JP6520253B2 - 配水管網計算装置及び配水管網計算方法 - Google Patents

配水管網計算装置及び配水管網計算方法 Download PDF

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Description

本発明は、上水道の配水管網の水理計算を行う分野の技術であり、特に、管網データの配水管の接続点(以下、節点)が多くなった場合の水理計算を行う技術に関する。
配水管網計算装置は自治体などが管理する上水道設備において上水道の配水管網の水理解析を行う装置である。この配水管網の水理解析を行うことにより、配水状態等をシミュレーションでき、設備機器の運転状態を変えたときの影響や、設備を追加したときの影響などを事前に検討することができる。そして、これにより、上水道設備の運転支援やエンジニアリングを行うことができる。
水理解析を行う方法としては特許文献1に開示された計算方法が挙げられる。この方法は配水管網の配水管内の流量を表す流量公式と当該配水管網の節点における流量の収支式(以下、節点方程式)とを適用したものである。特に、流量公式には配水管網計算法において最も一般的なヘーゼン・ウィリアムズ式が適用されている。これらの式により流量と節点エネルギー位を導くのが配水管網計算であって管路数及び節点数の非線形連立方程式を解くことが必要となっている。
また、特許文献1の計算方法では、流量公式をニュートン法によって線形近似を行い、この流量公式を節点方程式に代入してこの方程式の解として節点エネルギー位を算出する。
前記流量公式は下記の式となる。
ij=0.27853C×D2.63×L-0.54
i=Rij(hi−hj0.54
ij=qi+0.54Rij|hi−hj-0.46×((Hi−hj)−(Hj−hj))…(0)
ij:節点i,j間の管路流量
D:管径
L:管路長
i:節点iのエネルギー位
j:節点jのエネルギー位
i,hj:Hi,Hjの仮定値
式(0)を節点方程式に代入し、節点エネルギー位を解とする連立方程式を解き、節点の収支式における誤差が所定の精度以下であれば水理計算を終了する。
特開平2−264308号公報
金田康正著,「並列数理処理シリーズ 9 並列数値処理−高速化と性能向上のために−」,コロナ社,2010年4月30日,初版,p.97
少ない節点数であれば、特許文献1の計算手法のように、節点エネルギー位の連立方程式を解くことは可能である。しかし、節点が多くなってきた場合に計算が遅くなる。また、節点エネルギー位の連立方程式を解く場合、行列方程式を用いて解くことになるが、ほとんどの行列要素はゼロであり、計算的には無駄な処理を行うことが多い。
そこで、前記行列方程式において、非ゼロ要素のみをとり扱うことにより、処理を高速で行うための方法として、非特許文献1のBi-CGSTAB法(安定化双共役勾配法)が知られている。この方法は繰り返しの演算によって行列方程式の解を算出する。
また、式(1)において、hi,hjの初期値として「ゼロ」等の値を用いる。しかし、hi,hjの初期値として「ゼロ」を与えると、式(1)の|hi−hj-0.46の計算結果は無限大となり、計算を行うことができない。したがって、特許文献1の計算方法において、|hi−hj|の計算結果が「ゼロ」になる場合、微小な値(例えば10-5等)を用いて計算を行う必要がある。
Bi-CGSTAB法を用いて行列方程式を解く場合、|hi−hj|の計算結果が「ゼロ」になるときに微小な値(例えば10-5等)を用いると、節点の収支式の誤差が所定の許容値以下にはならない。これは、Bi‐CGSTAB法で繰り返し演算を行い、算出したエネルギー位のhi,hjの計算結果がほぼ等しい場合、10-5の値で端数処理されるため、10-5以上の精度が出なくなるからである。
ここで、|hi−hj|の計算結果が「ゼロ」になるときに微小な値を10-20等とした場合、最終的な節点の収支式の誤差は所定の許容値以下となる。
しかしながら、初回計算時に|hi−hj|の計算結果が「ゼロ」になるときに使用する値として10-20を使用すると、桁落ちが発生し、Bi-CGSTAB法の計算が行えなくなる。
つまり、|hi−hj|の計算結果が「ゼロ」になるときに使用する微小な値によって節点方程式を解くことができないという問題が発生する。
本発明は、上記の事情に鑑みなされたもので、配水管網の節点エネルギー位を精度よく計算することを課題とする。
そこで、本発明の配水管網計算装置は、配水管網の水理解析を行う配水管網計算装置であって、配水管網の各節点における流量収支の絶対値の合計値が許容値を越えている場合に当該配水管網において隣り合う節点の節点エネルギー位の差からこの隣り合う節点間の流量を算出する公式に基づき当該各節点の節点エネルギー位の補正値を解とする方程式を作成する式作成手段と、前記隣り合う節点の節点エネルギー位の現在値の差がゼロである場合に前記方程式の変数である当該節点エネルギー位の差の累乗値を前記各節点の節点エネルギー位の補正回数に依る当該累乗値よりも極小な値に変更して当該方程式を補正する式補正手段と、前記補正された方程式の解として前記各節点の節点エネルギー位の補正値を算出する補正値演算手段と、前記算出された前記各節点の節点エネルギー位の補正値を当該各節点の節点エネルギー位の現在値に各々加算して当該現在値を補正するエネルギー位補正手段を備える。
また、本発明の配水管網計算方法は、配水管網の水理解析を行うコンピュータによる配水管網計算方法であって、配水管網の各節点における流量収支の絶対値の合計値が許容値を越えている場合に当該配水管網において隣り合う節点の節点エネルギー位の差からこの隣り合う節点間の流量を算出する公式に基づき当該各節点の節点エネルギー位の補正値を解とする方程式を作成する式作成ステップと、前記隣り合う節点の節点エネルギー位の現在値の差がゼロである場合に前記方程式の変数である当該節点エネルギー位の差の累乗値を前記各節点の節点エネルギー位の補正回数に依る当該累乗値よりも極小な値に変更して当該方程式を補正する式補正ステップと、前記補正された方程式の解として前記各節点の節点エネルギー位の補正値を算出する補正値演算ステップと、前記算出された前記各節点の節点エネルギー位の補正値を当該各節点の節点エネルギー位の現在値に各々加算して当該現在値を補正するエネルギー位補正ステップを有する。
尚、本発明は上記装置の各手段としてコンピュータを機能させるプログラムまたは上記方法の各ステップをコンピュータに実行させるプログラムの態様とすることもできる。
本発明によれば配水管網の節点エネルギー位を精度よく計算できる。
本発明の実施形態における配水管網計算装置のブロック構成図。 同実施形態における節点、管路の接続関係の表示状態を説明した説明図。 同実施形態における水理解析部のブロック構成図。 同実施形態における水理解析の手順を説明したフローチャート。 一つの配水池、複数の通常節点を有する管網モデルの一例。
以下に図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
[本実施形態の概要]
図1に示された本実施形態の配水管網計算装置1は、図5に例示した配水管網10の節点12〜17における流量収支の絶対値の合計値が許容値を越えている場合に配水管網10において隣り合う節点の節点エネルギー位の差からこの隣り合う節点間の流量を算出する公式に基づき節点12〜17の節点エネルギー位の補正値を解とする方程式を作成する。次に、前記隣り合う節点の節点エネルギー位の現在値の差がゼロである場合に前記方程式の変数である当該節点エネルギー位の差の累乗値を節点12〜17の節点エネルギー位の補正回数に依る当該累乗値よりも極小な値に変更して当該方程式を補正する。次に、この補正した方程式の解として配水管網10の節点12〜17における節点エネルギー位の補正値を算出する。そして、この節点12〜17の節点エネルギー位の補正値を節点12〜17の節点エネルギー位の現在値に各々加算して当該現在値を補正する。
[本実施形態の装置構成]
配水管網計算装置1は管網データ作成部2、水理解析部3、表示処理部4、出力表示部5を備える。これらの機能部2〜4はコンピュータのハードウェア資源(CPU,RAM,HHD等)とソフトウエア資源(プログラム)との協働により実装される。
管網データ作成部2は出力表示部5(例えば、ディスプレイ)に出力表示された節点、管路の接続関係を設定する(図4のステップS1)。出力表示部5に表示された各節点の入力フォームには、「配水量」「需要量」等のデータの設定(入力)が行われる。一方、各管路の入力フォームには、「管路長」「管径」等のデータの設定(入力)が行われる。
水理解析部3は、例えば図5に示した配水管網10の節点における節点エネルギー位の計算とその補正を行う。水理解析部3は、具体的な構成要素として図3に例示したように流量演算部31、流量収支演算部32、式作成部33、式補正部34、補正値演算部35及びエネルギー位補正部36を備える。
流量演算部31は、配水管網10の各管路における水の流量を計算する。
流量収支演算部32は、配水管網10の各節点の流量収支を計算してこの各流量収支の絶対値の合計値を算出する。
式作成部33は、前記合計値が許容値を越えている場合に配水管網10において隣り合う節点の節点エネルギー位の差からこの隣り合う節点間の流量を算出する公式に基づき配水管網10の各節点における節点エネルギー位の補正値を解とする方程式を作成する。
式補正部34は、前記隣り合う節点の節点エネルギー位の現在値の差がゼロである場合に前記方程式の変数である当該節点エネルギー位の差の累乗値を前記各節点の節点エネルギー位の補正回数に依る当該累乗値よりも極小な値に変更して当該方程式を補正する。
例えば、前記現在値の差がゼロであって前記補正回数が所定回数未満である場合、式補正部34は前記累乗値をこの累乗値よりも指数関数的に極小な値に変更して前記方程式を補正する。
一方、前記現在値の差がゼロであって前記補正回数が所定回数以上である場合、式補正部34は前記累乗値を前記指数関数的に極小な値よりもさらに指数関数的に極小な値に変更して前記方程式を補正する。
補正値演算部35は、前記補正された方程式の解として配水管網10における各節点の節点エネルギー位の補正値を算出する。
エネルギー位補正部36は、前記各節点の節点エネルギー位の補正値を当該各節点の節点エネルギー位の現在値に各々加算して当該現在値を補正する。
表示処理部4は、前記水理解析の結果を出力表示部5に表示させる。例えば、前記水理解析結果を時系列データや各節点、管路毎のデータとしてグラフや数値等で表示させる。その他、例えば図2に示したように、出力表示部5に表示される節点51〜55や管路R1〜R5が前記水理解析の結果に基づき色分けされる。
[本実施形態の水理解析手順]
図4を参照しながら本実施形態の水理解析手順について説明する。
ここでは、図5に例示された1つの圧力既知の配水池(節点11)と6つの通常節点(節点12〜17)を有する配水管網10の水理解析の事例について説明する。
S1:配水管網10の節点11〜17における節点エネルギー位の仮定値が管網データ作成部2によって設定される。初期値としてはゼロを設定してもよい。出力表示部5では表示処理部4によって前記仮定値の内容が表示される。具体的な設定例を以下に説明する。
節点11〜17間の管路102〜607の流量Qは流量公式(ヘーゼン・ウィリアムズ式)に基づき以下の式(1)で示される。Qijは節点i,節点j間の管路における流量を意味する。
Figure 0006520253
一方、節点方程式は以下の式(2)で示される。
Figure 0006520253
式(1)においてRij=0.27853CD2.63-0.54(Rijは定数)とすると、管路102〜607の個々の流量Q12〜Q67は以下の式(3)〜(9)で示される。
Figure 0006520253
図5に示された節点12〜17の個々の流量収支s2〜s7は式(2)に基づき以下の式(10)〜(15)で示される。
Figure 0006520253
ここで、具体的な数値として、例えば以下の値を仮設定する。
1=100(圧力既知の配水池の節点エネルギー位)
2=H3=H4=H5=H6=H7=0(各節点の節点エネルギー位の仮定値を0と設定)
ij=50(実際は管路長等により管路毎に異なるが簡略化のため全て同じ値を設定)
3=s4=s5=s6=30
S2:流量演算部31は管路102〜607の水の流量を計算する。
ステップS1にて仮設定された値から式(3)〜(9)を計算すると図5に示された節点11〜17間の各流量Q12〜Q67は以下の式(16)〜(22)によって算出される。
Figure 0006520253
S3:流量収支演算部32は節点12〜16の流量収支を計算してこの各流量収支の絶対値の合計値を計算する。
具体的には式(10)〜(15)の計算により各節点の流量収支を計算する。
Figure 0006520253
次いで上記の式(23)〜(28)で示される流量収支の絶対値の合計値を計算すると、以下の式(29)のように算出される。
Figure 0006520253
S4:ステップS3にて算出された流量収支の絶対値の合計値が所定の許容値ε以下であるかの判断を行い、当該合計値が許容値ε以下である場合には水理解析処理を終了(End)させる。一方、許容値εを超えている場合はステップS5を実行する。尚、許容値εは任意に設定される。
本事例では許容値ε=0.01に設定されている。ステップS3(式(29)の計算)で算出された合計値は、721.13となり、許容値ε=0.01を越えているので、次ぎのステップS5を実行する。
S5:式作成部33は、前記合計値が許容値εを越えている場合に配水管網10の各節点エネルギー位の補正値を解とする連立方程式(節点方程式)を作成する。
式(3)〜(9)は非線形式であるので、この連立方程式を解くには式を線形化する必要がある。線形化の方法としては以下の式(30)による接線近似法(ニュートン法)が適用される。
Figure 0006520253
ここで、Hi、Hjの仮定値をhi、hjと設定し、qij=Rij(hi−hj)と定義すると、式(3)は以下の式(31)となる。
Figure 0006520253
式(4)〜(9)についても同様の線形化を行うと各々以下の式(33)〜(38)となる。
Figure 0006520253
ここで、Uij=0.54Rij|hi−hj-0.46と定義すると、式(32)〜(38)は各々以下の式(39)〜(45)となる。
Figure 0006520253
そして、この式(39)〜(45)をそれぞれ流量収支の式(10)〜(15)に代入して整理すると以下の式(46)〜(51)となる。
Figure 0006520253
S6:式補正部34は、隣り合う節点の節点エネルギー位の現在値の差|hi−hj|が「0」でない場合、ステップS7を実行する。一方、前記差が「0」である場合、以下のステップS601〜S603で決定された極小な値をステップS5にて作成した節点方程式に代入してこの節点方程式を補正する。
ステップS6について具体的に説明すると、先ず、ステップS5にて得られた式(46)〜(51)において具体的な数値を代入して計算する。
Figure 0006520253
式(55)〜(60)は、|0−0|-0.46の値が無限大となるので、節点方程式(式(46)〜式(51))の解を算出できない。そこで、|0|-0.46は所定の極小な値に置換される。
すなわち、繰り返し回数がN回未満である場合(S601)、前記節点方程式の変数「|hi−hj-0.46」がこの変数よりも指数関数的に極小な値「10-a」に置換される(S602)。一方、前記繰り返し回数がN回以上である場合(S601)、前記変数が「10-a」よりもさらに指数関数的に極小な値「10-b」に置換される(S603)。
「N」「a」「b」の値は「0」以外の任意の自然数である(但し、a<b)。「a」の値は、例えば、初回のBi-CGSTAB法によって算出された計算値である。「b」の値は、例えば、前記流量収支の絶対値の合計値が許容値ε以下となる値である。本事例ではN=5、a=5、b=20に設定されている。
S7:補正値演算部35は、ステップS6にて補正された連立方程式の解として、配水管網10の各節点エネルギー位の補正値を算出する。具体的にはBi-CGSTAB法を用いて節点方程式を解き、節点エネルギー位の補正値を計算する。
先ず、式(54)〜(60)の計算を行う。但し、式(55)〜(60)はステップS6にて補正された式である。式(54)〜(60)の計算値はそれぞれ以下の式(61)〜(67)の値となる。
Figure 0006520253
次いで、この式(61)〜(67)の値を式(46)〜(51)に各々代入すると以下の式(68)〜(73)の連立方程式が得られる。
Figure 0006520253
この式(68)〜(73)の解として算出された以下の式(74)〜(79)の値が節点12〜17の節点エネルギー位H2〜H7の補正値ΔH2〜ΔH7となる。
Figure 0006520253
S8:エネルギー位補正部36は、ステップS7にて算出された節点12〜17の節点エネルギー位H2〜H7の補正値ΔH2〜ΔH7を節点12〜17の節点エネルギー位H2〜H7の現在値に各々加算して当該現在値を補正する。
本事例では補正前の節点12〜17の節点エネルギー位H2〜H7の現在値に式(74)〜(79)で示される補正値ΔH2〜ΔH7の値が各々加算される。補正された節点H2〜H7の節点エネルギー位は以下の式(80)〜(85)の値となる。
Figure 0006520253
以上のステップS2〜S8からなる繰り返し回数1回分の処理(1C)が所定の許容値ε=0.01となるまで繰り返し実行される。
[本実施形態の効果]
以上のように配水管網計算装置1によれば、配水管網10の各節点における流量収支の絶対値の合計値が許容値を超えて且つ隣り合う節点における節点エネルギー位の現在値の差がゼロである場合に当該各節点の節点エネルギー位の補正値を解とする方程式の変数である当該節点エネルギー位の差の累乗値が節点エネルギー位の補正回数に依る当該累乗値よりも極小な値に置換される。そして、この置換によって補正された方程式の解として算出された節点エネルギー位の補正値がこの節点エネルギー位の現在値に加算されることにより当該現在値が補正される。これにより、配水管網10の節点が多くなった場合の水理計算にあたり、桁落ちを起こさせることなく配水管網10の節点エネルギー位を算出できる。したがって、配水管網10の節点エネルギー位を精度よく計算できる。
特に、行列の非ゼロ要素のみを扱うBi-CGSTAB法を用いた水理解析により計算速度を向上させることができる。また、コンピュータの計算資源を無駄なく使用することができる。さらに、従来の配水管網計算法よりも多くの節点数の水理解析を行うことができる。
また、前記補正の繰り返し回数が所定回数未満である場合に、前記累乗値よりも指数関数的に極小な値が前記流量収支の節点方程式に供されて算出された節点エネルギー位の補正値が前記節点エネルギー位の値に加算されて当該節点エネルギー位が補正される。一方、前記繰り返し回数が所定回数以上である場合に、前記指数関数的に極小な値よりもさらに指数関数的に極小な値が前記節点方程式に供されて算出された節点エネルギー位の補正値が前記節点エネルギー位の値に加算されて当該節点エネルギー位が補正される。このように補正の繰り返し回数に依り節点方程式の変数が任意に設定されることにより、前記繰り返し数に応じて節点エネルギー位の補正を任意に行える。そして、前記各節点における流量収支の絶対値の合計値が前記許容値以下となるまで前記補正が繰り返し実行されることにより、前記節点エネルギー位の精度がさらに向上する。
[本発明の他の態様]
尚、本発明はプログラムの態様とすることもできる。例えば、コンピュータを配水管計算装置1の機能部33〜36として機能させるプログラムや上記のステップS2〜S8の一部若しくは全てをコンピュータに実行させるプログラムが挙げられる。これらのプログラムはコンピュータが読み取り可能な周知の記録媒体(例えば、CD、DVD等)またはネットワーク(例えば、インターネット、メール等)を介して提供できる。
1…配水管網計算装置
2…管網データ作成部
3…水理解析部、33…式作成部(式作成手段)、34…式補正部(式補正手段)、35…補正値演算部(補正値演算手段)、36…エネルギー位補正部(エネルギー位補正手段)
4…表示処理部

Claims (2)

  1. 配水管網の水理解析を行う配水管網計算装置であって、
    配水管網の各節点における流量収支の絶対値の合計値が許容値を越えている場合に当該配水管網において隣り合う節点の節点エネルギー位の差からこの隣り合う節点間の流量を算出する公式に基づき当該各節点の節点エネルギー位の補正値を解とする方程式を作成する式作成手段と、
    前記隣り合う節点の節点エネルギー位の現在値の差がゼロであって当該各節点の節点エネルギー位の補正回数が所定回数未満である場合に前記方程式の変数である当該節点エネルギー位の差の累乗値(但し、冪指数は負)を10-a(但し、aは0以外の自然数)の値に変更して当該方程式を補正する一方で当該現在値の差がゼロであって当該補正回数が所定回数以上である場合に当該累乗値を10 -b (但し、bは0以外の自然数、a<b)の値に変更して当該方程式を補正する式補正手段と、
    前記補正された方程式の解として前記各節点の節点エネルギー位の補正値を算出する補正値演算手段と、
    前記算出された前記各節点の節点エネルギー位の補正値を当該各節点の節点エネルギー位の現在値に各々加算して当該現在値を補正するエネルギー位補正手段と
    を備えたことを特徴とする配水管網計算装置。
  2. 配水管網の水理解析を行うコンピュータによる配水管網計算方法であって、
    配水管網の各節点における流量収支の絶対値の合計値が許容値を越えている場合に当該配水管網において隣り合う節点の節点エネルギー位の差からこの隣り合う節点間の流量を算出する公式に基づき当該各節点の節点エネルギー位の補正値を解とする方程式を作成する式作成ステップと、
    前記隣り合う節点の節点エネルギー位の現在値の差がゼロであって当該各節点の節点エネルギー位の補正回数が所定回数未満である場合に前記方程式の変数である当該節点エネルギー位の差の累乗値(但し、冪指数は負)を10-a(但し、aは0以外の自然数)の値に変更して当該方程式を補正する一方で当該現在値の差がゼロであって当該補正回数が所定回数以上である場合に当該累乗値を10 -b (但し、bは0以外の自然数、a<b)の値に変更して当該方程式を補正する式補正ステップと、
    前記補正された方程式の解として前記各節点の節点エネルギー位の補正値を算出する補正値演算ステップと、
    前記算出された前記各節点の節点エネルギー位の補正値を当該各節点の節点エネルギー位の現在値に各々加算して当該現在値を補正するエネルギー位補正ステップと
    を有することを特徴とする配水管網計算方法。
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