JP6538089B2 - 埋め込み型層及び外科用締結器具と共に使用するための埋め込み型層の形状を修正するための方法 - Google Patents

埋め込み型層及び外科用締結器具と共に使用するための埋め込み型層の形状を修正するための方法 Download PDF

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Description

本発明は、外科用器具に関し、また様々な構成において、組織をステープル留め及び切断するように設計された、外科用ステープル留め及び切断器具並びにそのためのステープルカートリッジに関する。
本発明の特徴及び利点、並びにそれらを実現する方法は、以下の本発明の実施形態の説明を添付の図面と併せて参照することでより明らかとなり、発明自体のより深い理解が得られるであろう。
ハンドル部分を有する外科用ステープル留め及び切断器具の左正面斜視図である。 図1の外科用ステープル留め及び切断器具の2ピースナイフ及び発射バー(「E字形梁部材」)の斜視図である。 ステープル適用アセンブリのステープルカートリッジのウェッジスレッドの斜視図である。 第1のシーケンス中にステープルが未発射位置から発射位置へと移動した状態を示す、閉位置のアンビルと、剛性支持部及び圧縮可能な組織厚さコンペンセータを含むステープルカートリッジと、の長手方向断面図である。 発射シーケンスが完了した後の開位置にあるアンビルを示す、図4のアンビル及びステープルカートリッジの別の断面図である。 組織厚さコンペンセータ及びステープルカートリッジアセンブリの分解斜視図である。 図6のステープルカートリッジアセンブリの部分断面図であり、ステープルカートリッジ本体のステープル空洞内に位置付けられ、組織厚さコンペンセータ内に部分的に埋め込まれた未発射のステープルを図示している。 図6のステープルカートリッジアセンブリの部分断面図であり、ステープルカートリッジ本体のステープル空洞から射出され、アンビルに対して形成された、発射されたステープルを図示し、かつ形成されたステープルのステープル閉じ込め領域内に捕捉された組織厚さコンペンセータ及び組織を図示している。 外科用締結器具のエンドエフェクタの部分斜視図であり、いくつかの部分を除去して図示し、他の部分を断面で図示している。更に、エンドエフェクタの切断部材が、部分的に前進した位置で図示されている。 図9のエンドエフェクタの部分断面端面図であり、患者の組織がエンドエフェクタのアンビルと組織厚さコンペンセータとの間に捕捉されているものとして図示されている。更に、エンドエフェクタのカートリッジ本体内に取り外し可能に格納されたステープルが、未発射位置で図示され、エンドエフェクタの切断部材が、組織厚さコンペンセータに近位の前進していない位置で図示されている。 図9のエンドエフェクタの部分断面端面図であり、ステープルが発射位置にあり、切断部材が部分的に前進した位置にあり、患者の組織が少なくとも部分的に横切されたものとして図示されている。 図9のエンドエフェクタの部分断面端面図であり、ステープルが発射位置にあり、切断部材が部分的に前進した位置にあり、組織厚さコンペンセータの少なくとも一部分が切断部材によって横切されたものとして図示されている。 組織厚さコンペンセータを含む締結具カートリッジの斜視図である。 図13の組織厚さコンペンセータの断面図であり、組織厚さコンペンセータの近位端に対して位置付けられた切断部材を図示している。 組織厚さコンペンセータアセンブリの分解図である。 組織厚さコンペンセータアセンブリの層の斜視図である。 図15の組織厚さコンペンセータアセンブリの断面図である。 組み立てられた組織厚さコンペンセータアセンブリ、及びそれを組み立てるための型の断面斜視図である。 図18の組み立てられた組織厚さコンペンセータアセンブリの斜視図である。 組織厚さコンペンセータアセンブリ、及びそれを組み立てるための型の斜視図である。 組織厚さコンペンセータアセンブリ、及びそれを組み立てるための型の斜視図である。 図21の組織厚さコンペンセータアセンブリ、及びそれを組み立てるための図21の型の断面斜視図である。 組織厚さコンペンセータを備えるエンドエフェクタの斜視図である。 図23のエンドエフェクタ及び組織厚さコンペンセータ、並びに該組織厚さコンペンセータを修正する修正部材の斜視図である。 図24の修正された組織厚さコンペンセータを備える、図23のエンドエフェクタの斜視図である。 組織厚さコンペンセータの断面斜視図である。 図26の組織厚さコンペンセータを修正するための型の断面斜視図である。 図27の型による修正後の図26の組織厚さコンペンセータの断面斜視図である。 組織厚さコンペンセータの断面斜視図である。 図29の組織厚さコンペンセータを修正するための型の断面斜視図である。 図30の型による修正後の図29の組織厚さコンペンセータの断面斜視図である。 組織厚さコンペンセータの断面斜視図である。 図32の組織厚さコンペンセータを修正するための型の断面斜視図である。 図33の型による修正後の図32の組織厚さコンペンセータの断面斜視図である。 第1の高さを備える組織厚さコンペンセータの断面斜視図である。 第1の高さを第2の高さに変更する修正後の、図35の組織厚さコンペンセータの断面斜視図である。 図35の組織厚さコンペンセータを修正するための型の断面図である。 組織厚さコンペンセータの断面斜視図である。 修正後の図38の組織厚さコンペンセータの断面斜視図である。 組織厚さコンペンセータのばね定数に対する圧縮力の影響を例示するグラフである。 組織厚さコンペンセータの断面斜視図である。 図41の組織厚さコンペンセータを修正するための空間作成器の断面斜視図である。 図42の空間作成器による修正後の図41の組織厚さコンペンセータの断面斜視図である。 少なくとも1つの実施形態による、発射部材を含む外科用器具と共に使用するための締結具カートリッジの部分断面立面図であり、複数の部分が除去されたものとして図示されている。 締結具カートリッジから除去された図44の締結具カートリッジの組織厚さコンペンセータ、及びロックアウト状態で図示された図44の発射部材を示す部分断面立面図である。 図45の組織厚さコンペンセータの部分斜視図である。 少なくとも1つの実施形態による、組織厚さコンペンセータの部分斜視図である。 図47の組織厚さコンペンセータを含む締結具カートリッジ、スレッド、及び該スレッドによって支持された発射部材を備える、外科用器具のエンドエフェクタの部分断面立面図であり、複数の部分が除去されたものとして図示されている。 図48のエンドエフェクタの部分断面立面図であり、部分的に発射した位置にある発射部材を示す。 図48のエンドエフェクタの部分断面立面図であり、締結具カートリッジから除去された組織厚さコンペンセータ、及びロックアウト状態の発射部材を示す。 少なくとも1つの実施形態による、締結具カートリッジの部分斜視図であり、複数の部分が除去されたものとして図示されている。 図51の締結具カートリッジのスレッドの斜視図である。 図51の締結具カートリッジの部分斜視図である。 少なくとも1つの実施形態による、スレッドの立面図である。 少なくとも1つの実施形態による、スレッドの斜視図であり、ロック解除構成で図示されている。 図55のスレッドの斜視図であり、ロックアウト構成で図示されている。 締結具カートリッジ内に位置付けられた図55のスレッドの部分断面立面図であり、そのロック解除構成にあるスレッド、スレッドにより支持された発射部材、及びスレッドと係合された締結具カートリッジの組織厚さコンペンセータを示す。 図57の組織厚さコンペンセータの部分断面立面図であり、図57の締結具カートリッジから除去されていることにより、図55のスレッドがそのロックアウト構成に置かれ、図57の発射部材がロックアウト状態に置かれている。 少なくとも1つの実施形態による、締結具カートリッジの近位端に位置付けられたスレッドの部分断面立面図であり、複数の部分が除去されたものとして図示されている。 図59のスレッドの部分断面立面図であり、締結具カートリッジの遠位端において図示されている。 少なくとも1つの実施形態による、スレッドの斜視図である。 少なくとも1つの実施形態による、複数の鉤部を含むステープルを示す図であり、ステープルは、未形成構成及び変形構成で図示されている。 少なくとも1つの実施形態による、複数の鉤部を含むステープルの立面図であり、ステープルは、ステープル空洞内に未発射位置で位置付けられている。 少なくとも1つの実施形態による、複数の鉤部を含むステープルの立面図である。 少なくとも1つの実施形態による、複数の鉤部を含むステープルの立面図である。 少なくとも1つの実施形態による、複数の鉤部を含むステープルの立面図である。 少なくとも1つの実施形態による、複数の鉤部を含むステープルの立面図である。 少なくとも1つの実施形態による、複数の鉤部を含むステープルの立面図であり、ステープルは、ステープル空洞内に未発射位置で位置付けられている。 図68のステープル及びステープル空洞の平面図である。 少なくとも1つの実施形態による、鉤部付きステープル脚部の部分斜視図である。 図68のステープルの鉤部付きステープル脚部の部分斜視図である。 図71の鉤部付きステープル脚部の断面平面図である。 少なくとも1つの実施形態による、鉤部付きステープル脚部の部分斜視図である。 少なくとも1つの実施形態による、鉤部付きステープル脚部の部分斜視図である。
本出願の出願人は、以下に特定される米国特許出願に対する権利も所有しており、これらは各々、参照によりそれらのそれぞれ全体が本明細書に組み込まれる。
米国特許出願第12/894,311号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENTS WITH RECONFIGURABLE SHAFT SEGMENTS」(現在は、米国特許公開第2012/0080496号)、
米国特許出願第12/894,340号、発明の名称「SURGICAL STAPLE CARTRIDGES SUPPORTING NON−LINEARLY ARRANGED STAPLES AND SURGICAL STAPLING INSTRUMENTS WITH COMMON STAPLE−FORMING POCKETS」(現在は、米国特許公開第2012/0080482号)、
米国特許出願第12/894,327号、発明の名称「JAW CLOSURE ARRANGEMENTS FOR SURGICAL INSTRUMENTS」(現在は、米国特許公開第2012/0080499号)、
米国特許出願第12/894,351号、発明の名称「SURGICAL CUTTING AND FASTENING INSTRUMENTS WITH SEPARATE AND DISTINCT FASTENER DEPLOYMENT AND TISSUE CUTTING SYSTEMS」(現在は、米国特許公開第2012/0080502号)、
米国特許出願第12/894,338号、発明の名称「IMPLANTABLE FASTENER CARTRIDGE HAVING A NON−UNIFORM ARRANGEMENT」(現在は、米国特許公開第2012/0080481号)、
米国特許出願第12/894,369号、発明の名称「IMPLANTABLE FASTENER CARTRIDGE COMPRISING A SUPPORT RETAINER」(現在は、米国特許公開第2012/0080344号)、
米国特許出願第12/894,312号、発明の名称「IMPLANTABLE FASTENER CARTRIDGE COMPRISING MULTIPLE LAYERS」(現在は、米国特許公開第2012/0080479号)、
米国特許出願第12/894,377号、発明の名称「SELECTIVELY ORIENTABLE IMPLANTABLE FASTENER CARTRIDGE」(現在は、米国特許第8,393,514号)、
米国特許出願第12/894,339号、発明の名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENT WITH COMPACT ARTICULATION CONTROL ARRANGEMENT」(現在は、米国特許公開第2012/0080500号)、
米国特許出願第12/894,360号、発明の名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENT WITH A VARIABLE STAPLE FORMING SYSTEM」(現在は、米国特許公開第2012/0080484号)、
米国特許出願第12/894,322号、発明の名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENT WITH INTERCHANGEABLE STAPLE CARTRIDGE ARRANGEMENTS」(現在は、米国特許公開第2012/0080501号)、
米国特許出願第12/894,350号、発明の名称「SURGICAL STAPLE CARTRIDGES WITH DETACHABLE SUPPORT STRUCTURES」(現在は、米国特許公開第2012/0080478号)、
米国特許出願第12/894,383号、発明の名称「IMPLANTABLE FASTENER CARTRIDGE COMPRISING BIOABSORBABLE LAYERS」(現在は、米国特許公開第2012/0080345号)、
米国特許出願第12/894,389号、発明の名称「COMPRESSIBLE FASTENER CARTRIDGE」(現在は、米国特許公開第2012/0080335号)、
米国特許出願第12/894,345号、発明の名称「FASTENERS SUPPORTED BY A FASTENER CARTRIDGE SUPPORT」(現在は、米国特許公開第2012/0080483号)、
米国特許出願第12/894,306号、発明の名称「COLLAPSIBLE FASTENER CARTRIDGE」(現在は、米国特許公開第2012/0080332号)、
米国特許出願第12/894,318号、発明の名称「FASTENER SYSTEM COMPRISING A PLURALITY OF CONNECTED RETENTION MATRIX ELEMENTS」(現在は、米国特許公開第2012/0080480号)、
米国特許出願第12/894,330号、発明の名称「FASTENER SYSTEM COMPRISING A RETENTION MATRIX AND AN ALIGNMENT MATRIX」(現在は、米国特許公開第2012/0080503号)、
米国特許出願第12/894,361号、発明の名称「FASTENER SYSTEM COMPRISING A RETENTION MATRIX」(現在は、米国特許第8,529,600号)、
米国特許出願第12/894,367号、発明の名称「FASTENING INSTRUMENT FOR DEPLOYING A FASTENER SYSTEM COMPRISING A RETENTION MATRIX」(現在は、米国特許公開第2012/0080485号)、
米国特許出願第12/894,388号、発明の名称「FASTENER SYSTEM COMPRISING A RETENTION MATRIX AND A COVER」(現在は、米国特許第8,474,677号)、
米国特許出願第12/894,376号、発明の名称「FASTENER SYSTEM COMPRISING A PLURALITY OF FASTENER CARTRIDGES」(現在は、米国特許公開第2012/0080486号)、
米国特許出願第13/097,865号、発明の名称「SURGICAL STAPLER ANVIL COMPRISING A PLURALITY OF FORMING POCKETS」(現在は、米国特許公開第2012/0080488号)、
米国特許出願第13/097,936号、発明の名称「TISSUE THICKNESS COMPENSATOR FOR A SURGICAL STAPLER」(現在は、米国特許公開第2012/0080339号)、
米国特許出願第13/097,954号、発明の名称「STAPLE CARTRIDGE COMPRISING A VARIABLE THICKNESS COMPRESSIBLE PORTION」(現在は、米国特許公開第2012/0080340号)、
米国特許出願第13/097,856号、発明の名称「STAPLE CARTRIDGE COMPRISING STAPLES POSITIONED WITHIN A COMPRESSIBLE PORTION THEREOF」(現在は、米国特許公開第2012/0080336号)、
米国特許出願第13/097,928号、発明の名称「TISSUE THICKNESS COMPENSATOR COMPRISING DETACHABLE PORTIONS」(現在は、米国特許公開第2012/0080490号)、
米国特許出願第13/097,891号、発明の名称「TISSUE THICKNESS COMPENSATOR FOR A SURGICAL STAPLER COMPRISING AN ADJUSTABLE ANVIL」(現在は、米国特許公開第2012/0080489号)、
米国特許出願第13/097,948号、発明の名称「STAPLE CARTRIDGE COMPRISING AN ADJUSTABLE DISTAL PORTION」(現在は、米国特許公開第2012/0083836号)、
米国特許出願第13/097,907号、発明の名称「COMPRESSIBLE STAPLE CARTRIDGE ASSEMBLY」(現在は、米国特許公開第2012/0080338号)、
米国特許出願第13/097,861号、発明の名称「TISSUE THICKNESS COMPENSATOR COMPRISING PORTIONS HAVING DIFFERENT PROPERTIES」(現在は、米国特許公開第2012/0080337号)、
米国特許出願第13/097,869号、発明の名称「STAPLE CARTRIDGE LOADING ASSEMBLY」(現在は、米国特許公開第2012/0160721号)、
米国特許出願第13/097,917号、発明の名称「COMPRESSIBLE STAPLE CARTRIDGE COMPRISING ALIGNMENT MEMBERS」(現在は、米国特許公開第2012/0083834号)、
米国特許出願第13/097,873号、発明の名称「STAPLE CARTRIDGE COMPRISING A RELEASABLE PORTION」(現在は、米国特許公開第2012/0083833号)、
米国特許出願第13/097,938号、発明の名称「STAPLE CARTRIDGE COMPRISING COMPRESSIBLE DISTORTION RESISTANT COMPONENTS」(現在は、米国特許公開第2012/0080491号)、
米国特許出願第13/097,924号、発明の名称「STAPLE CARTRIDGE COMPRISING A TISSUE THICKNESS COMPENSATOR」(現在は、米国特許公開第2012/0083835号)、
米国特許出願第13/242,029号、発明の名称「SURGICAL STAPLER WITH FLOATING ANVIL」(現在は、米国特許公開第2012/0080493号)、
米国特許出願第13/242,066号、発明の名称「CURVED END EFFECTOR FOR A STAPLING INSTRUMENT」(現在は、米国特許公開第2012/0080498号)、
米国特許出願第13/242,086号、発明の名称「STAPLE CARTRIDGE INCLUDING COLLAPSIBLE DECK」(現在は、米国特許公開第2013/0075450号)、
米国特許出願第13/241,912号、発明の名称「STAPLE CARTRIDGE INCLUDING COLLAPSIBLE DECK ARRANGEMENT」(現在は、米国特許公開第2013/0075448号)、
米国特許出願第13/241,922号、発明の名称「SURGICAL STAPLER WITH STATIONARY STAPLE DRIVERS」(現在は、米国特許公開第2013/0075449号)、
米国特許出願第13/241,637号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT WITH TRIGGER ASSEMBLY FOR GENERATING MULTIPLE ACTUATION MOTIONS」(現在は、米国特許公開第2012/0074201号)、
米国特許出願第13/241,629号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT WITH SELECTIVELY ARTICULATABLE END EFFECTOR」(現在は、米国特許公開第2012/0074200号)、
米国出願第13/433,096号、発明の名称「TISSUE THICKNESS COMPENSATOR COMPRISING A PLURALITY OF CAPSULES」(現在は、米国特許公開第2012/0241496号)、
米国出願第13/433,103号、発明の名称「TISSUE THICKNESS COMPENSATOR COMPRISING A PLURALITY OF LAYERS」(現在は、米国特許公開第2012/0241498号)、
米国出願第13/433,098号、発明の名称「EXPANDABLE TISSUE THICKNESS COMPENSATOR」(現在は、米国特許公開第2012/0241491号)、
米国出願第13/433,102号、発明の名称「TISSUE THICKNESS COMPENSATOR COMPRISING A RESERVOIR」(現在は、米国特許公開第2012/0241497号)
米国出願第13/433,114号、発明の名称「RETAINER ASSEMBLY INCLUDING A TISSUE THICKNESS COMPENSATOR」(現在は、米国特許公開第2012/0241499号)、
米国出願第13/433,136号、発明の名称「TISSUE THICKNESS COMPENSATOR COMPRISING AT LEAST ONE MEDICAMENT」(現在は、米国特許公開第2012/0241492号)、
米国出願第13/433,141号、発明の名称「TISSUE THICKNESS COMPENSATOR COMPRISING CONTROLLED RELEASE AND EXPANSION」(現在は、米国特許公開第2012/0241493号)、
米国出願第13/433,144号、発明の名称「TISSUE THICKNESS COMPENSATOR COMPRISING FIBERS TO PRODUCE A RESILIENT LOAD」(現在は、米国特許公開第2012/0241500号)、
米国出願第13/433,148号、発明の名称「TISSUE THICKNESS COMPENSATOR COMPRISING STRUCTURE TO PRODUCE A RESILIENT LOAD」(現在は、米国特許公開第2012/0241501号)、
米国出願第13/433,155号、発明の名称「TISSUE THICKNESS COMPENSATOR COMPRISING RESILIENT MEMBERS」(現在は、米国特許公開第2012/0241502号)、
米国出願第13/433,163号、発明の名称「METHODS FOR FORMING TISSUE THICKNESS COMPENSATOR ARRANGEMENTS FOR SURGICAL STAPLERS」(現在は、米国特許公開第2012/0248169号)、
米国出願第13/433,167号、発明の名称「TISSUE THICKNESS COMPENSATORS」(現在は、米国特許公開第2012/0241503号)、
米国出願第13/433,175号、発明の名称「LAYERED TISSUE THICKNESS COMPENSATOR」(現在は、米国特許公開第2012/0253298号)、
米国出願第13/433,179号、発明の名称「TISSUE THICKNESS COMPENSATORS FOR CIRCULAR SURGICAL STAPLERS」(現在は、米国特許公開第2012/0241505号)、
米国出願第13/763,028号、発明の名称「ADHESIVE FILM LAMINATE」(現在は、米国特許公開第2013/0146643号)、
米国出願第13/433,115号、発明の名称「TISSUE THICKNESS COMPENSATOR COMPRISING CAPSULES DEFINING A LOW PRESSURE ENVIRONMENT」(現在は、米国特許公開第2013/0256372号)、
米国出願第13/433,118号、発明の名称「TISSUE THICKNESS COMPENSATOR COMPRISED OF A PLURALITY OF MATERIALS」(現在は、米国特許公開第2013/0256365号)、
米国出願第13/433,135号、発明の名称「MOVABLE MEMBER FOR USE WITH A TISSUE THICKNESS COMPENSATOR」(現在は、米国特許公開第2013/0256382号)、
米国出願第13/433,140号、発明の名称「TISSUE THICKNESS COMPENSATOR AND METHOD FOR MAKING THE SAME」(現在は、米国特許公開第2013/0256368号)、
米国出願第13/433,129号、発明の名称「TISSUE THICKNESS COMPENSATOR COMPRISING A PLURALITY OF MEDICAMENTS」(現在は、米国特許公開第2013/0256367号)、
米国出願第11/216,562号、発明の名称「STAPLE CARTRIDGES FOR FORMING STAPLES HAVING DIFFERING FORMED STAPLE HEIGHTS」(現在は、米国特許第7,669,746号)、
米国出願第11/714,049号、発明の名称「SURGICAL STAPLING DEVICE WITH ANVIL HAVING STAPLE FORMING POCKETS OF VARYING DEPTHS」(現在は、米国特許公開第2007/0194082号)、
米国出願第11/711,979号、発明の名称「SURGICAL STAPLING DEVICES THAT PRODUCE FORMED STAPLES HAVING DIFFERENT LENGTHS」(現在は、米国特許第8,317,070号)、
米国出願第11/711,975号、発明の名称「SURGICAL STAPLING DEVICE WITH STAPLE DRIVERS OF DIFFERENT HEIGHT」(現在は、米国特許公開第2007/0194079号)、
米国出願第11/711,977号、発明の名称「SURGICAL STAPLING DEVICE WITH STAPLE DRIVER THAT SUPPORTS MULTIPLE WIRE DIAMETER STAPLES」(現在は、米国特許第7,673,781号)、
米国出願第11/712,315号、発明の名称「SURGICAL STAPLING DEVICE WITH MULTIPLE STACKED ACTUATOR WEDGE CAMS FOR DRIVING STAPLE DRIVERS」(現在は、米国特許第7,500,979号)、
米国出願第12/038,939号、発明の名称「STAPLE CARTRIDGES FOR FORMING STAPLES HAVING DIFFERING FORMED STAPLE HEIGHTS」(現在は、米国特許第7,934,630号)、
米国出願第13/020,263号、発明の名称「SURGICAL STAPLING SYSTEMS THAT PRODUCE FORMED STAPLES HAVING DIFFERENT LENGTHS」(現在は、米国特許公開第2011/0147434号)、
米国出願第13/118,278号、発明の名称「ROBOTICALLY−CONTROLLED SURGICAL STAPLING DEVICES THAT PRODUCE FORMED STAPLES HAVING DIFFERENT LENGTHS」(現在は、米国特許公開第2011/0290851号)、
米国出願第13/369,629号、発明の名称「ROBOTICALLY−CONTROLLED CABLE−BASED SURGICAL END EFFECTORS」(現在は、米国特許公開第2012/0138660号)、
米国出願第12/695,359号、発明の名称「SURGICAL STAPLING DEVICES FOR FORMING STAPLES WITH DIFFERENT FORMED HEIGHTS」(現在は、米国特許第8,464,923号)、
米国出願第13/072,923号、発明の名称「STAPLE CARTRIDGES FOR FORMING STAPLES HAVING DIFFERING FORMED STAPLE HEIGHTS」(現在は、米国特許第8,567,656号)、
米国出願第13/766,325号、発明の名称「LAYER OF MATERIAL FOR A SURGICAL END EFFECTOR」(現在は、米国特許公開第2013/0256380号)、
米国出願第13/763,078号、発明の名称「ANVIL LAYER ATTACHED TO A PROXIMAL END OF AN END EFFECTOR」(現在は、米国特許公開第2013/0256383号)、
米国出願第13/763,094号、発明の名称「LAYER COMPRISING DEPLOYABLE ATTACHMENT MEMBERS」(現在は、米国特許公開第2013/0256377号)、
米国出願第13/763,106号、発明の名称「END EFFECTOR COMPRISING A DISTAL TISSUE ABUTMENT MEMBER」(現在は、米国特許公開第2013/0256378号)、
米国出願第13/433,147号、発明の名称「TISSUE THICKNESS COMPENSATOR COMPRISING CHANNELS」(現在は、米国特許公開第2013/0256369号)、
米国出願第13/763,112号、発明の名称「SURGICAL STAPLING CARTRIDGE WITH LAYER RETENTION FEATURES」(現在は、米国特許公開第2013/0256379号)、
米国出願第13/763,035号、発明の名称「ACTUATOR FOR RELEASING A TISSUE THICKNESS COMPENSATOR FROM A FASTENER CARTRIDGE」(現在は、米国特許公開第2013/0214030号)、
米国出願第13/763,042号、発明の名称「RELEASABLE TISSUE THICKNESS COMPENSATOR AND FASTENER CARTRIDGE HAVING THE SAME」(現在は、米国特許公開第2013/0221063号)、
米国出願第13/763,048号、発明の名称「FASTENER CARTRIDGE COMPRISING A RELEASABLE TISSUE THICKNESS COMPENSATOR」(現在は、米国特許公開第2013/0221064号)、
米国出願第13/763,054号、発明の名称「FASTENER CARTRIDGE COMPRISING A CUTTING MEMBER FOR RELEASING A TISSUE THICKNESS COMPENSATOR」、
米国出願第13/763,065号、発明の名称「FASTENER CARTRIDGE COMPRISING A RELEASABLY ATTACHED TISSUE THICKNESS COMPENSATOR」(現在は、米国特許公開第2013/0221065号)、
米国出願第13/763,021号、発明の名称「STAPLE CARTRIDGE COMPRISING A RELEASABLE COVER」、
米国出願第13/763,078号、発明の名称「ANVIL LAYER ATTACHED TO A PROXIMAL END OF AN END EFFECTOR」(現在は、米国特許公開第2013/0256383号)、
米国出願第13/763,095号、発明の名称「LAYER ARRANGEMENTS FOR SURGICAL STAPLE CARTRIDGES」(現在は、米国特許公開第2013/0161374号)、
米国出願第13/463,147号、発明の名称「IMPLANTABLE ARRANGEMENTS FOR SURGICAL STAPLE CARTRIDGES」(現在は、米国特許公開第2013/0292398号)、
米国出願第13/763,192号、発明の名称「MULTIPLE THICKNESS IMPLANTABLE LAYERS FOR SURGICAL STAPLING DEVICES」(現在は、米国特許公開第2013/0146642号)、
米国出願第13/763,161号、発明の名称「RELEASABLE LAYER OF MATERIAL AND SURGICAL END EFFECTOR HAVING THE SAME」(現在は、米国特許公開第2013/0153641号)、
米国出願第13/763,177号、発明の名称「ACTUATOR FOR RELEASING A LAYER OF MATERIAL FROM A SURGICAL END EFFECTOR」(現在は、米国特許公開第2013/0146641号)、
米国出願第13/763,037号、発明の名称「STAPLE CARTRIDGE COMPRISING A COMPRESSIBLE PORTION」、
米国出願第13/433,126号、発明の名称「TISSUE THICKNESS COMPENSATOR COMPRISING TISSUE INGROWTH FEATURES」(現在は、米国特許公開第2013/0256366号)、
米国出願第13/433,132号、発明の名称「DEVICES AND METHODS FOR ATTACHING TISSUE THICKNESS COMPENSATING MATERIALS TO SURGICAL STAPLING INSTRUMENTS」(現在は、米国特許公開第2013/0256373号)、
米国出願第13/851,703号、発明の名称「FASTENER CARTRIDGE COMPRISING A TISSUE THICKNESS COMPENSATOR INCLUDING OPENINGS THEREIN」、
米国出願第13/851,676号、発明の名称「TISSUE THICKNESS COMPENSATOR COMPRISING A CUTTING MEMBER PATH」、
米国出願第13/851,693号、発明の名称「FASTENER CARTRIDGE ASSEMBLIES」、及び
米国出願第13/851,684号、発明の名称「FASTENER CARTRIDGE COMPRISING A TISSUE THICKNESS COMPENSATOR AND A GAP SETTING ELEMENT」。
本願の出願人はまた、本願と同日に出願されたものであり、かつ各々参照によりそれらのそれぞれ全体が本明細書に組み込まれる、以下の特許出願を所有している:
米国特許出願第__________号、発明の名称「STAPLE CARTRIDGE INCLUDING A BARBED STAPLE」(代理人整理番号END7439USNP)、
米国特許出願第__________号、発明の名称「STAPLE CARTRIDGE INCLUDING A BARBED STAPLE」(代理人整理番号END7440USNP)、
米国特許出願第__________号、発明の名称「STAPLE CARTRIDGE INCLUDING A BARBED STAPLE」(代理人整理番号END7441USNP)、
米国特許出願第__________号、発明の名称「IMPLANTABLE LAYERS COMPRISING A PRESSED REGION」(代理人整理番号END7349USNP/130323)、
米国特許出願第__________号、発明の名称「IMPLANTABLE LAYERS AND METHODS FOR ALTERING ONE OR MORE PROPERTIES OF IMPLANTABLE LAYERS FOR USE WITH FASTENING INSTRUMENTS」(代理人整理番号END7348USNP/130324)、
米国特許出願第__________号、発明の名称「IMPLANTABLE LAYER ASSEMBLIES」(代理人整理番号END7346USNP/130326)、
米国特許出願第__________号、発明の名称「IMPLANTABLE LAYERS COMPRISING A PRESSED REGION」(代理人整理番号END7345USNP/130327)、及び
米国特許出願第__________号、発明の名称「FASTENING SYSTEM COMPRISING A FIRING MEMBER LOCKOUT」(代理人整理番号END7350USNP/130328)。
本明細書に開示されるデバイス及び方法の構造、機能、製造、及び使用の原理を総合的に理解するために、ある特定の代表的実施形態がこれから記載される。これらの実施形態の1つ又は2つ以上の実施例が、添付の図面に例示されている。当業者であれば、本明細書で具体的に説明され、添付図面に例示されるデバイス及び方法が非限定的な代表的実施形態であること、並びに、本発明の様々な実施形態の範囲が特許請求の範囲によってのみ定義されることを理解するであろう。1つの代表的な実施形態との関連において例示又は記載される特徴は、他の実施形態の特徴と組み合わせられてもよい。かかる修正及び変形は、本発明の範囲内に含まれることが意図される。
「備える(comprise)」(並びに「comprises」及び「comprising」など、compriseの任意の語形)、「有する(have)」(並びに「has」及び「having」など、haveの任意の語形)、「含む(include)」(並びに「includes」及び「including」など、includeの任意の語形)、「収容する(contain)」(並びに「contains」及び「containing」など、containの任意の語形)という用語は、開放型の連結動詞である。結果として、1つ又は2つ以上の要素を「備える」、「有する」、「含む」、又は「収容する」外科用システム、デバイス、又は装置は、それら1つ又は2つ以上の要素を有しているが、それら1つ又は2つ以上の要素のみを有することに限定されない。同様に、1つ又は2つ以上の特徴を「備える」、「有する」、「含む」、又は「収容する」システム、デバイス、又は装置の要素は、それら1つ又は2つ以上の特徴を有しているが、それら1つ又は2つ以上の特徴のみを有することに限定されない。
「近位」及び「遠位」という用語は、本明細書において、外科用器具のハンドル部分を操作する医師を基準にして使用される。「近位」という用語は、医師に最も近い部分を指し、「遠位」という用語は、医師から離れた位置にある部分を指す。便宜上及び明確性のために、「垂直」、「水平」、「上」、及び「下」など空間的用語は、本明細書において図面に対して使用され得ることが更に理解されるであろう。しかしながら、外科用器具は、多くの配向及び位置で使用されるものであり、これらの用語は、限定的及び/又は絶対的であることを意図するものではない。
腹腔鏡下及び低侵襲性の外科的処置を行うための、様々な代表的なデバイス及び方法が提供される。しかしながら、当業者であれば、本明細書に開示される様々な方法及びデバイスが、例えば、開腹外科的処置に関連するものを含めて、多数の外科的処置及び用途で用いられ得ることを容易に理解するであろう。本明細書の「発明を実施するための形態」を読み進めるにつれ、当業者であれば、本明細書に開示される様々な器具が、例えば、天然の開口部から、又は組織に形成された切開口若しくは穿刺孔から、といったように任意の方法で体内に挿入され得ることを更に理解するであろう。これらの器具の作業部分すなわちエンドエフェクタ部分は、患者の体内に直接挿入され得るか、又は、外科用器具のエンドエフェクタ及び細長いシャフトを前進させることが可能な作業チャネルを有するアクセスデバイスを介して挿入され得る。
図面(ここにおいて、いくつかの図を通して同様の数字は同様の構成要素を表す)に移ると、図1は、以下により詳細に記載される組織厚さコンペンセータアセンブリと共に使用するのに好適な、代表的な外科用ステープル留め及び切断器具8010を示す。外科用ステープル留め及び切断器具8010は、アンビル8014を備えることができ、このアンビルは、細長いステープルチャネル8016へのその枢動可能な取付部を中心に繰り返し開閉し得る。ステープル適用アセンブリ8012は、アンビル8014及びチャネル8016を備えてもよく、このアセンブリ8012が細長いシャフト8018に近位側で取り付けられて、実装部分8022を形成し得る。ステープル適用アセンブリ8012が閉じているとき、又は少なくとも実質的に閉じているとき、実装部分8022は、トロカールを通してステープル適用アセンブリ8012を挿入するのに好適な、十分に小さな断面を呈し得る。様々な状況において、アセンブリ8012は、シャフト8018に接続されたハンドル8020によって操作され得る。このハンドル8020は、細長いシャフト8018及びステープル適用アセンブリ8012を、シャフト8018の長手方向軸を中心に回転させる回転ノブ8030などのユーザー制御を含み得る。閉鎖トリガ8026は、ピストルグリップ8036の前で枢動して、ステープル適用アセンブリ8012を閉じることができる。閉鎖トリガ8026がクランプされたとき、閉鎖解放ボタン8038は、ハンドル8020上で外向きに存在を現わしてもよく、これにより例えば、解放ボタン8038を押圧して、閉鎖トリガ8026のクランプを解除し、ステープル適用アセンブリ8012を開くことができる。閉鎖トリガ8026の前で枢動することができる、発射トリガ8034は、ステープル適用アセンブリ8012に、その中にクランプ締めされた組織の切断とステープル留めを同時に行わせることができる。様々な状況において、外科医の手によって加えられることが要求されるストローク1回当たりの力の量を低減するために、発射トリガ8034を使用して複数の発射ストロークが利用される可能性がある。ある特定の実施形態において、ハンドル8020は、1つ又は2つ以上の回転可能な指示器ホイール、例えば、発射の進行を示すことができる回転可能な指示器ホイール8041などを備え得る。手動発射解放レバー8042は、所望される場合、完全な発射移動が完了する前に発射システムを後退させるようにすることができ、更に、発射解放レバー8042は、発射システムが固着する及び/又は機能しなくなる場合に、外科医又は他の医師が発射システムを後退させるようにすることができる。外科用ステープル留め及び切断器具8010、並びに本開示と共に使用するのに好適な他の外科用ステープル留め及び切断器具に関する追加の詳細は、例えば、2013年3月27日出願の米国特許出願第13/851,693号、発明の名称「FASTENER CARTRIDGE ASSEMBLY」に記載されている(その開示全体は参照により本明細書に組み込まれる)。更に、電動外科用ステープル留め及び切断器具を、本開示と共に利用することもできる。例えば、2008年8月8日出願の米国特許出願公開第2009/0090763 A1号、発明の名称「POWERED SURGICAL STAPLING DEVICE」を参照されたい(その開示全体は参照により本明細書に組み込まれる)。
図2及び3を参照し、例えば、発射アセンブリ9090などの発射アセンブリを、外科用ステープル留め及び切断器具8010と共に利用して、ステープル適用アセンブリ8012からのステープルを、アンビル8014と細長いステープルチャネル8016との間に捕捉された組織内に配備するように構成された複数のウェッジ9204を備えるウェッジスレッド9126を前進させることができる。更に、発射アセンブリ9090の遠位部分にあるE字形梁部材9102は、別々の閉鎖及び発射、並びに発射中の細長いステープルチャネル8016からのアンビル8014の離間を促進することができる。E字形梁部材9102は、一対の上部ピン9110、ウェッジスレッド9126の部分9218に続いてもよい一対の中間ピン9112、及び下部ピン又はフット9114、並びに発射アセンブリ9090が遠位方向に前進するにつれて捕捉された組織を切断するように構成され得る鋭い刃先9116を含んでもよい。加えて、刃先9116の各垂直端部を取り囲む、一体形成され近位側に突出している上部ガイド9118及び中間ガイド9120は、切断の前に、組織を鋭い刃先9116へ誘導するのを補助する組織ステージング領域9122を更に画定することができる。中間ガイド9120はまた、ウェッジスレッド9126(図2)の段付き中央部材9124に当接することによって、ステープル適用アセンブリ8012に係合し、それを発射するようにも働き、これによりステープル適用アセンブリ8012によるステープル形成をもたらす。
様々な状況において、ステープルカートリッジは、ステープルカートリッジから配備されたステープル内に捕捉される組織の厚さを補償する手段備え得る。図4を参照し、ステープルカートリッジ(例えば、ステープルカートリッジ10000など)は、外科用ステープル留め及び切断器具8010と共に利用することができ、剛性の第1の部分(例えば、支持部分10010など)、及び圧縮可能な第2の部分(例えば、組織厚さコンペンセータ10020など)を含み得る。支持部分10010は、カートリッジ本体、及び複数のステープル空洞10012を備え得る。例えば、ステープル10030は、各ステープル空洞10012内に取り外し可能に位置付けることができる。図4及び5を主に参照して、各ステープル10030は、基部10031と、基部10031から延びる1つ又は2つ以上の脚部10032とを含み得る。ステープル10030が配備される前に、ステープル10030の基部10031は、支持部分10010内に位置付けられているステープルドライバによって支持されることができ、同時に、ステープル10030の脚部10032は、ステープル空洞10012内に少なくとも部分的に収容されてもよい。様々な状況において、ステープル10030は、脚部10032が組織厚さコンペンセータ10020を通して動き、組織厚さコンペンセータ10020の上表面を貫通し、組織Tに貫入して、ステープルカートリッジ10000の反対側に位置付けられたアンビルに接触するよう、未発射位置と発射位置との間に配備することができる。脚部10032がアンビルに当たって変形すると、各ステープル10030の脚部10032が、各ステープル10030内で、組織厚さコンペンセータ10020の一部と組織Tの一部とを捕捉し、この組織に圧縮力をかけることができる。上記に加え、各ステープル10030の脚部10032が、ステープルの基部10031に向かって下方に変形して、組織T及び組織厚さコンペンセータ10020が捕捉され得るステープル閉じ込め領域を形成することができる。様々な状況において、ステープル閉じ込め領域は、変形した脚部10032の内側表面と、基部10031の内側表面との間で画定され得る。ステープルの捕捉領域の大きさは、例えば、脚部の長さ、脚部の直径、基部の幅、及び/又は脚部の変形の程度などのいくつかの要素に依存し得る。
使用中、上記に加え、かつ図4を主に参照し、外科用ステープル留め及び切断器具8010のアンビル8014などのアンビルは、閉鎖トリガ8026を押圧してE字形梁部材9102を前進させることによって、ステープルカートリッジ10000と反対側の閉位置に動かすことができる。アンビル8014は、組織厚さコンペンセータ10020に対するように組織を位置付けることができ、かつ様々な状況において、例えば、組織厚さコンペンセータ10020を、支持部分10010に対して圧迫することができる。アンビル8014が好適に位置付けられると、図4にも示されているように、ステープル10030を配備することができる。様々な状況において、前述のように、多くの点でスレッド9126に類似する(図3を参照)ステープル発射スレッド10050は、図5に例示されるように、ステープルカートリッジ10000の近位端から遠位端10002に向かって動かすことができる。発射アセンブリ9090が前進させられるとき、スレッド10050は、ステープルドライバ10040に接触し、ステープルドライバ10040をステープル空洞10012の内部で上向きに持ち上げることができる。少なくとも一実施形態において、スレッド10050及びステープルドライバ10040は、各々が1つ又は2つ以上の傾斜面又は傾斜した表面を含み得、これが協働してステープルドライバ10040を未発射位置から上向きに動かすことができる。ステープルドライバ10040がそれらのそれぞれのステープル空洞10012内で上向きに持ち上げられると、ステープルドライバ10040は、ステープル10030を上向きに持ち上げることができ、これによりステープル10030が、それらのステープル空洞10012から現われ得る。様々な状況において、スレッド10050は、発射シーケンスの一部として、いくつかのステープルを同時に上向きに移動させることができる。
前述のように、かつ図5を参照し、ステープル10030が未発射位置にあるときに、ステープル10030のステープル脚部10032は、支持部分10010を超えてコンペンセータ10020の中に延びることができる。様々な状況において、ステープル10030が未発射位置にあるときに、ステープル脚部10032の先端、又はステープル脚部10032のいずれの他の部分も、組織厚さコンペンセータ10020の組織接触上側表面10021から突出することはできない。ある特定の状況において、ステープル脚部10032の先端は、鋭い先端を含み得、これが組織厚さコンペンセータ10020を切開し貫入することができる。
様々な状況において、組織厚さコンペンセータとステープルとの間の摩擦力を防止及び/又は制限することが好ましい場合がある。ここで図6〜8を参照し、ステープルカートリッジアセンブリ20200と共に使用するための組織厚さコンペンセータ20220は、組織厚さコンペンセータ20220を少なくとも部分的に通って延びる複数の隙間開口部20224を含み得る。様々な状況において、ステープルカートリッジアセンブリ20200は、ステープルカートリッジ本体20210と、ステープルカートリッジ本体20210に対して解放可能に固定された組織厚さコンペンセータ20220とを含み得る。カートリッジ本体20210は、例えば、カートリッジデッキ20211と、カートリッジデッキ20211を通って、かつステープルカートリッジ本体20210の本体内に画定されている、複数のステープル空洞20212とを含み得る。ステープル20230は、例えば、ステープル空洞20212内に取り外し可能に位置付けられ得る。組織厚さコンペンセータ20220は、組織接触表面20221(図7)と、デッキ接触表面20222(図6)とを含むことができる。例えば、デッキ接触表面20222は、カートリッジ本体20210のデッキ20211に対して解放可能に位置付けられ得、組織接触表面20221は、例えば、ステープル留めされる組織Tに対して位置付けられ得る。隙間開口部20224は、デッキ接触表面20222を通って組織厚さコンペンセータ20220の中に延びることができ、例えば、孔、スリット、間隙、穴、開口、及び/又はクリアな経路を組織厚さコンペンセータ20220内に含んでもよい。
図7及び図8を主に参照し、ステープル20230は、カートリッジ本体20210のステープル空洞20212内に位置付けられ得る。各ステープル20230は、例えば、基部20231、及び基部20231から延び得る一対のステープル脚部20232を含み得る。各ステープル脚部20232は、基部20231の反対側の端部から延び得る。図7を主に参照し、組織厚さコンペンセータ20220内の隙間開口部20224のうちの1つ又は2つ以上は、デッキ接触表面20222内の開口を含み得る。隙間開口部20224の開口は、ステープル空洞20212内に位置付けられた対応するステープル脚部20232と位置合わせされ得る。例えば、組織厚さコンペンセータ20220がカートリッジ本体20210に対して固定されるときに、単一のステープル脚部20232は、単一の隙間開口部20224の開口と位置合わせされ得る。ある特定の状況において、ステープル脚部20232は、各隙間開口部20224の中に延びることができ、これにより例えば、ステープル20230の少なくとも一部分が、組織厚さコンペンセータ20220内に埋め込まれる。例えば、図7を主に参照し、ステープル20230は、第1のステープル脚部20232a及び第2のステープル脚部20232bを含み得る。更に、組織厚さコンペンセータ20220は、例えば、第1のステープル脚部20232aと位置合わせされた第1の隙間開口部20224a、及び第2のステープル脚部20232bと位置合わせされた第2の隙間開口部20224bを含み得る。ステープル20230の配備の前に、例えば、第1のステープル脚部20232aは、第1の隙間開口部20224aを部分的に通って延びてもよく、第2のステープル脚部20232bは、第2の隙間開口部20224bを部分的に通って延びてもよい。組織厚さコンペンセータ20220は、例えば、ステープル脚部20232と位置合わせされていない、追加の隙間開口部20224を含み得る。ある特定の状況において、ステープルカートリッジアセンブリ20200は、例えば、隙間開口部20224と位置合わせされていない、追加のステープル20230及び/又はステープル脚部20232を含み得る。
ステープル20230は、未発射構成(図7)から発射構成(図8)まで可動であり得る。各ステープル20230は、未発射構成と発射構成との間で移動するときに、ステープル軸に沿って移動することができる。未発射構成にあるとき、ステープル脚部20232は例えば、ステープル空洞20212から、組織厚さコンペンセータ20220内へと延び得る。例えば、ステープル20230が未発射構成にあるとき、ステープル脚部20232は、組織厚さコンペンセータ20220内に部分的に埋め込まれ得る。更に、例えば、ステープルが未発射構成にあるとき、ステープル脚部20232の少なくとも一部分が、組織厚さコンペンセータ20220の隙間開口部20224と位置合わせされ、かつ/又はその内部に位置付けられ得る。他の状況において、ステープル脚部20232は、例えば、未発射構成にあるときに、ステープル空洞20212内に全体的に位置付けられ得、カートリッジデッキ20211(図6)の上に位置付けられた隙間開口部20224と位置合わせされ得る。
ステープル20230は、本明細書に記載されるように、発射ストローク中に未発射構成(図7)から発射構成(図8)へと移動することができる。ステープルドライバ20240は、各ステープル空洞20212内に位置付けられ得る。各ステープル空洞20212内のステープルドライバ20240は、例えば、カートリッジデッキ20211(図6)に向かって押され、ステープル20230を組織T内に、かつ例えば、アンビル8014(図1)などの本明細書に記載される他のアンビルに多くの点で類似し得るアンビル20260(図8)に向かって駆動させることができる。各ステープル20230が未発射構成から発射構成へと移動すると、ステープル脚部20232は、組織厚さコンペンセータ20220内の隙間開口部20224を通って移動し得る。隙間開口部20224は、組織厚さコンペンセータ20220内に既定の軌道を有し得る。例えば、隙間開口部20224は、組織厚さコンペンセータ20220の組織接触表面20221(図7)及び/又はデッキ接触表面20222(図6)に垂直、及び/又は実質的に垂直である軸に沿って延びることができる。他の状況において、隙間開口部20224は、例えば、組織厚さコンペンセータ20220の組織接触表面20221及び/又はデッキ接触表面20222に対して斜めの角度に向けられた軸に沿って延びることができる。ある特定の状況において、一群の隙間開口部20224は平行であり得る。いくつかの状況において、例えば、組織厚さコンペンセータ20220内の隙間開口部20224の全てが平行であり得る。隙間開口部20224は、部分的に湾曲した軌道、及び/又は部分的に線形の軌道を含み得る。隙間開口部20224の他の特性及び特徴は、2013年3月27日出願の米国特許出願第13/851,693号、発明の名称「FASTENER CARTRIDGE ASSEMBLY」に詳述されており、この開示全体は、参照により本明細書に組み込まれる。例えば、隙間開口部20224などの隙間開口部を含むように組織厚さコンペンセータを修正するための方法及び技法は、より詳細に後述される。
ここで図9〜12を参照し、例えば、外科用器具8010に多くの点で類似する外科用器具のエンドエフェクタ22090は、締結具カートリッジアセンブリ22000を含む第1の顎部、及びアンビル10060を含む第2の顎部を含み得る。第1の顎部は、カートリッジアセンブリ22000を取り外し可能に受容するように構成され得る、ステープルカートリッジチャネル10070を含み得る。あるいは、ステープルカートリッジチャネル10070及びカートリッジアセンブリ22000は、一体型ユニットを含み得る。様々な状況において、アンビル10060は、開位置と閉位置との間で移動されることができる(図9〜12)。アンビル10060の開位置において、アンビル10060は、患者の組織Tの第1の側に位置付けられ得(図10〜12)、カートリッジアセンブリ22000は、例えば、組織Tの第2の又は反対の側に位置付けられ得る。アンビル10060が閉位置へと移動されるとき、アンビル10060は、カートリッジアセンブリ22000に対して組織Tを圧縮することができる。あるいは、カートリッジアセンブリ22000を含む第1の顎部は、アンビル10060に対して移動されることができる。発射部材10052がカートリッジアセンブリ22000の近位端22001から遠位端22002に向かって前進する際に、発射アセンブリ9090(図3)に多くの点で類似する発射部材10052は、カートリッジアセンブリ22000の近位端22001からカートリッジアセンブリ22000の遠位端22002に向かって遠位方向に前進して、例えば、カートリッジアセンブリ22000のカートリッジ本体22010内に取り外し可能に格納されたステープル22030などの締結具を射出することができる。
上記に加え、ステープル22030は、カートリッジ本体22010内に画定されたステープル空洞22012内に可動に位置付けられたステープルドライバ10040により支持され得る。更に、発射部材10052は、発射部材10052が近位端22001から遠位端22002に向かって移動する際に、ステープル発射スレッド10050をカートリッジ本体22010内で遠位方向に前進させるように構成され得る。このような状況において、ステープル発射スレッド10050は、ステープルドライバ10040、及びその上に支持されるステープル22030を、アンビル10060に向けて持ち上げるように構成され得る。本質的に、上記に加え、ステープルドライバ10040は、ステープル22030を未発射位置(図10)から発射位置(図11及び12)へと移動させることができ、ステープル22030は、アンビル10060に接触し、未発射構成(図10)と、変形構成(図11及び12)との間で変形され得る。アンビル10060は、ステープル22030を受容し、変形させるように構成され得る、形成ポケット10062を含み得る。ステープル22030は、例えば、ステープル10030、及び/又は本明細書で開示される任意の他のステープルと同じであるか、又はこれと同様であり得、したがって、ステープル22030は、本明細書で更に詳述はされない。しかしながら、読者であれば、ステープル22030が、例えば、それらの未変形構成及び/又は変形構成において、好適な形状及び/又は好適な寸法(幅及び/又は高さなど)を備え得ることに留意するであろう。例えば、ステープル22030は、いくつかの状況において、ステープル22030がその未発射位置にあるときに、カートリッジ本体22010のデッキ表面22011より上に延びない高さを備え、一方で他の状況において、ステープル22030は、ステープル22030がその未発射位置にあるときに、ステープル22030の脚部がデッキ表面22011から上方に延びる高さを備える場合があり、これにより、ステープル22030の脚部は、カートリッジアセンブリ22000の組織厚さコンペンセータ22010内に少なくとも部分的に埋め込まれている。
上記に加え、図9〜12に示される実施形態を引き続き参照し、カートリッジアセンブリ22000は、カートリッジ本体22010及び組織厚さコンペンセータ22020を備え得る。様々な実施形態において、カートリッジ本体22010は多くの点において、支持部10010と類似であり得、結果として、このような多くの点は、簡潔性のために本明細書においては繰り返されない。更に、組織厚さコンペンセータ22020は、例えば、組織厚さコンペンセータ10020に多くの点で類似し得る。上記に加え、発射部材10052は、発射部材10052が遠位方向に前進する際に、アンビル10060と、組織厚さコンペンセータ22020との間に位置付けられた組織を横切するように構成され得る、切断部分10053を含み得る。様々な状況において、結果として、発射部材10052は、ステープル22030を同時に発射して、組織Tをステープル留めし、組織Tを切断するように構成され得る。ある特定の状況において、発射プロセスは、切断プロセスに少なくとも部分的に先行してもよい。換言すると、切断プロセスは、発射プロセスより遅れる場合がある。いくつかの状況において、組織Tの一部がステープル留めされ、その後切開され得る。
図9〜12に例示されるように、カートリッジ本体22010は、発射部材10052が遠位方向に前進する際に、発射部材10052の一部分を受容するように構成され得る、カートリッジナイフスロット22015を含み得る。上記に加えて、アンビル10060は、発射部材10052が遠位方向に前進する際に、発射部材10052の一部分を受容するように構成され得る、カートリッジナイフスロット10065を含み得る。様々な状況において、組織厚さコンペンセータ22020は、アンビルナイフスロット10065及びカートリッジナイフスロット22015と位置合わせされ得る、組織厚さコンペンセータナイフスロット22025を含み得、これにより、発射部材10052は、カートリッジナイフスロット22015、アンビルナイフスロット10065、及び組織厚さコンペンセータナイフスロット22025を同時に通過することができる。様々な状況において、アンビルナイフスロット10065は、組織厚さコンペンセータナイフスロット22025を超えて延びる場合があり、これにより、発射部材10052の切断部分10053が、カートリッジナイフスロット22015、アンビルナイフスロット10065、及び組織厚さコンペンセータナイフスロット22025を同時に通過することができる。組織厚さコンペンセータナイフスロット22025は、切断部分10053の組織厚さコンペンセータナイフ経路を画定することができ、組織厚さコンペンセータナイフ経路は、アンビルナイフ経路及びカートリッジナイフ経路と平行であり得る。様々な状況において、組織厚さコンペンセータナイフ経路は、長手方向であり得、一方である特定の状況において、組織厚さコンペンセータナイフ経路は、湾曲している場合がある。上記に加えて、湾曲したエンドエフェクタ、及び湾曲した締結具カートリッジが、米国特許出願公開第2008/0169329号に開示される。2007年1月11日出願の米国特許出願第11/652,164号、発明の名称「CURVED END EFFECTOR FOR A SURGICAL STAPLING DEVICE」(現在は、米国特許出願公開第2008/0169329号)は、参照により本明細書に組み込まれる。このような状況において、組織厚さコンペンセータは、湾曲している場合がある。少なくとも1つのこのような実施形態において、組織厚さコンペンセータは、締結具カートリッジのカートリッジ本体の湾曲と適合するように、湾曲している場合がある。例えば、ナイフスロット22025などのナイフスロットを含むように組織厚さコンペンセータを修正するための方法及び技法が、後述される。
上記に加え、図9を主に参照し、組織厚さコンペンセータナイフスロット22025は、第1のステープル群22030によりステープル留めされ得る第1のステープル留め部分22021aと、第2のステープル群22030によりステープル留めされ得る第2のステープル部分22021bとの間に延び得る。ナイフスロット22025は、第1のステープル部分22021aを第2のステープル部分22021bに解放可能に接続することができる。使用中、図9に例示されるように、切断部分10053は、ナイフスロット22025を通って遠位方向に前進してナイフスロット22025を横切し、第1のステープル部分22021a及び第2のステープル部分22021bを分離することができる。ある特定の状況において、ナイフスロット22025は、複数のコネクタ又はブリッジ22026を含み、これは、切断部分10053によって横切される前に、第1のステープル部分22021a及び第2のステープル部分22021bを接続することができる。様々な状況において、コネクタ22026は、少なくとも組織厚さコンペンセータ22020が非圧縮状態にあるときに、第1のステープル部分22021a及び/又は第2のステープル部分22021bと同じ厚さを有し得る。少なくとも1つのこのような実施形態において、コネクタ22026、第1のステープル部分22021a、及び/又は第2のステープル部分22021bは、例えば、平坦、又は少なくとも実質的に平坦な材料の断片から単一かつ一体的に形成され得る。様々な他の状況において、第1のステープル部分22021aは、第1の厚さを備えることができ、第2のステープル部分22021bは、第2の厚さを備えることができ、コネクタ22026は、第3の厚さを備えることができ、第1の厚さ、第2の厚さ、及び第3の厚さのうちの1つ又は2つ以上が、他の厚さと異なり得る。
ナイフスロット22025は、内部に画定された、例えば、開口部22024などの開口部を更に含み得る。例えば、開口部22024は細長い場合があり、ナイフスロット22025に沿って長手方向に延び得る。様々な状況において、ナイフスロット22025内の開口部は、任意の好適な構成を含み得る。ある特定の状況において、開口部22024は、例えばレーザー切断操作を利用して形成され得る、コネクタ22026の中間に位置付けられた穿孔を含み得る。いくつかの状況において、例えば、開口部22024及びコネクタ22026が交互の構成で配置されるように、材料のシートを切って開口部22024を設け、組織厚さコンペンセータ22020を形成することができる。他の場合において、開口部22024が既に内部に形成されている、組織厚さコンペンセータ22020が成形されてもよい。様々な状況において、開口部22024の1つ又は2つ以上が、例えば、貫通孔を含んでもよい。様々な状況において、開口部22024の1つ又は2つ以上が、例えば、隙間開口部を含んでもよい。特定の例において、開口部22024の1つ又は2つ以上が貫通孔を含まず、代わりに、例えば、ナイフスロット22025の厚さが低減していてもよい。例えば、開口部22024などの開口部を含むように組織厚さコンペンセータを修正するための方法及び技法が、後述される。
上記に加え、再び図9〜11を参照し、アンビル10060が開位置にあるとき、患者組織は、エンドエフェクタ22090のアンビル10060と、カートリッジアセンブリ22000の組織厚さコンペンセータ22020との中間に位置付けられ得る。アンビル10060が閉位置に移動するとき、アンビル10060の底面、又は組織接触表面10063が組織Tと接触して、組織Tをカートリッジ本体22010のデッキ表面22011に向かって押すことができる。組織Tは、組織厚さコンペンセータ22020の上面、又は組織接触表面22021と接触することができ、アンビル10060が閉位置に移動するとき、アンビル10060は、組織Tを組織厚さコンペンセータ22020に対して圧迫することができ、上記に加え、カートリッジ本体22010のデッキ表面22011に対して組織厚さコンペンセータ22020を圧縮する。様々な状況において、組織厚さコンペンセータ22020は、デッキ表面22011に当接し得る、底面22029を含み得る。いくつかの状況において、組織厚さコンペンセータ22020がカートリッジ本体22010に対して圧迫される前に、底面22029とデッキ表面22011との間に間隙が存在してもよい。このような状況において、組織厚さコンペンセータ22020は、カートリッジ本体22010に対して圧迫される前に、まず、これに向かって並進してもよい。組織厚さコンペンセータ22020がカートリッジ本体22010に対して圧迫されるとき、様々な状況において、組織厚さコンペンセータ22020の第1のステープル部分22021a及び/又は第2のステープル部分22021bは、横方向に移動し得る。例えば、第1のステープル部分22021a及び/又は第2のステープル部分22021bは、カートリッジナイフスロット22015から横方向に離れるように移動し得る。様々な状況において、コネクタ22026は、第1のステープル部分22021aと第2のステープル部分22021bとの間のこのような横方向の移動を阻止するように構成され得る。様々な状況において、図11を主に参照し、コネクタ22026は、アンビル10060が閉じたときに、第1のステープル部分22021aと第2のステープル部分22021bとの間の、いくらかの横方向の相対移動を可能にするように、伸張するように構成され得る。アンビル10060が再び開く場合、コネクタ22026は、その非伸張構成へと弾性的に戻るか、又は少なくとも実質的に戻るように構成され得、結果として、第1のステープル部分22021a及び第2のステープル部分22021bを、図10に例示されるその元の位置へと、横方向に引き戻す。更に、アンビル10060は、アンビル10060がその閉位置へと移動されるときに、組織Tを圧縮することができる。このような状況において、組織Tは、開口部22024へと少なくとも部分的に流れこむことがある。
図10〜12を参照すると、読者であれば、組織厚さコンペンセータ22020のナイフスロット22025が、その長手方向長さに沿って、第1のステープル部分22021a、及び/又は第2のステープル部分22021bにおけるよりも少ない材料を含むことを理解するであろう。換言すると、第1のステープル部分22021a、及び/又は第2のステープル部分22021bを通じた長手方向の断面が、第1の量の材料を横切し、一方でナイフスロット22025を通じた長手方向断面が、第1の量の材料よりも少ない、第2の量の材料を横切する。
上記に加え、一度アンビル10060が適切に位置付けられると、発射部材10052は、図11に例示されるように、遠位方向に前進してステープルを発射し、図12に例示されるように、組織T及びコネクタ22026を切開することができる。更に、組織厚さコンペンセータ切開力、組織切開力、組織厚さコンペンセータ抵抗力、及び/又は組織抵抗力が、発射部材10052の切断部分10053を鈍化させ得る。鈍いナイフは、例えば、好ましい方法により、組織T及び/又は組織厚さコンペンセータ22020を横切することができない場合がある。図12を主に参照し、切断部分10053は、例えば、第1のナイフ縁部ゾーン10053a、第2のナイフ縁部ゾーン10053b、及び/又は第3のナイフ縁部ゾーン10053cを含み得、例えば、第1のナイフゾーン10053aは、垂直方向に第2のナイフ縁部ゾーン10053bの上に位置付けられ、第2のナイフ縁部ゾーン10053bは、垂直方向に第3のナイフ縁部ゾーン10053cの上に位置付けられている。切断部分10053は、任意の好適な数及び/又は位置のナイフ縁部ゾーンを含むことができ、図12に示されるナイフ縁部ゾーンは、説明目的のために選択されている。上記に加え、第1のナイフゾーン10053aは、組織Tを横切するように構成され得、一方で第2のナイフ縁部ゾーン10053bは、組織厚さコンペンセータ22020を横切するように構成され得る。結果として、第1のナイフ縁部ゾーン10053aは、上記の、組織切開力、及び/又は組織抵抗力を経験し得る。このような力は、ナイフ縁部ゾーン10053aを第1の速度で摩耗又は鈍化させ得る。第2ナイフ縁部ゾーン10053bは、上記の、組織厚さコンペンセータ切開力、及び/又は組織厚さコンペンセータ抵抗力を経験し得る。このような力は、第2ナイフ縁部ゾーン10053bを第2の速度で摩耗又は鈍化させ得る。様々な状況において、第2速度は、第1速度とは異なり得る。
ここで図13及び14を参照し、締結具カートリッジ22400は、組織厚さコンペンセータ22420を含み得、これらは、ナイフスロット22425により接続された、第1のステープル部分22421a及び第2のステープル部分22421bを含み得る。ナイフスロット22425は、角度付きの長手方向コネクタ22426を含み得る。角度付きの長手方向コネクタ22426は、ナイフスロット22425の近位端22401とナイフスロット22425の遠位端22402との間で延び得る。いくつかの状況において、角度付きの長手方向コネクタ22426は、ナイフスロット22425の全長にわたって延び得、他の状況において、角度付き長手方向コネクタ22426は、ナイフスロット22425の長さよりも短く延び得る。角度付きの長手方向コネクタ22426は、組織厚さコンペンセータ22420の上面22428と、組織厚さコンペンセータ22420の底面22429との間で延び得る。いくつかの状況において、角度付きの長手方向コネクタ22426は、上面22428と底面22429との間の距離全体にわたって延び得、他の状況において、角度付き長手方向コネクタ22426は、上面22428と底面22429との間の距離よりも短く延び得る。様々な状況において、長手方向コネクタ22426の近位端が、組織厚さコンペンセータの上面22428から延び得、一方で長手方向コネクタ22426の遠位端は、底面22429から延び得る。あるいは、長手方向コネクタ22426の遠位端が、組織厚さコンペンセータの上面22428から延び得、一方で長手方向コネクタ22426の近位端は、底面22429から延び得る。様々な実施形態において、長手方向コネクタ22426は、薄いブリッジ(すなわち、組織厚さコンペンセータ22420の全厚よりも小さい)、又は一連の薄いブリッジを含み得、これらは例えば、第1群のステープル22030によりステープル留めされ得る第1群のステープル部分22421aを、第2群のステープル22030によりステープル留めされ得る第2のステープル部分22421bに接合する。これらの薄い、角度付きのブリッジ、及び/又は長手方向コネクタ22426は、摩耗を、一箇所に集中させるのではなく、第2ナイフ縁部ゾーン10053bにわたり分配させることができる。結果として、様々な状況において、第2のナイフ縁部ゾーン10053bにおいて生じる摩耗は、例えば、第1のナイフ縁部ゾーン10053aにおいて生じる摩耗と等しいか、これとほぼ等しい場合がある。
ここで図15〜17を参照し、代表的な組織厚さコンペンセータアセンブリ1000は、第1の層1002と、第1の層1002に取り付け可能な第2の層1004とを含むことができる。組織厚さコンペンセータアセンブリ1000は、例えば、外科用器具8010(図1)などの外科用器具と共に利用され得る。加えて、組織厚さコンペンセータアセンブリ1000は、エンドエフェクタ22090(図9)のカートリッジアセンブリ22000の組織厚さコンペンセータ22020と同様の方法で利用され得、またそれと置き換えることができる。例えば、組織厚さコンペンセータアセンブリ1000の第2の層1004は、カートリッジナイフスロット22015の第1の側のデッキ表面22011上に、第1のステープル留め部分22021aと同様に位置付けられ得る、第1の部分1006と、カートリッジナイフスロット22015の、第1の側と反対側の第2の側のデッキ表面22011上に、第2のステープル留め部分22021b(図9〜11)と同様に位置付けられ得る、第2の部分1008とを含むことができる。様々な例において、第2の層1004の第1の部分1006及び第2の部分1008は、離間配置され得、発射部材10052の切断部分10053のためのナイフ経路を含み得る間隙1010をその間に含むことができ、組織厚さコンペンセータアセンブリ1000がカートリッジエンドエフェクタ22090と共に組み立てられるときに、カートリッジナイフスロット22015の上に少なくとも部分的に延びることができる。ある特定の例において、第1の層1002は、第1の部分1006及び第2の部分1008を連結するように構成され、例えば、図17に例示されるように、間隙1010の上に少なくとも部分的に延び得る。
使用中、組織Tは、アンビル10060と第1の層1002の組織接触表面1012との間に捕捉され得る。発射部材10052が前進する際に、第1のステープル群20030は、第1の部分1006をステープル留めするように配備され得、第2のステープル群は、第2の部分1008をステープル留めするように配備され得る。第1及び第2のステープル群は、それぞれ第2の層1004の第1のデッキ接触表面1007及び第2のデッキ接触表面1009を、次に第1の層の組織接触表面1012を、次に捕捉された組織Tを通して、アンビル10060のポケット10062に接触するように構成され得る。更に、発射部材10052の前進は、切断部分10053を、組織厚さコンペンセータアセンブリ1000の間隙1010を通して遠位方向に前進させることができる。切断部分10053は、第1の層1002を横切し、一方で間隙1010を通って前進することができ、それにより第2の層1004の第1の部分1006と第2の部分1008とを分離する。
図17を再度参照し、組織厚さコンペンセータアセンブリ1000の第1の層1002は、第1の高さH1を備えることができ、第2の層1004の第1の部分1006は、第2の高さH2を備えることができ、第2の層1004の第2の部分1008は、第3の高さH3を備えることができる。ある特定の状況において、図17に例示されるように、第2の高さH2及び第3の高さH3は同じ、又は実質的に同じであり得る。他の状況において、第2の高さH2は、第3の高さH3とは異なり得る。ある定の状況において、第1の高さH1は、図17に例示されるように、第2の高さH2及び/又は第3の高さH3よりも低い場合がある。組織厚さコンペンセータアセンブリ1000の第1の層1002は、第1の密度を備えることができ、第2の層1004の第1の部分1006は、第2の密度を備えることができ、第2の層1004の第2の部分1008は、第3の密度を備えることができる。ある特定の状況において、図17に例示されるように、第2の密度及び第3の密度は同じ、又は実質的に同じであり得る。他の状況において、第2の密度は、第1の層1002の第3の密度とは異なり得、かつ/又は第1の密度とは異なり得る。第1の部分1006及び第2の部分1008の材料組成は同じ、又は少なくとも実質的に同じであり得る。他の状況において、第1の部分1006及び第2の部分1008の材料組成は、互いに異なり得、かつ/又は第1の層1002の材料組成とは異なり得る。
上記のように、組織T及び組織厚さコンペンセータ材料を切断するための切断部分10053の繰り返し使用は、切断部分10053を鈍化させ得る。鈍化プロセスを遅くするために、切断部分10053によって切断される組織厚さコンペンセータ材料を低減することが望ましい場合がある。追加的な利益は、発射ストローク中に発射部材10052を遠位方向に前進させるために必要とされる力の低減であり得る。切断部分10053の鈍化を低減するために、第1の層1002は、例えば薄膜で、少なくとも部分的に構成され得る。このような状況において、第1の高さH1は、図17に例示されるように、第2の高さH2及び第3の高さH3よりも著しく低くてもよい。ある特定の状況において、第1の層1002は、図17に例示されるように、層を通して均一、又は実質的に均一な高さを備えることができる。他の状況において、第1の層1002の間隙ブリッジ部分1014は、間隙1010の上に少なくとも部分的に延びることができ、第1の層1002の残りよりも薄い場合がある。切断部分10053は、第1の層1002の間隙ブリッジ部分1014を横切し、一方で第2の層1004の第1の部分1006と第2の部分1008との間の間隙1010を通って前進することができ、これにより、切断部分10053が経験する抵抗を低減し、かつ/又は切断部分10053の鈍化を遅らせることができる。いずれの場合においても、第1の層1002は、横切される前に、第2の層1004の第1の部分1006及び第2の部分1008との連結係合を維持し、切断部分10053が前進して第1の層1002を横切するに際に、低減した抵抗を有する切断部分10053を提示するように構成され得る。
切断部分10053の鈍化を更に低減するため、及び/又は切断部分10053が経験する抵抗を低減するために、間隙ブリッジ部分1014は、図16に例示されるように、間隙1010によって画定されたナイフ経路に沿って穿孔区分1016を含むことができる。穿孔区分1016は、例えば、第1の層1002を第2の層1004に組み立てる前に、第1の層1002に切り込まれ得る複数の穿孔1018を含むことができる。穿孔1018は、切断部分10053が間隙1010によって画定されたナイフ経路を通って前進する際に、切断部分10053と第1の層1002との間の相互作用を低減することができ、これにより、切断部分10053の鈍化を遅らせ得、かつ/又は切断部分10053が経験する抵抗を低減し得る。
様々な状況において、より詳細に後述されるように、組織厚さコンペンセータアセンブリ1000は、1つ又は2つ以上の生体適合性材料で構成され得る。ある特定の状況において、第1の層1002は、生体適合性バットレス材料及び/又はプラスチック材料、例えば、ポリジオキサノン(PDS)及び/又はポリグリコール酸(PGA)などで構成され得、第2の層1004は、生体吸収性発泡材料及び/又は圧縮性止血材料、例えば、酸化再生セルロース(ORC)などで構成され得る。ある特定の状況において、第1の層1002は、商品名Vicrylで販売されるポリグリコール酸(PGA)、ポリ乳酸(PLA又はPLLA)、ポリジオキサノン(PDS)、ポリヒドロキシアルカノエート(PHA)、商品名Monocrylで販売されるポリグレカプロン25(PGCL)、ポリカプロラクトン(PCL)、並びに/又はPGA、PLA、PDS、PHA、PGCL及び/若しくはPCLの複合物などの生体吸収性材料を含む薄膜であり得る。ある特定の状況において、第2の層1004の第1の部分1006及び/又は第2の部分1008は、例えば、ポリ乳酸(PLA)及び/又はポリグリコール酸(PGA)を含む凍結乾燥発泡体で構成され得る。ある特定の状況において、第2の層1004の第1の部分1006及び/又は第2の部分1008は、多孔質連続気泡発泡体及び/又は多孔質独立気泡発泡体を含んでもよい、生体適合性発泡体で構成され得る。
図15及び17を再度参照し、第1の層1002は、第2の層1004上に少なくとも部分的に配備され得、これにより、組織厚さコンペンセータアセンブリ1000がエンドエフェクタ22090(図9)と共に組み立てられるときに、第2の層1004を、第1の層1002とデッキ表面22011(図9)との間に位置付けることができる。他の状況において、第1の層1002は、第1の部分1006及び第2の部分1008(図示せず)の下に位置付けられ得、これにより、組織厚さコンペンセータアセンブリ1000がエンドエフェクタ22090(図9)と共に組み立てられるときに、第1の層1002を、第2の層1004とデッキ表面22011(図9)との間に位置付けることができる。いずれの場合も、第1の層1002は、第2の層1004の第1の部分1006の第1の接触表面1020及び第2の部分1008の第2の接触表面1022に取り付けられ得る。第1の層1002は、より詳細に後述されるように、熱及び/又は圧力の適用を必要とする熱圧着プロセスを介して第2の層1004に取り付けられ得る。他の状況において、第1の層1002は、例えば、フィブリン及び/又はタンパク質ヒドロゲルなどの生体適合性接着材料によって第2の層1004に取り付けられ得る。第1の層1002を第2の層1004に取り付けるための他の手段が、本開示によって企図される。
ここで図21及び22を参照し、第1の層1002は、第2の層1004の第1の部分1006及び/又は第2の部分1008に少なくとも部分的に組み込まれ得る。このような状況において、組織厚さコンペンセータアセンブリ1000は、図21に例示されるように、例えば、型1024を使用して調製され得る。様々な例において、例えば、ポリ乳酸(PLA)及び/又はポリグリコール酸(PGA)などのポリマーを含む有機溶液が、型1024に注入され得る。第1の層1002は、この有機溶液に浸漬され得る。図22に例示されるように、型カバー1028の中央シェルフ1026及び中央梁1027は、第1の層1002をその間に捕えて、第1の層1002が有機溶液に浸漬されたままであることを確実にすることができ、次に例えば、従来の凍結乾燥技法及び/又は任意の他の好適な技法を使用して凍結乾燥され得る。凍結乾燥プロセス及び/又は任意の他の好適なプロセスの完了時に、型カバー1028は除去され得、組織厚さコンペンセータアセンブリ1000は、型1028から回収され得る。
図21に例示されるように、組織厚さコンペンセータ1000の第1の層1002は、第2の層1004の第1の部分1006及び第2の部分1008内に部分的に位置付けられ得る。ある特定の状況において、第1の層1002は、第1の部分1006及び第2の部分1008のうちの一方内に部分的に位置付けられ、第1の部分1006及び第2の部分1008のうちのもう一方の上面又は底面に取り付けられ得る。
ある特定の状況において、中央梁1027及びシェルフ1026は、図22に例示されるように、カバー1028が型1024を有する閉構成であるときに、第1のデッキ接触表面1007及び/又は第2のデッキ接触表面1009に平行、又は実質的に平行な軸に沿って少なくとも部分的に延び得る。このような状況において、第1の層1002は、第1の部分1006及び/又は第2の部分1008に埋め込まれ得、これにより第1の層1002は、第1のデッキ接触表面1007及び/又は第2のデッキ接触表面1009に平行、又は実質的に平行な関係で位置付けられるか、又は実質的に位置付けられる。他の状況において、例示されていないが、カバー1028が型1024を有する閉構成であるときに、中央梁1027及びシェルフ1026は、第1のデッキ接触表面1007及び/又は第2のデッキ接触表面1008に対して斜めの角度で軸に沿って少なくとも部分的に延び得る。このような状況において、第1の層1002は、第1の部分1006及び/又は第2の部分1008に埋め込まれ得、これにより第1の層1002は、第1のデッキ接触表面1007及び/又は第2のデッキ接触表面1009に対して斜めの角度で位置付けられるか、又は実質的に位置付けられる。第1の層1002を第1の部分1006及び/又は第2の部分1008に部分的に埋め込むための他の技法が、本開示によって企図される。
ここで図18及び19を参照し、組織厚さコンペンセータアセンブリ1000及び組織厚さコンペンセータ20020に多くの点で類似する、組織厚さコンペンセータアセンブリ1033が例示される。組織厚さコンペンセータアセンブリ1033は、第1の部分1006及び第2の部分1008を備えてもよく、これらは離間配置され、第1の部分1006と第2の部分1008との間の間隙1010を横切って延びることができる複数のブリッジ部材又はコネクタ1030によって分離可能に一緒に連結され得る。加えて、組織厚さコンペンセータアセンブリ1033のコネクタ1030のうちのいくつか又は全ては、図19に例示されるように、第1の部分1006及び第2の部分1008に部分的に埋め込まれ得る。更に、コネクタ1030のうちのいくつか又は全ては、第1の部分1006内に位置付けられた第1の端部と、第2の部分1008内に位置付けられた第2の端部と、その間に間隙ブリッジ部分1032とを含み得る。間隙ブリッジ部分1032は、図19に例示されるように、第1の部分1006と第2の部分1008との間の間隙1010を横切って延びることができる。コネクタ1030は、間隙1010の長さに沿って離間配置され、第1の部分1006を第2の部分1008に分離可能に連結することができる。
ある特定の状況において、コネクタ1030は、図19に例示されるように、間隙1010に沿って延びる軸に沿って均等に分配され得る。他の状況において、例示されないが、コネクタ1030は、間隙1010に沿って延びる軸に沿って不均等に分配され得る。切断部分10053は、切断部分10053が、第1の部分1006と第2の部分1008との間を、間隙1010によって画定されたナイフ経路を通って前進する際に、コネクタ1030の間隙ブリッジ部分1032を横切するように構成され得る。コネクタ1030が、第1の部分1006及び第2の部分に沿って延びる軸に沿って不均等に分配される場合、少なくとも一例において、コネクタ1030は、間隙1010の近位区分よりも間隙1010の遠位区分において、より頻繁に、及び/又は互いにより近接して配設され得、これにより切断部分10053は、間隙1010によって画定されたナイフ経路に沿って前進する際に、漸増する抵抗を経験し得る。他の状況において、コネクタ1030は、間隙1010の遠位区分よりも間隙1010の近位区分において、より頻繁に、及び/又は互いにより近接して配設され得、これにより切断部分10053は、例えば、間隙1010によって画定されたナイフ経路に沿って前進する際に、漸減する抵抗を経験し得る。
ある特定の状況において、コネクタ1030は、図19に例示されるように、第1のデッキ接触部分1007及び/又は第2のデッキ接触部分1009に平行、又は実質的に平行であり得る単一平面内で延び得るか、又は実質的に延び得る。他の状況において、例示されないが、コネクタ1030は、互いに、並びに/又は第1のデッキ接触部分1007及び/若しくは第2のデッキ接触部分1009に平行、又は実質的に平行であり得る複数の平面に沿って延び得るか、又は実質的に延び得る。
上記に加え、コネクタ1030の間隙ブリッジ部分1032のうちのいくつか又は全ては、それらのそれぞれのコネクタ1030の残りもより薄く、切断部分10053が前進してコネクタ1030を横切する際に、低減した抵抗を有する切断部分10053を提示することができ、一方で第2の層1004の第1の部分1006及び第2の部分1008との連結係合を維持する。例えば、コネクタ1030のうちのいくつか又は全ては、第2の層1004の第1の部分1006及び第2の部分1008、並びにその間に延びる薄い中央部分内で終結する、より厚い端部を有するドッグボーン形状を含み得る。ある特定の状況において、コネクタ1030は各々、例えば、商品名Vicrylで販売されるポリグリコール酸(PGA)、ポリ乳酸(PLA又はPLLA)、ポリジオキサノン(PDS)、ポリヒドロキシアルカノエート(PHA)、商品名Monocrylで販売されるポリグレカプロン25(PGCL)、ポリカプロラクトン(PCL)、並びに/又はPGA、PLA、PDS、PHA、PGCL及び/若しくはPCLの複合物などの生体吸収性材料で構成され得る、一片の縫合糸で構成され得る。
図18を再度参照し、組織厚さコンペンセータアセンブリ1033は、型1034を使用して調製され得る。例えば、ポリ乳酸(PLA)及び/又はポリグリコール酸(PGA)などのポリマーを含む有機溶液が型1034に注入され得る。コネクタ1030は、この有機溶液に浸漬され得る。図18に例示されるように、コネクタ1030のうちの1つ又は2つ以上は、型カバー1038から延び、型カバー1038が型1034と共に閉鎖構成にあるときに、スロット1040と咬合係合するために構成された1つ又は2つ以上の梁部材1039によって中央シェルフ1036上の1つ又は2つ以上の専用スロット1040内に各々捕えられ、コネクタ1030が有機溶液中に浸漬されたままであることを確実にすることができる。スロット1040は、型カバー1038が型1034と共に閉鎖構成にあるときに、梁部材1039によって固定され得るブリッジ部分1032を受容するか、又は少なくとも部分的に受容するように寸法決定され得る。間隙ブリッジ部分1032から延びるコネクタ1030の端部は、有機溶液中に自由に浮遊し得る。あるいは、コネクタ1030の端部は、例えば、型1034の側方に固定され得る。ある特定の状況において、コネクタ1030は、有機溶液中、型1034の側方間で伸張され得る。他の状況において、コネクタ1030は、例えば、非線形様式で有機溶液を通って延びるように、型1034の側方間に緩く保持され得る。
上記に加え、様々な例において、次に有機溶液は、従来の凍結乾燥技法及び/又は任意の他の好適な技法を使用して凍結乾燥され得る。凍結乾燥プロセスの完了時に、型カバー1036を除去することができ、組織厚さコンペンセータアセンブリ1033は、型1034から回収され得る。図19に例示されるように、結果として得られる組織厚さコンペンセータアセンブリ1033は、第1の部分1006及び第2の部分1008内に部分的に位置付けられたコネクタ1030を含む。コネクタ1030を第1の部分1006及び/又は第2の部分1008に部分的に埋め込むための他の技法が、本開示によって企図される。読者であれば、コネクタ1030が、中央シェルフ1038の高さ及び/又はスロット1040の深さを変更することによって、デッキ接触表面1007及び1009のより近くに、又は更に離れて位置付けられ得ることを理解するであろう。
ここで図20を参照し、組織厚さコンペンセータアセンブリ1033、組織厚さコンペンセータアセンブリ1000、及び/又は組織厚さコンペンセータ20020に多くの点で類似し得る、組織厚さコンペンセータアセンブリ1042が例示される。組織厚さコンペンセータアセンブリ1042は、離間配置され、第1の部分1006と第2の部分1008との間の間隙1010を横切って延び得る複数のブリッジ部材又はコネクタ1046を形成し得る連続した可撓性部材1044によって分離可能に一緒に連結され得る、第1の部分1006及び第2の部分1008を含むことができる。連続した可撓性部材1044は、第1の端部1048、第2の端部1050、及び第1の端部1048と第2の端部1050との間に延びる可撓性部分1052を含むことができる。可撓性部分1052は、図20に例示されるように、例えば、ジグザグパターンで第1の部分1006及び第2の部分1008を数回通って延び、コネクタ1046を形成するように構成され得る。可撓性部分1052は、第1の部分1006の遠位区分1054及び第2の部分1008の遠位区分1056を通って第1の方向に通過して、間隙1010を横断する第1の間隙ブリッジ部分1046aを形成することができる。次に、可撓性部分1052は、第1の方向と反対側の第2の方向に、遠位区分1056に近位の第2の部分1008を通って、及び遠位区分1054に近位の第1の部分1006を通ってループ状にされて通過させられることができ、それによって第1の間隙ブリッジ部分1046aの近位に第2の間隙ブリッジ部分1046bを形成する。追加の間隙ブリッジ部分1046c及び1046dは、例えば、図20に例示されるように、間隙1010を横断して同様に形成され得る。
ある特定の状況において、連続した可撓性部材1044は、縫合糸を含むことができ、例えば、商品名Vicrylで販売されるポリグリコール酸(PGA)、ポリ乳酸(PLA又はPLLA)、ポリジオキサノン(PDS)、ポリヒドロキシアルカノエート(PHA)、商品名Monocrylで販売されるポリグレカプロン25(PGCL)、ポリカプロラクトン(PCL)、並びに/又はPGA、PLA、PDS、PHA、PGCL及び/若しくはPCLの複合物などの縫合材料で構成され得る。ある特定の状況において、組織厚さコンペンセータアセンブリ1042は、第1の部分1006及び第2の部分1008が、例えば凍結乾燥を介して製造された後に、組み立てられ得る。いくつかの状況において、針(図示せず)が、連続した可撓性部材1044の第1の端部1048に取り付けられ得、上記のように、例えば、ジグザグパターンで第1の部分1006及び第2の部分1008を通過して、第1の部分1006を第2の部分1008に連結することができる。連続した可撓性部材1044の第1の端部1048及び/又は第2の端部1050は、例えば、第1の端部1048及び/又は第2の端部1050において1つ又は2つ以上のノットを結ぶことによって、第1の部分1006及び/又は第2の部分1008の側壁に固定され得る。これらのノットは、第1の部分1006及び/又は第2の部分1008の側壁に隣接して、可撓性部分1052が第1の部分1006及び/又は第2の部分1008に対してほどけるのを防ぐことができる。他の状況において、組織厚さコンペンセータアセンブリ1042の第1の部分1006及び第2の部分1008は、連続した可撓性部材1044の周りに形成され得る。このような状況において、図20に例示されるように、連続した可撓性部材1044は、側壁1066により画定されたスロット1064及び中央シェルフ1070内に画定されたスロット1068を有する型1062内に、例えば、ジグザグパターンで配設され得る。連続した可撓性部材1044が有機溶液中に浸漬されるまで、例えば、ポリ乳酸(PLA)及び/又はポリグリコール酸(PGA)などのポリマーを含む有機溶液が型1062に注がれ得る。型カバー1072を使用して、連続した可撓性部材1044が、有機溶液中に浸漬されたままであることを確実にすることができ、次に従来の凍結乾燥技法及び/又は任意の他の好適な技法を使用して凍結乾燥させることができる。連続した可撓性部材1044の第1の端部1048及び第2の端部1050は、例えば、第1の端部1048を開口1053から通し、第2の端部1050を開口1055から通した後、第1の端部1048及び第2の端部1050において1つ又は2つ以上のノットを結ぶことによって、型1062の開口1053及び1055にそれぞれ固定され得る。ノットは、型1062の側壁に隣接し、連続した可撓性部材1044が型1066に対してほどけるのを防ぐことができる。組織厚さコンペンセータが型から除去された後、様々な例において、次に例えば、部分1048、1050、及び/又は1052などの連続した可撓性部材1044の部分は切断され、組織厚さコンペンセータから除去され得る。組織厚さコンペンセータアセンブリ1042を組み立てるための他の技法が、本開示によって企図される。
ある特定の状況において、例えば、組織厚さコンペンセータアセンブリ1042などの組織厚さコンペンセータアセンブリは、過剰な力又は圧力がそこに加えられたときに障害を来たし得る。例えば、組織厚さコンペンセータアセンブリ1042が、例えば、ステープルカートリッジ10000などのステープルカートリッジの上に積載されたときに、例えば、組織厚さコンペンセータアセンブリ1042などの組織厚さコンペンセータアセンブリに圧力が加えられ得る。組織厚さコンペンセータアセンブリ1042は、組織厚さコンペンセータアセンブリが経験する圧力が閾値を超える場合、警告フィードバックをユーザーに提供することができる、感圧又は力感応部材を備え得る。例えば、感圧又は、力感応フィルムを組織厚さコンペンセータアセンブリ1042に取り付けることができ、閾値を超える圧力を経験すると、色が変化するように構成され得る。ある特定の状況において、感圧又は力感応フィルムは、第1の部分1006及び/又は第2の部分1008上に配設され得、例えば、接着剤を介してそこに取り付けられ得る。感圧又は力感応フィルムは、組織厚さコンペンセータアセンブリ1042と共に、患者の体内への感圧又は力感応フィルムの埋め込みを可能にするように生体適合性であり得る。
ここで図23〜25を参照し、外科用エンドエフェクタ1100が例示される。エンドエフェクタ1100は、例えば、エンドエフェクタ22090(図9)などの本明細書の他の箇所で開示される様々なエンドエフェクタに多くの点で類似している。図23に例示されるように、エンドエフェクタ1100は、例えば、ステープルカートリッジアセンブリ20200(図6)に多くの点で類似しているステープルカートリッジアセンブリ1102を含み得る。加えて、エンドエフェクタ1100は、例えば、組織厚さコンペンセータ22020(図9)、組織厚さコンペンセータ20220(図6)、及び/又は組織厚さコンペンセータ10020(図4)などの、この文書の他の箇所で開示される他の組織厚さコンペンセータに多くの点で類似している組織厚さコンペンセータ1104を含み得る。
上記に加え、エンドエフェクタ1100は、組織厚さコンペンセータ1104を含むことができ、組織厚さコンペンセータ1104は、従来の凍結乾燥技法及び/又は任意の他の好適な技法を使用して調製され得る。少なくとも1つの実施例において、組織厚さコンペンセータ1104は、例えば、ポリ乳酸(PLA)及び/又はポリグリコール酸(PGA)などのポリマーを有機溶媒に溶解し、その溶液を凍結乾燥することによって調製され得る。組織厚さコンペンセータ1104は、例えば、多孔質連続気泡発泡体及び/又は多孔質独立気泡発泡体を含み得る、生体適合性発泡体で構成され得る。
上記に加え、組織厚さコンペンセータ1104は、外科的処置での使用のために改変又は修正され得る。例えば、凍結乾燥プロセスの完了時に、組織厚さコンペンセータ1104は、修正部材1106と接触して、特定の外科的処置における使用のために組織厚さコンペンセータ1104を修正することができる。ある特定の状況において、修正は、図23〜35に例示されるように、組織厚さコンペンセータ1104をエンドエフェクタ1100と共に組み立てた後に起こり得る。例えば、図23に例示されるように、組織厚さコンペンセータ1104は、カートリッジアセンブリ1102に解放可能に組み立てられ、このカートリッジアセンブリ1102と共に組み立てられる一方で修正され得る。他の状況において、修正は、組織厚さコンペンセータ1104をエンドエフェクタ1100と共に組み立てる前に起こり得る。少なくとも1つの実施例において、修正は、製造中の別個の工程として行われ得る。更に別の実施例において、修正は、外科的処置中に行われてもよい。
より詳細に後述されるように、修正プロセスは、組織厚さコンペンセータ1104の表面又は複数の表面を修正することを必要とし得る。ある特定の状況において、修正プロセスは、組織厚さコンペンセータ1104の1つ又は2つ以上の部分を修正することを必要とし得る。1つ又は2つ以上の部分が、単一の修正プロセスにおいて修正され得る。あるいは、複数の部分が各々、連続する修正プロセスにおいて別個に修正され得る。ある特定の状況において、修正プロセスは、組織厚さコンペンセータ1104の少なくとも一部分の形状、サイズ、寸法、及び/又は有孔率を変更するために使用され得る熱圧着プロセスを含み得る。更に、修正プロセスは、組織厚さコンペンセータ1104の1つ又は2つ以上の部分内に空間を作成するための手段を含み得る。
図23〜25を再度参照し、ある特定の状況において、組織厚さコンペンセータ1104の一部分1107(図23)は、部分1107をガラス状態に転移させることと、部分1107を修正部材1106と係合させることと、部分1107がガラス状態にある間、それに圧力を加えることと、修正部材1106が依然として部分1107と係合されている間、部分1107をガラス状態より低く冷却することとを含むことができる、熱圧着プロセスによって修正され得る。修正部材1106を使用して、結果として得られる修正部分1108(図25)を作成するのに十分な期間にわたって、部分1107上で圧力を維持することができる。材料のガラス状態への転移が、材料の温度の、ガラス転移温度への増加に反応して、比較的硬い状態から比較的溶融又は可撓性状態への可逆的転移であり得ることは注目すべきである。材料のガラス転移温度は、特定の温度、又はいくつかの例では温度の範囲であり得る。本明細書に記載の組織厚さコンペンセータ修正プロセスは、組織厚さコンペンセータがガラス可撓性状態にある間に、組織厚さコンペンセータを修正することによって、次にその修正を維持しながら、組織厚さコンペンセータをガラス転移温度より低く冷却させることによって、この現象を利用する。
上記に加え、図23〜25を再度参照し、組織厚さコンペンセータ1004の部分1107は、少なくともその部分1107を、部分1107を構成する材料のガラス転移温度以上であるが、その融解温度より低い温度に加熱することによって、ガラス状態に転移され得る。例えば、組織厚さコンペンセータ1104は、ポリグリコール酸(PGA)で構成され得、このような状況において、部分1107は、この部分1107を、ポリグリコール酸(PGA)のガラス転移温度以上であるが、その融解温度より低い温度に加熱することによって、ガラス状態に転移され得る。様々な例において、ポリグリコール酸(PGA)のガラス転移温度は、例えば、35〜40℃の範囲内であり得、その融解温度は、例えば、225〜230℃の範囲内であり得る。少なくとも1つの実施例において、組織厚さコンペンセータ1104の部分1107は、この部分1107をガラス状態に転移させるために、35℃以上であるが、225℃より低い温度に加熱され得る。別の実施例において、部分1107は、この部分1107を、例えば、40℃以上であるが、200℃よりも低い温度に加熱することによって、ガラス状態に転移され得る。
上記に加え、次に修正部材1106を使用して、部分1107がガラス状態にある間、部分1107上に圧力を加えることができる。部分1107は、この部分1107を、例えば、35℃より低い温度に冷却することによって、ガラス状態を出ることが可能になり得る。圧力は、組織厚さコンペンセータ1104が、修正部材1106によって付与される修正を保持するか、又は少なくとも部分的に保持することを可能にするのに十分な期間にわたって維持することができる。
ある特定の実施例において、圧力は、例えば、ガラス状態にある期間中に約30秒〜約8時間の期間にわたって、及び/又は例えば、ガラス状態を出た後に約30秒〜約8時間の期間にわたって維持され得る。少なくとも1つの実施例において、圧力は、ガラス状態にある期間中に約10分間、及びガラス状態を出た後に約10分間、維持され得る。圧力を維持するための他の期間が、本開示によって企図される。
ある特定の状況において、修正部材1106を使用して、部分1107がガラス状態に転移される前に、部分1107の上に圧力を加えることができる。ある特定の状況において、部分1107が加熱されてガラス状態に到達する間、部分1107がガラス状態にある間、及び/又は部分1107がガラス状態より低い温度に転移若しくは冷却される間、修正部材1106は、部分1107に圧力を加えることができる。ある特定の状況において、部分1107に加えられる圧力は、部分1107の温度が段階的に増加して、例えば、部分1107をガラス状態に向けて転移させる際に、閾値に向けて段階的に増加され得る。ある特定の状況において、部分1107に加えられる圧力は、部分1107がガラス状態を出るに際、部分1107がガラス状態を出る前、及び/又は部分1107がガラス状態を出た後に除去され得るか、段階的に除去され得るか、又は少なくとも部分的に低減され得る。
ある特定の状況において、修正部材1106は、組織厚さコンペンセータ1104の部分1107をガラス状態に転移させるための熱源でもあり得る。例えば、修正部材1106は、図24に例示されるように、円筒形遠位部分1110を含んでもよく、これは加熱コイルを含むことができる(図示せず)。ユーザーは、加熱コイルを励磁し、組織厚さコンペンセータ1104の部分1107を修正部材1106と係合して、部分1107を、部分1107の材料組成物のガラス転移温度以上の温度に加熱することができる。所望の温度に到達すると、図24に例示されるように、修正部材を部分1107に対して押圧することができる。あるいは、修正部材1106が所望の温度に到達する前に、修正部材を部分1107に対して押圧することができる。上記のように、圧力は、組織厚さコンペンセータ1104が、修正部材1106によって付与される修正を保持するか、又は少なくとも部分的に保持することを可能にするのに十分な期間にわたって維持され得る。加えて、修正部材1106の加熱コイルの電源を切り、部材1107の温度をガラス転移温度より低く冷却するのを可能にすることができる。次に、修正部材は除去され得る。ある特定の状況において、修正部材1106によって加えられた圧力は、部分1107がガラス状態に入る前に開始され、ガラス状態全体を通して維持され得る。いくつかの状況において、修正部材1106によって加えられた圧力は、部分1107がガラス状態にある間に除去され得る。
図23〜25に例示されるように、修正部材1106は、組織厚さコンペンセータ1104の部分1107の形状、サイズ、寸法、密度、ばね定数、及び/又は有孔率を変更するように構成され得る。例えば、修正部分1108は、低減された高さH1を有する実質的に凹状の上面1114を含んでもよく、一方で組織厚さコンペンセータ1104の残りは、図25に例示されるように、低減された高さH1より大きい元の高さHを含む、実質的に平坦な上面を保持することができる。上記のように、修正部材1106は、円筒形の遠位部分1110を含んでもよい。このような状況において、結果として得られた凹状表面1114の湾曲は、部分的に、修正プロセス中に組織厚さコンペンセータ1104の部分1107と接触している修正部材1106の円筒形遠位部分1110の湾曲に依存し得る。更に、修正部分1108は、未修正部分1107と比較して、新たな低い有孔率を有する場合があり、これは、上記のように修正プロセス中に修正部材1106によって部分1107に加えられる圧縮力から少なくとも部分的に生じ得る。換言すれば、修正プロセス中に部分1107に加えられる圧力は、材料の再分配をもたらす場合があり、修正部分1108を通る断面は、修正プロセス前に部分1107を通る類似断面より高い材料密度を備え得る。更に、修正部分1108は、組織厚さコンペンセータ1104の残りとは異なるばね定数を含み得、これは、より詳細に後述されるように、修正プロセス中に修正部分1108によって認識された密度及び有孔率の変化から部分的に生じ得る。少なくとも1つの例において、修正部分1108のばね定数は、未修正部分1107のばね定数より低い、又は高い場合がある。
ここで図26〜34を参照し、組織厚さコンペンセータは、例えばエンドエフェクタ22090(図9)などのエンドエフェクタと共に組み立てる前に、修正され得る。ある特定の状況において、図27、30、及び33に例示されるように、型を利用して、上記のように熱圧着プロセスを使用して組織厚さコンペンセータを修正することができる。例えば、図26〜28に例示されるように、組織厚さコンペンセータ1120は、長手方向スロット1122を含むように修正され得る。組織厚さコンペンセータ1120は、例えば、組織厚さコンペンセータ22020(図9)などの、他の箇所に記載される他の組織厚さコンペンセータに多くの点で類似していてもよい。例えば、コンペンセータ22020のように、コンペンセータ1120は、エンドエフェクタ22090と共に利用され得る。更に、長手方向スロット1122は、ナイフスロット22025に多くの点で類似していてもよい。例えば、ナイフスロット22025のように、スロット1122は、第1のステープル留め部分1124aと第2のステープル留め部分1124bとの間の切断部分10053のための組織厚さコンペンセータナイフ経路を画定することができる。更に、第1のステープル留め部分1124a及び第2のステープル留め部分1124bは、それぞれ組織厚さコンペンセータ22020の第1のステープル留め部分22021a(図9)及び第2のステープル留め部分22021b(図9)に多くの点で類似し得る。加えて、スロット1122は、第1のステープル留め部分1124a及び第2のステープル留め部分1124bを解放可能に接続するように構成され得、これにより、エンドエフェクタ22090と共に使用しているとき、切断部分10053は、スロット1122を通って遠位方向に前進してスロット1122を横断し、第1のステープル留め部分1124a及び第2のステープル留め部分1124bを分離することができる。
図26〜28を再度参照し、組織厚さコンペンセータ1120は、伝統的な凍結乾燥技法及び/又は任意の他の好適な技法を使用して調製され得る。加えて、組織厚さコンペンセータ1120は、それを通るスロット1122を作成するように修正又は改変され得る。組織厚さコンペンセータ1104と同様に、組織厚さコンペンセータ1120は、ガラス転移温度を含む材料で少なくとも部分的に構成され得、材料をガラス状態に転移させることによって修正され得る。一実施例において、組織厚さコンペンセータ1120は、オーブン内で(図示せず)、組織厚さコンペンセータ1120の材料組成物のガラス転移温度以上であるが、その融解温度より低い温度に加熱され得る。図27に例示されるように、中央梁1128を備える型1126を利用して、組織厚さコンペンセータ1120がガラス状態にある間に、中央梁1128を組織厚さコンペンセータ1120に挿入することによってスロット1122を作成することができる。次に、組織厚さコンペンセータ1120は、中央梁1128が組織厚さコンペンセータ1120に挿入されたままである間に、ガラス転移温度より低い温度に冷却させることができる。いくつかの例において、中央梁1128は、組織厚さコンペンセータ1120がそのガラス状態にある間に、組織厚さコンペンセータ1120から除去され得る。
ある特定の状況において、冷却媒体を利用して、組織厚さコンペンセータ1120を能動的に冷却することができる。いくつかの例において、組織厚さコンペンセータ1120が型1126内にある間、及び/又は組織厚さコンペンセータ1120が型から除去された後に、ファンを使用して、組織厚さコンペンセータ1120上に気流を生成することができる。いくつかの例において、組織厚さコンペンセータ1120が型1126内にある間、及び/又は組織厚さコンペンセータ1120が型から除去された後に、冷蔵プロセスを利用して、組織厚さコンペンセータ1120を冷却させることができる。中央梁1128は、組織厚さコンペンセータ1120をガラス状態から転移させた後に除去され得る。中央梁1128は、組織厚さコンペンセータ1120が中央梁1128によって占有される空間を保持するか、又は少なくとも実質的に保持することを可能にするのに十分な期間にわたって、組織厚さコンペンセータ1120に挿入されたままであり得る。ある特定の実施例において、中央梁1128は、例えば、ガラス状態にある間に約30秒〜約8時間の期間にわたって、及び/又は例えば、ガラス状態を出た後に約30秒〜約8時間の期間にわたって挿入されたままであり得る。少なくとも1つの実施例において、中央梁1128は、ガラス状態にある間に約10分間、及びガラス状態を出た後に約10分間にわたって挿入されたままであり得る。中央梁1128を組織厚さコンペンセータ1120内で維持するための他の期間が、本開示によって企図される。
上記に加え、図28に例示されるように、修正プロセス中に中央梁1128によって加えられる圧力は、組織厚さコンペンセータ1120の部分1130において増加した材料密度をもたらす場合がある。部分1130は、第1のステープル留め部分1124a及び第2のステープル留め部分1124bを接続することができ、それによりスロット1122に追加の安定性を提供する。ある特定の状況において、型1126は、例えば、縁部修正器1132a及び1132bなどの縁部修正器を含んでもよく、図28に例示されるように、これらが修正プロセス中に組織厚さコンペンセータ1120を修正して、修正縁部1134a及び1134bをそれぞれ生成することができる。
図26〜28を再度参照し、相当量の材料を組織厚さコンペンセータ1120から除去して、スロット1122を作成することが望ましい場合がある。このような状況において、中央梁1128は、組織厚さコンペンセータ1120の材料組成物の融解温度より高い温度に加熱され得る。加熱された中央梁1128を組織厚さコンペンセータ1120に挿入すると、中央梁1128は、図28に例示されるように、組織厚さコンペンセータ1120を溶融させて、それにより組織厚さコンペンセータ1120内にスロット1122のための空間を作成することができる。ある特定の状況において、組織厚さコンペンセータ1120に対して中央梁1128により適用される圧力を段階的に増加させて、中央梁1128を組織厚さコンペンセータ1120に段階的に挿入することが望ましい場合がある。
ある特定の状況において、組織厚さコンペンセータの1つ又は2つ以上の表面の材料密度を増加させることが望ましい場合がある。図29〜31に例示されるように、組織厚さコンペンセータ1140は、組織厚さコンペンセータ1140の表面1142が、組織厚さコンペンセータ1140の残りよりも高い材料密度を備えることができるように修正又は改変され得、ある特定の状況において、これは凍結乾燥後に達成され得る。組織厚さコンペンセータ1140は、例えば、組織厚さコンペンセータ22020(図9)及び/又は組織厚さコンペンセータ1120(図26)などの、他の箇所に記載される他の組織厚さコンペンセータに多くの点で類似していてもよい。表面修正器1144を利用して、上記のように、組織厚さコンペンセータ1104及び/又は組織厚さコンペンセータ1120を修正するために使用される熱圧着プロセスに多くの点で類似する熱圧着プロセスを使用して、組織厚さコンペンセータ1140の表面1142を修正することができる。例えば、組織厚さコンペンセータ1140は、ガラス転移温度を含む材料で少なくとも部分的に構成され得、ガラス状態に転移した後に修正され得る。
上記のように、例えば、組織厚さコンペンセータ1140などの組織厚さコンペンセータは、ガラス状態に転移され得、組織厚さコンペンセータ1140の材料組成物のガラス転移温度以上であるが、その融解温度よりも低い温度に加熱される。表面修正器1144は、組織厚さコンペンセータ1140がガラス状態にある間に、表面1142に対して押圧され得る。表面修正器1144によって加えられる圧力は、表面1142を圧縮することができ、それにより表面1142の材料密度を増加させる。材料密度の増加は、表面1142をガラス転移温度より低い温度に冷却させることによって、表面1142により保持され得る。
ある特定の実施例において、表面1142に対して表面修正器1144によって加えられる圧力は、例えば、ガラス状態にある間に約30秒〜約8時間の期間にわたって、及び/又は例えば、ガラス状態を出た後に約30秒〜約8時間の期間にわたって維持され得る。少なくとも1つの実施例において、圧力は、ガラス状態にある間に約10分間、及びガラス状態を出た後に約10分間にわたって維持され得る。表面1142に対して表面修正器1144によって加えられる圧力を維持するための他の期間が、本開示によって企図される。
いくつかの例において、組織厚さコンペンセータ1140が修正器1144と接触している間、及び/又は組織厚さコンペンセータ1140が修正器1144から除去された後に、ファンを使用して、組織厚さコンペンセータ1140上に気流を生成することができる。いくつかの例において、組織厚さコンペンセータ1140が修正器1144と接触している間、及び/又は組織厚さコンペンセータ1140が修正器1144から除去された後に、冷蔵プロセスを利用して、組織厚さコンペンセータ1140を冷却することができる。組織厚さコンペンセータ1140をガラス状態から転移させると、様々な例において、表面修正器1144は、組織厚さコンペンセータ1140から係脱され得る。ある特定の状況において、表面修正器1144は、加熱要素を含み得、上記のように、これを利用して、表面1142の温度を、組織厚さコンペンセータ1140の材料組成物のガラス転移温度以上の温度に増加させることができる。
図30を再度参照し、表面修正器1144は、例えば、表面1142に接触するための平坦、又は少なくとも実質的に平坦な接触表面1146を含み得る。他の状況において、接触表面1146は、修正プロセス中に組織厚さコンペンセータ1140の表面1142内に延び得る、例えば突出部などの、様々なテクスチャを含み得る。ある特定の状況において、表面修正器1144を使用して、組織厚さコンペンセータ1140がガラス状態に転移される前に、組織厚さコンペンセータ1140の表面1142上に圧力を加えることができる。ある特定の状況において、表面修正器1144は、組織厚さコンペンセータ1140が加熱されてガラス状態に到達する間、組織厚さコンペンセータ1140がガラス状態にある間、及び/又は組織厚さコンペンセータ1140がガラス状態より低い温度に転移又は冷却される間、表面1142に圧力を加えることができる。ある特定の状況において、表面修正器1144によって表面1142に加えられる圧力は、組織厚さコンペンセータ1140の温度が、例えば、組織厚さコンペンセータ1140をガラス状態に向けて転移させるように段階的に増加するにつれて、閾値に向けて段階的に増加され得る。ある特定の状況において、表面1142に加えられる圧力は、組織厚さコンペンセータ1140がガラス状態を出るとき、組織厚さコンペンセータ1140がガラス状態を出る前、及び/又は組織厚さコンペンセータ1140がガラス状態を出た後に除去され得るか、段階的に除去され得るか、又は少なくとも部分的に低減され得る。
ある特定の状況において、組織厚さコンペンセータ1140は、皮膚又は密な外層を含むように修正又は改変され得る。ある特定の状況において、結果として得られる皮膚又は密な外層は、組織厚さコンペンセータ1140の表面1142内に延び得る、例えば突出部などの、テクスチャを含み得る。ある特定の例において、表面修正器1144の接触表面1146は、組織厚さコンペンセータ1140の材料組成物の融解温度以上の温度に加熱され得る。表面修正器1144及び/又は組織厚さコンペンセータ1140を移動させて、組織厚さコンペンセータ1140の表面1142を、表面修正器1144の加熱された接触表面1146と接触させることができ、それにより表面1142を溶融させるか、又は少なくとも実質的に溶融させる。次に、表面修正器1144及び組織厚さコンペンセータ1140を分離して、修正表面1142をその融解温度より低く冷却することを可能にすることができ、これにより、皮膚又は密な外層を組織厚さコンペンセータ1140の上に作成し得る。
ある特定の例において、表面修正器1144の接触表面1146は、表面1142と接触させられる前に加熱され得る。他の例において、表面修正器1144の接触表面1146は、表面1142と接触させられた後に加熱され得る。
特定の例において、表面修正器1144の接触表面1146は、表面1142を所望の幾何形状に流入させるのに十分な期間にわたって、組織厚さコンペンセータ1140の表面1142と接触したままであり得る。このような期間は、例えば、約30秒〜約8時間の範囲であり得る。他の期間が、本開示によって企図される。このような期間は、組織厚さコンペンセータ1140の材料に局所的に作用及び/又は材料を局所的に溶融させて、それを新たな幾何形状に流入させるのに十分であり得る。本明細書に記載されるように、このような新たな幾何形状は、組織厚さコンペンセータ1140を作製するために使用される工具によって定められ得る。
ある特定の例において、表面修正器1144を組織厚さコンペンセータ1140から分離する前に、組織厚さコンペンセータ1140の表面1142を、組織厚さコンペンセータ1140の融解温度より低い温度に冷却させることができるか、又は能動的に冷却させることができる。他の例において、表面修正器1144を組織厚さコンペンセータ1140から分離した後に、組織厚さコンペンセータ1140の表面1142を、組織厚さコンペンセータ1140の融解温度を下回る温度に冷却させるか、又は能動的に冷却させることができる。
上記に加え、修正表面1142は、例えば、組織厚さコンペンセータ1140の残りの密度より約10%高い、組織厚さコンペンセータ1140の残りの密度より約20%高い、組織厚さコンペンセータ1140の残りの密度より約30%高い、組織厚さコンペンセータ1140の残りの密度より約40%高い、組織厚さコンペンセータ1140の残りの密度より約50%高い、組織厚さコンペンセータ1140の残りの密度より約60%高い、組織厚さコンペンセータ1140の残りの密度より約70%高い、組織厚さコンペンセータ1140の残りの密度より約80%高い、組織厚さコンペンセータ1140の残りの密度より約90%高い、及び/又は組織厚さコンペンセータ1140の残りの密度より約100%高い密度を備え得る。様々な状況において、修正表面1142は、例えば、組織厚さコンペンセータ1140の残りの密度より高く、組織厚さコンペンセータ1140の残りの密度よりも2倍少ない密度を備え得る。様々な状況において、修正表面1142は、例えば、組織厚さコンペンセータ1140の残りの密度の2倍を超える密度を備え得る。
ここで図32〜34を参照し、組織厚さコンペンセータ1150は、組織厚さコンペンセータ1150を通って少なくとも部分的に延びることができる、複数の開口部1152を含むように修正され得る。組織厚さコンペンセータ1150は、例えば、組織厚さコンペンセータ20220(図6)などの、本明細書に記載される他の組織厚さコンペンセータに多くの点で類似していてもよい。コンペンセータ20220のように、コンペンセータ1150は、カートリッジアセンブリ20200(図6)と共に利用され得、開口部1152は、組織厚さコンペンセータ20220を通って少なくとも部分的に延びる、隙間開口部20224に多くの点で類似していてもよい。例えば、開口部20224のように、開口部1152は、組織厚さコンペンセータ1150がカートリッジアセンブリ20200と共に組み立てられるときに、対応するステープル脚部20232(図7)と位置合わせされ得、これにより、ステープル脚部20232は、より詳細に上述されるように、ステープル脚部20232が未発射構成から発射構成に移動するときに、組織厚さコンペンセータ1150内の隙間開口部1152を通って移動することができる。
上記に加え、図32〜34を再度参照し、組織厚さコンペンセータ1150は、伝統的な凍結乾燥技法及び/又は任意の他の好適な技法を使用して調製され得る。ある特定の状況において、例えば、ポリ乳酸(PLA)及び/又はポリグリコール酸(PGA)などのガラス転移温度を有するポリマーを有機溶媒に溶解して溶液を形成することができ、これを凍結乾燥させて組織厚さコンペンセータ1150を生成することができる。更に、組織厚さコンペンセータ1150は、例えば、上記のように、組織厚さコンペンセータ1104、組織厚さコンペンセータ1120、及び/又は組織厚さコンペンセータ1140を修正するために使用される熱圧着プロセスに多くの点で類似する熱圧着プロセスを使用して、凍結乾燥後に修正され得る。例えば、組織厚さコンペンセータ1150は、組織厚さコンペンセータ1150がガラス状態に転移されると、開口部1152を含むように修正され得る。
上記のように、例えば、組織厚さコンペンセータ1150などの組織厚さコンペンセータは、オーブン内で(図示せず)、組織厚さコンペンセータ1150の材料組成物のガラス転移温度以上であるが、その融解温度より低い温度に加熱することによってガラス状態に転移され得る。例えば針1156などの、例えば、複数の支柱、合釘、ピン、及び/又は突出部を含む型1154を利用して、組織厚さコンペンセータ1150がガラス状態にある間に、針1156を組織厚さコンペンセータ1150に挿入することによって開口部1152を作成することができる。次に組織厚さコンペンセータ1150は、針1156が組織厚さコンペンセータ1150に挿入されたままである間に、ガラス転移温度より低い温度に冷却させることができる。いくつかの例において、針1156は、組織厚さコンペンセータ1150がガラス状態にある間に、組織厚さコンペンセータ1150から除去され得る。いくつかの例において、組織厚さコンペンセータ1150が針1156と係合している間、及び/又は組織厚さコンペンセータ1150が針1156から係脱された後に、ファンを使用して、組織厚さコンペンセータ1150上に気流を生じさせることができる。いくつかの例において、組織厚さコンペンセータ1150が針1156と係合している間、及び/又は組織厚さコンペンセータ1150が針1156から係脱された後に、冷蔵プロセスを利用して、組織厚さコンペンセータ1150を冷却することができる。様々な例において、針1156は、組織厚さコンペンセータ1150をガラス状態から転移させた後に除去され得る。針1156は、組織厚さコンペンセータ1150が、針1156によって占有される開口部1152を画定する空間を保持するか、又は少なくとも実質的に保持することを可能にするのに十分な期間にわたって、組織厚さコンペンセータ1150に挿入されたままであり得る。
ある特定の実施例において、針1156は、例えば、ガラス状態にある間に約30秒〜約8時間の期間にわたって、及び/又は例えば、ガラス状態を出た後に約30秒〜約8時間の期間にわたって挿入されたままであり得る。少なくとも1つの実施例において、針1156は、ガラス状態にある間に約10分間、及びガラス状態を出た後に約10分間にわたって挿入されたままであり得る。針1156を組織厚さコンペンセータ1150内で維持するための他の期間が、本開示によって企図される。
ある特定の例において、針1156は、組織厚さコンペンセータ1150をガラス状態から転移させる前に、組織厚さコンペンセータ1150から除去され得る。他の状況において、針1156は、長期間にわたって段階的に除去され得る。例えば、針1156は、組織厚さコンペンセータ1150をガラス状態から転移させる前に、組織厚さコンペンセータ1150から除去され得る。次に針1156は、組織厚さコンペンセータ1150をガラス状態から転移させた後に、組織厚さコンペンセータ1150から除去され得る。読者であれば、組織厚さコンペンセータ1150への針1156の挿入の深さが大きいほど、組織厚さコンペンセータ1150内に作成され得る対応する開口部1152の深さが大きくなることを理解するであろう。
図32〜34を再度参照し、ある特定の例において、針1156は、組織厚さコンペンセータ1150の材料組成物の融解温度以上の温度に加熱され得る。加えて、針1156は、針1156を受容する組織厚さコンペンセータ1150の領域を溶融させるか、又は少なくとも実質的に溶融させることによって、開口部1152を作成するように、組織厚さコンペンセータ1150に挿入され得る。様々な例において、針1156は、組織厚さコンペンセータ1150への挿入前に加熱され得る。様々な例において、針1156は、組織厚さコンペンセータ1150への挿入後に加熱され得る。様々な例において、針1156が組織厚さコンペンセータ1150に挿入されるにつれて、針1156は段階的に加熱され得る。
ある特定の例において、針1156は、組織厚さコンペンセータ1150の溶融された材料が所望の幾何形状に流入することを可能にするのに十分な期間にわたって、組織厚さコンペンセータ1150内に位置付けられたままであり得る。このような期間は、例えば、約30秒〜約8時間の範囲であり得る。他の期間が、本開示によって企図される。このような期間は、組織厚さコンペンセータ1150の材料に局所的に作用及び/又は材料を局所的に溶融させて、それを新たな幾何形状に流入させるのに十分であり得る。本明細書に記載されるように、このような新たな幾何形状は、組織厚さコンペンセータ1150を作製するために使用される工具によって定められ得る。
ある特定の例において、針1156を組織厚さコンペンセータ1150から分離する前に、組織厚さコンペンセータ1150を、組織厚さコンペンセータ1150の融解温度より低い温度に冷却させるか、又は能動的に冷却させることができる。他の例において、針1156を組織厚さコンペンセータ1150から分離した後に、組織厚さコンペンセータ1150を、組織厚さコンペンセータ1150の融解温度より低い温度に冷却させるか、又は能動的に冷却させることができる。
図32〜34を再度参照し、針1156は、例えば、ステープルカートリッジアセンブリ20200(図6)などのステープルカートリッジ内のステープル列に対応し得る、型1154の長さに沿って長手方向に延びる列で配置され得る。例えば、図33に例示されるように、針1156は、6列のステープル20230(図7)を受容するように構成され得る、6列の開口部1152を作成するように構成され得る、6列で配置され得る。ある特定の状況において、図33に例示されるように、針1156の列は、離間配置され、組織厚さコンペンセータ1150の2つの部分1158及び1160内に受容されるように構成された2つの群で配置され得、それにより中間部分1162によって分離された開口部1152の2つの群を作成する。中間部分1162は、組織厚さコンペンセータ1150がステープルカートリッジアセンブリ20200と共に組み立てられるときに、カートリッジナイフスロット22015(図6)の上に少なくとも部分的に位置付けられ得る。使用中、発射部材10052(図10)を遠位方向に前進させて、ステープル脚部20232(図8)を、部分1158及び1160内の開口部1152を通して押し、切断部分10053(図10)を前進させて、中間部分1162を横切し、部分1158及び1160を分離することができる。
図32〜34を再度参照し、開口部1152は、組織厚さコンペンセータ1150内に延び、組織厚さコンペンセータ1150内のある特定の深さで終結するように構成され得る。開口部1152は、図34に例示されるように、均一な深さを備えてもよい。他の状況において、開口部1152は、異なる深さを備えてもよい(図示せず)。例えば、開口部1152の第1の列は、第1の深さを備えてもよく、開口部1152の第2の列は、第1の深さとは異なる第2の深さを備えてもよく、更に開口部1152の第3の列は、第1の深さ及び第2の深さとは異なる第3の深さを備えてもよい。開口部1152の深さは、対応する針1156の高さによって少なくとも部分的に決定され得る。例えば、第1の高さを備える針1156の第1の列、及び第1の高さを超える第2の高さを備える針1156の第2の列は、第1の深さを備える開口部1152の第1の列、及び第1の深さを超える第2の深さを備える開口部1152の第2の列を作成することができる。
図32〜34を再度参照し、針1156は、組織厚さコンペンセータ1150内の開口部1152のための軌道を画定するように構成され得る。ある特定の状況において、針1156は、図33に例示されるように、型1154の型表面1164に垂直、及び/又は実質的に垂直な軸に沿って延び得る。型表面1164と組織厚さコンペンセータ1150の表面1166との間の平行関係を維持しながら、針1156を組織厚さコンペンセータ1150に挿入することは、図34に例示されるように、組織厚さコンペンセータ1150の表面1166に対して、垂直、及び/又は実質的に垂直な開口部1152の軌道を画定することになり得る。他の状況において、針1156は、型表面1164から斜めの角度(図示せず)で延び得、かつ/又は針1156の、組織厚さコンペンセータ1150への挿入軌道は、針1156が組織厚さコンペンセータ1150の表面1166に対して開口部1152の非垂直軌道を画定することができるような角度であり得る。ある特定の状況において、針の群1156は、図33に例示されるように、互いに平行、及び/又は実質的に平行であり得、図24に例示されるように、互いに平行、及び/又は実質的に平行であり得る開口部の群1152をもたらす。他の状況において、例示されていないが、非平行な針の群は、型表面1164から延び得、組織厚さコンペンセータ1150に挿入されたときに、非平行開口部をもたらし得る。いくつかの状況において、針1156は、部分的に湾曲した軌道、及び/又は部分的に線形の軌道を含み得る組織厚さコンペンセータ1150内に開口部を作成するように構成され得る。例えば、針1156は、部分的に湾曲した軌道で型表面1164から延びることができ、また組織厚さコンペンセータ1150に挿入されて、対応する部分的に湾曲した軌道で組織厚さコンペンセータ1150内に開口部を作成することができる。
図32〜34を再度参照し、針1156のうちのいくつか又は全ては、図33に例示されるように、鈍頭の遠位端1168を含み得る。他の状況において、針1156のうちのいくつか又は全ては、鋭い遠位端(図示せず)を含み得る。針1156のうちのいくつか又は全ては、図33に例示されるように、例えば円筒形、又は少なくとも実質的に円筒形の形状を含み得る。他の形状も本発明によって企図される。
様々な例において、型表面1164から延びる針1156のうちの1つ又は2つ以上は、組織厚さコンペンセータ1150の全厚を通して挿入可能でない場合がある。ある特定の例において、型表面1164から延びる針1156のうちの1つ又は2つ以上は、組織厚さコンペンセータ1150の全厚を通して挿入可能であり、組織厚さコンペンセータ1150の全厚を通して延びる開口及び/又は孔を作成することができる。ある特定の例において、型表面1164から延びる針1156のうちの1つ又は2つ以上は、組織厚さコンペンセータ1150の第1の側を通って挿入され、例えば、第1の側の反対側であり得る組織厚さコンペンセータ1150の第2の側を通って出ることができる。ある特定の例において、針1156のうちの1つ又は2つ以上は、組織厚さコンペンセータ1150の全厚を超える長さを含み、組織厚さコンペンセータ1150の全厚を通る1つ又は2つ以上の針1156の挿入を促進することができる。
ここで図35〜37を参照し、組織厚さコンペンセータをサイズ変更することが望ましい場合がある。例えば、組織厚さコンペンセータがステープルカートリッジと共に組み立てられるとき、ステープルカートリッジへのより良い適合を提供するために、組織厚さコンペンセータの1つ又は2つ以上の寸法を調整して、ステープルカートリッジの寸法に対応させることができる。ある特定の状況において、組織厚さコンペンセータ1170は、その高さを図35に例示されるような第1の高さH1から、図36に例示されるような第2の高さH2へと変更することによってサイズ変更され得る。組織厚さコンペンセータ1170は、例えば、組織厚さコンペンセータ22020(図9)、組織厚さコンペンセータ1140(図29)、及び/又は組織厚さコンペンセータ1150(図32)などの、本明細書に記載される他の組織厚さコンペンセータに多くの点で類似していてもよい。例えば、コンペンセータ22020のように、コンペンセータ1170は、エンドエフェクタ22090(図9)と共に利用され得る。
様々な例において、図35〜37を再度参照し、組織厚さコンペンセータ1170は、伝統的な凍結乾燥技法及び/又は任意の他の好適な技法を使用して調製され得る。ある特定の例において、組織厚さコンペンセータ1170は、例えば、熱圧着プロセス及び型1172を使用して、図37に例示されるようにサイズ変更され得る。型1172は、組織厚さコンペンセータ1170を受容するように構成されたレシーバ1174と、このレシーバ1174に部分的に挿入可能であり得る調整部材1176とを含むことができる。組織厚さコンペンセータ1170は、組織厚さコンペンセータ1170がガラス状態に転移されるときにサイズ変更され得る。一実施形態において、組織厚さコンペンセータ1170は、オーブン内で(図示せず)、組織厚さコンペンセータ1170の材料組成物のガラス転移温度以上であるが、その融解温度よりも低い温度に加熱され得る。別の実施形態において、レシーバ1174及び/又は調整部材1176は、組織厚さコンペンセータ1170をガラス状態に転移させるための加熱要素を含むことができる。次に、調整部材1176は、図37に例示され得るように、例えば、距離H3だけレシーバ1174内に挿入され得、それにより組織厚さコンペンセータ1170を圧縮して、その高さを第1の高さH1から第2の高さH2に低減する。いくつかの例において、調整部材1176は、組織厚さコンペンセータ1170がガラス状態に入る前、又は組織厚さコンペンセータ1170がガラス状態に入ったときに、レシーバ1174に挿入され得る。調整部材1176を組織厚さコンペンセータ1170に対して保持して、組織厚さコンペンセータ1170が、図36に例示されるように、第2の高さH2を保持するか、又は少なくとも実質的に保持することを可能にするのに十分な期間にわたって組織厚さコンペンセータ1170を圧縮することができる。次に組織厚さコンペンセータ1170は、調整部材1176からの圧縮下にある間に、ガラス転移温度より低い温度に冷却させることができる。組織厚さコンペンセータ1170をガラス状態から転移させた後、調整部材1176を後退させることができる。いくつかの例において、組織厚さコンペンセータ1170がガラス状態を出る前に、調整部材1176を後退させることができる。ある特定の状況において、上記のサイズ変更プロセスを利用して、例えば、組織厚さコンペンセータ1170の長さ又は幅などの組織厚さコンペンセータ1170の別の寸法を変更することができる。いくつかの状況において、これらの寸法は、同時に修正され得るか、又は連続的に修正され得る。
ある特定の実施例において、調整部材1176からの圧縮は、例えば、ガラス状態にある間に約30秒〜約8時間の期間にわたって、及び/又は例えば、ガラス状態を出た後に約30秒〜約8時間の期間にわたって維持され得る。少なくとも1つの実施例において、調整部材1176からの圧縮は、ガラス状態にある間に約10分間、及びガラス状態を出た後に約10分間にわたって維持され得る。調整部材1176によって組織厚さコンペンセータ1170に対して付与される圧縮を維持するための他の期間が、本開示によって企図される。
ある特定の状況において、調整部材1176を使用して、組織厚さコンペンセータ1170がガラス状態に転移される前に、組織厚さコンペンセータ1170上に圧力を加えることができる。ある特定の状況において、調整部材1176は、組織厚さコンペンセータ1170が加熱されてガラス状態に到達する間、組織厚さコンペンセータ1170がガラス状態にある間、及び/又は組織厚さコンペンセータ1170がガラス状態より低い温度に転移又は冷却される間に、組織厚さコンペンセータ1170に圧力を加えることができる。ある特定の状況において、組織厚さコンペンセータ1170に適用される圧力は、組織厚さコンペンセータ1170の温度が、例えば、ガラス状態に向けて段階的に転移されるにつれて、閾値に向けて段階的に増加され得る。ある特定の状況において、組織厚さコンペンセータ1170に加えられる圧力は、組織厚さコンペンセータ1170がガラス状態を出るとき、組織厚さコンペンセータ1170がガラス状態を出る前、及び/又は組織厚さコンペンセータ1170がガラス状態を出た後に、除去され得る、段階的に除去され得るか、又は少なくとも部分的に低減され得る。
読者であれば、上記の修正プロセスにおいて利用される異なる型、例えば、型1144、1154、及び/又は1172などが例示的な実施例であることを理解するであろう。他の型設計及び構成を用いて、組織厚さコンペンセータを様々な方法で操作することもできる。更に、組織厚さコンペンセータを操作する際に必要とされる力は、圧縮力のみである必要はない。例えば、張力を利用して、上記の方法と同様に、組織厚さコンペンセータを修正、形状変更、及び/又はサイズ変更することもできる。例えば、組織厚さコンペンセータ1170を、張力を使用して伸張させて、例えば、上記の修正プロセスに多くの点で類似する修正プロセスを使用して、その高さを第1の高さH1(図35)から第2の高さH2(図36)に低減することができる。ある特定の状況において、張力及び圧縮力の組み合わせを使用して、修正プロセス中に組織厚さコンペンセータを操作することができる。
図35〜37を再度参照し、外科的処置での使用のために、組織厚さコンペンセータの有孔率を修正することが望ましい場合がある。組織厚さコンペンセータは、例えば、多孔質連続気泡発泡体、及び/又は多孔質独立気泡発泡体を含んでもよい。伝統的な凍結乾燥技法は、組織厚さコンペンセータの有孔率に対していくらかの制御を提供することができるが、このような制御は、容易に再現可能でない場合があり、伝統的な凍結乾燥技法によって得られない場合がある追加の微調整を必要とし得る。図35〜37に例示されるように、組織厚さコンペンセータ1170の高さは、例えば、上記の修正プロセスを使用して、第1の高さH1(図35)から第2の高さH2(図36)に変更され得る。加えて、組織厚さコンペンセータ1170の有孔率は、同じ、及び/又は類似の修正プロセスを使用して修正することもできる。例えば、組織厚さコンペンセータ1170は、上記のように、修正プロセスの前に第1の有孔率(図35)を含み、修正プロセスの完了後に第2の有孔率(図36)を含むことができる。有孔率の変化は、上記の修正プロセス中に、調整部材1176によって組織厚さコンペンセータ1170に適用される圧縮力及び/又はエネルギーに、少なくとも部分的に起因し得る。
上記に加え、組織厚さコンペンセータ1170は、複数の細孔1180を含んでもよい。細孔1180のうちのいくつか又は全ては、上記の修正プロセスの結果として、例えば、位置、サイズ、及び/又は形状が改変されてもよい。例えば、細孔1180のうちの1つ又は2つ以上は、修正プロセス前に球形、又は実質的に球形の形状を含むことができ、修正プロセスの結果として、これは楕円形、又は実質的に楕円形に改変されてもよい。少なくとも1つの実施例において、細孔1180のうちの1つ又は2つ以上は、修正プロセス前に第1のサイズ、及び修正プロセスの結果として、第1のサイズとは異なる第2のサイズを含むことができる。ある特定の状況において、より詳細に後述されるように、有孔率の変化は、組織厚さコンペンセータ1170の1つ又は2つ以上の領域又はゾーンに限局され得る。
更に、ある特定の状況において、組織厚さコンペンセータ1170の有孔率の変化は、組織厚さコンペンセータ1170の密度の変化を伴う場合がある。換言すれば、調整部材1176が組織厚さコンペンセータ1170に対して前進するにつれて、圧縮力が組織厚さコンペンセータ1170によって占有される空間を低減することができ、それにより材料及び/又は細孔の再分布を引き起こし、これが組織厚さコンペンセータ1170の密度の増加及び/又はその有孔率の低減をもたらし得る。ある特定の状況において、より詳細に後述されるように、密度の変化は、組織厚さコンペンセータ1170の1つ又は2つ以上の領域又はゾーンに限局され得る。
上記に加え、組織厚さコンペンセータ1170の有孔率及び/又は密度の変化は、組織厚さコンペンセータ1170のばね定数の変化をもたらす場合がある。組織厚さコンペンセータのばね定数は、組織厚さコンペンセータが、より詳細に上述されるように、例えば、ステープル20230(図8)などのステープルによって捕捉された組織に対して配備されるときに、組織厚さを補償する能力に影響を及ぼし得る。更に、組織厚さコンペンセータのばね定数は、ステープルによって組織厚さコンペンセータで捕捉された組織に対して圧力を加える能力にも影響を及ぼし得る。換言すれば、組織厚さコンペンセータのばね定数の変化は、ステープルによって捕捉された組織に対して組織厚さコンペンセータにより加えられる圧力を変化させることができる。異なる組織型は、特定の圧力に対してより活発に反応する場合があるため、組織厚さコンペンセータのばね定数に対する微調整が有利であり得る。
図35〜37に例示されるように、組織厚さコンペンセータ1170は、第1のばね定数(図35)を含むことができ、これは、上記の修正プロセスを使用して、第1のばね定数とは異なる第2のばね定数(図36)に改変又は修正され得る。例えば、上記のように、組織厚さコンペンセータ1170がガラス状態にある間に、調整部材1176を組織厚さコンペンセータ1170に対して前進させることができる。それに反応して、組織厚さコンペンセータ1170を圧縮することができ、これが組織厚さコンペンセータ1170のばね定数の変化を引き起こし得る。調整部材1176は、組織厚さコンペンセータ1170がばね定数の変化を保持するか、又は少なくとも実質的に保持することを可能にするのに十分な時間にわたって前進した位置に保持され得る。加えて、組織厚さコンペンセータ1170は、組織厚さコンペンセータ1170に対して調整部材1176によって加えられる圧力を維持しながら、その材料組成物のガラス転移温度より低く冷却することが可能になり得る。
ある特定の例において、調整部材1176は、ガラス状態にある間に約30秒〜約8時間の期間にわたって、及び/又は例えば、ガラス状態を出た後に約30秒〜約8時間の期間にわたって、組織厚さコンペンセータ1170に対して前進した位置に維持され得る。少なくとも1つの実施例において、調整部材1176は、ガラス状態にある間に約10分間、及びガラス状態を出た後に約10分間にわたって、組織厚さコンペンセータ1170に対して前進した位置に維持され得る。調整部材1176を組織厚さコンペンセータ1170に対して前進した位置に維持するための他の期間が、本開示によって企図される。
ある特定の状況において、調整部材1176を使用して、組織厚さコンペンセータ1170がガラス状態に転移される前に、組織厚さコンペンセータ1170上に圧力を加えて、組織厚さコンペンセータ1170のばね定数を変更することができる。ある特定の状況において、調整部材1176は、組織厚さコンペンセータ1170が加熱されてガラス状態に到達する間、組織厚さコンペンセータ1170がガラス状態にある間、及び/又は組織厚さコンペンセータ1170がガラス状態より低い温度に転移又は冷却される間に、組織厚さコンペンセータ1170に圧力を加えることができる。ある特定の状況において、組織厚さコンペンセータ1170に加えられる圧力は、組織厚さコンペンセータ1170の温度が、例えば、組織厚さコンペンセータ1170をガラス状態に向けて転移させるように段階的に増加するにつれて、閾値に向けて段階的に増加され得る。ある特定の状況において、組織厚さコンペンセータ1170に加えられる圧力は、組織厚さコンペンセータ1170がガラス状態を出るとき、組織厚さコンペンセータ1170がガラス状態を出る前、及び/又は組織厚さコンペンセータ1170がガラス状態を出た後に、除去され得る、段階的に除去され得るか、又は少なくとも部分的に低減され得る。
図35〜40を再度参照し、組織厚さコンペンセータ1170は、伝統的な凍結乾燥技法及び/又は任意の他の好適な技法を使用して、本来のばね定数を用いて製造することができる。上記のように、組織厚さコンペンセータ1170のばね定数は、ステープルによって組織厚さコンペンセータ1170で捕捉された組織に対して圧力を加える能力に影響を及ぼし得る。上記の修正プロセスを利用して、組織厚さコンペンセータ1170の本来のばね定数を調整し、ステープルによって組織厚さコンペンセータ1170で捕捉された組織に対して圧力を加える能力を調整することができる。ある特定の状況において、組織厚さコンペンセータ1170の本来のばね定数は、A点(図40)における第1のばね定数から、B点(図40)における最大ばね定数を含む第2のばね定数に増加され得る。ある特定の状況において、組織厚さコンペンセータ1170のばね定数のこのような増加は、上記の修正プロセスにおいて説明されるように、組織厚さコンペンセータ1170がガラス状態にある間に、調整部材1176を使用して組織厚さコンペンセータ1170に圧縮力を加えることによって達成され得る。図40に例示されるように、B点は、組織厚さコンペンセータ1170の最大弾性限度を表す。このように、B点において閾値圧縮を超える、調整部材1176によって組織厚さコンペンセータ1170に加えられるいずれの追加の圧縮も、修正された組織厚さコンペンセータ1170のばね定数の減少をもたらす場合がある。例えば、図40に例示されるように、調整部材1176によって組織厚さコンペンセータ1170に加えられた圧縮力が、B点に加えられた圧縮力より大きいとしても、C点におけるばね定数は、B点におけるばね定数よりも低い。
上記のように、1つ又は2つ以上のプロセスを使用して、例えば、締結具カートリッジ及び/又は外科用締結器具と共に使用される材料のばね定数、及び/又は任意の他の特性に影響を及ぼすことができる。材料のばね定数、及び/又は任意の他の特性は、1つ又は複数の修正プロセス全体で変更することができる。このような変更は、いくつかの状況において段階的であり得るが、他の状況において、変更は突然であってもよい。様々な例において、修正プロセスの工程のうちの1つ又は2つ以上は、材料のばね定数の増加を引き起こす場合があり、一方で1つ又は2つ以上の工程は、材料のばね定数の減少を引き起こす場合がある。最終的に、ばね定数の正味変化は、修正プロセスが始まる前の元のばね定数と、修正プロセスが完了した後の後次ばね定数との比較として測定され得る。様々な例において、材料は、材料が加熱され、次に冷却された後に改変されたばね定数を含むことができる。
ある特定の状況において、上記の修正プロセスのうちの1つ又は2つ以上を組織厚さコンペンセータに適用することが望ましい場合がある。例えば、組織厚さコンペンセータ1170に関して上記のように、第1の修正プロセスを利用して、組織厚さコンペンセータの有孔率を修正することができる。組織厚さコンペンセータ1140に関して上記のように、第1の修正プロセスに続いて第2の修正プロセスを利用して、組織厚さコンペンセータの表面を改変することができる。更に、第3の修正プロセスを利用して、組織厚さコンペンセータを、組織厚さコンペンセータ1120の長手方向スロット1122に類似する長手方向スロットを含むように修正することができる。更に第4の修正プロセスにおいて、組織厚さコンペンセータを、組織厚さコンペンセータ1150の部1152に類似する開口部を含むように修正することができる。読者であれば、上述の修正のうちのいくつかを単一の修正プロセスにおいて組み合わせるか、又はグループ化することができることを理解するであろう。例えば、型は、型1154の針1156及び型1126の中央梁1128を含むように設計することができる。他の修正配置が、本開示によって企図される。
ここで図38及び39を参照し、例えば、組織厚さコンペンセータ1190などの組織厚さコンペンセータを、上記の修正プロセスのうちの1つ又は2つ以上を使用して改変又は修正し、異なるばね定数、有孔率、及び/又は密度を有する部分を含むことができる。ある特定の状況において、組織厚さコンペンセータ1190を、上記の修正プロセスのうちの1つ又は2つ以上を使用して修正し、勾配細孔形態を含むことができる(すなわち、小細孔が、組織厚さコンペンセータ1190の厚さを一方向に横断して大細孔まで徐々に寸法が増加する)。そのような形態は、組織の内殖又は止血挙動に、より最適であり得る。更に、この勾配は、様々な生体吸収性プロフィールをもって構成することもできる。短期吸収性プロフィールは、止血に対処するために好ましい場合があり、一方、長期吸収性プロフィールは、漏出なしでより良い組織治癒に対処し得る。
図38及び39を再度参照し、組織厚さコンペンセータ1190は、組織厚さコンペンセータ1196の残りとは異なる1つ又は2つ以上のゾーン幾何形状を含むことができる。例えば、図38に例示されるように、組織厚さコンペンセータ1190は、例えば、突出部分1196などの1つ又は2つ以上の突出部分を含むことができる。加えて、組織厚さコンペンセータ1190は、図38に例示されるように、1つ又は2つ以上のゾーン幾何形状を含む、組織厚さコンペンセータ1190を通して、均一、又は少なくとも実質的に均一の第1のばね定数、第1の有孔率、及び/又は第1の密度を備えることができる。ある特定の状況において、組織厚さコンペンセータ1190を、上記の修正プロセスのうちの1つ又は2つ以上を使用して改変又は修正し、1つ又は2つ以上のゾーン幾何形状を改変若しくは修正し、かつ/又は例えば、第1のばね定数、第1の有孔率、及び/若しくは第1の密度の局所的変化を誘導することができる。修正された組織厚さコンペンセータ1190は、組織厚さコンペンセータ1190の残りの、他の修正ゾーンとは異なるばね定数、有孔率、及び/若しくは密度、並びに/又は第1のばね定数、第1の有孔率、及び/若しくは第1の密度を有する1つ又は2つ以上の修正ゾーンを含むことができる。ある特定の状況において、結果として得られる1つ又は2つ以上の修正ゾーンは、1つ又は2つ以上のゾーン幾何形状に対応することができる。例えば、図39に例示されるように、組織厚さコンペンセータ1190は、例えば、突出部分1196を平滑化するか、又は少なくとも実質的に平滑化する、並びに平坦、又は少なくとも実質的に平坦な表面1198を形成するように、改変又は修正され得る。修正された組織厚さコンペンセータ1190は、第1のばね定数、第1の有孔率、及び/又は第1の密度を備える第1の部分1192と、第1のばね定数、第1の有孔率、及び/又は第1の密度とはそれぞれ異なり得る、第2のばね定数、第2の有孔率、及び/又は第2の密度を備える第2の部分1194とを含むことができる。第2の部分1194は、突出部分1196に対応する場合があり、突出部分1196の平滑化、又は少なくとも実質的な平滑化から生じ、例えば、平坦、又は少なくとも実質的に平坦な表面1198を形成することができる。ある特定の観点において、組織厚さコンペンセータ1190の修正前の突出部分1196の幾何形状は、組織厚さコンペンセータ1190が修正された後の第2の部分1194の幾何形状を模倣するか、一致するか、又は類似する。
図37〜39を再度参照し、型1172を使用して、組織厚さコンペンセータ1170に類似する方法で、組織厚さコンペンセータ1190を改変又は修正することができる。例えば、組織厚さコンペンセータ1190は、レシーバ1174内で、組織厚さコンペンセータ1190の材料組成物のガラス転移温度以上であるが、その融解温度よりも低い温度に加熱され得る。ある特定の状況において、組織厚さコンペンセータ1190がガラス状態にある間に、調整部材1176を、突出部分1196に対して前進させることができ、それにより図39に例示されるように、突出部分1196を圧縮し、その幾何形状を再配置して第2の部分1194を形成する。上記に加え、調整部材1176は、組織厚さコンペンセータ1190が、調整部材1176によって付与された修正を保持するか、又は少なくとも実質的に保持することを可能にするのに十分な期間にわたって、突出部分1196に対する圧縮を維持するように構成され得る。組織厚さコンペンセータ1190は、調整部材1176からの圧縮下にある間に、ガラス転移温度より低い温度に冷却させるか、又は能動的に冷却させることができる。組織厚さコンペンセータ1190をガラス状態から転移させた後、調整部材1190を後退させることができる。組織厚さコンペンセータ1190は、図39に例示されるように、第2の部分1194を保持するか、又は少なくとも実質的に保持することができる。ある特定の状況において、調整部材1176は、組織厚さコンペンセータ1196が加熱されてガラス状態に到達する間、組織厚さコンペンセータ1190がガラス状態にある間、及び/又は組織厚さコンペンセータ1190がガラス状態より低い温度に転移又は冷却される間に、組織厚さコンペンセータ1190に圧力を加えることができる。ある特定の状況において、組織厚さコンペンセータ1190の突出部分1196に加えられた圧力は、組織厚さコンペンセータ1190の温度が、例えば、組織厚さコンペンセータ1190をガラス状態に向けて転移させるように段階的に増加するにつれて、閾値に向かって段階的に増加され得る。ある特定の状況において、組織厚さコンペンセータ1190の突出部分1196に加えられた圧力は、組織厚さコンペンセータ1190がガラス状態を出るとき、組織厚さコンペンセータ1190がガラス状態を出る前、及び/又は組織厚さコンペンセータ1190がガラス状態を出た後に除去され得るか、段階的に除去され得るか、又は少なくとも部分的に低減され得る。
ここで図41〜43を参照し、例えば、組織厚さコンペンセータ1200などの組織厚さコンペンセータは、伝統的な凍結乾燥技法及び/又は任意の他の好適な技法を使用して調製され得る。加えて、組織厚さコンペンセータ1200は、例えば、外科的処置での使用のために修正又は改変され得る。組織厚さコンペンセータ1200は、例えば、組織厚さコンペンセータ22020(図9)及び/又は組織厚さコンペンセータ1120(図26)などの、他の組織厚さコンペンセータに多くの点で類似し得る。例えば、組織厚さコンペンセータ22020のように、組織厚さコンペンセータ1200は、エンドエフェクタ22090と共に利用され得る。更に、図41〜43に例示されるように、組織厚さコンペンセータ1200は、長手方向スロット1202を含むように修正され得、ナイフスロット22025のように、第1のステープル留め部分1204aと第2のステープル留め部分1204bとの間の切断部分10053のための組織厚さコンペンセータナイフ経路を画定することができる。更に、第1のステープル留め部分1204a及び第2のステープル留め部分1204bは、組織厚さコンペンセータ22020の第1のステープル留め部分22021a(図9)及び第2のステープル留め部分22021b(図9)に多くの点で類似し得る。加えて、スロット1202は、第1のステープル留め部分1204a及び第2のステープル留め部分1204bを解放可能に接続するように構成され得、これにより、エンドエフェクタ22090と共に使用しているときに、切断部分10053は、スロット1202を通って遠位方向に前進してスロット1202を横切し、第1のステープル留め部分1204a及び第2のステープル留め部分1204bを分離することができる。
図41〜43を再度参照し、組織厚さコンペンセータ1200は、例えば、エンドエフェクタ22090(図9)などのエンドエフェクタと共に組み立てる前に修正され得る。あるいは、組織厚さコンペンセータ1200は、エンドエフェクタと共に組み立てられた後に修正され得る。上記のように、組織厚さコンペンセータ1200は、伝統的な凍結乾燥技法及び/又は任意の他の好適な技法を使用して調製され得る。空間作成器1206を利用して、図41〜43に例示されるように、熱処理プロセスにおいて組織厚さコンペンセータ1200を修正することができる。例えば、空間作成器1206は、組織厚さコンペンセータ1200の材料組成物の融解温度以上の温度に加熱され得る。次に空間作成器1206を、組織厚さコンペンセータ1200と位置合わせし、その中に挿入して、長手方向スロット1202を形成することができる。空間作成器1206は、組織厚さコンペンセータ1200を溶融させて、長手方向スロット1202のための空間を作成することができる。組織厚さコンペンセータ1200内の所望の深さに到達すると、空間作成器1206を後退させることができる。ある特定の状況において、加熱された空間作成器1206を組織厚さコンペンセータ1200を通して再挿入することによって、熱処理プロセスを繰り返し、長手方向スロット1202のために作成された空間を広げることができる。
図41〜43を再度参照し、空間作成器1206は、ホットワイヤを含むことができる。例えば、空間作成器1206は、例えば、ニクローム又はステンレス鋼で作製され得る、ぴんと張った細い金属ワイヤ、又は所望の形状に予備形成された太いワイヤを含むことができる。ホットワイヤは、電気抵抗を介して所望の温度に加熱され得る。空間作成器1206のホットワイヤが、組織厚さコンペンセータ1200の材料を通過する際に、ホットワイヤからの熱が、接触の直前に材料を蒸発させることができる。ある特定の状況において、ホットワイヤは、図42に例示されるように、円筒形、又は実質的に円筒形の形状を含み得る。長手方向スロット1202の深さは、組織厚さコンペンセータ1200を通って空間作成器1206の挿入深さに部分的に依存し得、長手方向スロット1202の幅は、空間作成器1206のホットワイヤの直径に部分的に依存し得る。
ある特定の例において、空間作成器1206は、組織厚さコンペンセータの全厚を通って部分的に挿入され得る。ある特定の例において、空間作成器1206は、組織厚さコンペンセータ1200の全厚を通って完全に挿入され、組織厚さコンペンセータ1200の全厚を通って延びる開口、孔、及び/又はスロットを作成することができる。ある特定の例において、空間作成器1206は、組織厚さコンペンセータ1200の第1の側を通って挿入され、例えば、第1の側の反対側であり得る組織厚さコンペンセータ1200の第2の側を通って出ることができる。
熱エネルギーを利用して組織厚さコンペンセータを修正する多くのプロセスが、本明細書に開示されている。このようなプロセスは、フェルト化プロセスと称され得る。ある特定の例において、フェルト化プロセスは、組織厚さコンペンセータへの圧縮力及び/又は張力の応用を利用することもできる。他の例において、フェルト化プロセスは、組織厚さコンペンセータへの圧縮力及び/又は張力の応用を利用しない場合がある。いずれの場合においても、本明細書に開示されるフェルト化プロセスを利用して、例えば、好適な埋め込み型層及び/又はバットレス材料を修正することもできる。
様々な状況において、組織厚さコンペンセータアセンブリは、ポリマー組成物を含んでもよい。このポリマー組成物は、1つ又は2つ以上の合成ポリマー及び/又は1つ又は2つ以上の非合成ポリマーを含んでもよい。この合成ポリマーは、吸収性合成ポリマー及び/又は非吸収性合成ポリマーを含んでもよい。様々な状況において、ポリマー組成物は、例えば、生体適合性発泡体を含んでもよい。生体適合性発泡体は、例えば、多孔質連続気泡発泡体、及び/又は多孔質独立気泡発泡体を含んでもよい。生体適合性発泡体は、均一細孔形態を有することができるか、又は勾配細孔形態(すなわち、小細孔が、発泡体の厚さを一方向に横断して大細孔まで徐々に寸法が増加する形態)を有してもよい。様々な状況において、ポリマー組成物は、多孔質スカフォールド、多孔質マトリックス、ゲルマトリックス、ヒドロゲル溶液、溶液マトリックス、繊維状マトリックス、管状マトリックス、複合体マトリックス、膜状マトリックス、生体安定性ポリマー、及び生分解性ポリマー、及びこれらの組み合わせのうち1つ又は2つ以上を含んでもよい。例えば、組織厚さコンペンセータアセンブリは、組織を更に圧迫するために、繊維状マトリックスにより補強された発泡体を含んでもよく、又は体液の存在下で膨張する追加的なヒドロゲル層を有する発泡体を含んでもよい。様々な状況において、組織厚さコンペンセータアセンブリは、組織を更に圧迫するために、材料の上にコーティング、及び/又は、体液の存在下で膨張する第2若しくは第3の層で構成されることもあり得る。このような層は、例えば、合成材料及び/又は天然由来材料でもあり得るヒドロゲルであることも可能であり、かつ、生体耐久性及び/又は生体分解性であることも可能である。ある特定の状況において、組織厚さコンペンセータアセンブリは、追加的な柔軟性、剛性、及び/又は強度を提供し得るような、例えば、繊維性不織布材料又は繊維性メッシュタイプ構成要素で強化され得る。様々な状況において、例えば、一方の表面に小細孔、もう一方の表面に大細孔などの、勾配構造体を呈する多孔質形態を有する、組織厚さコンペンセータアセンブリ。そのような形態は、組織の内殖又は止血挙動により最適であり得る。更に、この勾配は、様々な生体吸収性プロフィールをもって構成することもできる。短期吸収性プロフィールは、止血に対処するために好ましい場合があり、一方、長期吸収性プロフィールは、漏出なしでより良い組織治癒に対処し得る。
非合成ポリマーの例には、凍結乾燥した多糖類、糖たんぱく、エラスチン、プロテオグリカン、ゼラチン、コラーゲン、及び酸化再生セルロースが挙げられるがこれらに限定されない。合成吸収性ポリマーの例は、ポリ(乳酸)(PLA)、ポリ(L−乳酸)(PLLA)、ポリカプロラクトン(PCL)、ポリグリコール酸(PGA)、ポリ(トリメチレンカーボネート)(TMC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリヒドロキシアルカノエート(PHA)、グリコリド/ε−カプロラクトンコポリマー(PGCL)、グリコリド/トリメチレンカーボネートコポリマー、ポリ(グリセロールセバケート)(PGS)、ポリジオキサノン、ポリ(オルトエステル)、ポリ無水物、多糖類、ポリ(エステルアミド)、チロシン系ポリアリレート、チロシン系ポリイミノカーボネート、チロシン系ポリカーボネート、ポリ(D,L−ラクチド−ウレタン)、ポリ(B−ヒドロキシブチレート)、ポリ(E−カプロラクトン)、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリ[ビス(カルボキシラトフェノキシ)ホスファゼン]、ポリ(アミノ酸)、擬似ポリ(アミノ酸)、吸収性ポリウレタン、及びこれらの組み合わせを含むが、これらに限定されない。様々な状況において、このポリマー組成物は、例えば、約50重量%〜約90重量%のPLLAのポリマー組成物と、約50重量%〜約10重量%のPCLのポリマー組成物とを含んでもよい。少なくとも一実施形態において、このポリマー組成物は、例えば、約70重量%のPLLAと、約30重量%のPCLとを含んでもよい。様々な状況において、このポリマー組成物は、例えば、約55重量%〜約85重量%のPGAのポリマー組成物と、15重量%〜45重量%のPCLのポリマー組成物とを含んでもよい。少なくとも一実施形態において、このポリマー組成物は、例えば、約65重量%のPGAと、約35重量%のPCLとを含んでもよい。様々な状況において、このポリマー組成物は、例えば、約90重量%〜約95重量%のPGAのポリマー組成物と、約5重量%〜約10重量%のPLAのポリマー組成物とを含んでもよい。
様々な状況において、合成吸収性ポリマーは、生体吸収性、生体適合性のエラストマーコポリマーを含んでもよい。好適な生体吸収性、生体適合性のエラストマーコポリマーには、限定するものではないが、ε−カプロラクトンとグリコリドのコポリマー(ε−カプロラクトンとグリコリドのモル比は、好ましくは約30:70〜約70:30、好ましくは35:65〜約65:35、及びより好ましくは45:55〜35:65である)、ε−カプロラクトンと、L−ラクチド、D−ラクチドそれらの配合物又は乳酸コポリマーを含めたラクチドとのエラストマーコポリマー(ε−カプロラクトンとラクチドとのモル比は、好ましくは約35:65〜約65:35、より好ましくは45:55〜30:70である)、p−ジオキサノン(1,4−ジオキサン−2−オン)と、L−ラクチド、D−ラクチド、及び乳酸とのエラストマーコポリマー(p−ジオキサノンとラクチドとのモル比は、好ましくは約40:60〜約60:40である)、ε−カプロラクトンと、p−ジオキサノンとのエラストマーコポリマー(ε−カプロラクトンとp−ジオキサノンとのモル比は、好ましくは約30:70〜約70:30である)、p−ジオキサノンと、炭酸トリメチレンとのエラストマーコポリマー(p−ジオキサノンと炭酸トリメチレンとのモル比は、好ましくは約30:70〜約70:30である)、炭酸トリメチレンと、グリコリドとのエラストマーコポリマー(炭酸トリメチレンとグリコリドとのモル比は、好ましくは約30:70〜約70:30である)、炭酸トリメチレンと、L−ラクチド、D−ラクチド、それらの配合物又は乳酸コポリマーを含めたラクチドとのエラストマーコポリマー(炭酸トリメチレンとラクチドとのモル比は、好ましくは約30:70〜約70:30である)、及びそれらの配合物が挙げられる。一実施形態において、エラストマーコポリマーは、グリコリドとε−カプロラクトンとのコポリマーである。別の実施形態において、エラストマーコポリマーは、ラクチドとε−カプロラクトンとのコポリマーである。
1995年11月21日発行の米国特許第5,468,253号、発明の名称「ELASTOMERIC MEDICAL DEVICE」、及び2001年12月4日発行の米国特許第6,325,810号、発明の名称「FOAM BUTTRESS FOR STAPLING APPARATUS」の開示内容は、それぞれの内容全体が参照により本明細書に組み込まれる。
様々な状況において、合成吸収性ポリマーは例えば、90/10ポリ(グリコリド−L−ラクチド)コポリマー(Ethicon、Inc.から商品名VICRYL(ポリグラクチン(polygractic 910)として市販)、ポリグリコリド(American Cyanamid Co.から商品名DEXONとして市販)、ポリジオキサノン(Ethicon、Inc.から商品名PDSとして市販)、ポリ(グリコリド−トリメチレンカーボネート)ランダムブロックコポリマー(American Cyanamid Co.から商品名MAXONとして市販)、75/25ポリ(グリコリド−E−カプロラクトン−ポリグレカプロラクトン25)コポリマー(Ethiconから商品名MONOCRYLとして市販)のうちの1つ又は2つ以上を含み得る。
合成非吸収性ポリマーの例は、発泡ポリウレタン、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリカーボネート、ナイロンのようなポリアミド、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリスチレン(PS)、ポリエステル、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリトリフルオロクロロエチレン(PTFCE)、ポリフッ化ビニル(PVF)、フッ素化エチレンプロピレン(FEP)、ポリアセタール、ポリスルホン、及びこれらの組み合わせを含むが、これらに限定されない。合成非吸収性ポリマーは、例えば、シリコーン、ポリイソプレン、及びゴムなどの発泡エラストマー及び多孔質エラストマーを含んでもよいが、これらに限定されない。様々な状況において、合成ポリマーは、W.L.Gore & Associates,Inc.から商品名GORE−TEX Soft Tissue Patchで市販されている延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)と、Polyganicsから商品名NASOPOREで市販されているコ−ポリエーテルエステルウレタン発泡体とを含んでもよい。
組織厚さコンペンセータアセンブリのポリマー組成物は、例えば、パーセント有孔率、孔寸法、及び/又は硬度によって特徴付けられることがある。様々な状況において、ポリマー組成物は、例えば、約30容積%〜約99容積%のパーセント有孔率を有し得る。ある特定の状況において、ポリマー組成物は、例えば、約60容積%〜約98容積%のパーセント有孔率を有し得る。様々な状況において、ポリマー組成物は、例えば、約85容積%〜約97容積%のパーセント有孔率を有し得る。少なくとも一実施形態において、ポリマー組成物は例えば、約70重量%のPLLAと約30重量%のPCLとを含み得、例えば約90容積%の有孔率を有し得る。少なくとも1つのこのような実施形態において、結果として、ポリマー組成物は、約10容積%のコポリマーを含むことになるであろう。少なくとも一実施形態において、ポリマー組成物は例えば、約65重量%のPGAと約35重量%のPCLを含み得、例えば約93容積%〜約95容積%の有孔率を有し得る。様々な状況において、ポリマー組成物は、85容積%超の有孔率を有し得る。ポリマー組成物は、例えば、約5マイクロメートル〜約2000マイクロメートルの孔径を有することがある。様々な状況において、ポリマー組成物は、例えば約10マイクロメートル〜約100マイクロメートルの孔径を有し得る。少なくともそのような一実施形態において、ポリマー組成物は例えば、PGAとPCLとのコポリマーを含むことができる。ある特定の状況において、ポリマー組成物は例えば、約100マイクロメートル〜約1000マイクロメートルの孔径を有し得る。少なくとも1つのこのような実施形態において、ポリマー組成物は、例えば、PLLAとPCLとのコポリマーを含むことができる。特定の態様により、ポリマー組成物の硬度は、ショア硬度で表わしてもよく、これは、例えば、ショア硬度などのデュロメーターで測定される、材料の恒久的な陥凹に対する抵抗として定義され得る。所与の材料のデュロメーター値を評価するために、ASTM手順D2240−00、表題「Standard Test Method for Rubber Property−Durometer Hardness」に従って、デュロメーターインデンターフットで、材料に対して圧力がかけられる。デュロメーターインデンターフットは、例えば15秒間などの十分な時間、材料に対して適用してよく、この測定値が適切な目盛で取得される。使用する目盛のタイプに応じて、インデンターフットが材料に完全に貫入したときに読取り値0が得られ、材料の中への貫入が起こらなかった場合に読取り値100が得られる。この読取り値は、無次元である。様々な状況において、デュロメーターは、ASTM D2240−00に従って、任意の好適な目盛、例えばタイプA及び/又はタイプOOに従って測定され得る。様々な状況において、組織厚さコンペンセータアセンブリのポリマー組成物は、例えば、ショアOOレンジで約45OO〜約65OOである約4A〜約16AのショアA硬度値を有することがある。少なくとも1つのこのような実施形態において、ポリマー組成物は、例えば、PLLA/PCLポリマー又はPGA/PCLポリマーを含むことができる。様々な状況において、組織厚さコンペンセータアセンブリのポリマー組成物は、15A未満のショアA硬度値を有し得る。様々な状況において、組織厚さコンペンセータアセンブリのポリマー組成物は、10A未満のショアA硬度値を有し得る。様々な状況において、組織厚さコンペンセータアセンブリのポリマー組成物は、5A未満のショアA硬度値を有し得る。特定の実施形態において、ポリマー組成物は例えば、約35OO〜約75OOのショアOO組成物値を有し得る。
様々な状況において、ポリマー組成物は、上で特定された特性のうち少なくとも2つを有することがある。様々な状況において、ポリマー組成物は、上で特定された特性のうち少なくとも3つを有することがある。重合性組成物は、85容積%〜97容積%の有孔率と、5マイクロメートル〜2000マイクロメートルの孔径と、4A〜16AのショアA硬度及び45OO〜65OOのショアOO硬度値とを有することがある。少なくとも一実施形態において、ポリマー組成物は例えば、70重量%のPLLAポリマー組成物と30重量%のPCLポリマー組成物とを含み、90容積%の有孔率、100マイクロメートル〜1000マイクロメートルの孔サイズ、及び4A〜16AのショアA硬度、及び45OO〜65OOのショアOO硬度値を有し得る。少なくとも一実施形態において、ポリマー組成物は例えば、65重量%のPGAポリマー組成物と35重量%のPCLポリマー組成物とを含み、93容積%〜95容積%の有孔率、10マイクロメートル〜100マイクロメートルの孔サイズ、及び4A〜16AのショアA硬度値、及び45OO〜65OOのショアOO硬度値を有し得る。
様々な状況において、ポリマー組成物は、薬学的活性剤を含み得る。ポリマー組成物は、治療有効量の薬学的活性剤を放出し得る。様々な状況において、薬学的活性剤は、ポリマー組成物が脱着/吸着される際に放出され得る。様々な状況において、薬学的活性剤は、そのポリマー組成物の上又は中を通過する液体(例えば血液)内に放出され得る。薬学的活性剤の例としては、これらに限定されるものではないが、止血剤及び止血薬(例えばフィブリン、トロンビン、及び酸化再生セルロース(ORC))、抗炎症薬(例えばジクロフェナク、アスピリン、ナプロキセン、スリンダク、及びヒドロコルチゾン)、抗生物質及び抗菌薬又は抗菌剤(例えば、トリクロサン、銀イオン、アンピシリン、ゲンタマイシン、ポリミキシンB、クロラムフェニコール)、並びに抗癌剤(例えばシスプラチン、マイトマイシン、アドリアマイシン)が挙げられる。
組織厚さコンペンセータを改変するための様々な方法が、本明細書で開示されている。このような方法を使用して、例えば、締結具カートリッジ及び/又は外科用締結器具と共に使用するための任意の好適な層を改変することができる。このような層は、任意の好適なプロセスを利用して作成され得る、100パーセント未満の密度の組成物を含み得る。例えば、このようなプロセスとしては、例えば、押出、射出成型、製織、凍結乾燥、ガス発泡、及び/又はメルトブロープロセスを挙げることができる。いくつかのプロセスは、発泡体を生成し得、一方で他のプロセスは、発泡体を生成しない場合がある。しかしながら、いずれの場合においても、このような実施形態の全ては、本明細書に開示される実施形態の全てと共に使用するために企図される。
様々な実施形態において、図44〜46を参照し、例えば、エンドエフェクタ100などの外科用締結器具のエンドエフェクタは、組織を捕捉、締結、及び/又は切開するように構成され得る。エンドエフェクタ100は、締結具カートリッジ110と、加えて、締結具カートリッジ110を通して前進させて、ステープルカートリッジ110内に取り外し可能に格納されたステープルを、エンドエフェクタ100内に捕捉された組織内に配備することができる、発射部材140とを含むことができる。様々な例において、発射部材140を、近位位置(図44)からエンドエフェクタ100の遠位端に向けて前進させて、同時にステープルを配備し、組織を横切することができる。しかしながら、発射部材140をエンドエフェクタ100の遠位端に向けて前進させることが望ましくない場合があるいくつかの状況がある。例えば、エンドエフェクタ100の締結具カートリッジ110は、取り外し可能及び/又は交換可能であり得、締結具カートリッジ110がエンドエフェクタ100内に位置付けられていない場合、発射部材140をエンドエフェクタ100内で前進させることが望ましくない場合がある。仮に発射部材140が、エンドエフェクタ100内に締結具カートリッジが位置付けられていないエンドエフェクタ100を通して前進させられた場合、発射部材140のナイフ縁部142は、組織を同時に締結することなく、エンドエフェクタ100内で捕捉された組織を切開する恐れがある。同様に、エンドエフェクタ100内に位置付けられた締結具カートリッジが以前に使用又は消費され、締結具のうちの少なくともいくつかが締結具カートリッジから配備された場合、発射部材140をエンドエフェクタ100内で前進させることが望ましくないことがある。仮に発射部材140が、エンドエフェクタ100内に以前に消費された締結具カートリッジが位置付けられたエンドエフェクタ100を通して前進させられた場合、発射部材140のナイフ縁部142は、組織を同時に締結することなく、エンドエフェクタ100内で捕捉された組織を切開する恐れがある。様々な実施形態において、エンドエフェクタ100は、締結具カートリッジがエンドエフェクタ100内に存在しないとき、及び/又はエンドエフェクタ100内に位置付けられた締結具カートリッジが少なくとも部分的に消費されたとき、発射部材140が遠位方向に前進するのを防ぐことができる、1つ又は2つ以上のロックアウトシステムを含むことができる。様々なロックアウトシステムは、2006年1月24日発行の米国特許第6,988,649号、発明の名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENT HAVING A SPENT CARTRIDGE LOCKOUT」に開示されている。米国特許第6,988,649号、発明の名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENT HAVING A SPENT CARTRIDGE LOCKOUT」の開示全体は、参照により本明細書に組み込まれる。
図44〜46を再度参照し、締結具カートリッジ110は、カートリッジ本体と、組織厚さコンペンセータ120とを含むことができ、上記に加えて、組織厚さコンペンセータ120は、カートリッジ本体内に取り外し可能に格納された締結具によって、エンドエフェクタ100により捕捉された組織に接して埋め込まれ得る。組織厚さコンペンセータ120は、カートリッジ本体の上面又はデッキの上に位置付けられ得、カートリッジ本体内に画定されたステープル空洞内に取り外し可能に格納されたステープル180は、例えば、スレッド130及び/又は発射部材140などの発射部材によってステープル空洞から射出され得る。特定の実施形態において、締結具カートリッジ110は、未発射位置と発射位置との間でステープル180を移動させるために、ステープル180を支持し、スレッド130の、ステープル180への移動を伝達するように構成されたドライバを更に含むことができる。様々な例において、ステープル180は、ステープル180がその未発射位置にあるとき、組織厚さコンペンセータ120内に少なくとも部分的に埋め込まれ得、ある特定の場合において、ステープル180は、ステープル180がその未発射位置にあるとき、組織厚さコンペンセータ120を、カートリッジデッキ上の位置に保持することができる。ステープル180を組織内に配備する前に、組織厚さコンペンセータ120を、カートリッジ本体及び/又はステープル180に対して移動させるべき場合において、いくつかの例では、組織厚さコンペンセータ120は、ステープル180をその好ましい位置に対して、又はそこから離して移動させてもよい。更に、ステープル180を配備する前に、組織厚さコンペンセータ120をカートリッジ110から除去するべき場合において、カートリッジ110は、その本来意図される用途に好適でなくなることがある。上記を考慮して、より詳細に後述されるように、ステープル180が配備される前に、組織厚さコンペンセータ120がカートリッジ本体から除去されるか、又は少なくとも部分的に取り外される場合において、エンドエフェクタ100は、発射部材140及び/又はスレッド130が遠位方向に前進して、ステープル180を配備するのを防ぐように構成されたロックアウトを含むことができる。
図44〜46を再度参照し、組織厚さコンペンセータ120は、第1に、ステープル180によって捕捉されるように構成された本体121と、第2に、本体121から延びるロックアウトピン122とを含むことができる。様々な例において、組織厚さコンペンセータ120が、カートリッジ本体デッキの上の好適な位置から除去されていないか、又は実質的に移動していないとき、ロックアウトピン122は、本体121に埋め込まれた第1の端部123と、発射部材140及びスレッド130の中間に位置付けられた第2の端部124とを含み得る。このような位置において、ロックアウトピン122の第2の端部124は、スレッド130上に画定された肩部又はシェルフ134、及び発射バー140から遠位方向に延びる突出部144の中間に位置付けられ得る。換言すれば、ロックアウトピン122が、スレッド130及び発射バー140の中間に位置付けられるとき、ロックアウトピン122及びスレッド130は協働して、発射バー140を、締結具カートリッジ110内に画定されたロックアウト肩部112の上にロック解除位置で支持することができ、これにより、遠位発射力が発射バー140に加えられるとき、発射バー140は、スレッド130を遠位方向に前進させて、ステープル180を発射することができる。組織厚さコンペンセータ120がカートリッジ110から除去され、かつ/又はカートリッジ本体に対して望ましい位置から十分に取り外されるとき、図45を主に参照すると、ロックアウトピン122は、スレッド130及び発射部材140の中間に位置付けられなくなる場合があり、及び/又はそうでなければ発射部材140をそのロック解除位置(図44)に支持することができない場合がある。このような状況において、発射部材140は、ロック位置に位置付けられるようになる場合があり、これにより発射部材140の遠位前進は、ロックアウト肩部112によって防止される。少なくとも1つのこのような状況において、エンドエフェクタ100は、発射部材140をそのロック状態に付勢するように構成された、例えば、ばねなどの付勢部材を更に含むことができる。ある特定の状況において、付勢部材は、例えば、発射部材140のロック位置を含むことができる、その間に位置付けられたロックアウトピン122なしに、発射部材140を付勢してスレッド130と接触させることができる。
上記の結果として、カートリッジ110は、組織厚さコンペンセータ120がカートリッジ110から時期尚早に除去される場合、操作不可能になることがある。このような状況において、ロックアウトピン122は、組織厚さコンペンセータ120が、発射部材140を遠位方向に前進させる前に除去される場合において、カートリッジ110を停止させるヒューズを含むことができる。様々な状況において、ロックアウトピン122は、キーがスレッド130と発射部材140との間に位置付けられるとき、カートリッジ110をロック解除状態で維持し、発射部材140を遠位方向に前進させる前、すなわち、発射部材140がその発射ストロークを開始する前に、組織厚さコンペンセータ120がカートリッジ110から除去される場合において、カートリッジ110がロック状態に入るのを可能にするキーを含むことができる。発射部材140がそのロックアウト状態にあり、遠位方向に前進させることができないとき、発射部材140のナイフ縁部142は、エンドエフェクタ100内に捕捉された組織を切開することができない。更に、このような状況において、発射部材140は、スレッド130を遠位方向に前進させて、ステープル180を発射することができない。故に、組織厚さコンペンセータのロックアウトは、組織厚さコンペンセータ120がカートリッジ110上に位置付けられていないか、又は適切に位置付けられていないときに、エンドエフェクタ100内に捕捉された組織が切開され、ステープル留めされるのを防ぐことができる。組織厚さコンペンセータ120が除去されるか、又は取り外される前に、発射部材140を遠位方向に前進させる場合において、発射部材140は、エンドエフェクタ100の発射ストローク、又は発射ストロークの少なくとも一部分を完了することができる。このような例において、スレッド130は遠位方向に前進し、これにより、スレッド130上に画定された1つ又は2つ以上の傾斜132は、ステープル180を持ち上げることができ、発射部材140のナイフ縁部142は、組織厚さコンペンセータ120及び/又はエンドエフェクタ100内に捕捉された組織を切開することができる。いくつかの状況において、発射部材140が遠位方向に前進するにつれて、発射部材140はロックアウトピン122に接触し、それを脇にずらすことができる。このような状況において、ロックアウトピン122は可撓性であり得る。様々な例において、ロックアウトピン122は、例えば、生体吸収性材料及び/又は生体適合性材料で構成され得る。ある特定の状況において、発射部材140が遠位方向に前進するにつれて、発射部材140は、ロックアウトピン122を切開することができる。いずれの場合においても、一旦発射部材140を少なくとも部分的に前進させると、ロックアウトピン122の目的は陳腐化し得る。換言すれば、組織厚さコンペンセータのロックアウトは、初期チェックとして役立ち、組織厚さコンペンセータが、エンドエフェクタ内に存在することを確認することができ、一旦この初期チェックが行われると、エンドエフェクタの発射ストロークが進行し得る。
図47〜50を再度参照し、エンドエフェクタ200は、アンビル260と、加えて、カートリッジ本体214及び組織厚さコンペンセータ220を含む締結具カートリッジ210とを備えることができ、上記に加えて、組織厚さコンペンセータ220は、カートリッジ本体214内に取り外し可能に格納された締結具によって、エンドエフェクタ200により捕捉された組織に接して埋め込まれ得る。組織厚さコンペンセータ220は、カートリッジ本体214の上面又はデッキ211の上に位置付けられ得、カートリッジ本体214内に画定されたステープル空洞内に取り外し可能に格納されたステープルは、例えば、スレッド230及び/又は発射部材240などの発射部材によってステープル空洞から射出され得る。特定の実施形態において、締結具カートリッジ210は、未発射位置と発射位置との間でステープルを移動させるために、ステープルを支持し、スレッド230の、ステープルへの移動を伝達するように構成されたドライバを更に含むことができる。様々な例において、ステープルがその未発射位置にあるとき、ステープルは、組織厚さコンペンセータ220内に少なくとも部分的に埋め込まれ得、ある特定の場合において、ステープルがその未発射位置にあるとき、ステープルは、組織厚さコンペンセータ220を所定の位置に保持することができる。ステープルを組織内に配備する前に、組織厚さコンペンセータ220を、カートリッジ本体214及び/又はステープルに対して移動させるべき場合において、いくつかの例では、組織厚さコンペンセータ220は、ステープルをその好ましい位置に対して、又はそこから離して移動させてもよい。更に、ステープルが配備される前に、組織厚さコンペンセータ220がカートリッジ210から除去されるべき場合において、カートリッジ210は、その本来意図される用途に好適でなくなることがある。上記を考慮して、より詳細に後述されるように、ステープルが配備される前に、組織厚さコンペンセータ220がカートリッジ本体214から除去されるか、又は少なくとも部分的に取り外される場合において、エンドエフェクタ200は、発射部材240及び/又はスレッド230が遠位方向に前進して、ステープルを配備するのを防ぐように構成されたロックアウトを含むことができる。
図44〜46を再度参照し、組織厚さコンペンセータ220は、第1に、ステープルによって捕捉されるように構成された本体221と、第2に、本体221から延びるループ又はテザー222とを備えることができる。様々な例において、図47を主に参照し、ループ222は、本体221内に少なくとも部分的に埋め込まれた端部と、スレッド230と解放可能に係合され得る端部の間に延びる中間部分とを含むことができる。特定の例において、ループ222は、例えば、縫合糸又は可撓性スレッドを含み得る。様々な例において、ループ222は、例えば、生体吸収性材料及び/又は生体適合性材料で構成され得る。図48を主に参照し、スレッド230は、長手方向本体部分236、本体部分236から延びるフック238、及び本体部分236とフック238との間に画定されているスロット237を含むことができる。図48に例示されるように、組織厚さコンペンセータ220がカートリッジデッキ211の上に位置付けられ、スレッド230及び発射部材240が未発射位置にあるとき、ループ222は、スロット237内に位置付けられている。また図48に例示されるように、発射部材240から延びる遠位突出部244は、発射部材240をロック解除位置、すなわち、発射運動が発射部材240に適用されるときに、発射部材240の遠位移動が、エンドエフェクタ200内で画定されたロックアウト肩部212によって妨げられないか、又は少なくとも実質的に妨げられない位置に保持する、スレッド230上に画定された支持肩部234に対して、及び/又はその上に位置付けられている。ひいては、スレッド230が発射部材240をそのロック解除位置に保持するとき、図49を参照して、発射部材240は、ロックアウト肩部212を超えて摺動し、スレッド230を遠位方向に前進させ、カートリッジ本体214内に取り外し可能に格納されたステープルを発射して、組織厚さコンペンセータ及びエンドエフェクタ200内に位置付けられた組織をナイフ縁部242で切開する。図49に例示されるように、ループ222は、スレッド230が遠位方向に前進するにつれて、スレッド230内に画定されたスロット237から滑り出ることができる。
組織厚さコンペンセータ220がカートリッジ210から除去されるか、又はカートリッジ210のデッキ211上の好適な位置から実質的に移動する場合、ここで図50を参照し、組織厚さコンペンセータ220は、スレッド230を遠位方向に引くことができ、これにより発射部材240は、スレッド230によって支持されなくなる。より具体的に、スロット237内に位置付けられた組織厚さコンペンセータ220のループ222は、スレッド230をその未発射位置から遠位方向に引くことができ、これにより支持肩部234は、発射部材240の遠位突出部244の下に位置付けられなくなる。このような状況において、発射部材240は、ロック位置へと下方に移行することができ、発射部材240の遠位移動は、ロックアウト肩部212によって妨げられ得る。ある特定の状況において、エンドエフェクタ200は、発射部材240をそのロック状態へと付勢することができる、例えば、ばねなどの付勢部材を更に含むことができる。発射部材240がそのロック状態にあるとき、発射部材240を遠位方向に移動させてスレッド230を前進させ、ステープルをカートリッジ本体210から発射し、及び/又はエンドエフェクタ200内に捕捉された組織を切開することができない。組織厚さコンペンセータ220がカートリッジ210から除去されるとき、スレッド230を遠位方向に前進させることができるが、スレッド230は、様々な状況において、ステープルをカートリッジ210から配備するのに十分に前進しない場合がある。外科用器具のユーザーが、発射部材240がロックアウト状態にあることを認識するとき、ユーザーは、ステープルカートリッジ210をエンドエフェクタ200から除去し、それを例えば、組織厚さコンペンセータ220が、デッキ211上に正しく位置付けられ、スレッド230がその未発射位置から遠位方向に前進していなかったステープルカートリッジ210と置き換えることができる。ステープルカートリッジがエンドエフェクタから除去可能でない他の実施形態が企図される。このような実施形態において、組織厚さコンペンセータがステープルカートリッジから除去され、かつ/又は発射部材がロックアウト状態に入る場合に、エンドエフェクタは、全体的に置き換えられてもよい。
ここで図51〜53を参照し、ステープルカートリッジ310は、カートリッジ本体314と、カートリッジ本体314内に移動可能に位置付けられたスレッド330とを含むことができる。上記と同様に、カートリッジ本体314は、例えば、締結具空洞316などの複数の締結具空洞と、例えば、その中に画定されたナイフスロット318などの長手方向スロットとを含むことができる。スレッド330は、ナイフスロット318内に摺動可能に位置付けられた中央本体部分336と、中央本体部分336から延びるフック338とを含むことができる。図51を主に参照し、カートリッジ310の組織厚さコンペンセータ320は、本体部分321と、本体部分321から延びるキャッチ322とを含むことができ、スレッド330がその未発射位置、又は未前進位置にあるとき、キャッチ322は、フック338と中央本体部分336との間に画定されたスロット337に解放可能に保持され得る。上記と同様に、キャッチ322は、本体321内に据え付けられた端部323を含むことができ、組織厚さコンペンセータ320の本体321から近位方向に延びることができ、組織厚さコンペンセータ320がカートリッジ本体314から除去される場合、例えば、キャッチ322は、スレッド330を遠位方向に引くことができ、これにより中央本体部分336内に画定された支持肩部334は、例えば、発射部材240などの発射部材をその上に支持することができなくなり、またこれにより発射部材は、ロックアウト状態に入る場合がある。様々な例において、外科用器具のユーザーは、カートリッジ本体314のデッキ311の上に組織厚さコンペンセータ320を再組み立て又は再配置しようとする場合がある。しかしながら、組織厚さコンペンセータ320の再配置がスレッド330をリセットしないため、発射部材340は、依然としてロックアウト状態のままである。故に、このような配置は、以前に変更されている場合、カートリッジ310が使用されるのを防ぐことができる。
様々な例において、図51〜53を再度参照し、スレッド330の中央部分336から延びるフック338及び/又はその間に画定されたスロット337の少なくとも一部分は、デッキ311の上に延びることができる。ある特定の例において、スレッド330の中央部分336から延びるフック338及び/又はその間に画定されたスロット337の少なくとも一部分は、ナイフスロット318の上に延びることができる。このような実施形態において、組織厚さコンペンセータ320がカートリッジ本体314に組み立てられるとき、キャッチ322は、容易に摺動してスロット337に入ることができる。ある特定の例において、キャッチ322は、カートリッジ本体314のデッキ表面311の上又はそれに対して位置付けられ得る。様々な例において、図53を主に参照し、カートリッジ本体314は、その中に画定された凹部又はポケット319を含むことができ、スレッド330がその未発射位置又は未前進位置にあるとき、フック338がその中に位置付けられ得る。このような実施形態において、フック338の上部は、デッキ表面311の下に位置付けられてもよい。様々な例において、ポケット319は、ポケット319の遠位端内に画定され、デッキ表面311から下方に延びる、1つ又は2つ以上の傾斜面313を更に含むことができる。いくつかの例において、スレッド330が遠位方向に前進するとき、キャッチ322は、傾斜面313に隣接することができ、そのような状況において、次にフック338は、キャッチ322から分離することができる。様々な例において、凹部319は、組織厚さコンペンセータ320がカートリッジ本体314に組み立てられるとき、スレッド330へのキャッチ322の組み立てを容易にするように構成され得る。様々な実施形態において、スロット337は、長手方向に延びることができ、閉じた遠位端と、開いた近位端とを含むことができ、キャッチ322は、摺動して開いた近位端からスロット337に入ることができる。組織厚さコンペンセータ320がカートリッジ314から時期尚早に除去されないか、又は取り外されない場合において、スレッド330を遠位方向に前進させることができ、これによりキャッチ322が、その遠位端を通ってスロット337を出て、スレッド330上に画定された傾斜332が、ステープルをステープルカートリッジ310から射出することができる。
様々な例において、組織厚さコンペンセータは、少なくとも1つの接着剤を利用して、スレッドに接着され得る。このような例において、組織厚さコンペンセータとスレッドとの間の接着剤取り付けは、組織厚さコンペンセータがカートリッジから除去される場合において、組織厚さコンペンセータがスレッドを遠位方向に引くことを可能にするのに十分強力であり得る。発射ストロークの一部として、スレッドを発射部材によって遠位方向に前進させるとき、組織厚さコンペンセータとスレッドとの間の接着剤取り付けは失敗することがあり、それによりスレッドが組織厚さコンペンセータに対して遠位方向に摺動することを可能にする。様々な例において、組織厚さコンペンセータは、熱かしめプロセス及び/又は熱成形プロセスを利用して、スレッドに結合され得る。このような例において、組織厚さコンペンセータとスレッドとの間の結合は、組織厚さコンペンセータがカートリッジから除去される場合において、組織厚さコンペンセータがスレッドを遠位方向に引くことを可能にするのに十分強力であり得る。発射ストロークの一部として、スレッドを発射部材により遠位方向に前進させるとき、組織厚さコンペンセータとスレッドとの間の結合は失敗することがあり、それによりスレッドが組織厚さコンペンセータに対して遠位方向に摺動することを可能にする。
いくつかの例において、例えば、ループ、キャッチ、及び/又はタグは、組織厚さコンペンセータと一体形成され得る。様々な例において、例えば、ループ、キャッチ、及び/又はタグは、組織厚さコンペンセータと共に、材料の単一片を含むことができる。いくつかの例において、追加の層を組織厚さコンペンセータに取り付けることができる。この層は、様々な例において、スレッドと係合した据付部分を含むことができる。
ここで図54を参照し、スレッド430は、上記と同様に、中央本体部分436と、加えて、例えばカートリッジ本体内に取り外し可能に格納されたステープルを射出するように構成された複数の傾斜432とを含むことができる。また上記と同様に、本体部分436は、本体部分から延びるフック438を含むことができ、スロット437が、本体部分436とフック438との間に画定され得る。ある特定の例において、スロット437は、閉じた遠位端437aと、開いた近位端437dとを含むことができる。様々な例において、スロット437は、第1の方向に延びる第1の部分437bと、第2の方向に延びる第2の部分437cとを更に含むことができる。ある特定の例において、第1の部分437bは、長手方向軸に沿って延びることができ、第2の部分437cは、長手方向軸を横断する第2の軸に沿って延びることができる。少なくとも1つのこのような例において、第2の部分437cは、第1の部分437bに対して角度を成して延びることができる。
ここで図55〜58を参照し、スレッドアセンブリ530は、第1の部分535と、加えて、第1の部分535に対してロック解除位置(図55及び57)とロック位置(図56及び58)との間で移動可能な第2の部分536とを含むことができる。第1の部分535は、第1に、例えばステープルカートリッジ510内に画定されたナイフスロット518などの長手方向スロット内で摺動するように構成された中央部分と、第2に、カートリッジ510内に取り外し可能に格納されるステープルを射出するように構成された複数の傾斜532とを含むことができる。第1の部分535の中央部分は、第1のスロット533aと、その中に画定された第2のスロット533bとを含むことができる。第1のスロット533a及び第2のスロット533bは、それぞれ第2の部分536から延びるピン531a及び531bを受容するように構成され得る。第2の部分536が第1の部分535に対して回転することを可能にするために、第1のピン531aは、第1のスロット533a内で摺動するように構成され得、第2のピン531bは、第2のスロット533b内で摺動するように構成され得る。様々な例において、第1のピン531aは、第1のスロット533a内に密接に受容され得、これにより第1のスロット533aは、第1の経路に沿った第1のピン531aの運動を拘束することができ、同様に、第2のピン531bは、第2のスロット533b内に密接に受容され得、これにより第2のスロット533bは、第2の経路に沿った第2のピン531bの運動を拘束することができる。図57を主に参照し、スレッドアセンブリ530の第2の部分536は、ナイフスロット518内で摺動するように構成されたアームを備えることができ、このアームは、その近位端上に画定された支持肩部534と、その遠位端上に画定されたフック538とを含むことができる。上記と同様に、スレッドアセンブリ530が近位の未発射位置にあり、組織厚さコンペンセータ220が、例えばカートリッジ510のデッキ表面511の上及び/又はそれに対して位置付けられるとき、支持肩部534は、例えば発射部材240をロック解除位置で支持するように構成され得る。また上記と同様に、フック538は、組織厚さコンペンセータ220のループ222を解放可能に保持するように構成され得、これにより組織厚さコンペンセータ220がカートリッジ本体から除去され、かつ/又はそれに対して実質的に移動されるべき場合において、ループ222は、図58に例示されるように、第2の部分536を引き、第2の部分536を旋回させてそのロック位置にすることができる。第2の部分536のこのようなロック位置において、支持肩部534は、発射部材240の遠位突出部244を支持しなくなる場合があり、発射部材240は、そのロック位置へと下方に降下し得る。図58に示されるように、第2の部分536の、そのロック位置への回転は、支持肩部534を発射部材240から遠位方向に、及び/又は下方に離れて移動させることができる。また図58に示されるように、発射部材240は、その反対側から延びるロック541を含むことができ、これは発射部材240がそのロック位置にあるとき、ロックアウト肩部212に隣接するように構成され得る。発射部材240が、スレッドアセンブリ530によってそのロック解除位置に保持されるとき、ロック541は、ロックアウト肩部212と接触しない場合があり、発射部材240は、カートリッジ510を通して前進することができる。
様々な例において、上述のように、ステープル駆動スレッドの一部分は、カートリッジ本体のデッキ表面の上に延びることができる。例えば、図52及び54を再度参照し、例えばスレッド330のフック338(図52)及び/又はスレッド430のフック438は、デッキ表面の上に延びることができる。このような例において、フック338及び/又はフック438は、デッキ表面の上に遠位方向に平行移動することができ、いくつかの例では、デッキ表面に対して、又はその上に位置付けられた組織厚さコンペンセータに接触することができる。ある特定の例において、フック338及び/又はフック438は、組織厚さコンペンセータを上方にカートリッジ本体から離して持ち上げ、カートリッジからの組織厚さコンペンセータの進行的解放を促進することができる。例えば、フック338及び/又はフック438は、組織厚さコンペンセータの近位端を最初に持ち上げ、次に組織厚さコンペンセータの遠位端がカートリッジ本体から離れて徐々に持ち上げられるまで、それをカートリッジデッキから離れて進行的に持ち上げるために、組織厚さコンペンセータの近位端で始まり、組織厚さコンペンセータの遠位端に向かって移動することができる。他の例において、更に詳細に後述されるように、組織厚さコンペンセータに接触するスレッドの部分が、下方に屈曲し、かつ/又はそうでなければスレッドが遠位方向に前進する際に、組織厚さコンペンセータを妨害しないことが好ましい場合がある。
ここで図59及び60を参照し、ステープルカートリッジ610は、カートリッジ本体614と、そのカートリッジ本体614に解放可能に保持される組織厚さコンペンセータ620と、カートリッジ本体614を長手方向に横断し、その中に取り外し可能に格納されたステープルを射出するように構成されたスレッド630とを含むことができる。スレッド630は、その上に画定された複数の傾斜表面を有する本体部分635と、支持肩部634と、本体部分635から延びるアーム636とを含むことができる。様々な例において、アーム636は、本体部分635に組み立てられ得る。例えば、アーム636は、例えば、本体部分635に埋め込まれた第1の端部と、フック638を含む第2の端部とを含むことができる。様々な例において、アーム636は、本体部分635から延びる片持ち梁部材を含むことができる。ある特定の例において、アーム636は、例えば、弾力性及び/又は可撓性材料で構成され得る。上記と同様に、スロット637は、フック638とアーム636との間に画定され得、これらはスレッド630がその近位の未発射位置にあるとき、組織厚さコンペンセータ620の一部分を解放可能に保持するように構成され得る。組織厚さコンペンセータ620が、例えばカートリッジ本体614から引き抜かれる場合において、組織厚さコンペンセータ620は、スレッド630を発射部材から遠位方向に引き離すことができ、これにより発射部材は、ロックアウト状態に入る。
様々な例において、上記に加えて、例えば、フック638などのアーム636の少なくとも一部分は、カートリッジ本体614のデッキ表面611の上に延びることができる。ある特定の例において、スレッド630がその近位位置にあるとき(図59)、アーム636は、組織厚さコンペンセータ620から延びる、例えばループと係合することができ、スレッド630が遠位方向に前進するにつれて、アーム636は、ループから係脱され得る。ある特定の例において、スレッド630が遠位方向に前進するにつれて、アーム636は、組織厚さコンペンセータ620の本体部分621に接触し、下方に屈曲することができる。様々な例において、スレッド630が遠位方向に前進するにつれて、偏向したアーム636は、カートリッジ本体614内に画定された長手方向ナイフスロット618内で摺動することができる。いくつかの例において、図60を参照し、長手方向スロット618の遠位端は、鼻壁又はルーフ619によって画定され得、スレッド630がカートリッジ610の遠位端617に到達すると、アーム636は、鼻壁619の下で摺動することができ、これによりエンドエフェクタの発射ストロークを完了させることができる。いくつかの例において、アーム636は、組織厚さコンペンセータ620によって下方に偏向されないか、又は実質的に偏向されない場合があり、アーム636が長手方向スロット618の端部に到達すると、アーム636は、鼻壁618に接触し、図60に例示されるように、その下で摺動するために下方に曲がることができる。様々な状況において、結果として、可撓性アーム636は、発射スロトークを完了させ、スレッド630がカートリッジの遠位端に駐留することを可能にすることができる。
ここで図61を参照し、例えば、スレッドアセンブリ730などのスレッドは、本体部分735と、可動アーム736とを含むことができる。上記と同様に、本体部分735は、1つ又は2つ以上のステープル駆動傾斜732と、上記のように、発射部材をロック解除位置で支持するように構成された支持肩部734とを含むことができる。上記のように、アーム736は、本体部分735に枢動可能、及び/又は回転可能に据え付けられた第1の端部と、組織厚さコンペンセータと解放可能に係合するように構成されたフック738を含む第2の端部とを含むことができる。スレッドアセンブリ730が遠位方向に前進すると、フック738は、組織厚さコンペンセータから離れ得る。しかしながら、フック738の上面は、組織厚さコンペンセータの底面と接触したままであり得る。このような状況において、アーム736は、組織厚さコンペンセータの下で摺動するために、例えば、ナイフスロット318内へと下方に旋回することができる。より具体的に、アーム736は、上昇した又は最上の位置(図61)から低下した又は押し下げられた位置に旋回することができる。様々な例において、スレッドアセンブリ730は、アーム736をその上昇した位置に付勢するように構成された、例えばばね731などの弾力性付勢部材を更に含むことができる。アーム736がその低下した位置へと下方に回転されたとき、ばね731は、アーム736に付勢力を加えることができ、これが組織厚さコンペンセータ内に伝達される。ある特定の例において、ばね731は、アーム736と、本体部分735上に画定されたフレーム部分733との中間に位置付けられ得る。様々な例において、ばね731は、アーム736から延びる、例えば片持ちばね又は板ばねを含むことができる。アーム736を下方に押すと、片持ちばねは、例えば、フレーム部分731に沿って屈曲し、かつ/又は摺動するように構成され得る。様々な実施形態において、本体部分735は、例えば、停止肩部739を更に含むことができ、これがアーム736の上方回転又は移動を制限し得る。いずれの場合においても、上記と同様に、アーム736は、それがルーフ619と接触すると下方に回転し、発射ストロークを完了させるように構成され得る。
様々な例において、ステープルは、基部と、基部から延びる1つ又は2つ以上の脚部とを含み得る。ある特定の例において、ステープルは、第1の端部及び第2の端部を含む基部と、第1の端部から延びる第1の脚部と、第2の端部から延びる第2の脚部とを含み得る。いくつかの例において、ステープルは、第1の脚部と、基部と、第2の脚部とを含む連続ワイヤから形成され得る。連続ワイヤの第1の端部は、第1のステープル脚部の先端を含むことができ、連続ワイヤの第2の端部は、第2のステープル脚部の先端を含むことができる。1つのこのようなステープル、すなわちステープル800は、例えば、図62に示される。ステープル800は、基部802と、基部802の第1の末端から延びる第1のステープル脚部804と、基部802の第2の端部から延びる第2のステープル脚部804とを含むことができる。第1のステープル脚部804は、第1の先端806を含むことができ、同様に、第2のステープル脚部804は、第2の先端806を含むことができる。様々な例において、先端806は、例えば、図62に示される組織Tなどの組織に貫入するように構成され得る。いくつかの例において、先端806は鋭利であり得、例えば、コイニングプロセスによって形成され得る。様々な実施形態において、ワイヤは、例えば、チタン及び/又はステンレス鋼で構成され得る。
様々な実施形態において、ステープル800は、それがその未形成構成にあるときに、例えば、U字形又は少なくとも実質的にU字形であり得る。このような実施形態において、ステープル800の脚部804は、互いに平行又は少なくとも実質的に平行であり得る。更に、このような実施形態において、脚部804は、基部802に垂直又は少なくとも実質的に垂直であり得る。特定の実施形態において、ステープル800は、それがその未形成構成にあるとき、例えば、V字形又は少なくとも実質的にV字形であり得る。このような実施形態において、ステープル800の脚部804は、互いに平行ではない。むしろ脚部804は、非平行方向に延び得る。更に、このような実施形態において、脚部804の一方又は両方は、基部802に垂直ではなく、脚部804のうちの一方又は両方は、基部802に対して斜めの方向に延び得る。様々な例において、脚部804は、ステープルの中央又は中心線に対して外方向に延びる又は広がることができる。いずれの場合においても、ステープル800は、ステープルカートリッジ内に取り外し可能に格納され、図62に例示されるように、ステープルカートリッジから射出されて組織に貫入し、次に組織の反対側に位置付けられたアンビルに接触することができる。また図62に例示されるように、アンビルは、例えば、B字形構成などの任意の好適な形状にステープル800を変形させるように構成され得る。例えば、B字形構成などの様々な形状のステープル構成は、ステープル内に組織を捕捉するように構成された、例えば組織閉じ込め領域807などの組織閉じ込め領域を画定することができる。
上述のように、ステープルは、カートリッジ本体内に画定された空洞内に取り外し可能に格納され得る。その中に画定された1つ又は2つ以上のステープル空洞812を含むことができる、カートリッジ本体810が図63に示される。図63、68、及び69を参照し、各ステープル空洞812は、第1の端部814と、第2の端部814とを含み得る。例えば、長手方向エンドエフェクタを含む実施形態などの、ある特定の実施形態において、第1の端部814は、ステープル空洞812の近位端を含むことができ、第2の端部814は、ステープル空洞812の遠位端を含むことができる。様々な例において、ステープルは、ステープル空洞812内に位置付けられ得、ステープル800の第1の脚部804は、ステープル空洞812の第1の端部814内に位置付けられ、第2の脚部804は、第2の端部814内に位置付けられている。様々な例において、ステープル空洞の幅は、ステープル空洞812の端部814の間で画定され得る。ステープルの基部802は、例えば、ステープル空洞以下であり得る基部幅によって画定され得る。ある特定の例において、ステープルは、ステープル脚部804の先端806の間で画定され得るステープル幅を含むことができる。いくつかの実施形態において、ステープル幅は、ステープル空洞幅に等しくてもよい。様々な実施形態において、ステープル幅は、ステープル空洞幅より広くてもよい。このような実施形態において、脚部804は、ステープル空洞812の端部814と接触することができ、ステープルがステープル空洞812内に位置付けられるとき、端部814によって内向きに弾性的に付勢され得る。ステープルがステープル空洞812から出て上方に持ち上げられるとき、脚部804は、ステープル空洞812から出現するに従い、外向きに弾性的に広がることができる。例えば、ステープルがその未発射位置又は持ち上げられていない位置にあるとき、ステープル脚部804の先端806が、カートリッジ本体810の上面又はデッキの上に延びないように、ステープルは、ステープル空洞812内に位置付けられ得る。このような位置において、先端806は、カートリッジ本体810のデッキ811と同一平面上に位置付けられ得るか、又はその下に陥没し得る。あるいは、脚部804の先端806は、カートリッジ本体810のデッキ811の上に少なくとも部分的に延び得る。いずれの場合においても、ステープルが上方に持ち上げられると、ステープル先端806はデッキ811の上に出現し、脚804が空洞812から出現すると、外向きに広がることができる。ステープルの持ち上げ中のいくつかの時点で、脚部804は、ステープル空洞812の端部814と接触しなくなることがあり、脚部804は、ステープル空洞812の側壁によって内向きに付勢されなくなることがある。
様々な例において、ステープル800がステープルカートリッジから射出される際に、アンビルは、ステープル脚部804の先端806を受容するように構成された1つ又は2つ以上のポケットを含むことができる。アンビルポケットは、例えば、互いに向けて内向きにステープル脚部804を折る又は曲げるように構成され得る。他の例において、アンビルポケットは、例えば、互いから外向きに離れるようにステープル脚部804を折る又は曲げるように構成され得る。しかしながら、いくつかの例において、ステープルのステープル脚部のうちの1つ又は2つ以上は、ステープルポケットを欠くことがあり、又は適正に変形されないことがある。ある特定の例において、ステープル脚部のうちの1つ又は2つ以上は、アンビルに接触しないことがあり、全く変形しないことがある。いずれかの場合において、ステープルは、その組織閉じ込め領域内に組織を適切に捕捉及び/又は保持しないことがある。更に、誤形成又は未形成のステープルは、所望の圧縮力を組織に適用することができない場合がある。いくつかの例において、誤形成又は未形成のステープルは、組織内に保持されないことがあり、組織から取り外された状態になり得る。
図62を再度参照し、ステープル800及び/又は本明細書に開示される様々な他のステープルは、ステープルから延びる1つ又は2つ以上の鉤部を含むことができる。様々な例において、鉤部は、ステープル内で捕捉された及び/又はステープルを取り囲む組織に係合するように構成され得る。ある特定の例において、特にステープルが誤形成又は未形成であったとき、鉤部は、ステープルを組織内で保持するのを補助することができる。ステープル800は、脚部804の一方又は両方から延びる鉤部を含むことができる。例えば、各脚部804は、例えば、ステープル800の中央から外向きに面する1つ又は2つ以上の鉤部808、及び/又はステープル800の中心に向かって内向きに面する1つ又は2つ以上の鉤部809を含むことができる。ある特定の例において、鉤部808は、組織閉じ込め領域807から離れて延びることができ、及び/又は鉤部809は、組織閉じ込め領域807に向かって又はその中に延びることができる。図62に示されるように、ステープル800のステープル脚部804の両方は、鉤部808及び鉤部809を含むことができる。いくつかの例において、ステープル脚部804は、鉤部808を含み得るが、鉤部809を含まない場合がある。鉤部808を含むが、鉤部809を含まないステープル820が図63に示される。いくつかの例において、ステープル脚部804は、鉤部809を含み得るが、鉤部808を含まない場合がある。ステープル830、840、850、860、及び870は、それぞれ図64、65、66、67、及び68に示され、鉤部809を含むが、鉤部808を含まない。いくつかの実施形態において、例えば、ステープルの第1の脚部804は、鉤部808を含み得るが、ステープルの第2の脚部804は、鉤部809を含み得る。
様々な例において、ステープルの脚部804及び基部802は、ステープルが未形成構成にあるとき、ステープル平面を画定することができる。鉤部808は、このようなステープル平面内で脚部804から外向きに延び得る。同様に、鉤部809は、このような平面内で脚部804から内向きに延び得る。いくつかの例において、ステープルは、このようなステープル平面に対して水平に延びる鉤部を含み得る。脚部804及び基部802が、単一平面内に存在しないか、又は全体的に存在する他の実施形態が想定される。このような実施形態において、鉤部は、任意の好適な方向に延び得る。様々な実施形態において、ここで図67を参照し、例えばステープル860などのステープルは、基部802から延びる鉤部803を含み得る。様々な例において、鉤部803は、ステープル860の組織閉じ込め領域807に向かって内向きに延び得る。ある特定の例において、鉤部803は、組織閉じ込め領域807から離れて外向きに延び得る。図67に示されるように、鉤部803は、脚部804及び基部802によって画定されたステープル平面内で延び得る。ある特定の例において、鉤部803は、このようなステープル平面に対して横方向に延び得る。様々な代表的な鉤部構成は、更に詳細に後述される。
様々な例において、ステープル脚部804は、その全体長さに沿って延びる鉤部808の配列を含むことができる。様々な例において、ステープル脚部804は、その全体長さ未満に沿って延びる鉤部808の配列を含むことができる。例として、図62を参照し、ステープル800の脚部804は各々、脚部804の全体長さ未満に沿って延びる鉤部808の配列を含む。同様に、図63を参照し、ステープル820の脚部804は各々、脚部804の全体長さ未満に沿って延びる鉤部808の配列を含む。例えば、ステープル800に関して、鉤部808の配列は、ステープル800の基部802から脚部804の先端806に向かって脚部804の各々に沿って延び得る。図62に例示されるように、鉤部808の配列は、脚部804の先端806まで延びないことがある。様々な例において、鉤部808の配列は、例えば、脚部804の長さの半分又は約半分に沿って延び得る。しかしながら、任意の好適な長さの鉤部配列が利用され得る。例えば、鉤部808の配列は、脚部804の長さの半分未満又は半分超に沿って延び得る。いくつかの実施形態において、鉤部808の配列は、脚部804の先端806から基部802に向かって脚部804の各々に沿って延び得る。このような実施形態において、鉤部808の配列は、鉤部802まで延びないことがある。いくつかの実施形態において、脚部804は、脚部804の先端806又は基部802まで延びない鉤部808の配列を含み得る。ある特定の実施形態において、脚部804は、鉤部808の複数の配列を含み得る。
様々な例において、上記に加えて、ステープル脚部804は、その全体長さに沿って延びる鉤部809の配列を含み得る。例として、図64を参照し、ステープル830の脚部804は各々、脚部804の全体長さに沿って延びる鉤部809の配列を含む。様々な例において、ステープル脚部804は、その全体長さ未満に沿って延びる鉤部809の配列を含み得る。例として、図65を参照し、ステープル840の脚部804は各々、脚部804の全体長さ未満に沿って延びる鉤部809の配列を含む。同様に、図68を参照し、ステープル870の脚部804は各々、脚部804の全体長さ未満に沿って延びる鉤部809の配列を含む。例えば、ステープル840に関して、鉤部809の配列は、ステープル840の基部802から脚部804の先端806に向かって脚部804の各々に沿って延び得る。図65に例示されるように、鉤部809の配列は、脚部804の先端806まで延びないことがある。様々な例において、鉤部809の配列は、例えば、脚部804の長さの半分又は約半分に沿って延び得る。しかしながら、任意の好適な長さの鉤部配列が利用され得る。例えば、鉤部809の配列は、脚部804の長さの半分未満又は半分超に沿って延び得る。いくつかの実施形態において、鉤部809の配列は、脚部804の先端806から基部802に向かって脚部804の各々に沿って延び得る。このような実施形態において、鉤部809の配列は、鉤部802まで延びないことがある。いくつかの実施形態において、図66に示されるように、脚部804は、脚部804の先端806又は基部802まで延びない鉤部809の配列を含み得る。特定の実施形態において、脚部804は、鉤部809の複数の配列を含み得る。
様々な鉤部構成が図70〜73に示されるが、任意の好適な鉤部構成が利用され得る。図70を参照し、ステープル脚部804は、例えば少なくとも1つの鉤部809を含み得る。様々な例において、鉤部809は、尖った先を含み得る。尖った先は、ステープル脚部804の外周805から延び得る、第1の表面809a及び第2の表面809bを含み得る。第1の表面809aは、例えば、傾斜した表面、凹面、及び/又は凸面を含み得る。第2の表面809bは、例えば、平坦、又は少なくとも実質的に平坦な表面を含み得る。様々な例において、第1の表面809a及び第2の表面809bは、例えば、縁部809cで収束し得る。鉤部809は、任意の好適なプロセスを利用して形成され得る。例えば、鉤部809は、スタンピングプロセスを利用して形成され得る。少なくとも一実施形態において、十分な材料をひっくり返す、又は転倒させて鉤部809を作成するために、例えば、形成ダイを利用して、脚部804を含むワイヤの外周805を殴打することができる。様々な例において、鉤部は、例えば、任意の好適な先端又は爪を含み得る。様々な実施形態において、鉤部809は、先細であり得る。様々な例において、鉤部809は、鉤部809の先端よりも厚い外周805に隣接した基部を含み得る。
ここで図68、69、71及び71Aを参照し、ステープル脚部804は、例えば少なくとも1つの鉤部879を含み得る。少なくとも一実施形態において、鉤部879は、ステープル脚部804の外周805の一部分の周りに延び得る。様々な例において、鉤部879は、ステープル脚部804の外周805から延び得る第1の表面879a及び第2の表面879bを含み得る。第1の表面879aは、例えば、傾斜した表面、凹面、及び/又は凸面を含み得る。第2の表面879bは、例えば、平坦、又は少なくとも実質的に平坦な表面を含み得る。様々な例において、第1の表面879a及び第2の表面879bは、例えば、縁部879cで収束し得る。様々な例において、縁部879cは、例えば弓形であり得る。鉤部879は、任意の好適なプロセスを利用して形成され得る。例えば、鉤部879は、スタンピングプロセスを利用して形成され得る。少なくとも一実施形態において、十分な材料をひっくり返す、又は転倒させて鉤部879を作成するために、例えば、形成ダイを利用して、脚部804を含むワイヤの外周805を殴打することができる。図71Aを主に参照し、脚部804を含むワイヤは、直径801によって画定され得、鉤部879は、直径801よりも大きい直径によって画定され得る。対応して、脚部804を含むワイヤは、半径によって画定され得、鉤部879は、ワイヤ半径よりも大きい半径によって画定され得る。様々な実施形態において、鉤部879は、先細であり得る。様々な例において、鉤部879は、鉤部879の先端よりも厚い外周805に隣接した基部を含み得る。
ここで図72を参照し、ステープル脚部804は、例えば少なくとも1つの鉤部889を含み得る。少なくとも一実施形態において、鉤部889は、ステープル脚部804の外周805の全体の周りに延び得る。様々な例において、鉤部889は、ステープル脚部804の外周805から延び得る、第1の表面889a及び第2の表面889bを含み得る。第1の表面889aは、例えば、傾斜した表面、凹面、及び/又は凸面を含み得る。第2の表面889bは、例えば、平坦、又は少なくとも実質的に平坦な表面を含み得る。様々な例において、第1の表面889a及び第2の表面889bは、例えば、縁部889cで収束し得る。様々な例において、縁部889cは、例えば弓形であり得る。鉤部889は、任意の好適なプロセスを利用して形成され得る。例えば、鉤部889は、スタンピングプロセスを利用して形成され得る。少なくとも一実施形態において、十分な材料をひっくり返す、又は転倒させて鉤部889を作成するために、例えば、形成ダイを利用して、脚部804を含むワイヤの外周805を殴打することができる。脚部804を含むワイヤは、ワイヤ直径によって画定され得、鉤部889は、ワイヤ直径より大きい直径によって画定され得る。対応して、脚部804を含むワイヤは、半径によって画定され得、鉤部889は、ワイヤ半径より大きい半径によって画定され得る。様々な実施形態において、鉤部889は、先細であり得る。様々な例において、鉤部889は、鉤部889の先端よりも厚い外周805に隣接した基部を含み得る。
ここで図73を参照し、ステープル脚部804は、例えば少なくとも1つの鉤部899を含み得る。様々な例において、鉤部899は、尖った先を含み得る。尖った先は、ステープル脚部804の外周から延び得る、第1の表面899a及び第2の表面899bを含み得る。第1の表面899aは、例えば、傾斜した表面、凹面、及び/又は凸面を含み得る。第2の表面899bは、例えば、平坦、又は少なくとも実質的に平坦な表面を含み得る。様々な例において、第1の表面899a及び第2の表面899bは、例えば、縁部899cで収束し得る。鉤部899は、任意の好適なプロセスを利用して形成され得る。例えば、鉤部899は、スタンピングプロセスを利用して形成され得る。少なくとも一実施形態において、十分な材料をひっくり返す、又は転倒させて鉤部899を作成するために、例えば、形成ダイを利用して、脚部804を含むワイヤの外周を殴打することができる。様々な実施形態において、ステープルを含むワイヤは、1つ又は2つ以上の平坦側を含み得る。少なくとも一実施形態において、ワイヤは、例えば、対向する平坦側895を含み得る。少なくとも1つのこのような実施形態において、平坦側895は、円筒形ワイヤに形成され得る。いくつかの例において、ワイヤは、平坦側895に加えて、1つ又は2つ以上の円筒形表面を保持することができる。様々な例において、鉤部は、例えば、任意の好適な先端又は爪を含み得る。様々な実施形態において、鉤部899は、先細であり得る。様々な例において、鉤部899は、鉤部899の先端よりも厚い脚部804の外周に隣接した基部を含み得る。
様々な例において、ステープルの脚部は、ステープル平面を画定することができる。ステープルの基部は、ステープル平面内に位置付けられても、位置付けられなくてもよい。いずれかの場合において、脚部及び/又は基部から延びる1つ又は2つ以上の鉤部は、ステープル平面内で延び、かつ/又はそれに平行に延びることがある。いくつかの例において、脚部及び/又は基部から延びる1つ又は2つ以上の鉤部は、ステープル平面から外向きに延び得る。脚部及び/又は基部から延びる1つ又は2つ以上の鉤部は、ステープル平面に対して横方向に延び得る。様々な例において、鉤部は、ステープル脚部の周りに円周方向に延び得る。このような鉤部は、ステープル平面内に、及びステープル平面から外向きに延び得る。いくつかの例において、鉤部は、ステープル脚部の周囲全体の周りに延び得る。特定の例において、鉤部は、ステープル脚部の周りに360度未満で延び得る。ステープル平面から延びる鉤部は、ステープル平面内の組織を容易に制御することができる。ステープル平面から外向きに延びる鉤部は、ステープル平面の外側の組織を容易に制御することができる。ステープル、及び/又はステープル脚部は、ステープル平面内で延びる1つ又は2つ以上の鉤部と、ステープル平面から外向きに延びる1つ又は2つ以上の鉤部とを含み得る。
図62を再度参照し、ステープル脚部804から延びる鉤部は、ステープル脚部804を組織内に保持するように構成され得る。上で概説されるように、ステープル脚部804は、特定の例において、アンビルによって誤形成及び/又は未形成である場合があり、ステープル脚部から延びる鉤部のために、ステープル脚部804は、依然として組織内に保持され得る。様々な例において、鉤部は、ステープルの組織閉じ込め領域内に組織を捕捉するように構成され得る。特定の例において、鉤部は、基部802に対して組織を保持するように構成され得る。このような例において、鉤部は、圧縮力又は圧力を組織に加えることができる。図70〜73に示される実施形態と関連して上述されるように、鉤部は、例えば、表面809a、879a、889a及び/又は899aなどの傾斜した表面、凹面、及び/又は凸上面を含み得る。鉤部の上面は、組織内及び/又は組織を通しての鉤部及びステープル脚部804の挿入を促進するように構成され得る。また図70〜73に示される実施形態との関連で上述されるように、鉤部は、例えば、表面809b、879b、889b、及び/又は899bなどの平坦、又は少なくとも実質的に平坦な底面を含み得る。鉤部の底面は、組織からの鉤部及びステープル脚部804の除去を阻害するように構成され得る。上記の結果として、ある特定の状況において、鉤部の上面は、組織に突き刺さるように構成され得、一方で鉤部の底面は、組織に隣接するように構成され得る。様々な状況において、ステープル脚部804の先端806は、組織内に孔を開けるように構成され得、一方でステープル脚部804及びステープル脚部から延びる鉤部は、孔を弾性的に拡張するように構成され得、これにより、ステープル脚部804が組織に押し通され、鉤部の底面の下に逆流するにつれて、組織は鉤部の周りを流動することができる。
特定の実施形態において、第1の鉤部は、ステープルの第1の脚部804から延び得、第2の鉤部は、ステープルの第2の脚部804から延び得る。様々な例において、第1の鉤部及び第2の鉤部は、基部802から同じ、又は少なくとも実質的に同じ距離に位置し得る。特定の例において、第1の鉤部及び第2の鉤部は、基部802から同じ、又は少なくとも実質的に同じ垂直距離に位置し得る。上述されるように、ステープル脚部804は、ステープル脚部804の長さに沿って延びる鉤部の配列を含み得る。様々な実施形態において、図62を主に参照し、ステープルは、鉤部の第1の配列を含む第1の脚部804と、鉤部の第2の配列を含む第2の脚部804とを含み得、鉤部の第1の配列及び鉤部の第2の配列は、組織内にステープルを協働して保持するように構成され得る。様々な実施形態において、第1の配列からの鉤部及び第2の配列からの鉤部は、例えば、基部802から同じ垂直距離で組織に係合するように構成された一対の鉤部を含み得る。様々な例において、ステープルは、複数の鉤部の対を含み得る。特定の例において、鉤部対の各々は、基部802から異なる垂直距離で組織に係合するように構成され得る。このような状況において、ステープルは、異なる組織厚さで使用するのに好適であり得る。例えば、ステープルを使用して薄い組織をステープル留めするとき、一対の鉤部又は全てより少ない鉤部が、薄い組織に係合することがある。しかしながら、そのステープルを使用して薄い組織をステープル留めする場合、追加の鉤部対又は全ての鉤部対が組織に係合することがある。特定の実施形態において、脚部804から延びる鉤部は、ステープルによってステープル留めされ得る組織厚さ又は組織厚さの範囲に従う方法で配列され得る。例えば、図62を再度参照し、鉤部808及び809は、脚部804に沿って選択的に位置付けられることができ、これによりそれらは、ステープル内で捕捉された組織内及び/又は組織に隣接して位置付けられている。特定の例において、アンビルによって変形されるか、又はアンビルと接触するようになるステープル脚部804の部分は、ステープル脚部から延びる鉤部を含まないことがある。少なくともいくつかの例において、ステープル脚部804の内向きに面する側から延びる鉤部の配列は、ステープル脚部804の外向きに面する側から延びる鉤部の配列よりも長いことがある。他の例において、ステープル脚部804の内向きに面する側から延びる鉤部の配列は、ステープル脚部804の外向きに面する側から延びる鉤部の配列よりも短いことがある。更に他の例において、ステープル脚部804の内向きに面する側から延びる鉤部の配列は、ステープル脚部804の外向きに面する側から延びる鉤部の配列と同じ長さであってもよい。
上述されるように、ステープル脚部804から延びる鉤部は、ステープル脚部804が誤形成及び/又は意図せず未形成である場合、ステープルを組織内で保持するのを補助することができる。しかしながら、本明細書に開示される鉤部のうちの1つ又は2つ以上が、組織に挿入され、意図的に未形成のままである特定の状況が企図される。いずれの場合においても、本明細書に開示される鉤部のうちの1つ又は2つ以上を含むステープルは、厚い組織をステープル留めする際に有用であり得る。より具体的には、いくつかの例において、ステープルカートリッジとアンビルとの間の厚い及び/若しくは密な組織の存在、並びにステープル内の厚い及び/若しくは密な組織の存在は、ステープルが完全に形成されるか、又は閉じられるのを防ぐことができる。例えば、ステープルは、完全に閉じてB字形構成にならないか、又はステープルは全く閉じない場合がある。このような例において、閉じられていないステープルの鉤部は、例えば、組織がステープルから引き出されるのを阻害又は防止することができる。ステープル脚部の長さに沿って延びる鉤部の配列は、組織の厚さに関わらず、脚部を組織内で保持されたままにするのを可能にすることができる。
例えば、鉤部付きステープル800などの少なくとも1つの鉤部付きステープルが、例えば図10〜12に例示されるステープルカートリッジ22000などのステープルカートリッジ内に取り外し可能に格納される、様々な実施形態が企図される。ステープルカートリッジが、鉤部付きステープルのみを含む特定の実施形態が想定され、一方で鉤部付きステープル及び鉤部のないステープルを利用する他の実施形態も想定される。例えば、ステープルの第1の列は、鉤部付きのステープルを含み得、一方でステープルの第2の列は、鉤部のないステープルを含み得る。いくつかの例において、ステープルカートリッジ内に格納されるステープルは、同じ、又は本質的に同じ未形成高さを有し得る。例えば、少なくともU字形及び/又はV字形のステープルに関して、ステープルの未形成高さは、ステープルの基部の底部とステープル脚部の先端との間の垂直距離として画定され得る。このような測定値は、ステープルがステープルカートリッジに挿入される前、ステープルがステープルカートリッジ内に取り外し可能に格納されるとき、及び/又はステープルがアンビルに対して変形される前に取られ得る。いくつかの例において、ステープルカートリッジ内の第1の列に配列された鉤部付きステープルは、第1の未形成高さを備えることができ、ステープルカートリッジ内の第2の列に配列された鉤部付きステープルは、第2の未形成高さを備えることができる。ステープルカートリッジ内の第3の列の鉤部付きステープルは、第1の未形成高さ、第2の未形成高さ、又は第3の未形成高さを備えることができる。鉤部付きステープルの第1の列、第2の列、及び/又は第3の列は、ステープルカートリッジ内に画定されたナイフスロットの同じ側、又はナイフスロットの反対側に位置付けられ得る。使用中に、ステープルカートリッジ内に取り外し可能に格納された鉤部付きステープルは、同じ形成高さ又は異なる形成高さに形成され得る。ステープルの形成高さは、それがアンビルに対して変形された後に、ステープルの垂直距離全体として画定され得る。例えば、少なくともB字形に変形されたステープルに関して、ステープルの形成高さは、ステープルの基部の底部とステープル脚部の最上部分との間で測定され得る。いくつかの例において、ステープルカートリッジ内の第1の列に配列された鉤部付きステープルは、第1の形成された高さに変形され、ステープルカートリッジ内の第2の列に配列された鉤部付きステープルは、第2の形成高さに変形され得る。ステープルカートリッジ内の第3の列の鉤部付きステープルは、第1の形成高さ、第2の形成高さ、又は第3の形成高さを備えることができる。鉤部付きステープルの第1の列、第2の列、及び/又は第3の列は、ステープルカートリッジ内に画定されたナイフスロットの同じ側、又はステープルカートリッジの反対側に位置付けられ得る。読者が理解するように、図10〜12に示されるステープルは、異なる形成高さに変形された。例えば、鉤部付きステープル800は、ステープルカートリッジ及び/又はステープル留め器具内で利用することができ、異なる形成高さを有するステープル列を作成する。鉤部付きステープル800の第1の列は、第1の形成高さに変形され得、鉤部付きステープル800の第2の列は、第2の形成高さに変形され得る。様々な例において、鉤部付きステープル800の第3の列は、第3の形成高さに変形され得る。いくつかの例において、異なる高さに変形された鉤部付きステープル800は、同じ又は本質的に同じ未形成高さで開始し得る。ある特定の例において、異なる形成高さに変形された鉤部付きステープル800は、異なる未形成高さで開始し得る。様々な構造を利用して、ステープルを異なる形成高さに形成することができる。例えば、ステープルを支持する可動ドライバは、アンビルに対して異なる距離でステープルを支持することができる。いくつかの例において、アンビルは、異なる深さを有するステープル形成ポケットを含み得る。様々な例において、ステープルドライバは、ステープルの基部を支持し、ステープルをアンビル内に画定された形成ポケットに向かって上方に押すように構成された受け台を含み得る。ステープルの形成高さは、受け台の底面と形成ポケットの上面との間の距離によって決定され得る。2012年11月27日発行の米国特許第8,317,070号、発明の名称「SURGICAL STAPLING DEVICES THAT PRODUCE FORMED STAPLES HAVING DIFFERENT LENGTHS」は、参照によりその全体が組み込まれる。特定の例において、図1に例示されるように、ステープルカートリッジのデッキは、段付き表面を含み得る。ステープル空洞の第1の列は、第1の段に画定され得、ステープル空洞の第2の列は、第2の段に画定され得、この第1の段及び第2の段は、互いに垂直方向にオフセットされ得る。例えば、第1の段は、第2の段の上に垂直に、又は第2の段よりもアンビルの近くに位置付けられ得る。特定の例において、壁は、第1の段と第2の段との間に画定され得る。いくつかの例において、ステープルカートリッジのデッキは、第1の段と、第1の段の上に垂直に位置付けられた第2の段と、第2の段の上に垂直に位置付けられた第3の段とを含み得る。ステープルカートリッジのデッキが、任意の好適な数の段と、任意の好適な数の壁を段の間に含む、様々な実施形態が想定される。例えば、ステープル空洞の第1の列は、第1の段に画定され得、ステープル空洞の第2の列は、第2の段に画定され得、及び/又はステープル空洞の第3の列は、第3の段に画定され得る。例えば、ステープル空洞の第1の列は、第1の未形成高さを有するステープルを含み得、ステープル空洞の第2の列は、第2の未形成高さを有するステープルを含み得、及び/又はステープルの第3の列は、第3の未形成高さを有するステープルを含み得る。ステープルカートリッジが、異なる未形成高さを有する任意の好適な数のステープルを含む、様々な実施形態が想定される。例えば、ステープル空洞の第1の列のステープルは、第1の形成高さに変形され得、ステープル空洞の第2の列のステープルは、第2の形成高さに変形され得、及び/又はステープル空洞の第3の列のステープルは、第3の形成高さに変形され得る。ステープルカートリッジが、異なる形成高さに変形された任意の好適な数のステープル列を含む、様々な実施形態が想定される。ステープルの異なる形成高さを有することに加えて、又はその代わりに、ステープル留め器具のエンドエフェクタは、異なる組織間隙を有することができる。例えば、一般に図10及び11を参照し、間隙は、ステープルカートリッジのカートリッジデッキ表面22011と、アンビルのアンビル組織圧縮表面10063との間に画定され得る。この間隙は、組織Tを受容するように構成され得る。この間隙は、組織厚さコンペンセータを受容するように構成することもできる。しかしながら、鉤部付きステープルは、組織厚さコンペンセータと共に使用されても、されなくてもよく、鉤部付きステープルに関して提供される考察は、いずれの状況にも適用可能であり得る。いずれの場合においても、読者であれば、アンビル組織圧縮表面10063が段付きであることを理解するであろう。アンビル組織圧縮表面10063は、第2の部分の上に垂直に位置付けられた第1の部分を含む。図11に例示されるように、エンドエフェクタのアンビル及びステープルカートリッジが閉じた状態にあるとき、第1の間隙距離は、アンビル組織圧縮表面10063の外側部分と、カートリッジデッキ表面22011との間に画定され、第2の異なる間隙は、アンビル組織圧縮表面10063の内側部分とカートリッジデッキ表面22011との間に画定されている。第1の間隙距離は、第2の間隙距離より大きいものとして例示されているが、第1の間隙距離が第2の間隙距離よりも短い可能性がある。アンビルとステープルカートリッジとの間で圧縮されたより短い間隙距離内の組織は、より大きい間隙距離内の組織よりも圧縮され得る。例えば、鉤部付きステープル800の鉤部は、組織がより短い組織間隙又はより大きい組織間隙内に位置付けられるかどうかに応じて、異なって組織に係合することができる。より具体的に、より短い組織間隙内で圧縮された組織は、それがエンドエフェクタから解放された後、より大きい組織間隙内で圧縮された組織よりも再拡張を求めることがあり、鉤部付きステープルの鉤部は、それらの鉤部上の構成及び/又は位置に応じて、この差異拡張を阻害するか、又は抵抗することができる。換言すれば、鉤部は、組織の再拡張を阻害又は抵抗しないように構成及び/又は位置付けられてもよい。読者が理解するように、アンビル組織圧縮表面10063は段付きであり、カートリッジデッキ表面は平坦、又は少なくとも実質的に平坦であり、故にエンドエフェクタ内に画定された組織の差は、段付きアンビル表面の高さの関数である。他の実施形態も想定される。例えば、アンビル組織圧縮表面は、平坦、又は少なくとも実質的に平坦であり得、カートリッジデッキ表面は、段付きであり得る。他の例において、アンビル組織圧縮表面及びカートリッジデッキ表面は、いずれも段付きであり得る。いずれの場合においても、異なる間隙距離は、アンビル組織圧縮表面とカートリッジデッキ表面との間に画定され得る。2つの間隙距離が図10及び11に例示されているが、2つより多くの間隙距離、例えば3つの間隙距離などが可能であり得る。図10及び11を更に参照すると、形成ポケットの第1の長手方向列は、第1の組織間隙距離を有するエンドエフェクタの第1の部分内に配置され得、形成ポケットの第2の長手方向列は、第1の組織間隙距離とは異なる第2の組織間隙距離を有するエンドエフェクタの第2の部分内に配置され得る。いくつかの例において、エンドエフェクタは、第1の組織間隙距離及び第2の組織間隙距離とは異なる第3の組織間隙距離を有するエンドエフェクタの第3の部分内に配置された形成ポケットの第3の長手方向列を含むことができる。特定の例において、エンドエフェクタは、第1の組織間隙距離及び第2の組織間隙距離と同じ組織間隙距離を有するエンドエフェクタの第3の部分内に配置された形成ポケットの第3の長手方向列を含むことができる。読者であれば、エンドエフェクタが異なる組織間隙距離及び/又は異なるステープルの形成高さを有し得ることを理解するであろう。エンドエフェクタは、一方、他方、又は両方を有し得る。特定の例において、より短いステープルの形成高さは、より短い組織間隙距離と関連付けることができ、一方でより大きいステープルの形成高さは、より大きい組織間隙距離と関連付けることができる。他の例において、より短いステープルの形成高さは、より大きい組織間隙距離と関連付けることができ、一方でより大きいステープルの形成高さは、より短い組織間隙距離と関連付けることができる。上記に加え、ステープルは、U字形構成をその未形成状態で含み得る。U字形ステープルは、基部と、基部から延びる2つのステープル脚部とを含み得、ステープル脚部は、互いに平行方向に延びる。また上記に加え、ステープルは、V字形構成をその未形成状態で含み得る。V字形構成は、基部と、その基部から延びる2つのステープル脚部とを含み得、ステープル脚部は、平行でない方向に延びる。
本明細書において説明された各種の実施形態は、線形エンドエフェクタ及び/又は線形締結具カートリッジとの関連において説明されている。そのような実施形態及びその教示は、例えば円形の及び/又は起伏のあるエンドエフェクタなど、非線形エンドエフェクタ及び/又は非線形ファスナカートリッジに適用され得る。例えば、非線形エンドエフェクタを含む様々なエンドエフェクタは、2011年2月28日出願の米国特許出願第13/036,647号、発明の名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENT」(現在は、米国特許出願公開第2011/0226837号)に開示されており、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。加えて、2012年9月29日出願の米国特許出願第12/893,461号、発明の名称「STAPLE CARTRIDGE」(現在は、米国特許出願公開第2012/0074198号)は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。2008年2月15日出願の米国特許出願第12/031,873号、発明の名称「END EFFECTORS FOR A SURGICAL CUTTING AND STAPLING INSTRUMENT」(現在は、米国特許第7,980,443号)もまた、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。2010年12月7日発行の米国特許第7,845,537号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT HAVING RECORDING CAPABILITIES」の開示全体は、参照により本明細書に組み込まれる。2011年5月27日出願の米国出願第13/118,241号、発明の名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENTS WITH ROTATABLE STAPLE DEPLOYMENT ARRANGEMENTS」(現在は、米国特許出願公開第2012/0298719号)の開示全体は、参照により本明細書に組み込まれる。
本明細書に開示されるデバイスは、1回の使用後に廃棄されるように設計され得るか、又は複数回使用されるように設計され得る。しかしながら、いずれの場合も、本デバイスは、少なくとも一回の使用後に再使用のために再調整され得る。再調整としては、デバイスの分解工程、それに続く洗浄工程又は特定の部品の交換工程、及びその後の再組み立て工程の任意の組み合わせを挙げることができる。詳細には、デバイスは分解可能であり、デバイスの任意の数の特定の部品又は部分を、任意の組み合わせで選択的に交換又は取り除くことができる。特定の部分を洗浄及び/又は交換した後、デバイスを後の使用のために、再調整施設で、又は外科的処置の直前に外科チームにより再組み立てし得る。当業者であれば、デバイスの再調整が、分解、洗浄/交換、及び再組み立ての様々な技術を利用することができることを理解するであろう。かかる技術の使用、及びその結果として得られる再調整されたデバイスは、全て本出願の範囲内にある。
好ましくは、本明細書に記載される本発明は、手術の前に処理される。最初に、新しい又は使用済みの器具が得られ、必要に応じて洗浄される。次いで器具を滅菌してもよい。1つの滅菌技術では、器具は、プラスチックバッグ又はTYVEKバッグなど、閉鎖され封止される容器に入れられる。次に、容器及び器具は、γ線、X線、及び高エネルギー電子線など、容器を透過することができる放射線場に置かれる。放射線は、器具上又は容器内の細菌を死滅させる。次に、滅菌された器具を滅菌容器内に格納することができる。密閉された容器は、医療設備において開封されるまで器具を滅菌状態に保つ。
全体的に又は一部において、本明細書に参照により組み込まれると述べられているいずれの特許、刊行物、又は他の開示資料も、組み込まれた資料が既存の定義、記載、又は本開示に記載されている他の開示資料と矛盾しない程度にのみ本明細書に組み込まれるものとする。このように、また必要な範囲で、本明細書に明示的に記載されている開示は、参照により本明細書に組み込まれたいずれの矛盾する資料にも取って代わるものとする。本明細書に参照により組み込まれると述べられているが、既存の定義、記載、又は本明細書に記載された他の開示内容と矛盾する全ての内容、又はそれらの部分は、組み込まれた内容と既存の開示内容との間にあくまで矛盾が生じない範囲でのみ組み込まれるものとする。
代表的な設計を有するものとして本発明について記載してきたが、本発明は、本開示の趣旨及び範囲内で更に修正されてもよい。したがって、本出願は、その一般的原理を使用する本発明のあらゆる変形、使用法、又は適応を網羅することが意図される。更に、本出願は、本発明が関連する技術分野における既知の実践又は慣行内に収まるような逸脱を網羅することが意図される。
〔実施の態様〕
(1) 外科用器具と共に使用するための組織厚さコンペンセータを改変するための方法であって、
あるガラス転移温度及びある融解温度を含む材料から少なくとも部分的に構成された組織厚さコンペンセータを得る工程であって、前記組織厚さコンペンセータが第1の形状を含む、工程と、
前記材料を、前記ガラス転移温度よりも高くかつ前記融解温度よりも低い温度に加熱する工程と、
前記組織厚さコンペンセータを前記第1の形状とは異なる第2の形状へと操作する工程と、
前記材料を前記ガラス転移温度未満に冷却させる工程と、
前記組織厚さコンペンセータを解放する工程と、を含む、方法。
(2) 前記組織厚さコンペンセータを得る前記工程が、
あるガラス転移温度及びある融解温度を含む生体適合性ポリマーを得る工程と、
前記生体適合性ポリマーを溶媒に溶解して、溶液をもたらす工程と、
前記溶液を凍結乾燥させる工程と、を含む、実施態様1に記載の方法。
(3) 前記組織厚さコンペンセータを操作する前記工程が、少なくとも1つの圧縮力を前記組織厚さコンペンセータに加える工程を含む、実施態様1に記載の方法。
(4) 前記組織厚さコンペンセータを操作する前記工程が、少なくとも1つの張力を前記組織厚さコンペンセータに加えることを含む、実施態様1に記載の方法。
(5) 前記操作された組織厚さコンペンセータを前記ガラス転移温度未満に能動的に冷却する工程を更に含む、実施態様1に記載の方法。
(6) 外科用ステープラと共に使用するためのカスタマイズされた組織厚さコンペンセータであって、前記カスタマイズされた組織厚さコンペンセータが、
第1の形状を含む組織厚さコンペンセータを得る工程と、
前記組織厚さコンペンセータの少なくとも一部分を元の状態からガラス状態に転移させる工程と、
前記組織厚さコンペンセータの前記少なくとも一部分を操作する工程と、
前記組織厚さコンペンセータの前記少なくとも一部分が前記ガラス状態から非ガラス状態に戻るようにする工程と、
前記組織厚さコンペンセータの前記少なくとも一部分を解放する工程と、を含むプロセスによって調製されている、カスタマイズされた組織厚さコンペンセータ。
(7) 前記組織厚さコンペンセータを得る前記工程が、
あるガラス転移温度及びある融解温度を含む生体適合性ポリマーを得る工程と、
前記生体適合性ポリマーを溶媒に溶解して、溶液をもたらす工程と、
前記溶液を凍結乾燥させる工程と、を含む、実施態様6に記載のカスタマイズされた組織厚さコンペンセータ。
(8) 前記組織厚さコンペンセータの前記少なくとも一部分を操作する前記工程が、少なくとも1つの圧縮力を前記組織厚さコンペンセータの前記少なくとも一部分に加えることを含む、実施態様6に記載のカスタマイズされた組織厚さコンペンセータ。
(9) 前記組織厚さコンペンセータの前記少なくとも一部分を操作する前記工程が、少なくとも1つの張力を前記組織厚さコンペンセータの前記少なくとも一部分に加えることを含む、実施態様6に記載のカスタマイズされた組織厚さコンペンセータ。
(10) 前記プロセスが、前記組織厚さコンペンセータの前記少なくとも一部分を能動的に冷却して、前記組織厚さコンペンセータの前記少なくとも一部分を前記ガラス状態から前記非ガラス状態に移転させる工程を含む、実施態様6に記載のカスタマイズされた組織厚さコンペンセータ。
(11) 前記プロセスが、前記組織厚さコンペンセータの前記少なくとも一部分が前記操作を維持することを可能にするのに十分な期間にわたって、前記組織厚さコンペンセータの前記少なくとも一部分の前記操作を維持する工程を含む、実施態様6に記載のカスタマイズされた組織厚さコンペンセータ。
(12) ステープルカートリッジを含む外科用器具と共に使用するための生体適合性発泡体をサイズ変更するための方法であって、前記ステープルカートリッジが、特有の寸法を含み、前記方法が、
あるガラス転移温度及びある融解温度を有する材料から少なくとも部分的に構成された生体適合性発泡体を得る工程であって、前記生体適合性発泡体が、第1の寸法を含む、工程と、
前記生体適合性発泡体を、前記ガラス転移温度よりも高くかつ前記融解温度よりも低い温度に加熱する工程と、
前記第1の寸法を、前記ステープルカートリッジの前記特有の寸法に対応する第1の修正された寸法に変化させるように、力を加える工程と、
前記生体適合性発泡体を前記ガラス転移温度未満に冷却させる工程と、
前記力を除去する工程と、を含む、方法。
(13) 前記生体適合性発泡体を得る前記工程が、
あるガラス転移温度及びある融解温度を含む生体適合性ポリマーを得る工程と、
前記生体適合性ポリマーを溶媒に溶解して、溶液をもたらす工程と、
前記溶液を凍結乾燥させる工程と、を含む、実施態様12に記載の方法。
(14) 前記力が、少なくとも1つの圧縮力を含む、実施態様12に記載の方法。
(15) 前記力が、少なくとも1つの張力を含む、実施態様12に記載の方法。
(16) 前記生体適合性発泡体を前記ガラス転移温度未満の温度に能動的に冷却する工程を更に含む、実施態様12に記載の方法。
(17) 前記生体適合性発泡体が、第2の寸法を含み、前記方法が、前記第1の寸法を前記第1の修正された寸法に変化させるように前記力を加えた際に、前記第2の寸法が変化することを防ぐことを更に含む、実施態様12に記載の方法。
(18) 前記サイズ変更された生体適合性発泡体が前記修正された第1の寸法を保持することを可能にするのに十分な期間にわたって、前記力を維持する工程を更に含む、実施態様12に記載の方法。
(19) 前記生体適合性発泡体が、第2の寸法を含み、前記方法が、
前記生体適合性発泡体を、前記ガラス転移温度よりも高くかつ前記融解温度よりも低い前記温度に加熱する工程と、
前記第2の寸法を、前記ステープルカートリッジの第2の特有の寸法に対応する第2の修正された寸法に変化させるように、第2の力を加える工程と、
前記生体適合性発泡体を前記ガラス転移温度未満に冷却させる工程と、
前記第2の力を除去する工程と、を更に含む、実施態様12に記載の方法。
(20) 前記サイズ変更された生体適合性発泡体が、前記修正された第2の寸法を保持することを可能にするのに十分な期間にわたって、前記第2の力を維持することを更に含む、実施態様19に記載の方法。

Claims (22)

  1. 外科用器具と共に使用するための組織厚さコンペンセータを改変するための方法であって、
    あるガラス転移温度及びある融解温度を含む材料から少なくとも部分的に構成された組織厚さコンペンセータを得る工程であって、前記組織厚さコンペンセータが第1の形状を含む、工程と、
    前記材料を、前記ガラス転移温度よりも高くかつ前記融解温度よりも低い温度に加熱する工程と、
    修正部材を前記組織厚さコンペンセータの組織に対向する側に適用する工程と、
    前記修正部材に接触する前記組織厚さコンペンセータの部分に局所的な変化を引き起こすことにより、前記修正部材で前記組織厚さコンペンセータを前記第1の形状とは異なる第2の形状へと操作する工程と、
    前記材料を前記ガラス転移温度未満に冷却させる工程と、
    前記組織厚さコンペンセータの前記部分から前記修正部材を解放する工程と、を含む、方法。
  2. 前記組織厚さコンペンセータを得る前記工程が、
    あるガラス転移温度及びある融解温度を含む生体適合性ポリマーを得る工程と、
    前記生体適合性ポリマーを溶媒に溶解して、溶液をもたらす工程と、
    前記溶液を凍結乾燥させる工程と、を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記組織厚さコンペンセータを操作する前記工程が、少なくとも1つの圧縮力を前記組織厚さコンペンセータに加える工程を含む、請求項1に記載の方法。
  4. 前記組織厚さコンペンセータを操作する前記工程が、少なくとも1つの張力を前記組織厚さコンペンセータに加えることを含む、請求項1に記載の方法。
  5. 作された前記組織厚さコンペンセータを前記ガラス転移温度未満に能動的に冷却する工程を更に含む、請求項1に記載の方法。
  6. 外科用ステープラと共に使用するためのカスタマイズされた組織厚さコンペンセータであって、前記カスタマイズされた組織厚さコンペンセータが、
    加熱によってガラス状態に転移することができる材料であって、前記ガラス状態で前記材料の表面の少なくとも一部分に修正部材が適用されると第1の形状から第2の形状へと局所的に変化し、冷却によって前記ガラス状態から非ガラス状態に戻ることができる材料、
    で形成されており、
    前記第2の形状での前記カスタマイズされた組織厚さコンペンセータは、近位端、遠位端、組織に対向する面、およびその反対側の面を有し、前記組織に対向する面が、前記近位端と前記遠位端との間に凹状の表面を有する前記一部分を含み、残りの部分が平坦な表面を有する、カスタマイズされた組織厚さコンペンセータ。
  7. 前記材料が、あるガラス転移温度及びある融解温度を含む生体適合性ポリマーである、請求項6に記載のカスタマイズされた組織厚さコンペンセータ。
  8. 前記修正部材を適用することが、少なくとも1つの圧縮力を前記組織厚さコンペンセータの前記少なくとも一部分に加えることを含む、請求項6に記載のカスタマイズされた組織厚さコンペンセータ。
  9. 前記修正部材を適用することが、少なくとも1つの張力を前記組織厚さコンペンセータの前記少なくとも一部分に加えることを含む、請求項6に記載のカスタマイズされた組織厚さコンペンセータ。
  10. 前記材料は、能動的に冷却されると前記ガラス状態から前記非ガラス状態に転移する、請求項6に記載のカスタマイズされた組織厚さコンペンセータ。
  11. 前記修正部材を適用することが、前記組織厚さコンペンセータが前記第2の形状を維持することを可能にするのに十分な期間にわたってされる、請求項6に記載のカスタマイズされた組織厚さコンペンセータ。
  12. 請求項1に記載の方法であって、
    前記組織厚さコンペンセータは、生体適合性発泡体を含み、前記外科用器具は、ステープルカートリッジを含み、前記ステープルカートリッジが、特有の寸法を含み、前記方法が、
    あるガラス転移温度及びある融解温度を有する材料から少なくとも部分的に前記生体適合性発泡体を得る工程であって、前記生体適合性発泡体が、第1の寸法を含む、工程と、
    前記生体適合性発泡体を、前記ガラス転移温度よりも高くかつ前記融解温度よりも低い温度に加熱する工程と、
    前記第1の寸法を、前記ステープルカートリッジの前記特有の寸法に対応する第1の修正された寸法に変化させるように、力を加える工程と、
    前記生体適合性発泡体を前記ガラス転移温度未満に冷却させる工程と、
    前記力を除去する工程と、を更に含む、方法。
  13. 前記生体適合性発泡体を得る前記工程が、
    あるガラス転移温度及びある融解温度を含む生体適合性ポリマーを得る工程と、
    前記生体適合性ポリマーを溶媒に溶解して、溶液をもたらす工程と、
    前記溶液を凍結乾燥させる工程と、を含む、請求項12に記載の方法。
  14. 前記力が、少なくとも1つの圧縮力を含む、請求項12に記載の方法。
  15. 前記力が、少なくとも1つの張力を含む、請求項12に記載の方法。
  16. 前記生体適合性発泡体を前記ガラス転移温度未満の温度に能動的に冷却する工程を更に含む、請求項12に記載の方法。
  17. 前記生体適合性発泡体が、第2の寸法を含み、前記方法が、前記第1の寸法を前記第1の修正された寸法に変化させるように前記力を加えた際に、前記第2の寸法が変化することを防ぐことを更に含む、請求項12に記載の方法。
  18. 前記サイズ変更された生体適合性発泡体が前記修正された第1の寸法を保持することを可能にするのに十分な期間にわたって、前記力を維持する工程を更に含む、請求項12に記載の方法。
  19. 前記生体適合性発泡体が、第2の寸法を含み、前記方法が、
    前記生体適合性発泡体を、前記ガラス転移温度よりも高くかつ前記融解温度よりも低い前記温度に加熱する工程と、
    前記第2の寸法を、前記ステープルカートリッジの第2の特有の寸法に対応する第2の修正された寸法に変化させるように、第2の力を加える工程と、
    前記生体適合性発泡体を前記ガラス転移温度未満に冷却させる工程と、
    前記第2の力を除去する工程と、を更に含む、請求項12に記載の方法。
  20. 前記サイズ変更された生体適合性発泡体が、前記修正された第2の寸法を保持することを可能にするのに十分な期間にわたって、前記第2の力を維持することを更に含む、請求項19に記載の方法。
  21. 前記第1の形状は平坦な表面を有し、
    前記第2の形状での前記組織厚さコンペンセータは、前記部分が凹状の表面を有し、前記組織厚さコンペンセータの残りの部分が前記平坦な表面を保持する、請求項1に記載の方法。
  22. 前記組織厚さコンペンセータの前記部分は、前記組織厚さコンペンセータの残りの部分とは異なる密度、ばね定数、及び/又は有孔率を有する、請求項1に記載の方法。
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