(第1実施形態)
本実施形態の空気調和機は、室内機と室外機とが冷媒配管および配線により接続されて構成される。室内機は、室内熱交換器、送風ファンを備える。室外機は、圧縮機、四方弁、室外熱交換器、膨張弁、室外ファンを備える。そして、図1に示すように、空気調和機は、商用交流電源からの交流電圧を直流電圧に変換して、この直流電圧を負荷に供給するための電源部1と、直流電圧を所定の電圧に変換して負荷を駆動する駆動部2と、負荷の動作を制御する制御部3とを備えている。なお、電源部1、駆動部2および制御部3は、室内機および室外機にそれぞれ設けられる。
商用交流電源は室内機および室外機にそれぞれ供給される。室内機および室外機には、端子板4が設けられ、各端子板4に複数の端子が設けられ、複数の端子同士が複数の接続線によりそれぞれ接続される。室内機の制御部3と室外機の制御部3は、通信用の接続線を介してシリアル信号を送受信する。そして、室内機内の電源線5に、電源スイッチ6が設けられる。リレーからなる電源スイッチ6は、制御部3の指令によりオンオフされる。電源スイッチ6がオンすると、交流電源が室外機に給電される。電源スイッチ6がオフすると、室外機への交流電源が遮断される。
図2に示すように、室内機の電源部1は、整流回路10および平滑コンデンサ11を有している。交流電源ライン12に接続された整流回路10は、ダイオードブリッジからなる。平滑コンデンサ11と放電抵抗13が直流電源ライン14の間に並列に接続されている。駆動部2は、送風ファンのファンモータ15、制御部3などの負荷を駆動するためのファンモータ回路、スイッチング電源回路16などを有している。制御部3は、マイクロコンピュータ、メモリなどから構成され、直流電源ライン14に接続されたスイッチング電源回路16から供給される安定化された直流電圧によって作動する。
図3に示すように、室外機の電源部1も室内機の電源部1と同様に、整流回路10および平滑コンデンサ11、放電抵抗13を有している。駆動部2は、圧縮機17、室外ファンのファンモータ18、制御部3などの負荷を駆動するためのファンモータ回路、インバータ回路、スイッチング電源回路16などを有している。制御部3は、マイクロコンピュータ、メモリなどから構成される。なお、19はスイッチング電源回路15を保護するための電流ヒューズである。
室内機の電源部1では、ノイズが外部に漏れないようにして、雑音端子電圧および雑音電力の低減が図られている。図2に示すように、このノイズ対策として、交流電源ライン12にノイズ吸収用の第1コンデンサ25が設けられる。そして、第1コンデンサ25に蓄えられた電荷を放電するための放電抵抗26が第1コンデンサ25と並列に接続される。
ここで、ノイズ吸収用のコンデンサとして、容量の異なる第1コンデンサ25および第2コンデンサ27が用いられる。第1コンデンサ25の容量は第2コンデンサ27の容量よりも大とされる。例えば、第1コンデンサ25の容量は0.1μF、第2コンデンサ27の容量は0.01μFとされる。交流電源ライン12において、第1コンデンサ25と第2コンデンサ27は並列に接続される。放電抵抗26は、各コンデンサ25、27と整流回路10との間に配置される。
これにより、各コンデンサ25、27を通る放電経路が2つ形成される。第1コンデンサ25から放電抵抗26を通る放電経路が運転時放電経路とされ、第2コンデンサ27から放電抵抗26を通る放電経路が待機時放電経路とされる。運転時放電経路は、第2コンデンサ27を通らない放電経路である。
大容量の第1コンデンサ25は、小容量の第2コンデンサ27よりもノイズ低減効果が優れている。そのため、第1コンデンサ25は、ノイズの発生が多い空調運転時に使用するのに適している。一方、圧縮機17や室内外のファンが動作していない待機時には、ノイズの発生が少ないので、小容量の第2コンデンサ27を使用しても差し支えない。しかも、小容量の第2コンデンサ27に蓄積される電荷は少ないので、放電時間が短くなる。したがって、待機時には第2コンデンサ27を使用するのが適している。
そこで、運転状況に応じて放電経路を変更する放電部30が設けられる。制御部3は、運転状況を判断して、放電部30を動作させる。空調運転時、待機時などの運転状況に応じて、運転時放電経路と待機時放電経路のうち、いずれか一方の放電経路が使用される。特に、待機時には、コンデンサの放電時間を短縮するために待機時放電経路が使用される。
図2に示すように、放電部30は、第1コンデンサ25と第2コンデンサ27のいずれか一方を導通させて、放電経路を形成するスイッチ素子を有する。スイッチ素子は、c接点タイプの切替リレー31とされる。切替リレー31のリレー接点32が第1コンデンサ25および第2コンデンサ27と直列に接続される。NC接点が第2コンデンサ27に接続され、NO接点が第1コンデンサ25に接続される。切替リレー31のリレーコイル33に接続されたリレー駆動回路34は、制御部3の指示により動作して、リレー接点32を切り替える。リレーコイル33に通電されていないとき、リレー接点32はNC接点と導通する。このとき、待機時放電経路が形成される。制御部3が切替信号を出力すると、リレーコイル33に通電され、リレー接点32がNO接点と導通する。これにより、運転時放電経路が形成される。
制御部3は、暖房運転や冷房運転などが行われる空調運転時に切替信号を出力する。空調運転が行われていない待機時には切替信号を出力しない。すなわち、制御部3は、空調運転を終了するとき、切替信号の出力を停止する。切替リレー31のNC接点が閉じ、第2コンデンサ27が導通する。放電経路が運転時放電経路から待機時放電経路に変更される。また、制御部3は、空調運転を開始するとき、切替信号を出力する。NO接点が閉じ、第1コンデンサ25が導通する。放電経路が待機時放電経路から運転時放電経路に変更される。
空気調和機が待機状態にあるとき、ユーザがリモコンなどの操作機器を操作する、あるいは予約された運転開始時間になるといったような運転開始の指示があると、空調運転が行われる。このとき、制御部3は、運転を開始する前に切替信号をリレー駆動回路34に出力する。切替リレー31が動作して、NO接点が閉じて、第1コンデンサ25が導通する。待機時放電経路から運転時放電経路に切り替わる。このように、運転開始の指示があると、運転開始のために他の回路を動作させる前に放電経路が運転時放電経路に切り替えられる。運転開始時にノイズが発生しても、ノイズを速やかに吸収することができる。
放電経路が切り替えられた後、制御部3は、電源スイッチ6をオンする。電源スイッチ6がオンしている間、制御部3は切替信号が出力し続け、運転時放電経路が維持される。回路から発生したノイズが大容量の第1コンデンサ25に吸収され、空調運転時の雑音電圧が低減される。ここで、電源プラグがコンセントから抜かれたり、停電などによって交流電源が遮断されたとき、他の回路が動作している状態で電源遮断となるので、動作している回路が放電経路として機能する。そのため、第1コンデンサ25に蓄えられた電荷は、放電抵抗26だけでなく他の回路を通じて放電され、放電時間は短くなる。
ユーザがリモコンなどの操作機器を操作する、あるいは予約された運転停止時間になるといったような運転停止の指示があると、空調運転が停止される。まず、制御部3は、運転停止の指示を受けると、圧縮機17を停止させる。停止の指示から所定時間、例えば90秒経過すると、制御部3は電源スイッチ6をオフする。この間、運転時放電経路は維持されたままである。室外機の電装部品の冷却のために室外ファンが駆動されるので、このときに発生するノイズが吸収される。
制御部3は、電源スイッチ6をオフした後、予め設定された移行時間、例えば3分経過すると、放電経路を変更する。制御部3が切替信号の出力を停止すると、切替リレー31のNC接点が閉じ、運転時放電経路から待機時放電経路への切り替えが行われる。待機時には、小容量の第2コンデンサ27が使用される。なお、移行時間が経過する前に、空調運転開始の指示があると、制御部3は、切替信号を出力し続け、空調運転を開始する。
待機時、制御部3は切替信号を出力せず、切替リレー31に通電されない。そのため、消費電力の増大を防ぐことができる。また、待機時には、回路からの雑音の発生が少ない。待機時放電経路にある小容量のコンデンサ27であっても、十分にノイズ吸収の効果が発揮される。しかも、第2コンデンサ27に蓄えられた電荷は第1コンデンサ25に蓄えられる電荷よりも少ない。ここで、電源プラグがコンセントから抜かれたり、停電などによって交流電源が遮断されると、第2コンデンサ27に蓄えられた電荷が放電抵抗26を通じて放電される。蓄えられた電荷が少ないので、放電時間は短い。
例えば、第1コンデンサ25の容量が0.1μF、第2コンデンサ27の容量が0.01μF、放電抵抗26の抵抗値が1MΩであるとき、第1コンデンサ25の放電時間は約0.1秒となる。第2コンデンサ27の放電時間は約0.01秒となる。この場合、放電時間は電気用品安全法の規格を満たしている。そこで、放電抵抗26の抵抗値を例えば10MΩにすることが可能となる。第2コンデンサ27の放電時間は約0.1秒となり、電気用品安全法の規格が満たされている。そして、AC電源が100Vのとき、放電抵抗26での電力損失は1mWとなる。なお、放電抵抗26の抵抗値が1MΩの場合、放電抵抗26での電力損失は10mWとなる。したがって、抵抗値の高い放電抵抗26を使用することにより、待機時に小容量の第2コンデンサ27を使用しても、電源遮断時の放電時間が長くなることがなく、しかも待機時の消費電力を低減できる。
(第2実施形態)
空調運転から待機状態にするとき、あるいは待機状態から空調運転を開始するとき、放電経路が切り替えられる。切替リレー31の動作により放電経路が切り替えられたとき、切替リレー31のオフ側に接続されたコンデンサでは、回路上、オープンになるため、電荷が充電されたままになる。この場合、オフされるコンデンサは回路的にオープンになっているので、残留電荷の放電には全く影響がない。しかし、オフされるコンデンサに電荷が溜まった状態にしておくことは好ましくない。そこで、オフされるコンデンサに電荷が残ったままにならないようにするため、放電経路の切り替えのタイミングが交流電源の位相に基づいて決められる。すなわち、制御部3は、交流電圧がゼロクロスするときに放電経路を切り替える。その他の構成は第1実施形態と同じである。
図4に示すように、交流電圧の位相に基づく切替タイミングを検出するタイミング検出部35が設けられる。タイミング検出部35は、整流回路10の前段における交流電圧を検出する。なお、36は交流電圧検出用の抵抗である。そして、図5に示すように、タイミング検出部35は、交流電圧がゼロクロスするときにクロックパルスを発生して、制御部3に出力する。制御部3は、クロックパルスを受け取ったとき、切替信号を出力する、あるいは切替信号の出力を停止する。
このように、交流電圧がゼロクロスするときに放電経路が変更される。オフされるコンデンサは交流電圧が0Vのときに切り替えられるので、コンデンサには充電されず、電荷がない状態でコンデンサを保持することができる。また、交流電圧の位相が90度のとき、すなわち最大電圧のときに切替リレー31が動作すると、第1コンデンサ25からの充電電流と第2コンデンサ27からの放電電流がリレー接点32に突入電流として流れ込んでくる。リレー接点32の溶着などの故障が発生するおそれがある。しかし、交流電圧が0Vになるタイミングでリレーを動作させると、リレー接点32には突入電流は流れず、切替リレー31の安定した動作を確保できる。
(第3実施形態)
空調運転中、室温が設定温度になると、室内ファンや圧縮機17が停止するサーモオフが行われる。また、室温と設定温度との差が大きくなると、サーモオンが行われ、圧縮機17や室外ファンが動作する。制御部3は、サーモオフあるいはサーモオンを実行するときに、放電経路を変更する。すなわち、制御部3は、空調運転中においても、圧縮機17や室内外のファンが動作しない待機状態と同じ状態になるとき、運転時放電経路から待機時放電経路に切り替える。その他の構成は第1または第2実施形態と同じである。
制御部3は、サーモオフを開始して、圧縮機17や室内ファンを停止させる。この停止後、所定時間経過すると、制御部3は、室外ファンを停止し、室外ファンの停止後に、切替信号の出力を停止して、放電経路を変更する。放電経路が運転時放電経路から待機時放電経路に切り替わる。
制御部3は、サーモオフ中、室温を検知し、室温と設定温度との差が大きくなると、サーモオンを行う。まず、制御部3は、切替信号を出力して、放電経路を変更する。放電経路が待機時放電経路から運転時放電経路に切り替わる。この後、制御部3は、サーモオンを開始して、圧縮機17や室内外のファンを動作させる。
なお、サーモオフ時に室温が検知されるが、検知するときに室内ファンを動作させる場合がある。この場合、制御部3は、室内ファンを動作させる前に、切替信号を出力する。放電経路が待機時放電経路から運転時通電経路に切り替わった後、室内ファンが動作する。室温の検知後、サーモオフが継続されるとき、制御部3は、室内ファンを停止させてから切替信号の出力を停止する。サーモオンが行われるとき、制御部3は、そのまま切替信号を出力し、運転時放電経路を維持する。
このように、サーモオフ中に電源が遮断されても、小容量の第2コンデンサ27の電荷が放電されるので、放電時間は短くなる。しかも、サーモオフ中は切替リレー31に通電されないので、消費電力を低減できる。
(第4実施形態)
空調運転として、室内ファンのみが動作する送風運転がある。このとき、電源スイッチ6はオフである。送風運転が行われるときにも、送風運転よりも先に放電経路が変更される。その他の構成は第1〜第3実施形態と同じである。
空気調和機が待機状態にあるときに送風運転の指示があると、制御部3は、切替リレー31を動作させて、放電経路を変更する。放電経路が待機時放電経路から運転時放電経路に切り替わる。この後、制御部3は、室内ファンを動作させる。送風運転中、運転時放電経路が維持される。そして、送風運転が終了するとき、制御部3は、室内ファンを停止させてから放電経路を変更する。空気調和機が待機状態になり、放電経路が運転時放電経路から待機時放電経路に切り替わる。これにより、室内ファンの動作中にノイズが発生しても、大容量のコンデンサ25が使用されているので、ノイズを確実に吸収できる。
(第5実施形態)
本実施形態の電源部1では、図6に示すように、ノイズ吸収用の第1コンデンサ25と第2コンデンサ27が直列に接続され、運転時放電経路は、第1コンデンサ25を通るように形成され、待機時放電経路は、第1コンデンサ25および第2コンデンサ27を通るように形成される。放電部30は、運転時放電経路と待機時放電経路のいずれか一方を導通させるスイッチ素子を有する。スイッチ素子のオンにより運転時放電経路が導通され、スイッチ素子のオフにより待機時放電経路が導通される。その他の構成は第1〜第4実施形態と同じである。
スイッチ素子は、a接点タイプの常開リレー37とされる。常開リレー37のリレー接点38が、第2コンデンサ27に並列に接続される。常開リレー37のリレーコイル39に接続されたリレー駆動回路34は、制御部3の指示により動作して、リレー接点38をオンオフする。
制御部3が切替信号を出力すると、常開リレー37がオンする。リレーコイル39に通電され、リレー接点38が閉じる。これにより、第2コンデンサ27が短絡され、第2コンデンサ27を通らない運転時放電経路が形成される。制御部3が切替信号を出力していないとき、常開リレー37がオフする。リレーコイル39に通電されず、リレー接点38が開く。これにより、第1コンデンサ25と第2コンデンサ27をつなぐ待機時放電経路が形成される。
第1コンデンサ25の容量が0.1μF、第2コンデンサ27の容量が0.01μFであるとき、2つのコンデンサの合成容量は0.1×0.01/(0.1+0.01)=0.009μFとなる。このように、待機時放電経路におけるコンデンサの合成容量は、運転時放電経路における第1コンデンサ25の容量よりも小となる。
待機時には、制御部3は、切替信号を出力しない。常開リレー37は動作しないので、常開リレー37による電力消費はない。このとき、2つのコンデンサ25、27がノイズ吸収用のコンデンサとなり、合成容量は小さいが、回路からのノイズの発生が少ないので、ノイズ吸収の機能を発揮するには十分である。そして、待機時に電源遮断が発生したとき、第1コンデンサ25および第2コンデンサ27に蓄えられている電荷が少ないので、短時間に放電できる。
空調運転が行われると、放電経路が変更される。制御部3は、切替信号を出力してから空調運転を開始する。常開リレー37がオンして、第2コンデンサ27が短絡され、第1コンデンサ25とリレー接点38をつなぐ放電経路が形成される。空調運転中、回路からのノイズの発生は多いが、大容量の第1コンデンサ25によりノイズが吸収される。そして、空調運転中に電源が遮断されたとき、他の回路が動作している状態のため、第1コンデンサ25に蓄えられた電荷は他の回路でも放電され、放電時間は短い。
(第6実施形態)
図3に示すように、電源部1において使用されるコンデンサには、ノイズ吸収用のコンデンサだけでなく、平滑コンデンサ11がある。平滑コンデンサ11に蓄えられた電荷は、直流電源ライン14に設けられた放電抵抗13とスイッチング電源回路16や制御部3の負荷を通じて放電される。ところで、室外機の電源部1では、圧縮機17を駆動制御するためにインバータ回路を有している。そのため、電解コンデンサからなる平滑コンデンサ11には、高電圧、例えば280Vの直流電圧がかかっている。そして、制御部3を駆動するために、スイッチング電源回路16は、この直流の高電圧から低電圧、例えば5Vの直流電圧を生成して、生成した直流電圧を制御部3に供給する。直流電源ライン14とスイッチング電源回路16との間に、電流ヒューズ19が設けられている。電流ヒューズ19は、スイッチング電源回路16にショートモードで異常が発生した場合に安全装置として働く。
空調運転中に電流ヒューズ19が切れた場合、制御部3への電源が遮断され、空調運転が停止される。平滑コンデンサ11に充電されている高電圧の放電は、放電抵抗13のみで行われる。そのため、平滑コンデンサ11の放電に時間がかかる。作業者が室外機の修理を行うために電源をオフしても、平滑コンデンサ11の電圧が安全上問題のないレベルに下がるまで待たなければならず、作業を開始するまで時間がかかる。ここで、放電抵抗13の抵抗値を小さくすれば、放電時間を短くすることができる。しかし、空気調和機の電源がオンしている間は、放電抵抗13に電流が流れて電力が消費される。省エネルギのためには、抵抗値を小さくすることができない。
そこで、本実施形態の空気調和機では、電流ヒューズ19の切断といった状況が発生したときに平滑コンデンサ11に充電された電荷をすばやく放電できるようにしながら、放電抵抗13での消費電力を低減して、省エネルギを図れるようにする。
図7に示すように、平滑コンデンサ11用の放電抵抗として、抵抗値の大きい第1放電抵抗41および抵抗値の小さい第2放電抵抗42が設けられる。例えば、平滑コンデンサ11の容量は1800μF、第1放電抵抗41は660kΩ、第2放電抵抗42は1kΩとされる。第1放電抵抗41と第2放電抵抗42は、直流電源ライン14において並列に接続され、両放電抵抗41、42は平滑コンデンサ11と負荷との間に配される。第1放電抵抗41を通る通常放電経路と第2放電抵抗42を通る急速放電経路とが形成される。状況に応じて2つの放電経路を切り替える放電回路(放電部)43が設けられる。その他の構成は第1〜第5実施形態と同じである。
放電回路43は、空調運転時や待機時のような正常な状況のときには通常放電経路を使用し、電流ヒューズ19の切断などの電源遮断時のような緊急の状況には急速放電経路を使用するように切り替える。すなわち、電流ヒューズ19が切れて、制御部3への電源が遮断されたときに、放電部43は、通常放電経路から急速放電経路に切り替える。
放電回路43は、急速放電経路を導通させるスイッチ素子を有する。スイッチ素子は、急速放電経路において、第2放電抵抗42に直列に接続される。スイッチ素子がオフしているとき、急速放電経路が遮断され、通常放電経路が使用可能となる。スイッチ素子がオンすると、急速放電経路が導通される。
スイッチ素子として、NPN型の切替トランジスタ44が用いられる。切替トランジスタ44のエミッタ端子が第2放電抵抗42に接続され、コレクタ端子が直流電源ライン14の0Vに接続される。ベース端子は、電流ヒューズ19とスイッチング電源回路16の中間点に接続される。
高圧の直流電圧が電流ヒューズ19を通ってスイッチング電源回路16に供給されると、制御部3が作動して、空調運転が行われる。このとき、切替トランジスタ44のベース端子に直流電圧がかかっているが、高抵抗値(例えば1MΩ)の抵抗45があるため、直流電源ライン14の0Vに向かって電流が流れない。そのため、ベース端子の電位は高いままであり、切替トランジスタ44はオフしている。急速放電経路は遮断され、通常放電経路が使用可能となる。
ここで、電源プラグがコンセントから外れる、あるいは停電といったように、電流ヒューズ19が切れずに交流電源が遮断されたとき、制御部3に供給される直流電圧が最低動作電圧に下がるまで、制御部3は作動する。そのため、第1放電抵抗41だけでなく、スイッチング電源回路16、制御部3などの他の回路を通じて平滑コンデンサ11に蓄えられた電荷が放電される。したがって、放電時間は短く、例えば約1分となる。
電流ヒューズ19が切れたとき、制御部3への電源が遮断され、制御部3は作動しなくなる。このとき、切替トランジスタ44のベース端子は抵抗45を介して直流電源ライン14の0Vに接続され、ベース端子の電位が下がる。切替トランジスタ44がオンして、急速放電経路が形成される。第2放電抵抗42が第1放電抵抗41よりも抵抗値が低いので、平滑コンデンサ11の電荷は、急速放電経路を流れる。このとき、放電時間は約10秒となる。なお、急速放電経路ではなく通常放電経路を通じて放電が行われると、放電時間は約80分となる。
このように、高圧の直流電圧がかかっている直流電源ライン14において、電源遮断の緊急状況になったとき、自動的に放電経路が切り替えられ、抵抗値の低い第2放電抵抗42を通じて平滑コンデンサ11に蓄えられた電荷を短時間で放電することができる。したがって、作業者が室外機の修理を行う際に、放電のための待ち時間をなくすことができ、すぐに作業を始めることができる。また、空調運転時や待機時には、第2放電抵抗42に通電されないので、この抵抗42で電力は消費されず、省エネルギの妨げにはならない。
(第7実施形態)
本実施形態では、図8に示すように、放電部43のスイッチ素子として、b接点タイプの常閉リレー46が用いられ、制御部3の作動状況に応じて常閉リレー46がオンオフされる。電流ヒューズ19の切断により制御部3が作動しなくなると、常閉リレー46がオンして、急速放電経路が導通される。その他の構成は第1〜第6実施形態と同じである。
常閉リレー46のリレー接点47は、急速放電経路中に設けられる。常閉リレー46のリレーコイル48にトランジスタ49が接続され、制御部3によりトランジスタ49の駆動が制御される。リレーコイル48はスイッチング電源回路16に接続され、スイッチング電源回路16から直流電源が供給される。トランジスタ49がオンすると、リレーコイル48に通電され、常閉リレー46はオンする。トランジスタ49がオフすると、リレーコイル48に通電されなくなり、常閉リレー46はオフする。
制御部3がトランジスタ49にリレーオフ信号を出力すると、トランジスタ49がオンして、リレーコイル48にスイッチング電源回路16から12Vの駆動電圧が印加される。リレーコイル48に通電され、リレー接点47が開く。常閉リレー46はオフして、急速放電経路が遮断される。制御部3からリレーオフ信号が出力されなくなると、トランジスタ49がオフして、リレーコイル48に通電されなくなり、リレー接点47が閉じる。常閉リレー46はオンして、急速放電経路が導通される。
ここで、電流ヒューズ19が切れたとき、制御部3は作動しなくなる。すなわち、リレーオフ信号が制御部3から出力されなくなる。常閉リレー46がオンして、急速放電経路が導通される。このように、電源遮断の緊急状況になって、制御部3が作動しなくなると、自動的に第2放電抵抗42を有する急速放電経路に切り替えられる。したがって、平滑コンデンサ11に蓄えられた電荷を短時間で放電することができる。
(第8実施形態)
電流ヒューズ19が切れて、空調運転が停止したとき、平滑コンデンサ11に蓄えられた電荷が放電される。本実施形態では、このような緊急の状況にあることが報知される。すなわち、図9に示すように、電源遮断時に放電中であることを報知する報知部50が設けられる。報知部50は、急速放電経路を使用した放電時に発生する放電電流によって動作する。その他の構成は第6、7実施形態と同じである。
報知部50は、LED51の点灯によって報知する。LED51は、基板上の視認しやすい場所に設けられる。そして、急速放電経路中に、LED51が配される。LED51は、切替トランジスタ44のコレクタ端子に抵抗52を介して接続される。LED51の過電圧保護のために、ツェナーダイオード53がLED51と並列に接続される。
空調運転時などの正常な状況のとき、切替トランジスタ44がオフしており、LED51には通電されない。電流ヒューズ19が切れたとき、切替トランジスタ44がオンすると、LED51に放電電流が流れ、LED51が点灯する。放電が完了すると、放電電流が流れなくなり、LED51は消灯する。このように、平滑コンデンサ11の電荷が放電中であることを認識することができ、作業者が不用意に平滑コンデンサ11に触れることを防止できる。なお、この報知は、LED51に限らず、音や表示であってもよい。
(第9実施形態)
空気調和機に使用される交流電源の電源電圧が複数存在する。例えば、日本では、100Vと200Vである。空気調和機の定格電圧に適合したいずれかの電源電圧が使用される。空気調和機を設置したとき、例えばAC100Vの定格電圧の製品にAC200Vの電源電圧が印加されるといったように、空気調和機に適合していない交流電源が投入されると、室内機の回路部品やファンモータが破壊されることがある。このような事態を防ぐために、図10に示すように、整流回路10の前段に電流ヒューズ60やバリスタ61といった回路保護部品が設けられる。なお、図11に示すように、回路保護部品、整流回路10、平滑コンデンサ11および放電抵抗13からなる平滑回路62は、電装基板63に搭載されている。過電圧が印加されたとき、バリスタ61が短絡破壊し、電流ヒューズ60が溶断する。これにより、電流ヒューズ60より後段に配されている部品を過電圧から保護することができる。
ところで、過電圧が印加されて、回路保護部品が破壊されると、これらの部品を交換する必要が生じる。交換作業を簡単に行うことができるように、特許文献(特開平4−127835号公報)には、図12に示すように、電流ヒューズ60とバリスタ61が電装基板63とは別の専用基板64に設けられ、専用基板64が電装基板63にコネクタ65により接続されることが記載されている。交換作業は、専用基板64を取り替えればすむ。
しかし、回路保護部品を交換するには、新しい専用基板64が必要となる。特に、空気調和機の設置作業中に電流ヒューズ60などの回路保護部品が破壊されたとき、新しい専用基板64を手配しなければならず、すぐに交換作業ができない。そのため、空気調和機の設置の完了が遅れてしまう。そこで、本実施形態では、電装基板63が予め交換用の回路保護部品を備えておくことにより、回路保護部品を簡単に交換できるようにする。その他の構成は第1〜第8実施形態と同じである。
図13に示すように、整流回路10、平滑コンデンサ11などの回路部品が搭載された電装基板63に、回路保護部品である電流ヒューズ60およびバリスタ61が設けられる。電流ヒューズ60およびバリスタ61は電装基板63に半田付けされている。そして、電装基板63に、交換用の回路保護部品が設けられる。
交換用の回路保護部品である電流ヒューズ70およびバリスタ71が電装基板63の一角に搭載され、電流ヒューズ70およびバリスタ71は半田付けされている。電装基板63の一角に切れ目が形成され、電装基板63の一部が切り離し可能とされる。切り離された基板が交換用の回路保護部品を搭載した交換基板72とされる。すなわち、交換基板72は、電装基板63に一体的に設けられ、かつ電装基板63から切り離し可能とされる。そして、交換基板72にコネクタ73が実装され、電装基板63に交換基板72のコネクタ73を接続するためのコネクタ74が実装される。交換基板72のコネクタ73と電装基板63のコネクタ74とが結線されると、交換基板72の回路保護部品が電装基板63の回路部品に電気的に接続される。
交流電源ライン12に過電圧が印加されると、バリスタ61が短絡破壊され、電流ヒューズ60が溶断される。これらの回路保護部品より後段にある回路部品は過電圧から保護される。作業者は、破壊された回路保護部品を取り除き、新しい回路保護部品と交換する。
破壊された回路保護部品が電装基板63上から取り外される。図14に示すように、交換基板72が電装基板63から切り離され、電装基板63の元の回路保護部品が搭載されていた場所に交換基板72が設置される。交換基板72のコネクタ73と電装基板63のコネクタ74とが電線で接続される。図15に示すように、交換基板72では、電流ヒューズ70とバリスタ71が直列になるように配線されている。互いのコネクタ73、74の接続端子が電線で接続され、電装基板63の交流電源ライン12に新しい回路保護部品が装着される。
このように、電装基板63の回路保護部品の交換の必要が生じたとき、新しい回路保護部品があるので、すぐに交換することができる。特に、空気調和機を設置している場合、その場で部品を交換することができるので、交換作業を早く終えることができ、本来の設置作業にすばやく戻ることができる。
(第10実施形態)
本実施形態では、新しい回路保護部品を搭載した交換基板72が配線なしで電装基板63に接続される。すなわち、図16に示すように、交換基板72に接続端子76が形成され、電装基板63に接続端子76を装着するコネクタ77が設けられる。接続端子76は、交換基板72の一端と電装基板63とを連結するように形成され、接続端子76に複数の電極が形成される。その他の構成は第1〜第9実施形態と同じである。
回路保護部品を交換するために、交換基板72を電装基板63から切り離すとき、接続端子76の先端を電装基板63から切り離す。図17に示すように、接続端子76の先端をコネクタ77に挿入することにより、交換基板72が電装基板63に装着され、新しい回路保護部品が電装基板63に電気的に接続される。
このように、交換基板72はコネクタ77に直接接続されるので、接続のための配線が不要となる。したがって、交換作業が簡単であり、早く作業を終えることができる。また、過電圧が印加されたときにバリスタ71が瞬間的に高温になるおそれがあるが、配線なしで基板接続しているので、配線を通じて周囲に熱影響を及ぼすことがない。
(第11実施形態)
本実施形態では、交換用の回路保護部品が電装基板63に直接搭載される。図18に示すように、電装基板63に、2組の回路保護部品が設けられる。1つは、出荷時から搭載されている電流ヒューズ70とバリスタ71からなる回路保護部品であり、他の1つは交換用の電流ヒューズ73とバリスタ74からなる回路保護部品である。そして、いずれか一方の回路保護部品を使用可能とするために接続部材80が用いられ、接続部材80により回路保護部品は電装基板63に電気的に接続される。その他の構成は第1〜第9実施形態と同じである。
図19に示すように、2組の回路保護部品が交流電源ライン12において並列に配置される。各バリスタ71、74と整流回路10との間は配線されておらず、第1、第2不通区間81、82が形成される。また、交換用の電流ヒューズ73の前段にも第3不通区間83が形成される。これらの不通区間81〜83にジャンパ線やジャンパピンといった接続部材80が実装されることにより、不通区間81〜83が導通される。
ここで、初期状態では、図20に示すように、第1不通区間81に接続部材80が半田付けによって実装される。第2、第3不通区間82、83には、接続部材80は実装されない。これにより、一方の回路保護部品が使用可能な部品となり、他方の回路保護部品は交換用の部品となる。
過電圧が印加されて、使用中の回路保護部品が破壊されると、他方の回路保護部品に交換される。図21に示すように、第1不通区間81にある接続部材80が取り外される。なお、接続部材80を切断してもよい。そして、第2、第3不通区間82、83に、それぞれ接続部材80が半田付けによって実装される。これにより、破壊された回路保護部品から新しい回路保護部品に切り替えられ、他方の回路保護部品が使用可能となる。
このように、電装基板63に交換用の回路保護部品を搭載することにより、接続部材80だけを用意しておけば、すぐに交換作業を終えることができる。また、回路保護部品を取り外さなくてもよく、取り外すための作業時間を省略できる。接続部材80の半田取り外し時に半田パッドが剥がれても、その接続部材80を再利用しないので、使用上何ら問題がなく、回路部品の動作信頼性を損なわない。
(第12実施形態)
空気調和機の室内機と室外機は、3本の接続線によって電気的に接続される。図22に示すように、室内機の端子板4に第1端子〜第3端子T1〜T3が設けられ、室外機の端子板4に第1端子〜第3端子S1〜S3が設けられる。室内機の第1、第2端子T1、T2と室外機の第1、第2端子S1、S2とが電源用の一対の接続線90でそれぞれ接続される。室内機の第3端子T3と室外機の第3端子S3とが通信用の接続線90で接続される。図23に示すように、第1、第2端子T1、T2、S1、S2は、交流電源ライン12に接続され、第3端子T3、S3は通信回路91に接続される。
それぞれの第3端子T3、S3に接続された接続線90を通じて室内機の制御部3は室外機の制御部3とシリアル通信を行う。室内機では、第3端子T3に接続された通信回路91に、受信フォトカプラ92および送信フォトカプラ93が直列に接続される。また、過電圧が印加されたときにフォトカプラ92、93を保護するために過電圧保護用のダイオード94および抵抗95が通信回路91に設けられる。交流電源ライン12からの交流電圧を変換して得られた直流電圧が通信回路91に供給される。室外機から信号が送信されると、受信フォトカプラ92がオンし、制御部3の入力ポート96にH信号が入力される。室内機から信号を送信するとき、制御部3は、出力ポート97からL信号を出力する。送信フォトカプラ93がオンして、信号が室外機に送信される。
例えば、室内機の第1端子T1が室外機の第3端子S3に接続され、室内機の第3端子T3が室外機の第1端子S1に接続されるといった誤配線が行われる場合がある。この場合、交流電源ライン12が直接通信回路91に接続され、通信回路91に交流電圧が印加される。このとき、制御部3が信号を出力すると、送信フォトカプラ93がオンする。通信回路91に電流が流れ、通信回路91中の抵抗95に過電圧が印加される。抵抗95が異常発熱したり、回路部品の損傷を招くおそれがある。
特許文献(特開2010−236757号公報)には、通信回路91に過電圧が印加され、過電圧状態が続いた場合、通信回路91を切断して、通信回路91の破壊をなくすようにすることが記載されている。しかし、通信回路91が切断される前に、送信フォトカプラ93がオンしたとき、通信回路91に電流が流れ、抵抗な過電圧が印加される。
そこで、誤配線があったとき、通信回路91に過電圧によるストレスがかからないようにする。そのため、本実施形態では、誤配線が検出されたとき、通信回路91に電流が流れないようにする、すなわち通信動作を行わないようにする。図24に示すように、交流電源ライン12に誤配線検出部100が設けられ、制御部3は、誤配線を検知したとき、通信動作を禁止する。その他の構成は第1〜第11実施形態と同じである。
誤配線検出部100は、第1端子T1と第2端子T2とをつなぐ回路に設けられ、ダイオード101と抵抗102を直列に接続した半波整流回路とフォトカプラ103からなる。誤配線検出部100は、交流電源ライン12に交流電圧が印加されたときにフォトカプラ103の動作によりクロック信号を出力し、交流電圧が印加されないとき、クロック信号を出力しない。誤配線検出部100からのクロック信号は制御部3に入力される。なお、室外機は室内機とは別電源で動作する。フォトカプラ103および制御部3の駆動用のDC電源は別電源から供給される。
室内機と室外機が正しく配線されているとき、第1端子T1から交流電源ライン12に交流電圧が印加される。フォトカプラ103は一定のタイミングでオンオフするので、図25に示すように、誤配線検出部100は、一定のタイミングでクロック信号を出力する。制御部3は、一定のタイミングでクロック信号の入力があると、室内機と室外機は正しく配線されていると判断する。このとき、制御部3は、通信回路91の通信動作を許容する。すなわち、制御部3の出力ポート97からL信号が出力可能となる。
誤配線されているとき、通信回路91に交流電圧が印加される。交流電源ライン12には、交流電圧は印加されないので、誤配線検出部100は、クロック信号を出力しない。制御部3は、クロック信号の入力がないので、誤配線であると判断する。制御部3は、通信回路91の通信動作を禁止する。出力ポート97からL信号は出力されず、通信回路91に電流は流れない。したがって、通信回路91の抵抗95に過電圧がかかることを防止できる。しかも、通信回路91の抵抗95に過電圧がかからないので、小電力タイプの抵抗を使用することが可能となり、通信が行われていない待機時の消費電力を低減できる。
(第13実施形態)
本実施形態では、誤配線検出部100のフォトカプラ103の駆動用の電源は、交流電源ライン12から供給される。図26に示すように、交流電源ライン12にスイッチング電源回路104が接続される。スイッチング電源回路104は、交流電圧を5Vの直流電圧に変換して、フォトカプラ103および制御部3に供給する。すなわち、室内機と室外機は同一電源で動作する。その他の構成は第1〜第12実施形態と同じである。
室内機と室外機が正しく配線されているとき、第1端子T1と第2端子T2間に交流電圧が印加される。誤配線検出部100は、一定のタイミングでクロック信号を出力する。制御部3は、一定のタイミングで入力されるクロック信号を検知すると、室内機と室外機は正しく配線されていると判断して、出力ポート97からの信号を出力可能とする。
第2端子T2と第3端子T3が誤配線されているとき、交流電源ライン12に交流電圧が印加されない。スイッチング電源回路104は、第1端子T1と第3端子T3間にかかる交流電圧からフォトカプラ104の駆動用の直流電圧を生成する。しかし、交流電源ライン12には、交流電圧は印加されないので、誤配線検出部100は、クロック信号を出力しない。制御部3は、クロック信号の入力がないので、誤配線であると判断して、通信動作を禁止する。したがって、通信回路91に電流は流れない。
(第14実施形態)
本実施形態では、図27に示すように、端子板4に第1〜第3端子T1〜T3とアース端子TEが設けられる。第1端子T1と第2端子T2間には、AC200Vが印加される。第3端子T3とアース端子TE間には、AC100Vが印加される。誤配線検出部100のフォトカプラ103の駆動用の電源は、交流電源ライン12から供給される。その他の構成は第1〜第13実施形態と同じである。
室内機と室外機が正しく配線されているとき、第1端子T1と第2端子T2間に交流電圧が印加される。図28(a)に示すように、誤配線検出部100は、一定のタイミングで交流電圧(200V)に応じた時間だけクロック信号を出力する。制御部3は、誤配線検出部100からのクロック信号を検知すると、室内機と室外機は正しく配線されていると判断して、出力ポート97からの信号を出力可能とする。
図29に示すように、室内機の第2端子T2と室外機の第3端子S3、室内機の第3端子T3と室外機のアース端子SE、室内機のアース端子TEと室外機の第2端子T2がそれぞれ接続され、室内機と室外機が誤配線されている。このとき、第1端子T1と第2端子T2間には、AC100Vが印加される。第1端子T1と第3端子T3間には、AC200Vが印加される。図28(b)に示すように、誤配線検出部100は、一定のタイミングで交流電圧(100V)に応じた時間だけクロック信号を出力する。誤配線されているときのクロック信号の出力時間は、正しく配線されているときの正規のクロック信号の出力時間よりも短い。制御部3は、入力されたクロック信号の出力時間が規定時間より短いことを確認すると、誤配線であると判断して、通信動作を禁止する。
(第15実施形態)
本実施形態では、図30に示すように、誤配線検出部100に、フォトカプラの代わりにACトランス105が用いられる。ACトランス105の2次側巻数は1次側巻数よりも少ない。ACトランス105は、入力された交流電圧を制御部3に入力可能なレベルまで降圧した交流電圧を出力する。出力された交流電圧はダイオード106で整流され、一定のタイミングでクロック信号が生じる。誤配線検出部100は、クロック信号を制御部3に出力する。その他の構成は第1〜第14実施形態と同じである。
室内機と室外機が正しく配線されているとき、第1端子T1から交流電源ライン12に交流電圧が印加される。誤配線検出部100は、一定のタイミングでクロック信号を出力する。制御部3は、誤配線検出部100からのクロック信号の入力により、室内機と室外機は正しく配線されていると判断する。このとき、制御部3は、通信動作を許容する。
誤配線されているとき、交流電源ライン12には、交流電圧は印加されない、あるいは正規の交流電圧とは異なる交流電圧が印加される。誤配線検出部100は、クロック信号を出力しない、あるいは正規のクロック信号とは異なる出力時間のクロック信号を出力する。制御部3は、クロック信号の有無、あるいはクロック信号の出力時間に基づいて、誤配線の有無を判断する。制御部3は、誤配線であると判断すると、通信動作を禁止する。
以上の通り、本発明の空気調和機は、交流電圧を直流電圧に変換して、この直流電圧を負荷に供給するための電源部1を備え、電源部1は、コンデンサおよびコンデンサに蓄えられた電荷を放電する放電抵抗を有し、電源遮断時にコンデンサの放電時間を短縮するために、コンデンサから放電抵抗に至る放電経路を変更する放電部30が設けられている。
コンデンサの放電時間を短縮するためには、コンデンサに蓄えられる電荷を少なくする、あるいは抵抗の小さい放電抵抗にすればよい。そこで、電源遮断時に小容量のコンデンサを有する放電経路あるいは抵抗の小さい放電抵抗を有する放電経路に変更すると、放電時間を短くすることができる。
電源部1のコンデンサとして、ノイズ吸収用の大容量の第1コンデンサ25および小容量の第2コンデンサ27が設けられ、第2コンデンサ27を通らない運転時放電経路と第2コンデンサ27を通る待機時放電経路とが形成され、放電部30は、空調運転時には運転時放電経路を使用し、待機時には待機時放電経路に切り替える。これにより、待機時に電源が遮断されたとき、待機時放電経路を通じて短時間で放電できる。
放電部30は、交流電圧がゼロクロスするときに放電経路を切り替える。交流電圧がゼロクロスするとき、コンデンサには充電されない。そのため、切り替えられた放電経路のコンデンサに電荷が溜まらないようにできる。
整流回路10の前段に配された第1コンデンサ25と第2コンデンサ27は並列に接続され、放電部30は、第1コンデンサ25と第2コンデンサ27のいずれか一方を導通させて、放電経路を形成するスイッチ素子を有する。スイッチ素子は、2つの放電経路を切り替える。これにより、状況に応じて容量の異なるコンデンサを使い分けることができ、空調運転時のノイズ吸収の効果と待機時における放電時間の短縮の効果が得られる。
第1コンデンサ25と第2コンデンサ27は直列に接続され、運転時放電経路は、第1コンデンサ25を通り、待機時放電経路は、第1コンデンサ25および第2コンデンサ27を通り、放電部30は、運転時放電経路と待機時放電経路のいずれか一方を導通させるスイッチ素子を有する。このスイッチ素子は第2コンデンサ27に並列に接続され、スイッチ素子のオンにより運転時放電経路が導通され、スイッチ素子のオフにより待機時放電経路が導通される。空調運転が終了して待機状態になると、スイッチ素子がオフされ、放電経路が切り替えられる。
電源部1のコンデンサが平滑コンデンサ11とされ、放電抵抗として、抵抗値の大きい第1放電抵抗41および抵抗値の小さい第2放電抵抗42が設けられ、第1放電抵抗41を通る通常放電経路と第2放電抵抗42を通る急速放電経路とが形成され、放電部43は、空調運転時には通常放電経路を使用し、電源遮断時には急速放電経路に切り替える。電源遮断時に抵抗の小さい放電経路を通じて平滑コンデンサ11の電荷をすばやく放電することができる。
電源部1から供給される直流電圧によって作動する制御部3が設けられ、制御部3と電源部1との間に電流ヒューズ19が設けられ、電流ヒューズ19が切れて、制御部3への電源が遮断されたときに、放電部43は、通常放電経路から急速放電経路に切り替える。電源ヒューズ19が溶断すると、制御部3に電源が供給されなくなって、制御部3が作動しなくなるが、放電部43により放電時間が短い放電経路に切り替えることができる。これにより、すぐに電流ヒューズ19の交換などの対処を行える。
放電回路43は、急速放電経路を導通させるスイッチ素子を有し、スイッチ素子は、制御部3からの出力により動作して、急速放電経路を遮断する状態を維持し、制御部3からの出力がなくなると、急速放電経路を遮断する状態の維持を解除し、急速放電経路が導通される。これにより、制御部3が作動しなくなると、自動的に急速放電経路に切り替えることができる。
急速放電経路を使用した放電時に発生する放電電流によって動作する報知部50が設けられ、報知部50は、電源遮断時に放電中であることを報知する。報知部50は放電中だけ動作し、放電が終了すると動作が停止するので、放電中であることがわかる。
また、空気調和機では、回路部品を過電圧から保護する回路保護部品が電装基板63に搭載され、回路保護部品が過電圧により破壊されたときに使用される交換用の回路保護部品が電装基板63に設けられる。これにより、回路保護部品が破壊されたとき、すぐに新しい回路保護部品に交換することができる。
電装基板63の一部に切り離し可能な交換基板72が設けられ、交換基板72に交換用の回路保護部品が搭載される。切り離した交換基板72を電装基板63に搭載することにより、回路保護部品の交換作業を行える。
電装基板63に、交換基板72の接続用のコネクタ77が設けられ、交換基板72に、コネクタ77に装着される接続端子76が設けられる。交換基板72の接続端子76をコネクタ77に接続することにより、交換基板72を電装基板63に搭載できる。
交換用の回路保護部品が電装基板63に搭載され、交換用の回路保護部品は接続部材80により電装基板63上の回路部品に導通される。接続部材80を用意するだけで簡単に回路保護部品を交換することができる。
また、空気調和機では、室内機と室外機が複数の接続線90により電気的に接続され、室内機と室外機間の通信を行う通信回路91を制御する制御部3は、接続線90の誤配線が検知されると、通信回路91の動作を禁止する。誤配線があるとき、通信回路91が動作しないので、通信回路91に電流が流れない。これにより、誤配線による過電圧が通信回路91に印加されることを防止することができ、通信回路91内の抵抗95などの回路部品の損傷を防げる。
接続線90を通じて供給される交流電圧に基づいて、誤配線を検出する誤配線検出部100が設けられる。誤配線検出部100は、正しく配線されているときに供給される交流電圧に応じた信号を出力するとともに、誤配線されているときに供給される交流電圧に応じた信号を出力する。制御部3は、誤配線検出部100からの出力に基づいて、誤配線の有無を判断する。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で上記実施形態に多くの修正および変更を加え得ることは勿論である。第1〜第15実施形態の構成を室内機あるいは室外機の一方にだけ適用するのではなく、室内機および室外機に適用してもよい。また、放電部は、ノイズ吸収用のコンデンサにおける放電経路の変更と平滑コンデンサにおける放電経路の変更を行うようにしてもよい。