JP6565066B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、遊技を行うことが可能なパチンコ機やスロット機等の遊技機に関する。
遊技機として、遊技媒体である遊技球を発射装置によって遊技領域に発射し、遊技領域に設けられている入賞口などの入賞領域に遊技球が入賞すると、所定個の賞球が遊技者に払い出されるものがある。さらに、識別情報を可変表示(「変動」ともいう。)可能な可変表示装置が設けられ、可変表示装置において識別情報の可変表示の表示結果が特定表示結果となった場合に、遊技状態(遊技機の状態。よって、具体的には、遊技機が制御されている状態。)を変更して、所定の遊技価値を遊技者に与えるように構成されたものがある(いわゆるパチンコ機)。
また、所定の遊技媒体を1ゲームに対して所定数の賭数を設定した後、遊技者がスタートレバーを操作することにより可変表示装置による識別情報の可変表示を開始し、遊技者が各可変表示装置に対応して設けられた停止ボタンを操作することにより、その操作タイミングから予め定められた最大遅延時間の範囲内で識別情報の可変表示を停止し、全ての可変表示装置の可変表示を停止したときに導出された表示結果に従って入賞が発生し、入賞に応じて予め定められた所定の遊技媒体が払い出され、特定入賞が発生した場合に、遊技状態を所定の遊技価値を遊技者に与える状態にするように構成されたものがある(いわゆるスロット機)。
なお、遊技価値とは、遊技機の遊技領域に設けられた可変入賞球装置の状態が、打球が入賞しやすい遊技者にとって有利な状態になることや、遊技者にとって有利な状態になるための権利を発生させたりすることや、賞球払出の条件が成立しやすくなる状態になることである。
パチンコ遊技機では、始動入賞口に遊技球が入賞したことにもとづいて可変表示装置において開始される特別図柄(識別情報)の可変表示の表示結果として、あらかじめ定められた特定の表示態様が導出表示された場合に、「大当り」が発生する。なお、導出表示とは、図柄(最終停止図柄)を最終的に停止表示させることである。大当りが発生すると、例えば、大入賞口が所定回数開放して打球が入賞しやすい大当り遊技状態に移行する。そして、各開放期間において、所定個(例えば、10個)の大入賞口への入賞があると大入賞口は閉成する。そして、大入賞口の開放回数は、所定回数(例えば、15ラウンド)に固定されている。なお、各開放について開放時間(例えば、29秒)が決められ、入賞数が所定個に達しなくても開放時間が経過すると大入賞口は閉成する。以下、各々の大入賞口の開放期間をラウンドということがある。また、ラウンドにおける遊技をラウンド遊技ということがある。
また、可変表示装置において、最終停止図柄(例えば、左中右図柄のうち中図柄)となる図柄以外の図柄が、所定時間継続して、特定の表示結果と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して変動したり、表示図柄の位置が入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態(以下、これらの状態をリーチ状態という。)において行われる演出をリーチ演出という。また、リーチ状態やその様子をリーチ態様という。さらに、リーチ演出を含む可変表示をリーチ可変表示という。そして、可変表示装置に変動表示される図柄の表示結果が特定の表示結果でない場合には「はずれ」となり、変動表示状態は終了する。遊技者は、大当りをいかにして発生させるかを楽しみつつ遊技を行う。
そのような遊技機において、複数段階に態様を変化させることによって期待度を示唆する示唆表示を表示可能に構成されたものがある。例えば、特許文献1には、可変表示開始からバトルリーチなどのスーパーリーチ演出(特定演出)にわたってメータ(示唆表示)が徐々に溜まっていくような表示を行うことが記載されている。また、バトルリーチと並行してメータが溜まっている場合があることが記載されている。
特開2013−233322号公報(段落0223、図16、図19)
しかし、特許文献1に記載された遊技機では、特定演出の実行中に示唆表示の態様が変化する場合があり、その場合には特定演出に遊技者が注目してしまい、示唆表示の態様の変化に注目させることができないおそれがある。
そこで、本発明は、特定演出が実行される場合においても示唆表示の態様の変化に注目させることができる遊技機を提供することを目的とする。
(手段1)本発明の一態様による遊技機は、可変表示(例えば、演出図柄の可変表示等)を行い、該可変表示に対応する特定表示(例えば、アクティブ表示や保留表示等)を表示可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1、スロット機等)であって、演出モード(例えば、演出ステージ等)として複数種類の演出モード(例えば、図72に示した昼ステージや図73に示した夜ステージ等)のうちの一の演出モードに切り替え制御可能なモード制御手段(例えば、図69に示したステップS526Aの処理を実行する演出制御用マイクロコンピュータ100(演出制御用CPU101)等)と、前記複数種類の演出モードのそれぞれに対応する種類の前記特定表示(例えば、図72に示すように昼ステージに対応する太陽や図73に示すように夜ステージに対応する月の態様とした保留・アクティブ表示等)を表示可能な特定表示制御手段(例えば、ステップS526Bの処理を実行する演出制御用CPU101等)と、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態等)に制御される可能性を報知する特定演出(例えば、スーパーリーチ演出等)を実行可能な特定演出実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS8008、S8009でスーパーリーチ演出を含むプロセステーブルを選択してステップS8105を実行する部分等)と、複数段階に態様を変化させることによって期待度を示唆する示唆表示(例えば、メータ表示領域90に表示されるメータ表示等)を表示可能な示唆表示手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS8008、S8009でメータ表示を含むプロセステーブルを選択してステップS8105を実行する部分等)と、前記特定演出が実行される場合に、前記示唆表示の態様を変化させるための特別演出(例えば、特別メータ表示変化演出等)を実行可能な特別演出実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS8009で特別メータ表示変化演出を含むプロセステーブルを選択してステップS8105を実行する部分等)と、を備え、前記複数種類の演出モードのそれぞれに対応する種類の作用演出(例えば、鳥作用演出や流星作用演出等)により前記特定表示の態様を変化可能であり(例えば、ステップS526C、S526Dの処理を実行する演出制御用CPU101等)、前記特別演出実行手段は、前記特定演出よりも優先した態様により前記特別演出を実行可能である(例えば、図52に示すように、スーパーリーチ演出を中断して特別メータ表示変化演出を実行する等)ことを特徴とする。
上記構成によれば、特定演出よりも優先した態様により示唆表示の態様を変化させることができるので、特定演出が実行される場合においても示唆表示の態様の変化に注目させることができる。また、遊技演出の興趣を向上させることができる。
(手段2)手段1において、前記特別演出実行手段は、所定演出(例えば、所定のカットイン演出等)が実行されるタイミングにおいて前記特別演出を実行可能である(例えば、図52に示すように、スーパーリーチ演出中の所定のカットイン演出の演出期間に特別メータ表示変化演出を実行する)ように構成されていてもよい。
上記構成によれば、所定演出が実行されるか特別演出が実行されるかに注目させることができる。
(手段3)手段1または手段2において、前記示唆表示手段は、前記特別演出が実行されて前記示唆表示の態様を変化させる場合には、前記特定演出が実行される以前に前記示唆表示の態様を変化させる場合と比較して、大きい変化度合いにより前記示唆表示の態様を変化させる(例えば、スーパーリーチ演出より前にメータ表示変化演出が実行された場合にはメータ表示が第1段階〜第4段階までしか変化しないが、スーパーリーチ演出が開始された後に特別メータ表示変化演出が実行された場合にはメータ表示が第10段階まで変化する)ように構成されていてもよい。
上記構成によれば、特定演出が実行される場合に示唆表示の態様が変化することに対して期待感をもたせることができる。
(手段4)手段1から手段3のうちのいずれかにおいて、前記示唆表示手段は、前記特定演出が実行される以前に前記示唆表示の態様を変化させる場合には、複数のタイミングのうちのいずれかのタイミング(例えば、第1タイミング〜第3タイミング等)において前記示唆表示の態様を変化させる(例えば、図52に示すように、第1タイミング〜第3タイミングのいずれかのタイミングでメータ表示変化演出を実行する)ように構成されていてもよい。
上記構成によれば、特定演出が実行される以前のタイミングにおいて遊技に対する興趣を向上させることができる。
(手段5)手段1から手段4のうちのいずれかにおいて、前記特別演出実行手段は、前記特定演出が実行される以前に前記示唆表示の態様を変化させる場合とは異なる演出態様により前記特別演出を実行可能である(例えば、図48(C)、(D)に示すように、スーパーリーチ演出より前にメータ表示変化演出を実行する場合にはキャラクタA200が登場するような態様の演出表示を行うのに対して、図50(G)、(H)に示すように、スーパーリーチ演出が開始された後に特別メータ表示変化演出を実行する場合には嵐が到来し雷が鳴り響いているかのような態様の演出表示を行う)ように構成されていてもよい。
上記構成によれば、特定演出が実行される以前に示唆表示の態様を変化させる場合とは異なる演出態様により特別演出を実行することにより、遊技に対する興趣を向上させることができる。
(手段6)手段1から手段5のうちのいずれかにおいて、前記特定表示制御手段は、期待度が異なる複数種類の表示態様(例えば、第1〜第3態様等)により前記特定表示を表示可能であり、前記示唆表示の表示段階に応じて、複数種類の表示態様のうちのいずれかの表示態様に変化させて前記特定表示を表示する(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100がステップS8108、S8109を実行する部分等。図42(B)に示すメータ表示・アクティブ表示対応テーブルを参照)ように構成されていてもよい。
上記構成によれば、特定表示の表示態様の変化が単調となることを防止することができ、興趣を向上させることができる。
(手段7)手段1から手段6のうちのいずれかにおいて、前記特定表示制御手段は、前記特定表示として、実行中の可変表示に対応する対応表示(例えば、アクティブ表示等)を表示可能であり、期待度が異なる複数種類の表示態様(例えば、第1〜第3態様等)により前記対応表示を表示可能であり、前記示唆表示の表示段階に応じて、複数種類の表示態様のうちのいずれかの表示態様に変化させて前記対応表示を表示する(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100がステップS8108、S8109を実行する部分等。図42(B)に示すメータ表示・アクティブ表示対応テーブルを参照)ように構成されていてもよい。
上記構成によれば、示唆表示の表示段階に応じて対応表示の表示態様が変化するので、示唆表示の態様に注目させることができる。
(手段8)手段1から手段7のうちのいずれかにおいて、前記作用演出は、前記複数種類の演出モードのそれぞれに対応する種類のキャラクタ表示(例えば、鳥、流星、キャラA等)により前記特定表示の態様を変化可能な演出である(例えば、図72、図73に示す作用演出等)ように構成されていてもよい。
上記構成によれば、演出モードとの整合性をより高めることができ、遊技演出の興趣を向上できる。
(手段9)手段1から手段8のうちのいずれかにおいて、前記特定表示は、実行中の可変表示に対応する対応表示(例えば、アクティブ表示等)と、未だ開始されていない可変表示に対応する保留表示とを含み、前記対応表示と前記保留表示とで実行される前記作用演出が異なる(例えば、図73(A2)に示す流星作用演出と図73(B2)に示すキャラA作用演出等)ように構成されていてもよい。
上記構成によれば、対応表示と保留表示とで実行される作用演出が異なるので、遊技演出の興趣をさらに向上できる。
(手段10)手段1から手段9のうちのいずれかにおいて、前記作用演出の演出態様に応じて、前記特定表示の態様の変化を成功させる割合が異なる(例えば、図74に示すように作用演出の演出態様に応じて作用演出(成功)の割合が異なる)ように構成されていてもよい。
上記構成によれば、作用演出の演出態様に応じて、特定表示の態様の変化を成功させる割合が異なるので、作用演出の演出態様に面白みを持たせることができ、遊技演出の興趣をさらに向上できる。
(手段11)手段1から手段10のうちのいずれかにおいて、前記複数種類の演出モードのうちの2種類以上の演出モードにおいて共通に実行可能であって、前記特定表示の態様を変化させる共通演出(例えば、図77に示す共通演出等)を実行可能であり、前記共通演出が実行されるときには、前記作用演出の実行が制限される(例えば、ステップS751Fの処理を実行する演出制御用CPU101等)ように構成されていてもよい。
上記構成によれば、作用演出が共通演出を阻害しないので、遊技演出の興趣の低下を防止できる。
(手段12)手段1から手段11のうちのいずれかにおいて、前記特定演出(例えば、スーパーリーチ演出等)の実行中に前記特定表示の態様を変化させる場合、前記複数種類の演出モードのうちのいずれの演出モードを経由して前記特定演出に移行したかに応じて、特定の種類の前記作用演出の実行の可否を決定する可否決定手段(例えば、ステップS751B、S751C、S752、S752Aの処理を実行する演出制御用CPU101等)を備えるように構成されていてもよい。
上記構成によれば、特定演出の演出効果が損なわれることを防止できる。
(手段13)手段1から手段12のうちのいずれかにおいて、前記特定演出の実行中の第1期間(例えば、スーパーリーチ中の期間等)と、前記第1期間以外の第2期間(例えば、スーパーリーチ前の期間等)とで前記特定表示の態様を変化可能であり、前記第1期間と前記第2期間とで前記特定表示の態様を変化させる際の演出態様が異なる(例えば、スーパーリーチ前の図78に示すアクティブ変化演出と、スーパーリーチ中の図79に示すアクティブ変化演出とで演出態様が異なる)ように構成されていてもよい。
上記構成によれば、特定演出の演出効果が損なわれることを防止できる。
パチンコ遊技機を正面からみた正面図である。 遊技制御基板(主基板)の回路構成例を示すブロック図である。 演出制御基板、ランプドライバ基板および音声出力基板の回路構成例を示すブロック図である。 主基板におけるCPUが実行するメイン処理を示すフローチャートである。 4msタイマ割込処理を示すフローチャートである。 あらかじめ用意された演出図柄の変動パターンを示す説明図である。 各乱数を示す説明図である。 大当り判定テーブル、小当り判定テーブルおよび大当り種別判定テーブルを示す説明図である。 大当り用変動パターン種別判定テーブルを示す説明図である。 はずれ用変動パターン種別判定テーブルを示す説明図である。 当り変動パターン判定テーブルを示す説明図である。 はずれ変動パターン判定テーブルを示す説明図である。 演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。 演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。 図柄指定コマンドの内容の一例を示す説明図である。 変動カテゴリコマンドの内容の一例を示す説明図である。 変動カテゴリコマンドの内容の一例を示す説明図である。 特別図柄プロセス処理のプログラムの一例を示すフローチャートである。 特別図柄プロセス処理のプログラムの一例を示すフローチャートである。 始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。 保留記憶バッファの構成例を示す説明図である。 入賞時演出処理を示すフローチャートである。 特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 変動パターン設定処理を示すフローチャートである。 表示結果指定コマンド送信処理を示すフローチャートである。 特別図柄変動中処理を示すフローチャートである。 特別図柄停止処理を示すフローチャートである。 大当り終了処理を示すフローチャートである。 特別図柄表示制御処理のプログラムの一例を示すフローチャートである。 演出制御用CPUが実行する演出制御メイン処理を示すフローチャートである。 コマンド受信バッファの構成例を示す説明図である。 コマンド解析処理を示すフローチャートである。 コマンド解析処理を示すフローチャートである。 コマンド解析処理を示すフローチャートである。 始動入賞時コマンド格納領域の具体例を示す説明図である。 演出制御プロセス処理を示すフローチャートである。 保留表示制御処理を示すフローチャートである。 変動パターンコマンド受信待ち処理を示すフローチャートである。 演出図柄変動開始処理を示すフローチャートである。 演出図柄の停止図柄の一例を示す説明図である。 メータ表示最終表示態様決定テーブル、メータ表示・アクティブ表示対応テーブルおよび特別表示態様決定テーブルの構成例を示す説明図である。 メータ表示変化演出態様決定テーブルの構成例を示す説明図である。 メータ表示変化演出タイミング決定テーブルの構成例を示す説明図である。 プロセスデータの構成例を示す説明図である。 演出図柄変動中処理を示すフローチャートである。 演出図柄変動停止処理を示すフローチャートである。 メータ表示変化演出およびアクティブ表示変化演出の具体例を示す説明図である。 スーパーリーチ演出、特別メータ表示変化演出およびアクティブ表示変化演出の具体例を示す説明図である。 スーパーリーチ演出、特別メータ表示変化演出およびアクティブ表示変化演出の具体例を示す説明図である。 スーパーリーチ演出、特別メータ表示変化演出およびアクティブ表示変化演出の具体例を示す説明図である。 メータ表示変化演出および特別メータ表示変化演出の実行タイミングを説明するための説明図である。 バトル指令時表示色決定テーブルの構成例を示す説明図である。 パチンコ遊技機を正面からみた正面図である。 パチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。 演出制御コマンドの一例を示す図である。 特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 変動パターンの構成例を示す説明図である。 演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 先読み処理の一例を示すフローチャートである。 保留設定情報追加処理の一例を示すフローチャートである。 保留・アクティブ変化演出の実行割合の一例を示す図である。 保留・アクティブ変化演出パターンの一例を示す図である。 保留・アクティブ変化演出パターン決定処理の一例を示すフローチャートである。 最終色の決定割合の一例を示す図である。 現在の保留記憶数が2以上の場合の最終色への変化タイミング決定割合の一例を示す図である。 スーパーリーチ実行時のアクティブ変化演出の実行タイミング決定割合の一例を示す図である。 保留設定情報の一例を示す図である。 演出図柄変動開始処理の一例を示すフローチャートである。 各種の決定割合や決定テーブルの一例を示す図である。 保留・アクティブ変化演出設定処理の一例を示すフローチャートである。 昼ステージにおける作用演出の表示例を示す図である。 夜ステージにおける作用演出の表示例を示す図である。 変形例1の成否決定割合の一例を示す図である。 変形例2の処理を示すフローチャートである。 変形例3の処理を示すフローチャートである。 変形例3の共通演出の表示例を示す図である。 変形例4のアクティブ変化演出の表示例を示す図である。 変形例4のアクティブ変化演出の表示例を示す図である。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態を、図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠(遊技機用枠、台枠)とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板(図示せず)と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿(下皿)4や、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤(ゲージ盤)6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
遊技領域7の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置(画像表示装置)9が設けられている。演出表示装置9の表示画面には、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示に同期した演出図柄(飾り図柄と称する場合もある)の可変表示を行う演出図柄表示領域がある。よって、演出表示装置9は、演出図柄の可変表示を行う可変表示装置に相当する。演出図柄表示領域には、例えば「左」、「中」、「右」の3つの装飾用(演出用)の演出図柄を可変表示する図柄表示エリア(9L、9C、9R。図1において符号は非図示)がある。図柄表示エリアには「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリアがあるが、図柄表示エリアの位置は、演出表示装置9の表示画面において固定的でなくてもよいし、図柄表示エリアの3つ領域が離れてもよい。演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出制御用マイクロコンピュータが、第1特別図柄表示器(第1特別図柄表示装置)8aで第1特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示器(第2特別図柄表示装置)8bで第2特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
また、演出表示装置9において、最終停止図柄(例えば左右中図柄のうち中図柄)となる図柄以外の図柄が、所定時間継続して、大当り図柄(例えば左中右の図柄が同じ図柄で揃った図柄の組み合わせ)と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して変動したり、表示図柄の位置が入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態(以下、これらの状態をリーチ状態という。)において行われる演出をリーチ演出という。また、リーチ状態やその様子をリーチ態様という。さらに、リーチ演出を含む可変表示をリーチ可変表示という。そして、演出表示装置9に変動表示される図柄の表示結果が大当り図柄でない場合には「はずれ」となり、変動表示状態は終了する。遊技者は、大当りをいかにして発生させるかを楽しみつつ遊技を行う。
演出表示装置9の表示画面の右上方部には、演出図柄と後述する特別図柄および普通図柄とに次ぐ第4図柄を表示する第4図柄表示領域9c、9dが設けられている。第1実施形態の形態では、後述する第1特別図柄の変動表示に同期して第1特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われる第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cと、第2特別図柄の変動表示に同期して第2特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われる第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dとが設けられている。
第1実施形態では、特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示が実行されるのであるが(ただし、正確には、演出図柄の変動表示は、演出制御用マイクロコンピュータ100側で変動パターンコマンドにもとづいて認識した変動時間を計測することによって行われる。)、演出表示装置9を用いた演出を行う場合、例えば、演出図柄の変動表示を含む演出内容が画面上から一瞬消えるような演出が行われたり、可動物が画面上の全部または一部を遮蔽するような演出が行われたりするなど、演出態様が多様化してきている。そのため、演出表示装置9上の表示画面を見ていても、現在変動表示中の状態であるのか否か認識しにくい場合も生じている。そこで、第1実施形態では、演出表示装置9の表示画面の一部でさらに第4図柄の変動表示を行うことによって、第4図柄の状態を確認することにより現在変動表示中の状態であるのか否かを確実に認識可能としている。なお、第4図柄は、常に一定の動作で変動表示され、画面上から消えたり遮蔽物で遮蔽されたりすることはないため、常に視認することができる。
なお、第1特別図柄用の第4図柄と第2特別図柄用の第4図柄とを、第4図柄と総称することがあり、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cと第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dを、第4図柄表示領域と総称することがある。
第4図柄の変動(可変表示)は、第4図柄表示領域9c、9dを所定の表示色(例えば、青色)で一定の時間間隔で点灯と消灯とを繰り返す状態を継続することによって実現される。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおける第1特別図柄用の第4図柄の可変表示とは同期している。第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dにおける第2特別図柄用の第4図柄の可変表示とは同期している。なお、「可変表示が同期する」とは、可変表示の開始時点および終了時点が同じであって、可変表示の期間が同じであることをいう。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて大当りを想起させる表示色(はずれとは異なる表示色。例えば、はずれのときには青色で表示されるのに対して、大当りのときには赤色で表示される。なお、大当りの種類(通常大当りや確変大当りのいずれであるかに応じて表示色を異ならせてもよい。)で点灯されたままになる。第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dにおいて大当りを想起させる表示色(はずれとは異なる表示色。例えば、はずれのときには青色で表示されるのに対して、大当りのときには赤色で表示される。なお、大当りの種類(通常大当りや確変大当りのいずれであるかに応じて表示色を異ならせてもよい。)で点灯されたままになる。なお、第4図柄表示領域9c、9dの消灯時の表示色は、消灯したときに背景画像と同化して見えなくなることを防止するために、背景画像とは異なる表示色(例えば、黒色)であることが望ましい。
なお、第1実施形態では、第4図柄表示領域を演出表示装置9の表示画面の一部に設ける場合を示しているが、演出表示装置9とは別に、ランプやLEDなどの発光体を用いて第4図柄表示領域を実現するようにしてもよい。この場合、例えば、第4図柄の変動(可変表示)を、2つのLEDが交互に点灯する状態を継続することによって実現されるようにしてもよく、2つのLEDのうちのいずれのLEDが停止表示されたかによって大当り図柄が停止表示されたか否かを表すようにしてもよい。
また、第1実施形態では、第1特別図柄と第2特別図柄とにそれぞれ対応させて別々の第4図柄表示領域9c、9dを備える場合を示しているが、第1特別図柄と第2特別図柄とに対して共通の第4図柄表示領域を演出表示装置9の表示画面の一部に設けるようにしてもよい。また、第1特別図柄と第2特別図柄とに対して共通の第4図柄表示領域をランプやLEDなどの発光体を用いて実現するようにしてもよい。この場合、第1特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときと、第2特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときとで、例えば、一定の時間間隔で異なる表示色の表示を点灯および消灯を繰り返すような表示を行うことによって、第4図柄の変動表示を区別して実行するようにしてもよい。また、第1特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときと、第2特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときとで、例えば、異なる時間間隔で点灯および消灯を繰り返すような表示を行うことによって、第4図柄の変動表示を区別して実行するようにしてもよい。また、例えば、第1特別図柄の変動表示に対応して停止図柄を導出表示するときと、第2特別図柄の変動表示に対応して停止図柄を導出表示するときとで、同じ大当り図柄であっても異なる態様の停止図柄を停止表示するようにしてもよい。
遊技盤6における下部の左側には、識別情報としての第1特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器(第1可変表示部)8aが設けられている。第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。遊技盤6における下部の右側には、識別情報としての第2特別図柄を可変表示する第2特別図柄表示器(第2可変表示部)8bが設けられている。第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。
小型の表示器は、例えば方形状に形成されている。また、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(例えば、ともに0〜9の数字)であるが、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bは、それぞれ、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを特別図柄表示器(可変表示部)と総称することがある。
なお、第1実施形態では、2つの特別図柄表示器8a、8bを備える場合を示しているが、パチンコ遊技機1は、特別図柄表示器を1つのみ備えるものであってもよい。
第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示は、可変表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立(例えば、遊技球が第1始動入賞口13(第1始動口)または第2始動入賞口(第2始動口)14を通過(入賞を含む)したこと)した後、可変表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて開始され、可変表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、遊技球が通過するとは、入賞口やゲートなどのあらかじめ入賞領域として定められている領域を遊技球が通過したことであり、入賞口に遊技球が入った(入賞した)ことを含む概念である。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する普通入賞球装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。
また、第1始動入賞口13を有する普通入賞球装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する普通可変入賞球装置15Bが設けられている。第2始動入賞口14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。普通可変入賞球装置15Bは、ソレノイド16によって開状態とされる。普通可変入賞球装置15Bが開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。普通可変入賞球装置15Bが開状態になっている状態では、第1始動入賞口13よりも、第2始動入賞口14に遊技球が入賞しやすい。また、普通可変入賞球装置15Bが閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口14に入賞しない。従って、普通可変入賞球装置15Bが閉状態になっている状態では、第2始動入賞口14よりも、第1始動入賞口13に遊技球が入賞しやすい。なお、普通可変入賞球装置15Bが閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。
以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
普通可変入賞球装置15Bが開放状態に制御されているときには普通可変入賞球装置15Bに向かう遊技球は第2始動入賞口14に極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞口13は演出表示装置9の直下に設けられているが、演出表示装置9の下端と第1始動入賞口13との間の間隔をさらに狭めたり、第1始動入賞口13の周辺で釘を密に配置したり、第1始動入賞口13の周辺での釘配列を、遊技球を第1始動入賞口13に導きづらくして、第2始動入賞口14の入賞率の方を第1始動入賞口13の入賞率よりもより高くするようにしてもよい。
なお、第1実施形態では、図1に示すように、第2始動入賞口14に対してのみ開閉動作を行う普通可変入賞球装置15Bが設けられているが、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14のいずれについても開閉動作を行う可変入賞球装置が設けられている構成であってもよい。
第1特別図柄表示器8aの側方には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器からなる第1特別図柄保留記憶表示器(第1保留表示器)18aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
第2特別図柄表示器8bの側方には、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器からなる第2特別図柄保留記憶表示器(第2保留表示器)18bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器18bは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、演出表示装置9の表示画面の下部には、第1保留記憶数を表示する第1保留記憶表示部9aと、第2保留記憶数を表示する第2保留記憶表示部9bとが設けられている。第1保留記憶表示部9aには、第1保留記憶の各々に対応して第1保留表示が表示される。また、第2保留記憶表示部9bには、第2保留記憶の各々に対応して第2保留表示が表示される。なお、第1実施形態では、第1保留記憶数と第2保留記憶数とを個別に表示する場合を示しているが、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計数である合算保留記憶数を表示する合算保留記憶表示部を設けるように構成してもよい。そのように構成すれば、可変表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやすくすることができる。また、そのように構成した場合に、合算保留記憶表示部において、第1保留記憶と第2保留記憶とが第1始動入賞口13および第2始動入賞口14への入賞順に並べて表示されるとともに、第1保留記憶であるか第2保留記憶であるかを認識可能な態様で表示される(例えば、第1保留記憶は赤色で表示され、第2保留記憶は青色で表示される)ように構成してもよい。
また、演出表示装置9の表示画面の下部の第1保留記憶表示部9aと第2保留記憶表示部9bとの間には、現在実行中の変動表示に対応した特定表示が表示されるアクティブ表示領域(アクティブ表示エリア)9Fが設けられている。アクティブ表示領域9Fには、特定表示として、第1保留記憶表示部9aおよび第2保留記憶表示部9bに表示される保留表示と同様の態様の表示が行われる。以下、アクティブ表示領域9Fに表示される保留表示と同様の態様の表示をアクティブ表示ともいう。なお、現在実行中の変動表示に対応した表示であることが認識できるものであれば、必ずしも保留表示と同様の態様の表示である必要はなく、他の図形やキャラクタなどを表示してもよい。
なお、第1実施形態において、「可変表示に対応する特定表示」は、アクティブ表示領域9Fに表示されるアクティブ表示と、第1保留記憶表示部9aおよび第2保留記憶表示部9bに表示される保留表示とに該当する。なお、特定表示は、第1実施形態で示したものにかぎらず、少なくとも保留表示を含み、何らかの形式で可変表示に対応した表示であればよい。また、第1実施形態では、アクティブ表示領域9Fにおいてアクティブ表示を表示可能に構成する場合を示しているが、必ずしもアクティブ表示の表示を行う必要はなく、アクティブ表示領域9Fを設けなくてもよい。
また、演出表示装置9の表示画面の下部のアクティブ表示領域9Fの上側には、メータ表示領域90が設けられている。メータ表示領域90は、後述するメータ表示変化演出や特別メータ表示変化演出によりメータ値が変化するメータ表示を表示する。メータ表示は、メータ値の表示がない表示態様の他に、メータ値が第1段階〜第10段階の表示態様により表示される。
演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の可変表示時間中、および第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄の可変表示を行う。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置9において大当りを想起させるような演出図柄の組み合わせが停止表示される。
なお、第1実施形態では、後述するように、特別図柄の変動表示を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ560が変動時間を特定可能な変動パターンコマンドを送信し、演出制御用マイクロコンピュータ100によって、受信した変動パターンコマンドで特定される変動時間に従って演出図柄の変動表示が制御される。そのため、変動パターンコマンドにもとづいて変動時間が特定されることから、特別図柄の変動表示と演出図柄の変動表示とは、原則として同期して実行されるはずである。ただし、万一変動パターンコマンドのデータ化けなどが生じた場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560側で認識している変動時間と、演出制御用マイクロコンピュータ100側で認識している変動時間との間にズレが生じる可能性がある。そのため、コマンドのデータ化けなどの不測の事態が生じた場合には、特別図柄の変動表示と演出図柄の変動表示とが完全には同期しない事態が生じる可能性がある。
演出表示装置9の周囲の飾り部において、左側には、モータ86の回転軸に取り付けられ、モータ86が回転すると移動する可動部材78が設けられている。第1実施形態では、可動部材78は、予告演出(可動物予告演出)やスーパーリーチ演出が実行されるときに動作する。なお、可動物予告演出やスーパーリーチ演出にかぎらず、例えば、擬似連の演出において可動部材78が動作するようにしてもよい。
また、図1に示すように、普通可変入賞球装置15Bの下方には、特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は開閉板を備え、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときと、第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
遊技領域7には、遊技球の入賞にもとづいてあらかじめ決められている所定数の景品遊技球の払出を行うための入賞口(普通入賞口)29、30、33、39も設けられている。入賞口29、30、33、39に入賞した遊技球は、入賞口スイッチ29a、30a、33a、39aで検出される。
遊技盤6の右側方には、普通図柄表示器10が設けられている。普通図柄表示器10は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(例えば、「○」および「×」)を可変表示する。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。第1実施形態では、上下のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって可変表示が行われ、例えば、可変表示の終了時に下側のランプが点灯すれば当りとなる。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、普通可変入賞球装置15Bが所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、普通可変入賞球装置15Bの状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口14に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器(普図保留表示器)41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。さらに、通常状態に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態(通常状態と比較して、特別図柄の変動表示結果として大当りと判定される確率が高められた状態。高確率状態。)では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、普通可変入賞球装置15Bの開放時間と開放回数が高められる。
遊技盤6の遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾LED25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、前面枠に設けられた枠LED(遊技効果ランプ)28が設けられている。
打球供給皿3を構成する部材においては、遊技者により操作可能な操作手段としてのプッシュボタン(操作ボタン)120が設けられている。プッシュボタン120には、遊技者が押圧操作をすることが可能な押しボタンスイッチが設けられている。なお、プッシュボタン120は、遊技者による押圧操作が可能な押しボタンスイッチが設けられているだけでなく、遊技者による回転操作が可能なダイヤルも設けられている。遊技者は、ダイヤルを回転操作することによって、所定の選択(例えば演出の選択)を行うことができる。
パチンコ遊技機1には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13に入り第1始動口スイッチ13aで検出されると、第1特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第1特別図柄および演出図柄の可変表示は、第1始動入賞口13への入賞に対応する。第1特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口14に入り第2始動口スイッチ14aで検出されると、第2特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第2特別図柄および演出図柄の可変表示は、第2始動入賞口14への入賞に対応する。第2特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
第1実施形態では、確変大当りとなった場合には、大当り遊技終了後にいわゆる確変状態に移行され、遊技状態を高確率状態に移行するとともに、遊技球が始動入賞しやすくなる(すなわち、特別図柄表示器8a、8bや演出表示装置9における可変表示の実行条件が成立しやすくなる)ように制御された遊技状態である高ベース状態に移行する。高ベース状態である場合には、例えば、高ベース状態でない場合と比較して、普通可変入賞球装置15Bが開状態となる頻度が高められたり、普通可変入賞球装置15Bが開状態となる時間が延長されたりして、始動入賞しやすくなる。
なお、普通可変入賞球装置15Bが開状態となる時間を延長する(開放延長状態ともいう)のでなく、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められる普通図柄確変状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)となると、普通可変入賞球装置15Bが所定回数、所定時間だけ開状態になる。この場合、普通図柄確変状態に移行制御することによって、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められ、普通可変入賞球装置15Bが開状態となる頻度が高まる。従って、普通図柄確変状態に移行すれば、普通可変入賞球装置15Bの開放時間と開放回数が高められ、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。すなわち、普通可変入賞球装置15Bの開放時間と開放回数は、普通図柄の停止図柄が当り図柄であったり、特別図柄の停止図柄が確変図柄である場合等に高められ、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(始動入賞しやすい状態)に変化する。なお、開放回数が高められることは、閉状態から開状態になることも含む概念である。
また、普通図柄表示器10における普通図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される普通図柄時短状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄時短状態では、普通図柄の変動時間が短縮されるので、普通図柄の変動が開始される頻度が高くなり、結果として普通図柄が当りとなる頻度が高くなる。従って、普通図柄が当たりとなる頻度が高くなることによって、普通可変入賞球装置15Bが開状態となる頻度が高くなり、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。
また、高ベース状態に移行される場合には、特別図柄や演出図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される時短状態(特別図柄時短状態)にも移行される。そのように時短状態に移行することによって、特別図柄や演出図柄の変動時間が短縮されるので、特別図柄や演出図柄の変動が開始される頻度が高くなり(換言すれば、保留記憶の消化が速くなる。)、無効な始動入賞が生じてしまう事態を低減することができる。従って、有効な始動入賞が発生しやすくなり、結果として、大当り遊技が行われる可能性が高まる。
さらに、上記に示した全ての状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか複数の状態に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか1つの状態にのみ移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。
図2は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図2は、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部(I/O)57を含む。ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU56のほかRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路53が内蔵されている。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板910において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお、第1実施形態では、RAM55の全部が、電源バックアップされているとする。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路53は、特別図柄の可変表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路53は、初期値(例えば、0)と上限値(例えば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則に従って更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることにもとづいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
乱数回路53は、数値データの更新範囲の選択設定機能(初期値の選択設定機能、および、上限値の選択設定機能)、数値データの更新規則の選択設定機能、および数値データの更新規則の選択切換え機能等の各種の機能を有する。このような機能によって、生成する乱数のランダム性を向上させることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路53が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。例えば、ROM54等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ560の製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行なって得られた数値データを、乱数回路53が更新する数値データの初期値として設定する。そのような処理を行うことによって、乱数回路53が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
また、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ13a、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ29a、30a、33a、39aからの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路(スイッチ回路)58も主基板31に搭載されている。また、普通可変入賞球装置15Bを開閉するソレノイド16、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令に従って駆動する出力回路(ソレノイド回路)59も主基板31に搭載されている。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18bおよび普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う。
なお、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路(図示せず)も主基板31に搭載されている。
第1実施形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、演出図柄を可変表示する演出表示装置9の表示制御を行う。
また、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段が、ランプドライバ基板(ランプ制御基板)35を介して、遊技盤6に設けられている装飾LED25、および枠側に設けられている枠LED28の表示制御を行うとともに、音声出力基板(音声制御基板)70を介してスピーカ27からの音出力の制御を行う。
図3は、中継基板77、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。なお、図3に示す例では、ランプドライバ基板35および音声出力基板70には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板35および音声出力基板70を設けずに、演出制御に関して演出制御基板80のみを設けてもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101、および演出図柄プロセスフラグ等の演出に関する情報を記憶するRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。第1実施形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるRAMは電源バックアップされていない。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ107Aおよび入力ポート107Bを介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU101は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に演出表示装置9の表示制御を行わせる。
第1実施形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して演出表示装置9の表示制御を行うVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM内の画像データを、フレームメモリを介して演出表示装置9に出力する。
演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに従ってCGROM(図示せず)から必要なデータを読み出すための指令をVDP109に出力する。CGROMは、演出表示装置9に表示されるキャラクタ画像データや動画像データ、具体的には、人物、文字、図形や記号等(演出図柄を含む)、および背景画像のデータをあらかじめ格納しておくためのROMである。VDP109は、演出制御用CPU101の指令に応じて、CGROMから画像データを読み出す。そして、VDP109は、読み出した画像データにもとづいて表示制御を実行する。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ107Aに入力する。入力ドライバ107Aは、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路74が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。図3には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、信号毎に設けられる。さらに、単方向性回路である出力ポート571を介して主基板31から演出制御コマンドおよび演出制御INT信号が出力されるので、中継基板77から主基板31の内部に向かう信号が規制される。すなわち、中継基板77からの信号は主基板31の内部(遊技制御用マイクロコンピュータ560側)に入り込まない。なお、出力ポート571は、図2に示されたI/Oポート部57の一部である。また、出力ポート571の外側(中継基板77側)に、さらに、単方向性回路である信号ドライバ回路が設けられていてもよい。
また、演出制御用CPU101は、出力ポート107Eを介して、可動部材78を動作させるためにモータ86を駆動する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート107Eを介して、演出羽根役物79a、79bを動作させるためのモータ87を駆動する。
また、演出制御用CPU101は、入力ポート107Fを介して、遊技者によるプッシュボタン120の押圧操作に応じてプッシュボタン120からの信号を入力する。
さらに、演出制御用CPU101は、出力ポート107Dを介してランプドライバ基板35に対してLEDやランプを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート107Cを介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板35において、LEDやランプを駆動する信号は、入力ドライバ351を介してLEDドライバ352に入力される。LEDドライバ352は、LEDを駆動する信号にもとづいて枠LED28などの枠側に設けられている発光体に電流を供給する。また、遊技盤6側に設けられている装飾LED25などに電流を供給する。
音声出力基板70において、音番号データは、入力ドライバ702を介して音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば演出図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
次に、パチンコ遊技機1の動作について説明する。図4は、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するメイン処理を示すフローチャートである。パチンコ遊技機1に対して電源が投入され電力供給が開始されると、リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになり、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、プログラムの内容が正当か否か確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスの初期化(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化など)を行った後(ステップS4)、RAMをアクセス可能状態に設定する(ステップS5)。なお、割込モード2は、CPU56が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)とから合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。
次いで、CPU56は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(例えば、電源基板に搭載されている。)の出力信号(クリア信号)の状態を確認する(ステップS6)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期化処理(ステップS10〜S15)を実行する。
クリアスイッチがオンの状態でない場合には、パチンコ遊技機1への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS7)。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、CPU56は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。
電力供給停止時処理が行われたことを確認したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェックを行う(ステップS8)。第1実施形態では、データチェックとしてパリティチェックを行う。よって、ステップS8では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理で同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理(ステップS41〜S43の処理)を行う。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS41)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(ステップS42)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。ステップS41およびS42の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ、確変フラグ、時短フラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
また、CPU56は、電力供給復旧時の初期化コマンドとしての停電復旧指定コマンドを送信する(ステップS43)。また、CPU56は、バックアップRAMに保存されている表示結果(通常大当り、確変大当り、突然確変大当り、小当り、またははずれ)を指定した表示結果指定コマンドを演出制御基板80に対して送信する(ステップS44)。そして、ステップS14に移行する。なお、ステップS44において、CPU56は、例えば、後述する特別図柄ポインタの値もバックアップRAMに保存している場合には、第1図柄変動指定コマンドや第2図柄変動指定コマンド(図13参照)も送信するようにしてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1図柄変動指定コマンドや第2図柄変動指定コマンドを受信したことにもとづいて、第4図柄の変動表示を再開するようにしてもよい。
なお、第1実施形態では、バックアップRAM領域には、後述する変動時間タイマの値も保存される。従って、停電復旧した場合には、ステップS44で表示結果指定コマンドが送信された後、保存していた変動時間タイマの値の計測を再開して特別図柄の変動表示が再開されるとともに、保存していた変動時間タイマの値がタイムアウトしたときに、さらに後述する図柄確定指定コマンドが送信される。また、第1実施形態では、バックアップRAM領域には、後述する特別図柄プロセスフラグの値も保存される。従って、停電復旧した場合には、保存されている特別図柄プロセスフラグの値に応じたプロセスから特別図柄プロセス処理が再開される。
なお、停電復旧時に必ず表示結果指定コマンドを送信するのではなく、CPU56は、まず、バックアップRAM領域に保存している変動時間タイマの値が0であるか否かを確認するようにしてもよい。そして、変動時間タイマの値が0でなければ、変動中に停電した場合であると判断して、表示結果指定コマンドを送信するようにし、変動時間タイマが0であれば、停電時に変動中の状態ではなかったと判断して、表示結果指定コマンドを送信しないようにしてもよい。
また、CPU56は、まず、バックアップRAM領域に保存している特別図柄プロセスフラグの値が3であるか否かを確認するようにしてもよい。そして、特別図柄プロセスフラグの値が3であれば、変動中に停電した場合であると判断して、表示結果指定コマンドを送信するようにし、特別図柄プロセスフラグが3でなければ、停電時に変動中ではなかったと判断して、表示結果指定コマンドを送信しないようにしてもよい。
なお、第1実施形態では、バックアップフラグとチェックデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデータが保存されているか否か確認しているが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、遊技状態復旧処理を実行するための契機としてもよい。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS10)。なお、RAMクリア処理によって、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)は0に初期化されるが、任意の値またはあらかじめ決められている値に初期化するようにしてもよい。また、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)をそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS11)、初期化時設定テーブルの内容を順次作業領域に設定する(ステップS12)。
ステップS11およびS12の処理によって、例えば、普通図柄当り判定用乱数カウンタ、特別図柄バッファ、総賞球数格納バッファ、特別図柄プロセスフラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。
また、CPU56は、サブ基板(主基板31以外のマイクロコンピュータが搭載された基板。)を初期化するための初期化指定コマンド(遊技制御用マイクロコンピュータ560が初期化処理を実行したことを示すコマンドでもある。)をサブ基板に送信する(ステップS13)。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、初期化指定コマンドを受信すると、演出表示装置9において、パチンコ遊技機1の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示、すなわち初期化報知を行う。
また、CPU56は、乱数回路53を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS14)。CPU56は、例えば、乱数回路設定プログラムに従って処理を実行することによって、乱数回路53にランダムRの値を更新させるための設定を行う。
そして、ステップS15において、CPU56は、所定時間(例えば4ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なう。すなわち、初期値として例えば4msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。第1実施形態では、4ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。
初期化処理の実行(ステップS10〜S15)が完了すると、CPU56は、メイン処理で、表示用乱数更新処理(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステップS18)を繰り返し実行する。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し(ステップS16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する(ステップS19)。第1実施形態では、表示用乱数とは、大当りとしない場合の特別図柄の停止図柄を決定するための乱数や大当りとしない場合にリーチとするか否かを決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。初期値用乱数とは、普通図柄に関して当りとするか否か決定するための乱数を発生するためのカウンタ(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタ)のカウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技の進行を制御する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータ560が、パチンコ遊技機1に設けられている演出表示装置9、可変入賞球装置、球払出装置等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、普通図柄当り判定用乱数のカウント値が1周(普通図柄当り判定用乱数の取りうる値の最小値から最大値までの間の数値の個数分歩進したこと)すると、そのカウンタに初期値が設定される。
なお、第1実施形態では、リーチ演出は、演出表示装置9において可変表示される演出図柄を用いて実行される。また、特別図柄の表示結果を大当り図柄にする場合には、リーチ演出は常に実行される(ただし、突然確変大当りの場合には、リーチとはならずに突然確変大当り図柄(例えば「135」)が停止表示される場合もある)。特別図柄の表示結果を大当り図柄にしない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数を用いた変動パターン種別や変動パターンを決定する抽選を行うことによって、リーチ演出を実行するか否か決定する。ただし、実際にリーチ演出の制御を実行するのは、演出制御用マイクロコンピュータ100である。
タイマ割込が発生すると、CPU56は、図5に示すステップS20〜S34のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(ステップS20)。電源断信号は、例えば電源基板に搭載されている電源監視回路が、パチンコ遊技機1に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断検出処理において、CPU56は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータをバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。次いで、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。
次に、CPU56は、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18b、普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う表示制御処理を実行する(ステップS22)。第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび普通図柄表示器10については、ステップS32、S33で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
また、遊技制御に用いられる普通図柄当り判定用乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(判定用乱数更新処理:ステップS23)。CPU56は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値用乱数更新処理、表示用乱数更新処理:ステップS24、S25)。
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS26)。特別図柄プロセス処理では、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
次いで、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS27)。普通図柄プロセス処理では、CPU56は、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。なお、ステップS27の普通図柄プロセス処理では、ゲート32への遊技球の通過を検出したことにもとづいて普通図柄の変動表示を実行して変動表示結果を導出表示したり、普通図柄の変動表示結果が当りとなったときに普通可変入賞球装置15Bを開放状態に制御したり閉鎖状態に制御したりする処理を実行する。
また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送出する処理を行う(演出制御コマンド制御処理:ステップS28)。
さらに、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS29)。
また、CPU56は、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS30)。具体的には、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23のいずれかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンド(賞球個数信号)を出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
第1実施形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(ステップS31:出力処理)。
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行うための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(ステップS32)。
さらに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(ステップS33)。CPU56は、例えば、普通図柄の変動に関する開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、普通図柄の変動速度が0.2秒ごとに表示状態(「○」および「×」)を切り替えるような速度であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値(例えば、「○」を示す1と「×」を示す0)を切り替える。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示器10における普通図柄の演出表示を実行する。
その後、割込許可状態に設定し(ステップS34)、処理を終了する。
以上の制御によって、第1実施形態では、遊技制御処理は4ms毎に起動されることになる。なお、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるステップS21〜S33(ステップS29を除く。)の処理に相当する。また、第1実施形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態にならずに、リーチにならない所定の演出図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示態様を、可変表示結果がはずれ図柄になる場合における「非リーチ」(「通常はずれ」ともいう)の可変表示態様という。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後にリーチ演出が実行され、最終的に大当り図柄とはならない所定の演出図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示結果を、可変表示結果が「はずれ」となる場合における「リーチ」(「リーチはずれ」ともいう)の可変表示態様という。
第1実施形態では、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態になった後にリーチ演出が実行され、最終的に演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリアに、演出図柄が揃って停止表示される(ただし、突然確変大当りの場合には、リーチとはならずに突然確変大当り図柄(例えば「135」)が停止表示される場合もある)。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに小当りである「5」が停止表示される場合には、演出表示装置9において、演出図柄の可変表示態様が「突然確変大当り」である場合と同様に演出図柄の可変表示が行われた後、所定の小当り図柄(突然確変大当り図柄と同じ図柄。例えば「135」)が停止表示されることがある。第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに小当り図柄である「5」が停止表示されることに対応する演出表示装置9における表示演出を「小当り」の可変表示態様という。
ここで、小当りとは、大当りと比較して大入賞口の開放回数が少ない回数(第1実施形態では0.1秒間の開放を2回)まで許容される当りである。なお、小当り遊技が終了した場合、遊技状態は変化しない。すなわち、確変状態から通常状態に移行したり通常状態から確変状態に移行したりすることはない。また、突然確変大当りとは、大当り遊技状態において大入賞口の開放回数が少ない回数(第1実施形態では0.1秒間の開放を2回)まで許容されるが大入賞口の開放時間が極めて短い大当りであり、かつ、大当り遊技後の遊技状態を確変状態に移行させるような大当りである(すなわち、そのようにすることにより、遊技者に対して突然に確変状態となったかのように見せるものである)。つまり、第1実施形態では、突然確変大当りと小当りとは、大入賞口の開放パターンが同じである。そのように制御することによって、大入賞口の0.1秒間の開放が2回行われると、突然確変大当りであるか小当りであるかまでは認識できないので、遊技者に対して高確率状態(確変状態)を期待させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、大当り種別が全て確変大当りであるようにパチンコ遊技機1を構成する場合、小当りを設けなくてもよい。また、大当り種別が全て確変大当りである場合に小当りを設けるように構成する場合には、確変状態(高確率状態)に移行されるのみで時短状態(高ベース状態)を伴わない突然確変大当りを設けるようにすることが好ましい。
図6は、あらかじめ用意された演出図柄の変動パターンを示す説明図である。図6に示すように、第1実施形態では、可変表示結果が「はずれ」であり演出図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、非リーチPA1−1〜非リーチPA1−4の変動パターンが用意されている。また、可変表示結果が「はずれ」であり演出図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−1〜ノーマルPA2−2、ノーマルPB2−1〜ノーマルPB2−2、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−2、スーパーPB3−1〜スーパーPB3−2の変動パターンが用意されている。なお、図6に示すように、リーチしない場合に使用され擬似連の演出を伴う非リーチPA1−4の変動パターンについては、再変動が1回行われる。リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−1を用いる場合には、再変動が1回行われる。また、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−2を用いる場合には、再変動が2回行われる。さらに、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−2を用いる場合には、再変動が3回行われる。なお、再変動とは、演出図柄の可変表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでに一旦はずれとなる演出図柄を仮停止させた後に演出図柄の可変表示を再度実行することである。
また、図6に示すように、第1実施形態では、特別図柄の可変表示結果が大当り図柄または小当り図柄になる場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−3〜ノーマルPA2−4、ノーマルPB2−3〜ノーマルPB2−4、スーパーPA3−3〜スーパーPA3−4、スーパーPB3−3〜スーパーPB3−4、特殊PG1−1〜特殊PG1−3、特殊PG2−1〜特殊PG2−2の変動パターンが用意されている。なお、図6において、特殊PG1−1〜特殊PG1−3、特殊PG2−1〜特殊PG2−2の変動パターンは、突然確変大当りまたは小当りとなる場合に使用される変動パターンである。また、図6に示すように、突然確変大当りまたは小当りでない場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−3を用いる場合には、再変動が1回行われる。また、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−4を用いる場合には、再変動が2回行われる。さらに、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、スーパーPA3−3〜スーパーPA3−4を用いる場合には、再変動が3回行われる。また、突然確変大当りまたは小当りの場合に使用され擬似連の演出を伴う特殊PG1−3の変動パターンについては、再変動が1回行われる。
なお、第1実施形態では、図6に示すように、リーチの種類に応じて変動時間が固定的に定められている場合(例えば、擬似連ありのスーパーリーチAの場合には変動時間が32.75秒で固定であり、擬似連なしのスーパーリーチAの場合には変動時間が22.75秒で固定である)を示しているが、例えば、同じ種類のスーパーリーチの場合であっても、合算保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよい。例えば、同じ種類のスーパーリーチを伴う場合であっても、合算保留記憶数が多くなるに従って、変動時間が短くなるようにしてもよい。また、例えば、同じ種類のスーパーリーチの場合であっても、第1特別図柄の変動表示を行う場合には、第1保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよく、第2特別図柄の変動表示を行う場合には、第2保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよい。この場合、第1保留記憶数や第2保留記憶数の値ごとに別々の判定テーブルを用意しておき(例えば、保留記憶数0〜2用の変動パターン種別判定テーブルと保留記憶数3、4用の変動パターン種別判定テーブルとを用意しておき)、第1保留記憶数または第2保留記憶数の値に応じて判定テーブルを選択して、変動時間を異ならせるようにしてもよい。
図7は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダム1(MR1):大当りの種類(後述する通常大当り、確変大当り、突然確変大当り)を決定する(大当り種別判定用)
(2)ランダム2(MR2):変動パターンの種類(種別)を決定する(変動パターン種別判定用)
(3)ランダム3(MR3):変動パターン(変動時間)を決定する(変動パターン判定用)
(4)ランダム4(MR4):普通図柄にもとづく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)
(5)ランダム5(MR5):ランダム4の初期値を決定する(ランダム4初期値決定用)
なお、第1実施形態では、変動パターンは、まず、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)を用いて変動パターン種別を決定し、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を用いて、決定した変動パターン種別に含まれるいずれかの変動パターンに決定する。そのように、第1実施形態では、2段階の抽選処理によって変動パターンが決定される。
なお、変動パターン種別とは、複数の変動パターンをその変動態様の特徴に従ってグループ化したものである。例えば、複数の変動パターンをリーチの種類でグループ化して、ノーマルリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別と、スーパーリーチAを伴う変動パターンを含む変動パターン種別と、スーパーリーチBを伴う変動パターンを含む変動パターン種別とに分けてもよい。また、例えば、複数の変動パターンを擬似連の再変動の回数でグループ化して、擬似連を伴わない変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動1回の変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動2回の変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動3回の変動パターンを含む変動パターン種別とに分けてもよい。また、例えば、複数の変動パターンを擬似連や滑り演出などの演出の有無でグループ化してもよい。
なお、第1実施形態では、後述するように、通常大当り、確変大当りである場合には、ノーマルリーチのみを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−1と、ノーマルリーチおよび擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−2と、スーパーリーチを伴う変動パターン種別であるスーパーCA3−3とに種別分けされている。また、突然確変大当りである場合には、非リーチの変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−1と、リーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−2とに種別分けされている。また、小当りである場合には、非リーチの変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−1に種別分けされている。また、はずれである場合には、リーチも擬似連や滑り演出も伴わない変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2−1と、リーチを伴わないが擬似連や滑り演出を伴う変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2−2と、リーチも擬似連や滑り演出も伴わない短縮変動の変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2−3と、ノーマルリーチのみを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA2−4と、ノーマルリーチおよび再変動2回の擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA2−5と、ノーマルリーチおよび再変動1回の擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA2−6と、スーパーリーチを伴う変動パターン種別であるスーパーCA2−7とに種別分けされている。
図5に示された遊技制御処理におけるステップS23では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、(1)の大当り種別判定用乱数、および(4)の普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数(ランダム2、ランダム3)または初期値用乱数(ランダム5)である。なお、遊技効果を高めるために、上記の乱数以外の乱数も用いてもよい。また、第1実施形態では、大当り判定用乱数として、遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されたハードウェア(遊技制御用マイクロコンピュータ560の外部のハードウェアでもよい。)が生成する乱数を用いる。なお、大当り判定用乱数として、ハードウェア乱数ではなく、ソフトウェア乱数を用いてもよい。
図8(A)は、大当り判定テーブルを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブルには、通常状態(確変状態でない遊技状態)において用いられる通常時大当り判定テーブルと、確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。通常時大当り判定テーブルには、図8(A)の左欄に記載されている各数値が設定され、確変時大当り判定テーブルには、図8(A)の右欄に記載されている各数値が設定されている。図8(A)に記載されている数値が大当り判定値である。
図8(B)、(C)は、小当り判定テーブルを示す説明図である。小当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される小当り判定値が設定されているテーブルである。小当り判定テーブルには、第1特別図柄の変動表示を行うときに用いられる小当り判定テーブル(第1特別図柄用)と、第2特別図柄の変動表示を行うときに用いられる小当り判定テーブル(第2特別図柄用)とがある。小当り判定テーブル(第1特別図柄用)には、図8(B)に記載されている各数値が設定され、小当り判定テーブル(第2特別図柄用)には、図8(C)に記載されている各数値が設定されている。また、図8(B)、(C)に記載されている数値が小当り判定値である。
なお、第1特別図柄の変動表示を行う場合にのみ小当りと決定するようにし、第2特別図柄の変動表示を行う場合には小当りを設けないようにしてもよい。この場合、図8(C)に示す第2特別図柄用の小当り判定テーブルは設けなくてもよい。第1実施形態では、遊技状態が確変状態に移行されているときには主として第2特別図柄の変動表示が実行される。遊技状態が確変状態に移行されているときにも小当りが発生するようにし、確変となるか否かを煽る演出を行うように構成すると、現在の遊技状態が確変状態であるにもかかわらず却って遊技者に煩わしさを感じさせてしまう。そこで、第2特別図柄の変動表示中は小当りが発生しないように構成すれば、遊技状態が確変状態である場合には小当りが発生しにくくし必要以上に確変に対する煽り演出を行わないようにすることができ、遊技者に煩わしさを感じさせる事態を防止することができる。
CPU56は、所定の時期に、乱数回路53のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数(ランダムR)の値とするのであるが、大当り判定用乱数値が図8(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(後述する通常大当り、確変大当り、突然確変大当り)にすることに決定する。また、大当り判定用乱数値が図8(B)、(C)に示すいずれかの小当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りにすることに決定する。なお、図8(A)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。また、図8(B)、(C)に示す「確率」は、小当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。また、小当りにするか否か決定するということは、小当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を小当り図柄にするか否か決定するということでもある。
なお、第1実施形態では、図8(B)、(C)に示すように、小当り判定テーブル(第1特別図柄用)を用いる場合には300分の1の割合で小当りと決定されるのに対して、小当り判定テーブル(第2特別図柄)を用いる場合には3000分の1の割合で小当りと決定される場合を説明する。従って、第1実施形態では、第1始動入賞口13に始動入賞して第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2始動入賞口14に始動入賞して第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、「小当り」と決定される割合が高い。
図8(D)、(E)は、ROM54に記憶されている大当り種別判定テーブル131a、131bを示す説明図である。このうち、図8(D)は、遊技球が第1始動入賞口13に入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第1特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)131aである。また、図8(E)は、遊技球が第2始動入賞口14に入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第2特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)131bである。
大当り種別判定テーブル131a、131bは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(ランダム1)にもとづいて、大当りの種別を「通常大当り」、「確変大当り」、「突然確変大当り」のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。なお、第1実施形態では、図8(D)、(E)に示すように、大当り種別判定テーブル131aには「突然確変大当り」に対して8個の判定値が割り当てられている(40分の8の割合で突然確変大当りと決定される)のに対して、大当り種別判定テーブル131bには「突然確変大当り」に対して2個の判定値が割り当てられている(40分の2の割合で突然確変大当りと決定される)場合を説明する。従って、第1実施形態では、第1始動入賞口13に始動入賞して第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2始動入賞口14に始動入賞して第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、「突然確変大当り」と決定される割合が高い。なお、第1特別図柄用の大当り種別判定テーブル131aにのみ「突然確変大当り」を振り分けるようにし、第2特別図柄用の大当り種別判定テーブル131bには「突然確変大当り」の振り分けを行わない(すなわち、第1特別図柄の変動表示を行う場合にのみ、「突然確変大当り」と決定される場合がある)ようにしてもよい。
なお、第1実施形態では、図8(D)、(E)に示すように、所定量の遊技価値を付与する第1特定遊技状態としての突然確変大当り(2ラウンドの大当り)と、該遊技価値よりも多い量の遊技価値を付与する第2特定遊技状態としての通常大当りおよび確変大当り(15ラウンドの大当り)とに決定する場合があるとともに、第1特別図柄の変動表示が実行される場合に高い割合で第1特定遊技状態とすることに決定する場合を示しているが、付与される遊技価値は、第1実施形態で示したようなラウンド数に限られない。例えば、第1特定遊技状態と比較して、遊技価値として1ラウンドあたりの大入賞口への遊技球の入賞数(カウント数)の許容量を多くした第2特定遊技状態を決定するようにしてもよい。また、例えば、第1特定遊技状態と比較して、遊技価値として大当り中の1回あたりの大入賞口の開放時間を長くした第2特定遊技状態を決定するようにしてもよい。また、例えば、同じ15ラウンドの大当りであっても、1ラウンドあたり大入賞口を1回開放する第1特定遊技状態と、1ラウンドあたり大入賞口を複数回開放する第2特定遊技状態とを用意し、大入賞口の開放回数が実質的に多くなるようにして第2特定遊技状態の遊技価値を高めるようにしてもよい。この場合、例えば、第1特定遊技状態または第2特定遊技状態いずれの場合であっても、大入賞口を15回開放したときに(この場合、第1特定遊技状態の場合には15ラウンド全てを終了し、第2特定遊技状態の場合には未消化のラウンドが残っていることになる)、大当りがさらに継続するか否かを煽るような態様の演出を実行するようにしてもよい。そして、第1特定遊技状態の場合には内部的に15ラウンド全てを終了していることから大当り遊技を終了し、第2特定遊技状態の場合には内部的に未消化のラウンドが残っていることから、大当り遊技が継続する(恰も15回開放の大当りを終了した後にさらにボーナスで大入賞口の開放が追加で始まったような演出)ようにしてもよい。
第1実施形態では、図8(D)、(E)に示すように、大当り種別として、「通常大当り」、「確変大当り」および「突然確変大当り」がある。なお、第1実施形態では、大当り遊技において実行されるラウンド数が15ラウンドおよび2ラウンドの2種類である場合を示しているが、大当り遊技において実行されるラウンド数は、第1実施形態で示したものに限られない。例えば、7ラウンドの大当り遊技に制御する7R確変大当りや、5ラウンドの大当り遊技に制御する5R確変大当りが設けられていてもよい。また、第1実施形態では、大当り種別が「通常大当り」、「確変大当り」および「突然確変大当り」の3種類である場合を示しているが、3種類にかぎらず、例えば、4種類以上の大当り種別を設けるようにしてもよい。また、逆に、大当り種別が3種類よりも少なくてもよく、例えば、大当り種別として2種類のみ設けられていてもよい。
「通常大当り」とは、15ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に時短状態(高ベース状態)に移行させる大当りである(後述するステップS167、S168参照)。そして、時短状態に移行した後、変動表示を100回終了すると時短状態が終了する(後述するステップS168、S137〜140参照)。なお、第1実施形態では、時短状態に移行した後、100回の変動表示の実行を終了する前に大当りが発生した場合にも、時短状態が終了する(後述するステップS132参照)。
「確変大当り」とは、15ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に確変状態(高確率状態)に移行させる大当りである(第1実施形態では確変状態に移行されるとともに時短状態(高ベース状態)にも移行される。後述するステップS169、S170参照)。そして、確変状態に移行した後、次の大当りが発生するまで確変状態が維持される(後述するステップS132参照)。
また、「突然確変大当り」とは、「通常大当り」や「確変大当り」と比較して大入賞口の開放回数が少ない回数(第1実施形態では0.1秒間の開放を2回)まで許容される大当りである。すなわち、「突然確変大当り」となった場合には、2ラウンドの大当り遊技状態に制御される。また、「通常大当り」や「確変大当り」では、1ラウンドあたりの大入賞口の開放時間が29秒と長いのに対して、「突然確変大当り」では1ラウンドあたりの大入賞口の開放時間が0.1秒と極めて短く、大当り遊技中に大入賞口に遊技球が入賞することは殆ど期待できない。そして、第1実施形態では、その突然確変大当り遊技状態の終了後に確変状態(高確率状態)に移行される(第1実施形態では、確変状態に移行されるとともに時短状態(高ベース状態)にも移行される。後述するステップS169、S170参照)。そして、確変状態に移行した後、次の大当りが発生するまで確変状態が維持される(後述するステップS132参照)。
なお、前述したように、第1実施形態では、「小当り」となった場合にも、大入賞口の開放が0.1秒間ずつ2回行われ、「突然確変大当り」による大当り遊技状態と同様の制御が行われる。そして、「小当り」となった場合には、大入賞口の2回の開放が終了した後、遊技状態は変化せず、「小当り」となる前の遊技状態が維持される。そのようにすることによって、「突然確変大当り」であるか「小当り」であるかを認識できないようにし、遊技の興趣を向上させている。
大当り種別判定テーブル131a、131bには、ランダム1の値と比較される数値であって、「通常大当り」、「確変大当り」、「突然確変大当り」のそれぞれに対応した判定値(大当り種別判定値)が設定されている。CPU56は、ランダム1の値が大当り種別判定値のいずれかに一致した場合に、大当りの種別を、一致した大当り種別判定値に対応する種別に決定する。
図9(A)〜(C)は、大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cを示す説明図である。大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別の判定結果に応じて、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
各大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cには、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値と比較される数値(判定値)であって、ノーマルCA3−1〜ノーマルCA3−2、スーパーCA3−3、特殊CA4−1、特殊CA4−2の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が設定されている。
例えば、大当り種別が「通常大当り」である場合に用いられる図9(A)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Aと、大当り種別が「確変大当り」である場合に用いられる図9(B)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Bとで、ノーマルCA3−1〜ノーマルCA3−2、スーパーCA3−3の変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっている。
このように、大当り種別に応じて選択される大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cを比較すると、大当り種別に応じて各変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっている。また、大当り種別に応じて異なる変動パターン種別に対して判定値が割り当てられている。よって、大当り種別を複数種類のうちのいずれにするかの決定結果に応じて、異なる変動パターン種別に決定することができ、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
なお、図9(A)、(B)に示すように、第1実施形態では、「通常大当り」または「確変大当り」である場合には、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値が150〜251であれば、少なくともスーパーリーチ(スーパーリーチA、スーパーリーチB)を伴う変動表示が実行されることがわかる。
また、スーパーリーチ大当りについて、擬似連を伴う変動パターン種別(スーパーPA3−3、スーパーPA3−4の変動パターンを含む変動パターン種別)と、擬似連を伴わない変動パターン種別(スーパーPB3−3、スーパーPB3−4の変動パターンを含む変動パターン種別)とに分けてもよい。この場合、通常大当り用の大当り用変動パターン種別判定テーブル132Aおよび確変大当り用の大当り用変動パターン種別判定テーブル132Bの両方において、スーパーリーチかつ擬似連を伴う変動パターン種別と、スーパーリーチかつ擬似連を伴わない変動パターン種別とが割り当てられることになる。
また、大当り種別が「突然確変大当り」である場合に用いられる大当り用変動パターン種別判定テーブル132Cでは、例えば、特殊CA4−1、特殊CA4−2といった大当り種別が「突然確変大当り」以外である場合には判定値が割り当てられない変動パターン種別に対して、判定値が割り当てられている。よって、可変表示結果が「大当り」となり大当り種別が「突然確変大当り」となることに応じて突然確変大当り状態に制御する場合には、通常大当りや確変大当りによる大当り状態に制御する場合とは異なる変動パターン種別に決定することができる。
また、図9(D)は、小当り用変動パターン種別判定テーブル132Dを示す説明図である。小当り用変動パターン種別判定テーブル132Dは、可変表示結果を小当り図柄にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。なお、第1実施形態では、図9(D)に示すように、小当りとすることに決定されている場合には、変動パターン種別として特殊CA4−1が決定される場合が示されている。
図10(A)〜(C)は、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cを示す説明図である。このうち、図10(A)は、遊技状態が通常状態であるとともに合算保留記憶数が3未満である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Aを示している。また、図10(B)は、遊技状態が通常状態であるとともに合算保留記憶数が3以上である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Bを示している。また、図10(C)は、遊技状態が確変状態や時短状態である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Cを示している。はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cは、可変表示結果をはずれ図柄にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
なお、図10に示す例では、遊技状態が確変状態や時短状態である場合と合算保留記憶数が3以上である場合とで別々のはずれ用変動パターン種別判定テーブル135B〜135Cを用いる場合を示しているが、確変状態や時短状態である場合と合算保留記憶数が3以上である場合とで、共通のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを用いるように構成してもよい。また、図10(C)に示す例では、合算保留記憶数にかかわらず共通の確変/時短用のはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Cを用いる場合を示しているが、確変/時短用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルとして合算保留記憶数に応じた複数のはずれ用変動パターン判定テーブル(判定値の割合を異ならせたテーブル)を用いるようにしてもよい。
なお、第1実施形態では、遊技状態が通常状態である場合には、合算保留記憶数が3未満である場合に用いるはずれ変動パターン種別判定テーブル135Aと、合算保留記憶数が3以上である場合に用いるはずれ変動パターン種別判定テーブル135Bとの2種類のテーブルを用いる場合を示しているが、はずれ変動パターン種別判定テーブルの分け方は、第1実施形態で示したものにかぎられない。例えば、合算保留記憶数の値ごとに別々のはずれ変動パターン種別判定テーブルをそれぞれ備えてもよい(すなわち、合算保留記憶数0個用、合算保留記憶数1個用、合算保留記憶数2個用、合算保留記憶数3個用、合算保留記憶数4個用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルをそれぞれ別々に用いるようにしてもよい)。また、例えば、合算保留記憶数の他の複数の値の組合せに対応したはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。例えば、合算保留記憶数0〜2用、合算保留記憶数3用、合算保留記憶数4用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。
また、第1実施形態では、合算保留記憶数に応じてはずれ変動パターン種別判定テーブルを複数備える場合を示しているが、第1保留記憶数や第2保留記憶数に応じてはずれ変動パターン種別判定テーブルを複数備えるようにしてもよい。例えば、第1特別図柄の変動表示を行う場合には、第1保留記憶数の値ごとに別々に用意されたはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい(すなわち、第1保留記憶数0個用、第1保留記憶数1個用、第1保留記憶数2個用、第1保留記憶数3個用、第1保留記憶数4個用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルをそれぞれ別々に用いるようにしてもよい)。また、例えば、第1保留記憶数の他の複数の値の組合せに対応したはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。例えば、第1保留記憶数0〜2用、第1保留記憶数3用、第1保留記憶数4用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。この場合であっても、第1保留記憶数や第2保留記憶数が多い場合(例えば3以上)には、変動時間が短い変動パターンを含む変動パターン種別が選択されやすいように構成すればよい。また、このような場合であっても、特定の可変表示パターンとしてのスーパーリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別に対して共通の判定値を割り当てるように構成すればよい。
なお、「特定の演出態様」とは、スーパーリーチを伴う変動パターンなど、少なくとも大当りに対する期待度が高く設定され、遊技者に大当りに対する期待感を抱かせることができる変動パターン種別、変動パターンのことである。また、「大当りに対する期待度(信頼度)」とは、その特定の演出態様による可変表示(例えば、スーパーリーチを伴う変動表示)が実行された場合に大当りが出現する出現率(確率)を示している。例えば、スーパーリーチを伴う変動表示が実行される場合の大当り期待度は、(大当りと決定されている場合にスーパーリーチが実行される割合)/(大当りと決定されている場合およびハズレと決定されている場合の両方にスーパーリーチが実行される割合)を計算することによって求められる。
各はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Bには、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値と比較される数値(判定値)であって、非リーチCA2−1〜非リーチCA2−3、ノーマルCA2−4〜ノーマルCA2−6、スーパーCA2−7の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が設定されている。
なお、図10(A)、(B)に示すように、第1実施形態では、はずれであるとともに遊技状態が通常状態である場合には、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値が230〜251であれば、合算保留記憶数にかかわらず、少なくともスーパーリーチ(スーパーリーチA、スーパーリーチB)を伴う変動表示が実行されることがわかる。
また、図10(A)、(B)に示すように、第1実施形態では、はずれであるとともに遊技状態が通常状態である場合には、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値が1〜79であれば、合算保留記憶数にかかわらず、少なくともリーチを伴わない(擬似連や滑り演出などの演出も伴わない)通常変動の変動表示が実行されることがわかる。そのようなテーブル構成により、第1実施形態では、判定テーブル(はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A、135B)は、リーチ用可変表示パターン(リーチを伴う変動パターン)以外の可変表示パターンのうちの少なくとも一部に対して、保留記憶手段(第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファ)が記憶する権利の数(第1保留記憶数や第2保留記憶数、合算保留記憶数)にかかわらず、共通の判定値(図10(A)、(B)に示す例では1〜79)が割り当てられるように構成されている。なお、「リーチ用可変表示パターン以外の可変表示パターン」とは、第1実施形態で示したように、例えば、リーチを伴わず、擬似連や滑り演出などの演出も伴わず、可変表示結果が大当りとならない場合に用いられる可変表示パターン(変動パターン)のことである。
なお、第1実施形態では、図9に示すように、現在の遊技状態にかかわらず、共通の大当り用変動パターン種別判定テーブルを用いる場合を示したが、現在の遊技状態が確変状態であるか通常状態であるかに応じて、それぞれ別々に用意された大当り用変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。また、第1実施形態では、合算保留記憶数が3以上である場合に、図10(B)に示す短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択して短縮変動の変動パターンが決定される場合があるように構成する場合を示しているが、現在の遊技状態に応じて短縮変動の変動パターンが選択されうる場合の合算保留記憶数(第1保留記憶数や第2保留記憶数でもよい)の閾値を異ならせてもよい。例えば、遊技状態が通常状態である場合には、合算保留記憶数が3である場合に(または、例えば、第1保留記憶数や第2保留記憶数が2である場合に)、短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択して短縮変動の変動パターンが決定される場合があるようにし、遊技状態が確変状態や時短状態である場合には、合算保留記憶数がより少ない1や2の場合でも(または、例えば、第1保留記憶数や第2保留記憶数がより少ない0や1の場合でも)、短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択して短縮変動の変動パターンが決定される場合があるようにしてもよい。
図11(A)、(B)は、ROM54に記憶されている当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bを示す説明図である。当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bは、可変表示結果を「大当り」や「小当り」にする旨の判定がなされたときに、大当り種別や変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、変動パターン種別をノーマルCA3−1〜ノーマルCA3−2、スーパーCA3−3のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル137Aが使用テーブルとして選択され、変動パターン種別を特殊CA4−1、特殊CA4−2のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル137Bが使用テーブルとして選択される。各当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bは、変動パターン種別に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)の値と比較される数値(判定値)であって、演出図柄の可変表示結果が「大当り」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに対応するデータ(判定値)を含む。
なお、図11(A)に示す例では、変動パターン種別として、ノーマルリーチのみを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−1と、ノーマルリーチおよび擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−2と、スーパーリーチを伴う(スーパーリーチとともに擬似連を伴う場合もある)変動パターンを含む変動パターン種別であるスーパーCA3−3とに種別分けされている場合が示されている。また、図11(B)に示す例では、変動パターン種別として、非リーチの変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−1と、リーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−2とに種別分けされている場合が示されている。なお、図11(B)において、リーチの有無によって変動パターン種別を分けるのではなく、擬似連や滑り演出などの演出の有無によって変動パターン種別を分けてもよい。この場合、例えば、特殊CA4−1は、擬似連や滑り演出を伴わない変動パターンである特殊PG1−1と特殊PG2−1を含むようにし、特殊CA4−2は、擬似連や滑り演出を伴う特殊PG1−2、特殊PG1−3および特殊PG2−2を含むように構成してもよい。
図12は、ROM54に記憶されているはずれ変動パターン判定テーブル138Aを示す説明図である。はずれ変動パターン判定テーブル138Aは、可変表示結果を「はずれ」にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別の決定結果に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。はずれ変動パターン判定テーブル138Aは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。
図13および図14は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図13および図14に示す例において、コマンド80XX(H)は、特別図柄の可変表示に対応して演出表示装置9において可変表示される演出図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である(それぞれ変動パターンXXに対応)。つまり、図6に示された使用されうる変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される変動パターンのそれぞれに対応する変動パターンコマンドがある。なお、「(H)」は16進数であることを示す。また、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド80XX(H)を受信すると、演出表示装置9において演出図柄の可変表示を開始するように制御する。
コマンド8C01(H)〜8C05(H)は、大当りとするか否か、小当りとするか否か、および大当り種別を示す演出制御コマンドである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド8C01(H)〜8C05(H)の受信に応じて演出図柄の表示結果を決定するので、コマンド8C01(H)〜8C05(H)を表示結果指定コマンドという。
コマンド8D01(H)は、第1特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第1図柄変動指定コマンド)である。コマンド8D02(H)は、第2特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第2図柄変動指定コマンド)である。第1図柄変動指定コマンドと第2図柄変動指定コマンドとを特別図柄特定コマンド(または図柄変動指定コマンド)と総称することがある。なお、第1特別図柄の可変表示を開始するのか第2特別図柄の可変表示を開始するのかを示す情報を、変動パターンコマンドに含めるようにしてもよい。
コマンド8F00(H)は、第4図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果(停止図柄)を導出表示することを示す演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)である。演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄確定指定コマンドを受信すると、第4図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果を導出表示する。
コマンド9000(H)は、パチンコ遊技機1に対する電力供給が開始されたときに送信される演出制御コマンド(初期化指定コマンド:電源投入指定コマンド)である。コマンド9200(H)は、パチンコ遊技機1に対する電力供給が再開されたときに送信される演出制御コマンド(停電復旧指定コマンド)である。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、パチンコ遊技機1に対する電力供給が開始されたときに、バックアップRAMにデータが保存されている場合には、停電復旧指定コマンドを送信し、そうでない場合には、初期化指定コマンドを送信する。
コマンド9F00(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)である。
コマンドA001〜A003(H)は、ファンファーレ画面を表示すること、すなわち大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(大当り開始指定コマンド:ファンファーレ指定コマンド)である。第1実施形態では、大当りの種類に応じて、大当り開始1指定コマンド、大当り開始2指定コマンド、または小当り/突然確変大当り開始指定コマンドが用いられる。具体的には、「通常大当り」である場合には大当り開始1指定コマンド(A001(H))が用いられ、「通常大当り」である場合には大当り開始2指定コマンド(A002(H))が用いられ、「突然確変大当り」や「小当り」である場合には小当り/突然確変大当り開始指定コマンド(A003(H))が用いられる。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然大当りである場合に突然確変大当り開始指定用のファンファーレ指定コマンドを送信するものの、小当りである場合にはファンファーレ指定コマンドを送信しないように構成してもよい。
コマンドA1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放中の表示を示す演出制御コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)である。なお、大入賞口開放中指定コマンドはラウンドごとにそのラウンドを指定する値がEXTデータに設定されて送信されるので、ラウンドごとに異なる大入賞口開放中指定コマンドが送信される。例えば、大当り遊技中の第1ラウンドを実行する際には、ラウンド1を指定する大入賞口開放中指定コマンド(A101(H))が送信され、大当り遊技中の第10ラウンドを実行する際には、ラウンド10を指定する大入賞口開放中指定コマンド(A10A(H))が送信される。A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口閉鎖を示す演出制御コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)である。なお、大入賞口開放後指定コマンドはラウンドごとにそのラウンドを指定する値がEXTデータに設定されて送信されるので、ラウンドごとに異なる大入賞口開放後指定コマンドが送信される。例えば、大当り遊技中の第1ラウンドを終了する際には、ラウンド1を指定する大入賞口開放後指定コマンド(A201(H))が送信され、大当り遊技中の第10ラウンドを終了する際には、ラウンド10を指定する大入賞口開放後指定コマンド(A30A(H))が送信される。
コマンドA301(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(大当り終了1指定コマンド:エンディング1指定コマンド)である。なお、大当り終了1指定コマンド(A301(H))は、「通常大当り」による大当り遊技を終了する場合に用いられる。コマンドA302(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(大当り終了2指定コマンド:エンディング2指定コマンド)である。なお、大当り終了2指定コマンド(A302(H))は、「確変大当り」による大当り遊技を終了する場合に用いられる。コマンドA303(H)は、小当りの遊技の終了または突然確変大当りの遊技の終了を指定する演出制御コマンド(小当り/突然確変大当り終了指定コマンド:エンディング3指定コマンド)である。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然確変大当りである場合に突然確変大当り終了指定用のエンディング指定コマンドを送信するものの、小当りである場合にはエンディング指定コマンドを送信しないように構成してもよい。
コマンドB000(H)は、遊技状態が通常状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(通常状態背景指定コマンド)である。コマンドB001(H)は、遊技状態が時短状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(時短状態背景指定コマンド)である。コマンドB002(H)は、遊技状態が確変状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(確変状態背景指定コマンド)である。
コマンドC000(H)は、第1保留記憶数が1増加したことを指定する演出制御コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンド)である。コマンドC100(H)は、第2保留記憶数が1増加したことを指定する演出制御コマンド(第2保留記憶数加算指定コマンド)である。コマンドC200(H)は、第1保留記憶数が1減少したことを指定する演出制御コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンド)である。コマンドC300(H)は、第2保留記憶数が1減少したことを指定する演出制御コマンド(第2保留記憶数減算指定コマンド)である。
なお、第1実施形態では、保留記憶情報として、第1保留記憶数と第2保留記憶数とについて、それぞれ保留記憶数が増加または減少したことを示す演出制御コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンド、第2保留記憶数加算指定コマンド)を送信する場合を示しているが、保留記憶情報の形態は、第1実施形態で示したものにかぎらず、例えば、以下のような態様の保留記憶情報を送信するようにしてもよい。
(1)保留記憶情報として、1つのコマンドのみを送信し、その1つのコマンドにおいて、第1保留記憶と第2保留記憶とのいずれが増加したかを指定するとともに、増加した方の保留記憶数(第1保留記憶数または第2保留記憶数)をEXTデータとして設定して送信するようにしてもよい。
(2)保留記憶情報として、1つのコマンドのみを送信し、その1つのコマンドにおいて、第1保留記憶と第2保留記憶とのいずれが増加したかを指定するとともに、合算保留記憶数をEXTデータとして設定して送信するようにしてもよい。
(3)保留記憶情報として、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とのいずれに始動入賞したか(第1保留記憶と第2保留記憶とのいずれが増加したか)を指定する演出制御コマンド(第1始動入賞指定コマンド、第2始動入賞指定コマンド)を送信するとともに、それとは別に保留記憶数を指定する保留記憶数指定コマンドを送信するようにし、その保留記憶数指定コマンドにおいて合算保留記憶数をEXTデータとして設定して送信するようにしてもよい。
(4)保留記憶情報として、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とのいずれに始動入賞したか(第1保留記憶と第2保留記憶とのいずれが増加したか)を指定する演出制御コマンド(第1始動入賞指定コマンド、第2始動入賞指定コマンド)を送信するとともに、それとは別に保留記憶数を指定する保留記憶数指定コマンドを送信するようにし、その保留記憶数指定コマンドにおいて増加した方の保留記憶数(第1保留記憶数または第2保留記憶数)をEXTデータとして設定して送信するようにしてもよい。
コマンドC4XX(H)およびコマンドC6XX(H)は、入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンド(入賞時判定結果指定コマンド)である。このうち、コマンドC4XX(H)は、入賞時判定結果のうち、大当りとなるか否かや、小当りとなるか否か、大当りの種別の判定結果を示す演出制御コマンド(図柄指定コマンド)である。また、コマンドC6XX(H)は、入賞時判定結果のうち、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲となるかの判定結果(変動パターン種別の判定結果)を示す演出制御コマンド(変動カテゴリコマンド)である。
第1実施形態では、後述する入賞時演出処理(図22参照)において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞時に、大当りとなるか否かや、小当りとなるか否か、大当りの種別、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲にとなるかを判定する。そして、図柄指定コマンドのEXTデータに、大当りや小当りとなることを指定する値や、大当りの種別を指定する値を設定し、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する制御を行う。また、変動カテゴリコマンドのEXTデータに判定結果としての判定値の範囲を指定する値を設定し、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する制御を行う。なお、第1実施形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄指定コマンドに設定されている値にもとづいて、表示結果が大当りや小当りとなるか否か、大当りの種別を認識できるとともに、変動カテゴリコマンドにもとづいて、変動パターン種別判定用乱数の値が所定の判定値となる場合には変動パターン種別を認識できる。
図15は、図柄指定コマンドの内容の一例を示す説明図である。図15に示すように、第1実施形態では、大当りや小当りとなるか否かと、大当りの種別とに応じて、EXTデータが設定され、図柄指定コマンドが送信される。
例えば、後述する入賞時演出処理において、「はずれ」となると判定された場合には、CPU56は、EXTデータに「00(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄1指定コマンド)を送信する。また、例えば、「通常大当り」となると判定された場合には、CPU56は、EXTデータに「01(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄2指定コマンド)を送信する。また、例えば、「確変大当り」となると判定された場合には、CPU56は、EXTデータに「02(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄3指定コマンド)を送信する。また、例えば、「突然確変大当り」となると判定された場合には、CPU56は、EXTデータに「03(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄4指定コマンド)を送信する。また、例えば、「小当り」となると判定された場合には、CPU56は、EXTデータに「04(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄5指定コマンド)を送信する。なお、図柄指定コマンドに設定されるEXTデータと、表示結果指定コマンドに設定されるEXTデータとを共通化してもよい。そのように構成すれば、図柄指定コマンドを設定する際と表示結果指定コマンドを設定する際とで、読み出すデータを共通化することができる。
図16および図17は、変動カテゴリコマンドの内容の一例を示す説明図である。図16および図17に示すように、第1実施形態では、いずれの遊技状態であるかと、特別図柄や演出図柄の表示結果がいずれの表示結果となるかと、始動入賞時に変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲になると判定したとかとに応じて、EXTデータに値が設定され、変動カテゴリコマンドが送信される。
例えば、始動入賞時に、遊技状態が通常状態且つはずれとなると判定した場合、後述する入賞時演出処理のステップS232において、CPU56は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1〜79となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1〜79となる場合には、CPU56は、EXTデータに「00(H)」を設定した変動カテゴリ1コマンドを送信する。なお、第1実施形態では、遊技状態が通常状態である場合には、合算保留記憶数にかかわらず、判定値1〜79の範囲には非リーチCA2−1の変動パターン種別が共通に割り当てられているのであるから、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動カテゴリ1コマンドを受信したことにもとづいて、少なくとも変動パターン種別が非リーチCA2−1となることを認識することができる。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が80〜89となる場合には、EXTデータに「01(H)」を設定した変動カテゴリ2コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が90〜99となる場合には、EXTデータに「02(H)」を設定した変動カテゴリ3コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が100〜169となる場合には、EXTデータに「03(H)」を設定した変動カテゴリ4コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が170〜199となる場合には、EXTデータに「04(H)」を設定した変動カテゴリ5コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が200〜214となる場合には、EXTデータに「05(H)」を設定した変動カテゴリ6コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が215〜229となる場合には、EXTデータに「06(H)」を設定した変動カテゴリ7コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が230〜251となる場合には、EXTデータに「07(H)」を設定した変動カテゴリ8コマンドを送信する。なお、第1実施形態では、遊技状態が通常状態である場合には、合算保留記憶数にかかわらず、判定値230〜251の範囲にはスーパーCA2−7の変動パターン種別が共通に割り当てられているのであるから、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動カテゴリ8コマンドを受信したことにもとづいて、少なくとも変動パターン種別がスーパーCA2−7となることを認識することができる。
なお、上記のいずれの変動カテゴリに属するかを判定するために用いられる閾値79、89、99、169、199、214および229は、具体的には、図10(A)、(B)に示すはずれ用変動パターン種別判定テーブルにおける各変動パターン種別に割り当てられた判定値の範囲の境界となりうる値をピックアップして導き出されたものである。このことは、以降の変動カテゴリ9〜10、21〜29についても同様であり、図9(A)〜(D)や図10(C)に示す変動パターン種別判定テーブルにおける各変動パターン種別に割り当てられた判定値の範囲の境界となりうる値をピックアップしてカテゴリ判定のために用いられる閾値が導き出される。
また、例えば、始動入賞時に、遊技状態が確変状態や時短状態且つはずれとなると判定した場合、後述する入賞時演出処理のステップS232において、CPU56は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1〜219となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1〜219となる場合(すなわち、非リーチCA2−3の変動パターン種別となる場合)には、CPU56は、EXTデータに「08(H)」を設定した変動カテゴリ9コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が220〜251となる場合(すなわち、スーパーCA2−7の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「09(H)」を設定した変動カテゴリ10コマンドを送信する。
なお、遊技状態が確変状態や時短状態である場合にも、判定値230〜251の範囲にスーパーCA2−7の変動パターン種別を割り当てるようにしてもよい。そのようにすれば、遊技状態にかかわらず、スーパーCA2−7の変動パターン種別に対して共通の判定値が割り当てられるようにすることができる。そのため、後述する入賞時演出の処理のステップS232の処理を実行する際に、はずれであれば、遊技状態にかかわらず共通の判定処理を行えばよくなり、プログラム容量をより低減することができる。また、この場合、ステップS226の遊技状態の判定処理も不要とすることができる。
また、例えば、始動入賞時に、「通常大当り」となると判定した場合、後述する入賞時演出処理のステップS232において、CPU56は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1〜74となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1〜74となる場合(すなわち、ノーマルCA3−1の変動パターン種別となる場合)には、CPU56は、EXTデータに「10(H)」を設定した変動カテゴリ21コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が75〜149となる場合(すなわち、ノーマルCA3−2の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「11(H)」を設定した変動カテゴリ22コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が150〜251となる場合(すなわち、スーパーCA3−3の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「12(H)」を設定した変動カテゴリ23コマンドを送信する。
また、例えば、始動入賞時に、「確変大当り」となると判定した場合、後述する入賞時演出処理のステップS232において、CPU56は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1〜38となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1〜38となる場合(すなわち、ノーマルCA3−1の変動パターン種別となる場合)には、CPU56は、EXTデータに「13(H)」を設定した変動カテゴリ24コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が39〜79となる場合(すなわち、ノーマルCA3−2の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「14(H)」を設定した変動カテゴリ25コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が80〜251となる場合(すなわち、スーパーCA3−3の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「15(H)」を設定した変動カテゴリ26コマンドを送信する。
また、例えば、始動入賞時に、突然確変大当りとなると判定した場合、後述する入賞時演出処理のステップS232において、CPU56は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1〜100となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1〜100となる場合(すなわち、特殊CA4−1の変動パターン種別となる場合)には、CPU56は、EXTデータに「16(H)」を設定した変動カテゴリ27コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が101〜251場合(すなわち、特殊CA4−2の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「17(H)」を設定した変動カテゴリ28コマンドを送信する。
また、例えば、始動入賞時に、小当りとなると判定した場合、CPU56は、EXTデータに「18(H)」を設定した変動カテゴリ29コマンドを送信する。
なお、始動入賞時に入賞時判定を行ったときと実際に変動表示を開始するときとでは必ずしも合算保留記憶数が同じであるとは限らないのであるから、入賞時判定結果指定コマンドで示される変動パターン種別が実際に変動表示で用いられる変動パターン種別と一致しない場合も生じうる。しかし、第1実施形態では、少なくとも非リーチCA2−1、スーパーCA2−7およびスーパーCA3−3の変動パターン種別については、合算保留記憶数にかかわらず共通の判定値が割り当てられているのであるから(図9、図10参照)、入賞時判定結果と実際に実行される変動表示の変動パターン種別とで不整合が生じない。そのため、非リーチCA2−1、スーパーCA2−7またはスーパーCA3−3の変動パターン種別になると入賞時判定された変動表示に対してのみ、後述する表示変化演出が実行されるように構成してもよい。このように構成する場合には、非リーチCA2−1、スーパーCA2−7およびスーパーCA3−3の変動パターン種別となると判定した場合にのみ、図16および図17に示す変動カテゴリコマンド(具体的には、変動カテゴリ1コマンド、変動カテゴリ8コマンド、変動カテゴリ23コマンド、変動カテゴリ26コマンドのみ)を送信し、それ以外の変動パターン種別の入賞時判定結果の場合には変動カテゴリコマンドを送信しないようにしてもよい。また、非リーチCA2−1、スーパーCA2−7およびスーパーCA3−3以外となると入賞時判定された場合には、変動パターン種別を特定不能であることを示す変動カテゴリコマンドを送信するようにしてもよい。
なお、保留予告演出とは、予告演出の対象となる変動表示が開始されるよりも前に実行されるいわゆる先読み予告演出の一種であり、第1保留記憶表示部9aや第2保留記憶表示部9bにおける保留表示を通常とは異なる表示態様で表示することにより行われる予告演出である。保留予告演出は、例えば、予告対象となる変動表示に対する始動入賞が発生したことにもとづいて、出現演出や保留表示が表示されたタイミングで実行される。なお、予告対象となる変動表示に対する始動入賞が発生したことにもとづいて、出現演出や保留表示が表示されたタイミングでは通常の表示態様で保留表示の表示を一旦開始し、その後の所定タイミング(例えば、保留のシフトのタイミング)で通常とは異なる表示態様に保留表示を変化させることにより保留予告演出を実行するようにしてもよい。
なお、第1実施形態では、時短状態(高ベース状態)であるときに第1始動入賞口13への始動入賞が発生した場合や、大当り遊技中に第1始動入賞口13への始動入賞が発生した場合を除いて(ステップS1215A、S1216A参照)、始動入賞が発生するごとに入賞時判定の処理が実行され、図15に示す図柄指定コマンドが送信されるとともに図16および図17に示す変動カテゴリコマンドが送信される。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した図柄指定コマンドや変動カテゴリコマンドにもとづいて、予告対象の変動表示が開始される以前に、前もって大当りとなるか否かやリーチとなるか否かを予告する保留予告演出を実行する。
演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ560から上述した演出制御コマンドを受信すると、図13および図14に示された内容に応じて演出表示装置9の表示状態を変更したり、ランプの表示状態を変更したり、音声出力基板70に対して音番号データを出力したりする。
例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞があり第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおいて特別図柄の可変表示が開始される度に、演出図柄の変動パターンを指定する変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する。
第1実施形態では、演出制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」に設定され、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」に設定される。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい。
なお、演出制御コマンドの送出方式として、演出制御信号CD0〜CD7の8本のパラレル信号線で1バイトずつ主基板31から中継基板77を介して演出制御基板80に演出制御コマンドデータを出力し、演出制御コマンドデータの他に、演出制御コマンドデータの取込を指示するパルス状(矩形波状)の取込信号(演出制御INT信号)を出力する方式を用いる。演出制御コマンドの8ビットの演出制御コマンドデータは、演出制御INT信号に同期して出力される。演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御INT信号が立ち上がったことを検知して、割込処理によって1バイトのデータの取り込み処理を開始する。
図13および図14に示す例では、変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを、第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の変動に対応した演出図柄の可変表示(変動)と第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の変動に対応した演出図柄の可変表示(変動)とで共通に使用でき、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示に伴って演出を行う演出表示装置9などの演出用部品を制御する際に、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるコマンドの種類を増大させないようにすることができる。
図18および図19は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄プロセス処理(ステップS26)のプログラムの一例を示すフローチャートである。上述したように、特別図柄プロセス処理では第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を制御するための処理が実行される。特別図柄プロセス処理において、CPU56は、第1始動入賞口13に遊技球が入賞したことを検出するための第1始動口スイッチ13aがオンしていたら、すなわち、第1始動入賞口13への始動入賞が発生していたら、第1始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS311、S312)。また、CPU56は、第2始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための第2始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち第2始動入賞口14への始動入賞が発生していたら、第2始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS313、S314)。そして、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。第1始動入賞口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aがオンしていなければ、内部状態に応じて、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。
ステップS300〜S310の処理は、以下のような処理である。
特別図柄通常処理(ステップS300):特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数(合算保留記憶数)を確認する。保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数は合算保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。また、合算保留記憶数カウンタのカウント値が0でなければ、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示の表示結果を大当りとするか否かを決定する。大当りとする場合には大当りフラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に応じた値(この例では1)に更新する。なお、大当りフラグは、大当り遊技が終了するときにリセットされる。
変動パターン設定処理(ステップS301):特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。また、変動パターンを決定し、その変動パターンにおける変動時間(可変表示時間:可変表示を開始してから表示結果を導出表示(停止表示)するまでの時間)を特別図柄の可変表示の変動時間とすることに決定する。また、決定した変動パターンに応じた変動パターンコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行い、特別図柄の変動時間を計測する変動時間タイマをスタートさせる。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に対応した値(この例では2)に更新する。
表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302):特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。演出制御用マイクロコンピュータ100に、表示結果指定コマンドを送信する制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に対応した値(この例では3)に更新する。
特別図柄変動中処理(ステップS303):特別図柄プロセスフラグの値が3であるときに実行される。変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ステップS301でセットされる変動時間タイマがタイムアウトすなわち変動時間タイマの値が0になる)すると、演出制御用マイクロコンピュータ100に、図柄確定指定コマンドを送信する制御を行い、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に対応した値(この例では4)に更新する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する図柄確定指定コマンドを受信すると演出表示装置9において第4図柄が停止されるように制御する。
特別図柄停止処理(ステップS304):特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。大当りフラグがセットされている場合に、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、小当りフラグがセットされている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に対応した値(この例では8)に更新する。大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。なお、第1実施形態では、特別図柄プロセスフラグの値が4となったことにもとづいて、後述するように、特別図柄表示制御処理において特別図柄の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データが特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定され(図30参照)、ステップS22の表示制御処理において出力バッファの設定内容に応じて実際に特別図柄の停止図柄が停止表示される。
大入賞口開放前処理(ステップS305):特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。大入賞口開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、大入賞口開放中指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行うとともに、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に対応した値(この例では6)に更新する。なお、大入賞口開放前処理はラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、大入賞口開放前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。また、大入賞口開放中指定コマンドはラウンドごとにそのラウンドを指定する値がEXTデータに設定されて送信されるので、ラウンドごとに異なる大入賞口開放中指定コマンドが送信される。例えば、大当り遊技中の第1ラウンドを実行する際には、ラウンド1を指定する大入賞口開放中指定コマンド(A101(H))が送信され、大当り遊技中の第10ラウンドを実行する際には、ラウンド10を指定する大入賞口開放中指定コマンド(A10A(H))が送信される。
大入賞口開放中処理(ステップS306):特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大入賞口開放中処理では、大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、大当り中開放後指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行うとともに、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS307に対応した値(この例では7)に更新する。
大当り終了処理(ステップS307):特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。また、遊技状態を示すフラグ(例えば、確変フラグや時短フラグ)をセットする処理を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
小当り開放前処理(ステップS308):特別図柄プロセスフラグの値が8であるときに実行される。小当り開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS309に対応した値(この例では9)に更新する。なお、小当り開放前処理は小当り遊技中の大入賞口の開放毎に実行されるが、小当り遊技中の最初の開放を開始する場合には、小当り開放前処理は小当り遊技を開始する処理でもある。
小当り開放中処理(ステップS309):特別図柄プロセスフラグの値が9であるときに実行される。大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ大入賞口の開放回数が残っている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に対応した値(この例では8)に更新する。また、全ての開放を終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS310に対応した値(この例では10)に更新する。
小当り終了処理(ステップS310):特別図柄プロセスフラグの値が10であるときに実行される。小当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
図20は、ステップS312、S314の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。このうち、図20(A)は、ステップS312の第1始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。また、図20(B)は、ステップS314の第2始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。
まず、図20(A)を参照して第1始動口スイッチ通過処理について説明する。第1始動口スイッチ13aがオン状態の場合に実行される第1始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、まず、第1保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第1保留記憶数をカウントするための第1保留記憶数カウンタの値が4でるか否か)を確認する(ステップS1211A)。第1保留記憶数が上限値に達していれば、そのまま処理を終了する。
第1保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第1保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS1212A)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS1213A)。次いで、CPU56は、乱数回路53やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファ(図21参照)における保存領域に格納する処理を実行する(ステップS1214A)。なお、ステップS1214Aの処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を第1始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第1特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出するようにしてもよい。
図21は、保留記憶に対応する乱数等を保存する領域(保留記憶バッファ)の構成例を示す説明図である。図21に示すように、第1保留記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。また、第2保留記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファには、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が記憶される。なお、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファは、RAM55に形成されている。
なお、第1実施形態では、大当り判定用乱数などの乱数値を保留記憶として第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファに記憶する場合を示しているが、保留記憶として記憶する所定の情報は乱数値にかぎられない。例えば、大当り判定用乱数などにもとづいて大当りや小当りとするか否かをあらかじめ決定しておき、その決定結果を保留記憶として第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファに記憶してもよい。
次いで、CPU56は、遊技状態が時短状態(高ベース状態)であることを示す時短フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1215A)。セットされていれば、そのままステップS1220Aに移行する。時短フラグがセットされていなければ、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値が5以上であるか否かを確認する(ステップS1216A)。特別図柄プロセスフラグの値が5以上であれば(すなわち、大当り遊技状態または小当り遊技状態であれば)、CPU56は、そのままステップS1220Aに移行する。
特別図柄プロセスフラグの値が5未満であれば、検出した始動入賞にもとづく変動がその後実行されたときの変動表示結果や変動パターン種別を始動入賞時にあらかじめ判定する入賞時演出処理を実行する(ステップS1217A)。そして、CPU56は、入賞時演出処理の判定結果にもとづいて図柄指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1218A)とともに、変動カテゴリコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1219A)。また、CPU56は、第1保留記憶数加算指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1220A)。
なお、ステップS1218A、S1219Aの処理を実行することによって、CPU56は、第1始動入賞口13に始動入賞してステップS1217Aの入賞時演出処理を実行するごとに、必ず図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドの両方を演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する。
また、第1実施形態では、ステップS1218A〜S1220Aの処理が実行されることによって、第1始動入賞口13への始動入賞が発生してステップS1217Aの入賞時演出処理を実行したときに、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、および第1保留記憶数加算指定コマンドの3つのコマンドのセットが1タイマ割込内に一括して送信される。
ただし、ステップS1215AまたはステップS1216AでYと判定したことによりステップS1217Aの入賞時演出処理を実行しなかった場合には、CPU56は、ステップS1220Aにおいて、第1保留記憶数加算指定コマンドのみを送信する制御を行い、入賞時判定結果指定コマンド(図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド)を送信する制御は行わない。なお、ステップS1217Aの入賞時演出処理を実行しなかった場合に、入賞判定結果を特定不能であることを示す値(例えば、「FF(H)」)をEXTデータとして設定した入賞時判定結果指定コマンド(図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド)を送信するようにしてもよい。
また、第1実施形態では、ステップS1215Aの処理が実行されることによって、第1始動入賞口13への始動入賞があった場合には、遊技状態が低ベース状態である場合にのみステップS1217Aの入賞時演出処理が実行される。また、第1実施形態は、ステップS1216Aの処理が実行されることによって、第1始動入賞口13への始動入賞があった場合には、大当り遊技状態や小当り遊技状態でない場合にのみステップS1217Aの入賞時演出処理が実行される。なお、大当り遊技状態である場合にのみステップS1217Aに移行しないようにし、小当り遊技状態である場合にはステップS1217Aに移行して入賞時演出処理が実行されるようにしてもよい。
また、第1実施形態において、大当り遊技状態(特定遊技状態)とは、大当りを開始することが報知されてから、所定数のラウンド(例えば、15ラウンド)にわたって大入賞口が開放する制御が行われ、最終ラウンドの大入賞口の開放を終了して大当りを終了することが報知されるまでの状態である。具体的には、特別図柄プロセス処理における大入賞口開放前処理(ステップS305参照)から大当り終了処理(ステップS307参照)までの処理が実行されている状態である。
次に、図20(B)を参照して第2始動口スイッチ通過処理について説明する。第2始動口スイッチ14aがオン状態の場合に実行される第2始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、第2保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタの値が4でるか否か)を確認する(ステップS1211B)。第2保留記憶数が上限値に達していれば、そのまま処理を終了する。
第2保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第2保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS1212B)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS1213B)。次いで、CPU56は、乱数回路53やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファ(図21参照)における保存領域に格納する処理を実行する(ステップS1214B)。なお、ステップS1214Bの処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を第2始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第2特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、入賞時演出処理を実行する(ステップS1217B)。そして、CPU56は、入賞時演出処理の判定結果にもとづいて図柄指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1218B)とともに、変動カテゴリコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1219B)。また、CPU56は、第2保留記憶数加算指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1220B)。
なお、ステップS1218B、S1219Bの処理を実行することによって、CPU56は、第2始動入賞口14に始動入賞してステップS1217Bの入賞時演出処理を実行するごとに、必ず図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドの両方を演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する。
また、第1実施形態では、ステップS1218B〜S1220Bの処理が実行されることによって、第2始動入賞口14への始動入賞が発生してステップS1217Bの入賞時演出処理を実行したときに、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、および第2保留記憶数加算指定コマンドの3つのコマンドのセットが1タイマ割込内に一括して送信される。
なお、第2始動口スイッチ通過処理においても、ステップS1215Aと同様の処理を行い、時短状態であればステップS1217Bの入賞時演出処理を実行しないようにしてもよい。すなわち、通常状態(低ベース状態)である場合にのみステップS1217Bの入賞時演出処理を実行して、図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドを送信するようにしてもよい。
また、第2始動口スイッチ通過処理においても、ステップS1216Aと同様の処理を行い、大当り遊技中であればステップS1217Bの入賞時演出処理を実行しないようにしてもよい。また、第2始動口スイッチ通過処理において、ステップS1217Bの入賞時演出処理を実行しないようにしてもよい(すなわち、第2特別図柄に対しては入賞時判定処理を実行しないようにしてもよい)。
図22は、ステップS1217A、S1217Bの入賞時演出処理を示すフローチャートである。入賞時演出処理では、CPU56は、まず、ステップS1214A、S1214Bで抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)と図8(A)の左欄に示す通常時の大当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する(ステップS220)。第1実施形態では、特別図柄および演出図柄の変動を開始するタイミングで、後述する特別図柄通常処理において大当りや小当りとするか否か、大当り種別を決定したり、変動パターン設定処理において変動パターンを決定したりするのであるが、それとは別に、遊技球が第1始動入賞口13や第2始動入賞口14に始動入賞したタイミングで、その始動入賞にもとづく変動表示が開始される前に、入賞時演出処理を実行することによって、あらかじめ大当りや小当りとなるか否かや、大当りの種別、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲にとなるかを確認する。そのようにすることによって、演出図柄の変動表示が実行されるより前にあらかじめ変動表示結果や変動パターン種別を予測し、後述するように、入賞時の判定結果にもとづいて、演出制御用マイクロコンピュータ100によって演出図柄の変動表示中に大当りやスーパーリーチとなることを予告する表示変化演出を実行する。
大当り判定用乱数(ランダムR)が通常時の大当り判定値と一致しなければ(ステップS220のN)、CPU56は、遊技状態が確変状態(高確率状態)であることを示す確変フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS221)。確変フラグがセットされていれば、CPU56は、ステップS1214A、S1214Bで抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)と図8(A)の右欄に示す確変時の大当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する(ステップS222)。なお、始動入賞時にステップS221で確変状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間には、複数の変動表示が実行される可能性がある。そのため、始動入賞時にステップS221で確変状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間に遊技状態が変化している(例えば、変動開始前に確変大当りや突然確変大当りが発生した場合には通常状態から確変状態に変化している。)場合がある。そのため、始動入賞時にステップS221で判定する遊技状態と変動開始時に判定する遊技状態(後述するステップS61参照)とは、必ずしも一致するとは限らない。なお、そのような不一致を防止するため、現在記憶している保留記憶内の遊技状態の変更を伴うものを特定して、変更後の遊技状態にもとづいて始動入賞時の判定を行うようにしてもよい。
大当り判定用乱数(ランダムR)が確変時の大当り判定値とも一致しなければ(ステップS222のN)、CPU56は、ステップS1214A、S1214Bで抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)と図8(B)、(C)に示す小当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する(ステップS223)。この場合、CPU56は、第1始動入賞口13への始動入賞があった場合(ステップS1217Aの入賞時演出処理を実行する場合)には、図8(B)に示す小当り判定テーブル(第1特別図柄用)に設定されている小当り判定値と一致するか否かを判定する。また、第2始動入賞口14への始動入賞があった場合(ステップS1217Bの入賞時演出処理を実行する場合)には、図8(C)に示す小当り判定テーブル(第2特別図柄用)に設定されている小当り判定値と一致するか否かを判定する。
大当り判定用乱数(ランダムR)が小当り判定値とも一致しなければ(ステップS223のN)、CPU56は、「はずれ」となることを示すEXTデータ「00(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う(ステップS224)。
次いで、CPU56は、現在の遊技状態を判定する処理を行う(ステップS225)。第1実施形態では、CPU56は、ステップS225において、遊技状態が確変状態であるか否かおよび時短状態であるか否か(具体的には、確変フラグや時短フラグがセットされているか否か)を判定する。なお、始動入賞時にステップS225で確変状態であるか否かおよび時短状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間には、複数の変動表示が実行される可能性がある。そのため、始動入賞時にステップS225で確変状態であるか否かおよび時短状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間に遊技状態が変化している(例えば、変動開始前に確変大当りや突然確変大当りが発生した場合には通常状態から確変状態に変化している。)場合がある。そのため、始動入賞時にステップS225で判定する遊技状態と変動開始時に判定する遊技状態(後述するステップS61参照)とは、必ずしも一致するとは限らない。なお、そのような不一致を防止するため、現在記憶している保留記憶内の遊技状態の変更を伴うものを特定して、変更後の遊技状態にもとづいて始動入賞時の判定を行うようにしてもよい。
そして、CPU56は、ステップS225の判定結果に応じて、はずれ用の各閾値を設定する(ステップS226)。第1実施形態では、あらかじめ閾値判定を行う閾値判定プログラムが組み込まれており、閾値より大きいか否かを判定することにより、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲にとなるかが判定され、図16および図17に示す変動カテゴリコマンドに設定するEXTデータの値が決定される。
例えば、CPU56は、遊技状態が確変状態や時短状態であると判定した場合には閾値219を設定する。この場合、CPU56は、後述するステップS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値219以下であるか否かを判定し、閾値219以下である場合(すなわち、1〜219である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「08(H)」を設定すると判定する(図16参照)。また、閾値219以下でない場合(すなわち、220〜251である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「09(H)」を設定すると判定する(図16参照)。
また、例えば、CPU56は、遊技状態が通常状態であると判定した場合には、合算保留記憶数にかかわらず、閾値79、89、99、169、199、214および229を設定する。この場合、CPU56は、後述するステップS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値79以下であるか否かを判定し、閾値79以下である場合(すなわち、1〜79である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「00(H)」を設定すると判定する(図16参照)。また、閾値89以下である場合(すなわち、80〜89である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「01(H)」を設定すると判定する(図16参照)。また、閾値99以下である場合(すなわち、90〜99である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「02(H)」を設定すると判定する(図16参照)。また、閾値169以下である場合(すなわち、100〜169である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「03(H)」を設定すると判定する(図16参照)。また、閾値199以下である場合(すなわち、170〜199である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「04(H)」を設定すると判定する(図16参照)。また、閾値214以下である場合(すなわち、200〜214である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「05(H)」を設定すると判定する(図16参照)。また、閾値229以下である場合(すなわち、215〜229である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「06(H)」を設定すると判定する(図16参照)。また、閾値229以下でない場合(すなわち、230〜251である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「07(H)」を設定すると判定する(図16参照)。
なお、上記に示す閾値判定の例では、閾値の値が小さい方から順に79、89、99、169、199、214および229と判定していくので、後の順番の閾値で判定されたものが前の順番の閾値以下の範囲内となることはない。すなわち、閾値79以下であるか否かを判定した後に、閾値89以下であるか否かを判定するときには、前の順番の閾値以下の1〜79の範囲内となることはなく、80〜89の範囲であるか否かを判定することになる。また、第1実施形態では、閾値の値が小さい方から順に79、89、99、169、199、214および229と判定していく場合を示したが、逆に大きい方から順に229、214、199、169、99、89および79と判定していってもよい。このことは、以下に示す他の閾値を用いた判定を行う場合も同様である。
なお、ステップS225の遊技状態の判定を行うことなく、常に通常状態(低確率/低ベース状態)における閾値を設定するようにしてもよい。そのように構成しても、少なくとも「スーパーリーチはずれ」となる変動パターン種別とに関しては判定値の範囲が共通化されているのであるから、「スーパーリーチはずれ」となるか否かについては判定することができる。
大当り判定用乱数(ランダムR)が小当り判定値と一致した場合には(ステップS223のY)、CPU56は、「小当り」となることを示すEXTデータ「04(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う(ステップS227)。
次いで、CPU56は、小当り用の閾値を設定する(ステップS228)。なお、第1実施形態では、CPU56は、閾値251を設定するものとし、後述するステップS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値251以下である(1〜251である)と判定して、変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「18(H)」を設定すると判定するものとする(図17参照)。なお、小当りである場合には、閾値判定を行うことなく、そのままEXTデータ「18(H)」を設定すると判定するようにしてもよい。
ステップS220またはステップS222で大当り判定用乱数(ランダムR)が大当り判定値と一致した場合には、CPU56は、ステップS1214A、S1214Bで抽出した大当り種別判定用乱数(ランダム1)にもとづいて大当りの種別を判定する(ステップS229)。この場合、CPU56は、第1始動入賞口13への始動入賞があった場合(ステップS1217Aの入賞時演出処理を実行する場合)には、図8(D)に示す大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)131aを用いて大当り種別が「通常大当り」、「確変大当り」または「突然確変大当り」のいずれとなるかを判定する。また、第2始動入賞口14への始動入賞があった場合(ステップS1217Bの入賞時演出処理を実行する場合)には、図8(E)に示す大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)131bを用いて大当り種別が「通常大当り」、「確変大当り」または「突然確変大当り」のいずれとなるかを判定する。
次いで、CPU56は、大当り種別の判定結果に応じたEXTデータを図柄指定コマンドに設定する処理を行う(ステップS230)。この場合、「通常大当り」となると判定した場合には、CPU56は、「通常大当り」となることを示すEXTデータ「01(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う。また、「確変大当り」となると判定した場合には、CPU56は、「確変大当り」となることを示すEXTデータ「02(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う。また、「突然確変大当り」となると判定した場合には、CPU56は、「突然確変大当り」となることを示すEXTデータ「03(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う。
そして、CPU56は、ステップS229で判定した大当り種別に応じて、大当り用の各閾値を設定する(ステップS231)。
例えば、CPU56は、「通常大当り」と判定した場合には、閾値74および149を設定する。この場合、CPU56は、後述するステップS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値74以下であるか否かを判定し、閾値74以下である場合(すなわち、1〜74である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「10(H)」を設定すると判定する(図17参照)。また、閾値149以下である場合(すなわち、75〜149である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「11(H)」を設定すると判定する(図17参照)。また、閾値149以下でない場合(すなわち、150〜251である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「12(H)」を設定すると判定する(図17参照)。
また、例えば、CPU56は、「確変大当り」と判定した場合には、閾値38および79を設定する。この場合、CPU56は、後述するステップS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値38以下であるか否かを判定し、閾値38以下である場合(すなわち、1〜38である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「13(H)」を設定すると判定する(図17参照)。また、閾値79以下である場合(すなわち、39〜79である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「14(H)」を設定すると判定する(図17参照)。また、閾値79以下でない場合(すなわち、80〜251である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「15(H)」を設定すると判定する(図17参照)。
また、例えば、CPU56は、「突然確変大当り」と判定した場合には、閾値100を設定する。この場合、CPU56は、後述するステップS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値100以下であるか否かを判定し、閾値100以下である場合(すなわち、1〜100である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「16(H)」を設定すると判定する(図17参照)。また、閾値100以下でない場合(すなわち、101〜251である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「17(H)」を設定すると判定する(図17参照)。
次いで、CPU56は、ステップS226、S228、S231で設定した閾値と、ステップS1214A、S1214Bで抽出した変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)とを用いて、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲となるかを判定する(ステップS232)。
なお、ステップS226、S228、S231において、あらかじめ定められた閾値を設定するのではなく、変動パターン種別判定テーブル(図9、図10参照)を設定するようにし、ステップS232において、設定した変動パターン種別判定テーブルを用いて、変動パターン種別判定用乱数の値の範囲やいずれの変動パターン種別となるかを判定するようにしてもよい。
そして、CPU56は、判定結果に応じたEXTデータを変動カテゴリコマンドに設定する処理を行う(ステップS233)。具体的には、CPU56は、ステップS232でいずれの変動パターン種別になると判定したかに応じて、図16および図17に示すような「00(H)」〜「0B(H)」、「10(H)」〜「18(H)」のいずれかの値を変動カテゴリコマンドのEXTデータに設定する処理を行う。
なお、第1実施形態では、入賞時判定において大当りや小当りとなると判定した場合であっても一律に変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの範囲となるかを判定する場合を示したが、大当りや小当りとなると判定した場合には、変動パターン種別判定用乱数の値の範囲の判定を行わないようにしてもよい。そして、大当りまたは小当りとなると入賞時判定したことを示す図柄指定コマンドを送信するとともに、大当りまたは小当りの変動パターン種別となることを包括的に示す変動カテゴリコマンドを送信するようにしてもよい。そして、例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、具体的にいずれの変動パターン種別となるかまでは示されていないものの、包括的にいずれかの大当りの変動パターン種別となることが示された変動カテゴリコマンドを受信したことにもとづいて、後述する表示変化演出を実行するようにしてもよい。
図23および図24は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU56は、合算保留記憶数の値を確認する(ステップS51)。具体的には、合算保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。合算保留記憶数が0であれば、まだ客待ちデモ指定コマンドを送信していなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して客待ちデモ指定コマンドを送信する制御を行い(ステップS51A)、処理を終了する。なお、例えば、CPU56は、ステップS51Aで客待ちデモ指定コマンドを送信すると、客待ちデモ指定コマンドを送信したことを示す客待ちデモ指定コマンド送信済フラグをセットする。そして、客待ちデモ指定コマンドを送信した後に次回のタイマ割込以降の特別図柄通常処理を実行する場合には、客待ちデモ指定コマンド送信済フラグがセットされていることにもとづいて重ねて客待ちデモ指定コマンドを送信しないように制御すればよい。また、この場合、客待ちデモ指定コマンド送信済フラグは、次回の特別図柄の変動表示が開始されるときにリセットされるようにすればよい。
合算保留記憶数が0でなければ、CPU56は、第2保留記憶数が0であるか否かを確認する(ステップS52)。具体的には、第2保留記憶数カウンタの値が0であるか否かを確認する。第2保留記憶数が0でなければ、CPU56は、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのかを示すフラグ)に「第2」を示すデータを設定する(ステップS53)。第2保留記憶数が0であれば(すなわち、第1保留記憶数のみが溜まっている場合)には、CPU66は、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータを設定する(ステップS54)。
第1実施形態では、ステップS52〜S54の処理が実行されることによって、第1特別図柄の変動表示に対して、第2特別図柄の変動表示が優先して実行される。換言すれば、第2特別図柄の変動表示を開始させるための第2の開始条件が第1特別図柄の変動表示を開始させるための第1の開始条件に優先して成立するように制御される。
なお、第1実施形態で示したように第2特別図柄の変動表示を優先して実行するように構成する場合、図22に示した入賞時演出処理において、大当り判定用乱数(ランダムR)の値を、低確率状態における大当り判定値と比較する処理のみを実行するようにし、確変状態(高確率状態)における大当り判定値とは比較しないようにしてもよい(具体的には、ステップS220の処理のみを実行し、ステップS221、S222の処理は行わないようにしてもよい)。そのように構成すれば、第2特別図柄の変動表示を優先して実行するように構成する場合に、入賞時判定における大当りの判定結果と実際の変動開始時における大当りの決定結果との間にズレが生じることを防止することができる。
次いで、CPU56は、RAM55において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する(ステップS55)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。
そして、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS56)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、保留特定領域および第1保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、保留特定領域および第2保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。
すなわち、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM55の第1保留記憶バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示す場合に、RAM55の第2保留記憶バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、CPU56は、保留特定領域において合算保留記憶数=m(m=2〜8)に対応する保存領域に格納されている値(「第1」または「第2」を示す値)を、合算保留記憶数=m−1に対応する保存領域に格納する。
よって、各第1保留記憶数(または、各第2保留記憶数)に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数(または、第2保留記憶数)=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。また、各合算保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各値が抽出された順番は、常に、合算保留記憶数=1〜8の順番と一致するようになっている。
そして、CPU56は、合算保留記憶数の値を1減らす。すなわち、合算保留記憶数カウンタのカウント値を1減算する(ステップS58)。なお、CPU56は、カウント値が1減算される前の合算保留記憶数カウンタの値をRAM55の所定の領域に保存する。
また、CPU56は、現在の遊技状態に応じて背景指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS60)。この場合、CPU56は、確変状態であることを示す確変フラグがセットされている場合には、確変状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、時短状態であることを示す時短フラグのみがセットされ、確変フラグがセットされていない場合には、時短状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、確変フラグも時短フラグもセットされていなければ、通常状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。
なお、具体的には、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送信する際に、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブル(あらかじめROMにコマンド毎に設定されている)のアドレスをポインタにセットする。そして、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットして、演出制御コマンド制御処理(ステップS28)において演出制御コマンドを送信する。なお、第1実施形態では、特別図柄の変動を開始するときに、タイマ割込ごとに、背景指定コマンド、変動パターンコマンド、表示結果指定コマンド、保留記憶数減算指定コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンドまたは第2保留記憶数減算指定コマンド)の順に演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されることになる。具体的には、特別図柄の変動を開始するときに、まず、背景指定コマンドが送信され、4ms経過後に変動パターンコマンドが送信され、さらに4ms経過後に表示結果指定コマンドが送信され、さらに4ms経過後に保留記憶数減算指定コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンドまたは第2保留記憶数減算指定コマンド)が送信される。なお、特別図柄の変動を開始するときにはさらに図柄変動指定コマンド(第1図柄変動指定コマンド、第2図柄変動指定コマンド)も送信されるが、図柄変動指定コマンドは、変動パターンコマンドと同じタイマ割込において演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信される。
特別図柄通常処理では、最初に、第1始動入賞口13を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータすなわち第1特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータ、または第2始動入賞口14を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータすなわち第2特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータが、特別図柄ポインタに設定される。そして、特別図柄プロセス処理における以降の処理では、特別図柄ポインタに設定されているデータに応じた処理が実行される。よって、ステップS300〜S310の処理を、第1特別図柄を対象とする場合と第2特別図柄を対象とする場合とで共通化することができる。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域からランダムR(大当り判定用乱数)を読み出し、大当り判定モジュールを実行する。なお、この場合、CPU56は、第1始動口スイッチ通過処理のステップS1214Aや第2始動口スイッチ通過処理のステップS1214Bで抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した大当り判定用乱数を読み出し、大当り判定を行う。大当り判定モジュールは、あらかじめ決められている大当り判定値や小当り判定値(図8参照)と大当り判定用乱数とを比較し、それらが一致したら大当りや小当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。すなわち、大当り判定や小当り判定の処理を実行するプログラムである。
大当り判定の処理では、遊技状態が確変状態の場合には、遊技状態が非確変状態(通常状態)の場合よりも、大当りとなる確率が高くなるように構成されている。具体的には、あらかじめ大当り判定値の数が多く設定されている確変時大当り判定テーブル(ROM54における図8(A)の右側の数値が設定されているテーブル)と、大当り判定値の数が確変時大当り判定テーブルよりも少なく設定されている通常時大当り判定テーブル(ROM54における図8(A)の左側の数値が設定されているテーブル)とが設けられている。そして、CPU56は、遊技状態が確変状態であるか否かを確認し、遊技状態が確変状態であるときは、確変時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行い、遊技状態が通常状態であるときは、通常時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図8(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当りとすることに決定する。大当りとすることに決定した場合には(ステップS61)、ステップS71に移行する。なお、大当りとするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、特別図柄表示器における停止図柄を大当り図柄とするか否か決定するということでもある。
なお、現在の遊技状態が確変状態であるか否かの確認は、確変フラグがセットされているか否かにより行われる。確変フラグは、遊技状態を確変状態に移行するときにセットされ、確変状態を終了するときにリセットされる。具体的には、「確変大当り」または「突然確変大当り」とすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてセットされる。そして、大当り遊技終了後、次の大当りが発生したときにリセットされる。
大当り判定用乱数(ランダムR)の値がいずれの大当り判定値にも一致しなければ(ステップS61のN)、CPU56は、小当り判定テーブル(図8(B)、(C)参照)を使用して小当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図8(B)、(C)に示すいずれかの小当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りとすることに決定する。この場合、CPU56は、特別図柄ポインタが示すデータを確認し、特別図柄ポインタが示すデータが「第1」である場合には、図8(B)に示す小当り判定テーブル(第1特別図柄用)を用いて小当りとするか否かを決定する。また、特別図柄ポインタが示すデータが「第2」である場合には、図8(C)に示す小当り判定テーブル(第2特別図柄用)を用いて小当りとするか否かを決定する。そして、小当りとすることに決定した場合には(ステップS62)、CPU56は、小当りであることを示す小当りフラグをセットし(ステップS63)、ステップS75に移行する。
なお、ランダムRの値が大当り判定値および小当り判定値のいずれにも一致しない場合には(ステップS62のN)、すなわち、はずれである場合には、そのままステップS75に移行する。
ステップS71では、CPU56は、大当りであることを示す大当りフラグをセットする。そして、大当り種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、特別図柄ポインタが示す方の大当り種別判定テーブルを選択する(ステップS72)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、図8(D)に示す第1特別図柄用の大当り種別判定用テーブル131aを選択する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、図8(E)に示す第2特別図柄用の大当り種別判定用テーブル131bを選択する。
次いで、CPU56は、選択した大当り種別判定テーブルを用いて、乱数バッファ領域に格納された大当り種別判定用の乱数(ランダム1)の値と一致する値に対応した種別(「通常大当り」、「確変大当り」または「突然確変大当り」)を大当りの種別に決定する(ステップS73)。なお、この場合、CPU56は、第1始動口スイッチ通過処理のステップS1214Aや第2始動口スイッチ通過処理のステップS1214Bで抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した大当り種別判定用乱数を読み出し、大当り種別の決定を行う。また、この場合に、図8(D)、(E)に示すように、第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、突然確変大当りが選択される割合が高い。
また、CPU56は、決定した大当りの種別を示すデータをRAM55における大当り種別バッファに設定する(ステップS74)。例えば、大当り種別が「通常大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「01」が設定され、大当り種別が「確変大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「02」が設定され、大当り種別が「突然確変大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「03」が設定される。
次いで、CPU56は、特別図柄の停止図柄を決定する(ステップS75)。具体的には、大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、はずれ図柄となる「−」を特別図柄の停止図柄に決定する。大当りフラグがセットされている場合には、大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「1」、「3」、「7」、「9」のいずれかを特別図柄の停止図柄に決定する。すなわち、大当り種別を「突然確変大当り」に決定した場合には「1」を特別図柄の停止図柄に決定し、「通常大当り」に決定した場合には「3」を特別図柄の停止図柄に決定し、「確変大当り」に決定した場合には「7」を特別図柄の停止図柄に決定する。また、小当りフラグがセットされている場合には、小当り図柄となる「5」を特別図柄の停止図柄に決定する。
なお、第1実施形態では、まず大当り種別を決定し、決定した大当り種別に対応する特別図柄の停止図柄を決定する場合を示したが、大当り種別および特別図柄の停止図柄の決定方法は、第1実施形態で示したものにかぎられない。例えば、あらかじめ特別図柄の停止図柄と大当り種別とを対応付けたテーブルを用意しておき、大当り種別決定用乱数にもとづいてまず特別図柄の停止図柄を決定すると、その決定結果にもとづいて対応する大当り種別も決定されるように構成してもよい。
そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS301)に対応した値に更新する(ステップS76)。
図25は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(ステップS301)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS91)。大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132C(図9(A)〜(C)参照)のいずれかを選択する(ステップS92)。そして、ステップS100に移行する。
大当りフラグがセットされていない場合には、CPU56は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS93)。小当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、小当り用変動パターン種別判定テーブル132D(図9(D)参照)を選択する(ステップS94)。そして、ステップS100に移行する。
小当りフラグもセットされていない場合には、CPU56は、時短状態であることを示す時短フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS95)。なお、第1実施形態では、通常大当りにもとづく大当り遊技終了時に時短状態に移行されるときに時短フラグがセットされるとともに、確変大当りにもとづく大当り遊技終了時にも確変状態に移行されるとともに時短状態にも移行されることから時短フラグがセットされる。従って、ステップS95でYと判定された場合には、通常大当りにもとづく大当り遊技終了後に時短状態にのみ制御されているときに加えて、確変大当りにもとづく大当り遊技終了後に確変状態とともに時短状態に制御されているときがある。
時短フラグがセットされていなければ(ステップS95のN)、すなわち、遊技状態が通常状態であれば、CPU56は、合算保留記憶数が3以上であるか否かを確認する(ステップS96)。合算保留記憶数が3未満であれば(ステップS96のN)、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A(図10(A)参照)を選択する(ステップS97)。そして、ステップS100に移行する。
合算保留記憶数が3以上である場合(ステップS96のY)には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135B(図10(B)参照)を選択する(ステップS98)。そして、ステップS100に移行する。
時短フラグがセットされている場合(ステップS95のY)には、すなわち、遊技状態が確変状態または時短状態であれば、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135C(図10(C)参照)を選択する(ステップS99)。そして、ステップS100に移行する。
第1実施形態では、ステップS95〜S99の処理が実行されることによって、遊技状態が通常状態であって合算保留記憶数が3以上である場合には、図10(B)に示すはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Bが選択される。また、遊技状態が確変状態や時短状態である場合には、図10(C)に示すはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Cが選択される。この場合、後述するステップS100の処理で変動パターン種別として非リーチCA2−3が決定される場合があり、非リーチCA2−3の変動パターン種別が決定された場合には、ステップS102の処理で変動パターンとして短縮変動の非リーチPA1−2が決定される(図12参照)。従って、第1実施形態では、遊技状態が確変状態や時短状態である場合または合算保留記憶数が3以上である場合には、短縮変動の変動表示が行われる場合がある。なお、第1実施形態では、確変状態や時短状態で用いる短縮変動用の変動パターン種別判定テーブル(図10(C)参照)と、保留記憶数にもとづく短縮変動用の変動パターン種別判定テーブル(図10(B)参照)とが異なるテーブルである場合を示したが、短縮変動用の変動パターン種別判定テーブルとして共通のテーブルを用いるようにしてもよい。
なお、第1実施形態では、遊技状態が確変状態や時短状態である場合であっても、合算保留記憶数がほぼ0である場合(例えば、0であるか、0または1である場合)には、短縮変動の変動表示を行わないようにしてもよい。この場合、例えば、CPU56は、ステップS95でYと判定したときに、合算保留記憶数がほぼ0であるか否かを確認し、合算保留記憶数がほぼ0であれば、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A(図10(A)参照)を選択するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域(第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ)からランダム2(変動パターン種別判定用乱数)を読み出し、ステップS92、S94、S97、S98またはS99の処理で選択したテーブルを参照することによって、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS100)。
次いで、CPU56は、ステップS100の変動パターン種別の決定結果にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、当り変動パターン判定テーブル137A、137B(図11参照)、はずれ変動パターン判定テーブル138A(図12参照)のうちのいずれかを選択する(ステップS101)。また、乱数バッファ領域(第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ)からランダム3(変動パターン判定用乱数)を読み出し、ステップS101の処理で選択した変動パターン判定テーブルを参照することによって、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS102)。なお、始動入賞のタイミングでランダム3(変動パターン判定用乱数)を抽出しないように構成する場合には、CPU56は、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出し、抽出した乱数値にもとづいて変動パターンを決定するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の図柄変動指定コマンドを、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS103)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1図柄変動指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2図柄変動指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、決定した変動パターンに対応する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS104)。
次に、CPU56は、RAM55に形成されている変動時間タイマに、選択された変動パターンに対応した変動時間に応じた値を設定する(ステップS105)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302)に対応した値に更新する(ステップS106)。
なお、はずれと決定されている場合において、いきなり変動パターン種別を決定するのではなく、まず、リーチ判定用乱数を用いた抽選処理によってリーチとするか否かを決定するようにしてもよい。そして、リーチとするか否かの判定結果にもとづいて、ステップS95〜S100の処理を実行し、変動パターン種別を決定するようにしてもよい。この場合、あらかじめ非リーチ用の変動パターン種別判定テーブル(図10に示す非リーチCA2−1〜非リーチCA2−3の変動パターン種別を含むもの)と、リーチ用の変動パターン種別判定テーブル(図10に示すノーマルCA2−4〜ノーマルCA2−6、スーパーCA2−7の変動パターン種別を含むもの)とを用意しておき、リーチ判定結果にもとづいて、いずれかの変動パターン種別判定テーブルを選択して、変動パターン種別を決定するようにしてもよい。
また、リーチ判定用乱数を用いた抽選処理によってリーチとするか否かを決定する場合にも、合算保留記憶数(第1保留記憶数や第2保留記憶数でもよい)に応じて、リーチの選択割合が異なるリーチ判定テーブルを選択して、保留記憶数が多くなるに従ってリーチ確率が低くなるようにリーチとするか否かを決定するようにしてもよい。この場合、CPU56は、例えば、入賞時演出処理における「スーパーリーチはずれ」や「非リーチはずれ」となるか否かの判定において、リーチ判定テーブルの共通の範囲に割り当てられた判定値に合致するか否かを判定することによって、リーチとなるか否かをあらかじめ判定するようにしてもよい。なお、予告演出の実行割合が低下してしまうことを考慮すると、第1実施形態で示したように、リーチ判定用乱数を用いた抽選処理を行うことなく、変動パターン種別によって「スーパーリーチはずれ」や「非リーチはずれ」となるか否かを事前判定して保留予告演出を行うように構成することが好ましい。
図26は、表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302)を示すフローチャートである。表示結果指定コマンド送信処理において、CPU56は、決定されている大当りの種類、小当り、はずれに応じて、表示結果1指定〜表示結果5指定のいずれかの演出制御コマンド(図13参照)を送信する制御を行う。具体的には、CPU56は、まず、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS110)。セットされていない場合には、ステップS116に移行する。大当りフラグがセットされている場合、大当りの種別が「通常大当り」であるときには、表示結果2指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS111、S112)。なお、「通常大当り」であるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「01」であるか否かを確認することによって判定できる。また、CPU56は、大当りの種別が「確変大当り」であるときには、表示結果3指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS113、S114)。なお、「確変大当り」であるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「02」であるか否かを確認することによって判定できる。そして、「通常大当り」および「確変大当り」のいずれでもないときには(すなわち、「突然確変大当り」であるときには)、CPU56は、表示結果4指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS115)。
一方、CPU56は、大当りフラグがセットされていないときには(ステップS110のN)、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS116)。小当りフラグがセットされていれば、CPU56は、表示結果5指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS117)。小当りフラグもセットされていないときは(ステップS116のN)、すなわち、はずれである場合には、CPU56は、表示結果1指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS118)。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動中処理(ステップS303)に対応した値に更新する(ステップS119)。
図27は、特別図柄プロセス処理における特別図柄変動中処理(ステップS303)を示すフローチャートである。特別図柄変動中処理において、CPU56は、まず、保留記憶数減算指定コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンドまたは第2保留記憶数減算指定コマンド)を既に送信済みであるか否かを確認する(ステップS1121)。なお、保留記憶数減算指定コマンドを既に送信済みであるか否かは、例えば、後述するステップS1122で保留記憶数減算指定コマンドを送信する際に保留記憶数減算指定コマンドを送信したことを示す保留記憶数減算指定コマンド送信済フラグをセットするようにし、ステップS1121では、その保留記憶数減算指定コマンド送信済フラグがセットされているか否かを確認するようにすればよい。また、この場合、セットした保留記憶数減算指定コマンド送信済フラグは、特別図柄の変動表示を終了する際や大当りを終了する際に後述する特別図柄停止処理や大当り終了処理でリセットするようにすればよい。
次いで、保留記憶数減算指定コマンドを送信済みでなければ、CPU56は、保留記憶数減算指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1122)。この場合、特別図柄ポインタに「第1」を示す値が設定されている場合には、CPU56は、第1保留記憶数減算指定コマンドを送信する制御を行う。また、特別図柄ポインタに「第2」を示す値が設定されている場合には、CPU56は、第2保留記憶数減算指定コマンドを送信する制御を行う。
次いで、CPU56は、変動時間タイマを1減算し(ステップS1125)、変動時間タイマがタイムアウトしたら(ステップS1126)、演出制御用マイクロコンピュータ100に図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS1127)。そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止処理(ステップS304)に対応した値に更新する(ステップS1128)。変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、そのまま処理を終了する。
図28は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(ステップS304)を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS131)。大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、セットされていれば、確変状態であることを示す確変フラグや、時短状態であることを示す時短フラグ、時短状態における特別図柄の変動可能回数を示す時短回数カウンタをリセットし(ステップS132)、演出制御用マイクロコンピュータ100に大当り開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS133)。具体的には、大当りの種別が「通常大当り」である場合には大当り開始1指定コマンド(コマンドA001(H))を送信する。また、大当りの種別が「確変大当り」である場合には大当り開始2指定コマンド(コマンドA002(H))を送信する。また、大当りの種別が突然確変大当りである場合には小当り/突然確変大当り開始指定コマンド(コマンドA003(H))を送信する。なお、大当りの種別が「通常大当り」、「確変大当り」または「突然確変大当り」のいずれであるかは、RAM55に記憶されている大当り種別を示すデータ(大当り種別バッファに記憶されているデータ)にもとづいて判定される。
また、大当り表示時間タイマに大当り表示時間(大当りが発生したことを、例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS134)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば、「通常大当り」や「確変大当り」の場合には15回。「突然確変大当り」の場合には2回。)をセットする(ステップS135)。また、大当り遊技における1ラウンドあたりのラウンド時間もセットされる。具体的には、突然確変大当りの場合には、ラウンド時間として0.1秒がセットされ、通常大当りや確変大当りの場合には、ラウンド時間として29秒がセットされる。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(ステップS305)に対応した値に更新する(ステップS136)。
また、ステップS131で大当りフラグがセットされていなければ、CPU56は、時短状態における特別図柄の変動可能回数を示す時短回数カウンタの値が0であるか否かを確認する(ステップS137)。時短回数カウンタの値が0でなければ、CPU56は、時短回数カウンタの値を−1する(ステップS138)。そして、CPU56は、減算後の時短回数カウンタの値が0になった場合には(ステップS139)、時短フラグをリセットする(ステップS140)。
次いで、CPU56は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS141)。小当りフラグがセットされていれば、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に小当り/突然確変大当り開始指定コマンド(コマンドA003(H))を送信する(ステップS142)。また、小当り表示時間タイマに小当り表示時間(小当りが発生したことを、例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS143)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば2回)をセットする(ステップS144)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を小当り開始前処理(ステップS308)に対応した値に更新する(ステップS145)。
小当りフラグもセットされていなければ(ステップS141のN)、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS146)。
図29は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(ステップS307)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU56は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップS160)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップS164に移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、大当りフラグをリセットし(ステップS161)、大当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS162)。ここで、「通常大当り」であった場合には大当り終了1指定コマンド(コマンドA301(H))を送信し、「確変大当り」であった場合には大当り終了2指定コマンド(コマンドA302(H))を送信し、「突然確変大当り」であった場合には小当り/突然確変大当り終了指定コマンド(コマンドA303(H))を送信する。そして、大当り終了表示タイマに、演出表示装置9において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップS163)、処理を終了する。
ステップS164では、大当り終了表示タイマの値を1減算する。そして、CPU56は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップS165)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了表示時間を経過していれば(ステップS165のY)、CPU56は、今回終了する大当り遊技が通常大当りにもとづくものであるか否かを確認する(ステップS166)。なお、通常大当りにもとづく大当り遊技を終了する場合であるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「01」であるか否かを確認することによって判定できる。通常大当りにもとづく大当り遊技を終了する場合であれば(ステップS166のY)、CPU56は、時短フラグをセットして遊技状態を時短状態に移行させる(ステップS167)。また、CPU56は、時短回数カウンタに所定回数(本例では100回)をセットする(ステップS168)。
通常大当りにもとづく大当り遊技を終了する場合でなければ(すなわち、確変大当りまたは突然確変大当りにもとづく大当り遊技を終了する場合であれば)、CPU56は、確変フラグをセットして遊技状態を確変状態に移行させる(ステップS169)とともに、時短フラグをセットして遊技状態を時短状態に移行させる(ステップS170)。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS171)。
なお、第1実施形態では、以上の処理が実行されることによって、確変状態に制御される場合には時短状態にも制御されることから、遊技状態として、通常状態(低確率/低ベース状態)、時短状態(低確率/高ベース状態)、および確変状態(高確率/高ベース状態)の3つの状態があることになる。
図30は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄表示制御処理(ステップS32)のプログラムの一例を示すフローチャートである。特別図柄表示制御処理では、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値が3であるか否かを確認する(ステップS3201)。特別図柄プロセスフラグの値が3であれば(すなわち、特別図柄変動中処理の実行中であれば)、CPU56は、特別図柄変動表示用の特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定または更新する処理を行う(ステップS3202)。この場合、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の特別図柄(第1特別図柄または第2特別図柄)の変動表示を行うための特別図柄表示制御データを設定または更新する。例えば、変動速度が1コマ/0.2秒であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される特別図柄表示制御データの値を+1する。そして、その後、表示制御処理(ステップS22参照)が実行され、特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファの内容に応じて特別図柄表示器8a、8bに対して駆動信号が出力されることによって、特別図柄表示器8a、8bにおける特別図柄の変動表示が実行される。
特別図柄プロセスフラグの値が3でなければ、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値が4であるか否かを確認する(ステップS3203)。特別図柄プロセスフラグの値が4であれば(すなわち、特別図柄停止処理に移行した場合には)、CPU56は、特別図柄通常処理で設定された特別図柄の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する処理を行う(ステップS3204)。この場合、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の特別図柄(第1特別図柄または第2特別図柄)の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データを設定する。そして、その後、表示制御処理(ステップS22参照)が実行され、特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファの内容に応じて特別図柄表示器8a、8bに対して駆動信号が出力されることによって、特別図柄表示器8a、8bにおいて特別図柄の停止図柄が停止表示される。なお、ステップS3204の処理が実行され停止図柄表示用の特別図柄表示制御データが設定された後には、設定データの変更が行われないので、ステップS22の表示制御処理では最新の特別図柄表示制御データにもとづいて最新の停止図柄を次の変動表示が開始されるまで停止表示し続けることになる。また、ステップS3201において特別図柄プロセスフラグの値が2または3のいずれかであれば(すなわち、表示結果指定コマンド送信処理または特別図柄変動中処理のいずれかであれば)、特別図柄変動表示用の特別図柄表示制御データを更新するようにしてもよい。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560側で認識する変動時間と演出制御用マイクロコンピュータ100側で認識する変動時間との間にズレが生じないようにするため、表示結果指定コマンド送信処理においても変動時間タイマを1減算するように構成すればよい。
なお、第1実施形態では、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄表示制御データを出力バッファに設定する場合を示したが、特別図柄プロセス処理において、特別図柄の変動開始時に開始フラグをセットするとともに、特別図柄の変動終了時に終了フラグをセットするようにしてもよい。そして、特別図柄表示制御処理(ステップS32)において、CPU56は、開始フラグがセットされたことにもとづいて特別図柄表示制御データの値の更新を開始するようにし、終了フラグがセットされたことにもとづいて停止図柄を停止表示さえるための特別図柄表示制御データをセットするようにしてもよい。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図31は、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段としての演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU101は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、4ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS701)。その後、演出制御用CPU101は、タイマ割込フラグの監視(ステップS702)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(ステップS703)、以下の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行う(コマンド解析処理:ステップS704)。
次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を行う(ステップS705)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の表示制御を実行する。
次いで、演出制御用CPU101は、第4図柄プロセス処理を行う(ステップS706)。第4図柄プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(第4図柄プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の第4図柄表示領域9c、9dにおいて第4図柄の表示制御を実行する。
次いで、大当り図柄決定用乱数などの乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS707)。その後、ステップS702に移行する。
図32は、主基板31の遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した演出制御コマンドを格納するためのコマンド受信バッファの一構成例を示す説明図である。この例では、2バイト構成の演出制御コマンドを6個格納可能なリングバッファ形式のコマンド受信バッファが用いられる。従って、コマンド受信バッファは、受信コマンドバッファ1〜12の12バイトの領域で構成される。そして、受信したコマンドをどの領域に格納するのかを示すコマンド受信個数カウンタが用いられる。コマンド受信個数カウンタは、0〜11の値をとる。なお、必ずしもリングバッファ形式でなくてもよい。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、RAMに形成されているバッファ領域に保存されている。コマンド解析処理では、バッファ領域に保存されている演出制御コマンドがどのコマンド(図13および図14参照)であるのか解析する。なお、演出制御INT信号にもとづく割込処理は、4msごとに実行されるタイマ割込処理に優先して実行される。
図33〜図35は、コマンド解析処理(ステップS704)の具体例を示すフローチャートである。主基板31から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU101は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップS613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(ステップS614)、演出制御用CPU101は、受信した変動パターンコマンドを、RAMに形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップS615)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップS616)。
受信した演出制御コマンドが表示結果指定コマンドであれば(ステップS617)、演出制御用CPU101は、受信した表示結果指定コマンド(表示結果1指定コマンド〜表示結果6指定コマンド)を、RAMに形成されている表示結果指定コマンド格納領域に格納する(ステップS618)。
受信した演出制御コマンドが図柄確定指定コマンドであれば(ステップS619)、演出制御用CPU101は、確定コマンド受信フラグをセットする(ステップS620)。
受信した演出制御コマンドが大当り開始指定コマンド(コマンドA001〜A002(H))であれば(ステップS621)、演出制御用CPU101は、大当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS622)。この場合、例えば、大当り開始1指定コマンドを受信した場合であれば、大当り開始1指定コマンド受信フラグをセットし、大当り開始2指定コマンドを受信した場合であれば、大当り開始2指定コマンド受信フラグをセットする。
受信した演出制御コマンドが小当り/突然確変大当り開始指定コマンド(コマンドA003(H))であれば(ステップS623)、演出制御用CPU101は、小当り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS624)。
受信した演出制御コマンドが大当り終了指定コマンド(コマンドA301〜A302(H))であれば(ステップS625)、演出制御用CPU101は、大当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS626)。この場合、例えば、大当り終了1指定コマンドを受信した場合であれば、大当り終了1指定コマンド受信フラグをセットし、大当り終了2指定コマンドを受信した場合であれば、大当り終了2指定コマンド受信フラグをセットする。
受信した演出制御コマンドが小当り/突然確変大当り終了指定コマンド(コマンドA303(H))であれば(ステップS627)、演出制御用CPU101は、小当り/突然確変大当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS628)。
受信した演出制御コマンドがいずれかの図柄指定コマンドであれば(ステップS651)、演出制御用CPU101は、受信した図柄指定コマンドを、RAMに形成されている図柄指定コマンド格納領域に一時格納する(ステップS652)。
受信した演出制御コマンドがいずれかの変動カテゴリコマンドであれば(ステップS653)、演出制御用CPU101は、受信した変動カテゴリコマンドを、RAMに形成されている変動カテゴリコマンド格納領域に一時格納する(ステップS654)。
受信した演出制御コマンドが第1保留記憶数加算指定コマンドであれば(ステップS655)、演出制御用CPU101は、RAMに形成されている第1保留記憶数保存領域に格納する第1保留記憶数の値を1加算する(ステップS656)。また、演出制御用CPU101は、図柄指定コマンドに一時格納されている図柄指定コマンドと、変動カテゴリコマンド格納領域に一時格納されている変動カテゴリコマンドと、受信した第1保留記憶数加算指定コマンドとを、RAMに形成されている第1始動入賞時コマンド格納領域の空いている最初の格納領域に格納する(ステップS657)。
受信した演出制御コマンドが第2保留記憶数加算指定コマンドであれば(ステップS658)、演出制御用CPU101は、RAMに形成されている第2保留記憶数保存領域に格納する第2保留記憶数の値を1加算する(ステップS659)。また、演出制御用CPU101は、図柄指定コマンドに一時格納されている図柄指定コマンドと、変動カテゴリコマンド格納領域に一時格納されている変動カテゴリコマンドと、受信した第2保留記憶数加算指定コマンドとを、RAMに形成されている第2始動入賞時コマンド格納領域の空いている最初の格納領域に格納する(ステップS660)。
図36は、始動入賞時コマンド格納領域の具体例を示す説明図である。このうち、図36(A)は、第1始動入賞時コマンド格納領域の具体例を示し、図36(B)は、第2始動入賞時コマンド格納領域の具体例を示している。図36(A)に示すように、第1始動入賞時コマンド格納領域には、第1保留記憶数の最大値(この例では4)に対応した領域(格納領域1〜4)が確保されている。また、第2始動入賞時コマンド格納領域には、第2保留記憶数の最大値(この例では4)に対応した領域(格納領域1〜4)が確保されている。第1実施形態では、図20の第1始動口スイッチ通過処理のステップS1218A〜S1220Aおよび第2始動口スイッチ通過処理のステップS1218B〜S1220Bで示したように、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への始動入賞があったときに、1タイマ割込内に、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、および保留記憶数加算指定コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンドまたは第2保留記憶数加算指定コマンド)の3つのコマンドがセットで送信される。そのため、図36に示すように、第1始動入賞時コマンド格納領域および第2始動入賞時コマンド格納領域の各格納領域1〜4には、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、および保留記憶数加算指定コマンドを対応付けて格納できるように記憶領域が確保されている。
第1実施形態では、1タイマ割込内に、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、および保留記憶数加算指定コマンドの順にコマンド送信が行われるので、演出制御用CPU101は、コマンド解析処理において、図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドを受信したときに、それぞれ図柄指定コマンド格納領域および変動カテゴリコマンド格納領域に一時格納する。そして、保留記憶数加算指定コマンドを受信すると、第1保留記憶数加算指定コマンドを受信した場合であれば第1保留記憶が1増加した場合であることが分かり、第2保留記憶数加算指定コマンドを受信した場合であれば第2保留記憶が1増加した場合であることが分かるので、第1保留記憶数加算指定コマンドを受信した場合であれば一時格納した図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドとともに第1保留記憶数加算指定コマンドを第1始動入賞時コマンド格納領域に格納し、第2保留記憶数加算指定コマンドを受信した場合であれば一時格納した図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドとともに第2保留記憶数加算指定コマンドを第2始動入賞時コマンド格納領域に格納する(なお、図36では、第1始動入賞時コマンド格納領域の格納領域1〜4の全ての格納領域にコマンドが格納され、第2始動入賞時コマンド格納領域の格納領域1〜4のうちの格納領域1のみにコマンドが格納されている例が示されている)。
なお、図36に示す始動入賞時コマンド格納領域に格納されている各コマンドは、演出図柄の変動表示を開始するごとに、演出図柄の変動表示を開始するタイミングで後述するステップS664、S668で順次削除される。この場合、第1実施形態では、第2特別図柄の変動表示を優先実行するので、まず、図36(B)に示す第2始動入賞時コマンド格納領域の格納領域1の記憶内容が削除される。次いで、新たに第2保留記憶が発生しなければ、第1保留記憶のみが記憶されている状態となるので、次に演出図柄の変動表示を開始するタイミングで図36(A)に示す第1始動入賞時コマンド格納領域の1つ目の格納領域1に格納されているものから削除され、第1始動入賞時コマンド格納領域の内容がシフトされる。例えば、図36(A)に示す格納状態において新たな演出図柄の変動表示が開始された場合には、格納領域1に格納されている各コマンドが削除され、格納領域2に格納されている各コマンドが格納領域1にシフトされ、格納領域3に格納されている各コマンドが格納領域2にシフトされ、格納領域4に格納されている各コマンドが格納領域3にシフトされる。
また、第1実施形態では、始動入賞の発生時に受信する図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、および保留記憶数加算指定コマンドを、包括的に表現する場合に、始動入賞時のコマンドともいう。また、これら始動入賞時のコマンドのうち、第1保留記憶数または第2保留記憶数が増加したことを認識可能な情報を指定するコマンドである保留記憶数加算指定コマンドを、包括的に表現する場合に、保留記憶情報ともいう。また、始動入賞時の入賞時演出処理(図22参照)で判定される大当りや小当りとなるか否か、大当り種別の判定結果、変動パターン種別の判定結果を示すコマンドである図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドを、包括的に表現する場合に、入賞時判定結果指定コマンドや判定結果情報ともいう。
受信した演出制御コマンドが第1保留記憶数減算指定コマンドであれば(ステップS661)、演出制御用CPU101は、第1保留記憶数保存領域に格納する第1保留記憶数の値を1減算する(ステップS662)。次いで、演出制御用CPU101は、第1保留記憶表示部9aにおける第1保留表示を1つ消去し、その消去した第1保留記憶以降の残りの第1保留表示を1つずつシフトして、第1保留記憶表示部9aにおける第1保留記憶数表示を更新する(ステップS663)。例えば、第1保留記憶表示部9aの1つ目〜3つ目の第1保留表示が点灯表示されていた場合に、第1保留記憶数減算指定コマンドを受信した場合には1つ目の第1保留表示を消去するとともに、2つ目に表示されていた第1保留表示を1つ目の表示領域にシフトし、3つ目に表示されていた第1保留表示を2つ目の表示領域にシフトする。
次いで、演出制御用CPU101は、第1始動入賞時コマンド格納領域の1つ目の格納領域に格納されている始動入賞時のコマンド(図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンドおよび第1保留記憶数加算指定コマンド)を削除し、第1始動入賞時コマンド格納領域の内容をシフトする(ステップS664)。
受信した演出制御コマンドが第2保留記憶数減算指定コマンドであれば(ステップS665)、演出制御用CPU101は、第2保留記憶数保存領域に格納する第2保留記憶数の値を1減算する(ステップS666)。次いで、演出制御用CPU101は、第2保留記憶表示部9bにおける第2保留表示を1つ消去し、その消去した第2保留記憶以降の残りの第2保留表示を1つずつシフトして、第2保留記憶表示部9bにおける第2保留記憶数表示を更新する(ステップS667)。例えば、第2保留記憶表示部9bの1つ目〜3つ目の第2保留表示が点灯表示されていた場合に、第2保留記憶数減算指定コマンドを受信した場合には1つ目の第2保留表示を消去するとともに、2つ目に表示されていた第2保留表示を1つ目の表示領域にシフトし、3つ目に表示されていた第2保留表示を2つ目の表示領域にシフトする。
次いで、演出制御用CPU101は、第2始動入賞時コマンド格納領域の1つ目の格納領域に格納されている始動入賞時のコマンド(図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンドおよび第2保留記憶数加算指定コマンド)を削除し、第2始動入賞時コマンド格納領域の内容をシフトする(ステップS668)。
受信した演出制御コマンドが通常状態背景指定コマンドであれば(ステップS669)、演出制御用CPU101は、演出表示装置9における背景画面を通常状態に応じた背景画面(例えば、青色の背景色の背景画面)に変更する(ステップS670)。従って、第1実施形態では、遊技状態が通常状態(低確率/低ベース状態)である場合には、通常状態に応じた背景画面が表示されることによって通常状態に応じた演出モード(以下、通常演出モードともいう)に制御される。次いで、演出制御用CPU101は、セットされていれば、確変状態であることを示す確変状態フラグや、時短状態であることを示す時短状態フラグをリセットする(ステップS671)。
受信した演出制御コマンドが時短状態背景指定コマンドであれば(ステップS672)、演出制御用CPU101は、演出表示装置9における背景画面を時短状態に応じた背景画面(例えば、緑色の斜線が描かれた背景画面)に変更する(ステップS673)。従って、第1実施形態では、遊技状態が時短状態(低確率/高ベース状態)である場合には、時短状態に応じた背景画面が表示されることによって時短状態に応じた演出モード(以下、時短演出モードともいう)に制御される。次いで、出制御用CPU101は、時短状態フラグをセットする(ステップS674)。
受信した演出制御コマンドが確変状態背景指定コマンドであれば(ステップS675)、演出制御用CPU101は、演出表示装置9における背景画面を確変状態に応じた背景画面(例えば、赤色の斜線が描かれた背景画面)に変更する(ステップS676)。従って、第1実施形態では、遊技状態が確変状態(高確率/高ベース状態)である場合には、確変状態に応じた背景画面が表示されることによって確変状態に応じた演出モード(以下、確変演出モードともいう)に制御される。次いで、演出制御用CPU101は、確変状態フラグをセットする(ステップS677)。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする(ステップS678)。そして、ステップS611に移行する。
図37は、図31に示されたメイン処理における演出制御プロセス処理(ステップS705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU101は、まず、保留表示の表示制御を行う保留表示制御処理を実行する(ステップS800A)。
次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S807のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。なお、演出制御プロセス処理では、演出表示装置9の表示状態が制御され、演出図柄の可変表示が実現されるが、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示に関する制御も、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示に関する制御も、一つの演出制御プロセス処理において実行される。なお、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示と、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示とを、別の演出制御プロセス処理により実行するように構成してもよい。また、この場合、いずれの演出制御プロセス処理により演出図柄の変動表示が実行されているかによって、いずれの特別図柄の変動表示が実行されているかを判断するようにしてもよい。
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に変更する。
演出図柄変動開始処理(ステップS801):演出図柄の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値に更新する。
演出図柄変動中処理(ステップS802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切り替えタイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に対応した値に更新する。
演出図柄変動停止処理(ステップS803):演出図柄の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)または変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(ステップS804):変動時間の終了後、演出表示装置9に大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
ラウンド中処理(ステップS805):ラウンド中の表示制御を行う。そして、ラウンド終了条件が成立したら、最終ラウンドが終了していなければ、演出制御プロセスフラグの値をラウンド後処理(ステップS806)に対応した値に更新する。最終ラウンドが終了していれば、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了演出処理(ステップS807)に対応した値に更新する。
ラウンド後処理(ステップS806):ラウンド間の表示制御を行う。そして、ラウンド開始条件が成立したら、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
大当り終了演出処理(ステップS807):演出表示装置9において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
図38は、保留表示制御処理(ステップS800A)を示すフローチャートである。保留表示制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、客待ちデモンストレーション表示中であるか否かを確認する(ステップS6000)。なお、客待ちデモンストレーション表示中であるか否かは、例えば、演出図柄の変動表示中でなく(例えば、演出図柄変動開始処理においてセットされる変動時間タイマの値が0であり)、第1保留記憶および第2保留記憶のいずれもない(例えば、ステップS656、S659、S662、S666で更新される第1保留記憶数および第2保留記憶数のいずれもが0である)ことを確認することにより判定できる。客待ちデモンストレーション表示中であれば、そのまま保留表示制御処理を終了する。すなわち、客待ちデモンストレーション表示中に新たに始動入賞が発生しても、直ちに変動表示が開始され殆ど保留表示を表示する時間がないことから、ステップS6001以降の保留表示を表示する処理を行うことなく(保留表示の表示を行わずに)、そのまま処理を終了する。
なお、演出図柄の変動表示中であっても、第1保留記憶および第2保留記憶のいずれもなく、実行中の変動表示の残り時間が極めて少なく変動表示の終了直前である場合(例えば、残り1秒以内である場合)にも、新たに始動入賞が発生しても実質的に保留表示を表示する時間が殆どないことから、ステップS6001以降の保留表示を表示する処理を行うことなく(保留表示の表示を行わずに)、そのまま処理を終了するようにしてもよい。
また、例えば、演出図柄の変動表示を停止してから直ちに客待ちデモンストレーション表示を開始するのではなく、最後の変動表示を終了してから所定期間(例えば、1分間)経過後に客待ちデモンストレーション表示を開始するように構成している場合であれば、この所定期間中も保留記憶がなく変動表示を実行していない期間なのであるから、ステップS6000でYと判定し、そのまま処理を終了するようにしてもよい。
なお、客待ちデモンストレーション表示中でステップS6000においてYと判定して保留表示制御処理を終了した場合には、保留記憶数加算指定コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンド、第2保留記憶数加算指定コマンド)を受信しても保留表示を増加させていないのであるから、その後に保留記憶数減算指定コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンド、第2保留記憶数減算指定コマンド)を受信しても、コマンド解析処理のステップS663、S667の処理を実行せず保留表示を削除しないように制御する。この場合、例えば、コマンド解析処理のステップS655、S658でYと判定し新たな保留記憶数加算指定コマンドを受信したと判定した場合に、客待ちデモンストレーション表示中であるか否かを確認し、客待ちデモンストレーション表示中であれば、その旨を示すフラグをセットし、その後、保留記憶数減算指定コマンドを受信したときに(ステップS661、S665のY参照)、そのフラグがセットされていればステップS663、S667の処理を実行しないようにすればよい。また、この場合、保留表示の増減の処理のみをスキップするのではなく、ステップS656、S659、S662、S666の処理もスキップして、第1保留記憶数や第2保留記憶数の増減の処理自体も行わないようにしてもよい。
また、第1実施形態で示す例に限らず、ステップS6000の処理を省略した構成とし、客待ちデモンストレーション表示中であっても、ステップS6001以降の処理を実行し、新たに始動入賞が発生したときには保留表示を表示させるようにしてもよい。この場合、客待ちデモンストレーションの実行中であれば、客待ちデモンストレーションを終了し、ステップS6001以降の処理により新たな保留表示を一旦表示する。
客待ちデモンストレーション表示中でなければ、演出制御用CPU101は、新たな始動入賞が発生して、新たに始動入賞時のコマンドを受信したか否かを確認する(ステップS6001)。すなわち、新たな始動入賞が発生したか否かを確認する。具体的には、図36に示す第1始動入賞時コマンド格納領域または第2始動入賞時コマンド格納領域において新たな第1保留記憶加算指定コマンドまたは第2保留記憶加算指定コマンドが格納されていれば、新たに始動入賞が発生したと判定することができる。
新たに始動入賞時のコマンドを受信していれば(ステップS6001のY)、演出制御用CPU101は、新たな始動入賞にもとづく可変表示に対応する保留表示を表示する(ステップS6002)。なお、ステップS6002では、第1保留記憶加算指定コマンドを受信している場合には、新たに第1保留表示を表示し、第2保留記憶加算指定コマンドを受信している場合には、新たに第2保留表示を表示する。
図39は、図37に示された演出制御プロセス処理における変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)を示すフローチャートである。変動パターンコマンド受信待ち処理において、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS811)。変動パターンコマンド受信フラグがセットされていれば、変動パターンコマンド受信フラグをリセットする(ステップS812)。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に更新する(ステップS813)。なお、前述したように、第1実施形態では、停電復旧時にも表示結果指定コマンドの送信が行われる(ステップS44参照)のであるが、図39に示すように、第1実施形態では、通常時には、変動パターンコマンドを受信したことにもとづいて演出図柄変動開始処理に移行し演出図柄の変動表示を開始するので、変動パターンコマンドを受信することなく表示結果指定コマンドを受信したのみでは演出図柄の変動表示は開始されない。
図40は、図37に示された演出制御プロセス処理における演出図柄変動開始処理(ステップS801)を示すフローチャートである。演出図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、まず、変動パターンコマンド格納領域から変動パターンコマンドを読み出す(ステップS8001)。次いで、演出制御用CPU101は、ステップS8001で読み出した変動パターンコマンド、および表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(すなわち、受信した表示結果指定コマンド)に応じて演出図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(ステップS8002)。すなわち、演出制御用CPU101によってステップS8002の処理が実行されることによって、可変表示パターン決定手段が決定した可変表示パターン(変動パターン)に応じて、識別情報の可変表示の表示結果(演出図柄の停止図柄)を決定する表示結果決定手段が実現される。なお、変動パターンコマンドで擬似連が指定されている場合には、演出制御用CPU101は、ステップS8002において、擬似連中の仮停止図柄としてチャンス目図柄(例えば、「223」や「445」のように、リーチとならないものの大当り図柄と1つ図柄がずれている図柄の組み合わせ)も決定する。また、演出制御用CPU101は、決定した演出図柄の停止図柄を示すデータを演出図柄表示結果格納領域に格納する。なお、ステップS8002において、演出制御用CPU101は、受信した変動パターンコマンドにもとづいて大当りであるか否かを判定し、変動パターンコマンドのみにもとづいて演出図柄の停止図柄を決定するようにしてもよい。
図41は、演出表示装置9における演出図柄の停止図柄の一例を示す説明図である。図41に示す例では、受信した表示結果指定コマンドが「通常大当り」を示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果2指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として3図柄が同じ偶数図柄で揃った演出図柄の組合せを決定する。また、受信した表示結果指定コマンドが「確変大当り」を示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果3指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として3図柄が同じ奇数図柄で揃った演出図柄の組合せを決定する。
また、受信した表示結果指定コマンドが「突然確変大当り」や「小当り」を示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果4指定コマンドまたは表示結果5指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として「135」などの演出図柄の組合せを決定する。そして、「はずれ」の場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果1指定コマンドである場合)、上記以外の演出図柄の組み合わせを決定する。ただし、リーチ演出を伴う場合には、左右の2図柄が揃った演出図柄の組み合わせを決定する。また、演出表示装置9に導出表示される3図柄の組合せが演出図柄の「停止図柄」である。
演出制御用CPU101は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、演出図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄決定テーブルを用いて、演出図柄の停止図柄を決定する。すなわち、抽出した乱数に一致する数値に対応する演出図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定する。
なお、演出図柄についても、大当りを想起させるような停止図柄(左中右が全て同じ図柄で揃った図柄の組み合わせ)を大当り図柄という。また、第1実施形態では、確変大当りとなる場合には左中右が奇数図柄で揃った状態で停止表示されることから、奇数図柄は確変大当りとなることを想起させる。そのように確変大当りとなることを想起させる図柄を確変図柄という。一方、第1実施形態では、通常大当りとなる場合には左中右が偶数図柄で揃った状態で停止表示されることから、偶数図柄は確変大当りとならない(通常大当りとなる)ことを想起させる。そのように確変大当りとならないことを想起させる図柄を非確変図柄という。また、はずれを想起させるような停止図柄をはずれ図柄という。
次いで、演出制御用CPU101は、メータ表示領域90に表示されるメータ表示の最終表示態様と、アクティブ表示領域9Fに表示されるアクティブ表示の最終表示態様とを決定する(ステップS8003)。最終表示態様とは、所定の変化を経て、または変化を経ずに最終的にどのような表示態様により表示されるかを示すものである。
ステップS8003では、演出制御用CPU101は、変動パターンにもとづいて、メータ表示最終表示態様決定テーブルを用いて抽選処理を行い、メータ表示の最終表示態様を決定する。
図42(A)は、メータ表示最終表示態様決定テーブルの構成例を示す説明図である。最終表示態様決定テーブルには、変動パターンごとに決定事項(「変化なし」、「第1段階」、「第2段階」、「第3段階」、「第4段階」および「第10段階」)に対して、それぞれ判定値が割り振られている、図42(A)に示す例では、説明を簡略化するために、割り当てられた判定値の割合が示されている。演出制御用CPU101は、例えば、メータ表示最終表示態様決定用の乱数を抽出し、抽出した乱数に一致する判定値が割り当てられている決定事項に決定する。したがって、図42(A)に示す例では、変動パターンごとの決定事項に対応する数値は、各決定事項が選択される割合(%)を示している。
なお、第1実施形態では、図42(A)に示すメータ表示最終表示態様決定テーブルの他に、図42(C)に示す特別表示態様決定テーブルや、図43に示すメータ表示変化演出態様決定テーブル、図44に示すメータ表示変化演出タイミング決定テーブル等についても、実際には判定値が割り当てられているが、説明を簡略化するために割り当てられた判定値の割合が示されている。また、それらのテーブルが用いられる後述するステップS8006a、S8007等においても、ステップS8003と同様に、演出制御用CPU101は、例えば、表示変化タイミング決定用の乱数を抽出し、抽出した乱数に一致する判定値が割り当てられている事項に決定する。
図42(A)に示すように、第1実施形態では、メータ表示を、メータ値の表示がない通常態様の他に、メータ値が第1段階〜第4段階または第10段階の表示態様により表示可能である。例えば、メータ表示最終表示態様を「変化なし」に決定した場合には、メータ表示のメータ値は変化しない。また、メータ表示最終表示態様を「第1段階」〜「第4段階」または「第10段階」のいずれかに決定した場合には、メータ表示を最終的に第1段階〜第4段階または第10段階の表示態様に変化させて表示する。本例では、メータ表示は、図1等に示すメータ表示領域90に表示される10の目盛により構成される。そして、メータ表示は、第1段階の表示態様では、10のうちの1目盛の色が変化した態様となり、第2段階の表示態様では、10のうちの2目盛の色が変化した態様となり、第3段階の表示態様では、10のうちの3目盛の色が変化した態様となり、第4段階の表示態様では、10のうちの4目盛の色が変化した態様となり、第10段階の表示態様では、10の全目盛の色が変化した態様となる。なお、第1実施形態では、メータ表示の表示態様は、メータ表示変化演出や特別メータ表示変化演出が実行されることにより変化する。
図42(A)に示すメータ表示最終表示態様決定テーブルにおいて特徴的なことは、スーパーリーチを含まない変動パターンよりもスーパーリーチを含む変動パターンである方が、また、表示結果がはずれよりも大当りである方が、「変化なし」以外に決定される割合が高くなるように判定値が設定されていることである。さらに、「第1段階」よりも「第2段階」、「第2段階」よりも「第3段階」、「第3段階」よりも「第4段階」、「第4段階」よりも「第10段階」に決定される割合が高くなるように判定値が設定されていることである。このような特徴を備えていることによって、メータ表示の表示態様が変化しないとき(すなわち、メータ表示変化演出や特別メータ表示変化演出が実行されないとき)よりも、メータ表示の表示態様が変化したとき(すなわち、メータ表示変化演出や特別メータ表示変化演出が実行されるとき)の方が、さらに、メータ表示の最終表示態様が「第1段階」よりも「第2段階」、「第2段階」よりも「第3段階」、「第3段階」よりも「第4段階」、「第4段階」よりも「第10段階」である方が、有利な演出図柄の変動態様(例えば、スーパーリーチに発展する)となる割合を高くすることや、表示結果が大当りとなる割合を高くすることができる。つまり、最終表示態様により期待度を異ならせることができる。したがって、メータ表示の表示態様が変化すること(すなわち、メータ表示変化演出や特別メータ表示変化演出が実行されること)に対して遊技者に期待感を持たせることができるとともに、いずれの表示態様により最終的に表示されるかについて注目させることができる。
なお、第1実施形態では、図42(A)に示すように、メータ表示が変化する場合の変化度合いとして第1段階〜第4段階の次は大きく第10段階まで変化する場合があるように構成する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、第5段階や第6段階までメータ表示が変化する場合を設けてもよく、様々な態様が考えられる。
第1実施形態では、アクティブ表示の表示態様は、メータ表示の変化に応じて変化するように構成されている。そのため、ステップS8003において、メータ表示の最終表示態様を決定することにより、アクティブ表示の最終表示態様も決定される。以下、メータ表示の変化に応じてアクティブ表示の表示態様を変化させる演出をアクティブ表示変化演出ともいう。
図42(B)は、メータ表示・アクティブ表示対応テーブルの一例を示す説明図である。図42(B)に示すように、第1実施形態では、アクティブ表示の表示態様を、通常態様(本例では白色)から「第1態様(青)」、「第2態様(緑)」および「第3態様(赤)」に変化させて表示可能である。そして、図42(B)に示すように、メータ表示の最終表示態様が「第1段階」または「第2段階」に決定された場合には、アクティブ表示の最終表示態様は「第1態様(青)」に決定され、メータ表示の最終表示態様が「第3段階」または「第4段階」に決定された場合には、アクティブ表示の最終表示態様は「第2態様(緑)」に決定され、メータ表示の最終表示態様が「第10段階」に決定された場合には、アクティブ表示の最終表示態様は「第3態様(赤)」に決定される。なお、メータ表示の最終表示態様が「変化なし」に決定された場合には、アクティブ表示の最終表示態様は、通常態様(白)に決定される。
図42(B)に示すように、第1実施形態では、メータ表示の表示態様が第1段階または第2段階に変化すると、アクティブ表示の表示態様が第1態様(青)に変化するアクティブ表示変化演出が行われる。また、メータ表示の表示態様が第3段階または第4段階に変化すると、アクティブ表示の表示態様が第2態様(緑)に変化するアクティブ表示変化演出が行われる。また、メータ表示の表示態様が第10段階に変化すると、アクティブ表示の表示態様が第3態様(赤)に変化するアクティブ表示変化演出が行われる。なお、メータ表示の表示態様が変化しない場合には、アクティブ表示の表示態様も通常態様(白)のまま変化しない。
ステップS8003において、メータ表示の最終表示態様を「変化なし」と決定した場合(ステップS8004のN)、すなわち、メータ表示変化演出や特別メータ表示変化演出(およびアクティブ表示変化演出)を実行しない場合には、ステップS8008に移行する。一方、メータ表示の最終表示態様を「変化なし」以外に決定した場合(ステップS8004のY)、すなわち、メータ表示の変化ありに決定した場合には、演出制御用CPU101は、メータ表示の最終表示態様が「第10段階」であるか否かを確認する(ステップS8005)。そして、メータ表示の最終表示態様が「第10段階」である場合には(ステップS8005のY)、演出制御用CPU101は、特別表示の表示態様を決定する(ステップS8006a)。一方、メータ表示の最終表示態様が「第10段階」ではない場合には(ステップS8005のY)、ステップS8007に移行する。
第1実施形態では、メータ表示の変化に応じてアクティブ表示の表示態様が変化するように構成されており、さらに、メータ表示が第10段階の表示態様に変化すると、メータ表示とアクティブ表示とを特別表示に変化させて表示する場合があるように構成されている。例えば、演出表示装置9において、アクティブ表示領域9Fとメータ表示領域90とが表示されていた位置に特別表示(図50(F)の例では「V」の文字を示す特別表示202)が表示される。このように構成することにより、メータ表示が第10段階(すなわち、最高段階)まで変化したことを認識しやすくすることができる。なお、メータ表示が第10段階まで変化したこと、そしてアクティブ表示の表示態様が第3態様(赤)に変化したことを認識しやすくするために、メータ表示を第10段階の表示態様により所定期間表示するとともに、アクティブ表示を第3態様(赤)により所定期間表示し、その後メータ表示とアクティブ表示とを特別表示に変化させて表示するように構成することが望ましい。
ステップS8006aでは、演出制御用CPU101は、変動パターンにもとづいて、特別表示態様決定テーブルを用いて抽選処理を行い、特別表示の表示態様を決定する。
図42(C)は、特別表示態様決定テーブルの構成例を示す説明図である。図42(C)に示すように、第1実施形態では、特別表示を、第1特別表示態様(「熱」)、第2特別表示態様(「激熱」)および第3特別表示態様(「V」)により表示可能である。図42(C)に示すように、特別表示の表示態様が第1特別表示態様(「熱」)に決定された場合には、「熱」の文字を示す特別表示が表示され、第2特別表示態様(「激熱」)に決定された場合には、「激熱」の文字を示す特別表示が表示され、第3特別表示態様(「V」)に決定された場合には、「V」の文字を示す特別表示が表示される。
図42(C)に示す特別表示態様決定テーブルにおいて特徴的なことは、表示結果がはずれよりも大当りである方が、「第1特別表示態様」よりも「第2特別表示態様」、「第2特別表示態様」よりも「第3特別表示態様」と決定される割合が高くなるように判定値が設定されていることである。このような特徴を備えていることによって、特別表示の表示態様が「第1特別表示態様」よりも「第2特別表示態様」、「第2特別表示態様」よりも「第3特別表示態様」である方が、大当りとなる割合を高くすることができる。つまり、特別表示の表示態様により大当り期待度を異ならせることができる。したがって、いずれの表示態様により特別表示が表示されるかについて注目させることができる。
また、図42(C)に示すように、「第3特別表示態様」は、表示結果が大当りの場合にのみ決定されるように構成されている。すなわち、第3特別表示態様の特別表示が表示されると、大当りが確定するように構成されている。このように構成することにより、いずれの表示態様により特別表示が表示されるかについて一層注目させることができる。
また、図42(C)に示すように、第1実施形態では、特別表示の表示態様として、「特別表示への変化なし」に決定される場合があり、この場合には、第3態様のアクティブ表示から特別表示への変化が行われないように構成されている。また、「特別表示への変化なし」に決定されるよりも、「特別表示への変化なし」以外に決定される方が、大当り期待度が高くなるように構成されている。このように構成することにより、第10段階のメータ表示および第3態様のアクティブ表示が表示された場合に、さらに特別表示に変化することに対して着目させ、期待感を持たせることができる。なお、第1実施形態の例に限らず、例えば、メータ表示が第10段階(最高段階)に変化した場合には、必ず特別表示に変化するようにしてもよい。
なお、第1実施形態では、スーパーリーチを含む変動パターンである場合にのみ、メータ表示の最終表示態様が「第10段階」に決定されるように構成されているため(図42(A)参照)、図42(C)に示す特別表示態様決定テーブルはスーパーリーチを含む変動パターンにのみ対応するように構成されているが、これに限らず、スーパーリーチを含まない変動パターンであっても、メータ表示の最終表示態様が「第10段階」に決定され、特別表示がいずれかの表示態様により表示されるように構成してもよい。
また、図42(A)に示すメータ表示最終表示態様決定テーブルや図42(C)に示す特別表示態様決定テーブルのような構成例に限らず、例えば、大当り種別に応じて、決定割合が異なるようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、特別メータ表示変化演出を実行することに決定する(ステップS8006b)。第1実施形態では、メータ表示の最終表示態様が第10段階まで変化する場合には、第1段階〜第4段階まで変化する場合に実行されるメータ表示変化演出とは異なる演出態様の特別メータ表示変化演出を実行する。また、第1実施形態では、スーパーリーチを含む変動パターンである場合にのみメータ表示の最終表示態様が第10段階まで変化する場合があるので(図42(A)参照)、スーパーリーチ演出が実行される場合にのみ特別メータ表示変化演出が実行される場合がある。また、第1実施形態では、特別メータ表示変化演出は、スーパーリーチ演出が開始された後のタイミングで実行される。
なお、第1実施形態では、メータ表示の最終表示態様が第10段階まで変化する場合には無条件に特別メータ表示変化演出を実行する場合を示しているが、そのような態様にかぎらず、第10段階まで変化する場合であっても特別メータ表示変化演出を実行しない場合があるように構成してもよい。この場合、例えば、ステップS8006bにおいて乱数にもとづく抽選処理を行い、特別メータ表示変化演出を実行するか否かを決定するように構成すればよい。また、例えば、第10段階まで変化する場合であっても、低い割合で後述するメータ表示変化演出が実行される場合があるように構成してもよい。
また、第1実施形態では、アクティブ表示の最終表示態様を決定した後にメータ表示変化演出や特別メータ表示変化演出を決定する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、図42(A)に示すメータ表示最終表示態様決定テーブルにおいて、最終表示態様とメータ表示変化演出や特別メータ表示変化演出の有無とを組み合わせたパターンに対して判定値を割り振るように構成し、1回の抽選処理によって、アクティブ表示の最終表示態様とメータ表示変化演出や特別メータ表示変化演出の有無とを一括して決定するように構成してもよい。
また、第1実施形態では、メータ表示変化演出や特別メータ表示変化演出の有無を演出制御用マイクロコンピュータ100側で決定する場合を示しているが、遊技制御用マイクロコンピュータ560側で決定するように構成してもよい。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560がメータ表示変化演出や特別メータ表示変化演出の有無を特定可能な変動パターンコマンドを送信し、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した変動パターンコマンドにもとづいてメータ表示変化演出や特別メータ表示変化演出を実行するように構成してもよい。
メータ表示の最終表示態様が第10段階でない場合には(ステップS8005のN)、演出制御用CPU101は、メータ表示変化演出の演出態様および実行タイミングを決定する(ステップS8007)。
ステップS8007では、演出制御用CPU101は、表示結果にもとづいて、メータ表示変化演出態様決定テーブルを用いて抽選処理を行い、メータ表示変化演出の演出態様を決定する。また、演出制御用CPU101は、表示結果にもとづいて、メータ表示変化演出タイミング決定テーブルを用いて抽選処理を行い、メータ表示変化演出の実行タイミングを決定する。
図43(A)〜(D)は、メータ表示変化演出態様決定テーブルの構成例を示す説明図である。第1実施形態では、ステップS8003で決定したメータ表示の最終表示態様に応じて、図43(A)〜(D)のいずれかのメータ表示変化演出態様決定テーブルを選択する。
図43(A)〜(D)に示すように、第1実施形態では、メータ表示変化演出を、第1演出態様(キャラクタA登場)、第2演出態様(キャラクタB登場)および第3演出態様(キャラクタC登場)により実行可能である。メータ表示変化演出の演出態様が第1演出態様に決定された場合には、演出図柄の変動表示中にキャラクタAが登場し、メータ表示を最終表示態様に変化させる演出が実行され、第2演出態様に決定された場合には、演出図柄の変動表示中にキャラクタBが登場し、メータ表示を最終表示態様に変化させる演出が実行され、第3演出態様に決定された場合には、演出図柄の変動表示中にキャラクタCが登場し、メータ表示を最終表示態様に変化させる演出が実行される。
図43(A)〜(D)に示すメータ表示変化演出態様決定テーブルにおいて特徴的なことは、表示結果がはずれよりも大当りである方が、「第1演出態様」よりも「第2演出態様」、「第2演出態様」よりも「第3演出態様」と決定される割合が高くなるように判定値が設定されていることである。このような特徴を備えていることによって、メータ表示変化演出の演出態様が「第1演出態様」よりも「第2演出態様」、「第2演出態様」よりも「第3演出態様」である方が、表示結果が大当りとなる割合を高くすることができる。つまり、メータ表示変化演出の演出態様により期待度を異ならせることができる。したがって、いずれの演出態様によりメータ表示変化演出が実行されるかについて注目させることができる。
また、図43(A)〜(D)に示すメータ表示変化演出態様決定テーブルにおいて特徴的なことは、メータ表示の最終表示態様が「第1段階」よりも「第2段階」、「第2段階」よりも「第3段階」、「第3段階」よりも「第4段階」である方が、メータ表示変化演出の演出態様が「第1演出態様」よりも「第2演出態様」、「第2演出態様」よりも「第3演出態様」と決定される割合が高くなるように判定値が設定されていることである。すなわち、メータ表示変化演出の演出態様が「第1演出態様」よりも「第2演出態様」、「第2演出態様」よりも「第3演出態様」である方が、変化後のメータ表示の表示態様の期待度が高くなる(変化する段階が大きくなる)ように構成されている。このように構成することによっても、いずれの演出態様によりメータ表示変化演出が実行されるかについて注目させることができる。
なお、第1実施形態では、メータ表示変化演出が実行されると必ずメータ表示が変化するように構成されているが、実行されてもメータ表示が変化しない場合があるように構成してもよい。この場合には、例えば、キャラクタが登場するものの、メータ表示が変化することなくキャラクタが去る演出が行われる。また、この場合には、演出態様に応じて、メータ表示が変化する割合が異なるようにしてもよい。例えば、第1演出態様の場合には、30%の割合でメータ表示が変化し、第3演出態様の場合には、70%の割合でメータ表示が変化するようにしてもよい。また、同様に特別メータ表示変化演出が実行されてもメータ表示が変化しない場合があるように構成してもよい。
図44(A)〜(D)は、メータ表示変化演出タイミング決定テーブルの構成例を示す説明図である。第1実施形態では、ステップS8003で決定したメータ表示の最終表示態様に応じて、図44(A)〜(D)のいずれかのメータ表示変化演出タイミング決定テーブルを選択する。
図44(A)〜(D)に示すように、第1実施形態では、メータ表示変化演出を、第1タイミング(変動開始直後)、第2タイミング(リーチ成立前)および第3タイミング(リーチ成立後)において実行可能である。なお、第1実施形態で示すタイミングに限らず、擬似連変動ごと等、任意のタイミングで実行可能としてもよい。また、変動表示中に限らず、大当り遊技中に実行可能としてもよい。この場合には、メータ表示やアクティブ表示の表示態様により、大当り遊技のラウンド延長や、大当り遊技後に有利な遊技状態(例えば、時短状態や確変状態)に制御されることを示唆するようにしてもよい。
図44(A)〜(D)に示すメータ表示変化演出タイミング決定テーブルにおいて特徴的なことは、表示結果がはずれよりも大当りである方が、「第1タイミング」よりも「第2タイミング」、「第2タイミング」よりも「第3タイミング」と決定される割合が高くなるように判定値が設定されていることである。このような特徴を備えていることによって、メータ表示変化演出の実行タイミングが「第1タイミング」よりも「第2タイミング」、「第2タイミング」よりも「第3タイミング」である方が、表示結果が大当りとなる割合を高くすることができる。つまり、メータ表示変化演出の実行タイミングにより大当り期待度を異ならせることができる。したがって、いずれのタイミングにおいてメータ表示変化演出が実行されるかについて注目させることができる。
また、図44(A)〜(D)に示すメータ表示変化演出タイミング決定テーブルにおいて特徴的なことは、メータ表示の最終表示態様が「第1段階」よりも「第2段階」、「第2段階」よりも「第3段階」、「第3段階」よりも「第4段階」である方が、メータ表示変化演出の実行タイミングが「第1タイミング」よりも「第2タイミング」、「第2タイミング」よりも「第3タイミング」と決定される割合が高くなるように判定値が設定されていることである。すなわち、メータ表示変化演出の実行タイミングが「第1タイミング」よりも「第2タイミング」、「第2タイミング」よりも「第3タイミング」である方が、変化後のメータ表示の表示態様の期待度が高くなる(変化する段階が大きくなる)ように構成されている。このように構成することによっても、いずれの実行タイミングにおいてメータ表示変化演出が実行されるかについて注目させることができる。なお、メータ表示変化演出が実行されても、メータ表示が変化しない場合があるように構成する場合には、実行タイミングに応じて、メータ表示が変化する割合が異なるようにしてもよい。例えば、第1タイミングの場合には、30%の割合でメータ表示が変化し、第3タイミングの場合には、70%の割合でメータ表示が変化するようにしてもよい。
第1実施形態では、図43に示す各メータ表示変化演出態様決定テーブルと図44に示す各メータ表示変化演出タイミング決定テーブルは、いずれも表示結果(はずれまたは大当り)に応じていずれかの決定事項に決定されるように構成されているが、これに限らず、変動パターンや大当り種別に応じて決定されるように構成されていてもよい。
また、第1実施形態では、演出図柄の変動表示中にメータ表示変化演出や特別メータ表示変化演出を1回実行可能な構成としているが、これに限らず、複数回実行可能な構成としてもよい。このように構成することにより、例えば、演出図柄の変動開始直後(第1タイミング)において、1回目のメータ表示変化演出が実行されてメータ表示が第1段階に変化するとともに、アクティブ表示変化演出が実行されてアクティブ表示が第1態様に変化し、リーチ成立前(第2タイミング)において、2回目のメータ表示変化演出が実行されてメータ表示が第2段階に変化し、リーチ成立後(第3タイミング)において、3回目のメータ表示変化演出が実行されてメータ表示が第3段階に変化するとともに、アクティブ表示変化演出が実行されてアクティブ表示が第2態様に変化し、さらにスーパーリーチ演出が開始された後のタイミングで特別メータ表示変化演出が実行されてメータ表示が第10段階に変化するとともに、アクティブ表示変化演出が実行されてアクティブ表示が第3態様に変化する制御が行われる場合があるようにしてもよい。また、必ずしも第1タイミング、第2タイミング、第3タイミング、およびスーパーリーチ演出が開始された後の全てのタイミングでメータ表示変化演出や特別メータ表示変化演出が実行される必要はなく、これらのうちのいずれか2つまたは3つのタイミングでメータ表示変化演出や特別メータ表示変化演出が実行される場合があるようにしてもよい。
また、第1実施形態では、特別メータ表示変化演出が実行される場合にメータ表示が最大の第10段階まで変化する場合を示したが、上記のようにメータ表示変化演出を複数回実行可能に構成する場合、特別メータ表示変化演出以外のメータ表示変化演出が複数回実行されてメータ表示が最大の第10段階まで変化する場合があるように構成してもよい。この場合、例えば、スーパーリーチとなる前の段階で複数回のメータ表示変化演出が実行されてメータ表示が最大の第10段階まで到達する場合があるようにしてもよいし、複数回のメータ表示変化演出が実行され、そのうちのスーパーリーチとなった後に実行されたメータ表示変化演出の段階でメータ表示が最大の第10段階まで到達する場合があるようにしてもよい。
また、メータ表示変化演出を複数回実行可能とする場合には、実行タイミングごとに演出態様が異なるようにしてもよい。例えば、演出図柄の変動開始直後(第1タイミング)において、1回目のメータ表示変化演出が第1演出態様により実行され、リーチ成立後(第3タイミング)において、2回目のメータ表示変化演出が第2演出態様により実行されるようにしてもよい。
また、第1実施形態では、特別メータ表示変化演出が実行されるとメータ表示が一気に第10段階まで変化する場合を示したが、一気に第10段階まで変化させるのではなく、メータ表示が第10段階まで変化する態様(メータ表示変化演出などを複数回実行可能とする場合には、第4段階から第10段階まで変化する態様などでもよい)を抽選処理により決定するように構成してもよい。例えば、抽選処理により、一気に第10段階まで変化する態様や、ある程度の時間をかけて1段階ずつ変化させて第10段階まで変化する態様などにより、メータ表示を変化させるように構成してもよい。
ステップS8006bで特別メータ表示変化演出を決定すると、またはステップS8007でメータ表示変化演出の演出態様および実行タイミングを決定すると、演出制御用CPU101は、変動パターンおよびメータ表示変化演出(または特別メータ表示変化演出)の内容に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS8009)。また、ステップS8004でメータ表示の変化なしと決定している場合には、演出制御用CPU101は、変動パターンに応じたプロセステーブルを選択する(ステップS8008)。そして、ステップS8008またはステップS8009で選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップS8010)。
図45は、プロセステーブルの構成例を示す説明図である。プロセステーブルとは、演出制御用CPU101が演出装置の制御を実行する際に参照するプロセスデータが設定されたテーブルである。すなわち、演出制御用CPU101は、プロセステーブルに設定されているプロセスデータに従って演出表示装置9等の演出装置(演出用部品)の制御を行う。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、演出図柄の可変表示の可変表示時間(変動時間)中の変動態様を構成する各変動の態様を示すデータ等が記載されている。具体的には、演出表示装置9の表示画面(アクティブ表示を含む)の変更に関わるデータが記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その変動の態様での変動時間が設定されている。演出制御用CPU101は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている変動の態様で演出図柄を表示させる制御を行う。
図45に示すプロセステーブルは、演出制御基板80におけるROMに格納されている。また、プロセステーブルは、各変動パターンに応じて用意されている。なお、演出制御用CPU101は、メータ表示変化演出や特別メータ表示変化演出などの演出を実行することに決定されている場合には、実行する演出に対応したプロセステーブルを選択する。例えば、同じ変動パターンであっても、メータ表示変化演出や特別メータ表示変化演出を実行する場合と実行しない場合とで、演出装置の制御内容が異なるため、それぞれ対応するプロセステーブルを選択する。また、第1実施形態では、メータ表示変化演出の演出態様や実行タイミングに応じて、異なるプロセステーブルを選択する。
また、演出制御用CPU101は、変動パターンにおいてスーパーリーチが指定されている場合には、スーパーリーチ演出に対応したプロセステーブルを選択する。なお、第1実施形態では、スーパーリーチ演出には所定のカットイン演出が含まれており、スーパーリーチ演出の実行中に所定のカットイン演出が実行される。
なお、リーチ演出を伴う変動パターンについて演出制御を実行する場合に用いられるプロセステーブルには、変動開始から所定時間が経過したときに左図柄を停止表示させ、さらに所定時間が経過すると右図柄を停止表示させることを示すプロセスデータが設定されている。なお、停止表示させる図柄をプロセステーブルに設定するのではなく、決定された停止図柄、擬似連や滑り演出における仮停止図柄に応じて、図柄を表示するための画像を合成して生成するようにしてもよい。
また、演出制御用CPU101は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ27)の制御を実行する(ステップS8011)。例えば、演出表示装置9において変動パターンに応じた画像を表示させるために、VDP109に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ27からの音声出力を行わせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
なお、第1実施形態では、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドに1対1に対応する変動パターンによる演出図柄の可変表示が行われるように制御するが、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定する(ステップS8012)。
次いで、演出制御用CPU101は、アクティブ表示領域9Fにアクティブ表示を表示する(ステップS8013)。第1実施形態では、アクティブ表示は、第1保留表示または第2保留表示と同じ態様で表示される。なお、保留表示の表示態様を変化させる演出を実行可能な構成とし、開始する変動表示に対応する保留表示が通常態様とは異なる表示態様により表示されている場合には、その表示態様によりアクティブ表示を表示する。具体的には、開始する変動表示に対応する保留表示が第1態様(青色の丸形表示)により表示されている場合には、第1態様(青色の丸形表示)によりアクティブ表示を表示する。
そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値にする(ステップS8014)。
なお、第1実施形態で示した例に限らず、変動中の演出として、例えば、ステップアップ予告演出やミニキャラ予告演出、可動物予告演出、演出羽根役物予告演出、ブラックアウト演出などを実行するか否かを決定し、決定結果にもとづいて予告演出を実行するようにしてもよい。
図46は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動中処理(ステップS802)を示すフローチャートである。演出図柄変動中処理において、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算するとともに(ステップS8101)、変動時間タイマの値を1減算する(ステップS8102)。プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップS8103)、プロセスデータの切り替えを行う。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定する(ステップS8104)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データにもとづいて演出装置に対する制御状態を変更する(ステップS8105)。
次いで、演出制御用CPU101は、メータ表示変化演出や特別メータ表示変化演出が開始される直前のタイミングであるか否かを確認する(ステップS8106)。メータ表示変化演出や特別メータ表示変化演出が開始される直前のタイミングであるか否かは、プロセスデータの内容により確認することができる。メータ表示変化演出や特別メータ表示変化演出が開始される直前のタイミングとは、メータ表示変化演出や特別メータ表示変化演出が開始される前に後述する報知演出を実行する期間を確保できるものであることが望ましい。
なお、メータ表示変化演出により、演出表示装置9の表示領域にキャラクタを登場させ、メータ表示の表示態様を変化させる表示制御は、ステップS8105の処理を実行することにより実現される。また、特別メータ表示変化演出により、演出表示装置9において特別メータ表示変化演出の演出表示を行ったり、メータ表示の表示態様を変化させる表示制御は、ステップS8105の処理を実行することにより実現される。
なお、第1実施形態では、メータ表示自体の表示制御やスーパーリーチ演出の演出表示を行う表示制御も、ステップS8105の処理を実行することにより実現される。
メータ表示変化演出や特別メータ表示変化演出が開始される直前のタイミングであれば、演出制御用CPU101は、メータ表示変化演出や特別メータ表示変化演出が開始されることを報知する報知演出を実行する(ステップS8107)。第1実施形態では、報知演出として、メータ表示領域90を点滅させる演出を実行する(図48(B)、図50(F)参照)。なお、第1実施形態の例に限らず、報知演出の実行の有無を抽選により決定し、実行される場合と実行されない場合を設けるようにしてもよい。また、報知演出が実行される場合と実行されないままメータ表示変化演出や特別メータ表示変化演出が実行される場合とで、有利度(例えば、期待度が高い演出態様によりメータ表示変化演出や特別メータ表示変化演出が実行される割合や、期待度が高い表示態様に変化する割合、大当りとなる割合)が異なるようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、アクティブ表示の表示態様がメータ表示の表示態様に対応しているか否かを確認し(ステップS8108)、対応していなければ、アクティブ表示の表示態様をメータ表示の表示態様に対応した表示態様に変化させる(ステップS8109)。すなわち、ステップS8105の処理が実行されることにより、メータ表示変化演出や特別メータ表示変化演出が行なわれてメータ表示の表示態様が変化し、アクティブ表示の表示態様が対応しなくなった場合には、図42(B)に示すメータ表示・アクティブ表示対応テーブルの内容にもとづいて、アクティブ表示の表示態様を変化させるアクティブ表示変化演出を実行する。例えば、メータ表示の表示態様が「第3段階」であり、アクティブ表示の表示態様が通常態様(白)である場合には、アクティブ表示の表示態様を第2態様(緑)に変化させるアクティブ表示変化演出を実行する。また、例えば、メータ表示の表示態様が「第10段階」であり、アクティブ表示の表示態様が通常態様(白)である場合には、アクティブ表示の表示態様を第3態様(赤)に変化させるアクティブ表示変化演出を実行する。
なお、メータ表示の表示態様が変化したことに応じて、アクティブ表示の表示態様が変化することを分かりやすくするために、メータ表示の表示態様の変化とアクティブ表示の表示態様の変化とを同時に行うのではなく、メータ表示の表示態様が変化した後、所定期間経過するとアクティブ表示の表示態様を変化させるようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、メータ表示の表示態様が第10段階である場合(ステップS8110のY)には、メータ表示およびアクティブ表示を特別表示に変化させて表示する制御を行う(ステップS8111)。すなわち、ステップS8105の処理が実行されることにより、特別メータ表示変化演出が行なわれてメータ表示の表示態様が第10段階に変化し、ステップS8109の処理が実行されることによりアクティブ表示の表示態様が第3態様に変化し、かつ特別表示に変化させることが決定されている場合には、メータ表示とアクティブ表示とを消去して、特別表示を表示する制御を行う。また、ステップS8111では、演出図柄変動開始処理のステップS8006aにおいて決定した第1特別表示態様〜第3特別表示態様のいずれかにより特別表示を表示する。
なお、メータ表示の表示態様が第10段階に変化し、アクティブ表示の表示態様が第3態様に変化したことに応じて、特別表示が表示されることを分かりやすくするために、メータ表示およびアクティブ表示の表示態様が変化した後、所定期間経過してから特別表示を表示するようにしてもよい。このように構成することにより、特別表示に表示されるか否かに着目し、期待感を持てる期間を設けることができる。
また、第1実施形態では、特別表示を表示する際に、メータ表示およびアクティブ表示を消去する制御を行うことにより、メータ表示およびアクティブ表示が特別表示に変化するように構成されているが、特別表示を表示する際に、メータ表示とアクティブ表示とのいずれかを消去する制御を行うことにより、メータ表示とアクティブ表示とのいずれかが特別表示に変化するように構成されていてもよい。また、メータ表示およびアクティブ表示を消去せずに、特別表示を追加表示するように構成されていてもよい。
そして、演出制御用CPU101は、変動時間タイマがタイムアウトしていれば(ステップS8112)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に応じた値に更新する(ステップS8113)。
第1実施形態では、ステップS8108〜S8109の処理を実行することにより、メータ表示の変化に応じて、アクティブ表示の表示態様が変化するように構成されている。そのため、メータ表示変化演出や特別メータ表示変化演出により、アクティブ表示の表示態様が変化することが示唆されることになり、アクティブ表示の表示態様の変化が単調となることを防止することができ、興趣を向上させることができる。
また、第1実施形態では、ステップS8106〜S8107の処理を実行することにより、メータ表示変化演出や特別メータ表示変化演出が開始される直前に、報知演出を実行するように構成されている。そのため、メータ表示の変化に注目させることができる。
図47は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動停止処理(ステップS803)を示すフローチャートである。演出図柄変動停止処理において、まず、演出制御用CPU101は、アクティブ表示領域9Fのアクティブ表示を消去する(ステップS8300)。次いで、演出制御用CPU101は、演出図柄の停止図柄を表示していることを示す停止図柄表示フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS8301)。停止図柄表示フラグがセットされていれば、ステップS8305に移行する。第1実施形態では、演出図柄の停止図柄として大当り図柄を表示した場合には、ステップS8304で停止図柄表示フラグがセットされる。そして、ファンファーレ演出を実行するときに停止図柄表示フラグがリセットされる。従って、停止図柄表示フラグがセットされているということは、大当り図柄を停止表示したがファンファーレ演出をまだ実行していない段階であるので、ステップS8302の演出図柄の停止図柄を表示する処理を実行することなく、ステップS8305に移行する。
停止図柄表示フラグがセットされていない場合には、演出制御用CPU101は、確定コマンド受信フラグがセットされているか否かを確認し(ステップS8301a)、セットされていなければ、処理を終了する。確定コマンド受信フラグがセットされている場合には、演出制御用CPU101は、確定コマンド受信フラグをリセットし(ステップS8301b)、決定されている停止図柄(はずれ図柄、大当り図柄)を停止表示させる制御を行う(ステップS8302)。ステップS8302の処理で大当り図柄および小当り図柄のいずれも表示しなかった場合(すなわち、はずれ図柄を表示した場合)には(ステップS8303のN)、演出制御用CPU101は、ステップS8311に移行する。
ステップS8302の処理で大当り図柄または小当り図柄を停止表示した場合には(ステップS8303のY)、演出制御用CPU101は、停止図柄表示フラグをセットし(ステップS8304)、大当り開始指定コマンドを受信したことを示す大当り開始指定コマンド受信フラグ、または小当り/突然確変大当り開始指定コマンドを受信したことを示す小当り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS8305)。大当り開始指定コマンド受信フラグまたは小当り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされている場合には、演出制御用CPU101は、停止図柄表示フラグをリセットし(ステップS8306)、ファンファーレ演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS8307)。なお、演出制御用CPU101は、大当り開始指定コマンド受信フラグまたは小当り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされていた場合には、セットされていたフラグをリセットする。
そして、演出制御用CPU101は、プロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをスタートさせ(ステップS8308)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1、可動部材制御データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプ、演出用部品としてのスピーカ27、および演出用部品としての可動部材78と演出羽根役物79a、79b)の制御を実行する(ステップS8309)。その後、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)に応じた値に更新する(ステップS8310)。
大当りおよび小当りのいずれともしないことに決定されている場合には(ステップS8303のN)、演出制御用CPU101は、所定のフラグをリセットする(ステップS8311)。例えば、演出制御用CPU101は、第1図柄変動指定コマンド受信フラグや、第2図柄変動指定コマンド受信フラグをリセットする。なお、演出制御用CPU101は、コマンド受信フラグを演出制御プロセス処理や第4図柄プロセス処理において参照されたあと直ぐにリセットするようにしてもよい(例えば、図39のステップS811に示すように、変動パターンコマンド受信フラグを確認すると直ちに変動パターンコマンド受信フラグをリセットするようにしてもよい)。ただし、例えば、図柄変動指定コマンドについては、演出制御プロセス処理と第4図柄プロセス処理との両方で参照されるので、第1実施形態で示すように、変動終了の際に演出図柄変動停止処理などにおいてリセットしたり、大当り終了の際に大当り終了演出処理においてリセットしたりすることが望ましい。そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS8312)。
次に、図48を参照して、メータ表示変化演出およびアクティブ表示変化演出の具体例について説明する。図48の例では、メータ表示変化演出が第1演出態様で実行されてメータ表示が通常態様から第1段階の表示態様に変化し、メータ表示の変化に応じて、アクティブ表示が第1態様に変化するアクティブ表示変化演出が実行される。
図48(A)に示すように、演出表示装置9において、演出図柄の変動表示が開始されると、アクティブ表示領域9Fにアクティブ表示が表示される。図48(A)の例では、通常態様(白)によりアクティブ表示が表示されている。
次いで、図48(B)に示すように、メータ表示変化演出が開始される直前になると、メータ表示90を点滅表示する報知演出が実行される。そして、第1演出態様のメータ表示変化演出が開始されると、キャラクタA200が登場し(図48(C))、メータ表示の表示態様が、10のうちの1目盛の色が変化した第1段階の表示態様に変化する(図48(D))。その後、メータ表示の変化に応じて、アクティブ表示の表示態様が、第1態様(図48(E)の例では、文字で色が示されている)に変化して表示される(図48(E))。
次に、図49〜図51を参照して、スーパーリーチ演出、特別メータ表示変化演出およびアクティブ表示変化演出の具体例について説明する。このうち、図49は、スーパーリーチ演出が単独で実行される(特別メータ表示変化演出およびアクティブ表示変化演出は実行されない)場合の具体例を示している。また、図50および図51は、スーパーリーチ演出が実行される場合に特別メータ表示変化演出およびアクティブ表示変化演出が実行される場合の具体例を示している。
まず、図49を参照して、スーパーリーチ演出が単独で実行される場合について説明する。図49(A)に示すように、演出表示装置9において、演出図柄の変動表示が開始されると、アクティブ表示領域9Fにアクティブ表示が表示される。図49(A)の例では、通常態様(白)によりアクティブ表示が表示されている。
次いで、図49(B)に示すように左の演出図柄が停止表示された後、図49(C)に示すように右の演出図柄が停止表示され、左と右の演出図柄が同じ図柄(本例では、図柄「7」)で停止表示された状態となってリーチ状態が発生する。次いで、スーパーリーチへの発展タイミングとなると、図49(D)に示すように「スーパーリーチ!」などの文字表示が表示され、図49(E)に示すようにレーシングカーのレースが開始されるような演出表示が開始され、スーパーリーチ演出が開始される。なお、図49(D)〜(G)に示すように、第1実施形態では、スーパーリーチ演出の実行中は、演出表示装置9の表示画面の右下端部において演出図柄の変動表示を縮小表示するものとする。
次いで、スーパーリーチ演出の実行中に所定のカットイン演出の実行タイミングとなると、図49(F)に示すように、スーパーリーチ演出の実行中に所定のカットイン演出が実行される。本例では、図49(F)に示すように、演出表示装置9において、それまでのレーシングカーのレースの演出表示とは異なる所定のキャラクタ画像201がカットインし、「チャンス!」などのセリフ表示が表示される態様により所定のカットイン演出が実行される。なお、第1実施形態では、所定のカットイン演出は、スーパーリーチ演出の一部である。
なお、第1実施形態で示した態様にかぎらず、例えば、所定のカットイン演出をスーパーリーチ演出とは異なる演出として構成してもよい。そして、例えば、スーパーリーチ演出を中断して所定のカットイン演出を実行するように構成してもよい。
なお、第1実施形態では、図49(A)に示すように、スーパーリーチ演出が単独で実行される場合であっても演出図柄の変動表示を開始するときにメータ表示90の表示も開始されるのであるが、所定のカットイン演出が開始されると、図49(F)に示すようにメータ表示90が消去される。そのように、第1実施形態では、少なくとも所定のカットイン演出が開始されるまではメータ表示90が表示されるので、所定のカットイン演出の実行タイミングや後述する特別メータ表示変化演出の実行タイミングとなるまでは、所定のカットイン演出と特別メータ表示変化演出とのいずれが実行されるかを認識できないようにすることができ、特別メータ表示変化演出が実行されてメータ表示が変化することに対して期待感をもたせることができる。
なお、第1実施形態で示した態様にかぎらず、例えば、所定のカットイン演出が開始された後もメータ表示90を継続して表示するようにしてもよい(ただし、メータのレベルは変化しない)。また、例えば、スーパーリーチ演出が単独で実行され特別メータ表示変化演出やアクティブ表示変化演出が実行されない場合には、メータ表示90を表示しないように構成してもよい。
次いで、所定のカットイン演出の実行期間を経過すると、再びレーシングカーのレースの演出表示に戻り、図49(G)に示すように、味方のレーシングカーが1位でゴールしたかのような演出表示を行う。そして、変動表示時間が経過すると、図49(H)に示すように、中の演出図柄として左右の演出図柄と同じ図柄(本例では、図柄「7」)が停止表示し、大当り図柄が導出表示される。
次に、図50および図51を参照して、スーパーリーチ演出が実行される場合に特別メータ表示変化演出およびアクティブ表示変化演出が実行される場合について説明する。図50および図51の例では、特別メータ表示変化演出が実行されてメータ表示が通常態様から第10段階の表示態様に変化し、メータ表示の変化に応じてアクティブ表示が第3態様に変化し、さらにメータ表示およびアクティブ表示が第3特別表示態様の特別表示に変化する。
図50(A)に示すように、演出表示装置9において、演出図柄の変動表示が開始されると、アクティブ表示領域9Fにアクティブ表示が表示される。図50(A)の例では、通常態様(白)によりアクティブ表示が表示されている。
次いで、図50(B)に示すように左の演出図柄が停止表示された後、図50(C)に示すように右の演出図柄が停止表示され、左と右の演出図柄が同じ図柄(本例では、図柄「7」)で停止表示された状態となってリーチ状態が発生する。次いで、スーパーリーチへの発展タイミングとなると、図50(D)に示すように「スーパーリーチ!」などの文字表示が表示され、図50(E)に示すようにレーシングカーのレースが開始されるような演出表示が開始され、スーパーリーチ演出が開始される。なお、図50(D)〜(I)および図51(J)に示すように、第1実施形態では、スーパーリーチ演出の実行中および特別メータ表示変化演出の実行中は、演出表示装置9の表示画面の右下端部において演出図柄の変動表示を縮小表示するものとする。
次いで、図50(F)に示すように、特別メータ表示変化演出が開始される直前になると、メータ表示90を点滅表示する報知演出が実行される。
次いで、スーパーリーチ演出の開始後、特別メータ表示変化演出の実行タイミングとなると、図50(G)に示すように、スーパーリーチ演出を中断し、特別メータ表示変化演出が実行される。本例では、図50(G)に示すように、演出表示装置9において、嵐が到来し雷が鳴り響いているかのような演出表示を行う態様により特別メータ表示変化演出が実行される。なお、第1実施形態では、特別メータ表示変化演出はスーパーリーチ演出とは異なる演出であり、スーパーリーチ演出を中断して特別メータ表示変化演出が実行される。そして、図50(H)に示すように、演出表示装置9において、メータ表示90に対して落雷が命中したかのような演出表示を行い、メータ表示の表示態様が、10のうちの全目盛の色が変化した第10段階の表示態様に変化する。
次いで、スーパーリーチ演出を再開し、図50(I)に示すように、再びレーシングカーのレースの演出表示に戻り、メータ表示の変化に応じて、アクティブ表示の表示態様が、第3態様(図50(I)の例では、文字で色が示されている)に変化して表示される。
次いで、図51(J)に示すように、味方のレーシングカーが1位でゴールしたかのような演出表示を行い、メータ表示およびアクティブ表示が、第3特別表示態様の特別表示(「V」の文字を示す特別表示202)に変化して表示される。そして、変動表示時間が経過すると、図51(K)に示すように、中の演出図柄として左右の演出図柄と同じ図柄(本例では、図柄「7」)が停止表示し、大当り図柄が導出表示される。
なお、第1実施形態では、スーパーリーチ演出としてレーシングカーのレースの演出表示を行い、所定のカットイン演出として所定のキャラクタ画像201がカットインする演出表示を行い、特別メータ表示変化演出として嵐が到来し雷が鳴り響いているかのような演出表示を行う場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、スーパーリーチ演出として敵と味方のキャラクタがバトルを行うようなバトル演出を実行したり、所定のストーリーの動画表示を行ったりしてもよく、様々な演出態様が考えられる。また、例えば、所定のカットイン演出としてボタン操作を伴うボタン演出などを実行してもよく、何らかの形式でスーパーリーチ演出中のそれまでの演出表示とは異なる表示がカットインするものであればよい。また、例えば、特別メータ表示変化演出としてメータ表示変化演出とは異なるキャラクタが登場する演出表示を行ったり、ボタン操作を伴うボタン演出など実行したりしてもよく、様々な演出態様が考えられる。
さらに、第1実施形態では、図48(C)、(D)に示すように、スーパーリーチ演出より前に実行するメータ表示変化演出としてキャラクタA200が登場するような態様の演出表示を行う場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、「+1」〜「+4」の文字表示を行うなどメータの増加数を示唆するような簡易な表示を行うものであってもよいし、ルーレットが回るような態様の演出表示など特別メータ表示変化演出とは異なる態様の演出表示など何らかの上乗せ報知を行ってもよく、様々な態様が考えられる。そのように、スーパーリーチ演出より前に実行するメータ表示変化演出とスーパーリーチ演出が開始された後に実行する特別メータ表示変化演出とを、何らかの態様で異なる演出態様により実行するものであればよい。
また、第1実施形態では、図50(F)に示す報知演出を実行した後、そのまま図50(G)、(H)に示す特別メータ表示変化演出を実行する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、図50(G)、(H)に示す特別メータ表示変化演出を実行する前に、特別メータ表示変化演出が実行されるか否かを煽るための煽り演出を実行するように構成してもよい。この場合、煽り演出を実行した後必ずしも特別メータ表示変化演出を実行する必要はなく、煽り演出を実行した後特別メータ表示変化演出が実行されない場合(ガセの煽り演出を実行する場合)があるように構成してもよい。
また、第1実施形態では、具体的なスーパーリーチ演出やメータ表示変化演出、特別メータ表示変化演出を実行する処理態様として、図40に示す演出図柄変動開始処理のステップS8008、S8009において、予めスーパーリーチ演出やメータ表示変化演出、特別メータ表示変化演出を含むように設定されたプロセステーブル(特別メータ表示変化演出を実行する場合には、スーパーリーチ演出を途中で中断して特別メータ表示変化演出を実行するように設定されたプロセステーブル)を選択し、その選択したプロセステーブルに従って図46に示す演出図柄変動中処理のステップS8105の処理が実行されることによって、スーパーリーチ演出やメータ表示変化演出、特別メータ表示変化演出が実行される場合を示したが、そのような処理態様にかぎられない。例えば、特別メータ表示変化演出を実行する場合には、図46に示す演出図柄変動中処理において、スーパーリーチ演出を開始した後に特別メータ表示変化演出の実行タイミングとなると、特別メータ表示変化演出用のプロセスデータに切り替えてステップS8105の処理を実行することによって特別メータ表示変化演出を実行するように構成してもよい。そして、特別メータ表示変化演出の演出期間を終了すると、再びスーパーリーチ演出用のプロセスデータに切り替えてステップS8105の処理を実行することによってスーパーリーチ演出を再開するようにすればよい。
次に、メータ表示変化演出および特別メータ表示変化演出の実行タイミングについて説明する。図52は、メータ表示変化演出および特別メータ表示変化演出の実行タイミングを説明するための説明図である。このうち、図52(A)は、メータ表示変化演出の実行タイミングを示している。また、図52(B)は、特別メータ表示変化演出の実行タイミングを示している。
まず、図52(A)を参照して、メータ表示変化演出の実行タイミングについて説明する。図52(A)に示すように、メータ表示変化演出を実行することに決定した場合には、実行タイミングとして第1タイミングを決定した場合には、演出図柄の変動表示を開始した直後のタイミングでメータ表示変化演出が実行される。また、図52(A)に示すように、実行タイミングとして第2タイミング(リーチ成立前)を決定した場合には、リーチが成立する直前のタイミングでメータ表示変化演出が実行される。また、図52(A)に示すように、実行タイミングとして第3タイミング(リーチ成立後)を決定した場合には、リーチが成立した直後のタイミングでメータ表示変化演出が実行される。そして、その後、例えば、スーパーリーチ演出が実行される場合であれば、スーパーリーチに発展し、スーパーリーチ演出が実行される。また、スーパーリーチ演出の実行中に所定のカットイン演出の実行タイミングとなると、所定のカットイン演出が実行される。
次に、図52(B)を参照して、特別メータ表示変化演出の実行タイミングについて説明する。図52(B)に示すように、特別メータ表示変化演出を実行することに決定した場合には、リーチが成立し、さらにスーパーリーチに発展し、スーパーリーチ演出が開始された後、特別メータ表示変化演出の実行タイミングとなると、スーパーリーチ演出を中断し、特別メータ表示変化演出を実行する。そして、特別メータ表示変化演出を終了すると、スーパーリーチ演出を再開する。
図52(A)、(B)に示すように、第1実施形態では、特別メータ表示変化演出の演出期間は、スーパーリーチ演出中の所定のカットイン演出の演出期間と同じ期間となっており、特別メータ表示変化演出を実行する場合には、スーパーリーチ演出を途中で中断し、スーパーリーチ演出中の所定のカットイン演出に代えて特別メータ表示変化演出が実行される。
なお、第1実施形態では、特別メータ表示変化演出の演出期間と所定のカットイン演出の演出期間とが全く同じである場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、特別メータ表示変化演出の演出期間が所定のカットイン演出の演出期間と完全に一致しているのではなく、所定のカットイン演出の演出期間よりも若干長い期間であったり短い期間であったりしてもよい。そのように特別メータ表示変化演出の演出期間と所定のカットイン演出の演出期間との少なくとも一部が重複するものであればよい(この場合、例えば、演出期間が合わない部分についてレースの演出表示を追加して表示するなど、何らかの繋ぎ用の演出を実行するようにすればよい)。
第1実施形態では、メータ表示の変化に応じて、アクティブ表示の表示態様が変化するように構成されているが、例えば、メータ表示の変化に応じて、いずれかの保留表示の表示態様が変化するように構成されていてもよい。この場合には、始動入賞時のコマンドにもとづいて、保留表示の表示態様を変化させる先読み演出とメータ表示変化演出や特別メータ表示変化演出とを関連付けて実行することにより実現される。具体的には、始動入賞時のコマンドにもとづいて、メータ表示の最終表示態様と保留表示の最終表示態様とを決定し、決定結果にもとづいて演出を実行する。また、いずれかの保留表示の表示態様がメータ表示に対応して変化する構成の場合には、当該保留表示が表示された時点から対応する変動表示が開始するまでの期間において、メータ表示変化演出や特別メータ表示変化演出を実行可能としてもよい。
また、例えば、先読み演出により保留表示の表示態様が変化可能な構成とし、開始する変動表示に対応する保留表示が通常態様とは異なる表示態様により表示されている場合には、その表示態様によりアクティブ表示を表示するようにしてもよい。具体的には、開始する変動表示に対応する保留表示が第1態様(青色の丸形表示)により表示されている場合には、第1態様(青色の丸形表示)によりアクティブ表示を表示する。また、この場合には、メータ表示の変化に応じて、保留表示の表示態様が変化し、保留表示の表示態様を引き継いだアクティブ表示が、さらなるメータ表示の変化に応じて変化するようにしてもよい。この場合、メータ表示の最終表示態様とアクティブ表示の最終表示態様とは、始動入賞時に始動入賞時のコマンドにもとづいて決定するようにしてもよいし、演出図柄変動開始処理において決定するようにしてもよい。また、この場合には、保留表示が表示された時点から対応する変動表示が終了するまでの期間において、メータ表示変化演出や特別メータ表示変化演出を実行可能としてもよい。
以上に説明したように、第1実施形態によれば、複数段階に態様を変化させることによって期待度を示唆する示唆表示(本例では、メータ表示)を表示可能である。また、特定演出(本例では、スーパーリーチ演出)が実行される場合に、示唆表示の態様を変化させるための特別演出(本例では、特別メータ表示変化演出)を実行可能である。また、この場合、特定演出よりも優先した態様により特別演出を実行可能である(本例では、スーパーリーチ演出を中断して特別メータ表示変化演出を実行する)。そのため、特定演出よりも優先した態様により示唆表示の態様を変化させることができるので、特定演出が実行される場合においても示唆表示の態様の変化に注目させることができる。すなわち、特定演出と示唆表示の態様の変化とを両方実行すると、遊技者が特定演出に注目してしまい示唆表示の態様の変化に十分注目させることができないおそれがあるが、特定演出よりも優先した態様により示唆表示の態様を変化させることができるので、特定演出が実行される場合においても示唆表示の態様の変化に注目させることができる。
なお、第1実施形態では、特定演出よりも優先した態様により特別演出を実行する態様として、特定演出(本例では、スーパーリーチ演出)を中断して特別演出(本例では、特別メータ表示変化演出)を実行する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、スーパーリーチ演出の上に特別メータ表示変化演出を重畳表示することによって特別メータ表示変化演出の方を優先して実行してもよいし、スーパーリーチ演出を透明表示または半透明表示など視認困難な表示とすることによって特別メータ表示変化演出の方を優先して実行してもよい。また、例えば、スーパーリーチ演出と特別メータ表示変化演出とを並行して実行するが、スーパーリーチ演出を演出表示装置9の表示画面の一部に縮小表示することによって特別メータ表示変化演出の方を優先して実行してもよい。そのように何らかの形式で特別メータ表示変化演出の方を優先して実行するものであればよく、様々な態様が考えられる。
また、第1実施形態では、メータ表示変化演出や特別メータ表示変化演出が実行されるとメータ表示が変化するとともにアクティブ表示の表示態様が変化する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、メータ表示の変化を伴うことなく、メータ表示変化演出や特別メータ表示変化演出が実行されて、そのままアクティブ表示の表示態様が変化するように構成されていてもよい。
また、第1実施形態によれば、複数種類のいずれかの特定演出(本例では、スーパーリーチA、スーパーリーチB)を実行可能である(図6参照)。そのため、複数種類の特定演出が実行可能であるので、より特別演出の演出効果を高めることができる。
なお、単に特定演出(本例では、スーパーリーチ演出)が複数種類あるだけでなく、特定演出の種類によって特別演出の実行割合が異なるように構成してもよい。例えば、スーパーリーチBが実行される場合には、スーパーリーチAが実行される場合と比較して高い割合で特別メータ表示変化演出が実行されるように構成してもよい。そのように構成すれば、特定演出(本例では、スーパーリーチ演出)の種類によって特別演出(本例では、特別メータ表示変化演出)が実行されるか否かに期待感をもたせることができる。
また、第1実施形態では、特別演出(本例では、特別メータ表示変化演出)が1種類(本例では、嵐が到来し雷が鳴り響いているかのような態様の演出)である場合を示したが、複数種類の特別演出を実行可能に構成してもよい。そして、例えば、特別演出の種類に応じてメータ表示が変化する度合いを異ならせたり(例えば、第10段階まで変化する場合と第15段階まで変化する場合とを設ける)、期待度(例えば、大当り期待度や確変期待度)を異ならせたりしてもよい。
また、第1実施形態によれば、所定演出(本例では、所定のカットイン演出)が実行されるタイミングにおいて特別演出を実行可能である(本例では、スーパーリーチ演出中の所定のカットイン演出の演出期間に特別メータ表示変化演出を実行する。図52参照。)。そのため、所定演出が実行されるか特別演出が実行されるかに注目させることができる。
また、第1実施形態によれば、特別演出が実行されて示唆表示の態様を変化させる場合には、特定演出が実行される以前に示唆表示の態様を変化させる場合と比較して、大きい変化度合いにより示唆表示の態様を変化させる(本例では、スーパーリーチ演出より前にメータ表示変化演出が実行された場合にはメータ表示が第1段階〜第4段階までしか変化しないが、スーパーリーチ演出が開始された後に特別メータ表示変化演出が実行された場合にはメータ表示が第10段階まで変化する)。そのため、特定演出が実行される場合に示唆表示の態様が変化することに対して期待感をもたせることができる。
なお、第1実施形態では、スーパーリーチ演出より前にはメータ表示が第1段階〜第4段階まで変化し、スーパーリーチ演出が開始された後にはメータ表示が第10段階まで変化する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、スーパーリーチ演出より前にはメータ表示が1段階ずつしか変化しないのに対して、スーパーリーチ演出が開始された後にはメータ表示が3段階や5段階変化するように構成してもよい。また、例えば、スーパーリーチ演出が開始された後にはメータ表示が11段階以上変化するように構成してもよい。そのように何らかの形式でスーパーリーチ演出前よりもスーパーリーチ演出開始後の方がメータ表示の変化の度合いが大きいものであればよく、様々な態様が考えられる。
また、第1実施形態によれば、特定演出が実行される以前に示唆表示の態様を変化させる場合には、複数のタイミングのうちのいずれかのタイミング(本例では、第1タイミング〜第3タイミング)において示唆表示の態様を変化させる(図52参照)。そのため、特定演出が実行される以前のタイミングにおいて遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、第1実施形態によれば、特定演出が実行される以前に示唆表示の態様を変化させる場合とは異なる演出態様により特別演出を実行可能である(本例では、図48(C)、(D)に示すように、スーパーリーチ演出より前にメータ表示変化演出を実行する場合にはキャラクタA200が登場するような態様の演出表示を行うのに対して、図50(G)、(H)に示すように、スーパーリーチ演出が開始された後に特別メータ表示変化演出を実行する場合には嵐が到来し雷が鳴り響いているかのような態様の演出表示を行う)。そのため、特定演出が実行される以前に示唆表示の態様を変化させる場合とは異なる演出態様により特別演出を実行することにより、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、第1実施形態によれば、可変表示に対応する特定表示(例えば、アクティブ表示や保留表示)を表示可能な特定表示手段(例えば、アクティブ表示領域9Fや第1保留記憶表示部9a、第2保留記憶表示部9b)と、段階的に変化可能な示唆表示(例えば、メータ表示)を表示可能な示唆表示手段とを備え、特定表示手段は、期待度が異なる複数種類の表示態様(例えば、第1〜第3態様)により特定表示を表示可能であり、示唆表示の表示段階に応じて、複数種類の表示態様のうちのいずれかの表示態様に変化させて特定表示を表示する(図42(B)に示すメータ表示・アクティブ表示対応テーブルを参照)ように構成されている。換言すれば、複数種類の特定表示を表示可能な特定表示制御手段(演出制御用CPU101等)は、期待度が異なる複数種類の表示態様(例えば、第1〜第3態様)により特定表示を表示可能であり、示唆表示の表示段階に応じて、複数種類の表示態様のうちのいずれかの表示態様に変化させて特定表示を表示する。そのため、特定表示の表示態様の変化が単調となることを防止することができ、興趣を向上させることができる。
また、第1実施形態によれば、特定表示手段は、特定表示として、実行中の可変表示に対応する対応表示(本例では、アクティブ表示)を表示可能であり、期待度が異なる複数種類の表示態様(本例では、第1〜第3態様)により対応表示を表示可能であり、示唆表示の表示段階に応じて、複数種類の表示態様のうちのいずれかの表示態様に変化させて対応表示を表示する(図42(B)に示すメータ表示・アクティブ表示対応テーブルを参照)。換言すれば、複数種類の特定表示を表示可能な特定表示制御手段(演出制御用CPU101等)は、特定表示として、実行中の可変表示に対応する対応表示(例えば、アクティブ表示等)を表示可能であり、期待度が異なる複数種類の表示態様(例えば、第1〜第3態様等)により対応表示を表示可能であり、示唆表示の表示段階に応じて、複数種類の表示態様のうちのいずれかの表示態様に変化させて対応表示を表示する。そのため、示唆表示の表示段階に応じて対応表示の表示態様が変化するので、示唆表示の態様に注目させることができる。
第1実施形態では、示唆表示の一例としてメータ表示90を用いて説明したが、これに限らず、例えば、タコメータ等の測定器を模した画像により示唆表示が実現されてもよい。また、測定器を模した画像に限らず、段階的に変化可能であれば、キャラクタや時計、グラフ、数値表示等の任意の画像により示唆表示が実現されてもよい。
また、第1実施形態では、示唆表示の表示段階が変化するときに、報知演出を実行する報知演出実行手段を備えるように構成されている。そのため、示唆表示に注目させることができる。
また、第1実施形態では、同一の表示態様により特定表示が表示されている場合であっても、示唆表示の表示段階に応じて期待度が異なるように構成されている(例えば、図42(A)、(B)に示すように、アクティブ表示の表示態様が同じ第1態様であっても、メータ表示が第1段階であるよりも第2段階である方が、期待度が高い)。そのため、特定表示の表示態様に加えて、示唆表示の表示段階にも着目させることができる。また、示唆表示の表示段階が複数回変化可能な構成であれば、特定表示の表示態様が変化した後であっても、示唆表示の表示段階が変化することに期待感を持たせることができる。
また、第1実施形態では、示唆表示の表示段階を変化させる特殊演出(例えば、メータ表示変化演出)を実行可能な特殊演出実行手段を備え、特殊演出実行手段は、複数種類の演出態様(例えば、第1演出態様〜第3演出態様)のうちのいずれかの演出態様により特殊演出を実行可能であり、いずれの演出態様により特殊演出が実行されるかに応じて、示唆表示の表示段階が変化する割合が異なる(図43(A)〜(D)に示すメータ表示変化演出態様決定テーブルを参照)ように構成されている。そのため、特殊演出の演出態様に着目させることができ、興趣を向上させることができる。
また、第1実施形態では、示唆表示手段は、示唆表示が特定段階(例えば、第10段階)まで変化すると、示唆表示を特定態様(例えば、特別表示)に変化させて表示するように構成されている。そのため、示唆表示が特定段階まで変化したことを容易に認識させることができる。
また、第1実施形態では、示唆表示手段は、複数種類の特定態様(例えば、第1〜第3特別表示態様の特別表示)により示唆表示を表示可能であり、複数種類の特定態様は、有利状態に制御されることが確定したことを報知する特定態様(例えば、第3特別表示態様の特別表示)を含むように構成されている。そのため、示唆表示が特定態様に変化することに加えて、複数種類の特定態様のうちのいずれに変化するかに着目させることができ、興趣を向上させることができる。
なお、第1実施形態では、第1保留表示または第2保留表示と同じ態様でアクティブ表示を表示しているが、第1保留表示または第2保留表示と一部が共通する態様でアクティブ表示を表示するようにしてもよい。例えば、第1保留表示または第2保留表示と形状や一部の模様が同じで、色やサイズが異なる態様でアクティブ表示を表示したり、第1保留表示または第2保留表示と形状や色が同じで、動作が異なる態様でアクティブ表示を表示したりするようにしてもよい。
(第2実施形態)
以下、本発明の第2実施形態について説明する。なお、第2実施形態において、第1実施形態と同様の構成および処理をなす部分についてはその詳細な説明を省略し、主として第1実施形態と異なる部分について説明する。
第2実施形態では、スーパーリーチ演出としてバトル演出を実行し、スーパーリーチ演出の開始時にバトル指令演出を複数態様のいずれかで実行することにより、大当り期待度や確変期待度等を示唆するように構成されている。また、バトル指令演出として表示するバトル指令時表示(例えば、「バトルに勝利せよ!」の文字が表示される)とアクティブ表示とに関連性を持たせるように構成されている。
例えば、演出図柄変動開始処理において、スーパーリーチを含む変動パターンであるときには、表示結果(はずれまたは大当り)と、スーパーリーチ演出開始時のアクティブ表示の表示態様とに応じて、バトル指令時表示をいずれの態様により表示するか決定するようにすればよい。
図53は、バトル指令時表示色決定テーブルの構成例を示している。図53に示す例では、表示結果やアクティブ表示の表示態様に応じて、バトル指令時表示色の決定割合が異なっている。なお、アクティブ表示の表示態様は、スーパーリーチにおけるリーチ演出が開始されるときの表示態様としている。第2実施形態では、演出図柄の変動表示が開始された後に、アクティブ表示変化演出が実行されることにより、アクティブ表示の表示態様が変化可能である。そこで、スーパーリーチにおけるリーチ演出の実行中には、アクティブ表示変化演出が実行されず、アクティブ表示の表示態様が変化不能となるように設定し、スーパーリーチにおけるリーチ演出が開始されるタイミングを基準に、アクティブ表示の表示態様に応じて異なる割合でバトル指令時表示色を決定することで、アクティブ表示とバトル指令時表示色との関連性を、遊技者が容易に認識できるようになる。
図53に示す例において、表示結果が「はずれ」である場合には、アクティブ表示の表示態様にかかわらず、バトル指令時表示色は「青」の決定割合が最も高くなり、「緑」、「赤」の順に決定割合が低くなる。これに対し、表示結果が「大当り」である場合には、アクティブ表示の表示態様に関わらず、バトル指令時表示色は「赤」の決定割合が最も高くなり、「緑」、「青」の順に決定割合が低くなる。したがって、バトル指令時表示色が「赤」である場合には、「緑」や「青」といった「赤」以外である場合と比べて、表示結果が「大当り」となる可能性が高くなる。このように、バトル指令は、その表示色に応じて異なる割合で、表示結果が「大当り」となることを示唆する示唆演出である。
また、図53に示す例において、同じ表示結果となる場合であっても、アクティブ表示の表示態様に応じて、バトル指令時表示色として「赤」が選択(決定)される割合は異なることがある。例えば表示結果が「はずれ」である場合のうち、アクティブ表示の表示態様が「赤」である場合には、バトル指令時表示色を「赤」に決定する割合が1%である。これに対し、表示結果が「はずれ」である場合のうち、アクティブ表示の表示態様が「青」や「緑」の表示態様である場合には、バトル指令時表示色を「赤」に決定する割合が10%である。したがって、表示結果が「はずれ」である場合のうち、アクティブ表示の表示態様が「赤」である場合には、アクティブ表示の表示態様が「青」や「緑」の表示態様である場合と比べて、バトル指令時表示色として「赤」を選択する割合が低くなる。
一方、図53に示す例において、表示結果が「大当り」である場合のうち、アクティブ表示の表示態様が「赤」である場合には、アクティブ表示の表示態様が「青」や「緑」の表示態様である場合と比べて、バトル指令時表示色として「赤」を選択する割合が高くなる。
第2実施形態において、アクティブ表示における最も期待度が高い表示態様は、第3態様「赤」となっている。また、示唆演出であるバトル指令演出における最も期待度が高い演出態様は、表示色が「赤」になる場合となっている。そして、バトル指令の演出態様の選択割合は、スーパーリーチにおけるリーチ演出の実行中にアクティブ表示が第3態様「赤」であるか否かに応じて異なるように設定されている。アクティブ表示の表示態様が第3態様「赤」であれば、表示結果が「はずれ」である場合に、バトル指令の演出態様としてバトル指令時表示色が「赤」に決定される割合(1%)は、第3態様「赤」以外の表示態様であるときに決定される割合(10%)よりも低くなり、バトル指令時表示色が「赤」以外の表示色に決定される割合(例えば「青」の69%)は、第3態様「赤」以外の表示態様であるときに決定される割合(例えば「青」の60%)よりも高くなるのに対し、表示結果が「大当り」である場合に、バトル指令の演出態様としてバトル指令時表示色が「赤」に決定される割合(85%)は、第3態様「赤」以外の表示態様であるときに決定される割合(70%)よりも高くなり、バトル指令時表示色が「赤」以外の表示色に決定される割合(例えば「青」の5%)は、第3態様「赤」以外の表示態様であるときに決定される割合(例えば「青」の10%)よりも低くなる。
なお、図53に示す例において、表示結果が「はずれ」である場合に、バトル指令時表示色が「緑」に決定される割合は、アクティブ表示の表示態様にかかわらず共通の割合(30%)となっている。このように、バトル指令の演出態様としてのバトル指令時表示色のうちには、アクティブ表示がいずれの表示態様で表示されるかにかかわらず選択割合が共通のものが含まれていてもよい。
このように、バトル指令演出として表示するバトル指令時表示とアクティブ表示の表示態様とに関連性を持たせるようにすることで、遊技興趣を向上させることができる。
以上に説明したように、第2実施形態によれば、可変表示の実行中に特定演出(例えば、スーパーリーチ演出)を実行可能な特定演出実行手段と、有利状態に制御されることを示唆する示唆演出(例えば、バトル指令演出)を特定演出の実行中に実行可能な示唆演出手段とを備えている。特定表示手段は、特定表示として、実行中の可変表示に対応する対応表示(例えば、アクティブ表示)を表示可能である。また、示唆演出手段は、複数種類の演出態様(例えば、青色、緑色または赤色により表示されるバトル指令時表示)のうちのいずれかの演出態様により示唆演出を実行可能である。そして、特定演出の実行中に対応表示が特定の表示態様により表示されているか否かに応じて、示唆演出の演出態様の選択割合が異なるように構成されている(図53に示すアクティブ表示が第3態様により表示されているときに「バトル指令時表示色」が「赤」になる場合を参照)。
(第3実施形態)
以下、本発明の第3実施形態を、図面を参照して説明する。なお、第3実施形態では、第1実施形態(又は第2実施形態)において既に説明した内容の一部又は全部について再度説明(第1実施形態又は第2実施形態と同様の表現又は異なる表現にて説明)する場合や、第1実施形態(又は第2実施形態)において既に説明した内容の一部又は全部について説明を省略する場合や、第1実施形態(又は第2実施形態)において説明を省略した内容の一部又は全部について説明する場合がある。また、第1実施形態(又は第2実施形態)と第3実施形態とでは、同一又は同様の対象について異なる名称を用いる場合がある。一例として、第1実施形態(又は第2実施形態)における「演出図柄」を第3実施形態では「飾り図柄」と称し、第1実施形態(又は第2実施形態)における「第1特別図柄表示器」を第3実施形態では「第1特別図柄表示装置」と称し、第1実施形態(又は第2実施形態)における「第1保留記憶表示部9a」及び「第2保留記憶表示部9b」を第3実施形態では「表示エリア9H」と称し、第1実施形態(又は第2実施形態)における「第1始動口スイッチ通過処理(S312)」及び「第2始動口スイッチ通過処理(S314)」を第3実施形態では「始動入賞判定処理(S320)」と称する場合がある。また、第1実施形態(又は第2実施形態)と第3実施形態とでは、同一又は同様の処理に関する数値が異なる場合がある。一例として、第1実施形態(又は第2実施形態)における非リーチはずれの変動パターンの変動時間は1.5秒〜10.20秒の範囲としているが(図6参照)、第3実施形態では2秒〜12秒の範囲としている(図58参照)。なお、以下の説明において、「ステップSXXX(XXXは数値)」を単に「SXXX」と示す場合がある。
図54は、パチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。図55は、パチンコ遊技機1に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。図54に示すように、第3実施形態におけるパチンコ遊技機(遊技機)1は、遊技盤面を構成する遊技盤6と、遊技盤6を支持固定する遊技枠を備える。遊技盤6に形成された遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が打球発射装置から発射されて打ち込まれる。遊技盤6の所定位置(例えば遊技領域の右側)には、複数種類の特別識別情報である特別図柄(特図)の可変表示(特図ゲーム)を行う、第1特別図柄表示装置8a及び第2特別図柄表示装置8bが設けられている。これらは7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄は「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどであればよい。特別図柄にはLEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。特別図柄の可変表示とは、複数種類の特別図柄を更新表示などにより変動させる(変動可能に表示する)ことである。可変表示の最後には、表示結果(可変表示結果)として所定の特別図柄が停止表示(導出表示)される。第1特別図柄表示装置8aに可変表示される特別図柄を「第1特図」と、第2特別図柄表示装置8bに可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。第1特図の特図ゲームを第1特図ゲームと、第2特図の特図ゲームを第2特図ゲームともいう。
遊技盤6における遊技領域の中央付近には、画像表示装置9が設けられている。画像表示装置9は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を有する。画像表示装置9の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報である飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。第1特図ゲーム又は第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて飾り図柄の可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)が行われる。
画像表示装置9の画面上には、始動入賞記憶を表示する表示エリア9Hが配置され、表示エリア9Hでは、可変表示の保留数(特図保留記憶数)を特定可能に表示する保留表示が行われる。可変表示の保留は、普通入賞球装置15Aが形成する第1始動入賞口や普通可変入賞球装置15Bが形成する第2始動入賞口に、遊技球が進入(始動入賞)したときに発生する。すなわち、特図ゲームや飾り図柄の可変表示といった可変表示ゲームを実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく可変表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていることなどにより、可変表示ゲームを開始するための開始条件が成立していないときに、成立した始動条件に対応する可変表示の保留が行われる。保留表示は、保留されている可変表示と同じ個数の保留表示図柄を表示することによって行われる。第1特図ゲームの第1保留表示は表示エリア9Hの左側の領域に表示され、第2特図ゲームの第2保留表示は、表示エリア9Hの右側の領域に表示される。
例えば、第1始動入賞口に遊技球が進入する第1始動入賞の発生により、第1特別図柄表示装置8aによる第1特図ゲームの始動条件(第1始動条件)が成立したときに、当該第1始動条件の成立に基づく第1特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立しなければ、第1特図保留記憶数が1加算され、第1特図ゲームの実行が保留される。また、第2始動入賞口を遊技球が進入する第2始動入賞の発生により、第2特別図柄表示装置8bによる第2特図ゲームの始動条件(第2始動条件)が成立したときに、当該第2始動条件の成立に基づく第2特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立しなければ、第2特図保留記憶数が1加算され、第2特図ゲームの実行が保留される。第1特図ゲームの実行が開始されるときには、第1特図保留記憶数が1減算され、第2特図ゲームの実行が開始されるときには、第2特図保留記憶数が1減算される。なお、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した可変表示の保留記憶数は、合計保留記憶数ともいう。
特図保留記憶数を特定可能に表示する第1保留表示器18aと第2保留表示器18bとが設けられている。第1保留表示器18aと第2保留表示器18bとはそれぞれ、複数のLEDを含んで構成され、LEDの点灯個数によって第1特図保留記憶数(第1特図ゲームの保留記憶数)と第2特図保留記憶数(第2特図ゲームの保留記憶数)とを表示する。
画像表示装置9の画面上には、表示エリア9Hに近接してアクティブ表示エリア9Fが配置される。アクティブ表示エリア9Fでは、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示(変動対応表示、可変表示対応表示、消化時表示、今回表示などともいう)が行われる。アクティブ表示エリア9Fでは、第1開始条件の成立により第1特図ゲームが開始されることに対応して、表示エリア9Hにて消去(消化)された第1保留表示に応じたアクティブ表示が行われ、第2開始条件の成立により第2特図ゲームが開始されることに対応して、表示エリア9Hにて消去(消化)された第2保留表示に応じたアクティブ表示が行われる。アクティブ表示及び保留表示は、演出モードの一例である図70(B)に示す演出ステージ(演出場景、演出場面ともいう)に対応する種類の表示態様で表示される。つまり、アクティブ表示及び保留表示は、図72の昼ステージでは太陽の表示態様の図柄で、図73の夜ステージでは月の表示態様の図柄で各々表示される。
画像表示装置9の下方には、普通入賞球装置15Aと普通可変入賞球装置15Bとが設けられている。普通入賞球装置15Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に進入した遊技球は、第1始動口スイッチ13a(図55参照)によって検出され、かかる検出に基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第1特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第1始動条件が成立する。
普通可変入賞球装置15Bは、普通電動役物用のソレノイド16(図55参照)によって垂直位置となる閉鎖状態と傾動位置となる開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、第2始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置15Bは、ソレノイド16がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、当該可動翼片の先端が普通入賞球装置15Aに近接し、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる。その一方で、普通可変入賞球装置15Bは、ソレノイド16がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる。第2始動入賞口に進入した遊技球は、第2始動口スイッチ14a(図55参照)によって検出され、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第2特図保留記憶数が所定の上限値以下であれば、第2始動条件が成立する。
普通入賞球装置15Aと普通可変入賞球装置15Bの下方には、特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は、大入賞口扉用となるソレノイド21によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する大入賞口を形成する。大入賞口に進入した遊技球は、カウントスイッチ23によって検出され、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。
遊技盤6の所定位置(図54では遊技領域の左側)には、普通図柄表示器10が設けられている。普通図柄表示器10は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報である普通図柄(普図)の可変表示を行う。普通図柄の可変表示は普図ゲームともいう。普通図柄表示器10の上方には、普図保留表示器41が設けられている。普図保留表示器41は、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
遊技領域には、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。遊技枠の左右上部位置には効果音等を出力するためのスピーカ27が設けられており、遊技領域周辺部には遊技効果用の遊技効果ランプ28が設けられている。遊技効果ランプ28はLEDを含んで構成されている。
遊技枠の右下部位置には、遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。遊技領域の下方における遊技枠の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する上皿が設けられている。遊技枠の下部には、上皿から溢れた余剰球などを、パチンコ遊技機1の外部へと排出可能に保持(貯留)する下皿が設けられている。
下皿を形成する部材には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ122が取り付けられ、スティックコントローラ122の下部における下皿の本体内部などには、操作桿に対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニットを含むコントローラセンサユニット126(図55参照)が設けられている。上皿を形成する部材には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン120が設けられ、プッシュボタン120の設置位置における上皿の本体内部などには、プッシュボタン120に対してなされた遊技者の操作行為を検知するプッシュセンサ124が設けられている。
パチンコ遊技機1には、図55に示す主基板31、演出制御基板80、音声制御基板70、ランプ制御基板35、中継基板77といった各種の制御基板が搭載されている。パチンコ遊技機1における遊技盤6などの背面には、払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板、タッチセンサ基板などといった各種の基板が配置されている。
主基板31は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行(特図ゲーム、普図ゲームの実行など)を制御する機能(演出制御基板80に向けて演出制御コマンドを送信する機能を含む)を有する。主基板31は、遊技制御用マイクロコンピュータ560、スイッチ回路58、ソレノイド回路59などを有する。主基板31に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ560は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)54とRAM(Random Access Memory)55とCPU(Central Processing Unit)56と乱数回路53とI/O(Input/Output port)57とを備える。CPU56がROM54に記憶されたプログラムを実行することにより、主基板31の機能(遊技の進行の制御)を実現する。このとき、ROM54が記憶する各種データ(変動パターンや各種の決定テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM55がメインメモリとして使用される。乱数回路53は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数はCPU56が所定のプログラムを実行することで更新されるものであってもよい。I/O57は、各種信号が入力される入力ポートと、各種信号を伝送するための出力ポートとを備える。
スイッチ回路58は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23)からの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ560に伝送する。ソレノイド回路59は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド16やソレノイド21をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド16や大入賞口扉用のソレノイド21に伝送する。主基板31から演出制御基板80に伝送される演出制御コマンドは、中継基板77によって中継される。
演出制御基板80は、主基板31とは独立したサブ側の制御基板であり、主基板31からの演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて各種の演出(飾り図柄の可変表示を含む)を実行する機能を有する。演出制御基板80には、演出制御用CPU101、ROM104、RAM105、表示制御部110、乱数回路103、I/O107が搭載されている。演出制御用CPU101がROM104に記憶されたプログラムを実行することにより、演出制御基板80の機能(演出の実行)を実現する。このとき、ROM104が記憶する各種データ(演出制御パターンに用いるデータや各種の決定テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM105がメインメモリとして使用される。
表示制御部110は、演出制御用CPU101からの表示制御指令に基づき、画像表示装置9において表示する演出画像の映像信号を出力し、画像表示装置9に演出画像を表示する。例えば、表示制御部110には、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)を備える。乱数回路103は、演出動作を制御するときに使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU101が所定のプログラムを実行することで更新されるものであってもよい。演出制御基板80に搭載されたI/O107は、主基板31などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号を伝送するための出力ポートとを備える。
音声制御基板70は、演出制御基板80からの効果音信号に基づき、スピーカ27から音声(効果音信号が指定する音声)を出力させる機能を有する。ランプ制御基板35は、演出制御基板80からの電飾信号に基づき、遊技効果ランプ28の点灯/消灯駆動(電飾信号が示す駆動内容による点灯/消灯)を行う機能を有する。画像表示装置9は、液晶パネルなどの表示パネルと、表示パネルを駆動するドライバ回路とを備える。表示制御部110からI/O107を介して画像表示装置9に供給された映像信号は、ドライバ回路に入力される。ドライバ回路は、映像信号が表す画像を表示パネルに表示させる。これにより、画像表示装置9には、各種の演出画像が表示される。
(遊技の進行や演出の進行など)
遊技者が打球操作ハンドルを回転操作すると、遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技球がゲート32を通過すると、普図ゲームが開始される。普図ゲームの可変表示結果が「普図当り」のときに、普図当り図柄(例えば「7」などの普図)が停止表示され、「普図ハズレ」のときに、普図ハズレ図柄(例えば「−」などの普図)が停止表示される。「普図当り」のときには、普通可変入賞球装置15Bの可動翼片を所定期間傾動位置とする開放制御(第2始動入賞口が開放状態になる)が行われる。遊技球が、普通入賞球装置15Aの第1始動入賞口に進入すると、第1特図ゲームが開始される。遊技球が、普通可変入賞球装置15Bの第2始動入賞口に進入すると、第2特図ゲームが開始される。特図ゲームの可変表示結果が「大当り」のときに、大当り図柄(例えば「3」、「7」などの特図)が停止表示(導出)され、「ハズレ」のときにハズレ図柄(例えば「−」などの特図)が停止表示(導出)される。第1又は第2特図ゲームの可変表示結果が「大当り」(特定表示結果)のときには、遊技者にとって有利な有利状態としての大当り遊技状態に制御される。可変表示結果が「ハズレ」のときには、大当り遊技状態には制御されない。
大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置20により形成される大入賞口が開放状態となる。開放状態は、所定期間(例えば29秒間)の経過タイミングと、所定個数(例えば9個)の遊技球が大入賞口に進入して入賞球が発生するまでのタイミングとのいずれか早いタイミングまで継続される。この開放状態をラウンド遊技(ラウンド)という。大当り遊技状態では、当該ラウンド遊技が、所定の上限回数(例えば、15回)に達するまで繰返し実行される(ラウンド遊技以外の期間では、大入賞口が閉鎖する)。「大当り」には、「非確変」、「確変」の大当り種別が設定されている。大当り種別が「非確変」のときには、「3」の大当り図柄が停止表示される。大当り種別が「確変」のときには、「7」の大当り図柄が停止表示される。大当り種別が「確変」のときの「大当り」を「確変大当り」、大当り種別が「非確変」のときの「大当り」を「非確変大当り」ともいう。確変大当りの遊技状態が終了した後には、可変表示結果が「大当り」となる確率(大当り確率)が通常状態よりも高くなる確変状態に制御される。確変大当り又は非確変大当りの遊技状態が終了した後には、平均的な可変表示時間(可変表示の期間)が通常状態よりも短くなる時短状態に制御される。時短状態は、所定回数(例えば100回)の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたことのいずれか一方の終了条件が先に成立するまで、継続する。確変状態や時短状態は、遊技者にとって有利な遊技状態である。
時短状態では、通常状態などの非時短状態よりも第2始動入賞口に遊技球が進入しやすい有利変化態様で、普通可変入賞球装置15Bを開放状態と閉鎖状態とに変化させる。例えば、普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図の可変表示の期間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御などにより、普通可変入賞球装置15Bを有利変化態様で開放状態と閉鎖状態とに変化させればよい。このような制御は、高開放制御(「時短制御」、「高ベース制御」ともいう)と称される。こうした時短状態に制御されることにより、次に可変表示結果が「大当り」となるまでの所要時間が短縮され、遊技状態は、通常状態よりも遊技者にとって有利な状態となる。
通常状態とは、大当り遊技状態や時短状態や確変状態等の遊技者にとって有利な状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける可変表示結果が「普図当り」となる確率及び特図ゲームにおける可変表示結果が「大当り」となる確率が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。時短状態は「高ベース」と、時短状態でない遊技状態は「低ベース」「非時短状態」と、確変状態は「高確」ともいわれる。確変状態でない遊技状態は「低確」、「非確変」と、確変状態及び時短状態になっている遊技状態は「高確高ベース」と、確変状態となっているが時短状態になっていない遊技状態は「高確低ベース」と、確変状態となっていないが時短状態になっている遊技状態は「低確高ベース」と、通常状態は「低確低ベース」ともいわれる。
画像表示装置9の各飾り図柄表示エリア9L、9C、9Rでは、第1特別図柄表示装置8aでの第1特図ゲーム又は第2特別図柄表示装置8bでの第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。飾り図柄の可変表示が開始されてから各飾り図柄表示エリア9L、9C、9Rにおける確定飾り図柄の停止表示により可変表示が終了するまでの期間(可変表示中の期間)では、飾り図柄の可変表示態様が所定のリーチ態様となることがある。リーチ態様とは、画像表示装置9にて停止表示された飾り図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄(リーチ変動図柄ともいう)の変動が継続している表示態様や、全部又は一部の飾り図柄が大当り組合せの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示態様のことである。
また、リーチ態様となったことに対応して、飾り図柄の変動速度を低下させたり、飾り図柄とは異なるキャラクタ画像(人物等を模した演出画像)を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、飾り図柄とは異なる動画像を再生表示させたり、飾り図柄の変動態様を変化させたりすることで、リーチ態様となる以前とは異なる演出動作が実行される場合があり、これらの演出動作をリーチ演出表示(リーチ演出)という。リーチ演出としては、互いに動作態様(演出態様)が異なる複数種類の演出パターン(「リーチパターン」ともいう)が、予め用意されていればよい。そして、それぞれのリーチ演出における演出態様に応じて、「大当り」となる可能性(期待度や大当り期待度ともいう)が異なる。つまり、複数種類のリーチ演出のいずれが実行されるかに応じて、可変表示結果が「大当り」となる可能性を異ならせることができる。例えば図58に示すノーマルリーチ、スーパーリーチA〜Cといったリーチ演出が予め設定されている。スーパーリーチA〜Cは、複数のキャラクタが戦うリーチ演出である。どのリーチ演出が実行されたかに応じて、その可変表示の可変表示結果が「大当り」(大当り種別が「非確変」又は「確変」である「大当り」)となる可能性(大当り期待度)が変化する。例えば、ノーマルリーチよりも、スーパーリーチが実行された場合の方が大当り期待度は高く、スーパーリーチのうちでも、例えばスーパーリーチA<B<Cの順に大当り期待度が高くなる。
特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果である特図表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置9の画面上において、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示される。例えば「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア9L、9C、9Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄が揃って停止表示され、大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示される。大当り種別が「非確変」となる場合には、非確変大当り組合せとなる確定飾り図柄(非確変図柄)として、図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である飾り図柄のいずれか1つが、前記有効ライン上に停止表示されてもよい。一方、大当り種別が「確変」となる場合には、非確変大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出されることもあれば、確変大当り組合せとなる確定飾り図柄(確変図柄)として、図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」である飾り図柄のいずれか1つが、前記有効ライン上に揃って停止表示されてもよい。なお、特図表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様とならずに、所定の非リーチ組合せを構成する飾り図柄が停止表示されることにより、非特定表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されることや、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となった後に、所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ組合せ」ともいう)を構成する飾り図柄が停止表示されることにより、非特定表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されることもある。
(主基板31の主要な動作)
主基板31では、CPU56が遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。遊技制御用タイマ割込み処理は、所定期間(例えば2ミリ秒)ごとに供給されるCTC(カウンタ/タイマ回路)からの割込み要求信号によるタイマ割り込みが発生するごと(割込み要求信号の供給間隔である所定時間(2ms)ごと)に実行される。遊技制御用タイマ割込み処理では、CPU56がスイッチ処理、遊技用乱数更新処理、特別図柄プロセス処理、普通図柄プロセス処理、コマンド制御処理などを実行し、遊技制御用タイマ割込み処理がタイマ割り込みごとに繰り返し実行されることで、遊技の制御などが実現される。
スイッチ処理は、スイッチ回路58を介してゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23といった各種スイッチから入力される検出信号の状態を判定する処理である。遊技用乱数更新処理は、主基板31の側で用いられる複数種類の遊技用乱数のうち、少なくとも一部をソフトウェアにより更新する処理である。特別図柄プロセス処理は、スイッチ処理での判定結果などに基づいて、特図ゲームの保留や実行、大当り遊技状態などを実現する処理である。なお、特別図柄プロセス処理にて送信設定され、コマンド制御処理にて主基板31から演出制御基板80に送信される演出制御コマンドとしては、図56に示すものがある。普通図柄プロセス処理は、スイッチ処理での判定結果などに基づいて、普図ゲームの保留や実行、普図当りのときの普通可変入賞球装置15B(第2始動入賞口)の開放状態などを実現する処理である。コマンド制御処理は、特別図柄プロセス処理などで送信設定された演出制御コマンドを、主基板31から演出制御基板80に対して実際に伝送させる処理である。
(特別図柄プロセス処理)
図57は、特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。図57に示す特別図柄プロセス処理において、CPU56は、始動入賞判定処理を実行する(S320)。第1始動口スイッチ13aがオンであるかを判定し、オンの場合には第1特図保留記憶数が上限数(例えば、4)に達しているかを判定し、上限数に達していなければ、第1始動入賞が発生したとして、乱数回路53又は遊技用乱数更新処理で更新される遊技用乱数値のうちから、特図表示結果決定用の乱数値(ランダムR)、大当り種別決定用の乱数値MR1、変動パターン決定用の乱数値MR3を抽出し、抽出した数値を第1保留データとしてRAM55の第1特図保留記憶部に保持する。続いて、第2始動口スイッチ14aがオンであるかを判定し、オンの場合には第2特図保留記憶数が上限数(例えば、4)に達しているかを判定し、上限数に達していなければ、第2始動入賞が発生したとして、前記と同様に乱数値(ランダムR、MR1、MR3)を抽出し、抽出した数値を第2保留データとしてRAM55の第2特図保留記憶部に保持する。第1及び第2保留データは始動入賞順に保持される。第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数は、第1保留データや第2保留データの数や、各記憶数をカウントするカウンタによって特定すればよい。始動入賞判定処理では、第1始動入賞があったときに、第1始動入賞指定コマンド、第1特図保留記憶数の加算指定コマンドの送信設定が行われ、第2始動入賞があったときに、第2始動入賞指定コマンド、第2特図保留記憶数の加算指定コマンドの送信設定が行われる。
S320を実行した後、特図プロセスフラグの値に応じて、S300〜S307の処理のいずれかを選択して実行する。下記の時短フラグは、時短状態のときにオンになるフラグで、確変フラグは、確変状態のときにオンになるフラグである。
S300の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が「0」のときに実行される。第2特図保留記憶数が「0」でないときには、第2特図ゲームを実行するための処理を行い、特図プロセスフラグの値を「1」に更新して本処理を終了する。第2特図保留記憶数が「0」で、第1特図保留記憶数が「0」でないときには、第1特図ゲームを実行するための処理を行い、特図プロセスフラグの値を「1」に更新して本処理を終了する。両者が「0」のときは、本処理を終了する。第2特図ゲームを実行するための処理では、第2特図保留記憶部に保持されている第2保留データ(ランダムR、MR1、MR3)のうち最も古い第2保留データを第2特図保留記憶部からRAM55の所定バッファに読み出す。読み出された第2保留データは、第2特図保留記憶部から削除される。そして、所定バッファに読み出した第2保留データのうち、ランダムRと、大当り決定テーブル(ROM54に格納)とに基づいて、今回実行する第2特図ゲームの可変表示結果(「大当り」又は「ハズレ」)を決定する。「大当り」とする決定割合は、確変状態(確変フラグがオン)のときの方が、非確変状態(確変フラグがオフ)のときよりも高い。「大当り」と決定した場合には、乱数値MR1と大当り種別決定テーブルとに基づいて大当り種別(「確変」又は「非確変」)を決定する。前記の決定結果や第2特図ゲームを実行する旨の情報はRAM55に保持され、適宜参照される。また、第1特図ゲームを実行するための処理でも、前記第2特図ゲームの処理と同様の処理を行い、第1保留データの所定バッファへの読み出し、第1特図ゲームの可変表示結果の決定などを行う。
S301の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が「1」のときに実行される。CPU56は、図58に示す変動パターンを決定(選択)し、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームの実行開始の設定を行う。変動パターンは、可変表示の実行時間(特図変動時間)や、飾り図柄の可変表示のパターンを指定するものである。可変表示結果(特図表示結果)が「ハズレ」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様にはならない「非リーチ」である場合とリーチ態様になる「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、可変表示結果(特図表示結果)が「大当り」で大当り種別が「非確変」又は「確変」となる場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。変動パターンの決定後、例えば、駆動信号を第1特別図柄表示装置8a又は第2特別図柄表示装置8bに供給し、第1又は第2特図ゲームの実行を開始する。上記の決定結果や現在の遊技状態(確変フラグや時短フラグの状態で特定可能)などを指定する、表示結果指定コマンド、第1又は第2特図保留記憶数の減算指定コマンド、変動パターン指定コマンドの送信設定を行い、特図プロセスフラグの値を「2」にして、本処理を終了する。
S303の特別図柄変動中処理は、特図プロセスフラグの値が「2」のときに実行される。CPU56は、特図ゲームが開始してからの経過時間(タイマなどで測定する)が、今回の変動パターンに対応する特図変動時間に達したか(可変表示結果の導出タイミングであるか)を判定し、達していないときには、第1又は第2特図ゲームを実行する駆動信号を第1特別図柄表示装置8a又は第2特別図柄表示装置8bに供給して特別図柄を変動させる処理を行ってから本処理を終了する。一方、特図変動時間に達したときには、所定の駆動信号を第1特別図柄表示装置8a又は第2特別図柄表示装置8bに供給し、今回の可変表示結果の図柄(「ハズレ」のときは「−」、「確変大当り」のときは「7」、「非確変大当り」のときは「3」など)を停止表示(導出表示)させ、図柄確定指定コマンドの送信設定を行い、特図プロセスフラグの値を「3」に更新する。タイマ割り込みの発生毎にS303が繰り返し実行されることによって特図ゲームの実行が実現される。
S304の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が「3」のときに実行される。CPU56は、今回の可変表示結果が「大当り」のときは時短フラグ、確変フラグをオフにリセットなどした後、当り開始指定コマンドの送信設定を行い、特図プロセスフラグを「4」に更新して本処理を終了する。「ハズレ」で時短状態のときは、時短状態において実行可能な所定回数の可変表示が実行されたかを判定し、所定回数の可変表示が実行されている場合には、時短フラグをオフにリセットし、特図プロセスフラグの値を「0」にするなどして本処理を終了する。「ハズレ」で時短状態でない、所定回数の可変表示が未実行の場合にも、特図プロセスフラグの値を「0」にするなどして本処理を終了する。
S305の大入賞口開放前処理は特図プロセスフラグの値が「4」のときに実行され、S306の大入賞口開放中処理は特図プロセスフラグの値が「5」のときに実行され、S307の大当り終了処理は特図プロセスフラグの値が「6」のときに実行される。
(演出制御基板80の動作)
演出制御基板80では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU101が起動して、所定の演出制御メイン処理を実行する。演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU101は、所定の初期化処理を実行して、RAM105のクリアや各種初期値の設定、演出制御基板80に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。その後、RAM105の所定領域(演出制御フラグ設定部)に設けられたタイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う。タイマ割込みフラグは、CTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば、待機する。
演出制御基板80の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板31から演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、主基板31からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御用CPU101は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、所定のコマンド受信割込み処理を実行する。コマンド受信割込み処理では、中継基板77を介して主基板31から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドとなる制御信号を取り込む。取り込まれた演出制御コマンドは、RAM105に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
タイマ割込みフラグがオンである場合には、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに、コマンド解析処理を実行する。コマンド解析処理では、主基板31から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出し、その読み出した演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。
コマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理(図59参照)を実行する。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置9の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ27からの音声出力動作、遊技効果ランプ28及び装飾用LEDといった発光体における点灯動作などといった各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板31から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され、演出制御に用いる各種の乱数値として、RAM105のランダムカウンタによってカウントされる演出用乱数を示す数値データを、ソフトウェアにより更新する。
図59は、演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。図60は、先読み処理の一例を示すフローチャートである。図59に示すように、演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU101は、先読み処理を行う(S800B)。先読み処理では、図60に示すように、演出制御用CPU101は、主基板31からの、始動入賞口指定コマンド(第1、第2始動入賞口指定コマンドの何れか)と、表示結果指定コマンド(表示結果1〜3指定コマンドの何れか)と、変動カテゴリコマンドとの3コマンドが入力されたか否かを判定する(S6005)。演出制御用CPU101は、始動入賞口指定コマンドにより始動入賞を認識し、表示結果指定コマンドにより、始動入賞に対応する入賞時判定結果が大当りであるかハズレであるかを認識し、変動カテゴリコマンドにより始動入賞に対応する可変表示の変動パターン(スーパーリーチであるか否か等)を認識する。
上記3コマンドが入力されていない場合には(S6005のNo)、先読み処理(S800B)を終了する。一方、入力された場合には(S6005のYes)特図保留記憶数を示す保留記憶数カウント値(RAM105内)を1増加させる(S6006)。保留記憶数カウント値は、第1又は第2始動入賞口指定コマンドが入力される毎に1増加し、第1又は第2図柄変動開始指定コマンドが入力される毎に1減少する。これにより、保留記憶数カウント値は、現在の特図保留記憶数を示すことになる。次いで、演出制御用CPU101は、始動入賞に対応する保留記憶に関する各種の設定を示す保留設定情報(図68参照)を、今回の始動入賞に対応して1つ追加する保留設定情報追加処理を行う(S6007)。なお、保留設定情報については後述する。
S6007に続いて、演出制御用CPU101は、保留表示又はアクティブ表示を追加する保留・アクティブ表示追加処理を行い(S6008)、先読み処理(S800B)を終了する。保留・アクティブ表示追加処理では、例えば、現在の保留記憶数が「1」であり、且つ、特図ゲーム開始の条件が成立している場合には、アクティブ表示エリア9Fにアクティブ表示を追加する制御を行い、それ以外の場合には、表示エリア9Hに保留順位に応じた保留表示を追加する制御を行う。演出制御用CPU101は、画像表示装置9が表示すべき保留表示やアクティブ表示の内容(色等)を決定(S6007にて決定)し、その決定に応じた表示制御指令を表示制御部110に出力する。表示制御部110は、その表示制御指令に基づき、画像表示装置9における表示動作の制御内容を決定し、画像データを生成し、アクティブ表示エリア9Fにアクティブ表示を表示させ、表示エリア9Hに保留表示を表示させる。
図61は、保留設定情報追加処理の一例を示すフローチャートである。図62は、保留・アクティブ変化演出の実行割合の一例を示す図である。図63は、保留・アクティブ変化演出パターンの一例を示す図である。保留設定情報追加処理では、図61に示すように、演出制御用CPU101は、保留・アクティブ変化演出の実行割合(図62参照)に関する情報と、S6005において入力されたと判定した表示結果指定コマンドが示す入賞時判定結果とに基づいて、保留・アクティブ変化演出の実行の有無を決定する(S6010)。図62に示す例では、対応する保留の入賞時判定結果(表示結果指定コマンドが大当りかハズレか)に応じて保留・アクティブ変化演出の実行割合が異なっており、大当りの場合はハズレの場合よりも保留・アクティブ変化演出が実行される割合が高い。
S6010に続いて、演出制御用CPU101は、保留・アクティブ変化演出を実行することを決定したか否かを判定する(S6011)。保留・アクティブ変化演出を実行することを決定していない場合(S6011のNo)、つまり、保留・アクティブ変化演出を実行しないと決定した場合、S6013に進む。一方、保留・アクティブ変化演出を実行することを決定していた場合(S6011のYes)、演出制御用CPU101は、保留・アクティブ変化演出パターン(図63参照)等を決定する保留・アクティブ変化演出パターン決定処理(図64参照)を行う(S6012)。なお、保留・アクティブ変化演出パターン、及び、保留・アクティブ変化演出パターン決定処理については後述する。
S6012の処理後、又は、S6011にて保留表示中を実行しないと決定した場合(S6011のNo)、演出制御用CPU101は、S6010やS6012の決定結果に応じた保留設定情報を生成し、RAM105に記憶し(S6013)、保留設定情報追加処理(S6007)を終了する。
保留・アクティブ変化演出パターンは、図63に示すように、始動入賞に対応する保留が最古の保留から数えて何番目であるかを示す保留順位が4番目(保留4)、3番目(保留3)、2番目(保留2)、1番目(保留1)となるときの保留表示の色及び色変化の態様と、始動入賞に対応する可変表示が実行中となる(アクティブとなる)ときのアクティブ表示の色及び色変化の態様を示す。色変化は、白→青→緑→金の遷移や、途中の色を迂回した(飛ばした)色変化(白→緑、白→金等)の遷移が可能である。
図63に示す例によれば、現在の保留記憶数に応じて、決定可能な保留・アクティブ変化演出パターンが異なる。例えば、現在の保留記憶数が「1」である場合には、アクティブとなるときの色及び色変化の態様を示す保留・アクティブ変化演出パターンQA0−1〜QA0−3が、「2」である場合には、保留1とアクティブとなるときの色及び色変化の態様を示す保留・アクティブ変化演出パターンQA1−1〜QA1−31が、「3」である場合には、保留2及び保留1とアクティブとなるときの色及び色変化の態様を示す保留・アクティブ変化演出パターンQA2−1〜QA2−31が、「4」である場合には、保留3、保留2及び保留1とアクティブとなるときの色及び色変化の態様を示す保留・アクティブ変化演出パターンQA3−1〜QA3−31が、「5以上」である場合には、保留4、保留3、保留2及び保留1とアクティブとなるときの色及び色変化の態様を示す保留・アクティブ変化演出パターンQA4−1〜QA4−31が、それぞれ決定可能である。
図64は、保留・アクティブ変化演出パターン決定処理の一例を示すフローチャートである。図65は、最終色の決定割合の一例を示す図である。図66は、現在の保留記憶数が2以上の場合の最終色への変化タイミング決定割合の一例を示す図である。図67は、スーパーリーチ実行時のアクティブ変化演出の実行タイミング決定割合の一例を示す図である。なお、RAM105には、図65〜図67に示す決定割合に関する情報(夫々を決定するための乱数の値と比較される判定値等)が記憶されているものとする。
保留・アクティブ変化演出パターン決定処理では、図64に示すように、演出制御用CPU101は、現在の保留記憶数に応じて決定可能な保留・アクティブ変化演出パターンを抽出する(S6101)。すなわち、演出制御用CPU101は、現在の保留記憶数が「1」である場合には、保留・アクティブ変化演出パターンQA0−1〜QA0−3を抽出し、現在の保留記憶数が「2」である場合には、保留・アクティブ変化演出パターンQA1−1〜QA1−31を抽出し、現在の保留記憶数が「3」である場合には、保留・アクティブ変化演出パターンQA2−1〜QA2−31を抽出し、現在の保留記憶数が「4」である場合には、保留・アクティブ変化演出パターンQA3−1〜QA3−31を抽出し、現在の保留記憶数が「5以上」である場合には、保留・アクティブ変化演出パターンQA4−1〜QA4−31を抽出する。
S6101に続いて、演出制御用CPU101は、最終色の決定割合(図65参照)に関する情報と、表示結果指定コマンドが示す入賞時判定結果(大当り、ハズレ)とに基づいて、保留表示やアクティブ表示における最終色を決定する(S6102)。図65に示す例では、表示結果指定コマンドが示す入賞時判定結果が大当りの場合には、最終色は、金色、緑色、青色の順で決定割合が高く、ハズレの場合には、青色、緑色、金色の順で決定割合が高い。換言すれば、大当りの場合には、ハズレの場合よりも最終色が金色となる割合が高い。また、ハズレの場合には、大当りの場合よりも最終色が青色となる割合が高い。つまり、大当り期待度は、金色、緑色、青色の順に高い。なお、初期状態は白色である。
S6102に続いて、演出制御用CPU101は、S6101にて抽出した複数の保留・アクティブ変化演出パターン(現在の保留記憶数に応じて決定可能な保留・アクティブ変化演出パターン)の中から更に、S6102にて決定した最終色に合致する保留・アクティブ変化演出パターンを抽出する(S6103)。例えば、演出制御用CPU101は、現在の保留記憶数が「2」であるためS6101にて保留・アクティブ変化演出パターンQA1−1〜QA1−31を抽出し、S6102にて最終色として金色を決定していた場合には、S6103にて、QA1−21、QA1−31等を抽出する。また、現在の保留記憶数が「3」であるためS6101にて保留・アクティブ変化演出パターンQA2−1〜QA2−31を抽出し、S6102にて最終色として金色を決定していた場合には、S6103にて、QA2−11、QA2−21、QA2−31等を抽出する。
S6103に続いて、演出制御用CPU101は、保留表示やアクティブ表示における最終色への変化タイミングを決定する(S6104)。現在の保留記憶数が「1」の場合には、最終色への変化タイミングを「アクティブ表示中」に決定し、「2以上」の場合には、S6102で決定した最終色と、最終色への変化タイミングの決定割合(図66参照)に関する情報とに基づいて、最終色への変化タイミングを「保留表示中」又は「アクティブ表示中」に決定する。図66に示す例では、最終色が金色の場合には、最終色(金色)への変化タイミングとして「保留表示中」が決定される割合よりも「アクティブ表示中」が決定される割合が高く、最終色が緑色の場合には、最終色(緑色)への変化タイミングとして「保留表示中」が決定される割合と「アクティブ表示中」が決定される割合は同一であり、最終色が青色の場合には、最終色(青色)への変化タイミングとして「アクティブ表示中」が決定される割合よりも「保留表示中」が決定される割合が高い。換言すれば、アクティブ表示中に変化する場合には、保留表示中に変化する場合よりも最終色が金色となる割合が高い。また、保留表示中に変化する場合には、アクティブ表示中に変化する場合よりも最終色が青色となる割合が高い。つまり、大当り期待度が高いほど、アクティブ表示中に最終色へ変化しやすい。
S6104に続いて、演出制御用CPU101は、アクティブ表示中に最終色へ変化することを決定したか否かを判定する(S6105)。
アクティブ表示中に最終色へ変化することを決定していた場合(S6105のYes)、演出制御用CPU101は、S6103において抽出した保留・アクティブ変化演出パターンの中から更に、S6104にて決定した最終色への変化タイミングに合致する保留・アクティブ変化演出パターン(すなわち、アクティブ表示中に最終色へ変化する保留・アクティブ変化演出パターン)を抽出する(S6106)。例えば、現在の保留記憶数が「3」であるためS6101にて保留・アクティブ変化演出パターンQA2−1〜QA2−31を抽出し、S6102にて最終色として金色を決定したためS6103にてQA2−11、QA2−21、QA2−31等を抽出していた場合には、アクティブ表示中に最終色(金色)へ変化するQA2−11、QA2−31等を抽出する。その後、S6107に進む。
一方、アクティブ表示中に最終色へ変化することを決定していない場合(S6105のNo)、つまり、保留表示中に最終色へ変化することを決定した場合、演出制御用CPU101は、S6103において抽出した保留・アクティブ変化演出パターンの中から更に、S6104にて決定した最終色への変化タイミングに合致する保留・アクティブ変化演出パターン(すなわち、保留表示中に最終色へ変化する保留・アクティブ変化演出パターン)を抽出する(S6109)。例えば、現在の保留記憶数が「3」であるためS6101にて保留・アクティブ変化演出パターンQA2−1〜QA2−31を抽出し、S6102にて最終色として金色を決定したためS6103にてQA2−11、QA2−21、QA2−31等を抽出していた場合には、保留表示中に最終色(金色)へ変化するQA2−21等を抽出する。その後、S6110に進む。
S6106に続いて、演出制御用CPU101は、始動入賞に対応する可変表示においてスーパーリーチが実行されるか否かを判定する(S6107)。具体的には、演出制御用CPU101は、図60のS6005において入力されたと判定した変動カテゴリコマンドがスーパーリーチの実行を示すものである場合には、始動入賞に対応する可変表示においてスーパーリーチが実行されると判定する。
スーパーリーチが実行されない場合には(S6107のNo)、S6110に進む。一方、スーパーリーチが実行される場合には(S6107のYes)、演出制御用CPU101は、アクティブ変化演出の実行タイミングの決定割合(図67参照)に関する情報と、表示結果指定コマンドが示す入賞時判定結果(大当り、ハズレ)とに基づいて、アクティブ変化演出の実行タイミングを決定する(S6108)。図67に示す例では、アクティブ変化演出の実行タイミングとして、スーパーリーチの実行中のタイミング(第1期間)と、スーパーリーチの実行前のタイミング(第2期間)とがある。第1期間と第2期間とは同じ長さ又は異なる長さとしてよい。また、大当りの場合には、ハズレの場合よりも、スーパーリーチの実行中のタイミングでアクティブ変化演出が実行される割合が高く、ハズレの場合には、大当りの場合よりも、スーパーリーチの実行前のタイミングでアクティブ変化演出が実行される割合が高い。
S6106の実行後、又は、S6109の実行後、又は、S6107にてNoと判定した場合には、残った保留・アクティブ変化演出パターンの中から、ランダムに1つの保留・アクティブ変化演出パターンを決定し(S6110)、保留・アクティブ変化演出パターン決定処理(S6012)を終了する。
図68は、保留設定情報の一例を示す図である。図68に示す保留設定情報は、保留記憶(保留記憶数カウント値)が4の場合の例であり、保留が最古の保留から数えて何番目であるか(保留設定情報が何番目であるか)を示す保留順位と、保留に対応する始動入賞について保留・アクティブ変化演出を実行することが決定された場合の保留・アクティブ変化演出パターンと、保留に対応する可変表示においてスーパーリーチの実行有無を示すスーパーリーチ有無情報と、保留に対応する可変表示においてスーパーリーチが実行され、且つ、アクティブ変化演出が実行される場合においてアクティブ変化演出がスーパーリーチの実行中及び実行前の何れのタイミングで実行されるかを示すアクティブ変化演出タイミング情報と、を含む。
図68に示す例によれば、保留1及び保留3の保留設定情報は、保留・アクティブ変化演出パターンが実行される場合の情報であり、保留2及び保留4の保留設定情報は、保留・アクティブ変化演出パターンが実行されない場合の情報である。保留1の保留設定情報は、対応する可変表示においてスーパーリーチが実行され、且つ、アクティブ変化演出がスーパーリーチの実行前のタイミングで実行される場合の情報である。例えば、保留設定情報追加処理(S6007)において保留・アクティブ変化演出を実行しないと決定した場合には(S6011のNo)、保留2及び保留4に示したような保留設定情報がRAM105に記憶される。また、保留設定情報追加処理(S6007)において保留・アクティブ変化演出を実行すると決定し(S6011のYes)、保留・アクティブ変化演出パターン決定処理(S6012)においてQA4−1を決定した場合には、保留3に示したような保留設定情報がRAM105に記憶される。また、保留設定情報追加処理(S6007)において保留・アクティブ変化演出を実行すると決定し(S6011のYes)、保留・アクティブ変化演出パターン決定処理(S6012)においてQA4−11とアクティブ変化演出がスーパーリーチの実行前のタイミングで実行されることを決定した場合には、保留1に示したような保留設定情報がRAM105に記憶される。
なお、新たに生成された保留設定情報は、既に記憶されている最大の保留順位に対応する保留設定情報の次の保留順位の保留設定情報として記憶される。保留設定情報は、対応する保留の可変表示が開始される際に消去され、残りの保留設定情報の保留順位が繰り上がる。
図59に戻り、S800Bの先読み処理後、演出制御用CPU101は、RAM105の所定領域(例えば演出制御フラグ設定部)に設けられた演出プロセスフラグの値(最初は、“0”である)に応じて、S800〜S807の処理のいずれかを選択して実行する。
S800の変動パターンコマンド受信待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”のときに実行される処理であり、主基板31からの第1、第2図柄変動開始指定コマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置9における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含む。第1図柄変動開始指定コマンドあるいは第2図柄変動開始指定コマンドなどを受信し、画像表示装置9における飾り図柄の可変表示を開始すると判定した場合には、演出プロセスフラグの値が“1”に更新される。
S801の演出図柄変動開始処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。演出図柄変動開始処理は、第1特別図柄表示装置8a又は第2特別図柄表示装置8bによる特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示が開始されることに対応して、画像表示装置9での飾り図柄の可変表示やその他の各種演出動作を行うために、特別図柄の変動パターンや表示結果の種類などに応じた確定飾り図柄や各種の演出制御パターンを決定する処理を含む。演出図柄変動開始処理は演出プロセスフラグの値が“2”に更新されて終了する。
図69は、演出図柄変動開始処理の一例を示すフローチャートである。図70は、各種の決定割合や決定テーブルの一例を示す図である。図69に示す演出図柄変動開始処理では、主基板31からの表示結果指定コマンドなどに基づいて特図表示結果が「ハズレ」となるか否かを判定する(S521)。特図表示結果が「ハズレ」と判定した場合には(S521のYes)、主基板31からの変動パターンコマンドにより指定された変動パターンが、非リーチ変動パターンであるか否かを判定する(S522)。非リーチ変動パターンである場合には(S522のYes)、非リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(S523)。非リーチ変動パターンではない場合には(S522のNo)、リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(S524)。
S521にて特図表示結果が「ハズレ」ではないと判定したときには(S521のNo)、大当り組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(S527)。S527の処理では、画像表示装置9の各飾り図柄表示エリア9L、9C、9Rに揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を、表示結果指定コマンドなどによって特定される大当り種別に応じて決定する。S523、S524、S527にて決定された、左、右、中の確定飾り図柄の態様や停止順序の情報は、RAM105に記憶される。
S523、S524又はS527の処理後には、RAM105に記憶された図70(A)に示す演出ステージの決定割合の情報と、S6005において入力されたと判定した表示結果指定コマンドが示す入賞時判定結果とに基づいて、演出ステージ(演出モード)を決定する(S526A)。つまり、昼、夜ステージの何れかに決定する。図70(A)では、昼、夜ステージの決定割合を均等としているが、異ならせてもよい。次に、S526Aにて決定された演出ステージと、RAM105に記憶された図70(B)に示す保留・アクティブ表示の種別決定テーブルの情報とに基づいて、保留・アクティブ表示を演出ステージに対応する種別に決定する(S526B)。つまり、保留・アクティブ表示の種別は、昼ステージであれば「太陽」に、夜ステージであれば「月」に決定される。
次に開始される可変表示(当該可変表示)において保留・アクティブ変化演出を実行するか否かを判定する(S526C)。具体的には、RAM105内の保留設定情報を参照、保留1の保留設定情報にアクティブ変化演出を実行することを示す保留・アクティブ変化演出パターンが含まれること、保留2の保留設定情報に保留1において保留変化演出を実行することを示す保留・アクティブ変化演出パターンが含まれること、保留3の保留設定情報に保留2において保留変化演出を実行することを示す保留・アクティブ変化演出パターンが含まれること、保留4の保留設定情報に保留3において保留変化演出を実行することを示す保留・アクティブ変化演出パターンが含まれること、保留5の保留設定情報に保留4において保留変化演出を実行することを示す保留・アクティブ変化演出パターンが含まれることの何れかを満たす場合、当該可変表示において保留・アクティブ変化演出が実行されると判定する。
保留・アクティブ変化演出を実行すると判定した場合には(S526CのYes)、RAM105に記憶された図70(C)に示す作用演出の有無の決定割合の情報と、S6005において入力されたと判定した表示結果指定コマンドが示す入賞時判定結果とに基づいて、作用演出の有無を決定する(S526D)。図70(C)では、表示結果指定コマンドが大当りかハズレかに応じて作用演出の有無の決定割合が異なり、大当りの場合はハズレの場合よりも作用演出が実行される割合が高い。そして、作用演出が有に決定された場合には、S526Aにて決定された演出ステージと、S526Cにて保留・アクティブ変化演出を実行すると判定した結果と、RAM105内の図70(D)に示す作用演出の種別決定テーブルの情報とに基づいて、演出ステージに対応する(世界観に合った)作用演出の種別を決定する(S526D)。なお、S526Cでの結果に保留変化演出とアクティブ変化演出との両方の実行が含まれる場合はアクティブ表示の作用演出とし、複数の保留変化演出を実行すると判定した場合には最古の保留表示の作用演出(なお、複数の保留変化演出の全てについての作用演出としてもよい)とする。昼ステージでは、キャラクタ(予告表示)としての鳥がアクティブ表示や保留表示に作用する鳥作用演出が決定され、夜ステージでは、アクティブ表示についてはキャラクタ(予告表示)としての流星がアクティブ表示に作用する流星作用演出に決定され、保留表示についてはキャラクタ(予告表示)としてのキャラAが保留表示に作用するキャラA作用演出に決定される。
保留・アクティブ変化演出を実行しないと判定した場合(S526CのNo)又はS526Dの処理後には、保留・アクティブ変化演出設定処理を行う(S528)。
図71は、保留・アクティブ変化演出設定処理の一例を示すフローチャートである。図71に示す保留・アクティブ変化演出設定処理では、次に開始される可変表示(当該可変表示)において保留変化演出やアクティブ変化演出が実行されるか否かを判定する(S751)。S751の内容については、前述のS526Cと同じであり、説明を省略する。
当該可変表示において保留・アクティブ変化演出が実行される場合(S751のYes)、当該可変表示において作用演出を実行するか否かを判定する(S751A)。つまり、S526Dにおいて作用演出の実行有りに決定したか否かで判定する。当該可変表示において作用演出が実行されない場合(S751AのNo)、当該可変表示において保留・アクティブ変化演出を実行することを示す保留・アクティブ変化演出パターンに基づいて、保留表示やアクティブ表示の色が変化する演出パターンを設定する(S752)。一方、当該可変表示において作用演出が実行される場合(S751AのYes)、当該可変表示において作用演出を伴う保留・アクティブ変化演出を実行することを示す作用演出付きの保留・アクティブ変化演出パターンに基づいて、保留表示やアクティブ表示の色が変化する演出パターンを設定する(S752A)。更に、当該可変表示において保留・アクティブ変化演出を実行することを示す保留・アクティブ変化演出パターンを含まない保留設定情報に対応する保留表示及びアクティブ表示については、色が変化しない演出パターンを設定する(S752、S752A)。
一方、当該可変表示において保留・アクティブ変化演出が実行されない場合(S751のNo)、保留設定情報に対応する保留表示及びアクティブ表示について、色が変化しない演出パターンを設定する(S753)。
S752又はS752Aの処理後、当該可変表示においてスーパーリーチが実行されるか否かを判定する(S754)。例えばRAM105内の保留設定情報を参照し、保留1の保留設定情報にスーパーリーチを実行することを示すスーパーリーチ有無情報が含まれるか否かを判定する。当該可変表示においてスーパーリーチが実行される場合(S754のYes)、当該可変表示におけるスーパーリーチの実行中に、保留表示を消去する演出パターンを設定する(S755)。S755により、スーパーリーチ実行中には保留表示が消去されるため、スーパーリーチやアクティブ表示を注目させることが可能となる。
S753の処理後、S754においてスーパーリーチ実行無し場合(S754のNo)又は、S755の処理後、RAM105内の保留設定情報について、保留1の保留設定情報を消去し、残りの保留設定情報を繰り上げる処理を行い(S756)、保留・アクティブ変化演出設定処理(S528)を終了する。これにより、保留2以降の保留設定情報は、それぞれ保留順位が1繰り上がることになる。
図69に戻り、S528の処理後、演出パターンの設定処理を行う(S529)。次に、S528及びS529において設定した演出パターンに基づいて、この後に使用する使用パターンとなる演出制御パターンを、予め用意された複数パターンのうちから選択する(S530)。次に、例えば変動パターンコマンドにより指定された変動パターンに対応して、RAM105の所定領域(演出制御タイマ設定部など)に設けられた演出制御プロセスタイマの初期値を設定する(S531)。次に、画像表示装置9における飾り図柄などの変動を開始させるための設定を行う(S532)。このときには、S531にて使用パターンとして決定された演出制御パターンに含まれる表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部110のVDP等に対して伝送させることなどにより、画像表示装置9の各飾り図柄表示エリア9L、9C、9Rにて飾り図柄の変動を開始させればよい。
更に、可変表示が開始されることに対応して、表示エリア9Hの保留表示やアクティブ表示エリア9Fのアクティブ表示を更新するための設定を行う(S533)。表示エリア9Hに保留表示が表示されている場合には、保留順位1に対応する保留表示を消去し、残りの保留表示を1つずつ移動(シフト)させる。一方、表示エリア9Hに保留表示が表示されておらず、アクティブ表示エリア9Fのアクティブ表示のみが表示されている場合、表示の更新を行わない。その後、演出プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理に対応した値である“2”に更新してから(S534)、演出図柄変動開始処理(S801)を終了する。
図59に戻り、S802の演出図柄変動中処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。演出図柄変動中処理において、RAM105の所定領域(例えば演出制御タイマ設定部)に設けられた演出制御プロセスタイマにおけるタイマ値に対応して、S801で決定された演出制御パターンから各種の制御データを読み出し、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を行う。
ここで、昼ステージ/夜ステージにおけるアクティブ表示又は保留表示の作用演出の表示例について説明する。図72は、昼ステージにおける作用演出の表示例を示す図である。図73は、夜ステージにおける作用演出の表示例を示す図である。
図72(A1)、(B1)には昼ステージST1とその世界観に合った表示態様(太陽の表示態様)でアクティブ表示及び保留表示とが表示され、可変表示(変動)が開始する。アクティブ表示の鳥作用演出では、高速変動中に鳥(キャラクタ)の画像K1が登場し(図72(A2))、鳥の画像K1がアクティブ表示エリア9Fのアクティブ表示に作用(例えば突く動作)し、アクティブ表示の殻が割れて当該アクティブ表示の色が変化する(図72(A3))。一方、保留表示の鳥作用演出では、高速変動中に鳥(キャラクタ)の画像K1が登場し(図72(B2))、鳥の画像K1が表示エリア9Hの2番目の保留表示に作用(例えば突く動作)し、保留表示の殻が割れて当該保留表示の色が変化する(図72(B3))。
図73(A1)、(B1)には夜ステージST2とその世界観に合った表示態様(月の表示態様)でアクティブ表示及び保留表示とが表示され、可変表示(変動)が開始する。アクティブ表示の鳥作用演出では、高速変動中に流星(キャラクタ)の画像K2が登場し(図73(A2))、流星の画像K2がアクティブ表示エリア9Fのアクティブ表示に作用(例えば衝突)し、アクティブ表示の色が変化する(図73(A3))。一方、保留表示の鳥作用演出では、高速変動中にキャラA(キャラクタ)の画像K3が登場し(図73(B2))、キャラAの画像K3が表示エリア9Hの2番目の保留表示に作用(例えば擦る動作)し、保留表示の色が変化する(図73(B3))。なお、保留表示に作用するのはキャラAの画像に限らず、流星の画像であってもよい。この場合、流星作用演出はアクティブ表示のときとは異なる演出態様で保留表示に作用し、保留表示の色を変化させる。
図59に戻り、S803の演出図柄変動停止処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。S805Aの大入賞口通常開放時処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。S807の大当り終了演出処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。
以上、第3実施形態によれば、演出モード(昼ステージST1や夜ステージST2などの演出ステージ)に対応する作用演出によって該演出ステージに対応する特定表示(太陽や月の表示態様としたアクティブ表示及び保留表示)を変化させることができる。換言すれば、演出ステージの世界観と整合を持たせた作用演出(昼ステージST1であれば鳥作用演出、夜ステージST2であれば流星作用演出など)によって特定表示(アクティブ表示や保留表示)を変化させることができる。これにより、遊技演出の興趣を向上できる。
また、演出モード(演出ステージ)に対応するキャラクタ表示(昼ステージST1であれば鳥の画像K1、夜ステージST2であれば流星の画像K2など)により特定表示(アクティブ表示や保留表示)の態様を変化させることができる。これにより、演出ステージとの整合性をより高めることができ、遊技演出の興趣を向上できる。
また、対応表示(アクティブ表示)と保留表示とで実行される作用演出(図73の流星作用演出とキャラA作用演出)が異なる。つまり、流星作用演出とキャラA作用演出とは、演出ステージの世界観と整合を持たせた内容としつつ、アクティブ表示に対する場合と保留表示に対する場合とでその内容が異なっているので、作用演出についてさらに面白みを持たせることができる。これにより、遊技演出の興趣をさらに向上できる。
なお、第3実施形態は、図54〜図73を用いて説明した内容に限定されるものではなく、様々な変更及び応用が可能である。例えば、上記説明では、演出ステージを抽選によって決定しているが、遊技者によるステージ選択操作で演出ステージが切替可能(昼、夜ステージの表示処理が並行処理されることでリアルタイムに切替可能なものや、選択操作後の次変動にて切替可能なものなど)としてもよいし、一斉演出等のRTC(リアルタイムクロック)または電源投入時からの計時に基づいて演出ステージを切替可能としてもよい。
また、演出ステージの決定(切替等)の他にも、第3実施形態における、種々の変形例が考えられる。以下、図74〜図79を用いて変形例1〜4について説明する。図74は、変形例1の成否決定割合の一例を示す図である。図75は、変形例2の処理を示すフローチャートである。図76は、変形例3の処理を示すフローチャートである。図77は、変形例3の共通演出の表示例を示す図である。図78は、変形例4のアクティブ変化演出の表示例を示す図である。図79は、変形例4のアクティブ変化演出の表示例を示す図である。なお、変形例1〜4の少なくとも一つを組み合わせて実行してもよい。
(第3実施形態の変形例1)
変形例1のパチンコ遊技機1は、図74に示すように、作用演出の演出態様(例えば鳥作用演出における鳥の数の違い)に応じて、アクティブ表示や保留表示の態様の変化を成功させる割合が異なる。作用演出(成功)の割合は、1羽の鳥の場合には50%、2羽の鳥の場合には100%である。なお、表示数が少ない程成功し易いとしてもよい。また、作用演出の演出態様として、個数の違い以外に、作用の強弱、表示の大小、色彩、明暗などが違う演出態様であってもよい。また、演出ステージに対応するキャラクタの方が、成功の割合が高いとしてもよい。例えば、演出ステージA、Bにおいて各ステージに対応した表示態様のキャラクタa、bによる作用演出が実行可能であり、演出ステージAではキャラクタaが、演出ステージBではキャラクタbが中心的なキャラクタである場合には、演出ステージAでの作用演出においてキャラクタbよりもキャラクタaの作用演出が実行された方が変化成功の割合が高く、演出ステージBでの作用演出においてキャラクタaよりもキャラクタbの作用演出が実行された方が変化成功の割合が高いとしてもよい。
(第3実施形態の変形例2)
変形例2のパチンコ遊技機1は、図75に示すように、大当り遊技状態に制御されるか否かを示唆する特定演出(スーパーリーチ)の実行中に特定表示(アクティブ表示や保留表示)の態様を変化させる場合、複数種類の演出モード(昼、夜ステージ)のいずれを経由してスーパーリーチに移行したかに応じて、特定の種類の作用演出(例えば流星作用演出)の実行の可否を決定する可否決定手段(図75に示すS751B、S751C、S752、S752Aの処理を実行する演出制御用CPU101)を、備える。つまり、図75に示すS751B、S751Cが追加されている。当該可変表示において作用演出が実行される場合(S751AのYes)、夜ステージであるか否かを判定する(S751B)。夜ステージであれば(S751BのYes)、スーパーリーチ中にアクティブ表示の作用演出(流星作用演出)が実行されるか否かを判定する(S751C)。スーパーリーチ中に流星作用演出が実行されると判定した場合(S751CのYes)、流星作用演出を無しにする(S752)。夜ステージの流星作用演出は、画像表示装置9の表示領域の全域に流星が表示されるため、流星作用演出がスーパーリーチ中に実行されるとスーパーリーチ演出が阻害されることから、流星作用演出をスーパーリーチ中に実行させずに特定表示の態様を変化させる。これにより、スーパーリーチの演出効果が損なわれることを防止できる。
(第3実施形態の変形例3)
変形例3のパチンコ遊技機1は、2種類以上の演出モード(例えば昼、夜ステージ)において共通に実行可能であって、アクティブ表示及び保留表示の態様を変化させる共通演出(図77参照)を実行可能であり、共通演出が実行されるときには、作用演出の実行を制限する(図76に示すS751Fの処理を実行する演出制御用CPU101)。つまり、図76に示すS751D〜S751F、S752Bが追加されている。当該可変表示において作用演出が実行される場合(S751AのYes)、アクティブ表示の共通演出の実行有無を決定する(S751D)。図64のS6110にて決定された保留・アクティブ変化演出パターンが図63に示すQA0−3、QA2−31、QA3−31、QA4−41等のようにアクティブ表示中にアクティブ表示が白色から金色に一気に変化するパターンであれば、共通演出の実行ありに決定する。次に、アクティブ表示の共通演出の実行の有無を判定する(S751E)。共通演出の実行ありの場合(S751EのYes)、作用演出を実行無しに変更し(S751F)、当該可変表示においてアクティブ表示の共通演出を実行することを示す共通演出パターン設定を実行する(S752B)。一方、共通演出の実行なしの場合(S751EのNo)、S752Aに進む。
アクティブ表示の共通演出について、図77を用いて説明する。可変表示(変動)が開始し(図77(A))、高速変動中においてアクティブ表示等を隠すように共通画面の画像Comが登場し(図77(B))、共通画面にて所定ポイント獲得(例えば「5ポイント到達!」)の表示が行われ、共通画面の画像Comが後退してアクティブ表示等の少なくとも一部が視認可能になり(図77(C))、アクティブ表示が白色から青色に変化したことが分かる。そして、共通画面の画像Comが再び登場してアクティブ表示等が隠れ、共通画面にて更なるポイント獲得(例えば「10ポイント到達!」)の表示が行われ(図77(D))、共通画面の画像Comが後退してアクティブ表示等の少なくとも一部が視認可能になり(図77(E))、アクティブ表示が青色から緑色に変化したことが分かる。そして、共通画面の画像Comが再び登場してアクティブ表示等が隠れ、共通画面にて更なるポイント獲得(例えば「ポイントMAX到達!」)の表示が行われ(図77(F))、共通画面の画像Comが後退してアクティブ表示等の少なくとも一部が視認可能になり(図77(G))、アクティブ表示が緑色から金色に変化したことが分かる。そして、共通画面の画像Comが消えて(図77(H))、共通演出が終了する。この共通演出では、次々にポイントが加算され、所定ポイントに到達する毎にアクティブ表示の色が変化するといった共通演出が実行される。変形例3では、共通演出の実行中は作用演出の実行が制限されるので、作用演出が共通演出を阻害することを防止できる。作用演出が共通演出を視認困難または視認不可能にすることを防止できる。これにより、遊技演出の興趣の低下を防止できる。なお、画像表示装置9の画面上に進退可能な役物(サブ表示装置や可動部材など)がアクティブ表示等を隠したりポイント表示したりしてもよい。
(第3実施形態の変形例4)
変形例4では、演出制御用CPU101がS6012にて決定した保留・アクティブ変化演出パターンに応じてS528の保留・アクティブ変化演出設定処理を実行することにより、図79に示すスーパーリーチの実行中のタイミング(第1期間)と、図78に示すスーパーリーチの実行前のタイミング(第2期間)とで、アクティブ表示の態様を変化させる際の演出態様が異なる。図78では、対応する保留設定情報には、スーパーリーチの実行前にアクティブ変化演出を実行することを示すアクティブ変化演出タイミング情報が含まれるため、アクティブ変化演出の期間がT1であってT2よりも長く、且つ、表示領域に大きくキャラクタ200が登場するアクティブ変化演出が実行され(図78(C))、アクティブ表示の色が変化する(図78(D))。一方、図79では、スーパーリーチの実行が開始されると(図79(A))、対応する保留設定情報にスーパーリーチの実行中にアクティブ変化演出を実行することを示すアクティブ変化演出タイミング情報が含まれるため、期間がT2であってT1よりも短く、且つ、キャラクタ200が登場しないアクティブ変化演出が実行され(図79(B))、アクティブ表示の色が変化する(図79(C))。変形例4によれば、第1期間と第2期間とでアクティブ表示(特定表示)の態様を変化させる際の演出態様が異なる。より具体的には、アクティブ表示の変化演出は、第2期間よりも第1期間の方が制限された態様で実行される。例えば、第1期間では、制限された態様(例えば地味な態様、表示領域が小領域、表示期間が短期間であるなど)でアクティブ表示の変化演出が実行されるので、スーパーリーチ(特定演出)の演出効果が損なわれることを防止できる。一方、第2期間は、スーパーリーチ(特定演出)の実行中以外の期間である。つまり、スーパーリーチ(特定演出)の演出効果を損なわない期間であるので、第2期間では第1期間での制限が無い態様(例えば派手な態様、表示領域が大領域、表示期間が長期間であるなど)でアクティブ表示の変化演出が実行され、アクティブ表示の変化演出の面白みを十分に提供できる。なお第2期間をスーパーリーチ実行後としてもよい。また、保留・アクティブ変化演出、作用演出においていわゆるガセの演出が実行されてもよい。
以上、図54〜図79を用いて第3実施形態(変形例を含む)を説明したが、これら以外にも、様々な変更及び応用が可能である。例えば、作用演出は、演出ステージの世界観を共通するものに限らず、演出ステージと共通する表示要素や態様を有するものであってもよい。また、アクティブ表示や保留表示の色変化に限らず、大きさや形状や表示態様などが変化してもよい。また、アクティブ表示時のみに(あるいは、保留表示時のみに)表示される色、文字、キャラクタ等があってもよい。
また、図63の保留・アクティブ変化パターンを用いずにアクティブ・保留変化演出が実行されるようにしてもよい。例えば、最終色を決定した後、図59のS801に示す演出図柄変動開始処理において、保留表示が移動するシフト表示の制御が行われる毎に、抽選等によってシフト表示後の色が決定されるようにしてもよい。
また、図64に示した保留・アクティブ変化演出パターン決定処理では、残った複数の保留・アクティブ変化演出パターンの中から1つをランダムに決定している(S6110)が、入賞時判定結果が大当りの場合には、該始動入賞に対応する一連の保留表示とその後のアクティブ表示の過程において、できるだけ後に保留・アクティブ変化演出が実行されるような保留・アクティブ変化演出パターンを優先的に決定するようにしてもよい。
また、アクティブ変化演出は保留変化演出とは独立して変動開始時に決定可能としてもよい。例えば、図61に示す保留・アクティブ変化演出実行有無決定(S6010)や保留・アクティブ変化演出パターン決定処理(S6012)において、アクティブ変化演出と保留変化演出との決定を別々に実行するようにすればよい。
従来の、演出モードに対応する保留表示を行う遊技機(例えば、特開2011−250965号公報に開示された遊技機)の場合、演出モードに対応する保留変化演出が実行されないため、遊技演出に関して改善の余地があったが、図54〜図79を用いて説明した第3実施形態のパチンコ遊技機1では、演出モードに対応する保留変化演出が実行されるため、興趣を向上させることができるようになる。
なお、上記の各実施形態に示した構成については、いずれか1つの構成のみをパチンコ遊技機1に適用してもよいし、上記の各実施形態のうちの一部または全ての構成を組み合わせてパチンコ遊技機1に適用してもよい。
(第4実施形態)
以下、本発明の第4実施形態について説明する。第4実施形態は、図1〜図53を用いて説明した第1実施形態(又は第2実施形態)の内容と、図54〜図79を用いて説明した第3実施形態の内容と、を合せた実施形態である。すなわち、第4実施形態のパチンコ遊技機1は、第1実施形態(又は第2実施形態)のパチンコ遊技機1の特徴と第3実施形態のパチンコ遊技機1の特徴とを兼ね備えた遊技機である。
例えば、第4実施形態のパチンコ遊技機1は、可変表示(例えば、演出図柄の可変表示等)を行い、該可変表示に対応する特定表示(例えば、アクティブ表示や保留表示等)を表示可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1、スロット機等)であって、演出モード(例えば、演出ステージ等)として複数種類の演出モード(例えば、図72に示した昼ステージや図73に示した夜ステージ等)のうちの一の演出モードに切り替え制御可能なモード制御手段(例えば、図69に示したステップS526Aの処理を実行する演出制御用マイクロコンピュータ100(演出制御用CPU101)等)と、前記複数種類の演出モードのそれぞれに対応する種類の前記特定表示(例えば、図72に示すように昼ステージに対応する太陽や図73に示すように夜ステージに対応する月の態様とした保留・アクティブ表示等)を表示可能な特定表示制御手段(例えば、ステップS526Bの処理を実行する演出制御用CPU101等)と、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態等)に制御される可能性を報知する特定演出(例えば、スーパーリーチ演出等)を実行可能な特定演出実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS8008、S8009でスーパーリーチ演出を含むプロセステーブルを選択してステップS8105を実行する部分等)と、複数段階に態様を変化させることによって期待度を示唆する示唆表示(例えば、メータ表示領域90に表示されるメータ表示等)を表示可能な示唆表示手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS8008、S8009でメータ表示を含むプロセステーブルを選択してステップS8105を実行する部分等)と、前記特定演出が実行される場合に、前記示唆表示の態様を変化させるための特別演出(例えば、特別メータ表示変化演出等)を実行可能な特別演出実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS8009で特別メータ表示変化演出を含むプロセステーブルを選択してステップS8105を実行する部分等)と、を備え、前記複数種類の演出モードのそれぞれに対応する種類の作用演出(例えば、鳥作用演出や流星作用演出等)により前記特定表示の態様を変化可能であり(例えば、ステップS526C、S526Dの処理を実行する演出制御用CPU101等)、前記特別演出実行手段は、前記特定演出よりも優先した態様により前記特別演出を実行可能である(例えば、図52に示すように、スーパーリーチ演出を中断して特別メータ表示変化演出を実行する等)であってもよい。これにより、特定演出が実行される場合においても示唆表示の態様の変化に注目させるとともに、遊技演出の興趣を向上させることができる。以下、第4実施形態の実施例を例示する。
(第4実施形態の実施例1)
当該変動において、アクティブ表示(特定表示)とメータ表示(示唆表示)とが表示されている場合に、アクティブ表示を変化させる作用演出と、特別メータ表示変化演出(特別演出)とを同時に実行しないようにしてもよい。つまり、図52に示した例では、所定演出としてカットイン演出が実行されるタイミングにおいて特別メータ表示変化演出を実行するため、特別メータ表示変化演出を実行するときにはカットイン演出の実行を中断しているが、実施例1では、例えば、アクティブ表示を変化させる作用演出を実行するときには特別メータ表示変化演出を中断(又は他のタイミングに変更)するように制御してもよいし、特別メータ表示変化演出を実行するときにはアクティブ表示を変化させる作用演出を中断(又は他のタイミングに変更)するように制御してもよい。これにより、アクティブ表示を変化させる作用演出と、特別メータ表示変化演出とが同時に実行されなくなるため、夫々の演出に注目させることができる。なお、当該制御の対象は「特別メータ表示変化演出」に限定してもよいし、「メータ表示変化演出」に迄、拡大してもよい。
(第4実施形態の実施例2)
第1実施形態(又は第2実施形態)の「特別演出(特別メータ表示変化演出)」は、第3実施形態の「作用演出」の1つであってもよい。つまり、例えば、第1実施形態の「特別演出」である「落雷」が、「示唆表示(メータ表示)」に作用する場合と、「特定表示(アクティブ表示、保留表示)」に作用する場合とがあってもよい。また、第3実施形態の「作用演出」は、第1実施形態(又は第2実施形態)の「特別演出(特別メータ表示変化演出)」の1つであってもよい。つまり、例えば、第3実施形態の「作用演出」である「鳥」「流星」「キャラA」「キャラクタ200」等が、「特定表示(アクティブ表示、保留表示)」に作用する場合と、「示唆表示(メータ表示)」に作用する場合とがあってもよい。これにより、興趣が向上する。
なお、「示唆表示(メータ表示)」の状態に応じて「作用演出」の実行割合や「作用演出」の成功割合を異ならせてもよい。例えば、メータの値が基準値未満の場合には、「特定表示(アクティブ表示、保留表示)」に作用する作用演出よりもメータに作用する作用演出が実行される割合が高くなるようにし、メータの値が基準値以上の場合には、メータに作用する作用演出よりも「特定表示(アクティブ表示、保留表示)」に作用する作用演出が実行される割合が高くなるようにしてもよい。これにより、興趣が向上する。
(第4実施形態の実施例3)
第3実施形態の「特定表示(アクティブ表示、保留表示)」と同様、第1実施形態(又は第2実施形態)の「示唆表示(メータ表示)」も、演出モード毎があってもよい。例えば、昼ステージでは「太陽」に関係するメータ(例えば、温度上昇を示したメータ等)を表示し、夜ステージでは「月」に関係するメータ(例えば、段々と満月になるようなメータ等)を表示してもよい。また、作用演出と絡めたメータとしてもよい。一例として、昼ステージでは「親鳥が餌を与える毎に雛鳥が成長するメータ」、夜ステージでは「流れ星が出現する毎に星印が増加するメータ」などであってもよい。これにより、興趣が向上する。
以上、本発明の各実施形態(第1〜第4実施形態)について説明したが、装置構成、データ構成、フローチャートで示した処理、演出表示装置9等の表示動作を含めた各種の演出動作などについても、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更及び修正が可能である。
なお、各実施形態で示した構成は、いわゆる携帯連動型システムと呼ばれる遊技用システムにも適用できる。携帯連動型システムと呼ばれる遊技用システムは、一般に、所定条件の成立にもとづいて所定情報を出力する遊技機と、遊技機によって出力された所定情報にもとづいて、遊技者に対して所定の特典を付与する処理を行う特典付与装置とを備える。
具体的には、上記のような遊技用システムでは、遊技機は、変動回数や、大当り回数、いわゆる連荘数(確変状態継続中の大当り回数)、ミッション達成回数などの所定条件の成立を遊技履歴として蓄積し、遊技終了時などに所定情報として2次元コードなどを表示する。また、遊技者は、カメラ機能付き携帯電話機などの携帯端末を用いて、遊技機に表示された2次元コードを撮影し、インターネット上のWebサーバ(特典付与装置)に送信する。そして、Webサーバは、受信した情報にもとづいて遊技者の遊技履歴を管理し、その遊技履歴に応じて所定の特典を付与する処理を行う。例えば、Webサーバは、所定の特典として、画像コンテンツや音楽コンテンツなどのデジタルコンテンツを遊技者の携帯端末に対して送信したり、所定のパスワードを遊技者の携帯端末に送信して遊技者が次回遊技を行うときに遊技機の表示画面を遊技者の嗜好にあわせてカスタマイズできるようにする処理を行う。
各実施形態で示した構成を、上記のような遊技用システムに適用する場合、例えば、表示変化演出が実行されて大当りとなったことを所定条件の成立とし、その回数をWebサーバで遊技履歴として管理するようにすればよい。そして、表示変化演出が実行されて大当りとなった回数に応じて、所定の特典としてデジタルコンテンツを送信したり、遊技機の表示画面をカスタマイズできるようにしたりすればよい。
なお、各実施形態においては、変動時間およびリーチ演出の種類や擬似連の有無等の変動態様を示す変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータ100に通知するために、変動を開始するときに1つの変動パターンコマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータ100に通知するようにしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1つ目のコマンドでは擬似連の有無、滑り演出の有無など、リーチとなる以前(リーチとならない場合には所謂第2停止の前)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無など、リーチとなった以降(リーチとならない場合には所謂第2停止の後)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信するようにしてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は2つのコマンドの組合せから導かれる変動時間にもとづいて変動表示における演出制御を行うようにすればよい。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560の方では2つのコマンドのそれぞれにより変動時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御用マイクロコンピュータ100の方で選択を行うようにしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信する様にしてもよく、1つ目のコマンドを送信した後、所定期間が経過してから(例えば次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信するようにしてもよい。なお、それぞれのコマンドで示される変動態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知するようにすることで、変動パターンコマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
また、各実施形態において、「割合が異なる」とは、A:B=70%:30%やA:B=30%:70%のような関係で割合が異なるものだけにかぎらず、A:B=100%:0%のような関係で割合が異なるもの(すなわち、一方が100%の割り振りで他方が0%の割り振りとなるようなもの)も含む概念である。
また、各実施形態では、演出装置を制御する回路が搭載された基板として、演出制御基板80、音声出力基板70およびランプドライバ基板35が設けられているが、演出装置を制御する回路を1つの基板に搭載してもよい。さらに、演出表示装置9等を制御する回路が搭載された第1の演出制御基板(表示制御基板)と、その他の演出装置(ランプ、LED、スピーカ27など)を制御する回路が搭載された第2の演出制御基板との2つの基板を設けるようにしてもよい。
また、各実施形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して直接コマンドを送信していたが、遊技制御用マイクロコンピュータ560が他の基板(例えば、図4に示す音声出力基板70やランプドライバ基板35など、または音声出力基板70に搭載されている回路による機能とランプドライバ基板35に搭載されている回路による機能とを備えた音/ランプ基板)に演出制御コマンドを送信し、他の基板を経由して演出制御基板80における演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるようにしてもよい。その場合、他の基板においてコマンドが単に通過するようにしてもよいし、音声出力基板70、ランプドライバ基板35、音/ランプ基板にマイクロコンピュータ等の制御手段を搭載し、制御手段がコマンドを受信したことに応じて音声制御やランプ制御に関わる制御を実行し、さらに、受信したコマンドを、そのまま、または例えば簡略化したコマンドに変更して、演出表示装置9を制御する演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するようにしてもよい。その場合でも、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560から直接受信した演出制御コマンドに応じて表示制御を行うのと同様に、音声出力基板70、ランプドライバ基板35または音/ランプ基板から受信したコマンドに応じて表示制御を行うことができる。
また、各実施形態では、遊技機としてパチンコ機を例にしたが、本発明を、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるスロット機に適用することも可能である。
また、各実施形態では、遊技機として遊技媒体を使用するものを例にしたが本発明による遊技機は、所定数の景品としての遊技媒体を払い出す遊技機に限定されず、遊技球等の遊技媒体を封入し景品の付与条件が成立した場合に得点を付与する封入式の遊技機に適用することもできる。
また、各実施形態では、大当り種別として確変大当りや通常大当りがあり、大当り種別として確変大当りと決定されたことにもとづいて、大当り遊技終了後に確変状態に制御される遊技機を示したが、そのような遊技機に限定されない。例えば、内部に所定の確変領域が設けられた特別可変入賞球装置(1つだけ設けられた特別可変入賞球装置内に確変領域が設けられていてもよいし、複数設けられた特別可変入賞球装置のうちの一部に確変領域が設けられていてもよい)を備え、大当り遊技中に特別可変入賞球装置内における確変領域を遊技球が通過したことにもとづいて確変が確定し、大当り遊技終了後に確変状態に制御される遊技機に各実施形態で示した構成を適用することもできる。
また、各実施形態では、例えば「1」〜「9」の複数種類の特別図柄や演出図柄(飾り図柄)を可変表示し表示結果を導出表示する場合を示したが、可変表示は、そのような態様にかぎられない。例えば、可変表示される図柄と導出表示される図柄とが必ずしも同じである必要はなく、可変表示された図柄とは異なる図柄が導出表示されるものであってもよい。また、必ずしも複数種類の図柄を可変表示する必要はなく、1種類の図柄のみを用いて可変表示を実行するものであってもよい。この場合、例えば、その1種類の図柄表示を交互に点灯および点滅を繰り返すことによって、可変表示を実行するものであってもよい。そして、この場合であっても、その可変表示に用いられる1種類の図柄が最後に導出表示されるものであってもよいし、その1種類の図柄とは異なる図柄が最後に導出表示されるものであってもよい。特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の外れ図柄(例えば「−」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことで可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「−」を示す記号が表示されなくてもよい)。
また、各実施形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560側で大当りとなるか否かや変動パターン種別の入賞時判定(先読み判定)を行い、その入賞時判定結果を示すコマンド(図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド)を送信し、演出制御用マイクロコンピュータ100側で、その入賞時判定結果を示すコマンドにもとづいて先読み予告演出を実行する場合を示したが、そのような態様にかぎらず、例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100側で入賞時判定(先読み判定)を行うように構成してもよい。この場合、例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞の発生時に抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)や変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)の値のみを指定するコマンドを送信するようにし、演出制御用マイクロコンピュータ100側で、それらのコマンドで指定される乱数の値にもとづいて入賞時判定(先読み判定)を行うように構成してもよい。
なお、今回開示された各実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 パチンコ遊技機
8a 第1特別図柄表示器
8b 第2特別図柄表示器
9 演出表示装置(画像表示装置)
9a 第1保留記憶表示部
9b 第2保留記憶表示部
9F アクティブ表示領域
13 第1始動入賞口
14 第2始動入賞口
20 特別可変入賞球装置
31 遊技制御基板(主基板)
56 CPU
560 遊技制御用マイクロコンピュータ
78 可動部材
80 演出制御基板
100 演出制御用マイクロコンピュータ
101 演出制御用CPU
109 VDP

Claims (3)

  1. 可変表示を行い、該可変表示に対応する特定表示を表示可能な遊技機であって、
    演出モードとして複数種類の演出モードのうちの一の演出モードに切り替え制御可能なモード制御手段と、
    前記複数種類の演出モードのそれぞれに対応する種類の前記特定表示を表示可能な特定表示制御手段と、
    遊技者にとって有利な有利状態に制御されるか否かを示唆する特定演出を実行可能な特定演出実行手段と、
    複数段階に態様を変化させることによって期待度を示唆する示唆表示を表示可能な示唆表示手段と、
    前記特定演出が実行される場合に、前記示唆表示の態様を変化させる特別演出を実行可能な特別演出実行手段と、
    を備え、
    前記複数種類の演出モードのそれぞれに対応する種類の作用演出により前記特定表示の態様を変化可能であり、
    前記複数種類の演出モードのうちの2種類以上の演出モードにおいて共通に実行可能であって、前記特定表示の態様を変化させる共通演出を実行可能であり、
    前記共通演出が実行されるときには、前記作用演出の実行を制限し、
    前記特別演出実行手段は、前記特定演出よりも優先した態様により前記特別演出を実行可能であることを特徴とする遊技機。
  2. 前記特定演出の実行中に前記特定表示の態様を変化させる場合、前記複数種類の演出モードのうちのいずれの演出モードを経由して前記特定演出を実行するかに応じて、特定の種類の前記作用演出の実行の可否を決定する可否決定手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記特定演出の実行中の第1期間と、前記第1期間以外の第2期間と、で前記特定表示の態様を変化可能であり、
    前記第1期間と、前記第2期間と、で前記特定表示の態様を変化させる際の演出態様が異なることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の遊技機。
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