JP6558972B2 - 大気汚染物質吸引量推定装置、方法およびプログラム - Google Patents

大気汚染物質吸引量推定装置、方法およびプログラム Download PDF

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Description

この発明は、人が吸引する大気汚染物質の量を推定するための大気汚染物質吸引量推定装置、方法およびプログラムに関する。
近年、花粉やPM2.5 などの大気汚染物質によって多くの人が健康被害にさらされている。花粉症患者は、スギ花粉やヒノキ花粉等によって鼻水や涙に悩まされる。また、PM2.5 は不整脈のような循環器系疾患、喘息などの呼吸器系疾患の原因となるといわれている。さらに、これらの大気汚染物質は、少量であっても長期的な暴露で感受性が上昇するといった報告もある。アレルギー体質や喘息体質の人は、短期的に大量の花粉やPM2.5 への暴露を避けるだけでなく、少量であっても長期的な暴露を避けることが重要である。
そこで最近では、国や自治体、サービス事業者が大気汚染情報配信サイトを設け、このサイトに対しユーザが携帯端末等からアクセスして大気汚染物質の飛散状況に関する情報を取得できるようにしたり、ユーザにセンサ機器を所持させて、このセンサ機器により大気汚染物質の飛散量を測定してユーザの携帯端末等に表示させるといった対策が提案されている。
例えば、環境省では各地の測定局で得られた大気汚染物質の飛散量をインターネット上に公開している。具体的には、1時間ごとの花粉の飛散量を測定局別に公開したり、PM2.5 やCO、OX、SO2、SPM など様々な大気汚染物質や大気汚染ガスの測定値を測定局別に公開している。これらの情報を閲覧することで、ユーザは花粉の飛散量が多い日にはマスクをしたり、外出を控えたりするといった対策を講じることができ、これにより花粉やPM2.5 に対する暴露を極力減らすことが可能となる。
また、個人向けの小型線量計や、ユーザ周辺のPM2.5 の量を測定してその測定結果を携帯端末等に表示させる機能を持ったPM2.5 センサも開発されている(例えば非特許文献1を参照)。さらには、喘息の患者が吸引器を使った時刻と場所を取得することで、患者の迅速な治療やアレルゲンの発生場所の発見を可能にするプロジェクトも提案されている(例えば非特許文献2を参照)。
鈴木良一、「個人向け小型放射線積算線量計を開発」、産総研、TODAY, 2012-08, p.14, 2012. Louisville Asthmapolis Project、インターネット<URL: http://www.healthy-ky.org/sites/default/files/9.%20FINAL%20Ted%20Smith.pdf>
ところが、大気汚染情報配信サイトから大気汚染物質の飛散量に関する情報を取得する手法では、一定の地域における花粉やPM2.5 の飛散状況を確認することはできるものの、ユーザ自身が花粉やPM2.5 を実際にどのぐらい吸引しているかまでは把握することができない。
また、PM2.5 センサを使用すると、ユーザ周辺のPM2.5 の飛散量を測定することは可能であるが、この種のセンサを使用してもユーザ自身が実際に吸引する量までは測定することができない。しかも、従来のセンサ機器は比較的大型で重量もありさらには高価であるため、ユーザが常時使用するには負担が大きく、普及にはさらなる小型軽量化および低価格化が不可欠である。
さらに、喘息患者向けのプロジェクトは、喘息の発作が起きた場所を記録することを目的とし、ユーザ個人の大気汚染物質の継続的な吸引量を測定することは意図していない。
この発明は上記事情に着目してなされたもので、その目的とするところは、ユーザが実際に吸引する大気汚染物質量を精度良く推定でき、かつ大気汚染物質測定用のセンサ機器を不要にしてユーザの負担軽減を図った大気汚染物質吸引量推定装置、方法およびプログラムを提供することにある。
上記目的を達成するためにこの発明の第1の態様は、大気汚染物質の飛散量を表す情報を地域別に管理するデータベース装置との間で通信が可能な大気汚染物質吸引量推定装置であって、推定対象のユーザの呼吸能力に関係する属性情報を記憶する記憶部と、上記推定対象のユーザの位置を表す情報を取得する第1の手段と、上記取得された上記推定対象のユーザの位置を表す情報に基づいて、当該位置と関連する地域の大気汚染物質の飛散量を表す情報を上記データベース装置から取得する第2の手段と、上記取得された大気汚染物質の飛散量を表す情報と、上記記憶部に記憶された上記推定対象のユーザの属性情報とに基づいて、上記推定対象のユーザによる上記大気汚染物質の吸引量を算出する第3の手段と、上記算出された上記大気物質汚染物質の吸引量を表す情報を出力する第4の手段とを備え、上記第3の手段は、上記推定対象のユーザが屋内に存在する場合に、室内の湿度の測定値を取得して当該湿度の測定値を外気の湿度と比較し、その比較結果をもとに窓が開放されているか否かを判定し、その判定結果に基づいて上記推定対象のユーザによる上記大気汚染物質の吸引量を補正する手段を、さらに備えるようにしたものである。
この発明の第2の態様は、上記第2の手段において、上記推定対象のユーザの位置の周辺に当該位置と関連する地域が複数存在する場合に、上記推定対象のユーザと上記関連する複数の地域との位置関係に基づいて、上記複数の地域における大気汚染物質の飛散量をもとに上記推定対象のユーザの位置における大気汚染物質の飛散量を補間するようにしたものである。
この発明の第3の態様は、上記第3の手段において、上記推定対象のユーザの属性情報に含まれる体重をもとに単位時間当たりの呼吸量を算出し、この算出された単位時間当たりの呼吸量と、上記取得された大気汚染物質の飛散量を表す情報とに基づいて、上記推定対象のユーザによる上記大気汚染物質の吸引量を算出するようにしたものである。
この発明の第4の態様は、上記第3の手段において、上記推定対象のユーザの運動量を推定する手段をさらに備え、当該推定されたユーザの運動量に基づいて、上記推定対象のユーザによる上記大気汚染物質の吸引量を補正するようにしたものである。
この発明の第5の態様は、上記第2の手段において、上記取得された上記推定対象のユーザの位置を表す情報と、当該位置にユーザが存在する時刻情報とに基づいて、上記位置と関連する地域においてかつ上記時刻情報に対応する期間に測定された大気汚染物質の飛散量を表す情報を前記データベース装置から取得するようにしたものである。
この発明の第1の態様によれば、推定対象ユーザが存在する位置に関連する地域の大気汚染物質の飛散量を表す情報がデータベース装置から取得され、この取得された大気汚染物質の飛散量を表す情報と、上記推定対象ユーザの呼吸能力に関連する属性情報とに基づいて、推定対象ユーザによる大気汚染物質の吸引量が推定される。このため、ユーザは自身周辺における大気汚染物質の飛散状況に止まらず、自身が実際に吸引したと推定される大気汚染物質の量を把握することが可能となる。また、データベース装置が管理している地域別の大気汚染物質飛散量を利用するため、特別なセンサ機器が不要となり、これによりユーザの負担を軽減できる利点がある。
また第1の態様によれば、推定対象のユーザが屋内に存在する場合に窓が開放されているか否かが判定され、その判定結果に基づいて推定対象のユーザによる上記大気汚染物質の吸引量が補正される。このため、推定対象のユーザが屋内にいる場合に、窓を開けているか否かに応じて、その時々の大気汚染物質の吸引量を正確に算出することが可能となる。しかも、室内の湿度を外気の湿度と比較することで、推定対象のユーザが窓を開放した屋内に存在するか或いは窓を閉じた屋内に存在するかが判定されるので、それぞれの場合に応じて大気汚染物質の吸引量を正確に算出することが可能となる。
第2の態様によれば、推定対象のユーザの位置の周辺に当該位置と関連する地域が複数存在する場合には、上記推定対象のユーザの位置における大気汚染物質の飛散量が、上記複数の地域における大気汚染物質の飛散量により補間される。このため、推定対象のユーザの位置におけるピンポイントの大気汚染物質飛散量の情報を取得できなくても、周辺の複数の地域の大気汚染物質飛散量をもとに精度の高い大気汚染物質飛散量を算出することができる。
第3の態様によれば、ユーザの呼吸量はその体重と相関がある点に着目し、体重をもとに単位時間当たりの呼吸量が算出され、この呼吸量と大気汚染物質飛散量とからユーザによる大気汚染物質の吸引量が推定される。このため、ユーザの呼吸能力を事前に測定しておかなくても、ユーザによる大気汚染物質の吸引量を簡単に推定することができる。
第4の態様によれば、推定対象ユーザの運動量が推定され、この運動量を考慮して大気汚染物質の吸引量が補正される。このため、ユーザの動きの状態の変化を考慮して、その時々の大気汚染物質の吸引量を正確に算出することが可能となる。
第5の態様によれば、推定対象ユーザの位置ばかりでなく、当該位置にユーザが存在する時刻も考慮して、大気汚染物質飛散量を表す情報が取得される。このため、データベース装置において大気汚染物質飛散量の更新が頻繁に行われていない場合でも、現在時刻に近い時刻に測定された大気汚染物質飛散量を取得することが可能となる。
すなわちこの発明の各態様によれば、ユーザが実際に吸引する大気汚染物質量を精度良く推定でき、かつ大気汚染物質測定用のセンサ機器を不要にしてユーザの負担軽減を図ることができる大気汚染物質吸引量推定装置、方法およびプログラムを提供することができる。
この発明の第1の実施形態に係る大気汚染物質吸引量推定装置を備えたシステムの全体構成を示す図。 この発明の第1の実施形態に係る大気汚染物質吸引量推定装置として使用される携帯端末の機能構成を示すブロック図。 図2に示した携帯端末による大気汚染物質吸引量推定処理の手順と処理内容を示すフローチャート。 ユーザの移動経路と測定局との位置関係の一例を示す図。 測定局の設置位置の緯度・経度データを示す図。 ユーザの移動経路上の各通過点における通過時刻を示す図。 任意の測定局により測定された大気汚染物質の飛散量データの例を示す図。 大気汚染物質吸引量の推定結果の表示例を示す図。
以下、図面を参照してこの発明に係わる実施形態を説明する。
[第1の実施形態]
(構成)
図1は、この発明の第1の実施形態に係る大気汚染物質吸引量推定装置を含むシステムの全体構成を示す図である。
同図においてP1〜Pnは大気汚染物質の飛散量を測定する測定局であり、測定対象となる複数の地域に分散配置されている。これらの測定局P1〜Pnは通信ネットワークNWを介してデータベースサーバDSVとの間でデータ通信が可能となっており、予め定めた周期で大気汚染物質の飛散量を測定してその測定データを上記データベースサーバDSVへ送信する。測定対象の大気汚染物質としては、例えば花粉とPM2.5 が挙げられる。測定データには、花粉およびPM2.5 の測定値と、その測定日時と、測定局の識別情報が含まれる。
データベースサーバDSVは、例えば行政機関または環境情報のサービス事業者が運用するWebサーバからなる。そして、上記測定局P1〜Pnから送信された測定データを受信し、この受信された測定データを当該測定データに含まれる測定局の識別情報をもとに地域別に集約してデータベースに記憶する。またデータベースサーバDSVは、上記測定局P1〜Pnの接地位置を表すリスト情報を記憶している。
図1において、TMは大気汚染物質吸引量推定装置として使用されるユーザ端末であり、例えばスマートフォンやタブレット型端末、ノート型のパーソナルコンピュータ、ウェアラブル端末により構成される。図2はユーザ端末TMの機能構成を示すブロック図である。
ユーザ端末TMは、CPU(Central Processing Unit)を備えた制御ユニット1と、記憶ユニット2と、GPS 受信機3と、通信インタフェースユニット4と、入出力インタフェースユニット5を備えている。
GPS 受信機3は、複数のGPS 衛星(図示せず)から放送されるGPS 信号をそれぞれ受信し、受信したGPS 信号を制御ユニット1へ出力する。通信インタフェースユニット4は、制御ユニット1の制御の下、通信ネットワークNWを介して上記データベースサーバDSVとの間でデータ通信を行う。
入出力インタフェースユニット5には、キーボードまたはタブレット等を用いた入力部51と、液晶または有機ELを用いた表示部52が接続されている。入出力インタフェースユニット5は、上記入力部51において入力された操作情報を制御ユニット1に供給すると共に、制御ユニット1から出力された表示データを上記表示部52に表示させる。
記憶ユニット2は、記憶媒体としてHDD(Hard Disk Drive)またはSSD(Solid State Drive)等の随時書き込みおよび読み出しが可能な不揮発性メモリを備え、本実施形態を実施する上で必要な記憶領域として、属性情報記憶部21と、吸引量記憶部22を有している。
属性情報記憶部21は、事前に入力されたユーザの呼吸能力に関係する属性情報を格納するために使用される。呼吸能力に関係する属性情報としては、例えば年齢および体重が用いられる。なお、当該属性情報として、事前に測定した肺活量を含めるようにしてもよい。
吸引量記憶部22は、制御ユニット1により算出されたユーザによる大気汚染物質の吸引量を、日時および位置を表す情報と関連付けて記憶するために使用される。
制御ユニット1は、本実施形態を実施するために必要な処理機能として、位置データ取得部11と、大気汚染物質飛散量データ検索部12と、吸引量演算部13と、吸引量表示制御部14を備えている。なお、これらの処理機能はいずれも図示しないプログラムメモリに格納されたプログラムを上記CPUに実行させることにより実現される。
位置データ取得部11は、上記GPS 受信機3により受信された複数のGPS 衛星からのGPS 信号をもとに、自端末TMの現在位置を表す緯度・経度データを算出する。そして、一定の時間ごとに、上記算出された緯度・経度データをその計測時刻を表す情報と共に大気汚染物質飛散量データ検索部12に通知する。
大気汚染物質飛散量データ検索部12は、次の各処理機能を有する。
(1) データベースサーバDSVから測定局P1〜Pnのリスト情報を取得し、上記位置データ取得部11から通知された緯度・経度データをもとに、ユーザの移動経路上の所定の区間ごとに上記リスト情報から最寄りの測定局を選択する処理。
(2) 上記選択された測定局の識別情報と、上記位置データ取得部11から上記緯度・経度データと共に通知された計測時刻を表す情報をもとに、上記データベースサーバDSVから、上記選択された測定局において上記計測日時と一致するか或いは最寄りの日時に測定された大気汚染物質飛散量を表すデータを取得する処理。
吸引量演算部13は、次の処理機能を有している。
(1) 属性情報記憶部21からユーザの年齢と体重の情報を読み出し、この情報をもとにユーザが1回の呼吸で吸い込む空気の量を、つまり1回換気量を算出する。そして、この1回換気量と、上記データベースサーバDSVから取得した大気汚染物質飛散量を表すデータとから、単位時間当たりのユーザによる大気汚染物質の吸引量を算出し、当該単位時間当たりの大気汚染物質の吸引量をもとにユーザの移動経路上における時区間ごとの大気汚染物質の吸引量を算出する処理。
(2) 上記ユーザの移動経路上における時区間ごとに、ユーザが外気に接触可能な状況下にあったか否かを判定する。判定方法としては、GPS 信号から算出可能な位置データの精度情報をもとに判定する手法を用いる。そして、屋内にいると判定された場合には、当該時区間に対し算出された上記大気汚染物質の吸引量を0とするか、或いは予め設定された減少率に従い補正し、補正後の値を上記時区間を表す情報と関連付けて上記吸引量記憶部22に記憶させる処理。
吸引量表示制御部14は、入力部51により入力された表示要求に応じ、上記吸引量記憶部22に記憶された一定期間分の大気汚染物質吸引量を表示するための表示データを生成し、この表示データを上記入出力インタフェースユニット5へ出力して表示部52に表示させる処理を行う。
(動作)
次に、以上のように構成されたユーザ端末TMによる大気汚染物質吸引量推定動作を説明する。図3はその処理手順と処理内容を示すフローチャートである。
なお、ここでは大気汚染物質測定局A,B,C,Dが、例えば図4に示すように配置された地域を、ユーザが例えば地点aを出発してから、地点w、c、x、y、zを順に経由して地点aに戻るルートで移動した場合を例にとって説明する。
大気汚染物質測定局A,B,C,Dでは、それぞれ一定の時間間隔、例えば10分おき或いは1時間おきにその地点における大気汚染物質、例えば花粉とPM2.5の飛散量をそれぞれ測定して蓄積する。データベースサーバDSVは、上記各大気汚染物質測定局A,B,C,Dからそれぞれ所定の周期で上記大気汚染物質の飛散量の測定データを収集し、当該測定データを収集元の測定局の識別情報と対応付けて、公開可能な状態でデータベースに格納する。またデータベースサーバDSVは、上記各大気汚染物質測定局A,B,C,Dのリスト情報を記憶するテーブルメモリを備え、このテーブルメモリに上記各大気汚染物質測定局A,B,C,Dの識別情報と関連付けて、当該測定局の設置位置を表す緯度・経度データを記憶している。
(1)位置データの取得
上記ルートを移動中にユーザ端末TMは、位置データ取得部11の制御の下、ステップS1において以下のように自端末TMの位置を測定する。すなわち、先ずステップS11により一定の周期、例えば1分間隔で、GPS 受信機3からGPS 信号を取り込む。そしてステップS12において、上記取り込んだGPS 信号をもとに自端末の現在位置を表す緯度・経度データを算出し、この算出された緯度・経度データをその測定日時を表す情報と対応付けて記憶ユニット2内の図示しない位置記憶部に格納する。
(2)大気汚染物質飛散量データの取得
ユーザ端末TMは、上記位置データ取得部11により自端末TMの位置が測定されるごとに、大気汚染物質飛散量データ検索部12の制御の下、ステップS2において以下のように大気汚染物質飛散量データを取得する。
すなわち、先ずステップS21において、データベースサーバDSVから測定局A〜Dのリスト情報を取得する。そして、上記位置データ取得部11により算出された自端末TMの緯度・経度データと、上記リスト情報に記載された各測定局A〜Dの設置位置データとの間の距離をそれぞれ算出し、この算出された距離を相互に比較することにより、自端末TMにとって最寄りの測定局を選択する。例えば、ユーザ端末TMが図4に示す地点a〜wの区間を移動しているときには測定局Bを選択し、地点w〜xの区間を移動しているときには測定局Cを選択する。同様に、地点x〜yの区間を移動しているときには測定局DまたはCを、地点z〜aの区間を移動しているときには測定局Bをそれぞれ選択する。
なお、上記最寄りの測定局を選択する際には、例えば天気予報の情報から風の方向と強さを判定し、当該風の方向と強さをもとに上記測定局A〜Dと自端末TMとの間の距離を補正し、この補正後の距離をもとに最寄りの測定局を選択するようにしてもよい。
大気汚染物質飛散量データ検索部12は、続いてステップS22において、上記選択された最寄りの測定局の識別情報と、上記測定された自端末TMの緯度・経度データの測定日時を表す情報をもとに、上記データベースサーバDSVから、上記選択された測定局において測定された飛散量データのうち、上記緯度・経度データの計測日時と測定日時が一致する大気汚染物質飛散量を表すデータを取得する。
例えば、いまユーザが地点aを、図6に示すように2015/03/19 11:00:00に出発したとし、かつデータベースサーバDSVに図7に示すように測定局Bにより2015/03/19 11:00:00に測定された大気汚染物質飛散量の測定データが格納されていたとすると、花粉=10(個/m3)、PM2.5 =41(ug/m3)を取得する。
なお、測定局A〜Dが公開する飛散量データは、先に述べたように例えば10分置きや1時間おきに測定されたデータであるため、その測定日時がユーザ端末TMで位置データが測定されたときの日時と一致するとは限らない。そこで、この場合にはユーザ端末TMの緯度・経度データを算出した時の日時と、測定日時が最も近い飛散量データを取得する。或いは、上記緯度・経度データを算出した時の日時の前後の測定日時における飛散量データの内挿を取って該当する日時の飛散量データを推定する。
(3)大気汚染物質吸引量の推定
上記飛散量データの取得が終了すると、ユーザ端末TMは次に吸引量演算部13の制御の下、ステップS3において、ユーザが吸引した大気汚染物質の量を推定する演算を行う。
すなわち、先ずステップS31において、属性情報記憶部21からユーザの年齢と体重の情報を読み出す。そしてステップS32において、上記ユーザの年齢と体重の情報をもとに、ユーザが1回の呼吸で吸い込む空気の量を、つまり1回換気量を算出する。続いてステップS33により、上記算出された1回換気量と、上記データベースサーバDSVから取得した大気汚染物質飛散量データとから、単位時間当たりのユーザによる大気汚染物質の吸引量を算出し、当該単位時間当たりの大気汚染物質の吸引量をもとにユーザの移動経路上における時区間ごとの大気汚染物質の吸引量を算出する。
例えば、人の安静時の一回換気量は、
一回換気量(ml)=体重(kg) * 10(ml) … (1)
により計算できる。
また、一分間の平均呼吸回数は一般に18回程度と言われている。これらを利用すると、例えばPM2.5 の飛散量が25(ug/m3)の場所で、体重50(kg)の人が一分間に吸いこむPM2.5 の量は、空気1リットルを0.001 立方メートルと換算すると、
一回換気量= 50*10=500(ml) …(2)
一分間の吸い込み量=500*18=9000(ml)=9L=0.009(m3) …(3)
PM2.5 の吸い込み量=25*0.009(m3)=0.225(ug) …(4)
のように計算される。
図4に示した地点a〜wの区間を例に取ると、ユーザは11:00 から11:15 までの15 分間に、花粉が10(個/m3)、PM2.5 が41(ug/m3)飛散している環境下にいたので、この時区間にユーザが吸い込んだ花粉及びPM2.5 は、
一回換気量=50*10=500(ml) …(5)
一分間の吸い込み量=500*18=9000(ml)=9L=0.009(m3) …(6)
花粉の吸い込み量=10*0.009(m3)*15=1.35個
PM2.5 の吸い込み量=41*0.009(m3)*15=5.535(ug) …(7)
となる。
以上の計算によって、各時区間においてユーザが吸い込んだ花粉及びPM2.5 の量が求まるので、これらの各時区間について算出された花粉及びPM2.5 の吸引量を選択的に加算することで、一時間や一日の単位でユーザが吸い込んだ花粉及びPM2.5 の量を推定することができる。例えば図4に示した例では、11:00〜12:00の1時間に吸い込んだ花粉の量は、上記地点a〜wの区間について算出された1.35個と、地点w〜xの区間について算出された個数を加算すればよい。
ところで、データベースサーバDSVが公開している大気汚染物質の飛散量は通常屋外において測定されたデータである。花粉やPM2.5 などの大気汚染物質は、締め切った屋内には通常ではほとんど入ってこないため、ユーザは締め切った屋内にいる状態では大気汚染物質をほとんど吸っていないか、または屋外より少量の大気汚染物質を吸っているものとして算出した方が、吸い込み量をより正確に推定できる。
すなわち、環境省等が公開している大気汚染物質飛散量データを利用してユーザによる大気汚染物質の吸引量を推定する場合には、ユーザが外気に接触している状態にあるか否かを考慮すると、さらに正確な推定を行うことができる。
そこで、本実施形態ではステップS34により、ユーザが外気と接触可能な状態にあるか否かを判定する。外気接触の有無の判定は、例えばGPS 信号を用いることで実現できる。すなわち、GPS 信号からは、緯度・経度データや時刻情報、高度情報と共に、精度情報が得られる。一般にユーザが屋内にいると、GPS 信号から緯度・経度データを算出できたとしても、屋内ではGPS 信号を受信可能なGPS 衛星の数が少ないため、位置の認識精度は低くなる。そこで、GPS 信号から緯度・経度データを算出できないかまたは認識精度値がしきい値より低い場合には、ユーザは屋内にいると判定する。
そして、ユーザが屋内にいると判定した場合には、ユーザは外気と接触可能な状態にないか、または接触量が少ない状態であると判断し、ステップS35において先にステップS33により算出された吸引量を補正する。例えば、室内では大気汚染物質を吸っていないと見なして、上記ステップS35で算出された吸引量を0に補正する。或いは、屋外よりも少量しか吸っていないと見なし、上記算出された吸引量に特定の係数、例えば屋内の花粉量は屋外の30%と仮定して0.3 をかける。そして、上記補正後の吸引量をステップS36において、時区間を表す緯度・経度データとその計測時刻を表す情報と関連付けて、吸引量記憶部22に保存する。
(4)大気汚染物質吸引量の表示
例えば、帰宅後にユーザが、入力部51により大気汚染物質吸引量の表示要求を入力したとする。そうするとユーザ端末TMは、吸引量表示制御部14の制御の下、ステップS4により、上記算出された大気汚染物質吸引量をユーザに提示する処理を実行する。例えば、上記吸引量記憶部22に保存された各時区間の吸引量をもとに、今日一日分の花粉とPM2.5 の吸引量を算出し、その算出値を表示部52に表示させる。またそれと共に、参考として、3日前から今日までの花粉とPM2.5 の吸引量の変化をグラフ化して上記表示部52に表示させる。図8にその表示結果の一例を示す。
(効果)
以上詳述したように第1の実施形態では、GPS 信号により現在位置を表す緯度・経度データを算出し、この緯度・経度データと測定局のリスト情報をもとに最寄りの測定局を選択して、当該測定局が測定した大気汚染物質飛散量データをデータベースサーバDSVから取得する。そして、この取得した大気汚染物質飛散量データと、属性情報記憶部21に予め記憶しておいたユーザの呼吸能力に関連する属性情報をもとに、時区間ごとにユーザが吸い込んだ大気汚染物質の量を算出し、その算出結果をユーザの表示要求に応じて表示するようにしている。
したがって、ユーザは自身の周辺における大気汚染物質の飛散状況に止まらず、自身が実際に吸引したと推定される大気汚染物質の量を把握することが可能となる。また、データベースサーバDSVが管理している地域別の大気汚染物質飛散量を利用するため、PM2.5 センサ等の特別なセンサ機器が不要となり、これによりユーザの使用上または経済上の負担を軽減することが可能となる。
また第1の実施形態では、大気汚染物質の吸引量を推定する際に、GPS 信号から得られる位置データの精度情報をもとにユーザが屋内にいるか屋外にいるかを判定し、屋内にいると判定された場合には吸引量を0とするか、または所定の減少率に従い吸引量を補正するようにしている。このため、ユーザが屋内にいる場合の大気汚染物質の吸引量を正確に算出することが可能となる。
[第2の実施形態]
上記第1の実施形態では、ユーザの年齢と体重に基づいた吸い込み量の算出方法について説明した。この算出方法はあくまでもユーザが安静にしていることを前提にしている。しかし、実際にはユーザが急いで歩行したり走ったりすれば、それだけ呼吸の量や回数は増える。このため、一回換気量や一分間の吸い込み量はユーザの運動量を考慮して決めたほうがよい。
そこで、この発明の第2の実施形態では、例えばスマートフォン等のユーザ端末TMが備えるジャイロセンサを用いてユーザの運動量を測定し、その測定結果をもとにユーザが運動中か否かを判定して、運動中の場合には吸引量の計算に用いる呼吸回数や1回換気量の値を増やす。このようにすると、ユーザが運動中か否かに応じて大気汚染物質の吸引量をより正確に推定することが可能となる。
なお、ユーザが運動中か否かを推定する他の方法としては、一部のスマートフォンに実装されているステップカウンタ(歩数計)の機能を用いて、一定時間内の歩数がしきい値以上であればユーザは運動中と推定する方法も考えられる。また、算出された位置データの変化からユーザの移動速度を算出し、この移動速度をもとにユーザが運動中か否かを判定すると共に、運動中の場合にはその運動量を推定するようにしてもよい。
さらには、一部のウェアラブル端末に内蔵され始めている心拍センサを用いてユーザの心拍数を測定し、この心拍数と呼吸回数との相関性を利用して、心拍数を呼吸回数や1回換気量に変換するようにしてもよい。このようにすると、心拍数に応じて運動量が推定され、この推定された運動量に応じて大気汚染物質の吸引量をより正確に推定することが可能となる。
[第3の実施形態]
第1の実施形態では、ユーザが外気に接触可能な状況下にあるか否かを、ユーザが屋内に存在するか否かにより判定するようにした。しかし、屋内に存在する場合でも、窓が開放されていれば大気汚染物質は室内に侵入し、ユーザは屋外にいる場合と同等の状況となる。
この発明の第3の実施形態は、窓を開けていると室内の湿度は外気と等しくなり、閉めきっていると異なるという関連性に着目し、ユーザが屋内に存在すると判定された場合に、室内の湿度を測定することで窓が開放されているか否かを判定し、その判定結果に応じて大気汚染物質吸引量の算出結果を補正する。
例えば、ユーザ端末TMに湿度センサを持たせるか、或いは室内に設置されている湿度計の測定値をユーザがユーザ端末TMに手動入力する。ユーザ端末TMは、上記湿度センサにより測定された湿度または上記入力された湿度を、図3に示したステップS21により選択された最寄りの測定局で測定された湿度と比較する。なお、気象庁等は、設置されている各測定局における温度及び湿度を公開しているため、この公開された湿度をユーザ近辺の外気の湿度として利用することは可能である。そして、上記湿度の差が予め設定されたしきい値より大きければ、ユーザは外気と遮断された屋内に存在すると判定する。これに対し、上記湿度差がしきい値以内であれば、ユーザは窓等が開放された屋内に存在すると判定する。
なお、相対湿度は温度によって変動するため、比較する際の湿度は相対湿度ではなく絶対湿度を用いることを推奨する。スマートフォン等のユーザ端末TMが備える湿度センサにより測定される湿度値や、気象庁が公開している湿度値は相対湿度値であるが、同地点の温度値を用いることで絶対湿度を求めることができる。
例えば、ある地点の相対湿度をr、温度をtとすると、tetens の式等により、容積絶対湿度を
飽和水蒸気圧E=6.11*10(7.5*t/(t+237.3)) …(8)
水蒸気圧Er =E*r/100 …(9)
容積絶対湿度(g/m3)=217*Er/(t+273.15) …(10)
により算出することができる。
なお、その地点における気圧を測定し、その測定値を利用することで精度をさらに高めることも可能である。
上記(8) 〜(10)式を用いて、ユーザ端末TMで測定された相対湿度値と、近隣の測定局から取得したその地点での相対湿度値をそれぞれ絶対湿度値に変換し、この変換後の各絶対湿度値の差を算出する。そして、この算出された絶対湿度値の差をしきい値と比較することにより、ユーザが外気に接触可能な状況下にあるか否かを判定する。
なお、以上の説明では、絶対湿度値同士の差が予め設定したしきい値以上であれば、ユーザは外気が入り込まない場所に存在するものと判定した。しかし、さらに正確な判定を行うために、例えばある一定期間における絶対湿度値の傾きを比較したり、温度や他のセンサ値も併用して精度を高めることも考えられる。上記のように一定期間における絶対湿度値の傾きを比較すると、例えばエアコンを入れたときに湿度が急激に変動することを検出することができ、これによりユーザは外気から遮断された室内に存在すると判定できる。
[第4の実施形態]
第1の実施形態では、大気汚染物質飛散量データを取得すべき測定局を選択する際に、ユーザ端末TMの現在位置を示す緯度・経度データをもとに最寄りの測定局を選択するようにした。しかし、最寄りの測定局からユーザ端末TMまでの距離が遠い場合には、最寄りの測定局により測定された大気汚染物質飛散量とユーザ端末TMの現在位置における実際の大気汚染物質飛散量との間の差が大きくなる場合がある。
そこで、この発明の第4の実施形態では、ユーザ端末TMから所定の距離内にある複数の測定局を選択し、これらの測定局により測定された大気汚染物質飛散量からユーザ端末TMの現在位置における大気汚染物質飛散量を補間する。補間処理は、クリギング(Kriging)などの内挿手法を用いることで実現できる。なお、補間処理の手法は、クリギング法以外にも様々なものが提案されており、最も適した補間処理手法を選択して利用すればよい。
以上のように構成すると、近辺の測定局からユーザ端末TMまでの距離が遠い場合でも、近辺の測定局により測定された大気汚染物質飛散量をもとに、ユーザ端末TMの現在位置における実際の大気汚染物質飛散量を推定することができ、これによりユーザによる大気汚染物質の吸引量をより精度良く推定することが可能となる。
[その他の実施形態]
この発明は、花粉やPM2.5 に限らず、他の様々な大気汚染物質についても適用できる。また、CO やNO2,OX(光化学オキシダント)といったガス等に対しても適用可能である。さらに、吸い込み量ではないが、暴露量の積算を求めてユーザに通知するという観点では、騒音や紫外線量等にも応用可能である。例えば、紫外線量に関して言えば、吸い込んだ量ではなく紫外線を浴びた量が重要となるため、先に述べたGPS の精度情報を利用したり、ユーザ端末TMが備える照度センサを利用して紫外線の照射量を測定することで、紫外線を浴びているか否かの判定またはその紫外線量の評価を行うことができる。
また前記各実施形態では、大気汚染量物質吸引量の推定処理機能をユーザ端末に持たせた場合を例にとって説明したが、同推定処理機能をサーバ装置等のユーザ端末以外の装置に持たせるようにしてもよい。この場合には、ユーザ端末からサーバ装置へ位置データと当該ユーザの属性情報を送信し、サーバ装置が上記位置データをもとに測定局の大気汚染物質飛散量データを取得し、さらに当該取得された大気汚染物質飛散量データと上記ユーザの属性情報をもとに、ユーザによる大気汚染物質の吸引量を推定することにより実現できる。
その他、大気汚染量物質吸引量推定装置の種類やその構成、大気汚染量物質吸引量の推定処理の手順と処理内容等についても、この発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施可能である。
要するにこの発明は、上記各実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記各実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、各実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
P1〜Pn…測定局、DSV…データベースサーバ、TM…ユーザ端末、NW…通信ネットワーク、1…制御ユニット、2…記憶ユニット、3…GPS受信機、4…通信インタフェースユニット、5…入出力インタフェースユニット、11…位置データ取得部、12…大気汚染物質飛散量データ検索部、13…吸引量演算部、14…吸引量表示制御部、21…属性情報記憶部、22…吸引量記憶部、51…入力部、52…表示部。

Claims (7)

  1. 大気汚染物質の飛散量を表す情報を地域別に管理するデータベース装置との間で通信が可能な大気汚染物質吸引量推定装置であって、
    推定対象のユーザの呼吸能力に関係する属性情報を記憶する記憶部と、
    前記推定対象のユーザの位置を表す情報を取得する第1の手段と、
    前記取得された前記推定対象のユーザの位置を表す情報に基づいて、当該位置と関連する地域の大気汚染物質の飛散量を表す情報を前記データベース装置から取得する第2の手段と、
    前記取得された大気汚染物質の飛散量を表す情報と、前記記憶部に記憶された前記推定対象のユーザの属性情報とに基づいて、前記推定対象のユーザによる前記大気汚染物質の吸引量を算出する第3の手段と、
    前記算出された前記大気汚染物質の吸引量を表す情報を出力する第4の手段と
    を具備し、
    前記第3の手段は、前記推定対象のユーザが屋内に存在する場合に、室内の湿度の測定値を取得して当該湿度の測定値を外気の湿度と比較し、その比較結果をもとに窓が開放されているか否かを判定し、その判定結果に基づいて前記推定対象のユーザによる前記大気汚染物質の吸引量を補正する手段を、さらに備える
    ことを特徴とする大気汚染物質吸引量推定装置。
  2. 前記第2の手段は、前記推定対象のユーザの位置の周辺に当該位置と関連する地域が複数存在する場合に、前記推定対象のユーザと前記関連する複数の地域との位置関係に基づいて、前記複数の地域における大気汚染物質の飛散量をもとに前記推定対象のユーザの位置における大気汚染物質の飛散量を補間することを特徴とする請求項1に記載の大気汚染物質吸引量推定装置。
  3. 前記第3の手段は、前記推定対象のユーザの属性情報に含まれる体重をもとに単位時間当たりの呼吸量を算出し、この算出された単位時間当たりの呼吸量と、前記取得された大気汚染物質の飛散量を表す情報とに基づいて、前記推定対象のユーザによる前記大気汚染物質の吸引量を算出することを特徴とする請求項1又は2に記載の大気汚染物質吸引量推定装置。
  4. 前記第3の手段は、前記推定対象のユーザの運動量を推定する手段をさらに備え、当該推定されたユーザの運動量に基づいて、前記推定対象のユーザによる前記大気汚染物質の吸引量を補正することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の大気汚染物質吸引量推定装置。
  5. 前記第2の手段は、前記取得された前記推定対象のユーザの位置を表す情報と、当該位置にユーザが存在する時刻情報とに基づいて、前記位置と関連する地域においてかつ前記時刻情報を含むかまたは近接する期間に測定された大気汚染物質の飛散量を表す情報を前記データベース装置から取得することを特徴とする請求項1に記載の大気汚染物質吸引量推定装置。
  6. 大気汚染物質の飛散量を表す情報を地域別に管理するデータベース装置との間で通信が可能であり、かつ推定対象のユーザの呼吸能力に関係する属性情報を記憶する記憶部を備えた装置が実行する大気汚染物質吸引量推定方法であって、
    前記推定対象のユーザの位置を表す情報を取得する過程と、
    前記取得された前記推定対象のユーザの位置を表す情報に基づいて、当該位置と関連する地域の大気汚染物質の飛散量を表す情報を前記データベース装置から取得する過程と、
    前記取得された大気汚染物質の飛散量を表す情報と、前記記憶部に記憶された前記推定対象のユーザの属性情報とに基づいて、前記推定対象のユーザによる前記大気汚染物質の吸引量を算出する過程と、
    前記算出された前記大気汚染物質の吸引量を表す情報を出力する過程と
    を具備し、
    前記吸引量を算出する過程は、前記推定対象のユーザが屋内に存在する場合に、室内の湿度の測定値を取得して当該湿度の測定値を外気の湿度と比較し、その比較結果をもとに窓が開放されているか否かを判定し、その判定結果に基づいて前記推定対象のユーザによる前記大気汚染物質の吸引量を補正する過程を、さらに備える
    ことを特徴とする大気汚染物質吸引量推定方法。
  7. 請求項1乃至5のいずれかに記載の大気汚染物質吸引量推定装置が備える前記各手段が実行する処理を、当該大気汚染物質吸引量推定装置が有するプロセッサに実行させるプログラム。
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