JP6570224B2 - 自動車の外界認知性計測システム - Google Patents

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本発明は、自動車の外界認知性計測システムに関するものである。
自動車においては、運転者は、フロントウインドガラスを通して前方風景を視認することになる。フロントウインドガラスは、その上縁部がルーフにより仕切られ、その左右縁部が左右一対のフロントピラーによって仕切られ、その下縁部がインストルメントパネルにより仕切られた窓枠構造となっている。したがって、運転者は、このフロントウインドガラスの窓枠構造によって、フロントウインドガラスを通しての外界認知性に関して大きな影響を受けることになる。
運転者による外界の認知性に関する技術として、特許文献1に示すように、実際の道路での運転者の有効視界を計測するようにしたものがある。
特開2011−206072号公報
ところで、最近では、被験者の前方に配設されたスクリーンに種々の走行状況に応じた前方風景を投影させつつ、運転を模擬的に行わせるドライビングシミュレータが普及しつつある。このドライビングシミュレータの多くは、被験者が着座される運転席、ステアリングハンドル、アクセルペダル、ブレーキペダル等が装備されて、実際に運転している状況を仮想的に実現することが可能である。そして、運転者によりマニュアル操作される反応スイッチを設けて、例えばスクリーン上に視標が表示された際に、反応スイッチを操作するようにして、各種の運転状況に応じた運転者の反応時間を計測することも行われている。
一方、運転に際しては、各種の運転状況に応じた反応時間を計測しただけでは、実際に運転者がどのような意識でもって運転をしているかを正確に判断することが難しいものとなる。特に、運転者は、運転中に活発に脳活動を行っているが、反応時間が同じであっても脳活動が大きく相違することもある。
本発明は以上のような事情を勘案してなされたもので、その目的は、運転者による前方への外界認知性について、脳活動の状況をも加味してより精度よく計測できるようにした自動車の外界認知性計測システムを提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明にあっては、基本的に、ドライビングシミュレータを発展させて、運転者に相当する被験者の脳活動をも計測できるようにしたものである。具体的には、本発明にあっては次のような第1の解決手法を採択してある。
すなわち、請求項1に記載のように、
被験者の前方に設置されるスクリーンと、
前記スクリーンへの投影を行うための投影手段と、
前記投影手段によって投影される投影情報として、前記スクリーンの異なる位置にランダムに視標を間欠的に表示させる視標情報を提供する視標表示指令手段と、
前記投影手段によって投影される投影情報として、フロントウインドガラスの窓枠形状に関する窓枠形状情報を提供する窓枠表示指令手段と、
前記スクリーンに表示される前記視標を検出する視標検出手段と、
被験者によってマニュアル操作され、前記スクリーンに前記視標が表示されたときに操作される反応スイッチと、
被験者の脳波を検出する脳波検出手段と、
前記スクリーンに窓枠形状が表示された状態で、該スクリーンへの前記視標の表示開始を前記視標検出手段が検出した時点から前記反応スイッチが操作されるまでの反応時間を記憶する反応時間記憶手段と、
前記スクリーンに窓枠形状が表示された状態で、該スクリーンへの前記視標の表示開始を前記視標検出手段が検出した時点から前記脳波検出手段によって検出される脳波の変化を記憶する脳波記憶手段と、
を備えているようにしてある。
また、前記目的を達成するため、本発明にあっては次のような第2の解決手法を採択してある。すなわち、請求項2に記載のように、
被験者の前方に設置されるスクリーンと、
前記スクリーンへの投影を行うための投影手段と、
前記スクリーンと被験者との間に設置され、実車の窓枠あるいは実車の窓枠を模した模写窓枠となる実物の窓枠と、
前記投影手段によって投影される投影情報として、前記スクリーンの異なる位置にランダムに視標を間欠的に表示させる視標情報を提供する視標表示指令手段と、
前記スクリーンに表示される前記視標を検出する視標検出手段と、
被験者によってマニュアル操作され、前記スクリーンに前記視標が表示されたときに操作される反応スイッチと、
被験者の脳波を検出する脳波検出手段と、
前記スクリーンへの前記視標の表示開始を前記視標検出手段が検出した時点から前記反応スイッチが操作されるまでの反応時間を記憶する反応時間記憶手段と、
前記スクリーンへの前記視標の表示開始を前記視標検出手段が検出した時点から前記脳波検出手段によって検出される脳波の変化を記憶する脳波記憶手段と、
を備えているようにしてある。
上記解決手法によれば、実際の運転を行うことなくシミュレーションの形式でもって、運転者となる被験者の前方への外界認知性に関するデータとして、反応時間に加えて脳活動の状況をも含めたものとして、窓枠を通しての外界認知性に関するより精度のよいデータを得ることができる。これにより、例えばフロントウインドガラスの窓枠形状等を、より運転が楽しめることを重視した設定や疲労感の少ない設定等、その最適化を容易に行う等の上で好ましいものとなる。
上記解決手法を前提とした好ましい態様は、特許請求の範囲における請求項3以下に記載のとおりである。すなわち、
前記投影手段によって投影させる投影情報として、前方風景に関する前方風景情報を提供する前方風景指令手段をさらに備えている、ようにしてある(請求項3対応)。この場合、前方風景を利用して、外界認知性に関するデータを実際の運転状況により近い状況で把握することができる。
前記脳波検出手段が、被験者の頭部に分散配置された多数の脳波センサを備え、
前記脳波記憶手段が、前記多数の脳波センサに対応した脳波の変化を個々独立して記憶する、ようにしてある(請求項4対応)。この場合、脳の種々の部位についての活動状況を個別に把握することができ、外界認知性についてより精度のよいデータを得る上で好ましいものとなる。
前記前方風景指令手段が、車両停止時の前方風景と車両走行中の前方風景とを提供可能とされ、
前記脳波記憶手段が、車両停止時の前方風景に対応した脳波の変化と車両走行中の前方風景に対応した脳波の変化とを個々独立して記憶するようにされ、
前記脳波記憶手段に記憶されている車両停止時の前方風景に対応した脳波の変化と車両走行中の前方風景に対応した脳波の変化とを比較することにより、走行中での脳活動を推測するための脳活動推測手段さらに備えている、
ようにしてある(請求項5対応)。この場合、走行中における外界認知性に関する特有の脳活動を精度よく把握することができる。
前記脳活動比較手段が、車両停止時の前方風景に対応した脳波の変化と車両走行中の前方風景に対応した脳波の変化との差分を求めるようにされている、ようにしてある(請求項6対応)。この場合、走行中に特有の脳活動を推測するためのデータを得るための具体的な手法が提供され、しかも差分をとるという簡単な手法でもって走行中における外界認知性についての特有の脳活動を精度よく把握することができる。
被験者の眼に関する情報を検出する視認情報検出手段と、
前記視認情報検出手段によって検出された眼に関する情報を記憶する視認情報記憶手段と、
をさらに備えているようにしてある(請求項7対応)。この場合、被験者の眼に関する情報、例えば、視認位置、焦点距離、瞳孔径等の情報をも得て、外界認知性をより精度よく把握することができる。
前記脳波検出手段が、脳波を検出するものとされ、
前記脳波記憶手段が、脳波を記憶する、
ようにしてある(請求項8対応)。この場合、脳の活動状況を振幅という一般的なパラメータでもって検出することができる。
本発明によれば、窓枠を通しての前方への外界認知性をより精度よくしかも簡単に計測することができる。
本発明が適用されたドライビングシミュレータおよびその制御系統例を示す全体図。 スクリーンに対して前方風景と固視点と視標とが投影された状態を示す図。 スクリーン上で視標が表示される多数の位置を示す図。 被験者に対する脳波センサの設定位置を示す図。 被験者に対して、多数の脳波センサが搭載されたヘッドギアを装着した状態と、眼に関する情報を検出するアイマークレコーダとを装着した状態を示す側面図。 本発明の制御例を示すフローチャート。 本発明の第2の実施形態を示すもので、図1に対応した図。 スクリーンに対して、直線路を走行している状況となる前方風景を投影している状態を示す図。 スクリーンに対して、カーブの直前を走行している状況となる前方風景を投影している状態を示す図。 スクリーンに対して、カーブを走行している状況となる前方風景を投影している状態を示す図。 第2の実施形態での制御例を示すフローチャート。 第2の実施形態での制御例を示すフローチャートで、図11の続きを示す。 視標提示位置と反応時間との関係例を示す図。 停車中と走行中とでの脳波の振幅の相違例を示す図。 視標の提示位置と反応時間との関係を3次元マップとして示す図。 視標の提示位置と脳波の振幅との関係を3次元マップとして示す図。
図1において、DSは、ドライビングシミュレータである。このドライビングシミュレータDSは、運転者としての被験者Jが着座される運転席1と、ステアリングハンドル2と、運転席1の前方に配設されたスクリーン3と、スクリーン3に各種映像を投影するための投影手段としてのプロジェクタ4と、を有する。ドライビングシミュレータDSは、この他、図示を略すアクセルペダルやブレーキを有している。ステアリングハンドル2には、被験者Jによりマニュアル操作される例えばプッシュ式の反応スイッチ5が設けられている。
被験者Jには、多数の脳波センサ6が装備されたヘッドギア7が装着される。被験者Jの頭部に対する多数の脳波センサ6の配設例が図4に示される。脳波センサ6は、実施形態では合計16個が分散配置されているが、脳波センサ6の個数はこれよりも多くても少なくてもよいものである(脳波センサ6の接続コードは図示略)。また、被験者Jに対してヘッドギア7を装着した状態の詳細が図5に示される。なお、図5では、後述する別の実施形態で用いるアイマークレコーダ8が、被験者Jの眼球の近傍に装着された状態が示される。
再び図1において、Uはマイクロコンピュータを利用して構成されたコントローラである。このコントローラUは、道路情報記憶手段11、車両情報記憶手段12、走行情報記憶手段13、視標提示手段14と接続されている。また、ステアリングハンドル2やアクセルペダルブレーキペダルの操作系の操作タイミングや操作量を検出する反応スイッチ(センサ)15が設けられ、またスクリーン3に表示される視標の位置、表示開始タイミング、表示終了タイミングを検出する視標センサ16が設けられている。
コントローラUに内蔵された記憶手段には、プロジェクタ4を介してスクリーン3に投影される前方風景等の各種表示のための情報を記憶している。コントローラUに記憶される情報としては、道路に関する情報、フロントウインドガラスの窓枠構造(形状、大きさ等)に関する情報がある。上記道路に関する情報は、例えば、高速道路、ワインディングロード、市街路等に関して、直線路、曲線路(カーブ)を区別して記憶されており、また停止中の映像と、複数の各車速での映像とに区別して記憶されている。この記憶情報の中から選択された適宜の映像が、プロジェクタ4によってスクリーン3に投影(表示)される。このように、コントローラUは、前方風景指令手段や窓枠形状指令手段を有しているが、これらに関する記憶情報量が多いときは、別途ハードディスク等の大容量の記憶手段に記憶させて、コントローラUはそこからの読出しによって前方風景等に関する情報をプロジェクタ4に出力するようにしてもよい。
計測機能を兼ねた道路情報記憶手段11によって、スクリーン3に対して投影された道路に関する情報が計測、記憶される。スクリーン3に投影された道路上を、被験者Jがステアリングハンドル2等を操作しつつ模擬的に走行操作を行っている際に、そのときの車両位置、車速、加速度、向き等の情報が、計測機能を兼ねた車両情報記憶手段12によって計測、記憶される。同様に、模擬的な走行操作を行っている際に、ステアリングハンドル2の操作量や操作タイミング、アクセルペダルおよびブレーキペダルの操作量や操作タイミング等が、計測機能を兼ねた走行情報記憶手段13に計測、記憶される。上記車両情報記憶手段12での記憶内容および反応スイッチ15からの信号が動作計測部20に入力されて、動作データとして互いに関連づけられた状態でもって、動作データ記憶手段21に記憶される。
視標提示手段14は、図2に示すように、スクリーン3に対して固視点αの他に、適宜のタイミング等で視標βを表示させる指令を行うもので、固視点αおよび視標βは、プロジェクタ4によってスクリーン3に表示される。視標提示手段14は、視標の表示開始タイミング、表示終了タイミング、表示位置、表示の色等も合わせて指令するものとなっている。そして、スクリーン3に投影された視標βは、視標センサ16によって、その表示開始タイミング、指示終了タイミング等を含めて、表示視標計測部22に出力されて、視標データ記憶手段23に記憶される。
動作データ処理部24によって、前記動作データ記憶手段21と視標データ記憶手段23との各記憶データに基づいて、視標βの提示開始からの運転者Jの反応時間が、動作データ記憶手段21に記憶されているデータと関連付けられた状態で処理され、この処理結果が反応時間記憶部25に記憶される。
前記脳波センサ6での検出結果が、脳波計測部26によって脳波として計測され、その計測結果が、脳波データ処理部27に記憶される。脳波データ処理部28によって、脳波データ記憶手段27の記憶内容と前記視標データ記憶手段23の記憶内容とに基づいて、視標βに関する情報と脳波データととが関連付けられる処理が行われ、この処理結果が脳波データ関連情報記憶部29に記憶される(視標表示開始時点からの脳電位の変化が記憶される)。勿論、各計測あるいは記憶されたデータは、視標βの表示開始時点を基準として、互いに同期づけられたもの(時間的相関関係を有するもの)となっている。
図2には、プロジェクタ4によって、スクリーン3に、前方風景としての市街路が投影され、この市街路は直線路でその左右に電柱を有するものとされている。そして、スクリーン3に、その中央部において固視点αが常時表示され、また、適宜のタイミングでもって視標βが適宜の位置に適宜の時間だけ表示される。実施形態では、スクリーン3が上下方向および左右方向に互いに等面積の複数の領域に分割されて(実施形態では合計15の領域に分割で、分割線はスクリーン3には表示されない)、視標βが、いずれか1つの領域に表示されるようになっている。
運転者Jは、固視点αを注視している状態で、視標βが表示されたタイミングでもって反応スイッチ5を操作することになる。そして、この視標βの表示位置等に関する情報と共に、視標βの表示開始からの反応時間と視標βの提示開始からの脳波の変化とが計測され、この計測に関する最終的なデータが、図1の反応時間記憶部25および脳波関連情報記憶部29に記憶されることになる。なお、この記憶部25、29の記憶内容については、後述する。
次に、図6に示すフローチャートを参照しつつ、前述した計測のための制御例について説明する。なお、以下の説明でQはステップを示す。まず、Q1において、ドライビングシミュレータDSの走行が開始される。次いでQ2において、各情報記憶手段11〜13での計測、記憶が開始されると共に、動作計測部20、表示視標計測部22、脳波計測部26での計測が、互いに同期させて開始される。
Q2の後、Q3において視標βの表示タイミングであることが確認されると、Q4において、図3に示す複数領域のうちいずれの位置に視標βを表示すべきかの情報が取得される。そして、Q5において、Q4で取得された位置において視標βが表示される。Q5の後、Q6において、視標βの表示を消去すべきタイミングになったことを確認した後、Q7において、表示されていた視標βの表示が消去される。
Q7の後、Q8において、図3に示す全ての位置について視標βの表示と表示消去とが行われたか否かが判別される。このQ8の判別でNOのときは、Q3に戻る。Q8の判別でYESのときは、Q9において、各情報記憶手段11〜13での計測、記憶が終了されると共に、動作計測部20、表示視標計測部22、脳波計測部26での計測が終了される。
上述のようにして、ある1つの走行条件の場合について、視標βの表示位置を変更しつつ、反応時間のデータと脳波の変化のデータとが取得されることになる。例えば前方風景を変更したり、車速を変更したり(前方風景の流れ早さの変更)、フロントウインドガラスの窓枠形状を変更する等して、これらに対応した数多くの反応時間と脳波の変化のデータが取得されることになる。
図7は本発明の第2の実施形態を示すものであり、図1に対応している。本実施形態では、図1の場合に比して、走行軌跡や運転のふらつき等の走行データをも記憶するようにしてある。すなわち、各情報記憶部11〜13からの出力を受ける走行データ処理部31によって、模擬的に運転した結果となる走行軌跡や車両のふらつき等が演算により取得されて、その結果が走行データ記憶部32に記憶される。
また、本実施形態では、スクリーン3の前方に実物車両Vを配置して、被験者時が実物車両Vに搭乗する形態としてある。被験者Jは、実物車両Vのフロントウインドガラス(の窓枠内)を通してスクリーン3を目視することになり、実物車両の窓枠形状等が外界認知性に与える影響を精度よく計測できるようにしてある。なお、実物車両Vの代わりに、実物車両の窓枠構造をそのまま模した模写窓枠を用いるようにしてもよい。
本実施形態では、さらに、前述したアイマークレコーダ8を利用したデータが処理、記憶される。すなわち、視線計測部33によって、例えば視線方向、焦点距離、瞳孔の径等が計測される。視線計測部33での計測結果は、視線データとして視線データ記憶部34に記憶された後、視線データ記憶部36に記憶される。上記視線データ記憶部34の記憶データは、視線データ処理部35の処理を経て、脳波データ処理部28に入力される。すなわち、脳波データ処理部28では、視標に関する情報に加えて、視線に関する情報をも加味した内容でもって、最終的に脳波データ関連情報記憶部29に記憶されることになる(視線をも加味した外界認知性のデータの取得)。
本実施形態では、固視点αも表示と表示消去とが行われるようになっている。図8〜図10は、走行中の前方風景が順次変化する状況を示している。すなわち、図8に示す直線路を走行している状態から、図9に示す曲線路の手前を走行している状態へと変化し、図10の曲線路を走行している状態へと変化するものとなっている。図8では、固視点αがある一定位置に表示される一方、視標βが表示されていない状態が示される。図9では、固視点αおよび視標β共に表示されない状態が示される。図10では、固視点αが表示されず、視標βが右端に表示された状態が示される。なお、固視点αの表示時間は、固視点αを運転者Jが十分に認識するのに十分な時間だけ表示され続ける。
本実施形態における制御例となるフローチャートが図11、図12に示される。以下このフローチャートについて説明するが、図6のフローチャートと相違する部分を中心に説明することとする。
まず、Q21、Q22は図6のQ1、Q2に対応しているが、Q22では視線計測も開始される。Q22の後、Q23〜Q26の処理によって、固視点αの表示と表示消去の制御が行われる。この後、Q27〜Q36の処理によって、視標βの表示と表示消去の制御が行われる。Q36の後、Q37において、計測等が終了されるが、視線計測も終了される(図6のQ9対応)。
ここで、視標表示に対応した反応時間の一例が図13に示される。図13では、停車時と走行時との差が比較して示される。図13の処理は、シミュレーションの結果となる例えば図6の表示視標計測の結果と動作計測に含まれる反応時間との対応付けの処理となり、図示を略すコンピュータを利用した比較手段での処理結果となる。
同様に、ある位置に表示された視標βに対応した脳波の変化の様子が、図14に示される。この図14中、時間0の時点は、視標βの表示開始時点となる。図14の実線が停車時に対応して、波線が走行時に対応している。図14中、P1、P2、P3は、ポジティブ側となる脳波のピーク値を示し、またN1、N2、N3はネガティブ側のピーク値を示す。脳科学的には、P3の発生時点が、脳が十分に視標βを認識をした時点として把握される。
停車時でのP3の発生時点よりも、走行時でのP3の発生時点の方が遅れる、ということが理解される。すなわち、視標βという外界認知に関して、走行中は、停車時よりも遅れて認知され、その認知遅れの程度が、各P3発生時点での時間差によって把握することができる。
図14中ハッチングで示すように、P3時点以降の脳波が、停車時と走行時とで大きく相違している。停車時では、P3発生時点から比較的すみやかに振幅が0付近となる(脳活動の低下)。一方、走行中は、P3発生時点から振幅が0付近になるまでに長い時間を要している。このことは、走行中は、視標βの認知に関して停車時に比してより多く脳活動している(脳エネルギの消費)ということになる。このように、走行中において景色が流れるように認知されることの影響(オプティカルフローによる影響)からくる外界認知性について、精度よく判断(推測)する上で好ましいものとなる。
取得(記憶)されている時系列データとなる停車時の脳波の変化と走行時の脳波の変化とを比較することにより、走行中に特有の脳活動状態を知ることができる。この比較は、具体的には、例えば停車時と走行時との脳波の差分をとることにより、あるいは各脳波について時間周波数分析を行うことにより行うことができる。勿論、このような比較は、図示を略すコンピュータを利用した比較手段(推測手段)での処理結果となる。
図15は、視標βの表示位置を、直角座標としてのBL方向(X軸方向となる車体の車幅方向で、スクリーン3の左右方向に対応)とWL方向(Y軸方向となる車体の前後方向で、スクリーン3の上下方向に対応)にとり、反応時間を縦軸方向(Z軸方向)にとったもので、各視標位置に関する反応時間が3次元マップの形式で把握される。この3次元マップによって、反応時間と視標βの表示位置との関係が一目瞭然となる。同様に、視標βの表示位置を直角座標に表示し、脳波データとなる振幅をZ軸にとったときの3次元マップの一例が図16に示される。
以上実施形態について説明したが、本発明は、実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載された範囲において適宜の変更が可能である。スクリーン3に投影されるフロントウインドガラスの窓枠あるいは模写窓枠構造について、その形状や大きさ、色、質感、テクスチャ等の特定変更してシミュレーションを行うことにより、例えば運転のしやすい窓枠(窓枠周辺)形状等を検討する等のことができる。勿論、本発明の目的は、明記されたものに限らず、実質的に好ましいあるいは利点として表現されたものを提供することをも暗黙的に含むものである。
本発明は、外界認知性を考慮しつつフロントウインドガラスの窓枠形状等の設計を行う場合に好適である。
DS:ドライビングシミュレータ
J:被験者
α:固視点
β:視標
V:実物車両
U:コントローラ(制御手段)
1:運転席
2:ステアリングハンドル
3:スクリーン
4:プロジェクタ
5:反応スイッチ
6:脳波センサ
7:ヘッドギア
8:アイマークレコーダ
23:視標データ記憶部
25:反応時間記憶部
27:脳波データ記憶部
29:脳波データ関連情報記憶部
36:視線データ記憶部

Claims (8)

  1. 被験者の前方に設置されるスクリーンと、
    前記スクリーンへの投影を行うための投影手段と、
    前記投影手段によって投影される投影情報として、前記スクリーンの異なる位置にランダムに視標を間欠的に表示させる視標情報を提供する視標表示指令手段と、
    前記投影手段によって投影される投影情報として、フロントウインドガラスの窓枠形状に関する窓枠形状情報を提供する窓枠表示指令手段と、
    前記スクリーンに表示される前記視標を検出する視標検出手段と、
    被験者によってマニュアル操作され、前記スクリーンに前記視標が表示されたときに操作される反応スイッチと、
    被験者の脳波を検出する脳波検出手段と、
    前記スクリーンに窓枠形状が表示された状態で、該スクリーンへの前記視標の表示開始を前記視標検出手段が検出した時点から前記反応スイッチが操作されるまでの反応時間を記憶する反応時間記憶手段と、
    前記スクリーンに窓枠形状が表示された状態で、該スクリーンへの前記視標の表示開始を前記視標検出手段が検出した時点から前記脳波検出手段によって検出される脳波の変化を記憶する脳波記憶手段と、
    を備えていることを特徴とする自動車の外界認知性計測システム。
  2. 被験者の前方に設置されるスクリーンと、
    前記スクリーンへの投影を行うための投影手段と、
    前記スクリーンと被験者との間に設置され、実車の窓枠あるいは実車の窓枠を模した模写窓枠となる実物の窓枠と、
    前記投影手段によって投影される投影情報として、前記スクリーンの異なる位置にランダムに視標を間欠的に表示させる視標情報を提供する視標表示指令手段と、
    前記スクリーンに表示される前記視標を検出する視標検出手段と、
    被験者によってマニュアル操作され、前記スクリーンに前記視標が表示されたときに操作される反応スイッチと、
    被験者の脳波を検出する脳波検出手段と、
    前記スクリーンへの前記視標の表示開始を前記視標検出手段が検出した時点から前記反応スイッチが操作されるまでの反応時間を記憶する反応時間記憶手段と、
    前記スクリーンへの前記視標の表示開始を前記視標検出手段が検出した時点から前記脳波検出手段によって検出される脳波の変化を記憶する脳波記憶手段と、
    を備えていることを特徴とする自動車の外界認知性計測システム。
  3. 請求項1または請求項2において、
    前記投影手段によって投影させる投影情報として、前方風景に関する前方風景情報を提供する前方風景指令手段をさらに備えている、ことを特徴とする自動車の外界認知性計測システム。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項において、
    前記脳波検出手段が、被験者の頭部に分散配置された多数の脳波センサを備え、
    前記脳波記憶手段が、前記多数の脳波センサに対応した脳波の変化を個々独立して記憶する、
    ことを特徴とする自動車の外界認知性計測システム。
  5. 請求項3において、
    前記前方風景指令手段が、車両停止時の前方風景と車両走行中の前方風景とを提供可能とされ、
    前記脳波記憶手段が、車両停止時の前方風景に対応した脳波の変化と車両走行中の前方風景に対応した脳波の変化とを個々独立して記憶するようにされ、
    前記脳波記憶手段に記憶されている車両停止時の前方風景に対応した脳波の変化と車両走行中の前方風景に対応した脳波の変化とを比較することにより、走行中での脳活動を推測するための脳活動比較手段さらに備えている、
    ことを特徴とする自動車の外界認知性計測システム。
  6. 請求項5において、
    前記脳活動比較手段が、車両停止時の前方風景に対応した脳波の変化と車両走行中の前方風景に対応した脳波の変化との差分を求めるようにされている、ことを特徴とする自動車の外界認知性計測システム。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれか1項において、
    被験者の眼に関する情報を検出する視認情報検出手段と、
    前記視認情報検出手段によって検出された眼に関する情報を記憶する視認情報記憶手段と、
    をさらに備えていることを特徴とする自動車の外界認知性計測システム。
  8. 請求項1ないし請求項7のいずれか1項において、
    前記脳波検出手段が、脳波を検出するものとされ、
    前記脳波記憶手段が、脳波を記憶する、
    ことを特徴とする自動車の外界認知性計測システム。
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