JP6525759B2 - コークス乾式消火装置 - Google Patents

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Description

本発明は、コークス乾式消火装置に関する。
特許文献1は、コークス炉から取り出された赤熱コークスの熱を利用して発電するコークス乾式消火(CDQ:Coke Dry Quenching)装置を開示している。特許文献1のコークス乾式消火装置は、チャンバと、サイクロン式の集塵機と、ボイラと、チャンバ及び集塵機を接続する第1の流路と、集塵機及びボイラを接続する第2の流路と、ボイラ及びチャンバを接続する第3の流路と、ブロアとを備える。
チャンバは、内部に導入された赤熱コークスを循環ガスにより冷却するように構成されている。集塵機は、チャンバにおいて赤熱コークスと熱交換された後の循環ガスに随伴されるコークスダストを回収するように構成されている。ボイラは、集塵機においてコークスダストの回収処理が行われた後の循環ガスから熱エネルギーを回収するように構成されている。ブロアは、第3の流路に設けられ、循環ガスがボイラ、チャンバ及び集塵機を経由して再びボイラに至るように循環ガスを循環させる。特許文献1のコークス乾式消火装置によれば、コークスダストを効率的に回収できるサイクロン式の集塵機を採用することにより、従来よりも集塵機の数を削減することができる。そのため、装置の小型化及び低コスト化が可能となっている。
また、特許文献1のコークス乾式消火装置は、集塵機の下流側である第2の流路に設けられた空気導入路を備えている。空気導入路から空気を第2の流路に導入することで、循環ガスがボイラに至る前に、循環ガス中の未燃成分が燃焼し、循環ガスの温度が高まる。そのため、ボイラにおいてより効率的に熱エネルギーを回収することができる。しかも、集塵機には、第2の流路において燃焼される前の温度の比較的低い循環ガスが流通する。そのため、集塵機を高価な耐熱性材料で構成する必要がなく、装置のさらなる低コスト化が可能となっている。
特開2014−055261号公報
本発明者らは、コークスダストの回収について鋭意検討したところ、コークスダストがサイクロン式の集塵機を通過し、循環ガス中におけるコークスダストの濃度が上昇しうるという新たな事実が判明した。この理由としては、例えば、赤熱コークスの質に起因して想定以上のコークスダストが発生したことや、サイクロン式の集塵機においてダスト排出処理が十分に行えなかったことが考えられる。コークスダストが第2の流路よりも下流側、すなわちボイラやブロアに到達すると、コークスダストがボイラの内壁面やブロアの翼等に衝突して、これらが摩耗してしまい得る。
そのため、本発明の目的は、集塵機を通過した循環ガスに随伴するコークスダストの濃度を低減することが可能なコークス乾式消火装置を提供することにある。
本発明の一つの観点に係るコークス乾式消火装置は、導入された赤熱コークスを循環ガスにより冷却するように構成されたチャンバと、第1の流路を介してチャンバと接続されており、チャンバにおいて赤熱コークスと熱交換された後の循環ガスに随伴されるコークスダストの少なくとも一部を回収するように構成された、サイクロン式の集塵機と、第2の流路を介して集塵機と接続され、第3の流路を介してチャンバと接続されており、集塵機においてコークスダストの回収処理が行われた後の循環ガスから熱エネルギーを回収するように構成されたボイラと、第2の流路に酸素含有ガスを供給する供給部と、第3の流路に設けられ、循環ガスがボイラ、チャンバ及び集塵機を経由して再びボイラに至るように循環ガスを循環させるブロアと、集塵機の下流側でブロアの上流側におけるコークスダストの濃度を取得するように構成された第1の取得部と、制御部とを備え、制御部は、第1の取得部において取得された濃度の値が所定の第1の設定値を上回る場合に、第2の流路に供給される酸素含有ガスの流量を増加させるように、供給部からの酸素含有ガスの供給流量を制御する。
本発明の一つの観点に係るコークス乾式消火装置では、第1の取得部において取得された濃度の値が所定の第1の設定値を上回る場合に、第2の流路に供給される酸素含有ガスの流量を増加させるように、供給部からの酸素含有ガスの供給流量を制御部が制御する。このとき、第2の流路に供給される酸素含有ガスの流量が増加すると、第2の流路に存在する循環ガス中のコークスダスト(集塵機を通過した循環ガス中のコークスダスト)が燃焼しやすくなる。そのため、コークス乾式消火装置内のコークスダストの濃度を低減することができる。従って、ボイラの内壁面やブロアの翼等の摩耗が抑制されるので、コークス乾式消火装置の長寿命化を図ることが可能となる。
本発明の一つの観点に係るコークス乾式消火装置は、集塵機の下流側でチャンバの上流側における循環ガス中の未燃成分の濃度を取得するように構成された第2の取得部をさらに備え、制御部は、第2の取得部において取得された濃度の値に応じて、供給部からの酸素含有ガスの供給流量を制御してもよい。このとき、第2の流路に供給される酸素含有ガスの流量が増加すると、第2の流路に存在する循環ガス中の未燃成分が燃焼する。このように、コークスダストよりも比較的燃焼しやすい未燃成分の燃焼に酸素含有ガスが用いられることで、集塵機を通過した循環ガス中のコークスダストをより燃焼させやすくなる。そのため、コークス乾式消火装置内のコークスダストの濃度をより低減することができる。
本発明の一つの観点に係るコークス乾式消火装置は、内部を流通する循環ガスの流量を取得する第3の取得部をさらに備え、制御部は、第2の取得部において取得された濃度の値と、第3の取得部において取得された流量の値とに基づいて、供給部から供給すべき酸素含有ガスの供給流量を算出し、算出した当該流量を供給させるように供給部を制御してもよい。
制御部は、第2の取得部において取得された濃度の値が所定の第2の設定値を上回る場合に、第2の流路に供給される酸素含有ガスの流量を増加させるように、供給部からの酸素含有ガスの供給流量を制御してもよい。
本発明の一つの観点に係るコークス乾式消火装置は、集塵機の下流側でチャンバの上流側における循環ガス中の酸素濃度を取得するように構成された第4の取得部をさらに備え、制御部は、第4の取得部において取得された濃度の値が所定の第3の設定値を上回る場合に、第2の流路に供給される酸素含有ガスの流量を減少させるように、供給部からの酸素含有ガスの供給流量を制御してもよい。このとき、第2の流路に供給される酸素含有ガスの流量が減少すると、コークス乾式消火装置内の酸素濃度が低下する。そのため、コークス乾式消火装置内が酸性雰囲気となることが抑制される。従って、コークス乾式消火装置を構成する金属材料等の腐食を抑制することが可能となる。
本発明の一つの観点に係るコークス乾式消火装置は、第1の流路と第3の流路とを接続し、チャンバを経由しないで循環ガスを第3の流路から第1の流路にバイパスするように構成された第4の流路と、第4の流路を流通する循環ガスの流量を調節可能に構成された流量調節部と、集塵機の下流側でボイラの上流側における温度を取得するように構成された第5の取得部とをさらに備え、制御部は、第5の取得部において取得された温度の値が所定の第4の設定値を上回る場合に、第4の流路を流れる循環ガスの流量を増加させるように流量調節部を制御してもよい。このとき、第4の流路を流れる循環ガスの流量が増加すると、第1の流路には、チャンバを経由しない循環ガスの流量が増加する。すなわち、チャンバにおいて赤熱コークスと熱交換されず、比較的低温の循環ガスの流量が、第1の流路において増加する。そのため、ボイラに流入する循環ガスの温度が比較的低くなる。従って、ボイラを高価な耐熱性材料で構成する必要がないのでコークス乾式消火装置のさらなる低コスト化が可能となると共に、コークス乾式消火装置のいっそうの安全な運転が可能となる。
制御部は、第4の流路を流れる循環ガスの流量の増減に応じてブロアによる送風量を増減させるようにブロアを制御してもよい。このとき、第4の流路にバイパスされる循環ガスの流量が増加すると、それに応じてブロアによる送風量が増加する。また、第4の流路にバイパスされる循環ガスの流量が減少すると、それに応じてブロアによる送風量が減少する。そのため、第4の流路にバイパスされる循環ガスが増減しても、チャンバに供給される循環ガスの流量の変動が抑制される。従って、チャンバにおける赤熱コークスの処理量を略一定に保つことが可能となる。
本発明によれば、集塵機を通過した循環ガスに随伴するコークスダストの濃度を低減することが可能なコークス乾式消火装置を提供できる。
図1は、本実施形態に係るコークス乾式消火装置の構成を概略的に示す図である。 図2は、本実施形態に係るコークス乾式消火装置のハードウェア構成図である。 図3は、コントローラのハードウェア構成図である。 図4は、導入空気の流量制御を説明するための制御ブロック図である。 図5は、バイパス空気の流量制御を説明するための制御ブロック図である。 図6は、導入空気の流量制御を説明するための、他の例に係る制御ブロック図である。
以下に説明される本開示に係る実施形態は本発明を説明するための例示であるので、本発明は以下の内容に限定されるべきではない。以下の説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
[1]コークス乾式消火装置の構成
まず、図1〜図3を参照して、コークス乾式消火装置1の構成について説明する。コークス乾式消火装置1は、コークス炉から導入された赤熱コークスC1を循環ガスにより冷却し、消火された(冷却された)コークスC2を得るための装置である。コークス乾式消火装置1は、チャンバ10と、サイクロン式の集塵機20と、ボイラ30と、ブロア40と、配管D1〜D3と、コントローラ2(制御部)とを備える。
チャンバ10と集塵機20とは、配管D1(第1の流路)を介して接続されている。集塵機20とボイラ30とは、配管D2(第2の流路)を介して接続されている。ボイラ30とチャンバ10とは、配管D3(第3の流路)を介して接続されている。
チャンバ10は、本体11と、コークス受入部12と、コークス排出部13と、スローピングフリュー14とを有する。本体11は、赤熱コークスC1及びコークスC2を収容する容器である。本体11は、上下方向に延びる筒状を呈している。本体11の下部には、配管D3の一端が接続されている。本体11内において、赤熱コークスC1及びコークスC2が、上方から下方に向けて流れる(図1の矢印A1参照)。本体11内において、赤熱コークスC1を冷却するための循環ガスが、下方から上方に向けて流れる(図1の矢印A2参照)。循環ガスは、例えば、窒素ガスを主成分とする不活性ガスであってもよい。循環ガスには、CO、H等の未燃成分が含まれていることがある。
コークス受入部12は、本体11の上部に設けられている。コークス受入部12は、コークス炉から赤熱コークスC1を受け入れる。コークス排出部13は、本体11の下部に設けられている。コークス排出部13は、本体11内のコークスC2を本体11外(チャンバ10外)に送り出す(図1の矢印A3参照)。コークス排出部13には、排出機構15が設けられている。排出機構15は、例えば、単位時間ごとに所定量のコークスC2を排出するように構成されている。スローピングフリュー14は、本体11の上部を取り囲むように、本体11の外周に設けられている。スローピングフリュー14は、本体11内のコークスC1,C2と接触した後の循環ガスを一時的に受け入れる。スローピングフリュー14には、配管D1の一端が接続されている。
集塵機20は、チャンバ10において赤熱コークスC1と熱交換された後の循環ガスに随伴されるコークスダストC3の少なくとも一部を回収するように構成されている。集塵機20は、本体21と、ダスト捕集部22と、内筒23とを有する。
本体21は、上下方向に延びる筒状を呈している。本体21には、配管D1の他端が接続されている。本体21内には、配管D1を介して、チャンバ10において赤熱コークスC1と熱交換された後の高温(例えば800℃〜1000℃程度)の循環ガスが導入される(図1の矢印A4参照)。チャンバ10から導入される循環ガスには、コークスダストC3が随伴している。本体21内に循環ガスが導入されると、循環ガスは本体21内において旋回流となり(図1の矢印A5参照)、循環ガスに随伴しているコークスダストC3の多くが循環ガスから分離される。
ダスト捕集部22は、本体21の下部に設けられている。ダスト捕集部22は、本体21において循環ガスから分離されて落下したコークスダストC3を捕集する。ダスト捕集部22は、下方に向かうにつれてその径が小さくなる漏斗状を呈している。ダスト捕集部22において捕集されたコークスダストC3は、図示しない排出口から排出され、回収される。回収された後のコークスダストC3は、例えば、燃料として再利用されたり、粉コークスとして再利用される。
内筒23は、本体21の内部に配置されており、上下方向に延びる筒状を呈している。本体21内における循環ガスの旋回流は、内筒23周りにおいて生じ、ダスト捕集部22に向けて下降した後、内筒23の内側に向かう上昇流となる(図1の矢印A5参照)。内筒23の上端には、配管D2の一端が接続されている。
ボイラ30は、循環ガスから熱エネルギーを回収するように構成されている。ボイラ30は、上下方向に延びる筒状を呈している。ボイラ30の上部には、配管D2の他端が接続されている。そのため、ボイラ30には、集塵機20においてコークスダストC3の回収処理が行われた後の循環ガスが、配管D2を介して導入される。ボイラ30の下部には、配管D3の他端が接続されている。そのため、配管D2を介して集塵機20からボイラ30内に導入された高温の循環ガスは、ボイラ30内を通過する過程で熱エネルギーが回収されて低温(例えば、200℃以下)となった後に(図1の矢印A6参照)、ボイラ30の下方から配管D3を介してチャンバ10内に戻される(図1の矢印A7参照)。
ボイラ30は、蒸気発電システム3の一部としても機能する。蒸気発電システム3は、例えば、ボイラ30と、配管3aと、タービン3bと、復水器3cと、発電機3dとで構成される。配管3aは、一部がボイラ30内を通過し、残部がボイラ30外に位置している。タービン3b及び復水器3cは、配管3aのうちボイラ30外に位置する部分に接続されている。発電機3dは、タービン3bに接続されており、タービン3bの回転によって発電する。
配管3aを通じてボイラ30の下方に導入された水(図1の矢印A8参照)は、ボイラ30に導入された高温の循環ガスと熱交換して蒸気となる。蒸気は、配管3aを通じてタービン3bに導入され(図1の矢印A9参照)、タービン3bを回転させる。これにより、タービン3bに接続された発電機3dにおいて発電が行われる。タービン3bを通過した蒸気は、配管3aを通じて復水器に導入されて水に戻され、再び配管3aを通じてボイラ30内に導入される。
ブロア40は、配管D3上においてチャンバ10とボイラ30との間に位置するように設けられている。ブロア40は、ボイラ30の下部から排出された循環ガスをチャンバ10に向けて送り出す。ブロア40によって送り出された循環ガスは、チャンバ10及び集塵機20を経由して再びボイラ30に至る。そのため、ブロア40は、コークス乾式消火装置1内において循環ガスを循環させるように構成されている。
配管D1は、チャンバ10(スローピングフリュー14)と集塵機20(本体21)との間において、水平方向に沿って延びている。配管D1内には、チャンバ10において赤熱コークスC1と熱交換された後の高温の循環ガスが流れる。当該循環ガスには、コークスダストC3が随伴されている。
配管D2は、集塵機20(内筒23)とボイラ30との間において延びている。鉛直方向に沿って延びる鉛直部D2aと、水平方向に沿って延びる水平部D2bとを有する。鉛直部D2aは、内筒23に接続されている。鉛直部D2aには、酸素含有ガス(本実施形態では、空気)を供給する供給部50が接続されている。供給部50は、空気源51と、バルブ52と、流量計53と、配管54とを含む。空気源51、バルブ52及び流量計53は、配管54上に配置されている。
空気源51は、配管54を通じて、空気を鉛直部D2a(配管D2)に供給する。空気には酸素が含まれているので、空気が鉛直部D2aに導入されると、集塵機20において旋回した高温の循環ガスと極めて効果的に混合する。そのため、循環ガスの未燃成分、又は集塵機20において捕集しきれなかったコークスダストC3の燃焼が、鉛直部D2aにおいて促進される。バルブ52は、その開度に応じた量の空気を通過させる。バルブ52は、コントローラ2と接続されている。バルブ52の開度は、コントローラ2からの制御信号に基づいて調節される。流量計53は、配管54を流通する空気の流量を取得する。流量計53は、コントローラ2と接続されている。流量計53において測定された流量の値(データ)Fは、コントローラ2に送信される。
水平部D2bの一端は、鉛直部D2aの上端と接続されている。そのため、配管D2は、L字形状に屈曲されている。水平部D2bの他端は、ボイラ30の上部と接続されている。水平部D2bの他端近傍には、温度計4(第5の取得部)が設けられている。温度計4は、水平部D2bにおける温度を取得するように構成されている。温度計4は、コントローラ2と接続されている。温度計4において測定された温度の値(データ)Tは、コントローラ2に送信される。
配管D3は、ボイラ30とチャンバ10との間において、屈曲しながら延びている。配管D3には、濃度計5(第1の取得部)、濃度計6(第4の取得部)、濃度計7(第2の取得部)、流量計8(第3の取得部)が設けられている。
濃度計5は、配管D3のうちボイラ30側の端部近傍に配置されている。濃度計5は、設置された箇所におけるコークスダストC3の濃度を取得するように構成されている。濃度計5は、コントローラ2と接続されている。濃度計5において測定された濃度の値(データ)Dは、コントローラ2に送信される。
濃度計6は、配管D3のうちチャンバ10側の端部近傍に配置されている。濃度計6は、設置された箇所における循環ガス中の未燃成分の濃度を取得するように構成されている。濃度計6は、コントローラ2と接続されている。濃度計6において測定された濃度の値(データ)UGは、コントローラ2に送信される。
濃度計7は、配管D3のうちチャンバ10側の端部近傍に配置されている。濃度計7は、設置された箇所における循環ガス中の酸素濃度を取得するように構成されている。濃度計7は、コントローラ2と接続されている。濃度計7において測定された濃度の値(データ)OGは、コントローラ2に送信される。
流量計8は、配管D3のうちブロア40の上流側(ブロア40よりもボイラ30寄り)に配置されている。流量計8は、ボイラ30から排出された循環ガスの流量(すなわち、コークス乾式消火装置1の内部を流通する循環ガスの流量)を取得する。流量計8は、コントローラ2と接続されている。流量計8において測定された流量の値(データ)Fblは、コントローラ2に送信される。
配管D1と配管D3との間には、これらを流体的に連通するバイパス部70が設けられている。バイパス部70は、流量計71と、バルブ72(流量調節部)と、配管73(第4の流路)とを含む。流量計71及びバルブ72は、配管73上に配置されている。
流量計71は、配管73を流通する循環ガスの流量を取得する。流量計71は、コントローラ2と接続されている。流量計71において測定された流量の値(データ)Fbyは、コントローラ2に送信される。バルブ72は、その開度に応じた量の循環ガスを通過させる。バルブ72が開放されている場合には、配管73によって配管D1と配管D3とが連通され、配管D3からチャンバ10に向かう循環ガスのうちの一部が配管73を流通して配管D1にバイパスされる。バルブ72は、コントローラ2と接続されている。バルブ52の開度は、コントローラ2からの制御信号に基づいて調節される。
コントローラ2は、コークス乾式消火装置1を全体的に制御する。コントローラ2は、図2に示されるように、機能モジュールとして、設定部M1と、計算部M2と、制限部M3と、増幅部M4と、変換部M5とを有する。これらの機能モジュールは、コントローラ2の機能を便宜上複数のモジュールに区切ったものに過ぎず、コントローラ2を構成するハードウェアがこのようなモジュールに分かれていることを意味するものではない。各機能モジュールは、プログラムの実行により実現されるものに限られず、専用の電気回路(例えば論理回路)、又は、これを集積した集積回路(ASIC:ApplicationSpecific Integrated Circuit)により実現されるものであってもよい。
設定部M1は、予め定められた各種の設定値(目標値)を保持し、これらの設定値をコントローラ2によるコークス乾式消火装置1の制御に供する。
計算部M2は、濃度計5から入力された値Dと、設定部M1からの設定値Dとの偏差D−Dを計算する。
計算部M2は、濃度計6から入力された値UGと、流量計8から入力された値Fblとに基づいて、循環ガス中の未燃成分を完全に燃焼させるのに必要な空気の流量Yを計算する。流量Yの計算方法について、以下に具体的に説明する。まず、コークス乾式消火装置1内を循環する循環ガス中の未燃成分の流量をFMVとすると、FMVは式1で与えられる。
MV=UG・Fbl ・・・(1)
未燃成分がH及びCOの2種類であると仮定すると、下記の化学反応式2,3により、Hを完全に燃焼させるために必要な酸素の量はHの量の1/2であり、COを完全に燃焼させるために必要な酸素の量はCOの1/2である。
2H+O→2HO ・・・(2)
2CO+O→2CO ・・・(3)
従って、循環ガス中の未燃成分と反応する酸素の流量をFO2とすると、式4が成り立つ。
O2=1/2・FMV ・・・(4)
空気中の酸素濃度を20%と仮定すると、式5が成り立つ。
Y=5FO2 ・・・(5)
式5に、式1,4を代入すると式6が得られる。これにより、濃度計6及び流量計8,71から入力されたデータから、循環ガス中の未燃成分を完全に燃焼させるのに必要な空気の流量Yが計算部M2において計算される。
Y=5/2・UG・Fbl ・・・(6)
計算部M2は、濃度計7から入力された値OGと、設定部M1からの設定値OGとの偏差OG−OGを計算する。
計算部M2は、設定部M1からの設定値Fsと、計算部M2において計算された値Yと、増幅部M4から出力された値X,Z(詳しくは後述する)とに基づいて、流量指令値Fを計算する。流量指令値Fは、供給部50を流通する空気の流量の新たな指令値を示す。計算部M2は、流量指令値Fと流量計53から入力された値Fとの偏差eを計算する。流量指令値F及び偏差eはそれぞれ、式7,8により与えられる。
=X+Y−Z+Fs ・・・(7)
=F−F ・・・(8)
計算部M2は、温度計4から入力された値Tと、設定部M1からの設定値Tとの偏差T−Tを計算する。
計算部M2は、増幅部M4から出力された流量指令値Fby と、流量計71から入力された値Fbyとの偏差e=Fby −Fbyを計算する。流量指令値Fby は、バイパス部70(配管73)を流通する循環ガスの流量の新たな指令値を示す。計算部M2は、流量計71から入力された値Fbyと、設定部M1からの設定値Fch0とを加算して流量指令値Fbl =Fby+Fch0を計算する。流量指令値Fbl は、配管D3のうちバイパス部70(配管73)よりも上流側を流通する循環ガスの流量の新たな指令値を示す。
制限部M3は、いわゆるリミッタである。制限部M3は、制限部M3に入力された信号を処理して、当該信号が所定の範囲を超える場合に当該範囲内の大きさの信号として出力するように構成されている。本実施形態では、例えば図4等に示されるように、制限部M3は、当該信号が負の場合には0を出力し、当該信号が0以上の場合には当該信号に比例した大きさの信号を出力する。
増幅部M4は、入力された信号を処理して、当該信号が所定の操作量となるように当該信号を増幅(調節)する。具体的には、増幅部M4は、制限部M3を介して入力された偏差D−Dを処理して、値Xを計算部M2に出力する。増幅部M4は、制限部M3を介して入力された偏差OG−OGを処理して、値Zを計算部M2に出力する。増幅部M4は、計算部M2から入力された偏差eを増幅することによって、流量指令値Fに応じた実流量Fを配管54において得るためのバルブ開度指令をバルブ52に出力する。増幅部M4は、制限部M3を介して入力された偏差T−Tを処理して、流量指令値Fby を計算部M2に出力する。増幅部M4は、計算部M2から入力された偏差である偏差eを増幅することによって、流量指令値Fby に応じた実流量Fbyを配管73において得るためのバルブ開度指令をバルブ72に出力する。増幅部M4は、例えば、P制御、PI制御、PID制御等により、当該信号を処理してもよい。
変換部M5は、入力された信号を処理して、制御対象を制御するために適した信号に変換する。
コントローラ2のハードウェアは、例えば一つ又は複数の制御用のコンピュータにより構成される。コントローラ2は、ハードウェ上の構成として、例えば図3に示す回路2aを有する。回路2aは、電気回路要素(circuitry)で構成されていてもよい。回路2aは、具体的には、プロセッサ2bと、メモリ2cと、ストレージ2dと、ドライバ2eと、入出力ポート2f,2gとを有する。プロセッサ2bは、メモリ2c及びストレージ2dの少なくとも一方と協働してプログラムを実行し、入出力ポート2f,2gを介した信号の入出力を実行することで、上述した各機能モジュールを構成する。ドライバ2eは、バルブ52,72及びブロア40をそれぞれ駆動する回路である。入出力ポート2fは、コントローラ2と、流量計8,53,71、濃度計5〜7、及び温度計4との間で、信号の入出力を行う。入出力ポート2gは、ドライバ2eと、バルブ52,72及びブロア40との間で、信号の入出力を行う。
本実施形態では、コークス乾式消火装置1は、一つのコントローラ2を備えているが、複数のコントローラ2で構成されるコントローラ群(制御部)を備えていてもよい。コークス乾式消火装置1がコントローラ群を備えている場合には、上記の機能モジュールがそれぞれ、一つのコントローラ2によって実現されていてもよいし、2個以上のコントローラ2の組み合わせによって実現されていてもよい。コントローラ2が複数のコンピュータ(回路2a)で構成されている場合には、上記の機能モジュールがそれぞれ、一つのコンピュータ(回路2a)によって実現されていてもよいし、2つ以上のコンピュータ(回路2a)の組み合わせによって実現されていてもよい。コントローラ2は、複数のプロセッサ2bを有していてもよい。この場合、上記の機能モジュールがそれぞれ、一つのプロセッサ2bによって実現されていてもよいし、2つ以上のプロセッサ2bの組み合わせによって実現されていてもよい。
[2]コークス乾式消火装置の動作
まず、図4を参照して、バルブ52の開度を制御する方法、すなわち、鉛直部D2aに供給される空気の流量(鉛直部D2aにおける新たな流量指令値F)を制御する方法について説明する。濃度計5がコークスダストC3の濃度を取得すると、その濃度の値Dが計算部M2に送信される。計算部M2は、値Dと設定部M1における設定値Dとの偏差D−Dを計算し、その値を制限部M3に入力する。設定値Dは、例えば、コークスダストC3の存在によりボイラ30の内壁面やブロア40の翼等の摩耗が進行しやすくなる値に設定されていてもよい。増幅部M4は、制限部M3から出力された値を増幅して、値Xを出力する。計算部M2は、設定部M1における設定値Fsに値Xを加算して、流量指令値F=X+Fsを計算する。設定値Fsは、例えば、処理対象となる赤熱コークスC1における未燃ガスの含有率に基づいて求められる循環ガス中の未燃成分を燃焼するための値(空気流量)に設定されていてもよい。当該含有率は、赤熱コークスC1の質に応じて決定されうる。計算部M2は、流量指令値Fと流量計53において取得された空気の流量Fとの偏差e=F−Fを計算し、その信号を増幅部M4に入力する。増幅部M4は、計算部M2から出力された偏差eを増幅して、その値をバルブ52に出力する。バルブ52の開度は、増幅部M4から入力された信号に応じて変更される。具体的には、増幅部M4から入力された信号が0以上である場合(0%〜100%の場合)には、その値の大きさに応じてバルブ52の開度が0%〜100%となるように制御される。増幅部M4から入力された信号が負(0より小さい)場合には、バルブ52の開度が0となるように制御される。
例えば、偏差D−Dが負のときには、濃度計5において取得された値Dが設定値Dよりも小さいので、コークスダストC3を鉛直部D2a(配管D2)において燃焼する必要がない。そのため、制限部M3は0を出力する。従って、増幅部M4から出力される値Xも0となるので、流量指令値Fは設定値Fsと等しくなる。その結果、配管54を流通する空気の流量が設定値Fsに近づくように、バルブ52の開度が制御される。よって、濃度計5が取得したコークスダストC3の濃度は、バルブ52の開度制御(配管54を流通する空気の流量制御)に影響を与えない。
一方、偏差D−Dが0以上のときには、濃度計5において取得された値Dが設定値D以上であるので、コークスダストC3の存在によりボイラ30の内壁面やブロア40の翼等の摩耗が進行しやすくなる。そのため、制限部M3から、偏差D−Dの大きさに応じた大きさの信号が出力される。従って、流量指令値Fは設定値Fsよりも値Xの分だけ大きくなる。その結果、鉛直部D2aにより多くの空気が導入されるので、鉛直部D2a(配管D2)中の循環ガス中のコークスダストC3(集塵機20を通過した循環ガス中のコークスダストC3)の燃焼が促進され、コークスダストC3の濃度が低下する。これにより、ボイラ30の内壁面やブロア40の翼等の摩耗が抑制されるので、コークス乾式消火装置1の長寿命化を図ることが可能となる。
次に、濃度計6が循環ガス中の未燃成分の濃度を取得すると、その濃度の値UGが計算部M2に送信される。流量計8がボイラ30から排出された循環ガスの流量を取得すると、その流量の値Fblが計算部M2に送信される。計算部M2は、式6に従って、循環ガス中の未燃成分を完全に燃焼させるのに必要な空気の流量Yを算出する。計算部M2は、設定部M1における設定値Fsに値Yを加算して、流量指令値F=Y+Fsを計算する。計算部M2は、流量指令値Fと流量計53において取得された空気の流量Fとの偏差e=F−Fを計算し、その信号を増幅部M4に入力する。増幅部M4は、計算部M2から出力された偏差eを増幅して、その値をバルブ52に出力する。バルブ52の開度は、増幅部M4から入力された信号に応じて変更される。これにより、鉛直部D2a(配管D2)に存在する循環ガス中の未燃成分が完全に燃焼するように、バルブ52の開度が制御される。このように、コークスダストC3よりも比較的燃焼しやすい未燃成分の大部分が燃え尽きることで、未燃成分と反応せずに残った酸素が、集塵機20を通過した後の循環ガスに含まれるコークスダストC3の燃焼を引き起こしやすくなる。そのため、コークス乾式消火装置1内のコークスダストC3の濃度をより低減することができる。
次に、濃度計7が循環ガス中の酸素濃度を取得すると、その濃度の値OGが計算部M2に送信される。計算部M2は、値OGと設定部M1における設定値OGとの偏差OG−OGを計算し、その値を制限部M3に入力する。設定値OGは、例えば、循環ガス中の酸素によりコークス乾式消火装置1を構成する金属材料等の腐食が進行しやすくなる値に設定されていてもよい。増幅部M4は、制限部M3から出力された値を増幅して、値Zを出力する。計算部M2は、設定部M1における設定値Fsから値Zを減算して、流量指令値F=−Z+Fsを計算する。計算部M2は、流量指令値Fと流量計53において取得された空気の流量Fとの偏差e=F−Fを計算し、その信号を増幅部M4に入力する。増幅部M4は、計算部M2から出力された偏差eを増幅して、その値をバルブ52に出力する。バルブ52の開度は、増幅部M4から入力された信号に応じて変更される。
例えば、偏差OG−OGが負のときには、濃度計7において取得された値OGが設定値OGよりも小さいので、コークス乾式消火装置1を構成する金属材料等の腐食が進行する程度にはコークス乾式消火装置1内が酸性とはなっていない。そのため、制限部M3は0を出力する。従って、増幅部M4から出力される値Zも0となるので、流量指令値Fは設定値Fsと等しくなる。その結果、配管54を流通する空気の流量が設定値Fsに近づくように、バルブ52の開度が制御される。よって、濃度計7が取得した酸素濃度は、バルブ52の開度制御(配管54を流通する空気の流量制御)に影響を与えない。
一方、偏差OG−OGが0以上のときには、濃度計7において取得された値OGが設定値OG以上であるので、コークス乾式消火装置1を構成する金属材料等の腐食が進行しやすくなる。そのため、制限部M3から、偏差OG−OGの大きさに応じた大きさの信号が出力される。従って、流量指令値Fは設定値Fsよりも値Zの分だけ小さくなる。その結果、鉛直部D2aに導入される空気の量が減少するので、コークス乾式消火装置1内の酸素濃度が低下する。これにより、コークス乾式消火装置1内が酸性雰囲気となることが抑制されるので、コークス乾式消火装置1を構成する金属材料等の腐食を抑制することが可能となる。
以上のように、鉛直部D2aに供給される空気の流量(偏差e)は、濃度計5が取得したコークスダストC3の濃度と、濃度計6が取得した循環ガス中の未燃成分の濃度と、濃度計7が取得した循環ガス中の酸素濃度と、設定値Fsと、流量計53が取得した空気流量とに基づいて、式8に従って制御される。
続いて、図5を参照して、バルブ72の開度を制御する方法、すなわち、配管73(バイパス部70)を流通する循環ガスの流量(配管73における新たな流量指令値Fby )を制御する方法について説明する。温度計4が水平部D2b(配管D2)における温度を取得すると、その温度の値Tが計算部M2に送信される。計算部M2は、値Tと設定部M1における設定値Tとの偏差T−Tを計算し、その値を制限部M3に入力する。設定値Tは、例えば、ボイラ30が熱によって損傷しやすくなる値(ボイラ30の耐熱温度)に設定されていてもよい。増幅部M4は、制限部M3から出力された値を増幅して、流量指令値Fby を計算部M2に出力する。計算部M2は、流量指令値Fby と流量計71において取得された循環ガスの流量Fbyとの偏差e=Fby −Fbyを計算し、その値を増幅部M4に出力する。増幅部M4は、計算部M2から出力された偏差eを増幅して、その値をバルブ72に出力する。バルブ72の開度は、増幅部M4から入力された信号に応じて変更される。具体的には、増幅部M4から入力された信号が0以上である場合(0%〜100%の場合)には、その値の大きさに応じてバルブ72の開度が0%〜100%となるように制御される。増幅部M4から入力された信号が負(0より小さい)場合には、バルブ72の開度が0となるように制御される。
例えば、偏差T−Tが負のときには、温度計4において取得された値Tが設定値Tよりも小さいので、ボイラ30が熱によって損傷を受ける程度にはボイラ30の温度が高くなっていない。そのため、制限部M3は0を出力する。従って、増幅部M4から出力される流量指令値Fby も0となる。その結果、偏差eは、−Fbyとなる。よって、バルブ72の開度が0となるように制御されるので、配管73(バイパス部70)における循環ガスのバイパスが行われなくなる。
一方、偏差T−Tが0以上のときには、温度計4において取得された値Tが設定値T以上であるので、ボイラ30が熱によって損傷しやすくなる。そのため、制限部M3から、偏差T−Tの大きさに応じた大きさの信号が出力される。従って、計算部M2において計算された偏差e=Fby −Fbyに応じて、バルブ72の開度が制御される。その結果、ボイラ30に流入する循環ガスの温度に応じて、配管73(バイパス部70)を流通する低温の循環ガスの流量が制御されるので、ボイラ30に流入する循環ガスの温度が適正範囲に保たれる。よって、ボイラ30を高価な耐熱性材料で構成する必要がないのでコークス乾式消火装置1のさらなる低コスト化が可能となると共に、コークス乾式消火装置1のいっそうの安全な運転が可能となる。
続いて、図5を参照して、ブロア40による送風量を制御する方法、すなわち、コークス乾式消火装置1内における循環ガスの流量Fblを制御する方法について説明する。計算部M2は、流量計71において取得された循環ガスの流量Fbyと設定部M1における設定値Fch0とを加算して、ブロア40による送風量の指令値Fbl =Fby+Fch0を計算し、その信号を変換部M5に入力する。変換部M5は、入力された指令値Fbl に応じたブロア40の回転数信号を生成し、当該回転数信号をブロア40に出力する。この場合、ブロア40の送風量の指令値Fbl は、配管73(バイパス部70)における循環ガスの流量Fbyと、チャンバ10に供給される循環ガスの目標流量Fch0との合計に制御される。従って、配管73(バイパス部70)を流れる循環ガスの流量の増減によらず、流量が設定値Fch0に制御された循環ガスがチャンバ10に供給される。すなわち、チャンバ10に供給される循環ガスの流量の変動が抑制される。その結果、チャンバ10における赤熱コークスC1の処理量を略一定に保つことが可能となる。
[3]他の実施形態
以上、本開示に係る実施形態について詳細に説明したが、本発明の要旨の範囲内で種々の変形を上記の実施形態に加えてもよい。例えば、温度計4は、集塵機20の下流側でボイラ30の上流側(集塵機20から配管D2を経由してボイラ30に至るまでの間)における温度を取得するように構成されていてもよい。
濃度計5は、集塵機20の下流側でブロア40の上流側(集塵機20から配管D2及びボイラ30を経由してブロア40に至るまでの間)におけるコークスダストC3の濃度を取得するように構成されていてもよい。
濃度計6は、集塵機20の下流側でチャンバ10の上流側(集塵機20から配管D2、ボイラ30及び配管D3を経由してチャンバ10に至るまでの間)における循環ガス中の酸素濃度を取得するように構成されていてもよい。
濃度計7は、集塵機20の下流側でチャンバ10の上流側(集塵機20から配管D2、ボイラ30及び配管D3を経由してチャンバ10に至るまでの間)における循環ガス中の未燃成分の濃度を取得するように構成されていてもよい。
本実施形態では、循環ガス中の未燃成分の濃度を取得するように構成された濃度計6と、循環ガス中の酸素濃度を取得するように構成された濃度計7とをそれぞれ別個に用いたが、双方の濃度を取得可能な一つの分析計を用いてもよい。
本実施形態では、チャンバ10に流入する循環ガスの流量を流量計8,71から計算していたが、バイパス部70(配管73)の下流側でチャンバ10の上流側に流量計を設け、当該流量計によりチャンバ10に流入する循環ガスの流量を直接取得してもよい。
コントローラ2は、制限部M3及び増幅部M4を有していなくてもよい。
本実施形態では、循環ガス中の未燃成分を完全に燃焼させるのに必要な空気の流量Yを式7,8に従って算出していたが、図6に示されるように、濃度計6において取得された濃度の値UGと、設定部M1における設定値UGとに基づいて、流量Yを得るようにしてもよい。すなわち、濃度計6が循環ガス中の未燃成分の濃度を取得すると、その濃度の値UGが計算部M2に送信される。計算部M2は、値UGと設定部M1における設定値UGとの偏差UG−UGを計算し、その値を制限部M3に入力する。設定値UGは、例えば、供給部50から供給される空気によって未燃成分を燃焼させることによって、コークスダストC3の燃焼が促進される値に設定されていてもよい。増幅部M4は、制限部M3から出力された値を増幅して、値Yを出力する。計算部M2は、設定部M1における設定値Fsに値Yを加算して、流量指令値F=Y+Fsを計算する。計算部M2は、流量指令値Fと流量計53において取得された空気の流量Fとの偏差e=F−Fを計算し、その信号を増幅部M4に入力する。増幅部M4は、計算部M2から出力された偏差eを増幅して、その値をバルブ52に出力する。バルブ52の開度は、増幅部M4から入力された信号に応じて変更される。
例えば、偏差UG−UGが負のときには、濃度計6において取得された値UGが設定値UGよりも小さいので、供給部50から多くの空気が供給された場合に、未燃成分と反応しない酸素の量が多くなり、コークス乾式消火装置1内の酸素濃度が上昇しうる。そのため、制限部M3は0を出力する。従って、増幅部M4から出力される値Yも0となるので、流量指令値Fは現在の流量Fと等しくなる。その結果、濃度計6が取得した循環ガス中の未燃成分の濃度は、バルブ52の開度制御(配管54を流通する空気の流量制御)に影響を与えない。
一方、偏差UG−UGが0以上のときには、濃度計6において取得された値UGが設定値UG以上であるので、供給部50から供給される空気中の酸素が、主として未燃成分の燃焼に用いられ、コークスダストC3の燃焼に用いられ難くなる。そのため、制限部M3から、偏差UG−UGの大きさに応じた大きさの信号が出力される。従って、流量指令値Fは現在の流量Fよりも値Yの分だけ大きくなる。その結果、鉛直部D2aにより多くの空気が導入されるので、循環ガス中の未燃成分の燃焼が促進され、循環ガス中の未燃成分の濃度が低下する。これにより、鉛直部D2a(配管D2)に存在する循環ガス中の未燃成分が完全に燃焼するように、バルブ52の開度が制御される。このように、コークスダストC3よりも比較的燃焼しやすい未燃成分の大部分が燃え尽きることで、未燃成分と反応せずに残った酸素が、集塵機20を通過した後の循環ガスに含まれるコークスダストC3の燃焼を引き起こしやすくなる。そのため、コークス乾式消火装置1内のコークスダストC3の濃度をより低減することができる。
1…コークス乾式消火装置、2…コントローラ(制御部)、2a…回路、2b…プロセッサ、2c…メモリ、2d…ストレージ、2e…ドライバ、2f,2g…入出力ポート、3…蒸気発電システム、3a…配管、3b…タービン、3c…復水器、3d…発電機、4…温度計(第5の取得部)、5…濃度計(第1の取得部)、6…濃度計(第4の取得部)、7…濃度計(第2の取得部)、8…流量計(第3の取得部)、10…チャンバ、11…本体、12…コークス受入部、13…コークス排出部、14…スローピングフリュー、15…排出機構、20…集塵機、21…本体、22…ダスト捕集部、23…内筒、30…ボイラ、40…ブロア、50…供給部、51…空気源、52…バルブ、53…流量計、54…配管、70…バイパス部、71…流量計、72…バルブ(流量調節部)、73…配管(第4の流路)、A1〜A5…矢印、C1…赤熱コークス、C2…コークス、C3…コークスダスト、D1…配管(第1の流路)、D2…配管(第2の流路)、D3…配管(第3の流路)、M1…設定部、M2…計算部、M3…制限部、M4…増幅部、M5…変換部。

Claims (7)

  1. 導入された赤熱コークスを循環ガスにより冷却するように構成されたチャンバと、
    第1の流路を介して前記チャンバと接続されており、前記チャンバにおいて赤熱コークスと熱交換された後の循環ガスに随伴されるコークスダストの少なくとも一部を回収するように構成された、サイクロン式の集塵機と、
    第2の流路を介して前記集塵機と接続され、第3の流路を介して前記チャンバと接続されており、前記集塵機においてコークスダストの回収処理が行われた後の循環ガスから熱エネルギーを回収するように構成されたボイラと、
    前記第2の流路に酸素含有ガスを供給する供給部と、
    前記第3の流路に設けられ、循環ガスが前記ボイラ、前記チャンバ及び前記集塵機を経由して再び前記ボイラに至るように循環ガスを循環させるブロアと、
    前記集塵機の下流側で前記ブロアの上流側におけるコークスダストの濃度を取得するように構成された第1の取得部と、
    制御部とを備え、
    前記制御部は、前記第1の取得部において取得された濃度の値が所定の第1の設定値を上回る場合に、前記第2の流路に供給される酸素含有ガスの流量を増加させるように、前記供給部からの酸素含有ガスの供給流量を制御する、コークス乾式消火装置。
  2. 前記集塵機の下流側で前記チャンバの上流側における循環ガス中の未燃成分の濃度を取得するように構成された第2の取得部をさらに備え、
    前記制御部は、前記第2の取得部において取得された濃度の値に応じて、前記供給部からの酸素含有ガスの供給流量を制御する、請求項1に記載のコークス乾式消火装置。
  3. 内部を流通する循環ガスの流量を取得する第3の取得部をさらに備え、
    前記制御部は、前記第2の取得部において取得された濃度の値と、前記第3の取得部において取得された流量の値とに基づいて、前記供給部から供給すべき酸素含有ガスの供給流量を算出し、算出した当該流量を供給させるように前記供給部を制御する、請求項2に記載のコークス乾式消火装置。
  4. 前記制御部は、前記第2の取得部において取得された濃度の値が所定の第2の設定値を上回る場合に、前記第2の流路に供給される酸素含有ガスの流量を増加させるように、前記供給部からの酸素含有ガスの供給流量を制御する、請求項2に記載のコークス乾式消火装置。
  5. 前記集塵機の下流側で前記チャンバの上流側における循環ガス中の酸素濃度を取得するように構成された第4の取得部をさらに備え、
    前記制御部は、前記第4の取得部において取得された濃度の値が所定の第3の設定値を上回る場合に、前記第2の流路に供給される酸素含有ガスの流量を減少させるように、前記供給部からの酸素含有ガスの供給流量を制御する、請求項1〜4のいずれか一項に記載のコークス乾式消火装置。
  6. 前記第1の流路と前記第3の流路とを接続し、前記チャンバを経由しないで循環ガスを前記第3の流路から前記第1の流路にバイパスするように構成された第4の流路と、
    前記第4の流路を流通する循環ガスの流量を調節可能に構成された流量調節部と、
    前記集塵機の下流側で前記ボイラの上流側における温度を取得するように構成された第5の取得部とをさらに備え、
    前記制御部は、前記第5の取得部において取得された温度の値が所定の第4の設定値を上回る場合に、前記第4の流路を流れる循環ガスの流量を増加させるように前記流量調節部を制御する、請求項1〜5のいずれか一項に記載のコークス乾式消火装置。
  7. 前記制御部は、前記第4の流路を流れる循環ガスの流量の増減に応じて前記ブロアによる送風量を増減させるように前記ブロアを制御する、請求項6に記載のコークス乾式消火装置。
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