JP6512559B2 - 生物処理方法及び生物処理装置 - Google Patents

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Description

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本願発明は、日本国特許出願第2014−154253号(2014年7月29日出願)の優先権に基づくものであり、その全記載内容は、引用をもって本書に繰込み記載されているものとみなされる。本発明は、微生物を用いて有機性廃水を生物学的に処理する生物処理方法及び生物処理装置に関する。有機性廃水は、活性汚泥によって生物処理可能な有機物を含有する廃水であり、有機物を含有する有機性排水(例えば、工場排水、農業施設からの排水等の各種の産業排水、下水、家庭からの排水等)も含むものとする。
活性汚泥法は、1914年イギリスで開発され発展し、有機物を含有する有機性廃水を処理するもので、今なお世界中で最も普遍的な処理方法である。これは活性汚泥法が好気性微生物の代謝作用を利用しているため、他の方法に比較して処理効率が高く、経済的であることによっている。
一般的な活性汚泥法の一例の工程の流れを図3に示す。処理対象の廃水は、原水槽31に蓄えられ、調整槽32でpH等の液性を調整して、活性汚泥を含有する曝気槽33に導入される。曝気槽33には、エアーポンプ34から空気を供給されるディフューザー35が設けられており、常時曝気を行っている。曝気槽を経た処理液は、フロックが形成されているので、沈殿槽36でフロック部分を沈殿させて清浄な処理水(上澄水)を得ることができる。なお、沈殿槽における沈殿物(余剰汚泥)の一部は、返送汚泥として曝気槽33に返送される。残りの沈殿物(余剰汚泥)は、余剰汚泥処理設備37で処理され汚泥として排出される。活性汚泥法の曝気槽における曝気工程についてより詳細に説明すると、次のとおりである。
活性汚泥法は、活性汚泥を含有する曝気槽において好気性条件を保ち、即ち、常時曝気を行い、曝気槽中の有機性廃水中に酸素を供給し、好気性微生物の代謝作用を利用して有機物を分解して減少させる方法であり、活性汚泥法に使用する施設は、処理対象の有機性廃水の量や水質(処理対象の有機性廃水の水質)に応じた能力の設備装置が必要となる。好気的排水処理法のプロセスは、活性汚泥を含有する曝気槽に有機性廃水を導入して行われる。即ち、有機性廃水は、活性汚泥を含有する曝気槽において酸素の供給を受け、有機性廃水中の有機物を活性汚泥中の微生物が栄養として摂取し、生育し、その結果としてBOD(生物化学的酸素要求量)を低下させ、フロック(微生物の凝集体、あるいは微生物を含む凝集体)を形成させる。
BODが低下しフロックが形成した廃水(処理水)は、曝気槽から沈殿槽に導入され、沈殿槽で静置して沈殿物と上澄水とに分離する固液分離を行う。即ち、沈殿槽では沈殿物が沈澱して、浄化され排水基準に合った処理水(浄化水)と、微生物と未分解有機物や鉱物等を含んだ余剰汚泥(沈殿物)を生じる。前記排水基準に合った処理水(浄化水)は、廃水処理施設から排出することができる。他方、沈殿槽で沈澱して得られた余剰汚泥は、その一部が曝気槽に返送されて、新たな廃水処理のための微生物体として再利用される。
特開平8-168791号公報 特開昭63−256192号公報 特開平2−17998号公報
しかしながら、上記のような活性汚泥法には、大きな問題点がある。即ち、前記沈殿槽では、フロックと水の比重差を利用してフロックを自然沈降させて上澄水を得ようとするものであるが、以下に説明するようなバルキングという現象が生じた処理液は、前記沈殿槽においてフロックの自然沈降が順調に進まなくなり上澄水を放出できなくなるという状況が発生することがある。
バルキングの発生原因の一例としては、上記活性汚泥法において、曝気槽中に糸状性菌が増殖し、菌糸がもつれ合って塊を形成し、炭酸ガス等の気体を含有して、液中に浮遊することにより、バルキングが生じる場合がある。また、同様に曝気槽中に放線菌が増殖したときもバルキングが生じる場合がある。バルキングは、フロックを上昇させ、前記沈殿槽における比重差による固液分離を困難にし、処理液中にフロックが浮遊する状況を生じさせる。そのため、バルキングが生じると、沈殿槽中での汚泥の沈降が妨げられ、廃水の処理効率が非常に低下し、目的としている適正な量の処理水(浄化水)を処理施設から排出できなくなる。
活性汚泥を構成する微生物種の変動によるバルキングは、曝気条件を調整する程度の対策ではなかなか解消されない。従来、糸状性菌の増殖によるバルキングが生じた場合には、処理水(浄化水)の水質を排出許容範囲に維持するために、糸状性菌の増殖を抑制する薬剤を投入することが行われている。同様に、放線菌類の増殖を抑制する薬剤、例えば粘土鉱物セピオライト、パリゴルスカイトを投入することが行われている(特許文献1)。しかし、このような手段は対症療法的であって根本的な解決策とはなり得ない。
また、バルキングを防止する方法の他の例として、化学物質、例えばソルビン酸塩を添加する方法(特許文献2)、活性汚泥曝気槽に沈降助剤としてカチオン系有機高分子凝集剤と無機剤(カオリン、ゼオライト、珪藻土等の水不溶性の物質)を添加する、活性汚泥の沈降性改良方法(特許文献3)が知られている。しかし、このような手段は対症療法的であって根本的な解決策とはなり得ない。
そこで、本願発明の目的は、第1の視点において、前記沈殿槽を用いる従来の活性汚泥法の問題点を根本的に解決し、バルキングを発生させない生物処理方法を提供することである。また、本願発明の目的は、第2の視点において、前記沈殿槽を有する従来の活性汚泥装置の問題点を根本的に解決し、バルキングを発生させない生物処理装置を提供することである。
本発明によれば、第1の視点において、少なくとも微生物と有機性廃水を混合して得られる生物処理液に酸素を含有する気体を供給して前記生物処理液に含まれる有機物を分解する生物処理工程を有し、前記生物処理工程において、前記生物処理液を均質化してフロックの形成を抑止する生物処理方法により、上記目的を達成することができる。本発明の生物処理方法では、次のようにすることができる。
前記生物処理工程において、前記生物処理液として分散菌を含む生物処理液を用いることができる。前記分散菌とは、粘性物質を生成しない又はフロックを形成しない菌であり、これを用いることができる。
前記生物処理工程において、前記生物処理液をマイクロバブル発生機で均質化してフロックの形成を抑止することができる。前記生物処理工程の後に、前記生物処理工程で得られた処理液から微細な不溶物を分離して浄化水を得る固液分離工程を有することができる。前記生物処理工程の後に、前記生物処理工程で得られた処理液に含まれる微細な不溶物を凝集させる凝集工程と、前記凝集工程で得られた凝集物を含む処理液を加圧浮上処理して浄化水を得る加圧浮上分離工程を有することができる。前記生物処理工程の後に、前記生物処理工程で得られた処理液に含まれる微細な不溶物を凝集させる凝集工程と、前記凝集工程で得られた凝集物を含む処理液を分離膜で分離して浄化水を得る膜分離工程を有することができる。前記加圧浮上分離工程又は前記膜分離工程で分離された凝集物を処理する凝集物処理工程を有することができる。前記マイクロバブル発生機を通過させる処理液の量は、1日あたり処理する廃水量の1/3日から10日倍量であるようにすることができる。
本発明によれば、第2の視点において、少なくとも活性汚泥と有機性廃水を混合して得られる生物処理液に酸素を含有する気体を供給して前記生物処理液に含まれる有機物を分解する生物処理手段を有し、前記生物処理手段は、前記生物処理液を均質化してフロックの形成を抑止するフロック形成抑止手段を具備する生物処理装置により、上記目的を達成することができる。本発明の生物処理装置では、次のようにすることができる。
前記生物処理液は、分散菌を含むことができる。前記分散菌とは、粘性物質を生成しない又はフロックを形成しない菌である。
前記フロック形成抑止手段は、前記生物処理液をマイクロバブル発生機で均質化するマイクロバブル発生手段を具備することができる。前記生物処理手段で得られた処理液から微細な不溶物を分離して浄化水を得る固液分離手段を有することができる。前記生物処理手段で得られた処理液に含まれる微細な不溶物を凝集させる凝集手段と、前記凝集手段で得られた凝集物を含む処理液を加圧浮上処理して浄化水を得る加圧浮上分離手段を有することができる。前記生物処理手段で得られた処理液に含まれる微細な不溶物を凝集させる凝集手段と、前記凝集手段で得られた凝集物を含む処理液を分離膜で分離して浄化水を得る膜分離手段を有することができる。前記加圧浮上分離手段又は前記膜分離手段で分離された凝集物を処理する凝集物処理手段を有することができる。前記マイクロバブル発生機を通過させる処理液の量は、1日あたり処理する廃水量の1/3日から10日倍量であるようにすることができる。
本発明の生物処理方法は、上記構成を有するものであり、有機物が分解されていると共にフロックが見られない生物処理液を前記生物処理工程で得ることができる。フロックが見られない生物処理液は、フロックを形成するはずだった水不溶物(フロックを形成する微生物、未分解有機物等)が生物処理液中に微細な寸法で均一に分散しているので、沈殿槽を用いる以外の固液分離方法(例えば、凝集剤で水不溶物を凝集させ、加圧浮上分離法で固液分離する方法、あるいは固液分離膜を使用する固液分離方法等)で簡単に固液分離して浄化水を得ることができる。
また、本発明の生物処理方法は、前記生物処理工程において、前記生物処理液を均質化してフロックの形成を抑止するので、バルキングを生じさせる原因の微生物(例えば、糸状性菌、放線菌等)が増殖しても、菌糸がもつれ合って塊が形成されるようなことも同様に抑止されるので、バルキングが見られない生物処理液を前記生物処理工程で得ることができる。
本発明の生物処理装置は、上記構成を有するものであり、有機物が分解されていると共にフロックが見られない生物処理液を得ることができる。フロックが見られない生物処理液は、フロックを形成するはずだった水不溶物(フロックを形成する微生物、未分解有機物等)が生物処理液中に微細な寸法で均一に分散しているので、沈殿槽以外の固液分離手段(例えば、凝集剤で水不溶物を凝集させ、加圧浮上分離手段で固液分離する方法、あるいは固液分離膜を使用する固液分離手段等)で簡単に固液分離して浄化水を得ることができる。したがって、本発明の生物処理装置によれば、一般的に大径、大容量の沈殿槽が不要になるので、装置を小型化できる。
また、本発明の生物処理装置は、前記生物処理手段が、前記生物処理液を均質化してフロックの形成を抑止するフロック形成抑止手段を具備するので、バルキングを生じさせる原因の微生物(例えば、糸状性菌、放線菌等)が増殖しても、菌糸がもつれ合って塊が形成されるようなことも同様に抑止されるので、バルキングが見られない生物処理液を得ることができる。
本発明の生物処理方法の一例の工程の流れを示す概略図である。 本発明の生物処理方法に使用できる曝気槽の他の一例を示す概略斜視図である。 沈殿槽を用いる従来の一般的な活性汚泥法の一例の工程の流れを示す概略図である。 −の一例を示す写真である。 ++の一例を示す写真である。 +++の一例を示す写真である。
[生物処理方法における生物処理工程]
本発明の生物処理方法における生物処理工程は、少なくとも微生物と有機性廃水を混合して得られる生物処理液に酸素を含有する気体を供給して(好ましくは、酸素を含有する気体を常時連続的に供給して)前記生物処理液に含まれる有機物を分解する生物処理工程(曝気工程)である。生物処理工程における処理対象(被処理液)は、少なくとも微生物と有機性廃水を混合して得られる生物処理液である。有機性廃水は、微生物によって生物処理可能な有機物を含有する廃水である。生物処理工程では、生物処理液に対して、酸素を含有する気体を供給することにより、生物処理液に含まれる有機物が微生物により分解される。酸素を含有する気体は、通常は空気でよいが、必要に応じて空気よりも酸素濃度の高い気体(例えば、酸素を20体積%以上含有する気体、場合によっては、酸素100体積%)にすることができる。
このような生物処理工程において、本発明では生物処理液を均質化してフロックの形成を抑止する。生物処理液を均質化してフロックの形成を抑止するためには、好ましくは、生物処理液の中にフロックの形成を抑止することが可能な程度の(より好ましくは、抑止するのに十分な強さの)水流及びマイクロバブル発生機構を要する。マイクロバブルの気体には、生物処理液に含まれる有機物を分解するための酸素を含有させる必要はないが、有機物の分解をより促進しやすいように酸素を含有する気体(通常は空気)を用いることができる。
生物処理工程において、本発明では生物処理液を均質化してフロックの形成を抑止するので、バルキングを生じさせる原因の微生物(例えば、糸状性菌、放線菌等)を含む活性汚泥を用いた場合でも、バルキングが見られない生物処理液を得ることができる。
〈マイクロバブル〉
本発明におけるマイクロバブルは、径の寸法が極めて小さな気泡(直径がミクロン単位の気泡)のことである。具体的には、径が1μm〜1000μmのものであるが、径がナノ単位の気泡(具体的には、1nm〜1000nm)も含まれる。
マイクロバブルないしナノバブルのような微細な径を有する微細気泡を液状体に発生させるための方法には、(1)微細な孔を有するもの(例えば、ニードル、多孔質材料、散気膜等)に気体を通過させる方法、(2)せん断流による気液界面の不安定化による方法(具体的には、ベンチュリー管、オリフィス方式等のような管の径を絞る絞り機構を用いる方法)、(3)加圧下で気体を溶解させ低圧で開放する加圧溶解法、(4)液体に超音波を発してキャビテーションを起こす方法、(5)炭酸塩と酸から炭酸ガスを発生させる等の化学反応法などがある。
一般的なマイクロバブルとしては、例えば、直径数十μm程度のものがあり、市販のマイクロバブル発生機で得ることができ、一般的に利用されている。このようなマイクロバブルは、肉眼でも確認でき、直径1μm〜100μmのマイクロバブルであれば、多量に発生させると白濁することで確認できる。
[生物処理方法における固液分離工程]
本発明の生物処理方法における固液分離工程は、前記生物処理工程よりも後に設けられる工程であり、前記生物処理工程で得られた処理液から微細な不溶物を分離して浄化水を得る固液分離工程である。
前記生物処理工程で得られた処理液の固液分離は、好ましくは、(a)凝集工程と加圧浮上分離工程、又は(b)凝集工程と膜分離工程によって行うことができる。凝集工程は、前記生物処理工程で得られた処理液に含まれる微細な不溶物を凝集させる凝集工程である。加圧浮上分離工程は、前記凝集工程で得られた凝集物を含む処理液を加圧浮上処理して浄化水を得る加圧浮上分離工程である。膜分離工程は、前記凝集工程で得られた凝集物を含む処理液を分離膜で分離して浄化水を得る膜分離工程である。本発明の生物処理方法は、前記加圧浮上分離工程又は前記膜分離工程で分離された凝集物を処理する凝集物処理工程を有することができる。
なお、本発明の生物処理方法の生物処理工程でマイクロバブル発生機を用いる場合、マイクロバブル発生機を通過させる生物処理液の量は、1日あたり処理する廃水量の1/3日から10日倍量にすることができる。
[生物処理装置における生物処理手段]
本発明の生物処理装置における生物処理手段は、少なくとも微生物と有機性廃水を混合して得られる生物処理液に酸素を含有する気体を供給して前記生物処理液に含まれる有機物を分解する生物処理手段である。このような生物処理手段としては、例えば、前記生物処理液を滞留させることができる槽ないし容器と、前記槽ないし容器に滞留する生物処理液に酸素を含有する気体を供給する酸素供給手段とを有するものがある。
酸素供給手段としては、例えば、エアーポンプ(ブロワ)に連結させたディフューザーがあり、このディフューザー部分のみを前記槽ないし容器の底に設ける。よって、前記槽ないし容器に滞留する前記生物処理液に酸素を供給することができる。より詳細に説明すれば、ディフューザーは、気体の入口から気体の出口に向けて気体流路の断面積(気体の流れ方向に対して直角方向の断面積)を徐々に拡大した流路部を有するものであり、前記気体の入口側に配管を介してエアーポンプに連結させているので、エアーポンプから供給された空気は、前記気体の出口からディフューザーの外部に流出する。
[生物処理装置におけるフロック形成抑止手段]
前記生物処理手段は、フロック形成抑止手段を具備する。フロック形成抑止手段は、前記生物処理液を均質化してフロックの形成を抑止する手段である。生物処理液を均質化してフロックの形成を抑止するためには、好ましくは、生物処理液の中にフロックの形成を抑止することが可能な程度の(より好ましくは、抑止するのに十分な強さの)水流及びマイクロバブル流のいずれか一方又は双方を発生させることのできる手段を適宜選択する。フロック形成抑止手段は、好ましくは、マイクロバブル発生装置(好ましくは、ベンチュリータイプやオリフィスタイプのマイクバブル発生機)や均質機(好ましくは、プランジャータイプのホモジナイザー)にすることができる。これらのマイクロバブル発生装置や均質機は、市販品を用いることができる。市販のマイクロバブル発生装置としては、例えば、株式会社 日本水処理技研製(MAB)、エンバイロ・ビジョン株式会社製(YJ-ノズル)を用いることができる。また市販の均質機としては、株式会社イズミフーズマシナリー製(ホモジナイザー)、三和エンジニアリング株式会社製(ホモゲナイザーH120型)を用いることができる。
[好適な実施の形態]
本発明の生物処理方法の一例の工程の流れを示す概略図を図1に示す。処理対象の廃水は、活性汚泥を含有する曝気槽1に導入される。曝気槽1は、生物処理工程及び生物処理手段である。曝気槽1には、エアーポンプ2から空気を供給されるディフューザー3が設けられており、常時曝気を行っている。また、曝気槽1には、水中ポンプ4から吸引した処理水を空気と混合してマイクロバブルを発生させるマイクロバブル発生装置5が設けられおり、マイクロバブル発生装置5は、曝気槽1の被処理液にマイクロバブルを供給して曝気槽1の被処理液を均質化してフロックの形成を抑止している。
曝気槽の他の一例を図2に示す。図2の曝気槽には、コンプレッサーから空気を供給され空気を発生する曝気用配管(気泡発生機)が槽の底面のほぼ全面に設けられており、常時曝気を行っている。また、図2の曝気槽には、槽の底に設けられた水中ポンプから被処理水を吸引して空気と混合してマイクロバブルを発生させるマイクロバブル発生装置が被処理水に浸らない曝気槽のコンクリート内壁面の上部に設けられている。このマイクロバブル発生装置のマイクロバブル発生口は、曝気槽の底の近傍に開口して曝気槽の底面に向かってマイクロバブル流を排出している。マイクロバブル発生装置の設置位置は、前述の位置に限定されず、任意の位置に設置することができる。
曝気槽に滞留する被処理水を均質化してフロックの形成を抑止するためには、曝気槽の容積や形状と、曝気槽への被処理液の流入量、フロック形成抑止手段のフロック形成抑止能力を考慮して、被処理水を均質化してフロックの形成を抑止することができるように、フロック形成抑止手段の配設位置及び配設個数を設定する(必要であれば、実験を行って設定する)。一例として廃水容積300トン、流入量12.5トン/時間の曝気槽に対して、フロック形成抑止手段として、マイクロバブル発生機にポンプから送る処理水の量は100トン/日から3000トン/日送ればよいが、好ましくは300トン/日から1500/トン日送れば良い。即ち、マイクロバブル発生機に通す処理水の流量は、必要に応じ、適宜設定すればよい。
マイクロバブル発生装置を用いる場合、マイクロバブル発生装置を曝気槽中の水中に置くことも陸上に設置することもできるが、マイクロバブルの吐出位置はマイクロバブルが曝気槽底部に届くことが望ましい。また、前記曝気槽に対して、フロック形成抑止手段として、均質化能力が10MPaで吐出量が30トン/時間の均質機を用いる場合、均質機はマイクロバブル発生機と同様に設置し、配置すれば良いが、曝気槽中の処理水が循環するような位置に設置することが望ましい。
これらの曝気槽に一定時間滞留した後の被処理液は、有機物が分解されていると共にフロックが見られない。この被処理液には、水に不溶で微細な寸法の物質が均一に分散している。このような被処理水は、凝集槽6に導入され、水に不溶で微細な寸法の物質は、凝集剤で凝集される。凝集剤としては、それ自体公知のものも用いることができ、一般的に無機系凝集剤と有機系凝集剤がある。無機系凝集剤としては、鉄系凝集剤(例えば、ポリ鉄、塩化第二鉄等)及びアルミ系凝集剤(例えば、硫酸アルミニウム、ポリ塩化アルミニウム(PAC)等)がある。有機系凝集剤としては、例えば、カチオン性高分子凝集剤、アニオン性高分子凝集剤、ノニオン性高分子凝集剤及び両性高分子凝集剤がある。これらの凝集剤は、被処理水の種類、pH等の液性に応じて適宜選択して用いることができ、必要に応じて無機系凝集剤と有機系凝集剤を併用することもできる。具体的には、市販の凝集剤(例えば、無機系凝集剤としては太明化学株式会社製 対パック(ポリ塩化アルミニウム)、有機系凝集剤としてはMTアクアポリマー株式会社製 アコフロック(ポリアクリルアミド系))にすることができる。
凝集物を含有する被処理液は、加圧浮上分離装置7で分離され清浄な処理水を得ることができる。加圧浮上分離装置としては、市販品を用いることができ、例えば、三葉化工株式会社製 SF式 加圧浮上装置を用いることができる。残りの凝集物は、脱水機等の凝集物処理装置8で脱水されて排出される。なお、前記凝集物を含有する被処理液は、分離膜モジュール等の膜分離装置9で分離して清浄な処理水を得ることもできる。分離膜モジュールは、膜エレメント(膜とその支持体および流路材などの部材を一体化したもの)をケーシングに収納したものである。前記分離膜モジュールの膜としては、好ましくは、UF(限外ろ過)膜又はMF(精密ろ過)膜を使用する。
なお、本発明の生物処理方法における生物処理工程よりも前の工程として、必要に応じて、従来の曝気工程の前に設けられていた被処理液の前処理工程(例えば、pH調整工程等)を設けることができる。
本発明の実施例を説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例1(実施例1−1、1−2)及び比較例1]
容積200リットルの容器内に100リットルのモデル原水を作成し、フロックを形成している活性汚泥原液1リットルを前記モデル原水に加えて混合液を得て、前記混合液にディフューザーから空気を供給し、前記混合液が空気により攪拌される量(1.2〜2.0mg 酸素/リットル)を供給し、35℃で培養した。モデル源水は、脱脂粉乳4kg及び無機塩類((NH2SO4:500g、Na2HPO4:50g、MgSO4・7H2O:25g、CaCO3:500g)を水に溶解して調整した。このモデル原水の培養液を(a) ディフューザーのみ(比較例1)、(b)ディフューザーとホモジナイザー(プランジャータイプの均質機)(実施例1−1)、又は(c)ディフューザーとマイクロバブル発生器(ベンチュリー管)(実施例1−2)を用いてそれぞれ個々に循環させた。
〈フロック形成の有無の評価方法及び評価結果〉
ベンチスケールによる、曝気槽のフロック形成化を測定したところ、ディフューザーのみのものはフロックを形成したが、ディフューザーとホモジナイザー(プランジャータイプの均質機)の併用(実施例1−1)、ディフューザーとマイクロバブル発生器の併用(実施例1−2)のものは、フロックの形成が見られなかった。フロック形成の有無は、顕微鏡(倍率:40×10倍)にて判定したものであり、下記表1に示す。なお、面積の計測は、顕微鏡写真を5枚撮り、フロック部分を切り取り平均重量により求めて視野中のフロック面積の割合を求め、下記の評価基準に従い判定した。
Figure 0006512559

評価基準
+++:一視野中フロック面積が30%以上を占める
++ :一視野中フロック面積が10%〜30%未満を占める
+ :一視野中フロック面積が1%〜10%未満を占める
− :一視野中フロック面積が1%未満を占める
参考までに評価−、++、+++の場合の各一例を夫々図4,5,6に示す。
[参考例2(参考例2−1〜2−4)及び比較例2]
1リットルのメスシリンダーに800mlの排水原液を入れて、フロックを形成しない分散菌である放線菌(PR−4)(参考例2−1)、バチルス菌(NITE BP−1277)(参考例2−2)、酵母(YH−01 日之出産業(株)(参考例2−3)、シュードモナス菌(Pseudomonas alcaligenes JCM20561)(参考例2−4)を各々加えて、35℃、48時間、好気条件で培養した。比較例2として、フロック形成菌を含む汚泥を同様に培養した。排水原液の組成は、無機塩((NH2SO4:5.0g、Na2HPO4:0.5g、MgSO4・7H2O:0.25g、CaCO3:5.0g)を水に溶解し880gとし、これと牛乳100gとを混合し合わせて980gとした。
加えた菌は、それぞれ普通ブイヨン培地を規定通りに調整し、定法にて滅菌・冷却後35℃にて18時間予備培養したものを20g加えた。空気は、エアーストーンを通して溶液が循環する強さ(1.2〜2.0mg 酸素/リットル)で供給した。但し、このエアーストーンを用いた撹拌条件では、前記溶液を均質化できないと考えられる。比較試験(比較例2)として、加えた菌株20mlの代わりに乳業メーカーの排水処理施設の曝気槽から採取したフロックを形成している液を20ml加える以外は、前述した参考例2と同様にて行った。以上のようにして、分散菌は、フロックを形成しうる培養条件下であってもフロックを形成しないということを確認した。
〈フロック形成の有無の評価結果〉
参考例2−1〜参考例2−4の結果は、下記の表2の通りであり、時間経過ごとに位相差顕微鏡(400倍)にてフロックの形成を観察・確認した。フロックの面積の計測方法は、上記実施例1の場合と同様である。曝気槽液を使用した場合以外(参考例2−1〜参考例2−4)は、24、48、72時間後のすべてにおいてフロックを形成せず、これらの菌は、培養液にきれいに分散している状態であった。しかし、曝気槽液を使用した場合(比較例2)は、24時間後にてフロックの形成が多くなり、48時間以降はより多くのフロックが見られた。従って、フロックを形成するか否かは、即ち分散状にて増殖するかは菌種によって異なることが明確になった。
Figure 0006512559
[実施例3(実施例3−1、3−2)及び比較例3(比較例3−1、3−2)]
容積200リットルのタンクに98リットルの排水原液を入れて、(a) フロック形成菌1リットル、又は(b)分散菌及び放線菌(PR−4)1リットル+ フロック形成菌1リットルを加え、35℃、72時間、マイクロバブル発生機(日之出HMB)を使用して生物処理液を均質化して好気条件で培養した。フロック形成菌は、活性汚泥の曝気槽(菓子製造会社)から採取し、放線菌は普通ブイヨン培地にて10〜10/mlレベルの予備培養液を使用した。排水原液の組成は、グルコース100gと牛乳10kgに対して、無機塩((NH2SO4:50g、Na2HPO4:5g、MgSO4・7H2O:2.5g、CaCO3:50g)を水に溶解した水溶液を混合して100リットルとした。
これら(a)(b)液は、ディフューザーだけで空気を供給した場合(比較例3−1、3−2)フロックを形成する(データは省略)が、ディフューザーと共にマイクロバブル発生機を併用(実施例3−1,3−2)すると菌が生育してもフロックを形成するものは無く、これはマイクロバブル発生機の均質効果により分散菌のみの場合同様、フロック形成菌を加えたものも、24時間、48時間、72時間後もフロックの形成は見られなかった。なお、フロック形成の有無の評価方法は、実施例1の場合と同様である。
Figure 0006512559
[実施例4]
本実施例では、本発明の生物処理方法を食品工場の排水に適用した。この工場は、コンビニエンスストアに納入する食品の加工工場であり、より詳細には、製造品として、お弁当、おにぎり、うどん、そば、から揚げのような揚げ物、カット野菜やサラダ類等を製造している工場であり、下記のような排水を本発明の生物処理方法で生物処理することとなった。即ち、排水処理量: 250m3/日、流入原水: pH5〜9、 BOD 2,500mg/L、 SS(懸濁物質または浮遊物質) 1000mg/L、 ヘキサン抽出物 350mg/Lであった。
工程のフローを説明すると下記のごとくである。即ち、工場排水→スクリーン(異物ろ過)→原水槽(6 m3)→調整槽(10 m3)→生物処理槽(290 m3)→凝集反応槽→加圧浮上装置→処理水。加圧浮上時の汚泥は、汚泥貯留槽から脱水機にて脱水して、廃棄処理する。
生物処理槽には、本実施例では水中ポンプ(70 m3/時間)から処理水をマイクロバブル発生装置(Hinode Micro Bubbler、形式:HMB-78-T-5.5)を1台設置し常時稼働させ、ディフューザーを設置し、2機の曝気ブロワから空気を送った。
使用したマイクロバブル発生装置(Hinode Micro Bubbler、形式:HMB-78-T-5.5)は、下記の吸引風量を有する。なお、揚程 :0mとする。
Figure 0006512559
流入原水、生物処理後の処理水及び放流水のそれぞれの水質(一ヶ月の平均値)を表5に示す。
Figure 0006512559
流入原水の汚染度として、BOD1141mg/Lであったものが、生物処理にて442mg/Lと減少し61.3%のカット率で、この値であれば下水道放流の規制値内であり放流できる。他の項目においては、二次処理をすることで、環境に関する規制値を超えるものは無い。従って、分散菌処理に関する効果が十分になされ、溶存酸素への供給効率が上昇したために、ディフューザーに送る空気量が半減し、運転管理費も減少して省エネルギー効果が高まった。すなわち、沈殿槽を除いた施設になり、イニシャルコストもランニングコストも安価になる、経済的環境に良い設備である。
近隣住宅が多く存在するため、環境測定法にて順次悪臭の発生具合を6か月間、月初に測定し比較検討した。臭気を比較した設備は、本実施例4の生物処理方法の上記工程フローにおける調整槽(即ち、原水槽の下流側且つ生物処理槽の上流側に設けられている原水調整槽)、生物処理槽(曝気槽)、凝集反応槽(前記生物処理槽の下流側に設けられており、凝集浮上槽と呼称することもある)であり、「人の感覚による評価基準(日本健康住宅協会)」により、においの強度の分類の6段階臭気強度表示法を用い7名にて測定した。臭気強度は下記の数字にて評価した。0:無臭 1:やっと感知できる(検知閾値濃度) 2:何のにおいであるかわかる弱いにおい(認知閾値濃度) 3:楽に感知できるにおい 4:強いにおい 5:強烈なにおい
7名による6回の集計法は、一回ごとに測定槽の7名の総合点を7にて除して平均を取り、その合計を6で除して少数第一位まで表したものである。従来の標準活性汚泥法の曝気槽では排水処理特有の臭気があり、近隣の住宅での苦情が聞こえる傾向が強く、原因はフロック中の嫌気性菌が悪臭を呈するのに対し、本発明の生物処理(分散菌処理)槽は好気性を保ち、好気性菌のみの酸化反応であり、炭酸ガスと水の発生で悪臭を感じないものと思われる。においの強度の分類の6段階臭気強度表示法による、評価対象の槽とその評価点を表6に示す。
Figure 0006512559
本発明は、上記実施形態に基づいて説明されているが、上記実施形態に限定されることなく、本発明の全開示の範囲内において、かつ本発明の基本的技術思想に基づいて、上記実施形態に対し種々の変形、変更及び改良を含むことができることはいうまでもない。また、本発明の全開示の枠内において、種々の開示要素の多様な組み合わせ・置換ないし選択が可能である。さらに、本願において記載された数値範囲ないし数値限定は、明示を省いた場合にもそれに属する任意の小範囲、任意の数値の開示があるものとみなされる。
本発明のさらなる課題、目的及び展開形態は、請求の範囲を含む本発明の全開示事項からも明らかにされる。
なお、本発明は、以下のようにも記載される。
(付記1)
少なくとも微生物と有機性廃水を混合して得られる生物処理液に酸素を含有する気体を供給して前記生物処理液に含まれる有機物を分解する生物処理工程を有し、
前記生物処理工程において、前記生物処理液を均質化してフロックの形成を抑止することを特徴とする生物処理方法。
(付記2)
前記生物処理工程において、前記生物処理液として分散菌を含む生物処理液を用いることを特徴とする付記1に記載の生物処理方法。
(付記3)
前記分散菌として、粘性物質を生成しない分散菌を用いることを特徴とする付記2に記載の生物処理方法。
(付記4)
前記生物処理工程において、前記生物処理液をマイクロバブル発生機で均質化してフロックの形成を抑止することを特徴とする付記1に記載の生物処理方法。
(付記5)
前記生物処理工程の後に、前記生物処理工程で得られた処理液から微細な不溶物を分離して浄化水を得る固液分離工程を有することを特徴とする付記1〜4のいずれか一に記載の生物処理方法。
(付記6)
前記生物処理工程の後に、前記生物処理工程で得られた処理液に含まれる微細な不溶物を凝集させる凝集工程と、前記凝集工程で得られた凝集物を含む処理液を加圧浮上処理して浄化水を得る加圧浮上分離工程を有することを特徴とする付記1〜4のいずれか一に記載の生物処理方法。
(付記7)
前記生物処理工程の後に、前記生物処理工程で得られた処理液に含まれる微細な不溶物を凝集させる凝集工程と、前記凝集工程で得られた凝集物を含む処理液を分離膜で分離して浄化水を得る膜分離工程を有することを特徴とする付記1〜4のいずれか一に記載の生物処理方法。
(付記8)
前記加圧浮上分離工程又は前記膜分離工程で分離された凝集物を処理する凝集物処理工程を有することを特徴とする付記6又は7に記載の生物処理方法。
(付記9)
付記4に記載のマイクロバブル発生機を通過させる処理液の量は、1日あたり処理する廃水量の1/3日から10日倍量であることを特徴とする付記4〜8に記載の生物処理方法。
(付記10)
少なくとも微生物と有機性廃水を混合して得られる生物処理液に酸素を含有する気体を供給して前記生物処理液に含まれる有機物を分解する生物処理手段を有し、
前記生物処理手段は、前記生物処理液を均質化してフロックの形成を抑止するフロック形成抑止手段を具備することを特徴とする生物処理装置。
(付記11)
前記生物処理液は、分散菌を含むことを特徴とする付記10に記載の生物処理装置。
(付記12)
前記分散菌は、粘性物質を生成しない分散菌であることを特徴とする付記11に記載の生物処理装置。
(付記13)
前記フロック形成抑止手段は、前記生物処理液をマイクロバブル発生機で均質化するマイクロバブル発生手段を具備することを特徴とする付記10に記載の生物処理装置。
(付記14)
前記生物処理手段で得られた処理液から微細な不溶物を分離して浄化水を得る固液分離手段を有することを特徴とする付記10〜13のいずれか一に記載の生物処理装置。
(付記15)
前記生物処理手段で得られた処理液に含まれる微細な不溶物を凝集させる凝集手段と、前記凝集手段で得られた凝集物を含む処理液を加圧浮上処理して浄化水を得る加圧浮上分離手段を有することを特徴とする付記10〜13のいずれか一に記載の生物処理装置。
(付記16)
前記生物処理手段で得られた処理液に含まれる微細な不溶物を凝集させる凝集手段と、前記凝集手段で得られた凝集物を含む処理液を分離膜で分離して浄化水を得る膜分離手段を有することを特徴とする付記10〜13のいずれか一に記載の生物処理装置。
(付記17)
前記加圧浮上分離手段又は前記膜分離手段で分離された凝集物を処理する凝集物処理手段を有することを特徴とする付記15又は16に記載の生物処理装置。
(付記18)
付記13に記載のマイクロバブル発生機を通過させる処理液の量は、1日あたり処理する廃水量の1/3日から10日倍量であることを特徴とする付記13〜17に記載の生物処理装置。
また、本発明は、以下の好ましい形態も有する。
(形態1)
生物処理工程におけるバルキングを発生させない生物処理方法であって、
少なくとも微生物と有機性廃水を混合して得られる生物処理液に酸素を含有する気体を供給して前記生物処理液に含まれる有機物を分解する生物処理工程を有し、前記生物処理工程において、前記生物処理液に対して分散菌を添加するとともに前記生物処理液を均質化してフロックの形成を抑止すること、但し、前記生物処理工程において前記生物処理液にはフロックが形成されず、かつ返送汚泥がないことを特徴とする生物処理方法。
(形態2)
前記生物処理液は、バルキングを生じさせる原因の微生物を含有することを特徴とする形態1に記載の生物処理方法。
(形態3)
前記分散菌として、粘性物質を生成しない分散菌を用いることを特徴とする形態1に記載の生物処理方法。
(形態4)
前記生物処理工程において、前記生物処理液をマイクロバブル発生機で均質化してフロックの形成を抑止することを特徴とする形態1に記載の生物処理方法。
(形態5)
前記生物処理工程の後に、前記生物処理工程で得られた処理液から微細な不溶物を分離して浄化水を得る固液分離工程を有することを特徴とする形態1〜4のいずれか一に記載の生物処理方法。
(形態6)
前記生物処理工程の後に、前記生物処理工程で得られた処理液に含まれる微細な不溶物を凝集させる凝集工程と、前記凝集工程で得られた凝集物を含む処理液を加圧浮上処理して浄化水を得る加圧浮上分離工程を有することを特徴とする形態1〜4のいずれか一に記載の生物処理方法。
(形態7)
前記生物処理工程の後に、前記生物処理工程で得られた処理液に含まれる微細な不溶物を凝集させる凝集工程と、前記凝集工程で得られた凝集物を含む処理液を分離膜で分離して浄化水を得る膜分離工程を有することを特徴とする形態1〜4のいずれか一に記載の生物処理方法。
(形態8)
前記加圧浮上分離工程又は前記膜分離工程で分離された凝集物を処理する凝集物処理工程を有することを特徴とする形態6又は7に記載の生物処理方法。
(形態9)
形態4に記載のマイクロバブル発生機を通過させる処理液の量は、1日あたり処理する廃水量の1/3日から10日倍量であることを特徴とする形態4〜8のいずれか一に記載の生物処理方法。
(形態10)
生物処理工程におけるバルキングを発生させない生物処理装置であって、
少なくとも微生物と有機性廃水を混合して得られる生物処理液に酸素を含有する気体を供給して前記生物処理液に含まれる有機物を分解する生物処理手段を有し、
前記生物処理手段は、前記生物処理液を均質化してフロックの形成を抑止するフロック形成抑止手段を具備し、
前記生物処理液は分散菌が添加されたものであり、
前記生物処理液にはフロックが形成されず、かつ返送汚泥がないこと、
を特徴とする生物処理装置。
(形態11)
前記生物処理液は、バルキングを生じさせる原因の微生物を含有することを特徴とする形態10に記載の生物処理装置。
(形態12)
前記分散菌は、粘性物質を生成しない分散菌であることを特徴とする形態10に記載の生物処理装置。
(形態13)
前記フロック形成抑止手段は、前記生物処理液をマイクロバブル発生機で均質化するマイクロバブル発生手段を具備することを特徴とする形態10に記載の生物処理装置。
(形態14)
前記生物処理手段で得られた処理液から微細な不溶物を分離して浄化水を得る固液分離手段を有することを特徴とする形態10〜13のいずれか一に記載の生物処理装置。
(形態15)
前記生物処理手段で得られた処理液に含まれる微細な不溶物を凝集させる凝集手段と、前記凝集手段で得られた凝集物を含む処理液を加圧浮上処理して浄化水を得る加圧浮上分離手段を有することを特徴とする形態10〜13のいずれか一に記載の生物処理装置。
(形態16)
前記生物処理手段で得られた処理液に含まれる微細な不溶物を凝集させる凝集手段と、前記凝集手段で得られた凝集物を含む処理液を分離膜で分離して浄化水を得る膜分離手段を有することを特徴とする形態10〜13のいずれか一に記載の生物処理装置。
(形態17)
前記加圧浮上分離手段又は前記膜分離手段で分離された凝集物を処理する凝集物処理手段を有することを特徴とする形態15又は16に記載の生物処理装置。
(形態18)
形態15に記載のマイクロバブル発生機を通過させる処理液の量は、1日あたり処理する廃水量の1/3日から10日倍量であることを特徴とする形態13〜17のいずれか一に記載の生物処理装置。
1 曝気槽(生物処理手段)
5 マイクロバブル発生装置(フロック形成抑止手段)
6 凝集槽
7 加圧浮上分離装置
9 膜分離装置

Claims (18)

  1. 生物処理工程におけるバルキングを発生させない生物処理方法であって、
    少なくとも微生物と有機性廃水を混合して得られる生物処理液に酸素を含有する気体を供給して前記生物処理液に含まれる有機物を分解する生物処理工程を有し、
    前記生物処理工程において、前記生物処理液に分散菌を含むとともに前記生物処理液を均質化してフロックの形成を抑止すること、但し、前記生物処理工程において前記生物処理液にはフロックが形成されず、かつ返送汚泥がないことを特徴とする生物処理方法。
  2. 前記生物処理液は、バルキングを生じさせる原因の微生物を含有することを特徴とする請求項1に記載の生物処理方法。
  3. 前記分散菌として、粘性物質を生成しない分散菌を用いることを特徴とする請求項1に記載の生物処理方法。
  4. 前記生物処理工程において、前記生物処理液をマイクロバブル発生機で均質化してフロックの形成を抑止することを特徴とする請求項1に記載の生物処理方法。
  5. 前記生物処理工程の後に、前記生物処理工程で得られた処理液から微細な不溶物を分離して浄化水を得る固液分離工程を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一に記載の生物処理方法。
  6. 前記生物処理工程の後に、前記生物処理工程で得られた処理液に含まれる微細な不溶物を凝集させる凝集工程と、前記凝集工程で得られた凝集物を含む処理液を加圧浮上処理して浄化水を得る加圧浮上分離工程を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一に記載の生物処理方法。
  7. 前記生物処理工程の後に、前記生物処理工程で得られた処理液に含まれる微細な不溶物を凝集させる凝集工程と、前記凝集工程で得られた凝集物を含む処理液を分離膜で分離して浄化水を得る膜分離工程を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一に記載の生物処理方法。
  8. 前記加圧浮上分離工程又は前記膜分離工程で分離された凝集物を処理する凝集物処理工程を有することを特徴とする請求項6又は7に記載の生物処理方法。
  9. 請求項4に記載のマイクロバブル発生機を通過させる処理液の量は、1日あたり処理する廃水量の1/3日から10日倍量であることを特徴とする請求項4〜8のいずれか一に記載の生物処理方法。
  10. 生物処理工程におけるバルキングを発生させない生物処理装置であって、
    少なくとも微生物と有機性廃水を混合して得られる生物処理液に酸素を含有する気体を供給して前記生物処理液に含まれる有機物を分解する生物処理手段を有し、
    前記生物処理手段は、前記生物処理液を均質化してフロックの形成を抑止するフロック形成抑止手段を具備し、
    前記生物処理液に分散菌を含み
    前記生物処理液にはフロックが形成されず、かつ返送汚泥がないこと、
    を特徴とする生物処理装置。
  11. 前記生物処理液は、バルキングを生じさせる原因の微生物を含有することを特徴とする請求項10に記載の生物処理装置。
  12. 前記分散菌は、粘性物質を生成しない分散菌であることを特徴とする請求項10に記載の生物処理装置。
  13. 前記フロック形成抑止手段は、前記生物処理液をマイクロバブル発生機で均質化するマイクロバブル発生手段を具備することを特徴とする請求項10に記載の生物処理装置。
  14. 前記生物処理手段で得られた処理液から微細な不溶物を分離して浄化水を得る固液分離手段を有することを特徴とする請求項10〜13のいずれか一に記載の生物処理装置。
  15. 前記生物処理手段で得られた処理液に含まれる微細な不溶物を凝集させる凝集手段と、前記凝集手段で得られた凝集物を含む処理液を加圧浮上処理して浄化水を得る加圧浮上分離手段を有することを特徴とする請求項10〜13のいずれか一に記載の生物処理装置。
  16. 前記生物処理手段で得られた処理液に含まれる微細な不溶物を凝集させる凝集手段と、前記凝集手段で得られた凝集物を含む処理液を分離膜で分離して浄化水を得る膜分離手段を有することを特徴とする請求項10〜13のいずれか一に記載の生物処理装置。
  17. 前記加圧浮上分離手段又は前記膜分離手段で分離された凝集物を処理する凝集物処理手段を有することを特徴とする請求項15又は16に記載の生物処理装置。
  18. 請求項15に記載のマイクロバブル発生機を通過させる処理液の量は、1日あたり処理する廃水量の1/3日から10日倍量であることを特徴とする請求項13〜17のいずれか一に記載の生物処理装置。
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