以下、本発明の実施形態の例を、図面を用いて説明する。
[システム構成]
図1は、本実施例の携帯情報端末を含む通信システムの一例を示すシステム構成図である。本実施例の通信システムは、携帯情報端末100、インターネット等のブロードバンドネットワーク200及びアクセスポイント200aとルータ装置200r、移動体電話通信サーバ300及び移動体電話通信網の基地局300b、放送受信装置400及びアンテナ400a、放送局の電波塔400t、その他のアプリケーションサーバ500、で構成される。
携帯情報端末100は、移動体電話網を介した電話通信(通話)及びデータ送受信の機能やWi−Fi(登録商標)等による無線通信の機能を有するものとする。携帯情報端末100は、宅外のアクセスポイント200aを介して、或いは、移動体電話通信網の基地局300b及び移動体電話通信サーバ300を介して、インターネット200と接続可能であり、インターネット200上の各サーバ装置との通信によるデータ送受信が可能である。また、携帯情報端末100は、インターネット200上の各サーバ装置から取得した映像(動画、静止画)や音声等のコンテンツを再生する機能を有するものとする。
携帯情報端末100は、携帯電話やスマートフォン、タブレット端末等であっても良い。PDA(Personal Digital Assistant)やノート型PC(Personal Computer)、電子ブックリーダ等であっても良い。また、デジタルスチルカメラや動画撮影可能なビデオカメラ、携帯型ゲーム機、ナビゲーション装置等、または、その他の携帯用デジタル機器であっても良い。
アクセスポイント200aは、インターネット200と有線通信により接続され、また、携帯情報端末100とはWi−Fi等の無線通信で接続される。これにより、携帯情報端末100とインターネット200上の各サーバ装置が、アクセスポイント200aを介して、データ送受信を相互に行うことが可能となる。
移動体電話通信サーバ300はインターネット200と接続され、一方、基地局300bを介して携帯情報端末100と接続される。移動体電話通信サーバ300は携帯情報端末100の移動体電話通信網を介した電話通信(通話)及びデータ送受信を管理し、携帯情報端末100とインターネット200上の各サーバ装置との通信によるデータ送受信を可能とする。携帯情報端末100と基地局300bとの通信は、W−CDMA方式やLTE方式、或いはその他の通信方式によって行われるものであっても良い。
放送受信装置400は、放送局の電波塔400tから送出されたデジタル放送波を、アンテナ400aを介して受信して表示するテレビ受信機である。放送受信装置400は、DVD(Digital Versatile Disc)レコーダ等の光ディスクドライブレコーダ、HDD(Hard Disc Drive)レコーダ等の磁気ディスクドライブレコーダ、STB(Set Top Box)等であっても良い。デジタル放送受信機能を備えたPCやタブレット端末、ゲーム機等であっても良い。
なお、放送受信装置400は、宅内のルータ装置200rを介してインターネット200と接続可能であり、インターネット200上の各サーバ装置との通信によるデータ送受信が可能である。
ルータ装置200rは、インターネット200と有線通信により接続され、また、放送受信装置400とは無線通信または有線通信で接続される。更に、携帯情報端末100とWi−Fi等の無線通信により接続されても良い。これにより、インターネット200上の各サーバ装置と放送受信装置400と携帯情報端末100とが、ルータ装置200rを介して、データ送受信を相互に行うことが可能となる。なお、放送受信装置400と携帯情報端末100との通信は、ルータ装置200rを介さずに、BlueTooth(登録商標)やNFC(Near Field Communication)等の方式で直接通信を行っても良い。
その他のアプリケーションサーバ500は、一般的なアプリケーションや動作プログラム、各種コンテンツ、データの記憶、管理及び配信等を行う公知のサーバ装置である。その他のアプリケーションサーバ500は、インターネット200上に複数あっても良い。
[携帯情報端末のハードウェア構成]
図2Aは、携帯情報端末100の内部構成の一例を示すブロック図である。携帯情報端末100は、主制御部101、システムバス102、ROM103、RAM104、ストレージ部110、通信処理部120、拡張インタフェース部124、操作部130、画像処理部140、音声処理部150、センサ部160、で構成される。
主制御部101は、携帯情報端末100全体を制御するマイクロプロセッサユニットである。システムバス102は主制御部101と携帯情報端末100内の各動作ブロックとの間でデータ送受信を行うためのデータ通信路である。
ROM(Read Only Memory)103は、オペレーティングシステム等の基本動作プログラムやその他の動作プログラムが格納されたメモリであり、例えばEEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)やフラッシュROMのような書き換え可能なROMが用いられる。RAM(Random Access Memory)104は基本動作プログラムやその他の動作プログラム実行時のワークエリアとなる。ROM103及びRAM104は主制御部101と一体構成であっても良い。また、ROM103は、図2Aに示したような独立構成とはせず、ストレージ部110内の一部記憶領域を使用するようにしても良い。
ストレージ部110は、携帯情報端末100の動作プログラムや動作設定値、携帯情報端末100のユーザの個人情報等を記憶する。また、ネットワーク上からダウンロードした動作プログラムや前記動作プログラムで作成した各種データ等を記憶可能である。また、ネットワーク上からダウンロードした、動画、静止画、音声等のコンテンツも記憶可能である。ストレージ部110の一部領域を以ってROM103の機能の全部または一部を代替しても良い。また、ストレージ部110は、携帯情報端末100に外部から電源が供給されていない状態であっても記憶している情報を保持する必要がある。したがって、例えば、フラッシュROMやSSD(Solid State Drive)等の半導体素子メモリ、HDD等の磁気ディスクドライブ、等のデバイスが用いられる。
なお、ROM103やストレージ部110に記憶された前記各動作プログラムは、インターネット200上の各サーバ装置からのダウンロード処理により更新及び機能拡張することが可能であるものであっても良い。
通信処理部120は、LAN(Local Area Network)通信部121、移動体電話網通信部122、NFC通信部123、で構成される。LAN通信部121は宅外のアクセスポイント200aや宅内のルータ装置200rを介してインターネット200と接続され、インターネット200上の各サーバ装置とデータ送受信を行う。アクセスポイント200aやルータ装置200rとの接続はWi−Fi等の無線接続で行われるものとする。移動体電話網通信部122は移動体電話通信網の基地局300bとの無線通信により、電話通信(通話)及びデータの送受信を行う。基地局300bとの接続はW−CDMA方式やLTE方式等の通信方式により行われるものとする。NFC通信部123は対応するリーダ/ライタとの近接時に無線通信を行う。LAN通信部121、移動体電話網通信部122、NFC通信部123は、それぞれ符号回路や復号回路、アンテナ等を備えるものとする。また、通信処理部120が、BlueTooth通信部や赤外線通信部等、他の通信部を更に備えていても良い。
拡張インタフェース部124は、携帯情報端末100の機能を拡張するためのインタフェース群であり、本実施例では、映像/音声インタフェース、USB(Universal Serial Bus)インタフェース、メモリインタフェース等で構成されるものとする。映像/音声インタフェースは、外部映像/音声出力機器からの映像信号/音声信号の入力、外部映像/音声入力機器への映像信号/音声信号の出力、等を行う。USBインタフェースは、PC等と接続してデータ送受信を行う。また、キーボードやその他のUSB機器の接続を行っても良い。メモリインタフェースはメモリカードやその他のメモリ媒体を接続してデータ送受信を行う。
操作部130は、携帯情報端末100に対する操作指示の入力を行う指示入力部であり、本実施例では図5Aに示すように、表示部141に重ねて配置したタッチパネル130t及びボタンスイッチを並べた操作キー130kで構成されるものとする。何れか一方のみであっても良い。拡張インタフェース部124に接続したキーボード等を用いて携帯情報端末100の操作を行っても良い。有線通信または無線通信により接続された別体の携帯端末機器を用いて携帯情報端末100の操作を行っても良い。また、前記タッチパネル機能は表示部141が備え持っているものであっても良い。
画像処理部140は、表示部141、画像信号処理部142、第一画像入力部143、第二画像入力部144、で構成される。表示部141は、例えば液晶パネル等の表示デバイスであり、画像信号処理部142で処理した画像データを携帯情報端末100のユーザに提供する。画像信号処理部142は図示を省略したビデオRAMを備え、前記ビデオRAMに入力された画像データに基づいて表示部141を駆動する。また、画像信号処理部142は、必要に応じてフォーマット変換、メニューやその他のOSD(On Screen Display)信号の重畳処理等を行う機能を有するものとする。第一画像入力部143及び第二画像入力部144は、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサ等の電子デバイスを用いてレンズから入力した光を電気信号に変換することにより、周囲や対象物の画像データを入力するカメラユニットである。
音声処理部150は、音声出力部151、音声信号処理部152、音声入力部153、で構成される。音声出力部151はスピーカであり、音声信号処理部152で処理した音声信号を携帯情報端末100のユーザに提供する。音声入力部153はマイクであり、ユーザの声等を音声データに変換して入力する。
センサ部160は、携帯情報端末100の状態を検出するためのセンサ群であり、本実施例では、GPS(Global Positioning System)受信部161、ジャイロセンサ162、地磁気センサ163、加速度センサ164、照度センサ165、近接センサ166、で構成される。これらのセンサ群により、携帯情報端末100の位置、傾き、方角、動き、及び周囲の明るさ、周囲物の近接状況、等を検出することが可能となる。また、携帯情報端末100が、気圧センサ等、他のセンサを更に備えていても良い。
なお、図2Aに示した携帯情報端末100の構成例は、センサ部160等、本実施例に必須ではない構成も多数含んでいるが、これらが備えられていない構成であっても本実施例の効果を損なうことはない。また、デジタル放送受信機能や電子マネー決済機能等、図示していない構成が更に加えられていても良い。
[携帯情報端末のソフトウェア構成]
図2Bは、本実施例の携帯情報端末100のソフトウェア構成図であり、ROM103、RAM104及びストレージ部110におけるソフトウェアの構成の一例を示す。本実施例においては、ROM103に基本動作プログラム1001及びその他の動作プログラムが記憶されており、ストレージ部110にリモート視聴プログラム1002と通信管理プログラム1003とコンテンツ再生プログラム1004及びその他の動作プログラムが記憶されている。また、ストレージ部110は、動画、静止画、音声等のコンテンツを記憶するコンテンツ記憶領域1011、外部機器との連携動作の際に使用するための認証情報を記憶する認証情報記憶領域1012、その他の各種情報を記憶する各種情報記憶領域1019を備えるものとする。
ROM103に記憶された基本動作プログラム1001はRAM104に展開され、更に主制御部101が前記展開された基本動作プログラムを実行することにより、基本動作実行部1101を構成する。なお、このような状態を説明のために図2Bにおいては基本動作実行部1101をRAM104の中に記載することで表現した。以下で説明されるRAM104の中の各部も同じ表現である。また、ストレージ部110に記憶されたリモート視聴プログラム1002、通信管理プログラム1003、コンテンツ再生プログラム1004はそれぞれRAM104に展開され、更に主制御部101が前記展開された各動作プログラムを実行することにより、リモート視聴実行部1102、通信管理実行部1103、コンテンツ再生実行部1104を構成する。また、RAM104は、各動作プログラム実行時に作成したデータ等を、必要に応じて一時的に保持する一時記憶領域1109を備えるものとする。
なお、以下では、説明を簡単にするために、主制御部101がROM103に格納された基本動作プログラム1001をRAM104に展開して実行することにより各動作ブロックの制御を行う処理を、基本動作実行部1101が各動作ブロックの制御を行うものとして記述する。他の動作プログラムに関しても同様の記述を行う。また、各動作実行部の詳細は後述する。
前記各動作プログラムは、製品出荷の時点で、予めROM103及び/またはストレージ部110に格納された状態であっても良い。製品出荷後に、インターネット200上のその他のアプリケーションサーバ500等からLAN通信部121または移動体電話網通信部122を介して取得するものであっても良い。また、メモリカードや光ディスク等に格納された前記各動作プログラムを、拡張インタフェース部124等を介して取得するものであっても良い。
[放送受信装置のハードウェア構成]
図3は、放送受信装置400の内部構成の一例を示すブロック図である。放送受信装置400は、主制御部401、システムバス402、ROM403、RAM404、ストレージ部410、LAN通信部421、拡張インタフェース部424、チューナ/復調部431、分離部432、映像復号部433、音声復号部434、字幕復号部435、データ放送受信処理部436、映像重畳部437、符号変換部440、映像表示部451、スピーカ452、映像出力部453、音声出力部454、で構成される。
主制御部401は、所定の動作プログラムに従って放送受信装置400全体を制御するマイクロプロセッサユニットである。システムバス402は主制御部401と放送受信装置400内の各動作ブロックとの間でデータ送受信を行うためのデータ通信路である。
ROM403は、オペレーティングシステム等の基本動作プログラムやその他の動作プログラムが格納されたメモリであり、例えばEEPROMやフラッシュROMのような書き換え可能なROMが用いられる。RAM404は基本動作プログラムやその他の動作プログラム実行時のワークエリアとなる。
ストレージ部410は、放送受信装置400の動作プログラムや動作設定値、放送受信装置400のユーザの個人情報等を記憶する。また、ネットワーク上からダウンロードした動作プログラムや前記動作プログラムで作成した各種データ等を記憶可能である。また、放送波から取得した、或いは、ネットワーク上からダウンロードした、動画、静止画、音声等のコンテンツも記憶可能である。ストレージ部410の一部領域を以ってROM403の機能の全部または一部を代替しても良い。
LAN通信部421は、宅内のルータ装置200rを介してインターネット200と接続され、インターネット200上の各サーバ装置とデータの送受信を行う。ルータ装置200rとの接続は有線接続であっても良いし、Wi−Fi等の無線接続であっても良い。LAN通信部421は符号回路や復号回路等を備えるものとする。また、放送受信装置400が、BlueTooth通信部やNFC通信部、赤外線通信部等、他の通信部を更に備えていても良い。
チューナ/復調部431a及びチューナ/復調部431bは、アンテナ400aを介して電波塔400tからデジタル放送波を受信し、主制御部401の制御に基づいてユーザの所望するサービスのチャンネルに同調(選局)する。更に、前記受信したデジタル放送波の放送信号を復調してTS(Transport Stream)を取得する。なお、図3に示した例では、チューナ/復調部が二つの構成を例示している。チューナ/復調部431a及びチューナ/復調部431bはそれぞれ独立して制御可能であるものとする。以下では、チューナ/復調部431aとチューナ/復調部431bを区別せず、チューナ/復調部431と表記する。
分離部432は、チューナ/復調部431から出力されたTSを入力し、映像データ列、音声データ列、字幕データ列、番組情報データ列、BML(Broadcast Markup Language)データ列、等の各データ列に分離して出力する。これらのデータ列は、例えば、ES(Elementary Stream)の形式であっても良い。映像復号部433は、分離部432から入力した映像データ列を復号して映像情報を出力する。音声復号部434は、分離部432から入力した音声データ列を復号して音声情報を出力する。字幕復号部435は、分離部432から入力した字幕データ列を復号して字幕情報を出力する。データ放送受信処理部436は、分離部432から入力したBMLデータ列を復号してBML文書を再生して実行し、データ放送画面情報を出力する。
映像重畳部437は、映像復号部433から出力された映像情報、字幕復号部435から出力された字幕情報、データ放送受信処理部436から出力されたデータ放送画面情報を入力して、選択及び/または重畳等の処理を行う。映像重畳部437は図示を省略したビデオRAMを備え、前記ビデオRAMに入力された映像情報に基づいて映像表示部451等が駆動される。また、映像重畳部437は、主制御部401の制御に基づいて、必要に応じて、スケーリング処理や分離部432から出力された番組情報データ列に基づいて作成されたEPG(Electronic Program Guide)画面情報の重畳処理等を行う。
符号変換部440は、チューナ/復調部431から出力されたTSや分離部432から出力されたES、ストレージ部110から取得した録画コンテンツ等に対してトランスコード処理を実施し、解像度やビットレート、符号化方式の変換等の処理を行う。
映像表示部451は、例えば液晶パネル等の表示デバイスであり、映像重畳部437で選択及び/または重畳処理を施された映像情報を放送受信装置400のユーザに提供する。スピーカ452は、音声復号部434から出力された音声情報を放送受信装置400のユーザに提供する。映像出力部453は、映像重畳部437で選択及び/または重畳処理を施された映像情報を出力する映像出力インタフェースである。音声出力部454は、音声復号部434から出力された音声情報を出力する音声出力インタフェースである。
なお、放送受信装置400がテレビ受信機等である場合は、映像出力部453及び音声出力部454は本実施例に必須の構成ではない。放送受信装置400がDVDレコーダ等である場合は、映像表示部451及びスピーカ452は本実施例に必須の構成ではない。
拡張インタフェース部424は、放送受信装置400の機能を拡張するためのインタフェース群であり、本実施例では、映像/音声インタフェース、USBインタフェース、メモリインタフェース等で構成されるものとする。映像/音声インタフェースは、外部映像/音声出力機器からの映像信号/音声信号の入力、外部映像/音声入力機器への映像信号/音声信号の出力、等を行う。USBインタフェースは、PC等と接続してデータの送受信を行う。HDDを接続して放送番組やダウンロードコンテンツの記録を行っても良い。また、キーボードやその他のUSB機器の接続を行っても良い。メモリインタフェースはメモリカードやその他のメモリ媒体を接続してデータの送受信を行う。
[携帯情報端末の動作シーケンス]
以下では、本実施例の携帯情報端末100の動作に関して説明する。
なお、本実施例の携帯情報端末100及び放送受信装置400は、宅内のテレビ受信機やDVDレコーダ等で受信しているデジタル放送番組やその録画済みコンテンツを、インターネット200を介して、外出先のスマートフォンやタブレット端末等で視聴可能にするリモート視聴機能を備えているものとし、前記リモート視聴を行った場合の例を説明する。
また、本実施例においては、携帯情報端末100とインターネット200とのデータ送受信は、移動体電話網通信部122により移動体電話通信サーバ300及び基地局300bを介して行うものとする。これは、携帯情報端末100の近隣にアクセスポイント200aが無い場合等、LAN通信部121によるデータ送受信ができない場合を含む。また、本実施例の携帯情報端末100が契約する携帯電話キャリア会社のデータ通信機能は、通信速度制限機能を有するものとする。
図4は、携帯情報端末100のリモート視聴機能実行時の動作の一例を説明する動作シーケンス図である。また、図5A〜図5Eは、リモート視聴機能実行時に、携帯情報端末100の表示部141に表示される各動作画面を説明する画面表示図である。
図5Aは、携帯情報端末100の表示部141に表示される基本画面141aの一例を説明する画面表示図である。基本画面141aは、電源キー130k1の押下により携帯情報端末100の電源がオンされた際に、或いは、任意のアプリケーションプログラムの実行中にホームキー130k2が押下された際に、表示される。基本画面141aにおいて、表示部141には携帯情報端末100で実行可能な各アプリケーションプログラムに関連付けられたアイコンが表示される。何れかのアイコンを選択することにより、選択されたアイコンに関連付けられた所定のアプリケーションプログラムが実行される。
なお、前記アイコンの選択は、目的のアイコンが表示された表示部141上の位置に対応するタッチパネル130t上の所定の領域をタップ操作する、等により行えば良い。或いは、図示を省略した十字カーソルキー及び決定キー等の操作キーを操作して行っても良い。第一画像入力部143を用いて携帯情報端末100のユーザの視線を検知し、前記検知した視線情報に基づいて前記アイコンの選択を実行しても良い。
基本動作実行部1101の制御に基づいて動作する携帯情報端末100において、ユーザが基本画面141a上のアイコン141a1をタップ操作等により選択すると、基本動作実行部1101はリモート視聴実行部1102を起動し、制御主体をリモート視聴実行部1102に委譲する。ここで、制御主体の委譲は例えばプログラムのサブルーチンの呼び出し等であっても良く、制御主体を委譲した後に基本動作実行部1101はバックグラウンドで動作しても良い。なお、アイコン141a1は、本実施例の携帯情報端末100でリモート視聴機能を実行するアプリケーションプログラムに関連付けられたアイコンである。
以下、リモート視聴実行部1102の制御による携帯情報端末100のリモート視聴機能実行時の動作の例を、図4の動作シーケンスを用いて説明する。
ユーザが基本画面141a上のアイコン141a1をタップ操作等により選択すると、携帯情報端末100のリモート視聴機能が起動する(S101)。リモート視聴機能の起動により基本動作実行部1101から制御主体の委譲を受けたリモート視聴実行部1102は、次に、表示部141に番組種別選択画面141bを表示する。
図5Bは、携帯情報端末100の表示部141に表示される番組種別選択画面141bの一例を説明する画面表示図である。本実施例の携帯情報端末100のリモート視聴機能においては、放送受信装置400のチューナ/復調部431で受信したデジタル放送番組のライブ視聴及び放送受信装置400がストレージ部410に録画蓄積した録画コンテンツの視聴が可能であるものとする。番組種別選択画面141bは、前記デジタル放送番組のライブ視聴を行うための選択アイコン141b1と前記録画コンテンツの視聴を行うための選択アイコン141b2を表示する。以下では、前記デジタル放送番組のライブ視聴を行う場合の例に関して説明を行う。
ユーザが番組種別選択画面141b上のアイコン141b1をタップ操作等により選択する(S102)と、リモート視聴実行部1102が、先ず、予めペアリング処理されている放送受信装置400に対して、放送受信装置400の動作状態を確認するための動作状態確認要求を送信する(S103)。前記ペアリング処理は、放送受信装置400の備えられた宅内において、ルータ装置200rによって構築された宅内ネットワークを介して放送受信装置400との間で適宜認証処理を実行することにより行っておけば良い。携帯情報端末100は、前記認証処理の結果をストレージ部110の認証情報記憶領域1012に記憶しておく。なお、前記認証処理は公知の技術を用いて行えば良い。
携帯情報端末100から前記動作状態確認要求を受信した放送受信装置400は、放送受信装置400内の各部の動作状態の確認を行う(S104)。即ち、放送受信装置400は、携帯情報端末100でのリモート視聴機能の実行が可能か否かを、各ハードウェア及び各ソフトウェアの動作状態を確認することにより行う。また、前記動作状態の確認結果を携帯情報端末100に返信する。
携帯情報端末100のリモート視聴実行部1102は、放送受信装置400から、動作状態の確認結果を取得する(S105)。次に、リモート視聴実行部1102は、前記取得した放送受信装置400の動作状態を参照し、リモート視聴機能の実行が可能か否かを確認する(S106)。例えば、宅内において放送受信装置400が他のユーザにより使用中であり、特に、チューナ431や符号変換部440の機能を確保できない場合等は、リモート視聴機能の実行が可能ではないと判断する。また、S105において、放送受信装置400から動作状態の確認結果を取得できない場合等もリモート視聴機能の実行が可能ではないと判断しても良い。S106の処理においてリモート視聴機能の実行が可能ではないと判断した場合(S106:NG)、リモート視聴実行部1102は制御主体を基本動作実行部1101に返還し、その動作を終了する(S118)。
一方、S106の処理においてリモート視聴機能の実行が可能であると判断した場合(S106:OK)、リモート視聴実行部1102は、次に、放送受信装置400に対して、番組情報送信要求を送信する(S107)。携帯情報端末100から前記番組情報送信要求を受信した放送受信装置400は、分離部432から出力された番組情報データ列を番組情報として携帯情報端末100に返信する。携帯情報端末100のリモート視聴実行部1102は、前記番組情報送信要求に応じて放送受信装置400から返信された番組情報を取得する(S108)と、次に、表示部141に前記取得した番組情報に基づいて作成した番組表画面141cを表示する(S109)。
図5Cは、携帯情報端末100の表示部141に表示される番組表画面141cの一例を説明する画面表示図である。番組表画面141cは、リモート視聴実行部1102が、放送受信装置400から取得した番組情報に基づいて作成した、デジタル放送サービスにおける放送番組の配信予定表である。番組表画面141cは、本実施例においては、縦軸を時間表示、横軸をサービスID(チャンネル)表示としたマトリクス形状で、各時間帯に各チャンネルで放送される各放送番組の詳細情報を表示するものとする。
また、番組表画面141cは、各チャンネルにおいて現在放送されている放送番組の詳細情報のみを表示するようにしても良い。また、現在放送されている放送番組のみが選択可能なように表示するようにしても良い。また、S107〜S108の処理に代替して、携帯情報端末100のリモート視聴実行部1102が、移動体電話網通信部122を介して、インターネット200上の番組情報配信サーバ(図示省略)から番組情報を直接取得するようにしても良い。
次に、リモート視聴機能を用いて視聴したい放送番組の選択処理を行う(S110)。前記視聴したい放送番組の選択処理は、S109の処理で表示部141に表示された番組表画面141c上で、視聴したい放送番組の詳細情報が表示されたエリア(図5Cに示した例ではエリア141c1)に対応するタッチパネル130t上の所定の領域をタップ操作されたことを検出する、等により行えば良い。
携帯情報端末100のユーザの操作に応じて放送番組の選択処理が行われると、次に、通信管理実行部1103が、リモート視聴実行部1102の制御に基づいて、携帯情報端末100のデータ通信状況の確認処理を行う(S111)。前記データ通信状況の確認処理では、例えば通信管理実行部1103のデータ通信量確認部1103aが携帯情報端末100の移動体電話網通信による所定期間内のデータ通信総量がどの程度かを確認する処理を行う。更に、前記データ通信状況の確認処理の結果に応じて、リモート視聴実行部1102は、リモート視聴を行う際の放送番組の視聴画質をユーザに選択させるためのリモート画質選択ボックス141c2を、番組表画面141c上に表示する。
図5Dは、番組表画面141c上に表示されるリモート画質選択ボックス141c2の一例を説明する画面表示図である。本実施例の携帯情報端末100では、リモート視聴を行う際の視聴画質として、720p、360p、180pの三種類の視聴画質が選択可能であるものとする。この場合、リモート画質選択ボックス141c2には、前記720p、360p、180pの三種類の設定値が適宜選択可能に表示される。
なお、前述の移動体電話網通信による所定期間内のデータ通信総量がどの程度かを確認する処理、及び、その確認結果に応じてリモート画質選択ボックス141c2を番組表画面141c上に表示する処理の詳細は後述する。
携帯情報端末100のユーザの操作に応じてリモート視聴を行う際の視聴画質の選択処理が行なわれる(S112)と、リモート視聴実行部1102は、次に、S110の処理で選択した放送番組を識別可能な番組識別情報と、S112の処理で選択した視聴画質の設定値を放送受信装置400に送信する(S113)。
携帯情報端末100から送信された番組識別情報及び視聴画質の設定値を受信した放送受信装置400は、前記受信した番組識別情報に基づいてチューナ/復調部431を制御することにより、前記番組識別情報で指定される放送番組のチャンネルを選局する(S114)。更に、放送受信装置400は、チューナ/復調部431から出力された前記放送番組のTSを、分離部432を介して符号変換部440に入力し、ここで前記受信した視聴画質の設定値に対応するトランスコード処理を行う(S115)。即ち、S112の処理で、携帯情報端末100のユーザがリモート視聴を行う際の視聴画質として360pを選択した場合、符号変換部440は、例えばデジタル放送の1080iの映像データを前記選択した360pの映像データにトランスコードする。符号変換部440から出力された放送番組データは、LAN通信部421を介して携帯情報端末100に配信される。
携帯情報端末100のリモート視聴実行部1102は、前記番組識別情報及び視聴画質の設定値の送信に応じて放送受信装置400から配信された放送番組データを取得する(S116)。更に、コンテンツ再生実行部1104が、リモート視聴実行部1102の制御に基づいて、前記取得した放送番組データにデコード等の必要な処理を適宜施し、画像信号処理部142を介して表示部141に、リモート視聴画面141dとして表示する(S117)。
図5Eは、携帯情報端末100の表示部141に表示されるリモート視聴画面141dの一例を説明する画面表示図である。リモート視聴画面141dは、宅内の放送受信装置400で受信しているデジタル放送番組を、インターネット200を介して、外出先の携帯情報端末100でライブ視聴する際の視聴画面である。また、制御アイコン141d1は、リモート視聴の終了やチャンネル変更の操作等を行うためのアイコンである。
ユーザの制御アイコン141d1に対する操作によりリモート視聴を停止した場合、或いは、視聴中の放送番組の終了によりリモート視聴が自動停止した場合、リモート視聴実行部1102は制御主体を基本動作実行部1101に返還し、その動作を終了する(S118)。なお、リモート視聴実行部1102がその動作を終了せずに継続し、表示部141に番組種別選択画面141bを表示して、ユーザに再度前記デジタル放送番組のライブ視聴を行うか前記録画コンテンツの視聴を行うかを選択させるようにしても良い。この場合、図4の動作シーケンスのS102に動作を遷移すれば良い。或いは、表示部141に番組表画面141cを表示して、ユーザに再度放送番組を選択させるようにしても良い。この場合、図4の動作シーケンスのS107に動作を遷移すれば良い。
なお、S102の処理において、ユーザが放送受信装置400のストレージ部410に録画蓄積した録画コンテンツの視聴を行うことを選択した場合は、S107の処理において、放送受信装置400に対して録画コンテンツ一覧情報の送信要求を送信すれば良い。更に、S108〜S109の処理において、放送受信装置400から送信された録画コンテンツ一覧情報を取得し、前記取得した録画コンテンツ一覧情報から録画コンテンツ一覧表を作成して表示部141に表示するようにすれば良い。また、S114の処理では、携帯情報端末100から送信された録画コンテンツの識別情報に基づいて、ストレージ部410から所定の録画コンテンツを読み出す処理を行えば良い。
次に、S111〜S112の処理の詳細に関して説明する。
なお、本実施例の携帯情報端末100が契約する携帯電話キャリア会社が実施する前記通信速度制限機能は、月毎のデータ通信総量が7.0GByte以下の場合は、データ通信速度の制限を行わず(即ち、例えば75Mbps等の高速データ通信が可能であり)、月毎のデータ通信総量が7.0GByteを超えた場合は、以降の月内のデータ通信速度を低速(例えば128kbps以下)に制限するものとする。また、本実施例の携帯情報端末100は、前述のように、リモート視聴を行う際の視聴画質(以下、リモート視聴画質と表記する)として、720p、360p、180pの三種類のリモート視聴画質が選択できるものとし、前記各リモート視聴画質を選択した場合に必要な通信帯域は、それぞれ、約4.0Mbps、約1.5Mbps、約700kbpsであるものとする。
これらのリモート視聴画質は放送受信装置400の符号変換部440がトランスコード処理可能な視聴画質と携帯情報端末100が表示可能な視聴画質との共通する値であっても良く、例えば携帯情報端末100は放送受信装置400からS105でトランスコード処理可能な視聴画質の情報を取得し、携帯情報端末100自体の表示可能な視聴画質と比較しても良い。各リモート視聴画質に対応する通信帯域の値は符号変換部440の変換内容に依存するため、携帯情報端末100は放送受信装置400からS105で通信帯域の情報を取得しても良い。
また、リモート視聴画質として前記720pを選択した場合、一時間分の映像データを受信するために約1.47GByteのデータ通信が必要となる。即ち、ユーザがリモート視聴画質として前記720pを選択した場合、高速データ通信による映像データの受信は約4.7時間分しかできないことになる。一方、リモート視聴画質として前記360pを選択した場合、一時間分の映像データを受信するために必要なデータ通信量は約0.55GByteであり、高速データ通信による映像データの受信は約12.7時間分が可能となる。また、リモート視聴画質として前記180pを選択した場合、一時間分の映像データを受信するために必要なデータ通信量は約0.27GByteであり、高速データ通信による映像データの受信は約25.9時間分が可能となる。
図6Aは、移動体電話網通信による所定期間内(月内)のデータ通信総量に応じてリモート視聴画質を制御する処理の一例を説明する概念図である。
本実施例においては、高速データ通信が可能なデータ通信総量(例えば、7.0GByte)に対して第一の所定値(例えば、4.0GByte)及び第二の所定値(例えば、5.5GByte)の二つの閾値を設定し、所定期間内(月内)において視聴時点までのデータ通信量と前記第一の所定値及び第二の所定値の比較結果に応じて、ユーザが選択可能なリモート視聴画質を制御するようにしている。具体的には、通信管理実行部1103のデータ通信量確認部1103aがS111で携帯情報端末100の移動体電話網通信による所定期間内(月内)における視聴時点(以下、特定時点とする)までのデータ通信量の累計を確認し、リモート視聴実行部1102がS112で(a)前記データ通信量の累計が前記第一の所定値以下であれば、S112で前記720p、360p、180pの全てのリモート視聴画質を選択可能なように制御する。また、(b)前記データ通信量の累計が前記第一の所定値を超えて、且つ、前記第二の所定値以下であれば、S112で前記360p及び180pのリモート視聴画質を選択可能なように制御する。また、(c)前記データ通信量の累計が前記第二の所定値を超えていれば、S112で前記180pのリモート視聴画質のみを選択可能なように制御する。
ここで、特定時点は基本的には視聴時点であり、さらには視聴開始時点であるが、データ通信量が比較されてリモート視聴画質が選択された後に視聴は開始されるため、厳密に視聴開始時点でなくても良い。特定時点は例えばS111の実行時点でも良いし、S111の実行より前のデータ通信量の累計が算出される特定の時刻であっても良いし、S111の実行の前日までのデータ通信量の集計される時刻等であっても良い。
なお、前述の携帯情報端末100の移動体電話網通信による所定期間内(月内)のデータ通信量の累計を確認する処理は、データ通信量確認部1103が、移動体電話通信サーバ300に対して携帯情報端末100を識別可能な識別情報を送信し、移動体電話通信サーバ300が管理する携帯情報端末100のデータ通信量の累計値を取得することにより行えば良い。或いは、携帯情報端末100の基本動作実行部1101がデータ通信時にバックグラウンドで動作して移動体電話網通信部122を用いたデータ通信を行う都度そのデータ通信量をストレージ部110等に累積しておき、データ通信量確認部1103が、前記累積値を取得することにより行えば良いし、その他の方法を用いても良い。
このような制御を行うことにより、リモート視聴機能を利用する際に、連続して高品位なリモート視聴画質を選択して高速データ通信が可能なデータ容量を使い切ってしまい、以降のサービス享受に不便を来たす可能性を低減することが可能となる。即ち、コンテンツ視聴に際して好適な使い勝手を有する携帯情報端末を提供することが可能となる。
また、各携帯電話キャリア会社により前述の所定期間内(月内)の高速データ通信が可能な通信容量が異なる場合が考えられる。この場合、契約する携帯電話キャリア会社に応じて前記第一の所定値及び第二の所定値を通信管理実行部1103が変更するように制御しても良い。具体的には、例えば、(a)携帯情報端末100が携帯電話キャリア会社A社との契約上で使用される場合には、前記第一の所定値及び第二の所定値をそれぞれ3.0GByteと5.0GByteとする。また、(b)携帯情報端末100が携帯電話キャリア会社B社との契約上で使用される場合には、前記第一の所定値及び第二の所定値をそれぞれ4.0GByteと5.5GByteとする。また、(c)携帯情報端末100が携帯電話キャリア会社C社との契約上で使用される場合には、前記第一の所定値及び第二の所定値をそれぞれ5.0GByteと6.0GByteとする。
なお、前記第一の所定値及び第二の所定値の変更制御は、契約する携帯電話キャリア会社を変更する都度、携帯情報端末100の設定メニュー等からユーザが設定することより行えば良い。或いは、各携帯電話キャリア会社との契約状態と関連付けられたSIM(Subscriber Identify Module)カード類(図示省略)の接続状況を検知して、前記検知したSIMカード類に応じて前記変更制御を自動的に行うようにしても良い。前記変更制御に用いられる各所定値は、携帯情報端末100が予め参照テーブルとして記憶していても良いし、変更制御の都度ネットワーク上の移動体電話通信サーバ300やデータベースサーバ(図示省略)から取得するようにしても良い。前記SIMカード類に記憶された前記各所定値にしたがって前記変更制御を行うようにしても良い。これらの制御は通信管理実行部1103により行われても良い。
なお、携帯電話キャリア会社が設定する前述の所定期間内(月内)の高速データ通信が可能な通信容量が充分に大きな値である場合、或いは携帯電話キャリア会社が通信速度制限処理を行わない場合、前記第一の所定値及び第二の所定値を設定せず、常に全てのリモート視聴画質を選択可能としても良いことは言うまでもない。また、所定値の数は2つに限定されるものではなく、1つの所定値が設定されても良いし、3つ以上の所定値が設定されても良い。
このような制御を行うことにより、リモート視聴機能を利用する際に、連続して高品位なリモート視聴画質を選択して高速データ通信が可能なデータ容量を使い切ってしまい、以降のサービス享受に不便を来たす可能性を低減することが可能となる。即ち、コンテンツ視聴に際して好適な使い勝手を有する携帯情報端末を提供することが可能となる。
図6Bは、移動体電話網通信による所定期間内(月内)のデータ通信総量に応じてリモート視聴画質を制御する処理の、前述とは異なる一例を説明する概念図である。これは、S111で通信管理実行部1103のデータ通信量管理部1103aが携帯情報端末100の移動体電話網通信による所定期間内(月内)の特定時点までのデータ通信量の累計を確認すると同時に、通信管理実行部1103のデータ通信期間管理部1103bが前記所定期間内(月内)における特定時点までの経過日時を確認し、それらの結果に応じて、ユーザが選択可能なリモート視聴画質を制御するものである。
即ち、通信管理実行部1103が、図6Bに示したように、前記所定期間内(月内)における特定時点までの経過日時を確認し、(a)各月の十日目までは前記第一の所定値及び第二の所定値をそれぞれ3.0GByteと5.0GByteとする。また、(b)十日目を過ぎて二十日目までは前記第一の所定値及び第二の所定値をそれぞれ4.0GByteと5.5GByteとする。また、(c)二十日目を過ぎると前記第一の所定値及び第二の所定値をそれぞれ5.0GByteと6.0GByteとする。なお、経過日時を更に細かく区切って制御を行っても良い。また、経過日時は携帯情報端末100の設定メニュー等からユーザにより設定されても良いし、移動体電話通信サーバ300やデータベースサーバ(図示省略)から取得されるようにしても良い。
このような制御を行うことにより、前述の図6Aで説明した制御のみを行う場合と同様に、リモート視聴機能を利用する際に、連続して高品位なリモート視聴画質を選択して高速データ通信が可能なデータ容量を使い切ってしまい、以降のサービス享受に不便を来たす可能性を低減することが可能となる。更に、前記所定期間内で高速データ通信が可能なデータ容量の利用を分散させることが可能となる。また、前記所定期間内の末期に高速データ通信が可能なデータ容量に余剰を生じさせる可能性を低減することが可能となる。したがって、前記所定期間内の経過日時に応じた効率の良い高速データ通信の利用が可能となる。即ち、コンテンツ視聴に際して好適な使い勝手を有する携帯情報端末を提供することが可能となる。
図7Aは、番組表画面141c上に表示されるリモート画質選択ボックス141c2の表示書式の一例を説明する図である。これは、図6Aで説明した制御を行ってユーザにリモート視聴画質を選択させる際に、通信管理実行部1103のデータ通信量確認部1103aが確認した所定期間内(月内)の特定時点までのデータ通信量と前記第一の所定値及び第二の所定値の比較結果に応じて、リモート画質選択ボックス141c2の表示書式を制御するものである。
具体的には、通信管理実行部1103のデータ通信量確認部1103aが携帯情報端末100の移動体電話網通信による所定期間内(月内)の特定時点までのデータ通信量の累計を確認し、(a)前記データ通信量の累計が前記第一の所定値以下であれば、図7A(a)に示したような表示書式でリモート画質選択ボックス141c2を表示する。また、(b)前記データ通信量の累計が前記第一の所定値を超えて、且つ、前記第二の所定値以下であれば、図7A(b)に示したような表示書式でリモート画質選択ボックス141c2を表示する。また、(c)前記データ通信量の累計が前記第二の所定値を超えていれば、図7A(c)に示したような表示書式でリモート画質選択ボックス141c2を表示する。
図7の表示においてリモート視聴画質の値の左の丸はいわゆる未選択のラジオボタンであり、いずれかのラジオボタンがタップ(クリック)されたことによりリモート視聴画質の選択を検出しても良いし、いずれかのラジオボタンがタップ(クリック)されてラジオボタンが選択された後で、ユーザの何らかの操作により選択を確定し、確定した選択をリモート視聴画質の選択として検出しても良い。このような制御を行うことにより、ユーザは、リモート視聴画質を選択する際に、移動体電話網通信による所定期間内(月内)の特定時点までのデータ通信量に応じた適切なリモート視聴画質のみを選択可能となる。即ち、コンテンツ視聴に際して好適な使い勝手を有する携帯情報端末を提供することが可能となる。
図7Bは、番組表画面141c上に表示されるリモート画質選択ボックス141c2の表示書式の、前述とは異なる一例を説明する図である。この例は、図7Aで説明した制御を一部変更してユーザにリモート視聴画質を選択させる際に、選択可能なリモート視聴画質を限定せず、通信管理実行部1103のデータ通信量確認部1103aが確認した所定期間内(月内)の特定時点までのデータ通信量と前記第一の所定値及び第二の所定値の比較結果に応じて、リモート画質選択ボックス141c2の初期選択位置を制御するものである。
具体的には、通信管理実行部1103のデータ通信量確認部1103aが携帯情報端末100の移動体電話網通信による所定期間内(月内)の特定時点までのデータ通信量の累計を確認し、(a)前記データ通信量の累計が前記第一の所定値以下であれば、図7B(a)に示したように、選択可能な3つの中の720pのリモート視聴画質を初期選択位置とする。また、(b)前記データ通信量の累計が前記第一の所定値を超えて、且つ、前記第二の所定値以下であれば、図7B(b)に示したように、選択可能な3つの中の360pのリモート視聴画質を初期選択位置とする。また、(c)前記データ通信量の累計が前記第二の所定値を超えていれば、図7B(c)に示したように、選択可能な3つの中の180pのリモート視聴画質を初期選択位置とする。
ここで、図7Bのリモート視聴画質の値の左のラジオボタンの黒丸は初期選択位置を表している。そして、初期選択位置の黒丸はいずれかのラジオボタンがタップ(クリック)されることにより移動可能であるが、ユーザの何らかの操作により選択を確定し、初期選択位置も含めて確定した黒丸の右のリモート視聴画質を選択されたと検出しても良い。
このような制御を行うことにより、前述の図7Aで説明した制御を行う場合と同様に、ユーザは、リモート視聴画質を選択する際に、移動体電話網通信による所定期間内(月内)のデータ通信総量に応じた適切なリモート視聴画質のみを選択可能となる。更に、ユーザは、携帯情報端末100のリモート視聴機能で選択可能な全てのリモート視聴画質を任意に選択することが可能となる。即ち、コンテンツ視聴に際して好適な使い勝手を有する携帯情報端末を提供することが可能となる。
なお、前記図7Bで説明した制御を行い、更に、ユーザが前記初期選択位置のリモート視聴画質よりも高画質なリモート視聴画質の選択を行った場合、表示部141に警告メッセージ等を表示するようにしても良い。具体的には、例えば、リモート画質選択ボックス141c2が図7B(b)に示した表示書式(初期選択位置が360p)で表示され、更に、ユーザがリモート視聴画質として720pを選択した場合に、『720pが選択されました。本当にこの画質でリモート視聴を行いますか?』等のメッセージを表示部141に表示する。このようにすれば、携帯情報端末100が推奨しない高画質のリモート視聴画質をユーザが選択した場合に、ユーザの意思を再度確認して、ユーザの操作ミス等によるデータ通信量の無駄使いを防ぐことが可能となる。
或いは、リモート視聴画質をユーザに選択させず、通信管理実行部1103のデータ通信量確認部1103aが確認した所定期間内(月内)の特定時点までのデータ通信量と前記第一の所定値及び第二の所定値の比較結果に応じて、前記リモート視聴画質を自動決定するように制御しても良い。この場合、図4のS112の処理は不要となる。
具体的には、通信管理実行部1103のデータ通信量確認部1103aがS111で携帯情報端末100の移動体電話網通信による所定期間内(月内)の特定時点までのデータ通信量の累計を確認し、(a)前記データ通信量の累計が前記第一の所定値以下であれば、リモート視聴画質として前記720pを選択し、図4の動作シーケンスのS113の処理で、前記選択したリモート視聴画質の設定値を放送受信装置400に送信する。また、(b)前記データ通信量の累計が前記第一の所定値を超えて、且つ、前記第二の所定値以下であれば、リモート視聴画質として前記360pを選択し、図4の動作シーケンスのS113の処理で、前記選択したリモート視聴画質の設定値を放送受信装置400に送信する。また、(c)前記データ通信量の累計が前記第二の所定値を超えていれば、リモート視聴画質として前記180pを選択し、図4の動作シーケンスのS113の処理で、前記選択したリモート視聴画質の設定値を放送受信装置400に送信する。
また、リモート視聴を開始した後のリモート視聴中に所定期間内(月内)の特定時点までのデータ通信量の累計が前記何れかの所定値を超えた場合、リモート視聴の途中でリモート視聴画質の変更を行うように制御を行っても良い。リモート視聴画質を変更するときにその変更を行ったことのメッセージを表示部141に表示するようにしても良いし、変更の確認のメッセージを表示部141に表示してユーザの何らかの操作を検出して変更しても良い。
このような制御を行うことにより、前述の図6Aで説明した制御のみを行う場合と同様に、リモート視聴機能を利用する際に、連続して高品位なリモート視聴画質を選択して高速データ通信が可能なデータ容量を使い切ってしまい、以降のサービス享受に不便を来たす可能性を低減することが可能となる。更に、ユーザがリモート視聴画質を選択する手間を省略することが可能となる。即ち、コンテンツ視聴に際して好適な使い勝手を有する携帯情報端末を提供することが可能となる。
図8は、番組表画面141c上に表示されるリモート画質選択ボックス141c3の、図5Dに示したリモート画質選択ボックス141c2とは異なる表示例を説明する画面表示図である。リモート画質選択ボックス141c3は、ユーザが選択可能なリモート視聴画質の選択肢を、前記各リモート視聴画質を選択した場合に視聴可能な残時間と同時に表示するように制御するものである。
なお、前記視聴可能な残時間は、通信管理実行部1103のデータ通信量確認部1103aが確認した携帯情報端末100の移動体電話網通信による所定期間内(月内)の特定時点までのデータ通信量の累計と所定期間毎(月毎)の高速通信可能なデータ通信総量との差分により取得した高速データ通信残量を、各リモート視聴画質で必要となる通信帯域値で除算することにより算出可能である。
視聴可能な残時間の表示は図7Aで説明した表示に適用しても良いし、図7Bで説明した表示に適用しても良い。このような制御を行うことにより、ユーザは、リモート視聴画質を選択する際に、高速データ通信により視聴可能な残時間を把握することが可能となる。即ち、コンテンツ視聴に際して好適な使い勝手を有する携帯情報端末を提供することが可能となる。
なお、前述の説明においては、携帯情報端末100とインターネット200とのデータ送受信は、移動体電話網通信部122により移動体電話通信サーバ300及び基地局300bを介して行うものとし、更に、携帯情報端末100が契約する携帯電話キャリア会社のデータ通信機能は、通信速度制限機能を有する場合を例に挙げて説明を行った。しかしながら、前述の実施例に限られるものではない。例えば、携帯情報端末100とインターネット200とのデータ送受信を、LAN通信部121によりアクセスポイント200aを介して行う場合であって、所定期間毎(月毎)のダウンロード総容量が制限された登録制コンテンツ配信サーバ(図示省略)等とのデータ通信時に以上で説明した制御を適用しても良い。即ち、データ通信路がデータ総容量に制限を有する場合とサーバ装置自体がダウンロード総容量に制限を有する場合の何れにも以上で説明した制御は適用可能である。
以上、実施例を説明したが、言うまでもなく、以上で説明した制御を実現する構成は前記実施例に限られるものではなく、様々な変形例が考えられる。例えば、ある構成の一部を他の構成と置き換えることが可能であり、文中や図中に現れる数値やメッセージ等もあくまでも一例であり、異なるものを用いても効果を損なうことはない。
前述した機能等は、それらの一部または全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現しても良い。また、マイクロプロセッサユニット等がそれぞれの機能等を実現する動作プログラムを解釈して実行することによりソフトウェアで実現しても良い。ハードウェアとソフトウェアを併用しても良い。
なお、携帯情報端末100を制御する前記ソフトウェアは、製品出荷の時点で予め携帯情報端末100のROM103及び/またはストレージ部110等に格納された状態であっても良い。製品出荷後にインターネット200上のその他のアプリケーションサーバ500等からLAN通信部121や移動体電話網通信部122を介して取得するものであっても良い。また、メモリカードや光ディスク等に格納された前記ソフトウェアを、拡張インタフェース部124等を介して取得しても良い。