JP6591984B2 - 無機粒状物質の水性懸濁液 - Google Patents

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Description

本発明は、一般的には無機粒状物質およびジメチルエタノールアミンを含む水性懸濁液に関する。本発明は、また経時に伴う、無機粒状物質を含有する水性懸濁液のpH低下を防止し、あるいはそのpH低下の速度を減じるための、ジメチルエタノールアミンの使用にも関する。本発明は、更に無機粒状物質を含有する水性懸濁液における抗生物性添加剤としての、ジメチルエタノールアミンの使用にも関連する。また、本発明は無機粒状物質を含有する水性懸濁液の製造方法にも関する。
無機粒状物質の使用は多くまた様々である。無機粒状物質は、例えば接着剤、シーラント、ガラス、セラミックス、ゴム、ペイント、紙およびプラスチック等の多数の物質における、フィラーまたはエキステンダーとして使用することができる。無機粒状物質の存在は、色彩、不透明度、光沢、レオロジー、硬さ、耐薬品性、耐熱性または熱伝導性等の有利な特性を与えることを可能とする。例えば、炭酸カルシウムは、ペイント、プラスチック、フィルム、接着剤およびゴムにおいてしばしば使用されている。
無機粒状物質は、しばしば水性懸濁液の状態で貯蔵され、また販売される。これらの水性懸濁液は、これらを使用する前に、何日間あるいは何週間にも渡り貯蔵される可能性がある。該水性懸濁液の性質は、経時に伴って変化する恐れがあり、これは意図した目的で販売されるはずの該水性懸濁液の適正に、有害な影響を及ぼす可能性がある。
例えば、無機粒状物質を含む水性懸濁液は、貯蔵中にpH変化を被る恐れがある。
例えば、炭酸カルシウムの水性スラリーに係るpHは、一般的に経時に伴って低下する。貯蔵容器内への新鮮な炭酸カルシウムスラリー製品の継時的な導入は、該炭酸カルシウムスラリーのpHを増大させる可能性がある。即ち、該水性懸濁液のpHは、貯蔵中に循環する可能性がある。
理論に拘泥するつもりはないが、一般に炭酸カルシウムスラリーの製造は、溶液から二酸化炭素を強制的に追出し、またカルシウムおよびヒドロキシドイオンの存在のために、アルカリ溶液を生成するものと信じられている。該炭酸カルシウムスラリーは、配送に先立って、何日にもあるいは何週間にも渡りタンク内で貯蔵される可能性がある。貯蔵中、該タンクは、沈降防止のために攪拌することができ、また同様に再循環することもできる(ポンプがスラリーを該タンク底部から上部へと循環させる)。該スラリーの温度における降下、および攪拌および再循環による空気への暴露は、該スラリーへの大気中の二酸化炭素の再溶解に寄与する。このことは、該スラリーのpHを、時間の経過に伴って低下させる(より酸性となる)。
水性懸濁液のpHを特定の範囲内に維持することが、しばしば重要であり、その結果該スラリーは、これが販売されている目的にとって適したものであり続ける。水性懸濁液のpHは、また該水性懸濁液のその目的に対する適正に関連する、その水性懸濁液のその他の性質に影響を及ぼす恐れがある。例えば、炭酸カルシウムスラリーのpHは、該スラリーの粘度に影響を及ぼす可能性がある。低pH値において、該炭酸カルシウムスラリーの低剪断スラリー粘度(ブルックフィールド(Brookfield)低剪断)はより高い。
従って、無機粒状物質を含有する水性懸濁液のpH変化を防止し、またはそのpH変化の速度を減じることが望ましい。例えば、経時に伴う、無機粒状物質を含有する水性懸濁液のpH低下を防止し、またはそのpH低下の速度を減じることが望ましい。所定期間に渡り、水性懸濁液のpHを特定のpH範囲内に維持することが有益であり得る。
無機粒状物質を含有する水性懸濁液は、またバクテリア等の微生物による汚染を被る可能性がある。このことは、例えば変色や悪臭を生じることにより、該水性懸濁液の特性に悪影響を及ぼす可能性がある。従って、微生物の増殖を防止または制限し、あるいは該水性懸濁液中に存在する微生物数を減じることが望ましい。
本発明の第一の局面に従えば、無機粒状物質およびジメチルエタノールアミン(DMEA)を含有する水性懸濁液が提供される。
本発明の第二の局面に従えば、経時に伴う、無機粒状物質を含有する水性懸濁液のpH低下を防止し、あるいはそのpH低下の速度を減じるための、ジメチルエタノールアミン(DMEA)の使用が提供される。
本発明の第三の局面に従えば、無機粒状物質を含有する水性懸濁液における抗微生物性添加剤としてのジメチルエタノールアミン(DMEA)の使用が提供される。
本発明の第四の局面に従えば、水、無機粒状物質およびDMEAを混合する工程を含む、無機粒状物質の水性懸濁液を製造する方法が提供される。
本発明の任意の局面に係る特定の態様において、上記無機粒状物質は炭酸カルシウム、例えば粉砕炭酸カルシウムである。
本発明の任意の局面に係る特定の態様において、上記DMEAは約50ppm〜約2,000ppmの範囲の量で存在し、または使用される。幾つかの態様において、該DMEAは、約600ppmに等しい量で存在または使用し得る。幾つかの態様において、該DMEAは、約600ppm未満の量で存在または使用し得る。
本発明の任意の局面に係る特定の態様において、上記水性懸濁液は、約9.2〜約10.5の範囲のpHを有する。本発明に係る任意の局面の特定の態様において、該水性懸濁液は、約9.2を超え、約10.5までの範囲のpHを持つ。本発明に係る任意の局面の特定の態様において、該水性懸濁液は、約9.2〜約10.2、または約9.5〜約10.5、または約9.5〜約10.2の範囲のpHを持つ。
本発明の任意の局面に係る特定の態様において、上記水性懸濁液のpHは、1日〜6週間の範囲の期間に渡り、約9.2〜約10.5のpH範囲に維持される。例えば、該水性懸濁液は、約9.2を超え、約10.5まで、約9.2〜約10.2、約9.5〜約10.5、または約9.5〜約10.2のpH範囲に維持することができる。
本発明の任意の局面に係る特定の態様において、上記水性懸濁液のpHは、30日間に渡り1pH単位以下だけ低下する。
本発明の任意の局面に係る特定の態様において、上記水性懸濁液は、約100〜約500mPa.sの範囲の初期粘度を持つ。
本発明の任意の局面に係る特定の態様において、上記水性懸濁液は、殺生物薬を持たない。別の態様において、該水性懸濁液は、更に殺生物薬を含む。本発明の第四の局面に係る特定の態様において、本発明の方法は、更に殺生物剤と、水、無機粒状物質およびDMEAとを混合する工程をも含む。
本発明の任意の局面に係る特定の態様において、上記水性懸濁液は、実質的に微生物を持たない。
本発明の任意の局面に係る特定の態様において、上記水性懸濁液は、更に該水性懸濁液のpHを高める添加剤をも含む。本発明の第四の局面に係る特定の態様において、本発明の方法は、更に該水性懸濁液のpHを高める更なる添加剤と、水、無機粒状物質およびDMEAとを混合する工程をも含む。特定の態様において、該添加剤はアミンである。特定の態様において、該添加剤は水酸化ナトリウムである。該水酸化ナトリウムは、DMEAとのブレンドの状態で添加し得る。
本発明の任意の局面に係る特別な態様において、上記水性懸濁液は炭酸カルシウム、例えば粉砕炭酸カルシウム、および約600ppm未満の量のDMEAを含む。
本発明の任意の局面に係る特別な態様において、上記水性懸濁液は炭酸カルシウム、例えば粉砕炭酸カルシウムを含み、かつ約9.2〜約10.5の範囲のpHを持つ。
本発明の任意の局面に係る特別な態様において、上記水性懸濁液は、約600ppm未満の量でDMEAを含み、かつ約9.2〜約10.5の範囲のpHを持つ。
本発明の任意の局面に係る特別な態様において、上記水性懸濁液は炭酸カルシウム、例えば粉砕炭酸カルシウム、約600ppm未満の量のDMEAを含み、かつ約9.2〜約10.5の範囲のpHを持つ。
本発明の上記記載の局面に係る任意の特定の1つまたはそれ以上との関連で与られた詳細、例および好ましいものは、本発明の全ての局面に対して等しく当てはまる。ここにおいて特別に指示されない限り、あるいは文脈により明確に否定されていない限り、本明細書において説明されたこれら態様、例および好ましいものの任意の組合せは、そのあらゆる可能な変形において、本発明に含まれる。
図1は、実施例1において調製された炭酸カルシウムスラリーサンプルに係る、時間の経過に伴うpH変化(δpH)を示す。 図2は、実施例2において記載するように、2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール(AMP)またはDMEAのアリコートを、炭酸カルシウムスラリーサンプルに添加した場合の、該サンプルに係るpH変化を示す。 図3は、単独および600ppmのDMEAとの組み合わせ両者において、増大する量のグルタルアルデヒドの、実施例3において調製された炭酸カルシウムスラリーサンプルの全生菌数に及ぼす、0日後の効果を示す。 図4は、単独およびDMEAとの組み合わせ両者において、増大する量のベンズイソチアゾリノンおよびメチルイソチアゾリノンの、実施例4において調製された炭酸カルシウムスラリーサンプルの全生菌数に及ぼす、1日後の効果を示す。 図5は、増大する量のDMEAの、実施例5において調製された炭酸カルシウムスラリーサンプルの全生菌数に及ぼす、0日後の効果を示す。 図6は、増大する量のDMEAの、実施例5において調製された炭酸カルシウムスラリーサンプルの全生菌数に及ぼす、7日後の効果を示す。
本発明の特定の態様においては、無機粒状物質を含有する水性懸濁液が提供され、該水性懸濁液は、所定範囲内にあるpHおよび低レベルの微生物等といった有利な特性を持つ。本発明の他の態様においては、無機粒状物質を含有する水性懸濁液におけるそのpHおよび微生物レベルを制御するための改善された方法が提供される。本発明に係る更に別の態様においては、無機粒状物質を含有する水性懸濁液におけるそのpHおよび微生物レベルを制御するための、少なくとも一つの別法が提供される。
本発明の特定の態様においては、意外なことに、ジメチルエタノールアミン(DMEA)が、無機粒状物質を含有する水性懸濁液のpH低下を防止し、あるいはそのpH低下を低速化し得ることが見いだされた。本発明の幾つかの態様においては、意外なことに、DMEAが、無機粒状物質を含有する水性懸濁液における微生物の増殖、例えばバクテリアの増殖を少なくとも防止しまたはその増殖速度を減じ得ることが見いだされた。本発明の他の態様においては、意外なことに、DMEAが、無機粒状物質を含有する水性懸濁液における微生物、例えばバクテリアのレベルを減じ得ることが見いだされた。本発明の更に別の態様においては、意外なことに、DMEAが殺生物薬と相乗的に機能し、それ故に該殺生物薬の有効性を改善することが分かった。このことは、所望の効果を実現するために、より低い全体としての用量レベルを使用し得ることを意味している。
水性懸濁液
本明細書においては、無機粒状物質およびジメチルエタノールアミン(DMEA)を含む、これらから本質的になる、あるいはこれらからなる水性懸濁液が提供される。
無機粒状物質
水性懸濁液に与えることのできる任意の無機粒状物質が、本発明の特定の態様において使用できる。適当な無機粒状物質は、以下に列挙するもの:アルカリ土類金属炭酸塩(例えば、ドロマイト、即ちCaMg(CO3)2))、金属硫酸塩(例えば、石膏)、金属シリケート、金属酸化物(例えば、酸化鉄、クロミア、三酸化アンチモンまたはシリカ)、金属水酸化物、ウォラストナイト、ボーキサイト、タルク(例えば、フレンチチョーク(French chalk))、マイカ、酸化亜鉛(例えば、亜鉛華(zinc white)、亜鉛白(Chinese white))、二酸化チタン(例えば、アナターゼまたはルチル)、硫化亜鉛、炭酸カルシウム(例えば、沈降炭酸カルシウム(PCC)、粉砕炭酸カルシウム(GCC)または表面改質炭酸カルシウム)、硫酸バリウム(例えば、重晶石、沈降硫酸バリウムまたはプロセスホワイト(process white))、アルミナ水和物(例えば、アルミナ三水和物、軽質アルミナ水和物、レーキホワイト(lake white)またはアルミナホワイト(transparent white))、クレー(例えば、カオリン、焼成カオリン、チャイナクレーまたはベントナイト)、およびこれらの組合せの1種またはそれ以上から選択することができる。該無機粒状物質は、列挙されたこれら材料の任意の1種またはそれ以上から選択することができる。該無機粒状物質は、該列挙された材料の任意の組合せからなるブレンドを含むことができる。以下において、本発明の特定の態様は、炭酸カルシウムによって論じられる傾向があるかもしれない。しかし、本発明は、この様な態様に制限されるものと解釈すべきではない。
本発明の特定の態様において使用される上記無機粒状物質が、天然産の源から得られる場合、幾分かの鉱物系不純物が、上記粉砕物質を不可避的に汚染しているであろう。例えば、天然産の炭酸カルシウムは、その他の鉱物と結合した状態で存在する。しかし、一般に、本発明の特定の態様において使用される該無機粒状物質は、5質量%未満、好ましくは1質量%未満の他の鉱物系不純物を含むであろう。
炭酸カルシウムは、本発明の特定の態様との関連で使用するのに特に適している。炭酸カルシウムの例は、粉砕炭酸カルシウム(GCC)、沈降炭酸カルシウム(PCC)、ドロマイトおよび表面改質炭酸カルシウムを含む。
本発明の特定の態様において使用される上記粒状炭酸カルシウムは、天然源から粉砕により得ることができ、あるいは沈降により合成的に調製することができ(PCC)、あるいはこれら2つの組合せ、即ち該天然由来の粉砕材料と該合成による沈降材料の混合物であってもよい。また、該PCCを粉砕することもできる。
粉砕炭酸カルシウム(GCC)は、典型的に鉱物源、例えばチョーク、大理石または石灰岩を粉砕することにより得られ、これは、所定の粉末度を持つ製品を得るために、粒度分級段階を伴うことができる。該粒状固体物質は、自己生成的に、即ち該固体物質自体の粒子間磨砕により、あるいはまた粉砕すべき該炭酸カルシウムとは異なる物質の粒子を含む粒状粉砕媒体の存在下での磨砕により粉砕し得る。
炭酸カルシウムの湿式粉砕は、該炭酸カルシウムの水性懸濁液の形成を含み、該水性懸濁液を、次に場合によっては適当な分散助剤の存在下で粉砕し得る。炭酸カルシウムの湿式粉砕に関連する更なる情報については、例えばEP-A-614948(その内容を、全体として、言及により組入れる)を参照することができる。
PCCは、本発明の特定の態様における粒状炭酸カルシウムの源として使用することができ、また当分野において利用可能な公知方法の何れかにより製造し得る。タッピモノグラフシリーズ(TAPPI Monograph Series) No 30, 「ペーパーコーティングピグメント(Paper Coating Pigments)」, pp.34-35は、製紙工業において使用するための製品の製造において使用するのに適しているが、同様に本発明の特定の態様との関連で使用することもできる、沈降炭酸カルシウムを製造するための3つの主な商業的方法を記載している。3つの方法全てにおいては、先ず石灰岩を焼成して、生石灰を製造し、また次に該生石灰を水中で消和させて、水酸化カルシウムまたは石灰乳を産出する。その第一の方法において、該石灰乳は、二酸化炭素ガスで直接炭酸塩化される。この方法は、副生物を全く形成しないという利点を持ち、またその炭酸カルシウム製品の特性および純度を制御することが比較的容易である。その第二の方法においては、該石灰乳をソーダ灰と接触させて、二重分解により、炭酸カルシウムの沈殿および水酸化ナトリウムの溶液を生成する。該水酸化ナトリウムは、この方法を商業的に魅力あるものとすべき場合には、該炭酸カルシウムから実質上完全に分離されるべきである。その第三の主な商業的方法では、先ず該石灰乳を塩化アンモニウムと接触させて、塩化カルシウム溶液とアンモニアガスとを得る。次いで、該塩化カルシウム溶液を、ソーダ灰と接触させて、二重分解により、沈降炭酸カルシウムおよび塩化ナトリウムの溶液を生成する。
上記PCCを製造する方法は、結果として極めて純粋な炭酸カルシウム結晶と水とをもたらす。該結晶は、使用される特定の反応工程に依存して、様々な異なる形状およびサイズで製造できる。PCC結晶の主な3つの種類は、アラゴナイト、菱面体および偏三角面体形であり、その全ては、その混合物を含めて、本発明の特定の態様において使用するのに適している。
上記炭酸カルシウム、例えばGCCまたはPCCは、場合によって表面改質し得る。該炭酸カルシウムは、被覆することができる。該被覆は、シランまたは任意のその塩、例えば有機シランからなり、これらから本質的になり、あるいはこれらを含むことができる。該炭酸カルシウムは、脂肪酸またはその塩で被覆することができる。例えば、該炭酸カルシウムは、ステアレートで被覆することができる。
上記被覆のレベルは、上記被覆された粒状無機添加剤の全質量を基準として約0.1〜約10質量%、例えば約0.1〜約3質量%、例えば約0.5または0.6または0.7または0.8〜約2.0質量%、例えば約1.5質量%の範囲であり得る。
本明細書において使用される用語「被覆」とは、大まかに理解されるべきであり、また例えば均一な被覆に、あるいは1粒子の表面積全体を覆う被覆に限定されない。表面の不連続な領域が被覆により改質されている粒子は、本発明の特定の態様に係る条件内で被覆されているものと理解されるであろう。
上記無機粒状物質は、上記水性懸濁液中に、約66〜約82質量%の範囲の量(固形分)で存在し得る。例えば、該無機粒状物質は、該水性懸濁液中に、約70〜約80質量%、例えば約74〜約80質量%、例えば約74〜約79質量%の範囲の量で存在し得る。該固形分は、該水性懸濁液が乾燥されて、水分を含まなくなった後に残留している物質の質量%である。該固形分Sは、その元の物質の質量%として表され、また以下の式で与えられる:
S = [(W3 - W1)/(W2 - W1)]×100
ここで、
W1 = サンプル皿の質量;
W2 = スラリー+サンプル皿の質量;
W3 = 乾燥された物質+サンプル皿の質量。
上記無機粒状物質(1または複数)は、約0.1〜約0.5μmのd10を持つことができる。
上記無機粒状物質(1または複数)は、約0.6〜約3μmのd50を持つことができる。
上記無機粒状物質(1または複数)は、約0.8〜約10μmのd90を持つことができる。
特に述べない限り、上記粒状フィラーまたは物質に関して本明細書において言及する粒度特性は、周知の方法で、水性媒体中で完全に分散された状態にある該粒状フィラーまたは物質の沈降に基いて、米国、ジョージア州ノルクロス(Norcross, Georgia, USA)のマイクロメリティックスインスツルメンツ社(Micromeritics Instruments Corporation) (電話:+17706623620;ウエブサイト:www.micromeritics.com)により供給されているようなセディグラフ(Sedigraph) 5100装置(ここにおいては、「マイクロメンティックスセディグラフ(Micromeritics Sedigraph) 装置」と呼ぶ)を用いて測定されたものである。このような装置は、当分野において「球相当径(equivalent spherical diameter)」(e.s.d)と呼ばれる、与えられたe.s.d値に満たないサイズを持つ粒子の累積質量%の測定およびそのプロットを与える。その平均粒度d50は、該粒子e.s.dのこの様にして測定された値であり、該粒子e.s.dにおいては、該当するd50値に満たない球相当径を持つ粒子が50質量%存在する。該粒子のd98、d90およびd10は、そのe.s.dに係るこの様にして測定された値であって、これら粒子e.s.dにおいては、該当するd98、d90またはd10値に満たない球相当径を持つ粒子が、夫々98質量%、90質量%および10質量%存在する。
ジメチルエタノールアミン(DMEA)
ジメチルエタノールアミン(同様に、N,N-ジメチル-2-アミノエタノール、β-ジメチルアミノエチルアルコール、β-ヒドロキシエチルジメチルアミンおよびデアノール(Deanol)としても知られている)は、上記水性懸濁液中に、約50〜約2,000ppmの範囲の量で存在し得る。例えば、DMEAは、該水性懸濁液中に、約50ppm〜約1,500ppm、例えば約50ppm〜約1,000ppm、例えば約50ppm〜約800ppmの範囲の量で存在し得る。DMEAは、該水性懸濁液中に、約100〜約700ppm、例えば約200〜約600ppm、例えば約200〜約599ppm、例えば約300〜約550ppmの範囲の量で存在し得る。
DMEAは、上記水性懸濁液中に、約700ppmに等しいかまたはそれ未満の量で存在でき、例えばDMEAは、該水性懸濁液中に、約700ppm未満の量で存在し得る。DMEAは、該水性懸濁液中に、約600ppmに等しいかまたはそれ未満の量で存在でき、例えばDMEAは、該水性懸濁液中に、約600ppm未満の量で存在し得る。DMEAは、該水性懸濁液中に、約500ppmに等しいかまたはそれ未満の量で存在でき、例えばDMEAは、該水性懸濁液中に、約500ppm未満の量で存在し得る。
特に述べられていない限り、本明細書において使用する用語「パーツパーミリオン(ppm)」とは、上記水性懸濁液に係る無機粒状物質の乾燥質量1kg当たりの成分(例えば、DMEA)のmgに相当する。
pH
上記水性懸濁液のpHは、例えば約9.2〜約10.5、または約9.2を超え、約10.5までの範囲であり得る。該水性懸濁液のpHは、例えば約9.2〜約10.2、または約9.5〜約10.5、あるいは約9.5〜約10.2の範囲であり得る。該水性懸濁液のpHは、例えば約9.3〜約10.4、例えば約9.4〜約10.3、または約9.5〜約10.2の範囲であり得る。
特定の態様において、上記水性懸濁液のpHは、1日〜6週の範囲の期間に渡り、約9.2〜約10.5のpH範囲内に維持される。該水性懸濁液のpHは、約1日〜6週の範囲の期間に渡り、約9.2を超え、約10.5までのpH範囲内に維持し得る。該水性懸濁液のpHは、1日〜6週の範囲の期間に渡り、約9.2〜約10.2、または約9.5〜約10.5、または約9.5〜約10.2のpH範囲内に維持し得る。該期間は、約1週〜約6週、あるいは約2週〜約6週、あるいは約3週〜約6週の範囲であり得る。
特定の態様において、上記水性懸濁液のpHは、30日間に渡り1pH単位を超えて低下することはない。例えば、該水性懸濁液のpHは、30日間に渡り0.8pH単位を超えて低下することはなく、例えば該水性懸濁液のpHは、30日間に渡り0.5pH単位を超えて低下することはない。
上記水性懸濁液のpHは、60日に渡り1pH単位以下だけ低下でき、あるいは90日に渡り1pH単位以下だけ低下でき、あるいは120日に渡り1pH単位以下だけ低下し得る。例えば、該水性懸濁液のpHは、60日間、または90日間または120日間に渡って、0.8pH単位以下だけ低下し得る。例えば、該水性懸濁液のpHは、60日間、または90日間または120日間に渡り、0.5pH単位以下だけ低下し得る。
上記水性懸濁液のpHは、任意の従来のpHメータを使用して測定することができる。例えば、該水性懸濁液のpHは、ディジタル(Digital)pHメータ「メトラートレド(Mettler Toledo) FE20」を用いて測定することができ、これは、表示値4、7および9の緩衝液を使用して、製造業者の指示に従って較正されている。これは、使用される計測器の型に応じて、手動または自動的方法の何れかを利用して実施できる。
上記水性懸濁液のpHは、以下の工程により測定し得る:
・ベンチ式攪拌機または回転ローラーの何れかを使用し、あるいはサンプル容器および内容物を激しく振盪することにより、該水性懸濁液のサンプルを混合して、均一性を確保し;
・該サンプルの温度を測定し、かつ該温度を22℃に調節し;
・pH電極をその脱イオン水貯蔵溶液から取去り、かつこれを注意深くテストスラリーに浸し;
・安定なpHの読みが得られるまで待機し;
・該乱されていないスラリーのpH値を記録する。
粘度
上記水性懸濁液の初期粘度は、約100〜約500mPa.sの範囲であり得る。例えば、該水性懸濁液の粘度は、約150〜約450mPa.s、または約200〜約400mPa.s、あるいは約250〜約350mPa.sの範囲であり得る。
上記水性懸濁液の初期粘度は、該水性懸濁液の調製直後におけるその粘度(時間ゼロにおいて測定された粘度)を意味する。該水性懸濁液の粘度は、ブルックフィールド(Brookfield)低剪断粘度と呼ばれる。
例えば、上記水性懸濁液の粘度の測定は、以下の工程を含むことができる:
・上記ベンチ式攪拌機または回転ローラーを使用し、あるいは上記サンプル容器および内容物を激しく振盪することにより、該水性懸濁液のサンプルを混合して、均一性を確保し;
・該スラリーの温度を測定し、かつ該スラリーを冷水中で冷却しまたはこれを湯浴中で加熱することにより、該温度を22℃に調節し;
・正確な該温度に達した時点で、該湯浴から該サンプルを取去り、また高速ベンチ式攪拌機、例えば米国, 2789, ノースカロライナ州ワシントン(Washington, North Carolina, 2789, USA)のハミルトンビーチスコビル社(Hamilton Beach Scovill Inc.)(ハミルトンビーチ部門(Hamilton Beach Division))により供給されているハミルトンビーチモデル(Hamilton Beach Model) 936-ISを用いて、約3分間該内容物を混合し;
・清浄な乾燥されたNo.3スピンドルを、ブルックフィールド(Brookfield) RVTまたはブルックフィールド(Brookfield) RVDE粘度計[ブルックフィールドR.V.ビスコメーターズ(Brookfield R.V. Viscometers):米国, 02072, マサーチュセッツ州, ストートン, クッシングストリート240 (240 Cushing Street, Stoughton, Massachusetts 02072, USA)のブルックフィールドエンジニアリングラボラトリーズ社(Brookfield Engineering Laboratories Inc.)により供給された]に取付け、またこれを該スラリー中にグルーブ(groove)まで浸漬することにより、粘度を測定する。該スピンドルは、該水性懸濁液のサンプルを収容する上記容器内で集中化されている。該粘度計の速度は、10回転/分(r.p.m.)に設定され、また電源が入れられる。この速度は100 r.p.m.まで高められ、また該スピンドルは60秒±2秒間に渡り回転される。該粘度計の読みが書留められる。上記ブルックフィールドRVT粘度計は、アナログ的読みを与え、一方上記ブルックフィールドRVDE粘度計は、ディジタル的読みを与える。
粘度対時間の追加の測定が要求される場合には、リッド(lid)を、上記サンプルを収容する上記容器に対して修正し、かつ要求される時間(tx)の間、上記湯浴に戻される。次に、その粘度を測定し、またその時間間隔(tx)後に、上述した如く記録する。該サンプルは、tx測定前には攪拌もしくは掻き混ぜ処理すべきではない。
微生物含有率
特定の態様において、上記水性懸濁液は、実質的に微生物を持たない。該微生物との用語は、以下のもの:バクテリア、ウイルス、古細菌(archaea)、原生生物、真菌、酵母の1種またはそれ以上を含むことができる。
特定の態様において、上記水性懸濁液は、実質的にバクテリアを欠いている。該水性懸濁液は、以下のバクテリア:好熱菌種(Thermus sp.)、プロピオニバクテリウム種(Propionibacterium sp.)、ロドコッカス種(Rhodococcus sp.)、パンニノバクター種(Panninobacter sp.)、カウロバクター種(Caulobacter sp.)、ブレブンジモナス種(Brevundimonas sp.)、アスチッカカウリス種(Asticcacaulis sp.)、スフィンゴモナス種(Sphingomonas sp.)、リゾビウム種(Rhizobium sp.)、エンシファー種(Ensifer sp.)、ブラジリゾビウム種(Bradyrhizobium sp.)、テピジモナス種(Tepidimonas sp.)、テピジセラ種(Tepidicella sp.)、アクアバクテリウム種(Aquabacterium sp.)、ペロモナス種(Pelomonas sp.)、アルカリゲニス種(Alcaligenis sp.)、アクロモバクター種(Achromobacter sp.)、ラルストニア種(Ralstonia sp.)、リムノバクター種(Limnobacter sp.)、マッシリア種(Massilia sp.)、ヒドロゲノファガ種(Hydrogenophaga sp.)、アシドボラックス種(Acidovorax sp.)、カルビバクター種(Curvibacter sp.)、デルフチア種(Delftia sp.)、ロドフェラックス種(Rhodoferax sp.)、アリシェバネラ種(Alishewanella sp.)、ステノトロフォモナス種(Stenotrophomonas sp.)、ドクドネラ種(Dokdonella sp.)、メチロサイヌス種(Methylosinus sp.)、ハイフォミクロビウム種(Hyphomicrobium sp.)、メチロスルホモナス種(Methylosulfomonas sp.)、メチロバクテリア種(Methylobacteria sp.)、シュードモナス種(Pseudomonas sp.)、およびこれらの混合物の1種またはそれ以上を実質的に持たないものであり得、また特定の態様においては、シュードモナスプチダ(Pseudomonas putida)、シュードモナスメンドシナ(Pseudomonas mendocina)、シュードモナスフルオレッセンス(Pseudomonas fluorescens)、シュードモナスアルカリゲネス(Pseudomonas alcaligenes)、シュードモナスシュードアルカリゲネス(Pseudomonas pseudoalcaligenes)、シュードモナスエントモフィラ(Pseudomonas entomophila)、シュードモナスシリンガエ(Pseudomonas syringae)、メチロバクテリウムエキストルケンス(Methylobacterium extorquens)、メチロバクテリウムラジオトレランツ(Methylobacterium radiotolerants)、メチロバクテリウムジクロロメタニカム(Methylobacterium dichloromethanicum)、メチロバクテリウムオルガノフィル(Methylobacterium organophilu)、ハイフォミクロビウムザバルジニ(Hyphomicrobium zavarzini)およびこれ等の混合物からなる群から選択されるバクテリアを実質的に持たない。
上記水性懸濁液は、これが1mL当たり約1,000コロニー形成単位(cfu)未満、例えば約800 cfu/mL、例えば約500 cfu/mL未満、例えば約100 cfu/mL未満、例えば約10 cfu/mL未満の全生菌数を持つ場合には、微生物を「実質的に持たない」と考えることができる。該水性懸濁液は、これが0 cfu/mLという全生菌数を持つ場合には、微生物を「実質的に持たない」ものと考えることができる。
上記水性懸濁液の全生菌数は、約0 cfu/mL〜約1,000,000 cfu/mLの範囲であり得る。例えば、該水性懸濁液の全生菌数は、約10 cfu/mL〜約1,000,000 cfu/mL、例えば約100 cfu/mL〜約500,000 cfu/mL、例えば約100 cfu/mL〜約100,000 cfu/mLの範囲であり得る。該水性懸濁液の全生菌数は、約0 cfu/mL〜約1,000 cfu/mL、例えば約10 cfu/mL〜約1,000 cfu/mL、例えば約10 cfu/mL〜約100 cfu/mLの範囲であり得る。
上記水性懸濁液の微生物レベル、例えば全生菌数は、ペトリフィルム(Petrifilm)またはディップスライド(dipslides)等の増殖培地を使用して測定することができる。該テストの下にある物質(例えば、無機粒状物質の水性懸濁液)は、緩衝溶液で希釈され、また測定された量の該希釈液は、増殖培地(例えば、ペトリフィルム)に配置される。これは48時間インキュベートされ、該期間の後バクテリアのコロニー数を計数する。各コロニーは、一つの単一のバクテリアまたはコロニー形成単位(cfu)から発生した。従って、希釈係数が乗ぜられたそのコロニー数は、スラリー1gまたは1mL当たりの元のコロニー形成単位の数に等価である。
例えば、水性懸濁液の全生菌数は、以下の工程により測定することができる:
・無機粒状物質の水性懸濁液のサンプルを、その容器を激しく振盪することにより十分に混合する;
・該サンプルの必要な重量または体積を測定する。例えば、その結果が1g当たりのコロニー形成単位(cfu/g)として記録されるものである場合、上記緩衝液を収容する容器は、該秤上に配置され、また該秤はゼロに設定される。約1gのスラリーを、該容器に秤取り、またその重量を0.1g以内まで記録する。該容器の内容物を、該容器を激しく振盪することにより混合する。その結果が、1mL当たりのコロニー形成単位(cfu/mL)として記録されるものである場合、1mLのスラリーを、該緩衝液を収容する容器に添加することができる。該容器の内容物は、該容器を激しく振盪することにより混合される;
・該希釈されたサンプルを一様に上記増殖培地上に分配させる。該プレートを少なくとも1分間に渡り、平穏な状態に放置して、そのゲルを固化させることが可能である;
・該増殖培地(例えば、ペトリフィルムプレート)の内容物を48時間±2時間に渡り、30℃±2℃にてインキュベートする;
・該増殖培地(例えば、ペトリフィルム)上のコロニー数を計数する;
・該増殖培地(例えば、ペトリフィルム)上のコロニー数に希釈係数を乗じることによって、該サンプルの全生菌数を算出し、またこれを該増殖培地上で平板培養された該サンプルの重量または体積で割る。例えば、次のとおり。
cfu/mL = (増殖培地上のコロニー数×希釈係数)/(増殖培地上で平板培養された体積)
上記水性懸濁液の全生菌数は、調製後即座に測定することができる(ゼロ時間における全生菌数)。該水性懸濁液の全生菌数は、調製の1日後、調製の3日後、調製の5日後、または調製の7日後に測定することができる。該水性懸濁液の全生菌数は、調製の1週間後まで、調製の2週間後まで、調製の3週間後まで、調製の4週間後まで、調製の5週間後まで、または調製の6週間後まで測定することができる。
殺生物薬含有率
上記水性懸濁液は、更に1種またはそれ以上の殺生物薬を含むことができる。該殺生物薬(1または複数)はアルデヒド-遊離型殺生物薬、アルデヒド-ベースの殺生物薬、フェノール系殺生物薬、イソチアゾリン系殺生物薬、またはこれらの任意の混合物であり得る。該殺生物薬は、以下に列挙するもの:ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、グリオキサール、サクシンアルデヒド、グルタルアルデヒド、2-プロペナール、フタール酸ジアルデヒド、およびこれらの混合物の1種またはそれ以上から選択することができ、および特定の態様において、該殺生物薬は、ホルムアルデヒド、グルタルアルデヒド、ベンジルアルコールモノ(ポリ)-ヘミホルマール、エチレングリコールヘミホルマール(EGHF)、[1,2-エタンジイルビス(オキシ)]-ビス-メタノール、テトラヒドロ-1,3,4,6-テトラキス(ヒドロキシメチル)イミダゾ[4,5-d]イミダゾール-2,5(1H,3H)-ジオン(同様に、普通テトラメチロールアセチレンジウレア:TMADとも呼ばれる)、オルトフェニルフェノール(OPP)、2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン(MIT)、5-クロロ-2-メチル-2H-イソチアゾリン-3-オン(CIT)、1,2-ベンズイソチアゾリン-3-オン(BIT)、またはこれらの混合物である。該殺生物薬は、2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン(MIT)と1,2-ベンズイソチアゾリン-3-オン(BIT)との組合せであってもよい。
上記1種またはそれ以上の殺生物薬は、上記水性懸濁液中に、約50ppm〜約2,000ppm、例えば約50ppm〜約1,500ppm、例えば約50ppm〜約1,000ppmの範囲の量で存在することができる。該1種またはそれ以上の殺生物薬は、該水性懸濁液中に、約50ppm〜約800ppm、または約50ppm〜約650ppm、または約50ppm〜約500ppm、または約50ppm〜約400ppmの範囲の量で存在することができる。
あるいはまた、上記水性懸濁液は、殺生物薬を欠くものであり得る。
更なる添加剤
上記水性懸濁液は、場合により更にその他の添加剤を含むことができる。例えば、該水性懸濁液は、更に、該水性懸濁液のpHを高める効果を持つことのできる1種またはそれ以上の更なる随意の添加剤、1種またはそれ以上の分散助剤、1種またはそれ以上の増粘剤または1種またはそれ以上の沈降防止剤を含むことができる。
上記更なる随意の添加剤は、ヒドロキシド-含有添加剤(例えば、アルカリおよびアルカリ土類金属水酸化物、または例えば水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウムまたは水酸化アンモニウム)、水との反応の際にヒドロキシドイオンを発生する添加剤(例えば、弱酸のナトリウム塩等の塩、例えば酢酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、およびアルカリ性リン酸塩、例えばオルトリン酸ナトリウム)、および窒素をベースとする添加剤(例えば、アンモニア、アミンおよびアミド)から選択することができる。該アミンは、一級、二級または三級アミンから選択することができる。該アミンは、モノエタノールアミン(MEA)、ジエタノールアミン(DEA)、およびメチルアミノエタノール(MAE)から選択することができる。上記更なる随意の添加剤は、2-アミノ-2-メチルプロパノール(AMP)であってもよい。
上記更なる随意の添加剤は、上記水性懸濁液に、DMEAと逐次的に添加することができ(例えば、特定量のpH増加剤を添加し、これに続いて特定量のDMEAを添加)、または該更なる随意の添加剤は、該水性懸濁液に、DMEAとのブレンド状態で(組み合わせて)添加することができる。該水性懸濁液のpHは、該更なる随意の添加剤が、DMEAと逐次的に添加される場合と比較して、該更なる随意の添加剤が、DMEAとのブレンドの状態で添加される場合には、より高い可能性がある。例えば、該更なる随意の添加剤は、水酸化ナトリウム等の水酸化物であり得、また該無機粒状物質の水性懸濁液に係るpHは、該水酸化物がDMEAと逐次的に添加される場合に比して、該水酸化物がDMEAとのブレンドの状態で添加される場合にはより高い可能性がある。
上記分散助剤は、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマール酸、無水マレイン酸、イソクロトン酸、アコニチン酸(cis-またはtrans-)、メサコン酸、シナピン酸、ウンデシレン酸、アンゲリカ酸、カネル酸、ヒドロキシアクリル酸、アクロレイン、アクリルアミド、アクリロニトリル、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ビニルピロリドン、ビニルカプロラクタム、エチレン、プロピレン、イソブチレン、ジイソブチレン、酢酸ビニル、スチレン、α-メチルスチレン、メチルビニルケトン、アクリル酸およびメタクリル酸のエステルおよびこれらの混合物からなる群から選択されるモノマーおよび/またはコモノマーから製造し得る。該分散助剤は、例えばポリアクリル酸および/またはポリメタクリル酸であり得る。
上記増粘剤は、ポリウレタン、アクリルポリマー、ラテックス、スチレン、ブタジエン、ポリビニルアルコール、セルロース、セルロース-由来の巨大分子、糖類およびオルガノシリコーンから選択することができる。
pH低下を防止し、またはpH低下速度を減じるためのDMEAの使用
本明細書においては、経時に伴う、無機粒状物質を含む水性懸濁液に係るpH低下を防止し、またはそのpH低下速度を減じるためのDMEAの使用が、更に提供される。
上記水性懸濁液のpHは、例えば約9.2〜約10.5、例えば約9.2を超え、約10.5までの範囲であり得る。該水性懸濁液の初期pHは、例えば約9.2〜約10.2、または約9.5〜約10.5、または約9.5〜約10.2の範囲であり得る。該水性懸濁液のpHは、例えば約9.3〜約10.4、例えば約9.4〜約10.3、または約9.5〜約10.2の範囲であり得る。
上記水性懸濁液のpHは、調製後即座に測定することができる(時間ゼロにおけるpH)。該水性懸濁液のpHは、調製の1日後、調製の3日後または調製の5日後に測定し得る。該水性懸濁液のpHは、調製後1週間まで、調製後2週間まで、調製後3週間まで、調製後4週間まで、調製後5週間まで、または調製後6週間まで測定することができる。
特定の態様において、上記水性懸濁液のpHは、1日〜6週間の範囲の期間に渡り、約9.2〜約10.5のpH範囲内に維持される。該水性懸濁液のpHは、1日〜6週間の範囲の期間に渡って、約9.2を超え、約10.5までのpH範囲内に維持できる。該水性懸濁液のpHは、1日〜6週間の範囲の期間に渡り、約9.2〜約10.2、約9.5〜約10.5、約9.5〜約10.2のpH範囲内に維持し得る。該期間は、約1週間〜約6週間、または約2週間〜約6週間、または約3週間〜約6週間の範囲であり得る。
特定の態様において、上記水性懸濁液のpHは、30日間に渡り、1pH単位を超えて低下することはない。例えば、該水性懸濁液のpHは、30日間に渡り、0.8pH単位を超えて低下することはできず、例えば該水性懸濁液のpHは、30日間に渡り、0.5pH単位を超えて低下することはできない。
上記水性懸濁液のpHは、60日間に渡り、1pH単位以下だけ低下でき、または90日間に渡り、1pH単位以下だけ低下でき、または120日間に渡り、1pH単位以下だけ低下し得る。例えば、該水性懸濁液のpHは、60日、または90日または120日間に渡り、0.8pH単位以下だけ低下し得る。例えば、該水性懸濁液のpHは、60日、または90日または120日間に渡り、0.5pH単位以下だけ低下し得る。
上記水性懸濁液のpHは、該水性懸濁液に関連して上に述べられたようにして測定することができる。
上記水性懸濁液に係る正確な特性および組成(無機粒状物質およびDMEAの量および型を含む)は、上述の水性懸濁液に係る特定の態様に関連して上記した通りであり得る。
抗微生物性添加剤としてのDMEAの使用
更に、ここに提供されるのは、無機粒状物質を含む水性懸濁液における抗微生物性添加剤としてのDMEAの使用である。
上記用語「抗微生物性」とは、DMEAが、微生物の増殖を防止または阻害するように作用し、および/またはDMEAが、微生物の増殖速度を低下するように作用し、および/またはDMEAが、水性懸濁液中の微生物のレベル(または全生菌数)を低下するように作用することを意味する。
特定の態様において、DMEAは、上記水性懸濁液が、実質上微生物を持たないように、抗微生物性添加剤として使用される。該水性懸濁液は、該懸濁液が、1mL当たり約1,000コロニー形成単位(cfu)未満、例えば約800 cfu/mL未満、例えば約500 cfu/mL未満、例えば約100 cfu/mL未満、例えば約10 cfu/mL未満の全生菌数を持つ場合には、微生物を「実質上持たない」ものと考えることができる。該水性懸濁液は、これが0 cfu/mLという全生菌数を持つ場合に、微生物を「実質上持たない」ものと考えることができる。
上記水性懸濁液の全生菌数は、約0 cfu/mL〜約1,000,000 cfu/mLの範囲であり得る。例えば、該水性懸濁液の全生菌数は、約10 cfu/mL〜約1,000,000 cfu/mL、例えば約100 cfu/mL〜約500,000 cfu/mL、例えば約100 cfu/mL〜約100,000 cfu/mLの範囲であり得る。該水性懸濁液の全生菌数は、約0 cfu/mL〜約1,000 cfu/mL、例えば約10 cfu/mL〜約1,000 cfu/mL、例えば約10 cfu/mL〜約100 cfu/mLの範囲であり得る。
上記水性懸濁液の微生物レベル、例えば全生菌数は、上述の方法により測定することができる。
上記用語微生物とは、1種またはそれ以上の以下のものを含むことができる:バクテリア、ウイルス、古細菌(archaea)、原生生物、真菌、酵母。
特定の態様において、上記水性懸濁液は、実質的にバクテリアを持たない。該水性懸濁液は、以下のバクテリア:好熱菌種(Thermus sp.)、プロピオニバクテリウム種(Propionibacterium sp.)、ロドコッカス種(Rhodococcus sp.)、パンニノバクター種(Panninobacter sp.)、カウロバクター種(Caulobacter sp.)、ブレブンジモナス種(Brevundimonas sp.)、アスチッカカウリス種(Asticcacaulis sp.)、スフィンゴモナス種(Sphingomonas sp.)、リゾビウム種(Rhizobium sp.)、エンシファー種(Ensifer sp.)、ブラジリゾビウム種(Bradyrhizobium sp.)、テピジモナス種(Tepidimonas sp.)、テピジセラ種(Tepidicella sp.)、アクアバクテリウム種(Aquabacterium sp.)、ペロモナス種(Pelomonas sp.)、アルカリゲニス種(Alcaligenis sp.)、アクロモバクター種(Achromobacter sp.)、ラルストニア種(Ralstonia sp.)、リムノバクター種(Limnobacter sp.)、マッシリア種(Massilia sp.)、ヒドロゲノファガ種(Hydrogenophaga sp.)、アシドボラックス種(Acidovorax sp.)、カルビバクター種(Curvibacter sp.)、デルフチア種(Delftia sp.)、ロドフェラックス種(Rhodoferax sp.)、アリシェバネラ種(Alishewanella sp.)、ステノトロフォモナス種(Stenotrophomonas sp.)、ドクドネラ種(Dokdonella sp. sp.)、メチロサイヌス種(Methylosinus sp.)、ハイフォミクロビウム種(Hyphomicrobium sp.)、メチロスルホモナス種(Methylosulfomonas sp.)、メチロバクテリア種(Methylobacteria sp.)、シュードモナス種(Pseudomonas sp.)、およびこれらの混合物の1種またはそれ以上を実質的に持たないものであり得、また特定の態様においては、シュードモナスプチダ(Pseudomonas putida)、シュードモナスメンドシナ(Pseudomonas mendocina)、シュードモナスフルオレッセンス(Pseudomonas fluorescens)、シュードモナスアルカリゲネス(Pseudomonas alcaligenes)、シュードモナスシュードアルカリゲネス(Pseudomonas pseudoalcaligenes)、シュードモナスエントモフィラ(Pseudomonas entomophila)、シュードモナスシリンガエ(Pseudomonas syringae)、メチロバクテリウムエキストルケンス(Methylobacterium extorquens)、メチロバクテリウムラジオトレランツ(Methylobacterium radiotolerants)、メチロバクテリウムジクロロメタニカム(Methylobacterium dichloromethanicum)、メチロバクテリウムオルガノフィル(Methylobacterium organophilu)、ハイフォミクロビウムザバルジニ(Hyphomicrobium zavarzini)およびこれ等の混合物からなる群から選択されるバクテリアを実質的に持たない。
上記水性懸濁液は、更に1種またはそれ以上の殺生物薬を含むことができる。該殺生物薬(1または複数)は、アルデヒド-遊離型殺生物薬、アルデヒド-ベースの殺生物薬、フェノール系殺生物薬、イソチアゾリン系殺生物薬、またはこれらの任意の混合物であっても良い。該殺生物薬は、以下に列挙するもの:ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、グリオキサール、サクシンアルデヒド、グルタルアルデヒド、2-プロペナール、フタール酸ジアルデヒドおよびこれらの混合物の1種またはそれ以上から選択することができ、また特定の態様において、該殺生物薬は、ホルムアルデヒド、グルタルアルデヒド、ベンジルアルコールモノ(ポリ)-ヘミホルマール、エチレングリコールヘミホルマール(EGHF)、[1,2-エタンジイルビス(オキシ)]-ビス-メタノール、テトラヒドロ-1,3,4,6-テトラキス(ヒドロキシメチル)イミダゾ[4,5-d]イミダゾール-2,5(1H,3H)-ジオン(同様に、普通テトラメチロールアセチレンジウレア:TMADとも呼ばれる)、オルトフェニルフェノール(OPP)、2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン(MIT)、5-クロロ-2-メチル-2H-イソチアゾリン-3-オン(CIT)、1,2-ベンズイソチアゾリン-3-オン(BIT)、またはこれらの混合物である。該殺生物薬は、2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン(MIT)と1,2-ベンズイソチアゾリン-3-オン(BIT)との組合せであってもよい。
上記1種またはそれ以上の殺生物薬は、上記水性懸濁液中に、約50ppm〜約2,000ppm、例えば約50ppm〜約1,500ppm、例えば約50ppm〜約1,000ppmの範囲の量で存在し得る。該1種またはそれ以上の殺生物薬は、該水性懸濁液中に、約50ppm〜約800ppm、または約50ppm〜約650ppm、または約50ppm〜約500ppm、または約50ppm〜約400ppmの範囲の量で存在することができる。
DMEAを1種またはそれ以上の殺生物薬との組み合わせで使用する場合、上記水性懸濁液の全微生物レベル(例えば、cfu/mL)は、該対応する殺生物薬(1または複数)を含むが、DMEAを含まない水性懸濁液の全微生物レベルよりも低い可能性がある。DMEAおよび1種またはそれ以上の殺生物薬を含む該水性懸濁液の微生物レベルは、経時に伴って、例えば約1日または約2日または約3日または約4日または約5日または約6日または約7日間に渡り、低下する可能性がある。DMEAおよび1種またはそれ以上の殺生物薬を含む該水性懸濁液の微生物レベルは、該対応する殺生物薬(1または複数)を含み、かつDMEAの無い状態にある水性懸濁液の速度よりも早い速度にて低下する可能性がある。DMEAおよび1種またはそれ以上の殺生物薬を含む該水性懸濁液の微生物レベルは、該水性懸濁液が、実質的に微生物を持たなくなるまで、低下する可能性がある。
あるいはまた、上記水性懸濁液は、殺生物薬を持たないものであってもよい。
DMEAを殺生物薬なしに使用する場合、上記水性懸濁液の微生物レベル(例えば、cfu/mL)は、DMEAを含まない水性懸濁液の微生物レベルよりも低い可能性がある。DMEAを含む該水性懸濁液の微生物レベルは、経時に伴って、例えば約1日または約2日または約3日または約4日または約5日または約6日または約7日間に渡り、低下する可能性がある。該水性懸濁液の微生物レベルは、該水性懸濁液が、実質的に微生物を持たなくなるまで、低下する可能性がある。
上記DMEAの使用(付随的な殺生物薬と共にまたはこれ無しに)は、DMEAの添加の無い同一の水性懸濁液と比較して、低用量にてより低い微生物レベルを与える。
上記水性溶液の微生物レベル(例えば、全生菌数)は、DMEAおよび上記随意の殺生物薬(1または複数)の導入と同一の日に、例えば調製後即座に測定することができる。あるいはまた、または付随的に、該微生物レベルは、DMEAおよび該随意の殺生物薬(1または複数)の導入後の1日、2日、3日、4日、5日、6日または7日目に測定することができる。あるいはまた、または付随的に、該微生物レベルは、DMEAおよび該随意の殺生物薬(1または複数)の導入後の2週間、または3週間、または4週間、または5週間、または6週間まで測定することができる。
上記水性懸濁液に係る正確な特性および組成(無機粒状物質およびDMEAの量および型を含む)は、上述の水性懸濁液に係る特定の態様に関連して上記した通りであり得る。
製造方法
無機粒状物質の水性懸濁液を製造する方法も、本明細書において提供される。該方法は、水、無機粒状物質およびDMEAを混合する工程を含む。
上記無機粒状物質は、市販品として入手できる合成媒体、水および市販品として入手できる有機分散剤、例えばポリアクリル酸ナトリウムの存在下で、攪拌されたメディアミル(media mills)を用いて、粒度を減じることができる。
次いで、上記無機粒状物質は、当業者には公知の任意の方法によって、無機粒状物質を含む水性懸濁液を製造するのに使用し得る。
例えば、210gの脱イオン水と共に、750gの乾燥粗製粉砕(サイズ<53μm)大理石または石灰石を、実験室規模の攪拌されたメディアミルに加えることによって、上記水性溶液を製造することができる。市販品として入手できるポリアクリル酸ナトリウム分散剤は、乾燥無機物の単位質量当たり0.22〜0.35の活性ポリアクリル酸ナトリウムという用量範囲にて適用し得る。その内容物は、所定長さの期間に渡り高速度にて攪拌して、標的とする質量%の<2μm累積粒度を得ることができる。この得られる無機物懸濁液は、スクリーンを用いて該媒体から分離することができる。
上記無機粒状物質は、炭酸カルシウム、例えば粉砕炭酸カルシウム(GCC)であり得る。
DMEAは、約50ppm〜約2,000ppmの範囲の量で使用し得る。例えば、DMEAは、約50ppm〜約1,500ppm、例えば約50ppm〜約1,000ppm、例えば約50ppm〜約800ppmの範囲の量で使用し得る。該DMEAは、約100〜約700ppm、例えば約200〜約600ppm、例えば約200〜約599ppm、例えば約300〜約550ppmの範囲の量で使用し得る。
DMEAは、上記水性懸濁液中に、約700ppmに等しいかまたはそれ未満の量で存在でき、例えばDMEAは、該水性懸濁液中に、約700ppm未満の量で存在し得る。DMEAは、該水性懸濁液中に、約600ppmに等しいかまたはそれ未満の量で存在でき、例えばDMEAは、該水性懸濁液中に、約600ppm未満の量で存在し得る。DMEAは、該水性懸濁液中に、約500ppmに等しいかまたはそれ未満の量で存在でき、例えばDMEAは、該水性懸濁液中に、約500ppm未満の量で存在し得る。
本発明の方法は、更に殺生物薬を、上記水、無機粒状物質およびDMEAと混合する工程をも含むことができる。該殺生物薬(1または複数)は、アルデヒド-遊離型殺生物薬、アルデヒド-ベースの殺生物薬、フェノール系殺生物薬、イソチアゾリン系殺生物薬、またはこれらの任意の混合物であり得る。該殺生物薬は、以下に列挙するもの:ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、グリオキサール、サクシンアルデヒド、グルタルアルデヒド、2-プロペナール、フタール酸ジアルデヒドおよびこれらの混合物の1種またはそれ以上から選択することができ、また特定の態様において、該殺生物薬は、ホルムアルデヒド、グルタルアルデヒド、ベンジルアルコールモノ(ポリ)-ヘミホルマール、エチレングリコールヘミホルマール(EGHF)、[1,2-エタンジイルビス(オキシ)]-ビス-メタノール、テトラヒドロ-1,3,4,6-テトラキス(ヒドロキシメチル)イミダゾ[4,5-d]イミダゾール-2,5(1H,3H)-ジオン(同様に、普通テトラメチロールアセチレンジウレア:TMADとも呼ばれる)、オルトフェニルフェノール(OPP)、2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン(MIT)、5-クロロ-2-メチル-2H-イソチアゾリン-3-オン(CIT)、1,2-ベンズイソチアゾリン-3-オン(BIT)、またはこれらの混合物である。該殺生物薬は、2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン(MIT)と1,2-ベンズイソチアゾリン-3-オン(BIT)との組合せであってもよい。
上記1種またはそれ以上の殺生物薬は、約50ppm〜約2,000ppm、例えば約50ppm〜約1,500ppm、例えば約50ppm〜約1,000ppmの範囲の量で、上記水性懸濁液において存在し得る。該1種またはそれ以上の殺生物薬は、該水性懸濁液中において、約50ppm〜約800ppm、または約50ppm〜約650ppm、または約50ppm〜約500ppm、または約50ppm〜約400ppmの範囲の量で存在し得る。
上記水性懸濁液に係る正確な特性および組成(無機粒状物質およびDMEAの量および型を含む)は、上述の水性懸濁液に係る特定の態様に関連して上記した通りであり得る。
今から、本発明に係る特定の態様を、以下の図面および実施例を参照して、単なる例でありかつ限定するものではない実施例により説明する。ここにおいて添付図は以下(上述の図面の簡単な説明)の通りである。
実施例1
78質量%の固形物および60%のサイズ2μm未満の粒子(マイクロメトリックスセディグラフ(micrometrics sedigraph)を用いて測定された)を含む炭酸カルシウムスラリーのサンプル1kgを、室温にて、2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール(AMP)またはジメチルエタノールアミン(DMEA)を用いてpH 10に調節した。コントロールサンプルを、希薄水酸化ナトリウム溶液を用いて、pH 10に調節した。これらサンプルの固形成分含有量を、脱イオン水を使用して調節した。
各スラリーのpHは、二酸化炭素(CO2)に富む空気(2%)を使用し、流量5mL/分を用いて該サンプルを吸引することによりpH 8まで低下した。pH 8に達した際に、該サンプルの吸引を停止した。
次いで、上記サンプルに係るpHの回復を、詳細な説明において上述した如く、メトラートレド(Mettler Toledo) FE20pHメータを用いて、その後の日々にまで渡り監視し、また記録した。その結果を以下の表1および添付図1に示す。
Figure 0006591984
予想外のことに、DMEAを含む上記サンプルのpHが8.8まで増大し、一方で上記コントロールサンプルのpHが8.3まで増大することを見出した。DMEAを含む該サンプルのpHは、上記AMPを含むサンプルおよび該コントロールサンプル両者よりもより迅速に、かつより高いレベルまで増大した。
実際には、吸収された大気の二酸化炭素は、そんなにも劇的にかつこのように迅速な様子で、該pHを低下させないであろう。故に、DMEAの水性懸濁液に対する添加は、所定期間に渡りスラリーのpHを維持する上でより効果的であろう。
実施例2
AMPまたはDMEAの何れかのアリコート50mg/kgを、78質量%の固形物および60%のサイズ2μm未満の粒子(マイクロメトリックスセディグラフを用いて測定された)を含む炭酸カルシウムスラリー250gに、順次添加した。この点に関連して、50mg/kgとは、上記水性懸濁液中の乾燥無機粒状物質1kg当たり、50mgのAMPまたはDMEAを添加したことを意味する。該サンプルのpHを、各50mg/kgの添加直後に攪拌した後に測定した。その結果を、以下の表2および添付図2に示す。
Figure 0006591984
上記結果は、AMPおよびDMEA両者について同様なpH増加がみられたことを示している。
実施例3
様々な量の殺生物薬であるグルタルアルデヒド、およびDMEAを含有し、78質量%の固形物および60%のサイズ2μm未満の粒子(マイクロメトリックスセディグラフを用いて測定された)を含む、汚染された炭酸カルシウムスラリーのサンプルを製造した。各サンプルの全生菌数(cfu/mL)を、詳細な説明において上記した方法により、0日、1日および7日後に測定した。その結果を、以下の表3および添付図3に示す。
Figure 0006591984
予想外のことに、50ppm用量のグルタルアルデヒドとの併用でDMEAを含むサンプルは、50ppm用量のグルタルアルデヒドを含むが、DMEAを全く含まないサンプルと比較して、0日後により低い全生菌数を持つことが分かった。50、100または400ppm用量のグルタルアルデヒドとの組合せによるDMEAの使用は、1日後および7日後の全生菌数の低減において、グルタルアルデヒドを単独で使用した場合と、少なくとも同程度に効果的である。
実施例4
様々な量のDMEAおよび殺生物薬であるベンズイソチアゾリノン(BIT)およびメチルイソチアゾリノン(MIT)を含有し、78質量%の固形物および60%のサイズ2μm未満の粒子(マイクロメトリックスセディグラフを用いて測定された)を含む、汚染された炭酸カルシウムスラリーのサンプルを製造した。各サンプルの全生菌数(cfu/mL)を、詳細な説明において上記した方法により、0日、1日および7日後に測定した。その結果を、以下の表4および添付図4に示す。
Figure 0006591984
驚いたことに、81、162または650ppmという用量のBIT/MITとの組合せでDMEAを含むサンプルが、BIT/MITを含むが、DMEAを全く含まないサンプルよりも、1日後および7日後により低い全生菌数を持つことが分かった。
実施例5
様々な量のDMEAを含有し、78質量%の固形物および60%のサイズ2μm未満の粒子(マイクロメトリックスセディグラフを用いて測定された)を含む、汚染された炭酸カルシウムスラリーのサンプルを製造した。各サンプルの全生菌数(cfu/mL)を、詳細な説明において上記した方法により、0日、1日および7日後に測定した。その結果を、以下の表5および添付図5および6に示す。
Figure 0006591984
驚いたことに、用量400、500および600ppmのDMEAを単独で含む(如何なる追加の殺生物薬をも含まない)サンプルは、0日後のサンプルにおける微生物レベルを僅かに減じ、またDMEAを全く含まないサンプルと比較して、1日後および7日後のサンプルにおける該微生物レベルを更に減じることが分かった。
このようにして、予想外のことに、DMEAが、単独でまたは殺生物薬との組合せの何れかで使用された場合に、無機粒状物質を含む水性懸濁液における、抗微生物性添加剤として使用できることが示された。DMEAは、同一の微生物レベル(例えば、全生菌数)を実現するために、他の殺生物薬よりもより低い用量で使用し得る。
以上は、限定無しに本発明の特定の態様を、大まかに説明するものである。当業者には直ちに明らかとなるであろう如き変更および改良は、添付された特許請求の範囲内におよびこれによって規定されたような本発明の範囲内に入るものとする。
本発明のまた別の態様は、以下のとおりであってもよい。
〔1〕無機粒状物質と、
ジメチルエタノールアミン(DMEA)と、
を含む水性懸濁液。
〔2〕前記水性懸濁液が、約9.2〜約10.5の範囲のpHを持つ、前記〔1〕に記載の水性懸濁液。
〔3〕前記水性懸濁液が、約9.2を超え、約10.5までの範囲のpHを持つ、前記〔1〕または前記〔2〕に記載の水性懸濁液。
〔4〕前記水性懸濁液が、約9.2〜約10.2の範囲のpHを持つ、前記〔1〕または前記〔2〕に記載の水性懸濁液。
〔5〕前記水性懸濁液が、約9.5〜約10.5の範囲のpHを持つ、前記〔1〕〜〔3〕の何れかに記載の水性懸濁液。
〔6〕前記水性懸濁液が、約9.5〜約10.2の範囲のpHを持つ、前記〔1〕〜〔5〕の何れかに記載の水性懸濁液。
〔7〕前記無機粒状物質が、炭酸カルシウムである、前記〔1〕〜〔6〕の何れかに記載の水性懸濁液。
〔8〕前記無機粒状物質が、粉砕炭酸カルシウム(GCC)である、前記〔1〕〜〔7〕の何れかに記載の水性懸濁液。
〔9〕前記DMEAが、約50ppm〜約2,000ppm、例えば約50ppm〜約800ppmの範囲の量で存在する、前記〔1〕〜〔8〕の何れかに記載の水性懸濁液。
〔10〕前記DMEAが、約600ppmに等しい量で存在する、前記〔1〕〜〔9〕の何れかに記載の水性懸濁液。
〔11〕前記DMEAが、600ppm未満の量で存在する、前記〔1〕〜〔9〕の何れかに記載の水性懸濁液。
〔12〕前記水性懸濁液が、約100〜約500mPa.sの範囲の初期粘度を持つ、前記〔1〕〜〔11〕の何れかに記載の水性懸濁液。
〔13〕前記水性懸濁液が、殺生物薬を有さない、前記〔1〕〜〔12〕の何れかに記載の水性懸濁液。
〔14〕前記水性懸濁液が、実質的に微生物を欠いている、前記〔1〕〜〔13〕の何れかに記載の水性懸濁液。
〔15〕前記水性懸濁液のpHを高める添加剤を更に含む、前記〔1〕〜〔14〕の何れかに記載の水性懸濁液。
〔16〕前記添加剤が、アミンである、前記〔15〕に記載の水性懸濁液。
〔17〕前記添加剤が、水酸化ナトリウムである、前記〔15〕に記載の水性懸濁液。
〔18〕前記水酸化ナトリウムが、前記DMEAとのブレンドの状態で添加される、前記〔17〕に記載の水性懸濁液。
〔19〕経時に伴う、無機粒状物質を含む水性懸濁液のpH低下を防止し、あるいはそのpH低下の速度を減じるための、ジメチルエタノールアミン(DMEA)の使用。
〔20〕前記水性懸濁液のpHが、約9.2〜約10.5の範囲にある、前記〔19〕に記載の使用。
〔21〕前記水性懸濁液のpHが、約9.2を超え、約10.5までの範囲にある、前記〔19〕または前記〔20〕に記載の使用。
〔22〕前記水性懸濁液のpHが、1日〜6週間の範囲の期間に渡り、約9.2〜約10.5のpH範囲に維持される、前記〔19〕〜〔21〕に記載の使用。
〔23〕前記水性懸濁液のpHが、約9.2を超え、約10.5までのpH範囲に維持される、前記〔22〕に記載の使用。
〔24〕前記水性懸濁液のpHが、約9.2〜約10.2のpH範囲に維持される、前記〔22〕に記載の使用。
〔25〕前記水性懸濁液のpHが、約9.5〜約10.5のpH範囲に維持される、前記〔22〕または前記〔23〕に記載の使用。
〔26〕前記水性懸濁液のpHが、約9.5〜約10.2のpH範囲に維持される、前記〔22〕〜〔25〕の何れかに記載の使用。
〔27〕前記水性懸濁液のpHが、30日間に渡り、1pH単位以下だけ減少する、前記〔19〕〜〔26〕の何れかに記載の使用。
〔28〕前記無機粒状物質が、炭酸カルシウムである、前記〔19〕〜〔27〕の何れかに記載の使用。
〔29〕前記無機粒状物質が、粉砕炭酸カルシウム(GCC)である、前記〔19〕〜〔28〕の何れかに記載の使用。
〔30〕前記DMEAが、約50ppm〜約2,000ppm、例えば約50ppm〜約2,000ppmの範囲の量で存在する、前記〔19〕〜〔29〕の何れかに記載の使用。
〔31〕前記DMEAが、約600ppmに等しい量で存在する、前記〔19〕〜〔30〕の何れかに記載の使用。
〔32〕前記DMEAが、約600ppm未満の量で存在する、前記〔19〕〜〔30〕の何れかに記載の使用。
〔33〕前記水性懸濁液が、約100〜約500mPa.sの範囲の初期粘度を持つ、前記〔19〕〜〔32〕の何れかに記載の使用。
〔34〕前記水性懸濁液が、殺生物薬を有さない、前記〔19〕〜〔33〕の何れかに記載の使用。
〔35〕前記水性懸濁液が、実質的に微生物を欠いている、前記〔19〕〜〔34〕の何れかに記載の使用。
〔36〕前記水性懸濁液が、該水性懸濁液のpHを高める添加剤を更に含む、前記〔19〕〜〔35〕の何れかに記載の使用。
〔37〕前記添加剤が、アミンである、前記〔36〕に記載の使用。
〔38〕前記添加剤が、水酸化ナトリウムである、前記〔36〕に記載の使用。
〔39〕前記水酸化ナトリウムが、前記DMEAとのブレンドの状態で添加される、前記〔38〕に記載の使用。
〔40〕無機粒状物質を含む水性懸濁液における抗微生物性添加剤としての、ジメチルエタノールアミン(DMEA)の使用。
〔41〕前記水性懸濁液が、殺生物薬を更に含む、前記〔40〕に記載の使用。
〔42〕前記水性懸濁液が、殺生物薬を有さない、前記〔40〕に記載の使用。
〔43〕前記水性懸濁液が、実質的に微生物を欠いている、前記〔40〕〜〔42〕の何れかに記載の使用。
〔44〕前記無機粒状物質が、炭酸カルシウムである、前記〔40〕〜〔43〕の何れかに記載の使用。
〔45〕前記無機粒状物質が、粉砕炭酸カルシウム(GCC)である、前記〔40〕〜〔44〕の何れかに記載の使用。
〔46〕前記DMEAが、約50ppm〜約2,000ppm、例えば約50ppm〜約2,000ppmの範囲の量で存在する、前記〔40〕〜〔45〕の何れかに記載の使用。
〔47〕前記DMEAが、約600ppmに等しい量で存在する、前記〔40〕〜〔46〕の何れかに記載の使用。
〔48〕前記DMEAが、約600ppm未満の量で存在する、前記〔40〕〜〔46〕の何れかに記載の使用。
〔49〕前記水性懸濁液が、約9.2〜約10.5の範囲のpHを持つ、前記〔40〕〜〔48〕の何れかに記載の使用。
〔50〕前記水性懸濁液が、約9.2を超え、約10.5までの範囲のpHを持つ、前記〔40〕〜〔49〕の何れかに記載の使用。
〔51〕前記水性懸濁液が、約9.2〜約10.2の範囲のpHを持つ、前記〔40〕〜〔49〕の何れかに記載の使用。
〔52〕前記水性懸濁液が、約9.5〜約10.5の範囲のpHを持つ、前記〔40〕〜〔50〕の何れかに記載の使用。
〔53〕前記水性懸濁液が、約9.5〜約10.2の範囲のpHを持つ、前記〔40〕〜〔52〕の何れかに記載の使用。
〔54〕前記水性懸濁液が、約100〜約500mPa.sの範囲の初期粘度を持つ、前記〔40〕〜〔53〕の何れかに記載の使用。
〔55〕前記水性懸濁液が、該水性懸濁液のpHを高める添加剤を更に含む、前記〔40〕〜〔54〕の何れかに記載の使用。
〔56〕前記添加剤が、アミンである、前記〔55〕に記載の使用。
〔57〕前記添加剤が、水酸化ナトリウムである、前記〔55〕に記載の使用。
〔58〕前記水酸化ナトリウムが、前記DMEAとのブレンドの状態で添加される、前記〔57〕に記載の使用。
〔59〕無機粒状物質の水性懸濁液を製造する方法であって、
水、無機粒状物質およびDMEAを混合する工程を含むことを特徴とする方法。
〔60〕無機粒状物質の水性懸濁液を製造する工程、および、
該水性懸濁液とDMEAとを混合する工程
を含む、前記〔59〕に記載の方法。
〔61〕前記無機粒状物質が、炭酸カルシウムである、前記〔59〕または前記〔60〕に記載の方法。
〔62〕前記無機粒状物質が、粉砕炭酸カルシウム(GCC)である、前記〔59〕〜〔61〕の何れかに記載の方法。
〔63〕DMEAが、約50ppm〜約2,000ppm、例えば約50ppm〜約2,000ppmの範囲の量で使用される、前記〔59〕〜〔62〕の何れかに記載の方法。
〔64〕DMEAが、600ppmに等しい量で使用される、前記〔59〕〜〔63〕の何れかに記載の方法。
〔65〕DMEAが、約600ppm未満の量で使用される、前記〔59〕〜〔63〕の何れかに記載の方法。
〔66〕殺生物薬を、前記水、無機粒状物質およびDMEAと混合する工程を更に含む、前記〔59〕〜〔65〕の何れかに記載の方法。
〔67〕前記水性懸濁液のpHを高める更なる添加剤を、前記水、無機粒状物質およびDMEAと混合する工程を更に含む、前記〔59〕〜〔66〕の何れかに記載の方法。
〔68〕前記添加剤が、アミンである、前記〔67〕に記載の方法。
〔69〕前記添加剤が、水酸化ナトリウムである、前記〔67〕に記載の方法。
〔70〕前記水酸化ナトリウムが、前記DMEAとのブレンドの状態で、前記水および無機粒状物質と混合される、前記〔69〕に記載の方法。

Claims (21)

  1. アルカリ土類金属炭酸塩、石膏、酸化鉄、クロミア、三酸化アンチモン、ウォラストナイト、ボーキサイト、タルク、マイカ、酸化亜鉛、二酸化チタン、硫化亜鉛、硫酸バリウム、アルミナ水和物、クレー、およびこれらの組合せの1種以上から選択される無機粒状物質と、
    ジメチルエタノールアミン(DMEA)と、
    を含む水性懸濁液であって、
    前記水性懸濁液が、殺生物薬を有さないこと、
    前記水性懸濁液が、1000cfu/mL未満の全生菌数を有していること、並びに、
    前記水性懸濁液が、9.2〜10.5の範囲のpHを有すること、及び/又は、前記DMEAが、50ppm〜2,000ppmの範囲の量で存在すること
    を特徴とする、水性懸濁液。
  2. ジメチルエタノールアミン(DMEA)の使用であって、
    アルカリ土類金属炭酸塩、石膏、酸化鉄、クロミア、三酸化アンチモン、ウォラストナイト、ボーキサイト、タルク、マイカ、酸化亜鉛、二酸化チタン、硫化亜鉛、硫酸バリウム、アルミナ水和物、クレー、およびこれらの組合せの1種以上から選択される無機粒状物質を含む水性懸濁液における、抗微生物性添加剤としての使用。
  3. 前記無機粒状物質が、炭酸カルシウムである、請求項1に記載の水性懸濁液。
  4. 前記DMEAが、600ppm未満の量で存在する、請求項1又は3に記載の水性懸濁液。
  5. 前記水性懸濁液のpHを高める添加剤を更に含む、請求項1、3、又は4に記載の水性懸濁液。
  6. 前記添加剤が、アミン又は水酸化ナトリウムである、請求項5に記載の水性懸濁液。
  7. 前記水酸化ナトリウムが、前記DMEAとのブレンドの状態で添加される、請求項6に記載の水性懸濁液。
  8. 前記水性懸濁液が、9.2〜10.5の範囲のpHを持つ、請求項2に記載の使用。
  9. 前記無機粒状物質が、炭酸カルシウムである、請求項2又は8に記載の使用。
  10. 前記DMEAが、50ppm〜2,000ppmの範囲の量で存在する、請求項2、8、又は9に記載の使用。
  11. 前記DMEAが、600ppm未満の量で存在する、請求項2及び8〜10の何れかに記載の使用。
  12. 前記水性懸濁液が、前記水性懸濁液のpHを高める添加剤を更に含む、請求項2及び8〜11の何れかに記載の使用。
  13. 前記添加剤が、アミン又は水酸化ナトリウムである、請求項12に記載の使用。
  14. 前記水酸化ナトリウムが、前記DMEAとのブレンドの状態で添加される、請求項13に記載の使用。
  15. 請求項1及び3〜7の何れかに記載の水性懸濁液を製造する方法であって、
    水、無機粒状物質、及びDMEAを混合する工程を含み、前記無機粒状物質が、アルカリ土類金属炭酸塩、石膏、酸化鉄、クロミア、三酸化アンチモン、ウォラストナイト、ボーキサイト、タルク、マイカ、酸化亜鉛、二酸化チタン、硫化亜鉛、硫酸バリウム、アルミナ水和物、クレー、およびこれらの組合せの1種以上から選択されることを特徴とする方法。
  16. 前記無機粒状物質が、炭酸カルシウムである、請求項15に記載の方法。
  17. 前記DMEAが、50ppm〜2,000ppmの範囲の量で使用される、請求項15又は16に記載の方法。
  18. 前記DMEAが、600ppm未満の量で使用される、請求項15〜17の何れかに記載の方法。
  19. 前記水性懸濁液が、前記水性懸濁液のpHを高める添加剤を更に含む、請求項15〜18の何れかに記載の方法。
  20. 前記更なる添加剤が、アミン又は水酸化ナトリウムである、請求項19に記載の方法。
  21. 前記水酸化ナトリウムが、前記DMEAとのブレンドの状態で、前記水および無機粒状物質と混合される、請求項20に記載の方法。
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