JP6558074B2 - 熱硬化性樹脂組成物および位相差フィルム - Google Patents
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Description
しかし、これらのフィルムは、ロール間引張り延伸法、ロール間圧縮延伸法、テンター横一軸延伸法等の各種ポリマーフィルム延伸法や、二軸延伸により異方性を持たせる方法などによって作製されており、工程が煩瑣であるという問題がある。
しかし、このポリイミド位相差薄膜は、芳香族性の分子構造に起因する光吸収性が強く、透明性が十分とは言えず、位相差薄膜に使用した場合に液晶表示装置の白表示が黄色味を帯びるため、画像表示品質という点で問題があった。
しかし、このポリイミドは、N−メチルピロリドンのような溶媒にしか溶解せず、また高温焼成が必要なことから、フィルム上で加工できないという問題があった。
1. (A)式(1)で示される液晶性側鎖、炭化水素含有基および熱架橋性基を有するポリマー、
(B)架橋剤、並びに
(C)溶剤を含有することを特徴とする熱硬化性樹脂組成物。
2. 前記熱架橋性基が、ヒドロキシ基、カルボキシル基、アミノ基、ブロックイソシアネート基、ビニル基、アリル基、(メタ)アクリル基、エポキシ基、オキセタニル基およびアルコキシシリル基から選ばれる1種または2種以上である1の熱硬化性樹脂組成物、
3. 前記炭化水素含有基が、式(2)で表される1または2の熱硬化性樹脂組成物、
Y2は、単結合、炭素数1〜15のアルキレン基または−CH2−CH(OH)−CH2−基を表すか、ベンゼン環、シクロヘキサン環または複素環から選ばれる2価の環状基を表し、前記環状基上の任意の水素原子が、Zで置換されていてもよく、
Y3は、単結合または炭素数1〜15のアルキレン基を表し、
Y4は、単結合、ベンゼン環、シクロヘキサン環もしくは複素環から選ばれる2価の環状基、または炭素数17〜30のステロイド骨格を有する2価の有機基を表し、前記環状基上の任意の水素原子が、Zで置換されていてもよく、
Y5は、ベンゼン環、シクロヘキサン環または複素環から選ばれる2価の環状基を表し、これらの環状基上の任意の水素原子が、Zで置換されていてもよく、
mは、0〜4の整数を表し、mが2以上の場合、Y5は互いに同一でも異なっていてもよく、
Y6は、水素原子、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数1〜18のフッ化アルキル基、炭素数1〜18のアルコキシ基または炭素数1〜18のフッ化アルコキシ基を表し、
Zは、炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のアルコキシ基、炭素数1〜3のフッ化アルキル基、炭素数1〜3のフッ化アルコキシ基またはフッ素原子を表し、
前記アルキレン基、アルキル基、フッ化アルキル基、アルコキシ基およびフッ化アルコキシ基は、結合基同士が隣り合わない限り、その中に1〜3の前記結合基を有していてもよく、
前記Y2〜Y6において、アルキレン基、−CH2−CH(OH)−CH2−基、2価の環状基、ステロイド骨格を有する2価の有機基、アルキル基およびフッ化アルキル基は、それらに隣接する基と前記結合基を介して結合していてもよい。
ただし、Y2〜Y6が表す置換基の総炭素数は、6〜30である。)
4. 前記Y1、Y2およびY4が、単結合であり、前記Y3が、炭素数1〜15のアルキレン基であり、前記mが、0であり、前記Y6が、炭素数1〜18のアルキル基であり、前記Y3およびY6の総炭素数が、6〜20である3の熱硬化性樹脂組成物、
5. 前記nが、2〜8の整数を表し、前記oが、2であり、前記Rが、シアノ基である1〜4のいずれかの熱硬化性樹脂組成物、
6. 前記(B)成分が、メチロール基またはアルコキシメチル基を有する架橋剤である1〜5のいずれかの熱硬化性樹脂組成物、
7. (D)架橋触媒をさらに含有する1〜6のいずれかの熱硬化性樹脂組成物、
8. 前記(A)成分100質量部に対し、前記(B)成分1〜100質量部含有する1〜7のいずれかの熱硬化性樹脂組成物、
9. 前記(A)成分および(B)成分の合計100質量部に対し、前記(D)成分0.01〜20質量部含有する7または8の熱硬化性樹脂組成物、
10. 1〜9のいずれかの熱硬化性樹脂組成物を熱硬化させて形成される−Cプレート位相差フィルム、
11. 1〜9のいずれかの熱硬化性樹脂組成物を熱硬化させた後、冷却後24時間以上放置する−Cプレート位相差フィルムの製造方法
を提供する。
また、得られた硬化膜は、表面タック性に優れ(タックがなく)、白濁が少なく透明性にも優れている。
本発明の硬化膜形成組成物は、液晶表示素子の液晶配向膜や、液晶表示素子内部や外部に設けられる光学異方性フィルムを形成するための配向材を形成する材料として非常に有用であり、特に、VA−LCDの光学補償フィルム向け材料として好適である。
本発明に係る熱硬化性樹脂組成物は、(A)液晶性側鎖、炭化水素含有基および熱架橋性基を有するポリマー、(B)架橋剤、並びに(C)溶剤を含有する。
本発明で用いる(A)成分のポリマーは特に限定されるものではないが、(メタ)アクリル酸エステル化合物、ビニル化合物、スチレン化合物、マレイミド化合物等の不飽和二重結合を有するモノマーを重合して得られる共重合体が好ましい。
特に、本発明の(A)成分のポリマーは、側鎖に、液晶性基、炭化水素含有基および熱架橋性基を含むアクリル共重合体が好ましく、アクリル共重合体を構成する高分子の主鎖の骨格や、その他の側鎖の種類などは特に限定されない。
なお、本発明における重量平均分子量は、高速液体クロマトグラフィー分析による標準ポリスチレン換算で得られる平均分子量である。
炭素数1〜6のアルキル基は、鎖状、分岐状、環状のいずれでもよく、その具体例としては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、シクロプロピル、n−ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、シクロブチル、1−メチル−シクロプロピル、2−メチル−シクロプロピル、n−ペンチル、1−メチル−n−ブチル、2−メチル−n−ブチル、3−メチル−n−ブチル、1,1−ジメチル−n−プロピル、1,2−ジメチル−n−プロピル、2,2−ジメチル−n−プロピル、1−エチル−n−プロピル、シクロペンチル、1−メチル−シクロブチル、2−メチル−シクロブチル、3−メチル−シクロブチル、1,2−ジメチル−シクロプロピル、2,3−ジメチル−シクロプロピル、1−エチル−シクロプロピル、2−エチル−シクロプロピル、n−ヘキシル、1−メチル−n−ペンチル、2−メチル−n−ペンチル、3−メチル−n−ペンチル、4−メチル−n−ペンチル、1,1−ジメチル−n−ブチル、1,2−ジメチル−n−ブチル、1,3−ジメチル−n−ブチル、2,2−ジメチル−n−ブチル、2,3−ジメチル−n−ブチル、3,3−ジメチル−n−ブチル、1−エチル−n−ブチル、2−エチル−n−ブチル、1,1,2−トリメチル−n−プロピル、1,2,2−トリメチル−n−プロピル、1−エチル−1−メチル−n−プロピル、1−エチル−2−メチル−n−プロピル、シクロヘキシル、1−メチル−シクロペンチル、2−メチル−シクロペンチル、3−メチル−シクロペンチル、1−エチル−シクロブチル、2−エチル−シクロブチル、3−エチル−シクロブチル、1,2−ジメチル−シクロブチル、1,3−ジメチル−シクロブチル、2,2−ジメチル−シクロブチル、2,3−ジメチル−シクロブチル、2,4−ジメチル−シクロブチル、3,3−ジメチル−シクロブチル、1−n−プロピル−シクロプロピル、2−n−プロピル−シクロプロピル、1−イソプロピル−シクロプロピル、2−イソプロピル−シクロプロピル、1,2,2−トリメチル−シクロプロピル、1,2,3−トリメチル−シクロプロピル、2,2,3−トリメチル−シクロプロピル、1−エチル−2−メチル−シクロプロピル、2−エチル−1−メチル−シクロプロピル、2−エチル−2−メチル−シクロプロピル、2−エチル−3−メチル−シクロプロピル基等が挙げられる。
oは、1または2の整数を表すが、2が好ましい。
なお、これらのモノマーは公知の方法により製造することができる。
複素環の具体例としては、ピロール環、イミダゾール環、オキサゾール環、チアゾール環、ピラゾール環、ピリジン環、ピリミジン環、キノリン環、ピラゾリン環、イソキノリン環、カルバゾール環、プリン環、チアジアゾール環、ピリダジン環、ピラゾリン環、トリアジン環、ピラゾリジン環、トリアゾール環、ピラジン環、ベンズイミダゾール環、シンノリン環、フェナントロリン環、インドール環、キノキサリン環、ベンゾチアゾール環、フェノチアジン環、オキサジアゾール環、アクリジン環等が挙げられ、これらの中でも、ピロール環、イミダゾール環、ピラゾール環、ピリジン環、ピリミジン環、ピラゾリン環、カルバゾール環、ピリダジン環、ピラゾリン環、トリアジン環、ピラゾリジン環、トリアゾール環、ピラジン環、ベンズイミダゾール環が好ましい。
炭素数1〜18のフッ化アルキル基としては、上記炭素数1〜18のアルキル基における少なくとも1つの水素原子をフッ素原子で置換した基が挙げられ、その具体例としては、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ペンタフルオロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、ヘプタフルオロプロピル、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル、2,2,2−トリフルオロ−1−(トリフルオロメチル)エチル、ノナフルオロブチル、4,4,4−トリフルオロブチル、ウンデカフルオロペンチル、2,2,3,3,4,4,5,5,5−ノナフルオロペンチル、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンチル、トリデカフルオロヘキシル、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,6−ウンデカフロオロヘキシル、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6−デカフルオロヘキシル、3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロヘキシル等が挙げられる。
ただし、Y4がステロイド骨格を有する2価の有機基である場合は、Y6は水素原子が好ましい。
また、原料の入手性や合成の容易さ等の点から、mは0〜3が好ましく、0〜2がより好ましく、0または1がより一層好ましい。
特に、得られる液晶ポリマーの塗布性等を考慮すると、炭化水素含有基は、炭素数7〜18、特に8〜15のアルキル基を含む基が好ましい。
具体的な炭化水素含有基としては、例えば炭素数6〜20程度の炭化水素基が挙げられる。炭素数6〜20の炭化水素基としては、直鎖状、分岐状または環状の炭素数6〜20のアルキル基または芳香族基を含む炭素数6〜20の炭化水素基が挙げられる。
したがって上記式(2)において、上記Y1、Y2およびY4が、単結合であり、Y3が、単結合または炭素数1〜15のアルキレン基(好ましくは炭素数1〜15のアルキレン基)であり、mが、0であり、Y6が、炭素数1〜18のアルキル基であり、Y3およびY6の総炭素数が6〜20のアルキル基(a−1)が好ましく、総炭素数が7〜18のアルキル基がより好ましく、総炭素数が8〜15のアルキル基がより一層好ましい。
このような炭化水素含有基(a−1)の具体例としては、上述した炭素数1〜18のアルキル基で例示した炭素数6〜18のアルキル基に加え、n−ノナデシル、n−エイコシニル基等が挙げられる。
このような炭化水素含有基(a−2)の具体例としては、下記(a−2−1)〜(a−2−6)で示される基が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
このような炭化水素含有基(a−3)としては、例えば、下記(a−3−1)〜(a−3−8)で示される基が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
具体的なモノマーとしては、(メタ)アクリル酸のアルキルエステル、アルキルビニルエーテル、2−アルキルスチレン、3−アルキルスチレン、4−アルキルスチレン、N−アルキルマレイミドで、当該アルキル基が炭素数6〜20のものが挙げられる。
これらのモノマーは、公知の方法により製造することができ、また市販品として入手可能なものもある。
なお、上記式(2)で表される炭化水素含有基を有する(メタ)アクリル系モノマーを用いてポリマー中に炭化水素含有基を導入する場合、その側鎖は下記式(2′)で示される。
これらの中でも、低温かつ短時間で熱硬化膜を形成するという点から、ヒドロキシ基、カルボキシル基、アミノ基、アルコキシシリル基が好ましい。
その他のモノマーの具体例としては、(メタ)アクリル酸エステル化合物、マレイミド化合物、アクリルアミド化合物、アクリロニトリル、マレイン酸無水物、スチレン化合物およびビニル化合物等が挙げられる。
アクリル酸エステル化合物の具体例としては、メチルアクリレート、エチルアクリレート、イソプロピルアクリレート、ベンジルアクリレート、ナフチルアクリレート、アントリルアクリレート、アントリルメチルアクリレート、フェニルアクリレート、グリシジルアクリレート、2,2,2−トリフルオロエチルアクリレート、tert−ブチルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、イソボルニルアクリレート、2−メトキシエチルアクリレート、メトキシトリエチレングリコールアクリレート、2−エトキシエチルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、3−メトキシブチルアクリレート等が挙げられる。
スチレン化合物の具体例としては、スチレン、メチルスチレン、クロロスチレン、ブロモスチレン等が挙げられる。
ビニル化合物の具体例としては、メチルビニルエーテル、ベンジルビニルエーテル、ビニルナフタレン、ビニルカルバゾール、アリルグリシジルエーテル、3−エテニル−7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン、1,2−エポキシ−5−ヘキセン、1,7−オクタジエンモノエポキサイド等が挙げられる。
この場合、各モノマーの使用量は、目的とする液晶ポリマーが得られる限り特に限定されるものではないが、良好な配向性および熱硬化性を発揮させつつ、ポリマーの塗布性を確保することなどを考慮すると、全モノマー中、液晶性側鎖を有するモノマー3〜90モル%、炭化水素含有基を有するモノマー3〜90モル%、熱架橋性基を有するモノマー3〜90モル%、0〜91モル%のその他のモノマー(ただし、これらモノマーの合計は100モル%である)であることが好ましい。
特に、本発明の熱可塑性樹脂組成物から得られる位相差フィルムに十分なRthを発現させることを考慮すると、液晶性側鎖を有するモノマーを全モノマー中、20〜90モル%で用いることが好ましく、40〜90モル%で用いることがより好ましい。
反応溶媒は、使用する各モノマーおよび重合開始剤の溶解能を有するものであれば特に限定されるものではなく、その具体例としては、後述する(C)成分の溶剤で列挙するものを好適に使用できる。
また、上記方法で得られたポリマー溶液を、撹拌したジエチルエーテルや水等に投入して再沈殿させ、生成した沈殿物をろ過・洗浄した後、常圧または減圧下で、常温または加熱乾燥し、粉体状のポリマーとしてもよい。この操作により、残存する重合開始剤や、未反応モノマーを除去することができ、その結果、純度の高いポリマー粉体を得ることができる。なお、一度の操作では精製が不十分である場合、得られた粉体を溶剤に再溶解させ、上記の操作を繰り返し行えばよい。
精製したポリマー粉末は、そのまま用いても、後述する(C)成分の溶剤に再溶解した溶液形態で用いてもよい。
また、本発明においては、(A)成分のポリマーは、複数種のポリマーの混合物であってもよい。
これらの基を有する化合物としては、例えば、アルコキシメチル化グリコールウリル、アルコキシメチル化ベンゾグアナミンおよびアルコキシメチル化メラミン等のメチロール化合物などが挙げられる。
これらは市販品としても入手可能であり、例えば、日本サイテックインダストリーズ(株)製グリコールウリル化合物(商品名:サイメル(登録商標)1170、パウダーリンク(登録商標)1174)、同メチル化尿素樹脂(商品名:UFR(登録商標)65)、同ブチル化尿素樹脂(商品名:UFR(登録商標)300、U−VAN10S60、U−VAN10R、U−VAN11HV)、DIC(株)製尿素/ホルムアルデヒド系樹脂(高縮合型、商品名:ベッカミン(登録商標)J−300S、同P−955、同N)等が挙げられる。
これらも市販品として入手可能であり、例えば、日本サイテックインダストリーズ(株)製(商品名:サイメル(登録商標)1123)、(株)三和ケミカル製(商品名:ニカラック(登録商標)BX−4000、同BX−37、同BL−60、同BX−55H)等が挙げられる。
これらも市販品として入手可能であり、例えば、日本サイテックインダストリーズ(株)製メトキシメチルタイプメラミン化合物(商品名:サイメル(登録商標)300、同301、同303、同350)、ブトキシメチルタイプメラミン化合物(商品名:マイコート(登録商標)506、同508)、(株)三和ケミカル製メトキシメチルタイプメラミン化合物(商品名:ニカラック(登録商標)MW−30、同MW−22、同MW−11、同MS−001、同MX−002、同MX−730、同MX−750、同MX−035)、ブトキシメチルタイプメラミン化合物(商品名:ニカラック(登録商標)MX−45、同MX−410、同MX−302)等が挙げられる。
そのような化合物の具体例としては、米国特許第6323310号明細書に記載されているメラミン化合物およびベンゾグアナミン化合物から製造される高分子量の化合物が挙げられる。
ポリマー架橋剤の重量平均分子量は特に限定されるものではないが、通常、1,000〜500,000程度であり、好ましくは2,000〜200,000、より好ましくは3,000〜150,000、より一層好ましくは3,000〜50,000である。
なお、ポリマー架橋剤は、合成後のポリマー溶液のまま用いてもよい。
上述した各種架橋剤は、単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
なお、(A)成分や(B)成分としてポリマー溶液を用いる場合、それに含まれる溶剤と、(C)成分の溶剤との合計量が上記の固形分濃度となる量であることが好ましい。
架橋触媒としては、酸や、加熱処理時の温度(例えば、80〜250℃程度)で熱分解して酸を発生する熱酸発生剤を用いることが好ましい。
調製法の一例としては、(C)成分の溶剤に溶解した(A)成分の溶液に、(B)成分および必要に応じて用いられる(D)成分等を所定の割合で混合し、均一な溶液とする方法が挙げられる。
なお、調製された熱硬化性樹脂組成物は、孔径0.2μm程度のフィルタなどを用いて濾過した後に用いることが好ましい。
基板の具体例としては、シリコン/二酸化シリコン被覆基板、シリコンナイトライド基板、金属(アルミニウム、モリブデン、クロム等)が被覆された基板、ガラス基板、石英基板、ITO基板や、トリアセチルセルロース(TAC)フィルム、ポリカーボネート(PC)フィルム、シクロオレフィンポリマー(COP)フィルム、シクロオレフィンコポリマー(COC)フィルム、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、アクリルフィルム、ポリエチレンフィルム等の樹脂フィルム基板などが挙げられる。
塗布法としては、特に限定されるものではなく、バーコート、回転塗布、流し塗布、ロール塗布、スリット塗布、スリットに続いた回転塗布、インクジェット塗布、印刷等の公知の各種塗布法を用いることができる。
なお、加熱乾燥後、20〜30℃程度に冷却し、24時間程度放置することが好ましい。
このような単層塗布型−Cプレートは、表示装置や記録材料等の用途に好適な光学特性を有する材料であり、特に、液晶ディスプレイ用の偏光板や、位相差板等の光学補償フィルムとして好適に用いることができる。
[平均分子量測定]
装置:(株)島津製作所製 高速液体クロマトグラフ装置 Prominence
カラム:Shodex(登録商標) KF−803L+KF−804L
カラム温度:40℃
溶媒:テトラヒドロフラン(流量1mL/分)
検出器:RI
検量線:標準ポリスチレン
[膜厚測定]
装置:(株)ミツトヨ製マイクロメータ MEQ−30
[Rth,Δnの評価]
装置:Axometrics社製 Axoscan
Rth:液晶層の厚さ方向のリタデーション値
Rth={(Nx+Ny)/2−Nz}×d[nm]
液晶層面内の最大屈折率を示す方向の屈折率:Nx
それと直交する方向の屈折率:Ny
厚さ方向の屈折率:Nz
液晶層の厚さ:d(nm)
Δn:厚さ方向屈折率NzからNxとNyの平均値を引いたもの
以下で用いる略記号の意味は、次のとおりである。
(A)成分:ポリマー原料および重合触媒
LAA:ラウリルアクリレート
HEMA:2−ヒドロキシエチルメタクリレート
C6CBM:4−シアノフェニル−4−(6−(メタクリロイルオキシ)ヘキシル)オキシ)ベンゼン
EHA:1−エチルヘキシルアクリレート
VBP:4−ビニルビフェニル
C6CBA:4−シアノフェニル−4−(6−(アクリロイルオキシ)ヘキシル)オキシ)ベンゼン
AIBN:α,α’−アゾビスイソブチロニトリル
CYM303:ヘキサメトキシメチルメラミン(CYMEL303、日本サイテックインダストリーズ(株)製)
BMAA:N−ブトキシメチルアクリルアミド
PBMAA:ポリ(N−ブトキシメチルアクリルアミド)
PM:プロピレングリコールモノメチルエーテル
CH:シクロヘキサノン
PTSA:p−トルエンスルホン酸・一水和物
国際公開第2014/054785号の合成例6記載の方法で合成したC6CBM7.0g、LAA(東京化成工業(株)製)2.0g、HEMA(東京化成工業(株)製)1.0g、重合触媒としてAIBN(和光純薬工業(株)製)0.17gをCH18.9gに溶解し、75℃で16時間反応させてアクリル共重合体溶液P1(固形分濃度35質量%)を得た。得られたアクリル共重合体の数平均分子量(以下、Mnと称す。)は16,500、重量平均分子量(以下、Mwと称す。)は35,800であった。
国際公開第2008/044536号の合成例2記載の方法で合成したC6CBA7.0g、LAA2.0g、HEMA1.0g、AIBN0.17gをCH18.9gに溶解し、75℃で16時間反応させてアクリル共重合体溶液P2(固形分濃度35質量%)を得た。得られたアクリル共重合体のMnは19,100、Mwは40,300であった。
C6CBA7.0g、EHA2.0g、HEMA1.0g、AIBN0.17gをCH18.9gに溶解し、75℃で16時間反応させてアクリル共重合体溶液P3(固形分濃度35質量%)を得た。得られたアクリル共重合体のMnは20,900、Mwは43,500であった。
VBP(東京化成工業(株)製)7.0g、LAA2.0g、HEMA1.0g、AIBN0.17gをCH18.9gに溶解し、75℃で16時間反応させてアクリル共重合体溶液P4(固形分濃度35質量%)を得た。得られたアクリル共重合体のMnは14,300、Mwは30,900であった。
BMAA(東京化成工業(株)製)25.0g、AIBN1.04gをPM48.4gに溶解し、85℃で20時間反応させてアクリル共重合体溶液P6(固形分濃度35質量%)を得た。得られたアクリル共重合体のMnは4,800、Mwは8,100であった。
表1に示す割合にて(A)〜(D)成分を混合し、実施例1−1〜1−4、比較例1−1〜1−3の各熱硬化性樹脂組成物を調製した。なお、(A)成分におけるP1〜P4は、アクリル共重合体溶液の使用量(g)を表し、(B)成分のうちP5は、アクリル共重合体溶液の使用量(g)を表す。
実施例1−1〜1−4および比較例1−1〜1−3で調製した各熱硬化性樹脂組成物を、25μm厚のCOPフィルム上にバーコーターを用いてウェット膜厚50μmにて塗布した。その後、それぞれについて温度110℃で120秒間、熱循環式オーブン中で加熱乾燥を行い、COPフィルム上に熱硬化膜を形成した後、23℃で24時間放置して積層フィルムを得た。
実施例2−1〜2−4,比較例2−1〜2−3で作製した積層フィルムの厚みを測定した。測定値からCOPフィルムの厚みを引いた値を熱硬化膜の膜厚とした。
実施例2−1〜2−4および比較例2−1〜2−3で作製した積層フィルムの進相軸のRthを測定した。得られたRthを膜厚で割った値を熱硬化膜のΔnとした。
実施例2−1〜2−4および比較例2−1〜2−3で作製した積層フィルムを目視にて観察し白濁の有無を判定した。
実施例2−1〜2−4および比較例2−1〜2−3で作製した積層フィルムの熱硬化膜表面に指を接触させ、表面に接触跡が残るか否かを判定した。接触跡が残ったものをタックありとした。
上記各評価結果を表2に併せて示す。
一方、(B)成分を含まない比較例2−1および2−2の塗膜は白濁し、タックがあることが確認された。そのため、Rthの評価に至らなかった。
また、スペーサーを有しないポリマーを用いた比較例2−3では透明でタックのない塗膜が得られたものの、十分なRthが得られていないことがわかる。
Claims (8)
- (A)式(1)で示される液晶性側鎖、下記式(2′)で示される炭化水素含有基および熱架橋性基を有するポリマー、
(B)メチロール基またはアルコキシメチル基を有する架橋剤、並びに
(C)溶剤を含有することを特徴とする熱硬化性樹脂組成物。
Y2は、単結合を表し、
Y3は、単結合または炭素数1〜15のアルキレン基を表し、
Y4は、単結合を表し、
mは、0であり、
Y6は、炭素数1〜18のアルキル基を表す。
ただし、Y3およびY6は総炭素数6〜20の直鎖状、分岐状または環状のアルキル基である。) - 前記熱架橋性基が、ヒドロキシ基、カルボキシル基、アミノ基、ブロックイソシアネート基、ビニル基、アリル基、(メタ)アクリル基、エポキシ基、オキセタニル基およびアルコキシシリル基から選ばれる1種または2種以上である請求項1記載の熱硬化性樹脂組成物。
- 前記nが、2〜8の整数を表し、前記oが、2であり、前記Rが、シアノ基である請求項1または2記載の熱硬化性樹脂組成物。
- (D)架橋触媒をさらに含有する請求項1〜3のいずれか1項記載の熱硬化性樹脂組成物。
- 前記(A)成分100質量部に対し、前記(B)成分1〜100質量部含有する請求項1〜4のいずれか1項記載の熱硬化性樹脂組成物。
- 前記(A)成分および(B)成分の合計100質量部に対し、前記(D)成分0.01〜20質量部含有する請求項4または5記載の熱硬化性樹脂組成物。
- 請求項1〜6のいずれか1項記載の熱硬化性樹脂組成物を熱硬化させて形成される−Cプレート位相差フィルム。
- 請求項1〜6のいずれか1項記載の熱硬化性樹脂組成物を熱硬化させた後、冷却後24時間以上放置する−Cプレート位相差フィルムの製造方法。
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