以下の説明は、TEM−1に特異的に結合する抗体、及びその抗原結合フラグメントを特徴付ける。これらの抗体及び抗原結合フラグメントをコードすることができる関連ポリヌクレオチド、抗体及び抗原結合フラグメントを発現する細胞、並びに関連ベクター及び検出可能な抗体標識も記載される。加えて、抗体及び抗原結合フラグメントを使用する方法が記載される。例えば、提供される抗体及び抗原結合フラグメントは、生体試料中のTEM−1を検出するため、TEM−1発現癌を診断するため、TEM−1発現癌の進行、退縮、若しくは安定した疾患を監視するため、患者が癌に対して処置されるべきかどうかを判定するため、又は対象が、TEM−1発現癌に罹患しているかどうか、したがって、TEM−1に対して配向された治療薬を用いた処置の影響を受け得るかどうかを判定するために使用され得る。いくつかの実施形態において、TEM−1発現癌としては、黒色腫、肉腫、膀胱癌、胃癌、肝細胞癌、又は結腸癌が挙げられる。
定義
説明の態様に関する様々な用語は、本明細書及び特許請求の範囲全体で使用される。そのような用語は、別段の指示がない限り、当該技術分野におけるそれらの通常の意味が付与されるものとする。他の特異的に定義される用語は、本明細書に提供される定義と一致する様式で解釈されるものとする。
本明細書及び添付の特許請求の範囲において使用されるとき、単数形「a」、「an」、及び「the」は、その内容について別段の明確な指示がない限り、複数の指示対象を包含する。したがって、例えば、「細胞(a cell)」についての言及は、2つ以上の細胞の組み合わせ等を包含する。
本明細書において使用される、「約(about)」という用語は、量、一時的な期間等の測定可能な値について言及するとき、既定値から最大±10%の変動を包含することを意味し、そのような変動は、開示される方法を実行するために適切である。別段の指示がない限り、本明細書及び特許請求の範囲において使用される、成分の量、分子量等の特性、反応条件等を表す全ての数字は、全ての場合に、「約」という用語によって修飾されると理解されるものとする。したがって、それとは反対に指示されない限り、以下の明細書及び添付の特許請求の範囲に記載される数値パラメータは、本発明によって得られることが求められる所望の特性に応じて変動し得る近似値である。最低限でも、また特許請求の範囲への同等物の原則の適用を限定する試みとしてではなく、各数値パラメータは、少なくとも、報告された有効数字の数を考慮して、及び通常の四捨五入法を適用することによって解釈されるべきである。
本発明の広範囲を示す数値的範囲及びパラメータは、近似値であるが、具体例な実施例に記載される数値は、可能な限り正確に報告される。しかしながら、いずれの数値も、本質的に、それらそれぞれの試験測定において見出される標準偏差から必然的に生じる、ある誤差を含む。
「単離された」とは、生体成分(核酸、ペプチド、又はタンパク質等)が、その成分が天然に存在する有機体の他の生体成分、すなわち、他の染色体及び染色体外DNA及びRNA、並びにタンパク質から実質的に分離されたか、それから離れて産生されたか、又はそれから離れて精製されたことを意味する。したがって、「単離された」核酸、ペプチド、及びタンパク質としては、標準精製方法によって精製された核酸及びタンパク質が挙げられる。「単離された」核酸、ペプチド、及びタンパク質は、組成物の一部であり得、そのような組成物が、核酸、ペプチド、又はタンパク質の天然環境の一部でない場合は更に単離され得る。この用語は、宿主細胞中の組み換え発現によって調整された核酸、ペプチド、及びタンパク質、並びに化学的に合成された核酸も包含する。
同義的に「核酸分子」、「ヌクレオチド」、又は「核酸」と称される「ポリヌクレオチド」は、任意のポリリボヌクレオチド又はポリデオキシリボヌクレオチドを指し、非修飾RNA若しくはDNA、又は修飾RNA若しくはDNAであってもよい。「ポリヌクレオチド」としては、限定されないが、一本鎖及び二本鎖DNA、一本鎖及び二本鎖領域の混合であるDNA、一本鎖及び二本鎖RNA、及び一本鎖及び二本鎖領域の混合であるRNA、一本鎖若しくはより典型的に二本鎖、又は一本鎖及び二本鎖領域の混合であり得るDNA及びRNAを含むハイブリッド分子が挙げられる。加えて、「ポリヌクレオチド」は、RNA若しくはDNA,又はRNA及びDNAの両方を含む三本鎖領域を指す。ポリヌクレオチドという用語は、1つ以上の修飾された塩基を含有するDNA又はRNA、及び安定性又は他の理由のために修飾された骨格を伴うDNA又はRNAも含む。「修飾された」塩基としては、例えば、トリチル化塩基、及びイノシン等の異例の塩基が挙げられる。多様な修飾がDNA及びRNAに対して行われてもよく、したがって、「ポリヌクレオチド」は、典型的に、天然に見出されるポリヌクレオチドの化学的、酵素的、又は代謝的に修飾された形態、並びにウイルス及び細胞に特有のDNA及びRNAの化学形態を包含する。「ポリヌクレオチド」は、しばしばオリゴヌクレオチドと称される、比較的短い核酸鎖も包含する。
「実質的に同じ」という意味は、その用語が使用される文脈に応じて異なり得る。重鎖及び軽鎖、並びにそれらをコードする遺伝子の中に存在する可能性がある天然の配列変異に起因して、アミノ酸配列又は本明細書に記載される抗体若しくは抗原結合フラグメントをコードする遺伝子内にあるレベルの変異を見出すことが予想されるが、それらの固有の結合特性(例えば、特異性及び親和性)に対する影響はほとんどないか、又は全くない。そのような予想は、部分的に、遺伝子コードの縮退、並びにコードされたタンパク質の性質を良好に改変しない、保存アミノ酸配列変異の進化的成功に起因する。したがって、核酸配列の文脈において、「実質的に同じ」とは、2つ以上の配列間の少なくとも65%の同一性を意味する。好ましくは、この用語は、2つ以上の配列間の少なくとも70%の同一性を指し、より好ましくは少なくとも75%の同一性、より好ましくは少なくとも80%の同一性、より好ましくは少なくとも85%の同一性、より好ましくは少なくとも90%の同一性、より好ましくは少なくとも91%の同一性、より好ましくは少なくとも92%の同一性、より好ましくは少なくとも93%の同一性、より好ましくは少なくとも94%の同一性、より好ましくは少なくとも95%の同一性、より好ましくは少なくとも96%の同一性、より好ましくは少なくとも97%の同一性、より好ましくは少なくとも98%の同一性、及びより好ましくは少なくとも99%以上の同一性を指す。そのような同一性は、nBLASTアルゴリズム(Altschul et al.,(1990)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 87:2264〜8;Karlin and Altschul(1993)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 90:5873〜7)を使用して判定されてもよい。
タンパク質機能に対する実質的な効果を有することなく、タンパク質のアミノ酸配列内で発生し得る変異の程度は、同じ縮退原理がアミノ酸配列に適用されないため、核酸配列のそれよりもはるかに低い。したがって、抗体又は抗原結合フラグメントの文脈において、「実質的に同じ」とは、記載される抗体又は抗原結合フラグメントに対して、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、又は99%の同一性を有する抗体又は抗原結合フラグメントを意味する。他の実施形態は、本明細書に記載される抗体及び抗原結合フラグメントと有意な同一性を共有しないが、1つ以上のCDR、又は本明細書に記載されるそのような配列に対して、90%。91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、若しくは99%同一である結合を付与することが必要とされる他の配列を組み込む、フレームワーク、足場、又は他の非結合領域を有する、TEM−1特異的抗体又は抗原結合フラグメントを含む。
「ベクター」は、別の核酸セグメントが、そのセグメントの複製又は発現をもたらすように操作可能に挿入され得る、プラスミド、ファージ、コスミド、又はウイルス等のレプリコンである。
「クローン」は、有糸分裂によって単一細胞又は共通の祖先から派生した細胞の個体群である。「細胞株」は、多くの世代にわたってインビトロで安定した成長が可能な初代細胞のクローンである。本明細書に提供されるいくつかの実施例において、細胞は、DNAで細胞を形質転換することによって形質転換される。
「発現する」及び「産生する」という用語は、本明細書において同義的に使用され、遺伝子産物の生合成を指す。これらの用語は、遺伝子のRNAへの転写を包含する。これらの用語は、RNAの1つ以上のポリペプチドへの転写も包含し、全ての天然に存在する転写後及び翻訳後修飾を更に包含する。抗体又はその抗原結合フラグメントの発現又は産生は、細胞の細胞質内、又は細胞培養の成長培地等の細胞外環境の中に存在し得る。
「処置する」又は「処置」という用語は、症状の軽減、寛解、減退等の任意の客観的又は主観的パラメータを含む、傷害、病理、若しくは状態の減衰若しくは軽減、状態を患者にとってより耐えられるものにすること、変性若しくは減少速度を減速すること、変性の最終点をあまり衰弱性にしないこと、対象の心身の健康を改善すること、又は生存期間を延長することにおける任意の成功又は成功のしるしを指す。処置は、身体検査、神経学的検査、又は精神医学的評価の結果を含む、客観的又は主観的パラメータによって評価されてもよい。
「抗体」は、別段の指定がない限り、様々な単量体及びキメラ形態を含む、免疫グロブリン(IgG、IgA、IgE、IgM、IgD、及びIgY)の全てのアイソタイプを指す。
抗原結合フラグメントは、特定の抗原に対する結合親和性を呈し得る、任意のタンパク質性構造である。いくつかの抗原結合フラグメントは、親抗体分子の抗原結合特異性を保持する、無傷の抗体の一部分からなる。例えば、抗原結合フラグメントは、特定の抗原に結合することが知られている抗体の少なくとも1つの可変領域(重鎖若しくは軽鎖可変領域のいずれか)又は1つ以上のCDRを含んでもよい。好適な抗原結合フラグメントの例としては、限定されないが、ダイアボディ及び一本鎖分子、並びにFab、F(ab’)2、Fc、Fabc、及びFv分子、一本鎖(Sc)抗体、個別の抗体軽鎖、個別の抗体重鎖、抗体鎖又はCDRと他のタンパク質との間のキメラ融合、タンパク質足場、重鎖単量体又は二量体、軽鎖単量体又は二量体、1つの重鎖及び1つの軽鎖からなる二量体等が挙げられる。全ての抗体アイソタイプは、抗原結合フラグメントを産生するために使用されてもよい。加えて、抗原結合フラグメントは、タンパク質足場等の関心対象の所与の抗原に対する親和性を付与する配向で、ポリペプチドセグメントを成功裏に組み込み得る、非抗体タンパク質性フレームワークを含んでもよい。抗原結合フラグメントは、組み換え産生され得るか、又は無傷の抗体の酵素若しくは化学切断によって産生され得る。「抗体又はその抗原結合フラグメント」という句は、所与の抗原結合フラグメントが、その句において言及される抗体の1つ以上のアミノ酸セグメントを組み込むことを示すために使用されてもよい。
「特異的結合」は、抗体又は抗体フラグメントの文脈において使用されるとき、分子の混合個体群を含有する試料中の他の分子に優先的に結合することなく、免疫グロブリン遺伝子又は免疫グロブリン遺伝子のフラグメントによってコードされるドメインを介して、関心対象のタンパク質の1つ以上のエピトープに結合することを表す。典型的に、抗体は、表面プラズモン共鳴アッセイ又は細胞結合アッセイによって測定される際、Kd約1×10−8Mで同種抗原に結合する。「[抗原]特異的」抗体(例えば、TEM−1特異的抗体)という句は、列挙される抗体が、列挙される抗原に特異的に結合することを伝えることを意味する。
「対象」という用語は、ヒト及び非ヒト動物を指し、全ての脊椎動物、例えば、哺乳類及び非哺乳類(非ヒト霊長類、マウス、ウサギ、ヒツジ、イヌ、ネコ、ウマ、ウシ、ニワトリ、両生類、及び爬虫類等)を含む。記載される方法の多くの実施形態において、対象はヒトである。
「試料」という用語は、本明細書において使用されるとき、対象から単離された類似の流体、細胞、又は組織(例えば、外科的に切除された腫瘍組織、細針吸引を含む生検)、並びに対象内に存在する流体、細胞、又は組織の集団を指す。いくつかの実施形態において、試料は、生体液である。生体液は、典型的に、生理学的温度で液体であり、対象又は生物源中に存在するか、そこから離脱されるか、発現されるか、又は他の方法で抽出される、天然に存在する流体を含んでもよい。ある生体液は、特定の組織、器官、又は局部的領域に由来し、ある他の生体液は、対象又は生物源中により広域又は全身的に位置し得る。生体液の例としては、血液、血清及び漿膜液、血漿、リンパ液、尿、唾液、嚢胞液、涙液、便、唾液、分泌組織及び器官の粘膜分泌物、膣分泌物、非固体腫瘍と関連付けられるもの等の腹水液、肋膜、心膜、腹腔及び他の体腔の流体、気管支洗浄によって回収された流体等が挙げられる。生体液としては、対象又は生物源と接触された溶液、例えば、細胞又は器官馴化培地を含む細胞及び器官培養培地、洗浄液等も挙げられ得る。「試料」という用語は、本明細書において使用されるとき、対象又は対象中に存在する物質から除去された物質を包含する。
「既知の標準」は、既知の量又は濃度のTEM−1を有する溶液であり得、この溶液は、早期癌、中期癌、末期癌、進行性癌、又は静的癌を有することが知られている患者からの試料等の天然に存在する溶液であり得るか、又はこの溶液は、そこに希釈される既知の量のTEM−1を有する緩衝水等の合成溶液であり得る。本明細書に記載される既知の標準は、対象から単離されたTEM−1、組み換え若しくは精製されたTEM−1タンパク質、又は疾患状態と関連付けられたTEM−1濃度の値を含んでもよい。
「参照試料」は、比較試料の特徴付けを可能にするように、試験試料等の別の試料に対して比較され得る試料である。参照試料は、試験試料との比較のための基準となるいくつかの特徴付けられた特性を有する。例えば、参照試料は、癌を有する対象を示すTEM−1レベルのベンチマークとして使用されてもよい。参照試料は、必ずしも試験試料と平行して分析される必要はないため、場合によっては、参照試料は、対象における癌を示すTEM−1レベル等の所与の条件を特徴付けるために以前に判定された数値又は範囲であってもよい。この用語は、生理学的状態又は疾患状態(TEM−1発現癌等)と関連付けられることが知られているが、未知の量のTEM−1を有する比較目的で使用される試料も含む。
「進行」という用語は、TEM−1発現癌の進行の文脈において使用されるとき、比較的深刻でない状態からより深刻な状態への癌の変化を含む。これは、腫瘍の数又は重症度、転移の程度、癌が成長する、又は広がる速度等の増加を含んでもよい。例えば、「結腸癌の進行」は、そのような癌の比較的深刻でない状態からより深刻な状態への進行、例えば、第I病期から第II病期、第II病期から第III病期等への進行を含む。
「退縮」という用語は、TEM−1発現癌の退縮の文脈において使用されるとき、より深刻な状態から比較的深刻でない状態への癌の変化を含む。これは、腫瘍の数又は重症度、転移の程度、癌が成長する、又は広がる速度等の減少を含んでもよい。例えば、「結腸癌の退縮」は、そのような癌のより深刻な状態から比較的深刻でない状態への退縮、例えば、第III病期から第II病期、第II病期から第I病期等への進行を含む。
「安定した」という用語は、安定したTEM−1発現癌の文脈において使用されるとき、進行癌又は退縮癌と考慮される臨床的に関連する期間にわたって著しく変化しないか、又は変化しなかった疾患状態を説明することが意図される。
「結腸癌」及び「結腸直腸癌」という用語は、本明細書において同義的に使用される。
本明細書に記載される実施形態は、特定の方法、試薬、化合物、組成物、又は生物系に限定されず、当然のことながら変動し得る。
TEM−1特異的抗体及び抗原結合フラグメント
本明細書では、TEM−1に特異的に結合する単離されたモノクローナル抗体又は抗原結合フラグメントが記載される。抗体分子の一般構造は、重鎖及び軽鎖を含む抗原結合ドメインと、補体結合及び抗体受容体の結合を含む、多様な機能を果たすFcドメインと、を含む。
記載される抗体又は抗原結合フラグメントは、全てのアイソタイプ、IgA、IgD、IgE、IgG、及びIgMと、四本鎖免疫グロブリン構造の合成多量体を含む。記載される抗体又は抗原結合フラグメントは、一般に、鶏又は七面鳥の血清及び鶏又は七面鳥の卵黄中に見出されるIgYアイソタイプも含む。
実施例の項に開示される抗体又は抗原結合フラグメントは、ラットに由来する。類似の抗体は、組み換え手段によって任意の種に由来し得る。例えば、抗体又は抗原結合フラグメントは、マウス、ヤギ、ウマ、ブタ、ウシ、ニワトリ、ウサギ、ラクダ、ロバ、ヒト、又はそれらのキメラ変形であってもよい。ヒトへの投与において使用するために、非ヒト由来抗体又は抗原結合フラグメントは、ヒト患者への投与時に、より低い抗原性となるように遺伝的又は構造的に改変されてもよい。
いくつかの実施形態において、抗体又は抗原結合フラグメントは、キメラである。本明細書において使用されるとき、「キメラ」という用語は、非ヒト哺乳類、齧歯類、又は爬虫類の抗体アミノ酸配列に由来する少なくとも1つの可変ドメインの少なくともいくらかの部分を有する抗体又はその抗原結合フラグメントを指すが、抗体又はその抗原結合フラグメントの残りの部分は、ヒトに由来する。例えば、キメラ抗体は、ヒトFcを伴うラット抗原結合ドメイン又は他のそのような構造ドメインを含んでもよい。
いくつかの実施形態において、抗体は、ヒト化抗体である。ヒト化抗体は、非ヒト免疫グロブリンに由来する最小配列を含有する、キメラ免疫グロブリン、免疫グロブリン鎖、又はそのフラグメント(Fv、Fab、Fab’、F(ab’)2、若しくは抗体の他の抗原結合配列)であってもよい。ほとんどの場合、ヒト化抗体は、ヒト免疫グロブリン(受容体抗体)であり、受容体の相補性決定領域(CDR)からの残基が、所望の特異性、親和性、及び能力を有するマウス、ラット、又はウサギ等の非ヒト種(ドナー抗体)のCDRからの残基と置換される。一般に、ヒト化抗体は、少なくとも1つ、典型的には2つの可変ドメインの実質的に全てを含み、CDR領域の全て又は実質的に全ては、非ヒト免疫グロブリンのCDR領域に対応し、フレームワーク領域の全て又は実質的に全ては、ヒト免疫グロブリン配列のフレームワーク領域である。ヒト化抗体は、典型的にはヒト免疫グロブリンの免疫グロブリン定常領域(Fc)の少なくとも一部分を含んでもよい。
本明細書に記載される抗体又は抗原結合フラグメントは、多様な形態で発生し得るが、表2に示される抗体可変ドメインセグメント又はCDRの1つ以上を含む。表2に記載される抗体のアイソタイプは括弧内に示され、保存配列を有することが知られている、各抗体の定常領域を説明する。表2のアミノ酸配列に対応するDNA配列は、表3に提供される。
本明細書において、TEM−1に特異的に結合する単離された抗体及び抗原結合フラグメントが記載される。いくつかの実施形態において、抗体又は抗原結合フラグメントは、ラットIgG又はその誘導体である。抗体又は抗原結合フラグメントは、ヒト、ヒト化、又はキメラであり得るが、本明細書に例示される抗体又は抗原結合フラグメントは、ラットに由来する。いくつかの実施形態において、抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号1と実質的に同じであるか、又は同一の軽鎖CDR1アミノ酸配列を含んでもよい。いくつかの実施形態において、抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号2と実質的に同じであるか、又は同一の軽鎖CDR2アミノ酸配列を含んでもよい。いくつかの実施形態において、抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号3と実質的に同じであるか、又は同一の軽鎖CDR3アミノ酸配列を含んでもよい。いくつかの実施形態において、抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号5と実質的に同じであるか、又は同一の重鎖CDR1アミノ酸配列を含んでもよい。いくつかの実施形態において、抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号6と実質的に同じであるか、又は同一の重鎖CDR2アミノ酸配列を含んでもよい。いくつかの実施形態において、抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号7と実質的に同じであるか、又は同一の重鎖CDR3アミノ酸配列を含んでもよい。抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号1と実質的に同じであるか、又は同一のCDR1アミノ酸配列と、配列番号2と実質的に同じであるか、又は同一のCDR2アミノ酸配列と、配列番号3と実質的に同じであるか、又は同一のCDR3アミノ酸配列と、を有する軽鎖を含んでもよい。抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号5と実質的に同じであるか、又は同一のCDR1アミノ酸配列と、配列番号6と実質的に同じであるか、又は同一のCDR2アミノ酸配列と、配列番号7と実質的に同じであるか、又は同一のCDR3アミノ酸配列と、を有する重鎖を含んでもよい。抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号1と実質的に同じであるか、又は同一のCDR1アミノ酸配列と、配列番号2と実質的に同じであるか、又は同一のCDR2アミノ酸配列と、配列番号3と実質的に同じであるか、又は同一のCDR3アミノ酸配列と、を有する軽鎖を含んでもよく、配列番号5と実質的に同じであるか、又は同一のCDR1アミノ酸配列と、配列番号6と実質的に同じであるか、又は同一のCDR2アミノ酸配列と、配列番号7と実質的に同じであるか、又は同一のCDR3アミノ酸配列と、を有する重鎖も有する。
記載される抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号4と実質的に同じであるか、又は同一のアミノ酸配列を含む、軽鎖可変ドメインを含んでもよい。いくつかの実施形態において、配列番号84と実質的に同じであるか、又は同一の配列を含む、単離されたポリヌクレオチドは、この軽鎖可変ドメインアミノ酸配列をコードし得る。記載される抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号8と実質的に同じであるか、又は同一のアミノ酸配列を含む、重鎖可変ドメインを含んでもよい。いくつかの実施形態において、配列番号88と実質的に同じであるか、又は同一の配列を含む、単離されたポリヌクレオチドは、この重鎖可変ドメインアミノ酸配列をコードし得る。記載される抗体又は抗原結合フラグメントは、軽鎖及び重鎖可変ドメインを含んでもよく、軽鎖可変ドメインは、配列番号4と実質的に同じであるか、又は同一のアミノ酸配列を含み、重鎖可変ドメインは、配列番号8と実質的に同じであるか、又は同一のアミノ酸配列を含む。
いくつかの実施形態において、抗体は、2012年2月16日にアメリカンタイプカルチャーコレクション(American Type Culture Collection(10801 University Blvd.,Manassas,Virginia 20110−2209))に寄託された抗体産生細胞によって産生され、受託番号PTA−12538が割り当てられている。いくつかの実施形態において、抗体又はその抗原結合フラグメントは、寄託された抗体産生細胞によって産生される抗体のTEM−1に対する結合親和性を有する。いくつかの実施形態において、開示される抗体又はその抗原結合フラグメントは、寄託された抗体産生細胞によって産生される抗体の軽鎖及び重鎖CDRを含む。いくつかの実施形態において、抗体又はその抗原結合フラグメントは、寄託された抗体産生細胞によって産生される抗体の軽鎖及び重鎖可変領域を含む。
TEM−1に特異的に結合する抗体又は抗原結合フラグメントをコードする、単離されたポリヌクレオチドも開示される。いくつかの実施形態において、単離されたポリヌクレオチドは、配列番号1、例えば、配列番号81と実質的に同じであるか、又は同一の軽鎖CDR1配列を有する、抗体又はその抗原結合フラグメントをコードする。いくつかの実施形態において、単離されたポリヌクレオチドは、配列番号2、例えば、配列番号82と実質的に同じであるか、又は同一の軽鎖CDR2を有する、抗体又はその抗原結合フラグメントをコードする。いくつかの実施形態において、単離されたポリヌクレオチドは、配列番号3、例えば、配列番号83と実質的に同じであるか、又は同一の軽鎖CDR3を有する、抗体又はその抗原結合フラグメントをコードする。いくつかの実施形態において、単離されたポリヌクレオチドは、配列番号5、例えば、配列番号85と実質的に同じであるか、又は同一の重鎖CDR1を有する、抗体又はその抗原結合フラグメントをコードする。いくつかの実施形態において、単離されたポリヌクレオチドは、配列番号6、例えば、配列番号86と実質的に同じであるか、又は同一の重鎖CDR2を有する、抗体又はその抗原結合フラグメントをコードする。いくつかの実施形態において、単離されたポリヌクレオチドは、配列番号7、例えば、配列番号87と実質的に同じであるか、又は同一の重鎖CDR3を有する、抗体又はその抗原結合フラグメントをコードする。単離されたポリヌクレオチドは、配列番号1、例えば、配列番号81と実質的に同じであるか、又は同一のCDR1と、配列番号2、例えば、配列番号82と実質的に同じであるか、又は同一のCDR2と、配列番号3、例えば、配列番号83と実質的に同じであるか、又は同一のCDR3と、を伴う軽鎖を有する、抗体又はその抗原結合フラグメントをコードし得る。単離されたポリヌクレオチドは、配列番号5、例えば、配列番号85と実質的に同じであるか、又は同一の重鎖CDR1と、配列番号6、例えば、配列番号86と実質的に同じであるか、又は同一のDR2と、配列番号7、例えば、配列番号87と実質的に同じであるか、又は同一のCDR3と、を有する、抗体又はその抗原結合フラグメントをコードし得る。単離されたポリヌクレオチドは、配列番号1、例えば、配列番号81と実質的に同じであるか、又は同一の軽鎖CDR1と、配列番号2、例えば、配列番号82と実質的に同じであるか、又は同一のヌクレオチド配列によってコードされるCDR2と、配列番号3、例えば、配列番号83と実質的に同じであるか、又は同一のヌクレオチド配列によってコードされるCDR3と、配列番号5、例えば、配列番号85と実質的に同じであるか、又は同一の重鎖CDR1と、配列番号6、例えば、配列番号86と実質的に同じであるか、又は同一のCDR2と、配列番号7、例えば、配列番号87と実質的に同じであるか、又は同一のCDR3と、を有する、抗体又はその抗原結合フラグメントをコードし得る。CDRの抗原結合配置は、抗体様タンパク質をCDR足場として使用して操作されてもよい。そのような操作された抗原結合タンパク質は、本開示の範囲内である。
本明細書に記載されるポリヌクレオチドは、配列番号4、例えば、配列番号84と実質的に同じであるか、又は同一のアミノ酸配列を含む、軽鎖可変ドメインセグメントを有する抗体又は抗原結合フラグメントをコードし得る。いくつかの実施形態において、記載される単離されたポリヌクレオチドは、配列番号8、例えば、配列番号88と実質的に同じであるか、又は同一のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメインセグメントを有する抗体又は抗原結合フラグメントをコードし得る。いくつかの実施形態において、記載される単離されたポリヌクレオチドは、配列番号4、例えば、配列番号84と実質的に同じであるか、又は同一のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメインセグメントと、配列番号8、例えば、配列番号88と実質的に同じであるか、又は同一のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメインセグメントと、を有する、抗体又は抗原結合フラグメントをコードし得る。本明細書に提供される可変ドメインセグメントをコードすることができる単離されたポリヌクレオチドは、抗体又は抗原結合フラグメントを産生するように、同じ又は異なるベクター上に含まれてもよい。
本明細書において、TEM−1に特異的に結合する単離された抗体及び抗原結合フラグメントが記載される。いくつかの実施形態において、抗体又は抗原結合フラグメントは、ラットIgG又はその誘導体である。抗体又は抗原結合フラグメントは、ヒト、ヒト化、又はキメラであり得るが、本明細書に例示された抗体又は抗原結合フラグメントは、ラットに由来する。いくつかの実施形態において、抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号9と実質的に同じであるか、又は同一の軽鎖CDR1アミノ酸配列を含んでもよい。いくつかの実施形態において、抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号10と実質的に同じであるか、又は同一の軽鎖CDR2アミノ酸配列を含んでもよい。いくつかの実施形態において、抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号11と実質的に同じであるか、又は同一の軽鎖CDR3アミノ酸配列を含んでもよい。いくつかの実施形態において、抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号13と実質的に同じであるか、又は同一の重鎖CDR1アミノ酸配列を含んでもよい。いくつかの実施形態において、抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号14と実質的に同じであるか、又は同一の重鎖CDR2アミノ酸配列を含んでもよい。いくつかの実施形態において、抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号15と実質的に同じであるか、又は同一の重鎖CDR3アミノ酸配列を含んでもよい。抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号9と実質的に同じであるか、又は同一のCDR1アミノ酸配列と、配列番号10と実質的に同じであるか、又は同一のCDR2アミノ酸配列と、配列番号11と実質的に同じであるか、又は同一のCDR3アミノ酸配列と、を有する軽鎖を含んでもよい。抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号13と実質的に同じであるか、又は同一のCDR1アミノ酸配列と、配列番号14と実質的に同じであるか、又は同一のCDR2アミノ酸配列と、配列番号15と実質的に同じであるか、又は同一のCDR3アミノ酸配列と、を有する重鎖を含んでもよい。抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号9と実質的に同じであるか、又は同一のCDR1アミノ酸配列と、配列番号10と実質的に同じであるか、又は同一のCDR2アミノ酸配列と、配列番号11と実質的に同じであるか、又は同一のCDR3アミノ酸配列と、を有する軽鎖を含んでもよく、配列番号13と実質的に同じであるか、又は同一のCDR1アミノ酸配列と、配列番号14と実質的に同じであるか、又は同一のCDR2アミノ酸配列と、配列番号15と実質的に同じであるか、又は同一のCDR3アミノ酸配列と、を有する重鎖も有する。
記載される抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号12と実質的に同じであるか、又は同一のアミノ酸配列を含む、軽鎖可変ドメインを含んでもよい。いくつかの実施形態において、配列番号92と実質的に同じであるか、又は同一の配列を含む、単離されたポリヌクレオチドは、この軽鎖可変ドメインアミノ酸配列をコードし得る。記載される抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号16と実質的に同じであるか、又は同一のアミノ酸配列を含む、重鎖可変ドメインを含んでもよい。いくつかの実施形態において、配列番号96と実質的に同じであるか、又は同一の配列を含む、単離されたポリヌクレオチドは、この重鎖可変ドメインアミノ酸配列をコードし得る。記載される抗体又は抗原結合フラグメントは、軽鎖及び重鎖可変ドメインを含んでもよく、軽鎖可変ドメインは、配列番号12と実質的に同じであるか、又は同一のアミノ酸配列を含み、重鎖可変ドメインは、配列番号16と実質的に同じであるか、又は同一のアミノ酸配列を含む。
いくつかの実施形態において、抗体は、2012年2月16日にアメリカンタイプカルチャーコレクション(American Type Culture Collection(10801 University Blvd.,Manassas,Virginia 20110−2209))に寄託された抗体産生細胞によって産生され、受託番号PTA−12545が割り当てられている。いくつかの実施形態において、抗体又はその抗原結合フラグメントは、寄託された抗体産生細胞によって産生される抗体のTEM−1に対する結合親和性を有する。いくつかの実施形態において、開示される抗体又はその抗原結合フラグメントは、寄託された抗体産生細胞によって産生される抗体の軽鎖及び重鎖CDRを含む。いくつかの実施形態において、抗体又はその抗原結合フラグメントは、寄託された抗体産生細胞によって産生される抗体の軽鎖及び重鎖可変領域を含む。
TEM−1に特異的に結合する抗体又は抗原結合フラグメントをコードする、単離されたポリヌクレオチドも開示される。いくつかの実施形態において、単離されたポリヌクレオチドは、配列番号9、例えば、配列番号89と実質的に同じであるか、又は同一の軽鎖CDR1配列を有する、抗体又はその抗原結合フラグメントをコードする。いくつかの実施形態において、単離されたポリヌクレオチドは、配列番号10、例えば、配列番号90と実質的に同じであるか、又は同一の軽鎖CDR2を有する、抗体又はその抗原結合フラグメントをコードする。いくつかの実施形態において、単離されたポリヌクレオチドは、配列番号11、例えば、配列番号91と実質的に同じであるか、又は同一の軽鎖CDR3を有する、抗体又はその抗原結合フラグメントをコードする。いくつかの実施形態において、単離されたポリヌクレオチドは、配列番号13、例えば、配列番号93と実質的に同じであるか、又は同一の重鎖CDR1を有する、抗体又はその抗原結合フラグメントをコードする。いくつかの実施形態において、単離されたポリヌクレオチドは、配列番号14、例えば、配列番号94と実質的に同じであるか、又は同一の重鎖CDR2を有する、抗体又はその抗原結合フラグメントをコードする。いくつかの実施形態において、単離されたポリヌクレオチドは、配列番号15、例えば、配列番号95と実質的に同じであるか、又は同一の重鎖CDR3を有する、抗体又はその抗原結合フラグメントをコードする。単離されたポリヌクレオチドは、配列番号9、例えば、配列番号89と実質的に同じであるか、又は同一のCDR1と、配列番号10、例えば、配列番号90と実質的に同じであるか、又は同一のCDR2と、配列番号11、例えば、配列番号91と実質的に同じであるか、又は同一のCDR3と、を伴う軽鎖を有する、抗体又はその抗原結合フラグメントをコードし得る。単離されたポリヌクレオチドは、配列番号13、例えば、配列番号93と実質的に同じであるか、又は同一のCDR1と、配列番号14、例えば、配列番号94と実質的に同じであるか、又は同一のCDR2と、配列番号15、例えば、配列番号95と実質的に同じであるか、又は同一のCDR3と、を伴う重鎖を有する、抗体又はその抗原結合フラグメントをコードし得る。単離されたポリヌクレオチドは、配列番号9、例えば、配列番号89と実質的に同じであるか、又は同一の軽鎖CDR1と、配列番号10、例えば、配列番号90と実質的に同じであるか、又は同一のヌクレオチド配列によってコードされるCDR2と、配列番号11、例えば、配列番号91と実質的に同じであるか、又は同一のヌクレオチド配列によってコードされるCDR3と、配列番号13、例えば、配列番号93と実質的に同じであるか、又は同一の重鎖CDR1と、配列番号14、例えば、配列番号94と実質的に同じであるか、又は同一のCDR2と、配列番号15、例えば、配列番号95と実質的に同じであるか、又は同一のCDR3と、を有する、抗体又はその抗原結合フラグメントをコードし得る。CDRの抗原結合配置は、抗体様タンパク質をCDR足場として使用して操作されてもよい。そのような操作された抗原結合タンパク質は、本開示の範囲内である。
本明細書に記載されるポリヌクレオチドは、配列番号12、例えば、配列番号92と実質的に同じであるか、又は同一のアミノ酸配列を含む、軽鎖可変ドメインセグメントを有する抗体又は抗原結合フラグメントをコードし得る。いくつかの実施形態において、記載される単離されたポリヌクレオチドは、配列番号16、例えば、配列番号96と実質的に同じであるか、又は同一のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメインセグメントを有する抗体又は抗原結合フラグメントをコードし得る。いくつかの実施形態において、記載される単離されたポリヌクレオチドは、配列番号12、例えば、配列番号92と実質的に同じであるか、又は同一のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメインセグメントと、配列番号16、例えば、配列番号96と実質的に同じであるか、又は同一のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメインセグメントと、を有する、抗体又は抗原結合フラグメントをコードし得る。本明細書に提供される可変ドメインセグメントをコードすることができる単離されたポリヌクレオチドは、抗体又は抗原結合フラグメントを産生するように、同じ又は異なるベクター上に含まれてもよい。
本明細書において、TEM−1に特異的に結合する単離された抗体及び抗原結合フラグメントが記載される。いくつかの実施形態において、抗体又は抗原結合フラグメントは、ラットIgG又はその誘導体である。抗体又は抗原結合フラグメントは、ヒト、ヒト化、又はキメラであり得るが、本明細書に例示された抗体又は抗原結合フラグメントは、ラットに由来する。いくつかの実施形態において、抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号17と実質的に同じであるか、又は同一の軽鎖CDR1アミノ酸配列を含んでもよい。いくつかの実施形態において、抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号18と実質的に同じであるか、又は同一の軽鎖CDR2アミノ酸配列を含んでもよい。いくつかの実施形態において、抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号19と実質的に同じであるか、又は同一の軽鎖CDR3アミノ酸配列を含んでもよい。いくつかの実施形態において、抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号21と実質的に同じであるか、又は同一の重鎖CDR1アミノ酸配列を含んでもよい。いくつかの実施形態において、抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号22と実質的に同じであるか、又は同一の重鎖CDR2アミノ酸配列を含んでもよい。いくつかの実施形態において、抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号23と実質的に同じであるか、又は同一の重鎖CDR3アミノ酸配列を含んでもよい。抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号17と実質的に同じであるか、又は同一のCDR1アミノ酸配列と、配列番号18と実質的に同じであるか、又は同一のCDR2アミノ酸配列と、配列番号19と実質的に同じであるか、又は同一のCDR3アミノ酸配列と、を有する軽鎖を含んでもよい。抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号21と実質的に同じであるか、又は同一のCDR1アミノ酸配列と、配列番号22と実質的に同じであるか、又は同一のCDR2アミノ酸配列と、配列番号23と実質的に同じであるか、又は同一のCDR3アミノ酸配列と、を有する重鎖を含んでもよい。抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号17と実質的に同じであるか、又は同一のCDR1アミノ酸配列と、配列番号18と実質的に同じであるか、又は同一のCDR2アミノ酸配列と、配列番号19と実質的に同じであるか、又は同一のCDR3アミノ酸配列と、を有する軽鎖を含んでもよく、配列番号21と実質的に同じであるか、又は同一のCDR1アミノ酸配列と、配列番号22と実質的に同じであるか、又は同一のCDR2アミノ酸配列と、配列番号23と実質的に同じであるか、又は同一のCDR3アミノ酸配列と、を有する重鎖も有する。
記載される抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号20と実質的に同じであるか、又は同一のアミノ酸配列を含む、軽鎖可変ドメインを含んでもよい。いくつかの実施形態において、配列番号100と実質的に同じであるか、又は同一の配列を含む、単離されたポリヌクレオチドは、この軽鎖可変ドメインアミノ酸配列をコードし得る。記載される抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号24と実質的に同じであるか、又は同一のアミノ酸配列を含む、重鎖可変ドメインを含んでもよい。いくつかの実施形態において、配列番号104と実質的に同じであるか、又は同一の配列を含む、単離されたポリヌクレオチドは、この重鎖可変ドメインアミノ酸配列をコードし得る。記載される抗体又は抗原結合フラグメントは、軽鎖及び重鎖可変ドメインを含んでもよく、軽鎖可変ドメインは、配列番号20と実質的に同じであるか、又は同一のアミノ酸配列を含み、重鎖可変ドメインは、配列番号24と実質的に同じであるか、又は同一のアミノ酸配列を含む。
いくつかの実施形態において、抗体は、2012年2月16日にアメリカンタイプカルチャーコレクション(American Type Culture Collection(10801 University Blvd.,Manassas,Virginia 20110−2209))に寄託された抗体産生細胞によって産生され、受託番号PTA−12542が割り当てられている。いくつかの実施形態において、抗体又はその抗原結合フラグメントは、寄託された抗体産生細胞によって産生される抗体のTEM−1に対する結合親和性を有する。いくつかの実施形態において、開示される抗体又はその抗原結合フラグメントは、寄託された抗体産生細胞によって産生される抗体の軽鎖及び重鎖CDRを含む。いくつかの実施形態において、抗体又はその抗原結合フラグメントは、寄託された抗体産生細胞によって産生される抗体の軽鎖及び重鎖可変領域を含む。
TEM−1に特異的に結合する抗体又は抗原結合フラグメントをコードする、単離されたポリヌクレオチドも開示される。いくつかの実施形態において、単離されたポリヌクレオチドは、配列番号17、例えば、配列番号97と実質的に同じであるか、又は同一の軽鎖CDR1配列を有する、抗体又はその抗原結合フラグメントをコードする。いくつかの実施形態において、単離されたポリヌクレオチドは、配列番号18、例えば、配列番号98と実質的に同じであるか、又は同一の軽鎖CDR2を有する、抗体又はその抗原結合フラグメントをコードする。いくつかの実施形態において、単離されたポリヌクレオチドは、配列番号19、例えば、配列番号99と実質的に同じであるか、又は同一の軽鎖CDR3を有する、抗体又はその抗原結合フラグメントをコードする。いくつかの実施形態において、単離されたポリヌクレオチドは、配列番号21、例えば、配列番号101と実質的に同じであるか、又は同一の重鎖CDR1を有する、抗体又はその抗原結合フラグメントをコードする。いくつかの実施形態において、単離されたポリヌクレオチドは、配列番号22、例えば、配列番号102と実質的に同じであるか、又は同一の重鎖CDR2を有する、抗体又はその抗原結合フラグメントをコードする。いくつかの実施形態において、単離されたポリヌクレオチドは、配列番号23、例えば、配列番号103と実質的に同じであるか、又は同一の重鎖CDR3を有する、抗体又はその抗原結合フラグメントをコードする。単離されたポリヌクレオチドは、配列番号17、例えば、配列番号97と実質的に同じであるか、又は同一のCDR1と、配列番号18、例えば、配列番号98と実質的に同じであるか、又は同一のCDR2と、配列番号19、例えば、配列番号99と実質的に同じであるか、又は同一のCDR3と、を伴う軽鎖を有する、抗体又はその抗原結合フラグメントをコードし得る。単離されたポリヌクレオチドは、配列番号21、例えば、配列番号101と実質的に同じであるか、又は同一の重鎖CDR1と、配列番号22、例えば、配列番号102と実質的に同じであるか、又は同一のCDR2と、配列番号23、例えば、配列番号103と実質的に同じであるか、又は同一のCDR3と、を有する、抗体又はその抗原結合フラグメントをコードし得る。単離されたポリヌクレオチドは、配列番号17、例えば、配列番号97と実質的に同じであるか、又は同一の軽鎖CDR1と、配列番号18、例えば、配列番号98と実質的に同じであるか、又は同一のヌクレオチド配列によってコードされるCDR2と、配列番号19、例えば、配列番号99と実質的に同じであるか、又は同一のヌクレオチド配列によってコードされるCDR3と、配列番号21、例えば、配列番号101と実質的に同じであるか、又は同一の重鎖CDR1と、配列番号22、例えば、配列番号102と実質的に同じであるか、又は同一のCDR2と、配列番号23、例えば、配列番号103と実質的に同じであるか、又は同一のCDR3と、を有する、抗体又はその抗原結合フラグメントをコードし得る。CDRの抗原結合配置は、抗体様タンパク質をCDR足場として使用して操作されてもよい。そのような操作された抗原結合タンパク質は、本開示の範囲内である。
本明細書に記載されるポリヌクレオチドは、配列番号20、例えば、配列番号100と実質的に同じであるか、又は同一のアミノ酸配列を含む、軽鎖可変ドメインセグメントを有する抗体又は抗原結合フラグメントをコードし得る。いくつかの実施形態において、記載される単離されたポリヌクレオチドは、配列番号24、例えば、配列番号104と実質的に同じであるか、又は同一のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメインセグメントを有する抗体又は抗原結合フラグメントをコードし得る。いくつかの実施形態において、記載される単離されたポリヌクレオチドは、配列番号20、例えば、配列番号100と実質的に同じであるか、又は同一のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメインセグメントと、配列番号24、例えば、配列番号104と実質的に同じであるか、又は同一のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメインセグメントと、を有する、抗体又は抗原結合フラグメントをコードし得る。本明細書に提供される可変ドメインセグメントをコードすることができる単離されたポリヌクレオチドは、抗体又は抗原結合フラグメントを産生するように、同じ又は異なるベクター上に含まれてもよい。
本明細書において、TEM−1に特異的に結合する単離された抗体及び抗原結合フラグメントが記載される。いくつかの実施形態において、抗体又は抗原結合フラグメントは、ラットIgG又はその誘導体である。抗体又は抗原結合フラグメントは、ヒト、ヒト化、又はキメラであり得るが、本明細書に例示された抗体又は抗原結合フラグメントは、ラットに由来する。いくつかの実施形態において、抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号25と実質的に同じであるか、又は同一の軽鎖CDR1アミノ酸配列を含んでもよい。いくつかの実施形態において、抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号26と実質的に同じであるか、又は同一の軽鎖CDR2アミノ酸配列を含んでもよい。いくつかの実施形態において、抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号27と実質的に同じであるか、又は同一の軽鎖CDR3アミノ酸配列を含んでもよい。いくつかの実施形態において、抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号29と実質的に同じであるか、又は同一の重鎖CDR1アミノ酸配列を含んでもよい。いくつかの実施形態において、抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号30と実質的に同じであるか、又は同一の重鎖CDR2アミノ酸配列を含んでもよい。いくつかの実施形態において、抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号31と実質的に同じであるか、又は同一の重鎖CDR3アミノ酸配列を含んでもよい。抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号25と実質的に同じであるか、又は同一のCDR1アミノ酸配列と、配列番号26と実質的に同じであるか、又は同一のCDR2アミノ酸配列と、配列番号27と実質的に同じであるか、又は同一のCDR3アミノ酸配列と、を有する軽鎖を含んでもよい。抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号29と実質的に同じであるか、又は同一のCDR1アミノ酸配列と、配列番号30と実質的に同じであるか、又は同一のCDR2アミノ酸配列と、配列番号31と実質的に同じであるか、又は同一のCDR3アミノ酸配列と、を有する重鎖を含んでもよい。抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号25と実質的に同じであるか、又は同一のCDR1アミノ酸配列と、配列番号26と実質的に同じであるか、又は同一のCDR2アミノ酸配列と、配列番号27と実質的に同じであるか、又は同一のCDR3アミノ酸配列と、を有する軽鎖を含んでもよく、配列番号29と実質的に同じであるか、又は同一のCDR1アミノ酸配列と、配列番号30と実質的に同じであるか、又は同一のCDR2アミノ酸配列と、配列番号31と実質的に同じであるか、又は同一のCDR3アミノ酸配列と、を有する重鎖も有する。
記載される抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号28と実質的に同じであるか、又は同一のアミノ酸配列を含む、軽鎖可変ドメインを含んでもよい。いくつかの実施形態において、配列番号108と実質的に同じであるか、又は同一の配列を含む、単離されたポリヌクレオチドは、この軽鎖可変ドメインアミノ酸配列をコードし得る。記載される抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号32と実質的に同じであるか、又は同一のアミノ酸配列を含む、重鎖可変ドメインを含んでもよい。いくつかの実施形態において、配列番号112と実質的に同じであるか、又は同一の配列を含む、単離されたポリヌクレオチドは、この重鎖可変ドメインアミノ酸配列をコードし得る。記載される抗体又は抗原結合フラグメントは、軽鎖及び重鎖可変ドメインを含んでもよく、軽鎖可変ドメインは、配列番号28と実質的に同じであるか、又は同一のアミノ酸配列を含み、重鎖可変ドメインは、配列番号32と実質的に同じであるか、又は同一のアミノ酸配列を含む。
いくつかの実施形態において、抗体は、2012年2月16日にアメリカンタイプカルチャーコレクション(American Type Culture Collection(10801 University Blvd.,Manassas,Virginia 20110−2209))に寄託された抗体産生細胞によって産生され、受託番号PTA−12546が割り当てられている。いくつかの実施形態において、抗体又はその抗原結合フラグメントは、寄託された抗体産生細胞によって産生される抗体のTEM−1に対する結合親和性を有する。いくつかの実施形態において、開示される抗体又はその抗原結合フラグメントは、寄託された抗体産生細胞によって産生される抗体の軽鎖及び重鎖CDRを含む。いくつかの実施形態において、抗体又はその抗原結合フラグメントは、寄託された抗体産生細胞によって産生される抗体の軽鎖及び重鎖可変領域を含む。
TEM−1に特異的に結合する抗体又は抗原結合フラグメントをコードする、単離されたポリヌクレオチドも開示される。いくつかの実施形態において、単離されたポリヌクレオチドは、配列番号25、例えば、配列番号105と実質的に同じであるか、又は同一の軽鎖CDR1配列を有する、抗体又はその抗原結合フラグメントをコードする。いくつかの実施形態において、単離されたポリヌクレオチドは、配列番号26、例えば、配列番号106と実質的に同じであるか、又は同一の軽鎖CDR2を有する、抗体又はその抗原結合フラグメントをコードする。いくつかの実施形態において、単離されたポリヌクレオチドは、配列番号27、例えば、配列番号107と実質的に同じであるか、又は同一の軽鎖CDR3を有する、抗体又はその抗原結合フラグメントをコードする。いくつかの実施形態において、単離されたポリヌクレオチドは、配列番号29、例えば、配列番号109と実質的に同じであるか、又は同一の重鎖CDR1を有する、抗体又はその抗原結合フラグメントをコードする。いくつかの実施形態において、単離されたポリヌクレオチドは、配列番号30、例えば、配列番号110と実質的に同じであるか、又は同一の重鎖CDR2を有する、抗体又はその抗原結合フラグメントをコードする。いくつかの実施形態において、単離されたポリヌクレオチドは、配列番号31、例えば、配列番号111と実質的に同じであるか、又は同一の重鎖CDR3を有する、抗体又はその抗原結合フラグメントをコードする。単離されたポリヌクレオチドは、配列番号25、例えば、配列番号105と実質的に同じであるか、又は同一のCDR1と、配列番号26、例えば、配列番号106と実質的に同じであるか、又は同一のCDR2と、配列番号27、例えば、配列番号107と実質的に同じであるか、又は同一のCDR3と、を伴う軽鎖を有する、抗体又はその抗原結合フラグメントをコードし得る。単離されたポリヌクレオチドは、配列番号29、例えば、配列番号109と実質的に同じであるか、又は同一の重鎖CDR1と、配列番号30、例えば、配列番号110と実質的に同じであるか、又は同一のCDR2と、配列番号31、例えば、配列番号111と実質的に同じであるか、又は同一のCDR3と、を有する、抗体又はその抗原結合フラグメントをコードし得る。単離されたポリヌクレオチドは、配列番号25、例えば、配列番号105と実質的に同じであるか、又は同一の軽鎖CDR1と、配列番号26、例えば、配列番号106と実質的に同じであるか、又は同一のヌクレオチド配列によってコードされるCDR2と、配列番号27、例えば、配列番号107と実質的に同じであるか、又は同一のヌクレオチド配列によってコードされるCDR3と、配列番号29、例えば、配列番号109と実質的に同じであるか、又は同一の重鎖CDR1と、配列番号30、例えば、配列番号110と実質的に同じであるか、又は同一のCDR2と、配列番号31、例えば、配列番号111と実質的に同じであるか、又は同一のCDR3と、を有する、抗体又はその抗原結合フラグメントをコードし得る。CDRの抗原結合配置は、抗体様タンパク質をCDR足場として使用して操作されてもよい。そのような操作された抗原結合タンパク質は、本開示の範囲内である。
本明細書に記載されるポリヌクレオチドは、配列番号28、例えば、配列番号108と実質的に同じであるか、又は同一のアミノ酸配列を含む、軽鎖可変ドメインセグメントを有する抗体又は抗原結合フラグメントをコードし得る。いくつかの実施形態において、記載される単離されたポリヌクレオチドは、配列番号32、例えば、配列番号112と実質的に同じであるか、又は同一のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメインセグメントを有する抗体又は抗原結合フラグメントをコードし得る。いくつかの実施形態において、記載される単離されたポリヌクレオチドは、配列番号28、例えば、配列番号108と実質的に同じであるか、又は同一のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメインセグメントと、配列番号32、例えば、配列番号112と実質的に同じであるか、又は同一のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメインセグメントと、を有する、抗体又は抗原結合フラグメントをコードし得る。本明細書に提供される可変ドメインセグメントをコードすることができる単離されたポリヌクレオチドは、抗体又は抗原結合フラグメントを産生するように、同じ又は異なるベクター上に含まれてもよい。
本明細書において、TEM−1に特異的に結合する単離された抗体及び抗原結合フラグメントが記載される。いくつかの実施形態において、抗体又は抗原結合フラグメントは、ラットIgG又はその誘導体である。抗体又は抗原結合フラグメントは、ヒト、ヒト化、又はキメラであってもよいが、本明細書に例示された抗体又は抗原結合フラグメントは、ラットに由来する。いくつかの実施形態において、抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号33と実質的に同じであるか、又は同一の軽鎖CDR1アミノ酸配列を含んでもよい。いくつかの実施形態において、抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号34と実質的に同じであるか、又は同一の軽鎖CDR2アミノ酸配列を含んでもよい。いくつかの実施形態において、抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号35と実質的に同じであるか、又は同一の軽鎖CDR3アミノ酸配列を含んでもよい。いくつかの実施形態において、抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号37と実質的に同じであるか、又は同一の重鎖CDR1アミノ酸配列を含んでもよい。いくつかの実施形態において、抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号38と実質的に同じであるか、又は同一の重鎖CDR2アミノ酸配列を含んでもよい。いくつかの実施形態において、抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号39と実質的に同じであるか、又は同一の重鎖CDR3アミノ酸配列を含んでもよい。抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号33と実質的に同じであるか、又は同一のCDR1アミノ酸配列と、配列番号34と実質的に同じであるか、又は同一のCDR2アミノ酸配列と、配列番号35と実質的に同じであるか、又は同一のCDR3アミノ酸配列と、を有する軽鎖を含んでもよい。抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号37と実質的に同じであるか、又は同一のCDR1アミノ酸配列と、配列番号38と実質的に同じであるか、又は同一のCDR2アミノ酸配列と、配列番号39と実質的に同じであるか、又は同一のCDR3アミノ酸配列と、を有する重鎖を含んでもよい。抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号33と実質的に同じであるか、又は同一のCDR1アミノ酸配列と、配列番号34と実質的に同じであるか、又は同一のCDR2アミノ酸配列と、配列番号35と実質的に同じであるか、又は同一のCDR3アミノ酸配列と、を有する軽鎖を含んでもよく、配列番号37と実質的に同じであるか、又は同一のCDR1アミノ酸配列と、配列番号38と実質的に同じであるか、又は同一のCDR2アミノ酸配列と、配列番号39と実質的に同じであるか、又は同一のCDR3アミノ酸配列と、を有する重鎖も有する。
記載される抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号36と実質的に同じであるか、又は同一のアミノ酸配列を含む、軽鎖可変ドメインを含んでもよい。いくつかの実施形態において、配列番号116と実質的に同じであるか、又は同一の配列を含む、単離されたポリヌクレオチドは、この軽鎖可変ドメインアミノ酸配列をコードし得る。記載される抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号40と実質的に同じであるか、又は同一のアミノ酸配列を含む、重鎖可変ドメインを含んでもよい。いくつかの実施形態において、配列番号120と実質的に同じであるか、又は同一の配列を含む、単離されたポリヌクレオチドは、この重鎖可変ドメインアミノ酸配列をコードし得る。記載される抗体又は抗原結合フラグメントは、軽鎖及び重鎖可変ドメインを含んでもよく、軽鎖可変ドメインは、配列番号36と実質的に同じであるか、又は同一のアミノ酸配列を含み、重鎖可変ドメインは、配列番号40と実質的に同じであるか、又は同一のアミノ酸配列を含む。
いくつかの実施形態において、抗体は、2012年2月16日にアメリカンタイプカルチャーコレクション(American Type Culture Collection(10801 University Blvd.,Manassas,Virginia 20110−2209))に寄託された抗体産生細胞によって産生され、受託番号PTA−12541が割り当てられている。いくつかの実施形態において、抗体又はその抗原結合フラグメントは、寄託された抗体産生細胞によって産生される抗体のTEM−1に対する結合親和性を有する。いくつかの実施形態において、開示される抗体又はその抗原結合フラグメントは、寄託された抗体産生細胞によって産生される抗体の軽鎖及び重鎖CDRを含む。いくつかの実施形態において、抗体又はその抗原結合フラグメントは、寄託された抗体産生細胞によって産生される抗体の軽鎖及び重鎖可変領域を含む。
TEM−1に特異的に結合する抗体又は抗原結合フラグメントをコードする、単離されたポリヌクレオチドも開示される。いくつかの実施形態において、単離されたポリヌクレオチドは、配列番号33、例えば、配列番号113と実質的に同じであるか、又は同一の軽鎖CDR1配列を有する、抗体又はその抗原結合フラグメントをコードする。いくつかの実施形態において、単離されたポリヌクレオチドは、配列番号34、例えば、配列番号114と実質的に同じであるか、又は同一の軽鎖CDR2を有する、抗体又はその抗原結合フラグメントをコードする。いくつかの実施形態において、単離されたポリヌクレオチドは、配列番号35、例えば、配列番号115と実質的に同じであるか、又は同一の軽鎖CDR3を有する、抗体又はその抗原結合フラグメントをコードする。いくつかの実施形態において、単離されたポリヌクレオチドは、配列番号37、例えば、配列番号117と実質的に同じであるか、又は同一の重鎖CDR1を有する、抗体又はその抗原結合フラグメントをコードする。いくつかの実施形態において、単離されたポリヌクレオチドは、配列番号38、例えば、配列番号118と実質的に同じであるか、又は同一の重鎖CDR2を有する、抗体又はその抗原結合フラグメントをコードする。いくつかの実施形態において、単離されたポリヌクレオチドは、配列番号39、例えば、配列番号119と実質的に同じであるか、又は同一の重鎖CDR3を有する、抗体又はその抗原結合フラグメントをコードする。単離されたポリヌクレオチドは、配列番号33、例えば、配列番号113と実質的に同じであるか、又は同一のCDR1と、配列番号34、例えば、配列番号114と実質的に同じであるか、又は同一のCDR2と、配列番号35、例えば、配列番号115と実質的に同じであるか、又は同一のCDR3と、を伴う軽鎖を有する、抗体又はその抗原結合フラグメントをコードし得る。単離されたポリヌクレオチドは、配列番号37、例えば、配列番号117と実質的に同じであるか、又は同一の重鎖CDR1と、配列番号38、例えば、配列番号118と実質的に同じであるか、又は同一のCDR2と、配列番号39、例えば、配列番号119と実質的に同じであるか、又は同一のCDR3と、を有する、抗体又はその抗原結合フラグメントをコードし得る。単離されたポリヌクレオチドは、配列番号33、例えば、配列番号113と実質的に同じであるか、又は同一の軽鎖CDR1と、配列番号34、例えば、配列番号114と実質的に同じであるか、又は同一のヌクレオチド配列によってコードされるCDR2と、配列番号35、例えば、配列番号115と実質的に同じであるか、又は同一のヌクレオチド配列によってコードされるCDR3と、配列番号37、例えば、配列番号117と実質的に同じであるか、又は同一の重鎖CDR1と、配列番号38、例えば、配列番号118と実質的に同じであるか、又は同一のCDR2と、配列番号39、例えば、配列番号119と実質的に同じであるか、又は同一のCDR3と、を有する、抗体又はその抗原結合フラグメントをコードし得る。CDRの抗原結合配置は、抗体様タンパク質をCDR足場として使用して操作されてもよい。そのような操作された抗原結合タンパク質は、本開示の範囲内である。
本明細書に記載されるポリヌクレオチドは、配列番号36、例えば、配列番号116と実質的に同じであるか、又は同一のアミノ酸配列を含む、軽鎖可変ドメインセグメントを有する抗体又は抗原結合フラグメントをコードし得る。いくつかの実施形態において、記載される単離されたポリヌクレオチドは、配列番号40、例えば、配列番号120と実質的に同じであるか、又は同一のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメインセグメントを有する抗体又は抗原結合フラグメントをコードし得る。いくつかの実施形態において、記載される単離されたポリヌクレオチドは、配列番号36、例えば、配列番号116と実質的に同じであるか、又は同一のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメインセグメントと、配列番号40、例えば、配列番号120と実質的に同じであるか、又は同一のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメインセグメントと、を有する、抗体又は抗原結合フラグメントをコードし得る。本明細書に提供される可変ドメインセグメントをコードすることができる単離されたポリヌクレオチドは、抗体又は抗原結合フラグメントを産生するように、同じ又は異なるベクター上に含まれてもよい。
本明細書において、TEM−1に特異的に結合する単離された抗体及び抗原結合フラグメントが記載される。いくつかの実施形態において、抗体又は抗原結合フラグメントは、ラットIgG又はその誘導体である。抗体又は抗原結合フラグメントは、ヒト、ヒト化、又はキメラであってもよいが、本明細書に例示された抗体又は抗原結合フラグメントは、ラットに由来する。いくつかの実施形態において、抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号41と実質的に同じであるか、又は同一の軽鎖CDR1アミノ酸配列を含んでもよい。いくつかの実施形態において、抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号42と実質的に同じであるか、又は同一の軽鎖CDR2アミノ酸配列を含んでもよい。いくつかの実施形態において、抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号43と実質的に同じであるか、又は同一の軽鎖CDR3アミノ酸配列を含んでもよい。いくつかの実施形態において、抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号45と実質的に同じであるか、又は同一の重鎖CDR1アミノ酸配列を含んでもよい。いくつかの実施形態において、抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号46と実質的に同じであるか、又は同一の重鎖CDR2アミノ酸配列を含んでもよい。いくつかの実施形態において、抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号47と実質的に同じであるか、又は同一の重鎖CDR3アミノ酸配列を含んでもよい。抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号41と実質的に同じであるか、又は同一のCDR1アミノ酸配列と、配列番号42と実質的に同じであるか、又は同一のCDR2アミノ酸配列と、配列番号43と実質的に同じであるか、又は同一のCDR3アミノ酸配列と、を有する軽鎖を含んでもよい。抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号45と実質的に同じであるか、又は同一のCDR1アミノ酸配列と、配列番号46と実質的に同じであるか、又は同一のCDR2アミノ酸配列と、配列番号47と実質的に同じであるか、又は同一のCDR3アミノ酸配列と、を有する重鎖を含んでもよい。抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号41と実質的に同じであるか、又は同一のCDR1アミノ酸配列と、配列番号42と実質的に同じであるか、又は同一のCDR2アミノ酸配列と、配列番号43と実質的に同じであるか、又は同一のCDR3アミノ酸配列と、を有する軽鎖を含んでもよく、配列番号45と実質的に同じであるか、又は同一のCDR1アミノ酸配列と、配列番号46と実質的に同じであるか、又は同一のCDR2アミノ酸配列と、配列番号47と実質的に同じであるか、又は同一のCDR3アミノ酸配列と、を有する重鎖も有する。
記載される抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号44と実質的に同じであるか、又は同一のアミノ酸配列を含む、軽鎖可変ドメインを含んでもよい。いくつかの実施形態において、配列番号124と実質的に同じであるか、又は同一の配列を含む、単離されたポリヌクレオチドは、この軽鎖可変ドメインアミノ酸配列をコードし得る。記載される抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号48と実質的に同じであるか、又は同一のアミノ酸配列を含む、重鎖可変ドメインを含んでもよい。いくつかの実施形態において、配列番号128と実質的に同じであるか、又は同一の配列を含む、単離されたポリヌクレオチドは、この重鎖可変ドメインアミノ酸配列をコードし得る。記載される抗体又は抗原結合フラグメントは、軽鎖及び重鎖可変ドメインを含んでもよく、軽鎖可変ドメインは、配列番号44と実質的に同じであるか、又は同一のアミノ酸配列を含み、重鎖可変ドメインは、配列番号48と実質的に同じであるか、又は同一のアミノ酸配列を含む。
いくつかの実施形態において、抗体は、2012年2月16日にアメリカンタイプカルチャーコレクション(American Type Culture Collection(10801 University Blvd.,Manassas,Virginia 20110−2209))に寄託された抗体産生細胞によって産生され、受託番号PTA−12539が割り当てられている。いくつかの実施形態において、抗体又はその抗原結合フラグメントは、寄託された抗体産生細胞によって産生される抗体のTEM−1に対する結合親和性を有する。いくつかの実施形態において、開示される抗体又はその抗原結合フラグメントは、寄託された抗体産生細胞によって産生される抗体の軽鎖及び重鎖CDRを含む。いくつかの実施形態において、抗体又はその抗原結合フラグメントは、寄託された抗体産生細胞によって産生される抗体の軽鎖及び重鎖可変領域を含む。
TEM−1に特異的に結合する抗体又は抗原結合フラグメントをコードする、単離されたポリヌクレオチドも開示される。いくつかの実施形態において、単離されたポリヌクレオチドは、配列番号41、例えば、配列番号121と実質的に同じであるか、又は同一の軽鎖CDR1配列を有する、抗体又はその抗原結合フラグメントをコードする。いくつかの実施形態において、単離されたポリヌクレオチドは、配列番号42、例えば、配列番号122と実質的に同じであるか、又は同一の軽鎖CDR2を有する、抗体又はその抗原結合フラグメントをコードする。いくつかの実施形態において、単離されたポリヌクレオチドは、配列番号43、例えば、配列番号123と実質的に同じであるか、又は同一の軽鎖CDR3を有する、抗体又はその抗原結合フラグメントをコードする。いくつかの実施形態において、単離されたポリヌクレオチドは、配列番号45、例えば、配列番号125と実質的に同じであるか、又は同一の重鎖CDR1を有する、抗体又はその抗原結合フラグメントをコードする。いくつかの実施形態において、単離されたポリヌクレオチドは、配列番号46、例えば、配列番号126と実質的に同じであるか、又は同一の重鎖CDR2を有する、抗体又はその抗原結合フラグメントをコードする。いくつかの実施形態において、単離されたポリヌクレオチドは、配列番号47、例えば、配列番号127と実質的に同じであるか、又は同一の重鎖CDR3を有する、抗体又はその抗原結合フラグメントをコードする。単離されたポリヌクレオチドは、配列番号41、例えば、配列番号121と実質的に同じであるか、又は同一のCDR1と、配列番号42、例えば、配列番号122と実質的に同じであるか、又は同一のCDR2と、配列番号43、例えば、配列番号123と実質的に同じであるか、又は同一のCDR3と、を伴う軽鎖を有する、抗体又はその抗原結合フラグメントをコードし得る。単離されたポリヌクレオチドは、配列番号45、例えば、配列番号125と実質的に同じであるか、又は同一の重鎖CDR1と、配列番号46、例えば、配列番号126と実質的に同じであるか、又は同一のCDR2と、配列番号47、例えば、配列番号127と実質的に同じであるか、又は同一のCDR3と、を有する、抗体又はその抗原結合フラグメントをコードし得る。単離されたポリヌクレオチドは、配列番号41、例えば、配列番号121と実質的に同じであるか、又は同一の軽鎖CDR1と、配列番号42、例えば、配列番号122と実質的に同じであるか、又は同一のヌクレオチド配列によってコードされるCDR2と、配列番号43、例えば、配列番号123と実質的に同じであるか、又は同一のヌクレオチド配列によってコードされるCDR3と、配列番号45、例えば、配列番号125と実質的に同じであるか、又は同一の重鎖CDR1と、配列番号46、例えば、配列番号126と実質的に同じであるか、又は同一のCDR2と、配列番号47、例えば、配列番号127と実質的に同じであるか、又は同一のCDR3と、を有する、抗体又はその抗原結合フラグメントをコードし得る。CDRの抗原結合配置は、抗体様タンパク質をCDR足場として使用して操作されてもよい。そのような操作された抗原結合タンパク質は、本開示の範囲内である。
本明細書に記載されるポリヌクレオチドは、配列番号44、例えば、配列番号124と実質的に同じであるか、又は同一のアミノ酸配列を含む、軽鎖可変ドメインセグメントを有する抗体又は抗原結合フラグメントをコードし得る。いくつかの実施形態において、記載される単離されたポリヌクレオチドは、配列番号48、例えば、配列番号128と実質的に同じであるか、又は同一のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメインセグメントを有する抗体又は抗原結合フラグメントをコードし得る。いくつかの実施形態において、記載される単離されたポリヌクレオチドは、配列番号44、例えば、配列番号124と実質的に同じであるか、又は同一のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメインセグメントと、配列番号48、例えば、配列番号128と実質的に同じであるか、又は同一のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメインセグメントと、を有する、抗体又は抗原結合フラグメントをコードし得る。本明細書に提供される可変ドメインセグメントをコードすることができる単離されたポリヌクレオチドは、抗体又は抗原結合フラグメントを産生するように、同じ又は異なるベクター上に含まれてもよい。
本明細書において、TEM−1に特異的に結合する単離された抗体及び抗原結合フラグメントが記載される。いくつかの実施形態において、抗体又は抗原結合フラグメントは、ラットIgG又はその誘導体である。抗体又は抗原結合フラグメントは、ヒト、ヒト化、又はキメラであってもよいが、本明細書に例示された抗体又は抗原結合フラグメントは、ラットに由来する。いくつかの実施形態において、抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号49と実質的に同じであるか、又は同一の軽鎖CDR1アミノ酸配列を含んでもよい。いくつかの実施形態において、抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号50と実質的に同じであるか、又は同一の軽鎖CDR2アミノ酸配列を含んでもよい。いくつかの実施形態において、抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号51と実質的に同じであるか、又は同一の軽鎖CDR3アミノ酸配列を含んでもよい。いくつかの実施形態において、抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号53と実質的に同じであるか、又は同一の重鎖CDR1アミノ酸配列を含んでもよい。いくつかの実施形態において、抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号54と実質的に同じであるか、又は同一の重鎖CDR2アミノ酸配列を含んでもよい。いくつかの実施形態において、抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号55と実質的に同じであるか、又は同一の重鎖CDR3アミノ酸配列を含んでもよい。抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号49と実質的に同じであるか、又は同一のCDR1アミノ酸配列と、配列番号50と実質的に同じであるか、又は同一のCDR2アミノ酸配列と、配列番号51と実質的に同じであるか、又は同一のCDR3アミノ酸配列と、を有する軽鎖を含んでもよい。抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号53と実質的に同じであるか、又は同一のCDR1アミノ酸配列と、配列番号54と実質的に同じであるか、又は同一のCDR2アミノ酸配列と、配列番号55と実質的に同じであるか、又は同一のCDR3アミノ酸配列と、を有する重鎖を含んでもよい。抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号49と実質的に同じであるか、又は同一のCDR1アミノ酸配列と、配列番号50と実質的に同じであるか、又は同一のCDR2アミノ酸配列と、配列番号51と実質的に同じであるか、又は同一のCDR3アミノ酸配列と、を有する軽鎖を含んでもよく、配列番号53と実質的に同じであるか、又は同一のCDR1アミノ酸配列と、配列番号54と実質的に同じであるか、又は同一のCDR2アミノ酸配列と、配列番号55と実質的に同じであるか、又は同一のCDR3アミノ酸配列と、を有する重鎖も有する。
記載される抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号52と実質的に同じであるか、又は同一のアミノ酸配列を含む、軽鎖可変ドメインを含んでもよい。いくつかの実施形態において、配列番号132と実質的に同じであるか、又は同一の配列を含む、単離されたポリヌクレオチドは、この軽鎖可変ドメインアミノ酸配列をコードし得る。記載される抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号56と実質的に同じであるか、又は同一のアミノ酸配列を含む、重鎖可変ドメインを含んでもよい。いくつかの実施形態において、配列番号136と実質的に同じであるか、又は同一の配列を含む、単離されたポリヌクレオチドは、この重鎖可変ドメインアミノ酸配列をコードし得る。記載される抗体又は抗原結合フラグメントは、軽鎖及び重鎖可変ドメインを含んでもよく、軽鎖可変ドメインは、配列番号52と実質的に同じであるか、又は同一のアミノ酸配列を含み、重鎖可変ドメインは、配列番号56と実質的に同じであるか、又は同一のアミノ酸配列を含む。
いくつかの実施形態において、抗体は、2012年2月16日にアメリカンタイプカルチャーコレクション(American Type Culture Collection(10801 University Blvd.,Manassas,Virginia 20110−2209))に寄託された抗体産生細胞によって産生され、受託番号PTA−12543が割り当てられている。いくつかの実施形態において、抗体又はその抗原結合フラグメントは、寄託された抗体産生細胞によって産生される抗体のTEM−1に対する結合親和性を有する。いくつかの実施形態において、開示される抗体又はその抗原結合フラグメントは、寄託された抗体産生細胞によって産生される抗体の軽鎖及び重鎖CDRを含む。いくつかの実施形態において、抗体又はその抗原結合フラグメントは、寄託された抗体産生細胞によって産生される抗体の軽鎖及び重鎖可変領域を含む。
TEM−1に特異的に結合する抗体又は抗原結合フラグメントをコードする、単離されたポリヌクレオチドも開示される。いくつかの実施形態において、単離されたポリヌクレオチドは、配列番号49、例えば、配列番号129と実質的に同じであるか、又は同一の軽鎖CDR1配列を有する、抗体又はその抗原結合フラグメントをコードする。いくつかの実施形態において、単離されたポリヌクレオチドは、配列番号50、例えば、配列番号130と実質的に同じであるか、又は同一の軽鎖CDR2を有する、抗体又はその抗原結合フラグメントをコードする。いくつかの実施形態において、単離されたポリヌクレオチドは、配列番号51、例えば、配列番号131と実質的に同じであるか、又は同一の軽鎖CDR3を有する、抗体又はその抗原結合フラグメントをコードする。いくつかの実施形態において、単離されたポリヌクレオチドは、配列番号53、例えば、配列番号133と実質的に同じであるか、又は同一の重鎖CDR1を有する、抗体又はその抗原結合フラグメントをコードする。いくつかの実施形態において、単離されたポリヌクレオチドは、配列番号54、例えば、配列番号134と実質的に同じであるか、又は同一の重鎖CDR2を有する、抗体又はその抗原結合フラグメントをコードする。いくつかの実施形態において、単離されたポリヌクレオチドは、配列番号55、例えば、配列番号135と実質的に同じであるか、又は同一の重鎖CDR3を有する、抗体又はその抗原結合フラグメントをコードする。単離されたポリヌクレオチドは、配列番号49、例えば、配列番号129と実質的に同じであるか、又は同一のCDR1と、配列番号50、例えば、配列番号130と実質的に同じであるか、又は同一のCDR2と、配列番号51、例えば、配列番号131と実質的に同じであるか、又は同一のCDR3と、を伴う軽鎖を有する、抗体又はその抗原結合フラグメントをコードし得る。単離されたポリヌクレオチドは、配列番号53、例えば、配列番号133と実質的に同じであるか、又は同一の重鎖CDR1と、配列番号54、例えば、配列番号134と実質的に同じであるか、又は同一のCDR2と、配列番号55、例えば、配列番号135と実質的に同じであるか、又は同一のCDR3と、を有する、抗体又はその抗原結合フラグメントをコードし得る。単離されたポリヌクレオチドは、配列番号49、例えば、配列番号129と実質的に同じであるか、又は同一の軽鎖CDR1と、配列番号50、例えば、配列番号130と実質的に同じであるか、又は同一のヌクレオチド配列によってコードされるCDR2と、配列番号51、例えば、配列番号131と実質的に同じであるか、又は同一のヌクレオチド配列によってコードされるCDR3と、配列番号53、例えば、配列番号133と実質的に同じであるか、又は同一の重鎖CDR1と、配列番号54、例えば、配列番号134と実質的に同じであるか、又は同一のCDR2と、配列番号55、例えば、配列番号135と実質的に同じであるか、又は同一のCDR3と、を有する、抗体又はその抗原結合フラグメントをコードし得る。CDRの抗原結合配置は、抗体様タンパク質をCDR足場として使用して操作されてもよい。そのような操作された抗原結合タンパク質は、本開示の範囲内である。
本明細書に記載されるポリヌクレオチドは、配列番号52、例えば、配列番号132と実質的に同じであるか、又は同一のアミノ酸配列を含む、軽鎖可変ドメインセグメントを有する抗体又は抗原結合フラグメントをコードし得る。いくつかの実施形態において、記載される単離されたポリヌクレオチドは、配列番号56、例えば、配列番号136と実質的に同じであるか、又は同一のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメインセグメントを有する抗体又は抗原結合フラグメントをコードし得る。いくつかの実施形態において、記載される単離されたポリヌクレオチドは、配列番号52、例えば、配列番号132と実質的に同じであるか、又は同一のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメインセグメントと、配列番号56、例えば、配列番号136と実質的に同じであるか、又は同一のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメインセグメントと、を有する、抗体又は抗原結合フラグメントをコードし得る。本明細書に提供される可変ドメインセグメントをコードすることができる単離されたポリヌクレオチドは、抗体又は抗原結合フラグメントを産生するように、同じ又は異なるベクター上に含まれてもよい。
本明細書において、TEM−1に特異的に結合する単離された抗体及び抗原結合フラグメントが記載される。いくつかの実施形態において、抗体又は抗原結合フラグメントは、ラットIgG又はその誘導体である。抗体又は抗原結合フラグメントは、ヒト、ヒト化、又はキメラであり得るが、本明細書に例示された抗体又は抗原結合フラグメントは、ラットに由来する。いくつかの実施形態において、抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号57と実質的に同じであるか、又は同一の軽鎖CDR1アミノ酸配列を含んでもよい。いくつかの実施形態において、抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号58と実質的に同じであるか、又は同一の軽鎖CDR2アミノ酸配列を含んでもよい。いくつかの実施形態において、抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号59と実質的に同じであるか、又は同一の軽鎖CDR3アミノ酸配列を含んでもよい。いくつかの実施形態において、抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号61と実質的に同じであるか、又は同一の重鎖CDR1アミノ酸配列を含んでもよい。いくつかの実施形態において、抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号62と実質的に同じであるか、又は同一の重鎖CDR2アミノ酸配列を含んでもよい。いくつかの実施形態において、抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号63と実質的に同じであるか、又は同一の重鎖CDR3アミノ酸配列を含んでもよい。抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号57と実質的に同じであるか、又は同一のCDR1アミノ酸配列と、配列番号58と実質的に同じであるか、又は同一のCDR2アミノ酸配列と、配列番号59と実質的に同じであるか、又は同一のCDR3アミノ酸配列と、を有する軽鎖を含んでもよい。抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号61と実質的に同じであるか、又は同一のCDR1アミノ酸配列と、配列番号62と実質的に同じであるか、又は同一のCDR2アミノ酸配列と、配列番号63と実質的に同じであるか、又は同一のCDR3アミノ酸配列と、を有する重鎖を含んでもよい。抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号57と実質的に同じであるか、又は同一のCDR1アミノ酸配列と、配列番号58と実質的に同じであるか、又は同一のCDR2アミノ酸配列と、配列番号59と実質的に同じであるか、又は同一のCDR3アミノ酸配列と、を有する軽鎖を含んでもよく、配列番号61と実質的に同じであるか、又は同一のCDR1アミノ酸配列と、配列番号62と実質的に同じであるか、又は同一のCDR2アミノ酸配列と、配列番号63と実質的に同じであるか、又は同一のCDR3アミノ酸配列と、を有する重鎖も有する。
記載される抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号60と実質的に同じであるか、又は同一のアミノ酸配列を含む、軽鎖可変ドメインを含んでもよい。いくつかの実施形態において、配列番号140と実質的に同じであるか、又は同一の配列を含む、単離されたポリヌクレオチドは、この軽鎖可変ドメインアミノ酸配列をコードし得る。記載される抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号64と実質的に同じであるか、又は同一のアミノ酸配列を含む、重鎖可変ドメインを含んでもよい。いくつかの実施形態において、配列番号144と実質的に同じであるか、又は同一の配列を含む、単離されたポリヌクレオチドは、この重鎖可変ドメインアミノ酸配列をコードし得る。記載される抗体又は抗原結合フラグメントは、軽鎖及び重鎖可変ドメインを含んでもよく、軽鎖可変ドメインは、配列番号60と実質的に同じであるか、又は同一のアミノ酸配列を含み、重鎖可変ドメインは、配列番号64と実質的に同じであるか、又は同一のアミノ酸配列を含む。
いくつかの実施形態において、抗体は、2012年2月16日にアメリカンタイプカルチャーコレクション(American Type Culture Collection(10801 University Blvd.,Manassas,Virginia 20110−2209))に寄託された抗体産生細胞によって産生され、受託番号PTA−12540(ブダペスト条約に基づく国際寄託されたものであり、以下、本明
細書で使用されるPTA-12540は同様にブダペスト条約に基づく国際寄託されたも
のである)が割り当てられている。いくつかの実施形態において、抗体又はその抗原結合フラグメントは、寄託された抗体産生細胞によって産生される抗体のTEM−1に対する結合親和性を有する。いくつかの実施形態において、開示される抗体又はその抗原結合フラグメントは、寄託された抗体産生細胞によって産生される抗体の軽鎖及び重鎖CDRを含む。いくつかの実施形態において、抗体又はその抗原結合フラグメントは、寄託された抗体産生細胞によって産生される抗体の軽鎖及び重鎖可変領域を含む。
TEM−1に特異的に結合する抗体又は抗原結合フラグメントをコードする、単離されたポリヌクレオチドも開示される。いくつかの実施形態において、単離されたポリヌクレオチドは、配列番号57、例えば、配列番号137と実質的に同じであるか、又は同一の軽鎖CDR1配列を有する、抗体又はその抗原結合フラグメントをコードする。いくつかの実施形態において、単離されたポリヌクレオチドは、配列番号58、例えば、配列番号138と実質的に同じであるか、又は同一の軽鎖CDR2を有する、抗体又はその抗原結合フラグメントをコードする。いくつかの実施形態において、単離されたポリヌクレオチドは、配列番号59、例えば、配列番号139と実質的に同じであるか、又は同一の軽鎖CDR3を有する、抗体又はその抗原結合フラグメントをコードする。いくつかの実施形態において、単離されたポリヌクレオチドは、配列番号61、例えば、配列番号141と実質的に同じであるか、又は同一の重鎖CDR1を有する、抗体又はその抗原結合フラグメントをコードする。いくつかの実施形態において、単離されたポリヌクレオチドは、配列番号62、例えば、配列番号142と実質的に同じであるか、又は同一の重鎖CDR2を有する、抗体又はその抗原結合フラグメントをコードする。いくつかの実施形態において、単離されたポリヌクレオチドは、配列番号63、例えば、配列番号143と実質的に同じであるか、又は同一の重鎖CDR3を有する、抗体又はその抗原結合フラグメントをコードする。単離されたポリヌクレオチドは、配列番号57、例えば、配列番号137と実質的に同じであるか、又は同一のCDR1と、配列番号58、例えば、配列番号138と実質的に同じであるか、又は同一のCDR2と、配列番号59、例えば、配列番号139と実質的に同じであるか、又は同一のCDR3と、を伴う軽鎖を有する、抗体又はその抗原結合フラグメントをコードし得る。単離されたポリヌクレオチドは、配列番号61、例えば、配列番号141と実質的に同じであるか、又は同一の重鎖CDR1と、配列番号62、例えば、配列番号142と実質的に同じであるか、又は同一のCDR2と、配列番号63、例えば、配列番号143と実質的に同じであるか、又は同一のCDR3と、を有する、抗体又はその抗原結合フラグメントをコードし得る。単離されたポリヌクレオチドは、配列番号57、例えば、配列番号137と実質的に同じであるか、又は同一の軽鎖CDR1と、配列番号58、例えば、配列番号138と実質的に同じであるか、又は同一のヌクレオチド配列によってコードされるCDR2と、配列番号59、例えば、配列番号139と実質的に同じであるか、又は同一のヌクレオチド配列によってコードされるCDR3と、配列番号61、例えば、配列番号141と実質的に同じであるか、又は同一の重鎖CDR1と、配列番号62、例えば、配列番号142と実質的に同じであるか、又は同一のCDR2と、配列番号63、例えば、配列番号143と実質的に同じであるか、又は同一のCDR3と、を有する、抗体又はその抗原結合フラグメントをコードし得る。CDRの抗原結合配置は、抗体様タンパク質をCDR足場として使用して操作されてもよい。そのような操作された抗原結合タンパク質は、本開示の範囲内である。
本明細書に記載されるポリヌクレオチドは、配列番号60、例えば、配列番号140と実質的に同じであるか、又は同一のアミノ酸配列を含む、軽鎖可変ドメインセグメントを有する抗体又は抗原結合フラグメントをコードし得る。いくつかの実施形態において、記載される単離されたポリヌクレオチドは、配列番号64、例えば、配列番号144と実質的に同じであるか、又は同一のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメインセグメントを有する抗体又は抗原結合フラグメントをコードし得る。いくつかの実施形態において、記載される単離されたポリヌクレオチドは、配列番号60、例えば、配列番号140と実質的に同じであるか、又は同一のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメインセグメントと、配列番号64、例えば、配列番号144と実質的に同じであるか、又は同一のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメインセグメントと、を有する、抗体又は抗原結合フラグメントをコードし得る。本明細書に提供される可変ドメインセグメントをコードすることができる単離されたポリヌクレオチドは、抗体又は抗原結合フラグメントを産生するように、同じ又は異なるベクター上に含まれてもよい。
本明細書において、TEM−1に特異的に結合する単離された抗体及び抗原結合フラグメントが記載される。いくつかの実施形態において、抗体又は抗原結合フラグメントは、ラットIgG又はその誘導体である。抗体又は抗原結合フラグメントは、ヒト、ヒト化、又はキメラであり得るが、本明細書に例示された抗体又は抗原結合フラグメントは、ラットに由来する。いくつかの実施形態において、抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号65と実質的に同じであるか、又は同一の軽鎖CDR1アミノ酸配列を含んでもよい。いくつかの実施形態において、抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号66と実質的に同じであるか、又は同一の軽鎖CDR2アミノ酸配列を含んでもよい。いくつかの実施形態において、抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号67と実質的に同じであるか、又は同一の軽鎖CDR3アミノ酸配列を含んでもよい。いくつかの実施形態において、抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号69と実質的に同じであるか、又は同一の重鎖CDR1アミノ酸配列を含んでもよい。いくつかの実施形態において、抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号70と実質的に同じであるか、又は同一の重鎖CDR2アミノ酸配列を含んでもよい。いくつかの実施形態において、抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号71と実質的に同じであるか、又は同一の重鎖CDR3アミノ酸配列を含んでもよい。抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号65と実質的に同じであるか、又は同一のCDR1アミノ酸配列と、配列番号66と実質的に同じであるか、又は同一のCDR2アミノ酸配列と、配列番号67と実質的に同じであるか、又は同一のCDR3アミノ酸配列と、を有する軽鎖を含んでもよい。抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号69と実質的に同じであるか、又は同一のCDR1アミノ酸配列と、配列番号70と実質的に同じであるか、又は同一のCDR2アミノ酸配列と、配列番号71と実質的に同じであるか、又は同一のCDR3アミノ酸配列と、を有する重鎖を含んでもよい。抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号65と実質的に同じであるか、又は同一のCDR1アミノ酸配列と、配列番号66と実質的に同じであるか、又は同一のCDR2アミノ酸配列と、配列番号67と実質的に同じであるか、又は同一のCDR3アミノ酸配列と、を有する軽鎖を含んでもよく、配列番号69と実質的に同じであるか、又は同一のCDR1アミノ酸配列と、配列番号70と実質的に同じであるか、又は同一のCDR2アミノ酸配列と、配列番号71と実質的に同じであるか、又は同一のCDR3アミノ酸配列と、を有する重鎖も有する。
記載される抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号68と実質的に同じであるか、又は同一のアミノ酸配列を含む、軽鎖可変ドメインを含んでもよい。いくつかの実施形態において、配列番号148と実質的に同じであるか、又は同一の配列を含む、単離されたポリヌクレオチドは、この軽鎖可変ドメインアミノ酸配列をコードし得る。記載される抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号72と実質的に同じであるか、又は同一のアミノ酸配列を含む、重鎖可変ドメインを含んでもよい。いくつかの実施形態において、配列番号152と実質的に同じであるか、又は同一の配列を含む、単離されたポリヌクレオチドは、この重鎖可変ドメインアミノ酸配列をコードし得る。記載される抗体又は抗原結合フラグメントは、軽鎖及び重鎖可変ドメインを含んでもよく、軽鎖可変ドメインは、配列番号68と実質的に同じであるか、又は同一のアミノ酸配列を含み、重鎖可変ドメインは、配列番号72と実質的に同じであるか、又は同一のアミノ酸配列を含む。
いくつかの実施形態において、抗体は、2012年2月16日にアメリカンタイプカルチャーコレクション(American Type Culture Collection(10801 University Blvd.,Manassas,Virginia 20110−2209))に寄託された抗体産生細胞によって産生され、受託番号PTA−12544が割り当てられている。いくつかの実施形態において、抗体又はその抗原結合フラグメントは、寄託された抗体産生細胞によって産生される抗体のTEM−1に対する結合親和性を有する。いくつかの実施形態において、開示される抗体又はその抗原結合フラグメントは、寄託された抗体産生細胞によって産生される抗体の軽鎖及び重鎖CDRを含む。いくつかの実施形態において、抗体又はその抗原結合フラグメントは、寄託された抗体産生細胞によって産生される抗体の軽鎖及び重鎖可変領域を含む。
TEM−1に特異的に結合する抗体又は抗原結合フラグメントをコードする、単離されたポリヌクレオチドも開示される。いくつかの実施形態において、単離されたポリヌクレオチドは、配列番号65、例えば、配列番号145と実質的に同じであるか、又は同一の軽鎖CDR1配列を有する、抗体又はその抗原結合フラグメントをコードする。いくつかの実施形態において、単離されたポリヌクレオチドは、配列番号66、例えば、配列番号146と実質的に同じであるか、又は同一の軽鎖CDR2を有する、抗体又はその抗原結合フラグメントをコードする。いくつかの実施形態において、単離されたポリヌクレオチドは、配列番号67、例えば、配列番号147と実質的に同じであるか、又は同一の軽鎖CDR3を有する、抗体又はその抗原結合フラグメントをコードする。いくつかの実施形態において、単離されたポリヌクレオチドは、配列番号69、例えば、配列番号149と実質的に同じであるか、又は同一の重鎖CDR1を有する、抗体又はその抗原結合フラグメントをコードする。いくつかの実施形態において、単離されたポリヌクレオチドは、配列番号70、例えば、配列番号150と実質的に同じであるか、又は同一の重鎖CDR2を有する、抗体又はその抗原結合フラグメントをコードする。いくつかの実施形態において、単離されたポリヌクレオチドは、配列番号71、例えば、配列番号151と実質的に同じであるか、又は同一の重鎖CDR3を有する、抗体又はその抗原結合フラグメントをコードする。単離されたポリヌクレオチドは、配列番号65、例えば、配列番号145と実質的に同じであるか、又は同一のCDR1と、配列番号66、例えば、配列番号146と実質的に同じであるか、又は同一のCDR2と、配列番号67、例えば、配列番号147と実質的に同じであるか、又は同一のCDR3と、を伴う軽鎖を有する、抗体又はその抗原結合フラグメントをコードし得る。単離されたポリヌクレオチドは、配列番号69、例えば、配列番号149と実質的に同じであるか、又は同一の重鎖CDR1と、配列番号70、例えば、配列番号150と実質的に同じであるか、又は同一のCDR2と、配列番号71、例えば、配列番号151と実質的に同じであるか、又は同一のCDR3と、を有する、抗体又はその抗原結合フラグメントをコードし得る。単離されたポリヌクレオチドは、配列番号65、例えば、配列番号145と実質的に同じであるか、又は同一の軽鎖CDR1と、配列番号66、例えば、配列番号146と実質的に同じであるか、又は同一のヌクレオチド配列によってコードされるCDR2と、配列番号67、例えば、配列番号147と実質的に同じであるか、又は同一のヌクレオチド配列によってコードされるCDR3と、配列番号69、例えば、配列番号149と実質的に同じであるか、又は同一の軽鎖CDR1と、配列番号70、例えば、配列番号150と実質的に同じであるか、又は同一のCDR2と、配列番号71、例えば、配列番号151と実質的に同じであるか、又は同一のCDR3と、を有する、抗体又はその抗原結合フラグメントをコードし得る。CDRの抗原結合配置は、抗体様タンパク質をCDR足場として使用して操作されてもよい。そのような操作された抗原結合タンパク質は、本開示の範囲内である。
本明細書に記載されるポリヌクレオチドは、配列番号68、例えば、配列番号148と実質的に同じであるか、又は同一のアミノ酸配列を含む、軽鎖可変ドメインセグメントを有する抗体又は抗原結合フラグメントをコードし得る。いくつかの実施形態において、記載される単離されたポリヌクレオチドは、配列番号72、例えば、配列番号152と実質的に同じであるか、又は同一のアミノ酸配列を含む、重鎖可変ドメインセグメントを有する抗体又は抗原結合フラグメントをコードし得る。いくつかの実施形態において、記載される単離されたポリヌクレオチドは、配列番号68、例えば、配列番号148と実質的に同じであるか、又は同一のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメインセグメントと、配列番号72、例えば、配列番号152と実質的に同じであるか、又は同一のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメインセグメントと、を有する、抗体又は抗原結合フラグメントをコードし得る。本明細書に提供される可変ドメインセグメントをコードすることができる単離されたポリヌクレオチドは、抗体又は抗原結合フラグメントを産生するように、同じ又は異なるベクター上に含まれてもよい。
本明細書において、TEM−1に特異的に結合する単離された抗体及び抗原結合フラグメントが記載される。いくつかの実施形態において、抗体又は抗原結合フラグメントは、ラットIgG又はその誘導体である。抗体又は抗原結合フラグメントは、ヒト、ヒト化、又はキメラであり得るが、本明細書に例示された抗体又は抗原結合フラグメントは、ラットに由来する。いくつかの実施形態において、抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号73と実質的に同じであるか、又は同一の軽鎖CDR1アミノ酸配列を含んでもよい。いくつかの実施形態において、抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号74と実質的に同じであるか、又は同一の軽鎖CDR2アミノ酸配列を含んでもよい。いくつかの実施形態において、抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号75と実質的に同じであるか、又は同一の軽鎖CDR3アミノ酸配列を含んでもよい。いくつかの実施形態において、抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号77と実質的に同じであるか、又は同一の重鎖CDR1アミノ酸配列を含んでもよい。いくつかの実施形態において、抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号78と実質的に同じであるか、又は同一の重鎖CDR2アミノ酸配列を含んでもよい。いくつかの実施形態において、抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号79と実質的に同じであるか、又は同一の重鎖CDR3アミノ酸配列を含んでもよい。抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号73と実質的に同じであるか、又は同一のCDR1アミノ酸配列と、配列番号74と実質的に同じであるか、又は同一のCDR2アミノ酸配列と、配列番号75と実質的に同じであるか、又は同一のCDR3アミノ酸配列と、を有する軽鎖を含んでもよい。抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号77と実質的に同じであるか、又は同一のCDR1アミノ酸配列と、配列番号78と実質的に同じであるか、又は同一のCDR2アミノ酸配列と、配列番号79と実質的に同じであるか、又は同一のCDR3アミノ酸配列と、を有する重鎖を含んでもよい。抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号73と実質的に同じであるか、又は同一のCDR1アミノ酸配列と、配列番号74と実質的に同じであるか、又は同一のCDR2アミノ酸配列と、配列番号75と実質的に同じであるか、又は同一のCDR3アミノ酸配列と、を有する軽鎖を含んでもよく、配列番号77と実質的に同じであるか、又は同一のCDR1アミノ酸配列と、配列番号78と実質的に同じであるか、又は同一のCDR2アミノ酸配列と、配列番号79と実質的に同じであるか、又は同一のCDR3アミノ酸配列と、を有する重鎖も有する。
記載される抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号76と実質的に同じであるか、又は同一のアミノ酸配列を含む、軽鎖可変ドメインを含んでもよい。いくつかの実施形態において、配列番号156と実質的に同じであるか、又は同一の配列を含む、単離されたポリヌクレオチドは、この軽鎖可変ドメインアミノ酸配列をコードし得る。記載される抗体又は抗原結合フラグメントは、配列番号80と実質的に同じであるか、又は同一のアミノ酸配列を含む、重鎖可変ドメインを含んでもよい。いくつかの実施形態において、配列番号160と実質的に同じであるか、又は同一の配列を含む、単離されたポリヌクレオチドは、この重鎖可変ドメインアミノ酸配列をコードし得る。記載される抗体又は抗原結合フラグメントは、軽鎖及び重鎖可変ドメインを含んでもよく、軽鎖可変ドメインは、配列番号76と実質的に同じであるか、又は同一のアミノ酸配列を含み、重鎖可変ドメインは、配列番号80と実質的に同じであるか、又は同一のアミノ酸配列を含む。
いくつかの実施形態において、抗体は、2012年2月16日にアメリカンタイプカルチャーコレクション(American Type Culture Collection(10801 University Blvd.,Manassas,Virginia 20110−2209))に寄託された抗体産生細胞によって産生され、受託番号PTA−12547(ブダペスト条約に基づく国際寄託されたものであり、以下、本明
細書で使用されるPTA-12547は同様にブダペスト条約に基づく国際寄託されたも
のである)が割り当てられている。いくつかの実施形態において、抗体又はその抗原結合フラグメントは、寄託された抗体産生細胞によって産生される抗体のTEM−1に対する結合親和性を有する。いくつかの実施形態において、開示される抗体又はその抗原結合フラグメントは、寄託された抗体産生細胞によって産生される抗体の軽鎖及び重鎖CDRを含む。いくつかの実施形態において、抗体又はその抗原結合フラグメントは、寄託された抗体産生細胞によって産生される抗体の軽鎖及び重鎖可変領域を含む。
TEM−1に特異的に結合する抗体又は抗原結合フラグメントをコードする、単離されたポリヌクレオチドも開示される。いくつかの実施形態において、単離されたポリヌクレオチドは、配列番号73、例えば、配列番号153と実質的に同じであるか、又は同一の軽鎖CDR1配列を有する、抗体又はその抗原結合フラグメントをコードする。いくつかの実施形態において、単離されたポリヌクレオチドは、配列番号74、例えば、配列番号154と実質的に同じであるか、又は同一の軽鎖CDR2を有する、抗体又はその抗原結合フラグメントをコードする。いくつかの実施形態において、単離されたポリヌクレオチドは、配列番号75、例えば、配列番号155と実質的に同じであるか、又は同一の軽鎖CDR3を有する、抗体又はその抗原結合フラグメントをコードする。いくつかの実施形態において、単離されたポリヌクレオチドは、配列番号77、例えば、配列番号157と実質的に同じであるか、又は同一の重鎖CDR1を有する、抗体又はその抗原結合フラグメントをコードする。いくつかの実施形態において、単離されたポリヌクレオチドは、配列番号78、例えば、配列番号158と実質的に同じであるか、又は同一の重鎖CDR2を有する、抗体又はその抗原結合フラグメントをコードする。いくつかの実施形態において、単離されたポリヌクレオチドは、配列番号79、例えば、配列番号159と実質的に同じであるか、又は同一の重鎖CDR3を有する、抗体又はその抗原結合フラグメントをコードする。単離されたポリヌクレオチドは、配列番号73、例えば、配列番号153と実質的に同じであるか、又は同一のCDR1と、配列番号74、例えば、配列番号154と実質的に同じであるか、又は同一のCDR2と、配列番号75、例えば、配列番号155と実質的に同じであるか、又は同一のCDR3と、を伴う軽鎖を有する、抗体又はその抗原結合フラグメントをコードし得る。単離されたポリヌクレオチドは、配列番号77、例えば、配列番号157と実質的に同じであるか、又は同一の重鎖CDR1と、配列番号78、例えば、配列番号158と実質的に同じであるか、又は同一のCDR2と、配列番号79、例えば、配列番号159と実質的に同じであるか、又は同一のCDR3と、を有する、抗体又はその抗原結合フラグメントをコードし得る。単離されたポリヌクレオチドは、配列番号73、例えば、配列番号153と実質的に同じであるか、又は同一の軽鎖CDR1と、配列番号74、例えば、配列番号154と実質的に同じであるか、又は同一のヌクレオチド配列によってコードされるCDR2と、配列番号75、例えば、配列番号155と実質的に同じであるか、又は同一のヌクレオチド配列によってコードされるCDR3と、配列番号77、例えば、配列番号157と実質的に同じであるか、又は同一の重鎖CDR1と、配列番号78、例えば、配列番号158と実質的に同じであるか、又は同一のCDR2と、配列番号79、例えば、配列番号159と実質的に同じであるか、又は同一のCDR3と、を有する、抗体又はその抗原結合フラグメントをコードし得る。CDRの抗原結合配置は、抗体様タンパク質をCDR足場として使用して操作されてもよい。そのような操作された抗原結合タンパク質は、本開示の範囲内である。
本明細書に記載されるポリヌクレオチドは、配列番号76、例えば、配列番号156と実質的に同じであるか、又は同一のアミノ酸配列を含む、軽鎖可変ドメインセグメントを有する抗体又は抗原結合フラグメントをコードし得る。いくつかの実施形態において、記載される単離されたポリヌクレオチドは、配列番号80、例えば、配列番号160と実質的に同じであるか、又は同一のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメインセグメントを有する抗体又は抗原結合フラグメントをコードし得る。いくつかの実施形態において、記載される単離されたポリヌクレオチドは、配列番号76、例えば、配列番号156と実質的に同じであるか、又は同一のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメインセグメントと、配列番号80、例えば、配列番号160と実質的に同じであるか、又は同一のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメインセグメントと、を有する、抗体又は抗原結合フラグメントをコードし得る。本明細書に提供される可変ドメインセグメントをコードすることができる単離されたポリヌクレオチドは、抗体又は抗原結合フラグメントを産生するように、同じ又は異なるベクター上に含まれてもよい。
組み換え抗原結合タンパク質をコードするポリヌクレオチドも本開示の範囲内である。いくつかの実施形態において、記載されるポリヌクレオチド(及びそれらがコードするペプチド)は、リーダー配列を含む。当該技術分野において既知の任意のリーダー配列が用いられてもよい。リーダー配列は、限定されないが、制限部位又は翻訳開始部位を含んでもよい。
本明細書に記載される抗体又は抗原結合フラグメントは、記載される抗体又は抗原結合フラグメントの生物学的特性(例えば、結合親和性又は免疫エフェクター活性)を保持する、単一若しくは複数のアミノ酸置換、欠失、又は付加を有する異型を含む。当業者は、単一若しくは複数のアミノ酸置換、欠失、又は付加を有する異型を産生し得る。これらの異型としては、(a)1つ以上のアミノ酸残基が、保存又は非保存アミノ酸と置換される異型、(b)1つ以上のアミノ酸残基が、ポリペプチドに付加されるか、又はそこから欠失される異型、(c)1つ以上のアミノ酸残基が、置換基を含む異型、及び(d)ポリペプチドが、そのポリペプチドに有用な特性を付与し得る、別のペプチド又はポリペプチド(融合パートナー、タンパク質タグ、又は他の化学部分)と融合される異型、例えば、抗体のエピトープ、ポリヒスチジン配列、ビオチン部分等が挙げられ得る。本明細書に記載される抗体又は抗原結合フラグメントは、1つの種からのアミノ酸残基が、保存位置又は非保存位置のいずれかにおいて、別の種の対応する残基と置換される、異型を含んでもよい。他の実施形態において、非保存位置のアミノ酸残基は、保存又は非保存残基と置換される。遺伝的(欠失、突然変異等)、化学的、及び酵素的技法を含む、これらの異型を得るための技法は、当該技術分野において通常の技術を有する者に既知である。
本明細書に記載される抗体又は抗原結合フラグメントは、IgM、IgD、IgG、IgA、及びIgE等のいくつかの抗体アイソタイプを具体化し得る。抗体又はその抗原結合フラグメントの特異性は、主にCDRのアミノ酸配列及び配置によって判定される。したがって、1つのアイソタイプのCDRは、抗原特異性を改変することなく、別のアイソタイプに転移され得る。代替として、抗原特異性を改変することなく、ハイブリドーマを、1つの抗体アイソタイプから別のアイソタイプに産生を切り替えるための技法(アイソタイプスイッチング)が確立されている。したがって、そのような抗体アイソタイプは、記載される抗体又は抗原結合フラグメントの範囲内である。
本明細書に記載される抗体又は抗原結合フラグメントは、約1×10−8M未満の解離定数(KD)を含む、TEM−1の結合親和性(M)を有する。一実施形態において、抗体16D2は、1.31×10−14MのTEM−1に対する親和性を有する。一実施形態において、抗体7H12は、2.79×10−14MのTEM−1に対する親和性を有する。一実施形態において、抗体15F8は、2.22×10−13MのTEM−1に対する親和性を有する。一実施形態において、抗体9A5は、2.16×10−11MのTEM−1に対する親和性を有する。一実施形態において、抗体11D1は、2.40×10−10MのTEM−1に対する親和性を有する。一実施形態において、抗体15D10は、1.06×10−10MのTEM−1に対する親和性を有する。一実施形態において、抗体7D3は、2.03×10−12MのTEM−1に対する親和性を有する。一実施形態において、抗体16D2は、約5×10−13M〜約5×10−14MのTEM−1に対する親和性を有する。一実施形態において、抗体7H12は、約8×10−13M〜約8×10−14MのTEM−1に対する親和性を有する。一実施形態において、抗体15F8は、約8×10−12M〜約8×10−13MのTEM−1に対する親和性を有する。一実施形態において、抗体9A5は、約7×10−10M〜約7×10−11MのTEM−1に対する親和性を有する。一実施形態において、抗体11D1は、約7×10−9M〜約7×10−10MのTEM−1に対する親和性を有する。一実施形態において、抗体15D10は、約6×10−9M〜約6×10−10MのTEM−1に対する親和性を有する。一実施形態において、抗体7D3は、約7×10−11M〜約7×10−12MのTEM−1に対する親和性を有する。記載される抗体又は抗原結合フラグメントの親和性は、表面プラズモン共鳴又はELISAに基づく方法等の当該技術分野において既知の多様な方法によって判定され得る。
本明細書に記載されるポリヌクレオチドを含むベクターも提供される。ベクターは、発現ベクターであり得る。したがって、関心対象のペプチドをコードする配列を含有する組み換え発現ベクターは、本開示の範囲内として企図される。発現ベクターは、限定されないが、調節配列(例えば、プロモーター、エンハンサー)等の1つ以上の追加の配列、選択マーカー、及びポリアデニル化シグナルを含有してもよい。広範な宿主細胞を形質転換するためのベクターは周知であり、限定されないが、プラスミド、ファージミド、コスミド、バキュロウイルス、バクミド、バクテリア人工染色体(BAC)、酵母人工染色体(YAC)、並びに他の細菌、酵母、及びウイルス性ベクターが挙げられる。
本説明の範囲内の組み換え発現ベクターとしては、好適な調節要素に操作可能に結合され得る少なくとも1つの組み換えタンパク質をコードする、合成核酸、ゲノム核酸、又はcDNA由来の核酸が挙げられる。そのような調節要素としては、転写プロモーター、好適なmRNAリボソーム結合部位をコードする配列、並びに転写及び翻訳の終止を制御する配列が挙げられ得る。発現ベクター、特に哺乳類発現ベクターは、複製の起源、発現される遺伝子に結合される好適なプロモーター及びエンハンサー、他の5’若しくは3’隣接非転写配列、5’若しくは3’非翻訳配列(必須リボソーム結合部位等)、ポリアデニル化部位、スプライスドナー及び受容体部位、又は転写終止配列等の1つ以上の非転写要素を含んでもよい。宿主中で複製する能力を付与する複製の起源が組み込まれてもよい。
脊椎動物細胞を形質転換する際に使用される転写及び翻訳制御配列は、ウイルス源によって提供され得る。例示のベクターは、Okayama and Berg,3 Mol.Cell.Biol.280(1983)によって記載されるように構成され得る。
いくつかの実施形態において、抗体又は抗原結合フラグメントをコードする配列は、以下の遺伝子:ヒポキサンチンホスホリボシルトランスフェラーゼ(HPRT)、アデノシンデアミナーゼ、ピルビン酸キナーゼ、β−アクチン、ヒトミオシン、ヒトヘモグロビン、ヒト筋肉クレアチン、及びその他のプロモーター等の強力な構成的プロモーターの制御下に置かれる。加えて、多くのウイルス性プロモーターは、真核細胞中で構成的に機能し、記載される実施形態との併用に好適である。そのようなウイルスプロモーターとしては、制限されないが、サイトメガロウイルス(CMV)前初期プロモーター、SV40の早期及び後期プロモーター、マウス乳癌ウイルス(MMTV)プロモーター、マロニー白血病ウイルスの長末端反復(LTR)、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、エプスタインバーウイルス(EBV)、ラウス肉腫ウイルス(RSV)、及び他のレトロウイルス、及び単純ヘルペスウイルスのチミジンキナーゼプロモーターが挙げられる。一実施形態において、抗体又はその抗原結合フラグメントをコードする配列は、メタロチオネインプロモーター、テトラサイクリン誘導性プロモーター、ドキシサイクリン誘導性プロモーター、1つ以上のインターフェロン刺激応答要素(ISRE)(タンパク質キナーゼR2’,5’−オリゴアデニル化合成酵素等)、Mx遺伝子、ADAR1等の誘導性プロモーターの制御下に置かれる。
本明細書に記載されるベクターは、1つ以上の内部リボソーム侵入部位(複数可)(IRES)を含有してもよい。IRES配列の融合ベクターへの包含は、いくつかのタンパク質の発現を強化するために有効であり得る。いくつかの実施形態において、ベクター系は、1つ以上のポリアデニル化部位(例えば、SV40)を含み、これらは、前述の核酸配列のいずれかの上流又は下流であってもよい。ベクター成分は、連続して結合され得るか、又は遺伝子産物を発現するための最適な間隙を提供する方法で(すなわち、ORF間の「スペーサー」ヌクレオチドの導入によって)配置され得るか、又は別の方法で位置付けられ得る。IRESモチーフ等の調節要素は、発現のための最適な間隙を提供するように配置されてもよい。
ベクターは、当該技術分野において周知である、選択マーカーを含んでもよい。選択マーカーとしては、正及び負の選択マーカー、例えば、抗生物質抵抗性遺伝子(例えば、ネオマイシン抵抗性遺伝子、ヒグロマイシン抵抗性遺伝子、カナマイシン抵抗性遺伝子、テトラサイクリン抵抗遺伝子、ペニシリン抵抗性遺伝子)、グルタミン酸シンターゼ遺伝子、HSV−TK、ガンシクロビル選択のためのHSV−TK誘導体、又は6−メチルプリン選択のための細菌性プリンヌクレオシドホスホリラーゼ遺伝子が挙げられる(Gadi et al.,7 Gene Ther.1738〜1743(2000))。選択マーカーをコードする核酸配列又はクローニング部位は、関心対象のポリペプチドをコードする核酸配列又はクローニング部位の上流又は下流であってもよい。
本明細書に記載されるベクターは、記載される抗体又は抗原結合フラグメントをコードする遺伝子で様々な細胞を形質転換するために使用され得る。例えば、ベクターは、抗体又は抗原結合フラグメント産生細胞を生成するために使用されてもよい。したがって、別の態様は、本明細書に記載及び例示された抗体又は抗原結合フラグメント等のTEM−1に特異的に結合する抗体又はその抗原結合フラグメントをコードする核酸配列を含むベクターで形質転換される宿主細胞を特徴とする。
外来遺伝子を細胞に導入するための多数の技法は、当該技術分野において既知であり、本明細書に記載及び例示される様々な実施形態に従い、記載される方法を実行する目的で、組み換え細胞を構成するために使用されてもよい。使用される技法は、異種遺伝子配列が、子孫細胞によって遺伝性かつ発現可能であり、受容体細胞の必須の発達及び生理学的機能が妨害されないように、異種遺伝子配列の宿主細胞への安定した移動を提供するべきである。使用され得る技法としては、限定されないが、染色体移動(例えば、細胞融合、染色体媒介性遺伝子移動、微小核体媒介性遺伝子移動)、物理的方法(例えば、形質転換、スフェロプラスト融合、顕微注入法、電気穿孔法、リポソーム担体)、ウイルス性ベクター移動(例えば、組み換えDNAウイルス、組み換えRNAウイルス)等が挙げられる(Cline,29 Pharmac.Ther.69〜92(1985)に記載)。細菌プロトプラストの哺乳類細胞とのリン酸カルシウム沈殿及びポリエチレングリコール(PEG)−誘導性融合を使用し、細胞を形質転換してもよい。
本明細書に記載される抗体又は抗原結合フラグメントの発現における使用に好適な細胞は、好ましくは真核細胞であり、より好ましくは植物、齧歯類、又はヒト起源の細胞、中でも、例えば、限定されないが、NSO、CHO、CHOK1、perC.6、Tk−ts13、BHK、HEK293細胞、COS−7、T98G、CV−1/EBNA、L細胞、C127、3T3、HeLa、NS1、Sp2/0骨髄腫細胞、及びBHK細胞株である。加えて、抗体の発現は、ハイブリドーマ細胞を使用して達成され得る。ハイブリドーマを産生するための方法は、当該技術分野において十分に確立されている。
本明細書に記載される発現ベクターで形質転換された細胞は、本明細書に記載される抗体又は抗原結合フラグメントの組み換え発現のために選択又はスクリーニングされ得る。組み換え陽性細胞は、高レベル発現、強化された成長特性、又は例えば、タンパク質修飾若しくは改変された翻訳後修飾に起因する所望の生化学的特性を伴うタンパク質を産出する能力等の所望の表現型を呈するサブクローンのために拡張及びスクリーニングされる。これらの表現型は、所与のサブクローンの固有特性又は突然変異に起因し得る。突然変異は、化学物質、紫外線波長光、放射線、ウイルス、挿入突然変異原の使用、DNAミスマッチ修復の阻害、又はそのような方法の組み合わせを通じて生じ得る。
TEM−1を検出する方法
本明細書において、本明細書に記載される試料を抗体又はその抗原結合フラグメントと接触させることによって、生体試料中のTEM−1を検出するための方法が提供される。本明細書に記載されるように、試料は、尿、血液、血清、血漿、唾液、腹水、循環細胞、循環腫瘍細胞、組織と関連付けられない細胞(すなわち、遊離細胞)、組織(例えば、外科的に切除された腫瘍組織、細針吸引を含む生検)、組織学的調製物等に由来し得る。いくつかの実施形態において、記載される方法は、試料を以下と接触させることによって、生体試料中のTEM−1を検出することを含む:
(a)抗体14G3、抗体9A5、抗体7D3、抗体7H12、抗体9G5、抗体10H8、抗体11D1、抗体15D10、抗体15F8、抗体16D2、若しくはその抗原結合フラグメントのうちのいずれか1つ;
(b)表2に記載される抗体14G3、抗体9A5、抗体7D3、抗体7H12、抗体9G5、抗体10H8、抗体11D1、抗体15D10、抗体15F8、抗体16D2のうちのいずれか1つの重鎖CDR1、CDR2、及びCDR3アミノ酸配列及び軽鎖CDR1、CDR2、及びCDR3アミノ酸配列を含む、抗体、若しくはその抗原結合フラグメント;
(c)表2に記載される抗体14G3、抗体9A5、抗体7D3、抗体7H12、抗体9G5、抗体10H8、抗体11D1、抗体15D10、抗体15F8、抗体16D2のうちのいずれか1つの重鎖可変ドメインセグメント及び軽鎖可変ドメインセグメントを含む、抗体、若しくはその抗原結合フラグメント;又は
(d)受託番号PTA−12538、PTA−12545、PTA−12542、PTA−12546、PTA−12541、PTA−12539、PTA−12543、PTA−12540、PTA−12544、又はPTA−12547を有するATCCに寄託された細胞株のうちのいずれか1つによって産生される抗体のアミノ酸配列を有する抗体、若しくはその抗原結合フラグメント。
いくつかの実施形態において、試料は、本明細書に記載される抗体又は抗原結合フラグメントのうちの複数と接触されてもよい。例えば、試料は、第1の抗体又はその抗原結合フラグメント、次いで、第2の抗体又はその抗原結合フラグメントと接触されてもよく、第1の抗体又は抗原結合フラグメント及び第2の抗体又は抗原結合フラグメントは、同じ抗体又は抗原結合フラグメントではない。いくつかの実施形態において、第1の抗体又はその抗原結合フラグメントは、試料と接触する前に、マルチウェルプレート、小片、又は同様の基質等の表面に固定されてもよい。他の実施形態において、第1の抗体又はその抗原結合フラグメントは、試料と接触する前に、何にも固定又は付着されなくてもよい。
抗体又はその抗原結合フラグメントの様々な組み合わせを使用し、表4に記載される生体試料中のTEM−1を検出してもよい。表4に示されるように、TEM−1結合アッセイにおいて2つの抗体のうちの1つとして作用するMORAb−004に加えて、これらの抗体は、TEM−1に結合するためにMORAb−004と競合しないため、表4に提供されるMORAb−004を伴わない組み合わせの多くが、MORAb−004の存在下で使用されてもよい。例えば、抗体9G5及び15F8は、TEM−1に結合するためにMORAb−004と競合しないため、これらの抗体の組み合わせを使用し、MORAb−004の存在下でTEM−1を検出及び定量化してもよい。
記載される抗体及び抗原結合フラグメントは、検出可能に標識されてもよい。いくつかの実施形態において、標識された抗体及び抗原結合フラグメントは、本明細書に記載される方法を介してTEM−1の検出を促進し得る。多くのそのような標識は、当業者に容易に知られる。例えば、好適な標識としては、放射標識、蛍光標識、エピトープタグ、ビオチン、発色団標識、ECL標識、又は酵素が挙げられるが、それらに限定されるものと見なされるべきではない。より具体的に、記載される標識としては、ルテニウム、111In−DOTA、111In−ジエチレントリアミンペンタ酢酸(DTPA)、ホースラディッシュペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼ、及びβ−ガラクトシダーゼ、ポリ−ヒスチジン(HISタグ)、アクリジン染料、シアニン染料、フルオロン染料、オキサジン染料、フェナントリジン染料、ローダミン染料、Alexafluor(登録商標)染料等が挙げられる。
記載される抗体及び抗原結合フラグメントは、生体試料中のTEM−1を検出するために、多様なアッセイにおいて使用されてもよい。いくつかの好適なアッセイとしては、ウェスタンブロット分析、ラジオイムノアッセイ、表面プラズモン共鳴、免疫蛍光測定、免疫沈降、平衡透析、免疫拡散、電子化学発光(ECL)イムノアッセイ、免疫組織化学、蛍光活性化細胞分類(FACS)、又はELISAアッセイが挙げられるが、それらに限定されるものと見なされるべきではない。
本明細書に記載されるいくつかの実施形態において、対象におけるTEM−1発現癌細胞の検出を使用し、対象がTEM−1に対する治療薬で処置され得ることを判定してもよい。
TEM−1は、血液及び血清試料中に検出可能なレベルで存在する。したがって、本明細書において、試料を、TEM−1に特異的に結合する抗体、又はその抗原結合フラグメント、又はリガンドと接触させることによって、血清試料等の血液に由来する試料中のTEM−1を検出するための方法が提供される。血液試料又はその誘導体は、記載される方法が実行され得る試料を産出するように、希釈、分画化、又は別様に処理されてもよい。いくつかの実施形態において、TEM−1は、限定されないが、ウェスタンブロット分析、ラジオイムノアッセイ、表面プラズモン共鳴、免疫蛍光測定、免疫沈降、平衡透析、免疫拡散、電子化学発光(ECL)イムノアッセイ、免疫組織化学、蛍光活性化細胞分類(FACS)、又はELISAアッセイ等の当該技術分野における任意の数のアッセイによって、血液試料又はその誘導体中で検出されてもよい。
癌を診断するための方法
本明細書において、対象におけるTEM−1発現癌を診断するための方法が提供される。いくつかの実施形態において、TEM−1発現癌としては、黒色腫、肉腫、膀胱癌、胃癌、肝細胞癌、又は結腸癌が挙げられる。いくつかの実施形態において、上記のように、血液試料又は血清試料等の生体試料中のTEM−1を検出することは、試料が得られた対象中の癌を診断する能力を提供する。代替として、いくつかの実施形態において、組織学的試料、細針吸引試料、切除された腫瘍組織、循環細胞、循環腫瘍細胞等の他の試料を使用し、試料が得られた対象が癌を有するかどうかを評価してもよい。いくつかの実施形態において、試料が得られた対象が癌を有することは既に既知であり得るが、対象を苦しめている癌の種類が診断されていないか、又は予備的診断が不明であり得るため、対象から得られた生体試料中のTEM−1を検出することは、癌の診断を可能にするか、又は明確にすることができる。例えば、対象が癌を有することは既知であり得るが、対象の癌がTEM−1を発現するかどうかは既知でないか、又は不明であり得る。
いくつかの実施形態において、記載される方法は、対象に由来する生体試料中に存在するTEM−1の量を判定することによって、対象がTEM−1発現癌に罹患しているかどうかを評価することと、観察されたTEM−1の量を対照又は参照試料中のTEM−1の量と比較することと、を含み、対象に由来する生体試料中に存在するTEM−1の量と、対照又は参照試料中のTEM−1の量との間の差異が、対象がTEM−1発現癌に罹患していることの指標である。別の実施形態において、対象から得た生体試料中で観察されたTEM−1の量を、癌のある形態又は病期と関連付けられることが既知であるTEM−1のレベルと比較し、対象の癌の形態又は病期を判定してもよい。いくつかの実施形態において、対象に由来する試料中のTEM−1の量は、本明細書に記載される抗体等のTEM−1に特異的に結合する、抗体又はその抗原結合フラグメントと試料を接触させることによって評価される。TEM−1の存在について評価される試料は、尿、血液、血清、血漿、唾液、腹水、循環細胞、循環腫瘍細胞、組織と関連付けられない細胞(すなわち、遊離細胞)、組織(例えば、外科的に切除された腫瘍組織、細針吸引を含む生検)、組織学的調製物等に由来し得る。いくつかの実施形態において、TEM−1発現癌としては、黒色腫、肉腫、膀胱癌、胃癌、肝細胞癌、又は結腸癌が挙げられる。いくつかの実施形態において、対象はヒトである。
いくつかの実施形態において、TEM−1発現癌を診断する方法は、対象の生体試料をTEM−1特異的抗体又はその抗原フラグメント(表2に提供される抗体及びフラグメントに由来するもの等)と接触させることと、抗体又はその抗原結合フラグメントによって結合される試料中に存在するTEM−1の量を定量化することと、試料中に存在するTEM−1の量を既知の標準又は参照試料と比較することと、対象のTEM−1レベルが癌と関連付けられるTEM−1のレベル内にあるかどうかを判定することと、を含む。追加の実施形態において、該診断方法には、癌特異的処置を投与又は処方する追加の工程が続き得る。別の実施形態において、該診断方法には、癌の処置を促進するために、判定の結果を転送する追加の工程が続き得る。いくつかの実施形態において、癌特異的処置は、MORAb−004等のTEM−1発現癌に対して向けられてもよい。
いくつかの実施形態において、記載される方法は、対象に由来する血液又は血清試料中に存在するTEM−1の量を判定することによって、対象がTEM−1発現癌に罹患しているかどうかを評価することと、観察されたTEM−1の量を対照又は参照試料中のTEM−1の量と比較することと、を含み、対象に由来する生体試料中に存在するTEM−1の量と、対照又は参照試料中のTEM−1の量との間の差異が、対象がTEM−1発現癌に罹患していることの指標である。
いくつかの実施形態において、対照又は参照試料は、TEM−1発現癌に罹患していない対象に由来し得る。いくつかの実施形態において、対照又は参照試料は、TEM−1発現癌に罹患している対象に由来し得る。対照又は参照試料がTEM−1発現癌に罹患していない対象に由来する、いくつかの実施形態において、対照又は参照試料について観察されたものに対して、試験試料中に存在するTEM−1の量の観察された増加は、評価される対象がTEM−1発現癌に罹患していることの指標である。対照試料がTEM−1発現癌に罹患していない対象に由来する、いくつかの実施形態において、対照又は参照試料について観察されたものに対して、試験試料中に存在するTEM−1の量の観察された減少又は類似性は、評価される対象がTEM−1発現癌に罹患していないことの指標である。対照又は参照試料がTEM−1発現癌に罹患している対象に由来する、いくつかの実施形態において、対照又は参照試料について観察されたものに対して、試験試料中に存在するTEM−1の量の観察された類似性は、評価される対象がTEM−1発現癌に罹患していることの指標である。対照又は参照試料がTEM−1発現癌に罹患している対象に由来する、いくつかの実施形態において、対照又は参照試料について観察されたものに対して、試験試料中に存在するTEM−1の量の観察された減少は、評価される対象がTEM−1発現癌に罹患していないことの指標である。
いくつかの実施形態において、対象に由来する試料中のTEM−1の量は、本明細書に記載される抗体等のTEM−1に特異的に結合する、抗体又はその抗原結合フラグメントと試料を接触させることによって評価される。TEM−1の存在について評価される試料は、血液試料、血清試料、循環細胞、循環腫瘍細胞、組織と関連付けられない細胞(すなわち、遊離細胞)、組織(例えば、外科的に切除された腫瘍組織、細針吸引を含む生検)、組織学的調製物等に由来し得る。
様々な態様において、TEM−1の量は、TEM−1に特異的に結合する抗体又はその抗原結合フラグメントと試料を接触させることによって判定される。いくつかの実施形態において、試料は、TEM−1に特異的に結合する複数の種類の抗体又はその抗原結合フラグメントによって接触されてもよい。いくつかの実施形態において、試料は、TEM−1に特異的に結合する第1の抗体又はその抗原結合フラグメント、次いで、TEM−1に特異的に結合する第2の抗体又はその抗原結合フラグメントによって接触されてもよい。本明細書に記載されるもの等の抗体は、この能力内で使用されてもよい。例えば、抗体は、以下からなる群から選択される:
(a)抗体14G3、抗体9A5、抗体7D3、抗体7H12、抗体9G5、抗体10H8、抗体11D1、抗体15D10、抗体15F8、抗体16D2、若しくはその抗原結合フラグメントのうちのいずれか1つ;
(b)表2に記載される抗体14G3、抗体9A5、抗体7D3、抗体7H12、抗体9G5、抗体10H8、抗体11D1、抗体15D10、抗体15F8、抗体16D2のうちのいずれか1つの重鎖CDR1、CDR2、及びCDR3アミノ酸配列及び軽鎖CDR1、CDR2、及びCDR3アミノ酸配列を含む、抗体、若しくはその抗原結合フラグメント;
(c)表2に記載される抗体14G3、抗体9A5、抗体7D3、抗体7H12、抗体9G5、抗体10H8、抗体11D1、抗体15D10、抗体15F8、抗体16D2のうちのいずれか1つの重鎖可変ドメインセグメント及び軽鎖可変ドメインセグメントを含む、抗体、若しくはその抗原結合フラグメント;又は
(d)受託番号PTA−12538、PTA−12545、PTA−12542、PTA−12546、PTA−12541、PTA−12539、PTA−12543、PTA−12540、PTA−12544、又はPTA−12547を有するATCCに寄託された細胞株のうちのいずれか1つによって産生される抗体のアミノ酸配列を有する抗体、若しくはその抗原結合フラグメント。
表4に記載される抗体及び抗原結合フラグメントの様々な組み合わせを使用して「第1」及び「第2」の抗体又は抗原結合フラグメントを提供し、記載される診断方法を実行することができる。いくつかの実施形態において、TEM−1発現癌としては、黒色腫、肉腫、膀胱癌、胃癌、肝細胞癌、又は結腸癌が挙げられる。
ある実施形態において、TEM−1の量は、ウェスタンブロット分析、ラジオイムノアッセイ、表面プラズモン共鳴、免疫蛍光測定、免疫沈降、平衡透析、免疫拡散、電子化学発光(ECL)イムノアッセイ、免疫組織化学、蛍光活性化細胞分類(FACS)、又はELISAアッセイによって判定される。
記載される診断方法の様々な実施形態において、対照又は参照試料が使用される。この試料は、使用されるアッセイが、適切に作動していること、例えば、この性質のアッセイ対照が、免疫組織化学アッセイに広く使用され得ることを保証する、正又は負のアッセイ対照であってもよい。代替として、試料は、健常な対象からの生体試料中のTEM−1の量に対する標準化された参照であってもよい。いくつかの実施形態において、試験された対象の観察されたTEM−1レベルは、TEM−1発現癌を有することが知られている対象からの試料中で観察されたTEM−1レベルと比較されてもよい。いくつかの実施形態において、対照対象は、関心対象の特定の癌に罹患し得る。いくつかの実施形態において、対照対象は、早期癌を有することが知られ、TEM−1発現癌であってもなくてもよい。いくつかの実施形態において、対照対象は、中期癌を有することが知られ、TEM−1発現癌であってもなくてもよい。いくつかの実施形態において、対照対象は、末期癌を有することが知られ、TEM−1発現癌であってもなくてもよい。
癌を監視するための方法
本明細書において、対象におけるTEM−1発現癌を監視するための方法が提供される。いくつかの実施形態において、TEM−1発現癌としては、黒色腫、肉腫、膀胱癌、胃癌、肝細胞癌、又は結腸癌が挙げられる。いくつかの実施形態において、記載される方法は、対象に由来する試験試料中に存在するTEM−1の量を判定することによって、TEM−1発現癌が進行しているか、退縮しているか、又は安定した状態であるかどうかを評価することと、観察されたTEM−1の量を、より早い時点で対象から類似の方法で得られた生体試料中のTEM−1の量と比較することと、を含み、試験試料及び早期試料中のTEM−1の量の差異は、癌が進行しているか、退縮しているか、又は安定した状態であるかどうかの指標を提供する。この点において、早期試料に対して観察された量に対し、TEM−1の量が増加した試験試料は、TEM−1発現癌の進行を示し得る。反対に、早期試料に対して観察された量に対し、TEM−1の量が減少した試験試料は、TEM−1発現癌の退縮を示し得る。したがって、早期試料に対して観察された量に対し、TEM−1の量の有意でない差異を伴う試験試料は、TEM−1発現癌の安定した疾患状態を示し得る。いくつかの実施形態において、対象に由来する生体試料中のTEM−1の量は、本明細書に記載される抗体等のTEM−1に特異的に結合する、抗体又はその抗原結合フラグメントと試料を接触させることによって評価される。TEM−1の存在について評価される試料は、尿、血液、血清、血漿、唾液、腹水、循環細胞、循環腫瘍細胞、組織と関連付けられない細胞(すなわち、遊離細胞)、組織(例えば、外科的に切除された腫瘍組織、細針吸引を含む生検)、組織学的調製物等に由来し得る。いくつかの実施形態において、対象はヒトである。
いくつかの実施形態において、TEM−1発現癌を監視する方法は、対象の生体試料を、TEM−1特異的抗体又はその抗原フラグメント(表2に提供される抗体及びフラグメントに由来するもの等)と接触させることと、試料中に存在するTEM−1の量を定量化することと、試料中に存在するTEM−1の量を、より早い時点で同じ対象から類似の方法で得られた生体試料中に存在することが判定されたTEM−1の量と比較することと、対象のTEM−1レベルが経時的に変化したかどうかを判定することと、を含む。早期試料に対して観察された量に対し、TEM−1の量が増加した試験試料は、癌の進行を示し得る。反対に、早期試料に対して観察された量に対し、TEM−1の量が減少した試験試料は、TEM−1発現癌の退縮を示し得る。したがって、早期試料に対して観察された量に対し、TEM−1の量の有意でない差異を伴う試験試料は、TEM−1発現癌の安定した疾患状態を示し得る。いくつかの実施形態において、試料のTEM−1レベルは、単独で、又はより早い時点で評価された試料に対して観察されたTEM−1レベルに加えて、既知の標準又は参照試料と比較されてもよい。追加の実施形態において、該診断方法には、癌特異的処置を投与する追加の工程が続き得る。いくつかの実施形態において、癌特異的処置は、MORAb−004等のTEM−1発現癌に対して向けられてもよい。
様々な態様において、TEM−1の量は、試料を、TEM−1に特異的に結合する抗体又はその抗原結合フラグメントと接触させることによって判定される。いくつかの実施形態において、試料は、TEM−1に特異的に結合する複数の種類の抗体又はその抗原結合フラグメントによって接触されてもよい。いくつかの実施形態において、試料は、TEM−1に特異的に結合する第1の抗体又はその抗原結合フラグメント、次いで、TEM−1に特異的に結合する第2の抗体又はその抗原結合フラグメントによって接触されてもよい。本明細書に記載されるもの等の抗体は、この能力内で使用されてもよい。例えば、抗体は、以下から選択されてもよい:
(a)抗体14G3、抗体9A5、抗体7D3、抗体7H12、抗体9G5、抗体10H8、抗体11D1、抗体15D10、抗体15F8、抗体16D2、若しくはその抗原結合フラグメントのうちのいずれか1つ;
(b)表2に記載される抗体14G3、抗体9A5、抗体7D3、抗体7H12、抗体9G5、抗体10H8、抗体11D1、抗体15D10、抗体15F8、抗体16D2のうちのいずれか1つの重鎖CDR1、CDR2、及びCDR3アミノ酸配列及び軽鎖CDR1、CDR2、及びCDR3アミノ酸配列を含む、抗体、若しくはその抗原結合フラグメント;
(c)表2に記載される抗体14G3、抗体9A5、抗体7D3、抗体7H12、抗体9G5、抗体10H8、抗体11D1、抗体15D10、抗体15F8、抗体16D2のうちのいずれか1つの重鎖可変ドメインセグメント及び軽鎖可変ドメインセグメントを含む、抗体、若しくはその抗原結合フラグメント;又は
(d)受託番号PTA−12538、PTA−12545、PTA−12542、PTA−12546、PTA−12541、PTA−12539、PTA−12543、PTA−12540、PTA−12544、又はPTA−12547を有するATCCに寄託された細胞株のうちのいずれか1つによって産生される抗体のアミノ酸配列を有する抗体、若しくはその抗原結合フラグメント。
表4に詳述される(a)〜(d)に記載の抗体及び抗原結合フラグメントの様々な組み合わせを使用して、「第1」及び「第2」の抗体又は抗原結合フラグメントを提供し、記載される監視方法を実行することができる。いくつかの実施形態において、TEM−1発現癌としては、黒色腫、肉腫、膀胱癌、胃癌、肝細胞癌、又は結腸癌が挙げられる。
ある実施形態において、TEM−1の量は、ウェスタンブロット分析、ラジオイムノアッセイ、表面プラズモン共鳴、免疫蛍光測定、免疫沈降、平衡透析、免疫拡散、電子化学発光(ECL)イムノアッセイ、免疫組織化学、蛍光活性化細胞分類(FACS)、又はELISAアッセイによって判定される。
TEM−1を検出するためのキット
本明細書において、生体試料中のTEM−1を検出するためのキットが提供される。これらのキットは、本明細書に記載されるTEM−1特異的抗体又はその抗原結合フラグメントのうちの1つ以上、及びキットを使用するための説明書を含む。いくつかの実施形態において、記載されるキットに提供される抗体又は抗原結合フラグメントは、以下のうちの1つ以上であってもよい:
(a)抗体14G3、抗体9A5、抗体7D3、抗体7H12、抗体9G5、抗体10H8、抗体11D1、抗体15D10、抗体15F8、抗体16D2、若しくはその抗原結合フラグメントのうちのいずれか1つ;
(b)表2に記載される抗体14G3、抗体9A5、抗体7D3、抗体7H12、抗体9G5、抗体10H8、抗体11D1、抗体15D10、抗体15F8、抗体16D2のうちのいずれか1つの重鎖CDR1、CDR2、及びCDR3アミノ酸配列及び軽鎖CDR1、CDR2、及びCDR3アミノ酸配列を含む、抗体、若しくはその抗原結合フラグメント;
(c)表2に記載される抗体14G3、抗体9A5、抗体7D3、抗体7H12、抗体9G5、抗体10H8、抗体11D1、抗体15D10、抗体15F8、抗体16D2のうちのいずれか1つの重鎖可変ドメインセグメント及び軽鎖可変ドメインセグメントを含む、抗体、若しくはその抗原結合フラグメント;又は
(d)受託番号PTA−12538、PTA−12545、PTA−12542、PTA−12546、PTA−12541、PTA−12539、PTA−12543、PTA−12540、PTA−12544、又はPTA−12547を有するATCCに寄託された細胞株のうちのいずれか1つによって産生される抗体のアミノ酸配列を有する抗体、若しくはその抗原結合フラグメント。
提供される抗体又は抗原結合フラグメントは、溶液中に存在するか、凍結乾燥されるか、基質、担体、若しくはプレートに固定されるか、又は検出可能に標識されてもよい。
記載されるキットは、本明細書に記載される方法を実行するために有効な追加の構成要素を含んでもよい。例として、キットは、対象から試料を得るための手段と、対照若しくは参照試料、例えば、ゆっくりと進行している癌を有する対象及び/若しくは癌を有しない対象からの試料、1つ以上の試料区画、並びに/又は本発明の方法及び組織特異的対照若しくは標準の性能を記載する説明材料を備えてもよい。
TEM−1のレベルを判定するための手段は、例えば、TEM−1のレベルを判定するためのアッセイに使用するための緩衝液又は他の試薬を更に含むことができる。説明書は、例えば、アッセイを実行するための印刷された説明書、及び/又はTEM−1の発現のレベルを評価するための説明書であり得る。
記載されるキットは、対象から試料を単離するための手段を含んでもよい。これらの手段は、対象から流体又は組織を得るために使用することができる装置又は試薬の1つ以上の品目を含むことができる。対象から試料を得るための手段は、血液試料から血清等の血液成分を単離するための手段を含んでもよい。好ましくは、キットは、ヒト対象に使用するために設計される。
以下の実施例は、先行開示を補足するため、及び本明細書に記載される主題のより良い理解を提供するために提供される。これらの実施例は、記載される主題を限定するものと見なされるべきではない。本明細書に記載される実施例及び実施形態は、単なる例示目的であること、及びそれに照らした様々な修飾又は変更は、当業者には明らかであり、本発明の真の範囲内に含まれるものであり、そこから逸脱することなく行われ得ることが理解される。
実施例1−TEM−1に選択的に結合するモノクローナル抗体の生成
TEM−1に特異的に結合する抗体を生成するために、3匹の8週齢雌ルイスラットを、マウスγ重鎖(rTEM−1−Fc)のFc部分に融合されたTEM−1の組み換え変形で免疫付与した(Tomkowicz,et al.,PNAS 104(46):17965〜70(2007))。ゼロ日目に、ラットは、完全なフロイント補助剤(Rockland Immunochemicals,Inc.,Gilbertsville,PA)との1:1(v:v)混合物として調製された100μgのrTEM−1−Fcで腹腔内に免疫付与された。14日目及びその後21日毎に、免疫付与されたラットは、不完全なフレウント補助剤(Rockland Immunochemicals Inc.)と1:1(v:v)で混合された50μgのrTEM−1−Fcの腹腔内注射を受けた。24日目及びその後21日毎に、試験血液を回収し、rTEM−1−His6に対する直接酵素結合イムノアッセイ(EIA)によって分析した。最高の抗原特異的力価を呈する動物から脾臓を採取し、脾臓細胞とSp2/0 Ag14骨髄腫細胞(ATCC,Rockville,MD)との電子融合(Hybrimune(商標)Model CEEF−50B Waveform Generator;Cellectis,Romainville,France)によってハイブリドーマを調製した。
ハイブリドーマ上清を、負の対照としてのrTEM−1−His6又は組み換えメソテリンタンパク質に対するEIAによって再度スクリーニングし、抗rTEM−1抗体を産生するハイブリドーマを特定した。簡潔に述べると、96ウェルプレートを、1μg/mLのrTEM−1−His6を含有する100μL/ウェルのPBS溶液で、終夜4℃でコーティングした。次いで、ウェルを洗浄し、PBS中の3%(w/v)フィッシュゲルで1時間、室温でブロックした。次に、ハイブリドーマ培養上清の100μLの3倍希釈系をウェルに添加し、プレートを室温で1時間インキュベートした。0.2%(v/v)Tween−20(PBST)を含有するPBSで3回洗浄した後、100μLのホースラディッシュペルオキシダーゼ共役マウスの抗ラットIgG(1:2500希釈;Rockland Immunochemicals,Inc.)を添加し、プレートを30分間37℃でインキュベートした。PBSTで洗浄した後、100μLの基質(TMBE−100;Rockland Immunochemicals,Inc.)を添加し、30分後に100μLの1M HClの添加によって反応を停止させた。Benchmarkマイクロプレートリーダー(BioRad,Concord,CA)上、450nmでプレートを読み取った。次いで、選択された親細胞株を、限界希釈によってサブクローン化し、rTEM−1に対してEIAによって再度アッセイした。Clonetyping System(SouthernBiotech,Birmingham,AL)を使用して、選択されたクローンのアイソタイプ化を行った。
選択されたハイブリドーマ細胞株(表5)は、マイコプラズマPCR ELISA(Roche,Manheim,Germany)を使用し、マイコプラズマについて試験した。モノクローナル抗体(mAB)は、1Lのローラーボトル培養物中で成長したマイコプラズマ陰性細胞から産生した。0.5×105細胞/mLで播種した後、培養物を、血清遊離培地(Invitrogen)及び5%低IgGウシ胎児血清(Gibco)中で21日間成長させた。終了時に、培養上清を50kDa濾過膜(SpectrumLabs,Rancho Doinguez,CA)に通して約10倍濃縮し、mAbを親和性クロマトグラフィーによって精製し、溶出した後、12〜14kDa膜管(SpectrumLabs,Rancho Doinguez,CA)を使用してPBSに対して分析し、0.22μm Express(商標)PLUS Stericups(Millipore,Billerica MA)を使用して滅菌濾過し、一定分量に分割して、−80℃で保存した。
実施例2−TEM−1に選択的に結合するモノクローナル抗体の特徴付け
実施例1に記載されるTEM−1特異的抗体の産生及び単離に続いて、実験を行い、抗体の結合特徴を判定した。最初に、TEM−1を発現することが知られている大動脈平滑筋細胞(「S」)(Invitrogen)又はTEM−1を発現しないヒト臍静脈上皮細胞(HUVEC)(「H」)(ScienCell)のいずれかからの還元及び変性された細胞溶解物を使用してウェスタンブロット分析を行った。簡潔に述べると、大動脈平滑筋細胞及びHUVECを、完全(商標)ミニプロテアーゼ阻害剤カクテル(Roche Diagnostics)+PMSF(100mM)が補充された1.1% OBG緩衝液(50mMトリス−HCl、ph 7.5、150mM NaCl、1.1% OBG)中に、氷上で15分間溶解し、次いで、13,000×gで15分間遠心分離し、細胞残渣を除去した。等量の総タンパク質(30μg)を、5% B−メルカプトエタノール+20mM DTTを含有するNuPAGE試料緩衝液(Invitrogen)に添加した。4〜12%ビス−トリスゲル(Invitrogen)上のSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS−PAGE)を使用して、タンパク質を分離し、PVDF膜に移した。記載されるラットTEM−1特異的抗体を使用し、4℃で終夜免疫ブロット法を行い、次いで、ヤギ抗ラットHRP共役抗体(Jackson Immunoresearch)で検出し、SuperSignal(登録商標)West Pico化学発光基質(Pierce)を使用して可視化した。Omega 12iC分子撮像システム(Ultra−Lum)を使用し、シグナルを可視化した。図1に示されるように、試験された抗体の大半は、還元及び変性されたTEM−1を検出することができ、これらの抗体が、構造依存性でないタンパク質のエピトープを認識することを示す。
大動脈平滑筋細胞(AoSMC)及びHUVEC細胞を使用し、FACS分析も行った。細胞解離緩衝液(Invitrogen,#13151−014)を使用して細胞採取し、PBS中で2回洗浄して、丸底96ウェルプレート中50,000細胞/100μL FACS緩衝液(PBS+2% FBS)で再懸濁した。10μg/mLの濃度で記載されるラットTEM−1特異的抗体で1時間、氷上で細胞をインキュベートし、洗浄した後、FITC共役ヤギ抗ラット二次抗体(希釈1:100)(Southern Biotech)でインキュベートした。分析前に、細胞を7−AAD(BD Biosciences)で標識し、非生存細胞の排除を可能にした。EasyCyteフローサイトメーター(Guava Technologies)上で細胞を分析した。表6のデータは、試験された抗体の全てが、天然状態でTEM−1に結合することを示す。
Biacore分析も行い、選択された単離されたTEM−1特異的ラット抗体の親和性を判定した。これらの研究のために、CAP試薬を2μL/分の流量で5分間注入することによって、ストレプトアビジンコーティングされたセンサー表面を生成した。ビオチニル化TEM1−Fc(10μg/mL)を、ストレプトアビジンコーティングされたセンサー表面の上に、25μL/分の流量で20秒間(Fc2、RL=約50RU)、40秒間(Fc3、RL=約100RU)、及び60秒間(Fc4、RL=約150RU)注入した。ラット抗TEM−1MAbを、0.5nM、2nM、5nM、20nM、及び50nMの濃度で300秒間注入し、分離を25μL/分の流量で30分間監視した。センサー表面は、25μL/分の流量で120秒間、CAPキット再生溶液を注入することによって再生した。1:1結合モデルを使用し、センサーグラムを分析した。結果を表7に提供する。
還元及び変性されたTEM−1に結合することは観察されなかったが(ウェスタンブロット)、天然のTEM−1には結合した(FACS分析)抗体9G5も、組織学的試料調製物中のTEM−1を検出する能力について評価した。これらの実験に対し、アビジン−ビオチン錯体(ABC)検出(Vector Labs;カタログ# PK−6100)を使用して間接的免疫組織化学(IHC)試験方法を行った。ホルマリン固定されたパラフィン埋込み標本を、正電荷ガラススライド上で5ミクロン切開し、約60分間60℃で加熱した。キシレンの3つの連続浴中でそれぞれ3分間スライドを脱パラフィン化し、100%アルコールの3つの連続浴にそれぞれ3分間移し、続いて95%アルコールの3つの連続浴にそれぞれ3分間移した後、脱イオン化(DI)水中で5分間洗浄した。IHC手順の場合、DI水中で1:10に希釈されたDiva熱誘導性エピトープ抽出溶液(Biocare Medical;カタログ# DV 2004 MX)中でスライドを前処理し、500mLのDI水で既に充填された加圧されたクローキング解除室の中に置き、125℃及び103〜138kPa(15〜20PSI)で30秒間インキュベートした後、15分間で95℃に徐々に冷却した。次いで、スライドを室温で15分間冷却した後、洗剤の泡が消えるまでDI水でやさしく洗浄した。次いで、スライドを、トリス緩衝生理食塩水/0.1% Tween−20洗浄緩衝液(TBST)の3つの連続浴中でそれぞれ3分間洗浄した(全ての後次緩衝液洗浄をこの方法で行った)。洗浄されたスライドをペルオキシダーゼ−1ブロッキング溶液(Biocare Medical;カタログ# PX 968 MM;試薬はすぐに使用することができる状態である)中に室温で5分間置いた後、TBSTで再度洗浄した。次いで、スライドを5%ヤギ血清中で30分間インキュベートした後、洗浄せずに、室温で60分間、1.25μg/mL(1:1200)の抗体希釈液中で希釈された一次抗TEM−1クローン9G5抗体(Dako;カタログ# S0809)又はマウスIgG1κ陰性アイソタイプ試薬(Sigma Aldrich;カタログ# M9269−1MG)のいずれかを含有する溶液中でインキュベートした。インキュベーション後、スライドをTBSTで洗浄した後、7.5μg/mLのビオチニル化抗ラット二次結合抗体(Vector Labs;カタログ# BA−9400)で30分間、室温でインキュベートした。スライドをTBSTで再度洗浄した後、TBST中1:50で希釈されたABC検出試薬(Vector Labs)で30分間、室温でインキュベートした。TBSTで洗浄した後、3,3’−ジアミノベンジジンテトラヒドロクロリド(DAB)基質緩衝液及び色原体溶液(Dako;カタログ#K3468)中で5分間、室温でスライドをインキュベートした。インキュベーションに続いて、スライドをDI水中で3回、それぞれ30〜60秒間完全に洗浄した後、ヘマトキシリン(Harris)で2分間、スライドを対比染色した。次いで、スライドをそれぞれ95%及び100%アルコールの3つの連続浴中でそれぞれ30秒間脱水した。カバースリップを適用する前に、それぞれ30秒間キシレンの3つの連続浴中でスライドを清澄した。選択された画像は、図2に提供される。TEM−1発現に対して陽性染色した追加の切片としては、十二指腸球部への肝細胞癌転移、頭皮への肝細胞癌転移、肺への肝細胞癌転移、鎖骨への肝細胞癌転移、肋膜への肝細胞癌転移、肝臓への結腸直腸癌転移、肺への結腸直腸癌転移、膀胱への結腸直腸癌転移、リンパ節への結腸直腸癌転移、腹部への結腸直腸癌転移、腹膜への胃癌転移、小脳への胃癌転移、大網への胃癌転移、肝臓への胃癌転移、リンパ節への胃癌転移、及び肺への胃癌転移(データは図示せず)が挙げられる。
実施例3−正常なヒト血清中のTEM−1の検出
正常なヒト対象又は黒色腫患者から得た血液試料を評価し、TEM−1がヒト血液中で検出され得るかを判定した。この研究のために、正常な健常ドナーからの血清を、タンパク質GセファロースFFビーズ(Amersham)で事前に清澄し、続いて遠心分離によってセファロースビーズを除去した。MORAb−004(2μg)を添加し、清澄された血清試料を終夜インキュベートすること、洗浄されたタンパク質Gセファロースビーズを血清/抗体混合液に添加すること、及びその混合液を更に2時間ロッキングすることによって、TEM−1を免疫沈降させた。インキュベーション後、試料を遠心分離し、上清を除去した。次いで、完全な(商標)ミニプロテアーゼ阻害剤カクテル(Roche Diagnstics)+PMSF(100nM)が補充された冷たい溶解緩衝液50mMトリス−HCl、pH 7.5、150mM NaCl、1.1% OBGで試料を3回洗浄した。5% β−メルカプトエタノールを含有する4X NuPAGE試料緩衝液(Invitrogen)を使用してタンパク質を溶出し、10分間沸騰させた。4〜12%ビス−トリスゲル(Invitrogen)上のSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS−PAGE)を使用して、タンパク質を分離し、PVDF膜に移した。ウサギ抗TEM−1抗体を使用して免疫ブロット法を行い、ヤギ抗ウサギHRP共役抗体(Jackson Immunoresearch)で検出し、SuperSignal(登録商標)West Pico化学発光基質(Pierce)を使用して可視化した。Omega 12iC分子撮像システム(Ultra−Lum)を使用し、シグナルを可視化した。図3は、TEM−1が、正常な対象及び黒色腫患者の両方のヒト血液に由来する試料中で容易に検出され得ることを示す。
実施例4−TEM−1の検出のための電子化学発光アッセイ
TEM−1特異的抗体MORAb−004の存在下でのTEM−1の検出のために、電子化学発光(ECL)アッセイが開発された。このアッセイは、検出のために、ビオチン標識された(20:1)抗TEM−1抗体9G5を捕捉抗体として、及びスルホ−TAG標識された(20:1)抗TEM−1抗体15F8を利用する。アッセイ緩衝液中で16pg/mLに5倍滴定された250ng/mL組み換えCHO TEM−1 Fc融合タンパク質(Morphotek,Inc.)で調製された7つの標準キャリブレーターを使用し、アッセイ緩衝液(0.1%トリトンX−100を含むPBS中1%カゼイン)中で1:10に希釈された試料及び対照を定量化した。PBS中の1%カゼイン中に0.5μg/mLビオチン標識された抗TEM−1抗体及び0.5μg/mLスルホ−TAG抗TEM−1抗体を含有する100μLの複合混合液を、ポリプロピレンマイクロプレート上でMORAb−004の存在下又は不在下で調製された50μLの各標準、対照、及び試料に添加し、その混合液を周辺温度で1時間攪拌しながらインキュベートすることによって、アッセイを実行した。複合形成中に、Mesoscale Discovery(Gaithersburg,MD)標準ストレプトアビジンプレートを、150μL/ウェルのPBS中1%カゼインで1時間、周辺温度で攪拌しながらブロックした。ブロッキング緩衝液を除去した後、50μLの複合試料を、ストレプトアビジンプレート上の重複ウェル中で1時間、周辺温度で攪拌しながらインキュベートした。0.1% Tween 20を含む1XPBSでプレートを3回洗浄し、150μL/ウェルの1Xリード緩衝液Tを添加し、次いで、MSDセクター撮像装置2400で読み取った。表8は、ECLアッセイがMORAb−004の存在下又は不在下でTEM−1を検出する能力を示す。
次いで、記載されるECLアッセイを、ヒト血清又は血漿中でTEM−1を正確に検出する能力について評価した。アッセイは、上記の通り実行したが、検出抗体がMORAb−004の存在下で適切に実行する能力を評価する代わりに、50ngのTEM−1−Fcを、希釈されたプール血清又は希釈されたプール血漿のいずれかに添加し、回収の程度を判定した(表9及び10)。試験された各条件に対し、添加されたTEM−1の約90%以上がECL法によって説明された。アッセイの検出範囲は、図4に提供される。
実施例5−正常な対象と癌を有する対象との間のTEM−1に基づく区別
血液中のTEM−1の濃度が、癌を有する対象を示すかどうかを評価するために、研究を行った。正常な対象又は癌を有することが知られている対象から血液試料を得て、実施例4に記載されるように、血漿又は血清中のTEM−1の濃度を判定した。図5に示されるように、血清TEM−1濃度は、癌を有することが知られていない対象に対して観察されたレベルと比較したとき、病期黒色腫を有する患者において上昇した。より広範囲の研究において、50人の正常な個体、95人の結腸癌患者、36人の黒色腫患者、及び34人の肉腫患者からの血漿試料中のTEM−1の濃度を判定し、上昇したTEM−1濃度が疾患と相関するかどうかを評価した。統計分析(ペアワイズt検定)は、癌患者の血漿TEM−1レベルは、正常な個体中のTEM−1の血漿レベルとは統計的に有意に異なることを実証する(表11及び図6)。