JP6589994B2 - 行動検知装置、行動検知方法及び行動検知プログラム - Google Patents
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Description
図1は、実施例1に係るヘルスケア支援システムの構成を示す図である。図1に示すヘルスケア支援システム1は、センサ端末10により採取されたセンサデータを用いてセンサ端末10のユーザの生活習慣や健康状態などの健康管理、いわゆるヘルスケアを支援するヘルスケア支援サービスを提供するものである。以下では、あくまで一例として、ヘルスケア支援サービスの一環として、「食事」という行動がユーザの行動として検知対象とされる場合を想定して説明を行うこととする。
次に、本実施例に係るセンサ端末10の機能的構成について説明する。図1に示すように、センサ端末10は、センサデータ取得部11と、通信I/F(InterFace)部13とを有する。なお、センサ端末10は、図1に示した機能部以外にも既知のコンピュータが有する機能部を有することとしてもよい。例えば、ウェアラブルガジェット、ヘルスケア専用の端末装置あるいは携帯端末装置がセンサ端末10として実行される場合、これらの各装置が標準装備するハードウェア及びソフトウェアを実装できる。
次に、本実施例に係る情報処理装置100の機能的構成について説明する。図1に示すように、情報処理装置100は、通信I/F部110と、取得部120と、第1特徴量算出部130Aと、第2特徴量算出部130Bと、第1確率算出部140Aと、第2確率算出部140Bと、補正部150と、判定部160とを有する。なお、情報処理装置100は、図1に示した機能部以外にも既知のコンピュータが有する機能部、例えば各種の入出力デバイスなどを有することとしてもよい。
次に、本実施例に係る情報処理装置100の処理の流れについて説明する。なお、ここでは、情報処理装置100により実行される(1)学習処理を説明した後に、(2)行動検知処理について説明することとする。
図7は、実施例1に係る学習処理の手順を示すフローチャートである。この学習処理は、一例として、教師データの供給先が確認された任意のタイミングで開始できる。図7に示すように、所定の供給先から教師データが取得される(ステップS101)と共に、取得部120により1つ以上のセンサデータが取得される(ステップS102)。なお、教師データには、一例として、実際に食事が行われた期間を特定可能なデータ、例えば食事開始時刻と食事終了時刻がユーザ等により入力されたデータを採用できる。
図8は、実施例1に係る行動検知処理の手順を示すフローチャートである。この行動検知処理は、一例として、第1判定モデル、第2判定モデル及び第3判定モデルが生成された後の任意のタイミングで開始できる。なお、図8に示すステップのうち図7に示したステップと処理内容が共通する処理には同一のステップ番号を付与している。
上述してきたように、本実施例に係る情報処理装置100は、センサデータから行動に対する生体反応を示す特徴量と行動の習慣を示す特徴量とに分けて個別に求めた行動発生確率を用いて行動検知を行う。このため、機械学習が一因となって行動に関連する習慣の特徴へ偏重した判定により行動検知が行われるのを抑制できる。したがって、本実施例に係る情報処理装置100によれば、習慣と反する行動が行われた場合の検知漏れや誤検知の発生を抑制できる。
上記の実施例1では、第1特徴量として心拍数変化を求める場合を例示したが、この他の特徴量を第1特徴量として算出することもできる。例えば、情報処理装置100は、加速度センサやジャイロセンサのセンサ値から喉の動きの有無、腕の動きの有無、胸部の膨張または収縮などを第1特徴量として算出することもできる。また、上記の実施例1では、第2特徴量として運動の有無、現在地のカテゴリなどを求める場合を例示したが、この他の特徴量を第2特徴量として算出することもできる。例えば、情報処理装置100は、カメラからONまたはOFFの作動状態を第2特徴量として算出することもできる。
上記の実施例1では、行動検知の一例として食事検知を行う場合を例示したが、行動にともなう生体反応の変化が観察可能な行動であれば、情報処理装置100を適用することができる。例えば、排尿、排泄、飲水、飲酒、着座、起立、歩行、昇降、睡眠などの他の行動を検知する場合にも、情報処理装置100を適用することができる。
例えば、排尿検知が行われる場合、第1特徴量として次のような特徴量を算出できる。一例として、心拍センサから取得された心拍数データから心拍数の変化を第1特徴量として算出できる。他の一例として、荷重センサから取得された体重データから体重の減少率を第1特徴量として算出できる。このように体重の減少率を第1特徴量として定義するのは、排尿後には体重が低下するという特徴があるからである。
例えば、排泄検知が行われる場合、第1特徴量として次のような特徴量を算出できる。一例として、心拍センサから取得された心拍数データから心拍数の変化を第1特徴量として算出できる。他の一例として、荷重センサから取得された体重データから体重の減少率を第1特徴量として算出できる。このように体重の減少率を第1特徴量として定義するのは、排泄後には体重が低下するという特徴があるからである。
例えば、飲水検知が行われる場合、第1特徴量として次のような特徴量を算出できる。一例として、心拍センサから取得された心拍数データから心拍数の上昇幅や下降幅を第1特徴量として算出できる。これらを第1特徴量として定義するのは、飲水時には心拍数が急激な上昇を示した後に下降するという特徴があるからである。他の一例として、体温計から取得された体温データから体温変化を第1特徴量として算出できる。このように体温変化を第1特徴量として定義するのは、飲水後には飲料の温度により体温が上下するという特徴があるからである。
例えば、飲酒検知が行われる場合、第1特徴量として次のような特徴量を算出できる。一例として、心拍センサから取得された心拍数データから心拍数の上昇変化を第1特徴量として算出できる。このように心拍数の上昇変化を第1特徴量として定義するのは、飲酒時には心拍数が上昇するという特徴があるからである。他の一例として、画像センサ等からから取得された画像データや分光データから顔領域の色と赤色の類似度を第1特徴量として算出できる。これを第1特徴量として定義するのは、飲酒後には顔が赤くなるという特徴があるからである。
例えば、着座検知が行われる場合、第1特徴量として次のような特徴量を算出できる。一例として、心拍センサから取得された心拍数データから心拍数の減少変化を第1特徴量として算出できる。このように減少変化を第1特徴量として定義するのは、着座には心拍数が減少しやすいという特徴があるからである。他の一例として、モーションセンサから取得されたモーションデータから屈伸または屈曲の姿勢変化を第1特徴量として算出できる。このように姿勢変化を第1特徴量として定義するのは、着座時には膝の曲げ伸ばしが発生するという特徴があるからである。更なる一例として、筋電センサから取得された筋電信号から足の筋肉の操作の有無を第1特徴量として算出できる。このように足の筋肉の操作の有無を第1特徴量として定義するのは、着座時には足の筋肉に力が入るという特徴があるからである。
例えば、起立検知が行われる場合、第1特徴量として次のような特徴量を算出できる。一例として、心拍センサから取得された心拍数データから心拍数の上昇変化を第1特徴量として算出できる。このように上昇変化を第1特徴量として定義するのは、起立後には着座時や横臥時よりも心拍数が上昇しやすいという特徴があるからである。他の一例として、モーションセンサから取得されたモーションデータから屈伸または屈曲の姿勢変化を第1特徴量として算出できる。このように姿勢変化を第1特徴量として定義するのは、起立時には膝の曲げ伸ばしが発生するという特徴があるからである。
例えば、歩行検知が行われる場合、第1特徴量として次のような特徴量を算出できる。一例として、モーションセンサから取得されたモーションデータから脚部の周期動作の有無を第1特徴量として算出できる。このように脚部の周期動作の有無を第1特徴量として定義するのは、歩行時は左右の足が交互に動かされるという特徴があるからである。他の一例として、心拍センサから取得された心拍数データから心拍数の上昇変化を第1特徴量として算出できる。このように上昇変化を第1特徴量として定義するのは、歩行時には着座時や横臥時よりも心拍数が上昇しやすいという特徴があるからである。
例えば、階段等の昇降検知が行われる場合、第1特徴量として次のような特徴量を算出できる。一例として、モーションセンサにより取得されたモーションデータから脚部の周期動作の有無を第1特徴量として算出できる。このように脚部の周期動作の有無を第1特徴量として定義するのは、歩行時は左右の足が交互に動かされるという特徴があるからである。他の一例として、心拍センサから取得された心拍数データから心拍数の上昇変化を第1特徴量として算出できる。このように上昇変化を第1特徴量として定義するのは、歩行時には着座時や横臥時よりも心拍数が上昇しやすいという特徴があるからである。更なる一例として、呼吸の浅さや発汗の有無を第1特徴量として算出できる。これらを第1特徴量として定義するのは、昇降時には呼吸が荒くなったり、発汗が起こったりしやすいという特徴があるからである。
例えば、睡眠検知が行われる場合、第1特徴量として次のような特徴量を算出できる。一例として、心拍センサから取得された心拍数データから心拍数変化、心拍変動(LF/HF)などを第1特徴量として算出できる。これらを第1特徴量として定義するのは、睡眠時には日中の心拍数よりも心拍数が減少したり、レム睡眠、ノンレム睡眠で心拍変動が繰り返されるという特徴があるからである。他の一例として、眼球運動を第1特徴量として算出できる。このように眼球運動を第1特徴量として定義するのは、レム睡眠、ノンレム睡眠で眼球運動が違い、激しくなったり落ち着いたりを繰り返すという特徴があるからである。
上記の実施例1では、センサ端末10及びサーバ装置100を含むクライアントサーバシステムとして構築される場合を例示したが、これに限定されない。例えば、センサデータの取得から行動検知までの一連の処理をセンサ端末10、サーバ装置100、あるいはその他のコンピュータにスタンドアローンで実行させることとしてもかまわない。
上記の実施例1では、ヘルスケア支援システム1にサーバ装置100が含まれることとしたが、必ずしもサーバ装置100が含まれずともかまわない。すなわち、センサ端末10がウェアラブルガジェット等として実装される場合、ウェアラブルガジェットにより近距離無線通信等で接続されるスマートフォンやタブレット端末でセンサデータの取得以外の各種の処理、例えば行動検知を実行させることとしてもかまわない。
また、図示した各装置の各構成要素は、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。例えば、取得部120、第1特徴量算出部130A、第2特徴量算出部130B、第1確率算出部140A、第2確率算出部140B、補正部150又は判定部160を情報処理装置100の外部装置としてネットワーク経由で接続するようにしてもよい。また、取得部120、第1特徴量算出部130A、第2特徴量算出部130B、第1確率算出部140A、第2確率算出部140B、補正部150又は判定部160を別の装置がそれぞれ有し、ネットワーク接続されて協働することで、上記の情報処理装置100の機能を実現するようにしてもよい。
また、上記の実施例で説明した各種の処理は、予め用意されたプログラムをパーソナルコンピュータやワークステーションなどのコンピュータで実行することによって実現することができる。そこで、以下では、図9を用いて、上記の実施例と同様の機能を有する行動検知プログラムを実行するコンピュータの一例について説明する。
10 センサ端末
11 センサデータ取得部
13 通信I/F部
100 情報処理装置
110 通信I/F部
120 取得部
130A 第1特徴量算出部
130B 第2特徴量算出部
140A 第1確率算出部
140B 第2確率算出部
150 補正部
160 判定部
Claims (4)
- 1つ以上のセンサからセンサデータを取得する取得部と、
生体反応の変化を検知対象とする行動の有無のクラスへ分類する第1の学習済みモデルへ入力する第1特徴量として、前記センサデータから生体反応の変化を算出する第1特徴量算出部と、
前記第1特徴量および前記第1の学習済みモデルに基づいて前記行動が発生している確率を第1の行動発生確率として算出する第1確率算出部と、
運動の有無、時間または位置を前記行動の有無のクラスへ分類する第2の学習済みモデルへ入力する第2特徴量として、前記センサデータから運動の有無、時間または位置を算出する第2特徴量算出部と、
前記第2特徴量および前記第2の学習済みモデルに基づいて前記行動が発生している確率を第2の行動発生確率として算出する第2確率算出部と、
前記第1の行動発生確率の値が所定の値よりも大きい場合に、前記第2の行動発生確率に付与する重みを前記第1の行動発生確率に付与する重みよりも小さい重みに補正する補正部と、
前記第1の行動発生確率、前記第2の行動発生確率、前記第1の行動発生確率に付与する重みおよび前記第2の行動発生確率に付与される補正後の重みに基づいて前記行動が行われたか否かを判定する判定部と
を有することを特徴とする行動検知装置。 - 前記補正部は、前記第1の行動発生確率の値が所定の値よりも小さい場合に、前記第2の行動発生確率の重みを小さくする補正を行うことを特徴とする請求項1に記載の行動検知装置。
- コンピュータが、
1つ以上のセンサからセンサデータを取得する処理と、
生体反応の変化を検知対象とする行動の有無のクラスへ分類する第1の学習済みモデルへ入力する第1特徴量として、前記センサデータから生体反応の変化を算出する処理と、
前記第1特徴量および前記第1の学習済みモデルに基づいて前記行動が発生している確率を第1の行動発生確率として算出する処理と、
運動の有無、時間または位置を前記行動の有無のクラスへ分類する第2の学習済みモデルへ入力する第2特徴量として、前記センサデータから運動の有無、時間または位置を算出する処理と、
前記第2特徴量および前記第2の学習済みモデルに基づいて前記行動が発生している確率を第2の行動発生確率として算出する処理と、
前記第1の行動発生確率の値が所定の値よりも大きい場合に、前記第2の行動発生確率に付与する重みを前記第1の行動発生確率に付与する重みよりも小さい重みに補正する処理と、
前記第1の行動発生確率、前記第2の行動発生確率、前記第1の行動発生確率に付与する重みおよび前記第2の行動発生確率に付与される補正後の重みに基づいて前記行動が行われたか否かを判定する処理と
を実行することを特徴とする行動検知方法。 - コンピュータに、
1つ以上のセンサからセンサデータを取得する処理と、
生体反応の変化を検知対象とする行動の有無のクラスへ分類する第1の学習済みモデルへ入力する第1特徴量として、前記センサデータから生体反応の変化を算出する処理と、
前記第1特徴量および前記第1の学習済みモデルに基づいて前記行動が発生している確率を第1の行動発生確率として算出する処理と、
運動の有無、時間または位置を前記行動の有無のクラスへ分類する第2の学習済みモデルへ入力する第2特徴量として、前記センサデータから運動の有無、時間または位置を算出する処理と、
前記第2特徴量および前記第2の学習済みモデルに基づいて前記行動が発生している確率を第2の行動発生確率として算出する処理と、
前記第1の行動発生確率の値が所定の値よりも大きい場合に、前記第2の行動発生確率に付与する重みを前記第1の行動発生確率に付与する重みよりも小さい重みに補正する処理と、
前記第1の行動発生確率、前記第2の行動発生確率、前記第1の行動発生確率に付与する重みおよび前記第2の行動発生確率に付与される補正後の重みに基づいて前記行動が行われたか否かを判定する処理と
を実行させることを特徴とする行動検知プログラム。
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