JP6592299B2 - Breaker, safety circuit including the same, and secondary battery circuit. - Google Patents
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Description
本発明は、電気機器の2次電池パック等に内蔵される小型のブレーカー等に関するものである。 The present invention relates to a small breaker or the like built in a secondary battery pack or the like of an electric device.
従来、各種電気機器の2次電池やモーター等の保護装置(安全回路)としてブレーカーが使用されている。ブレーカーは、充放電中の2次電池の温度が過度に上昇した場合、又は自動車、家電製品等の機器に装備されるモーター等に過電流が流れた場合等の異常が生じた際に、2次電池やモーター等を保護するために電流を遮断する。このような保護装置として用いられるブレーカーは、機器の安全を確保するために、温度変化に追従して正確に動作する(良好な温度特性を有する)ことと、通電時の抵抗値が安定していることが求められる。 Conventionally, a breaker is used as a protection device (safety circuit) for secondary batteries and motors of various electric devices. When the temperature of the secondary battery during charging / discharging rises excessively, or when an abnormality occurs such as when an overcurrent flows through a motor or the like equipped in a device such as an automobile or home appliance, Cut off current to protect secondary batteries and motors. Breakers used as such protective devices operate accurately following temperature changes (having good temperature characteristics) and have stable resistance when energized to ensure the safety of the equipment. It is required to be.
ブレーカーには、温度変化に応じて作動し、電流を導通又は遮断する熱応動素子が備えられている。特許文献1には、熱応動素子としてバイメタルを適用したブレーカーが示されている。バイメタルとは、熱膨張率の異なる2種類の板状の金属材料が積層されてなり、温度変化に応じて形状を変えることにより、接点の導通状態を制御する素子である。同文献に示されたブレーカーは、固定片、可動片、熱応動素子、PTCサーミスター等の部品が、ケースに収納されてなり、固定片及び可動片の端子が電気機器の電気回路に接続されて使用される。上記特許文献1に示されたブレーカーにおいて、固定片は、ケース本体(樹脂ベース)にインサート成形により組み込まれる(同文献の段落(0031)等参照)。
The breaker is provided with a thermally responsive element that operates according to a temperature change and conducts or cuts off a current.
近年、生産効率の向上を狙って、ブレーカーを2次電池又はプリント回路基板等の外部回路に直接的に実装する形態が検討されている。さらには、ブレーカーの端子と回路基板に形成されているランドとの接続にリフロー方式等によるはんだ付けを用いることが検討されている。 In recent years, with the aim of improving production efficiency, a form in which a breaker is directly mounted on an external circuit such as a secondary battery or a printed circuit board has been studied. Furthermore, it is considered to use soldering by a reflow method or the like for connection between a breaker terminal and a land formed on a circuit board.
上記特許文献1に示された形態のブレーカーの端子をはんだ付けする際には、はんだを溶融させるために端子に付与された熱が可動片や熱応動素子にも伝達される。そして、熱応動素子の温度が作動温度に達すると、熱応動素子は熱変形し可動片を押し上げる。これに伴い、可動片及び熱応動素子の温度が低下するまで、可動片は高温状態で熱応動素子から曲げ応力を受け続けることとなるため、可動片の緩和応力特性が問題となる。
When soldering the terminal of the breaker having the form shown in
例えば、可動片の応力緩和率が大きい場合、はんだ付けの際に端子から伝達された熱及び熱応動素子から受ける曲げ応力により、可動片が塑性変形して可動片が発生する弾性力が低下する。この場合、可動片及び熱応動素子の温度が常温に復帰した後であっても、固定接点と可動接点との接触が不十分となり、接点間での接触抵抗が増加する。また、熱応動素子が可動片を押し上げる力と、それに対抗する可動片の弾性力とのバランスが崩れ、ブレーカーの温度特性に影響を及ぼすおそれがある。 For example, when the stress relaxation rate of the movable piece is large, the elastic force generated by the movable piece is reduced due to plastic deformation of the movable piece due to the heat transmitted from the terminal during soldering and the bending stress received from the thermal actuator. . In this case, even after the temperature of the movable piece and the thermally responsive element is restored to room temperature, the contact between the fixed contact and the movable contact becomes insufficient, and the contact resistance between the contacts increases. Further, the balance between the force by which the thermally responsive element pushes up the movable piece and the elastic force of the movable piece that opposes it may be lost, which may affect the temperature characteristics of the breaker.
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、通電時の抵抗値を抑制すると共に、所望の温度で通電状態から遮断状態へと作動し、さらには所望の温度で遮断状態から通電状態へと復帰し、電気機器の安全性をより一層高めることができるブレーカーを提供することを目的とする。 The present invention has been made in order to solve the above-mentioned problems, and while suppressing the resistance value at the time of energization, it operates from the energized state to the interrupted state at a desired temperature, and further from the interrupted state at the desired temperature. An object of the present invention is to provide a breaker that can return to an energized state and further enhance the safety of electrical equipment.
上記目的を達成するために、本発明は、固定接点と、弾性変形する弾性部と該弾性部の先端部に可動接点とを有し、前記可動接点を前記固定接点に押圧して接触させる可動片と、温度変化に伴って変形することにより前記可動接点が前記固定接点から離隔するように前記可動片を作動させる熱応動素子とを備えたブレーカーにおいて、前記可動片は、銅−クロム−マグネシウム合金材からなり、下記式(1)を満たすことを特徴とする。
2.3×10-5≦ (Ba×t3)/La3 ≦ 7.0×10-5 (1)
ただし、
La:弾性部の平均長さ
Ba:弾性部の平均幅
t :弾性部の平均厚さ
In order to achieve the above object, the present invention has a fixed contact, an elastic part that is elastically deformed, and a movable contact at a tip of the elastic part, and the movable contact is pressed against and contacted with the fixed contact. A breaker comprising a piece and a thermally responsive element that operates the movable piece so that the movable contact is separated from the fixed contact by being deformed with a temperature change, wherein the movable piece is copper-chromium-magnesium It is made of an alloy material and satisfies the following formula (1).
2.3 × 10 −5 ≦ (Ba × t 3 ) / La 3 ≦ 7.0 × 10 −5 (1)
However,
La: Average length of elastic part Ba: Average width of elastic part t: Average thickness of elastic part
本発明に係る前記ブレーカーにおいて、前記銅−クロム−マグネシウム合金材は、99.5重量%以上の銅と、0.2〜0.4重量%のクロムと、0.05〜0.2重量%のマグネシウムとを含むことが望ましい。 In the breaker according to the present invention, the copper-chromium-magnesium alloy material is 99.5% by weight or more of copper, 0.2 to 0.4% by weight of chromium, and 0.05 to 0.2% by weight. It is desirable to contain magnesium.
本発明に係る前記ブレーカーにおいて、前記銅−クロム−マグネシウム合金材は、150℃で1000時間保持の条件で測定された応力緩和率が25%以下であることが望ましい。 In the breaker according to the present invention, the copper-chromium-magnesium alloy material preferably has a stress relaxation rate of 25% or less measured under a condition of holding at 150 ° C. for 1000 hours.
本発明に係る前記ブレーカーにおいて、前記銅−クロム−マグネシウム合金材は、導電率が70%IACS以上であることが望ましい。 In the breaker according to the present invention, the copper-chromium-magnesium alloy material preferably has a conductivity of 70% IACS or more.
本発明に係る前記ブレーカーにおいて、前記固定接点に電気的に接続された第1端子片と、前記可動片に電気的に接続された第2端子片とをさらに備え、前記第1端子片及び前記第2端子片は、外部回路にはんだ付けされていることが望ましい。 The breaker according to the present invention may further include a first terminal piece electrically connected to the fixed contact, and a second terminal piece electrically connected to the movable piece, the first terminal piece and the The second terminal piece is desirably soldered to an external circuit.
本発明のブレーカーによれば、可動片は、銅−クロム−マグネシウム合金材からなる。このような可動片は、応力緩和特性に優れ、固定接点と可動接点との接触抵抗の低減と、作動温度及び復帰温度の安定に寄与する。また、可動片は、上記式(1)を満たしているので、ブレーカーの作動温度及び復帰温度が所望の範囲内に留められ、電気機器の安全性をより一層高めることが可能となる。 According to the breaker of the present invention, the movable piece is made of a copper-chromium-magnesium alloy material. Such a movable piece is excellent in stress relaxation characteristics, and contributes to a reduction in contact resistance between the fixed contact and the movable contact, and stability of the operating temperature and the return temperature. Moreover, since the movable piece satisfies the above formula (1), the operating temperature and the return temperature of the breaker are kept within a desired range, and the safety of the electric device can be further enhanced.
本発明の一実施形態によるブレーカーについて図面を参照して説明する。図1乃至図3は、ブレーカーの構成を示している。ブレーカー1は、固定接点21を有する固定片2と端子が形成されている端子片3と、先端部に可動接点41を有する可動片4と、温度変化に伴って変形する熱応動素子5と、PTC(Positive Temperature Coefficient)サーミスター6と、固定片2、端子片3と、可動片4、熱応動素子5及びPTCサーミスター6を収容するケース7等によって構成されている。ケース7は、ケース本体(第1ケース)71とケース本体71の上面に装着される蓋部材(第2ケース)81等によって構成されている。
A breaker according to an embodiment of the present invention will be described with reference to the drawings. 1 to 3 show the configuration of the breaker. The
固定片2は、例えば、銅等を主成分とする金属板(この他、銅−チタニウム合金、洋白、黄銅などの金属板)をプレス加工することにより形成され、ケース本体71にインサート成形により埋め込まれている。固定片2の一端には外部回路と電気的に接続される端子22が形成され、他端側には、PTCサーミスター6を支持する支持部23が形成されている。PTCサーミスター6は、固定片2の支持部23に3箇所形成された凸状の突起(ダボ)24の上に載置されて、突起24に支持される。
The
固定接点21は、銀、ニッケル、ニッケル−銀合金の他、銅−銀合金、金−銀合金などの導電性の良い材料のクラッド、メッキ又は塗布等により可動接点41に対向する位置に形成され、ケース本体71の内部に形成されている開口73aの一部から露出されている。端子22はケース本体71の端縁から外側に突き出されている。支持部23は、ケース本体71の内部に形成されている開口73dから露出されている。
The fixed
本出願においては、特に断りのない限り、固定片2において、固定接点21が形成されている側の面(すなわち図1において上側の面)を表(おもて)面、その反対側の面を裏(うら)面として説明している。他の部品、例えば、可動片4及び熱応動素子5等についても同様である。
In the present application, unless otherwise specified, in the
端子片3は、固定片2と同様に、銅等を主成分とする金属板をプレス加工することにより形成され、ケース本体71にインサート成形により埋め込まれている。端子片3の一端には外部回路と電気的に接続される端子32が形成され、他端側には、可動片4と電気的に接続される接続部33が形成されている。端子32はケース本体71の端縁から外側に突き出されている。接続部33は、ケース本体71の内部に設けられた開口73bから露出し、可動片4と電気的に接続される。
Similarly to the
可動片4は、銅等を主成分とする板状の金属材料をプレス加工することにより形成されている。可動片4は、長手方向の中心線に対して対称なアーム状に形成されている。
The
可動片4の先端部には、可動接点41が形成されている。可動接点41は、固定接点21と同等の材料によって形成され、溶接の他、クラッド、かしめ(crimping)等の手法によって可動片4の先端部に接合されている。
A
可動片4の先端部には、端子片3の接続部33と電気的に接続される接続部42が形成されている。端子片3の接続部33と可動片4の接続部42とは、例えば、溶接によって固着されている。
A connecting
可動片4は、可動接点41と接続部42との間に、弾性部43を有している。弾性部43は、接続部42から可動接点41の側に延出されている。接続部42において端子片3の接続部33と固着されることにより可動片4が固定され、弾性部43が弾性変形することにより、その先端に形成されている可動接点41が固定接点21の側に押圧されて接触し、固定片2と可動片4とが通電可能となる。可動片4と端子片3とは、電気的に接続されているので、固定片2と端子片3とが通電可能となる。
The
可動片4は、弾性部43において、プレス加工により湾曲又は屈曲されている。湾曲又は屈曲の度合いは、熱応動素子5を収納できる限り特に限定はなく、作動温度及び復帰温度における弾性力、接点の押圧力などを考慮して適宜設定すればよい。また、弾性部43の裏面には、熱応動素子5に対向して一対の突起(接触部)44a,44bが形成されている。突起44a,44bと熱応動素子5とは接触して、突起44a,44bを介して熱応動素子5の変形が弾性部43に伝達される(図1、図2及び図3参照)。
The
リフロー方式によるはんだ付け工程では、ブレーカー1は、例えば、200℃を超える高温に数十秒さらされる。そして、可動片4の材料にリン青銅等を適用した場合、上述した温度条件では、可動片4の材料の軟化・再結晶が生じ、プレス等によって加工された可動片4の上記形状は、可動接点41が固定接点21から離隔した状態にとどまるように塑性変形する。こうした可動片4の変形は、通電時の抵抗値及び作動温度、復帰温度に影響を及ぼすおそれがある。
In the reflow soldering process, the
この点、銅−クロム−マグネシウム合金、及びコルソン銅(銅−ニッケル−ケイ素合金)等は、応力緩和特性に優れ、上述した温度条件でも軟化は生じない。従って、可動片4の材料に銅−クロム−マグネシウム合金及びコルソン銅等を適用した場合、リフロー方式によるはんだ付け工程の前後において、可動片4の形状は実質的に維持され、通電時の抵抗値及び作動温度、復帰温度も正常に維持される。
In this respect, the copper-chromium-magnesium alloy, Corson copper (copper-nickel-silicon alloy), and the like are excellent in stress relaxation characteristics and do not soften even under the temperature conditions described above. Therefore, when a copper-chromium-magnesium alloy, Corson copper, or the like is applied to the material of the
ノート型のパーソナルコンピュータでは、定格が10〜12A、最大許容電流が20A前後の比較的高容量のブレーカーが適用されることが多い。近年のパーソナルコンピュータでは、2次電池の急速充電に対応させる観点からも、ブレーカーのさらなる高容量化が望まれている。 In a notebook personal computer, a relatively high-capacity breaker having a rating of 10 to 12 A and a maximum allowable current of around 20 A is often applied. In recent personal computers, it is desired to further increase the capacity of the breaker from the viewpoint of dealing with the rapid charging of the secondary battery.
このような背景下において、本実施形態では、可動片4の材料として銅−クロム−マグネシウム合金が適用されている。銅−クロム−マグネシウム合金は、上述したコルソン銅等と比較して導電率が高く、電流が可動片4を流れる際の電圧降下が小さいので、高容量のブレーカー1に好適とされるためである。
Under such a background, in this embodiment, a copper-chromium-magnesium alloy is applied as the material of the
可動片4に用いられる銅−クロム−マグネシウム合金材は、99.5重量%以上の銅と、0.2〜0.4重量%のクロムと、0.05〜0.2重量%のマグネシウムとを含むのが望ましい。
The copper-chromium-magnesium alloy material used for the
銅の含有率を99.5重量%以上とすることにより、所望の導電率が得られる。従って、電流が可動片4を流れる際の電圧降下がより一層抑制され、容易にブレーカー1の高容量化を図ることが可能となる。
By setting the copper content to 99.5% by weight or more, desired conductivity can be obtained. Therefore, the voltage drop when the current flows through the
クロムの含有率を0.2重量%以上とすることにより、優れた応力緩和特性が得られる。一方、クロムの含有率が0.4重量%を超える場合、可動片4の導電率が低下し、ブレーカー1の高容量化を図ることが困難となるおそれがある。
By setting the chromium content to 0.2% by weight or more, excellent stress relaxation characteristics can be obtained. On the other hand, when the chromium content exceeds 0.4% by weight, the conductivity of the
マグネシウムの含有率を0.05重量%以上とすることにより、優れた応力緩和特性が得られる。一方、マグネシウムの含有率が0.2重量%を超える場合、可動片4の導電率が低下し、ブレーカー1の高容量化を図ることが困難となるおそれがある。さらにこの場合、可動片4のプレス加工時の成形性が悪化するおそれがある。
By setting the magnesium content to 0.05% by weight or more, excellent stress relaxation characteristics can be obtained. On the other hand, when the magnesium content exceeds 0.2% by weight, the conductivity of the
熱応動素子5は円弧状に湾曲した初期形状をなし、熱膨張率の異なる薄板材を積層することにより形成される。過熱により作動温度に達すると、熱応動素子5の湾曲形状は、スナップモーションを伴って逆反りし、冷却により復帰温度を下回ると復元する。熱応動素子5の初期形状は、プレス加工により形成することができる。所期の温度で熱応動素子5の逆反り動作により可動片4の弾性部43が押し上げられ、かつ弾性部43の弾性力により元に戻る限り、熱応動素子5の材質及び形状は特に限定されるものでないが、生産性及び逆反り動作の効率性の観点から矩形状が望ましく、小型でありながら弾性部43を効率的に押し上げるために正方形に近い長方形であるのが望ましい。なお、熱応動素子5の材料としては、例えば、高膨脹側に銅−ニッケル−マンガン合金又はニッケル−クロム−鉄合金、低膨脹側に鉄−ニッケル合金をはじめとする、洋白、黄銅、ステンレス鋼など各種の合金からなる熱膨張率の異なる2種類の材料を積層したものが、所要条件に応じて組み合わせて使用される。
The thermally
PTCサーミスター6は、固定片2と熱応動素子5との間に配設されている。すなわち、PTCサーミスター6を挟んで、固定片2は熱応動素子5の直下に位置している。熱応動素子5の逆反り動作により固定片2と可動片4との通電が遮断されたとき、PTCサーミスター6に流れる電流が増大する。PTCサーミスター6は、温度上昇と共に抵抗値が増大して電流を制限する正特性サーミスターであれば、作動電流、作動電圧、作動温度、復帰温度などの必要に応じて種類を選択でき、その材料及び形状はこれらの諸特性を損なわない限り特に限定されるものではない。本実施形態では、チタニウム酸バリウム、チタニウム酸ストロンチウム又はチタニウム酸カルシウムを含むセラミック焼結体が用いられる。セラミック焼結体の他、ポリマーにカーボン等の導電性粒子を含有させたいわゆるポリマーPTCを用いてもよい。
The PTC thermistor 6 is disposed between the
ケース7を構成するケース本体71及び蓋部材81は、難燃性のポリアミド、耐熱性に優れたポリフェニレンサルファイド(PPS)、液晶ポリマー(LCP)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)などの熱可塑性樹脂により成形されている。上述した樹脂と同等以上の特性が得られるのであれば、樹脂以外の材料を適用してもよい。
The case
ケース本体71には、可動片4、熱応動素子5及びPTCサーミスター6などを収容するための収容凹部73が形成されている。収容凹部73は、可動片4を収容するための開口73a,73b、可動片4及び熱応動素子5を収容するための開口73c、並びに、PTCサーミスター6を収容するための開口73d等を有している。なお、ケース本体71に組み込まれた可動片4、熱応動素子5の端縁は、収容凹部73の内部に形成されている枠によってそれぞれ当接され、熱応動素子5の逆反り時に案内される。
The case
蓋部材81には、カバー片9がインサート成形によって埋め込まれている。カバー片9は、上述した銅等を主成分とする金属板又はステンレス鋼等の金属板をプレス加工することにより形成される。カバー片9は、図2及び図3に示すように、可動片4の表面と適宜当接し、可動片4の動きを規制すると共に、蓋部材81のひいては筐体としてのケース7の剛性・強度を高めつつブレーカー1の小型化に貢献する。カバー片9の外面側には、樹脂が配されている。
A
図1に示すように、固定片2、可動片4、熱応動素子5及びPTCサーミスター6等を収容したケース本体71の開口73a、73b、73c等を塞ぐように、蓋部材81が、ケース本体71に装着される。ケース本体71と蓋部材81とは、例えば超音波溶着によって接合される。このとき、ケース本体71と蓋部材81とは、それぞれの外縁部の全周にわたって連続的に接合され、ケース7の気密性が向上する。これにより、リフロー方式によるはんだ付け工程で、ケース7の内部にフラックスが侵入することが防止され、熱応動素子5等を構成する金属が影響を受けることが抑制される。
As shown in FIG. 1, the
図2は、通常の充電又は放電状態におけるブレーカー1の動作を示している。通常の充電又は放電状態においては、熱応動素子5は初期形状を維持(逆反り前)している。カバー片9には、可動片4の頂部43aと当接し、頂部43aを熱応動素子5の側に押圧する突出部91が設けられている。突出部91が頂部43aを押圧することにより、弾性部43は、弾性変形し、その先端に形成されている可動接点41が固定接点21の側に押圧されて接触する。これにより、可動片4の弾性部43などを通じてブレーカー1の両端子22、32間は導通している。可動片4の弾性部43と熱応動素子5とは接触しており、可動片4、熱応動素子5、PTCサーミスター6及び固定片2は、回路として導通している。しかし、PTCサーミスター6の抵抗は、可動片4の抵抗に比べて圧倒的に大きいため、PTCサーミスター6を流れる電流は、固定接点21及び可動接点41を流れる量に比して実質的に無視できる程度である。
FIG. 2 shows the operation of the
図3は、過充電状態又は異常時などにおけるブレーカー1の動作を示している。過充電又は異常により高温状態となると、作動温度に達した熱応動素子5は逆反りし、可動片4の弾性部43が押し上げられて固定接点21と可動接点41とが離隔する。ブレーカー1の内部で熱応動素子5が変形し、可動片4を押し上げるときの熱応動素子5の作動温度は、例えば、70℃〜90℃である。このとき、固定接点21と可動接点41の間を流れていた電流は遮断され、僅かな漏れ電流が熱応動素子5及びPTCサーミスター6を通して流れることとなる。PTCサーミスター6は、このような漏れ電流の流れる限り発熱を続け、熱応動素子5を逆反り状態に維持させつつ抵抗値を激増させるので、電流は固定接点21と可動接点41の間の経路を流れず、上述の僅かな漏れ電流のみが存在する(自己保持回路を構成する)。この漏れ電流は安全装置の他の機能に充てることができる。
FIG. 3 shows the operation of the
過充電状態を解除し、又は異常状態を解消すると、PTCサーミスター6の発熱も収まり、熱応動素子5は復帰温度に戻り、元の初期形状に復元する。そして、可動片4の弾性部43の弾性力によって可動接点41と固定接点21とは再び接触し、回路は遮断状態を解かれ、図2に示す導通状態に復帰する。
When the overcharge state is canceled or the abnormal state is resolved, the heat generation of the PTC thermistor 6 is also stopped, and the
図4は、可動片4の構成を示している。既に述べたように、可動片4は、端子片3の接続部33と固着されている接続部42を基端として、弾性部43が弾性変形することにより、その先端に形成されている可動接点41が固定接点21の側に押圧されて接触し、固定片2と可動片4とが通電可能となる(図1参照)。従って、弾性部43の平均長さLa、平均幅Ba及び平均厚さtは、可動接点41を押圧する力に影響を及ぼす。
FIG. 4 shows the configuration of the
弾性部43の平均長さLaとは、弾性部43の平面視での長手方向の平均長さである。図2及び図3に示されるように、可動片4は、頂部43aにおいて、カバー片9と当接しているので、実質的に頂部43aよりも先端の領域で弾性変形しうる。従って、弾性部43の平均長さLaとは、熱応動素子5の逆反り動作によりケース7内で弾性部43が弾性変形可能な領域の平均の長さ(有効長)、すなわち本実施形態では、頂部43aから先端43bまでの平面視での平均の長さと定義される。この平均長さLaは、例えば、弾性部43の測端43c、43c間で、弾性部43の長さが一様でない可動片4にも適用されうる。
The average length La of the
カバー片9に突出部91が設けられていない形態でも弾性部43の平均長さLaは同様に定義される。すなわち、可動片4とカバー片9とが当接する部位から先端の弾性変形可能な領域の平均の長さが上記平均長さLaである。なお、弾性部43の長さがある程度以上である場合は、必要に応じて弾性部43の形状に沿った長さが適用されうる。
The average length La of the
弾性部43の平均幅Baとは、弾性部43の短手方向の平均長さ、すなわち弾性部43の測端43c、43c間の平面視での平均の長さである。従って、例えば、弾性部43の基端である頂部43aから先端43bにわたって、弾性部43の幅が一様でない可動片4にも適用されうる。
The average width Ba of the
さらに、弾性部43の平均厚さtとは、弾性部43の厚さ方向の平均長さ、すなわち弾性部43の表面43dから裏面43eまでの平均の長さである。従って、例えば、弾性部43の頂部43aから先端43bにわたって、弾性部43の厚さが一様でない可動片4にも適用されうる。
Furthermore, the average thickness t of the
そして、発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、弾性部43の平均長さLa、平均幅Ba及び平均厚さtがブレーカー1の作動温度及び復帰温度等の温度特性並びにこれら特性のバラツキに大きな影響を及ぼすとの知見を得た。
As a result of extensive research, the inventors have found that the average length La, the average width Ba, and the average thickness t of the
すなわち、弾性部43の平均長さLa、平均幅Ba及び平均厚さtは、式(1)の関係を満たすことが望ましい。
2.3×10-5 ≦ (Ba×t3)/La3 ≦ 7.0×10-5 (1)
That is, it is desirable that the average length La, the average width Ba, and the average thickness t of the
2.3 × 10 −5 ≦ (Ba × t 3 ) / La 3 ≦ 7.0 × 10 −5 (1)
式(1)において、比(Ba×t3)/La3は、弾性部43の曲げ剛性を示す指標とされる。比(Ba×t3)/La3 が2.3×10-5 未満の場合、弾性部43の曲げ剛性が過小となり、図2に示される通電状態で、固定接点21と可動接点41との間の接触抵抗が過大となり、また安定しないおそれがある。また、熱応動素子5の押し上げ力と弾性部43の曲げ剛性とのバランスが悪化し、所望の作動温度及び復帰温度が得られないおそれがある。特に、図2等に示される本実施形態のブレーカー1、すなわち、通電状態で可動片4の突起44a,44bと熱応動素子5とが当接しない形態にあっては、復帰温度が過度に低下するおそれがある。
In the formula (1), the ratio (Ba × t 3 ) / La 3 is an index indicating the bending rigidity of the
一方、比(Ba×t3)/La3 が7.0×10-5 を超える場合、弾性部43の曲げ剛性が過大となり、熱応動素子5の押し上げ力と弾性部43の曲げ剛性とのバランスが悪化し、所望の作動温度及び復帰温度が得られないおそれがある。特に、本実施形態のブレーカー1にあっては、復帰温度が過度に上昇するおそれがある。
On the other hand, when the ratio (Ba × t 3 ) / La 3 exceeds 7.0 × 10 −5 , the bending rigidity of the
本実施形態では、式(1)の関係を満たす弾性部43によって可動片4を構成することにより、通電時の抵抗値を抑制しつつ、ブレーカー1の復帰温度を40℃〜60℃の範囲で安定的に留めることが可能となる。
In the present embodiment, by configuring the
可動片4に用いられる銅−クロム−マグネシウム合金材は、「日本伸銅協会(JCBA)」の技術標準T309:2004「銅及び銅合金薄板条の曲げによる応力緩和試験方法」の規格に準拠し、150℃で1000時間のたわみ保持条件で測定された応力緩和率が25%以下であることが望ましい。上記合金を可動片4に用いた場合、はんだ付け工程の前後において、可動片4の形状はより一層維持されることとなり、通電時の抵抗値及び作動温度、復帰温度も正常に維持されうる。
The copper-chromium-magnesium alloy material used for the
可動片4に用いられる銅−クロム−マグネシウム合金材は、導電率が70%IACS(International Annealed Copper Standard)以上であることが望ましい。上記合金を可動片4に用いた場合、通電時の抵抗値をより一層低下させることが可能となる。
The copper-chromium-magnesium alloy material used for the
図5は、熱応動素子5の構成を示している。熱応動素子5は、平面視で矩形状に形成されている。発明者らは、さらに鋭意研究を重ねた結果、弾性部43の平均長さLaと熱応動素子5の平均長さLdとの関係及び弾性部43の平均幅Baと熱応動素子5の平均幅Bdとの関係がブレーカー1の作動温度及び復帰温度に大きな影響を及ぼすとの知見を得た。
FIG. 5 shows the configuration of the thermally
熱応動素子5の平均長さLdとは、弾性部43の長手方向での熱応動素子5の平均長さ、すなわち熱応動素子5の後端5aから前端5bまでの平面視での平均の長さである。従って、例えば、熱応動素子5の測端5c、5c間で、長さが一様でない熱応動素子5にも適用されうる。
The average length Ld of the thermally
熱応動素子5の平均幅Bdとは、弾性部43の短手方向での熱応動素子5の平均長さ、すなわち熱応動素子5の測端5c、5c間の平面視での平均の長さである。従って、例えば、熱応動素子5の後端5aから前端5bにわたって、幅が一様でない熱応動素子5にも適用されうる。
The average width Bd of the thermally
すなわち、弾性部43の平均長さLaと熱応動素子5の平均長さLd及び弾性部43の平均幅Baと熱応動素子5の平均幅Bdは、式(2)(3)の関係を満たすことが望ましい。
0.7 < La/Ld < 2.3 (2)
0.18 < Ba/Bd < 1 (3)
That is, the average length La of the
0.7 <La / Ld <2.3 (2)
0.18 <Ba / Bd <1 (3)
式(2)において、比La/Ldが0.7以下の場合、図2に示される通電状態で、固定接点21と可動接点41との間の接触抵抗が安定しないおそれがある。さらに、図3に示される遮断状態で、固定接点21と可動接点41との間のギャップ(接点ギャップ)が十分に確保できず、安定した温度特性が得られないおそれがある。一方、比La/Ldが2.3を超える場合、図2に示される通電状態で、固定接点21と可動接点41との間の接触抵抗を抑制しながら、ブレーカー1の小型化を図るのが困難となるおそれがある。本実施形態では、式(2)の関係を満たす可動片4及び熱応動素子5によってブレーカー1を構成することにより、接触抵抗、温度特性、小型化をバランスよく両立できる。
In the formula (2), when the ratio La / Ld is 0.7 or less, the contact resistance between the fixed
式(3)において、比Ba/Bdが0.18以下の場合、弾性部43の加工が困難となり、上記接触抵抗や温度特性等にバラツキが生ずるおそれがある。また、熱応動素子5の肥大化を招き、ブレーカー1の小型化が困難となる。一方、比Ba/Bdが1を超える場合、熱応動素子5の押し上げ力と弾性部43の曲げ剛性とのバランスが悪化し、所望の作動温度及び復帰温度が得られないおそれがある。また、可動片4の肥大化を招き、ブレーカー1の小型化が困難となる。本実施形態では、式(3)の関係を満たす可動片4及び熱応動素子5によってブレーカー1を構成することにより、弾性部43の加工を容易としながら、接触抵抗、温度特性、小型化をより一層バランスよく両立できる。なお、平均幅Bdが特に大きい熱応動素子5にあっては、比Ba/Bdが0.035以上であってもよい。
In the formula (3), when the ratio Ba / Bd is 0.18 or less, it is difficult to process the
また、熱応動素子5の平均長さLdと平均幅Bdは、式(4)の関係を満たすことが望ましい。
1.01 < Ld/Bd < 1.1 (4)
Moreover, it is desirable that the average length Ld and the average width Bd of the thermally
1.01 <Ld / Bd <1.1 (4)
式(4)において、比Ld/Bdが1.01未満の場合、図3に示される遮断状態で、固定接点21と可動接点41との間のギャップ(接点ギャップ)が十分に確保できず、安定した温度特性が得られないおそれがある。比Ld/Bdが1.1を超える場合、ブレーカー1の小型化を図るのが困難となるおそれがある。本実施形態では、式(4)の関係を満たす可動片4及び熱応動素子5によってブレーカー1を構成することにより、温度特性、小型化をより一層バランスよく両立できる。
In the formula (4), when the ratio Ld / Bd is less than 1.01, the gap (contact gap) between the fixed
熱応動素子5の平均厚さは、弾性部43の平均厚さtの50%〜70%が望ましい。熱応動素子5の平均厚さが弾性部43の平均厚さtの50%未満の場合、熱応動素子5の押し上げ力と弾性部43の曲げ剛性とのバランスが悪化し、復帰温度が過度に高くなるおそれがある。一方、熱応動素子5の平均厚さが弾性部43の平均厚さtの70%を超える場合、復帰温度が過度に低くなるおそれがある。
The average thickness of the
図5に示される熱応動素子5の湾曲係数Kは、温度特性等の安定の観点から13〜22が望ましい。ここで、湾曲係数Kとは、例えば、JIS C2530に準拠する測定法によって算出された係数である。本実施形態では、上記範囲の湾曲係数Kを有する熱応動素子5によってブレーカー1を構成することにより、常温において広範に使用される電気機器等にブレーカー1が適用される場合であっても、ブレーカー1の小型化を図りつつ、良好な温度特性が得られる。さらに、上記式(1)乃至(4)の関係を満たす可動片4及び熱応動素子5と組み合わせることにより、リフロー方式のはんだ付け工程を経たブレーカー1にあっても、安定した温度特性を得ることができる。
The curvature coefficient K of the thermally
図5では、熱応動素子5の全体が湾曲して形成されているが、熱応動素子5の一部(例えば、中央部)が湾曲して形成(フォーミング)された熱応動素子5にも上記式(2)乃至(4)は同様に適用できる。このような、断面が湾曲して形成されたフォーミング部を部分的に有する熱応動素子5においては、上記熱応動素子5の平均長さLd及び平均幅Bdは、例えば、フォーミング部の寸法(有効長及び有効幅)で規定される。
In FIG. 5, the entirety of the thermally
以上のように、本実施形態のブレーカー1によれば、可動片4は、銅−クロム−マグネシウム合金材からなる。このような可動片4は、応力緩和特性に優れ、固定接点と可動接点との接触抵抗の低減と、作動温度及び復帰温度の安定に寄与する。また、可動片4は、上記式(1)を満たしているので、ブレーカー1の復帰温度が所望の範囲内に留められ、電気機器の安全性をより一層高めることが可能となる。
As described above, according to the
なお、本発明は上記実施形態の構成に限られることなく、ブレーカー1は、少なくとも、固定接点21を有する固定片2と、弾性変形する弾性部43と弾性部43の先端部に可動接点41とを有し、可動接点41を固定接点21に押圧して接触させる可動片4と、温度変化に伴って変形することにより可動接点41が固定接点21から離隔するように可動片4を作動させる熱応動素子5とを備え、可動片4は、銅−クロム−マグネシウム合金材からなり、上記式(1)を満たすように構成されていればよい。
The present invention is not limited to the configuration of the above-described embodiment, and the
例えば、上記可動片4と同様に、固定片2及び/又は端子片3が、銅−クロム−マグネシウム合金材から構成されていてもよい。この場合、固定片2及び/又は端子片3は、99.5重量%以上の銅と、0.2〜0.4重量%のクロムと、0.05〜0.2重量%のマグネシウムとを含む銅−クロム−マグネシウム合金材によって形成されているのが望ましい。銅の含有率を99.5%以上とすることにより、電流が固定片2、端子片3を流れる際の電圧降下がより一層抑制されると共に、端子22、32の外部回路との接続箇所において、はんだの濡れ性が向上する。また、はんだの濡れ性のさらなる向上を狙って端子22、32の外表面にスズ等からなるめっき層を形成する場合にあっても、めっき層のつきまわり性を良好なものとすることが可能となる。さらに、クロムの含有率を0.4重量%以下、マグネシウムの含有率を0.2重量%とすることにより、めっき層のつきまわり性をより一層良好なものとすることが可能となる。
For example, like the
固定片2及び/又は端子片3は、可動片4と同等以上の導電率を有する材料によって構成されていてもよい。例えば、可動片4を構成する合金よりも銅の含有率を高めた金属や、銀又は金を含む金属によって固定片2及び/又は端子片3が構成されうる。この場合、電流が固定片2、端子片3を流れる際の電圧降下がより一層抑制されると共に、端子22、32の外部回路との接続箇所において、はんだの濡れ性が向上する。また、上述しためっき層のつきまわり性がより一層良好となる。
The fixed
ケース7は、二次的なインサート成形等により、樹脂等で密封されていてもよい。この場合、固定片2の端子22及び端子片3の端子32が、回路基板等のランドに固定され導通可能なように、ケース7の外側に形成された樹脂から露出していればよい。
The
また、ケース本体71と蓋部材81との接合手法は、超音波溶着に限られることなく、両者が強固に接合される手法であれば、適宜適用することができる。例えば、液状又はゲル状の接着剤を塗布・充填し、硬化させることにより、両者が接着されてもよい。また、ケース7は、ケース本体71と蓋部材81等によって構成される形態に限られることなく、2個以上の部品によって構成されていればよい。
Moreover, the joining method of the case
また、上述した自己保持回路が不要とされる用途にあっては、PTCサーミスター6が省略されていてもよい。 In applications where the above-described self-holding circuit is unnecessary, the PTC thermistor 6 may be omitted.
また、固定片2、端子片3、可動片4、熱応動素子5、PTCサーミスター6及び収容凹部73等の形状も、図1等に示したものに限られず、適宜変更可能である。
Further, the shapes of the fixed
また、上記特許文献1に示されるような、端子片3と可動片4とが一体に形成されている形態に、本発明を適用してもよい。この場合、板状の銅−クロム−マグネシウム合金によって一体化された端子片3及び可動片4が形成される。そして、この一体化された端子片3及び可動片4は、例えば、ケース本体71と蓋部材81とによって挟み込まれて溶着される。
Moreover, you may apply this invention to the form by which the
このような形態にあっても、99.5重量%以上の銅と、0.2〜0.4重量%のクロムと、0.05〜0.2重量%のマグネシウムとを含む銅−クロム−マグネシウム合金材によって端子片3と可動片4とが一体に形成されているのが望ましい。銅の含有率を99.5%以上とすることにより、端子32の外部回路との接続箇所において、はんだの濡れ性が向上する。また、上述しためっき層のつきまわり性が良好となる。さらに、クロムの含有率を0.4重量%以下、マグネシウムの含有率を0.2重量%とすることにより、めっき層のつきまわり性をより一層良好なものとすることが可能となる。
Even in such a form, copper-chromium- containing 99.5% by weight or more of copper, 0.2 to 0.4% by weight of chromium, and 0.05 to 0.2% by weight of magnesium. It is desirable that the
また、本発明のブレーカー1は、2次電池パック、電気機器用の安全回路等にも広く適用できる。図6は2次電池パック500を示す。2次電池パック500は、2次電池501と、2次電池501の出力端回路中に設けたブレーカー1とを備える。図7は電気機器用の安全回路502を示す。安全回路502は2次電池501の出力回路中に直列にブレーカー1を備えている。ブレーカー1を備えた2次電池パック500又は安全回路502によれば、良好な電流遮断動作を確保できる2次電池パック500又は安全回路502を製造できる。
Further, the
1 ブレーカー
2 固定片
21 固定接点
3 端子片
4 可動片
41 可動接点
43 弾性部
5 熱応動素子
501 2次電池
502 安全回路
DESCRIPTION OF
Claims (7)
弾性変形する弾性部と該弾性部の先端部に可動接点とを有し、前記可動接点を前記固定接点に押圧して接触させる可動片と、
温度変化に伴って変形することにより前記可動接点が前記固定接点から離隔するように前記可動片を作動させる熱応動素子とを備えたブレーカーにおいて、
前記可動片は、銅−クロム−マグネシウム合金材からなり、
下記式(1)(2)を満たすことを特徴とするブレーカー。
2.3×10-5 ≦ (Ba×t3)/La3 ≦ 7.0×10-5 (1)
0.7 < La/Ld < 2.3 (2)
ただし、
La:弾性部の平均長さ
Ba:弾性部の平均幅
t :弾性部の平均厚さ
Ld:熱応動素子の平均長さ A fixed contact;
A movable piece having an elastic part that is elastically deformed and a movable contact at a tip of the elastic part, and pressing the movable contact against the fixed contact;
In a breaker including a thermally responsive element that operates the movable piece so that the movable contact is separated from the fixed contact by being deformed with a temperature change,
The movable piece is made of a copper-chromium-magnesium alloy material,
Breaker characterized by satisfying the following formula (1) (2) .
2.3 × 10 −5 ≦ (Ba × t 3 ) / La 3 ≦ 7.0 × 10 −5 (1)
0.7 <La / Ld <2.3 (2)
However,
La: Average length of elastic part Ba: Average width of elastic part t: Average thickness of elastic part
Ld: average length of the thermal actuator
弾性変形する弾性部と該弾性部の先端部に可動接点とを有し、前記可動接点を前記固定接点に押圧して接触させる可動片と、 A movable piece having an elastic part that is elastically deformed and a movable contact at a tip of the elastic part, and pressing the movable contact against the fixed contact;
温度変化に伴って変形することにより前記可動接点が前記固定接点から離隔するように前記可動片を作動させる熱応動素子とを備えたブレーカーにおいて、 In a breaker including a thermally responsive element that operates the movable piece so that the movable contact is separated from the fixed contact by being deformed with a temperature change,
前記可動片は、銅−クロム−マグネシウム合金材からなり、 The movable piece is made of a copper-chromium-magnesium alloy material,
下記式(1)(3)を満たすことを特徴とするブレーカー。 Breaker characterized by satisfying the following formulas (1) and (3).
2.3×10 2.3 × 10 -5-Five ≦ (Ba×t ≦ (Ba × t 3Three )/La) / La 3Three ≦ 7.0×10 ≦ 7.0 × 10 -5-Five (1) (1)
0.18 < Ba/Bd < 1 (3) 0.18 <Ba / Bd <1 (3)
ただし、 However,
La:弾性部の平均長さ La: Average length of the elastic part
Ba:弾性部の平均幅 Ba: Average width of the elastic portion
t :弾性部の平均厚さ t: average thickness of the elastic part
Bd:熱応動素子の平均幅 Bd: Average width of the thermal actuator
弾性変形する弾性部と該弾性部の先端部に可動接点とを有し、前記可動接点を前記固定接点に押圧して接触させる可動片と、 A movable piece having an elastic part that is elastically deformed and a movable contact at a tip of the elastic part, and pressing the movable contact against the fixed contact;
温度変化に伴って変形することにより前記可動接点が前記固定接点から離隔するように前記可動片を作動させる熱応動素子とを備えたブレーカーにおいて、 In a breaker including a thermally responsive element that operates the movable piece so that the movable contact is separated from the fixed contact by being deformed with a temperature change,
前記可動片は、銅−クロム−マグネシウム合金材からなり、 The movable piece is made of a copper-chromium-magnesium alloy material,
下記式(1)(4)を満たすことを特徴とするブレーカー。 Breaker characterized by satisfying the following formulas (1) and (4).
2.3×10 2.3 × 10 -5-Five ≦ (Ba×t ≦ (Ba × t 3Three )/La) / La 3Three ≦ 7.0×10 ≦ 7.0 × 10 -5-Five (1) (1)
1.01 < Ld/Bd < 1.1 (4) 1.01 <Ld / Bd <1.1 (4)
ただし、 However,
La:弾性部の平均長さ La: Average length of the elastic part
Ba:弾性部の平均幅 Ba: Average width of the elastic portion
t :弾性部の平均厚さ t: average thickness of the elastic part
Ld:熱応動素子の平均長さ Ld: average length of the thermal actuator
Bd:熱応動素子の平均幅 Bd: Average width of the thermal actuator
前記可動片に電気的に接続された第2端子片とをさらに備え、 A second terminal piece electrically connected to the movable piece;
前記第1端子片及び前記第2端子片は、外部回路にはんだ付けされている請求項1乃至6のいずれかに記載のブレーカー。 The breaker according to any one of claims 1 to 6, wherein the first terminal piece and the second terminal piece are soldered to an external circuit.
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