JP6525767B2 - 筋活動量計測装置 - Google Patents

筋活動量計測装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6525767B2
JP6525767B2 JP2015131664A JP2015131664A JP6525767B2 JP 6525767 B2 JP6525767 B2 JP 6525767B2 JP 2015131664 A JP2015131664 A JP 2015131664A JP 2015131664 A JP2015131664 A JP 2015131664A JP 6525767 B2 JP6525767 B2 JP 6525767B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
muscle
muscle activity
myoelectric potential
virtual
bone
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015131664A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017012388A (ja
Inventor
茂 但野
茂 但野
悟史 山田
悟史 山田
佐野 嘉彦
嘉彦 佐野
証英 原田
証英 原田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nipro Corp
Harada Electronics Industry Co Ltd
Original Assignee
Nipro Corp
Harada Electronics Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nipro Corp, Harada Electronics Industry Co Ltd filed Critical Nipro Corp
Priority to JP2015131664A priority Critical patent/JP6525767B2/ja
Publication of JP2017012388A publication Critical patent/JP2017012388A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6525767B2 publication Critical patent/JP6525767B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Measurement And Recording Of Electrical Phenomena And Electrical Characteristics Of The Living Body (AREA)

Description

この発明は、身体の、骨を含む概円柱形状部位の周囲に環状に配列される表面電極と、
前記表面電極における表面筋電位を計測する表面筋電位計測部と、を備える筋活動量計測装置に関する。
身体の筋活動量の計測手段として、筋が活動するときに発する生体電位(筋活動電位)を計測する筋電計がよく用いられている。筋電計の主な種類には、筋に電極針を挿入して計測する針筋電計や、筋の直上の皮膚に表面電極を貼り付けて計測する表面筋電計があるが、医療診断などの特殊な分野を除けば、非侵襲で痛みがなく簡易な表面筋電計による計測が望ましい。
しかしながら、表面筋電計には、電極周辺にある筋の筋活動電位が全て重畳して計測されてしまう問題がある。特に、前腕や下腿のような多数の筋が狭い領域に密集する部位は重畳が大きくなり、特定の筋の計測が困難である。
そこで、発明者らは、前腕や下腿のような身体の慨円柱状部位に多数の表面電極を環状に貼り付けて表面筋電位の分布を計測し、身体内の電気伝導シミュレーションモデルを用いて内部の筋活動量を計算する、特開2011−30991号公報に記載の発明をした。また、特開2013−244027号公報に記載の発明では、個々の筋の領域を特定せず、身体内部を細かな筋ブロック領域に分割することで筋活動量の分布を計測する筋活動量計測装置を提供した。
特開2011−30991号公報 特開2013−244027号公報
しかしながら、特許文献2に記載の筋活動量計測装置では、電気伝導シミュレーションモデルを構築するにあたり、身体の概円柱形状部位から近似した円断面を用いていたため、実際に活動している筋領域と表面電極間の距離に誤差が生じる。特に、深層筋の筋活動電位の電気伝導は極めて微弱であるため、上記誤差が深層筋の筋活動位置や筋活動量に与える影響は大きい。また、身体の概円柱形状部位に含まれる骨は、電位を発生しないとともに筋活動電位を伝導しないにも拘わらず、上記の筋活動量計測装置ではこれらのことが考慮されていなかった。
それゆえこの発明は、上記従来の筋活動量計測装置における問題を解消し、身体の筋活動量をより正確に計測できる筋活動量計測装置を提供することを目的としている。
この発明は上記従来の筋活動量計測装置の問題を有利に解決するものであり、この発明の筋活動量計測装置は、身体の、骨を含む概円柱形状部位の周囲に環状に配列される表面電極と、前記表面電極における表面筋電位を計測する表面筋電位計測部と、を備える筋活動量計測装置であって、前記概円柱状部位の前記表面電極を環状に配列した位置での仮想横断面の筋の筋活動量から、前記表面電極の位置における表面筋電位シミュレーション値を計算する表面筋電位シミュレーション部と、前記表面筋電位シミュレーション部で計算された前記表面電極の位置における表面筋電位シミュレーション値と、前記表面筋電位計測部で計測された前記表面電極の位置における表面筋電位とを概一致させるように前記仮想横断面上の筋活動量を調整し、概一致したときの該筋活動量を身体内の筋活動量と推定する筋活動推定部と、を備え、前記仮想横断面は、前記概円柱状部位の前記表面電極を環状に配列した位置の断層画像から取得した外形線と、該外形線の内側領域を有限要素分割により分割した複数のブロック領域とを含み、前記表面筋電位シミュレーション部は、前記ブロック領域を構成する、該ブロック領域よりも小さい仮想筋繊維の筋活動量の時間2乗平均値から、前記仮想筋線維の筋活動による表面筋電位の時間2乗平均値を計算し、前記仮想横断面内の、骨に対応するブロック領域と表面電極に対して骨の影となるブロック領域とを除くブロック領域について、前記仮想筋線維の筋活動量による表面筋電位の時間2乗平均値の総和の平方根をとることにより、前記表面筋電位シミュレーション値を計算するよう構成されていることを特徴とするものである。
この発明の筋活動量計測装置によれば、被計測部位の仮想横断面を構成するブロック領域のうち、骨に対応するブロック領域と表面電極に対して骨の影となるブロック領域とを除くブロック領域について、ブロック領域内の仮想筋線維の筋活動量による表面筋電位の時間2乗平均値の総和の平方根をとることで、実際の骨が電位を発生させないことと筋活動電位を伝導しないこととを表面筋電位シミュレーション値に反映させることができ、加えて、被計測部位の仮想横断面をかかる部位の断層画像に基づき取得したことで、表面筋電位シミュレーションにおける筋領域および表面電極間距離と、実際の筋領域および表面電極間距離との誤差を極めて小さくすることができ、これらのことをもって従来の筋活動量計測装置に比べて、身体の筋活動量および筋活動位置をより正確に計測することが可能となる。
なお、この発明の筋活動量計測装置にあっては、前記表面筋電位シミュレーション部は、前記骨に対応する前記ブロック領域に属する仮想筋線維の筋活動量をゼロに固定して、前記表面筋電位シミュレーション値を計算してよく、これによれば、仮想筋線維の筋活動量による表面筋電位の時間2乗平均値の総和に、骨に対応するブロック領域の筋活動量が初めから含まれなくなるため、表面筋電位シミュレーション値の計算が容易となる。
また、この発明の筋活動量計測装置にあっては、表面電極に対して骨の影となる前記ブロック領域は、仮想横断面の図心と表面電極とを結ぶ方向を90度とする極座標系において、角が前記骨に対応する前記ブロック領域の最小角と最大角との間にあり、かつ半径が前記骨に対応するブロック領域の半径よりも大きいものとして定義してよく、これによれば、容易に骨の影となるブロック領域を特定することができる。
この発明の一実施形態の筋活動量計測装置におけるブロック構成を示す図である。 前腕の横断面上の表面筋電位をバイポーラ電極で計測している模式図である。 前腕の横断面のMRI画像に基づき作成した、筋が多数のブロック領域に分割された仮想横断面である。 前腕の横断面の電気伝導モデルの構築方法を示す模式図である。 骨の影となる筋ブロック領域の特定方法を示す模式図である。 被計測者の表面筋電位からシミュレーションモデルを用いて筋活動量を計算する方法のフローチャートである。 前腕の横断面上に、狭い間隔のバイポーラ電極と広い間隔のバイポーラ電極を配置し、前腕の横断面上の表面筋電位の分布を計測している模式図である。 特許文献2に従う従来の筋活動量計測装置を用いて前腕の横断面の筋活動量を計測した結果を示す図である。 (a)はMRIによりを撮影した、表面電極を配置した位置での前腕の断層画像であり、(b)は、この発明の実施例の筋活動量計測装置を用いて、表面電極を配置した位置での前腕の筋活動量を計測した結果を示す図である。
以下、この発明の実施の形態について図面に基づき詳細に説明する。図1にこの発明の一実施形態の筋活動量計測装置1を示す。この筋活動計測装置1は、身体の、骨を含む概円柱形状部位の周囲に環状に配列される表面電極3と、表面電極における表面筋電位を計測する表面筋電位計測部5と、概円柱状部位の表面電極3を環状に配列した位置の仮想横断面の筋の筋活動量から、表面電極の位置における表面筋電位シミュレーション値を計算する表面筋電位シミュレーション部7と、表面筋電位シミュレーション部7で計算された表面電極3の位置における表面筋電位シミュレーション値と表面筋電位計測部で計測された表面電極3の位置における表面筋電位とを概一致させるように仮想横断面上の筋活動量を調整し、概一致したときの該筋活動量を身体内の筋活動量と推定する筋活動推定部9と、推定された筋活動量を後述するMRI画像に出力する筋活動推定値出力部11を備えるものである。
図2のように身体の概円柱状部位の一例としての被計測者の前腕の中心線Cを概法線とする前腕の横断面L上の皮膚表面には、表面電極3としてのバイポーラ電極3が環状に配置される。バイポーラ電極とは、2つの単電極を一対としてその差動電圧を計測する電極であり、図2のバイポーラ電極3は、中心線Cと概平行に並ぶ単電極が対をなしてバイポーラ電極となっている。バイポーラ電極3は、前腕の周方向に概等間隔でn列配列されているものとする。筋活動量の計算精度を向上するには電極の配列数は多いほどよいが、計算精度を確保するには18列以上が好ましく、20列以上がより望ましい。このバイポーラ電極3に、それぞれ便宜上の番号i=1…nを振る。
バイポーラ電極3には、電極ケーブル13を介して表面筋電計測部5が接続されており、これらにより横断面L上の表面筋電位が計測されている。
次に、身体内の電気伝導シミュレーションモデルの構築方法について説明する。被計測者の横断面Lの実形状、大きさおよび骨要素の情報を取得するために、前腕をMRI等により撮影する。そして、得られた前腕の断層画像から、図3に示すように筋と皮下脂肪との境界に沿って筋の外形線15を形成する。
次に、外形線15内を、表面から深層(内側)に向かうに従い徐々に大きくなるよう、細かく分割し、ブロック領域17を構成する。このとき、分割の大きさは概ね5mm以下とするのが望ましい。ただし、分割が細かすぎると計算速度の低下を招くことから、概ね1mm〜5mmの間とするのが望ましい。分割は、表層を概ね1mm程度、中心付近は2mm程度として大きさを表層から中心へと徐変すれば、さらに望ましい。電極−ブロック領域間距離は、表層では近く深層は遠い。この距離が遠いほど筋電位伝導量が急激に小さくなる。表層と深層で同じ大きさのブロック領域17を構成すると、表面電位への深層筋ブロック領域筋活動の寄与率が極端に小さくなり、筋活動量の計算が発散しやすくなる。そこで、深層のブロック領域17を大きくしてすることで表面電位への寄与率を増加し、筋活動量計算を容易にしている。
ブロック領域17は、有限要素分割、特にボロノイ(Voronoi)分割法により作成することができる。具体的にはまず、表層の周上に等間隔、例えば1mmの間隔で均等に母点を配置する。次に、中心方向に向かって徐々に点間隔が広がりかつ均等に散在するように母点を配置する。この後、ボロノイ分割法のアルゴリズムに従い、隣接する母点間を等分する垂直2等分線を作成し母点を中心とした領域に分割する、すなわち、平面内の領域が最寄りの母点に属するように分割する。なお、この明細書において、上記断層画像の骨内部にブロック領域17の中心が含まれる場合、そのブロック領域を「骨ブロック領域」と定義し、それ以外のブロック領域を「筋ブロック領域」と定義し、以下、単に「ブロック領域」というときには骨ブロック領域および筋ブロック領域の双方を指すものとする。図3は、上記手法で創生された被計測部位の仮想横断面であり、図中、骨ブロック領域を符号17aで示し、筋ブロック領域を符号17bで示す。
さらに、外形線15内のブロック領域17を、さらに細かいサイズの仮想筋線維19に分割する。ここで、仮想筋線維19としたのは、各筋ブロック領域17はこの仮想筋線維19が集合して形成していると仮定したからである。このとき、同一ブロック領域17内における仮想筋線維19の活動量は等しいと仮定することができる。この分割の大きさは、実際の筋線維の直径である20μm〜2mmであり、ブロック領域17の最小サイズに依存する。ただし、分割が細かすぎると計算速度の低下を招くことから、概ね1/2〜1/10程度に分割するのが望ましい。例えば、ブロック領域17の最小サイズが1mmのときは、仮想筋線維の分割は概ね0.1mmから0.5mmの間が望ましい。仮想筋線維19の大きさが大きいと、ブロック領域17の形状を正しく表すことができず、好ましくない。また、小さいと、計算に必要なメモリや時間が膨大となり好ましくない。なお、骨自体には筋線維は存在しないが、後述の手法により、骨ブロック領域17aにおいて筋活動が行われないことは考慮されるため、この実施形態では、骨ブロック領域17aに対しても同様に仮想筋線維19を形成する。図4は、外形線15内をブロック領域17と仮想筋線維19に分割した状態を模式的に示したものである。
次に、断面内のブロック領域17と仮想筋線維19にそれぞれ番号を振る。仮にブロック領域18の番号をjとし、その中にある仮想筋線維19の番号をkとして、ブロック領域j内の仮想筋線維kの位置ベクトルをxMjkとして表す。モデルの表面には、実際の前腕に配置したバイポーラ電極3の位置と同じ位置に仮想バイポーラ電極23があるものとし、身体に配置したバイポーラ電極3と同じ番号を振る。仮に電極24の番号をiとして、その位置ベクトルをxEiとする。表面電極−仮想筋線維間距離26をlijkとすると、lijkはxMjkとxEiとベクトルのノルム記号||...||を用いて、式(1)のように表せる。このとき、表面電極−仮想筋線維間距離26は、バイポーラ電極を構成するそれぞれの単電極の中心を結ぶ線分の中点から仮想筋線維の中心までの距離を指すものとする。以下、バイポーラ電極23の位置を示したときは、上記の単電極の中心を結ぶ線分の中点を指すものとする。
ここで、概円柱形状の身体部位において、部位内の筋線維の方向が中心軸方向に概ね揃っているとき、ブロック領域j内の仮想筋線維kが筋活動量の時間2乗平均値(以下、MS値とする)mjk で活動したときに表面電極i上に発生する表面筋電位の時間2乗平均値Vijk は、表面−仮想筋線維距離lijkに対して累乗的に減衰するものとする。Vijk とmjk の関係は、式(1)とmjkとlijkおよびにlijk対する減衰乗数b、単位表面−仮想筋線維間距離l=1mmのときの単位筋活動量RMS値mjk=1における表面筋電位2乗平均平方根値(以下、RMS値とする)である係数Vを用いた伝達関数として次のように表される。なお、b、Vはバイポーラ電極を構成する各電極の間隔によって決まる定数であり、RMS値はMS値の平方根である。
ここで、同一ブロック領域に属する仮想筋線維の筋活動量を同一とすると、ブロック領域j内の仮想筋線維kの筋活動量mjと、これにより表面電極i上で発生する表面筋電位の時間2乗平均値の関係は、式(3)で表せる。
ここで、ブロック領域jが骨ブロック領域17aである場合、筋活動量をゼロ(m=0)とする。これにより、骨内部で電位が発生しないことが補償される。また、ブロック領域jが表面電極iに対して骨の影になる筋ブロック領域17bである場合、骨が筋活動電位を当該表面電極iに伝導しないことを補償するため、式(4)で新たに定義する伝達係数行列Cijを用いて、表面電極i上で発生する表面筋電位の時間2乗平均値を式(5)で表す。
ここで、cijは、次のように求めることができる。図5に示すように、まず前腕の上記断層画像より創生した仮想横断面(ボロノイ図)の図心を求める。表面電極iを原点とし、表面電極iと図心とを結ぶ方向をθ=90°とする極座標r−θを設定する。各ブロック領域17の中心座標を極座標表示する。このとき、骨ブロック領域17aの角θの最小角θminと最大角θmaxを求める。θmin≦θ≦θmaxの領域をΔθ毎に分割し、各Δθに中心が含まれるブロック領域17を選出する。次いで、選出されたブロック領域17内で骨ブロック領域17aの半径rの最大値rmaxを求める。そして、選出されたブロック領域17内の筋ブロック領域17bの半径rが上記最大値rmaxより大きい場合、当該筋ブロック領域17bを「表面電極iに対して骨の影になる筋ブロック領域」と判定し、cij=0とする。この判定をθmin≦ θ ≦θmaxの範囲すべてについて行う。また、表面電極毎に極座標を設定し直し、同様の操作をすべての電極においても行い、すべての筋ブロック領域について伝達係数行列Cijを決定する。なお、上記Δθは、0.5°〜1°の範囲とするのが好ましい。
したがって、表面電極iにおけるブロック領域jの表面筋電位Vi (式(6)ではVの上に横バー“−”を付して示す。以下同じ。)は、Vij (式(5)ではVの上に横バー“−”を付して示す。以下同じ。)の総和として式(6)により計算できる。
式(6)が、この実施形態の電気伝導シミュレーションモデルによる表面筋電位のシミュレーション計算式となる。これにより、各ブロック領域の筋がそれぞれの筋活動量で活動したときの表面筋電位をモデル上で計算できる。
次に、実際に計測した被計測者の前腕の表面筋電位と前記電気伝導シミュレーションモデルとを用いて筋活動量を計算する方法を説明する。モデル上の仮想電極iに対応する被計測者の前腕上の表面電極iにより測定された表面筋電位MS値をVMi (式ではVの上に横バー“−”を付して示す。以下同じ。)とする。
以下、図6のフローチャートに沿って計算方法を説明する。計算の最初に、S31に示すように式(6)のモデル式における各ブロック領域17の筋活動量mの初期値をあらかじめ適当に決めておく。mの初期値は、計算が発散しないよう0と理論上の最大値の間となるように考えて設定され、例えば最大値の10%程度となるようにしている。このとき、各骨ブロック領域17aの筋活動量はm=0で固定値とする。
次に、S32に示すように式(6)のシミュレーション計算式によりシミュレーション表面筋電位RMS値Vi を計算する。
ここから、被計測者の前腕で実際に測定した表面筋電位RMS値VMiとシミュレーション表面筋電位RMS値Vi との差eiを、次のように計算する。
式(7)のeiから、S33に示すように差の評価関数fをRMS値の差の2乗和として次のように計算する。
評価関数fを計算し、S34に示すように、このfが概最小となったかを判定する。fが概最小でない場合はS35に示すように筋活動量mの値を適宜変更してS32に戻りシミュレーション表面筋電位RMS値Viを再計算することを繰り返す。fが概最小となったときは、人の前腕で測定した表面筋電位RMS値の分布とシミュレーション表面筋電位が概一致したとみなし、S36に示すように、モデルの筋活動量MS値mを人の前腕の筋活動量MS値とする。このように式(6)を式(8)により最適化し計算された筋活動量miの分布を、筋活動量推定部出力部11により上記断層画像上に出力して表示すれば、筋活動位置と活動量が従来よりも高精度にかつ明確に表示することができる。
次に、この発明に従う実施例の筋活動量計測装置1を用いて実験を行ったので説明する。この実験では、図7のように前腕の横断面L上に、電極間隔を狭い間隔(15mm)と、広い間隔(45mm)でバイポーラ電極3a、3bをそれぞれ、20列を設置し筋活動量を計測した。被計測者の前腕の横断面Lの実形状と位置、骨要素の情報を取得するため、MRIを用いて撮影した。MRI画像により、計測部位の横断面外形状を取得し、図3に示す仮想横断面(ボロノイ図)を作成した。ブロック領域の分割は、表面は1mm、中心付近は2mmに、総計約800個のブロック領域に分割した。また、仮想筋線維の大きさは、0.2mmとした。
実験は、中指の近位指節関節(基節)に屈曲方向へ0.5kgf負荷し、前腕中央断面内の筋活動量を計測した。このとき、前腕の回内外位は中間位とした。5秒間安静にした後、5秒間負荷する。これを3回繰り返し、負荷中の筋活動量を計測した。
図8に、特許文献2に記載の手法により筋活動量を計測した結果を示す。図中、青色で示す領域は筋活動量が低く、赤色で示す領域は筋可動量が高いことを示す。また、図中の符号40は、表層部の筋電位強度を示し、符号41は、深層部の筋電位強度を示す。この図において、尺骨、橈骨の上部外側の深層から表層に強い筋活動が、下部内側表層にも筋活動が見られた。次に、実施例の筋活動量計測装置1による計測結果を示す。図9(a)は、MRIにより撮影した、被計測者の前腕の表面電極を配置した位置での断層画像であり、図9(b)はMRI画像上に実施例の筋活動量計測装置1により計測した筋活動量を表示した結果である。図中、青色で示す領域は筋活動量が低く、赤色で示す領域は筋活動量が高いことを示す。この図において、上部外側の表層と下部内側表層に高い活動が、中心から下部にかけても弱い活動が見られた。中指の屈曲方向に負荷した場合、筋は進展方向に筋力を発揮する。このとき、前腕筋群の中では、主働筋として総指伸筋(EDC)、拮抗筋として総指屈筋(FDP)、浅指屈筋(FDS)が関わるとされる。EDCは上部外側の表層の橈骨に近い領域にあり、FDP、FDSは前腕中心から下部内側の領域にある。図9で示した活動領域は、これらに一致することがわかる。これにより、従来手法に比べて、筋の活動部位がより正確に表示でき、筋活動量の計算誤差も小さくできることが確認された。
かくしてこの発明により、上記従来の筋活動量計測装置における問題を解消し、身体の筋活動量をより正確に計測できる筋活動量計測装置を提供することが可能となった。
1 筋活動量計測装置
3、3a、3b 表面電極
5 表面筋電位計測部
7 表面筋電位シミュレーション部
9 筋活動量推定部
11 筋活動量推定値出力部
13 電極ケーブル
15 筋の外形線
17 ブロック領域
17a 骨ブロック領域
17b 筋ブロック領域
19 仮想筋線維
23 仮想バイポーラ電極

Claims (3)

  1. 身体の、骨を含む概円柱形状部位の周囲に環状に配列される表面電極と、
    前記表面電極における表面筋電位を計測する表面筋電位計測部と、を備える筋活動量計測装置であって、
    前記概円柱状部位の前記表面電極を環状に配列した位置の仮想横断面の筋の筋活動量から、前記表面電極の位置における表面筋電位シミュレーション値を計算する表面筋電位シミュレーション部と、
    前記表面筋電位シミュレーション部で計算された前記表面電極の位置における表面筋電位シミュレーション値と前記表面筋電位計測部で計測された前記表面電極の位置における表面筋電位とを概一致させるように前記仮想横断面上の筋活動量を調整し、概一致したときの該筋活動量を身体内の筋活動量と推定する筋活動推定部と、を備え、
    前記仮想横断面は、前記概円柱状部位の前記表面電極を環状に配列した位置での断層画像から取得した外形線と、該外形線の内側領域を有限要素分割により分割した複数のブロック領域とを含み、
    前記表面筋電位シミュレーション部は、前記ブロック領域を構成する、該ブロック領域よりも小さい仮想筋繊維の筋活動量の時間2乗平均値から、前記仮想筋線維の筋活動による表面筋電位の時間2乗平均値を計算し、前記仮想横断面内の、骨に対応するブロック領域と表面電極に対して骨の影となるブロック領域とを除くブロック領域について、前記仮想筋線維の筋活動量による表面筋電位の時間2乗平均値の総和の平方根をとることにより、前記表面筋電位シミュレーション値を計算するよう構成されていることを特徴とする筋活動量計測装置。
  2. 前記表面筋電位シミュレーション部は、前記骨に対応する前記ブロック領域に属する仮想筋線維の筋活動量をゼロに固定して、前記表面筋電位シミュレーション値を計算する、請求項1に記載の筋活動量計測装置。
  3. 表面電極に対して骨の影となる前記ブロック領域は、仮想横断面の図心と表面電極とを結ぶ方向を90度とする極座標系において、角が前記骨に対応する前記ブロック領域の最小角と最大角との間にあり、かつ半径が前記骨に対応するブロック領域の半径よりも大きいものである、請求項1または2に記載の筋活動量計測装置。
JP2015131664A 2015-06-30 2015-06-30 筋活動量計測装置 Active JP6525767B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015131664A JP6525767B2 (ja) 2015-06-30 2015-06-30 筋活動量計測装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015131664A JP6525767B2 (ja) 2015-06-30 2015-06-30 筋活動量計測装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017012388A JP2017012388A (ja) 2017-01-19
JP6525767B2 true JP6525767B2 (ja) 2019-06-05

Family

ID=57827454

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015131664A Active JP6525767B2 (ja) 2015-06-30 2015-06-30 筋活動量計測装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6525767B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN117064380B (zh) * 2023-10-17 2023-12-19 四川大学华西医院 下肢表面肌电检测的防摔倒预警系统、方法和相关产品

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4348577B2 (ja) * 1999-08-17 2009-10-21 ソニー株式会社 筋電位情報を利用したモーションキャプチャー装置とその制御方法、並びにこれを用いた電気刺激装置、力触覚呈示装置とこれらの制御方法
JP5387837B2 (ja) * 2009-07-29 2014-01-15 地方独立行政法人北海道立総合研究機構 筋活動量計測装置
JP5768595B2 (ja) * 2011-08-25 2015-08-26 Jfeスチール株式会社 耐火鋼材の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017012388A (ja) 2017-01-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10758160B2 (en) Body part motion analysis with wearable sensors
AU2016236838B2 (en) Muscle activity monitoring
Rocha et al. Kinect v2 based system for Parkinson's disease assessment
CN105361869B (zh) 血压测量
US20200281508A1 (en) Human body mounted sensors using mapping and motion analysis
US20200029882A1 (en) Wearable sensors with ergonomic assessment metric usage
Forouzanfar et al. Model-based mean arterial pressure estimation using simultaneous electrocardiogram and oscillometric blood pressure measurements
Kim et al. Cervical coupling motion characteristics in healthy people using a wireless inertial measurement unit
Ancillao et al. Linear correlation between fractal dimension of surface EMG signal from Rectus Femoris and height of vertical jump
de la Torre et al. Balance study in asymptomatic subjects: Determination of significant variables and reference patterns to improve clinical application
Millar et al. Routine clinical motion analysis: comparison of a bespoke real-time protocol to current clinical methods
JP5178909B2 (ja) インピーダンス切替型多点表面電極を用いた生体内電位の推定装置及びその方法
JP5387837B2 (ja) 筋活動量計測装置
JP6525767B2 (ja) 筋活動量計測装置
US20200281509A1 (en) Diagnosis and treatment using mapping and motion analysis
US20200146594A1 (en) Movement biomarker generation using body part motion analysis
US20190350496A1 (en) Body part motion analysis using kinematics
Koohi et al. Metrological characterization of a method for blood pressure estimation based on arterial lumen area model
Dutta et al. Automated real-time processing of single lead electrocardiogram for simultaneous heart rate and respiratory rate monitoring
Sra et al. Identifying the third dimension in 2D fluoroscopy to create 3D cardiac maps
US11138792B2 (en) Multi-dimensional method of fundamental solutions for reconstruction of electrophysiological activity
JP6106822B2 (ja) 筋活動量計測装置
RU2725055C1 (ru) Способ комплексной оценки функции верхних конечностей
Seleznev et al. Electrode system sensitivity evaluation at longitudinal-transverse precardiac impedance heart mapping
Kostić et al. The modified drawing test for assessment of arm movement quality

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20180525

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180604

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20180525

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190313

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190410

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190507

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6525767

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250