−エン酸、又は9−cis−テトラデセン酸)、パルミトレイン酸(即ち、ヘキサデカ‐9−エン酸、又は9−cis−ヘキサデセン酸)、サピエン酸(即ち、(Z)−6−ヘキサデセン酸、又はcis−6−ヘキサデセン酸)、オレイン酸(即ち、(9Z)−オクタデカ‐9−エン酸、又はcis−9−オクタデセン酸)、エライジン酸(即ち、(E)−オクタデカ‐9−エン酸)、バクセン酸(即ち、(E)−オクタデカ‐11−エン酸)、リノール酸(即ち、(9Z,12Z)−9,12−オクタデカジエン酸)、リノエライジン酸(即ち、(9E,12E)−オクタデカ‐9,12−ジエン酸、又はtrans,trans−9,12−オクタデカジエン酸)、α−リノレン酸(即ち、(9Z,12Z,15Z)−9,12,15−オクタデカトリエン酸)、アラキドン酸(即ち、(5Z,8Z,11Z,14Z)−5,8,11,14−エイコサテトラエン酸)、エイコサペンタエン酸(即ち、(5Z,8Z,11Z,14Z,17Z)−5,8,11,14,17−イコサペンタエン酸)、エルカ酸(即ち、Z)−ドコサ‐13−エン酸)、及びドコサヘキサエン酸(即ち、(4Z,7Z,10Z,13Z,16Z,19Z)−ドコサ‐4,7,10,13,16,19−ヘキサエン酸)がある。
「モノグリコシル部分」又は「モノグリコシル」という用語は、本明細書中に用いられる場合、ヘミアセタール性ヒドロキシル基によって多糖類又は官能的に修飾された多糖類のヒドロキシル基と結合している単糖を指す。
「オリゴグリコシル部分」又は「オリゴグリコシル」という用語は、本明細書中に用いられる場合、ヘミアセタール性ヒドロキシル基によって多糖類又は官能的に修飾された多糖類のヒドロキシル基と結合しているオリゴ糖を指す。
「ポリグリコシル部分」又は「ポリグリコシル」という用語は、本明細書中に用いられる場合、ヘミアセタール性ヒドロキシル基によって多糖類又は官能的に修飾された多糖類のヒドロキシル基と結合している多糖類を指す。
「オリゴ糖」という用語は、一般に、2から20単糖単位がグリコシド結合によってつながった化合物を指す。単位の数により、二糖類、三糖類、四糖類、五糖類等という。
いくつかの実施形態において、FR−標的化抗腫瘍物質又は組成物は、1以上の抗腫瘍剤と1以上のFR−標的化賦形剤を含む。
「抗腫瘍剤」という用語は、本明細書中に用いられる場合、広範かつ一般的に、気道の少なくとも一部に影響する増殖性疾患の処置に有用な薬理活性を持つ物質又は組成物を指す。
本明細書中に用いられる場合、「薬剤」という用語は本明細書中に教示する抗腫瘍剤を指す。
いくつかの実施形態において、抗腫瘍剤は化学療法薬、又は生体分子、又はその組み合わせとしてもよい。そのような抗腫瘍剤は、例えば気道の少なくとも一部に影響する原発性又は二次性腫瘍のような、気道の少なくとも一部に影響する増殖性疾患の処置に有用である。
「化学療法薬」という用語は、増殖性疾患の処置に有用として知られているあらゆる薬剤を指す。
いくつかの実施形態において、抗腫瘍剤は、気道の少なくとも一部に影響する増殖性疾患の処置に有用な化学療法薬、又は気道の少なくとも一部に影響する増殖性疾患の処置に有用な生体分子、又はその組み合わせとしてもよい。
いくつかの実施形態において、抗腫瘍剤、詳細には化学療法薬は、アルキル化剤、細胞毒性化合物、代謝拮抗剤、植物性アルカロイド、テルペノイド、又はトポイソメラーゼ阻害剤としてもよい。
「アルキル化剤」という用語は、一般に生理的条件下で求核性官能基をアルキル化できる薬剤を指す。
例示的なアルキル化剤は、シクロホスファミド、カルムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、オキサリプラチン、メクロレタミン、メルファラン(塩酸塩)、クロラムブシル、イホスファミド、及びブスルファンを含むがこれらに限られない。
「細胞毒性化合物」という用語は、一般に細胞に対する毒性のある薬剤を指す。
例示的な細胞毒性化合物は、アクチノマイシン(ダクチノマイシンとしても知られる);ドキソルビシン、ダウノルビシン、バルルビシン、イダルビシン、及びエピルビシン等のアントラサイクリン;ブレオマイシン;プリカマイシン;ミトキサントロン;ならびにマイトマイシンを含むがこれらに限られない。
「代謝拮抗剤」という用語は、一般にプリン又はピリミジン等の代謝産物の利用を阻害できる薬剤を指す。代謝拮抗剤は、細胞周期のS期においてプリン及びピリミジンがDNAに取り込まれるのを妨げ、正常な発育と分裂を停止させる。
例示的な代謝拮抗剤は、アザチオプリン、フルオロウラシル、メルカプトプリン、メトトレキサート、ネララビン、及びペメトレキセドを含むがこれらに限定されない。
植物性アルカロイド及びテルペノイドは植物由来で、微小管の機能を妨げることにより細胞分裂を阻害する。限定を意図しない例にはビンカアルカロイド及びタキサンが含まれる。
例示的なビンカアルカロイドは、ビンクリスチン、ビンブラスチン、ビノレルビン、及びビンデシンを含むがこれらに限定されない。
例示的なタキサンは、パクリタキセル及びドセタキセルを含むがこれらに限定されない。
「トポイソメラーゼ阻害剤」という用語は、一般にDNAの形態を維持する酵素を指す。限定を意図しない例にはI型及びII型のトポイソメラーゼ阻害剤が含まれる。
例示的なI型トポイソメラーゼ阻害剤には、イリノテカン及びトポテカン等のカンプトテシンが含まれる。
例示的なII型のトポイソメラーゼ阻害剤には、アムサクリン、エトポシド、リン酸エトポシド、及びテニポシドが含まれる。
いくつかの実施形態において、抗腫瘍剤、詳細には化学療法薬は、シクロホスファミド、ドキソルビシン、イダルビシン、ミトキサントロン、オキサリプラチン、ボルテゾミブ、ジゴキシン、ジギトキシン、ヒペリシン、シコニン、ウォゴニン、ソラフェニブ、エベロリムス、イマチニブ、ゲルダナマイシン、パノビノスタット、カルムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、メクロレタミン、メルファラン(塩酸塩)、クロラムブシル、イホスファミド、ブスルファン、アクチノマイシン、ダウノルビシン、バルルビシン、エピルビシン、ブレオマイシン、プリカマイシン、ミトキサントロン、マイトマイシン、アザチオプリン、メルカプトプリン、フルオロウラシル、メトトレキサート、ネララビン、ペメトレキセド、ビンクリスチン、ビンブラスチン、ビノレルビン、ビンデシン、パクリタキセル、ドセタキセル、イリノテカン、トポテカン、アムサクリン、エトポシド、リン酸エトポシド、テニポシド、アナストロゾール、エキセメスタン、ボスチニブ、イリノテカン、バンデタニブ、ビカルタミド、ロムスチン、クロファラビン、カボザンチニブ、シタラビン、シトキサン、デシタビン、デキサメタゾン、ヒドロキシ尿素、デカルバジン、リュープロリド、エピルビシン、アスパラギナーゼ、エストラムスチン、ビスモデギブ、アミフォスチン、フルタミド、トレミフェン、フルベストラント、レトロゾール、デガレリクス、フルダラビン、プララトレキサート、フロクスウリジン、ゲムシタビン、カルムスチンウェハー、エリブリン、アルトレタミン、トポテカン、アキシチニブ、ゲフィチニブ、ロミデプシン、イクサベピロン、ルキソリチニブ、カバジタキセル、カルフィルゾミブ、クロラムブシル、サルグラモスチム、クラドリビン、リュープロリド、ミトタン、プロカルバジン、メゲストロール、メスナ、塩化ストロンチウム89、マイトマイシン、フィルグラスチム、ペグフィルグラスチム、ソラフェニブ、ニルタミド、ペントスタチン、タモキシフェン、ペガスパルガーゼ、デニロイキンジフチトクス、アリトレチノイン、カルボプラチン、プレドニゾン、アルデスロイキン、メルカプトプリン、ゾレドロン酸、レナリドマイド、インターフェロンアルファ−−2a、オクトレオチド、ダサチニブ、レゴラフェニブ、ヒストレリン、スニチニブ、ペグインターフェロンアルファ−−2b、オマセタキシン、チオグアニン、エルロチニブ、ベキサロテン、デカルバジン、テモゾロミド、チオテパ、サリドマイド、BCG、テムシロリムス、ベンダムスチン塩酸塩、トリプトレリン、三酸化ヒ素、ラパチニブ、膀胱内バルルビシン、トレチノイン、アザシチジン、パゾパニブ、テニポシド、ロイコボリン、クリゾチニブ、カペシタビン、エンザルタミド、ジブ‐アフリベルセプト、ストレプトゾシン、ベムラフェニブ、ゴセレリン、ボリノスタット、ゾレドロン酸、及びアビラテロンからなる群から選ばれてもよい。
本明細書中に教示する医薬製剤、用途、又は方法に関するいくつかの実施形態において、抗腫瘍剤、詳細には化学療法薬は、テモゾロミド、シスプラチン、パクリタキセル、ドセタキセル、ゲムシタビン、ビノレルビン、エトポシド、イリノテカン、シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン、又はその組み合わせ、例えばその1又は複数の組み合わせ、例えばその2,3、4,5,又はそれ以上の組み合わせから選ばれてもよい。本明細書中に教示する本医薬製剤、用途、又は方法に関するいくつかの実施形態において、抗腫瘍剤、詳細には化学療法薬は、テモゾロミド、シスプラチン、パクリタキセル、ドセタキセル、ゲムシタビン、ビノレルビン、エトポシド、イリノテカン、シクロホスファミド、ドキソルビシン、及びビンクリスチンからなる群から選ばれてもよい。そのような抗腫瘍剤、詳細には化学療法薬は、気道の少なくとも一部に影響する増殖性疾患の処置において充分に効果的である。
いくつかの好ましい実施形態において、抗腫瘍剤、詳細には化学療法薬は、テモゾロミド又はパクリタキセルとしてもよい。
いくつかの好ましい実施形態において、抗腫瘍剤、詳細には化学療法薬は、パクリタキセルとしてもよい。
いくつかの好ましい実施形態において、抗腫瘍剤、詳細には化学療法薬は、1又は複数のアルキル化剤としてもよい。いくつかの実施形態において、アルキル化剤は、シクロホスファミド、カルムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、オキサリプラチン、メクロレタミン、メルファラン(塩酸塩)、クロラムブシル、イホスファミド、及びブスルファンからなる群から選ばれてもよい。
いくつかの好ましい実施形態において、抗腫瘍剤、詳細には化学療法薬はシクロホスファミドとしてもよい。シクロホスファミドはシトホスファン、エンドキサン、シトキサン、ネオサール、プロシトックス、及びレビムン(Revimmune)としても知られる。
いくつかの好ましい実施形態において、抗腫瘍剤、詳細には化学療法薬は、1又は複数の細胞毒性抗生物質としてもよい。いくつかの実施形態において、細胞毒性抗生物質は、アクチノマイシン、ドキソルビシン、ダウノルビシン、バルルビシン、イダルビシン、エピルビシン、ブレオマイシン、プリカマイシン、ミトキサントロン、及びマイトマイシンからなる群から選ばれてもよい。
いくつかの実施形態において、抗腫瘍剤、詳細には化学療法薬は、疎水性抗腫瘍剤としてもよい。限定を意図しない適当な疎水性抗腫瘍剤の例として、パクリタキセル、ドセタキセル、エトポシド、イリノテカン、及びビンクリスチンがある。
いくつかの実施形態において、抗腫瘍剤、詳細には化学療法薬は、親水性抗腫瘍剤としてもよい。限定を意図しない適当な親水性抗腫瘍剤の例として、テモゾロミド、シスプラチン、ゲムシタビン、ビノレルビン、シクロホスファミド、及びドキソルビシンがある。
有利なことに、本発明者らは、本明細書中に教示する多糖類又は官能的に修飾された多糖類が、本明細書中に教示する抗腫瘍剤(本明細書中に教示する親水性抗腫瘍剤を含む)と相互作用し、その相互作用によって本明細書中に教示する抗腫瘍剤(本明細書中に教示する親水性抗腫瘍剤を含む)が医薬製剤中により良く捕捉及び/又は封入されることを見出した。
「疎水性化合物」という用語は、この文脈においては、特に25℃で蒸留水に実質的に
不溶な化合物、つまり、最大で約0.05重量%しか水に溶けない化合物を指すことがある。
「親水性化合物」という用語は、この文脈においては、25℃で蒸留水に実質的に溶解する化合物を指すことがある。
いくつかの実施形態において、抗腫瘍剤は生体分子、例えば、好ましくはタンパク質、(ポリ)ペプチド、ペプチド、核酸、又は小分子(例えば、一次代謝産物、二次代謝産物、又は天然物)、又はその任意の2つ、任意の3つ、任意の4つの組み合わせとしてもよい。限定を意図しない適当な生体分子の例としては、アルデスロイキン、アレムツズマブ、ベバシズマブ、ブレンツキシマブベドチン、カツマキソマブ、セツキシマブ、イピリムマブ、パニツムマブ、リツキシマブ、タソネルミン、及びトラスツズマブがある。
いくつかの実施形態において、抗腫瘍剤は治療用タンパク質、ペプチド、核酸、又は(ポリ)ペプチド、詳細にはインターロイキン、サイトカイン、抗サイトカイン及びサイトカイン受容体、ワクチン、インターフェロン、腫瘍壊死因子(TNF)、酵素、又は抗体としてもよい。
「生体分子」という用語は、生物によって生産されるあらゆる分子を指す。
「タンパク質」又は「ポリペプチド」という用語は、ゲノムのオープンリーディングフレーム(ORF)によりコードされたタンパク質を一般的に含む。単一のORFがタンパク質前駆体をコードし、それが処理されて1、2又はそれ以上の成熟タンパク質になる場合、この語はタンパク質前駆体と処理後の成熟タンパク質の両方を含む。
本明細書中でタンパク質又はポリペプチドに言及するとき、そのような言及は当該タンパク質又はポリペプチドの断片及び/又は変異体をも包含し、特に当該タンパク質又はポリペプチドの機能的断片及び/又は変異体を含むものと理解されなければならない。
「断片」という用語は、一般に、N−末端及び/又はC−末端で切断された形のタンパク質又はポリペプチドを意味する。好ましくは、断片は、前記タンパク質又はポリペプチドのアミノ酸配列の長さの約30%以上、例えば、50%以上又は70%以上、好ましくは80%以上、例えば、85%以上、より好ましくは90%以上、さらにより好ましくは95%以上、又は約99%をも含んでいてもよい。
与えられたタンパク質又はポリペプチドの「変異体」という用語は、当該タンパク質又はポリペプチドとアミノ酸配列が実質的に同一な(即ち、大部分同一だが全体が同一ではない)、例えば、約85%以上同一、例えば、好ましくは約90%以上同一、例えば、91%以上同一、92%同一、より好ましくは約93%以上同一、例えば、94%同一、さらにより好ましくは約95%以上同一、例えば、約96%以上同一、さらにより好ましくは約97%以上同一、例えば、98%以上同一、そして最も好ましくは99%以上同一なタンパク質又はポリペプチドを指す。好ましくは、変異体は、配列アラインメントにおいて、言及されたタンパク質の全配列(即ち配列全体の同一性)を調べたときに、言及されたタンパク質又はポリペプチドとの間でこの程度の同一性を示すものであるとよい。
配列同一性の決定は、配列アラインメントを実行するための適当なアルゴリズムと自体公知の配列決定法を用いて行うことができる。例示的で限定を意図しないアルゴリズムには、Altschul et al. 1990(J Mol Biol 215: 403-10)に最初に記載されたBasic Local Alignment Search Tool(BLAST)に基づくもの、例えば、Tatusova and Madden 1999(FEMS Microbiol Lett 174: 247-250)に記載された「Blast 2 sequences」アルゴリズムが
含まれる。例えば文献に記載された初期設定又は他の適当な設定(例えば、BLASTNアルゴリズム向けには:cost to open a gap = 5, cost to extend a gap = 2, penalty for a mismatch = -2, reward for a match = 1, gap x_dropoff = 50, expectation value = 10.0, word size = 28;又はBLASTPアルゴリズム向けには:matrix = Blosum62, cost to open a gap = 11, cost to extend a gap = 1, expectation value = 10.0, word size =
3等)を用いる。
一実施形態において、与えられたタンパク質又はポリペプチドの変異体は、当該タンパク質又はポリペプチドの相同体(例えば、オーソログ又はパラログ)としてもよい。本明細書中に用いられる場合、「相同性」という用語は、一般に、同じ又は異なる分類群からの2つの巨大分子の間、特に2つのタンパク質又はポリペプチド又はポリヌクレオチドの間の、共通の祖先を持つことに由来する構造上の類似性を意味する。
「機能的」という用語は、断片及び/又は変異体が、言及されたタンパク質又はポリペプチドの生物活性又は機能性を少なくとも部分的に保持していることを意味する。好ましくは、そのような機能的断片及び/又は変異体は、対応する言及されたタンパク質又はポリペプチドに比し、約20%以上、例えば、30%以上、又は40%以上、又は50%以上、例えば、60%以上、より好ましくは70%以上、例えば、80%以上、さらにより好ましくは85%以上、さらにより好ましくは90%以上、そして最も好ましくは95%以上又は100%以上の活性を保持するようにしてもよい。例えば、そのような機能的断片及び/又は変異体は、言及されたタンパク質又はポリペプチドの生物活性の1又は複数の側面、例えば、複合体への参加能力、細胞経路への参加能力等を保持するようにしてもよい。
「ペプチド」という用語は、本明細書中に用いられる場合、ペプチド(アミド)結合により結合された50以下のアミノ酸のポリマーを意味する。
「核酸」という用語は、本明細書中に用いられる場合、本質的にヌクレオチドで構成される任意の長さのポリマー、例えば、デオキシリボ核酸及び/又はリボ核酸を意味する。核酸は、プリン及び/もしくはピリミジン塩基、及び/又は他の天然の(例えば、キサンチン、イノシン、ヒポキサンチン)、化学的もしくは生化学的に修飾(例えば、メチル化)された、非天然の、又は誘導体化されたヌクレオチド塩基を含み得る。核酸の主鎖構造は、典型的にはRNA又はDNAに見られるように糖とリン酸基、及び/又は1又は複数の修飾もしくは置換された糖(例えば、2'−O−アルキル化、例えば、2'−O−メチル化又は2'−O−エチル化;又は2'−O,4'−C−アルキル化、例えば、2'−O,4'−C−エチル化糖)、及び/又は1又は複数の修飾もしくは置換されたリン酸基(例えば、リン酸ジエステル、ホスホロチオエート、ホスホロジチオエート、メチルホスホン酸、ホスホルアミダート、アルキルホスホトリエステル、スルファマート、3'−チオアセタール、メチレン(メチルイミノ)、3'−N−カルバマート、モルホリノカルバマート、及びペプチド核酸(PNA))を含み得る。「核酸」という用語はさらに、好ましくはDNA、RNA、及びDNA/RNA混成分子を含み、具体的にはhnRNA、mRNA前駆体、mRNA、cDNA、ゲノムDNA、増産産物、オリゴヌクレオチド、及び合成(例えば、化学合成)DNA、RNA又はDNA/RNA混成分子を含む。核酸は天然由来、例えば、自然に存在し又は自然から単離することができ、組み換え、即ちDNA組み換え技術により生成することができ、及び/又は、一部もしくは全体的に化学的もしくは生化学的に合成することができる。「核酸」は、二本鎖、部分的に二本鎖、又は一本鎖であり得る。一本鎖のところでは、核酸はセンス鎖又はアンチセンス鎖であり得る。また、核酸は環状又は直鎖状であり得る。
「コーディング」は、核酸配列又はその一部が、対象となっている生物の遺伝暗号によ
り特定のアミノ酸配列、例えば、1又は複数の望まれるタンパク質又はポリペプチドのアミノ酸配列に対応することを意味する。
好ましくは、1又は複数のタンパク質又はポリペプチド(例えば、本明細書中に教示する複合体に参加する1又は複数のタンパク質)をコードする核酸は、当該タンパク質又はポリペプチドをコードするオープンリーディングフレーム(ORF)を含んでいてもよい。「オープンリーディングフレーム」又は「ORF」は、翻訳開始コドンで始まり自体公知の翻訳終止コドンで終わるコーディングヌクレオチド三つ組(コドン)の連続で、インフレームの翻訳終止コドンを含まず、潜在的にタンパク質又はポリペプチドをコードできるものを指す。従って、この語は関連技術分野で用いられる「コード配列」と同義である。
タンパク質の発現は、当該タンパク質をコードする核酸配列又はORFを、例えば、生体外、宿主細胞内、宿主組織及び/又は宿主生物内での核酸又はORFの発現を可能にする制御配列と機能的に結合することを通じて得られる。そのような発現は、例えば、適当な(培養)条件下又は誘導因子の添加により(例えば、誘導性の制御配列が用いられる場合)得ることができる。
「機能的結合(operable linkage)」は、制御配列と発現させたい配列とが当該発現を可能とするように結合している結合である。一例を上げると、例えば、プロモーターとORFといった配列は、当該配列間の結合の性質上、(1)フレームシフト変異の導入をもたらさず、(2)ORFの転写を指示するプロモーターの能力に干渉せず、(3)ORFがプロモーター配列から転写される能力に干渉しなければ、機能的に結合していると言うことができる。
制御配列又は発現に必要な要素の厳密な性質は発現環境により異なるが、典型的にはプロモーターと転写終止暗号を含み、またエンハンサーを含んでいてもよい。
「プロモーター」又は「エンハンサー」への言及は、その最も広範な文脈で理解されなければならず、正確な転写開始に必要な転写制御配列を含み、当てはまる場合には、遺伝子発現、又は内的もしくは外的な(例えば、外因性の)刺激等に対する反応の正確な空間的及び/又は時間的制御を含む。より詳細には、「プロモーター」は、核酸分子、好ましくはDNA分子上の、RNAポリメラネーゼが結合し転写を開始する領域を表すことがある。プロモーターは、不可欠ではないが好ましくは、転写が制御される配列の上流、即ち、5’に位置する。典型的には、原核生物におけるプロモーター領域は、プロモーターそのものと、RNAに転写されるとタンパク質合成の開始をシグナルする配列(例えば、シャイン・ダルガルノ配列)の両方を含んでいることがある。
実施形態において、本明細書中で考慮されるプロモーターは恒常性又は誘導性であり得る。
「終止暗号」又は「転写終止暗号」という用語は、一般に、転写単位の末尾にあり転写の終止をシグナルする配列要素を指す。例えば、終止暗号は通常、関心が持たれているポリペプチドをコードするORFの下流、即ち3’に位置する。例えば、組み換え核酸が2以上のORF、例えば、連続的に順序づけられ、ともにマルチシストロン転写単位を構成するORFを含む場合、転写終止暗号は有利には最も下流のORFの3’に位置することができる。
「ベクター」という用語は、一般的に、核酸分子、典型的にはDNAで、そこに核酸断片が挿入及びクローニング、即ち、増幅されるものを指す。従って、ベクターは典型的に
は1又は複数の独自の制限部位を含み、特定の宿主又は媒介生物内での自律複製能力を持ち、複製配列を再現できるようにしてもよい。ベクターは、限定を加えることなく、プラスミド、ファージミド、バクテリオファージ、バクテリオファージ由来ベクター、PAC、BAC、直鎖核酸、例えば、直鎖DNA、ウイルスベクター等が適宜含まれ得る。発現ベクターは一般に、望まれる発現系内、例えば、生体外、宿主細胞内、宿主組織及び/又は宿主生物内で、ベクター内に導入された核酸又はORFの発現を可能とするように、及び/又は発現させるように構成される。例えば、発現ベクターは有利には適当な制御配列を含んでいてもよい。
「小分子」という用語は、医薬品に一般に用いられる有機分子と同等の大きさの化合物、好ましくは有機化合物を指す。この語には、生体高分子(例えば、タンパク質、核酸等)は含まれない。好ましい有機小分子の大きさは、約5000Da以下、例えば、約4000以下、好ましくは3000Da以下、より好ましくは2000Da以下、さらにより好ましくは約1000Da以下、例えば、約900、800、700、600以下、又は約500Da以下の範囲である。
いくつかの実施形態において、抗腫瘍剤は抗体としてもよい。
本明細書中で使用される場合、「抗体」はその最も広い意味で用いられ、一般にあらゆる免疫学的結合剤を指す。この語は具体的に、インタクトなモノクローナル抗体、ポリクローナル抗体、多価(例えば、2価−、3価−又はそれ以上の価の)、及び/又は2以上のインタクトな抗体から形成される多重特異性抗体(例えば、二重又はそれ以上に特異的な抗体)、及び望まれる生物活性(詳細には、関心が持たれている抗原と特異的に結合する能力)を示す抗体断片、さらに多価及び/又は多重特異的な、それら断片の複合体を含む。「抗体」という用語は、免疫化を含む方法で生成された抗体を含むばかりでなく、関心が持たれている抗原の抗原決定基と特異的に結合できる1以上の相補性決定領域(CDR)を含むようにした、いかなるポリペプチド、例えば、組み換え技術で発現させたポリペプチドをも含む。従って、この用語は、そのような分子であれば生体外、細胞培養、生体内のいずれで生産されたかに関係なく当てはまる。
いくつかの実施形態において、抗体はIgA、IgD、IgE、IgG、及びIgMのクラスのいずれとしてもよく、好ましくはIgGクラス抗体である。
いくつかの実施形態において、抗体は、ポリクローナル抗体、例えば、抗血清、又はそれから精製(例えば、親和性精製)した免疫グロブリンとしてもよい。
いくつかの好ましい実施形態において、抗体は、1つのモノクローナル抗体又は複数のモノクローナル抗体の混合物としてもよい。モノクローナル抗体は、より高い選択性と再現性をもって、特定の抗原又は抗原内の特定の抗原決定基を標的とすることができる。
限定ではなく例示として述べるならば、モノクローナル抗体はKohler et al. 1975(Nature 256: 495)によって最初に記述されたハイブリドーマ法によって作ることができ、又はDNA組み換え法(例えば、米国特許第4,816,567号に記載)によって作ることができる。また、モノクローナル抗体は、例えば、Clackson et al. 1991(Nature 352: 624-628)及びMarks et al. 1991(J Mol Biol 222: 581−597)に記述された技法を用いてファージ抗体ライブラリから単離することもできる。
さらなる実施形態において、抗体剤は抗体断片としてもよい。「抗体断片」は、インタクトな抗体の一部を含み、その部分は抗原結合領域又は可変領域を含む。限定を意図しない抗体断片の例には、Fab、Fab'、F(ab')2、Fv、及びscFv断片;二重
特異性抗体;直鎖抗体;単鎖抗体分子;ならびに抗体断片から形成される多価及び/又は多重特異性抗体、例えば、二重特異性抗体、三重特性抗体、及び多重特異性抗体が含まれる。上記のFab、Fab'、F(ab')2、Fv、scFv等の表記は、関連技術分野で確立されている意味を持つことが意図されている。
「抗体」という用語は、動物種、好ましくは、例えば鳥類と哺乳類を含む脊椎動物種を元とするか、又は、それらに由来する1又は複数の部分を含む抗体を含む。限定することなく、抗体はニワトリ、シチメンチョウ、ガチョウ、アヒル、ホロホロチョウ、ウズラ、又はキジであり得る。これも限定することなく、抗体は、ヒト、ネズミ(例えば、ハツカネズミ、クマネズミ等)、ロバ、ウサギ、ヤギ、ヒツジ、モルモット、ラクダ重鎖抗体VHHも含めラクダ(例えば、Camelus bactrianus及びCamelus dromaderius)、ラマ重鎖抗体VHHも含めラマ(例えば、Lama paccos、Lama glama、又はLama vicugna)、又はウマであり得る。
抗体には、1又は複数のアミノ酸の削除、付加、及び/又は置換(例えば、保存的置換)が、その変更によりそれぞれの抗原との結合が失われない限り、含まれ得ることを当業者は理解するであろう。抗体には、抗体を構成するアミノ酸残基(例えば、グリコシル化等)の1又は複数の自然又は人工の修飾も含まれ得る。
ポリクローナル抗体及びモノクローナル抗体ならびにその断片の生産方法は関連技術分野で公知であり、組み換え抗体又はその断片の生産方法も公知である(例えば、Harlow and Lane, “Antibodies: A Laboratory Manual”, Cold Spring Harbour Laboratory, New York, 1988; Harlow and Lane, “Using Antibodies: A Laboratory Manual”, Cold Spring Harbour Laboratory, New York, 1999, ISBN 0879695447; “Monoclonal Antibodies: A Manual of Techniques”, by Zola, ed., CRC Press 1987, ISBN 0849364760; “Monoclonal Antibodies: A Practical Approach”, by Dean & Shepherd, eds., Oxford University Press 2000, ISBN 0199637229; Methods in Molecular Biology, vol. 248: “Antibody Engineering: Methods and Protocols”, Lo, ed., Humana Press 2004, ISBN 1588290921を参照)。
提示担体(presenting carrier)に任意的に融合され、又は共有結合的もしくは非共有結合的に結合され(linked)、結束され(bound)、又は吸収された免疫抗原(例えば本明細書中に開示する複合体等)を用いて、動物、例えば、実験動物又は家畜等の非ヒト動物を免疫化する方法、及び、免疫血清からの抗体又は細胞試薬の調製方法は自体公知であり、また本明細書中の他の箇所で引用した文献に記載されている。免疫化される動物にはあらゆる動物種、好ましくは温血動物種、より好ましくは例えば鳥類、哺乳類を含む脊椎動物種が含まれ得る。限定することなく、抗体はニワトリ、シチメンチョウ、ガチョウ、アヒル、ホロホロチョウ、ウズラ、又はキジであり得る。これも限定することなく、抗体は、ヒト、ネズミ(例えば、ハツカネズミ、クマネズミ等)、ロバ、ウサギ、ヤギ、ヒツジ、モルモット、ラクダ、ラマ又はウマであり得る。「提示担体」又は「担体」という用語は、一般に、免疫原性分子であって、第2の分子に結合したときに後者に対する免疫応答を、通常、細胞抗原決定基の追加供給を通じて、強化するものを表す。提示担体は、(ポリ)ペプチド構造又は非ペプチド構造、例えば、中でもグリカン、ポリエチレングリコール、ペプチドミメティック、合成ポリマー等であってもよい。限定を意図しない例示的な担体には、ヒトB型肝炎ウイルスコアタンパク質、複数のC3dドメイン、破傷風毒素C断片、又は酵母Ty粒子が含まれる。
いくつかの実施形態において、抗腫瘍剤は、標的がん細胞又は腫瘍細胞に対し細胞傷害性又は細胞増殖抑制性をもつ治療用抗体としてもよい。 例えば、抗腫瘍剤は、がん細胞に特異な、又は腫瘍細胞に特異な抗原に結びつき、標的がん細胞又は腫瘍細胞に対し細胞
傷害性又は細胞増殖抑制性をもつ治療用抗体としてもよい。
いくつかの実施形態において、抗腫瘍剤は、1又は複数の抗がん又は抗腫瘍の治療用抗体としてもよい。いくつかの実施形態において、抗がん又は抗腫瘍の治療用抗体は、毒素、放射性同位体、サイトカイン又は他の活性結合体の送達のために修飾してもよい。いくつかの実施形態において、抗がん又は抗腫瘍の治療用抗体は、標的抗原及び結合体細胞又はエフェクター細胞の両方にFab領域で結びつくことのできる二重特異性抗体としてもよい。いくつかの実施形態において、抗腫瘍剤はモノクローナル抗がん治療用抗体としてもよい。
いくつかの実施形態において、抗腫瘍剤、詳細には抗がん治療用抗体は、リツキシマブ、オファツムマブ、イブリツモマブチウキセタン、トシツモマブ、トラスツズマブ、ペルツズマブ、アレムツズマブ、ブレンツキシマブベドチン、ゲムツズマブオゾガマイシン、セツキシマブ、パニツムマブ、ベバシズマブ、ナタリズマブ、デノスマブ、イピリムマブ、ニボルマブ、ピジリズマブ、ランブロリズマブ、BMS−936559、MPDL3280A、及びMEDI4736からなる群から選んでもよい。
いくつかの実施形態において、抗腫瘍剤はワクチンであってもよい。例えば、抗腫瘍剤は、標的がん細胞又は腫瘍細胞に対し細胞傷害性又は細胞増殖抑制性をもつワクチンであってもよい。
いくつかの実施形態において、抗腫瘍剤は、1又は複数のがん又は腫瘍ワクチン、例えば1又は複数の治療用がん又は腫瘍ワクチンであってもよい。
「ワクチン」という語句は、特定の疾患に対する免疫を高める生物学的製剤を指す。
「がん又は腫瘍ワクチン」という語句は、標的がん細胞又は腫瘍細胞に対して細胞傷害性又は細胞分裂停止性であるワクチンを指す。
「治療用のがん又は腫瘍ワクチン」という語句は、標的がん細胞又は腫瘍細胞に対して細胞傷害性又は細胞分裂停止性であり、それによって少なくとも部分的に増殖性疾患を処置するワクチンを指す。
特定の実施形態では、FR−標的化抗腫瘍物質又は組成物は、本明細書で教示する抗腫瘍剤及び本明細書で教示するFR−標的化賦形剤を含み得る。
特定の実施形態では、FR−標的化抗腫瘍物質又は組成物は、テモゾロミド、シスプラチン、パクリタキセル、ドセタキセル、ゲムシタビン、ビノレルビン、エトポシド、イリノテカン、シクロフォスファミド、ドキソルビシン、及びビンクリスチンから成る群から選択される抗腫瘍剤、並びに、Polysacchが本明細書で教示する多糖類又は官能的に修飾された多糖類であり、A1、L1、及びA2が本明細書で定義するのと同じ意味である式XIを有するFR−標的化賦形剤を含み得る。
特定の実施形態では、FR−標的化抗腫瘍物質又は組成物は、テモゾロミド、シスプラチン、パクリタキセル、ドセタキセル、ゲムシタビン、ビノレルビン、エトポシド、イリノテカン、シクロフォスファミド、ドキソルビシン、及びビンクリスチンから成る群から選択される抗腫瘍剤、並びに、本明細書で教示する式XIを有するFR−標的化賦形剤を含み得、ここで、Polysacchは、キトサン又は官能的に修飾されたキトサン;N−[(2−ヒドロキシ−3−トリメチルアンモニウム)プロピル]キトサン(HTC)及びその塩(塩化物塩、酢酸塩、グルタミン酸塩又は乳酸塩といった)、例えばHTC(す
なわち塩化物塩);N−トリメチルキトサン(TMC)及びその塩(塩化物塩、酢酸塩、グルタミン酸塩又は乳酸塩といった);N,O−カルボキシメチルキトサン(N,O−CMC)及びその塩(塩化物塩、酢酸塩、グルタミン酸塩又は乳酸塩といった);N−カルボキシメチルキトサン(N−CMC)及びその塩(塩化物塩、酢酸塩、グルタミン酸塩又は乳酸塩といった);N,N−カルボキシメチルキトサン(N,N−CMC)及びその塩(塩化物塩、酢酸塩、グルタミン酸塩又は乳酸塩といった);O−カルボキシメチルキトサン(O−CMC)及びその塩(塩化物塩、酢酸塩、グルタミン酸塩又は乳酸塩といった);疎水性的に修飾されたキトサン(HMC)及びその塩(塩化物塩、酢酸塩、グルタミン酸塩又は乳酸塩といった);デキストラン又は官能的に修飾されたデキストラン;疎水性的に修飾されたデキストラン(HMD)及びその塩(塩化物塩、酢酸塩、グルタミン酸塩又は乳酸塩といった);デンプン又は官能的に修飾されたデンプン;ヒドロキシプロピルデンプン;アミロース又は官能的に修飾されたアミロース;アミロペクチン又は官能的に修飾されたアミロペクチン;セルロース又は官能的に修飾されたセルロース;メチルセルロース及びその塩(酢酸塩は酢酸フタル酸塩といった);カルボキシメチルセルロース及びその塩(酢酸塩は酢酸フタル酸塩といった);ヒドロキシエチルセルロース及びその塩(酢酸塩は酢酸フタル酸塩といった);エチルセルロース及びその塩(酢酸塩は酢酸フタル酸塩といった);ヒドロキシエチルメチルセルロース及びその塩(酢酸塩は酢酸フタル酸塩といった);ヒドロキシプロピルセルロース及びその塩(酢酸塩は酢酸フタル酸塩といった);ヒプロメロース及びその塩(酢酸塩は酢酸フタル酸塩といった);酢酸コハク酸ヒプロメロース;フタル酸ヒプロメロース;クロスカルメロース及びその塩(酢酸塩は酢酸フタル酸塩といった);キチン;シクロデキストリン;デキストレート;デキストリン;マルトデキストリン;プルラン;又はグアーガムから選択される多糖類又は官能的に修飾された多糖類であり;A1、L1、及びA2は本明細書で定義するのと同じ意味である。
本明細書で教示する製品(医薬製剤又はFR−標的化賦形剤といった)、使用又は方法の特定の実施形態では、FR−標的化抗腫瘍物質又は組成物は、ナノ粒子中に含まれ得る。特定の実施形態では、FR−標的化抗腫瘍物質又は組成物は、ナノ粒子中に製剤化され得る。
本明細書で説明する通り、FR−標的化抗腫瘍物質又は組成物は抗腫瘍剤及びFR−標的化賦形剤を含み得る。本明細書で教示する製品(医薬製剤又はFR−標的化賦形剤といった)、使用又は方法の特定の実施形態では、本明細書で教示する抗腫瘍剤及び本明細書で教示するFR−標的化賦形剤は、ナノ粒子中に含まれ得る。特定の実施形態では、本明細書で教示する抗腫瘍剤及び本明細書で教示するFR−標的化賦形剤は、ナノ粒子を形成又は構成し得、すなわち、ナノ粒子は本明細書で教示する抗腫瘍剤及び本明細書で教示するFR−標的化賦形剤からなり得る、又は本質的になり得る。
特定の実施形態では、本明細書で教示する抗腫瘍剤及び本明細書で教示するFR−標的化賦形剤は、ナノ粒子中に含まれ得、ここで、抗腫瘍剤及び多糖類又は官能的に修飾された多糖類はナノ粒子コア中に含まれ得、葉酸部分は、例えば本明細書で教示するリンカーを介して、ナノ粒子の表面から延びている。
本発明の医薬製剤をナノ粒子として製剤化することで、先行技術のリポソームと比較して、インビボ投与後の本医薬製剤の安定性及び物理的な完全性が向上する。
本医薬製剤をナノ粒子として製剤化及び/又は投与することによって、医薬製剤は生物学的な障害を克服し、腫瘍に蓄積することが可能になる。さらに、本医薬製剤をナノ粒子として製剤化及び/又は投与することで、肺胞マクロファージによる粒子食作用が回避され、したがって、気道の少なくとも一部に影響する増殖性疾患の処置の効力が向上する。
特定の実施形態では、本明細書で教示する抗腫瘍剤及び本明細書で教示するFR−標的化賦形剤は、ナノ粒子中で非共有結合的に会合していてもよい。
本明細書で使用される「ナノ粒子」という語句は、粒子を含むコロイドを指し、ここで、粒子のZ−平均粒径は、約2nmから約1000nm(動的光散乱法で測定される)の範囲である。ナノ粒子は溶媒混合物中で分散されていてもよい。
本明細書で使用される「ナノ粒子」という語句は、ナノミセルを包含する。
本明細書で使用される「ナノミセル」という語句は、極性の界面活性分子の球状又は層状の集合体から成るナノ粒子を指す。分子の親水性部分は水溶液の他のメンバーと相互に作用(すなわち水中で外側に向かって配向)し;疎水性の末端はミセル内で束にまとまる。
特定の実施形態では、ナノ粒子は、本質的に球状であり得る。特定の実施形態では、ナノ粒子は、動的光散乱法(DLS)で測定される、最大約1000nmのZ−平均粒径を有し得る。例えば、ナノ粒子は、DLSで測定される、最大約900nm、最大約800nm、最大約700nm、最大約600nm、最大約500nm、最大約400nm、最大約300nm、最大約200nm又は最大約100nmのZ−平均粒径を有し得る。例えば、ナノ粒子は、DLSで測定される、少なくとも約2nm、少なくとも約5nm、少なくとも約10nm、少なくとも約20nm、少なくとも約30nm、少なくとも約40nm又は少なくとも約50nmのZ−平均粒径を有し得る。例えば、ナノ粒子は、DLSで測定される、約2nmから約500nm、約5nmから約500nm、約10nmから約400nm、約20nmから約300nm又は約50nmから約200nmの範囲であるZ−平均粒径を有し得る。
ナノ粒子のZ−平均粒径又は粒径分布は、例えば溶媒混合物中で、例えば、内部標準としてナノスフィア(Nanosphere)(商標)サイズ標準物(デューク・サイエンティフィック・コーポレーション(Duke Scientific Corporation)社、米国、カリフォルニア、パロアルト、カタログ番号3300)を用いたゼータサイザーナノZS(マルバーン社、英国、ウスターシャー)を使用する、DLSによって測定され得る。
特定の実施形態では、ナノ粒子は、動的光散乱法(DLS)で測定される、1000nm未満の粒径を有し得る。例えば、ナノ粒子は、DLSで測定される、最大約900nm、最大約800nm、最大約700nm、最大約600nm、最大約500nm、最大約400nm、最大約300nm、最大約200nm又は最大約100nmの粒径を有し得る。例えば、ナノ粒子は、DLSで測定される、少なくとも約2nm、少なくとも約5nm、少なくとも約10nm、少なくとも約20nm、少なくとも約30nm、少なくとも約40nm又は少なくとも約50nmの粒径を有し得る。例えば、ナノ粒子は、DLSで測定される、約2nmから約500nm、約5nmから約500nm、約10nmから約400nm、約20nmから約300nm又は約50nmから約200nmの範囲である粒径を有し得る。
特定の実施形態では、ナノ粒子の少なくとも50%は、動的光散乱法(DLS)で測定される、700nm未満の粒径を有し得る。例えば、ナノ粒子の少なくとも50%は、DLSで測定される、600nm未満、500nm未満、400nm未満、300nm未満、200nm又は100nm未満の粒径を有し得る。
特定の実施形態では、ナノ粒子約−35mVから約+35mVの範囲であるゼータ電位
(ZP)を有し得る。例えば、ナノ粒子は、約−30mVから約+30mV、約−25mVから約+25mV、約−20mVから約+20mV又は約−15mVから約+15mVの範囲であるZPを有し得る。
ナノ粒子のゼータ電位は、例えば溶媒混合物中で、ゼータ電位トランスファー標準物(Zeta potential Transfer Standard)(マルバーン社、英国、ウスターシャー、カタログ番号DTS1230)を用いるゼータサイザー(ゼータサイザーナノZS、マルバーン社、英国、ウスターシャー)を使用して測定され得る。
特定の実施形態では、ナノ粒子の薬物負荷は、少なくとも約0.5%(w/w)であり得る。例えば、ナノ粒子の薬物負荷は少なくとも約0.6%(w/w)、少なくとも約0.7%(w/w)、少なくとも約0.8%(w/w)、少なくとも約0.9%(w/w)、少なくとも約1.0%(w/w)、少なくとも約1.1%(w/w)、少なくとも約1.2%(w/w)、少なくとも約1.3%(w/w)、少なくとも約1.4%(w/w)、少なくとも約1.5%(w/w)、少なくとも約1.6%(w/w)、少なくとも約1.7%(w/w)、少なくとも約1.8%(w/w)、少なくとも約1.9%(w/w)、少なくとも約2.0%(w/w)、少なくとも約2.5%(w/w)、少なくとも約3.0%(w/w)、少なくとも約3.5%(w/w)、少なくとも約4.0%(w/w)、少なくとも約4.5%(w/w)、少なくとも約5.0%(w/w)、少なくとも約6.0%(w/w)、少なくとも約7.0%(w/w)、少なくとも約8.0%(w/w)、少なくとも約9.0(w/w)、少なくとも約10%(w/w)、少なくとも約20%(w/w)、少なくとも約30%(w/w)、少なくとも約40%(w/w)、少なくとも約50%(w/w)、少なくとも約60%(w/w)、少なくとも約70%(w/w)又は少なくとも約80%(w/w)であり得る。例えば、ナノ粒子の薬物負荷は、約0.5%(w/w)から約80%(w/w)、約1.0%(w/w)から約60%(w/w)、約2.0%(w/w)から約40%(w/w)、約3.0%(w/w)から約20%(w/w)又は約4.0%(w/w)から約8.0%(w/w)の範囲であり得る。
本明細書で使用される、ナノ粒子の「薬物負荷」又は「DL」という語句は、本明細書で教示するFR−標的化賦形剤に少なくとも部分的にコーティング又は分散されている本明細書で教示する抗腫瘍剤の質量(グラムで表す)の、使用する抗腫瘍剤及び賦形剤(すなわち、FR−標的化賦形剤、及び、高分子賦形剤及び/又は脂質賦形剤及び/又は張力作用性剤といったいずれかの追加の賦形剤)の質量の合計(グラムで表す)に対する割合を指し、適切にパーセンテージで表される。
薬物負荷は、逆相クロマトグラフィー、例えば(UV)検知器を備えた逆相クロマトグラフィーといった、該技術分野では公知のいずれかの技術を用いて測定され得る。
特定の実施形態では、ナノ粒子の封入効率は、少なくとも約1.0%(w/w)有り得る。例えば、ナノ粒子の封入効率は少なくとも約1.1%(w/w)、少なくとも約1.2%(w/w)、少なくとも約1.3%(w/w)、少なくとも約1.4%(w/w)、少なくとも約1.5%(w/w)、少なくとも約1.6%(w/w)、少なくとも約1.7%(w/w)、少なくとも約1.8%(w/w)、少なくとも約1.9%(w/w)、少なくとも約2.0%(w/w)、少なくとも約2.5%(w/w)、少なくとも約3.0%(w/w)、少なくとも約3.5%(w/w)、少なくとも約4.0%(w/w)、少なくとも約4.5%(w/w)、少なくとも約5.0%(w/w)、少なくとも約5.5%(w/w)、少なくとも約6.0%(w/w)、少なくとも約6.5%(w/w)、少なくとも約7.0%(w/w)、少なくとも約7.5%(w/w)、少なくとも約8.0%(w/w)、少なくとも約8.5%(w/w)、少なくとも約9.0(w/w)、少なくとも約9.5%(w/w)、少なくとも約10%(w/w)、少なくとも約11%(
w/w)、少なくとも約12%(w/w)、少なくとも約13%(w/w)、少なくとも約14%(w/w)、少なくとも約15%(w/w)、少なくとも約20%(w/w)、少なくとも約30%(w/w)、少なくとも約40%(w/w)、少なくとも約50%(w/w)、少なくとも約60%(w/w)、少なくとも約70%(w/w)、少なくとも約80%(w/w)、少なくとも約90%(w/w)又は少なくとも約100%(w/w)であり得る。例えば、ナノ粒子の封入効率は、約1.0%(w/w)から約100%(w/w)、約2.0%(w/w)から約80%(w/w)、約4.0%(w/w)から約60%(w/w)、約6.0%(w/w)から約40%(w/w)、約8.0%(w/w)から約20%(w/w)の範囲であり得る。
本明細書で使用される、ナノ粒子の「封入効率」又は「EE」という語句は、本明細書で教示するFR−標的化賦形剤に少なくとも部分的にコーティング又は分散されている本明細書で教示する抗腫瘍剤の質量(グラムで表す)の、本明細書で教示するFR−標的化賦形剤に添加した本明細書で教示する抗腫瘍剤の合計質量(グラムで表す)に対する割合を指し、適切にパーセンテージで表される。
封入効率は、逆相クロマトグラフィー、例えば(UV)検知器を備えた逆相クロマトグラフィーといった、該技術分野では公知のいずれかの技術を用いて測定され得る。
本明細書では、本明細書で教示する医薬製剤を調製する方法が提供され、該方法は:
(a)(i)本明細書で教示する少なくとも1種のFR−標的化抗腫瘍物質又は組成物と、(ii)任意的に1若しくは複数の高分子賦形剤及び/又は1若しくは複数の脂質賦形剤及び/又は1若しくは複数の張力作用性剤を含む第1の組成物を第1の溶媒中に調製する工程であって、少なくとも1種のFR−標的化抗腫瘍物質又は組成物が第1の溶媒中の溶液であり、任意的な1若しくは複数の高分子賦形剤及び/又は1若しくは複数の脂質賦形剤及び/又は1若しくは複数の張力作用性剤が第1の溶媒中に溶解又は分散されている、工程と;
(b)(i’)本明細書で教示するFR−標的化賦形剤と、(ii’)任意的に1若しくは複数の高分子賦形剤及び/又は1若しくは複数の脂質賦形剤及び/又は1若しくは複数の張力作用性剤を含む第2の組成物を第2の溶媒中に調製する工程であって、FR−標的化賦形剤が第2の溶媒中の溶液又は分散液であり、任意的な1若しくは複数の高分子賦形剤及び/又は1若しくは複数の脂質賦形剤及び/又は1若しくは複数の張力作用性剤が第2の溶媒中に溶解又は分散されており、少なくとも1種の抗腫瘍剤は、第2の溶媒よりも第1の溶媒中によりよく溶解する、工程と;
(c)工程(a)の第1の組成物と、工程(b)の第2の組成物を混合してナノ粒子(溶媒混合物中)を生成させる工程であって、該ナノ粒子は、少なくとも1種のFR−標的化抗腫瘍物質又は組成物を含む、工程、を含む。
本明細書ではまた、本明細書で教示する医薬製剤を調製する方法が提供され、該方法は:
(a)(i)本明細書で教示する少なくとも1種のFR−標的化抗腫瘍物質又は組成物と、(ii)任意的に1若しくは複数の高分子賦形剤及び/又は1若しくは複数の脂質賦形剤及び/又は1若しくは複数の張力作用性剤を含む第1の組成物を第1の溶媒中に調製する工程であって、少なくとも1種のFR−標的化抗腫瘍物質又は組成物が第1の溶媒中の溶液であり、任意的な1若しくは複数の高分子賦形剤及び/又は1若しくは複数の脂質賦形剤及び/又は1若しくは複数の張力作用性剤が第1の溶媒中に溶解又は分散されている、工程と;
(b)(i’)本明細書で教示するFR−標的化賦形剤と、(ii’)任意的に1若しくは複数の高分子賦形剤及び/又は1若しくは複数の脂質賦形剤及び/又は1若しくは複数
の張力作用性剤を含む第2の組成物を第2の溶媒中に調製する工程であって、FR−標的化賦形剤が第2の溶媒中の溶液又は分散液であり、任意的な1若しくは複数の高分子賦形剤及び/又は1若しくは複数の脂質賦形剤及び/又は1若しくは複数の張力作用性剤が第2の溶媒中に溶解又は分散されており、少なくとも1種のFR−標的化抗腫瘍物質又は組成物は、第2の溶媒よりも第1の溶媒中によりよく溶解する、工程と;
(c)工程(a)の第1の組成物と、工程(b)の第2の組成物を混合してナノ粒子(溶媒混合物中)を生成させる工程であって、該ナノ粒子は、少なくとも1種のFR−標的化抗腫瘍物質又は組成物を含む、工程、を含む。
例えば、第1の溶媒は、水混和性有機溶媒、非水混和性有機溶媒、水性緩衝液又はこれらのうち2又は3のいずれかの組合せであり得る。
例えば、第2の溶媒は、水混和性有機溶媒、非水混和性有機溶媒、水性緩衝液又はこれらのうち2又は3のいずれかの組合せであり得る。
「溶液」又は「溶解されている」という語句は通常、1つの相のみで構成される均一混合物を指す。溶液中では、溶質が、溶媒として知られる別の物質に溶解している。
「分散液」又は「分散されている」という語句は通常、2つ以上の相を含み、少なくとも1つの相が、持続した相中で分散した、しばしばコロイドサイズ範囲である、細かく分割した相ドメインから成る、材料を指す。分散液には主に3つの種類:懸濁(粗雑分散液)、コロイド及び溶液がある。
「懸濁液」という語句は、沈降するのに十分大きな固体粒子を含んでいる不均一混合物を指す。通常、粒子は1マイクロメートルよりも大きい。典型的には、特定の賦形剤又は懸濁剤の利用と共に機械撹拌を介して、内相(固体)が外相(液体)中全体に分散されている。
「コロイド」という語句は、別の物質中全体に光学顕微鏡的に分散されている物質を指す。分散されている相の粒子は一般的に、約2nmと約1マイクロメートル、さらに一般的には約2nmと約500nmとの間の直径を有する。
上記した工程(a)の第1の組成物及び上記した工程(b)の第2の組成物は、1又は複数の高分子賦形剤及び/又は1又は複数の脂質賦形剤及び/又は1又は複数の張力作用性剤を含み得る。
適切な高分子賦形剤の非制限的な例としては、キトサン誘導体(HTC、TMC、CMC、キトサン)及びその塩(塩酸塩、酢酸塩、グルタミン酸塩又は乳酸塩といった)又はデキストランが挙げられる。
適切な脂質賦形剤の非制限的な例としては、リン脂質、レシチン、脂質(コレステロールといった)又はビタミン(セイブ(save)(GRAS)−修飾ビタミンとして一般的に見なされるものといった)が挙げられる。リン脂質は、ホスファチン酸(phosphatic acid)、ホスファチジルコリン(飽和及び不飽和)、ホスファチジルエタノールアミン(DSPEといった)、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジルセリン又はホスファチジルイノシトールが挙げられる。
適切な張力作用性剤又は界面活性剤の非制限的な例としては、リン脂質、レシチン、脂質、コール酸誘導体及びその塩(グリココール酸ナトリウム、タウロコール酸ナトリウム)、ビタミン(セイブ(GRAS)−修飾ビタミンとして一般的に見なされるものといっ
た)又はこれらのいずれかの組合せが挙げられる。リン脂質は、ホスファチン酸、ホスファチジルコリン(飽和及び不飽和)、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジルセリン又はホスファチジルイノシトールから選択され得る。
本明細書で教示する方法の特定の実施形態では、工程(c)は、エネルギー源の添加によって達成され得る。エネルギー源の添加は、均一化効率を効果的に向上させ得る。エネルギー源の非制限的な例としては、磁気攪拌、超音波プローブ、高速ホモジナイザー、高圧ホモジナイザー等が挙げられる。
特定の実施形態では、本明細書で教示するナノ粒子を調製する方法は:
(a)(i)本明細書で教示される少なくとも1種の抗腫瘍物質と、(ii)本明細書で教示される少なくとも1種のFR−標的化賦形剤と、(iii)任意的に1若しくは複数の高分子賦形剤及び/又は1若しくは複数の脂質賦形剤及び/又は1若しくは複数の張力作用性剤を含む第1の組成物を第1の溶媒中に調製する工程であって、少なくとも1種の抗腫瘍剤と、少なくとも1種のFR−標的化賦形剤は第1の溶媒中の溶液であり、任意的な1若しくは複数の高分子賦形剤及び/又は1若しくは複数の脂質賦形剤及び/又は1若しくは複数の張力作用性剤が第1の溶媒中に溶解又は分散されている、工程;
(b)(i’)本明細書で教示されるFR−標的化賦形剤と、(ii’)任意的に1若しくは複数の高分子賦形剤及び/又は1若しくは複数の脂質賦形剤及び/又は1若しくは複数の張力作用性剤を含む第2の組成物を第2の溶媒中に調製する工程であって、FR−標的化賦形剤が第2の溶媒中の溶液又は分散液であり、任意的な1若しくは複数の高分子賦形剤及び/又は1若しくは複数の脂質賦形剤及び/又は1若しくは複数の張力作用性剤が第2の溶媒中に溶解又は分散されており、少なくとも1種の抗腫瘍剤は、第2の溶媒よりも第1の溶媒中によりよく溶解する、工程:
(c)工程(a)の第1の組成物と、工程(b)の第2の組成物を混合してナノ粒子を生成させる工程であって、少なくとも1種の抗腫瘍剤は、少なくとも1種のFR−標的化賦形剤に少なくとも部分的にコーティング又は分散されている、工程を含み得る。
本明細書ではまた、本明細書で教示する少なくとも1種のFR−標的化抗腫瘍物質又は組成物又は本明細書で教示される少なくとも1種の抗腫瘍剤を、本明細書で教示される少なくとも1種のFR−標的化賦形剤と混合してナノミセルを生成させる工程を含む、本明細書で教示する医薬製剤を調製する方法が提供される。
特定の実施形態では、本明細書で教示する医薬製剤を調製する方法は:
(a)本明細書で教示される少なくとも1種の抗腫瘍剤を含む第1の組成物を第1の溶媒中に調製する工程であり、少なくとも1種の抗腫瘍剤が溶媒中の溶液である、工程;
(b)本明細書で教示される少なくとも1種のFR−標的化賦形剤を含む第2の組成物を第2の溶媒中に調製する工程であり、少なくとも1種のFR−標的化賦形剤が溶媒中の溶液又は分散液である、工程
(c)工程(a)の第1の組成物と、工程(b)の第2の組成物を混合してナノミセルを生成させる工程であり、少なくとも1種の抗腫瘍剤が少なくとも1種のFR−標的化賦形剤に少なくとも部分的にコーティング又は分散されている、工程を含み得る。
第1の溶媒及び第2の溶媒は同一であってもよく、又は、異なっていてもよい。
本明細書で教示する医薬製剤は、1又は複数の薬剤的に許容される賦形剤を、本明細書で記述する他の要素(例えばFR−標的化抗腫瘍物質又は組成物又は抗腫瘍剤及びFR−標的化賦形剤)に加えて含み得る。
本明細書で使用される「薬剤的に許容される」という語句は該技術分野で一貫しており、医薬製剤の他の成分と適合し、その受取人に有害でないことを意味する。
本明細書で使用される「賦形剤」は、いずれか及びあらゆる溶媒、希釈剤、緩衝剤(例えば中性緩衝生理食塩液又はリン酸緩衝生理食塩液といった)、溶解剤、コロイド、分散媒、媒介物、充填剤、キレート化剤(例えばEDTA又はグルタチオン)、アミノ酸(例えばグリシンといった)、タンパク質、崩壊剤、結合剤、潤滑剤、浸潤剤、乳化剤、甘味剤、着色料、香味料、芳香剤、増粘剤、デポー効果を達成する剤、コーティング剤、抗真菌薬、保存剤、酸化防止剤、等張化剤、吸収遅延剤等を包含する。医薬製剤に関してそのような媒体及び剤を使用することは、該技術分野では公知である。従来の媒体又は剤が活性化合物と不適合である場合を除いて、治療用組成物でのこれらの使用が企図され得る。
本明細書で教示する製品(医薬製剤又はFR−標的化賦形剤といった)、使用又は方法の特定の実施形態では、ナノ粒子はマイクロ粒子中に含まれていてもよい。
本明細書で使用される「マイクロ粒子」という語句は、粒子を含み、その粒子の空気力学的質量中央径(MMAD)が約0.1μmから約10μmの範囲である、乾燥粉末を指す。この範囲は、粒子が気道下部といった気道に十分に到達することが可能になるのに役立つ。
「マイクロ粒子」、「ナノに含まれているマイクロ粒子」、「NCM」、「ナノに包含されているマイクロ粒子」又は「NEM」という語句は、本明細書で同じ意味で使用され得る。
特定の実施形態では、マイクロ粒子は、最大約10.0μmの空気力学的質量中央径(MMAD)を有し得る。例えば、マイクロ粒子は、最大約9.0μm、最大約8.0μm、最大約7.0μm、最大約6.0μm、最大約5.0μm、最大約4.0μm又は最大約3.0μmのMMADを有し得る。特定の実施形態では、マイクロ粒子は、少なくとも約0.1μmのMMADを有し得る。例えば、マイクロ粒子は、少なくとも約0.2μm、少なくとも約0.3μm、少なくとも約0.4μm、少なくとも約0.5μm、少なくとも約0.6μm、少なくとも約0.7μm、少なくとも約0.8μm、少なくとも約0.9μm又は少なくとも約1.0μmのMMADを有し得る。特定の実施形態では、マイクロ粒子は、約0.1μmから約10.0μm、約0.5μmから約5.0μm、約1.0μmから約5.0μm、約3.0μmから約5.0μm又は約1.0μmから約3.0μmの範囲であるMMADを有し得る。
不規則な粒子の「空気力学径」又は「dae」は、1g/cm3の密度及び不規則な粒子と同じ沈降速度を有する球状の粒子の直径として定義される。すなわち、粒子の空気力学径は、静止空気中で、対象の粒子と同じ沈降速度を有し、単位密度(すなわち、1g/cm3の密度)を伴う球体の直径として定義され得る。
空気力学径は、吸入可能な粒子の便利な尺度を提供し、その空気力学的特性に影響を及ぼす要素を考慮する。空気力学径を用いて、異なる物理的な大きさの小滴を比較し得、空気力学径はその大きさだけでなく粒子の密度も考慮する。
実験の結果では通常、空気力学的質量中央径(MMAD)として表される。MMADは、粒子の50%(w/w)がより小さい直径を有し、50%(w/w)がより大きい直径を有する、インパクター内に沈降される粒子の直径を指す。換言すれば、MMADは、空気力学径に関して、浮遊する粒子の質量の分布の中央値を指す。MMADは通常、粒径分布のばらつきを特徴付ける、幾何標準偏差(g又はシグマg)が付随する。
実験的には、空気力学径は、重力による沈降方法を用いることで決定され得、粒子の集合体が特定の距離で沈降するまでの時間を利用して粒子の空気力学径を直接推量する。空気力学的質量中央径(MMAD)を測定する間接的な方法は、ガラスインピンジャー、マルチステージリキッドインピンジャー(MsLI)、アンダーセン(Andersen)カスケードインパクター又は次世代インピンジャー(NGI)といったインパクター又は衝突装置を用いる、欧州又はUS薬局方に記載される方法である。
例えば、空気力学的質量中央径は、特に乾燥粉末吸入器(DPI)が挙げられる薬用エアゾールから作製された粒子の空気力学径を測定するよう調整された、吸入セルを備えるスプレーテック(Spraytec)(登録商標)(マルバーン社、英国、ウスターシャー)の回折ベースのデバイスを用いたレーザー回折技術を利用して決定され得る。該技術では吸入セルによって定位置に保持され、MsLI又はNGIと連結したスロートを備えるスプレーテック(登録商標)装置を利用する。アセンブリ全体は閉じたシステムであり、測定ゾーンで調節された空気流量(小抵抗デバイスで2.4秒の間に100l/分)を可能にする。これによって、DPI製剤のサイズ特性(空気力学的質量中央径、空気力学的プロフィール、微粒子用量、微粒子分画及び粒径分布)を擬似的な通常の呼吸条件下で測定することが可能になる。インパクターの各ステージでサンプルを取った抗腫瘍剤の量を、そのステージのカットオフ径に対してプロットし、収集効率曲線がもたらされ得る。5μm未満の空気力学径を有する粒子の総用量は、収集効率曲線の内挿によって算出され得、微粒子用量(FPD)又は微粒子分画(FPF)として見なされ、抗腫瘍剤の総用量(放出される用量ではなく)のパーセンテージで表される。
「放出される用量」という語句は、吸入器によって患者又はインパクターデバイスに送達された用量を指す。したがって、放出される用量は、作動化の前にDPIデバイスにあらかじめ含まれていた用量から(抗腫瘍剤の総用量)、吸入の後にDPIデバイスに残った用量の分画を除いた用量に対応する。
「(インビトロ)肺沈着」という語句は、名目上の用量の質量(すなわち、吸入デバイスにロードされた用量の質量)に対する、インパクター(例えばDPI、スロート、ステージ1から5)の各ステージでサンプルを取った抗腫瘍剤の質量の割合を指す。
「微粒子用量」又は「FPD」という語句は通常、名目上の用量の質量(すなわち、吸入デバイスにロードされた用量の質量)に対する、5μm未満の空気力学径を有する粒子の質量を指す。
微粒子用量又は微粒子分画は、深く吸入され得、理論上薬理学的な作用のために利用可能な医薬製剤の分画を指す(Dunbar et al, Kona 16: 7-45, 1998)。
特定の実施形態では、マイクロ粒子は本質的に球状である。特定の実施形態では、マイクロ粒子は、約0.1μmから約30.0μm、from約0.5μmから約20.0μm、from約1.0μmから約10.0μm、from約1.0μmから約5.0μm又はfrom約1.0μmから約3.0μmの範囲である幾何質量中央径(MMGD)を有し得る。
「幾何質量中央径(MMGD)」、「粒径(PSD)」、「中央径」又は「質量中央径(MMD)」という語句は、同じ意味で用いられ得る。
粒子の粒径、例えば、MMGDは、上記した、吸入セルを備えるスプレーテック(登録商標)(マルバーン社、英国、ウスターシャー)の回折ベースのデバイスを用いたレーザ
ー回折技術を用いて測定され得る。粒径を測定する他の方法は、欧州又はUS薬局方に記載される。
特定の実施形態では、ナノ粒子は、可逆的に凝集してマイクロ粒子(例えば(噴霧)乾燥工程の間)を形成する。
特定の実施形態では、ナノ粒子は少なくとも1種の担体と組合され得る(すなわち、少なくとも1種の担体中に分散されていてもよく、包含されていてもよく、又は少なくとも1種の担体と物理的に混合されていてもよい)。
特定の実施形態では、マイクロ粒子は、少なくとも1種の担体を含み得る。特定の実施形態では、マイクロ粒子は、ナノ粒子及び少なくとも1種の担体を含み得る。
特定の実施形態では、担体は、糖アルコール類;ポリオール類(ソルビトール、マンニトール及びキシリトールといった);単糖類(グルコース、アラビノースといった)及び二糖類(ラクトース、マルトース、サッカロース、ブドウ糖、トレハロース、マルチトールといった)を包含する結晶糖類;無機塩(塩化ナトリウム及び炭酸カルシウムといった);有機塩(乳酸ナトリウム、リン酸カリウム又はリン酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、尿素といった);多糖類(デキストラン、キトサン、デンプン、セルロース及びその誘導体といった);オリゴ糖類(シクロデキストリン及びデキストリンといった);二酸化チタン;二酸化ケイ素;ステアリン酸マグネシウム;レシチン;アミノ酸(ロイシン、イソロイシン、ヒスチジン、トレオニン、リシン、バリン、メチオニン、フェニルアラニンといった);アミノ酸の誘導体(アセスルファームK、アスパルテームといった);ラウリン酸又は誘導体(エステル及び塩といった);パルミチン酸又は誘導体(エステル及び塩といった);ステアリン酸又は誘導体(エステル及び塩といった);エルカ酸又は誘導体(エステル及び塩といった);ベヘン酸又は誘導体(エステル及び塩といった);フマル酸ステアリルナトリウム;ステアリル乳酸ナトリウム;ホスファチジルコリン;ホスファチジルグリセロール;天然及び合成肺界面活性剤;ラウリン酸及びその塩(ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸マグネシウムといった);トリグリセリド;糖エステル;リン脂質;コレステロール;タルクから選択され得る。
特定の好ましい実施形態では、担体はマンニトール、デキストラン又はラクトースである。
特定の好ましい実施形態では、担体はリン脂質又はコレステロールである。
特定の好ましい実施形態では、担体はマンニトール、デキストラン、ラクトース、リン脂質又はコレステロールである。特定の好ましい実施形態では、担体はマンニトール、デキストラン、リン脂質又はコレステロールである。そのような担体は、マイクロ粒子中に含まれているナノ粒子が、マイクロ粒子が生理媒体といった水系媒体中に溶解又は分散される時に、ナノ粒子として放出及び/又は再形成されることを効果的に可能にする。
特定の実施形態では、担体と組合せたナノ粒子は、マイクロ粒子中に構成、形成又は含まれていてもよい。特定の実施形態では、担体と組合せたナノ粒子は、乾燥粉末吸入のために構成されるマイクロ粒子中に構成、形成又は含まれていてもよい。
特定の実施形態では、マイクロ粒子中に含まれている、本明細書で教示するナノ粒子の質量(グラムで表す)は、マイクロ粒子の総質量(グラムで表す)に対して、又は比較して、少なくとも約1%(w/w)であり得る。例えば、マイクロ粒子中に含まれている本明細書で教示するナノ粒子の質量(グラムで表す)は、マイクロ粒子の総質量(グラムで
表す)に対して、又は比較して、少なくとも約5%(w/w)、少なくとも約10%(w/w)、少なくとも約15%(w/w)、少なくとも約20%(w/w)、少なくとも約25%(w/w)、少なくとも約30%(w/w)、少なくとも約35%(w/w)、少なくとも約40%(w/w)、少なくとも約45%(w/w)、少なくとも約50%(w/w)、少なくとも約60%(w/w)、少なくとも約70%(w/w)、少なくとも約80%(w/w)、少なくとも約90%(w/w)、少なくとも約95%(w/w)、少なくとも約99%(w/w)又は約100%(w/w)であり得る。例えば、マイクロ粒子中に含まれている本明細書で教示するナノ粒子の質量(グラムで表す)は、約5%(w/w)から約95%(w/w)、約10%(w/w)から約90%(w/w)、約20%(w/w)から約80%(w/w)、約30%(w/w)から約70%(w/w)又は約40%(w/w)から約60%(w/w)の範囲であり得る。
本明細書で教示する製品(医薬製剤又はFR−標的化賦形剤といった)、使用又は方法の特定の実施形態では、本明細書で教示する医薬製剤は、乾燥粉末として製剤化され得る。そのような乾燥粉末ベースの医薬製剤は効果的に固体状態であり、これは、長期保管でより安定しており、抗腫瘍剤といった、水に難溶性である薬剤により良好に適応する。
本明細書で使用される、「乾燥粉末」及び「マイクロ粒子」という語句は、同じ意味で用いられ得る。
本明細書で使用される「乾燥粉末」という語句は粒子を指し、ここで、粒子の空気力学的質量中央径(MMAD)は約0.1μmから約10μmの範囲である。この範囲は、気道の下部といった気道に粒子が十分に到達するのを可能にするのに役立つ。
「乾燥粉末吸入製剤」、「乾燥粉末吸入医薬製剤」、「DPI製剤」又は「DPI医薬製剤」という語句は本明細書では同じ意味で用いられ得、乾燥粉末として製剤化された製剤又は医薬製剤を指す。
特定の実施形態では、したがって、本明細書で教示する医薬製剤は乾燥粉末吸入のために構成され得る。
特定の実施形態では、乾燥粉末吸入のために構成されるマイクロ粒子を調製するための方法は:
(a”)(i”)本明細書で教示するナノ粒子と、(ii”)任意的に少なくとも1種の本明細書で教示する担体と、(iii”)1又は複数の界面活性剤とを含む組成物を(好ましくは溶媒中に)調製する工程であって、ナノ粒子が溶媒中に分散され、任意的な担体が溶媒中に懸濁、溶解又は分散され、1又は複数の界面活性剤が溶媒中に溶解されている、工程、及び、
(b”)工程(a”)の組成物を乾燥、好ましくは噴霧乾燥してナノ粒子を含むマイクロ粒子を生成させる、工程を含み得る。
そのような方法によって、本発明の医薬製剤のバルク密度、流動性及び分散性といった、マクロの特性に加え、中央粒径及び粒径分布、粒子の形状及び密度を操作及び調節するのが効果的に可能になる。
例えば、溶媒は、水混和性有機溶媒、非水混和性有機溶媒、水性緩衝液又はこれらのうち2又は3のいずれかの組合せであり得る。
適切な界面活性剤の非制限的な例は、リン脂質、レシチン、脂質、コール酸誘導体及びその塩(グリココール酸ナトリウム、タウロコール酸ナトリウム)、ビタミン(GRAS−修飾ビタミンといった)、ソルビタンエステル(例えばSPAN85)、ポリエトキシ化ソルビタン(例えばTween80)又はそれらのいずれかの組合せが挙げられる。リ
ン脂質は、ホスファチン酸、ホスファチジルコリン(飽和及び不飽和)、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジルセリン、ホスファチジルイノシトール又は天然又は合成肺界面活性剤から選択され得る。
特定の実施形態では、本明細書で定義されるマイクロ粒子は、水溶液中に溶解又は分散され、マイクロ粒子中に含まれているナノ粒子を再構成し得る。本明細書で使用される「再構成されたナノ粒子」という語句は、生理溶液又は体液といった水系媒体中での本明細書で定義されるマイクロ粒子の溶解又は分散後に放出及び/又は再形成されるナノ粒子を指す。
本明細書で教示する医薬製剤、吸入器、使用及び方法の特定の実施形態では、再構成されたナノ粒子の少なくとも10%が、マイクロ粒子中に含まれる(以前の)ナノ粒子の粒径分布に対応する粒径分布を有し得る。例えば、再構成されたナノ粒子の少なくとも20%、再構成されたナノ粒子の少なくとも30%、再構成されたナノ粒子の少なくとも40%、再構成されたナノ粒子の少なくとも50%、再構成されたナノ粒子の少なくとも60%、再構成されたナノ粒子の少なくとも70%、再構成されたナノ粒子の少なくとも80%又は再構成されたナノ粒子の少なくとも90%がマイクロ粒子中に含まれる(以前の)ナノ粒子の粒径分布に対応する粒径分布を有し得る。
本明細書で教示する医薬製剤、吸入器、使用及び方法の特定の実施形態では、本明細書で定義するマイクロ粒子を生理溶液又は体液といった水系媒体中に溶解又は分散させた後に、再構成されたナノ粒子の少なくとも10%の粒径分布は、マイクロ粒子中に含まれる(以前の)ナノ粒子の粒径分布に対応し得る。例えば、本明細書で定義するマイクロ粒子を生理溶液又は体液といった水系媒体中に溶解又は分散させた後に、再構成されたナノ粒子の少なくとも20%、再構成されたナノ粒子の少なくとも30%、再構成されたナノ粒子の少なくとも40%、再構成されたナノ粒子の少なくとも50%、再構成されたナノ粒子の少なくとも60%、再構成されたナノ粒子の少なくとも70%、再構成されたナノ粒子の少なくとも80%又は再構成されたナノ粒子の少なくとも90%の粒径分布は、マイクロ粒子中に含まれる(以前の)ナノ粒子の粒径分布に対応し得る。
乾燥粉末吸入のために構成されるマイクロ粒子を調製する方法の特定の実施形態では、方法は水系媒体にマイクロ粒子を溶解又は分散させてナノ粒子を再構成させることをさらに含み得る。
乾燥粉末吸入のために構成されるマイクロ粒子を調製する方法の特定の実施形態では、方法は、水系媒体にマイクロ粒子を溶解又は分散させてナノ粒子を再構成させることをさらに含み、ここで、再構成されたナノ粒子のうち少なくとも10%の粒径分布は、マイクロ粒子中に含まれる(以前の)ナノ粒子の粒径分布に対応する。例えば、乾燥粉末吸入のために構成されるマイクロ粒子を調製する方法は、水系媒体にマイクロ粒子を溶解又は分散させてナノ粒子を再構成させることをさらに含み得、ここで、再構成されたナノ粒子の少なくとも20%、再構成されたナノ粒子の少なくとも30%、再構成されたナノ粒子の少なくとも40%、再構成されたナノ粒子の少なくとも50%、再構成されたナノ粒子の少なくとも60%、再構成されたナノ粒子の少なくとも70%、再構成されたナノ粒子の少なくとも80%又は再構成されたナノ粒子の少なくとも90%の粒径分布が、マイクロ粒子中に含まれる(以前の)ナノ粒子の粒径分布に対応する。
本発明は、本明細書で教示する医薬製剤を含む吸入器も包含する。さらなる態様では、本明細書で教示する医薬製剤を含む粉末吸入器が提供される。さらに別の態様では、本明細書で教示する医薬製剤を含む乾燥粉末吸入器(DPI)が提供される。そのようなDPIは、多くの効果を提供する。実際に、DPIによって、固体状態で医薬製剤を保管する
ことが可能になり、これは、長期保管でより安定しており、抗腫瘍剤といった水に難溶性である薬剤により良好に適応する。さらに、そのようなDPIは、患者の吸気流量によって始動及び作動され、要する投与時間が短い。さらに、DPIは簡単に輸送可能で大きな装置のセットを要しないため、使用者の快適度を高める。また、本DPIは、値段がより低く、必要なメンテナンスがより少なく、周囲環境での混入を制限する使い捨て吸入器として製造され得る。
「乾燥粉末吸入器」又は「DPI」という語句は通常、医薬製剤といった医薬を、例えば肺へといった、気道の少なくとも一部に乾燥粉末の形態で送達する(医療用)デバイスを指す。DPIは、ネブライザー又は定量吸入器(又はMDI)として一般的に知られるエアゾールベースの吸入器の代替手段である。
本発明の医薬製剤をDPIで用い得る。DPIは例えば、複数用量システム(蓄積システム)、又は、粉末が事前にいずれかのカプセル(硬ゼラチン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)又は他の薬剤的に許容されるカプセル)又はブリスター(Islam and Gladki, Int J Pharm 360:1−11, 2008)に包装されている単一システムであり得る。
一態様は、医薬としての使用に関する、本明細書で教示する医薬製剤を提供する。
さらなる態様では、本明細書で教示する、限定しないが好ましくは気道の少なくとも一部に影響する腫瘍又はがんといった、気道の少なくとも一部に影響する増殖性疾患の処置での使用に関する、本明細書で教示する医薬製剤が提供される。本明細書で教示する、気道の少なくとも一部に影響する増殖性疾患の処置における医薬製剤は、呼吸系の少なくとも一部に影響する抗腫瘍性細胞を選択的及び特異的に標的化するので、効果的である。
本発明に従うと、限定はしないが好ましくは気道の少なくとも一部に影響する腫瘍又はがんといった、気道の少なくとも一部に影響する増殖性疾患の処置のための医薬の製造のための本明細書で教示する医薬製剤の使用も提供される。
本発明に従うと、限定はしないが好ましくは気道の少なくとも一部に影響する腫瘍又はがんといった、処置が必要な対象の気道の少なくとも一部に影響する増殖性疾患を処置するための方法も提供され、前記対象に本明細書で教示する医薬製剤を治療上又は予防上有効な量で投与することを含む。
さらなる態様では、限定はしないが好ましくは気道の少なくとも一部に影響する腫瘍又はがんといった気道の少なくとも一部に影響する増殖性疾患の処置での使用に関する、抗腫瘍剤及びFR−標的化賦形剤を含む医薬製剤が提供される。本明細書で教示する医薬製剤、使用又は方法の特定の実施形態では医薬製剤は、吸入で投与され得る。特定の好ましい実施形態では、医薬製剤は乾燥粉末吸入によって吸入され得る。気道の少なくとも一部に影響する増殖性疾患の処置における抗腫瘍剤及びFR−標的化賦形剤を含む医薬製剤の使用は、医薬製剤が呼吸系の少なくとも一部に影響する抗腫瘍性細胞に選択的及び特異的に標的化することを可能にするので、効果的である。
本発明に従うと、限定はしないが好ましくは気道の少なくとも一部に影響する腫瘍又はがんといった、気道の少なくとも一部に影響する増殖性疾患の処置のための医薬の製造に関する抗腫瘍剤及びFR−標的化賦形剤を含む医薬製剤の使用も提供される。
本発明に従うと、限定はしないが好ましくは気道の少なくとも一部に影響する腫瘍又はがんといった、処置が必要な対象の気道の少なくとも一部に影響する増殖性疾患を処置す
るための方法も提供され、前記対象に抗腫瘍剤及びFR−標的化賦形剤を含む医薬製剤を治療上又は予防上有効な量で投与することを含む。
いくつかの実施形態では、抗腫瘍剤及びFR−標的化賦形剤は、パーツキット内、好ましくは医薬パーツキット内に含まれ得る。したがって、さらなる態様では、本明細書で教示する抗腫瘍剤及び本明細書で教示するFR−標的化賦形剤を含むパーツキット好ましくは医薬パーツキットが提供され、ここで、抗腫瘍剤及びFR−標的化賦形剤は、本明細書で教示する医薬製剤の作製を可能にするよう構成される。
「増殖性疾患又は障害」という語句は通常、良性、前悪性又は悪性であろうと、腫瘍性細胞の成長及び増殖によって特徴付けられるいずれかの疾患又は障害を指す。増殖性疾患という語句は通常、全ての形質転換した細胞及び組織並びに全てのがん細胞及び組織を包含する。増殖性疾患又は障害は、限定はしないが、異常な細胞成長、良性腫瘍、前悪性又は前がん病変、悪性腫瘍及びがんを包含する。
「気道」という語句は通常、呼吸プロセスに関わる組織を指す。気道は通常、3つのセグメントに分けられる:(1)鼻及び鼻道、副鼻腔及び喉又は咽頭を含む上部気道、(2)咽頭又は喉頭、気管、気管支及び気管支梢を含む呼吸気道、並びに(3)呼吸細気管支、肺胞管、肺胞嚢及び肺胞を含む肺である。
特定の実施形態では、気道の少なくとも一部は肺又は肺の少なくとも一部であり得る。
本明細書で使用される「気道の少なくとも一部に影響する増殖性疾患」という記述は、気道の少なくとも一部に影響する原発性の増殖性疾患(小細胞肺癌又は非小細胞肺癌といった)、気道の少なくとも一部に影響する続発性の増殖性疾患(気道の少なくとも一部に影響する転移性腫瘍又は気道の少なくとも一部に影響する転移性がん)又はこれらの組合せを指す。
「原発性増殖性疾患」という語句は増殖性疾患を指し、腫瘍性細胞は、対象の身体の二次的な部位、すなわち本来の腫瘍又はがんの部位以外の部位に移動していない。
「続発性増殖性疾患」という語句は、転移から生じる増殖性疾患を指し、腫瘍性細胞は、対象の身体の二次的な部位、すなわち本来の腫瘍又はがんの部位とは異なる部位に移動している。
気道の少なくとも一部に影響する増殖性疾患の非制限的な例は、気道のいずれかの組織又は臓器に所在する良性、前悪性及び悪性の腫瘍である。
特定の実施形態では、気道の少なくとも一部に影響する増殖性疾患は、気道の少なくとも一部に影響する気道の少なくとも一部に影響する腫瘍又はがんであり得る。
特定の実施形態では、気道の少なくとも一部に影響する増殖性疾患は、気道の少なくとも一部に影響する腫瘍であり得、又は気道の少なくとも一部に影響する腫瘍の存在によって特徴付けられ得る。
本明細書で使用される、「腫瘍」又は「腫瘍組織」という語句は、過剰な細胞分割に起因する異常な組織の塊を指す。腫瘍又は腫瘍組織は、異常な成長特性を有し、有益な身体上の機能を一切持たない腫瘍性細胞である「腫瘍細胞」を含む。腫瘍、腫瘍組織及び腫瘍細胞は良性、前悪性又は悪性であり得、又はがんの可能性が一切ない病変であり得る。腫瘍又は腫瘍組織はまた、「腫瘍関連非腫瘍細胞」、例えば血管を形成して腫瘍又は腫瘍組
織を供給する血管細胞を含み得る。非腫瘍細胞は、腫瘍細胞に誘発されて複製及び成長し得、例えば、腫瘍又は腫瘍組織における血管新生である。
特定の実施形態では、気道の少なくとも一部に影響する増殖性疾患は、気道の少なくとも一部に影響する悪性病変であり得る。
本明細書で使用される「悪性病変」という語句は、非良性腫瘍又はがんを指す。
特定の実施形態では、気道の少なくとも一部に影響する増殖性疾患は、気道の少なくとも一部に影響するがんであり得る。
本明細書で使用される「がん」という語句は、制御されなくなった、又は、制御されていない細胞成長を特徴とする悪性の腫瘍を指す。
「がん」という語句には、原発性の悪性細胞又は腫瘍(例えば、その細胞が対象の本来の悪性病変又は腫瘍の部位以外の身体の部位に移動していないもの)及び続発性の悪性細胞又は腫瘍(例えば、悪性細胞又は腫瘍細胞から本来の腫瘍の部位とは異なる第2の部位への移動である転移から生じるもの)が包含される。
特定の実施形態では、気道の少なくとも一部に影響する増殖性疾患、特に気道の少なくとも一部に影響する原発性の増殖性疾患は、扁平細胞がん(例えば上皮系扁平上皮癌)、小細胞肺癌(SCLC)、非小細胞肺癌(NSCLC)、肺の腺癌、肺の扁平上皮癌又は肺の大細胞癌を包含する肺癌であり得る。
特定の実施形態では、気道の少なくとも一部に影響する増殖性疾患、特に気道の少なくとも一部に影響する原発性の増殖性疾患は、SCLC又はNSCLCであり得る。SCLC又はNSCLCを患う対象を本明細書で教示する医薬製剤又は抗腫瘍剤及びFR−標的化賦形剤を含む医薬製剤で処置することは、効果的に、腫瘍の成長を緩和し、未処置の対象と比べ、その対象の生存率を高め得る。
特定の実施形態では、気道の少なくとも一部に影響する増殖性疾患、特に気道の少なくとも一部に影響する続発性の増殖性疾患は、気道の少なくとも一部に影響する転移性の腫瘍又は気道の少なくとも一部に影響する転移性がんであり得る。
特定の実施形態では、気道の少なくとも一部に影響する増殖性疾患、特に気道の少なくとも一部に影響する続発性の増殖性疾患は、気道の少なくとも一部に影響する転移であり得る。
「転移性」又は「転移」という語句は通常、1つの臓器又は組織から別の非隣接臓器又は組織にがんが広がることを指す。別の非隣接臓器又は組織における増殖性疾患の発症は転移と称される。
特定の実施形態では、気道の少なくとも一部に影響する増殖性疾患、特に気道の少なくとも一部に影響する続発性の増殖性疾患、扁平上皮癌(例えば上皮系扁平上皮癌)、腹膜の癌、肝細胞癌、胃腸癌を包含する胃癌(gastric cancer)又は胃癌(stomach cancer)、膵臓癌、神経膠芽細胞腫、子宮頸癌、卵巣癌、肝臓癌、膀胱癌、肝細胞癌、乳癌、大腸癌、直腸癌、結腸直腸癌、子宮内膜癌又は子宮癌、唾液腺癌、腎臓癌又は腎癌、前立腺癌、外陰癌、甲状腺癌、肝細胞癌、肛門癌、陰茎癌、頭頚部癌から成る群から選択され得る。
本発明の文脈では、本明細書で教示する医薬製剤及び抗腫瘍剤及びFR−標的化賦形剤を含む医薬製剤は、葉酸受容体の発現を含む細胞によって選択的に吸収されることが理解される。
特定の実施形態では、気道の少なくとも一部に影響する増殖性疾患は、葉酸受容体を発現する細胞を含み得る。
「葉酸受容体」という語句は、葉酸及び還元型葉酸誘導体に結合し、テトラヒドロ葉酸を細胞内部へ送達することを仲介するいずれかの細胞系受容体を指す。
「葉酸受容体」及び「葉酸結合タンパク質」という語句は、本明細書で同じ意味で用いられ得る。
ヒト葉酸受容体としては、葉酸受容体アルファ、葉酸受容体ベータ、葉酸受容体ガンマ及びレトビンディン(Retbindin)が挙げられる。
「葉酸受容体アルファ」又は「FRアルファ」という語句は、同じ意味で用いられ得る。
例示的なヒト葉酸受容体アルファタンパク質の配列は、NCBIジェンバンク(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/)受託番号NP_057936.1又はNP_057937.1のもとで記される通りであり得る。
「葉酸受容体ベータ」、「FRベータ」、「ベータHFR」又は「FBP/PL 1」という語句は、同じ意味で用いられ得る。
例示的なヒト葉酸受容体ベータタンパク質の配列は、NCBIジェノバンク(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/)受託番号NP_000794.3、NP_001107007.1、NP_001107006.1又はNP_001107008.1のもとで記される通りであり得る。
「葉酸受容体ガンマ」、「FRガンマ」、「FR G」又は「ガンマHFR」という語句は、同じ意味で用いられ得る。
例示的なヒト葉酸受容体ガンマタンパク質の配列は、NCBIジェノバンク(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/)受託番号NP_000795.2のもとで記される通りであり得る。
「レトビンディン(Retbindin)」又は「RTBDN」という語句は、同じ意味で用いられ得る。
例示的なヒトRTBDNタンパク質の配列は、NCBIジェノバンク(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/)受託番号NP_113617.1又はNP_001257369.1のもとで記される通りであり得る。
ある細胞がある特定のマーカーに対して陽性である(又は、ある特定のマーカーを発現若しくはその発現を含む)と言う場合、これは、当業者であれば、適切な測定を実行している際に、適切なコントロールと比較して、そのマーカーに関して、例えば抗体−検知可能なシグナル、又は、逆転写PCRによる検知によるシグナルといった、明確なシグナルの存在又は証拠と結論付ける。方法がマーカーの量的評価を可能にする場合は、陽性の細
胞は、平均してコントロールと顕著に異なるシグナルを、例えば、限定はしないがコントロールが生成するシグナルよりも例えば少なくとも2倍、少なくとも4倍、少なくとも10倍、少なくとも20倍、少なくとも30倍、少なくとも40倍、少なくとも50倍又はもっと高いといった、少なくとも1.5倍高く生成するだろう。
ヒト葉酸受容体アルファの検知に適した抗体の非制限的な例としては、家兎抗葉酸受容体アルファ抗体、ポリクローナル(LS−B5727、ライフスパンバイオサイエンス(Lifespan Biosciences)社又はPA5−27465、サーモフィッシャーサイエンティフィック(Thermo Fisher Scientific, Inc.)社)又は家兎抗葉酸受容体アルファ抗体、モノクローナル[EPR4708(2)](LS−C139001、ライフスパンバイオサイエンス社)が挙げられる。ヒト葉酸受容体ベータの検知に適した抗体の非制限的な例としては、家兎抗葉酸受容体ベータ抗体、ポリクローナル(LS−C46883、ライフスパンバイオサイエンス社又はPA5−24953、サーモフィッシャーサイエンティフィック社)又はマウス抗葉酸受容体ベータ抗体、モノクローナル[4B12](H00002350−M04、アブノヴァ(Abnova)社)が挙げられる。
上記の細胞特異性マーカーの発現は、免疫細胞化学又は親和性吸着、ウェスターンブロット分析、FACS、ELISA等といった該技術分野では公知のあらゆる適切な免疫学的な技術、又は、酵素作用によるあらゆる適切な生化学的アッセイ、又は、例えばノーザンブロット、半定量又は定量RT−PCR等といった、マーカーmRNAの量を測定するあらゆる適切な技術によって検知され得る。本開示で列挙する分子の配列データは公知であり、ジェノバンク(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/)といった公共のデータベースから取得可能である。
しかし、いずれかの特定の患者に関する特定の用量レベル及び投薬の頻度は異なり得、使用する特定の抗腫瘍物質又は組成物の作用、その抗腫瘍物質又は組成物の代謝安定性及び作用の長さ、呼吸パターン(すなわち流量、呼吸体積及び吸気後の息こらえ)、年齢、体重、一般的な健康状態、性別、食事、投与形態及び時間、排泄速度、活性化合物の組合せ、特定の状態の重度並びに治療を受ける対象を包含する様々な要因に依存する。
使用する本発明の医薬製剤の投与量及び量は、任意的に投与する1又は複数の他の活性化合物と組合せてもよく、それぞれのケースで異なり、従来のように、最適な効果を達成するために、それぞれの状況に適応させる。したがって、処置される障害の性質及び重度、並びに性別、年齢、体重、一般的な健康状態、食事、投与形態及び時間及び処置されるヒト又は動物のそれぞれの応答性、効力、使用される化合物の代謝安定性及び作用の長さ、治療が急性型又は慢性型又は予防的なのか、又は、他の活性化合物が本発明の剤(複数可)に加えて投与されるのか否かにも依存する。
制限しないが、疾患の種類及び重度により、上記の要因次第で、本医薬製剤の通常の1日の投与量は、体重1kg当り約1μgから1g以上の範囲であり得る。例えば、本医薬製剤の1日の投与量は、体重1kg当り約1mgから1gであり得る。数日以上にわたって繰り返し投与する場合は、状態によって、疾患の症状の所望する抑制が生じるまで処置を持続する。本医薬製剤の好ましい投与量は、体重1kg当り約10.0mgから約500mgの範囲であり得る。したがって、約10.0mg/kg、20.0mg/kg、50.0mg/kg、100mg/kg、200mg/kg、300mg/kg、400mg/kg又は500mg/kg(又はこれらのいずれかの組合せ)の1又は複数の用量が患者に投与され得る。そのような用量は、断続的に、例えば毎日、毎週又は2週間又は3週間ごとに投与され得る。
特定の実施形態では、本明細書で教示する医薬製剤は、単独、又は、気道の少なくとも
一部に影響する増殖性疾患の処置において適切な1又は複数の活性化合物と組合せて用いられ得る。後者では、本明細書で教示する医薬製剤の投与前、投与後又は同時に投与され得る。
「活性化合物」又は「活性医薬成分」という記述は、本明細書で教示する医薬製剤以外の他の物質又は組成物を指す。
「活性化合物」又は「活性医薬成分」という記述における「活性」という語句は、薬理学的に活性であることを指す。
明記される場合を除いて、「対象」又は「患者」は同じ意味で用いられ、動物、好ましくは温血動物、より好ましくは脊椎動物、さらにより好ましくは哺乳動物類、さらにより好ましくは霊長類を指し、具体的にはヒト患者及び非ヒト哺乳動物類及び霊長類が挙げられる。好ましい患者はヒト対象である。
「哺乳動物」という語句は、限定はしないが、ヒト、家庭及び家畜動物、動物園の動物、スポーツ用の動物、ペット用動物、コンパニオンアニマル、並びに、例えばマウス、ラット、ハムスター、ウサギ、イヌ、ネコ、モルモット、ウシ、雌ウシ、ヒツジ、ウマ、ブタ及び例えばサル及び類人猿といった霊長類といった実験用動物として分類される、あらゆる動物が包含される。特に好ましいのは、双方の性別及びその全ての年齢層を包含するヒト対象である。
本明細書で使用される「疾患にかかっている対象」という語句は、気道の少なくとも一部に影響する腫瘍又は気道の少なくとも一部に影響するがんといった、気道の少なくとも一部に影響する増殖性疾患と診断される又は該増殖性疾患を有する対象を指す。
本明細書で使用される「処置が必要な対象」といった句は、ある状態、具体的には増殖性疾患の処置から利益を得る対象を包含する。そのような対象としては、限定しないが、前記状態と診断された対象、前記状態が進行しやすい対象及び/又は前記状態が予防される対象が挙げられる。
「処置する」又は「処置」という語句は、既に進行している増殖性疾患の治療といった、既に進行した疾患又は状態の治療的処置、並びに、目的が、増殖性疾患の発症、発達及び進行を防止するといった、所望しない病気の発生の可能性を防止又は軽減することである、予防又は阻止的な措置の双方を包含する。効果的又は所望される臨床結果としては、限定しないが、1又は複数の症状又は1又は複数の生物学的マーカーの軽減、疾患の度合いの減少、疾患の安定(すなわち悪化しない)状態、疾患の進行を遅延又は遅らせること、疾患状態の改善又は緩和等が挙げられる。「処置」はまた、治療を受けない場合に予想される生存に比べて生存期間を長くすることも意味し得る。
「予防上有効な量」という語句は、研究者、獣医、医師又は他の臨床医によって得られた、対象の障害の発症を阻止又は遅らせる、活性化合物又は医薬剤の量を指す。本明細書で使用される「治療上有効な量」という語句は、研究者、獣医、医師又は他の臨床医によって得られた、治療される疾患又は状態の症状の緩和がとりわけ挙げられ得る生物学的又は医療的な応答を対象に引き出す、活性化合物又は医薬剤の量を指す。本明細書で教示する医薬製剤の治療上及び予防上有効な用量を決定するための方法は該技術分野では公知である。
上記の態様と実施形態は、以下の非限定的な実施例によってさらに裏付けられる。
実施例1:本発明の一実施形態によるFR−標的化賦形剤(葉酸−PEO−HTCC1)の合成
まず、カルボジイミド化学(Hermanson G.T., Bioconjugate Techniques, 2ndEdition,
Academic Press, Elsevier, 2008)を用いて、葉酸のカルボキシル基を、O−[2−アミノエチル]−O’−[3−カルボキシプロピル]ポリエチレングリコール(NH2CH2CH2−PEO−O(CH2)3COOH)(Iris Biotech GmbH, Marktredwitz, Germany、カタログ番号(cat. num.)PEG1096, 3000 Da)の遊離第一級アミンと結合させた。手短に言えば、1.1gの葉酸(Sigma-Aldrich, St. Louis, MO, USA、カタログ番号F7876)を、700μLのトリエチルアミン(TEA)(Sigma-Aldrich, St. Louis, MO, USA、カタログ番号T0886)を含有する15mlの無水ジメチルスルホキシド(DMSO)(Sigma-Aldrich, St. Louis, MO, USA、カタログ番号276855)中に、超音波処理によって溶解させた。1gのN,N’−ジシルクロヘキシルカルボジイミド(Dicylclohexylcarbodiimide)(DCC)(Sigma-Aldrich, St. Louis, MO, USA、カタログ番号D80002)、580mgのN−ヒドロキシサクシンイミド(NHS)(Sigma-Aldrich, St. Louis, MO, USA、カタログ番号130672)、及び60mgの4−(ジメチルアミノ)ピリジン(DMAP)(Sigma-Aldrich, St. Louis, MO, USA、カタログ番号522805)をこのDMSO溶液に加え、混合物を暗所で室温下一夜撹拌した。析出した副生成物であるN,N’−ジシクロヘキシルウレア(DCU)を濾過し、濾液をアセトン(Sigma-Aldrich, St. Louis, MO, USA、カタログ番号179124)/ジエチルエーテル(Sigma-Aldrich, St. Louis, MO, USA、カタログ番号32203)(30:70)の無水溶液350mlに0℃で滴下して加えた。得られた黄色の析出物を回収し、20mlの冷たいアセトン/ジエチルエーテル溶液で3回洗い、いかなる微量の試薬もDMSOも除いた。活性化した葉酸に相当するこの析出物を、700μlのTEAを含有する15mlの無水DMSO中に、1.6gのNH2CH2CH2−PEO−O(CH2)3COOHの存在下、溶解させた。この溶液を暗所で室温下24時間撹拌した。まず、DMSOを除くために、反応混合物をNaOH 0.1Mに対して透析し(分画分子量(MWCO)=1kDa、Spectra/Por, Spectrum Labs, Breda, The Netherlands)、NaOH 0.1Mに対して、そして超純水に対して限外濾過し(MWCO=1kDa、Ultracel, Merck Millipore, Darmstadt, Germany)、最後に凍結乾燥した(Freeze-dryer Epsilon 1−6, Martin Christ GmbH, Osterode, Germany)。葉酸−NHCH2CH2−PEO−O(CH2)3COOH分子構造を、1H NMR(Bruker Avance 300 分光計, Bruker, Wissembourg, France)によって、D2O(Sigma-Aldrich, St. Louis, MO, USA、カタログ番号633178)中、293Kで確認した。化学シフト(δ)は、トリメチルシラン(TMS)に対して百万分率(ppm)で与えられる。
1H NMR (D2O, 300 MHz, δppm): 3.71 (PEO), 6.86, 7.69, 8.76 (葉酸)。
葉酸含有値を、メタノール中葉酸−多糖類結合体の定量的UV吸光分光分析によって、285nmのλmaxで、28400M−1cm−1の葉酸消衰係数ε値を用いて、決定した(Agilent 8453 UV/Visible Spectrophotometer, Agilent, Santa Clara, California, USA)。葉酸含有値は、0.234±0.002mmol/g(理論値すなわち0.270mmol/gの87.6±0.9%)であった。
この後、カルボジイミド化学(Hermanson G.T., 2008、上掲)を用いて、葉酸−NHCH2CH2−PEO−O(CH2)3COOHの遊離カルボキシル基を、92kDaの分子量(Mw)、20%のアセチル化度(80%の脱アセチル化度に相当)、及び33%の(HTによる)修飾度を有するN−[(2−ヒドロキシ−3−トリメチルアンモニウム)プロピル]キトサンクロライド(HTCC)(Kitozyme, Herstal, Belgium)の遊離第一級アミンと結合させた。手短に言えば、420mgのHTCCを35mlの超純水中に、磁気撹拌しながら溶解させた。1.15gの葉酸−NHCH2CH2−PEO−O(CH2)3COOH、100mgのN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカル
ボジイミドハイドロクロライド(EDC)(Sigma-Aldrich, St.Louis, MO, USA、カタログ番号E6383)、及び75mgのNHSをこの水溶液に加え、混合物を室温で48時間撹拌した。反応混合物を、0.001M HClに対して限外濾過し(MWCO=30kDa、Ultracel, Merck Millipore, Darmstadt, Germany)、次いで凍結乾燥した(Freeze-dryer Epsilon 1−6, Martin Christ GmbH, Osterode, Germany)。
葉酸−NHCH2CH2−PEO−O(CH2)3CO−HTCC1(本明細書では、葉酸−PEO−HTCC1ともいう)分子構造を、1H NMR(Bruker Avance 300 分光計, Bruker, Wissembourg, France)によって、D2O中、293Kで確認し、HTCC上のPEOのグラフト比(GR)を、1H NMR(Bruker Avance 300 分光計, Bruker, Wissembourg, France)によって、D2O中、293Kで、次の式(1)を用いて決定した:
式中、
[PEG]は、3.7ppmでのPEOのプロトンピーク(CH2O)の積分であり;
DQは、供給業者によって与えられた、HTCCの四級化度又は置換度(%)(DQ=33%)であり;
9は、N+(CH3)3中H+の数であり;
nH+PEGは、供給業者によって与えられた、PEOの分子量による、PEO鎖当りのプロトンの数であり(Mw=3219Da、nH+ PEG=288);
[N+(CH3)3]は、3.3ppmでのピーク(N+(CH3)3)の積分である。
1H-NMR (D2O, 300 MHz, δppm): 2.06 (s, 3H, -CO-CH3), 2.78 (s, 2H, -NH-CH2-CH-), 3.23 (s, 9H, -N+(CH3)3), 3.71 (PEG, s, 288H, -CH2-O-), 4.30 (s, 1H, -CH2-CHOH-CH2-), 6.86, 7.69, 8.76 (葉酸)。
HTCC上のPEOのグラフト比(GR)は7%であった。
実施例2:本発明の一実施形態によるFR−標的化賦形剤(葉酸−PEO−HTCC2)の合成
まず、無水コハク酸(Sigma-Aldrich, St. Louis, MO, USA、カタログ番号239690)を用いて、カルボキシル基を、Boc−NH−PEO−(CH2)2NH2(Iris Biotech
GmbH, Marktredwitz, Germany、カタログ番号PEG1068、3000Da)上にグラフトした。手短に言えば、2gのBoc−NH−PEO−(CH2)2NH2及び340mgの無水コハク酸を、50mlのジクロロメタン(DCM)(Sigma-Aldrich, St. Louis, MO, USA、カタログ番号443484)中に、磁気撹拌しながら溶解させ、混合物を室温で一夜撹拌放置した。DCMを真空蒸発し、得られた粉末を20mlの超純水に溶解させた。溶液を超純水に対して限外濾過し(MWCO=1kDa、Ultracel, Merck Millipore, Darmstadt, Germany)、凍結乾燥した(Freeze-dryer Epsilon 1−6, Martin Christ GmbH, Osterode, Germany)。Boc−NH−PEO−(CH2)2NHCO−(CH2)2−COOH分子構造を、1H NMR(Bruker Avance 300 分光計, Bruker, Wissembourg, France)によって、DMSO−d6(Sigma-Aldrich, St. Louis, MO, USA、カタログ番号156914)中、293Kで確認した。化学シフト(δ)は、DMSOに対してppmで与えられる。
1H NMR (DMSO-d6, 300 MHz, δppm): 3.50 (PEG), 2.1 and 2.2 (スクシナート), 1.37
(Boc)
次いで、第一級アミンを形成するために、Boc−NH−PEO−(CH2)2NHCO−(CH2)2−COOHのBoc基を除去した。Boc−NH−PEO−(CH2)2NHCO−(CH2)2−COOHを、10mlのDCM中に、磁気撹拌しながら溶解させた。10mlのトリフルオロ酢酸(TFA)(Sigma-Aldrich, St. Louis, MO, USA、カタログ番号302031)を加え、混合物を一夜撹拌放置した。DCMを真空蒸発した。得られたTFA溶液を、11.25gのNaHCO3と13gの氷を含むビーカー中に直接、慎重に滴下して加えた。CO2形成に伴う気泡の発生が終わるまで、中和が起こる。反応混合物を、超純水に対して限外濾過し(MWCO=1kDa、Ultracel, Merck Millipore, Darmstadt, Germany)、凍結乾燥した(Freeze-dryer Epsilon 1−6, Martin Christ GmbH, Osterode, Germany)。NH2−PEO−(CH2)2NHCO−(CH2)2−COOHを形成する第一級アミンの脱保護を、1H NMR(Bruker Avance 300 分光計, Bruker, Wissembourg, France)によってDMSO−d6中、293Kで評価した。
次いで、カルボジイミド化学(Hermanson G.T., 2008、上掲)を用いて、葉酸のカルボキシル基をNH2−PEO−(CH2)2NHCO−(CH2)2−COOHの遊離第一級アミンと結合させた。手短に言えば、1.1gの葉酸(Sigma-Aldrich, St. Louis, MO, USA、カタログ番号F7876)を、700μLのTEA(Sigma-Aldrich, St. Louis, MO, USA、カタログ番号T0886)を含有する15mlの無水DMSO(Sigma-Aldrich, St. Louis, MO, USA、カタログ番号276855)中に、超音波処理によって溶解させた。1gのDCC(Sigma-Aldrich, St. Louis, MO, USA、カタログ番号D80002)、580mgのNHS(Sigma-Aldrich, St. Louis, MO, USA、カタログ番号130672)、及び60mgの(DMAP(Sigma-Aldrich, St. Louis, MO, USA、カタログ番号522805)をこのDMSO溶液に加え、混合物を暗所で室温下一夜撹拌した。析出した副生成物であるDCUを濾過し、濾液をアセトン(Sigma-Aldrich, St. Louis, MO, USA、カタログ番号179124)/ジエチルエーテル(Sigma-Aldrich, St. Louis, MO, USA、カタログ番号32203)(30:70)の無水溶液350mlに0℃で滴下して加えた。得られた黄色の析出物を回収し、20mlの冷たいアセトン/ジエチルエーテル溶液で3回洗い、いかなる微量の試薬もDMSOも除いた。活性化した葉酸に相当するこの析出物を、700μlのTEAを含有する15mlの無水DMSO中に、1.6gのNH2−PEO−(CH2)2NHCO−(CH2)2−COOHの存在下、溶解させた。この溶液を暗所で室温下24時間撹拌した。まず、DMSOを除くために、反応混合物をNaOH 0.1Mに対して透析し(MWCO=1kDa、Spectra/Por, Spectrum Labs, Breda, The Nederlands)、NaOH 0.1Mに対して、そして超純水に対して限外濾過し(MWCO=1kDa、Ultracel, Merck Millipore, Darmstadt, Germany)、最後に凍結乾燥した(Freeze-dryer Epsilon 1−6, Martin Christ GmbH, Osterode, Germany)。葉酸−NH−PEO−(CH2)2NHCO−(CH2)2−COOH分子構造を、1H NMR(Bruker Avance 300 分光計, Bruker, Wissembourg, France)によって確認し、葉酸含有値を、結合体の定量UV吸光分光分析(Agilent 8453 UV/Visible Spectrophotometer, Agilent, SantaClara, California, USA)によって決定した。葉酸含有値の1H NMR分析及び決定を、実施例1に記載の通りに実施した。
1H NMR (D2O, 300 MHz, δppm): 2.1 及び 2.2 (スクシナート), 3.71 (PEG), 6.86, 7.69, 8.76 (葉酸)。
葉酸含有値は、0.240±0.001mmol/g(理論値0.27mmol/gの89.7±0.6%)であった。
この後、カルボジイミド化学(Hermanson G.T., 2008、上掲)を用いて、葉酸−NH−PEO−(CH2)2NHCO−(CH2)2−COOHの遊離カルボキシル基を、HTCC(92kDaのMw、20%のアセチル化度(80%の脱アセチル化度に相当)、及
び33%の(HTによる)修飾度(Kitozyme, Herstal, Belgium))の遊離第一級アミンと結合させた。手短に言えば、420mgのHTCCを35mlの超純水中に、磁気撹拌しながら溶解させた。1.15gの葉酸−NH−PEO−(CH2)2NHCO−(CH2)2−COOH、100mgのEDC(Sigma-Aldrich, St.Louis, MO, USA、カタログ番号E6383)、及び75mgのNHSをこの水溶液に加え、混合物を室温で48時間撹拌した。反応混合物を、HCl 0.001Mに対して限外濾過し(MWCO=30kDa、Ultracel, Merck Millipore, Darmstadt, Germany)、次いで凍結乾燥した(Freeze-dryer Epsilon 1−6, Martin Christ GmbH, Osterode, Germany)。
葉酸−NH−PEO−(CH2)2NHCO−(CH2)2−CO−HTCC2(本明細書では、葉酸−PEO−HTCC2ともいう)分子構造を、1H NMR(Bruker Avance 300 分光計, Bruker, Wissembourg, France)によって、D2O中、293Kで確認し、グラフト比(GR)を、1H NMR(Bruker Avance 300 分光計, Bruker, Wissembourg, France)によって、D2O中、293Kで、式(1)を用いて決定した。
1H-NMR (D2O, 300 MHz, δppm): 2.06 (s, 3H, -CO-CH3), 2.78 (s, 2H, -NH-CH2-CH-), 3.23 (s, 9H, -N+(CH3)3), 3.71 (PEG, s, 288H, -CH2-O-), 4.30 (s, 1H, -CH2-CHOH-CH2-), 6.86, 7.69, 8.76 (葉酸)。
GRは7%であった。
実施例3:本発明の一実施形態によるFR−標的化賦形剤(葉酸−PEO−HTCC3)の合成
まず、カルボジイミド化学(Hermanson G.T., 2008、上掲)を用いて、葉酸のカルボキシル基を、O−(2−アミノエチル)ポリエチレンオキサイド(HO−PEO−(CH2)2NH2)(Iris Biotech GmbH, Marktredwitz, Germany、カタログ番号PEG1007)の遊離第一級アミンと結合させた。手短に言えば、1.1gの葉酸を、700μLのTEAを含有する15mlの無水DMSO中に、超音波処理によって溶解させた。1gのDCC、580mgのNHS、及び60mgのDMAPをこのDMSO溶液に加え、混合物を暗所で室温下一夜撹拌した。析出した副生成物であるDCUを濾過し、濾液を、700μlのTEAに、1.6gのHO−PEO−(CH2)2NH2の存在下、加えた。この溶液を暗所で室温下24時間撹拌した。まず、DMSOを除くために、反応混合物をNaOH
0.1Mに対して透析し(MWCO=1kDa、Spectra/Por, Spectrum Labs, Breda,
The Nederlands)、NaOH 0.1Mに対して、そして超純水に対して限外濾過し(MWCO=1kDa、Ultracel, Merck Millipore, Darmstadt, Germany)、最後に凍結乾燥した(Freeze-dryer Epsilon 1−6, Martin Christ GmbH, Osterode, Germany)。葉酸−NH−(CH2)2−PEO−OH分子構造を、1H NMR(Bruker Avance 300 分光計, Bruker, Wissembourg, France)によって確認し、葉酸含有値を、葉酸−多糖類結合体の定量的UV吸光分光分析によって決定した(Agilent 8453 UV/Visible Spectrophotometer, Agilent, Santa Clara, California, USA)。葉酸含有値の1HNMR分析及び決定を、実施例1に記載の通りに実施した。
1H NMR (D2O, 300 MHz, δppm): 3.71 (PEG), 6.86, 7.69, 8.76 (葉酸)。
葉酸含有値は、0.2422±0.0001mmol/g(理論値すなわち0.27mmol/gの90.59±0.05%)であった。
無水コハク酸を用いて、カルボキシル基を葉酸−NH−(CH2)2−PEO−OH上にグラフトした。手短に言えば、1.1gの葉酸−NH−(CH2)2−PEO−OHを、30mlのCHCl3(Sigma-Aldrich, St. Louis, MO, USA、カタログ番号472476)中に、室温で磁気撹拌しながら溶解させた。170mgの無水コハク酸(Sigma-Aldrich,
St. Louis, MO, USA、カタログ番号239690)、220μlのTEA、及び37mgのDMAPを加え、混合物を50℃で一夜撹拌した。CHCl3を真空蒸発し、生成物を超純水に対して限外濾過し(MWCO=1kDa、Ultracel, Merck Millipore, Darmstadt,
Germany)、最後に凍結乾燥した(Freeze-dryer Epsilon 1−6, Martin Christ GmbH, Osterode, Germany)。葉酸−NH−(CH2)2−PEO−O−(CO)(CH2)2COOH分子構造を、1H NMR(Bruker Avance 300 分光計, Bruker, Wissembourg, France)によって、D2O中、293Kで確認した。
1H NMR (D2O, 300 MHz, δppm): 2.6 及び 2.7 (スクシナート), 3.71 (PEG), 6.86, 7.69, 8.76 (葉酸)
この後、カルボジイミド化学(Hermanson G.T., 2008、上掲)を用いて、葉酸−NH−(CH2)2−PEO−O−(CO)(CH2)2COOHの遊離カルボキシル基を、HTCC(92kDaのMw、20%のアセチル化度(80%の脱アセチル化度に相当)、及び33%の(HTによる)修飾度(Kitozyme, Herstal, Belgium))の遊離第一級アミンと結合させた。手短に言えば、420mgのHTCCを35mlの超純水中に、磁気撹拌しながら溶解させた。1.15gの葉酸−NH−(CH2)2−PEO−O−(CO)(CH2)2COOH、100mgのEDC、及び75mgのNHSをこの水溶液に加え、混合物を室温で48時間撹拌した。反応混合物を、超純水に対して限外濾過し(MWCO=30kDa、Ultracel, Merck Millipore, Darmstadt, Germany)、次いで凍結乾燥した(Freeze-dryer Epsilon 1−6, Martin Christ GmbH, Osterode, Germany)。
葉酸−NH−(CH2)2−PEO−O−(CO)(CH2)2(CO)−HTCC3(本明細書では、葉酸−PEO−HTCC3ともいう)分子構造を、1H NMR(Bruker Avance 300 分光計, Bruker, Wissembourg, France)によって、D2O中、293Kで確認し、グラフト比(GR)を、1H NMR(Bruker Avance 300 分光計, Bruker, Wissembourg, France)によって、D2O中、293Kで、式(1)を用いて決定した。
1H-NMR (D2O, 300 MHz, δppm): 2.06 (s, 3H, -CO-CH3), 2.78 (s, 2H, -NH-CH2-CH-), 3.23 (s, 9H, -N+(CH3)3), 3.71 (PEG, s, 288H, -CH2-O-), 4.30 (s, 1H, -CH2-CHOH-CH2-), 6.86, 7.69, 8.76 (葉酸)。
GRは7%であった。
実施例4:本発明の一実施形態によるFR−標的化賦形剤(葉酸−PEO−HMD1)の合成
まず、カルボジイミド化学(Hermanson G.T., 2008、上掲)を用いて、葉酸のカルボキシル基を、Boc−NH−PEO−(CH2)2NH2(Iris Biotech GmbH, Marktredwitz, Germany、カタログ番号PEG1068)の遊離第一級アミンと結合させた。手短に言えば、1.51gの葉酸を、420μLのTEAを含有する10mlの無水DMSO中に、超音波処理によって溶解させた。630mgのDCC、350mgのNHS、及び40mgのDMAPをこのDMSO溶液に加え、混合物を暗所で室温下一夜撹拌した。析出した副生成物であるDCUを濾過し、濾液を、420μlのTEAに、1.1gのBoc−NH−PEO−(CH2)2NH2の存在下、加えた。この溶液を暗所で室温下24時間撹拌した。まず、DMSOを除くために、反応混合物をNaOH 0.1Mに対して透析し(MWCO=1kDa、Spectra/Por, Spectrum Labs, Breda, The Nederlands)、NaOH 0.1Mに対して、そして超純水に対して限外濾過し(MWCO=1kDa、Ultracel, Merck Millipore, Darmstadt, Germany)、最後に凍結乾燥した(Freeze-dryer Epsilon 1−6, Martin Christ GmbH, Osterode, Germany)。葉酸−NH−(CH2)2−PEO−NH−Boc分子構造を、1H NMR(Bruker Avance 300 分光計, Bruker, Wissembourg, France)によって確認し、葉酸含有値を、葉酸−多糖類結合体の定量的UV吸光分光分析によって決定した(Agilent 8453 UV/Visible Spectrophotometer, Agilent, Santa Clara, California, USA)。葉酸含有値の1H NMR分析及び決定を、実施例1に記載の通りに実施した。
1H NMR (D2O, 300 MHz, δppm): 1.37 (Boc), 3.71 (PEG), 6.86, 7.69, 8.76 (葉酸)。
葉酸含有値は、0.26±0.01mmol/g(理論値すなわち0.27mmol/gの98±5%)であった。
次いで、第一級アミンを形成するために、葉酸−NH−(CH2)2−PEO−NH−BocのBoc基を除去した。葉酸−NH−(CH2)2−PEO−NH−Bocを、4mlのDCM中に、磁気撹拌しながら溶解させた。4mlのTFAを加え、混合物を一夜撹拌放置した。DCMを真空蒸発した。得られたTFA溶液を、4.5gのNaHCO3と5gの氷を含むビーカー中に直接、慎重に滴下して加えた。CO2形成に伴う気泡の発生が終わるまで、中和が起こる。反応混合物を、超純水に対して限外濾過し(MWCO=1kDa、Ultracel, Merck Millipore, Darmstadt, Germany)、凍結乾燥した(Freeze-dryer Epsilon 1−6, Martin Christ GmbH, Osterode, Germany)。葉酸−NH−(CH2)2−PEO−NH2を形成する第一級アミンの脱保護を、1H NMR(Bruker Avance 300 分光計, Bruker, Wissembourg, France)によってDMSO−d6中、293Kで評価した。
デキストランの疎水性を増加させるために、カルボジイミド化学(Hermanson G.T., 2008、上掲)を用いて、ステアリン酸のカルボキシル基をデキストランのヒドロキシル基上にグラフトした。手短に言えば、100mgのデキストラン(Pharmacosmos, Holbaek, Denmark、カタログ番号55100010)を7mlの無水DMSO中に、磁気撹拌しながら溶解させた。90mgのステアリン酸(Fagron, Waregem, Belgium、カタログ番号610688)、135mgのDCC、および20mgのDMAPをこのDMSO溶液に加え、混合物を60℃で24時間撹拌した。反応混合物を超純水に対して透析し(MWCO=10kDa、Spectra/Por, Spectrum Labs, Breda, The Nederlands)、副生成物DCUと未反応DCC及びステアリン酸を除くために、透析物を濾過した。最後に、濾液を凍結乾燥した(Freeze-dryer Epsilon 1−6, Martin Christ GmbH, Osterode, Germany)。疎水性的に修飾されたデキストラン(HMD)の分子構造を1H NMR(Bruker Avance 300 分光計, Bruker, Wissembourg, France)によって、DMSO−d6中、293Kで確認した。化学シフト(δ)は、DMSOに対してppmで与えられる。脂肪酸−グラフト比(FA−GR)を、1H NMR(Bruker Avance 300 分光計, Bruker, Wissembourg, France)によって、DMSO−d6中、293Kで、次の式(2)を用いて決定した:
式中、[(CH3)FA]は、ステアレートの0.85ppmでのプロトンピーク(CH3CH2)の積分であり;9は、CH3中のH+の数(即ち、3)にグルコース単位当りのヒドロキシル基の数(即ち、3)を掛けたものであり;[(CHO)GLC]は、グルコースモノマーの4.68ppmでのピーク(CHO)の積分である。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz, δppm): 0.85 及び 1.24 (ステアレート), 3.00-4.00, 4.68 (グルコース), 4.47, 4.90 (グルコース−ステアレート)。
FA−GRは3%であった。また、無水コハク酸を用いて、カルボキシル基をデキストラン上にグラフトした。手短に言えば、100mgのHMDを、8mlの無水DMSO中に、室温で磁気撹拌しながら溶解させた。30mgの無水コハク酸、80μlのTEA、及び12mgのDMAPを加え、混合物を40℃で一夜撹拌した。反応混合物を超純水に対して透析し(MWCO=10kDa、Spectra/Por, Spectrum Labs, Breda, The Neder
lands)、最後に凍結乾燥した(Freeze-dryer Epsilon1−6, Martin Christ GmbH, Osterode, Germany)。HMD−(CO)−(CH2)2−COOH分子構造を、1H NMR(Bruker Avance 300 分光計, Bruker, Wissembourg, France)によって、D2O中、293Kで確認した。化学シフト(δ)は、TMSに対してppmで与えられる。スクシナート−グラフト比(SU−GR)を、1H NMR(Bruker Avance 300 分光計, Bruker, Wissembourg, France)によって、次の式(3)を用いて決定した:
式中、[(CH2CH2)SU]は、スクシナートの2.52及び2.71ppmでのプロトンピーク(CH2CH2)の積分であり;4は、スクシナートのCH2CH2中のH+の数(即ち、4)に、グルコース単位当りのヒドロキシル基の数(即ち、3)を掛け、グルコース単位のCHOのH+の数(即ち、3であり、C2、C3、及びC4がそのヒドロキシル基をエステル化されているので、C5及びC6のH+に対応する)で割ったものであり;[(CHO)GLC]は、グルコースモノマーの3.30と4.50ppmの間におけるピーク(CHO)の積分である。
1H-NMR (D2O, 300 MHz, δppm): 0.91 及び 1.29 (ステアレート), 2.52, 2.71 (スクシナート), 3.30-4.50 (グルコース)。
SU−GRは13%であった。
この後、カルボジイミド化学(Hermanson G.T., 2008、上掲)を用いて、葉酸−NH−(CH2)2−PEO−NH2の遊離第一級アミン基を、HMD−(CO)−(CH2)2−COOHの遊離カルボキシル基と結合させた。手短に言えば、45mgのHMD−(CO)−(CH2)2−COOHを、10mlの無水DMSO中に、210mgの葉酸−NH−(CH2)2−PEO−NH2の存在下、磁気撹拌しながら溶解させた。25mgのDCC、15mgのNHS、16μlのTEA、及び5mgのDMAPをこの溶液に加え、混合物を40℃で24時間撹拌した。DMSOを除くために、反応混合物を超純水に対して透析し(MWCO=10kDa、Spectra/Por, Spectrum Labs, Breda, The Nederlands)、70%(体積/体積)エタノール溶液に対して限外濾過した(MWCO=10kDa、Ultracel, Merck Millipore, Darmstadt, Germany)。エタノールを真空蒸発し、得られた水溶液を凍結乾燥した(Freeze-dryer Epsilon1−6, Martin Christ GmbH, Osterode, Germany)。葉酸−NH−(CH2)2−PEO−NH−(CO)−(CH2)2−(CO)−HMD(本明細書ではまた、葉酸−PEO−HMD1ともいう)分子構造を、1H NMR(Bruker Avance 300 分光計, Bruker, Wissembourg, France)によって、D2O中、293Kで確認した。化学シフト(δ)は、TMSに対してppmで与えられる。HMD上のPEGのグラフト比(GR)を、1H NMR(Bruker Avance 300 分光計, Bruker, Wissembourg, France)によって、D2O中、293Kで、次の式(4)を用いて決定した:
式中、12は、CH2CH2中のH+の数(即ち、4)に、グルコース単位当りのヒドロキシル基の数(即ち、3)を掛けたものであり;[PEG]は、PEGの3.7ppmでのプロトンピーク(CH2O)の積分であり;[SU−GR]は、HMD−COOHのSU−グラフト比(%で表現)であり;n H+ PEGは、供給業者によって与えられた、PEGの分子量による、PEG鎖当りのプロトンの数であり(Mw=3317、n H+ PEG=288);[(CH2CH2)SU]は、スクシナートの2.52及び2.71ppmでのプロトンピーク(CH2CH2)の積分である。
1H-NMR (D2O, 300 MHz, δppm): 0.91 (t, 3H, CH2-CH3) 及び 1.29 (s, 28H, C14H28-CH3) (ステアレート), 2.52, 2.71 (2s, 4H, -NH-CO-CH2CH2-COO-, スクシナート), 3.30-4.50 (m, CHO, グルコース), 3.7 (s, 288H, -CH2-O-, PEG), 6.86, 7.69, 8.76 (葉酸)。
GRは12%であった。
実施例5:本発明の一実施形態によるFR−標的化賦形剤(葉酸−PEO−HMD2)の合成
まず、実施例3に記載の通りに、カルボジイミド化学を用いて、葉酸のカルボキシル基を、HO−PEO−(CH2)2NH2の遊離第一級アミンと結合させた。この後、カルボジイミド化学(Hermanson G.T., 2008、上掲)を用いて、葉酸−NH−(CH2)2−PEO−OHの遊離ヒドロキシル基を、HMD−(CO)−(CH2)2−COOH(実施例4に従って合成)の遊離カルボキシル基と結合させた。手短に言えば、45mgのHMD−(CO)−(CH2)2−COOHを、10mlの無水DMSO中に、210mgの葉酸−NH−(CH2)2−PEO−OHの存在下、磁気撹拌しながら溶解させた。25mgのDCC、15mgのNHS、16μlのTEA、及び5mgのDMAPをこの溶液に加え、混合物を40℃で24時間撹拌した。DMSOを除くために、反応混合物を超純水に対して透析し(MWCO=10kDa、Spectra/Por, Spectrum Labs, Breda, The
Nederlands)、70%(体積/体積)エタノール溶液に対して限外濾過した(MWCO=10kDa、Ultracel, Merck Millipore, Darmstadt, Germany)。エタノールを真空蒸発し、得られた水溶液を凍結乾燥した(Freeze-dryer Epsilon1−6, Martin Christ GmbH, Osterode, Germany)。葉酸−NH−(CH2)2−PEO−O−(CO)−(CH2)2−(CO)−HMD(本明細書ではまた、葉酸−PEO−HMD2ともいう)分子構造を、1H NMR(Bruker Avance 300 分光計, Bruker, Wissembourg, France)によって、D2O中、293Kで確認し、HMD上のPEGのグラフト比(GR)を、1H
NMR(Bruker Avance 300 分光計, Bruker, Wissembourg, France)によって、D2O中、293Kで、式(4)を用いて決定した。
1H NMR (D2O, 300 MHz, δppm): 0.91 (t, 3H, CH2-CH3) 及び 1.29 (s, 28H, C14H28-CH3) (ステアレート), 2.60, 2.71 (2s, 4H, -OOC-CH2CH2-COO-, スクシナート), 3.30-4.50 (m, CHO, グルコース), 3.7 (s, 288H, -CH2-O-, PEG), 6.86, 7.69, 8.76 (葉酸)。
GRは12%であった。
実施例6:本発明の一実施形態によるFR−標的化賦形剤(葉酸−PEO−HTCC4)の合成
まず、カルボジイミド化学(Hermanson G.T., 2008、上掲)を用いて、葉酸のカルボキ
シル基を、HO−(CH2)2−PEO−NHCO−(CH2)2−COOH(Iris Biotech GmbH, Marktredwitz, Germany、カタログ番号PEG1093)の遊離ヒドロキシル基と結合させた。手短に言えば、1.1gの葉酸を、700μLのTEAを含有する15mlの無水DMSO中に、超音波処理によって溶解させた。1gのDCC、580mgのNHS、及び60mgのDMAPをこのDMSO溶液に加え、混合物を暗所で室温下一夜撹拌した。析出した副生成物であるDCUを濾過し、濾液を、アセトン/ジエチルエーテル(30:70)の無水溶液350mlに、0℃で滴下して加えた。得られた黄色の析出物を回収し、20mlの冷たいアセトン/ジエチルエーテル溶液で3回洗い、いかなる微量の試薬もDMSOも除いた。活性化した葉酸に相当するこの析出物を、700μlのTEAを含有する15mlの無水DMSO中に、1.6gのHO−(CH2)2−PEO−NHCO−(CH2)2−COOHの存在下、溶解させた。この溶液を暗所で70℃で48時間撹拌した。まず、DMSOを除くために、反応混合物をNaOH 0.1Mに対して透析し(MWCO=1kDa、Spectra/Por, Spectrum Labs, Breda, The Nederlands)、NaOH 0.1Mに対して、そして超純水に対して限外濾過し(MWCO=1kDa、Ultracel, Merck Millipore, Darmstadt, Germany)、最後に凍結乾燥した(Freeze-dryer Epsilon 1−6, Martin Christ GmbH, Osterode, Germany)。葉酸−PEO−NHCO−(CH2)2−COOH分子構造を、1H NMR(Bruker Avance 300 分光計, Bruker, Wissembourg, France)によって確認し、葉酸含有値を、葉酸−多糖類結合体の定量的UV吸光分光分析によって決定した(Agilent 8453 UV/Visible Spectrophotometer, Agilent, Santa Clara, California, USA)。葉酸含有値の1H NMR分析及び決定を、実施例1に記載の通りに実施した。
1H NMR (D2O, 300 MHz, δppm): 3.71 (PEG), 6.86, 7.69, 8.76 (葉酸)。
葉酸含有値は、0.14±0.03mmol/g(理論値すなわち0.27mmol/gの51±4%)であった。
この後、カルボジイミド化学(Hermanson G.T., 2008、上掲)を用いて、葉酸−PEO−NHCO−(CH2)2−COOHの遊離カルボキシル基を、N−[(2−ヒドロキシ−3−トリメチルアンモニウム)プロピル]キトサン(HTCC)(92kDaのMw、20%のアセチル化度(80%の脱アセチル化度に相当)、及び33%の(HTによる)修飾度)(Kitozyme, Herstal, Belgium)の遊離第一級アミンと結合させた。手短に言えば、420mgのHTCCを35mlの超純水中に、磁気撹拌しながら溶解させた。1.15gの葉酸−PEO−NHCO−(CH2)2−COOH、100mgのEDC、及び75mgのNHSをこの水溶液に加え、混合物を室温で48時間撹拌した。反応混合物を、超純水に対して限外濾過し(MWCO=30kDa、Ultracel, Merck Millipore, Darmstadt, Germany)、次いで凍結乾燥した(Freeze-dryer Epsilon 1−6, Martin Christ
GmbH, Osterode, Germany)。
葉酸−PEO−NHCO−(CH2)2−CO−HTCC4(本明細書ではまた、葉酸−PEO−HTCC4ともいう)分子構造を、1H NMR(Bruker Avance 300 分光計, Bruker, Wissembourg, France)によって、D2O中、293Kで確認し、HTCC上のPEGのグラフト比(GR)を、1H NMR(Bruker Avance 300 分光計, Bruker, Wissembourg, France)によって、D2O中、293Kで、式(1)を用いて決定した。
1H-NMR (D2O, 300 MHz, δppm): 2.06 (s, 3H, -CO-CH3), 2.78 (s, 2H, -NH-CH2-CH-), 3.23 (s, 9H, -N+(CH3)3), 3.71 (PEG, s, 288H, -CH2-O-), 4.30 (s, 1H, -CH2-CHOH-CH2-), 6.86, 7.69, 8.76 (葉酸)。
GRは7%であった。
実施例7:本発明の一実施形態によるナノ粒子(テモゾロミドを負荷した葉酸−PEO−HTCC1 NP)の調製
テモゾロミド(TMZ)を負荷した葉酸−PEO−HTCC1ナノ粒子(NP)を、制
御ナノ析出法によって室温で生成させた。葉酸−PEO−HTCC1を、実施例1に従って合成した。
葉酸−PEO−HTCC1を、DMSO/pH5酢酸緩衝液(0.1M)(4:10 体積/体積)中に、7.15mg/mlの濃度で、磁気撹拌しながら溶解させた。溶液中に6mg/mlのTMZ(Shilpa Madicare Ld, Raichur, India)をある量加え、TMZ−飽和溶液を調製するために、溶液を室温で少なくとも48時間撹拌した。次いで、この溶液を遠心分離し、上清を回収した。DMSO/PH5酢酸緩衝液中、葉酸−PEO−HTCC1の存在下におけるTMZの飽和濃度を、UV検出器を組み合せた有効な高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)法によって、三重反復で決定した。クロマトグラフシステム(HP1200 シリーズ, Agilent Technologies, Brussels, Belgium)は、クォータナリポンプ(quaternary pump)、オートサンプラー、及びダイオードアレイ検出器を備えていた。分離を、逆相Hypersil Gold C−18カラム(5μm、250mm×4.6mm)(Thermo Fisher Scientific, Waltham, USA)で実施した。移動相は、0.5体積/体積%の水性の酢酸/アセトニトリル(90:10 体積/体積)からなり、これを1.0ml/minの流量で送った。定量化は、329nmで実施した。校正曲線は、1〜250μg/mlの範囲でリニアであった。TMZ試料及び校正標準を移動相中に希釈した。注入量は10μlで、温度は25℃に設定し、分析時間は10分であった。pH5酢酸緩衝液中、葉酸−PEO−HTCC1の存在下における、TMZの飽和濃度は、5.7±0.4mg/mlであった。葉酸−PEO−HTCC1を含有するTMZ飽和溶液を、0.05mg/mlのタウロコール酸ナトリウム(Sigma-Aldrich, St. Louis, MO, USA、カタログ番号T0750)を含有するイソプロパノール(TMZ溶液−イソプロパノールの体積比は0.0.35であった)の中に、超音波プローブ(Vibra-Cell VCX 500, Sonics and Materials, Newtown, USA)を用いて超音波処理下で注ぐと、析出が直ちに起こった。超音波処理は、温度の上昇を避けるために、氷浴中、次の条件、即ち、磁気撹拌下、5分間、振幅=40%、で適用した。
NPのZ−平均粒径及び粒径分布を、Nanosphere(商標)粒径標準(Duke Scientific Corporation, Palo Alto, California, USA、カタログ番号3300)を内部標準として用いて、動的光散乱法(DLS)(Zetasizer nano ZS, Malvern Instruments, Worcestershire, UK)によって測定した。粒径分布を図2に示す。Z−平均粒径は186±4nmであった。多分散性指数:0.39±0.05。
図2は、実施例7に従って調製された、TMZを負荷した葉酸−PEO−HTCC1 NPの、レーザー回折粒径分布(Z−平均)(n=3)(Zetasizer nano ZS, Malvern Instruments, Worcestershire, UK)を示す。
NPのゼータ電位(ZP)を、Zeta potential Transfer Standard(Malvern Instruments, Worcestershire, UK、カタログ番号DTS1230)を用いたゼータサイザー(zetasizer)(Zetasizer nano ZS, Malvern Instruments, Worcestershire, UK)を用いて測定した。ナノ粒子のゼータ電位は、16±1mVであった。
製剤を限外濾過し(MWCO=300kDa、Ultracel, Merck Millipore, Darmstadt, Germany)、濾液を回収した。TMZを負荷した葉酸−PEO−HTCC1 NPのTMZ薬物負荷(DL)及びカプセル化効率(EE)を、それぞれ式(5)及び式(6)を用いて決定した。
薬物負荷(DL)を、式(5)を用いて決定した:
上清中の抗腫瘍剤(即ち、テモゾロミド)の量を、上に記載の通りに、UV検出器を組み合せた有効なHPLC法によって、三重反復で決定した。薬物負荷は、4.1±0.2%であった。
カプセル化効率(EE)を、式(6)を用いて決定した:
上清中の抗腫瘍剤(即ち、テモゾロミド)の量を、上に記載の、UV検出器を組み合せた有効なHPLC法によって、三重反復で決定した。カプセル化効率は7.5±0.1%であった。
実施例8:本発明の一実施形態によるナノ粒子(TMZを負荷した葉酸−PEO−HTCC2 NP)の調製
テモゾロミド(TMZ)を負荷した葉酸−PEO−HTCC2ナノ粒子(NP)を、制御ナノ析出法によって室温で生成させた。葉酸−PEO−HTCC2を、実施例2に従って合成する。
葉酸−PEO−HTCC2を、DMSO/pH5酢酸緩衝液(0.1M)(4:10 体積/体積)中に、7.15mg/mlの濃度で、磁気撹拌しながら溶解させる。溶液中に8mg/mlのTMZをある量加え、TMZ−飽和溶液を調製するために、溶液を室温で少なくとも48時間撹拌する。次いで、この溶液を遠心分離し、上清を回収する。DMSO/PH5酢酸緩衝液中、葉酸−PEO−HTCC2の存在下におけるTMZの飽和濃度を、(実施例7に記載の)UV検出器を組み合せた有効なHPLC法によって、三重反復で決定する。PH5酢酸緩衝液中、葉酸−PEO−HTCC2の存在下における、TMZの飽和濃度=5.7±0.4mg/ml。葉酸−PEO−HTCC2を含有するTMZ飽和溶液を、0.05mg/mlのタウロコール酸ナトリウムを含有するイソプロパノール(TMZ溶液−イソプロパノールの体積比=0.035である)の中に、超音波プローブ(Vibra-Cell VCX 500, Sonics and Materials, Newtown, USA)を用いて超音波処理下で注ぐと、析出が直ちに起こる。超音波処理は、温度の上昇を避けるために、氷浴中、次の条件、即ち、磁気撹拌下、5分間、振幅=40%、で適用する。
NPのZ−平均粒径及び粒径分布を、実施例7に記載の通りに、DLS(Zetasizer nano ZS, Malvern Instruments, Worcestershire, UK)によって測定する。結果は、実施例7で得られたものに合致する。
NPのZPを、実施例7に記載の通りに、ゼータサイザー(Zetasizer nano ZS, Malve
rn Instruments, Worcestershire, UK)を用いて測定する。結果は、実施例7で得られたものに合致する。
製剤を限外濾過し(MWCO=300kDa、Ultracel, Merck Millipore, Darmstadt, Germany)、濾液を回収する。TMZを負荷した葉酸−PEO−HTCC2 NPのTMZ薬物負荷及びカプセル化効率を、(実施例8に記載の、)UV検出器を組み合せた有効なHPLC法によって、三重反復で決定する。薬物負荷及びカプセル化効率を、それぞれ式(5)及び(6)を用いて決定する。結果は、実施例7で得られたものに合致する。
実施例9:本発明の一実施形態によるナノ粒子の調製(TMZを負荷した葉酸−PEO−HTCC3 NP)
TMZを負荷した葉酸−PEO−HTCC3 NPを、制御ナノ析出法によって室温で生成させる。葉酸−PEO−HTCC3を、実施例3に従って合成する。
葉酸−PEO−HTCC3を、DMSO/pH5酢酸緩衝液(0.1M)(4:10 体積/体積)中に、7.15mg/mlの濃度で、磁気撹拌しながら溶解させる。溶液中に8mg/mlのTMZをある量加え、TMZ−飽和溶液を調製するために、溶液を室温で少なくとも48時間撹拌する。次いで、この溶液を遠心分離し、上清を回収する。DMSO/PH5酢酸緩衝液中、葉酸−PEO−HTCC3の存在下におけるTMZの飽和濃度を、(実施例7に記載の)UV検出器を組み合せた有効なHPLC法によって、三重反復で決定する。PH5酢酸緩衝液中、葉酸−PEO−HTCC3の存在下における、TMZの飽和濃度=5.7±0.4mg/ml。葉酸−PEO−HTCC3を含有するTMZ飽和溶液を、0.05mg/mlのタウロコール酸ナトリウムを含有するイソプロパノール(TMZ溶液−イソプロパノールの体積比=0.035)の中に、超音波プローブ(Vibra-Cell VCX 500, Sonics and Materials, Newtown, USA)を用いて超音波処理下で注ぐと、析出が直ちに起こる。超音波処理は、温度の上昇を避けるために、氷浴中、次の条件、即ち、磁気撹拌下、5分間、振幅=40%、で適用する。
NPのZ−平均粒径及び粒径分布を、実施例7に記載の通りに、DLS(Zetasizer nano ZS, Malvern Instruments, Worcestershire, UK)によって測定する。結果は、実施例7で得られたものに合致する。
NPのZPを、実施例7に記載の通りに、ゼータサイザー(Zetasizer nano ZS, Malvern Instruments, Worcestershire, UK)を用いて測定する。結果は、実施例7で得られたものに合致する。
製剤を限外濾過し(MWCO=300kDa、Ultracel, Merck Millipore, Darmstadt, Germany)、濾液を回収する。TMZを負荷した葉酸−PEO−HTCC NPのTMZ薬物負荷及びカプセル化効率を、(実施例7に記載の、)UV検出器を組み合せた有効なHPLC法によって、三重反復で決定する。薬物負荷及びカプセル化効率を、それぞれ式(5)及び(6)を用いて決定する。結果は、実施例7で得られたものに合致する。
実施例10:本発明の一実施形態によるナノ粒子の調製(TMZを負荷した葉酸−PEO−HMD1 NP)
TMZを負荷した葉酸−PEO−HMD1 NPを、制御ナノ析出法によって室温で生成させた。葉酸−PEO−HMD1を、実施例4に従って合成した。
葉酸−PEO−HMD1を、DMSO中に、50mg/mlの濃度で、磁気撹拌しながら溶解させた。溶液中に40mg/mlのTMZをある量加え、TMZ−飽和溶液を調製するために、溶液を室温で少なくとも48時間撹拌した。次いで、この溶液を遠心分離し
、上清を回収した。DMSO中、葉酸−PEO−HMD1の存在下におけるTMZの飽和濃度を、(実施例7に記載の)UV検出器を組み合せた有効なHPLC法によって、三重反復で決定した。DMSO中、葉酸−PEO−HMD1の存在下における、TMZの飽和濃度は、24.4±0.2mg/mlであった。溶液を、0.1mg/mlのタウロコール酸ナトリウムを含有するイソプロパノール(DMSO/イソプロパノールの体積比=1/40)の中に、超音波プローブ(Vibra-Cell VCX 500, Sonics and Materials, Newtown, USA)を用いて超音波処理下で注ぐと、析出が直ちに起こった。超音波処理は、温度の上昇を避けるために、氷浴中、次の条件、即ち、磁気撹拌下、5分間、振幅=40%、で適用した。
NPのZ−平均粒径及び粒径分布を、実施例7に記載の通りに、DLS(Zetasizer nano ZS, Malvern Instruments, Worcestershire, UK)によって測定した。Z−平均粒径は122±1nmであった。多分散性指数:0.15±0.06。
図3は、実施例10に従って調製された、TMZを負荷した葉酸−PEO−HMD1 NPの、レーザー回折粒径分布(Z−平均)(n=3)(Zetasizer nano ZS, Malvern Instruments, Worcestershire, UK)を示す。
NPのZPを、実施例7に記載の通りに、ゼータサイザー(Zetasizer nano ZS, Malvern Instruments, Worcestershire, UK)を用いて測定した。NPのゼータ電位は、35±1mVであった。
製剤を限外濾過し(MWCO=300kDa、Ultracel, Merck Millipore, Darmstadt, Germany)、濾液を回収した。TMZを負荷した葉酸−PEO−HMD1 NPのTMZ薬物負荷及びカプセル化効率を、(実施例7に記載の、)UV検出器を組み合せた有効なHPLC法によって、三重反復で決定した。薬物負荷及びカプセル化効率を、それぞれ式(5)及び(6)を用いて決定した。
薬物負荷は、6±1%であった。カプセル化効率(EE)は10±2%であった。
実施例11:本発明の一実施形態によるナノ粒子の調製(TMZを負荷した葉酸−PEO−HMD2 NP)
TMZを負荷した葉酸−PEO−HMD2 NPを、制御ナノ析出法によって室温で生成する。葉酸−PEO−HMD2を、実施例5に従って合成する。
葉酸−PEO−HMD2を、DMSO中に、50mg/mlの濃度で、磁気撹拌しながら溶解させる。溶液中に40mg/mlのTMZをある量加え、TMZ−飽和溶液を調製するために、溶液を室温で少なくとも48時間撹拌する。次いで、この溶液を遠心分離し、上清を回収する。DMSO中、葉酸−PEO−HMD2の存在下におけるTMZの飽和濃度を、(実施例7に記載の)UV検出器を組み合せた有効なHPLC法によって、三重反復で決定する。DMSO中、葉酸−PEO−HMD2の存在下における、TMZの飽和濃度=24.4±0.2mg/ml。溶液を、0.1mg/mlのタウロコール酸ナトリウムを含有するイソプロパノール(DMSO/イソプロパノールの体積比=1/40)の中に、超音波プローブ(Vibra-Cell VCX 500, Sonics and Materials, Newtown, USA)を用いて超音波処理下で注ぐと、析出が直ちに起こる。超音波処理は、温度の上昇を避けるために、氷浴中、次の条件、即ち、磁気撹拌下、5分間、振幅=40%、で適用する。
NPのZ−平均粒径及び粒径分布を、DLS(Zetasizer nano ZS, Malvern Instruments, Worcestershire, UK)によって測定する。結果は、実施例10で得られたものに合致する。
NPのZPを、ゼータサイザー(Zetasizer nano ZS, Malvern Instruments, Worcestershire, UK)を用いて測定する。結果は、実施例10で得られたものに合致する。
製剤を限外濾過し(MWCO=300kDa、Ultracel, Merck Millipore, Darmstadt, Germany)、濾液を回収した。TMZを負荷した葉酸−PEO−HMD NPのTMZ薬物負荷及びカプセル化効率を、(実施例7に記載の、)UV検出器を組み合せた有効なHPLC法によって、三重反復で決定する。薬物負荷及びカプセル化効率を、それぞれ式(5)及び(6)を用いて決定する。結果は、実施例10で得られたものに合致する。
実施例12:本発明の一実施形態によるナノ粒子の調製(TMZを負荷した葉酸−PEO−HTCC4 NP)
TMZを負荷した葉酸−PEO−HTCC4 NPを、制御ナノ析出法によって室温で生成させる。葉酸−PEO−HTCC4を、実施例6に従って合成する。
葉酸−PEO−HTCC4を、DMSO/pH5酢酸緩衝液(0.1M)(4:10 体積/体積)中に、7.15mg/mlの濃度で、磁気撹拌しながら溶解させる。溶液中に8mg/mlのTMZをある量加え、TMZ−飽和溶液を調製するために、溶液を室温で少なくとも48時間撹拌する。次いで、この溶液を遠心分離し、上清を回収する。DMSO/PH5酢酸緩衝液中、葉酸−PEO−HTCC4の存在下におけるTMZの飽和濃度を、(実施例7に記載の)UV検出器を組み合せた有効なHPLC法によって、三重反復で決定する。PH5酢酸緩衝液中、葉酸−PEO−HTCC4の存在下における、TMZの飽和濃度=5.7±0.4mg/ml。葉酸−PEO−HTCC4を含有するTMZ飽和溶液を、0.05mg/mlのタウロコール酸ナトリウムを含有するイソプロパノール(TMZ溶液−イソプロパノールの体積比=0.035)の中に、超音波プローブ(Vibra-Cell VCX 500, Sonics and Materials, Newtown, USA)を用いて超音波処理下で注ぐと、析出が直ちに起こる。超音波処理は、温度の上昇を避けるために、氷浴中、次の条件、即ち、磁気撹拌下、5分間、振幅=40%、で適用する。
NPのZ−平均粒径及び粒径分布を、実施例7に記載の通りに、DLS(Zetasizer nano ZS, Malvern Instruments, Worcestershire, UK)によって測定する。結果は、実施例7で得られたものに合致する。
NPのZPを、実施例7に記載の通りに、ゼータサイザー(Zetasizer nano ZS, Malvern Instruments, Worcestershire, UK)を用いて測定した。結果は、実施例7で得られたものに合致する。
製剤を限外濾過し(MWCO=300kDa、Ultracel, Merck Millipore, Darmstadt, Germany)、濾液を回収する。TMZを負荷した葉酸−PEO−HTCC NPのTMZ薬物負荷及びカプセル化効率を、(実施例7に記載の、)UV検出器を組み合せた有効なHPLC法によって、三重反復で決定する。薬物負荷及びカプセル化効率を、それぞれ式(5)及び(6)を用いて決定する。結果は、実施例7で得られたものに合致する。
実施例13:本発明の一実施形態による、乾燥粉末吸入(DPI)用製剤の調製(TMZを負荷した葉酸−PEO−HTCC1 NP及びマンニトールを含有するNEM)
TMZを負荷した葉酸−PEO−HTCC1 NPを、実施例7に従って調製した。
ナノ埋込みマイクロ粒子(nano-embedded microparticle)(NEM)を、マンニトール(Paerlitol 400 DC, Roquette, Lestrem, France)の存在下、TMZを負荷した葉酸−PEO−HTCC1 NPの分散液を噴霧乾燥することによって生成させた。手短に言
えば、NPの分散液を、イソプロパノール/超純水(70:30)の混合液中、1%(重量/体積)のマンニトールの溶液に対して限外濾過した(MWCO=300kDa、Ultracel, Merck Millipore, Darmstadt, Germany)。分散液を、次の条件下で噴霧乾燥した(Mini Spray Dryer B-290, Buchi Laboratory-Techniques, Flawil, Switzerland):スプレーエアー流量800l/時;ドライ用エアー流量35m3/時;溶液供給量2.7g/分;ノズル直径0.7mm;約28℃の出口温度に対応する入口温度80℃。NPの凝集とTMZの溶解を防ぐために、噴霧乾燥処理の間、NP分散液を氷浴で保持した。
本発明を例証する得られた医薬製剤を、その空気動力学プロファイル、空気動力学的中央粒子径、及び粒径分布を決定することによって評価する。本発明を例証するDPI用製剤の空気動力学的中央粒子径は、1〜10μmの範囲、特に1〜5μmの範囲にある。従って、本発明を例証する医薬製剤は、吸入による投与に適合する。
実施例14:本発明の一実施形態による、乾燥粉末吸入(DPI)用製剤の調製(TMZを負荷した葉酸−PEO−HTCC1 NP、マンニトール、及びロイシンを含有するNEM)
TMZを負荷した葉酸−PEO−HTCC1 NPを、実施例7に従って調製した。
NEMを、マンニトール(Paerlitol 400 DC, Roquette, Lestrem, France)及びロイシン(Merck, Darmstadt, Germany、カタログ番号105020)の存在下、TMZを負荷した葉酸−PEO−HTCC1 NPの分散液を噴霧乾燥することによって生成させた。手短に言えば、NPの分散液を、イソプロパノール/超純水(70:30)の混合液中、0.7%(重量/体積)のマンニトール及び0.3%(重量/体積)のロイシンの溶液に対して限外濾過した(MWCO=300kDa、Ultracel, Merck Millipore, Darmstadt, Germany)。分散液を、次の条件下で噴霧乾燥した(Mini Spray Dryer B-290, Buchi Laboratory-Techniques, Flawil, Switzerland):スプレーエアー流量800l/時;ドライ用エアー流量35m3/時;溶液供給量2.7g/分;ノズル直径0.7mm;約28℃の出口温度に対応する入口温度80℃。NPの凝集とTMZの溶解を防ぐために、噴霧乾燥処理の間、NP分散液を氷浴で保持した。
本発明を例証する得られた医薬製剤を、その空気動力学プロファイル、空気動力学的中央粒子径、及び粒径分布を決定することによって評価する。本発明を例証するDPI用製剤の空気動力学的中央粒子径は、1〜10μmの範囲、特に1〜5μmの範囲にある。従って、本発明を例証する医薬製剤は、吸入による投与に適合する。
実施例15:本発明の一実施形態による、乾燥粉末吸入(DPI)用製剤の調製(TMZを負荷した葉酸−PEO−HTCC2 NP及びマンニトールを含有するNEM)
TMZを負荷した葉酸−PEO−HTCC2 NPを、実施例8に従って調製した。
NEMを、マンニトール(Paerlitol 400 DC, Roquette, Lestrem, France)の存在下、TMZを負荷した葉酸−PEO−HTCC2 NPの分散液を噴霧乾燥することによって生成させた。手短に言えば、NPの分散液を、イソプロパノール/超純水(70:30
体積/体積)の混合液中、1%(重量/体積)のマンニトール及び0.01%(重量/体積)のタウロコール酸ナトリウム(Sigma-Aldrich, St. Louis, MO, USA、カタログ番号T0750)の溶液に対して限外濾過した(MWCO=300kDa、Ultracel, Merck Millipore, Darmstadt, Germany)。分散液を、次の条件下で噴霧乾燥した(Mini Spray Dryer B-290, Buchi Laboratory-Techniques, Flawil, Switzerland):スプレーエアー流量800l/時;ドライ用エアー流量35m3/時;溶液供給量3.8g/分;ノズル直径0.7mm;約33℃の出口温度に対応する入口温度80℃。NPの凝集とTMZの溶解を防ぐために、噴霧乾燥処理の間、NP分散液を氷浴で保持した。
本発明を例証する得られた医薬製剤を、その空気動力学プロファイル、空気動力学的中央粒子径、及び粒径分布を決定することによって評価する。本発明を例証するDPI用製剤の空気動力学的中央粒子径は、1〜10μmの範囲、特に1〜5μmの範囲にある。従って、本発明を例証する医薬製剤は、吸入による投与に適合する。
実施例16:本発明の一実施形態による、乾燥粉末吸入(DPI)用製剤の調製(TMZを負荷した葉酸−PEO−HTCC2 NP、マンニトール、及びロイシンを含有するNEM)
TMZを負荷した葉酸−PEO−HTCC2 NPを、実施例8に従って調製した。
NEMを、マンニトール(Paerlitol 400 DC, Roquette, Lestrem, France)及びロイシン(Merck, Darmstadt, Germany、カタログ番号105020)の存在下、TMZを負荷した葉酸−PEO−HTCC2 NPの分散液を噴霧乾燥することによって生成させた。手短に言えば、NPの分散液を、イソプロパノール/超純水(70:30 体積/体積)の混合液中、0.7%(重量/体積)のマンニトール、0.3%(重量/体積)のロイシン、及び0.01%(重量/体積)のタウロコール酸ナトリウム(Sigma-Aldrich, St. Louis, MO, USA、カタログ番号T0750)の溶液に対して限外濾過した(MWCO=300kDa、Ultracel, Merck Millipore, Darmstadt, Germany)。分散液を、次の条件下で噴霧乾燥した(Mini Spray Dryer B-290, Buchi Laboratory-Techniques, Flawil, Switzerland):スプレーエアー流量800l/時;ドライ用エアー流量35m3/時;溶液供給量3.8g/分;ノズル直径0.7mm;約33℃の出口温度に対応する入口温度80℃。NPの凝集とTMZの溶解を防ぐために、噴霧乾燥処理の間、NP分散液を氷浴で保持した。
本発明を例証する得られた医薬製剤を、その空気動力学プロファイル、空気動力学的中央粒子径、及び粒径分布を決定することによって評価する。本発明を例証するDPI用製剤の空気動力学的中央粒子径は、1〜10μmの範囲、特に1〜5μmの範囲にある。従って、本発明を例証する医薬製剤は、吸入による投与に適合する。
実施例17:本発明の一実施形態による、乾燥粉末吸入(DPI)用製剤の調製(TMZを負荷した葉酸−PEO−HTCC3 NP及びマンニトールを含有するNEM)
TMZを負荷した葉酸−PEO−HTCC3 NPを、実施例9に従って調製した。
NEMを、マンニトール(Paerlitol 400 DC, Roquette, Lestrem, France)の存在下、TMZを負荷した葉酸−PEO−HTCC3 NPの分散液を噴霧乾燥することによって生成させた。手短に言えば、NPの分散液を、イソプロパノール/超純水(70:30
体積/体積)の混合液中、1%(重量/体積)のマンニトール及び0.01%(重量/体積)のタウロコール酸ナトリウム(Sigma-Aldrich, St. Louis, MO, USA、カタログ番号T0750)の溶液に対して限外濾過した(MWCO=300kDa、Ultracel, Merck Millipore, Darmstadt, Germany)。分散液を、次の条件下で噴霧乾燥した(Mini Spray Dryer B-290, Buchi Laboratory-Techniques, Flawil, Switzerland):スプレーエアー流量800l/時;ドライ用エアー流量35m3/時;溶液供給量3.8g/分;ノズル直径0.7mm;約33℃の出口温度に対応する入口温度80℃。NPの凝集とTMZの溶解を防ぐために、噴霧乾燥処理の間、NP分散液を氷浴で保持した。
本発明を例証する得られた医薬製剤を、その空気動力学プロファイル、空気動力学的中央粒子径、及び粒径分布を決定することによって評価する。本発明を例証するDPI用製剤の空気動力学的中央粒子径は、1〜10μmの範囲、特に1〜5μmの範囲にある。従って、本発明を例証する医薬製剤は、吸入による投与に適合する。
実施例18:本発明の一実施形態による、乾燥粉末吸入(DPI)用製剤の調製(TMZを負荷した葉酸−PEO−HTCC3 NP、マンニトール、及びロイシンを含有するNEM)
TMZを負荷した葉酸−PEO−HTCC3 NPを、実施例9に従って調製した。
NEMを、マンニトール(Paerlitol 400 DC, Roquette, Lestrem, France)及びロイシン(Merck, Darmstadt, Germany、カタログ番号105020)の存在下、TMZを負荷した葉酸−PEO−HTCC3 NPの分散液を噴霧乾燥することによって生成させた。手短に言えば、NPの分散液を、イソプロパノール/超純水(70:30 体積/体積)の混合液中、0.7%(重量/体積)のマンニトール、0.3%(重量/体積)のロイシン、及び0.01%(重量/体積)のタウロコール酸ナトリウム(Sigma-Aldrich, St. Louis, MO, USA、カタログ番号T0750)の溶液に対して限外濾過した(MWCO=300kDa、Ultracel, Merck Millipore, Darmstadt, Germany)。分散液を、次の条件下で噴霧乾燥した(Mini Spray Dryer B-290, Buchi Laboratory-Techniques, Flawil, Switzerland):スプレーエアー流量800l/時;ドライ用エアー流量35m3/時;溶液供給量3.8g/分;ノズル直径0.7mm;約33℃の出口温度に対応する入口温度80℃。NPの凝集とTMZの溶解を防ぐために、噴霧乾燥処理の間、NP分散液を氷浴で保持した。
本発明を例証する得られた医薬製剤を、その空気動力学プロファイル、空気動力学的中央粒子径、及び粒径分布を決定することによって評価する。本発明を例証するDPI用製剤の空気動力学的中央粒子径は、1〜10μmの範囲、特に1〜5μmの範囲にある。従って、本発明を例証する医薬製剤は、吸入による投与に適合する。
実施例19:本発明の一実施形態による、乾燥粉末吸入(DPI)用製剤の調製(TMZを負荷した葉酸−PEO−HMD1 NP及びマンニトールを含有するNEM)
TMZを負荷した葉酸−PEO−HMD1 NPを、実施例10に従って調製した。
NEMを、マンニトール(Paerlitol 400 DC, Roquette, Lestrem, France)の存在下、TMZを負荷した葉酸−PEO−HMD1 NPの分散液を噴霧乾燥することによって生成させた。手短に言えば、NPの分散液を、イソプロパノール/超純水(70:30 体積/体積)の混合液中、1%(重量/体積)のマンニトール及び0.01%(重量/体積)のタウロコール酸ナトリウム(Sigma-Aldrich, St. Louis, MO, USA、カタログ番号T0750)の溶液に対して限外濾過した(MWCO=300kDa、Ultracel, Merck Millipore, Darmstadt, Germany)。分散液を、次の条件下で噴霧乾燥した(Mini Spray Dryer B-290, Buchi Laboratory-Techniques, Flawil, Switzerland):スプレーエアー流量800l/時;ドライ用エアー流量35m3/時;溶液供給量3.8g/分;ノズル直径0.7mm;約33℃の出口温度に対応する入口温度80℃。NPの凝集とTMZの溶解を防ぐために、噴霧乾燥処理の間、NP分散液を氷浴で保持した。
本発明を例証する得られた医薬製剤を、その空気動力学プロファイル、空気動力学的中央粒子径、及び粒径分布を決定することによって評価する。本発明を例証するDPI用製剤の空気動力学的中央粒子径は、1〜10μmの範囲、特に1〜5μmの範囲にある。従って、本発明を例証する医薬製剤は、吸入による投与に適合する。
実施例20:本発明の一実施形態による、乾燥粉末吸入(DPI)用製剤の調製(TMZを負荷した葉酸−PEO−HMD1 NP、マンニトール、及びロイシンを含有するNEM)
TMZを負荷した葉酸−PEO−HMD1 NPを、実施例10に従って調製した。
NEMを、マンニトール(Paerlitol 400 DC, Roquette, Lestrem, France)及びロイシン(Merck, Darmstadt, Germany、カタログ番号105020)の存在下、TMZを負荷した葉酸−PEO−HMD1 NPの分散液を噴霧乾燥することによって生成させた。手短に言えば、NPの分散液を、イソプロパノール/超純水(70:30 体積/体積)の混合液中、0.7%(重量/体積)のマンニトール、0.3%(重量/体積)のロイシン、及び0.01%(重量/体積)のタウロコール酸ナトリウム(Sigma-Aldrich, St. Louis, MO, USA、カタログ番号T0750)の溶液に対して限外濾過した(MWCO=300kDa、Ultracel, Merck Millipore, Darmstadt, Germany)。分散液を、次の条件下で噴霧乾燥した(Mini Spray Dryer B-290, Buchi Laboratory-Techniques, Flawil, Switzerland):スプレーエアー流量800l/時;ドライ用エアー流量35m3/時;溶液供給量3.8g/分;ノズル直径0.7mm;約33℃の出口温度に対応する入口温度80℃。NPの凝集とTMZの溶解を防ぐために、噴霧乾燥処理の間、NP分散液を氷浴で保持した。
本発明を例証する得られた医薬製剤を、その空気動力学プロファイル、空気動力学的中央粒子径、及び粒径分布を決定することによって評価する。本発明を例証するDPI用製剤の空気動力学的中央粒子径は、1〜10μmの範囲、特に1〜5μmの範囲にある。従って、本発明を例証する医薬製剤は、吸入による投与に適合する。
実施例21:本発明の一実施形態による、乾燥粉末吸入(DPI)用製剤の調製(TMZを負荷した葉酸−PEO−HMD2 NP及びマンニトールを含有するNEM)
TMZを負荷した葉酸−PEO−HMD2 NPを、実施例11に従って調製した。
NEMを、マンニトール(Paerlitol 400 DC, Roquette, Lestrem, France)存在下、TMZを負荷した葉酸−PEO−HMD2 NPの分散液を噴霧乾燥することによって生成させた。手短に言えば、NPの分散液を、イソプロパノール/超純水(70:30)の混合液中、1%(重量/体積)のマンニトール及び0.01%(重量/体積)のタウロコール酸ナトリウム(Sigma-Aldrich, St. Louis, MO, USA、カタログ番号T0750)の溶液に対して限外濾過した(MWCO=300kDa、Ultracel, Merck Millipore, Darmstadt, Germany)。分散液を、次の条件下で噴霧乾燥した(Mini Spray Dryer B-290, Buchi Laboratory-Techniques, Flawil, Switzerland):スプレーエアー流量800l/時;ドライ用エアー流量35m3/時;溶液供給量3.8g/分;ノズル直径0.7mm;約33℃の出口温度に対応する入口温度80℃。NPの凝集とTMZの溶解を防ぐために、噴霧乾燥処理の間、NP分散液を氷浴で保持した。
本発明を例証する得られた医薬製剤を、その空気動力学プロファイル、空気動力学的中央粒子径、及び粒径分布を決定することによって評価する。本発明を例証するDPI用製剤の空気動力学的中央粒子径は、1〜10μmの範囲、特に1〜5μmの範囲にある。従って、本発明を例証する医薬製剤は、吸入による投与に適合する。
実施例22:本発明の一実施形態による、乾燥粉末吸入(DPI)用製剤の調製(TMZを負荷した葉酸−PEO−HMD2 NP、マンニトール、及びロイシンを含有するNEM)
TMZを負荷した葉酸−PEO−HMD2 NPを、実施例11に従って調製した。
NEMを、マンニトール(Paerlitol 400 DC, Roquette, Lestrem, France)及びロイシン(Merck, Darmstadt, Germany、カタログ番号105020)の存在下、TMZを負荷した葉酸−PEO−HMD2 NPの分散液を噴霧乾燥することによって生成させた。手短に言えば、NPの分散液を、イソプロパノール/超純水(70:30 体積/体積)の混合液中、0.7%(重量/体積)のマンニトール、0.3%(重量/体積)のロイシン、及
び0.01%(重量/体積)のタウロコール酸ナトリウム(Sigma-Aldrich, St. Louis, MO, USA、カタログ番号T0750)の溶液に対して限外濾過した(MWCO=300kDa、Ultracel, Merck Millipore, Darmstadt, Germany)。分散液を、次の条件下で噴霧乾燥した(Mini Spray Dryer B-290, Buchi Laboratory-Techniques, Flawil, Switzerland):スプレーエアー流量800l/時;ドライ用エアー流量35m3/時;溶液供給量3.8g/分;ノズル直径0.7mm;約33℃の出口温度に対応する入口温度80℃。NPの凝集とTMZの溶解を防ぐために、噴霧乾燥処理の間、NP分散液を氷浴で保持した。
本発明を例証する得られた医薬製剤を、その空気動力学プロファイル、空気動力学的中央粒子径、及び粒径分布を決定することによって評価する。本発明を例証するDPI用製剤の空気動力学的中央粒子径は、1〜10μmの範囲、特に1〜5μmの範囲にある。従って、本発明を例証する医薬製剤は、吸入による投与に適合する。
実施例23:本発明の一実施形態による、乾燥粉末吸入(DPI)用製剤の調製(TMZを負荷した葉酸−PEO−HTCC4 NP及びマンニトールを含有するNEM)
TMZを負荷した葉酸−PEO−HTCC4 NPを、実施例12に従って調製した。
NEMを、マンニトール(Paerlitol 400 DC, Roquette, Lestrem, France)の存在下、TMZを負荷した葉酸−PEO−HTCC4 NPの分散液を噴霧乾燥することによって生成させた。手短に言えば、NPの分散液を、イソプロパノール/超純水(70:30
体積/体積)の混合液中、1%(重量/体積)のマンニトール及び0.01%(重量/体積)のタウロコール酸ナトリウム(Sigma-Aldrich, St. Louis, MO, USA、カタログ番号T0750)の溶液に対して限外濾過した(MWCO=300kDa、Ultracel, Merck Millipore, Darmstadt, Germany)。分散液を、次の条件下で噴霧乾燥した(Mini Spray Dryer B-290, Buchi Laboratory-Techniques, Flawil, Switzerland):スプレーエアー流量800l/時;ドライ用エアー流量35m3/時;溶液供給量3.8g/分;ノズル直径0.7mm;約33℃の出口温度に対応する入口温度80℃。NPの凝集とTMZの溶解を防ぐために、噴霧乾燥処理の間、NP分散液を氷浴で保持した。
本発明を例証する得られた医薬製剤を、その空気動力学プロファイル、空気動力学的中央粒子径、及び粒径分布を決定することによって評価する。本発明を例証するDPI用製剤の空気動力学的中央粒子径は、1〜10μmの範囲、特に1〜5μmの範囲にある。従って、本発明を例証する医薬製剤は、吸入による投与に適合する。
実施例24:本発明の一実施形態による、乾燥粉末吸入(DPI)用製剤の調製(TMZを負荷した葉酸−PEO−HTCC4 NP、マンニトール、及びロイシンを含有するNEM)
TMZを負荷した葉酸−PEO−HTCC4 NPを、実施例12に従って調製した。
NEMを、マンニトール(Paerlitol 400 DC, Roquette, Lestrem, France)及びロイシン(Merck, Darmstadt, Germany、カタログ番号105020)の存在下、TMZを負荷した葉酸−PEO−HTCC4 NPの分散液を噴霧乾燥することによって生成させた。手短に言えば、NPの分散液を、イソプロパノール/超純水(70:30 体積/体積)の混合液中、0.7%(重量/体積)のマンニトール、0.3%(重量/体積)のロイシン、及び0.01%(重量/体積)のタウロコール酸ナトリウム(Sigma-Aldrich, St. Louis, MO, USA、カタログ番号T0750)の溶液に対して限外濾過した(MWCO=300kDa、Ultracel, Merck Millipore, Darmstadt, Germany)。分散液を、次の条件下で噴霧乾燥した(Mini Spray Dryer B-290, Buchi Laboratory-Techniques, Flawil, Switzerland):スプレーエアー流量800l/時;ドライ用エアー流量35m3/時;溶液供給量3.8g/分;ノズル直径0.7mm;約33℃の出口温度に対応する入口温度80℃。N
Pの凝集とTMZの溶解を防ぐために、噴霧乾燥処理の間、NP分散液を氷浴で保持した。
本発明を例証する得られた医薬製剤を、その空気動力学プロファイル、空気動力学的中央粒子径、及び粒径分布を決定することによって評価する。本発明を例証するDPI用製剤の空気動力学的中央粒子径は、1〜10μmの範囲、特に1〜5μmの範囲にある。従って、本発明を例証する医薬製剤は、吸入による投与に適合する。
実施例25:シスプラチンを負荷した葉酸−PEO−HTCC1 NP及びマンニトールを含有する、乾燥粉末吸入(DPI)用製剤の調製
シスプラチンを負荷した葉酸−PEO−HTCC1 NPを、実施例7に記載するのと同様に調製する。
ナノ埋込みマイクロ粒子(nano-embedded microparticle)(NEM)を、マンニトール(Paerlitol 400 DC, Roquette, Lestrem, France)の存在下、シスプラチンを負荷した葉酸−PEO−HTCC1 NPの分散液を噴霧乾燥することによって生成させる。手短に言えば、NPの分散液を、イソプロパノール/超純水(70:30)の混合液中、1%(重量/体積)のマンニトールの溶液に対して限外濾過する(MWCO=300kDa、Ultracel, Merck Millipore, Darmstadt, Germany)。分散液を、次の条件下で噴霧乾燥する(Mini Spray Dryer B-290, Buchi Laboratory-Techniques, Flawil, Switzerland):スプレーエアー流量800l/時;ドライ用エアー流量35m3/時;溶液供給量2.7g/分;ノズル直径0.7mm;約28℃の出口温度に対応する入口温度80℃。NPの凝集とシスプラチンの溶解を防ぐために、噴霧乾燥処理の間、NP分散液を氷浴で保持する。
本発明を例証する得られた医薬製剤を、その空気動力学プロファイル、空気動力学的中央粒子径、及び粒径分布を決定することによって評価する。本発明を例証するDPI用製剤の空気動力学的中央粒子径は、1〜10μmの範囲、特に1〜5μmの範囲にある。従って、本発明を例証する医薬製剤は、吸入による投与に適合する。
実施例26:パクリタキセルを負荷した葉酸−PEO−HTCC1 NP及びマンニトールを含有する、乾燥粉末吸入(DPI)用製剤の調製
パクリタキセルを負荷した葉酸−PEO−HTCC1 NPを、実施例7に記載するのと同様に調製する。
ナノ埋込みマイクロ粒子(nano-embedded microparticle)(NEM)を、マンニトール(Paerlitol 400 DC, Roquette, Lestrem, France)の存在下、パクリタキセルを負荷した葉酸−PEO−HTCC1 NPの分散液を噴霧乾燥することによって生成させる。手短に言えば、NPの分散液を、イソプロパノール/超純水(70:30)の混合液中、1%(重量/体積)のマンニトールの溶液に対して限外濾過する(MWCO=300kDa、Ultracel, Merck Millipore, Darmstadt, Germany)。分散液を、次の条件下で噴霧乾燥する(Mini Spray Dryer B-290, Buchi Laboratory-Techniques, Flawil, Switzerland):スプレーエアー流量800l/時;ドライ用エアー流量35m3/時;溶液供給量2.7g/分;ノズル直径0.7mm;約28℃の出口温度に対応する入口温度80℃。NPの凝集とパクリタキセルの溶解を防ぐために、噴霧乾燥処理の間、NP分散液を氷浴で保持する。本発明を例証する得られた医薬製剤を、その空気動力学プロファイル、空気動力学的中央粒子径、及び粒径分布を決定することによって評価する。本発明を例証するDPI用製剤の空気動力学的中央粒子径は、1〜10μmの範囲、特に1〜5μmの範囲にある。従って、本発明を例証する医薬製剤は、吸入による投与に適合する。
同様に、ドセタキセル、ゲムシタビン、ビノレルビン、エトポシド、イリノテカン、シクロフォスファミド、ドキソルビシン、及びビンクリスチンより選択される抗腫瘍剤を含む、本発明を例証する医薬製剤と、Fr−標的化賦形剤とを調製する。本発明を例証する得られた医薬製剤を、その空気動力学プロファイル、空気動力学的中央粒子径、及び粒径分布を決定することによって評価する。本発明を例証するDPI用製剤の空気動力学的中央粒子径は、1〜10μmの範囲、特に1〜5μmの範囲にある。従って、本発明を例証する医薬製剤は、吸入による投与に適合する。
実施例27:FR発現細胞に対する、本発明の一実施形態による乾燥粉末吸入(DPI)用製剤の抗増殖特性の選択性の生体外評価
FR除去細胞(ネズミB16F10メラノーマのセルラインを含む)と比較して、FR発現細胞(ヒトHeLa子宮頸部腺がん及びネズミM109肺がんのセルラインを含む)に対する、本発明を例証する乾燥粉末吸入(DPI)用製剤の細胞毒性効果を、比色分析の3−(4,5−ジメチルチアゾール−2−イル)−2,5−ジフェニルテトラゾリウムブロミド(Sigma-Aldrich, St. Louis, MO, USA、カタログ番号M2128)(本明細書ではMTTという)のアッセイによって決定する。この試験は、ミトコンドリアによる還元によって黄色の生成物のMTTを青色の生成物のホルマザン色素に変換することのできる、代謝的に活性な生細胞の数を測定する。分光光度計によって測定する、実験の最後に得られるホルマザンの量は、生細胞の数に正比例する。このようにして、光学的な密度決定により、調べられる製剤の効果を、コントロール条件(未処置細胞)及び/又は、TMZ溶液など他の参照物と比較して、定量的に測定することが可能となる。
アッセイを実施するために、細胞を、平底を有する96−ウェルプレート中、用いる細胞型により5,000〜8,000細胞/ウェルで、ウェル当り100μlの量の細胞懸濁液にして、成長させる。各セルラインを、それに適切な培地中に播種する。
詳しい実験手順は次の通りである:37℃での24時間のインキュベーションの後、培地を、本発明を例証するDPI製剤(実施例13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、又は24に従って調製)が前もって次のTMZ相対モル濃度:5.10−7M、10−6M、5.10−6M、10−5M、5.10−5M、10−4M、5.10−4M、及び10−3Mで分散されている100μlの新鮮培地によって、置き換える。各実験を6回実施する。
本発明を例証するDPI製剤のない場合(コントロール条件)又はある場合(実験条件)で、37℃での3〜6日間のインキュベーションの後、培地を、RPMI(フェノールレッド無しの1640)中に0.5又は1mg/mlの濃度で溶解させた100μl MTTによって、置き換える。続けて、マイクロウェルを37℃で3時間半インキュベートし、200xgで10分間遠心分離する。MTTを除去し、形成されたホルマザン結晶を100μlのDMSO中に溶解させる。マイクロウェルを5分間振盪し、分光光度計上で、570nmの波長(最大ホルマザン吸光度)で読む。
有利なことに、本発明の実施形態によるDPI製剤が、FR除去細胞(例えば、ネズミB16F10メラノーマセルライン)に対してよりも、FR発現細胞(例えば、ヒトHeLa子宮頸部腺がん及びネズミM109肺がんのセルライン)に対して高い細胞毒性効果を有することが観察される。この結果は、FR発現細胞に対する、本発明を例証する製剤の選択性と、本発明を例証する製剤中に含まれる抗腫瘍剤の薬理学的有効性と例証する。
実施例28:TMZを負荷した葉酸−PEO−HTCC1 NPの、FR除去細胞と比較したFR発現細胞中への優先的取込みの生体外評価
FR除去細胞(例えば、ネズミB16F10メラノーマセルライン)と比較した、FR
−発現細胞(例えば、ヒトHeLa子宮頸部腺がん及びネズミM109肺がんのセルライン)の中への、TMZを負荷した葉酸−PEO−HTCC1 NP(実施例13に従って調製)の取込みを、蛍光顕微鏡技術(及びフローサイトメトリー技術)を用いて評価する。
蛍光色素(FITC)を、TMZ−を負荷した葉酸−PEO−HTCC1 NPに結合する。
アッセイを実施するために、細胞を、平底を有する6−ウェルプレート中、用いる細胞型により5,000〜8,000細胞/ウェルの量で、成長させる。各セルラインを、それに適切な培地中に播種する。
詳しい実験手順は次の通りである:37℃での24時間のインキュベーションの後、培地を、本発明を例証する製剤が前もって分散されている新鮮培地によって、置き換える。各ウェルを、蛍光顕微鏡で30分後と3時間後に観察する。各実験を三重反復(3回)、実施する。
有利なことには、FR除去細胞(例えば、ネズミB16F10メラノーマセルライン)に比べて、FR発現細胞(例えば、ヒトHeLa子宮頸部腺がん及びネズミM109肺がんのセルライン)の中には、より高い蛍光が観察され、本発明を例証する製剤が、FR除去細胞中ではなく、FR発現細胞に選択的に組み込まれることを例証する。
実施例29:本発明を例証するNPの粘膜付着特性の生体外評価
本発明を例証するNPの生体外粘膜付着特性(実施例7〜12に従って調製)を水性培地中のムチン及びNPの間の相互作用を評価することによって決定する。ムチンを、水性緩衝液中、本発明を例証するNP(実施例7〜12に従って調製)の存在下、インキュベートし、NP表面のムチンの吸着量を決定する。
結果は、キトサン又は官能的に修飾されたキトサンを含む、本発明を例証するナノ粒子が、従来技術のナノ粒子に比べて、良好な生体接着特性を有することを例証する。
実施例30:FR発現M109肺がん保有マウスに対するDPI製剤の有効性の生体内評価
M109肺がん腫瘍を、BALB/cマウスに対する1.4×106のM109細胞(20μl)の葉内注射(左肺)によって得る。腫瘍移植後6日目にマウスをランダム化し、処置が腫瘍移植後7日目に始まる。
実験群は:
・コントロール群:112.5mg/kg体重のケタミン及び1.5mg/kg体重のキシラジンの腹腔内注射による麻酔性薬物の投与、
・群1:静脈内(i.v.)注射によるテモゾロミド(TMZ)の投与(40mg/kg体重)、
・群2:TMZを負荷した非標的化NPを含有するDPI製剤の投与(製剤及び用量は決定する)、
・群3:TMZを負荷した葉酸標的化NPを含有する、本発明を例証するDPI製剤(実施例13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、又は24に従って調製)の投与(製剤及び用量は決定する)。
TMZを、3週間連続で週に3回、静脈経由で(200μlの静脈注射用溶液を0.4%TMZ(質量/体積)で尾静脈に)投与する。DPI製剤を、3週間連続で週に3回、
先に記載(Duret et al., Eur J Pharm Biopharm 81:627-634, 2012)の通りに、マウス用乾燥粉末気管内注入器装置the Penn−Century DryPowder Insufflator(DP-4M(登録商標))を用いて、肺に直接投与する。
マウスの生存を1日に2回確認した。マウスの重量を週に3回記録した。各M109肺がん保有マウスを、それが重量の20%を(腫瘍移植のときに決定された重量と比較して)失った場合又はそれが窒息しつつある場合に、屠殺した。肺を取り除き、緩衝ホルマリンに固定し、パラフィンに埋め込み、次いで、従来法の病理組織学的分析のために処理した。
生存の測定に基づき、本発明の製剤の有効性が、全身的に(即ち、静脈内に)投与される製剤又は吸入によって投与される非FR−標的化製剤の有効性との比較において、有意により高いことが観察される。
実施例31:本発明の一実施形態によるナノ粒子の調製(テモゾロミドを負荷した葉酸−PEO−HTCC1 NP)
テモゾロミド(TMZ)を負荷した葉酸−PEO−HTCC1ナノ粒子(NP)を、制御ナノ析出法によって室温で生成させた。葉酸−PEO−HTCC1を、実施例1に従って合成した。
葉酸−PEO−HTCC1を、pH5酢酸緩衝液(0.1M)中、10mg/mlの濃度で、50℃で超音波浴中、溶解させた。葉酸−PEO−HTCC1を完全に溶解させた後、同じ温度で緩衝液中に6mg/mlのTMZをある量可溶化させた。第2のTMZ溶液をDMSO中に65mg/mlの濃度で50℃で調製した。次いで、2つのTMZ溶液を室温で冷却し、1mg/mlのタウロコール酸ナトリウムを含有するTMZ飽和イソプロパノール溶液の中に、超音波プローブ(Vibra-Cell VCX 500, Sonics and Materials, Newtown, USA)を用いて超音波処理下で注ぐと、直ちにNPが析出することとなった(緩衝液−DMSO−イソプロパノールの比率は19.9/0.4/79.7)。超音波処理は、温度の上昇を避けるために、氷浴中、次の条件、即ち、5分間、振幅=40%、で適用した。
NPのZ−平均粒径及び粒径分布を、Nanosphere(商標)粒径標準(Duke Scientific Corporation, Palo Alto, California, USA、カタログ番号3300)を内部標準として用いて、動的光散乱法(DLS)(Zetasizer nano ZS, Malvern Instruments, Worcestershire, UK)によって測定した。粒径分布を図4に示す。Z−平均粒径は99±2nmであった。多分散性指数:0.25±0.01。
図4は、実施例31に従って調製された、TMZを負荷した葉酸−PEO−HTCC1
NPの、レーザー回折粒径分布(Z−平均)(n=3)(Zetasizer nano ZS, Malvern
Instruments, Worcestershire, UK)を示す。
NPのゼータ電位(ZP)を、Zeta potential Transfer Standard(Malvern Instruments, Worcestershire, UK、カタログ番号DTS1230)を用いたゼータサイザー(zetasizer)(Zetasizer nano ZS, Malvern Instruments, Worcestershire, UK)を用いて測定した。ナノ粒子のゼータ電位は、14±1mVであった。
製剤を限外濾過し(MWCO=10kDa、Ultracel, Merck Millipore, Darmstadt, Germany)、濾液を回収した。TMZを負荷した葉酸−PEO−HTCC1 NPのTMZ薬物負荷(DL)及びカプセル化効率(EE)を、それぞれ式(5)及び式(6)を用いて決定した。
薬物負荷(DL)を、式(5)を用いて決定した:
上清中の抗腫瘍剤(即ち、テモゾロミド)の量を、上に記載の通りに、UV検出器を組み合せた有効な高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)法によって、三重反復で決定した。クロマトグラフシステム(HP1200 シリーズ, Agilent Technologies, Brussels, Belgium)は、クォータナリポンプ(quaternary pump)、オートサンプラー、及びダイオードアレイ検出器を備えていた。分離を、逆相Hypersil Gold C−18カラム(5μm、250mm×4.6mm)(Thermo Fisher Scientific, Waltham, USA)で実施した。移動相は、0.5体積/体積%の水性の酢酸/アセトニトリル(90:10 体積/体積)からなり、これを1.0ml/minの流量で送った。定量化は、329nmで実施した。校正曲線は、1〜250μg/mlの範囲でリニアであった。TMZ試料及び校正標準を移動相中に希釈した。注入量は10μlで、温度は25℃に設定し、分析時間は10分であった。薬物負荷は、9±1%であった。
カプセル化効率(EE)を、式(6)を用いて決定した:
上清中の抗腫瘍剤(即ち、テモゾロミド)の量を、上に記載の、UV検出器を組み合せた有効なHPLC法によって、三重反復で決定した。カプセル化効率は14±1%であった。
実施例32:本発明の一実施形態によるナノ粒子の調製(TMZを負荷した葉酸−PEO−HTCC2 NP)
TMZを負荷した葉酸−PEO−HTCC2ナノ粒子(NP)を、制御ナノ析出法によって室温で生成させる。葉酸−PEO−HTCC2を、実施例2に従って合成する。
葉酸−PEO−HTCC2を、pH5酢酸緩衝液(0.1M)中、10mg/mlの濃度で、50℃で超音波浴中、溶解させた。葉酸−PEO−HTCC2を完全に溶解させた後、同じ温度で緩衝液中に6mg/mlのTMZをある量可溶化させた。第2のTMZ溶液をDMSO中に65mg/mlの濃度で50℃で調製した。次いで、2つのTMZ溶液を室温で冷却し、1mg/mlのタウロコール酸ナトリウムを含有するTMZ飽和イソプロパノール溶液の中に、超音波プローブ(Vibra-Cell VCX 500, Sonics and Materials, Newtown, USA)を用いて超音波処理下で注ぐと、直ちにNPが析出することとなった(緩衝液−DMSO−イソプロパノールの比率は19.9/0.4/79.7)。超音波処理は、温度の上昇を避けるために、氷浴中、次の条件、即ち、5分間、振幅=40%、で適
用した。
NPのZ−平均粒径及び粒径分布を、実施例31に記載の通りに、DLS(Zetasizer nano ZS, Malvern Instruments, Worcestershire, UK)によって測定する。結果は、実施例31で得られたものに合致する。
NPのZPを、実施例31に記載の通りに、ゼータサイザー(Zetasizer nano ZS, Malvern Instruments, Worcestershire, UK)を用いて測定する。結果は、実施例31で得られたものに合致する。
製剤を限外濾過し(MWCO=10kDa、Ultracel, Merck Millipore, Darmstadt, Germany)、濾液を回収する。TMZを負荷した葉酸−PEO−HTCC2 NPのTMZ薬物負荷及びカプセル化効率を、(実施例31に記載の、)UV検出器を組み合せた有効なHPLC法によって、三重反復で決定する。薬物負荷及びカプセル化効率を、それぞれ式(5)及び(6)を用いて決定する。結果は、実施例31で得られたものに合致する。
実施例33:本発明の一実施形態によるナノ粒子の調製(TMZを負荷した葉酸−PEO−HTCC3 NP)
TMZを負荷した葉酸−PEO−HTCC3 NPを、制御ナノ析出法によって室温で生成させる。葉酸−PEO−HTCC3を、実施例3に従って合成する。
葉酸−PEO−HTCC3を、pH5酢酸緩衝液(0.1M)中、10mg/mlの濃度で、50℃で超音波浴中、溶解させた。葉酸−PEO−HTCC3を完全に溶解させた後、同じ温度で緩衝液中に6mg/mlのTMZをある量可溶化させた。第2のTMZ溶液をDMSO中に65mg/mlの濃度で50℃で調製した。次いで、2つのTMZ溶液を室温で冷却し、1mg/mlのタウロコール酸ナトリウムを含有するTMZ飽和イソプロパノール溶液の中に、超音波プローブ(Vibra-Cell VCX 500, Sonics and Materials, Newtown, USA)を用いて超音波処理下で注ぐと、直ちにNPが析出することとなった(緩衝液−DMSO−イソプロパノールの比率は19.9/0.4/79.7)。超音波処理は、温度の上昇を避けるために、氷浴中、次の条件、即ち、5分間、振幅=40%、で適用した。
NPのZ−平均粒径及び粒径分布を、実施例31に記載の通りに、DLS(Zetasizer nano ZS, Malvern Instruments, Worcestershire, UK)によって測定する。結果は、実施例31で得られたものに合致する。
NPのZPを、実施例31に記載の通りに、ゼータサイザー(Zetasizer nano ZS, Malvern Instruments, Worcestershire, UK)を用いて測定する。結果は、実施例31で得られたものに合致する。
製剤を限外濾過し(MWCO=10kDa、Ultracel, Merck Millipore, Darmstadt, Germany)、濾液を回収する。TMZを負荷した葉酸−PEO−HTCC2 NPのTMZ薬物負荷及びカプセル化効率を、(実施例31に記載の、)UV検出器を組み合せた有効なHPLC法によって、三重反復で決定する。薬物負荷及びカプセル化効率を、それぞれ式(5)及び(6)を用いて決定する。結果は、実施例31で得られたものに合致する。
実施例34:本発明の一実施形態によるナノ粒子の調製(パクリタキセルを負荷した葉酸−PEO−HTCC1 NP)
パクリタキセル(PTX)を負荷した葉酸−PEO−HTCC1 NP又はPTXを負荷した葉酸−PEO−HTCC 1をコーティングした固体脂質ナノ粒子(SLN)を、制御ナノ析出法によって室温で生成させた。葉酸−PEO−HTCC1は、実施例1に従って合成した。
最初に、PTXを負荷した固体脂質ナノ粒子(SLN)を調製した。アセトン中1.5mg/mlのPTX(Carbosynth Limited, Berkshire, United Kingdom、カタログ番号FP10637)、5mg/mlのステアリン酸グリセリル(Geleol, Gattefosse, Saint-Priest, France、カタログ番号5154)、及び30mg/mlのコレステロール(Fagron, Waregem, Belgium、カタログ番号610546)を含有する溶液を、超音波浴中、調製した。溶液を、0.15mg/mlのd−アルファトコフェロールポリエチレングリコールスクシナート(TPGS)(Fagron, Waregem, Belgium、カタログ番号610972)及び0.1mg/mlのタウロコール酸ナトリウム(アセトン/水の体積比=1/10)を含有する超純水の中に磁気撹拌下(1300RPM)注ぐと、析出が直ちに起こった。
SLNのZ−平均粒径及び粒径分布を、実施例31に記載の通りに、DLS(Zetasizer nano ZS, Malvern Instruments, Worcestershire, UK)によって測定した。Z−平均粒径は186±16nmであった。多分散性指数:0.22±0.03。
NPのZPを、実施例31に記載の通りに、ゼータサイザー(Zetasizer nano ZS, Malvern Instruments, Worcestershire, UK)を用いて測定した。NPのゼータ電位は、17±1mVであった。
製剤を限外濾過し(MWCO=10kDa、Amicon, Merck Millipore, Darmstadt, Germany)、濾液を回収した。PTXを負荷した葉酸−PEO−HMD1 NPのPTX薬物負荷及びカプセル化効率を、UV検出器を組み合せた有効なHPLC法によって、三重反復で決定した。クロマトグラフシステム(HP1200 シリーズ, Agilent Technologies, Brussels, Belgium)は、クォータナリポンプ(quaternary pump)、オートサンプラー、及びダイオードアレイ検出器を備えていた。分離を、逆相Hypersil Gold C−18カラム(5μm、250mm×4.6mm)(Thermo Fisher Scientific, Waltham, USA)で実施した。移動相は、超純水/アセトニトリル(47:53 体積/体積)からなり、これを1.0ml/minの流量で送った。定量化は、227nmで実施した。校正曲線は、50〜1000ng/mlの範囲でリニアであった。PTX試料及び校正標準を移動相中に希釈した。注入量は100μlで、温度は30℃に設定し、分析時間は10分であった。薬物負荷及びカプセル化効率を、それぞれ式(5)及び(6)を用いて決定した。
薬物負荷は、5.9±0.2%であった。カプセル化効率(EE)は99.0±0.3%であった。
次いで、PTXを負荷したSLNを葉酸−PEO−HTCC1でコーティングした。超純水中に葉酸−PEO−HTCC1を1.5mg/mlの濃度で磁気撹拌下溶解させた。次いで、この溶液をSLN分散液に注いだ。
NPのZ−平均粒径及び粒径分布を、実施例31に記載の通りに、DLS(Zetasizer nano ZS, Malvern Instruments, Worcestershire, UK)によって測定した。Z−平均粒径は313±41nmであった。多分散性指数:0.39±0.09。
図5は、実施例34に従って調製された、PTXを負荷した葉酸−PEO−HTCC1
NPの、レーザー回折粒径分布(Z−平均)(n=3)(Zetasizer nano ZS, Malvern
Instruments, Worcestershire, UK)を示す。
NPのZPを、実施例31に記載の通りに、ゼータサイザー(Zetasizer nano ZS, Malvern Instruments, Worcestershire, UK)を用いて測定した。NPのゼータ電位は、33.2±0.8mVであった。
実施例35:本発明の一実施形態によるナノ粒子の調製(パクリタキセルを負荷した葉酸−PEO−HTCC2 NP)
PTXを負荷した葉酸−PEO−HTCC2 NP又はPTXを負荷した葉酸−PEO−HTCC 2をコーティングした固体脂質ナノ粒子(SLN)を、制御ナノ析出法によって室温で生成させた。葉酸−PEO−HTCC2を、実施例2に従って合成した。
最初に、PTXを負荷したSLNを、実施例34に記載の通りに調製した。
次いで、PTXを負荷したSLNを葉酸−PEO−HTCC2でコーティングした。超純水中に葉酸−PEO−HTCC2を1.5mg/mlの濃度で磁気撹拌下溶解させた。次いで、この溶液をSLN分散液に注いだ。
NPのZ−平均粒径及び粒径分布を、実施例31に記載の通りに、DLS(Zetasizer nano ZS, Malvern Instruments, Worcestershire, UK)によって測定した。結果は、実施例34で得られたものに合致する。
NPのZPを、実施例31に記載の通りに、ゼータサイザー(Zetasizer nano ZS, Malvern Instruments, Worcestershire, UK)を用いて測定した。結果は、実施例34で得られたものに合致する。
実施例36:本発明の一実施形態によるナノ粒子の調製(パクリタキセルを負荷した葉酸−PEO−HTCC3 NP)
PTXを負荷した葉酸−PEO−HTCC3 NP又はPTXを負荷した葉酸−PEO−HTCC 3をコーティングした固体脂質ナノ粒子(SLN)を、制御ナノ析出法によって室温で生成させた。葉酸−PEO−HTCC3を、実施例3に従って合成した。
最初に、PTXを負荷したSLNを、実施例34に記載の通りに調製した。
次いで、PTXを負荷したSLNを葉酸−PEO−HTCC3でコーティングした。超純水中に葉酸−PEO−HTCC3を1.5mg/mlの濃度で磁気撹拌下溶解させた。次いで、この溶液をSLN分散液に注いだ。
NPのZ−平均粒径及び粒径分布を、実施例31に記載の通りに、DLS(Zetasizer nano ZS, Malvern Instruments, Worcestershire, UK)によって測定した。結果は、実施例34で得られたものに合致する。
NPのZPを、実施例31に記載の通りに、ゼータサイザー(Zetasizer nano ZS, Malvern Instruments, Worcestershire, UK)を用いて測定した。結果は、実施例34で得られたものに合致する。
実施例37:本発明の一実施形態によるナノ粒子の調製(PTXを負荷した葉酸−PEO−HMD1 NP)
PTXを負荷した葉酸−PEO−HMD1 NPを、制御ナノ析出法によって、透析膜の存在下室温で生成させた。葉酸−PEO−HMD1を、実施例4に従って合成した。
DMSO中67mg/mlの濃度の葉酸−PEO−HMD1及び1mg/mlの濃度のPTXを含有する溶液を、超音波浴中、調製した。溶液を超純水に対して透析すると(MWCO=10kDa、Spectra/Por, Spectrum Labs, Breda, The Nederlands)、NPの形成が漸次起こる。
NPの粒径分布を、実施例31に記載の通りに、動的光散乱法(Zetasizernano ZS, Malvern Instruments, Worcestershire, UK)によって測定した。
図6は、実施例37に従って調製された、PTXを負荷した葉酸−PEO−HMD1 NPの、レーザー回折粒径分布(n=3)(Zetasizer nano ZS, Malvern Instruments, Worcestershire, UK)を示す。
NPのZPを、実施例31に記載の通りに、ゼータサイザー(Zetasizer nano ZS, Malvern Instruments, Worcestershire, UK)を用いて測定した。NPのゼータ電位は、−14±2mVであった。
製剤を限外濾過し(MWCO=10kDa、Amicon, Merck Millipore, Darmstadt, Germany)、濾液を回収した。PTXを負荷した葉酸−PEO−HMD1 NPのPTX薬物負荷及びカプセル化効率を、実施例34に記載した、UV検出器を組み合せた有効なHPLC法によって、三重反復で決定した。薬物負荷及びカプセル化効率を、それぞれ式(5)及び(6)を用いて決定した。
薬物負荷は、1.2±0.2%であった。カプセル化効率(EE)は99±2%であった。
実施例38:本発明の一実施形態によるナノ粒子の調製(PTXを負荷した葉酸−PEO−HMD2 NP)
PTXを負荷した葉酸−PEO−HMD2 NP又はPTXを負荷した葉酸−PEO−HMD2ナノミセルを、透析によって、室温で生成させた。葉酸−PEO−HMD2を、実施例5に従って合成した。
DMSO中67mg/mlの濃度の葉酸−PEO−HMD2及び1mg/mlの濃度のPTXを含有する溶液を、超音波浴中、調製した。溶液を超純水に対して透析すると(MWCO=10kDa、Spectra/Por, Spectrum Labs, Breda, The Nederlands)、NPの形成が漸次起こる。
NPの粒径分布を、実施例31に記載の通りに、動的光散乱法(Zetasizernano ZS, Malvern Instruments, Worcestershire, UK)によって測定した。結果は、実施例37で得られたものに合致する。
NPのZPを、実施例31に記載の通りに、ゼータサイザー(Zetasizer nano ZS, Malvern Instruments, Worcestershire, UK)を用いて測定した。結果は、実施例37で得られたものに合致する。
製剤を限外濾過し(MWCO=10kDa、Amicon, Merck Millipore, Darmstadt, Germany)、濾液を回収した。PTXを負荷した葉酸−PEO−HMD1 NPのPTX薬物負荷及びカプセル化効率を、実施例34に記載した、UV検出器を組み合せた有効なHPLC法によって、三重反復で決定した。薬物負荷及びカプセル化効率を、それぞれ式(5)及び(6)を用いて決定した。
結果は、実施例37で得られたものに合致する。
実施例39:本発明の一実施形態によるナノ粒子の調製(TMZを負荷した葉酸−PEO−HMD1 NP)
TMZを負荷した葉酸−PEO−HMD1 NPを、共可溶化(co-solubilization)法によって、生成させた。葉酸−PEO−HMD1を、実施例4に従って合成した。
葉酸−PEO−HMD1を1mg/mlの濃度で4mg/mlのTMZの存在下50℃で超音波浴中、溶解させた。次いで、分散液を室温で冷却したところ、NPの形成が漸次起こる。
NPの粒径分布を、実施例31に記載の通りに、動的光散乱法(Zetasizernano ZS, Malvern Instruments, Worcestershire, UK)によって測定した。
図7は、実施例39に従って調製された、TMZを負荷した葉酸−PEO−HMD1 NPの、レーザー回折粒径分布(n=3)(Zetasizer nano ZS, Malvern Instruments, Worcestershire, UK)を示す。
NPのZPを、実施例31に記載の通りに、ゼータサイザー(Zetasizer nano ZS, Malvern Instruments, Worcestershire, UK)を用いて測定した。NPのゼータ電位は、0.7±0.2mVであった。
製剤を限外濾過し(MWCO=10kDa、Amicon, Merck Millipore, Darmstadt, Germany)、濾液を回収した。TMZを負荷した葉酸−PEO−HMD1 NPのTMZ薬物負荷及びカプセル化効率を、(実施例31に記載した、)UV検出器を組み合せた有効なHPLC法によって、三重反復で決定した。薬物負荷及びカプセル化効率を、それぞれ式(5)及び(6)を用いて決定した。
薬物負荷は、1.3±0.5%であった。カプセル化効率(EE)は3±1%であった。
実施例40:本発明の一実施形態によるナノ粒子の調製(TMZを負荷した葉酸−PEO−HMD2 NP)
TMZを負荷した葉酸−PEO−HMD2 NPを、共可溶化(co-solubilization)法によって、生成させる。葉酸−PEO−HMD2を、実施例5に従って合成する。
葉酸−PEO−HMD1を3mg/mlの濃度で4mg/mlのTMZの存在下50℃で超音波浴中、溶解させた。次いで、分散液を室温で冷却したところ、NPの形成が漸次起こる。
NPの粒径分布を、DLS(Zetasizer nano ZS, Malvern Instruments, Worcestershire, UK)によって測定する。結果は、実施例39で得られたものに合致する。
NPのZPを、ゼータサイザー(Zetasizer nano ZS, Malvern Instruments, Worcestershire, UK)を用いて測定する。結果は、実施例39で得られたものに合致する。
製剤を限外濾過し(MWCO=10kDa、Ultracel, Merck Millipore, Darmstadt, Germany)、濾液を回収した。TMZを負荷した葉酸−PEO−HMD NPのTMZ薬物負荷及びカプセル化効率を、(実施例31に記載した、)UV検出器を組み合せた有効
なHPLC法によって、三重反復で決定する。薬物負荷及びカプセル化効率を、それぞれ式(5)及び(6)を用いて決定する。結果は、実施例39で得られたものに合致する。
実施例41:本発明の一実施形態によるナノ粒子の調製(TMZを負荷した葉酸−PEO−HTCC4 NP)
TMZを負荷した葉酸−PEO−HTCC4 NPを、制御ナノ析出法によって、室温で生成させる。葉酸−PEO−HTCC4を、実施例6に従って合成した。
葉酸−PEO−HTCC4を、pH5酢酸緩衝液(0.1M)中、10mg/mlの濃度で、50℃で超音波浴中、溶解させた。葉酸−PEO−HTCC4を完全に溶解させた後、同じ温度で緩衝液中に6mg/mlのTMZをある量可溶化させた。第2のTMZ溶液をDMSO中に65mg/mlの濃度で50℃で調製した。次いで、2つのTMZ溶液を室温で冷却し、1mg/mlのタウロコール酸ナトリウムを含有するTMZ飽和イソプロパノール溶液の中に、超音波プローブ(Vibra-Cell VCX 500, Sonics and Materials, Newtown, USA)を用いて超音波処理下で注ぐと、直ちにNPが析出することとなった(緩衝液−DMSO−イソプロパノールの比率は19.9/0.4/79.7)。超音波処理は、温度の上昇を避けるために、氷浴中、次の条件、即ち、5分間、振幅=40%、で適用した。
NPのZ−平均粒径及び粒径分布を、実施例31に記載の通りに、DLS(Zetasizer nano ZS, Malvern Instruments, Worcestershire, UK)によって測定する。結果は、実施例31で得られたものに合致する。
NPのZPを、実施例31に記載の通りに、ゼータサイザー(Zetasizer nano ZS, Malvern Instruments, Worcestershire, UK)を用いて測定した。結果は、実施例31で得られたものに合致する。
製剤を限外濾過し(MWCO=10kDa、Ultracel, Merck Millipore, Darmstadt, Germany)、濾液を回収する。TMZを負荷した葉酸−PEO−HTCC NPのTMZ薬物負荷及びカプセル化効率を、(実施例31に記載した、)UV検出器を組み合せた有効なHPLC法によって、三重反復で決定する。薬物負荷及びカプセル化効率を、それぞれ式(5)及び(6)を用いて決定する。結果は、実施例31で得られたものに合致する。
実施例42:本発明の一実施形態によるナノ粒子の調製(パクリタキセルを負荷した葉酸−PEO−HTCC4 NP)
PTXを負荷した葉酸−PEO−HTCC4 NP又はPTXを負荷した葉酸−PEO−HTCC 4をコーティングした固体脂質ナノ粒子(SLN)を、制御ナノ析出法によって室温で生成させた。葉酸−PEO−HTCC4を、実施例6に従って合成した。
最初に、PTXを負荷したSLNを、実施例34に記載の通りに調製した。
次いで、PTXを負荷したSLNを葉酸−PEO−HTCC4でコーティングした。超純水中に葉酸−PEO−HTCC4を1.5mg/mlの濃度で磁気撹拌下溶解させた。次いで、この溶液をSLN分散液に注いだ。
NPのZ−平均粒径及び粒径分布を、実施例31に記載の通りに、DLS(Zetasizer nano ZS, Malvern Instruments, Worcestershire, UK)によって測定した。結果は、実施例34で得られたものに合致する。
NPのZPを、実施例31に記載の通りに、ゼータサイザー(Zetasizer nano ZS, Malvern Instruments, Worcestershire, UK)を用いて測定した。結果は、実施例34で得られたものに合致する。
実施例43:本発明の一実施形態による、乾燥粉末吸入(DPI)用製剤の調製(TMZを負荷した葉酸−PEO−HTCC1 NP及びマンニトールを含有するNEM)
TMZを負荷した葉酸−PEO−HTCC1 NPを、実施例31に従って調製した。
ナノ埋込みマイクロ粒子(nano-embedded microparticle)(NEM)を、マンニトール(Paerlitol 400 DC, Roquette, Lestrem, France)の存在下、TMZを負荷した葉酸−PEO−HTCC1 NPの分散液を噴霧乾燥することによって生成させた。手短に言えば、NPの分散液を、限外濾過(MWCO=10kDa、Ultracel, Merck Millipore,
Darmstadt, Germany)によって濃縮した(係数2)。濃縮したNP分散液中にマンニトールを10mg/mlの濃度で、氷浴中、1分間超音波プローブを40%で用いて、溶解させた。分散液を、次の条件下で噴霧乾燥した(Mini Spray Dryer B-290, Buchi Laboratory-Techniques, Flawil, Switzerland):スプレーエアー流量800l/時;ドライ用エアー流量35m3/時;溶液供給量4.5g/分;ノズル直径0.7mm;約45℃の出口温度に対応する入口温度80℃。
本発明の一実施形態による得られた医薬製剤の実際のTMZ含有量は、実施例31に記載した、UV検出器を組み合せた有効なHPLCを用いて決定する。実際のTMZ含有量=10.7±0.3%。
本発明を例証する得られた医薬製剤を、Axahaler(登録商標)(SMB Laboratories, Brussels, Belgium)乾燥粉末吸入器(DPI)(100L/分、2.4秒、及び20mgの乾燥粉末を充填したNo.3HPMCカプセル、1カプセル当り3放出、1試験当り1カプセル、n=3)からの、マルチステージリキッドインピンジャー(Multi-Stage Liquid Impinger)(MSLI)を用いた衝突試験(impaction test)を実施することによって、その生体外肺沈着、空気動力学的中央粒子径(MMAD)、及び微細粒子画分(FPF)を決定することにより、評価する。この流量でのカットオフ径は、ステージ2〜3の間、3〜4の間、及び4〜5の間、それぞれ5.27、2.40、及び1.32μmであった。FPFを、送達した用量ではなく、回収した合計用量のパーセンテージとして表現した。本発明の一実施形態による医薬製剤の生体外肺沈着及び微細粒子画分(FPF)を、図8に示す。FPF=30.0±0.7%、MMAD=4.6±0.9μm。
実施例44:本発明の一実施形態による、DPI用製剤の調製(TMZを負荷した葉酸−PEO−HTCC1 NP及び脂質を含有するNEM)
TMZを負荷した葉酸−PEO−HTCC1 NPを、実施例31に従って調製した。
NEMを、コレステロール及びリン脂質の存在下、TMZを負荷した葉酸−PEO−HTCC1 NPの分散液を噴霧乾燥することによって生成させた。
手短に言えば、NPの分散液を、限外濾過(MWCO=10kDa)によって濃縮した(係数2)。濃縮したNP分散液中にコレステロール(Fagron, Waregem, Belgium、カタログ番号610546)とリン脂質(Phospholipon 90H, Nattermann Phospholipid GmbH, Koeln, Germany、カタログ番号368174)をそれぞれ9mg/ml、2mg/mlの濃度で、氷浴中、1分間超音波プローブを40%で用いて、溶解させた。分散液を、次の条件下で噴霧乾燥した(Mini Spray Dryer B-290, Buchi Laboratory-Techniques, Flawil, Switzerland):スプレーエアー流量800l/時;ドライ用エアー流量35m3/時;溶液供給量4.5g/分;ノズル直径0.7mm;約45℃の出口温度に対応する入口温度80℃
。
本発明の一実施形態による得られた医薬製剤の実際のTMZ含有量は、実施例31に記載した、UV検出器を組み合せた有効なHPLCを用いて決定する。実際のTMZ含有量=12.45±0.01%。
本発明を例証する得られた医薬製剤を、実施例43に記載の通りに衝突試験を実施することによって衝突試験を実施することによって、その生体外肺沈着、MMAD、及びFPFを決定することにより、評価する。本発明の一実施形態による医薬製剤の生体外肺沈着及び微細粒子画分を、図8に示す。FPF=51±3%、MMAD=2.8±0.5μm。
実施例45:本発明の一実施形態による、DPI用製剤の調製(PTXを負荷した葉酸−PEO−HTCC1 NP及びデキストランを含有するNEM)
PTXを負荷した葉酸−PEO−HTCC1 NPを、実施例34に従って調製した。
NEMを、デキストランの存在下、PTXを負荷した葉酸−PEO−HTCC1 NPの分散液を噴霧乾燥することによって生成させた。
手短に言えば、NP分散液中にデキストラン(Pharmacosmos, Holbaek, Denmark、カタログ番号55100010)を、28.4mg/mlの濃度で、室温で超音波浴を用いて、溶解させた。分散液を氷浴に入れ、25%(体積/体積)のイソプロパノールを分散液に加えた。分散液を、次の条件下で噴霧乾燥した(Mini Spray Dryer B-290, Buchi Laboratory-Techniques, Flawil, Switzerland):スプレーエアー流量800l/時;ドライ用エアー流量35m3/時;溶液供給量4.75g/分;ノズル直径0.7mm;約43℃の出口温度に対応する入口温度100℃。NPの凝集とPTXの溶解を防ぐために、噴霧乾燥処理の間、NP分散液を氷浴で保持した。
本発明の一実施形態による得られた医薬製剤の実際のPTX含有量は、実施例34に記載した、UV検出器を組み合せた有効なHPLCを用いて決定する。実際のPTX含有量=0.58±0.03%。
本発明を例証する得られた医薬製剤を、Axahaler(登録商標)DPI(100L/分、2.4秒、及び20mgの乾燥粉末を充填したNo.3HPMCカプセル、1カプセル当り3放出、1試験当り1カプセル、n=3)からの、MSLIを用いた衝突試験を実施することによって、その生体外肺沈着、MMAD、及びFPFを決定することにより、評価する。この流量でのカットオフ径は、段階2〜3の間、3〜4の間、及び4〜5の間、それぞれ5.27、2.40、及び1.32μmであった。微細粒子画分(FPF)を、送達した用量ではなく、回収した合計用量のパーセンテージとして表現した。本発明の一実施形態による医薬製剤の生体外肺沈着及びFPFを、図9に示す。FPF=34±2%、MMAD=2.9±0.2μm。
実施例46:本発明の一実施形態による、DPI用製剤の調製(TMZを負荷した葉酸−PEO−HTCC2 NP及びマンニトールを含有するNEM)
TMZを負荷した葉酸−PEO−HTCC2 NPを、実施例32に従って調製した。
NEMを、マンニトールの存在下、TMZを負荷した葉酸−PEO−HTCC2 NPの分散液を噴霧乾燥することによって生成させた。
手短に言えば、NPの分散液を、限外濾過(MWCO=10kDa)によって濃縮した
(係数2)。濃縮したNP分散液中にマンニトールを10mg/mlの濃度で、氷浴中、1分間超音波プローブを40%で用いて、溶解させた。分散液を、次の条件下で噴霧乾燥した(Mini Spray Dryer B-290, Buchi Laboratory-Techniques, Flawil, Switzerland):スプレーエアー流量800l/時;ドライ用エアー流量35m3/時;溶液供給量4.5g/分;ノズル直径0.7mm;約45℃の出口温度に対応する入口温度80℃。
本発明の一実施形態による得られた医薬製剤の実際のTMZ含有量は、実施例31に記載した、UV検出器を組み合せた有効なHPLCを用いて決定する。結果は、実施例43で得られたものに合致する。
本発明を例証する得られた医薬製剤を、実施例43に記載の通りに衝突試験を実施することによって衝突試験を実施することによって、その生体外肺沈着、MMAD、及びFPFを決定することにより、評価する。結果は、実施例43で得られたものに合致する。
実施例47:本発明の一実施形態による、DPI用製剤の調製(TMZを負荷した葉酸−PEO−HTCC2 NP及び脂質を含有するNEM)
TMZを負荷した葉酸−PEO−HTCC2 NPを、実施例32に従って調製した。
NEMを、コレステロール及びリン脂質の存在下、TMZを負荷した葉酸−PEO−HTCC2 NPの分散液を噴霧乾燥することによって生成させた。
手短に言えば、NPの分散液を、限外濾過(MWCO=10kDa)によって濃縮した(係数2)。濃縮したNP分散液中にコレステロールとリン脂質をそれぞれ9mg/ml、2mg/mlの濃度で、氷浴中、1分間超音波プローブを40%で用いて、溶解させた。分散液を、次の条件下で噴霧乾燥した(Mini Spray Dryer B-290, Buchi Laboratory-Techniques, Flawil, Switzerland):スプレーエアー流量800l/時;ドライ用エアー流量35m3/時;溶液供給量4.5g/分;ノズル直径0.7mm;約45℃の出口温度に対応する入口温度80℃。
本発明の一実施形態による得られた医薬製剤の実際のTMZ含有量は、実施例31に記載した、UV検出器を組み合せた有効なHPLCを用いて決定する。結果は、実施例44で得られたものに合致する。
本発明を例証する得られた医薬製剤を、実施例43に記載の通りに衝突試験を実施することによって、その生体外肺沈着、MMAD、及びFPFを決定することにより、評価する。結果は、実施例44で得られたものに合致する。
実施例48:本発明の一実施形態による、DPI用製剤の調製(PTXを負荷した葉酸−PEO−HTCC2 NP及びデキストランを含有するNEM)
PTXを負荷した葉酸−PEO−HTCC2 NPを、実施例35に従って調製した。
NEMを、デキストランの存在下、PTXを負荷した葉酸−PEO−HTCC2 NPの分散液を噴霧乾燥することによって生成させた。
手短に言えば、NP分散液中にデキストランを、28.4mg/mlの濃度で、室温で超音波浴を用いて、溶解させた。分散液を氷浴に入れ、25%(体積/体積)のイソプロパノールを分散液に加えた。分散液を、次の条件下で噴霧乾燥した(Mini Spray Dryer B-290, Buchi Laboratory-Techniques, Flawil, Switzerland):スプレーエアー流量800l/時;ドライ用エアー流量35m3/時;溶液供給量4.75g/分;ノズル直径0.7mm;約43℃の出口温度に対応する入口温度100℃。NPの凝集とPTXの溶解
を防ぐために、噴霧乾燥処理の間、NP分散液を氷浴で保持した。
本発明を例証する得られた医薬製剤を、実施例45に記載の通りに使用を行う衝突試験を実施することによって、その生体外肺沈着、MMAD、及びFPFを決定することにより、評価する。結果は、実施例45で得られたものに合致する。
実施例49:本発明の一実施形態による、DPI用製剤の調製(TMZを負荷した葉酸−PEO−HTCC3 NP及びマンニトールを含有するNEM)
TMZを負荷した葉酸−PEO−HTCC3 NPを、実施例33に従って調製した。
NEMを、マンニトールの存在下、TMZを負荷した葉酸−PEO−HTCC3 NPの分散液を噴霧乾燥することによって生成させた。
手短に言えば、NPの分散液を、限外濾過(MWCO=10kDa)によって濃縮した(係数2)。濃縮したNP分散液中にマンニトールを10mg/mlの濃度で、氷浴中、1分間超音波プローブを40%で用いて、溶解させた。分散液を、次の条件下で噴霧乾燥した(Mini Spray Dryer B-290, Buchi Laboratory-Techniques, Flawil, Switzerland):スプレーエアー流量800l/時;ドライ用エアー流量35m3/時;溶液供給量4.5g/分;ノズル直径0.7mm;約45℃の出口温度に対応する入口温度80℃。
本発明の一実施形態による得られた医薬製剤の実際のTMZ含有量は、実施例31に記載した、UV検出器を組み合せた有効なHPLCを用いて決定する。結果は、実施例43で得られたものに合致する。
本発明を例証する得られた医薬製剤を、実施例43に記載の通りに衝突試験を実施することによって衝突試験を実施することによって、その生体外肺沈着、MMAD、及びFPFを決定することにより、評価する。結果は、実施例43で得られたものに合致する。
実施例50:本発明の一実施形態による、DPI用製剤の調製(TMZを負荷した葉酸−PEO−HTCC3 NP及び脂質を含有するNEM)
TMZを負荷した葉酸−PEO−HTCC3 NPを、実施例33に従って調製した。
NEMを、コレステロール及びリン脂質の存在下、TMZを負荷した葉酸−PEO−HTCC3 NPの分散液を噴霧乾燥することによって生成させた。
手短に言えば、NPの分散液を、限外濾過(MWCO=10kDa)によって濃縮した(係数2)。濃縮したNP分散液中にコレステロールとリン脂質をそれぞれ9mg/ml、2mg/mlの濃度で、氷浴中、1分間超音波プローブを40%で用いて、溶解させた。分散液を、次の条件下で噴霧乾燥した(Mini Spray Dryer B-290, Buchi Laboratory-Techniques, Flawil, Switzerland):スプレーエアー流量800l/時;ドライ用エアー流量35m3/時;溶液供給量4.5g/分;ノズル直径0.7mm;約45℃の出口温度に対応する入口温度80℃。
本発明の一実施形態による得られた医薬製剤の実際のTMZ含有量は、実施例31に記載した、UV検出器を組み合せた有効なHPLCを用いて決定する。結果は、実施例44で得られたものに合致する。
本発明を例証する得られた医薬製剤を、実施例43に記載の通りに衝突試験を実施することによって、その生体外肺沈着、MMAD、及びFPFを決定することにより、評価する。結果は、実施例44で得られたものに合致する。
実施例51:本発明の一実施形態による、DPI用製剤の調製(PTXを負荷した葉酸−PEO−HTCC3 NP及びデキストランを含有するNEM)
PTXを負荷した葉酸−PEO−HTCC3 NPを、実施例36に従って調製した。
NEMを、デキストランの存在下、PTXを負荷した葉酸−PEO−HTCC2 NPの分散液を噴霧乾燥することによって生成させた。
手短に言えば、NP分散液中にデキストランを、28.4mg/mlの濃度で、室温で超音波浴を用いて、溶解させた。分散液を氷浴に入れ、25%(体積/体積)のイソプロパノールを分散液に加えた。分散液を、次の条件下で噴霧乾燥した(Mini Spray Dryer B-290, Buchi Laboratory-Techniques, Flawil, Switzerland):スプレーエアー流量800l/時;ドライ用エアー流量35m3/時;溶液供給量4.75g/分;ノズル直径0.7mm;約43℃の出口温度に対応する入口温度100℃。NPの凝集とPTXの溶解を防ぐために、噴霧乾燥処理の間、NP分散液を氷浴で保持した。
本発明を例証する得られた医薬製剤を、実施例45に記載の通りに衝突試験を実施することによって、その生体外肺沈着、MMAD、及びFPFを決定することにより、評価する。結果は、実施例45で得られたものに合致する。
実施例52:本発明の一実施形態による、DPI用製剤の調製(TMZを負荷した葉酸−PEO−HMD1 NP、マンニトール、及びロイシンを含有するNEM)
TMZを負荷した葉酸−PEO−HMD1 NPを、実施例39に従って調製した。
NEMを、マンニトール及びロイシンの存在下、TMZを負荷した葉酸−PEO−HMD1 NPの分散液を噴霧乾燥することによって生成させた。
手短に言えば、NP分散液中にマンニトール及びロイシンを、それぞれ27.4mg/ml、8mg/mlの濃度で、室温で超音波浴を用いて、溶解させた。分散液を、次の条件下で噴霧乾燥した(Mini Spray Dryer B-290, Buchi Laboratory-Techniques, Flawil,
Switzerland):スプレーエアー流量800l/時;ドライ用エアー流量35m3/時;溶液供給量4.4g/分;ノズル直径0.7mm;約69℃の出口温度に対応する入口温度160℃。
本発明の一実施形態による得られた医薬製剤の実際のTMZ含有量は、実施例31に記載した、UV検出器を組み合せた有効なHPLCを用いて決定する。実際のTMZ含有量=8.4±0.2%.
本発明を例証する得られた医薬製剤を、実施例43に記載の通りに衝突試験を実施することによって、その生体外肺沈着、MMAD、及びFPFを決定することにより、評価する。得られた製剤の生体外肺沈着及びFPFを、図8に示す。FPF=48±6%、MMAD=3.4±0.5μm。
実施例53:本発明の一実施形態による、DPI用製剤の調製(TMZを負荷した葉酸−PEO−HMD2 NP、マンニトール、及びロイシンを含有するNEM)
TMZを負荷した葉酸−PEO−HMD2 NPを、実施例40に従って調製した。
NEMを、マンニトール及びロイシンの存在下、TMZを負荷した葉酸−PEO−HMD2 NPの分散液を噴霧乾燥することによって生成させた。
手短に言えば、NP分散液中にマンニトール及びロイシンを、それぞれ27.4mg/ml、8mg/mlの濃度で、室温で超音波浴を用いて、溶解させた。分散液を、次の条件下で噴霧乾燥した(Mini Spray Dryer B-290, Buchi Laboratory-Techniques, Flawil,
Switzerland):スプレーエアー流量800l/時;ドライ用エアー流量35m3/時;溶液供給量4.4g/分;ノズル直径0.7mm;約69℃の出口温度に対応する入口温度160℃。
本発明の一実施形態による得られた医薬製剤の実際のTMZ含有量は、実施例31に記載した、UV検出器を組み合せた有効なHPLCを用いて決定する。結果は、実施例52で得られたものに合致する。
本発明を例証する得られた医薬製剤を、実施例43に記載の通りに衝突試験を実施することによって、その生体外肺沈着、MMAD、及びFPFを決定することにより、評価する。結果は、実施例52で得られたものに合致する。
実施例54:本発明の一実施形態による、DPI用製剤の調製(PTXを負荷した葉酸−PEO−HMD1 NP、マンニトール、及びロイシンを含有するNEM)
PTXを負荷した葉酸−PEO−HMD1 NPを、実施例37に従って調製した。
NEMを、マンニトール及びロイシンの存在下、PTXを負荷した葉酸−PEO−HMD1 NPの分散液を噴霧乾燥することによって生成させた。
手短に言えば、それぞれ2mg/ml、30mg/ml、及び8mg/mlの濃度のF−PEG−HMD、マンニトール、及びロイシンを有するように、マンニトール及びロイシンを含有する溶液中にNP分散液を希釈した。分散液を、次の条件下で噴霧乾燥した(Mini Spray Dryer B-290, Buchi Laboratory-Techniques, Flawil, Switzerland):スプレーエアー流量800l/時;ドライ用エアー流量35m3/時;溶液供給量4.5g/分;ノズル直径0.7mm;約55℃の出口温度に対応する入口温度130℃。PTXの溶解を防ぐために、処理の間、分散液を氷浴で保持した。
本発明の一実施形態による得られた医薬製剤の実際のPTX含有量は、実施例34に記載した、UV検出器を組み合せた有効なHPLCを用いて決定する。実際のPTX含有量=0.068±0.002%.
本発明を例証する得られた医薬製剤を、Axahaler(登録商標)DPI(100L/分、2.4秒、及び30mgの乾燥粉末を充填したNo.3HPMCカプセル、1カプセル当り3放出、1試験当り2カプセル、n=3)からの、MSLIを用いた衝突試験を実施することによって、その生体外肺沈着、MMAD、及びFPFを決定することにより、評価する。この流量でのカットオフ径は、段階2〜3の間、3〜4の間、及び4〜5の間、それぞれ5.27、2.40、及び1.32μmであった。FPFを、送達した用量ではなく、回収した合計用量のパーセンテージとして表現した。得られた製剤の生体外肺沈着及びFPFを、図9に示す。FPF=48±3%、MMAD=3.1±0.2μm。
実施例55:本発明の一実施形態による、DPI用製剤の調製(PTXを負荷した葉酸−PEO−HMD2 NP、マンニトール、及びロイシンを含有するNEM)
PTXを負荷した葉酸−PEO−HMD2 NPを、実施例38に従って調製した。
NEMを、マンニトール及びロイシンの存在下、PTXを負荷した葉酸−PEO−HMD2 NPの分散液を噴霧乾燥することによって生成させた。
手短に言えば、それぞれ2mg/ml、30mg/ml、及び8mg/mlの濃度のF−PEG−HMD、マンニトール、及びロイシンを有するように、マンニトール及びロイシンを含有する溶液中にNP分散液を希釈した。分散液を、次の条件下で噴霧乾燥した(Mini Spray Dryer B-290, Buchi Laboratory-Techniques, Flawil, Switzerland):スプレーエアー流量800l/時;ドライ用エアー流量35m3/時;溶液供給量4.5g/分;ノズル直径0.7mm;約55℃の出口温度に対応する入口温度130℃。PTXの溶解を防ぐために、処理の間、分散液を氷浴で保持した。
本発明の一実施形態による得られた医薬製剤の実際のPTX含有量は、実施例34に記載した、UV検出器を組み合せた有効なHPLCを用いて決定する。結果は、実施例54で得られたものに合致する。
本発明を例証する得られた医薬製剤を、Axahaler(登録商標)DPI(100L/分、2.4秒、及び30mgの乾燥粉末を充填したNo.3HPMCカプセル、1カプセル当り3放出、1試験当り2カプセル、n=3)からの、MSLIを用いた衝突試験を実施することによって、その生体外肺沈着、MMAD、及びFPFを決定することにより、評価する。この流量でのカットオフ径は、段階2〜3の間、3〜4の間、及び4〜5の間、それぞれ5.27、2.40、及び1.32μmであった。FPFを、送達した用量ではなく、回収した合計用量のパーセンテージとして表現した。結果は、実施例54で得られたものに合致する。
実施例56:本発明の一実施形態による、DPI用製剤の調製(TMZを負荷した葉酸−PEO−HTCC4 NP及びマンニトールを含有するNEM)
TMZを負荷した葉酸−PEO−HTCC4 NPを、実施例41に従って調製した。
NEMを、マンニトールの存在下、TMZを負荷した葉酸−PEO−HTCC4 NPの分散液を噴霧乾燥することによって生成させた。
手短に言えば、NPの分散液を、限外濾過(MWCO=10kDa)によって濃縮した(係数2)。濃縮したNP分散液中にマンニトールを10mg/mlの濃度で、氷浴中、1分間超音波プローブを40%で用いて、溶解させた。分散液を、次の条件下で噴霧乾燥した(Mini Spray Dryer B-290, Buchi Laboratory-Techniques, Flawil, Switzerland):スプレーエアー流量800l/時;ドライ用エアー流量35m3/時;溶液供給量4.5g/分;ノズル直径0.7mm;約45℃の出口温度に対応する入口温度80℃。
本発明の一実施形態による得られた医薬製剤の実際のTMZ含有量は、実施例31に記載した、UV検出器を組み合せた有効なHPLCを用いて決定する。結果は、実施例43で得られたものに合致する。
本発明を例証する得られた医薬製剤を、実施例43に記載の通りに衝突試験を実施することによって衝突試験を実施することによって、その生体外肺沈着、MMAD、及びFPFを決定することにより、評価する。結果は、実施例43で得られたものに合致する。
実施例57:本発明の一実施形態による、DPI用製剤の調製(TMZを負荷した葉酸−PEO−HTCC4 NP及び脂質を含有するNEM)
TMZを負荷した葉酸−PEO−HTCC4 NPを、実施例41に従って調製した。
NEMを、コレステロール及びリン脂質の存在下、TMZを負荷した葉酸−PEO−HTCC4 NPの分散液を噴霧乾燥することによって生成させた。
手短に言えば、NPの分散液を、限外濾過(MWCO=10kDa)によって濃縮した(係数2)。濃縮したNP分散液中にコレステロールとリン脂質をそれぞれ9mg/ml、2mg/mlの濃度で、氷浴中、1分間超音波プローブを40%で用いて、溶解させた。分散液を、次の条件下で噴霧乾燥した(Mini Spray Dryer B-290, Buchi Laboratory-Techniques, Flawil, Switzerland):スプレーエアー流量800l/時;ドライ用エアー流量35m3/時;溶液供給量4.5g/分;ノズル直径0.7mm;約45℃の出口温度に対応する入口温度80℃。
本発明の一実施形態による得られた医薬製剤の実際のTMZ含有量は、実施例31に記載した、UV検出器を組み合せた有効なHPLCを用いて決定する。結果は、実施例44で得られたものに合致する。
本発明を例証する得られた医薬製剤を、実施例43に記載の通りに衝突試験を実施することによって、その生体外肺沈着、MMAD、及びFPFを決定することにより、評価する。結果は、実施例44で得られたものに合致する。
実施例58:本発明の一実施形態による、DPI用製剤の調製(PTXを負荷した葉酸−PEO−HTCC4 NP及びデキストランを含有するNEM)
PTXを負荷した葉酸−PEO−HTCC4 NPを、実施例41に従って調製した。
NEMを、デキストランの存在下、PTXを負荷した葉酸−PEO−HTCC4 NPの分散液を噴霧乾燥することによって生成させた。
手短に言えば、NP分散液中にデキストランを、28.4mg/mlの濃度で、室温で超音波浴を用いて、溶解させた。分散液を氷浴に入れ、25%(体積/体積)のイソプロパノールを分散液に加えた。分散液を、次の条件下で噴霧乾燥した(Mini Spray Dryer B-290, Buchi Laboratory-Techniques, Flawil, Switzerland):スプレーエアー流量800l/時;ドライ用エアー流量35m3/時;溶液供給量4.75g/分;ノズル直径0.7mm;約43℃の出口温度に対応する入口温度100℃。NPの凝集とPTXの溶解を防ぐために、噴霧乾燥処理の間、NP分散液を氷浴で保持した。
本発明を例証する得られた医薬製剤を、実施例45に記載の通りに使用を行う衝突試験を実施することによって、その生体外肺沈着、MMAD、及びFPFを決定することにより、評価する。結果は、実施例45で得られたものに合致する。
実施例59:FR発現細胞に対する、本発明の一実施形態によるDPI用製剤の抗増殖特性の生体外評価
FR発現細胞(ヒトHeLa子宮頸部腺がんセルライン)に対する、本発明を例証するDPI用製剤の細胞毒性効果を、3−(4,5−ジメチルチアゾール−2−イル)−2,5−ジフェニルテトラゾリウムブロミド(Sigma-Aldrich, St. Louis, MO, USA、カタログ番号M2128)(本明細書ではMTTという)を用いる比色分析アッセイによって決定した。この試験は、ミトコンドリアによる還元によって黄色の生成物のMTTを青色の生成物のホルマザン色素に変換することのできる、代謝的に活性な生細胞の数を測定する。分光光度計によって測定する、実験の最後に得られるホルマザンの量は、生細胞の数に正比例する。このようにして、光学的な密度決定により、調べられる製剤の効果を、コントロール条件(未処置細胞)及び/又は、パクリタキセル溶液など他の参照物と比較して、定量的に測定することが可能となる。
アッセイを実施するために、細胞を、平底を有する96−ウェルプレート中、1800
細胞/ウェルで、ウェル当り100μlの細胞懸濁液の量にして、成長させた。HeLaセルラインを、10%の胎児ウシ血清(Life Technologies, Gent, Belgium、カタログ番号16000036)を添加した葉酸非含有RPMI1640培地(Life Technologies, Gent, Belgium、カタログ番号27016021)中に播種した。
詳しい実験手順は次の通りとした:37℃での24時間のインキュベーションの後、培地を、本発明を例証するDPI製剤(実施例45に従って調製)が前もって次のPTX相対モル濃度:10−10M、5.10−10M、10−9M、5.10−9M、10−8M、5.10−8M、10−7M、5.10−7M、10−6Mで分散された100μlの新鮮培地によって、置き換えた。各実験を6回実施した。
本発明を例証するDPI製剤のない場合(コントロール条件)又はある場合で、37℃での2時間のインキュベーションの後、培地を新鮮培地によって置き換え、細胞を通常の培養条件下でインキュベートするよう放置した。3日間のインキュベーションの後、培地を、RPMI(フェノールレッド無しの1640)中に0.5mg/mlの濃度で溶解させた100μl MTTによって、置き換えた。続けて、マイクロウェルを37℃で3時間インキュベートし、200xgで5分間遠心分離した。MTTを除去し、形成されたホルマザン結晶を100μlのDMSO中に溶解させた。マイクロウェルを5分間振盪し、分光光度計上で、570nmの波長(最大ホルマザン吸光度)で読んだ。
本発明を例証するDPI製剤(実施例45に従って調製)を、葉酸非含有RPMI中又は葉酸(RPMI1640培地、Life Technologies, Gent, Belgium、カタログ番号61870044)の存在下、インキュベートした。葉酸の存在する場合、葉酸は、葉酸受容体に対して、本発明を例証するDPI製剤と競合することになり、本発明を例証するDPI製剤と葉酸受容体との間の相互作用を阻害することがある。
葉酸−PEO−HTCC1中の葉酸の、標的化剤としての役割を調べるために、非標的化製剤を、実施例45に記載されるものと同じプロトコルにより、葉酸−PEO−HTCC1の代わりに非標的化賦形剤、PEO−HTCC(下に記載の合成)を用いて調製した。
パクリタキセルの水溶性製剤を、次の濃度:10−9M、5.10−9M、10−8M、5.10−8M、10−7M、5.10−7M、10−6M、5.10−6M、10−5Mで、ポジティブコントロール(組成:パクリタキセル6mg/ml、エタノール中Cremophor EL(BASF, Limburgerhof, Germany)50%(体積/体積))として用いた。
PTX濃度の関数として生存細胞のパーセンテージを図10に示す。
本発明の一実施形態によるDPI製剤は、FR発現細胞に対して、パクリタキセル及び非標的化製剤よりも高い細胞毒性効果を有することが観察された。この結果は、本発明を例証する乾燥粉末製剤における、FR発現細胞に対する標的化剤としての葉酸の役割と、本発明を例証する製剤に含まれる抗腫瘍剤の薬理学的有効性とを例証する。
PEO−HTCCの合成:カルボジイミド化学(Hermanson G.T., 2008、上掲)を用いて、HO−CH2CH2−PEO−NHCO(CH2)2COOH(Iris Biotech GmbH,
Marktredwitz, Germany、カタログ番号PEG1093)の遊離カルボキシル基を、92kDaの分子量(Mw)、20%のアセチル化度(80%の脱アセチル化度に相当)、及び33%の(HTによる)修飾度を有するN−[(2−ヒドロキシ−3−トリメチルアンモニウム)プロピル]キトサンクロライド(HTCC)(Kitozyme, Herstal, Belgium)の遊離第一級アミンと結合させた。手短に言えば、420mgのHTCCを35mlの超純水中
に、磁気撹拌しながら溶解させた。1.15gのHO−CH2CH2−PEO−NHCO(CH2)2COOH、100mgのN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミドハイドロクロライド(EDC)(Sigma-Aldrich, St.Louis, MO, USA、カタログ番号E6383)、及び75mgのNHSをこの水溶液に加え、混合物を室温で48時間撹拌した。反応混合物を、0.001M HClに対して限外濾過し(MWCO=30kDa、Ultracel, Merck Millipore, Darmstadt, Germany)、次いで凍結乾燥した(Freeze-dryer Epsilon 1−6, Martin Christ GmbH, Osterode, Germany)。
実施例60:FR発現細胞に対する、本発明の一実施形態によるDPI用製剤の抗増殖特性の生体外評価
FR発現細胞(ヒトHeLa子宮頸部腺がんセルライン)に対する、本発明を例証するDPI用製剤の細胞毒性効果を、実施例59に記載される通りに比色分析MTTアッセイによって決定した。
本発明を例証するDPI製剤(実施例54に従って調製)を、葉酸非含有RPMI中又は葉酸(RPMI1640培地、Life Technologies, Gent, Belgium、カタログ番号61870044)の存在下、インキュベートした。葉酸の存在する場合、葉酸は、葉酸受容体に対して、本発明を例証する製剤と競合することになり、本発明を例証する製剤と葉酸受容体との間の相互作用を阻害する。
葉酸−PEO−HMD1中の葉酸の、標的化剤としての役割を調べるために、非標的化製剤を、実施例59に記載されるものと同じプロトコルにより、葉酸−PEO−HMD1の代わりに非標的化賦形剤、PEO−HMD(下に記載の合成)を用いて調製した。
PTX濃度の関数として生存細胞のパーセンテージを図11に示す。
本発明の一実施形態によるDPI製剤は、FR発現細胞に対して、非標的化製剤よりも高い細胞毒性効果を有することが観察された。この結果は、本発明を例証する製剤における、FR発現細胞に対する標的化剤としての葉酸の役割と、本発明を例証する製剤に含まれる抗腫瘍剤の薬理学的有効性とを例証する。
PEO−HMDの合成:最初に、HMD−(CO)−(CH2)2−COOHを、実施例4に記載の通りに合成した。カルボジイミド化学(Hermanson G.T., 2008、上掲)を用いて、HO−(CH2)2−PEO−NH2(Iris Biotech GmbH, Marktredwitz, Germany、カタログ番号PEG1007)の遊離第一級アミン基を、HMD−(CO)−(CH2)2−COOHの遊離カルボキシル基と結合させた。手短に言えば、45mgのHMD−(CO)−(CH2)2−COOHを、10mlの無水DMSO中に、210mgの葉酸−NH−(CH2)2−PEO−NH2の存在下、磁気撹拌しながら溶解させた。25mgのDCC、15mgのNHS、16μlのTEA、及び5mgのDMAPをこの溶液に加え、混合物を40℃で24時間撹拌した。DMSOを除くために、反応混合物を超純水に対して透析し(MWCO=10kDa、Spectra/Por, Spectrum Labs, Breda, The Nederlands)、70%(体積/体積)エタノール溶液に対して限外濾過した(MWCO=10kDa、Ultracel, Merck Millipore, Darmstadt, Germany)。エタノールを真空蒸発し、得られた水溶液を凍結乾燥した(Freeze-dryer Epsilon1−6, Martin Christ GmbH, Osterode, Germany)。
実施例61:過塩素酸3.3’−ジオクタデシルオキサカルボシアニン(DiO)を負荷した葉酸−PEO−HTCC1 NPの、FR発現細胞中への取込みの生体外評価
フローサイトメトリー技術を用いて、FR発現細胞(例えば、ヒトHeLa子宮頸部腺がん)の中への、DiO−を負荷した葉酸−PEO−HTCC1 NPの取込みを、Di
Oを負荷したPEO−HTCCの取込みと比較した。
実施例34に従い、アセトン溶液中、PTXの代わりにDiO(Sigma-Aldrich, St. Louis, MO, USA、カタログ番号D4292)を0.05mg/mlの濃度で用いて、DiO−を負荷した葉酸−PEO−HTCC1 NPを調製した。実施例34に従い、アセトン溶液中、PTXの代わりに0.05mg/mlの濃度で用い、葉酸−PEO−HTCC1の代わりにPEO−HTCC(実施例59に記載の合成)を用いて、DiO−を負荷したPEO−HTCC NPを調製した。
アッセイを実施するために、細胞を、T25培養フラスコの中で、10%の胎児ウシ血清を添加した葉酸非含有RPMI1640中、コンフルエントになるまで成長させた。
詳しい実験手順は次の通りとした:細胞がコンフルエントになったら、培地を取り除き、細胞を3mlの冷たいリン酸緩衝食塩水(PBS, Life Technologies, Gent, Belgium、カタログ番号10010015)で洗った。次いで、NP製剤(DiO−を負荷した葉酸−PEO−HTCC1 NP又はDiO−を負荷したPEO−HTCC NP)を分散させた新鮮培地を、フラスコの中に加えた。各フラスコを37℃でインキュベートした。インキュベーションの30分後又は3時間後に、細胞を、冷たいPBSで洗い、トリプシン−EDTA(Life Technologies, Gent, Belgium、カタログ番号25200056)処理によって剥離し、遠心分離し、0.5mlの冷たいPBS中に懸濁させた。細胞の懸濁液を、フローサイトメーターQuanta SCフロー(flow)(Beckman Coulter Analis, Suarlee, Belgium)で分析した。結果を、細胞10000個当りの平均緑色蛍光信号(FL1平均)として表現し、これは、FR発現細胞と相互作用するナノ粒子の数と正比例する。日を、Microsoft Excel(Microsoft Corporation, Redmond, USA)を用いて、スチューデントt検定により分析した。実験条件を三重反復で実施した。
DiOを負荷した葉酸−PEO−HTCC1 NPを、葉酸非含有RPMI中又は葉酸(RPMI1640培地、Life Technologies, Gent, Belgium、カタログ番号61870044)の存在下、インキュベートした。葉酸の存在する場合、葉酸は、葉酸受容体に対して、DiOを負荷した葉酸−PEO−HTCC1 NPと競合することになり、DiOを負荷した葉酸−PEO−HTCC1 NPと葉酸受容体との間の相互作用を阻害する。
結果を図12に示す。
30分のインキュベーション時間の後、DiOを負荷した葉酸−PEO−HTCC1 NPと細胞の間に相互作用の差は観察されなかった。
3時間のインキュベーション時間の後、葉酸非含有培地中でインキュベートした、DiOを負荷した葉酸−PEO−HTCC1 NPは、非標的化NP(即ち、DiOを負荷したPEO−HMD NP)と比較して、細胞との最も高いレベルの相互作用を示した。さらに、培地中葉酸の存在下での同じDiO負荷葉酸−PEO−HTCC1 NPのインキュベーションは、葉酸非含有培地中でのインキュベーションと比較して、統計的に有意な低レベルの相互作用につながる。これらの結果は、DiOを負荷した葉酸−PEO−HTCC1 NPが、葉酸受容体にもかかわらず、細胞と少なくとも部分的に相互作用することを示す。したがって、これらの結果は、本発明を例証する製剤が、有利なことには、その葉酸受容体にもかかわらず、FR発現細胞と少なくとも部分的に相互作用することを示す。
実施例62:過塩素酸3.3’−ジオクタデシルオキサカルボシアニン(DiO)を負荷した葉酸−PEO−HMD1 NPの、FR発現細胞中への取込みの生体外評価
フローサイトメトリー技術を用いて、FR発現細胞(例えば、ヒトHeLa子宮頸部腺がん)の中への、DiO−を負荷した葉酸−PEO−HMD1 NPの取込みを、DiOを負荷したPEO−HMDの取込みと比較した。
実施例39に従い、DMSO中、PTXの代わりにDiO(Sigma-Aldrich, St. Louis, MO, USA、カタログ番号D4292)を0.5mg/mlの濃度で用いて、DiO−を負荷した葉酸−PEO−HMD1 NPを調製した。実施例39に従い、DMSO中、PTXの代わりに0.5mg/mlの濃度で用い、葉酸−PEO−HMD1の代わりにPEO−HMD(実施例60に記載の合成)を用いて、DiO−を負荷したPEO−HMD NPを調製した。
アッセイを実施するために、細胞を、T25培養フラスコの中で、10%の胎児ウシ血清を添加した葉酸非含有RPMI1640中、それらがコンフルエントになるまで成長させた。
詳しい実験手順は次の通りとした:細胞がコンフルエントになったら、培地を取り除き、細胞を3mlの冷たいリン酸緩衝食塩水(PBS, Life Technologies, Gent, Belgium、カタログ番号10010015)で洗った。次いで、NP製剤(DiO−を負荷した葉酸−PEO−HMD1 NP又はDiO−を負荷したPEO−HMD NP)を分散させた新鮮培地を、フラスコの中に加えた。各フラスコを37℃でインキュベートした。インキュベーションの30分後又は3時間後に、細胞を、冷たいPBSで洗い、トリプシン−EDTA(Life Technologies, Gent, Belgium、カタログ番号25200056)処理によって剥離し、遠心分離し、0.5mlの冷たいPBS中に懸濁させた。細胞の懸濁液を、フローサイトメーターQuanta SCフロー(flow)(Beckman Coulter Analis, Suarlee, Belgium)で分析した。結果を、細胞10000個当りの平均緑色蛍光信号(FL1平均)として表現し、これは、FR発現細胞と相互作用するナノ粒子の数と正比例する。日を、Microsoft Excel(Microsoft Corporation, Redmond, USA)を用いて、スチューデントt検定により分析した。実験条件を三重反復で実施した。
DiOを負荷した葉酸−PEO−HMD1 NPを、葉酸非含有RPMI中又は葉酸(RPMI1640培地、Life Technologies, Gent, Belgium、カタログ番号61870044)の存在下、インキュベートした。葉酸の存在する場合、葉酸は、葉酸受容体に対して、DiOを負荷した葉酸−PEO−HMD1 NPと競合することになり、DiOを負荷した葉酸−PEO−HMD1 NPと葉酸受容体との間の相互作用を阻害する。
結果を図13に示す。
30分のインキュベーション時間の後、DiOを負荷したPEO−HMD NPと細胞との相互作用のレベルは、葉酸−PEO−HMD1 NPと細胞との相互作用よりわずかに高かった。しかしながら、相互作用のこの相対的な高いレベルは、3時間のインキュベーション時間の結果との関連では、目立たないものにしか過ぎないように思われた。3時間のインキュベーション時間の後、葉酸非含有培地中でインキュベートした、DiOを負荷した葉酸−PEO−HMD1 NPは、細胞との最も高いレベルの相互作用を示した。これらの結果は、DiOを負荷した葉酸−PEO−HTCC1 NPが、葉酸受容体にもかかわらず、細胞と少なくとも部分的に相互作用することを示す。したがって、これらの結果は、本発明を例証する製剤が、有利なことには、その葉酸受容体にもかかわらず、FR発現細胞と少なくとも部分的に相互作用することを示す。
実施例63:水系媒体中への、本発明を例証するDPI製剤の分散
実施例63は、最初のNP(即ち、噴霧乾燥処理前のNP)を水系媒体中に再形成する
ことのできるDPI製剤を生成させる、本発明に記載される噴霧乾燥法の可能性を示す。
実施例34に従って調製したNPの粒径分布を、実施例31に記載の通りに、動的光散乱法(DLS)(Zetasizer nano ZS, Malvern Instruments, Worcestershire, UK)によって測定した。PTXを負荷した葉酸−PEO−HTCC1 NPの、直径955.4nmより下での平均強度%値(MI<955.4)の合計を100%であるとみなした。
実施例45に従って調製した10mgのDPI製剤を、ボルテックスを60秒間×2回用いて、1.5mlの超純水中に分散させた。再構成したNPの粒径分布を、実施例31に記載の通りに、DLS(Zetasizer nano ZS, Malvern Instruments, Worcestershire, UK)によって測定した。PTXを負荷した葉酸−PEO−HTCC1 NPのMI<955.4を100%とみなすことによって、直径955.4nmより下での平均強度%値の合計を計算し、パーセンテージ(MI<955.4)として表現した。実施例45に従って調製した、分散されたDPI製剤のMI<955.4は48%であった。
実施例64:水系媒体中への、本発明を例証するDPI製剤の分散
実施例64は、最初のNP(即ち、噴霧乾燥処理前のNP)を水系媒体中に再形成することのできるDPI製剤を生成させる、本発明に記載される噴霧乾燥法の可能性を示す。
実施例37に従って調製したNPの粒径分布を、実施例31に記載の通りに、DLS(Zetasizer nano ZS, Malvern Instruments, Worcestershire, UK)によって測定した。PTXを負荷した葉酸−PEO−HMD1 NPの、直径615.1nmより下での平均強度%値(MI<615.1)の合計を100%であるとみなした。
実施例54に従って調製した10mgのDPI製剤を、ボルテックスを60秒間×2回用いて、1.5mlの超純水中に分散させた。NPの粒径分布を、実施例31に記載の通りに、DLS(Zetasizer nano ZS, Malvern Instruments, Worcestershire, UK)によって測定した。PTXを負荷した葉酸−PEO−HMD1 NPのMI<615.1を100%とみなすことによって、直径615.1nmより下での平均強度%値の合計を計算し、パーセンテージ(MI<615.1)として表現した。実施例54に従って調製した、分散されたDPI製剤のMI<615.1は93%であった。