JP6529775B2 - パラシュート放出機構 - Google Patents

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Description

本発明は、宇宙空間から大気圏に再突入させる回収カプセル等の降下体において、パラシュートを放出させるパラシュート放出機構に関する。
宇宙空間から大気圏に再突入して地球に帰還する回収カプセル等の降下体として、例えば特許文献1が開示されている。
特許文献1の降下体は、地上に軟着陸するために、落下中にパラシュートを放出し、減速する。従来、こうしたパラシュートを放出するには、ガス放出によりパラシュートを放出する機構(以下、パラシュート放出機構)を2つ使用して降下体の蓋を押し上げ、パラシュートを放出していた。このガスの放出には、各パラシュート放出機構のそれぞれに設けられた火工品が使用されていた。
特開平11−11398号公報
火工品は小型でエネルギが強い点が利点ではあるが、その分、危険であるため、人がいる場所に持ち込むのが難しいという欠点がある。そのような場所に持ち込むためには、火工品に様々な安全装置を付けなければならず、「小型」という火工品の利点を生かすことができなかった。
またガスを放出する機構が火工品であるため、1回しか使用できない。1回使用すると、火工品のエネルギがあまりに強く、またガスと共に高熱が発生し火工品の周囲にあるパラシュート放出機構の内部の部品が焼け焦げ、焼き付いてしまうため、周囲の部品を再利用できない。そのため宇宙機の打ち上げの前に作動確認をしようとしても、作動確認する度に、新しいパラシュート放出機構をまるごと取り換えることとなってしまっていた。そのため、実際の打ち上げに使用するパラシュート放出機構自体の作動確認をすることはできなかった。
またパラシュート放出機構は、それが複数ある場合、同時に作動できなければ降下体の蓋がパラシュート放出機構に引っかかってパラシュートを放出できない構成となっている。そのため作動の同時性を確保できないため、パラシュート放出機構の数を増やせなかった。
本発明は上述した問題点を解決するために創案されたものである。すなわち本発明の目的は、人がいる場所にも安全に持ち込むことができ、パラシュート放出機構をまるごと交換することなく作動確認を行うことができ、複数のパラシュート放出機構が同時に作動できるパラシュート放出機構を提供することにある。
本発明によれば、降下体の分離可能な放出蓋に降下体内部から分離力を付与することにより、前記放出蓋に結合して前記降下体に収納されたパラシュートを前記降下体から引き出すパラシュート放出機構であって、
加圧ガスが充填されたガスボンベと、
一端が前記放出蓋に当接又は近接し前記加圧ガスの圧力により前記放出蓋を押し上げる第1移動方向に沿って蓋側に向けて移動し前記放出蓋を押し上げる第1ピストンと、内部に前記第1ピストンを有する第1シリンダと、を有する複数の押出手段と、
内部に前記加圧ガスを通し前記複数の押出手段に連結して前記加圧ガスを供給する複数の第1配管と、を備え、
前記複数の第1配管は、互いに連通しており、
前記押出手段は、前記第1ピストンの移動を阻止するせん断ピンを有する、ことを特徴とするパラシュート放出機構が提供される。
また前記第1ピストンは、前記第1移動方向に直交する方向に延び前記第1ピストンを貫通するピン用内側孔を有し、
前記第1シリンダは、前記第1ピストンが前記第1移動方向における反蓋側に位置するときに前記ピン用内側孔の延長上に延びるピン用外側孔を有し、
前記せん断ピンは、前記ピン用内側孔と前記ピン用外側孔とに挿通され設置される。
また一端が前記ガスボンベに連結され他端が前記複数の第1配管に連結する1本の第2配管と、
第2配管上に設けられ該第2配管を電力により開閉する1つのソレノイド弁と、
第2配管上の前記ソレノイド弁と前記ガスボンベとの間に設けられ該ガスボンベから放出された前記加圧ガスを一時蓄積するバッファチューブと、を備える。
また前記複数の第1配管は、互いに同じ長さかつ同じ形状である。
また前記電力を供給する電源と、
前記電源と前記ソレノイド弁とに接続され前記ソレノイド弁に前記電力を配電する配電基盤と、
前記配電基盤に接続され該配電基盤に制御信号を送信することにより前記ソレノイド弁への前記電力の供給と切断とを制御する制御基盤と、を備える。
また前記押出手段は、前記放出蓋に一端が固定され反蓋側に向けて前記第1移動方向に延びるロッド棒と、
前記ロッド棒に設けられ前記第1移動方向に直交する第2移動方向に延びる挿通孔と、
前記挿通孔に向けて延びる挿通棒を有し前記第2移動方向に移動可能な第2ピストンと、
前記第2ピストンを内部に有し、ロッド棒側端部が前記第1配管に連結する第2シリンダと、
前記第1シリンダの反蓋側端部と前記第2シリンダの側面に設けられた開口位置とを連通する連通路と、を有し、
前記挿通棒は、前記第2ピストンが前記開口位置よりロッド棒側にあるときに前記挿通孔に差し込まれ、前記第2ピストンが前記開口位置より反ロッド棒側にあるときに前記挿通孔から抜けている長さであり、
前記加圧ガスは、前記第2シリンダに流入し、前記第2ピストンをロッド棒側から反ロッド棒側に向けて押して移動させ、開口した前記開口位置から前記連通路を通過して前記第1シリンダに流入し、前記第1ピストンを前記蓋側へ押して移動させる。
上述した本発明の装置によれば、第1ピストンの移動を妨げるせん断ピンが設けられているので、加圧ガスが押出手段に流入してからすぐには第1ピストンが移動しない。複数の第1配管が互いに連通しているので、せん断ピンが切れるまでの間に、互いの押出手段の内圧が均一化される。そのためせん断ピンに同じ圧力を掛けることができるので、複数のせん断ピンを同時に切断できる。それにより複数の第1ピストンを同時に移動させることができるので、複数のパラシュート放出機構を同時に作動させることができる。
また本発明のパラシュート放出機構は、互いに連通している第1配管とせん断ピンを有することにより、押出手段の作動の同時性を確保できるので、押出手段を複数設けることができる。そのため従来のパラシュート放出機構より押出手段の数を増やすことができる。それにより複数の押出手段でバランス良く放出蓋を押し出すことができ、押出手段が複数あることにより放出蓋の押し出しに必要な放出エネルギを稼ぐことができるため、ガスボンベが放出する加圧ガスの圧力でも十分に放出蓋を押し出すことができる。
また、ガスボンベの加圧ガスにより押出手段が作動するので、火工品を必要としない。それにより、パラシュート放出機構は、使用場所、輸送方法等の制約が緩やかとなる。そのため、パラシュート放出機構は、人がいる場所(例えば宇宙ステーションの有人宇宙機の内部)にでも安全に持ち込むことができる。
また、火工品を使わないので、作動確認をしても、パラシュート放出機構の内部が焼け焦げたりしない。そのためガスボンベを取り換えるだけで、容易に作動確認をすることができる。これにより降下体の打ち上げ前の点検を確実に行うことができる。
本発明のパラシュート放出機構が搭載される降下体の縦断面図である。 降下体が大気圏に突入してからパラシュートを開傘するまでの過程を表した説明図である。 本発明のパラシュート放出機構の全体説明図である。 本発明のパラシュート放出機構の全体説明図である。 本発明の押出手段の断面図である。 せん断ピンとそれを入れるピン用内側孔及びピン用外側孔の説明図である。 本発明の押出手段の作動機構の説明図である。 本発明の押出手段の作動機構の説明図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において共通する部分には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
図1は、本発明のパラシュート放出機構1が搭載される降下体Hの縦断面図である。
図2は、降下体Hが大気圏に突入してからパラシュートKを開傘するまでの過程を表した説明図である。図2(A)は、大気圏突入時、図2(B)は放出蓋Jを分離した時、図2(C)はパラシュートKの放出時、図2(D)はパラシュートKの開傘後を表した図である。
図2は、(A)から(D)にかけて時間が経過する。なお、図2は、細線で降下体Hの内部を表している。
本発明のパラシュート放出機構1は、降下体Hの分離可能な放出蓋Jに降下体内部(すなわち降下体Hの内部)から分離力を付与することにより、放出蓋Jに結合して降下体Hに収納されたパラシュートKを降下体Hから引き出すパラシュートKの放出機構である。本発明のパラシュート放出機構1は、図1に示すように降下体Hの内部に設けられている。
降下体Hは、例えば耐熱性素材を用いた球形のカプセルである。降下体Hは図2(A)に示すように宇宙空間から大気圏に突入し、図2(B)、(C)に示すように、降下体Hが大気圏を降下する間に降下体Hの内部に収納されているパラシュートKを放出し、開傘する。
図1に示すように、降下体Hには、取り外し可能な放出蓋Jが設けられており、その内部に、ペイロード、観測機、通信機、等の機器Qが搭載されている。また降下体Hの内部には、パラシュートKが収納されている。
なお、降下体Hは、この形状のカプセルに限らず、円盤形状、大きな頂角を有する円錐形状、もしくはその他の形状のカプセルであってもよい。
放出蓋Jは、耐熱性素材で形成されていることが好ましい。また放出蓋Jは、降下体Hの降下中に、降下体Hの上方に位置するように設けられていることが好ましい。放出蓋Jは、降下体Hが宇宙空間及び大気圏に突入後の降下途中にあるときには、降下体Hに密着する。所定の高度まで降下体Hが降下すると、図2(B)に示すように押出手段5の作動により放出蓋Jが持ち上げられ、降下体Hと放出蓋Jとの間に隙間が生じる。その隙間に吹き込む風により放出蓋Jを上方に持ち上げる空気抵抗が生じ、放出蓋Jは降下体Hから引き離される。
パラシュートKは、放出蓋Jの内側に連結された収納袋Lに、折り畳まれた状態で収納されていることが好ましい。それにより降下体Hが大気圏を降下中に放出蓋Jが外れると、それとともに収納袋Lが降下体H内部から引き出され、パラシュートKを放出することができる。つまり図1において、収納袋Lは、機器Qの放出蓋側に設けられ、放出蓋Jに連結される。収納袋Lの内部に収納されたパラシュートKは、機器Qに連結されている。パラシュートKと収納袋Lは、パラシュートKが完全に引き出された後に掛かる所定の荷重で切断される弱い糸で連結されている。放出蓋Jが降下体Hから引き離されると、収納袋Lが放出蓋Jに引っ張られる。一方、パラシュートKは機器Qに連結しているので、パラシュートKには、重力により下方に向かう力が掛かる。それによりパラシュートKは、図2(C)に示すように収納袋Lから引き出され、パラシュートKと収納袋Lとを連結する糸が切断される。図2(D)に示すようにパラシュートKは、その後開傘する。
なお、降下体Hから放出蓋Jを押し上げることによりパラシュートKが放出されるのであれば、パラシュートKを放出する機構は、その他の機構でもよい。
図3と図4は、本発明のパラシュート放出機構1の全体説明図である。
本発明のパラシュート放出機構1は、ガスボンベ3、複数の押出手段5、及び複数の第1配管7、を備える。また本発明のパラシュート放出機構1は、図3に示すように、第2配管9、ソレノイド弁11、電源15、配電基盤19、及び制御基盤21を備える。
本発明の押出手段5は、一端が放出蓋Jに当接又は近接し加圧ガスの圧力により放出蓋Jを押し上げる第1ピストン31を有する機構であり、1つの降下体Hの中に複数設けられる。押出手段5の数は、2つ以上であればいくつでもよいが、ここでは4つを例として説明する。
押出手段5は、第1ピストン31の移動を阻止するせん断ピン35を有する。複数の押出手段5のそれぞれに設けられたせん断ピン35は、切断に必要な圧力が互いに同じになるように設けられている。言い換えると、複数のせん断ピン35は、同じ圧力が掛かったときに同時に切断されるように設けられている。
なお、本発明の押出手段5については、後で詳述する。
ガスボンベ3は、加圧ガスが充填されたボンベ又はカートリッジである。加圧ガスは、例えば加圧された窒素などの不活性ガスであることが好ましい。
ガスボンベ3は、開口した状態で第2配管9の一端に連結されており、第2配管9の内部に加圧ガスを放出する。ソレノイド弁11が閉鎖しているとき、ガスボンベ3と第2配管9の内部には加圧ガスが充填している。
第2配管9は、一端がガスボンベ3に連結され他端が複数の第1配管7に連結された1本の配管である。第2配管上には、1つのソレノイド弁11が設けられていることが好ましい。
ソレノイド弁11は、第2配管9の連通を開閉する電磁弁又は電動弁である。ソレノイド弁11が1本の第2配管9に設けられた1つの弁であることにより、加圧ガスが複数の押出手段5に到達するまでの時間を揃えることができる。ソレノイド弁11は、電力16により開閉をする弁であることが好ましい。
制御基盤21は、ソレノイド弁11を作動させる制御信号23を配電基盤19に送信することにより、ソレノイド弁11への電力16の供給と切断を制御する。したがって制御基盤21がソレノイド弁11の作動を制御できる。
第2配管9の他端は、複数の第1配管7に連結されている。ソレノイド弁11が開放すると、第2配管9内及びバッファチューブ13内の加圧ガスは、複数の第1配管7内に流入する。
複数の第1配管7は、互いに連通しており、複数の押出手段5にそれぞれ連結して、加圧ガスを押出手段5に供給する配管である。
複数の第1配管7が互いに連通していることにより、たとえソレノイド弁11の開放直後には押出手段5内の加圧ガスの圧力にばらつきがあったとしても、圧力が高い方から低い方へ加圧ガスが流れることにより、各第1ピストン31を押す圧力が一定に均される。
せん断ピン35は、ある一定の圧力に加圧ガスの圧力が高まるまで、第1ピストン31の移動を阻止することができる。そのため本発明は、せん断ピン35を備えることにより、複数の押出手段5内の加圧ガスの圧力が均一になるまでの時間を確保することができる。
これにより押出手段5のせん断ピン35を切断する程に十分に第1ピストン31を押すガス圧が高まったときには、第1ピストン31を押す圧力が互いに等しくなっている。
そのため第1ピストン31を押す圧力が一定であれば、せん断ピン35は、同時に切断されるので、複数の押出手段5が同時に作動することができる。
複数の第1配管7は、互いに同じ長さかつ同じ形状であることが好ましい。それにより複数の第1配管7の流体抵抗を互いに同じにすることができるので、加圧ガスが複数の押出手段5に到達するまでの時間をさらに揃えることができる。
なお、第1配管7の長さは、例えば図3のようにソレノイド弁11がある場合は、ソレノイド弁11から押出手段5までの長さである。また例えばソレノイド弁11が無い場合は、第1配管7の長さは、ガスボンベ3から押出手段5までの長さである。
ソレノイド弁11に供給される電力16は、配電基盤19に接続された電源15から供給される。電源15は、電池であることが好ましい。
本発明のパラシュート放出機構1は、ガスボンベ3から放出する加圧ガスにより押出手段5が作動するので、火工品が必要ない。そのため、パラシュート放出機構1は、人がいる場所でも安全に持ち込むことができる。
また、火工品を使わないので、作動確認をしても、パラシュート放出機構1の内部が焼け焦げたりしない。そのため使用後のガスボンベ3をガスが充填された新しいガスボンベ3に取り換えるだけで、そのまま実際に使用することができる。
配電基盤19は、電源15とソレノイド弁11に接続され、ソレノイド弁11に電力16を配電する基盤である。
制御基盤21は、配電基盤19に接続され、配電基盤19に制御信号23を送信することによりソレノイド弁11への電力16の供給と切断とを制御する基盤である。制御基盤21は、予め設定された適切なタイミングでソレノイド弁11を開放させるための制御信号23を送信することにより、パラシュートKを放出するタイミングを制御できる。
制御基盤21は、制御信号23を送信する「予め設定された適切なタイミング」を再突入からの経過時間や、降下体Hの高度、等により計ることが好ましい。
なお本発明のパラシュート放出機構1は、図4に示すように、第2配管9に、バッファチューブ13を有していてもよい。バッファチューブ13は、第2配管上のソレノイド弁11とガスボンベ3との間に設けられ、ガスボンベ3から放出された加圧ガスを一時蓄積するタンクである。
ガスボンベ3から放出された加圧ガスは、第2配管9の中を通り、一旦、バッファチューブ13に溜る。そして制御基盤21がソレノイド弁11を開放するまで、バッファチューブ13内に貯留する。
バッファチューブ13の大きさを適正に設定することにより、押出手段5の作動に必要なガス圧やガス量を調節することができる。
また本発明のパラシュート放出機構1には、使用後のガスボンベ3に新しくガスを注入するための充填口18が設けられていてもよい。例えば地上で複数回、作動確認をする際に、1度目の作動確認後に充填口18に補充用のガスボンベを連結し、充填口18とガスボンベ3の間に設けられた封切弁17を開いて、ガスボンベ3にガスを充填してもよい。ガスボンベ3にガスを充填した後には、補充用のガスボンベを充填口18から取り外す。
もしくは、本発明のパラシュート放出機構1がガスボンベ3を有しておらず、充填口18から直接バッファチューブ13にガスを充填してもよい。
図5は、本発明の押出手段5の断面図である。
押出手段5は、上述の第1ピストン31と、第1シリンダ33、ロッド棒41、第2ピストン51、第2シリンダ53、連通路57、及びせん断ピン35を有する。
上述した第1ピストン31は、第1シリンダ33の内側に沿って、放出蓋Jを押し上げる方向(以下、第1移動方向Y)に移動可能なピストンである。なお、以下の説明において、放出蓋側を「蓋側」とし、反放出蓋側を「反蓋側」とする。
第1ピストン31は、外周面が第1シリンダ33の内周面に接しながら第1移動方向Yに摺動するピストン部31aと、ピストン部31aの蓋側中央から蓋側に向けて延びる軸部31bと、を有している。ピストン部31aの反蓋側の面には、蓋側に向って凹んだ窪み31cが形成されている。
なお、以下の説明において、ピストン部31aの反蓋側の面より反蓋側の第1シリンダ33の内腔を反蓋側空間Mとする。
押出手段5の作動前には、軸部31bの蓋側の端部が放出蓋Jの内面に接している。
図6は、せん断ピン35とそれを入れるピン用内側孔37及びピン用外側孔39の説明図である。図6(A)は第1ピストン31の蓋側端部の斜視図、図6(B)は第1シリンダ33の蓋側端部の斜視図、図6(C)はせん断ピン35の斜視図である。図6(D)は、第1シリンダ33の内部に第1ピストン31を入れ、せん断ピン35をピン用内側孔37とピン用外側孔39とに挿通させたときの斜視図である。
図6(A)に示すように、第1ピストン31の軸部31bは、第1移動方向Y(図5、図6における上下方向)に直交する方向に延び、軸部31bを貫通するピン用内側孔37を有する。ピン用内側孔37の直径は、せん断ピン35が通る大きさである。
図5、図6(B)に示すように、第1シリンダ33の蓋側端部には、第1ピストン31の軸部31bが通過可能な貫通孔である軸通孔33bが設けられたピン固定具33aが取り付けられている。ピン固定具33aには、第1ピストン31が第1移動方向Yにおける反蓋側に位置するときのピン用内側孔37の延長上に延びるピン用外側孔39が設けられている。
なお、ピン固定具33aは、第1シリンダ33と一体に形成されていてもよい。ピン用外側孔39は、貫通孔であることが好ましい。
図6(C)に示すせん断ピン35は、例えば直径0.5mm〜1.5mmのピンである。複数の押出手段5に設置される複数のせん断ピン35は、寸法管理、材料管理によりせん断強度を揃えたピンであることが好ましい。
押出手段5の作動前には、せん断ピン35は、図6(D)に示すように、ピン用内側孔37とピン用外側孔39とに挿通され設置される。
複数の押出手段5のピン用内側孔37の両端部の形状(すなわちピン用内側孔37の内面と軸部31bの外周面とが成す形状)は、互いに同じ形状に形成される。同様に、複数の押出手段5のピン用外側孔39の軸通孔側端部の形状(すなわちピン用外側孔39の内面とピン固定具33aの軸通孔33bの内周面とが成す形状)も、互いに同じ形状に形成される。
図5において、第1ピストン31に加圧ガスの圧力が掛かると、反蓋側空間Mの圧力が高まり、第1ピストン31が蓋側に移動する。それによりせん断ピン35は、ピン用内側孔37とピン用外側孔39との境界部に、第1移動方向Yのせん断力を受ける。
第1ピストン31を押す加圧ガスの圧力による第1移動方向Yへの力が2箇所でのこのせん断力の和より大きくなった時点で、せん断ピン35が切断され、第1ピストン31が蓋側に移動する。
図5に示すようにロッド棒41は、放出蓋Jから反蓋側(放出蓋Jから離れる方向)に向けて延びる棒であり、第1移動方向Yに直交する方向(以下、第2移動方向X)に延びる挿通孔43を有する。
ロッド棒41は、蓋側の端部が放出蓋Jに固定されている。押出手段5の作動前には、挿通孔43には、後述する第2ピストン51の挿通棒55が挿通されており、ロッド棒41の第1移動方向Yの位置を固定している。それにより放出蓋Jが、例えば大気圏突入等の衝撃により、押出手段5の作動前に降下体Hから外れることを防いでいる。
図5に表した挿通孔43は、ロッド棒41を貫通する貫通孔であるが、ロッド棒41の第1移動方向Yへの動くのを挿通棒55が防げるのであれば、貫通していなくてもよい。
なお、ロッド棒41は、蓋側の端部が放出蓋Jに固定されているため、放出蓋Jが降下体Hから放出されると、ロッド棒41も放出蓋Jと共に放出される。
第2シリンダ53は、第2移動方向Xに移動可能な第2ピストン51を内部に有し、ロッド棒側端部が第1配管7に連結されているシリンダである。
第2ピストン51は、ロッド棒41の挿通孔43に向けて延びる挿通棒55を有している。
押出手段5の作動前は、第2ピストン51は、ロッド棒側に設置されている。それにより第2ピストン51の挿通棒55がロッド棒41の挿通孔43に挿通し、ロッド棒41の第1移動方向Yにおける位置を固定する。
なお、図5の例では、Oリング61が、第2シリンダ53に設けられているが、第2ピストン51に設けられていてもよい。
第2シリンダ53のロッド棒側端部が第1配管7に連結しているため、第2ピストン51よりロッド棒側の第2シリンダ53の内腔(以下、ロッド棒側空間N)は、第1配管7と連通する。
それにより第1配管7からロッド棒側空間Nに流入してきた加圧ガスに押されて、第2ピストン51は反ロッド棒側へ移動する。それにより挿通棒55がロッド棒41の挿通孔43から抜け、ロッド棒41が移動可能となる。
また押出手段5は、第1移動方向Yに移動する第1ピストン31と、その外筒である第1シリンダ33とを有する。図5の例では、第1シリンダ33は、第2シリンダ53の蓋側に位置するが、第1シリンダ33と第2シリンダ53が連通路57で連通している限りで、位置関係はこれに限らない。
連通路57は、第1シリンダ33の反蓋側端部と第2シリンダ53の側面に設けられた開口位置58とを連通する。
挿通棒55は、第2ピストン51が開口位置58よりロッド棒側にあるときに挿通孔43に差し込まれ、第2ピストン51が開口位置58より反ロッド棒側にあるときに挿通孔43から抜けている長さに設定されている。
図5に示すように、ロッド棒41は放出蓋Jに固定されているため、挿通孔43から挿通棒55が抜ける前に第1ピストン31が動き始めてしまうと、挿通棒55がロッド棒41に引っかかり、第2ピストン51が反ロッド棒側へ移動できなくなってしまう。このような事態を避けるために、連通路57の開口位置58は、挿通棒55が挿通孔43から抜けた後に開口する位置に設けられている。
なお、図5に示すように、Oリング61が第2シリンダ53側に設けられる場合、Oリング61は、連通路57の開口位置58のロッド棒側と反ロッド棒側とに設けられていることが好ましい。またOリング61は、第2シリンダ53が第2移動方向Xのいずれの位置にあっても第2シリンダ53に接する位置に設けられている。
さらにOリング61は、挿通棒55の周囲にも設けられていることが好ましい。
これにより加圧ガスは、第1配管7から第2シリンダ53に流入し、第2ピストン51をロッド棒側から反ロッド棒側に向けて押して移動させる。開口位置58が開口した時点では、既に挿通棒55は、ロッド棒41の挿通孔43から抜けている。そして加圧ガスは、開口した開口位置58から連通路57を通過して第1シリンダ33に流入し、第1ピストン31を蓋側へ押し、第1移動方向Yに沿って蓋側に向けて第1ピストン31を移動させることができる。それにより第1ピストン31は、放出蓋Jを押し上げることができる。
なお、本発明の押出手段5は、加圧ガスの圧力により第1移動方向Yの蓋側に第1ピストン31を移動させることができる構成であれば、その他の構成の押出手段であってもよい。
複数のうちの1つの押出手段5の第1ピストン31が、他の押出手段5の挿通棒55が挿通孔43から抜ける前に蓋側に移動を始めてしまうと、他の押出手段5のロッド棒41が放出蓋Jと共に蓋側に持ち上げられ、挿通棒55がロッド棒41に引っかかってしまう。それにより、他の押出手段5の第2ピストン51が移動できず、押出手段5が作動できない。それにより放出蓋Jが降下体Hから解除されないため、パラシュートKを放出できない。
したがって、パラシュートKを放出するためには、複数の押出手段5が同時に作動する必要がある。
本発明のパラシュート放出機構1は、上述した構成により、複数の押出手段5を同時に作動させることができる。
なお、ここでいう「同時に作動」とは、厳密に同時に第1ピストン31が移動することを意味する。
以下に、本発明の複数の押出手段5が同時に作動できる理由を説明する。
図7と図8は、本発明の押出手段5の作動機構の説明図である。
図7(A)、(B)、(C)、図8(A)、(B)の順に時間が経過する。
図7(A)〜(C)において、左側の押出手段5は、複数の押出手段5のうち第2ピストン51が最も早く移動した押出手段5(以下、早い押出手段5)を表している。
図7(A)〜(C)において、右側の押出手段5は、複数の押出手段5のうち第2ピストン51が最も遅く移動した押出手段5(以下、遅い押出手段5)を表している。
図7(A)〜(C)及び図8(A)、(B)の右側に表されたグラフは、図7(A)〜(C)及び図8(A)、(B)の各時点における押出手段5の内部の加圧ガスの圧力を示している。このグラフにおいて、縦軸は、押出手段5の内部の加圧ガスの圧力を示し、横軸は時間の経過を示している。Pは、せん断ピン35が切断されるときの加圧ガスの圧力を表している。また線Fは、早い押出手段5内の加圧ガスの圧力を表す線であり、線Sは、遅い押出手段5内の加圧ガスの圧力を表す線である。
第2ピストン51が反ロッド棒側へ移動するタイミングは、第2シリンダ53に流入する加圧ガスの圧力、第2シリンダ53と第2ピストン51との摩擦力、第1配管7の長さや直径等の形状、等の条件により影響を受ける。
これらの条件は、一般に一定に揃えるのが難しく、各押出手段5によってばらつきがある。そのため、第2ピストン51が移動するタイミングは、ばらつきやすい傾向がある。
図7(A)は、早い押出手段5の第2ピストン51が反ロッド棒側へ移動し、遅い押出手段5の第2ピストン51がまだロッド棒側に位置する時点を表している。また図7は、第2シリンダ53に流入する加圧ガスの圧力にばらつきがあったことが原因として第2ピストン51の移動のタイミングにばらつきが生じた場合を例としている。
図7(A)において、早い押出手段5の第2シリンダ53には、他の押出手段5よりも強い圧力の加圧ガスが流入している。そのため早い押出手段5の第2ピストン51が反ロッド棒側へ移動するので、早い押出手段5のロッド棒側空間Nは、これ以上広がらない。そのため早い押出手段5のロッド棒側空間Nの圧力は徐々に上昇する。
図7(B)は、遅い押出手段5の第2ピストン51が動き始めた時点を表している。
早い押出手段5以外の押出手段5の第2ピストン51が動き始めると、それらの押出手段5のロッド棒側空間Nが広くなる。
第2シリンダ53と第2ピストン51との摩擦力は小さく設定されており、第2ピストン51は、低い圧力でも容易に移動できるように設けられている。また加圧ガスの加圧の増加より、第2ピストン51の移動の方が速く動く。そのため第2ピストン51が移動すると、押出手段5内のガス量に対してロッド棒側空間Nが広くなり、押出手段5内の圧力が一時的に下がる。
複数の第1配管7は互いに連通しているため、内圧の高い押出手段5から低い押出手段5に向けて加圧ガスが流れる。そのため早い押出手段5の内部の圧力は、他の押出手段5の第2ピストン51の移動と共に徐々に下がる。
また遅い押出手段5の内圧が上がると、その第2ピストン51が移動し、それと共に遅い押出手段5のロッド棒側空間Nが広がる。そのため遅い押出手段5の第2ピストン51の移動と共に、その押出手段5の内圧は下がる。
図7(C)は、遅い押出手段5の第2ピストン51が反ロッド棒側へ移動してからせん断ピン35が切断される前までの時点を表した図である。
遅い押出手段5の第2ピストン51が反ロッド棒側へ移動し終わると、ロッド棒側空間Nの拡大が終了する。それ以降は、ロッド棒側空間Nの体積は変わらないため、加圧ガスの流入と共に、徐々に押出手段5の内圧が増加する。この内圧の増加は、せん断ピン35が切断されるまで続く。その間、複数の第1配管7が互いに連通しているので、複数の押出手段5の内圧が互いに均され、一定になる。そのため、第1ピストン31を押す加圧ガスの圧力による第1移動方向Yへの力が、せん断ピン35の2箇所のせん断力の和を超えるまで、押出手段5の内圧は互いに同じ圧力で上昇していく。
これにより複数の押出手段5のせん断ピン35に、それぞれ同じ圧力をかけることができる。
図8(A)、(B)において、左側の押出手段5は、早い押出手段5を表している。また図8(A)、(B)において、右側の押出手段5は、遅い押出手段5を表している。
図8(A)は、せん断ピン35が切断された後の時点を表した図である。
せん断ピン35と第2ピストン51が複数ある場合、第2ピストン51の摩擦力のばらつきよりもせん断ピン35の精度のばらつきの方が小さいため、せん断ピン35に同じ圧力が掛かることにより、せん断ピン35を同時に切断できる。そのためある所定の圧力を超えると、複数のせん断ピン35が同時に切断される。それにより複数の第1ピストン31が同時に蓋側に移動する。
せん断ピン35が切断される時点で全ての第2ピストン51の挿通棒55はロッド棒41の挿通孔43から抜けているため、第1ピストン31は、容易に放出蓋Jを押し上げることができる。第1ピストン31が蓋側に移動すると、その分、加圧ガスの体積が大きくなるため、押出手段5の内圧が減少する。
図8(B)は、放出蓋Jが降下体Hから浮き上がった時点を表した図である。
放出蓋Jが第1ピストン31に持ち上げられると、降下体Hと放出蓋Jの間に隙間が生じる。降下体Hは大気圏を降下中であるため、その隙間に風が吹き込み、放出蓋Jを上方に持ち上げる空気抵抗が生じる。それにより放出蓋Jは降下体Hから浮き上がり、引き離される。
放出蓋Jには、収納袋Lが連結されている。そのため放出蓋Jが収納袋Lを降下体Hの内部から引き出し、降下体Hから離れることにより、収納袋Lに張力がかかり、パラシュートKが収納袋Lから引き出され、パラシュートKを放出することができる。
このように作動することにより、本発明のパラシュート放出機構1は、複数あっても同時に作動できる。それにより火工品を使用しなくても、ガスボンベ3の加圧ガスの圧力でパラシュートKを放出することができる。
上述した本発明の装置によれば、第1ピストン31の移動を妨げるせん断ピン35が設けられているので、加圧ガスが押出手段5に流入してからすぐには第1ピストン31が移動しない。複数の第1配管7が互いに連通しているので、せん断ピン35が切れるまでの間に、互いの押出手段5の内圧が均一化される。そのためせん断ピン35に同じ圧力を掛けることができるので、複数のせん断ピン35を同時に切断できる。それにより複数の第1ピストン31を同時に移動させることができるので、複数の押出手段5を同時に作動させることができる。
また本発明のパラシュート放出機構1は、互いに連通している第1配管7とせん断ピン35を有することにより、押出手段5の作動の同時性を確保できるので、押出手段5を複数設けることができる。そのため押出手段5の数を従来のパラシュート放出機構1より増やすことができる。それにより複数の押出手段5でバランス良く放出蓋Jを押し出すことができ、押出手段5が複数あることにより放出蓋Jの押し出しに必要な放出エネルギを稼ぐことができるため、ガスボンベ3が放出する加圧ガスの圧力でも十分に放出蓋Jを押し出すことができる。
また、ガスボンベ3の加圧ガスにより押出手段5が作動するので、火工品を必要としない。それにより、パラシュート放出機構1は、使用場所、輸送方法等の制約が緩やかとなる。そのため、パラシュート放出機構1は、人がいる場所(例えば宇宙ステーションの有人宇宙機の内部)にでも安全に持ち込むことができる。
また、火工品を使わないので、作動確認をしても、パラシュート放出機構1の内部が焼け焦げたりしない。そのためガスボンベ3を取り換えるだけで、容易に作動確認をすることができる。これにより降下体Hの打ち上げ前の点検を確実に行うことができる。
なお本発明は上述した実施の形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更を加え得ることは勿論である。
1 パラシュート放出機構、3 ガスボンベ、5 押出手段、
7 第1配管、9 第2配管、11 ソレノイド弁、
13 バッファチューブ、15 電源、16 電力、17 封切弁、
18 充填口、19 配電基盤、21 制御基盤、23 制御信号、
31 第1ピストン、31a ピストン部、31b 軸部、31c 窪み、
33 第1シリンダ、33a ピン固定具、33b 軸通孔、
35 せん断ピン、37 ピン用内側孔、39 ピン用外側孔、
41 ロッド棒、43 挿通孔、51 第2ピストン、53 第2シリンダ、
55 挿通棒、57 連通路、58 開口位置、61 Oリング、
H 降下体、J 放出蓋、K パラシュート、L 収納袋、
Q 機器、M 反蓋側空間、N ロッド棒側空間、
F 早い押出手段内の加圧ガスの圧力を表す線、
S 遅い押出手段内の加圧ガスの圧力を表す線、
P せん断ピンが切断されるときの加圧ガスの圧力、
X 第2移動方向、Y 第1移動方向

Claims (7)

  1. 降下体の分離可能な放出蓋に降下体内部から分離力を付与することにより、前記放出蓋に結合して前記降下体に収納されたパラシュートを前記降下体から引き出すパラシュート放出機構であって、
    加圧ガスが充填されたガスボンベと、
    一端が前記放出蓋に当接又は近接し前記加圧ガスの圧力により前記放出蓋を押し上げる第1移動方向に沿って蓋側に向けて移動し前記放出蓋を押し上げる第1ピストンと、内部に前記第1ピストンを有する第1シリンダと、を有する複数の押出手段と、
    内部に前記加圧ガスを通し前記複数の押出手段に連結して前記加圧ガスを供給する複数の第1配管と、を備え、
    前記複数の第1配管は、互いに連通しており、
    前記押出手段は、複数の該押出手段内の前記加圧ガスの圧力が均一化されるまで前記第1ピストンの移動を阻止するせん断ピンを有し、
    複数のせん断ピンは、同じ圧力が掛かることにより同時に切断される、ことを特徴とするパラシュート放出機構。
  2. 降下体の分離可能な放出蓋に降下体内部から分離力を付与することにより、前記放出蓋に結合して前記降下体に収納されたパラシュートを前記降下体から引き出すパラシュート放出機構であって、
    加圧ガスが充填されたガスボンベと、
    一端が前記放出蓋に当接又は近接し前記加圧ガスの圧力により前記放出蓋を押し上げる第1移動方向に沿って蓋側に向けて移動し前記放出蓋を押し上げる第1ピストンと、内部に前記第1ピストンを有する第1シリンダと、を有する複数の押出手段と、
    内部に前記加圧ガスを通し前記複数の押出手段に連結して前記加圧ガスを供給する複数の第1配管と、を備え、
    前記複数の第1配管は、互いに連通しており、
    前記押出手段は、前記第1ピストンの移動を阻止するせん断ピンを有し、
    一端が前記ガスボンベに連結され他端が前記複数の第1配管に連結する1本の第2配管と、
    第2配管上に設けられ該第2配管を電力により開閉する1つのソレノイド弁と、
    第2配管上の前記ソレノイド弁と前記ガスボンベとの間に設けられ該ガスボンベから放出された前記加圧ガスを一時蓄積するバッファチューブと、を備える、ことを特徴とするパラシュート放出機構。
  3. 前記第1ピストンは、前記第1移動方向に直交する方向に延び前記第1ピストンを貫通するピン用内側孔を有し、
    前記第1シリンダは、前記第1ピストンが前記第1移動方向における反蓋側に位置するときに前記ピン用内側孔の延長上に延びるピン用外側孔を有し、
    前記せん断ピンは、前記ピン用内側孔と前記ピン用外側孔とに挿通され設置される、ことを特徴とする請求項1または2に記載のパラシュート放出機構。
  4. 一端が前記ガスボンベに連結され他端が前記複数の第1配管に連結する1本の第2配管と、
    第2配管上に設けられ該第2配管を電力により開閉する1つのソレノイド弁と、
    第2配管上の前記ソレノイド弁と前記ガスボンベとの間に設けられ該ガスボンベから放出された前記加圧ガスを一時蓄積するバッファチューブと、を備える、ことを特徴とする請求項に記載のパラシュート放出機構。
  5. 前記複数の第1配管は、互いに同じ長さかつ同じ形状である、ことを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載のパラシュート放出機構。
  6. 前記電力を供給する電源と、
    前記電源と前記ソレノイド弁とに接続され前記ソレノイド弁に前記電力を配電する配電基盤と、
    前記配電基盤に接続され該配電基盤に制御信号を送信することにより前記ソレノイド弁への前記電力の供給と切断とを制御する制御基盤と、を備える、ことを特徴とする請求項2または4に記載のパラシュート放出機構。
  7. 前記押出手段は、前記放出蓋に一端が固定され反蓋側に向けて前記第1移動方向に延びるロッド棒と、
    前記ロッド棒に設けられ前記第1移動方向に直交する第2移動方向に延びる挿通孔と、
    前記挿通孔に向けて延びる挿通棒を有し前記第2移動方向に移動可能な第2ピストンと、
    前記第2ピストンを内部に有し、ロッド棒側端部が前記第1配管に連結する第2シリンダと、
    前記第1シリンダの反蓋側端部と前記第2シリンダの側面に設けられた開口位置とを連通する連通路と、を有し、
    前記挿通棒は、前記第2ピストンが前記開口位置よりロッド棒側にあるときに前記挿通孔に差し込まれ、前記第2ピストンが前記開口位置より反ロッド棒側にあるときに前記挿通孔から抜けている長さであり、
    前記加圧ガスは、前記第2シリンダに流入し、前記第2ピストンをロッド棒側から反ロッド棒側に向けて押して移動させ、開口した前記開口位置から前記連通路を通過して前記第1シリンダに流入し、前記第1ピストンを前記蓋側へ押して移動させる、ことを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載のパラシュート放出機構。
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