JP6546486B2 - 回転子鉄心の磁石挿入装置及びその磁石挿入方法 - Google Patents

回転子鉄心の磁石挿入装置及びその磁石挿入方法 Download PDF

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Description

本発明は、複数の鉄心片を積層して形成された回転子鉄心本体の磁石挿入孔に永久磁石を挿入する回転子鉄心の磁石挿入装置及びその磁石挿入方法に関する。
モータを構成する回転子鉄心の製造においては、図4(A)に示すように、それぞれ複数の鉄心片を積層して形成されるブロック鉄心80を複数転積して回転子鉄心本体81を製造し、この回転子鉄心本体81の磁石挿入孔82に永久磁石83を挿入した後、この磁石挿入孔82に樹脂84を充填して永久磁石83を固定する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。この磁石挿入孔82は、各ブロック鉄心80の貫通孔85で形成される。
なお、磁石挿入孔82への永久磁石83の挿入方法としては、例えば、図4(B)に示すように、軸心が水平となるように傾転させた回転子鉄心本体81の磁石挿入孔82に、押込みロッド86を用いて水平状態の永久磁石83を押込む方法がある。
特許第3786946号公報
しかしながら、複数のブロック鉄心80を転積して回転子鉄心本体81を製造した場合、図4(B)に示すように、磁石挿入孔82を形成する各ブロック鉄心80の貫通孔85の相対位置がずれて、磁石挿入孔82内に段差が生じるおそれがある。なお、この磁石挿入孔内の段差は、ブロック鉄心を用いることなく、複数の鉄心片を積層して回転子鉄心本体を製造した場合でも、生じることがある。
このように、磁石挿入孔82内に段差が生じると、永久磁石83を押込む際に、その先端部が段差に引っ掛かる(干渉する)ため、例えば、永久磁石83の挿入不良による挿入作業の中断や、永久磁石83の欠けによるモータ特性の不安定化を招くおそれがあった。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、磁石挿入孔内に段差が生じた場合でも、永久磁石を段差に干渉させることなく磁石挿入孔へ挿入可能な回転子鉄心の磁石挿入装置及びその磁石挿入方法を提供することを目的とする。
前記目的に沿う第1の発明に係る回転子鉄心の磁石挿入装置は、複数の鉄心片を積層してなる回転子鉄心本体の積層方向に形成した磁石挿入孔に、前記回転子鉄心本体の軸心が水平の状態で永久磁石を挿入する磁石挿入手段を備える回転子鉄心の磁石挿入装置において、
前記磁石挿入手段は、前記永久磁石を長さ方向両側から挟持する押込み部材及び支持部材と、該押込み部材及び該支持部材を前記永久磁石の長さ方向に移動可能にし、前記永久磁石を前記押込み部材及び前記支持部材によって挟持した状態で前記磁石挿入孔に挿入する進退機構とを有する。
第1の発明に係る回転子鉄心の磁石挿入装置において、前記押込み部材は、前記磁石挿入孔の一方側に配置され、前記支持部材は、前記磁石挿入孔の他方側に配置されていることが好ましい。
ここで、前記押込み部材と前記支持部材の各断面の外周輪郭は、前記永久磁石の断面の外周輪郭よりも小さくすることができる。
また、前記押込み部材と前記支持部材の各先端部に、面取りがなされているのがよい。
前記目的に沿う第2の発明に係る回転子鉄心の磁石挿入方法は、複数の鉄心片を積層してなる回転子鉄心本体の積層方向に形成された磁石挿入孔に、前記回転子鉄心本体の軸心が水平の状態で磁石挿入手段により永久磁石を挿入する回転子鉄心の磁石挿入方法において、
前記磁石挿入手段を構成する押込み部材と支持部材により、前記永久磁石を長さ方向両側から挟持した状態で、前記押込み部材を前記磁石挿入孔側へ移動させ、前記永久磁石を前記磁石挿入孔に挿入する。
第2の発明に係る回転子鉄心の磁石挿入方法において、前記押込み部材を、前記磁石挿入孔の一方側に配置し、前記支持部材を、前記磁石挿入孔の他方側から該磁石挿入孔に挿入し、該支持部材の先部を前記磁石挿入孔から突出させて、前記押込み部材と前記支持部材により前記永久磁石をその長さ方向両側から挟持することが好ましい。
本発明に係る回転子鉄心の磁石挿入装置及びその磁石挿入方法は、押込み部材と支持部材により、永久磁石を長さ方向両側から挟持した状態で、永久磁石を磁石挿入孔に挿入するので、磁石挿入孔内に段差が生じた場合でも、永久磁石を段差に干渉させることなく磁石挿入孔へ挿入できる。これにより、モータ特性が安定した回転子鉄心を、永久磁石の挿入作業を中断することなく、効率よく製造できる。
特に、押込み部材を、磁石挿入孔の一方側に配置し、支持部材を、磁石挿入孔の他方側に配置した場合、簡単な構成で、挟持した永久磁石を磁石挿入孔へ挿入できる。
(A)〜(C)は本発明の一実施の形態に係る回転子鉄心の磁石挿入方法の説明図である。 同回転子鉄心の磁石挿入方法の説明図である。 (A)〜(C)は本発明の他の実施の形態に係る回転子鉄心の磁石挿入方法の説明図である。 (A)、(B)はそれぞれ従来例に係る回転子鉄心の磁石挿入方法の説明図である。
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
まず、図1を参照しながら、本発明の一実施の形態に係る回転子鉄心の磁石挿入装置10を用いて製造する回転子鉄心(ロータコア)について説明する。
回転子鉄心は、環状(所定形状)の複数の鉄心片を積層して構成された回転子鉄心本体11を有している。なお、回転子鉄心本体11は、複数の鉄心片を積層して形成した複数(ここでは5個)のブロック鉄心12を、順次転積して構成したものであるが、ブロック鉄心12を用いることなく、複数の鉄心片を積層して構成したものでもよい。
この鉄心片は、環状の一体構造のものである。なお、鉄心片は、複数の円弧状の鉄心片部を環状に連結できる分割構造のものや、複数の円弧状の鉄心片部の周方向の一部が連結部で繋がり、この連結部を折曲げて環状にできる構造のものでもよい。
鉄心片は、厚みが、例えば、0.10〜0.5mm程度の電磁鋼板やアモルファス等からなる薄板材(薄板条材)から打抜き形成されるものである。なお、鉄心片は、1枚の薄板材から打抜いたものや、薄板材を複数枚(例えば、2枚、更には3枚以上)重ねた状態で打抜いたものでもよい。
積層方向に隣り合う鉄心片同士は、かしめ接合により連結されているが、かしめ、樹脂(熱硬化性樹脂(例えば、エポキシ樹脂)や熱可塑性樹脂)、接着剤、及び、溶接のいずれか1又は2以上を用いて、連結することもできる。なお、積層方向に隣り合うブロック鉄心12同士は、例えば、溶接により連結されている。
回転子鉄心(回転子鉄心本体11)の中央には、軸孔(シャフト孔)13が形成され、この軸孔13を中心としてその周囲に、回転子鉄心(回転子鉄心本体11)の積層方向に形成された磁石挿入孔14が、複数形成されている。この磁石挿入孔14への永久磁石15の固定は、上記した樹脂を用いて行う。また、磁石挿入孔14は、各ブロック鉄心12の貫通孔16で形成される。
なお、回転子鉄心(回転子鉄心本体11)には更に、軸孔13を中心としてその周囲に、積層方向に貫通する重量軽減孔(図示しない)が複数形成されている。
続いて、本発明の一実施の形態に係る回転子鉄心の磁石挿入装置(以下、単に磁石挿入装置ともいう)10について、図1(A)〜(C)、図2を参照しながら説明する。
回転子鉄心の磁石挿入装置10は、回転子鉄心本体11の磁石挿入孔14に永久磁石15(未磁化)を挿入する磁石挿入手段20を備え、磁石挿入孔14内に段差が生じた場合でも、永久磁石15を段差に干渉させることなく磁石挿入孔14へ挿入可能な装置である。なお、磁石挿入装置10は、軸心が水平となるように傾転させた回転子鉄心本体11の磁石挿入孔14に、永久磁石15を挿入する装置である。以下、詳しく説明する。
磁石挿入手段20は、ベース台(図示しない)と、このベース台上に設けられ、回転子鉄心本体11を傾転させた状態で維持する支持台(図示しない)とを有している。なお、支持台には、軸心を水平状態にした回転子鉄心本体11をそのまま載置できるものや、軸心を垂直状態から水平状態に変更可能な傾転機構を備えるものを、使用できる。
また、磁石挿入手段20は、支持台を中心としてその両側(傾転させた回転子鉄心本体11の軸方向両側)に設置された、押込みロッド(押込み部材の一例)21と支持ロッド(支持部材の一例)22を有している。
押込みロッド21と支持ロッド22は、水平状態となった永久磁石15を、その長さ方向両側から挟持するものである。即ち、押込みロッド21と支持ロッド22は、水平方向に、軸心を同一にして間隔を有して対向配置されている。
この押込みロッド21と支持ロッド22は、断面円形の金属製の棒材で構成されているが、永久磁石15を挟持可能であれば、例えば、断面楕円形や断面多角形等の棒材で構成することもでき、また、その材質も、金属製だけでなく、プラスチック製や樹脂製等でもよい。そして、押込みロッドと支持ロッドの断面形状を同一形状とすることなく、異なる形状とすることもできる。
常時(待機位置)は、押込みロッド21(例えば、プッシュピン)は、磁石挿入孔14の一方側(回転子鉄心本体11の積層方向の一方側)に配置され、支持ロッド22は、磁石挿入孔14の他方側(回転子鉄心本体11の積層方向の他方側)に配置されている。
この押込みロッド21と支持台(回転子鉄心本体11)の間には、永久磁石15の磁石供給路(磁石供給部)23が設けられている。
上記した押込みロッド21、支持ロッド22、及び、磁石供給路23の位置は、永久磁石15を挿入する磁石挿入孔14の位置に対応している(即ち、回転子鉄心本体11の軸心方向からみて同一位置)。
磁石挿入手段20には、押込みロッド21と支持ロッド22を永久磁石15の長さ方向に移動可能にする進退機構(図示しない)が設けられている。
進退機構は、押込みロッド21と支持ロッド22をそれぞれ、同一軸心上で個別に往復移動させる駆動部と、この駆動部の動作を制御する制御部とで構成されている。なお、制御部からの指令は、予め入力されたプログラムに基づいて行われる。
これにより、支持ロッド22を他方側から磁石挿入孔14に挿入し、その先部を磁石挿入孔14から突出させ(図1(A)参照)、磁石挿入孔14の一方側で、押込みロッド21と支持ロッド22により永久磁石15を挟持させた後、押込みロッド21を磁石挿入孔14側へ移動させることで(図1(B)参照)、押込みロッド21と支持ロッド22で挟持した状態で、永久磁石15を磁石挿入孔14に挿入できる(図1(C)参照)。
ここで、押込みロッド21と支持ロッド22は、その断面の外周輪郭が、永久磁石15の断面の外周輪郭よりも小さくなっている(押込みロッド21と支持ロッド22の各直径が、断面四角形の永久磁石15の幅よりも小さい)。
これにより、永久磁石15を磁石挿入孔14へ挿入する作業を行うに際し、押込みロッド21と支持ロッド22は、磁石挿入孔14に挿入し易くなる。しかし、押込みロッド21については、永久磁石15を磁石挿入孔14に押込むことができればよく、例えば、磁石挿入孔14に挿入する必要がない場合もあるため、その断面の外周輪郭を、磁石挿入孔14の断面の輪郭(永久磁石15の断面の外周輪郭)より大きくしてもよい。
上記したように、少なくとも支持ロッド22は、磁石挿入孔14に挿入させる必要があるため、支持ロッド22の先端部(先側角部)に、面取りがなされていることが好ましい。なお、押込みロッド21の先端部に面取りがなされてもよい。
これにより、支持ロッド22(更には押込みロッド21)を磁石挿入孔14に挿入するに際し、各ブロック鉄心12の貫通孔16の位置ずれに起因した磁石挿入孔14内の段差に、支持ロッド22(更には押込みロッド21)の先端部が引っ掛かることを抑制、更には防止できる。
なお、支持ロッドは、その断面の外周輪郭を、磁石挿入孔14に挿通可能な範囲で、永久磁石15の断面の外周輪郭より大きくすることもできる。
これにより、磁石挿入孔14を軸方向からみて、永久磁石15が支持ロッド22からはみ出さないように、押込みロッド21と支持ロッド22で永久磁石15を挟持することにより、永久磁石15の挿入位置を高精度に設定しなくても、永久磁石15の端部が磁石挿入孔14内の段差に引っ掛かることを、確実に防止できる。
また、押込みロッド21と支持ロッド22の永久磁石15側の先端部に、ゴム材や樹脂等を設けることもできる。これにより、押込みロッド21と支持ロッド22が永久磁石15に接触する際の衝撃を吸収できると共に、挟持した永久磁石15が押込みロッド21と支持ロッド22の間からずれ落ちることを防止できる。
更に、押込みロッド21と支持ロッド22のいずれか一方又は双方の先端部に、ばね材(圧縮コイルばね)等を設けることもできる。これにより、押込みロッド21と支持ロッド22で永久磁石15を安定に挟持できる。
なお、ここでは、磁石挿入手段20が、押込みロッド21と支持ロッド22を1組有する場合について説明したが、複数組(回転子鉄心本体11の全磁石挿入孔14の個数の約数)有することもできる。この場合、傾転させた回転子鉄心本体11を予め設定した角度で回動させ、この回動を行うごとに、複数組の押込みロッド21と支持ロッド22を同時に作動させて、磁石挿入孔14への永久磁石15の挿入を行う。なお、回転子鉄心本体11の回動は、例えば、支持台に回動機構を設けることで実施できる。
また、磁石挿入手段は、回転子鉄心本体11の全ての磁石挿入孔14の個数と同数の、押込みロッド21と支持ロッド22を有することもできる。この場合、磁石挿入孔14への永久磁石15の挿入を、同時(一度)に行うことができるため、上記した回転子鉄心本体11の回動は不要である。
上記した回転子鉄心の磁石挿入装置10を用いて、全ての磁石挿入孔14に永久磁石15を挿入した後は、図2に示すように、回転子鉄心本体11に搬送治具24を取付けて、回転子鉄心本体11の軸心を水平状態から垂直状態に変え、回転子鉄心本体11を搬送治具24に載せた状態で、次の工程へ搬送する。なお、搬送治具24は、回転子鉄心本体11を載置する載置台25と、この載置台25の中央部に立設され、回転子鉄心本体11の軸孔13に挿通される位置決めロッド26を備えている。
そして、搬送された工程で、各磁石挿入孔14へ樹脂を注入し硬化させることで、各磁石挿入孔14に永久磁石15を固定する。
なお、上記した回転子鉄心の磁石挿入装置10の代わりに、図3(A)〜(C)に示す回転子鉄心の磁石挿入装置(以下、単に磁石挿入装置ともいう)30を使用することもできる。
この回転子鉄心の磁石挿入装置30は、回転子鉄心本体11の軸心を垂直状態に維持した状態で、磁石挿入手段31(前記した磁石挿入手段20と略同様の構成)により、回転子鉄心本体11の磁石挿入孔14に永久磁石15を挿入するものである。
このため、同一部材には同一符号を付し、以下、簡単に説明する。
磁石挿入手段31は、垂直状態となった永久磁石15を、その長さ方向両側から挟持する押込みロッド21a(前記した押込みロッド21と同様の構成)と支持ロッド22a(前記した支持ロッド22と同様の構成)を有している。
即ち、常時(待機位置)は、回転子鉄心本体11の上方に押込みロッド21aが配置され、回転子鉄心本体11の下方に支持ロッド22aが配置され、押込みロッド21aと支持ロッド22aが垂直方向に、軸心を同一にして間隔を有して対向配置されている。
なお、回転子鉄心本体11は、搬送治具32(搬送治具24と略同様の構成)に載置された状態で、磁石挿入孔14に永久磁石15が挿入される。この場合、支持ロッド22aは、載置台33に形成された挿通孔34を介して昇降可能となっている。
この挿通孔34の内径(内周輪郭)は、支持ロッド22aの断面の外周輪郭よりも大きく、かつ、永久磁石15の断面の外周輪郭よりも小さいため、磁石挿入孔14に永久磁石15が挿入された後は、永久磁石15が磁石挿入孔14から抜け落ちることを防止できる。
続いて、本発明の一実施の形態に係る回転子鉄心の磁石挿入方法について、図1(A)〜(C)、図2を参照しながら説明する。
本実施の形態に係る回転子鉄心の磁石挿入方法は、磁石挿入孔14内に段差が生じた場合でも、永久磁石15(未磁化)を段差に干渉させることなく磁石挿入孔14へ挿入可能な方法である。
以下、詳しく説明する。
まず、複数の鉄心片を積層してなる複数のブロック鉄心12を、順次転積して回転子鉄心本体11を製造し、これを支持台に載せる。この回転子鉄心本体11は、その軸心が水平状態となっている。なお、積層方向に隣り合うブロック鉄心12同士は、予め連結されている。
このとき、押込みロッド21は、回転子鉄心本体11の積層方向(磁石挿入孔14)の一方側外部に配置され、支持ロッド22は、回転子鉄心本体11の積層方向(磁石挿入孔14)の他方側に配置されている(即ち、待機位置)。
次に、押込みロッド21と支持ロッド22をそれぞれ、回転子鉄心本体11側へ移動させて、押込みロッド21と支持ロッド22により、水平状態の永久磁石15を長さ方向両側から挟持する。具体的には、以下の通りである。
押込みロッド21の移動は、図1(A)に示すように、その先端面が、磁石供給路23に配置された永久磁石15の一端面に当接するまで行う。また、支持ロッド22の移動は、図1(A)に示すように、磁石挿入孔14に挿入し、その先部を磁石挿入孔14から突出させ、その先端面が、永久磁石15の他端面に当接するまで行う。
ここで、押込みロッド21と支持ロッド22とで挟持する永久磁石15は、1本であるが、これに限定されるものではなく、例えば、製造する回転子鉄心の種類によって、種々変更できる。
例えば、1つの磁石挿入孔に、長さ方向に分断された複数本の永久磁石を挿入する場合は、この複数本の永久磁石を、その長さ方向に直列配置した状態で、押込みロッドと支持ロッドとで一度に挟持する。また、1つの磁石挿入孔に、回転子鉄心本体の周方向に複数の永久磁石を挿入する場合は、この複数本の永久磁石を並列配置した状態で、押込みロッドと支持ロッドとで一度に挟持する。
そして、押込みロッド21と支持ロッド22により、永久磁石15を挟持した状態で(即ち、挟んで不動状態にして)、図1(B)に示すように、押込みロッド21を磁石挿入孔14側へ移動させ、図1(C)に示すように、永久磁石15を磁石挿入孔14に挿入する。
このとき、支持ロッド22は、押込みロッド21と支持ロッド22で挟持した永久磁石15が落下しない(宙に浮く)程度の負荷を永久磁石15にかけながら、回転子鉄心本体11の積層方向の他方側へ移動させる(図1(B)参照)。そして、永久磁石15を磁石挿入孔14まで移動させた後、押込みロッド21の移動を停止し(図1(C)参照)、押込みロッド21と支持ロッド22を元の状態(待機位置)まで移動させる。
上記した方法で、回転子鉄心本体11の全ての磁石挿入孔14に永久磁石15を挿入した後は、図2に示すように、回転子鉄心本体11を傾倒させた状態で、回転子鉄心本体11に搬送治具24を取付ける。
そして、回転子鉄心本体11に搬送治具24を取付けた状態で、回転子鉄心本体11の軸心を水平状態から垂直状態に変えた後、回転子鉄心本体11を搬送治具24に載せた状態で、次の工程へ搬送する。この工程で、各磁石挿入孔14へ樹脂を注入し硬化させることで、各磁石挿入孔14に永久磁石15を固定する。
なお、本実施の形態では、回転子鉄心本体11に永久磁石15を挿入した後、回転子鉄心本体11に搬送治具24を取付けたが、予め搬送治具に回転子鉄心本体11を取付けた状態で、磁石挿入孔14に永久磁石15を挿入することもできる。この場合、搬送治具に支持ロッド22を挿通可能な貫通孔(挿通孔)を形成しておくことが必要であるが、この貫通孔は、樹脂封止を行う際に、ゲート孔として使用することもできる。
以上の工程で得られた回転子鉄心本体11から搬送治具24を取外すことで、回転子鉄心が得られる。
なお、前記した図3(A)〜(C)に示す回転子鉄心の磁石挿入装置30を使用する場合は、回転子鉄心本体11の軸心を垂直状態に維持した状態で、磁石挿入手段31により、回転子鉄心本体11の磁石挿入孔14に永久磁石15を挿入すること以外は、上記した回転子鉄心の磁石挿入装置10を使用する場合と略同様の方法を行うことで、回転子鉄心が得られる。
この場合、回転子鉄心本体11を搬送治具32に載置した状態で、磁石挿入孔14に永久磁石15を挿入する。以下、簡単に説明する。
まず、図3(A)に示すように、搬送治具32の下方に配置された支持ロッド22aを、載置台33に形成された挿通孔34を介して上昇させ、磁石挿入孔14に挿入し、その先部を磁石挿入孔14から突出させて、その先端面(上面)を、磁石供給路(図示しない)に配置された永久磁石15の下面に当接させる。そして、押込みロッド21aを下降させ、その先端面(下面)を永久磁石15の上面に当接させる。
これによって、押込みロッド21aと支持ロッド22aにより、垂直状態の永久磁石15を長さ方向両側から挟持できる。
次に、押込みロッド21aと支持ロッド22aにより、永久磁石15を挟持した状態で磁石挿入孔14側へ下降させ、図3(B)に示すように、永久磁石15を磁石挿入孔14に挿入する。そして、押込みロッド21aと支持ロッド22aを、元の状態(待機位置)まで移動させる。
上記した方法で、回転子鉄心本体11の全ての磁石挿入孔14に永久磁石15を挿入した後は、図3(C)に示すように、各磁石挿入孔14へ樹脂を注入し硬化させることで、各磁石挿入孔14に永久磁石15を固定する。なお、樹脂の注入は、磁石挿入孔14の上方より行ってもよいし、載置台33に形成した挿通孔34を通じて下方より行ってもよい。
このように、永久磁石15を磁石挿入孔14に挿入するに際し、自重で落とし込むことなく、押込みロッド21aと支持ロッド22aで挟持して行うため、落下時の衝撃で永久磁石15に欠けが生じることを防止でき、モータ特性の安定化が図れる。
以上のことから、回転子鉄心の磁石挿入装置及びその磁石挿入方法を用いることで、磁石挿入孔内に段差が生じた場合でも、永久磁石を段差に干渉させることなく磁石挿入孔へ挿入できる。
従って、磁石挿入孔内に段差に起因した永久磁石の引っ掛かりを防止できるため、永久磁石の挿入不良による挿入作業の中断がなくなり、生産効率の向上が図れる。また、永久磁石の欠けを防止できるため、モータ特性の安定化が図れる。そして、磁石挿入孔の形状変更の自由度を大きくできるため、回転子鉄心のデザイン性の向上や、磁石挿入孔の加工精度の緩和が図れる。更に、1つの磁石挿入孔に複数の永久磁石を挿入する際も、押込みロッドと支持ロッドで複数の永久磁石を拘束して一体化させた状態となっているため、磁石挿入孔内の段差に干渉することがない。
以上、本発明を、実施の形態を参照して説明してきたが、本発明は何ら上記した実施の形態に記載の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載されている事項の範囲内で考えられるその他の実施の形態や変形例も含むものである。例えば、前記したそれぞれの実施の形態や変形例の一部又は全部を組合せて本発明の回転子鉄心の磁石挿入装置及びその磁石挿入方法を構成する場合も本発明の権利範囲に含まれる。
前記実施の形態においては、回転子鉄心本体の軸心を水平又は垂直にした状態で、回転子鉄心本体の磁石挿入孔に永久磁石を挿入した場合について説明したが、回転子鉄心本体の軸心を傾斜させた状態(軸心を水平に対して0度を超え90度未満に傾けた状態)で、回転子鉄心本体の磁石挿入孔に永久磁石を挿入することもできる。
また、支持部材の移動は、その先部を磁石挿入孔から突出させることなく、支持部材の先端面が、回転子鉄心本体の一端面と同一となる位置まで行うこともできる。この場合、支持部材の先端面が永久磁石の他端面に当接するまで、押込み部材のみで永久磁石を移動させる。
10:回転子鉄心の磁石挿入装置、11:回転子鉄心本体、12:ブロック鉄心、13:軸孔、14:磁石挿入孔、15:永久磁石、16:貫通孔、20:磁石挿入手段、21、21a:押込みロッド(押込み部材)、22、22a:支持ロッド(支持部材)、23:磁石供給路、24:搬送治具、25:載置台、26:位置決めロッド、30:回転子鉄心の磁石挿入装置、31:磁石挿入手段、32:搬送治具、33:載置台、34:挿通孔

Claims (6)

  1. 複数の鉄心片を積層してなる回転子鉄心本体の積層方向に形成した磁石挿入孔に、前記回転子鉄心本体の軸心が水平の状態で永久磁石を挿入する磁石挿入手段を備える回転子鉄心の磁石挿入装置において、
    前記磁石挿入手段は、前記永久磁石を長さ方向両側から挟持する押込み部材及び支持部材と、該押込み部材及び該支持部材を前記永久磁石の長さ方向に移動可能にし、前記永久磁石を前記押込み部材及び前記支持部材によって挟持した状態で前記磁石挿入孔に挿入する進退機構とを有することを特徴とする回転子鉄心の磁石挿入装置。
  2. 請求項1記載の回転子鉄心の磁石挿入装置において、前記押込み部材は、前記磁石挿入孔の一方側に配置され、前記支持部材は、前記磁石挿入孔の他方側に配置されていることを特徴とする回転子鉄心の磁石挿入装置。
  3. 請求項1又は2記載の回転子鉄心の磁石挿入装置において、前記押込み部材と前記支持部材の各断面の外周輪郭は、前記永久磁石の断面の外周輪郭よりも小さいことを特徴とする回転子鉄心の磁石挿入装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の回転子鉄心の磁石挿入装置において、前記押込み部材と前記支持部材の各先端部には、面取りがなされていることを特徴とする回転子鉄心の磁石挿入装置。
  5. 複数の鉄心片を積層してなる回転子鉄心本体の積層方向に形成された磁石挿入孔に、前記回転子鉄心本体の軸心が水平の状態で磁石挿入手段により永久磁石を挿入する回転子鉄心の磁石挿入方法において、
    前記磁石挿入手段を構成する押込み部材と支持部材により、前記永久磁石を長さ方向両側から挟持した状態で、前記押込み部材を前記磁石挿入孔側へ移動させ、前記永久磁石を前記磁石挿入孔に挿入することを特徴とする回転子鉄心の磁石挿入方法。
  6. 請求項5記載の回転子鉄心の磁石挿入方法において、前記押込み部材を、前記磁石挿入孔の一方側に配置し、前記支持部材を、前記磁石挿入孔の他方側から該磁石挿入孔に挿入し、該支持部材の先部を前記磁石挿入孔から突出させて、前記押込み部材と前記支持部材により前記永久磁石をその長さ方向両側から挟持することを特徴とする回転子鉄心の磁石挿入方法。
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