JP2007011902A - 健康リスク算出システム及び社会コスト算出システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 従来、定量的な判断が困難だった健康被害のリスクを、極めて正確に数値化して定量的に表すことを可能とした健康リスク算出システムを提供すること。
【解決手段】 疫学の情報又は動物実験の情報を基に、ヒトに対する化学物質の健康リスクを定量的に算出するシステムであって、化学物質情報取得手段と、疾患特定手段と、ヒト健康影響度算出手段と、ヒト曝露量算出手段と、地域ヒト情報取得手段と、健康リスク算出手段と、結果表示手段とを備えた健康リスク算出システムである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、定量的に健康リスクを算出することができる健康リスク算出システム、及びかかる健康リスク算出システムを用いた社会コスト算出システムに関する。
従来より、有害な化学物質がヒトに与える影響に関する研究がなされており、かかる影響を定量的に示そうという試みがなされている。例えば、部品および材料から排出される有害化学物質について、環境への排出量を、溶出試験により発生する前記有害化学物質の溶出量および/または加熱燃焼試験により発生するガス、飛灰ないし残渣中への前記有害化学物質の存在量、ならびに前記部品および材料の使用量を用いて決定する排出量決定手段と、前記有害化学物質が、環境から人体および/または生物へいかに暴露されるかを示す運命係数を格納する運命係数データベースと、前記有害化学物質の毒性係数を格納する毒性係数データベースとを備えており、前記有害化学物質の排出量、運命係数ならびに毒性係数を用いて、前記部品および材料からの有害化学物質の排出が環境に与える影響の評価値を算出する環境影響評価手段を備えた環境影響評価システムが提案されている(特許文献1参照。)。
また、環境会計の環境維持費用の一つである環境リスク費用を算定する方法であって、1)算定しようとする「生活圏へ影響を与える因子」の該生活圏の人への「被爆量」を算定する工程2)上記「被爆量」から「疾病確率」を算定する工程3)上記「疾病確率」と該生活圏の人口分布から「疾病人口」を算定する工程4)疾病被害者の「被害金額」を「疾病人口」に積算して「生活圏へ影響を与える因子」の「環境リスク」費用を算定する工程を有することを特徴とする「生活圏へ影響を与える因子」の「環境リスク」費用を算定する方法が提案されている(特許文献2参照。)。
このシステムは、企業などの環境会計の計算を目的として環境リスクとそれによるコストを計算する方法を提示したものであるが、このシステムは、1事業所が自社の環境会計に役立てるためのシステムであり、また、「被曝量」と「疾病確率」との関係を規定する要因が明確に記載されておらず、ヒトの疾病確率を正確に求めることができない。さらに、すでに誰かが何らかの方法で計算した疾病確率を用いるしか方法がなく、そのような確率情報が存在しない物質や疾病についてはコスト計算が不可能である。
特開2004−348171号公報 特開2002−342563号公報
本発明の課題は、従来、定量的な判断が困難だった健康被害のリスクを、極めて正確に数値化して定量的に表すことを可能とした健康リスク算出システムや、さらに、化学物質(環境汚染)に起因する疾患に対する治療コストを極めて正確に数値化して定量的に表すことを可能とした社会コスト算出システムを提供することにある。
環境中の化学物質は、産業活動の結果人為的に排出された物、産業活動の結果意図せずに生成してしまった物(非意図的生成物)、自然界に既に存在している物(鉱山周辺など)などがある。これらは、一過性に環境中に存在して、すぐに移動・拡散・消失して問題ない濃度になる場合もあるが、多くは長年蓄積し、水・大気・食物などを通じて人の体に微量ながら取り込まれる。取り込まれた物質の種類と量によって、健康に悪影響がある場合もあるし、量が少なければ問題ない場合もある。これらの評価、すなわち環境中化学物質の人健康影響のリスク評価は、個々の物質ごとに定量的な解析を行うべきである。しかし、現在、定量的リスク評価を正確に行う方法論は専門家の間でも普及しておらず、環境中の濃度と限られた動物実験・疫学のデータを元に簡略化された評価方法が暫定的に用いられているのみである。さらに、環境物質の規制と対策の観点から見ると、環境中物質の除去作業は、政府・地方自治体・企業などに多大な費用を与えるにもかかわらず、その効果がどれだけであるか定量的に評価する方法もなく、社会としては環境保護対策にどれだけの費用を投入する必要があるのか、正確に意味づけをして計算できる場合は非常に少ない。これには、まず、人の健康リスクを疾患の発症人数又は発症割合として定量化し、さらには、社会全体へのコストの形で定量化する方法が不可欠であるが、過去そのような計算が行われた形跡はない。
以上のような状況において、本発明者は、従来、定量的な判断が困難だった健康被害のリスクを、従来の理論及び方法、並びに本発明者が新たに見い出した理論及び方法を効果的に組み合わせてシステム化を図ることにより、健康リスクを疾患の発症人数又は発症割合として極めて正確に数値化して定量的に表すことを可能とした健康リスク算出システムを完成させ、さらに、化学物質(環境汚染)に起因する疾患に対する治療コストを極めて正確に数値化して定量的に表すことを可能とした社会コスト算出システムを完成させ、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、(1)疫学の情報又は動物実験の情報を基に、ヒトに対する化学物質の健康リスクを定量的に算出するシステムであって、所定地域における化学物質の種類及び量の情報を含む化学物質情報を取得する化学物質情報取得手段と、化学物質情報に基づいて、疫学の情報及び/又は動物実験から得た化学物質の生体影響情報を参照して、ヒトでの疾患を特定する疾患特定手段と、化学物質情報及び疾患情報に基づいて、疫学の情報及び/又は動物実験から得た化学物質の生体影響情報を参照して、化学物質がヒトに与える健康影響の程度を算出するヒト健康影響度算出手段と、化学物質情報に基づいて、ヒト1人当たりの曝露量を算出するヒト曝露量算出手段と、所定地域における人口の情報を含むヒト情報を取得する地域ヒト情報取得手段と、疾患情報、健康影響度情報、曝露量情報、及びヒト情報に基づいて、所定地域におけるヒトの健康リスクを、疾患の発症人数又は発症割合として算出する健康リスク算出手段と、結果を表示する結果表示手段と、を備えたことを特徴とする健康リスク算出システムに関する。
また、本発明は、(2)ヒト健康影響度算出手段が、化学物質が標準ヒトに与える健康影響度を算出する手段であることを特徴とする上記(1)に記載の健康リスク算出システムや、(3)地域ヒト情報取得手段が、年齢及び/又は性別の情報を含むヒト情報を取得する手段であると共に、ヒト健康影響度算出手段が、該年齢及び/又は性別の情報に基づき、化学物質が標準ヒトに与える健康影響度を補正して、年齢及び/又は性別を考慮した健康影響度を算出する手段であることを特徴とする上記(2)に記載の健康リスク算出システムや、(4)ヒト曝露量算出手段が、標準ヒト1人当たりの曝露量を算出する手段であることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載の上記(1)に記載の健康リスク算出システムや、(5)地域ヒト情報取得手段が、年齢及び/又は性別の情報を含むヒト情報を取得する手段であると共に、ヒト曝露量算出手段が、該年齢及び/又は性別の情報に基づき、標準ヒト1人当たりの曝露量を補正して、年齢及び/又は性別を考慮した曝露量を算出する手段であることを特徴とする上記(4)に記載の健康リスク算出システムや、(6)化学物質に曝露されるヒトの人数又は割合を曝露危険率として補正する第1補正手段を備えたことを特徴とする上記(1)〜(5)に記載の健康リスク算出システムに関する。
さらに、本発明は、(7)健康リスク算出手段が、疾患の治癒率に基づいて、疾患の発症人数又は発症割合を補正する第2補正手段を備えたことを特徴とする上記(1)〜(6)のいずれかに記載の健康リスク算出システムや、(8)健康リスク算出手段が、曝露から発症までのタイムラグに基づいて、疾患の発症人数又は発症割合を補正する第3補正手段を備えたことを特徴とする上記(1)〜(7)のいずれかに記載の健康リスク算出システムや、(9)健康リスク算出手段が、疾患の発症人数又は発症割合の経時的な変化をシミュレートする手段であることを特徴とする上記(1)〜(8)のいずれかに記載の健康リスク算出システムや、(10)疫学の情報又は動物実験の情報を基に、ヒトに対する化学物質の健康リスクを定量的に算出し、さらに、社会に対して及ぼす影響をコストとして算出するためのシステムであって、 上記(1)〜(9)のいずれかに記載の健康リスク算出システムと、疾患の発症人数又は発症割合に基づき、疾患の治療に要する治療費情報を参照して、治療コストを算出する治療コスト算出手段と、を備えたことを特徴とする社会コスト算出システムや、(11)疾患の治療に要する治療費情報が、医療費及び通院費の情報を含む治療費情報であって、前記医療費が、投薬費、処置費及び入院費を含み、かつ前記通院費が、交通費及び通院のための宿泊費を含むことを特徴とする上記(10)に記載の社会コスト算出システムに関する。
また、本発明は、(12)治療コスト算出手段が、医療費の変動に基づいて、治療費情報を補正する第4補正手段を備えたことを特徴とする上記(11)に記載の社会コスト算出システムや、(13)治療コスト算出手段が、治療期間の変動に基づいて、治療コストを補正する第5補正手段を備えたことを特徴とする上記(11)又は(12)に記載の社会コスト算出システムや、(14)化学物質の低減量又は低減割合に応じた疾患の発症人数又は発症割合の減少に起因する治療コストの低減額を算出する治療コスト低減額算出手段を備えたことを特徴とする上記(10)〜(13)のいずれかに記載の社会コスト算出システムや、(15)化学物質の低減量又は低減割合に応じた環境改善コストを算出する環境改善コスト算出手段を備えたことを特徴とする上記(14)に記載の社会コスト算出システムや、(16)治療コスト低減額算出手段により算出された治療コストの低減額、及び環境改善コスト算出手段により算出された環境改善コストを比較解析して、環境改善度合を決定する環境改善度決定手段とを備えたことを特徴とする上記(15)に記載の社会コスト算出システムや、(17)治療コスト算出手段が、治療コストの経時的な変化をシミュレートする手段であることを特徴とする上記(10)〜(16)のいずれかに記載の社会コスト算出システムに関する。
本発明の健康リスク算出システムによれば、従来、定量的な判断が困難だった健康被害のリスクを、極めて正確に数値化して定量的に表すことができる。また、本発明の社会コスト算出システムによれば、化学物質(環境汚染)に起因する疾患に対する治療コストを極めて正確に数値化して定量的に表すことができる。
本発明の健康リスク算出システムとしては、疫学の情報又は動物実験の情報を基に、ヒトに対する化学物質の健康リスクを定量的に算出するシステムであって、所定地域における化学物質の種類及び量の情報を含む化学物質情報を取得する化学物質情報取得手段と、化学物質情報に基づいて、疫学の情報及び/又は動物実験から得た化学物質の生体影響情報を参照して、ヒトでの疾患を特定する疾患特定手段と、化学物質情報及び疾患情報に基づいて、疫学の情報及び/又は動物実験から得た化学物質の生体影響情報を参照して、化学物質がヒトに与える健康影響の程度を算出するヒト健康影響度算出手段と、化学物質情報に基づいて、ヒト1人当たりの曝露量を算出するヒト曝露量算出手段と、所定地域における人口の情報を含むヒト情報を取得する地域ヒト情報取得手段と、疾患情報、健康影響度情報、曝露量情報、及びヒト情報に基づいて、所定地域におけるヒトの健康リスクを、疾患の発症人数又は発症割合として算出する健康リスク算出手段と、結果を表示する結果表示手段とを備えたシステムであれば特に制限されるものではなく、本発明のシステムによれば、従来、定量的な判断が困難だった健康被害のリスクを、極めて正確に数値化して定量的に表すことができる。
本発明のシステムにおける化学物質情報取得手段は、対象とする地域(所定地域)に影響を与える化学物質の種類、量を含む化学物質情報を取得する手段であって、化学物質とは、例えば、産業活動で放出される化学物質、自然界に既に存在する化学物質、非意図的に放出・生成される化学物質をいい、具体的には、大気中に存在する気体状、液体状、固体状の化学物質、地中に存在する気体状、液体状、固体状の化学物質、水中に存在する気体状、液体状、固体状の化学物質を挙げることができる。化学物質量は、所定地域において実際に測定した値を用いることが好ましく、化学物質測定装置の測定値を入力手段から人が入力する態様であってもよいが、自動的に取得する態様であることが好ましい。かかる所定地域における実際の化学物質量が測定できない場合には、その物質の放出源(発生源)の位置とその量をもとに環境中運命モデルなどを用いて計算し、その計算値を用いることができる。なお、化学物質情報は、仮想(仮定)の情報であってもよい。
疾患特定手段は、化学物質情報に基づいて、疫学の情報及び/又は動物実験から得た化学物質の生体影響情報を参照して、ヒトでの疾患を特定する手段であって、具体的には、化学物質情報の種類に関する情報に基づき、その化学物質固有の生体影響情報を参照して、ヒトでの疾患を特定する手段である。
ヒト健康影響度算出手段は、化学物質情報及び疾患情報に基づいて、疫学の情報及び/又は動物実験から得た化学物質の生体影響情報を参照して、化学物質がヒトに与える健康影響の程度を算出する手段であって、具体的には、例えば、前記疾患特定手段により特定される疾患を前提に、化学物質情報の種類に関する情報に基づいて、その化学物質固有の生体影響情報(化学物質とその影響を示す量−作用関係等)を参照して、数理学的モデルを用いて換算を行い、健康影響のユニットリスク(物質単位量あたりのリスクの増加)を算出する手段である。この種間外挿には、実験動物と人の体重換算法や、生体を均質な物体と想定して体内半減期と1コンパートメントモデルを用いて体内蓄積量を計算し、動物の実験値を換算する方法や、体内臓器の重量・血流量と速度・代謝速度・各臓器への分配係数などをもとに構築した生理学的薬物動態モデル(PBPKモデル)と呼ばれる数理モデルを用いる方法が挙げられるが、生理学的薬物動態モデルを用いることが最も正確である点から好ましい。また、ヒト健康影響度算出手段は、ヒトでの最小毒性量(LOAEL)を算出する手段であってもよい。ここで、ヒトに与える健康影響度とは、通常、標準ヒトに与える健康影響度をいうが、必要に応じて、年齢及び/又は性別に基づいて化学物質が標準ヒトに与える健康影響度を補正して、年齢及び/又は性別を考慮した健康影響度とすることができる。すなわち、地域ヒト情報取得手段により取得した年齢及び/又は性別の情報に基づいて、その化学物質固有の年齢や性別の相違による影響度(感受性)の相違を補正して、その所定地域の人集団の構成に応じた影響度を正確に算出することができる。例えば、乳児期や思春期等、免疫系やホルモン系が未発達な状態である種の物質に曝露されると、成人の場合に比べてより大きな影響を引き起こす場合も考えられる。この時、乳児等は高感受性集団とみなして補正を行う。ここで、標準ヒトとは、例えば、その身長・体重が平均値付近にあり、都道府県庁所在地及びその周辺市町村に在住し、1日8時間程度の労働を伴う生活を営む成人をいうが、これに限定されない。
ヒト曝露量算出手段は、化学物質情報に基づいて、ヒト1人当たりの曝露量を算出する手段であって、例えば、化学物質情報取得手段より得た化学物質情報の種類及び量に関する情報に基づいて、これと人の呼吸量、水や食品の摂取量などをもとに、ヒト1人当たりの曝露量(1日ごと、1年ごと、一生涯等)を計算して求める手段であり、例えば、(大気中濃度)×(呼吸量)×(摂取期間)又は(食品・水中濃度)×(摂取量)×(摂取期間)の基本式を用いて求める。この過程にもPBPKモデルを活用することが好ましい。ここで、ヒト1人当たりの曝露量とは、通常、標準ヒト1人当たりの曝露量をいうが、必要に応じて、年齢及び/又は性別に基づいて標準ヒト1人当たりの曝露量を補正して、年齢及び/又は性別を考慮した曝露量とすることができる。すなわち、地域ヒト情報取得手段により取得した年齢及び/又は性別の情報に基づいて、その化学物質固有の年齢や性別の相違による暴露量の相違を補正して、その所定地域の人集団の構成に応じた暴露量を正確に算出することができる。通常、標準ヒト曝露量を用いるのは、主に神経系・免疫系を害する化学物質等、急性の致死性・毒性を有する物質を対象とする場合であり、年齢を考慮したヒト曝露量を用いるのは、主に発がん物質等、曝露から発症まで数年から数十年を要する物質を対象とする場合である。
また、本発明の健康リスク算出システムは、化学物質に曝露されるヒトの人数又は割合を曝露危険率として補正する第1補正手段を備えていることが好ましく、これにより、所定地域において一部の特定条件下のヒトが化学物質に曝露されるような場合であっても、その曝露割合(曝露危険率)に応じた正確な健康リスクを算出することができる。かかる補正情報は、入力手段から人によって入力されてもよいし、自動的に取得されてもよい。
地域ヒト情報取得手段は、所定地域における人口の情報を含むヒト情報を取得する手段であって、対象とする地域(所定地域)の人集団の数(人口)を少なくとも含むヒト情報を取得する手段であって、その他、年齢、性別、体型(身長・体重)、生活習慣(食生活、職業)等の情報をヒト情報として取得することができる。かかる情報は、入力手段から人によって入力されてもよいし、他の装置から自動的に取得されてもよい。また、仮想(仮定)の情報を入力してもよい。
健康リスク算出手段は、疾患情報、健康影響度情報、曝露量情報、及びヒト情報に基づいて、所定地域におけるヒトの健康リスクを、疾患の発症人数又は発症割合として算出する手段であって、例えば、数時間後、数週間後、数ヵ月後、数年後等の所定期間後の所定地域におけるヒトの健康リスクを具体的な数値として算出する手段であり、グラフ化する機能を備えていることが好ましい。
また、健康リスク算出手段は、疾患の治癒率に基づいて、疾患の発症人数又は発症割合を補正する第2補正手段及び/又は曝露から発症までのタイムラグに基づいて、疾患の発症人数又は発症割合を補正する第3補正手段を備えていることがより好ましい。具体的に、疾患の治癒率は、臨床医学に関する文献に記載されている治癒率又は厚生労働省の統計表データベースから検索した患者数や入院期間などの情報をもとに適切な数式を用いて算出された治癒率を採用することができる。ここで、治癒率とは、自然治癒率及び/又は治療による治癒率をいう。また、曝露から発症までのタイムラグは、具体的な疾患を特定した後、体内動態シミュレーションモデルを使ってその疾患を引き起こす量の化学物質が体内に蓄積されるまでの時間を計算すると共に、その量に達した時点から発症までの時間を医学の文献情報をもとにして算出されたものを採用することができる。また、第1補正手段及び第2補正手段の他に、動物とヒトの化学物質への遺伝的な感受性の差異に基づいて補正する手段を備えていてもよい。
さらに、健康リスク算出手段は、化学物質に係る疾患の発症人数又は発症割合の経時的な変化をシミュレートすることができる手段であることが好ましく、これにより、将来の健康リスクを予想することができる。
結果表示手段は、健康リスク算出手段で算出された健康リスクの算出結果を表示する手段であって、具体的には、結果を表示するモニター等を挙げることができる。
また、本発明の社会コスト算出システムとしては、疫学の情報又は動物実験の情報を基に、ヒトに対する化学物質の健康リスクを定量的に算出し、さらに、社会に対して及ぼす影響をコストとして算出するためのシステムであって、所定地域における化学物質の種類及び量の情報を含む化学物質情報を取得する化学物質情報取得手段と、化学物質情報に基づいて、疫学の情報及び/又は動物実験から得た化学物質の生体影響情報を参照して、ヒトでの疾患を特定する疾患特定手段と、化学物質情報及び疾患情報に基づいて、疫学の情報及び/又は動物実験から得た化学物質の生体影響情報を参照して、化学物質がヒトに与える健康影響の程度を算出するヒト健康影響度算出手段と、化学物質情報に基づいて、ヒト1人当たりの曝露量を算出するヒト曝露量算出手段と、所定地域における人口の情報を含むヒト情報を取得する地域ヒト情報取得手段と、疾患情報、健康影響度情報、曝露量情報、及びヒト情報に基づいて、所定地域におけるヒトの健康リスクを、疾患の発症人数又は発症割合として算出する健康リスク算出手段と、疾患の発症人数又は発症割合に基づき、疾患の治療に要する治療費情報を参照して、治療コストを算出する治療コスト算出手段と、結果を表示する結果表示手段とを備えたシステムであれば特に制限されるものではなく、本発明のシステムによれば、化学物質(環境汚染)に起因する疾患に対する治療コストを極めて正確に数値化して定量的に表すことができる。
本発明の社会コスト算出システムにおける化学物質情報取得手段、疾患特定手段、ヒト健康影響度算出手段、地域ヒト情報取得手段、健康リスク算出手段については、上述の健康リスク算出システムにおけるものと同様である。
治療コスト算出手段は、疾患の発症人数又は発症割合に基づき、疾患の治療に要する治療費情報を参照して、治療コストを算出する手段であって、治療費情報としては、専門医が医療現場で参考にしている治療指針の情報、臨床治療マニュアルの情報、保険点数制度の点数情報、医薬品の価格情報等又はこれから求められる医療費や、通院費の情報を含む治療費情報である。前記医療費としては、投薬費、処置費及び入院費を含むものであって、前記通院費としては、交通費及び通院のための宿泊費を含むものであることが好ましい。具体的に、例えば、専門医が医療現場で参考にしている「治療指針」をもとにした各疾患ごとの治療方法(治療薬)、平均的な治癒率、治療にかかる日数、予後の経過などの情報、及びその治療に要する処置費及び投薬費を求める保険点数制度の点数情報や医薬品の価格情報ををデータベース化しておき、そのデータベースを参酌し、さらに、通院のための交通費や通院のための宿泊費を考慮して、治療コストとして算出する。すなわち、かかる治療コストとは、投薬費、処置費、入院費(処置費を除く。)、交通費、通院のための宿泊費を含むものである。
また、治療コスト算出手段は、医療費の変動に基づいて、治療費情報を補正する第4補正手段を備えていることが好ましい。これにより、政府によって定期的に見直される保険点数制度の点数の変更、医薬品及び/又は医療用具の価格の変更、医療技術の進歩による処置費・入院費・投薬費の変更に基づいて治療費情報(医療費情報)を補正することができる。また、交通費、宿泊費の変動に基づき、治療費情報(通院費)を補正する補正手段を備えていることが好ましい。
また、治療コスト算出手段は、治療期間の変動に基づいて、治療コストを補正する第5補正手段を備えていることが好ましく、これにより、医療技術の変化による治療日数の変化に対応した治療コストを補正することができる。
また、かかる治療コスト算出手段は、治療コストの経時的な変化をシミュレートする手段であることが好ましく、これにより、疾患の発症人数又は発症割合の経時的な変化に対応した将来の治療コストの経時的な変化を予想することができる。
本発明の社会コスト算出システムは、化学物質の低減量又は低減割合に応じた治療コストの低減額を算出する治療コスト低減額算出手段を備えたことが好ましく、例えば、化学物質の低減量又は低減割合から、化学物質に係る疾患の発症人数又は発症割合の低減量を算出し、それに基づく、低減治療コストを算出する手段である。
さらに、本発明の社会コスト算出システムは、化学物質の低減量又は低減割合に応じた環境改善コストを算出する環境改善コスト算出手段を備えていることが好ましく、さらに、前記治療コスト低減額算出手段により算出された治療コストの低減額、及び環境改善コスト算出手段により算出された環境改善コストを比較解析して、環境改善度合を決定する環境改善度決定手段とを備えていることが好ましい。
環境改善コスト算出手段は、化学物質の低減量又は低減割合に応じた環境改善コストを算出する手段であって、その化学物質を所定量除去するのに必要なコストを算出する手段である。環境改善コストとしては、例えば、汚染された土壌・水・大気・食物・野生動物などから化学物質を安全な量になるまで除去するのに必要な費用をいい、それを行うための適切な方法がない場合には、この方法を研究・開発する費用も含まれる。これは、通常、行政が負担しなければならない費用である。また、汚染の発生原因となる工場や事業所から汚染物質を環境中に排出しないようにするための事業所単位の技術対策費用や、それを行うための新規技術の開発費用、汚染の発生原因となる物質を発生させないようにするための工場・事業所単位での生産物・生産方法・原料などの変更にかかる費用も含み、これには、新規商品の開発・研究費用、新規商品生産にかかる原料調達・販売方法変更費用、工場の新規ラインの建設費用などが含まれる。さらに、開発に数年かかる場合は,この間の利益の損失も含まれる。
環境改善度決定手段は、治療コスト低減額算出手段により算出された治療コストの低減額、及び環境改善コスト算出手段により算出された環境改善コストを比較解析して、環境改善度合を決定する手段であって、例えば、より少ない環境改善コストでより大きな治療コスト低減を達成するには、どのような環境改善策が最も適切かを選択するための手段であり、これにより、効果的な環境改善度合を求めることができる。具体的には、環境改善コストが低減治療コストを超えないような環境改善度合を求めることにより、適切な環境改善度合を求めることができる。
また、本発明のシステムにおいては、環境改善対策を行わなかった場合の治療コストと、環境改善対策を施した場合の治療コストを比較し、治療コストだけで比較した場合にどの程度の減額になるのかという解析を行うことで環境改善度を比較することもできる。これは、たとえ社会として費用がかかってもヒトの健康を損なってはならない場合、社会コストの面だけで効果を見るのではなく、ヒトの健康影響を定量的に判断する方法としても有効である。ヒトが疾病で入院した場合の労働力の欠損を社会コストに計上する場合も、そのヒトの労働力の欠損による利益減少に加えて治療費のコストを加えることによって,社会コストの内容がより正確に把握できるようになる。
以上のように本発明のシステムによれば、例えば、現状維持で予測される疾患と患者数から、治癒に至る社会コストを計算し、一方で土壌改良などの費用を計算すれば、環境汚染除去の費用対効果分析ができる。国が対策を講じる予算算定の参考になる。また、自動車メーカーや化学工業関係の企業で、自社の活動から発生する大気汚染物質の量と健康影響を予測し、汚染物質を排出しないための生産システムの開発や、汚染物質を生産・排出しないような代替品の開発費用など、その対策を講じる費用の算出に活用できる。また,他社の製品に比べて自社の新製品が、どの程度人の健康に配慮しているかを示し、環境に対する配慮をアピールするのにも利用することができる。国際的にも環境中の化学物質の規制が厳しくなる傾向にあり、中には定量性を全く無視した基準を作っている場合もある(例えば,欧州におけるダイオキシン,鉛などの規制の動き。)が、どの程度ならば許容できるかを科学的根拠に基づいて数値として提示でき、根拠に乏しい極端な保護政策に意義を唱えることもできる。
以下、上記本発明の健康リスク算出システムをより具体的に説明する。図1は、本発明の健康リスク算出システムのシミュレーション・プログラムの構造図である。図1に示すように、健康リスクの算出に用いる因子としては、化学物質情報に基いて決定された曝露量、健康影響度(ユニットリスク)、疾患と、ヒト情報(人口)があり、必要に応じて曝露危険率が考慮され(第1補正手段)、健康リスクのシミュレートの際には、さらに、治癒率(第2補正手段)や曝露から発症までのタイムラグ(第3補正手段)が考慮される。
このようなプログラムを使用して、所定地域における健康リスクをシミュレートした。なお、化学物質情報及びヒト情報は想定値である。まず、化学物質情報取得手段が、化学物質の種類及び量に関する情報を取得する。所定地域における化学物質Aの量に関する情報及び化学物質の生体影響情報に基づき、疾患特定手段によって、化学物質Aによって発症する疾患を疾患Aと特定する。また、化学物質Aの種類及び量に関する情報に基づき、かかる量に対応して、ヒト曝露量算出手段によって、図2(2)に示すように、ヒト曝露量が0〜20(ppm)で変動するものと仮定して算出した。また、化学物質情報の種類に関する情報及び疾患情報に基づき、ヒト健康影響度算出手段によって、ヒト健康影響度(物質1ppmごとのリスクの増加分(ユニットリスク))が0.005と算出された。また、地域ヒト情報取得手段によって、かかる所定地域における人口は1000000人であるとの情報を取得した。このうち、所定地域における特定地域の人のみが化学物質Aに曝露されるとの想定から、第1補正手段によって、化学物質に曝露される人の数(曝露危険率)は0.1%とされた。また、化学物質種類情報に基づいて、第2補正手段によって、曝露から発症までの時間差(time lag)は半年とされた。なお、治療は行われない(又は治療不可能である)とし、治癒率は0%と仮定した。
これらにより、健康リスク算出手段によって、算出された結果を結果表示手段を用いて表示した。その表示内容を図2に示す。図2は、曝露量の変化に基づく、疾患の累積発症人数の変化を具体的に示す図である。
図2から明らかなように、累積発症数(1)は、曝露量(2)の変動につれ増減する。しかしながら、グラフの右側(10年経過後)に示されるように、曝露量が急に減ったからといって発症数が同じように減少するとは限らない。これは、曝露してからの体内蓄積量の関係と、体内量と発症までのタイムラグがあるためである。すなわち、例えば、環境改善策を施して曝露量が0.7倍になったとしても、それに正確に対応して発症人数が減少するわけではないことがわかり、また、改善策の効果はいつ頃表れてくるのかを明らかにすることができる。このように、環境中の変化によってある都市(人口10000000など)に何人の発症者が出るかを数値で予測できるのが、このシミュレーション・プログラムである。
また、本発明の社会コスト算出システムをより具体的に説明する。図3は、本発明の社会コスト算出システムのシミュレーション・プログラムの構造図である。
図3に示すように、社会コスト算出システムに用いる因子としては、上記健康リスク算出システムにおけるものに加えて、治療費情報(通院費・医療費)がある。該治療費情報としては、投薬費、処置費及び入院費(処置費を除く)を含む医療費情報、及び交通費と通院のための宿泊費を含む通院費情報が含まれる。
以上のようなプログラムを使用して、社会コスト(治療コスト)を算出した。図4は、発症人数と社会コストの関係を示す図であり、発症人数の増加に伴い、社会コストも増加していることがわかる。
ここで、例えば、医学の進歩によって、治療日数が半分になった場合の社会コストを算出し、その結果を図5に示した。また、医療保険等によって、投薬費、処置費が半分になった場合の社会コストを算出し、その結果を図6に示した。図5によれば、社会コストは半分に抑えられることがわかる。また、図6によれば、医療保険の改変等によって、投薬費、処置費が半分になったとしても社会コストは思ったほどは減少しない。これは、交通費や入院費が変わらないためである。このように、本発明のシステムによれば、どの部分を改善すれば最終的な社会コストが抑えられるかを予測することが可能となり、特に政策に応用することが可能となる。
同様に、例えば、自動車会社の自主規制によって大気中の化学物質を半分に抑えた場合の社会コストを算出し、その結果を図7に示した。図7によれば、社会コストも半分になっており、企業は、このような具体的数値が示された分析結果を自社の宣伝活動に利用できる。特に、環境問題に関心が集まっている昨今では、自社の製品によって社会にどれだけメリットがあるかをアピールすることが会社の好感度(または株価)の上昇につながるので、このような社会コスト計算プログラムの需要は大きいと考えられる。
本発明の健康リスク算出システムのシミュレーション・プログラムの構造図である。 本発明の健康リスク算出システムにおける、曝露量の変化に基づく、疾患の発症人数の変化を示す図である。 本発明の社会コスト算出システムのシミュレーション・プログラムの構造図である。 本発明の社会コスト算出システムにおける、発症人数と社会コストの関係を示す図である。 図4に示す発症人数と社会コストの関係において、治療日数が半分になった場合の社会コストの変化を示す図である。 図4に示す発症人数と社会コストの関係において、投薬費、処置費が半分になった場合の社会コストの変化を示す図である。 図4に示す発症人数と社会コストの関係において、大気中の化学物質を半分に抑えた結果、疾患発症数が減少したの社会コストの変化を示す図である。

Claims (17)

  1. 疫学の情報又は動物実験の情報を基に、ヒトに対する化学物質の健康リスクを定量的に算出するシステムであって、
    所定地域における化学物質の種類及び量の情報を含む化学物質情報を取得する化学物質情報取得手段と、
    化学物質情報に基づいて、疫学の情報及び/又は動物実験から得た化学物質の生体影響情報を参照して、ヒトでの疾患を特定する疾患特定手段と、
    化学物質情報及び疾患情報に基づいて、疫学の情報及び/又は動物実験から得た化学物質の生体影響情報を参照して、化学物質がヒトに与える健康影響の程度を算出するヒト健康影響度算出手段と、
    化学物質情報に基づいて、ヒト1人当たりの曝露量を算出するヒト曝露量算出手段と、
    所定地域における人口の情報を含むヒト情報を取得する地域ヒト情報取得手段と、
    疾患情報、健康影響度情報、曝露量情報、及びヒト情報に基づいて、所定地域におけるヒトの健康リスクを、疾患の発症人数又は発症割合として算出する健康リスク算出手段と、
    結果を表示する結果表示手段と、
    を備えたことを特徴とする健康リスク算出システム。
  2. ヒト健康影響度算出手段が、化学物質が標準ヒトに与える健康影響度を算出する手段であることを特徴とする請求項1に記載の健康リスク算出システム。
  3. 地域ヒト情報取得手段が、年齢及び/又は性別の情報を含むヒト情報を取得する手段であると共に、ヒト健康影響度算出手段が、該年齢及び/又は性別の情報に基づき、化学物質が標準ヒトに与える健康影響度を補正して、年齢及び/又は性別を考慮した健康影響度を算出する手段であることを特徴とする請求項2に記載の健康リスク算出システム。
  4. ヒト曝露量算出手段が、標準ヒト1人当たりの曝露量を算出する手段であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の請求項1に記載の健康リスク算出システム。
  5. 地域ヒト情報取得手段が、年齢及び/又は性別の情報を含むヒト情報を取得する手段であると共に、ヒト曝露量算出手段が、該年齢及び/又は性別の情報に基づき、標準ヒト1人当たりの曝露量を補正して、年齢及び/又は性別を考慮した曝露量を算出する手段であることを特徴とする請求項4に記載の健康リスク算出システム。
  6. 化学物質に曝露されるヒトの人数又は割合を曝露危険率として補正する第1補正手段を備えたことを特徴とする請求項1〜5に記載の健康リスク算出システム。
  7. 健康リスク算出手段が、疾患の治癒率に基づいて、疾患の発症人数又は発症割合を補正する第2補正手段を備えたことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の健康リスク算出システム。
  8. 健康リスク算出手段が、曝露から発症までのタイムラグに基づいて、疾患の発症人数又は発症割合を補正する第3補正手段を備えたことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の健康リスク算出システム。
  9. 健康リスク算出手段が、疾患の発症人数又は発症割合の経時的な変化をシミュレートする手段であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の健康リスク算出システム。
  10. 疫学の情報又は動物実験の情報を基に、ヒトに対する化学物質の健康リスクを定量的に算出し、さらに、社会に対して及ぼす影響をコストとして算出するためのシステムであって、
    請求項1〜9のいずれかに記載の健康リスク算出システムと、
    疾患の発症人数又は発症割合に基づき、疾患の治療に要する治療費情報を参照して、治療コストを算出する治療コスト算出手段と、
    を備えたことを特徴とする社会コスト算出システム。
  11. 疾患の治療に要する治療費情報が、医療費及び通院費の情報を含む治療費情報であって、前記医療費が、投薬費、処置費及び入院費を含み、かつ前記通院費が、交通費及び通院のための宿泊費を含むことを特徴とする請求項10に記載の社会コスト算出システム。
  12. 治療コスト算出手段が、医療費の変動に基づいて、治療費情報を補正する第4補正手段を備えたことを特徴とする請求項11に記載の社会コスト算出システム。
  13. 治療コスト算出手段が、治療期間の変動に基づいて、治療コストを補正する第5補正手段を備えたことを特徴とする請求項11又は12に記載の社会コスト算出システム。
  14. 化学物質の低減量又は低減割合に応じた疾患の発症人数又は発症割合の減少に起因する治療コストの低減額を算出する治療コスト低減額算出手段を備えたことを特徴とする請求項10〜13のいずれかに記載の社会コスト算出システム。
  15. 化学物質の低減量又は低減割合に応じた環境改善コストを算出する環境改善コスト算出手段を備えたことを特徴とする請求項14に記載の社会コスト算出システム。
  16. 治療コスト低減額算出手段により算出された治療コストの低減額、及び環境改善コスト算出手段により算出された環境改善コストを比較解析して、環境改善度合を決定する環境改善度決定手段とを備えたことを特徴とする請求項15に記載の社会コスト算出システム。
  17. 治療コスト算出手段が、治療コストの経時的な変化をシミュレートする手段であることを特徴とする請求項10〜16のいずれかに記載の社会コスト算出システム。
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