JP6553097B2 - イオン移動度分光計電力供給源のためのクロストーク補償 - Google Patents

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Description

(関連出願)
本願は、米国仮出願第62/015,885号(2014年6月23日出願)に対する優先権を主張し、上記出願は、その全体が参照により本明細書に援用される。
示差移動度分光分析は、典型的には、大気圧またはその近傍において、高電場移動度と低電場移動度との間の差異に基づいてイオンを分離する。イオンは、典型的には、実質的に均一間隙によって分離される2つの電極を有する移動度セルを通してドリフトし、交互する高および低電場条件にさらされることによって分離される。分離電場は、移動度セル内の電極への非対称波形の印加によって制御される。イオンは、その高電場移動度と低電場移動度との間の差異に応じて、一方または他方の電極に向かって移動するであろう。イオンが下流の検出器または質量分光計等の器具に伝送され得るようにイオンを移動度セルの中心軸に戻るように操縦するために、小DC電場が電極間に印加されることができる。特定の示差移動度を伴うイオンのみが、デバイスを通過するであろう。
今日使用される主な分析器幾何学形状は、均質電場を提供する平坦平面電極または非均質電場を生成する湾曲セル幾何学形状のいずれかによって特徴付けられる。前者は、一般的に、示差移動度分光計(DMS)と称され、後者は、高電場非対称波形イオン移動度分光計(FAIMS)と称される(集合的に、本明細書では、イオン移動度分光計と称される)。本教示は、特定のDMS構成に関して説明されるであろうが、FAIMSデバイスにも適用可能である。これらのデバイスは、一緒に、イオン移動度分光計デバイスと呼ばれることができる。
イオン分離は、典型的には、分離電圧(SV)と称される強非対称波形の影響下で示され得る。SVは、最も一般には、正弦波出力を使用して発生させられる。DMSのイオン移動度セル内で適切なSV電場を達成する方法の1つは、共同所有の米国特許第7,838,822号(特許文献1)に説明されており、参照することによって全体として本明細書に組み込まれる。この例示的方法は、2つの個別の正弦波を移動度セルに印加することによって、例えば、3MHz正弦波を第1の電極に印加し、半分の振幅を伴う6MHz正弦波を第2の電極に印加することによってSVを生成する。このアプローチを用いた正味効果は、図1に示されるように、FAIMS波形と称される波形であり、DMSまたはFAIMSのいずれかにおいて利用されることができる。適切なFAIMS波形は、非対称であり、ゼロに実質的に等しい時間平均値を有する電場を移動度セルにもたらす特性を有する。
SV6は、低振幅の高周波数信号であり、SV3は、高振幅(約2倍の電圧)、低周波数(半分の周波数)信号である。3MHz正弦波は、緑色で示され、6MHz正弦波は、橙色で示される。正味効果は、暗赤色トレースで示される分離波形である。SV6およびSV3は、調和的であり、安定したFAIMS波形を可能にすることを理解されたい。FAIMS波形を発生させる既存のアプローチは、DMSシステム内の他のキャパシタンスより実質的に小さいキャパシタンスを有するDMS移動度セルを利用する。
米国特許第7,838,822号明細書
出願人の本教示による、装置、システム、および方法は、いくつかの側面では、イオン移動度システム(分光計)の全体的容量負荷を有意に増加させずに、イオン移動度分光計内の電気クロストークの低減または排除を可能にする。出願人の教示の種々の側面によると、クロストーク補償回路のいくつかの例示的実施形態は、イオン移動度分光計が、イオン移動度分光計に結合されることができる高速ガスインターフェースを有する質量分光計等の高感度下流質量分光計とともに使用するために構成される(例えば、公知のイオン移動度分光計に対して細長くされる)とき、RFピックアップおよび/またはクロストークにおける結果として生じる問題に対処するように開示される。
出願人の教示の種々の側面によると、実質的に均一に間隔を置かれている少なくとも第1および第2の電極を備えているイオン移動度セルであって、イオン移動度セルは、セルキャパシタンスを有する、イオン移動度セルと、第1の周波数および第1の振幅において、第1の時間的に周期的な信号(例えば、正弦波信号)を生成するように構成される第1の高電圧波形発生器であって、第1の高電圧波形発生器は、第1の電極に電気的に結合されている、第1の波形発生器と、第2の周波数および第2の振幅において、第2の時間的に周期的な信号(例えば、正弦波信号)を生成するように構成される第2の高電圧波形発生器であって、第2の高電圧波形発生器は、第2の電極に電気的に結合され、第2の周波数は、第1の周波数の調波である、第2の波形発生器と、第1および第2の時間的に周期的な信号の印加が、非対称であり、ゼロに実質的に等しい時間平均値を有する電場をイオン移動度セル内にもたらすように、第1の電極と第2の電極との間のクロストークを低減させるように構成されているクロストーク補償回路とを備えているイオン移動度システムが提供される。
本教示による、クロストーク補償回路は、種々の構成を有することができる。例えば、いくつかの側面では、クロストーク補償回路は、第1の電極に電気的に結合され、第2の周波数における信号成分を実質的にフィルタ処理するように構成されている第1のフィルタと、第2の電極に電気的に結合され、第1の周波数における信号成分を実質的にフィルタ処理するように構成されている第2のフィルタとを備えていることができる。例えば、第1および第2のフィルタは、ノッチフィルタであることができる。いくつかの側面では、クロストーク補償回路は、セルキャパシタンスと並列に第3次回路を備えている。一例として、第3次回路は、直列に設置されている第1および第2のインダクタと、第2のインダクタと並列に設置されているコンデンサとを備えていることができる。関連側面では、第2のインダクタは、第1のインダクタのインダクタンス値の約半分のインダクタンス値を有することができる。
いくつかの側面では、クロストーク補償回路は、第1および第2の電極を磁気的に結合する変圧器を備えていることができる。例えば、変圧器は、第1の電極に対応する第1の巻線と第2の電極に対応する第2の巻線とを備えていることができ、第1の巻線は、第1の電極に電気的に結合され、第2の巻線は、コンデンサを介して、第2の電極と電気連通する。いくつかの側面では、コンデンサは、セルキャパシタンスに実質的に等しいキャパシタンスを有することができる。
いくつかの側面では、質量分光計は、イオン移動度セルの出力に結合されることができる。いくつかの側面では、イオン移動度セルは、DMSおよびFAIMSのうちの1つであることができる。
出願人の教示の種々の側面によると、第1の周波数および第1の振幅において、第1の時間的に周期的な信号(例えば、正弦波信号)を生成するように構成される第1の高電圧波形発生器であって、第1の高電圧波形発生器は、イオン移動度セルの第1の電極に電気的に結合するように構成されている、第1の波形発生器と、第2の周波数および第2の振幅において、第2の時間的に周期的な信号(例えば、正弦波信号)を生成するように構成される第2の高電圧波形発生器であって、第2の高電圧波形発生器は、イオン移動度セルの第2の電極に電気的に結合するように構成され、第2の周波数は、第1の周波数の調波である、第2の波形発生器と、第1および第2の電極における電気信号が、非対称であり、ゼロに実質的に等しい時間平均値を有する電場をイオン移動度セル内に生成するように構成されるように、第1の電極と第2の電極との間のクロストークを低減させるように構成されているクロストーク補償回路とを備えている高電場非対称波形装置が提供される。
出願人の教示の種々の側面によると、イオン移動度分光計内のクロストークを低減させる方法が提供される。本方法は、第1の波形発生器を用いて、第1の周波数および第1の振幅において第1の時間的に周期的な信号(例えば、正弦波信号)を提供することであって、第1の波形発生器は、イオン移動度セルの第1の電極に電気的に結合されている、ことと、第2の波形発生器を用いて、第2の周波数および第2の振幅において第2の時間的に周期的な信号(例えば、正弦波信号)を提供することであって、第2の波形発生器は、イオン移動度セルの第2の電極に電気的に結合され、第2の周波数は、第1の周波数の調波である、ことと、第1および第2の時間的に周期的な信号の印加が、非対称であり、ゼロに実質的に等しい時間平均値を有する電場をイオン移動度セル内にもたらすように、クロストーク補償回路を利用して、第1の電極と第2の電極との間のクロストークを低減させることとを含む。
いくつかの側面では、クロストーク補償回路は、第1の電極に電気的に結合され、第2の周波数における信号成分を実質的にフィルタ処理するように構成されている第1のフィルタと、第2の電極に電気的に結合され、第1の周波数における信号成分を実質的にフィルタ処理するように構成されている第2のフィルタとを備えていることができる。第1および第2のフィルタは、ノッチフィルタであることができる。
いくつかの側面では、イオン移動度セルの第1および第2の電極は、実質的に均一に間隔を置かれていることができ、イオン移動度セルは、セルキャパシタンスを呈する。関連側面では、クロストーク補償回路は、セルキャパシタンスと並列に第3次回路を備えていることができる。一例として、第3次回路は、直列に設置されている第1および第2のインダクタと、第2のインダクタと並列に設置されているコンデンサとを備えていることができる。いくつかの側面では、第2のインダクタは、第1のインダクタのインダクタンス値の約半分のインダクタンス値を有することができる。
いくつかの側面では、クロストーク補償回路は、第1および第2の電極を磁気的に結合する変圧器を備えていることができる。例えば、変圧器は、第1の電極に対応する第1の巻線と第2の電極に対応する第2の巻線とを備えていることができ、第1の巻線は、第1の電極に電気的に結合され、第2の巻線は、コンデンサを介して、第2の電極と電気連通する。関連側面では、コンデンサは、イオン移動度セルのキャパシタンスに実質的に等しいキャパシタンスを有することができる。
いくつかの側面では、方法は、イオン移動度セルの出力に結合されている質量分光計を提供することを含むことができる。いくつかの側面では、イオン移動度セルは、約3cmを上回る長さ(例えば、約13cm)を有することができる。
出願人の教示のこれらおよび他の特徴は、本明細書に記載される。
図の説明なし 図の説明なし 図の説明なし 図の説明なし 図の説明なし 図の説明なし 図の説明なし 図の説明なし 図の説明なし 図の説明なし 図の説明なし 図の説明なし 図の説明なし 図の説明なし 図の説明なし 図の説明なし 図の説明なし 図の説明なし 図の説明なし
より高感度のDMS/質量分光計インターフェースに近づけようとすることが、商業的に所望される。DMSセルから質量分光計へのイオンの効率的移送を達成するためのアプローチの1つは、真空の中へのガス流が移動度セルを通して層流を引き込むように、質量分光計の真空入口に移動度セルを密閉することを伴う。このように、移動度セルを通るガス流は、共同所有され、参照することによって全体として本明細書に組み込まれる、米国特許第8,084,736号に説明されているように、質量分光計入口に収束する。DMSセルを通るガス流量は、したがって、質量分光計入口のスループットによって規定され得るが、調節が、入口に先立って、ガスを追加または除去することによって行われ得る。
質量分光計感度は、入口オリフィスの面積を増加させ、より多くのイオンを器具真空システムの中に移送することによって改善されることができる。しかしながら、これは、真空入口に密閉されたDMSデバイスを通るガスの流量も増加させるであろう。したがって、DMS性能の一般的劣化を防止するために、移動度セル内の滞留時間を増加させ、ガス流の増加を補償する必要がある。この増加した速度は、イオンがその電場移動度に基づいて分離を示すために十分な時間移動度セル内の電場の中にあることを可能にし、電極内の機能的容積の増加(すなわち、より長いまたはより広い電極)を要求する。例示的新しい構成(約16L/分ガススループットを伴う1.5mmオリフィス直径)は、図2に示されるように、3cmから約13cmへの移動度セルの延長を要求する。これらのより長い移動度セルを使用することによって、より高速のイオンが、従来技術移動度セルと実質的に同様の滞留時間を有することができ(ABSCIEX製SelexIOTM Technology等)、イオンの示差移動度に対して同様の分解能を可能にする。
しかしながら、出願人は、細長いDMSセルの性能を評価するための市販のDMS波形発生器(AB SCIEX製SelexIONTM Technology)の使用が、予想外にも、FAIMS波形に歪をもたらすことを発見した。移動度セルは、並列電極の幾何学形状、ホルダの材料、および間隙高さにより、所定のキャパシタンスを有する。例示的従来技術セルの容量負荷は、約15pFである一方、移動度セルにおいて測定される残りのDMSシステムに対する容量負荷は、約50pFである。したがって、システムキャパシタンスは、従来技術イオン移動度セルにおけるイオン移動度セルのキャパシタンスを実質的に上回る。対照的に、例示的高速イオン移動度セルにおいて測定された容量負荷は、約38pFである。したがって、新しい細長い移動度セルは、総システムキャパシタンスに対して、従来技術セルよりはるかに高いキャパシタンスを有する。さらに、50pFを超える全体的システムキャパシタンスを低下させ、システムを効率的にし、システムキャパシタンスに対するセルの比率をさらに潜在的に増加させることが所望される。
インピーダンスがキャパシタンスに反比例すると仮定すると、電極間隙を横断するインピーダンスは、標準的シールド線リングハーネスを伴う細長いセルを使用する場合、小さくなりすぎ得る。正味結果は、一方の電極から他方の電極に間隙を横断する実質的RFピックアップである。この現象の測定の例は、図3に示される。
間隙を横断するRFピックアップは、6MHz波形(青色トレース、より低い振幅)、3MHz波形(黄色トレース、より高い振幅)、および組み合わせられた波形(赤色トレース)において明白である。最初に、青色トレースを参照すると、3MHz波形の成分の追加は、波形内の連続する最大値に対して振幅の差が存在するように、6MHzトレースを歪める。3MHzトレース(黄色)のピックアップの影響は、最大値に対して波形最小値の広がりを伴う波形の歪みとして現れる。最後に、移動度セル内の正味波形が、赤色トレースで示され、全体的波形形状は、図1から予期される形状とは非常に異なる。図3に示される波形は、DMS内にイオンの最適分離を提供しない。部分的補償は、6MHz調波の振幅を3MHz調波に対して増加させることによって達成されることができる。しかしながら、正味効果は、依然として、図1の所望の形状に対して異なる波形である。
波形歪の大きさは、6/3MHz波形の最適比率を用いて実験することによって近似されることができる。理想的2−正弦波発生器のための振幅の比率は、0.50に対応すべきである一方、周波数は、2倍異なる。しかしながら、RFピックアップが増加するにつれて、それは、電極における信号間にクロストークを生成し、6MHz波形の大きさは、観察される補償電圧(CoV)シフトを最大化するために有意に増加する必要がある。CoVは、イオンを分析間隙の中心に操縦し、したがって、イオンが下流の質量分光計に伝送されることを可能にするために、2つのDMS電極間に印加されるDC電圧である。タイプC移動度挙動(移動度が電場の増加に伴って低下する)を呈するイオンの場合、波形形状は、所与の化合物に対するCoVシフトを最大化することによって最適化されることができる。この実施例は、図4に提示され、例示的従来技術値(15pF)を上回るセル容量負荷におけるわずかな増加でさえも、実質的RFピックアップによって達成可能であることが明白である。故に、追加のクロストーク補償を伴わない、セルキャパシタンスにおける増加は、波形発生器の再最適化および/または再設計を要求するであろう。これは、2つの調波出力の最適化された比率がシステムキャパシタンスとセルキャパシタンスとの複合関数となるので、特に問題点が多い。加えて、約38pFセルを用いてデータに対する6/3MHz調波の比率を調節した後でも、図1の所望の波形を完全に複製することは不可能であった(図4)。したがって、DMS分離のための達成可能なピーク容量は、理想的場合から制限される。
低CoVは、FAIMS波形が、補償が殆ど必要されないように最適化された形状を伴う非対称電場を生成することができないことを示し得る。タイプC移動度挙動を呈するイオンに対して、理論的理想的CoVは、低周波数調波が高周波数調波の振幅の約2倍を有する場合、達成されるはずである。図5は、RFピックアップがシステムから排除された場合のCoVに及ぼす例示的効果を示す。
任意の特定の理論によって拘束されるわけではないが、RFピックアップ問題の大きさは、米国特許第7,838,822号(参照することによってその全体として組み込まれる)を参照して前述の例示的FAIMS波形アプローチを使用する場合、総DMSシステム容量負荷に対する移動度セルの容量負荷の比率に比例すると考えられる。RFピックアップからのクロストークは、問題であり得る。何故なら、それは、何ら補償を伴わないと、高感度質量分光計器具(例えば、高速ガスインターフェースを有する)と適合性がないもともある小型セルに移動度セル設計を限定し得るからであり、および/または、それが、移動度セルの負荷が総システムキャパシタンスに対して少量に維持されるようにシステム容量負荷の増加を強制し得るからである。さらに、電力要件は、容量負荷に比例するので、総DMSシステム容量負荷に対する移動度セルの容量負荷の比率にさらに影響を及ぼす全体的システムキャパシタンスを低減させることが望ましくあり得る。出願人の教示の種々の側面によると、クロストーク補償回路のいくつかの例示的実施形態が、RFピックアップおよび/またはクロストークにおいて結果として生じる問題に対処するために本明細書に開示される。
図6は、DMS駆動回路および移動度セルのための従来技術回路モデルを示す。VIおよびV2は、FAIMS波形を移動度セルC1に供給するAC駆動信号である。これらの電圧源は、2つの異なる振幅における第1の周波数および第2の周波数で時間的周期的信号(例えば、正弦波信号)を生成し、FAIMS波形を形成するように構成される電圧波形発生器からもたらされる。一実施形態では、V1は、3MHz波形を供給する。R1およびL3は、システムおよび移動度セルキャパシタンスの観点から、3MHzで共鳴を可能にするために含まれる。C3およびC4は、信号ケーブルおよびDMSシステムの残りに対する寄生キャパシタンスである。C1は、移動度セルに対する寄生キャパシタンスである。図6におけるC1は、例示的13cmの細長い移動度セルに対応する。将来的設計選択肢は、C3およびC4のキャパシタンスを低減させ、効率および性能を改善するように行われ得ることを理解されたい。この回路は、前述のように、セルC1を横断するクロストークを受けやすいであろう。
図7は、C1の両側で測定されるような図6のDMS駆動回路の動作中の典型的信号を示す。図7は、3MHzにおけるクロストークを示す。上の信号は、意図される3MHz信号である。下の信号は、クロストークによって生じる、セルCIの他側で測定された3MHz信号である。より低い信号の大きさは、望ましくない。
図8は、6MHzでCIの両側で測定されるような、図6のDMS駆動回路の動作中の典型的信号である。ここでは、下の信号は、C1の3MHz側で測定されたクロストーク成分を表す。再び、より低い信号の大きさは、望ましくないレベルのクロストークを図示する。
図9は、より広い範囲の周波数にわたる3MHzにおけるクロストーク成分を示す。これらの信号は、システムキャパシタンスC3およびC4が減少させられたときに測定され、システムキャパシタンスがセルキャパシタンスに対して低いとき、クロストーク成分(下の信号)が望ましくないことを図示する。すなわち、クロストーク成分(下の信号)は、セルキャパシタンス/システムキャパシタンスの比率が増加するにつれて、クロストークの量の著しい増加を示す。
図10は、6MHzでシステムキャパシタンスを低下させることの同じ効果を示す。クロストーク成分(下の信号)は、10dBの信号内のクロストークの量の著しい増加を示すことに留意されたい。示されるように、6MHzにおけるクロストーク成分は、システムキャパシタンスが減少させられる場合、非常に問題になり得る。故に、移動度セルC1を横断する固有のクロストークを補償するためのシステムおよび方法の必要性がある。
(補償回路1)
ここで図11を参照すると、出願人の教示の種々の側面によるクロストーク補償回路のための回路図の一例示的実施形態が、描写される。図11に描写される例示的クロストーク補償回路は、ノッチフィルタを利用して、ピックアップ問題を低減または排除することによって、システムキャパシタンスに対する移動度セルのキャパシタンスの増加に対処する。このアプローチでは、6MHzフィルタが、シールド線が移動度セル支柱に取り付く領域内の3MHz回路に電気的に結合される。6MHzフィルタは、コンデンサC2を介して、接地に接続されるコイルL4を含み、任意の6MHz信号を3MHz側からフィルタ処理する。同様に、3MHzフィルタが、シールド線がセル支柱に取り付く領域内の6MHz回路に電気的に結合される。3MHzフィルタは、コンデンサC5を介して、接地に接続されるコイルLIを含み、任意の3MHz信号を6MHz側からフィルタ処理する。これらのフィルタは、ノッチフィルタまたはトラップフィルタとして説明されることができる。図12は、ノッチフィルタコイルLIおよびL5のデジタル写真を示す。
この解決策は、実験室において試験され、効果的であることが示された。実験は、ノッチフィルタアプローチがDMS間隙を横断するRFピックアップに関する問題を著しく低減または実質的に排除し得ることを検証するために行われた。図13は、ノッチフィルタをシステム上に実装した後に観察された劇的改善を示す。3および6MHz波形の歪は、もはや明白ではなく、DMS間隙における正味効果は、適切に成形されたFAIMS波形である。図13および図1における波形間の類似性に留意されたい。波形の補正が、最大CoVシフトを達成するために必要な2つの調波の比率を測定することによってさらに検証された。非歪波形の場合、3MHz波形に対する6MHz波形の最適比率は、約0.5となるはずである。この比率は、図5に示されるように、レセルピンイオンに対するCoVシフトを監視しながら、比率(固定p−p振幅)の調節によって確認された。ノッチフィルタが適切であると、最適比率が、2正弦波FAIMS発生器に対する理論的最適振幅比率に合致した。
図14は、3MHz信号に及ぼすノッチフィルタの効果を示す。ここでは、移動度セルの3MHz側の3MHz信号の利得が、示される。2つのピークのうちの1つをピックアップすることによって、または2つのピークのうちの一方がFAIMS駆動信号と対応するようにフィルタを調整することによって、合理的利得は、依然として、クロストークを低減させながら達成されることができる。
図15は、これらのピークのうちの一方が選定されるときの利得およびクロストーク成分を示す。3MHz駆動信号は、セルの6MHz側のクロストークを約−14dBまで低減させながら、セルの適切な側の50dB程度の利得を達成する。
図16は、6MHzにおける類似結果を示す。上の信号は、セルの適切な側の6MHz信号の利得を示す一方、クロストーク成分(下の信号)は、実質的により低い。図15および16と図9および10とを対比し、このアプローチの有用性が、分かり得る。
図17は、3MHzトラップ内の電圧をセル電圧と比較する。ここでは、下の信号は、移動度セルの適切な側のセル電圧である。上のセルは、L4とC2との間の3MHz側トラップの内側のある点における電圧である。ノッチフィルタ内の電圧がセル電圧より高いという事実は、このアプローチが効率損失を有し得ることを示す。全体的効率は、より高いインダクタンスを伴うトラップフィルタのためのコイルを選択することによって改善されることができる。これらのトラップコイルは、トラップが、事実上、望ましくない信号成分を移動度セルの適切な側において接地に短絡させるので、電力を損失する。これは、効率損失をもたらし得るが、これは、これらのノッチフィルタを使用することによってクロストークを軽減する明白な利点を前提として、容認可能であり得る。
(補償回路2)
移動度セルを横断するクロストークを補償するために使用され得る、補償回路の別の実施形態が、図18に示される。ここでは、電圧源VIおよびV2は、示されない。図18では、第3次回路は、移動度セルC1と並列に設置される。示される移動度セルは、従来技術における既存のより短い移動度セルである。セルC1と並列されると、第3次回路は、第4次回路となる。第3次回路は、クロストークがセルC1を横断して生じることを防止するための負のキャパシタンスの追加として見なされることができる。
第3次回路は、拒絶されるべき周波数のための大きなインピーダンスをセルの両側に生成する。これは、クロストーク信号を接地に短絡させずに、クロストークを著しく低減または実質的に排除することができ、効率増加をもたらし得る。第3次回路内の構成要素L1、L2、およびC4の値は、C1を用いると、3および6MHzにおいて高インピーダンスが存在するように選定される。結果として生じる第4次回路は、本質的に、セルCIの両側間の開回路として現れ、クロストークを実質的に排除する。
事実上、2つの並列共鳴は、第4次回路によって生成される。インダクタLIおよびL2は、概して、2つの共鳴周波数3および6MHzの比率と同一比率を有するであろう。結果として生じる第4次回路の挙動および適切な共鳴を生成するための適切な構成要素の選択は、伝達関数を分析することによって理解されることができる。伝達関数および構成要素の選択は、本教示に従って、当業者によって容易に理解されることができる。
(補償回路3)
クロストーク補償回路の別の実施形態が、図19に図示される。補償回路は、2つの巻線変圧器と、移動度セルのキャパシタンスに実質的に合致するコンデンサとを備えている。図18のように、高電圧波形発生器構成要素は、示されない。図19における補償回路は、波形発生器によって発生させられる時間的に周期的な信号(例えば、正弦波信号)の成分を磁気的に結合する。コンデンサC8を追加し、変圧器がタップされる方法を選択することによって、この磁気結合からピックアップされたセルの両側における結果として生じる信号は、位相がずれる。位相がずれた信号は、移動度セル内の間隙から生じるクロストーク信号を実質的に相殺する。変圧器の各コイルは、接地への経路を生成する。巻線は位相がずれた出力を提供するように配列される。変圧器は、接地に進むであろう電流の量を最小化するように多巻数を伴う巻線を含むことができる。本明細書で使用される場合、用語「実質的」は、その通常の意味を有し、すなわち、混乱が生じない程度に、ある関連値の約5%以内であると理解されたい。
前述のように、本教示の可能な代替解決策は、セル容量負荷/総容量負荷の同一比率が維持されるように、ワイヤリングハーネスの容量負荷を劇的に増加させることであり得るが、総容量負荷は、少なくとも2.5倍増加する必要があり得ることを理解されたい。システムの電力要件は、したがって、劇的に増加し、コイル、ドライバ、冷却システム、および他の構成要素に変更を要求する可能性が高いであろう。
要するに、高流動DMS器具内の移動度セルのオリフィスを通るガス流の増加は、DMSセルのサイズの対応する増加を要求し、それは、セル(および総システム)のキャパシタンスを増加させる。非補償DMS電力供給源の使用は、電極間隙を横断するRFピックアップをもたらし、分離電場の歪を生じさせ、したがって、分離不良をもたらし、それは、直接、データ品質に影響を及ぼし得る。出願人の本教示の種々の側面による、本明細書に開示されるクロストーク補償回路は、既存の波形発生器を用いてより高いキャパシタンスDMSセルの使用を可能にし、波形発生器および関連付けられたワイヤリングのサイズの縮小を潜在的に可能にすることができる。
当業者は、種々の変更が、本発明の範囲から逸脱することなく、前述の実施形態に行われることができることを理解されるであろう。特に、上記に提供される実施例は、3MHzにおいて分離波形を提供するように設計された非対称波形発生器に関する。周波数は、本開示の範囲から逸脱することなく、変更されることができる。例えば、より高い周波数発生器は、概して、特に、非常に低い間隙高さを有するデバイスとともに使用されるとき、半径方向発振の振幅の低減に起因して、DMSデバイスに改良されたイオン伝送を提供する。加えて、上記に提供される実施例は、平面幾何学形状DMSデバイスの文脈において説明された。これらのアプローチはまた、これらの教示の範囲から逸脱することなく、湾曲幾何学形状デバイスおよび微小機械加工されたデバイスに適用され得る。最後に、上記に提供される実施例は、13cmDMSセルの使用に関する。DMSセルの間隙高さ、幅、および長さは、これらの教示の範囲から逸脱することなく、変動させられ得る。出願人の教示の種々の側面による前述の補償アプローチは、任意のセル幾何学形状とともに使用され得る。前述の例示的実施形態は、質量分光計の入口オリフィスに密閉されたDMSセルを含むが、出願人の教示はまた、毛管または加熱毛管入口を有する、質量分光計システムに適用され得る。出願人の教示はまた、DMSまたはFAIMSセルが質量分光計に密閉されていないシステムに適用され得る。
明確にするため、前述の議論は、割愛することが簡便または適切である場合には、特定の具体的な詳細を割愛しつつ、出願人の教示の実施形態の種々の側面を詳説することを理解されたい。例えば、代替的実施形態における同等または類似の特徴に関する議論は、幾分か省略され得る。良く知られたアイデアまたは概念もまた、簡便のため、詳細には議論されない場合がある。出願人の教示のいくつかの実施形態は、具体的に記された記述の特定部分を実施の度に必要としない場合があり、それは、実施形態の深い理解を提供するためのみに本明細書で説明されることを当業者は認識するであろう。同様に、記述される実施形態は、本開示の範囲から逸脱することなく、共通的な一般知識による改変や変形の影響を受け得ることは明らかであろう。上記に示す実施形態の詳細な記述は、決して、出願人の教示をいかようにも限定するものとして見なされるべきものではない。
当業者は、以下に説明される図面が例証目的にすぎないことを理解するであろう。図面は、出願人の教示の範囲をいかようにも限定することを意図するものではない。便宜上、参照番号はまた、類似構成要素または特徴を示すために、図全体を通して繰り返され得る(オフセットの有無にかかわらず)。

Claims (20)

  1. イオン移動度システムであって、
    実質的に均一に間隔を置かれている少なくとも第1および第2の電極を備えているイオン移動度セルであって、前記イオン移動度セルは、セルキャパシタンスを有する、イオン移動度セルと、
    第1の周波数および第1の振幅において、第1の時間的に周期的な信号を生成するように構成されている第1の高電圧波形発生器であって、前記第1の高電圧波形発生器は、前記第1の電極に電気的に結合されている、第1の波形発生器と、
    第2の周波数および第2の振幅において、第2の時間的に周期的な信号を生成するように構成されている第2の高電圧波形発生器であって、前記第2の高電圧波形発生器は、前記第2の電極に電気的に結合され、前記第2の周波数は、前記第1の周波数の調波である、第2の波形発生器と、
    クロストーク補償回路と
    を備え、
    前記クロストーク補償回路は、前記第1および第2の時間的に周期的な信号の印加が、非対称であり、ゼロに実質的に等しい時間平均値を有する電場を前記イオン移動度セル内にもたらすように、前記第1の電極と前記第2の電極との間のクロストークを低減させるように構成されている、イオン移動度システム。
  2. 前記クロストーク補償回路は、
    前記第1の電極に電気的に結合され、前記第2の周波数における信号成分を実質的にフィルタ処理するように構成されている第1のフィルタと、
    前記第2の電極に電気的に結合され、前記第1の周波数における信号成分を実質的にフィルタ処理するように構成されている第2のフィルタと
    を備え、
    随意に、前記第1および第2のフィルタは、ノッチフィルタである、請求項1に記載のイオン移動度システム。
  3. 前記クロストーク補償回路は、前記セルキャパシタンスと並列に第3次回路を備え、随意に、
    前記第3次回路は、直列に設置されている第1および第2のインダクタと、前記第2のインダクタと並列に設置されているコンデンサとを備え、随意に、
    前記第2のインダクタは、前記第1のインダクタのインダクタンス値の実質的に半分のインダクタンス値を有する、請求項1に記載のイオン移動度システム。
  4. 前記クロストーク補償回路は、前記第1および第2の電極を磁気的に結合する変圧器を備え、随意に、
    前記変圧器は、前記第1の電極に対応する第1の巻線と前記第2の電極に対応する第2の巻線とを備え、前記第1の巻線は、前記第1の電極に電気的に結合され、前記第2の巻線は、コンデンサを介して、前記第2の電極と電気連通している、請求項1に記載のイオン移動度システム。
  5. 前記コンデンサは、前記セルキャパシタンスに実質的に等しいキャパシタンスを有する、請求項4に記載のイオン移動度システム。
  6. 前記イオン移動度セルの出力に結合されている質量分光計をさらに備え、随意に、
    前記イオン移動度セルは、DMSおよびFAIMSのうちの1つを備えている、請求項1に記載のイオン移動度システム。
  7. 高電場非対称波形装置であって、
    第1の周波数および第1の振幅において、第1の時間的に周期的な信号を生成するように構成されている第1の高電圧波形発生器であって、前記第1の高電圧波形発生器は、イオン移動度セルの第1の電極に電気的に結合するように構成されている、第1の波形発生器と、
    第2の周波数および第2の振幅において、第2の時間的に周期的な信号を生成するように構成されている第2の高電圧波形発生器であって、前記第2の高電圧波形発生器は、前記イオン移動度セルの第2の電極に電気的に結合するように構成され、前記第2の周波数は、前記第1の周波数の調波である、第2の波形発生器と、
    クロストーク補償回路と
    を備え、
    前記クロストーク補償回路は、前記第1および第2の電極における電気信号が、非対称であり、ゼロに実質的に等しい時間平均値を有する電場を前記イオン移動度セル内に生成するように構成されるように、前記第1の電極と前記第2の電極との間のクロストークを低減させるように構成されている、高電場非対称波形装置。
  8. 前記クロストーク補償回路は、
    前記第1の電極に電気的に結合され、前記第2の周波数における信号成分を実質的にフィルタ処理するように構成されている第1のフィルタと、
    前記第2の電極に電気的に結合され、前記第1の周波数における信号成分を実質的にフィルタ処理するように構成されている第2のフィルタと
    を備え、
    随意に、前記第1および第2のフィルタは、ノッチフィルタである、請求項7に記載の高電場非対称波形装置。
  9. 前記クロストーク補償回路は、前記イオン移動度セルのセルキャパシタンスと並列に第3次回路を備え、随意に、
    前記第3次回路は、直列に設置されている第1および第2のインダクタと、前記第2のインダクタと並列に設置されているコンデンサとを備え、随意に、
    前記第2のインダクタは、前記第1のインダクタのインダクタンス値の実質的に半分のインダクタンス値を有する、請求項7に記載の高電場非対称波形装置。
  10. 前記クロストーク補償回路は、前記第1および第2の電極を磁気的に結合する変圧器を備え、随意に、
    前記変圧器は、前記第1の電極に対応する第1の巻線と前記第2の電極に対応する第2の巻線とを備え、前記第1の巻線は、前記第1の電極に電気的に結合され、前記第2の巻線は、コンデンサを介して、前記第2の電極と電気連通している、請求項7に記載の高電場非対称波形装置。
  11. 前記コンデンサは、前記イオン移動度セルのセルキャパシタンスに実質的に等しいキャパシタンスを有する、請求項10に記載の高電場非対称波形装置。
  12. 前記イオン移動度セルは、DMSおよびFAIMSのうちの1つを備え、随意に、
    前記イオン移動度セルの出力に結合されている質量分光計をさらに備えている、請求項7に記載の高電場非対称波形装置。
  13. イオン移動度分光計内のクロストークを低減させる方法であって、
    実質的に均一に間隔を置かれている少なくとも第1および第2の電極を備えているイオン移動度セルを提供することであって、前記イオン移動度セルは、セルキャパシタンスを有する、ことと、
    第1の波形発生器を用いて、第1の周波数および第1の振幅において第1の時間的に周期的な信号を提供することであって、前記第1の波形発生器は、イオン移動度セルの第1の電極に電気的に結合されている、ことと、
    第2の波形発生器を用いて、第2の周波数および第2の振幅において、第2の時間的に周期的な信号を提供することであって、前記第2の波形発生器は、前記イオン移動度セルの第2の電極に電気的に結合され、前記第2の周波数は、前記第1の周波数の調波である、ことと、
    クロストーク補償回路を利用することと
    を含み、
    前記クロストーク補償回路は、前記第1および第2の時間的に周期的な信号の印加が、非対称であり、ゼロに実質的に等しい時間平均値を有する電場を前記イオン移動度セル内にもたらすように、前記第1の電極と前記第2の電極との間のクロストークを低減させる、
    方法。
  14. 前記クロストーク補償回路は、
    前記第1の電極に電気的に結合され、前記第2の周波数における信号成分を実質的にフィルタ処理するように構成されている第1のフィルタと、
    前記第2の電極に電気的に結合され、前記第1の周波数における信号成分を実質的にフィルタ処理するように構成されている第2のフィルタと
    を備え、
    随意に、前記第1および第2のフィルタは、ノッチフィルタである、請求項13に記載の方法。
  15. 前記イオン移動度セルの前記第1および第2の電極は、実質的に均一に間隔を置かれており、前記イオン移動度セルは、セルキャパシタンスを示す、請求項13に記載の方法。
  16. 前記クロストーク補償回路は、前記セルキャパシタンスと並列に第3次回路を備えている、請求項15に記載の方法。
  17. 前記第3次回路は、直列に設置されている第1および第2のインダクタと、前記第2のインダクタと並列に設置されているコンデンサとを備え、随意に、前記第2のインダクタは、前記第1のインダクタのインダクタンス値の実質的に半分のインダクタンス値を有する、請求項16に記載の方法。
  18. 前記クロストーク補償回路は、前記第1および第2の電極を磁気的に結合する変圧器を備え、随意に、
    前記変圧器は、前記第1の電極に対応する第1の巻線と前記第2の電極に対応する第2の巻線とを備え、前記第1の巻線は、前記第1の電極に電気的に結合され、前記第2の巻線は、コンデンサを介して、前記第2の電極と電気連通している、請求項13に記載の方法。
  19. 前記コンデンサは、前記イオン移動度セルのキャパシタンスに実質的に等しいキャパシタンスを有する、請求項18に記載の方法。
  20. 前記イオン移動度セルの出力に結合されている質量分光計を提供することをさらに含む、請求項13に記載の方法。
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