JP6562549B2 - 可搬型アンモニア濃度測定装置 - Google Patents

可搬型アンモニア濃度測定装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6562549B2
JP6562549B2 JP2015163356A JP2015163356A JP6562549B2 JP 6562549 B2 JP6562549 B2 JP 6562549B2 JP 2015163356 A JP2015163356 A JP 2015163356A JP 2015163356 A JP2015163356 A JP 2015163356A JP 6562549 B2 JP6562549 B2 JP 6562549B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heating
concentration measuring
probe
ammonia concentration
cell
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015163356A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017040596A (ja
Inventor
市川 幸司
幸司 市川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shikoku Research Institute Inc
Shikoku Electric Power Co Inc
Original Assignee
Shikoku Research Institute Inc
Shikoku Electric Power Co Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shikoku Research Institute Inc, Shikoku Electric Power Co Inc filed Critical Shikoku Research Institute Inc
Priority to JP2015163356A priority Critical patent/JP6562549B2/ja
Publication of JP2017040596A publication Critical patent/JP2017040596A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6562549B2 publication Critical patent/JP6562549B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)

Description

本発明は、ボイラ排ガス中のアンモニア(NH)の濃度を測定する可搬型アンモニア濃度測定装置に関する。
石炭や重油などを燃料とした火力発電ボイラプラントにおいては、ボイラ排ガス中の硫黄酸化物(SO)、窒素酸化物(NO)などの有害な成分を除去する必要がある。従来から、NOとアンモニア(NH)とを反応させて窒素と水に分解する接触アンモニア還元法が広く用いられている。接触アンモニア還元法では、脱硝反応に使用されなかった未反応アンモニアがSOガスと反応して硫酸水素アンモニウムを生成し、配管や空気予熱器等の設備に付着するという課題が知られている。
そのため、従来は、手作業による化学分析で未反応アンモニアの濃度計測が行われていた。しかしながら、ボイラ煙道からの排ガスのサンプリングには多くの時間がかかり、分析にも多くの時間がかかることから、運転状態(煙道内のアンモニア濃度分布)を速やかに把握できないという課題があった。
そこで、特許文献1では、排ガスの流路に挿入されるサンプリング管と、サンプリング管の内部に装填され、SOを吸着するがアンモニアを通過させる吸着剤と、サンプリング管に接続された測定セルと、アンモニアの吸光スペクトルに対応する波長のレーザ光を出射する発信器ユニットと、測定セル内を通過した光を受光してその受光量からアンモニア濃度を算出する受信器ユニットとで構成されたレーザ式ガス分析計と、を備えるアンモニア濃度の測定装置が開示されている。
レーザ式のガス分析には、シングルパスレーザ吸収測定方式とマルチパスレーザ吸収測定方式とがある。シングルパスレーザ吸収測定方式は、レーザ光を気体中で反射させない方式であり、マルチパスレーザ吸収測定方式は、レーザ光を気体中で複数回反射させる方式である。マルチパスレーザ吸収測定方式では、非常に高感度の測定が可能であるが、気体中(セル内部)のミラー汚損が生じるという問題があることが知られている。
特開2010−236877号公報
火力発電ボイラプラントの運用では、ボイラ煙道の複数箇所において、定期的に特定ガスの濃度を測定することが行われている。従来は、特定ガスの濃度を手分析で測定していたが、ガス濃度測定装置による測定の自動化が望まれていた。
特許文献1には、排ガスの流路中のアンモニア濃度の測定装置が開示されるが、ボイラ煙道の測定対象箇所の全てに測定装置を設置することは、コストの観点から現実的ではない。
他方で、硫安生成(NHとSOの反応)を防止するための加熱セルを備えるガス濃度測定装置は重量があり、狭い通路を人が抱えて搬送することは困難である。加えて、ボイラ煙道に設けられた測定座サンプリング管の位置は一様でなく、プローブを挿入するにあたり、各サンプリング管に応じて位置合わせが必要であるという課題もある。
また、ガス濃度測定装置は、硫安生成や煤塵流入などにより光学系に汚染が生じるため、定期のメンテナンスが容易に行えることも重要である。
そこで、本発明は、上記課題を解決することができる可搬型アンモニア濃度測定装置を提供することを目的とする。
発明者は、当初、マルチパスレーザ吸収測定方式によりアンモニア濃度測定装置を作製することを検討した。しかし、実験室では、マルチパスレーザ吸収測定方式が高い測定性能を発揮したものの様々な課題に直面し、実用化に至らなかった。最大の課題は、現場の測定ではセル内部のミラー汚損が生じるということであり、発明者は、ミラー面の金属メッキやセルの高温化など改良を試みたものの、当該課題を解決することができなかった。また、投受光器・ミラー・セルが一体構造となるため、保守点検に相当な手間がかかるという課題もあった。さらに、各種部品の耐熱性の制約からセル温度を200℃以上に上げることができず、硫安生成を防止できないという課題もあった。そのため、発明者は、マルチパスレーザ吸収測定方式の採用を諦め、シングルパスレーザ吸収測定方式を採用することとした。
続いて、発明者は、サンプリング管とセルとをフレキシブル管により接続することを試みた。しかし、現場で移動測定を行う際に、高温状態にあるフレキシブル管の接続(着脱)が繰返されると、フレキシブル管が破損したり接続部にリークが生じたりするという課題に直面した。具体的には、フレキシブル管に樹脂製の管を採用した場合、温度ムラのため部分的に溶けることがあり、またSUS製の管を採用した場合、温度上下と曲げ伸ばしの繰り返しにより短期間で亀裂が生じるという課題に直面した。
発明者は、試行錯誤の上、セルの長さ方向と直交する方向に延出する金属管をサンプリング管に挿入する構成に到達し、当該金属管を着脱自在とする機構と組み合わせることにより本発明の創作をなした。すなわち、本発明は以下の技術手段から構成される。
第1の発明は、ボイラ煙道の測定座の配管に挿入されて排ガスを採取する加熱プローブと、両端部に透光板が設けられ、中央部に加熱プローブの端部が固定され、300℃以上に加熱される加熱セルと、加熱セルの一端部の透光板から所定の距離に配置され、アンモニアの吸収スペクトルに対応する波長のレーザ光を出射する投光器と、加熱セルの他端部の透光板から所定の距離に配置され、投光器から出射されたシングルパスレーザ光を受光する受光器と、受光器から受信した信号に基づきアンモニア濃度を算出する制御部と、を備えるアンモニア濃度測定装置であって、挿入された加熱プローブを前記測定座の配管に固定する筒状の嵌合具と、加熱セル、投光器および受光器が配置される支持部材と、支持部材の上下高さおよび水平位置を調節可能とする位置合わせ機構と、を備え、前記透光板が、アンモニアの吸収スペクトルに影響を及ぼさない材料により構成されること、前記加熱プローブが、前記加熱セルの長さ方向と直交する方向に、前記加熱セルから延出される金属管により構成されること、前記加熱セルが、支持部材に着脱自在に配置されており、加熱セルを持ち上げて加熱プローブを挿抜できることを特徴とする可搬型アンモニア濃度測定装置である。
第2の発明は、第1の発明において、前記嵌合具が、前記測定座の配管に嵌着される第一の嵌合具と、前記加熱プローブが挿通され、第一の嵌合具と嵌合される第二の嵌合具とを備えて構成されることを特徴とする。
第3の発明は、第1または2の発明において、前記位置合わせ機構が、前記支持部材をX方向に調節可能とする第一のスライダーおよびスライドレールと、前記支持部材をY方向に調節可能とする第二のスライダーおよびスライドレールと、前記支持部材の上下高さを調節可能とするジャッキと、を備えて構成されることを特徴とする。
第4の発明は、第1ないし3のいずれかの発明において、前記加熱セルが、加熱セルを持ち上げるための取手を備えることを特徴とする。
第5の発明は、第1ないし4のいずれかの発明において、前記加熱プローブの全長を300℃以上に加熱するヒータを備えることを特徴とする。
第6の発明は、第5の発明において、前記加熱プローブおよび前記加熱セルが、いずれも350℃以上に加熱されることを特徴とする。
第7の発明は、第1ないし6のいずれかの発明において、前記支持部材が、投光器および受光器を所定位置に固定する固定部材と、固定部材から所定の距離に設けられ、前記加熱プローブを挿入可能な挿通孔を備えることを特徴とする。
第8の発明は、第1ないし7のいずれかの発明において、前記位置合わせ機構、および、前記制御部を設置可能な台車を備えることを特徴とする。
本発明によれば、硫安生成を防止しながら、測定箇所での位置合わせを容易に行うことができ、現場での繰返し使用に耐える、可搬型アンモニア濃度測定装置を提供することが可能となる。
また、投光器および受光器と加熱セルとが分離された構造であるため、測定作業および定期のメンテナンスを容易に行うことが可能である。
火力発電ボイラプラントにおける排ガス処理設備の概略図である。 加熱プローブの接続態様を示す斜視図である。 可搬型ガス濃度測定装置を用いた移動測定の説明図である。 第一実施形態例に係る可搬型ガス濃度測定装置(可搬部を除く)の基本構成を示すブロック図である。 第一実施形態例に係るセル一体型プローブの構成斜視図である。 第一実施形態例に係る可搬型ガス濃度測定装置の基本構成を示す側面図である。 濃度階段試験の測定結果を示すグラフである。 手分析測値との比較試験の測定結果を示すグラフである。 SO共存試験の測定結果を示すグラフである。 SO共存試験の測定結果を示すグラフである。 移動測定試験の測定結果を示すグラフである。 第二実施形態例に係る可搬型ガス濃度測定装置の基本構成を示す側面図である。 第二実施形態例に係る加熱プローブのガス濃度測定時の設置態様を示す側面図である。
以下では、本発明を実施するための形態例を図面を参照しながら説明する。
《第一実施形態例》
[排ガス処理設備]
図1は、火力発電ボイラプラントにおける排ガス処理設備90の概略図である。
排ガス処理設備90は、ボイラ91と、煙道92と、脱硝装置93と、空気予熱器94と、電気集塵機95と、脱硫装置96と、煙突97とを備えて構成される。
ボイラ91は、発電に必要な蒸気を発生させるための燃焼装置であり、燃料の燃焼によって副次的に排ガスが生成される。
煙道92は、筒状の配管で構成され、ボイラ91の排ガスを煙突97まで導く。ボイラ91から煙突97までの煙道92上には、脱硝装置93、空気予熱器94、電気集塵機95、脱硫装置96がこの順で配置されている。
脱硝装置93には、ボイラ91の排ガスが導入され、排ガス中に含まれるNOを除去する。脱硝は、脱硝装置93の上流の煙道92aにアンモニアを注入して排ガスと混合し、この混合ガスを脱硝装置93内で触媒と接触させる接触アンモニア還元法によって行われる。
空気予熱器94は、脱硝装置93を通過した排ガスを、ボイラ91の燃焼用空気と熱交換させることにより冷却する。
電気集塵機95は、空気予熱器94を通過した排ガスの煤塵を除去する。
脱硫装置96は、電気集塵機95を通過した排ガスのSOを除去する。
煙突97は、脱硫装置96を通過した排ガスを排出する。
脱硝装置93と空気予熱器94とを繋ぐ煙道92bには、煙道92内の排ガスを採取するために、複数の測定座80が設けられている(後述の図3参照)。図2に示すように、測定座80は、2枚のフランジ85,86と、複数のサンプリング管81とを備えて構成される。複数のサンプリング管81には、後述する可搬型ガス濃度測定装置1の加熱プローブ21が挿入され、煙道92b内の排ガスが採取される。
サンプリング管81は、耐熱性を有し、NOとアンモニアの反応に対する触媒作用の小さい金属材料(例えば、SUS304、アルミ等)からなり、長さの異なる長尺の筒状に形成されている。図3に示すように、サンプリング管81は、一端が測定座80から一定長さ突き出しており、他端が煙道92内部の異なる奥行きに配置されている。サンプリング管81のフランジ86側の端部には、ネジ山が設けられており、通常時は封止用のキャップ(図示せず)が螺合されている。
フランジ85,86は、耐熱性や耐食性を有する金属材料(例えば、SUS304)からなり、複数のサンプリング管81a〜81dが挿通されている。フランジ85,86は、ボルト等により開閉可能に締結され、メンテナンスを容易に行うことが可能である。なお、サンプリング管81の本数は図中の数に限定されない。
[可搬型ガス濃度測定装置]
図4ないし図6を参照しながら可搬型ガス濃度測定装置1について説明する。
図4は、実施形態例に係る可搬型ガス濃度測定装置1(可搬部を除く)の基本構成を示すブロック図である。同図に示すように、可搬型ガス濃度測定装置1(可搬部を除く)は、濃度測定部10と、サンプリング部20と、測定制御部30とを備えて構成される。
<濃度測定部>
濃度測定部10は、加熱セル11と、2枚の透光板12a,12bと、投光器13と、受光器14と、ヒータ15とを備えて構成され、加熱セル11内に存在する微量(0.2〜400ppm)のアンモニアガスの濃度をシングルパスレーザ吸収測定方式により測定する。
加熱セル11は、後述する加熱プローブ21より採取された排ガスが導入され、排ガスにレーザ光を照射させるための空間を提供する。加熱セル11は、例えば、長さ30〜60cmの筒状であり、耐熱性や耐食性を有する金属材料(例えば、SUS304)により構成される。
図5に示すように、透光板12a,12bは、加熱セル11の両端に着脱自在に設けられる。投光器13から出射されたレーザ光は、透光板12aを通過して加熱セル11内の排ガスに照射し、透光板12bを通過して受光器14に入射する。透光板12a,12bは、アンモニアの吸光スペクトルに影響を及ぼさない材料(例えば、BK7や石英ガラス等)により構成される。
投光器13は、アンモニアの吸光スペクトルに対応する赤外領域の波長のレーザ光を出射する近赤外半導体レーザであり、加熱セル11内の排ガスにレーザ光を照射する。
受光器14は、受光素子にフォトダイオードを用いており、加熱セル11を通過したレーザ光を受光して光量を計測する。
投光器13および受光器14は、レーザ光が加熱セル11を通過し受光器14に到達するよう、後述する固定部材49a,49bにより光軸調整される。加熱セル11の持ち上げや透光板12a,12bの汚損状況確認・取外し清掃作業等の定期のメンテナンスを容易とするため、投光器13および受光器14と加熱セル11の間には、所定の間隔が空けられている。
ヒータ15は、加熱セル11の外周面のほぼ全面を包み込み、加熱セル11を所定の温度に加熱する。ヒータ15は、未反応アンモニアと排ガス中のSOとが反応することを防ぐため、加熱セル11を、例えば300℃以上の温度、好ましくは340℃以上の温度、より好ましくは350℃以上の温度、最も好ましくは400℃以上の温度になるように加熱する。透光板12a,12bの結露を防止するため、加熱セル11の外周に加え、透光板12a,12b取り付け部分の外周に自己制御型ヒータを設けてもよい。
以上に説明した濃度測定部10は、シングルパスレーザ吸収測定方式を採用しているので、マルチパスレーザ吸収測定方式におけるミラー汚損の問題は生じない。
<サンプリング部>
サンプリング部20は、加熱プローブ21と、嵌合具22と、排出管23と、ドレンポット24と、圧力センサ25と、流量計26と、吸引ポンプ27とを備えて構成され、所定の条件下のもと加熱セル11内に排ガスを供給する。
加熱セル11に供給される排ガスの条件を表1に例示する。
[表1]
加熱プローブ21は、加熱セル11の中央部から加熱セル11の長さ方向と直交する方向に延出された長尺(例えば、50〜80cm)の円筒であり、先端から煙道92の排ガスを採取する。加熱プローブ21は、耐熱性や耐食性を有する金属材料(例えば、SUS304)からなり、外径は、例えば、4〜6mmである。加熱プローブ21は、後述する線状ヒータ28により所定温度に加熱されながら、先端側が測定座80のサンプリング管81に挿入される。加熱プローブ21の先端には、排ガス中の煤塵を取り除くためのメッシュフィルタ(図示せず)が装着されている。
嵌合具22は、加熱プローブ21と測定座80を、気密性を保ちながら接続するための部材であり、図2に示すように、プローブ用嵌合具22aと測定座用嵌合具22bとで構成される。
プローブ用嵌合具22aは有底円筒状の形状であり、耐熱性や耐食性を有する金属材料(例えば、SUS304)により構成される。プローブ用嵌合具22aの円筒底面の中心部には加熱プローブ21および線状ヒータ28が挿通され、ろう付け等により溶接固定されている。線状ヒータ28からプローブ用嵌合具22aの底を介しての伝熱により、嵌合部の温度が上昇することを避けるため、プローブ用嵌合具22aを十分に長く(例えば、60〜100mm)構成している。
測定座用嵌合具22bは、外径の異なる3つの円筒(小円筒、大円筒、中円筒)が連続する形状であり、耐熱性や耐食性を有する金属材料(例えば、SUS304)により構成される。
測定座用嵌合具22bの一端にある小円筒(図示せず)にはネジ溝が形成されており、サンプリング管81の端部に着脱自在に螺合することができる。測定座用嵌合具22bの他端にある中円筒は、プローブ用嵌合具22aより外径が僅かに小さく、プローブ用嵌合具22aの開口部に差し込まれて嵌合される。
プローブ用嵌合具22aと測定座用嵌合具22bは、嵌合後、嵌合部に耐熱融着テープを複数回巻き付けることで、気密に封止される。耐熱融着テープは、密着性が良く、伸縮性を有する樹脂材料からなり、例えば、シリコンテープ(耐熱温度260℃)が開示される。
なお、例示の態様とは異なり、プローブ用嵌合具22aを測定座用嵌合具22bの開口部に差し込んで嵌合する態様としてもよい。
加熱プローブ21から加熱セル11に導入された排ガスは、排出管23から排出される。排出管23は、2つの管が加熱セル11の両端付近に挿通され、1つの管に合流する二股管である。排出管23の下流側にはドレンポット24および流量計26を介して吸引ポンプ27が接続されており、排出管23に負圧を作用させる。
排出管23の下流に設けられたドレンポット24は、配管中に発生したドレンを回収する。ドレンポット24は、ドレン回収効率を高めるため、電子冷却器を備えており、下流にある流量計26へのドレン混入を防止している。
圧力センサ25は、ドレンポット24内に設けられ、流体的に連通する加熱セル11内の圧力を計測する。圧力センサ25により計測された圧力は、制御部30のコンピュータ32に送信される。
流量計26は、ドレンポット24の下流に設けられ、加熱プローブ21に導入される排ガスの流量を計測する。流量計26により計測された流量は、制御部30のコンピュータ32に送信される。流量計26は、加温することで水分によるフロートの固着を防止するための自己制御ヒータを備えている。
吸引ポンプ27は、排ガスによる透光板12a,12bの汚損を低減するため、排ガスの流量ができるだけ緩やか(例えば、1L/min以下)になるように制御される。
図5は、セル一体型プローブの構成斜視図である。セル一体型プローブは、加熱セル11と、加熱プローブ21と、透光板12a,12bと、プローブ用嵌合具22aと、線状ヒータ28と、取手29とを備えて構成される。セル一体型プローブ(11,21)は、図6に示すように、投受光器(13,14)と分離して台車40に設置されるので、人が持ち上げ、加熱プローブ21を測定座80のサンプリング管81に容易に挿抜可能である。セル一体型プローブの重量は、現場での加熱プローブ21の挿抜が容易に行えるよう、例えば2〜4kgとしている。
線状ヒータ28は、加熱プローブ21の外周に螺旋状に巻かれ、加熱プローブ21を所定温度に加熱する。線状ヒータ28は、未反応アンモニアと排ガス中のSOとが反応することを防ぐため、加熱セル11を、例えば300℃以上の温度、好ましくは340℃以上の温度、より好ましくは350℃以上の温度、最も好ましくは400℃以上の温度になるように加熱する。線状ヒータ28を含めた加熱プローブ21の小径化のため、線状ヒータ28は加熱プローブ21の管内に挿着してもよい。
取手29は、図5に示すように、加熱セル11の両端部に接続されたコの字状部材と、コの字状部材の中心部とプローブ用嵌合具22aに接続されたL字状部材とを備えて構成され、コの字状部材を掴んでセル一体型プローブを持ち上げ可能となっている。取手29のL字状部材は、加熱セル11に設けられた加熱プローブ21の付根部が曲がらないようにサポートしている。取手29は、上方から手で掴んだときに加熱プローブ21の先端が前方を向くように設置する(例えば、加熱セル21の円筒軸方向から見たときに、加熱プローブ21と取手29のコの字状部材がなす角が70〜110°とする)。
<測定制御部>
測定制御部30は、制御ボックス31と、コンピュータ32と、電源ボックス33とを備えて構成され、濃度測定部10からの信号に基づき加熱セル11内のアンモニアガス濃度を算出する。
制御ボックス31は、加熱セル11および加熱プローブ21に設けられた温度センサ(図示せず)、受光器14、圧力センサ25、ならびに、流量計26からの信号を受信し、例えば、ヒータ15、線状ヒータ28、投光器13および吸引ポンプ27の出力を制御する。
コンピュータ32は、制御プログラムが記憶された記憶装置と、制御プログラムを記憶装置から読み出して実行する演算部と、制御ボックス31と通信を行う通信部を備えて構成される。コンピュータ32は、制御プログラムを実行し、受光器14の信号に基づいて、アンモニアガス濃度を算出し、記憶装置に算出結果を記憶する。
電源ボックス33は、制御ボックス31、コンピュータ32、その他の機器に電力を供給する。
<可搬部>
可搬型ガス濃度測定装置1の可搬部を構成する台車40について説明する。
台車40は、濃度測定部10、サンプリング部20および測定制御部30を、煙道92bの測定箇所まで搬送する手段である。台車40の大きさは、現場の狭い通路を通過できる大きさ(例えば、幅50cm以下)とすることが好ましく、台車40に搭載する機器の重量も60kg以下とすることが好ましい。
図6に示すように、台車40は、台車本体41と、キャスター42と、収納部43と、支持部材(44,45)と、スライド機構(46,47)と、昇降機構48と、固定部材49を備えて構成される。
台車本体41は、スライド機構(46,47)、昇降機構48、支持部材(44,45)を支持する上板41aと、キャスター42が設けられた下板41bとを備えている。台車本体41に人が台車40を押して移動させるための取手を設けてもよい。
台車本体の下板41bに設けられた4個のキャスター42は、台車40の円滑な移動を可能とする空気入りタイヤにより構成される。キャスター42に固定用のストッパーを設けてもよい。
収納部43は、測定制御部30の各機器や、ドレンポット24、流量計26等を収納する。
支持部材44は、台車本体の上板41aにスライド機構(46,47)を介して設けられた板状部材からなる。支持部材44の上面には、2個の昇降機構48を介して板状の支持部材45が設けられている。支持部材44は、スライド機構(46,47)により水平方向(図6紙面垂直方向および左右方向)の位置が調節可能となっている。
支持部材45の上には、セル一体型プローブ(11,21)、投光器13、受光器14および固定部材49が設けられている。
スライド機構(46,47)は、スライダー(46a,47a)およびスライドレール(46b,47b)を備えて構成され、台車本体の上板41aと支持部材44の間に2個設置される。
台車本体の上板41aには、2個のスライドレール46bが、X方向(図6紙面垂直方向)に所定の間隔で平行に設けられており、スライドレール46b上にはスライダー46aがX方向に位置合わせ可能に設けられている。支持部材44の下面には、2個のスライドレール47bが、Y方向(図6左右方向)に所定の間隔で平行に設けられており、スライドレール47b上にはスライダー47aがY方向に位置合わせ可能に設けられている。向かい合って配置された2対のスライダー(46a,47a)は、互いに接続されている。
昇降機構48は、支持部材44の上面に設けられたジャッキであり、昇降機構48の上に設けられた支持部材45の上下高さ位置を調節可能とする。本実施形態例では、スライド機構(46,47)と昇降機構48とが位置合わせ機構を構成する。
固定部材49a,49bは、セル一体型プローブ(11,21)と光軸が揃うように、投受光器(13,14)を所定位置に固定する。固定部材49a,49bに、投受光器(13,14)の位置を調節可能とする位置調節機構を設けてもよい。
以上に説明した可搬型ガス濃度測定装置1によれば、移動してガス濃度を測定できるので、測定座80ごとにガス濃度測定装置を設置する必要がない。
また、スライド機構(46,47)により水平方向の位置を調節可能であり、昇降機構48により上下高さ位置を調節可能であるので、加熱プローブ21の位置合わせが容易となる。
また、セル一体型プローブを光学系(投光器13および受光器14)から分離し、持ち上げ可能であるため、加熱プローブ21のサンプリング管81への挿抜が容易である。
《第二実施形態例》
第二実施形態例の可搬型ガス濃度測定装置2は、加熱プローブをサンプリング管に垂直方向に挿抜して使用するタイプの装置である。以下では、第一実施形態例に係る可搬型ガス濃度測定装置1との相違点を中心に説明し、共通する構成については第一実施形態例と同一の符号を付し、説明を割愛する。
第二実施形態例に係る可搬型ガス濃度測定装置2は、台車50と、台座55を備える点で、第一実施形態例に係る可搬型ガス濃度測定装置1と相違する。
図12を参照しながら、可搬型ガス濃度測定装置2の可搬部を構成する台車50について説明する。台車50は、台車本体51と、キャスター54と、収納部52と、支持部材45,53と、位置合わせ機構(46〜48)と、固定部材49と、を備えて構成される。
台車本体51は、上面に収納部52を載置でき、下面にキャスター54が設けられた板51aと、人が台車50を押して移動させるための着脱可能な取手を備えて構成された、市販の空気タイヤ台車である。
収納部52は、位置合わせ機構(46〜48)、支持部材45,53を支持する上板52aと、台車本体51への載置面である下板52bを備え、測定制御部30の各機器や、ドレンポット24、流量計26等が収納される。
一対の支持部材53aは、加熱プローブ21の水平方向の位置を調節可能とするため、所定の間隔(例えば、30〜60cm)で収納部の上板52a上に設置される。
一対の支持部材53bは、一対の支持部材53aの上面にスライド機構(46,47)を介して設けられる。一対の支持部材53bの上面には、昇降機構48を介して支持部材45が設けられている。
板状の支持部材45の中心付近には、加熱プローブ21およびプローブ用嵌合具22aを挿通するための挿通孔45aが設けられている。ガス濃度測定時には、加熱プローブ21が挿通孔45aに挿入することで、セル一体型プローブ(11,12,21)を支持部材45上の適切な位置に配置することが可能である。
図13に、加熱プローブ21のガス濃度測定時の設置態様を示す。加熱プローブ21は、水平面に設置された測定座80のサンプリング管81に垂直に挿入される。ガス濃度測定時には、支持部材45の高さを補うため、一対の支持部材53aの下に一対の台座55が設置される。一対の台座55は、一定の高さを有する柱状部材等により構成されている。なお、台座55の代わりに高さの調節が可能なジャッキ等を用いてもよい。
可搬型ガス濃度測定装置2の加熱プローブ21の接続は、次の手順で行われる。
まず、セル一体型プローブ(11,12,21)と、収納部52および収納部の上板52a上の機器群(セル一体型プローブを除く)とを、個々に台車50から持ち上げて測定箇所まで運び、収納部の上板52a上の機器群(セル一体型プローブを除く)を測定座80付近に配置した台座55に載置する。次いで、昇降機構48を用いて高さの調節を行うのと共に、挿通孔45aを覗きながらスライド機構(46,47)を用いて水平方向の位置合わせを行う。次いで、図示しない取手を掴んでセル一体型プローブ(11,12,21)を持ち上げ、加熱プローブ21を挿通孔45aおよびサンプリング管81に挿入し、セル一体型プローブ(11,12,21)を支持部材45上に載置する。最後に、昇降機構48を用いて支持部材45の上下高さの位置合わせを行い、プローブ用嵌合具22aを測定座用嵌合具22bに嵌合し、耐熱融着テープで封止することで、嵌合部の接続が完了する。
以上に説明した可搬型ガス濃度測定装置2によれば、上方に開口するサンプリング管81を順次移動しながら煙道内のガス濃度を測定することが可能となる。
また、位置合わせ機構(46〜48)により、加熱プローブ21を垂直方向へ挿抜する場合にも、測定箇所での位置合わせを容易に行うことができる。また、可搬型ガス濃度測定装置2を三分割して、搬送することができるので、測定箇所でのセットアップ作業を迅速に行うことが可能となる。
[濃度階段試験]
第一実施形態例に係る可搬型ガス濃度測定装置1を用いて、濃度階段試験を行った。測定座80を模擬した測定座(模擬測定座)を作製し、模擬測定座のサンプリング管の一端に加熱プローブ21を挿入し、他端側から階段状に濃度を変化させたアンモニアガスを注入した。アンモニアガスの濃度は、1ppm刻みで5ppmから0ppmまで下げた後、1ppm刻みで0ppmから5ppmまで上げた。
図7(a)は、アンモニアガスの測定濃度のグラフである。図中の両矢印101は濃度5ppmのアンモニアガスを注入した時間を示し、両矢印102は濃度0ppmのアンモニアガスを注入した時間を示し、両矢印103は再度濃度5ppmのアンモニアガスを注入した時間を示している。図7(b)のグラフの(1)は加熱セル11内の温度を示し、(2)は加熱プローブ21の温度を示している。
図7(a)を見ると分かるように、注入したアンモニアガス濃度の5ppmから0ppmまでの1ppm刻みの低下に応じて、測定結果も5ppmから0ppmまでの1ppm刻みの低下となった(両矢印101から両矢印102まで)。また、注入したアンモニアガス濃度の0ppmから5ppmまでの1ppm刻みの上昇に応じて、測定結果も0ppmから5ppmまでの1ppm刻みの上昇となった(両矢印102から両矢印103まで)。
以上より、第一実施形態例の可搬型ガス濃度測定装置1によれば、1ppmオーダーのアンモニアガスの濃度を測定可能であることが確認された。
また、図7(b)を見ると分かるように、加熱セル11内、加熱プローブ21ともにほぼ一定温度で維持され、加熱制御が正常であることが確認された。
[手分析値との比較試験]
第一実施形態例に係る可搬型ガス濃度測定装置1を用いて、手分析値との比較試験を行った。火力発電ボイラプラントにおける排ガス処理設備90の煙道92bに設置された測定座80にて、可搬型ガス濃度測定装置1によるアンモニアガス濃度測定値と手分析による測定値(手分析値)を比較した。手分析値は、フィルタ(2〜5μmメッシュ)経由でサンプリングした排ガスを、イオンクロマトグラフ法(JIS K0099)を用いて測定した値である。
図8(a)は、アンモニアガスの測定濃度とガス流量の時間推移のグラフである。図8(a)中、(1)は可搬型ガス濃度測定装置1による濃度測定値であり、(2)は手分析値であり、(3)は脱硝装置93の出口付近に設置された常設型アンモニア計の濃度測定値であり、(4)は脱硝装置入口における排ガス中へのアンモニア注入量である。図8(a)を見ると分かるように、可搬型ガス濃度測定装置1による測定値と手分析値との差は±0.5ppm以内に収まることが確認された。
図8(b)は、可搬型ガス濃度測定装置1によるアンモニアガスの濃度測定値と手分析値の相関グラフである。図8(b)を見ると分かるように、両者の相関係数の2乗は0.6743と、高い相関性を示していることが確認された。
以上より、第一実施形態例の可搬型ガス濃度測定装置1によれば、10ppm以下のアンモニアガス濃度を測定下限0.5ppmで測定可能であることが確認された。
[SO共存試験]
第一実施形態例に係る可搬型ガス濃度測定装置1を用いて、アンモニアとSOを所定の濃度で混合したガスを模擬測定座のサンプリング管に注入し、アンモニアガス濃度を測定する試験を行った。
図9は、SO共存下において、可搬型ガス濃度測定装置1で測定したアンモニアガス濃度を示すグラフである。同図中、両矢印201は濃度5ppmのアンモニアと濃度0ppmのSOの混合ガスを注入した時間帯、両矢印202は濃度5ppmのアンモニアと濃度500ppmのSOの混合ガスを注入した時間帯、両矢印203は濃度0ppmのアンモニアと濃度500ppmのSOの混合ガスを注入した時間帯を示している。
図9から、濃度5ppmのアンモニアが存在している状態において(両矢印201)、濃度500ppmのSOが混合されても(両矢印202)、アンモニアガスの測定濃度は殆ど変わらないことが分かる。また、濃度5ppmのアンモニアと濃度500ppmのSOが混合された状態(両矢印202)でアンモニアガス濃度を0ppmにすると(両矢印203)、暫く時間が経過してからのアンモニアガスの測定濃度も0ppmとなることが確認された。
図10(a)は図9の矢印211の時間における吸収スペクトルであり、(b)は図9の矢印212の時間における吸収スペクトルであり、(c)は図9の矢印213の時間における吸収スペクトルである。各グラフともに、縦軸はレーザ光の吸収量を示し、横軸は波長を示す。また、(1)の曲線は生波形を示し、(2)および(3)の曲線は異なるフィルタの通過後の波形を示す。また、符号220が指す線はアンモニアの吸収スペクトルのピーク波長の位置である。
図10(a)と(b)を見ると分かるように、濃度5ppmのアンモニアの存在下では、アンモニアの吸収スペクトルのピーク波長での吸収が生じることが確認される。また、(a)と(b)を比較した場合、(1)〜(3)の曲線のいずれも、アンモニアの吸収スペクトルのピーク波長における吸収量に差はないことが分かる。すなわち、アンモニアの吸収スペクトルのピーク波長の吸収量は濃度500ppmのSOの有無による影響を受けないことが確認された。
図10(c)の(2)および(3)の曲線を見ると分かるように、濃度500ppmのSO2が存在しても、アンモニアが存在しなければ、アンモニアの吸収スペクトルのピーク波長での吸収は生じないことが確認された。
以上より、第一実施形態例の可搬型ガス濃度測定装置1によれば、SOが存在しても、SOの影響を受けずに5ppm以下のアンモニアガス濃度を測定可能であることが確認された。
[移動測定試験]
図3に示すように、第一実施形態例に係る可搬型ガス濃度測定装置1を用いて、火力発電ボイラプラントにおける排ガス処理設備90の煙道92b(921,922)に設置された測定座80a〜j間を移動しながら、測定座80a〜jにてアンモニアガス濃度の測定を行った。なお、各測定座80a〜jにおいて加熱プローブ21を挿入するサンプリング管は1つとした。
図11は、測定座80a〜jにおいて、可搬型ガス濃度測定装置1で測定したアンモニアガス濃度を示すグラフである。両矢印301〜307は、測定座80a〜jにおける測定時間を示し、両矢印311〜316は、測定座80a〜j間の移動時間を示している。なお、両矢印301は連続運転の時間帯であり、移動測定は、両矢印311以降の時間に実施した。
図11を見ると分かるように、アンモニアガスの濃度の測定に要する時間は1箇所あたり概ね20分以下であった。なお、両矢印314および305の時間に見られた異常値は、サンプリング管81の亀裂によるエアリークやドレン滞留が原因である(加熱プローブ21の亀裂等の異常によるものではない。)。
以上より、第一実施形態例のガス濃度測定装置1によれば、スライド機構(46,47)および昇降機構48により加熱プローブ21の水平方向および高さ方向の位置合わせを容易に行え、持ち上げ可能なセル一体型プローブにより加熱プローブ21をサンプリング管81に容易に挿抜することができるため、アンモニアガスの濃度を1箇所当たり20分以下で測定することができることが確認された。また、金属管で構成された加熱プローブ21をサンプリング管81に挿入してテープ封止することで、接続部(嵌合部)にリークが生じず、温度ムラによる部分的な溶けや亀裂も生じないことが確認された。
以上、本発明の好ましい実施形態例について説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態の記載に限定されるものではない。上記実施形態例には様々な変更・改良を加えることが可能であり、そのような変更または改良を加えた形態のものも本発明の技術的範囲に含まれる。
1 可搬型ガス濃度測定装置
10 濃度測定部
11 加熱セル
12 透光板
13 投光器
14 受光器
15 ヒータ
20 サンプリング部
21 加熱プローブ
22 嵌合具
23 排出管
24 ドレンポット
25 圧力センサ
26 流量計
27 吸引ポンプ
28 線状ヒータ
29 取手
30 測定制御部
31 制御ボックス
32 コンピュータ
33 電源ボックス
40,50 台車
41,51 台車本体
42,54 キャスター
43,52 収納部
44,45,53 支持部材
46,47 スライド機構
48 昇降機構(ジャッキ)
49 固定部材
55 台座
80 測定座
81 サンプリング管
85,86 フランジ

Claims (8)

  1. ボイラ煙道の測定座の配管に挿入されて排ガスを採取する加熱プローブと、
    両端部に透光板が設けられ、中央部に加熱プローブの端部が固定され、300℃以上に加熱される加熱セルと、
    加熱セルの一端部の透光板から所定の距離に配置され、アンモニアの吸収スペクトルに対応する波長のレーザ光を出射する投光器と、
    加熱セルの他端部の透光板から所定の距離に配置され、投光器から出射されたシングルパスレーザ光を受光する受光器と、
    受光器から受信した信号に基づきアンモニア濃度を算出する制御部と、を備えるアンモニア濃度測定装置であって、
    挿入された加熱プローブを前記測定座の配管に固定する筒状の嵌合具と、
    加熱セル、投光器および受光器が配置される支持部材と、
    支持部材の上下高さおよび水平位置を調節可能とする位置合わせ機構と、
    を備え、
    前記透光板が、アンモニアの吸収スペクトルに影響を及ぼさない材料により構成されること、
    前記加熱プローブが、前記加熱セルの長さ方向と直交する方向に、前記加熱セルから延出される金属管により構成されること、
    前記加熱セルが、支持部材に着脱自在に配置されており、加熱セルを持ち上げて加熱プローブを挿抜できることを特徴とする可搬型アンモニア濃度測定装置。
  2. 前記嵌合具が、前記測定座の配管に嵌着される第一の嵌合具と、前記加熱プローブが挿通され、第一の嵌合具と嵌合される第二の嵌合具とを備えて構成されることを特徴とする請求項1に記載の可搬型アンモニア濃度測定装置。
  3. 前記位置合わせ機構が、前記支持部材をX方向に調節可能とする第一のスライダーおよびスライドレールと、前記支持部材をY方向に調節可能とする第二のスライダーおよびスライドレールと、前記支持部材の上下高さを調節可能とするジャッキと、を備えて構成されることを特徴とする請求項1または2に記載の可搬型アンモニア濃度測定装置。
  4. 前記加熱セルが、加熱セルを持ち上げるための取手を備えることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の可搬型アンモニア濃度測定装置。
  5. 前記加熱プローブの全長を300℃以上に加熱するヒータを備えることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の可搬型アンモニア濃度測定装置。
  6. 前記加熱プローブおよび前記加熱セルが、いずれも350℃以上に加熱されることを特徴とする請求項5に記載の可搬型アンモニア濃度測定装置。
  7. 前記支持部材が、投光器および受光器を所定位置に固定する固定部材と、固定部材から所定の距離に設けられ、前記加熱プローブを挿入可能な挿通孔を備えることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の可搬型アンモニア濃度測定装置。
  8. 前記位置合わせ機構、および、前記制御部を設置可能な台車を備えることを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の可搬型アンモニア濃度測定装置。
JP2015163356A 2015-08-21 2015-08-21 可搬型アンモニア濃度測定装置 Active JP6562549B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015163356A JP6562549B2 (ja) 2015-08-21 2015-08-21 可搬型アンモニア濃度測定装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015163356A JP6562549B2 (ja) 2015-08-21 2015-08-21 可搬型アンモニア濃度測定装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017040596A JP2017040596A (ja) 2017-02-23
JP6562549B2 true JP6562549B2 (ja) 2019-08-21

Family

ID=58202692

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015163356A Active JP6562549B2 (ja) 2015-08-21 2015-08-21 可搬型アンモニア濃度測定装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6562549B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107631915A (zh) * 2017-09-19 2018-01-26 华电电力科学研究院 一种多点式网格法烟气混合取样装置
CN111006915B (zh) * 2019-12-12 2023-04-07 江苏优尔孚机电技术有限公司 大截面烟道网格分区采样结构

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017040596A (ja) 2017-02-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8779374B2 (en) Apparatus for continuous in situ monitoring of elemental mercury vapour, and method of using same
CN104965021B (zh) 一种燃煤烟气脱硝催化剂性能评价装置及方法
JP2006317207A (ja) 三酸化硫黄濃度連続測定方法および装置
JP6562549B2 (ja) 可搬型アンモニア濃度測定装置
US8021617B2 (en) Flue gas monitoring and dynamic spiking for sulfur trioxide/sulfuric acid
KR101760259B1 (ko) 추출 암모니아 연속 모니터링 시스템
CN103983748A (zh) 一种活性焦脱硫脱硝性能表征测试方法及其装置
CN106353457B (zh) 一种基于盐吸收的检测烟气so3的方法及系统
WO2021203669A1 (zh) 一种网格化测量烟气中气态组分的系统及方法
JP2017527795A (ja) 含塵工業オフガスの化学成分を分析するためのシステムおよび方法
CN105865860A (zh) 用于scr脱硝工艺的烟气检测装置
TW202127034A (zh) 監測廢氣的系統及方法
JP2000304695A (ja) 排ガス中の三酸化硫黄濃度測定装置
KR101466969B1 (ko) 수은이 함유된 시료가스 채취용 프로브 유니트
CN111366677A (zh) 协同脱除一氧化氮、苯、甲苯的scr催化剂性能评价装置
CN104931303A (zh) 检测烟气脱硝的氨逃逸浓度的取样装置和取样方法
CN204202962U (zh) 一种新型在线ocec分析仪检测激光和高温反应炉一体装置
CN210021745U (zh) 一种蜂窝式脱硝催化剂so2氧化率实时在线检测装置
CN208588711U (zh) Scr脱硝脱汞一体化催化剂综合试验装置
CN207248580U (zh) 一种基于烟气温度及恒温水浴锅水温控制的so3取样系统
CN205785983U (zh) 用于scr脱硝工艺的烟气检测装置
CN206057037U (zh) 一种so3在线检测的装置
CN205844030U (zh) 便携式氨逃逸化学吸收采样装置
CN213375906U (zh) 一种焦化烟气脱硫脱硝装置
JP4899259B2 (ja) So3,nh3同時連続濃度計

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180523

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190327

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190416

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190607

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190628

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190722

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6562549

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250