本発明が適用されたスロットマシンの実施例1を図面を用いて説明すると、本実施例のスロットマシン1は、図1に示すように、前面が開口する筐体1aと、この筐体1aの側端に回動自在に枢支された前面扉1bと、から構成されている。
本実施例のスロットマシン1の筐体1aの内部には、図2に示すように、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L、2C、2R(以下、左リール、中リール、右リール)が水平方向に並設されており、図1に示すように、これらリール2L、2C、2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が前面扉1bに設けられた透視窓3から見えるように配置されている。
リール2L、2C、2Rの外周部には、図3に示すように、それぞれ「赤7」、「青7」、「白7」、「BAR」、「スイカ」、「チェリーa」、「チェリーb」、「ベル」、「リプレイa」、「リプレイb」、「プラム」といった互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で、それぞれ21個ずつ描かれている。リール2L、2C、2Rの外周部に描かれた図柄は、前面扉1bの略中央に設けられた透視窓3において各々上中下三段に表示される。尚、以下では、「赤7」、「青7」、「白7」をまとめて単に「7」という場合があり、「チェリーa」、「チェリーb」をまとめて単に「チェリー」という場合がある。以下では、「リプレイa」、「リプレイb」を特に区別する必要がない場合にはまとめて単に「リプレイ」と言う場合がある。
各リール2L、2C、2Rは、各々対応して設けられたリールモータ32L、32C、32R(図4参照)によって回転されることで、各リール2L、2C、2Rの図柄が透視窓3に連続的に変化しつつ表示される一方で、各リール2L、2C、2Rの回転が停止されることで、透視窓3に3つの連続する図柄が表示結果として導出表示されるようになっている。
リール2L、2C、2Rの内側には、リール2L、2C、2Rそれぞれに対して、リール基準位置を検出するリールセンサ33L、33C、33Rと、リール2L、2C、2Rを背面から照射するリールLED55と、が設けられている。また、リールLED55は、リール2L、2C、2Rの連続する3つの図柄に対応する12のLEDからなり、各図柄をそれぞれ独立して照射可能とされている。
前面扉1bの各リール2L、2C、2Rの手前側(遊技者側)の位置には、液晶表示器51(図1参照)の表示領域51aが配置されている。液晶表示器51は、液晶素子に対して電圧が印加されていない状態で透過性を有する液晶パネルを有しており、表示領域51aの透視窓3に対応する透過領域51b及び透視窓3を介して遊技者側から各リール2L、2C、2Rが視認できるようになっている。また、表示領域51aの裏面には、裏面側から表示領域51aを照射するための導光板(図示略)が設けられているとともに、さらにその裏面には、表示領域51aのうち透過領域51bを除く領域に内部を隠蔽する隠蔽部材(図示略)が設けられている。液晶表示器51は、液晶素子を、導光板により照射された光を通過させる状態と通過させない状態とのいずれかに制御することにより、表示態様を変化させることが可能な表示装置である。
前面扉1bには、図1に示すように、メダルを投入可能なメダル投入部4、メダルが払い出されるメダル払出口9、クレジット(遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)を用いて、その範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数のうち最大の賭数(本実施例では後述するRT0〜4の規定数として3、RBの規定数として2が定められている)を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6、クレジットとして記憶されているメダル及び賭数の設定に用いたメダルを精算する(クレジット及び賭数の設定に用いた分のメダルを返却させる)際に操作される精算スイッチ10、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L、2C、2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8R、演出に用いるための演出用スイッチ56が遊技者により操作可能にそれぞれ設けられている。
尚、本実施例では、回転を開始した3つのリール2L、2C、2Rのうち、最初に停止するリールを第1停止リールと称し、また、その停止を第1停止と称する。同様に、2番目に停止するリールを第2停止リールと称し、また、その停止を第2停止と称し、3番目に停止するリールを第3停止リールと称し、また、その停止を第3停止あるいは最終停止と称する。
また、前面扉1bには、図1に示すように、クレジットとして記憶されているメダル枚数が表示されるクレジット表示器11、入賞の発生により払い出されたメダル枚数やエラー発生時にその内容を示すエラーコード、後述のナビ報知によるリールの停止順を識別可能な情報が表示される等が表示される遊技補助表示器12、賭数が1設定されている旨を点灯により報知する1BETLED14、賭数が2設定されている旨を点灯により報知する2BETLED15、賭数が3設定されている旨を点灯により報知する3BETLED16、メダルの投入が可能な状態を点灯により報知する投入要求LED17、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が有効である旨を点灯により報知するスタート有効LED18、ウェイト(前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにリールの回転開始を待機している状態)中である旨を点灯により報知するウェイト中LED19、後述するリプレイゲーム中である旨を点灯により報知するリプレイ中LED20が設けられた遊技用表示部13が設けられている。
MAXBETスイッチ6の内部には、MAXBETスイッチ6の操作による賭数の設定操作が有効である旨を点灯により報知するBETスイッチ有効LED21(図4参照)が設けられており、ストップスイッチ8L、8C、8Rの内部には、該当するストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールの停止操作が有効である旨を点灯により報知する左、中、右停止有効LED22L、22C、22R(図4参照)がそれぞれ設けられている。
前面扉1bの内側には、図2に示すように、所定のキー操作により後述するエラー状態及び後述する打止状態を解除するためのリセット操作を検出するリセットスイッチ23、後述する設定値の変更中や設定値の確認中にその時点の設定値が表示される設定値表示器24、所定の契機(例えば、後述のBB終了時)に打止状態(リセット操作がなされるまでゲームの進行が規制される状態)に制御する打止機能の有効/無効を選択するための打止スイッチ36a、所定の契機(例えば、BB終了時)に自動精算処理(クレジットとして記憶されているメダルを遊技者の操作によらず精算(返却)する処理)に制御する自動精算機能の有効/無効を選択するための自動精算スイッチ36b、メダル投入部4から投入されたメダルの流路を、筐体1aの内部に設けられた後述のホッパータンク34a(図2参照)側またはメダル払出口9側のいずれか一方に選択的に切り替えるための流路切替ソレノイド30、メダル投入部4から投入され、ホッパータンク34a側に流下したメダルを検出する投入メダルセンサ31を有するメダルセレクタ29、前面扉1bの開放状態を検出するドア開放検出スイッチ25(図4参照)が設けられている。
筐体1aの内部には、図2に示すように、前述したリール2L、2C、2R、リールモータ32L、32C、32R(図4参照)、各リール2L、2C、2Rのリール基準位置をそれぞれ検出可能なリールセンサ33L、33C、33R(図4参照)からなるリールユニット2、外部出力信号を出力するための外部出力基板1000(図4参照)、メダル投入部4から投入されたメダルを貯留するホッパータンク34a、ホッパータンク34aに貯留されたメダルをメダル払出口9より払い出すためのホッパーモータ34b(図4参照)、ホッパーモータ34bの駆動により払い出されたメダルを検出する払出センサ34c(図4参照)からなるホッパーユニット34、電源ボックス100が設けられている。
ホッパーユニット34の側部には、ホッパータンク34aから溢れたメダルが貯留されるオーバーフロータンク35が設けられている。オーバーフロータンク35の内部には、貯留されたメダルが所定量以上となったこと、すなわちオーバーフロータンク35が満タン状態となったことを検出する満タンセンサ35a(図4参照)が設けられている。
電源ボックス100の前面には、図2に示すように、設定変更状態または設定確認状態に切り替えるための設定キースイッチ37、通常時においてはエラー状態や打止状態を解除するためのリセットスイッチとして機能し、設定変更状態においては後述する内部抽選の当選確率(出玉率)の設定値を変更するための設定スイッチとして機能するリセット/設定スイッチ38、電源をon/offする際に操作される電源スイッチ39が設けられている。
尚、電源ボックス100は、筐体1aの内部に設けられており、さらに前面扉1bは、店員等が所持する所定のキー操作により開放可能な構成であるため、これら電源ボックス100の前面に設けられた設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39は、キーを所持する店員等の者のみが操作可能とされ、遊技者による操作ができないようになっている。また、所定のキー操作により検出されるリセットスイッチ23も同様である。特に、設定キースイッチ37は、キー操作により前面扉1bを開放したうえで、さらにキー操作を要することから、遊技場の店員のなかでも、設定キースイッチ37の操作を行うキーを所持する店員のみ操作が可能とされている。
本実施例のスロットマシン1においてゲームを行う場合には、まず、メダルをメダル投入部4から投入するか、あるいはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するにはMAXBETスイッチ6を操作すれば良い。遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されると、入賞ラインLN(図1参照)が有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。本実施例では、後述するRT0〜4における規定数の賭数として3枚が定められ、後述するRBにおける規定数の賭数として2枚が定められており、これら遊技状態に応じた規定数の賭数が設定されると入賞ラインLNが有効となる。尚、遊技状態に対応する規定数のうち最大数を超えてメダルが投入された場合には、その分はクレジットに加算される。
入賞ラインとは、各リール2L、2C、2Rの透視窓3に表示された図柄の組合せが入賞図柄の組合せであるかを判定するために設定されるラインである。本実施例では、図1に示すように、リール2Lの中段、リール2Cの中段、リール2Rの中段、すなわち中段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインLNのみが入賞ラインとして定められている。尚、本実施例では、1本の入賞ラインのみを適用しているが、複数の入賞ラインを適用しても良い。
また、本実施例では、入賞ラインLNに入賞を構成する図柄の組合せが揃ったことを認識しやすくするために、入賞ラインLNとは別に、無効ラインLM1〜4を設定している。無効ラインLM1〜4は、これら無効ラインLM1〜4に揃った図柄の組合せによって入賞が判定されるものではなく、入賞ラインLNに特定の入賞を構成する図柄の組合せが揃った際に、無効ラインLM1〜4のいずれかに入賞ラインLNに揃った場合に入賞となる図柄の組合せ(例えば、ベル−ベル−ベル)が揃う構成とすることで、入賞ラインLNに特定の入賞を構成する図柄の組合せが揃ったことを認識しやすくするものである。本実施例では、図1に示すように、リール2Lの上段、リール2Cの上段、リール2Rの上段、すなわち上段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM1、リール2Lの下段、リール2Cの下段、リール2Rの下段、すなわち下段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM2、リール2Lの上段、リール2Cの中段、リール2Rの下段、すなわち右下がりに並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM3、リール2Lの下段、リール2Cの中段、リール2Rの上段、すなわち右上がりに並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM4の4種類が無効ラインLMとして定められている。
また、本実施例では、入賞役として、入賞ラインLNに役として定められた所定の図柄の組合せ(例えば、後述の図7では「ベル−スイカ−チェリーb」)が揃ったときに入賞するとともに、かつ所定の図柄組合せが揃うことにより無効ラインLM1〜LM4のいずれかに所定の図柄組合せよりも認識しやすい指標となる図柄の組合せ(例えば、後述の図7では「スイカ−スイカ−スイカ」)が揃うことにより、無効ラインLM1〜LM4のいずれかに揃った図柄の組合せによって入賞したように見せることが可能な役を含む。以下では、所定の図柄の組合せが入賞ラインLNに揃ったときに無効ラインLM1〜LM4のいずれかに揃う図柄の組合せを、指標となる図柄の組合せと呼び、指標となる図柄の組合せを構成する図柄を指標図柄と呼ぶ。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L、2C、2Rが回転し、各リール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止し、透視窓3に表示結果が導出表示される。
そして全てのリール2L、2C、2Rが停止されることで1ゲームが終了し、入賞ラインLN上に予め定められた図柄の組合せ(以下、役ともいう)が各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた枚数のメダルが遊技者に対して付与され、クレジットに加算される。また、クレジットが上限数(本実施例では50)に達した場合には、メダルが直接メダル払出口9(図1参照)から払い出されるようになっている。また、入賞ラインLN上に、遊技状態の移行を伴う図柄の組合せが各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には図柄の組合せに応じた遊技状態に移行するようになっている。
尚、本実施例では、スタートスイッチ7の操作が有効な状態でスタートスイッチ7の操作が検出されたときにゲームが開始し、全てのリールが停止したときにゲームが終了する。また、ゲームを実行するための1単位の制御(ゲーム制御)は、前回のゲームの終了に伴う全ての制御が完了したときに開始し、当該ゲームの終了に伴う全ての制御が完了したときに終了する。
また、本実施例では、3つのリールを用いた構成を例示しているが、リールを1つのみ用いた構成、2つのリールを用いた構成、4つ以上のリールを用いた構成としても良く、2以上のリールを用いた構成においては、2以上の全てのリールに導出された表示結果の組合せに基づいて入賞を判定する構成とすれば良い。また、本実施例では、物理的なリールにて可変表示装置が構成されているが、液晶表示器などの画像表示装置にて可変表示装置が構成されていても良い。
また、本実施例におけるスロットマシン1にあっては、ゲームが開始されて各リール2L、2C、2Rが回転して図柄の変動が開始した後、いずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに、当該ストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリールの回転が停止して図柄が停止表示される。ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作から対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止するまでの最大停止遅延時間は190ms(ミリ秒)である。
リール2L、2C、2Rは、1分間に80回転し、80×21(1リール当たりの図柄コマ数)=1680コマ分の図柄を変動させるので、190msの間では最大で4コマの図柄を引き込むことができることとなる。つまり、停止図柄として選択可能なのは、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに表示されている図柄と、そこから4コマ先までにある図柄、合計5コマ分の図柄である。
このため、例えば、ストップスイッチ8L、8C、8Rのいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの下段に表示されている図柄を基準とした場合、当該図柄から4コマ先までの図柄を下段に表示させることができるため、リール2L、2C、2R各々において、ストップスイッチ8L、8Rのうちいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの中段に表示されている図柄を含めて5コマ以内に配置されている図柄を入賞ライン上に表示させることができる。
以下では、特に区別する必要がない場合にはリール2L、2C、2Rを単にリールという場合がある。また、リール2Lを左リール、リール2Cを中リール、リール2Rを右リールという場合がある。また、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作によりリール2L、2C、2Rを停止させる操作を停止操作という場合がある。
図4は、スロットマシン1の構成を示すブロック図である。スロットマシン1には、図4に示すように、遊技制御基板40、演出制御基板90、電源基板101が設けられており、遊技制御基板40によって遊技状態が制御され、演出制御基板90によって遊技状態に応じた演出が制御され、電源基板101によってスロットマシン1を構成する電気部品の駆動電源が生成され、各部に供給される。
電源基板101には、外部からAC100Vの電源が供給されるとともに、このAC100Vの電源からスロットマシン1を構成する電気部品の駆動に必要な直流電圧が生成され、遊技制御基板40及び遊技制御基板40を介して接続された演出制御基板90に供給されるようになっている。尚、演出制御基板に対して電源を供給する電源供給ラインが遊技制御基板40を介さず、電源基板101から演出制御基板90に直接接続され、電源基板101から演出制御基板90に対して直接電源が供給される構成としても良い。
また、電源基板101には、前述したホッパーモータ34b、払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39が接続されている。
遊技制御基板40には、前述したMAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10、リセットスイッチ23、打止スイッチ36a、自動精算スイッチ36b、投入メダルセンサ31、ドア開放検出スイッチ25、リールセンサ33L、33C、33Rが接続されているとともに、電源基板101を介して前述した払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38が接続されており、これら接続されたスイッチ類の検出信号が入力されるようになっている。
また、遊技制御基板40には、前述したクレジット表示器11、遊技補助表示器12、1〜3BETLED14〜16、投入要求LED17、スタート有効LED18、ウェイト中LED19、リプレイ中LED20、BETスイッチ有効LED21、左、中、右停止有効LED22L、22C、22R、設定値表示器24、流路切替ソレノイド30、リールモータ32L、32C、32Rが接続されているとともに、電源基板101を介して前述したホッパーモータ34bが接続されており、これら電気部品は、遊技制御基板40に搭載された後述のメイン制御部41の制御に基づいて駆動されるようになっている。
遊技制御基板40には、メイン制御部41、制御用クロック生成回路42、乱数用クロック生成回路43、スイッチ検出回路44、モータ駆動回路45、ソレノイド駆動回路46、LED駆動回路47、電断検出回路48、リセット回路49が搭載されている。
メイン制御部41は、遊技の進行に関する処理を行うととともに、遊技制御基板40に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
制御用クロック生成回路42は、メイン制御部41の外部にて、所定周波数の発振信号となる制御用クロックCCLKを生成する。制御用クロック生成回路42により生成された制御用クロックCCLKは、図5に示すクロック回路502に供給される。乱数用クロック生成回路43は、メイン制御部41の外部にて、制御用クロックCCLKの発振周波数とは異なる所定周波数の発振信号となる乱数用クロックRCLKを生成する。乱数用クロック生成回路43により生成された乱数用クロックRCLKは、図5に示す乱数回路508a、508bに供給される。
スイッチ検出回路44は、遊技制御基板40に直接または電源基板101を介して接続されたスイッチ類から入力された検出信号を取り込んでメイン制御部41に伝送する。モータ駆動回路45は、メイン制御部41から出力されたモータ駆動信号(ステッピングモータの位相信号)をリールモータ32L、32C、32Rに伝送する。ソレノイド駆動回路46は、メイン制御部41から出力されたソレノイド駆動信号を流路切替ソレノイド30に伝送する。LED駆動回路47は、メイン制御部41から出力されたLED駆動信号を遊技制御基板40に接続された各種表示器やLEDに伝送する。電断検出回路48は、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をメイン制御部41に対して出力する。リセット回路49は、電源投入時または電源遮断時などの電源が不安定な状態においてメイン制御部41にシステムリセット信号を与える。
図5は、遊技制御基板40に搭載されたメイン制御部41の構成例を示している。図5に示すメイン制御部41は、1チップマイクロコンピュータであり、外部バスインターフェイス501と、クロック回路502と、照合用ブロック503と、固有情報記憶回路504と、演算回路505と、リセット/割込コントローラ506と、CPU(Central Processing Unit)41aと、ROM(Read Only Memory)41bと、RAM(Random Access Memory)41cと、フリーランカウンタ回路507と、乱数回路508a、508bと、タイマ回路509と、割込コントローラ510と、パラレル入力ポート511と、シリアル通信回路512と、パラレル出力ポート513と、アドレスデコード回路514と、を備えて構成される。
リセット/割込コントローラ506は、メイン制御部41の内部や外部にて発生する各種リセット、割込み要求を制御するためのものである。
リセット/割込コントローラ506は、指定エリア外走行禁止(IAT)回路506aとウォッチドッグタイマ(WDT)506bとを備える。IAT回路506aは、ユーザプログラムが指定エリア内で正しく実行されているか否かを監視する回路であり、指定エリア外でユーザプログラムが実行されたことを検出するとIAT発生信号を出力する機能を備える。また、ウォッチドッグタイマ506bは、設定期間ごとにタイムアウト信号を発生させる機能を備える。
外部バスインターフェイス501は、メイン制御部41を構成するチップの外部バスと内部バスとのインターフェイス機能や、アドレスバス、データバス及び各制御信号の方向制御機能などを有するバスインターフェイスである。
クロック回路502は、制御用クロックCCLKを2分周することなどにより、内部システムクロックSCLKを生成する回路である。
照合用ブロック503は、外部の照合機と接続し、チップの照合を行う機能を備える。固有情報記憶回路504は、メイン制御部41の内部情報となる複数種類の固有情報を記憶する回路である。演算回路505は、乗算及び除算を行う回路である。
CPU41aは、ROM41bから読み出した制御コードに基づいてユーザプログラム(ゲーム制御用の遊技制御処理プログラム)を実行することにより、スロットマシン1における遊技制御を実行する制御用CPUである。こうした遊技制御が実行されるときには、CPU41aがROM41bから固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU41aがRAM41cに各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU41aがRAM41cに一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU41aが外部バスインターフェイス501やパラレル入力ポート511、シリアル通信回路512などを介してメイン制御部41の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU41aが外部バスインターフェイス501やシリアル通信回路512、パラレル出力ポート513などを介してメイン制御部41の外部へと各種信号を出力する送信動作等も行われる。
ROM41bには、ユーザプログラム(ゲーム制御用の遊技制御処理プログラム)を示す制御コードや固定データ等が記憶されている。
RAM41cは、ゲーム制御用のワークエリアを提供する。ここで、RAM41cの少なくとも一部は、バックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであれば良い。すなわち、スロットマシン1への電力供給が停止しても、所定期間はRAM41cの少なくとも一部の内容が保存される。
フリーランカウンタ回路507として、8ビットのフリーランカウンタを4チャネル搭載している。
乱数回路508a、508bは、8ビット乱数や16ビット乱数といった、所定の更新範囲を有する乱数値となる数値データを生成する回路である。本実施例では、乱数回路508a、508bのうち16ビット乱数回路508bが生成するハードウェア乱数は、後述する内部抽選用の乱数として用いられる。
タイマ回路509は、8ビットプログラマブルタイマであり、メイン制御部41は、タイマ回路509として、8ビットのカウンタを3チャネル備える。本実施例では、タイマ回路509を用いてユーザプログラムによる設定により、リアルタイム割込要求や時間計測を行うことが可能である。
割込コントローラ510は、PI5/XINT端子からの外部割込要求や、内蔵の周辺回路(例えば、シリアル通信回路512、乱数回路508a、508b、タイマ回路509)からの割込要求を制御する回路である。
パラレル入力ポート511は、8ビット幅の入力専用ポート(PIP)を内蔵する。また、図5に示すメイン制御部41が備えるパラレル出力ポート513は、11ビット幅の出力専用ポート(POP)を内蔵する。
シリアル通信回路512は、外部に対する入出力において非同期シリアル通信を行う回路である。尚、メイン制御部41は、シリアル通信回路512として、送受信両用の1チャネルの回路と、送信用のみの3チャネルの回路と、を備える。
アドレスデコード回路514は、メイン制御部41の内部における各機能ブロックのデコードや、外部装置用のデコード信号であるチップセレクト信号のデコードを行うための回路である。チップセレクト信号により、メイン制御部41の内部回路、あるいは、周辺デバイスとなる外部装置を、選択的に有効動作させて、CPU41aからのアクセスが可能となる。
本実施例においてメイン制御部41は、パラレル出力ポート513を介してサブ制御部91に各種のコマンドを送信する。メイン制御部41からサブ制御部91へ送信されるコマンドは一方向のみで送られ、サブ制御部91からメイン制御部41へ向けてコマンドが送られることはない。また、本実施例では、パラレル出力ポート513を介してサブ制御部91に対してコマンドが送信される構成、すなわちコマンドがパラレル信号にて送信される構成であるが、シリアル通信回路512を介してサブ制御部91に対してコマンドを送信する構成、すなわちコマンドをシリアル信号にて送信する構成としても良い。
また、メイン制御部41は、遊技制御基板40に接続された各種スイッチ類の検出状態がパラレル入力ポート511から入力される。そしてメイン制御部41は、これらパラレル入力ポート511から入力される各種スイッチ類の検出状態に応じて段階的に移行する基本処理を実行する。
また、メイン制御部41は、割込の発生により基本処理に割り込んで割込処理を実行できるようになっている。本実施例では、タイマ回路509にてタイムアウトが発生したこと、すなわち一定時間間隔(本実施例では、約0.56ms)毎に後述するタイマ割込処理(メイン)を実行する。
また、メイン制御部41は、割込処理の実行中に他の割込を禁止するように設定されているとともに、複数の割込が同時に発生した場合には、予め定められた順位によって優先して実行する割込が設定されている。尚、割込処理の実行中に他の割込要因が発生し、割込処理が終了してもその割込要因が継続している状態であれば、その時点で新たな割込が発生することとなる。
メイン制御部41は、基本処理として遊技制御基板40に接続された各種スイッチ類の検出状態が変化するまでは制御状態に応じた処理を繰り返しループし、各種スイッチ類の検出状態の変化に応じて段階的に移行する処理を実行する。また、メイン制御部41は、一定時間間隔(本実施例では、約0.56ms)毎にタイマ割込処理(メイン)を実行する。尚、タイマ割込処理(メイン)の実行間隔は、基本処理において制御状態に応じて繰り返す処理が一巡する時間とタイマ割込処理(メイン)の実行時間とを合わせた時間よりも長い時間に設定されており、今回と次回のタイマ割込処理(メイン)との間で必ず制御状態に応じて繰り返す処理が最低でも一巡することとなる。
演出制御基板90には、演出用スイッチ56が接続されており、この演出用スイッチ56の検出信号が入力されるようになっている。
また、演出制御基板90には、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の演出装置が接続されており、これら演出装置は、演出制御基板90に搭載された後述のサブ制御部91による制御に基づいて駆動されるようになっている。
尚、本実施例では、演出制御基板90に搭載されたサブ制御部91により、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の演出装置の出力制御が行われる構成であるが、サブ制御部91とは別に演出装置の出力制御を直接的に行う出力制御部を演出制御基板90または他の基板に搭載し、サブ制御部91がメイン制御部41からのコマンドに基づいて演出装置の出力パターンを決定し、サブ制御部91が決定した出力パターンに基づいて出力制御部が演出装置の出力制御を行う構成としても良く、このような構成では、サブ制御部91及び出力制御部の双方によって演出装置の出力制御が行われることとなる。
また、本実施例では、演出装置として液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55を例示しているが、演出装置は、これらに限られず、例えば、機械的に駆動する表示装置や機械的に駆動する役モノなどを演出装置として適用しても良い。
演出制御基板90には、サブCPU91a、ROM91b、RAM91c、I/Oポート91dを備えたマイクロコンピュータにて構成され、演出の制御を行うサブ制御部91、演出制御基板90に接続された液晶表示器51の表示制御を行う表示制御回路92、演出効果LED52、リールLED55の駆動制御を行うLED駆動回路93、スピーカ53、54からの音声出力制御を行う音声出力回路94、電源投入時またはサブCPU91aからの初期化命令が一定時間入力されないときにサブCPU91aにリセット信号を与えるリセット回路95、演出制御基板90に接続されたスイッチ類から入力された検出信号を検出するスイッチ検出回路96、日付情報及び時刻情報を含む時間情報を出力する時計装置97、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をサブCPU91aに対して出力する電断検出回路98、その他の回路等、が搭載されており、サブCPU91aは、遊技制御基板40から送信されるコマンドを受けて、演出を行うための各種の制御を行うとともに、演出制御基板90に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
リセット回路95は、遊技制御基板40においてメイン制御部41にシステムリセット信号を与えるリセット回路49よりもリセット信号を解除する電圧が低く定められており、電源投入時においてサブ制御部91は、メイン制御部41よりも早い段階で起動するようになっている。一方で、電断検出回路98は、遊技制御基板40においてメイン制御部41に電圧低下信号を出力する電断検出回路48よりも電圧低下信号を出力する電圧が低く定められており、電断時においてサブ制御部91は、メイン制御部41よりも遅い段階で停電を検知し、後述する電断処理(サブ)を行うこととなる。
サブ制御部91は、メイン制御部41と同様に、割込機能を備えており、メイン制御部41からのコマンド受信時に割込を発生させて、メイン制御部41から送信されたコマンドを取得し、バッファに格納するコマンド受信割込処理を実行する。また、サブ制御部91は、システムクロックの入力数が一定数に到達する毎、すなわち一定時間間隔(約2ms)毎に割込を発生させて後述するタイマ割込処理(サブ)を実行する。
また、サブ制御部91は、メイン制御部41とは異なり、コマンドの受信に基づいて割込が発生した場合には、タイマ割込処理(サブ)の実行中であっても、当該処理に割り込んでコマンド受信割込処理を実行し、タイマ割込処理(サブ)の契機となる割込が同時に発生してもコマンド受信割込処理を最優先で実行するようになっている。
また、サブ制御部91にも、停電時においてバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、RAM91cに記憶されているデータが保持されるようになっている。
本実施例のスロットマシン1は、設定値に応じてメダルの払出率が変わるものである。詳しくは、後述する内部抽選、ナビストック抽選、上乗せ抽選等の遊技者に対する有利度に影響する抽選において設定値に応じた当選確率を用いることにより、メダルの払出率が変わるようになっている。設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も払出率が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど払出率が低くなる。すなわち設定値として6が設定されている場合には、遊技者にとって最も有利度が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。
設定値を変更するためには、設定キースイッチ37をon状態としてからスロットマシン1の電源をonする必要がある。設定キースイッチ37をon状態として電源をonすると、設定値表示器24にRAM41cから読み出された設定値が表示値として表示され、リセット/設定スイッチ38の操作による設定値の変更操作が可能な設定変更状態に移行する。設定変更状態において、リセット/設定スイッチ38が操作されると、設定値表示器24に表示された表示値が1ずつ更新されていく(設定値6からさらに操作されたときは、設定値1に戻る)。そして、スタートスイッチ7が操作されると表示値を設定値として確定する。そして、設定キースイッチ37がoffされると、確定した表示値(設定値)がメイン制御部41のRAM41cに格納され、遊技の進行が可能な状態に移行する。
尚、設定キースイッチ37がon状態で電源投入された場合に、ドア開放検出スイッチ25により前面扉1bの開放が検出されていることを条件に、設定変更状態に移行する構成としても良く、このような構成とすることで、前面扉1bが開放されていない状態で不正に設定変更がされてしまうことを防止できる。また、前面扉1bの開放が検出されていることを条件に、設定変更状態に移行する構成においては、設定変更状態に移行後、ドア開放検出スイッチ25により前面扉1bの開放が検出されなくなっても、設定変更状態を維持することが好ましく、これにより、設定変更中に前面扉1bが一時的に閉じてしまっても、再度、設定変更状態に移行させるための操作を必要とせず、設定変更操作が煩雑となってしまうことがない。また、設定変更状態に移行後、スタートスイッチ7が操作されて設定値が確定した後、設定キースイッチ37がoffとなったときに、ドア開放検出スイッチ25により前面扉1bの開放が検出されていることを条件に、設定変更状態を終了して遊技の進行が可能な状態に移行する構成としても良く、このような構成においても、前面扉1bが開放されていない状態で不正に設定変更がされてしまうことを防止できる。
また、設定値を確認するためには、ゲーム終了後、賭数が設定されていない状態で設定キースイッチ37をon状態とすれば良い。このような状況で設定キースイッチ37をon状態とすると、設定値表示器24にRAM41cから読み出された設定値が表示されることで設定値を確認可能な設定確認状態に移行する。設定確認状態においては、ゲームの進行が不能であり、設定キースイッチ37をoff状態とすることで、設定確認状態が終了し、ゲームの進行が可能な状態に復帰することとなる。
尚、ゲーム終了後、賭数が設定されていない状態で設定キースイッチ37がon状態となったときに、ドア開放検出スイッチ25により前面扉1bの開放が検出されていることを条件に、設定確認状態に移行する構成としても良く、このような構成とすることで、前面扉1bが開放されていない状態で不正に設定値が確認されてしまうことを防止できる。また、前面扉1bの開放が検出されていることを条件に、設定確認状態に移行する構成においては、設定確認状態に移行後、ドア開放検出スイッチ25により前面扉1bの開放が検出されなくなっても、設定確認状態を維持することが好ましく、これにより、設定確認中に前面扉1bが一時的に閉じてしまっても、再度、設定確認状態に移行させるための操作を必要とせず、設定確認操作が煩雑となってしまうことがない。また、設定確認状態に移行後、スタートスイッチ7が操作されて設定値が確定した後、設定キースイッチ37がoffとなったときに、ドア開放検出スイッチ25により前面扉1bの開放が検出されていることを条件に、設定確認状態を終了して遊技の進行が可能な状態に復帰する構成としても良く、このような構成においても、前面扉1bが開放されていない状態で不正に設定値が確認されてしまうことを防止できる。
本実施例のスロットマシン1においては、メイン制御部41は、タイマ割込処理(メイン)を実行する毎に、電断検出回路48からの電圧低下信号が検出されているか否かを判定する停電判定処理を行い、停電判定処理において電圧低下信号が検出されていると判定した場合に、次回復帰時にRAM41cのデータが正常か否かを判定するためのデータを設定する電断処理(メイン)を実行する。
そして、メイン制御部41は、その起動時においてRAM41cのデータが正常であることを条件に、RAM41cに記憶されているデータに基づいてメイン制御部41の処理状態を電断前の状態に復帰させるが、RAM41cデータが正常でない場合には、RAM異常と判定し、RAM異常エラーコードをレジスタにセットしてRAM異常エラー状態に制御し、遊技の進行を不能化させるようになっている。
また、サブ制御部91もタイマ割込処理(サブ)において電断検出回路98からの電圧低下信号が検出されているか否かを判定し、電圧低下信号が検出されていると判定した場合に、次回復帰時にRAM91cのデータが正常か否かを判定するためのデータを設定する電断処理(サブ)を実行する。
そして、サブ制御部91は、その起動時においてRAM91cのデータが正常であることを条件に、RAM91cに記憶されているデータに基づいてサブ制御部91の処理状態を電断前の状態に復帰させるが、RAM91cのデータが正常でない場合には、RAM異常と判定し、RAM91cを初期化するようになっている。この場合、メイン制御部41と異なり、RAM91cが初期化されるのみで演出の実行が不能化されることはない。
また、サブ制御部91は、その起動時においてRAM91cのデータが正常であると判断された場合でも、メイン制御部41から設定変更状態に移行した旨を示す後述の設定コマンドを受信した場合、起動後一定時間が経過してもメイン制御部41の制御状態が復帰した旨を示す後述の復帰コマンドも設定コマンドも受信しない場合にも、RAM91cを初期化するようになっている。この場合も、RAM91cが初期化されるのみで演出の実行が不能化されることはない。
次に、メイン制御部41のRAM41cの初期化について説明する。メイン制御部41のRAM41cの格納領域は、重要ワーク、非保存ワーク、一般ワーク、特別ワーク、未使用領域、スタック領域に区分されている。
本実施例においてメイン制御部41は、RAM異常エラー発生時、設定キースイッチ37がonの状態での起動時、BB終了時、設定キースイッチ37がoffの状態での起動時でRAM41cのデータが破壊されていないとき、1ゲーム終了時の5つからなる初期化条件が成立した際に、各初期化条件に応じて初期化される領域の異なる4種類の初期化を行う。
初期化1は起動時において設定キースイッチ37がonの状態であり、設定変更状態へ移行する場合において、その前に行う初期化、またはRAM異常エラー発生時に行う初期化であり、初期化1では、RAM41cの格納領域のうち重要ワーク及び特別ワーク以外の領域が初期化される。初期化2は、BB終了時に行う初期化であり、初期化2では、RAM41cの格納領域のうち一般ワーク、未使用領域及び未使用スタック領域が初期化される。初期化3は、起動時において設定キースイッチ37がoffの状態であり、かつRAM41cのデータが破壊されていない場合において行う初期化であり、初期化3では、非保存ワーク、未使用領域及び未使用スタック領域が初期化される。初期化4は、1ゲーム終了時に行う初期化であり、初期化4では、RAM41cの格納領域のうち、未使用領域及び未使用スタック領域が初期化される。
尚、本実施例では、初期化1を設定変更状態の移行前に行っているが、設定変更状態の終了時に行ったり、設定変更状態移行前、設定変更状態終了時の双方で行ったりするようにしても良い。
また、特別ワークは、遊技状態を示す遊技状態フラグが格納される遊技状態格納ワーク及び内部当選フラグが格納される内部当選フラグ格納ワークを含み、前述のように設定変更状態に移行する場合にも特別ワークは初期化されることがないため、設定変更がされた場合でも設定変更前の遊技状態及び内部当選フラグが維持されるようになっている。
本実施例のスロットマシン1は、遊技状態(RT0〜RT4、RB)に応じて設定可能な賭数の規定数(本実施例では、RT0〜4においては3、RBにおいては2)が定められており、遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されたことを条件にゲームを開始させることが可能となる。尚、本実施例では、遊技状態に応じた規定数の賭数が設定された時点で、入賞ラインLNが有効化される。
そして、本実施例では、全てのリール2L、2C、2Rが停止した際に、有効化された入賞ライン(本実施例の場合、常に全ての入賞ラインが有効化されるため、以下では、有効化された入賞ラインを単に入賞ラインという)上に役と呼ばれる図柄の組合せが揃うと入賞となる。役は、同一図柄の組合せであっても良いし、異なる図柄を含む組合せであっても良い。
入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、メダルの払い出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役と、遊技者にとって有利な遊技状態への移行を伴う特別役と、がある。以下では、小役と再遊技役をまとめて一般役とも呼ぶ。
遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、後述する内部抽選に当選して、当該役の当選フラグがRAM41cに設定されている必要がある。
尚、これら各役の当選フラグのうち、小役及び再遊技役の当選フラグは、当該フラグが設定されたゲームにおいてのみ有効とされ、次のゲームでは無効となるが、特別役の当選フラグは、当該フラグにより許容された役の組合せが揃うまで有効とされ、許容された役の組合せが揃ったゲームにおいて無効となる。すなわち特別役の当選フラグが一度当選すると、例え、当該フラグにより許容された役の組合せを揃えることができなかった場合にも、その当選フラグは無効とされずに、次のゲームへ持ち越されることとなる。
以下、本実施例の内部抽選について説明する。内部抽選は、メイン制御部41が、上記した各役への入賞を許容するか否かを、全てのリール2L、2C、2Rの表示結果が導出される以前(具体的には、スタートスイッチ7の検出時)に決定するものである。内部抽選では、まず、スタートスイッチ7の検出時に内部抽選用の乱数値(0〜65535の整数)を取得する。詳しくは、乱数回路508bにより生成され、乱数回路508bの乱数値レジスタに格納されている値をRAM41cに割り当てられた抽選用ワークに設定する。そして、遊技状態(RT0〜4、RB)に応じて定められた各役について、抽選用ワークに格納された数値データと、現在の遊技状態、賭数及び設定値に応じて定められた各役の判定値数に応じて入賞を許容するか否かの判定が行われる。
内部抽選では、内部抽選の対象となる役、現在の遊技状態及び設定値に対応して定められた判定値数を、内部抽選用の乱数値(抽選用ワークに格納された数値データ)に順次加算し、加算の結果がオーバーフローしたときに、当該役に当選したものと判定される。このため、判定値数の大小に応じた確率(判定値数/65536)で役が当選することとなる。
そして、いずれかの役の当選が判定された場合には、当選が判定された役に対応する当選フラグをRAM41cに割り当てられた内部当選フラグ格納ワークに設定する。内部当選フラグ格納ワークは、2バイトの格納領域にて構成されており、そのうちの上位バイトが、特別役の当選フラグが設定される特別役格納ワークとして割り当てられ、下位バイトが、一般役の当選フラグが設定される一般役格納ワークとして割り当てられている。詳しくは、特別役が当選した場合には、当該特別役が当選した旨を示す特別役の当選フラグを特別役格納ワークに設定し、一般役格納ワークに設定されている当選フラグをクリアする。また、一般役が当選した場合には、当該一般役が当選した旨を示す一般役の当選フラグを一般役格納ワークに設定する。尚、いずれの役及び役の組合せにも当選しなかった場合には、一般役格納ワークのみクリアする。
次に、リール2L、2C、2Rの停止制御について説明する。
メイン制御部41は、リールの回転が開始したとき、及びリールが停止し、かつ未だ回転中のリールが残っているときに、ROM41bに格納されているテーブルインデックス及びテーブル作成用データを参照して、回転中のリール別に停止制御テーブルを作成する。そして、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作が有効に検出されたときに、該当するリールの停止制御テーブルを参照し、参照した停止制御テーブルの滑りコマ数に基づいて、操作されたストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる制御を行う。
テーブルインデックスには、内部抽選による当選フラグの設定状態(以下、内部当選状態という)別に、テーブルインデックスを参照する際の基準アドレスから、テーブル作成用データが格納された領域の先頭アドレスを示すインデックスデータが格納されているアドレスまでの差分が登録されている。これにより内部当選状態に応じた差分を取得し、基準アドレスに対してその差分を加算することで該当するインデックスデータを取得することが可能となる。尚、役の当選状況が異なる場合でも、同一の制御が適用される場合においては、インデックスデータとして同一のアドレスが格納されており、このような場合には、同一のテーブル作成用データを参照して、停止制御テーブルが作成されることとなる。
テーブル作成用データは、停止操作位置に応じた滑りコマ数を示す停止制御テーブルと、リールの停止状況に応じて参照すべき停止制御テーブルのアドレスと、からなる。
リールの停止状況に応じて参照される停止制御テーブルは、全てのリールが回転しているか、左リールのみ停止しているか、中リールのみ停止しているか、右リールのみ停止しているか、左、中リールが停止しているか、左、右リールが停止しているか、中、右リールが停止しているか、によって異なる場合があり、さらに、いずれかのリールが停止している状況においては、停止済みのリールの停止位置によっても異なる場合があるので、それぞれの状況について、参照すべき停止制御テーブルのアドレスが回転中のリール別に登録されており、テーブル作成用データの先頭アドレスに基づいて、それぞれの状況に応じて参照すべき停止制御テーブルのアドレスが特定可能とされ、この特定されたアドレスから、それぞれの状況に応じて必要な停止制御テーブルを特定できるようになっている。尚、リールの停止状況や停止済みのリールの停止位置が異なる場合でも、同一の停止制御テーブルが適用される場合においては、停止制御テーブルのアドレスとして同一のアドレスが登録されているものもあり、このような場合には、同一の停止制御テーブルが参照されることとなる。
停止制御テーブルは、停止操作が行われたタイミング別の滑りコマ数を特定可能なデータである。本実施例では、リールモータ32L、32C、32Rに、336ステップ(0〜335)の周期で1周するステッピングモータを用いている。すなわちリールモータ32L、32C、32Rを336ステップ駆動させることでリール2L、2C、2Rが1周することとなる。そして、リール1周に対して16ステップ(1図柄が移動するステップ数)毎に分割した21の領域(コマ)が定められており、これらの領域には、リール基準位置から0〜20の領域番号が割り当てられている。一方、1リールに配列された図柄数も21であり、各リールの図柄に対して、リール基準位置から0〜20の図柄番号が割り当てられているので、0番図柄から20番図柄に対して、それぞれ0〜20の領域番号が順に割り当てられていることとなる。そして、停止制御テーブルには、領域番号別の滑りコマ数が所定のルールで圧縮して格納されており、停止制御テーブルを展開することによって領域番号別の滑りコマ数を取得できるようになっている。
前述のようにテーブルインデックス及びテーブル作成用データを参照して作成される停止制御テーブルは、領域番号に対応して、各領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施例では、透視窓3の下段図柄の領域)に位置するタイミング(リール基準位置からのステップ数が各領域番号のステップ数の範囲に含まれるタイミング)でストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出された場合の滑りコマ数がそれぞれ設定されたテーブルである。
次に、停止制御テーブルの作成手順について説明すると、まず、リール回転開始時においては、そのゲームの内部当選状態に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスを取得する。具体的には、まずテーブルインデックスを参照し、内部当選状態に対応するインデックスデータを取得し、そして取得したインデックスデータに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから全てのリールが回転中の状態に対応する各リールの停止制御テーブルのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの停止制御テーブルを展開して全てのリールについて停止制御テーブルを作成する。
また、いずれか1つのリールが停止したとき、またはいずれか2つのリールが停止したときには、リール回転開始時に取得したインデックスデータ、すなわちそのゲームの内部当選状態に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから停止済みのリール及び当該リールの停止位置の領域番号に対応する未停止リールの停止制御テーブルのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの停止制御テーブルを展開して未停止のリールについて停止制御テーブルを作成する。
次に、メイン制御部41がストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出したときに、該当するリールに表示結果を導出させる際の制御について説明すると、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出すると、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数に基づいて停止操作位置の領域番号を特定し、停止操作が検出されたリールの停止制御テーブルを参照し、特定した停止操作位置の領域番号に対応する滑りコマ数を取得する。そして、取得した滑りコマ数分リールを回転させて停止させる制御を行う。具体的には、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数から、取得した滑りコマ数引き込んで停止させるまでのステップ数を算出し、算出したステップ数分リールを回転させて停止させる制御を行う。これにより、停止操作が検出された停止操作位置の領域番号に対応する領域から滑りコマ数分先の停止位置となる領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施例では、透視窓3の下段図柄の領域)に停止することとなる。
本実施例のテーブルインデックスには、一の遊技状態における一の内部当選状態に対応するインデックスデータとして1つのアドレスのみが格納されており、更に、一のテーブル作成用データには、一のリールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルの格納領域のアドレスとして1つのアドレスのみが格納されている。すなわち一の遊技状態における一の内部当選状態に対応するテーブル作成用データ、及びリールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルが一意的に定められており、これらを参照して作成される停止制御テーブルも、一の遊技状態における一の内部当選状態、及びリールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)に対して一意となる。このため、遊技状態、内部当選状態、リールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)の全てが同一条件となった際に、同一の停止制御テーブル、すなわち同一の制御パターンに基づいてリールの停止制御が行われることとなる。
また、本実施例では、滑りコマ数として0〜4の値が定められており、停止操作を検出してから最大4図柄を引き込んでリールを停止させることが可能である。すなわち停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5コマの範囲から図柄の停止位置を指定できるようになっている。また、1図柄分リールを移動させるのに1コマの移動が必要であるので、停止操作を検出してから最大4図柄を引き込んでリールを停止させることが可能であり、停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5図柄の範囲から図柄の停止位置を指定できることとなる。
本実施例では、いずれかの役に当選している場合には、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、当選していない役は、最大4コマの引込範囲で揃えずに停止させる制御が行われることとなる。
また、本実施例では、特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で小役が当選した場合など、特別役と小役が同時に当選している場合には、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を引き込めない場合には、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している特別役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、当選していない役は、4コマの引込範囲で揃えずに停止させる制御が行われることとなる。すなわちこのような場合には、特別役よりも小役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、小役を引き込めない場合にのみ、特別役を入賞させることが可能となる。尚、特別役と小役を同時に引き込める場合には、小役のみを引き込み、特別役と同時に小役が入賞ライン上に揃わないようになる。
また、特別役と小役が同時に当選している場合に、小役よりも特別役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、特別役を引き込めない場合にのみ、小役を入賞ライン上に揃える制御を行っても良い。
また、本実施例では、特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で再遊技役が当選した場合など、特別役と再遊技役が同時に当選している場合には、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で再遊技役の図柄を揃えて停止させる制御を行う。尚、この場合、再遊技役を構成する図柄または同時当選する再遊技役を構成する図柄は、リール2L、2C、2Rのいずれについても5図柄以内、すなわち4コマ以内の間隔で配置されており、4コマの引込範囲で必ず任意の位置に停止させることができるので、特別役と再遊技役が同時に当選している場合には、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらずに、必ず再遊技役が揃って入賞することとなる。すなわちこのような場合には、特別役よりも再遊技役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、必ず再遊技役が入賞することとなる。尚、特別役と再遊技役を同時に引き込める場合には、再遊技役のみを引き込み、再遊技役と同時に特別役が入賞ライン上に揃わないようになる。
尚、本実施例では、停止操作が行われたタイミング別の滑りコマ数を特定可能な停止制御テーブルを用いてリールの停止制御を行う構成であるが、停止可能な位置を特定可能な停止位置テーブルから停止位置を特定し、特定した停止位置にリールを停止させる停止制御を行う構成、停止制御テーブルや停止位置テーブルを用いずに、停止操作がされたタイミングで停止可能な停止位置を検索・特定し、特定した停止位置にリールを停止させる停止制御を行う構成、停止制御テーブルを用いた停止制御、停止位置テーブルを用いた停止制御、停止制御テーブルや停止位置テーブルを用いずに停止可能な停止位置を検索・特定することによる停止制御を併用する構成、停止制御テーブルや停止位置テーブルを一部変更して停止制御を行う構成としても良い。
本実施例においてメイン制御部41は、リール2L、2C、2Rの回転が開始した後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されるまで、停止操作が未だ検出されていないリールの回転を継続し、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行うようになっている。尚、リール回転エラーの発生により、一時的にリールの回転が停止した場合でも、その後リール回転が再開した後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されるまで、停止操作が未だ検出されていないリールの回転を継続し、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行うようになっている。
尚、本実施例では、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行うようになっているが、リールの回転が開始してから、予め定められた自動停止時間が経過した場合に、リールの停止操作がなされない場合でも、停止操作がなされたものとみなして自動的に各リールを停止させる自動停止制御を行うようにしても良い。この場合には、遊技者の操作を介さずにリールが停止することとなるため、例え、いずれかの役が当選している場合でもいずれの役も構成しない表示結果を導出させることが好ましい。
本実施例においてメイン制御部41は、ゲームの開始後、リールの回転を開始させる毎にその時点、すなわちリールの回転を開始させた時点から経過した時間であるゲーム時間を計時するようになっており、1ゲームの終了後、メダルの投入等により規定数の賭数が設定され、ゲームの開始操作が有効となった状態でゲームの開始操作がされたときに、前のゲームのリール回転開始時点から計時を開始したゲーム時間が規定時間(本実施例では4.1秒)以上であれば、すなわち前のゲームのリール回転開始時点から規定時間が経過していれば、ウェイトを発生させず、その時点で当該ゲームにおける遊技のためのリールの回転を開始させる。
一方、1ゲームの終了後、メダルの投入等により規定数の賭数が設定され、ゲームの開始操作が有効となった状態でゲームの開始操作がされたときに、前のゲームのリール回転開始時点から計時を開始したゲーム時間が規定時間未満であれば、すなわち前のゲームのリール回転開始時点から規定時間が経過していなければ、ウェイトを発生させて、その時点ではリールの回転を開始させず、前のゲームのリール回転開始時点から計時を開始したゲーム時間が規定時間に到達するまで待機し、規定時間に到達した時点でリールの回転を開始させる。
次に、メイン制御部41がサブ制御部91に対して送信するコマンドについて説明する。
本実施例では、メイン制御部41は、サブ制御部91に対して、投入枚数コマンド、クレジットコマンド、遊技状態コマンド、ART状態コマンド、内部当選コマンド、停止順コマンド、フリーズコマンド、ART抽選結果コマンド、リール加速情報1コマンド、リール加速情報2コマンド、停止操作時コマンド、滑りコマ数コマンド、停止コマンド、遊技終了コマンド、入賞枚数コマンド、払出開始コマンド、払出終了コマンド、待機コマンド、打止コマンド、エラーコマンド、復帰コマンド、設定コマンド、設定確認コマンド、ドアコマンド、操作検出コマンドを含む複数種類のコマンドを送信する。
これらコマンドは、コマンドの種類を示す1バイトの種類データとコマンドの内容を示す1バイトの拡張データとからなり、サブ制御部91は、種類データからコマンドの種類を判別できるようになっている。
投入枚数コマンドは、メダルの投入枚数、すなわち賭数の設定に使用されたメダル枚数を特定可能なコマンドであり、ゲーム終了後(設定変更後)からゲーム開始までの状態であり、電断復帰時、または規定数の賭数が設定されていない状態においてメダルが投入されるか、MAXBETスイッチ6が操作されて賭数が設定されたときに送信される。また、投入枚数コマンドは、賭数の設定操作がなされたときに送信されるので、投入枚数コマンドを受信することで賭数の設定操作がなされたことを特定可能である。
クレジットコマンドは、クレジットとして記憶されているメダル枚数を特定可能なコマンドであり、ゲーム終了後(設定変更後)からゲーム開始までの状態であり、規定数の賭数が設定されている状態において、メダルが投入されてクレジットが加算されたときに送信される。
遊技状態コマンドは、当該ゲームの遊技状態(RT0〜4、RB)を特定可能なコマンドであり、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したときに送信される。
ART状態コマンドは、AT中か否か、ART中か否か、後述する規定ゲーム数に到達するまでの残りゲーム数、前兆期間の残りゲーム数、ARTの残りゲーム数を特定可能なコマンドであり、ゲームが開始したときであって、遊技状態コマンドの後に送信される。
内部当選コマンドは、内部抽選結果を特定可能なコマンドであり、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したときであって、遊技状態コマンドの送信後に送信される。内部当選コマンドは、ゲームが開始したときであって、ART状態コマンドの後に送信される。
遊技状態コマンド、ART状態コマンド、内部当選コマンドは、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したときに送信されるので、これらコマンドを受信することで、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したことを特定可能である。
また、内部当選コマンドは、後述の押し順ベルのいずれかが当選したことは特定可能であるが、どの種類(左ベル、中ベル、右ベル)が当選したか、すなわち押し順ベルの当選時に、中段ベルを入賞させる停止順が特定できないようになっている。また、内部当選コマンドは、後述のリプレイGR1〜6のいずれかが当選したことは特定可能であるが、どの種類が当選したか、すなわちリプレイGR1〜6の当選時に、昇格リプレイを入賞させる停止順が特定できないようになっている。また、内部当選コマンドは、後述のリプレイGR11〜13のいずれかが当選したことは特定可能であるが、リプレイGR11〜13のうちどの種類が当選したか、すなわちリプレイGR11〜13の当選時に、特殊リプレイを入賞させる停止順、転落リプレイの入賞を回避する停止順が特定できないようになっている。また、内部当選コマンドは、後述のリプレイGR21〜26のいずれかが当選したことは特定可能であるが、リプレイGR21〜26のうちどの種類が当選したか、すなわちリプレイGR21〜26の当選時に、赤7リプレイまたは青7リプレイを入賞させる停止順、転落リプレイの入賞を回避する停止順が特定できないようになっている。
停止順コマンドは、押し順ベル当選時の中段ベルを入賞させる停止順、リプレイGR1〜6当選時の昇格リプレイを入賞させる停止順、リプレイGR11〜13当選時の特殊リプレイを入賞させ、転落リプレイの入賞を回避する停止順、リプレイGR21〜26当選時の赤7リプレイまたは青7リプレイを入賞させ、転落リプレイの入賞を回避する停止順または中段リプレイを入賞させ、転落リプレイの入賞を回避する停止順を特定可能なコマンドであり、ゲームが開始したときであって、後述のナビ報知を行うときに、内部当選コマンドの送信後に送信される。
フリーズコマンドは、当該ゲームにおいて遊技の進行を所定期間にわたり遅延させるフリーズ状態に制御されるか否か、フリーズ状態に制御される場合にはその種類を特定可能なコマンドであり、ゲームが開始したときであって、内部当選コマンドの送信後に送信される。
ART抽選結果コマンドは、後述のART抽選に当選したか否かを特定可能なコマンドであり、ゲームが開始したときであって、ART抽選が行われたゲームにおいて内部当選コマンドの送信後に送信される。
リール加速情報1コマンドは、遊技の進行に伴いリールの回転が開始する旨を特定可能なコマンドであり、遊技の進行に伴いリールの回転を開始するときに送信する。尚、フリーズ状態の終了に伴ってリールの回転を開始するときにも送信されるため、フリーズコマンドによりフリーズ状態の開始が特定された後、リール加速情報1コマンドを受信することで遊技の進行に伴いリールの回転が開始する旨だけではなく、フリーズ状態の終了も特定可能となる。
リール加速情報2コマンドは、フリーズ状態において行われるリール演出の開始を特定可能なコマンドであり、フリーズ状態においてリール演出に伴うリールの変動を開始するときに送信する。リール加速情報2コマンドは、フリーズ状態においてリール演出に伴うリールの変動が開始されたときに送信されるので、リール加速情報2コマンドを受信することで、フリーズ状態においてリール演出が開始したことを特定可能である。
停止操作時コマンドは、停止するリールが左リール、中リール、右リールのいずれのリールであるか、該当するリールの停止操作位置の領域番号を特定可能なコマンドであり、各リールの停止操作に伴う停止制御が行われる毎に送信される。
滑りコマ数コマンドは、停止するリールが左リール、中リール、右リールのいずれのリールであるか、該当するリールの停止操作がされてから停止するまでに移動する滑りコマ数を特定可能なコマンドであり、各リールの停止操作に伴う停止制御が行われる毎に、対応する停止操作時コマンドが送信された後に送信される。
停止コマンドは、停止するリールが左リール、中リール、右リールのいずれのリールであるか、該当するリールの停止位置の領域番号を特定可能なコマンドであり、各リールの停止操作に伴う停止制御が行われる毎に、対応する滑りコマ数コマンドが送信された後に送信される。
停止操作時コマンド、滑りコマ数コマンド、停止コマンドは、いずれも停止するリールが左リール、中リール、右リールのいずれのリールであるか、を特定可能であり、かつ各リールの停止操作に伴う停止制御が行われる毎に送信されるので、これらコマンドを受信することで、いずれかのリールの停止操作がされたこと及び停止するリールを特定可能である。
遊技終了コマンドは、遊技が終了された旨を特定可能なコマンドであり、遊技者が第3停止リールを停止させるためにストップスイッチを押下して、そのストップスイッチを離したときに送信される。
入賞枚数コマンドは、入賞ラインLNに揃った図柄の組合せ、入賞の有無、並びに入賞の種類、入賞時のメダルの払出枚数を特定可能なコマンドであり、遊技者が第3停止リールを停止させるためにストップスイッチを押下して、そのストップスイッチを離したときであり、遊技終了コマンドの送信後に送信される。
遊技終了コマンド、入賞枚数コマンドは、いずれも遊技者が第3停止リールを停止させるためにストップスイッチを押下して、そのストップスイッチを離したときに送信されるので、これらコマンドを受信することで、1ゲームを進行させるのに必要な全ての操作が終了したことを特定可能である。
払出開始コマンドは、メダルの払出開始を通知するコマンドであり、入賞やクレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が開始されたときに送信される。また、払出終了コマンドは、メダルの払出終了を通知するコマンドであり、入賞及びクレジットの精算によるメダルの払出が終了したときに送信される。
待機コマンドは、待機状態へ移行する旨を示すコマンドであり、1ゲーム終了後、賭数が設定されずに終了推定時間(本実施例では60秒)経過して待機状態に移行するとき、クレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が終了し、払出終了コマンドが送信された後に送信される。
打止コマンドは、打止状態の発生または解除を示すコマンドであり、BB終了後、エンディング演出待ち時間が経過した時点で打止状態の発生を示す打止コマンドが送信され、リセット操作がなされて打止状態が解除された時点で、打止状態の解除を示す打止コマンドが送信される。
エラーコマンドは、エラー状態の発生または解除、エラー状態の種類を示すコマンドであり、エラーが判定され、エラー状態に制御された時点でエラー状態の発生及びその種類を示すエラーコマンドが送信され、リセット操作がなされてエラー状態が解除された時点で、エラー状態の解除を示すエラーコマンドが送信される。
復帰コマンドは、メイン制御部41が電断前の制御状態に復帰した旨を示すコマンドであり、メイン制御部41の起動時において電断前の制御状態に復帰した際に送信される。
設定コマンドは、設定変更状態の開始または終了、設定変更後設定値を示すコマンドであり、設定変更状態に移行する時点で設定変更状態の開始を示す設定コマンドが送信され、設定変更状態の終了時に設定変更状態の終了及び設定変更後の設定値を示す設定コマンドが送信される。また、設定変更状態への移行に伴ってメイン制御部41の制御状態が初期化されるため、設定開始を示す設定コマンドによりメイン制御部41の制御状態が初期化されたことを特定可能である。
設定確認コマンドは、設定確認状態の開始または終了を示すコマンドであり、設定確認状態に移行する際に設定確認開始を示す設定確認コマンドが送信され、設定確認状態の終了時に設定確認終了を示す設定確認コマンドが送信される。
ドアコマンドは、ドア開放検出スイッチ25の検出状態、すなわちon(開放状態)/off(閉状態)を示すコマンドであり、電源投入時、1ゲーム終了時(ゲーム終了後、次のゲームの賭数の設定が開始可能となる前までの時点)、ドア開放検出スイッチ25の検出状態が変化(onからoff、offからon)した時に送信される。
操作検出コマンドは、操作スイッチ類(MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R)の検出状態(on/off)を示すコマンドであり、一定時間毎に送信される。
これらコマンドのうちドアコマンド及び操作検出コマンド以外のコマンドは、基本処理において生成され、RAM41cに設けられたコマンドキューに一時格納され、その後のタイマ割込処理(メイン)のコマンド送信処理おいて送信される。
一方、ドアコマンドは、タイマ割込処理(メイン)のドア監視処理においてに生成され、RAM41cに設けられたコマンドキューに一時格納され、その後のタイマ割込処理(メイン)のコマンド送信処理おいて送信される。
また、操作検出コマンドは、タイマ割込処理(メイン)のコマンド送信処理が10回実行される毎に、スイッチの検出状態に基づいて生成されるとともに、RAM41cに設けられたコマンドキューに一時格納され、その後のタイマ割込処理(メイン)のコマンド送信処理おいて送信される。
次に、メイン制御部41が演出制御基板90に対して送信するコマンドに基づいてサブ制御部91が実行する演出の制御について説明する。
サブ制御部91は、メイン制御部41からのコマンドを受信した際に、コマンド受信割込処理を実行する。コマンド受信割込処理では、RAM91cに設けられた受信用バッファに、コマンド伝送ラインから取得したコマンドを格納する。
受信用バッファには、最大で16個のコマンドを格納可能な領域が設けられており、複数のコマンドを蓄積できるようになっている。
サブ制御部91は、タイマ割込処理(サブ)において、受信用バッファに未処理のコマンドが格納されているか否かを判定し、未処理のコマンドが格納されている場合には、そのうち最も早い段階で受信したコマンドに基づいてROM91bに格納された制御パターンテーブルを参照し、制御パターンテーブルに登録された制御内容に基づいて液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の各種演出装置の出力制御を行う。
制御パターンテーブルには、複数種類の演出パターン毎に、コマンドの種類に対応する液晶表示器51の表示パターン、演出効果LED52の点灯態様、スピーカ53、54の出力態様、リールLED55の点灯態様等、これら演出装置の制御パターンが登録されており、サブ制御部91は、コマンドを受信した際に、制御パターンテーブルの当該ゲームにおいてRAM91cに設定されている演出パターンに対応して登録された制御パターンのうち、受信したコマンドの種類に対応する制御パターンを参照し、当該制御パターンに基づいて演出装置の出力制御を行う。これにより演出パターン及び遊技の進行状況に応じた演出が実行されることとなる。
尚、サブ制御部91は、あるコマンドの受信を契機とする演出の実行中に、新たにコマンドを受信した場合には、実行中の制御パターンに基づく演出を中止し、新たに受信したコマンドに対応する制御パターンに基づく演出を実行するようになっている。すなわち演出が最後まで終了していない状態でも、新たにコマンドを受信すると、受信した新たなコマンドが新たな演出の契機となるコマンドではない場合を除いて実行していた演出はキャンセルされて新たなコマンドに基づく演出が実行されることとなる。
演出パターンは、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に応じた選択率にて選択され、RAM91cに設定される。演出パターンの選択率は、ROM91bに格納された演出テーブルに登録されており、サブ制御部91は、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に応じて演出テーブルに登録されている選択率を参照し、その選択率に応じて複数種類の演出パターンからいずれかの演出パターンを選択し、選択した演出パターンを当該ゲームの演出パターンとしてRAM91cに設定するようになっており、同じコマンドを受信しても内部当選コマンドの受信時に選択された演出パターンによって異なる制御パターンが選択されるため、結果として演出パターンによって異なる演出が行われることがある。
図6〜図8は、本実施例のスロットマシン1における役の種類、図柄組合せ、及び役に関連する技術事項について説明するための図である。図9は、本実施例のスロットマシン1における移行出目の図柄組合せ、及び移行出目に関連する技術事項について説明するための図である。また、図10は、メイン制御部41により制御される遊技状態の遷移を説明するための図であり、図11は、遊技状態の概要を示す図である。
本実施例におけるスロットマシン1は、図10に示すように、RT0〜4、RB(BB中のRB含む)のいずれかに制御される。
まず、図6を参照して、入賞役のうち特別役には、ビッグボーナス(以下、ビッグボーナスをBBと称する)、レギュラーボーナス(以下、レギュラーボーナスをRBと称する)の2種類のボーナスが含まれる。
BBは、RT0〜4において入賞ラインLNに「赤7−赤7−赤7」の組合せが揃ったときに入賞となる。BBに入賞すると、後述のレギュラーボーナス(以下、RBと称する)に毎ゲーム制御されるビッグボーナスに移行する。そして、ビッグボーナスは、316枚以上メダルが払い出されたことを条件として終了する。
RBは、RT0〜4において入賞ラインLNに「BAR−BAR−BAR」の組合せが揃ったときに入賞となる。RBに入賞すると、レギュラーボーナス(以下、RBと称する)に移行される。そして、レギュラーボーナスは、いずれかの役が6回入賞するか、12ゲーム消化したことを条件として終了する。
図10に示すように、BB、RBのいずれかに当選してから入賞するまでは、RT4に制御され、ビッグボーナスまたはレギュラーボーナス(まとめてボーナスと呼ぶ)が終了した後は、RT3に制御されることとなる。
いずれのリールにおいてもBBを構成する図柄(各リールの「赤7」)、RBを構成する図柄(各リールの「BAR」)は5コマ以内に配置されていない箇所があるため、後述する内部抽選においてBB、RBのうちいずれかに当選していても、停止操作を適正なタイミングで行わなければ、当選しているBB、RBに入賞することはない。
次に、図7を参照して、入賞役のうち小役について説明する。入賞役のうち小役には、上段ベル1、上段ベル2、上段ベル3、上段ベル4、上段ベル5、上段ベル6、上段ベル7、上段ベル8、中段ベル、右下がりベル、中段スイカ、右下がりスイカ、中段チェリー、角チェリーが含まれる。
尚、以下、上段ベル1、上段ベル2、上段ベル3、上段ベル4、上段ベル5、上段ベル6、上段ベル7、上段ベル8を区別する必要がない場合には、単に上段ベルと呼ぶ。
上段ベル1は、いずれの遊技状態においても入賞ラインLNに「リプレイa−チェリーa−チェリーa」、「リプレイa−チェリーa−白7」、「リプレイa−チェリーa−BAR」、「リプレイa−チェリーb−チェリーa」、「リプレイa−チェリーb−白7」、「リプレイa−チェリーb−BAR」の組合せが揃ったときに入賞となり、いずれの遊技状態においても上段ベル1が入賞したときには8枚のメダルが払い出される。上段ベル1を構成する左リールの「リプレイa」は、「ベル」の1つ下の位置に配置されており、中リールの「チェリーa」及び「チェリーb」は、「ベル」の1つ下に配置されており、右リールの「チェリーa」、「白7」、「BAR」は、「ベル」の1つ下に配置されているので、入賞ラインLNに「リプレイa−チェリーa−チェリーa」、「リプレイa−チェリーa−白7」、「リプレイa−チェリーa−BAR」、「リプレイa−チェリーb−チェリーa」、「リプレイa−チェリーb−白7」、「リプレイa−チェリーb−BAR」の組合せが揃う場合に、「ベル−ベル−ベル」の組合せが各リール2L、2C、2Rの上段、すなわち無効ラインLM1に揃うこととなる。また、上段ベル1を構成する左リールの「リプレイa」、中リールの「チェリーa」及び「チェリーb」のいずれか1の図柄、右リールの「チェリーa」、「白7」、「BAR」のいずれか1の図柄は、5コマ以内に配置されていない箇所があるため、後述する内部抽選において上段ベル1に当選していても、左リール、中リール、右リールの停止操作を適正なタイミングで行わなければ、当選している上段ベル1に入賞することはない。
上段ベル2は、いずれの遊技状態においても入賞ラインLNに「リプレイa−チェリーa−プラム」、「リプレイa−チェリーb−プラム」の組合せが揃ったときに入賞となり、いずれの遊技状態においても上段ベル2が入賞したときには8枚のメダルが払い出される。上段ベル2を構成する左リールの「リプレイa」は、「ベル」の1つ下の位置に配置されており、中リールの「チェリーa」及び「チェリーb」は、「ベル」の1つ下に配置されており、右リールの「プラム」は、「ベル」の1つ下に配置されているので、入賞ラインLNに「リプレイa−チェリーa−プラム」、「リプレイa−チェリーb−プラム」の組合せが揃う場合に、「ベル−ベル−ベル」の組合せが各リール2L、2C、2Rの上段、すなわち無効ラインLM1に揃うこととなる。また、上段ベル2を構成する左リールの「リプレイa」、中リールの「チェリーa」、「チェリーb」のいずれか1の図柄、右リールの「プラム」は、5コマ以内に配置されていない箇所があるため、後述する内部抽選において上段ベル2に当選していても、左リール、中リール、右リールの停止操作を適正なタイミングで行わなければ、当選している上段ベル2に入賞することはない。
上段ベル3は、いずれの遊技状態においても入賞ラインLNに「リプレイa−プラム−チェリーa」、「リプレイa−プラム−白7」、「リプレイa−プラム−BAR」の組合せが揃ったときに入賞となり、いずれの遊技状態においても上段ベル3が入賞したときには8枚のメダルが払い出される。上段ベル3を構成する左リールの「リプレイa」は、「ベル」の1つ下の位置に配置されており、中リールの「プラム」は、「ベル」の1つ下に配置されており、右リールの「チェリーa」、「白7」、「BAR」は、「ベル」の1つ下に配置されているので、入賞ラインLNに「リプレイa−プラム−チェリーa」、「リプレイa−プラム−白7」、「リプレイa−プラム−BAR」の組合せが揃う場合に、「ベル−ベル−ベル」の組合せが各リール2L、2C、2Rの上段、すなわち無効ラインLM1に揃うこととなる。また、上段ベル3を構成する左リールの「リプレイa」、中リールの「プラム」、右リールの「チェリーa」、「白7」、「BAR」のいずれか1の図柄は、5コマ以内に配置されていない箇所があるため、後述する内部抽選において上段ベル3に当選していても、左リール、中リール、右リールの停止操作を適正なタイミングで行わなければ、当選している上段ベル3に入賞することはない。
上段ベル4は、いずれの遊技状態においても入賞ラインLNに「リプレイa−プラム−プラム」の組合せが揃ったときに入賞となり、いずれの遊技状態においても上段ベル4が入賞したときには8枚のメダルが払い出される。上段ベル4を構成する左リールの「リプレイa」は、「ベル」の1つ下の位置に配置されており、中リールの「プラム」は、「ベル」の1つ下に配置されており、右リールの「プラム」は、「ベル」の1つ下に配置されているので、入賞ラインLNに「リプレイa−プラム−プラム」の組合せが揃う場合に、「ベル−ベル−ベル」の組合せが各リール2L、2C、2Rの上段、すなわち無効ラインLM1に揃うこととなる。また、上段ベル4を構成する左リールの「リプレイa」、中リールの「プラム」、右リールの「プラム」は、5コマ以内に配置されていない箇所があるため、後述する内部抽選において上段ベル4に当選していても、左リール、中リール、右リールの停止操作を適正なタイミングで行わなければ、当選している上段ベル4に入賞することはない。
上段ベル5は、いずれの遊技状態においても入賞ラインLNに「リプレイb−チェリーa−チェリーa」、「リプレイb−チェリーa−白7」、「リプレイb−チェリーa−BAR」、「リプレイb−チェリーb−チェリーa」、「リプレイb−チェリーb−白7」、「リプレイb−チェリーb−BAR」の組合せが揃ったときに入賞となり、いずれの遊技状態においても上段ベル5が入賞したときには8枚のメダルが払い出される。上段ベル5を構成する左リールの「リプレイb」は、「ベル」の1つ下の位置に配置されており、中リールの「チェリーa」及び「チェリーb」は、「ベル」の1つ下に配置されており、右リールの「チェリーa」、「白7」、「BAR」は、「ベル」の1つ下に配置されているので、入賞ラインLNに「リプレイb−チェリーa−チェリーa」、「リプレイb−チェリーa−白7」、「リプレイb−チェリーa−BAR」、「リプレイb−チェリーb−チェリーa」、「リプレイb−チェリーb−白7」、「リプレイb−チェリーb−BAR」の組合せが揃う場合に、「ベル−ベル−ベル」の組合せが各リール2L、2C、2Rの上段、すなわち無効ラインLM1に揃うこととなる。また、上段ベル5を構成する左リールの「リプレイb」、中リールの「チェリーa」、「チェリーb」のいずれか1の図柄、右リールの「チェリーa」、「白7」、「BAR」のいずれか1の図柄は、5コマ以内に配置されていない箇所があるため、後述する内部抽選において上段ベル5に当選していても、左リール、中リール、右リールの停止操作を適正なタイミングで行わなければ、当選している上段ベル5に入賞することはない。
上段ベル6は、いずれの遊技状態においても入賞ラインLNに「リプレイb−チェリーa−プラム」、「リプレイb−チェリーb−プラム」の組合せが揃ったときに入賞となり、いずれの遊技状態においても上段ベル6が入賞したときには8枚のメダルが払い出される。上段ベル6を構成する左リールの「リプレイb」は、「ベル」の1つ下の位置に配置されており、中リールの「チェリーa」及び「チェリーb」は、「ベル」の1つ下に配置されており、右リールの「プラム」は、「ベル」の1つ下に配置されているので、入賞ラインLNに「リプレイb−チェリーa−プラム」、「リプレイb−チェリーb−プラム」の組合せが揃う場合に、「ベル−ベル−ベル」の組合せが各リール2L、2C、2Rの上段、すなわち無効ラインLM1に揃うこととなる。また、上段ベル6を構成する左リールの「リプレイb」、中リールの「チェリーa」、「チェリーb」のいずれか1の図柄、右リールの「プラム」は、5コマ以内に配置されていない箇所があるため、後述する内部抽選において上段ベル6に当選していても、左リール、中リール、右リールの停止操作を適正なタイミングで行わなければ、当選している上段ベル6に入賞することはない。
上段ベル7は、いずれの遊技状態においても入賞ラインLNに「リプレイb−プラム−チェリーa」、「リプレイb−プラム−白7」、「リプレイb−プラム−BAR」の組合せが揃ったときに入賞となり、いずれの遊技状態においても上段ベル7が入賞したときには8枚のメダルが払い出される。上段ベル7を構成する左リールの「リプレイb」は、「ベル」の1つ下の位置に配置されており、中リールの「プラム」は、「ベル」の1つ下に配置されており、右リールの「チェリーa」、「白7」、「BAR」は、「ベル」の1つ下に配置されているので、入賞ラインLNに「リプレイb−プラム−チェリーa」、「リプレイb−プラム−白7」、「リプレイb−プラム−BAR」の組合せが揃う場合に、「ベル−ベル−ベル」の組合せが各リール2L、2C、2Rの上段、すなわち無効ラインLM1に揃うこととなる。また、上段ベル7を構成する左リールの「リプレイb」、中リールの「プラム」、右リールの「チェリーa」、「白7」、「BAR」のいずれか1の図柄は、5コマ以内に配置されていない箇所があるため、後述する内部抽選において上段ベル7に当選していても、左リール、中リール、右リールの停止操作を適正なタイミングで行わなければ、当選している上段ベル7に入賞することはない。
上段ベル8は、いずれの遊技状態においても入賞ラインLNに「リプレイa−プラム−プラム」の組合せが揃ったときに入賞となり、いずれの遊技状態においても上段ベル8が入賞したときには8枚のメダルが払い出される。上段ベル8を構成する左リールの「リプレイb」は、「ベル」の1つ下の位置に配置されており、中リールの「プラム」は、「ベル」の1つ下に配置されており、右リールの「プラム」は、「ベル」の1つ下に配置されているので、入賞ラインLNに「リプレイb−プラム−プラム」の組合せが揃う場合に、「ベル−ベル−ベル」の組合せが各リール2L、2C、2Rの上段、すなわち無効ラインLM1に揃うこととなる。また、上段ベル8を構成する左リールの「リプレイb」、中リールの「プラム」、右リールの「プラム」は、5コマ以内に配置されていない箇所があるため、後述する内部抽選において上段ベル8に当選していても、左リール、中リール、右リールの停止操作を適正なタイミングで行わなければ、当選している上段ベル8に入賞することはない。
中段ベルは、いずれの遊技状態においても入賞ラインLNに「ベル−ベル−ベル」の組合せが揃ったときに入賞となり、いずれの遊技状態においても中段ベルが入賞したときには8枚のメダルが払い出される。中段ベルを構成する左リールの「ベル」、中リールの「ベル」、右リールの「ベル」は5コマ以内に配置されているため、後述する内部抽選において中段ベルに当選しているときには、原則として、停止操作のタイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
右下がりベルは、いずれの遊技状態においても入賞ラインLNに「リプレイa−ベル−赤7」、「リプレイa−ベル−リプレイa」、「リプレイb−ベル−赤7」、「リプレイb−ベル−リプレイa」の組合せが揃ったときに入賞となり、いずれの遊技状態においても右下がりベルが入賞したときには8枚のメダルが払い出される。右下がりベルを構成する左リールの「リプレイa」及び「リプレイb」は、「ベル」の1つ下の位置に配置されており、右リールの「赤7」及び「リプレイa」は、「ベル」の1つ上の位置に配置されているので、入賞ラインLNに「リプレイa−ベル−赤7」、「リプレイa−ベル−リプレイa」、「リプレイb−ベル−赤7」、「リプレイb−ベル−リプレイa」の組合せが揃うと、「ベル−ベル−ベル」の組合せが右下がり、すなわち無効ラインLM3に揃うこととなる。また、右下がりベルを構成する左リールの「リプレイa」、「リプレイb」のいずれか1の図柄、中リールの「ベル」、右リールの「赤7」、「リプレイa」のいずれか1の図柄は5コマ以内に配置されているため、後述する内部抽選において右下がりベルに当選しているときには、原則として、停止操作のタイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
中段スイカは、いずれの遊技状態においても入賞ラインLNに「スイカ−スイカ−スイカ」または「スイカ−スイカ−青7」の組合せが揃ったときに入賞となり、いずれの遊技状態においても中段スイカが入賞したときには5枚のメダルが払い出される。中段スイカを構成する左リールの「スイカ」、中リールの「スイカ」、右リールの「スイカ」、「青7」のいずれか1の図柄は5コマ以内に配置されていない箇所があるため、後述する内部抽選において中段スイカに当選していても、左リール、中リール、右リールの停止操作を適正なタイミングで行わなければ、当選している中段スイカに入賞することはない。
右下がりスイカは、いずれの遊技状態においても入賞ラインLNに「ベル−スイカ−チェリーb」または「ベル−スイカ−白7」の組合せが揃ったときに入賞となり、いずれの遊技状態においても右下がりスイカが入賞したときには5枚のメダルが払い出される。右下がりスイカを構成する左リールの「ベル」は、「スイカ」または「青7」の1つ下の位置に配置されているとともに、右下がりスイカを構成する右リールの「チェリーb」、「白7」は、「スイカ」の1つ上の位置に配置されているので、入賞ラインLNに「ベル−スイカ−チェリーb」または「ベル−スイカ−白7」の組合せが揃うと、「スイカ−スイカ−スイカ」または「青7−スイカ−スイカ」の組合せが右下がり、すなわち無効ラインLM3に揃うこととなる。また、右下がりスイカを構成する左リールの「ベル」は5コマ以内に配置されているが、右下がりスイカを構成する中リールの「スイカ」、右リールの「チェリーb」、「白7」のいずれか1の図柄は5コマ以内に配置されていない箇所があるため、後述する内部抽選において右下がりスイカに当選していても、中リール、右リールの停止操作が適正なタイミングで行われなければ、当選している右下がりスイカに入賞することはない。
中段チェリーは、いずれの遊技状態においても入賞ラインLNに「チェリーa−ベル−リプレイa」の組合せが揃ったときに入賞となり、いずれの遊技状態においても中段チェリーが入賞したときには1枚のメダルが払い出される。中段チェリーを構成する中リールの「ベル」、右リールの「リプレイa」は5コマ以内に配置されているが、中段チェリーを構成する左リールの「チェリーa」は5コマ以内に配置されていない箇所があるため、後述する内部抽選において中段チェリーに当選していても、左リールの停止操作が適正なタイミングで行われなければ、当選している中段チェリーに入賞することはない。
角チェリーは、いずれの遊技状態においても入賞ラインLNに「赤7−ベル−リプレイa」、「BAR−ベル−リプレイa」の組合せが揃ったときに入賞となり、いずれの遊技状態においても角チェリーが入賞したときには1枚のメダルが払い出される。角チェリーを構成する左リールの「赤7」、「BAR」は、「チェリー」の1つ上に配置されているので、入賞ラインLNに「赤7−ベル−リプレイa」、「BAR−ベル−リプレイa」の組合せが揃うと、「チェリーa−any−any(anyはいずれの図柄でも可)」の組合せが下段及び右上がり、すなわち無効ラインLM2及びLM4に揃うこととなる。また、角チェリーを構成する中リールの「ベル」、右リールの「リプレイa」は5コマ以内に配置されているが、角チェリーを構成する左リールの「赤7」、「BAR」のいずれか1の図柄は5コマ以内に配置されていない箇所があるため、後述する内部抽選において角チェリーに当選していても、左リールの停止操作が適正なタイミングで行われなければ、当選している角チェリーに入賞することはない。
次に、図8を参照して、入賞役のうち再遊技役について説明する。入賞役のうち再遊技役には、中段リプレイ、右上がりリプレイ、昇格リプレイ、特殊リプレイ、転落リプレイ、赤7リプレイ、青7リプレイが含まれる。
中段リプレイは、RT0〜RT4において入賞ラインLNに「リプレイa−リプレイa−リプレイa」、「リプレイb−リプレイa−リプレイa」の組合せが揃ったときに入賞となり、リプレイゲーム(再遊技)が付与される。中段リプレイを構成する左リールの「リプレイa」、「リプレイb」のいずれか1の図柄、中リールの「リプレイa」、右リールの「リプレイa」は5コマ以内に配置されているため、後述する内部抽選において中段リプレイに当選しているときには、原則として、停止操作のタイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
右上がりリプレイは、RT1〜RT4において入賞ラインLNに「ベル−リプレイa−赤7」または「ベル−リプレイa−ベル」の組合せが揃ったときに入賞となり、リプレイゲーム(再遊技)が付与される。右上がりリプレイを構成する左リールの「ベル」は、「リプレイa」、「リプレイb」の1つ上の位置に配置されており、右リールの「赤7」及び「ベル」は、「リプレイa」の1つ下の位置に配置されているので、入賞ラインLNに「ベル−リプレイa−赤7」または「ベル−リプレイa−ベル」の組合せが揃うと、右上がり、すなわち無効ラインLM4に「リプレイa−リプレイa−リプレイa」、「リプレイb−リプレイa−リプレイa」の組合せが揃うこととなる。また、右上がりリプレイを構成する左リールの「ベル」、中リールの「リプレイa」、右リールの「赤7」、「ベル」のいずれか1の図柄は5コマ以内に配置されているため、後述する内部抽選において右上がりリプレイに当選しているときには、原則として、停止操作のタイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
昇格リプレイは、RT1において入賞ラインLNに「ベル−リプレイa−リプレイa」の組合せが揃ったときに入賞となり、リプレイゲーム(再遊技)が付与される。また、昇格リプレイの入賞により、遊技状態がRT0に移行する。また、昇格リプレイを構成する左リールの「ベル」、中リールの「リプレイa」、右リールの「リプレイa」は5コマ以内に配置されているため、後述する内部抽選において昇格リプレイに当選しているときには、原則として、停止操作のタイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
特殊リプレイは、RT0において入賞ラインLNに「リプレイa−リプレイa−ベル」「リプレイb−リプレイa−ベル」の組合せが揃ったときに入賞となり、リプレイゲーム(再遊技)が付与される。また、特殊リプレイの入賞により、遊技状態がRT2に移行する。また、特殊リプレイを構成する左リールの「リプレイa」、「リプレイb」のいずれか1の図柄、中リールの「リプレイa」、右リールの「ベル」は5コマ以内に配置されているため、後述する内部抽選において特殊リプレイに当選しているときには、原則として、停止操作のタイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
転落リプレイは、RT0、RT2において入賞ラインLNに「ベル−赤7−チェリーa」、「ベル−赤7−スイカ」、「ベル−赤7−プラム」、「ベル−スイカ−チェリーa」、「ベル−スイカ−スイカ」、「ベル−スイカ−プラム」、「ベル−チェリーa−チェリーa」、「ベル−チェリーa−スイカ」、「ベル−チェリーa−プラム」の組合せが揃ったときに入賞となり、リプレイゲーム(再遊技)が付与される。また、転落リプレイの入賞により、遊技状態がRT1に移行する。転落リプレイを構成する左リールの「ベル」は、「リプレイa」、「リプレイb」の1つ上の位置に配置されており、中リールの「赤7」、「スイカ」、「チェリーa」は、「リプレイa」の1つ上の位置に配置されており、右リールの「チェリーa」、「スイカ」、「プラム」は、「リプレイa」または「青7」の1つ上の位置に配置されているので、入賞ラインLNに「ベル−赤7−チェリーa」、「ベル−赤7−スイカ」、「ベル−赤7−プラム」、「ベル−スイカ−チェリーa」、「ベル−スイカ−スイカ」、「ベル−スイカ−プラム」、「ベル−チェリーa−チェリーa」、「ベル−チェリーa−スイカ」、「ベル−チェリーa−プラム」の組合せが揃うと、下段、すなわち無効ラインLM2に「リプレイa−リプレイa−リプレイa」、「リプレイa−リプレイa−青7」、「リプレイb−リプレイa−リプレイa」、「リプレイb−リプレイa−青7」の組合せが揃うこととなる。また、転落リプレイを構成する左リールの「ベル」、中リールの「赤7」、「スイカ」、「チェリーa」のいずれか1の図柄、右リールの「スイカ」、「プラム」、「チェリーa」のいずれか1の図柄は5コマ以内に配置されているため、後述する内部抽選において転落リプレイに当選しているときには、原則として、停止操作のタイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
赤7リプレイは、RT2において入賞ラインLNに「リプレイa−青7−リプレイa」、「リプレイa−スイカ−リプレイa」、「リプレイa−チェリーa−リプレイa」、「リプレイb−青7−リプレイa」、「リプレイb−スイカ−リプレイa」、「リプレイb−チェリーa−リプレイa」の組合せが揃ったときに入賞となり、リプレイゲーム(再遊技)が付与される。特に、赤7リプレイを構成する左リールの「リプレイb」は、「赤7」の1つ上の位置に配置されており、中リールの「青7」は、「赤7」の1つ上の位置に配置されており、右リールの「リプレイa」は、「赤7」の1つ上の位置に配置されているので、入賞ラインLNに「リプレイb−青7−リプレイa」、の組合せが揃うと、下段、すなわち無効ラインLM2に「赤7−赤7−赤7」の組合せが揃い得る。赤7リプレイを構成する左リールの「リプレイa」、「リプレイb」のいずれか1の図柄、中リールの「青7」、「スイカ」、「チェリーa」のいずれか1の図柄、右リールの「リプレイa」は5コマ以内に配置されているため、後述する内部抽選において赤7リプレイに当選しているときには、原則として、停止操作のタイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
青7リプレイは、RT2において入賞ラインLNに「チェリーa−青7−リプレイa」、「チェリーa−スイカ−リプレイa」、「チェリーa−チェリーa−リプレイa」、「ベル−青7−リプレイa」、「ベル−スイカ−リプレイa」または「ベル−チェリーa−リプレイa」の組合せが揃ったときに入賞となり、リプレイゲーム(再遊技)が付与される。特に、青7リプレイを構成する左リールの「チェリーa」は、「青7」の1つ上の位置に配置されており、右リールの「リプレイa」は、「青7」の1つ下の位置に配置されているので、入賞ラインLNに「チェリーa−青7−リプレイa」の組合せが揃うと、右上がり、すなわち無効ラインLM4に「青7−青7−青7」の組合せが揃い得る。青7リプレイを構成する左リールの「チェリーa」、「ベル」のいずれか1の図柄、中リールの「青7」、「スイカ」、「チェリーa」のいずれか1の図柄、右リールの「リプレイa」は5コマ以内に配置されているため、後述する内部抽選において青7リプレイに当選しているときには、原則として、停止操作のタイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
次いで、図9を参照して、移行出目について説明する。移行出目は、「リプレイa−チェリーa−ベル」、「リプレイa−チェリーb−ベル」、「リプレイa−プラム−ベル」、「リプレイb−チェリーa−ベル」、「リプレイb−チェリーb−ベル」、「リプレイb−プラム−ベル」、「リプレイa−ベル−チェリーa」、「リプレイa−ベル−白7」、「リプレイa−ベル−BAR」、「リプレイb−ベル−チェリーa」、「リプレイb−ベル−白7」、「リプレイb−ベル−BAR」、「ベル−チェリーa−チェリーa」、「ベル−チェリーa−白7」、「ベル−チェリーa−BAR」、「ベル−チェリーb−チェリーa」、「ベル−チェリーb−白7」、「ベル−チェリーb−BAR」、「ベル−プラム−チェリーa」、「ベル−プラム−白7」、「ベル−プラム−BAR」の組合せであり、RT0、RT2、RT3において移行出目が入賞ラインLNに揃うとRT1に移行する。本実施例では、左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4が当選し、中段ベルの入賞条件となるリール以外を第1停止とし、かつ当選している上段ベルを取りこぼした場合に、移行出目が入賞ラインLNに揃う。
次に、図12〜図16を参照して、遊技状態毎に抽選対象役として読み出される抽選対象役の組合せについて説明する。本実施例では、遊技状態が、RT1であるか、RT2であるか、RT3であるか、RT4であるか、RB(BB中RB含む)であるか、によって内部抽選の対象となる役またはその当選確率の少なくとも一方が異なる。尚、抽選対象役として後述するように、複数の入賞役が同時に読出されて、重複して当選し得る。図12〜図16においては、入賞役の間に“+”を表記することにより、内部抽選において同時に抽選対象役として読み出されることを示す。
図12〜図14においては、縦の欄に抽選対象役を示し、横の欄に遊技状態を示す。また、遊技状態と抽選対象役とが交差する欄の○印は、当該遊技状態であるときの抽選対象役となる旨を示し、×印は、当該遊技状態であるときの抽選対象役とならない旨を示している。
また、○印の下に示す数値は、所定の設定値の判定値数(本実施例では設定値に関わらず共通)を示す。当該判定値数を用いて内部抽選が行われる。尚、判定値数の分母は、内部抽選用の乱数(0〜65535の整数)に対応させて、「65536」に設定されている。このため、例えば、判定値数として「300」が設定されている抽選対象役の当選確率は、300/65536となる。
また、図12は、遊技状態毎に抽選対象役として読み出される特別役の組合せを示し、図13及び図14は、遊技状態毎に抽選対象役として読み出される小役の組合せを示し、図14は、抽選対象役として読み出される再遊技役の組合せを示している。
遊技状態がRT0であるときには、BB、BB+強チェリー、BB+弱チェリー、BB+スイカ、RB、RB+弱チェリー、RB+スイカ、左ベル1、左ベル2、左ベル3、左ベル4、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4、強チェリー、弱チェリー、スイカ、共通ベル、リプレイGR11、リプレイGR12、リプレイGR13が内部抽選の対象役となる。
遊技状態がRT1であるときには、BB、BB+強チェリー、BB+弱チェリー、BB+スイカ、RB、RB+弱チェリー、RB+スイカ、左ベル1、左ベル2、左ベル3、左ベル4、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4、強チェリー、弱チェリー、スイカ、共通ベル、通常リプレイ、リプレイGR1、リプレイGR2、リプレイGR3、リプレイGR4、リプレイGR5、リプレイGR6が内部抽選の対象役となる。
遊技状態がRT2であるときには、BB、BB+強チェリー、BB+弱チェリー、BB+スイカ、RB、RB+弱チェリー、RB+スイカ、左ベル1、左ベル2、左ベル3、左ベル4、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4、強チェリー、弱チェリー、スイカ、共通ベル、通常リプレイ、リプレイGR21、リプレイGR22、リプレイGR23、リプレイGR24、リプレイGR25、リプレイGR26が内部抽選の対象役となる。
遊技状態がRT3であるときには、BB、BB+強チェリー、BB+弱チェリー、BB+スイカ、RB、RB+弱チェリー、RB+スイカ、左ベル1、左ベル2、左ベル3、左ベル4、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4、強チェリー、弱チェリー、スイカ、共通ベル、通常リプレイが内部抽選の対象役となる。
遊技状態がRT4であるときには、左ベル1、左ベル2、左ベル3、左ベル4、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4、強チェリー、弱チェリー、スイカ、共通ベル、通常リプレイが内部抽選の対象役となる。
遊技状態がRBであるときには、強チェリー、弱チェリー、スイカ、共通ベルが内部抽選の対象役となる。
図15に示すように、左ベル1とは、中段ベル+上段ベル1+上段ベル8の組合せであり、左ベル2とは、中段ベル+上段ベル2+上段ベル7の組合せであり、左ベル3とは、中段ベル+上段ベル3+上段ベル6の組合せであり、左ベル4とは、中段ベル+上段ベル4+上段ベル5の組合せである。
また、中ベル1とは、中段ベル+上段ベル1+上段ベル6の組合せであり、中ベル2とは、中段ベル+上段ベル2+上段ベル5の組合せであり、中ベル3とは、中段ベル+上段ベル3+上段ベル8の組合せであり、中ベル4とは、中段ベル+上段ベル4+上段ベル7の組合せである。
また、右ベル1とは、中段ベル+上段ベル1+上段ベル7の組合せであり、右ベル2とは、中段ベル+上段ベル2+上段ベル8の組合せであり、右ベル3とは、中段ベル+上段ベル3+上段ベル5の組合せであり、右ベル4とは、中段ベル+上段ベル4+上段ベル6の組合せである。
尚、以下、特に区別する必要のない場合には、左ベル1〜4を単に左ベルと呼び、中ベル1〜4を単に中ベルと呼び、右ベル1〜4を単に右ベルと呼ぶ場合がある。また、左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4をいずれも区別する必要のない場合には、単に押し順ベルと呼ぶ場合がある。
共通ベルとは、中段ベル+右下がりベルの組合せである。強チェリーは、角チェリー+中段チェリーの組合せであり、弱チェリーは、角チェリーの単独当選である。スイカは、中段スイカ+右下がりスイカの組合せである。
図16に示すように、通常リプレイとは、中段リプレイ+右上がりリプレイの組合せである。また、リプレイGR1とは、中段リプレイ+昇格リプレイの組合せであり、リプレイGR2とは、中段リプレイ+昇格リプレイ+右上がりリプレイの組合せであり、リプレイGR3とは、中段リプレイ+昇格リプレイ+赤7リプレイの組合せであり、リプレイGR4とは、中段リプレイ+昇格リプレイ+赤7リプレイ+右上がりリプレイの組合せであり、リプレイGR5とは、中段リプレイ+昇格リプレイ+転落リプレイの組合せであり、リプレイGR6とは、中段リプレイ+昇格リプレイ+転落リプレイ+右上がりリプレイの組合せである。また、リプレイGR11とは、中段リプレイ+転落リプレイの組合せであり、リプレイGR12とは、中段リプレイ+転落リプレイ+右上がりリプレイの組合せであり、リプレイGR13とは、中段リプレイ+転落リプレイ+中段リプレイの組合せである。また、リプレイGR21とは、中段リプレイ+赤7リプレイ+転落リプレイの組合せであり、リプレイGR22とは、中段リプレイ+赤7リプレイ+転落リプレイ+右上がりリプレイの組合せであり、リプレイGR23とは、中段リプレイ+赤7リプレイ+転落リプレイ+右上がりリプレイ+昇格リプレイの組合せであり、リプレイGR24とは、中段リプレイ+青7リプレイ+転落リプレイの組合せであり、リプレイGR25とは、中段リプレイ+青7リプレイ+転落リプレイ+右上がりリプレイの組合せであり、リプレイGR26とは、中段リプレイ+青7リプレイ+転落リプレイ+右上がりリプレイ+昇格リプレイの組合せである。
本実施例では、押し順ベルが当選している場合には、図17に示すように、押し順ベルの種類及び停止順に応じて停止する図柄の組合せが異なる。
例えば、左ベル1(中段ベル+上段ベル1+上段ベル8)が当選し、左リールを第1停止とする停止順で停止操作を行った場合には、中段ベルの組合せが入賞ラインLNに停止し、中リールを第1停止とする停止順または右リールを第1停止とする停止順で停止操作を行った場合には、上段ベル1、上段ベル4の組合せまたは移行出目のいずれかが入賞ラインLNに停止する。
左ベル2〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4についても、同様であり、図17に示すように、押し順ベルの種類及び停止順に応じて停止する図柄の組合せが異なる。
このように、左ベル、中ベル、右ベル、すなわち押し順ベルのいずれかが当選した場合には、押し順ベルの種類に応じた停止順で停止操作を行うことで、中段ベルが必ず入賞する一方で、押し順ベルの種類に応じた停止順以外の停止順で停止操作を行うことで、一定の割合で上段ベルが入賞するが、上段ベルが揃わず移行出目が停止することもある。
このため、押し順ベルの当選時には、押し順ベルの種類に応じた停止順で操作されたか否かによって払い出されるメダル数の期待値を変えることができる。すなわち押し順ベルのいずれかが当選しても、その種類が分からなければ意図的にその種類に応じた停止順を選択することはできず、停止順が一致すれば、中段ベルを確実に入賞させることにより確実にメダルを獲得できるものの、停止順が一致しなければ一定の割合でしかメダルを獲得することができない。また、特にRT0やRT2では、停止順が一致しない場合に移行出目が停止することから、停止順が一致しなければ一定の割合でRT1へ移行してしまうこととなる。
尚、本実施例では、どの停止順で停止操作を行った場合にも均等な割合で中段ベルが入賞して8枚のメダルを獲得できるため、遊技者がどの停止順で停止操作を行っても、極端に不利となってしまうことを防止できる。
本実施例では、いずれの遊技状態においても共通ベルの当選時においては、中段ベルまたは右下がりベルが入賞する。一方、押し順ベルの当選時には、右下がりベルが入賞することはない。このため、右下がりベルが入賞することで、遊技者は共通ベルが当選したことを認識することができる。
また、本実施例では、いずれの遊技状態においても弱チェリーの当選時には、左リールの「チェリーa」を中段にも下段にも停止させることが可能なタイミングで停止操作された場合に、左リールの「チェリーa」が下段に停止するのに対して、強チェリーの当選時には、左リールの「チェリーa」を中段にも下段にも停止させることが可能なタイミングで停止操作された場合に、左リールの「チェリーa」が中段に停止する。このため、左リールの「チェリーa」を中段にも下段にも停止させることが可能なタイミングで停止操作を行った結果、左リールの「チェリーa」が中段に停止することで、遊技者は強チェリーが当選したことを認識することができる。
本実施例では、リプレイGR1〜6が当選している場合には、図18に示すように、その種類及び停止順に応じて停止する図柄の組合せが異なる。
例えば、リプレイGR1(中段リプレイ+昇格リプレイ)が当選し、左中右の停止順で停止操作を行った場合には、昇格リプレイの組合せが入賞ラインLNに停止し、左中右以外の停止順で停止操作を行った場合には、中段リプレイの組合せが入賞ラインLNに停止する。
リプレイGR2〜6についても、同様であり、図18に示すように、その種類及び停止順に応じて停止する図柄の組合せが異なる。
このように、RT1において抽選対象となるリプレイGR1〜6のいずれかが当選した場合には、その種類に応じた停止順で停止操作を行うことで、昇格リプレイが入賞してRT0へ移行する一方、その種類に応じた停止順以外の停止順で停止操作を行うことで、中段リプレイが入賞してRT1が維持される。
このため、RT1においてリプレイGR1〜6当選時には、その種類に応じた停止順で操作されることで昇格リプレイが入賞するが、その種類が分からなければ意図的にその種類に応じた停止順を選択することはできず、停止順が一致すれば、昇格リプレイを入賞させることによりRT0へ移行させることができるものの、停止順が一致しなければRT1が維持されることとなる。
尚、本実施例では、どの停止順で停止操作を行った場合にも均等な割合で昇格リプレイが入賞してRT0へ移行するため、遊技者がどの停止順で停止操作を行っても、極端に不利となってしまうことを防止できる。
本実施例では、リプレイGR11〜13が当選している場合には、図18に示すように、その種類及び停止順に応じて停止する図柄の組合せが異なる。
例えば、リプレイGR11(特殊リプレイ+転落リプレイ)が当選し、左リールを第1停止とする停止順で停止操作を行った場合には、特殊リプレイの組合せが入賞ラインLNに停止し、中リールまたは右リールを第1停止とする停止順で停止操作を行った場合には、転落リプレイの組合せが入賞ラインLNに停止する。
リプレイGR12、13についても、同様であり、図18に示すように、その種類及び停止順に応じて停止する図柄の組合せが異なる。
このように、RT0において抽選対象となるリプレイGR11〜13のいずれかが当選した場合には、その種類に応じた停止順で停止操作を行うことで、特殊リプレイが入賞してRT2へ移行する一方、その種類に応じた停止順以外の停止順で停止操作を行うことで、転落リプレイが入賞してRT1へ移行する。
このため、RT0においてリプレイGR11〜13当選時には、その種類に応じた停止順で操作されることで特殊リプレイが入賞するが、その種類が分からなければ意図的にその種類に応じた停止順を選択することはできず、停止順が一致すれば、特殊リプレイを入賞させることによりRT2へ移行させることができるものの、停止順が一致しなければRT1へ移行してしまうこととなる。
尚、本実施例では、どの停止順で停止操作を行った場合にも均等な割合で特殊リプレイが入賞してRT2へ移行するため、遊技者がどの停止順で停止操作を行っても、極端に不利となってしまうことを防止できる。
本実施例では、リプレイGR21〜23が当選している場合には、図18に示すように、その種類及び停止順に応じて停止する図柄の組合せが異なる。
例えば、リプレイGR21(中段リプレイ+赤7リプレイ+転落リプレイ)が当選し、左リールを第1停止とする停止順で停止操作を行った場合には、中段リプレイの組合せが入賞ラインLNに停止し、中リールを第1停止とする停止順で停止操作を行った場合には、転落リプレイの組合せが入賞ラインLNに停止し、右リールを第1停止とする停止順で停止操作を行った場合には、赤7リプレイの組合せが入賞ラインLNに停止する。
リプレイGR22、23についても、同様であり、図18に示すように、その種類及び停止順に応じて停止する図柄の組合せが異なる。
このように、RT2において抽選対象となるリプレイGR21〜23のいずれかが当選した場合には、その種類に応じた停止順で停止操作を行うことで、中段リプレイまたは赤7リプレイが入賞してRT2が維持される一方、その種類に応じた停止順以外の停止順で停止操作を行うことで、転落リプレイが入賞してRT1へ移行する。
このため、RT2においてリプレイGR21〜23当選時には、その種類に応じた停止順で操作されることで中段リプレイまたは赤7リプレイが入賞するが、その種類が分からなければ意図的にその種類に応じた停止順を選択することはできず、停止順が一致すれば、中段リプレイまたは赤7リプレイを入賞させることによりRT2を維持することができるものの、停止順が一致しなければRT1へ移行してしまうこととなる。
尚、本実施例では、どの停止順で停止操作を行った場合にも均等な割合で中段リプレイまたは赤7リプレイが入賞してRT2が維持されるため、遊技者がどの停止順で停止操作を行っても、極端に不利となってしまうことを防止できる。
本実施例では、リプレイGR24〜26が当選している場合には、図18に示すように、その種類及び停止順に応じて停止する図柄の組合せが異なる。
例えば、リプレイGR24(中段リプレイ+青7リプレイ+転落リプレイ)が当選し、左リールを第1停止とする停止順で停止操作を行った場合には、中段リプレイの組合せが入賞ラインLNに停止し、中リールを第1停止とする停止順で停止操作を行った場合には、転落リプレイの組合せが入賞ラインLNに停止し、右リールを第1停止とする停止順で停止操作を行った場合には、青7リプレイの組合せが入賞ラインLNに停止する。
リプレイGR25、26についても、同様であり、図18に示すように、その種類及び停止順に応じて停止する図柄の組合せが異なる。
このように、RT2において抽選対象となるリプレイGR24〜26のいずれかが当選した場合には、その種類に応じた停止順で停止操作を行うことで、中段リプレイまたは青7リプレイが入賞してRT2が維持される一方、その種類に応じた停止順以外の停止順で停止操作を行うことで、転落リプレイが入賞してRT1へ移行する。
このため、RT2においてリプレイGR24〜26当選時には、その種類に応じた停止順で操作されることで中段リプレイまたは青7リプレイが入賞するが、その種類が分からなければ意図的にその種類に応じた停止順を選択することはできず、停止順が一致すれば、中段リプレイまたは青7リプレイを入賞させることによりRT2を維持することができるものの、停止順が一致しなければRT1へ移行してしまうこととなる。
尚、本実施例では、どの停止順で停止操作を行った場合にも均等な割合で中段リプレイまたは青7リプレイが入賞してRT2が維持されるため、遊技者がどの停止順で停止操作を行っても、極端に不利となってしまうことを防止できる。
本実施例では、図10及び図11に示すように、RT0〜4、ボーナス(RB、BB中のRB)のいずれかに制御される。
RT0は、RT1において昇格リプレイの入賞により移行する。そして、RT0は、RT0に移行してからのゲーム数に関わらず、転落リプレイの入賞または移行出目の停止によりRT1に移行するか、特殊リプレイの入賞によりRT2に移行するか、特別役が当選してRT4に移行することで終了する。RT0における特別役の当選確率は通常(約1/346.8)、再遊技役の当選確率は高確率(約1/2.8)、小役の当選確率は通常(約1/3.8)であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は100%未満となる。また、RT0では、再遊技役のうちリプレイGR11〜13のみが内部抽選の対象となる。
RT1は、RT0、RT2、RT3において転落リプレイの入賞または移行出目の停止により移行する。そして、RT1は、RT1に移行してからのゲーム数に関わらず、昇格リプレイの入賞によりRT0に移行するか、特別役の当選によりRT4に移行することで終了する。RT1における特別役の当選確率はRT0と同じく通常(約1/346.8)、再遊技役の当選確率はRT0よりも低く通常(約1/7.3)、小役の当選確率はRT0と同じく通常(約1/3.8)であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は100%未満となる。また、RT1では、再遊技役のうち通常リプレイ、リプレイGR1〜6のみが内部抽選の対象となる。
RT2は、RT0において特殊リプレイの入賞により移行する。そして、RT2は、RT2に移行してからのゲーム数に関わらず、転落リプレイの入賞または移行出目の停止によりRT1に移行するか、特別役の当選によりRT4に移行することで終了する。RT2における特別役の当選確率はRT0と同じく通常(約1/346.8)、再遊技役の当選確率はRT0よりもさらに高く高確率(約1/1.5)、小役の当選確率はRT0と同じく通常(約1/3.8)であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は100%以上となる。また、RT2では、再遊技役のうち通常リプレイ、リプレイGR21〜26のみが内部抽選の対象となる。
RT3は、ボーナス(BB、RB)の終了時に移行する。そして、RT3は、RT3に移行してからのゲーム数に関わらず、移行出目の停止によりRT1に移行するか、特別役の当選によりRT4に移行することで終了する。RT3における特別役の当選確率は通常(約1/346.8)、再遊技役の当選確率はRT0よりも低く通常(約1/7.3)、小役の当選確率はRT0と同じく通常(約1/3.8)であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は100%未満となる。また、RT3では、再遊技役のうち通常リプレイのみが内部抽選の対象となる。
RT4は、RT0〜3において特別役(BB、RB)の当選により移行する。そして、RT4は、RT4に移行してからのゲーム数に関わらず、RT4に移行する契機となった特別役が入賞してボーナス(BBまたはRB)に移行することで終了する。RT4においては、特別役が内部抽選の対象外となり、再遊技役の当選確率はRT2よりは低いが、RT0、RT1、RT3よりも高く高確率(約1/2.3)、小役の当選確率は通常(約1/3.8)であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は100%未満となる。また、RT4では、再遊技役のうち通常リプレイのみが内部抽選の対象となる。
RBは、RT4においてRBの入賞により移行する。そして、RBは、12ゲームが消化されるか、6回入賞されることで終了する。RBにおいては、特別役及び再遊技役が内部抽選の対象外となり、小役の当選確率は、RT0〜5よりも高く高確率(約1/1.1)であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は100%以上となる。
BBは、RT4においてBBの入賞により移行する。そして、BBは、BBに移行してからのゲーム数に関わらず、BBに払い出されたメダルの総数が規定数(本実施例では、316枚)を超えることで終了する。BBにおいては、常時上述のRBに制御されることから、特別役及び再遊技役が内部抽選の対象外となり、小役の当選確率は、RT0〜5よりも高く高確率(約1/1.1)であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は100%以上となる。
RT0〜4、RB、BB(RB)のうち、RB及びBBが1ゲームあたりのメダルの払出率がもっとも高く、最も有利な遊技状態である。また、RT0〜4のうちRT0、2、4は、再遊技役の当選確率が高確率となり、1ゲームあたりのメダルの払出率がRT1、3に比較して高い点、特にRT0は、RT2へ移行可能となる点において、RT1、3よりも遊技者にとって有利な状態といえる。また、RT0、2、4のうちRT2は、1ゲームあたりのメダルの払出率がRT0、4に比較して高い点において、RT0、4よりも遊技者にとって有利な状態といえる。
また、本実施例におけるスロットマシンでは、遊技状態がRT0〜2であるときに、メイン制御部41により、内部抽選結果に応じて遊技者にとって有利となる停止順を報知するナビ報知を実行可能な報知期間となるアシストタイム(以下、ATという)に制御可能となっている。
ここで本実施例の遊技状態の移行状況について説明すると、図10に示すように、RBまたはBBが終了すると、RT3に移行する。
RT3では、移行出目の停止によりRT1に移行し、特別役の当選によりRT4に移行する。RT3において押し順ベルが当選した場合に、移行出目が停止し得るため、RBまたはBBの終了後に移行したRT3において押し順ベルが当選し、移行出目が停止した場合にRT1に移行することとなる。
RT1では、昇格リプレイの入賞によりRT0に移行し、特別役の当選によりRT4に移行する。RT1においてリプレイGR1〜6が当選し、停止順が正解することで昇格リプレイが入賞することとなるため、RT1では、リプレイGR1〜6が当選し、停止順に正解した場合にRT0へ移行することとなる。
RT0では、転落リプレイの入賞または移行出目の停止によりRT1に移行し、特殊リプレイの入賞によりRT2へ移行し、特別役の当選によりRT4に移行する。RT0においてリプレイGR11〜13が当選し、停止順が正解となることで特殊リプレイが入賞し、停止順が不正解となることで転落リプレイが入賞することとなるため、RT0では、リプレイGR11〜13が当選し、停止順に正解した場合にRT2へ移行し、停止順に正解しなかった場合にRT1へ移行することとなる。
また、RT0において押し順ベルが当選し、停止順が不正解となることで移行出目が停止し得るため、RT0では、押し順ベルが当選し、停止順に正解しなかった場合にRT1へ移行することとなる。
RT2では、転落リプレイの入賞または移行出目の停止によりRT1に移行し、特別役の当選によりRT4に移行する。RT2においてリプレイGR21〜26が当選し、停止順が不正解となることで転落リプレイが入賞することとなるため、RT2では、リプレイGR21〜26が当選し、停止順に正解しなかった場合にRT1へ移行することとなる。
また、RT0において押し順ベルが当選し、停止順が不正解となることで移行出目が停止し得るため、RT0では、押し順ベルが当選し、停止順に正解しなかった場合にRT1へ移行することとなる。
RT4は、RT4へ移行する契機となった特別役が入賞することでRBまたはBBに移行する。
メイン制御部41は、ATに制御している場合には、遊技状態に応じたナビ対象役に当選することにより、ナビ報知を実行するとともに、サブ制御部91に対して押し順コマンドを送信することで、ナビ演出を実行させる。遊技状態に応じたナビ対象役とは、RT1であるときにはリプレイGR1〜6であり、RT0であるときにはリプレイGR11〜13であり、RT2であるときにはリプレイGR21〜26である。また、RT0〜2のいずれにおいても、押し順ベルが共通のナビ対象役である。また、本実施例においてメイン制御部41は、ATにもARTにも制御していない通常状態(RT1かつ非ATの状態)であっても、一定の条件を満たすことにより、ナビ報知を実行し、ナビ演出を実行させることが可能である。
本実施例のナビ報知は、遊技補助表示器12の点灯態様を変化させることにより遊技者にとって有利な停止順を識別可能に報知する。
尚、ナビ報知の態様は、このような態様に限らず、遊技者が当選状況に応じて区別可能な態様であればどのようなものであっても良い。また、ナビ報知は、遊技補助表示器12、すなわちナビ報知以外の報知にも用いられる表示器によるものに限らず、専用の表示器を用いて実行するものでも良い。
本実施例のナビ演出は、ナビ報知により報知された遊技者にとって有利な停止順を、液晶表示器51からのナビ画像の表示と、スピーカ53、54からのナビ音声の出力とによって報知する。
例えば、左中右の停止順を報知する場合には、「123」(左リールが第1停止、中リールが第2停止、右リールが第3停止であることを示す)といったストップスイッチ8L、8C、8Rの停止順を示す停止順画像を表示する。また、ナビ音声として、例えば、「左中右!」(左リールが第1停止、中リールが第2停止、右リールが第3停止であることを示す)といったストップスイッチの停止順を示す音声を出力する。
また、左リールを第1停止とする停止順を報知する場合には、「1−−」(左リールが第1停止であることを示す)といったストップスイッチ8L、8C、8Rの停止順を示す停止順画像を表示する。また、ナビ音声としては、例えば、「左!」(左リールが第1停止であることを示す)(左リールが第1停止であることを示す)といったストップスイッチの停止順を示す音声を出力する。また、特に、RT2においてリプレイGR21〜26が当選し、赤7リプレイまたは青7リプレイが入賞する停止順を報知する場合には、上述の停止順画像に加え、各リールに赤7及び青7を狙ったタイミングでの停止操作を促す画像も表示され、そのタイミングでの停止操作が促されるようになっている。
ナビ報知及びナビ演出では、RT1においてリプレイGR1〜6のいずれかが当選したときには、昇格リプレイが入賞する停止順を識別可能に報知する。また、RT0においてリプレイGR11〜13のいずれかが当選したときには、特殊リプレイが入賞する停止順を識別可能に報知する。また、RT2においてリプレイGR21〜23のいずれかが当選したときには、中段リプレイまたは赤7リプレイが入賞する停止順を識別可能に報知する。また、RT2においてリプレイGR24〜26のいずれかが当選したときには、中段リプレイまたは青7リプレイが入賞する停止順を識別可能に報知する。
尚、ナビ演出の態様は、このような態様に限らず、遊技者が当選状況に応じて区別可能な態様であればどのようなものであっても良い。また、ナビ演出は、液晶表示器51、スピーカ53、54を用いたものに限らず、演出効果LED52、リールLED55等を用いて実行するものであっても良い。
以上のように、ナビ報知及びナビ演出では、遊技者にとって有利となる停止順が識別可能に報知される。このため、遊技者は、ナビ演出に従った停止順で停止操作を行うことにより、意図的にRT1において昇格リプレイを入賞させること、中段ベルを入賞させることができ、RT0において特殊リプレイを入賞させること、中段ベルを入賞させること、転落リプレイの入賞を回避すること、移行出目の停止を回避することができ、RT2において中段ベルを入賞させること、転落リプレイの入賞を回避すること、移行出目の停止を回避することができる。
本実施例においてメイン制御部41は、抽選条件が成立した場合(本実施例では、強チェリー、弱チェリー、スイカの当選)にART(RT2でATに制御される状態)に制御するか否かを決定するART抽選を行う。また、メイン制御部41は、ART、BBまたはRBの終了時に、複数のゲーム数から規定ゲーム数を選択するとともに、ART、BBまたはRBの終了時からART、BB、RBのいずれにも継続して制御されないゲーム数を計数する。
そして、メイン制御部41は、ART抽選に当選し、前兆期間が終了すること、またはART、BBまたはRBの終了時からART、BB、RBのいずれにも継続して制御されないゲーム数が規定ゲーム数に到達することでARTに制御する。
尚、本実施例では、ART、BBまたはRBの終了時からのゲーム数を計数し、規定ゲーム数に到達することでARTに制御する構成であるが、ART、BBまたはRBの終了時のうちのいずれか一の契機からのゲーム数を計数し、規定ゲーム数に到達することでARTに制御する構成としても良い。また、ARTの終了契機として、ATが終了したときとしているが、AT終了後、押し順ベルを取りこぼして移行出目が停止するか、転落リプレイが入賞すること、すなわちRT2の終了を契機としてゲーム数の計数を開始する構成としても良い。
ARTに制御する場合には、まずATに制御する。ATの制御を開始した後、RT2へ移行するまでの状態を準備状態とも呼ぶ。
メイン制御部41は、準備状態において、対象役の当選時にナビ報知を実行する。この際、RT1においては、リプレイGR1〜6の当選時にナビ報知の対象となり、リプレイGR1〜6の当選時に昇格リプレイを入賞させる停止順がナビ報知により報知されるので、報知された停止順に従って停止操作を行うことにより昇格リプレイを入賞させてRT1からRT0に移行させることが可能となる。また、準備状態に移行後は、RT0〜2のどの遊技状態であっても押し順ベルの当選時には中段ベルを入賞させる停止順が報知されるので、報知された停止順に従って停止操作を行うことにより、確実に8枚のメダルを獲得することが可能となる。
RT1において昇格リプレイが入賞し、RT0に移行した後は、リプレイGR11〜13当選時にナビ報知の対象となり、リプレイGR11〜13の当選時に特殊リプレイを入賞させる停止順がナビ報知により報知されるので、報知された停止順に従って停止操作を行うことにより特殊リプレイを入賞させてRT0からRT2に移行させることが可能となるとともに、転落リプレイの入賞を回避し、RT1へ移行してしまうことを回避できる。また、前述のように押し順ベルの当選時には中段ベルを入賞させる停止順が報知されるので、報知された停止順に従って停止操作を行うことにより、確実に8枚のメダルを獲得することが可能となるとともに、移行出目の停止を回避し、RT1へ移行してしまうことを回避できる。
RT0において特殊リプレイが入賞し、RT2に移行した場合には、その後最初のリプレイGR21〜23の当選時、または最初のリプレイGR24〜26の当選時に、赤7リプレイを入賞させる停止順を報知するナビ報知または青7リプレイを入賞させる停止順を報知するナビ報知を実行するようになっており、報知された停止順に従って停止操作を行うことにより、赤7リプレイまたは青7リプレイを入賞させるとともに、転落リプレイの入賞を回避し、RT1へ移行してしまうことを回避できる。また、前述のように押し順ベルの当選時には中段ベルを入賞させる停止順が報知されるので、報知された停止順に従って停止操作を行うことにより、確実に8枚のメダルを獲得することが可能となるとともに、移行出目の停止を回避し、RT1へ移行してしまうことを回避できる。
メイン制御部41は、赤7リプレイまたは青7リプレイが入賞することで準備状態を終了し、ARTの制御を開始する。これに伴いメイン制御部41は、ARTのゲーム数を決定するARTゲーム数抽選を行い、ARTゲーム数抽選で当選したゲーム数を、RAM91cに割り当てられたARTの残りゲーム数として設定し、ARTの残りゲーム数の計数を開始する。
ART開始後は、押し順ベルの当選時に中段ベルを入賞させる停止順が報知されるので、報知された停止順に従って停止操作を行うことにより、確実に8枚のメダルを獲得することが可能となるとともに、移行出目の停止を回避し、RT1へ移行してしまうことを回避できる。また、リプレイGR21〜26の当選時に中段リプレイを入賞させる停止順が報知されるので、報知された停止順に従って停止操作を行うことにより、転落リプレイの入賞を回避し、RT1へ移行してしまうことを回避できる。
また、ART中においては、抽選条件が成立した場合にARTのゲーム数を上乗せするか否かを決定する上乗せ抽選を行う。そして、上乗せ抽選に当選した場合には、ART開始時と同様にARTのゲーム数を決定するARTゲーム数抽選を行い、ARTゲーム数抽選で当選したゲーム数を、RAM91cに割り当てられたARTの残りゲーム数に加算する。
また、ARTの開始後、1ゲーム消化する毎に残りゲーム数が1減算されるとともに、残りゲーム数が0となる前に特別役が当選した場合にはRT2の終了によりARTを中断し、これに伴いARTのゲーム数の計数も中断する。その後、当選した特別役の入賞を経て対応するボーナスに制御し、当該ボーナス終了後に移行するRT3において移行出目が停止してRT1に移行した時点でATの制御を再開し、これに伴い準備状態を経てRT2に再度移行することでARTを再開し、ARTの残りゲーム数の計数も再開する。
また、ARTの開始後、残りゲーム数が0となった場合には、ATの制御を終了する。これに伴いナビ報知が実行されなくなるので、押し順ベルの当選時に移行出目の停止を回避すること、リプレイGR21〜26の当選時に転落リプレイの入賞を回避することが不可能となり、移行出目の停止または転落リプレイの入賞によりRT1に移行することで一連のAT及びARTの制御が終了することとなる。
また、本実施例においてメイン制御部41は、ART中のリプレイGR21〜26の当選時に、初回を除いて中段リプレイが入賞する停止順をナビ報知により報知するようになっており、報知された停止順を無視して停止操作を行った場合には、赤7リプレイまたは青7リプレイが入賞してRT2が維持される場合もあるが、転落リプレイが入賞してRT1へ移行してしまう場合もあるため、リプレイGR21〜26の当選時に、ナビ報知により報知された中段リプレイを入賞させる停止順での停止操作を促すことが可能となり、意味もなく赤7リプレイまたは青7リプレイが入賞することを防止できるようになっている。
本実施例においてメイン制御部41は、内部抽選においてART抽選の対象役が当選したときに、上述のフリーズ状態に制御するか否かを決定するフリーズ抽選を行い、フリーズ抽選にてフリーズ状態に制御する旨が決定された場合に、フリーズ状態に制御し、その間にリール2L、2C、2Rを通常の遊技とは異なる態様で変動させるリール演出を実行する。
また、メイン制御部41は、内部抽選においてART抽選の対象役が当選したときにART抽選を行う。ART抽選では、単にART抽選の対象役が当選した場合よりも、ART抽選の対象役が当選し、かつフリーズ状態に制御された場合の方が、ARTに当選する確率が高く設定されている。これにより、フリーズ状態に制御されてリール演出が行われることでARTに制御される可能性が高い旨が示唆されるようになっている。
メイン制御部41によりフリーズ状態に制御されることに伴い実行されるリール演出について図19に基づいて説明する。
メイン制御部41は、スタートスイッチ7が操作されフリーズ抽選に当選し、フリーズ状態に制御する旨を決定した場合には、フリーズ状態に伴うリール演出の一例として、図19に示すように、フリーズ状態の制御を開始した後に、各リール2L、2C、2Rについて各リールの停止位置に基づいて現在の停止位置から特定の図柄(例えば「赤7」)までのステップ数を算出し、算出したステップ数分各リールを逆方向に変動させる図柄変換を実行し、入賞ラインLN上に特定の図柄の組合せ(例えば、「赤7−赤7−赤7」)を揃える図柄変換制御を行う。その後、後述するように各リールの相対的な位置関係をランダムな位置関係とするリール加速処理を実行して、各リールをランダムなタイミングで順方向に回転を開始させたうえで、定速回転まで加速させる。そして、リール2L、2C、2Rが定速回転となると、フリーズ状態を終了させるとともにリールの停止操作を有効化し、通常のゲームに移行する。
次に、メイン制御部41がフリーズ状態に伴うリール演出を終了させる際であって、リール演出から通常の遊技に移行する前にリールの回転を開始させる際に、実行するリール加速処理について説明する。
リール加速処理では、まず、リール毎に設けられた一定の範囲で更新される乱数カウンタから、左遅延用乱数値、中遅延用乱数値、右遅延用乱数値をそれぞれ抽出し、これら抽出した乱数値に基づいて左リール、中リール、右リールの遅延時間に応じた遅延用タイマカウンタ値を算出し、左リール、中リール、右リール毎に設定する。その後、タイマ割込処理(メイン)が一定回数実行される毎に遅延用タイマカウンタ値を1ずつ減算し、遅延用タイマカウンタ値が0となること、すなわち乱数値に基づく遅延時間が経過することで、対応するリールの回転を開始させるようになっている。
本実施例では、各リールに対応する遅延用タイマカウンタ値が、それぞれ約0.56ms毎に実行されるタイマ割込処理(メイン)が60回実行される毎に1ずつ減算されるようになっており、遅延用タイマカウンタにより(タイマ値×0.56×60)msの時間が計時されることとなる。また、遅延用タイマカウンタ値は0〜20の範囲の値であり、リールが1図柄移動するのに本実施例では、約33.6ms要することとなるので、擬似遊技の後、0〜リール1周するまでの範囲でランダムに変化するタイミングで各リールの回転が開始することとなる。
このため、本実施例では、フリーズ状態に制御されることに伴うリール演出の実行後、通常のゲームを開始するにあたり、上記のリール加速処理を実行することで、全てのリールの停止後、0〜リール1周するまでの範囲で変動する左リール遅延時間(左リール用タイマ値×0.56×60ms)が経過した時点で、左リールの回転を開始し、全てのリールの停止後、0〜リール1周するまでの範囲で変動する中リール遅延時間(中リール用タイマ値×0.56×60ms)が経過した時点で、中リールの回転を開始し、全てのリールの停止後、0〜リール1周するまでの範囲で変動する右リール遅延時間(右リール用タイマ値×0.56×60ms)が経過した後、中リールの回転を開始し、全てのリールが定速回転となった時点で各リールの停止操作が有効となる。
このように本実施例では、リール演出の後、通常のゲームを開始するにあたり、それぞれのリールが回転するまでの時間が、それぞれのリール毎に変化することで、リール演出の後、通常のゲームにおける停止操作が有効化される前に、3つのリールの相対的な位置関係が変化するようになっており、特定の図柄が一直線上に並ぶ位置関係とするリール演出を行った場合であっても、このようなリール演出を行わなかった場合であっても、その後、通常のゲームにおいて停止操作が有効となった後、リールの停止操作の難易度が変化することがない。すなわち、リール演出を行った場合でも、リール演出を行わなかった場合には生じることのない一定の規則性が生まれることがなく、リール演出を行うことによって遊技者による技術介入により表示結果を導出させるというスロットマシンの遊技性が損なわれてしまうことがない。
また、本実施例では、リール演出の後、通常のゲームを開始するにあたり、それぞれのリールが回転するまでの時間が乱数を用いて決定されるようになっており、リール演出の後、通常のゲームにおける停止操作が有効化される前に、3つのリールの相対的な位置関係をランダムに変化させることができる。
尚、本実施例では、リール演出の後、通常のゲームを開始するにあたり、それぞれのリールが回転するまでの時間を、それぞれのリール毎に変化させることで、3つのリールの相対的な位置関係を異ならせる構成であるが、最初に回転を開始させるリール(第1開始リール)の回転を開始させた後、2番目に回転を開始させるリール(第2開始リール)の回転を開始させるまでの時間、第2開始リールの回転を開始させた後、3番目に回転を開始させるリール(第3開始リール)の回転を開始させるまでの時間を変化させることで、3つのリールの相対的な位置関係を異ならせる構成としても良いし、第1開始リールが定速回転となった後、第2開始リールの回転を開始させるまでの時間、第2開始リールが定速回転となった後、第3開始リールの回転を開始させるまでの時間を変化させることで、3つのリールの相対的な位置関係を異ならせる構成としても良い。
また、本実施例では、リール演出の後、通常のゲームを開始するにあたり、それぞれのリールが回転するまでの時間が乱数を用いて決定することで、リール演出の後、通常のゲームにおける停止操作が有効化される前に、3つのリールの相対的な位置関係をランダムに変化させる構成であるが、リール演出開始前の3つのリールの相対的な位置関係を記憶しておき、リール演出の後、通常のゲームを開始するにあたり、3つのリールの相対的な位置関係を記憶されている相対的な位置関係に戻すことにより、3つのリールの位置関係を異ならせる構成としても良く、このような構成においても、リール演出を行った場合でも、リール演出を行わなかった場合には生じることのない一定の規則性が生まれることがなく、リール演出を行うことによって遊技者による技術介入により表示結果を導出させるというスロットマシンの遊技性が損なわれてしまうことがない。
また、フリーズ状態に伴うリール演出の実行中に電断が生じた場合は、電断からの復帰時に、電断時のリール演出を継続して実行するのではなく、各リールの相対的な位置関係をランダムな位置関係としつつ定速回転に近づけるリール加速処理を実行するようになっており、フリーズ状態に伴うリール演出によりリール同士の相対的な位置関係に一定の規則性が生まれた場合でも、電断復帰後のリール加速処理によってリール同士の相対的な位置関係がランダムな位置関係となるため、遊技者の技術介入により表示結果を導出させるというスロットマシンの遊技性が損なわれてしまうことがない。さらに、フリーズ状態に伴うリール演出においてリール同士の相対的な位置関係に一定の規則性が生まれた状態で電断が生じた場合には、電断からの復帰時に、リール演出を継続するのではなく、リール加速処理が実行されるため、スロットマシンの遊技性が損なわれてしまうことを防止しつつ、スロットマシンの処理負担も軽減することができる。
特に、本実施例では、現在のリールの位置を把握したうえで、リールの位置を特定の位置に変動させる図柄変換制御の実行中に電断が生じた場合に、再度図柄変換制御を行うことなく、リール加速処理を実行して通常遊技に移行するので、電断からの復帰時には、リールの位置を再検出して図柄変換制御のためのステップ数等を再設定する制御を行うことをせずに済むため、電断からの復帰時のリール制御を簡素化することができる。
図20は、本実施例のスロットマシン1が搭載するリールモータ32L、32C、32Rの構成を示す図である。リールモータ32L、32C、32Rは、ハイブリッド型ステッピングモータであり、ステータ32bと、これに対向するロータ32aとで構成されている。尚、ロータ32aは、図示しない多数の歯車状突極を有し、これに回転軸と同方向に磁化された永久磁石が組み込まれている。
メイン制御部41は、前述したタイマ割込処理(メイン)において各リールモータの各励磁相φ1〜φ4の励磁状態を更新する処理を行い、それに応じてモータ駆動回路45から位相信号が出力されるようになっており、リールモータ32L、32C、32Rは、この位相信号を受け、ステータ32bの各励磁相φ1〜φ4が所定の手順に従って励磁されることにより、1パルスを受信する度に所定の角度(1ステップ=約1.07(360/336)度)ずつロータ32aを回転させる。
図21は、リールの回転開始時においてリールを加速させる際のリールモータの励磁パターンを示すタイミングチャートである。
1ステップは、一の励磁パターンが適用される単位であり、定速回転時においては、1ステップ毎に前述した所定の角度(約1.07(360/336)度)ずつロータ32aが回転することとなり、本実施例のステッピングモータでは、前述のように336ステップの周期でリールが1周するようになっており、リールには21の図柄が配置されていることから、16ステップ毎に1図柄移動することとなる。励磁パターンの更新は、メイン制御部41が行うタイマ割込処理(メイン)にて行うようになっており、カウント数は、次回励磁パターンの更新を行うまでのタイマ割込処理(メイン)の回数であり、(カウント数)×0.56ms(タイマ割込処理(メイン)の間隔)が、当該ステップの励磁パターンが継続する励磁時間(ステップレート)となる。また、ステップ数は、対応する励磁時間が連続して適用される回数を示す。また、図中のφ1〜φ4は、各励磁相を示し、「ON」は励磁状態を、「OFF」は消磁状態を各々示す。
メイン制御部41は、図21に示すように、リールモータ32L、32C、32Rの始動時において、各励磁相φ1〜φ4が消磁された状態から後述する1−2相励磁方式にて回転方向に励磁を開始する。詳しくは、最初のステップにて(φ1、φ2)を励磁状態とし、1ステップ毎に、(φ1、φ2)、(φ2)、(φ2、φ3)、(φ3)、(φ3、φ4)、(φ4)、(φ4、φ1)、(φ1)…の順番で、φ1〜φ4を1相、2相、1相、2相と交互に励磁パターンを更新する。
また、徐々に定速回転のステップレート(2.24ms)に近づくように、各ステップのステップレートを短縮していく。この際、一律にステップレートを短縮するのではなく、長いステップレートと短いステップレートを織り交ぜて、徐々に短いステップレートを多くしていくことにより、リールをスムーズに加速させるようになっている。
定速状態に移行後は、図21に示すように、1−2相励磁方式の励磁パターンを2.24msのステップレートにて更新する定速回転の励磁パターン(以下、定速回転パターンという)によりリールモータを駆動して各リール2L、2C、2Rを回転させる。詳しくは、ロータ32aの回転方向に沿って、(φ1、φ2)、(φ2)、(φ2、φ3)、(φ3)、(φ3、φ4)、(φ4)、(φ4、φ1)、(φ1)、(φ1、φ2)…の順で、2相、1相、2相、1相、2相と1ステップごとに交互にφ1〜φ4の励磁パターンを更新して、ロータ32aを回転させることにより、リール2L、2C、2Rを回転させる。
リールの停止制御を行う場合には、図22に示すように、停止操作等の停止条件の成立後、停止位置に応じたブレーキ開始位置に到達するまでは、定速回転のステップレート(2.24ms)を維持し、ブレーキ開始位置に到達した際に、定速回転時のステップレート(2.24ms)よりも長いステップレート(3.36ms)を適用し、ブレーキをかけてロータ32aを減速させ、次のステップ(4ステップ手前のステップ)で全ての励磁相φ1〜φ4を励磁する全相励磁を開始する。これによりロータ32aに急制動がかけられることで、オーバーシュート(脱調)した結果、停止位置でロータ32aが停止することとなる。
本実施例では、停止制御において全相励磁を行った後、5ステップ分オーバーシュートして滑るため、図22に示すように、回転方向に対して停止位置よりも6ステップ手前のステップでブレーキを開始し、停止位置よりも5ステップ手前で全相励磁を開始することとなる。そして、リールが停止位置で停止した後、全相励磁を解除し、各励磁相をOFF状態としたまま次のリール回転開始まで待機する。
このように本実施例では、位相信号の出力状態を変化させることで、各励磁相φ1〜φ4の励磁状態が変化し、これによりリールモータ32L、32C、32Rが駆動させるようになっており、これによりリールを回転及び停止させることができるようになっている。すなわち位相信号の出力状態が変化することでリールが動作する状態となり、位相信号の出力状態を変化させないことによりリールが停止した状態となる。
次に、図23〜図26に基づいてメイン制御部41がユーザプログラムに従って実行する処理を説明する。メイン制御部41は、電源投入に伴う起動時またはリセット信号の入力に伴う再起動時に、起動処理(メイン)を実行する。
図23は、メイン制御部41が実行する起動処理(メイン)の内容を示すフローチャートである。起動処理(メイン)では、まず割込を禁止に設定して(Sa1)、パラレル出力ポート513を初期化し(Sa2)、内蔵レジスタを初期化する(Sa3)。次いで電断検出回路48からの電圧低下信号が検出されているか否か、すなわち電圧が不安定な状態か否かを判定し(Sa4)、電圧低下信号が検出されている場合には、電圧低下信号が検出されなくなるまで待機する。
Sa4のステップにおいて電圧低下信号が検出されない場合には、割込発生時に実行するプログラムのアドレスをIレジスタに設定して(Sa5)、RAM41cへのアクセスを許可し(Sa6)、さらにスタックポインタを設定する(Sa7)。
次いで、RAM41cの全ての格納領域(未使用領域及び未使用スタック領域を含む)のRAMパリティを計算し(Sa8)、RAMパリティが0か否かを判定する(Sa9)。後述のように前回の電源遮断時に正常に電断割込処理(メイン)が行われていれば、RAMパリティが0になるはずであるので、Sa9のステップにおいてRAMパリティが0でなければ、RAM41cに格納されているデータが正常ではなく、この場合には、Sa13のステップに進む。
一方、Sa9のステップにおいてRAMパリティが0であれば、更に破壊診断用データが正常か否かを判定する(Sa10)。後述のように前回の電源遮断時に正常に電断割込処理(メイン)が行われていれば、破壊診断用データが設定されているはずであり、Sa10のステップにおいて破壊診断用データが正常でない場合(破壊診断用データが電断時に格納される5A(H)以外の場合)には、RAM41cのデータが正常ではなく、Sa13のステップに進む。
Sa10のステップにおいて破壊診断用データが正常であると判定した場合には、RAM41cのデータは正常であるので、破壊診断用データをクリアし(Sa11)、RAM41cのデータが正常である旨を示すRAM正常フラグをRAM41cに設定し(Sa12)、Sa13のステップに進む。
Sa13のステップでは、設定キースイッチ37がonか否かを判定し、設定キースイッチ37がonであれば、RAM41cの格納領域のうち、使用中スタック領域を除く全ての格納領域を初期化する初期化1を実行する(Sa14)。その後、割込を許可し(Sa15)、設定値を変更可能な設定変更状態に制御される設定変更処理に移行し(Sa16)、新たに設定値が設定されることにより設定変更処理が終了した後、ゲーム処理に移行する。
Sa13のステップにおいて設定キースイッチ37がoffであれば、RAM正常フラグの設定の有無に基づいてRAM41cのデータが正常か否かを判定し(Sa17)、RAM41cのデータが正常でないと判定された場合には、Sa14のステップと同様の初期化1を実行してRAM41cの格納領域のうち、使用中スタック領域を除く全ての格納領域を初期化し(Sa18)、割込を許可する(Sa19)。そして、RAM異常を示すエラーコードを設定し(Sa20)、エラー処理、すなわちRAM異常エラー状態に移行する。RAM異常エラーは、通常のエラーと異なり、新たに設定値が設定されるまでゲームを進行可能な状態には復帰することがない。
Sa17のステップにおいてRAM41cのデータが正常であると判定された場合には、RAM41cの非保存ワーク、未使用領域及び未使用スタック領域を初期化する初期化3を行う(Sa21)。その後、スタックポインタを電断前の状態に復帰し(Sa22)、パラレル入力ポート511に入力された各種スイッチ類等の検出信号の入力状態が格納される入力バッファを初期化する(Sa23)。
次いで、電断前の状態において停止操作が有効であったか否かをRAM41cのデータに基づいて判定する(Sa24)。Sa24のステップにおいて、電断前の状態において停止操作が有効であったと判定された場合には、停止操作を一時的に無効化するための無効化フラグをRAM41cに設定し(Sa25)、電断前の状態で有効な状態であった停止操作の受付を無効化する(Sa26)。
そして、Sa26のステップにおいて停止操作の受付を無効化した後、及びSa24のステップにおいて電断前の状態において停止操作が有効でなかったと判定された場合には、パラレル出力ポート513の出力状態を電断前の制御状態に復帰し(Sa27)、各レジスタを電断前の状態、すなわちスタックに保存されている状態に復帰し(Sa28)、割込を許可して(Sa29)、電断前の最後に実行していたゲーム処理における処理に戻る。この際、電断前の状態で、リールモータを駆動する制御を行っていた場合には、電断時の励磁パターン、かつ電断時の励磁状態からリールモータを駆動する制御を再開する。
このように起動処理(メイン)では、スロットマシン1の電源が投入された際に、電断前の制御状態に復帰可能な場合には、電断前の制御状態に復帰する。特に、電断前の状態で、リールモータを駆動する制御を行っていた場合には、電断時の励磁パターン、かつ電断時の励磁状態からリールモータを駆動する制御を再開する。一方、電断前の制御状態において停止操作が有効であったか否かを特定し、電断前の制御状態において停止操作が有効であった場合には、電断前の制御状態において有効であった停止操作を一時的に無効化するための無効化フラグを設定することで、電断前の制御状態において停止操作が有効であった停止操作の受付を無効化するようになっている。
図24は、メイン制御部41が実行するゲーム処理の内容を示すフローチャートである。
ゲーム処理では、BET処理(Sd1)、内部抽選処理(Sd2)、リール回転処理(Sd3)、入賞判定処理(Sd4)、払出処理(Sd5)、ゲーム終了時処理(Sd6)が順に実行され、ゲーム終了時処理が終了すると再びBET処理から順に実行される。
Sd1のステップにおけるBET処理では、賭数を設定可能な状態で待機し、遊技状態に応じた規定数の賭数が設定され、スタートスイッチ7が操作された時点でゲームを開始させる処理を実行する。
Sd2のステップにおける内部抽選処理では、Sd1のステップにおけるスタートスイッチ7の検出時にラッチされた内部抽選用の乱数値に基づいて上記した各役への入賞を許容するかどうかを決定する処理を行う。この内部抽選処理では、それぞれの抽選結果に基づいて、RAM41cに当選フラグが設定される。
Sd3のステップにおけるリール回転処理では、各リール2L、2C、2Rを回転させる処理、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことに応じて対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる処理を実行する。
Sd4のステップにおける入賞判定処理では、Sd3のステップにおいて全てのリール2L、2C、2Rの回転が停止したと判定した時点で、各リール2L、2C、2Rに導出された表示結果に応じて入賞が発生したか否かを判定する処理を実行する。
Sd5のステップにおける払出処理では、Sd4のステップにおいて入賞の発生が判定された場合に、その入賞に応じた払出枚数に基づいてクレジットの加算並びにメダルの払出等の処理を行う。
Sd6のステップにおけるゲーム終了時処理では、次のゲームに備えて遊技状態を設定する処理を実行する。
次に、メイン制御部41が上述のゲーム処理のSd3のステップにおいて実行するリール回転処理の制御内容について図25に基づいて説明する。
リール回転処理では、まず、前のゲームのリール回転開始時点からウェイトタイム(本実施例では、約4.1秒)が経過したか否かを判定し(Si1)、ウェイトタイムが経過していなければ、ウェイトタイムが経過するまで待機する。
そして、Si1のステップにおいてウェイトタイムが経過していれば、ウェイトタイムを新たに設定し(Si2)、全リールについて停止制御テーブルを設定するテーブル設定処理を行う(Si3)。
Si3のステップにおけるテーブル設定処理が完了した後、各リールモータの回転開始時の設定を行い、上述のリール始動時のパターンで各リールモータを励磁させて各リールの回転を開始させる(Si4)。
そして、回転中の全リールについてリール基準位置が検出され、かつ定速回転に移行するか、リールの回転異常が検出されるまで待機する(Si5〜Si8、Si10〜Si11)。
Si5のステップでは、回転中のリールについてリールセンサ33L、33C、33Rの出力に基づいてリール基準位置が検出された否かを判定し、いずれかのリールのリール基準位置が検出された場合には、当該リールを再始動させる制御を行った回数を計数するリール再始動カウンタを初期化して0に戻す(Si6)。Si6のステップの後、リール基準位置が検出されたリールについて定速回転に移行したか否かを判定する(Si7)。定速回転に移行したか否かは、リール回転開始時からのステップ数が、定速回転へ移行するのに必要なステップ数以上であるか否かにより判定する。
Si7のステップにおいて定速回転に移行したと判定した場合には、回転中の全リールについてリール基準位置が検出されたか否かを判定し(Si8)、回転中の全リールについてリール基準位置が検出されていない場合には、Si5のステップに戻り、回転中の全リールについてリール基準位置が検出されている場合、すなわち回転中の全リールについてリール基準位置が検出され、かつ定速回転に移行している場合には、停止操作の受付を有効化する(Si9)。
Si5のステップにおいて、リール基準位置が検出されなかった場合には、回転中のリール毎に回転開始または前回リール基準位置が検出されてからのステップ数が所定ステップ数(本実施例では、400ステップであり、リールが1周するために要する336ステップよりも大きな値に設定されている。)以下か否かを判定し(Si10)、いずれかのリールについてリール基準位置が検出されずに回転開始または前回リール基準位置が検出されてからのステップ数が所定ステップ数を超えた場合には、リールの回転異常として、該当するリールのリール再始動カウンタが3未満か否かを判定する(Si11)。
Si11のステップにおいて、リール再始動カウンタが3未満である場合には、リール基準位置が検出されることなく回転開始または前回リール基準位置が検出されてからのステップ数が所定ステップ数を超えたリールのリールモータについては、その時点での励磁パターンを一旦クリアしてリール始動時の励磁パターンを新たに設定することで、Si4のステップと同様にリール始動時の励磁パターンでリールモータの励磁状態を変化させて当該リールを再始動させる(Si12)とともに、当該リールのリール再始動カウンタに1加算して、Si5のステップに戻る。その後、再始動されたリールが正常に回転された場合には、Si5においてリール基準位置が検出されることとなる。
また、Si5のステップでは、複数のリールが回転中である場合には、各リールについてリール基準位置が検出されたか否かを判定し、Si10のステップにおいてリール基準位置が検出されなかったリールについて、順次ステップ数が所定ステップ数以下か否かを判定して、回転開始または前回リール基準位置が検出されてからのステップ数が所定ステップ数を超えた場合には、他のリールについてリール基準位置が検出されることなく回転開始または前回リール基準位置が検出されてからのステップ数が所定ステップ数を超えたか否かに関わらず、Si12のステップにおいて当該リールから順次リール始動時の励磁パターンでリールモータの励磁状態を変化させて再始動の制御を行う。一方で、Si12のステップにて再始動されたリールが正常に回転されなかった場合には、Si5においてリール基準位置が検出されることがなく、当該リールを再始動させる制御(Si12)及びリール再始動カウンタに1加算する制御(Si13)を繰り返し行う。そして、Si11のステップにおいてリール再始動カウンタが3以上となった場合、すなわち同一のリールについてリールを再始動させる制御が3回繰り返し実行されたものの当該リールが正常に回転されなかった場合には、全てのリールの回転を停止させて(Si25)、リール回転エラーを示すコード設定し(Si26)、ゲームを進行させないように不能化するエラー状態に制御し(Si32)。その後、所定のクリア操作により当該エラー状態が解除されると、再びSi4のステップに戻り、リールの回転を再開させる。
Si9のステップにおいて停止操作の受付が有効化されると、回転中のリールについて停止操作が検出されるか、リールの回転異常等が検出されるまで待機する(Si14〜16、Si19〜Si20、Si23、Si24)。
Si14のステップにおいて、回転中のリールの停止操作が検出されなかった場合には、回転中のリールについてリール基準位置が検出されたか否かを判定し(Si15)、回転中のいずれかのリールのリール基準位置が検出されなかった場合には、前回リール基準位置が検出されてからのステップ数が所定ステップ数以下であるか否かを判定し(Si23)、リール基準位置が検出されることなく前回リール基準位置が検出されてからのステップ数が所定ステップ数を超えた場合には、回転中の全てのリールの停止操作の受付を無効化したうえで(Si24)、Si12のステップに戻り、当該リールを再始動させる。
また、Si15のステップでは、複数のリールが回転中である場合には、各リールについてリール基準位置が検出されたか否かを判定し、Si23のステップにおいてリール基準位置が検出されなかったリールについて、順次ステップ数が所定ステップ数以下か否かを判定して、前回リール基準位置が検出されてからのステップ数が所定ステップ数を超えた場合には、他のリールについてリール基準位置が検出されることなく前回リール基準位置が検出されてからのステップ数が所定ステップ数を超えたか否かに関わらず、Si12のステップにおいて当該リールから順次リール始動時の励磁パターンでリールモータの励磁状態を変化させて再始動の制御を行う。
その後、回転中の全リールについてリール基準位置が検出され、かつ定速回転に移行している場合には、停止操作の受付を有効化された場合には、再び回転中のリールについて停止操作が検出されるか、リールの回転異常等が検出されるまで待機する(Si14〜16、Si19〜Si20、Si23、Si24)。一方、リールを再始動させる制御が3回繰り返し実行されたものの当該リールが正常に回転されなかった場合には、全てのリールの回転を停止させて(Si25)、リール回転エラーを示すコード設定し(Si26)、エラー状態に制御し(Si32)。その後、所定のクリア操作により当該エラー状態が解除されると、再びSi4のステップに戻り、リールの回転を再開させる。
Si18のステップにおいては回転中投入エラー(リール回転中、すなわちメダルの投入が許可されている期間以外で、メダルの投入を検出した場合に判定されるエラー)が発生したか否かを判定し、Si19のステップにおいては回転中払出エラー(リール回転中、すなわちメダルの払出が許可されている期間以外で、メダルの払出を検出した場合に判定されるエラー)が発生したか否かを判定し、Si19、Si20のステップにおいていずれのエラーの発生も判定されなければ、Si14のステップに戻る。
Si19のステップにおいて回転中投入エラーの発生が判定された場合、またはSi20のステップにおいて回転中払出エラーが判定された場合には、リールの回転を一時的に停止し(Si21)、リール回転中投入・払出エラーを示すエラーコードをレジスタに設定し(Si22)、エラー状態に制御し(Si32)。その後、所定のクリア操作により当該エラー状態が解除されると、再びSi4のステップに戻り、リールの回転を再開させる。
Si15のステップにおいて、いずれかのリールのリール基準位置が検出された場合には、RAM41cを参照して上述の起動処理(メイン)により無効化フラグが設定されているか否かを判定し(Si16)、無効化フラグが設定されている場合には、回転中の全てのリールについてリール基準位置が検出されるか、リールの回転異常が検出されるまで待機し(Si15〜Si17、Si23)、Si17のステップにおいて回転中の全てのリールについてリール基準位置が検出された場合には、回転中のリールに対応する停止操作を有効化し(Si18)、上述の無効化フラグをクリアする。
一方、Si15のステップにおいて回転中のいずれかのリールのリール基準位置が検出されなかった場合には、前回リール基準位置が検出されてからのステップ数が所定ステップ数以下であるか否かを判定し(Si23)、リール基準位置が検出されることなく前回リール基準位置が検出されてからのステップ数が所定ステップ数を超えた場合には、回転中の全てのリールの停止操作の受付を無効化したうえで(Si24)、Si12のステップに戻り、当該リールを再始動させる。その後、回転中の全リールについてリール基準位置が検出され、かつ定速回転に移行して停止操作の受付を有効化された場合には、再び回転中のリールについて停止操作が検出されるか、リールの回転異常等が検出されるまで待機する(Si14〜16、Si19〜Si20、Si23、Si24)。一方、リールを再始動させる制御が3回繰り返し実行されたものの当該リールが正常に回転されなかった場合には、全てのリールの回転を停止させて(Si25)、リール回転エラーを示すコード設定し(Si26)、エラー状態に制御し(Si32)。その後、所定のクリア操作により当該エラー状態が解除されると、再びSi4のステップに戻り、リールの回転を再開させる。
また、Si14のステップにおいて、いずれかのリールの停止操作が検出された場合には、停止操作に対応するリールのリールモータにおける、その時点のリール基準位置からのステップ数(停止操作位置となるステップ数)を取得し、停止操作位置をRAM41cに設定して(Si27)、当該リールの停止操作の受付を無効化し(Si28)、停止操作に対応するリールの回転が停止するまで待機する(Si29)。
そして、停止操作に対応するリールの回転が停止すると、全てのリールが停止したか否かを判定し(Si30)、全てのリールが停止していなければ、テーブル設定処理を実行し、回転中のリール毎に停止制御テーブルを再度設定したうえで(Si31)、Si14のステップに戻り、全てのリールが停止していれば、リール回転処理を終了して、ゲーム処理の制御(図24のフローチャート)に復帰する。
このように、本実施例のリール回転処理では、リールの回転を開始させた後、全てのリールについてリール基準位置が検出され、かつ定速回転に移行することでリールの停止操作の受付を有効化する。一方、停止操作の受付が有効化される前に、いずれかのリールについてリール基準位置が検出されることなく、回転開始または前回リール基準位置が検出されてからのステップ数が所定ステップ数を超えた場合には、当該リールについてリール始動時の励磁パターンによりリールモータの励磁状態を再度変化させることでリールを再始動させる再始動制御を行い、3回にわたり再始動制御を行っても、回転開始からのステップ数が所定ステップ数以内でリール基準位置が検出されない場合には、リールの回転を停止し、エラー状態に制御して遊技の進行を不能化する。
また、停止操作の受付が有効化された後、いずれかのリールについてリール基準位置が検出されることなく、前回リール基準位置が検出されてからのステップ数が所定ステップ数を超えた場合には、全てのリールの停止操作の受付を無効化し、当該リールを再始動させる再始動制御を行い、その結果、当該リールについてリール基準位置が検出され、かつ定速回転に移行することでリールの停止操作の受付を有効化する。一方で、3回にわたり再始動制御を行っても、回転開始からのステップ数が所定ステップ数以内でリール基準位置が検出されない場合には、リールの回転を停止し、エラー状態に制御して遊技の進行を不能化する。
また、停止操作の受付が有効化された状態で、電断して復帰した場合には、全リールのリール基準位置が検出されるまで待機し、全リールのリール基準位置が検出された場合には、停止操作の受付を有効化する。また、いずれかのリールについてリール基準位置が検出されることなく、前回リール基準位置が検出されてからのステップ数が所定ステップ数を超えた場合には、全てのリールの停止操作の受付を無効化し、当該リールを再始動させる再始動制御を行い、その結果、当該リールについてリール基準位置が検出され、かつ定速回転に移行することでリールの停止操作の受付を有効化する。一方で、3回にわたり再始動制御を行っても、回転開始からのステップ数が所定ステップ数以内でリール基準位置が検出されない場合には、リールの回転を停止し、エラー状態に制御して遊技の進行を不能化する。
また、複数のリールが回転中である状態において、いずれかのリールについて回転開始または前回リール基準位置が検出されてからのステップ数が所定ステップ数を超えた場合には、他のリールについてリール基準位置が検出されることなく前回リール基準位置が検出されてからのステップ数が所定ステップ数を超えたか否かに関わらず、当該リールから順次リール始動時の励磁パターンでリールモータの励磁状態を変化させてリールの回転を開始させるようになっている。
次に、メイン制御部41により実行される電断処理(メイン)の制御内容について図26に基づいて説明する。
メイン制御部41は、上述の起動処理(メイン)が実行された後、後述のゲーム処理を実行し、当該ゲーム処理を実行している間に、タイマ割込処理(メイン)において電断を検出したことに応じて電断処理(メイン)を実行する。
電断処理(メイン)においては、まず、使用している可能性がある全てのレジスタをスタック領域に退避する(Sm1)。
次いで、破壊診断用データ(本実施例では、5A(H))をセットして(Sm2)、パラレル出力ポート513を初期化する(Sm3)。次いでRAM41cの全ての格納領域(未使用領域及び未使用スタック領域を含む)の排他的論理和が0になるようにRAMパリティ調整用データを計算してRAM41cにセットし(Sm4)、RAM41cへのアクセスを禁止し(Sm5)、ループ処理に入る。
ループ処理では、電圧低下信号の出力状況を監視した状態で待機する(Sm6)。この状態で、電圧低下信号が入力されなくなった場合に電圧の回復を判定し、起動処理(メイン)からプログラムをスタートさせる。一方、電圧低下信号が入力されたまま電圧が低下すると内部的に動作停止状態になる。
以上の処理によって、AC100Vの電力供給が停止される場合には、電断処理(メイン)が実行され、電断前のレジスタがスタック領域に退避されるとともに、RAM41cの内容も保持されるため、スロットマシン1への電力供給が再開された際に実行される起動処理(メイン)において、電断前の制御状態に復帰させることが可能となる。さらに電断前の制御状態において停止操作が有効であったか否も特定できるようになっている。
本実施例では、図27(a)に示すように、停止状態にある各リールモータをリール始動時の励磁パターンにより励磁状態を変化させることで、各リールの回転が開始され、リールが正常に回転している場合には、少なくとも1周することでリール基準位置が検出されることとなる。そして、回転中の全てのリールについて、リール基準位置が検出され、かつ定速回転パターン移行することにより、回転中のリールの停止操作の有効化条件が成立する。この有効化条件の成立に伴って、回転中のリールの停止操作の受付が有効化され、この状態でストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されることで、停止操作が有効に受け付けられて該当するリールの停止制御が行われることとなる。一方、図27(b)に示すように、停止状態にある各リールモータ32L、32C、32の回転を開始させた後、いずれか少なくとも1つのリールについて、リール基準位置が検出されることなく、回転開始または前回リール基準位置が検出されてからのステップ数がリール1周分を超える所定ステップ数を超えた場合には、当該リールが回転異常の状態であると判断され、該当リールについては、再度、リール始動時の励磁パターンでリールモータの励磁状態を変化させてリールの回転が再始動させる再始動制御が行われる。そして、再度リール始動時の励磁パターンでリールモータの励磁状態の変化を開始させてからのステップ数が所定のステップ数以内にリール基準位置が検出され、全てのリールについて、リール基準位置が検出され、かつ定速回転に移行することにより、回転中のリールの停止操作の有効化条件が成立して、停止操作の受付が有効化されることとなる。
また、図28に示すように、停止操作の受付が有効化された状態において、リールが正常に回転しなくなり、回転中のリールについてリール基準位置が検出されることなく、前回リール基準位置が検出されてからのステップ数が所定ステップ数を超えた場合には、当該リールが回転異常の状態であると判断され、全てのリールについて停止操作の受付が無効化されて、リール基準位置が検出されないリールについては、再度、リール始動時の励磁パターンからリールモータの励磁状態を変化させることで、当該リールの回転が再始動される。そして、再度リール始動時の励磁パターンによりリールモータの励磁状態の変化を開始させてから所定ステップ数以内にリール基準位置が検出され、全てのリールについて、リール基準位置が検出され、かつ定速回転に移行することにより、回転中のリールの停止操作の有効化条件が成立して、回転中のリールの受付が有効化されることとなる。
また、図29に示すように、停止操作の受付が有効化された状態において、リールが正常に回転しなくなり、当該リールのリール基準位置が検出されることなく、当該リールのリールモータの励磁状態を変化させるステップ数が所定ステップ数を超えた場合には、当該リールが回転異常の状態であると判断され、全てのリールについて停止操作の受付が無効化され、リール基準位置が検出されないリールについては、再度、リール始動時の励磁パターンでリールモータの励磁状態を変化させることで、当該リールの回転が再始動されることとなる。そして、当該リールについて連続して最大3回、再始動させたにもかかわらず、所定ステップ数以内にリール基準位置が検出されなかった場合には、回転中の全てのリールが停止されるとともにエラー制御を開始して、ゲームの進行を不能化させる。
また、図30(a)に示すように、停止操作の受付が有効な状態で生じた電断から復帰した際には、電断時の励磁パターンであり、かつ電断時の励磁状態から復帰することとなるが、電断復帰時から停止操作の受付が無効となる。その後、リールが正常に回転されて、回転中の全てのリールについて前回リール基準位置が検出されてからの所定ステップ数以内にリール基準位置が検出されることにより、回転中のリールの停止操作の有効化条件が成立する。この有効化条件の成立に伴って、回転中のリールの停止操作の受付が有効化され、この状態でストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されることで、停止操作が有効に受け付けられて該当するリールの停止制御が行われることとなる。一方、図30(b)に示すように、リールモータのトルクが足りず、リールが正常に回転しない場合等、いずれかのリールについてリール基準位置が検出されることなく、前回リール基準位置が検出されてからのステップ数が所定ステップ数を超えた場合には、当該リールが回転異常の状態であると判断され、該当リールについては、再度、リール始動時の励磁パターンでリールモータの励磁状態を変化させられることで、リールの回転が再始動される。そして、全てのリールについて、リール基準位置が検出され、かつ定速回転に移行することにより、回転中のリールの停止操作の有効化条件が成立して、回転中のリールの受付が有効化されることとなる。
また、複数のリールが回転中である状態において、いずれかのリールについて回転開始または前回リール基準位置が検出されてからのステップ数が所定ステップ数を超えた場合には、他のリールについてリール基準位置が検出されることなく前回リール基準位置が検出されてからのステップ数が所定ステップ数を超えたか否かに関わらず、当該リールから順次リールが再始動されるようになっており、例えば、複数のリールについて、異なるタイミングでリールの回転異常が生じた場合でも、後に回転異常が判断されたリールの再始動を待たずに、先に回転異常が判断されたリールから順次再始動されることとなる。
本実施例のメイン制御部41は、リールの回転が開始された後、回転中の全てのリールについてリール基準位置及び定速回転が検出されることで停止操作の有効化条件が成立したときに、ストップスイッチ8L、8C、8Rによる回転中のリールの停止操作を受け付ける停止操作が有効な状態となる一方で、リールの回転が開始された後、リール基準位置が検出されることなく、回転開始または前回リール基準位置が検出されてからのステップ数が1周分を超える所定ステップ数を超えた場合には、リールの回転異常と判断されるようになっている。
このような構成において、リールの回転異常が1度でも生じた場合に、リールの回転異常と判断して、エラー状態として遊技の進行を不能化してしまうと、一時的にリールの回転が滞ったのみで、その後正常回転させることが可能となる状況でも、遊技の進行が不能化されてしまうこととなり、遊技を円滑に進行させることに支障をきたすという問題がある。
これに対して、本実施例では、リールの回転が開始された後、回転中の全てのリールについてリール基準位置が検出され、かつ定速回転に移行しており、停止操作の有効化条件が成立した状況において、リールの回転異常と判断されたときに、リール始動時の励磁パターンによりリールモータの励磁状態を再度変化させることでリールを再始動させる再始動制御を行うので、回転異常と判定される度に、遊技の進行が不能化されることがなく、遊技を円滑に進行させることができる。
また、回転異常と判断されてから、再始動制御を行った後に停止操作の有効化条件が成立するまでの期間においては停止操作の受付を無効化するので、リールの回転が正常でない状況でリールの停止制御が実行されてしまうことを防止できる。
また、本実施例では、停止操作の有効化条件が成立した状態で電断が生じて電力供給が停止された後、電力供給が再開されて電断から復帰したときに、電断前の制御状態からリールモータの励磁状態を変化させる制御を再開することとなるが、その後、リール基準位置が検出されることで正常回転が特定された場合には、そのときから停止操作の受付を有効化するため、瞬停などが発生しても、回転中のリールについて正常回転が維持されていれば、電力供給が再開されて直ぐに遊技を進行させることが可能となる。
また、停止操作の有効化条件が成立した状態で電力供給が停止された後、電力供給が再開されたときに、リールを回転させるためのトルクが足りず、リールが回転されないために回転異常と判定されても、当該リールについて再始動制御が行われ、すぐに遊技の進行が不能化されることがないため、遊技を円滑に進行させることができる。
また、このような場合には、電力供給が再開されたときから、リールの回転異常と判定されて再始動制御が行われた後に、回転中の全てのリールについてリール基準位置が検出され、かつ定速回転に移行することで有効化条件が成立するまでの期間においては、停止操作の受付を無効化するので、電力供給が再開した後、リールが正常回転であるかが不明な状況においてリールの停止制御が実行されてしまうことを防止できる。
また、本実施例では、リール基準位置が検出され、かつリールの回転が定速回転に移行することで、停止操作の有効化条件が成立したと判断するようになっており、リールが定速回転に到達していないにも関わらず、停止操作により回転中のリールの停止制御が実行されてしまうことを防止できる。
また、本実施例では、始動時の励磁パターンでリールモータの励磁状態を変化させる再始動制御の後、リール基準位置が検出されず、停止操作の有効化条件が成立しない場合に、再始動制御を繰り返し実施し、再始動制御を所定回数(本実施例では3回)行っても停止操作の有効化条件が成立しない場合に、エラー状態に制御して遊技を不能化するようになっており、再始動制御によってもリールが正常回転とならない場合、すなわち再始動制御では、問題を解決できない状況であれば、遊技を不能化させることができる。
また、本実施例では、停止操作の有効化条件が成立した状態で複数のリールにおいて異なるタイミングで回転異常が判定された場合に、回転異常が判定されたリールから順次再始動制御を行うようになっており、複数のリールにおいて異なるタイミングで回転異常が判定された場合でも、各リールを極力早い段階で正常回転とすることができる。
尚、本実施例では、メイン制御部41が、停止操作の有効化条件が成立した状態で複数のリールにおいて異なるタイミングで回転異常が判定された場合に、回転異常が判定されたリールから順次再始動制御を行う構成であるが、例えば、いずれかのリールの回転異常が判定された場合に、残りのリールの回転異常が判定され得る期間(所定ステップ数分の期間)が経過するまで、再始動制御を遅延させる構成、すなわち停止操作の有効化条件が成立した状態で複数のリールにおいて異なるタイミングで回転異常が判定された場合に、最も早く回転異常が判定されたリールの再始動制御を、最も遅く回転異常が判定されたリールの再始動制御まで遅延させる構成としても良く、このような構成とすることで、複数のリールにおいて異なるタイミングで回転異常が判定された場合にも、回転異常が判定された複数のリールを同じタイミングで再始動させることができるので、再始動時の見栄えが良くなる。
また、本実施例では、リール基準位置が検出されることなく、回転開始または前回リール基準位置が検出されてからのステップ数がリール1周を超える所定ステップ数(400ステップ)を超えた場合に、リールの回転異常を特定する構成であるが、当該所定ステップ数は、リールが1周するために要するステップ数よりも大きな値、すなわち、リールが正常回転している場合にリール基準位置が検出されるまでに要するステップ数よりも大きな値であれば良い。
また、本実施例では、リール基準位置が検出されることなく、回転開始または前回リール基準位置が検出されてからのステップ数が所定ステップ数を超えた場合に、当該リールを再始動させる制御を所定回数(本実施例では3回)行っても停止操作の有効化条件が成立しない場合に、リール回転異常と判定して遊技を不能化する構成であるが、停止操作の有効化条件が成立しない場合に、リールを再始動させる制御を少なくとも1回以上行う構成であれば、頻繁に遊技が不能化されることを防止することができる。
また、本実施例では、回転開始後、リール基準位置が検出され、かつ定速回転に移行することで停止操作の受付が有効化される構成であるが、少なくともリール基準位置が検出されることで停止操作の受付が有効化される構成であれば良い。
また、本実施例では、リール回転開始時からのステップ数が、定速回転へ移行するのに必要なステップ数以上であるか否かにより定速回転に移行したか否かを判定する構成であるが、リール基準位置が検出され、次回リール基準位置が検出されるまでのステップ数または時間に基づいて一定速度を満たすか否かを判定することにより、定速回転に移行したか否かを判定する構成としても良い。
本実施例のサブ制御部91は、BB、RBまたはARTに当選した可能性を複数のゲーム(本実施例では、3ゲーム)にわたり示唆するとともに、最終的にBB、RBまたはARTに当選したか否かを報知する連続演出を実行可能であり、所定の抽選条件が成立する毎(BB、RBまたはARTが当選する可能性のある強チェリー、弱チェリー、スイカが当選する毎)に、連続演出を実行するか否か及び実行する連続演出の演出パターン、連続演出の開始時期を決定する連続演出抽選を実行し、いずれかの演出パターンの連続演出が当選した場合に、当選した演出パターンでの連続演出を連続演出抽選により決定された時期に実行する。連続演出の開始時期は、ARTに当選している場合には、前兆期間の残りゲーム数が連続演出のゲーム数となる時期、すなわち前兆期間の終了時に連続演出が終了することとなる時期に決定され、BBまたはRBに当選している場合、BB、RB及びARTのいずれにも当選していない場合には、一定のゲーム数の範囲でランダムに決定されたゲーム数後の時期に決定される。
サブ制御部91は、連続演出の演出パターンとして、BB、RBまたはARTに当選した可能性を複数ゲームにわたり示唆した後、後述する操作要求演出のパターン1を経て演出用スイッチ56が操作されることで、BB、RBまたはARTに当選したか否かを報知する演出パターンA−1、後述する操作要求演出のパターン2を経て演出用スイッチ56が操作されることで、BB、RBまたはARTに当選したか否かを報知する演出パターンA−2(以下では、演出パターンA−1、A−2を区別する必要のない場合には単に演出パターンAとする)、複数ゲームにわたりBB、RBまたはARTに当選した可能性を示唆した後、後述する操作要求演出のパターン3を経て演出用スイッチ56が操作されることでBB、RBまたはARTに当選したか否かを報知する演出パターンB、BB、RBまたはARTに当選した可能性を複数ゲームにわたり示唆した後、操作要求演出のパターン1、2、3のいずれをも経ずにBB、RBまたはARTに当選したか否かを報知する演出パターンCを実行可能である。
連続演出抽選では、BB、RBまたはARTに当選している場合の方が当選していない場合よりも連続演出の当選確率が高く、BB、RBまたはARTに当選している場合の方が当選していない場合よりも演出パターンA〜Cのうち演出パターンA、B、すなわち操作要求演出を経て演出用スイッチ56が操作されることでBB、RBまたはARTに当選したか否かを報知する演出パターンが当選する比率が高く、BB、RBまたはARTに当選している場合の方が当選していない場合よりも演出パターンA−1、A−2のうち演出パターンA−2、すなわち操作要求演出のパターン2を経て演出用スイッチ56が操作されることでBB、RBまたはARTに当選したか否かを報知する演出パターンが当選する比率が高くなっている。
また、連続演出抽選では、RBよりも遊技者にとって有利なBBに当選している場合の方がRBに当選している場合よりも演出パターンA〜Cのうち演出パターンA、B、すなわち操作要求演出を経て演出用スイッチ56が操作されることでBB、RBまたはARTに当選したか否かを報知する演出パターンが当選する比率が高く、BBに当選している場合の方がRBに当選している場合よりも演出パターンA−1、A−2のうち演出パターンA−2、すなわち操作要求演出のパターン2を経て演出用スイッチ56が操作されることでBB、RBまたはARTに当選したか否かを報知する演出パターンが当選する比率が高くなっている。
また、連続演出抽選では、BB、RBよりも遊技者にとって有利なARTに当選している場合の方がBBまたはRBに当選している場合よりも演出パターンA〜Cのうち演出パターンA、B、すなわち操作要求演出を経て演出用スイッチ56が操作されることでBB、RBまたはARTに当選したか否かを報知する演出パターンが当選する比率が高く、ARTに当選している場合の方がBBまたはRBに当選している場合よりも演出パターンA−1、A−2のうち演出パターンA−2、すなわち操作要求演出のパターン2を経て演出用スイッチ56が操作されることでBB、RBまたはARTに当選したか否かを報知する演出パターンが当選する比率が高くなっている。
また、サブ制御部91は、後述する操作要求演出のパターン4を経て演出用スイッチ56が操作されることでBB、RBまたはARTが当選している可能性を示唆する可能性示唆演出を実行可能であり、抽選条件が成立する毎(BB、RBまたはARTが当選する可能性のある強チェリー、弱チェリー、スイカが当選する毎)に、可能性示唆演出を実行するか否か及び実行する可能性示唆演出の演出パターン、実行するタイミングを決定する可能性示唆演出抽選を実行し、可能性示唆演出抽選にていずれかの演出パターンの可能性示唆演出が当選した場合には、当選した演出パターンの可能性示唆演出を実行する。
サブ制御部91は、可能性示唆演出の演出パターンとして、操作要求演出のパターン4を経て演出用スイッチ56が操作されることでBB、RBまたはARTに当選している可能性が高い旨を示唆する演出パターンa、操作要求演出のパターン4を経て演出用スイッチ56が操作されることでBB、RBまたはARTに当選している可能性を示唆するが、演出パターンaよりは低い旨を示唆する演出パターンbを実行可能である。
可能性示唆演出抽選では、BB、RBまたはARTに当選している場合の方が当選していない場合よりも可能性示唆演出の当選確率が高く、BB、RBまたはARTに当選している場合の方が当選していない場合よりも演出パターンa、bのうち演出パターンaが当選する比率が高く、RBよりも遊技者にとって有利なBBに当選している場合の方がRBに当選している場合よりも演出パターンa、bのうち演出パターンaが当選する比率が高く、BB、RBよりも遊技者にとって有利なARTに当選している場合の方がBBまたはRBに当選している場合よりも演出パターンa、bのうち演出パターンaが当選する比率が高くなっている。
以下に、本実施例のサブ制御部91が実行する連続演出、操作要求演出、可能性示唆演出の演出態様について図31〜35に基づいて説明する。
サブ制御部91は、連続演出抽選にて連続演出の演出パターンA〜Cのいずれかが当選すると該連続演出抽選後であって連続演出抽選にて決定された開始時期となるゲームから連続演出を開始させ、当該連続演出の最終ゲームにおいて第3停止操作が行われたとき以降に、演出パターンA〜Cに応じた演出態様により、BB、RBまたはARTに当選したか否かを報知する。
図31に示すように、連続演出の演出パターンAが連続演出抽選にて当選した場合には、サブ制御部91は、連続演出の最終ゲームにおいて、遊技者によりストップスイッチ8L、8C、8Rが操作される毎に、メイン制御部41から受信した1回目及び2回目の停止操作時コマンドに基づいて、遊技者により第1停止操作及び第2停止操作が行われたと判定し、さらに、3回目の停止操作時コマンドを受信したことに基づいて、第3停止操作が行われたか否かを判定して、第3停止操作が行われたと判定した場合には、第3停止操作によりストップスイッチがOFF状態からON状態に変化したと判定したとき、すなわち第3停止操作のストップスイッチが押下されたときに、操作要求演出のパターン1またはパターン2を開始させる。
操作要求演出のパターン1及びパターン2は、演出用スイッチ56の操作を要求する操作要求パートと、当該操作要求パートが実行される可能性を示唆する示唆パートとから構成され、示唆パートが実行された後に、操作要求パートが実行される。また、示唆パートは、第1部と、該第1部の後に実行される第2部とからなり、第1部の開始から第2部の最後まで実行するのに所定時間を要するようになっており、第3停止操作のストップスイッチが押下されたときに、操作要求演出のパターン1またはパターン2を開始されるとともに、示唆パートの第1部が開始されるようになっている。
図32(a)に示すように、示唆パートの第1部では、演出用スイッチ56を模した半透明の円形画像を液晶表示器51に徐々に表示させ(いわゆるフェードイン効果)、複数の円形画像が画面中央付近に集合していく映像を表示させる。そして、この第1部に続く第2部では、図32(b)に示すように、第1部で表示させた複数の円形画像を、画面中央付近で表示させ続ける。
また、サブ制御部91は、操作要求演出のパターン1またはパターン2の開始に伴って、RAM91cに設けられている操作時間カウンタにより、操作要求演出が開始されてからの時間の計時を開始する。そして、操作時間カウンタに基づいて示唆パートの第1部が開始されてから所定時間が経過したと判断されるまで、すなわち示唆パートの第2部が最後まで実行されるまで待機する。
この状態で、遊技者により第3停止リールを停止させるために押下されたストップスイッチが離されたことで、メイン制御部41により遊技終了コマンドがサブ制御部91に対して送信され、サブ制御部91が当該遊技終了コマンドを受信したときに、サブ制御部91は、操作時間カウンタに基づいて所定時間が経過する前に、遊技終了コマンドを受信したか否か、すなわち、示唆パートを構成する第1部が開始されてから第2部の最後まで実行されるのに要する所定時間が経過する前に、第3停止操作のストップスイッチが押下されている状態から離された状態、すなわち当該ストップスイッチがON状態からOFF状態となったか否かを判定する。
図31(a)に示すように、操作時間カウンタに基づいて所定時間が経過する前に、第3停止操作のストップスイッチがON状態からOFF状態となったと判定した場合には、操作時間カウンタに基づいて所定時間が経過するまで待機し、操作時間カウンタに基づいて所定時間が経過したとき、すなわち示唆パートの第2部を最後まで実行させた時点で、演出用スイッチ56の操作を要求する操作要求パートを開始させるとともに、演出用スイッチ56の操作受付を有効化し、遊技者により演出用スイッチ56が操作されるまで待機する。
一方、図31(b)に示すように、操作時間カウンタに基づいて所定時間が経過する前に、第3停止操作のストップスイッチがON状態からOFF状態となったと判定されなかった場合、すなわち操作時間カウンタに基づいて所定時間が経過したときに、未だに遊技終了コマンドを受信しておらず、遊技者による第3停止操作のストップスイッチの押下が続き、第3停止操作のストップスイッチがON状態であると判定した場合には、示唆パートの第1部を実行した後、第2部を繰り返しループして実行させる。そして、遊技終了コマンドを受信して、第3停止操作のストップスイッチが遊技者により離されてON状態からOFF状態となったと判定したときに、操作要求パートを開始させるとともに、演出用スイッチ56の操作受付を有効化し、遊技者により演出用スイッチ56が操作されるまで待機する。
尚、演出用スイッチ56の操作受付は、操作要求演出の操作要求パートが開始されて、演出用スイッチ56の操作が促されているときに有効であれば良く、操作要求演出の操作要求パートを開始させるとともに演出用スイッチ56の操作受付を有効化する構成であっても良いし、操作要求演出の操作要求パートを開始させる前、例えば、操作要求演出の示唆パートの開始時や示唆パートの実行中に演出用スイッチ56の操作受付を有効化する構成でも良く、操作要求パートを開始させた後、遊技者により演出用スイッチ56が操作されるまでに有効化される構成としても良い。
図32(c)に示すように、操作要求演出のパターン1における操作要求パートでは、示唆パートで表示させた演出用スイッチ56を模した複数の円形画像を、1つの演出用スイッチ56の画像に変化させ、演出用スイッチ56の画像とともに演出用スイッチ56の操作を要求するメッセージ(本実施例では、図中の「押せ!」のメッセージ)、演出用スイッチ56の操作を要求する旨を示す画像(本実施例では、矢印画像)を表示させることで、遊技者に対して演出用スイッチ56の操作を促す。一方、操作要求演出のパターン2における操作要求パートでは、操作要求演出のパターン1における操作要求パートとは異なる態様で、遊技者に対して演出用スイッチ56の操作を促す。具体的には、図33(d)に示すように、演出用スイッチ56の画像、演出用スイッチ56の操作を要求するメッセージ、演出用スイッチ56の操作を要求する旨を示す画像を、操作要求演出のパターン1における操作要求パートにて表示する場合よりも大きく表示させるようになっている。
前述のようにBB、RBまたはARTに当選している場合の方が当選していない場合よりも演出パターンA−1、A−2のうち演出パターンA−2、すなわち操作要求演出のパターン2を経て演出用スイッチ56が操作されることでBB、RBまたはARTに当選したか否かを報知する演出パターンが当選する比率が高く、BBに当選している場合の方がRBに当選している場合よりも演出パターンA−1、A−2のうち演出パターンA−2、すなわち操作要求演出のパターン2を経て演出用スイッチ56が操作されることでBB、RBまたはARTに当選したか否かを報知する演出パターンが当選する比率が高く、ARTに当選している場合の方がBBまたはRBに当選している場合よりも演出パターンA−1、A−2のうち演出パターンA−2、すなわち操作要求演出のパターン2を経て演出用スイッチ56が操作されることでBB、RBまたはARTに当選したか否かを報知する演出パターンが当選する比率が高くなっており、演出用スイッチ56の操作を要求する旨を示す画像が、操作要求演出のパターン1における操作要求パートにて表示する場合よりも大きく表示されることで、遊技者にとって有利な状況である可能性が高い旨を示唆するようになっている。
尚、操作要求演出のパターン2における操作要求パートは、操作要求演出のパターン1における操作要求パートとは異なる態様で実行される構成であれば、その態様によって遊技者にとって有利な状況である可能性の違いを示唆することが可能であり、演出用スイッチ56の画像の大きさ以外でも、演出用スイッチ56の画像の色や模様、背景画像の色や模様、またはそれらの組合せが、操作要求演出のパターン1の操作要求パートと操作要求演出のパターン2の操作要求パートとで異なる態様とする構成としても良い。
また、例えば、演出用スイッチ56の画像の大きさ、演出用スイッチ56の画像の色や模様、背景画像の色や模様等の複数の要素の組合せにより、3種類以上の異なる有利度合いを示唆することが可能な構成としても良い。
さらにこのような構成では、例えば、演出用スイッチ56の画像の大きさが相対的に大きい場合に、相対的に小さい場合よりも有利度合いが高い状況が示唆される構成において、演出用スイッチ56の画像の大きさが相対的に大きい場合に、演出用スイッチ56の画像の大きさが相対的に小さい場合には適用されることのない特定の色や模様(例えば、桜柄)等が適用されることで、通常の色や模様等が適用された場合よりも有利度の高い状況が示唆される構成、すなわち第1の要素の違いによって異なる有利度合いを示唆する場合に、第1の要素で相対的に有利度合いの高い状況が示唆される場合に、第2の要素の違いによって異なる有利度合いが示唆される構成とすることで、より遊技者が注目している状況において遊技者の期待感を煽ることができる。
操作要求演出の操作要求パートを開始させた後、サブ制御部91は、演出用スイッチ56の受付けが有効である状態で、演出用スイッチ56が1回操作されたときに、BB、RBまたはARTが当選したか否かを報知する結果報知演出を開始する。
結果報知演出では、BB、RBまたはARTが当選している場合には、図32(d)に示すように、BB、RBまたはARTが当選した旨を示すメッセージ(本実施例では、「大当り」の文字)を液晶表示器51に表示することで、BB、RBまたはARTが当選した旨を報知し、BB、RBまたはARTが当選していなかった場合には、図32(e)に示すように、BB、RBまたはARTが当選しなかった旨を示すメッセージ(本実施例では、「残念…」の文字)を液晶表示器51に表示して、BB、RBまたはARTが非当選であったことを報知する。
尚、操作要求演出の操作要求パートを開始させた後、予め定められた待機時間が経過しても演出用スイッチ56が操作されなかった場合には、その時点で結果報知演出を開始する。
図34に示すように、連続演出の演出パターンBが連続演出抽選にて当選した場合には、サブ制御部91は、連続演出の最終ゲームにおいて、3回目の停止操作時コマンドを受信したことに基づいて、第3停止操作が行われたと判定した場合には、第3停止操作によりストップスイッチがON状態に操作されたと判定したとき、すなわち第3停止操作のストップスイッチが押下されたときに、演出用スイッチ56の受付けを有効化し、操作要求演出のパターン3を開始させる。
操作要求演出のパターン3は、操作要求演出のパターン1及びパターン2と異なり、示唆パートを含まず、第3停止操作のストップスイッチが操作されると、示唆パートを実行せずに操作要求パートを実行する。操作要求演出のパターン3の操作要求パートでは、図34(a)に示すように、演出用スイッチ56の画像と、演出用スイッチ56を複数回操作する旨を示すメッセージ(本実施例では、「連打!!」のメッセージ)と、演出用スイッチ56を複数回操作する旨を示す画像(本実施例では、演出用スイッチ56上の複数の下向き矢印)、演出用スイッチ56の操作に応じて変化させる画像(本実施例では、0〜MAXのゲージ画像)を液晶表示器51に表示して、所定の複数回にわたる演出用スイッチ56の操作を促すようになっている。
操作要求演出のパターン3を開始させた後、演出用スイッチ56が所定回数操作されたときに、サブ制御部91は、BB、RBまたはARTが当選したか否かに応じて結果報知演出を開始する。すなわち、BB、RBまたはARTが当選している場合には、図34(c)に示すように、演出用スイッチ56の操作に応じて変化させる画像を所定態様(本実施例では、ゲージ画像のゲージが満タンとなる態様)に変化させた後、図34(d)に示すように、BB、RBまたはARTが当選した旨を示すメッセージ(本実施例では、「大当たり」の文字)を液晶表示器51に表示することで、BB、RBまたはARTが当選した旨を報知し、BB、RBまたはARTが当選していなかった場合には、演出用スイッチ56の操作に応じて変化させる画像を所定態様に変化させることなく、図34(f)に示すように、BB、RBまたはARTが当選しなかった旨を示すメッセージ(本実施例では、「残念…」の文字)を液晶表示器51に表示して、BB、RBまたはARTが非当選であったことを報知する。
尚、操作要求演出の操作要求パートを開始させた後、予め定められた待機時間が経過しても演出用スイッチ56が操作されなかった場合には、その時点で結果報知演出を開始する。
連続演出の演出パターンCが連続演出抽選にて当選した場合には、サブ制御部91は、連続演出の最終ゲームにおいて、3回目の停止操作時コマンドを受信したことに基づいて、第3停止操作が行われたと判定した場合には、上述したような操作要求演出のパターン1〜3を実行することなく、第3停止操作が行われた後に結果報知演出を実行して、当該連続演出が開始される契機となった抽選条件の成立時に、BB、RBまたはARTが当選したか否かを報知する。
前述のようにBB、RBまたはARTに当選している場合の方が当選していない場合よりも演出パターンA〜Cのうち演出パターンA、B、すなわち操作要求演出を経て演出用スイッチ56が操作されることでBB、RBまたはARTに当選したか否かを報知する演出パターンが当選する比率が高く、BBに当選している場合の方がRBに当選している場合よりも演出パターンA〜Cのうち演出パターンA、B、すなわち操作要求演出を経て演出用スイッチ56が操作されることでBB、RBまたはARTに当選したか否かを報知する演出パターンが当選する比率が高く、ARTに当選している場合の方がBBまたはRBに当選している場合よりも演出パターンA〜Cのうち演出パターンA、B、すなわち操作要求演出を経て演出用スイッチ56が操作されることでBB、RBまたはARTに当選したか否かを報知する演出パターンが当選する比率が高くなっており、連続演出の最終ゲームにおいて操作要求演出が実行されることで、操作要求演出が実行されない場合よりも遊技者にとって有利な状況である可能性が高い旨を示唆するようになっている。
本実施例のサブ制御部91は、上述のように可能性示唆演出抽選にて当選した場合に、可能性示唆演出抽選にて決定された所定のタイミング(スタートスイッチ7の操作後、第1停止操作後、第2停止操作後、または第3停止操作後のいずれかのタイミング)で、当選した演出パターンaまたはbの可能性示唆演出を実行する。
図35に示すように、可能性示唆演出では、演出用スイッチ56の操作を要求する操作要求演出のパターン4が実行された後、演出用スイッチ56が操作されることで、BB、RBまたはARTが当選している可能性を示唆する可能性示唆演出が開始されるようになっている。
操作要求演出のパターン4では、操作要求演出のパターン1、2のように、示唆パートが実行されることなく、演出用スイッチ56の操作を要求する操作要求パートが実行される。そして、可能性示唆演出では、可能性示唆演出抽選にて演出パターンaが当選した場合には、図35(b)に示すように、BB、RBまたはARTに当選している可能性が相対的に高い旨を示す画像とメッセージ(本実施例では、キャラクタの画像と「チャンス」のメッセージ)を液晶表示器51に表示して、BB、RBまたはARTに当選している可能性が高い旨を示唆する一方、可能性示唆演出抽選にて演出パターンbが当選した場合には、図35(c)に示すように、演出パターンaが当選している場合とは異なる態様の画像とメッセージ(本実施例では、キャラクタの画像と「??」のメッセージ)を液晶表示器51に表示してBB、RBまたはARTに当選している可能性を示唆するものの、可能性示唆演出としてパターンaが実行される場合よりも、BB、RBまたはARTに当選している可能性が低い旨を示唆する。
本実施例のスロットマシン1では、サブ制御部91は、演出用スイッチ56の操作を要求する操作要求演出を実行し、演出用スイッチ56が操作されることで、BB、RBまたはARTに当選したか否かを報知する結果報知演出を実行する構成である。このような構成では、未だ未停止のリールが残っている状態で、リールを停止させるためのストップスイッチ8L、8C、8R以外の操作手段である演出用スイッチ56の操作を遊技者に要求する操作要求演出や、当該操作要求演出が実行される可能性を示唆する演出を行った場合には、遊技者によるリールを停止させるための操作が速やかに行われず、ゲームの進行が滞ってしまう虞がある。また、全てのリールの停止前に操作要求演出を実行すると、本来であれば、演出用の操作、停止操作の順番で遊技が進行するところ、遊技者の選択によっては、停止操作、演出用の操作で遊技が進行することもあり、本来の遊技の流れが損なわれてしまう虞もある。
これに対して、本実施例のスロットマシン1におけるサブ制御部91は、演出用スイッチ56の操作を要求する操作要求演出と、演出用スイッチ56が操作されることで、BB、RBまたはARTが当選したか否かを報知する結果報知演出を実行可能であり、操作要求演出は、演出用スイッチ56の操作を要求する演出が実行される可能性を示す示唆パートと、演出用スイッチ56の操作を要求する操作要求パートとから構成され、第3停止操作が行われたときに示唆パートが開始され、該示唆パートの終了後に操作要求パートが実行される構成において、第3停止操作が行われた以後に、示唆パートを実行して、その後に操作要求パートを実行するので、未だ未停止のリールが残っている状態、すなわちゲームを進行させるためにストップスイッチ8L、8C、8Rを操作する必要がある状況で、示唆パートを経て操作要求パートが実行されることによりゲームの進行が滞ってしまったり、ゲームの流れが損なわれてしまうようなことがなく、ゲームを円滑に進行させることができる。
尚、本実施例では、第3停止操作が行われたときに操作要求演出の示唆パートを開始させる構成であるが、示唆パートは、第3停止操作が行われた以後に開始される構成であれば良く、第3停止操作が行われてから次のゲームを開始させるための賭数設定操作が行われるまでに開始される構成としても良い。
また、本実施例のサブ制御部91は、操作要求演出により、遊技の進行に常に関与しない演出用スイッチ56の操作を要求し、演出用スイッチ56が操作されることで、結果報知演出を実行する構成であるが、操作要求演出により操作を要求されて操作されることで結果報知演出を実行する操作手段は、操作要求演出が実行されているときに遊技の進行に関与しない操作手段であれば良く、操作要求演出が実行されていない他の状況において遊技の進行に関与する操作手段(例えば、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、次ゲームが再遊技の場合のMAXBETスイッチ6等)であっても良い。
また、本実施例では、演出用スイッチ56の操作を要求する演出が実行される可能性を示す第1の演出として、演出用スイッチ56を模した半透明の円形画像が徐々に表示される(いわゆるフェードイン効果)演出を実行し、演出用スイッチ56の操作を要求する第2の演出として、演出用スイッチ56の画像に表示させるとともに演出用スイッチ56の操作を要求するメッセージを表示させる演出を実行する構成であるが、第1の演出は、演出用スイッチ56の操作を要求する演出が実行される可能性を示す演出であれば良く、第2の演出は、演出用スイッチ56の操作を要求する演出であれば良く、例えば、第1の演出として、演出用スイッチ56を持ったキャラクタが表示され、第2の演出として、当該キャラクタ等の画像を演出用スイッチ56及び演出用スイッチ56の操作を要求するメッセージを表示に変化させるようにしても良い。
また、本実施例では、演出用スイッチ56の操作を要求する第2の演出として、演出用スイッチ56の画像に表示させるとともに演出用スイッチ56の操作を要求するメッセージを表示させる演出を実行する構成であるが、遊技者に対して演出用スイッチ56の操作を促すものであれば良く、例えば、演出用スイッチ56に対応するランプを点灯させるもの、演出用スイッチ56の造形を模した画像を表示させるもの、演出用スイッチ56またはその画像を指す矢印を点灯または表示させるもの、演出用スイッチ56の操作を促すメッセージを表示または音声にて出力するもの、これらの組合せ等により、遊技者に対してゲームの進行中にゲームの進行に関係する操作手段(ストップスイッチ8L、8C、8R)以外の特定の操作手段(本実施例では、演出用スイッチ56)に関する情報を、画像や音声により遊技者に対して提供することで、当該特定の操作手段の操作が要求されている旨を遊技者に想起させ、当該特定の操作手段の操作を促すことができる。
本実施例のサブ制御部91は、演出用スイッチ56が操作されることでBB、RBまたはARTが当選している可能性を示唆する可能性示唆演出と、演出用スイッチ56が操作されることでBB、RBまたはARTが当選したか否かを報知する結果報知演出と、演出用スイッチ56の操作を要求する操作要求演出とを実行可能であり、操作要求演出は、示唆パートの実行後に操作要求パートを実行するパターン(操作要求演出のパターン1、2)と、示唆パートを実行せずに操作要求パートを実行するパターン(操作要求演出のパターン4)のいずれかを実行可能であり、可能性示唆演出を実行するときに、操作要求演出を実行する場合は、示唆パートを実行せずに操作要求パートを実行するパターン(操作要求演出のパターン4)を実行し、結果報知演出を実行するときに、操作要求演出を実行する場合には、示唆パートの実行後に操作要求パートを実行するパターン(操作要求演出のパターン1、2)を実行可能になっている。このように、単にBB、RBまたはARTが当選している可能性を示唆する可能性示唆演出を実行するときには操作要求パートのみからなる操作要求演出(操作要求演出のパターン4)を実行し、BB、RBまたはARTが当選したか否かを報知する結果報知演出を実行するときだけ、示唆パート及び操作要求パートからなる操作要求演出(操作要求演出のパターン1、2)を実行することで、結果が曖昧な可能性示唆演出を実行するときにはあまり遊技者の期待感を煽りすぎることがない一方で、結果が明確な結果報知演出を実行するときには遊技者の期待感を効果的に煽ることができる。
尚、本実施例においては、可能性示唆演出ではBB、RBまたはARTが当選している可能性を示唆し、結果報知演出では、BB、RBまたはARTが当選したか否かを報知する構成であるが、可能性示唆演出では、遊技者にとって有利な特典が付与される可能性を示唆し、可能性示唆演出では、遊技者にとって有利な特典が付与されたか否かを報知する構成であれば良く、遊技者にとって有利な特典としては、遊技者にとって有利な有利状態へ移行させることが可能となる権利(有利状態を発生するか否かを決定する抽選に当選すること、有利状態へ移行する入賞が許容されることなど)、遊技者にとって有利な操作態様が報知される権利、遊技用価値が付与される期待値が高い遊技状態に制御される権利、現在の遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態か否かが報知される権利、有利状態に制御される期間(固定ゲーム数、終了条件によって変動するゲーム数の平均値等)など、遊技者にとって直接的な有利な特典であっても良いし、遊技者にとって直接的に有利ではないが、例えば、インターネット上で特典を得るための条件となる等、遊技者にとって間接的に有利な特典であっても良い。
また、本実施例では、結果報知演出は、示唆パートが実行された後に操作要求パートが実行される操作要求演出を経て実行される一方で、可能性示唆演出は、示唆パートが実行されずに操作要求パートが実行される操作要求演出を経て実行される構成であるが、結果報知演出及び可能性示唆演出のいずれが実行される場合であっても、示唆パートが実行された後に操作要求パートが実行される操作要求演出が実行され得る構成としても良い。このような構成においては、結果報知演出が実行される場合に、示唆パートが実行された後に操作要求パートが実行される操作要求演出が実行される割合が、可能性示唆演出が実行される場合に、示唆パートが実行された後に操作要求パートが実行される操作要求演出が実行される割合よりも高いことが好ましく、これにより、結果が曖昧な可能性示唆演出を実行するときにはあまり遊技者の期待感を煽りすぎることがない一方で、結果が明確な結果報知演出を実行するときには遊技者の期待感を効果的に煽ることができる。
また、可能性示唆演出が実行される場合に、示唆パートが実行された後に操作要求パートが実行される操作要求演出が実行され得る構成においては、遊技者にとって有利なBB、RBまたはARTが当選している場合の方が当選していない場合よりも、示唆パート及び操作要求パートを伴う操作要求演出が実行される比率を高く構成することで、示唆パートが実行されることにより、遊技者にとって有利なBB、RBまたはARTが当選している可能性を示唆し、遊技者の期待感を効果的に煽ることができる。
また、本実施例において、可能性示唆演出では、可能性示唆演出抽選での抽選結果に応じてパターンaまたはパターンbの2種類のうちのいずれかのパターンにより、BB、RBまたはARTに当選している可能性を示唆する構成であるが、実行され得る可能性示唆演出のパターンは、3種類以上であっても良く、本実施例のパターンa、b以外に、例えば、キャラクタの画像と「大チャンス」または「激熱」のメッセージを表示させることで、BB、RBまたはARTに当選している可能性として表示されたキャラクタの画像の違いにより3種類以上の異なる可能性を示唆することが可能となる構成としても良い。
本実施例のサブ制御部91は、BB、RBまたはARTに当選した可能性を複数のゲームにわたり示唆するとともに、最終的にBB、RBまたはARTに当選したか否かを結果報知演出により報知する連続演出を実行可能であり、連続演出の演出パターンとて、操作要求演出において第1の条件(演出用スイッチ56が1回操作されること)が成立することで結果報知演出を開始させて、BB、RBまたはARTに当選したか否かを報知する演出パターンAと、操作要求演出において第2の条件(演出用スイッチ56が所定回数操作されたこと)が成立することで結果報知演出を開始させて、BB、RBまたはARTに当選したか否かを報知する演出パターンBを実行可能であって、操作要求演出のパターンとして、示唆パートの実行後に操作要求パートを実行するパターン(操作要求演出のパターン1、2)と、示唆パートを実行せずに操作要求パートを実行するパターン(操作要求演出のパターン3)とを実行可能であり、連続演出のパターンAを実行するときに、操作要求演出を実行する場合は、示唆パートの実行後に操作要求パートを実行するパターン(操作要求演出のパターン1、2)を実行し、連続演出のパターンBを実行するときに、操作要求演出を実行する場合は、示唆パートを実行せずに操作要求パートを実行するパターン(操作要求演出のパターン3)を実行するようになっている。このように、演出用スイッチ56が所定回数操作されて、演出態様が変化するまでに相対的に長い操作期間を要する連続演出のパターンBを実行するときには、操作要求演出のパターン3を実行し、演出用スイッチ56が1回操作されて、演出態様が変化するまでに相対的に短い操作期間で済む連続演出のパターンAを実行するときだけ、操作要求演出のパターン1、2を実行するので、相対的に長い操作期間を要する連続演出のパターンBを実行するときには操作要求演出に必要以上に時間をかけることがない一方で、相対的に短い操作期間で済む連続演出のパターンAを実行するときには操作要求演出によって遊技者の期待感を効果的に煽ることができる。
尚、本実施例においては、連続演出は、演出用スイッチ56が1回操作されることで成立する第1の条件、または演出用スイッチ56が所定回数操作されることにより成立する第2の条件が成立することで、結果報知演出を開始させて演出態様を変化させる構成、すなわち第1の条件が成立するのに要する演出用スイッチ56の操作回数よりも第2の条件が成立するのに要する演出用スイッチ56の操作回数が多い構成であるが、第2の条件は、第1の条件よりも長い操作期間を要するものであれば良く、例えば、第1の条件が成立するのに要する演出用スイッチ56の操作時間よりも第2の条件が成立するのに要する演出用スイッチ56の操作時間が長い構成でも良い。
また、本実施例において、第1の条件(演出用スイッチ56が1回操作されること)が成立することで結果報知演出を実行する場合には、示唆パートが実行された後に操作要求パートが実行される操作要求演出のパターン1、2が実行される一方で、第2の条件(演出用スイッチ56が所定回数操作されたこと)が成立することで結果報知演出を実行する場合には、示唆パートが実行されずに操作要求パートが実行される操作要求演出のパターン3が実行される構成であるが、第1の条件が成立することで結果報知演出を開始させる操作要求演出、及び第2の条件が成立することで結果報知演出を開始させる操作要求演出のいずれを実行する場合においても、示唆パートが実行された後に操作要求パートが実行されるパターンが実行され得る構成であっても良い。このような構成においては、第1の条件が成立することで結果報知演出を開始させる操作要求演出が実行される場合は、第2の条件が成立することで結果報知演出を開始させる操作要求演出が実行される場合に比べて高い割合で、示唆パートが実行された後に操作要求パートが実行されるパターンが実行されるようにすることが好ましく、これにより、演出用スイッチ56が所定回数操作されて、演出態様が変化するまでに相対的に長い操作期間を要する連続演出のパターンを実行するときには、示唆パートが実行されずに操作要求パートが実行される操作要求演出が実行されやすく、演出用スイッチ56が1回操作されて、演出態様が変化するまでに相対的に短い操作期間で済む連続演出のパターンを実行するときには、示唆パートが実行された後に操作要求パートが実行される操作要求演出が実行されやすいので、相対的に長い操作期間を要する連続演出のパターンを実行するときには操作要求演出に必要以上に時間をかけることが少なくなる一方で、相対的に短い操作期間で済む連続演出のパターンを実行するときには操作要求演出によって遊技者の期待感を効果的に煽ることができる。
本実施例のサブ制御部91は、演出用スイッチ56の操作を要求する操作要求演出を複数の演出態様(操作要求演出のパターン1、2)で実行可能であり、操作要求演出は、演出用スイッチ56の操作を要求する操作要求パートと、操作要求パートが実行される可能性を示唆する示唆パートから構成されており、操作要求パートは、第1演出態様または第1演出態様よりも遊技者にとって有利な状況である可能性を示唆する第2演出態様(本実施例では、第1演出態様で表示される演出用スイッチ56の画像よりも大きく演出用スイッチ56の画像を表示すること)のいずれかで実行する一方で、示唆パートは、操作要求パートが第1演出態様、第2演出態様のいずれいの演出態様で実行される場合であっても同じ演出態様で実行することで、示唆パートの演出態様から操作要求パートの演出態様を判別できないようになっている。このように、操作要求演出において示唆パートが実行されている段階では、操作要求パートの演出態様を判別することができないようになっているため、操作要求パートが開始するまで、操作要求パートの演出態様が相対的に有利な状況である可能性を示唆する第2演出態様であることに対する遊技者の期待感を持続させることができる。
本実施例のサブ制御部91は、演出用スイッチ56の操作を要求する操作要求演出を実行可能であり、操作要求演出は、演出用スイッチ56の操作を要求する操作要求パートと当該操作要求パートが実行される可能性を示唆する示唆パートから構成され、さらに、示唆パートは、第1部分と該第1部分の後に実行される第2部分とからなり、第1部分の開始から第2部分の最後まで実行するのに所定時間を要する。そして、サブ制御部91は、第3停止操作のストップスイッチが押下されたときに示唆パートの第1部を開始させ、当該第1部の開始後、所定時間が経過する前に第3停止操作のストップスイッチが押下された状態から離された状態となった場合には、第1部の開始後に第2部を経て所定時間が経過したときに操作要求パートを実行させ、第1部の開始後、所定時間が経過した以降も第3停止操作のストップスイッチが押下された状態のままである場合には、当該ストップスイッチが押下された状態から離された状態となるまで示唆パートの第2部分を継続して実行させ、当該ストップスイッチが離された状態となったときに操作要求パートを実行させるようになっている。このように、操作要求演出では、操作要求演出の開始後、示唆パートを構成する第1部分が開始され、その後に実行される第2部分が最後まで実行するのに要する所定時間が経過する前に、第3停止操作のストップスイッチが押下された状態から離された状態となったときには、所定時間が経過したこと、すなわち示唆パートを構成する第2部分が最後まで実行されたことに基づいて操作要求パートを実行するようになっており、示唆パートを構成する第1部分が開始し、第2部分が最後まで実行される前に第3停止操作のストップスイッチが押下状態から離された状態となっても、第2部分が最後まで実行され、それに続く操作要求パートが実行されるので、示唆パートと操作要求パートとの繋がりが不明瞭となることがない。
また、操作要求演出の開始後、示唆パートを構成する第1部分が開始し、所定時間が経過した以降も第3停止操作のストップスイッチが押下状態から離された状態とならないときには、当該ストップスイッチが離された状態となるまで第2部分を継続し、離された状態となったことに基づいて操作要求パートを実行するようになっており、示唆パートを構成する第1部分が開始し、第2部分が最後まで実行された後に、遊技者が第3停止のストップスイッチを押下した状態としてリールを停止させても当該ストップスイッチを離した状態となるまでは第2部分が継続して実行され、その後、当該ストップスイッチを離した状態となったことに基づいて示唆パートに続く操作要求パートが実行されるので、遊技者がリールに導出された図柄の組合せを確認した後、第3停止操作のストップスイッチを離した状態とすることで、導出された図柄の組合せを確認しつつ、操作要求パートの内容を見逃すこともない。
尚、本実施例では、サブ制御部91は、操作要求演出の操作要求パートが開始されるまでは、演出用スイッチ56による操作の受け付けを無効化し、操作要求パートが開始されたときに演出用スイッチ56による操作の受け付けを有効化する構成であるが、操作要求演出により操作が要求される操作手段は、少なくとも操作要求演出の実行中に操作を有効に受け付ける構成であれば良く、操作要求演出の開始以前、例えば、示唆パートの開始時点で、演出用スイッチ56による操作の受け付けが有効化される構成であっても良い。
また、本実施例のサブ制御部91は、操作要求演出において演出用スイッチ56の操作を要求する操作要求パートが実行される可能性を示唆する示唆パートを実行した場合に、その後に必ず操作要求パートを実行する構成としているが、例えば、図32(f)に示すように、所定の割合で、示唆パートが実行された後、操作要求パートを実行せず、この場合に演出用スイッチ56が操作されても演出態様が変化することのない構成としても良い。
また、本実施例のサブ制御部91は、操作要求演出のパターン1、2において、それぞれ同様の演出態様で示唆パートを実行した後、それぞれ異なる演出態様の操作要求パートを実行することで、示唆パートが実行されている段階では、その後の操作要求パートの演出態様が判別できない構成であるが、例えば、操作要求演出のパターン1を実行する場合には、上述の演出態様で示唆パート及び操作要求パートを実行する一方で、操作要求演出のパターン2を実行する場合には、図36(d)(e)に示すように、操作要求演出のパターン1の示唆パートとは異なる態様(例えば、大きさ、色、模様等)の画像を表示させる示唆パートを実行し、当該示唆パート後に実行される操作要求演出のパターン2の操作要求パートを実行させることで、示唆パターとが実行されている段階で、操作要求演出のパターン1、2のいずれが実行されているかを判別可能なように構成しても良い。このような構成とすることで、操作要求演出のうちのより早期の段階で、操作要求演出の演出態様が相対的に有利な状況である可能性を示唆することが可能となり、遊技者の期待感を煽ることができる。
また、本実施例では、示唆パート及び操作要求パートから構成される操作要求演出を、連続演出の最終ゲームにおいて実行する構成であるが、当該操作要求演出は、連続演出の最終ゲーム以外のゲーム、例えば、複数ゲームにわたらず単独の1ゲームのみで行われる演出において演出用スイッチ56の操作を要求する場合に適用しても良く、第3停止操作が行われた以後に、示唆パートを実行し、その後に操作要求パートを実行させることで、未停止のリールが残っている状態、すなわちゲームを進行させるためにストップスイッチ8L、8C、8Rを操作する必要がある状況で、示唆パートを経て操作要求パートが実行されることによりゲームの進行が滞ってしまったり、ゲームの流れが損なわれてしまうようなことがなく、ゲームを円滑に進行させることができる。
また、本実施例の操作要求演出は、BB、RBまたはARTが当選したか否かを報知する結果報知演出またはBB、RBまたはARTが当選している可能性を示唆する可能性示唆演出において、演出用スイッチ56の操作を要求する際に実行され得る構成であるが、本実施例の操作要求演出を、結果報知演出及び可能性示唆演出以外、すなわち遊技者にとって有利な状況である可能性を示唆する演出以外の演出において演出用スイッチ56等の操作を要求する演出に適用しても良い。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、本発明はこの実施例に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれることは言うまでもない。
前記実施例では、本発明を遊技用価値としてメダル並びにクレジットを用いて賭数が設定されるスロットマシンに適用した例について説明したが、遊技用価値として遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、遊技用価値としてクレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンに適用しても良い。遊技球を遊技用価値として用いる場合は、例えば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができ、前記実施例1で賭数として3を設定する場合は、15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。
さらに、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のうちいずれか1種類のみを用いるものに限定されるものではなく、例えば、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値を併用できるものであっても良い。すなわち、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のいずれを用いても賭数を設定してゲームを行うことが可能であり、かつ入賞の発生によってメダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のいずれをも払い出し得るスロットマシンを適用しても良い。