JP6586371B2 - 加熱コイル - Google Patents

加熱コイル Download PDF

Info

Publication number
JP6586371B2
JP6586371B2 JP2016020040A JP2016020040A JP6586371B2 JP 6586371 B2 JP6586371 B2 JP 6586371B2 JP 2016020040 A JP2016020040 A JP 2016020040A JP 2016020040 A JP2016020040 A JP 2016020040A JP 6586371 B2 JP6586371 B2 JP 6586371B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lead
lead portion
flow path
head
heating coil
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016020040A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017139161A (ja
Inventor
英宏 安武
英宏 安武
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Neturen Co Ltd
Original Assignee
Neturen Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Neturen Co Ltd filed Critical Neturen Co Ltd
Priority to JP2016020040A priority Critical patent/JP6586371B2/ja
Publication of JP2017139161A publication Critical patent/JP2017139161A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6586371B2 publication Critical patent/JP6586371B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P10/00Technologies related to metal processing
    • Y02P10/25Process efficiency

Landscapes

  • General Induction Heating (AREA)

Description

本発明は、筒状のワークの内面の誘導加熱に用いられる加熱コイルに関する。
ワークの誘導加熱に用いられる加熱コイルのヘッド部は、誘導加熱されたワークからの輻射熱に晒される。この輻射熱に起因するヘッド部の変形を抑制するため、一般に、水等の冷却媒体がヘッド部の内部に流される。そして、ヘッド部を支持する支持体もまたワークからの輻射熱に晒される場合があり、特許文献1に記載された誘導加熱装置では、冷却媒体が支持体の内部にも流され、支持体の変形が抑制されている。
筒状のワークの内面の誘導加熱に用いられる加熱コイルは、典型的には、ワークに挿入されるヘッド部と、ヘッド部に接合され且つヘッド部のワークへの挿入方向と平行に互いに対向して延設された一対のリード部とを備える。一対のリード部は、ヘッド部への電力供給経路を形成し、ヘッド部の支持も兼ねている。そして、ヘッド部及び一対のリード部はいずれも管材によって形成され、冷却媒体の流路がヘッド部及び一対のリード部の内部に一続きに形成されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2008−091216号公報 特開2013−170287号公報
筒状のワークの内面の誘導加熱に用いられる加熱コイルにおいて、ヘッド部及び一対のリード部の内部に形成された一続きの流路を流れる冷却媒体は、この流路を流れる過程で次第に昇温し、ヘッド部の排出側にあたるリード部の冷却効率は、ヘッド部の導入側にあたるリード部の冷却効率より低下する。このため、一対のリード部の間で温度差が生じ、この温度差に起因して一対のリード部の長手方向の熱膨張に差が生じ、一対のリード部に反りが生じる場合がある。
ヘッド部のワークへの挿入方向と平行に互いに対向して延設された一対のリード部に反りが生じると、一対のリード部によって支持されているヘッド部がワークの内側で変位し、例えばヘッド部とワークの内面との距離が周方向の各部で変化してワークの均一な加熱が妨げられる虞があり、ヘッド部とワークの内面とが接触する虞もある。
本発明は、上述した事情に鑑みなされたものであり、その目的は、筒状のワークの内面の誘導加熱に用いられる加熱コイルにおいて、ヘッド部を支持する一対のリード部の反りを抑制することにある。
本発明の一態様の加熱コイルは、筒状のワークに挿入されてワークの内面を誘導加熱するヘッド部と、前記ヘッド部に接合され且つ前記ヘッド部の前記ワークへの挿入方向と平行に互いに対向して延設された第1リード部及び第2リード部と、を備え、前記ヘッド部の内部には、冷却媒体の流路が設けられており、前記第1リード部の内部には、当該第1リード部の長手方向全長に及ぶ流路であって、前記ヘッド部の前記流路の一端に接続され且つ前記ヘッド部の前記流路に冷却媒体を導入する流路が設けられており、前記第2リード部の内部には、当該第2リード部の長手方向全長に及ぶ流路であって、前記ヘッド部の前記流路の他端に接続され且つ前記ヘッド部の前記流路から冷却媒体を排出する第1流路、及び当該第2リード部の長手方向に冷却媒体を往復させる第2流路が設けられている。
本発明によれば、筒状のワークの内面の誘導加熱に用いられる加熱コイルにおいて、ヘッド部を支持する一対のリード部の反りを抑制でき、ワークの内面の加熱を均一化することができ、ヘッド部とワークの内面との接触を抑制することができる。
本発明の実施形態を説明するための、加熱コイルの一例の正面図である。 図1の加熱コイルの側面図である。 図1の加熱コイルのIII−III線断面図である。 図1の加熱コイルのIV-IV線断面図である。 図1の加熱コイルの使用例を示す正面図である。 図1の加熱コイルの使用例を示す側面図である。 図1の加熱コイルの使用例を示す底面図である。 図1の加熱コイルの変形例の正面図である。 実験例1の加熱コイルの供給電力とヘッド部の変位との関係を示すグラフである。 実験例2の加熱コイルの供給電力とヘッド部の変位との関係を示すグラフである。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
図1から図4は、本発明の実施形態を説明するための、加熱コイルの一例の構成を示す。
加熱コイル1は、円筒状のワークの内面の誘導加熱に用いられる加熱コイルである。加熱コイル1は、ワークに挿入されてワークの内面を誘導加熱するヘッド部2と、ヘッド部2に接合され且つヘッド部2のワークへの挿入方向と平行に互いに対向して延設された第1リード部3及び第2リード部4と、加熱コイル1に電力を供給する電源と電気的に接続される一対の接続部5とを備える。
ヘッド部2は、図3に示すように、例えば銅などの導電性を有する金属製の管材からなり、管材が螺旋状に巻かれて形成されている。管材からなるヘッド部2の内部には、水などの冷却媒体が流れる流路10が設けられている。
なお、ヘッド部2は、ワークやワークに施される熱処理の仕様などに応じて形成されるものであり、ヘッド部2の形状(例えば、管材の断面形状、管材の巻き方、管材の巻き数)は適宜変更可能である。また、ヘッド部2の外表面を露呈させるようにヘッド部2の周囲に高透磁率材料を充填して加熱効率を高めるようにしてもよい。
第1リード部3は、螺旋状に巻かれたヘッド部2の内側を挿通され、螺旋状に巻かれたヘッド部2の一方の端部に接合されており、第2リード部4は、ヘッド部2の他方の端部に接合されている。第1リード部3及び第2リード部4は、例えば銅などの導電性を有する金属製の部材であり、ヘッド部2と電気的に接続されている。
一方の接続部5は、第1リード部3のヘッド部側とは反対側の端部に接合されており、他方の接続部5は、第2リード部4のヘッド部側とは反対側の端部に接合されている。接続部5は、例えば銅などの導電性を有する金属製の板材からなり、第1リード部側の接続部5は第1リード部3と電気的に接続されており、第2リード部側の接続部5は及び第2リード部4と電気的に接続されている。そして、一対の接続部5は、第1リード部3及び第2リード部4の長手方向及び対向方向と直交する方向に互いに対向して延設されている。
第1リード部3及び第1リード部側の接続部5と第2リード部4及び第2リード部側の接続部5との間には絶縁板6が挟み込まれている。第1リード部3及び第1リード部側の接続部5と第2リード部4及び第2リード部側の接続部5とは、絶縁板6によって互いに電気的に絶縁された状態で一体とされている。
図4に示すように、第1リード部3は、第1リード部3の長手方向に垂直な断面において、外形が半円形状である管体とされている。第2リード部4もまた、第2リード部4の長手方向に垂直な断面において、外形が半円形状である管体とされている。第1リード部3及び第2リード部4を併せた外形は円形状であり、その外径はヘッド部2の外径以下となっており、ヘッド部2が挿入されるワークに対して第1リード部3及び第2リード部4もまた挿入可能に構成されている。
管体とされた第1リード部3の内部には、第1リード部3の長手方向全長に及び、ヘッド部2の流路10の一端に接続された冷却媒体の流路11が設けられており、第1リード部3のヘッド部側とは反対側の端部には、流路11に接続された継手30(図2参照)が設けられている。
同じく管体とされた第2リード部4の内部には、第2リード部4の長手方向全長に及ぶ流路であって、ヘッド部2の流路10の他端に接続された第1流路12が設けられており、第2リード部4のヘッド部側とは反対側の端部には、第1流路12に接続された継手31(図2参照)が設けられている。
さらに、第2リード部4の内部には、第2リード部4の長手方向全長に及び、第1流路12を除いた第2リード部4の内部で第2リード部4の長手方向に冷却媒体を往復させる第2流路13が設けられている。
第2リード部4は、長手方向の両端が閉塞された外管部20と、外管部20の長手方向に外管部20を貫通して設けられた内管部21と、外管部20と内管部21との間に設けられた隔壁部22と、を有する。第2リード部4の第1流路12は内管部21によって形成されている。
隔壁部22は、外管部20のヘッド部側の底及びヘッド部側とは反対側の底との間に隙間を開けて延設されている。外管部20と内管部21との間は、隔壁部22により、第2リード部4の長手方向に延在する二つの空間に仕切られ、これら二つの空間は、第2リード部4の両端部において互いに連通している。
そして、第2リード部4には、上記二つの空間それぞれに接続された一対の継手32(図1参照)が設けられている。これら一対の継手32は、上記二つの空間が互いに連通している第2リード部4の長手方向の両端部を除き、第2リード部4の長手方向における適宜な位置に設けられるが、第1リード部3及び第2リード部4がヘッド部2に付随してワークに挿入される場合には、一対の継手32は、第2リード部4においてワークに挿入される挿入部分を除いた残余部分の適宜な位置に設けられる。
以上により、図1に示すように、第2リード部4のヘッド部側の端部にて折り返されて一対の継手32の間を繋ぐ流路部分13aと、第2リード部4のヘッド部側とは反対側の端部にて折り返されて一対の継手32の間を繋ぐ流路部分13bとが、上記二つの空間によって形成され、これら二つの流路部分13a,13bによって第2流路13が形成される。このようにして形成された第2流路13は、第1流路12の周囲に設けられている。
なお、隔壁部22は、外管部20の両端のうち少なくともヘッド部側の底との間に隙間をあけて外管部20の長手方向に延設されていればよく、ヘッド部側とは反対側の底に達してもよい。隔壁部22が外管部20のヘッド部側とは反対側の底に達する場合に、外管部20と内管部21との間は、隔壁部22により、第2リード部4の長手方向に延在し、且つ第2リード部4のヘッド側の端部においてのみ互いに連通する二つの空間に仕切られる。この場合には、第2リード部4のヘッド部側とは反対側の端部に一対の継手32を設ければよく、第2リード部4のヘッド部側の端部にて折り返されて一対の継手32の間を繋ぐ一つの流路として第2流路13が形成される。
また、例えば内管部21を略U字状に形成し、この内管部21によって第2流路13を形成し、外管部20のヘッド部側の底を開放して外管部20のヘッド部側の端部をヘッド部2に接合し、外管部20と内管部21との間に第1流路12を形成することもできる。この場合には第2流路13の周囲に第1流路12が設けられることになる。
図5から図7は、加熱コイル1の使用例を示す。
図5から図7に示す加熱コイル1の使用例は、加熱コイル1を円筒状のワークWの内面の移動加熱に使用するものである。
一対の接続部5が電源(不図示)に電気的に接続され、第1リード部3及び第1リード部側の接続部5と第2リード部4及び第2リード部側の接続部5とを介して、電源からヘッド部2に高周波の電力が供給される。
また、第1リード部3の継手30が冷却媒体供給部(不図示)に接続され、第2リード部4の継手31が冷却媒体回収部(不図示)に接続される。冷却媒体供給部から継手30に供給された冷却媒体は、第1リード部3の流路11を通してヘッド部2の流路10に導入される。そして、ヘッド部2の流路10を流れた冷却媒体は第2リード部4の第1流路12に排出され、第1流路12を通して継手31から冷却媒体回収部に送出される。
併せて、第2リード部4の二つの継手32のうち一方の継手32が冷却媒体供給部(不図示)に接続され、他方の継手32が冷却媒体回収部(不図示)に接続される。冷却媒体供給部から一方の継手32に供給された冷却媒体は、第2リード部4の内部を第2リード部4の長手方向に往復するように第2リード部4の第2流路13を流れ、他方の継手32から冷却媒体回収部に送出される。
以上の状態にて、ワークWが軸方向に移動され、加熱コイル1がワークWの軸方向(Z方向)に相対移動される。加熱コイル1の相対移動に伴い、ヘッド部2が、ワークWに挿入され、ワークWの内側でワークWの中心軸に沿って移動される。これにより、ワークWの内面が、ヘッド部2の移動方向に連続的に誘導加熱される。本例では、第1リード部3及び第2リード部4もまたヘッド部2に付随してワークWに挿入される。
ヘッド部2は誘導加熱されたワークWからの輻射熱に晒されて加熱される。また、本例では、ヘッド部2に付随してワークWに挿入された第1リード部3及び第2リード部4の挿入部分もまた誘導加熱されたワークWからの輻射熱に晒されて加熱される。さらにまた、ヘッド部2と第1リード部3と第2リード部4とは、それらの電気抵抗に起因して発生するジュール熱によっても加熱される。
加熱されたヘッド部2と第1リード部3と第2リード部4とは、第1リード部3の流路11、ヘッド部2の流路10、そして第2リード部4の第1流路12を順に流れる冷却媒体によって冷却される。
一方で、冷却媒体は、第1リード部3の流路11、ヘッド部2の流路10、そして第2リード部4の第1流路12を順に流れる過程で次第に昇温し、ヘッド部2の流路10の排出側にあたる第2リード部4の第1流路12を流れる冷却媒体の温度は、流路10の導入側に位置する第1リード部3の流路11を流れる冷却媒体の温度に対して高くなっている。このため、第1流路12を流れる冷却媒体による第2リード部4の冷却効率は、流路11を流れる冷却媒体による第1リード部3の冷却効率より低下する。
しかし、第2リード部4の内部には第2リード部4の長手方向に冷却媒体を往復させる第2流路13が別に設けられており、第2リード部4は、第2流路13を流れる冷却媒体によっても冷却される。これにより、第1流路12を流れる冷却媒体による第2リード部4の冷却効率の低下が補われ、第1リード部3と第2リード部4との間の温度差が低減される。
そして、第1リード部3と第2リード部4との間の温度差が低減されることにより、第1リード部3と第2リード部4との間の長手方向の熱膨張差もまた低減され、第1リード部3及び第2リード部4の対向方向(X方向)の反りが抑制される。これにより、第1リード部3及び第2リード部4によって支持されているヘッド部2の変位を抑制し、ヘッド部2とワークWの内面との接触を回避することができ、さらには、ヘッド部2とワークWの内面との距離を周方向の各部で一定に保ってワークWの内面の均一な加熱を可能とすることができる。
なお、上記のとおり、第2リード部4において第2流路13の周囲に第1流路12を設けることもできるが、本例のように、内管部21によって第1流路を形成し、外管部20と内管部21との間に第2流路13を形成して、第2流路13を第1流路12の周囲に設けることが好ましい。
一体とされて互いに拘束しあう第1リード部3及び第2リード部4のうち、熱膨張が相対的に大きい第2リード部4は熱膨張が相対的に小さい第1リード部3に引っ張られて長手方向に圧縮され、逆に第1リード部3は第2リード部4に引っ張られて長手方向に伸張される。そして、第1リード部3に作用する伸張力及び第2リード部4に作用する圧縮力の作用線がずれていることによって生じるモーメントに起因して第1リード部3及び第2リード部4に反りが生じる。このことから、反りを抑制するためには伸張力及び圧縮力を低減すればよい。
第2リード部4に作用する圧縮力と第2リード部4の歪(単位長さ当たりの伸縮量)及び断面積とは互いに関連し、第2リード部4を構成する外管部20及び内管部21のうち、断面積が相対的に小の内管部21の歪を小さくするよりも、断面積が相対的に大の外管部20の歪を小さくしたほうが、第2リード部4に作用する圧縮力を効果的に低減することができる。
そして、内管部21によって第1流路12を形成し、外管部20と内管部21との間に第2流路13を形成して、第2流路13を第1流路12の周囲に設けることにより、外管部20が第1流路12を流れる比較的高温の冷却媒体によって加熱されることを抑制して、外管部20の熱膨張を小さくすることができる。結果として、第1リード部3に引っ張られて圧縮されることによる外管部20の歪を小さくでき、第2リード部4に作用する圧縮力、及びこの圧縮力と釣り合う第1リード部3に作用する伸張力を効果的に低減し、第1リード部3及び第2リード部4の反りを効果的に抑制することができる。
ここまで、第1リード部3と第2リード部4との間の長手方向の熱膨張差に起因した第1リード部3及び第2リード部4の対向方向(X方向)の反りについて説明したが、対向方向と直交する方向(Y方向)の反りが第1リード部3及び第2リード部4に生じる場合もある。
第1リード部3及び第2リード部4のY方向の反りの要因として、第1リード部3及び第2リード部4並びに一対の接続部5の周囲に形成される磁場の影響が考えられる。第1リード部3及び第2リード部4並びに一対の接続部5に高周波の電流が流れることにより、第1リード部3の周囲、及び第2リード部4の周囲、並びに一対の接続部5それぞれの周囲に磁場が形成される。通常、第1リード部3の周囲に形成される磁場と第2リード部4の周囲に形成される磁場とは互いに打ち消し合い、一方の接続部5の周囲に形成される磁場と他方の接続部5の周囲に形成される磁場もまた互い打ち消し合うが、第1リード部3の周囲の磁場と第1リード部側の接続部5の周囲の磁場とが互いに反発し、また、第2リード部4の周囲の磁場と第2リード部側の接続部5の周囲の磁場とが互いに反発することにより、第1リード部3及び第2リード部4にY方向の反りが生じると考えられる。
図8に示す加熱コイル1の変形例は、一対の接続部5と第1リード部3及び第2リード部4との間に形成される隅部に設けられ、一対の接続部5及び第1リード部3及び第2リード部4に架け渡された補強部7をさらに備える。
第1リード部3及び第1リード部側の接続部5と第2リード部4及び第2リード部側の接続部5との間に挟み込まれた絶縁板6の一部が、一対の接続部5と第1リード部3及び第2リード部4との間に形成される隅部に突出して配置されており、補強部7は、この絶縁板6の突出部分によって形成されている。
一対の接続部5及び第1リード部3及び第2リード部4に架け渡された補強部7により、Y方向の反りに対する第1リード部3及び第2リード部4の剛性が高められ、第1リード部3及び第2リード部4のY方向の反りが抑制される。これにより、第1リード部3及び第2リード部4によって支持されているヘッド部2の変位を一層抑制し、ヘッド部2とワークWの内面との接触を回避することができ、さらには、ヘッド部2とワークWの内面との距離を周方向の各部で一定に保ってワークWの内面の一層均一な加熱を可能とすることができる。
以下、実験例について説明する。
実験例1では、図8に示した構成の加熱コイルを用い、第1リード部3の流路11、ヘッド部2の流路10、そして第2リード部4の第1流路12からなるヘッド部冷却系統の流路に流量7.2L/minにて水を流し、また、第2リード部4の第2流路13からなるリード部冷却系統の流路に流量12.5L/minにて水を流した状態で、円筒状のワークの内面を誘導加熱した。
実験例2では、実験例1の加熱コイルから補強部7を省いた加熱コイルを用い、第1リード部3の流路11、ヘッド部2の流路10、そして第2リード部4の第1流路12からなるヘッド部冷却系統の流路にのみ流量7.5L/minにて水を流した状態で、円筒状のワークの内面を誘導加熱した。
加熱コイルに電力を供給していない状態ではヘッド部とワークとの間のギャップは2.0mmであり、加熱コイルに供給する電力を種々に変えてヘッド部2のX方向及びY方向の変位を測定した。実験例1の加熱コイルの測定結果を表1及び図9に示し、実験例2の加熱コイルの測定結果を表2及び図10に示す。
Figure 0006586371
Figure 0006586371
表1及び表2並びに図9及び図10に示すとおり、実験例1の加熱コイル及び実験例2の加熱コイルに共通して、電力が大きくなる程にヘッド部2のX方向の変位量及びY方向の変位量も大きくなっているが、第1リード部3の流路11、ヘッド部2の流路10、そして第2リード部4の第1流路12からなるヘッド部冷却系統の流路にのみ水を流した実験例2の加熱コイルに対し、ヘッド部冷却系統の流路に加えて第2リード部4の第2流路13からなるリード部冷却系統にも水を流した実験例1の加熱コイルでは、ヘッド部2のX方向の変位量が低減された。また、補強部7を省いた実験例2の加熱コイルに対し、補強部7を有する実験例1の加熱コイル1では、Y方向の変位量も低減された。実験例2の加熱コイルでは、電力80kwではヘッド部2とワークの内面とが接触したのに対し、実験例1の加熱コイルでは、電力80kwでもヘッド部2とワークの内面との接触は生じなかった。
次に、加熱コイルに供給する電力を、実験例2の加熱コイルにおいてヘッド部2とワークの内面とのギャップが保たれた70kwとして、ヘッド部冷却系統の流路における給水温度(第1リード部3の継手30における水温)及び排水温度(第2リード部4の継手31における水温)、並びにリード部冷却系統の流路における給水温度(第2リード部4の一方の継手32における水温)及び排水温度(第2リード部4の他方の継手32における水温)を測定した。測定結果を表3に示す。
Figure 0006586371
表3に示すとおり、ヘッド部冷却系統の流路にのみ水を流した実験例2の加熱コイルでは、ヘッド部冷却系統の流路における給排水温度差が29.7℃であったのに対し、ヘッド部冷却系統の流路に加えてリード部冷却系統の流路にも水を流した実験例1の加熱コイルでは、ヘッド部冷却系統の流路における給排水温度差が15.7℃となり、実験例2の加熱コイルでの給排水温度差よりも低減された。この結果から、リード部冷却系統の流路にも水を流した実験例1の加熱コイルでは、第1リード部3と第2リード部4と間の温度差が低減されていることがわかる。そして、実験例1の加熱コイルでは、第1リード部3と第2リード部4との温度差が低減されたことにより、第1リード部3と第2リード部4との間の長手方向の熱膨張差もまた低減され、第1リード部3及び第2リード部4のX方向の反り、即ちヘッド部2のX方向の変位が抑制されたものと認められる。
1 加熱コイル
2 ヘッド部
3 第1リード部
4 第2リード部
5 接続部
6 絶縁板
7 補強部
10 流路
11 流路
12 第1流路
13 第2流路
13a 流路部分
13b 流路部分
20 外管部
21 内管部
22 隔壁部
30 継手
31 継手
32 継手
W ワーク

Claims (4)

  1. 筒状のワークに挿入されてワークの内面を誘導加熱するヘッド部と、
    前記ヘッド部に接合され且つ前記ヘッド部の前記ワークへの挿入方向と平行に互いに対向して延設された第1リード部及び第2リード部と、
    を備え、
    前記ヘッド部の内部には、冷却媒体の流路が設けられており、
    前記第1リード部の内部には、当該第1リード部の長手方向全長に及ぶ流路であって、前記ヘッド部の前記流路の一端に接続され且つ前記ヘッド部の前記流路に冷却媒体を導入する流路が設けられており、
    前記第2リード部の内部には、当該第2リード部の長手方向全長に及ぶ流路であって、前記ヘッド部の前記流路の他端に接続され且つ前記ヘッド部の前記流路から冷却媒体を排出する第1流路、及び当該第2リード部の長手方向に冷却媒体を往復させる第2流路が設けられている加熱コイル。
  2. 請求項1記載の加熱コイルであって、
    前記第2リード部の長手方向に垂直な断面において、前記第2流路は、前記第1流路の周囲に設けられている加熱コイル。
  3. 請求項2記載の加熱コイルであって、
    前記第2リード部は、長手方向の両端が閉塞された外管部と、前記外管部の長手方向に前記外管部を貫通して設けられ前記第1流路を形成する内管部と、前記外管部と前記内管部との間に設けられた隔壁部と、を有し、
    前記隔壁部は、前記外管部の両端のうち少なくとも前記ヘッド部側の底との間に隙間をあけて前記外管部の長手方向に延設されており、前記外管部と前記内管部との間に前記第2流路を形成している加熱コイル。
  4. 請求項1から3のいずれか一項記載の加熱コイルであって、
    加熱コイルに電力を供給する電源と電気的に接続される一対の接続部であって、前記第1リード部及び前記第2リード部の長手方向の両側の端部のうち前記ヘッド部側とは反対側の端部に接合されており、前記第1リード部及び前記第2リード部の長手方向及び対向方向に直交する方向に互いに対向して延設された一対の接続部と、
    前記一対の接続部と前記第1リード部及び前記第2リード部との間に形成される隅部に設けられ、前記一対の接続部及び前記第1リード部及び前記第2リード部に架け渡された補強部と、
    をさらに備える加熱コイル。
JP2016020040A 2016-02-04 2016-02-04 加熱コイル Active JP6586371B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016020040A JP6586371B2 (ja) 2016-02-04 2016-02-04 加熱コイル

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016020040A JP6586371B2 (ja) 2016-02-04 2016-02-04 加熱コイル

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017139161A JP2017139161A (ja) 2017-08-10
JP6586371B2 true JP6586371B2 (ja) 2019-10-02

Family

ID=59564944

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016020040A Active JP6586371B2 (ja) 2016-02-04 2016-02-04 加熱コイル

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6586371B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110093489A (zh) * 2019-06-03 2019-08-06 杭州萌友服饰有限公司 汽车转向器轴承的硬化处理装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017139161A (ja) 2017-08-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5467774B2 (ja) タイヤ加硫機
BR112019018531A2 (pt) conjunto de susceptor em multicamadas para aquecimento indutivo de um substrato formador de aerossol
JP2010071624A (ja) 流体加熱装置
JP2017144728A (ja) 熱可塑性複合材管の誘導加熱及び曲げ加工の装置並びにその使用法
ES2736498T3 (es) Procedimiento y aparato para un reactor químico de flujo continuo calentado eléctricamente de forma directa
KR100703000B1 (ko) 가열장치 및 이를 구비한 정착장치
JP6586371B2 (ja) 加熱コイル
JP2020042977A (ja) 過熱水蒸気生成装置
JP2009041885A (ja) 流体加熱装置
JP2003123951A (ja) 孔内周面加熱用誘導子
JP5191410B2 (ja) 高温流体加熱装置
JP5450992B2 (ja) 薄膜状樹脂成形用押さえロール
US20110167855A1 (en) Refrigerant heating apparatus assembly and an attaching structure thereof
CN205245118U (zh) 流体加热装置
US10206249B2 (en) Fluid heating device
JP2003068443A (ja) 流体加熱用の誘導加熱ユニット
US10616960B2 (en) Heating coil
TWI791488B (zh) 過熱水蒸氣生成裝置和用於該裝置的導體管的製造方法
JP2020020038A (ja) 金属の熱処理方法及びその熱処理装置
JP2012022934A (ja) 誘導加熱装置、そのための二重管
IT201900006433A1 (it) Apparato di riscaldamento di prodotti metallici
RU2666843C1 (ru) Греющий элемент устройства для обогрева промышленных объектов
JP2008292010A (ja) 流体昇温装置及び加熱調理器
JP2006071180A (ja) 過熱水蒸気発生装置
JP2013062175A (ja) 誘導加熱装置

Legal Events

Date Code Title Description
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20170120

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20181129

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190808

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190827

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190909

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6586371

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250