JP6543146B2 - マイクロ波を用いた呼吸器・循環器モニター装置 - Google Patents

マイクロ波を用いた呼吸器・循環器モニター装置 Download PDF

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本発明は、無拘束・無接触で生体の呼吸を始めとして、心拍等の循環器をモニターすることが可能な呼吸器・循環器モニター装置に関するものである。
哺乳類は横隔膜で肺を伸縮できるが、鳥類には横隔膜がない。鳥類の肺は比較的小さくて、伸縮はできない。代わりに複数の「気嚢」が伸縮することで、一方通行の哺乳類の肺よりも効率的なガス交換を行うことができる構造となっている。即ち、鳥類には「気嚢」が身体中に分布しており、この気嚢は「ふいご(鞴)」のように空気をとりこんでは送り出す働きを行う。この気嚢自体にはガス交換能はなく、ガス交換装置は「肺(「肺管」とも言う)」という気流管と血管とが直交した器官が担当する。
この「肺管」と呼ばれるガス交換装置は、哺乳類の肺とは相違して、ガスと血流とが流れるだけであり、哺乳動物の肺のような膨張収縮はせず、気嚢がこの肺管に空気を送り込む構成である。気嚢は複数個あり、基本的には、身体下方にある後気嚢が、外気を取り込んでこれを肺管に送り込み、ガス交換を終わった気体を身体上方にある前気嚢が受け取って、そのまま外界に放出する役割を果たし、呼吸するたびに、肺にある全ての空気が交換されることとなる。気嚢は呼吸筋(骨格筋)の動きで制御されており、鳥類の皮下は筋膜との結合・癒着が極めて弱く、呼吸に伴う骨格のトポロジー変化を外見から把握し難い。
また、鳥類の心室の細胞は、哺乳類が有している筋細胞の活動電位を細胞内に伝達する機能を有するT管(横行小管)が見当たらず、筋肉繊維のNa、Caイオン代謝が容易でない。このため、正常な鳥類の心臓は筋繊維が短く、太いので肥厚性心筋炎のようなマクロ像を呈している。具体的には、鳥類の心臓は右胸心で右大静脈弓であり、拍動に関与する心筋の束であるヒス束は房室結節(AV node )以下心臓の外側を走っており、EF(エフェクション・フラクション)は100%に近く、血圧が300mmHg、心拍数300回/minであり、哺乳類の心臓とはかなり様子が異なる。
これら哺乳類と相違する心臓及び呼吸系のため、鳥類では感染個体を外見から判断することは専門家でも困難であった。
一方、鳥インフルエンザの本来の宿主は、鶏やウズラ等の家禽ではなく、カモやガン等の水禽が主である。例えば、低病原性インフルエンザウイルスは肺ではなく、腸でゆっくり繁殖することが判っており、その潜在的な保有率は30%に達している。家禽では腸から肺に急速に展開して発症する。低病原性であっても呼吸器症状を来しているものと推測されており、低病原性であっても、万が一、突然変異が誘発され、高病原性になると個体を死に至らしめる虞があることは言うまでもない。
本発明者は鳥インフルエンザの予防を想定して渡り鳥の位置データの検証に使用するために、消費電力を抑えることにより、小型の鳥、中型の鳥に搭載できるほど圧倒的に小型化可能な測位装置を提案している(例えば、特許文献1参照)。これは航空機に搭載される放送型自動従属監視 (ADS−B)信号を用いることで、GPS受信器を備えた測位装置に比べて消費電力が圧倒的に低いため、駆動電源として小型の電池を採用することができるため、小型化可能な測位装置を得ることができる。
鳥インフルエンザウイルスはタイプII型の肺胞上皮で増殖しており、呼吸器へのウィルス感染個体は、呼吸数が増加し、骨格筋の収縮速度が落ちていることが判っている。鳥類の心拍数等を無拘束でしかも非接触で計測することができれば、パンデミック化が危惧される新型インフルエンザウイルスを防御するための、速やかな鳥インフルエンザウイルスの動向を探ることが可能となる。
加えて、鳥類だけでなく哺乳類においても、皮膚温度を非接触式の皮膚温度計と共に、呼吸数や心拍数等を非接触で計測することができれば、不特定多数が行き交う空港や主要駅等で速やかに、異常な症状を呈している罹患の疑いのある被検者を特定することができる。
一方、被検体にマイクロ波を照射して得られる反射波に基づいて、被検体の状態を解析可能な信号を得る生体情報測定システムが提案されている(例えば、特許文献2参照)。即ち、この提案された生体情報測定システムでは、被検体に照射したマイクロ波の被検生体表面での反射波に基づく信号のレベルを適切に調整しつつ位相差を求めて、被検体の測定対象外の動きに伴うノイズの影響を避け、被検体に係る所望の情報を適切に把握可能とするものである。
特開2015−25728号公報 特開2011−50604号公報
しかしながら、得られた反射波について、どれが呼吸で、どれが散乱波等のノイズなのかを判別することはきわめて難しく、軍用でない限りテラワットの大出力を生体に輻射することなど倫理上できない。
本発明は、鳥類を始めとして、哺乳類のような他の生体においても、ノイズを少なくして無拘束でしかも非接触で呼吸数や心拍数等を計測することができる呼吸器・循環器モニター装置を得ることを目的とし、これによって低病原性鳥インフルエンザなどの人畜共通感染症対策を実施することを目的とする。特に、多大なノイズが発生しやすいレーザー等による反射型ではなく、生体内を通過する電波を利用することにより、干渉波を位相反転で制御でき、複数の反射波(マルチパス環境)から目的信号を検出する反射型より遥かにS/Nが良い呼吸器・循環器モニター装置を得ることを目的とする。
請求項1に記載された発明に係るマイクロ波を用いた呼吸器・循環器モニター装置は、被検生体に対してマイクロ波を発信する発信手段と、
前記発信手段に対して被検生体を介した対向位置に配置され生体を通過した振幅変調を受けた変調マイクロ波を受信する受信手段と、
受信された変調マイクロ波に対して、発信手段で発信されたマイクロ波の無変調キャリア成分を相殺して変調信号を得る位相比較手段と、
前記変調信号から被検生体の呼吸変化又は被検生体の血流変化を表示するモニター手段とを備えたモニター装置であって、
前記被検生体が鳥類であり、
前記鳥類に対して、2組の前記発信手段及び受信手段を備え、
2組の前記発信手段及び受信手段の一方は、複数の気嚢のうちの一つを対象として、前記マイクロ波を発射し、生体を介した前記変調マイクロ波を受信し、
2組の前記発信手段及び受信手段の他方は、複数の気嚢のうちの相違する気嚢を対象として、前記マイクロ波を発射し、生体を介した前記変調マイクロ波を受信し、
前記位相比較手段で受信された変調マイクロ波から相殺される信号は、個々の前記発信手段で発信された無変調の信号を減衰器で減衰された信号であり、又は、前記無変調の信号を前記受信手段の奥に設置された壁で反射された干渉波であることを特徴とするものである。
請求項2に記載された発明に係るマイクロ波を用いた呼吸器・循環器モニター装置は、請求項1に記載のマイクロ波が、2GHz〜4GHzのSバンド又は8GHz〜12GHzのXバンドから選択されたことを特徴とするものである。
請求項3に記載された発明に係るマイクロ波を用いた呼吸器・循環器モニター装置は、請求項1又は2に記載の2組の発信手段は、互いに相違する周波数であるものであり、互いに偏波面を直交させて発信するものであることを特徴とするものである。
請求項4に記載された発明に係るマイクロ波を用いた呼吸器・循環器モニター装置は、請求項3に記載の2組の発信手段が鳥の複数の気嚢のうちの相違する気嚢として、胸部気嚢と腹部気嚢との2つの気嚢にマイクロ波を通過させるものであることを特徴とするものである。
本発明は、鳥類を始めとして、哺乳類のような他の生体において、ノイズを少なくして無拘束でしかも非接触で呼吸数や心拍数等を計測することができる呼吸器・循環器モニター装置を得ることができる。
即ち、本発明では、マイクロ波発信手段に対して被検生体を介した対向位置で配置された受信手段によって、生体を通過した変調マイクロ波を受信する。受信された変調マイクロ波に対して無変調キャリア成分を相殺して得た変調信号から被検生体の呼吸変化又は被検生体の血流変化をモニターする。このため、ノイズを少なくして、透過性で非接触で被検生体をモニターできるため、空港内等の不特定多数の人間が集う場所で呼吸数や心拍数を計測することも可能となる。
また、複数ある気嚢によって肺管に空気を供給する鳥類の呼吸数についても気嚢の動作を計測することにより、呼吸数を検証することができる。これによって低病原性鳥インフルエンザなどの人畜共通感染症対策を実施することができるという効果がある。
本発明のマイクロ波を用いた呼吸器・循環器モニター装置の一実施例のブロックダイヤグラムの構成を示す説明図である。 本発明のマイクロ波を用いた呼吸器・循環器モニター装置の発信手段と受信手段との構成を示す説明図である。 気道内圧と変調信号との相関を示す線図である。 ヒト用呼吸モニタの構成を示す説明図である。
本発明においては、被検生体に対してマイクロ波を発信する発信手段と、マイクロ波発信手段に対して被検生体を介した対向位置に配置され生体を通過した振幅変調を受けた変調マイクロ波を受信する受信手段と、受信された変調マイクロ波に対して、発信手段で発信されたマイクロ波の無変調キャリア成分を相殺して、変調信号を得る位相比較手段と、前記変調信号から被検生体の呼吸変化又は被検生体の血流変化を表示するモニター手段とを備える。これにより、鳥類を始めとして、哺乳類のような他の生体において、ノイズを少なくして無拘束でしかも非接触で呼吸数や心拍数等を計測することができる。
本発明の発信手段としては、被検生体を通過して対向位置の受信手段に受信されるようにを備え、被検生体に対してマイクロ波を発信するものであればよい。発信するマイクロ波としては、好ましくは、1GHz〜12GHzのマイクロ波であれば良く、より好ましくは、2GHz〜4GHzのSバンド又は8GHz〜12GHzのXバンドから選択される。発信されるマイクロ波の周波数は、高ければ分解能は上がるが、水による減衰は大きくなるため、鳥類や哺乳類等の被検生体であれば、前述の領域の波長であればよい。特に、1GHz〜2GHzのLバンドでは、解像度が他のバンドよりも低い。また、4GHz〜8GHzのCバンドは、通信衛星・固定無線・無線アクセス・水上捜索レーダー・対空捜索レーダーで規制が厳しく、それ以外のバンドであれば、小出力であれば電波法等の規制も少ないという法的な利点もある。
マイクロ波の出力としては、被検生体の大きさ及び被検生体までの距離に応じて出力を調節しなければならないが、鳥類程度の小型の被検生体を無拘束・無接触で近い距離で計測する場合では、数mW〜数百mW程度の小出力であればよい。
本発明の位相比較手段としては、受信された変調マイクロ波に対して、発信手段で発信されたマイクロ波の無変調キャリア成分を相殺して、変調信号を得るものであればよい。例えば、被検生体の呼吸を無拘束・無接触で計測するため、マイクロ波を発信手段で持続して発射し、被検生体を介した対向位置の受信手段で生体内で臓器の動き(水を含む誘電体)で振幅変調、および位相変調を受けた波を受信し復調する。
この際、発信手段で発信されたマイクロ波の無変調キャリア成分を相殺して、変調信号を得る。発信手段で発信されたマイクロ波の無変調キャリア成分は、発信手段に入力される波形を用いてもよい。
本発明の発信手段及び受信手段は、被検生体に対して、1組だけでなく2組を配置して発信・受信させてもよい。このとき、好ましくは、オリジナルの無変調の信号をなるべく弱める工夫を発信手段及び受信手段で物理的に行う。オリジナルの強力な無変調信号を見て、変調信号を発見できずに終わってしまう虞があるからである。従って、好ましい態様としては、被検生体に対して2つの前記発信手段及び受信手段を備えた場合に、各々の発信手段で発信させるマイクロ波の偏波面を互いに直交させ、尚且つ、相違する周波数とする。
より具体的には、被検生体を鳥類として、その呼吸数を計測する場合には、胸部気嚢と腹部気嚢との2つの気嚢を対象としてマイクロ波を発信手段で持続して発射し、生体を介した対向位置の受信手段で生体内で臓器の動き(水を含む誘電体)で振幅変調、および位相変調を受けた波を受信し、発信信号との振幅と位相の各差を求めればよい。よって、本発明の好ましい態様としては、被検生体が鳥であり、2つの前記発信手段が鳥の複数の気嚢のうちの相違する気嚢を各々通過させるものである。
1.呼吸器・循環器モニター装置の構成
図1は本発明のマイクロ波を用いた呼吸器・循環器モニター装置の一実施例のブロックダイヤグラムの構成を示す説明図である。図2は本発明のマイクロ波を用いた呼吸器・循環器モニター装置の発信手段と受信手段との構成を示す説明図である。
図1に示す通り、被検生体である被検鳥10の呼吸器又は循環器をモニターするため、被検鳥10の胸部気嚢を対象としてマイクロ波発信手段としての胸部発信器11aと、この発信器11aから発信されたマイクロ波が生体を介した対向位置で生体内で臓器の動き(水を含む誘電体)で振幅変調、および位相変調を受けた波となって受信される受信手段としての胸部受信器12aと、被検鳥10の腹部気嚢を対象としてマイクロ波発信手段としての腹部発信器11bと、この発信器11bから発信されたマイクロ波が生体を介した対向位置で生体内で臓器の動き(水を含む誘電体)で振幅変調、および位相変調を受けた波となって受信される受信手段としての腹部受信器12bとを備える。
2つの発信器11a、11bは、掃引発振器(OSC)13によって、特定された周波数のマイクロ波が供給される。この際に、各々の発信器11a、11bで発信させるマイクロ波の偏波面を互いに直交させ、尚且つ、相違する周波数としている。これにより、受信された個々の発信信号が相違する偏波面と周波数であるため、変調信号が容易に発見できる利点を有する。
2つの受信器12a、12bで受信した生体内で臓器の動き(水を含む誘電体)で振幅変調、および位相変調を受けた各々の信号は、各々クロック位相比較器(CMP)14a、14bで検証される。この際、個々の発信器11a、11bで発信されたオリジナルの無変調の信号と相殺することにより、変調信号を得る。相殺されるオリジナルの無変調の信号は、掃引発振器13から得られる。図1に示す通り、個々の発信器11a、11bで発信されたオリジナルの無変調の信号を掃引発振器13から減衰器(ATT)18a、18bで減衰させた信号が個々のクロック位相比較器(CMP)14a、14bに入力される。
クロック位相比較器(CMP)14a、14bで得られた変調信号はアンプ(AMP)15で増強され、更に、A/D変換器(A/D)16でデジタル信号に変換され、パーソナルコンピュータ(PC)17に取り込んで信号を解析される。
尚、図1に示す実施例では、変調信号を得る際に、受信された生体内で臓器の動き(水を含む誘電体)で振幅変調、および位相変調を受けた信号と相殺する個々の発信器11a、11bで発信されたオリジナルの無変調の信号は、個々の発信器11a、11bで発信されたオリジナルの無変調の信号を掃引発振器13から減衰器(ATT)18a、18bで減衰させた信号を用いた。
更に、オリジナルの無変調の信号を弱める別の工夫として、受信器12a、12b側で物理的に行う。図2に示す通り、受信器12a、12bでの受信は、具体的にはアンテナで受信する。アンテナは導波管様のものであり、奥の壁20で反射するため、距離L3が変わると(壁20の深さが変わると)、1/2波長毎に弱い点が受信器12a、12bに出現する。
受信器12a、12bではその距離L3を調整することにより、オリジナルの無変調の直接波を奥の壁からの干渉波で相殺させるため、距離L3を調整して、発信器11a、11bから被検生体で変調した信号をより優位に受信できるように受信器12a、12bと奥の壁20との距離L3を調整する。このため、受信器12a、12bと奥の壁20十を可変とする。
2.呼吸器・循環器モニター装置による被検鳥の検証
2つの気嚢を対象としてSバンドで各出力10mWのマイクロ波を持続して発射し、受信側は体内で臓器の動き(水を含む誘電体)で振幅変調、および位相変調を受けた波を受信し、発信信号との振幅と位相の各差を求めた。このとき透過性の比較的良好なSバンドの2波の偏波面を直交させて発射して、相互の干渉を抑えた。オリジナルの強力な無変調信号を見て、変調信号を発見できないことを避けるためである。
図3は気道内圧と変調信号との相関を示す線図である。Sバンドで出力10mWの機材で、S/N=50dB以上の十分高い信号を得て、図3に示す通り、気道内圧に同期して腹部気嚢の呼吸パターン(容積変化相当、腹部気嚢が吸気に関与していることが良く把握できる)、同様に胸部気嚢群のパターン、心拍も得ることができた。
3.応用例
図4はヒト用呼吸モニタの構成を示す説明図である。図に示す通り、本実施例のヒト用呼吸モニタ40は、ベッドで寝ている状態又は立位での被験者41を想定している。被験者41に対して、呼吸で変化の生じやすい部位を通過する位置(例えば、肺臓においてはその周辺部、心臓においては血流を捻出している左室等)に受信プローブ42を配置する。図4では多数の受信プローブ42を記載しているが、実際のモニタでは、その一部でも全部でも良い。
尚、発信プローブ(図示せず)については、呼吸で変化の生じやすい部位を通過するように、被験者41を介する対向位置に配置すればよい。発信プローブは図2に示すように発信器である導波管の背面に反射壁を配したプローブを用いればよい。
図4に示す通り、受信プローブ42は、水平偏波及び垂直偏波を受信するため長方形となっている。例えば、波長λのマイクロ波を用いる場合には、受信プローブ42の縦内寸をλ/2とし、受信プローブ42の横内寸をλとすることにより、互いに直交する偏波を計測することができる。特に、被験者41の横隔膜付近では上下の方向の動きを詳しく計測したいため、受信プローブ42の短手辺を上下に配し,被験者の肋骨付近では横方向の動きを詳しく計測したいため、受信プローブ42の短手辺を横方向に並設して配する。
以上の通り、本透過型のモニター装置は被検生体である鳥の気嚢をマイクロ波で透過させることにより、呼吸数を計測することが示されたが、被検生体の心臓を透過するように調整することで、心拍も計測することが可能である。これにより、鳥類を始めとして、哺乳類のような他の生体において、ノイズを少なくして無拘束でしかも非接触で呼吸数や心拍数等を計測することができる。
10 …被検鳥(被検生体)、
11a…胸部発信器(発信手段)、
11b…腹部発信器(発信手段)、
12a…胸部受信器(受信手段)、
12b…腹部受信器(受信手段)、
13 …掃引発振器(OSC)、
14a…クロック位相比較器(CMP)、
14b…クロック位相比較器(CMP)、
15 …アンプ(AMP)、
16 …A/D変換器(A/D)、
17 …パーソナルコンピュータ(PC)、
18a…減衰器(ATT)、
18b…減衰器(ATT)、
40 …呼吸モニタ、
41 …被験者、
42 …受信プローブ、

Claims (4)

  1. 被検生体に対してマイクロ波を発信する発信手段と、
    前記発信手段に対して被検生体を介した対向位置に配置され生体を通過した振幅変調を受けた変調マイクロ波を受信する受信手段と、
    受信された変調マイクロ波に対して、発信手段で発信されたマイクロ波の無変調キャリア成分を相殺して変調信号を得る位相比較手段と、
    前記変調信号から被検生体の呼吸変化又は被検生体の血流変化を表示するモニター手段とを備えたモニター装置であって、
    前記被検生体が鳥類であり、
    前記鳥類に対して、2組の前記発信手段及び受信手段を備え、
    2組の前記発信手段及び受信手段の一方は、複数の気嚢のうちの一つを対象として、前記マイクロ波を発射し、生体を介した前記変調マイクロ波を受信し、
    2組の前記発信手段及び受信手段の他方は、複数の気嚢のうちの相違する気嚢を対象として、前記マイクロ波を発射し、生体を介した前記変調マイクロ波を受信し、
    前記位相比較手段で受信された変調マイクロ波から相殺される信号は、個々の前記発信手段で発信された無変調の信号を減衰器で減衰された信号であり、又は、前記無変調の信号を前記受信手段の奥に設置された壁で反射された干渉波であることを特徴とするマイクロ波を用いた呼吸器・循環器モニター装置。
  2. 前記マイクロ波が2GHz〜4GHzのSバンド又は8GHz〜12GHzのXバンドから選択されたことを特徴とする請求項1に記載のマイクロ波を用いた呼吸器・循環器モニター装置。
  3. 前記2組の発信手段は、互いに相違する周波数であるものであり、互いに偏波面を直交させて発信するものであることを特徴とする請求項1又は2に記載のマイクロ波を用いた呼吸器・循環器モニター装置。
  4. 前記2組の発信手段が鳥の複数の気嚢のうちの相違する気嚢として、胸部気嚢と腹部気嚢との2つの気嚢にマイクロ波を通過させるものであることを特徴とする請求項3に記載のマイクロ波を用いた呼吸器・循環器モニター装置。
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