JP6574828B2 - 光学物品を所定の液体コーティング組成物でコーティングするための機械及び機械を使用するための方法 - Google Patents

光学物品を所定の液体コーティング組成物でコーティングするための機械及び機械を使用するための方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6574828B2
JP6574828B2 JP2017226756A JP2017226756A JP6574828B2 JP 6574828 B2 JP6574828 B2 JP 6574828B2 JP 2017226756 A JP2017226756 A JP 2017226756A JP 2017226756 A JP2017226756 A JP 2017226756A JP 6574828 B2 JP6574828 B2 JP 6574828B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vacuum
vacuum chamber
predetermined
optical article
machine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017226756A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018075563A (ja
Inventor
ジェラール フォルナン
ジェラール フォルナン
Original Assignee
エシロール アンテルナシオナル (コンパニー ジェネラル ドプティック)
エシロール アンテルナシオナル (コンパニー ジェネラル ドプティック)
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by エシロール アンテルナシオナル (コンパニー ジェネラル ドプティック), エシロール アンテルナシオナル (コンパニー ジェネラル ドプティック) filed Critical エシロール アンテルナシオナル (コンパニー ジェネラル ドプティック)
Priority to JP2017226756A priority Critical patent/JP6574828B2/ja
Publication of JP2018075563A publication Critical patent/JP2018075563A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6574828B2 publication Critical patent/JP6574828B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Description

本発明は、オフタルミックレンズなどの光学物品を、及び特に、好ましくはスペクタブルフレームに取り付けられた眼鏡レンズを、防汚コーティング組成物又は曇り止めコーティング組成物又は接着コーティング組成物などの所定のコーティング組成物でコーティングするための機械に関する。
本発明はさらに、そのような機械を使用するための方法に関する。
レンズ、及び特に眼鏡レンズは、装用者に適合された形状的特徴を有する眼用基板を含むことはよく知られている。
眼用基板は、コーティング例えば、レンズの摩耗抵抗性を向上させるための耐摩耗コーティング、光の反射を低減するための反射防止コーティング、及び反射防止コーティングの上に塗布される防汚コーティング又は曇り止めコーティングの追加を必要とする。防汚コーティングは、例えば有機不純物による汚染により抵抗性であり得且つ反射防止コーティングよりも簡単に洗浄できる外側コーティングを提供し、一方で曇り止めコーティングは、非常に湿った環境において又は急速な温度変化の間、曇りの形成を防止できる外側コーティングを提供する。
レンズの装用者は、時にそのような防汚トップコート又は曇り止めトップコートを換えることを望む。前記各トップコートの効果が経時的に低下し得るため、又は新しい環境に合っていない可能性があるためである。
最初の防汚コーティングを除去し、それを2番目の防汚コーティングで置き換える1つの知られている方法が、米国特許出願公開第2005/0008784号明細書に記載されており、ここでは、レンズに最初にコーティングされた最初の防汚コーティングを除去するために低圧プラズマ処理が実行される。次に、2番目の防汚コーティング(新しいコーティング)が、例えば織布又は不織布での拭い、吹き付け、流し込み、ロール掛け、又はレンズの浸漬によって、レンズにコーティングされる。このようにして、最初の防汚コーティングは除去され、2番目の防汚コーティングで置き換えられる。
そのような方法は、国際公開第2004/111691号パンフレットからも知られており、ここでは、コーティングされた光学レンズの最も外側のコーディング層を除去するために、ほぼ大気圧での技術種の活性化処理、特にコロナ放電処理又はプラズマ処理が実行される。次に、最終コーティング、具体的には防汚コーティングが、真空、ディップ、スピン、スプレー又はスタンピングコーティングによってレンズに堆積される。このようにして、レンズの最初の最も外側のコーディングは除去され、防汚コーティングで置き換えられる。
従って本発明は、光学物品を所定のコーティング組成物でコーティングするための機械を対象とし、この機械は実施が簡単であり、空間節約型及び経済的である。
従って本発明は、光学物品を所定のコーティング組成物でコーティングするための機械であって、
− 前記光学物品を受け取るように構成された内部空間を有する真空チャンバと、
− 前記真空チャンバに接続された真空ポンプと、
− 前記真空チャンバ内で前記光学物品に前記所定のコーティング組成物を堆積するために前記所定のコーティング組成物の真空霧化処理を実行するように構成されたネブライザと、
− 前記真空ポンプを制御するように構成された制御ユニットと
を含み、
前記制御ユニットがさらに、前記真空霧化処理のために前記真空チャンバを所定の必要な圧力にするために前記真空ポンプに前記真空チャンバからガスを吸引させるように構成され、
前記制御ユニット及び前記ネブライザがさらに、液体である前記所定のコーティング組成物をミスト状のエアロゾル液滴に霧化し、前記液滴を前記光学物品の少なくとも表面に向けるように構成された
機械を提供する。
本発明による機械の、真空噴霧処理とも呼ばれる真空霧化処理は、制御された方法(制御ユニットによる)及び清潔な環境(真空噴霧処理の前に真空ポンプが真空チャンバからガスを吸引するため)における薄いコーティングの湿潤コーティング堆積を保証し、従って浮遊粒子が液滴に捕捉されることはない。
本発明による機械のおかげで、液体コーティング組成物は、堆積プロセスの前、大気圧又は大気圧の近くで存在し得、その後真空チャンバ内で霧化される。
真空ポンプは、チャンバ内の真空を得るために使用される。真空噴霧処理の質が向上されるように、真空霧化処理の実行前、真空チャンバに接続される(ポンプに吸引させる流れの接続)真空ポンプ。真空ポンプは真空霧化処理の間接続又は切り離すことができる。
我々はさらに、現時点で公開されていない本出願人の特許出願PCT/IB2012/053624号から、機械及びこの機械を使用する方法を既に知っており、この方法は、コーティングされた光学レンズの最初の最外コーティング層を除去するためにプラズマ処理を実行するステップと、同じチャンバ内での真空蒸着によって最終コーティングを堆積するステップとを含む。この解決策は、レンズを浄化チャンバから出すことなく、浄化された表面上に最終コーティングを堆積することを実現する。最終コーティングを形成するために使用される液体組成物は、蒸発できなければならない。
本発明による機械の真空霧化処理は、蒸発できる又はできない化合物の堆積を可能にし、その結果、上述の知られている蒸着処理と比べて、より幅広い範囲の液体コーティング組成物を使用することができる。
さらに、本発明による機械は空間節約型である。従って本発明による機械は、眼鏡士の施設に置くことができ、眼鏡士は前記機械を簡単に使用することができる。
実際、本発明の機械は、眼鏡レンズを取り外す必要なく及び/又はそれらを製造者に送る必要なく、眼鏡士によって操作可能である。機械は特に、防汚又は曇り止めトップコートを、無機反射防止コーティングによって通常はコーティングされていないソーラーレンズ上など、供給先の分かっている又は供給先不明の眼鏡レンズ上に堆積するために、又は既存の防汚トップコートを、低下した性能のせいで、又は所有者が曇り止めなど別の種類のトップコートを所望するために交換する(逆の場合もある)ために作られている。さらに、他の種類のトップコートが堆積可能である。
用語「霧化」はここでは、液体の微細な霧への転換、又は噴霧化に対応することを注記しておく。次に、表現「ミスト状のエアロゾル液滴」はここでは、ネブライザが液体コーティング組成物を、ミストの形態で懸濁した状態で配置される複数の液滴に変換(霧化)するように構成されることを意味する。
好ましい特徴によれば、前記制御ユニットは、前記ネブライザを、前記光学物品を前記所定のコーティング組成物でコーティングするべく制御するように構成される。
好ましい特徴によれば、機械はさらに、前記真空チャンバ内で前記光学物品の真空プラズマ処理を実行するように構成されたプラズマ発生器を含み、前記制御ユニットは、前記プラズマ発生器を、前記光学物品の最初の最外コーティングを除去するべく、又は光学物品の表面を活性化するべく制御するように構成され、及び真空プラズマ処理の間、前記真空ポンプにガスを前記真空チャンバから吸引させるように構成される。
換言すると、本発明による機械は、最初に最初のベースコーティングにプラズマ処理を適用することによって、次に所定のコーティングを光学物品上で霧化することによって光学物品をコーティング又は再コーティングするように構成される。
2つの別個の処理は、機械が単純及び経済的であるように機械の同じ真空チャンバ内で有利に実行される。
真空ポンプは従って、連続的に実行される2つの処理の間、真空チャンバに接続される。
プラズマ処理は以下の理由から都合がよいことを注記しておく。すなわち、プラズマ処理は、防汚コーティング又は曇り止めコーティングなどの最初の最外コーティングの下に一般的にある反射防止コーティングを劣化することなく、また、反射防止スタックの代わりに最外コーティングの下に存在し得る表面ポリマーフィルム(これは、例えば本発明の前の使用の間に堆積された、以下に記載される汎用接着コーティングの場合であり得る)を劣化することもないため都合がよい。
本発明による機械を具体化するための非常に単純、好都合且つ経済的であると好まれる特徴によれば、
− 前記所定の液体コーティング組成物は、前記真空霧化処理の後、前記光学物品上にトップコートを形成し、このトップコートは、防汚又は曇り止めなど、前記光学物品に所定の機能をもたらすように構成され、
− 前記所定の液体コーティング組成物は、前記真空霧化処理の後、前記光学物品上で、所定のトップコートを受け取るように構成された汎用接着コーティングなどのポリマーコーティングへ重合し得るモノマーを含み、
− 前記ポリマーコーティングを形成する前記真空霧化処理の後、前記制御ユニット及び前記ネブライザはさらに、液体である別の所定のコーティング組成物を、ミスト状のエアロゾル液滴に霧化することによって同じ真空チャンバ内で別の真空霧化処理を実行するように構成され、前記液滴は、防汚又は曇り止めなど、前記光学物品に所定の機能をもたらすように構成されたトップコートを形成するために前記光学物品の少なくとも前記表面に向けられ、前記制御ユニットはさらに、前記別の真空霧化処理のために前記真空チャンバを別の所定の必要圧力にするために前記2つの真空霧化処理の間前記真空ポンプにガスを前記真空チャンバから吸引させるように構成され、及び/又は
− 機械はさらに、前記真空チャンバ内で霧化により前記光学物品に堆積された前記ポリマーコーティング上に防汚又は曇り止めコーティング組成物を堆積するために防汚又は曇り止めコーティング組成物の真空蒸着処理を実行するように構成された蒸着装置を含み、前記制御ユニットは、前記蒸着装置を、前記光学物品を前記防汚又は曇り止めコーティング組成物で再コーティングするべく制御するように構成され、及び真空蒸着処理の間、前記真空ポンプにガスを前記真空チャンバから吸引させないように構成される。
好ましい特徴によれば、前記ネブライザはノズルシステムを含み、前記機械はさらに、所定量の前記所定のコーティング組成物を含有する容器と、前記容器及び前記ネブライザの間の流体連通を可能にするために、前記容器を前記真空チャンバに接続するように構成された少なくとも1つの導管とを含む。
本発明による機械は、通常のスプレー缶と比較して、高圧を支持することができる容器に液体コーティング組成物を貯蔵する必要はない。
さらに、周囲温度より低い沸点を有する推進体の必要がない。これは、容器が実際のスプレー缶よりも頑丈でなくてもよいこと、及びそのような容器が偶発的に破れても液体組成物の大気中への微粉化につながらないことを意味する。実際、液体をエアロゾルに推進し且つ霧化するのに必要なエネルギーの大部分は、チャンバが真空圧であることによって提供され、一方で容器は大気圧よりはるかに高い圧力で決して存在しない。
本発明による機械を具体化するための非常に単純、好都合且つ経済的であると好まれる特徴によれば、
− 前記ノズルシステムは、前記真空チャンバ内に配置された少なくとも1つのノズルヘッドを含み、前記機械はさらに、少なくとも1つの入口ポートと、前記少なくとも1つの入口ポートと連通する少なくとも1つの出口ポートとを含み、前記少なくとも1つの導管が、前記少なくとも1つの入口ポート、及び前記少なくとも1つの出口ポートと流体連通する少なくとも1つのノズルヘッドと流体連通し、
− 前記ノズルシステムは、所定の立体角によって画定された円錐又は偽円錐投射に従って前記光学物品の少なくとも表面に前記液滴を向けるように構成され、
− 前記機械はさらに、前記光学物品がその上で受け取られるように構成された支持体を含み、前記支持体及び前記ノズルシステムは、前記光学物品を、前記ノズルシステムから所定の距離のところに置くように構成され、
− 前記容器は、前記所定のコーティング組成物が前記真空チャンバ内で前記ミスト状のエアロゾル液滴へと霧化される前記ノズルシステムまで前記所定量の前記所定のコーティング組成物を前記少なくとも1つの導管中に推進するように構成され、
− 前記容器は、前記所定量の前記所定のコーティング組成物を前記少なくとも1つの導管中に及び前記ノズルシステムに向けて推進するためのガス状推進体を含み、
− 前記容器は、前記所定量の前記所定のコーティング組成物を含有する内部空間を含み、前記内部空間は大気圧に等しいかそれに近い内圧を有し、
− 前記所定のコーティング組成物は重合可能であり、前記機械はさらに重合装置を含み、前記制御ユニットはさらに、前記真空霧化処理の後、前記所定のコーティング組成物を重合するように前記重合装置を制御するように構成され、
− 前記重合装置は、少なくとも1つの活性化光源によって、又はプラズマ発生器によって形成され、
− 前記所定のコーティング組成物は溶媒を含有し、前記制御ユニットは、前記真空霧化処理の後、前記光学物品を乾燥し且つ前記溶媒を蒸発させるために、真空ポンプにガスを前記真空チャンバから吸引させるように構成され、
− 前記機械はさらに、前記真空チャンバに接続された入口回路と、前記入口回路に取り付けられた入口弁とを含み、前記制御ユニットはさらに、前記真空チャンバを通気するために所定の時間前記入口弁を開放するように構成され、及び/又は
− 前記真空霧化処理の前記所定の必要な圧力は、前記真空霧化処理の開始時前記真空チャンバ内において、100ミリバール及び0.01ミリバール以下の間、好ましくは10ミリバール及び0.05ミリバールの間、より好ましくは1ミリバール及び0.1ミリバールの間に含まれる。
用語「真空チャンバ」は、チャンバの内部空間の圧力が、少なくとも真空霧化処理の開始時、例えば100ミリバール及び0.01ミリバール以下の間に含まれることを意味することを注記しておく。
本発明はまた、上に記載したような機械を使用するための方法であって、
− 最初のベースコーティングを有する光学物品を選択するステップ、
− 前記光学物品を、前記機械の真空チャンバの内部空間に導入するステップ、
− 所定量の所定の液体コーティング組成物を含有する容器を前記機械のネブライザに接続して前記容器と前記真空チャンバの間の流体連通を可能にするステップ、
− 前記真空チャンバを真空霧化処理に必要な所定の圧力にするために前記機械の真空ポンプにガスを前記真空チャンバから吸引させるステップ、
− 前記真空噴霧処理を実行し、液体である前記所定のコーティング組成物をミスト状のエアロゾル液滴に霧化し、コーティングを形成するために前記液滴を前記光学物品の少なくとも表面に向けるように前記真空噴霧処理を制御するステップ、
− 光学物品を真空チャンバから取り出すステップ
を含む方法を提供する。
本発明による機械と同様、本機械を使用する本方法は、特に簡単、好都合であり且つ実行が速い。
本発明による方法を具体化するための非常に簡単、好都合且つ経済的であると好まれる特徴によれば、
− 前記方法はさらに、前記機械のプラズマ発生器で真空プラズマ処理を実行し、それを前記光学物品の最初の最外コーティングを除去するように、又は光学物品の表面を活性化するように制御するステップと、前記真空プラズマ処理の間真空ポンプにガスを前記真空チャンバから吸引させるステップとを含み、
− 前記所定の液体コーティング組成物が、前記真空霧化処理の後、前記光学物品上にトップコートを形成し、このトップコートは防汚又は曇り止めなど前記光学物品に所定の機能をもたらすように構成され、
− 前記所定の液体コーティング組成物は、前記真空霧化処理の後、前記光学物品上で、汎用接着コーティングなどのポリマーコーティングへ重合し得るモノマーを含み、及び前記方法はさらに、前記ポリマーコーティングを形成するために前記真空霧化処理を実行する前記ステップの後、前記真空チャンバを別の真空霧化処理に必要な別の所定の圧力にするために前記真空ポンプにガスを前記真空チャンバから吸引させるステップと、前記真空チャンバ内で前記別の真空霧化処理を実行するステップと、液体である別の所定のコーティング組成物をミスト状のエアロゾル液滴に霧化するように真空霧化処理を制御するステップであって、前記液滴は、防汚又は曇り止めなど前記光学物品に所定の機能をもたらすように構成されたトップコートを形成するために前記光学物品の少なくとも前記表面に向けられるステップを含み、
− 前記所定の液体コーティング組成物は、前記真空霧化処理の後、前記光学物品上で、汎用接着コーティングなどのポリマーコーティングへ重合し得るモノマーを含み、及び前記方法はさらに、前記ポリマーコーティングを形成するために前記真空霧化処理を実行する前記ステップの後、前記真空ポンプにガスを前記真空チャンバから吸引させないステップと、前記機械の前記蒸着装置で真空蒸着処理を実行するステップと、前記光学物品を防汚又は曇り止めコーティング組成物で再コーティングするように真空蒸着処理を制御するステップとを含み、及び/又は
− 前記所定の液体コーティング組成物は溶媒を含有し、前記方法はさらに、コーティングを形成するために前記真空霧化処理を実行する前記ステップの後、前記溶媒を蒸発させるために真空ポンプにガスを前記真空チャンバから吸引させることによって前記光学物品を乾燥させるステップを含む。
これより本発明の記載は、好ましい実施形態の詳細な記載が非限定的な例として及び付随する図面を参照してこれ以後本明細書中で提供されながら続く。
本発明によるコーティング用機械の概略図である。 機械の真空チャンバ及びネブライザを示す機械の部分概略図であり、真空チャンバの扉が開放されている。 機械の真空チャンバ及びネブライザを示す機械の部分概略図であり、真空チャンバの扉が閉鎖されている。 機械の真空チャンバ及び蒸着装置を示す機械の部分概略図であり、真空チャンバの扉が開放されている。 機械の真空チャンバ及び蒸着装置を示す機械の部分概略図であり、真空チャンバの扉が閉鎖されている。 各実施形態による光学物品を再コーティングする機械を使用するためのステップを示すブロック図である。 各実施形態による光学物品を再コーティングする機械を使用するためのステップを示すブロック図である。 各実施形態による光学物品を再コーティングする機械を使用するためのステップを示すブロック図である。
本記載中、値の範囲との関連で使用される表現「の間に含まれる」は、その範囲の特定の上限値及び下限値を含むと理解すべきである。
図1は、眼鏡フレームに取り付けられた眼鏡レンズによってここで形成される光学物品を再コーティングするための再コーティング処理機械1を示す。
眼鏡レンズ28が図2〜5に示されている。各レンズは第1表面35と、第1表面35の反対側の第2表面36とを有する。第1表面35は例えば眼鏡レンズの各レンズの凹面であり、第2表面36は例えば各前記レンズの凸面である。
機械1は、
− 真空チャンバ8、
− 真空チャンバ8に接続されたプラズマ発生器11、
− 真空チャンバ8に接続された蒸着装置10、
− 真空チャンバ8に接続されたネブライザ40、
− 真空チャンバ8に接続された重合装置37、
− 推進回路47の媒介によってネブライザ40に接続された容器50、
− 真空チャンバ8に接続された入口回路12、
− 出口回路15の媒介によって真空チャンバ8に接続された真空ポンプ20、及び
− プラズマ発生器11、蒸着装置10、ネブライザ40、及び重合装置37を制御するように構成された制御ユニット2
を含む。
真空チャンバ8は、眼鏡フレームに取り付けられた眼鏡レンズ28を受け入れるように構成された内部空間31を含む。
変形形態では、眼鏡フレームのない状態で、1つのレンズだけが内部空間31の中に取り付けられ、又は、2つのレンズが取り付けられる。
真空チャンバ8はさらに、取外し可能な扉9を含む(以下の図2〜5の説明参照)。
プラズマ発生器11は真空チャンバ8に直接接続される。
プラズマ発生器11は一般に高周波発生器を含む。
蒸着装置10及びネブライザ40の両方は、真空チャンバ8に配置される(すなわち、真空チャンバ8の扉9に取り付けられる)(以下参照)。
重合装置37は真空チャンバ8に直接接続される。
重合装置37は一般に、紫外(UV)光又は赤外(IR)光などの光源を含む。
真空チャンバ8はさらに第1入口ポート14及び第2入口ポート34を含み、それら両方は入口回路12に接続される。
真空チャンバ8はさらに、推進回路47に接続された第3入口ポート42を含む。
機械はさらに、入口回路12に取り付けられたガス入口弁13と、ガス入口弁13と平行な、入口回路12に同じく取り付けられた入口弁33とを含む。
機械はさらに、推進回路47に取り付けられた噴霧弁41を含む。
真空チャンバ8はさらに、出口回路15に接続された出口ポート16を含む。
真空ポンプ20は、真空ポンプ20の進入ポート21の媒介によって、及び真空ポンプ20の出口ポート22の媒介によって出口回路15に接続され、出口回路15が真空ポンプ20を通過するようになっている。
機械1はさらに、分岐地点18の媒介によって出口回路15に接続された圧力センサ17を含む。
機械1はさらに、分岐地点18と真空ポンプ20の進入ポート21との間で出口回路15に取り付けられた真空弁19を含む。
機械1はさらに、ここではガスフィルタによって形成されているフィルタ装置23を含む。
フィルタ装置23は、前記フィルタ装置23の入口ポート24と排出ポート25の媒介によって出口回路15に接続される。
排出ポート25は大気に連結される。
フィルタ装置23は従って出口回路15の終端に、真空ポンプ20の後ろに取り付けられる。
容器50は剛性ケース52を含み、剛性ケース52は、防汚コーティング組成物又は曇り止めコーティング組成物又は接着コーティング組成物など、所定の液体コーティング組成物の所定量を含有するように構成された内部空間51を画定する。
容器50は、所定量の所定の液体コーティング組成物を、内部空間51から推進回路47に、噴霧弁41及び第3入口ポート42まで推進するための推進体53(ここでは大気圧の空気などのガス)を含む。
推進回路は、容器50の内部空間51及び噴霧弁の両方に接続された第1部分と、噴霧弁及び第3入口ポート42の媒介によって真空チャンバ8の両方に接続された第2部分とを有する導管47によってここでは形成されている。
導管47は容器50及びネブライザ40の間の流体連通を可能にするように構成される。
制御ユニット2は、ソフトウェアアプリケーション、換言するとコンピュータプログラムがその中にローディング及び記憶されることを可能にするメモリ4、特に非揮発性のメモリ4を有するマイクロプロセッサ3を含むデータ処理システムを含み、眼鏡レンズ28を再コーティングする方法がマイクロプロセッサ3で実行されるとその方法が実行されることを可能にする。
非揮発性メモリは、例えば読出し専用メモリである。
データ処理システムはさらに、例えば揮発性のメモリ5を含み、これはソフトウェアの実行中及び方法の実行中データの記憶を可能にする。
揮発性メモリ5は例えば、ランダムアクセスメモリ又は電気的消去可能プログラマブル読出し専用メモリである。
制御ユニット2はさらに、データ処理システムと通信するように構成された通信インターフェースを含む。
通信インターフェースはここではグラフィックインターフェース6及びキーボード7によって形成されている。
制御ユニット2は、データを制御し、データをガス入口弁13、ネブライザ40、蒸着装置10、プラズマ発生器11、圧力センサ17、噴霧弁42、真空弁19及び真空ポンプ20と交換するように構成される。
図2及び3はネブライザ40、真空チャンバ8及びその取外し可能な扉9を詳細に示し、それぞれ開放状態及び閉鎖状態にある(蒸着装置10はここでは示されていない)。
真空チャンバ8は、扉9をその開放状態及び閉鎖状態の間で摺動するように構成された変位部材26を含む。
機械1は、扉9の内面に同じく取り付けられた第1支持体27を含む。
第1支持体27は、眼鏡フレームに取り付けられた眼鏡レンズ28を受け取るように構成される。
扉9の開放状態は、眼鏡レンズ28を眼鏡フレームと一緒に第1支持体27に載せることを可能にする。
ネブライザ40は、ここでは扉9の内面に取り付けられているノズルシステム43を含む。
第3入口ポート42は扉9の外面に形成されるが、機械1はさらに、扉9の内面に形成され、且つ、第3入口ポート42と連通する第3出口ポート45を含む。
導管47はネブライザ40を通過し、第3入口ポート42に接続される。
ノズルシステム43はここでは、光学物品28に向けられる2つのノズルヘッド44を含む。
各ノズルヘッド44はここでは各レンズ28の第2表面36に面する。
導管47が接続され、眼鏡レンズ28が第1支持体27に受け取られているとき、扉9はその開放状態から図3に示されるような閉鎖状態へ移動することができる。
扉9のこの閉鎖状態において、眼鏡レンズ28は眼鏡フレーム及びノズルヘッド44と一緒に真空チャンバ8の中にある。
ネブライザ40は、所定のコーティング液体組成物を、ミスト状のエアロゾル液滴へと霧化するように構成され、ノズルヘッド43は前記液滴を、円錐又は偽円錐方向に従って、光学物品28の表面35、36の少なくとも1つに向けるように構成される。
図4及び5は、蒸着装置10、真空チャンバ8及びその取外し可能な扉9を詳細に示し、それぞれ開放状態及び閉鎖状態にある(ネブライザ40はここでは示されていない)。
機械1はさらに、扉9の内面に取り付けられた第2支持体29を含む。
第2支持体29は、防汚コーティング組成物又は曇り止めコーティング組成物などの第2の所定の液体コーティング組成物を入れるように構成されたるつぼ30を受け取るように構成される。
第2支持体29は、蒸着装置10の一部を形成する。
蒸着装置10はここでは、第2支持体29及び動力供給源(不図示)の両方に接続された、扉9の内面に取り付けられた加熱モジュール32によって形成され、第2の所定の液体コーティング組成物を、るつぼ30を介して、及び第2支持体29を介して加熱するようにする。
扉9の開放状態は、第2の所定の液体コーティング組成物を入れたるつぼ30を第2支持体29に載せることを可能にする。
るつぼ30及び眼鏡レンズ28がそれらの各支持体29、27に受け取られているとき、扉9はその開放状態から図5に示されるようなその閉鎖状態へ移動することができる。
この閉鎖状態において、扉9、眼鏡フレームと一緒の眼鏡レンズ28、及び第2の所定の液体コーティング組成物が入ったるつぼ30は、真空チャンバ8の中にある。
便利な方法では、従って機械1は、眼鏡レンズ28の装用者が来店するとき前記機械1を使用できる眼鏡士に提供されるように構成される。
眼鏡レンズ28はここでは眼用レンズ基体を含み、その上にまず反射防止コーティング層が、次に最初の防汚コーティング層(トップコートを形成する)がコーティングされる。
最初の防汚コーティング層の効果が低下した場合(これは装用の数か月後に起こり得る)、眼鏡士は新しい防汚層を眼鏡レンズ28に再コーティングすることができる。
変形形態では、最初のコーティング層は防汚コーティングでなく、曇り止めコーティングである。冬が終わると、装用者は曇り止めコーティングを防汚コーティングで置き換えることを望むかもしれない。
次に、眼鏡レンズ28を防汚コーティング組成物で再コーティングするために機械1を使用する方法を、図4を参照して詳細に記載する。
このため、眼鏡士は眼鏡レンズ28を取り(光学物品を選択するステップ)、再コーティングする適合された防汚組成物を選択する。
ここで、防汚組成物は、HFE7100溶媒(3M(商標)社により供給されている)中の化学化合物の1%溶液である。より正確には、化学化合物は、ダイキン工業(DAIKIN Company)からのオプツール(OPTOOL)(登録商標)DSXである。
眼鏡士は容器50を所定量、ここでは2mLのこの組成物で満たす。容器は2mLを超える容積を有し、残りの容積は大気圧の空気で満たされる。所定量は、ここでは容器50のゴム製コルク(不図示)を通して注入器によって注入される。
変形形態では、容器は、所定量の組成物で予め満たされた使い捨て容器である。そのような場合、機械はコネクタ部材を含んでもよく、コネクタ部材は、導管47と液体組成物が存在する容器の内側とを流体連通状態にするために、液体に到達すべく容器の膜を穿孔するように構成されるか、又は導管47を容器の内側導管に接続するように構成される。
眼鏡士は真空チャンバ8の扉9を開放し、ステップ100において、眼鏡レンズ28を第1支持体27に載せる。レンズはここでは65mm直径の完成品レンズである。
眼鏡士は真空チャンバ8の扉9を閉鎖する。
次に眼鏡士は、キーボード7及びグラフィックインターフェース6を介して眼鏡レンズ28を再コーティングするための処理プログラムを開始する。
続いて制御ユニット2が再コーティング処理を引き継ぐ。
真空ポンプ20がステップ101で始動され、真空ポンプ20を真空チャンバ8に接続(流れの接続)するために真空弁19がステップ102で開放され、空気を、出口回路15を介して真空チャンバ8の内部空間31から抜く。従って真空ポンプ20は真空チャンバ8からガスを吸引することができる。
制御ユニット2は待機し、真空チャンバ圧力が約0.4ミリバールに達するまで圧力センサ17によって圧力測定を行う。
任意選択的に、次にステップ103でガス入口弁13が開放され、ガスが入口回路12を介して真空チャンバ8に入ることを可能にし、真空チャンバ8内の圧力を安定させる。
ガスはここでは大気空気である。
真空チャンバ8の排気時間は約120秒である。
続いてプラズマ発生器11がステップ104で所定の出力及び所定の時間で設定され、置き換えることを望む眼鏡レンズ28の最初の最も外側の防汚コーティングを除去するために真空プラズマ処理を実行する。
ここで、プラズマ発生器出力は、約50〜200W(ここでは10Lである真空チャンバ8の容積に従えば5〜20W/L)であり、プラズマ処理時間は約120秒に等しい。
真空プラズマ処理は、反射防止コーティングを損なうことなく、眼鏡レンズ28の最初の最も外側のコーティングを全て除去することを可能にする。
さらに、プラズマ処理は、接着特性を向上するために、眼鏡レンズ28の表面35及び36、特に反射防止コーティングの活性を可能にする。
続いて、真空ポンプ20を真空チャンバ8から切り離す(流れの中断)ために、ステップ105で真空弁19が閉鎖される。従って真空ポンプ20はガスを真空チャンバ8から吸引できない。
プラズマ処理の間、真空ポンプ20によって吸引されたガスは、大気中に排出される前、フィルタ装置23によってろ過される。
再コーティング処理のこの段階で、制御ユニット2は任意選択的に、霧化のために必要な圧力に応じて、通気ステップ106を実行する。
ステップ106で、真空チャンバ8を通気し、真空チャンバ8内の圧力を上げるために、入口弁33は所定の時間、例えば10〜20秒間開放される。
その後通気ステップ106を終了するために入口弁33は閉鎖される。
次に、前記真空チャンバ8を空にすべく、真空ポンプ20を真空チャンバ8に再接続(流れの接続)するために、ステップ107で真空弁19が開放される。従って真空ポンプ20はガスを真空チャンバ8から吸引することができる。
通気ステップ106が実行されないとき、真空弁19を閉鎖及び開放するステップ105及び107は強制ではなく、従って飛ばされてもよい。
真空弁19は、真空チャンバ圧力が霧化に必要な圧力、例えば約0.4ミリバールに達するまで、所定の時間、例えば約20秒間開放される。
霧化に必要な圧力は、霧化する材料に依存する。より一般的には、真空チャンバ8の内部空間の圧力は例えば100ミリバールと0.01ミリバール以下の間に含まれ、好ましくは10ミリバールと0.05ミリバールの間に含まれ、より好ましくは1ミリバールと0.1ミリバールの間に含まれる。
制御ユニット2は、圧力センサ17を用いて測定値を取得することによって真空チャンバ8内の圧力を制御するように構成される。
2mLのHFE7100溶媒中DSXの1%溶液を含有する容器50は、次にステップ108で導管47に接続される。
容器50は、重力及び/又はコネクタ部材の使用を介して、導管47と接続されるように構成され、その結果、導管47は、ガスに接続することなく、液体組成物と直接接触する(換言すると、導管は容器50中の液体に浸される)。これは、ガスが導管47に入り込む前に液体の少なくとも一部を導管47に送り込まなければならないことを意味する。
再コーティング処理のこの段階で、制御ユニット2はステップ109で任意選択的に真空弁19を閉鎖する。
ステップ110において、容器50とネブライザ40の間の流体連通を可能にするために、噴霧弁41が開放される。
ステップ111において、ネブライザ40は、眼鏡レンズ28を再コーティングするために、真空霧化処理(又は真空噴霧処理)を実行するために、所定の噴霧弁開放時間に設定される。
従って液体組成物は、容器50から真空チャンバ8へ、ネブライザ40のノズルヘッド44を介して吐出される。
従って真空ポンプ20は、霧化処理の間、真空チャンバ8からガスを吸引できる、又は吸引できない。
所定の円錐又は偽円錐方向に従ってレンズ28に向けられるミスト状のエアロゾル液滴を生成するために液体組成物の霧化を可能にする速度で推進ガスを膨張することによって液体組成物を吐出させるのは、最初に大気圧に近い内部圧力を有する容器50と、真空チャンバ8との間の圧力の差である。
これは、ここでは2つの別個のステップとして示されるステップ110及び111が、実際には霧化処理に関連する1つの独特のステップを形成することを意味する。実際、前記霧化処理を開始するのは噴霧弁の開放110である。
容器内の圧力は好ましくは大気圧より低い又はそれに近いことを注記しておく。大気圧より小さい又はそれに近いことは、圧力が1バールと500ミリバール(それらを含む)の間、好ましくは1バールと800ミリバールの間、好ましくは1バールと950ミリバールの間に含まれることを意味する。容器50は、機械1が使用される時間及び場所の大気圧とわずかに異なる大気圧の時間及び場所で作られた可能性があるので、容器50内の圧力は1.1バールと同程度の高さであり得ると考える。例えば高所において又は低気圧の気象の間、その場所の大気圧が0.9バールなど低い場合、容器内の圧力は大気圧よりさらに高い場合さえある。
実際に、真空チャンバ8と容器50の間の噴霧弁41が開放されると、推進体、ここではガスは、2500(0.4ミリバールで割った1バール)の比率で圧力差に適応しなければならない。これは、おおよそ、温度の低下にもかかわらず、ガスは2500倍で膨張することを望むことを意味する。
従って、真空チャンバ8中に膨張するために、ガスは最初に液体組成物を導管47に、続いて真空チャンバ8に押し遣らなければならない。
圧力の変化が急なので、液体組成物の吐出速度は速く、液体組成物は、ノズルヘッド44を介して導管47を離れるとき霧化するのに十分な速度で導管47の内側に達する。
ノズルヘッド44は整理番号「veejet H−U 1/4inch 50/10」の下でSpraying system Co.によってここでは供給されている。
各ノズルヘッド44は眼鏡レンズ28から所定の距離、ここでは約4.5cmの所に配置されている。
続いて、容器50を真空チャンバ8(又はネブライザ40)から切り離す(流れの中断)ために、ステップ112で噴霧弁41は閉鎖される。
霧化処理の間、従って防汚コーティング組成物は真空チャンバ8内で霧化され、ミスト状のエアロゾル液滴が、ノズルヘッド44の先に存在する眼鏡レンズ28の表面に、溶媒中防汚化合物を含む湿潤コーティングの形態で堆積される。
真空霧化処理の間、ガス入口弁13は閉鎖された状態に維持可能であり、真空弁19は、真空ポンプ20から吸引することによって真空チャンバ8内の圧力が乱されないように閉鎖可能であることを注記しておく。変形形態では、真空霧化処理の間、ガス入口弁13及び/又は真空弁19は、真空ポンプ及びガス入口弁13からの吸引動作を組み合わせることによって真空チャンバ8内の圧力が調整されるように開放し続けてもよい。上記のように、機械1は、真空霧化処理の間真空ポンプがガスを真空チャンバから吸引しないように構成されてもよい。
次に乾燥及び通気ステップ113が実行され、真空チャンバ圧力を大気圧と平衡化し、レンズ28に堆積された液体組成物を含有する溶媒を蒸発させる。
ガス入口弁33及び真空弁19は、レンズ28を乾燥し且つ真空チャンバ8を通気するために、所定の時間、例えば60秒間開放され、その後ガス入口弁13及び真空弁19は閉鎖される。
以下のことを注記しておく。すなわち、乾燥ステップは蒸発ステップに対応する(乾燥は水だけでなく全ての溶媒について理解されるため)。ガス入口弁33の開放が目標圧力を形成する。目標圧力及び真空ポンプ20のポンピング率は、蒸発される必要のある溶媒に依存して、特に、真空霧化処理後の真空チャンバ8の温度における溶媒の蒸気圧に依存して選択される。ポンピング率及び目標圧力は以下のように決定されてもよい。すなわち、溶媒の蒸気が、レンズ28に堆積された化合物を運び去り得るような速さにも、乱流及び堆積された液体組成物の歪みを引き起こし得るような速さにもならないように決定されてもよい。
このように再コーティング処理は終了される。
防汚コーティング組成物は使い果たされ、ステップ114において容器50は導管47から切り離される。
眼鏡士は真空チャンバ8の扉9を開放する。
全ての毒性ガスはろ過され、処理中の空気は排出されたので環境上及び健康上の危険性はない。
ここで、HFE7100溶媒中のDSXの1%溶液の2mLは、真空霧化処理によって2枚の眼鏡レンズのそれぞれの少なくとも1つの表面を再コーティングするのに十分である。変形形態では、そのような量は、最大4つの表面を再コーティングするのに十分かもしれない。DSXの場合、トップコートは大抵、その効果を生じるために化合物の単層を必要とする。従ってこの溶液の2mLは、一対の眼鏡に取り付けられた2枚のレンズの両表面を同時に再コーティングするなど、レンズの少なくとも4つの表面を被覆するのに十分である。
ステップ115において、眼鏡士は、新しい防汚コーティングで再コーティングされた眼鏡レンズ28を取り出す。
眼鏡士は、余分な防汚材料を除去するために、又はそれをIPA(「イソプロピルアルコール又はイソプロパノール」)などの洗浄溶液で洗浄するために、眼鏡レンズ28を布で拭かなければならないかもしれない。
再コーティングの性能は、霧化処理後に得られる接触角でここでは測定されることを注記しておく。
測定される接触角はここでは約112°に等しく、これはDSXコートレンズに予想される接触角である。
接触角は、予め洗浄されたレンズに、3〜5滴の水滴を4μlの単位質量で適用した後、例えばKruss製ゴニオメータを使用して測定してもよい。
装用者が眼鏡レンズのレンズ上の防汚コーティング又は曇り止めコーティングを増やしたいか、最初の曇り止めコーティングを防汚コーティングに換えたいということ、及び眼鏡士が、反射防止コーティングの組成も、レンズ上に反射防止コーティングがあるかどうかさえも分からない、ということがあるかもしれない。
反射防止コーティング上の、又は反射防止コーティングのないレンズ上の新しいトップコートの接着に関する危険性がある。
ここで、最初に汎用接着層を眼鏡レンズ28に堆積し、次に眼鏡レンズ28を新しい防汚コーティング組成物で再コーティングするために機械1を使用する方法を、図7を参照して詳細に記載する。
図7の方法は、ステップ100〜107を含み、これらは図6に示されるステップ100〜107に類似している。これらステップ100〜107はさらに詳細に記載されない。
眼鏡士は、眼鏡レンズ28を取り(光学物品を選択するステップ)、コーティングする適切な接着液体組成物と、再コーティングする適切な防汚組成物とを選択する。代替的に、制御ユニットが、眼鏡士によって与えられる入力に依存して、適切な接着液体組成物を選択してもよい。
接着液体組成物は、ポリマーコーティングに重合し得るモノマーを含む。
ここで、接着液体組成物は、溶媒中の接着促進剤から構成され、水中の3−アミノプロピル−トリ(メトキシ−エトキシエトキシ)シランの1%溶液であり、防汚組成物は、上述のものと同じであり、HFE7100溶媒中のDSXの1%溶液である。
変形形態では、接着液体組成物は、メタノール中のγ−グリシドキシプロピルトリメトキシ−シラン(GLYMO)の1%溶液であってもよい。そのような場合、堆積された接着液体組成物は、堆積された接着液体組成物の重合を開始するために、プラズマ処理を用いた活性化を必要とし得る。
眼鏡士は、第1容器50を、所定量ここでは2mLの接着組成物で満たす。
眼鏡士は、真空チャンバ8の扉9を開放し、ステップ100で眼鏡レンズ28を導入し、次に真空チャンバ8の扉9を閉鎖する。
眼鏡士は、キーボード7及びグラフィックインターフェース6を介して眼鏡レンズ28を再コーティングするための処理プログラムを開始する。続いて制御ユニット2が再コーティング処理を引き継ぐ。
真空ポンプ20がステップ101で始動され、真空弁19がステップ102で開放される。
任意選択的にガス入口弁13が次にステップ103で開放される。
次にプラズマ発生器11がステップ104で設定される。
プラズマ処理は眼鏡レンズ28の表面35及び36を活性化するのに十分でない。
次に真空弁19がステップ105で閉鎖される。
再コーティング処理のこの段階で、制御ユニット2は任意選択的に通気ステップ106を実行し、その際入口弁33が所定の時間開放される。次に入口弁33は通気ステップ106を終了するために閉鎖される。
次に真空弁19はステップ107で、前記真空チャンバ8を空にするために、及び真空チャンバ圧力が第1の霧化に必要な圧力、例えば約0.4ミリバールに達するまで、所定の時間開放される。
所定の必要圧力は、必要であれば、より厚い液体層の堆積を可能にするようにエアロゾルミスト中の霧化液滴の速度を低減するために適合されてもよい。そのようなパラメータは、眼鏡レンズ28に堆積される接着促進材料の量を増大するように、接着液体組成物の粘度に依存して適合されてもよい。
制御ユニット2は、圧力センサ17を用いて測定値を取得することによって真空チャンバ8内の圧力を制御するように構成される。
接着組成物で満たされた第1容器50は次にステップ116で導管47に接続される。
再コーティング処理のこの段階で、制御ユニット2はステップ117で任意選択的に真空弁19を閉鎖する。
ステップ118において、第1容器50とネブライザ40の間の流体連通を可能にするために、噴霧弁41が開放される。
ステップ119において、ネブライザ40は、眼鏡レンズ28をコーティングするために、第1の真空霧化処理(又は噴霧処理)を実行するために、所定の噴霧弁開放時間に設定される。
従って接着液体組成物は、容器50から真空チャンバ8へ、ネブライザ40のノズルヘッド44を介して吐出される。
真空ポンプ20は、第1霧化処理の間、真空チャンバ8からガスを吸引できる、又は吸引できない。
所定の円錐又は偽円錐方向に従ってレンズ28に向けられるミスト状のエアロゾル液滴を生成するために接着液体組成物の霧化を可能にする速度で推進ガスを膨張することによって接着液体組成物を吐出させるのは、最初に大気圧に近い内部圧力を有する容器50と、真空チャンバ8との間の圧力の差である。
これは、ここでは2つの別個のステップとして示されるステップ118及び118が、実際には霧化処理に関連する1つの独特のステップを形成することを意味する。実際、前記霧化処理を開始するのは噴霧弁の開放119である。
容器50内の圧力は好ましくは大気圧より低い又はそれに近いことを注記しておく。
ノズルヘッド44は上述のノズルヘッドに類似している。
各ノズルヘッド44は、眼鏡レンズ28から所定の距離、ここでは約4.5cmのところに配置される。
次に噴霧弁41は、第1容器50を真空チャンバ8(又はネブライザ40)から切り離す(流れの中断)ために、ステップ120で閉鎖される。
第1霧化処理の間、接着組成物は真空チャンバ8内で霧化され、ミスト状のエアロゾル液滴が、ノズルヘッド44の先に存在する眼鏡レンズ28の表面に、接着化合物を含む湿潤コーティングの形態で堆積され、この段階で厚い液体層を形成する。
次に乾燥ステップ121を実行可能であり、レンズ28に堆積された液体組成物を含有する溶媒を蒸発させる。
ガス入口弁33及び真空弁19は、レンズ28を乾燥するために、所定の時間開放され、その後ガス入口弁13及び真空弁19は閉鎖される。
次に、使用される接着組成物に依存して、ステップ122で重合処理を実行可能である。
重合は外部源を必要としなくてもよく、堆積されたコーティングの薄さ及び伴われる高い表面エネルギーのせいで、自然に起こる。
変形形態では、重合は活性化を必要とする場合があり、従って制御ユニット2は、汎用接着コーティングを重合するために、重合装置37を起動し、所定の出力で及び所定の時間、設定する。そのような重合装置は、堆積された液体が、光で活性化されるモノマー又は光ポリマーと混合された光活性化剤を含む場合、UVランプであり得、又は、重合装置はIRランプであり得、又は、場合によってはプラズマ発生器でさえあり得る。
乾燥ステップ121及び重合ステップ122は同時に又は連続的に実行可能であることを注記しておく。
第1霧化処理はこのようにして終了される。
接着液体組成物は使い果たされ、ステップ123において第1容器50は導管47から切り離される。
次に、真空弁19がステップ124で、前記真空チャンバ8を空にするために、及び真空チャンバ圧力が第2霧化に必要な圧力、例えば約0.4ミリバールに達するまで、所定の時間開放される。
制御ユニット2は、圧力センサ17を用いて測定値を取得することによって真空チャンバ8内の圧力を制御するように構成される。
第2容器50が2mLのHFE7100溶媒中の1%DSXで満たされ、導管47に接続される。
図7の方法はステップ108〜115をさらに含み、それらは図6に示されるステップ108〜115に類似している。これらステップ108〜115はさらに詳細に記載されない。
第2容器50はステップ108で導管47に接続される。
再コーティング処理のこの段階で、制御ユニット2はステップ109で任意選択的に真空弁19を閉鎖する。
ステップ110において、第2容器50とネブライザ40の間の流体連通を可能にするために、噴霧弁41が開放される。
ステップ111において、ネブライザ40は、眼鏡レンズ28を再コーティングするために、第2真空霧化処理を実行するために、所定の弁開放時間に設定される。
従って液体組成物は、容器50から真空チャンバ8へ、ネブライザ40のノズルヘッド44を介して吐出される。
各ノズルヘッド44は、眼鏡レンズ28から所定の距離、ここでは約4.5cmのところに配置される。
前記霧化処理を開始するのは噴霧弁の開放110である。従って、ステップ110及び111は実際に霧化処理に関連する1つの独特のステップを形成する。
次に噴霧弁41はステップ112で閉鎖される。
第2霧化処理の間、防汚コーティング組成物は真空チャンバ8内で霧化され、ミスト状のエアロゾル液滴が、ノズルヘッド44の先に存在する眼鏡レンズ28の表面に、溶媒中防汚化合物を含む湿潤コーティングの形態で堆積される。
次に乾燥及び通気ステップ113が実行され、真空チャンバ圧力を大気圧と平衡化し、レンズ28に堆積された液体組成物を含有する溶媒を蒸発させる。
ガス入口弁33及び真空弁19は、レンズ28を乾燥し且つ真空チャンバ8を通気するために、所定の時間、例えば60秒間開放され、その後ガス入口弁13及び真空弁19は閉鎖される。
このようにして再コーティング処理は終了される。
防汚コーティング組成物は使い果たされ、ステップ114において第2容器50は導管47から切り離される。
眼鏡士は真空チャンバ8の扉9を開放する。
ステップ115において、眼鏡士は、新しい防汚コーティングで再コーティングされた眼鏡レンズ28を取り出す。眼鏡士は、余分な防汚材料を除去するために、又は上述のようなIPAを使用してそれを洗浄するために、眼鏡レンズ28を布で拭かなければならないかもしれない。
ここで、変形形態による、機械1を使用する方法を詳細に記載する。
図8に示される方法は、第2真空霧化処理が蒸着処理で置き換えられていることを除き図7に示される方法に類似している。
図8の方法は、ステップ100〜107及びステップ116〜122を含み、それらは図7に示されるステップ100〜107及びステップ116〜122に類似している。これらステップ100〜107及びステップ116〜122はさらに詳細に記載されない。
眼鏡士は、真空チャンバ8の扉9を開放し、それぞれステップ130及び100において、るつぼ30及び眼鏡レンズ28を、それぞれ第2支持体29及び第1支持体27に載せる。
るつぼ30は、所定量の新しい防汚液体コーティング組成物(上記の組成物と同様であり、ここでは第2の所定の液体コーティング組成物を形成する)が予め含まれている。
眼鏡士は、容器50を、所定の量ここでは2mLの接着組成物で満たす。
眼鏡士は、真空チャンバ8の扉9を閉鎖し、キーボード7及びグラフィックインターフェース6を介して眼鏡レンズ28を再コーティングするための処理プログラムを開始する。続いて制御ユニット2が再コーティング処理を引き継ぐ。
真空ポンプ20がステップ101で始動され、真空弁19がステップ102で開放される。
続いて任意選択的にガス入口弁13がステップ103で開放される。
続いてプラズマ発生器11がステップ104で設定される。
プラズマ処理は、眼鏡レンズ28の表面35及び36を活性化するのに十分でない。
続いて真空弁19はステップ105で閉鎖される。
再コーティング処理のこの段階で、制御ユニット2は任意選択的に通気ステップ106を実行し、その際入口弁33は所定の時間開放される。その後通気ステップ106を終了するために入口弁33は閉鎖される。
次に真空弁19はステップ107で、前記真空チャンバ8を空にするために、及び真空チャンバ圧力が霧化に必要な圧力、例えば約0.4ミリバールに達するまで、所定の時間開放される。
制御ユニット2は、圧力センサ17を用いて測定値を取得することによって真空チャンバ8内の圧力を制御するように構成される。
接着組成物で満たされた容器50は次にステップ116で導管47に接続される。
ステップ117において、容器50とネブライザ40の間の流体連通を可能にするために、噴霧弁41が開放される。
再コーティング処理のこの段階で、制御ユニット2はステップ118で任意選択的に真空弁19を閉鎖する。
ステップ119において、ネブライザ40は、眼鏡レンズ28をコーティングするために、真空霧化処理を実行するために、所定の時間、弁を開放するように設定される。
従って接着液体組成物は、容器50から真空チャンバ8へ、ネブライザ40のノズルヘッド44を介して吐出される。
ノズルヘッド44は上述のノズルヘッドに類似しており、それぞれ、眼鏡レンズ28から所定の距離、ここでは約4.5cmのところに配置される。
次に噴霧弁41は、ステップ120で閉鎖される。
霧化処理の間、接着組成物は真空チャンバ8内で霧化され、ミスト状のエアロゾル液滴が、ノズルヘッド44の先に存在する眼鏡レンズ28の表面に、接着化合物を含む湿潤コーティングの形態で堆積される。
次に乾燥ステップ121を実行可能であり、レンズ28に堆積された接着液体組成物を含有する溶媒を蒸発させる。
ガス入口弁33及び真空弁19は、レンズ28を乾燥するために、所定の時間開放され、その後ガス入口弁13及び真空弁19は閉鎖される。
次に、使用される接着組成物に依存して、ステップ122で重合処理を実行可能である。
重合処理は自然的であり、従って光源を必要としない。又は、強制的であり、制御ユニット2は、汎用接着コーティングの層を重合するために、重合装置37を、所定の出力で及び所定の時間、設定する。
乾燥ステップ121及び重合ステップ122は同時に又は連続的に実行可能である。
霧化処理はこのように終了される。
接着液体組成物は使い果たされる。
次に、真空弁19がステップ124で、前記真空チャンバ8を空にするために、及び真空チャンバ圧力が霧化に必要な圧力、例えば約0.4ミリバールに達するまで、所定の時間開放される。
制御ユニット2は、圧力センサ17を用いて測定値を取得することによって真空チャンバ8内の圧力を制御するように構成される。
続いて、真空ポンプ20を真空チャンバ8から切り離す(流れの中断)ために、ステップ125で真空弁19が閉鎖される。従って真空ポンプ20はガスを真空チャンバ8から吸引できない。
次にステップ126で、蒸着装置11の加熱モジュール32が、加熱モジュール32の所定の温度に到達するために、所定の電流で所定の時間設定される。
所定時間は約30〜50秒であり、所定加熱温度は約350℃である。熱負荷時間及び温度は、蒸発圧力及び使用される前駆体に依存する。
加熱モジュール32の熱は少なくとも部分的にるつぼ30に、従って含まれる防汚コーティング液体組成物に伝達される。
その後加熱ステップは停止され、蒸着処理が、例えば60〜180秒に等しい所定の時間続く(ステップ126)。
蒸着処理の間、防汚コーティング組成物は真空チャンバ8で蒸発され、蒸気が眼鏡レンズ28に堆積される。
次に真空弁19が、前記真空チャンバ8を空にするために、特に真空蒸着処理の間放出されたガスを排出するために(そのようなガスは毒性である可能性があるので)、真空ポンプ20を真空チャンバ8に再接続(流れの接続)するために、ステップ127で開放される。真空ポンプ20は従ってガスを真空チャンバ8から吸引することができる。
ガスが真空ポンプ20からフィルタ装置23へ送られ、そこでガスはステップ128でろ過される。
ろ過ステップ128は所定の時間、例えば約120秒間実行される。
その後真空弁19は、真空ポンプ20が真空チャンバ8から切り離される(流れの中断)ように、ステップ129で閉鎖される。従って真空ポンプ20はガスを真空チャンバ8から吸引できない。
ステップ106のように、通気ステップ113が実行され、真空チャンバ圧力を大気圧と平衡化する。通気ステップ113は通気ステップ106及び121と同一である(ここでは乾燥はない)。
ガス入口弁33が、真空チャンバ8を通気するために、所定の時間、例えば60秒間開放され、その後ガス入口弁13は閉鎖される。
このように再コーティング処理は終了する。
眼鏡士は、真空チャンバ8の扉9を開放する。
全ての毒性ガスはろ過され、処理中の空気は排出されたので、危険性はない。
防汚コーティング組成物は使い果たされた。
ステップ114、131及び115において、眼鏡士はそれぞれ容器50を切り離し、るつぼ30を取り出し、新しい防汚コーティングで再コーティングされた眼鏡レンズ28を取り出す。
るつぼ30は実際には使い捨て製品であってもよい。
本出願中、用語「霧化」は、液体の微細な霧への転換、又は噴霧化に対応することを注記しておく。次に、表現「ミスト状のエアロゾル液滴」はここでは、ネブライザが液体コーティング組成物を、ミストの形態で懸濁した状態で配置される複数の液滴に変換(霧化)するように構成されることを意味する。
用語「真空チャンバ」は、チャンバの内部空間の圧力が、少なくとも真空霧化処理の開始時、例えば100ミリバールと0.01ミリバール(それらを含む)以下の間、好ましくは10ミリバールと0.05ミリバール(それらを含む)の間、より好ましくは1ミリバールと0.1ミリバール(それらを含む)の間に含まれることを意味することをさらに注記しておく。
用語「大気圧より低い又はそれに近い」は、圧力が1バールと500ミリバール(それらを含む)の間、好ましくは1バールと800ミリバールの間、より好ましくは1バールと950ミリバールの間に含まれることを意味することをさらに注記しておく。容器は、機械が使用される時間及び場所の大気圧とわずかに異なる大気圧の時間及び場所で作られた可能性があるので、容器内の圧力は1.1バールと同程度の高さであると考える。例えば高所において又は低気圧の気象の間、その場所の大気圧が0.9バールなど低い場合、容器内の圧力は大気圧よりはるかにより高い可能性さえある。
堆積されるコーティングは、図6〜8に示される実施形態のいずれかに従って蒸発且つ使用可能な所定の液体コーティング組成物であり得るか、又は堆積されるコーティングは、化学蒸着によって蒸発も堆積もできない、従って図6及び7に示される実施形態でのみ使用できる所定の液体コーティング組成物であり得ることを注記しておく。
堆積されたコーティングは、さらなるトップコート層の堆積性能を改善するために堆積可能なポリマー層であり得る。特に供給先不明のレンズ表面の上面にそのようなトップコートを堆積することを望むとき、接着促進剤を含む汎用接着層の堆積を必要とし得る。
接着液体組成物中に存在する接着促進剤は3−アミノ−プロピルトリメトキシシラン(APTMS)、3−アミノプロピルトリエトキシシラン(APTES)、3−アミノプロピル−トリ(メトキシエトキシ−エトキシ)シラン、アセトアミドプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシ−シラン(GLYMO)、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、及びそれらの混合物、又は同じ特性の他の化合物の1つであり得ることを注記しておく。
堆積されたコーティングは、例えば金属又は鉱物の粒子又はナノ粒子を含む複合ハイブリッド化合物であり得る。それは化学化合物の混合物を含み得、その一部は他と異なる沸点を有する、又は熱で分解するだけの材料など沸点を有さない、若しくは典型的には500℃又は1000℃を超える非常に高い沸点を有する。それはポリマー材料を形成するためにモノマー又はモノマーの混合物を含み得る。それは、染料、フォトクロミック染料、エレクトロクロミック材料、液晶、光活性剤、イオン性塩等などの活性化合物を含む場合さえある。
堆積されるべき所定の液体コーティング組成物は、いずれかの噴霧可能な溶液であり得る。必要な化合物を溶媒中に提供してその化合物を噴霧可能にすることが有益である。溶媒は例えば水、又はエタノール、又はメタノール、又はHFE7100、又はIPA、又はアセトン、又は他の溶媒である。
所定の液体コーティング組成物は、0.01%から100%まで変わり得る、溶媒に入れる化合物の濃度を有する。好ましくは溶媒中の化合物の合計濃度は0.1%と10%の間、より好ましくは0.5%と5%(それらを含む)の間に含まれ得る。
所定の液体コーティング組成物は、溶媒及び化学化合物の粘度に依存する化合物対溶媒の濃度を有する。
噴霧される所定の液体コーティング組成物の濃度は、もしあれば使用される溶媒に依存し得る。溶媒を使用する1つの目的は、噴霧弁を開放する直前の容器内の初期圧力と真空チャンバ内の圧力との間の差圧によりノズルから吐出されるとき溶液が霧化される速度に達し得るように十分低い濃度を溶液が有することを可能にすることである。
所定の液体コーティング組成物の必要な所定量は、必要な材料の最終厚さ、溶液中の化合物の濃度、及び処理される表面の外側に噴霧される霧化される液体の量に依存して変わり得る。
ネブライザは、霧化されたエアロゾル液滴をチャンバに押し込むための複数の入口を含み、チャンバへの複数の出力を提供することができる。
容器は、投射円錐を提供できる2又は4つの出力を提供するために、2又は4本の管に分離する導管に接続可能である。分離はノズルシステム装置の前に存在し得、そのような場合、複数の入口及び出口がチャンバに進入する。変形形態では、分離はチャンバの内側に配置可能であり、その場合、1つの入口だけがネブライザに存在し得る。複数の出口は、光学物品の1つの表面をそれぞれが向くことができるように組織化することができる。眼鏡レンズの場合、2枚のレンズを含み、エアロゾル液滴の投射を2枚のレンズの2つの表面のそれぞれに向けるために4つの出口が存在することができる。
全ての場合において、容器と真空チャンバを接続する導管が、容器中の液体組成物に浸された開口を有し、その結果、空気の膨張が、最初に空気でも他のガスでも推進体でもなく最初に液体を入口に向けて管に押し込むことが興味深い。容器及び導管は、重力が液体を導管の開口に引くように配置可能である。変形形態では、機械は、導管までインクを付けられた又は容器に固有の可動延長部を含む場合があり、延長部は、液体が重力によって引かれる位置に向かって突き進むように構成される。
ノズルシステムは適所に移動可能であり得、及び/又はチャンバは、異なるノズルヘッドの前に光学物品を位置付けるために光学物品のホルダを移動する手段を含み得る。
ノズルヘッドと光学物品の表面との間の距離は、約1cmと約10cmの間、好ましくは約2cmと約8cmの間、より好ましくは約4cmと約6cmの間に含まれ得る。
ノズルシステムは噴霧されるエアロゾル円錐の立体角を低減し得るが、それを非円形断面の偽円錐に成形することもあり得る。
さらに、ノズルは投射の直径を制御又は適合し、出射速度及び霧化されたコーティングの分散に影響を及ぼし得る。
ノズルシステムは複数の光学物品の表面にフィルムを堆積するために使用可能であり、溶液の量、化合物の濃度、偽円錐の幅及びノズルヘッドまでの距離は、様々な値で適合させることができる。
ノズルシステムは、被覆される光学物品の表面の外にできるだけ少量の材料を堆積するために使用可能である。
ノズルの形状、投射の距離、正確な真空圧、投射偽円錐と被覆される表面との相対位置及び向きを、堆積される液体層(化合物及び溶媒)、被覆される表面の材質、被覆される表面の幾何学的形状、形状及び曲率の両方、並びに噴霧可能な液体の配合、表面張力及び粘度、並びに容器内の初期圧力に依存して適合することが可能であり得る。
正確な真空圧及び容器内の初期圧力を調整することによって、液体を容器から放出するために液体にかけられる力を操作し得る。
ノズルの形状、偽円錐の距離及び向きを調整することによって、被覆される表面に液滴が衝突する瞬間の円錐又は偽円錐の形状及び局所濃度を操作し得る。
両方の態様が、霧化された液滴の速度を操作することを可能にし得る。
全てのそれらパラメータは、利用可能な機械に対して液体を適合させるため、又は反対に利用可能な溶液に対して機械を適合させるために操作可能である。
溶液は、剛性容器、或いはゴム又はプラスチックなどの変形可能容器内に配置可能である。
変形形態では、真空ポンプにガスを真空チャンバから吸引させる又は吸引させないために真空弁は使用されず、むしろ制御ユニットは真空ポンプを直接つなぎそして切り離す(流れの接続及び流れの中断)ように構成される。
示されない変形形態では、機械はプラズマ発生器を含まず、ネブライザ及び任意選択的に蒸着装置及び/又は重合装置を含み、
− 機械の制御ユニットは、事前のプラズマ処理なしに光学物品に接着コーティング及び/又はトップコートを堆積するようにネブライザを構成し、
− 機械の制御ユニットはさらに、霧化された接着コーティングを重合するために重合装置を制御するように構成され、
− 機械の制御ユニットはさらに、トップコートを光学物品に堆積するために蒸着装置を制御するように構成される。
示されないさらなる変形形態では、
− 乾燥ステップはさらに、例えば真空チャンバを周囲温度以上に近づけるために真空チャンバを加熱することを含み、
− 容器は(大気圧を超える)わずかな圧力下にあり得、及び/又は伝統的なキャリアを含み得るが、提案される機械のせいで、必要なキャリアはより少なく、
− 容器は大気圧未満の圧力下にあり得る。従って、容器が破られると材料が出る代わりに最初に空気が吸引され、
− 第1支持体及び/又はノズルヘッドは可動であり、光学物品とノズルヘッドの間の距離を選択するように構成され、距離の選択は、噴霧される液体コーティング組成物の配合、並びに光学物品及び被覆される表面の両方の幾何学的形状に依存し得、
− ネブライザは真空チャンバの扉に配置されず、チャンバの壁を介して真空チャンバに直接接続される。例えば、第3の入口ポートが真空チャンバの壁の外面に形成され、第3の出口ポートがこの壁の内面に形成され、
− 第1及び第2の支持体は真空チャンバの扉に配置されず、真空チャンバ内に直接配置され、従って蒸着装置、特に加熱モジュールは扉ではなくこれも真空チャンバ内に配置され、
− フィルタ装置は真空ポンプの後に配置されず、真空ポンプと真空チャンバの間に配置され、
− るつぼは、新しい防汚コーティング液体組成物を含む多孔質部材としてではなく、新しい防汚コーティング液体組成物が注入される容器として形成され、
− るつぼは(真空プラズマ処理の前に)眼鏡レンズと同時に導入されず、プラズマ処理の後且つ蒸着処理の前に導入され、
− 圧力センサは分岐点を介して出口回路に接続されず、圧力センサは真空チャンバに直接接続され、及び/又は
− 圧力、温度及び時間の値は様々であり、例えばプラズマ処理圧力は0.3〜0.35ミリバールよりむしろ約0.1〜1ミリバールであり、蒸着処理圧力は50ミリバールよりむしろ約1〜1000ミリバールであり、加熱温度は350℃よりむしろ約200〜500℃である。
本発明は、記載し且つ示した例に制限されないことをより広く留意されたい。

Claims (22)

  1. 光学物品(28)を所定のコーティング組成物でコーティングするための機械であって、
    − 前記光学物品(28)を受け取るように構成された内部空間(31)を有する真空チャンバ(8)と、
    − 前記真空チャンバ(8)に接続された真空ポンプ(20)と、
    − 前記真空チャンバ(8)内で前記光学物品(28)に前記所定のコーティング組成物を堆積するために前記所定のコーティング組成物の真空霧化処理を実行するように構成されたネブライザ(40)と、
    − 前記真空ポンプ(20)を制御するように構成された制御ユニット(2)と、
    − 前記真空チャンバ(8)内で前記光学物品(28)の真空プラズマ処理を実行するように構成されたプラズマ発生器(11)と
    を含み、
    前記ネブライザ(40)がノズルシステム(43)を含み、前記機械(1)がさらに、所定量の前記所定のコーティング組成物を含有する容器(50)と、前記容器(50)及び前記ネブライザ(40)の間の流体連通を可能にするために、前記容器(50)を前記真空チャンバ(8)に接続するように構成された少なくとも1つの導管(47)とを含み、
    前記ノズルシステム(43)が、前記真空チャンバ(8)内に配置された少なくとも1つのノズルヘッド(44)を含み、前記機械(1)がさらに、少なくとも1つの入口ポート(42)と、前記少なくとも1つの入口ポート(42)と連通する少なくとも1つの出口ポート(45)とを含み、前記少なくとも1つの導管(47)が、前記少なくとも1つの入口ポート(42)、及び前記少なくとも1つの出口ポート(45)と流体連通する少なくとも1つのノズルヘッド(44)と流体連通し、
    前記制御ユニット(2)が、前記プラズマ発生器(11)を、前記光学物品(28)の最初の最外コーティングを除去するべく、又は前記光学物品の表面を活性化するべく制御するように構成され、及び真空プラズマ処理の間、前記真空ポンプ(20)にガスを前記真空チャンバ(8)から吸引させるように構成され、
    前記制御ユニット(2)がさらに、前記真空霧化処理のために前記真空チャンバ(8)を所定の必要な圧力にするために前記真空ポンプ(20)に前記真空チャンバ(8)からガスを吸引させるように構成され、
    前記制御ユニット(2)及び前記ネブライザ(40)がさらに、液体である前記所定のコーティング組成物をミスト状のエアロゾル液滴に霧化し、前記液滴を前記光学物品(28)の少なくとも表面(35、36)に向けるように構成された、機械。
  2. 前記機械(1)が、さらに、入口弁(33)を含み、
    前記制御ユニット(2)は、前記真空チャンバの圧力を上げるために、前記真空チャンバを通気するべく前記入口弁(33)を制御するように構成され、
    前記制御ユニット(2)は、通気前に、前記真空チャンバを前記プラズマ処理のために第1の所定の必要圧力にする第1の時間、ガスを前記真空チャンバ(8)から吸引し、前記通気後に、前記真空チャンバ(8)を前記真空霧化処理のための第2の所定の必要圧力にする第2の時間、ガスを前記真空チャンバ(8)から吸引するべく、前記真空ポンプ(20)を制御するように構成され、且つ、
    前記制御ユニット(2)は、前記真空チャンバ(8)を前記第1の所定の必要圧力及び前記第2の所定の必要圧力の両方よりも大きい圧力にするべく、前記通気を制御するように構成される請求項1に記載の機械。
  3. 前記ネブライザ(40)がノズルシステム(43)を含み、前記機械(1)が、さらに、所定量の前記所定のコーティング組成物を含有する容器(50)と、前記容器(50)及び前記ネブライザ(40)の間の流体連通を可能にするために、前記容器(50)を前記真空チャンバ(8)に接続するように構成された少なくとも1つの導管(47)とを含み、
    前記ノズルシステム(43)が前記真空チャンバ(8)内に配置された少なくとも1つのノズルヘッド(44)を含み、前記機械(1)がさらに、少なくとも1つの入口ポート(42)と、前記少なくとも1つの入口ポート(42)と連通する少なくとも1つの出口ポート(45)とを含み、前記少なくとも1つの導管(47)が、前記少なくとも1つの入口ポート(42)、及び前記少なくとも1つの出口ポート(45)と流体連通する少なくとも1つのノズルヘッド(44)と流体連通し、
    前記制御ユニット(2)は、前記容器(50)内の圧力を大気圧にするように制御し、霧化中、前記容器と前記真空チャンバとの間の圧力の違いが、所定量の液体組成物を、前記導管(47)内に押し込み、前記液体組成物が前記ネブライザ(40)の少なくとも1つの前記ノズルヘッド(44)を介して前記導管を離れるとき、液滴ではない、少なくとも前記光学物品の表面に向けられるミスト状のエアロゾル液滴を生成するために、所定の前記液体組成物の霧化を可能にする速度で吐出させる請求項1に記載の機械。
  4. 前記制御ユニット(2)が、前記ネブライザ(40)を、前記所定のコーティング組成物で前記光学物品(28)をコーティングするべく制御するように構成される、請求項1〜3のいずれか1項に記載の機械。
  5. 前記所定の液体コーティング組成物が、前記真空霧化処理の後、前記光学物品(28)上にトップコートを形成し、このトップコートが、防汚又は曇り止めなど、前記光学物品(28)に所定の機能をもたらすように構成される、請求項1〜4のいずれか1項に記載の機械。
  6. 前記ノズルシステム(43)が、所定の立体角によって画定された円錐又は偽円錐投射に従って前記光学物品(28)の少なくとも表面(35、36)に前記液滴を向けるように構成される、請求項1〜5のいずれか1項に記載の機械。
  7. 前記光学物品(28)がその上に受け取られるように構成された支持体(27)をさらに含み、前記支持体(27)及び前記ノズルシステム(43)が、前記光学物品(28)を、前記ノズルシステム(43)から所定の距離のところに置くように構成される、請求項1〜6のいずれか1項に記載の機械。
  8. 前記容器(50)が、前記所定のコーティング組成物が前記真空チャンバ(8)内で前記ミスト状のエアロゾル液滴へと霧化される前記ノズルシステム(43)まで前記所定量の前記所定のコーティング組成物を前記少なくとも1つの導管(47)中に推進するように構成される、請求項1〜7のいずれか1項に記載の機械。
  9. 前記容器(50)が、前記所定量の前記所定のコーティング組成物を前記少なくとも1つの導管(47)中に及び前記ノズルシステム(43)に向けて推進するためのガス状推進体を含む、請求項に記載の機械。
  10. 前記容器(50)が、前記所定量の前記所定のコーティング組成物を含有する内部空間(51)を含み、前記内部空間(51)が大気圧に等しいかそれに近い内圧を有する、請求項1〜9のいずれか1項に記載の機械。
  11. 前記所定のコーティング組成物が重合可能であり、前記機械(1)がさらに重合装置を含み、前記制御ユニット(2)がさらに、前記真空霧化処理の後、前記所定のコーティング組成物を重合するべく前記重合装置を制御するように構成される、請求項1〜10のいずれか1項に記載の機械。
  12. 前記重合装置が、少なくとも1つの活性化光源によって、又はプラズマ発生器(11)によって形成される、請求項11に記載の機械。
  13. 前記所定のコーティング組成物が溶媒を含有し、前記制御ユニット(2)が、前記真空霧化処理の後、前記光学物品(28)を乾燥し且つ前記溶媒を蒸発させるために、前記真空ポンプ(20)にガスを前記真空チャンバ(8)から吸引させるように構成される、請求項1〜12のいずれか1項に記載の機械。
  14. 前記真空霧化処理の前記所定の必要な圧力が、前記真空霧化処理の開始時、前記真空チャンバ(8)内において、100ミリバール及び0.01ミリバールの間に含まれる、請求項1〜13のいずれか1項に記載の機械。
  15. 前記真空霧化処理の前記所定の必要な圧力が、前記真空霧化処理の開始時、前記真空チャンバ(8)内において、10ミリバール及び0.05ミリバールの間に含まれる、請求項1〜13のいずれか1項に記載の機械。
  16. 前記真空霧化処理の前記所定の必要な圧力が、前記真空霧化処理の開始時、前記真空チャンバ(8)内において、1ミリバール及び0.1ミリバールの間に含まれる、請求項1〜13のいずれか1項に記載の機械。
  17. 請求項1〜16のいずれか1項に記載の機械(1)を使用するための方法であって、
    − 最初のベースコーティングを有する光学物品(28)を選択するステップ、
    − 前記光学物品(28)を、前記機械(1)の真空チャンバ(8)の内部空間(31)に導入するステップ(100)、
    − 前記機械(1)のプラズマ発生器(11)で真空プラズマ処理を実行するステップと、
    − 前記光学物品(28)の最初の最外コーティングを除去するように、又は前記光学物品の表面を活性化するように前記真空プラズマ処理を制御するステップと、
    − 前記真空プラズマ処理の間前記真空ポンプ(20)にガスを前記真空チャンバ(8)から吸引させるステップ(102)
    − 所定量の所定の液体コーティング組成物を含有する容器(50)を前記機械(1)のネブライザ(40)に接続するステップ(108、116)であって、前記容器(50)と前記真空チャンバ(8)の間の流体連通を可能にするステップ、
    − 前記真空チャンバ(8)を真空霧化処理のために所定の必要な圧力にするために前記機械(1)の前記真空ポンプ(20)にガスを前記真空チャンバ(8)から吸引させるステップ(107、124)、
    − 前記真空霧化処理を実行するステップ(110、111、118、119)
    − 前記容器(50)内の圧力を大気圧にし、霧化中、前記容器と前記真空チャンバとの間の圧力の違いが、所定量の液体組成物を、前記容器(50)と前記ネブライザ(40)の間の流体連通を可能にする前記導管内に押し込み、前記液体組成物が前記ネブライザ(40)の少なくとも1つの前記ノズルヘッド(44)を介して前記導管を離れるとき、液滴ではない、少なくとも前記光学物品の表面に向けられるミスト状のエアロゾル液滴を生成するために、所定の前記液体組成物の霧化を可能にする速度で吐出させるステップ、
    液体である前記所定のコーティング組成物をミスト状のエアロゾル液滴に霧化し、コーティングを形成するために前記液滴を前記光学物品(28)の少なくとも表面(35、36)に向けるように前記真空霧化処理を制御するステップ、及び
    − 前記光学物品(28)を前記真空チャンバ(8)から取り出すステップ(115)を含む方法。
  18. さらに、前記真空チャンバ(8)の圧力を上げるために、前記入口弁を介して前記真空チャンバ(8)を通気するステップ(103、106)を含み、
    前記通気するステップ(103)の前に、前記真空ポンプ(20)は、前記真空チャンバを前記プラズマ処理のために第1の所定の必要圧力にする第1の時間、ガスを前記真空チャンバ(8)から吸引し、前記通気するステップ(106)の後に、前記真空チャンバ(8)を前記真空霧化処理のための第2の所定の必要圧力にする第2の時間、ガスを前記真空チャンバ(8)から吸引し、且つ、前記通気するステップは、前記真空チャンバ(8)を第1の所定の必要圧力及び第2の所定の必要圧力の両方よりも大きい圧力にする請求項17に記載の方法。
  19. 前記所定の液体コーティング組成物が、前記真空霧化処理の後、前記光学物品(28)上にトップコートを形成し、このトップコートが防汚又は曇り止めなど前記光学物品(28)に所定の機能をもたらすように構成される、請求項17又は18に記載の方法。
  20. 前記所定の液体コーティング組成物が溶媒を含有し、前記方法がさらに、コーティングを形成するために前記真空霧化処理を実行する前記ステップの後、前記溶媒を蒸発させるために前記真空ポンプ(20)にガスを前記真空チャンバ(8)から吸引させることによって前記光学物品(28)を乾燥させるステップ(113、121)を含む、請求項17〜19のいずれか1項に記載の方法。
  21. 前記機械(1)の前記プラズマ発生器(11)で真空プラズマ処理を実行するステップと、前記真空プラズマ発生器(11)を制御するステップは、前記光学物品(28)の前記表面の接着を高めるために、前記光学物品の前記表面を活性化する請求項17〜20のいずれか1項に記載の方法。
  22. 前記機械(1)の前記プラズマ発生器(11)で真空プラズマ処理を実行するステップと、前記真空プラズマ発生器(11)を制御するステップは、前記光学物品(28)の最初の最も外側のコーティングを取り除く請求項17〜21のいずれか1項に記載の方法。
JP2017226756A 2017-11-27 2017-11-27 光学物品を所定の液体コーティング組成物でコーティングするための機械及び機械を使用するための方法 Active JP6574828B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017226756A JP6574828B2 (ja) 2017-11-27 2017-11-27 光学物品を所定の液体コーティング組成物でコーティングするための機械及び機械を使用するための方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017226756A JP6574828B2 (ja) 2017-11-27 2017-11-27 光学物品を所定の液体コーティング組成物でコーティングするための機械及び機械を使用するための方法

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015553174A Division JP6316315B2 (ja) 2013-01-22 2013-01-22 光学物品を所定の液体コーティング組成物でコーティングするための機械及び機械を使用するための方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018075563A JP2018075563A (ja) 2018-05-17
JP6574828B2 true JP6574828B2 (ja) 2019-09-11

Family

ID=62149830

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017226756A Active JP6574828B2 (ja) 2017-11-27 2017-11-27 光学物品を所定の液体コーティング組成物でコーティングするための機械及び機械を使用するための方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6574828B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN116493195B (zh) * 2023-05-23 2023-11-28 苏州锐智航智能科技有限公司 一种在线式真空灌胶机及其控制方法

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
NL7606630A (nl) * 1975-10-20 1977-04-22 Nasa Werkwijze om anti-reflectielagen op lenzen aan te brengen.
US5846649A (en) * 1994-03-03 1998-12-08 Monsanto Company Highly durable and abrasion-resistant dielectric coatings for lenses
US6678082B2 (en) * 2001-09-12 2004-01-13 Harris Corporation Electro-optical component including a fluorinated poly(phenylene ether ketone) protective coating and related methods
US7217440B2 (en) * 2003-06-13 2007-05-15 Essilor International Compagnie Generale D'optique Process for replacing an initial outermost coating layer of a coated optical lens with a different coating layer or by depositing thereon a different coating layer
JP2006350208A (ja) * 2005-06-20 2006-12-28 Seiko Epson Corp 光学物品およびその製造方法
JP2007260895A (ja) * 2006-03-28 2007-10-11 Erich Thallner マイクロ構造および/またはナノ構造の構造基板をコーティングするための装置および方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018075563A (ja) 2018-05-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6316315B2 (ja) 光学物品を所定の液体コーティング組成物でコーティングするための機械及び機械を使用するための方法
JP5744899B2 (ja) 防汚表面を有するガラス製品およびその製造方法
US5853800A (en) Material for and method of preparing water-repellent coatings on optical substrates
TWI599675B (zh) Film forming method and film forming apparatus
JP6574828B2 (ja) 光学物品を所定の液体コーティング組成物でコーティングするための機械及び機械を使用するための方法
JP2003535673A (ja) 液体二酸化炭素を用いるメニスカスコーティングの方法とその装置
EP0841099A1 (en) Method and apparatus for producing monomolecular layers
US20040247899A1 (en) Process for the production of non-fogging scratch-resistant laminate
CN101091944A (zh) 旋涂装置以及反射防止层用组合物的涂布方法
EP3582906B1 (fr) Dispositif de traitement de la surface d'au moins un objet par une solution spécifique
TWI426350B (zh) 塗佈微構造及/或奈米構造之結構基板的裝置與方法以及經塗佈之結構基板
JP2012223757A (ja) 防汚フィルムの常圧蒸着法
US20170022597A1 (en) Machine for coating an optical article with an anti-soiling coating composition and method for using the machine
CN107921720B (zh) 涂覆组合物系统、该系统的涂覆设备及使用该系统的方法
US10830925B2 (en) Method for reducing or preventing the degradation of an antifouling layer or an optical article
EP3124646A1 (en) Machine for coating an optical article and assembly and method including or carrying out this machine
WO1997038946A1 (fr) Procede d'application de produits a l'eau, notamment de peintures et/ou vernis a l'eau sur des articles en verre
JP3199826U (ja) コーター用の一体化された排気システム
JP2000085025A (ja) 光学薄膜の製造方法及び光学薄膜
JPH0663469A (ja) 減圧塗装機

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20171218

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20181219

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190205

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20190426

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190703

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190730

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190819

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6574828

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250