JP6523672B2 - 遊技機 - Google Patents

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本発明は、遊技機に関する。
従来、外周面に図柄が配列された複数のリールを備えた遊技機(回胴式遊技機、スロットマシン)が知られている。この種の遊技機は、メダルやパチンコ玉などの遊技媒体に対して一定の遊技価値を付与し、このような遊技媒体を獲得するための遊技を行うものである。また、この種の遊技機は、遊技者の回転開始操作を契機として、内部抽選を行うとともに複数のリールの回転を開始させ、遊技者の停止操作を契機として、内部抽選の結果に応じた態様で複数のリールを停止させる制御を行っている。そして、遊技の結果は、複数のリールが停止した状態における入賞判定ライン上に表示された図柄組合せによって判定され、遊技の結果に応じてメダル等の払い出しなどが行われる。
また、近年、役の入賞を補助する入賞補助演出を実行する演出状態として、アシストタイム状態を実行することによって、役の入賞確率を変動させ、遊技媒体を獲得しやすくする遊技機が好評を博している。このような遊技機においては、遊技が単調になることを防止するために、演出の一環として、遊技者が押下操作可能なボタンを遊技者に押下操作させて、押下操作された回数に基づき遊技者にアシストタイム状態に関する特典を付与する技術が開示されている(例えば、特許文献1)。
特許第5327769号
特許文献1に記載された発明においては、アシストタイム状態における遊技回数を加算する、いわゆる上乗せ処理において、遊技機に設けられたスペシャルボタンが押下操作されるごとに、加算する遊技回数を上乗せゲーム数抽選により決定するとともに、一定回数のスペシャルボタンの押下操作が実行された場合に、以降のスペシャルボタンの押下操作により上乗せゲーム数抽選を実行するか否かを、スペシャルボタンの押下操作ごとに実行する上乗せ継続抽選により決定し、上乗せ継続抽選に当選する限りスペシャルボタンを押下操作するごとに上乗せゲーム数抽選を実行するように構成されている。しかしながら、特許文献1に記載された発明においては、スペシャルボタンの押下操作ごとに加算される遊技回数が表示され結果が明らかになってしまい、遊技者の演出に対する興趣を向上させることが難しいという問題があった。
そこで、本発明は、遊技者の演出に対する興趣を向上させることができる遊技機を提供することを目的としている。
(1)本発明は、外周面に複数種類の図柄が配列されている複数のリール(R1,R2,R3)と
の当否を決定する内部抽選を行う内部抽選手段(23)と、
前記複数のリールの回転を開始させるために操作されるスタートスイッチ(73)と、
前記複数のリールに対応して設けられ、各リールを停止させるため操作されるストップスイッチ(74)と
前記スタートスイッチへの作に基づいて、前記複数のリールを回転させ、前記ストップスイッチへの操作の検出及び前記内部抽選手段により決定された前記内部抽選の結果に基づいて、回転中の前記リールを停止させるリール制御手段(24)と、
前記複数のリールの停止態様に基づいて、役賞判を行う入賞判定手段(25)と、
遊技に関する演出を制御する演出制御手段(30)と、
前記演出制御手段が制御する演出を実行する演出装置(80)とを備え、
前記演出制御手段は、役の入賞を補助する入賞補助演出を前記演出装置によって実行する特別演出状態に関する演出移行抽選の当選確率を決定する状態である所定の状態において、前記所定の状態を継続するか否かを決定する所定の抽選を実行し、
前記演出制御手段による前記所定の抽選における前記所定の状態継続の当選時において、前記所定の状態が継続される期間が初期化されるとともに前記演出移行抽選の当選確率が変更され、
前記演出制御手段は、前記所定の状態を継続しない場合における前記演出移行抽選の当選確率に基づき前記演出移行抽選を実行する、ことを特徴とする。
本発明によれば、遊技者の演出に対する興趣を向上させることができる遊技機を提供することができる。
本発明の実施形態の遊技機の外観構成を示す斜視図である。 本発明の実施形態の遊技機の機能ブロックを説明する図である。 本発明の実施形態の遊技機における内部抽選テーブルを説明する図である。 (A)は、本発明の実施形態の遊技機において通常状態及びボーナス成立状態で当選する打順ベル1〜打順ベル8の当選態様を説明する図、(B)は、ボーナス状態で当選するJAC1及びJAC2の当選態様を説明する図である。 本発明の実施形態の遊技機における通常リプレイと、弱レアリプレイと、強レアリプレイとの成立時に有効ライン上に表示される図柄組合せを示す図である。 本発明の実施形態の遊技機におけるリールの図柄配列を説明する図である。 (A)は、本発明の実施形態の遊技機における遊技状態の状態遷移図、(B)は、メイン演出状態の状態遷移図である。 本発明の実施形態の遊技機におけるリール演出抽選テーブルを説明する図である。 本発明の実施形態の遊技機における表示役抽選テーブルを説明する図である。 (A)〜(P)は、本発明の実施形態の遊技機において、コンボ抽選で3回以上の回数に当選した場合における表示役格納領域にセットされる表示役の遷移を示す図である。 本発明の実施形態の遊技機における演出状態の状態遷移図である。 (A)は、本発明の実施形態の遊技機において通常状態及びボーナス成立状態で実行される内部抽選の当選確率の詳細な設定例、(B)は、ボーナス状態で実行される内部抽選の詳細な設定例を示す図である。 本発明の実施形態の遊技機における遊技において実行される遊技の制御処理を示すフローチャートである。 図13に示した遊技の制御処理において実行される初期化処理を示すフローチャートである。 図13に示した遊技の制御処理において実行される内部抽選処理を示すフローチャートである。 図15に示した内部抽選処理において実行される擬似遊技処理を示すフローチャートである。 図16に示した擬似遊技処理において実行される第1擬似遊技処理を示すフローチャートである。 図16に示した擬似遊技処理において実行される第2擬似遊技処理を示すフローチャートである。 図16に示した擬似遊技処理において実行される第3擬似遊技処理を示すフローチャートである。 図13に示した遊技の制御処理、図17に示した第1擬似遊技処理及び図18に示した第2擬似遊技処理において実行されるリール停止処理を示すフローチャートである。 (A)は、本発明の実施形態の遊技機における通常状態でのリプレイの停止データを示す図、(B)ボーナス成立状態でのリプレイの停止データを示す図である。 本発明の実施形態の遊技機における各リールの周面に配列された図柄ごとに点数を設定する設定処理を説明する図である。 本発明の実施形態の遊技機におけるリール停止領域初期設定処理を説明する図である。 (A)は、本発明の実施形態の遊技機における停止テーブルデータの一例を示す図、(B)は、点数演算処理を説明する図である。 本発明の実施形態の遊技機におけるリール停止位置決定処理を説明する図である。 本発明の実施形態の遊技機における仮停止テーブルデータの一例を示す図である。 本発明の実施形態の遊技機におけるリール仮停止位置決定処理を説明する図である。 図19に示した第3擬似遊技処理において実行される第3擬似遊技リール制御処理を示すフローチャートである。 図15に示した内部抽選処理において実行される特別上乗せ特化リール制御処理を示すフローチャートである。 図13に示した遊技の制御処理において実行されるメイン演出状態移行処理を示すフローチャートである。 図13に示した遊技の制御処理において実行されるメイン演出状態移行処理を示すフローチャートである。 図14に示した初期化処理及び図30、図31に示したメイン演出状態移行処理において実行される再抽選処理を示すフローチャートである。 本発明の実施形態の遊技機における演出において実行される演出の制御処理を示すフローチャートである。 図33に示した演出の制御処理において実行されるコマンド受信時処理を示すフローチャートである。 図34に示したコマンド受信時処理において実行されるスタートコマンド受信時処理を示すフローチャートである。 図35に示したスタートコマンド受信時処理において実行される通常演出状態処理を示すフローチャートである。 図35に示したスタートコマンド受信時処理において実行されるCZ状態処理を示すフローチャートである。 図37に示したCZ状態処理において実行される第2CZ状態処理を示すフローチャートである。 図37に示したCZ状態処理において実行される第3CZ状態処理を示すフローチャートである。 図37に示したCZ状態処理において実行される特別CZ状態処理を示すフローチャートである。 図35に示したスタートコマンド受信時処理において実行されるAT状態処理を示すフローチャートである。 図41に示したAT状態処理において実行されるAT状態開始時処理を示すフローチャートである。 図41に示したAT状態処理において実行される通常AT状態処理を示すフローチャートである。 図41に示したAT状態処理において実行される通常AT状態処理を示すフローチャートである。 図41に示したAT状態処理において実行される通常上乗せ状態処理を示すフローチャートである。 図45に示した通常上乗せ状態処理において実行される通常上乗せ状態終了時処理を示すフローチャートである。 図41に示したAT状態処理及び図48に示した特別上乗せ特化状態処理において実行される上乗せ特化状態処理を示すフローチャートである。 図41に示したAT状態処理において実行される特別上乗せ特化状態処理を示すフローチャートである。 図41に示したAT状態処理において実行される擬似ボーナス状態処理を示すフローチャートである。 図49に示した擬似ボーナス状態処理において実行される第1擬似ボーナス状態処理を示すフローチャートである。 図49に示した擬似ボーナス状態処理及び図50に示した第1擬似ボーナス状態処理において実行される第2擬似ボーナス状態処理を示すフローチャートである。 図49に示した擬似ボーナス状態処理及び図51に示した第2擬似ボーナス状態処理において実行される第3擬似ボーナス状態処理を示すフローチャートである。 図34に示したコマンド受信時処理において実行される入賞コマンド受信時処理を示すフローチャートである。 図53に示した入賞コマンド受信時処理において実行される第3CZ状態自動実行処理を示すフローチャートである。 図53に示した入賞コマンド受信時処理において実行されるAT状態入賞時処理を示すフローチャートである。 図34に示したコマンド受信時処理において実行される入力コマンド受信時処理を示すフローチャートである。 本発明の実施形態の遊技機におけるリール停止処理の変形例を示すフローチャートである。 本発明の実施形態の遊技機におけるリール停止処理の変形例を示すフローチャートである。
以下、本実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また、本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。
1.構成
図1は、本発明の実施形態に係るスロットマシン1の外観構成を示す斜視図である。本実施形態のスロットマシン1は、いわゆる回胴式遊技機と呼ばれるもので、メダルを遊技媒体として用いた遊技を行う種類の遊技機である。
本実施形態のスロットマシン1は、収納箱BX、前面上扉UD及び前面下扉DDからなる箱形の筐体内に複数のリールとしての第1リールR1〜第3リールR3からなるリールユニットが収められている。また、筐体内のリールユニットの下部には、メダルの払出装置としてのホッパーユニット79が収められている。また、本実施形態のスロットマシン1の筐体内には、CPU、ROM(情報記憶媒体の一例)、RAM等を搭載し、スロットマシン1の動作を制御する制御基板10(図2参照)も収められている。
図1に示す第1リールR1〜第3リールR3は、それぞれ外周面が一定の間隔で21の領域(以下、各領域を「コマ」と記載する)に区画されており、各コマに複数種類の図柄のいずれかが配列されている。また、第1リールR1〜第3リールR3は、リール駆動手段としてのステッピングモータ(図示省略)に軸支されており、それぞれステッピングモータの軸周りに回転駆動され、ステッピングモータの駆動パルスのパルス数やパルス幅などを制御することによって、コマ単位(所定の回転角度単位、所定の回転量単位)で停止可能に設けられている。すなわち、本実施形態のスロットマシン1では、ステッピングモータが制御基板10から供給された駆動パルスに応じて第1リールR1〜第3リールR3を回転駆動し、制御基板10から駆動パルスの供給が断たれると、ステッピングモータの回転が停止することに伴って第1リールR1〜第3リールR3が停止する。
前面上扉UDと前面下扉DDとは、個別に開閉可能に設けられている。前面上扉UDには、第1リールR1〜第3リールR3の回転状態及び停止状態を観察可能にする表示窓DWが設けられている。第1リールR1〜第3リールR3の停止状態では、第1リールR1〜第3リールR3それぞれの外周面に一定間隔で配列された複数種類の図柄のうち、外周面上に連続して配列されている3つの図柄(上段図柄、中段図柄、下段図柄)をスロットマシン1の正面から表示窓DWを通じて観察できるようになっている。
また、本実施形態のスロットマシン1では、表示窓DWを通じて図柄を観察するための表示位置として、各リールについて上段、中段、下段が設けられており、各リールの表示位置の組合せによって有効ラインが設定されている。なお、本実施形態のスロットマシン1では、1回の遊技に関して必要となるメダルの数、いわゆる規定投入数が3枚に設定され、規定投入数に相当するメダルが投入されると第1リールR1、第3リールR3の中段及び第2リールR2の下段によって構成される有効ラインL1が有効化される。
そして、遊技結果は、表示窓DW内に停止表示されている各リールの図柄のうち有効ラインL1上に停止表示されている各リールの図柄の組み合わせ(以下、停止表示された各リールの図柄の組み合わせを「図柄組合せ」と記載)によって判定され、有効ラインL1上の図柄組合せが予め定められた役に対応した図柄組合せである場合に、その役が入賞したものとしてホッパーユニット79(後述)からメダルの払い出し等が行われる。
前面上扉UDには、遊技情報表示部DSが設けられている。遊技情報表示部DSは、LED、ランプ、7セグメント表示器等からなり、メダルのクレジット数、1回の遊技におけるメダルの払出数あるいは獲得数、ボーナス状態でのメダルの払出数の合計あるいは獲得数の合計等の各種遊技情報が表示される。
前面上扉UDには、遊技演出を行うための表示装置81が設けられている。表示装置81は、例えば液晶ディスプレイから構成され、遊技を補助したり、遊技を盛り上げたりするための各種の映像や画像が表示される。本実施形態のスロットマシン1は、表示装置81に表示される映像や画像として、第1先読み表示領域82a〜第5先読み表示領域82eから構成される先読み表示領域82を有している。先読み表示領域82の詳細については、後述する。
本実施形態のスロットマシン1では、前面上扉UDや前面下扉DDに対して、遊技演出を行うためのスピーカ(図示省略)が複数設けられている。スピーカからは、遊技を補助したり、遊技を盛り上げたりするための各種の音声が出力される。
また、前面下扉DDには、各種の操作手段が設けられている。操作手段としては、クレジット(貯留)されたメダルを投入する操作を行うための投入操作手段として、1枚のメダルを投入するシングルベットボタンBT及び規定投入数のメダルを投入するマックスベットボタンMBと、第1リールR1〜第3リールR3を回転させて遊技を開始する契機となる開始操作を遊技者に実行させるための遊技開始操作手段としてのスタートレバーSLと、ステッピングモータにより回転駆動されている第1リールR1〜第3リールR3のそれぞれを停止させる契機となる停止操作を遊技者に実行させるための停止操作手段としてのストップボタンB1〜ストップボタンB3と、クレジットされたメダルを精算するための精算ボタンBSと、後述するチャンスゾーン状態の選択時及び擬似ボーナス状態の選択時において選択操作及び決定操作を遊技者に実行させるための操作手段としてのジョグダイヤルJGも設けられている。
ジョグダイヤルJGは、左右に回転可能なリング状のダイヤル部JGDと、ダイヤル部JGDの回転中心に設けられ押下操作することができる決定ボタンJGBとから構成されている。ダイヤル部JGDは、回転方向及び回転量(角度)を検知可能なセンサとセンサが検知した回転方向及び回転量(角度)を出力可能な出力部とから構成されるダイヤルユニット75を内蔵している。決定ボタンJGBは、決定ボタンJGBが押下操作された場合に制御基板10へ決定信号を出力する決定スイッチ76を内蔵している。決定スイッチ76は、遊技者が決定ボタンJGBを押下した場合に、制御基板10へ出力する決定信号をOFF状態からON状態へ変化させる。また、決定スイッチ76は、遊技者が押下状態にある決定ボタンJGBを解放することで、決定信号をON状態からOFF状態へ変化させる。遊技者は、ダイヤル部JGDを左右に回転操作することで、表示装置81に表示される項目から特定の項目を選択することができ、決定ボタンJGBを押下操作することで、選択した項目を確定することができる。スロットマシン1は、遊技者によるジョグダイヤルJGの操作によって確定された項目に基づき、各種処理を実行する。また、本実施形態のスロットマシン1は、後述する第3チャンスゾーン状態(以下、チャンスゾーン状態を「CZ状態」と記載)において、表示装置81によって決定ボタンJGBを押下操作するように指示する演出を実行し、遊技者に決定ボタンJGBを押下操作させるように構成されている。
本実施形態のスロットマシン1では、遊技者がメダルをメダル投入口MIに投入するか、メダルが規定投入数以上にクレジットされている場合に、規定投入数と同じ回数シングルベットボタンBTを押下する又はマックスベットボタンMBを押下する操作を行うことで、第1リールR1〜第3リールR3の回転制御を開始することが可能な準備状態にセットされる。そして、遊技者がスタートレバーSLを押下、つまり遊技者がスタートレバーSLに対して開始操作を実行すると、制御基板において第1リールR1〜第3リールR3をステッピングモータの駆動により回転開始させるとともに、乱数値を用いた内部抽選が行われ、第1リールR1〜第3リールR3の回転速度が所定の速度まで上昇し定常回転になったことを条件に、ストップボタンB1〜ストップボタンB3の押下操作が許可、すなわちストップボタンB1〜ストップボタンB3による停止操作が有効化される。
その後、遊技者が任意のタイミングでストップボタンB1〜ストップボタンB3を押下(以下、遊技者が各ストップボタンを押下するタイミングを「押下タイミング」と記載)していくと、ストップボタンB1〜ストップボタンB3のそれぞれに内蔵されている停止信号出力手段としてのストップスイッチ74がON動作を行い、制御基板10へ出力するリール停止信号をOFF状態からON状態へ変化させる。ここで、ストップスイッチ74は、例えば、フォトセンサ、導通センサ、圧力センサ等から構成される。
また、遊技者が任意のタイミングで押下状態にあるストップボタンB1〜ストップボタンB3を解放すると、ストップボタンB1〜ストップボタンB3それぞれに対応するストップスイッチがOFF動作を行い、制御基板10へ出力するリール停止信号をON状態からOFF状態に変化させる。
そして、制御基板10は、ストップボタンB1〜ストップボタンB3の押下タイミング及び解放タイミングに応じて信号状態が変化するリール停止信号のOFF状態からON状態への変化に基づいて、内部抽選の結果に応じた停止位置で第1リールR1〜第3リールR3を停止させる。
また、スロットマシン1は、遊技の進行に応じて遊技者によるジョグダイヤルJGの操作を有効化する。スロットマシン1は、CZ状態を選択させる場合(後述)と、CZ状態のうち第3CZ状態に移行した場合(後述)と、擬似ボーナス状態を選択させる場合(後述)とに、遊技者によるジョグダイヤルJGの操作を有効化し、ジョグダイヤルJGの操作に対応した画面を表示装置81に表示する。スロットマシン1は、CZ状態又は擬似ボーナスを遊技者に選択させる場合において、ジョグダイヤルJGのダイヤル部JGDが回転操作された場合に、選択対象となっている項目を回転操作に対応して変更する演出を表示装置81に表示し、決定ボタンJGBが押下操作された場合に、選択対象となっていた項目に決定され、決定された項目に基づき処理を実行する旨を遊技者に報知する演出を表示装置81に表示する。また、スロットマシン1は、演出状態が第3CZ状態に移行した場合に、遊技者による決定ボタンJGBの押下操作を有効化し、決定ボタンJGBが押下操作された回数を用いて演出状態の移行に係る抽選処理を実行する。
そして、前面下扉DDの下部には、メダル払出口MOとメダル受け皿MPとが設けられており、遊技の結果に応じた枚数のメダルがメダル払出口MOからメダル受け皿MPへ払い出されるようになっている。また、例えば、遊技機内にクレジットされたメダルが記憶されている状態で、精算ボタンBSが押下された場合、精算ボタンBSの押下に伴ってホッパーユニットからクレジット数(クレジットされたメダルの枚数)に相当する枚数のメダルを払い出す精算処理を実行し、メダル払出口MOからメダル受け皿MPへメダルを払い出す。
図2は、本実施形態のスロットマシン1の機能ブロック図である。本実施形態のスロットマシン1は、遊技や演出に関する制御を実行する制御部11と、制御部11が演算を行う際に用いる各種プログラム、データテーブル等が記憶されているとともに、制御部11が制御プログラムを実行した演算結果を格納する格納領域を有する記憶部40とを有する制御基板10によって制御される。制御基板10は、メダル投入スイッチ71、ベットスイッチ72、スタートスイッチ73、ストップスイッチ74、ダイヤルユニット75、決定スイッチ76等の複数の操作検出手段からの入力信号を受けて、遊技を実行するための各種の演算を行い、演算結果に基づいてリールユニット78、ホッパーユニット79、表示装置81、音響装置83等の出力手段の動作を制御する。制御基板10の機能は、各種のプロセッサ(CPU、DSPなど)、ASIC(ゲートアレイなど)、ROM(情報記憶媒体の一例)、あるいはRAMなどのハードウェアや、ROMなどに予め記憶されている所定のプログラムからなるソフトウェアにより実現される。
制御部11は、投入受付手段21と、乱数発生手段22と、内部抽選手段23と、リール制御手段24と、入賞判定手段25と、払出制御手段26と、遊技制御手段27と、操作受付手段28と、リール演出決定手段29と、演出制御手段30とを有している。また、記憶部40は、テーブル記憶手段41と、フラグ格納領域42と、カウンタ記憶手段43と、表示役格納領域44と、リール演出格納領域45と、遊技状態格納領域46と、メイン演出状態格納領域47と、演出状態格納領域48とを有している。制御部11は、遊技の進行に応じて対応する構成を用いて各種演算を実行する場合に、記憶部40の対応する構成に記憶されているデータを参照して各種演算を実行する。また、制御部11は、各種演算の結果を記憶部40の対応する構成に格納する。
投入受付手段21は、遊技ごとにメダルの投入を受け付けて、規定投入数(3枚)に相当するメダルが投入されたことに基づいて、スタートレバーSLに対する開始操作を有効化する処理を行う。なお、本実施形態のスロットマシン1では、規定投入数に相当するメダルの投入に基づいて有効化されたスタートレバーSLの最初の押下操作が、遊技者による遊技の開始操作として受け付けられ、第1リールR1〜第3リールR3の回転を開始させる契機となっているとともに、後述する内部抽選手段23が内部抽選処理を実行する契機となっている。また、本実施形態のスロットマシン1では、メダル投入口MIにメダルが投入されると、メダル投入スイッチ71が作動することに伴って、投入受付手段21が、規定投入数を限度として、投入されたメダルを投入状態に設定する。また、本実施形態のスロットマシン1では、スロットマシン1にメダルがクレジットされた状態で、シングルベットボタンBT又はマックスベットボタンMBが押下されると、ベットスイッチ72が作動することに伴って、投入受付手段21が、規定投入数を限度として、クレジットされたメダルを投入状態に設定する。
乱数発生手段22は、抽選用の乱数値を発生させる手段である。乱数値は、例えばインクリメントカウンタ(所定のカウント範囲を循環するように数値をカウントするカウンタ)のカウント値に基づいて発生させることができる。制御部11を構成する各手段は、遊技の進行に係る抽選処理の実行時において、乱数発生手段22が発生させた0〜65535までの65536個の乱数値のいずれかを取得して、各抽選処理を実行する。また、演出制御手段30は、演出に係る抽選処理の実行時において、乱数発生手段22が発生させた0〜32767までの32768個の乱数値のいずれかを取得して、各抽選処理を実行する。なお、本実施形態において、「乱数値」には、数学的な意味でランダムに発生する値のみならず、発生自体は規則的であっても、取得タイミング等が不規則であるために実質的に乱数として機能しうる値も含まれる。また、演出制御手段30は、乱数発生手段22が発生させた0〜65535までの65536個の乱数値のいずれかを取得して、演出に係る各抽選処理を実行するように構成されていてもよい。
内部抽選手段23は、遊技者がスタートレバーSLに対して開始操作を実行し、スタートスイッチ73が開始操作を検出することで出力されるスタート信号に基づいて、役の当否を決定する内部抽選処理を行う手段である。内部抽選処理において、内部抽選手段23は、テーブル記憶手段41に記憶されている複数の内部抽選テーブル(図3参照)から現在の遊技状態に対応する内部抽選テーブルを選択し、選択した内部抽選テーブルにおいて乱数値と対応付けられているリプレイ、小役及びボーナス等の各種の役又はハズレ(非当選)と、乱数発生手段22から取得した乱数値(抽選用乱数)とを比較し、比較結果に基づき記憶部40のフラグ格納領域42に格納された当選したと判定した役に対応する内部当選役フラグをセット(ON状態に)する。ここで、リプレイは、有効ラインL1上に停止表示された図柄組合せがリプレイの成立を示す図柄組合せである場合に、規定投入数のメダルが投入状態に自動的に設定される役であり、成立時においては遊技者に新たなメダルを投入させることなく次回の遊技を実行させることができる。また、小役は、有効ラインL1上に停止表示された図柄組合せが小役の入賞を示す図柄組合せである場合に、各小役に設定された配当に相当するメダルが払い出される役である。また、本実施形態においては、ボーナスとして第1種特別役物に係る役物連続作動装置としてのビッグボーナス(以下、「BB」と記載)を用意している。なお、以下の記載において、内部抽選処理の結果によりフラグ格納領域42にセット可能な役のことを当選役とも記載する。
図3に示すように、本実施形態のスロットマシン1には、遊技状態が通常状態である場合に選択される内部抽選テーブルAと、遊技状態がボーナス成立状態である場合に選択される内部抽選テーブルBと、遊技状態がボーナス状態である場合に選択される抽選テーブルCとが、テーブル記憶手段41に記憶されている。
図3に示すように、各内部抽選テーブルでは、複数の乱数値(例えば、0〜65535の65536個の乱数値)のそれぞれに対して、リプレイ、小役及びボーナスなどの各種の役やハズレ(不当選)が対応づけられている。ここで、内部抽選テーブルAと内部抽選テーブルBとは、小役の当選確率が同一に設定されており、小役として、打順ベル1〜打順ベル8と、取りこぼし役とにそれぞれ乱数値が対応付けられている。また、本実施形態のスロットマシン1では、ボーナスとしてBBが用意されており、内部抽選テーブルAでは、BBが抽選対象として設定されている。内部抽選テーブルBは、内部抽選テーブルAとリプレイの当選確率が異なっており、内部抽選テーブルAにおけるBB及びハズレの代わりにリプレイを抽選対象とすることで、内部抽選テーブルAよりもリプレイの当選確率が高くなるように設定されている。内部抽選テーブルCは、小役としてJAC1とJAC2とに乱数値が対応付けられている。
図4(A)に示すように、本実施形態のスロットマシン1では、入賞可能な小役(以下、「入賞役」と記載)として、ベルA、ベルB、特殊小役A1、特殊小役A2、特殊小役A3、特殊小役A4、特殊小役B1、特殊小役B2及び取りこぼし役が用意されており、複数種類の入賞役が重複して当選する小役の当選態様として、第1当選態様としての打順ベル1〜打順ベル8と、第2当選態様としてのJAC1及びJAC2とが設定されている。ここで、「打順」とは、ストップボタンB1〜ストップボタンB3に対して押下操作を実行する順番を意味し、打順1〜打順6の6種類の打順から構成されている。打順1は、ストップボタンB1→ストップボタンB2→ストップボタンB3の順に停止操作が実行される、いわゆる順押しと称される打順である。また、打順2は、ストップボタンB1→ストップボタンB3→ストップボタンB2の順に停止操作が実行される、いわゆるハサミ打ちと称される打順である。また、打順3は、ストップボタンB2→ストップボタンB1→ストップボタンB3の順に停止操作が実行される打順である。また、打順4は、ストップボタンB2→ストップボタンB3→ストップボタンB1の順に停止操作が実行される打順である。また、打順5は、ストップボタンB3→ストップボタンB1→ストップボタンB2の順に停止操作が実行される打順である。また、打順6は、ストップボタンB3→ストップボタンB2→ストップボタンB1の順に停止操作が実行される、いわゆる逆押しと称される打順である。
打順ベル1〜打順ベル4は、ベルAと、特殊小役A1〜特殊小役A4のうちいずれか1種類と、特殊小役B1とが重複して当選する。また、打順ベル5〜打順ベル8は、ベルBと、特殊小役A1〜特殊小役A4のうちいずれか1種類と、特殊小役B2とが重複して当選する。ここで、特殊小役A1〜特殊小役A4は、ストップボタンB1が最初に停止操作(以下、「第1停止操作」と記載)された場合に入賞可能な入賞役であり、ストップボタンB1の押下タイミングによっていずれの役も入賞しない取りこぼし(ハズレ)が発生する場合がある入賞役である。また、ベルAと、ベルBと、特殊小役B1と、特殊小役B2とは、それぞれストップボタンB2又はストップボタンB3が第1停止操作された場合に入賞可能な入賞役であり、各ストップボタンの押下タイミングによらず入賞するように構成されている。例えば、打順ベル1に当選し、打順3でストップボタンB1〜ストップボタンB3が押下操作された場合には、各ストップボタンの押下タイミングによらずベルAが入賞する。なお、以下の記載において、各打順ベルの当選時に、規定投入数よりも払出枚数が多く(例えば、8枚)設定されているベルA又はベルBを入賞させる打順を正解打順とも記載する。また、以下の記載において、各打順ベルの当選時に、ベルA及びベルBよりも払出枚数が少なく(例えば、1枚)設定されている特殊小役A1〜特殊小役A4、特殊小役B1及び特殊小役B2を入賞させることができる打順を不正解打順とも記載する。なお、本実施形態において、スロットマシン1は、演出制御手段30が正解打順を報知する制御処理を実行していない状態で打順1又は打順2の順番でストップボタンB1〜ストップボタンB3が押下操作された場合に、遊技者に不利益な効果を発生させるペナルティに係る処理を実行する。
打順ベル1〜打順ベル8は、それぞれベルA又はベルBのいずれか1つと、2種類の特殊小役とに重複して当選しており、いずれも重複して当選する入賞役の組み合わせが異なるように構成されている。なお、以下の記載において、打順ベル1〜打順ベル4を、まとめて打順ベル群1と記載し、打順ベル5〜打順ベル8を、まとめて打順ベル群2と記載する。
また、図4(B)に示すように、JAC1は、ベルAと、ベルBとが重複して当選し、JAC2は、特殊小役A1〜特殊小役A4と、特殊小役B1、特殊小役B2と、取りこぼし役とが重複して当選する。
図3に示すように、本実施形態のスロットマシン1では、内部抽選テーブルA又は内部抽選テーブルBを参照して内部抽選処理を実行しリプレイに当選した場合に、通常リプレイと、弱レアリプレイと、強レアリプレイとに重複して当選するように構成されている。図5に示すように、各リプレイは、それぞれ成立時に有効ラインL1上に停止表示される図柄組合せが異なっている。
また、本実施形態において、内部抽選手段23は、内部抽選でリプレイに当選した場合に、打順設定処理を実行する。打順設定処理が実行されることにより、制御部11を構成する各手段は、内部抽選でリプレイに当選し、打順2〜打順6でストップボタンB1〜ストップボタンB3が押下操作された場合に、各打順に対応する処理を実行することができる。打順設定処理で設定させる打順は、押下操作されることで後述する再抽選処理の実行契機となるクリアリプレイの打順と、押下操作されることで後述するAT状態において実行される第2擬似遊技処理において、強レア役が表示される確率を高確率にする処理の実行契機となる高確移行リプレイの打順と、押下操作されることで後述するAT状態において実行される第2擬似遊技処理において、強レア役が表示される確率を通常の当選確率に戻す処理の実行契機となる高確終了リプレイの打順と、押下操作されることで後述する特別CZ状態において実行されるの実行契機となる移行リプレイの打順と、押下操作されることで後述する特別上乗せ特化状態において実行される特別上乗せ特化リール制御処理の実行契機となる特別上乗せ特化リプレイの打順とから構成され、各打順が押下操作された場合における制御処理については後述する。また、打順設定処理は、リプレイに当選する都度、クリアリプレイの打順と、高確移行リプレイの打順と、高確終了リプレイの打順と、移行リプレイの打順と、特別上乗せ特化リプレイの打順とを、打順2〜打順6のいずれにするか抽選により決定する。なお、本実施形態においては、リプレイに当選する都度打順設定処理を実行することで、打順2〜打順6と、各打順が押下操作された場合における制御処理とが、リプレイに当選する都度変更可能となるように構成されているが、これに限らず、例えば、内部抽選で当選可能なリプレイを複数個用意し、各リプレイの当選時における打順2〜打順6にクリアリプレイの打順と、高確移行リプレイの打順と、高確終了リプレイの打順と、移行リプレイの打順と、特別上乗せ特化リプレイの打順とを対応付け、当選したリプレイによって打順2〜打順6に対応付けられた各打順が異なるように構成してもよい。
リール制御手段24は、通常の遊技を実行時において、スタートスイッチ73からスタート信号が出力されたことに基づいて、各リールに内蔵されたステッピングモータにより第1リールR1〜第3リールR3の回転駆動を開始し第1リールR1〜第3リールR3を遊技ごとに回転させるリール回転制御を実行する。また、リール制御手段24は、後述する擬似遊技を実行時において、スタートスイッチ73からスタート信号が出力された場合、スタート信号を仮スタート信号として処理し、各リールに内蔵されたステッピングモータにより、仮停止している第1リールR1〜第3リールR3の回転駆動を再開し第1リールR1〜第3リールR3を回転させるリール回転制御と略同様のリール仮回転制御を実行する。また、リール制御手段24は、第1リールR1〜第3リールR3の回転状態が、所定速度(例えば、約80rpm)で定常回転する回転状態となった場合に、各リールに対応するストップボタンB1〜ストップボタンB3が押下操作されることでストップスイッチ74によって検出される停止操作を有効化する制御を実行する。停止操作を有効化した場合、リール制御手段24は、各ストップボタンが押下操作されたことで検出された停止操作に基づきストップスイッチ74から出力されるリール停止信号を参照し、リールユニット78のうち押下操作されたストップボタンに対応するリールのステッピングモータへの駆動パルス(モータ駆動信号)の供給を停止し、第1リールR1〜第3リールR3の各リールを停止させるリール停止制御を行う。
ここで、各リールの停止時において、リール制御手段24は、内部当選役フラグ格納領域の設定状態、すなわち内部抽選の結果に応じた態様で停止させる制御を行う。ここで、リールユニット78は、リールユニット78の内部に設けられたフォトセンサと、各リールの回転中における基準位置に設けられたリール位置検出部とを有するリール位置検出手段78aを備えている。リール位置検出手段78aは、フォトセンサによってリール位置検出部が検出された場合に、リールが1回転したことを示しリールの基準位置を検出したことを示す情報であるリールインデックスをリール制御手段24に出力するように構成されている。リール制御手段24は、リール位置検出手段78aから出力されたリールインデックスと、リールインデックスが検出されるリールの基準位置からの回転角度(ステッピングモータに供給した駆動パルスの供給回数から算出)とを用いて、ストップスイッチからリール停止信号を受信した時点におけるリールの回転方向における位置(以下、「リールの回転位置」と記載する)を取得する。そして、リール制御手段24は、各リールの表面に配列された図柄についての情報が保存されている図柄配列テーブルと、内部抽選の結果とを用いて、各リールの停止時に有効ラインL1上に表示させる図柄を決定し各リールの停止位置を決定する処理を実行し、各リールを停止させる制御を行う。
本実施形態において、リール制御手段24は、現在の遊技状態に応じて有効ラインL1上に停止表示可能な図柄を変更するように構成されている。具体的には、内部抽選でリプレイに当選した場合、遊技状態が通常状態であれば通常リプレイを構成する図柄組合せ「RPA(RPB)−RPB−RPA(RPB)」と、弱レアリプレイを構成する図柄組合せ「RPA(RPB)−BLA−RPA(RPB)」と、強レアリプレイを構成する図柄組合せ「RPA(RPB)−BLB−RPA(RPB)」とのいずれも停止表示可能に制御し、遊技状態がボーナス成立状態であれば通常リプレイのみを停止表示可能に制御する。このように、本実施形態において、各リプレイを構成する図柄組合せが停止表示可能な遊技状態である通常状態は、第1遊技状態を構成する。また、弱レアリプレイと強レアリプレイとを構成する図柄組合せが停止不可能な遊技状態であるボーナス成立状態は、第2遊技状態を構成する。
本実施形態のスロットマシン1では、停止操作が有効化された場合に、ストップボタンB1を押下操作することでストップボタンB1に対応する第1リールR1が停止し、ストップボタンB2を押下操作することでストップボタンB2に対応する第2リールR2が停止し、ストップボタンB3を押下操作することでストップボタンB3に対応する第3リールR3が停止する。このため、本実施形態のスロットマシン1では、ストップボタンB1〜ストップボタンB3に押下操作する順序が変化すると、第1リールR1〜第3リールR3の停止順序が変化する。また、リール制御手段24は、ストップボタンB1〜ストップボタンB3が押下操作されストップスイッチ74が検出した停止操作の順序が、各処理に設定された停止順序であるか否かを判定する停止順序判定手段24aを有している。停止順序判定手段24aが停止操作の順序を判定することで、制御部11を構成する各手段は、停止操作が実行された順序に基づく各処理を実行する。
また、リール制御手段24は、ストップスイッチ74によって検出される停止操作が有効化される以前において、ストップボタンB1〜ストップボタンB3が押下操作された場合、ストップスイッチ74から出力されるリール停止信号をリール仮停止信号として処理し、後述する擬似遊技の実行中において第1リールR1〜第3リールR3を仮停止するリール仮停止制御を実行する。ここで、仮停止とは、リール演出の実行中に各リールの回転を中止するリール制御である。なお、以下の記載において、擬似遊技中に各リールの回転を中止する場合を「仮停止」と記載し、通常の遊技(本遊技)においてストップボタンB1〜ストップボタンB3が押下操作されたことに基づき各リールの回転を停止することを「停止」と記載する。より詳しくは、後述する。
また、リール制御手段24は、各リールを停止又は仮停止する場合に、ストップボタンB1〜ストップボタンB3が押下操作された時点から190ms以内に、押下操作されたストップボタンに対応する回転中のリールを停止可能に構成されている。ここで、ストップボタンに押下操作した時点から所定の停止時間としての190ms以内に回転中のリールを停止させる場合、回転している各リールの停止位置は、ストップボタンが押下操作された時点の位置(0コマ)から4コマ分リールが回転した位置の範囲内で決定される。リール制御手段24は、ストップボタンB1〜ストップボタンB3のうち押下操作が行われたストップボタンに対応する回転中のリールの外周面上において、内部抽選で当選した役に対応する図柄が、ストップボタンに対する押下操作が行われた時点で有効ラインL1上の表示位置に対して0コマ〜4コマの範囲内に位置する場合に、当選している役に対応する図柄を有効ラインL1上の表示位置に表示するように、押下操作が行われたストップボタンに対応する回転中のリールを停止させる制御を行っている。なお、本実施形態のリール制御手段24は、擬似遊技の実行時において、ストップスイッチ74から出力されたリール仮停止信号を受信してから所定の停止時間以上リールを回転させてから仮停止可能に構成されている。
図6は、テーブル記憶手段41に記憶されている図柄配列テーブルを示す図である。図柄配列テーブルは、リールユニット78を構成する第1リールR1〜第3リールR3の外周面に配列されている図柄の配列と対応している。図6に示すように、本実施形態の第1リールR1〜第3リールR3の外周面には、赤7図柄「赤7」、BAR図柄「BAR」、特殊図柄「SP」、リプレイ図柄A「RPA」、リプレイ図柄B「RPB」、ベル図柄A「BLA」、ベル図柄B「BLB」、チェリー図柄A「CHA」、チェリー図柄B「CHB」、スイカ図柄「WM」及びブランク図柄「BLK」が配列されている。
図柄配列テーブルは、各リールの表面に配列されている21個の図柄に対して、それぞれリールの回転方向に移動される順に「0」〜「20」の図柄番号を対応付けている。ここで、図柄番号「0」の図柄は、リール位置検出手段78aによってリールインデックスが検出された場合に表示窓DWの中段に表示される図柄である。つまり、図柄番号「0」〜「20」は、それぞれリールの回転角度と対応している。リール制御手段24は、ストップボタンB1〜ストップボタンB3が押下操作された場合に、リールインデックスが検出されるリールの基準位置からの回転角度を算出し、算出した回転角度から図柄配列テーブルの図柄番号を取得することで、表示窓DWの中段に位置する図柄を特定している。
また、図5に示す通常リプレイの図柄組合せ「RPA(RPB)−RPB−RPA(RPB)」を構成する各図柄は、それぞれ4コマ以内の間隔で配列されている。このため、リール制御手段24は、内部抽選でリプレイに当選した場合に、押下タイミングによらず通常リプレイの図柄組合せを構成する各図柄を有効ラインL1上に停止表示することができる。また、弱レアリプレイの図柄組合せ「RPA(RPB)−BLA−RPA(RPB)」を構成する各図柄及び強レアリプレイの図柄組合せ「RPA(RPB)−BLB−RPA(RPB)」を構成する各図柄は、第2リールR2に停止表示させる必要があるベル図柄A「BLA」及びベル図柄B「BLB」がともに4コマ以上の間隔を有して配列されているため、ストップボタンB2の押下タイミングが適切な場合に停止表示可能に構成されている。
入賞判定手段25は、第1リールR1〜第3リールR3の停止態様に基づいて、役が入賞したか否かを判定する判定処理を行う。具体的には、第1リールR1〜第3リールR3の全てが停止した時点で有効ラインL1上に停止表示されている図柄組合せが、記憶部40のテーブル記憶手段41に記憶されている入賞判定テーブルに予め設定されている役ごとに定められた入賞形態を示す図柄組合せ、つまり入賞役の図柄組合せと一致するか否かを判定する。
そして、本実施形態のスロットマシン1では、判定処理において、入賞判定手段25の判定結果に基づいて各処理が実行される。判定処理において入賞役の判定結果に基づき実行される各処理としては、例えば、小役が入賞した場合には払出制御手段26にメダルを払い出させる枚数を決定する処理が行われ、リプレイが成立した場合には次回の遊技をメダルを消費せずに実行させる処理を行わせ、ボーナスが入賞した場合には遊技制御手段27に遊技状態を移行させる処理を行わせる。ここで、小役が入賞した場合、入賞判定手段25は、入賞した小役がベルA、ベルBであれば8枚、入賞した小役が特殊小役A1〜特殊小役A4、特殊小役B1、特殊小役B2又は取りこぼし役であれば1枚のメダルを払出制御手段26に払い出させる。また、判定処理において、入賞可能であった入賞役の情報と、入賞した入賞役の情報と、メダルの払出枚数の情報と、ストップボタンB1〜ストップボタンB3が押下操作された順番についての情報とを含む入賞コマンドが入賞判定手段25から演出制御手段30に送信されることで、スロットマシン1は、判定処理に基づく各種演出処理を演出制御手段30によって実行する。
払出制御手段26は、遊技結果に応じたメダルの払い出しに関する払出処理を行う。具体的には、小役が入賞した場合に、役ごとに予め定められている配当に基づいて遊技におけるメダルの払出数を決定し、決定された払出数に相当するメダルを、払出装置としてのホッパーユニット79に払い出させる制御を行う。
ホッパーユニット79は、払出制御手段26によって指示された払出数のメダルを払い出す動作を行う。ホッパーユニット79には、メダルを1枚払い出すごとに作動する払出メダル検出スイッチが備えられている。払出制御手段26は、払出メダル検出スイッチからの入力信号に基づいて、ホッパーユニット79から実際に払い出されたメダルの数を管理することができるように構成されている。なお、メダルのクレジットが許可されている場合には、ホッパーユニット79によって実際にメダルの払い出しを行う代わりに、記憶部40のクレジット記憶領域(不図示)に記憶されているクレジット数(クレジットされたメダルの数)に対して払出数を加算するクレジット加算処理を行って仮想的にメダルを払い出す処理を行う。
遊技制御手段27は、図7(A)に示すように、通常状態と、ボーナス成立状態と、ボーナス状態との間で遊技状態を移行させる遊技状態の移行に関する制御処理、演出状態格納領域48にセットされている演出状態を判定するために用いられるメイン演出状態を第1メイン演出状態〜第3メイン演出状態の間で移行させるメイン演出状態の移行に関するメイン演出状態移行処理、スロットマシン1の電源がONになった場合に実行する制御部11を構成する各手段、領域の初期化処理等の制御部11を構成する各手段が実行する制御処理以外の遊技の進行に関する各種処理を行う。
通常状態は、複数種類の遊技状態の中で初期状態に相当する遊技状態で、内部抽選処理でBBに当選した場合に、所定の移行条件が成立したと遊技制御手段27が判定し通常状態からボーナス成立状態へ移行可能となっている。ボーナス成立状態は、内部抽選でBBに当選したことを契機として通常状態から移行する遊技状態であり、通常状態よりもリプレイの当選確率が高く設定された遊技状態である。ボーナス状態は、BBが入賞したと入賞判定手段25に判定される図柄組合せが、有効ラインL1上に停止表示されたことを契機として移行する遊技状態である。ボーナス状態において、払い出されたメダルの合計数により予め定められた所定枚数(例えば、100枚)を超えた場合に、遊技制御手段27は、ボーナス状態の終了条件が成立したと判定し、遊技状態をボーナス状態から通常状態に移行する。
遊技制御手段27は、記憶部40の遊技状態格納領域46に格納されている遊技状態フラグのうち、現在の遊技状態に対応する遊技状態フラグをセット(ON)にする。また、遊技状態の各移行条件が成立した場合に、遊技制御手段27は、移行する遊技状態に対応する遊技状態フラグをセットし、現在セットされている遊技状態フラグをOFFにする。遊技制御手段27によって遊技状態格納領域46に現在の遊技状態に対応する遊技状態フラグがセットされることにより、内部抽選手段23は、遊技状態格納領域46にセットされている遊技状態フラグを参照し、テーブル記憶手段41に記憶されている複数の内部抽選テーブルの中から、現在の遊技状態に対応する内部抽選テーブルを決定し、内部抽選処理を実行する。また、現在の遊技状態に対応する遊技状態フラグがセットされることにより、リール制御手段24は、テーブル記憶手段41に記憶されている各当選役の停止データの中から、現在の遊技状態に対応する停止データを決定し、回転中の各リールの停止に係る制御処理を実行する。
また、遊技制御手段27は、メイン演出状態移行処理を実行し、記憶部40のメイン演出状態格納領域47に格納されているメイン演出状態フラグのうち、現在のメイン演出状態に対応するメイン演出状態フラグをセット(ON)にする。本実施形態のスロットマシン1は、図7(B)に示すように、メイン演出状態として、第1メイン演出状態〜第3メイン演出状態を有している。
第1メイン演出状態は、複数種類のメイン演出状態の中で初期状態に相当するメイン演出状態で、メイン演出状態移行処理において演出制御手段30に管理される演出状態が通常演出状態(後述)である場合に主にセットされる。
第2メイン演出状態は、打順ベル群1又は打順ベル群2に当選した遊技において、ストップスイッチ74が検出した停止操作の順序、つまり遊技者がストップボタンB1〜ストップボタンB3を押下操作した順序が所定の停止順序であるベルA又はベルBを入賞させる正解打順であると停止順序判定手段24aが判定した場合に、カウンタ記憶手段43のベル連続正解カウンタを1加算し、ベル連続正解カウンタの記憶値が2となった場合に移行するように遊技制御手段27に制御されるメイン演出状態である。つまり、遊技制御手段27は、演出制御手段30に管理される演出状態がアシストタイム状態(後述)となり打順ベル1、打順ベル2の当選時にベルA、ベルBの入賞を補助する入賞補助演出が実行され、ベルA、ベルBを入賞させる打順が押下操作された場合に、第1メイン演出状態から第2メイン演出状態に移行することができる。このように、第1メイン演出状態から第2メイン演出状態に移行させる打順ベル群1又は打順ベル群2に当選した2回の遊技で、ともにベルA又はベルBを入賞させる打順でストップスイッチ74が停止操作を検出するストップボタンB1〜ストップボタンB3の押下操作は、本実施形態における特定の操作態様を構成する。
また、第2メイン演出状態は、打順ベル群1、打順ベル群2の当選時に、遊技者がストップボタンB1〜ストップボタンB3を押下操作した順序がベルA、ベルBを入賞させることができない打順、つまり停止順序判定手段24aが所定の停止順序ではないと判定する打順でストップボタンB1〜ストップボタンB3が押下操作された場合に、カウンタ記憶手段43のベル連続不正解カウンタを1加算し、ベル連続不正解カウンタの記憶値が2となった場合に、第1メイン演出状態に移行するように遊技制御手段27に制御される。つまり、遊技制御手段27は、演出制御手段30に管理される演出状態がアシストタイム状態から通常演出状態となり、打順ベル1、打順ベル2の当選時にベルA、ベルBを入賞させることができない打順が押下操作された場合に、第2メイン演出状態から第1メイン演出状態に移行することができる。
第3メイン演出状態は、リプレイに当選した遊技において、打順設定処理で移行リプレイの打順に設定された打順でストップボタンB1〜ストップボタンB3が押下操作された場合に、カウンタ記憶手段43のリプレイ連続正解カウンタを1加算し、リプレイ連続正解カウンタの記憶値が2となった場合に移行するように遊技制御手段27に制御されるメイン演出状態である。つまり、遊技制御手段27は、演出制御手段30に管理される演出状態が特別CZ状態(後述)となり移行リプレイの打順報知演出が実行されることで第1メイン演出状態から第3メイン演出状態に移行することができる。また、第3メイン演出状態は、後述する第3擬似遊技が終了した場合に第1メイン演出状態に移行するように遊技制御手段27に制御される。
遊技制御手段27によってメイン演出状態格納領域47に現在のメイン演出状態に対応するメイン演出状態フラグがセットされることにより、リール演出決定手段29は、メイン演出状態格納領域47にセットされているメイン演出状態フラグを参照し、後述するリール演出抽選処理や擬似遊技に関する各種処理を実行する。
なお、本実施形態において、遊技制御手段27は、遊技状態として、通常状態、ボーナス成立状態及びボーナス状態を有しているが、これに限らず、例えば、通常状態やボーナス成立状態とはリプレイの当選確率が異なるリプレイタイム状態(RT状態)を有していてもよく、また、それぞれリプレイの当選確率が異なる複数のRT状態を有していてもよい。また、遊技制御手段27は、メイン演出状態として第1メイン演出状態〜第3メイン演出状態の間で移行させるが、メイン演出状態の種類も、これに限定されるものではない。
操作受付手段28は、遊技者がジョグダイヤルJGのうちダイヤル部JGDを回転操作した場合にダイヤルユニット75から出力されるダイヤル回転信号と、ジョグダイヤルJGのうち決定ボタンJGBを押下操作した場合に決定スイッチ76から出力される決定信号及び演出信号とを、入力コマンドとして演出制御手段30に送信する。ここで、ダイヤル回転信号は、ダイヤルユニット75に含まれるセンサによって回転方向及び回転量(角度)が検知された場合にダイヤルユニット75に含まれる出力部から出力される信号であり、センサが検知した回転方向及び回転量(角度)についての情報が含まれる。
リール演出決定手段29は、通常の遊技(本遊技)の進行を遅延させるフリーズを発生させ、フリーズの発生中に第1リールR1〜第3リールR3を特定態様で動作させる演出であるリール演出を実行するか否かを決定するリール演出抽選処理を行う。リール演出決定手段29は、遊技者がスタートレバーSLに対して開始操作を実行し、スタートスイッチ73が開始操作を検出することで出力されるスタート信号に基づいて、フリーズを発生させて、リール制御手段24に、ストップスイッチ74による停止操作の検出が有効化されるまでの期間内に、リール演出抽選処理を実行する。また、リール演出抽選処理の結果、各種リール演出に当選した場合には、リール演出決定手段29は、制御部11を構成する各手段を制御する。なお、本実施形態において、リール演出決定手段29は、スタートスイッチ73が開始操作を検出することで出力されるスタート信号に基づきフリーズを発生させるように構成されているが、これに限らず、ストップスイッチ74による停止操作の検出が有効化されるまでの期間内であれば、いずれのタイミングでフリーズを発生させてもよい。また、フリーズの発生により通常の遊技(本遊技)の進行を遅延させるように構成されているが、これに限らず、フリーズを発生させることで、シングルベットボタンBT又はマックスベットボタンMBの操作によるメダルの投入操作を無効化する構成や、ストップボタンB1〜ストップボタンB3の押下操作を無効化する構成であってもよい。
リール演出抽選処理において、リール演出決定手段29は、テーブル記憶手段41に記憶されている複数のリール演出抽選テーブル(図8参照)から現在のメイン演出状態に対応するリール演出抽選テーブルを選択し、選択したリール演出抽選テーブルにおいて乱数値と対応付けられているリプレイ、小役及びボーナス等の各種の役又はハズレ(非当選)と、乱数発生手段22から取得した乱数値(抽選用乱数)とを比較し、比較結果に基づき当選したと判定した役に対応する内部当選役フラグを、リール演出格納領域45にセット(ON状態に)する。
図8に示すように、本実施形態のスロットマシン1には、メイン演出状態が第1メイン演出状態である場合に選択されるリール演出抽選テーブルAと、メイン演出状態が第2メイン演出状態である場合に選択されるリール演出抽選テーブルBと、メイン演出状態が第3メイン演出状態である場合に選択されるリール演出抽選テーブルCとが、テーブル記憶手段41に記憶されている。
図8に示すように、各リール演出抽選テーブルでは、複数の乱数値(例えば、0〜65535の65536個の乱数値)のそれぞれに対して、フリーズの発生中に実行されるリール演出として、リール制御手段24に第1リールR1〜第3リールR3を通常の回転方向とは逆方向に回転動作させる逆回転、スタートレバーSLに対して開始操作が実行されてから、所定の時間(例えば、5秒)が経過するまでリール制御手段24に第1リールR1〜第3リールR3を動作させないリールロック、遊技者にストップボタンB1〜ストップボタンB3及びスタートレバーSLを操作させ、通常の遊技を擬似的に体験させる擬似遊技などの各種のリール演出やハズレ(不当選)が対応づけられている。ここで、リール演出抽選テーブルAとリール演出抽選テーブルBとは、擬似遊技の当選確率が異なり、第2メイン演出状態である場合に選択されるリール演出抽選テーブルBの方が、第1メイン演出状態である場合に選択されるリール演出抽選テーブルAよりも擬似遊技に決定しやすい、つまり擬似遊技の決定確率が変更された構成となっている。
つまり、本実施形態のスロットマシン1は、演出状態のAT状態への移行に対応して、打順ベル群1又は打順ベル群2に当選した2回の遊技で、ともにベルA又はベルBを入賞させる打順でストップスイッチ74が停止操作を検出するストップボタンB1〜ストップボタンB3の押下操作順序を報知し、報知した打順で遊技者がストップボタンB1〜ストップボタンB3を押下操作することでベルA又はベルBが入賞し、メイン演出状態を第1メイン演出状態から第2メイン演出状態に移行することで、リール演出抽選時に参照するリール演出抽選テーブルを変更し、擬似遊技を実行し表示役を仮停止表示する確率を変更することができる。これにより、本実施形態のスロットマシン1は、演出状態に応じて表示役を仮停止表示する確率を変更することができるため、データ量を増大することなく演出状態に応じた遊技性を実現することができる。
リール演出決定手段29は、リール演出として擬似遊技に当選した場合に、制御部11を構成する各手段を制御し、擬似遊技を実行する。擬似遊技の実行時において、リール演出決定手段29は、まず、スタートスイッチ73から出力されるスタート信号に基づいて、通常の遊技(本遊技)における第1リールR1〜第3リールR3の回転開始を遅延させるフリーズを発生させるとともに、出力されたスタート信号を仮スタート信号としても処理し、リール制御手段24に第1リールR1〜第3リールR3を仮回転動作させる。そして、リール演出決定手段29は、遊技者がストップボタンB1〜ストップボタンB3を押下操作した場合、上述した通り、ストップスイッチ74によって検出される停止操作を有効化する以前に発生したフリーズ中であることから、ストップスイッチ74から出力されるリール停止信号をリール仮停止信号としてリール制御手段24に処理させ、第1リールR1〜第3リールR3を仮停止させる。つまり、ストップスイッチ74は、リール演出の実行中に各リールを停止させるための仮停止操作を検出可能に構成されている。
第1リールR1〜第3リールR3が仮停止した状態で、スタートスイッチ73が開始操作を検出した場合に、第1リールR1〜第3リールR3を回転又は仮回転動作させる。このように、スタートスイッチ73は、第1リールR1〜第3リールR3が停止している状態で規定投入数のメダルが投入された場合と、前回の遊技においてリプレイが成立して規定投入数のメダルが投入状態に自動的に設定された場合と、擬似遊技がリール演出決定手段29によって実行され、第1リールR1〜第3リールR3が仮停止している場合とにおいて、スタートレバーSLが押下操作されることで開始操作を検出し、スタート信号を出力するように構成されている。
擬似遊技においては、遊技者がスタートレバーSLの開始操作と、ストップボタンB1〜ストップボタンB3の押下操作と、を実行すると、各操作に対応して第1リールR1〜第3リールR3の仮回転と、仮停止とが実行されるため、遊技者に、擬似的に遊技を実行させ、リール演出であることを意識させることなく、あたかも通常の遊技を実行しているかのような感覚を与えることができる。なお、擬似遊技は、リール演出の1態様であることから、メダルの払い出しを伴う処理が実行されることはない。また、以下の記載において、ストップスイッチ74による停止操作の検出が有効化され、内部抽選の当選結果及びストップボタンB1〜ストップボタンB3の押下タイミングによって、第1リールR1〜第3リールR3の停止制御が実行される通常の遊技のことを、本遊技とも記載する。
また、擬似遊技に当選した遊技において、リール演出決定手段29は、擬似遊技の実行時に各リールの仮停止時に有効ラインL1上に仮停止表示可能とする図柄組合せを、図柄組合せ抽選により決定する。図柄組合せ抽選において、リール演出決定手段29は、テーブル記憶手段41に記憶されている複数の表示役抽選テーブルから、現在の遊技の進行状況及びメイン演出状態格納領域47にセットされているメイン演出状態に基づき1つの表示役抽選テーブルを決定し、表示役抽選テーブルにおいて乱数値と対応付けられている図柄組合せと、乱数発生手段22から取得した乱数値(抽選用乱数)とを比較し、比較結果に基づいて当選したと判定した図柄組合せを、各リールの仮停止時に有効ラインL1上に仮停止表示可能な図柄組合せに決定する。なお、以下の記載において、図柄組合せ抽選処理により決定された擬似遊技実行時に仮停止表示可能な図柄組合せを、表示役とも記載する。なお、本実施形態のリール演出決定手段29は、リール演出抽選で擬似遊技の実行の有無を決定し、擬似遊技を実行すると決定した場合に図柄組合せ抽選を実行して、該擬似遊技の実行時に仮停止表示する表示役を決定するように構成されているが、これに限らず、リール演出抽選において参照するリール演出抽選テーブルにおいて、表示役が異なる擬似遊技ごとに異なる乱数値を対応付けることで、リール演出抽選の実行時において擬似遊技の実行の有無と、該擬似遊技の実行時に仮停止表示する表示役とを同時に決定可能に構成されていてもよい。
本実施形態において、表示役として有効ラインL1上に仮停止表示可能となる図柄組合せは、図5に示す弱レアリプレイを構成する図柄組合せ「RPA(RPB)−BLA−RPA(RPB)」(以下、「弱レア役」と記載)と、強レアリプレイを構成する図柄組合せ「RPA(RPB)−BLB−RPA(RPB)」とがある。上述した通り、本実施形態のスロットマシン1は、有効ラインL1が第1リールR1、第3リールR3の中段と、第2リールR2の下段とから構成されている。また、図6に示すように、第2リールR2に配列された図柄は、ベル図柄B「BLB」の回転方向1つ上流側に、スイカ図柄「WM」と、チェリー図柄A「CHA」とのいずれかが配列されている。そのため、リール演出決定手段29は、強レアリプレイを構成する図柄組合せのうち、第2リールR2の中段にスイカ図柄「WM」が仮停止表示される図柄組合せ(以下、「強レア役」と記載)と、第2リールR2の中段にチェリー図柄A「CHA」が仮停止表示される図柄組合せ(以下、「チャンス役」と記載)とを、それぞれ別の表示役と識別することで、図柄組合せ抽選において弱レア役と、強レア役と、チャンス役とのいずれを仮停止表示可能にするかを決定する。上述した通り、弱レア役、強レア役及びチャンス役は、遊技状態が通常状態である場合に弱レアリプレイ及び強レアリプレイとして成立し停止表示可能なリプレイと同一の図柄組合せである。つまり、本実施形態のスロットマシン1は、遊技状態が通常状態である場合に、弱レアリプレイ及び強レアリプレイを停止表示可能に構成され、遊技状態がボーナス成立状態である場合に、本遊技で弱レアリプレイ及び強レアリプレイを停止不可能であり、擬似遊技の実行時にのみ弱レアリプレイと同一の図柄組合せ及び強レアリプレイと同一の図柄組合せを仮停止可能であるため、表示されることで遊技者に有利な特典が付与される契機となる弱レアリプレイの図柄組合せ及び強レアリプレイの図柄組合せが表示される機会を増やし遊技の多様性を有することができるとともに、停止表示可能となる機会と、仮停止表示可能となる機会とを遊技状態に応じて変更することで、停止表示可能となる機会と、仮停止表示可能となる機会とが多岐にわたり遊技機の設計が複雑化してしまうことを防ぐことができる。なお、本実施形態において、弱レア役を構成する図柄組合せ(RPA(RPB)−BLA−RPA(RPB))と、強レア役及びチャンス役を構成する図柄組合せ(RPA(RPB)−BLB−RPA(RPB))とは、それぞれ特定図柄組合せを構成する。
また、リール演出決定手段29は、擬似遊技処理において、メイン演出状態格納領域47にセットされているメイン演出状態を参照し、実行する擬似遊技を決定する。具体的には、上述した通り、演出状態が主に通常演出状態である場合にセットされる第1メイン演出状態がセットされている場合には、第1擬似遊技処理を実行し、演出状態が主にAT状態(後述)である場合にセットされる第2メイン演出状態がセットされている場合には、第2擬似遊技処理を実行し、演出状態が特別CZ状態(後述)である場合にセットされる第3メイン演出状態がセットされている場合には、特別リール演出としての第3擬似遊技処理を実行する。
第1擬似遊技処理を実行する場合、リール演出決定手段29は、まず、リール演出として擬似遊技に当選した遊技において、図柄組合せ抽選としての第1擬似遊技表示役抽選を実行し、第1擬似遊技表示役抽選により決定された表示役を記憶部40の表示役格納領域44にセットするとともに、第1擬似遊技を実行した後、所定の遊技回数(本実施例では5回)の本遊技を実行した後に再度第1擬似遊技を実行する連続実行回数(コンボ回数)を連続実行抽選としてのコンボ抽選により決定する。第1擬似遊技表示役抽選において、リール演出決定手段29は、リール演出として擬似遊技に当選した遊技である場合、図9に示す表示役抽選テーブルAを参照して抽選を実行し、表示役を決定する。
以下に、第1擬似遊技処理を実行する場合において、リール演出決定手段29が表示役格納領域44を用いて実行する処理の詳細について、コンボ抽選で3回のコンボ回数に決定した場合を例示した図10(A)〜図10(P)を参照して説明する。図10(A)〜図10(P)は、表示役格納領域44を示す図であり、図中「○」は、表示役格納領域44にセットされている表示役を示し、図中「●」は、表示役格納領域44からクリアされた表示役を示す。本実施形態において、表示役格納領域44は、図10(A)に示すように、第1表示役格納領域44a〜第8表示役格納領域44hの8バイトの領域から構成されており、リール演出抽選において擬似遊技に当選した場合に、リール演出決定手段29により第8表示役格納領域44hに表示役がセットされる。また、リール演出決定手段29は、リール演出抽選において擬似遊技に当選した場合に、少なくとも本遊技の実行回数の合計が所定の遊技回数(本実施形態では8回)となるまで継続する潜伏状態に移行する。リール演出決定手段29は、潜伏状態を開始した遊技、つまり潜伏状態が終了するまでに実行される本遊技の回数が残り8回となっている遊技において、第8表示役格納領域44hに表示役をセットし、第8表示役格納領域44hに表示役をセットした遊技が終了することで、潜伏状態が終了するまでに実行される本遊技の回数が残り7回となる。なお、以下の記載において、第1表示役格納領域44aを表示役格納領域44の先頭とも記載する。また、第8表示役格納領域44hを表示役格納領域44の末端とも記載する。
図10(B)は、潜伏状態が終了するまでに実行される本遊技の回数が残り7回となった状態で、スタートレバーSLが開始操作されスタートスイッチ73が開始操作を検出し本遊技が実行された場合を示す図である。図10(B)に示すように、リール演出決定手段29は、第8表示役格納領域44hにセットされている表示役を第7表示役格納領域44gにセットするとともに、第8表示役格納領域44hにセットしていた表示役をクリアする。図10(B)〜図10(H)に示すように、本実施形態のリール演出決定手段29は、第2表示役格納領域44b〜第8表示役格納領域44hに表示役がセットされている場合、つまり潜伏状態が終了するまでに実行される本遊技の回数が残り7回〜残り1回となっている状態でスタートレバーSLが開始操作されスタートスイッチ73が開始操作を検出した場合に、表示役をセットする表示役格納領域を、現在セットしている表示役格納領域から先頭に向かう方向(以下、「先頭方向」と記載)に1バイトずつシフトするように構成されている。
図10(F)は、第8表示役格納領域44hに表示役がセットされてから5回の本遊技が実行され、潜伏状態が終了するまでに実行される本遊技の回数が残り3回であり、かつ現在表示役格納領域44にセットされている表示役が、コンボ抽選により決定した3回の第1擬似遊技のうちコンボ回数1回目の第1擬似遊技の実行時に有効ラインL1上に仮停止表示される表示役である状態で、スタートレバーSLが開始操作されスタートスイッチ73が開始操作を検出した場合に、リール演出決定手段29が実行する処理の結果を示す図である。
図10(E)に示す状態から図10(F)に示す状態に移行する場合において、リール演出決定手段29は、まず、第4表示役格納領域44dにセットしていた表示役を第3表示役格納領域44cにシフトする。このとき、リール演出決定手段29は、第3表示役格納領域44cにセットする表示役が、コンボ抽選により決定したコンボ回数のうち最後に実行する第1擬似遊技に係る表示役であるのか否かを判定する。そして、リール演出決定手段29は、第3表示役格納領域44cにセットする表示役がコンボ回数の最後に実行する第1擬似遊技に係る表示役ではないと判定した場合には、第8表示役格納領域44hにセットする表示役を第1擬似遊技表示役抽選で決定し、決定した表示役を第8表示役格納領域44hにセットする。本具体例では、コンボ抽選によりコンボ回数3回に決定され、かつ第3表示役格納領域44cにセットする表示役はコンボ回数1回目の第1擬似遊技に係る表示役なので最後ではないため、表示役格納領域44にセットされる表示役は、図10(E)示す状態から図10(F)に示す状態となる。
図10(I)は、第1擬似遊技の実行時における表示役格納領域44の状態を示している。リール演出決定手段29は、第1表示役格納領域44aに表示役がセットされた状態で、スタートレバーSLが開始操作されスタートスイッチ73が開始操作を検出した場合に、潜伏状態に移行してから8回の本遊技が実行されたと判定して潜伏状態を終了し、フリーズを発生させて本遊技の進行を遅延する。次いで、リール演出決定手段29は、スタートスイッチ73から出力されたスタート信号を仮スタート信号として処理し、リール制御手段24に第1リールR1〜第3リールR3を仮回転開始させる。そして、リール演出決定手段29は、ストップスイッチ74から出力されたリール仮停止信号に基づき、リール制御手段24にリール仮停止信号に対応する第1リールR1〜第3リールR3を仮停止させる1回の第1擬似遊技を実行する。また、図10(I)に示すように、リール演出決定手段29は、第1擬似遊技をリール制御手段24に実行させる場合、表示役格納領域44にセットされている表示役を先頭方向にシフトしないように構成されている。なお、リール演出決定手段29は、第1擬似遊技の実行時において第2表示役格納領域44b〜第8表示役格納領域44hのうち少なくとも1つに表示役がセットされている場合には、第1リールR1〜第3リールR3を仮停止した後に再度潜伏状態に移行する。
図10(J)は、リール演出決定手段29が第1擬似遊技をリール制御手段24に実行させ、第1リールR1〜第3リールR3が仮停止した後に、スタートレバーSLが開始操作されスタートスイッチ73が開始操作を検出した場合における表示役格納領域44の状態を示している。本実施形態において、リール演出決定手段29は、第1リールR1〜第3リールR3が仮停止した後に、スタートレバーSLが開始操作されスタートスイッチ73が開始操作を検出したことに基づき、フリーズを終了させて本遊技に係る処理を実行するように構成されている。また、図10(J)に示すように、リール演出決定手段29は、表示役格納領域44に表示役がセットされている場合には、表示役を先頭方向にシフトするとともに、第1表示役格納領域44aにセットされている表示役についてはクリアするように構成されている。
そして、リール演出決定手段29は、図10(J)〜図10(N)に示すように、第2表示役格納領域44b〜第6表示役格納領域44fに表示役がセットされている場合、つまり潜伏状態が終了するまでに実行される本遊技の回数が残り5回〜残り1回となっている状態でスタートレバーSLが開始操作されスタートスイッチ73が開始操作を検出した場合に、表示役をセットする表示役格納領域を、現在セットしている表示役格納領域から先頭方向に1バイトずつシフトするように構成されている。また、リール演出決定手段29は、図10(K)に示す状態から図10(L)に示す状態に移行する場合において、上述した図10(E)に示す状態から図10(F)に示す状態に移行する場合と同様の処理を実行する。そして、図10(O)に示すように、リール演出決定手段29は、第1表示役格納領域44aに表示役がセットされた状態で、スタートレバーSLが開始操作されスタートスイッチ73が開始操作を検出した場合に、2回目の潜伏状態に移行してから5回の本遊技が実行されたと判定して潜伏状態を終了し、図10(I)に示した状態の時と同様に、フリーズを発生させ本遊技を遅延させ、第1擬似遊技をリール制御手段24に実行させる。また、2回目の第1擬似遊技をリール制御手段24に実行させた後、リール演出決定手段29は、上述した図10(J)に示した第1擬似遊技後の処理と同様の処理を実行し、表示役格納領域44にセットされる表示役を図10(P)に示す状態にする。
このように、リール演出決定手段29は、リール演出抽選により第1擬似遊技を実行すると決定した場合に、8回の本遊技の後に第1擬似遊技を実行できるようにするために第8表示役格納領域44hに表示役をセットし、第1擬似遊技の実行回数がコンボ回数に達するまで、潜伏状態が終了するまでに必要な本遊技の実行回数が残り3回となった状態でスタートレバーSLが開始操作されスタートスイッチ73が開始操作を検出する都度、第4表示役格納領域44dにセットしていた表示役を第3表示役格納領域44cにセットするとともに、第8表示役格納領域44hに新たな表示役をセットする。そして、リール演出決定手段29は、コンボ抽選によって決定されるコンボ回数の第1擬似遊技をリール制御手段24に実行させるまで、第1擬似遊技が実行された時点で第6表示役格納領域44fに表示役がセットされていることに基づき、それぞれの第1擬似遊技をリール制御手段24に実行させた後に潜伏状態に移行し、1回の本遊技が実行されるごとに第2表示役格納領域44b〜第6表示役格納領域44fにセットされている表示役を先頭方向にシフトすることで、2回目以降の第1擬似遊技を5回の本遊技の実行ごとに実行させることができる。
なお、第3表示役格納領域44cに表示役がセットされた状態における第1擬似遊技表示役抽選において、リール演出決定手段29は、セットされている表示役が弱レア役である場合には、表示役抽選テーブルBを参照して抽選を実行して表示役を決定し、セットされている表示役が強レア役である場合には、表示役抽選テーブルCを参照して抽選を実行して表示役を決定する。図9に示すように、表示役抽選テーブルBは、弱レア役の当選確率が高く設定されており、表示役抽選テーブルCは、強レア役に必ず当選するように設定されている。
また、セットされている表示役がチャンス役である場合、リール演出決定手段29は、表示役抽選テーブルBと表示役抽選テーブルCとのいずれを参照するかを抽選により決定し、決定した表示役抽選テーブルを参照して第1擬似遊技表示役抽選を実行する。そして、リール演出決定手段29は、決定した表示役を第8表示役格納領域44hにセットする。なお、リール演出決定手段29は、コンボ抽選で1回、つまり第1擬似遊技を連続実行しないと決定し、かつ第1擬似遊技表示役抽選においてチャンス役に当選した場合には、第3表示役格納領域44cにチャンス役がセットされた際に再度コンボ抽選を実行する。
また、本実施形態において、リール演出決定手段29は、表示役格納領域44に第1擬似遊技に基づく表示役をセットした状態で、内部抽選でリプレイに当選した遊技において、クリアリプレイの打順でストップボタンB1〜ストップボタンB3が押下操作された場合に、所定の取消条件が成立したと判定し、擬似遊技抽選としての再抽選処理を実行するように構成されている。再抽選処理において、リール演出決定手段29は、表示役がセットされている表示役格納領域をOFF状態にし表示役をクリア(取消)するとともに、OFF状態に変更した表示役格納領域から第1表示役格納領域44aまでのそれぞれに、表示役をセットするか否かを再抽選処理で決定する。例えば、第4表示役格納領域44dに表示役をセットした状態で、内部抽選でリプレイに当選した遊技において、クリアリプレイの打順でストップボタンB1〜ストップボタンB3が押下操作された場合、リール演出決定手段29は、第4表示役格納領域44dにセットされている表示役を取り消すとともに、第1表示役格納領域44a〜第4表示役格納領域44dのそれぞれに対して、再抽選処理を実行し、当選した表示役格納領域に表示役をセットする。ここで、再抽選処理で表示役に当選する確率は、第1メイン演出状態でのリール演出抽選において擬似遊技に当選する確率と同確率である。また、表示役に当選した場合、リール演出決定手段29は、表示役抽選テーブルAを参照して第1擬似遊技表示役抽選を実行し、弱レア役と、強レア役と、チャンス役とのいずれを仮停止表示可能とするかを決定する。
第2擬似遊技処理を実行する場合、リール演出決定手段29は、まず、リール演出として擬似遊技に当選した遊技において、図柄組合せ抽選としての第2擬似遊技表示役抽選を実行し、当選した表示役を、第8表示役格納領域44hにセットする。第2擬似遊技表示役抽選において、リール演出決定手段29は、図9に示す表示役抽選テーブルDを参照して抽選を実行し、表示役を決定する。第2表示役格納領域44b〜第8表示役格納領域44hに表示役がセットされた場合、リール演出決定手段29は、1回の遊技の実行ごとに表示役をセットする表示役格納領域を、現在セットしている表示役格納領域から末端から先頭の方向に1バイトずつシフトする。
第8表示役格納領域44hに表示役がセットされてから8回の本遊技が実行され、第1表示役格納領域44aに表示役がセットされた状態でスタートレバーSLが開始操作されスタートスイッチ73が開始操作を検出した場合、リール演出決定手段29は、フリーズを発生させて各リールの回転を遅延し、スタートスイッチ73から出力されたスタート信号を仮スタート信号として処理し、リール制御手段24に第1リールR1〜第3リールR3を仮回転開始させる。そして、リール演出決定手段29は、ストップスイッチ74から出力されたリール仮停止信号に基づき、リール制御手段24にリール仮停止信号に対応する第1リールR1〜第3リールR3を仮停止させる1回の第2擬似遊技を実行する。つまり、リール演出決定手段29は、リール演出抽選によって第2擬似遊技をリール制御手段24に実行させると決定した場合に、第8表示役格納領域44hに表示役をセットすることで、本遊技の実行回数の合計が所定の遊技回数(本実施例では8回)となるまで継続する第2擬似遊技が実行されない潜伏状態に移行し、第1表示役格納領域44aに表示役がセットされ潜伏状態が終了した後に、第2擬似遊技をリール制御手段24に実行させるように構成されている。
また、リール演出決定手段29は、メイン演出状態が第1メイン演出状態から第2メイン演出状態に移行した遊技の次の遊技において、スタートレバーSLが開始操作されてスタートスイッチ73が開始操作を検出したことに基づき、フリーズを発生させて各リールの回転を遅延し、第2擬似遊技開始時処理を実行する。第2擬似遊技開始時処理を実行する場合、リール演出決定手段29は、まず、第2擬似遊技開始時表示役を、第1表示役格納領域44aにセットする。ここで、第2擬似遊技開始時表示役は、第1リールR1〜第3リールR3の中段からなる無効ライン上にBAR図柄から構成される図柄組合せ「BAR−BAR−BAR」が仮停止表示される図柄組合せである。
次に、リール演出決定手段29は、リール制御手段24に第1リールR1〜第3リールR3を仮回転開始させる。そして、リール演出決定手段29は、ストップスイッチ74から出力されたリール仮停止信号に基づき、リール制御手段24にリール仮停止信号に対応する第1リールR1〜第3リールR3を仮停止させる1回の第2擬似遊技開始時処理を実行する。本実施形態において、リール演出決定手段29は、ストップボタンB1〜ストップボタンB3の押下タイミングによらず、第1リールR1〜第3リールR3の仮停止時に第2擬似遊技開始時表示役を構成する図柄を仮停止表示するようにリール制御手段24を制御する。
リール演出決定手段29は、3回の第2擬似遊技開始時処理を実行した場合に、第2擬似遊技開始時処理を継続するか否かを第2擬似遊技開始時継続抽選処理により決定し、第2擬似遊技開始時継続抽選処理において第2擬似遊技開始時処理を継続しない(非当選)と決定した場合に、第2擬似遊技開始時処理を終了する。
また、本実施形態において、リール演出決定手段29は、表示役格納領域44に第2擬似遊技に基づく表示役をセットしている状態で、メイン演出状態が第2メイン演出状態から第1メイン演出状態に移行した場合に、表示役格納領域44をクリア、つまり第1表示役格納領域44a〜第8表示役格納領域44hにセットされている表示役を消去し、決定していた第2擬似遊技の実行を中止するように構成されている。
また、本実施形態において、リール演出決定手段29は、表示役格納領域44に第2擬似遊技に基づく表示役をセットした状態で、内部抽選でリプレイに当選した遊技において、クリアリプレイの打順でストップボタンB1〜ストップボタンB3が押下操作された場合に、所定の取消条件が成立したと判定し、擬似遊技抽選としての再抽選処理を実行するように構成されている。再抽選処理において、リール演出決定手段29は、表示役がセットされている表示役格納領域をOFF状態にし表示役を取り消すとともに、OFF状態に変更した表示役格納領域から第1表示役格納領域44aまでのそれぞれに、表示役をセットするか否かを再抽選処理で決定する。ここで、再抽選処理で表示役に当選する確率は、第2メイン演出状態でのリール演出抽選において擬似遊技に当選する確率と同確率である。また、表示役に当選した場合、リール演出決定手段29は、第2擬似遊技表示役抽選を実行し、弱レア役と強レア役とのいずれを仮停止表示可能とするかを決定する。
また、本実施形態において、リール演出決定手段29は、メイン演出状態が第2メイン演出状態であり、内部抽選でリプレイに当選した遊技において、高確移行リプレイの打順でストップボタンB1〜ストップボタンB3が押下操作された場合、第2擬似遊技表示役抽選の実行時に参照する表示役抽選テーブルを、表示役抽選テーブルDから表示役抽選テーブルEに変更する。図9に示すように、表示役抽選テーブルEは、表示役抽選テーブルDと比べて強レア役の当選確率が高く構成されている。なお、リール演出決定手段29は、メイン演出状態が第2メイン演出状態であり、内部抽選でリプレイに当選した遊技において、高確終了リプレイの打順でストップボタンB1〜ストップボタンB3が押下操作された場合、第2擬似遊技表示役抽選の実行時に参照する表示役抽選テーブルを、表示役抽選テーブルEから表示役抽選テーブルDに変更する。
第3擬似遊技処理を実行する場合、リール演出決定手段29は、まず、メイン演出状態が第3メイン演出状態に移行した次の遊技において、スタートレバーSLが開始操作されてスタートスイッチ73が開始操作を検出したことに基づき、フリーズを発生させて各リールの回転を遅延し、特別図柄組合せ抽選としての第3擬似遊技表示役抽選を実行し、当選したと判定した特別図柄組合せとしての第3擬似遊技表示役を、第1表示役格納領域44aにセットする。第3擬似遊技表示役抽選において、リール演出決定手段29は、図9に示す表示役抽選テーブルFを参照して抽選を実行し、第3擬似遊技表示役の当否を決定する。ここで、第3擬似遊技表示役は、第1リールR1〜第3リールR3の中段からなる無効ライン上に赤7図柄「赤7」から構成される図柄組合せ「赤7−赤7−赤7」が仮停止表示される第3擬似遊技表示役(7揃い)と、第1リールR1〜第3リールR3の中段からなる無効ライン上にBAR図柄「BAR」から構成される図柄組合せ「BAR−BAR−BAR」が表示される第3擬似遊技表示役(BAR揃い)とから構成される。また、第3擬似遊技表示役抽選において非当選(ハズレ)となった場合、リール演出決定手段29は、第1リールR1と第3リールR3の中段に赤7図柄「赤7」が仮停止表示され、第2リールR2の中段に赤7図柄以外の図柄が仮停止表示されるハズレ表示役(7煽り)と、第1リールR1と第3リールR3の中段にBAR図柄「BAR」が仮停止表示され、第2リールR2の中段にBAR図柄以外の図柄が仮停止表示されるハズレ表示役(BAR煽り)とのいずれか表示役として選択する。
次に、リール演出決定手段29は、リール制御手段24に第1リールR1〜第3リールR3を仮回転開始させる。ここで、リール制御手段24は、第3擬似遊技表示役抽選の結果に基づき、第1リールR1〜第3リールR3を所定の回数回転させた後、第1リールR1と第3リールR3とを仮停止し、第1リールR1と第3リールR3とに第3擬似遊技表示役を構成する同一の図柄(「赤7」又は「BAR」)を仮停止表示させる。
そして、リール演出決定手段29は、ストップボタンB2が押下操作されたことによりストップスイッチ74から出力されたリール仮停止信号に基づき、リール制御手段24に第2リールR2を仮停止させる1回の第3擬似遊技を実行する。本実施形態において、表示役として第3擬似遊技表示役に当選した場合、リール演出決定手段29は、ストップボタンB2の押下タイミングによらず、第2リールR2の仮停止時に第3擬似遊技表示役を構成する図柄を仮停止表示するようにリール制御手段24を制御する。第1リールR1〜第3リールR3が仮停止した後にスタートレバーSLが開始操作されスタートスイッチ73からスタート信号が出力された場合、リール演出決定手段29は、第3擬似遊技を再開する。第3擬似遊技は、4回連続で第3擬似遊技表示役に当選した場合又は所定回数として5回連続で実行した場合に終了する。このように、4回又は5回連続して実行され、各リールの回転開始時に第3擬似遊技表示役に当選するか否かを抽選する第3擬似遊技表示役抽選が実行される一連の第3擬似遊技は、本実施形態における特別リール演出を構成する。
なお、本実施形態において、リール演出決定手段29は、表示役格納領域44に第1擬似遊技〜第3擬似遊技に基づく表示役をセットした状態で、スロットマシン1の内部に設けられた設定変更スイッチ(不図示)が操作され、設定が変更された場合にも、所定の取消条件が成立したと判定し、再抽選処理を実行する。設定が変更された場合に実行する再抽選処理は、上述した表示役格納領域44に第1擬似遊技に基づく表示役をセットした状態で、内部抽選でリプレイに当選した遊技において、クリアリプレイの打順でストップボタンB1〜ストップボタンB3が押下操作された場合に実行する再抽選処理と同様である。
リール演出決定手段29は、リール演出抽選において擬似遊技以外のリール演出に当選した場合に、フリーズを発生させて、上述したリールロックや、逆回転を実行する。また、リール演出決定手段29は、リール演出として、リプレイに当選した遊技において特別上乗せ特化リプレイの打順でストップボタンB1〜ストップボタンB3が押下操作された場合に、複数回第1リールR1〜第3リールR3を回転及び停止させ、1回目の回転停止後において、マックスベットボタンMBが押下操作されたことをベットスイッチ72が検出したことに基づき出力されるベット信号を受信した場合に各リールを回転開始する特別上乗せ特化演出を有する。ここで、特別上乗せ特化演出は、第1リールR1〜第3リールR3を回転及び停止し、各リールが停止した状態でマックスベットボタンMBが押下操作されたことをベットスイッチ72が検出した場合に再度各リールの回転及び停止する特別上乗せ特化リール演出を複数回(本実施形態では3回)以上実行するリール演出である。
演出制御手段30は、記憶部40に記憶されている演出データに基づいて、例えば、表示装置81を用いて行う表示演出や音響装置83を用いて行う音響演出に関する制御を行う。具体的には、メダルの投入、シングルベットボタンBT、マックスベットボタンMB、スタートレバーSL、ストップボタンB1〜ストップボタンB3に対する操作等への遊技者によるスロットマシン1の各構成の操作時や、遊技状態の変動等の遊技イベントの発生時に、ランプ及びLEDの点灯あるいは点滅、表示装置81の表示内容の変化、スピーカからの音の出力等を実行することにより、遊技を盛り上げたり、遊技を補助するための演出の実行制御を行う。また、演出制御手段30は、リール演出決定手段29が擬似遊技をリール制御手段24に実行させる場合に、表示装置81に「擬似遊技実行中」等の、現在擬似遊技が実行されている旨を示す表示演出を実行する。
また、図11に示すように、演出制御手段30は、複数の演出状態を有しており、演出状態格納領域48にセットされている演出状態に基づき、上述した各種演出の実行制御を行う。本実施形態のスロットマシン1では、演出状態として、通常演出状態と、複数のCZ状態と、特別演出状態としての複数のアシストタイム状態(以下、「AT状態」と記載)とを備えている。
通常演出状態は、複数種類の演出状態の中で初期状態に相当する演出状態で、他の演出状態に移行するまで継続する演出状態である。通常演出状態において、演出制御手段30は、遊技状態がボーナス成立状態であり、擬似遊技を実行し表示役を仮停止表示可能な場合に、AT状態に関する演出抽選として、AT状態移行抽選が実行されるCZ状態に移行するか否かを決定するCZ移行抽選を実行する。このように、CZ移行抽選の実行契機となる弱レア役を構成する図柄組合せ(RPA(RPB)−BLA−RPA(RPB))及び強レア役を構成する図柄組合せ(RPA(RPB)−BLB−RPA(RPB))は、本実施形態における契機図柄組合せを構成する。なお、演出制御手段30は、遊技状態が通常状態であり、本遊技において弱レアリプレイ及び強レアリプレイを停止表示可能な場合にも、CZ移行抽選を実行するように構成してもよく、このように構成した場合、CZ移行抽選の実行契機となる弱レアリプレイ及び強レアリプレイとは、本実施形態における契機役を構成する。
また、通常演出状態において、演出制御手段30は、リール演出決定手段29が第1擬似遊技処理を実行する場合に、記憶部40の第1表示役格納領域44aにセットされている表示役に基づき演出抽選としてのCZ移行抽選処理又はAT移行抽選処理を行うとともに、記憶部40のカウンタ記憶手段43に記憶されているコンボ継続カウンタの値に基づきCZ移行抽選処理を実行する。
また、演出制御手段30は、第1表示役格納領域44a〜第8表示役格納領域44hのうちいずれかの表示役格納領域に表示役がセットされ、第1擬似遊技の実行がリール演出決定手段29によって決定されてから8回の本遊技が実行されるまで、第1擬似遊技が実行されない状態が継続する潜伏状態が終了するまでにおいて、第1擬似遊技がリール制御手段24に実行されることを示唆する示唆演出を実行する。本実施形態において、演出制御手段30は、示唆演出として、第1表示役格納領域44a〜第5表示役格納領域44eに表示役がセットされている場合に、第1擬似遊技がリール制御手段24に実行されることを示唆することで、第1擬似遊技の実行までに必要な本遊技の回数を先に予測することができる先読み演出と、リール演出決定手段29によって潜伏状態に移行したことを契機として、先読み演出が実行される可能性があることを示唆する煽り演出とを実行する。つまり、本実施形態の演出制御手段30は、1回目の第1擬似遊技に係る処理をリール演出決定手段29が実行し始め潜伏状態に移行した場合に、まず煽り演出を開始し、潜伏状態において3回の本遊技が実行された後に、先読み演出を開始するように構成されている。また、演出制御手段30は、リール演出決定手段29がコンボ回数の第1擬似遊技を実行するまでの間、各第1擬似遊技の実行後に再度移行する潜伏状態において実行される5回の本遊技中に、先読み演出を実行する。
先読み演出の実行時において、演出制御手段30は、表示装置81に先読み表示領域82(図1参照)を表示させる。先読み表示領域82は、第1先読み表示領域82a〜第5先読み表示領域82eから構成されている。演出制御手段30は、第1表示役格納領域44aに表示役がセットされている場合に、第1先読み表示領域82aに擬似遊技示唆図柄を表示し、第2表示役格納領域44bに表示役がセットされている場合に、第2先読み表示領域82bに擬似遊技示唆図柄を表示し、第3表示役格納領域44cに表示役がセットされている場合に、第3先読み表示領域82cに擬似遊技示唆図柄を表示し、第4表示役格納領域44dに表示役がセットされている場合に、第4先読み表示領域82dに擬似遊技示唆図柄を表示し、第5表示役格納領域44eに表示役がセットされている場合に、第5先読み表示領域82eに擬似遊技示唆図柄を表示する。
上述した通り、第2表示役格納領域44b〜第5表示役格納領域44eに表示役がセットされている場合、スタートレバーSLが開始操作されスタートスイッチ73が開始操作を検出する都度、リール演出決定手段29によって1回の遊技の実行ごとに表示役が表示役格納領域44の先頭方向に1バイトずつ移動することから、演出制御手段30は、1回の遊技の実行ごとに擬似遊技示唆図柄を表示する先読み表示領域を、第5先読み表示領域82eから第1先読み表示領域82aの方向に先読み表示領域1つ分移動する。そして、第1表示役格納領域44aに表示役がセットされた状態、つまり第1先読み表示領域82aに擬似遊技示唆図柄が表示された状態で、スタートレバーSLが開始操作されスタートスイッチ73が開始操作を検出した場合、リール演出決定手段29は、第1擬似遊技をリール制御手段24に実行させるように構成されている。つまり、演出制御手段30は、リール演出決定手段29が第1擬似遊技をリール制御手段24に実行させると決定し、8回の本遊技が実行されるまで継続する潜伏状態に移行した場合に、潜伏状態が終了するまでに実行される遊技(本実施形態では潜伏状態が終了する5回前からの遊技)において、表示役がセットされる表示役格納領域が1回の遊技の実行ごとに表示役格納領域44の先頭方向に1バイトずつ移動することに対応して、先読み表示領域82に表示される擬似遊技示唆図柄を1回の遊技ごとに第5先読み表示領域82eから第1先読み表示領域82aの方向に先読み表示領域1つ分移動することで、第1擬似遊技がリール制御手段24に実行されることを示唆する先読み演出を表示装置81の先読み表示領域82で実行させるように構成されている。
このように、本実施形態のスロットマシン1は、表示役が仮停止表示可能な場合に、遊技者にとって有利な特典であるAT状態に関する演出抽選としてCZ移行抽選を実行するように構成され、リール制御手段24により遊技状態がボーナス成立状態である場合には弱レアリプレイ及び強レアリプレイが停止表示不可能に設定されることで、本遊技の実行時よりも仮停止表示可能となる確率が高くなる第1擬似遊技をリール制御手段24に実行させると決定した場合に、8回の本遊技が実行されるまで継続する潜伏状態に移行し、潜伏状態が終了した後に第1擬似遊技を実行するとともに、リール演出決定手段29が潜伏状態に移行してから潜伏状態を終了するまでに実行される本遊技において、第1擬似遊技がリール制御手段24に実行されることを示唆する先読み演出を実行する。これにより、本実施形態のスロットマシン1は、第1擬似遊技をリール制御手段24に実行させると決定した遊技から、リール制御手段24に第1擬似遊技が実行されるまでに実行される複数の遊技にわたって、有利な特典の付与に対する期待感を継続して与えることができる。
また、上述した通り、リール演出決定手段29は、リール演出抽選により第1擬似遊技を実行すると決定した場合に、8回の本遊技の後に第1擬似遊技を実行できるようにするために第8表示役格納領域44hに表示役をセットするとともに、第1擬似遊技の実行回数がコンボ回数に達するまで、潜伏状態が終了するまでに必要な本遊技の実行回数が残り3回となる第3表示役格納領域44cに表示役がセットされる都度、第8表示役格納領域44hに表示役をセットする。そして、リール演出決定手段29は、コンボ抽選によって決定されるコンボ回数の第1擬似遊技をリール制御手段24に実行させるまで、第1擬似遊技が実行された時点で第5表示役格納領域44eに表示役がセットされていることに基づき、それぞれの第1擬似遊技をリール制御手段に実行させた後に潜伏状態に移行することで、2回目以降の第1擬似遊技を5回の本遊技の実行ごとに実行させることができる。
つまり、演出制御手段30は、リール演出決定手段29が第1擬似遊技をリール制御手段24に実行させると決定し、8回の本遊技が実行されるまで継続する潜伏状態に移行した場合に、潜伏状態が終了するまでに実行される遊技(本実施形態では潜伏状態が終了する5回前からの遊技)において、表示役がセットされる表示役格納領域が1回の遊技の実行ごとに表示役格納領域44の先頭方向に1バイトずつ移動することに対応して、先読み表示領域82に表示される擬似遊技示唆図柄を1回の遊技ごとに第5先読み表示領域82eから第1先読み表示領域82aの方向に先読み表示領域1つ分移動することで、第1擬似遊技がリール制御手段24に実行されることを示唆する先読み演出を表示装置81の先読み表示領域82で実行させるとともに、第1擬似遊技の実行回数がコンボ回数未満である場合には、潜伏状態が終了し第1擬似遊技が実行された後、第5表示役格納領域44eに表示役がセットされていることに基づき、再度潜伏状態に移行する際に第5先読み表示領域82eに擬似遊技示唆図柄を表示させることで、第1擬似遊技の実行回数がコンボ回数となるまで先読み演出を連続して実行するように構成されている。
この構成により、本実施形態のスロットマシン1は、表示役が仮停止表示可能な場合に、遊技者にとって有利な特典であるAT状態に関する演出抽選としてCZ移行抽選を実行するように構成され、リール制御手段24により遊技状態がボーナス成立状態である場合には弱レアリプレイ及び強レアリプレイが停止表示不可能に設定されることで、本遊技の実行時よりも表示役を仮停止表示可能となる確率が高くなる擬似遊技をリール制御手段24に実行させると決定した場合に、8回の本遊技が実行されるまで継続する潜伏状態が終了した後に第1擬似遊技を実行するとともに、潜伏状態において実行される本遊技において、第1擬似遊技がリール制御手段24に実行されることを示唆する先読み演出を実行する。そして、本実施形態のスロットマシン1は、第1擬似遊技の実行回数がコンボ抽選により決定されたコンボ回数になるまで、第1擬似遊技をリール制御手段24に実行させた後に潜伏状態に移行することで、第1擬似遊技の実行回数がコンボ回数となるまで先読み演出を連続して実行する。これにより、本実施形態のスロットマシン1は、第1擬似遊技をリール制御手段24に実行させると決定した遊技から、リール制御手段24に第1擬似遊技が実行される回数がコンボ抽選により決定されたコンボ回数になるまでに実行される複数回の潜伏状態において実行される本遊技にわたって、有利な特典の付与に対する期待感を継続して与えることができる。
また、本実施形態において、演出制御手段30は、演出状態を通常演出状態からCZ状態に移行すると決定した状態で、表示役格納領域44に表示役がセットされている場合、内部抽選でリプレイに当選した遊技においてクリアリプレイの打順を報知する打順報知演出を実行するように構成されている。上述した通り、リール演出決定手段29は、表示役格納領域44に表示役がセットされている状態で、内部抽選でリプレイに当選した遊技においてクリアリプレイの打順が押下操作された場合に、再抽選処理を実行するように構成されている。演出制御手段30は、演出状態を通常演出状態からCZ状態に移行すると決定し、再抽選処理を実行した場合又は表示役格納領域44に表示役がセットされていない場合に、CZ状態における各種制御処理を実行する。このため、本実施形態のスロットマシン1は、通常演出状態で先読み演出が実行されている状態で、演出状態がCZ状態に移行した場合であっても、再抽選処理が実行されるため、擬似遊技が実行され表示役が仮停止表示可能な場合にAT移行抽選の当選確率が高く構成された第2CZ状態(後述)のAT移行抽選の当選確率も、選択可能な他のCZ状態(第1CZ状態、第3CZ状態)と略同一の当選確率となる。
この構成により、本実施形態のスロットマシン1は、擬似遊技をリール制御手段24に実行させると決定してから擬似遊技が実行されるまで、つまり表示役格納領域44に表示役がセットされている状態で、所定の取消条件として、内部抽選でリプレイに当選しかつクリアリプレイの打順でストップボタンB1〜ストップボタンB3が押下操作されたことをストップスイッチ74が検出した場合に、決定していた擬似遊技を取り消すとともに、再抽選処理を実行し擬似遊技をリール制御手段24に実行させるか否かを決定することにより、所定の取消条件が成立する以前に決定していた擬似遊技が、所定の取消条件の成立により一度取り消され、改めて再抽選処理によりリール制御手段24に実行させるか否かが決定されるため、遊技性が損なわれる制御処理の発生を防ぎ、遊技者の遊技に対する興趣を損なうことを防ぐことができる。
本実施形態において、演出制御手段30は、擬似遊技示唆図柄として、第1先読み表示領域82aに表示された遊技において擬似遊技が実行されることを遊技者に報知する通常擬似遊技示唆図柄と、第1先読み表示領域82aに表示された遊技において擬似遊技が実行される場合に、表示役としてAT移行抽選処理の実行契機となる特別表示役としての強レア役を表示可能となっていることを遊技者に報知する特別擬似遊技示唆図柄とを備えている。また、演出制御手段30は、先読み演出の実行時において、擬似遊技示唆図柄を表示しない先読み表示領域には、擬似遊技示唆図柄とは異なる図柄を表示する。
CZ状態は、演出状態が通常演出状態である場合に実行されるCZ移行抽選処理に当選した場合に移行する演出状態であり、第1CZ状態〜第3CZ状態のうちいずれか1つを遊技者に選択させる通常CZ状態と、特別CZ状態とを有し、それぞれAT移行抽選処理を実行し、AT移行抽選処理に当選した場合には当選したAT状態に移行し、AT移行抽選処理に当選する以前に各CZ状態に設定されている終了条件が成立した場合には通常演出状態に移行する。演出制御手段30は、通常CZ状態への移行条件が成立した遊技の実行後に、第1CZ状態〜第3CZ状態のいずれか1つを遊技者に選択させるCZ状態選択報知演出を実行する。
第1CZ状態は、1回の遊技ごとに当選役又は表示役に基づきAT移行抽選処理における当選確率を増加させるか否かを確率積上抽選処理により決定し、予め設定された遊技回数(例えば、15ゲーム)の遊技の実行後に確率積上抽選処理により決定された当選確率に基づきAT移行抽選処理を実行するCZ状態である。
第2CZ状態は、1回の遊技ごとに当選役又は表示役に基づきAT移行抽選処理を実行するCZ状態であり、予め設定された遊技回数(例えば、10ゲーム)の遊技が実行されるまで毎ゲームAT移行抽選処理が実行される。また、本実施形態において、第2CZ状態は、表示役に基づくAT移行抽選の当選確率が、当選役に基づくAT移行抽選の当選確率よりも高く構成されている。
第3CZ状態は、遊技者に決定ボタンJGBを押下操作された場合に決定スイッチ76から出力され操作受付手段28から入力コマンドとして送信される演出信号を累積し、累積した値を用いてAT移行抽選処理を実行するCZ状態である。演出制御手段30は、演出状態が通常演出状態からCZ状態に移行し、第3CZ状態が選択された場合に、所定の検出条件が成立したと判定し決定スイッチ76を検出状態に移行することで、決定スイッチ76から出力され操作受付手段28から入力コマンドとして送信される演出信号を検出可能にする。演出制御手段30は、第3CZ状態を開始した遊技において、決定ボタンJGBを遊技者に押下操作させる押下操作指示演出を実行するとともに、決定ボタンJGBが押下操作され決定スイッチ76から演出信号が出力される都度操作受付手段28から出力される入力コマンドを検出可能な検出状態に移行する。
そして、演出制御手段30は、決定ボタンJGBが押下操作され操作受付手段28から入力コマンドが出力される都度記憶部40のカウンタ記憶手段43の演出累積カウンタを1加算するとともに、演出累積カウンタを加算する加算処理を継続するか否かを押下継続抽選手段30aが操作継続抽選としての押下継続抽選により決定する。演出制御手段30は、押下継続抽選手段30aが加算処理を継続しない、つまり検出状態を継続しないと決定した場合に、遊技者に加算処理が終了したことを報知し、次の遊技で演出累積カウンタの値に基づきAT移行抽選処理を実行する。
この構成により、本実施形態のスロットマシン1は、演出状態が通常演出状態からCZ状態に移行し、第3CZ状態が選択された場合に、決定スイッチ76が押下操作を検出したことに基づいて、AT移行抽選における当選確率を決定する構成となっており、決定スイッチ76が検出した遊技者による押下操作によって、後の演出に対する遊技者の期待感を変化させることができ、遊技者の演出に対する興趣を向上させることができる。
なお、加算処理を継続すると判定している状態で、ジョグダイヤルJG以外の操作検出手段であるストップスイッチ74が、ストップボタンB1〜ストップボタンB3の押下操作を検出し、リール制御手段24によって第1リールR1〜第3リールR3が停止されることで遊技が進行した場合には、演出制御手段30の有する自動継続抽選手段30bによって、加算処理と、押下操作継続抽選処理と同様の自動継続抽選処理とを自動で実行し、AT移行抽選処理を実行するように構成されている。
この構成により、本実施形態のスロットマシン1は、検出条件が成立した状態でストップスイッチ74がストップボタンB1〜ストップボタンB3の押下操作を検出し、リール制御手段24によって第1リールR1〜第3リールR3が停止されることで遊技が進行した場合であっても、自動継続抽選手段30bが自動継続抽選を実行し、自動継続抽選において検出状態を継続すると決定したことに基づいて、自動継続抽選手段30bが演出制御手段30にAT移行抽選の当選確率を決定させるため、検出条件が成立した状態で遊技を進行した遊技者に対しても、後の演出に対する期待感を変化させることができるため、遊技者の演出に対する興趣を向上させることができる。
このように、演出状態が第3CZ状態に移行し所定の検出条件が成立した場合に、決定ボタンJGBが押下操作されたことを検出可能な検出状態に移行する決定スイッチ76は、本実施形態における特定操作検出手段を構成する。また、押下継続抽選手段30aが検出状態を継続しないと決定するまでに、決定スイッチ76が押下操作を検出した回数の累積を計数する演出累積カウンタを有するカウンタ記憶手段43の記憶値に基づきAT移行抽選の当選確率を決定する演出制御手段30は、本実施形態における確率決定手段を構成する。
特別CZ状態は、第3擬似遊技処理において表示役として第3擬似遊技表示役に当選する都度、特別CZ状態終了後に、遊技媒体の付与に関して遊技者により有利な演出モードに基づく特典演出処理が実行されるAT状態に変更するCZ状態である。本実施形態のスロットマシン1は、演出状態として特別CZ状態に移行した場合、メイン演出状態を第3メイン演出状態に移行させることで、第3擬似遊技処理の実行時にリール演出決定手段29から送信されるスタートコマンドに基づき特別CZ状態における各種処理を演出制御手段30に実行させる。
特別CZ状態において、演出制御手段30は、1回第3擬似遊技表示役に当選した場合に、特別CZ状態の終了後に演出状態をAT状態に移行すると決定し、2回第3擬似遊技表示役に当選した場合に、特別CZ状態の終了後に演出状態をAT状態に移行するとともに第1演出モードを選択し、カウンタ記憶手段43のAT枚数上乗せカウンタの記憶値に所定の値(例えば、100)を加算(以下、AT枚数上乗せカウンタの記憶値を加算することを「上乗せ」と記載)する特典演出処理を実行し、3回第3擬似遊技表示役に当選した場合に、第1演出モードと第2演出モードとを選択し、上述した上乗せ報知演出と第2演出モードによる特典演出処理として、特別CZ状態の終了後に移行する演出状態を上乗せ特化状態とし、4回第3擬似遊技表示役に当選した場合に、第1演出モードと、第2演出モードと、第3演出モードとを選択し、上述したAT枚数上乗せカウンタの記憶値に所定の値を加算する特典演出処理と、第3演出モードによる特典演出処理として、特別CZ状態の終了後に移行する演出状態を特別上乗せ特化状態とし、第2演出モードによる特典演出処理として、特別上乗せ特化状態の終了後に演出状態を上乗せ特化状態に移行する。ここで、上乗せ特化状態において上乗せされる値の期待値は、第1演出モードが選択された場合に上乗せされる所定の値よりも高く構成されている。また、特別特化状態において上乗せされる値の期待値は、上乗せ特化状態において上乗せされる値の期待値よりも高く構成されている。つまり、第1演出モード〜第3演出モードは、遊技媒体の付与に関して遊技者に有利な度合が段階的に異なるように構成されている。
この構成により、本実施形態のスロットマシン1は、第3擬似遊技の実行中に第3擬似遊技表示役に当選した回数によって、複数の演出モードのうちいずれの演出モードに基づく特典演出処理をAT状態に移行した場合に実行するかが決定されるとともに、第3擬似遊技が連続して実行されるため、第3擬似遊技の実行中は常にAT状態に移行した場合に選択される演出モードに対する期待感を遊技者に与えることができ、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。また、本実施形態のスロットマシン1は、第3擬似遊技の実行中に第3擬似遊技表示役に当選した回数が多いほど、AT状態に移行した場合に遊技媒体の付与に関して遊技者により有利な演出モードに基づく特典演出処理を実行するため、連続する第3擬似遊技中において遊技者に与える期待感が第3擬似遊技表示役に当選する都度増加するため、遊技者の遊技に対する興趣をより向上させることができる。また、本実施形態のスロットマシン1は、遊技者に遊技を擬似的に体験させる擬似遊技である第3擬似遊技によって特別リール演出が構成されることで、第3擬似遊技の実行時に遊技者に擬似的に遊技を実行させることができ、連続して実行される第3擬似遊技中に遊技者が遊技に飽きてしまうことを防ぎ、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
なお、本実施形態において、演出制御手段30は、特別CZ状態で第3擬似遊技表示役に当選しなかった場合に、特別CZ内部抽選を実行し、特別CZ内部抽選で当選した場合にカウンタ記憶手段43の特別CZ内部当選カウンタを1加算する処理を実行する。演出制御手段30は、特別CZ状態終了時において、特別CZ内部当選カウンタの記憶値と、第3擬似遊技表示役に当選する都度加算されるカウンタ記憶手段43の特別CZ当選カウンタの記憶値との和が4以上である場合に、第3擬似遊技表示役に4回当選したものとして扱うように構成されている。この構成により、本実施形態のスロットマシン1は、第3擬似遊技において第3擬似遊技表示役に当選しなかった場合にも、複数の演出モードの中で最も遊技媒体の付与に関して遊技者に有利な演出モードが選択される可能性があり、複数回実行される特別CZ状態の実行時に、常に遊技者に期待感を与えることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
AT状態は、AT移行抽選処理に当選した場合に移行する演出状態である。AT状態において、演出制御手段30は、打順ベル1〜打順ベル8の当選時に、配当が高い入賞役であるベルA、ベルBを入賞させる正解打順を報知する入賞補助演出を実行する。演出制御手段30は、ベルA、ベルBに入賞しメダルが払い出された場合に、カウンタ記憶手段43に記憶されているAT枚数カウンタの記憶値を、払い出されたメダルの枚数(本実施形態においては8枚)から規定投入枚数(本実施形態においては3枚)を引いた値(本実施形態においては5)だけ減算する処理を実行する。メダルの枚数がAT終了条件を満たした場合、つまりAT枚数カウンタの記憶値が0になった場合、演出制御手段30は、AT状態を終了し演出状態を通常演出状態に移行する。本実施形態において、演出制御手段30は、AT状態の開始時やAT状態中の各処理によりAT枚数カウンタの記憶値を上乗せすることで、AT終了条件を変更可能に構成されている。本実施形態において、演出制御手段30は、AT状態として、AT状態開始時と、通常AT状態と、通常上乗せ状態と、上乗せ特化状態と、特別上乗せ特化状態と、特典状態としての擬似ボーナス状態とを有している。
AT状態開始時は、演出状態がAT状態に移行した最初の遊技で実行されるAT状態である。演出制御手段30は、AT状態開始時において、第2擬似遊技開始時表示役に当選した回数に基づきAT枚数カウンタにセットする値を決定し、AT終了条件を設定する。通常AT状態は、当選役又は表示役に基づき他のAT状態に移行するか否かを抽選するとともに、AT状態中の擬似遊技における表示役の当選確率を変更するか否かを抽選するAT状態である。通常上乗せ状態、上乗せ特化状態及び特別上乗せ特化状態は、上乗せ抽選処理により決定した値をAT枚数上乗せカウンタに上乗せするAT状態である。なお、通常上乗せ状態、上乗せ特化状態及び特別上乗せ特化状態において上乗せされる値の期待値は、通常上乗せ状態よりも上乗せ特化状態の方が高く、上乗せ特化状態よりも特別上乗せ特化状態の方が高くなるように構成されている。
擬似ボーナス状態は、演出状態が通常AT状態であり、表示役格納領域44aに表示役がセットされている場合に実行される擬似ボーナス移行抽選に当選した場合に移行する演出状態であり、通常特典状態としての第1擬似ボーナス状態〜第3擬似ボーナス状態のうちいずれか1つを遊技者に選択させる通常擬似ボーナス状態と、特別特典状態としての特別擬似ボーナス状態とから構成されたAT状態であり、それぞれAT状態に関する特典としてAT枚数上乗せカウンタへの上乗せの付与の当否を決定する特典制御処理としての擬似ボーナス上乗せ処理を実行する。演出制御手段30は、通常擬似ボーナス状態への移行条件が成立した遊技において、それぞれ擬似ボーナス上乗せ処理の構成が異なる第1擬似ボーナス状態〜第3擬似ボーナス状態のいずれか1つを遊技者に選択させる擬似ボーナス状態選択報知演出を実行する。
第1擬似ボーナス状態は、擬似ボーナス上乗せ処理として、擬似ボーナス上乗せ処理が実行される可能性があることを報知する第1擬似ボーナス演出が実行される擬似ボーナス状態であり、予め設定された遊技回数(例えば、50ゲーム)の遊技が実行された場合に終了し、通常AT状態に移行する。
第2擬似ボーナス状態は、擬似ボーナス上乗せ処理として、予め設定された遊技回数(例えば、30ゲーム)の遊技が実行された場合に終了し、通常AT状態に移行する際に、カウンタ記憶手段43の上乗せ係数カウンタの記憶値と上乗せ倍率カウンタの記憶値とに基づき上乗せする値を決定する擬似ボーナス状態であり、上乗せ係数カウンタの記憶値と上乗せ倍率カウンタの記憶値とは、それぞれ当選役又は表示役によって加算される。
第3擬似ボーナス状態は、擬似ボーナス上乗せ処理として、擬似ボーナス上乗せ処理が実行されることを報知する第3擬似ボーナス演出が実行される擬似ボーナス状態であり、予め設定された遊技回数(例えば、20ゲーム)の遊技が実行された場合に終了し、通常AT状態に移行する。
特別擬似ボーナス状態は、所定の演出状態移行条件として特別擬似ボーナス状態への移行に当選した場合に移行する演出状態であり、1回の遊技で第1擬似ボーナス状態〜第3擬似ボーナス状態のそれぞれにおいて実行される擬似ボーナス上乗せ処理が同時に実行される擬似ボーナス状態であり、予め設定された遊技回数(例えば、40ゲーム)の遊技が実行された場合に終了し、通常AT状態に移行する。
この構成により、本実施形態のスロットマシン1は、演出状態として複数の擬似ボーナス状態を有しており、複数の擬似ボーナス状態のうち特別擬似ボーナス状態への移行に当選した場合に移行する特別擬似ボーナス状態において実行する擬似ボーナス上乗せ処理を、第1擬似ボーナス状態〜第3擬似ボーナス状態のそれぞれに設定された擬似ボーナス上乗せ処理から構成することで、特別擬似ボーナス状態のための擬似ボーナス上乗せ処理を別途設けることなく、第1擬似ボーナス状態〜第3擬似ボーナス状態とは異なる擬似ボーナス状態として構成することができ、データ量を増大することなく多様な遊技性を実現することができる。
ここで、リール演出決定手段29は、上述した通り、表示役格納領域44に第2擬似遊技に基づく表示役をセットしている状態で、メイン演出状態が第2メイン演出状態から第1メイン演出状態に移行した場合に、表示役格納領域44をクリアし、決定していた第2擬似遊技の実行を中止するように構成されている。つまり、演出制御手段30は、複数回の遊技の実行後に第1表示役格納領域44aに表示役がセットされ、第2擬似遊技がリール制御手段24に実行される際に擬似ボーナス移行抽選を実行することが決定されている状態で、打順ベル群1又は打順ベル群2の当選時に、停止順序判定手段24aがベルA、ベルBを入賞させることができる所定の停止順序でないと2回連続して判定した場合に、擬似ボーナス移行抽選の実行予定を取り消すように構成されている。
この構成により、本実施形態のスロットマシン1は、潜伏状態に移行してから本遊技の実行回数が8回となった後に第2擬似遊技を実行すると決定し、第2擬似遊技が実行されるまでに、ストップスイッチ74が検出した停止操作の順序を、停止順序判定手段24aがベルA、ベルBを入賞させることができない打順であると判定した場合に、決定していた第2擬似遊技の実行を中止することで、スロットマシン1の設計者が意図しない方法として、例えば演出状態がアシストタイム状態であり、メダルを規定投入枚数よりも多く払い出すベルA、ベルBを入賞させることができるストップボタンB1〜ストップボタンB3の押下順序を報知する入賞補助演出が実行されたにも関わらず、入賞補助演出に従わない打順でストップボタンB1〜ストップボタンB3が押下操作された場合に、第2擬似遊技の実行を中止し、第2擬似遊技の実行により擬似ボーナス移行抽選が実行されることを防ぐことができるため、第2擬似遊技の実行を遊技性に応じて効果的に実行できるとともに、遊技性が損なわれることを防ぎ、遊技者の遊技に対する興趣が損なわれることを防ぐことができる。
記憶部40は、制御部11が遊技の進行に応じて対応する構成を用いて各種演算を実行する場合に用いる各種データテーブルやプログラムを記憶しているとともに、制御部11が実行した各種演算の結果を格納する領域を有している。
テーブル記憶手段41は、制御部11が各種演算を実行する場合に用いるデータテーブルを記憶している。データテーブルには、例えば、内部抽選手段23が内部抽選処理の実行時に参照する内部抽選テーブル(図3参照)や、リール演出決定手段29がリール演出抽選処理の実行時に参照するリール演出抽選テーブル(図8参照)等が含まれる。制御部11は、フラグ格納領域42にセットされている各種フラグや、カウンタ記憶手段43に記憶されている各種カウンタの値等を参照し、テーブル記憶手段41に記憶されている複数のデータテーブルの中から各種処理に必要なデータテーブルを選択する。
フラグ格納領域42は、制御部11が各種演算を実行した結果に対応するフラグデータがセット(ON状態)されることで各種演算の実行結果を格納している。フラグ格納領域42に格納されるフラグには、例えば、リール演出決定手段29が第1擬似遊技処理を実行する場合に、第1擬似遊技の実行回数が連続実行回数に達するまでセットされるコンボフラグや、第1擬似遊技の実行回数が連続実行回数に達した場合にセットされるコンボ終了フラグ等が含まれる。制御部11は、フラグ格納領域42にセットされている各種フラグを参照し、各種演算時に実行する処理を決定する。
カウンタ記憶手段43は、制御部11による各種演算の実行時に計数された値を記憶している。カウンタ記憶手段43に記憶されるカウンタには、例えば、リール演出決定手段29が第1擬似遊技処理を実行する場合に、第1擬似遊技の連続実行回数として計数された値を記憶するコンボカウンタや、第1擬似遊技処理において第1擬似遊技が実行された回数として計数された値を記憶するコンボ継続カウンタ等が含まれる。制御部11は、各種演算の実行時に、カウンタ記憶手段43の対応するカウンタにセットされている値を加算又は減算することで、各種演算に必要な計数処理を実行する。
表示役格納領域44は、上述した通り、第1表示役格納領域44a〜第8表示役格納領域44hの8バイトの領域から構成され、リール演出決定手段29が第1擬似遊技処理〜第3擬似遊技処理を実行する場合に、各リールの仮停止時に有効ラインL1上に表示可能な表示役を格納する。リール演出決定手段29は、第1擬似遊技処理〜第3擬似遊技処理を実行する場合に、表示役格納領域44にセットされている表示役に基づき各種処理を実行する。
リール演出格納領域45は、リール演出決定手段29が決定したリール演出を格納している。リール演出格納領域45に格納されるリール演出には、上述した通り、擬似遊技や、リールロック演出、逆回転演出、特別上乗せ特化演出等が含まれる。リール演出決定手段29は、リール制御手段24を制御し、リール演出格納領域45にセットされているリール演出を実行する。
遊技状態格納領域46は、制御部11が各種演算を実行する場合に参照する遊技状態を格納している。遊技状態格納領域46に格納される遊技状態には、上述した通り、通常状態と、ボーナス成立状態と、ボーナス状態とがあり、初期状態においては通常状態がセットされている。遊技制御手段27は、各遊技状態の移行条件が成立した場合に、遊技状態格納領域46に既にセットされている遊技状態をOFF状態にし、移行条件が成立した遊技状態をセット(ON状態に)する。
メイン演出状態格納領域47は、リール演出決定手段29が各擬似遊技を実行する場合に参照するメイン演出状態を格納している。メイン演出状態格納領域47に格納されるメイン演出状態には、上述した通り、第1メイン演出状態〜第3メイン演出状態があり、初期状態においては第1メイン演出状態がセットされている。遊技制御手段27は、各メイン演出状態の移行条件が成立した場合に、メイン演出状態格納領域47に既にセットされているメイン演出状態をOFF状態にし、移行条件が成立したメイン演出状態をセット(ON状態に)する。
演出状態格納領域48は、演出制御手段30が各種演算を実行する場合に参照する演出状態を格納している。演出状態格納領域48に格納される演出状態には、上述した通り、通常演出状態と、第1CZ状態〜第3CZ状態及び特別CZ状態を有するCZ状態と、AT状態開始時、通常AT状態、通常上乗せ状態、上乗せ特化状態、特別上乗せ特化状態、第1擬似ボーナス状態〜第3擬似ボーナス状態及び特別擬似ボーナス状態を有するAT状態とがあり、初期状態においては通常演出状態がセットされている。演出制御手段30は、各演出状態の移行条件が成立した場合に、演出状態格納領域48に既にセットされている演出状態をOFF状態にし、移行条件が成立した演出状態をセット(ON状態に)する。なお、AT状態から擬似ボーナス状態に移行する場合において、演出制御手段30は、既にセットされているAT状態をセットしたまま、擬似ボーナス状態をセットするように構成されている。
なお、本実施形態の機能ブロック構成は、コンピュータシステム(ゲームシステムを含む)に関しても適用することができる。これらのシステムでは、本実施形態のとしてコンピュータを機能させるプログラムを、CD、DVD等の情報記憶媒体あるいはインターネット上のWebサーバからネットワークを介してダウンロードすることによって、その機能を実現することができる。また、上記コンピュータシステムにおいて、メダル投入スイッチ71、ベットスイッチ72、スタートスイッチ73、ストップスイッチ74、ダイヤルユニット75、決定スイッチ76等は、キーボードやポインティングデバイス(マウス等)、あるいはコントローラなどの操作手段に対してそれらの機能を仮想的に割り当てることにより実現することができる。また、上記コンピュータシステムにおいて、リールユニット78、ホッパーユニット79等は、必須の構成要件ではない。これらの装置ユニットは、ディスプレイ(表示装置81)に表示出力される画像の制御によってそれらの機能を仮想的に実現することができる。
2.各遊技状態における小役当選確率
本実施形態では、BBの当選により通常状態よりもリプレイの当選確率が高いボーナス成立状態へ移行させ、毎回の遊技において小役又はリプレイのいずれかが当選するボーナス成立状態において、演出状態をAT状態へ移行させる機会を付与することにより、遊技状態がボーナス成立状態であり、かつ演出状態がAT状態である遊技によって、ベルA、ベルBの入賞率を高めて遊技者にメダルを獲得させる手法を採用している。以下では、図8に示す本実施形態のスロットマシン1における内部抽選での当選確率の詳細な設定例を参照しながら説明する。
まず、本実施形態では、上述した通り、ベルA、ベルBが入賞した場合に限って規定投入数(3枚)よりも多い8枚のメダルが払い出されて遊技者が手持ちのメダルを増やすことができる。ボーナス成立状態では、図12(A)に示すように、ベルA又はベルBの少なくとも1つが当選する確率が35600/65536(約1/1.8)である。一方、本実施形態において、ボーナス状態では、図12(B)に示すように、ベルA及びベルBの少なくとも1つが当選する確率が17800/65536(約1/3.7)となる。つまり、本実施形態においては、ボーナス状態において規定投入枚数よりも多いメダルが払い出される小役(ベルA、ベルB)を含む当選態様が得られる確率を、通常状態及びボーナス成立状態において特定小役を含む当選態様が得られる確率の約1/2に圧縮している。このように、通常状態及びボーナス成立状態においてN種類の規定投入枚数よりも多いメダルが払い出される小役を互いに重複せずに当選させる態様を設けて内部抽選を行うように構成し、ボーナス状態においてN種類の規定投入枚数よりも多いメダルが払い出される小役を重複して当選させる態様を設けて内部抽選を行うように構成することにより、ボーナス状態において特定小役を含む当選態様が得られる確率を、通常状態及びボーナス成立状態において特定小役を含む当選態様が得られる確率の約1/N(本実施形態においては約1/2)に圧縮することができる。
また、図12(A)及び図12(B)に示すように、ボーナス状態においていずれかの小役の当選態様が得られる確率は、36256/65536(約1/1.8)であり、通常状態及びボーナス成立状態において、いずれかの小役の当選態様が得られる確率である36255/65536(約1/1.8)よりも高くなるように内部抽選を行っている。そして、ボーナス状態において特殊小役A1〜特殊小役A4、特殊小役B1、特殊小役B2又は取りこぼし役のいずれかに当選する確率は、18456/65536(約1/3.6)であり、通常状態及びボーナス成立状態において、特殊小役A1〜特殊小役A4のいずれかに当選する確率である8900/65536(約1/7.4)、特殊小役B1、特殊小役B2のいずれかに当選する確率である17800/65536(約1/3.7)又は取りこぼし役に当選する確率である655/65536(約1/100.1)のいずれよりも高くなるように内部抽選を行っている。このように構成することで、ボーナス状態では、特殊小役A1〜特殊小役A4、特殊小役B1、特殊小役B2及び取りこぼし役のそれぞれの当選確率が通常状態やボーナス成立状態よりも上昇し、かつ小役全体の当選確率も通常状態やボーナス成立状態よりも上昇しているが、上述した通り、規定投入数より配当の高いベルA及びベルBを含む当選態様を得られる確率(17800/65536(約1/3.7))が、通常状態やボーナス成立状態においてベルA又はベルBの少なくとも1つの当選態様が得られる確率(35600/65536(約1/1.8))よりも低くなっている。
また、上述した通り、通常状態及びボーナス成立状態において当選する打順ベル1〜打順ベル8は、入賞時に規定投入数よりも多いメダルを獲得することができる入賞役であるベルA、ベルBを入賞させることができる正解打順が打順3〜打順6のいずれかに設定されている。一方、ボーナス状態において当選するJAC1は、打順1〜打順6のいずれの打順でストップボタンB1〜ストップボタンB3を押下操作した場合にもベルA又はベルBのいずれかを入賞可能に構成されている。つまり、本実施形態のスロットマシン1は、ボーナス状態におけるベルA又はベルBの入賞確率が、打順によらず当選確率と同確率の17800/65536(約1/3.7)である。また、通常状態及びボーナス成立状態におけるベルA又はベルBの入賞確率は、打順ベル1〜打順ベル8に当選し、かつストップボタンB1〜ストップボタンB3を押下操作する順番が正解打順である場合となるため、打順1〜打順6から均等かつランダムに停止操作の順序を選択して遊技を実行した場合、打順ベル1〜打順ベル8の当選確率の合計を1/6にした約5933/65536(約1/11.0)となる。この構成により、本実施形態のスロットマシン1は、打順1〜打順6から均等かつランダムに停止操作の順序を選択して遊技を実行した場合、遊技状態がボーナス状態である場合におけるメダルの獲得率の期待値が、遊技状態が通常状態及びボーナス成立状態である場合におけるメダルの獲得率の期待値よりも高くなる。
また、上述した通り、通常状態及びボーナス成立状態においてベルA又はベルBの少なくとも1つが当選する確率は、ボーナス状態においてベルA及びベルBの少なくとも1つが当選する確率よりも高くなるように構成されている。このため、本実施形態のスロットマシン1は、ボーナス成立状態において、演出状態をAT状態に移行し打順ベル1〜打順ベル8の当選時に正解打順を報知する入賞補助演出を実行することで、ボーナス成立状態におけるメダルの獲得率の期待値を、ボーナス状態におけるメダルの獲得率の期待値よりも高くすることができる。
以上により、本実施形態のスロットマシン1は、ボーナス状態でのメダルの獲得率の期待値を100%未満としメダルの獲得率の期待値を引き下げた上で、AT遊技に関するメダルの獲得性能を設計することができるため、AT機能を備えたスロットマシン1の設計自由度をより飛躍的に向上させることができる。
3.遊技の進行
次に、図13〜図56を参照して、本実施形態に係るスロットマシン1において、制御部11が実行する各処理の一例について説明する。
<遊技の制御処理>
まず、図13〜図32を参照して、本実施形態に係るスロットマシン1が実行する遊技の進行に係る処理について説明する。図13は、本実施形態に係るスロットマシン1において、制御部11を構成する各手段が、遊技において実行する制御処理を示すフローチャートである。制御部11は、スロットマシン1の電源が投入されたときに、遊技の制御処理を開始する。なお、本実施形態に係る操作受付手段28は、以下に記載する遊技の制御処理において、演出状態が通常CZ状態に移行し第1CZ状態〜第3CZ状態のいずれかを遊技者に選択させる場合と、演出状態が通常擬似ボーナス状態に移行し第1擬似ボーナス状態〜第3擬似ボーナス状態のいずれかを遊技者に選択させる場合と、第3CZ状態における遊技が開始された場合とであれば、ジョグダイヤルJGに対する操作を検出可能に構成されている。そのため、制御部11を構成する各手段は、遊技の制御処理と並行して遊技者によるジョグダイヤルJGの操作に係る処理を操作受付手段28によって実行し、ジョグダイヤルJGの操作を検出した場合に、検出した操作に基づく入力コマンドを演出制御手段30に送信するように構成されている。
最初に、制御部11のうち遊技制御手段27は、初期化処理を実行する(S1)。この処理において、遊技制御手段27は、スロットマシン1の電源が投入されたことを契機として、バックアップデータが正常であるか、設定変更が適切に反映されているか等の判定処理と、フラグ格納領域42、カウンタ記憶手段43、リール演出格納領域45、遊技状態格納領域46、メイン演出状態格納領域47を初期化(クリア)する処理とを実行する。また、初期化処理において、遊技制御手段27は、設定変更が実行されたと判定した場合には、表示役格納領域44に表示役がセットされていた状態で設定変更が実行されたか否かを判定し、表示役がセットされていた状態で設定変更が実行されていた場合には、再抽選処理を実行するように構成されている。なお、本実施形態に係るスロットマシン1は、電源が投入されている間、随時バックアップデータを生成し記憶部40のバックアップ記憶手段(不図示)に保存しており、不意の電断が生じた場合であっても、初期化処理を実行することで電断発生前の状態に復帰させることができる。
次に、制御部11のうち投入受付手段21が、ベット処理を実行する(S2)。この処理において、投入受付手段21は、遊技者が規定投入数のメダルをメダル投入口MIに投入した場合と、メダルが規定投入数以上にクレジットされている状態で遊技者がシングルベットボタンBTを規定投入数と同じ回数押下操作した場合又はマックスベットボタンMBを押下操作した場合と、前回の遊技で通常リプレイ、弱レアリプレイ又は強レアリプレイが成立した場合とを契機として、スタートレバーSLの開始操作を有効化する処理を実行する。
次に、制御部11のうち内部抽選手段23が、内部抽選処理を実行する(S3)。この処理において、内部抽選手段23は、スタートレバーSLが開始操作されスタートスイッチ73からスタート信号を検出したことを契機として、乱数発生手段22から乱数値を取得し、内部抽選テーブル記憶手段に記憶されている内部抽選テーブルA〜内部抽選テーブルCのいずれかを用いて当選役を決定する内部抽選処理を実行する。ここで、当選役としてリプレイに決定した場合、内部抽選手段23は、上述した打順設定処理を実行し、クリアリプレイの打順と、高確移行リプレイの打順と、高確終了リプレイの打順と、移行リプレイの打順と、特別上乗せ特化リプレイの打順とを、打順2〜打順6のいずれにするか抽選により決定する。
また、この処理内において、リール演出決定手段29が、リール演出を実行するか否かを決定する。リール演出として擬似遊技を実行する場合、リール演出決定手段29は、制御部11を構成する各手段に上述した第1擬似遊技〜第3擬似遊技に係る処理を実行させる。また、リール演出決定手段29は、擬似遊技の実行時において、第1リールR1〜第3リールR3の回転を開始する処理の実行前に擬似遊技が実行されている情報を含むスタートコマンドを演出制御手段30に送信する。
次に、制御部11のうちリール制御手段24が、リール回転処理を実行する(S4)。この処理において、リール制御手段24は、第1リールR1〜第3リールR3の回転を開始する。また、リール制御手段24は、リール演出を実行することが決定され記憶部40のリール演出格納領域にリール演出がセットされた場合に、第1リールR1〜第3リールR3が定常回転となるまでの間に、セットされたリール演出を実行する。
次に、制御部11のうちリール制御手段24が、リール停止処理を実行する(S5)。この処理において、リール制御手段24は、第1リールR1〜第3リールR3が定常回転となったことを契機として、ストップボタンB1〜ストップボタンB3に実行される停止操作を有効化する。また、リール制御手段24は、内部抽選処理において決定された当選役(又はハズレ)又は第1表示役格納領域44aにセットされている表示役に基づき、ストップボタンB1〜ストップボタンB3が押下操作されてから所定の停止時間として190ms以内に第1リールR1〜第3リールR3を停止又は仮停止する第1リール停止制御と、第1表示役格納領域44aにセットされている第2擬似遊技開始時表示役に基づき、ストップボタンB1〜ストップボタンB3が押下操作されてから第1リールR1〜第3リールR3を仮停止するまで190ms以上回転可能にする第2リール停止制御とのいずれかを実行する。
次に、制御部11のうち入賞判定手段25が、判定処理を実行する(S6)。この処理において、入賞判定手段25は、第1リールR1〜第3リールR3のすべてが停止又は仮停止したことを契機として、有効ラインL1上に表示されている図柄組合せに基づき、予め定められた入賞図柄組合せに対応しているか否かを判定する。そして、入賞判定手段25は、入賞した役に対応する処理を実行する。
次に、制御部11のうち遊技制御手段27が、メイン演出状態移行処理を実行する(S7)。この処理において、遊技制御手段27は、記憶部40のメイン演出状態格納領域47にセットされているメイン演出状態から、他のメイン演出状態への移行条件が成立したか否かを判定し、移行条件が成立したと判定した場合に、現在メイン演出状態格納領域47にセットされているメイン演出状態をクリアするとともに、移行条件が成立したメイン演出状態をメイン演出状態格納領域47にセットする。また、表示役格納領域44に第1擬似遊技に基づく表示役又は第2擬似遊技に基づく表示役をセットした状態で、内部抽選でリプレイに当選した遊技において、クリアリプレイの打順でストップボタンB1〜ストップボタンB3が押下操作された場合に、遊技制御手段27は、リール演出決定手段29に再抽選処理を実行させる。
次に、制御部11のうち払出制御手段26は、払出処理を実行する(S8)。この処理において、払出制御手段26は、入賞判定手段25によって小役に入賞したと判定されたことを契機として、入賞した小役に対応する払出枚数のメダルをクレジットする。また、払出制御手段26は、クレジットが上限値(例えば、50枚)を超えた場合に、払出枚数のうちクレジットの上限値を超過した分のメダルを、ホッパーユニット79からメダル払出口MOへ払い出す。
次に、遊技制御手段27は、ボーナス処理を実行する(S9)。この処理において、遊技制御手段27は、払出処理が実行されたことを契機として、遊技状態がボーナス状態である場合に、ボーナス状態の終了条件(ボーナス状態において100枚のメダル払出)が成立したか否かを判定する。ボーナス状態が終了したと判定した場合、遊技制御手段27は、遊技状態を通常状態に移行する。なお、遊技状態が通常状態又はボーナス成立状態である場合、遊技制御手段27は、ボーナス処理を実行することなく次の処理に移行する。
次に、遊技制御手段27は、本遊技終了時の初期化処理を実行し(S10)、ステップS2に処理を戻す。この処理において、遊技制御手段27は、リール停止領域の優先順位を初期化(後述)する等、各種初期化に関する処理を実行する。
このように、本実施形態に係るスロットマシン1においては、ステップS2〜ステップS10の処理が実行されることにより、1回の本遊技が実行される。
<初期化処理>
図14は、図13に示した制御処理のステップS1において実行される初期化処理を示すフローチャートである。
まず、遊技制御手段27は、設定変更が実行されたか否かを判定する(S11)。この処理において、遊技制御手段27は、スロットマシン1の内部に設けられた設定変更スイッチ(不図示)が操作され設定変更が実行されたか否かを判定する。
ステップS11の処理において、設定変更が実行されたと判定した場合には(YES)、遊技制御手段27は、コンボフラグがONであるか否かを判定する(S12)。この処理において、遊技制御手段27は、記憶部40のフラグ格納領域42を参照し、リール演出抽選で擬似遊技に当選し、コンボ抽選により決定された連続実行回数の第1擬似遊技が実行されるまでフラグ格納領域42にセットされるコンボフラグがONであるか否かを判定する。
ステップS12の処理において、コンボフラグがONであると判定した場合には(YES)、遊技制御手段27は、設定変更フラグをONにし(S13)、再抽選処理を実行する(S14)。これらの処理において、遊技制御手段27は、記憶部40のフラグ格納領域42に格納されている設定変更フラグをONにし、ステップS14で実行する再抽選処理において、設定変更が実行されたことに基づき表示役の再抽選処理を実行するように構成されている。次に、遊技制御手段27は、ステップS14で再抽選処理が終了したことから、フラグ格納領域42に格納されている設定変更フラグをOFFにする(S15)。
ステップS15の処理を実行した後、ステップS11の処理において設定変更が実行されていないと判定した場合(NO)又はステップS12の処理においてコンボフラグがOFFであると判定した場合には(NO)、遊技制御手段27は、各種初期化処理を実行し(S16)、初期化処理を終了する。この処理において、遊技制御手段27は、バックアップデータが正常であるか、設定変更が適切に反映されているか等の判定処理と、フラグ格納領域42、カウンタ記憶手段43、リール演出格納領域45、遊技状態格納領域46、メイン演出状態格納領域47を初期化(クリア)する処理とを実行する。
<内部抽選処理>
図15は、図13に示した制御処理のステップS3において実行される内部抽選処理を示すフローチャートである。
まず、内部抽選手段23は、スタートスイッチ73が開始操作を検出したか否かを判定する(S21)。この処理において、内部抽選手段23は、ベット処理(図13のステップS2参照)によって有効化されたスタートレバーSLに開始操作が実行されたことを契機として抽選処理を実行するために、スタートスイッチ73が開始操作を検出したか否かを判定し、開始操作を検出するまでこの処理を繰り返す。
ステップS21の処理において、スタートスイッチ73が開始操作を検出したと判定した場合には(YES)、内部抽選手段23は、内部抽選処理を実行する(S22)。この処理において、内部抽選手段23は、乱数発生手段22から乱数値を取得するとともに、現在の遊技状態に基づき記憶部40のテーブル記憶手段41から内部抽選テーブルA〜内部抽選テーブルCのいずれかを選択する。そして、内部抽選手段23は、取得した乱数値を選択した内部抽選テーブルと比較し、比較結果に応じて内部抽選に当選したか否かを判定する。また、内部抽選手段23は、内部抽選の結果に基づき、フラグ格納領域42に格納されている当選したと判定された役に対応する内部当選役フラグをセットする。
次に、内部抽選手段23は、遊技状態が通常状態であり、かつ内部抽選処理によって当選役「BB」に当選したか否かを判定する(S23)。この処理において、遊技状態が通常状態であり、かつBBに当選したと内部抽選手段23が判定した場合には(YES)、遊技制御手段27は、ボーナス成立状態への移行条件が成立したものとして、遊技状態を通常状態からボーナス成立状態へ移行する(S24)。
ステップS24の処理を遊技制御手段27が実行した場合又はステップS23の処理において、内部抽選手段23が遊技状態が通常状態ではないと判定した場合と、内部抽選処理によって当選役「BB」とは異なる当選役に当選したと判定した場合との少なくとも一方を満たしていると判定した場合には(NO)、内部抽選手段23は、内部抽選処理によって当選役「リプレイ」に当選したか否かを判定する(S25)。この処理において、リプレイに当選したと判定した場合には(YES)、内部抽選手段23は、打順設定処理を実行する(S26)。この処理において、内部抽選手段23は、打順2〜打順6でストップボタンB1〜ストップボタンB3が押下操作された場合に、各打順に対応する処理を制御部11を構成する各手段が実行できるようにするために、クリアリプレイの打順と、高確移行リプレイの打順と、高確終了リプレイの打順と、移行リプレイの打順と、特別上乗せ特化リプレイの打順とを、打順2〜打順6のいずれにするか抽選により決定する。
ステップS26の処理を実行した後又はステップS25の処理において、リプレイに当選していないと判定した場合には(NO)、リール演出決定手段29は、記憶部40のリール演出格納領域45に特別上乗せ特化演出がセットされているか否かを判定する(S27)。この処理において、リール演出決定手段29は、リール演出格納領域45に特別上乗せ特化演出がセットされている場合には、リール演出抽選を実行することなく特別上乗せ特化演出を優先して実行するために、リール演出格納領域45を参照する。
ステップS27の処理において、リール演出格納領域45に特別上乗せ特化演出がセットされていないと判定した場合には(NO)、リール演出決定手段29は、リール演出抽選処理を実行する(S28)。この処理において、リール演出決定手段29は、乱数発生手段22から乱数値を取得するとともに、現在のメイン演出状態に基づきテーブル記憶手段41からリール演出抽選テーブルA〜リール演出抽選テーブルCのいずれかを選択する。そして、リール演出決定手段29は、取得した乱数値を選択したリール演出抽選テーブルと比較し、比較結果に応じてリール演出抽選に当選したか否かを判定する。次に、リール演出決定手段29は、リール演出に当選したか否かを判定する(S29)。この処理において、リール演出に当選したと判定した場合には(YES)、リール演出決定手段29は、リール演出格納領域45に当選したリール演出をセットする(S30)。リール演出格納領域にリール演出がセットされることにより、リール制御手段24は、リール回転処理において、セットされたリール演出を実行する。
次に、リール演出決定手段29は、当選したリール演出が擬似遊技か否かを判定する(S31)。ステップS31の処理において、擬似遊技に当選していないと判定した場合(NO)又はステップS29の処理においてリール演出に当選していないと判定した場合には(NO)、リール演出決定手段29は、フラグ格納領域42を参照しコンボフラグがONか否かを判定する(S32)。ステップS32の処理において、コンボフラグがOFFであると判定した場合には(NO)、リール演出決定手段29は、メイン演出状態が第1メイン演出状態から第2メイン演出状態に移行した際にフラグ格納領域42にセットされる第2擬似遊技開始フラグがONか否かを判定する(S33)。ステップS33の処理において、第2擬似遊技開始フラグがOFFであると判定した場合には(NO)、リール演出決定手段29は、メイン演出状態が第2メイン演出状態であり、表示役格納領域44に表示役がセットされている場合にフラグ格納領域42にセットされるレア役先読みフラグがONであるか否かを判定する(S34)。ステップS34の処理において、レア役先読みフラグがOFFであると判定した場合には(NO)、リール演出決定手段29は、メイン演出状態格納領域47にセットされているメイン演出状態が第3メイン演出状態か否かを判定する(S35)。
ステップS31の処理において、擬似遊技に当選したと判定した場合(YES)、ステップS32の処理において、コンボフラグがONであると判定した場合(YES)、ステップS33の処理において、第2擬似遊技開始フラグがONであると判定した場合(YES)、ステップS34の処理において、レア役先読みフラグがONであると判定した場合(YES)又はステップS35の処理において、第3メイン演出状態がセットされていると判定した場合には(YES)、リール演出決定手段29は、擬似遊技処理を実行する(S36)。ステップS31〜ステップS35の処理により、リール演出決定手段29は、擬似遊技に当選した遊技と、擬似遊技に当選した遊技から所定の遊技回数(8回)の遊技が実行されるまでと、実際に擬似遊技を実行する場合と、演出状態の移行に伴い遊技の進行上擬似遊技を実行する必要がある場合とに擬似遊技に係る処理を実行する擬似遊技処理を実行することができる。
ステップS36の処理を実行した後、ステップS27の処理において、リール演出格納領域45に特別上乗せ特化演出がセットされていると判定した場合(YES)又はステップS35の処理において、メイン演出状態格納領域47にセットされているメイン演出状態が第3メイン演出状態ではないと判定した場合には(NO)、内部抽選手段23は、スタートコマンドを生成し、演出制御手段30にスタートコマンドを送信する(S37)。この処理において、内部抽選手段23は、内部抽選の結果当選した当選役の情報、スタートスイッチ73が検出した開始操作に基づき本遊技が開始される情報を含むスタートコマンドを、演出制御手段30に送信する。
次に、リール演出決定手段29は、リール演出格納領域45に特別上乗せ特化演出がセットされているか否かを判定する(S38)。この処理において、リール演出決定手段29は、リール演出格納領域45に特別上乗せ特化演出がセットされていないと判定した場合には(NO)、リール演出決定手段29は、内部抽選処理を終了する。一方、リール演出格納領域45に特別上乗せ特化演出がセットされていると判定した場合には(YES)、リール制御手段24は、特別上乗せ特化リール制御処理を実行し(S39)、内部抽選処理を終了する。ステップS39の処理において、リール制御手段24は、第1リールR1〜第3リールR3を回転及び停止し、各リールが停止した状態でマックスベットボタンMBが押下操作されたことをベットスイッチ72が検出した場合に再度各リールの回転及び停止する特別上乗せ特化リール演出を複数回(本実施形態では3回)以上実行するとともに、各リールの回転及び停止が行われる都度特別上乗せ特化信号を演出制御手段30に送信する特別上乗せ特化リール制御処理を実行する。
<擬似遊技処理>
図16は、図15に示した内部抽選処理のステップS36において実行される擬似遊技処理を示すフローチャートである。
まず、リール演出決定手段29は、擬似遊技初期化処理を実行する(S41)。この処理において、表示役格納領域44に第1擬似遊技に基づく表示役がセットされている状態でメイン演出状態が第3メイン演出状態に移行した場合に、表示役格納領域44をクリア(初期化)する。
次に、リール演出決定手段29は、メイン演出状態格納領域47にセットされているメイン演出状態が第1メイン演出状態であるか否かを判定する(S42)。この処理において、第1メイン演出状態がセットされていると判定した場合(YES)、リール演出決定手段29は、第1擬似遊技処理を実行し(S43)、擬似遊技処理を終了する。この処理において、リール演出決定手段29は、第1擬似遊技に係る各処理を実行する。
ステップS42の処理において、第1メイン演出状態がセットされていないと判定した場合(NO)、リール演出決定手段29は、メイン演出状態格納領域47にセットされているメイン演出状態が第2メイン演出状態であるか否かを判定する(S44)。この処理において、第2メイン演出状態がセットされていると判定した場合(YES)、リール演出決定手段29は、第2擬似遊技処理を実行し(S45)、擬似遊技処理を終了する。この処理において、リール演出決定手段29は、第2擬似遊技に係る各処理を実行する。
ステップS44の処理において、第2メイン演出状態がセットされていないと判定した場合(NO)、リール演出決定手段29は、第3擬似遊技処理を実行し(S45)、擬似遊技処理を終了する。この処理において、リール演出決定手段29は、第3擬似遊技に係る各処理を実行する。
このように、リール演出決定手段29は、メイン演出状態格納領域47にセットされているメイン演出状態によって、実行する擬似遊技を変更するように構成されている。これにより、リール演出決定手段29は、演出状態の移行した場合に、遊技制御手段27によってメイン演出状態が変更されることにより、演出状態に対応した擬似遊技を実行することができる。
<第1擬似遊技処理>
図17は、図16に示した擬似遊技処理のステップS43において実行される第1擬似遊技処理を示すフローチャートである。
ここで、本実施形態のスロットマシン1は、図17に示す第1擬似遊技処理と、後述する図36に示す通常演出状態処理とを実行することにより、上述した第1擬似遊技の実行時における潜伏状態へ移行する処理と、第1擬似遊技の実行回数がコンボ回数となるまで第1擬似遊技を連続する処理と、潜伏状態の終了時に第1擬似遊技をリール制御手段24に実行させる処理と、潜伏状態において先読み演出を実行する処理と、を実行する。
上述した通り、本実施形態のスロットマシン1は、リール演出抽選(図15のステップS28参照)により擬似遊技に当選した場合、コンボフラグをONにすることで潜伏状態に移行し(ステップS51〜ステップS55参照)、擬似遊技に当選した遊技を含めて8回の本遊技が実行されるまで潜伏状態を継続する(ステップS56〜ステップS64参照)。また、スロットマシン1は、潜伏状態において実行される本遊技において、上述した煽り演出と先読み演出とを実行し(図36のステップS283〜ステップS286参照)、第1擬似遊技が実行される可能性が高くなっていることを遊技者に示唆する。
潜伏状態において8回の本遊技が実行された場合、スロットマシン1は、潜伏状態を終了し、スタートレバーSLが開始操作されスタートスイッチ73が開始操作を検出したことに基づき、フリーズを発生させて本遊技を遅延し、第1擬似遊技を実行する(ステップS56、ステップS65〜ステップS74参照)。
また、スロットマシン1は、コンボ抽選で決定したコンボ回数の第1擬似遊技を表示役格納領域44にセットするまで、潜伏状態において実行される本遊技の残り実行回数が3回となった状態で開始された本遊技において、新たな表示役を第8表示役格納領域44hにセットし、第3表示役格納領域44cと第8表示役格納領域44hとに表示役がセットされる状態にする(ステップS58〜ステップS64参照)。これにより、本実施形態のスロットマシン1は、1回目の第1擬似遊技の実行後、再度潜伏状態に移行するとともに、2回目以降の潜伏状態については5回の本遊技が実行された場合に終了し、2回目以降の第1擬似遊技を実行することができる。
そして、スロットマシン1は、リール演出決定手段29が第1擬似遊技をリール制御手段24に実行させるとともに、第1擬似遊技の内容を含むスタートコマンドを生成し演出制御手段30に送信し、該スタートコマンドを受信した演出制御手段30に第1擬似遊技の実行に伴う演出状態の移行に係る制御処理を実行させる(図36のステップS284〜ステップS298参照)。また、スロットマシン1は、ステップS75〜ステップS77の処理を実行することで、フリーズを終了し本遊技に係る処理を再開する。
以下に、第1擬似遊技処理の実行時にリール演出決定手段29が実行する各制御処理の詳細を記載する。まず、リール演出決定手段29は、コンボフラグがONであるか否かを判定する(S51)。この処理において、リール演出決定手段29は、フラグ格納領域42を参照し、コンボフラグがセットされているか否かを判定することで、今回の遊技におけるリール演出抽選(図15のステップS28参照)で擬似遊技に当選したことに基づき第1擬似遊技処理を実行するのか、以前の遊技で擬似遊技に当選したことに基づき第1擬似遊技処理を実行するのかを判定する。
ステップS51の処理において、コンボフラグがOFFであると判定した場合には(NO)、リール演出決定手段29は、コンボ抽選処理を実行し、抽選結果をコンボカウンタにセットする(S52)。この処理において、リール演出決定手段29は、第1擬似遊技を連続して実行するコンボ回数をコンボ抽選によって決定し、コンボ抽選により決定した値を記憶部40のカウンタ記憶手段43のコンボカウンタにセットする。なお、本実施形態において、リール演出決定手段29は、コンボ抽選により、コンボ回数を1〜5の範囲の値のうちいずれかに決定する。
次に、リール演出決定手段29は、第1擬似遊技表示役抽選処理を実行する(S53)。この処理において、リール演出決定手段29は、乱数発生手段22から乱数値を取得し、取得した乱数値をテーブル記憶手段41に記憶されている表示役抽選テーブルAと比較し、比較結果に応じて表示役を決定する。次に、リール演出決定手段29は、表示役格納領域44の末端である第8表示役格納領域44hに、当選した表示役をセットする(S54)。
次に、リール演出決定手段29は、コンボフラグをONにし(S55)、第1擬似遊技処理を終了する。この処理において、リール演出決定手段29は、次回以降の遊技の実行時に、リール演出抽選の結果によらず第1擬似遊技処理を実行するために、フラグ格納領域42に格納されているコンボフラグをONにし、潜伏状態に移行する。コンボフラグがONになることにより、リール演出決定手段29は、第1擬似遊技が実行されるまでの次回以降の本遊技において、ステップS56〜ステップS64の潜伏状態に係る制御処理を実行することができる。
ステップS51の処理において、コンボフラグがONであると判定した場合には(YES)、リール演出決定手段29は、第1表示役格納領域44aに表示役がセットされているか否かを判定する(S56)。この処理において、第1表示役格納領域44aに表示役がセットされていないと判定した場合には(NO)、リール演出決定手段29は、表示役格納領域44にセットされている表示役を1つ先頭方向にシフトする(S57)。ステップS57の処理において、リール演出決定手段29は、スタートレバーSLが開始操作されスタートスイッチ73が開始操作を検出したことに基づき、潜伏状態における本遊技が開始されたことに対応して、第2表示役格納領域44b〜第8表示役格納領域44hに格納されている表示役を、それぞれ先頭方向に1つ移動する。第1表示役格納領域44aに表示役をセットするまで潜伏状態において遊技が開始される都度ステップS57の処理を実行することにより、リール演出決定手段29は、1回の遊技の実行ごとに、表示役がセットされる表示役格納領域を先頭方向に1つ移動でき、8回の遊技が実行された場合に、第1表示役格納領域44aに表示役をセットすることができる。
次に、リール演出決定手段29は、第3表示役格納領域44cに表示役がセットされているか否かを判定する(S58)。この処理において、リール演出決定手段29は、コンボ抽選により複数回の第1擬似遊技を連続して実行すると決定した場合に、第1擬似遊技の実行から5回の本遊技が実行された場合に2回目以降の第1擬似遊技を実行するために、第3表示役格納領域44cに表示役がセットされたか否かを判定し、第3表示役格納領域44cに表示役がセットされていないと判定した場合には(NO)、第1擬似遊技処理を終了する。
ステップS58の処理において、第3表示役格納領域44cに表示役がセットされていると判定した場合には(YES)、リール演出決定手段29は、コンボカウンタの記憶値を1減算する(S59)。次に、リール演出決定手段29は、コンボカウンタの記憶値が0であるか否かを判定する(S60)。この処理において、リール演出決定手段29は、コンボカウンタの記憶値が0であるか否かを判定することで、コンボ抽選で決定したコンボ回数の第1擬似遊技の実行のうち、最後の実行となる第1擬似遊技に係る表示役が第3表示役格納領域44cにセットされているか否かを判定する。
ステップS60の処理において、コンボカウンタの記憶値が0であると判定した場合には(YES)、リール演出決定手段29は、第3表示役格納領域44cにセットされている表示役がチャンス役であるか否かを判定する(S61)。この処理において、表示役がチャンス役ではないと判定した場合には(NO)、リール演出決定手段29は、第1擬似遊技処理を終了する。一方、表示役がチャンス役であると判定した場合には(YES)、リール演出決定手段29は、コンボ抽選処理を実行し、抽選結果をコンボカウンタにセットする(S62)。この処理において、リール演出決定手段29は、ステップS52において実行したコンボ抽選で1回に決定され、かつステップS53の処理で表示役としてチャンス役に決定されたことに基づき、コンボ抽選を再度実行し、コンボ抽選により決定した値をコンボカウンタにセットする。これにより、リール演出決定手段29は、擬似遊技に当選した遊技における第1擬似遊技表示抽選においてチャンス役に当選した場合には、必ず複数回の第1擬似遊技を連続させることができる。
ステップS62の処理を実行した後又はステップS60の処理において、コンボカウンタの記憶値が0ではないと判定した場合には(NO)、リール演出決定手段29は、コンボ中第1擬似遊技表示役抽選処理を実行する(S63)。この処理において、リール演出決定手段29は、第3表示役格納領域44cにセットされている表示役が弱レア役である場合には、表示役抽選テーブルBを参照して第1擬似遊技表示役抽選を実行し、第3表示役格納領域44cにセットされている表示役が強レア役である場合には、表示役抽選テーブルCを参照して第1擬似遊技表示役抽選を実行する。また、第3表示役格納領域44cにセットされている表示役がチャンス役である場合には、表示役抽選テーブルBと表示役抽選テーブルCのいずれを参照するかを抽選により決定し、決定した表示役抽選テーブルを参照して第1擬似遊技表示役抽選を実行する。次に、リール演出決定手段29は、第8表示役格納領域44hに当選した表示役をセットし(S64)、第1擬似遊技処理を終了する。
ステップS56の処理において、第1表示役格納領域44aに表示役がセットされていると判定した場合には(YES)、リール演出決定手段29は、第1表示役格納領域44aに表示役がセットされている状態で、スタートレバーSLが開始操作されスタートスイッチ73が開始操作を検出したことに基づき、潜伏状態を終了し、今回の遊技でフリーズを発生させて本遊技を遅延させ、第1擬似遊技の実行に係る処理を実行する。リール演出決定手段29は、まず、カウンタ記憶手段43のコンボ継続カウンタを1加算する(S65)。この処理において、リール演出決定手段29は、今回実行する第1擬似遊技が連続して実行可能な一連の第1擬似遊技の中で何回目に実行される第1擬似遊技なのかを計数するコンボ継続カウンタを1加算する。
次に、リール演出決定手段29は、コンボカウンタの記憶値が0であるか否かを判定する(S66)。この処理において、コンボカウンタの記憶値が0であると判定した場合には(YES)、リール演出決定手段29は、フラグ格納領域42に格納され、コンボ抽選で決定したコンボ回数の第1擬似遊技の実行のうち、最後の実行となる第1擬似遊技をこれから実行することを表すコンボ終了フラグをONにする(S67)。
ステップS67の処理を実行した後又はステップS66の処理において、コンボカウンタの記憶値が0でないと判定した場合には(NO)、リール演出決定手段29は、スタートコマンドを生成し、演出制御手段30に送信する(S68)。この処理において、リール演出決定手段29は、第1表示役格納領域44aにセットされている表示役の情報、スタートスイッチ73が検出した開始操作に基づき第1擬似遊技が開始される情報を含むスタートコマンドを、演出制御手段30に送信する。
次に、リール制御手段24は、リール回転処理を実行する(S69)。この処理において、リール制御手段24は、遊技の制御処理(図13参照)のステップS4で実行するリール回転処理と同様に、第1リールR1〜第3リールR3を回転させる処理を実行し、第1擬似遊技を開始する。次に、リール制御手段24は、リール停止処理を実行する(S70)。この処理において、リール制御手段24は、遊技の制御処理のステップS5で実行するリール停止処理と同様に、回転中の第1リールR1〜第3リールR3を仮停止させる処理を実行し、第1擬似遊技を終了する。このように、本実施形態のスロットマシン1は、本遊技の実行時と、第1擬似遊技の実行時とにおいて、リールの回転及び停止の実行時には共通のリール回転処理及びリール停止処理を実行するように構成されている。これにより、スロットマシン1は、プログラムの容量の増大を抑制することが可能となり、設計コストや処理負荷を低減することができる。
次に、入賞判定手段25は、判定処理を実行する(S71)。この処理において、入賞判定手段25は、遊技の制御処理のステップS6で実行する判定処理と同様に、有効ラインL1上に仮停止表示されている図柄組合せに基づく処理を実行する。
次に、リール演出決定手段29は、コンボカウンタの記憶値が0であるか否かを判定する(S72)。この処理において、コンボカウンタの記憶値が0であると判定した場合には(YES)、リール演出決定手段29は、コンボ抽選で決定した回数の第1擬似遊技の実行が終了したことから、コンボ継続カウンタをクリアし(S73)、コンボフラグをOFFにする(S74)。一方、ステップS72の処理において、コンボカウンタの記憶値が0ではないと判定した場合には(NO)、リール演出決定手段29は、ステップS74の処理を実行することなくステップS75に処理を進める。つまり、リール演出決定手段29は、コンボ抽選(S62参照)により決定されたコンボ回数の第1擬似遊技がリール制御手段24に実行されるまで、コンボフラグをONにした状態を継続するため、第1擬似遊技が終了した後に再度潜伏状態に移行することができる。
ステップS74の処理を実行した後又はステップS72の処理において、コンボカウンタの記憶値が0ではないと判定した場合には(NO)、リール演出決定手段29は、スタートスイッチ73が開始操作を検出したか否かを判定する(S75)。この処理において、スタートスイッチ73が開始操作を検出していないと判定した場合には(NO)、リール演出決定手段29は、タイムアウト時間を経過したか否かを判定する(S76)。この処理において、タイムアウト時間を経過していないと判定した場合には(NO)、リール演出決定手段29は、ステップS75に処理を戻す。また、ステップS75の処理においてスタートスイッチ73が開始操作を検出したと判定した場合(YES)又はステップS76の処理において、タイムアウト時間を経過したと判定した場合(YES)、リール演出決定手段29は、フリーズを終了しステップS77に処理を進め、本遊技に係る処理を再開する。これらの処理において、リール演出決定手段29は、遊技者によるスタートレバーSLに対する開始操作の実行に基づき、仮停止している第1リールR1〜第3リールR3を再びリール制御手段24に回転させることができ、遊技者にあたかも遊技を開始したかのような感覚を与えることができる。また、リール演出決定手段29は、タイムアウト時間の経過に基づき第1擬似遊技処理を進めることで、第1リールR1〜第3リールR3の仮停止後にスタートレバーSLが開始操作されなかった場合、つまり本遊技の途中で遊技の進行が停止してしまった場合であっても第1擬似遊技処理を進め第1擬似遊技処理を終了させることで、1回の本遊技を終了させることができる。なお、タイムアウト時間は、予め定められた時間であり、例えば、30秒に設定される。
ステップS77の処理において、リール演出決定手段29は、表示役格納領域44にセットされている表示役を1つ先頭方向にシフトし(S77)、第1擬似遊技処理を終了する。ステップS77の処理において、リール演出決定手段29は、ステップS57の処理と略同様に第2表示役格納領域44b〜第8表示役格納領域44hに格納されている表示役を、それぞれ先頭方向に1つ移動する。また、リール演出決定手段29は、第1表示役格納領域44aにセットされている表示役に基づく第1擬似遊技に係る処理がステップS65〜ステップS74の処理により実行したことから、第1表示役格納領域44aにセットされている表示役をクリアする。
<第2擬似遊技処理>
図18は、図16に示した擬似遊技処理のステップS45において実行される第2擬似遊技処理を示すフローチャートである。
ここで、本実施形態のスロットマシン1は、演出状態がAT状態に移行し、打順ベル1〜打順ベル8の当選時に正解打順が押下操作されることが2回連続した場合に、メイン演出状態を第1メイン演出状態から第2メイン演出状態に切り換えるように構成されている。これにより、リール演出決定手段29は、遊技開始時のメイン演出状態によって演出状態がAT状態であるか否かを判定することができる。
そして、本実施形態のスロットマシン1は、メイン演出状態が第1メイン演出状態から第2メイン演出状態に切り換わった最初の遊技において、第2擬似遊技開始時処理を実行する。第2擬似遊技開始時処理において、スロットマシン1は、第2擬似遊技開始時表示役を構成する図柄組合せ「BAR−BAR−BAR」が毎回仮停止表示される擬似遊技を3回以上連続してリール制御手段24に実行させる(ステップS81〜ステップS83、ステップS94〜ステップS105参照)。また、スロットマシン1は、第2擬似遊技開始時表示役を構成する図柄組合せが仮停止表示された回数に基づき、AT状態において遊技者が獲得できるメダルの枚数を決定する(図42のステップS431〜ステップS433参照)。
第2擬似遊技開始時処理を終了した場合、本実施形態のスロットマシン1は、リール演出抽選(図15のステップS28参照)により擬似遊技に当選した場合、レア役先読みフラグをONにすることで潜伏状態に移行し、擬似遊技に当選した遊技を含めて8回の本遊技が実行されるまで潜伏状態を継続する(ステップS84〜ステップS93参照)。また、スロットマシン1は、潜伏状態において実行される本遊技において、上述した煽り演出と先読み演出とを実行し(図43のステップS444〜ステップS445参照)、第1擬似遊技が実行される可能性が高くなっていることを遊技者に示唆する。
そして、スロットマシン1は、第2擬似遊技をリール制御手段24に実行させるとともに、第2擬似遊技の内容を含むスタートコマンドを生成し演出制御手段30に送信し、該スタートコマンドを受信した演出制御手段30に第2擬似遊技の実行に伴う演出状態の移行に係る制御処理を実行させる(図43のステップS446〜ステップS469参照)。
以下に、第2擬似遊技処理の実行時にリール演出決定手段29が実行する各制御処理の詳細を記載する。まず、リール演出決定手段29は、第2擬似遊技通常時フラグがONであるか否かを判定する(S81)。この処理において、リール演出決定手段29は、フラグ格納領域42を参照し、第2擬似遊技通常時フラグがセットされているか否かを判定することで、通常の第2擬似遊技処理と、メイン演出状態が第1メイン演出状態から第2メイン演出状態に移行した次の遊技で実行される第2擬似遊技開始時処理とのいずれを実行するのかを判定する。
ステップS81の処理において、第2擬似遊技通常時フラグがOFFであると判定した場合には(NO)、リール演出決定手段29は、第2擬似遊技開始時処理が終了していないと判定し、第2擬似遊技開始時処理に係る処理を実行するために、第2擬似遊技開始時表示役を第1表示役格納領域44aにセットする(S82)。この処理において、リール演出決定手段29は、表示役として第1リールR1〜第3リールR3の中段からなる無効ライン上にBAR図柄「BAR」から構成される図柄組合せ「BAR−BAR−BAR」を仮停止表示可能にする第2擬似遊技開始時表示役を第1表示役格納領域44aにセットする。次に、リール演出決定手段29は、カウンタ記憶手段43の第2擬似遊技開始時カウンタを1加算する(S83)。この処理において、リール演出決定手段29は、第2擬似遊技開始時処理が実行された回数を計数する第2擬似遊技開始時カウンタを1加算する。
ステップS81の処理において、第2擬似遊技通常時フラグがONであると判定した場合には(YES)、リール演出決定手段29は、第2擬似遊技開始時処理を既に終了しており、通常の第2擬似遊技に係る処理を実行するために、まず、第1表示役格納領域44aの先頭に表示役がセットされているか否かを判定する(S84)。この処理において、リール演出決定手段29は、第1表示役格納領域44aに表示役がセットされているか否かを判定し、以降の処理をリール制御手段24に第2擬似遊技を実行させる処理と、潜伏状態に係る処理とのいずれを実行するのかを判定する。ステップS84の処理において、第1表示役格納領域44aの先頭に表示役がセットされていると判定した場合には(YES)、リール演出決定手段29は、リール制御手段24に第2擬似遊技を実行させる処理を行うために、フリーズを発生させて(S85)、本遊技を遅延させる。
ステップS84の処理において、第1表示役格納領域44aの先頭に表示役がセットされていないと判定した場合には(NO)、リール演出決定手段29は、潜伏状態に係る処理を実行するために、まず、レア役先読みフラグがONであるか否かを判定する(S86)。この処理において、リール演出決定手段29は、フラグ格納領域42を参照し、レア役先読みフラグがセットされているか否かを判定することで、表示役格納領域44のいずれかに表示役がセットされているか否か、すなわち既に潜伏状態に移行しているか否かを判定する。ステップS86の処理において、レア役先読みフラグがONであると判定した場合には(YES)、リール演出決定手段29は、既に潜伏状態に移行していることから、表示役格納領域44にセットされている表示役を1つ先頭方向にシフトする(S87)。この処理において、リール演出決定手段29は、スタートレバーSLが開始操作されスタートスイッチ73が開始操作を検出したことに基づき、潜伏状態における本遊技が開始されたことに対応して、第2表示役格納領域44b〜第8表示役格納領域44hに格納されている表示役を、それぞれ先頭方向に1つ移動する。この処理により、リール演出決定手段29は、1回の遊技の実行ごとに、表示役がセットされる表示役格納領域を先頭方向に1つ移動し、8回の遊技が実行された場合に、第1表示役格納領域44aに表示役をセットすることができる。
ステップS87の処理を実行した後又はステップS86の処理において、レア役先読みフラグがOFFであると判定した場合には(NO)、リール演出決定手段29は、リール演出格納領域45に擬似遊技がセットされているか否かを判定する(S88)。この処理において、リール演出決定手段29は、今回の遊技におけるリール演出抽選(図15のステップS28参照)で擬似遊技に当選したか否かを判定する。
ステップS88の処理において、リール演出格納領域45に擬似遊技がセットされていると判定した場合(YES)、リール演出決定手段29は、第2擬似遊技表示役抽選処理を実行する(S89)。この処理において、リール演出決定手段29は、フラグ格納領域42に格納されている高確状態フラグがONである場合には、表示役抽選テーブルEを参照して第2擬似遊技表示役抽選を実行し、フラグ格納領域42に格納されている高確状態フラグがOFFである場合には、表示役抽選テーブルDを参照して第2擬似遊技表示役抽選を実行する。ここで、高確状態フラグは、メイン演出状態が第2メイン演出状態であり、内部抽選でリプレイに当選し、高確移行リプレイの打順でストップボタンB1〜ストップボタンB3が押下操作された場合にセットされるフラグであり、後述するメイン演出状態移行処理(図30、図31参照)において、ON、OFFが制御される。次に、リール演出決定手段29は、表示役格納領域44の末端である第8表示役格納領域44hに、当選した表示役をセットする(S90)。
ステップS90の処理を実行した後又はステップS88の処理において、リール演出格納領域45に擬似遊技がセットされていないと判定した場合には(NO)、リール演出決定手段29は、フリーズが発生しているか否かを判定する(S91)。この処理において、リール演出決定手段29は、ステップS85の処理が実行されフリーズが発生しているか否かを判定することで、今回の遊技で第2擬似遊技をリール制御手段24に実行させるか否かを判定する。
ステップS91の処理において、フリーズが発生していないと判定した場合には(NO)、リール演出決定手段29は、レア役先読みフラグがONであるか否かを判定する(S92)。この処理において、リール演出決定手段29は、フリーズが発生していないことから、今回の遊技において、潜伏状態の移行に係る処理を実行するか否かを判定するために、レア役先読みフラグがセットされているか否かを判定する。ステップS92の処理において、レア役先読みフラグがONであると判定した場合には(YES)、リール演出決定手段29は、ステップS86〜ステップS90の処理で潜伏状態中の制御処理を既に完了していることから第2擬似遊技処理を終了する。一方、レア役先読みフラグがOFFであると判定した場合には(NO)、リール演出決定手段29は、レア役先読みフラグをONにし(S93)、第2擬似遊技処理を終了する。この処理において、リール演出決定手段29は、次回以降の遊技の実行時に、リール演出抽選の結果によらず第2擬似遊技処理を実行する潜伏状態に移行するために、フラグ格納領域42に格納されているレア役先読みフラグをONにする。
ステップS83の処理を実行した後又はステップS91の処理において、フリーズが発生していると判定した場合には(YES)、リール演出決定手段29は、スタートコマンドを生成し、演出制御手段30に送信する(S94)。この処理において、リール演出決定手段29は、第1表示役格納領域44aにセットされている表示役の情報、スタートスイッチ73が検出した開始操作に基づき、通常の第2擬似遊技処理又は第2擬似遊技開始時処理のうちいずれが開始されるのかに関する情報を含むスタートコマンドを、演出制御手段30に送信する。
次に、リール制御手段24は、リール回転処理を実行する(S95)。この処理において、リール制御手段24は、遊技の制御処理(図13参照)のステップS4及び第1擬似遊技処理(図17参照)のステップS69で実行するリール回転処理と同様に、第1リールR1〜第3リールR3を回転させる処理を実行し、第2擬似遊技を開始する。次に、リール制御手段24は、リール停止処理を実行する(S96)。この処理において、リール制御手段24は、遊技の制御処理のステップS5及び第1擬似遊技処理のステップS70で実行するリール停止処理と同様に、回転中の第1リールR1〜第3リールR3を仮停止させる処理を実行し、第2擬似遊技を終了する。このように、本実施形態のスロットマシン1は、本遊技の実行時と、第1擬似遊技の実行時と、第2擬似遊技の実行時とにおいて、リールの回転及び停止の実行時には共通のリール回転処理及びリール停止処理を実行するように構成されている。これにより、スロットマシン1は、プログラムの容量の増大を抑制することが可能となり、設計コストや処理負荷を低減することができる。
次に、入賞判定手段25は、判定処理を実行する(S97)。この処理において、入賞判定手段25は、遊技の制御処理のステップS6及び第1擬似遊技処理のステップS71で実行する判定処理と同様に、有効ラインL1上に仮停止表示されている図柄組合せに基づく処理を実行する。
次に、リール演出決定手段29は、第2擬似遊技通常時フラグがONであるか否かを判定する(S98)。この処理において、リール演出決定手段29は、フラグ格納領域42を参照し、第2擬似遊技通常時フラグがセットされているか否かを判定することで、今回実行した第2擬似遊技処理が、通常の第2擬似遊技処理と、第2擬似遊技開始時処理とのいずれであったかを判定する。
ステップS98の処理において、第2擬似遊技通常時フラグがOFFであると判定した場合には(NO)、リール演出決定手段29は、第2擬似遊技開始時カウンタの記憶値が3以上であるか否かを判定する(S99)。本実施形態において、リール演出決定手段29は、第2擬似遊技開始時処理を3回連続して実行した後、継続するか否かを抽選により決定するように構成されており、第2擬似遊技開始時カウンタの記憶値が3以上であるか否かを判定することで、第2擬似遊技開始時処理を3回連続して実行したか否かを判定する。
ステップS99の処理において、第2擬似遊技開始時カウンタの記憶値が3以上であると判定した場合には(YES)、リール演出決定手段29は、第2擬似遊技開始時継続抽選処理を実行する(S100)。この処理において、リール演出決定手段29は、第2擬似遊技開始時処理を3回以上実行したことから、第2擬似遊技開始時処理を継続するか否かを第2擬似遊技開始時継続抽選により決定する。
次に、リール演出決定手段29は、第2擬似遊技開始時継続抽選に当選したか否かを判定する(S101)。この処理において、第2擬似遊技開始時継続抽選に当選しなかったと判定した場合には(NO)、リール演出決定手段29は、第2擬似遊技通常時フラグをONにする(S102)。この処理において、リール演出決定手段29は、第2擬似遊技開始時処理を3回以上連続して実行し、かつ第2擬似遊技開始時処理継続抽選に非当選であったことから、第2擬似遊技開始時処理を終了し、次回以降の第2擬似遊技処理において通常の第2擬似遊技処理を実行するために、フラグ格納領域42の第2擬似遊技通常時フラグをONにする。ステップS102の処理で第2擬似遊技通常時フラグがONになることにより、リール演出決定手段29は、次回以降の第2擬似遊技処理の実行時に、ステップS81からステップS86に処理を移すことが可能となる。
ステップS102の処理を実行した後、ステップS98の処理において、第2擬似遊技通常時フラグがONであると判定した場合(YES)、ステップS99の処理において、第2擬似遊技開始時カウンタの記憶値が3未満であると判定した場合(NO)又はステップS101の処理において、第2擬似遊技開始時継続抽選に当選したと判定した場合には(YES)、リール演出決定手段29は、スタートスイッチ73が開始操作を検出したか否かを判定する(S103)。この処理において、スタートスイッチ73が開始操作を検出していないと判定した場合には(NO)、リール演出決定手段29は、タイムアウト時間を経過したか否かを判定する(S104)。この処理において、タイムアウト時間を経過していないと判定した場合には(NO)、リール演出決定手段29は、ステップS103に処理を戻す。ステップS103の処理においてスタートスイッチ73が開始操作を検出したと判定した場合(YES)又はステップS104の処理において、タイムアウト時間を経過したと判定した場合(YES)、リール演出決定手段29は、ステップS105に処理を進める。これらの処理において、リール演出決定手段29は、遊技者によるスタートレバーSLに対する開始操作の実行又はタイムアウト時間の経過に基づき第2擬似遊技処理を進めることで、第1リールR1〜第3リールR3の仮停止後にスタートレバーSLが開始操作されなかった場合、つまり本遊技の途中で遊技の進行が停止してしまった場合であっても第2擬似遊技処理を進めることで、第2擬似遊技の実行中に処理が停止してしまうことを防ぐことができる。なお、タイムアウト時間は、予め定められた時間であり、例えば、30秒に設定される。
ステップS105の処理において、リール演出決定手段29は、第2擬似遊技通常時フラグがONであるか否かを判定する(S105)。この処理において、第2擬似遊技通常時フラグがONであると判定した場合には(YES)、リール演出決定手段29は、第2擬似遊技処理を終了する。一方、第2擬似遊技通常時フラグがOFFであると判定した場合には(NO)、リール演出決定手段29は、実行した第2擬似遊技処理が第2擬似遊技開始時処理であり、第2擬似遊技開始時処理の実行回数が3回未満又は3回以上でかつ第2擬似遊技開始時継続抽選に当選していることから、第2擬似遊技開始時処理を連続して実行するために、ステップS82に処理を戻す。ステップS103〜ステップS105の処理により、リール演出決定手段29は、遊技者によるスタートレバーSLに対する開始操作の実行に基づき、仮停止している第1リールR1〜第3リールR3を再びリール制御手段24に回転させることができ、遊技者にあたかも遊技を開始したかのような感覚を与えることができる。
<第3擬似遊技処理>
図19は、図16に示した擬似遊技処理のステップS46において実行される第3擬似遊技処理を示すフローチャートである。
ここで、本実施形態のスロットマシン1は、演出制御手段30が演出状態を特別CZ状態に移行し、リプレイの当選時に移行リプレイの打順が押下操作されることが2回連続した場合に、メイン演出状態を第1メイン演出状態から第3メイン演出状態に切り換えるように構成されている。これにより、リール演出決定手段29は、遊技開始時のメイン演出状態によって演出状態が特別CZ状態であるか否かを判定することができる。
そして、本実施形態のスロットマシン1は、メイン演出状態が第1メイン演出状態から第3メイン演出状態に切り換わった最初の遊技において、スタートレバーSLが開始操作されスタートスイッチ73が開始操作を検出したことに基づき、図19に示す第3擬似遊技処理を実行する。ここで、スロットマシン1は、第3擬似遊技処理の実行時におけるリール制御において、後述する図28に示す第3擬似遊技リール制御処理を実行し、第1リールR1〜第3リールR3を回転開始した後に、第1リールR1の中段と第3リールR3の中段とに、第3擬似遊技表示役の図柄組合せを構成する図柄である赤7図柄「赤7」又はBAR図柄「BAR」のいずれか一方を仮停止表示することで、第2リールR2が仮停止した際に「赤7−赤7−赤7」又は「BAR−BAR−BAR」のいずれかが各リールの中段に仮停止表示される可能性があるリール制御を実行する。また、スロットマシン1は、4回連続で第3擬似遊技表示役を構成する図柄組合せが表示されるか又は5回連続して第3擬似遊技が実行されるまで、第3擬似遊技を連続して実行する(ステップS113〜ステップS124参照)。
本実施形態のスロットマシン1は、第3擬似遊技を終了した場合に、演出制御手段30が第3擬似遊技の結果に基づき、AT状態への移行の有無と、AT状態へ移行する場合に遊技者に付与する特典の有無とを決定する(ステップS376〜ステップS389)。このとき、スロットマシン1は、第3擬似遊技において第3擬似遊技表示役を構成する図柄組合せが仮停止表示された回数が増えるごとに遊技者にとってメダルの獲得について有利な特典が追加されるように構成されている。
以下に、第3擬似遊技処理の実行時にリール演出決定手段29が実行する各制御処理の詳細を記載する。まず、リール演出決定手段29は、カウンタ記憶手段43の第3擬似遊技カウンタに5をセットする(S111)。この処理において、リール演出決定手段29は、第3擬似遊技処理の残り実行回数を記憶する第3擬似遊技カウンタに5をセットする。これにより、本実施形態のリール演出決定手段29は、第3擬似遊技処理を連続して5回実行可能となる。次に、リール演出決定手段29は、第3擬似遊技フラグをONにする(S112)。この処理において、リール演出決定手段29は、制御部11を構成する各手段に第3擬似遊技処理の実行中であることを判定させるために、フラグ格納領域42に格納された第3擬似遊技フラグをセットする。
次に、リール演出決定手段29は、第3擬似遊技表示役抽選処理を実行する(S113)。この処理において、リール演出決定手段29は、テーブル記憶手段41に記憶されている表示役抽選テーブルFを参照して第3擬似遊技表示役抽選を実行する。次に、リール演出決定手段29は、第1表示役格納領域44aに当選した表示役をセットする(S114)。この処理において、リール演出決定手段29は、第3擬似遊技表示役抽選で表示役として第3擬似遊技表示役(7揃い)又は第3擬似遊技表示役(BAR揃い)に当選した場合には、第1表示役格納領域44aに当選した表示役をセットし、第3擬似遊技表示役抽選で非当選であった場合には、ハズレ表示役(7煽り)又はハズレ表示役(BAR煽り)のいずれかの表示役を第1表示役格納領域44aにセットする。
次に、リール演出決定手段29は、第1表示役格納領域44aにセットした表示役が第3擬似遊技表示役であるか否かを判定する(S115)。この処理において、第3擬似遊技表示役をセットしたと判定した場合には(YES)、リール演出決定手段29は、カウンタ記憶手段43の第3擬似遊技成立カウンタを1加算する(S116)。この処理において、リール演出決定手段29は、第3擬似遊技表示役に当選したことから、第3擬似遊技表示役に当選したことを計数する第3擬似遊技成立カウンタを1加算する。
ステップS116の処理を実行した後又はステップS115の処理において、第3擬似遊技表示役をセットしていないと判定した場合には(NO)、リール演出決定手段29は、第3擬似遊技カウンタを1減算する(S117)。この処理において、リール演出決定手段29は、第3擬似遊技処理を1回実行することに伴い、第3擬似遊技カウンタを1減算する。
次に、リール演出決定手段29は、スタートコマンドを生成し、演出制御手段30に送信する(S118)。この処理において、リール演出決定手段29は、第1表示役格納領域44aにセットされている表示役の情報、スタートスイッチ73が検出した開始操作に基づき第3擬似遊技処理が実行される情報を含むスタートコマンドを、演出制御手段30に送信する。
次に、リール制御手段24は、第3擬似遊技リール制御処理を実行する(S119)。この処理において、リール制御手段24は、第1リールR1〜第3リールR3の回転を開始し、第1表示役格納領域44aにセットされている表示役に基づき第1リールR1、第3リールR3を自動で仮停止し、ストップボタンB2が押下操作された場合に、第1表示役格納領域44aにセットされている表示役に基づき第2リールR2を仮停止する処理を実行する。ここで、第1リールR1、第3リールR3を自動で仮停止した際に第1リールR1、第3リールR3の中段に仮停止表示される図柄は、第1表示役格納領域44aにセットされている表示役が第3擬似遊技表示役(7揃い)又はハズレ表示役(7煽り)であれば、赤7図柄「赤7」が仮停止表示され、第1表示役格納領域44aにセットされている表示役が第3擬似遊技表示役(BAR揃い)又はハズレ表示役(BAR煽り)であれば、BAR図柄「BAR」が仮停止表示される。
次に、入賞判定手段25は、判定処理を実行する(S120)。この処理において、入賞判定手段25は、遊技の制御処理のステップS6、第1擬似遊技処理のステップS71及び第2擬似遊技処理のステップS97で実行する判定処理と同様に、有効ラインL1上に仮停止表示されている図柄組合せに基づく処理を実行する。
次に、リール演出決定手段29は、スタートスイッチ73が開始操作を検出したか否かを判定する(S121)。この処理において、スタートスイッチ73が開始操作を検出していないと判定した場合には(NO)、リール演出決定手段29は、タイムアウト時間を経過したか否かを判定する(S122)。この処理において、タイムアウト時間を経過していないと判定した場合には(NO)、リール演出決定手段29は、ステップS121に処理を戻す。ステップS121の処理においてスタートスイッチ73が開始操作を検出したと判定した場合(YES)又はステップS122の処理において、タイムアウト時間を経過したと判定した場合(YES)、リール演出決定手段29は、ステップS123に処理を進める。これらの処理において、リール演出決定手段29は、遊技者によるスタートレバーSLに対する開始操作の実行又はタイムアウト時間の経過に基づき第3擬似遊技処理を進めることで、第1リールR1〜第3リールR3の仮停止後にスタートレバーSLが開始操作されなかった場合、つまり本遊技の途中で遊技の進行が停止してしまった場合であっても第3擬似遊技処理を進めることで、第3擬似遊技の実行中に処理が停止してしまうことを防ぐことができる。なお、タイムアウト時間は、予め定められた時間であり、例えば、30秒に設定される。
ステップS123の処理において、リール演出決定手段29は、第3擬似遊技カウンタの記憶値が0であるか否かを判定する(S123)。この処理において、第3擬似遊技カウンタの寄港地が0ではないと判定した場合には(NO)、リール演出決定手段29は、第3擬似遊技成立カウンタの記憶値が4であるか否かを判定する(S124)。この処理において、第3擬似遊技成立カウンタの記憶値が4ではないと判定した場合には(NO)、リール演出決定手段29は、第3擬似遊技処理の終了条件が成立していないと判定し、ステップS113に処理を戻す。このように、リール演出決定手段29は、第3擬似遊技処理が終了する条件となる5回の第3擬似遊技処理の連続実行又は4回連続での第3擬似遊技表示役の当選が成立するまで、ステップS113〜ステップS124で処理をループするように構成されており、第3擬似遊技処理を連続して実行することができる。
ステップS123の処理において、第3擬似遊技カウンタの記憶値が0であると判定した場合(YES)又はステップS124の処理において、第3擬似遊技成立カウンタの記憶値が4であると判定した場合には(YES)、リール演出決定手段29は、第3擬似遊技初期化処理を実行し(S125)、第3擬似遊技処理を終了する。この処理において、リール演出決定手段29は、フラグ格納領域42に格納された第3擬似遊技フラグと、カウンタ記憶手段43の第3擬似遊技カウンタ及び第3擬似遊技成立カウンタとを初期化する処理を実行する。
<リール停止処理>
図20は、図13に示した遊技の制御処理のステップS5と、図17に示した第1擬似遊技処理のステップS70と、図18に示した第2擬似遊技処理のステップS96とにおいて実行されるリール停止処理について示すフローチャートである。
まず、リール制御手段24は、回転中のリールに対応する有効なストップボタンB1〜ストップボタンB3が押下操作されたか否かを判定する(S131)。この処理において、リール制御手段24は、ストップボタンB1〜ストップボタンB3のいずれかが押下操作され、停止操作又は仮停止操作を検出したストップスイッチ74からストップ信号が送信された場合に、受信したストップ信号に基づき、ストップボタンB1〜ストップボタンB3のうちいずれのストップボタンが押下操作されたかを判定する。この処理において、ストップボタンB1〜ストップボタンB3が押下操作されていない又は既にリール停止処理を実行したリールに対応するストップボタンが押下操作されたと判定した場合には(NO)、リール制御手段24は、ステップS131の処理を繰り返す。なお、本実施形態において、リール制御手段24は、ストップボタンB1〜ストップボタンB3のうち複数のストップボタンが同時に押下操作れたことをストップスイッチ74が検出し複数のストップ信号を同時に受信した場合、受信したストップ信号を破棄しステップS131の処理を繰り返すように構成されている。
ステップS131の処理において、ストップボタンB1〜ストップボタンB3のいずれかが押下操作されたと判定した場合には(YES)、リール制御手段24は、リール停止コマンドを生成し、演出制御手段30にリール停止コマンドを送信する(S132)。この処理において、リール制御手段24は、押下操作されたストップボタンの情報を含むリール停止コマンドを、演出制御手段30に送信する。
次に、リール制御手段24は、第1表示役格納領域44aに表示役がセットされているか否かを判定する(S133)。この処理において、第1表示役格納領域44aに表示役がセットされていると判定した場合には(YES)、リール制御手段24は、セットされている表示役が第2擬似遊技開始時表示役か否かを判定する(S134)。ステップS133の処理において、第1表示役格納領域44aに表示役がセットされていないと判定した場合(NO)又はステップS134の処理において、第1表示役格納領域44aにセットされている表示役が第2擬似遊技開始時表示役ではないと判定した場合には(NO)、リール制御手段24は、フラグ格納領域42に格納されている滑りコマ数制限フラグをONにする(S135)。これらの処理により、リール制御手段24は、第1表示役格納領域44aに表示役がセットされていない、つまり本遊技を実行する場合と、第1表示役格納領域44aに第2擬似遊技開始時表示役以外の表示役がセットされている場合には、リール停止制御として、ストップボタンB1〜ストップボタンB3が押下操作されてから所定の停止時間としての190ms以内、つまり4コマ以内の滑りコマ数で押下操作されたストップボタンに対応する回転中のリールを停止させる第1リール停止制御を実行する。
また、ステップS134の処理において、第1表示役格納領域44aにセットされている表示役が第2擬似遊技開始時表示役であると判定した場合には(YES)、リール制御手段24は、ステップS135の処理を実行せずに、ステップS136の処理に移行する。このように、リール制御手段24は、第2擬似遊技開始時処理をリール演出決定手段29が実行する場合には、ストップボタンB1〜ストップボタンB3の押下タイミングによらず、第1リールR1〜第3リールR3の周面に1つずつ設けられているBAR図柄「BAR」を各リールの中段に仮停止表示できるように、ストップボタンB1〜ストップボタンB3が押下操作されてから所定の停止時間である190ms以上各リールを回転可能にする第2リール停止制御を実行するために、滑りコマ数制限フラグをONにすることなくリール停止処理を進行するように構成されている。
ステップS135の処理を実行した後又はステップS134の処理において、第1表示役格納領域44aにセットされている表示役が第2擬似遊技開始時表示役であると判定した場合には(YES)、リール制御手段24は、当選役又は表示役に対応する停止データを設定する(S136)。ここで、停止データとは、記憶部40の停止データ記憶手段(不図示)に記憶されているデータであり、当選役ごとに設定されている。また、停止データは、複数の入賞役に重複して当選役である場合、遊技状態に応じて異なる停止データを設定可能に構成されている。例えば、通常リプレイ、弱レアリプレイ及び強レアリプレイに重複して当選する当選役「リプレイ」は、遊技状態が通常状態である場合には、図21(A)に示すような停止データが各リプレイに設定されており、遊技状態がボーナス成立状態である場合には、図21(B)に示すような停止データが各リプレイに設定されている。ここで、図21(B)に示すように、ボーナス成立状態において、弱レアリプレイを構成し第2リールR2の下段に停止表示される図柄であるベル図柄A「BLA」に対応する停止データと、強レアリプレイを構成し第2リールR2の下段に停止表示される図柄であるベル図柄B「BLB」に対応する停止データとは、ともに「0」が設定されている。
次に、リール制御手段24は、滑りコマ数制限フラグがONであるか否かを判定する(S137)。この処理において、滑りコマ数制限フラグがONであると判定した場合には(YES)、リール制御手段24は、得点計算に基づくリール停止領域初期設定処理を実行する(S138)。ステップS138の処理を実行した後又はステップS137の処理において滑りコマ数制限フラグがOFFであると判定した場合には(NO)、リール制御手段24は、リール停止領域更新処理を実行し(S139)、リール停止位置決定処理を実行する(S140)。
ステップS138〜ステップS140の処理の詳細について、遊技状態がボーナス成立状態であり、内部抽選でリプレイに当選した本遊技、つまり滑りコマ数制限フラグがONであり第1リール停止制御を実行する場合において、第1リールR1の中段にリール停止番号9の位置に配列されたベル図柄A「BLA」が回転表示されたタイミングでストップボタンB1が押下操作された場合において、ステップS138〜ステップS140の処理を実行する場合を例に説明する。
ステップS138の処理において、リール制御手段24は、まず、図22に示すように、各リールの回転開始時に継続当選しているBBを構成する図柄組合せ「赤7−CHA−CHB」と、今回の遊技において内部抽選で当選したリプレイを構成する図柄組合せ「RPA(RPB)−RPB(BLA、BLB)−RPA(RPB)」とに基づき、各リールの周面に配列された図柄ごとに点数を設定する設定処理を実行する。ここで、各点数の割り振りは、リプレイをBBよりも優先的に成立させるために、リプレイを構成する図柄に2点、BBを構成する図柄に1点を割り振っている。
次に、リール制御手段24は、図23に示すように、記憶部40のリール停止領域の初期設定を実行する。リール停止領域の初期設定において、リール制御手段24は、まず、当選している役の停止データ、つまりBBの停止データとリプレイの停止データとを取得する。次に、リール制御手段24は、優先順位1〜優先順位5の領域には0を設定し、優先順位6〜優先順位10の領域には、ストップボタンが押下操作されてから190ms以内に回転表示可能な図柄の個数分だけ設定処理で設定した点数を用いて当選役の停止データを設定する点数演算処理を実行し、優先順位11〜優先順位15の領域には0を設定する。本具体例の点数演算処理の場合、第1リールR1が停止表示可能な範囲であるリール停止番号9〜リール停止番号13には、点数「2」が設定されたリプレイを構成する図柄であるリプレイ図柄A「RPA」がリール停止番号11の位置(押下操作された位置から2コマ滑りの位置)に配列されていることから、図21(B)に示すリプレイの停止データのうち第1リールR1の停止データを優先順位8の領域にセットする。
ステップS139の処理において、リール制御手段24は、まず、内部抽選で当選している役に基づきテーブル記憶手段41から停止テーブルデータを取得するテーブル決定処理を実行する。図24(A)は、リプレイとBBとに当選している場合における第1リールR1の停止テーブルデータである。図24(A)に示すように、停止テーブルデータは、リール停止番号ごと、つまり図柄ごとに停止データが設定されたデータテーブルであり、例えば、リール停止番号20に設定された停止データ及びリール停止番号16に設定された停止データ「00010101B」のように、リールに配列されている図柄が同じ図柄である場合には同一の停止データが設定されている。次に、リール制御手段24は、取得した停止テーブルデータから、ストップボタンが押下操作されてから190ms以内に回転表示可能な図柄の個数分、つまりストップボタンが押下操作されてから停止表示可能な滑りコマ数の範囲内のリール停止番号に設定されている停止データを参照し、リール停止領域の優先順位11〜優先順位15に設定する停止テーブル参照処理を実行する。本具体例においては、図24(A)に示す停止テーブルデータから、リール停止番号9〜リール停止番号13に設定されている停止データを参照し、図24(B)の「停止」の項目に示すように、優先順位11〜優先順位15にそれぞれ設定する。次に、リール制御手段24は、優先順位6〜優先順位10に設定されている値と、優先順位11〜優先順位15に設定されている値とを用いて演算し、優先順位1〜優先順位5の値を設定するリール停止領域更新処理を実行する。本実施例においては、図24(B)に示すように、優先順位6〜優先順位10のうち、優先順位8のみ停止データ「00000011B」が設定されていることから、優先順位3に、優先順位8の停止データ「00000011B」と、優先順位13の停止データ「00100011B」とを積算した結果である「00000011B」を設定する。また、優先順位6、優先順位7、優先順位9、優先順位10に設定されているデータはすべて「0」であることから、優先順位1、優先順位2、優先順位4、優先順位5にそれぞれ「0」を設定する。
ステップS140の処理において、リール制御手段24は、まず、点数演算処理と停止テーブル参照処理との結果更新されたリール停止領域を用いて、優先順位1〜優先順位15に設定されている停止データと、リプレイの停止データ「00000011B」とを優先順位1から順に積算して検索し、積算結果が0ではなくなるまで検索を実行する。本実施例においては、図25に示すように、優先順位3の検索時に、積算結果が0ではなくなる。この結果を用い、リール制御手段24は、ストップボタンB1が押下操作された時点における第1リールR1の位置がリール停止番号13から2コマ滑った時点、つまりリール停止番号11の位置が第1リールR1の停止位置であると決定するリール停止位置決定処理を実行する。これにより、リール制御手段24は、リール停止番号11の位置まで第1リールR1を回転させてから第1リールR1を停止させる。
以上が、第1リール停止制御の実行時におけるステップS138〜ステップS140の処理の詳細である。次に、遊技状態がボーナス成立状態であり、第2擬似遊技開始時処理を実行する場合、つまり滑りコマ数制限フラグがOFFであり第2リール停止制御を実行する場合において、第1リールR1の中段にリール停止番号1の位置に配列されたチェリー図柄B「CHB」が回転表示されたタイミングでストップボタンB1が押下操作された場合において、ステップS139、ステップS140の処理を実行する場合を例に説明する。
滑りコマ数制限フラグがOFFでありストップボタンが押下操作されてからリールを停止するまでに190ms以上回転可能とする場合、リール制御手段24は、ステップS137からステップS139の処理に移行しステップS138の処理をスキップすることで、上述した設定処理及び点数演算処理を実行しないように構成されている。そのため、第2リール停止制御を実行する場合、リール停止領域のうち優先順位1〜優先順位10は、遊技の制御処理(図13参照)のステップS10で実行される本遊技終了時の初期化処理及び初期化処理(図14参照)のステップS16で実行される各種初期化処理において設定される値である0から変更がなされないことになる。
ステップS139の処理において、リール制御手段24は、まず、第1表示役格納領域44aにセットされている第2擬似遊技開始時表示役に基づきテーブル記憶手段41から仮停止テーブルデータを取得するテーブル決定処理を実行する。図26は、第1表示役格納領域44aに第2擬似遊技表示役がセットされている場合における第1リールR1の仮停止テーブルデータである。図26に示すように、仮停止テーブルデータは、図24(A)に示す停止テーブルデータと略同様に、リール停止番号ごと、つまり図柄ごとに停止データが設定されたデータテーブルである。次に、リール制御手段24は、リール停止領域の優先順位11から順に、テーブル決定処理で決定した仮停止テーブルデータに設定されている停止データを設定する。本具体例では、図22に示すように、第1リールR1の中段にリール停止番号1の位置に配列されたチェリー図柄B「CHB」が回転表示されたタイミングでストップボタンB1が押下操作されていることから、優先順位11にリール停止番号1の停止データ「10011100B」を設定し、優先順位12にリール停止番号0の停止データ「10001111B」を設定する。また、優先順位13には、リール停止番号0の位置の図柄の次はリール停止番号20の位置の図柄が回転表示されることから、リール停止番号20の停止データ「00010101B」を設定し、優先順位14以降も、同様にリール停止番号19以降の停止データを設定していく。
ステップS140の処理において、リール制御手段24は、まず、リール停止領域更新処理で更新されたリール停止領域を用いて、優先順位11〜優先順位31に設定されている停止データと、第2擬似遊技開始時表示役の停止データ「01000000B」とを優先順位11から順に積算して検索し、積算結果が0ではなくなるまで検索を実行する。本実施例においては、図27に示すように、優先順位31の検索時に、積算結果が0ではなくなる。この結果を用い、リール制御手段24は、ストップボタンB1が押下操作された時点における第1リールR1の位置がリール停止番号1から20コマ滑った時点、つまりリール停止番号2の位置が第1リールR1の仮停止位置であると決定するリール仮停止位置決定処理を実行する。これにより、リール制御手段24は、リール停止番号2の位置まで第1リールR1を回転させてから第1リールR1を停止させる。
このように、本実施形態のスロットマシン1は、リール停止制御としてストップスイッチが停止操作又は仮停止操作を検出してから190ms以内にリールを停止する第1リール停止制御を実行する本遊技、第1擬似遊技処理及び通常の第2擬似遊技処理と、ストップスイッチが仮停止操作を検出してから190ms以上にリールを回転可能な第2リール停止制御を実行する第2擬似遊技開始時処理とでリール停止制御処理における制御処理の進行を変更することで、本遊技と略同一のストップボタンが押下操作されてから190ms以内にリールを停止するリール制御を行う場合と、擬似遊技特有のストップボタンが押下操作されてから190ms以上リールを回転可能なリール制御を行う場合とで擬似遊技におけるリール制御を変更可能であり、データ容量を増加することなくリールを用いた多様な演出を実現することができる。
ここで、上述した通り、遊技状態が通常状態である場合、通常リプレイの第2リール停止データは、「00000011B」が設定され、弱レアリプレイの第2リール停止データは、「00000010B」が設定され、強レアリプレイの第2リール停止データは、「00000001B」が設定されている。つまり、ストップボタンB2の押下タイミングにより、リール制御手段24は、第2リールR2に弱レアリプレイを構成する図柄であるベル図柄A「BLA」と、強レアリプレイを構成する図柄であるベル図柄B「BLB」とを停止表示可能に構成されている。
また、図21(B)に示すように、遊技状態がボーナス成立状態である場合、通常リプレイの第2リール停止データは、「00000011B」が設定され、弱レアリプレイ及び強レアリプレイの第2リール停止データは、ともに0が設定されている。つまり、遊技状態がボーナス成立状態である場合、リール制御手段24は、ステップS138の処理のうち点数演算処理を実行する際に、ストップボタンB2の押下タイミングから5コマ以内の範囲内にベル図柄A「BLA」又はベル図柄B「BLB」が存在していたとしても、優先順位6〜優先順位10のうちベル図柄A「BLA」又はベル図柄B「BLB」に対応する優先順位に0を設定するとともに、リプレイ図柄B「RPB」に対応する優先順位に停止データ「00000011B」を設定するため、リール位置決定処理においてリプレイ図柄Bが第2リールR2の下段に表示される位置に停止位置が決定される。
つまり、本実施形態のスロットマシン1は、遊技状態が通常状態である場合に、弱レアリプレイを構成する図柄組合せ「RPA(RPB)−BLA−RPA(RPB)」及び強レアリプレイを構成する図柄組合せ「RPA(RPB)−BLB−RPA(RPB)」を停止表示可能に構成され、遊技状態がボーナス成立状態である場合に、本遊技で弱レアリプレイを構成する図柄組合せ及び強レアリプレイを構成する図柄組合せを停止不可能であり、擬似遊技の実行時にのみ弱レアリプレイと同一の図柄組合せである弱レア役を構成する図柄組合せ「RPA(RPB)−BLA−RPA(RPB)」及び強レアリプレイと同一の図柄組合せである強レア役を構成する図柄組合せ「RPA(RPB)−BLB−RPA(RPB)」を仮停止可能であるため、表示されることで遊技者に有利な特典が付与される契機となる弱レアリプレイの図柄組合せ及び強レアリプレイの図柄組合せが表示される機会を増やし遊技の多様性を有することができるとともに、停止表示可能となる機会と、仮停止表示可能となる機会とを遊技状態に応じて変更することで、停止表示可能となる機会と、仮停止表示可能となる機会とが多岐にわたり遊技機の設計が複雑化してしまうことを防ぐことができる。
ステップS140の処理を実行した後、リール制御手段24は、滑りコマ数制限フラグがONであるか否かを判定する(S141)。この処理において、滑りコマ数制限フラグがONであると判定した場合には(YES)、リール制御手段24は、押下操作されたストップボタンに対応するリールが停止したか否かを判定し(S142)、停止していないと判定した場合には(NO)、停止したと判定するまでステップS142の処理を繰り返す。ステップS141の処理において、滑りコマ数制限フラグがOFFであると判定した場合(NO)又はステップS142の処理において、押下操作されたストップボタンに対応するリールが停止したと判定した場合には(YES)、リール制御手段24は、第1リールR1〜第3リールR3のすべてのリールが停止したか否かを判定する(S143)。この処理において、第1リールR1〜第3リールR3のすべてが停止したと判定した場合には(YES)、リール制御手段24は、リール停止処理を終了する。一方、第1リールR1〜第3リールR3のいずれかが回転中であると判定した場合には(NO)、リール制御手段24は、ストップボタンB1〜ストップボタンB3のすべてが押下操作されたか否かを判定する(S144)。この処理において、ストップボタンB1〜ストップボタンB3のうちいずれかが押下操作されていないと判定した場合には(NO)、リール制御手段24は、ステップS131に処理を戻す。一方、ストップボタンB1〜ストップボタンB3のすべてが押下操作されたと判定した場合には(YES)、リール制御手段24は、ステップS143に処理を戻す。
このように、リール制御手段24は、第2リール停止制御を実行する場合、押下操作されたストップボタンに対応する一方のリールが仮停止する前に、押下操作されたストップボタン以外のストップボタンが押下操作された場合にストップスイッチ74が検出する仮停止信号を有効化し、一方のリールを仮停止するまでに、ストップスイッチ74が一方のリールとは異なる他方のリールに対する仮停止操作を検出した場合に、他方のリールを一方のリールよりも先に仮停止することも可能に構成されている。
この構成により、本実施形態のスロットマシン1は、一方のリールに対する仮停止操作を検出し、一方のリールが仮停止する以前に他方のリールに対する仮停止操作を検出可能であるとともに、他方のリールを一方のリールよりも先に仮停止することも可能に構成されているため、1回の第2擬似遊技開始時処理にかかる時間を短縮することができ、遊技の速やかな進行を実現することができる。
なお、リール制御手段24は、ステップS141の処理及びステップS142の処理を省略してステップS143の処理を実行するように構成されていてもよい。このように構成した場合、リール制御手段24は、第1リール停止制御を実行する場合においても、押下操作されたストップボタンに対応する一方のリールが停止又は仮停止する前に、押下操作されたストップボタン以外のストップボタンが押下操作された場合にストップスイッチ74が検出する停止信号又は仮停止信号を有効化し、一方のリールを停止又は仮停止するまでに、ストップスイッチ74が一方のリールとは異なる他方のリールに対する停止操作又は仮停止操作を検出した場合に、他方のリールを一方のリールよりも先に停止又は仮停止することも可能に構成される。
このように構成した場合、スロットマシン1は、一方のリールに対する停止操作を検出し、一方のリールが停止する以前に他方のリールに対する停止操作をストップスイッチ74が検出可能であるとともに、他方のリールを一方のリールよりも先に停止することも可能に構成されているため、1回の遊技にかかる時間を短縮することができ、遊技の速やかな進行を実現することができる。
<第3擬似遊技リール制御処理>
図28は、図19に示した第3擬似遊技処理のステップS119において実行される第3擬似遊技リール制御処理について示すフローチャートである。
まず、リール制御手段24は、第1リールR1〜第3リールR3を回転開始する(S151)。次に、リール制御手段24は、第1表示役格納領域44aにセットされている表示役が、第3擬似遊技表示役(7揃い)又はハズレ表示役(7煽り)であるか否かを判定する(S152)。この処理において、リール制御手段24は、第1リールR1及び第3リールR3を自動仮停止する際に、第1リールR1の中段及び第3リールR3の中段に仮停止表示する図柄を赤7図柄「赤7」とBAR図柄「BAR」のいずれにするかを判定する。
ステップS152の処理において、第1表示役格納領域44aにセットされている表示役が第3擬似遊技表示役(7揃い)又はハズレ表示役(7煽り)であると判定した場合には(YES)リール制御手段24は、第1リールR1及び第3リールR3の中段に赤7図柄「赤7」を仮停止表示する(S153)。一方、ステップS152の処理において、第1表示役格納領域44aにセットされている表示役が第3擬似遊技表示役(7揃い)又はハズレ表示役(7煽り)ではないと判定した場合には(NO)リール制御手段24は、第1リールR1及び第3リールR3の中段にBAR図柄「BAR」を仮停止表示する(S154)ステップS153及びステップS154の処理により、リール制御手段24は、遊技者がストップボタンB1及びストップボタンB3を押下操作することなく第1リールR1及び第3リールR3を自動で仮停止する。
この構成により、本実施形態のスロットマシン1は、第3擬似遊技状態を実行する場合に、常に第3擬似遊技表示役かハズレ表示役かのいずれかの役のみが抽選されているように遊技者に見せることができ、特別CZ状態において演出モードの付与の契機となる第3擬似遊技表示役の仮停止表示に対する期待感を常に遊技者に抱かせることができる。また、本実施形態のスロットマシン1は、第3擬似遊技状態を実行することにより、第1リールR1及び第3リールR3によって第3擬似遊技表示役の成立を予感させ、ストップボタンB2のみを遊技者に押下操作させて第2リールR2に第3擬似遊技表示役を成立させる図柄の仮停止表示を狙わせるという、従来の3つ以上のストップボタンを押下操作させる遊技とは異なる形態の遊技方法を、第3擬似遊技状態によって遊技者に実行させることができる。
次に、リール制御手段24は、ストップボタンB2が押下操作されたか否かを判定する(S155)。この処理において、ストップボタンB2が押下操作されていないと判定した場合には(NO)、リール制御手段24は、ステップS155の処理を繰り返す。一方、ストップボタンB2が押下操作されたと判定した場合には(YES)、リール制御手段24は、リール停止コマンドを生成し、演出制御手段30にリール停止コマンドを送信する(S156)。この処理において、リール制御手段24は、押下操作されたストップボタンの情報を含むリール停止コマンドを、演出制御手段30に送信する。
次に、リール制御手段24は、第3擬似遊技表示役又はハズレ表示役に対応する停止データを設定する(S157)。この処理において、リール制御手段24は、リール停止処理(図20参照)のステップS136と略同様の処理を実行する。
次に、リール制御手段24は、リール停止領域更新処理を実行し(S158)、リール停止位置決定処理を実行する(S159)。これらの処理において、リール制御手段24は、リール停止処理のステップS139及びステップS140の処理において、第2リール停止制御を実行する場合と略同様に、ストップボタンB2が押下操作されてから190ms移行回転可能とする場合におけるリールの仮停止制御処理を実行する。つまり、ステップS158の処理において、リール制御手段24は、第1表示役格納領域44aにセットされている第3擬似遊技表示役又はハズレ表示役に基づきテーブル記憶手段41から仮停止テーブルデータを取得する仮停止テーブル決定処理を実行し、リール停止領域の優先順位11から順に、仮停止テーブル決定処理で決定した仮停止テーブルデータに設定されている停止データを設定する。そして、ステップS159の処理において、リール制御手段24は、ステップS158の処理で更新されたリール停止領域を用いて、優先順位11〜優先順位31に設定されている停止データと、第1表示役格納領域44aにセットされている表示役に対応する停止データとを優先順位11から順に積算して検索し、積算結果が0ではなくなるまで検索を実行し、実行結果に基づき第2リールR2の仮停止位置を決定するリール仮停止位置決定処理を実行する。そして、リール制御手段24は、第2リールR2が仮停止位置まで回転した後に、第2リールR2を仮停止させる。つまり、リール制御手段24は、第3擬似遊技処理の実行時においては、ストップボタンB2の押下タイミングによらず、第1表示役格納領域44aにセットされている表示役を確実に表示するように構成されている。
次に、リール制御手段24は、第2リールR2が仮停止したか否かを判定する(S160)。この処理において、第2リールR2が仮停止していないと判定した場合は(NO)、リール制御手段24は、ステップS160の処理を繰り返す。一方、第2リールR2が仮停止したと判定した場合には(YES)、リール制御手段24は、カウンタ記憶手段43の第3擬似遊技成立カウンタの記憶値が4であるか否かを判定する(S161)。この処理において、第3擬似遊技成立カウンタの記憶値が4であると判定した場合には(YES)、リール制御手段24は、リール演出決定手段29にリール演出格納領域に特別上乗せ特化演出を格納させ(S162)、第3擬似遊技リール制御処理を終了する。この処理により、リール演出決定手段29は、第3擬似遊技状態において第3擬似遊技表示役が4回表示された場合に、第3擬似遊技状態終了後に実行する本遊技を実行する際に、リール演出として特別上乗せ特化演出を実行することができ、第3擬似遊技状態のリール演出から連続して特別上乗せ特化演出を実行することができる。
ステップS161の処理において、第3擬似遊技成立カウンタの記憶値が4ではないと判定した場合には(NO)、リール制御手段24は、カウンタ記憶手段43の第3擬似遊技カウンタの記憶値が0であるか否かを判定する(S163)。この処理において、第3擬似遊技カウンタの記憶値が0ではないと判定した場合には(NO)、リール制御手段24は、第3擬似遊技状態がまだ継続していると判定し、第3擬似遊技リール制御処理を終了する。一方、第3擬似遊技カウンタの記憶値が0であると判定した場合には(YES)、リール制御手段24は、第3擬似遊技状態が5回連続で実行されたと判定し、遊技制御手段27にメイン演出状態を第1メイン演出状態に移行させ(S164)、第3擬似遊技リール制御処理を終了する。
<特別上乗せ特化リール制御処理>
図29は、図15に示した内部抽選処理のステップS39において実行される特別上乗せ特化リール制御処理について示すフローチャートである。
まず、リール制御手段24は、カウンタ記憶手段43の特別上乗せ特化カウンタに3をセットする(S171)。この処理において、リール制御手段24は、特別上乗せ特化演出を最低継続回数として、特別上乗せ特化カウンタに3をセットする。
次に、リール制御手段24は、特別上乗せ特化リール演出処理を実行する(S172)。この処理において、リール制御手段24は、第1リールR1〜第3リールR3を一定の回数回転させた後に、各リールの中段にスイカ図柄「WM」を停止表示する特別上乗せ特化リール演出を実行する。次に、リール制御手段24は、特別上乗せ特化リール演出を実行した情報を含む特別上乗せ特化信号を演出制御手段30に送信する(S173)。次に、リール制御手段24は、特別上乗せ特化カウンタの記憶値が0であるか否かを判定する(S174)。この処理において、リール制御手段24は、3回以上の特別上乗せ特化演出を実行したか否かを判定する。
ステップS174の処理において、特別上乗せ特化カウンタの記憶値が0ではないと判定した場合には(NO)、リール制御手段24は、特別上乗せ特化カウンタの記憶値を1減算する(S175)。一方、特別上乗せ特化カウンタの記憶値が0であると判定した場合には(YES)、リール制御手段24は、特別上乗せ特化リール演出継続抽選を実行する(S176)。この処理において、リール制御手段24は、確実に実行する回数の特別上乗せ特化演出を実行した後に、さらに特別上乗せ特化演出を実行する否かを、特別上乗せ特化リール演出継続抽選により決定する。次に、リール制御手段24は、特別上乗せ特化リール演出継続抽選に当選したか否かを判定する(S177)。
ステップS175の処理を実行した後又はステップS177の処理において、特別上乗せ特化リール演出継続抽選に当選したと判定した場合には(YES)、リール制御手段24は、所定時間が経過したか又はマックスベットボタンMBが押下操作されたか否かを判定する(S178)。この処理において、リール制御手段24は、所定時間(例えば、30秒)又はマックスベットボタンMBが押下操作された場合にベットスイッチ72から出力されるベット信号を受信したか否かを判定し、所定時間が経過していない及びマックスベットボタンMBが押下操作されていないと判定した場合には(NO)、ステップS178の処理を繰り返す。一方、所定時間が経過した又はマックスベットボタンMBが押下操作されたと判定した場合には(YES)、リール制御手段24は、ステップS172に処理を戻す。このように、リール制御手段24は、所定時間が経過した場合又はマックスベットボタンMBが押下操作された場合に、2回目以降の特別上乗せ特化リール演出を実行するように構成されている。
ステップS177の処理において、特別上乗せ特化リール演出継続抽選に非当選であると判定した場合には(NO)、リール制御手段24は、特別上乗せ特化演出が終了した情報を含む特別上乗せ特化終了信号を演出制御手段30に送信する(S179)。特別上乗せ特化演出が終了したことに伴い、リール演出決定手段29は、リール演出格納領域45をクリアする(S180)。また、遊技制御手段27は、次回以降の遊技のために、メイン演出状態を第2メイン演出状態に移行し(S181)、特別上乗せ特化リール制御処理を終了する。このように、本実施形態のスロットマシン1は、リール演出として特別上乗せ特化演出を実行した場合に、メイン演出状態が第2メイン演出状態に移行するように構成されている。
<メイン演出状態移行処理>
図30、図31は、図13に示した遊技の制御処理のステップS7において実行されるメイン演出状態移行処理について示すフローチャートである。
まず、遊技制御手段27は、メイン演出状態初期化処理を実行する(S191)。この処理において、遊技制御手段27は、第3擬似遊技リール制御処理(図28参照)のステップS164及び特別上乗せ特化リール制御処理(図29参照)のステップS181でメイン演出状態が移行した場合に、メイン演出状態移行処理で使用する各カウンタを初期化する処理を実行する。
次に、遊技制御手段27は、内部抽選で打順ベル群1、打順ベル群2に当選したか否かを判定する(S192)。この処理において、打順ベル群1又は打順ベル群2に当選したと判定した場合には(YES)、遊技制御手段27は、ベルA、ベルBを入賞させる打順でストップボタンB1〜ストップボタンB3が押下操作されたか否かを判定する(S193)。この処理において、遊技制御手段27は、ストップスイッチ74が検出した停止操作の順序、つまり遊技者がストップボタンB1〜ストップボタンB3を押下操作した順序が所定の停止順序であるベルA又はベルBを入賞させる正解打順であると停止順序判定手段24aが判定したか否かを判定する。
ステップS193の処理において、ベルA又はベルBを入賞させる順序でストップボタンB1〜ストップボタンB3が押下操作されたと判定した場合には(YES)、遊技制御手段27は、メイン演出状態格納領域47にセットされているメイン演出状態が第1メイン演出状態であるかを判定する(S194)。この処理において、メイン演出状態格納領域47にセットされているメイン演出状態が第1メイン演出状態ではないと判定した場合には(NO)、遊技制御手段27は、カウンタ記憶手段43のベル連続不正解カウンタをクリアし(S195)、メイン演出状態移行処理を終了する。この処理において、遊技制御手段27は、停止順序判定手段24aが打順ベル群1、打順ベル群2の当選時に実行する打順判定において、所定の停止順序ではないと連続して判定した場合に第2メイン演出状態から第1メイン演出状態に移行するために、停止順序判定手段24aが所定の停止順序であると判定した場合にはベル連続不正解カウンタをクリアする。
ステップS194の処理において、メイン演出状態格納領域47にセットされているメイン演出状態が第1メイン演出状態であると判定した場合には(YES)、遊技制御手段27は、カウンタ記憶手段43のベル連続正解カウンタを1加算する(S196)この処理において、遊技制御手段27は、メイン演出状態が第1メイン演出状態である場合に、停止順序判定手段24aが打順ベル群1、打順ベル群2の当選時に実行する打順判定において、所定の停止順序であると連続して判定した場合に、第1メイン演出状態から第2メイン演出状態に移行させるためにベル連続正解カウンタに連続して正解した回数を保存する。
次に、遊技制御手段27は、ベル連続正解カウンタの記憶値が2であるか否かを判定する(S197)。この処理において、ベル連続正解カウンタの記憶値が2ではないと判定した場合には(NO)、遊技制御手段27は、メイン演出状態移行処理を終了する。一方、ベル連続正解カウンタの記憶値が2であると判定した場合には(YES)、遊技制御手段27は、停止順序判定手段24aが打順ベル群1、打順ベル群2の当選時において所定の停止順序が押下操作されたと連続して判定したことで、第1メイン演出状態から第2メイン演出状態への移行条件が成立したと判定し、メイン演出状態格納領域47にセットされている第1メイン演出状態をクリアし、第2メイン演出状態をセットすることで、第2メイン演出状態に移行する(S198)。次に、遊技制御手段27は、フラグ格納領域42に、次回の遊技においてリール演出決定手段29に第2擬似遊技開始時処理を実行させるためのフラグである第2擬似遊技開始フラグをセットする(S199)。
ステップS193の処理において、ベルA又はベルBを入賞させる順序でストップボタンB1〜ストップボタンB3が押下操作されていないと判定した場合には(NO)、遊技制御手段27は、メイン演出状態格納領域47にセットされているメイン演出状態が第1メイン演出状態であるかを判定する(S200)。ステップS199の処理を実行した後又はステップS200の処理において、メイン演出状態格納領域47にセットされているメイン演出状態が第1メイン演出状態であると判定した場合には(YES)、遊技制御手段27は、ベル連続正解カウンタをクリアし(S201)、メイン演出状態移行処理を終了する。この処理において、遊技制御手段27は、第1メイン演出状態において停止順序判定手段24aが打順ベル群1、打順ベル群2の当選時において所定の停止順序が押下操作されなかったと判定した場合に、ベル連続正解カウンタをクリアすることで、停止順序判定手段24aが打順ベル群1、打順ベル群2の当選時において所定の停止順序が押下操作されたと連続して判定した場合に、第1メイン演出状態から第2メイン演出状態に移行することができる。また、この処理において、遊技制御手段27は、メイン演出状態が第2メイン演出状態に移行したことに基づき、ベル連続正解カウンタをクリアすることで初期化する。
ステップS200の処理において、メイン演出状態格納領域47にセットされているメイン演出状態が第1メイン演出状態ではないと判定した場合には(NO)、遊技制御手段27は、ベル連続不正解カウンタを1加算する(S202)。次に、遊技制御手段27は、ベル連続不正解カウンタの記憶値が2であるか否かを判定する(S203)。この処理において、ベル連続不正解カウンタの記憶値が2ではないと判定した場合には(NO)、遊技制御手段27は、メイン演出状態移行処理を終了する。一方、ベル連続不正解カウンタの記憶値が2であると判定した場合には(YES)、遊技制御手段27は、停止順序判定手段24aが打順ベル群1、打順ベル群2の当選時において所定の停止順序が押下操作されなかったと連続して判定したことから、第2メイン演出状態から第1メイン演出状態への移行条件が成立したと判定し、メイン演出状態格納領域47にセットされている第2メイン演出状態をクリアし、第1メイン演出状態をセットすることで、第1メイン演出状態に移行する(S204)。次に、遊技制御手段27は、フラグ格納領域42に格納されている第2擬似遊技通常時フラグをOFFにする(S205)。次に、遊技制御手段27は、表示役格納領域44に表示役がセットされているか否かを判定する(S206)。この処理において、表示役がセットされていると判定した場合には(YES)、遊技制御手段27は、表示役格納領域44をクリアする(S207)。
ステップS204〜ステップS207の処理により、遊技制御手段27は、停止順序判定手段24aが打順ベル群1、打順ベル群2の当選時において所定の停止順序が押下操作されなかったと判定し、第2メイン演出状態から第1メイン演出状態に移行した場合に、表示役格納領域44をクリアすることで、決定していた第2擬似遊技処理の実行を中止することができる。この構成により、本実施形態のスロットマシン1は、第2擬似遊技が実行されるまでに、ストップスイッチ74が検出した停止操作の順序を、停止順序判定手段24aがベルA、ベルBを入賞させることができない打順であると判定した場合に、決定していた第2擬似遊技の実行を中止することで、スロットマシン1の設計者が意図しない方法として、例えば演出状態がAT状態であり、メダルを規定投入枚数よりも多く払い出すベルA、ベルBを入賞させることができるストップボタンB1〜ストップボタンB3の押下順序を報知する入賞補助演出が実行されたにも関わらず、入賞補助演出に従わない打順でストップボタンB1〜ストップボタンB3が押下操作された場合に、第2擬似遊技を実行を中止し、第2擬似遊技の実行により高確率で擬似ボーナス移行抽選が実行されることを防ぐことができるため、第2擬似遊技の実行を遊技性に応じて効果的に実行できるとともに、遊技性が損なわれることを防ぎ、遊技者の遊技に対する興趣が損なわれることを防ぐことができる。
ステップS207の処理を実行した後又はステップS206の処理において、表示役格納領域44に表示役がセットされていないと判定した場合には(NO)、遊技制御手段27は、メイン演出状態が第2メイン演出状態から第1メイン演出状態に移行したことから、ベル連続不正解カウンタをクリアし(S208)、メイン演出状態移行処理を終了する。
ステップS192の処理において、打順ベル群1、打順ベル群2に当選していないと判定した場合には(NO)、遊技制御手段27は、リプレイに当選したか否かを判定する(S209)。この処理において、リプレイに当選していないと判定した場合には(NO)、遊技制御手段27は、メイン演出状態移行処理を終了する。
ステップS209の処理において、リプレイに当選したと判定した場合には(YES)、遊技制御手段27は、ストップボタンB1〜ストップボタンB3がクリアリプレイの打順で押下操作されたか否かを判定する(S210)。この処理において、遊技制御手段27は、打順設定処理(図15のステップS26参照)で設定されたクリアリプレイの打順でストップボタンB1〜ストップボタンB3が押下操作されたか否かを判定し、クリアリプレイの打順で押下操作されたと判定した場合には(YES)、遊技制御手段27は、表示役格納領域44に表示役がセットされているか否かを判定する(S211)。この処理において、表示役格納領域44に表示役がセットされていると判定した場合には(YES)、遊技制御手段27は、再抽選処理実行する(S212)。
ステップS209の処理において、クリアリプレイの打順でストップボタンB1〜ストップボタンB3が押下操作されていないと判定した場合には(NO)、遊技制御手段27は、ストップボタンB1〜ストップボタンB3が高確移行リプレイの打順で押下操作されたか否かを判定する(S213)。この処理において、遊技制御手段27は、打順設定処理で設定された高確移行リプレイの打順でストップボタンB1〜ストップボタンB3が押下操作されたか否かを判定し、高確移行リプレイの打順で押下操作されたと判定した場合には(YES)、遊技制御手段27は、メイン演出状態格納領域47にセットされているメイン演出状態が第2メイン演出状態か否かを判定する(S214)。この処理において、第2メイン演出状態がセットされていると判定した場合には(YES)、遊技制御手段27は、フラグ格納領域42に格納されている高確状態フラグをONにする(S215)。
このように、遊技制御手段27は、メイン演出状態が第2メイン演出状態で、リプレイの当選時に高確移行リプレイの打順が押下操作された場合に、高確状態フラグをセットすることで、リール演出決定手段29が第2擬似遊技状態における表示役抽選(図18のステップS89参照)において参照する表示役抽選テーブルを、表示役抽選テーブルDから表示役抽選テーブルEに変更させることができる。
ステップS213の処理において、高確移行リプレイの打順でストップボタンB1〜ストップボタンB3が押下操作されていないと判定した場合には(NO)、遊技制御手段27は、ストップボタンB1〜ストップボタンB3が高確終了リプレイの打順で押下操作されたか否かを判定する(S216)。この処理において、遊技制御手段27は、打順設定処理で設定された高確終了リプレイの打順でストップボタンB1〜ストップボタンB3が押下操作されたか否かを判定し、高確終了リプレイの打順で押下操作されたと判定した場合には(YES)、遊技制御手段27は、メイン演出状態格納領域47にセットされているメイン演出状態が第2メイン演出状態か否かを判定する(S217)。この処理において、第2メイン演出状態がセットされていると判定した場合には(YES)、遊技制御手段27は、フラグ格納領域42に格納されている高確状態フラグをOFFにする(S218)。
このように、遊技制御手段27は、メイン演出状態が第2メイン演出状態で、リプレイの当選時に高確終了リプレイの打順が押下操作された場合に、高確状態フラグをOFFにすることで、リール演出決定手段29が第2擬似遊技状態における表示役抽選において参照する表示役抽選テーブルを、表示役抽選テーブルEから表示役抽選テーブルDに変更させることができる。
ステップS216の処理において、高確終了リプレイの打順でストップボタンB1〜ストップボタンB3が押下操作されていないと判定した場合には(NO)、遊技制御手段27は、ストップボタンB1〜ストップボタンB3が特別上乗せ特化リプレイの打順で押下操作されたか否かを判定する(S219)。この処理において、遊技制御手段27は、打順設定処理で設定された特別上乗せ特化リプレイの打順でストップボタンB1〜ストップボタンB3が押下操作されたか否かを判定し、特別上乗せ特化リプレイの打順で押下操作されたと判定した場合には(YES)、遊技制御手段27は、リール演出決定手段29にリール演出格納領域45に特別上乗せ特化演出をセットさせる(S220)。
ステップS219の処理において、特別上乗せ特化リプレイの打順でストップボタンB1〜ストップボタンB3が押下操作されていないと判定した場合には(NO)、遊技制御手段27は、ストップボタンB1〜ストップボタンB3が移行リプレイの打順で押下操作されたか否かを判定する(S221)。この処理において、遊技制御手段27は、打順設定処理で設定された移行リプレイの打順でストップボタンB1〜ストップボタンB3が押下操作されたか否かを判定し、移行リプレイの打順で押下操作されたと判定した場合には(YES)、遊技制御手段27は、カウンタ記憶手段43のリプレイ連続正解カウンタを1加算する(S222)。この処理において、遊技制御手段27は、リプレイの当選時に実行する打順判定において、移行リプレイの順序でストップボタンB1〜ストップボタンB3が押下操作されたと連続して判定した場合に、第1メイン演出状態から第3メイン演出状態に移行させるためにリプレイ連続正解カウンタに連続して正解した回数を保存する。
次に、遊技制御手段27は、メイン演出状態格納領域47にセットされているメイン演出状態が第1メイン演出状態か否かを判定する(S223)。この処理において、メイン演出状態が第1メイン演出状態であると判定した場合には(YES)、遊技制御手段27は、リプレイ連続正解カウンタの記憶値が2であるか否かを判定する(S224)。この処理において、リプレイ連続正解カウンタの記憶値が2ではないと判定した場合には(NO)、遊技制御手段27は、メイン演出状態移行処理を終了する。一方、リプレイ連続正解カウンタの記憶値が2であると判定した場合には(YES)、遊技制御手段27は、リプレイの当選時において移行リプレイの打順が押下操作されたと連続して判定したことで、第1メイン演出状態から第3メイン演出状態への移行条件が成立したと判定し、メイン演出状態格納領域47にセットされている第1メイン演出状態をクリアし、第3メイン演出状態をセットすることで、第3メイン演出状態に移行する(S225)。
ステップS212、ステップS215、ステップS218、ステップS220、ステップS225の処理を実行した後、ステップS211の処理において、表示役格納領域44に表示役がセットされていないと判定した場合(NO)、ステップS214の処理において、第2メイン演出状態がセットされていないと判定した場合(NO)、ステップS217の処理において、第2メイン演出状態がセットされていないと判定した場合(NO)、ステップS221の処理において、移行リプレイの打順でストップボタンB1〜ストップボタンB3が押下操作されていないと判定した場合(NO)及びステップS223の処理において、第1メイン演出状態がセットされていないと判定した場合には(NO)、遊技制御手段27は、リプレイ連続正解カウンタをクリアし(S226)、メイン演出状態移行処理を終了する。この処理において、遊技制御手段27は、リプレイの当選時に移行リプレイの打順以外の打順でストップボタンB1〜ストップボタンB3が押下操作された又は第3メイン演出状態移行したことに基づき、リプレイ連続正解カウンタをクリアする。
<再抽選処理>
図32は、図14に示した初期化処理のステップS14及び図30、図31に示したメイン演出状態移行処理のステップS212において実行される再抽選処理について示すフローチャートである。
まず、リール演出決定手段29は、フラグ格納領域42に格納されているコンボフラグをOFFにする(S231)。次に、リール演出決定手段29は、カウンタ記憶手段43のコンボカウンタをクリアする(S232)。次に、リール演出決定手段29は、カウンタ記憶手段43のコンボ継続カウンタをクリアする(S233)。これらの処理において。リール演出決定手段29は、決定されていた第1擬似遊技処理の実行を初期化、つまり取り消すために各処理を実行する。
次に、リール演出決定手段29は、フラグ格納領域42に格納されている設定変更フラグがONであるか否かを判定する(S234)。この処理において、設定変更フラグがOFFであると判定した場合には(NO)、リール演出決定手段29は、メイン演出状態格納領域にセットされているメイン演出状態が第2メイン演出状態であるか否かを判定する(S235)。これらの処理により、リール演出決定手段29は、スロットマシン1の設定変更が実行されたことと、第1メイン演出状態においてリプレイの当選時にクリアリプレイの打順でストップボタンB1〜ストップボタンB3が押下操作されたことと、第2メイン演出状態においてリプレイの当選時にクリアリプレイの打順でストップボタンB1〜ストップボタンB3が押下操作されたこととのいずれの取消条件が成立したかを判定する。
ステップS235の処理において、メイン演出状態が第2メイン演出状態であると判定した場合には(YES)、リール演出決定手段29は、フラグ格納領域42に格納されている再抽選処理が実行されたことを示すレア役再抽選フラグをONにする(S236)。次に、リール演出決定手段29は、表示役再抽選処理を実行する(S237)。この処理において、リール演出決定手段29は、表示役がセットされている表示役格納領域をOFF状態にし表示役を取り消すとともに、OFF状態に変更した表示役格納領域から第1表示役格納領域44aまでのそれぞれに、表示役をセットするか否かをリール演出抽選テーブルBを参照して抽選する表示役再抽選処理を実行する。
次に、リール演出決定手段29は、表示役格納領域44のいずれかに表示役がセットされているか否かを判定する(S238)。この処理において、表示役格納領域44に表示役がセットされていないと判定した場合には(NO)、リール演出決定手段29は、再抽選処理を終了する。一方、表示役格納領域44に表示役がセットされていると判定した場合には(YES)、リール演出決定手段29は、フラグ格納領域42に格納されているレア役先読みフラグをONにし(S239)、再抽選処理を終了する。
ステップS235の処理において、メイン演出状態が第2メイン演出状態ではないと判定した場合には(NO)、リール演出決定手段29は、再抽選処理が実行されたことを示すフラグ格納領域42に格納されているコンボ再抽選フラグをONにする(S240)。ステップS240の処理を実行した後又はステップS234の処理において、設定変更フラグがONであると判定した場合には(YES)リール演出決定手段29は、表示役再抽選処理を実行する(S241)。この処理において、リール演出決定手段29は、表示役がセットされている表示役格納領域をOFF状態にし表示役を取り消すとともに、OFF状態に変更した表示役格納領域から第1表示役格納領域44aまでのそれぞれに、表示役をセットするか否かをリール演出抽選テーブルAを参照して抽選する表示役再抽選処理を実行する。
次に、リール演出決定手段29は、表示役格納領域44のいずれかに表示役がセットされているか否かを判定する(S242)。この処理において、表示役格納領域44に表示役がセットされていないと判定した場合には(NO)、リール演出決定手段29は、再抽選処理を終了する。一方、表示役格納領域44に表示役がセットされていると判定した場合には(YES)、リール演出決定手段29は、コンボ抽選処理を実行し、抽選結果をコンボカウンタにセットし(S243)、コンボフラグをONにし(S244)、再抽選処理を終了する。
このように、本実施形態のスロットマシン1は、擬似遊技の実行が決定されてから8回の遊技が実行されるまで、つまり表示役格納領域44に表示役がセットされている状態で、リプレイの当選時にクリアリプレイの打順が押下操作され所定の取消条件が成立した場合と、スロットマシン1の設定変更が実行され所定の取消条件が成立した場合とに、決定していた擬似遊技を取り消し擬似遊技をリール制御手段24に実行させるか否かを表示役再抽選処理を実行し決定するように構成されている。このため、本実施形態のスロットマシン1は、擬似遊技をリール制御手段24に実行させると決定してから擬似遊技が実行されるまでに所定の取消条件のいずれかが成立した場合に、決定していた擬似遊技を取り消すとともに、表示役再抽選処理を実行し擬似遊技をリール制御手段24に実行させるか否かを決定することにより、所定の取消条件が成立する以前に決定していた擬似遊技が、所定の取消条件の成立により一度取り消され、改めて再抽選処理によりリール制御手段24に実行させるか否かが決定されるため、遊技性が損なわれる制御処理の発生を防ぎ、遊技者の遊技に対する興趣を損なうことを防ぐことができる。
<演出の制御処理>
次に、図33〜図56を参照して、本実施形態に係るスロットマシン1における演出に関する処理について説明する。なお、図33〜図56は、演出に関する処理のうち主に演出状態の移行に関する処理についてのみ示しており、表示装置81や音響装置83等の演出装置80へ出力する各処理の詳細については、図示を省略している。また、本実施形態に係るスロットマシン1において、演出制御手段30は、遊技回数に関する演出(例えば、表示装置81に遊技回数を表示する等)を実行する場合に、本遊技及び擬似遊技の実行回数の総和を表示するように構成されている。また、演出制御手段30は、第1擬似遊技〜第3擬似遊技が実行される場合に、表示装置81に「擬似遊技中」等の、今回の遊技が本遊技とは異なる擬似遊技であることを示す報知演出を実行する。
図33は、本実施形態に係るスロットマシン1において、演出制御手段30が各遊技において実行する演出の制御処理を示すフローチャートである。演出制御手段30は、スロットマシン1の電源が投入されたときに、演出の制御処理を開始する。
最初に、演出制御手段30は、初期化処理を実行する(S251)。この処理において、演出制御手段30は、スロットマシン1の電源が投入されたことを契機として、表示装置81や音響装置83へ出力する信号を初期化する。次に、演出制御手段30は、制御部11を構成する各手段からコマンドを受信したか否かを判定する(S252)。この処理において、演出制御手段30は、コマンドを受信したと判定するまでステップS252の処理を実行し続ける。そして、制御部11を構成する各手段からコマンドを受信したと判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、コマンド受信時処理を実行し(S253)、ステップS252に処理を戻す。
<コマンド受信時処理>
図34は、図33に示した演出の制御処理のステップS253において実行されるコマンド受信時処理について示すフローチャートである。
まず、演出制御手段30は、受信したコマンドがスタートコマンドであるか否かを判定する(S261)。この処理において、スタートコマンドを受信したと判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、スタートコマンド受信時処理を実行し(S262)、コマンド受信時処理を終了する。ここで、スタートコマンド受信時処理は、本遊技又は擬似遊技の開始に伴い、表示装置81や音響装置83等の演出装置80によって実行する演出や演出状態を決定する処理である。また、スタートコマンド受信時処理において、演出制御手段30は、演出状態ごとに異なる処理を実行し、各演出状態に基づく演出を演出装置80を構成する各装置によって実行する。なお、演出制御手段30は、受信したスタートコマンドが本遊技において送信されたスタートコマンド、つまり内部抽選手段23から送信されたスタートコマンドである場合には、当選役の情報を参照して各種処理を実行し、受信したスタートコマンドが擬似遊技において送信されたスタートコマンド、つまりリール演出決定手段29から送信されたスタートコマンドである場合には、当選役の情報ではなく第1表示役格納領域44aにセットされている表示役の情報を参照して各種処理を実行する。
ステップS261の処理において、受信したコマンドがスタートコマンドではないと判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、受信したコマンドが入賞コマンドであるか否かを判定する(S263)。この処理において、入賞コマンドを受信したと判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、入賞コマンド受信時処理を実行し(S264)、コマンド受信時処理を終了する。ここで、入賞コマンド受信時処理は、本遊技の結果入賞した役に応じて、表示装置81や音響装置83等の演出装置によって実行する演出や演出状態を決定する処理である。
ステップS263の処理において、受信したコマンドが入賞コマンドではないと判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、受信したコマンドが入力コマンドであるか否かを判定する(S265)。この処理において、受信したコマンドが入力コマンドであると判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、入力コマンド受信時処理を実行し(S266)、コマンド受信時処理を終了する。ここで、入力コマンド受信時処理は、操作受付手段28から送信される入力コマンドに含まれる情報(ダイヤル回転信号、決定信号、演出信号)に基づき、通常CZ状態又は通常擬似ボーナス状態の選択及び決定が実行されたことを表示装置81に表示する処理と、第3CZ状態において決定スイッチ76から出力された演出信号を累積するとともに、演出信号が出力される都度演出信号の累積を継続するか否かを決定する押下継続抽選処理とを実行する。
ステップS265の処理において、受信したコマンドが入力コマンドではないと判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、受信したコマンドに基づく処理を実行し(S267)、コマンド受信時処理を終了する。ここで、スタートコマンド及び入賞コマンド以外のコマンドとしては、例えば、上述したリール停止コマンド(図20のステップS132、図28のステップS159参照)等がある。演出制御手段30は、受信したコマンドに基づき、表示装置81や音響装置83等の演出装置によって実行する演出や演出状態を決定する。
<スタートコマンド受信時処理>
図35は、図34に示したコマンド受信時処理のステップにおいて実行されるスタートコマンド受信時処理について示すフローチャートである。なお、本実施形態において、演出制御手段30は、遊技状態がボーナス成立状態である場合に以下に示す処理を実行するように構成されており、遊技状態が通常状態又はボーナス状態である場合には、異なる処理を実行し演出状態を変更しないように構成されている。なお、演出制御手段30は、遊技状態によらず演出状態の移行に係る各種処理を実行可能に構成されていてもよい。
まず、演出制御手段30は、演出状態格納領域48にセットされている演出状態がAT状態であるか否かを判定する(S271)。この処理において、演出状態がAT状態であると判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、AT状態処理を実行し(S272)、スタートコマンド受信時処理を終了する。AT状態処理において、演出制御手段30は、ベルA、ベルBの入賞時に減算されるカウンタ記憶手段43のAT枚数カウンタの記憶値が0になるまでAT状態を継続し、打順ベル1〜打順ベル8の当選時において、ベルA、ベルBを入賞させる正解打順を報知する入賞補助演出を実行する。また、演出制御手段30は、AT状態における各種演出において、遊技回数を表示装置81に表示する場合に、本遊技及び擬似遊技の実行回数の総和を表示する。これにより、演出制御手段30は、遊技者が体感する遊技回数と、本遊技の実行回数及び擬似遊技の実行回数の総和とが一致し、遊技者にAT状態の遊技回数に関する違和感が生じることを防ぐことができる。
ステップS271の処理において、演出状態がAT状態ではないと判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、演出状態格納領域48にセットされている演出状態がCZ状態か否かを判定する(S273)。この処理において、演出状態がCZ状態であると判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、CZ状態処理を実行し(S274)、スタートコマンド受信時処理を終了する。CZ状態処理において、演出制御手段30は、通常CZ状態を実行する場合には、遊技者に第1CZ状態〜第3CZ状態のいずれを実行するかを選択させ、第1CZ状態〜第3CZ状態に設定されたAT移行抽選を実行する。また、演出制御手段30は、CZ状態として特別CZ状態を実行する場合に、第3擬似遊技処理(図19参照)の実行結果に基づきAT状態への移行及び演出モードの付与の有無を決定する。
ステップS273の処理において、演出状態がCZ状態ではないと判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、通常演出状態処理を実行し(S275)、スタートコマンド受信時処理を終了する。通常演出状態処理において、演出制御手段30は、表示役格納領域44に表示役がセットされた場合に、表示装置81の先読み表示領域82に擬似遊技表示図柄を表示する処理と、CZ状態やAT状態に移行させるか否かを決定する演出状態の移行に係る抽選処理と、遊技者に不利なペナルティの発生時におけるペナルティの消化に関わる処理とを実行する。
<通常演出状態処理>
図36は、図35に示したスタートコマンド受信時処理のステップS275において実行される通常演出状態処理について示すフローチャートである。
まず、演出制御手段30は、ペナルティフラグがONであるか否かを判定する(S281)。この処理において、演出制御手段30は、フラグ格納領域42に格納されているペナルティフラグがセットされているか否かを判定することで、遊技者に不利なペナルティが発生しているか否かを判定する。
ステップS282の処理において、ペナルティフラグがONであると判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、ペナルティ処理を実行し(S282)、通常演出状態処理を終了する。この処理において、演出制御手段30は、ペナルティが発生している場合には、演出状態の移行に係る各処理を実行しないように、ステップS282の処理の終了後に通常演出状態処理を終了する。
ステップS281の処理において、ペナルティフラグがOFFであると判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、フラグ格納領域42に格納されているコンボフラグがONであるか否かを判定する(S283)。この処理において、演出制御手段30は、表示役格納領域44に表示役が格納されている場合にセットされるコンボフラグがONであるか否かを判定することで、リール演出決定手段29が潜伏状態に移行しているか否かを判定し、コンボフラグがOFFであると判定した場合には(NO)、現在潜伏状態ではなく、かつ今回受信したスタートコマンドが図17に示す第1擬似遊技処理のステップS68で送信されたスタートコマンドではないと判定し、潜伏状態中に実行する先読み演出及び第1擬似遊技の実行に伴う演出状態移行に係る処理を実行することなく通常演出状態処理を終了する。また、煽り演出を既に実行していた場合には、演出制御手段30は、ステップS283の処理によって潜伏状態ではないと判定したことに伴い、煽り演出を終了する。
ステップS283の処理において、コンボフラグがONであると判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、リール演出決定手段29が潜伏状態に移行していることから、潜伏状態中に実行する先読み演出や煽り演出に係る処理を実行するのか又は第1擬似遊技の実行に係る処理を実行するのかを判定するために、受信したスタートコマンドが第1擬似遊技処理(図17参照)のステップS68の処理で送信されたスタートコマンドか否かを判定する(S284)。この処理において、受信したスタートコマンドが第1擬似遊技処理の実行により送信されたスタートコマンドではないと判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、現在潜伏状態に移行していると判定し、先読み演出や煽り演出に係る処理を実行するために、第1表示役格納領域44a〜第5表示役格納領域44eに表示役がセットされているか否かを判定する(S285)。この処理において、第1表示役格納領域44a〜第5表示役格納領域44eに表示役がセットされていないと判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、潜伏状態に移行しているものの、先読み演出を開始する状態、つまり第1擬似遊技が実行されるまで残りの本遊技の実行回数が5回以内になっていないと判定し、煽り演出を開始しつつ通常演出状態処理を終了する。
ステップS285の処理において、第1表示役格納領域44a〜第5表示役格納領域44eに表示役がセットされていると判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、第1擬似遊技が実行されるまで残りの本遊技の実行回数が5回以内になっていると判定し、先読み演出を実行し(S286)、通常演出状態処理を終了する。この処理において、演出制御手段30は、先読み演出として、先読み表示領域82のうち表示役がセットされている表示役格納領域に対応する先読み表示領域に、擬似遊技示唆図柄を表示する演出を実行することで、第1擬似遊技の実行までに必要な本遊技の回数を遊技者に予測させることができる。
ステップS284の処理において、受信したスタートコマンドが第1擬似遊技処理の実行により送信されたスタートコマンドであると判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、前回の本遊技実行時まで継続していた潜伏状態が終了したと判定し、第1擬似遊技に係る処理を実行するために、セットされている表示役が弱レア役か否かを判定する(S287)。この処理において、弱レア役がセットされていると判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、表示役に基づくCZ移行抽選を実行する(S288)。この処理において、演出制御手段30は、0〜32767までの32768個の乱数値のいずれかを乱数発生手段22から取得して、取得した乱数値をテーブル記憶手段41のCZ移行抽選テーブルと比較する。なお、CZ移行抽選テーブルは、表示役に基づくCZ移行抽選で参照されるCZ移行抽選テーブルと、後述するコンボ回数に基づくCZ移行抽選で参照される複数のCZ移行抽選テーブルとがテーブル記憶手段41に記憶されている。次に、演出制御手段30は、取得した乱数値とCZ移行抽選テーブルとの比較結果から、CZ状態に当選したか否かを判定する(S289)。
このように、本実施形態のスロットマシン1は、第1表示役格納領域44aに表示役として弱レア役がセットされた状態でスタートレバーSLが開始操作されスタートスイッチ73が開始操作を検出した場合に、リール演出決定手段29がフリーズを発生させて第1擬似遊技をリール制御手段24に実行させることで、弱レア役が仮停止表示可能となる場合に、遊技者にとって有利な特典であるAT状態に関する演出抽選としてCZ移行抽選を実行するように構成されている。また、上述した通り、リール制御手段24により、遊技状態がボーナス成立状態である場合には弱レアリプレイ及び強レアリプレイが停止表示不可能に設定されることで、スロットマシン1は、第1擬似遊技の実行時においては、本遊技の実行時よりも弱レア役を構成する図柄組合せ「RPA(RPB)−BLA−RPA(RPB)」と、強レア役を構成する図柄組合せ「RPA(RPB)−BLB−RPA(RPB)」とを仮停止表示可能となる確率が高くなるように構成されている。そして、スロットマシン1は、コンボフラグをONにすることで8回の本遊技が実行されるまで継続する潜伏状態に移行し、潜伏状態が終了した後に第1擬似遊技を実行するとともに、リール演出決定手段29が潜伏状態に移行してから潜伏状態を終了するまで、つまりコンボフラグがONの状態で実行される本遊技において、ステップS283〜ステップS286の処理を実行することで、第1擬似遊技がリール制御手段24に実行されることを示唆する先読み演出を実行する。これにより、本実施形態のスロットマシン1は、第1擬似遊技をリール制御手段24に実行させると決定した遊技から、リール制御手段24に第1擬似遊技が実行されるまでに実行される複数の遊技にわたって、有利な特典の付与に対する期待感を継続して与えることができる。
また、上述した通り、本実施形態において、リール演出決定手段29は、リール演出抽選により第1擬似遊技を実行すると決定した場合に、8回の本遊技の後に第1擬似遊技を実行できるようにするために第8表示役格納領域44hに表示役をセットするとともに、第1擬似遊技の実行回数がコンボ回数に達するまで、潜伏状態が終了するまでに必要な本遊技の実行回数が残り3回となる第3表示役格納領域44cに表示役がセットされる都度、第8表示役格納領域44hに表示役をセットする(図17のステップS58〜ステップS64参照)。そして、リール演出決定手段29は、コンボ抽選によって決定されるコンボ回数の第1擬似遊技をリール制御手段24に実行させるまで、コンボフラグをONの状態で継続する(図17のステップS72〜ステップS74参照)ことで、それぞれの第1擬似遊技をリール制御手段24に実行させた後に潜伏状態に移行するとともに、第1擬似遊技が実行されスタートレバーSLが開始操作されスタートスイッチ73が開始操作を検出した場合又は各リールの仮停止後にタイムアウト時間を経過した場合に、フリーズを終了させ本遊技に係る処理を再開するとともに第5表示役格納領域44eに表示役をセットすることに基づき、2回目以降の第1擬似遊技を5回の本遊技の実行ごとに実行させることができる。
このため、演出制御手段30は、リール演出決定手段29が第1擬似遊技をリール制御手段24に実行させると決定し、8回の本遊技が実行されるまで継続する潜伏状態に移行した場合に、ステップS283〜ステップS286の処理を実行することで、潜伏状態が終了するまでに実行される遊技(本実施形態では潜伏状態が終了する5回前からの遊技)において、表示役がセットされる表示役格納領域が1回の遊技の実行ごとに表示役格納領域44の先頭方向に1バイトずつ移動することに対応して、先読み表示領域82に表示される擬似遊技示唆図柄を1回の遊技ごとに第5先読み表示領域82eから第1先読み表示領域82aの方向に先読み表示領域1つ分移動することで、第1擬似遊技がリール制御手段24に実行されることを示唆する先読み演出を表示装置81の先読み表示領域82で実行させるとともに、第1擬似遊技の実行回数がコンボ回数未満である場合には、潜伏状態が終了し第1擬似遊技が実行された後、コンボフラグがONの状態が継続していることから、ステップS283の処理からステップS284以降の処理に移行することができるとともに、第5表示役格納領域44eに表示役がセットされていることに基づき、再度潜伏状態に移行する際に第5先読み表示領域82eに擬似遊技示唆図柄を表示させることで、第1擬似遊技の実行回数がコンボ回数となるまで先読み演出を連続して実行するように構成されている。
この構成により、本実施形態のスロットマシン1は、第1表示役格納領域44aに表示役として弱レア役がセットされた状態でスタートレバーSLが開始操作されスタートスイッチ73が開始操作を検出した場合に、リール演出決定手段29がフリーズを発生させて第1擬似遊技をリール制御手段24に実行させることで、弱レア役が仮停止表示可能となる場合に、遊技者にとって有利な特典であるAT状態に関する演出抽選としてCZ移行抽選を実行するように構成されている。また、上述した通り、リール制御手段24により、遊技状態がボーナス成立状態である場合には弱レアリプレイ及び強レアリプレイが停止表示不可能に設定されることで、スロットマシン1は、第1擬似遊技の実行時においては、本遊技の実行時よりも弱レア役を構成する図柄組合せと、強レア役を構成する図柄組合せとを仮停止表示可能となる確率が高くなるように構成されている。そして、スロットマシン1は、第1擬似遊技をリール制御手段24に実行させると決定した場合に、8回の本遊技が実行されるまで継続する潜伏状態が終了した後に第1擬似遊技を実行するとともに、潜伏状態において実行される本遊技において、ステップS283〜ステップS286の処理により第1擬似遊技がリール制御手段24に実行されることを示唆する先読み演出を実行する。また、本実施形態のスロットマシン1は、第1擬似遊技の実行回数がコンボ抽選により決定されたコンボ回数になるまで、コンボフラグをONにした状態を継続することで、第1擬似遊技をリール制御手段24に実行させた後に潜伏状態に移行し、第1擬似遊技の実行回数がコンボ回数となるまで先読み演出を連続して実行する。これにより、本実施形態のスロットマシン1は、第1擬似遊技をリール制御手段24に実行させると決定した遊技から、リール制御手段24に第1擬似遊技が実行される回数がコンボ抽選により決定されたコンボ回数になるまでに実行される複数回の潜伏状態において実行される本遊技にわたって、有利な特典の付与に対する期待感を継続して与えることができる。
ステップS287の処理において、第1表示役格納領域44aにセットされている表示役が弱レア役ではないと判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、セットされている表示役が強レア役か否かを判定する(S290)。この処理において、強レア役がセットされていると判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、表示役に基づくAT移行抽選を実行する(S291)。この処理において、演出制御手段30は、0〜32767までの32768個の乱数値のいずれかを乱数発生手段22から取得して、取得した乱数値をテーブル記憶手段41のAT移行抽選テーブルと比較する。次に、演出制御手段30は、取得した乱数値とAT移行抽選テーブルとの比較結果から、AT状態に当選したか否かを判定する(S292)。この処理において、AT状態に当選したと判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、演出状態格納領域48にセットされている通常演出状態をクリアし、AT状態をセットすることで、AT状態に移行し(S293)、通常演出状態を終了する。
ステップS289の処理において、CZ状態に当選していないと判定した場合(NO)、ステップS290の処理において、表示役が強レア役ではないと判定した場合(NO)又はステップS292の処理において、AT状態に当選していないと判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、コンボ回数に基づくCZ移行抽選を実行する(S294)。この処理において、演出制御手段30は、カウンタ記憶手段43のコンボ継続カウンタの記憶値に基づき、テーブル記憶手段41に記憶されている複数のCZ移行抽選テーブルから参照するCZ移行抽選テーブルを決定する。そして、演出制御手段30は、0〜32767までの32768個の乱数値のいずれかを乱数発生手段22から取得して、取得した乱数値を参照すると決定したCZ移行抽選テーブルと比較する。なお、コンボ回数に基づくCZ移行抽選においては、コンボ継続カウンタの記憶値の値が大きいほどCZ状態当選に対応付けられた乱数値が多いCZ移行抽選テーブルが使用される。
次に、演出制御手段30は、取得した乱数値とCZ移行抽選テーブルとの比較結果から、CZ状態に当選したか否かを判定する(S295)。この処理において、CZ状態に当選していないと判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、通常演出状態処理を終了する。一方、CZ状態に当選したと判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、当選したCZ状態が特別CZ状態であるか否かを判定する(S296)。この処理において、特別CZ状態に当選していたと判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、フラグ格納領域42に格納されている特別CZ状態フラグをONにする(S297)。この処理において、演出制御手段30は、次回以降の遊技において、CZ状態として特別CZ状態に係る処理を実行するために、特別CZ状態フラグをONにする。ステップS297の処理を実行した後又はステップS296の処理において、当選したCZ状態が特別CZ状態ではないと判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、演出状態格納領域48にセットされている通常演出状態をクリアし、CZ状態をセットすることで、CZ状態に移行し(S298)、通常演出状態を終了する。
<CZ状態処理>
図37は、図35に示したスタートコマンド受信時処理のステップS274において実行されるCZ状態処理について示すフローチャートである。
まず、演出制御手段30は、フラグ格納領域42に格納されているCZ開始フラグがONであるか否かを判定する(S301)。この処理において、演出制御手段30は、演出状態が通常演出状態からCZ状態に移行した際に、表示役格納領域44のいずれかに表示役がセットされていた場合に実行される再抽選処理(図32参照)が実行されたか、又は演出状態の移行時に表示役格納領域44に表示役がセットされておらず再抽選処理を実行する必要がなかった場合にセットされるCZ開始フラグがONであるか否かを判定する。
ステップS301の処理において、CZ開始フラグがOFFであると判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、コンボフラグがONであるか否かを判定する(S302)。この処理において、コンボフラグがONであると判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、コンボ再抽選フラグがONであるか否かを判定する(S303)。この処理において、コンボ再抽選フラグがOFFであると判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、再抽選処理を実行する必要があり、かつ未だ再抽選処理が実行されていないと判断し、内部抽選でリプレイに当選したか否かを判定し(S304)、リプレイに当選した場合には(YES)、内部抽選処理(図15参照)のステップS26で実行される打順設定処理で設定されたクリアリプレイの打順を報知する演出を実行し(S305)、CZ状態処理を終了する。リプレイの当選時にクリアリプレイの打順を報知することにより、スロットマシン1は、遊技者にクリアリプレイの打順でストップボタンB1〜ストップボタンB3を押下操作させ、所定の取消条件を成立させることで、再抽選処理を実行することができる。なお、ステップS304の処理において、リプレイに当選していないと判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、CZ状態処理を終了する。
ステップS302の処理において、コンボフラグがOFFであると判定した場合(NO)又はステップS303の処理において、コンボ再抽選フラグがONであると判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、再抽選処理を実行する必要がない又は再抽選処理が実行されたと判定し、CZ開始フラグをONにする(S306)。ステップS306の処理を実行した後又はステップS301の処理において、CZ開始フラグがONであると判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、特別CZフラグがONであるか否かを判定する(S307)。この処理において、演出制御手段30は、特別CZフラグがONであるか否かを判定することで、実行する演出状態が通常CZ状態か又は特別CZ状態かを判定する。
ステップS307の処理において、特別CZ状態フラグがONであると判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、特別CZ状態処理を実行し(S308)、CZ状態処理を終了する。この処理において、演出制御手段30は、第3擬似遊技処理(図19参照)の実行結果に応じて演出状態をAT状態に移行するか否かを決定するとともに、演出モードを付与するか否かを決定する。
ステップS307の処理において、特別CZ状態フラグがOFFであると判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、フラグ格納領域42に格納されているCZ状態選択済みフラグがONであるか否かを判定する(S309)。この処理において、演出制御手段30は、第1CZ状態〜第3CZ状態のうちいずれの通常CZ状態を実行するかを遊技者が選択した場合にセットされるCZ状態選択済みフラグがONであるか否かを判定し、遊技者が通常CZ状態を選択したか否かを判定する。また、この処理において、CZ状態選択済みフラグがOFFであると判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、CZ状態処理を終了する。つまり、演出制御手段30は、遊技者が第1CZ状態〜第3CZ状態のうちいずれの通常CZ状態を実行するかを決定するまで、CZ状態における演出処理を開始しないように構成されている。なお、演出制御手段30は、遊技者が第1CZ状態〜第3CZ状態のうちいずれの通常CZ状態を実行するかを決定する以前に遊技が進行した場合に、第1CZ状態〜第3CZ状態のうちいずれかを自動的に決定するように構成されていてもよい。
ステップS309の処理において、CZ状態選択済みフラグがONであると判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、フラグ格納領域42に格納されている第1CZフラグがONであるか否かを判定する(S310)。この処理において、第1CZフラグがONであると判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、第1CZ状態処理を実行し(S311)、CZ状態処理を終了する。この処理において、演出制御手段30は、第1CZ状態として、1回の遊技ごとに当選役又は表示役に基づきAT移行抽選処理における当選確率を増加させるか否かを確率積上抽選処理により決定し、予め設定された遊技回数(例えば、15ゲーム)の遊技の実行後に確率積上抽選処理により決定された当選確率に基づきAT移行抽選処理を実行する。
ステップS310の処理において、第1CZフラグがOFFであると判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、フラグ格納領域42に格納されている第2CZフラグがONであるか否かを判定する(S312)。この処理において、第2CZフラグがONであると判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、第2CZ状態処理を実行し(S313)、CZ状態処理を終了する。この処理において、演出制御手段30は、第2CZ状態として、1回の遊技ごとに当選役又は表示役に基づきAT移行抽選処理を実行し、予め設定された遊技回数(例えば、10ゲーム)の遊技が実行されるまで毎ゲームAT移行抽選処理を実行する。また、本実施形態において、第2CZ状態は、表示役に基づくAT移行抽選の当選確率が、当選役に基づくAT移行抽選の当選確率よりも高く構成されている。
ステップS312の処理において、第2CZフラグがOFFであると判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、第3CZ状態処理を実行し(S314)、CZ状態処理を終了する。この処理において、演出制御手段30は、第3CZ状態として、遊技者に決定ボタンJGBを押下操作された場合に決定スイッチ76から出力される演出信号を累積し、累積した値を用いてAT移行抽選処理を実行する。また、演出制御手段30は、決定スイッチ76から出力された演出信号を受信する都度、演出信号を累積するか否かを押下継続抽選により決定する。
<第2CZ状態処理>
図38は、図37に示したCZ状態処理のステップS313において実行される第2CZ状態処理について示すフローチャートである。
まず、演出制御手段30は、カウンタ記憶手段43のCZ状態カウンタの記憶値が0であるか否かを判定する(S321)。この処理において、演出制御手段30は、CZ状態カウンタが0であるか否かを判定することにより、今回の遊技が第2CZ状態における1回目の遊技であるか否かを判定し、CZ状態カウンタの記憶値が0であると判定した場合には(YES)、CZ状態カウンタに10をセットする(S322)。
ステップS322の処理を実行した後又はステップS321の処理において、CZ状態カウンタの記憶値が0ではないと判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、内部抽選処理(図15参照)で当選した役又は第1表示役格納領域44aにセットされている表示役に基づきAT移行抽選を実行する(S323)。この処理において、演出制御手段30は、第1表示役格納領域44aに表示役がセットされている場合にはセットされている表示役に基づき、第1表示役格納領域44aに表示役がセットされていない場合には内部抽選の当選役に基づき、テーブル記憶手段41に記憶されている複数のAT移行抽選テーブルから参照するAT移行抽選テーブルを決定する。そして、演出制御手段30は、0〜32767までの32768個の乱数値のいずれかを乱数発生手段22から取得して、取得した乱数値を参照すると決定したAT移行抽選テーブルと比較する。なお、第2CZ状態におけるAT移行抽選においては、表示役に基づき決定されるAT移行抽選テーブルの方が、内部抽選の当選役に基づき決定されるAT移行抽選テーブルよりもAT状態当選に対応付けられた乱数値が多くなっている。
上述した通り、本実施形態のスロットマシン1は、演出状態が通常演出状態からCZ状態に移行した際に、表示役格納領域44に表示役がセットされている場合、直前の遊技まで先読み演出を実行しているものの、第2CZ状態を開始する以前に再抽選処理を実行するか表示役格納領域44にセットされていた表示役に基づく第1擬似遊技を実行した後に第2CZ状態に係る処理を実行するように構成されているため、先読み演出によって表示役の出現が遊技者に把握されている場合であっても、第2CZ状態においてAT状態当選の期待値が極端に上昇することを防ぐことができる。
次に、演出制御手段30は、取得した乱数値と決定したAT移行抽選テーブルとの比較結果から、AT状態に当選したか否かを判定する(S324)。この処理において、AT状態に当選したと判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、演出状態格納領域48にセットされているCZ状態をクリアし、AT状態をセットすることで、AT状態に移行し(S325)、CZ状態が今回の遊技で終了することからCZ状態カウンタをクリアする(S326)。
ステップS324の処理において、AT状態に当選していないと判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、第2CZ状態において1回の遊技を実行することからCZ状態カウンタを1減算する(S327)。次に、演出制御手段30は、CZ状態カウンタの記憶値が0であるか否かを判定する(S328)。この処理において、CZ状態カウンタの記憶値が0ではないと判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、第2CZ状態処理を終了する。一方、CZ状態カウンタの記憶値が0であると判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、予め設定された遊技回数の第2CZ状態を実行し、かつAT移行抽選で非当選であったことから、演出状態格納領域48にセットされているCZ状態をクリアし、通常演出状態をセットすることで、通常演出状態に移行する(S329)。ステップS326又はステップS329の処理を実行した後、演出制御手段30は、次回の遊技からCZ状態とは異なる演出状態に基づく遊技を実行するため、CZ開始フラグをOFFにし(S330)、第2CZフラグをOFFにし(S331)、CZ状態選択済みフラグをOFFにすることで(S332)、第2CZ状態に係る各種フラグを初期化し、第2CZ状態処理を終了する。
<第3CZ状態処理>
図39は、図37に示したCZ状態処理のステップS314において実行される第3CZ状態処理について示すフローチャートである。
ここで、本実施形態のスロットマシン1は、通常CZ状態のうち第3CZ状態が遊技者に選択された場合に、スタートレバーSLが開始操作されスタートスイッチ73が開始操作を検出したことに基づき、演出制御手段30にステップS341〜ステップS343の処理を実行させて、押下操作受付フラグをONにするとともに、遊技者に決定ボタンJGBを押下操作させるように指示する押下操作指示演出を実行する。押下操作受付フラグがONになることにより、演出制御手段30は、検出状態に移行する。
押下操作受付フラグがONになった状態で決定ボタンJGBが押下操作された場合、スロットマシン1は、決定ボタンJGBが押下操作され決定スイッチ76が押下操作を検出した際に操作受付手段28から送信される入力コマンドを演出制御手段30が受信することで、後述する図56に示す入力コマンド受信時処理のステップS696〜ステップS698の処理を実行する。ここで、スロットマシン1は、演出制御手段30がステップS696〜ステップS698の処理を実行することにより、決定ボタンJGBが遊技者に押下操作された場合に、カウンタ記憶手段43の演出累積カウンタを1加算する。そして、スロットマシン1は、演出制御手段30にステップS699の押下操作継続抽選を実行させる。スロットマシン1は、押下操作継続抽選に非当選(ハズレ)となるまで、ステップS700の処理を実行した後、決定ボタンJGBが押下操作された場合に、ステップS701、ステップS702の処理を実行することなく再度ステップS696〜ステップS699までの処理を実行することで、押下操作受付フラグをONにした状態を維持し検出状態を継続する。
ステップS699の処理で押下操作継続抽選に非当選(ハズレ)となった場合に、スロットマシン1は、演出制御手段30にステップS701、ステップS702の処理を実行させて押下操作受付フラグをOFFにすることで、検出状態を終了させる。そして、スロットマシン1は、検出状態が終了した遊技の次に実行される遊技において、スタートレバーSLが開始操作されスタートスイッチ73が開始操作を検出したことに基づき、演出制御手段30にステップS344の処理を実行させて、演出累積カウンタの記憶値、つまり検出状態において決定ボタンJGBが押下操作された回数に基づきAT移行抽選における当選確率を決定し、該当選確率に基づきAT移行抽選を実行し、抽選結果に基づき演出状態の移行に係る処理であるステップS346の処理又はステップS347の処理を実行する。
なお、スロットマシン1は、押下操作受付フラグがONの状態でストップスイッチ74がストップボタンB1〜ストップボタンB3の押下操作を検出し、第1リールR1〜第3リールR3が停止することで遊技が進行した場合に、後述する図54の第3CZ状態自動実行処理を実行し、ステップS632の押下操作継続抽選に当選する都度ステップS631の処理で演出累積カウンタの記憶値を1加算し、ステップS632の押下操作継続抽選で非当選(ハズレ)となった後にスタートレバーSLが開始操作されスタートスイッチ73が開始操作を検出したことに基づき、演出制御手段30にステップS344の処理を実行させて、演出累積カウンタの記憶値、つまり第3CZ状態自動実行処理のステップS632で押下操作継続抽選に当選した回数に基づきAT移行抽選における当選確率を決定し、該当選確率に基づきAT移行抽選を実行し、抽選結果に基づき演出状態の移行に係る処理であるステップS346の処理又はステップS347の処理を実行する。
以下に、第3CZ状態処理の実行時に演出制御手段30が実行する各制御処理の詳細を記載する。まず、演出制御手段30は、フラグ格納領域42に格納されている押下操作終了フラグがONであるか否かを判定する(S341)。この処理において、押下操作終了フラグがONではないと判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、今回の遊技が第3CZ状態に移行し所定の検出条件が成立した直後の遊技であると判定し、検出状態に移行するために押下操作受付フラグをONにし(S342)、遊技者に決定ボタンJGBを押下操作させるために演出装置80によって決定ボタンJGBを押下操作するよう指示する演出である押下操作指示演出を実行し(S343)、第3CZ状態処理を終了する。
ステップS341の処理において、押下操作終了フラグがONであると判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、前回の遊技において、検出状態が継続している間に決定ボタンJGBが押下操作された回数及び自動継続抽選手段30bによる加算処理がしたと判定し、カウンタ記憶手段43の演出累積カウンタの記憶値に基づき演出移行抽選としてのAT移行抽選を実行する(S344)。この処理において、演出制御手段30は、まず、演出累積カウンタの記憶値に基づき、0〜32767までの32768個の乱数値のうちAT状態当選に対応付ける乱数値の個数を決定する。ここで、AT状態当選に対応付けられる乱数値の個数は、演出累積カウンタの記憶値が大きいほど多くなるように構成されている。そして、演出制御手段30は、0〜32767までの32768個の乱数値のいずれかを乱数発生手段22から取得して、取得した乱数値がAT状態当選に対応付けた乱数値であるか否かを判定するAT移行抽選を実行する。
このように、本実施形態のスロットマシン1は、演出状態が通常演出状態からCZ状態に移行し、第3CZ状態が選択された場合に、決定スイッチ76が押下操作を検出した回数の累積値によって、AT移行抽選における当選確率が異なる構成となっており、決定スイッチ76が検出した遊技者による押下操作の回数によって、後の演出に対する遊技者の期待感を変化させることができ、遊技者の演出に対する興趣を向上させることができる。
次に、演出制御手段30は、取得した乱数値とAT状態当選に対応付けた乱数値との比較結果から、AT状態に当選したか否かを判定する(S345)。この処理において、AT状態に当選したと判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、演出状態格納領域48にセットされているCZ状態をクリアし、AT状態をセットすることで、AT状態に移行する(S346)。
ステップS345の処理において、AT状態に当選していないと判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、遊技者による決定ボタンJGBの押下操作が実行され、検出状態が継続しないと押下継続抽選手段30aに決定され、演出累積カウンタに基づくAT移行抽選が実行され、かつAT移行抽選で非当選であったことから、演出状態格納領域48にセットされているCZ状態をクリアし、通常演出状態をセットすることで、通常演出状態に移行する(S347)。ステップS346又はステップS347の処理を実行した後、演出制御手段30は、次回の遊技からCZ状態とは異なる演出状態に基づく遊技を実行するため、CZ開始フラグをOFFにし(S348)、第3CZフラグをOFFにし(S349)、CZ状態選択済みフラグをOFFにし(S350)、押下操作終了フラグをOFFにすることで(S351)、第3CZ状態に係る各種フラグを初期化し、第3CZ状態処理を終了する。
<特別CZ状態処理>
図40は、図37に示したCZ状態処理のステップS308において実行される特別CZ状態処理について示すフローチャートである。
まず、演出制御手段30は、フラグ格納領域42に格納されている特別CZ状態実行フラグがONであるか否かを判定する(S361)。本実施形態において、演出制御手段30は、第3擬似遊技処理(図19参照)の実行に合わせて特別CZ状態における各処理として、演出状態の移行に係る処理及び演出モードの付与に係る処理を実行するように構成されているため、ステップS361の処理において、特別CZ状態における各処理を実行する準備が整った場合にセットされる特別CZ状態実行フラグがONであるか否かを判定する。
ステップS361の処理において、特別CZ状態実行フラグがOFFであると判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、第3擬似遊技状態の実行時にセットされる第3擬似遊技フラグがONであるか否かを判定する(S362)。この処理において、第3擬似遊技フラグがONであると判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、今回の遊技が1回目の第3擬似遊技であると判定し、次回以降の遊技において特別CZ状態における各処理を実行可能にするために、特別CZ状態実行フラグをONにする(S363)。
ステップS362の処理において、第3擬似遊技フラグがOFFであると判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、内部抽選処理(図15参照)における当選役がリプレイであるか否かを判定する(S364)。この処理において、当選役がリプレイではないと判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、特別CZ状態処理を終了する。一方、当選役がリプレイであると判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、内部抽選処理のステップS26で実行される打順設定処理で設定された移行リプレイの打順を報知する演出を実行し(S365)、特別CZ状態処理を終了する。リプレイの当選時に移行リプレイの打順を報知することにより、スロットマシン1は、遊技者に移行リプレイの打順でストップボタンB1〜ストップボタンB3を押下操作させ、メイン演出状態を第1メイン演出状態から第3メイン演出状態に移行させ、第3擬似遊技処理を実行することができる。
ステップS363の処理を実行した後又はステップS361の処理において、特別CZ状態実行フラグがONであると判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、カウンタ記憶手段43の特別CZ状態カウンタの記憶値が0であるか否かを判定する(S366)。この処理において、演出制御手段30は、特別CZ状態カウンタが0であるか否かを判定することにより、今回の遊技が特別CZ状態における1回目の遊技であるか否かを判定し、特別CZ状態カウンタの記憶値が0であると判定した場合には(YES)、特別CZ状態カウンタに5をセットする(S367)。
ステップS367の処理を実行した後又はステップS366の処理において、特別CZ状態カウンタの記憶値が0ではないと判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、第1表示役格納領域44aにセットされている表示役が第3擬似遊技表示役か否かを判定する(S368)。この処理において、第3擬似遊技表示役がセットされていると判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、今回の第3擬似遊技において第3擬似遊技表示役が仮停止表示されると判定し、カウンタ記憶手段43の特別CZ当選カウンタを1加算する(S369)。
ステップS368の処理において、第3擬似遊技表示役がセットされていないと判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、特別CZ内部抽選を実行する(S370)。次に、演出制御手段30は、特別CZ内部抽選に当選したか否かを判定する(S371)。この処理において、特別CZ内部抽選に当選したと判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、カウンタ記憶手段43の特別CZ内部当選カウンタを1加算する(S372)。これらの処理において、演出制御手段30は、第3擬似遊技表示役が仮停止表示されない第3擬似遊技状態において、特別CZ内部当選カウンタを1加算するか否かを決定する特別CZ内部抽選を実行し、特別CZ内部抽選に当選した場合に、特別CZ内部当選カウンタを1加算する。
ステップS369、ステップS372の処理を実行した後又はステップS371の処理において、特別CZ内部抽選に非当選であると判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、1回の第3擬似遊技の実行に基づく特別CZ状態における各処理を実行したことから、特別CZ状態カウンタを1減算する(S373)。次に、演出制御手段30は、特別CZ状態カウンタの記憶値が0であるか否かを判定する(S374)。この処理において、特別CZ状態カウンタの記憶値が0ではないと判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、特別CZ当選カウンタの記憶値が4であるか否かを判定する(S375)。この処理において、特別CZ当選カウンタの記憶値が4ではないと判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、特別CZ状態処理を終了する。ステップS374、ステップS375の処理において、演出制御手段30は、特別CZ状態から演出状態を移行するか否かを判定する処理に移行する条件が成立したか否かを判定している。
ステップS374の処理において、特別CZ状態カウンタの記憶値が0であると判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、特別CZ当選カウンタの記憶値と特別CZ内部当選カウンタの記憶値との和が4以上であるか否かを判定する(S376)。ステップS375の処理において、特別CZ当選カウンタの記憶値が4であると判定した場合(YES)又はステップS376の処理において、特別CZ当選カウンタの記憶値と特別CZ内部当選カウンタの記憶値との和が4以上であると判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、第3演出モードに基づく特典演出処理として、特別CZ状態終了後のAT状態において特別上乗せ特化状態を実行するために、フラグ格納領域42に格納されている特別上乗せ特化フラグをONにする(S377)。このように、本実施形態の演出制御手段30は、第3擬似遊技状態において第3擬似遊技表示役が仮停止表示された回数が4回未満である場合にも、特別CZ内部抽選の結果によって第3擬似遊技表示役が4回仮停止表示された場合と同様に扱う可能性を有するように構成されている。このため、本実施形態のスロットマシン1は、第3擬似遊技状態において第3擬似遊技表示役が仮停止表示されなかった場合であっても、特別CZ状態の終了後にAT状態に移行するとともに遊技媒体の付与に関して遊技者に有利な演出モードが付与される可能性を有しており、第3擬似遊技表示役が仮停止表示されなかった場合にも遊技者に期待感を抱かせることができる。
ステップS377の処理を実行した後、演出制御手段30は、特別CZ当選カウンタに4をセットする(S378)。ステップS378の処理を実行した後又はステップS376の処理において、特別CZ当選カウンタの記憶値と特別CZ内部当選カウンタの記憶値との和が4未満であると判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、特別CZ内部当選カウンタを以降の処理では使用しないことから、特別CZ内部当選カウンタをクリアする(S379)。
次に、演出制御手段30は、特別CZ当選カウンタの記憶値が1以上か否かを判定する(S380)。この処理において、特別CZ当選カウンタの記憶値が1以上であると判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、演出状態格納領域48にセットされているCZ状態をクリアし、AT状態をセットすることで、AT状態に移行する(S381)。次に、演出制御手段30は、特別CZ当選カウンタの記憶値が2以上か否かを判定する(S382)。この処理において、特別CZ当選カウンタの記憶値が2以上であると判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、第1演出モードに基づく特典演出処理として、特別CZ状態終了後のAT状態における演出の実行回数を上乗せするために、カウンタ記憶手段43のAT枚数上乗せカウンタに100をセットする(S383)。次に、演出制御手段30は、特別CZ当選カウンタの記憶値が3以上か否かを判定する(S384)。この処理において、特別CZ当選カウンタの記憶値が3以上であると判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、第2演出モードに基づく特典演出処理として、特別CZ状態終了後のAT状態において上乗せ特化状態を実行するために、フラグ格納領域42に格納されている上乗せ特化フラグをONにする(S385)。次に、演出制御手段30は、フラグ格納領域42に格納されている特別AT開始フラグをONにする(S386)。この処理において、演出制御手段30は、第1演出モード、第2演出モード又は第1演出モード〜第3演出モードに基づく特典演出処理を特別CZ状態終了後のAT状態において実行するために、AT状態の開始時に実行するAT状態開始時処理を実行する以前に、第2演出モードに基づく特典演出処理である上乗せ特化状態の実行及び第3演出モードに基づく特典演出処理である特別上乗せ特化状態の実行を可能にするために、特別AT開始フラグをONにする。
このように、演出制御手段30は、遊技媒体の付与に関して遊技者に有利な度合が段階的に異なるように構成された第1演出モード〜第3演出モードを有し、連続して実行される第3擬似遊技表示役の仮停止回数が多いほど遊技者により有利な演出モードを選択するように構成されている。この構成により、本実施形態のスロットマシン1は、第3擬似遊技の実行中に第3擬似遊技表示役に当選した回数によって、複数の演出モードのうちいずれの演出モードに基づく特典演出処理をAT状態に移行した場合に実行するかが決定されるとともに、第3擬似遊技が連続して実行されるため、第3擬似遊技の実行中は常にAT状態に移行した場合に選択される演出モードに対する期待感を遊技者に与えることができ、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。また、スロットマシン1は、第3擬似遊技の実行中に第3擬似遊技表示役に当選した回数が多いほど、AT状態に移行した場合に遊技媒体の付与に関して遊技者により有利な演出モードに基づく特典演出処理を実行するため、連続する第3擬似遊技中において遊技者に与える期待感が第3擬似遊技表示役に当選する都度増加するため、遊技者の遊技に対する興趣をより向上させることができる。
ステップS380の処理において、特別CZ当選カウンタの記憶値が1未満、つまり0であると判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、第3擬似遊技状態において1回も第3擬似遊技表示役が仮停止表示されず、かつ特別CZ内部抽選の当選回数が4回未満でありAT状態に移行させる条件が成立しなかったと判定し、演出状態格納領域48にセットされているCZ状態をクリアし、通常演出状態をセットすることで、通常演出状態に移行する(S387)。ステップS386、ステップS387の処理を実行した後、ステップS382の処理において、特別CZ当選カウンタの記憶値が1であると判定した場合(NO)又はステップS384の処理において、特別CZ当選カウンタの記憶値が2であると判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、次回の遊技からCZ状態とは異なる演出状態に基づく遊技を実行するため、特別CZ状態フラグをOFFにし(S388)、特別CZ状態実行フラグをOFFにすることで(S389)、特別CZ状態に係る各種フラグを初期化し、特別CZ状態処理を終了する。
<AT状態処理>
図41は、図35に示したスタートコマンド受信時処理のステップS272において実行されるAT状態処理について示すフローチャートである。
まず、演出制御手段30は、フラグ格納領域42に格納されている特別AT開始フラグがONであるか否かを判定する(S401)。この処理において、演出制御手段30は、特別CZ状態処理(図40参照)において、第2演出モード又は第2演出モードと第3演出モードとが選択された場合にセットされる特別AT開始フラグがONであるか否かを判定する。
ステップS401の処理において、特別AT開始フラグがOFFであると判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、フラグ格納領域42に格納されているAT状態開始時処理実行済みフラグがONであるか否かを判定する(S402)。この処理において、演出制御手段30は、AT状態開始時処理の実行によりセットされるAT状態開始時処理実行済みフラグがONであるか否かを判定することで、今回の遊技において、通常のAT状態に係る処理と、AT状態開始時処理とのいずれを実行するのかを判定する。
ステップS402の処理において、AT状態開始時処理実行済みフラグがOFFであると判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、メイン演出状態格納領域47にセットされているメイン演出状態が第2メイン演出状態か否かを判定する(S403)。この処理において、メイン演出状態が第2メイン演出状態であると判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、レア役再抽選フラグがONであるか否かを判定する(S404)。この処理において、レア役再抽選フラグがOFFであると判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、コンボフラグがONであるか否かを判定する(S405)。この処理において、コンボフラグがONであると判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、再抽選処理を実行する必要があり、かつ未だ再抽選処理が実行されていないと判断し、内部抽選でリプレイに当選したか否かを判定し(S406)、リプレイに当選した場合には(YES)、内部抽選処理(図15参照)のステップS26で実行される打順設定処理で設定されたクリアリプレイの打順を報知する演出を実行し(S407)、AT状態処理を終了する。リプレイの当選時にクリアリプレイの打順を報知することにより、スロットマシン1は、遊技者にクリアリプレイの打順でストップボタンB1〜ストップボタンB3を押下操作させ、所定の取消条件を成立させることで、再抽選処理を実行することができる。なお、ステップS406の処理において、リプレイに当選していないと判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、AT状態処理を終了する。
ステップS404の処理において、コンボ再抽選フラグがONであると判定した場合(YES)又はステップS405の処理において、コンボフラグがOFFであると判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、再抽選処理を実行する必要がない又は再抽選処理が実行されたと判定し、AT状態開始時処理を実行し(S408)、AT状態処理を終了する。この処理において、演出制御手段30は、第2擬似遊技処理(図18参照)のうち第2擬似遊技状態の開始時に実行する第2擬似遊技開始時処理の実行結果に応じてAT枚数カウンタにセットする値を決定する。
ステップS403の処理において、メイン演出状態が第2メイン演出状態ではないと判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、内部抽選で打順ベル1〜打順ベル8のいずれかに当選したか否かを判定する(S409)。この処理において、打順ベル1〜打順ベル8のいずれにも当選していないと判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、AT状態処理を終了する。一方、打順ベル1〜打順ベル8のいずれかに当選したと判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、ベルA、ベルBを入賞させる打順を報知する入賞補助演出を演出装置80に実行させ(S410)、AT状態処理を終了する。このように、演出制御手段30は、演出状態のAT状態への移行に対応して、打順ベル1〜打順ベル8の当選時にベルA、ベルBを入賞させる正解打順を演出装置80に報知させるように制御可能に構成されている。打順ベル1〜打順ベル8の当選時にベルA、ベルBを入賞させる正解打順を演出装置80によって報知することにより、スロットマシン1は、遊技者にベルA、ベルBを入賞させる正解打順でストップボタンB1〜ストップボタンB3を押下操作させ、停止順序判定手段24aに特定の操作態様を検出させて第1メイン演出状態から第2メイン演出状態に移行させる移行条件を成立させることで、演出状態の移行に応じてメイン演出状態を変更することができる。
ステップS401の処理において、特別AT開始フラグがONであると判定した場合(YES)又はステップS402の処理において、AT状態開始時処理実行済みフラグがONであると判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、フラグ格納領域42に格納されている擬似ボーナスフラグがONであるか否かを判定する(S411)。この処理において、擬似ボーナスフラグがONであると判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、擬似ボーナス状態処理を実行し(S412)、AT状態処理を終了する。この処理において、演出制御手段30は、遊技者が選択可能でありAT枚数上乗せカウンタに値を上乗せするか否かを決定する擬似ボーナス上乗せ処理がそれぞれ異なる第1擬似ボーナス状態〜第3擬似ボーナス状態と、1回の遊技で第1擬似ボーナス状態〜第3擬似ボーナス状態のそれぞれにおいて実行する擬似ボーナス上乗せ処理を同時に実行する特別擬似ボーナス状態とのいずれかの擬似ボーナス状態を実行する。
ステップS411の処理において、擬似ボーナスフラグがOFFであると判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、特別上乗せ特化フラグがONであるか否かを判定する(S413)。この処理において、特別上乗せ特化フラグがONであると判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、特別上乗せ特化状態処理を実行し(S414)、AT状態処理を終了する。この処理において、演出制御手段30は、特別上乗せ特化リール制御処理(図29参照)の実行結果に応じてAT枚数上乗せカウンタにセットする値を決定する。なお、特別上乗せ特化状態処理において実行する各制御処理は、本実施形態における第3演出モード選択時の特典演出処理を構成する。
ステップS413の処理において、特別上乗せ特化フラグがOFFであると判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、上乗せ特化フラグがONであるか否かを判定する(S415)。この処理において、上乗せ特化フラグがONであると判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、上乗せ特化状態処理を実行し(S416)、AT状態処理を終了する。この処理において、演出制御手段30は、1回の遊技ごとにAT枚数上乗せカウンタにセットする値を抽選するAT枚数上乗せ特化抽選を実行する。なお、上乗せ特化状態処理において実行する各制御処理は、本実施形態における第2演出モード選択時の特典演出処理を構成する。
ステップS415の処理において、上乗せ特化フラグがOFFであると判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、通常上乗せフラグがONであるか否かを判定する(S417)。この処理において、通常上乗せフラグがONであると判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、通常上乗せ状態処理を実行し(S418)、AT状態処理を終了する。この処理において、演出制御手段30は、1回の遊技ごとにAT枚数上乗せカウンタにセットする値を抽選するAT枚数上乗せ抽選と、上乗せ特化状態又は特別上乗せ特化状態に移行するか否かを抽選する状態遷移抽選とを実行する。また、演出制御手段30は、通常上乗せ状態処理の終了時において、遊技回数によらずレア役高確状態が継続するレア役高確状態に移行するか否かの決定と、遊技回数によらずレア役高確状態が継続するレア役高確状態に移行している場合に、レア役高確状態を終了するか否かを決定する通常上乗せ終了時処理とを実行する。
ステップS417の処理において、通常上乗せフラグがOFFであると判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、通常AT状態処理を実行し(S419)、AT状態処理を終了する。この処理において、演出制御手段30は、打順ベル1〜打順ベル8の入賞時にベルA、ベルBを入賞させる打順を報知する入賞補助演出を演出装置80に実行させるとともに、擬似ボーナス状態及び通常上乗せ状態への移行に係る抽選処理と、第2擬似遊技状態における表示役抽選テーブルを変更するか否かを決定する抽選処理とを実行する。また、第2擬似遊技状態における表示役抽選テーブルを変更すると決定した場合には、リプレイの当選時に高確移行リプレイの打順報知演出及び高確終了リプレイの打順報知演出を実行する。
<AT状態開始時処理>
図42は、図41に示したAT状態処理のステップS408において実行されるAT状態開始時処理について示すフローチャートである。
まず、演出制御手段30は、第1表示役格納領域44aに第2擬似遊技開始時表示役がセットされているか否かを判定する(S431)。この処理において、第2擬似遊技開始時表示役がセットされていると判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、第2擬似遊技開始時処理が継続していると判定するとともに、AT枚数抽選処理を実行し、当選結果をAT枚数カウンタに加算し(S432)、AT状態開始時処理を終了する。一方、第2擬似遊技開始時表示役がセットされていないと判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、第2擬似遊技開始時処理が終了すると判定するとともに、次回の遊技から通常AT状態を開始するために、AT状態開始時処理実行済みフラグをONにし(S433)、AT状態開始時処理を終了する。このように、演出制御手段30は、AT状態開始時処理実行済みフラグがONになるまでにステップS432でAT枚数カウンタに加算された記憶値が0になることを、通常AT状態の開始時におけるAT終了条件に設定する。
<通常AT状態処理>
図43、図44は、図41に示したAT状態処理のステップS419において実行される通常AT状態処理について示すフローチャートである。
まず、演出制御手段30は、AT枚数上乗せカウンタの記憶値が0であるか否かを判定する(S441)。この処理において、AT枚数上乗せカウンタの記憶値が0ではないと判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、AT枚数カウンタにAT枚数上乗せカウンタの記憶値を加算し(S442)、AT枚数上乗せカウンタをクリアする(S443)。これらの処理において、演出制御手段30は、AT枚数上乗せカウンタに値をセット可能な各処理によってAT枚数上乗せカウンタに値をセットした場合に、通常AT状態処理の実行時にAT枚数カウンタにAT枚数上乗せカウンタの記憶値を加算する。
ステップS443の処理を実行した後又はステップS441の処理において、AT枚数上乗せカウンタの記憶値が0であると判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、第1表示役格納領域44a〜第5表示役格納領域44eに表示役がセットされているか否かを判定する(S444)。この処理において、第1表示役格納領域44a〜第5表示役格納領域44eに表示役がセットされていると判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、先読み演出を実行する(S445)。この処理において、演出制御手段30は、先読み演出として、先読み表示領域82のうち表示役がセットされている表示役格納領域に対応する領域に、擬似遊技示唆図柄を表示し、あと何回の遊技を実行した後に擬似遊技が実行されるかを報知する。
次に、演出制御手段30は、第1表示役格納領域44aに表示役がセットされているか否かを判定する(S446)。この処理において、第1表示役格納領域44aに表示役がセットされていると判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、擬似ボーナス移行抽選を実行する(S447)。この処理において、演出制御手段30は、演出状態を通常特典状態としての通常擬似ボーナス状態と、特別特典状態としての特別擬似ボーナス状態とのいずれかに移行するか否かを抽選する擬似ボーナス移行抽選を実行する。
次に、演出制御手段30は、通常擬似ボーナス状態又は特別擬似ボーナス状態のいずれかに当選したか否かを判定する(S448)。この処理において、通常擬似ボーナス状態又は特別擬似ボーナス状態のいずれかに当選したと判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、次回以降の遊技において擬似ボーナス状態に係る処理を実行するために、擬似ボーナスフラグをONにする(S449)。次に、演出制御手段30は、当選した擬似ボーナス状態が特別擬似ボーナス状態であるか否かを判定する(S450)。この処理において、特別擬似ボーナス状態に当選したと判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、次回以降の遊技において擬似ボーナス状態に係る処理のうち特別擬似ボーナス状態に係る処理を実行するために、特別擬似ボーナスフラグをONにする(S451)。
ステップS451の処理を実行した後又はステップS450の処理において、通常擬似ボーナス状態に当選したと判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、レア役成立補助演出を実行し(S452)、通常AT状態処理を終了する。この処理において、演出制御手段30は、第2リールR2の中段に表示役を構成する図柄を狙うように指示する成立補助演出を演出装置80に実行させる。
ステップS444の処理において、第1表示役格納領域44a〜第5表示役格納領域44eに表示役がセットされていないと判定した場合(NO)又はステップS446の処理において、第1表示役格納領域44aに表示役がセットされていないと判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、内部抽選で打順ベル1〜打順ベル8のいずれかに当選したか否かを判定する(S453)。この処理において、打順ベル1〜打順ベル8のいずれかに当選したと判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、ベルA、ベルBを入賞させる打順を報知する入賞補助演出を演出装置80に実行させる(S454)。入賞補助演出を演出装置80に実行させることにより、スロットマシン1は、AT状態において打順ベル1〜打順ベル8に当選した場合に、メダルの払出枚数が規定投入数よりも多いベルA、ベルBを遊技者に入賞させることができ、遊技者にメダルを獲得させることができる。
ステップS453の処理において、打順ベル1〜打順ベル8のいずれにも当選していないと判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、内部抽選でリプレイに当選したか否かを判定する(S455)。この処理において、リプレイに当選したと判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、カウンタ記憶手段43のレア役変動カウンタの記憶値が0であるか否かを判定する(S456)。この処理において、演出制御手段30は、所定の遊技回数の遊技が実行されるまで、第2擬似遊技表示役抽選処理(図18のステップS89参照)において表示役抽選テーブルEが参照される状態(以下、「レア役高確状態」と記載)が継続する場合に、実行された遊技回数を計数するレア役変動カウンタの記憶値が0であるか否かを判定する。
ステップS456の処理において、レア役変動カウンタの記憶値が0であると判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、フラグ格納領域42に格納されているレア役高確フラグがONであるか否かを判定する(S457)。この処理において、演出制御手段30は、遊技回数によらずにレア役高確状態が継続する場合にセットされるレア役高確フラグがONであるか否かを判定する。
ステップS457の処理において、レア役高確フラグがOFFであると判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、フラグ格納領域42に格納されている有限レア役高確フラグがONであるか否かを判定する(S458)。この処理において、演出制御手段30は、レア役変動カウンタによって遊技回数が計数されるレア役高確状態に移行する場合にセットされる有限レア役高確フラグがONであるか否かを判定し、有限レア役高確フラグがOFFであると判定した場合には(NO)、レア役高確状態に移行するか否かを抽選するレア役高確状態抽選を実行する(S459)。次に、演出制御手段30は、レア役高確状態抽選に当選したか否かを判定する(S460)。この処理において、レア役高確状態に当選したと判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、有限レア役高確フラグをONにする(S461)。このように、通常AT状態中にレア役高確状態への移行が決定した場合、演出制御手段30は、レア役高確状態が継続する遊技回数が有限のレア役高確状態に移行可能にするように構成されている。
ステップS457の処理において、レア役高確フラグがONであると判定した場合(YES)又はステップS458の処理において、有限レア役高確フラグがONであると判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、フラグ格納領域42に格納されているレア役高確状態開始フラグがONであるか否かを判定する(S462)。この処理において、演出制御手段30は、レア役高確状態への移行を決定し、高確移行リプレイの打順でストップボタンB1〜ストップボタンB3が押下操作された場合にセットされるレア役高確状態開始フラグがONであるか否かを判定する。
ステップS461の処理を実行した後又はステップS462の処理において、レア役高確状態開始フラグがOFFであると判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、内部抽選処理のステップS26で実行される打順設定処理で設定された高確移行リプレイの打順を報知する演出を実行する(S463)。レア役高確状態への移行を決定し、レア役高確状態における遊技が開始されていない場合に高確移行リプレイの打順を報知することにより、スロットマシン1は、遊技者に高確移行リプレイの打順でストップボタンB1〜ストップボタンB3を押下操作させ、メイン演出状態移行処理(図30、図31参照)のステップS213〜ステップS215の処理より高確状態フラグをONにし、第2擬似遊技表示役抽選処理において表示役抽選テーブルEを参照するレア役高確状態における遊技を実行することができる。
ステップS462の処理において、レア役高確状態開始フラグがONであると判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、フラグ格納領域42に格納されているレア役高確終了フラグがONであるか否かを判定する(S464)。この処理において、演出制御手段30は、遊技回数によらずにレア役高確状態が継続する場合において、レア役高確状態を終了する条件が成立した場合にセットされるレア役高確終了フラグがONであるか否かを判定する。
ステップS464の処理において、レア役高確終了フラグがOFFであると判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、フラグ格納領域42に格納されている有限レア役高確終了フラグがONであるか否かを判定する(S465)。この処理において、演出制御手段30は、レア役高確状態が継続する遊技回数が有限のレア役高確状態において、レア役高確状態を終了する条件が成立した場合にセットされる有限レア役高確終了フラグがONであるか否かを判定する。
ステップS464の処理において、レア役高確終了フラグがONであると判定した場合(YES)又はステップS465の処理において、有限レア役高確終了フラグがONであると判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、打順設定処理で設定された高確終了リプレイの打順を報知する演出を実行する(S466)。レア役高確状態の終了条件が成立している遊技において高確終了リプレイの打順を報知することにより、スロットマシン1は、遊技者に高確終了リプレイの打順でストップボタンB1〜ストップボタンB3を押下操作させ、メイン演出状態移行処理のステップS216〜ステップS218の処理より高確状態フラグをOFFにし、第2擬似遊技表示役抽選処理において参照する表示役抽選テーブルを、表示役抽選テーブルEから表示役抽選テーブルDに変更し、レア役高確状態を終了することができる。
ステップS454、ステップS463の処理を実行した後、ステップS448の処理において、擬似ボーナスに当選していないと判定した場合(NO)、ステップS455の処理において、リプレイに当選していないと判定した場合(NO)、ステップS456の処理において、レア役変動カウンタの記憶値が0ではないと判定した場合(NO)、ステップS460の処理において、レア役高確状態に当選していないと判定した場合(NO)又はステップS465の処理において、有限レア役高確終了フラグがOFFであると判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、通常上乗せ状態に演出状態を移行するか否かを決定する通常上乗せ状態移行抽選を実行する(S467)。次に、演出制御手段30は、通常上乗せ状態に当選したか否かを判定する(S468)。この処理において、通常上乗せ状態に当選していないと判定した場合(NO)、演出制御手段30は、通常AT状態処理を終了する。一方、通常上乗せ状態に当選したと判定した場合(NO)、演出制御手段30は、次回以降の遊技において通常上乗せ状態に係る処理を実行するために、通常上乗せ状態フラグをONにし(S469)、通常AT状態処理を終了する。
<通常上乗せ状態処理>
図45は、図41に示したAT状態処理のステップS418において実行される通常上乗せ状態処理について示すフローチャートである。
まず、演出制御手段30は、内部抽選で打順ベル1〜打順ベル8のいずれかに当選したか否かを判定する(S471)。この処理において、打順ベル1〜打順ベル8のいずれかに当選したと判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、ベルA、ベルBを入賞させる打順を報知する入賞補助演出を演出装置80に実行させる(S472)。
ステップS472の処理を実行した後又はステップS471の処理において、打順ベル1〜打順ベル8のいずれにも当選していないと判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、状態遷移抽選を実行する(S473)。この処理において、演出制御手段30は、AT枚数上乗せカウンタへ値をセットするAT枚数上乗せと、上乗せ特化状態への移行と、通常上乗せ状態の継続とのいずれかに当選可能な状態遷移抽選を実行する。
次に、演出制御手段30は、AT枚数上乗せに当選したか否かを判定する(S474)。この処理において、AT枚数上乗せに当選したと判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、AT状態においてメダルが払い出される枚数の加算枚数(以下、「上乗せ枚数」と記載)を抽選するAT枚数上乗せ抽選を実行し、AT枚数上乗せ抽選により決定した上乗せ枚数をAT枚数上乗せカウンタにセットする(S475)。
ステップS474の処理において、AT枚数上乗せに当選していないと判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、上乗せ特化状態に当選したか否かを判定する(S476)。この処理において、上乗せ特化状態に当選したと判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、演出状態を特別上乗せ特化状態に移行するか否かを抽選する特別上乗せ特化移行抽選を実行する(S477)。次に、演出制御手段30は、特別上乗せ特化状態に当選したか否かを判定する(S478)。この処理において、特別上乗せ特化状態に当選したと判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、特別上乗せ特化フラグをONにする(S479)。
ステップS479の処理を実行した後又はステップS478の処理において、特別上乗せ特化状態に当選していないと判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、上乗せ特化フラグをONにする(S480)。このように、演出制御手段30は、特別上乗せ特化状態に当選した場合、特別上乗せ特化状態の終了後に上乗せ特化状態を開始するように構成されている。
ステップS476の処理において、上乗せ特化状態に当選していないと判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、通常上乗せ状態の継続に当選したか否かを判定する(S481)。この処理において、通常上乗せ状態の継続に当選したと判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、通常上乗せ状態処理を終了する。
ステップS475、ステップS480の処理を実行した後又はステップS481の処理において、通常上乗せ状態の継続に当選していないと判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、通常上乗せ状態終了時処理を実行し(S482)、通常上乗せ状態処理を終了する。この処理において、演出制御手段30は、通常上乗せ状態を終了することに伴い、遊技回数によらずにレア役高確状態が継続するレア役高確状態に移行するか否かを決定するとともに、遊技回数によらずにレア役高確状態が継続するレア役高確状態に移行している場合に、レア役高確状態を終了するか否かを決定する通常上乗せ状態終了時処理を実行する。
<通常上乗せ状態終了時処理>
図46は、図45に示した通常上乗せ状態処理のステップS482において実行される通常上乗せ状態終了時処理について示すフローチャートである。
まず、演出制御手段30は、レア役高確フラグがONであるか否かを判定する(S491)。この処理において、演出制御手段30は、レア役高確フラグがONであるか否かを判定することで、遊技回数によらずにレア役高確状態が継続するレア役高確状態に移行するか否かを決定する処理と、遊技回数によらずにレア役高確状態が継続するレア役高確状態に移行している場合に、レア役高確状態を終了するか否かを決定する処理とのいずれを実行するかを判定する。
ステップS491の処理において、レア役高確フラグがOFFであると判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、レア役高確状態移行抽選を実行する(S492)。次に、演出制御手段30は、レア役高確状態に当選したか否かを判定する(S493)。この処理において、レア役高確状態に当選したと判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、遊技回数によらずにレア役高確状態が継続するレア役高確状態に移行するため、有限のレア役高確状態の処理を初期化するために、レア役変動カウンタの記憶値が0であるか否かを判定する(S494)。この処理において、レア役変動カウンタの記憶値が0ではないと判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、レア役変動カウンタをクリアする(S495)。ステップS495の処理を実行した後又はステップS494の処理において、レア役変動カウンタの記憶値が0であると判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、レア役高確フラグをONにする(S496)。
ステップS491の処理において、レア役高確フラグがONであると判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、レア役高確状態終了抽選を実行する(S497)。次に、演出制御手段30は、レア役高確状態終了に当選したか否かを判定する(S498)。この処理において、レア役高確状態終了に当選したと判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、レア役高確終了フラグをONにする(S499)。
ステップS496、ステップS499の処理を実行した後、ステップS493の処理において、レア役高確状態に当選していないと判定した場合(NO)又はステップS498の処理において、レア役高確状態終了に当選していないと判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、通常上乗せ状態フラグをOFFにし、通常上乗せ状態終了時処理を終了する。
このように、演出制御手段30は、通常上乗せ状態終了時処理においてレア役高確状態への移行が決定した場合、演出制御手段30は、通常上乗せ状態終了時処理においてレア役高確状態を終了すると決定するまで継続するレア役高確状態に移行可能にするように構成されている。
<上乗せ特化状態処理>
図47は、図41に示したAT状態処理のステップS416と、図48に示す特別上乗せ特化状態処理のステップS538とにおいて実行される上乗せ特化状態処理について示すフローチャートである。
まず、演出制御手段30は、内部抽選で打順ベル1〜打順ベル8のいずれかに当選したか否かを判定する(S501)。この処理において、打順ベル1〜打順ベル8のいずれかに当選したと判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、ベルA、ベルBを入賞させる打順を報知する入賞補助演出を演出装置80に実行させる(S502)。
ステップS502の処理を実行した後又はステップS501の処理において、打順ベル1〜打順ベル8のいずれにも当選していないと判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、カウンタ記憶手段43の上乗せ特化状態カウンタの記憶値が0であるか否かを判定する(S503)。この処理において、演出制御手段30は、上乗せ特化状態カウンタが0であるか否かを判定することにより、今回の遊技が一連の上乗せ特化状態における1回目の遊技であるか否かを判定し、上乗せ特化状態カウンタの記憶値が0であると判定した場合には(YES)、上乗せ特化状態カウンタに5をセットする(S504)。
ステップS504の処理を実行した後又はステップS503の処理において、上乗せ特化状態カウンタの記憶値が0ではないと判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、フラグ格納領域42に格納されている上乗せ特化状態追加フラグがONであるか否かを判定する(S505)。この処理において、演出制御手段30は、上乗せ特化状態追加フラグがONか否かを判定することで、上乗せ特化状態カウンタの記憶値によらずAT状態においてメダルが払い出される枚数を加算する上乗せに係る処理を実行するか否かを判定する。
ステップS505の処理において、上乗せ特化状態追加フラグがOFFであると判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、上乗せ特化状態カウンタの記憶値が1であるか否かを判定する(S506)。この処理において、演出制御手段30は、上乗せ特化状態において実行される遊技の残り遊技回数が1回である場合に実行する演出状態の移行に係る処理と、それ以外である場合に実行するAT状態においてメダルが払い出される枚数を加算する上乗せに係る処理とのいずれの処理を実行するかを判定するために、上乗せ特化状態カウンタの記憶値が1であるか否かを判定する。
ステップS505の処理において、上乗せ特化状態追加フラグがONであると判定した場合(YES)又はステップS506の処理において、上乗せ特化状態カウンタの記憶値が1ではないと判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、AT枚数上乗せ特化抽選を実行し、抽選結果をAT枚数上乗せカウンタに加算する(S507)。この処理において、演出制御手段30は、上乗せ枚数をAT枚数上乗せ特化抽選により決定し、抽選の結果を決定した上乗せ枚数をAT枚数上乗せカウンタに加算する。ここで、AT枚数上乗せ特化抽選によって決定される上乗せ枚数の期待値は、通常上乗せ状態処理(図45参照)のステップS475で実行されるAT枚数上乗せ抽選において決定される上乗せ枚数よりも高くなるように構成されている。
次に、演出制御手段30は、フラグ格納領域42に格納されている上乗せ特化状態追加フラグがONであるか否かを判定する(S508)。この処理において、上乗せ特化状態追加フラグがONであると判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、上乗せ特化状態追加フラグをOFFにし(S509)、上乗せ特化状態処理を終了する。一方、ステップS508の処理において、上乗せ特化状態追加フラグがOFFであると判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、上乗せ特化状態カウンタを1減算する(S510)。このように、演出制御手段30は、上乗せ特化状態追加フラグがONである場合には、上乗せ特化状態が継続する遊技回数を計数する上乗せ特化状態カウンタを減算することなく上乗せ特化状態処理を終了するように構成されている。
ステップS510の処理を実行した後、演出制御手段30は、上乗せ特化状態追加抽選を実行する(S511)。この処理において、演出制御手段30は、内部抽選で当選した役又は第1表示役格納領域44aにセットされている表示役によって当選確率が異なる上乗せ特化状態追加抽選を実行する。ここで、上乗せ特化状態追加抽選は、第1表示役格納領域44aに表示役がセットされている場合に、当選確率が高くなるように構成されている。
次に、演出制御手段30は、上乗せ特化状態追加抽選に当選したか否かを判定する(S512)。この処理において、上乗せ特化状態追加抽選に当選していないと判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、上乗せ特化状態処理を終了する。一方、上乗せ特化状態追加抽選に当選したと判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、上乗せ特化状態追加フラグをONにし(S513)、上乗せ特化状態処理を終了する。このように、演出制御手段30は、上乗せ特化状態追加抽選に当選した場合に、上乗せ特化状態追加フラグをONにし、次回の遊技において上乗せ特化状態カウンタを変更することなくAT枚数上乗せ特化抽選を実行し、AT枚数上乗せカウンタに上乗せ枚数を加算可能に構成されている。
ステップS506の処理において、上乗せ特化状態カウンタの記憶値が1であると判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、上乗せ特化状態カウンタを1減算する(S514)。次に、演出制御手段30は、上乗せ特化状態継続抽選を実行する(S515)。この処理において、演出制御手段30は、上乗せ特化状態カウンタの記憶値が1となり、かつ上乗せ特化状態追加フラグがセットされていない状態になるまで遊技が実行される都度AT枚数上乗せ特化抽選を実行する一連の上乗せ特化状態を、再度実行するか否かを上乗せ特化状態継続抽選で決定する。
次に、演出制御手段30は、上乗せ特化状態継続抽選に当選したか否かを判定する(S516)。この処理において、上乗せ特化状態継続抽選に当選したと判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、特別上乗せ特化移行抽選を実行する(S517)。この処理において、演出制御手段30は、一連の上乗せ特化状態を再度実行する前に、特別上乗せ特化状態に演出状態を移行するか否かを特別上乗せ特化移行抽選で決定する。次に、演出制御手段30は、特別上乗せ特化状態に当選したか否かを判定する(S518)。この処理において、特別上乗せ特化状態に当選していないと判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、上乗せ特化状態処理を終了する。一方、特別上乗せ特化状態に当選したと判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、特別上乗せ特化フラグをONにし(S519)、上乗せ特化状態処理を終了する。このように、演出制御手段30は、上乗せ特化状態継続抽選に当選した場合、特別上乗せ特化移行抽選の結果によらず、上乗せ特化フラグをセットした状態を維持することで、一連の上乗せ特化状態を再度実行することができる。また、演出制御手段30は、上乗せ特化フラグをセットした状態を維持することで、特別上乗せ特化状態に当選した場合に、特別上乗せ特化状態における遊技の終了後に直ちに上乗せ特化状態に移行することができる。
ステップS516の処理において、上乗せ特化状態継続抽選に当選していないと判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、特別AT開始フラグがONであるか否かを判定する(S520)。この処理において、演出制御手段30は、特別AT開始フラグがONであるか否かを判定することで、特別CZ状態処理(図40参照)において、3回以上第3擬似遊技表示役が表示された又は特別CZ当選カウンタと特別CZ内部当選カウンタの和が4以上であったことに基づき、上乗せ特化状態処理を実行したか否かを判定し、特別AT開始フラグがONであると判定した場合には(YES)、特別AT開始フラグをOFFにする(S521)。ステップS521の処理を実行した後又はステップS520の処理において、特別AT開始フラグがOFFであると判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、次回の遊技において通常AT状態処理(図43、図44参照)を実行するために、上乗せ特化状態フラグをOFFにし(S522)、上乗せ特化状態処理を終了する。
<特別上乗せ特化状態処理>
図48は、図41に示したAT状態処理のステップS414において実行される特別上乗せ特化状態処理について示すフローチャートである。
まず、演出制御手段30は、リール演出格納領域45に特別上乗せ特化演出がセットされているか否かを判定する(S531)。本実施形態において、演出制御手段30は、特別上乗せ特化リール制御処理(図29参照)の実行に合わせて特別上乗せ特化状態における各処理として、上乗せ枚数の決定に係る処理を実行するように構成されているため、ステップS531の処理において、リール演出格納領域45に特別上乗せ特化演出がセットされているか否かを判定し、特別上乗せ特化リール制御処理が実行される状態となっているか否かを判定する。
ステップS531の処理において、特別上乗せ特化演出がセットされていないと判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、内部抽選でリプレイに当選したか否かを判定する(S532)。この処理において、リプレイに当選していないと判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、特別上乗せ特化状態処理を終了する。一方、リプレイに当選したと判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、内部抽選処理のステップS26で実行される打順設定処理で設定された特別上乗せ特化リプレイの打順を報知する演出を実行し(S533)、特別上乗せ特化状態処理を終了する。リプレイの当選時に特別上乗せ特化リプレイの打順を報知することにより、スロットマシン1は、遊技者に特別上乗せ特化リプレイの打順でストップボタンB1〜ストップボタンB3を押下操作させ、遊技制御手段27にメイン演出状態移行処理(図30、図31参照)のステップS225、ステップS226の処理を実行させることで、リール演出格納領域45に特別上乗せ特化演出をセットさせ、次回の遊技においてリール制御手段24に特別上乗せ特化リール制御処理を実行させることができる。
ステップS531の処理において、特別上乗せ特化演出がセットされていると判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、特別上乗せ特化信号を受信したか否かを判定する(S534)。この処理において、演出制御手段30は、リール制御手段24が特別上乗せ特化リール演出処理(図29のステップS172参照)を実行したことによりリール制御手段24から送信される特別上乗せ特化信号を受信したか否かを判定し、特別上乗せ特化信号を受信したと判定した場合には(YES)、AT枚数特別上乗せ特化抽選を実行し、抽選結果をAT枚数上乗せカウンタに加算し(S535)、ステップS534に処理を戻す。この処理において、演出制御手段30は、上乗せ枚数をAT枚数特別上乗せ特化抽選により決定し、抽選の結果を決定した上乗せ枚数をAT枚数上乗せカウンタに加算する。ここで、AT枚数特別上乗せ特化抽選によって決定される上乗せ枚数の期待値は、上乗せ特化状態処理(図47参照)のステップS507で実行されるAT枚数上乗せ特化抽選において決定される上乗せ枚数よりも高くなるように構成されている。
ステップS534の処理において、特別上乗せ特化信号を受信していないと判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、リール制御手段24が特別上乗せ特化リール制御処理を終了する場合にステップS179処理において送信する特別上乗せ特化終了信号を受信したか否かを判定する(S536)。この処理において、特別上乗せ特化終了信号を受信していないと判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、ステップS534に処理を戻す。このように、演出制御手段30は、リール制御手段24が特別上乗せ特化リール制御処理を終了するまで特別上乗せ特化状態処理を継続し、特別上乗せ特化リール制御処理において、マックスベットボタンMBが押下操作され2回目以降の特別上乗せ特化リール演出が実行される場合に、特別上乗せ特化リール演出の都度AT枚数特別上乗せ特化抽選を実行するように構成されている。
ステップS536の処理において、特別上乗せ特化終了信号を受信したと判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、特別上乗せ特化フラグをOFFにし(S537)、上乗せ特化状態処理を実行し(S538)、特別上乗せ特化状態処理を終了する。このように、演出制御手段30は、特別上乗せ特化状態処理の終了時に上乗せ特化状態処理を実行することで、リール演出として特別上乗せ特化演出を実行した遊技から上乗せ特化状態における各種処理を実行することができる。
<擬似ボーナス状態処理>
図49は、図41に示したAT状態処理のステップS412において実行される擬似ボーナス状態処理について示すフローチャートである。
まず、演出制御手段30は、内部抽選で打順ベル1〜打順ベル8のいずれかに当選したか否かを判定する(S541)。この処理において、打順ベル1〜打順ベル8のいずれかに当選したと判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、ベルA、ベルBを入賞させる打順を報知する入賞補助演出を演出装置80に実行させる(S542)。
ステップS542の処理を実行した後又はステップS541の処理において、打順ベル1〜打順ベル8のいずれにも当選していないと判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、特別擬似ボーナスフラグがONであるか否かを判定する(S543)。この処理において、演出制御手段30は、特別擬似ボーナスフラグがONであるか否かを判定することで、実行する演出状態が通常擬似ボーナス状態か又は特別擬似ボーナス状態かを判定する。
ステップS543の処理において、特別擬似ボーナス状態フラグがOFFであると判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、フラグ格納領域42に格納されている擬似ボーナス状態選択済みフラグがONであるか否かを判定する(S544)。この処理において、演出制御手段30は、第1擬似ボーナス状態〜第3擬似ボーナス状態のうちいずれの通常擬似ボーナス状態を実行するかを遊技者が選択した場合にセットされる擬似ボーナス状態選択済みフラグがONであるか否かを判定し、遊技者が通常擬似ボーナス状態を選択したか否かを判定する。
ステップS544の処理において、擬似ボーナス状態選択済みフラグがOFFであると判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、通常擬似ボーナス状態自動選択処理を実行する(S545)。この処理において、演出制御手段30は、第1擬似ボーナス状態〜第3擬似ボーナス状態のうちいずれの通常擬似ボーナス状態を実行するかを遊技者が選択していない状態で遊技が進行したと判定し、まず、第1擬似ボーナス状態〜第3擬似ボーナス状態のいずれの通常擬似ボーナス状態に移行するかを抽選により決定する。次に、演出制御手段30は、抽選により移行すると決定した擬似ボーナス状態に対応するフラグをONにし、第1擬似ボーナス状態〜第3擬似ボーナス状態のいずれの通常擬似ボーナス状態に移行するかを決定したことから、擬似ボーナス状態選択済みフラグをONにする。なお、演出制御手段30は、ステップS545の処理において、第1擬似ボーナス状態〜第3擬似ボーナス状態のうち予め設定されている通常擬似ボーナス状態に移行するように構成されていてもよい。
本実施形態において、演出制御手段30は、後述するAT状態入賞時処理(図55参照)において、演出状態が擬似ボーナス状態である場合には、ベルA、ベルBの入賞時にAT枚数カウンタを減算しないように構成されている。ステップS545の処理を実行することにより、演出制御手段30は、通常擬似ボーナス状態を選択しない状態で遊技を継続し、ベルA、ベルBを入賞させる機会を不当に増やすことを防ぐことができる。
ステップS545の処理を実行した後又はステップS544の処理において、擬似ボーナス状態選択済みフラグがONであると判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、フラグ格納領域42に格納されている第1擬似ボーナスフラグがONであるか否かを判定する(S546)。ステップS543の処理において、特別擬似ボーナスフラグがONであると判定した場合(YES)又はステップS546の処理において、第1擬似ボーナスフラグがONであると判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、第1擬似ボーナス状態処理を実行し(S547)、擬似ボーナス状態処理を終了する。この処理において、演出制御手段30は、第1擬似ボーナス状態として、擬似ボーナス上乗せ処理が実行される可能性があることを第1擬似ボーナス演出によって報知する擬似ボーナス上乗せ処理を実行する。
ステップS546の処理において、第1擬似ボーナスフラグがOFFであると判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、フラグ格納領域42に格納されている第2擬似ボーナスフラグがONであるか否かを判定する(S548)。ステップS548の処理において、第2擬似ボーナスフラグがONであると判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、第2擬似ボーナス状態処理を実行し(S549)、擬似ボーナス状態処理を終了する。この処理において、演出制御手段30は、第2擬似ボーナス状態として、予め設定された遊技回数(例えば、30ゲーム)の遊技が実行された場合に終了し、通常AT状態に移行する際に、カウンタ記憶手段43の上乗せ係数カウンタの記憶値と、カウンタ記憶手段43の上乗せ倍率カウンタの記憶値とに基づき上乗せする値を決定し、上乗せ係数カウンタの記憶値と上乗せ倍率カウンタの記憶値とを、それぞれ当選役又は表示役によって加算する擬似ボーナス上乗せ処理を実行する。
ステップS548の処理において、第2擬似ボーナスフラグがOFFであると判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、フラグ格納領域42に格納されている第3擬似ボーナスフラグがONであると判定し、第3擬似ボーナス状態処理を実行し(S550)、擬似ボーナス状態処理を終了する。この処理において、演出制御手段30は、第3擬似ボーナス状態として、擬似ボーナス上乗せ処理を実行することを第3擬似ボーナス演出によって報知する擬似ボーナス上乗せ処理を実行する。
<第1擬似ボーナス状態処理>
図50は、図49に示した擬似ボーナス状態処理のステップS547において実行される第1擬似ボーナス状態処理について示すフローチャートである。
まず、演出制御手段30は、カウンタ記憶手段43の擬似ボーナスカウンタの記憶値が0であるか否かを判定する(S551)。この処理において、演出制御手段30は、擬似ボーナス状態カウンタが0であるか否かを判定することにより、今回の遊技が第1擬似ボーナス状態又は特別擬似ボーナス状態における1回目の遊技であるか否かを判定する。
ステップS551の処理において、擬似ボーナス状態カウンタの記憶値が0であると判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、特別擬似ボーナスフラグがONであるか否かを判定する(S552)。この処理において、演出制御手段30は、特別擬似ボーナスフラグがONであるか否かを判定することで、特別擬似ボーナス状態の初期設定と、第1擬似ボーナス状態の初期設定とのいずれを実行するかを決定する。
ステップS552の処理において、特別擬似ボーナスフラグがONであると判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、特別擬似ボーナス状態の初期設定として、上乗せ係数カウンタに10をセットし(S553)、上乗せ倍率カウンタに10をセットし(S554)、擬似ボーナスカウンタに40をセットする(S555)。一方、特別擬似ボーナスフラグがOFFであると判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、第1擬似ボーナス状態の初期設定として、擬似ボーナスカウンタに50をセットする(S556)。
ステップS555、ステップS556の処理を実行した後又はステップS551の処理において、擬似ボーナスカウンタの記憶値が0ではないと判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、第1擬似ボーナス演出抽選を実行する(S557)。この処理において、演出制御手段30は、AT枚数上乗せカウンタに値を加算する可能性があることを報知する第1擬似ボーナス演出を実行するか否かを決定する。
次に、演出制御手段30は、第1擬似ボーナス演出抽選に当選したか否かを判定する(S558)。この処理において、第1擬似ボーナス演出抽選に当選したと判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、第1擬似ボーナス演出を実行し(S559)、第1擬似ボーナス上乗せ抽選を実行し、抽選結果をAT枚数上乗せカウンタに加算する(S560)。この処理において、演出制御手段30は、第1擬似ボーナス上乗せ抽選によってAT枚数上乗せカウンタに加算する上乗せ枚数を決定する。ここで、第1擬似ボーナス上乗せ抽選は、ハズレ(0枚)を含む抽選であり、ハズレとなった場合、AT枚数上乗せカウンタに値を加算することなくステップS560の処理を終了する。つまり、演出制御手段30は、第1擬似ボーナス演出を実行した場合であっても、AT枚数上乗せカウンタに値を加算しないでステップS560の処理を終了可能に構成されている。ここで、ステップS556〜ステップS560の処理は、本実施形態における第1擬似ボーナス状態の擬似ボーナス上乗せ処理を構成する。
ステップS560の処理を実行した後又はステップS558の処理において、第1擬似ボーナス演出抽選に当選していないと判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、特別擬似ボーナスフラグがONであるか否かを判定する(S561)。この処理において、特別擬似ボーナスフラグがONであると判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、第2擬似ボーナス状態処理を実行し(S562)、第1擬似ボーナス状態処理を終了する。このように、特別擬似ボーナス状態の実行時において、演出制御手段30は、第1擬似ボーナス状態処理から第2擬似ボーナス状態処理へ移行するように構成されている。
ステップS561の処理において、特別擬似ボーナスフラグがOFFであると判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、1回の第1擬似ボーナス状態における遊技が実行されたと判定し、擬似ボーナスカウンタを1減算する(S563)。次に、演出制御手段30は、擬似ボーナスカウンタの記憶値が0であるか否かを判定する(S564)。この処理において、擬似ボーナスカウンタの記憶値が0ではないと判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、第1擬似ボーナス状態処理を終了する。一方、擬似ボーナスカウンタの記憶値が0であると判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、予め設定された遊技回数の第1擬似ボーナス状態を実行し、次回の遊技から通常AT状態処理に基づく遊技を実行するために、擬似ボーナスフラグをOFFにし(S565)、擬似ボーナス選択済みフラグをOFFにし(S566)、第1擬似ボーナスフラグをOFFにすることで(S567)、第1擬似ボーナス状態に係る各種フラグを初期化し、第1擬似ボーナス状態処理を終了する。
<第2擬似ボーナス状態処理>
図51は、図49に示した擬似ボーナス状態処理のステップS549と、図50に示した第1擬似ボーナス状態処理のステップS562とにおいて実行される第2擬似ボーナス状態処理について示すフローチャートである。
まず、演出制御手段30は、擬似ボーナスカウンタの記憶値が0であるか否かを判定する(S571)。この処理において、演出制御手段30は、擬似ボーナス状態カウンタが0であるか否かを判定することにより、今回の遊技が第2擬似ボーナス状態における1回目の遊技であるか否かを判定し、擬似ボーナスカウンタの記憶値が0であると判定した場合には(YES)、第2擬似ボーナス状態の初期設定として、上乗せ係数カウンタに10をセットし(S572)、上乗せ倍率カウンタに5をセットし(S573)、擬似ボーナスカウンタに30をセットする(S574)。
ステップS574の処理を実行した後又はステップS571の処理において、擬似ボーナスカウンタの記憶値が0ではないと判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、内部抽選で打順ベル1〜打順ベル8に当選したか否かを判定する(S575)。この処理において、打順ベル1〜打順ベル8のいずれかに当選したと判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、カウンタ記憶手段43のベル当選回数カウンタを1加算する(S576)。次に、演出制御手段30は、ベル当選回数カウンタの記憶値が5であるか否かを判定する(S577)。この処理において、ベル当選回数カウンタの記憶値が5であると判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、上乗せ係数カウンタを1加算し(S578)、ベル当選回数カウンタをクリアする(S579)。このように、演出制御手段30は、第2擬似ボーナス状態の実行時において、打順ベル1〜打順ベル8のいずれかに当選した回数が5回となった場合に、上乗せ係数カウンタを加算するように構成されている。
ステップS575の処理において、打順ベル1〜打順ベル8のいずれにも当選していないと判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、第1表示役格納領域44aに表示役がセットされているか否かを判定する(S580)。この処理において、第1表示役格納領域44aに表示役がセットされていると判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、上乗せ倍率カウンタを1加算する(S581)。このように、演出制御手段30は、第2擬似ボーナス状態の実行時において、第1表示役格納領域44aに表示役がセットされている場合、つまり第2擬似遊技を実行した場合に、上乗せ倍率カウンタを加算するように構成されている。
ステップS579、ステップS581の処理を実行した後、ステップS577の処理において、ベル当選回数カウンタの記憶値が5ではないと判定した場合(NO)又はステップS580の処理において、第1表示役格納領域44aに表示役がセットされていないと判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、特別擬似ボーナスフラグがONであるか否かを判定する(S582)。この処理において、特別擬似ボーナスフラグがONであると判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、第3擬似ボーナス状態処理を実行し(S583)、第2擬似ボーナス状態処理を終了する。このように、特別擬似ボーナス状態の実行時において、演出制御手段30は、第1擬似ボーナス状態処理から第2擬似ボーナス状態処理へ移行し、第2擬似ボーナス状態処理から第3擬似ボーナス状態処理へ移行するように構成されている。
ステップS582の処理において、特別擬似ボーナスフラグがOFFであると判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、1回の第2擬似ボーナス状態における遊技が実行されたと判定し、擬似ボーナスカウンタを1減算する(S584)。次に、演出制御手段30は、擬似ボーナスカウンタの記憶値が0であるか否かを判定する(S585)。この処理において、擬似ボーナスカウンタの記憶値が0ではないと判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、第2擬似ボーナス状態処理を終了する。一方、擬似ボーナスカウンタの記憶値が0であると判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、上乗せ係数カウンタの記憶値と、上乗せ倍率カウンタの記憶値とに基づき演算し、演算した結果をAT枚数上乗せカウンタに加算する(S586)。この処理において、演出制御手段30は、上乗せ係数カウンタの記憶値と、上乗せ倍率カウンタの記憶値とを乗算し、乗算した結果を上乗せ枚数としてAT枚数上乗せカウンタに加算する。ここで、ステップS586の処理は、本実施形態における第2擬似ボーナス状態の擬似ボーナス上乗せ処理を構成する。
次に、演出制御手段30は、予め設定された遊技回数の第2擬似ボーナス状態を実行し、次回の遊技から通常AT状態処理に基づく遊技を実行するために、擬似ボーナスフラグをOFFにし(S587)、擬似ボーナス選択済みフラグをOFFにし(S588)、第2擬似ボーナスフラグをOFFにすることで(S589)、第2擬似ボーナス状態に係る各種フラグを初期化し、カウンタ初期化処理を実行することで(S590)、第2擬似ボーナス状態に係る各種カウンタである上乗せ係数カウンタと、上乗せ倍率カウンタと、ベル当選回数カウンタとをクリアし、第2擬似ボーナス状態処理を終了する。
<第3擬似ボーナス状態処理>
図52は、図49に示した擬似ボーナス状態処理のステップS550と、図51に示した第2擬似ボーナス状態処理のステップS583において実行される第3擬似ボーナス状態処理について示すフローチャートである。
まず、演出制御手段30は、擬似ボーナスカウンタの記憶値が0であるか否かを判定する(S591)。この処理において、演出制御手段30は、擬似ボーナス状態カウンタが0であるか否かを判定することにより、今回の遊技が第3擬似ボーナス状態における1回目の遊技であるか否かを判定し、擬似ボーナス状態カウンタの記憶値が0であると判定した場合には(YES)、第3擬似ボーナス状態の初期設定として、擬似ボーナスカウンタに20をセットする(S592)。
ステップS592の処理を実行した後又はステップS591の処理において、擬似ボーナスカウンタの記憶値が0ではないと判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、第3擬似ボーナス上乗せ抽選を実行する(S593)。この処理において、演出制御手段30は、AT枚数上乗せカウンタに値を加算するか否かを抽選する第3擬似ボーナス上乗せ抽選を実行する。
次に、演出制御手段30は、第3擬似ボーナス上乗せ抽選に当選したか否かを判定する(S594)。この処理において、第3擬似ボーナス上乗せ抽選に当選したと判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、AT枚数上乗せカウンタに上乗せ枚数を加算することを報知する上乗せ抽選当選報知演出を実行し(S595)、第3擬似ボーナス上乗せ抽選の抽選結果をAT枚数上乗せカウンタに加算する(S596)。ここで、ステップS593〜ステップS596の処理は、本実施形態における第3擬似ボーナス状態の擬似ボーナス上乗せ処理を構成する。
ステップS596の処理を実行した後又はステップS594の処理において、第3擬似ボーナス上乗せ抽選に当選していない、つまりAT枚数上乗せカウンタに値を加算しないと判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、1回の第3擬似ボーナス状態における遊技又は1回の特別擬似ボーナス状態における遊技が実行されたと判定し、擬似ボーナスカウンタを1減算する(S597)。次に、演出制御手段30は、擬似ボーナスカウンタの記憶値が0であるか否かを判定する(S598)。この処理において、擬似ボーナスカウンタの記憶値が0ではないと判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、第3擬似ボーナス状態処理を終了する。一方、擬似ボーナスカウンタの記憶値が0であると判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、特別擬似ボーナスフラグがONであるか否かを判定する(S599)。この処理において、特別擬似ボーナスフラグがONであると判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、上乗せ係数カウンタの記憶値と、上乗せ倍率カウンタの記憶値とに基づき演算し、演算した結果をAT枚数上乗せカウンタに加算する第2擬似ボーナス状態における擬似ボーナス上乗せ処理を実行する(S600)。
次に、演出制御手段30は、予め設定された遊技回数の特別擬似ボーナス状態を実行したと判定し、特別擬似ボーナスフラグをOFFにし(S601)、カウンタ初期化処理を実行することで(S602)、第2擬似ボーナス状態に係る各種カウンタである上乗せ係数カウンタと、上乗せ倍率カウンタと、ベル当選回数カウンタとをクリアする。
ステップS599の処理において、特別擬似ボーナスフラグがOFFであると判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、予め設定された遊技回数の第3擬似ボーナス状態を実行したことから、擬似ボーナス選択済みフラグをOFFにし(S603)、第3擬似ボーナスフラグをOFFにすることで(S604)、第3擬似ボーナス状態に係る各種フラグを初期化する。そして、ステップS602又はステップS604の処理を実行した後、演出制御手段30は、次回の遊技から通常AT状態処理に基づく遊技を実行するために、擬似ボーナスフラグをOFFにし(S605)、第3擬似ボーナス状態処理を終了する。
このように、本実施形態のスロットマシン1は、演出状態が特別擬似ボーナス状態に移行した場合に、特別擬似ボーナスフラグをONにすることで、第1擬似ボーナス状態処理(図50参照)と、第2擬似ボーナス状態処理(図51参照)と、第3擬似ボーナス状態処理(図52参照)との複数の通常擬似ボーナス状態における処理を1回の遊技において実行し、第1擬似ボーナス状態〜第3擬似ボーナス状態のそれぞれで実行する複数の擬似ボーナス上乗せ処理を1回の遊技で実行可能に構成されている。
この構成により、本実施形態のスロットマシン1は、演出状態として複数の擬似ボーナス状態を有しており、複数の擬似ボーナス状態のうち特別擬似ボーナス状態への移行に当選した場合に移行する特別擬似ボーナス状態において実行する擬似ボーナス上乗せ処理を、第1擬似ボーナス状態〜第3擬似ボーナス状態のそれぞれに設定された擬似ボーナス上乗せ処理から構成することで、特別擬似ボーナス状態のための擬似ボーナス上乗せ処理を別途設けることなく、第1擬似ボーナス状態〜第3擬似ボーナス状態とは異なる擬似ボーナス状態として構成することができ、データ量を増大することなく多様な遊技性を実現することができる。
<入賞コマンド受信時処理>
図53は、図34に示したコマンド受信時処理のステップS264において実行される入賞コマンド受信時処理について示すフローチャートである。
まず、演出制御手段30は、演出状態格納領域48にセットされている演出状態が通常演出状態であるか否かを判定する(S611)。この処理において、通常演出状態がセットされていると判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、打順報知演出を実行したか否かを判定する(S612)。この処理において、演出制御手段30は、打順ベル1〜打順ベル8の入賞時にベルA、ベルBを入賞させる打順を報知する入賞補助演出と、リプレイの当選時に、内部抽選のステップS26で実行される打順設定処理で設定された移行リプレイの打順と、特別上乗せ特化リプレイの打順とのいずれかの打順を報知する打順報知演出とのいずれかを実行したか否かを判定する。
ステップS612の処理において、入賞補助演出又は打順報知演出を実行したと判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、入賞コマンド受信時処理を終了する。一方、入賞補助演出又は打順報知演出を実行していないと判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、第1停止操作がストップボタンB1であったか否かを判定する(S613)。この処理において、演出制御手段30は、ストップスイッチ74が検出した第1停止操作が、遊技者にストップボタンB1を押下操作されることで検出される第1停止操作であるか否かを判定する。
ステップS613の処理において、第1停止操作がストップボタンB1であったと判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、入賞コマンド受信時処理を終了する。一方、第1停止操作がストップボタンB1以外であったと判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、ペナルティ発生処理を実行し(S614)、入賞コマンド受信時処理を終了する。この処理において、演出制御手段30は、ペナルティフラグをONにしペナルティ状態を発生させる処理や、ペナルティ状態が継続する遊技回数を決定する処理等を実行する。
ステップS611の処理において、演出状態格納領域48にセットされている演出状態が通常演出状態ではないと判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、演出状態格納領域48にセットされている演出状態がCZ状態か否かを判定する(S615)。この処理において、CZ状態がセットされていると判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、特別CZ状態フラグがONであるか否かを判定する(S616)。この処理において、特別CZ状態フラグがONであると判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、入賞コマンド受信時処理を終了する。
ステップS616の処理において、特別CZ状態フラグがOFFであると判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、CZ状態選択済みフラグがONであるか否かを判定する(S617)。この処理において、CZ状態選択済みフラグがOFFであると判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、次回の遊技において通常CZ状態を実行するとともに、第1CZ状態〜第3CZ状態のいずれを実行するかを遊技者が選択していないと判定し、フラグ格納領域42に格納されている選択操作受付フラグをONにし(S618)、遊技者に第1CZ状態〜第3CZ状態のいずれかを選択するように指示するCZ状態選択報知演出を演出装置80に実行させ(S619)、入賞コマンド受信時処理を終了する。
ステップS617の処理において、CZ状態選択済みフラグがONであると判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、押下操作受付フラグがONであるか否かを判定する(S620)。この処理において、押下操作受付フラグがOFFであると判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、入賞コマンド受信時処理を終了する。一方、押下操作受付フラグがONであると判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、第3CZ状態において、検出状態が継続している状態で遊技が進行したと判定し、自動継続抽選手段30bに第3CZ状態自動実行処理を実行させ(S621)、入賞コマンド受信時処理を終了する。この処理において、自動継続抽選手段30bは、押下継続抽選手段30aに押下操作継続抽選を実行させ、押下操作継続抽選に当選する都度演出累積カウンタを1加算する加算処理を実行する。
ステップS615の処理において、演出状態格納領域48にセットされている演出状態がCZ状態ではないと判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、演出状態格納領域48にAT状態がセットされていると判定し、AT状態入賞時処理を実行し(S622)、入賞コマンド受信時処理を終了する。この処理において、演出制御手段30は、AT終了条件が成立したか否かを判定する処理と、レア役高確状態の開始及び終了に係る処理とを実行する。
<第3CZ状態自動実行処理>
図54は、図53に示した入賞コマンド受信時処理のステップS621において実行される第3CZ状態自動実行処理について示すフローチャートである。
まず、自動継続抽選手段30bは、演出累積カウンタを1加算する(S631)。次に、自動継続抽選手段30bは、自動継続抽選としての押下操作継続抽選を実行し、検出状態を継続するか否かを決定する(S632)。次に、自動継続抽選手段30bは、押下操作継続抽選に当選したか否かを判定する(S633)。この処理において、押下操作継続抽選に当選、つまり検出状態を継続すると決定した場合には(YES)、ステップS631に処理を戻す。
ステップS633の処理において、押下操作継続抽選に非当選、つまり検出状態を継続しないと決定した場合には(NO)、自動継続抽選手段30bは、検出状態を終了したことにより、遊技者が決定ボタンJGBを押下操作した場合に演出累積カウンタが加算しないようにするために、押下操作受付フラグをOFFにする(S634)。次に、自動継続抽選手段30bは、次回の遊技の実行時における第3CZ状態処理において、演出累積カウンタの記憶値に基づくAT移行抽選を演出制御手段30にさせるために、押下操作終了フラグをONにし(S635)、第3CZ状態自動実行処理を終了する。
このように、自動継続抽選手段30bは、演出累積カウンタを1加算する都度、押下操作継続抽選を実行し、押下操作継続抽選で検出状態を継続しないと決定するまでステップS631〜ステップS633の処理を繰り返す。そして、自動継続抽選手段30bが押下操作継続抽選で検出状態を継続しないと決定した場合に、演出制御手段30は、次回の遊技の実行時における第3CZ状態処理のステップS344において、演出累積カウンタの記憶値に基づきAT移行抽選を実行する。この構成により、本実施形態のスロットマシン1は、検出条件が成立した状態で遊技が進行した場合であっても、自動継続抽選手段30bが自動継続抽選を実行し、自動継続抽選において検出状態を継続しないと決定するまでに検出状態を継続すると決定した回数の累積を、カウンタ記憶手段43の演出累積カウンタの記憶値に加算し、演出累積カウンタの記憶値に基づき演出制御手段30がAT移行抽選を実行するため、検出条件が成立した状態で遊技を進行した遊技者に対しても、演出累積カウンタの記憶値によって、後の演出に対する期待感を変化させることができるため、遊技者の演出に対する興趣を向上させることができる。
<AT状態入賞時処理>
図55は、図53に示した入賞コマンド受信時処理のステップS622において実行されるAT状態入賞時処理について示すフローチャートである。
まず、演出制御手段30は、特別擬似ボーナスフラグがONであるか否かを判定する(S651)。この処理において、特別擬似ボーナスフラグがONであると判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、AT状態入賞時処理を終了する。一方、特別擬似ボーナスフラグがOFFであると判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、擬似ボーナスフラグがONであるか否かを判定する(S652)。この処理において、擬似ボーナスフラグがONであると判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、擬似ボーナス状態選択済みフラグがONであるか否かを判定する(S653)。
ステップS653の処理において、擬似ボーナス状態選択済みフラグがONであると判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、AT状態入賞時処理を終了する。一方、擬似ボーナス状態選択済みフラグがOFFであると判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、今回の遊技において演出状態が通常擬似ボーナス状態に移行したと判定し、遊技者にジョグダイヤルJGを操作させて第1擬似ボーナス状態〜第3擬似ボーナス状態のいずれかを選択させるために、ジョグダイヤルJGの操作時に出力される入力コマンドを有効化する選択操作受付フラグをONにし(S654)、第1擬似ボーナス状態〜第3擬似ボーナス状態のいずれかを選択するように遊技者に報知する擬似ボーナス状態選択報知演出を演出装置80に実行させ(S655)、AT状態入賞時処理を終了する。
ステップS652の処理において、擬似ボーナス状態フラグがOFFであると判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、上乗せ特化フラグがONであるか否かを判定する(S656)。この処理において、上乗せ特化フラグがONであると判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、AT状態入賞時処理を終了する。一方、上乗せ特化フラグがOFFであると判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、通常上乗せフラグがONであるか否かを判定する(S657)。この処理において、通常上乗せフラグがONであると判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、AT状態入賞時処理を終了する。
ステップS657の処理において、通常上乗せフラグがOFFであると判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、ベルA又はベルBが入賞したか否かを判定する(S658)。この処理において、ベルA又はベルBが入賞したと判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、規定投入枚数よりも多い払出枚数が規定された入賞役に入賞したと判定し、AT枚数カウンタの記憶値から払出枚数から規定投入枚数を減算した値である5を減算する(S659)。次に、演出制御手段30は、AT枚数カウンタの記憶値が0であるか否かを判定する(S660)。この処理において、AT枚数カウンタの記憶値が0であると判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、AT状態終了時処理を実行し(S661)、AT状態入賞時処理を終了する。この処理において、演出制御手段30は、AT状態を再度実行するか否かを決定する抽選処理や、AT状態を再度実行しないと決定した場合に、演出状態格納領域48にセットされているAT状態をクリアし、通常演出状態をセットすることで、通常演出状態に移行する処理等を実行する。
ステップS651〜ステップS657の処理により、演出制御手段30は、AT状態のうち通常AT状態以外の演出状態である場合、打順ベル1〜打順ベル8に当選しベルA、ベルBが入賞した場合に、AT枚数カウンタを減算しないように構成されている。この構成により、演出制御手段30は、AT状態中にAT枚数上乗せカウンタが加算される可能性を有する演出状態に移行した場合に、該演出状態における遊技の実行中にAT終了条件が成立してしまい、該演出状態において予め設定された遊技回数の遊技が実行される以前に終了してしまうことを防ぎ、遊技者に不満が生じることを防ぐことができる。なお、演出制御手段30は、ステップS651〜ステップS657の処理により、AT状態のうち通常AT状態以外の演出状態である場合、レア役変動カウンタを減算しないように構成されているが、レア役変動カウンタを減算するように構成されていてもよい。
ステップS658の処理において、ベルA及びベルBが入賞していないと判定した場合(NO)、演出制御手段30は、レア役高確状態開始フラグがONであるか否かを判定する(S662)。この処理において、レア役高確状態開始フラグがOFFであると判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、リプレイの当選時に内部抽選処理のステップS26で実行される打順設定処理で設定された高確移行リプレイの打順でストップボタンB1〜ストップボタンB3が押下操作されたか否かを判定する(S663)。この処理において、高確移行リプレイの打順でストップボタンB1〜ストップボタンB3が押下操作されていないと判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、AT状態入賞時処理を終了する。一方、高確移行リプレイの打順でストップボタンB1〜ストップボタンB3が押下操作されたと判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、リール演出決定手段29が第2擬似遊技表示役抽選において表示役抽選テーブルEを参照する準備が整ったと判定し、レア役高確状態開始フラグをONにする(S664)。次に、演出制御手段30は、有限レア役高確フラグがONであるか否かを判定する(S665)。この処理において、有限レア役高確フラグがOFFであると判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、通常上乗せ状態終了時処理(図46参照)において高確移行リプレイの打順報知演出が実行されたことに基づき高確移行リプレイの打順でストップボタンB1〜ストップボタンB3が押下操作されたと判定し、ステップS666の処理を実行することなくAT状態入賞時処理を終了する。一方、有限レア役高確フラグがONであると判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、通常AT状態において高確移行リプレイの打順報知演出が実行されたことに基づき高確移行リプレイの打順でストップボタンB1〜ストップボタンB3が押下操作されたと判定し、レア役高確状態が継続する遊技回数を決定するためにレア役高確状態ゲーム数抽選を実行し、抽選結果をレア役変動カウンタにセットし(S666)、AT状態入賞時処理を終了する。
ステップS662の処理において、レア役高確状態開始フラグがONであると判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、レア役高確終了フラグがONであるか否かを判定する(S667)。この処理において、レア役高確終了フラグがOFFあると判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、有限レア役高確終了フラグがONであるか否かを判定する(S668)。ステップS667の処理において、レア役高確終了フラグがONあると判定した場合(YES)又はステップS668の処理において、有限レア役高確終了フラグがONあると判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、レア役高確状態が継続する遊技回数が有限のレア役高確状態においてレア役高確状態が継続する遊技回数の遊技が実行された又は通常上乗せ状態終了時処理においてレア役高確状態を終了すると決定したと判定し、リプレイの当選時に内部抽選処理のステップS26で実行される打順設定処理で設定された高確終了リプレイの打順でストップボタンB1〜ストップボタンB3が押下操作されたか否かを判定する(S669)。この処理において、高確終了リプレイの打順でストップボタンB1〜ストップボタンB3が押下操作されていないと判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、AT状態入賞時処理を終了する。一方、高確終了リプレイの打順でストップボタンB1〜ストップボタンB3が押下操作されたと判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、リール演出決定手段29が第2擬似遊技表示役抽選において表示役抽選テーブルDを参照する準備が整ったと判定し、レア役高確初期化処理を実行することで(S670)、レア役高確状態に係る各種フラグを初期化し、AT状態入賞時処理を終了する。
ステップS668の処理において、有限レア役高確終了フラグがOFFあると判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、レア役変動カウンタの記憶値が1であるか否かを判定する(S671)。この処理において、レア役変動カウンタの記憶値が1であると判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、レア役高確状態が継続する遊技回数が有限のレア役高確状態における最後の遊技が実行されたと判定し、有限レア役高確終了フラグをONにする(S672)。
ステップS672の処理を実行した後、ステップS660の処理において、AT枚数カウンタの記憶値が0ではないと判定した場合(NO)又はステップS671の処理において、レア役変動カウンタの記憶値が1ではないと判定した場合には(NO)演出制御手段30は、レア役変動カウンタの記憶値が0であるか否かを判定する(S673)。この処理において、レア役変動カウンタの記憶値が0であると判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、AT状態入賞時処理を終了する。一方、レア役変動カウンタの記憶値が0ではないと判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、レア役変動カウンタを1減算し(S674)、AT状態入賞時処理を終了する。
<入力コマンド受信時処理>
図56は、図34に示したコマンド受信時処理のステップS266において実行される入力コマンド受信時処理について示すフローチャートである。
まず、演出制御手段30は、ジョグダイヤルJGが遊技者に操作されたか否かを判定する(S681)。この処理において、ジョグダイヤルJGが遊技者に操作されていないと判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、入力コマンド受信時処理を終了する。一方、ジョグダイヤルJGが遊技者に操作されたと判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、選択操作受付フラグがONであるか否かを判定する(S682)。
ステップS682の処理において、選択操作受付フラグがONであると判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、演出状態がCZ状態であるか否かを判定する(S683)。この処理において、演出制御手段30は、演出状態がCZ状態であるか否かを判定することで、演出状態がCZ状態であり、第1CZ状態〜第3CZ状態のいずれかを遊技者に選択させるために選択操作受付フラグがセットされたのか又は演出状態がAT状態であり、第1擬似ボーナス状態〜第3擬似ボーナス状態のいずれかを遊技者に選択させるために選択操作受付フラグがセットされたのかのいずれであるかを判定する。
ステップS683の処理において、演出状態がCZ状態であると判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、ダイヤル部JGDが遊技者に回転操作されたのか否かを判定する(S684)。この処理において、演出制御手段30は、受信した入力コマンドが、ダイヤル部JGDが回転操作された場合にダイヤルユニット75から出力されるダイヤル回転信号に基づく入力コマンドと、決定ボタンJGBが押下操作された場合に決定スイッチ76から出力される決定信号に基づく入力コマンドとのいずれであるかを判定する。
ステップS684の処理において、ダイヤル部JGDが遊技者に回転操作されたと判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、ダイヤル回転信号に含まれるダイヤル部JGDの回転方向及び回転量(角度)の情報に基づき、第1CZ状態フラグ〜第3CZ状態フラグのうちいずれの通常CZ状態フラグをセットするかを選択し(S685)、現在セットする対象に選択されている通常CZ状態フラグがいずれであるかを報知する報知演出を実行し(S686)、入力コマンド受信時処理を終了する。
ステップS684の処理において、ダイヤル部JGDが遊技者に回転操作されていないと判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、決定ボタンJGBが押下操作されたと判定し、ステップS685の処理において選択した通常CZ状態フラグをONにする(S687)。ここで、演出制御手段30は、ダイヤル部JGDが一度も回転操作されていない状態で決定ボタンJGBの押下操作を検出した場合、第1CZ状態フラグをONにするように構成されている。次に、演出制御手段30は、遊技者による通常CZ状態の選択操作が終了したと判定し、選択操作受付フラグをOFFにし(S688)、CZ状態選択済みフラグをONにし(S689)、入力コマンド受信時処理を終了する。
ステップS683の処理において、演出状態がCZ状態ではないと判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、演出状態がAT状態であり、第1擬似ボーナス状態〜第3擬似ボーナス状態のいずれかを遊技者に選択させるために選択操作受付フラグがセットされたと判定し、ダイヤル部JGDが遊技者に回転操作されたのか否かを判定する(S690)。この処理において、演出制御手段30は、受信した入力コマンドが、ダイヤル部JGDが回転操作された場合にダイヤルユニット75から出力されるダイヤル回転信号に基づく入力コマンドと、決定ボタンJGBが押下操作された場合に決定スイッチ76から出力される決定信号に基づく入力コマンドとのいずれであるかを判定する。
ステップS690の処理において、ダイヤル部JGDが遊技者に回転操作されたと判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、ダイヤル回転信号に含まれるダイヤル部JGDの回転方向及び回転量(角度)の情報に基づき、第1擬似ボーナス状態フラグ〜第3擬似ボーナス状態フラグのうちいずれの通常擬似ボーナス状態フラグをセットするかを選択し(S691)、現在セットする対象に選択されている通常擬似ボーナス状態フラグがいずれであるかを報知する報知演出を実行し(S692)、入力コマンド受信時処理を終了する。
ステップS690の処理において、ダイヤル部JGDが遊技者に回転操作されていないと判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、決定ボタンJGBが押下操作されたと判定し、ステップS691の処理において選択した通常擬似ボーナス状態フラグをONにする(S693)。ここで、演出制御手段30は、ダイヤル部JGDが一度も回転操作されていない状態で決定ボタンJGBの押下操作を検出した場合、第1擬似ボーナス状態フラグをONにするように構成されている。次に、演出制御手段30は、遊技者による通常擬似ボーナス状態の選択操作が終了したと判定し、選択操作受付フラグをOFFにし(S694)、擬似ボーナス状態選択済みフラグをONにし(S695)、入力コマンド受信時処理を終了する。
ステップS682の処理において、選択操作受付フラグがOFFであると判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、押下操作受付フラグがONであるか否かを判定する(S696)。この処理において、押下操作受付フラグがOFFであると判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、遊技者によるジョグダイヤルJGの操作によって操作受付手段28から送信される入力コマンドを有効化する必要がないと判定し、入力コマンド受信時処理を終了する。
ステップS696の処理において、押下操作受付フラグがONであると判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、決定ボタンJGBが遊技者に押下操作されたか否かを判定する(S697)。この処理において、演出制御手段30は、受信した入力コマンドが、決定ボタンJGBが押下操作された場合に決定スイッチ76から出力される演出信号に基づく入力コマンドであるか否かを判定し、決定ボタンJGBが押下操作されていないと判定した場合には(NO)、演出制御手段30は、入力コマンド受信時処理を終了する。一方、決定ボタンJGBが押下操作されたと判定した場合には(YES)、演出制御手段30は、演出累積カウンタを1加算する(S698)。次に、演出制御手段30は、押下継続抽選手段30aに押下操作継続抽選を実行させ、検出状態を継続するか否かを決定する(S699)。次に、演出制御手段30は、押下継続抽選手段30aによる押下操作継続抽選に当選したか否かを判定する(S700)。この処理において、押下操作継続抽選に当選、つまり検出状態を継続すると決定した場合には(YES)、入力コマンド受信時処理を終了する。
ステップS700の処理において、押下操作継続抽選に当選しなかった、つまり検出状態を継続しないと決定した場合には(NO)、演出制御手段30は、検出状態を継続しないと決定したことに基づき、押下操作受付フラグをOFFにし(S701)、押下操作終了フラグをOFFにし(S702)、入力コマンド受信時処理を終了する。
このように、演出制御手段30は、押下操作受付フラグをセットしている場合、つまり検出状態である場合に決定ボタンJGBが遊技者に押下操作され決定スイッチ76が押下操作を検出する都度演出累積カウンタを1加算し、演出累積カウンタを加算した場合に、押下継続抽選手段30aに押下操作継続抽選を実行させ、押下操作継続抽選で検出状態を継続しないと決定するまで、決定ボタンJGBが押下操作され決定スイッチ76が押下操作を検出する都度ステップS698、ステップS699の処理を実行する。そして、演出制御手段30は、押下操作継続抽選で検出状態を継続しないと決定した場合に、次回の遊技において実行する第3CZ状態処理(図39参照)において、演出累積カウンタの記憶値に基づきAT移行抽選を実行する。この構成により、本実施形態のスロットマシン1は、演出状態が通常演出状態からCZ状態に移行し、第3CZ状態が選択された場合に、決定スイッチ76が押下操作を検出した回数の累積値によって、AT移行抽選における当選確率が異なる構成となっており、決定スイッチ76が検出した遊技者による押下操作の回数によって、後の演出に対する遊技者の期待感を変化させることができ、遊技者の演出に対する興趣を向上させることができる。
以上のように、本実施形態に係るスロットマシン1は、演出状態が通常演出状態からCZ状態に移行し、第3CZ状態が選択された場合に、決定スイッチ76が押下操作を検出したことに基づいて、AT移行抽選における当選確率を決定する構成となっており、決定スイッチ76が検出した遊技者による押下操作によって、後の演出に対する遊技者の期待感を変化させることができ、遊技者の演出に対する興趣を向上させることができる。
また、本実施形態に係るスロットマシン1は、検出条件が成立した状態でストップスイッチ74がストップボタンB1〜ストップボタンB3の押下操作を検出し、リール制御手段24によって第1リールR1〜第3リールR3が停止されることで遊技が進行した場合であっても、自動継続抽選手段30bが自動継続抽選を実行し、自動継続抽選において検出状態を継続すると決定したことに基づいて、自動継続抽選手段30bが演出制御手段30にAT移行抽選の当選確率を決定させるため、検出条件が成立した状態で遊技を進行した遊技者に対しても、後の演出に対する期待感を変化させることができるため、遊技者の演出に対する興趣を向上させることができる。
4.変形例
なお、本実施形態において、リール制御手段24は、第2リール停止制御を実行する場合、押下操作されたストップボタンに対応する一方のリールが仮停止する前に、押下操作されたストップボタン以外のストップボタンが押下操作された場合にストップスイッチ74が検出する仮停止信号を有効化し、一方のリールを仮停止するまでに、ストップスイッチ74が一方のリールとは異なる他方のリールに対する仮停止操作を検出した場合に、他方のリールを一方のリールよりも先に仮停止することも可能に構成されているが、これに限らず、例えば、押下操作されたストップボタンに対応する一方のリールが仮停止する前に、押下操作されたストップボタン以外のストップボタンが押下操作された場合にストップスイッチ74が検出する仮停止信号を有効化するとともに、押下操作されたストップボタンの順序にしたがって各リールを仮停止、つまり一方のリールが仮停止した後に他方のリールが仮停止するように構成してもよい。
図57、図58は、押下操作されたストップボタンに対応する一方のリールが仮停止する前に、押下操作されたストップボタン以外のストップボタンが押下操作された場合にストップスイッチ74が検出する仮停止信号を有効化するとともに、押下操作されたストップボタンの順序にしたがって各リールを仮停止するように構成した場合におけるリール停止処理の一例を示すフローチャートである。なお、ステップS131〜ステップS140の処理において、リール制御手段24は、図20に示すリール停止処理と同様の処理を実行するため、説明を省略する。
ステップS140の処理を実行した後、リール制御手段24は、ステップS140の処理で決定した押下操作されたストップボタンに対応するリールの停止位置、つまりリール停止番号を記憶する(S721)。この処理において、リール制御手段24は、記憶部40に各リールに設けられたリール停止位置記憶領域(不図示)のうち、押下操作されたストップボタンに対応するリールのリール停止位置記憶領域に、ステップS140の処理で決定したリール停止番号をセットする。
次に、リール制御手段24は、リール停止位置が記憶されているリールが、押下操作されたストップボタンに対応するリールの他にあるか否かを判定する(S722)。この処理において、リール制御手段24は、ステップS721の処理でリール停止番号をセットしたリール停止位置記憶領域とは異なるリール停止位置記憶領域に、リール停止番号がセットされているか否かを判定する。
ステップS722の処理において、リール停止位置が記憶されているリールが、押下操作されたストップボタンに対応するリールの他にはないと判定した場合には(NO)、リール制御手段24は、リール停止位置設定処理を実行する(S723)。この処理において、リール制御手段24は、ステップS723の処理を開始した時点から、ステップS721で記憶したリール停止番号の位置までリールが回転した場合に、リールを停止又は仮停止するようにリール停止位置設定処理を実行する。
ステップS722の処理において、押下操作されたストップボタンに対応するリールが他にあると判定した場合には(YES)、リール制御手段24は、リール停止位置が記憶されている他のリールが複数であるか否かを判定する(S724)。この処理において、リール停止位置が記憶されている他のリールが1つであると判定した場合には(NO)、リール制御手段24は、今回リール停止位置を記憶させたリール停止位置記憶領域を第2リール停止位置記憶領域に設定する(S725)。一方、リール停止位置が記憶されている他のリールが複数あると判定した場合には(YES)、リール制御手段24は、今回リール停止位置を記憶させたリール停止位置記憶領域を第3リール停止位置記憶領域に設定する(S726)。
ステップS723、ステップS725又はステップS726の処理を実行した後、リール制御手段24は、リール停止位置が設定されたリールが停止又は仮停止したか否かを判定する(S727)。この処理において、リール停止位置が設定されたリールが停止又は仮停止していないと判定した場合には(NO)、リール制御手段24は、滑りコマ数制限フラグがONであるか否かを判定する(S728)。この処理において、滑りコマ数制限フラグがONであると判定した場合には(YES)、リール制御手段24は、停止したと判定するまでステップS727の処理に戻す。
ステップS727の処理において、リール停止位置が設定されたリールが停止又は仮停止したと判定した場合には(YES)、リール制御手段24は、リール停止位置を設定したリールに対応するリール停止位置記憶領域に記憶されているリール停止位置を消去する(S729)。次に、リール制御手段24は、リール停止位置記憶領域更新処理を実行する(S730)。この処理において、リール制御手段24は、第2リール停止位置記憶領域に設定されているリール停止位置記憶領域を第1リール停止位置記憶領域に設定し、第3リール停止位置記憶領域に設定されているリール停止位置記憶領域を第2リール停止位置記憶領域に設定する。なお、この処理において、第2リール停止位置記憶領域又は第3リール停止位置記憶領域に設定されたリール停止位置記憶領域が存在しない場合、リール制御手段24は、リール停止位置記憶領域更新処理を実行することなくステップS731に処理を進める。
次に、リール制御手段24は、リール停止位置が記憶されているリールがあるか否かを判定する(S731)。この処理において、リール停止位置が記憶されているリール、つまり第1リール停止位置記憶領域にリール停止位置が記憶されていると判定した場合には(YES)、リール制御手段24は、第1リール停止位置記憶領域に記憶されたリールの停止位置を設定する(S732)。この処理において、リール制御手段24は、ステップS732の処理を開始した時点から、ステップS721で記憶したリール停止番号の位置までリールが回転した場合に、リールを停止又は仮停止するようにリール停止位置を設定する。
ステップS721〜ステップS727、ステップS720〜ステップS732に示す調整処理を実行することにより、リール制御手段24は、一方のリールにリール仮停止制御を開始してから一方のリールを仮停止するまでに、ストップスイッチが他方のリールに対する仮停止操作を検出し、他方のリールの仮停止位置が一方のリールの仮停止位置よりも近い場合に、一方のリールが他方のリールよりも先に仮停止することができる。
ステップS732の処理を実行した後、ステップS728の処理において、滑りコマ数制限フラグがOFFであると判定した場合(NO)又はステップS731の処理において、リール停止位置が記憶されているリールがないと判定した場合には(NO)、リール制御手段24は、第1リールR1〜第3リールR3のすべてのリールが停止したか否かを判定する(S733)。この処理において、第1リールR1〜第3リールR3のすべてが停止したと判定した場合には(YES)、リール制御手段24は、リール停止処理を終了する。一方、第1リールR1〜第3リールR3のいずれかが回転中であると判定した場合には(NO)、リール制御手段24は、ストップボタンB1〜ストップボタンB3のすべてが押下操作されたか否かを判定する(S734)。この処理において、ストップボタンB1〜ストップボタンB3のうちいずれかが押下操作されていないと判定した場合には(NO)、リール制御手段24は、ステップS131に処理を戻す。一方、ストップボタンB1〜ストップボタンB3のすべてが押下操作されたと判定した場合には(YES)、リール制御手段24は、ステップS733に処理を戻す。
ステップS131及びステップS734の処理により、ストップスイッチ74は、複数のリールのいずれか一方に対する仮停止操作を検出した場合に、リール仮停止制御を開始するとともに、リール仮停止制御中の一方のリールとは異なる他方のリールに対する仮停止操作を検出可能に構成されている。
このように、本構成のスロットマシン1は、一方のリールに対する仮停止操作を検出し、一方のリールが仮停止する以前に他方のリールに対する仮停止操作を検出可能であるとともに、他方のリールの仮停止位置が一方のリールの仮停止位置よりも近い場合には、リール停止処理(図57、図58参照)のステップS721〜ステップS727、ステップS729〜ステップS732の調整処理を実行し、仮停止操作を検出した順に各リールを仮停止することで、遊技者に違和感を与えることなく1回の擬似遊技にかかる時間を短縮することができ、遊技の速やかな進行を実現することができる。
なお、本構成において、調整処理は、リール停止位置を記憶した順にリール停止位置の設定を行うように構成されているが、これに限らず、例えば一方のリールにリール停止位置の設定を行った状態で他方のリールにもリール停止位置の設定を行い、他方のリールのリール停止位置が一方のリールのリール停止位置よりも有効ラインL1に近い場合、他方のリールの回転速度を遅くするように構成してもよい。このように構成しても、リール制御手段24は、仮停止操作を検出した順に各リールを仮停止することができる。
また、本実施形態において、リール演出決定手段29は、第1擬似遊技の実行回数がコンボ回数未満であり、潜伏状態が終了するまでに実行される本遊技の回数が残り3回である場合に、第1擬似遊技表示役抽選を実行し、第1擬似遊技表示役抽選により決定した表示役を第8表示役格納領域44hにセットするように構成されているが、これに限らず、リール演出抽選で擬似遊技に当選した遊技において実行されるコンボ抽選の実行時に、コンボ回数と、各第1擬似遊技の実行時に有効ラインL1上に仮停止表示する表示役とを決定するように構成されていてもよい。
また、本実施形態において、リール演出決定手段29は、第1擬似遊技の実行時に係るスタートレバーSLの開始操作をスタートスイッチ73が検出した場合には表示役格納領域44にセットされている表示役を先頭方向にシフトしないように構成されているが、これに限定されるものではない。リール演出決定手段29は、例えば、表示役格納領域44のいずれかに表示役をセットし第1擬似遊技の実行を予定している状態で、リール演出抽選により第1擬似遊技とは異なる所定の擬似遊技に当選した場合に、直ちにフリーズを発生させて本遊技を遅延させ該所定の擬似遊技を実行するとともに、該所定の擬似遊技の実行に係るスタートレバーSLの開始操作をスタートスイッチ73が検出したことに基づき、表示役格納領域44にセットされている表示役を先頭方向にシフトするように構成してもよい。また、所定の擬似遊技は、複数回の第1リールR1〜第3リールR3の仮回転、仮停止を伴う擬似遊技であってもよい。このように構成した場合、リール演出決定手段29は、コンボ抽選により複数回の第1擬似遊技をリール制御手段に実行させると決定した場合に、各第1擬似遊技の実行までの間に実行される遊技が、本遊技のみと、本遊技及び所定の擬似遊技の混在と、所定の擬似遊技のみとの複数の場合が存在する構成となる。
また、本実施形態において、演出制御手段30は、通常演出状態処理(図36参照)又は通常AT状態処理(図43参照)の実行時に、第1表示役格納領域44a〜第5表示役格納領域44eに表示役がセットされている場合において、1回の遊技が実行されるごとに表示役が表示役格納領域44の先頭方向に1つずつシフトすることに対応して、先読み表示領域82に表示する擬似遊技示唆図柄を1つずつシフトするように構成されているが、これに限らず、例えば第1表示役格納領域44aにセットされるまでに実行される遊技回数を報知する数字を表示装置81に表示するように構成してもよい。また、演出制御手段30は、表示装置81の所定の位置に擬似遊技示唆図柄を表示し、第1表示役格納領域44aにセットされるまでに実行される遊技回数に応じて擬似遊技示唆図柄の態様を変化(例えば、色の変更、形の変更等)してもよい。
また、本実施形態において、演出制御手段30は、制御部11を構成する各手段からコマンドを受信することに基づき、演出状態の移行に係る処理や打順を報知する演出に係る処理を含む演出の制御処理(図33参照)を実行するように構成されているが、これに限らず、遊技の制御処理(図13参照)の中で演出の制御処理を実行するように構成してもよい。このように構成した場合、演出制御手段30は、制御部11を構成する各手段と同一のCPU、いわゆるメインCPUに含まれる構成となる。また、このように構成した場合、演出制御手段30は、各種抽選処理の実行時において、乱数発生手段22が生成する0〜65535の65536個の乱数値のいずれかを取得するように構成される。
また、このように構成した場合、リール演出決定手段29は、演出状態のAT状態への移行に対応して、メイン演出状態の移行に係る処理を実行することなくリール演出抽選時に参照するリール演出抽選テーブルを変更し、擬似遊技を実行し表示役を仮停止表示する確率を変更することができる。これにより、スロットマシン1は、演出状態に応じて表示役を仮停止表示する確率を変更することができるため、データ量を増大することなく演出状態に応じた遊技性を実現することができる。
また、本実施形態において、スロットマシン1は、遊技状態がボーナス成立状態であり内部抽選でリプレイに当選した場合に、リール制御手段24に弱レアリプレイ及び強レアリプレイを成立させず、通常リプレイを成立させるように各リールを停止制御させるように構成されているが、これに限らず、例えば、ボーナス成立状態における内部抽選で内部抽選手段23に参照される内部抽選テーブルBにおいて、当選役「リプレイ」を構成する成立役を通常リプレイのみで構成し、弱レアリプレイ及び強レアリプレイに当選不可能に構成することで、ボーナス成立状態において弱レアリプレイ及び強レアリプレイを停止表示不可能に構成してもよい。
また、本実施形態において、スロットマシン1は、リール演出抽選において、メイン演出状態が第1メイン演出状態である場合にリール演出抽選テーブルAを参照し、メイン演出状態が第2メイン演出状態である場合にリール演出抽選テーブルBを参照することで、演出状態が通常演出状態からAT状態に移行した場合に擬似遊技の実行確率を変更し、表示役が仮停止表示される確率を変更するように構成されているが、これに限らず、例えば、表示役抽選において、第1メイン演出状態である場合に参照する表示役抽選テーブルにおいて表示役に決定する確率と、第2メイン演出状態である場合に参照する表示役抽選テーブルにおいて表示役に決定する確率とで、それぞれ異なる決定確率とすることで表示役が仮停止表示される確率を変更するように構成されていてもよい。
また、本実施形態において、スロットマシン1は、遊技者がジョグダイヤルJGを操作することで第1CZ状態〜第3CZ状態及び第1擬似ボーナス状態〜第3擬似ボーナス状態を選択及び決定するように構成されているが、これに限らず、例えば、第1リールR1〜第3リールR3の停止中に、ストップボタンB1〜ストップボタンB3を押下操作することで第1CZ状態〜第3CZ状態及び第1擬似ボーナス状態〜第3擬似ボーナス状態を選択及び決定するように構成されていてもよい。
また、本実施形態において、スロットマシン1は、ボーナス状態として第1種特別役物のBBを採用しているが、これに限らず、例えば、第2種特別役物のチャレンジボーナス(CB)を採用してもよい。この場合、CB状態におけるメダル獲得の期待値が、100%以上になるように構成する必要がある。
また、本実施形態において、演出制御手段30は、演出状態が第3CZ状態である場合に実行するAT移行抽選において、演出累積カウンタの記憶値に基づきAT移行抽選の当選確率を決定するように構成されているが、これに限らず、例えば決定スイッチ76が決定ボタンJGBに対する操作を検出する都度AT移行抽選の当選確率を決定するように構成されていてもよい。また、このように構成した場合、自動継続抽選手段30bは、自動継続抽選を実行し、検出状態を継続すると決定する都度、演出制御手段30にAT移行抽選の当選確率を決定させるように構成されていてもよい。
また、本実施形態において、リール演出決定手段29は、演出状態が特別CZ状態である場合に、第3擬似遊技を所定回数連続させるように構成されているが、これに限らず、例えばメイン演出状態が第3メイン演出状態に移行した次の遊技において、スタートレバーSLが開始操作されてスタートスイッチ73が開始操作を検出したことに基づき、フリーズを発生させて各リールの回転を遅延し、特別図柄組合せ抽選を実行し、所定の回数第1リールR1〜第3リールR3を回転させた後、特別図柄組合せ抽選の結果停止表示すると決定した図柄組合せを自動的に停止表示する演出を所定回数連続する特別リール演出を実行するように構成してもよい。また、このように構成した場合、演出制御手段30は、特別図柄組合せ抽選において特別図柄組合せ(例えば「赤7−赤7−赤7」)に当選した回数が多いほどAT状態に移行した場合に遊技媒体の付与に関して遊技者により有利な演出モードに基づく特典演出処理を実行するように構成することで、特別リール演出の実行中に特別図柄組合せに当選した回数によって、複数の演出モードのうちいずれの演出モードに基づく特典演出処理をAT状態に移行した場合に実行するかが決定されるとともに、一連のリールを用いた演出が連続して実行されるため、特別リール演出の実行中は常にAT状態に移行した場合に選択される演出モードに対する期待感を遊技者に与えることができ、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。また、このように構成した場合、スロットマシン1は、特別リール演出の実行中に特別図柄組合せに当選した回数が多いほど、AT状態に移行した場合に遊技媒体の付与に関して遊技者により有利な演出モードに基づく特典演出処理を実行するため、連続する一連の演出において遊技者に与える期待感が特別図柄組合せに当選する都度増加するため、遊技者の遊技に対する興趣をより向上させることができる。
また、本実施形態において、スロットマシン1は、リールに配列されている図柄が同じ図柄である場合には同一の停止データが設定された停止テーブルデータを備えているが、これに限らず、同一の図柄に対して異なる停止データが設定されていてもよい。
また、本実施形態において、スロットマシン1は、リール停止制御としてストップスイッチが停止操作又は仮停止操作を検出してから190ms以内にリールを停止する第1リール停止制御を実行する場合に、点数演算処理と、停止テーブル参照処理とを実行し、リールの停止位置を決定するように構成されているが、これに限らず、例えば点数演算処理の結果リールの停止位置を特定可能である場合には、テーブル決定処理及び停止テーブル参照処理を実行することなくリールの停止位置を決定することができるように構成されていてもよい。
また、本実施形態において、スロットマシン1は、電源が投入された場合に、初期化処理(図14参照)を実行しフラグ格納領域42、カウンタ記憶手段43、リール演出格納領域45、遊技状態格納領域46及びメイン演出状態格納領域47を初期化するように構成されているが、これに限らず、スロットマシン1の内部に設けられたリセットスイッチ(不図示)が操作された場合に限り初期化するように構成されていてもよい。
また、本実施形態において、リール演出決定手段29は、リール演出として擬似遊技に当選した遊技において、コンボ抽選を実行してコンボ回数を決定し、決定したコンボ回数の第1擬似遊技をリール制御手段24に実行させるまで、各第1擬似遊技をリール制御手段24に実行させた後に潜伏状態に移行するように構成されているが、これに限らず、第1擬似遊技をリール制御手段24に実行させた際に、第1擬似遊技を再度実行するか否かの抽選を実行し、該抽選で再度実行しない(非当選)と決定されるまで、再度潜伏状態に移行し、潜伏状態の終了後に第1擬似遊技をリール制御手段24に実行させるように構成されていてもよい。このように構成した場合、第1擬似遊技を再度実行するか否かの抽選は、連続実行回数抽選を構成し、第1擬似遊技を再度実行するか否かの抽選の結果実行された第1擬似遊技の回数が、連続実行回数を構成する。
また、本実施形態において、スロットマシン1は、擬似遊技の実行時において、演出制御手段30によって表示装置81に「擬似遊技実行中」等の、遊技者に擬似遊技が実行されていることを認識させることができる表示演出を実行するように構成されているが、これに限らず、本遊技中とは異なるパターンでランプ・LEDを点灯又は点滅させる等の演出を実行させることで、遊技者に擬似遊技が実行されていることを認識させるように構成されていてもよい。また、スロットマシン1は、擬似遊技の実行時において、リール制御手段24によって各リールを仮停止させる際に、各リールを完全に停止せずに振動等の微細な動きをさせるように制御することで、遊技者に擬似遊技が実行されていることを認識させるようにしてもよい。
L1…有効ライン:R1…第1リール:R2…第2リール:R3…第3リール:23…内部抽選手段:24…リール制御手段:24a…停止順序判定手段:25…入賞判定手段:27…遊技制御手段(メイン演出状態移行手段):29…リール演出決定手段:30…演出制御手段(確率決定手段):30a…押下継続抽選手段(操作継続抽選手段):30b…自動継続抽選手段:43…カウンタ記憶手段(累積回数計数手段):71…メダル投入スイッチ(操作検出手段):72…ベットスイッチ(操作検出手段):73…スタートスイッチ(操作検出手段):74…ストップスイッチ(操作検出手段):75…ダイヤルユニット(操作検出手段):76…決定スイッチ(特定操作検出手段):78…リールユニット:78a…リール位置検出手段:79…ホッパーユニット:80…演出装置:81…表示装置:83…音響装置

Claims (1)

  1. 外周面に複数種類の図柄が配列されている複数のリールと
    の当否を決定する内部抽選を行う内部抽選手段と、
    前記複数のリールの回転を開始させるために操作されるスタートスイッチと、
    前記複数のリールに対応して設けられ、各リールを停止させるため操作されるストップスイッチと、
    前記スタートスイッチへの作に基づいて、前記複数のリールを回転させ、前記ストップスイッチへの操作の検出及び前記内部抽選手段により決定された前記内部抽選の結果に基づいて、回転中の前記リールを停止させるリール制御手段と、
    前記複数のリールの停止態様に基づいて、役賞判を行う入賞判定手段と、
    遊技に関する演出を制御する演出制御手段と、
    前記演出制御手段が制御する演出を実行する演出装置とを備え、
    前記演出制御手段は、役の入賞を補助する入賞補助演出を前記演出装置によって実行する特別演出状態に関する演出移行抽選の当選確率を決定する状態である所定の状態において、前記所定の状態を継続するか否かを決定する所定の抽選を実行し、
    前記演出制御手段による前記所定の抽選における前記所定の状態継続の当選時において、前記所定の状態が継続される期間が初期化されるとともに前記演出移行抽選の当選確率が変更され、
    前記演出制御手段は、前記所定の状態を継続しない場合における前記演出移行抽選の当選確率に基づき前記演出移行抽選を実行する、
    ことを特徴とする遊技機。
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