JP6591863B2 - シート処理装置及びこれを備える画像形成装置 - Google Patents
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Description
ところで近年、画像形成装置に連設されて後処理装置、例えば綴じ装置の前に配置されてシートの折り処理を行う装置も提供されている。
ところで、特許文献2に示された折り装置は3つのローラの上下で湾曲した搬送路で構成しているため、直線的な搬送路で構成している特許文献1の折り装置よりも比較的小型に構成できているが、湾曲するシートの長さ全域に渡る搬送路が必要となっていた。
しかしながら、基本的にはシート搬送長さに相当する搬送経路を有し、また、シートをスイッチバック搬送しながら折り処理するため搬送中のずれやシート複雑な搬送経路が必要となっていた。
特に、近年のシートを処理する装置を画像形成部上方に配置された読み取り装置との間の排紙空間に設置する所謂胴内タイプに対応するためにこの空間に配置する程には小型が達成されていなかった。
排出されるシートを処理するシート処理装置であって、下流側にシートを搬送する搬送路から分岐してシートを折り処理する折り処理部を有する折りユニットと、上記折りユニットからの搬送されるシートを一時載置して束となったシートに綴じ処理する綴じ処理部を有する綴じユニットと、この綴じユニットで綴じ処理されたシート束を集積する昇降自在の集積トレイを有するトレイユニットとを有し、上記折り処理部は、上記搬送路から分岐したシートを略筒形状に保持する保持部材と、この保持部材で略筒形状となったシートを上記搬送路のシート搬送方向と交差する方向に折り処理して排出する折りローラとを備えるシート処理装置である。
図1は本発明に係わる折りユニット31を含むシート処理装置Bと画像形成装置Aと全体構成を示した説明図である。図2は本発明に係わる折りユニット31を有し、集積トレイ90の昇降範囲を拡張したシート処理装置Bと画像形成装置Aとを組み合わせた全体構成を示した説明図である。
図1及び図2に示す画像形成装置Aは、電子写真方式を用いたもので画像形成部2の下方にシートを収納する3段の給紙カセット1a、1b、1cからなる給紙部と、シート処理装置Bを装着しないときは画像形成部2の上方を排紙空間としてその上方に画像読取装置20を配置してある。したがって、シート処理装置Bを配置する場合には、上記排紙空間を利用する所謂胴内タイプの装置となっている。
この様にシートの片面あるいは両面に画像形成されたシートは、本体排出ローラ14を通じて折りユニット31を含むシート処理装置Bに搬送される。
次に、図1及び図2の画像形成部2の上方で画像読取装置20の下方の排紙空間に配置されているシート処理装置Bについて説明する。このシート処理装置Bの一部としてこの発明に係わるシートを折るシート折り装置としての折りユニット31が備えられている。
このシート処理装置Bは、本体排出口16から排出されるシートを下流側の装置に送るか、あるいは両面に画像形成を形成するためにスイッチバックするシートを案内するガイドユニット30と、シートを例えば三つ折りにする折りユニット31と、順次搬送される画像形成済みシートを処理トレイ76に一時載置して束としてステープラ80で綴じる綴じユニット32と、この綴じユニット32で綴じられたシート束や綴じられることなく排出されるシートを集積して昇降する集積トレイ90を有するトレイユニット33が配置されている。
なお、このシート処理装置Bを構成するガイドユニット30、折りユニット31、トレイユニット33を有する綴じユニット32は、選択的に配置可能で、例えば、綴じユニット32や折りユニットのみを載置したり、省いたりすることが可能となっている。
以下では、シート処理装置Bの一部をなす折りユニット31、綴じユニット32、これに装着されるトレイユニット33、このトレイユニット33の集積トレイ90の昇降機構について説明し、その後に延長ラック102を含む延長レールについて説明する。
なお、上記のガイドユニット30は、シート処理装置Bの搬送方向長さを調節するシートの搬送をガイドするユニットして示したが、このユニット内にシートに穿孔するパンチユニット、スタンプを付すスタンプユニットあるいはシートに凹凸を付すエンボスユニットを単独であるいは組み合わせて配置しても良い。
ここで、本発明に係わるシート折り装置である折りユニット31について説明する。なお、ここでは折りユニット31が概要を説明し、詳しくは図4以降で説明する。
図3は図1のシート処理装置Bの一部をなす折りユニット31と綴じユニット32とこれに装着されたトレイユニット33の拡大説明図である。図2のシート処理装置Bも集積トレイ90の移動範囲の拡張以外は図3と同様になっている。
まず、本体排出口16からガイドユニット30のスイッチバック路35と搬送路37に連なる経路のうち、下段の折り搬送路43には、入口ローラ45と出口ローラ47が配置されている。この入口ローラ45出口ローラ47との間には切り替えフラッパ49が設けられ、この切り替えフラッパ49によりシートを後続の綴じユニット32に搬送することなく筒状折り部50で折り処理を施すようになっている。
なお、上段には図1及び図2に示すガイドユニット30に連通する折りスイッチバック路41が設けられている。
ここで、この発明で言う「略筒形状」とは後述する図12(a)、図16あるいは図17(a)に示す形状の略筒形状をいい、「略扁平状」とは図12(a)と図12(b)または図17(a)と図17(b)との中間のほぼ断面楕円条で略筒形状シートを両側から押圧して横方向が狭くタテ方向に延びた略筒形状より狭い間隔となった形状のシートをいうことにする。また「外周面」とは略筒形状の円弧表面をいい、外周縁とは巻付け方向と交差するシート幅方向の縁をいう。
引き続き、図3において折りユニット31で折り処理を行わず、この折りユニット31から搬送されてくるシートを綴じる綴じユニット32について説明する。
この綴じユニット32も上段には、折りスイッチバック路41に連通する綴じスイッチバック路65が設けられ、入り口側に搬送ローラ69と出口側に排出ローラ70が配置されている。この綴じスイッチバック路65は画像形成部2に裏面に像形成するためスイッチバックする通路として機能し、必要に応じて厚いシート等両面や綴じ処理に適さないシートをトレイユニット33の上方に位置するエスケープトレイ34に排出ローラ70で排出することも可能となっている。なお、折りスイッチバック路41や綴じスイッチバック路65は、各ユニットの上面カバーをスイッチバックの通路として使用しても良い。
上記の束排出ローラ86で排出されるシート束あるいは1枚後のシートは昇降する集積トレイ90を有するトレイユニット33で集積される。集積トレイ90は後述する移動レールである昇降レール99の一部をなす昇降ラック100に集積トレイ90の昇降ピニオン98が係合回転して昇降するようになっている。この昇降ピニオン98は、伝達ギア97等を介して集積トレイ90下部の昇降モータ設置部94に位置する昇降モータ95によって駆動される。
既に説明したように、図3に示す集積トレイ90の昇降の範囲は、綴じユニット32を含むシート処理装置Bが装置フレーム29の側部からL1a分胴内に位置しているので、L1t範囲となっている。そして、この集積トレイ90の昇降範囲を拡張するには図2に示す延長レール101を設けることによって可能となり、シートの集積量を多くすることができる。
尚、延長レール101は、画像形成装置Aの装置フレーム29とシート処理装置Bに固定する延長レール取り付け部141で固定しているが、この取り付けはシート処理装置Bのみに行っても良い。
[筒状折り部(折り処理部)50]
筒状折り部(折り処理部)50は、図4及び図5に示されるようにガイドユニットの折り搬送路43に連通する折り搬入口104から入口ローラ45より折り搬送路43を搬送する。この折り搬送路43の出口側には出口ローラ47が位置し、後続する綴じユニット32にシートを送るようになっている。搬入するシートはシート搬入センサSen1によって検知される。
この綴じユニット32にシートを送ることなくシートを筒状に形成する筒状折り部である折り処理部50に搬送する場合は、図示しないソレノイドによって移動する切り替えフラッパ49を図5に示す位置に移動する。これにより入口ローラ45により搬送されるシートは、折り導入路108に導かれ筒状形成部57に搬入される。図4は、この筒状折り部50を構成する筒状形成部57が折りユニット31の入口ローラ45と出口ローラ47の下方に位置し、その中央付近に搬入ローラ51によって搬入されてくシートを略筒形状に形成することを斜視図として示したものである。
この筒状形成部57は、シートを筒状に形成保持する例えば図12(a)または図17(a)に示すような略円柱状の筒状状態にする。図5のものは搬入ローラ51と筒状形成部57との間に案内ゲートとして図5左側の第1ゲート53が位置しており、これによりシートは図示反時計方向(左まわり/CP(L))に搬送される。
筒状形成部57は、折りユニット31のフレームにその端部が取り付けられた可撓性のシート材料(例えば、ポリエステルフィルムシート)からなる外ガイド57aとこれに間隔を持って後に説明するシフト部材60、61夫々の後端押出し部材118、119にその一部が取り付けられた内ガイド57bで構成されている。この内ガイド57bも外ガイド57aと同様の材料でつくられており、外ガイド57a、内ガイド57bに外力が加わると変形するようになっている。
尚、図4においては便宜上外ガイドのみが示されているが、シートによってはこの外ガイドのみでよく、要は搬入ローラ51によって搬送されてくるシートが略筒形状に形成され、この形状が力を加えることによって変形可能な材料と形状であれば良い。
次に、上記の筒状形成部57で略筒形状なったシートをシート幅方向と交差する方向(略筒形状を横切る方向)に押圧してシートを略扁平状に変形させるシフト部材(左シフト部60、右シフト部61)について説明する。
まず、左シフト部60は平板プレス部材からなる左シフト板114がシート幅方向に延びている。この形状は右シフト部61も同様に平板プレス部材からなる右シフト板116が配置されている。
この構成は、図4によく示されるように前後の2箇所で折りユニット31のフレームに一端を左リンク軸110Jで軸支し、他端が左シフト板114に左シフト板支持軸114Jで支持する左リンク部110で近接離反するようになっている。また、右シフト板116も右リンク軸112Jで軸支され他端が右シフト板116を右シフト板支持軸116Jで支持する右リンク部112で移動するようになっている。
このリンク機構により、左シフト部60の左シフト板114と右シフト部61の右シフト板116は互いにシフト板解放位置SOとシフト板押圧位置SCに近接離反する。
また、このシフト部材(左シフト部60、右シフト部61)で押したす排出側には、互いに離接可能な折りローラ(左折りローラ132、右折りローラ136)が折りシート出口145を挟んでこの手前側に配置されている。この左折りローラ132と右折りローラ136は互いに圧接して略扁平状となったシートを図12(b)及び図17(b)に示される折りシートにする。また、この左折りローラ132と右折りローラ136は、折りユニット31から折りシートを排出する排出ローとしても機能している。
なお、左折りローラ132と右折りローラ136はこの実施の形態にあっては、互いに略筒形状の際に1/3程度の重なり合いを持っているので、シート長さの1/3より多少長く設定されている。これはこれまでの折り装置の様にシート幅方向全域より長く設定するものに比べコンパクト化が図れる。
図6は折りユニット31のシフト部(左シフト部60、右シフト部61)の平面説明図であり、図7はこの図の左シフト部60、右シフト部61の斜視図であり、図8は左折りローラ132、右折りローラ136を含む駆動説明図である。
図6には、先ほど説明したようにシフト部材(左シフト部60、右シフト部61)には夫々L状の部材から構成され、略筒形状のシートを略扁平状とし、このシートを排出方向に移動する際にシートの排出方向の後端縁と係合して押出す後端押出し部材(左後端押出し部118、右後端押出し部120)を有していることが、平面図として示されている。また、図7にはシフト部材(左シフト部60、右シフト部61)のみの斜視図が示されている。
これら図から理解されるように、左シフト部60の左シフト板114と右シフト部61の右シフト板116は夫々シートを筒状形成部57で略筒形状に支持する様に位置するシフト板解放位置SOと、略筒形状のシートを幅方向と交差する方向から押圧して略扁平状とするシフト板押圧押圧位置SCとに位置することも示されている。
したがって、シフト部材(左シフト部60、右シフト部61)がシフト板解放位置SOからシフト板押圧位置SCに移動すると、このシフト部材(左シフト部60、右シフト部61)の折りシート出口145側の端部も、出口離間位置AOから出口近接位置ACに移動することになる。この動作により、筒状形成部57に略筒形状に支持されたシートは略扁平状に変形するとともに、左折りローラ132と右折りローラ136との間に略扁平状に変形されながら移動することになる。
前述したように、折りシート出口145付近の上記の左後端押出し部118と反対側に左折りローラ132が配置され、右後端押出し部120と反対側には右折りローラ136が配置されている。この左折りローラ132と右折りローラ136も相互に離間して略扁平状となったシートを受け入れる折りローラ離間位置RRと相互に圧接して折り合せる折りローラ圧接位置RAの位置間を移動するように構成されている。したがって、この左折りローラ132と右折りローラ136間にシフト部材(左シフト部60、右シフト部61)によって略扁平状となりつつあるシートが挟まれる位置に移動してきてから、左折りローラ132と右折りローラ136が圧接して駆動回転するようになっている。
まず、搬入ローラ51は折りユニット31の図示しないリア側フレームとフロント側(折りシート排出側)で支持する左ローラ支持アーム124とで左ローラ軸130が、右ローラ支持アーム126との間で右ローラ軸128が支持されている。これより搬入ローラ51は図5で示した入口ローラ45と出口ローラ47とともに搬送駆動モータ170によって駆動される。
シフト部材(左シフト部60、右シフト部61)は、左シフト板114を移動する左リンク部110に一体に個設された扇形ギア183を回動することによって移動する。図8では図都合上左シフト部60の左シフト板114の駆動機構を示している。
すなわち、シフト板の近接離反モータ174の駆動は伝達ギア181を介して伝達ウォームギア182に伝達される。この伝達ウォームギア182の駆動回転により上述の扇形ギア183が回動し、左リンク部110をシフト板解放位置SOとシフト板押圧位置SCとの間で移動することができる。
このシフト部材(左シフト部60、右シフト部61)と重なり合う下方の位置で駆動伝達され右シフト部61も同様の構成で同期して移動するようになっている。
次に、折りローラ(左折りローラ132、右折りローラ136)の離接と略扁平状のシートを折り合せる駆動回転の機構について説明する。
まず折りローラ離接は、左折りローラ132の左折りローラ軸133と右折りローラ136の右折りローラ軸が、上下の軸方向で対向する位置で上プーリの193、195に張設された上移動ベルト191と、下プーリ194、196に張設した下移動ベルト192の夫々の軸支持部197に個設されている。
したがって、折りローラ離接モータ178を駆動すると、一方の回転で左折りローラ132と右折りローラ136とが圧接する方向に移動し、他方の回転で互いに離間する方向に移動させることができる。図8の上プーリ193と下プーリ194との間の回転矢印では互いに圧接する方向に移動する。
この中間ギア199は、折りローラ離接モータ178の駆動が直接伝達される外側の駆動側ギア199aとこのギアと同軸で伝達ギア198に係合するバネ受けギア199eの2つのギアにより構成される。この駆動側ギア199aとバネ受けギア199eとの間には、駆動側ギア199aに切り欠かれたバネ受け部199bに介在するバネ199cが配置されている。このバネ199cの一端はバネ受け199bで駆動側ギア199aの内壁に当接し、他端はバネ受けギア199eと一体に構成されたバネ受け部に当接している。
なお、図8における折りローラ離接モータ178は排出側に示されているが、装置としては折りローラ下方に配置されている。
左折りローラ132と右折りローラ136とは折りローラ駆動モータ176によって駆動される。この折りローラ駆動モータ176の駆動は伝達ギアギアを介して上記の下移動ベルト192と同方向に延びる角シャフト185を回転駆動する。この角シャフト185の回転により左摺動ウォームギア187と右摺動ウォームギア188を回転する。これにより左摺動ウォームギア187は左折りローラ132の左折りローラギア134を駆動し、右摺動ウォームギア188は右折りローラ136の右折りローラギア138を駆動する。
この場合、左折りローラ132と右折りローラ136とが互いに圧接するローラ圧接位置RAと離間したローラ離間位置RRとの間で移動しても、駆動伝達が角シャフト185によって形成するためこの角シャフトを摺動して駆動伝達することができる。
ここから、図4及び図5で略筒形状に保持したシートを7シフト部材(左シフト部60、右シフト部61)により略扁平状に押圧した状態を図9及び図10で説明する。
図9に示す様に、筒状形成部57で略筒形状に形成されたシートを上述したシフト板の近接離反モータ174を駆動することにより左シフト部60の左シフト板114と右シフト部61の右シフト板116はシフト板解放位置SOから互いに近接するシフト板押圧位置SCに移動する。このシフト板押圧位置SCへの移動により筒状形成部57の外ガイド57aと内ガイド57bは可撓性のシートフィルム材であるため図に示す様に下方に延びた略扁平状に形状が変わる。これにより保持されてシートも略筒形状から略扁平状になる。この変化の際、略筒形状に保持されたシートの後端は搬入ローラ51によって規制されているので、シートは下方側へ延びた楕円状に変化して略扁平状になる。
なお、この図では筒状形成部57の内ガイド57bを省略しているが、この内ガイド57bも同様に変形する。また、前にも述べたようにこの内ガイド57bは省略しても良い。
また、このシフト部材(左シフト部60、右シフト部61)の移動は略筒形状のシートを略扁平状に変形させるととともにローラ離間位置RRにある折りローラ(左折りローラ132、右折りローラ136)との間に移動する。略扁平状のシートが左折りローラ132と右折りローラ136に位置した後、今度はこれらをローラ圧接位置RAに折りローラ離接モータを駆動して移動する。この様にシートは搬入ローラ51で搬送され筒状形成部57で略筒形状される。次にシフト部材(左シフト部60、右シフト部61)で略筒形状から略扁平状に変形されるとともに左折りローラ132と右折りローラ136間に移動することになる。
また、略筒形状の排出方向のシート後端縁と係合する左後端押出し部118と右後端押出し部120は互いにオーバラップするように櫛歯状に形成され、図10に示す様に、左シフト板114端側から右シフト板116と一体に形成された右後端押出し部120が示されている。
この左折りローラ132と右折りローラ136の圧接回転より、折り処理を行いながら排出する段階になると、今度は左リンク部110と右リンク部112を復帰させる。すると、シフト部材(左シフト部60、右シフト部61)がシフト板解放位置SOに移動し、筒状形成部57を略筒形状に戻し、次のシートの搬入に備える。なお、シート巻き方向については、図16で追って説明する。
ここで、これまで説明した筒状折り部(折り処理部)50で作成される折りシートの状態について図12で説明する。
図12(a)は、これまで図4、図5及び図7で説明したようにシートが略筒形状に保持された状態を示し、この図では搬入ローラ51で搬送されるシートが筒状形成部57で回転しながら搬送されて互いに一部が重ねあわれた略筒形状に形成される。このシートは左巻き折りシートCP(L)が形成される。この重ね合わせた状態で折り処理すると、一般に知られている内三つ折りとなる。
図12(b)は、図10で示す左折りローラ132と右折りローラ136とが圧接状態で折り合せ処理をした状態を示す説明図である。図12(a)で示した略筒形状の左巻き筒状シートCP(L)を略扁平状としその後に折り合せた左巻き折りシートFP(L)を示している。
次に、図13により左折りローラ132と右折りローラ136とにより折られながら折りユニット31から排出される折りシートを収納する状態を説明する。この図のように、折りユニット31の折りシート排出側にはこのユニットのフレームに切り欠いた折りシート出口145が設けられている。この折りシート出口145には、折りユニット31のフレーム対してこれを覆う位置と図示の解放位置に移動する折りユニットカバー147が設けられている。
この折りユニットカバー147は、二点鎖線の拡大図に示す様に折りユニット31のフレームに取り付けるフレーム取り付け部147aとこのフレーム取り付け部147aを回動支持するフレーム側の回動軸147bが設けられている。 この回動軸147bには、折りユニットカバー147を常に解放方向に付勢する解放バネ147cが折りユニット31のフレーム側ストッパ147dと折りユニットカバー147のストッパピン147fとの間に架け渡されている。この構成は折りユニット31の反対画も同様になっていている。
また、折りユニットカバー147はその折りシート出口145に対向する面がこの折りシート出口145から排出する折りシートを収納する折りシートトレイ部148となるようになっている。したがって、排出トレイを別に設けなくても、図13に示す様に折りユニットカバー147の裏面側の折りシートトレイ部148に自重落下して収納される。
したがって、後述する折り制御部211(制御部)に折り処理をすると上記のロック機構を作動して係止を解除して折りユニットカバー147を解放するように構成すれば折りユニット31が動作することの表示と折りシートトレイとして機能し利便性が増す。
一方、他の場合として、使用者が折りユニットカバー147を解放した場合は折り処理の実行指示があったと折り制御部211(制御部)が判断して、図3や図5に示す筒状折り部50にシートを導くように切り替えフラッパソレノイド172を作動して切り替えフラッパ49を折り折り搬送路43に侵入させるようにすれば、折りユニットカバー147の解放により折り処理を実行するようにすることもできる。
次に、図14から図17により筒状折り部50で略筒形状とするシートの筒状形成部57の巻付け方向の切り替えについて説明する。この巻付け方向の切り替えにより、折り合せ処理を行ったシートの表裏の何れを折りシートの表紙とするかの簡単に変更でより便利になる。
図14は筒状形成部57のシートの巻付け方向を図5と反対方向に巻き付けて略筒形状シートを構成する断面の説明図である。ここでは説明の都合上図5との相違点を主に述べ、その他については図5によりここでの説明を省略する。
図5では、搬入ローラ51によって搬送されてくるシートを案内ゲートとして第1ゲート53によって筒状形成部57にガイドしている。この為シートは反時計方向の左巻き筒状シートCP(L)として示されている。
上記の相違は図16に示すように、画像形成した表裏の面を折りシートの表裏何れにするかを選択することができることになる。図1または図2に示す画像形成装置Aは表面を下側にして排紙し、これを後続の折りユニット31や綴じユニット32を含むシート処理装置Bに引き渡す。これにより図16も搬入ローラ51からのシートも同様の表裏順で搬入される。これをこの発明では、搬入ローラ51と筒状折り部50(筒状形成部57)との間に位置する第1ゲート53あるいは第2ゲート55の何れかにより案内することにより、筒状形成部57へのシート巻付け方向が変更されることを利用している。
一方、図16(b)は、図14に示す第2ゲート55により、筒状形成部57にシートを搬送ガイドしている。これによると今度は逆に時計方向の右巻筒状シートCP(R)が作成される。これによればシートは画像形成の表面を外側にして巻付けられ、折りシートとした場合は、図17に示す様に右巻折りシートFP(R)が作成される。この折りシートも内三つ折りであり、折り線FLが同様に表れている。
なお、以上の説明では画像形成装置Aは画像形成の表面を下にして排出する例を示したが、逆に画像形成の表面を上にして排出する装置であっても適用できる。要は、筒状形成部57への巻付け方向を選択する様にすれば、表裏の入れ替えができる。
ここで、これまで説明した筒状折り部50の筒状形成部57への巻付け方向を切り替える案内ゲートの切り替え機構について、図15に戻って説明する。
この図に示されるように第1ゲート53と第2ゲート55はユニット化されて案内ゲートユニット150に支持されている。これまで説明しているように、第1ゲート53と第2ゲート55とは搬入ローラ51と図示しない筒状形成部57との間に位置し、搬入ローラ51の搬送方向と交差する方向から何れかが進退するようになっている。
また、このゲート切り替えモータ160の他方回転でゲート支持板157を上記と反対方向に移動して、第1ゲート53を退避させて第2ゲート55を侵入させることができる。ゲート支持板157に設けられた二つの移動ガイド孔は、特に図示していないが折りユニット31のリア側フレームに突出したピンに係合して、このゲート支持板を図示左右方向に移動案内するようになっている。
なお、第1ゲート53と第2ゲート55共に図示の様に片持ち支持としたのは、折りシートを排紙する際に排出の障害としないためである。この様に、第1ゲート53と第2ゲート55は折りユニット31のリア側に配置されたゲート支持板157で支持されて案内ゲートユニット150として構成さて切り替え容易になっている。
上述したシート折り装置としての折りユニット31を含むシート処理装置Bを備える画像形成装置Aのシステム制御構成を図18のブロック図に従って説明する。図1及び図2に示す画像形成装置システムは画像形成装置Aの画像形成制御部200とガイドユニット30、折りユニット31、綴じユニット32、トレイユニット33を含むシート処理装置Bのシート処理制御部205(制御CPU)を備えている。画像形成制御部200は、給紙制御部202と入力部203を備えている。そしてこの入力部203に設けられたコントロールパネル204から後述する「プリントモード」「シート折りモード(折りシート表面設定を含む)」「シート綴じモード」等のシート処理モードの設定を行う。
また、折りユニット31の作動指示された際に、ユニットカバーセンサSen3が係合爪197eを検出している場合は、上記のロック機構を解除するようにすることも可能である。
また、シート処理制御部205は、集積トレイ90の昇降を紙面レベルセンサからの検出信号をもとに昇降モータ95を制御する集積トレイ昇降制御部214を備えている。
上述のように構成された本実施態様のシート処理制御部205はシート処理装置Bに、例えば「プリントモード」「シート折りモード(折りシート表面設定を含む)」「シート綴じモード」等を実行させる。以下、この処理モードについて述べる。
(1)「プリントアウトモード」
画像形成装置Aの本体排出口16から画像形成されたシートを受け入れ、このシートを綴じ搬入ローラ72、搬出ローラ74を経由して束排出ローラ86で集積トレイ90に1枚ずつ収容する。
(2)「シート折りモード」
ガイドユニット30の搬送路37からのシートを折りユニット31の筒状折り部に搬送して、簡易のシート折りを行い、搬送路37のシート搬送方向と交差する装置手前側に折りシートを排出する。
なお、このシート折りモード設定と合わせ、図16に示す画像形成したシートの何れの面を折りシートの表側とするかを設定する。設定のない場合は、図16(a)の状態を初期設定とする。
(3)「シート綴じモード」
本体排出口16から画像形成されたシートをガイドユニット30、折りユニット31を経由して、綴じユニット32の処理トレイ76にシートを一時載置して束とし、この束をステープラ80で綴じた後に集積トレイ90に集積する。
1.排出されるシートを処理するシート処理装置Bであって、下流側にシートを搬送する搬送路(折り搬送路43)から分岐してシートを折り処理する折り処理部(筒状折り部50)を有する折りユニット31と、上記折りユニット31からの搬送されるシートを一時載置して束となったシートに綴じ処理する綴じ処理部(ステープラ80)を有する綴じユニット32と、この綴じユニットで綴じ処理されたシート束を集積する昇降自在の集積トレイ90を有するトレイユニット33とを有し、上記折り処理部は、上記搬送路から分岐したシートを略筒形状に保持する保持部材(筒状形成部57)と、この保持部材で略筒形状となったシートを上記搬送路のシート搬送方向と交差する方向に折り合せながら排出する折りローラ(左折りローラ132、右折りローラ136)とを備えるシート処理装置である。
これによれば、シートを略筒形状に保持したシートを押圧しながら排出する折りローラにより、シート長さに沿う搬送路や圧接する3つの折りローラを用いることなく折り処理することができる比較的コンパクトなシート処理装置が提供できる。
これによれば、略筒形状となったシートを略扁平状とするので折りローラにスムーズに導くことができる。
これによれば、ユニットカバーが排出される折りシートの収納トレイとしたので、別に収納トレイを設ける必要が無い。
これによれば、操作者がユニットカバーを開くと折りユニット31を動作させて折り処理動作させることができる。
これによれば、折り処理を指示するとユニットカバーの係止が解除され解放位置に移動して収納トレイとなるので利便性が向上するとともに折りシートを排出する表示としても機能する。
これによれば、シートの重なり合いの程度により内三つ折りの折りシートも作成することができる。
これによれば、これによれば、シートを略筒形状に保持したシートを略扁平状に押圧し、このシートを折りながら排出する折りローラを備えたので、シート長さに沿う搬送路や圧接する3つの折りローラを用いることなく折り処理することができる比較的コンパクトなシート処理装置が提供できる。
これによれば、ユニットカバーが排出される折りシートの収納トレイとしたので、別に収納トレイを設ける必要が無い。
これによれば、上記各項に記載の効果を有する画像形成装置が提供できる。
このシート排紙空間に上記シート処理装置Bを配置した上記9に記載の画像形成装置である。
これによれば、所謂胴内タイプにも適用する上記1から8までの効果を奏するシート処理装置を装着した画像形成装置が提供できる。
B シート処理装置
30 ガイドユニット
31 折りユニット(シート折り装置)
32 綴じユニット
33 トレイユニット
41 折りスイッチバック路
43 折り搬送路
49 切り替えフラッパ
50 筒状折り部(折り処理部)
51 搬入ローラ(搬送ローラ)
53 第1ゲート(案内ゲート)
54 第2ゲート(案内ゲート)
57 筒状形成部(保持部材)
57a 外ガイド
57b 内ガイド
60 左シフト部
61 右シフト部
80 ステープラ(綴じ処理部)
99 昇降レール
100 昇降ラック
101 延長レール
102 延長ラック
104 折り搬入口
106 折り搬出口
108 折り導入路
110 左リンク部
112 右リンク部
114 左シフト板(押圧部)
116 右シフト板(押圧部)
118 左後端押出し部
120 右後端押出し部
132 左折りローラ(排出ローラ/折りローラ)
136 右折りローラ(排出ローラ/折りローラ)
145 折りシート出口
147 折りユニットカバー
148 折りシートトレイ部
150 案内ゲートユニット
160 ゲート切り替えモータ
170 搬送駆動モータ
174 近接離反モータ
176 折りローラ駆動モータ
178 折りローラ離接モータ
181 伝達ギア
182 伝達ウォームギア
183 扇形ギア
199 中間ギア
210 シート搬送制御部
211 折り制御部(制御部)
Claims (10)
- 排出されるシートを処理するシート処理装置であって、
下流側にシートを搬送する搬送路から分岐してシートを折り処理する折り処理部を有する折りユニットと、
上記折りユニットからの搬送されるシートを一時載置して束となったシートに綴じ処理する綴じ処理部を有する綴じユニットと、
この綴じユニットで綴じ処理されたシート束を集積する昇降自在の集積トレイを有するトレイユニットとを有し、
上記折り処理部は、上記搬送路から分岐したシートを略筒形状に保持する保持部材と、この保持部材で略筒形状となったシートを上記搬送路のシート搬送方向と交差する方向に折り合せながら排出する折りローラとを備えることを特徴とするシート処理装置。 - 上記折り処理部は、上記保持部材で略筒形状となったシートを外周面両側から押圧して略扁平状に変形するシフト部材を備え、上記折りローラは前記シフト部材で略扁平状に押圧したシートを折り合せるとともに上記搬送路のシート搬送方向と交差する方向に折りシートを排出することを特徴とする請求項1に記載のシート処理装置。
- 上記折りユニットは、さらに上記折りローラのシート排出方向に折りユニット側方部を覆うユニットカバーが設けられ、前記折りローラの折りシートの排出の際はこのユニットカバーを解放するとともに前記折りシートの収納トレイとすることを特徴とする請求項2に記載のシート処理装置。
- 上記ユニットカバーが、解放されたことを検出して上記折り処理の実行を指示する制御部を備えることを特徴とする請求項3に記載のシート処理装置。
- 上記折り処理部に上記折り処理の実行が指示されたときは、上記ユニットカバーを解放位置に位置するように前記ユニットカバーの係止を解除する制御部を備えることを特徴とする請求項3に記載のシート処理装置。
- 上記保持部材は、この保持部材に略筒形状に保持されたシートが互いに重ね合あう範囲を有する巻付け長さに設定されていることを特徴とする請求項3に記載のシート処理装置。
- 排出されるシートを処理するシート処理装置であって、
下流側にシートを搬送する搬送路から分岐してシートを折り処理する折り処理部を有する折りユニットと、
上記折りユニットからの搬送されるシートを一時載置して束となったシートに綴じ処理する綴じ処理部を有する綴じユニットと、
この綴じユニットで綴じ処理されたシート束を集積する昇降自在の集積トレイを有するトレイユニットとを有し、
上記折り処理部は、上記搬送路から分岐したシートを略筒形状に保持する保持部材と、この保持部材に略筒形状の第1の状態で保持されたシートを、シート外周面両側から押圧して略扁平状の第2の状態にシフトするシフト部材と、
上記シフト部材で第2の状態となったシートを押圧搬送するとともにシート搬送路の搬送方向と交差する方向に排出する離接可能なシート幅方向端部に設けられた折りローラと備えることを特徴とするシート処理装置。 - 上記折りユニットは、さらに上記折りローラのシート排出方向に上記折りユニット側方部を覆うユニットカバーが設けられ、前記折りローラの上記折りシートの排出の際はこのユニットカバーを解放するとともに前記折りシートの収納トレイとすることを特徴とする請求項7に記載のシート処理装置。
- シートに画像形成を行う画像形成部と、
この画像形成部からのシートを折り合せるシート処理装置と、
上記シート処理装置は請求項1ないし8の何れかに記載の構成を備えてなる
ことを特徴とする画像形成装置。 - 上記画像形成部の上方に原稿の画像を読み取る読み取り部と、
この読み取り部と上記画像形成部との間にシート排紙空間を有し、
このシート排紙空間に上記シート処理装置を配置したことを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。
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