JP6571740B2 - 逃がし弁及びこれを用いた大型ターボチャージャー付き2ストローク圧縮着火内燃エンジン - Google Patents

逃がし弁及びこれを用いた大型ターボチャージャー付き2ストローク圧縮着火内燃エンジン Download PDF

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Description

本開示は、クロスヘッドを備える大型ターボチャージャー付き2ストローク圧縮着火内燃エンジンにおけるブローオフ事象の制御に関する。
クロスヘッド・タイプの大型2ストローク・ターボチャージャー付き圧縮着火内燃エンジンは、例えば、外洋航行の大型船舶の推進または発電所の主発動機として用いられる。単なる規模の問題ではなく、これらの2ストローク・ディーゼル・エンジンは、他の内燃エンジンとは異なるように製造される。排気弁の重量は400kgに至り、ピストンは100cmに至る直径を有し、燃焼チャンバの最高動作圧力は典型的には数百barになる。この高圧レベルに関連する力とピストンのサイズは巨大である。
例えば燃料噴射のタイミングまたは量を誤ることによって、過剰な圧力がシリンダの1つにおいてまれに発生し得る。このような過剰圧力に対応するために、シリンダ・カバーをシリンダ・ライナの上部に押圧する力は、シリンダ・カバーを台板に接続して相互にエンジン構造を維持するステー・ボルトに与える張力によって慎重に制御される。したがって、過剰圧力が生じた際に、シリンダ・カバーは持ち上げられ、過剰圧力はシリンダ・ライナの上部とシリンダ・カバーの底部との間から漏出する。当該技術分野において一般的に用いられているこのシステムは、問題がないわけではない。
シリンダ・カバーを持ち上げると、爆発性のガスが漏れ、170dbに至る大きな音とともに制御不能なガスが放たれる。多くの場合は火炎の噴射という形で、高熱ガスの爆発により側部ブローオフが生じると、いかなる傍観者も深刻な損害を被る。さらに、極めて高温で高圧のガスが、シリンダ・ライナおよびシリンダ・カバーの精密加工された合わせ面を浸食し、また、シリンダ・ライナの上部とシリンダ・カバーの底部との間に配置されたシール・リングを損傷する。
それゆえ、ブローオフ事象が生じると、所望の液密性を得るために、これらの面の加工およびシール・リングの再配置が求められる。したがって、ブローオフが生じた後の修理コストは多大なものとなる。さらに、ステー・ボルトにかかる張力は、エンジンおよび周囲の温度変化によって変化するので、正確に制御することができない。もしブローオフが瞬間的に生じたら、ステー・ボルトにかかる張力は相対的に高くなり、これまでにもピストンおよびクランクシャフトに生じる力によって大端部および他の高価なエンジン要素が損傷した。このような事象は費用がかかるのでブローオフを制御するほうが良い。
船の保険業者(船級協会)は、大型船用エンジンは燃焼チャンバの過剰圧力による損傷に対して安全な方策で保護されることを要求する。
ここで、いくつかの従来技術では、燃焼チャンバの過剰圧力によって生じ得る損傷に対してエンジンを保護するために、つぶれるように設計された燃焼チャンバの壁に破裂板を備えるエンジンが提供される。これらの破裂板の欠点は、燃焼チャンバ内の圧力変動に曝されて経年劣化し、やがて例えば小さな失火による比較的小さな過剰圧力によって、もはやつぶれてしまうことである。したがって、破裂板は早い時期につぶれがちである。特に、つぶれた破裂板を新しい板に交換するためにエンジンを停止しなければならないのが問題である。したがって、現在最も多く用いられている破裂板の方策は最適なものではない。
燃焼チャンバ内に過剰圧力が生じた際に燃焼チャンバからガスを抜くために開かれるという要求に応えるべく、セキュリティ弁を備える他のエンジンが提供されている。これらは、ばね仕掛けのポペット弁である。しかしながら、ブローオフ現象の爆発性に対して、これらのポペット弁は圧力を十分早く抜くためにはその最大開口が不十分であるため、あまり効果がない。
したがって、これらのセキュリティ弁は、十分短い時間で所望の開面積を効果的に提供することはできず、単にシリンダ・カバーが持ち上がる前のインジケータまたは警笛になるという効果があるだけであり、これらの既知の弁はシリンダ・カバーが持ち上がるのを防止することはできない。
そのような弁はGB817,018に開示されている。この文書は、シリンダ・ライナとシリンダ・カバーとの間に分離リングを備える大型2ストローク・ディーゼル・エンジンを開示しており、分離リングは、安全弁を受け入れるためのボアを備えている。しかしながら、既知の安全弁は信頼性がよくなかったので、この安全弁の使用は中止された。
したがって、クロスヘッド・タイプの大型2ストローク圧縮着火内燃エンジンのための改善されたブローオフ制御システムが要求されている。
GB745714は、大型2ストローク圧縮着火エンジン用の逃がし弁を開示している。
本発明の課題は、上記の問題を解決するか少なくとも減らすことができるクロスヘッド・タイプの大型2ストローク圧縮着火内燃エンジン用の逃がし弁を提供することにある。
上記のおよび他の課題は独立請求項の構成によって解決される。さらに実装形態は、従属請求項、明細書、および図面から明らかになる。
第1の態様では、大型2ストローク圧縮着火エンジンの燃焼チャンバのガスをブローオフ事象の際に逃がすための逃がし弁が提供され、逃がし弁は、
− ハウジングと、
− ハウジング内の第1のボアと、
− 第1のボア内に摺動可能に配設され、第1のボア内に第1の空気圧チャンバを規定する第1のピストンと、
− 第1のピストンによって運ばれる弁部材であって、弁部材が、ステム、および、環状座と係合可能な頭部を有する、弁部材と、を備え、
− ハウジングは、入口と出口との間の逃がし流路と、逃がし流路にある環状座と、を備え、
− 逃がし流路は、環状座と出口との間の逃がしチャンバを備え、
− 第1のピストンの第1の側は、第1の空気圧チャンバに面する第1の有効圧力面を形成し、第1のピストンの第2の側は、逃がしチャンバに面する第2の有効圧力面を形成し、
− 頭部の第1の側は、入口に面する第3の有効圧力面を形成し、
− 第1の有効圧力面は、第3の有効圧力面よりも大きい。
燃焼チャンバの圧力が作用する頭部の有効圧力面よりも著しく大きい有効圧力面を有するピストンに弁部材を設けることによって、空気圧チャンバ内の空気圧を、燃焼チャンバの圧力よりも著しく低い、逃がし弁が開くように設計された圧力に保つことができる。
さらに、逃がしチャンバに面する第2の有効圧力面を設けることによって、弁を持ち上げる際に、逃がしチャンバの圧力を第3の有効圧力面に加えてより大きな第2の有効圧力面に弁部材の開方向に作用させ、これにより、燃焼チャンバの圧力を十分に逃がすために十分に長い時間弁が確実に開に維持される。この追加の第3の有効圧力面がなければ、少量の逃がしの後に、すなわち燃焼チャンバの圧力が少し下がってすぐに、弁部材が閉じるおそれがあり、これは望ましくない。
第1の態様の第1の可能な実装形態では、第1の空気圧チャンバは、空気圧源と接続するためにポートに流体接続される。したがって、第1の空気圧チャンバ内は適切な空気圧に維持され得る。
第1の態様の第2の可能な実装形態では、第1の有効圧力面は、好ましくは第3の有効圧力面の少なくとも2倍の大きさであり、さらに好ましくは第3の有効圧力面の4倍の大きさである。
第1の態様の第3の可能な実装形態では、弁部材は、環状座から離れる方向へ弾性的に付勢されている。したがって、弁部材は、エンジンが停止して空気圧が除去されたときに完全な開位置に移動する。それにより、逃がし弁は定期的に動作される。
第1の態様の第4の可能な実装形態では、ハウジングは、第2のボアと、第2のボア内に摺動可能に配設され、第2のボア内に第2の空気圧チャンバを規定する第2のピストンと、を備え、第2のピストンは、ステムに動作可能に接続される。第2のピストンをステムに設けて第2の空気圧チャンバを設けることによって、空気圧によって弁部材にかかる閉じる力は著しく増加し、第1のピストンおよび第2のピストンの直径が等しい場合には閉じる力は本質的に2倍になる。
第1の態様の第5の可能な実装形態では、第2の空気圧チャンバは、空気圧源と接続するためにポートに流体接続される。したがって、第2の空気圧チャンバ内は適切な圧力レベルに維持され得る。
第1の態様の第6の可能な実装形態では、頭部およびステムの一部分は、逃がしチャンバ内に配設される。
第1の態様の第7の可能な実装形態では、弁部材は、頭部が環状座に着座している閉位置と完全開位置との間において、完全開位置と完全閉位置との間の中間位置の範囲にわたって軸方向に変位可能である。
第1の態様の第8の可能な実装形態では、出口は、径方向の出口である。
第1の態様の第9の可能な実装形態では、入口は、軸方向の入口である。
第1の態様の第10の可能な実装形態では、第2のピストンは、第2の空気圧チャンバに面する第4の有効圧力面を有し、第4の有効圧力面は、第1の有効圧力面と同じ方向を向いている。
第1の態様の第11の可能な実装形態では、第4の有効圧力面は、第1の有効圧力面と実質的に同じ大きさを有する。
第1の態様の第12の可能な実装形態では、第2のピストンは、第4の有効圧力面の反対方向を向いた第5の有効圧力面を有し、第2のピストンは、第2のボア内に空気減衰チャンバを規定し、第5の有効圧力面は、空気減衰チャンバに面する。
空気減衰チャンバを設けることによって、弁部材の閉動作が減衰され得るので、弁頭部への損傷を防止することができる。
第1の態様の第13の可能な実装形態では、空気減衰チャンバは、減衰チャンバに閉じ込められた空気を許容するオリフィスを備え、したがって弁が閉じた後に空気減衰チャンバ内の空気圧が開く方向へ作用しないことを保証することができる。
第1の態様の第14の可能な実装形態では、第1のボアは、第1のハウジング部品内に配設され、第2のボアは、第2のハウジング部品内に配設され、第1のハウジング部品および第2のハウジング部品は、熱膨張による逃がし弁における寸法差を補償するために、第1のハウジング部品と第2のハウジング部品との間の相対移動を許容する弾性部材によって接続される。
第1の態様の第15の可能な実装形態では、第2の有効圧力面は、逃がしチャンバ内の圧力によって影響を受け、これにより、弁部材が環状座から持ち上げられたときに、弁部材を開く方向に力を加える。
第1の態様の第16の可能な実装形態では、第1のハウジング部品および第2のハウジング部品は、それらの間にある弾性部材を用いて伸縮自在に接続され、弾性部材は、好ましくは皿ばねである。
第1の態様の第17の可能な実装形態では、環状座は、環状座が自動調心することができるようにハウジングに浮いた状態で配設される。
第2の態様では、クロスヘッドを備える大型ターボチャージャー付き2ストローク圧縮着火内燃エンジンが提供され、エンジンは、燃焼チャンバとして機能する複数のシリンダを備え、シリンダは、シリンダ・カバーと、シリンダ・カバーの中心に配置された排気弁と、排気弁を排気ガス受けに接続する排気ダクトと、を備え、シリンダ・カバーは、第1の態様の任意の可能な実装形態の逃がし弁と、流体的に燃焼チャンバに接続される逃がし弁の入口と、流体的にブローオフ導管に接続される逃がし弁の出口と、を備える。
第2の態様の第1の可能な実装形態では、逃がし弁は、弁部材が環状座から持ち上げられたときに入口から出口へガスが流れるのを許容し、弁部材が環状座に着座しているときに入口から出口へガスが流れるのを防止する。
第2の態様の第2の可能な実装形態では、第1の有効圧力面は、弁部材がどの位置にいる場合においても空気圧を受け、第2の有効圧力面は、弁部材が環状座から持ち上げられたときに逃がしチャンバ63内の圧力を受ける。
第2の態様の第3の可能な実装形態では、環状座は、シリンダ・カバーを通って伸びるブローオフ・ボアに配置される。
第2の態様の第4の可能な実装形態において、環状座の主面は、ブローオフ・ボアの主方向に対して斜めに配置される。
第2の態様の第5の可能な実装形態において、ブローオフ・ボアは、排気弁をバイパスするために、ブローオフ管を介して排気ダクトまたは排気ガス受けに接続される。
第2の態様の第6の可能な実装形態では、逃がし弁は、冷却手段を備え、冷却手段は、好ましくは冷却媒体を逃がし弁に通流させるかまたは逃がし弁の周りに供給するための流路を備える。
第2の態様の第7の可能な実装形態では、エンジンは、エンジンに関連する空気消費場所に空気圧を供給する空気圧システムを備え、空気圧システムの圧力は、好ましくはエンジン負荷の増加に応じて増加し、エンジン負荷の減少に応じて減少する。
これらのおよび他の態様および可能な実装形態は、詳細な説明および図面から明らかになるであろう。
本開示の以下の詳細部分において、本発明は、図面に示された例示の実施形態を参照してより詳細に説明される。
例示の実施形態における大型2ストローク・ディーゼル・エンジンの正面図である。 図1の大型2ストローク・エンジンの側面図である。 図1の大型2ストローク・エンジンのブロック図である。 実施形態における逃がし弁を備えるシリンダ・カバーおよび排気弁の上面図である。 図4のA−A線に沿った断面図である。 実施形態における逃がし弁の立面図である。 実施形態における逃がし弁の他の立面図である。 逃がし弁の弁部材が異なる位置にある図6および図7の逃がし弁の断面図である。 逃がし弁の弁部材が異なる位置にある図6および図7の逃がし弁の断面図である。 図6および図7の逃がし弁の上部の詳細な断面図である。
以下の詳細な説明では、逃がし弁およびクロスヘッドを備える大型2ストローク・ターボチャージャー付き圧縮着火ディーゼル内燃エンジンが例示の実施形態によって説明される。図1から図3は、クランクシャフト42およびクロスヘッド43を備える、大型低速ターボチャージャー付き2ストローク圧縮着火エンジンを示している。図3は、吸排気システムを備えたエンジンの図式的表示である。この例示の実施形態では、エンジンは、一列に並んだ6個のシリンダ1を備える。大型2ストローク・ターボチャージャー付き圧縮点火内燃エンジンは、典型的には、エンジン・フレーム45に収容され一列に並んだ5個から16個の間のシリンダを備える。エンジンは、例えば、船舶における主エンジン、または、発電所において発電機を動作させるための定置エンジンとして使用され得る。エンジンの総出力は、例えば、5,000から110,000kWの範囲となり得る。
エンジンは、シリンダ1の下部領域に掃気口19を備え、シリンダ1の上部のシリンダ・カバー22の中心に配置された排気弁4を備えた、2ストローク・ユニフロー型の圧縮着火エンジンである。シリンダを通るガス流れの主方向は、シリンダ1の底部の掃気口19からシリンダ1の上部の排気弁4へ向かう「ユニフロー」となる。給気は、大型の概ね中空の円筒体の形状をした給気受け2から個々のシリンダ1の掃気口19を通る。シリンダ1内のピストン41は、給気を圧縮し、燃料は燃料噴射弁(図示していない)からシリンダ・カバー22に注入され、燃焼に続いて排気ガスが生成される。
排気弁4が開くと、排気ガスは、当該のシリンダ1に関連する排気ダクト35を通って、大型の中空の円筒体の形状をした排気ガス受け3へ流れ、第1の排気導管18を通ってターボチャージャー5のタービン6へ進み、そこから排気ガスは第2の排気導管7を通って大気へ流れる。シャフト8を介して、タービン6は、空気入口10を通って空気とともに供給された圧縮機9を駆動する。圧縮機9は、圧縮された給気を、給気受け2へつながる給気導管11へ運ぶ。
導管11内の吸気は、圧縮機を約200℃にしたまま、給気を冷却するインタークーラ12を通り、36℃から80℃の温度になる。
冷却された給気は、電気駆動モータ17によって駆動され、給気の流れをエンジンの低いまたは部分的な負荷状態で加圧する補助ブロワ16を通って給気受け2へ導かれる。より高いエンジン負荷においては、ターボチャージャー圧縮機9は、十分に圧縮された掃気を運び、補助ブロワ16は逆止弁15を介してバイパスされる。
図4および図5は、それぞれ、排気弁4およびシリンダ・カバー22の上面および断面をより詳細に示している。排気弁4は、排気弁スピンドル44およびシリンダ・カバー22の中央開口に配置された一体式の弁体とともにシリンダ・カバー22に確実にボルト止めされる。排気弁スピンドル44は、排気弁スピンドル44の弁体が弁座に置かれている閉位置で示されている。排気弁4が開になると、燃焼チャンバ27は排気ダクト35に接続される。排気ダクト35は、排気ガス受け3に接続される。
シリンダ・カバー22は、燃焼チャンバ27の上部を形成する。シリンダ・カバー22は、図面では視認することができない複数の冷却チャンネルを備えている。さらに、燃料噴射弁、典型的には各シリンダの単一燃料エンジンに対して3個の燃料弁および各シリンダのデュアル燃料エンジンに対して6個の燃料弁(図示していない)は、シリンダ・カバー22内のボア80に受け入れられており、燃焼チャンバ27内に突出する燃料弁のノズルを有する。
排気弁4は、弁スピンドル44の頂部において油圧チャンバ38を備える油圧排気弁アクチュエータ47を備えている。空気ばね37は、弁スピンドル44を図5において上方、すなわち閉方向へ付勢し、油圧アクチュエータ47は、油圧アクチュエータ47が加圧されたら弁スピンドル44を開方向へ付勢する。したがって、排気弁スピンドル44の持ち上げは油圧アクチュエータ47に油圧を加えることによって行われ、空気ばね37は弁スピンドル44をその閉位置に確実に戻す。
エンジンは、燃焼チャンバ27から排気ダクト35まで図示されているように延伸するブローオフ導管36を備える。代替的に、ブローオフ導管36は燃焼チャンバ27から排気ガス受け3まで延伸する。ブローオフ導管36の横断面積は、不着火の場合または燃焼チャンバ27に過剰圧力が生じるような他の場合に、速やかに燃焼チャンバ27の圧力を抜くために十分大きくなっている。逃がし弁50は、ブローオフ導管36の開閉を制御し、逃がし弁50は、エンジンに損傷が生じるのを防ぐために過剰な圧力が生じた場合に燃焼チャンバ27内の圧力を抜くために十分速く十分大きな開口を開くことができる。
ブローオフ導管36の一部は、シリンダ・カバー22内のブローオフ・ボア29によって形成される。ブローオフ導管36は、ブローオフ・ボア29を排気ダクト35または排気ガス受け3へ接続する。
図6から図10は、逃がし弁50をさらに詳細に図示している。逃がし弁50は、図示されているようにブローオフ弁がシリンダ・カバー22内の適切なボア28(図5)に挿入されるカートリッジとして使用され得るように、または、(図示していない)逃がし弁がシリンダ・カバー22の一体的部品となり得るように、自身のハウジング51、70、73とともに提供され得る。
逃がし弁50は、シリンダ・カバー22から突出するブラケット(ハウジング)73とともにシリンダ・カバー22内のボア28に挿入される。ブラケット(ハウジング)73は、ハウジングにボルト止めされるか溶接されてもよいし、または、ハウジングの一体部品とすることもできる。ブラケット(ハウジング)73は、逃がし弁50をシリンダ・カバー22に固定するボルト(図6、7)を受け入れるためのボアを備える。ハウジング51、70、73は、軸方向に配向した入口57、および、逃がし弁50が開いたときに排気ガスの排出を許容するための大型の径方向に配向した出口58を備える。
逃がし弁50は、図8に示す閉位置と図9に示す完全開位置との間で変位可能な弁部材52を備えており、すなわち弁部材52は、図8に示す閉位置と図9に示す完全開位置との間の範囲の位置にわたって前後に動くことができる。弁部材52は、完全開位置と完全閉位置との間の任意の中間位置に位置することができる。逃がし弁50は、弁部材52が持ち上げられたときに、すなわち弁部材52がその閉位置にないときに入口57から出口58へガスが流れるのを許容する逃がし流路を備える。ハウジング51内の逃がしチャンバ63は、軸方向入口57を径方向出口58へ接続する。環状座55は、入口57の周囲に設けられる。
一実施形態において、ハウジングはいくつかの部品で構成される。第1のハウジング部品51は、熱膨張の影響に適応するために第1のハウジング部品51と第2のハウジング部品70との間の皿ばね76または他の弾性手段を用いて、第2のハウジング部品70に伸縮自在に接続される。ブラケット(ハウジング)73は、第2のハウジング部品70に固定される。
弁部材52は、ステム53を含み、ステム53は、ステム53の長手方向の端部の一方に環状座55と係合可能な頭部54を設ける。環状座55は、環状座55が頭部54に対して自動調心することができるように第1のハウジング部品51に浮いた状態で配設されるのが望ましい。
頭部54およびステム53の一部分は、逃がしチャンバ63内に配設される。
第1のピストン56は、ステム53に固定され、一実施形態において、第2のピストン65も、第1のピストン56と長手方向に離間してステム53に固定される。第1のピストン56は、第1のハウジング部品51内の第1のボア64内に摺動可能に配設され、第1のピストン56は、第1のボア64内に第1の空気圧チャンバ60を規定する。第2のピストン65は、第2のハウジング部品70内の第2のボア72内に摺動可能に配設され、第2のピストン65は、第2のボア72内に第2の空気圧チャンバ68を規定する。
ステム53は、第2のハウジング部品70内の水平壁81内のボアに摺動可能かつ密封可能に受け入れられる。
頭部54が設けられたステム53の端部は、逃がしチャンバ63に向けて伸びる。弁頭部54は、図8に示すように、弁部材52が閉位置にあるときに、入口57に露出しており燃焼チャンバ27の圧力に晒される第3の有効圧力面59を形成する弁頭部54の面で環状座55に着座する。
弁部材52が持ち上げられたときに、図9に示すように頭部54は逃がしチャンバ63内に位置し、ガスを入口57から出口58へ流すための実質的な流れ領域が生成される。一実施形態では、環状座55の主面は、ブローオフ・ボア29を通る流れの制限を最小化するために、ブローオフ・ボア29への主方向に対して斜めに配置される。ブローオフ・ボア29が真っすぐの場合、主方向はブローオフ・ボア29の長手方向になる。ブローオフ・ボア29が曲がっている場合、主方向は環状座55がブローオフ・ボア29と交差する位置におけるカーブの局所方向となる。
第1のピストン56の第1の側は、第1の空気圧チャンバ60に面する第1の有効圧力面61を形成する。第1のピストンの第2の側は、逃がしチャンバ63に面する第2の有効圧力面62を形成する。頭部54の第1の側は、入口57に面する、すなわち燃焼チャンバ27の圧力に晒される、第3の有効圧力面59を形成する。
第1の有効圧力面61は、第3の有効圧力面59よりも大きく、好ましくは表面積が少なくとも2倍大きい。示された実施形態では、第1の有効圧力面61は、第3の有効圧力面59の4倍の大きさである。しかしながら、原理的には、燃焼チャンバの最大圧力と利用可能な空気圧に応じて、第1の有効圧力領域と第3の有効圧力領域との間で任意の比率を用いることができることを理解すべきである。
第2の有効圧力面62は、逃がしチャンバ63内の圧力によって影響を受け、これにより、弁部材52が環状座55から持ち上げられたときに、弁部材52を開く方向に力を加える。これによれば、弁部材52が持ち上げられた際の瞬間的な開放により燃焼チャンバ27の圧力がわずかに落ちた場合に弁部材52がすぐに閉じることを防止することによって弁部材52の開動作を安定化することができる。弁部材52を開方向に動かす力を第2の有効圧力面62によって生成しなければ、閉じた位置とわずかに開いた位置との間で振動する可能性がある。
一実施形態では、第2のハウジング部品70は、第2のボア72を備える。第2のピストン65は、第2のボア72内に摺動可能に配設され、第2のボア72内に第2の空気圧チャンバ68を規定する。
第2のピストン65は、例えば第2のピストン65のテーパ・ボアとステム53の対応するテーパ部分との間のテーパ・フィット接続によって、ステム53に動作可能に接続される。頭部54だけでなく第2のピストン65も、ステム53と一体部品として形成されるのが好ましい。
第1の空気圧チャンバ60および第2の空気圧チャンバ68は両方とも、接続ボア71、ボア・フィード77、および空気ポート79を介して空気圧源に接続される。
第1の空気圧チャンバ60内の空気圧は、第1の有効圧力面61に作用し、これにより弁部材52を閉じる方向の力を生成する。
第2のピストン65は、第2の空気圧チャンバ68に面する第4の有効圧力面66を有する。第4の有効圧力面66は、第1の有効圧力面61と同じ方向を向いている。したがって、第4の有効圧力面66に作用する空気圧は、弁部材52を閉じる方向の力を生成し、これにより第1のピストン56が弁部材52を閉位置に保持しようとするのを補助する。
一実施形態では、第4の有効圧力面66は、第1の有効圧力面61と実質的に同じ大きさを有する。
第2のピストン65は、第4の有効圧力面66の反対方向を向いた第5の有効圧力面67を有する。第2のピストン65は、第2のボア72内に空気減衰チャンバ69を規定し、第5の有効圧力面67は、空気減衰チャンバ69に面する。空気減衰チャンバ69は、減衰チャンバ69内のいかなる圧力上昇も経時的に消失するように、オリフィスを介して大気に接続されるのが好ましい。一実施形態ではオリフィスは、減衰チャンバ69を周囲の大気に直接的に接続するハウジング70の小さな開口によって形成される。これにより、弁部材52が閉動作する前に第5の有効圧力面67に作用する空気減衰チャンバ69内の圧力によって空気減衰チャンバ69をダンパとして作用させることができる、すなわち弁部材52が閉動作するのと反対の力を生成することによって頭部54が環状座55に滑らかに着座するのを保証することができる。
弁部材52は、第3のハウジング部品(ブラケット)73から突出するステム53の自由端部を囲む圧縮コイルばね75によって環状座55から離れる方向へ弾性的に付勢されている。これに関して、圧縮コイルばね75は、ステム53の自由端部のフランジまたは円板とハウジング51、70、73の近位端部との間で張力がかけられている。コイルばね75は、第1の空気圧チャンバ60および第2の空気圧チャンバ68に空気圧がかかっていないときに、すなわち大型2ストローク・ディーゼル・エンジンが停止しているときに、弁部材52を完全開位置に確実に移動させる。これは、弁部材52が規則正しく動作することを保証する。
一実施形態では、逃がし弁50は、冷却手段を備える。冷却手段は、好ましくは冷却媒体を逃がし弁50に通流させるかまたは逃がし弁50の周りに供給するための流路(図示していない)を備える。
第2の有効圧力面62は、逃がしチャンバ63の圧力に晒されており、燃焼チャンバ27からの圧力が逃がしチャンバ63に入ったら弁部材52を完全開位置へ付勢する。
燃焼チャンバ27に過剰圧力が発生したときに、第3の有効圧力面59に作用する燃焼チャンバ27の圧力は、第1のピストン56に作用する第1の空気圧チャンバ60によって生成される圧力、および、第2のピストン65に作用する第2の空気圧チャンバ68内に空気圧の組合せを超える。したがって、弁部材52は、図9に示すように、完全開位置に向けて動き始める。
燃焼チャンバ27の圧力が抜けたら、第1の空気圧チャンバ60および第2の空気圧チャンバ68の圧力によって生成される力は、逃がしチャンバ63の第2の有効圧力面62および第3の有効圧力面59にかかる圧力による反対の力を超え、弁部材52は、完全閉位置へ向けて動き始める。これにより、空気減衰チャンバ69の空気が圧縮されてオリフィスを介して大気にゆっくりと押し出されるので、頭部54が座55へ戻る動きが減衰される。
上述したもの(the letter)が所定の距離だけ移動したときに第2のピストン65によって形成される障壁を取り除くために、減衰チャンバ69の壁に流出溝82が設けられる。これにより、減衰チャンバ69の圧力を(圧縮前の)供給圧力に対応させる。いくつかの流出溝82を減衰チャンバ69の円周の周りに分布させることができる。流出溝82は、ピストン・リングおよびPTFE密封リングの両方が使用できるように設計される。
弁部材52が完全開位置へ向けて完全に移動したら、弁部材52の動きは、第3のハウジング部品(ブラケット)73内に設けられた皿ばね74のスタックによって減衰される。第2のピストン65は、完全開位置に到達する直前に皿ばね74のスタックに係合する。
大型2ストローク・ディーゼル・エンジンの空気圧システムは、圧縮された空気を空気供給配管に供給する(図示されていない)圧縮機または圧縮ステーションを備える。供給配管内の圧力は、10barから50barの間のいずれであってもよく、大型2ストローク・ディーゼル・エンジン1に関連する圧縮された空気の様々な消費場所に供給される。一実施形態では、大気圧システムは、従来の始動空気供給システムによって形成され、この始動空気供給システムは、通常、クロスヘッドを備える大型ターボチャージャー付き2ストローク圧縮着火内燃エンジンを備える。逃がし弁50の空気ポート79は、逃がし弁50の空気圧チャンバの圧力を一定に保つまたは変動可能にすることを保証するために、空気供給システムに接続される。
燃焼チャンバ27における標準最大圧力は、エンジン負荷の増加に応じて増加し、エンジン負荷の減少に応じて減少する。したがって、一実施形態では、空気圧システムの圧力はエンジン負荷に応じて調整される。
したがって、第3の有効圧力面59の面積の大きさに関連して第1の有効圧力面61および第4の有効圧力面66の面積の大きさを寸法決めすることによって、逃がし弁50は、実際のエンジン負荷によって燃焼チャンバ27の標準圧力よりもマージンの分だけ高い圧力において開くよう寸法決めすることができる。マージンは、一定の差圧であってもよいし、または、エンジン負荷の増加に応じて増加し、逆の場合も同様であってもよい。
逃がし弁50は、空気ポート79へ供給される一定の空気圧によっても動作し得る。この場合、圧力は、通常のエンジン動作中において燃焼チャンバ27の最高圧力がマージンを超えると、逃がし弁50が開くようにすべきである。例えば、最大予想圧力、すなわち100%エンジン負荷が200Barである場合に、逃がし弁50が230Barの圧力において開くように設定される。逃がし弁50は、空気ポート79に供給される空気圧を考慮して第3の有効圧力面59と第1の有効圧力面61および第4の有効圧力面66の合計との比率を調整することによって、要求圧力において開くように設定され得る。
(図示されていない)実施形態では、逃がし弁50は、エンジンの(図示されていない)電気制御ユニットに結合され、ブローオフ事象の際にはアラームを発行する。これに関して、逃がし弁50は、一実施形態において空気減衰チャンバ69の圧力を検出する(図示されていない)圧力センサを備えている。空気減衰チャンバ69の圧力が閾値を超えると、アラームが発行される。代替的に、弁部材52を運動センサによって監視することができ、弁部材52が閉位置から動いて離れたら、アラームが発行される。
一実施形態では、弁部材52が閉位置に付勢されるかまたは完全開位置に付勢されるかを決定する力のバランスは、弁部材52に作用する燃焼チャンバ27のガスの圧力、および、第1のピストン56および第2のピストン65に作用する逃がし弁50に供給される空気の圧力、のバランスのみによって決定される。したがって、もしエンジンが停止した際に逃がし弁を動作させるための弾性手段があったとしたら、これらの弾性手段は、エンジンの動作中に弁部材52の動作に大きな影響を与えない弱い力を有することになる。
本発明を様々な実施形態とともに説明した。しかしながら、図面、本開示、および添付の特許請求の範囲を検討することによって、開示された実施形態に対する他のバリエーションが特許請求の範囲にかかる発明を実践する当業者によって理解され実施され得る。特許請求の範囲において、「備える」という用語は、他の要素またはステップを排除するものではなく、不定冠詞は「a」、「an」は複数形を排除するものではない。特定の手段が互いに異なる従属請求項に記載されているという事実のみでは、これらの手段の組合せを効果的に使用できないということを意味しない。
特許請求の範囲で使用される参照符号は、範囲を制限するものと解釈すべきではない。

Claims (27)

  1. − ハウジング(51、70、73)と、
    − 前記ハウジング(51、70、73)内の第1のボア(64)と、
    − 前記第1のボア内に摺動可能に配設され、前記第1のボア(64)内に第1の空気圧チャンバ(60)を規定する第1のピストン(56)と、
    − 前記第1のピストン(56)によって運ばれる弁部材(52)であって、前記弁部材(52)が、ステム(53)、および、環状座(55)と係合可能な頭部(54)を有する、弁部材(52)と、
    を備え、
    − 前記ハウジング(51)は、入口(57)と出口(58)との間の逃がし流路と、前記逃がし流路にある前記環状座(55)と、を備え、
    − 前記逃がし流路は、前記環状座(55)と前記出口(58)との間の逃がしチャンバ(63)を備え、
    − 前記第1のピストン(56)の第1の側は、前記第1の空気圧チャンバ(60)に面する第1の有効圧力面(61)を形成し、前記第1のピストンの第2の側は、前記逃がしチャンバ(63)に面する第2の有効圧力面(62)を形成し、
    − 前記頭部(54)の第1の側は、前記入口(57)に面する第3の有効圧力面(59)を形成し、
    − 前記第1の有効圧力面(61)は、前記第3の有効圧力面(59)よりも大きい、
    大型2ストローク圧縮着火エンジンの燃焼チャンバのガスをブローオフ事象の際に逃がすための逃がし弁(50)。
  2. 前記第1の空気圧チャンバ(60)は、空気圧源と接続するために空気ポート(79)に流体接続される、
    請求項1に記載の逃がし弁(50)。
  3. 前記第1の有効圧力面(61)は、前記第3の有効圧力面(59)の少なくとも2倍の大きさである、
    請求項1または2に記載の逃がし弁(50)。
  4. 前記弁部材(52)は、前記環状座(55)から離れる方向へ弾性的に付勢されている、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の逃がし弁(50)。
  5. 前記ハウジング(51、70、73)は、第2のボア(72)と、前記第2のボア(72)内に摺動可能に配設され、前記第2のボア(72)内に第2の空気圧チャンバ(68)を規定する第2のピストン(65)と、を備え、前記第2のピストン(65)は、前記ステム(53)に動作可能に接続される、
    請求項1から4のいずれか1項に記載の逃がし弁(50)。
  6. 前記第2の空気圧チャンバ(68)は、空気圧源と接続するために空気ポート(79)に流体接続される、
    請求項5に記載の逃がし弁(50)。
  7. 前記頭部(54)および前記ステム(53)の一部分は、前記逃がしチャンバ(63)内に配設される、
    請求項1から6のいずれか1項に記載の逃がし弁(50)。
  8. 前記弁部材(52)は、前記頭部(54)が前記環状座(55)に着座している閉位置と完全開位置との間において、前記完全開位置と完全閉位置との間の中間位置の範囲にわたって軸方向に変位可能である、
    請求項1から7のいずれか1項に記載の逃がし弁(50)。
  9. 前記出口(58)は、径方向の出口である、
    請求項1から8のいずれか1項に記載の逃がし弁(50)。
  10. 前記入口(57)は、軸方向の入口である、
    請求項1から9のいずれか1項に記載の逃がし弁(50)。
  11. 前記第2のピストン(65)は、前記第2の空気圧チャンバ(68)に面する第4の有効圧力面(66)を有し、前記第4の有効圧力面(66)は、前記第1の有効圧力面(61)と同じ方向を向いている、
    請求項5または6に記載の逃がし弁(50)。
  12. 前記第4の有効圧力面(66)は、前記第1の有効圧力面(61)と実質的に同じ大きさを有する、
    請求項11に記載の逃がし弁(50)。
  13. 前記第2のピストン(65)は、前記第4の有効圧力面(66)の反対方向を向いた第5の有効圧力面(67)を有し、前記第2のピストン(65)は、前記第2のボア(72)内に空気減衰チャンバ(69)を規定し、前記第5の有効圧力面(67)は、前記空気減衰チャンバ(69)に面する、
    請求項11、12のいずれか1項に記載の逃がし弁(50)。
  14. 前記第1のボア(64)は、第1のハウジング部品(51)内に配設され、前記第2のボア(72)は、第2のハウジング部品(70)内に配設され、前記第1のハウジング部品(51)および前記第2のハウジング部品(70)は、熱膨張による逃がし弁における寸法差を補償するために、前記第1のハウジング部品(51)と前記第2のハウジング部品(70)との間の相対移動を許容する弾性部材(76)によって接続される、
    請求項5、6、11、12、13のいずれか1項に記載の逃がし弁(50)。
  15. 前記第2の有効圧力面(62)は、前記逃がしチャンバ(63)内の圧力によって影響を受け、これにより、前記弁部材(52)が前記環状座(55)から持ち上げられたときに、前記弁部材(52)を開く方向に力を加える、
    請求項1から14のいずれか1項に記載の逃がし弁(50)。
  16. 前記第1のハウジング部品(51)および前記第2のハウジング部品(70)は、それらの間にある前記弾性部材(76)を用いて伸縮自在に接続される、
    請求項14に記載の逃がし弁(50)。
  17. 前記弾性部材は皿ばね(76)である、
    請求項16に記載の逃がし弁(50)。
  18. 前記環状座(55)は、前記環状座(55)が自動調心することができるように前記ハウジング(51、70、73)に浮いた状態で配設される、
    請求項1から17のいずれか1項に記載の逃がし弁(50)。
  19. クロスヘッド(43)を備える大型ターボチャージャー付き2ストローク圧縮着火内燃エンジンであって、
    燃焼チャンバ(27)として機能する複数のシリンダ(1)を備え、前記シリンダ(1)は、シリンダ・カバー(22)と、前記シリンダ・カバー(22)の中心に配置された排気弁(4)と、前記排気弁(4)を排気ガス受け(3)に接続する排気ダクト(35)と、を備え、
    前記シリンダ・カバー(22)は、請求項1から18のいずれか1項に記載の逃がし弁(50)と、流体的に前記燃焼チャンバ(27)に接続される前記逃がし弁(50)の前記入口(57)と、流体的にブローオフ導管(36)に接続される前記逃がし弁(50)の出口(58)と、を備える、
    エンジン。
  20. 前記逃がし弁(50)は、前記弁部材(52)が前記環状座(55)から持ち上げられたときに前記入口(57)から前記出口(58)へガスが流れるのを許容し、前記逃がし弁(50)は、前記弁部材(52)が前記環状座(55)に着座しているときに前記入口(57)から前記出口(58)へガスが流れるのを防止する、
    請求項19に記載のエンジン。
  21. 前記第1の有効圧力面(61)は、前記弁部材(52)がどの位置にいる場合においても空気圧を受け、前記第2の有効圧力面(62)は、前記弁部材(52)が前記環状座(55)から持ち上げられたときに前記逃がしチャンバ(63)内の圧力を受ける、
    請求項19または20に記載のエンジン。
  22. 前記環状座(55)は、前記シリンダ・カバー(22)を通って伸びるブローオフ・ボア(29)に配置される、
    請求項19から21のいずれか1項に記載のエンジン。
  23. 前記環状座(55)の主面は、前記ブローオフ・ボア(29)の主方向に対して斜めに配置される、
    請求項22に記載のエンジン。
  24. 前記ブローオフ・ボア(29)は、前記排気弁(4)をバイパスするために、ブローオフ導管(36)を介して前記排気ダクト(35)または前記排気ガス受け(3)に接続される、
    請求項22または23に記載のエンジン。
  25. 前記逃がし弁(50)は、冷却手段を備え、前記冷却手段は、冷却媒体を前記逃がし弁(50)に通流させるかまたは前記逃がし弁(50)の周りに供給するための流路を備える、
    請求項19から22のいずれか1項に記載のエンジン。
  26. 前記エンジンは、前記エンジンに関連する空気消費場所に空気圧を供給する空気圧システムを備え、
    請求項19から25のいずれか1項に記載のエンジン。
  27. 前記空気圧システムの圧力は、エンジン負荷の増加に応じて増加し、エンジン負荷の減少に応じて減少する、
    請求項26に記載のエンジン。
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