JP6547082B1 - 発電素子、及び発電素子の製造方法 - Google Patents

発電素子、及び発電素子の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】外部電圧による充電を必要とせず、小型軽量でありながら発電効率を高めることができる発電素子、及び発電素子の製造方法を提供することを目的とする。【解決手段】発電素子10は、第1の金属層11と、第1の金属層11上に積層されたシラスバルーン層13と、シラスバルーン層13上に積層され、第1の金属層11よりもイオン化傾向が小さい第2の金属層14から構成されている。第1の金属層11から放出されたマイナスイオンは、シラスバルーン層13に取り込まれるとともに、第1の金属層11から第2の金属層14への電子移動に伴い電流を取り出すことができる。【選択図】図1

Description

本発明は、発電素子、及び発電素子の製造方法に関する。詳しくは、外部電圧による充電を必要とせず、小型軽量でありながら発電効率を高めることができる発電素子、及び発電素子の製造方法に係るものである。
近年、携帯電話やスマートフォン、ノート型パーソナルコンピュータ等の携帯情報端末に代表される電気機器の需要は急速に高まりをみせており、今後、さらに成長が期待される分野の一つとなっている。そして、このような電気機器の普及に伴い、駆動源である蓄電装置の研究開発も盛んに行われている。また、地球環境の問題や石油資源の問題への関心の高まりからハイブリッド車(HEV)、電気自動車(EV)、又はプラグインハイブリッド車(PHEV)等の次世代クリーンエネルギー自動車が注目されるなど、今後も様々な用途において蓄電装置の重要性が増している。
一般に蓄電装置としては、これまで鉛蓄電池やニッケルカドミウム電池などが用いられてきたが、環境配慮型社会の要求からこのような有害重金属を含有する蓄電池に対する規制も次第に強まりつつある。また、小型の携帯情報端末の普及によって、より利用エネルギーの高密度化、高電圧化、高出力化、長寿命化、小型軽量化、低価格化等の要求が一層高まり、新たな蓄電装置として、リチウムイオン電池、電気二重層キャパシタ、及びリチウムイオンキャパシタ等が開発され普及してきている。
リチウムイオン電池は、一般に、バインダを用いて正極活物質等を正極集電体の両面に塗布した正極と、バインダを用いて負極活物質等を負極集電体の両面に塗布した負極とが、電解質層を介して接続され、電池外装材に収納された構成となっており、例えば特許文献1には、正極19枚と負極20枚を、電解質層を介して交互に積層した積層構造のリチウムイオン電池が記載されている。
また、特許文献2には、発電素子により発電した電気を二次電池に充電し、補助エネルギーとして利用する電源装置が開示されている。具体的には、圧電素子で発電した電気を二次電池やコンデンサ(キャパシタ)へ充電し、この電気エネルギーを携帯端末機の電源電池の補助エネルギーとして利用することで、携帯端末機の長時間の利用を実現している。
ところで、リチウムイオン電池は、その動作原理が化学反応(ファラデー反応)を利用したものであるため、エネルギー密度に優れる一方で、内部抵抗が高くかつ耐久性が悪いという欠点がある。そのため、リチウムイオン電池を使用した機器においては、内部抵抗による損失が大きく、環境発電素子で発電した微小な電力を効率よく充電することが困難である。また、充放電の繰返しや高温使用環境に対する耐久性が低いため一定時間の経過毎の取り換え等のメンテナンスの手間が生じる。
また、キャパシタは、動作原理が化学反応ではなく、電解液中のイオンの静電吸着により電荷を蓄えるものであるため、内部抵抗や耐久性に優れる一方で、吸着イオンの拡散による自己放電が早いために蓄積した電荷がすぐに消滅してしまう。そのため、環境発電素子による発電が断続的なものであり発電間隔が長くなりうる場合には蓄電装置からの放電が機能しない可能性がある。
さらに、前記したリチウムイオン電池やキャパシタは、用途や使用方法により耐用年数に差があるものの、必ず寿命を迎え、例えばハイブリッド自動車や電気自動車に搭載されたリチウムイオン電池は、いずれは使用済み電池として廃棄される。この使用済みのリチウムイオン電池の廃棄処理に際しては、各部材に含まれる有価金属を回収して、資源としてリサイクルすることも行われるが、大半が環境負荷の大きい産業廃棄物として廃棄されているという実情がある。そのため、近年においては環境負荷の低い蓄電装置の開発が望まれている。
この点、特許文献3には、静電気を多く有する火山灰により製造し、廃棄処理を必要としない発電素子が開示されている。具体的には、火山灰を加工した微粒中空球状体、他鉱石、及びマイナスイオンを含む活性化鉱水よりなる静電気生成部材に活性炭、フラーレン、ナノチューブ等よりなる導電性含水粉体を、絶縁性、気密性のある筒状の容器に充填した後、該容器の両端に電気を取り出すためのアノード電極とカソード電極を接続することで、小型でありながら大量の電気を取り出すことを実現している。
さらに、特許文献4には、同じく廃棄処理を必要としない発電素子として、火山噴出物であるシラスを使用した発電素子が開示されている。具体的には、粉末状のシラスに適量の高周波磁場処理を施した水溶液を練り込んで粘土状の成型物とし、該成型物を金属製カソードとアノード間に挟んで、交互に積層構造としたものである。この特許文献4に開示の発電素子によると、シラスが有している静電気を動電気として取り出すことで、電源装置として使用することが可能なものとなっている。
特開2009―272048号公報 特開2002―171341号公報 特表2005−502180号公報 特開2002−42826号公報
以上の特許文献3、及び特許文献4に係る発明によれば、発電素子の主な材料として火山灰、及びシラスを使用してなるものであるため、特別な廃棄を必要としないことから環境負荷が低く、無公害でクリーンな発電素子を実現している。
一方で、特許文献3に係る発明においては、火山灰に含まれるアロフェンのもつイオン交換性に着目し、火山灰にマイナスイオン水溶液を含浸させて静電気生成部材とし、該静電気生成部材で生成された静電気を起電力として取り出しているため、蓄積されている静電気の量が少なくなれば、その都度マイナスイオン水溶液を添加する必要がある。
また、マイナスイオン水溶液の生成に際しては、例えば水道水を利用する場合、水道水に含まれる分子クラスタを小さくしてマイナスイオン化する必要があるが、一般的にはセラミックスチップ、あるいはトルマリン等の特殊な物質を使用する必要があり、さらにはその製造工程も複雑であることから、十分な量のマイナスイオン水溶液を確保することが困難である。
さらに発明者が検討した結果では、火山灰にはケイ素、アルミニウムなどの元素、ガス成分であるフッ素、塩素などのハロゲン元素や硫黄などの他に、銅、亜鉛、カドミニウム、水銀などの微量金属元素が含まれていることが知られているが、これら不純物質の存在により、一時的には大きな起電力の発生が可能であるものの持続性が短く、頻繁にマイナスイオン水溶液を添加しなければならないという課題を有している。
また、特許文献4に係る発明については、特許文献3に係る発明と同じく、シラスが有する静電気を、特殊加工を施した水を利用することで動電気として取り出すことができることに着目したものであるが、この特許文献4に係る発明においても、取り出される動電気の量が減少するに伴い、その都度、マイナスイオンを含んだ高周波磁場処理を施した水溶液を添加する必要がある。
そのため、特許文献4に係る発明においても、特許文献3に係る発明と同様に、十分な量の水溶液を確保することが困難であるとともに、また、その水溶液の生成に際しても、多くの工数を必要として、発電素子のランニングコストも非常に高いものとなっている。
本発明者は、前記の課題を解決するために検討を行ったところ、シラスを略1000℃の高温下で焼成して発泡、膨張させた中空ガラス球状体(以下、「シラスバルーン」という。)には、多量のマイナスイオンを取り込む性質があることを見出した。そして、係る知見に基づいて、イオン化傾向の異なる金属でシラスバルーンを挟持した積層構造体からなる発電素子により、特殊加工をした水溶液を必要とすることなく、電流を長時間にわたって安定的に取り出すことができることを見出した。
本発明は、以上の点に鑑みて創案されたものであって、外部電圧による充電を必要とせず、小型軽量でありながら発電効率を高めることができる発電素子、及び発電素子の製造方法を提供することを目的とするものである。
前記の目的を達成するために、本発明に係る発電素子は、所定の種類の金属を含む第1の金属層と、該第1の金属層上に積層され、シラスバルーンを含むシラスバルーン層と、該シラスバルーン層上に積層され、前記第1の金属層に含まれる前記金属よりもイオン化傾向が小さい所定の種類の金属を含む第2の金属層とを備える。
ここで、所定の種類の金属を含む第1の金属層を備えることにより、例えば、イオン化傾向の比較的大きい金属を第1の金属層として用いると、該第1の金属層は電子を残しつつ、後述するシラスバルーン層に大量のマイナスイオンが吸収される。
また、第1の金属層上に積層され、シラスバルーンを含むシラスバルーン層を備えることにより、前述の通り、第1の金属層のマイナスイオン成分を、該シラスバルーン層内に取り込むことができる。このとき、シラスバルーンは、焼成により多数の微細孔(バルーンホール)が形成されるため、係るバルーンホール内に多くのマイナスイオンを取り込むことができるものとなっている。
また、シラスバルーン層上に積層され、第1の金属層に含まれる金属よりもイオン化傾向が小さい所定の種類の金属を含む第2の金属層を備えることにより、第1の金属層にてマイナスイオンがシラスバルーン層に吸収された分だけ電子が増える。このとき、第1の金属層と第2の金属層を導通させることで、第1の金属層で生成された電子が第1の金属層に移動し、その結果、第1の金属層と第2の金属層間に電流が流れることにより、起電力を生成することができる。
また、第1の金属層は、マグネシウム、アルミニウム、チタン、亜鉛、クロム、鉄、ニッケル、鉛からなる群より選択される少なくとも一種の金属からなる層である場合には、比較的イオン化傾向の大きい金属類を第1の金属層として配置することで、より多くのマイナスイオンがシラスバルーン層に吸収されることにより、起電力の生成効率を高めることができる。
また、第2の金属層は、金、銀、銅、及び白金からなる群より選択される少なくとも一種の金属からなる層である場合には、第1の金属層よりもイオン化傾向が小さい金属類を第2の金属層として配置することで、より大きな起電力を取り出すことができる。
また、第1の金属層とシラスバルーン層の間には絶縁層が介装されている場合には、例えば第1の金属層と第2の金属層が極薄厚の薄膜状からなる場合においても、安定して起電力を生成することが可能となる。
即ち、第1の金属層と第2の金属層が極薄厚から構成されていると、第1の金属層と第2の金属層が導通することにより、第1の金属層で発生したマイナスイオンが中間層にあるシラスバルーン層に取り込まれないという現象が起こり得るが、第1の金属層とシラスバルーン層の間に絶縁層を介装することで、このような問題を解決し、安定して起電力を生成することが可能となる。
前記の目的を達成するために、本発明に係る発電素子の製造方法は、シラスバルーンを薄膜状にしてシラスバルーン層を生成する工程と、前記シラスバルーン層の一の面に、薄膜状とした第1の金属層を積層する工程と、前記シラスバルーン層の他の面に、前記第1の金属層よりもイオン化傾向が小さい薄膜状の第2の金属層を積層する工程とを備える。
ここで、シラスバルーンを薄膜状にしてシラスバルーン層を生成する工程を備えることにより、発電素子の全体を小型化することができる。また、シラスを焼成することにより形成された多数のバルーンホールを有するシラスバルーンを使用することにより、薄膜状で小型でありながらも、後述する第1の金属層から放出された大量のマイナスイオンを、係るシラスバルーン層にて取り込むことができる。
また、薄膜状としたシラスバルーン層の一の面に、薄膜状とした第1の金属層を積層する工程を備えることにより、例えば、イオン化傾向の比較的大きい金属を第1の金属層として用いると、該第1の金属層は電子を残しつつ、前述のシラスバルーン層に大量のマイナスイオンを吸収させることができる。
また、シラスバルーン層の他の面に第1の金属層よりもイオン化傾向が小さい薄膜状の第2の金属層を積層する工程を備えることにより、薄膜状の第1の金属層と、該第1の金属層よりもイオン化傾向が小さい薄膜状の第2の金属層により、薄膜状のシラスバルーン層が挟持された積層構造とすることで、発電素子全体として小型化することができる。
さらに、第1の金属層にてマイナスイオンがシラスバルーン層に吸収された分だけ電子が増え、このとき、第1の金属層と第2の金属層を導通させることで、第1の金属層で生成された電子が第1の金属層に移動し、その結果、第1の金属層と第2の金属層間に電流が流れることにより、起電力を生成することができる。
また、第1の金属層を積層する工程の前に、薄膜状としたシラスバルーン層の一の面に絶縁物質からなる絶縁層を積層する工程を有し、第1の金属層を積層する工程は、絶縁層上に前記第1の金属層を積層する場合には、例えば第1の金属層と第2の金属層が極薄厚の薄膜状からなる場合においても、安定して起電力を生成することが可能となる。
即ち、第1の金属層と第2の金属層が薄膜状から構成されていると、第1の金属層と第2の金属層が導通することにより、第1の金属層で発生したマイナスイオンが中間層にあるシラスバルーン層に取り込まれないという現象が起こり得るが、第1の金属層とシラスバルーン層の間に絶縁層を介装することで、このような問題を解決し、安定して継続的に起電力を生成することが可能となる。
また、シラスバルーン層を生成する工程は、シラスバルーン層に所定量の水溶液を含有する工程を有する場合には、シラスバルーンに含まれる水溶液の水分子を媒介として、第1の金属層から発生したマイナスイオンをシラスバルーン層に形成されたバルーンホール内に取り込むことが可能となる。
本発明に係る発電素子、及び発電素子の製造方法は、外部電圧による充電を必要とせず、小型軽量でありながら発電効率を高めることができるものとなっている。
本発明の実施形態に係る発電素子を概略的に示した断面図である。 本発明の実施形態に係る発電素子を用いた応用例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参酌しながら説明し、本発明の理解に供する。以下、本発明の実施例に係る発電素子10の詳細な説明である。
[発電素子]
まず、本発明の実施例に係る発電素子10の構成について図1に基づいて説明する。発電素子10は、図1に示すように、第1の金属層11、第1の金属層11上に積層された絶縁層12、絶縁層12上に積層されたシラスバルーン層13、及び、シラスバルーン層13上に積層された第2の金属層14から構成されている。
ここで、必ずしも、絶縁層12は必須の構成ではない。但し、後述する通り、第1の金属層11、及び第2の金属層14はそれぞれ薄膜状に形成されていることから、絶縁層12を介装しない場合には、第1の金属層11と第2の金属層14が導通し、安定した起電力が得られない虞がある。そのため、絶縁層12は有していることが好ましい。
[第1の金属層]
第1の金属層11は、その厚みが略30μm程度の薄膜状であり、例えば水素のイオン化エネルギーよりも高く、水、又は酸に容易に浸される金属として、本発明の実施形態においてはマグネシウムが選択される。
ここで、必ずしも、第1の金属層11の種類としてマグネシウムである必要がない。前述の通り、水素のイオン化エネルギーよりも高く、水、又は酸に容易に侵される金属であれば、どのような種類の金属であってもよく、例えば、マグネシウムの他にも、アルミニウム、チタン、亜鉛、クロム、鉄、ニッケル、鉛等から選ばれる少なくとも1種の金属であってもよい。
また、必ずしも、第1の金属層11は、その厚みが略30μm程度である必要はない。但し、発明者が検討を繰り返した結果では、第1の金属層11の厚みとして、30μm未満の場合、安定した起電力の生成ができなかった。これは、第1の金属層11を30μm未満の薄膜状とすると、第1の金属層11が生成されるマイナスイオン量が少なくなることに起因するものと考えられる。
一方、第1の金属層11の厚みを略30μm以上とした場合では、安定して起電力が生成されるとともに、例えば、30μm以上の範囲において第1の金属層11の厚み幅を変更したとしても、生成される起電力の量に大きな違いはないことが確認できた。そのため、第1の金属層11の厚みとしては、小型軽量化の観点からも、その下限の臨界値である略30μmであることが好ましい。
[絶縁層]
絶縁層12は、その厚みが略100μm程度の薄膜状であり、例えば合成樹脂材料としてのポリ塩化ビニル、合成ゴム、ポリエチレン、ポリエステル、エポキシ、シリコーン等から選択される一の材料から構成されている。
ここで、必ずしも、絶縁層12の絶縁材料として合成樹脂材料である必要はない。例えばパラフィン、硫黄、空気、ガラス等の天然材料より構成されてもよい。但し、ある程度薄膜状に構成することができて、かつ絶縁性、耐熱性を向上させるとともに、小型軽量化を図るという観点からでは、合成樹脂材料から構成されることが好ましい。
また、必ずしも、絶縁層12は、その厚みが略100μm程度ある必要はない。但し、発明者が検討を繰り返した結果では、絶縁層12の厚みとして、100μm未満の場合、第1の金属層11と後述する第2の金属層14が導通してしまい、安定した起電力を生成することができないことが確認された。
一方、絶縁層12の厚みとして略100μm以上とすると、安定して起電力が生成されるとともに、例えば、100μm以上の範囲において絶縁層12の厚み幅を変更したとしても、生成される起電力の量に大きな違いはないことが確認できた。そのため、絶縁層12の厚みとしては、小型軽量化の観点からも、その下限の臨界値である略100μmであることが好ましい。
[シラスバルーン層]
シラスバルーン層13は、その厚みが略30μm程度の薄膜状である。シラスバルーン層は、シラスを略1000℃の高温下で急速加熱することによって得られた発泡体であるシラスバルーンを薄膜状としたものである。このシラスバルーンの発泡体機構は、一般的には高温環境下において、シラスに含まれるガラス質の軟化と内部に包含している結晶水の蒸発が同時に起こることにより形成されるものである。
シラスバルーン層13には、一定の水分が含有されるように、水道水が所定量(スポイドで1〜2滴程度)の割合で混合される。このようにシラスバルーン層13に水分が含有されることで、水分子を媒介として、第1の金属層11から発生したマイナスイオンをシラスバルーン層13に形成されたバルーンホール内に取り込むことが可能となる。
ここで、必ずしも、シラスバルーン層13は、その厚みが略30μm程度ある必要はない。但し、発明者が検討を繰り返した結果では、シラスバルーン層13の厚みとして、30μm未満の場合、バルーンホールの表面積が相対的に小さくなり、第1の金属層11から放出されるマイナスイオンの全てを吸収することができないため、安定した起電力を生成することができないことが確認された。
一方、シラスバルーン層13の厚みとして略30μm以上とすると、安定して起電力が生成されるとともに、例えば、30μm以上の範囲において絶縁層12の厚み幅を変更したとしても、生成される起電力の量に大きな違いはないことが確認できた。そのためシラスバルーン層13の厚みとしては、小型軽量化の観点からも、その下限の臨界値である略30μmであることが好ましい。
また、必ずしも、シラスバルーン層13に混合される水溶液としては水道水である必要はない。シラスバルーン層13には、一定の水分量が含有されればよいため、水溶液の種類は特に限定されるものではない。
また、必ずしも、シラスバルーン層13はシラスバルーンのみから構成されている必要はない。例えば、シラスバルーンを主原料として、所定量の火山灰、シラス等、その他の不純物を含有していてもよい。
[第2の金属層]
第2の金属層14は、その厚みが略50μm程度の薄膜状であり、例えば水素のイオン化エネルギーよりも低い金属(即ち、第1の金属層11で選択される金属材料よりもイオン化傾向が低い金属)として、本発明の実施形態においては銅が選択される。
ここで、必ずしも、第2の金属層14の種類として銅である必要がない。前述の通り、水素のイオン化エネルギーよりも低い金属であれば、どのような種類の金属であってもよく、例えば、銅の他にも金、銀、銅、及び白金等から選ばれる少なくとも1種の金属であってもよい。
また、必ずしも、第2の金属層14は、その厚みが略50μm程度である必要はない。但し、発明者が検討を繰り返した結果では、第2の金属層14の厚みとして、50μm未満の場合、安定した起電力の生成ができなかった。これは、第2の金属層14を50μm未満の薄膜状とすると、第1の金属層11から受け取る電子の量が少なくなることに起因するものと考えられる。
一方、第2の金属層14の厚みを略50μm以上とした場合では、安定して起電力が生成されるとともに、例えば、50μm以上の範囲において第2の金属層14の厚み幅を変更したとしても、生成される起電力の量に大きな違いはないことが確認できた。そのため、第2の金属層14の厚みとしては、小型軽量化の観点からも、その下限の臨界値である略50μmであることが好ましい。
以上のように構成をされた実施例に係る発電素子10に対して、起電力の生成効率を比較するために、以下のような比較例に係る発電素子を生成した。
[比較例1]
前述の実施例に対して、シラスバルーン層13に代えて焼成処理をしないシラスを用いた。
[比較例2]
前述の実施例に対して、シラスバルーン層13に代えて、火山灰を用いた。
[比較例3]
前出の実施例に対して、シラスバルーン層13に代えて、土を用いた。
以上の実施例、及び比較例1乃至比較例3に係る発電素子10について、第1の金属層11と第2の金属層14の間に所定の大きさの抵抗器を接続して、電流(mA)、及び電圧(V)を測定した結果を表1に示す。なお、実施例、及び比較例1乃至比較例3については、発電素子10に対して1日毎にスポイド1〜2滴程度の水分を供給するようにした。
[表1]
表1に示すように、実施例に係る発電素子10においては、時間経過とともに、出力される起電力の生成能力は劣化するものの、平均すると全期間を通じて安定した起電力を継続的に出力できることが確認できた。
一方、比較例1においては、計測開始から48時間後には、電圧がマイナス値を示すようになった。これは、発電素子が飽和状態になることにより、電子が第2の金属層14から第1の金属層11に向けて逆流現象が起こっているものと推測できる。
また、比較例2においては、瞬間的には大きな起電力の発生が確認できたが、時間経過とともに、出力される起電力量が不安定となることから、比較例2においては、長時間の継続的使用には不向きであることが確認できた。
なお、比較例3においては、48時間経過後から起電力の出力がされずに、発電素子としての機能が失われた。
以上の実験結果から、本発明の実施例に係る発電素子10の優位性を確認することができる。
[本発明の応用例]
図2は、本発明の実施例に係る発電素子10を用いた応用例を示す図である。2つの発電素子10、10´を準備し、絶縁層12を介してそれぞれの発電素子10、10´を直列的に接続することで、大容量化が可能なものとなる。
即ち、発電素子10の負極である第1の金属層11と、発電素子10´の正極である第2の金属層14を導電線30で接続する。また、発電素子10の正極である第2の金属層14と、発電素子10´の負極である第1の金属層11には、それぞれ電気取出し用の端子20を接続したものである。これにより、単体の発電素子10に比べて2倍の発電性能を発揮することが可能となる。なお、さらなる発電性能の向上を図る場合には、同様に、3個以上の発電素子10を直列に接続することも可能である。
[発電素子の製造方法]
次に、本発明の実施例に係る発電素子10の製造方法について説明する。
まず、予め、絶縁性素材からなり、略100μm程度の厚さの薄膜状とした絶縁層12を準備する(ステップ1)。次にシラスを加熱装置(図示しない)において略1000℃の温度条件のもとで、略1〜3分程度で急速加熱を行い、シラスバルーンを生成する(ステップ2)。
予め準備しておいた絶縁層12の一の面側に、ステップ2で生成したシラスバルーンに水溶液を混合したものを略30μ程度の厚さとなるように塗布して、シラスバルーン層13を生成する(ステップ3)。
絶縁層12の他の面側には、マグネシウム素材を略30μmの厚さとなる薄膜状に塗布して、第1の金属層11を生成する(ステップ4)。
また、シラスバルーン層13上には、銅素材を略50μmの厚さとなる薄膜状に塗布して第2の金属層14を生成する(ステップ5)。
以上により、第1の金属層11、絶縁層12、シラスバルーン層13、及び第2の金属層14の積層構造体よりなる発電素子10が完成する。なお、前述のステップ1乃至ステップ4の製造手順は、適宜変更することが可能である。例えば、シラスバルーン層13に絶縁層12を塗布するようにしてもよい。
以上、本発明に係る発電素子、及び発電素子の製造方法は、外部電圧による充電を必要とせず、小型軽量でありながら発電効率を高めることができる。
10 発電素子
11 第1の金属層
12 絶縁層
13 シラスバルーン層
14 第2の金属層
20 端子
30 導電線

Claims (4)

  1. マグネシウム、アルミニウム、チタン、亜鉛、クロム、鉄、ニッケル、鉛からなる群より選択される少なくとも一種の金属を含み、30μm以上の厚みである第1の金属層と、
    該第1の金属層上に積層され、シラスバルーンを含み、30μm以上の厚みであって水分を含有するシラスバルーン層と、
    該シラスバルーン層上に積層され、金、銀、銅、及び白金からなる群より選択される少なくとも一種の金属からなる層であって、50μm以上の厚みである第2の金属層と、を備える
    発電素子。
  2. 前記第1の金属層と前記シラスバルーン層の間には、100μm以上の厚みである絶縁層が介装されている
    請求項に記載の発電素子。
  3. シラスバルーンを含み、30μm以上の厚みであって水分を含有するシラスバルーン層を生成する工程と、
    前記シラスバルーン層の一の面に、マグネシウム、アルミニウム、チタン、亜鉛、クロム、鉄、ニッケル、鉛からなる群より選択される少なくとも一種の金属を含み、30μm以上の厚みである第1の金属層を積層する工程と、
    前記シラスバルーン層の他の面に、金、銀、銅、及び白金からなる群より選択される少なくとも一種の金属からなる層であって、50μm以上の厚みである第2の金属層を積層する工程と、を備える
    発電素子の製造方法。
  4. 前記第1の金属層を積層する工程の前に、前記シラスバルーン層の一の面に、絶縁物質からなり、100μm以上の厚みである絶縁層を積層する工程を有し、
    前記第1の金属層を積層する工程は、
    前記絶縁層上に前記第1の金属層を積層する
    請求項に記載の発電素子の製造方法。
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