JP6549047B2 - ボイラ - Google Patents

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本発明は、例えば舶用の主機ボイラよりも小型の補助ボイラに用いて好適なボイラに関するものである。
近年、Handyとされたばら積み船や、Handy Maxとされた大型ばら積み船では、タンクのクリーニングや各種用途向けに従来よりも多量の雑用蒸気消費が計画されている。例えば、従来では5t/hだった蒸気消費量が、近年では10〜15t/hの蒸気消費量が要求される。
また、COPT(Cargo Oil Pump Turbine)駆動等に用いていた20barg程度の補助ボイラを搭載するタンカーとしては、AfraMAX、SuezMAXクラスが主流となっており、舶用の高圧ボイラとして一般的に用いられている二胴水管構造のボイラでは、船内の据え付け面積が大きくなることから敬遠される傾向にある。
そこで、据え付け面積のコンパクト化に対しては円筒容器内に燃焼室と熱交換器とを配置したシリンドリカルボイラの採用が好ましいが、燃焼室スペースが二胴水管ボイラに比べて限られてしまうため、二胴水管ボイラよりも高熱負荷となり、燃焼室に投入した燃料の炉内滞留時間も短くなる。例えば、二胴水管ボイラの燃焼室熱負荷に対してシリンドリカルボイラの熱負荷は約1.5倍程度となり、二胴水管ボイラに対してシリンドリカルボイラの炉内滞留時間は1/10程度となる。したがって、シリンドリカルボイラのような小型の燃焼室を有するボイラでは、さらに燃料を効率的に燃焼させる必要がある。
なお、火力発電に用いられるような大型ボイラでは、火炉の上方に追加空気を投入してNOxの低減と未燃炭素の反応などの環境性能を向上させることが提案されている(下記特許文献1及び2参照)。
特開昭61−161314号公報 特許第3101823号公報
しかし、上記特許文献に記載された技術は、大型ボイラに対するものであり、これよりも小さな限られた大きさの燃焼室を有するボイラに対して有効となるものではない。
そこで、20barg以下の低圧ボイラや7barg程度のドンキーボイラ等の小型ボイラのように燃焼室の容積が限られている場合であっても、蒸気消費量を増大させる手法が求められている。本発明者等は、燃焼室の容積が限られている場合であっても、燃料の未燃分を可及的に少なくする燃焼が燃焼室内で可能となれば、ボイラ効率が上がり、従来ボイラと同等性能にて、蒸気消費量の増大に応えることができることに着目した。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、燃料の未燃分を減らした燃焼を行うことによってボイラ効率を向上させることができるボイラを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明のボイラは以下の手段を採用する。
すなわち、本発明にかかるボイラは、燃焼室と、前記燃焼室内に火炎を形成する1つのバーナと、前記燃焼室の上方に設けられ、該燃焼室の燃焼ガス出口から導かれた燃焼ガスによって加熱されて蒸気を生成する熱交換器とを備え、前記燃焼ガス出口は、前記バーナの燃料噴射方向に対して交差する方向に設けられ、前記燃料噴射方向は、前記燃焼ガス出口から遠ざかる方向でかつ前記バーナに対向する壁部に向けられ、前記燃焼ガス出口の上流側近傍に向けて追加空気を供給する追加空気供給部が設けられていることを特徴とする。
燃焼室の上方に熱交換器を設置する構成とすることで、据え付け面積を小さくしたコンパクトなボイラとする。
バーナの燃料噴射方向は、燃料噴射方向に対して交差する燃焼ガス出口から遠ざかる方向でかつバーナに対向する壁部に向けられているので、バーナから噴射されたバーナ噴流は、火炎を形成しながら燃焼ガス出口から遠ざかるように流れ、そして対向する壁部に向かう。そして、バーナ噴流は、バーナに対向する壁部に到達した後に方向転換して燃焼ガス出口へと向かう。このように燃焼室内を大きく使うことができるので、バーナから噴射された燃料の燃焼室内における滞留時間を長くすることができる。これにより、燃料の未燃分を可及的に多く燃焼させることができる。
また、燃焼ガス出口の上流側近傍に向けて追加空気を供給することとしたので、バーナ噴流の主流から外れた燃料が燃焼ガス出口に直接向かってしまう場合であっても、燃焼ガス出口の上流側近傍に向けられた追加空気によって燃焼させることができる。これにより、燃料の未燃分を少なくすることができる。
さらに、本発明のボイラでは、前記追加空気供給部によって供給される追加空気は、前記バーナから噴射されたバーナ噴流が前記燃焼ガス出口に到達する前に、該バーナ噴流と同時刻に供給された追加空気が前記燃焼ガス出口に到達する流速とされていることを特徴とする。
追加空気がバーナ噴流よりも先に燃焼ガス出口に到達することとしたので、燃焼室内で空気不足を来すことなく燃料を燃焼させることができる。
さらに、本発明のボイラでは、前記追加空気供給部から供給される追加空気の運動量は、前記バーナから噴射されたバーナ噴流の運動量以下とされていることを特徴とする。
追加空気の運動量を、バーナ噴流の運動量以下とすることで、バーナから噴射された噴流が追加空気の流れに引き込まれることを回避できる。これにより、噴流中の燃料を追加空気の流れに引き込んで未燃分を多く生成してしまうことを回避することができる。なお、運動量は、噴流径と流速との積で表される。
例えば、バーナに供給する空気の流量に対する前記追加空気の流量の比は、1/5以下とされている。
さらに、本発明のボイラでは、前記バーナと前記追加空気供給部とは、前記燃焼室の同一の壁部に設置されており、前記バーナの前記燃料噴射方向と前記追加空気供給部の供給方向とがなす角が15°以上とされていることを特徴とする。
バーナと追加空気供給部が燃焼室の同一の壁部に設置されている場合に、同一の方向、すなわち略平行に噴出させると、追加空気がバーナの噴流に引き込まれてしまうおそれがある。これでは、燃焼室内におけるバーナ噴流の主流の炉内滞留時間が不足するため、未燃粒子を追加空気によって有効に燃焼させることができない。
そこで、バーナの燃料噴射方向と追加空気供給部の供給方向とがなす角を15°以上として、バーナ噴流と追加空気がそれぞれ遠ざかるようにした。これにより、バーナ噴流に追加空気が引き込まれてしまうことを回避することができる。
さらに、本発明のボイラでは、前記追加空気供給部は、複数とされていることを特徴とする。
燃焼室内の燃料の濃度分布は、バーナから噴射された噴流に直交する断面で見た場合に、均一となっているわけではない。特に、燃料が噴出される噴口が複数とされている場合には燃料濃度が均一になることは期待できない。そこで、複数の空気供給部を設けて、燃料濃度のムラに対応させることで、未燃分の燃焼を促進することとした。
燃料の未燃分を減らした燃焼を行うことによってボイラ効率を向上させることができる
本発明の一実施形態にかかるボイラを示した部分断面斜視図である。 バーナを示した正面図である。 燃焼室を示し、(a)は縦断面図、(b)は横断面図である。 一実施形態の効果を示し、(a)は燃焼室内の温度分布、(b)は燃焼室内の酸素濃度分布である。 図4に対応する参考例を示し、(a)は燃焼室内の温度分布、(b)は燃焼室内の酸素濃度分布である。 追加空気にバーナからの噴流が引き込まれた場合を示し、(a)は燃焼室内の温度分布、(b)は燃焼室内の酸素濃度分布である。 追加空気の流量割合について示し、(a)は追加空気の流量割合に対する未燃分量を示し、(b)は追加空気の流量割合に対する追加空気の運動量割合を示す。 追加空気がある場合(実施形態)と追加空気がない場合(参考例)の未燃分量を示したグラフである。 バーナ噴流と追加空気とがなす角度を変化させた場合の未燃分量を示したグラフである。 異なる噴口位置から噴射された燃料粒子の軌跡を示した横断面図である。
以下に、本発明にかかる実施形態について、図面を参照して説明する。
図1には、本実施形態に係るシリンドリカルボイラ(ボイラ)1が示されている。
シリンドリカルボイラ1は、船舶機関内の雑用蒸気を供給する用途としての補助ボイラとされており、圧力は20barg以下とされている。シリンドリカルボイラ1は、全体が略円筒形とされており、上下方向に軸線を有した状態で立設されている。シリンドリカルボイラ1の下部には、燃焼室3が設けられている。燃焼室3は、水平方向に延在する中心軸線C1(図3参照)を有した円筒形とされている。燃焼室3の側壁の中央には、バーナ5が設けられている。
バーナ5は、図2に示すように、複数の噴口7から燃料(例えばC重油とされた燃料油)が噴射され、その周囲からはバーナ空気が供給される。バーナ空気は、半径方向に延在する複数のベーン9によって旋回がかけられるようになっている。
バーナ5の上方には、図3に示すように、追加空気供給部11が設けられている。バーナ空気および追加空気供給部11から供給される追加空気は、図示しない共通の空気供給ファンから導かれる。バーナ空気のみを供給する場合に比べて、追加空気供給部11からも空気を供給することで、空気の通過断面積を大きく取ることが可能となるため圧損を小さく抑えることができる。
図1に示すように、燃焼室3の上方には、熱交換器13が設けられている。熱交換器13では、図示しない供給源から供給された水が熱交換器13の多数の伝熱管13a内に導かれるようになっている。各伝熱管13aの外周側には、燃焼室3の燃焼ガス出口3a(図3参照)から導かれた燃焼ガスが流される。これにより、伝熱管13a内を通過する水が蒸発させられて蒸気が発生する。発生した蒸気は、頂部の蒸気出口15から取り出されて、需要先へと送られる。各伝熱管13aを加熱した後の燃焼ガスは、燃焼ガス排気口17から排出される。
図3(a)に示すように、バーナ5は、燃焼室3を側面視した場合に、燃焼室3の一側壁部3b(同図では左壁)の例えば中央に設けられており、この位置から燃焼室3の対向する対向壁部3cの下方に向けて燃料及び空気が噴射されるように向けられている。すなわち、バーナ5からのバーナ噴流の噴射方向A1は、噴射方向A1に対して交差する方向に設けられた燃焼ガス出口3aから遠ざかる方向に向けられており、燃焼室3の対角方向となっている。このようにバーナ噴流は、燃焼室3の中心軸線C1方向から傾斜した方向に噴射されるので、燃焼室3内で可及的に長い距離を流れるようになっている。バーナ噴流は、対向壁部3cに到達した後に、矢印A2で示すように、上方に方向転換して燃焼ガス出口3aへと向かう。
追加空気供給部11は、バーナ5と同じ一側壁部3bに設けられており、バーナ5よりも燃焼ガス出口3aに近い側すなわちバーナ5の上方に設けられている。追加空気供給部11から供給される空気は、中心軸線C1と平行に即ち水平方向に流される。これにより、追加空気供給部11から供給された空気は、燃焼ガス出口3aの上流側近傍に供給される。そして、追加空気供給部11から供給される追加空気は、バーナ噴流が燃焼ガス出口3aに到達する前に、バーナ噴流と同時刻に供給された追加空気が燃焼ガス出口3aに到達する流速とされている。このように追加空気の流速を設定することにより、バーナ5から噴射された燃料が燃焼ガス出口3aの上流側で追加空気に合流することになる。
追加空気供給部11から供給される追加空気の運動量は、バーナ5から噴射されるバーナ噴流の運動量以下とされている。ここで、運動量は、噴流径と流速との積で表される。
上記構成のシリンドリカルボイラ1は、以下のように動作する。
図示しない空気供給ファンからバーナ5及び追加空気供給部11へと空気が供給される。バーナ5に供給されたバーナ空気は、各ベーン9(図2参照)によって旋回が付与された後に燃焼室3内へと供給される。このときに、燃料(例えばC重油)が各噴口7から供給され、旋回するバーナ空気とともにバーナ噴流が形成される。燃焼室3内に噴射されたバーナ噴流は、火炎を形成しつつ、矢印A1に示すように、燃焼室3内を斜め下方に流れて、バーナ5から見て遠い角部へ向かって流れる。対向壁部3cに到達した後に、バーナ噴流は方向転換し、矢印A2に示すように燃焼室3内を大きく迂回して流れて燃焼ガス出口3aへと向かう。
追加空気供給部11から供給された空気は、矢印A3に示すように水平方向に流れて、燃焼ガス出口3aの上流側に到達する。この位置にて、バーナ5から噴射されたバーナ噴流の主流と合流して、未燃分の燃焼が完結される。
また、追加空気供給部11は、バーナ5よりも上方にて空気を供給するので、バーナ5から噴射されたバーナ噴流の主流から外れた未燃粒子に対して、燃焼ガス出口3aに到達する手前で酸素を供給することができる。
燃焼室3内で生成された燃焼ガスは、燃焼ガス出口3aを通り、熱交換器13へと導かれる。燃焼ガスは、熱交換器13の各伝熱管13aの外周を流れて伝熱管13a内の水を加熱して蒸発させる。熱交換器13を通過した燃焼ガスは、燃焼ガス排気口17から排出される。
熱交換器13にて生成された蒸気は、上方の蒸気出口15から取り出されて、需要先へと送られる。
本実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
バーナ5の燃料噴射方向は、図3の矢印A1で示したように、燃料噴射方向に対して交差する方向に設けられた燃焼ガス出口3aから遠ざかる方向でかつ対向壁部3cに向けて形成されるので、バーナ5から噴射されたバーナ噴流は、火炎を形成しながら燃焼ガス出口3aから遠ざかるように流れ、そして対向壁部3cに向かう。そして、バーナ噴流は、対向壁部3cに到達した後に、図3の矢印A2で示したように、方向転換して燃焼ガス出口3aへと向かう。このように燃焼室3内を大きく使うことができるので、バーナ5から噴射された燃料の燃焼室3内における滞留時間を長くすることができる。これにより、燃料の未燃分を可及的に多く発生させることなく、燃料を燃焼させることができる。
また、図3の矢印A3で示したように、追加空気供給部11から燃焼ガス出口3aの上流側近傍に向けて追加空気を供給することとしたので、バーナ噴流の主流から外れた燃料が燃焼ガス出口3aに直接向かってしまう場合であっても、燃焼ガス出口3aの上流側近傍に向けられた追加空気によって燃焼させることができる。これにより、燃料の未燃分の発生を少なくすることができる。
図4には、本実施形態による効果が示されている。図4(a)には、燃焼室3内の温度分布が示され、図4(b)には、燃焼室3内の酸素濃度分布が示されている。図4(b)に示されている通り、追加空気供給部11から酸素が供給されるので、燃焼ガス出口3aの上流側に十分な酸素が供給されることが分かる。これに対して、図5には、参考例として、追加空気供給部11が設けられていない場合の温度分布(図5(a))及び酸素濃度分布(図5(b))が示されている。図5(b)の領域D1から分かるように、追加空気が供給されていないので、燃焼ガス出口3aの上流側は酸素不足となっている。このため、バーナ5から噴射されたバーナ噴流の主流から外れた未燃粒子が燃焼ガス出口3aに向かうと(矢印A4参照)、酸素不足の領域D1を通ることになり、未反応のまま燃焼ガス出口3aから外部へ流出してしまう。本実施形態では、追加空気供給部11によって追加空気を燃焼ガス出口3aの上流側に供給するので、燃料の未燃分を少なくすることができる。
追加空気供給部11から供給される追加空気は、バーナ5から噴射されたバーナ噴流が燃焼ガス出口3aに到達する前に、バーナ噴流と同時刻に供給された追加空気が燃焼ガス出口3aに到達する流速とされている。このように、追加空気がバーナ5から噴射されたバーナ噴流よりも先に燃焼ガス出口3aに到達することとしたので、燃焼室3内で空気不足を来すことなく燃料を燃焼させることができる。
追加空気供給部11から供給される追加空気の運動量は、バーナ5から噴射されるバーナ噴流の運動量以下とされている。追加空気の運動量を、バーナ5から噴射されるバーナ噴流の運動量以下とすることで、バーナ噴流が追加空気の流れに引き込まれることを回避できる。これにより、バーナ噴流が追加空気の流れに引き込まれることで炉内の滞留時間が大幅に不足し、未燃分を多く生成してしまうことを回避することができる。
図6には、追加空気の流量が多い場合、すなわち追加空気の運動量がバーナ空気の運動量よりも大きい場合について示されている。図6(a)は燃焼室3内の温度分布、図6(b)は燃焼室3内の酸素濃度分布を示す。図6(a)及び(b)から分かるように、追加空気の流れにバーナ5からの噴流が引き込まれる。
このような知見に基づいて追加空気の流量を整理したものが図7である。図7には、追加空気の運動量とバーナ空気の運動量との関係が示されている。図7(a)は、全燃焼空気に対する追加空気の流量割合に対して、未燃分量が示されている。同図から分かるように、追加空気の流量割合が20%以下(1/5以下)になると、未燃分量が低下する。このように未燃分量が低下する範囲は、図7(b)に示すように、バーナ空気の運動量に対する追加空気の運動量の割合として整理することができる。すなわち、追加空気の運動量割合がバーナ空気の運動量割合よりも小さいとき(図7(b)の縦軸が1未満のとき)に、追加空気の流量割合が約23%未満となり、図7(a)の未燃分量が低下する範囲と略一致する。したがって、全燃焼空気の流量に対する追加空気の流量の割合は、1/5以下とすることが好ましい。
図8には、追加空気供給部11から追加空気を供給する本実施形態と、図5で示したように追加空気を供給しない参考例とについて、未燃分量を数値解析により計算した結果が示されている。同図に示されているように、本実施形態によれば、追加空気を供給しない参考例に比べて約半分まで未燃分量を低減できる。
なお、上記実施形態は、以下のように変形することもできる。
上記実施形態では、バーナ5から噴射されたバーナ噴流の方向(図3における矢印A1)と、追加空気供給部11から供給される追加空気の供給方向(図3における矢印A3)とが略平行となっている。しかし、バーナ5と追加空気供給部11とが近づいた場合に、追加空気がバーナ噴流に取り込まれてしまい、燃焼ガス出口3aに追加空気を供給して未燃粒子を燃焼させるという効果が得られないおそれがある。そこで、バーナ噴流方向と追加空気流出方向とがなす角度(以下「噴流間角度」という。)を15°以上とすることが好ましい。この場合、バーナ5が斜め下方を向き、追加空気供給部11が斜め上方を向くようになる。これにより、バーナ噴流と追加空気とが離れる方向に流れるので、バーナ噴流に追加空気が引き込まれてしまうことを防止することができる。
図9には、噴流間角度が15°の場合と、噴流間角度が0°の場合の未燃分量が示されている。噴流間角度を15°とすることによって、1/5程度まで未燃分量を減らすことができる。
また、上記実施形態では、追加空気供給部11を1つとして説明したが、追加空気供給部を2つ以上としても良い。これは、燃料を噴出させる噴口7(図2参照)が複数ある場合には、燃料が噴出される位置によって燃料粒子の軌跡が異なり、燃料濃度が位置に応じて異なるからである。図10には、異なる噴口位置から噴出された燃料粒子の軌跡が示されている。図10の(a)と(b)を比較すれば分かるように、異なる位置の噴口から噴出された燃料粒子は、異なる軌跡を示す。したがって、図10の符号11aで示すように、追加空気供給部11を増やして、燃料粒子の軌跡に合わせて追加空気を投入することが好ましい。なお、図10では、追加空気供給部11と同じ高さ位置に追加空気供給部11aを追加することとしたが、どの位置に追加空気供給部11aを追加するのかは、シミュレーション等によって評価された燃焼室内の燃料濃度分布等に応じて決定される。
また、上記実施形態では、小型ボイラの一例としてシリンドリカルボイラを用いて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、バーナ噴流によって形成される火炎の長さと同程度の寸法を有する燃焼室の場合に本発明を適用するのが好適である。火炎の長さと同程度の寸法を有する小型の燃焼室であっても、本発明のように燃料の炉内滞留時間を確保して追加空気を供給することとすれば、未燃分を低減して燃料を効率的に燃焼させることができる。
1 シリンドリカルボイラ(ボイラ)
3 燃焼室
3a 燃焼ガス出口
3b 一側壁部
3c 対向壁部
5 バーナ
7 噴口
9 ベーン
11 追加空気供給部
13 熱交換器
15 蒸気出口
17 燃焼ガス排気口

Claims (5)

  1. 燃焼室と、
    前記燃焼室内に火炎を形成する1つのバーナと、
    前記燃焼室の上方に設けられ、該燃焼室の燃焼ガス出口から導かれた燃焼ガスによって加熱されて蒸気を生成する熱交換器と、
    を備え、
    前記燃焼ガス出口は、前記バーナの燃料噴射方向に対して交差する方向に設けられ、
    前記燃料噴射方向は、前記燃焼ガス出口から遠ざかる方向でかつ前記バーナに対向する壁部に向けられ、
    前記燃焼ガス出口の上流側近傍に向けて追加空気を供給する追加空気供給部が設けられていることを特徴とするボイラ。
  2. 前記追加空気供給部によって供給される追加空気は、前記バーナから噴射されたバーナ噴流が前記燃焼ガス出口に到達する前に、該バーナ噴流と同時刻に供給された追加空気が前記燃焼ガス出口に到達する流速とされていることを特徴とする請求項1に記載のボイラ。
  3. 前記追加空気供給部から供給される追加空気の運動量は、前記バーナから噴射されたバーナ噴流の運動量以下とされていることを特徴とする請求項1又は2に記載のボイラ。
  4. 前記バーナと前記追加空気供給部とは、前記燃焼室の同一の壁部に設置されており、
    前記バーナの前記燃料噴射方向と前記追加空気供給部の供給方向とがなす角が15°以上とされていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のボイラ。
  5. 前記追加空気供給部は、複数とされていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のボイラ。
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