JP6560872B2 - 炭酸感を増強させる化合物をスクリーニングする方法および炭酸感増強剤並びに炭酸感増強剤を含む飲食品 - Google Patents

炭酸感を増強させる化合物をスクリーニングする方法および炭酸感増強剤並びに炭酸感増強剤を含む飲食品 Download PDF

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Description

本発明は、炭酸感を増強させる化合物をスクリーニングする方法および炭酸感増強剤並びに炭酸感増強剤を含む飲食品に関する。
飲料市場において炭酸飲料は茶飲料、コーヒー飲料に次いで3番目に多く製造販売されており、果実飲料、スポーツドリンク、ミネラルウォーターなどよりも多いシェアを持っている。炭酸飲料は飲料市場でも古くから存在し、世界中の人々の日々の生活に潤いを与え、長年にわたり愛飲されている。夏の暑い時期や運動の後の汗をかいたときなどには、水分補給、糖分補給と共に、そのシュワシュワした喉ごしが独特の爽快感をかもし出すため、特に好まれている。
炭酸飲料は、他の清涼飲料にはない、この独特の「炭酸感」が特徴といえる。炭酸の刺激に関しては、溶存二酸化炭素が感覚細胞内に浸透し、細胞内脱炭酸脱水酵素により水素イオンを生じ、これが細胞に分布する一過性受容体電位(Transient Receptor Potential: TRP)A1チャネルを刺激することで炭酸感を生じさせるとする報告がなされている(非特許文献1)。また、通常炭酸飲料では、炭酸ガスは圧力により過飽和状態で水に溶解しており、開栓後に発生する気泡も独特のシュワシュワした感覚に影響していると考えられている(非特許文献2)。
一般に、強い炭酸の刺激を付与するためには、二酸化炭素の溶存率を高めるために高ガス圧で充填する必要があるが、飲料の配合成分によっては充填時の発泡による吹き零れを避けるためにガス圧を低めに抑えなければならない場合や、容器のガス透過性により経時的にガス圧が低下したり、また、開栓時の炭酸ガスの急速な脱気によっていわゆる「気の抜けた」状態となり、炭酸飲料に必要な炭酸ガスの爽快で強烈な刺激が弱まるなど、「炭酸感」の低下を余儀なくされ、嗜好性を十分に保てないという問題があった。
炭酸飲料についてはこれまでに、果汁等の植物成分を多く含む処方に対し、炭酸ガス圧を比較的高めに設定し、さらに、高甘味度甘味料を特定の割合で配合し、植物成分に由来する豊かな味わいと炭酸ガスによる爽快な刺激を備えた炭酸飲料(特許文献1)、炭酸飲料中にDE6〜30の澱粉分解物を0.5〜5質量%添加することにより、刺激性、クリーミー性、コク味などの味質を改善した炭酸飲料の製造法(特許文献2)、炭酸飲料に微量のスピラントールを添加することにより、炭酸感を増強、維持する方法(特許文献3)などが提案されているが、このような炭酸感増強剤を官能試験によりスクリーニングするには判定の正確さを向上させるためにパネルのトレーニングが必要となるほか、再現性確認のため多数の試行回数が必要である。そして、候補物質が多数ある際には、さらに多くの時間を要するという問題がある。
WO2002/067702号公報 特開2002−330735号公報 特開2006−166870号公報
E. Liman et al., The Journal of Neuroscience, 30(39):12958 -12963, 2010 P. Wise et al., Plos One, Volume 8, Issue 8, e71488, 2013
本発明は、炭酸感を増強させる化合物をスクリーニングする方法および炭酸感増強剤並びに炭酸感増強剤を含む飲食品を提供する。
本発明者らは、炭酸感について、ヒトの官能評価を代替する評価系として、三叉神経由来の細胞または非ヒト動物の三叉神経の生理学的応答を用いることができることを見出した。本発明者らはまた、三叉神経由来の細胞または非ヒト動物の三叉神経を用いて、炭酸刺激に対する生理学的応答を増大させる物質を見出した。本発明は、これらの知見に基づいてなされた発明である。
すなわち、本発明によれば、以下の発明が提供される。
(1)炭酸感を増強する化合物のスクリーニング方法であって、
(a)三叉神経由来の細胞または非ヒト動物の舌と被検化合物を含有する炭酸水とを接触させることと、
(b)上記接触により発生する三叉神経由来の細胞または前記動物の三叉神経の生理学的応答を検出することと、
(c)被検化合物存在時の生理学的応答の強度が、被検化合物非存在時の生理学的応答の強度よりも高まることを指標として炭酸感を増強する化合物を選択することと
を含む、スクリーニング方法。
(2)三叉神経由来の細胞が、TRPA1チャネル非発現細胞である、上記(1)に記載のスクリーニング方法。
(3)上記(c)において、被検化合物を含有する無炭酸水を接触させても三叉神経または三叉神経由来の細胞に対して生理学的応答を実質的に生じさせない濃度で炭酸感を増強することを指標として化合物を選択する、上記(1)または(2)に記載のスクリーニング方法。
(4)生理学的応答が、神経の活動電位であるか、または、細胞内へのカルシウムイオンの流入である、上記(1)〜(3)のいずれかに記載のスクリーニング方法。
(5)生理学的応答が、細胞内へのカルシウムイオンの流入であり、かつ、被検化合物存在時の生理学的応答の強度が、被検化合物非存在時の生理学的応答の強度に対して1.1倍以上9.0倍以下である、上記(4)に記載のスクリーニング方法。
(6)上記(1)〜(5)のいずれかに記載のスクリーニング方法により得られる化合物。
(7)上記(1)〜(5)のいずれかに記載のスクリーニング方法により得られた化合物を炭酸飲料と混合することを含む、炭酸飲料の炭酸感の増強方法。
(8)上記(3)に記載のスクリーニング方法により得られた化合物を、無炭酸水中では生理学的応答を実質的に生じさせない濃度で炭酸飲料と混合することを含む、炭酸飲料の炭酸感の増強方法。
(9)30μM〜200mMのスピラントールを含む、炭酸感増強剤。
(10)上記(9)に記載の炭酸感増強剤を飲食品と混合することを含む、炭酸を含む飲食品の炭酸感の増強方法。
(11)上記(6)に記載の化合物または上記(9)に記載の炭酸感増強剤を含む、炭酸を含む飲食品。
(12)上記(9)に記載の炭酸感増強剤を飲食品と混合することを含み、これにより炭酸感増強剤を飲食品の総重量に対して0.01〜1重量%となるように調節する、炭酸を含む飲食品の炭酸感の増強方法。
(13)上記(9)に記載の炭酸感増強剤を0.01〜1重量%含む、炭酸を含む飲食品。
本発明によれば、細胞および神経の生理学的応答を指標として化合物をスクリーニングする方法が提供される。また、炭酸水中では三叉神経由来の細胞または非ヒト動物の三叉神経の生理学的応答を増強するが、無炭酸水中では三叉神経由来の細胞または非ヒト動物の三叉神経の生理学的応答を実質的に生じさせない化合物をスクリーニングする方法および三叉神経由来細胞または非ヒト動物の三叉神経の生理学的応答を実質的に生じさせない該化合物の濃度を決定する方法が提供される。人の官能評価によらないで炭酸感を増強する化合物のスクリーニングが可能であるため、正確かつ広範囲なスクリーニングが可能である。
図1は、炭酸刺激に対する三叉神経由来の細胞の生理学的応答をスピラントール(3μM)が増強させることを示す図である。 図2は、スピラントール(6μM)により炭酸刺激に対する生理学的応答を増強させた細胞が、TRPA1チャネルのアゴニストであるシンナムアルデヒド(100μM)によっては活性化されないことを示す図である。
発明の具体的な説明
本明細書では、「三叉神経」とは、脳神経の一つであり、第五脳神経を意味する。本明細書では、三叉神経由来の細胞として、例えば、三叉神経節由来の細胞を用いることができる。三叉神経節由来の細胞とは、三叉神経節から得られる細胞である。
三叉神経由来の細胞は、当業者に周知の方法を用いて三叉神経から単離することができる。例えば、本発明では、三叉神経由来の細胞は、三叉神経節をトリプシン、エラスターゼおよびコラゲナーゼなどのタンパク質分解酵素で処理して得ることができる。髄鞘などを除去するためにパーコールを用いて遠心分離をしてもよい。その後、神経成長因子(NGF)存在下で細胞を培養してもよい。
本明細書では、「炭酸水」とは、炭酸ガスを溶存させた水溶液を意味する。細胞を刺激する場合には、炭酸ガスは、通常は、細胞培養液やリンガー液などの生理食塩水に溶存させて用いることが好ましい。また、「無炭酸水」とは、炭酸を含まない水溶液を意味する。無炭酸水には、例えば、リンガー液などの生理食塩水も含まれる。本明細書では、「炭酸感」とは、炭酸水によりもたらされる独特の官能特性を意味する。
本明細書では、「生理学的応答を実質的に生じさせない」とは、無炭酸水と細胞を接触させて得られる細胞の生理学的応答と同等の応答しか示さないことを意味する。無炭酸水としては、リンガー液および蒸留水が挙げられ、本発明で陰性対照として用いることができる。
本明細書では、「被検化合物」とは、スクリーニングに供される化合物を意味する。被検化合物は、特に限定されないが、例えば、香辛料抽出物とすることができ、例えば、刺激物質とすることができる。
刺激物質としては、特に限定されないが、例えば、オランダセンニチ、カプシカム(トウガラシ)、ペッパー(コショウ)、ジンジャー(ショウガ)、オニオン(タマネギ)、ガーリック(ニンニク)、マスタード(カラシ)、ワサビ、ダイコン、サンショウなどに含まれる刺激物質を挙げることができる。具体的には、スピラントール、カプサイシン、ピペリン、ジンゲロール、ショーガオール、アリルイソチオシアネートおよびα−サンショオール並びにこれらの類縁体などが挙げられる。
刺激物質は、特に限定されないが例えば、合成法で得られたものを用いてもよいし、天然物から精製された化合物を用いてもよいが、香辛料から抽出または蒸留により得られた、いわゆる香辛料抽出物を使用することができる。香辛料抽出物は常法に従って得ることができ、有効成分の回収率や費用を考慮し適宜選択すればよい。抽出方法は例えば溶剤抽出、超臨界二酸化炭素抽出、水蒸気蒸留などがあげられ、さらに目的に応じてシリカゲルカラムクロマトグラフィーなどで分画したものを用いることもできる。
溶剤抽出による採取法を例示すると、香辛料を乾燥・粉砕した後、有機溶媒で抽出して刺激物質を含有する抽出液を得ることができる。抽出に使用する有機溶媒は特に制限はないが、メタノール、エタノール、プロパノールおよびプロピレングリコール等のアルコール類;アセトン等のケトン類;酢酸エチル等のエステル類;ジエチルエーテル等のエーテル類;並びに、ヘキサンおよびヘプタン等の炭化水素類を適宜単独で、又は混合して使用することができる。これらのうち、抽出物を濃縮せずに使用する場合は、アルコール類のような極性有機溶媒が好ましく、さらに安全性の観点から特にエタノールが好ましい。また、濃縮して溶媒を留去し、いわゆるオレオレジンやオイルなどとして使用する場合は低極性または無極性の溶媒を使用することもでき、この場合は残留溶媒を十分除去する必要がある。
抽出処理条件は、特に限定されず、常法に従って行うことができ、室温ないし還流加熱下において任意の装置を使用することができる。例えば、上記抽出溶媒を満たした容器に、抽出原料を投入し、ときどき撹拌しながら可溶性成分を溶出させることができる。この際、抽出条件は、抽出原料の種類や部位等に応じて適宜調整し得るが、抽出溶媒量は、通常、抽出原料の8〜50倍量(重量比)とすることができ、抽出時間は、通常、熱水の場合は70℃〜100℃で5分〜2時間程度とすることができ、室温抽出の場合は1〜24時間程度とすることができ、低級脂肪族アルコールおよび含水低級脂肪族アルコール等の有機溶媒の場合は室温〜80℃で10分〜2時間程度とすることができる。抽出処理により刺激物質を溶出させた後、該抽出処理で得られた抽出液を濾過あるいは遠心分離して抽出残渣を除去することによって、抽出液を調製することができる。得られた抽出液から溶媒を留去し、刺激物質含有抽出物を得ることができる。
炭酸飲料に刺激物質を添加する場合、刺激物質は単独で使用しても良く、また、組み合わせて使用しても良い。また香辛料のエキス、オレオレジン、オイルなどの抽出物を使用しても良い。これらの抽出物または刺激物質を、飲食品において三叉神経または三叉神経由来の細胞の生理学的応答を実質的に生じさせない濃度で添加することができる。飲食品における刺激物質の添加量が三叉神経または三叉神経由来の細胞の生理学的応答を実質的に生じさせる濃度である場合、炭酸感とは異なる、「辛味刺激」が感じられることがある。そのような辛味刺激の感覚が許容される飲食品では、刺激物質の添加量が三叉神経または三叉神経由来の細胞の生理学的応答を実質的に生じさせる濃度であってもよい。
スピラントール(N−イソブチル−2,6,8−デカトリエンアミド)は、キク科オランダセンニチ(Spilanthes acmella)またはキバナオランダセンニチ(Spilanthes acmella var. oleracea)などに含まれる刺激物質として知られる。スピラントールは、植物から精製することにより得られる他、化学的に合成することも可能であり、いずれも本発明で用いることができる。
ヒドロキシ α−サンショオール(N−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)ドデカ−2,6,8,10−テトラエンアミド)は、ミカン科の山椒(Zanthoxylum piperitum)または花椒(Zanthoxylum bungeanum)などに含まれる刺激物質として知られる。ヒドロキシ α−サンショオールは、植物から精製することにより得られる他、化学的に合成することも可能であり、いずれも本発明で用いることができる。
本発明では、炭酸感を増強する化合物のスクリーニング方法であって、
(a)三叉神経由来の細胞または非ヒト動物の舌と被検化合物を含有する炭酸水とを接触させることと、
(b)上記接触により発生する三叉神経由来の細胞または前記動物の三叉神経の生理学的応答を検出することと、
(c)被検化合物存在時の生理学的応答の強度が、被検化合物非存在時の生理学的応答の強度よりも高まることを指標として炭酸感を増強する化合物を選択することと
を含む、スクリーニング方法が提供される。
以下、工程ごとに詳細に説明する。
(a)三叉神経由来の細胞または非ヒト動物の舌と被検化合物を含有する炭酸水とを接触させること
被検化合物としては、特に限定されないが、例えば、刺激物質を用いることができる。刺激物質としては、オランダセンニチ、カプシカム(トウガラシ)、ペッパー(コショウ)、ジンジャー(ショウガ)、オニオン(タマネギ)、ガーリック(ニンニク)、マスタード(カラシ)、ワサビ、ダイコン、サンショウなどに含まれる刺激物質を用いることができる。具体的には、スピラントール、カプサイシン、ピペリン、ジンゲロール、ショーガオール、アリルイソチオシアネートおよびα−サンショオール並びにこれらの類縁体などが挙げられる。
三叉神経由来の細胞としては、三叉神経節から単離した細胞を用いることができる。三叉神経節からの細胞の単離は、上述の通り、タンパク質分解酵素処理および所望に応じて密度勾配遠心法により行うことができる。本発明では、三叉神経節は、特に限定されないが、非ヒト動物由来、非ヒト哺乳動物由来、非ヒト霊長類由来、偶蹄類由来、奇蹄類由来、げっ歯類由来または鳥類由来とすることができ、ブタ由来、イヌ由来、ウシ由来、ネコ由来、トリ由来、マウス由来、ラット由来、ウサギ由来、イノシシ由来、ヤギ由来、またはラクダ由来とすることができる。
工程(a)で用いる三叉神経由来の細胞としてTRPA1非発現細胞を用いることができる。TRPA1非発現細胞は、既知のTRPA1アゴニストを用いて同定することができる。具体的には、アリルイソチオシアネートやシンナムアルデヒドなどのTRPA1アゴニストで刺激した際に、刺激に対して応答を示さない細胞をTRPA1非発現細胞とみなすことができる。
また、非ヒト動物の舌に被検化合物を含む水溶液または被検化合物を含む炭酸水を接触させ、神経レコーディング法により生理学的応答を測定してもよい。
本発明では、非ヒト動物は、特に限定されないが、非ヒト哺乳動物、非ヒト霊長類、偶蹄類、奇蹄類、げっ歯類または鳥類とすることができ、ブタ、イヌ、ウシ、ネコ、トリ、マウス、ラット、ウサギ、イノシシ、ヤギ、またはラクダとすることができる。
被検化合物は、炭酸水中に混入させて三叉神経由来の細胞または非ヒト動物の舌と接触させることができる。対照として、被検化合物を含まない炭酸水と三叉神経由来の細胞または非ヒト動物の舌を接触させてもよい。対照として、被検化合物を含む無炭酸水と三叉神経由来の細胞または非ヒト動物の舌を接触させてもよい。無炭酸水としては、例えば、水および生理食塩水が挙げられる。
(b)上記接触により発生する三叉神経由来の細胞または前記動物の三叉神経の生理学的応答を検出すること
三叉神経由来の細胞または非ヒト動物の三叉神経は、炭酸刺激により生理学的応答を引き起こす。従って、工程(b)では、炭酸刺激に応じて生じる三叉神経由来の細胞の生理学的応答を検出する。上記工程(a)において非ヒト動物の舌を用いた場合には、工程(b)では、炭酸刺激に応じて生じる該動物の三叉神経の生理学的応答を検出する。生理学的応答としては、神経細胞内へのカルシウムイオンの流入や神経細胞の膜電位の脱分極が挙げられ、これらを検出することができる。
細胞内へのカルシウムイオンの流入は、カルシウム蛍光プローブを用いて検出することができる。カルシウム蛍光プローブとしては、1−[6−アミノ−2−(5−カルボキシ−2−オキサゾリル)−5−ベンゾフラニルオキシ]−2−(2−アミノ−5−メチルフェノキシ)エタン−N,N,N’,N’−テトラ酢酸,ペンタアセトキシメチルエステル(Fura 2-AM)など様々なプローブが知られ、本発明で用いることができる。細胞内へのカルシウムイオンの流入は、インビトロで三叉神経由来の細胞の生理学的応答を検出する際に、指標として好ましく用いられる。
また、膜電位の脱分極は、当業者に周知の方法により測定することができる。膜電位は例えば、微小電極法やパッチクランプ法により測定することができ、膜電位測定用蛍光プローブを用いて計測してもよい。膜電位測定用蛍光プローブとしては、特に限定されないが、4−(4−(ジデシルアミノ)スチリル)−N−メチルピリジニウムイオダイド(4−Di−10−ASP)、ビス−(1,3−ジブチルバルビツール酸トリメチンオキソノール(DiSBAC2(3))、3,3’−ジプロピルチアジカルボシアニンイオダイド(DiSC3(5))、5,5’,6,6’−テトラクロロ−1,1’,3,3’、−テトラエチルベンズイミダゾリルカルボシアニンイオダイド(JC−1)およびローダミン123が挙げられる。膜電位の脱分極は、インビボで三叉神経の生理学的応答を検出する際に、指標として好ましく用いられる。膜電位の脱分極はまた、インビトロで三叉神経節由来の細胞の生理学的応答を検出する際にも、指標として好ましく用いられる。
(c)被検化合物存在時の生理学的応答の強度が、被検化合物非存在時の生理学的応答の強度よりも高まることを指標として炭酸感を増強する化合物を選択すること
工程(c)では、被検化合物を混入させた炭酸水に対する三叉神経由来の細胞または前記動物の三叉神経の生理学的応答(すなわち、被検化合物存在時の生理学的応答)と、被検化合物を含まない炭酸水に対する三叉神経または三叉神経由来の細胞の生理学的応答(すなわち、被検化合物非存在時の生理学的応答)とを比較して、生理学的応答の強度が高まったか否かを評価することができる。
工程(c)では、例えば、被検化合物存在時の生理学的応答の強度が、被検化合物非存在時の炭酸に対する生理学的応答の強度に対して1.1倍以上9.0倍以下であるとき、好ましくは2.0倍以上5.0倍以下であるときに、生理学的応答の強度が高まったと判定して、該被検化合物を、炭酸感を増強する化合物として選択することができる。上記炭酸感を増強する化合物の濃度は、溶媒である無炭酸水に対する生理学的応答の大きさと同等の応答の大きさを示す濃度であってもよい。本発明のある態様では、生理学的応答は、例えば、細胞内へのカルシウム流入である。
上記発明は、インビトロの方法とすることができるが、非ヒト動物においては、インビボで三叉神経の生理学的応答を検出することができる。具体的には、例えば、麻酔下で露出させた非ヒト動物の三叉神経に電極を接触させ、炭酸刺激時に生じる神経細胞の活動電位変化を記録することによって、三叉神経の生理学的応答を検出することができる。麻酔としては、特に限定されないが、例えば、ネンブタールが挙げられ、本発明で用いることができる。インビボで三叉神経の生理学的応答を計測する場合は、被検化合物を炭酸存在下または非存在下で上記非ヒト動物の舌に接触させて、接触によって生じる三叉神経の生理学的応答を検出することができる。
本発明では、本発明のスクリーニング方法により得られる化合物が提供される。
本発明では、スピラントールを、無炭酸水中では三叉神経由来の細胞または非ヒト動物の三叉神経に対する生理学的応答を実質的に生じさせない濃度で含む、炭酸感増強剤が提供される。
本発明により得られた炭酸感増強剤は炭酸飲料や炭酸刺激を有する食品に添加することができる。従って、本発明によれば、本発明により得られた炭酸感増強剤を含む、炭酸飲料および炭酸刺激を有する食品が提供される。炭酸飲料とは、一般的には、水に炭酸ガスを圧入したもの及びこれに必要に応じて甘味料、酸味料および香味料等を加えたものをいう。本発明の炭酸感増強剤を添加することができる炭酸飲料の例としては、炭酸水;レモン、レモンライム、ライム、オレンジ、グレープフルーツ、グレープおよび/またはアップル等の香味を付与した炭酸飲料(例えば、サイダーおよびラムネ等);ジンジャーエール;コーラ炭酸飲料;果汁入り炭酸飲料;および乳類入り炭酸飲料などが挙げられる。本発明の炭酸感増強剤を添加することができる食品としては、特に限定されないが例えば、炭酸刺激を有する菓子などが挙げられる。
実施例1:炭酸刺激に対する三叉神経から得た細胞の応答
新生児マウスより三叉神経節を切除し、ハンクス平衡塩溶液中でトリプシン(0.0625%)、コラゲナーゼ(1mg/ml)、DNase(0.1mg/mL)で順次処理し細胞を解離させ、続いてパーコール(Percoll)を用いて髄鞘などを除去した。このようにして得られた細胞は100ng/mLのNGFを添加したNeurobasal(商標)培地中で、5%CO2、37℃条件下で18時間培養した。その後、80μg/mL F−127 pluronic acidの共存下で、5μMのFura−2AM(シグマアルドリッチ社製、製品番号:F0888)を得られた細胞に導入した。
実験中、細胞を30℃に保ち、20mM NaCl、5mM KCl、1mM CaCl2、1mM MgCl2、5mM HEPESを含むリンガー溶液(pH 7.34)を灌流して、被検化合物としてオランダセンニチより精製したスピラントール(小川香料社製)もこの溶液に添加して用いた。炭酸水は実験の直前に調製したものを用いた。細胞を1.5ガスボリュームの炭酸水で刺激後、スピラントール(3μM)で刺激し、次いでスピラントール(3μM)を含有する炭酸水で刺激した。各刺激を添加した時の細胞の応答強度(生理学的応答値)は、340nmおよび380nmで励起した場合の510nmの蛍光強度をCCDカメラで検出し、その後、Metafluor (Universal Imaging Corp., Downingtown, PA, USA)により自動計算される比率F340/F380として求めた。得られた生理学的応答値は、測定毎に発生する誤差を是正するために40mM塩化カリウム水溶液に対する細胞の生理学的応答値で除して標準化した。
結果は、図1に示される通りであった。図1から明らかなように、3μMのスピラントールに対する三叉神経由来の細胞の生理学的応答値は、その溶媒である無炭酸水と同等の生理学的応答値(0.3未満)であったが、スピラントール(3μM)を含有する炭酸水は、スピラントールを含まない炭酸水よりも炭酸刺激に対する細胞の生理学的応答を増大させることが分かった。
実施例2:カルシウムイメージング法と官能評価の関係
本実施例では、スピラントールの炭酸感増強効果について三叉神経節由来の細胞を用いたカルシウムイメージング法とヒトによる官能評価との関係を調べた。
実施例1に記載された方法に従い、被検化合物としてスピラントールを終濃度が、1、3、5、10または20μMとなるようリンガー溶液に添加し、上記カルシウムイメージング法により細胞の生理学的応答を検出した。炭酸刺激増強の指標としては、前記の方法で標準化された被検化合物を含む場合の蛍光強度の平均値(A)を、被検化合物を含まない場合の蛍光強度の平均値(B)で除した値(A/B)を用いた。
また、18人のパネリストによる官能評価を実施した。官能評価は、舌半分試験(Half-tongue test)により下記の通り行った。まず、各パネリストの舌を縦半分に2つの領域に区分けし、片側にのみスピラントールを含む蒸留水を塗布し、他方の半分にはスピラントールを含まない蒸留水を塗布した。次いで、舌全体を炭酸水(1.5ガスボリューム)中に浸して炭酸刺激の強い方を各パネリストに選択させた。そして、スピラントールを含む蒸留水を塗布した側を正確に選択できたパネリスト(正解者)数を求めた。また、スピラントールによる辛味刺激を感じたかどうかも回答させた。
結果は表1の通りであった。
Figure 0006560872
表1に示されるように、カルシウムイメージング法において、3μMスピラントールは炭酸に対する細胞応答を1.3倍増強した(表1のA/B参照)。また、同濃度において官能評価では、有意差はなかったものの1μMスピラントールの時と比較して正解者数の増加が認められた。一方、5μMスピラントールでのカルシウムイメージング法における応答値のA/Bは2.0であり、官能評価では、正解数の有意な増加が認められた。また、20μMスピラントールでのカルシウムイメージング法における応答値のA/Bは5.0であり、官能評価でも炭酸感の増強効果が有意に識別された。これより、細胞の応答値の増強度合いであるA/Bが、2以上5以下であればヒトの官能評価結果とよく一致し、ヒトの官能評価を代替可能であることが明らかとなった。また、本実施例で用いたいずれのスピラントール濃度においても、スピラントールによる辛味刺激は感じられなかった。なお、表1では、スピラントール単独での応答について、溶媒であるリンガー液に対する細胞の生理学的応答値と同等(すなわち、0.3未満)であった場合に「なし」と評価した。
一方で、カルシウムイメージング法では、1〜10μMのスピラントールに対する三叉神経節由来の細胞の生理学的応答値は、リンガー液と同等(すなわち、0.3未満)であった。
このことから、スピラントールは、三叉神経を刺激する刺激物質の一種として知られるが、本実施例で用いた濃度においては、辛味刺激を伴わずに炭酸感を増強させることがわかった。また、スピラントールの炭酸感増強効果は、三叉神経を刺激しない濃度で用いても、炭酸感を増強させることができることが明らかとなった。
また、スピラントールがTRPA1発現細胞を介して三叉神経を刺激しているか否かを確認するために、スピラントールで生理学的応答を増大させる三叉神経由来の細胞を上記の通りに取得して、TRPA1のアゴニストとして知られる100μMシンナムアルデヒドで刺激した。比較のために、細胞を炭酸水若しくはスピラントール(6μM)又はその組合せにより刺激した。結果は、図2に示される通りであった。すなわち、スピラントールにより生理学的応答値が増大する三叉神経節由来の細胞の、シンナムアルデヒドに対する生理学的応答値は、リンガー液と同等(すなわち、0.3未満)であった。このことから、スピラントールで炭酸刺激に対する生理学的応答を増大させた三叉神経由来の細胞の少なくとも1部は、TRPA1非発現の細胞であることが明らかとなった。
上記の実施例により、非ヒト動物の三叉神経由来の細胞の生理学的応答を測定することにより、ヒトの官能評価を代替することが可能であることが明らかとなった。これにより、官能評価を行わなくても、単離した細胞や神経を用いて被検化合物が炭酸感を増強させるものか否かを客観的に判定することが可能となる。これは、判定の正確さを向上させる点で、あるいは、大量な被検化合物のスクリーニングの際に、重要な利点となる。
また、上記の実施例により、辛味を感じさせないで炭酸感を増強するスピラントールの性質は、スピラントールが、炭酸の刺激に関わるとされていたTRPA1チャネルを介さずに炭酸感を増強させる機構が存在すること、および、非ヒト動物の三叉神経由来の細胞または非ヒト動物の三叉神経を用いれば、辛味に対する知覚を増強させずに炭酸感を増強させる化合物を選択できることを意味する。

Claims (4)

  1. 炭酸感を増強する化合物のスクリーニング方法であって、
    (a)三叉神経由来の細胞と被検化合物を含有する炭酸水とを接触させることと、
    (b)上記接触により発生する三叉神経由来の細胞の生理学的応答を検出することと、
    (c)被検化合物存在時の生理学的応答の強度が、被検化合物非存在時の生理学的応答の強度よりも高まることを指標として炭酸感を増強する化合物を選択することと
    を含み、
    前記生理学的応答は、神経細胞内へのカルシウムイオンの流入であり、カルシウムイメージング法により検出される、
    スクリーニング方法。
  2. 三叉神経由来の細胞が、TRPA1チャネル非発現細胞である、請求項1に記載のスクリーニング方法。
  3. 工程(c)において、被検化合物を含有する無炭酸水を接触させても三叉神経由来の細胞に対して生理学的応答を実質的に生じさせない濃度で炭酸感を増強することを指標として化合物を選択する、請求項1または2に記載のスクリーニング方法。
  4. 検化合物存在時の生理学的応答の強度が、被検化合物非存在時の生理学的応答の強度に対して1.1倍以上9.0倍以下である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のスクリーニング方法。

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