JP6592628B1 - A method for detecting fatty liver disease or predicting risk, a diagnostic kit and biomarker for detecting fatty liver disease, a method for determining the degree of liver fibrosis in a subject, and the degree of liver fibrosis in a subject Biomarker for judgment - Google Patents
A method for detecting fatty liver disease or predicting risk, a diagnostic kit and biomarker for detecting fatty liver disease, a method for determining the degree of liver fibrosis in a subject, and the degree of liver fibrosis in a subject Biomarker for judgment Download PDFInfo
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Abstract
【課題】簡易に実施することができ、さらに患者及び医療従事者に負担をかけない新たな脂肪性肝疾患診断法を提供することを課題とする。【解決手段】体液試料中のオクタデセノイルカルニチン、テトラデセノイルカルニチン、テトラデカノイルカルニチン、ヘキサデカノイルカルニチン、オクタデカノイルカルニチン、及びオクタデカジエノイルカルニチンからなる群から選択される長鎖アシルカルニチンのいずれか1つ以上の量を測定し、基準値と比較することにより、前記課題を解決することができる。【選択図】なしIt is an object of the present invention to provide a new method for diagnosing fatty liver disease that can be easily implemented and does not place a burden on patients and medical staff. A long chain selected from the group consisting of octadecenoylcarnitine, tetradecenoylcarnitine, tetradecanoylcarnitine, hexadecanoylcarnitine, octadecanoylcarnitine, and octadecadienoylcarnitine in a body fluid sample. The said subject can be solved by measuring the quantity of any one or more of acyl carnitine, and comparing with a reference value. [Selection figure] None
Description
本発明は脂肪性肝疾患の検出又はリスクの予測方法に関する。また、本発明は、脂肪性肝疾患のバイオマーカー及び診断薬キットに関する。また、本発明は、対象の肝線維化の進行度の判定方法、及び対象の肝線維化の進行度を判定するためのバイオマーカーにも関する。 The present invention relates to a method for detecting fatty liver disease or predicting risk. The present invention also relates to biomarkers and diagnostic kits for fatty liver disease. The present invention also relates to a method for determining the progress of liver fibrosis in a subject and a biomarker for determining the progress of liver fibrosis in a subject.
非アルコール性脂肪性肝疾患(nonalcoholic fatty liver disease;NAFLD)はアルコールを原因としない脂肪肝の総称である。NAFLDは、肝硬変や肝癌の発症母地にもなる非アルコール性脂肪肝炎(nonalcoholic steatohepatitis;NASH)と、病態がほとんど進行しない非アルコール性脂肪肝(nonalcoholic fatty liver;NAFL)とに分類される。NAFLD及びNASHは、近年日本国内及び外国において急激に注目を集めている脂肪性肝疾患である。日本国内においては、約1000万人がNAFLDに、そして約100万〜200万人がNASHに罹患していると推定される。なお、本明細書においては、用語「NASH」は、NASHが進行した肝硬変、及びNASHが進行した肝細胞癌を含むものとする。 Nonalcoholic fatty liver disease (NAFLD) is a general term for fatty liver that does not cause alcohol. NAFLD is classified into non-alcoholic steatohepatitis (NASH), which is also the home of cirrhosis and liver cancer, and non-alcoholic fatty liver (NAFL) in which the disease state hardly progresses. NAFLD and NASH are fatty liver diseases that have attracted a great deal of attention recently in Japan and abroad. In Japan, it is estimated that about 10 million people suffer from NAFLD and about 1 to 2 million people suffer from NASH. In this specification, the term “NASH” includes cirrhosis in which NASH has progressed and hepatocellular carcinoma in which NASH has progressed.
NASHの確定診断には、肝組織の生検が必須とされている。肝組織の生検により、脂肪量、炎症の程度、及び/又は線維化の進行程度を把握し、NASHを診断することが可能となる。しかしながら、肝組織の生検は、肝臓に針を刺して組織や細胞を一部採取することを含むものであり、患者及び医療従事者に過度の負担を強いるものであると共に、合併症等のリスクを伴うものである。したがって、より簡易的に実施することができ、さらに患者及び医療従事者に負担をかけない、NASHを初めとする脂肪性肝疾患の新たな診断法の開発が望まれている。 Biopsy of liver tissue is essential for a definitive diagnosis of NASH. By biopsy of liver tissue, it is possible to grasp the amount of fat, the degree of inflammation, and / or the degree of progression of fibrosis, and diagnose NASH. However, a biopsy of liver tissue involves the collection of a part of tissue or cells by inserting a needle into the liver, which imposes an excessive burden on patients and medical workers, as well as complications, etc. There are risks. Therefore, it is desired to develop a new diagnostic method for fatty liver diseases such as NASH that can be carried out more simply and does not place a burden on patients and medical staff.
アシルカルニチンは、生体内において脂肪酸がミトコンドリア内膜へ運搬される場合に、脂肪酸とカルニチンが結合して生成される化合物である。より詳細には、ミトコンドリア外膜に存在するカルニチンパルミトイルトランスフェラーゼI(CPTI)の作用によりアシルCoAとカルニチンからアシルカルニチンが生成される。またアシルカルニチンはミトコンドリア内膜に入った後に、カルニチンパルミトイルトランスフェラーゼI(CPTII)によって再びカルニチンとアシルCoAに分かれ、アシルCoAがβ酸化を受けエネルギー産生に利用される。これらの代謝経路の異常により組織中・血液中アシルカルニチン濃度が変動し、血液及び尿などの生体試料中のアシルカルニチン分析は、新生児を対象とした先天性代謝異常スクリーニングにおいて分析項目とされている。 Acylcarnitine is a compound formed by combining fatty acid and carnitine when the fatty acid is transported to the inner mitochondrial membrane in vivo. More specifically, acylcarnitine is produced from acyl CoA and carnitine by the action of carnitine palmitoyltransferase I (CPTI) present in the outer mitochondrial membrane. After the acylcarnitine enters the mitochondrial inner membrane, it is again separated into carnitine and acyl CoA by carnitine palmitoyltransferase I (CPTII), and the acyl CoA undergoes β-oxidation and is used for energy production. Acylcarnitine concentrations in tissues and blood fluctuate due to abnormalities in these metabolic pathways, and acylcarnitine analysis in biological samples such as blood and urine is an analysis item in screening for inborn errors of metabolism in newborns .
非特許文献1は、肝細胞癌組織と非癌組織との間でメタボローム解析を行ったところオレオイルカルニチンとパルミトイルカルニチンが、肝細胞癌組織において、非癌組織と比較して多く検出されたことを開示する。非特許文献2は、肝細胞癌に罹患する患者では、健常対象と比較して、血清中のアシルカルニチンレベルが高かったことを開示している。しかしながら、これらの報告において用いられた肝細胞癌組織は、脂肪性肝疾患由来のものではない。より具体的には、これらの報告において用いられた肝細胞癌組織は、NASHが進行して癌化したものではなく、したがって、脂肪性肝疾患とアシルカルニチンレベルとの関連性は依然として不明である。加えて、肝細胞癌が他の組織の代謝機構を変化させることにより、アシルカルニチンが肝臓とは異なる他の組織からも放出される可能性も否定できない。
本発明の目的は、より簡易的に実施することができ、さらに患者及び医療従事者に負担をかけない脂肪性肝疾患の新たな診断法を提供することである。本発明の他の目的は、脂肪性肝疾患に罹患している可能性のある対象における、患者及び医療従事者に負担をかけない新たな肝線維化の進行度の判定方法を提供することである。 An object of the present invention is to provide a new diagnostic method for fatty liver disease that can be carried out more simply and does not place a burden on patients and medical staff. Another object of the present invention is to provide a new method for determining the degree of progression of liver fibrosis in a subject who may suffer from fatty liver disease without burdening the patient and medical staff. is there.
本発明者は上記課題を解決するために鋭意検討した結果、体液試料、例えば血清中の特定の長鎖アシルカルニチン量を測定し、基準値と比較することで、患者及び医療従事者に負担をかけず簡易的に脂肪性肝疾患の早期診断が可能であること及び肝線維化の進行度の判定が可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。
具体的に、本発明は以下のとおりである。
<1>対象からの体液試料中の、オクタデセノイルカルニチン、テトラデセノイルカルニチン、テトラデカノイルカルニチン、ヘキサデカノイルカルニチン、オクタデカノイルカルニチン、及びオクタデカジエノイルカルニチンからなる群から選択される長鎖アシルカルニチンのいずれか1つ以上の量を測定することと
測定した前記長鎖アシルカルニチンのいずれか1つ以上の量を基準値と比較することと
を含む、前記対象における脂肪性肝疾患の検出又はリスクの予測方法、
<2> 前記体液試料が、血液、血清又は血漿である、<1>に記載の脂肪性肝疾患の検出又はリスクの予測方法、
<3> 前記脂肪性肝疾患が、NASHである、<1>又は<2>に記載の脂肪性肝疾患の検出又はリスクの予測方法、
<4> 肝臓における線維化の進行度を判断する、<1>〜<3>のいずれかに記載の脂肪性肝疾患の検出又はリスクの予測方法、
<5> アシル基の炭素数が2〜10である中短鎖アシルカルニチンのいずれか1つ以上の量を測定することと
測定した中短鎖アシルカルニチンのいずれか1つ以上の量を基準値と比較することと
をさらに含む、<1>〜<4>のいずれかに記載の脂肪性肝疾患の検出又はリスクの予測方法、
<6> 前記中短鎖アシルカルニチンが、イソ吉草酸カルニチンである、<5>に記載の脂肪性肝疾患の検出又はリスクの予測方法、
<7>対象における脂肪性肝疾患の検出又はリスクの予測方法であって、以下の計算式を用いて、指標スコアを計算することと:
[式1]
AC14:1+AC18:1−AC5:0
(式中、AC14:1は、対象からの体液試料中のテトラデセノイルカルニチンの量を示し、AC18:1は、対象からの体液試料中のオクタデセノイルカルニチンの量を示し、そして、AC5:0は、対象からの体液試料中のイソ吉草酸カルニチンの量を示す)
計算した前記指標スコアを基準値と比較することと
を含む、前記方法、
<8> 対象における脂肪性肝疾患の検出又はリスクの予測方法であって、以下の計算式を用いて、指標スコアを計算することと:
[式2]
(AC16:0+AC18:1)×100/AC2:0
(式中、AC16:0は、対象からの体液試料中のヘキサデカノイルカルニチンの量を示し、AC18:1は、対象からの体液試料中のオクタデセノイルカルニチンの量を示し、そしてAC2:0は、対象からの体液試料中のアセチルカルニチンの量を示す)
計算した前記指標スコアを基準値と比較することと
を含む、前記方法、
<9> 前記体液試料が、血液、血清又は血漿であり、前記脂肪性肝疾患が、NASHが進行した肝細胞癌である、<8>に記載の脂肪性肝疾患の検出又はリスクの予測方法、
<10> 脂肪性肝疾患を診断するための体液中のバイオマーカーであって、
オクタデセノイルカルニチン、テトラデセノイルカルニチン、テトラデカノイルカルニチン、ヘキサデカノイルカルニチン、オクタデカノイルカルニチン、及びオクタデカジエノイルカルニチンからなる群から選択されることを特徴とする、前記バイオマーカー、
<11> 前記体液試料が、血液、血清又は血漿である、<10>に記載のバイオマーカー、
<12> 前記脂肪性肝疾患が、NASHである、<10>又は<11>に記載のバイオマーカー、
<13> 肝臓における線維化の進行度を判断する、<10>〜<12>のいずれかに記載のバイオマーカー、
<14>脂肪性肝疾患を検出するための診断薬キットであって、オクタデセノイルカルニチン、テトラデセノイルカルニチン、テトラデカノイルカルニチン、ヘキサデカノイルカルニチン、オクタデカノイルカルニチン、及びオクタデカジエノイルカルニチンからなる群から選択される長鎖アシルカルニチンのいずれか1つ以上の量を測定する試薬を含む診断薬キット、
<15> 脂肪性肝疾患に罹患している可能性のある対象からの体液試料中の、オクタデセノイルカルニチン、テトラデセノイルカルニチン、テトラデカノイルカルニチン、ヘキサデカノイルカルニチン、オクタデカノイルカルニチン、及びオクタデカジエノイルカルニチンからなる群から選択される長鎖アシルカルニチンのいずれか1つ以上の量を測定すること
測定した長鎖アシルカルニチンのいずれか1つ以上の量を基準値と比較すること
を含む、前記対象における肝線維化の進行度の判定方法、
<16> 前記体液試料が、血液、血清又は血漿である、<15>に記載の対象における肝線維化の進行度の判定方法、
<17> アシル基の炭素数が2〜10である中短鎖アシルカルニチンのいずれか1つ以上の量を測定することと
測定した中短鎖アシルカルニチンのいずれか1つ以上の量を基準値と比較すること
をさらに含む、<15>又は<16>に記載の対象における肝線維化の進行度の判定方法、
<18> 前記中短鎖アシルカルニチンが、イソ吉草酸カルニチンである、<17>に記載の対象における肝線維化の進行度の判定方法、
<19>脂肪性肝疾患に罹患している可能性のある対象における肝線維化の進行度の判定方法であって、以下の計算式を用いて、指標スコアを計算することと
[式1]
AC14:1+AC18:1−AC5:0
(式中、AC14:1は、対象からの体液試料中のテトラデセノイルカルニチンの量を示し、AC18:1は、対象からの体液試料中のオクタデセノイルカルニチンの量を示し、そして、AC5:0は、対象からの体液試料中のイソ吉草酸カルニチンの量を示す)
計算した前記指標スコアを基準値と比較することと
を含む、前記方法、並びに
<20> 脂肪性肝疾患に罹患している可能性のある対象における、肝線維化の進行度を判定するための体液中のバイオマーカーであって、
オクタデセノイルカルニチン、テトラデセノイルカルニチン、テトラデカノイルカルニチン、ヘキサデカノイルカルニチン、オクタデカノイルカルニチン、及びオクタデカジエノイルカルニチンからなる群から選択されることを特徴とする、前記バイオマーカー。
As a result of intensive studies to solve the above problems, the present inventor measured the amount of a specific long-chain acylcarnitine in a body fluid sample, for example, serum, and compared it with a reference value, thereby burdening the patient and medical staff. The inventors have found that it is possible to easily diagnose an early stage of fatty liver disease and determine the degree of progression of liver fibrosis, and have completed the present invention.
Specifically, the present invention is as follows.
<1> selected from the group consisting of octadecenoylcarnitine, tetradecenoylcarnitine, tetradecanoylcarnitine, hexadecanoylcarnitine, octadecanoylcarnitine, and octadecadienoylcarnitine in a body fluid sample from the subject. Measuring the amount of any one or more of the long-chain acylcarnitines and comparing the measured amount of any one or more of the long-chain acylcarnitines to a reference value. Disease detection or risk prediction method,
<2> The method for detecting fatty liver disease or predicting risk according to <1>, wherein the body fluid sample is blood, serum, or plasma.
<3> The method for detecting fatty liver disease or predicting risk according to <1> or <2>, wherein the fatty liver disease is NASH.
<4> A method of detecting fatty liver disease or predicting risk according to any one of <1> to <3>, wherein the degree of fibrosis in the liver is determined.
<5> Measure the amount of any one or more medium-short chain acylcarnitines having 2 to 10 carbon atoms in the acyl group and the measured amount of any one or more medium-short chain acylcarnitines as a reference value And a method for detecting fatty liver disease or predicting risk according to any one of <1> to <4>,
<6> The method for detecting fatty liver disease or predicting risk according to <5>, wherein the medium-short chain acylcarnitine is carnitine isovalerate.
<7> A method for detecting fatty liver disease or predicting risk in a subject, wherein an index score is calculated using the following formula:
[Formula 1]
AC14: 1 + AC18: 1-AC5: 0
(Where AC14: 1 indicates the amount of tetradecenoylcarnitine in the body fluid sample from the subject, AC18: 1 indicates the amount of octadecenoylcarnitine in the body fluid sample from the subject, and AC5: 0 indicates the amount of carnitine isovalerate in the body fluid sample from the subject)
Comparing the calculated index score with a reference value,
<8> A method for detecting fatty liver disease or predicting risk in a subject, and calculating an index score using the following formula:
[Formula 2]
(AC16: 0 + AC18: 1) × 100 / AC2: 0
(Where AC16: 0 indicates the amount of hexadecanoylcarnitine in the body fluid sample from the subject, AC18: 1 indicates the amount of octadecenoylcarnitine in the body fluid sample from the subject, and AC2: 0 indicates the amount of acetylcarnitine in the body fluid sample from the subject)
Comparing the calculated index score with a reference value,
<9> The method for detecting fatty liver disease or predicting risk according to <8>, wherein the body fluid sample is blood, serum, or plasma, and the fatty liver disease is hepatocellular carcinoma with advanced NASH. ,
<10> A biomarker in a body fluid for diagnosing fatty liver disease,
The biomarker, characterized in that it is selected from the group consisting of octadecenoylcarnitine, tetradecenoylcarnitine, tetradecanoylcarnitine, hexadecanoylcarnitine, octadecanoylcarnitine, and octadecadienoylcarnitine,
<11> The biomarker according to <10>, wherein the body fluid sample is blood, serum or plasma.
<12> The biomarker according to <10> or <11>, wherein the fatty liver disease is NASH.
<13> The biomarker according to any one of <10> to <12>, wherein the degree of progression of fibrosis in the liver is determined,
<14> A diagnostic kit for detecting fatty liver disease, comprising octadecenoylcarnitine, tetradecenoylcarnitine, tetradecanoylcarnitine, hexadecanoylcarnitine, octadecanoylcarnitine, and octadecadie A diagnostic kit comprising a reagent for measuring the amount of any one or more long-chain acylcarnitines selected from the group consisting of noylcarnitine,
<15> Octadecenoylcarnitine, tetradecenoylcarnitine, tetradecanoylcarnitine, hexadecanoylcarnitine, octadecanoylcarnitine, in a body fluid sample from a subject who may suffer from fatty liver disease And measuring the amount of any one or more of the long-chain acylcarnitines selected from the group consisting of octadecadienoylcarnitine and comparing the amount of any one or more of the measured long-chain acylcarnitines with a reference value A method for determining the degree of progression of liver fibrosis in the subject,
<16> The method for determining the degree of progression of liver fibrosis in the subject according to <15>, wherein the body fluid sample is blood, serum, or plasma,
<17> Measure the amount of any one or more medium-short chain acylcarnitines having 2 to 10 carbon atoms in the acyl group and the measured amount of one or more medium-short chain acylcarnitines A method for determining the degree of progression of liver fibrosis in the subject according to <15> or <16>, further comprising comparing
<18> The method for determining the degree of progression of liver fibrosis in a subject according to <17>, wherein the medium-short chain acylcarnitine is carnitine isovalerate,
<19> A method for determining the degree of progression of liver fibrosis in a subject who may be suffering from fatty liver disease, wherein an index score is calculated using the following formula: [Formula 1]
AC14: 1 + AC18: 1-AC5: 0
(Where AC14: 1 indicates the amount of tetradecenoylcarnitine in the body fluid sample from the subject, AC18: 1 indicates the amount of octadecenoylcarnitine in the body fluid sample from the subject, and AC5: 0 indicates the amount of carnitine isovalerate in the body fluid sample from the subject)
Comparing the calculated index score with a reference value, and <20> for determining the degree of progression of liver fibrosis in a subject potentially having fatty liver disease A biomarker in body fluid,
The biomarker described above, wherein the biomarker is selected from the group consisting of octadecenoylcarnitine, tetradecenoylcarnitine, tetradecanoylcarnitine, hexadecanoylcarnitine, octadecanoylcarnitine, and octadecadienoylcarnitine.
本発明によれば、患者及び医療従事者に負担をかけず且つ簡易的に脂肪性肝疾患の診断を行うことができる。本発明によれば、対象の脂肪性肝疾患が、脂肪性肝疾患由来の肝細胞癌に進行する前に、脂肪性肝疾患、例えば、NASHを検出することができる。本発明によれば、患者及び医療従事者に負担をかけず且つ簡易的に、対象における肝線維化の進行度の判定を行うことができる。 According to the present invention, it is possible to easily diagnose fatty liver disease without imposing a burden on patients and medical staff. According to the present invention, fatty liver disease such as NASH can be detected before the subject fatty liver disease progresses to hepatocellular carcinoma derived from fatty liver disease. According to the present invention, it is possible to easily determine the degree of progression of liver fibrosis in a subject without burdening the patient and medical staff.
[1]脂肪性肝疾患の検出又はリスクの予測方法
(対象からの体液試料)
本発明において分析可能な体液試料としては、主に生体(生物)由来の体液を挙げることができる。本発明において分析可能な体液試料は、より好ましくは、血液、血清、血漿、尿、唾液、喀痰、涙液、耳漏、又は前立腺液であり、さらに好ましくは血液、血清又は血漿であり、さらに好ましくは脂肪性肝疾患(例えば、NAFLD又はNASH)に罹患している疑いのある対象の血液、血清又は血漿である。生体又は対象は、ヒト又は動物(例えば、マウス、モルモット、ラット、サル、イヌ、ネコ、ハムスター、ウマ、ウシ、及びブタ)を含み、好ましくはヒトである。
[1] Fatty liver disease detection or risk prediction method (body fluid sample from the subject)
Examples of body fluid samples that can be analyzed in the present invention include body fluids derived from living organisms. The body fluid sample that can be analyzed in the present invention is more preferably blood, serum, plasma, urine, saliva, sputum, tears, otorrhea, or prostate fluid, more preferably blood, serum, or plasma, still more preferably. Is the blood, serum or plasma of a subject suspected of having fatty liver disease (eg, NAFLD or NASH). Living organisms or subjects include humans or animals (eg, mice, guinea pigs, rats, monkeys, dogs, cats, hamsters, horses, cows, and pigs), preferably humans.
(アシルカルニチン)
本発明において、アシルカルニチンとは、式1で表される化合物群をいう。
式1:(CH3)3N+CH2CH(OR1)CH2COO-
(式1中、R1は炭素数2〜30の飽和もしくは不飽和の脂肪酸残基を表し、該脂肪酸残基に結合する水素原子は、酸素原子又はヒドロキシ基で置換されていてもよい。)
(Acylcarnitine)
In the present invention, acylcarnitine refers to a group of compounds represented by
Formula 1: (CH 3) 3 N +
(In
アシルカルニチンは、その脂肪酸部分の炭素鎖長、不飽和結合の有無と数、炭素鎖に結合する水素原子の酸素原子又はヒドロキシ基への置換などにより、アセチルカルニチン、プロピオニルカルニチン、ステアロイルカルニチン、オレイルカルニチン、リノレイルカルニチン、マロニルカルニチン、3−ヒドロキシカルニチンなどに細分化されるが、本明細書中においては、それらを総称してアシルカルニチンと記述する。本明細書においては脂肪酸が結合していない遊離カルニチンについては、アシルカルニチンに含めないものとする。 Acylcarnitine is composed of acetylcarnitine, propionylcarnitine, stearoylcarnitine, oleylcarnitine, depending on the carbon chain length of the fatty acid moiety, the presence or absence and number of unsaturated bonds, substitution of oxygen atoms or hydroxy groups of hydrogen atoms bound to the carbon chain , Linoleyl carnitine, malonyl carnitine, 3-hydroxy carnitine, etc., but in the present specification they are generically described as acyl carnitine. In the present specification, free carnitine to which no fatty acid is bound is not included in acylcarnitine.
飽和又は不飽和の脂肪酸残基としては、表1に記載のものが挙げられる。アシルカルニチンは、脂肪酸代謝異常等の先天性代謝異常スクリーニングにおいても評価項目として使用されている。先天性代謝異常スクリーニングなど臨床での評価項目に使用される主なアシルカルニチンを表2に示す。 Examples of saturated or unsaturated fatty acid residues include those listed in Table 1. Acylcarnitine is also used as an evaluation item in screening for inborn errors of metabolism such as fatty acid metabolism abnormalities. Table 2 shows the main acylcarnitines used in clinical evaluation items such as screening for inborn errors of metabolism.
(長鎖アシルカルニチン)
本明細書において「長鎖アシルカルニチン」とは、脂肪酸残基(アシル基)の炭素数が12〜30個であるアシルカルニチンを意味する。本発明の脂肪性肝疾患の検出又はリスクの予測方法においては、オクタデセノイルカルニチン、テトラデセノイルカルニチン、テトラデカノイルカルニチン、ヘキサデカノイルカルニチン、オクタデカノイルカルニチン、及びオクタデカジエノイルカルニチンからなる群から選択される長鎖アシルカルニチン(以下、6種の長鎖アシルカルニチンと称することがある)のいずれか1つ以上の量を測定する。より好ましくは、測定される長鎖アシルカルニチンは、テトラデセノイルカルニチン及びオクタデセノイルカルニチンから選択される1つ以上であり、最も好ましくはオクタデセノイルカルニチンである。
(Long-chain acylcarnitine)
In this specification, “long-chain acylcarnitine” means acylcarnitine in which the fatty acid residue (acyl group) has 12 to 30 carbon atoms. In the method for detecting fatty liver disease or predicting risk according to the present invention, octadecenoylcarnitine, tetradecenoylcarnitine, tetradecanoylcarnitine, hexadecanoylcarnitine, octadecanoylcarnitine, and octadecadienoylcarnitine The amount of any one or more of long-chain acylcarnitines selected from the group consisting of the following groups (hereinafter sometimes referred to as 6 types of long-chain acylcarnitines) is measured. More preferably, the long chain acylcarnitine to be measured is one or more selected from tetradecenoylcarnitine and octadecenoylcarnitine, and most preferably octadecenoylcarnitine.
細胞内の長鎖脂肪酸は、アシルCoA(acyl−CoA)合成酵素(ACSL)ファミリーによってアシルCoAにエステル化される。次に、このアシルCoAが、カルニチンパルミトイルトランスフェラーゼ1(CPT1)によってカルニチンに結合することによりアシルカルニチンに変換される。カルニチンアシルカルニチントランスロカーゼ(CACT)を介してミトコンドリア内膜に入った後、アシルカルニチンはカルニチンパルミトイルトランスフェラーゼ2(CPT2)によって再びカルニチンとアシルCoAに再変換され、アシルCoAがβ酸化を受けエネルギー産生に利用される。(図3参照)。 Intracellular long chain fatty acids are esterified to acyl CoA by the acyl CoA (acyl-CoA) synthase (ACSL) family. This acyl CoA is then converted to acylcarnitine by binding to carnitine by carnitine palmitoyltransferase 1 (CPT1). After entering the mitochondrial inner membrane via carnitine acylcarnitine translocase (CACT), acylcarnitine is converted again to carnitine and acylCoA by carnitine palmitoyltransferase 2 (CPT2), and acyl CoA undergoes β-oxidation to produce energy. Used for (See FIG. 3).
本発明者らは、肥満に関連した肝癌モデルマウスの肝癌組織をサンプリングして、上記経路に関連する遺伝子発現量の変化を調査したところ、ACSLファミリーの1つであるACSL4及びCPT1Aの発現量が増加し、そしてCPT2の発現量が減少していることを発見した。これらの発現量の変化によって、肥満に関連した肝癌モデルマウスの肝癌組織では、CPT2による長鎖アシルカルニチンのアシルCoAへの再変換が機能しなくなる。したがって、肥満に関連した肝癌モデルマウスの肝癌組織では、長鎖アシルカルニチンの蓄積が生じると考えられる(図5参照)。 The present inventors sampled liver cancer tissues of liver cancer model mice related to obesity and investigated changes in gene expression levels related to the above pathway. As a result, the expression levels of ACSL4 and CPT1A, one of the ACSL families, were found. It was found that the expression level of CPT2 increased and decreased. Due to these changes in the expression level, reconversion of long-chain acylcarnitine to acyl-CoA by CPT2 does not function in liver cancer tissues of liver cancer model mice related to obesity. Therefore, it is considered that accumulation of long-chain acylcarnitine occurs in the liver cancer tissue of liver cancer model mice related to obesity (see FIG. 5).
(長鎖アシルカルニチンの量の測定方法)
長鎖アシルカルニチンの量は、例えばキャピラリー電気泳動−質量分析計、及び液体クロマトグラフ−タンデム型質量分析計(LC−MS/MS)等により測定することができる。これらの方法を組み合わせて使用することもできる。本明細書において「液体クロマトグラフ−タンデム型質量分析計」又は「LC−MS/MS」は、液体クロマトグラフ(LC)により分離した分析対象成分を専用のインターフェースを介してイオン化し、生成するイオンを質量分析計(MS)で分離して特定の質量を有するイオンを解離及び/又はフラグメント化させ、それらのイオンを質量分析計で検出する装置を意味する。
(Method for measuring the amount of long-chain acylcarnitine)
The amount of long-chain acylcarnitine can be measured by, for example, a capillary electrophoresis-mass spectrometer, a liquid chromatograph-tandem mass spectrometer (LC-MS / MS), or the like. A combination of these methods can also be used. In the present specification, “liquid chromatograph-tandem mass spectrometer” or “LC-MS / MS” is an ion generated by ionizing an analysis target component separated by a liquid chromatograph (LC) through a dedicated interface. Is separated by a mass spectrometer (MS) to dissociate and / or fragment ions having a specific mass, and the ions are detected by the mass spectrometer.
(基準値)
本発明の脂肪性肝疾患の検出又はリスクの予測方法は、6種の長鎖アシルカルニチンのうちのいずれか1つ以上の長鎖アシルカルニチンの量を基準値と比較することを含む。本発明の脂肪性肝疾患の検出又はリスクの予測方法では、対象における6種の長鎖アシルカルニチンのうちのいずれかの量が、健常人群の前記長鎖アシルカルニチンの量よりも高いことを指標として脂肪性肝疾患の検出およびリスクの予測を行うことができる。具体的には、例えば、対象における6種の長鎖アシルカルニチンのうちのいずれかの量が健常人群との判定用閾値(基準値)以上となった場合に、脂肪性肝疾患を検出するか、又は発症する可能性が高いと判定することができる。
(Standard value)
The method for detecting fatty liver disease or predicting risk according to the present invention includes comparing the amount of any one or more long-chain acylcarnitines out of six long-chain acylcarnitines with a reference value. In the method for detecting fatty liver disease or predicting risk according to the present invention, the index indicates that the amount of any of the six long-chain acylcarnitines in the subject is higher than the amount of the long-chain acylcarnitine in the healthy subject group Detection of fatty liver disease and prediction of risk. Specifically, for example, whether fatty liver disease is detected when the amount of any of the six types of long-chain acylcarnitines in the subject is equal to or greater than a threshold value (reference value) for determination with a healthy person group Or, it can be determined that there is a high possibility of developing.
数値の範囲を基準値とすることもできる。脂肪性肝疾患に罹患しているか否かを診断する際には、予め、脂肪性肝疾患に罹患していると診断された対象、および、脂肪性肝疾患ではないと診断された対象の体液試料中の6種の長鎖アシルカルニチンのうちのいずれかの量の範囲を計測しておき、対象の体液試料中の前記長鎖アシルカルニチンの量が、健常な対象の体液試料中の前記長鎖アシルカルニチン量の範囲に入る場合は、この対象は脂肪性肝疾患に罹患していない可能性が高く、脂肪性肝疾患に罹患している対象の体液試料中の前記長鎖アシルカルニチン量の範囲に入る場合は、脂肪性肝疾患に罹患している可能性が高い。 A numerical range can also be used as a reference value. When diagnosing whether or not a patient has a fatty liver disease, the body fluid of a subject previously diagnosed as having a fatty liver disease and a subject diagnosed as not having a fatty liver disease The range of the amount of any one of the six types of long-chain acylcarnitines in the sample is measured, and the amount of the long-chain acylcarnitine in the subject body fluid sample is the length in the body fluid sample of the healthy subject. If it falls within the range of chain acylcarnitine levels, the subject is likely not suffering from fatty liver disease, and the amount of long chain acylcarnitine in the body fluid sample of the subject suffering from fatty liver disease If it falls in range, it is likely that you have fatty liver disease.
判定用閾値(基準値)は、種々条件、例えば、基礎疾患、性別、年齢などにより変化することが予想されるが、当業者であれば、対象に対応する適当な母集団を適宜選択して、その集団から得られたデータを統計学的処理を行うことにより、正常値範囲又は判定用閾値を決定することができる。 The judgment threshold (reference value) is expected to change depending on various conditions such as the underlying disease, sex, age, etc., but those skilled in the art can appropriately select an appropriate population corresponding to the subject. The normal value range or the threshold for determination can be determined by performing statistical processing on the data obtained from the population.
本発明の脂肪性肝疾患の検出又はリスクの予測方法では、6種の長鎖アシルカルニチンのうちの特定の1つの長鎖アシルカルニチンの量を基準値と比較してもよく、2つ以上の長鎖アシルカルニチンの量を各々の長鎖アシルカルニチンの基準値と比較してもよい。 In the method for detecting fatty liver disease or predicting risk according to the present invention, the amount of one specific long-chain acylcarnitine among the six long-chain acylcarnitines may be compared with a reference value. The amount of long chain acylcarnitine may be compared to a reference value for each long chain acylcarnitine.
本発明の脂肪性肝疾患の検出又はリスクの予測方法では、アシル基の炭素数が2〜10である中短鎖アシルカルニチンの量を測定すること、及び前記中短鎖アシルカルニチン量を基準値と比較することをさらに含むことが好ましい。前記中短鎖アシルカルニチンが、イソ吉草酸カルニチンであることがより好ましい。なお、以下、アシル基の炭素数が2〜10である中短鎖アシルカルニチンを、単に中短鎖アシルカルニチンと呼ぶことがある。 In the method for detecting fatty liver disease or predicting risk according to the present invention, the amount of medium-short chain acylcarnitine whose acyl group has 2 to 10 carbon atoms is measured, and the amount of medium-short chain acylcarnitine is the reference value. It is preferable that it further includes comparing with. More preferably, the medium and short chain acyl carnitine is carnitine isovalerate. Hereinafter, the medium-short chain acylcarnitine whose acyl group has 2 to 10 carbon atoms may be simply referred to as medium-short chain acylcarnitine.
具体的には、本発明の脂肪性肝疾患の検出又はリスクの予測方法では、対象におけるいずれかの中短鎖アシルカルニチンの量が、健常人群の前記中短鎖アシルカルニチンの量よりも低いことを指標として、より精密に脂肪性肝疾患の検出およびリスクの予測を行うことができる。具体的には、例えば、対象におけるいずれかの中短鎖アシルカルニチンの量が健常人群との判定用閾値(基準値)以下となった場合に、脂肪性肝疾患を検出するか、又は発症する可能性がより高いと判定することができる。 Specifically, in the method for detecting fatty liver disease or predicting risk according to the present invention, the amount of any medium-short chain acylcarnitine in the subject is lower than the amount of the medium-short chain acylcarnitine in the healthy group. Can be used to detect fatty liver disease and predict risk more precisely. Specifically, for example, when the amount of any medium- and short-chain acylcarnitine in a subject is equal to or less than a threshold value (reference value) for determination with a healthy person group, fatty liver disease is detected or developed It can be determined that the possibility is higher.
数値の範囲を基準値とすることもできる。脂肪性肝疾患に罹患しているか否かを診断する際には、予め、脂肪性肝疾患に罹患していると診断された対象、および、脂肪性肝疾患ではないと診断された対象の体液試料中のいずれかの中短鎖アシルカルニチンの範囲を計測しておき、対象の体液試料中の前記中短鎖アシルカルニチンが、健常な対象の体液試料中の前記中短鎖アシルカルニチン量の範囲に入る場合は、この対象は脂肪性肝疾患に罹患していない可能性がより高く、脂肪性肝疾患に罹患している対象の体液試料中の前記中短鎖アシルカルニチン量の範囲に入る場合は、脂肪性肝疾患に罹患している可能性がより高い。 A numerical range can also be used as a reference value. When diagnosing whether or not a patient has a fatty liver disease, the body fluid of a subject previously diagnosed as having a fatty liver disease and a subject diagnosed as not having a fatty liver disease Measure the range of any medium-short chain acylcarnitine in the sample, and the medium-short chain acylcarnitine in the subject body fluid sample is the range of the amount of the medium-short chain acylcarnitine in the body fluid sample of the healthy subject If the subject is more likely not to have fatty liver disease and falls within the range of medium and short chain acylcarnitine levels in the body fluid sample of the subject suffering from fatty liver disease Are more likely to have fatty liver disease.
以下の計算式を用いて、指標スコアを計算することと、計算した前記指標スコアを基準値と比較することとにより、脂肪性肝疾患の検出又はリスクの予測をより精密に行うこともできる。
[式1]
AC14:1+AC18:1−AC5:0
(式中、AC14:1は、対象からの体液試料中のテトラデセノイルカルニチンの量を示し、AC18:1は、対象からの体液試料中のオクタデセノイルカルニチンの量を示し、そして、AC5:0は、対象からの体液試料中のイソ吉草酸カルニチンの量を示す)
By calculating the index score using the following calculation formula and comparing the calculated index score with a reference value, it is possible to more accurately detect fatty liver disease or predict risk.
[Formula 1]
AC14: 1 + AC18: 1-AC5: 0
(Where AC14: 1 indicates the amount of tetradecenoylcarnitine in the body fluid sample from the subject, AC18: 1 indicates the amount of octadecenoylcarnitine in the body fluid sample from the subject, and AC5: 0 indicates the amount of carnitine isovalerate in the body fluid sample from the subject)
以下の計算式を用いて、指標スコアを計算することと、計算した前記指標スコアを基準値と比較することとにより、脂肪性肝疾患の検出又はリスクの予測をより精密に行うこともできる。
[式2]
(AC16:0+AC18:1)×100/AC2:0
(式中、AC16:0は、対象からの体液試料中のヘキサデカノイルカルニチンの量を示し、AC18:1は、対象からの体液試料中のオクタデセノイルカルニチンの量を示し、そしてAC2:0は、対象からの体液試料中のアセチルカルニチンの量を示す)
上記式を用いる場合、脂肪性肝疾患は、好ましくはNASHが進行した肝細胞癌である。
By calculating the index score using the following calculation formula and comparing the calculated index score with a reference value, it is possible to more accurately detect fatty liver disease or predict risk.
[Formula 2]
(AC16: 0 + AC18: 1) × 100 / AC2: 0
(Where AC16: 0 indicates the amount of hexadecanoylcarnitine in the body fluid sample from the subject, AC18: 1 indicates the amount of octadecenoylcarnitine in the body fluid sample from the subject, and AC2: 0 indicates the amount of acetylcarnitine in the body fluid sample from the subject)
When using the above formula, the fatty liver disease is preferably hepatocellular carcinoma with advanced NASH.
(脂肪性肝疾患)
本明細書において「脂肪性肝疾患」とは、肝細胞の線維化及び/又は脂肪沈着によって引き起こされる肝疾患を意味する。脂肪性肝疾患は、好ましくはNAFLDである。NAFLDには、非アルコール性脂肪肝(NAFL)、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、NASHが進行した肝硬変、及びNASHが進行した肝細胞癌が含まれる。脂肪性肝疾患は、より好ましくはNASHである。なお、本明細書においては、用語「NAFLD」及び「NASH」は、NASHが進行した肝細胞癌を含むことができるが、含まないことが好ましい。
(Fatty liver disease)
As used herein, “fatty liver disease” means a liver disease caused by fibrosis and / or fat deposition of hepatocytes. The fatty liver disease is preferably NAFLD. NAFLD includes non-alcoholic fatty liver (NAFL), non-alcoholic steatohepatitis (NASH), cirrhosis with advanced NASH, and hepatocellular carcinoma with advanced NASH. The fatty liver disease is more preferably NASH. In the present specification, the terms “NAFLD” and “NASH” can include hepatocellular carcinoma in which NASH has progressed, but preferably do not include it.
本発明の脂肪性肝疾患の検出又はリスクの予測方法では、NASHが、肝細胞癌に進行する前にNASHを検出する又はリスクを予測することができる。したがって、脂肪性肝疾患が、肝細胞癌を有しないNASHであることが、早期診断の観点からより好ましい。
また、後述の実施例において示すように、長鎖アシルカルニチンの量と肝線維化とは有意な正の相関を有する。したがって、検出感度の観点からは、脂肪性肝疾患は、NASHが進行した肝硬変、又はNASHが進行した肝細胞癌であることが好ましく、NASHが進行した肝細胞癌であることが最も好ましい。
In the method for detecting fatty liver disease or predicting risk according to the present invention, NASH can detect or predict risk before NASH progresses to hepatocellular carcinoma. Therefore, it is more preferable from the viewpoint of early diagnosis that the fatty liver disease is NASH without hepatocellular carcinoma.
In addition, as shown in Examples described later, the amount of long-chain acylcarnitine and liver fibrosis have a significant positive correlation. Therefore, from the viewpoint of detection sensitivity, the fatty liver disease is preferably cirrhosis in which NASH has progressed or hepatocellular carcinoma in which NASH has progressed, and most preferably hepatocellular carcinoma in which NASH has progressed.
(脂肪性肝疾患の検出又はリスクの予測方法)
本発明の脂肪性肝疾患の検出又はリスクの予測方法は、脂肪性肝疾患の進行度をモニタリングすることができる。この場合、特定の時点での対象における6種の長鎖アシルカルニチンのうちのいずれかの量を、判定用閾値(基準値)として使用する。一定期間後(例えば、1、3、6、又は12か月後)に再度この対象におけるこの長鎖アシルカルニチンの量を測定し、以前の測定値と比較してこの長鎖アシルカルニチンの量が多ければ、脂肪性肝疾患が進行していると判断することができる。逆に、以前の測定値と比較してこの長鎖アシルカルニチンの量が同じ程度であるか又は少なければ、脂肪性肝疾患が進行していないと判断することができる。前述のように、6種の長鎖アシルカルニチンのうちのいずれかの量に加えて、アシル基の炭素数がC2〜10である中短鎖アシルカルニチンのいずれか1つ以上の量(好ましくは、イソ吉草酸カルニチンの量)を、特定の時点及び一定期間経過後にさらに測定することもできる。
(Fatty liver disease detection or risk prediction method)
The method for detecting fatty liver disease or predicting risk according to the present invention can monitor the degree of progression of fatty liver disease. In this case, the amount of any of the six types of long-chain acylcarnitines in the subject at a specific time point is used as a determination threshold value (reference value). After a period of time (eg after 1, 3, 6, or 12 months), the amount of this long chain acylcarnitine in this subject is measured again and the amount of this long chain acylcarnitine is compared to the previous measurement. If so, it can be determined that fatty liver disease is progressing. Conversely, if the amount of this long-chain acylcarnitine is the same or small compared to the previous measurement value, it can be determined that fatty liver disease has not progressed. As described above, in addition to the amount of any one of the six types of long-chain acylcarnitines, the amount of any one or more medium-short chain acylcarnitines in which the carbon number of the acyl group is C2-10 (preferably , The amount of carnitine isovalerate) can also be measured after a certain time and after a certain period of time.
本発明の脂肪性肝疾患の検出又はリスクの予測方法を行った後、必要に応じて、他の脂肪性肝疾患(例えばNASH)の検出方法の患者への実施、及び/又は脂肪性肝疾患(例えばNASH)の治療薬の患者への投与を実施してもよい。 After performing the method for detecting fatty liver disease or predicting risk according to the present invention, if necessary, the method for detecting another fatty liver disease (for example, NASH) in patients and / or fatty liver disease Administration of a therapeutic agent (eg, NASH) to the patient may be performed.
[2]脂肪性肝疾患を診断するためのバイオマーカー
本明細書において、バイオマーカーとは、所定の疾患に関連するペプチド、タンパク質、核酸、脂質又はその他の低分子化合物であり、その生体中の濃度の増減が当該疾患の存在又は進行度に反映するものである。本発明の脂肪性肝疾患を診断するためのバイオマーカーでは、対象における6種の長鎖アシルカルニチンのうちのいずれかの量が、健常人群の前記長鎖アシルカルニチンの量よりも高いことを指標として脂肪性肝疾患を診断することができる。具体的には、例えば、対象におけるいずれかの長鎖アシルカルニチンの量が健常人群との判定用閾値(基準値)以上となった場合に、脂肪性肝疾患を検出するか、又は発症する可能性が高いと判定することができる。
[2] Biomarker for diagnosing fatty liver disease In the present specification, a biomarker is a peptide, protein, nucleic acid, lipid or other low-molecular compound related to a predetermined disease, The increase or decrease in the concentration reflects the presence or progression of the disease. In the biomarker for diagnosing fatty liver disease of the present invention, it is an indicator that the amount of any one of the six types of long-chain acylcarnitines in the subject is higher than the amount of the long-chain acylcarnitines in the healthy subject group As a fatty liver disease can be diagnosed. Specifically, for example, when the amount of any long-chain acylcarnitine in the subject is equal to or greater than the threshold for determination (reference value) with the healthy human group, fatty liver disease can be detected or developed It can be determined that the property is high.
本発明の脂肪性肝疾患を診断するためのバイオマーカーでは、数値の範囲を基準値とすることもできる。脂肪性肝疾患に罹患しているか否かを診断する際には、予め、脂肪性肝疾患に罹患していると診断された対象、および、脂肪性肝疾患ではないと診断された対象の体液試料中の6種のうちのいずれかの長鎖アシルカルニチン量の範囲を計測しておき、対象の体液試料中の前記長鎖アシルカルニチンが、健常な対象の体液試料中の前記長鎖アシルカルニチン量の範囲に入る場合は、この対象は脂肪性肝疾患に罹患していない可能性が高く、脂肪性肝疾患に罹患している対象の体液試料中の前記長鎖アシルカルニチン量の範囲に入る場合は、脂肪性肝疾患に罹患している可能性が高い。 In the biomarker for diagnosing fatty liver disease of the present invention, a numerical value range can be used as a reference value. When diagnosing whether or not a patient has a fatty liver disease, the body fluid of a subject previously diagnosed as having a fatty liver disease and a subject diagnosed as not having a fatty liver disease The range of the amount of any of the six long-chain acylcarnitines in the sample is measured, and the long-chain acylcarnitine in the subject body fluid sample is converted into the long-chain acylcarnitine in the healthy subject body fluid sample. If within the range, the subject is likely not suffering from fatty liver disease and falls within the long chain acylcarnitine level in the body fluid sample of the subject suffering from fatty liver disease If so, you are likely to have fatty liver disease.
[3]診断薬キット
本発明の脂肪性肝疾患を検出するための診断薬キットは、6種の長鎖アシルカルニチンのいずれか1つ以上の量を測定するための試薬を含む。前記試薬は、特定の1つの長鎖アシルカルニチンの量を測定するための試薬を含んでいてもよく、2つ以上の長鎖アシルカルニチンの量を測定するための試薬を含んでいてもよい。本発明の脂肪性肝疾患を検出するための診断薬キットは、好ましくは、液体クロマトグラフ−タンデム型質量分析計(LC−MS/MS)を用いて6種の長鎖アシルカルニチンのうちの1つ以上の量を測定するための試薬を含む。
[3] Diagnostic kit The diagnostic kit for detecting fatty liver disease of the present invention contains a reagent for measuring the amount of any one or more of the six types of long-chain acylcarnitines. The reagent may contain a reagent for measuring the amount of one specific long-chain acylcarnitine, or may contain a reagent for measuring the amount of two or more long-chain acylcarnitines. The diagnostic kit for detecting fatty liver disease of the present invention is preferably one of six long-chain acylcarnitines using a liquid chromatograph-tandem mass spectrometer (LC-MS / MS). A reagent for measuring one or more quantities.
[4]対象の肝線維化の進行度の判定方法
本発明の対象の肝線維化の進行度の判定方法では、対象の体液試料中の6種の長鎖アシルカルニチンのいずれかの量に応じて、肝臓における線維化の進行度を判定することができる。本明細書において「肝線維化」とは、慢性的な肝臓の炎症により、コラーゲン線維などの線維性成分及び/又は細胞外基質を含む結合組織が肝臓に大量に増加し、組織が硬化することを意味する。本発明の対象の肝線維化の進行度の判定方法は、NAFLD又はNASHに罹患している可能性のある対象において、NAFLD又はNASHにより生じる肝線維化の進行度の判定を行うことができる。また、NAFLD又はNASHに既に罹患している対象において、NAFLD又はNASHにより生じる肝線維化の進行度の判定を行うこともできる。長鎖アシルカルニチンの測定方法や体液試料については、前述のとおりである。
[4] Method for Determining the Progression Level of Liver Fibrosis in a Subject In the method for determining the progression degree of liver fibrosis in a subject according to the present invention, depending on the amount of any of the six types of long-chain acylcarnitines in the subject body fluid sample. Thus, the progress of fibrosis in the liver can be determined. In this specification, “liver fibrosis” means that connective tissue containing fibrous components such as collagen fibers and / or extracellular matrix is increased in the liver in large quantities due to chronic liver inflammation, and the tissue is hardened. Means. The method for determining the degree of progression of liver fibrosis of the subject of the present invention can determine the degree of progression of liver fibrosis caused by NAFLD or NASH in a subject who may be affected by NAFLD or NASH. It is also possible to determine the degree of progression of liver fibrosis caused by NAFLD or NASH in a subject already suffering from NAFLD or NASH. The method for measuring long-chain acylcarnitine and the body fluid sample are as described above.
(基準値)
本発明の対象の肝線維化の進行度の判定方法は、測定した長鎖アシルカルニチンの量を基準値と比較することを含む。本発明の本発明の対象の肝線維化の進行度の判定方法では、数値の範囲を基準値とすることが好ましい。対象の肝線維化の進行度を判定する際には、予め、種々の肝線維化段階の対象の体液試料中の6種の長鎖アシルカルニチンうちのいずれかの量の範囲を計測しておき、この長鎖アシルカルニチンの量が、特定の肝線維化段階の体液試料中の長鎖アシルカルニチンの範囲に入る場合は、対象はその特定の肝線維化段階である可能性が高い。
肝線維化段階の分類は、例えば、F0:線維化なし、F1:小葉中心部の線維化、F2:小葉中心部+門脈域の線維化、F3:線維性架橋形成、F4:肝硬変、HCC:肝細胞がんの区別に従うことができる。本発明の対象の肝線維化の進行度の判定方法は、対象の肝臓が上記F0〜F4のどの段階にあるかを判定することができる。ただ、上記F0〜F4の分類には限定されず、異なる分類を使用してもよい。
(Standard value)
The method for determining the degree of progression of liver fibrosis of the subject of the present invention comprises comparing the measured amount of long-chain acylcarnitine with a reference value. In the method for determining the degree of progression of liver fibrosis according to the present invention of the present invention, it is preferable to use a numerical range as a reference value. When determining the degree of progression of liver fibrosis in a subject, the range of the amount of any of the six types of long-chain acylcarnitines in the body fluid samples of subjects at various liver fibrosis stages is measured in advance. If the amount of this long chain acylcarnitine falls within the range of long chain acylcarnitines in a body fluid sample at a particular liver fibrosis stage, the subject is likely to be at that particular liver fibrosis stage.
The classification of liver fibrosis stages is, for example, F0: no fibrosis, F1: fibrosis in the central part of the leaflet, F2: fibrosis in the central part of the leaflet and portal vein area, F3: formation of fibrous bridge, F4: cirrhosis, HCC : Can follow the distinction of hepatocellular carcinoma. The method for determining the degree of progression of liver fibrosis of the subject of the present invention can determine at which stage F0 to F4 the subject liver is. However, the classification is not limited to the above F0 to F4, and different classifications may be used.
判定用閾値(基準値)は、種々条件、例えば、基礎疾患、性別、年齢などにより変化することが予想されるが、当業者であれば、対象に対応する適当な母集団を適宜選択して、その集団から得られたデータを統計学的処理を行うことにより、正常値範囲又は判定用閾値を決定することができる。 The judgment threshold (reference value) is expected to change depending on various conditions such as the underlying disease, sex, age, etc., but those skilled in the art can appropriately select an appropriate population corresponding to the subject. The normal value range or the threshold for determination can be determined by performing statistical processing on the data obtained from the population.
本発明の対象の肝線維化の進行度の判定方法は、対象の肝線維化の進行度をモニタリングすることができる。この場合、特定の時点での対象の体液試料中の6種の長鎖アシルカルニチンうちのいずれかの量を、判定用閾値(基準値)として使用する。一定期間後(例えば、1、3、6、又は12か月後)に再度この対象のこの長鎖アシルカルニチンを測定し、以前の測定値と比較して量が多ければ、肝線維化が進行していると判断することができる。逆に、以前の測定値と比較して量が同じ程度であるか又は少なければ、肝線維化が進行していないと判断することができる。 The method for determining the progress of liver fibrosis of the subject of the present invention can monitor the progress of liver fibrosis of the subject. In this case, the amount of any of the six types of long-chain acylcarnitines in the target body fluid sample at a specific time is used as a determination threshold value (reference value). This long chain acylcarnitine in this subject is measured again after a certain period of time (eg after 1, 3, 6, or 12 months) and if the amount is large compared to previous measurements, liver fibrosis will progress It can be determined that Conversely, if the amount is the same or less than the previous measurement, it can be determined that liver fibrosis has not progressed.
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、これらは本発明の範囲を限定するものではない。 EXAMPLES Hereinafter, the present invention will be specifically described by way of examples, but these do not limit the scope of the present invention.
〔実施例1〕HFD−HCCとND−NTにおける様々な長鎖アシルカルニチンの量の比較
肥満に関連した肝細胞癌に特徴的な代謝の変化を調べるために、通常食(ND)又は高脂肪食(HFD)を与えた8ヶ月齢のジエチルニトロサミン(DEN)投与マウスから得られた非腫瘍組織(NT)及び肝細胞癌組織(HCC)に関して、液体クロマトグラフィー−質量分析(LC−MS)を使用した非標的メタボロミクスプロファイリングを行った。高脂肪食を与えたDEN投与マウスは、肥満に関連した肝細胞癌モデルマウスとして、広く認知されている。
[Example 1] Comparison of the amount of various long-chain acylcarnitines in HFD-HCC and ND-NT In order to examine the metabolic changes characteristic of hepatocellular carcinoma associated with obesity, normal diet (ND) or high fat Liquid chromatography-mass spectrometry (LC-MS) was performed on non-tumor tissue (NT) and hepatocellular carcinoma tissue (HCC) obtained from 8 month old diethylnitrosamine (DEN) -administered mice fed diet (HFD). The non-target metabolomic profiling used was performed. DEN-administered mice fed with a high fat diet are widely recognized as hepatoma model mice associated with obesity.
C57BL/6マウスを日本クレア株式会社から購入した。ジエチルニトロサミン(Sigma株式会社)をリン酸緩衝生理食塩水に溶解し、出生後14日目にマウスに腹腔内注射した(25mg/kg)。マウスが6週齢になると、高脂肪食(HFD)(D12492;Research Diets Inc)又は通常食(ND)の投与を開始した。8ヶ月齢となるまで、通常食(ND)又は高脂肪食(HFD)の投与を続け、通常食又は高脂肪食を与えたDEN投与マウスを得た。その後、通常食(ND)又は高脂肪食(HFD)の各々を投与したマウス肝臓から非腫瘍組織(NT)及び肝細胞癌組織(HCC)をサンプリングし、ND−NT(通常食・非腫瘍組織)、ND−HCC(通常食・腫瘍組織)、HFD−NT(高脂肪食・非腫瘍組織)、及びHFD−HCC(高脂肪食・腫瘍組織)として、液体クロマトグラフィー−質量分析(LC−MS)を使用した非標的メタボロミクスプロファイリングを以下の手順で行った。
C57BL / 6 mice were purchased from Nippon Claire Co., Ltd. Diethylnitrosamine (Sigma Co.) was dissolved in phosphate buffered saline and injected intraperitoneally into mice on
(代謝産物の抽出)
代謝産物の抽出と代謝産物の分析を、Human Metabolome Technologies社(HMT;鶴岡市)において行った。簡潔には、CE−TOFMS分析のために、凍結組織約50mgを内部標準(H3304−1002;HMT)を含有する50%アセトニトリル/ミリQ水1,500μL中に0℃で沈降させた。組織を組織ホモジナイザー(Micro Smash MS100R;富士デジタルバイオロジー社)を用いて1,500rpmで120秒間3回ホモジナイズした。ホモジネートを2,300xg、4℃で5分間遠心分離した。続いて、上部水層800μLをMillipore 5−kDaカットオフフィルター(UltrafreeMC−PLHCC;HMT)を用いて遠心分離し、高分子を除去した(9,100xg、4℃、120分)。濾液を遠心分離して濃縮し、HMTでのCE−TOFMS分析のために、ミリQ水50μLに再懸濁した。
(Extraction of metabolites)
Metabolite extraction and metabolite analysis were performed at Human Metabolome Technologies (HMT; Tsuruoka City). Briefly, for CE-TOFMS analysis, approximately 50 mg of frozen tissue was sedimented at 0 ° C. in 1,500 μL of 50% acetonitrile / milli Q water containing an internal standard (H3304-1002; HMT). The tissue was homogenized three times for 120 seconds at 1,500 rpm using a tissue homogenizer (Micro Smash MS100R; Fuji Digital Biology). The homogenate was centrifuged at 2,300 × g and 4 ° C. for 5 minutes. Subsequently, 800 μL of the upper aqueous layer was centrifuged using a Millipore 5-kDa cut-off filter (UltrafreeMC-PLHCC; HMT) to remove the polymer (9,100 × g, 4 ° C., 120 minutes). The filtrate was concentrated by centrifugation and resuspended in 50 μL MilliQ water for CE-TOFMS analysis with HMT.
液体クロマトグラフィーTOFMS(LC−TOFMS)分析のために、凍結組織約50mgを、内部標準溶液(H3304−1002;HMT)を含有する1%ギ酸/アセトニトリル500μL中に0℃で沈降させた。組織を上記のようにホモジナイズし、ミリQ水167μLの添加後、混合物を再びホモジナイズし、ホモジネートを遠心分離した(2,300xg、4℃、5分間)。次に、上清に1%ギ酸/アセトニトリル500μLとミリQ水167μLを混合し、混合溶液を3−kDaカットオフフィルター(NANOCEP 3K OMEGA;PALL社)を通してろ過し、高分子を除去した。ハイブリッドSPEリン脂質カートリッジ(55261−U; Supelco社)を使用してさらにろ過し、リン脂質を除去した。濾液を乾燥させ、LC−TOFMS分析のために、イソプロパノール/ミリQ水100μLに再懸濁した。 For liquid chromatography TOFMS (LC-TOFMS) analysis, approximately 50 mg of frozen tissue was precipitated at 0 ° C. in 500 μL of 1% formic acid / acetonitrile containing an internal standard solution (H3304-1002; HMT). The tissue was homogenized as above, and after addition of 167 μL of MilliQ water, the mixture was homogenized again and the homogenate was centrifuged (2,300 × g, 4 ° C., 5 minutes). Next, 500 μL of 1% formic acid / acetonitrile and 167 μL of milli-Q water were mixed with the supernatant, and the mixed solution was filtered through a 3-kDa cut-off filter (NANOCEP 3K OMEGA; PALL) to remove the polymer. Further filtration was performed using a hybrid SPE phospholipid cartridge (55261-U; Supelco) to remove phospholipids. The filtrate was dried and resuspended in 100 μL of isopropanol / milli Q water for LC-TOFMS analysis.
(代謝産物の分析)
メタボローム分析を、Oogaら Mol Biosyst 2011;7:1217〜1223頁及びSugimotoら Metabolomics 2010;6:78−95頁に記載の方法に基づいて、イオンおよび非イオン代謝産物に関して、それぞれ、CE−TOFMS及びLC−TOFMSを用いて、HMTのDualScanパッケージを用いて行った。簡潔には、Agilent 6210 TOFMS、Agilent 1100 isocratic HPLCポンプ、Agilent G1603A CE−MSアダプターキット、及びAgilent G1607A CE−ESI−MSスプレーキット(Agilent Technologies)を搭載したAgilent CEシステムを使用してCE−TOFMS分析を行った。このシステムは、Agilent G2201A ChemStationソフトウェアバージョンB.03.01 for CE(Agilent Technologies)によって制御されており、溶融シリカキャピラリー(50μm i.d.×80cm全長)により、電解液としての市販の電気泳動バッファー(カチオン及びアニオン分析に関して、それぞれH3301−1001及びH3302−1021;HMT)に接続していた。分光光度計を50〜1,000m/zで走査した。LC−TOFMS分析を、Agilent 6230 TOFMS(Agilent Technologies)を搭載したAgilent LC System(Agilent 1200シリーズRRLCシステムSL)を用いて行った。このシステムをODSカラム(2x50 mm、2μm)を搭載したAgilent G2201A ChemStationソフトウェアバージョンB.03.01(Agilent Technologies)によって制御した。
(Analysis of metabolites)
Metabolomic analysis was performed on CE-TOFMS and ionic and nonionic metabolites, respectively, based on the methods described in Ooga et al. Mol Biosystem 2011; 7: 1217-1223 and Sugimoto et al. Metabolics 2010; 6: 78-95, respectively. LC-TOFMS was used with the HMT DualScan package. Briefly, an Agilent CE-F system using an Agilent CE-MS system equipped with an Agilent 6210 TOFMS, an Agilent 1100 isocratic HPLC pump, an Agilent G1603A CE-MS adapter kit, and an Agilent G1607A CE-ESI-MS spray kit (Agilent Technologies) is used. Went. This system is based on Agilent G2201A ChemStation software version B. 03.01 for CE (Agilent Technologies) controlled by fused silica capillaries (50 μm id × 80 cm full length) as commercial electrolyte buffers as electrolytes (for cation and anion analysis, H3301-1001 and H3302-, respectively) 1021; HMT). The spectrophotometer was scanned from 50 to 1,000 m / z. LC-TOFMS analysis was performed using an Agilent LC System (Agilent 1200 series RRLC system SL) equipped with Agilent 6230 TOFMS (Agilent Technologies). This system was installed on an Agilent G2201A ChemStation software version B.O. equipped with an ODS column (2 × 50 mm, 2 μm). Controlled by 03.01 (Agilent Technologies).
MasterHands automatic integration software(慶應義塾大学、鶴岡市)を使用してピークを抽出し、m/z、ピーク面積、泳動時間(MT)を含むピーク情報を得た。既知のメタボライトのアイソトポマー、アダクトイオン、その他のプロダクトイオンに対応するシグナルピークは除外し、残りのピークは、TOFMSを使用して決定されたMTおよびRTとそれらのm/z値とに基づいて、HMT代謝産物データベースによりアノテートした。次に、アノテートしたピークの領域を、内部標準レベルおよびサンプル量に基づいて正規化して、各代謝産物の相対レベルを得た。それぞれの標準化合物を用いた1点較正に基づいて、110種類の主要代謝産物を絶対的に定量した。階層的クラスター分析と主成分分析(PCA)を、それぞれHMT独自のソフトウェアであるPeakStatとSampleStatを使用して行った。検出された代謝産物を、VANTEDソフトウェアを用いて代謝経路マップ上に表示した。 Peaks were extracted using MasterHands automatic integration software (Keio University, Tsuruoka City) to obtain peak information including m / z, peak area, and migration time (MT). Signal peaks corresponding to known metabolite isotopomers, adduct ions, and other product ions are excluded, and the remaining peaks are based on MT and RT determined using TOFMS and their m / z values. Annotated by the HMT metabolite database. The area of the annotated peak was then normalized based on the internal standard level and sample volume to obtain the relative level of each metabolite. Based on a one-point calibration with each standard compound, 110 major metabolites were quantified absolutely. Hierarchical cluster analysis and principal component analysis (PCA) were performed using PeakStat and SampleStat, which are HMT proprietary software, respectively. The detected metabolites were displayed on the metabolic pathway map using VANTED software.
4種の組織において種々の長鎖アシルカルニチンの量を分析した。結果を図1及び2に示す。図1において、AC(20:1)の「20」はアシル基の炭素数を示し、「1」は不飽和結合の数を示す。図1において、数字「9.8」及び円の大きさは、ND−NTにおけるAC(20:1)を1とした場合の、HFD−HCCにおけるAC(20:1)の相対的な量を示す。
HFD−HCCでは、ND−NTと比較して、様々な種類の長鎖アシルカルニチン(AC)の量が増加していることが分かった(図1)。
The amount of various long chain acylcarnitines in four tissues was analyzed. The results are shown in FIGS. In FIG. 1, “20” in AC (20: 1) represents the carbon number of the acyl group, and “1” represents the number of unsaturated bonds. In FIG. 1, the number “9.8” and the size of the circle represent the relative amount of AC (20: 1) in HFD-HCC, where AC (20: 1) in ND-NT is 1. Show.
HFD-HCC was found to have increased amounts of various types of long-chain acylcarnitine (AC) compared to ND-NT (FIG. 1).
図2において、データは、ND−NT組織における平均量に対する相対的な量として表示されている。*は、ND−NT組織に対してP<0.05であることを示し、†は、ND−HCC組織に対してP<0.05であることを示し、‡は、HFD−NT組織に対してP<0.05であることを示す。
HFD−HCCでは、ND−HCC及びHFD−NTの各々よりも、長鎖アシルカルニチン量が多い傾向があった。特にAC12:1、AC16:0、及びAC18:1の3種は、HFD−HCC組織において他の3種の組織の全てに対して、有意に多い量が確認できた。
In FIG. 2, the data is displayed as a relative amount to the average amount in ND-NT tissue. * Indicates P <0.05 for ND-NT tissue, † indicates P <0.05 for ND-HCC tissue, ‡ indicates HFD-NT tissue In contrast, P <0.05.
HFD-HCC tended to have a longer amount of long-chain acylcarnitine than each of ND-HCC and HFD-NT. In particular, three types of AC12: 1, AC16: 0, and AC18: 1 were significantly higher in HFD-HCC tissue than all the other three types of tissue.
〔実施例2〕肥満に関連したHCCにおけるアシルカルニチン代謝関連遺伝子の発現の検証
実施例1において得た、通常食又は高脂肪食を与えたDEN注入マウスを実験に用いた。ND−NT、ND−HCC、HFD−NT、及びHFD−HCCの各々の組織において、アシルカルニチン代謝に関連するACSL4、CPT1A、CACT、及びCPT2の遺伝子発現量をリアルタイムPCRを用いて調査した。結果を図4に示す。
[Example 2] Verification of acylcarnitine metabolism-related gene expression in HCC related to obesity The DEN-injected mice obtained in Example 1 and fed with a normal diet or a high-fat diet were used in the experiment. In each tissue of ND-NT, ND-HCC, HFD-NT, and HFD-HCC, the gene expression levels of ACSL4, CPT1A, CACT, and CPT2 related to acylcarnitine metabolism were investigated using real-time PCR. The results are shown in FIG.
図4において、データは、ND−NT組織における遺伝子発現量に対する相対的な量として表示されている。*は、ND−NT組織に対してP<0.05であることを示し、†は、ND−HCC組織に対してP<0.05であることを示し、‡は、HFD−NT組織に対してP<0.05であることを示す。ND−HCC及びHFD−HCC組織において、CPT1A及びACSL4の強い発現が検出された。一方で、CPT2は、ND−HCC及びHFD−HCC組織において発現量が低下しており、特にHFD−HCC組織における発現量低下は、ND−NT、ND−HCC、及びHFD−NTの全てに対して有意差があった。HFD−HCCでは、CACTに関してもND−NTに対して有意に発現量が低下していた。この結果は、肝細胞癌組織において、脂肪酸の長鎖アシルカルニチンへの変換がHFD−HCC組織において増加している一方で、長鎖アシルカルニチンのアシルCoAへの再変換が抑制されていることを示している。すなわち、この結果は、肝細胞癌組織において、長鎖アシルカルニチン種が蓄積する理由を説明している(図5参照)。なお、CPT1A及びCPT2に関しては、ウエスタンブロット分析を用いて各々の組織における発現量を確認する試験を行ったが、同様の傾向が見られた。 In FIG. 4, the data is displayed as a relative amount with respect to the gene expression level in the ND-NT tissue. * Indicates P <0.05 for ND-NT tissue, † indicates P <0.05 for ND-HCC tissue, ‡ indicates HFD-NT tissue In contrast, P <0.05. Strong expression of CPT1A and ACSL4 was detected in ND-HCC and HFD-HCC tissues. On the other hand, the expression level of CPT2 is decreased in ND-HCC and HFD-HCC tissues. In particular, the decrease in the expression level in HFD-HCC tissues is ND-NT, ND-HCC, and HFD-NT. There was a significant difference. In HFD-HCC, the expression level of CACT was also significantly lower than that of ND-NT. This result shows that in hepatocellular carcinoma tissue, conversion of fatty acids to long chain acylcarnitine is increased in HFD-HCC tissue, while reconversion of long chain acylcarnitine to acyl CoA is suppressed. Show. That is, this result explains why long-chain acylcarnitine species accumulate in hepatocellular carcinoma tissue (see FIG. 5). For CPT1A and CPT2, a test was conducted to confirm the expression level in each tissue using Western blot analysis, but the same tendency was observed.
〔実施例3〕ヒト血清サンプルを用いた検証
NAFLD患者保存血清241検体を用いて、液体クロマトグラフ−タンデム型質量分析法(LC−MS/MS法)及びNeoSMAAT(登録商標)(積水メディカル社製)を用いて様々なアシルカルニチンの濃度を測定し、NAFLDの病態との関連性を検討した。また、血清中アシルカルニチン濃度と血清中炎症性サイトカイン濃度又は血清中発癌リスクマーカー濃度との関連性を検討した。
[Example 3] Verification using human serum sample Using 241 samples of NAFLD patient-preserved serum, liquid chromatography-tandem mass spectrometry (LC-MS / MS method) and NeoSMAAT (registered trademark) (manufactured by Sekisui Medical) ) Was used to measure the concentration of various acylcarnitines, and the relationship between NAFLD and the pathological condition was examined. The relationship between serum acylcarnitine concentration and serum inflammatory cytokine concentration or serum carcinogenic risk marker concentration was also examined.
1.患者血清サンプル
NAFLD患者血清を線維化の程度に応じて、以下のようにF0〜4及び肝細胞癌に分類した。
F0:線維化なし
F1:小葉中心部の線維化
F2:小葉中心部+門脈域の線維化
F3:線維性架橋形成
F4:肝硬変
HCC:肝細胞癌
241検体の内訳は、線維化レベルF0が38検体、F1が74検体、F2が63検体、F4が25検体、肝細胞癌が23検体である。
1. Patient serum samples NAFLD patient sera were classified into F0-4 and hepatocellular carcinoma as follows according to the degree of fibrosis.
F0: No fibrosis F1: Fibrosis in the central part of the leaflet F2: Fibrosis in the central part of the leaflet + portal vein region F3: Fibrous bridge formation F4: Cirrhosis HCC: Hepatoma 241 There are 38 specimens, F1 74 specimens, F2 63 specimens, F4 25 specimens, and hepatocellular carcinoma 23 specimens.
2.血清中の長鎖アシルカルニチン量の測定
採取した血清サンプルを、液体クロマトグラフ−タンデム型質量分析法(LC−MS/MS法)及びNeoSMAAT(登録商標)を用いて測定した。NeoSMAAT(登録商標)には、重水素で同位体標識した、カルニチン(C0)、アセチルカルニチン(C2)、プロピオニルカルニチン(C3)、ブチリルカルニチン(C4)、イソ吉草酸カルニチン(C5)、3−ヒドロキシ−イソ吉草酸カルニチン(C5OH)、グルタリルカルニチン(C5DH)、オクタノイルカルニチン(C8)、デカノイルカルニチン(C10)、ドデカノイルカルニチン(C12)、テトラデカノイルカルニチン(C14)、テトラデセノイルカルニチン(C14:1)、パルミトイルカルニチン(C16)、及びステアロイルカルニチン(C18)が内部標準として含まれている。測定対象物質であるそれぞれのアシルカルニチン又は遊離カルニチンのピーク面積と内部標準物質とのピーク面積の比を算出することにより、血清サンプル中に存在する測定対象物質の量及び濃度を求めることができる。
2. Measurement of serum long-chain acylcarnitine The collected serum samples were measured using liquid chromatograph-tandem mass spectrometry (LC-MS / MS method) and NeoSMAAT (registered trademark). NeoSMAAT® includes carnitine (C0), acetylcarnitine (C2), propionylcarnitine (C3), butyrylcarnitine (C4), carnitine isovalerate (C5), 3- Hydroxy-isovaleric acid carnitine (C5OH), glutarylcarnitine (C5DH), octanoylcarnitine (C8), decanoylcarnitine (C10), dodecanoylcarnitine (C12), tetradecanoylcarnitine (C14), tetradecenoyl Carnitine (C14: 1), palmitoylcarnitine (C16), and stearoylcarnitine (C18) are included as internal standards. By calculating the ratio of the peak area of each acylcarnitine or free carnitine that is the measurement target substance to the peak area of the internal standard substance, the amount and concentration of the measurement target substance present in the serum sample can be obtained.
ヒト血清検体10μLにNeoSMAAT(登録商標)に添付の内部標準原液10μLを添加した。エタノール200μLをさらに添加して10秒間撹拌した。遠心分離(10000rpm、4℃、5分)を実施し、上清をガラス製試験管に移した。窒素気流下(40℃)で濃縮乾固した。ギ酸/アセトニトリル(0.05:10)100μLを添加し、ボルテックスミキサーで10秒間撹拌した。アセトニトリル100μLを添加し、ボルテックスミキサーで10秒間撹拌した。遠心分離(2000rpm、4℃、3分)を実施し、上清をHPLCバイアルに移し、LC−MS/MSでアシルカルニチン量の測定を行った。LC−MS/MSの条件は以下のとおりである。 10 μL of an internal standard stock solution attached to NeoSMAAT (registered trademark) was added to 10 μL of human serum specimen. An additional 200 μL of ethanol was added and stirred for 10 seconds. Centrifugation (10000 rpm, 4 ° C., 5 minutes) was performed, and the supernatant was transferred to a glass test tube. It was concentrated to dryness under a nitrogen stream (40 ° C.). 100 μL of formic acid / acetonitrile (0.05: 10) was added and stirred for 10 seconds with a vortex mixer. 100 μL of acetonitrile was added and stirred with a vortex mixer for 10 seconds. Centrifugation (2000 rpm, 4 ° C., 3 minutes) was performed, the supernatant was transferred to an HPLC vial, and the amount of acylcarnitine was measured by LC-MS / MS. The conditions of LC-MS / MS are as follows.
システム:LC−20Aシリーズ(島津製作所社製)および4000QTRAP(AB Sciex社製)
<LC条件>
HPLC column:Inertsil Amide (2.1×250mm, 3μm, GL Sciences)
Mobile Phase A:200 mmol/L Ammonium formate
Mobile Phase B:Acetonitrile
Gradient:
System: LC-20A series (manufactured by Shimadzu Corporation) and 4000QTRAP (manufactured by AB Sciex)
<LC conditions>
HPLC column: Inertsil Amide (2.1 × 250 mm, 3 μm, GL Sciences)
Mobile Phase A: 200 mmol / L Ammonium format
Mobile Phase B: Acetonitrile
Gradient:
なお、3−ヒドロキシ−ヘキサデカノイルカルニチン(C16OH)量は、予め濃度既知の重水素置換C16OHピーク面積値と重水素置換C16ピーク面積値を測定しておき、換算係数として換算件数=重水素置換C16OHピーク面積値/重水素置換C16ピーク面積値を算出し、C16OHピーク面積値と内部標準C16ピーク面積値より算出した濃度値を前記換算係数にて除して得られた換算濃度値を基にして算出した。オクタデセノイルカルニチン(C18:1)の量は、予め濃度既知の重水素置換C18:1面積値と重水素置換C18ピーク面積値を測定しておき、換算係数として換算件数=重水素置換C18:1ピーク面積値/重水素置換C18面積値を算出し、C18:1ピーク面積値と内部標準C18ピーク面積値より算出した濃度値を前記換算係数にて除して得られた換算濃度値を基にして算出した。3−ヒドロキシ−オクタデセノイルカルニチン(C18:1OH)の量は、予め濃度既知の重水素置換C18:1OH面積値と重水素置換C18ピーク面積値を測定しておき、換算係数として換算件数=重水素置換C18:1OHピーク面積値/重水素置換C18面積値を算出し、C18:1OH面積値と内部標準C18ピーク面積値より算出した濃度値を前記換算係数にて除して得られた換算濃度値を基にして算出した。 As for the amount of 3-hydroxy-hexadecanoylcarnitine (C16OH), a deuterium-substituted C16OH peak area value and a deuterium-substituted C16 peak area value with known concentrations were measured in advance, and the conversion number = deuterium substitution as a conversion factor. C16OH peak area value / deuterium substitution C16 peak area value is calculated, and based on the converted concentration value obtained by dividing the concentration value calculated from the C16OH peak area value and the internal standard C16 peak area value by the conversion factor. Calculated. The amount of octadecenoylcarnitine (C18: 1) is determined in advance by measuring the deuterium substitution C18: 1 area value and deuterium substitution C18 peak area value of known concentrations, and the conversion number = deuterium substitution C18 as a conversion factor. : 1 peak area value / deuterium substitution C18 area value is calculated, and the converted concentration value obtained by dividing the concentration value calculated from the C18: 1 peak area value and the internal standard C18 peak area value by the conversion factor is Based on the calculation. The amount of 3-hydroxy-octadecenoylcarnitine (C18: 1OH) is determined in advance by measuring a deuterium-substituted C18: 1OH area value and a deuterium-substituted C18 peak area value with known concentrations, and the conversion factor = Conversion obtained by calculating deuterium substitution C18: 1OH peak area value / deuterium substitution C18 area value and dividing the concentration value calculated from C18: 1OH area value and internal standard C18 peak area value by the conversion factor Calculation was based on the concentration value.
AC14:1(テトラデセノイルカルニチン)及びAC18:1(オクタデセノイルカルニチン)の測定結果を図6に示す。AC14:1及びAC18:1は、肝線維化と有意な正の相関を示した。(AC14:1はトレンド検定のp値が0.0087であり、AC18:1はトレンド検定のp値が0.0111である)。したがって、生体中のこれらの長鎖アシルカルニチン濃度を測定することにより、脂肪性肝疾患を検出でき、そして脂肪性肝疾患における線維化の進行度を判定できることが分かった。また長鎖アシルカルニチンと短鎖アシルカルニチンを組み合わせた計算式AC14:1+AC18:1−AC5:0は、肝線維化とより強い正の相関を示した(p値0.000721)(図9)。 The measurement results of AC14: 1 (tetradecenoylcarnitine) and AC18: 1 (octadecenoylcarnitine) are shown in FIG. AC14: 1 and AC18: 1 showed a significant positive correlation with liver fibrosis. (AC14: 1 has a trend test p-value of 0.0087 and AC18: 1 has a trend test p-value of 0.0111). Therefore, it was found that by measuring these long-chain acylcarnitine concentrations in the living body, fatty liver disease can be detected, and the degree of fibrosis in fatty liver disease can be determined. Moreover, the calculation formula AC14: 1 + AC18: 1-AC5: 0 combining long-chain acylcarnitine and short-chain acylcarnitine showed a stronger positive correlation with liver fibrosis (p value 0.000721) (FIG. 9).
AC5:0(イソ吉草酸カルニチン)の測定結果を図7に示す。イソ吉草酸カルニチンではトレンド検定のp値が0.00249となり、肝線維化と有意な負の相関を示した。したがって、生体中のこれらの短鎖アシルカルニチン濃度を測定することにより脂肪性肝疾患を検出でき、そして脂肪性肝疾患における線維化の進行度を判定できることが分かった。 The measurement result of AC5: 0 (carnitine isovalerate) is shown in FIG. For carnitine isovalerate, the p value of the trend test was 0.00249, indicating a significant negative correlation with liver fibrosis. Therefore, it was found that by measuring the concentration of these short-chain acylcarnitines in the living body, fatty liver disease can be detected, and the degree of fibrosis in fatty liver disease can be determined.
HCCを有しないNAFLD患者(F0〜4の合計)、及びHCCを有するNAFLD患者におけるAC18:1の測定結果を図8に示す。AC18:1は、HCCを有するNAFLD患者において、有意に高い値を示した。したがって、生体中のAC18:1の量を測定することにより、NASHが進行した肝細胞癌を検出できることが分かった。 FIG. 8 shows the measurement results of AC18: 1 in NAFLD patients without HCC (total of F0 to 4) and NAFLD patients with HCC. AC18: 1 was significantly higher in NAFLD patients with HCC. Therefore, it was found that hepatocellular carcinoma with advanced NASH can be detected by measuring the amount of AC18: 1 in the living body.
HCCを有しないNAFLD患者(F0〜4の合計)、及びHCCを有するNAFLD患者において、式(AC16:0+AC18:1)×100/AC2:0(式中、AC16:0は、対象からの体液試料中のヘキサデカノイルカルニチンの量を示し、AC18:1は、対象からの体液試料中のオクタデセノイルカルニチンの量を示し、そしてAC2:0は、対象からの体液試料中のアセチルカルニチンの量を示す)の計算値を比較した結果を図10に示す。
前記式(AC16:0+AC18:1)×100/AC2:0の計算値は、HCCを有するNAFLD患者において高い値を示した。したがって、前記式の計算値を計算することにより、NASHが進行した肝細胞癌を検出できることが分かった。
In NAFLD patients without HCC (total of F0-4) and NAFLD patients with HCC, the formula (AC16: 0 + AC18: 1) × 100 / AC2: 0 (where AC16: 0 is a body fluid sample from the subject) Indicates the amount of hexadecanoylcarnitine, AC18: 1 indicates the amount of octadecenoylcarnitine in the body fluid sample from the subject, and AC2: 0 indicates the amount of acetylcarnitine in the body fluid sample from the subject. FIG. 10 shows the result of comparison of the calculated values.
The calculated value of the formula (AC16: 0 + AC18: 1) × 100 / AC2: 0 showed a high value in NAFLD patients with HCC. Therefore, it was found that hepatocellular carcinoma with advanced NASH can be detected by calculating the calculated value of the above formula.
AC18:1と血清炎症性サイトカイン濃度との関連性を示す図を図11に示す。AC18:1と血清発癌リスクマーカー濃度との関連性を示す図を図12に示す。AC18:1は、血清炎症性サイトカイン濃度及び血清発癌リスクマーカー濃度の各々と正の相関を示した。したがって、AC18:1は、脂肪性肝疾患に関連した炎症及び発癌のマーカーとして使用できることが分かった。 A diagram showing the relationship between AC18: 1 and serum inflammatory cytokine concentrations is shown in FIG. FIG. 12 shows the relationship between AC18: 1 and serum carcinogenic risk marker concentration. AC18: 1 showed a positive correlation with each of serum inflammatory cytokine levels and serum carcinogenic risk marker levels. Thus, it was found that AC18: 1 can be used as a marker for inflammation and carcinogenesis associated with fatty liver disease.
本発明によれば、患者及び医療従事者に負担をかけず且つ簡易的に脂肪性肝疾患の診断を行うことができる。本発明によれば、対象が肝細胞癌に進行する前に、NASHを検出することができる。本発明によれば、患者及び医療従事者に負担をかけず且つ簡易的に、対象における肝線維化の進行度の判定を行うことができる。 According to the present invention, it is possible to easily diagnose fatty liver disease without imposing a burden on patients and medical staff. According to the present invention, NASH can be detected before the subject progresses to hepatocellular carcinoma. According to the present invention, it is possible to easily determine the degree of progression of liver fibrosis in a subject without burdening the patient and medical staff.
Claims (6)
測定したテトラデセノイルカルニチンの量を基準値と比較することと
を含む、前記対象における脂肪性肝疾患を検出するための方法であって、
肝臓における線維化の進行度を判断することを特徴とする前記方法。 Blood from a subject, in serum or plasma, and comparing with a reference value the amount of tetradecen noil carnitine was measured by measuring the amount of tetradecane Seno dolphins Le Nitinol emissions, fatty in said subject a method for detecting liver disease,
A method for determining the degree of progression of fibrosis in the liver .
測定した中短鎖アシルカルニチンのいずれか1つ以上の量を基準値と比較することと
をさらに含む、請求項1又は2に記載の脂肪性肝疾患を検出するための方法。 Measure the amount of any one or more medium-short chain acylcarnitines whose acyl group has 2 to 10 carbon atoms and compare the measured amount of any one or more medium-short chain acylcarnitines with a reference value The method for detecting the fatty liver disease of Claim 1 or 2 further including this.
テトラデセノイルカルニチンであること、及び
肝臓における線維化の進行度を判断するためのものであること
を特徴とする、前記バイオマーカー。 A biomarker in blood, serum or plasma for diagnosing fatty liver disease,
It is tetradecen noil carnitine, and
The biomarker described above, wherein the biomarker is for determining the degree of fibrosis in the liver .
前記試薬が、肝臓における線維化の進行度を判断する、前記診断薬キット。
A diagnostic kit for detecting fatty liver disease, comprising a reagent for measuring the amount of tetradecane Seno dolphins Le Nitinol down, a diagnostic kit for detecting fatty liver disease,
The diagnostic kit, wherein the reagent determines the degree of fibrosis in the liver .
Priority Applications (1)
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