JP6524256B2 - メトロロジ方法及び装置、コンピュータプログラム、並びにリソグラフィシステム - Google Patents

メトロロジ方法及び装置、コンピュータプログラム、並びにリソグラフィシステム Download PDF

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Description

関連出願の相互参照
[0001] 本出願は、2015年4月21日、2015年9月30日及び2016年4月14日出願の欧州特許出願第15164537.1号、第15187706.5号及び第16165356.3号の優先権を主張し、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
[0002] 本発明は、例えばリソグラフィ技術によるデバイスの製造において使用可能なメトロロジ方法及び装置、並びにリソグラフィ技術を用いたデバイスの製造方法に関する。
[0003] リソグラフィ装置は、所望のパターンを基板上、通常、基板のターゲット部分上に付与する機械である。リソグラフィ装置は、例えば、集積回路(IC)の製造に用いることができる。その場合、ICの個々の層上に形成される回路パターンを生成するために、マスク又はレチクルとも呼ばれるパターニングデバイスを用いることができる。このパターンは、基板(例えば、シリコンウェーハ)上のターゲット部分(例えば、ダイの一部、1つ又は複数のダイを含む)に転写することができる。通常、パターンの転写は、基板上に設けられた放射線感応性材料(レジスト)層上への結像によって行われる。一般には、単一の基板が、連続的にパターニングされる隣接したターゲット部分のネットワークを含んでいる。リソグラフィプロセスでは、例えばプロセス制御及び検証のために作られた構造の測定を高い頻度で行うことが望ましい。このような測定を行うためのツールとして、クリティカルディメンジョン(CD)を測定するためにしばしば使用される走査電子顕微鏡及びデバイスにおける2つの層のアライメントの精度の測度であるオーバーレイを測定するための専用ツールを含む種々のツールが知られている。オーバーレイは2つの層の間のミスアライメントの程度の観点から説明することができ、例えば1nmの測定オーバーレイへの言及は、2つの層が1nmだけずれている状況を説明することができる。
[0004] 昨今では、リソグラフィ分野における使用のために、種々の形態のスキャトロメータが開発されている。これらのデバイスは、放射ビームをターゲット上に誘導し、散乱された放射線の1つ以上の特性(例えば、波長の関数としての反射の単一角度における強度、反射角の関数としての1つ以上の波長における強度、又は反射角の関数としての偏光)を測定し、ターゲットについての関心のある特性を決定可能な「スペクトル」を取得する。関心のある特性の決定は、次の種々の技術によって行うことができる:例えば、厳密結合波分析又は有限要素法などの反復アプローチによるターゲットの再構築、ライブラリ検索、主成分分析。
[0005] 従来のスキャトロメータで使用されたターゲットは、比較的大きい格子、例えば40μm×40μmであり、測定ビームは格子よりも小さいスポットを生成する(すなわち、格子はアンダーフィルされる)。これは無限大とみなすことができるため、ターゲットの数学的再構成は簡略化される。しかし、スクライブラインではなく製品フィーチャの中に位置決めできるようにターゲットのサイズを例えば10μm×10μm以下に縮小するために、格子が測定スポットよりも小さい(すなわち、格子はオーバーフィルされる)メトロロジが提案されている。典型的には、このようなターゲットはゼロ次回折(鏡面反射に相当)が遮断され、高次のみが処理される暗視野スキャトロメトリを用いて測定される。暗視野メトロロジの例を、国際特許出願WO2009/078708及びWO2009/106279に見ることができ、これらの文献の全体が参照により本明細書に組み込まれる。この技術をさらに発展させたものが、米国特許出願公開第2011/0027704A号、第2011/0043791A号及び第2012/0242940A号に記載されている。全てのこれらの出願の内容も参照により本明細書に組み込まれる。回折次数の暗視野検出を用いた回折ベースのオーバーレイは、小さい格子におけるオーバーレイ測定を可能にする。これらのターゲットは、照明スポットよりも小さくてもよく、またウェーハ上の製品構造により囲まれていてもよい。ターゲットは、1つのイメージで測定可能な複数の格子を有することができる。
[0006] 公知のメトロロジ技術では、オーバーレイ測定結果は、特定の条件下でターゲットを2回測定する間に、ターゲットを回転する、又は−1次及び+1次回折次数強度を個別に取得するために照明モード又は結像モードを変更することによって取得することができる。強度非対称性、すなわち所与のターゲットについてこれらの回折次数強度を比較することは、ターゲットにおいて非対称なターゲット非対称性の測定を提供する。ターゲットにおけるこの非対称性はオーバーレイエラー(2つの層の望ましくないミスアライメント)の指標として使用可能である。
[0007] 公知の暗視野イメージベースのオーバーレイ測定は、高速かつ計算上極めて単純(較正された後は)であるが、オーバーレイ(すなわちオーバーレイエラー及び意図的バイアス)がターゲットにおけるターゲット非対称性の唯一の原因であるという仮定に依存する。ターゲットにおけるその他のいかなる非対称性、例えば重なり合う格子の1つ又は双方におけるフィーチャの構造的非対称性も、1次(又は他の高次)における強度非対称性を引き起こす。構造的非対称性に起因し、オーバーレイに関連しない、この強度非対称性は、明らかにオーバーレイ測定を混乱させ、不正確なオーバーレイ測定をもたらす。ターゲットの最下又は底部格子における非対称性は、一般的な構造的非対称性の形態である。それは、底部格子が最初に形成された後に実施された、例えば、化学機械研磨(CMP)などのウェーハ処理ステップに起因し得る。
[0008] そのため、オーバーレイエラー及び他の影響により、より直接的かつ正確な方法で引き起こされたターゲット非対称性に対する寄与を識別することが望まれる。好適なターゲット設計を、個別に又は異なる測定レシピとの組み合わせで特定することも望ましい。
[0009] 本発明の第1の態様は、リソグラフィプロセスのパラメータを測定する方法を提供し、方法は、以下のステップを含む。
[0010] 複数の第1の構造に関連する構造的非対称性の測定値を含み、少なくとも測定放射が異なる、異なる測定の組み合わせに対応する測定値を含む複数の第1の測定値を取得するステップ、
各々が第1の構造の1つ及びその上に重ね合わされた第2の構造を有する複数のターゲットに関連する、構造的非対称性に依存しないオーバーレイ寄与及び少なくとも第1の構造における構造的非対称性に起因する構造的寄与を含むターゲット非対称性の測定値を含み、各々が測定の組み合わせに関して複数の第1の測定値の1つと対応する複数の第2の測定値を取得するステップ、
測定の組み合わせの各々について、第1の測定値及び第2の測定値間の関係を記述する関係関数を決定するステップ、
関係関数から、少なくとも第1の構造における構造的非対称性に起因する構造的寄与に関して補正された補正オーバーレイ値を決定するステップ。
[0011] 本発明の第2の態様は、複数のターゲット候補から1つのターゲットを選択する方法であって、方法は、
複数の測定放射の組み合わせ候補、及び各々が第2の構造が重ね合わせられた第1の構造を含む複数のターゲット候補のための複数組の測定値であって、各々がターゲット候補の1つ及び測定放射の組み合わせ候補の1つの異なる組み合わせに関連し、ターゲット候補の複数のサンプルに関する、それぞれ測定放射の組み合わせ候補の各測定放射を用いたターゲット候補の第1の構造における構造的非対称性の測定値を含む複数の第1の測定値、及びそれぞれ測定放射の組み合わせ候補の各測定放射を用いたターゲット候補におけるターゲット非対称性の測定値を含む複数の第2の測定値を含む複数組の測定値を取得することと、
各組の測定値について、第1の測定値及び第2の測定値間の相関度を決定することと、
各組の測定値について決定された相関度に基づいて、ターゲット候補の1つから好ましいターゲットを選択することと、を含む方法を提供する。
[0012] 本発明の第3の態様は、第1の態様又は第2の態様の方法を実行するように動作可能なメトロロジ装置を提供する。本発明の第4の態様は、第3の態様のメトロロジ装置を備えたリソグラフィシステムを提供する。
[0013] 本発明はさらに、適切なプロセッサ制御の装置上で動くとき、プロセッサ制御の装置に第1の態様又は第2の態様の方法を実行させるプロセッサ可読命令を備えたコンピュータプログラム、及びこのようなコンピュータプログラムを備えたコンピュータプログラムキャリアを提供する。プロセッサ制御の装置は、第3の態様のメトロロジ装置、又は第4の態様のリソグラフィシステムを備えることができる。
[0014] 本発明の別の特徴及び利点並びに本発明の様々な実施形態の構造及び作用は、添付の図面を参照して以下に詳細に説明する。本発明は、本明細書に記載する特定の実施形態に限定されないことに留意されたい。このような実施形態は、例示のみを目的として本明細書に記載されている。本明細書に含まれる教示に基づいて当業者はさらなる実施形態を容易に思い付くであろう。
[0015] 本発明の実施形態を、添付の図面を参照して、単なる例示として以下に説明する。
本発明の一実施形態によるリソグラフィ装置を示す。 本発明の一実施形態によるリソグラフィセル又はクラスタを示す。 本発明の実施形態によるターゲットを第1の照明アパーチャ対を用いて測定する際に使用される暗視野スキャトロメータの概略図である。 既定の方向の照明に対するターゲット格子の回折スペクトルの詳細図である。 回折ベースのオーバーレイ測定にスキャトロメータを使用する際に別の照明モードを提供する第2の照明アパーチャ対を示す。 第1及び第2のアパーチャ対を組み合わせた第3の照明アパーチャ対を示す。 複数格子ターゲットの公知の形態及び基板上の測定スポットの輪郭を示す。 図3のスキャトロメータで得られる、図4のターゲットのイメージを示す。 図3のスキャトロメータを用いたオーバーレイ測定方法のステップを示し、本発明の実施形態を形成するように適応可能なフローチャートである。 ゼロの領域に異なるオーバーレイ値を有するオーバーレイ格子の概略断面図である。 ゼロの領域に異なるオーバーレイ値を有するオーバーレイ格子の概略断面図である。 ゼロの領域に異なるオーバーレイ値を有するオーバーレイ格子の概略断面図である。 処理の影響により下部格子内に構造的非対称性を有するオーバーレイ格子の概略断面図である。 構造的非対称性の影響を受けない理想的なターゲットにおけるオーバーレイ測定の公知の原理を示す。 本発明の実施形態に開示される、構造的非対称性の補正を伴う、非理想的なターゲットにおけるオーバーレイ測定の原理を示す。 第1の層に構造的非対称性を有しない場合の、第1及び第2のオーバーレイ構造を有するターゲットによる屈折に従う回折信号を示す。 第1の層に構造的非対称性を有する場合の、第1及び第2のオーバーレイ構造を有するターゲットによる屈折に従う回折信号を示す。 本発明の第1の例示的な実施形態による方法のステップのフローチャートである。 本発明の第1の例示的な実施形態による方法のステップのフローチャートである。 図12の方法のステップの間に作成される3次元プロットの一例を示す。 本発明の第3の例示的な実施形態による方法のステップのフローチャートである。
[0016] 本発明の実施形態を詳細に説明する前に、本発明の実施形態を実装することができる例示的な環境を提示することが有益である。
[0017] 図1は、リソグラフィ装置LAを概略的に示している。この装置は、放射ビームB(例えば紫外線又はDUV放射)を調整するように構成された照明光学システム(イルミネータ)ILと、パターニングデバイス(例えば、マスク)MAを支持するように構築され、かつ特定のパラメータに従ってパターニングデバイスを正確に位置決めするように構成された第1ポジショナPMに連結されたパターニングデバイス支持体又は支持構造(例えば、マスクテーブル)MTと、基板(例えば、レジストコートウェーハ)Wを保持するように構築され、かつ特定のパラメータに従って基板を正確に位置決めするように構成された第2ポジショナPWに連結された基板テーブル(例えば、ウェーハテーブル)WTと、パターニングデバイスMAによって放射ビームBに付与されたパターンを基板Wのターゲット部分C(例えば、1つ以上のダイを含む)上に投影するように構成された投影光学システム(例えば、屈折投影レンズシステム)PSと、を含む。
[0018] 照明光学システムは、放射を誘導し、整形し、又は制御するために、屈折型、反射型、磁気型、電磁型、静電型、又はその他のタイプの光学コンポーネント、或いはそれらの任意の組み合わせなどの様々なタイプの光学コンポーネントを含むことができる。
[0019] パターニングデバイス支持体は、パターニングデバイスの方向、リソグラフィ装置の設計等の条件、例えばパターニングデバイスが真空環境で保持されているか否かに応じた方法で、パターニングデバイスを保持する。パターニングデバイス支持体は、パターニングデバイスを保持するために、機械的、真空、静電気等のクランプ技術を使用することができる。パターニングデバイス支持体は、例えばフレーム又はテーブルでよく、必要に応じて固定式又は可動式でよい。パターニングデバイス支持体は、パターニングデバイスが例えば投影システムに対して確実に所望の位置にくるようにできる。本明細書において「レチクル」又は「マスク」という用語を使用した場合、その用語は、より一般的な用語である「パターニングデバイス」と同義とみなすことができる。
[0020] 本明細書において使用する「パターニングデバイス」という用語は、基板のターゲット部分にパターンを生成するように、放射ビームの断面にパターンを付与するために使用し得る任意のデバイスを指すものとして広義に解釈されるべきである。ここで、放射ビームに付与されるパターンは、例えばパターンが位相シフトフィーチャ又はいわゆるアシストフィーチャを含む場合、基板のターゲット部分における所望のパターンに正確には対応しないことがある点に留意されたい。一般的に、放射ビームに付与されるパターンは、集積回路などのターゲット部分に生成されるデバイスの特定の機能層に相当する。
[0021] パターニングデバイスは透過性又は反射性でよい。パターニングデバイスの例には、マスク、プログラマブルミラーアレイ、及びプログラマブルLCDパネルがある。マスクはリソグラフィにおいて周知のものであり、これには、バイナリマスク、レベンソン型(alternating)位相シフトマスク、ハーフトーン型(attenuated)位相シフトマスクのようなマスクタイプ、さらには様々なハイブリッドマスクタイプも含まれる。プログラマブルミラーアレイの一例として、小型ミラーのマトリクス配列を使用し、ミラーは各々、入射する放射ビームを異なる方向に反射するよう個々に傾斜することができる。傾斜したミラーは、ミラーマトリクスによって反射する放射ビームにパターンを与える。
[0022] 本明細書で示すように、本装置は透過タイプである(例えば透過マスクを使用する)。或いは、装置は反射タイプでもよい(例えば上記で言及したようなタイプのプログラマブルミラーアレイを使用する、又は反射マスクを使用する)。
[0023] リソグラフィ装置は、投影システムと基板との間の空間を充填するように、基板の少なくとも一部を水などの比較的高い屈折率を有する液体で覆えるタイプでもよい。液浸液は、例えばマスクと投影システムの間など、リソグラフィ装置の他の空間に適用することもできる。液浸技術は、投影システムの開口数を増加させるために当技術分野で周知である。本明細書で使用する「液浸」という用語は、基板などの構造を液体に沈めなければならないという意味ではなく、露光中に投影システムと基板の間に液体が存在するというほどの意味である。
[0024] 図1を参照すると、イルミネータILは放射源SOから放射ビームを受ける。放射源とリソグラフィ装置とは、例えば放射源がエキシマレーザである場合に、別々の構成要素であってもよい。このような場合、放射源はリソグラフィ装置の一部を形成するとみなされず、放射ビームは、例えば適切な誘導ミラー及び/又はビームエクスパンダなどを備えるビームデリバリシステムBDの助けにより、放射源SOからイルミネータILへと渡される。他の事例では、例えば放射源が水銀ランプの場合は、放射源がリソグラフィ装置の一体部分であってもよい。放射源SO及びイルミネータILは、必要に応じてビームデリバリシステムBDと共に放射システムと呼ぶことができる。
[0025] イルミネータILは、放射ビームの角度強度分布を調整するためのアジャスタADを備えていてもよい。一般に、イルミネータILの瞳面における強度分布の外側及び/又は内側半径範囲(一般にそれぞれ、σ−outer及びσ−innerと呼ばれる)を調節することができる。また、イルミネータILは、インテグレータIN及びコンデンサCOなどの他の種々のコンポーネントを備えていてもよい。イルミネータILを用いて放射ビームを調節し、その断面にわたって所望の均一性と強度分布とが得られるようにしてもよい。
[0026] 放射ビームBは、パターニングデバイス支持体(例えば、マスクテーブルMT)上に保持されたパターニングデバイス(例えば、マスクMA)に入射し、パターニングデバイスによってパターン形成される。パターニングデバイス(例えば、マスク)MAを横断した放射ビームBは、投影システムPSを通過し、投影システムPSは、ビームを基板Wのターゲット部分C上に合焦させる。第2のポジショナPW及び位置センサIF(例えば、干渉計デバイス、リニアエンコーダ、2Dエンコーダ又は容量センサ)の助けにより、基板テーブルWTを、例えば様々なターゲット部分Cを放射ビームBの経路に位置決めするように正確に移動できる。同様に、第1のポジショナPMと別の位置センサ(図1には明示されていない)を用いて、マスクライブラリからの機械的な取り出し後又はスキャン中などに放射ビームBの経路に対してパターニングデバイス(例えば、マスク)MAを正確に位置決めできる。
[0027] パターニングデバイス(例えば、マスク)MA及び基板Wは、マスクアライメントマークM1、M2及び基板アライメントマークP1、P2を使用して位置合わせすることができる。図示のような基板アライメントマークは、専用のターゲット部分を占有するが、ターゲット部分の間の空間に位置してもよい(スクライブラインアライメントマークとして周知である)。同様に、パターニングデバイス(例えば、マスク)MA上に複数のダイを設ける状況では、マスクアライメントマークをダイ間に配置してもよい。小さなアライメントマーカをデバイスフィーチャの中でもダイ内に含めることができ、その場合、マーカは可能な限り小さく、隣接したフィーチャと異なる結像又はプロセス条件を必要としないことが望ましい。アラインメントマーカを決定するアラインメントシステムは、以下でさらに説明される。
[0028] この例におけるリソグラフィ装置LAは、2つの基板テーブルWTa、WTbと、相互に基板テーブルを交換可能な露光ステーションと測定ステーションという2つのステーションとを有する、いわゆるデュアルステージ型の装置である。一方の基板テーブル上の1つの基板が露光ステーションで露光されている間、測定ステーションで他方の基板テーブル上に別の基板を装填して種々の予備工程を行うことができる。予備工程は、レベルセンサLSを使って基板の表面制御をマッピングすること、及び、アライメントセンサASを使って基板上のアライメントマーカの位置を測定することを含んでよい。これにより、装置のスループットの大幅な上昇が可能になる。
[0029] 例示の装置は、例えばステップモード又はスキャンモードを含む様々なモードで使用することができる。リソグラフィ装置の構造及び動作は、当業者によく知られており、本発明の理解のためにこれ以上説明する必要はない。
[0030] 図2に示されるように、リソグラフィ装置LAは、リソグラフィセルLC、リソセル又はクラスタと呼ばれるリソグラフィシステムの一部を形成する。リソグラフィセルLCは基板上に露光前及び露光後の処理を実施する装置をも含んでよい。従来からこれらは、レジスト層を堆積するためのスピンコータSCと、露光されたレジストを現像するためのデベロッパDEと、冷却プレートCHとベークプレートBKとを含む。基板ハンドラ、又はロボットROは、入力/出力ポートI/O1、I/O2から基板を獲得し、それらの基板を異なる処理装置間において移動させ、次にリソグラフィ装置のローディングベイLBまで運ぶ。多くの場合まとめてトラックと呼ばれるこれらのデバイスは、トラック制御ユニットTCUの制御下にあり、トラック制御ユニットTCUはそれ自体がリソグラフィ制御ユニットLACUを介してリソグラフィ装置も制御する監視制御システムSCSによって制御される。そのため、スループット及び処理効率を最大化するために異なる装置を作動させることが可能である。
[0031] 図3(a)は、本発明の実施形態における使用に最適なメトロロジ装置を示す。図3(b)には、ターゲットT及びターゲットを照明するのに用いられる測定放射の回折光線がより詳細に図示されている。図示されているメトロロジ装置は、暗視野メトロロジ装置として公知のタイプである。メトロロジ装置は、独立したデバイスであるか、或いは例えば、測定ステーションにおいてリソグラフィ装置LA内に組み込まれるか又はリソグラフィセルLC内に組み込まれてよい。装置にわたり複数の分岐を有する光軸は、点線Oで表される。本装置では、光源11(例えば、キセノンランプ)から発した光は、レンズ12、14及び対物レンズ16を含む光学系によりビームスプリッタ15を介して基板W上に誘導される。これらのレンズは、4F配置の2重シーケンスで配置されている。変わらずに、検出器上に基板イメージを提供すると同時に空間周波数フィルタリングのために中間瞳面へのアクセスを可能にするのであれば、異なるレンズ配置も使用可能である。そのため放射が基板上に入射する角度範囲は、基板面の空間スペクトルを表す面(ここでは、(共役)瞳面と呼ばれる)における空間強度分布を規定することにより選択可能である。特にこれは、対物レンズ瞳面の逆投影像である面において、レンズ12及び14の間に適切な形態のアパーチャプレート13を挿入することにより達成可能である。図示された例ではアパーチャプレート13は、13N及び13Sと標示された異なる形態を有し、異なる照明モードが選択されることを可能にする。本例における照明システムは、オフアクシス照明モードを形成する。第1の照明モードでは、アパーチャプレート13Nは、説明のためにのみ「北」と表された方向からのオフアクシスを提供する。第2の照明モードでは、「南」と標示された反対の方向からではあるが、同様の照明を提供するためにアパーチャプレート13Sが使用される。異なるアパーチャを用いることにより、その他の照明モードが可能となる。所望の照明モード外の不要な光の一切は、所望の測定信号に干渉することから、残りの瞳面は暗くあるのが望ましい。
[0032] 図3(b)に示されるように、ターゲットTは、基板Wが対物レンズ16の光軸Oに垂直な状態で配置される。基板Wはサポート(図示せず)により支持されてよい。軸O外の角度からターゲットT上に衝突する測定放射光線Iは、1つのゼロ次光線(実線0)及び2つの第1次光線(点鎖線+1及び二重点鎖線−1)を生じさせる。オーバーフィルされた小さいターゲットでは、これらの光線は、メトロロジターゲットT及びその他のフィーチャを含む基板の領域を覆う複数の平行光線の1つでしかないことを記憶されたい。プレート13におけるアパーチャは(有用な量の光を取り込むために必要な)有限幅を有しているため、入射光線Iは実際、ある範囲の角度を占め、回折光線0及び+1/−1は若干拡散する。小さいターゲットの点像分布関数によれば、各次数+1及び−1は図示された単一の理想的な光線ではなく、ある範囲の角度にわたってさらに拡散する。対物レンズに入射する1次光線が中央の光軸に近接して位置合わせされるように、ターゲットの格子ピッチ及び照明角は設計又は調整することができることに留意されたい。図3(a)及び3(b)に示される光線は、図においてより簡単に識別可能となることのみを目的として、若干軸外に示される。
[0033] 少なくとも、基板W上のターゲットTにより回折された0次及び+1次は、対物レンズ16によって集光され、ビームスプリッタ15を通して戻るように誘導される。図3(a)を再び参照すると、北(N)及び南(S)と標示された直径方向に対向するアパーチャを指定することにより、第1及び第2の照明モードの両方が示される。入射する測定放射光線Iが光軸の北側から入射する場合、つまりアパーチャプレート13Nを使用して第1照明モードが適用される場合、+1(N)と標示された+1回折光線が対物レンズ16に入射する。対して、アパーチャプレート13Sを使用して第2の照明モードが適用される場合には、−1回折光線(−1(S)と標示される)がレンズ16に入射する光線である。
[0034] 第2のビームスプリッタ17は、回折されたビームを2つの測定分岐に分割する。第1の測定分岐では、光学系18は、ゼロ次及び1次回折ビームを用いて、第1のセンサ19(例えば、CCD又はCMOSセンサ)上のターゲットの回折スペクトル(瞳面イメージ)を形成する。各回折次数は、センサ上の異なる点に当たることにより、イメージ処理によって次数を比較対照することを可能にする。センサ19によって捕捉された瞳面イメージは、メトロロジ装置の焦点合わせ及び/又は1次ビームの強度測定の正規化に使用可能である。瞳面イメージは、再構築などの数多くの測定目的に用いることもできる。
[0035] 第2の測定分岐では、光学系20、22は、ターゲットTのイメージをセンサ23(例えば、CCD又はCMOSセンサ)上に形成する。第2の測定分岐では、開口絞り21は瞳面に共役な面に提供される。開口絞り21は、ゼロ次回折ビームを遮断するように機能し、それによりセンサ23上に形成されるターゲットのイメージは、−1次又は+1次ビームからのみ形成される。センサ19及び23によって捕捉されたイメージは、イメージを処理するプロセッサPUに出力され、プロセッサPUの機能は実行中の測定の具体的な種類に依存する。本明細書で使用される「イメージ」という用語は、広範な意味で使用されていることに留意されたい。−1次及び+1次のうちの1つのみが存在する場合には、このような格子線のイメージは形成されない。
[0036] 図3に示される特定の形態のアパーチャプレート13及び視野絞り21は、単なる例である。本発明の別の実施形態では、ターゲットのオンアクシス照明が使用され、オフアクシスアパーチャを有する開口絞りが、実質的に回折された光の1次のみをセンサに送るように使用される。さらに別の実施形態では、2次、3次及びそれ以上の次数のビーム(図3に示されず)が、測定において1次ビームの代わりに又は1次ビームに加えて使用可能である。
[0037] 測定放射を、これらの異なるタイプの測定に適応可能にするために、アパーチャプレート13は、所定の位置に所望のパターンを運ぶように回転するディスクの周りに形成されるいくつかのアパーチャパターンを含んでよい。なお、アパーチャプレート13N又は13Sは、(設定に応じてX又はYの)一方向に向けられた格子を測定するためにのみ使用可能であることに留意されたい。直交格子の測定のために、ターゲットの90°及び270°の回転を実施してもよい。異なるアパーチャプレートを、図3(c)及び(d)に示す。これらの使用、並びに装置の多数の他のバリエーション及び用途は、上述した先行公開出願で説明されている。
[0038] 図4は、公知の手法に従って基板上に形成された(複合)ターゲットを示す。この例におけるターゲットは、メトロロジ装置のメトロロジ放射照明ビームによって形成される測定スポット31内に全てが入るように互いに近接して位置決めされた4つの格子32〜35を含む。こうして4つの格子は、全て同時に照明され、かつ同時にセンサ19及び23上に結像される。オーバーレイ測定に特化した例では、格子32〜35は、それら自体が、基板W上に形成された半導体デバイスの異なる層においてパターン付与された格子を重ね合わせることで形成された複合格子である。複合格子の異なる部分が形成された層の間のオーバーレイの測定を容易にするために、格子32〜35は、異なるバイアスをかけられたオーバーレイオフセットを有してもよい。オーバーレイバイアスの意味は、以下で図7を参照して説明する。また、入射する放射をX及びY方向に回折するように、格子32〜35は、図示されるように向きが異なっていてもよい。一例では、格子32及び34は、それぞれ+d、−dのバイアスを有するX方向格子である。格子33及び35は、それぞれ+d及び−dのオフセットを有するY方向格子である。これらの格子の別個のイメージは、センサ23により捕捉されるイメージにおいて特定することができる。これはターゲットの一例に過ぎない。ターゲットは4つよりも多い若しくは少ない数の格子、又は1つの格子のみを含んでよい。
[0039] 図5は、図3の装置において図4のターゲットを使用し、図3(d)のアパーチャプレート13NW又は13SEを使用することで、センサ23上に形成され、かつセンサ23によって検出され得るイメージの一例を示す。瞳面イメージセンサ19は異なる個々の格子32〜35を解像することができないが、イメージセンサ23は解像することができる。暗い四角形はセンサ上のイメージフィールドを表し、この中で、基板上の照明されたスポット31は、対応する円形エリア41内に結像されている。この中で、四角形エリア42〜45は、小さいターゲット格子32〜35のイメージを表す。格子が製品エリア内に位置している場合、製品フィーチャもこのイメージフィールドの周辺部に視認し得る。イメージプロセッサ・コントローラPUは、パターン認識を用いてこれらのイメージを処理し、格子32〜35の別個のイメージ42〜45を特定する。このようにすると、センサフレーム内の特定の位置に極めて正確にイメージを位置合わせする必要がなく、測定装置全体のスループットが大きく向上する。
[0040] 一旦格子の別個のイメージが特定されると、例えば特定されたエリア内の選択されたピクセル強度値を平均又は合計することによって、それらの個々のイメージの強度を測定することができる。イメージの強度及び/又はその他の特性は、互いに比較することができる。これらの結果を組み合わせて、リソグラフィプロセスの様々なパラメータを測定することができる。オーバーレイ性能は、このようなパラメータの1つの重要な例である。
[0041] 図6は、例えば出願WO2011/012624号に記載される方法を用いて、成分格子32〜35を含む2つの層の間のオーバーレイエラー(すなわち、望ましくない、かつ意図的でないオーバーレイミスアライメント)がどのように測定されるかを示す。この測定は、強度非対称性の測度を得るために、+1次及び−1次の暗視野イメージにおける強度(他の対応するより高次の、例えば+2次及び−2次の強度を比較することができる)を比較することで明らかとなるターゲット非対称性を用いて行われる。ステップS1において、基板、例えば半導体ウェーハが、図2のリソグラフィセルなどのリソグラフィ装置により1回以上処理され、格子32〜35を含むターゲットが作り出される。S2において、図3のメトロロジ装置を使用して、1次回折ビームのうちの一方(例えば−1)のみを用いて格子32〜35のイメージを取得する。ステップS3において、照明モードを変更するか、結像モードを変更するか、又はメトロロジ装置の視野内で基板Wを180°回転するかにより、他方の1次回折ビーム(+1)を用いて格子の第2のイメージを取得することができる。結果として、第2のイメージにおいて、+1回折放射が捕捉される。
[0042] 各イメージに1次回折放射のうちの半分のみを含めることにより、本明細書で言及される「イメージ」が従来の暗視野顕微鏡イメージではないことに留意されたい。ターゲットの個々のターゲット線は解像されない。各ターゲットは、単に一定の強度レベルのエリアによって表されることとなる。ステップS4において、各成分ターゲットのイメージ内で関心領域(ROI)が特定され、そこから強度レベルが測定される。
[0043] 各個別の格子に関してROIが特定され、その強度が測定された後、ターゲットの非対称性、従ってオーバーレイエラーを決定することができる。これは、ステップS5において、(例えばプロセッサPUが)各ターゲット32〜35の+1次及び−1次に関して取得される強度値を比較して、それらの強度非対称性、例えばそれらの強度の差を特定することで達成される。「差」という用語は、減算のみを指すことを意図していない。差は、比の形式で計算してもよい。ステップS6において、多くのターゲットに関する測定された強度非対称性を、それらのターゲットの与えられた任意の既知のオーバーレイバイアスに関する知識と共に用いて、ターゲットT近傍におけるリソグラフィプロセスの1つ以上の性能パラメータを計算する。本明細書で説明される適用例では、2つ以上の異なる測定レシピを用いた測定が含まれる。重要な性能パラメータは、オーバーレイである。後ほど説明されるように、新規な方法は、リソグラフィプロセスの性能の他のパラメータの計算も可能にする。これらは、リソグラフィプロセスの改善のためにフィードバックすることができ、かつ/又は図6の測定及び計算プロセス自体の改善のために用いることができる。
[0044] 上述の先行出願において、上述した基本的方法を用いたオーバーレイ測定の質を改善するための多様な技術が開示されている。これらの技術については、本明細書ではさらに詳細な説明は行わないこととする。これらの技術は、以下で説明される、本願において新たに開示される技術と組み合わせて使用してよい。
[0045] 図7は、様々なバイアスを有するターゲット(オーバーレイ格子)の概略断面図を示す。これらは、図3及び4に示されるような、基板W上のターゲットTとして用いることができる。X方向において周期性を有する格子を、単に例示の目的で示す。異なるバイアス及び異なる向きを有するこうした格子の様々な組み合わせは、別個に、又はターゲットの一部として提供することができる。
[0046] 図7(a)以降に、L1及びL2と標示された2つの層に形成されたターゲット600が示される。最下層すなわち下部層L1において、第1の構造(最下構造すなわち下部構造)、例えば格子は、基板606上のフィーチャ602及びスペース604によって形成される。層L2において、第2の構造、例えば格子は、フィーチャ608及びスペース610によって形成される(断面図は、フィーチャ602、608(例えばライン)がページ内に及ぶように描かれている)。格子パターンは、両方の層において、ピッチPで繰り返す。フィーチャ602及び608は、ライン、点、ブロック及びビアホールの形態を取り得る。(a)で示される状況では、ミスアライメントに起因するオーバーレイ寄与、例えばオーバーレイエラーも与えられるバイアスも存在しないため、各フィーチャ608は、第1の構造のフィーチャ602の真上に位置する。
[0047] 図7(b)には、第1の既知の与えられたバイアス+dを有し、第1の構造のフィーチャ608が第2の構造のフィーチャに対して距離dだけ右にシフトする、同様のターゲットが示される。バイアス距離dは、実際には数ナノメートル、例えば10nm〜20nmであってよく、一方ピッチPは、例えば300〜1000nmの範囲内、例えば500nm又は600nmである。(c)において、第2の既知の与えられたバイアス−dを有し、608のフィーチャが左にシフトする別のフィーチャが確認できる。(a)〜(c)に示すバイアスのかかったこの種類の格子は当技術分野では周知であり、かつ上述の先行出願においても使用されている。
[0048] 図7(d)は、構造的非対称性、この場合第1の構造の構造的非対称性(下部格子非対称性)の現象を概略的に示す。構造的非対称性は2つの異なる非対称性による影響を有する。このような非対称性による影響の1つは下部格子変形エラーである。(a)〜(c)の格子におけるフィーチャは完全に正方形の側面を有するものとして示されているが、現実のフィーチャは、側面に多少の傾き及び一定のラフネスを有し得る。しかしながら、それらは、少なくともプロファイルにおいては対称となるように意図される。(d)の第1の構造におけるフィーチャ602及び/又はスペース604は、もはや対称的な形状を全く有さず、むしろ処理工程によって歪められ、結果として第1の構造に歪みが生じる。そのため、例えば、各スペースの底面は傾斜している。フィーチャとスペースの側壁角もまた非対称になっている。もう1つの非対称性による影響は、測定放射レシピ(例えば波長及び/又は偏光)に依存する第1の構造の感知される中心偏移をもたらす幾何学的中心偏移エラーである。
[0049] この構造的非対称性の結果、ターゲットのターゲット非対称性の全体は、構造的非対称性に依存しないオーバーレイ寄与(すなわち、第1の構造及び第2の構造のミスアライメントに起因するオーバーレイ寄与、それ自体がオーバーレイエラー及び任意の既知の与えられたバイアスから構成される)と、ターゲットのこの構造的非対称性に起因する構造的寄与とを含むこととなる。
[0050] バイアスのかかった2つの格子のみを使用して図6の方法によりオーバーレイを測定した場合、プロセス誘起構造的非対称性をミスアライメントに起因するオーバーレイ寄与から区別することはできず、結果としてオーバーレイ測定(特に望ましくないオーバーレイエラーを測定するための)は信頼性のないものとなる。ターゲットの第1の構造(下部格子)における構造的非対称性は、一般的な形態の構造的非対称性である。これは、例えば、第1の構造が当初形成された後に行われる、化学機械研磨(CMP)などの基板処理工程において生じ得る。
[0051] WO2013143814A1において、3つ以上の成分格子を使用して、図6の方法の修正版によってオーバーレイを測定することが提案されている。図7(a)〜(c)に示す種類の3つ以上の格子を使用して、ターゲット格子における構造的非対称性、例えば実際のリソグラフィプロセスにおいて下部格子非対称性によって引き起こされる構造的非対称性に関して、ある程度補正されているオーバーレイ測定値を取得する。しかし、この方法は新しいターゲットの設計(例えば図4に示されたものと異なる)を必要とし、従って新しいレチクルが必要となる。さらに、ターゲットエリアがより大きくなるため、より大きい基板面積を消費する。また、構造的非対称性から結果として生じるオーバーレイ寄与の位相要素はこの方法及び他の従来技術の方法において無視されるが、これは補正が位相要素も補正された場合の補正ほど正確でないことを意味する。
[0052] 図8において、曲線702は、オフセットがゼロであり、ターゲットを形成する個々の格子内、特に第1の構造の個々の格子内に構造的非対称性を有しない「理想的」なターゲットに関する、オーバーレイOVと強度非対称性Aとの間の関係を示す。結果として、この理想的なターゲットのターゲット非対称性は、既知の与えられたバイアス及びオーバーレイエラーOVから結果として生じる第1の構造及び第2の構造のミスアライメントに起因するオーバーレイ寄与のみを含む。このグラフ及び図9のグラフは、本開示の背後にある原理を図示することのみを目的としており、各グラフにおいて、強度非対称性A及びオーバーレイOVの単位は任意である。実際の大きさの例は以下でさらに説明される。
[0053] 図8の「理想的」な状態において、曲線702は、強度非対称性Aがオーバーレイと非線形周期関係(例えば正弦関係)を有することを示している。正弦波変化の周期Pは、格子の周期、すなわちピッチPに対応し、当然ながら適切な縮尺に変換されている。この例では正弦波形状は純粋であるが、現実の環境においては高調波を含む可能性がある。
[0054] 上述の通り、1回の測定に依拠するのではなく、バイアスのかかった格子(既知の与えられたオーバーレイバイアスを有する)を使用してオーバーレイを測定することができる。このバイアスは、それが作られたパターニングデバイス(例えば、レチクル)において規定された、測定された強度非対称性に対応するオーバーレイのオンウェーハ較正として機能する既知の値を有する。図中、計算はグラフを使って示されている。ステップS1〜S5において、(例えば、図7(b)及び(c)に示されるような)それぞれ与えられたバイアス+d及び−dを有する格子に関して、強度非対称性測定値A+d及びA−dが取得される。これらの測定値を正弦曲線に当てはめると、図示されるように、点704及び706が得られる。バイアスが既知であるため、真のオーバーレイエラーOVを計算することができる。正弦曲線のピッチPは、ターゲットの設計から既知である。曲線702の縦軸目盛は、当初は未知であるが、1次高調波比例定数Kと呼ぶことができる未知の要素である。この定数Kは、ターゲットに対する強度非対称性測定の感度の測度である。

[0055] 方程式の観点から、オーバーレイエラーOVと強度非対称性Aとの間の関係を、
と仮定する。
ここでオーバーレイエラーOVは、ターゲットピッチPが角度2πラジアンに相当するようなスケールで表現される。異なる既知のバイアス(例えば、+d及び−d)を有する格子の2つの測定値を用いることで、
を用いてオーバーレイエラーOVを計算することができる。
[0056] 図9は、構造的非対称性、例えば図7(d)に示す下部格子非対称性を導入することによる第1の影響を示す。「理想的な」正弦曲線702は、もはや当てはまらない。しかし、少なくとも概算では、下部格子非対称性又はその他の構造的非対称性は、強度非対称性A±dに強度偏移項K及び位相偏移項φを加える影響を有する。結果として生じる曲線は図中で712として示されており、標示Kは強度偏移項を示し、標示φは位相オフセット項を示している。強度偏移項K及び位相偏移項φは、ターゲットと、測定放射の選択された特性、例えば測定放射の波長及び偏光(「測定レシピ」)の組み合わせに依存し、プロセス変動に敏感である。方程式の観点から、ステップS6における計算に用いられる関係は、
となる。
[0057] 構造的非対称性が存在する場合、方程式(2)で記述されるオーバーレイモデルは、強度偏移項K及び位相偏移項φの影響を受けるオーバーレイエラー値を提供し、結果として不正確になる。構造的非対称性はまた、強度及び位相偏移が波長に依存しているため、オーバーレイエラーをマッピングする際、異なる測定レシピを用いた同じターゲットの測定値の差をもたらす。現在、より正確なオーバーレイエラー測定値を取得するためにターゲット測定レシピの組み合わせの選択を最適化することができる方法も、構造的非対称性に起因するオーバーレイ寄与を効果的に除去することによりオーバーレイエラー測定値を補正する方法もない。従って、基板処理のわずかな変化や測定レシピの変更はオーバーレイ変動をもたらすことにより、オーバーレイ制御ループAPC(自動プロセス制御)及びデバイス歩留まりに影響を与えることとなる。
[0058] 修正されたステップS6のオーバーレイ計算は、ある仮定に依拠する。第1に、強度非対称性は、オーバーレイの正弦関数として振る舞い、周期Pは格子ピッチに対応すると仮定する。これらの仮定は現在のオーバーレイ範囲に対して有効である。小さいピッチ−波長比は、格子からの少数の回折次数の伝搬のみを可能とするため、高調波数が少なくなるように設計することができる。しかし、実際は、ミスアライメントに起因する強度非対称性に対するオーバーレイ寄与は、必ずしも正確に正弦関数ではないこともあり得、かつ必ずしもOV=0に対して完全に対称ではないこともあり得る。
[0059] 例えば図4に示された設計など、現在のターゲット設計の使用を可能にしながら、ターゲットのターゲット非対称性、従って構造的非対称性の影響を無視しないオーバーレイを測定することが提案される。このモデリングは、図6に示された方法におけるステップS6に対する修正として実行されてよい。提案される方法は、現実の基板測定データを用いてオーバーレイエラーを正確に計算することができ、ターゲット及び測定レシピの最適な又は好ましい組み合わせを決定することができる。シミュレーションや再構成は不要である。
[0060] 提案される方法は、関心のあるオーバーレイ範囲に関して、構造的非対称性に起因するオーバーレイ寄与の強度項と位相項の両方がミスアライメントに起因するオーバーレイ寄与と無関係であるという本発明者らの観察に依拠する。
[0061] 図10(a)は、第1の構造L1及び第2の構造L2を備えたターゲット上に入射する測定放射ビーム800を示し、第2の構造が構造的非対称性を有しない場合である。結果として生じる第1の構造からの+1回折次数810は強度Bejβを有し、第2の構造からの+1回折次数820は強度Cejαを有する。これらの強度は結合して、ターゲットの+1回折次数の強度I+1を発生する。
ここでB及びCは強度倍率、
はオーバーレイ、Pはターゲットピッチ、Tはターゲット厚さ、及びλは測定放射波長である。
[0062] 同様に、結果として生じる第1の構造からの−1回折次数810は強度Bejβを有し、第2の構造からの−1回折次数820は強度Ce−jαを有する。これらの強度は結合して、ターゲットの−1回折次数の強度I−1を発生する。
[0063] 図10(b)は、第1の構造L1及び第2の構造L2を備えたターゲット上に入射する測定放射ビーム800を示し、第1の構造が構造的非対称性を有する場合である(構造的非対称性は下部構造に見られる傾向がある)。第1の構造における構造的非対称性により、第1の構造からの+1及び−1回折次数は同じでない。ここに示す具体例では、第1の構造からの+1回折次数810は強度Bejβを有する一方、第1の構造からの−1回折次数810’は強度B’ejβ’を有する(ここでB’はBと異なり、β’はβと異なる)。結果としてこの例では、強度は結合して、ターゲットの−1回折次数の強度I−1を発生する(強度I+1は方程式(4)と同じである)。
[0064] 既に説明されたように、構造的非対称性の全体は、第1の構造の変形エラー及び幾何学的中心偏移エラーΔαを含む。第1の構造の変形エラーは、第1の構造の強度差ΔB及び下部格子位相差Δβを含むことが判明している。第1の構造の強度差ΔBは強度項エラーに寄与し、下部格子位相差Δβと幾何学的中心偏移エラーΔαの両方は位相項エラーに寄与する。結果として、強度非対称性は、既知の与えられたバイアス+d及び−dを有するターゲットを用いたオーバーレイ測定を実行する際、方程式(4)及び(6)から導かれ、位相項及び強度項に関して定式化することができる(上付き文字+及び−は測定放射ビームの次数を示し、下付き文字+d及び−dはターゲットバイアスを示す)。
[0065] 方程式(7)及び方程式(8)のそれぞれにおいて、非対称性信号A±dの「強度項」(強度シフト項に影響を与える項)は、方程式の最後の2つの項(B−B’2)を含む。非対称性信号A±dの「位相項」(位相シフト項に影響を与える項)は、これらの方程式の残りの項を含む。これらの方程式を構造的非対称性に起因するオーバーレイ寄与OVSAに関する方程式に適用することにより、次式が得られる。
[0066] 下線が引かれた項は、構造的非対称性に起因するオーバーレイ寄与OVSAの強度項であり、残りは構造的非対称性に起因するオーバーレイ寄与OVSAの位相項である。
[0067] ただし、β≠0及びβ’≠0(又は0に近くない)、かつαが非常に小さく、sinα≒αとなるようにオーバーレイ範囲が小さい(例えば、+/−20nm以内)ならば、
この場合も下線が引かれた項は強度項であり、残りは位相項である。kは定数である。
[0068] 方程式(10)を得るための仮定はほとんどの場合有効である。β≒0又はβ’≒0ならば、スタック感度は非常に小さく、測定レシピはレシピ最適化においてフィルタリングされる。また、オーバーレイ範囲は+/−20nmを超えないことが予想される。従って、ほとんどの場合、構造的非対称性に起因するオーバーレイ寄与OVSAは一定で、オーバーレイと無関係である。よって、構造的非対称性に起因するオーバーレイ寄与がある場合とない場合のオーバーレイのプロットは、小さいオーバーレイのオーバーレイ範囲内に実質的に平行な線を含む。これは図9のOV=0付近に見ることができる。
[0069] 総オーバーレイOV(すなわち、測定オーバーレイ)は、構造的非対称性に起因するオーバーレイ寄与OVSA及び構造的非対称性に依存しないオーバーレイ寄与OVNSAによって表すことができる。
[0070] 構造的非対称性に依存しないオーバーレイ寄与OVNSAは、オーバーレイエラーOV(層の偶発的なミスアライメント)及び/又は任意の既知の与えられたバイアスdを含んでよい。構造的非対称性に起因するオーバーレイ寄与OVSAを構成要素である強度項OVSAI及び位相項OVSAφに分けることにより次式が得られる。
[0071] 方程式(10)から導くことができるように、構造的非対称性に起因するオーバーレイ寄与の構成要素である強度項OVSAIは、最下格子における構造的非対称性BGAに比例する(ここでγは比例定数である)。
[0072] 強度項OVSAI及び位相項OVSAφ間に関係G(プロセスロバスト性指標と呼ぶこともできる)が存在すると仮定すると、
である。
[0073] よって方程式(12)は、以下のように書き替えることができる。
[0074] 方程式(11)を用いると、構造的非対称性に起因するオーバーレイ寄与OVSAは、関係関数ξと最下格子における構造的非対称性BGAの積に等しいことが分かる。
[0075] 関係関数ξは、定数として、或いは任意のパラメータpの関数として記述することができる。任意のパラメータは、例えば基板上の測定位置(より具体的にはx、yを用いた測定位置)、半径(r)及び/又は角度(θ)、スタック感度Kの1つ以上を含んでよい。関係関数ξは、複数(m個)の異なる測定レシピを用いて、基板上のターゲットをその基板上のn個の測定位置で測定することにより決定することができる。異なる測定レシピは、測定放射の波長及び/又は偏光が異なる点で異なり得る。任意のパラメータが基板上の位置である場合は、方程式(16)は次のように表され得る。
ここでインデックスiは、測定レシピ1から測定レシピmまでの測定レシピインデックスであり、インデックスjは、測定位置1から測定位置nまでの基板位置インデックスであり、インデックスkは、任意パラメータ1から任意パラメータxまでのパラメータインデックスである(例えば測定位置が用いられ、x及びyに分けられる場合は2つのパラメータ)。
[0076] 方程式(11)は、基板上の全ての測定位置に関する方程式(17)に書き替えることができる。
[0077] 関係関数ξ(pk,j)の解を決定することができれば、構造的非対称性に起因するオーバーレイ寄与OVSAを補正することができる。関係関数がm個の測定レシピを用いて測定されたn個の測定位置についてのx個のパラメータの関数である場合は、合計n+x*m個の未知数を含むm*n個の連立方程式を得ることができる。この連立方程式は、n個の測定位置の各々及びm個の測定レシピの各々についての方程式(18)のバージョンであってよい。m>1、かつm*nが連立方程式の数が未知数の数よりも多くなるような十分な数である場合は、関係関数ξ(pk,j)の解は一組の連立方程式を解くことにより決定することができる。
[0078] 関係関数ξ(pk,j)がx個のパラメータの一次関数である場合は(k=1〜x)、これは次のように書き換えられ得る。
[0079] これは方程式(18)に代入することができ、その結果、連立方程式(1つの方程式が測定レシピi及び測定位置jの各組み合わせに関する)は次の形態を取る。
[0080] これらの連立方程式は行列形式に表すことができる。
ここでAは総(測定)オーバーレイOVi,jの行列(例えば1×(m*n)行列)であり、Bは関係関数項の係数及びOVNSAj項の係数を含む行列係数である。関係関数項の係数は、測定された下部格子非対称性BGAi,jと関係関数px,jのパラメータの積を含む。行列Xは、関係関数項ξk,i及び構造的非対称性に依存しないオーバーレイ寄与OVNSAjが追加された未知項行列である。
[0081] 行列のランクBが行列Xの未知数の数より大きければ、連立方程式は未知数について行列方程式を解くことにより解決することができる。連立方程式を解くこの方法は本明細書では行列法と呼ばれる。
[0082] 一旦連立方程式が解決されると、各測定位置及び各測定レシピに固有の補正オーバーレイOVCORi,jは、次式により求めることができる。
ここでOVi,jは、測定されたオーバーレイであり、BGAi,jは、測定された下部格子非対称性である。
[0083] 計算された補正オーバーレイOVCORi,jは、各測定レシピについて同じであり、従ってまた、連立方程式を解決する際に解かれる構造的非対称性に依存しないオーバーレイ寄与OVNSAjと等しい方がよい。しかし、測定精度の変動や他の影響によって、実際には必ずしもそうではない。計算された補正オーバーレイOVCORi,jが変動する場合、連立方程式が構造的非対称性に起因するオーバーレイ寄与をいかによく記述しているかを定量化することを決定することができる。さらに、異なる測定レシピに対応する一組の補正されたオーバーレイ結果を評価し、好ましい測定レシピを特定することができる。
[0084] 一組の連立方程式が構造的非対称性に起因するオーバーレイ寄与をいかによく記述しているかを定量化するために、m+1個のオーバーレイマップを判定することができる。これは、(例えば、方程式(19)を用いて決定される)基板全体の補正オーバーレイを記述するm個の測定レシピの各々についての1つの補正オーバーレイマップ、及び(例えば、連立方程式を解く際に決定される)基板全体の構造的非対称性に依存しないオーバーレイ寄与OVNSAjを記述するレシピに依存しないオーバーレイマップを含むこととなる。
[0085] 基板上のn個の測定位置の各々について、これらのオーバーレイマップを用いれば、レシピに依存しないオーバーレイマップ及び補正オーバーレイマップの異なる対の各組み合わせにおける対応する測定位置におけるオーバーレイ値の差を記述する差メトリックを計算することができる。この差メトリックは、連立方程式が構造的非対称性に起因するオーバーレイ寄与をいかによく記述しているかを定量化するのに使用することができる。この差メトリックは、オーバーレイ値間の差が小さい(実際には0である)方がいいことから、小さい方が理想的である。
[0086] 一実施形態において、差メトリックは、レシピに依存しないオーバーレイマップ及び補正オーバーレイマップの異なる対の各組み合わせにおける対応する測定位置におけるオーバーレイ値の差の二乗平均平方根Rを含んでよい。
ここでインデックスrは、インデックスiが示すもの以外のm個の測定レシピのうちの1つの測定レシピを示す。
[0087] 差メトリック(例えば、上記の二乗平均平方根R測度)は、好ましい測定レシピを決定するためのインジケータとして用いられてよい。このような方法は、m個の測定レシピのうちのm−1個の測定レシピの全ての組み合わせについて差メトリックを計算することを含んでよい。そして、結果として生じるm−1個の差メトリック値を評価することができ、m−1個の差メトリック値の最小値はm−1個の測定レシピの対応する組み合わせが最良であり、従ってその組み合わせに含まれない測定レシピはオーバーレイに対する最悪の補正をもたらすレシピであることを示す。そしてこの測定レシピは破棄され、残りの測定レシピを用いてこの方法を実行することができる。これらのステップは、m=2(又は他の低い数字)になるまで繰り返すことができる。差メトリックの値は測定レシピの数が減少するとともに低下するはずである。差閾値は、好ましい測定レシピの組み合わせが、対応する差メトリックがこの差閾値未満の最大数の測定レシピを含むように決定されてよい。そしてこの好ましい測定レシピの組み合わせは後続のオーバーレイ測定に使用することができる。
[0088] 測定レシピが破棄される順番は、上記の方法において最初に破棄されたものが後に破棄されたものよりも下位にランク付けされ、破棄されなかったものが最上位にランク付けされる測定レシピのランキングとして用いることもできる。
[0089] 図11は、例示的な実施形態によるオーバーレイを測定するための方法のステップのフローチャートである。この方法は複数のターゲットを有する基板上で実行される。ステップは以下の通りであり、後により詳細に説明される。
900−複数の第1の構造に関連する構造的非対称性の測定値を含む複数の第1の測定値、より具体的には、m個の測定放射(i=1〜m)を用いて、ターゲット上の第1のパラメータのn個の異なる値、例えば測定位置(j=1〜n)における下部格子非対称性BGAi,jの測定値を取得する。
910−複数のターゲットに関連するターゲット非対称性の測定値を含む複数の第2の測定値、より具体的には、m個の測定放射(i=1〜m)を用いて、ターゲット上の第1のパラメータのn個の異なる値、例えば測定位置(j=1〜n)によるオーバーレイOVi,jの測定値を取得する。
920−測定された下部格子非対称性BGAi,j及びオーバーレイOVi,j値を、これらの値を関係関数ξ(pk,j)を用いて関連付ける一組の連立方程式にまとめる。
930−連立方程式を解いて関係関数ξ(pk,j)の値を取得する。
940−補正オーバーレイを求める。そして、任意選択的に
945−各測定レシピのための補正オーバーレイマップ、及び構造的非対称性に依存しないオーバーレイ寄与のための測定レシピに依存しないオーバーレイマップを含むオーバーレイマップを決定する。
950−m個の測定レシピのうちのm−1個の測定レシピのあらゆる組み合わせについて差メトリックを決定する。
955−最悪の測定レシピ(m=m−1)を破棄する。
960−m=2(又は1より大きい他の低い値)か?
965−好ましい測定レシピを決定する。
970−測定レシピをランク付けする。
[0090] ステップ900において、各ターゲットの第1の構造における構造的非対称性BGAi,jは、m個の異なる測定放射(m>1)を用いて、第1のパラメータのn個の異なる値において測定され、これにより複数(m*n個)の第1の測定値を取得する。第1の測定値の各々は第1のパラメータ値及び測定放射の異なる組み合わせに関連する。第1のパラメータは基板上の位置であってよい。異なる測定放射は、測定レシピ(波長及び/又は偏光)が互いに異なってよい。
[0091] 第1の測定は、第1の構造と共にターゲットを構成する第2の構造が露光される前に実行されてよい。一実施形態において、1回の測定により構造的非対称性の測定値及びオーバーレイの測定値を取得することができる。これは、2つの隣接した構造、すなわち第1の構造のみを含む(その上方に第2の構造が露光されていない)もの、及び完全なターゲットを含む(第2の構造が重ね合わされた第1の構造を含む)ものを備えたターゲット構造を一緒に測定することにより達成することができる。
[0092] ステップ910において、各ターゲットのオーバーレイOVi,j(ターゲット非対称性の測定値)は、m個の異なる測定放射(m>1)を用いて、第1のパラメータのn個の異なる値において測定され、これにより複数(m*n個)の第2の測定値を取得する。第2の測定値の各々は第1のパラメータ値及び測定放射の異なる組み合わせに関連する。
[0093] ステップ920において、第1の測定値及び第2の測定値は、これらの値を関係関数ξ(pk,j)を用いて関連付ける一組の連立方程式にまとめられる。連立方程式は各々方程式(18)又は方程式(20)の形を取ってよい。
[0094] ステップ930において、連立方程式を解いて関係関数ξ(pk,j)の値を求める。これは上記の行列法、又は可能であれば任意の他の適切な方法を用いて行われてよい。
[0095] ステップ940において、補正オーバーレイ値を求めることができる。これは第1のパラメータ値について(例えば位置について)の及び測定放射についての補正オーバーレイ値を、方程式(22)を用いて、又は連立方程式を解決する際に解かれる構造的非対称性に依存しないオーバーレイ寄与OVNSAjを用いて求めることを含んでよい。
[0096] ステップ945において、各測定放射に対する一組の補正オーバーレイ値(補正オーバーレイマップ)が決定され、一組の測定レシピに依存しないオーバーレイ値(測定レシピに依存しないオーバーレイマップ)が決定される。
[0097] ステップ950において、例えば方程式(23)を用いて、m−1個の測定放射の各組み合わせについて差メトリックを取得してよい。ステップ955において、パフォーマンスが最悪な測定放射は破棄される。これはパフォーマンスが最良な差メトリックを計算する際に除外された測定放射であってよい。これはm=2になるまで繰り返される(ステップ960)。
[0098] ステップ965において、好ましい測定放射の組み合わせを特定してよい。これは対応する差メトリックが差閾値未満の最大数の測定レシピを含んでよい。
[0099] ステップ970において、測定放射は、ステップ955において測定レシピが破棄される順番に従ってランク付けされてよい。
[00100] 関係関数ξが基板全体にわたって一定である場合は、定数関係関数ξを決定することにより、2つの異なる測定レシピを用いて構造的非対称性に依存しないオーバーレイOVNSAを決定することができる。この場合、
である。
ここで下付き文字A及びBは、それぞれ測定レシピA(第1の測定レシピ)及び測定レシピB(第2の測定レシピ)を用いた測定に起因する項を示し、OV及びOVは、それぞれ測定レシピA及び測定レシピBを用いて測定されたオーバーレイである。ΔOVは、測定レシピAを用いて測定されたオーバーレイOVと測定レシピBを用いて測定されたオーバーレイOVの差である。方程式(24)はさらに、OVNSAA=OVNSAB=OVNSAという仮定に基づいている。換言すれば、構造的非対称性に依存しないオーバーレイは測定レシピに依存しないと仮定されている。測定レシピに依存しているのは構造的非対称性信号BGAのみである。
[00101] 一実施形態において、定数関係関数ξは、測定レシピAを用いて測定された最下格子における構造的非対称性BGA、測定レシピBを用いて測定された最下格子における構造的非対称性BGA、並びに測定レシピA及びB間のオーバーレイ測定値の差ΔOVの間の関係を決定することにより求めることができる。この関係を求めるための1つの方法は、BGA、BGA及びΔOVの3Dプロットを作成することを含み、本明細書において3Dプロット法と呼ばれる。全てのターゲットの測定値が以下に説明されるような線形/平面相関を示す場合の定数関係関数を仮定する(例えば、当てはめる)妥当性。
[00102] 図12は、例示的な実施形態によるオーバーレイを測定するための方法のステップのフローチャートである。この方法は複数のターゲットを有する基板上で実行される。ステップは以下の通りであり、後により詳細に説明される。
1000−それぞれレシピA及びレシピBを用いて、ターゲット上のBGA及びBGAを測定する。
1010−それぞれレシピA及びレシピBを用いて、ターゲット上のOV及びOVを測定する。
1020−BGA、BGA、及びΔOVを3Dプロット上にプロットする。
1030−関係関数ξ及びξを求める。
1040−補正オーバーレイを求める。
[00103] ステップ1000において、各ターゲット(又はその一部)の第1の構造における構造的非対称性BGAは、第1の測定レシピAを用いて測定され、これにより第1の構造における構造的非対称性の第1の測定値を取得する。また、各ターゲット(又はその一部)の第1の構造における構造的非対称性BGAは、第2の測定レシピBを用いて測定され、これにより第1の構造における構造的非対称性の第2の測定値を取得する。
[00104] ステップ1010において、各ターゲット(又はその一部)のオーバーレイOVは、第1の測定レシピAを用いて測定され、これによりターゲットにおけるターゲット非対称性の第1の測定値を取得する。また、各ターゲット(又はその一部)のオーバーレイOVは、第2の測定レシピBを用いて測定され、これによりターゲットにおけるターゲット非対称性の第2の測定値を取得する。
[00105] ステップ1020において、ΔOV(測定されたオーバーレイOVと測定されたオーバーレイOVの差)を、一方の軸上の第1の構造における構造的非対称性BGAの第1の測定値及び他方の軸上の第1の構造における構造的非対称性BGAの第2の測定値に対してプロットした3Dプロットを作成してよい。
[00106] 図13は、このような3Dプロットの一例を示す。この3Dプロットは、z軸上の測定レシピ間のオーバーレイの差ΔOVと、それぞれx軸及びy軸上の第1の構造における構造的非対称性BGA及びBGAの測定値とを含む。図に示すように、全てのターゲットについてのΔOV及び構造的非対称性測定値BGA及びBGA間には、平面1000を規定する良好な平面相関関係がある。この良好な相関は、関係関数ξ及びξが各々定数であり、従ってこれを正確に決定できることを示す。
[00107] ステップ1030において、関係関数ξ及びξは決定される。関係関数ξ及びξは、方程式(24)を用いて、すなわちx及びyの両方向における面1000の傾きを考慮して決定することができる。オーバーレイ測定精度は、ΔOVと構造的非対称性測定値BGA及びBGAの間の相関に関係する。理論上は、相関が完全に平らな面を示す場合は、構造的非対称性により生じる誤差は完全に取り除くことができ、誤差のないオーバーレイフィンガープリントを取得することができる。面が完全には平らでない場合、傾き誤差(無相関性の測度)を決定し、オーバーレイ測定における不確実性の測度として用いることができる。
[00108] ステップ1040において、補正されたオーバーレイOVNSA、すなわち構造的非対称性に依存しないオーバーレイ寄与は次式により求められる。
[00109] 連立方程式を解く行列法及び図12に関連して説明された3Dプロット法はいずれも、異なる測定放射の組み合わせに対してオーバーレイ及び構造的非対称性間の良好な相関を必要とする。行列法の場合、この相関は一定である必要はないが、関数の形態を取ってよい。一方3Dプロット法は、ΔOVと、構造的非対称性測定値BGA及びBGAの間に良好な平面相関を示す方がよい。結果として、好ましいターゲット設計、及びターゲット設計と測定レシピ対の好ましい組み合わせを特定するための方法も開示される。
[00110] 一実施形態において、対応する好ましい測定レシピの組み合わせを含む好ましいターゲット設計を特定することができる。一旦特定されると、好ましいターゲット/レシピの組み合わせは、上記のように本明細書に開示された方法の1つを用いたオーバーレイ測定を行うのに用いることができる。好ましい測定レシピの組み合わせは特定のターゲット設計に対応する傾向があるため、ターゲット設計及び測定レシピ対の好ましいターゲット/レシピの組み合わせが特定されることに留意されたい。特定のターゲット設計が必ずしも全ての測定レシピの組み合わせに良い結果をもたらすわけではなく、また、特定の測定レシピの組み合わせが必ずしも全てのターゲット設計に良い結果をもたらすわけではない。しかし、ターゲット設計の選択を最適化する、測定レシピに依存しない方法も説明される。
[00111] ターゲット設計は様々な方法で変更されてよい。例えばクリティカルディメンジョン、側壁角又はピッチなどの1つ以上のパラメータの変動が起こり得る。各々がこれらのパラメータの1つ以上の変動を示す複数のターゲット設計候補を評価してよい。
[00112] 例えば波長及び/又は偏光などのパラメータによって測定レシピを変更してよい。各々が組み合わせに含まれる、1つ、一部又は全ての測定レシピに対するこれらのパラメータの1つ以上の変動を示す異なる測定レシピの組み合わせ候補を評価してよい。
[00113] 図14は、例示的な実施形態によるターゲット設計の選択を最適化するための方法のステップのフローチャートである。ステップは次の通りであり、後により詳細に説明される。
1300−複数の測定レシピの組み合わせ候補を用いて複数のターゲット設計候補を測定する。
1310−ターゲット設計候補及び測定レシピの組み合わせ候補のターゲット/レシピの各組み合わせに関する3Dプロット、連立方程式又は行列を作成する。
1320−良好な相関を有するターゲット/レシピの組み合わせを特定する。
1330−任意選択的に、特定されたターゲット/レシピの各組み合わせについて平面及び/又は傾きの不確実性から好ましいターゲット/レシピの組み合わせを特定する。
1340−好ましいターゲット/レシピの組み合わせから好ましい測定レシピを特定する。
[00114] ステップ1300において、複数のターゲット設計候補が考案され、各ターゲット設計候補の複数のサンプルが測定される(第1の構造の測定値のみを含む)。複数のターゲット設計候補のこれらの複数のサンプルは、1つの基板又は複数の基板から測定されてよい。そして、各ターゲット設計候補の各組のサンプルの測定値を、各々が2つ以上の測定レシピ候補を含む複数の測定レシピの組み合わせ候補について取得してよい。3Dプロット法が用いられている場合、これらの測定レシピの組み合わせ候補は、測定レシピ対候補(すなわち、異なるレシピA及び/又はレシピB)となる。
[00115] ステップ1310において、方程式(18)と同様の形式の連立方程式、方程式(21)と同様の形式の行列方程式、又は図12に示され、ステップ920において説明されたのと同様のプロットが、ターゲット設計候補及び測定レシピの組み合わせ候補の各組み合わせについて作成される。
[00116] ステップ1320において、オーバーレイ及び構造的非対称性測定値間の最も高い相関を示すターゲット/レシピの組み合わせが特定される。具体的に、3Dプロット法では、ΔOVと、構造的非対称性測定値BGA及び/又はBGAの間の最も高い相関を示すターゲット/レシピの組み合わせが特定される。これは、各ターゲット/レシピの組み合わせについてオーバーレイ(すなわち3Dプロット法の場合のΔOV)及び構造的非対称性測定値(3Dプロット法の場合のBGA及びBGA)の相関係数を決定し、相関係数が最も高いターゲット/レシピの組み合わせを選択することにより達成することができる。相関計算はR相関であってよい。関係関数ξが定数である場合、R相関はフィッティングの良い指標である。関係関数ξが定数ではない関数である場合、フィッティング後の残差はフィッティング品質のより良い指標であってよい。ターゲット/レシピの組み合わせを特定することは、閾値に基づいて(例えばある閾値を上回る相関係数を有する全てのターゲット/レシピの組み合わせ)又は選択される所定数のターゲット/レシピの組み合わせに基づいて(例えば最も高い相関を有する10〜20個のターゲット/レシピの組み合わせを選択する)行うことができる。たった1つのターゲット/レシピの組み合わせが良い相関を示す場合は、この組み合わせは次のステップ1330を実行することなく選択することができる。同様に、行列法が用いられており、平面相関があまり重要でない場合は、最良の相関を示すターゲット/レシピの組み合わせは、ステップ1330を実行することなくこのステップにおいて選択することができる。しかし、ステップ1330の実行は、この1つのターゲット/レシピの組み合わせが最適な平面相関を有するかどうかを決定することができるため、3Dプロット法に好ましい。そうでない場合は、再び異なるターゲット設計候補及び/又は測定レシピ対候補から始めることが好ましい。
[00117] ステップ1320は、任意選択的に、相関決定の際に測定レシピの組み合わせ候補の範囲で他のターゲット設計より優れていると認められるターゲット設計を特定することを含んでよい。例えば、他のターゲット設計と比較して、より多くの測定レシピの組み合わせに対して良い相関を示す、又は測定レシピ対候補の範囲でより良い平均相関を示す場合に、好ましいターゲット設計が特定されてよい。
[00118] 任意選択的なステップ1330において、ステップ1320において選択されたターゲット/レシピの組み合わせはさらに評価されてよい。特に、関係関数ξが定数である3Dプロット法に関して、高い相関係数それ自体が理想的なターゲット/レシピの組み合わせを示すものではないことを理解されたい。ΔOVとBGA及びBGAの間の高い相関係数がある場合でも、構造的非対称性測定値BGA及びBGAの間に強い相互依存性がある場合もある。このような場合には、3Dプロットは面ではなく線を形成する傾向がある。これによって線軸を中心とする回転が自由となるため、(無相関性の測度である)傾きの不確実性が大きくなる。従って、2つのレシピについて、構造的非対称性測定値BGA及びBGA間にこの相互依存性を示さない(又はこの相互依存性が最も小さい)ターゲット/レシピの組み合わせを特定することが好ましい。3つ以上の測定レシピが用いられる場合(例えば行列法)、この相互依存性は問題ではない。すなわち、全ての測定レシピの組み合わせが、非依存性を示す構造的非対称性測定値を有することは重要ではない。結果として、このステップは省略することができる。
[00119] 結果として、ステップ1330において、最良の相関を示すターゲット/レシピの組み合わせが選択される。3Dプロット法を用いて、このターゲット/レシピの組み合わせを最良の平面相関を示すターゲット/レシピの組み合わせとすることができる。すなわちこれらは、高い相関を示すターゲット/レシピの組み合わせの3Dプロットを考慮し、プロット上の点が(線ではなく)平面を規定しているかどうかを判定することにより特定することができる。そして、対応するプロットがより明確に平面を規定しているターゲット/レシピの組み合わせを選択することができる。これによって明らかにより良好な平面相関を示すターゲット/レシピの組み合わせがもたらされる場合は、この測定レシピターゲット/レシピの組み合わせ候補を好ましいターゲット/レシピの組み合わせとして選択することができる。決定された平面相関が同等か許容レベルにあるターゲット/レシピの組み合わせがまだ多く存在する場合は、別の評価尺度を用いることができる。このような評価尺度は、各プロットの傾きの不確実性であってよい。傾きの不確実性はオーバーレイの不確実性の測度である。この不確実性を測定レシピ選択の指標としてオーバーレイ測定に用いることが可能である。このような方法は、3Dプロットの面を、信頼限界を含むデータ点にフィッティングする(これにより各点の信頼範囲を定義する)ことを含んでよい。単なる例として、各データ点は95%の信頼限界を有すると仮定してよい。これによって傾きの不確実性、ひいてはオーバーレイの不確実性の測度が提供される。構造的非対称性測定値BGAに信頼範囲を掛けることにより補正の不確実性がもたらされる。
[00120] ステップ1320又はステップ1330は、ターゲット設計の組み合わせ、及びオーバーレイ測定に最適化された測定レシピの組み合わせ(又は対)を特定する方がよい。従って、この方法は、本明細書で説明される方法のためのターゲット設計及び測定レシピの組み合わせの選択を最適化するのに用いられてよい。
[00121] 任意選択的なステップ1340において、ステップ1330において特定された測定レシピの組み合わせのうちの1つの測定レシピが、(例えばスループットを最大化するために)1つの測定レシピを用いた測定のみが可能であるか望ましいオーバーレイ測定に好ましい測定レシピとなるように選ばれてよい。この好ましい測定レシピは、対応する構造的非対称性の測定値が最も小さい組み合わせのレシピであってよい。測定される構造的非対称性が低いと補正が小さくなり、その結果、測定されるオーバーレイが実際のオーバーレイにより近くなるはずである。好ましいレシピは好ましいターゲット設計に対応することとなる。
[00122] 2つのレシピ用の定数関係関数ξが存在する場合、3Dプロット法を用いた結果は行列法を用いた結果と同じになる。行列法の原理は、行列が多数の測定レシピを同時に扱うことができることを除き、3D法と本質的に同様である。理想的には、好ましいレシピ及び/又は好ましいターゲットのランク付けはどちらの方法でも同じである方がよい。しかし、より多くの測定レシピを用いる行列法を用いることにより、構造的非対称性に依存しない計算されたオーバーレイ寄与におけるノイズを、3Dプロット法を用いる場合と比較して小さくしてよい。
[00123] 上記の実施形態の代替的な実施形態において、ステップ1020及び1310の3次元プロットを作成する代わりに、2次元プロットを作成することができる。2次元プロットはΔBGAに対するΔOVのプロットとなり、ここでΔBGAは、全てのターゲットの構造的非対称性測定値BGA及びBGA間の差である。次にΔOV及びΔBGA間の相関をプロットから決定することができ、十分な相関がある場合、補正オーバーレイOVNSAを決定することができる。ΔOV及びΔBGA間に直線相関がある場合、定数関係関数ξ及びξが同じ(すなわちξ=ξ=ξ)である場合に違いない。この場合、線の傾きは定数関係関数ξ=ξ=ξを与える。次に前と同様に、補正オーバーレイを既に説明したように方程式(25)を用いて計算することができる。3Dプロット法と同様に、好ましいターゲット設計と、ターゲット設計及び測定レシピ対の組み合わせの特定は、最良の相関又は(線の)最小の傾きの不確実性を示すプロットを特定することにより特定することができる。
[00124] 例示的な実施形態において、構造的非対称性BGAを直接測定するために、図6に示されたような(強度非対称性を取得するための)標準的なオーバーレイ測定と同様の方法が、第2の層が露光される、従って第2の構造が形成される前に、第1の構造(下部格子)上で実行される。当然のことながら、1つの層しか測定されていないため、オーバーレイの可能性はなく、ターゲットの+d及び−d「バイアス」は存在しない(第2の層がなければ、+dに「バイアスされた」ターゲット及び−dに「バイアスされた」ターゲットは実際同じになる)。そして下部格子非対称性は、次式を用いて(ターゲット毎に)計算することができる。
ここでIは測定強度、上付き文字+及び−は測定放射ビームの次数を示し、下付き文字+d及び−dはターゲット「バイアス」を示す(例えば
は、+1次測定照明を用いて正にバイアスされたターゲットを測定する際の測定強度であり、
は、−1次測定照明を用いて正にバイアスされたターゲットを測定する際の測定強度である)。
[00125] 上記の実施形態において、関係関数ξ(pk,j)は、特に必要な測定の回数及びこれにかかるであろう時間に基づいて、較正ステップにおいて決定されることが想定される。このような較正ステップにおいて、(製造基板又は特別に露光された較正基板であってよい)1つ以上の基板が測定され、関係関数ξ(pk,j)が決定される。そしてこの関係関数ξ(pk,j)は、変化しないものと仮定され、従って製造中の全ての後続の基板のオーバーレイ補正を決定するのに使用される。しかし、このようなアプローチは、経時的にこの関係関数ξ(pk,j)が変化すること(例えば、基板間変化)を考慮していない。
[00126] 従って、任意選択的な実施形態において、関係関数ξ(pk,j)の値を周期的に更新することが提案される。これは、製造基板のインラインメトロロジを実行し、これから関係関数ξ(pk,j)の決定(又は補正)を行うことにより達成されてよい。インラインメトロロジは、較正段階において測定されたターゲット位置(オーバーレイターゲット)の一部のみを測定することを含んでよい。
[00127] 1つのターゲットの測定値のみに基づいて、関係関数ξ(pk,j)に関する上記の連立方程式(方程式(18)〜(21))を解くことは不可能である。しかし、現実的な基板モデルをパラメータ化するように解くことにより、適切な近似解を求めることは可能である。このような基板モデルは、例えば10パラメータモデルやフィールド内高次プロセス補正(i−HOPC)モデル(例えば3次)など、基板全体にわたってオーバーレイをモデル化するために現在用いられているモデルと同様の形態を取ってよい。しかし、この実施形態で用いられる実際のモデルは、同様に用いられる任意のオーバーレイモデルから切り離されてよいことを理解されたい(例えば、ここでのモデルは、用いられるオーバーレイモデルと比較してパラメータが異なってよい)。このような実施形態において、連立方程式(例えば方程式(18))は、モデル項を含むように適応されることとなる。
[00128] 構造的非対称性測定及びオーバーレイ測定は必ずしも同じターゲット上で行われなくてもよいことは上述されている。これは明らかに測定がインラインで行われるケースとなる。一実施形態において、フィールド内のオーバーレイターゲット及び対応する構造的非対称性ターゲット間の距離に応じてモデルの解像度を適応させてよい。これは、フィールド全体にわたるスタック/プロセス変動に起因して、2つのターゲット間の結果の相関がそれらの間の距離と共に減少するためである。従って、これらのターゲットが互いに近い(例えば隣接する又は少なくともフィールドサイズの1/4以内にある)場合のみ、より詳細な(解像度の高い)モデルを用いることがより適切な場合がある。2つのターゲットがより離れている場合、より基本的なモデルを用いてよい。一実施形態において、関係関数ξ(pk,j)のインライン決定は経時的に平滑化(例えば平均化)されてよい。
[00129] このような関係関数ξ(pk,j)のインライン決定、特にその経時的な(例えば基板間)変動は、プロセス条件及び/又は用いられる測定レシピの監視メトリックとして用いることができる。経時的にわずかしか変動しないということは、プロセス条件及び/又は測定レシピがロバストであることを示すものである。しかし、大きな変動は、プロセス条件及び/又は測定レシピが十分にロバストでなく、場合により変更された方がよいことを示す場合がある。
[00130] 要約すると、以下の特徴が本明細書に記載の概念により可能となる。
・インライン測定におけるオーバーレイエラー測定を補正するためのフィードフォワードな(下部格子)構造的非対称性の特性化
・簡単で直接的な方法により、2つ(以上)のレシピを用いたオーバーレイ及び下部格子非対称性測定からより正確なオーバーレイ測定値を取得することができる。
・下部格子非対称性と測定オーバーレイエラーの差の間の強い線形相関を有する2つのレシピを用いてプロセスロバストなターゲット及び測定レシピの組み合わせを特定することができる。
・測定された下部格子非対称性及びオーバーレイエラーの不確実性から好ましいレシピを決定することができる。
[00131] 理論的には、本明細書に記載の方法は、オーバーレイエラーの位相項から生じるものを含む、構造的非対称性が引き起こすエラーを完全に取り除くことができる。測定レシピのプロセスロバスト性は、線形ξ因子の良い指標も提供する。本明細書に記載の方法は、新しいレチクル設計も、メトロロジ設計の変更も、メトロロジターゲットスペースの増加も必要としない。この方法はまた、より広い適用が可能であり、例えば構造的非対称性はプロセス安定性の監視に用いることもできる。
[00132] これまで説明したターゲットは、測定目的で特に設計及び形成されたメトロロジターゲットであるが、他の実施形態において、基板上に形成されるデバイスの機能部分であるターゲットについて特性を測定してもよい。多くのデバイスは、規則的な、格子状の構造を有する。本明細書において使用される「ターゲット格子」及び「ターゲット」という用語は、構造が、実施される測定用に特に設けられていることを必要とするものではない。さらに、メトロロジターゲットのピッチPは、スキャトロメータの光学系の限界解像度に近いが、リソグラフィプロセスによってターゲット部分C内に作られる典型的な製品フィーチャの寸法よりもかなり大きくてよい。実際には、ターゲット内のオーバーレイ格子のライン及び/又はスペースは、製品フィーチャと同様の寸法の、より小さい構造を含むように作られてよい。
[00133] 基板及びパターニングデバイス上に実現されるターゲットの物理的格子構造と関連して、一実施形態は、基板上のターゲットを測定し、かつ/又は測定値を分析してリソグラフィプロセスに関する情報を取得する方法を記述する機械可読命令の1つ以上のシーケンスを含むコンピュータプログラムを含んでよい。このコンピュータプログラムは、例えば、図3の装置内のユニットPU内で、及び/又は図2の制御ユニットLACU内で実行してよい。また、このようなコンピュータプログラムが中に記憶されたデータ記憶媒体(例えば、半導体メモリ、磁気又は光ディスク)を設けてもよい。例えば図3に示す種類の既存のメトロロジ装置が既に製造中及び/又は使用中である場合、プロセッサに修正されたステップS6を実行させて、構造的非対称性に対する感度が低減したオーバーレイエラー又はその他のパラメータを計算するための、更新されたコンピュータプログラム製品を設けることで、本発明を実施することができる。
[00134] プログラムは、任意選択的に、適切な複数のターゲットの非対称性を測定するためにステップS2〜S5を実行するように、光学系、基板サポートなどを制御するように構成されてもよい。
[00135] 以上で開示された実施形態は回折ベースのオーバーレイ測定(例えば、図3(a)に示された装置の第2の測定分岐を用いて行われる測定)に関して説明されているが、原理上、瞳ベースのオーバーレイ測定(例えば、図3(a)に示された装置の第1の測定分岐を用いて行われる測定)に同じモデルを用いることができる。結果として、本明細書に記載された概念は、回折ベースのオーバーレイ測定及び瞳ベースのオーバーレイ測定に同様に適用可能であることを理解されたい。
[00136] 光リソグラフィの分野での本発明の実施形態の使用に特に言及してきたが、本発明は文脈によってはその他の分野、例えばインプリントリソグラフィでも使用することができ、光リソグラフィに限定されないことを理解されたい。インプリントリソグラフィでは、パターニングデバイス内のトポグラフィが基板上に作成されたパターンを画定する。パターニングデバイスのトポグラフィは基板に供給されたレジスト層内に刻印され、電磁放射、熱、圧力又はそれらの組み合わせを印加することでレジストは硬化する。パターニングデバイスはレジストから取り除かれ、レジストが硬化すると、内部にパターンが残される。
[00137] 本発明に係る、さらなる実施形態は、以下のように番号付けられた条項に記載される。
1. リソグラフィプロセスのパラメータを測定する方法であって、方法は、
複数の第1の構造に関連する構造的非対称性の測定値を含み、少なくとも測定放射が異なる、異なる測定の組み合わせに対応する測定値を含む複数の第1の測定値を取得するステップと、
各々が第1の構造の1つ及びその上に重ね合わせられた第2の構造を有する複数のターゲットに関連する、構造的非対称性に依存しないオーバーレイ寄与及び少なくとも第1の構造における構造的非対称性に起因する構造的寄与を含むターゲット非対称性の測定値を含み、各々が測定の組み合わせに関して複数の第1の測定値の1つと対応する複数の第2の測定値を取得するステップと、
測定の組み合わせの各々について、第1の測定値及び第2の測定値間の関係を記述する関係関数を決定するステップと、
関係関数から、少なくとも第1の構造における構造的非対称性に起因する構造的寄与に関して補正された補正オーバーレイ値を決定するステップと、
を含む方法。
2. 測定の組み合わせはさらに、少なくとも1つの第1のパラメータの値が異なる、条項1に記載の方法。
3. 少なくとも1つの第1のパラメータは基板の表面上の位置に関連する、条項2に記載の方法。
4. 方法は、第1の測定値及び第2の測定値の対応する対を、対応する関係関数によって関連付ける連立方程式を決定することと、連立方程式を解いて、各々が特定の測定放射に対応する関係関数の解を取得することと、を含む、条項2又は3に記載の方法。
5. 連立方程式の各々はさらに、第1の測定値及び第2の測定値の対応する対を、構造的非対称性に依存しないオーバーレイ寄与によって関連付ける、条項4に記載の方法。
6. 連立方程式を解くことは、構造的非対称性に依存しないオーバーレイ寄与の値を取得することを含む、条項5に記載の方法。
7. 測定の組み合わせは、連立方程式の数が関係関数の解を含む値を求める未知数の数よりも多くなるほど十分な数である、条項4〜6のいずれかに記載の方法。
8. 関係関数はパラメータの線形関数であり、連立方程式は行列法により解かれる、条項4〜7のいずれかに記載の方法。
9. 行列法は、第2の測定値の第1の行列を作成することと、第1の測定値を含む行列係数を作成することと、各連立方程式に関する関係関数を含む未知数の行列について解くことと、を含む、条項8に記載の方法。
10. 未知数の行列は、構造的非対称性に依存しないオーバーレイ寄与に関連するパラメータであって、測定放射に依存せず、少なくとも1つの第1のパラメータに依存するパラメータを含む、条項9に記載の方法。
11. 行列係数のランクは、値を求める未知数の数よりも大きい、条項9又は10に記載の方法。
12. 補正オーバーレイ値は、測定の組み合わせの各々について取得される、先行するいずれかの条項に記載の方法。
13. 好ましい測定放射を決定することを含む方法であって、方法はさらに、
第1の測定値及び第2の測定値を取得するのに用いられる各測定放射に関する一組の補正オーバーレイ値を決定することと、
構造的非対称性に依存しないオーバーレイ寄与を記述する一組の測定レシピに依存しないオーバーレイ値を決定することと、
各々が測定放射の異なるサブセットに関連し、一組の測定レシピに依存しないオーバーレイ値の対応するオーバーレイ値及び測定放射のサブセット内に含まれる一組の補正オーバーレイ値の異なる対に関するオーバーレイ値の差を記述する複数の差メトリックを決定することと、を含む、
先行するいずれかの条項に記載の方法。
14. 対応するオーバーレイ値は、基板上の同じ位置に対応するオーバーレイ値を含む、条項13に記載の方法。
15. 測定放射の異なるサブセットの各々は、第1及び第2の測定値を取得するのに用いられる測定放射の全てより1つ少ない測定放射を含む結果、サブセットの各々から1つの異なる測定放射が除外され、測定放射の全ての組み合わせより1つ少ない組み合わせに対して差メトリックが決定される、条項13又は14に記載の方法。
16. 方法は、対応する差メトリックが対応するオーバーレイ値間の最小の差を示す測定放射のサブセット内に含まれない測定放射を、パフォーマンスが最悪の測定放射として特定することを含む、条項15に記載の方法。
17. 複数の差メトリックを決定し、パフォーマンスが最悪の測定放射を特定するステップは反復的に繰り返され、各反復は、複数の差メトリックを決定することと、前回の反復においてパフォーマンスが最悪の測定放射として特定された測定放射を除いた残りの測定放射についてパフォーマンスが最悪の測定放射を特定することと、を含む、条項16に記載の方法。
18. 反復は測定放射が2つだけになるまで繰り返される、条項17に記載の方法。
19. 差メトリックの閾値を示す差閾値が決定され、好ましい測定放射は、対応する差メトリックが差閾値を満たすサブセットの中の最大の測定放射数を有する測定放射のサブセットである、条項17又は18に記載の方法。
20. 測定放射は、パフォーマンスが最悪の測定放射として特定される順番に応じてランク付けされる、条項16〜19のいずれかに記載の方法。
21. 関係関数は定数を含み、第1の測定値及び第2の測定値は各々測定放射の異なる対を含む測定の組み合わせによる測定値を含み、
関係関数は、測定放射対の一方による第1の測定値と、測定放射対の第1の測定放射及び測定放射対の第2の測定放射による第2の測定値の差の間の関係を記述する、条項1に記載の方法。
22. 少なくとも1つの関係関数を決定するステップは、測定放射対の第2の測定放射による第1の測定値に対する測定放射対の第1の測定放射による第1の測定値の3次元プロットを、測定放射対の第1の測定放射及び測定放射対の第2の測定放射による第2の測定値の差に対して作成することを含む、条項21に記載の方法。
23. 3次元プロット上のデータ点は、実質的に相関して平面を規定し、第1の関係関数は、測定放射対の第1の測定放射による第1の測定値の軸に対する平面の傾きにより記述され、第2の関係関数は、測定放射対の第2の測定放射による第2の測定値の軸に対する平面の傾きにより記述される、条項22に記載の方法。
24. 関係関数を決定するステップは、
測定放射対の第1の測定放射による第1の測定値と、測定放射対の第2の測定放射による第1の測定値の差を含む第1の差と、
測定放射対の第1の測定放射及び測定放射対の第2の測定放射による第2の測定値の差を含む第2の差、
の間の実質的な線形関係を記述する関係関数を決定することを含む、条項21に記載の方法。
25. 少なくとも1つの関係関数を決定するステップは、第2の差に対する第1の差のプロットを作成することを含み、関係関数は、プロットにフィッティングされた線の傾きにより記述される、条項24に記載の方法。
26. 少なくとも1)測定放射対の第1及び/又は第2の測定放射による第1の測定値、及び2)測定放射対の第1の測定放射及び測定放射対の第2の測定放射による第2の測定値の差、の相関度を決定するステップを含む、条項21〜25のいずれかに記載の方法。27. 複数のターゲット候補から好ましいターゲットを決定するための初期最適化を含み、初期最適化は、
複数のターゲット候補及び複数の測定放射対候補の複数のサンプルに関する、各組がターゲット候補の1つ及び測定放射候補対の1つの異なる組み合わせに関連する、第1の測定値及び第2の測定値を含む複数組の測定値を取得することと、
複数組の測定値の各々の相関度を決定することと、
各組の測定値の決定された相関度に基づいてターゲット候補の1つから好ましいターゲットを選択することと、
を含む、条項26に記載の方法。
28. 好ましいターゲットを選択するステップは、各組の測定値の決定された相関度に基づいて、ターゲット候補の1つ及び測定放射対候補の1つの好ましい組み合わせを選択することを含む、条項27に記載の方法。
29. 対応する組の測定値が、測定放射対の第2の測定放射による第1の測定値に対する、測定放射対の第1の測定放射による第1の測定値の対応するプロット上に、測定放射対の第1の測定放射及び測定放射対の第2の測定放射による第2の測定値の差に対して平面を最良に規定する組み合わせを、組み合わせのサブセットから好ましい組み合わせとして選択することを含む、条項28に記載の方法。
30. 対応する組の測定値がプロット上に許容程度で平面を規定する2つ以上の組み合わせが存在する場合に、方法はさらに、
平面を規定するこれらの組の測定値の各々の不確実性の度合を決定することと、
対応する組の測定値が決定された最小の不確実性の度合を有する組み合わせを好ましい組み合わせとして選択することと、
を含む、条項29に記載の方法。
31. 複数のターゲット候補から好ましいターゲットを決定するための初期最適化を含み、初期最適化は、
複数のターゲット候補及び複数の測定放射の組み合わせ候補の複数のサンプルに関する、各組がターゲット候補の1つ及び測定放射候補の組み合わせの1つの異なる組み合わせに関連する、複数組の第1の測定値及び第2の測定値を取得することと、
複数組の測定値の各々の第1の測定値及び第2の測定値間の相関度を決定することと、
各組の測定値の決定された相関度に基づいてターゲット候補の1つから好ましいターゲットを選択することと、
を含む、条項1〜20のいずれかに記載の方法。
32. 好ましいターゲットを選択するステップは、各組の測定値の決定された相関度に基づいて、ターゲット候補の1つ及び測定放射候補の組み合わせの1つの好ましい組み合わせを選択することを含む、条項31に記載の方法。
33. 構造的非対称性に依存しないオーバーレイ寄与は、既知の与えられたバイアスに起因する寄与及びオーバーレイエラーに起因する寄与を含む、先行するいずれかの条項に記載の方法。
34. 異なる測定放射は異なる波長及び/又は偏光を有する、先行するいずれかの条項に記載の方法。
35. 第1の構造を測定して第1の測定値を取得することと、
ターゲットを測定して第2の測定値を測定することと、
を含む、先行するいずれかの条項に記載の方法。
36. 第1の構造及び/又はターゲットを測定することは、
第1の構造又はターゲットを測定放射を用いて照明し、第1の構造又はターゲットの各々から散乱された測定放射を検出することと、
対応する高次の散乱された測定放射において強度非対称性を測定することと、
を含む、条項35に記載の方法。
37. ターゲット非対称性のオーバーレイ寄与を決定するステップは、強度非対称性とターゲット非対称性のオーバーレイ寄与の間に、各々少なくとも1つの第1の構造における構造的非対称性に関連する強度オフセット項及び位相オフセット項を含む非線形周期関係があると仮定することを含む、条項36に記載の方法。
38. 第1の構造を測定することは、第2の構造の形成前に行われる、条項35、36又は37に記載の方法。
39. 第1の構造及びターゲットを測定することは、第2の構造の形成前の第1の構造及び第2の構造の形成後のターゲットを含む隣接構造についての単一の測定により行われる、条項35、36又は37に記載の方法。
40. 複数の第1の構造を基板上に設けることと、
第1の構造に重ね合わせられた複数の第2の構造を基板上に設けることにより、複数のターゲットを形成することと、
を含む、先行するいずれかの条項に記載の方法。
41. 少なくとも、複数の第1の測定値を取得するステップ、複数の第2の測定値を取得するステップ、及び関係関数を決定するステップは、全て較正ルーチンにおいて実行されて後続の基板のための関係関数を決定し、
方法はさらに、製造プロセス中の製造基板から関係関数の更新値を決定することを含む、先行するいずれかの条項に記載の方法。
42. 複数のターゲット候補から1つのターゲットを選択する方法であって、方法は、
複数の測定放射の組み合わせ候補、及び各々が第2の構造が重ね合わせられた第1の構造を含む複数のターゲット候補についての複数組の測定値であって、各組がターゲット候補の1つ及び測定放射の組み合わせ候補の1つの異なる組み合わせに関連し、ターゲット候補の複数のサンプルに関する、それぞれ測定放射の組み合わせ候補の各測定放射を用いたターゲット候補の第1の構造における構造的非対称性の測定値を含む複数の第1の測定値、及びそれぞれ測定放射の組み合わせ候補の各測定放射を用いたターゲット候補におけるターゲット非対称性の測定値を含む複数の第2の測定値を含む複数組の測定値を取得することと、
各組の測定値について、第1の測定値及び第2の測定値間の相関度を決定することと、
各組の測定値について決定された相関度に基づいて、ターゲット候補の1つから好ましいターゲットを選択することと、
を含む方法。
43. 好ましいターゲットを選択するステップは、各組の測定値について決定された相関度に基づいて、ターゲット候補の1つ及び測定放射の組み合わせ候補の1つの好ましい組み合わせを選択することを含む、条項42に記載の方法。
44. 測定放射の組み合わせ候補は、測定放射対候補を含み、方法は、対応する組の測定値が、測定放射対候補の第2の測定放射対候補による第1の測定値に対する、測定放射対候補の第1の測定放射対候補による第1の測定値の対応するプロット上に、測定放射対候補の第1の測定放射対候補及び測定放射対候補の第2の測定放射対候補による第2の測定値の差に対して平面を最良に規定する組み合わせを、組み合わせのサブセットから好ましい組み合わせとして選択することを含む、条項43に記載の方法。
45. 対応する組の測定値がプロット上に許容程度で平面を最良に規定する2つ以上の組み合わせが存在する場合に、方法はさらに、
平面を規定するこれらの組の測定値の各々の不確実性の度合を決定することと、
対応する組の測定値が決定された最小の不確実性の度合を有する組み合わせを好ましい組み合わせとして選択することと、
を含む、条項44に記載の方法。
46. ターゲット候補の1つ及び測定放射の組み合わせ候補の1つの好ましい組み合わせの測定放射の組み合わせの測定放射の1つを、これらのうちどれが構造的非対称性の測定値の最小値をもたらすかに基づいて、好ましい測定放射として選択するステップを含む、条項43〜45のいずれかに記載の方法。
47. 好ましい組み合わせの好ましいターゲットに好ましい測定放射を用いたオーバーレイ測定を行うことを含む、条項46に記載の方法。
48. 好ましい組み合わせの好ましいターゲットに好ましい組み合わせの測定放射の組み合わせを用いたオーバーレイ測定を行うことを含む、条項43〜46のいずれかに記載の方法。
49. リソグラフィプロセスのパラメータを測定するためのメトロロジ装置であって、条項1〜48のいずれかの方法を実行するように動作可能なメトロロジ装置。
50. その上に複数のターゲットを有する基板のためのサポートと、
各ターゲットを測定するための光学系と、
各ターゲットのターゲット非対称性のオーバーレイ寄与を決定するステップを実行するように構成されたプロセッサと、
を備えた、条項49に記載のメトロロジ装置。
51. パターンを照明するように構成された照明光学システムと、
パターンのイメージを基板上に投影するように構成された投影光学システムと、
条項49又は50のいずれかに記載のメトロロジ装置と、
を備えたリソグラフィ装置を備え、
リソグラフィ装置は、パターンを別の基板に付与する際にメトロロジ装置が計算した決定されたオーバーレイ寄与を用いるように構成された、リソグラフィシステム。
52. 適切なプロセッサ制御の装置上で動くとき、プロセッサ制御の装置に条項1〜48のいずれか1つの方法を実行させるプロセッサ可読命令を備えたコンピュータプログラム。
53. 条項52のコンピュータプログラムを備えたコンピュータプログラムキャリア。
[00138] 本明細書で使用する「放射」及び「ビーム」という用語は、イオンビーム又は電子ビームなどの粒子ビームのみならず、紫外線(UV)放射(例えば、365nm、355nm、248nm、193nm、157nm若しくは126nm、又はこれら辺りの波長を有する)及び極端紫外光(EUV)放射(例えば、5nm〜20nmの範囲の波長を有する)を含むあらゆるタイプの電磁放射を網羅する。
[00139] 「レンズ」という用語は、状況が許せば、屈折、反射、磁気、電磁気及び静電気光学コンポーネントを含む様々なタイプの光学コンポーネントのいずれか一つ、又はその組み合わせを指すことができる。
[00140] 特定の実施形態に関する以上の説明は、本発明の全体的性質を十分に明らかにしているので、当技術分野の知識を適用することにより、過度の実験をせず、本発明の全体的概念から逸脱することなく、このような特定の実施形態を容易に修正する、及び/又はこれらを様々な用途に適応させることができる。従って、このような適応及び修正は、本明細書に提示された教示及び案内に基づき、開示された実施形態の同等物の意味及び範囲内に入るものとする。本明細書の言葉遣い又は用語は説明のためのもので、限定するものではなく、したがって本明細書の用語又は言葉遣いは、当業者には教示及び案内の観点から解釈されるべきことを理解されたい。
[00141] 本発明の幅及び範囲は、上述した例示的実施形態のいずれによっても限定されず、特許請求の範囲及びその同等物によってのみ規定されるものである。

Claims (11)

  1. リソグラフィプロセスのパラメータを測定する方法であって、前記方法は、
    複数の第1の構造に関連する構造的非対称性の測定値を含み、少なくとも測定放射の波長及び/又は偏光が異なる、異なる測定の組み合わせに対応する測定値を含む複数の第1の測定値を取得するステップと、
    各々が前記第1の構造の1つ及びその上に重ね合わせられた第2の構造を有する複数のターゲットに関連する、構造的非対称性に依存しないオーバーレイ寄与及び少なくとも前記第1の構造における構造的非対称性に起因する構造的寄与を含むターゲット非対称性の測定値を含み、各々が前記測定の組み合わせに関して前記複数の第1の測定値の1つと対応する複数の第2の測定値を取得するステップと、
    前記測定の組み合わせの各々について、前記第1の測定値及び前記第2の測定値間の関係を記述する関係関数を決定するステップと、
    前記関係関数から、少なくとも前記第1の構造における構造的非対称性に起因する前記構造的寄与に関して補正された補正オーバーレイ値を決定するステップと、
    を含み、 前記関係関数は定数を含み、前記第1の測定値及び前記第2の測定値は各々測定放射の異なる対を含む測定の組み合わせによる測定値を含み、
    前記関係関数は、前記測定放射対の一方による前記第1の測定値と、前記測定放射対の第1の測定放射及び前記測定放射対の第2の測定放射による前記第2の測定値の差の間の関係を記述する、
    方法。
  2. 前記測定の組み合わせはさらに、少なくとも1つの第1のパラメータの値が異なる、請求項1に記載の方法。
  3. 求項1〜2のいずれかに記載の方法であって、
    前記方法はさらに、
    前記第1の測定値及び第2の測定値を取得するのに用いられる各測定放射に関する一組の補正オーバーレイ値を決定することと、
    構造的非対称性に依存しない前記オーバーレイ寄与を記述する一組の測定レシピに依存しないオーバーレイ値を決定することと、
    各々が前記測定放射の異なるサブセットに関連し、前記一組の測定レシピに依存しないオーバーレイ値の対応するオーバーレイ値及び前記測定放射のサブセット内に含まれる前記一組の補正オーバーレイ値の異なる対に関するオーバーレイ値の差を記述する複数の差メトリックを決定することと、
    を含む方法。
  4. 少なくとも1つの関係関数を決定する前記ステップは、前記測定放射対の第2の測定放射による前記第1の測定値に対する前記測定放射対の第1の測定放射による前記第1の測定値の3次元プロットを、前記測定放射対の前記第1の測定放射及び前記測定放射対の前記第2の測定放射による前記第2の測定値の差に対して作成することを含む、請求項に記載の方法。
  5. 前記3次元プロット上のデータ点は、実質的に相関して平面を規定し、第1の関係関数は、前記測定放射対の前記第1の測定放射による前記第1の測定値の軸に対する前記平面の傾きにより記述され、第2の関係関数は、前記測定放射対の前記第2の測定放射による前記第2の測定値の軸に対する前記平面の傾きにより記述される、請求項に記載の方法。
  6. 関係関数を決定する前記ステップは、
    前記測定放射対の第1の測定放射による前記第1の測定値及び前記測定放射対の第2の測定放射による前記第1の測定値の差を含む第1の差と、
    前記測定放射対の前記第1の測定放射及び前記測定放射対の前記第2の測定放射による前記第2の測定値の差を含む第2の差、の間の実質的な線形関係を記述する関係関数を決定することを含む、請求項に記載の方法。
  7. 複数のターゲット候補からターゲットを決定するための初期最適化を含み、前記初期最適化は、
    複数のターゲット候補及び複数の測定放射の組み合わせ候補の複数のサンプルに関する、各組が前記ターゲット候補の1つ及び前記測定放射候補の組み合わせの1つの異なる組み合わせに関連する、複数組の第1の測定値及び第2の測定値を取得することと、
    前記複数組の測定値の各々の前記第1の測定値及び前記第2の測定値の相関度を決定することと、
    各組の測定値の前記決定された相関度に基づいて前記ターゲット候補の1つからターゲットを選択することと、
    を含む、請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
  8. 少なくとも、複数の第1の測定値を取得する前記ステップ、複数の第2の測定値を取得する前記ステップ、及び関係関数を決定する前記ステップは、全て較正ルーチンにおいて実行されて後続の基板のための前記関係関数を決定し、
    前記方法はさらに、製造プロセス中の製造基板から前記関係関数の更新値を決定することを含む、請求項1〜のいずれかに記載の方法。
  9. リソグラフィプロセスのパラメータを測定するためのメトロロジ装置であって、請求項1〜のいずれかの方法を実行するように動作可能なメトロロジ装置。
  10. パターンを照明するように構成された照明光学システムと、
    前記パターンのイメージを基板上に投影するように構成された投影光学システムと、
    請求項に記載のメトロロジ装置と、
    を備えたリソグラフィ装置を備え、
    前記リソグラフィ装置は、前記パターンを別の基板に付与する際に前記メトロロジ装置が計算した決定されたオーバーレイ寄与を用いるように構成された、リソグラフィシステム。
  11. 適切なプロセッサ制御の装置上で動くとき、前記プロセッサ制御の装置に請求項1〜のいずれか1項の方法を実行させるプロセッサ可読命令を備えたコンピュータプログラム。
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