本発明の実施形態は、ビットの浪費を回避し、符号化及び復号品質を改善することができる、信号処理方法及び装置を提供する。
第1の態様によれば、信号処理方法が提供され、信号処理方法は、現在のフレームの処理されるべきサブバンドに対応する割り当てられるべきビットの総量を決定するステップと、割り当てられるべきビットの総量に応じて、処理されるべきサブバンドに対して一次ビット割り当てを実施して、処理されるべきサブバンドの各サブバンドの一次割り当てされたビットの量を取得するステップと、各サブバンドの一次割り当てされたビットの量に応じて、一次ビット割り当てを受けた各サブバンドについて一次情報単位量決定動作を行って、現在のフレームの余剰ビットの総量、及び処理されるべきサブバンドの各サブバンドに対応する情報単位の量を取得するステップと、二次ビット割り当てパラメータに応じて、処理されるべきサブバンドから二次ビット割り当てのためのサブバンドを選択するステップであって、二次ビット割り当てパラメータは、処理されるべきサブバンドの各サブバンドのサブバンド特性、又は余剰ビットの総量のうちの少なくとも一方を含む、ステップと、二次ビット割り当てのためのサブバンドに対して二次ビット割り当てを実施して、余剰ビットを二次ビット割り当てのためのサブバンドに割り当て、二次ビット割り当てのためのサブバンドの各サブバンドの二次割り当てされたビットの量を取得するステップと、二次ビット割り当てのためのサブバンドの一次割り当てされたビットの量及び二次割り当てされたビットの量に応じて、二次ビット割り当てのためのサブバンドの各サブバンドについて二次情報単位量決定動作を行って、二次ビット割り当てのためのサブバンドの各サブバンドに対応する情報単位の量を再取得するステップとを含む。
第1の態様を参照すると、第1の態様の第1の可能な実装様式では、処理されるべきサブバンドの各サブバンドのサブバンド特性は、サブバンドにおいて搬送される信号の特性、サブバンドに対応するビット割り当て状態、又はサブバンドの周波数範囲のうちの少なくとも1つを含む。
第1の態様又は第1の態様の上記可能な実装様式のいずれか1つを参照すると、第1の態様の別の可能な実装様式では、サブバンドにおいて搬送される信号の特性は、サブバンドにおいて搬送される信号のタイプ、又はサブバンドのエンベロープ値のうちの少なくとも一方を含み、且つ/或いは、サブバンドに対応するビット割り当て状態は、サブバンドの対応する先行フレームサブバンドの係数量子化状態、サブバンドの情報単位当たりの一次ビットの量、サブバンドの単位帯域幅当たりの一次ビットの平均量、又はサブバンドの一次割り当てされたビットの量のうちの少なくとも1つを含み、サブバンドの単位帯域幅当たりの一次ビットの平均量は、サブバンドの一次割り当てされたビットの量、及びサブバンドの帯域幅に応じて決定され、サブバンドの情報単位当たりの一次ビットの量は、サブバンドの一次割り当てされたビットの量、及びサブバンドの一次情報単位の量に応じて決定され、サブバンドの一次情報単位の量は、サブバンドが受けた一次情報単位量決定動作から取得される。
第1の態様又は第1の態様の上記可能な実装様式のいずれか1つを参照すると、第1の態様の別の可能な実装様式では、サブバンドにおいて搬送される信号のタイプは、高調波及び/又は非高調波を含む。
第1の態様又は第1の態様の上記可能な実装様式のいずれか1つを参照すると、第1の態様の別の可能な実装様式では、処理されるべきサブバンドから二次ビット割り当てのためのサブバンドを選択するステップは、処理されるべきサブバンドの各サブバンドのサブバンド特性、又は余剰ビットの総量のうちの少なくとも一方に応じて、ターゲットサブバンドセットを決定するステップと、ターゲットサブバンドセットから二次ビット割り当てのためのサブバンドを選択するステップとを含み、ターゲットサブバンドセットにおけるサブバンドは、処理されるべきサブバンドに属する。
第1の態様又は第1の態様の上記可能な実装様式のいずれか1つを参照すると、第1の態様の別の可能な実装様式では、ターゲットサブバンドセットを決定するステップは、m個の第1のサブバンドセットにおける各サブバンドのサブバンド特性、及びm個の第1のサブバンドセットと一対一対応するm個の所定の条件に応じて、ターゲットサブバンドセットを決定するステップであって、mは、1以上の整数であり、m個の第1のサブバンドセットにおけるサブバンドは、処理されるべきサブバンドに属する、ステップを含み、m個の第1のサブバンドセットのすべてのサブバンドセットが、対応する所定の条件を満たすとき、すべてのm個の第1のサブバンドセットに属するサブバンドによって形成されるセットが、ターゲットサブバンドセットとして決定され、又は、m個の第1のサブバンドセットのうちのサブバンドセットが、対応する所定の条件を満たさないとき、すべてのm個の第1のサブバンドセットに属するサブバンド以外の処理されるべきサブバンドのサブバンドによって形成されるセットが、ターゲットサブバンドセットとして決定され、或いは、m個の第1のサブバンドセットの少なくとも1つのサブバンドセットが、対応する所定の条件を満たすとき、少なくとも1つのサブバンドセットにおけるすべてのサブバンドによって形成されるセットが、ターゲットサブバンドセットとして決定され、又は、m個の第1のサブバンドセットのいずれのサブバンドセットも、対応する所定の条件を満たさないとき、m個の第1のサブバンドセットのいずれのサブバンドセットにも属さない処理されるべきサブバンドのサブバンドによって形成されるセットが、ターゲットサブバンドセットとして決定される。
第1の態様又は第1の態様の上記可能な実装様式のいずれか1つを参照すると、第1の態様の別の可能な実装様式では、m個の所定の条件のうちの任意の所定の条件は、係数量子化されたサブバンドが、対応する第1のサブバンドセットの対応する先行フレームサブバンドのうちに存在するという条件、対応する第1のサブバンドセットにおけるサブバンドの平均エンベロープ値が、第1の閾値よりも大きいという条件、又は高調波タイプの信号を搬送するサブバンドが、対応する第1のサブバンドセット内に存在するという条件のうちの少なくとも1つを含む。
第1の態様又は第1の態様の上記可能な実装様式のいずれか1つを参照すると、第1の態様の別の可能な実装様式では、m個の第1のサブバンドセットにおけるサブバンドの周波数は、m個の第1のサブバンドセットにおけるサブバンド以外の処理されるべきサブバンドのサブバンドの周波数よりも高い。
第1の態様又は第1の態様の上記可能な実装様式のいずれか1つを参照すると、第1の態様の別の可能な実装様式では、ターゲットサブバンドセットから二次ビット割り当てのためのサブバンドを選択するステップは、ターゲットサブバンドセットにおける、各サブバンドの単位帯域幅当たりの一次ビットの平均量、各サブバンドの情報単位当たりの一次ビットの量、又は各サブバンドの一次割り当てされたビットの量のうちの少なくとも1つに応じて、ターゲットサブバンドセットから二次ビット割り当てのためのサブバンドを選択するステップを含み、サブバンドの単位帯域幅当たりの一次ビットの平均量は、サブバンドの一次割り当てされたビットの量、及びサブバンドの帯域幅に応じて決定され、サブバンドの情報単位当たりの一次ビットの量は、サブバンドの一次割り当てされたビットの量、及びサブバンドの一次情報単位の量に応じて決定され、サブバンドの一次情報単位の量は、サブバンドが受けた一次情報単位量決定動作から取得される。
第1の態様又は第1の態様の上記可能な実装様式のいずれか1つを参照すると、第1の態様の別の可能な実装様式では、ターゲットサブバンドセットから二次ビット割り当てのためのサブバンドを選択するステップは、ターゲットサブバンドセットにおける、単位帯域幅当たりの一次ビットの最小平均量を有するサブバンド、情報単位当たりの一次ビットの最小量を有するサブバンド、又は一次割り当てされたビットの最小量を有するサブバンドを、最優先の強化されるべきサブバンドとして決定するステップであって、最優先の強化されるべきサブバンドは、二次ビット割り当てのためのサブバンドに属する、ステップを含む。
第1の態様又は第1の態様の上記可能な実装様式のいずれか1つを参照すると、第1の態様の別の可能な実装様式では、ターゲットサブバンドセットから二次ビット割り当てのためのサブバンドを選択するステップは、余剰ビットの総量が閾値aNよりも大きくaN+1よりも小さいとき、N個の二次ビット割り当てのためのサブバンドが選択される必要があることを決定するステップであって、aN及びaN+1はそれぞれ、昇順でソートされた複数の閾値のうちのN番目の閾値及び(N+1)番目の閾値である、ステップと、Nが2以上であるとき、最優先の強化されるべきサブバンド以外のターゲットサブバンドセットにおけるサブバンドから、N−1個の二次ビット割り当てのためのサブバンドを選択するステップとをさらに含む。
第1の態様又は第1の態様の上記可能な実装様式のいずれか1つを参照すると、第1の態様の別の可能な実装様式では、最優先の強化されるべきサブバンド以外のターゲットサブバンドセットにおけるサブバンドから、N−1個の二次ビット割り当てのためのサブバンドを選択するステップは、割り当てのための最優先の強化されるべきサブバンドに基づいて、N−1個の二次ビット割り当てのためのサブバンドを決定するステップであって、N個の二次ビット割り当てのためのサブバンドは、周波数領域において連続している、ステップを含む。
第1の態様又は第1の態様の上記可能な実装様式のいずれか1つを参照すると、第1の態様の別の可能な実装様式では、ターゲットサブバンドセットから二次ビット割り当てのためのサブバンドを選択するステップは、余剰ビットの総量が閾値よりも大きいとき、ターゲットサブバンドセットから第2優先の強化されるべきサブバンドを決定するステップであって、二次ビット割り当てのためのサブバンドは、第2優先の強化されるべきサブバンド、及び最優先の強化されるべきサブバンドを含む、ステップをさらに含む。
第1の態様又は第1の態様の上記可能な実装様式のいずれか1つを参照すると、第1の態様の別の可能な実装様式では、ターゲットサブバンドセットから二次ビット割り当てのためのサブバンドを選択するステップは、ターゲットサブバンドセットから第2優先の強化されるべきサブバンドを決定するステップと、余剰ビットの総量が閾値よりも大きいとき、第2優先の強化されるべきサブバンドが二次ビット割り当てのためのサブバンドに属することを決定するステップとをさらに含む。
第1の態様又は第1の態様の上記可能な実装様式のいずれか1つを参照すると、第1の態様の別の可能な実装様式では、ターゲットサブバンドセットから第2優先の強化されるべきサブバンドを決定するステップは、最優先の強化されるべきサブバンドに隣接する2つのサブバンドのうちの、単位帯域幅当たりの一次ビットのより小さい平均量を有するサブバンド、情報単位当たりの一次ビットのより小さい量を有するサブバンド、又は一次割り当てされたビットのより小さい量を有するサブバンドを、第2優先の強化されるべきサブバンドとして決定するステップを含む。
第1の態様又は第1の態様の上記可能な実装様式のいずれか1つを参照すると、第1の態様の別の可能な実装様式では、二次ビット割り当てのためのサブバンドに対して二次ビット割り当てを実施するステップは、二次ビット割り当てのためのサブバンドに含まれるサブバンドの量が2以上であるとき、二次ビット割り当てのためのサブバンドの各サブバンドの、情報単位当たりの一次ビットの量、単位帯域幅当たりの一次ビットの平均量、又は一次割り当てされたビットの量に応じて、二次ビット割り当てのためのサブバンドに対して二次ビット割り当てを実施するステップを含む。
第1の態様又は第1の態様の上記可能な実装様式のいずれか1つを参照すると、第1の態様の別の可能な実装様式では、割り当てられるべきビットの総量に応じて、処理されるべきサブバンドに対して一次ビット割り当てを実施するステップは、割り当てられるべきビットの総量、及び処理されるべきサブバンドのサブバンドのエンベロープ値に応じて、処理されるべきサブバンドに対して一次ビット割り当てを実施するステップを含む。
第1の態様又は第1の態様の上記可能な実装様式のいずれか1つを参照すると、第1の態様の別の可能な実装様式では、上記方法がエンコーダ側によって実行される場合、上記方法は、処理されるべきサブバンドの各サブバンドに対応する情報単位の量に応じて、処理されるべきサブバンドの各サブバンドについて量子化動作を行って、各サブバンドに対応する量子化されたスペクトル係数を取得するステップであって、二次ビット割り当てのためのサブバンドの各サブバンドに対応する情報単位の量は、二次情報単位量決定動作から取得された情報単位の量であり、別のサブバンドに対応する情報単位の量は、一次情報単位量決定動作から取得された情報単位の量である、ステップと、量子化されたスペクトル係数をビットストリームに書き込み、ビットストリームを出力するステップとをさらに含む。
第1の態様又は第1の態様の上記可能な実装様式のいずれか1つを参照すると、第1の態様の別の可能な実装様式では、二次ビット割り当てパラメータは、処理されるべきサブバンドのうちの少なくとも1つのサブバンドにおいて搬送される信号のタイプ、処理されるべきサブバンドのうちの少なくとも1つのサブバンドのエンベロープ値、又は処理されるべきサブバンドのうちの少なくとも1つのサブバンドの対応する先行フレームサブバンドの係数量子化状態のうちの少なくとも1つのパラメータを含み、上記方法は、少なくとも1つのパラメータをビットストリームに書き込むステップをさらに含む。
第1の態様又は第1の態様の上記可能な実装様式のいずれか1つを参照すると、第1の態様の別の可能な実装様式では、上記方法がデコーダ側によって実行される場合、上記方法は、処理されるべきサブバンドの各サブバンドに対応する情報単位の量に応じて、処理されるべきサブバンドの各サブバンドについて逆量子化動作を行って、各サブバンドに対応する逆量子化されたスペクトル係数を取得するステップであって、二次ビット割り当てのためのサブバンドの各サブバンドに対応する情報単位の量は、二次情報単位量決定動作から取得された情報単位の量であり、別のサブバンドに対応する情報単位の量は、一次情報単位量決定動作から取得された情報単位の量である、ステップと、逆量子化されたスペクトル係数に応じて出力信号を取得するステップとをさらに含む。
第1の態様又は第1の態様の上記可能な実装様式のいずれか1つを参照すると、第1の態様の別の可能な実装様式では、二次ビット割り当てパラメータは、処理されるべきサブバンドのうちの少なくとも1つのサブバンドにおいて搬送される信号のタイプ、処理されるべきサブバンドのうちの少なくとも1つのサブバンドのエンベロープ値、又は処理されるべきサブバンドのうちの少なくとも1つのサブバンドの対応する先行フレームサブバンドの係数量子化状態のうちの少なくとも1つのパラメータを含み、上記方法は、復号されるべきビットストリームから少なくとも1つのパラメータを取得するステップをさらに含む。
第2の態様によれば、信号処理装置が提供され、信号処理装置は、現在のフレームの処理されるべきサブバンドに対応する割り当てられるべきビットの総量を決定するように構成された総ビット量決定ユニットと、割り当てられるべきビットの総量に応じて、処理されるべきサブバンドに対して一次ビット割り当てを実施して、処理されるべきサブバンドの各サブバンドの一次割り当てされたビットの量を取得するように構成された一次ビット割り当てユニットと、各サブバンドの一次割り当てされたビットの量に応じて、一次ビット割り当てを受けた各サブバンドについて一次情報単位量決定動作を行って、現在のフレームの余剰ビットの総量、及び処理されるべきサブバンドの各サブバンドに対応する情報単位の量を取得するように構成された一次情報単位量決定ユニットと、二次ビット割り当てパラメータに応じて、処理されるべきサブバンドから二次ビット割り当てのためのサブバンドを選択するように構成されたサブバンド選択ユニットであって、二次ビット割り当てパラメータは、処理されるべきサブバンドの各サブバンドのサブバンド特性、又は余剰ビットの総量のうちの少なくとも一方を含む、サブバンド選択ユニットと、二次ビット割り当てのためのサブバンドに対して二次ビット割り当てを実施して、余剰ビットを二次ビット割り当てのためのサブバンドに割り当て、二次ビット割り当てのためのサブバンドの各サブバンドの二次割り当てされたビットの量を取得するように構成された二次ビット割り当てユニットと、二次ビット割り当てのためのサブバンドの一次割り当てされたビットの量及び二次割り当てされたビットの量に応じて、二次ビット割り当てのためのサブバンドの各サブバンドについて二次情報単位量決定動作を行って、二次ビット割り当てのためのサブバンドの各サブバンドに対応する情報単位の量を再取得するように構成された二次情報単位量決定ユニットとを備える。
第2の態様を参照すると、第2の態様の第1の可能な実装様式では、処理されるべきサブバンドの各サブバンドのサブバンド特性は、サブバンドにおいて搬送される信号の特性、サブバンドに対応するビット割り当て状態、又はサブバンドの周波数範囲のうちの少なくとも1つを含む。
第2の態様又は第2の態様の上記可能な実装様式のいずれか1つを参照すると、第2の態様の別の可能な実装様式では、サブバンドにおいて搬送される信号の特性は、サブバンドにおいて搬送される信号のタイプ、又はサブバンドのエンベロープ値のうちの少なくとも一方を含み、且つ/或いは、サブバンドに対応するビット割り当て状態は、サブバンドの対応する先行フレームサブバンドの係数量子化状態、サブバンドの情報単位当たりの一次ビットの量、サブバンドの単位帯域幅当たりの一次ビットの平均量、又はサブバンドの一次割り当てされたビットの量のうちの少なくとも1つを含み、サブバンドの単位帯域幅当たりの一次ビットの平均量は、サブバンドの一次割り当てされたビットの量、及びサブバンドの帯域幅に応じて決定され、サブバンドの情報単位当たりの一次ビットの量は、サブバンドの一次割り当てされたビットの量、及びサブバンドの一次情報単位の量に応じて決定され、サブバンドの一次情報単位の量は、サブバンドが受けた一次情報単位量決定動作から取得される。
第2の態様又は第2の態様の上記可能な実装様式のいずれか1つを参照すると、第2の態様の別の可能な実装様式では、サブバンドにおいて搬送される信号のタイプは、高調波及び/又は非高調波を含む。
第2の態様又は第2の態様の上記可能な実装様式のいずれか1つを参照すると、第2の態様の別の可能な実装様式では、サブバンド選択ユニットは、処理されるべきサブバンドの各サブバンドのサブバンド特性、又は余剰ビットの総量のうちの少なくとも一方に応じて、ターゲットサブバンドセットを決定するように構成された決定サブユニットと、ターゲットサブバンドセットから二次ビット割り当てのためのサブバンドを選択するように構成された選択サブユニットであって、ターゲットサブバンドセットにおけるサブバンドは、処理されるべきサブバンドに属する、選択サブユニットとを備える。
第2の態様又は第2の態様の上記可能な実装様式のいずれか1つを参照すると、第2の態様の別の可能な実装様式では、決定サブユニットは、m個の第1のサブバンドセットにおける各サブバンドのサブバンド特性、及びm個の第1のサブバンドセットと一対一対応するm個の所定の条件に応じて、ターゲットサブバンドセットを決定するように特に構成され、mは、1以上の整数であり、m個の第1のサブバンドセットにおけるサブバンドは、処理されるべきサブバンドに属し、m個の第1のサブバンドセットのすべてのサブバンドセットが、対応する所定の条件を満たすとき、すべてのm個の第1のサブバンドセットに属するサブバンドによって形成されるセットが、ターゲットサブバンドセットとして決定され、又は、m個の第1のサブバンドセットのうちのサブバンドセットが、対応する所定の条件を満たさないとき、すべてのm個の第1のサブバンドセットに属するサブバンド以外の処理されるべきサブバンドのサブバンドによって形成されるセットが、ターゲットサブバンドセットとして決定され、或いは、m個の第1のサブバンドセットの少なくとも1つのサブバンドセットが、対応する所定の条件を満たすとき、少なくとも1つのサブバンドセットにおけるすべてのサブバンドによって形成されるセットが、ターゲットサブバンドセットとして決定され、又は、m個の第1のサブバンドセットのいずれのサブバンドセットも、対応する所定の条件を満たさないとき、m個の第1のサブバンドセットのいずれのサブバンドセットにも属さない処理されるべきサブバンドのサブバンドによって形成されるセットが、ターゲットサブバンドセットとして決定される。
第2の態様又は第2の態様の上記可能な実装様式のいずれか1つを参照すると、第2の態様の別の可能な実装様式では、m個の所定の条件のうちの任意の所定の条件は、係数量子化されたサブバンドが、対応する第1のサブバンドセットの対応する先行フレームサブバンドのうちに存在するという条件、対応する第1のサブバンドセットにおけるサブバンドの平均エンベロープ値が、第1の閾値よりも大きいという条件、又は高調波タイプの信号を搬送するサブバンドが、対応する第1のサブバンドセット内に存在するという条件のうちの少なくとも1つを含む。
第2の態様又は第2の態様の上記可能な実装様式のいずれか1つを参照すると、第2の態様の別の可能な実装様式では、m個の第1のサブバンドセットにおけるサブバンドの周波数は、m個の第1のサブバンドセットにおけるサブバンド以外の処理されるべきサブバンドのサブバンドの周波数よりも高い。
第2の態様又は第2の態様の上記可能な実装様式のいずれか1つを参照すると、第2の態様の別の可能な実装様式では、選択サブユニットは、ターゲットサブバンドセットにおける、各サブバンドの単位帯域幅当たりの一次ビットの平均量、各サブバンドの情報単位当たりの一次ビットの量、又は各サブバンドの一次割り当てされたビットの量のうちの少なくとも1つに応じて、ターゲットサブバンドセットから二次ビット割り当てのためのサブバンドを選択するように特に構成される。
第2の態様又は第2の態様の上記可能な実装様式のいずれか1つを参照すると、第2の態様の別の可能な実装様式では、選択サブユニットは、ターゲットサブバンドセットにおける、単位帯域幅当たりの一次ビットの最小平均量を有するサブバンド、情報単位当たりの一次ビットの最小量を有するサブバンド、又は一次割り当てされたビットの最小量を有するサブバンドを、最優先の強化されるべきサブバンドとして決定するように特に構成され、最優先の強化されるべきサブバンドは、二次ビット割り当てのためのサブバンドに属する。
第2の態様又は第2の態様の上記可能な実装様式のいずれか1つを参照すると、第2の態様の別の可能な実装様式では、選択サブユニットは、余剰ビットの総量が閾値aNよりも大きくaN+1よりも小さいとき、N個の二次ビット割り当てのためのサブバンドが選択される必要があることを決定し、aN及びaN+1はそれぞれ、昇順でソートされた複数の閾値のうちのN番目の閾値及び(N+1)番目の閾値であり、Nが2以上であるとき、最優先の強化されるべきサブバンド以外のターゲットサブバンドセットにおけるサブバンドから、N−1個の二次ビット割り当てのためのサブバンドを選択するように特に構成される。
第2の態様又は第2の態様の上記可能な実装様式のいずれか1つを参照すると、第2の態様の別の可能な実装様式では、選択サブユニットは、割り当てのための最優先の強化されるべきサブバンドに基づいて、N−1個の二次ビット割り当てのためのサブバンドを決定するように特に構成され、N個の二次ビット割り当てのためのサブバンドは、周波数領域において連続している。
第2の態様又は第2の態様の上記可能な実装様式のいずれか1つを参照すると、第2の態様の別の可能な実装様式では、選択サブユニットは、余剰ビットの総量が閾値よりも大きいとき、ターゲットサブバンドセットから第2優先の強化されるべきサブバンドを決定するように特に構成され、二次ビット割り当てのためのサブバンドは、第2優先の強化されるべきサブバンド、及び最優先の強化されるべきサブバンドを含む。
第2の態様又は第2の態様の上記可能な実装様式のいずれか1つを参照すると、第2の態様の別の可能な実装様式では、選択サブユニットは、ターゲットサブバンドセットから第2優先の強化されるべきサブバンドを決定し、余剰ビットの総量が閾値よりも大きいとき、第2優先の強化されるべきサブバンドが二次ビット割り当てのためのサブバンドに属することを決定するように特に構成される。
第2の態様又は第2の態様の上記可能な実装様式のいずれか1つを参照すると、第2の態様の別の可能な実装様式では、選択サブユニットは、最優先の強化されるべきサブバンドに隣接する2つのサブバンドのうちの、単位帯域幅当たりの一次ビットのより小さい平均量を有するサブバンド、情報単位当たりの一次ビットのより小さい量を有するサブバンド、又は一次割り当てされたビットのより小さい量を有するサブバンドを、第2優先の強化されるべきサブバンドとして決定するように特に構成される。
第2の態様又は第2の態様の上記可能な実装様式のいずれか1つを参照すると、第2の態様の別の可能な実装様式では、二次ビット割り当てユニットは、二次ビット割り当てのためのサブバンドに含まれるサブバンドの量が2以上であるとき、二次ビット割り当てのためのサブバンドの各サブバンドの、一次情報単位量決定動作から取得された情報単位当たりのビットの量、単位帯域幅当たりのビットの平均量、又は一次情報単位量決定動作から取得された一次割り当てされたビットの量に応じて、二次ビット割り当てのためのサブバンドに対して二次ビット割り当てを実施するように特に構成される。
第2の態様又は第2の態様の上記可能な実装様式のいずれか1つを参照すると、第2の態様の別の可能な実装様式では、一次ビット割り当てユニットは、割り当てられるべきビットの総量、及び処理されるべきサブバンドのサブバンドのエンベロープ値に応じて、処理されるべきサブバンドに対して一次ビット割り当てを実施するように特に構成される。
第2の態様又は第2の態様の上記可能な実装様式のいずれか1つを参照すると、第2の態様の別の可能な実装様式では、上記装置はエンコーダであり、上記装置は、処理されるべきサブバンドの各サブバンドに対応する情報単位の量に応じて、処理されるべきサブバンドの各サブバンドについて量子化動作を行って、各サブバンドに対応する量子化されたスペクトル係数を取得するように構成された量子化ユニットであって、二次ビット割り当てのためのサブバンドの各サブバンドに対応する情報単位の量は、二次情報単位量決定動作から取得された情報単位の量であり、別のサブバンドに対応する情報単位の量は、一次情報単位量決定動作から取得された情報単位の量である、量子化ユニットと、量子化されたスペクトル係数をビットストリームに書き込み、ビットストリームを出力するように構成された移送ユニットとをさらに備える。
第2の態様又は第2の態様の上記可能な実装様式のいずれか1つを参照すると、第2の態様の別の可能な実装様式では、二次ビット割り当てパラメータは、処理されるべきサブバンドのうちの少なくとも1つのサブバンドにおいて搬送される信号のタイプ、処理されるべきサブバンドのうちの少なくとも1つのサブバンドのエンベロープ値、又は処理されるべきサブバンドのうちの少なくとも1つのサブバンドの対応する先行フレームサブバンドの係数量子化状態のうちの少なくとも1つのパラメータを含み、移送ユニットは、少なくとも1つのパラメータをビットストリームに書き込むようにさらに構成される。
第2の態様又は第2の態様の上記可能な実装様式のいずれか1つを参照すると、第2の態様の別の可能な実装様式では、上記装置はデコーダであり、上記装置は、処理されるべきサブバンドの各サブバンドに対応する情報単位の量に応じて、処理されるべきサブバンドの各サブバンドについて逆量子化動作を行って、各サブバンドに対応する逆量子化されたスペクトル係数を取得するように構成された逆量子化ユニットであって、二次ビット割り当てのためのサブバンドの各サブバンドに対応する情報単位の量は、二次情報単位量決定動作から取得された情報単位の量であり、別のサブバンドに対応する情報単位の量は、一次情報単位量決定動作から取得された情報単位の量である、逆量子化ユニットと、逆量子化されたスペクトル係数に応じて出力信号を取得するように構成された第1の取得ユニットとをさらに備える。
第2の態様又は第2の態様の上記可能な実装様式のいずれか1つを参照すると、第2の態様の別の可能な実装様式では、二次ビット割り当てパラメータは、処理されるべきサブバンドのうちの少なくとも1つのサブバンドにおいて搬送される信号のタイプ、処理されるべきサブバンドのうちの少なくとも1つのサブバンドのエンベロープ値、又は処理されるべきサブバンドのうちの少なくとも1つのサブバンドの対応する先行フレームサブバンドの係数量子化状態のうちの少なくとも1つのパラメータを含み、上記装置は、復号されるべきビットストリームから少なくとも1つのパラメータを取得するように構成された第2の取得ユニットをさらに備える。
第3の態様によれば、信号処理装置が提供され、装置は、メモリ及びプロセッサを備え、メモリは、プログラムコードを記憶するように構成され、プロセッサは、メモリに記憶されたプログラムコードを呼び出して、現在のフレームの処理されるべきサブバンドに対応する割り当てられるべきビットの総量を決定する動作と、割り当てられるべきビットの総量に応じて、処理されるべきサブバンドに対して一次ビット割り当てを実施して、処理されるべきサブバンドの各サブバンドの一次割り当てされたビットの量を取得する動作と、各サブバンドの一次割り当てされたビットの量に応じて、一次ビット割り当てを受けた各サブバンドについて一次情報単位量決定動作を行って、現在のフレームの余剰ビットの総量、及び処理されるべきサブバンドの各サブバンドに対応する情報単位の量を取得する動作と、二次ビット割り当てパラメータに応じて、処理されるべきサブバンドから二次ビット割り当てのためのサブバンドを選択する動作であって、二次ビット割り当てパラメータは、処理されるべきサブバンドの各サブバンドのサブバンド特性、又は余剰ビットの総量のうちの少なくとも一方を含む、動作と、二次ビット割り当てのためのサブバンドに対して二次ビット割り当てを実施して、余剰ビットを二次ビット割り当てのためのサブバンドに割り当て、二次ビット割り当てのためのサブバンドの各サブバンドの二次割り当てされたビットの量を取得する動作と、二次ビット割り当てのためのサブバンドの一次割り当てされたビットの量及び二次割り当てされたビットの量に応じて、二次ビット割り当てのためのサブバンドの各サブバンドについて二次情報単位量決定動作を行って、二次ビット割り当てのためのサブバンドの各サブバンドに対応する情報単位の量を再取得する動作とを行うように構成される。
第3の態様を参照すると、第3の態様の第1の可能な実装様式では、処理されるべきサブバンドの各サブバンドのサブバンド特性は、サブバンドにおいて搬送される信号の特性、サブバンドに対応するビット割り当て状態、又はサブバンドの周波数範囲のうちの少なくとも1つを含む。
第3の態様又は第3の態様の上記可能な実装様式のいずれか1つを参照すると、第3の態様の別の可能な実装様式では、サブバンドにおいて搬送される信号の特性は、サブバンドにおいて搬送される信号のタイプ、又はサブバンドのエンベロープ値のうちの少なくとも一方を含み、且つ/或いは、サブバンドに対応するビット割り当て状態は、サブバンドの対応する先行フレームサブバンドの係数量子化状態、サブバンドの情報単位当たりの一次ビットの量、サブバンドの単位帯域幅当たりの一次ビットの平均量、又はサブバンドの一次割り当てされたビットの量のうちの少なくとも1つを含み、サブバンドの単位帯域幅当たりの一次ビットの平均量は、サブバンドの一次割り当てされたビットの量、及びサブバンドの帯域幅に応じて決定され、サブバンドの情報単位当たりの一次ビットの量は、サブバンドの一次割り当てされたビットの量、及びサブバンドの一次情報単位の量に応じて決定され、サブバンドの一次情報単位の量は、サブバンドが受けた一次情報単位量決定動作から取得される。
第3の態様又は第3の態様の上記可能な実装様式のいずれか1つを参照すると、第3の態様の別の可能な実装様式では、サブバンドにおいて搬送される信号のタイプは、高調波及び/又は非高調波を含む。
第3の態様又は第3の態様の上記可能な実装様式のいずれか1つを参照すると、第3の態様の別の可能な実装様式では、プロセッサは、メモリに記憶されたプログラムコードを呼び出して、処理されるべきサブバンドの各サブバンドのサブバンド特性、又は余剰ビットの総量のうちの少なくとも一方に応じて、ターゲットサブバンドセットを決定する動作と、ターゲットサブバンドセットから二次ビット割り当てのためのサブバンドを選択する動作とを特に行うように構成され、ターゲットサブバンドセットにおけるサブバンドは、処理されるべきサブバンドに属する。
第3の態様又は第3の態様の上記可能な実装様式のいずれか1つを参照すると、第3の態様の別の可能な実装様式では、プロセッサは、メモリに記憶されたプログラムコードを呼び出して、m個の第1のサブバンドセットにおける各サブバンドのサブバンド特性、及びm個の第1のサブバンドセットと一対一対応するm個の所定の条件に応じて、ターゲットサブバンドセットを決定する動作であって、mは、1以上の整数であり、m個の第1のサブバンドセットにおけるサブバンドは、処理されるべきサブバンドに属する、動作を特に行うように構成され、m個の第1のサブバンドセットのすべてのサブバンドセットが、対応する所定の条件を満たすとき、すべてのm個の第1のサブバンドセットに属するサブバンドによって形成されるセットが、ターゲットサブバンドセットとして決定され、又は、m個の第1のサブバンドセットのうちのサブバンドセットが、対応する所定の条件を満たさないとき、すべてのm個の第1のサブバンドセットに属するサブバンド以外の処理されるべきサブバンドのサブバンドによって形成されるセットが、ターゲットサブバンドセットとして決定され、或いは、m個の第1のサブバンドセットの少なくとも1つのサブバンドセットが、対応する所定の条件を満たすとき、少なくとも1つのサブバンドセットにおけるすべてのサブバンドによって形成されるセットが、ターゲットサブバンドセットとして決定され、又は、m個の第1のサブバンドセットのいずれのサブバンドセットも、対応する所定の条件を満たさないとき、m個の第1のサブバンドセットのいずれのサブバンドセットにも属さない処理されるべきサブバンドのサブバンドによって形成されるセットが、ターゲットサブバンドセットとして決定される。
第3の態様又は第3の態様の上記可能な実装様式のいずれか1つを参照すると、第3の態様の別の可能な実装様式では、m個の所定の条件のうちの任意の所定の条件は、係数量子化されたサブバンドが、対応する第1のサブバンドセットの対応する先行フレームサブバンドのうちに存在するという条件、対応する第1のサブバンドセットにおけるサブバンドの平均エンベロープ値が、第1の閾値よりも大きいという条件、又は高調波タイプの信号を搬送するサブバンドが、対応する第1のサブバンドセット内に存在するという条件のうちの少なくとも1つを含む。
第3の態様又は第3の態様の上記可能な実装様式のいずれか1つを参照すると、第3の態様の別の可能な実装様式では、m個の第1のサブバンドセットにおけるサブバンドの周波数は、m個の第1のサブバンドセットにおけるサブバンド以外の処理されるべきサブバンドのサブバンドの周波数よりも高い。
第3の態様又は第3の態様の上記可能な実装様式のいずれか1つを参照すると、第3の態様の別の可能な実装様式では、プロセッサは、メモリに記憶されたプログラムコードを呼び出して、ターゲットサブバンドセットにおける、各サブバンドの単位帯域幅当たりの一次ビットの平均量、各サブバンドの情報単位当たりの一次ビットの量、又は各サブバンドの一次割り当てされたビットの量のうちの少なくとも1つに応じて、ターゲットサブバンドセットから二次ビット割り当てのためのサブバンドを選択する動作を特に行うように構成される。
第3の態様又は第3の態様の上記可能な実装様式のいずれか1つを参照すると、第3の態様の別の可能な実装様式では、プロセッサは、メモリに記憶されたプログラムコードを呼び出して、ターゲットサブバンドセットにおける、単位帯域幅当たりの一次ビットの最小平均量を有するサブバンド、情報単位当たりの一次ビットの最小量を有するサブバンド、又は一次割り当てされたビットの最小量を有するサブバンドを、最優先の強化されるべきサブバンドとして決定する動作であって、最優先の強化されるべきサブバンドは、二次ビット割り当てのためのサブバンドに属する、動作を特に行うように構成される。
第3の態様又は第3の態様の上記可能な実装様式のいずれか1つを参照すると、第3の態様の別の可能な実装様式では、プロセッサは、メモリに記憶されたプログラムコードを呼び出して、余剰ビットの総量が閾値aNよりも大きくaN+1よりも小さいとき、N個の二次ビット割り当てのためのサブバンドが選択される必要があることを決定する動作であって、aN及びaN+1はそれぞれ、昇順でソートされた複数の閾値のうちのN番目の閾値及び(N+1)番目の閾値である、動作と、Nが2以上であるとき、最優先の強化されるべきサブバンド以外のターゲットサブバンドセットにおけるサブバンドから、N−1個の二次ビット割り当てのためのサブバンドを選択する動作とを特に行うように構成される。
第3の態様又は第3の態様の上記可能な実装様式のいずれか1つを参照すると、第3の態様の別の可能な実装様式では、プロセッサは、メモリに記憶されたプログラムコードを呼び出して、割り当てのための最優先の強化されるべきサブバンドに基づいて、N−1個の二次ビット割り当てのためのサブバンドを決定する動作であって、N個の二次ビット割り当てのためのサブバンドは、周波数領域において連続している、動作を特に行うように構成される。
第3の態様又は第3の態様の上記可能な実装様式のいずれか1つを参照すると、第3の態様の別の可能な実装様式では、プロセッサは、メモリに記憶されたプログラムコードを呼び出して、余剰ビットの総量が閾値よりも大きいとき、ターゲットサブバンドセットから第2優先の強化されるべきサブバンドを決定する動作であって、二次ビット割り当てのためのサブバンドは、第2優先の強化されるべきサブバンド、及び最優先の強化されるべきサブバンドを含む、動作を特に行うように構成される。
第3の態様又は第3の態様の上記可能な実装様式のいずれか1つを参照すると、第3の態様の別の可能な実装様式では、プロセッサは、メモリに記憶されたプログラムコードを呼び出して、ターゲットサブバンドセットから第2優先の強化されるべきサブバンドを決定する動作と、余剰ビットの総量が閾値よりも大きいとき、第2優先の強化されるべきサブバンドが二次ビット割り当てのためのサブバンドに属することを決定する動作とを特に行うように構成される。
第3の態様又は第3の態様の上記可能な実装様式のいずれか1つを参照すると、第3の態様の別の可能な実装様式では、プロセッサは、メモリに記憶されたプログラムコードを呼び出して、最優先の強化されるべきサブバンドに隣接する2つのサブバンドのうちの、単位帯域幅当たりの一次ビットのより小さい平均量を有するサブバンド、情報単位当たりの一次ビットのより小さい量を有するサブバンド、又は一次割り当てされたビットのより小さい量を有するサブバンドを、第2優先の強化されるべきサブバンドとして決定する動作を特に行うように構成される。
第3の態様又は第3の態様の上記可能な実装様式のいずれか1つを参照すると、第3の態様の別の可能な実装様式では、プロセッサは、メモリに記憶されたプログラムコードを呼び出して、二次ビット割り当てのためのサブバンドに含まれるサブバンドの量が2以上であるとき、二次ビット割り当てのためのサブバンドの各サブバンドの、情報単位当たりの一次ビットの量、単位帯域幅当たりの一次ビットの平均量、又は一次割り当てされたビットの量に応じて、二次ビット割り当てのためのサブバンドに対して二次ビット割り当てを実施する動作を特に行うように構成される。
第3の態様又は第3の態様の上記可能な実装様式のいずれか1つを参照すると、第3の態様の別の可能な実装様式では、プロセッサは、メモリに記憶されたプログラムコードを呼び出して、割り当てられるべきビットの総量、及び処理されるべきサブバンドのサブバンドのエンベロープ値に応じて、処理されるべきサブバンドに対して一次ビット割り当てを実施する動作を特に行うように構成される。
第3の態様又は第3の態様の上記可能な実装様式のいずれか1つを参照すると、第3の態様の別の可能な実装様式では、上記装置はエンコーダであり、プロセッサは、メモリに記憶されたプログラムコードを呼び出して、処理されるべきサブバンドの各サブバンドに対応する情報単位の量に応じて、処理されるべきサブバンドの各サブバンドについて量子化動作を行って、各サブバンドに対応する量子化されたスペクトル係数を取得する動作であって、二次ビット割り当てのためのサブバンドの各サブバンドに対応する情報単位の量は、二次情報単位量決定動作から取得された情報単位の量であり、別のサブバンドに対応する情報単位の量は、一次情報単位量決定動作から取得された情報単位の量である、動作と、量子化されたスペクトル係数をビットストリームに書き込み、ビットストリームを出力する動作とをさらに行うように構成される。
第3の態様又は第3の態様の上記可能な実装様式のいずれか1つを参照すると、第3の態様の別の可能な実装様式では、二次ビット割り当てパラメータは、処理されるべきサブバンドのうちの少なくとも1つのサブバンドにおいて搬送される信号のタイプ、処理されるべきサブバンドのうちの少なくとも1つのサブバンドのエンベロープ値、又は処理されるべきサブバンドのうちの少なくとも1つのサブバンドの対応する先行フレームサブバンドの係数量子化状態のうちの少なくとも1つのパラメータを含み、上記装置がエンコーダである場合、プロセッサは、メモリに記憶されたプログラムコードを呼び出して、少なくとも1つのパラメータをビットストリームに書き込む動作をさらに行うように構成される。
第3の態様又は第3の態様の上記可能な実装様式のいずれか1つを参照すると、第3の態様の別の可能な実装様式では、上記装置はデコーダであり、プロセッサは、メモリに記憶されたプログラムコードを呼び出して、処理されるべきサブバンドの各サブバンドに対応する情報単位の量に応じて、処理されるべきサブバンドの各サブバンドについて逆量子化動作を行って、各サブバンドに対応する逆量子化されたスペクトル係数を取得する動作であって、二次ビット割り当てのためのサブバンドの各サブバンドに対応する情報単位の量は、二次情報単位量決定動作から取得された情報単位の量であり、別のサブバンドに対応する情報単位の量は、一次情報単位量決定動作から取得された情報単位の量である、動作と、逆量子化されたスペクトル係数に応じて出力信号を取得する動作とをさらに行うように構成される。
第3の態様又は第3の態様の上記可能な実装様式のいずれか1つを参照すると、第3の態様の別の可能な実装様式では、上記装置がデコーダである場合、二次ビット割り当てパラメータは、処理されるべきサブバンドのうちの少なくとも1つのサブバンドにおいて搬送される信号のタイプ、処理されるべきサブバンドのうちの少なくとも1つのサブバンドのエンベロープ値、又は処理されるべきサブバンドのうちの少なくとも1つのサブバンドの対応する先行フレームサブバンドの係数量子化状態のうちの少なくとも1つのパラメータを含み、上記装置がデコーダである場合、プロセッサは、メモリに記憶されたプログラムコードを呼び出して、復号されるべきビットストリームから少なくとも1つのパラメータを取得する動作をさらに行うように構成される。
したがって、本発明の実施形態では、まず、一次ビット割り当てが、現在のフレームの割り当てられるべきビットの総量に応じて、処理されるべきサブバンドに対して行われて、各サブバンドの一次割り当てされたビットの量を取得し、一次情報単位量決定動作が、一次ビット割り当てを受けたサブバンドについて行われて、処理されるべきサブバンドの各サブバンドに対応する情報単位の量、及び現在のフレームの余剰ビットの総量を取得し、次いで、二次ビット割り当てのためのサブバンドが、処理されるべきサブバンドの各サブバンドのサブバンド特性、又は余剰ビットの総量のうちの少なくとも一方に応じて決定され、余剰ビットが二次ビット割り当てのためのサブバンドに割り当てられて、二次ビット割り当てのためのサブバンドの各サブバンドの二次割り当てされたビットの量を取得し、二次情報単位量決定動作が、二次ビット割り当てのためのサブバンドの各サブバンドの一次割り当てされたビットの量及び二次割り当てされたビットの量に応じて、二次ビット割り当てのためのサブバンドの各サブバンドについて行われて、二次ビット割り当てのためのサブバンドの各サブバンドに対応する情報単位の量を再取得する。符号化されたサブバンド内に残された余剰ビットは、残りの符号化されていないサブバンドに均一に割り当てられず、したがって、利用可能なビットがより適切且つ十分に使用されることができ、符号化及び復号品質が明らかに改善される。
本発明の実施形態において技術的解決策をより明確に説明するために、以下は実施形態を説明するために必要とされる添付の図面を簡潔に説明する。明らかに、以下の説明における添付の図面は単に本発明のいくつかの実施形態を示しており、当業者は、創作的な努力なしで、これらの添付の図面から他の図面をさらに導き出すことが可能である。
以下は、本発明の実施形態における添付の図面を参照して、本発明の実施形態における技術的解決策を明確に説明する。明らかに、説明される実施形態は、本発明の実施形態のうちの一部であって全部ではない。創作的な努力なしで本発明の実施形態に基づいて当業者によって得られる他のすべての実施形態は、本発明の保護範囲に入るものとする。
図1は、本発明の実施形態による信号処理方法100の概略フローチャートである。図1に示されるように、方法100は、以下を含む:
S110. 現在のフレームの処理されるべきサブバンドに対応する割り当てられるべきビットの総量を決定する。
S120. 割り当てられるべきビットの総量に応じて、処理されるべきサブバンドの各サブバンドに対して一次ビット割り当てを実施して、処理されるべきサブバンドの各サブバンドの一次割り当てされたビットの量を取得する。
S130. 各サブバンドの一次割り当てされたビットの量に応じて、一次ビット割り当てを受けた処理されるべきサブバンドの各サブバンドについて一次情報単位量決定動作を行って、現在のフレームの余剰ビットの総量、及び処理されるべきサブバンドの各サブバンドに対応する情報単位の量を取得する。
S140. 二次ビット割り当てパラメータに応じて、処理されるべきサブバンドから二次ビット割り当てのためのサブバンドを選択する。ここで、二次ビット割り当てパラメータは、余剰ビットの総量、又は処理されるべきサブバンドの各サブバンドのサブバンド特性のうちの少なくとも一方を含む。
S150. 二次ビット割り当てのためのサブバンドに対して二次ビット割り当てを実施して、余剰ビットを二次ビット割り当てのためのサブバンドに割り当て、二次ビット割り当てのためのサブバンドの各サブバンドの二次割り当てされたビットの量を取得する。
S160. 二次ビット割り当てのためのサブバンドについて一次ビット割り当てが行われたときに取得されるビット、及び二次ビット割り当てが行われたときに取得されるビットに応じて、二次ビット割り当てのためのサブバンドの各サブバンドについて二次情報単位量決定動作を行って、二次ビット割り当てのためのサブバンドの各サブバンドに対応する情報単位の量を再取得する。
具体的には、現在のフレームの処理されるべきサブバンドに対してビット割り当てが行われるとき、処理されるべきサブバンドに対応する割り当てられるべきビットの総量が決定されることができ;一次ビット割り当てが、割り当てられるべきビットの総量に応じて、処理されるべきサブバンドに対して行われて、各サブバンドの一次割り当てされたビットの量を取得し、一次ビット割り当ては、各サブバンドのエンベロープ値に応じて、各サブバンドに対して行われることができ;一次情報単位量決定動作が、各サブバンドの一次割り当てされたビットの量に応じて、一次ビット割り当てを受けた各サブバンドについて行われ、すべてのサブバンドに対して一次情報単位量決定動作が行われた後、各サブバンドに対応する情報単位の量、及び余剰ビットの総量が取得され;処理されるべきサブバンドから二次ビット割り当てのためのサブバンドが、二次ビット割り当てパラメータに応じて、具体的には、処理されるべきサブバンドの各サブバンドのサブバンド特性、及び/又は余剰ビットの総量に応じて選択され;二次ビット割り当てが、二次ビット割り当てのための選択されたサブバンドに対して行われ、すなわち、余剰ビットが二次ビット割り当てのためのサブバンドに割り当てられ;次いで、二次情報単位量決定動作が、二次ビット割り当てのためのサブバンドの一次割り当てされたビットの量及び二次割り当てされたビットの量に応じて、二次ビット割り当てのためのサブバンドの各サブバンドについて行われて、二次ビット割り当てのためのサブバンドの各サブバンドに対応する情報単位の量を再取得する。したがって、後続の動作は、処理されるべきサブバンドの各サブバンドに対応する情報単位の量に応じて行われ得る。例えば、エンコーダ側の場合、量子化動作が、各サブバンドに対応する情報単位の量に応じて行われることができ、デコーダ側の場合、逆量子化動作が、各サブバンドに対応する情報単位の量に応じて行われることができる。
エンコーダ側では、本発明のこの実施形態における処理されるべきサブバンドは、符号化されるべきサブバンドと呼ばれることがあり、デコーダ側では、本発明のこの実施形態における処理されるべきサブバンドは、復号されるべきサブバンドと呼ばれることがあることを理解されたい。
二次ビット割り当てのためのサブバンドの各サブバンドに対応する情報単位の量は、二次情報単位量決定動作から取得された情報単位の量であり、別のサブバンドに対応する情報単位の量は、一次情報単位量決定動作から取得された情報単位の量であることを理解されたい。
本発明のこの実施形態では、各サブバンドに対応する情報単位の量及び各サブバンドに対応する余剰ビットの量は、処理されるべきサブバンドの各サブバンドについて一次情報単位量決定動作を行うことによって取得されることができ、ここで、各サブバンドに対応する情報単位及び各サブバンドに対応する余剰ビットの量によって占められるビットの量の合計は、各サブバンドの一次割り当てされたビットの量であり、各サブバンドに対応する余剰ビットの量は、1つの情報単位を符号化するために不十分であり;次いで、現在のフレームの余剰ビットの総量は、現在のフレームの処理されるべきサブバンドのすべてのサブバンドに対応する余剰ビットを合計することによって取得されることができ、現在のフレームの合計余剰ビットが、現在のフレームの処理されるべきサブバンドの二次ビット割り当てのためのサブバンドに割り当てられることを理解されたい。
さらに、本発明のこの実施形態における情報単位は、符号化のための単位であり、情報単位量決定動作は、符号化又は復号動作の特定のプロセスであり、決定は、割り当てられたビットの量に応じて特定的に行われ得ることを理解されたい。もちろん、異なる符号化方法では、情報単位は異なる名前を有してよい。例えば、いくつかの符号化方法において、情報単位はパルスと呼ばれる。本質が本発明におけるものと同じであるならば、使用される名前が何であれ本発明の保護範囲内に入る。
したがって、本発明のこの実施形態では、まず、一次ビット割り当てが、割り当てられるべきビットの総量に応じて、現在のフレームの処理されるべきサブバンドに対して行われて、各サブバンドの一次割り当てされたビットの量を取得し;一次情報単位量決定動作が、一次ビット割り当てを受けたサブバンドについて行われて、処理されるべきサブバンドの各サブバンドに対応する情報単位の量、及び余剰ビットの総量を取得し;次いで、二次ビット割り当てのためのサブバンドが、処理されるべきサブバンドの各サブバンドのサブバンド特性、又は余剰ビットの総量のうちの少なくとも一方に応じて決定され、余剰ビットが二次ビット割り当てのためのサブバンドに割り当てられて、二次ビット割り当てのためのサブバンドの各サブバンドの二次割り当てされたビットの量を取得し;二次情報単位量決定動作が、二次ビット割り当てのためのサブバンドの各サブバンドの一次割り当てされたビットの量及び二次割り当てされたビットの量に応じて、二次ビット割り当てのためのサブバンドの各サブバンドについて行われて、二次ビット割り当てのためのサブバンドの各サブバンドに対応する情報単位の量を再取得する。符号化されたサブバンド内に残された余剰ビットは、残りの符号化されていないサブバンドに均一に割り当てられず、したがって、利用可能なビットがより適切且つ十分に使用されることができ、符号化及び復号品質が明らかに改善される。
本発明のこの実施形態では、二次ビット割り当てパラメータは、余剰ビットの総量、又は処理されるべきサブバンドの各サブバンドのサブバンド特性のうちの少なくとも一方を含むことができる。
任意選択で、処理されるべきサブバンドの各サブバンドのサブバンド特性は、サブバンドにおいて搬送される信号の特性、サブバンドに対応するビット割り当て状態、又はサブバンドの周波数範囲のうちの少なくとも1つを含むことができる。代替的には、各サブバンドのサブバンド特性は、単にサブバンドの番号などにすることができる。
任意選択で、サブバンドにおいて搬送される信号の特性は、サブバンドにおいて搬送される信号のタイプ、又はエンベロープ値のうちの少なくとも一方を含むことができ、搬送される信号のタイプは、高調波及び/又は非高調波を含むことができ;且つ/或いは、
サブバンドに対応するビット割り当て状態は、サブバンドの対応する先行フレームサブバンドの係数量子化状態、サブバンドの情報単位当たりの一次ビットの量、サブバンドの単位帯域幅当たりの一次ビットの平均量、又はサブバンドの一次割り当てされたビットの量のうちの少なくとも1つを含むことができる。
任意選択で、サブバンドの対応する先行フレームサブバンドの係数量子化状態は、サブバンドの対応する先行フレームサブバンドが係数量子化されているかどうかの状況であり、具体的には、サブバンドの対応する先行フレームサブバンドにビットが割り当てられるかどうかに基づいて決定されることができ、対応する先行フレームサブバンドにビットが割り当てられるかどうかは、一次ビット割り当て及び二次ビット割り当てに応じて包括的に決定されることができる。(一次ビット割り当てが行われるときに割り当てられるか、又は二次ビット割り当てが行われるときに割り当てられるかに関わらず)ビットが割り当てられるならば、対応する先行フレームサブバンドにビットが割り当てられることが理解され得る。
本発明のこの実施形態では、任意のサブバンドの単位帯域幅当たりの一次ビットの平均量は、任意のサブバンドの一次割り当てされたビットの量、及び任意のサブバンドの帯域幅に応じて決定される。
サブバンドの単位帯域幅当たりの一次ビットの平均量は、次の式によって決定され得る:
(外1)
ここで、Rk
1[k
i]は、サブバンドk
iの一次割り当てされたビットの量を示し、bandwidth[k
i]は、サブバンドの帯域幅を示す。
任意のサブバンドの情報単位当たりの一次ビットの量は、その任意のサブバンドの一次割り当てされたビットの量、及びその任意のサブバンドの一次情報単位の量に応じて決定され、ここで、その任意のサブバンドの一次情報単位の量は、その任意のサブバンドについて行われる一次情報単位量決定動作から取得される。
サブバンドの情報単位当たりの一次ビットの量は、次の式に従って決定され得る:
(外2)
ここで、Rk
1[k
i]は、サブバンドk
iの一次割り当てされたビットの量Rk
1[k
i]を示し、npluse[k
i]は、サブバンドk
iについて行われる一次情報単位量決定動作から取得された情報単位の量(すなわち、サブバンドの一次情報単位の量)を示す。
本発明のこの実施形態は、信号で占められる帯域幅は各フレームにおいて複数のサブバンドへ分割され、現在のフレームのサブバンドと、サブバンドの対応する先行フレームサブバンド(すなわち、サブバンドに対応する先行フレーム)は、周波数に関して同じであるという事実に基づいて説明されることを理解されたい。いくつかのシナリオでは、異なるフレームについて、同じ周波数範囲を有するいくつかのサブバンドも1つのサブバンドと呼ばれる。使用される技術的解決策の本質が本発明におけるものと同じであるならば、いかなる使用される技術的解決策も本発明の保護範囲内に入る。
本発明のこの実施形態では、S130において、処理されるべきサブバンドから二次ビット割り当てのためのサブバンドを選択することは、余剰ビットの総量、又は処理されるべきサブバンドの各サブバンドのサブバンド特性のうちの少なくとも一方に応じて、ターゲットサブバンドセットを決定することと、ターゲットサブバンドセットから二次ビット割り当てのためのサブバンドを選択することとを含むことができ、ターゲットサブバンドセットにおけるサブバンドは、処理されるべきサブバンドに属する。
具体的には、ターゲットサブバンドセットが、m個の第1のサブバンドセットのサブバンド特性、及びm個の第1のサブバンドセットと一対一対応するm個の所定の条件に応じて決定され、mは、1以上の整数であり、m個の第1のサブバンドセットのすべてのサブバンドセットが、対応する所定の条件を満たすとき、(mが2以上であり、セットがm個の第1のサブバンドセットの共通部分であるとき)すべてのm個の第1のサブバンドセットに属するサブバンドによって形成されるセットが、ターゲットサブバンドセットとして決定され、又は、m個の第1のサブバンドセットのうちのサブバンドセットが、対応する所定の条件を満たさないとき、すべてのm個の第1のサブバンドセットに属するサブバンド以外の処理されるべきサブバンドのサブバンドによって形成されるセットが、ターゲットサブバンドセットとして決定され;或いは、m個の第1のサブバンドセットの少なくとも1つのサブバンドセットが、対応する所定の条件を満たすとき、少なくとも1つのサブバンドセットにおけるすべてのサブバンドによって形成されるセットが、ターゲットサブバンドセットとして決定され、又は、m個の第1のサブバンドセットのいずれのサブバンドセットも、対応する所定の条件を満たさないとき、m個の第1のサブバンドセットのいずれのサブバンドセットにも属さない処理されるべきサブバンドのサブバンドによって形成されるセットが、ターゲットサブバンドセットとして決定される、
m個の第1のサブバンドセットとm個の所定の条件との間の一対一対応は、m個の第1のサブバンドセットの各サブバンドセットが1つの所定の条件に対応していて、それらのサブバンドセットが異なる所定の条件に対応していることを意味することを理解されたい。
任意選択で、m個の所定の条件のうちの任意の所定の条件は、係数量子化されたサブバンドが、対応する第1のサブバンドセットの対応する先行フレームサブバンドのうちに存在するという条件、対応する第1のサブバンドセットにおけるサブバンドの平均エンベロープ値が、第1の閾値よりも大きいという条件、又は高調波タイプの信号を搬送するサブバンドが、対応する第1のサブバンドセット内に存在するという条件のうちの少なくとも1つを含む。
任意選択で、第1の閾値が、第1のサブバンドセット外のサブバンドの平均エンベロープ値に応じて特に決定され得る。例えば、決定は、式
(外3)
に従って行われ得る。ここで、Ep[i]は、サブバンドiのエンベロープ値を示し、BANDSは、処理されるべきサブバンドの量であり、第1のサブバンドセットは、J個のサブバンドの総計を含み、Ep[i]は、サブバンドiのエンベロープ値を示し、
(外4)
は、J個のサブバンド以外のサブバンドのエンベロープ値の合計を示す。
任意選択で、m個の第1のサブバンドセットにおけるサブバンドの周波数は、m個の第1のサブバンドセットにおけるサブバンド以外の処理されるべきサブバンドのサブバンドの周波数よりも高い。すなわち、まず高周波サブバンドが条件を満たすかどうかが決定され;対応する条件が満たされる場合、二次ビット割り当てのためのサブバンドが高周波数のサブバンドから選択され;又は、対応する条件が満たされない場合、二次ビット割り当てのためのサブバンドが低周波数のサブバンドから選択される。
任意選択で、本発明のこの実施形態では、m個の第1のサブバンドセットは、事前に設定されてもよく、又は処理されるべきサブバンドセットから符号化/復号デバイスによって選択されてもよい。
任意選択で、本発明のこの実施形態では、m個の第1のサブバンドセットが事前に設定されるか、それとも符号化/復号デバイスによって選択されるかに関わらず、m個の第1のサブバンドセットが選択されるとき、m個の第1のサブバンドセットは、符号化されるべき又は復号されるべき信号によって占められる帯域幅に応じて決定され得る。例えば、占められた帯域幅が狭帯域の帯域幅(例えば、帯域幅が4kHz)であり、2kHzより広い帯域幅を有するサブバンドによって形成されたセットが1つの第1のサブバンドセットとして決定されてよく、3kHzより広い帯域幅を有するサブバンドによって形成されたセットが別の第1のサブバンドセットとして決定されてよい。別の例として、占められた帯域幅が広帯域の帯域幅(例えば、帯域幅が8kHz)であり、5kHzより広い帯域幅を有するサブバンドによって形成されたセットが1つの第1のサブバンドセットとして決定されてよく、6kHzより広い帯域幅を有するサブバンドによって形成されたセットが別の第1のサブバンドセットとして決定されてよい。
本発明のこの実施形態では、ターゲットサブバンドセットは、所定の条件に応じて、処理されるべきサブバンドから直接選択され得ることを理解されたい。この場合、所定の条件は、サブバンドが高調波タイプの信号を搬送することであってよく、そして、高調波タイプの信号を搬送するすべてのサブバンドが、ターゲットサブバンドセットを形成するように決定されてよい;又は所定の条件は、係数量子化されたサブバンドが、処理されるべきサブバンドの対応する先行フレームサブバンドにおいて存在することであってよく、そして、対応する先行フレームサブバンドが係数量子化された現在のフレームのすべてのサブバンドが、ターゲットサブバンドセットを形成するように決定されてよい;又は所定の条件は、現在のフレームのサブバンドのエンベロープ値が閾値よりも大きいことであってよく、そして、エンベロープ値が閾値よりも大きい現在のフレームのすべてのサブバンドが、ターゲットサブバンドセットを形成するように決定されてよく、ここで、閾値は、現在のフレームのすべてのサブバンドの平均エンベロープ値に応じて決定されてよく、例えば、平均エンベロープ値が閾値として直接決定されてよく、若しくは平均エンベロープ値の4/5が閾値として決定されてよい;又は所定の条件は、上記の所定の条件のうちの少なくとも2つを含み、少なくとも2つの条件を満たすすべてのサブバンドがターゲットサブバンドセットを形成するように決定される。
本発明のこの実施形態では、ターゲットサブバンドセットが決定された後、二次ビット割り当てのためのサブバンドがターゲットサブバンドセットから選択されることができ、ここで、二次ビット割り当てのためのサブバンドは、ターゲットサブバンドセットにおける、各サブバンドの単位帯域幅当たりの一次ビットの平均量、各サブバンドの情報単位当たりの一次ビットの量、又は各サブバンドの一次割り当てされたビットの量のうちの少なくとも1つに応じて、ターゲットサブバンドセットから選択されることができる。
具体的には、まず最優先の強化されるべきサブバンドが決定されることができ、ここで、ターゲットサブバンドセットにおける、単位帯域幅当たりの一次ビットの最小平均量を有するサブバンド、情報単位当たりのビットの最小量を有するサブバンド、又は一次割り当てされたビットの最小量を有するサブバンドを、最優先の強化されるべきサブバンドとして決定されることができ、ここで、情報単位当たりのビットの最小量、及び一次割り当てされたビットの最小量は、一次情報単位量決定動作によって取得され、最優先の強化されるべきサブバンドは、二次ビット割り当てのためのサブバンドに属する。任意選択で、すべての余剰ビットが最優先の強化されるべきサブバンドに直接割り当てられてよく、すなわち、二次割り当てのためのサブバンドは、最優先の強化されるべきサブバンドのみを含んでよく、又はさらに、二次ビット割り当てのためのサブバンドに属する別のサブバンドが選択されてもよい。具体的には、二次ビット割り当てのための別のサブバンドを選択するかどうかを決定することと、二次ビット割り当てのための別のサブバンドを選択することとが、以下の2つの様式で実施され得る。
第1の実装様式では、余剰ビットの総量が閾値aNよりも大きくaN+1よりも小さいとき、N個の二次ビット割り当てのためのサブバンドが選択される必要があることが決定され、ここで、aN及びaN+1はそれぞれ、昇順でソートされた複数の閾値のうちのN番目の閾値及び(N+1)番目の閾値である。Nが2以上であるとき、最優先の強化されるべきサブバンド以外のターゲットサブバンドセットにおけるサブバンドから、N−1個の二次ビット割り当てのためのサブバンドが選択される。当然ながら、Nが1に等しいとき、二次ビット割り当てのための別のサブバンドをさらに選択する必要がない。
本発明のこの実施形態では、複数は2又は2より大きいことを指す。例えば、複数の閾値は、2つ又は2つより多い閾値を指す。
任意選択で、本発明のこの実施形態では、閾値は、符号化されるべき若しくは復号されるべき信号によって占められる帯域幅、及び/又は最優先の強化されるべきサブバンドの帯域幅に応じて決定され得る。任意選択で、閾値は、符号化されるべき若しくは復号されるべき信号によって占められる帯域幅、及び/又は最優先の強化されるべきサブバンドの帯域幅と正の相関がある。
任意選択で、他のN−1個の二次ビット割り当てのためのサブバンドが最優先の強化されるべきサブバンドに基づいて選択され得る。スペクトルの連続性をより良く維持するために、二次ビット割り当てのためのN個のサブバンドは、周波数領域において連続している。
具体的には、Nが2であるとき、最優先の強化されるべきサブバンドに隣接する2つのサブバンドのうちの、単位帯域幅当たりの一次ビットのより小さい平均量を有するサブバンド、情報単位当たりのビットのより小さい量を有するサブバンド、又は一次割り当てされたビットのより小さい量を有するサブバンドが、二次ビット割り当てのための別のサブバンドとして決定されることができ、ここで、情報単位当たりのビットのより小さい量、及び一次割り当てされたビットのより小さい量は、一次情報単位量決定動作によって取得される。N=3のとき、最優先の強化されるべきサブバンドkに隣接する2つのサブバンドk+1及びk−1が、二次ビット割り当てのためのサブバンドとして決定されることができる。N=4のとき、サブバンドk+1及びk−1が、二次ビット割り当てのためのサブバンドとして決定されることができ、サブバンドk+1及びk−1に隣接するサブバンドk+2及びk−2のうちの、単位帯域幅当たりの一次ビットのより小さい平均量を有するサブバンド、情報単位当たりのビットのより小さい量を有するサブバンド、又は一次割り当てされたビットのより小さい量を有するサブバンドが、二次ビット割り当てのためのサブバンドとして決定されることができ、ここで、情報単位当たりのビットのより小さい量、及び一次割り当てされたビットのより小さい量は、一次情報単位量決定動作から取得される。N≧5の場合、やはり上記の様式と同様の様式に従ってさらに選択が行われ得る。上記のサブバンドのタグk、k+1、及びk−1などは、単に説明を容易にするためのものであり、本発明に対する限定として解釈されるべきでないことを理解されたい。
当然ながら、本発明のこの実施形態では、N個の二次ビット割り当てのためのサブバンドが周波数領域で連続することを保証する必要はない。例えば、ターゲットサブバンドセットにおける単位帯域幅当たりの一次ビットのより小さい平均量を有するN個のサブバンドが、すべてのサブバンドの単位帯域幅当たりの一次ビットの平均量に応じて二次ビット割り当てのためのサブバンドとして決定されてよく;又は、ターゲットサブバンドセットにおける情報単位当たりのビットのより小さい量を有するN個のサブバンドが、すべてのサブバンドの情報単位当たりの1次ビットの量に応じて二次ビット割り当てのためのサブバンドとして決定されてよく;又は、ターゲットサブバンドセットにおける一次割り当てされたビットの量を有するN個のサブバンドが、すべてのサブバンドの一次割り当てされたビットの量に応じて二次ビット割り当てのためのサブバンドとして決定されてよい。代替的には、最優先の強化されるべきサブバンドkに隣接する2つのサブバンドk+1及びk−1から1つのサブバンドが選択され、サブバンドk+2及びk−2から1つのサブバンドが選択され、すべてのN個のサブバンドが選択されるまで、同様に行われる。
第2の実装様式では、余剰ビットの総量が閾値aよりも大きいとき、第2優先の強化されるべきサブバンドが選択される必要があることが決定されることができ、次いで、第2優先の強化されるべきサブバンドがターゲットサブバンドセットから決定され、ここで、二次ビット割り当てのためのサブバンドは、最優先の強化されるべきサブバンド及び第2優先の強化されるべきサブバンドを含む。代替的には、まず、第2優先の強化されるべきサブバンドがターゲットサブバンドセットから決定されることができ、次いで、余剰ビットの総量が閾値aよりも大きいかどうかが決定され;余剰ビットの総量が閾値aよりも大きい場合、第2優先の強化されるべきサブバンドが二次ビット割り当てのためのサブバンドに属することが決定されることができ;又は、余剰ビットの総量が閾値aよりも大きくない場合、第2優先の強化されるべきサブバンドが二次ビット割り当てのためのサブバンドに属さないことが決定されることができる。任意選択で、最優先の強化されるべきサブバンド及び第2優先の強化されるべきサブバンドは周波数領域において連続しており、具体的には、最優先の強化されるべきサブバンドに隣接する2つのサブバンドのうちの、単位帯域幅当たりの一次ビットのより小さい平均量を有するサブバンド、情報単位当たりの一次ビットのより小さい量を有するサブバンド、又は一次割り当てされたビットのより小さい量を有するサブバンドが、第2優先の強化されるべきサブバンドとして決定されることができる。
任意選択で、閾値aは、最優先の強化されるべきサブバンドの帯域幅、及び/又は符号化されるべき又は復号されるべき信号によって占められる帯域幅に応じて決定されることができる。任意選択で、閾値aは、最優先の強化されるべきサブバンドの帯域幅、及び/又は符号化されるべき若しくは復号されるべき信号によって占められる帯域幅と正の相関がある。例えば、符号化されるべき信号の帯域幅が4kHzであるとき、閾値が8に設定されてよく、符号化されるべき信号の帯域幅が8kHzであるとき、閾値が12に設定されてよい。
当然ながら、本発明のこの実施形態における最優先の強化されるべきサブバンド及び第2優先の強化されるべきサブバンドは、必ずしも周波数領域で連続するサブバンドでなくてもよい。例えば、ターゲットサブバンドセットにおける単位帯域幅当たりのビットのより小さい平均量を有する2つのサブバンドが、すべてのサブバンドの単位帯域幅当たりのビットの平均量に応じて、最優先の強化されるべきサブバンド及び第2優先の強化されるべきサブバンドとして決定され、ここで、すべてのサブバンドの単位帯域幅当たりのビットの平均量は、一次情報単位量決定動作から取得される;又は、ターゲットサブバンドセットにおける情報単位当たりのビットのより小さい量を有する2つのサブバンドが、すべてのサブバンドの情報単位当たりの1次ビットの量に応じて、最優先の強化されるべきサブバンド及び第2優先の強化されるべきサブバンドとして決定される;又は、ターゲットサブバンドセットにおける一次割り当てされたビットの量を有する2つのサブバンドが、すべてのサブバンドの一次割り当てされたビットの量に応じて、最優先の強化されるべきサブバンド及び第2優先の強化されるべきサブバンドとして決定される。
本発明のこの実施形態では、代替的にはターゲットサブバンドセットが決定されなくてよく、二次ビット割り当てのためのサブバンドが、処理されるべきサブバンドから直接選択され、ここで、選択される必要がある二次ビット割り当てのためのサブバンドの量は、余剰ビットの総量に応じて決定され得ることを理解されたい。例えば、最小量の一次割り当てされたビットを有するh個のサブバンドが、(h個のサブバンドを含む)二次ビット割り当てのためのサブバンドとして決定される。本発明では、特性を有するすべてのサブバンドが、二次ビット割り当てのためのサブバンドとして決定されてもよい。例えば、対応する先行フレームサブバンドが係数量子化された現在のフレームのサブバンドが、二次ビット割り当てのためのサブバンドとして決定されることなどがある。
上記は、二次ビット割り当てのためのサブバンドがどのように決定されるかを説明した。二次ビット割り当てのためのサブバンドが決定された後、余剰ビットが二次ビット割り当てのためのサブバンドに割り当てられ得る。以下は、どのように余剰ビットが二次ビット割り当てのためのサブバンドに割り当てられるかを説明する。
本発明のこの実施形態では、二次ビット割り当てのためのサブバンドに含まれるサブバンドの量が1であるとき、すべての余剰ビットが、二次ビット割り当てのための1つのサブバンドに直接割り当てられ得る。
本発明のこの実施形態では、二次ビット割り当てのためのサブバンドが少なくとも2つのサブバンドを含むとき、二次ビット割り当ては、二次ビット割り当てのためのサブバンドの各サブバンドの、情報単位当たりの一次ビットの量、一次ビット割り当てにおける単位帯域幅当たりのビットの平均量、又は一次割り当てされたビットの量に応じて、二次ビット割り当てのためのサブバンドの各サブバンドに対して行われ得る。具体的には、余剰ビットは、割合に応じて二次ビット割り当てのためのサブバンドに割り当てられ得る。具体的には、割り当て割合を決定するために以下の様式があり得る。以下の様式では、合計N個のサブバンドk
1,k
2,…,及びk
Nがあることが想定され、サブバンドk
iに対する割り当て割合β
iは、以下の様式で決定され得る:
(外5)
ここで、aver_bit[k
i]は、サブバンドk
iの単位帯域幅当たりの一次ビットの平均量を示し、すなわち、
(外6)
であり、ここで、Rk
i[k
i]は、サブバンドk
iの一次割り当てされたビットの量を示し、bandwidth[k
i]は、サブバンドk
iの帯域幅を示す。
(外7)
ここで、Rk_pulse[k
i]は、サブバンドk
iの情報単位当たりの一次ビットの量を示し、すなわち、
(外8)
であり、ここで、Rk
1[k
i]は、サブバンドk
iの一次割り当てされたビットの量を示し、npulse[k
i]は、サブバンドk
iの一次情報単位の量を示す。
(外9)
ここで、Rk
1[k
i]は、サブバンドk
iの一次割り当てされたビットの量を示す。
二次ビット割り当てのためのサブバンドの各サブバンドに対する余剰ビット割り当て割合が決定された後、この割合に応じて、余剰ビットが二次ビット割り当てのためのサブバンドの各サブバンドに割り当てられ得る。具体的には、サブバンドkiの二次割り当てされたビットの量は、Rk2[ki]=βi*bit_surplusであり、ここで、bit_surplusは、余剰ビットの総量である。
上述された割り当て割合決定方法は、本発明の特定の実施形態に過ぎず、本発明の保護範囲に対する限定として解釈されるべきではないことを理解されたい。上述された割り当て割合決定様式は、相応に変形を有することがある。例えば、二次ビット割り当てのためのサブバンドが2つのサブバンドを含むとき、二次ビット割り当てのためのサブバンドのうちの1つのサブバンドに対する割り当て割合βが、上記3つの様式のいずれか1つで決定される場合、他方のサブバンドに対するビット割り当て割合は、1−βとして決定され得る。すべてのこれらの単純な数学的変形が本発明の保護範囲内に入るべきである。
また、合計N個のサブバンドk1,k2,…,及びkNがあることが想定されているが、目的は単に説明を一般的事例に適用可能にすることであり、Nが本明細書で3以上に限定されないことを理解されたい。Nが2である場合も、上記のいくつかの二次ビット割り当て割合が適用可能である。
したがって、本発明のこの実施形態では、まず、一次ビット割り当てが、割り当てられるべきビットの総量に応じて、現在のフレームの処理されるべきサブバンドに対して行われて、各サブバンドの一次割り当てされたビットの量を取得し;一次情報単位量決定動作が、一次ビット割り当てを受けたサブバンドについて行われて、処理されるべきサブバンドの各サブバンドに対応する情報単位の量、及び余剰ビットの総量を取得し;次いで、二次ビット割り当てのためのサブバンドが、処理されるべきサブバンドの各サブバンドのサブバンド特性、又は余剰ビットの総量のうちの少なくとも一方に応じて決定され、余剰ビットが二次ビット割り当てのためのサブバンドに割り当てられて、二次ビット割り当てのためのサブバンドの各サブバンドの二次割り当てされたビットの量を取得し;二次情報単位量決定動作が、二次ビット割り当てのためのサブバンドの各サブバンドの一次割り当てされたビットの量及び二次割り当てされたビットの量に応じて、二次ビット割り当てのためのサブバンドの各サブバンドについて行われて、二次ビット割り当てのためのサブバンドの各サブバンドに対応する情報単位の量を再取得する。符号化されたサブバンド内に残された余剰ビットは、残りの符号化されていないサブバンドに均一に割り当てられず、したがって、利用可能なビットがより適切且つ十分に使用されることができ、符号化及び復号品質が明らかに改善される。
本発明のより明確な理解のために、以下は図2から図9を参照して本発明を詳細に説明する。
図2は、本発明の実施形態による信号処理方法200の概略フローチャートである。図2に示されるように、方法200は、
S201. 現在のフレームの処理されるべきサブバンド、及び処理されるべきサブバンドに対応する割り当てられるべきビットの総量を決定する。
S202. 割り当てられるべきビットの総量、及び処理されるべきサブバンドの各サブバンドのエンベロープ値に応じて、各サブバンドに対して一次ビット割り当てを実施して、割り当てられるべきビットを処理されるべきサブバンドに割り当て、各サブバンドの一次割り当てされたビットの量を取得する。
S203. 一次ビット割り当てを受けた処理されるべきサブバンドについて一次情報単位量決定動作を行って、各サブバンドに対応する情報単位の量、及び現在のフレームの余剰ビットの総量を取得する。
S204. m個の第1のサブバンドセットにおけるサブバンドがm個の所定の条件のうちの対応する所定の条件を満たすかどうかを決定する。ここで、第1のサブバンドセットのいずれか1つのサブバンドは、処理されるべきサブバンドに属する。以下は複数の例を参照して詳細な説明を与える。
例1:mは1であり、所定の条件は、高調波タイプの信号を搬送するサブバンドが第1のM個の高周波数サブバンドのうちに存在することであり、第1のサブバンドセットは第1のM個の高周波数サブバンドである。その場合、高調波タイプの信号を搬送するサブバンドが第1のM個の高周波数サブバンドのうちに存在するかどうかが決定される。
例2:mは1であり、所定の条件は、係数量子化されたサブバンドが第1のL個の高周波数サブバンドの対応する先行フレームサブバンドのうちに存在することであり、第1のサブバンドセットは第1のL個の高周波数サブバンドである。その場合、係数量子化されたサブバンドが第1のL個の高周波数サブバンドに対応する先行フレームサブバンドのうちに存在するかどうかが決定される。
例3:mは1であり、所定の条件は、第1のJ個の高周波数サブバンドの平均エンベロープ値が閾値よりも大きいことであり、ここで、第1のJ個の高周波数サブバンドの平均エンベロープ値aver_Ep、及び対応する閾値θは、次のように計算され得る:
(外10)
ここで、Ep[i]は、サブバンドiのエンベロープ値を示し、BANDSは、サブバンドの量である;
(外11)
ここで、Ep[i]は、サブバンドiのエンベロープ値を示し、BANDSは、サブバンドの量である。
この場合、第1のJ個の高周波数サブバンドの平均エンベロープ値aver_Epが閾値θよりも大きいかどうかが決定される必要がある。
例4:mは2であり、第1のサブバンドセットは第1のL個の高周波数サブバンドであり、対応する所定の条件は、係数量子化されたサブバンドが第1のL個の高周波数サブバンドの対応する先行フレームサブバンドのうちに存在することであり;別の第1のサブバンドセットは第1のJ個の高周波数サブバンドであり、対応する所定の条件は、第1のJ個の高周波数サブバンドの平均エンベロープ値が閾値よりも大きいことである。その場合、係数量子化されたサブバンドが第1のL個の高周波数サブバンドの対応する先行フレームサブバンドのうちに存在するかどうかが決定される必要があり、第1のJ個の高周波数サブバンドの平均エンベロープ値が閾値よりも大きいかどうかが決定される必要がある。
例5:mは2であり、第1のサブバンドセットは第1のL個の高周波数サブバンドであり、対応する所定の条件は、係数量子化されたサブバンドが第1のL個の高周波数サブバンドの対応する先行フレームサブバンドのうちに存在することであり;別の第1のサブバンドセットは第1のM個の高周波数サブバンドであり、対応する所定の条件は、高調波タイプの信号を搬送するサブバンドが第1のM個の高周波数サブバンドのうちに存在することである。その場合、係数量子化されたサブバンドが第1のL個の高周波数サブバンドの対応する先行フレームサブバンドのうちに存在することが決定される必要があり、高調波タイプの信号を搬送するサブバンドが第1のM個の高周波数サブバンドのうちに存在するかどうかが決定される必要がある。
例6:mは2であり、第1のサブバンドセットは第1のJ個の高周波数サブバンドであり、対応する所定の条件は、第1のJ個の高周波数サブバンドの平均エンベロープ値が閾値よりも大きいことであり;別の第1のサブバンドセットは第1のM個の高周波数サブバンドであり、対応する所定の条件は、高調波タイプの信号を搬送するサブバンドが第1のM個の高周波数サブバンドのうちに存在することである。その場合、第1のJ個の高周波数サブバンドの平均エンベロープ値が閾値よりも大きいかどうかが決定される必要があり、高調波タイプの信号を搬送するサブバンドが第1のM個の高周波数サブバンドのうちに存在するかどうかが決定される必要がある。
例7:mは3であり、第1のサブバンドセットは第1のJ個の高周波数サブバンドであり、対応する所定の条件は、第1のJ個の高周波数サブバンドの平均エンベロープ値が閾値よりも大きいことであり;別の第1のサブバンドセットは第1のM個の高周波数サブバンドであり、対応する所定の条件は、高調波タイプの信号を搬送するサブバンドが第1のM個の高周波数サブバンドのうちに存在することであり;さらに別の第1のサブバンドセットは第1のL個の高周波数サブバンドであり、対応する所定の条件は、係数量子化されたサブバンドが第1のL個の高周波数サブバンドの対応する先行フレームサブバンドのうちに存在することである。その場合、第1のJ個の高周波数サブバンドの平均エンベロープ値が閾値よりも大きいかどうかが決定される必要があり、高調波タイプの信号を搬送するサブバンドが第1のM個の高周波数サブバンドのうちに存在するかどうかが決定される必要があり、係数量子化されたサブバンドが第1のL個の高周波数サブバンドの対応する先行フレームサブバンドのうちに存在するかどうかが決定される必要がある。
どのようにターゲットサブバンドセットが選択されるかに関して、以下の2つの様式が利用可能である。
第1の様式では、m個の第1のサブバンドセットのすべてのサブバンドセットが、対応する所定の条件を満たすとき、すべてのm個の第1のサブバンドセットに属するサブバンドによって形成されるセットが、ターゲットサブバンドセットとして決定され(すなわち、S205aが行われる)、又は、m個の第1のサブバンドセットのうちのサブバンドセットが、対応する所定の条件を満たさないとき、すべてのm個の第1のサブバンドセットに属するサブバンド以外のサブバンドによって形成されるセットが、ターゲットサブバンドセットとして決定される(すなわち、S206aが行われる)。例えば、例1において、高調波タイプの信号を搬送するサブバンドが第1のM個の高周波数サブバンドのうちに存在する場合、第1のM個の高周波数サブバンドによって形成されるセットがターゲットサブバンドセットとして決定されてよく;又は、高調波タイプの信号を搬送するサブバンドが第1のM個の高周波数サブバンドのうちに存在しないとき、第1のM個の高周波数サブバンド以外のサブバンドによって形成されるセットがターゲットサブバンドセットとして決定される。例えば、例4において、係数量子化されたサブバンドが第1のL個の高周波数サブバンドの対応する先行フレームサブバンドのうちに存在し、第1のJ個の高周波数サブバンドの平均エンベロープ値が閾値よりも大きいとき、第1のL個の高周波数サブバンドと第1のJ個の高周波数サブバンドの共通部分がターゲットサブバンドセットとして決定されてよく;又は、係数量子化されたサブバンドが第1のL個の高周波数サブバンドの対応する先行フレームサブバンドのうちに存在しない、若しくは第1のJ個の高周波数サブバンドの平均エンベロープ値が閾値よりも大きくないとき、共通部分以外のサブバンドがターゲットサブバンドセットとして決定される。別の例として、例7において、第1のJ個の高周波数サブバンドの平均エンベロープ値が閾値よりも大きく、係数量子化されたサブバンドが第1のL個の高周波数サブバンドの対応する先行フレームサブバンドのうちに存在し、高調波タイプの信号を搬送するサブバンドが第1のM個の高周波数サブバンドのうちに存在するとき、第1のJ個の高周波数サブバンド、第1のM個の高周波数サブバンド、及び第1のL個の高周波数サブバンドの共通部分が、ターゲットサブバンドセットとして決定されてよく;又は、第1のJ個の高周波数サブバンドの平均エンベロープ値が閾値よりも大きくない、係数量子化されたサブバンドが第1のL個の高周波数サブバンドの対応する先行フレームサブバンドのうちに存在しない、若しくは高調波タイプの信号を搬送するサブバンドが第1のM個の高周波数サブバンドのうちに存在しないとき、共通部分以外の処理されるべきサブバンドのサブバンドがターゲットサブバンドセットとして決定される。
第2の様式では、m個の第1のサブバンドセットの少なくとも1つのサブバンドセットが、対応する所定の条件を満たすとき、少なくとも1つのサブバンドセットにおけるすべてのサブバンドによって形成されるセットが、ターゲットサブバンドセットとして決定され(すなわち、S205bが行われる)、又は、m個の第1のサブバンドセットのいずれのサブバンドセットも、対応する所定の条件を満たさないとき、m個の第1のサブバンドセットのいずれの第1のサブバンドセットにも属さない処理されるべきサブバンドのサブバンドによって形成されるセットが、ターゲットサブバンドセットとして決定される(すなわち、S206bが行われる)。例えば、例1において、高調波タイプの信号を搬送するサブバンドが第1のM個の高周波数サブバンドのうちに存在する場合、第1のM個の高周波数サブバンドによって形成されるセットがターゲットサブバンドセットとして決定されてよく;又は、高調波タイプの信号を搬送するサブバンドが第1のM個の高周波数サブバンドのうちに存在しないとき、第1のM個の高周波数サブバンド以外のサブバンドによって形成されるセットがターゲットサブバンドセットとして決定される。例えば、例4において、係数量子化されたサブバンドが第1のL個の高周波数サブバンドの対応する先行フレームサブバンドのうちに存在し、第1のJ個の高周波数サブバンドの平均エンベロープ値が閾値よりも大きいとき、第1のS個の(S=max(J,L))サブバンドによって形成されるセットがターゲットサブバンドセットとして決定されてよく;又は、係数量子化されたサブバンドが第1のL個の高周波数サブバンドの対応する先行フレームサブバンドのうちに存在しない、若しくは第1のJ個の高周波数サブバンドの平均エンベロープ値が閾値よりも大きくないとき、第1のS個のサブバンド以外のサブバンドによって形成されるセットがターゲットサブバンドセットとして決定される。別の例として、例7において、第1のJ個の高周波数サブバンドの平均エンベロープ値が閾値よりも大きく、係数量子化されたサブバンドが第1のL個の高周波数サブバンドの対応する先行フレームサブバンドのうちに存在し、高調波タイプの信号を搬送するサブバンドが第1のM個の高周波数サブバンドのうちに存在するとき、第1のS個(S=max(J,L,M))のサブバンドによって形成されるセットが、ターゲットサブバンドセットとして決定されてよく;又は、第1のJ個の高周波数サブバンドの平均エンベロープ値が閾値よりも大きくない、係数量子化されたサブバンドが第1のL個の高周波数サブバンドの対応する先行フレームサブバンドのうちに存在しない、若しくは高調波タイプの信号を搬送するサブバンドが第1のM個の高周波数サブバンドのうちに存在しないとき、第1のS個のサブバンド以外のサブバンドによって形成されるセットがターゲットサブバンドセットとして決定される。別の例として、例7において、第1のJ個の高周波数サブバンドの平均エンベロープ値が閾値よりも大きくなく、係数量子化されたサブバンドが第1のL個の高周波数サブバンドの対応する先行フレームサブバンドのうちに存在し、高調波タイプの信号を搬送するサブバンドが第1のM個の高周波数サブバンドのうちに存在するとき、第1のS個(S=max(L,M))のサブバンドによって形成されるセットが、ターゲットサブバンドセットとして決定されてよく;又は、第1のJ個の高周波数サブバンドの平均エンベロープ値が閾値よりも大きく、係数量子化されたサブバンドが第1のL個の高周波数サブバンドの対応する先行フレームサブバンドのうちに存在しない、若しくは高調波タイプの信号を搬送するサブバンドが第1のM個の高周波数サブバンドのうちに存在しないとき、第1のS個のサブバンド以外のサブバンドによって形成されるセットがターゲットサブバンドセットとして決定される。
S205a. すべてのm個の第1のサブバンドセットに属するサブバンドによって形成されるセットを、ターゲットサブバンドセットとして決定する。
S206a. すべてのm個の第1のサブバンドセットに属するサブバンド以外の処理されるべきサブバンドのサブバンドによって形成されるセットを、ターゲットサブバンドセットとして決定する。
S205b. 対応する所定の条件を満たす少なくとも1つのサブバンドセットのすべてのサブバンドによって形成されるセットを、ターゲットサブバンドセットとして決定する。
S206b. m個の第1のサブバンドセットのいずれのサブバンドセットにも属さない処理されるべきサブバンドのサブバンドによって形成されるセットを、ターゲットサブバンドセットとして決定する。
S207. ターゲットサブバンドセットから最優先の強化されるべきサブバンドkを決定する。
具体的には、ターゲットサブバンドセットにおける、単位帯域幅当たりの一次ビットの最小平均量を有するサブバンド、情報単位当たりのビットの最小量を有するサブバンド、又は一次割り当てされたビットの最小量を有するサブバンドが、最優先の強化されるべきサブバンドkとして決定されることができ、ここで、情報単位当たりのビットの最小量、及び一次割り当てされたビットの最小量は、一次情報単位量決定動作によって取得される。
S208. 二次ビット割り当てのためのサブバンドの量N、及び二次ビット割り当てのためのサブバンドを決定する。二次ビット割り当てのためのサブバンドの量N、及び二次ビット割り当てのためのサブバンドは、以下の様式で決定され得る。
様式1:
ステップ1:最優先の強化されるべきサブバンドの帯域幅に応じて閾値alphaを決定する。ここで、最優先の強化されるべきサブバンドの帯域幅は、閾値alphaと正の相関があり得る。
ステップ2:例えば、図3に示されるように、余剰ビットの総量(bit_surplus)が閾値alpha(図3に示されるa)よりも大きいかどうかを決定し;余剰ビットの総量が閾値alphaよりも大きい場合、二次ビット割り当てのためのサブバンドの量Nを2に決定し;又は、余剰ビットの総量が閾値alphaよりも小さい場合、二次ビット割り当てのためのサブバンドの量Nを1に決定する。
ステップ3:Nが1に等しい場合、二次ビット割り当てのためのサブバンドが上記最優先の強化されるべきサブバンドkのみを含むことを決定する。Nが2に等しい場合、最優先の強化されるべきサブバンドkに加えて、別のサブバンドが二次ビット割り当てのためのサブバンドに含まれることをさらに決定することが必要とされる。スペクトルの連続性を維持するために、最優先の強化されるべきサブバンドkに隣接する2つのサブバンドk+1及びk−1のうちの1つのサブバンドが(例えば、図4に示されるように)第2優先の強化されるべきサブバンドk1、すなわち、二次ビット割り当てのためのサブバンドに含まれる別のサブバンドとして決定され得る。具体的には、最優先の強化されるべきサブバンドkに隣接する2つのサブバンドk+1及びk−1のうちの、一次割り当てされたビットのより小さい量を有するサブバンド、単位帯域幅当たりのビットのより小さい平均量を有するサブバンド、又は情報単位当たりの一次ビットのより小さい量を有するサブバンドが、第2優先の強化されるべきサブバンドk1、すなわち、二次ビット割り当てのためのサブバンドに含まれる別のサブバンドとして決定され得る。
様式2:
ステップ1:第2優先の強化されるべきサブバンドk1を決定する。最優先の強化されるべきサブバンドkに隣接する2つのサブバンドk+1及びk−1のうちの1つのサブバンドが(例えば、図4に示されるように)第2優先の強化されるべきサブバンドk1として決定され得る。具体的には、最優先の強化されるべきサブバンドに隣接する2つのサブバンドのうちの、一次割り当てされたビットのより小さい量を有するサブバンド、単位帯域幅当たりの一次ビットのより小さい平均量を有するサブバンド、又は情報単位当たりのビットのより小さい量を有するサブバンドが、第2優先の強化されるべきサブバンドk1として決定されてよく、ここで、情報単位当たりのビットのより小さい量は、一次情報単位量決定動作から取得される。
ステップ2:最優先の強化されるべきサブバンドkの帯域幅に応じて閾値alphaを決定する。ここで、最優先の強化されるべきサブバンドの帯域幅は、閾値alphaと正の相関があり得る。
ステップ3:例えば、図3に示されるように、余剰ビットの総量bit_surplusが閾値alphaよりも大きいかどうかを決定し;余剰ビットの総量bit_surplusが閾値alphaよりも大きい場合、二次ビット割り当てのためのサブバンドの量Nを2に決定し;又は、余剰ビットの総量bit_surplusが閾値alphaよりも小さい場合、二次ビット割り当てのためのサブバンドの量Nを1に決定する。
ステップ4:Nが1に等しい場合、二次ビット割り当てのためのサブバンドが上記最優先の強化されるべきサブバンドkのみを含むことを決定し;又は、Nが2に等しい場合、二次ビット割り当てのためのサブバンドが、最優先の強化されるべきサブバンドkに加えて、ステップ1で決定された第2優先の強化されるべきサブバンドk1をさらに含む。
様式3:
ステップ1:昇順でソートされたn−1個の閾値(alphan−1,alphan−2,…,及びalpha1)があると想定する。例えば、図5に示されるように、まず、余剰ビットの総量(bit_surplus)が閾値alphan−1よりも大きいかどうかが決定され得る。余剰ビットの総量(bit_surplus)が閾値alphan−1よりも大きい場合、二次ビット割り当てのためのサブバンドの量はN=nであると決定し;又は、余剰ビットの総量(bit_surplus)が閾値alphan−1よりも大きくない場合、bit_surplusが閾値alphan−2よりも大きいかどうかを決定し、bit_surplusが閾値alphan−2よりも大きい場合、N=n−1と決定し、以下同様である。ここで、anはalphanを示し、an−1はalphan−1を示し、a1はalpha1を示す。
ステップ2:Nが1に等しい場合、二次ビット割り当てのためのサブバンドが上記最優先の強化されるべきサブバンドkのみを含むことを決定し;又は、N>1の場合、二次ビット割り当てのためのサブバンドが、最優先の強化されるべきサブバンドkに加えて別のサブバンドをさらに含む。スペクトルの連続性を維持するために、N=2の場合、サブバンドk+1及びk−1に隣接する先行フレームサブバンドk+2及びk−2のうちの、一次割り当てされたビットのより小さい量を有するサブバンド、単位帯域幅当たりの一次ビットのより小さい平均量を有するサブバンド、又は情報単位当たりのビットのより小さい量を有するサブバンドが、二次ビット割り当てのための1つのサブバンドとして決定されることができ、ここで、情報単位当たりのビットのより小さい量は、一次情報単位量決定動作から取得され;N=3の場合、サブバンドk+1及びk−1は、二次ビット割り当てのためのサブバンドとして決定されることができ;N=4の場合、サブバンドk+1及びk−1は、二次ビット割り当てのためのサブバンドとして決定されることができ、サブバンドは、サブバンドk+2及びk−2から選択され;又は、Nが4よりも大きい場合、別の第2優先の強化されるべきサブバンドが、上記の様式と同様の様式で選択されることができ、例えば、図6に示されるように、第2優先の強化されるべきサブバンドk1,k2,k3,k4,…,及びkn−1が決定される。
上記様式3は別の変形を有することもでき、それも本発明の保護範囲内に入るべきであることを理解されたい。例えば、まず、余剰ビットの総量bit_surplusが閾値alphan/2よりも大きいかどうかが決定されてもよく;余剰ビットの総量bit_surplusが閾値alphan/2よりも大きい場合、余剰ビットの総量bit_surplusがalpha(n/2)+1よりも小さいかどうかが決定し;余剰ビットの総量bit_surplusがalpha(n/2)+1よりも小さい場合、余剰ビットの総量bit_surplusがalpha(n/2)−1よりも大きいかどうかが決定し、以下同様である。
S209. 余剰ビットを二次ビット割り当てのためのサブバンドに割り当てて、二次ビット割り当てのためのサブバンドの各サブバンドの二次割り当てされたビットの量を取得する。二次ビット割り当てのためのサブバンドが決定された後、余剰ビットが、二次ビット割り当てのためのサブバンドに含まれるサブバンドに割り当てられ得る。
具体的には、N=1のとき、すなわち、二次ビット割り当てのためのサブバンドが最優先の強化されるべきサブバンドのみを含むとき、余剰ビットは、すべて最優先の強化されるべきサブバンドに割り当てられ得る。
N>1のとき、余剰ビットは、二次ビット割り当てのためのサブバンドに含まれるサブバンドに対する割り当て割合に応じて割り当てられることができ、ここで、各サブバンドについての余剰ビット割り当て割合は、サブバンドの情報単位当たりの一次ビットの量、単位帯域幅当たりの一次ビットの平均量、又は一次割り当てされたビットの量に応じて決定されることができる。特定の決定方法については上述の説明が参照され得る。
S210. 二次ビット割り当てのためのサブバンドの各サブバンドの一次割り当てされたビットの量及び二次割り当てされたビットの量に応じて、二次ビット割り当てのためのサブバンドの各サブバンドについて二次情報単位量決定動作を行う。
具体的には、図7に示されるように、一次割り当てで取得されたビットRk1及び二次割り当てで取得されたビットRk2がRkallに統合され、次いで、二次情報単位量決定動作が、Rkallを使用することによって二次ビット割り当てのためのサブバンドについて行われる。
したがって、本発明のこの実施形態では、まず、一次ビット割り当てが、割り当てられるべきビットの総量に応じて、処理されるべきサブバンドに対して行われて、一次割り当てされたビットの量を取得し;一次情報単位量決定動作が、一次ビット割り当てを受けたサブバンドについて行われて、処理されるべきサブバンドの各サブバンドに対応する情報単位の量、及び余剰ビットの総量を取得し;次いで、二次ビット割り当てのためのサブバンドが、処理されるべきサブバンドの各サブバンドのサブバンド特性、又は余剰ビットの総量のうちの少なくとも一方に応じて決定され、余剰ビットが二次ビット割り当てのためのサブバンドに割り当てられて、二次ビット割り当てのためのサブバンドの各サブバンドの二次割り当てされたビットの量を取得し;二次情報単位量決定動作が、二次ビット割り当てのためのサブバンドの各サブバンドの一次割り当てされたビットの量及び二次割り当てされたビットの量に応じて、二次ビット割り当てのためのサブバンドの各サブバンドについて行われて、二次ビット割り当てのためのサブバンドの各サブバンドに対応する情報単位の量を再取得する。符号化されたサブバンド内に残された余剰ビットは、残りの符号化されていないサブバンドに均一に割り当てられず、したがって、利用可能なビットがより適切且つ十分に使用されることができ、符号化及び復号品質が明らかに改善される。
本発明の実施形態における信号処理方法は、デコーダ側及びエンコーダ側で使用され得る。
エンコーダ側で使用される場合、方法100は、処理されるべきサブバンドの各サブバンドに対応する情報単位の量に応じて、各サブバンドについて量子化動作を行って、各サブバンドに対応する量子化されたスペクトル係数を取得することであって、二次ビット割り当てのためのサブバンドの各サブバンドに対応する情報単位の量は、二次情報単位量決定動作から取得された情報単位の量であり、別のサブバンドに対応する情報単位の量は、一次情報単位量決定動作から取得された情報単位の量である、取得することと;量子化されたスペクトル係数をビットストリームに書き込み、ビットストリームを出力することとをさらに含むことができる。
任意選択で、エンコーダ側で使用される場合、二次ビット割り当てパラメータが、処理されるべきサブバンドのうちの少なくとも1つのサブバンドにおいて搬送される信号のタイプ、処理されるべきサブバンドのうちの少なくとも1つのサブバンドのエンベロープ値、又は処理されるべきサブバンドのうちの少なくとも1つのサブバンドの対応する先行フレームサブバンドの係数量子化状態のうちの少なくとも1つのパラメータを含むとき、方法100は、少なくとも1つのパラメータをビットストリームに書き込むことをさらに含むことができる。
本発明の実施形態はデコーダ側にも適用され得る。デコーダ側で使用される場合、方法100は、処理されるべきサブバンドの各サブバンドに対応する情報単位の量に応じて、処理されるべきサブバンドの各サブバンドについて逆量子化動作を行って、各サブバンドに対応する逆量子化されたスペクトル係数を取得することであって、二次ビット割り当てのためのサブバンドの各サブバンドに対応する情報単位の量は、二次情報単位量決定動作から取得された情報単位の量であり、別のサブバンドに対応する情報単位の量は、一次情報単位量決定動作から取得された情報単位の量である、取得することと;逆量子化されたスペクトル係数に応じて出力信号を取得することとをさらに含むことができる。
任意選択で、デコーダ側で使用される場合、二次ビット割り当てパラメータが、処理されるべきサブバンドのうちの少なくとも1つのサブバンドにおいて搬送される信号のタイプ、処理されるべきサブバンドのうちの少なくとも1つのサブバンドのエンベロープ値、又は処理されるべきサブバンドのうちの少なくとも1つのサブバンドの対応する先行フレームサブバンドの係数量子化状態のうちの少なくとも1つのパラメータを含むとき、方法100は、復号されるべきビットストリームから少なくとも1つのパラメータを取得するステップをさらに含むことができる。
本発明のより明確な理解のために、以下は図8及び図9を参照して本発明の実施形態における信号処理方法を説明し、図8は符号化方法を示し、図9は復号方法を示す。
図8は、本発明の実施形態による符号化方法の概略図である。図8に示されるように、方法300は、以下を含むことができる:
S301. 入力信号(例えばオーディオ信号)を取得した後、エンコーダ側は、入力信号に対して時間−周波数変換を行って、周波数領域信号を取得することができる。ここで、周波数領域信号によって占められるサブバンドは、符号化されるべきサブバンドと以下で呼ばれる。
S302. 符号化されるべきサブバンドの各サブバンドのサブバンドタイプを決定する。ここで、各サブバンドのサブバンドタイプは、各サブバンドで搬送される信号のタイプとすることができ、例えば、信号のタイプは高調波又は非高調波であり得る。
S303. S302で決定された各サブバンドのサブバンドタイプに応じて、周波数領域エンベロープを計算及び量子化して、各サブバンドのエンベロープ値を取得する。
S304. S303で取得された各サブバンドのエンベロープ値、及び割り当てられるべきビットの総量に応じて、各サブバンドに対して一次ビット割り当てを実施して、各サブバンドの一次割り当てされたビットの量を取得する。
S305. 一次ビット割り当てを受けた各サブバンドについて一次情報単位量決定動作を行って、各サブバンドに対応する情報単位の量、及び余剰ビットの総量が取得され得るようにする。
S306. S302で決定された現在のフレームの各サブバンドのサブバンドタイプ、S303で決定された現在のフレームの各サブバンドのエンベロープ値、S304で決定された現在のフレームの各サブバンドの一次割り当てされたビットの量、又はS305で決定された余剰ビットの総量のうちの少なくとも1つに応じて、現在のフレームの符号化されるべきサブバンドから二次ビット割り当てのためのサブバンドを決定する。任意選択で、二次ビット割り当てのためのサブバンドは、各サブバンドの対応する先行フレームサブバンドのビット割り当て状態に応じて決定されてもよい。
S307. S306で決定された二次ビット割り当てのためのサブバンド及びS305で決定された余剰ビットの総量に応じて、余剰ビットを二次ビット割り当てのためのサブバンドに割り当てる。特定の割り当てでは、二次ビット割り当ては、S304で一次ビット割り当てを受けた各サブバンドの一次割り当てされたビットの量、及び/又は情報単位当たりの一次ビットの量(及び/又は単位帯域幅当たりのビットの平均量)に応じて行われ得る。
S308. 二次ビット割り当てのためのサブバンドについて一次ビット割り当て(S304)が行われたときに取得される一次割り当てされたビットの量、及び二次ビット割り当て(S307)が行われたときに取得される二次割り当てされたビットの量に応じて、二次ビット割り当てのためのサブバンドの各サブバンドについて二次情報単位量決定動作を行って、二次ビット割り当てのためのサブバンドの各サブバンドに対応する情報単位の量を再取得する。
S309. 符号化されるべきサブバンドの各サブバンドに対応する情報単位の量に応じて、S301の時間−周波数変換から取得された周波数領域信号を搬送するサブバンドについて量子化動作を行って、各サブバンドに対応する量子化されたスペクトル係数を取得する。ここで、現在のフレームの二次ビット割り当てのためのサブバンドの各サブバンドに対応する情報単位の量は、二次情報単位量決定動作から得られた情報単位の量であり、現在のフレームの別のサブバンドに対応する情報単位の量は、一次情報単位量決定動作から得られた情報単位の量である。
S310. 量子化されたスペクトル係数、各サブバンドの対応する先行フレームサブバンドのビット割り当て状態、並びに各サブバンドのサブバンドタイプ及びエンベロープ値を、ビットストリームに書き込み、ビットストリームを出力して、デコーダ側がビットストリームを取得し復号を行うようにする。各サブバンドの対応する先行フレームサブバンドのビット割り当て状態が、S306で二次ビット割り当てのためのサブバンドを決定するために使用されない場合、代替的に、各サブバンドの対応する先行フレームサブバンドのビット割り当て状態がデコーダ側に転送されないことがある。
図9は、本発明の実施形態による復号方法400の概略フローチャートである。図9に示されるように、方法400は以下を含むことができる:
S401. 復号されるべきビットストリームを取得した後、デコーダ側は、復号されるべきビットストリームを復号して、復号されるべきサブバンドの各サブバンドの量子化されたスペクトル係数、各サブバンドの対応する先行フレームサブバンドのビット割り当て状態、並びに各サブバンドのサブバンドタイプ及びエンベロープ値を取得することができる。
S402. S401で取得された復号されるべきサブバンドの各サブバンドのエンベロープ値、及び割り当てされるべきビットの総量に応じて、各サブバンドに対して一次ビット割り当てを実施して、各サブバンドの一次割り当てされたビットの量を取得する。
S403. 一次ビット割り当てを受けた各サブバンドについて一次情報単位量決定動作を行って、各サブバンドに対応する情報単位の量、及び余剰ビットの総量が取得され得るようにする。
S404. 二次ビット割り当てのためのサブバンドは、各サブバンドのサブバンドタイプ、各サブバンドのエンベロープ値、又はS401で取得された各サブバンドの対応する先行フレームサブバンドのビット割り当て状態、又はS403で決定された余剰ビットの総量のうちの少なくとも1つに応じて、復号されるべきサブバンドから決定される(二次ビット割り当てのためのサブバンドを決定するために使用される特定のパラメータがエンコーダ側のそれと一致するように保持され得る)。
S405. S404で決定された二次ビット割り当てのためのサブバンド、及びS403で決定された余剰ビットの総量に応じて、余剰ビットを二次ビット割り当てのためのサブバンドに割り当てて、二次ビット割り当てのためのサブバンドの各サブバンドの二次割り当てされたビットの量を取得する。特定の割り当てでは、二次ビット割り当ては、S402で一次ビット割り当てを受けた各サブバンドの一次割り当てされたビットの量、及び/又は情報単位当たりのビットの量(及び/又は単位帯域幅当たりのビットの平均量)に応じて、S403の一次情報単位量決定動作の後に行われ得る。
S406. 二次ビット割り当てのためのサブバンドについて一次ビット割り当て(S402)が行われたときに取得される一次割り当てされたビットの量、及び二次ビット割り当て(S405)が行われたときに取得される二次割り当てされたビットの量に応じて、二次ビット割り当てのためのサブバンドの各サブバンドについて二次情報単位量決定動作を行って、二次ビット割り当てのためのサブバンドの各サブバンドに対応する情報単位の量を再取得する。
S407. 復号されるべきサブバンドの各サブバンドに対応する情報単位の量に応じて、S401でビットストリームがデコードされた後に得られた各サブバンドについて、逆量子化動作を行って、各サブバンドに対応する逆量子化されたスペクトル係数を取得する。ここで、二次ビット割り当てのためのサブバンドの各サブバンドに対応する情報単位の量は、二次情報単位量決定動作から取得された情報単位の量であり、別のサブバンドに対応する情報単位の量は、一次情報単位量決定動作から取得された情報単位の量である。
S408. 各サブバンドに対応する逆量子化されたスペクトル係数に対して時間−周波数変換を行って、出力信号(例えばオーディオ信号)を取得する。
したがって、本発明のこの実施形態では、まず、一次ビット割り当てが、割り当てられるべきビットの総量に応じて、処理されるべきサブバンドに対して行われて、一次割り当てされたビットの量を取得し;一次情報単位量決定動作が、一次ビット割り当てを受けたサブバンドについて行われて、処理されるべきサブバンドの各サブバンドに対応する情報単位の量、及び余剰ビットの総量を取得し;次いで、二次ビット割り当てのためのサブバンドが、処理されるべきサブバンドの各サブバンドのサブバンド特性、又は余剰ビットの総量のうちの少なくとも一方に応じて決定され、余剰ビットが二次ビット割り当てのためのサブバンドに割り当てられて、二次ビット割り当てのためのサブバンドの各サブバンドの二次割り当てされたビットの量を取得し;二次情報単位量決定動作が、二次ビット割り当てのためのサブバンドの各サブバンドの一次割り当てされたビットの量及び二次割り当てされたビットの量に応じて、二次ビット割り当てのためのサブバンドの各サブバンドについて行われて、二次ビット割り当てのためのサブバンドの各サブバンドに対応する情報単位の量を再取得する。符号化されたサブバンド内に残された余剰ビットは、残りの符号化されていないサブバンドに均一に割り当てられず、したがって、利用可能なビットがより適切且つ十分に使用されることができ、符号化及び復号品質が明らかに改善される。
上記は、図1から図9を参照して本発明の実施形態における方法を説明しており、以下は、図10から図13を参照して本発明の実施形態における信号処理装置を説明する。
図10は、本発明の実施形態による信号処理装置500の概略ブロック図である。図10に示されるように、装置500は、
現在のフレームの処理されるべきサブバンドに対応する割り当てられるべきビットの総量を決定するように構成された総ビット量決定ユニット510と;
割り当てられるべきビットの総量に応じて、処理されるべきサブバンドに対して一次ビット割り当てを実施して、処理されるべきサブバンドの各サブバンドの一次割り当てされたビットの量を取得するように構成された一次ビット割り当てユニット520と;
各サブバンドの一次割り当てされたビットの量に応じて、一次ビット割り当てを受けた各サブバンドについて一次情報単位量決定動作を行って、現在のフレームの余剰ビットの総量、及び処理されるべきサブバンドの各サブバンドに対応する情報単位の量を取得するように構成された一次情報単位量決定ユニット530と;、
二次ビット割り当てパラメータに応じて、処理されるべきサブバンドから二次ビット割り当てのためのサブバンドを選択するように構成されたサブバンド選択ユニット540であって、二次ビット割り当てパラメータは、処理されるべきサブバンドの各サブバンドのサブバンド特性、又は余剰ビットの総量のうちの少なくとも一方を含む、サブバンド選択ユニット540と;
二次ビット割り当てのためのサブバンドに対して二次ビット割り当てを実施して、余剰ビットを二次ビット割り当てのためのサブバンドに割り当て、二次ビット割り当てのためのサブバンドの各サブバンドの二次割り当てされたビットの量を取得するように構成された二次ビット割り当てユニット550と;
二次ビット割り当てのためのサブバンドの一次割り当てされたビットの量及び二次割り当てされたビットの量に応じて、二次ビット割り当てのためのサブバンドの各サブバンドについて二次情報単位量決定動作を行って、二次ビット割り当てのためのサブバンドの各サブバンドに対応する情報単位の量を再取得するように構成された二次情報単位量決定ユニット560と
を備える。
任意選択で、処理されるべきサブバンドの各サブバンドのサブバンド特性は、サブバンドにおいて搬送される信号の特性、サブバンドに対応するビット割り当て状態、又はサブバンドの周波数範囲のうちの少なくとも1つを含む。
任意選択で、サブバンドにおいて搬送される信号の特性は、サブバンドにおいて搬送される信号のタイプ、又はサブバンドのエンベロープ値のうちの少なくとも一方を含み;且つ/或いは、
サブバンドに対応するビット割り当て状態は、サブバンドの対応する先行フレームサブバンドの係数量子化状態、サブバンドの情報単位当たりの一次ビットの量、サブバンドの単位帯域幅当たりの一次ビットの平均量、又はサブバンドの一次割り当てされたビットの量のうちの少なくとも1つを含む。
本発明のこの実施形態では、任意のサブバンドの単位帯域幅当たりの一次ビットの平均量は、その任意のサブバンドの一次割り当てされたビットの量、及びその任意のサブバンドの帯域幅に応じて決定され、その任意のサブバンドの情報単位当たりの一次ビットの量は、その任意のサブバンドの一次割り当てされたビットの量、及びその任意のサブバンドの一次情報単位の量に応じて決定され、その任意のサブバンドの一次情報単位の量は、その任意のサブバンドについて行われた一次情報単位量決定動作から取得される。
任意選択で、サブバンドにおいて搬送される信号のタイプは、高調波及び/又は非高調波を含む。
任意選択で、図11に示されるように、サブバンド選択ユニット540は、
処理されるべきサブバンドの各サブバンドのサブバンド特性、又は余剰ビットの総量のうちの少なくとも一方に応じて、ターゲットサブバンドセットを決定するように構成された決定サブユニット542と;
ターゲットサブバンドセットから二次ビット割り当てのためのサブバンドを選択するように構成された選択サブユニット546であって、ターゲットサブバンドセットにおけるサブバンドは、処理されるべきサブバンドに属する、選択サブユニット546と
を備える。
任意選択で、決定サブユニット542は、
m個の第1のサブバンドセットにおける各サブバンドのサブバンド特性、及びm個の第1のサブバンドセットと一対一対応するm個の所定の条件に応じて、ターゲットサブバンドセットを決定するように特に構成され、mは、1以上の整数であり、m個の第1のサブバンドセットにおけるサブバンドは、処理されるべきサブバンドに属し、
m個の第1のサブバンドセットのすべてのサブバンドセットが、対応する所定の条件を満たすとき、すべてのm個の第1のサブバンドセットに属するサブバンドによって形成されるセットが、ターゲットサブバンドセットとして決定され、又は、m個の第1のサブバンドセットのうちのサブバンドセットが、対応する所定の条件を満たさないとき、すべてのm個の第1のサブバンドセットに属するサブバンド以外の処理されるべきサブバンドのサブバンドによって形成されるセットが、ターゲットサブバンドセットとして決定され;或いは、
m個の第1のサブバンドセットの少なくとも1つのサブバンドセットが、対応する所定の条件を満たすとき、少なくとも1つのサブバンドセットにおけるすべてのサブバンドによって形成されるセットが、ターゲットサブバンドセットとして決定され、又は、m個の第1のサブバンドセットのいずれのサブバンドセットも、対応する所定の条件を満たさないとき、m個の第1のサブバンドセットのいずれのサブバンドセットにも属さない処理されるべきサブバンドのサブバンドによって形成されるセットが、ターゲットサブバンドセットとして決定される。
任意選択で、m個の所定の条件のうちの任意の所定の条件は、
係数量子化されたサブバンドが、対応する第1のサブバンドセットの対応する先行フレームサブバンドのうちに存在するという条件、対応する第1のサブバンドセットにおけるサブバンドの平均エンベロープ値が、第1の閾値よりも大きいという条件、又は高調波タイプの信号を搬送するサブバンドが、対応する第1のサブバンドセット内に存在するという条件のうちの少なくとも1つを含む。
任意選択で、m個の第1のサブバンドセットにおけるサブバンドの周波数は、m個の第1のサブバンドセットにおけるサブバンド以外の処理されるべきサブバンドのサブバンドの周波数よりも高い。
任意選択で、選択サブユニット546は、
ターゲットサブバンドセットにおける、各サブバンドの単位帯域幅当たりの一次ビットの平均量、各サブバンドの情報単位当たりの一次ビットの量、又は各サブバンドの一次割り当てされたビットの量のうちの少なくとも1つに応じて、ターゲットサブバンドセットから二次ビット割り当てのためのサブバンドを選択するように特に構成される。
任意選択で、選択サブユニット546は、
ターゲットサブバンドセットにおける、単位帯域幅当たりの一次ビットの最小平均量を有するサブバンド、情報単位当たりの一次ビットの最小量を有するサブバンド、又は一次割り当てされたビットの最小量を有するサブバンドを、最優先の強化されるべきサブバンドとして決定するように特に構成され、最優先の強化されるべきサブバンドは、二次ビット割り当てのためのサブバンドに属する。
任意選択で、選択サブユニット546は、
余剰ビットの総量が閾値aNよりも大きくaN+1よりも小さいとき、N個の二次ビット割り当てのためのサブバンドが選択される必要があることを決定し、aN及びaN+1はそれぞれ、昇順でソートされた複数の閾値のうちのN番目の閾値及び(N+1)番目の閾値であり;
Nが2以上であるとき、最優先の強化されるべきサブバンド以外のターゲットサブバンドセットにおけるサブバンドから、N−1個の二次ビット割り当てのためのサブバンドを選択するように特に構成される、
任意選択で、選択サブユニット546は、
割り当てのための最優先の強化されるべきサブバンドに基づいて、N−1個の二次ビット割り当てのためのサブバンドを決定するように特に構成され、N個の二次ビット割り当てのためのサブバンドは、周波数領域において連続している。
任意選択で、選択サブユニット546は、
余剰ビットの総量が閾値よりも大きいとき、ターゲットサブバンドセットから第2優先の強化されるべきサブバンドを決定するように特に構成され、二次ビット割り当てのためのサブバンドは、第2優先の強化されるべきサブバンド、及び最優先の強化されるべきサブバンドを含む、
任意選択で、選択サブユニット546は、
ターゲットサブバンドセットから第2優先の強化されるべきサブバンドを決定し;
余剰ビットの総量が閾値よりも大きいとき、第2優先の強化されるべきサブバンドが二次ビット割り当てのためのサブバンドに属することを決定するように特に構成される。
任意選択で、選択サブユニット546は、
最優先の強化されるべきサブバンドに隣接する2つのサブバンドのうちの、単位帯域幅当たりの一次ビットのより小さい平均量を有するサブバンド、情報単位当たりの一次ビットのより小さい量を有するサブバンド、又は一次割り当てされたビットのより小さい量を有するサブバンドを、第2優先の強化されるべきサブバンドとして決定するように特に構成される。
任意選択で、二次ビット割り当てユニット550は、
二次ビット割り当てのためのサブバンドに含まれるサブバンドの量が2以上であるとき、二次ビット割り当てのためのサブバンドの各サブバンドの、情報単位当たりの一次ビットの量、単位帯域幅当たりの一次ビットの平均量、又は一次割り当てされたビットの量に応じて、二次ビット割り当てのためのサブバンドに対して二次ビット割り当てを実施するように特に構成される。
任意選択で、一次ビット割り当てユニット520は、
割り当てられるべきビットの総量、及び処理されるべきサブバンドのサブバンドのエンベロープ値に応じて、処理されるべきサブバンドに対して一次ビット割り当てを実施するように特に構成される。
本発明のこの実施形態におけるシグナリング処理装置500は、方法の実施形態におけるシグナリング処理方法を実施するために使用され得る。簡潔にするために、詳細は本明細書に説明されない。
したがって、本発明のこの実施形態では、まず、一次ビット割り当てが、現在のフレームの割り当てられるべきビットの総量に応じて、処理されるべきサブバンドに対して行われて、一次割り当てされたビットの量を取得し;一次情報単位量決定動作が、一次ビット割り当てを受けたサブバンドについて行われて、処理されるべきサブバンドの各サブバンドに対応する情報単位の量、及び余剰ビットの総量を取得し;次いで、二次ビット割り当てのためのサブバンドが、処理されるべきサブバンドの各サブバンドのサブバンド特性、又は余剰ビットの総量のうちの少なくとも一方に応じて決定され、余剰ビットが二次ビット割り当てのためのサブバンドに割り当てられて、二次ビット割り当てのためのサブバンドの各サブバンドの二次割り当てされたビットの量を取得し;二次情報単位量決定動作が、二次ビット割り当てのためのサブバンドの各サブバンドの一次割り当てされたビットの量及び二次割り当てされたビットの量に応じて、二次ビット割り当てのためのサブバンドの各サブバンドについて行われて、二次ビット割り当てのためのサブバンドの各サブバンドに対応する情報単位の量を再取得する。符号化されたサブバンド内に残された余剰ビットは、残りの符号化されていないサブバンドに均一に割り当てられず、したがって、利用可能なビットがより適切且つ十分に使用されることができ、符号化及び復号品質が明らかに改善される。
任意選択で、本発明のこの実施形態における信号処理装置は、エンコーダ又はデコーダとすることができる。以下は図12及び図13を参照して詳細な説明を与える。
図12は、本発明の実施形態による信号処理装置600の概略ブロック図である。量子化ユニット670及び移送ユニット680が、総ビット量決定ユニット610、一次ビット割り当てユニット620、一次情報単位量決定ユニット630、サブバンド選択ユニット640、二次ビット割り当てユニット650、及び二次情報単位量決定ユニット660に加えて、さらに備えられ得る。
量子化ユニット670は、処理されるべきサブバンドの各サブバンドに対応する情報単位の量に応じて、処理されるべきサブバンドの各サブバンドについて量子化動作を行って、各サブバンドに対応する量子化されたスペクトル係数を取得するように構成され、二次ビット割り当てのためのサブバンドの各サブバンドに対応する情報単位の量は、二次情報単位量決定動作から取得された情報単位の量であり、別のサブバンドに対応する情報単位の量は、一次情報単位量決定動作から取得された情報単位の量である。
移送ユニット680は、量子化されたスペクトル係数をビットストリームに書き込み、ビットストリームを出力するように構成される。
任意選択で、二次ビット割り当てパラメータは、処理されるべきサブバンドのうちの少なくとも1つのサブバンドにおいて搬送される信号のタイプ、処理されるべきサブバンドのうちの少なくとも1つのサブバンドのエンベロープ値、又は処理されるべきサブバンドのうちの少なくとも1つのサブバンドの対応する先行フレームサブバンドの係数量子化状態のうちの少なくとも1つのパラメータを含む。
移送ユニット680は、少なくとも1つのパラメータをビットストリームに書き込むようにさらに構成される。
エンコーダ600の総ビット量決定ユニット610、一次ビット割り当てユニット620、一次情報単位量決定ユニット630、サブバンド選択ユニット640、二次ビット割り当てユニット650、及び二次情報単位量決定ユニット660はそれぞれ、信号処理装置500の総ビット量決定ユニット510、一次ビット割り当てユニット520、一次情報単位量決定ユニット530、サブバンド選択ユニット540、二次ビット割り当てユニット550、及び二次情報単位量決定ユニット560と等価であることを理解されたい。簡潔にするために、詳細は本明細書に説明されない。さらに、エンコーダ600が符号化方法300の対応する手順をさらに実施できることを理解されたい。簡潔にするために、詳細は本明細書に説明されない。
図13は、本発明の実施形態による信号処理装置700の概略ブロック図である。逆量子化ユニット770及び第1の取得ユニット780が、総ビット量決定ユニット710、一次ビット割り当てユニット720、一次情報単位量決定ユニット730、サブバンド選択ユニット740、二次ビット割り当てユニット750、及び二次情報単位量決定ユニット760に加えて、さらに備えられ得る。
逆量子化ユニット770は、処理されるべきサブバンドの各サブバンドに対応する情報単位の量に応じて、処理されるべきサブバンドの各サブバンドについて逆量子化動作を行って、各サブバンドに対応する逆量子化されたスペクトル係数を取得するように構成され、二次ビット割り当てのためのサブバンドの各サブバンドに対応する情報単位の量は、二次情報単位量決定動作から取得された情報単位の量であり、別のサブバンドに対応する情報単位の量は、一次情報単位量決定動作から取得された情報単位の量である。
第1の取得ユニット780は、逆量子化されたスペクトル係数に応じて出力信号を取得するように構成される。
任意選択で、二次ビット割り当てパラメータは、処理されるべきサブバンドのうちの少なくとも1つのサブバンドにおいて搬送される信号のタイプ、処理されるべきサブバンドのうちの少なくとも1つのサブバンドのエンベロープ値、又は処理されるべきサブバンドのうちの少なくとも1つのサブバンドの対応する先行フレームサブバンドの係数量子化状態のうちの少なくとも1つのパラメータを含む。デコーダ700は、復号されるべきビットストリームから少なくとも1つのパラメータを取得するように構成された第2の取得ユニット790をさらに備える。
信号処理装置700の総ビット量決定ユニット710、一次ビット割り当てユニット720、一次情報単位量決定ユニット730、サブバンド選択ユニット740、二次ビット割り当てユニット750、及び二次情報単位量決定ユニット760はそれぞれ、信号処理装置500の総ビット量決定ユニット510、一次ビット割り当てユニット520、一次情報単位量決定ユニット530、サブバンド選択ユニット540、二次ビット割り当てユニット550、及び二次情報単位量決定ユニット560と等価であり得ることを理解されたい。簡潔にするために、詳細は本明細書に説明されない。さらに、デコーダ700が復号方法400の対応する手順をさらに実施できることを理解されたい。簡潔にするために、詳細は本明細書に説明されない。
図14は、本発明の実施形態による信号処理装置800の概略ブロック図である。図14に示される装置800によれば、装置800は、メモリ810及びプロセッサ820を備える。メモリ810は、プログラムコードを記憶するように構成され、プロセッサ820は、メモリ810に記憶されたプログラムコードを呼び出して、
現在のフレームの処理されるべきサブバンドに対応する割り当てられるべきビットの総量を決定する動作と;
割り当てられるべきビットの総量に応じて、処理されるべきサブバンドに対して一次ビット割り当てを実施して、処理されるべきサブバンドの各サブバンドの一次割り当てされたビットの量を取得する動作と;
各サブバンドの一次割り当てされたビットの量に応じて、一次ビット割り当てを受けた各サブバンドについて一次情報単位量決定動作を行って、処理されるべきサブバンドの各サブバンドに対応する情報単位の量、及び現在のフレームの余剰ビットの総量を取得する動作と;
二次ビット割り当てパラメータに応じて、処理されるべきサブバンドから二次ビット割り当てのためのサブバンドを選択する動作であって、二次ビット割り当てパラメータは、処理されるべきサブバンドの各サブバンドのサブバンド特性、又は余剰ビットの総量のうちの少なくとも一方を含む、動作と;
二次ビット割り当てのためのサブバンドに対して二次ビット割り当てを実施して、余剰ビットを二次ビット割り当てのためのサブバンドに割り当て、二次ビット割り当てのためのサブバンドの各サブバンドの二次割り当てされたビットの量を取得する動作と;
二次ビット割り当てのためのサブバンドの一次割り当てされたビットの量及び二次割り当てされたビットの量に応じて、二次ビット割り当てのためのサブバンドの各サブバンドについて二次情報単位量決定動作を行って、二次ビット割り当てのためのサブバンドの各サブバンドに対応する情報単位の量を再取得する動作と
を行うように構成される。
任意選択で、処理されるべきサブバンドの各サブバンドのサブバンド特性は、サブバンドにおいて搬送される信号の特性、サブバンドに対応するビット割り当て状態、又はサブバンドの周波数範囲のうちの少なくとも1つを含む。
任意選択で、サブバンドにおいて搬送される信号の特性は、サブバンドにおいて搬送される信号のタイプ、又はサブバンドのエンベロープ値のうちの少なくとも一方を含み;且つ/或いは、
サブバンドに対応するビット割り当て状態は、サブバンドの対応する先行フレームサブバンドの係数量子化状態、サブバンドの情報単位当たりの一次ビットの量、サブバンドの単位帯域幅当たりの一次ビットの平均量、又はサブバンドの一次割り当てされたビットの量のうちの少なくとも1つを含む。
任意選択で、サブバンドにおいて搬送される信号のタイプは、高調波及び/又は非高調波を含む。
任意選択で、プロセッサ820は、メモリ810に記憶されたプログラムコードを呼び出して、
処理されるべきサブバンドの各サブバンドのサブバンド特性、又は余剰ビットの総量のうちの少なくとも一方に応じて、ターゲットサブバンドセットを決定する動作と、ターゲットサブバンドセットから二次ビット割り当てのためのサブバンドを選択する動作とを特に行うように構成され、ターゲットサブバンドセットにおけるサブバンドは、処理されるべきサブバンドに属する。
任意選択で、プロセッサ820は、メモリ810に記憶されたプログラムコードを呼び出して、
m個の第1のサブバンドセットにおける各サブバンドのサブバンド特性、及びm個の第1のサブバンドセットと一対一対応するm個の所定の条件に応じて、ターゲットサブバンドセットを決定する動作であって、mは、1以上の整数であり、m個の第1のサブバンドセットにおけるサブバンドは、処理されるべきサブバンドに属する、動作を特に行うように構成され、
m個の第1のサブバンドセットのすべてのサブバンドセットが、対応する所定の条件を満たすとき、すべてのm個の第1のサブバンドセットに属するサブバンドによって形成されるセットが、ターゲットサブバンドセットとして決定され、又は、m個の第1のサブバンドセットのうちのサブバンドセットが、対応する所定の条件を満たさないとき、すべてのm個の第1のサブバンドセットに属するサブバンド以外の処理されるべきサブバンドのサブバンドによって形成されるセットが、ターゲットサブバンドセットとして決定され;或いは、
m個の第1のサブバンドセットの少なくとも1つのサブバンドセットが、対応する所定の条件を満たすとき、少なくとも1つのサブバンドセットにおけるすべてのサブバンドによって形成されるセットが、ターゲットサブバンドセットとして決定され、又は、m個の第1のサブバンドセットのいずれのサブバンドセットも、対応する所定の条件を満たさないとき、m個の第1のサブバンドセットのいずれのサブバンドセットにも属さない処理されるべきサブバンドのサブバンドによって形成されるセットが、ターゲットサブバンドセットとして決定される。
任意選択で、m個の所定の条件のうちの任意の所定の条件は、
係数量子化されたサブバンドが、対応する第1のサブバンドセットの対応する先行フレームサブバンドのうちに存在するという条件、対応する第1のサブバンドセットにおけるサブバンドの平均エンベロープ値が、第1の閾値よりも大きいという条件、又は高調波タイプの信号を搬送するサブバンドが、対応する第1のサブバンドセット内に存在するという条件のうちの少なくとも1つを含む。
任意選択で、m個の第1のサブバンドセットにおけるサブバンドの周波数は、m個の第1のサブバンドセットにおけるサブバンド以外の処理されるべきサブバンドのサブバンドの周波数よりも高い。
任意選択で、プロセッサ820は、メモリ810に記憶されたプログラムコードを呼び出して、
ターゲットサブバンドセットにおける、各サブバンドの単位帯域幅当たりの一次ビットの平均量、各サブバンドの情報単位当たりの一次ビットの量、又は各サブバンドの一次割り当てされたビットの量のうちの少なくとも1つに応じて、ターゲットサブバンドセットから二次ビット割り当てのためのサブバンドを選択する動作を特に行うように構成される。
本発明のこの実施形態では、任意のサブバンドの単位帯域幅当たりの一次ビットの平均量は、その任意のサブバンドの一次割り当てされたビットの量、及びその任意のサブバンドの帯域幅に応じて決定され、その任意のサブバンドの情報単位当たりの一次ビットの量は、その任意のサブバンドの一次割り当てされたビットの量、及びその任意のサブバンドの一次情報単位の量に応じて決定され、その任意のサブバンドの一次情報単位の量は、その任意のサブバンドについて行われた一次情報単位量決定動作から取得される。
任意選択で、プロセッサ820は、メモリ810に記憶されたプログラムコードを呼び出して、
ターゲットサブバンドセットにおける、一次情報単位量決定動作から取得された、単位帯域幅当たりのビットの最小平均量を有するサブバンド、情報単位当たりの一次ビットの最小量を有するサブバンド、又は一次割り当てされたビットの最小量を有するサブバンドを、最優先の強化されるべきサブバンドとして決定する動作であって、最優先の強化されるべきサブバンドは、二次ビット割り当てのためのサブバンドに属している、動作を特に行うように構成される。
任意選択で、プロセッサ820は、メモリ810に記憶されたプログラムコードを呼び出して、
余剰ビットの総量が閾値aNよりも大きくaN+1よりも小さいとき、N個の二次ビット割り当てのためのサブバンドが選択される必要があることを決定する動作であって、aN及びaN+1はそれぞれ、昇順でソートされた複数の閾値のうちのN番目の閾値及び(N+1)番目の閾値である、動作と;
Nが2以上であるとき、最優先の強化されるべきサブバンド以外のターゲットサブバンドセットにおけるサブバンドから、N−1個の二次ビット割り当てのためのサブバンドを選択する動作と
を特に行うように構成される。
任意選択で、プロセッサ820は、メモリ810に記憶されたプログラムコードを呼び出して、
割り当てのための最優先の強化されるべきサブバンドに基づいて、N−1個の二次ビット割り当てのためのサブバンドを決定する動作であって、N個の二次ビット割り当てのためのサブバンドは、周波数領域において連続している、動作を特に行うように構成される。
任意選択で、プロセッサ820は、メモリ810に記憶されたプログラムコードを呼び出して、
余剰ビットの総量が閾値よりも大きいとき、ターゲットサブバンドセットから第2優先の強化されるべきサブバンドを決定する動作であって、二次ビット割り当てのためのサブバンドは、第2優先の強化されるべきサブバンド、及び最優先の強化されるべきサブバンドを含む、動作を特に行うように構成される。
任意選択で、プロセッサ820は、メモリ810に記憶されたプログラムコードを呼び出して、
ターゲットサブバンドセットから第2優先の強化されるべきサブバンドを決定する動作と;
余剰ビットの総量が閾値よりも大きいとき、第2優先の強化されるべきサブバンドが二次ビット割り当てのためのサブバンドに属することを決定する動作と
を特に行うように構成される。
任意選択で、プロセッサ820は、メモリ810に記憶されたプログラムコードを呼び出して、
最優先の強化されるべきサブバンドに隣接する2つのサブバンドのうちの、単位帯域幅当たりの一次ビットのより小さい平均量を有するサブバンド、情報単位当たりの一次ビットのより小さい量を有するサブバンド、又は一次割り当てされたビットのより小さい量を有するサブバンドを、第2優先の強化されるべきサブバンドとして決定する動作を特に行うように構成される。
任意選択で、プロセッサ820は、メモリ810に記憶されたプログラムコードを呼び出して、
二次ビット割り当てのためのサブバンドに含まれるサブバンドの量が2以上であるとき、二次ビット割り当てのためのサブバンドの各サブバンドの、情報単位当たりの一次ビットの量、単位帯域幅当たりの一次ビットの平均量、又は一次割り当てされたビットの量に応じて、二次ビット割り当てのためのサブバンドに対して二次ビット割り当てを実施する動作を特に行うように構成される。
任意選択で、プロセッサ820は、メモリ810に記憶されたプログラムコードを呼び出して、
割り当てられるべきビットの総量、及び処理されるべきサブバンドのサブバンドのエンベロープ値に応じて、処理されるべきサブバンドに対して一次ビット割り当てを実施する動作を特に行うように構成される。
任意選択で、装置800はエンコーダであり、プロセッサ820は、メモリ810に記憶されたプログラムコードを呼び出して、
処理されるべきサブバンドの各サブバンドに対応する情報単位の量に応じて、処理されるべきサブバンドの各サブバンドについて量子化動作を行って、各サブバンドに対応する量子化されたスペクトル係数を取得する動作であって、二次ビット割り当てのためのサブバンドの各サブバンドに対応する情報単位の量は、二次情報単位量決定動作から取得された情報単位の量であり、別のサブバンドに対応する情報単位の量は、一次情報単位量決定動作から取得された情報単位の量である、動作と;
量子化されたスペクトル係数をビットストリームに書き込み、ビットストリームを出力する動作と
をさらに行うように構成される。
任意選択で、二次ビット割り当てパラメータは、処理されるべきサブバンドのうちの少なくとも1つのサブバンドにおいて搬送される信号のタイプ、処理されるべきサブバンドのうちの少なくとも1つのサブバンドのエンベロープ値、又は処理されるべきサブバンドのうちの少なくとも1つのサブバンドの対応する先行フレームサブバンドの係数量子化状態のうちの少なくとも1つのパラメータを含む。装置800がエンコーダである場合、プロセッサ820は、メモリ810に記憶されたプログラムコードを呼び出して、少なくとも1つのパラメータをビットストリームに書き込む動作をさらに行うように構成される。
任意選択で、装置800はデコーダであり、プロセッサ820は、メモリ810に記憶されたプログラムコードを呼び出して、
処理されるべきサブバンドの各サブバンドに対応する情報単位の量に応じて、処理されるべきサブバンドの各サブバンドについて逆量子化動作を行って、各サブバンドに対応する逆量子化されたスペクトル係数を取得する動作であって、二次ビット割り当てのためのサブバンドの各サブバンドに対応する情報単位の量は、二次情報単位量決定動作から取得された情報単位の量であり、別のサブバンドに対応する情報単位の量は、一次情報単位量決定動作から取得された情報単位の量である、動作と;
逆量子化されたスペクトル係数に応じて出力信号を取得する動作と
をさらに行うように構成される。
任意選択で、装置800がデコーダである場合、二次ビット割り当てパラメータは、処理されるべきサブバンドのうちの少なくとも1つのサブバンドにおいて搬送される信号のタイプ、処理されるべきサブバンドのうちの少なくとも1つのサブバンドのエンベロープ値、又は処理されるべきサブバンドのうちの少なくとも1つのサブバンドの対応する先行フレームサブバンドの係数量子化状態のうちの少なくとも1つのパラメータを含む。装置800がデコーダである場合、プロセッサ820は、メモリ810に記憶されたプログラムコードを呼び出して、復号されるべきビットストリームから少なくとも1つのパラメータを取得する動作をさらに行うように構成される。
本発明のこの実施形態におけるシグナリング処理装置500は、方法の実施形態におけるシグナリング処理方法を実施するために使用され得る。簡潔にするために、詳細は本明細書に説明されない。
したがって、本発明のこの実施形態では、まず、一次ビット割り当てが、現在のフレームの割り当てられるべきビットの総量に応じて、処理されるべきサブバンドに対して行われて、一次割り当てされたビットの量を取得し;一次情報単位量決定動作が、一次ビット割り当てを受けたサブバンドについて行われて、余剰ビットの総量、及び処理されるべきサブバンドの各サブバンドに対応する情報単位の量を取得し;次いで、二次ビット割り当てのためのサブバンドが、処理されるべきサブバンドの各サブバンドのサブバンド特性、又は余剰ビットの総量のうちの少なくとも一方に応じて決定され、余剰ビットが二次ビット割り当てのためのサブバンドに割り当てられて、二次ビット割り当てのためのサブバンドの各サブバンドの二次割り当てされたビットの量を取得し;二次情報単位量決定動作が、二次ビット割り当てのためのサブバンドの各サブバンドの一次割り当てされたビットの量及び二次割り当てされたビットの量に応じて、二次ビット割り当てのためのサブバンドの各サブバンドについて行われて、二次ビット割り当てのためのサブバンドの各サブバンドに対応する情報単位の量を再取得する。符号化されたサブバンド内に残された余剰ビットは、残りの符号化されていないサブバンドに均一に割り当てられず、したがって、利用可能なビットがより適切且つ十分に使用されることができ、符号化及び復号品質が明らかに改善される。
当業者は、この明細書に開示された実施形態で説明された例と組み合わせて、ユニット及びアルゴリズムのステップが、電子ハードウェアによって、又はコンピュータソフトウェアと電子ハードウェアとの組み合わせによって実施され得ることを認識することができる。機能がハードウェアによって実行されるか或いはソフトウェアによって実行されるかは、技術的解決策の特定の用途及び設計制約条件に依存する。当業者は、各特定の用途について上述の機能を実施するために異なる方法を使用し得るが、その実施が本発明の範囲を超えると考えられるべきではない。
便宜的で簡潔な説明のために、上記のシステム、装置、及びユニットの詳細な動作プロセスに関して、上記の方法の実施形態の対応するプロセスが参照されてよく、ここでは詳細が再び説明されないことは、当業者には明白に理解され得る。
本出願で提供されるいくつかの実施形態において、開示されたシステム、装置、及び方法が他の様式で実施され得ることは理解されよう。例えば、説明されている装置の実施形態は例示にすぎない。例えば、ユニットの分割は単に論理的な機能の分割であり、実際の実装では他の分割であってもよい。例えば、複数のユニット又は構成要素が組み合わされてもよく又は他のシステムに統合されてもよく、或いはいくつかの特徴が無視されてよく又は実施されなくてもよい。また、表示又は説明された相互結合若しくは直接結合又は通信接続は、いくつかのインタフェースを使用して実装されてよい。装置又はユニットの間の間接結合又は通信接続は、電気的、機械的、又は他の形式で実装されてよい。
別個の部分として説明されたユニットは、物理的に分離していても分離していなくてもよく、ユニットとして表示された部分は、物理的ユニットであってもなくてもよく、1つの位置に配置されてもよく、複数のネットワークユニット上に分散されてもよい。一部又は全部のユニットは、実施形態の解決策の目的を達成するために実際の必要性に応じて選択されてよい。
また、本発明の実施形態における機能ユニットは、1つの処理ユニットに統合されてもよく、又はユニットのそれぞれが物理的に単独で存在してもよく、又は2つ以上のユニットが1つのユニットに統合されてもよい。
機能がソフトウェア機能ユニットの形式で実装され、独立した製品として販売又は使用される場合、機能はコンピュータ可読記憶媒体に記憶され得る。そのような理解に基づいて、本発明の技術的解決策は本質的に、又は従来技術に寄与する部分若しくは技術的解決策の一部は、ソフトウェア製品の形態で実装され得る。ソフトウェア製品は、記憶媒体に記憶され、コンピュータデバイス(パーソナルコンピュータ、サーバ、又はネットワークデバイスであり得る)に対して、本発明の実施形態に説明された方法のステップの一部又は全部を行うように命令するための複数の命令を含む。上記の記憶媒体は、プログラムコードを記憶することができる任意の媒体、例えば、USBフラッシュドライブ、リムーバブルハードディスク、読み取り専用メモリ(ROM、 Read−Only Memory)、ランダムアクセスメモリ(RAM、
Random Access Memory)、磁気ディスク、又は光ディスクなどを含む。
上記の説明は本発明の特定の実装様式に過ぎず、本発明の保護範囲を限定することは意図されていない。本発明で開示された技術的範囲内で当業者に容易に認識されるいかなる変形又は置換も、本発明の保護範囲内に入るものとする。したがって、本発明の保護範囲は、特許請求の範囲の保護範囲に従うものとする。