JP6523528B2 - 製氷装置および製氷方法 - Google Patents
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Description
しない。そして、上記過冷却解除装置では、反射面が振動面から離間し且つ振動面に対向した状態の反射板が固定されているため、振動面と反射面との間に発生する超音波の状態は、過冷却解除装置の取り付け箇所にほとんど左右されない。よって、上記過冷却解除装置であれば、取り付け箇所に応じたチューニングを行わなくても、安定したトリガー効果を得ることが可能である。
図1は、本発明の実施形態に係る過冷却解除装置1の斜視図の一例である。過冷却解除装置1は、図1に示すように、超音波振動を発生する超音波振動発生部2と、超音波を反射する反射板3とを備える。超音波振動発生部2は、過冷却解除装置1を取り付ける容器又は配管の開口部を塞ぐように取り付け可能な振動板4と、振動板4に取り付けられた超音波振動子5とを有しており、超音波振動子5を駆動することにより振動板4が振動する。超音波振動子5は、超音波を射出するものであり、既存のあらゆる超音波振動子を適用可能である。例えば、ランジュ板型超音波振動子といわれるタイプのものであれば、振動面4S全体を振動させて平面状の波を射出可能である。反射板3は、振動面4Sと対向するように支柱6を介して振動板4に固定される部材であり、超音波振動子5が振動面4Sから射出した超音波を振動面4Sへ反射させる反射面3Sを有している。また、反射板3は、超音波振動発生部2を容器又は配管に取り付ける方向に移動させ、容器又は配管に設けられている開口部に振動板4を取り付ける際、当該開口部を通過可能な大きさに形成されている。反射面3Sは、振動面4Sと平行な平面であり、振動面4Sから射出された超音波を正反対の方向へ反射する。反射面3Sは、振動面4Sから射出された波に反射波を重ね合わせることにより、反射板3が無い場合よりも大きな振幅を得ることを目的としている。なお、過冷却水や過冷却解除された氷水スラリーの流れを阻害することを防止するために、反射板3は水流の方向と平行になるように設置することが好ましい。また、反射板3の固定については、少なくとも超音波射出時に固定されていればよい。また、反射板3は、振動板4ではなく容器又は配管に固定してもよい。
り付けることにより、過冷却水が流れる流路の水密性を確保可能である。
の間にある過冷却水の相変化を容易に誘発し、過冷却を解除することが可能である。
図4は、上記過冷却解除装置1の第1変形例を示した図の一例である。第1変形例に係る過冷却解除装置1Aは、反射板3Aの反射面3SAが凹状の曲面である。その他の構成については上記実施形態に係る過冷却解除装置1と同様であるため、同一の符号を付してその説明を省略する。
図5は、上記過冷却解除装置1の第2変形例を示した図の一例である。第2変形例に係る過冷却解除装置1Bは、反射板3Bの反射面3SBが同心円状に分割されており、分割された各領域の反射面3SB−1,2,3,4が各々凹状の曲面の一部を形成する。反射板3Bの反射面3SBがフレネルレンズのように同心円状に分割されているため、反射板3Bは、断面視すると反射面3SBがのこぎり状となる。なお、その他の構成については上記実施形態に係る過冷却解除装置1と同様であるため、同一の符号を付してその説明を省略する。
図6は、過冷却解除装置1を適用した製氷装置10の斜視図の一例である。なお、本適用例では、上記実施形態に係る過冷却解除装置1を適用した場合を示すが、製氷装置10は、上記第1変形例に係る過冷却解除装置1Aおよび上記第2変形例に係る過冷却解除装置1Bの何れについても適用可能である。
、製氷装置10を下側から見た図の一例である。流入口12は、図7から明らかなように、過冷却水が過冷却解除容器11の内周面に沿うように容器内に流入するよう、流入口12の軸心が過冷却解除容器11の周面の接線に沿って取り付けられている。また、流出口13は、図7から明らかなように、容器内で生成された氷水スラリーが、過冷却解除容器11の内周面に沿うように過冷却水が容器内に流入することにより発生する螺旋状の旋回流に乗って容器から流出しやすいよう、流出口13の軸心が過冷却解除容器11の周面の接線に沿って取り付けられている。
開示されている値である。結晶の成長速度は、超音波の有無とは無関係であり、過冷却水温度のみで定まる。よって、流入口12から流入する過冷却水の温度が同じであれば、トリガーのかけ方によらず、過冷却解除されるまでの時間は同じとなる。上記製氷装置10について実証実験を行った結果、過冷却水の過冷度2.0Kの場合において、過冷却解除容器11内の滞在時間が4.1秒となるように流量を調整しながら過冷却解除装置1を作動させたところ、経路が閉塞することもなく、製氷運転を安定的に継続できることが確認された。なお、このときの過冷却解除装置1の超音波の出力密度は31.4kW/m2である。
2・・超音波振動発生部
3・・反射板
3S、3SA,3SB・・反射面
4・・振動板
4S・・振動面
5・・超音波振動子
6・・支柱
7・・Oリング溝
8・・取付孔
9・・開口部
10・・製氷装置
11・・過冷却解除容器
12・・流入口
13・・流出口
Claims (6)
- 過冷却水が流入口から流出口に螺旋状に旋回しながら流通する円筒状の容器と、
前記円筒状の容器の流入口側の底板に取り付けられた超音波振動発生部と、を備え、
前記超音波振動発生部は、過冷却水の前記螺旋状の旋回において形成される流れのよどみ領域の部分である前記円筒状の容器の底板の軸心部分に取り付けられており、前記よどみ領域で過冷却が解除されると振動を停止するものであり、
前記容器には、前記振動の停止後も過冷却水が流入する流入口が前記容器の側面の下側に設けられており、過冷却水が流出する流出口が前記容器の側面の上側に設けられている、
製氷装置。 - 前記流入口および前記流出口は、各軸心が前記容器の周面の接線に沿うように設けられている、
請求項1に記載の製氷装置。 - 前記超音波振動発生部は、超音波振動子と、前記超音波振動子が取り付けられた振動板と、を含み、前記振動板が前記円筒状の容器の底板に固定されることで、前記円筒状の容器に取り付けられている、
請求項1または2に記載の製氷装置。 - 過冷却水が螺旋状に旋回しながら流通する円筒状の容器と、前記円筒状の容器の底板に取り付けられた超音波振動発生部と、前記容器の側面の下側に設けられ前記過冷却水が流入する流入口と、前記容器の側面の上側に設けられ前記過冷却水が流出する流出口と、過冷却水の前記螺旋状の旋回において形成される流れのよどみ領域の部分である前記容器の底板の軸心部分に設けられ前記過冷却水に過冷却状態を解除する振動を付与する超音波振動発生部とを備える製氷装置において、前記容器に過冷却水を前記流入口から流入させ、過冷却水を螺旋状に旋回しながら流通させる工程と、
前記過冷却水を螺旋状に旋回させている状態で、前記よどみ領域で過冷却が解除されるまで前記超音波振動発生部を作動させて氷水スラリー状態とする工程と、
前記振動の停止後も過冷却水を前記流入口から流入させて氷水スラリーを前記流出口から流出させる工程と、を有する、
製氷方法。 - 前記容器内に氷結晶が生成されると、前記超音波振動発生部を停止させる工程を更に有する、
請求項4に記載の製氷方法。 - 前記超音波振動発生部は、超音波振動子と、前記超音波振動子が取り付けられた振動板と、を含み、前記振動板が前記円筒状の容器の底板に固定されることで、前記円筒状の容器に取り付けられている、
請求項4または5に記載の製氷方法。
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