用語「オキソ」は、酸素がケトンまたはアルデヒドのカルボニルを形成するように炭素と二重結合している酸素原子を指す。例えばプリドン(pryidone)ラジカルは、オキソ置換C1〜10ヘテロアリールと考えられる。
用語「薬学的に許容できる塩」は、薬学的に許容できる有機酸と塩基、または無機酸と塩基の塩を指す。このような塩は当該技術分野でよく知られており、それにはJournal of Pharmaceutical Science,66,2−19(1977)中に記載されているものが挙げられる。例えば、塩酸塩である。
「任意選択で置換される」において使用される場合を含めて、用語「置換される」とは、基の1個または複数個の水素ラジカルが非水素ラジカル(置換基)によって置き換えられることを指す。これら置換基は置換位置ごとに同じでも異なってもよいことが理解されよう。本発明によって想定される基と置換基の組合せは、安定であるか化学的に実施可能なものである。
用語「安定である」とは、それらの生産を考慮した条件に曝された場合に実質上変化しない化合物を指す。非限定的な例では、安定な化合物または化学的に実施可能な化合物は、水分または他の化学的反応条件の不在下で約1週間、40℃以下の温度に保った場合に実質上変化しないものである。
本明細書中で定義した用語が複数個の炭素原子に言及する場合、その言及された数はその言及された基を指し、その上の任意選択の置換基中に存在している可能性のある炭素を含まないことが理解されよう。
当業者は、本発明の化合物の幾つかが異性体として存在することを理解するはずである。幾何異性体、鏡像異性体、およびジアステレオマーを任意の比率で含む本発明の化合物のすべての立体異性体が、本発明の範囲内にあると考えられる。
当業者は、本発明の化合物の幾つかが互換異性体として存在することを理解するはずである。本発明の化合物のすべての互換異性型が、本発明の範囲内にあると考えられる。
本発明の化合物はまた、少なくとも1個の原子が、同じ原子番号だがその優勢な原子質量とは異なる原子質量を有する原子によって置き換えられるすべての薬学的に許容できる同位体変種を含む。式Iの化合物に含めるのに適した同位体には、放射性同位体が挙げられる。
用語「本発明(the invention)の化合物群」および「本発明(the invention)の化合物」ならびに「本発明(the present invention)の化合物群」などには、式Iの実施形態と、本明細書中で述べる式Iの範囲に含まれるその他のより具体的な実施形態と、本明細書中で述べる例示化合物と、これらの実施形態のそれぞれの薬学的に許容できる塩とが含まれる。
(k)一実施形態は、sが1である、式Iの化合物ならびに実施形態(a)、(b)、(c)、(d)、(e)、(f)、(g)、(h)、(i)、および(j)に関する。
(l)一実施形態は、qが1である、式Iの化合物ならびに実施形態(a)、(b)、(c)、(d)、(e)、(f)、(g)、(h)、(i)、(j)、および(k)に関する。
本発明の化合物は、様々な手順によって調製することができ、その幾つかを下記に述べる。すべての置換基は、別段の指示がない限り、さきに定義した通りである。各ステップの生成物は、抽出、蒸発、沈殿、クロマトグラフィ、濾過、粉砕、結晶化などを含む従来の方法によって回収することができる。これら手順は、無用の反応をできるだけ少なくするために、幾つかの基、例えばヒドロキシ基、アミノ基、またはカルボキシ基の保護を必要とする場合がある。保護基の選択、使用法、および除去は、よく知られており、また標準的技法として評価されている(例えば、T.W.GreeneおよびP.G.M.Wuts、Protective Groups in Organic Chemistry(John Wiley and Sons,1991))。下記のスキームにおいて出発材料は市販されている、または当該技術分野でよく知られている方法によって予め調製することができる。
この反応は、ジイソプロピルエチルアミンおよびトリエチルアミンなどの塩基を伴ってまたは伴わずにジオキサン、n−ブタノール、ジメチルスホキシドなどの適切な有機溶媒中で行われる。この反応は、一般には0〜80℃の温度で行われる。
スキームAのステップを変えて式Iの化合物を得ることができることは、通常の当業者には分かるはずである。具体的には式Iの化合物を生成するために必要とされるステップの順序は、合成されるその特定の化合物、出発化合物、および置換される部分の相対的反応活性度に左右される。他の変形形態も考えられ、当業者には容易に理解される。
このような反応は一般に鈴木反応として知られ、当該技術分野でよく知られている。鈴木反応がスキームB中に描かれているが、他の炭素−炭素結合形成カップリング反応を、ボロン酸またはそのエステル以外のYを有する式6の化合物で使用して式Iの化合物を生成することができることが理解されよう。
スキームBのステップ2において、式7の化合物を式4の適切な化合物と接触させて式8の化合物を得る。式4の適切な化合物および全般的な反応条件は、上記スキームAのステップ2中で述べられている。
スキームBのステップ4において、式8の化合物を還元して式Iの化合物にする。このような還元は当該技術分野でよく知られている。この反応は、ジオキサン、エタノール、メタノール、イソプロパノール、テトラヒドロフランなどのような適切な有機溶媒中で行われる。この反応は、一般には水素と、触媒、例えば白金またはパラジウム触媒とを使用して行われる。
スキームBのステップを変えて式Iの化合物を得ることができることは、通常の当業者には分かるはずである。具体的には式Iの化合物を生成するために必要とされるステップの順序は、合成されるその特定の化合物、出発化合物、および置換される部分の相対的反応活性度に左右される。
式Iの幾つかの化合物は、図示されていない追加のステップで式Iの他の化合物に変えることができることもまた理解されよう。式Iの化合物は様々な方法で変えることができる。そのような反応には、加水分解、酸化、還元、アルキル化、アミド化などが挙げられる。また、上記スキーム中に図示されていない任意選択のステップにおいて式Iの化合物を、当該技術分野でよく知られ、かつ評価されている方法によって薬学的に許容できる塩に変換することができる。
下記実施例は、例示的かつ非限定的であることを意図しており、本発明の特定の実施形態を示す。
プロトン核磁気共鳴(NMR)スペクトルを下記実施例中の化合物の多くについて得た。特徴的化学シフト(δ)は、s(一重線)、d(二重線)、t(三重線)、q(四重線)、m(多重線)、およびbr(ブロード)を含めて主要ピークの呼称の通常の省略形を使用してテトラメチルシランから低磁場で100万分の1の単位で与えられる。他の省略形は、別段の指定がない限り、それらの通常の意味を有する。マススペクトルは、別段の指定がない限り、エレクトロスプレーイオン化(ESI)または大気圧化学イオン化のどちらかを使用して記録された。
下記実施例は、適切な容器中で行われ、一般には撹拌された。指定された場合、幾つかの調製および実施例の生成物はHPLCによって精製される。指定された場合、それら調製および実施例の生成物は、HPLCによって精製された。
HPLCの方法A:ポンプ:Shimadzu LC−8A、UV/Vis:SPD−20A、ソフトウェア:LCSolution。Phenomenex Gemini(登録商標)C18、5μm、ID30×100mmのカラムを使用し、ACN(0.035%のTFAを含有する)および水(0.005%のTFAを含有する)の勾配で溶出した。別段の指定がない限り、10%〜100%のACN勾配が使用された。
HPLC法B:ポンプ:Waters2525または2545、MS:ZQ、ソフトウェア:MassLynx。Xbridge(商標)C18、5μm、ID30×75mmのカラムを使用し、水/アセトニトリル中10mMol NH4HCO3(pH=9.5〜10)の勾配で溶出した。
クロマトグラフィによる単離の後、溶媒を除去し、画分を含有する生成物を、その生成物を蒸発させる(例えば、GeneVac(商標)のロータリーエバポレーター、排気したフラスコ、凍結乾燥など)ことによって得た。
全体を通じて使用される省略形は、別段の指定がない限り、それらの通常の意味を有する。例えば下記の省略形が使用される。ACN(アセトニトリル)、aq(水)、Bocまたはt−BOC(tert−ブトキシカルボニル)、Cbz(カルボベンジルオキシ)、DCM(ジクロロメタン)、DMSO(ジメチルスルホキシド)、TFA(トリフルオロ酢酸)、HOAc(酢酸)、MeOH(メタノール)、PE(石油エーテル)、EAまたはEtOAc(酢酸エチル)など。
調製1:(5−クロロ−2−フルオロフェニル)(ピペリジン−4−イル)メタノン
−78℃でTHF(4.59mL)中に溶かした2−ブロモ−4−クロロ−1−フルオロベンゼン(175μL、1.377mmol)の溶液を、n−BuLi(2.6M、741μL,1.928mmol)で処理し、その反応混合物を30分間撹拌した。これに4−(メトキシ(メチル)カルバモイル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(250mg、0.918mmol)を一度に加えた。冷却浴を取り除き、得られた反応混合物を室温まで温め、1.5時間撹拌した。ヘキサン中10%EtOAcを使用する自動化されたフラッシュシリカゲルクロマトグラフィによる精製により、4−(5−クロロ−2−フルオロベンゾイル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(287.9mg、92%)を黄色の油として得た。ESI−MS m/z[M+Na]+364.20。
ジオキサン(2.41mL)中に溶かした4−(5−クロロ−2−フルオロベンゾイル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(287.9mg、0.843mmol)の溶液を、HCl(2.11mL、8.43mmol)で室温において処理し、得られた反応混合物を一晩撹拌した。この反応混合物をヘキサンで希釈し、吸引により濾過して(5−クロロ−2−フルオロフェニル)(ピペリジン−4−イル)メタノンをそのHCl塩(146mg、62.3%)として黄色の固体として得た。ESI−MS m/z[M+H]+242.20。
調製2:4−(2,4−ジフルオロフェノキシ)ピペリジン
THF(400mL)中に溶かした2,4−ジフルオロフェノール(10g、77mmol)、PPh3(30.2g、115mmol)、および4−ヒドロキシピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(30.9g、154mmol)の溶液に、0℃においてDEAD(18.3mL、115mmol)を1滴ずつ加えた。添加が完了した後、その得られた混合物を40℃において16時間撹拌した。その混合物を水中に注ぎ、EtOAc(3×400mL)で抽出した。一緒にした有機層をNa2SO4上で乾燥し、濾過し、濃縮して粗生成物を得た。PE:EtOAc(80:1)で溶出するフラッシュシリカゲルクロマトグラフィにより精製して、4−(2,4−ジフルオロフェノキシ)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルを油(20g、83%)として得た。
HCl/EtOAc(4:1)(250mL)中に溶かした4−(2,4−ジフルオロフェノキシ)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(20g、63.8mmol)の溶液を、25℃において1時間撹拌した。この混合物を濃縮して表題化合物をそのHCl塩として白色の固体(15.4g、97%)として得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 1.84(m,2H),2.08(m,2H),3.05(m,2H),3.20(m,2H),4.57(m,1H),7.04(m,1H),7.31(m,2H),8.95(br d,2H)。
調製3:3−フルオロ−4−(ピペリジン−4−イルオキシ)ベンゾニトリル
THF(500mL)中に溶かした3,4−ジフルオロベンゾニトリル(28g、201mmol)および4−ヒドロキシピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(40.5g、201mmol)の溶液を、水素化ナトリウム(4g、100mmol)で処理し、25℃において16時間撹拌した。この反応混合物を水で洗浄し、EtOAcで抽出し、その粗生成物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィにより精製して4−(4−シアノ−2−フルオロフェノキシ)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(25g、39%)を得た。
HCl/EtOAc(4:1)(100mL)中の4−(4−シアノ−2−フルオロフェノキシ)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(42g、131mmol)の溶液を5時間撹拌した。この混合物を濃縮して表題化合物をそのHCl塩(12g、36%)として得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 1.89(m,2H),2.14(m,2H);3.08(m,2H),3.21(m,2H),4.86(m,1H),7.48(t,J=8.4Hz,1H),7.70(d,J=8.4Hz,1H),7.89(m,1H);ESI−MS m/z[M+H]+220.7。
調製4:4−((2,4−ジフルオロフェニル)フルオロメチル)ピペリジン
MeOH(15.7mL)中に溶かした4−(2,4−ジフルオロベンゾイル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(1.28g、3.93mmol)の0℃溶液に、NaBH4(0.372g、9.84mmol)を加えた。氷浴を取り除き、その反応混合物を室温において2時間撹拌し、次いで飽和NH4Cl水溶液でクエンチした。有機層をEtOAcで抽出し、水で洗浄し、MgSO4上で乾燥した。溶媒を減圧下で除去して4−((2,4−ジフルオロフェニル)(ヒドロキシ)メチル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルを白色の含水固形物として得た。
DCM(3.055mL)中に溶かした4−((2,4−ジフルオロフェニル)(ヒドロキシ)メチル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(200mg、0.611mmol)の−78℃溶液に、DAST(242μL、1.833mmol)を加えた。この混合物を−78℃において30分間撹拌し、次いでMeOHでクエンチした。ヘキサン中0%〜100%EtOAcの勾配を使用するフラッシュシリカゲルクロマトグラフィにより4−((2,4−ジフルオロフェニル)フルオロメチル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルを無色の油として得た。
ジオキサン(1.50mL)中に溶かしたラセミ体4−((2,4−ジフルオロフェニル)フルオロメチル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(148mg、0.449mmol)の溶液に、HCl(ジオキサン中に溶かした4M、337μL、1.348mmol)を加えた。この混合物を45℃において16時間加熱し、次いで真空中で濃縮して表題化合物をそのHCl塩(109mg、91%)として白色の固体として得た。
調製5:(R)−4−((2,4−ジフルオロフェニル)フルオロメチル)ピペリジン
4−((2,4−ジフルオロフェニル)フルオロメチル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルをキラルSFC分離にかけて(R)−4−((2,4−ジフルオロフェニル)フルオロメチル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルを得た。(R)−4−((2,4−ジフルオロフェニル)フルオロメチル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(2.8g、8.50mmol)をEtOAc(20mL)中に溶解し、HCl(EtOAc中に溶かした4M、21mL)を加えた。この反応混合物を23℃において2時間撹拌した。溶媒を蒸発させることにより表題化合物をそのHCl塩(2.1g、93%)として得た。ESI−MS m/z[M+H]+229.9。
調製6:(S)−4−((2,4−ジフルオロフェニル)フルオロメチル)ピペリジン
4−((2,4−ジフルオロフェニル)フルオロメチル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルをキラルSFC分離にかけて(R)−4−((2,4−ジフルオロフェニル)フルオロメチル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルを得た。(S)−4−((2,4−ジフルオロフェニル)フルオロメチル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルを使用して調製5と類似のやり方で表題化合物のHCl塩を調製した。ESI−MS m/z[M+H]+229.9。
調製7:4−((2−フルオロフェニル)スルホニル)ピペリジン
ACN(16.25mL)中の2−フルオロベンゼンチオール(0.764mL、7.15mmol)、4−((メチルスルホニル)オキシ)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(1.816g、6.5mmol)、およびK2CO3(1.348g、9.75mmol)の混合物を80℃で一晩加熱した。この反応混合物を水に注ぎ、EtOAcで2回抽出した。一緒にした有機物を硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して4−((2−フルオロフェニル)チオ)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルを黄色の油(1.98g、98%)として得た。これを精製することなしに次に送った。
0℃でTHF(54.5mL)およびMeOH(18.2mL)中に溶かした4−((2−フルオロフェニル)チオ)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(1.98g、6.36mmol)を、水(54.5mL)中に溶かしたOxone(登録商標)(9.77g、15.9mmol)の冷溶液で処理した。この反応混合物を室温まで徐々に温めながら5時間撹拌した。この反応混合物を水に注ぎ、EtOAcで2回抽出した。一緒にした有機物を水、次いで飽和NaCl水溶液で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣を、ヘプタン中10%〜50%EtOAc(0.1%トリエチルアミンを含む)の勾配を使用するフラッシュシリカゲルクロマトグラフィにより精製して、4−((2−フルオロフェニル)スルホニル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルを黄白色の油(1.31g、60%)として得た。
室温でジオキサン(12.7mL)中に溶かした4−((2−フルオロフェニル)スルホニル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(1.31g、3.82mmol)の溶液を、ジオキサン(9.55mL、38.2mmol)中に溶かした4M HClで処理した。この反応混合物を室温において一晩撹拌した。その反応混合物を減圧下で濃縮した。得られた白色の固体をヘキサンで粉砕し、濾過し、回収し、一晩凍結乾燥して、表題化合物をそのHCl塩として白色の固体(815.1mg、76%)として得た。ESI−MS m/z[M+H]+243.95。
調製8:4−((2−フルオロ−4−メトキシフェニル)スルホニル)ピペリジン
ACN(16.25mL)中の2,4−ジフルオロベンゼンチオール(0.810mL、7.15mmol)、4−((メチルスルホニル)オキシ)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(1.816g、6.5mmol)、およびK2CO3(1.348g、9.75mmol)の混合物を80℃において一晩加熱した。この反応混合物を水に注ぎ、EtOAcで2回抽出した。有機層をNa2SO4上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、4−((2,4−ジフルオロフェニル)チオ)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(2.141g)を黄色の油として得た。これを精製することなしに次に送った。
0℃でTHF/MeOH(3:1、74mL)中に溶かした4−((2,4−ジフルオロフェニル)チオ)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(2.141g、6.50mmol)の溶液を、水(56mL)中に溶かしたOxone(登録商標)(9.99g、16.25mmol)の冷溶液で処理した。この反応混合物を室温まで徐々に温めながら一晩撹拌した。この反応混合物を水に注ぎ、EtOAcで2回抽出した。一緒にした有機物を水、次いで飽和NaCl水溶液で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣を、ヘプタン中10%〜40%のEtOAc(0.1%トリエチルアミンを含む)の勾配を使用するフラッシュシリカゲルクロマトグラフィにより精製して、4−((2,4−ジフルオロフェニル)スルホニル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(1.32g、56%)を白色の固体として得た。ESI−MS m/z[M+Na]+383.80。
MeOH(461μL)中の4−((2,4−ジフルオロフェニル)スルホニル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(50mg、0.138mmol)の懸濁液に、ナトリウムメトキシド(25.6μL、0.138mmol、MeOH中に溶かした5.4M)を1滴ずつ加えた。この反応混合物を45℃において20分間撹拌し、次いで真空中で濃縮した。300μLのジオキサン中の粗反応混合物にHCl(138μL、0.553mmol、ジオキサン中に溶かした4M)を加えることによってBoc脱保護を行った。50℃において24時間撹拌し、続いて真空中で濃縮することにより、表題化合物をそのHCl塩(57mg)として白色の固体(10:1位置異性体混合物)として得た。ESI−MS m/z[M+H]+274.00。
調製9:4−((3−フルオロフェニル)スルホニル)ピペリジン
ACN(7.5mL)中の4−((メチルスルホニル)オキシ)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(1.0g、3.58mmol)、K2CO3(0.742g、5.37mmol)、および3−フルオロベンゼンチオール(0.363mL、4.30mmol)の混合物を23℃において5分間撹拌した。この反応混合物を80℃において17時間撹拌し、23℃に冷却し、EtOAcと水との間で分配した。それら層を分離し、有機相をブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、濾過し、EtOAcですすぎ洗いし、真空中で乾燥して、4−((3−フルオロフェニル)チオ)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(1.115g、100%)を黄色の油として得た。ESI−MS m/z[M+H]+255.9。
水(0.6mL)中の塩基性アルミナ(3.0g、29.4mmol)の混合物を23℃において5分間撹拌した。次に、ACN(12mL)を加え、続いてCHCl3(8mL)中に溶かした4−((3−フルオロフェニル)チオ)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(1.115g、3.58mmol)の溶液を加えた。次に、Oxone(登録商標)(6.60g、10.74mmol)を加え、その反応混合物を60℃において19時間撹拌した。この反応混合物を23℃に冷却し、濾過し、CHCl3ですすぎ洗いし、濾液を水(10mL)で洗浄した。有機層をNa2SO4上で乾燥し、濾過し、CHCl3ですすぎ洗いし、真空中で乾燥した。粗残渣をトルエン(5mL)中に溶解し、80gシリカゲルカラム(Single Step(商標))上においてヘプタン中10%〜100%EtOAc(0.1%トリエチルアミンを含む)の勾配を使用する中圧クロマトグラフィにより精製して、4−((3−フルオロフェニル)スルホニル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.769g、62.5%)を白色の固体として得た。ESI−MS m/z[M+Na]+365.9。
ジオキサン(5.0mL)中に溶かした4−((3−フルオロフェニル)スルホニル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(756mg、2.201mmol)の溶液に、23℃においてHCl(ジオキサン中に溶かした4M、5.50mL、22.01mmol)を加えた。この反応物を23℃において21時間撹拌して白色の懸濁液を得た。得られた固体を濾過し、ジオキサンですすぎ洗いし、真空中で乾燥して、表題化合物をそのHCl塩(582.6mg、95%)として白色の固体として得た。ESI−MS m/z[M+H]+243.9。
調製10:4−((3−メトキシフェニル)スルホニル)ピペリジン
第二ステップにおいてACNの代わりに追加のクロロホルムを使用したことを除いて調製9と類似の方法で表題化合物をそのHCl塩として調製した。ESI−MS m/z[M+H]+255.9。
調製11:4−((4−フルオロフェニル)スルホニル)ピペリジン
ACN(12.71mL)中の4−((メチルスルホニル)オキシ)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(1.42g、5.08mmol)、4−フルオロベンゼンチオール(0.663mL、6.10mmol)、およびK2CO3(1.054g、7.62mmol)の混合物を85℃において一晩撹拌した。この反応混合物を吸引により濾過し、溶媒を除去して4−((4−フルオロフェニル)チオ)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(1.5g、95%)を白色の固体として得た。
水(16.06mL)およびMeOH(16.06mL)中に溶かした4−((4−フルオロフェニル)チオ)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(1.5g)の溶液を、室温においてOxone(登録商標)(5.92g、9.63mmol)で処理し、得られた反応混合物を6時間撹拌した。この溶液を吸引により濾過し、溶媒を除去して、4−((4−フルオロフェニル)スルホニル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(1.6g、4.66mmol、収率97%)を白色の固体として得た。
室温においてジオキサン(238μL)中に溶かした4−((4−フルオロフェニル)スルホニル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(32.7mg、0.095mmol)の溶液をHCl(ジオキサン中に溶かした4M、190μL、0.762mmol)で処理し、得られた反応混合物を4時間撹拌した。溶媒を除去して表題化合物をそのHCl塩(25mg、94%)として白色の固体として得た。ESI−MS m/z[M+H]+243.95。
調製12:1−(2,4−ジフルオロベンジル)ピペラジン
THF(350mL)中のピペラジン(26.5g、308mmol)の混合物を70℃に加熱し、1−(クロロメチル)−2,4−ジフルオロベンゼン(5g、30.8mmol)を加えた。この懸濁液を70℃において一晩加熱した。固形物(ピペラジン)を濾過して除き、溶媒を減圧下で除去した。その残渣をEtOAcと水との間で分配した。その有機層を乾燥し、濃縮して表題化合物(6g、92%)を得た。ESI−MS m/z[M+H]+213.04。
調製13:4−(2−フルオロ−4−メトキシフェノキシ)ピペリジン
室温でTHF(33.4mL)中に溶かした4−ヒドロキシピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(2.496g、12.03mmol)の溶液を、2−フルオロ−4−メトキシフェノール(1.181mL、10.03mmol)およびトリフェニルホスフィン(3.16g、12.03mmol)で処理した。この反応混合物を0℃に冷却し、DEAD(トルエン中40重量%、5.95mL、15.04mmol)をシリンジにより1滴ずつ加えた。得られた反応混合物を65℃において5時間、次いで室温において一晩撹拌した。ヘキサン中0%〜100%EtOAcの勾配を使用するフラッシュシリカゲルクロマトグラフィにより4−(2−フルオロ−4−メトキシフェノキシ)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(2.78g、85%)を淡黄色の油として得た。ESI−MS m/z[M+Na]+348.2。
ジオキサン(21.36mL)中に溶かした4−(2−フルオロ−4−メトキシフェノキシ)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(2.78g、8.54mmol)の溶液を、室温においてHCl(ジオキサン中に溶かした4M、21.36mL、85mmol)で処理し、得られた反応混合物を一晩撹拌した。DCM中5%〜30%MeOHの勾配を使用するフラッシュシリカゲルクロマトグラフィにより表題化合物をそのHCl塩(1.7g、76%)として白色の固体として得た。ESI−MS m/z[M+H]+226.20。
調製14:1−(2−フルオロ−4−メトキシベンジル)ピペラジン
DCE(19.7mL)中に溶かした2−フルオロ−4−メトキシベンゾアルデヒド(0.910g、5.91mmol)およびピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(1.1g、5.91mmol)の溶液を、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(1.752g、8.27mmol)で処理し、得られた反応混合物を23℃において2時間撹拌した。この粗材料を、ヘプタン中0〜50%EtOAcの勾配を使用するフラッシュクロマトグラフィカラムにより精製して4−(2−フルオロ−4−メトキシベンジル)ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(1.91g、収率100%)を透明な油として得た。
DCM(10.8mL)およびTFA(10.8mL)中に溶かした4−(2−フルオロ−4−メトキシベンジル)ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(700mg、2.16mmol)の溶液を0℃において1時間撹拌した。溶媒を除去した後、方法Aを使用するHPLC精製により表題化合物をそのTFA塩(250mg、収率34.2%)として白色の固体として得た。ESI−MS:m/z(M+H)+225.1。
調製15:1−(4−(ジフルオロメトキシ)−2−フルオロベンジル)ピペラジン
DCE(10mL)中で4−(ジフルオロメトキシ)−2−フルオロベンゾアルデヒド(0.5g、2.63mmol)およびピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.490g、2.63mmol)を混ぜ合わせ、次いでトリアセトキシヒドロホウ酸ナトリウム(sodium triacetoxyhydroborate)(0.780g、3.68mmol)を23℃において加えた。この反応混合物を23℃において18時間撹拌し、CeliteTMに通して濾過し、DCMですすぎ洗いした。得られた濾液を濃縮し、その残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィ(DCM中0〜10%のMeOH)により精製して、4−(4−(ジフルオロメトキシ)−2−フルオロベンジル)ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(594.5mg、収率62.7%)を無色の油として得た。1H NMR(400MHz,CDCl3−d)δ ppm 1.41−1.49(m,9H),2.41(br.s.,4H),3.36−3.49(m,4H),3.56(s,2H),6.34−6.66(m,1H),6.85(dd,J=10.3,2.4Hz,1H),6.90(dd,J=8.5,2.2Hz,1H),7.33−7.48(m,1H);ESI−MS:m/z(M+H)+361.5。
4−(4−(ジフルオロメトキシ)−2−フルオロベンジル)ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(570mg、1.58mmol)と、ジオキサン中に溶かした4M溶液としての塩化水素(3163μL、12.65mmol)とを23℃で混ぜ合わせた。この反応混合物を23℃において3時間撹拌した。沈殿物を濾過し、ジオキサン(3×3mL)ですすぎ洗いし、真空中で乾燥して、表題化合物をその塩酸塩(0.469g、収率100%)として白色の固体として得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 2.78−3.56(m,8H),4.29(br,2H),7.15(d,J=7.8Hz,1H),7.21−7.59(m,2H),7.76(br,1H),9.46(br,2H); ESI−MS:m/z(M+H)+261.0。
調製16:4−(4−(ジフルオロメトキシ)−2−フルオロフェノキシ)ピペリジン
0℃でDCM(22.9mL)中に溶かした4−(2−フルオロ−4−メトキシフェノキシ)ピペリジン塩酸塩(3.0g、11.46mmol)の懸濁液にトリブロモボラン(34.4mL、34.4mmol)を加えた。10分後、その混合物を3時間で23℃まで温めた。その反応混合物に水を0℃で、添加時に泡を形成しなくなるまで1滴ずつ加えてクエンチし、次いで23℃まで温めた。この混合物に追加の水(100mL)を加え、その懸濁液を室温において1時間撹拌した。次いでこの混合物をCeliteのパッドに通して濾過し、水で洗浄した。それら層を分離し、水性層をDCMで2回洗浄した。水性層を減圧下で濃縮して3−フルオロ−4−(ピペリジン−4−イルオキシ)フェノール(3.35g、11.47mmol、収率100%)を淡いオレンジ色の固体として得た。これをさらに精製することなく使用した。
水(175mL)およびジオキサン(100mL)中に溶かした3−フルオロ−4−(ピペリジン−4−イルオキシ)フェノール臭化水素酸塩(16.59g、56.8mmol)の溶液を、0℃においてNaOH(15%)でpH=9に塩基性化し、続いてBoc2O(19.78mL、85mmol)を加えた。この混合物を12時間で25℃まで温めた。その混合物を酢酸でpH=7に酸性化し、EtOAc(100mL)で希釈し、飽和NaHCO3(50mL)中に注いだ。有機層を分離し、ブライン(2×30mL)で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、真空中で濃縮した。その残渣を、石油エーテル中20〜90%EtOAcの勾配を使用したカラムクロマトグラフィにより精製して4−(2−フルオロ−4−ヒドロキシフェノキシ)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(9.2g、収率52.0%)を黄色の固体として得た。ESI−MS:m/z(M−CMe3)+255.7。
DMF(4.0mL)中の4−(2−フルオロ−4−ヒドロキシフェノキシ)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(126mg、0.41mmol)およびCs2CO3(198mg、0.61mmol)の混合物に、THF中に溶かしたジフルオロヨードメタン(1440mg、0.81mmol、10重量%)の溶液を加えた。その反応混合物を23℃において一晩撹拌した。溶媒を真空中で蒸発させた後、残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィ(ヘプタン中5〜95%のEA)により精製して4−(4−(ジフルオロメトキシ)−2−フルオロフェノキシ)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(18mg、収率12.3%)を白色の固体として得た。(M+H)+362.0。
DCM(0.5mL)およびTFA(0.5mL)中に溶かした4−(4−(ジフルオロメトキシ)−2−フルオロフェノキシ)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(18g、0.05mmol)の溶液を0℃において2時間撹拌した。溶媒の除去により、表題化合物をそのTFA塩(18mg、0.05mmol、収率96%)として白色の固体として得た。これをさらに精製することなく次のステップにおいて直接使用した。(M+H)+262.0。
調製17:3−クロロ−N−イソプロピル−7−メチルピリド[3,4−b]ピラジン−2−アミン
DCM(4.6mL)中に溶かした2,3−ジクロロ−7−メチルピリド[3,4−b]ピラジン(100mg、0.47mmol)の溶液に、0℃においてプロパン−2−アミン(80μL、0.93mmol)およびN−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミン(245μL、1.40mmol)を加えた。得られた溶液を0℃において4時間撹拌し、23℃に温め、一晩撹拌した。溶媒を真空中で除去し、その粗材料をDCM(4mL)中に溶解し、24gに対してヘプタン中0%〜100%のEtOAcの勾配溶離液を使用したフラッシュカラムクロマトグラフィにより精製した。純粋画分を濃縮し、真空中で乾燥して表題化合物(79mg、0.33mmol、収率71.4%)を灰色の固体として得た。ESI−MS m/z[M+H]+237.0。
調製18:(S)−3−クロロ−7−メチル−N−(テトラヒドロフラン−3−イル)ピリド[3,4−b]ピラジン−2−アミン
プロパン−2−アミンの代わりに(S)−テトラヒドロフラン−3−アミンのトシル酸塩を使用して調製17と類似の方法で表題化合物を調製した。ESI−MS m/z[M+H]+265.0。
調製19:(R)−3−クロロ−7−メチル−N−(テトラヒドロフラン−3−イル)ピリド[3,4−b]ピラジン−2−アミン
プロパン−2−アミンの代わりに(R)−テトラヒドロフラン−3−アミン塩酸塩を使用して調製17と類似の方法で表題化合物を調製し、表題化合物(41%)を白色の固体として得た。ESI−MS m/z[M+H]+264.9。
調製20:3−クロロ−7−メチル−N−(テトラヒドロフラン−3−イル)ピリド[3,4−b]ピラジン−2−アミン
プロパン−2−アミンの代わりにテトラヒドロフラン−3−アミン塩酸塩を使用して調製17と類似の方法で表題化合物を調製した。ESI−MS m/z[M+H]+265.0。
調製21:3−クロロ−N−シクロプロピル−7−メチルピリド[3,4−b]ピラジン−2−アミン
プロパン−2−アミンの代わりにシクロプロパンアミンを使用して調製17と類似の方法で表題化合物を調製した。ESI−MS m/z[M+H]+235.0。
調製22:(1,3−シス)−3−((3−クロロ−7−メチルピリド[3,4−b]ピラジン−2−イル)アミノ)シクロブタノール
プロパン−2−アミンの代わりに(1,3−シス)−3−アミノシクロブタノールを使用して調製17と類似の方法で表題化合物を調製した。ESI−MS m/z[M+H]+265.0。
調製23:(1,3−トランス)−3−((3−クロロ−7−メチルピリド[3,4−b]ピラジン−2−イル)アミノ)シクロブタノール
プロパン−2−アミンの代わりに(1,3−トランス)−3−アミノシクロブタノールを使用して調製17と類似の方法で表題化合物を調製した。ESI−MS m/z[M+H]+265.0。
調製24:3−クロロ−7−メチル−N−(オキセタン−3−イル)ピリド[3,4−b]ピラジン−2−アミン
プロパン−2−アミンの代わりにオキセタン−3−アミンを使用して調製17と類似の方法で表題化合物を調製した。ESI−MS m/z[M+H]+250.9。
調製25:3−クロロ−2−(4−(2−フルオロ−4−メトキシベンジル)ピペラジン−1−イル)−7−メチルピリド[3,4−b]ピラジン
0℃でDCM(4.0mL)中に溶かした2,3−ジクロロピリド[3,4−b]ピラジン(125.0mg、0.584mmol)の溶液を、1−(2−フルオロ−4−メトキシベンジル)ピペラジン(206.0mg、0.642mmol)およびDIPEA(0.306mL、1.752mmol)で処理した。この反応混合物を0℃において3時間、次いで室温において1時間撹拌した。
溶媒を真空中で除去した後、その粗材料をDCM(4mL)中に溶解し、ヘプタン中10%〜70%EtOAcの勾配溶離液を使用したフラッシュシリカゲルクロマトグラフィにより精製した。純粋画分を一緒にし、回転蒸発により濃縮し、真空中で乾燥して表題化合物(97mg、41%)を得た。ESI−MS m/z[M+H]+402.5。
調製26:3−クロロ−2−(4−(4−ジフルオロメトキシ)−2−フルオロフェノキシ)ピペリジン−1−イル)−7−メチルピリド[3,4−b]ピラジン
1−(2−フルオロ−4−メトキシベンジル)ピペラジンの代わりに4−(4−(ジフルオロメトキシ)−2−フルオロフェノキシ)ピペリジン塩酸塩を使用して調製25と類似の方法で表題化合物を調製した。ESI−MS m/z[M+H]+439.3。
調製27:3−クロロ−2−(4−(2,4−ジフルオロフェノキシ)ピペリジン−1−イル)−7−メチルピリド[3,4−b]ピラジン
1−(2−フルオロ−4−メトキシベンジル)ピペラジンの代わりに4−(2,4−ジフルオロフェノキシ)ピペリジン塩酸塩を使用して調製25と類似の方法で表題化合物を調製した。ESI−MS m/z[M+H]+390.9。
調製28:3−クロロ−2−(4−(2,4−ジフルオロベンジル)ピペラジン−1−イル)−7−メチルピリド[3,4−b]ピラジン
1−(2−フルオロ−4−メトキシベンジル)ピペラジンの代わりに1−(2,4−ジフルオロベンジル)ピペラジン塩酸塩を使用して調製25と類似の方法で表題化合物を調製した。ESI−MS m/z[M+H]+389.9。
調製29:3−クロロ−2−(4−(4−(ジフルオロメトキシ)−2−フルオロベンジル)ピペラジン−1−イル)−7−メチルピリド[3,4−b]ピラジン
1−(2−フルオロ−4−メトキシベンジル)ピペラジンの代わりに1−(4−(ジフルオロメトキシ)−2−フルオロベンジル)ピペラジン塩酸塩を使用して調製25と類似の方法で表題化合物を調製した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 2.57−2.63(m,7H),3.60(s,2H),3.62−3.66(m,4H),7.05(dd,J=8.3,2.4Hz,1H),7.13(dd,J=10.7,2.4Hz,1H),7.15−7.45(m,1H),7.48−7.54(m,2H),9.02(s,1H);ESI−MS m/z(M+H)+437.9。
実施例1:3−(4−(2,4−ジフルオロベンジル)ピペラジン−1−イル)−N−イソプロピル−7−メチルピリド[3,4−b]ピラジン−2−アミン
ジオキサン(0.40mL)中に溶かした3−クロロ−N−イソプロピル−7−メチルピリド[3,4−b]ピラジン−2−アミン(20mg、0.084mmol)、1−(2,4−ジフルオロベンジル)ピペラジン塩酸塩(33.6mg、0.135mmol)、およびN−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミン(59.0μL、0.338mmol)の溶液を60℃において一晩加熱した。この混合物をHPLCの方法Aにより精製して表題化合物をそのTFA塩(43mg、収率97%)として白色の固体として得た。1H NMR(400MHz,メタノール−d4)δ ppm 1.35(d,J=6.83Hz,6H),2.73(s,3H),3.57(br.s.,8H),4.48(s,2H),4.66(quin,J=6.59Hz,1H),7.11−7.24(m,2H),7.61(s,1H),7.68(td,J=8.54,6.35Hz,1H),8.83(s,1H);ESI−MS m/z[M+H]+413.0。
実施例2:3−(4−(2,4−ジフルオロフェノキシ)ピペリジン−1−イル)−N−イソプロピル−7−メチルピリド[3,4−b]ピラジン−2−アミン
1−(2,4−ジフルオロベンジル)ピペラジン塩酸塩の代わりに4−(2,4−ジフルオロフェノキシ)ピペリジン塩酸塩を使用して実施例1の調製と類似の方法で表題化合物を調製し、精製した。表題化合物は、そのTFA塩(収率44%)として灰色がかった白色の固体として得られた。1H NMR(400MHz,メタノール−d4)δ ppm 1.35(d,J=6.35Hz,6H),1.99(m,2H),2.12−2.22(m,2H),2.71(s,3H),3.45(ddd,J=13.06,7.69,3.66Hz,2H),3.74−3.83(m,2H),4.58(tt,J=6.83,3.42Hz,1H),4.64(quin,J=6.71Hz,1H),6.90(dddd,J=9.34,7.87,3.05,1.71Hz,1H),7.00(ddd,J=11.35,8.66,2.93Hz,1H),7.20(td,J=9.28,5.37Hz,1H),7.56(s,1H),8.73(s,1H);ESI−MS m/z[M+H]+414.0。
実施例3:(S)−3−(4−(2,4−ジフルオロベンジル)ピペラジン−1−イル)−7−メチル−N−(テトラヒドロフラン−3−イル)ピリド[3,4−b]ピラジン−2−アミン
1−(2,4−ジフルオロベンジル)ピペラジン塩酸塩と(S)−3−クロロ−7−メチル−N−(テトラヒドロフラン−3−イル)ピリド[3,4−b]ピラジン−2−アミンを結合させることによって実施例1の調製と類似の方法で表題化合物を調製し、精製した。表題化合物は、そのTFA塩(収率91%)として白色の固体として得られた。1H NMR(400MHz,メタノール−d4)δ ppm 2.09−2.18(m,1H),2.42(dtd,J=12.94,8.18,8.18,6.35Hz,1H),2.75(s,3H),3.43−3.75(m,8H),3.81−3.93(m,2H),4.00−4.11(m,2H),4.48(s,2H),4.90−4.94(m,1H),7.12−7.23(m,2H),7.62−7.71(m,1H),7.68(s,1H),8.89(s,1H);ESI−MS m/z[M+H]+442.0。
実施例4:(S)−3−(4−(2,4−ジフルオロフェノキシ)ピペリジン−1−イル)−7−メチル−N−(テトラヒドロフラン−3−イル)ピリド[3,4−b]ピラジン−2−アミン
4−(2,4−ジフルオロフェノキシ)ピペリジン塩酸塩と(S)−3−クロロ−7−メチル−N−(テトラヒドロフラン−3−イル)ピリド[3,4−b]ピラジン−2−アミンを結合させることによって実施例1の調製と類似の方法で表題化合物を調製し、精製した。表題化合物は、そのTFA塩(収率72%)として白色の固体として得られた。1H NMR(400MHz,メタノール−d4)δ ppm 1.92−2.04(m,2H),2.15−1.98(m,3H),2.42(dtd,J=13.06,8.12,8.12,6.35Hz,1H),2.73(s,3H),3.44−3.55(m,2H),3.76−3.93(m,4H),4.01−4.11(m,2H),4.58(dt,J=6.96,3.60Hz,1H),4.88−4.92(m,1H),6.85−6.93(m,1H),7.00(ddd,J=11.23,8.54,3.17Hz,1H),7.20(td,J=9.28,5.37Hz,1H),7.62(s,1H),8.79(s,1H);ESI−MS m/z[M+H]+442.0。
実施例5:(R)−3−(4−(2,4−ジフルオロフェノキシ)ピペリジン−1−イル)−7−メチル−N−(テトラヒドロフラン−3−イル)ピリド[3,4−b]ピラジン−2−アミン
4−(2,4−ジフルオロフェノキシ)ピペリジン塩酸塩とラセミ体3−クロロ−7−メチル−N−(テトラヒドロフラン−3−イル)ピリド[3,4−b]ピラジン−2−アミンを結合させることによって実施例1の調製と類似の方法で表題化合物を調製し、精製した。このラセミ生成物のSFC精製により表題化合物のフリーベース(11%)が白色の固体として得られた。1H NMR(400MHz,メタノール−d4)δ ppm 1.93−2.12(m,3H),2.13−2.24(m,2H),2.40(ddt,J=14.40,7.81,6.71,6.71Hz,1H),2.58(s,3H),3.14−3.29(m,2H),3.53−3.67(m,2H),3.81(dd,J=9.03,3.66Hz,1H),3.88(td,J=8.30,5.86Hz,1H),3.99−4.04(m,1H),4.06(dd,J=9.28,5.86Hz,1H),4.48−4.58(m,1H),4.74(ddt,J=7.81,5.86,3.91,3.91Hz,1H),6.84−6.92(m,1H),6.99(ddd,J=11.23,8.54,3.17Hz,1H),7.20(td,J=9.28,5.37Hz,1H),7.34(s,1H),8.70(s,1H);ESI−MS m/z[M+H]+442.0。
実施例6:(R)−3−(4−(2,4−ジフルオロベンジル)ピペラジン−1−イル)−7−メチル−N−(テトラヒドロフラン−3−イル)ピリド[3,4−b]ピラジン−2−アミン
1−(2,4−ジフルオロベンジル)ピペラジン塩酸塩とラセミ体3−クロロ−7−メチル−N−(テトラヒドロフラン−3−イル)ピリド[3,4−b]ピラジン−2−アミンを結合させることによって実施例1の調製と類似の方法で表題化合物を調製し、精製した。このラセミ生成物のSFC精製により表題化合物のTFA塩(39%)が白色の固体として得られた。1H NMR(400MHz,メタノール−d4)δ ppm 1.92−2.11(m,1H)2.34−2.44(m,1H)2.58(s,3H)2.74(t,J=4.39Hz,4H)3.33−3.40(m,4H)3.68(s,2H)3.79(dd,J=9.28,3.91Hz,1H)3.87(td,J=8.42,6.10Hz,1H)3.98−4.02(m,1H)4.04(dd,J=9.28,5.86Hz,1H)4.73(ddt,J=7.57,5.86,4.03,4.03Hz,1H)6.89−7.01(m,2H)7.33(s,1H)7.45−7.53(m,1H)8.68(s,1H);ESI−MS m/z[M+H]+442.0。
実施例7:N−シクロプロピル−3−(4−(2,4−ジフルオロべンジル)ピペラジン−1−イル)−7−メチルピリド[3,4−b]ピラジン−2−アミン
1−(2,4−ジフルオロベンジル)ピペラジン塩酸塩と3−クロロ−N−シクロプロピル−7−メチルピリド[3,4−b]ピラジン−2−アミンを結合させることによって実施例1の調製と類似の方法で表題化合物を調製し、精製した。表題化合物は、そのTFA塩(収率22%)として白色の固体フィルムとして得られた。1H NMR(500MHz,メタノール−d4)δ ppm 0.77−0.86(m,2H)0.94−1.04(m,2H)2.75(s,3H)3.13(tt,J=7.44,3.78Hz,1H)3.54(br.s.,8H)4.48(s,2H)7.12−7.25(m,2H)7.66(td,J=8.54,6.35Hz,1H)7.71(s,1H)8.88(s,1H);ESI−MS m/z[M+H]+411.0。
実施例8:N−シクロプロピル−3−(4−(2−フルオロ−4−メトキシフェノキシ)ピペリジン−1−イル)−7−メチルピリド[3,4−b]ピラジン−2−アミン 2,2,2−トリフルオロ酢酸塩
4−(2−フルオロ−4−メトキシフェノキシ)ピペリジン塩酸塩と3−クロロ−N−シクロプロピル−7−メチルピリド[3,4−b]ピラジン−2−アミンを結合させることによって実施例1の調製と類似の方法で表題化合物を調製し、精製した。表題化合物は、そのTFA塩(収率85%)として白色の固体として得られた。1H NMR(400MHz,メタノール−d4)δ ppm 0.78−0.83(m,2H)0.94−0.99(m,2H)1.89−1.99(m,2H)2.07−2.14(m,2H)2.72(s,3H)3.11(tt,J=7.44,3.78Hz,1H)3.37−3.43(m,2H)3.71−3.78(m,5H)4.43(tt,J=6.83,3.42Hz,1H)6.67(ddd,J=9.28,2.93,1.46Hz,1H)6.74(dd,J=12.69,2.93Hz,1H)7.07(t,J=9.28Hz,1H)7.63(s,1H)8.76(s,1H);ESI−MS m/z[M+H]+424.0。
実施例9:シス−3−((3−(4−(2,4−ジフルオロフェノキシ)ピペリジン−1−イル)−7−メチルピリド[3,4−b]ピラジン−2−イル)アミノ)シクロブタノール
4−(2,4−ジフルオロフェノキシ)ピペリジン塩酸塩と(1,3−シス)−3−((3−クロロ−7−メチルピリド[3,4−b]ピラジン−2−イル)アミノ)シクロブタノールを結合させることによって実施例1の調製と類似の方法で表題化合物を調製し、精製した。表題化合物は、そのTFA塩(収率4.1%)として白色の固体として得られた。1H NMR(400MHz,メタノール−d4)δ ppm 1.95−2.10(m,4H),2.16−2.24(m,2H),2.58(s,3H),2.83−2.92(m,2H),3.22−3.29(m,2H),3.58−3.66(m,2H),4.07−4.14(m,1H),4.19(tt,J=8.91,6.96Hz,1H),4.55(tt,J=7.32,3.66Hz,1H),6.84−6.94(m,1H),7.01(ddd,J=11.23,8.30,2.93Hz,1H),7.21(td,J=9.28,5.37Hz,1H),7.32(s,1H),8.68(s,1H);ESI−MSm/z[M+H]+441.9。
実施例10:シス−3−((3−(4−(2,4−ジフルオロベンジル)ピペラジン−1−イル)−7−メチルピリド[3,4−b]ピラジン−2−イル)アミノ)シクロブタノール
1−(2,4−ジフルオロベンジル)ピペラジン塩酸塩と(1,3−シス)−3−((3−クロロ−7−メチルピリド[3,4−b]ピラジン−2−イル)アミノ)シクロブタノールを結合させることによって実施例1の調製と類似の方法で表題化合物を調製し、精製した。表題化合物は、そのTFA塩(収率5.0%)として白色の固体として得られた。1H NMR(400MHz,メタノール−d4)δ ppm 1.96−2.01(m,2H),2.58(s,3H),2.77(t,J=4.88Hz,4H),2.86(dtd,J=9.28,6.83,6.83,2.93Hz,2H),3.36(s,1H),3.38(br.s.,4H),3.70(s,2H),4.06−4.13(m,1H),4.17(tt,J=8.97,7.14Hz,1H),6.89−7.06(m,2H),7.32(s,1H),7.50(td,J=8.54,6.35Hz,1H),8.66(s,1H);ESI−MS m/z[M+H]+441.0。
実施例11:トランス−3−(4−(2,4−ジフルオロフェノキシ)ピペリジン−1−イル)−N−(3−フルオロシクロブチル)−7−メチルピリド[3,4−b]ピラジン−2−アミン
DCM(2.3mL)中に溶かした(1,3−シス)−3−((3−(4−(2,4−ジフルオロフェノキシ)ピペリジン−1−イル)−7−メチルピリド[3,4−b]ピラジン−2−イル)アミノ)シクロブタノール(50mg、0.113mmol)の溶液に、0℃においてDAST(19.45μL、0.147mmol)を加えた。この温度で反応物を2時間撹拌した後、反応物を23℃まで温め、一晩撹拌した。この反応物を氷、続いて飽和NaHCO3でクエンチし、10分間激しく撹拌した。次いで混合物をEA(10mL×2)で抽出した。溶媒を真空中で除去した後、残渣をHPLCの方法Aにより精製して表題化合物をそのTFA塩(3.8mg、収率7.6%)として白色の固体として得た。1H NMR(400MHz,メタノール−d4)δ ppm 1.97−2.04(m,2H),2.13−2.21(m,2H),2.56−2.66(m,2H),2.67−2.79(m,2H),2.72(s,3H),3.46−3.54(m,2H),3.76−3.86(m,2H),4.59(tt,J=7.02,3.48Hz,1H),4.92−5.01(m,1H),5.28(dtt,J=40,6.22,2.81Hz,1H),6.87−6.93(m,1H),7.01(ddd,J=11.35,8.42,3.17Hz,1H),7.20(td,J=9.15,5.61Hz,1H),7.62(s,1H),8.78(s,1H);ESI−MS m/z[M+H]+443.9。
実施例12:トランス−3−(4−(2,4−ジフルオロベンジル)ピペラジン−1−イル)―N−(3−フルオロシクロブチル)−7−メチルピリド[3,4−b]ピラジン−2−アミン
基質として(1,3−シス)−3−((3−(4−(2,4−ジフルオロベンジル)ピペラジン−1−イル)−7−メチルピリド[3,4−b]ピラジン−2−イル)アミノ)シクロブタノールを使用して実施例11の調製と類似の方法で表題化合物を調製した。表題化合物を、HPLC(方法A)、続いてフラッシュクロマトグラフィカラム(DCM中5〜10%MeOH)により精製して、そのフリーベース(収率4.1%)を白色の固体として得た。1H NMR(400MHz,メタノール−d4)δ ppm 2.48−2.57(m,2H),2.58(s,3H),2.64−2.72(m,2H),2.72−2.78(m,4H),3.37(d,J=4.88Hz,4H),3.70(d,J=0.98Hz,2H),4.77−4.83(m,1H),5.14−5.36(m,1H),6.92−7.14(m,2H),7.34(s,1H),7.50(td,J=8.54,6.83Hz,1H),8.68(s,1H);ESI−MS m/z[M+H]+443.0。
実施例13:トランス−3−((3−(4−(2,4−ジフルオロフェノキシ)ピペリジン−1−イル)−7−メチルピリド[3,4−b]ピラジン−2−イル)アミノ)シクロブタノール
4−(2,4−ジフルオロフェノキシ)ピペリジン塩酸塩と(1,3−トランス)−3−((3−クロロ−7−メチルピリド[3,4−b]ピラジン−2−イル)アミノ)シクロブタノールを結合させることによって実施例1の調製と類似の方法で表題化合物を調製した。表題化合物を、フラッシュカラムクロマトグラフィ(DCM中0〜20%のMeOH)により精製して、そのフリーベース(収率80%)を淡黄色の固体として得た。1H NMR(400MHz,メタノール−d4)δ ppm 2.00−2.07(m,2H),2.16−2.24(m,2H),2.43−2.48(m,4H),2.58(s,3H),3.19−3.30(m,2H),3.57−3.67(m,2H),4.47−4.52(m,1H),4.54(td,J=7.32,3.42Hz,1H),4.71(quin,J=6.71Hz,1H),6.86−6.93(m,1H),7.00(ddd,J=11.35,8.42,3.17Hz,1H),7.21(td,J=9.28,5.37Hz,1H),7.33(s,1H),8.68(s,1H);ESI−MS m/z[M+H]+441.9。
実施例14:トランス−3−((3−(4−(2,4−ジフルオロベンジル)ピペラジン−1−イル)−7−メチルピリド[3,4−b]ピラジン−2−イル)アミノ)シクロブタノール
1−(2,4−ジフルオロベンジル)ピペラジン塩酸塩と(1,3−トランス)−3−((3−クロロ−7−メチルピリド[3,4−b]ピラジン−2−イル)アミノ)シクロブタノールを結合させることによって実施例1の調製と類似の方法で表題化合物を調製した。表題化合物を、フラッシュカラムクロマトグラフィ(DCM中0〜20%のMeOH)により精製して、そのフリーベース(収率88%)を淡黄色の固体として得た。1H NMR(400MHz,メタノール−d4)δ ppm 1.62(dd,J=6.83,5.86Hz,4H),1.76(s,3H),1.95(t,J=4.64Hz,4H),2.54−2.59(m,4H),2.88(s,2H),3.67(quin,J=5.74Hz,1H),3.88(quin,J=6.83Hz,1H),6.00−6.26(m,2H),6.51(s,1H),6.62−6.73(m,1H),7.86(s,1H);ESI−MS m/z[M+H]+441.0。
実施例15:3−(4−(2,4−ジフルオロベンジル)ピペラジン−1−イル)−7−メチル−N−(オキセタン−3−イル)ピリド[3,4−b]ピラジン−2−アミン
3−クロロ−7−メチル−N−(オキセタン−3−イル)ピリド[3,4−b]ピラジン−2−アミン(26.0mg、0.104mmol)、1−(2,4−ジフルオロベンジル)ピペラジン(55.0mg、0.259mmol)、およびアセトニトリル(1mL)を混ぜ合わせ、次いでN−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミン(0.054mL、0.311mmol)を23℃において加えた。反応混合物を50℃において7時間撹拌し、23℃に冷却し、真空中で濃縮した。得られた残渣を飽和NH4Cl(1mL)で希釈し、粗生成物をEtOAc(2mL)で抽出した。有機層を分離し、ブライン(1mL)で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、濾過し、EtOAcですすぎ洗いし、真空中で乾燥した。この粗材料を、ヘプタン中10〜100%EtOAcの勾配を使用したフラッシュカラムクロマトグラフィによって精製して、表題化合物のフリーベース(37.3mg、収率84%)を白色の固体として得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 2.51(s,3H),2.68(br.s.,4H),3.30(br.s.,4H),3.64(br.s.,2H),4.65(t,J=6.6Hz,2H),4.81(t,J=7.1Hz,2H),4.96−5.05(m,1H),7.10(td,J=8.5,2.4Hz,1H),7.20−7.28(m,2H),7.46−7.56(m,1H),7.75(d,J=4.9Hz,1H),8.70(s,1H);ESI−MS:m/z(M+H)+427.0。
実施例16:3−(4−(2,4−ジフルオロフェノキシ)ピペリジン−1−イル)−7−メチル−N−(オキセタン−3−イル)ピリド[3,4−b]ピラジン−2−アミン
4−(2,4−ジフルオロフェノキシ)ピペリジン塩酸塩を使用することによって実施例15の調製と類似の方法で表題化合物を調製、精製して、そのフリーベース(収率66.8%)を灰色がかった白色の固体として得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 1.93−2.00(m,2H),2.14(ddd,J=9.5,6.3,3.2Hz,2H),2.51(br.s.,3H),3.16(ddd,J=12.6,9.4,2.9Hz,2H),3.53−3.64(m,2H),4.57−4.64(m,1H),4.67(t,J=6.6Hz,2H),4.83(t,J=6.8Hz,2H),4.99−5.08(m,1H),7.00−7.06(m,1H),7.22(s,1H),7.27−7.37(m,2H),7.81(d,J=4.9Hz,1H),8.70(s,1H);ESI−MS:m/z(M+H)+428.0。
実施例17:3−(4−(4−(ジフルオロメトキシ)−2−フルオロフェノキシ)ピペリジン−1−イル)−7−メチル−N−(オキセタン−3−イル)ピリド[3,4−b]ピラジン−2−アミン
4−(4−(ジフルオロメトキシ)−2−フルオロフェノキシ)ピペリジン塩酸塩を使用することによって実施例15の調製と類似の方法で表題化合物を調製、精製して、そのフリーベース(収率71.7%)を灰色がかった白色の固体として得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 1.91−2.03(m,2H),2.15(ddd,J=9.5,6.1,3.4Hz,2H),2.51(br.s.,3H),3.11−3.22(m,2H),3.53−3.64(m,2H),4.61−4.70(m,3H),4.83(t,J=6.8Hz,2H),4.98−5.08(m,1H),6.98−7.02(m,1H),7.02−7.33(m,3H),7.36(t,J=9.5Hz,1H),7.81(d,J=4.9Hz,1H),8.70(s,1H);ESI−MS:m/z(M+H)+476.0。
実施例18:3−(4−(4−(ジフルオロメトキシ)−2−フルオロフェノキシ)ピペリジン−1−イル)−N−イソプロピル−7−メチルピリド[3,4−b]ピラジン−2−アミン
4−(4−(ジフルオロメトキシ)−2−フルオロフェノキシ)ピペリジン塩酸塩(41mg、0.137mmol)、3−クロロ−N−イソプロピル−7−メチルピリド[3,4−b]ピラジン−2−アミン(13mg、0.055mmol)、およびN−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミン(21mg、0.165)をアセトニトリル(0.55mL)中で混ぜ合わせた。反応容器を密封し、90℃で6時間加熱し、次いで室温まで冷却した。この粗溶液を、方法Aを使用するHPLCにより精製して表題化合物を黄色の半固体(11mg、収率36%)として得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ ppm 1.34(d,J=5.86Hz,6H),2.05−2.13(m,4H),2.81(s,3H),3.63−3.65(m,2H),3.83−3.87(m,2H),4.34−4.35(m,1H),4.57(m,1H),5.08−5.10(m,1H),6.47(t,J=60Hz,1H),6.96−6.97(m,1H),6.97−6.99(m,2H),7.53(s,1H),8.98(s,1H);ESI−MS m/z[M+H]+462.4。
実施例19:N−シクロプロピル−3−(4−(4−(ジフルオロメトキシ)−2−フルオロフェノキシ)ピペリジン−1−イル)−7−メチルピリド[3,4−b]ピラジン−2−アミン
3−クロロ−N−シクロプロピル−7−メチルピリド[3,4−b]ピラジン−2−アミンおよび3−クロロ−N−シクロプロピル−7−メチルピリド[3,4−b]ピラジン−2−アミンを使用して実施例18と類似の方法で表題化合物を調製して、表題化合物(収率60.4%)を白色の固体として得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 0.80−0.86(m,4H),1.86−1.88(m,2H),2.07−2.09(m,2H),2.64(s,3H),3.11−3.12(m,1H),3.29−3.31(m,2H),3.64−3.67(m,2H),4.67−4.68(m,1H),6.99−7.36(m,4H),7.65(s,1H),8.45(d,J=4.39Hz,1H),8.97(s,1H);ESI−MS m/z[M+H]+460.4。
実施例20:(R)−3−(4−(4−(ジフルオロメトキシ)−2−フルオロフェノキシ)ピペリジン−1−イル)−7−メチル−N−(テトラヒドロフラン−3−イル)ピリド[3,4−b]ピラジン−2−アミン
(R)−3−クロロ−7−メチル−N−(テトラヒドロフラン−3−イル)ピリド[3,4−b]ピラジン−2−アミンを使用して実施例18と類似の方法で表題化合物を調製して、表題化合物(収率63.2%)を白色の固体として得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 2.08−2.09(m,2H),2.10−2.11(m,3H),2.35(m,1H),2.64(s,3H),3.33−3.37(m,2H),3.71−3.75(m,4H),3.92−3.98(m,2H),4.69−4.75(m,2H),6.99−7.37(m,4H),7.62(s,1H),8.39(d,J=6.35Hz,1H),8.98(s,1H);ESI−MS m/z[M+H]+490.4。
実施例21:(S)−3−(4−(4−(ジフルオロメトキシ)−2−フルオロフェノキシ)ピペリジン−1−イル)−7−メチル−N−(テトラヒドロフラン−3−イル)ピリド[3,4−b]ピラジン−2−アミン
(S)−3−クロロ−7−メチル−N−(テトラヒドロフラン−3−イル)ピリド[3,4−b]ピラジン−2−アミンを使用して実施例18と類似の方法で表題化合物を調製して、表題化合物(収率67.7%)を白色の固体として得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 2.08−2.09(m,2H),2.10−2.11(m,3H),2.35(m,1H),2.64(s,3H),3.33−3.37(m 2H),3.71−3.75(m,4H),3.78−3.98(m,2H),4.69−4.75(m,2H),6.99−7.37(m,4H),7.62(s,1H),8.39(d,J=6.35Hz,1H),8.98(s,1H);ESI−MS m/z[M+H]+490.4。
実施例22:3−(4−(2−フルオロ−4−メトキシベンジル)ピペラジン−1−イル)−N−イソプロピル−7−メチルピリド[3,4−b]ピラジン−2−アミン
1−(2−フルオロ−4−メトキシベンジル)ピペラジンTFA(44mg、0.137mmol)、3−クロロ−N−イソプロピル−7−メチルピリド[3,4−b]ピラジン−2−アミン(13mg、0.055mmol)、およびN−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミン(21mg、0.165mmol)をアセトニトリル(0.55mL)中で混ぜ合わせた。反応容器を密封し、90℃において8時間加熱し、次いで室温まで冷却した。この粗溶液を、方法Bを使用するHPLCにより精製して表題化合物を白色の固体(4mg、収率17%)として得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 1.24(d,J=6.83Hz,6H),2.64(s,3H),3.23−3.28(m,4H),3.30−3.36(m,4H),3.58(s,2H),3.77(s,3H),4.35−4.39(m,1H),6.79−6.83(m,3H),7.24(s,1H),7.34(m,1H),8.66(s,1H);ESI−MS m/z[M+H]+425.6。
実施例23:N−シクロプロピル−3−(4−(2−フルオロ−4−メトキシベンジル)ピペラジン−1−イル)−7−メチルピリド[3,4−b]ピラジン−2−アミン
3−クロロ−N−シクロプロピル−7−メチルピリド[3,4−b]ピラジン−2−アミンを使用して実施例22と類似の方法で表題化合物を調製、精製して、表題化合物を白色の固体(収率27.8%)として得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 0.66−0.67(m,2H),0.76−0.79(m,2H),2.62(s,3H),2.89(dd,J=7.32,3.91Hz,1H),3.18−3.20(m,4H),3.30−3.34(m,4H),3.56(s,2H),3.77(s,3H),6.77−6.83(m,2H),7.20(d,J=2.93Hz,1H),7.29−7.34(m,2H),8.68(s,1H);ESI−MS m/z[M+H]+423.5。
実施例24:(R)−3−(4−(2−フルオロ−4−メトキシベンジル)ピペラジン−1−イル)−7−メチル−N−(テトラヒドロフラン−3−イル)ピリド[3,4−b]ピラジン−2−アミン
(R)−3−クロロ−7−メチル−N−(テトラヒドロフラン−3−イル)ピリド[3,4−b]ピラジン−2−アミンを使用して実施例22と類似の方法で表題化合物を調製、精製して、表題化合物(収率39%)を白色の固体として得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 2.03−2.05(m,1H),2.23−2.25(m,1H),2.64(s,3H),3.23−3.25(m,4H),3.30−3.34(m,4H),3.57(s,2H),3.66−3.67(m,1H),3.75−3.76(m,1H),3.77(s,3H),3.88−3.89(m,1H),3.95−3.96(m,1H),4.59−4.62(m,1H),6.77−6.82(m,2H),7.01(d,J=6.35Hz,1H),7.25(s,1H),7.33−7.35(m,1H),8.68(s,1H);ESI−MS m/z[M+H]+453.4。
実施例25:(S)−3−(4−(2−フルオロ−4−メトキシベンジル)ピペラジン−1−イル)−7−メチル−N−(テトラヒドロフラン−3−イル)ピリド[3,4−b]ピラジン−2−アミン
(S)−3−クロロ−7−メチル−N−(テトラヒドロフラン−3−イル)ピリド[3,4−b]ピラジン−2−アミンを使用して実施例22と類似の方法で表題化合物を調製、精製して、表題化合物(収率39%)を白色の固体として得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 2.03−2.05(m,1H),2.23−2.25(m,1H),2.64(s,3H),3.23−3.25(m,4H),3.30−3.34(m,4H),3.57(s,2H),3.64−3.66(m,1H),3.67−3.69(m,1H),3.77(s,3H),3.92−3.94(m,1H),3.95−3.96(m,1H),4.59−4.63(m,1H),6.77−6.82(m,2H),7.01(d,J=5.86Hz,1H),7.25(s,1H),7.33−7.35(m,1H),8.68(s,1H);ESI−MS m/z[M+H]+453.4。
実施例26:3−(4−(4−(ジフルオロメトキシ)−2−フルオロベンジル)ピペラジン−1−イル)−N−イソプロピル−7−メチルピリド[3,4−b]ピラジン−2−アミン
3−クロロ−N−イソプロピル−7−メチルピリド[3,4−b]ピラジン−2−アミンおよび1−(4−(ジフルオロメトキシ)−2−フルオロベンジル)ピペラジン塩酸塩を使用して実施例22と類似の方法で表題化合物を調製した。方法Bを使用するHPLCにより表題化合物を精製して、そのフリーベース(収率75%)を淡黄色の固体として得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 1.24(d,J=6.8Hz,6H),2.50(s,3H),2.60−2.74(m,4H),3.23(br.s.,4H),3.63(s,2H),4.31−4.43(m,1H),6.73(d,J=8.3Hz,1H),7.05(dd,J=8.5,2.2Hz,1H),7.13(dd,J=10.7,2.4Hz,1H),7.15−7.46(m,2H),7.51(t,J=8.5Hz,1H),8.66(s,1H);ESI−MS:m/z(M+H)+461.0。
実施例27:N−シクロプロピル−3−(4−(4−(ジフルオロメトキシ)−2−フルオロベンジル)ピペラジン−1−イル)−7−メチルピリド[3,4−b]ピラジン−2−アミン
3−クロロ−N−シクロプロピル−7−メチルピリド[3,4−b]ピラジン−2−アミンおよび1−(4−(ジフルオロメトキシ)−2−フルオロベンジル)ピペラジン塩酸塩を使用して実施例22と類似の方法で表題化合物を調製した。方法Bを使用するHPLCにより表題化合物を精製して、そのフリーベース(収率85%)を灰色がかった白色の固体として得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 0.62−0.72(m,2H),0.72−0.82(m,2H),2.52(s,3H),2.57−2.76(m,4H),2.90(tq,J=7.3,3.8Hz,1H),3.21(br.s.,4H),3.63(br.s.,2H),7.05(dd,J=8.5,2.2Hz,1H),7.13(dd,J=11.0,2.2Hz,1H),7.15−7.46(m,3H),7.50(t,J=8.3Hz,1H),8.70(s,1H);ESI−MS:m/z(M+H)+459.0。
実施例28:(R)−3−(4−(4−(ジフルオロメトキシ)−2−フルオロベンジル)ピペラジン−1−イル)−7−メチル−N−(テトラヒドロフラン−3−イル)ピリド[3,4−b]ピラジン−2−アミン
(R)−3−クロロ−7−メチル−N−(テトラヒドロフラン−3−イル)ピリド[3,4−b]ピラジン−2−アミンおよび1−(4−(ジフルオロメトキシ)−2−フルオロベンジル)ピペラジン塩酸塩を使用して実施例22と類似の方法で表題化合物を調製した。方法Bを使用するHPLCにより表題化合物を精製して、そのフリーベース(収率61.4%)を淡黄色の固体として得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 2.00−2.08(m,1H),2.19−2.28(m,1H),2.51(s,3H),2.58−2.81(m,4H),3.27(br.s.,4H),3.58−3.70(m,3H),3.74(td,J=8.2,6.1Hz,1H),3.85−3.92(m,1H),3.95(dd,J=8.8,6.3Hz,1H),4.58−4.66(m,1H),7.05(dd,J=8.5,2.2Hz,1H),7.09(d,J=5.4Hz,1H),7.14(dd,J=11.0,2.2Hz,1H),7.15−7.46(m,2H),7.51(t,J=8.5Hz,1H),8.70(s,1H);ESI−MS:m/z(M+H)+489.0。
実施例29:(S)−3−(4−(4−(ジフルオロメトキシ)−2−フルオロベンジル)ピペラジン−1−イル)−7−メチル−N−(テトラヒドロフラン−3−イル)ピリド[3,4−b]ピラジン−2−アミン
(S)−3−クロロ−7−メチル−N−(テトラヒドロフラン−3−イル)ピリド[3,4−b]ピラジン−2−アミンおよび1−(4−(ジフルオロメトキシ)−2−フルオロベンジル)ピペラジン塩酸塩を使用して実施例22と類似の方法で表題化合物を調製した。方法Bを使用するHPLCにより表題化合物を精製して、そのフリーベース(収率63.6%)を淡黄色の固体として得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 2.00−2.08(m,1H),2.23(dtd,J=12.7,7.8,7.8,6.3Hz,1H),2.52(s,3H),2.55−2.96(m,4H),3.27(br.s.,4H),3.53−3.70(m,3H),3.74(td,J=8.1,5.9Hz,1H),3.85−3.92(m,1H),3.95(dd,J=8.8,6.3Hz,1H),4.57−4.67(m,1H),7.05(dd,J=8.3,2.0Hz,1H),7.08−7.47(m,4H),7.52(t,J=8.5Hz,1H),8.70(s,1H);ESI−MS:m/z(M+H)+489.0。
実施例30:2−(4−(2,4−ジフルオロベンジル)ピペラジン−1−イル)−N−イソプロピル−7−メチルピリド[3,4−b]ピラジン−3−アミン 2,2,2−トリフルオロ酢酸塩
MeCN(0.19mL)中に溶かした3−クロロ−2−(4−(2,4−ジフルオロベンジル)ピペラジン−1−イル)−7−メチルピリド[3,4−b]ピラジン(15mg、0.038mmol)、プロパン−2−アミン(29.7μL、0.345mmol)、およびDIPEA(20.12μL、0.115mmol)の溶液を90℃において一晩加熱した。方法Aを使用するHPLCにより表題化合物を精製してそのTFA塩(16.0mg、収率79%)を白色の固体として得た。1H NMR(400MHz,メタノール−d4)δ ppm 1.33(d,J=6.83Hz,7H),2.75(s,3H),3.54(br.s.,4H),4.03(br.s.,4H),4.36−4.57(m,3H),7.05−7.25(m,2H),7.66(td,J=8.54,6.35Hz,1H),7.78(s,1H),8.82(s,1H);ESI−MS m/z[M+H]+413.0。
実施例31:N−シクロプロピル−2−(4−(2,4−ジフルオロベンジル)ピペラジン−1−イル)−7−メチルピリド[3,4−b]ピラジン−3−アミン 2,2,2−トリフルオロ酢酸塩
3−クロロ−2−(4−(2,4−ジフルオロベンジル)ピペラジン−1−イル)−7−メチルピリド[3,4−b]ピラジンと10当量のシクロプロパンアミンを110℃において結合させることによって実施例30の調製と類似の方法で表題化合物を調製、精製した。表題化合物をそのTFA塩(収率15.9%)として黄色の固体として得た。1H NMR(400MHz,メタノール−d4)δ ppm 0.64−0.78(m,2H)0.85−0.96(m,2H)2.76(s,4H)2.89−2.98(m,1H)3.51(br.s.,5H)3.84−4.16(m,4H)4.46(s,3H)7.01−7.24(m,2H)7.65(td,J=8.42,6.10Hz,1H)7.81(s,1H)8.91(s,1H);ESI−MS m/z[M+H]+411.0。
実施例32:(S)−2−(4−(2,4−ジフルオロベンジル)ピペラジン−1−イル)−7−メチル−N−(テトラヒドロフラン−3−イル)ピリド[3,4−b]ピラジン−3−アミン
(S)−テトラヒドロフラン−3−アミン塩酸塩および3−クロロ−2−(4−(2,4−ジフルオロベンジル)ピペラジン−1−イル)−7−メチルピリド[3,4−b]ピラジンを使用して実施例30と類似の方法で表題化合物を調製して、表題化合物(収率14.8%)を白色の固体として得た。1H NMR(400MHz,MeOD−d4)δ ppm 2.03−2.05(m,1H),2.38−2.40(m,1H),2.58(s,3H),2.65−2.77(m,4H),3.41−3.58(m,4H),3.66(s,2H),3.79(dd,J=9.28,3.91Hz,1H),3.86(m,1H),3.87(m,1H),4.06(dd,J=9.28,5.86Hz,1H),4.69(m,1H),6.91−7.01(m,2H),7.39(s,1H),7.49(m,1H),8.69(s,1H);ESI−MS m/z[M+H]+441.4。
実施例33:(R)−2−(4−(2,4−ジフルオロベンジル)ピペラジン−1−イル)−7−メチル−N−(テトラヒドロフラン−3−イル)ピリド[3,4−b]ピラジン−3−アミン
(R)−テトラヒドロフラン−3−アミン塩酸塩および3−クロロ−2−(4−(2,4−ジフルオロベンジル)ピペラジン−1−イル)−7−メチルピリド[3,4−b]ピラジンを使用して実施例30と類似の方法で表題化合物を調製して、表題化合物(収率8.9%)を白色の固体として得た。1H NMR(400MHz,MeOD−d4)δ ppm 2.02−2.03(m,1H),2.36−2.37(m,1H),2.58(s,3H),2.68−2.73(m,4H),3.45−3.66(m,4H),3.79(s,2H),3.80(dd,J=9.28,3.91Hz,1H),3.86(m,1H),3.87(m,1H),4.06(dd,J=9.28,5.86Hz,1H),4.69(m,1H),6.94−6.98(m,2H),7.40(s,1H),7.47(m,1H),8.68(s,1H);ESI−MS m/z[M+H]+441.4。
実施例34:N−シクロプロピル−2−(4−(2,4−ジフルオロフェノキシ)ピペリジン−1−イル)−7−メチルピリド[3,4−b]ピラジン−3−アミン
10当量のシクロプロパンアミンおよび3−クロロ−2−(4−(2,4−ジフルオロフェノキシ)ピペリジン−1−イル)−7−メチルピリド[3,4−b]ピラジンを110℃において使用して実施例30と類似の方法で表題化合物を調製して、表題化合物(収率23.8%)を暗黄色の半固体として得た。1H NMR(400MHz,MeOD−d4)δ ppm 0.70−0.74(m,2H),0.88−0.90(m,2H),2.71(s,3H),2.90(dt,J=7.44,3.36Hz,1H),3.77−3.80(m,2H),3.99−4.02(m,2H),4.57−4.58(m,1H),6.87−6.89(m,1H),6.99−7.01(m,1H),7.18−7.19(m,1H),7.65(s,1H),8.73(s,1H);ESI−MS m/z[M+H]+412.4。
実施例35:2−(4−(2,4−ジフルオロフェノキシ)ピペリジン−1−イル)−N−イソプロピル−7−メチルピリド[3,4−b]ピラジン−3−アミン
10当量のプロパン−2−アミンおよび3−クロロ−2−(4−(2,4−ジフルオロフェノキシ)ピペリジン−1−イル)−7−メチルピリド[3,4−b]ピラジンを110℃において使用して実施例30と類似の方法で表題化合物を調製して、表題化合物(収率15.6%)を黄色の固体として得た。1H NMR(400MHz,MeOD−d4)δ ppm 1.32(d,J=6.35Hz,6H),1.93−1.96(m,2H),2.09−2.11(m,2H),2.70(s,3H),3.83−3.84(m,2H),4.05−4.06(m 2H),4.42−4.44(m,1H),6.89(m,1H),7.00−7.02(m,1H),7.19−7.20(m,1H),7.62(s,1H),8.64(s,1H);ESI−MS m/z[M+H]+414.4。
実施例36:(R)−2−(4−(2,4−ジフルオロフェノキシ)ピペリジン−1−イル)−7−メチル−N−(テトラヒドロフラン−3−イル)ピリド[3,4−b]ピラジン−3−アミン
(R)−テトラヒドロフラン−3−アミン塩酸塩および3−クロロ−2−(4−(2,4−ジフルオロフェノキシ)ピペリジン−1−イル)−7−メチルピリド[3,4−b]ピラジンを使用して実施例30と類似の方法で表題化合物を調製して、表題化合物(収率11.8%)を黄色の固体として得た。1H NMR(400MHz,MeOD−d4)δ ppm 2.08−2.09(m,2H),2.10−2.12(m,3H),2.35−2.36(m,1H),2.71(s,3H),3.82−3.86(m 4H),4.04−4.07(m,4H),4.60(m,1H),4.67(m,1H),6.89(m,1H),7.00−7.02(m,1H),7.17−7.19(m,1H),7.64(s 1H),8.69(s,1H);ESI−MS m/z[M+H]+442.4。
実施例37:(S)−2−(4−(2,4−ジフルオロフェノキシ)ピペリジン−1−イル)−7−メチル−N−(テトラヒドロフラン−3−イル)ピリド[3,4−b]ピラジン−3−アミン
(S)−テトラヒドロフラン−3−アミン 4−メチルベンゼンスルホン酸塩および3−クロロ−2−(4−(2,4−ジフルオロフェノキシ)ピペリジン−1−イル)−7−メチルピリド[3,4−b]ピラジンを使用して実施例30と類似の方法で表題化合物を調製して、表題化合物(収率2.1%)を黄色の固体として得た。1H NMR(400MHz,MeOD−d4)δ ppm 2.08−2.09(m,2H),2.10−2.11(m,3H),2.35−2.36(m,1H),2.70(s,3H),3.82−3.86(m 4H),4.04−4.07(m,4H),4.60(m,1H),4.67(m,1H),6.89(m,1H),7.00−7.01(m,1H),7.17−7.19(m,1H),7.64(s 1H),8.69(s,1H);ESI−MS m/z[M+H]+442.4。
実施例38:2−(4−(4−(ジフルオロメトキシ)−2−フルオロフェノキシ)ピペリジン−1−イル)−N−イソプロピル−7−メチルピリド[3,4−b]ピラジン−3−アミン
3−クロロ−2−(4−(4−(ジフルオロメトキシ)−2−フルオロフェノキシ)ピペリジン−1−イル)−7−メチルピリド[3,4−b]ピラジン(30mg、0.068mmol)、プロパン−2−アミン(40mg、0.680mmol)、およびN−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミン(132mg、1.02mmol)をアセトニトリル(1.00mL)中で混ぜ合わせた。反応容器を密封し、120℃において16時間加熱し、次いで室温まで冷却した。この粗溶液を、方法Aを使用するHPLCにより精製して表題化合物を黄色の固体(6mg、収率16%)として得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ ppm 1.34(d,J=5.86,Hz,6H),2.01−2.13(m,4H),2.81(m,3H),3.63−3.65(m,2H),3.83−3.87(m,2H),4.34−4.35(m,1H),4.57(m,1H),5.08−5.10(m,1H),6.47(t,J=60Hz,1H),6.96−6.97(m,1H),6.98−7.01(m,2H),7.53(s,1H),8.98(s,1H);ESI−MS m/z[M+H]+462.4。
実施例39:N−シクロプロピル−2−(4−(4−(ジフルオロメトキシ)−2−フルオロフェノキシ)ピペリジン−1−イル)−7−メチルピリド[3,4−b]ピラジン−3−アミン
シクロプロパンアミンを使用して実施例38と類似の方法で表題化合物を調製、精製して表題化合物(収率18.4%)を黄色のフィルムとして得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ ppm 0.64−0.66(m,2H),0.96−0.99(m,2H),2.01−2.12(m,4H),2.80(m,3H),2.94−2.96(m,1H),3.63−3.65(m,2H),3.79−3.84(m,2H),4.55(dt,J=6.22,2.99Hz,1H),6.46(t,J=70.3Hz,1H),6.95−7.03(m,3H),7.51(s,1H),9.01(s,1H);ESI−MS m/z[M+H]+460.4。
実施例40:(R)−2−(4−(4−(ジフルオロメトキシ)−2−フルオロフェノキシ)ピペリジン−1−イル)−7−メチル−N−(テトラヒドロフラン−3−イル)ピリド[3,4−b]ピラジン−3−アミン
(R)−テトラヒドロフラン−3−アミン塩酸塩を使用して実施例38と類似の方法で表題化合物を調製、精製して表題化合物(収率17.4%)を黄色のフィルムとして得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ ppm 1.95−2.12(m,5H),2.35−2.45(m,1H),2.80(s,3H),3.60−3.76(m,2H),3.87−3.95(m,6H),4.56−4.57(m,1H),4.73−4.74(m,1H),5.53(br s,1H),6.46(t,J=73.2Hz,1H),6.95−7.04(m,3H),7.52(s,1H),8.99(s,1H);ESI−MS m/z[M+H]+490.4。
実施例41:(S)−2−(4−(4−(ジフルオロメトキシ)−2−フルオロフェノキシ)ピペリジン−1−イル)−7−メチル−N−(テトラヒドロフラン−3−イル)ピリド[3,4−b]ピラジン−3−アミン
(S)−テトラヒドロフラン−3−アミン塩酸塩を使用して実施例38と類似の方法で表題化合物を調製、精製して表題化合物(収率17.5%)を黄色のフィルムとして得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ ppm 1.95−2.12(m,5H),2.35−2.45(m,1H),2.80(s,3H),3.62−3.77(m,2H),3.88−3.95(m,6H),4.56−4.57(m,1H),4.73−4.74(m,1H),5.51(br s,1H),6.46(t,J=73.3Hz,1H),6.96−7.02(m,3H),7.53(s,1H),8.98(s,1H);ESI−MS m/z[M+H]+490.4。
実施例42:2−(4−(2−フルオロ−4−メトキシベンジル)ピペラジン−1−イル)−N−イソプロピル−7−メチルピリド[3,4−b]ピラジン−3−アミン
プロパン−2−アミンおよび3−クロロ−2−(4−(2−フルオロ−4−メトキシベンジル)ピペラジン−1−イル)−7−メチルピリド[3,4−b]ピラジンを使用して実施例38と類似の方法で表題化合物を調製した。方法Bを使用するHPLCにより表題化合物を精製してそのフリーベース(収率25.6%)を黄色の半固体として得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ ppm 1.31(d,J=6.35Hz,6H),2.63(s,3H),2.66−2.68(m,4H),3.34−3.36(m,4H),3.62(s,2H),3.81(s,3H),4.32−4.36(m,1H),4.98−5.00(m,1H),6.63(dd,J=11.72,2.44Hz,1H),6.70(dd,J=8.79,2.44Hz,1H),7.26−7.32(m,1H),,7.36(s,1H),8.89(s,1H);ESI−MS m/z[M+H]+425.4。
実施例43:N−シクロプロピル−2−(4−(2−フルオロ−4−メトキシベンジル)ピペラジン−1−イル)−7−メチルピリド[3,4−b]ピラジン−3−アミン
シクロプロパンアミンおよび3−クロロ−2−(4−(2−フルオロ−4−メトキシベンジル)ピペラジン−1−イル)−7−メチルピリド[3,4−b]ピラジンを使用して実施例38と類似の方法で表題化合物を調製した。方法Bを使用するHPLCにより表題化合物を精製してそのフリーベース(収率19.8%)を白色の固体として得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ ppm 0.59−0.61(m,2H),0.92−0.94(m,2H),2.66(s,3H),2.67−2.69(m,4H),2.91−2.93(m,1H),3.36−3.40(m,4H),3.66(s,2H),3.81(s,3H),6.63(dd,J=11.72,2.44Hz,1H),6.71(dd,J=8.79,2.44Hz,1H),7.27−7.28(m,1H),7.39(s,1H),8.99(s,1H);ESI−MS m/z[M+H]+423.4。
実施例44:(R)−2−(4−(2−フルオロ−4−メトキシベンジル)ピペラジン−1−イル)−7−メチル−N−(テトラヒドロフラン−3−イル)ピリド[3,4−b]ピラジン−3−アミン
(R)−テトラヒドロフラン−3−アミン塩酸塩および3−クロロ−2−(4−(2−フルオロ−4−メトキシベンジル)ピペラジン−1−イル)−7−メチルピリド[3,4−b]ピラジンを使用して実施例38と類似の方法で表題化合物を調製した。方法Bを使用するHPLCにより表題化合物を精製してそのフリーベース(収率7.0%)を黄色のフィルムとして得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ ppm 1.91−1.92(m,1H),2.43−2.45(m,1H),2.65(s,3H),2.67−2.70(m,4H),3.39−3.43(m,4H),3.79(s,2H),3.81(s,3H),3.85−3.87(m,2H),4.01−4.02(m,2H),4.72−4.74(m,1H),5.23−5.24(m,1H),6.63(dd,J=11.72,2.44Hz,1H),6.69−6.72(M,1H),7.27−7.28(m,1H),7.39(s,1H),8.91(s,1H);ESI−MS m/z[M+H]+453.4。
実施例45:(S)−2−(4−(2−フルオロ−4−メトキシベンジル)ピペラジン−1−イル)−7−メチル−N−(テトラヒドロフラン−3−イル)ピリド[3,4−b]ピラジン−3−アミン
(S)−テトラヒドロフラン−3−アミン塩酸塩および3−クロロ−2−(4−(2−フルオロ−4−メトキシベンジル)ピペラジン−1−イル)−7−メチルピリド[3,4−b]ピラジンを使用して実施例38と類似の方法で表題化合物を調製した。方法Bを使用するHPLCにより表題化合物を精製してそのフリーベース(収率4.4%)を黄色のフィルムとして得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ ppm 1.90−1.92(m,1H),2.42−2.43(m,1H),2.66(s,3H),2.67−2.70(m,4H),3.41−3.45(m,4H),3.79(s,2H),3.81(s,3H),3.85−3.87(m,2H),4.01−4.02(m,2H),4.72−4.74(m,1H),5.23−5.24(m,1H),6.63(dd,J=11.72,2.44Hz,1H),6.69−6.72(m,1H),7.27−7.28(m,1H),7.39(s,1H),8.92(s,1H);ESI−MS m/z[M+H]+453.4。
実施例46:2−(4−(4−(ジフルオロメトキシ)−2−フルオロベンジル)ピペラジン−1−イル)−N−イソプロピル−7−メチルピリド[3,4−b]ピラジン−3−アミン
3−クロロ−2−(4−(4−(ジフルオロメトキシ)−2−フルオロベンジル)ピペラジン−1−イル)−7−メチルピリド[3,4−b]ピラジン(20.0mg、0.046mmol)、フッ化カリウム(3.45mg、0.059mmol)、およびDMSO(0.1mL)を混ぜ合わせ、次いでN−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミン(0.032mL、0.183mmol)およびプロパン−2−アミン(0.012mL、0.137mmol)を23℃において加えた。この反応混合物を23℃において1時間、次いで50℃において16時間撹拌した。この反応混合物を水(0.4mL)で希釈してゴム状固形物を得た。母液をデカントし、その粗残渣を方法Bを使用するHPLCにより精製して、表題化合物のフリーベース(2.9mg、収率13.79%)を黄色の固体として得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 1.23(d,J=6.8Hz,6H),2.51(br.s.,3H),2.57−2.70(m,4H),3.35(br.s.,4H),3.60(br.s.,2H),4.26−4.36(m,1H),6.33(d,J=7.8Hz,1H),7.04(dd,J=8.5,2.2Hz,1H),7.13(dd,J=10.7,2.4Hz,1H),7.15−7.45(m,2H),7.50(t,J=8.3Hz,1H),8.66(s,1H);ESI−MS:m/z(M+H)+461.0。
実施例47:N−シクロプロピル−2−(4−(4−(ジフルオロメトキシ)−2−フルオロベンジル)ピペラジン−1−イル)−7−メチルピリド[3,4−b]ピラジン−3−アミン
シクロプロパンアミンを使用して実施例46と類似の方法で表題化合物を調製、精製して、そのフリーベース(収率22.9%)を黄色の固体として得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 0.61−0.69(m,2H),0.71−0.81(m,2H),2.52(s,3H),2.53−2.80(m,5H),2.84(tq,J=7.1,3.6Hz,1H),3.36(br.s.,4H),3.61(br.s.,2H),6.97(br.s.,1H),7.05(dd,J=8.8,2.0Hz,1H),7.10−7.15(m,1H),7.15−7.45(m,2H),7.50(t,J=8.5Hz,1H),8.74(s,1H);ESI−MS:m/z(M+H)+459.0。
実施例48:(R)−2−(4−(4−(ジフルオロメトキシ)−2−フルオロベンジル)ピペラジン−1−イル)−7−メチル−N−(テトラヒドロフラン−3−イル)ピリド[3,4−b]ピラジン−3−アミン
(R)−テトラヒドロフラン−3−アミン塩酸塩を使用して実施例46と類似の方法で表題化合物を調製、精製して、そのフリーベース(収率48.8%)を黄色の固体として得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 1.98−2.05(m,1H),2.19−2.28(m,1H),2.51(s,3H),2.57−2.67(m,4H),3.33−3.45(m,4H),3.59(s,2H),3.65(dd,J=8.8,4.4Hz,1H),3.74(td,J=8.1,6.3Hz,1H),2.50(d,J=2.0Hz,1H),3.97(dd,J=8.8,6.3Hz,1H),4.51−4.59(m,1H),6.67(d,J=5.9Hz,1H),7.04(dd,J=8.5,2.2Hz,1H),7.12(dd,J=10.7,2.4Hz,1H),7.14−7.45(m,2H),7.50(t,J=8.3Hz,1H),8.68(s,1H);ESI−MS:m/z(M+H)+489.0。
実施例49:(S)−2−(4−(4−(ジフルオロメトキシ)−2−フルオロベンジル)ピペラジン−1−イル)−7−メチル−N−(テトラヒドロフラン−3−イル)ピリド[3,4−b]ピラジン−3−アミン
(S)−テトラヒドロフラン−3−アミン塩酸塩を使用して実施例46と類似の方法で表題化合物を調製、精製して、そのフリーベース(収率46.2%)を黄色の固体として得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 1.96−2.06(m,1H),2.18−2.30(m,1H),2.51(s,3H),2.56−2.71(m,4H),3.33−3.48(m,4H),3.59(s,2H),3.63−3.68(m,1H),3.74(td,J=8.2,6.1Hz,1H),3.83−3.91(m,1H),3.97(dd,J=8.8,6.3Hz,1H),4.50−4.60(m,1H),6.69(d,J=5.9Hz,1H),7.04(dd,J=8.3,2.4Hz,1H),7.13(dd,J=10.7,2.4Hz,1H),7.14−7.46(m,2H),7.50(t,J=8.5Hz,1H),8.68(s,1H);ESI−MS:m/z(M+H)+489.0。
実施例50:2−(4−(2,4−ジフルオロベンジル)ピペラジン−1−イル)−7−メチル−N−(オキセタン−3−イル)ピリド[3,4−b]ピラジン−3−アミン
3−クロロ−2−(4−(2,4−ジフルオロベンジル)ピペラジン−1−イル)−7−メチルピリド[3,4−b]ピラジン(20mg、0.051mmol)、フッ化カリウム(3.87mg、0.067mmol)、およびDMSO(0.1mL)を混ぜ合わせ、N−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミン(0.018mL、0.103mmol)およびオキセタン−3−アミン(10.71μL、0.154mmol)を23℃において加えた。この反応混合物を23℃において48時間撹拌した。この反応混合物にDMSO(0.1mL)およびオキセタン−3−アミン(7.14μL、0.103mmol)の追加の部分を加え、23℃において追加の15時間撹拌した。この反応混合物を水(0.8mL)で希釈し、EtOAc(2.0mL)で粗生成物を抽出した。有機層を分離し、ブライン(1mL)で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、濾過し、EtOAcですすぎ洗いし、真空中で乾燥した。粗材料をヘプタン中10〜100%EtOAcの勾配を使用するフラッシュカラムクロマトグラフィにより精製して、表題化合物のフリーベース(9.1mg、収率41.6%)を黄色の固体として得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 2.51(br.s.,3H),2.63(t,J=4.6Hz,4H),3.43(br.s.,4H),3.60(s,2H),4.62(t,J=6.3Hz,2H),4.82(t,J=6.8Hz,2H),4.91−5.02(m,1H),7.09(td,J=8.5,2.4Hz,1H),7.23(td,J=9.9,2.7Hz,1H),7.32(s,1H),7.38(d,J=4.9Hz,1H),7.46−7.54(m,1H),8.64(s,1H);ESI−MS:m/z(M+H)+427.0。
本発明の化合物は、単独で投与することも、また医薬組成物の形態で投与することもできる。実際には本発明の化合物は、一般に医薬組成物の形態、すなわち少なくとも1種類の薬学的に許容できる医薬品添加剤と混ぜ合わせて投与される。医薬品添加剤の比率および性質は、選択される本発明の化合物の特性、選択される投与の経路、および標準的な薬学的慣例(pharmaceutical practice)によって決まる。
別の実施形態では本発明は、本発明の化合物および少なくとも1種類の薬学的に許容できる医薬品添加剤を含む医薬組成物を提供する。
そのような治療を必要としている患者の治療を行う場合、本発明の化合物は、その化合物を生物学的に利用可能にする任意の形態および経路で投与することができる。本発明の化合物は、経口を含めた様々な経路によって、具体的には錠剤およびカプセル剤によって投与することができる。本発明の化合物は、非経口経路で、より具体的には吸入により、皮下に、筋内に、静脈内に、動脈内に、経皮的に、鼻腔内に、直腸に、膣に、目に、局所的に、舌下および口内に、腹腔内に、脂肪内に、鞘内に、また例えばカテーテルまたはステントによる局所送達により投与することができる。
当業者は、その選択される化合物の具体的な特徴、治療すべき障害または病気、障害または病気のステージ、および他の関連がある状況に応じて投与の妥当な形態および経路を容易に選択することができる。本発明の医薬組成物は、例えば錠剤、カプセル剤、カシェ剤、紙包剤(papers)、トローチ剤、オブラート剤(wafers)、エリキシル剤、軟膏、経皮パッチ、エアゾール剤、吸入剤、坐剤、液剤、および懸濁剤の形態で投与することができる。
本発明の医薬組成物は、医薬業界でよく知られている方法で調製され、有効成分として本発明の化合物の少なくとも1種類を含む。本発明の化合物の量は、その特定の形態に応じて変えることができ、好都合にはその単位剤形(unit dose form)の重量の1%から約50%の間であることができる。用語「薬学的に許容できる医薬品添加剤」は、医薬組成物の調製において一般に使用される医薬品添加剤を指し、薬学的に純粋であり、かつ使用される量において非毒性であるべきである。それらは、一般には固形、半固形、または液状の材料であり、凝集体の状態で有効成分のための賦形剤または媒体として働くことができる。薬学的に許容できる医薬品添加剤の幾つかの例は、RemingtonのPharmaceutical Sciences and the Handbook of Phamaceutical Excipients中に見出され、これには増量剤、賦形剤、担体、軟膏基剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、滑剤、甘味剤、着香剤、ゲル基剤、持続放出マトリックス、安定剤、保存料、溶剤、懸濁化剤、緩衝剤、乳化剤、染料、プロペラント、コーティング剤などが挙げられる。
本発明の医薬組成物は好ましくは、各用量が一般に約0.5mg〜約100mgの本発明の化合物を含有する単位剤形に製剤化される。用語「単位剤形」とは、適切な医薬品添加剤の協力によって所定量の有効成分を含有している物理的に不連続の単位を指し、それによってその投与計画全体を通じて1個または複数個が使用されて所望の治療効果を生ずる。1個または複数個の「単位剤形」を、治療用量に影響を及ぼすように日課表に基づいて服用することができる。
一つの特定の変形形態では組成物は、錠剤またはカプセル剤、あるいは経口投与に適合する液体製剤、例えば液剤または懸濁剤などの経口投与に適合する医薬組成物である。さらに別の特定の変形形態では医薬組成物は、非経口投与に適合する液体製剤である。
本発明の化合物は、GPR6のモジュレーターであり、したがってGPR6に関係のある病気の治療および予防に有用である。前述のようにドーパミン性神経支配の主要な線条体内の標的は、線条体淡蒼球系(間接)出力路および線条体黒質系(直接)出力路の中型有棘神経細胞(MSN)に存在している。直接出力路のMSNがD1ドーパミン受容体を発現させるのに対し、間接路のMSNはD2受容体を発現させる。GPR6は、線条体中でD2受容体を発現させるMSN中に多く含まれ、GPR6の活性は、D2受容体のシグナル伝達とは機能上相容れない。Gs共役GPR6の拮抗作用すなわち逆活性化作用は、MSN中のcAMPを減少させ、D2受容体のドーパミンを介する活性化に機能的に代わるものである。
Gs共役GPR6の拮抗作用すなわち逆活性化作用は、ドーパミンを介するD2受容体の活性化に機能的に代わるものを提供する。したがってGPR6の活性は、様々な神経および精神障害の治療に役立つ。例えば、パーキンソン病およびハンチントン病を含む運動障害の場合、単独、またはL−DOPA、ドーパミン作動薬、MAO B阻害薬、DOPAデカルボキシラーゼ阻害薬、およびC(O)MT阻害薬を含めた他の薬剤との併用が、パーキンソン病用に認可されている。GPR6の調節によって治療することができる他の疾患の適応症には、薬物依存症、摂食障害、認識力障害、精神分裂病、躁うつ病、およびうつ病が挙げられる。
別の実施形態において本発明は、これを必要とする患者に本発明の化合物の有効量を投与することを含む、GPR6と関係のある病気の治療方法を提供する。別の実施形態では本発明の化合物は、薬剤用として提供される。本発明はまた、本明細書中で述べたGPR6と関係のある病気を治療するための本発明の化合物の使用法を、薬剤の製造のための使用法を含めて提供する。本発明の化合物は、様々な被験者(例えばヒト、非ヒト哺乳動物、および非哺乳動物)のためのGPR6モジュレーターとして有用である。
本明細書中で使用される用語「病気」、「障害」、および「疾患」は、任意の不健康または異常な状態と関係がある。用語「GPR6と関連のある病気」には、GPR6のモジュレーターが治療効果をもたらす病気、障害、および疾患、例えばパーキンソン病、レボドバ誘発性ジスキネジア、ハンチントン病、薬物依存症、摂食障害、認識力障害、精神分裂病、躁うつ病、およびうつ病には含まれる。
用語「治療する」、「治療」、および「治療すること」は、本明細書中で述べる病気の改善を含む。用語「治療する」、「治療」、および「治療すること」は、本明細書中で述べる病気の状態または進行の鈍化、中断、阻止、制御、または停止を実現する全ての過程を含むが、必ずしもすべての症状を完全になくすこと、または病気を平癒することを指すものではない。用語「治療する」、「治療」、および「治療すること」は、このような障害の治療処置を含むことを意図している。用語「治療する」、「治療」、および「治療すること」は、このような障害の予防処置を含むことを意図している。
本明細書中で使用される用語「患者」および「被験者」は、ヒトおよび非ヒト動物、例えばマウス、ラット、テンジクネズミ、イヌ、ネコ、ウサギ、ウシ、ウマ、ヒツジ、ヤギ、およびブタなどの哺乳動物を含む。この用語はまた、鳥類、魚、爬虫類、両生類などを含む。より特定の患者はヒトであることが理解されよう。また、より特定の患者および被験者は、マウス、ラット、およびイヌなどの非ヒト哺乳動物である。
本明細書中で使用される用語「有効量」とは、前述の病気に罹っている患者を単回投与または反復投与により治療する本発明の化合物の量を指す。有効量は、当業者としての担当診断医が、既知の手法を使用することによって、また同じような状況下で得られた結果を観察することによって容易に決めることができる。有効量、用量の決定においては、これらに限定されないが、患者の生物学的種、その大きさ、年齢、および総体的な健康と、その関係している特定の病気、障害、または疾患と、その病気、障害、または疾患の関与の度合または重症度と、個々の患者の応答と、その投与される特定の化合物と、投与の様式と、その投与される製剤の生物学的利用能の特徴と、選択される投与計画と、併用薬の使用と、他の関係のある状況とを含めた複数の因子が担当診断医によって考慮される。本発明の有効量、すなわちその処置用量は、1mg〜200mgの範囲であると見込まれる。具体的な量は、当業者が決めることができる。これらの用量は、約60kg〜約70kgの質量を有する平均のヒト被験者を基準にしているが、医師は他の患者に対してその適切な用量を決めることができるはずである。
パーキンソン病(PD)の病理学的に顕著な特徴は、黒質内の神経細胞の喪失である。黒質線条体経路の退化は、ドーパミンの線条体濃度の低減を引き起こし、結果として運動性および非運動性の臨床的徴候を生ずる。多くのパーキンソン病患者は、ドーパミンのプロドラッグであるレボドバで治療される。レボドバは、誘発性ジスキネジア(LID)、衝動制御障害(ICD)、精神病の症状、および睡眠障害を含めた共通の重篤な副作用を有する。LIDは進行性である(PD患者の90%が10年以内にLIDを発現する)。不可逆性の順応は、直接路の過敏症につながる脱感作の低下を含めてLIDの齧歯動物モデルのMSNにおけるD1受容体のシグナル伝達で生ずる。D2でなくD1受容体の遺伝子不活性化は、マウスにおけるLIDを止める。しかしながらD1受容体のシグナル伝達の遮断は、L−DOPAの抗パーキンソン病効果に影響を与えない。
特定の実施形態において本発明は、本発明の化合物の有効量をそれを必要とする患者に投与することを含む、パーキンソン病の治療方法を提供する。すなわち本発明はまた、薬剤の製造のための使用法を含めて、パーキンソン病を治療するための本発明の化合物の使用法を提供する。
本発明の化合物は、1種類または複数種類の障害、疾患、または病気の治療のための1種類または複数種類の薬理学的に有効な化合物または治療法と組み合わせることができ、この場合、指示されるGPR6を、パーキンソン病、レボドバ誘発性ジスキネジア、ハンチントン病、薬物依存症、摂食障害、認識力障害、精神分裂病、躁うつ病、およびうつ病を治療するための1種類または複数種類の化合物または治療法と組み合わせて同時に、連続して、または別々に投与することができる。そのような組合せは、より少ない副作用、普通は受けられない(undeserved)患者集団を治療する能力の向上、または相乗活性を含めて顕著な治療上の利点をもたらすことができる。具体的には本発明の化合物は、パーキンソン病の治療のためにレボドバと共に投与される。本発明は、レボドバと組み合わせた本発明の化合物の有効量をそれを必要とする患者に投与することを含む、パーキンソン病の治療方法を提供する。本発明はまた、薬剤の製造のための使用法を含めて、パーキンソン病の治療のためのレボドバと組み合わせた本発明の化合物の使用法を提供する。
GPR6モジュレーターとしてのこれら化合物の活性は、in vitroおよびin vivoでの方法を含む様々な方法により決定することができる。
実施例A:in vitroアッセイにおけるGPR6のcAMP活性の阻害
この細胞アッセイ(cell based assay)は、これら化合物がCHO−K1細胞中で発現されるCPR6受容体の構成性cAMP活性を阻害する能力を測定する。CHO細胞は、GPR6受容体と共に安定して発現し、その発現はテトラサイクリン誘導性エレメントによって制御される。これら細胞を、F12K、10%FBS、1%Penn/Strep、および200μg/mLのハイグロマイシンを含有する培地中で培養した。GPR6受容体の発現は、2g/mLのドキシサイクリン(sigma D9891)によって成長培地中(20時間)で誘発された。ドキシサイクリンの添加後、96ウェルの半体積の黒色の組織培養プレート(Costar)に細胞をウェル当たり細胞450〜750個の密度で塗布し、cAMPアッセイに先立ってインキュベーター(37℃、5%CO2)中に20時間置いた。
細胞から培養培地を取り除き、細胞をウェル当たり50Lのリンガー緩衝液(0.047mg/mLのMgCl2、0.18mg/mLのNaH2PO4、0.1mg/mLのNa2HPO4、0.34mg/mLのKCl、1.26mg/mLのNaHCO3、1.8mg/mLのD−グルコース、および7mg/mLのNaCl(pH=7.4))で洗浄した。DMSO中で懸濁させた化合物を0.5%の脂肪酸なしのBSA+300μM IBMXを含有するリンガー緩衝液で希釈し、それを細胞上で37℃および5%CO2において45分間インキュベートした。インキュベーションの後、細胞をPerkin Elmer Lance HTRF Ultra cAMPアッセイキット(TRF0263)のEu−cAMPトレーサー溶液と共に室温で10分間インキュベートした。次いでPerkin Elmer EnvisionプレートリーダーでのHTRF検出に先立って、このLance HTRFキットのULightTM抗AMP溶液を加え、振とう器上で室温において1時間インキュベートした。
GraphPad Prism 5.03を使用する4パラメータのロジスティック方程式によってIC50曲線を作成した。このアッセイにおける例示化合物の測定されたEC50値を下記表1中に示す。
実施例B:ハロペリドール誘発性硬化症−in vivoでの齧歯動物のパーキンソン病モデル
パーキンソン病の運動症状には、無運動、動作緩慢、硬直、振戦、および姿勢異常が挙げられ、これらは黒質ドーパミン作動性細胞の喪失および線条体のドーパミンレベルの減少と関係がある。齧歯動物へのハロペリドールの投与は、L−Dopa(Duty,S.;Jenner,P.Br.J.Pharmacol.(2011),164,1357−1391)およびパーキンソン病の治療に臨床的に確証されている他の薬物の投与によって逆向きになる一過性のパーキンソン病に似た状態を引き起こす。ハロペリドールは、運動神経回路(motor circuit)の間接および直接路をそれぞれ含む中型有棘ニューロンにおいてドーパミンD2、またより少ない程度でD1受容体と拮抗する。結果として起こる線条体ドーパミン伝達の遮断は、筋硬直および強硬症の症状として現れる大脳基底核回路内の異常な下流での発火を引き起こす。強硬症は、パーキンソン病の臨床的特徴を反映しており、それによって患者は動作を開始することができないと仮定されてきた。
体重175〜200gの雄のSprague−Dawleyラット(Charles River,Calco,Italy)が使用される。別法では体重25〜35gの雄のC57Bl6マウスが使用された。垂直グリッド試験で動物を試験する90分前にドーパミン受容体拮抗薬のハロペリドール(0.3mg/kg、sc)を皮下投与することによって強硬症の状態を誘発させた。この試験の場合、作業台に対して約70度の角度で置かれた25cm×43cmのプレキシガラスケージのワイヤメッシュカバー上にラットおよびマウスを載せた。被検体は、すべての四肢が外転され、伸ばされた状態(蛙様姿勢)でグリッド上に載せられた。このような不自然な姿勢の使用が、この強硬症の試験の特異性にとって不可欠である。四肢を配置してから最初に再び1本の肢が完全に動くまでのタイムスパン(まともになるまでの待ち時間)を、ラットについて最大120秒間測定した。マウスの場合、マウスの前肢をプレキシガラスのプラットホームより2インチ上に上げた水平金属棒の上に載せ、1試行当たり30秒まで記録した。試験は、動物の前肢がプラットホームに戻るか、または30秒後に終了した。試験は3回繰り返され、その3回の試行の平均を強硬症の強度指標として記録した。
強硬症は、GPR6モジュレーターテスト化合物と共に1.0mg/kg(i.p.)用量のハロペリドールを被検体に投薬した30分後、90分後、および/または90分後に測定された。テスト化合物の血漿および脳の濃度は、120分または240分のいずれかの時点である実験の終了時に採取した組織試料によって求めた。本発明の化合物を代表する数の化合物が、ハロペリドールと共に0.1〜100mg/kg(i.p.、sc、またはpo)の用量範囲で投与された。陽性対照としてA2a拮抗薬KW6002(イントラデフィリン)が、0.6mg/kg(i.p.)で投薬された。
このアッセイの例示化合物の測定された拮抗(reversal)%を下記表2に示す。