JP6534419B2 - 傾動式重力鋳造法 - Google Patents

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Description

本発明は、傾動式重力鋳造法に関するものである。
金型に湯溜り(ラドル)を備え、この湯溜りに溶湯を溜め、金型が傾けられたときに湯道を介して金型のキャビティへ溶湯を注ぐ傾動式重力鋳造装置が公知である(例えば、下記特許文献1等参照)。この傾動式重力鋳造装置を用いた傾動式重力鋳造法は、金型を繰り返し使用できるため、高い生産性と良好な製品精度を得られる利点を有している。また、傾動式重力鋳造法では、ダイカスト法のように高速で溶湯を流し込むことはなく、金型に対して十分に水冷を効かせることができる。したがって、冷却速度を比較的早くすることができ、例えば、結晶粒の微細化を図って機械的性質に優れた製品を製造できるなど、種々の利点を享受することのできる鋳造法となっている。
また、この種の傾動式重力鋳造装置では、キャビティ内の溶湯を加圧するための加圧ピンを設置しておき、この加圧ピンによってキャビティ内に導入された溶湯を加圧することで、鋳造品の内部品質を向上することが行われている。そして、この種の技術を開示する先行技術文献として、例えば、下記特許文献2等が存在している。
特開2013−193099号公報 特開2015−44239号公報
しかしながら、従来の傾動式重力鋳造装置では、金型に対して単一のキャビティが形成されることが一般的であり、生産性の面で課題を有していた。かかる生産性を改善させるために、本発明者らは、金型に対して複数個のキャビティを形成することで、一度の傾動鋳造で複数個の鋳造品を得ることができることを着想した。しかし、従来の傾動式重力鋳造装置では、一度の傾動鋳造で複数個の鋳造品を得るといったことが行われていなかったので、実際に一度の傾動鋳造で複数個の鋳造品を得ることができる装置構成を実現するためには、従来の傾動式重力鋳造装置に対して種々の改良を行う必要があった。
本発明は、本発明者らの新規な着想を具体化することで、上述した従来技術の課題を解消するために成されたものであり、その目的は、傾動式重力鋳造装置の技術分野において従来製品同様の鋳造品質を維持しつつ生産性の向上を図ることができる技術、具体的には、一度の傾動鋳造で複数個の鋳造品を得ることで生産性の向上を図ることのできる技術を提供することにある。
以下、本発明について説明する。なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照番号を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
本発明に係る傾動式重力鋳造法は、金型(2)にラドル(7)を備え、当該ラドル(7)に溶湯(M)を溜め、前記金型(2)が傾けられたときに湯道(5)を介して当該金型(2)のキャビティ(6)に溶湯(M)を注ぐとともに、前記キャビティ(6)に充填された溶湯(M)を加圧ピン(23)によって加圧することで鋳造品(C)を得ることができ、前記金型(2)にはキャビティ(6)が複数個形成されており、複数個のキャビティ(6R,6L)のそれぞれを加圧するように前記加圧ピン(23)が複数設置され、前記複数の加圧ピン(23R,23L)が1本のシリンダロッド(21)によって稼働するとともに当該1本のシリンダロッド(21)に対して均等距離で配置されており、また、前記複数本の加圧ピン(23R,23L)は、連結プレート(22)を介して前記1本のシリンダロッド(21)と連結されており、前記金型(2)を構成する固定型(3)と前記連結プレート(22)とが複数本の支持棒(19R,19L)によって支持されており、当該複数本の支持棒(19R,19L)が、前記複数本の加圧ピン(23R,23L)から離れた位置に配置されている傾動式重力鋳造装置(1)を用いて鋳造を行う際に実行される傾動式重力鋳造法であって、前記ラドル(7)内に溶湯(M)を溜める溶湯準備工程と、前記金型(2)を略90°傾けて前記ラドル(7)内の溶湯(M)を前記湯道(5)を介して前記キャビティ(6)に注ぐ金型傾動工程と、前記金型傾動工程が完了するまでの間に実行される湯道遮断工程および加圧工程と、を含む処理が実行され、前記湯道遮断工程は、前記湯道(5)を遮断部材(18)により遮断する処理であり、前記加圧工程は、前記湯道遮断工程が実施された後、前記複数本の加圧ピン(23R,23L)のそれぞれを前記複数個のキャビティ(6R,6L)内に侵入させる処理であることを特徴とするものである。
本発明によれば、一度の傾動鋳造で複数個の鋳造品を得ることができ、生産性の向上を図ることの可能な新たな技術を提供することができる。
本実施形態に係る傾動式重力鋳造装置の縦断面を示す図である。 本実施形態に係る傾動式重力鋳造装置が備える遮断部材を示した外観斜視図である。 図1の状態から金型を傾けて遮断部材で湯口を遮断した状態を示す図である。 図3の状態から更に金型を傾けて加圧ピンで溶湯を加圧している状態を示す図である。 金型傾動工程が完了した状態を示す図である。 本実施形態に係る傾動式重力鋳造装置を構成する部材のうち、固定型、シリンダロッド、連結プレート、および加圧ピンを示した図であり、特に、外観斜視を示している。 本実施形態に係る傾動式重力鋳造装置を構成する部材のうち、固定型、シリンダロッド、連結プレート、および加圧ピンを示した図であり、特に、正面視を示している。 本実施形態に係る傾動式重力鋳造装置を構成する部材のうち、固定型、シリンダロッド、連結プレート、および加圧ピンを示した図であり、特に、側面視を示している。 本実施形態に係るシリンダロッド、連結プレート、および加圧ピンを示した外観斜視図である。 本実施形態に係る固定型とラドルを示した外観斜視図である。
以下、本発明を実施するための好適な実施形態について、図面を用いて説明する。なお、以下の実施形態は、各請求項に係る発明を限定するものではなく、また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
まず、図1〜図5を用いて、本実施形態に係る傾動式重力鋳造装置の基本的な構成を説明する。ここで、図1は、本実施形態に係る傾動式重力鋳造装置の縦断面を示す図である。また、図2は、本実施形態に係る傾動式重力鋳造装置が備える遮断部材を示した外観斜視図である。さらに、図3は、図1の状態から金型を傾けて遮断部材で湯口を遮断した状態を示す図であり、図4は、図3の状態から更に金型を傾けて加圧ピンで溶湯を加圧している状態を示す図であり、図5は、金型傾動工程が完了した状態を示す図である。
図1に示されるように、本実施形態に係る傾動式重力鋳造装置1は、下側の固定型3と上側の可動型4とから構成される金型2を備えており、固定型3と可動型4とによって湯道5とキャビティ6を画成している。本実施形態に係る傾動式重力鋳造装置1においては、可動型分割面4Aに形成された溝4Bと、固定型分割面3Aとにより湯道5が画成されている。固定型3にはラドル7が固定されており、このラドル7にアルミニウム合金等の溶湯Mが溜められている。
固定型3はベース8の上面8aに固定されている。ガイド軸9の下端がベース8に固定され、ガイド軸9の上端がトッププレート10に固定されている。トッププレート10の上面10aには油圧シリンダ11が固定されており、トッププレート10を貫通したシリンダロッド12の先端がトッププレート10の下方に配設された可動プレート13に連結されている。油圧シリンダ11が駆動されると、可動プレート13はガイド軸9にガイドされてベース8とトッププレート10の間を図1の紙面上下方向に移動可能となっている。可動プレート13の下側には連結部材14が設けられ、この連結部材14によって可動プレート13と可動型4が連結されている。したがって、可動型4は可動プレート13と共にベース8とトッププレート10の間を図1の紙面上下方向に移動可能となっている。
本実施形態に係る傾動式重力鋳造装置1は、不図示の傾動機構を備えている。傾動機構は公知の構成であり、ベース8に設けられ、図1の紙面の表と裏を結ぶ方向に延出する不図示の傾動軸と、傾動軸を支持する不図示の支持アームと、この支持アームに取り付けられている不図示の傾動駆動手段とを備えている。不図示の傾動機構により、ベース8および金型2は、図1に示す水平状態から、符号αで示す矢印の方向に所定スピードで傾動することができるように構成されており、その傾動範囲は略90度の角度範囲となっている。
可動型4の上面4aには油圧シリンダ15が固定されている。油圧シリンダ15のシリンダロッド16は、可動型4に形成された穴部4b内においてカップリング17により遮断部材18と連結されている。図2に示すように、遮断部材18はカップリング17内に収容される円柱状の頭部18aと、四角柱状の軸部18bとを備えている。遮断部材18は湯道5の出口5Aに比較的近い位置に配置されており、軸部18bの先端面は可動型4の溝4Bと固定型分割面3Aと共に湯道5を画成している。また、固定型3における遮断部材18の先端面に対向する位置には、凹部3Bが形成されており、この凹部3Bは遮断部材18の先端形状に対応した形状に形成されている。そして、油圧シリンダ15が駆動されると、軸部18bの先端面は湯道5内に侵入して固定型3に形成された凹部3Bに嵌まり込むことで、湯道5を遮断するように構成されている。
ベース8の下面8bには、支持棒19によって加圧用油圧シリンダ20が固定されている。加圧用油圧シリンダ20のシリンダロッド21は、連結プレート22を介して加圧ピン23に連結されている。この加圧ピン23はベース8を貫通し、固定型3に形成された孔3a内に配置されている。この孔3aはキャビティ6に対して導通するように形成されているので、加圧用油圧シリンダ20が駆動されると、加圧ピン23の先端はキャビティ6内に侵入し、加圧ピン23がキャビティ6内の溶湯Mを加圧するように構成されている。
なお、本実施形態に係る金型2には、不図示の押出ピンが複数設けられており、可動型4を固定型3から離間させた後に、不図示の押出ピンで湯道5内とキャビティ6内で凝固した溶湯M(図5における鋳造品Cに相当)を押出して金型2から取り出すことが可能となっている。
以上、本実施形態に係る傾動式重力鋳造装置1の基本的な構成についての説明を行った。次に、本実施形態に係る傾動式重力鋳造装置1が備える特徴的な構成を、図6〜図10を参照図面に加えて説明を行う。ここで、図6〜図8は、本実施形態に係る傾動式重力鋳造装置を構成する部材のうち、固定型3、シリンダロッド21、連結プレート22、および加圧ピン23を示した図であり、特に、図6が外観斜視を示し、図7が正面視を示し、図8が側面視を示している。また、図9は、本実施形態に係るシリンダロッド21、連結プレート22、および加圧ピン23を示した外観斜視図である。さらに、図10は、本実施形態に係る固定型3とラドル7を示した外観斜視図である。
まず、本実施形態に係る傾動式重力鋳造装置1では、図10に示すように、金型2に対してキャビティ6が2個形成されており、これら2つのキャビティ6(6R,6L)を用いることによって、1度の鋳造で2個の鋳造品を得ることができるように構成されている。本実施形態において、2つのキャビティ6(6R,6L)は左右同一の形状となるように形成されているとともに、2つのキャビティ6(6R,6L)は左右で対称配置されている。
また、2つのキャビティ6(6R,6L)に対しては、それぞれのキャビティ6(6R,6L)内で凝固した溶湯Mを加圧するための加圧ピン23R,23Lが1本ずつ、合計2本設置されている。2本の加圧ピン23R,23Lは、図6〜図9に示すように、1本のシリンダロッド21によって稼働するように構成されている。すなわち、2本の加圧ピン23R,23Lは、連結プレート22を介して1本のシリンダロッド21と連結されている。また、2本の加圧ピン23R,23Lは、1本のシリンダロッド21に対して均等距離で配置されているので、図1で説明した加圧用油圧シリンダ20を駆動してシリンダロッド21を稼働させると、シリンダロッド21からの押圧力は、2本の加圧ピン23R,23Lに対して均等に加わることになるので、2本の加圧ピン23R,23Lのそれぞれは、2つのキャビティ6(6R,6L)内に充填されて凝固した溶湯Mに対して同一条件の加圧力を加えることができるようになっている。
さらに、本実施形態では、固定型3と連結プレート22とが2本の支持棒19(19R,19L)によって支持されており、この2本の支持棒19R,19Lについても、2本の加圧ピン23R,23Lのそれぞれから均等距離だけ離れた位置に配置されている。したがって、加圧用油圧シリンダ20の駆動によりシリンダロッド21が稼働すると、2本の支持棒19R,19Lは、2本の加圧ピン23R,23Lの加圧動作を安定して案内することができる。つまり、2本の支持棒19R,19Lが発揮する作用によっても、2本の加圧ピン23R,23Lのそれぞれは、2つのキャビティ6(6R,6L)内に充填されて凝固した溶湯Mに対して同一条件の加圧力を加えることができるようになっている。
またさらに、本実施形態に係る傾動式重力鋳造装置1では、金型2に形成された2つのキャビティ6(6R,6L)に対して同一条件で溶湯Mを注湯することができるようにするために、ラドル7に対しても工夫が施されている。そして、改良された本実施形態に係るラドル7が、図10において詳細に示されている。
すなわち、図10に示すように、本実施形態に係るラドル7には、2つのキャビティ6(6R,6L)に対応するように溶湯Mを仕分けるために、ラドル7内を均等分割する仕切壁7aが形成されている。そして、この仕切壁7aは、金型2の傾動前にラドル7内に溶湯Mが溜められたとき、溶湯Mの湯面を超えない高さで形成されているという形態的特徴を備えている。つまり、本実施形態に係るラドル7が傾動鋳造開始前の水平状態にあるときには、仕切壁7aは溶湯Mに完全に浸かった状態となっており、ラドル7内の溶湯Mを完全に仕分けているわけではないので、例えば水平状態にあるラドル7に対してどのような条件で溶湯Mが注がれたとしても、溶湯Mは仕切壁7aのいずれか一方側に偏ることがない。また、傾動鋳造が開始されてラドル7が傾くと、ラドル7に対して対称形状で形成された2つのラドル注ぎ口7bから2つのキャビティ6(6R,6L)に対して溶湯Mが注がれるが、ラドル7内から溶湯Mが減少していく際に仕切壁7aが作用してラドル7内の溶湯Mを均等に仕分けていくので、2つのキャビティ6(6R,6L)に対しては均等量の溶湯Mが注がれていくこととなる。つまり、本実施形態に係るラドル7が1つの仕切壁7aと2つのラドル注ぎ口7bを備えることで、2つのキャビティ6(6R,6L)に対する同一条件での溶湯Mの注入が可能となっている。
以上、本実施形態に係る傾動式重力鋳造装置1の具体的な構成の説明を行った。次に、本実施形態に係る傾動式重力鋳造装置1を用いた傾動式重力鋳造法について説明する。
本実施形態に係る傾動式重力鋳造法においては、まず、ラドル7内に溶湯Mを溜める溶湯準備工程を行い、図1に示す状態とする。このとき、ラドル7が有する仕切壁7aは、ラドル7内の溶湯Mに沈んだ状態であり、溶湯Mの湯面からは見えない状態となっている。
次に、図1に示す状態から、符号αで示す矢印の方向に金型2を略90°傾けてラドル7内の溶湯Mを湯道5を介してキャビティ6に注ぐ金型傾動工程を開始する。金型2は、不図示の傾動機構によって所定スピードで傾動していく。この金型傾動工程の開始によって金型2が傾くと、ラドル7内の溶湯Mは湯道5を介してキャビティ6内に注がれる。また、このとき、ラドル7が有する仕切壁7aの作用によって、ラドル7内の溶湯Mは、2つのラドル注ぎ口7bから2つのキャビティ6(6R,6L)に対して同一条件で注がれることとなる。
金型傾動工程が完了するまでの間に、図3で示す湯道遮断工程と、図4で示す加圧工程とが実行される。まず、図3に示すように、金型2が略45°傾いてキャビティ6が溶湯Mで満たされた後のタイミングにおいて、油圧シリンダ15を駆動し、遮断部材18を湯道5内に侵入させ、遮断部材18の先端面を固定型分割面3Aに形成された凹部3Bに嵌め込んで、湯道5を遮断する湯道遮断工程を行う。
図3で示す湯道遮断工程により湯道5が遮断部材18により遮断された後、加圧用油圧シリンダ20を駆動して2本の加圧ピン23(23R,23L)のそれぞれを2つのキャビティ6(6R,6L)内に侵入させる加圧工程を開始する(図4参照)。このように金型傾動工程が完了するまでの所定タイミングにおいて湯道5を遮断した状態でキャビティ6(6R,6L)の溶湯Mを加圧ピン23(23R,23L)で加圧する加圧工程を開始することにより、凝固収縮により金型2から離れようとするキャビティ6(6R,6L)内の溶湯Mの表面層を金型2に押しつけることができる。また、凝固収縮分の溶湯Mを加圧補充することができ、鋳造品C(図5参照)の主要部でヒケ巣等の鋳造欠陥が生じることを充分に防ぐことができる。さらに、2本の加圧ピン23(23R,23L)は、1本のシリンダロッド21から同一条件で押圧力を受けることになるので、2つのキャビティ6(6R,6L)内に充填されて凝固した溶湯Mに対して同一条件の加圧力を加えることが可能となっている。なお、図4で示す加圧工程が完了した後も傾動は継続され、図1の状態から略90°傾いた図5に示す状態になると傾動が停止され、金型傾動工程が完了する。
図5で示す金型傾動工程が完了し、不図示の金型冷却手段によりキャビティ6内の溶湯Mが凝固したら、型開き工程が実行される。すなわち、油圧シリンダ11を駆動し、可動プレート13と共に可動型4を図5の紙面右方向に移動させ、可動型4を固定型3から離間させる。そして、金型2に設けられた不図示の押出ピンで鋳造品Cを金型2から取り出す鋳造品取出し工程と、湯道5やキャビティ6に離型剤を塗布する離型剤塗布工程と、油圧シリンダ11を駆動し、可動プレート13と共に可動型4を図5の紙面左方向に移動させ、可動型4を固定型3に当接させる型締め工程とを順次行う。最後に、不図示の傾動機構によって金型2を図1の状態に復帰させる復帰工程が実行される。復帰工程の完了により、再度の傾動式重力鋳造の実施が可能となる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。上記実施形態には、多様な変更又は改良を加えることが可能である。
例えば、上述した実施形態では、金型2に対して2つのキャビティ6(6R,6L)を形成した場合を例示して説明を行ったが、本発明は、3個以上のキャビティを備える金型に対しても適用することが可能である。
また例えば、上述した実施形態では、1つのラドル7を用いた場合を例示して説明を行ったが、本発明では、1つのキャビティに対して1つのラドルを対応させて設けるようにしても良い。
また例えば、本発明では、本発明に係る金型に形成される複数のキャビティに溶湯を流すための湯道の分岐部に対して、湯だまりを形成することができる。湯道の分岐部に対して湯だまりを形成しておけば、溶湯が一旦湯だまりに対して留まり、その後、複数のキャビティに対して均等に溶湯が注がれることになるので、好ましい。
その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
1 傾動式重力鋳造装置、2 金型、3 固定型、3a 孔、3A 固定型分割面、3B 凹部、4 可動型、4a 上面、4b 穴部、4A 可動型分割面、4B 溝、5 湯道、5A 出口、6,6R,6L キャビティ、7 ラドル、7a 仕切壁、7b ラドル注ぎ口、8 ベース、8a 上面、8b 下面、9 ガイド軸、10 トッププレート、10a 上面、11 油圧シリンダ、12 シリンダロッド、13 可動プレート、14 連結部材、15 油圧シリンダ、16 シリンダロッド、17 カップリング、18 遮断部材、18a 頭部、18b 軸部、19,19R,19L 支持棒、20 加圧用油圧シリンダ、21 シリンダロッド、22 連結プレート、23,23R,23L 加圧ピン、M 溶湯、C 鋳造品。

Claims (1)

  1. 金型にラドルを備え、当該ラドルに溶湯を溜め、前記金型が傾けられたときに湯道を介して当該金型のキャビティに溶湯を注ぐとともに、前記キャビティに充填された溶湯を加圧ピンによって加圧することで鋳造品を得ることができ
    前記金型にはキャビティが複数個形成されており、
    複数個のキャビティのそれぞれを加圧するように前記加圧ピンが複数設置され、
    前記複数の加圧ピンが1本のシリンダロッドによって稼働するとともに当該1本のシリンダロッドに対して均等距離で配置されており、また、
    前記複数本の加圧ピンは、連結プレートを介して前記1本のシリンダロッドと連結されており、
    前記金型を構成する固定型と前記連結プレートとが複数本の支持棒によって支持されており、当該複数本の支持棒が、前記複数本の加圧ピンから離れた位置に配置されている傾動式重力鋳造装置を用いて鋳造を行う際に実行される傾動式重力鋳造法であって、
    前記ラドル内に溶湯を溜める溶湯準備工程と、
    前記金型を略90°傾けて前記ラドル内の溶湯を前記湯道を介して前記キャビティに注ぐ金型傾動工程と、
    前記金型傾動工程が完了するまでの間に実行される湯道遮断工程および加圧工程と、
    を含む処理が実行され、
    前記湯道遮断工程は、前記湯道を遮断部材により遮断する処理であり、
    前記加圧工程は、前記湯道遮断工程が実施された後、前記複数本の加圧ピンのそれぞれを前記複数個のキャビティ内に侵入させる処理である
    ことを特徴とする傾動式重力鋳造法。
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