JP6524660B2 - 電子写真用トナー - Google Patents

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Description

本発明は、静電荷像現像法、静電記録法、静電印刷法等において形成される潜像の現像に用いられる、電子写真用トナー及びそれらの製造方法に関する。
近年、電子写真装置の小型化、高速化、高画質化の促進とともに、さまざまな環境下においてもトナー性能が損なわれない高信頼性の観点から、電子写真方式に用いられるトナーには、低温定着性と耐久性の向上が強く求められている。
一方で、電子写真方式用現像剤であるトナーには環境負荷低減を目的に植物由来原料の使用の検討が行われている。
特許文献1では、耐久性、耐熱保存性及び耐高温オフセット性に優れる静電荷像現像用トナーの製造方法として、少なくとも非晶質ポリエステルと結晶性ポリ乳酸を含有する静電荷像現像用トナーの製造方法であって、非晶質ポリエステルと結晶性ポリ乳酸を140〜250℃で混合する工程1、工程1で得られた混合物を溶融混練する工程2、及び工程2で得られた溶融混練物を粉砕し、分級する工程3を含む、静電荷像現像用トナーの製造方法が記載されている。
特開2014−112207号公報
特許文献1においては、非晶質ポリエステルを反応槽で溶融させてポリ乳酸を添加して撹拌し、得られた混合物を冷却した後、粗粉砕してトナーを製造している(例えば、実施例1)。
しかし、特許文献1で示されるように反応槽で反応させる場合は、ポリ乳酸を一度に多量に入れると、粘度が急激に上昇して、反応槽を撹拌することが困難になるため、反応させることができない。したがって、徐々にポリ乳酸を入れる必要があり、操作が複雑になると共に、これにより最初に添加したポリ乳酸は長時間反応するのに対し、後で添加したポリ乳酸は短時間反応することになり、樹脂間での反応時間が不均一となるため、電子写真用トナー性能に影響が及ぶことを見出した。特許文献1の方法によれば、更に添加後の反応にも時間がかかるため、工程が長時間に及び、生産効率が低下する。
本発明は、処理時間を短縮し、簡便な製造方法でありながら、低温定着性、保存性、及び耐久性に優れた電子写真用トナー及びその製造方法に関する。
本発明者らは、ポリエステル系樹脂とポリ乳酸とをエステル交換する際に、所定の時間で、混練反応により行うことで、上記保存性の課題が解決できることを見出した。
すなわち、本発明は、下記の〔1〕〜〔2〕に関する。
〔1〕ポリエステル系樹脂とポリ乳酸とがエステル交換反応されてなる樹脂組成物を含む結着樹脂を含有する電子写真用トナーであって、該エステル交換反応が、多軸連続式混練反応装置により、滞留時間2分以上90分以下で行われる、電子写真用トナー。
〔2〕下記工程1を含む、電子写真用トナーの製造方法。
工程1:ポリエステル系樹脂とポリ乳酸とを、多軸連続式混練反応装置により、滞留時間2分以上90分以下でエステル交換反応させて樹脂組成物を得る工程
本発明によれば、処理時間を短縮し、簡便な製造方法でありながら、低温定着性、保存性、及び耐久性に優れた電子写真用トナー及びその製造方法を提供することができる。
本発明の電子写真用トナーは、ポリエステル系樹脂(以下、単に「ポリエステル」ともいう。)とポリ乳酸とがエステル交換反応されてなる樹脂組成物を含む結着樹脂を含有する電子写真用トナーであって、該エステル交換反応が、多軸連続式混練反応装置により、滞留時間2分以上90分以下で行われる。本発明によれば、処理時間を短縮し、低温定着性、保存性、及び耐久性に優れた電子写真用トナー及びその製造方法を提供することができる。
このような効果を奏する理由は、定かではないが以下のように考えられる。
多軸連続式混練反応装置を用いることで、ポリエステルとポリ乳酸とを、反応時間を揃えて、エステル交換反応させることができるため、生成される樹脂組成物中に含まれるポリエステル−ポリ乳酸共重合体の分子量がより均一になりトナー性能が向上すると考えられる。即ち、従来法においては、ポリエステルとポリ乳酸とを、長時間反応させた場合、エステル交換率がより高くなり、ポリエステル−ポリ乳酸共重合体は、低分子量化するため、保存性、耐久性が低下すると考えられ、ポリエステルとポリ乳酸とを、短時間反応させた場合、エステル交換率が低くなり、ポリエステル−ポリ乳酸共重合体は、低分子量化しにくくなるため、低温定着性が低下すると考えられる。なお、得られる樹脂組成物は、ポリエステル−ポリ乳酸共重合体を主成分として含み、未反応のポリエステルやポリ乳酸も含まれると推定される。
[ポリエステル系樹脂]
ポリエステル系樹脂は、非晶質ポリエステル、結晶性ポリエステルのいずれであっってもよいが、保存性、耐久性の観点から、好ましくは、非晶質ポリエステルである。
本発明において、樹脂の結晶性は、軟化点と示差走査熱量計による吸熱の最高ピーク温度との比、即ち[軟化点/吸熱の最高ピーク温度]の値で定義される結晶性指数によって表わされる。非晶質樹脂は、結晶性指数が1.4を超えるか、0.6未満である樹脂をいう。樹脂の結晶性は、原料モノマーの種類とその比率、及び製造条件(例えば、反応温度、反応時間、冷却速度)等により調整することができる。なお、吸熱の最高ピーク温度とは、観測される吸熱ピークのうち、最も高温側にあるピークの温度を指す。最高ピーク温度は、軟化点との差が20℃以内であれば融点とし、軟化点との差が20℃を超える場合はガラス転移に起因するピークとする。
ポリエステル系樹脂としては、例えば、非晶質ポリエステルや結晶性ポリエステル等のポリエステルだけでなく、実質的にその特性を損なわない程度に変性されたポリエステルであってもよい。変性されたポリエステルとしては、例えば、アルコール成分と、カルボン酸成分とを重縮合させて得られるポリエステル成分と、スチレン系樹脂成分とを含む複合樹脂、特開平11−133668号公報、特開平10−239903号公報、特開平8−20636号公報等に記載の方法によりフェノール、ウレタン、エポキシ等によりグラフト化やブロック化したポリエステルが挙げられる。
ポリエステルは、アルコール成分とカルボン酸成分とを縮重合させて得られる。
アルコール成分としては、脂肪族ジオール、脂環式ジオール、芳香族ジオール等が挙げられ、トナーの耐久性、保存性及び低温定着性を向上させる観点から、脂肪族ジオール及び芳香族ジオールが好ましい。さらに、トナーの低温定着性を向上させ、カブリを抑制する観点から、脂肪族ジオールが好ましく、また、トナーの耐久性、保存性を向上させる観点から、芳香族ジオールが好ましい。
脂肪族ジオールの炭素数は、トナーの低温定着性を向上させる観点から、好ましくは2以上、より好ましくは3以上である。また、トナーの耐久性及び保存性を向上させ、カブリを抑制する観点から、好ましくは10以下、より好ましくは8以下、更に好ましくは6以下、更に好ましくは4以下である。
脂肪族ジオールとしては、エチレングリコール、1,2―プロパンジオール、1,3―プロパンジオール、1,2―ブタンジオール、1,3―ブタンジオール、1,4―ブタンジオール、2,3―ブタンジオール、1,2―ペンタンジオール、1,3―ペンタンジオール、1,4―ペンタンジオール、1,5―ペンタンジオール、2,3―ペンタンジオール、2,4―ペンタンジオール、1,2―ヘキサンジオール、1,3―ヘキサンジオール、1,4―ヘキサンジオール、1,5―ヘキサンジオール、1,6―ヘキサンジオール、2,3―ヘキサンジオール、3,4―ヘキサンジオール、2,4―ヘキサンジオール、2,5―ヘキサンジオール、1,4―ブテンジオール、ネオペンチルグリコール等が挙げられる。
これらの中では、トナーの保存性及び低温定着性を向上させる観点から、第二級炭素原子に結合した水酸基を有する脂肪族ジオールが好ましい。かかる脂肪族ジオールの炭素数は、トナーの低温定着性を向上させる観点から、好ましくは3以上である。また、トナーの耐久性及び保存性を向上させ、カブリを抑制する観点から、好ましくは6以下、より好ましくは4以下である。具体的な好適例としては、1,2―プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3―ブタンジオール、2,3―ブタンジオール、1,2―ペンタンジオール、1,3―ペンタンジオール、2,3―ペンタンジオール、2,4―ペンタンジオール等が挙げられ、トナーの耐久性、保存性及び低温定着性を向上させ、カブリを抑制する観点から、好ましくは1,2―プロパンジオール及び2,3―ブタンジオールから選ばれる少なくとも1種、より好ましくは1,2―プロパンジオールである。
脂肪族ジオールの含有量は、トナーの低温定着性を向上させ、カブリを抑制する観点から、アルコール成分中、好ましくは50モル%以上、より好ましくは80モル%以上、さらに好ましくは90モル%以上、さらに好ましくは実質的に100モル%である。第二級炭素原子に結合した水酸基を有する脂肪族ジオールの含有量は、トナーの耐久性及び保存性を向上させる観点から、アルコール成分中、好ましくは50モル%以上、より好ましくは80モル%以上、さらに好ましくは90モル%以上、さらに好ましくは実質的に100モル%である。
芳香族ジオールとしては、式(I):
Figure 0006524660
(式中、RO及びORはオキシアルキレン基であり、Rはエチレン及び/又はプロピレン基であり、x及びyはアルキレンオキサイドの平均付加モル数を示し、それぞれ正の数であり、xとyの和の値は1〜16が好ましく、1〜8がより好ましく、1.5〜4がさらに好ましい)
で表されるビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物等が挙げられる。
芳香族ジオールの含有量は、トナーの耐久性及び保存性を向上させる観点から、アルコール成分中、好ましくは50モル%以上、より好ましくは80モル%以上、さらに好ましくは90モル%以上、さらに好ましくは実質的に100モル%である。
他のアルコール成分としては、グリセリン等の3価以上のアルコール等が挙げられる。
カルボン酸成分は、トナーの耐久性及び保存性を向上させる観点から、芳香族ジカルボン酸化合物を含有することが好ましい。
芳香族ジカルボン酸化合物としては、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、これらの酸無水物、アルキル(炭素数1〜6)エステル等が挙げられる。なお、カルボン酸化合物とは、ジカルボン酸、カルボン酸と炭素数1〜6、好ましくは炭素数1〜3のアルコールとのエステル及び酸無水物を指すが、これらの中では、ジカルボン酸が好ましい。
芳香族ジカルボン酸化合物の含有量は、カルボン酸成分中、トナーの耐久性及び保存性を向上させる観点から、好ましくは50モル%以上、より好ましくは70モル%以上、更に好ましくは85モル%以上、更に好ましくは90モル%以上である。
また、トナーの耐久性及び保存性を向上させる観点から、3価以上のカルボン酸化合物を含有していることが好ましい。
3価以上のカルボン酸化合物としては、例えば、炭素数4〜30、好ましくは炭素数4〜20、より好ましくは炭素数4〜10の3価以上のカルボン酸、及びそれらの酸無水物、炭素数1〜6のアルキルエステル等が挙げられる。なお、カルボン酸化合物の炭素数にはアルキルエステルのアルキル基の炭素数は含まない。
具体的には、1,2,4―ベンゼントリカルボン酸(トリメリット酸)、2,5,7―ナフタレントリカルボン酸、1,2,4,5―ベンゼンテトラカルボン酸(ピロメリット酸)等が挙げられ、トナーの耐久性及び保存性を向上させる観点から、1,2,4―ベンゼントリカルボン酸(トリメリット酸)及びその酸無水物が好ましく、1,2,4―ベンゼントリカルボン酸の無水物(無水トリメリット酸)がより好ましい。
3価以上のカルボン酸化合物の含有量は、トナーの低温定着性を向上させる観点から、カルボン酸成分中、好ましくは20モル%以下、より好ましくは10モル%以下、更に好ましくは5モル%以下である。
他のカルボン酸成分としては、シュウ酸、マロン酸、マレイン酸、フマル酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数2〜20のアルケニル基で置換されたコハク酸等の脂肪族ジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環式ジカルボン酸;未精製ロジン、精製ロジン等のロジン;フマル酸、マレイン酸又はアクリル酸等で変性されたロジン、これらの酸無水物、アルキル(炭素数1〜6)エステル等が挙げられる。
なお、アルコール成分には1価のアルコールが、カルボン酸成分には1価のカルボン酸化合物が、ポリエステルの軟化点を調整する観点から、適宜含有されていてもよい。
ポリエステルにおけるカルボン酸成分とアルコール成分との当量比(COOH基/OH基)は、ポリエステルの酸価を低減する観点から、好ましくは0.70以上、より好ましくは0.8以上であり、また、好ましくは1.15以下、より好ましくは1.05以下である。
アルコール成分とカルボン酸成分との縮重合反応は、不活性ガス雰囲気中にて、必要に応じて、エステル化触媒、エステル化助触媒、重合禁止剤等の存在下、130℃以上250℃以下の温度で縮重合させて製造することができる。エステル化触媒としては、酸化ジブチル錫、2−エチルヘキサン酸錫(II)等の錫化合物、チタンジイソプロピレートビストリエタノールアミネート等のチタン化合物等が挙げられる。エステル化触媒の使用量は、アルコール成分とカルボン酸成分の総量100質量部に対して、好ましくは0.01質量部以上、より好ましくは0.1質量部以上であり、また、好ましくは1.5質量部以下、より好ましくは1.0質量部以下である。エステル化助触媒としては、没食子酸等が挙げられる。エステル化助触媒の使用量は、アルコール成分とカルボン酸成分の総量100質量部に対して、好ましくは0.001質量部以上、より好ましくは0.01質量部以上であり、また、好ましくは0.5質量部以下、より好ましくは0.1質量部以下である。重合禁止剤としては、tert-ブチルカテコール等が挙げられる。重合禁止剤の使用量は、アルコール成分とカルボン酸成分の総量100質量部に対して、好ましくは0.001質量部以上、より好ましくは0.01質量部以上であり、また、好ましくは0.5質量部以下、より好ましくは0.1質量部以下である。
ポリエステルの軟化点は、トナーの耐久性及び保存性を向上させる観点から、好ましくは80℃以上、より好ましくは90℃以上、更に好ましくは100℃以上である。また、トナーの低温定着性を向上させる観点から、好ましくは160℃以下、より好ましくは140℃以下、更に好ましくは120℃以下である。
ポリエステルの軟化点は、アルコール成分やカルボン酸成分の種類や組成比、触媒量等の調整、反応温度や反応時間、反応圧力等の反応条件の選択によって制御することができる。
ポリエステルのガラス転移温度は、トナーの耐久性及び保存性を向上させる観点から、好ましくは50℃以上、より好ましくは55℃以上、更に好ましくは60℃以上である。また、トナーの低温定着性を向上させる観点から、好ましくは90℃以下、より好ましくは80℃以下、更に好ましくは75℃以下である。
ポリエステルのガラス転移温度は、アルコール成分やカルボン酸成分の種類や組成比等によって制御することができる。
ポリエステルの酸価は、トナーの保存性及び耐久性を向上させる観点から、好ましくは30mgKOH/g以下、より好ましくは20mgKOH/g以下、更に好ましくは15mgKOH/g以下である。また、ポリエステルの生産性を向上させる観点、トナーの低温定着性を向上させる観点から、好ましくは1mgKOH/g以上、より好ましくは3mgKOH/g以上、更に好ましくは5mgKOH/g以上である。
ポリエステルの酸価は、アルコール成分やカルボン酸成分の種類や組成比、触媒量等の調整、反応温度や反応時間、反応圧力等の反応条件の選択によって制御することができる。
本発明において、ポリエステルは、トナーの耐久性及び保存性と、低温定着性を両立させる観点から、軟化点が好ましくは5℃以上、より好ましくは10℃以上異なる2種類以上のポリエステルを含有していてもよい。2種類以上のポリエステルのうち、最も低い軟化点を持つ樹脂の軟化点は、トナーの耐久性及び保存性を向上させる観点から、好ましくは80℃以上、より好ましくは95℃以上、更に好ましくは105℃以上であり、また、トナーの低温定着性を向上させる観点から、好ましくは135℃以下、より好ましくは120℃以下、更に好ましくは115℃以下である。
最も高い軟化温度を持つ樹脂の軟化点は、トナーの耐久性及び耐熱性を向上させる観点から、好ましくは110℃以上、より好ましくは120℃以上、更に好ましくは130℃以上であり、また、トナーの低温定着性を向上させる観点から、好ましくは160℃以下、より好ましくは150℃以下、更に好ましくは140℃以下である。2種類上のポリエステルを含有する場合は、トナーの生産性を向上させる観点から、2種類が好ましい。
2種類のポリエステルを用いる場合は、高軟化点ポリエステルと低軟化点ポリエステルとの質量比(高軟化点ポリエステル/低軟化点ポリエステル)は、トナーの低温定着性及び耐久性を向上させる観点から、好ましくは10/90〜90/10、より好ましくは20/80〜80/20、更に好ましくは50/50〜70/30である。
[ポリ乳酸]
本発明において、工程1で用いるポリ乳酸は結晶性であることが好ましい。
ポリ乳酸の結晶性は、結晶化度で表される。結晶化度は、実施例に記載の方法により求めることができる。
工程1で用いる結晶性ポリ乳酸の結晶化度は、低温定着性、耐久性及び保存性を向上させる観点から、好ましくは30%以上、より好ましくは50%以上、更に好ましくは70%以上、更に好ましくは80%以上、更に好ましくは90%以上である。
ポリ乳酸は、乳酸のホモポリマーであっても、乳酸と他のヒドロキシカルボン酸とのコポリマーであってもよい。
ポリ乳酸のモノマーである乳酸は、L−乳酸、D−乳酸のいずれであってもよい。
他のヒドロキシカルボン酸としては、炭素数3以上8以下のヒドロキシカルボン酸が挙げられ、具体的には、グリコール酸、ヒドロキシ酪酸、ヒドロキシ吉草酸、ヒドロキシペンタン酸、ヒドロキシカプロン酸、ヒドロキシヘプタン酸等が挙げられる。
本発明では、トナーの耐久性及び保存性を向上させる観点から、ポリ乳酸を構成するモノマー中の乳酸の含有量は、好ましくは80モル%以上、より好ましくは90モル%以上、さらに好ましくは実質的に100モル%である。したがって、ポリ乳酸は、乳酸と他のヒドロキシカルボン酸とのコポリマーよりも、乳酸のホモポリマーであることが好ましい。
ポリ乳酸は、乳酸の縮重合、乳酸と他のヒドロキシカルボン酸との縮重合により、常法に従って製造することができるが、本発明では、市販されている結晶性ポリ乳酸、例えば、「N―3000」(ガラス転移温度:63℃)、「N―4000」(ガラス転移温度:61℃)(以上、乳酸のホモポリマー、Nature Works社製)を使用することもできる。
ポリ乳酸の数平均分子量は、トナーにポリ乳酸を含有させる観点、トナーの耐久性及び保存性を向上させる観点から、好ましくは60,000以上、より好ましくは100,000以上、更に好ましくは150,000以上、更に好ましくは180,000以上である。また、トナーにポリ乳酸を含有させる観点から、及びトナーの低温定着性を向上させる観点から、好ましくは300,000以下、より好ましくは250,000以下、更に好ましくは200,000以下である。
ポリ乳酸の重量平均分子量は、トナーにポリ乳酸を含有させる観点、トナーの耐久性及び保存性を向上させる観点から、好ましくは60,000以上、より好ましくは100,000以上、更に好ましくは250,000以上、更に好ましくは400,000以上、更に好ましくは450,000以上である。また、トナーにポリ乳酸を含有させる観点から、及びトナーの低温定着性を向上させる観点から、好ましくは700,000以下、より好ましくは550,000以下、更に好ましくは500,000以下である。
ポリ乳酸の融点は、トナーの耐久性及び保存性を向上させる観点から、好ましくは155℃以上、より好ましくは160℃以上である。また、トナーの低温定着性を向上させる観点から、好ましくは180℃以下、より好ましくは175℃以下である。
エステル交換反応に供するポリエステルとポリ乳酸の質量比(ポリエステル/ポリ乳酸)は、トナーにポリ乳酸を含有させる観点、トナーの耐久性、保存性を向上させる観点から、好ましくは90/10以上、より好ましくは80/20以上、更に好ましくは70/30以上、更に好ましくは60/40以上であり、トナーの低温定着性を向上させる観点から、好ましくは30/70以下、より好ましくは35/65以下、更に好ましくは40/60以下、更に好ましくは45/55以下である。
結着樹脂は、前記の如く、ポリエステルとポリ乳酸との間でエステル交換反応させることによって、ポリ乳酸の一部が添加したポリエステル−ポリ乳酸共重合体を含む。
本発明の電子写真用トナーの製造方法は、下記の工程1を含む。
工程1:ポリエステル系樹脂とポリ乳酸とが、多軸連続式混練反応装置により、滞留時間2分以上90分以下で、エステル交換反応されてなる樹脂組成物を得る工程
本発明の製造方法では、エステル交換反応は、低温定着性、耐久性、保存性の観点から、多軸連続式混練反応装置を用いて行う。多軸連続式混練反応装置としては、例えば、押し出し流れによる横型重合槽、強制押し出し反応装置が挙げられる。
多軸連続式混練反応装置は、好ましくは連続式二軸連続式混練反応装置である。
多軸連続式混練反応装置は、例えば、内部の温度調節機構を有するトラフと、前記トラフ内の長軸方向に沿って互いに平行に配された、パドルを有する長軸スクリューを2以上有する。パドル径に対するトラフ長の比(以下単に「L/D比」ともいう)は、滞留時間を所定の範囲内に調整しやすくする観点から、好ましくは5以上、より好ましくは7以上、更に好ましくは8以上であり、また、好ましくは20以下、より好ましくは15以下、更に好ましくは13以下である。
多軸連続式混練反応装置の市販品の例としては、KRCニーダー(株式会社栗本鐵工所製、商品名「S1KRCニーダ」)が挙げられる。
工程1における滞留時間は、トナーにポリ乳酸を含有させトナーの低温定着性及び耐久性を向上させる観点から、2分以上であり、好ましくは3分以上、より好ましくは4分以上、更に好ましくは5分以上、更に好ましくは8分以上、更に好ましくは10分以上であり、また、トナーの保存性及び耐久性を向上させる観点から、好ましくは90分以下、より好ましくは70分以下、更に好ましくは60分以下、更に好ましくは50分以下、更に好ましくは40分以下、更に好ましくは30分以下、更に好ましくは20分以下である。なお、滞留時間とは、樹脂を多軸連続式混練反応装置に供給してから排出されるまでの時間のことをいう。
工程1のエステル交換反応において、ポリ乳酸を基準とするエステル交換率は、ポリ乳酸中の全エステル結合中、トナーの低温定着性、及び耐久性を向上させる観点から、好ましくは1%以上、より好ましくは3%以上、更に好ましくは5%以上、更に好ましくは6%以上、更に好ましくは8%以上、更に好ましくは10%以上である。エステル交換率が1%以上であると、ポリエステルとポリ乳酸共重合体の分子運動が活性化され、その作用によりポリ乳酸相の溶融が促進されやすくなるため、トナーの低温定着性が向上する。また、ポリ乳酸を基準とするエステル交換率は、ポリ乳酸の全エステル結合中、トナーの保存性及び耐久性を向上させる観点から、好ましくは30%以下、より好ましくは25%以下、更に好ましくは20%以下、更に好ましくは18%以下、更に好ましくは16%以下、更に好ましくは15%以下である。エステル交換率が30%以下であると、樹脂組成物中で、ポリ乳酸由来の成分がポリ乳酸の性質を示すのに十分な乳酸連鎖長に保たれるため、強度の高い状態が得られ、トナーの耐久性及び保存性が向上する。
ポリ乳酸を基準とするエステル交換率は、13C−NMR法によりポリ乳酸エステル結合のカルボニル炭素由来のピークとエステル交換後に出現するカルボニル炭素由来のピークとの積分強度の変化量から見積もることができ、実施例に記載の方法により求めることができる。
本発明におけるエステル交換反応とは、ポリ乳酸由来の成分とポリエステル由来の成分との間で生じたエステル交換反応を指し、ポリ乳酸由来の成分間、及びポリエステル由来の成分間でのエステル交換反応は含まない。
工程1において、ポリエステルとポリ乳酸をエステル交換反応させる温度は、エステル交換率を高めて、低温定着性、耐久性に優れる観点から、好ましくは170℃以上、より好ましくは180℃以上、更に好ましくは190℃以上、更に好ましくは195℃以上である。また、着色を抑制して、非晶質樹脂の分解を抑制し、保存性、耐久性に優れる観点から、好ましくは230℃以下、より好ましくは220℃以下、更に好ましくは210℃以下である。
本発明は、トナーの原料混合物の調製において工程1を含むものであるが、工程1で得られた樹脂組成物は、冷却して、0.01〜3mm程度の粒径に粉砕した後、トナー原料として、続く工程に供することが好ましい。
次に、工程1で得られた樹脂組成物を結着樹脂として含むトナーを製造する。工程1で得られた樹脂組成物を含むトナーを製造する方法としては、
(1)樹脂組成物を含むトナー用原料混合物を溶融混練し、得られた溶融混練物を粉砕してトナーを製造する方法、
(2)樹脂組成物を水溶性媒体中に分散させた分散液中で、樹脂組成物粒子を凝集・融着させてトナー粒子を得ることによりトナーを製造する方法、
(3)樹脂組成物を水溶性媒体中に分散させた分散液とトナー用原料を高速撹拌させてトナー粒子を得ることによりトナーを製造する方法
等が挙げられる。トナーの生産性を向上させる観点、トナーの耐久性及び低温定着性を向上させる観点からは、(1)の溶融混練法が好ましい。また、トナーの耐久性を向上させる観点からは、(2)の凝集・融着法によりトナーを得てもよい。
前記のいずれの方法でトナーを製造する場合においても、工程1から得られた樹脂組成物の使用量は、結着樹脂中、トナーの保存性、耐久性を向上させる観点から、好ましくは2質量%以上、より好ましくは5質量%以上、更に好ましくは8質量%以上、更に好ましくは10質量%以上、更に好ましくは15質量%以上である。また、低温定着性を向上させる観点から、好ましくは100質量%以下、より好ましくは80質量%以下、更に好ましくは70質量%以下、更に好ましくは60質量%以下、更に好ましくは50質量%以下、更に好ましくは30質量%以下である。
エステル交換反応に供するポリエステル系樹脂に加えて、工程1の後に更にトナー用結着樹脂として、エステル交換反応に供しないポリエステル系樹脂を添加することが、低温定着性の観点から好ましい。エステル交換反応に供するポリエステル系樹脂とエステル交換反応に供しないポリエステル系樹脂に分けて加える場合、エステル交換反応に供するポリエステル系樹脂とエステル交換反応に供しないポリエステル系樹脂との質量比(エステル交換反応に供するポリエステル系樹脂/エステル交換反応に供しないポリエステル系樹脂)は、トナーの低温定着性の観点から、好ましくは90/10以下、より好ましくは70/30以下、更に好ましくは60/40以下、更に好ましくは50/50以下、更に好ましくは40/60以下、更に好ましくは30/70以下、更に好ましくは20/80以下であり、耐久性、保存性を向上させる観点から、好ましくは1/99以上、より好ましくは3/97以上、更に好ましくは5/95以上、更に好ましくは10/90以上である。エステル交換反応に供しないポリエステル系樹脂は、前述のポリエステル系樹脂が好適に挙げられるが、エステル交換反応に供しないポリエステル系樹脂とエステル交換反応に供するポリエステル系樹脂とは、同一でも異なっていてもよい。
本発明において、樹脂組成物と上記エステル交換反応に供しないポリエステル系樹脂との総含有量は、結着樹脂中、好ましくは90質量%以上、より好ましくは95質量%以上、好ましくは100質量%以下、更に好ましくは実質的に100質量%、更に好ましくは100質量%であるが、本発明の効果が損なわれない範囲において、ポリエステル及びポリ乳酸以外の他の樹脂が含有されていてもよい。ポリエステル及びポリ乳酸以外の樹脂としては、例えば、ビニル系樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート、ポリウレタン等が挙げられる。
(1)樹脂組成物を溶融混練し、得られた溶融混練物を粉砕してトナーを製造する方法(溶融混練法)
(1)の方法は、好ましくは下記工程2A及び3Aを含む。
工程2A:工程1で得られた樹脂組成物を含むトナー用原料混合物を溶融混練する工程
工程3A:工程2Aで得られた溶融混練物を粉砕し、分級する工程
工程2Aでは、トナーの生産性を向上させる観点、トナーの耐久性及び低温定着性を向上させる観点から、更にポリエステル系樹脂(エステル交換反応に供しないポリエステル系樹脂)を、樹脂組成物とともに溶融混練することが好ましい。即ち、トナー用原料混合物が、エステル交換反応に供しないポリエステル系樹脂を含有することが好ましい。エステル交換反応に供するポリエステル系樹脂に対する、エステル交換反応に供しないポリエステル系樹脂の使用量は、前述のとおりである。
また、工程2Aでは、更に着色剤も溶融混練することが好ましく、離型剤、荷電制御剤等の添加剤もともに溶融混練することが好ましい。
着色剤としては、トナー用着色剤として用いられている染料、顔料等のすべてを使用することができ、カーボンブラック、フタロシアニンブルー、パーマネントブラウンFG、ブリリアントファーストスカーレット、ピグメントグリーンB、ローダミン−Bベース、ソルベントレッド49、ソルベントレッド146、ソルベントブルー35、キナクリドン、カーミン6B、イソインドリン、ジスアゾエロー等を用いることができ、本発明のトナーは、黒トナー、カラートナーのいずれであってもよい。着色剤としては、トナーの低温定着性及び保存性を向上させる観点から、フタロシアニンブルー15:3が好ましい。
着色剤の含有量は、結着樹脂100質量部に対して、トナーの印字濃度を向上させる観点から、好ましくは1質量部以上、より好ましくは2質量部以上である。また、トナーの低温定着性及び保存性を向上させる観点から、好ましくは20質量部以下、より好ましくは10質量部以下、更に好ましくは5質量部以下である。
離型剤としては、ポリプロピレンワックス、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンポリエチレン共重合体ワックス、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュワックス等の脂肪族炭化水素系ワックス及びそれらの酸化物、合成エステルワックス、カルナウバワックス、モンタンワックス、サゾールワックス及びそれらの脱酸ワックス等のエステル系ワックス、脂肪酸アミド類、脂肪酸類、高級アルコール類、脂肪酸金属塩等が挙げられ、これらは単独で又は2種以上を混合して用いられていてもよい。
離型剤の融点は、トナーの耐久性及び保存性を向上させる観点から、好ましくは60℃以上、より好ましくは65℃以上、更に好ましくは70℃以上である。そして、トナーの低温定着性及びグロスを向上させる観点から、好ましくは120℃以下、より好ましくは100℃以下、更に好ましくは90℃以下である。
離型剤の含有量は、結着樹脂100質量部に対して、トナーの低温定着性を向上させる観点から、好ましくは0.5質量部以上、より好ましくは1.0質量部以上、更に好ましくは2.0質量部以上である。トナーの保存性及び耐久性を向上させる観点から、好ましくは15質量部以下、より好ましくは10質量部以下、更に好ましくは8質量部以下である。
荷電制御剤としては、負帯電性荷電制御剤、正帯電性荷電制御剤のいずれも用いることができる。
負帯電性荷電制御剤としては、含金属アゾ染料、銅フタロシアニン染料、サリチル酸のアルキル誘導体の金属錯体、ニトロイミダゾール誘導体、ベンジル酸ホウ素錯体等が挙げられる。含金属アゾ染料としては、例えば「バリファーストブラック3804」、「ボントロンS―28」、「ボントロンS―31」、「ボントロンS―32」、「ボントロンS―34」、「ボントロンS―36」(以上、オリヱント化学工業社製)、「T―77」、「アイゼンスピロンブラックTRH」(以上、保土谷化学工業社製)等が挙げられる。サリチル酸のアルキル誘導体の金属錯体としては、例えば「ボントロンE―81」、「ボントロンE―82」、「ボントロンE―84」、「ボントロンE―85」、「ボントロンE―304」(以上、オリヱント化学工業社製)等が挙げられる。ベンジル酸ホウ素錯体としては、例えば、「LR―147」(日本カーリット社製)等が挙げられる。
正帯電性荷電制御剤としては、ニグロシン染料、トリフェニルメタン系染料、4級アンモニウム塩化合物、ポリアミン樹脂、イミダゾール誘導体等が挙げられる。ニグロシン染料としては、例えば「ニグロシンベースEX」、「オイルブラックBS」、「オイルブラックSO」、「ボントロンN―01」、「ボントロンN―07」、「ボントロンN―09」、「ボントロンN―11」(以上、オリヱント化学工業社製)等が挙げられる。トリフェニルメタン系染料としては、例えば3級アミンを側鎖として含有するトリフェニルメタン系染料が挙げられる。4級アンモニウム塩化合物としては、例えば「ボントロンP―51」、「ボントロンP―52」(以上、オリヱント化学工業社製)、「TP―415」(保土谷化学工業社製)、セチルトリメチルアンモニウムブロミド、「COPY CHARGE PXVP435」「COPY CHARGE PSY」(以上、クラリアント社製)等が挙げられる。ポリアミン樹脂としては、例えば「AFP―B」(オリヱント化学工業社製)等が挙げられる。イミダゾール誘導体としては、例えば「PLZ―2001」、「PLZ―8001」(以上、四国化成社製)等が挙げられる。
荷電制御剤の含有量は、トナーの帯電安定性を向上させる観点から、結着樹脂100質量部に対して、好ましくは0.2質量部以上、より好ましくは0.5質量部以上であり、また、好ましくは5質量部以下、より好ましくは3質量部以下である。
本発明では、さらに、磁性粉、流動性向上剤、導電性調整剤、繊維状物質等の補強充填剤、酸化防止剤、老化防止剤、クリーニング性向上剤等の添加剤を適宜使用してもよい。
溶融混練には、密閉式ニーダー、1軸もしくは2軸の押出機、オープンロール型混練機等の公知の混練機を用いて行うことができる。溶融混練時の温度を低減し、トナーの耐久性、保存性及び低温定着性を向上させる観点、及び混練の繰り返しや分散助剤の使用をしなくても、トナー中に着色剤、荷電制御剤、離型剤等の添加剤を効率よく高分散させることができる観点から、オープンロール型混練機を用いることが好ましく、該オープンロール型混練機には、ロールの軸方向に沿って供給口と混練物排出口が設けられていることが好ましい。
樹脂組成物、ポリエステル、及び、着色剤、荷電制御剤、離型剤等のトナー原料は、あらかじめヘンシェルミキサー、ボールミル等の混合機で混合した後、混練機に供給することが好ましい。
オープンロール型混練機とは、混練部が密閉されておらず解放されているものをいい、混練の際に発生する混練熱を容易に放熱することができる。また、連続式オープンロール型混練機は、少なくとも2本のロールを備えた混練機であることが好ましく、本発明に用いられる連続式オープンロール型混練機は、周速度の異なる2本のロール、即ち、周速度の高い高回転側ロールと周速度の低い低回転側ロールとの2本のロールを備えた混練機である。本発明においては、着色剤、荷電制御剤、離型剤等の添加剤のトナー中での分散性を向上させる観点、溶融混練時の機械力を低減し、発熱を抑制する観点、及び溶融混練時の温度を低減し、トナーの耐久性及び低温定着性を向上させる観点から、高回転側ロールは加熱ロール、低回転側ロールは冷却ロールであることが好ましい。
ロールの温度は、例えば、ロール内部に通す熱媒体の温度により調整することができ、各ロールには、ロール内部を2箇所以上に分割して温度の異なる熱媒体を通じてもよい。
高回転側ロールの原料投入側端部温度は、溶融混練時の機械力を低減し、発熱を抑制する観点、及びトナーの耐久性、保存性及び低温定着性を向上させる観点から、好ましくは100℃以上160℃以下であり、同様の観点から、低回転側ロールの原料投入側端部温度は好ましくは30℃以上100℃以下である。
高回転側ロールは、原料投入側端部と混練物排出側端部の設定温度の差が、混練物のロールからの脱離防止の観点、溶融混練時の機械力を低減し、発熱を抑制する観点、及びトナーの耐久性、保存性及び低温定着性を向上させる観点から、好ましくは20℃以上、より好ましくは30℃以上であり、また、好ましくは60℃以下、より好ましくは50℃以下である。
低回転側ロールは、原料投入側端部と混練物排出側端部の設定温度の差が、着色剤、荷電制御剤、離型剤等の添加剤のトナー中での分散性を向上させる観点、溶融混練時の機械力を低減し、発熱を抑制する観点、及びトナーの耐久性及び低温定着性を向上させる観点から、好ましくは0℃以上、より好ましくは10℃以上であり、また、好ましくは50℃以下である。
高回転側ロールの周速度は、着色剤、荷電制御剤、離型剤等の添加剤のトナー中での分散性を向上させる観点、溶融混練時の機械力を低減し、発熱を抑制する観点、及びトナーの耐久性、保存性及び低温定着性を向上させる観点から、好ましくは2m/min以上、より好ましくは10m/min以上、更に好ましくは25m/min以上であり、また、好ましくは100m/min以下、より好ましくは75m/min以下、更に好ましくは50m/min以下である。
低回転側ロールの周速度は、同様の観点から、好ましくは1m/min以上、より好ましくは5m/min以上、更に好ましくは15m/min以上であり、また、好ましくは90m/min以下、より好ましくは60m/min以下、更に好ましくは30m/min以下である。また、2本のロールの周速度の比(低回転側ロール/高回転側ロール)は、好ましくは1/10〜9/10、より好ましくは3/10〜8/10である。
ロールの構造、大きさ、材料等は特に限定されず、ロール表面も、平滑、波型、凸凹型等のいずれであってもよいが、混練シェアを高め、着色剤、荷電制御剤、離型剤等の添加剤のトナー中での分散性を向上させる観点、溶融混練時の機械力を低減し、発熱を抑制する観点、及びトナーの耐久性、保存性及び低温定着性を向上させる観点から、各ロールの表面には複数の螺旋状の溝が刻んであることが好ましい。
工程2Aで得られた溶融混練物を、粉砕が可能な程度に冷却した後、続く工程3Aに供する。
工程3Aでは、工程2Aで得られた溶融混練物を粉砕し、分級する。
粉砕工程は、多段階に分けて行ってもよい。例えば、樹脂混練物を、1〜5mm程度に粗粉砕した後、さらに所望の粒径に微粉砕してもよい。
粉砕工程に用いられる粉砕機は特に限定されないが、例えば、粗粉砕に好適に用いられる粉砕機としては、ハンマーミル、アトマイザー、ロートプレックス等が挙げられる。また、微粉砕に好適に用いられる粉砕機としては、流動層式ジェットミル、衝突板式ジェットミル、回転型機械式ミル等が挙げられる。粉砕効率の観点から、流動層式ジェットミル、及び衝突板式ジェットミルを用いることが好ましく、流動層式ジェットミルを用いることがより好ましい。
分級工程に用いられる分級機としては、ロータ式分級機、気流式分級機、慣性式分級機、篩式分級機等が挙げられる。分級工程の際、粉砕が不十分で除去された粉砕物は再度粉砕工程に供してもよく、必要に応じて粉砕工程と分級工程を繰り返してもよい。
(2)樹脂組成物を水溶性媒体中に分散させた分散液中で、樹脂組成物粒子を凝集・融着させる方法(凝集・融着法)
(2)の方法は、
工程2B:工程1で得られた樹脂組成物を含む水系分散液を得る工程、及び
工程3B:工程2Bで得られた樹脂組成物を含む水系分散液中で樹脂組成物粒子を凝集・融着させる工程
を含む。
工程2Bは、工程1で得られた樹脂組成物を含む水系分散液を得る工程である。
(2)の方法においても、エステル交換反応に供するポリエステルに加えて、更にポリエステルを添加するのが好ましい。その場合、(2)の方法においては、トナーの生産性を向上させる観点から、樹脂組成物を含む水系分散液とは別に、ポリエステルを含む水系分散液として得ることが好ましい。以下の工程2Bの説明において、ポリエステルを含む水系分散液を得る方法についても併せて説明する。
本発明において、「水系」とは、有機溶剤等の溶剤を含有していてもよいが、水を溶剤中、好ましくは50質量%以上、より好ましくは70質量%以上、更に好ましくは90質量%以上、更に好ましくは実質的に100質量%含有するものをいう。
樹脂組成物を含む水系分散液又はポリエステルを含む水系分散液は、それぞれ樹脂組成物又はポリエステルと、有機溶剤及び水、さらに必要に応じて中和剤や界面活性剤を混合し、撹拌した後、蒸留等によって有機溶剤を除去することにより得られる。好ましくは、樹脂組成物又はポリエステル及び必要に応じて中和剤を混合する。なお、混合物を撹拌する際には、アンカー翼などの一般に用いられている混合撹拌装置、デスパ(浅田鉄工社製)、T.K.ホモミクサー、T.K.ホモディスパー、T.K.ロボミックス(以上、いずれもプライミクス社製)、クレアミックス(エム・テクニック社製)、ケイディーミル(ケイディー・インターナショナル社製)等の高速撹拌混合装置等を用いることができる。
有機溶剤としては、エタノール、イソプロパノール及びイソブタノール等のアルコール系溶媒;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン及びジエチルケトン等のケトン系溶媒;ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン及びジオキサン等のエーテル系溶媒;酢酸エチル、クロロホルム、ジクロロエタン等が挙げられる。これらの中では、樹脂組成物又はポリエステルの分散性を向上させる観点、トナーの耐久性を向上させる観点から、クロロホルム、及び酢酸エチルが好ましい。
中和剤としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム及び水酸化カリウム等のアルカリ金属;アンモニア、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリエタノールアミン及びトリブチルアミン等の有機塩基が挙げられる。
界面活性剤としては、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤等が挙げられ、アニオン性界面活性剤が好ましい。
アニオン性界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル硫酸塩、アルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩等が挙げられ、樹脂粒子の分散液の分散安定性を向上させる観点から、アルキルベンゼンスルホン酸塩及びアルキルエーテル硫酸塩が好ましい。具体的には、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウム、ドデシルエーテル硫酸ナトリウム及びポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウムがより好ましい。
カチオン性界面活性剤としては、アルキルベンゼントリメチルアンモニウムクロライド、アルキルトリメチルアンモニウムクロライド、ジアルキルジメチルアンモニウムクロライド等が挙げられる。
非イオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアリールエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンソルブタンエステル類、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル類、オキシエチレン/オキシプロピレンブロックコポリマー等が挙げられる。
界面活性剤を使用する場合、その使用量は、樹脂組成物の水系分散液の調製の場合、樹脂組成物100質量部に対して、好ましくは0.1質量部以上、より好ましくは0.5質量部以上であり、また、好ましくは30質量部以下、より好ましくは20質量部以下である。ポリエステルの水系分散液の調製の場合には、ポリエステル100質量部に対して使用される界面活性剤の好適量が、前記樹脂組成物に対する量と同様である。
樹脂組成物の水系分散液の調製の場合、樹脂組成物と混合する際に用いる有機溶剤の使用量は、樹脂組成物100質量部に対して、好ましくは30質量部以上、より好ましくは50質量部以上であり、また、好ましくは1500質量部以下、より好ましくは1000質量部以下である。ポリエステルの水系分散液の調製の場合には、ポリエステル100質量部に対して使用される水の好適量が、前記樹脂組成物に対する量と同様である。
樹脂組成物又はポリエステルを有機溶剤と混合(溶解)する際の温度は、使用する有機溶剤の沸点にもよるが、好ましくは10℃以上、より好ましくは20℃以上であり、また、好ましくは90℃以下、より好ましくは80℃以下である。
樹脂組成物を含む水系分散液及びポリエステルを含む水系分散液の固形分濃度は、適宜水を加えることにより調整可能であるが、好ましくは3質量%以上、より好ましくは5質量%以上、更に好ましくは10質量%以上であり、また、好ましくは30質量%以下、より好ましくは25質量%以下である。
また、前記有機溶剤を使用せずに、非イオン性界面活性剤と混合することにより、分散液とすることもできる。
非イオン界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル類;ポリオキシエチレンオレイルエーテル及びポリオキシエチレンラウリルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類;ポリオキシエチレンソルビタンラウレート、及びポリオキシエチレンソルビタンモノステアリレート等のポリオキシエチレンソルビタンエステル類;ポリエチレングリコールモノラウレート、ポリエチレングルコールモノステアレート及びポリエチレングルコールモノオレエート等のポリオキシエチレン脂肪酸エステル類;オキシエチレン/オキシプロピレンブロックコポリマー等が挙げられる。また、非イオン性界面活性剤にアニオン性界面活性剤やカチオン性界面活性剤を併用してもよい。
非イオン性界面活性剤の曇点は、常圧、水中で樹脂を微粒化させる場合には、好ましくは70℃以上、より好ましくは80℃以上であり、また、好ましくは105℃以下、より好ましくは100℃以下である。
樹脂組成物の水系分散液の調製の場合、非イオン性界面活性剤の使用量は、水系分散液中の樹脂組成物粒子の分散安定性を向上させる観点から、樹脂組成物100質量部に対して、好ましくは5質量部以上、より好ましくは10質量部以上、更に好ましくは20質量部以上であり、また、好ましくは80質量部以下、より好ましくは70質量部以下、更に好ましくは60質量部以下である。ポリエステルの水系分散液の調製の場合には、ポリエステル100質量部に対して使用される非イオン性界面活性剤の好適量が、前記樹脂組成物に対する量と同様である。
樹脂組成物を含む水系分散液中の樹脂組成物粒子又はポリエステルを含む水系分散液中のポリエステル粒子の体積中位粒径(D50)は、次の工程3Bで均一に凝集させる観点から、好ましくは50nm以上、より好ましくは80nm以上であり、また、好ましくは1000nm、より好ましくは500nm以下、更に好ましくは300nm以下である。各粒子の体積中位粒径(D50)は、レーザー回折型粒径測定機等により測定できる。
工程3Bは、工程2Bで得られた樹脂組成物を含む水系分散液と、ポリエステルを含む水系分散液と、着色剤、離型剤、荷電制御剤等の添加剤を添加してから凝集工程に付してもよい。該添加剤は、水系分散液としてから使用することもできる。
着色剤、離型剤、荷電制御剤の具体例としては、(1)の方法と同様のものが挙げられる。それらの添加量も(1)の方法と同様である。
工程3Bにおいては、樹脂組成物を含む水系分散液及びポリエステルを含む水系分散液と、必要に応じて用いられる各種添加剤との混合物を、均一に分散させる観点から、好ましくは最も低い軟化点を持つポリエステルの軟化点未満の温度、より好ましくは「該軟化点―20℃」(軟化点より20℃低い温度を意味する、以下同様)以下の温度で分散処理を行う。具体的には、好ましくは60℃以下、より好ましくは55℃以下であり、また、媒体の流動性及び樹脂の水系分散液の製造エネルギーの観点から、分散処理は0℃より高い温度で行うことが好ましく、10℃以上で行うことが好ましい。
これらの観点から、好ましくは0℃以上、より好ましくは10℃以上であり、また、好ましくは60℃以下、より好ましくは55℃以下の温度で撹拌して分散処理する等の通常の方法により、均一な樹脂分散液を調製することができる。
分散液の処理方法としては、分散機を用いて分散することが好ましく、用いる分散機としては、アンカー翼などの一般に用いられている混合撹拌装置、デスパ(浅田鉄工社製)、T.K.ホモミクサー、T.K.ホモディスパー、T.K.ロボミックス(以上、いずれもプライミクス社製)、クレアミックス(エム・テクニック社製)、ケイディーミル(ケイディー・インターナショナル社製)等の高速撹拌混合装置、超音波分散機等が挙げられる。
凝集工程における系内のpHは、混合液の分散安定性と樹脂粒子の凝集性とを両立させる観点から、好ましくは2以上、より好ましくは3以上であり、また、好ましくは10以下、より好ましくは9以下、更に好ましくは8以下である。
凝集工程における系内の温度は、混合液の分散安定性と樹脂粒子の凝集性とを両立させる観点から、「最も低い軟化点を持つポリエステルの軟化点−70℃」以上、かつ、最も低い軟化点を持つポリエステルの軟化点以下であることが好ましい。
凝集工程においては、凝集を効果的に行うために凝集剤を添加することができる。凝集剤としては、有機系では、4級塩のカチオン性界面活性剤、及びポリエチレンイミン等が用いられ、無機系では、無機金属塩、無機アンモニウム塩及び2価以上の金属錯体等が挙げられる。
無機金属塩としては、例えば、硫酸ナトリウム、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、硝酸カルシウム、塩化バリウム、塩化マグネシウム、塩化亜鉛、塩化アルミニウム、及び硫酸アルミニウム等の金属塩;ポリ塩化アルミニウム、ポリ水酸化アルミニウム、及び多硫化カルシウム等の無機金属塩重合体が挙げられる。無機アンモニウム塩としては、例えば、硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム、硝酸アンモニウム等が挙げられる。これらの中でも、混合液の分散安定性と樹脂粒子の凝集性とを両立させる観点から、塩化カルシウムが好ましい。
凝集剤を添加する場合、その添加量は、樹脂粒子の凝集性を制御して所望の粒径を得る観点から、結着樹脂100質量部に対して、好ましくは0.1質量部以上、より好ましくは0.2質量部以上であり、また、好ましくは60質量部以下、より好ましくは55質量部以下、更に好ましくは50質量部以下である。
凝集剤は、水系媒体に溶解させて添加することが好ましく、凝集剤の添加時及び添加終了後は十分撹拌することが好ましい。
凝集工程で得られる凝集粒子の体積中位粒径(D50)は、均一に合一させトナー粒子を製造する観点から、好ましくは1μm以上、より好ましくは2μm以上、更に好ましくは3μm以上であり、また、好ましくは15μm以下、より好ましくは10μm以下である。
凝集工程において、必要に応じて凝集停止剤を加えた後、融着工程に供することにより融着粒子の水系分散液を得る。凝集停止剤としては、界面活性剤を用いることが好ましく、アニオン性界面活性剤を用いることがより好ましい。アニオン性界面活性剤としては、アルキルエーテル硫酸塩、アルキル硫酸塩、及び直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種を用いることが好ましい。
融着工程は、例えば、凝集粒子の加熱により行うことができる。この融着工程は、凝集粒子が沈降しない速度で撹拌しながら行うことが好ましい。
融着工程における系内の温度は、目的とするトナーの粒径、粒径分布、形状制御及び粒子の融着性を制御する観点から、「最も低い軟化点を持つポリエステルの軟化点−50℃」以上、「該軟化点+50℃」以下が好ましく、「該軟化点−35℃」以上、「該軟化点+35℃」以下がより好ましく、「該軟化点−20℃」以上、「該軟化点+20℃」以下が更に好ましい。具体的な系内の温度としては、好ましくは60℃以上、より好ましくは70℃以上であり、また、好ましくは140℃以下、より好ましくは120℃以下である。
工程3Bで得られた融着粒子を、適宜、ろ過等の固液分離工程、洗浄工程、乾燥工程に供することにより、トナー粒子を得ることができる。
洗浄工程では、トナーとして十分な帯電特性及び信頼性を確保する観点から、トナー表面の金属イオンを除去するため、酸を用いることが好ましい。また、添加した非イオン性界面活性剤も洗浄により完全に除去することが好ましく、非イオン性界面活性剤の曇点以下での水系溶液での洗浄が好ましい。洗浄は複数回行うことが好ましい。
また、乾燥工程では、振動型流動乾燥法、スプレードライ法、冷凍乾燥法、フラッシュジェット法等、任意の方法を採用することができる。 トナー粒子の乾燥後の水含有量は、トナーの帯電性を向上させる観点から、好ましくは1.5質量%以下、より好ましくは1.0質量%以下に調整する。
本発明の電子写真用トナーの製造方法においては、トナーの帯電性や流動性、及び転写性を向上させる観点から、溶融混練、粉砕、分級工程後、得られたトナー粒子(トナー母粒子)、或いは、凝集、洗浄工程、乾燥工程後、得られた融着粒子(トナー母粒子)、をさらに外添剤と混合する工程を含むことが好ましい。
外添剤としては、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、酸化錫、及び酸化亜鉛等の無機粒子や、メラミン系樹脂微粒子、ポリテトラフルオロエチレン樹脂微粒子等の樹脂粒子等の有機微粒子が挙げられる。2種以上を併用してもよい。これらの中では、シリカが好ましく、トナーの転写性を向上させる観点から、疎水化処理された疎水性シリカであるのがより好ましい。
外添剤の体積平均粒径は、トナーの帯電性や流動性、及び転写性を向上させる観点から、10nm以上が好ましく、15nm以上がより好ましく、また、250nm以下が好ましく、200nm以下がより好ましく、90nm以下がさらに好ましい。
外添剤の含有量は、トナーの帯電性や流動性、及び転写性を向上させる観点から、外添剤で処理する前のトナー母粒子100質量部に対して、好ましくは0.05質量部以上、より好ましくは0.1質量部以上、更に好ましくは0.3質量部以上であり、また、好ましくは5質量部以下、より好ましくは4質量部以下、更に好ましくは3質量部以下である。
トナー母粒子と外添剤との混合には、回転羽根等の攪拌具を備えた混合機を用いることが好ましく、ヘンシェルミキサー、スーパーミキサー等の高速混合機が好ましく、ヘンシェルミキサーがより好ましい。
本発明の電子写真用トナーの体積中位粒径(D50)は、トナーの画像品質を向上させる観点から、好ましくは3μm以上、より好ましくは4μm以上、更に好ましくは6μm以上であり、また、好ましくは15μm以下、より好ましくは12μm以下、更に好ましくは9μm以下である。なお、本明細書において、体積中位粒径(D50)とは、体積分率で計算した累積体積頻度が粒径の小さい方から計算して50%になる粒径を意味する。また、トナーを外添剤で処理している場合には、トナー母粒子の体積中位粒径をトナーの体積中位粒径とする。
本発明の方法により得られる電子写真用トナーは、そのまま一成分現像用トナーとして、又はキャリアと混合して用いられる二成分現像用トナーとして、それぞれ一成分現像方式又は二成分現像方式の画像形成装置に用いることができる。
〔樹脂の軟化点〕
フローテスター(島津製作所、CFT―500D)を用い、1gの試料を昇温速度6℃/分で加熱しながら、プランジャーにより1.96MPaの荷重を与え、直径1mm、長さ1mmのノズルから押し出す。温度に対し、フローテスターのプランジャー降下量をプロットし、試料の半量が流出した温度を軟化点とする。
〔樹脂の吸熱の最高ピーク温度〕
示差走査熱量計「Q―100」(ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン株式会社製)を用いて、試料0.01〜0.02gをアルミパンに計量し、室温から降温速度10℃/minで0℃まで冷却し、0℃にて1分間保持する。その後、昇温速度10℃/minで測定する。観測される吸熱ピークのうち、最も高温側にあるピークの温度を吸熱の最高ピーク温度とする。
〔樹脂及びポリ乳酸のガラス転移温度〕
示差走査熱量計「Q―100」(ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン社製)を用いて、試料0.01〜0.02gをアルミパンに計量し、200℃まで昇温し、その温度から降温速度10℃/分で0℃まで冷却した。次に試料を昇温速度10℃/分で昇温し測定する。吸熱の最高ピーク温度以下のベースラインの延長線とピークの立ち上がり部分からピークの頂点までの最大傾斜を示す接線との交点の温度をガラス転移温度とする。
〔樹脂の酸価〕
JIS K0070の方法により測定する。但し、測定溶媒のみJIS K0070の規定のエタノールとエーテルの混合溶媒から、アセトンとトルエンの混合溶媒(アセトン:トルエン=1:1(容量比))に変更する。
〔ポリ乳酸の結晶化度〕
粉末X線回折(XRD)測定装置「Rigaku RINT 2500VC X―RAY diffractometer」(リガク社製)を用いて、X線源:Cu/Kα−radiation、管電圧:40kV、管電流:120mA、測定範囲:回折角(2θ)5〜40°、走査速度は5.0°/分で連続スキャン法によりピーク強度を測定する。なお、試料は、粉砕した後、測定に供する。得られたX線回折より、下記式より算出される値をポリ乳酸の結晶化度とする。
Figure 0006524660
〔ポリ乳酸の融点〕
示差走査熱量計「DSC Q20」(ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン社製)を用いて、試料0.01〜0.02gをアルミパンに計量し、昇温速度10℃/分で20℃から200℃まで昇温する。得られた融解吸熱カーブから観察される吸熱の最高ピーク温度をポリ乳酸の融点とする。
〔ポリ乳酸の平均分子量〕
以下の方法により、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)法により分子量分布を測定し、数平均分子量及び重量平均分子量を求める。
(1)試料溶液の調製
濃度が0.5g/100mlになるように、試料を、クロロホルムに、25℃で溶解させる。次いで、この溶液をポアサイズ0.2μmのフッ素樹脂フィルター「DISMIC―25JP」(ADVANTEC社製)を用いて濾過して不溶解成分を除き、試料溶液とする。
(2)分子量測定
下記の測定装置と分析カラムを用い、溶離液としてクロロホルムを、毎分1mLの流速で流し、40℃の恒温槽中でカラムを安定させる。そこに試料溶液100μLを注入して測定を行う。試料の分子量は、あらかじめ作成した検量線に基づき算出する。このときの検量線には、数種類の単分散ポリスチレン(東ソー社製のA―500(5.0×102)、A―1000(1.01×103)、A―2500(2.63×103)、A―5000(5.97×103)、F―1(1.02×104)、F―2(1.81×104)、F―4(3.97×104)、F―10(9.64×104)、F―20(1.90×105)、F―40(4.27×105)、F―80(7.06×105)、F―128(1.09×106))を標準試料として作成したものを用いる。括弧内は分子量である。
測定装置:HLC―8220GPC(東ソー社製)
分析カラム:GMHXL+G3000HXL(東ソー社製)
〔ポリ乳酸を基準とするエステル交換率〕
以下の方法により、13C−NMR法によりポリ乳酸のエステル結合のカルボニル炭素の変化量を定量し、ポリ乳酸を基準とするエステル交換率を求める。
(1)試料溶液の調製
樹脂組成物0.15gを1gのクロロホルム−D(和光純薬工業社製、D,99.8%、0.05v/v%TMS含有)に溶解させて試料溶液とする(試料濃度:12質量%)。
(2)13C−NMRスペクトル測定
前記試料溶液を、NMR測定管(日本精密化学社製、内径5mm、長さ210mm)に、溶液の量が管の底から5cmになるように入れて、下記の条件にて13C−NMRスペクトルを測定する。
<測定条件>
装置:400MR(Agilent Technologies社製)
磁場:400MHz
Puls program:CARBON(s2pul)
積算回数:20000
45° puls:4.35μs
Relaxation delay:1s
Receiver gain:60
TEMP:25℃
(3)エステル交換率の算出
169.5ppm〜169.6ppmに観測されるポリ乳酸のエステル結合のカルボニル炭素に由来するピーク(a)の積分強度と、168ppm〜176ppmに観測されるエステル交換反応による新たに生じたポリエステルとポリ乳酸間のエステル結合のカルボニル炭素に由来するピーク(b)の積分強度より、下記式より算出される値を、ポリ乳酸を基準とするエステル交換率とする。
Figure 0006524660
〔トナーの体積中位粒径〕
測定機:コールターマルチサイザーII(ベックマンコールター社製)
アパチャー径:100μm
解析ソフト:コールターマルチサイザーアキュコンプ バージョン1.19(ベックマンコールター社製)
電解液:アイソトンII(ベックマンコールター社製)
分散液:エマルゲン109P(花王社製、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、HLB:13.6)を5質量%の濃度となるよう前記電解液に溶解させる。
分散条件:前記分散液5mLに測定試料10mgを添加し、超音波分散機にて1分間分散させ、その後、前記電解液25mLを添加し、さらに、超音波分散機にて1分間分散させて、試料分散
液を調製する。
測定条件:前記電解液100mLに、3万個の粒子の粒径を20秒間で測定できる濃度となるように、前記試料分散液を加え、3万個の粒子を測定し、その粒度分布から体積中位粒径(D50)を求める。
〔低温定着性〕
未定着画像を取れるように改造した、プリンター「OKI MICROLINE 5400」(沖データ社製)にトナーを充填し、3×4cm角のベタ画像の未定着画像を印刷した。「OKI MICROLINE 3010」(沖データ社製)を改造した外部定着装置を使用して、定着ロールの回転速度120mm/secにて、定着ロールの温度を100℃から200℃まで5℃ずつ上昇させながら、各温度でこの未定着画像の定着処理を行い、定着画像を得た。各定着温度で得られた画像を500gの荷重がかかるように重りでテープに圧力をかけた後、テープを剥離し、擦り前後の画像濃度を測定した。擦り前後の画像濃度は、画像濃度測定器「GREGSPM50」(Gretag社製)を用いて測定し、擦り前後の画像濃度比率([擦り後の画像濃度/擦り前の画像濃度]×100)が最初に90%を超える温度を最低定着温度とし、低温定着性の指標とした。値が小さいほど低温定着性に優れる。
〔保存性〕
20mL容のポリビンに、4gのトナーを入れた。トナーの入ったポリビンを、50℃、相対湿度60%の恒温恒湿槽に入れ、ポリビンの蓋をあけた状態で、48時間保存した。放置後のトナーの凝集度を測定し、保存性の指標とした。この数値が小さいほど、保存性に優れる。
凝集度は、パウダーテスタ(ホソカワミクロン社製)を用いて測定する。150μm、75μm、45μmの目開きの篩を重ね、一番上にトナーを4g載せ、1mmの振動幅で60秒間振動させる。振動後、篩い上に残ったトナー量を測定し、下記の計算式を用いて凝集度の計算を行う。
Figure 0006524660
〔耐久性〕
現像ローラを目視で見ることができるように改造した沖データ社製のIDカートリッジ「ML―5400用、イメージドラム」にトナーを実装し、温度30℃、湿度50%の条件下で、70r/min(36ppm相当)で空回し運転を行い、現像ローラフィルミングを目視にて観察した。フィルミング発生までの時間を耐久性の指標とした。耐久性は現像ローラフィルミング発生までの時間が長いほど、耐久性に優れることを示す。
製造例1(非晶質樹脂製造例)
無水トリメリット酸以外の原料モノマー及びエステル化触媒を、窒素導入管、脱水管、攪拌器及び熱電対を装備した10L容の四つ口フラスコに入れ、窒素雰囲気下、200℃に昇温して6時間反応させた。さらに210℃に昇温した後、無水トリメリット酸を添加し、常圧(101.3kPa)にて1時間反応させ、さらに40kPaにて所望の軟化点に達するまで反応させた。
Figure 0006524660
実施例1
工程1:ポリマーアロイ製造例
製造例1の非晶質樹脂とポリ乳酸(ネイチャーワークス社製、商品名:N−3000、数平均分子量Mn:188,000、重量平均分子量Mw:472,000、融点:170℃、結晶化度92%)を、二軸連続式混練機「S1KRCニーダ」(栗本鐵工所社製、軸の直径25mm、軸の長さ255mm、L/D比10.2)を使用し混練物を得た。運転条件は表2に示す。得られた混練物を40℃以下に冷却した後、ロートプレックス(ホソカワミクロン社製)により粗粉砕し、目開きが2mmのふるいを用いて粒径が2mm以下の粗粉砕物を得た(エステル交換率は18%であった)。
(トナー化)
非晶質樹脂80質量部と工程1で得られた粗粉砕物20質量部の混合物合計100質量部と、着色剤「ECB―301」(大日精化社製、フタロシアニンブルー(P.B.15:3))3.0質量部、離型剤「WEP―9」(日油社製、合成エステルワックス、融点72℃)3.0質量部、及び負帯電性荷電制御剤「ボントロンE―84」(オリエント化学工業社製)1.0質量部をヘンシェルミキサーを用いて1分間混合後、以下に示す条件で溶融混練した。
連続式二本オープンロール型混練機「ニーデックス」(三井鉱山社製、ロール外径:14cm、有効ロール長:80cm)を使用した。連続式二本オープンロール型混練機の運転条件は、高回転側ロール(フロントロール)周速度32.4m/min、低回転側ロール(バックロール)周速度21.7m/min、ロール間隙0.1mmであった。ロール内の加熱媒体温度及び冷却媒体温度は、高回転側ロールの原料投入側が145℃及び混練物排出側が100℃であり、低回転側ロールの原料投入側が75℃及び混練物排出側が35℃であった。また、原料混合物の供給速度は10kg/hr、平均滞留時間は約3分間であった。
溶融混練物を冷却後、ハンマーミル(ホソカワミクロン社製)を用いて平均粒径1mmに粗粉砕した。得られた粗粉砕物を流動層式ジェットミル粉砕機AFG―200(ホソカワアルピネ社製)にて微粉砕し、ロータ式分級機TTSP―100(ホソカワアルピネ社製)にて分級して、体積中位粒径(D50)が7.5μmのトナー母粒子を得た。
得られたトナー母粒子100質量部と、外添剤として疎水性シリカ「R972」(日本アエロジル社製、平均粒子径:16nm)1.0質量部、疎水性シリカ「NAX50」(日本アエロジル社製、平均粒子径:30nm)1.0質量部をヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)にて2100r/min(周速度29m/sec)で3分間混合して、トナーを得た。
実施例2〜6
工程1の運転条件は表2に示す通り変更した以外は、実施例1と同様の方法で、実施例2〜6のトナーを得た。
比較例1
表2に示す所定量のポリエステル及びポリ乳酸をヘンシェルミキサーにて混合後、以下に示す条件で溶融混練した。
同方向回転二軸押出機「PCM―30」(池貝鉄工社製、軸の直径2.9cm、軸の断面積7.06cm)を使用した。運転条件は、バレル設定温度160℃、軸回転数200r/min(軸の回転の周速度0.30m/sec)、混合物供給速度10kg/hr(軸の単位断面積あたりの混合物供給量1.42kg/hr・cm)であった。得られた混合物を40℃以下に冷却した後、ロートプレックス(ホソカワミクロン社製)により粗粉砕し、目開きが2mmのふるいを用いて粒径が2mm以下の混練組成物を得た(エステル交換率は0%であった)。
得られた混練組成物100質量部と、着色剤「ECB―301」(大日精化社製、フタロシアニンブルー(P.B.15:3))3.0質量部、離型剤「WEP―9」(日油社製、合成エステルワックス、融点72℃)3.0質量部、及び負帯電性荷電制御剤「ボントロンE―84」(オリエント化学工業社製)1.0質量部をヘンシェルミキサーを用いて1分間混合後、実施例1と同様にして溶融混練した。
得られた溶融混練物を実施例1と同様に粗粉砕、微粉砕を行い、分級処理してトナー母粒子を得た。
得られたトナー母粒子を実施例1と同様に外添剤と混合して、トナーを得た。
比較例2
表2に示す所定量のポリエステルを、窒素導入管、脱水管、攪拌器及び熱電対を装備した10リットル容の四つ口フラスコに入れ、窒素雰囲気下、表2に記載の温度に加熱して、ポリエステルを溶融させた。その後、表2に示す所定量のポリ乳酸を徐々に約60分かけて添加し、添加終了後、表2に示す所定時間、撹拌した。得られた樹脂組成物を40℃以下に冷却した後、ロートプレックス(ホソカワミクロン社製)により粗粉砕し、目開きが2mmのふるいを用いて粒径が2mm以下のポリエステル−ポリ乳酸共重合体を含有する樹脂組成物を得た(エステル交換率は14%であった)。
得られた混練組成物100質量部と、着色剤「ECB―301」(大日精化社製、フタロシアニンブルー(P.B.15:3))3.0質量部、離型剤「WEP―9」(日油社製、合成エステルワックス、融点72℃)3.0質量部、及び負帯電性荷電制御剤「ボントロンE―84」(オリエント化学工業社製)1.0質量部をヘンシェルミキサーを用いて1分間混合後、実施例1と同様にして溶融混練した。
得られた溶融混練物を実施例1と同様に粗粉砕、微粉砕を行い、分級処理してトナー母粒子を得た。
得られたトナー母粒子を実施例1と同様に外添剤と混合して、トナーを得た。
上記実施例及び比較例で得られたトナーを評価し、その結果を下記の表2に示した。
Figure 0006524660
実施例1−3,6を200℃の条件で比較すると、滞留時間が15分、エステル交換率が15%の結着樹脂を用いた実施例2のトナーは、低温定着性、保存性、耐久性に優れることがわかる。
実施例2,4,5を同じ滞留時間15分で比較すると、温度が200℃、エステル交換が15%の結着樹脂を用いた実施例2のトナーは、低温定着性、保存性、耐久性に優れることがわかる。
比較例1では、通常のトナーの溶融混練装置では、滞留時間が短いためか、エステル交換がほとんど起こらないため、低温定着性、耐久性が低下する。
比較例2では、同じエステル交換率の実施例2と比較すると、低温定着性、保存性、耐久性に劣る。
本発明によれば、処理時間を短縮し、低温定着性、保存性、及び耐久性に優れた電子写真用トナー及びその製造方法を提供することができ、静電荷像現像法、静電記録法、静電印刷法等において形成される潜像の現像に用いられる。

Claims (5)

  1. 下記工程1を含む、電子写真用トナーの製造方法。
    工程1:ポリエステル系樹脂とポリ乳酸とを、多軸連続式混練反応装置により、滞留時間2分以上90分以下でエステル交換反応させて樹脂組成物を得る工程であり、多軸連続式混練反応装置がKRCニーダ(株式会社栗本鐵工所製)であり、エステル交換反応の温度が170℃以上230℃以下である工程
  2. 更に、下記工程2A及び3Aを含む、請求項1に記載の電子写真用トナーの製造方法。
    工程2A:工程1で得られた樹脂組成物を含むトナー用原料混合物を溶融混練する工程
    工程3A:工程2Aで得られた溶融混練物を粉砕し、分級する工程
  3. 工程2Aのトナー用原料混合物が、ポリエステル系樹脂を更に含む、請求項2に記載の電子写真用トナーの製造方法。
  4. 樹脂組成物のポリ乳酸を基準とするエステル交換率が1%以上30%以下である、請求項1〜のいずれかに記載の電子写真用トナーの製造方法。
  5. 工程1のポリエステル系樹脂が非晶質ポリエステルを含む、請求項1〜のいずれかに記載の電子写真用トナーの製造方法。
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