JP6510757B2 - ラウドネス測定装置およびラウドネス測定プログラム - Google Patents

ラウドネス測定装置およびラウドネス測定プログラム Download PDF

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Description

本発明は、ラウドネス測定装置およびラウドネス測定方法に関するものである。より詳細には、本発明は、マルチチャンネルの音声信号に基づく音声のラウドネスを測定するラウドネス測定装置、および、このようなラウドネス測定装置によるラウドネス測定方法に関するものである。
従来、各種映像コンテンツ等に含まれる音声のレベルを測定するメータとして、物理的な音量感(volume unit)を指示するVUメータ、およびピークメータのような機器が使用されてきた。最近では、より人間の感覚に近い音の大きさとしてラウドネス値を測定するメータが提案され(例えば特許文献1参照)、すでに運用されている。複数のコンテンツのラウドネスをそれぞれ測定することにより、コンテンツ同士の間で音量感を統一することができるため、リスナーにとって違和感のないようにコンテンツを放送等して提供することができる。なお、ラウドネスについては、ITU−R(International Telecommunication Union Radiocommunication Sector:国際電気通信連合 無線通信部門)において、その測定方法および目標値などが標準化されている。
ラウドネスを測定するラウドネスメータの中には、5.1チャンネル(以下、チャンネルは適宜「ch」と記す)サラウンドの音声信号に対応したものもある。現在、テレビ番組の制作において音量感を統一するために、5.1chサラウンドに対応するラウドネスメータが規格化されており、国内での運用が部分的に開始している(非特許文献1参照)。5.1chサラウンドの音響制作において、ラウドネスメータを用いてコンテンツに含まれる音声信号のラウドネスを測定して音量感を把握することにより、コンテンツ同士の間で音量感を均一にすることができる。
特開2006−279242号公報
社団法人電波産業会「デジタルテレビ放送番組におけるラウドネス運用規定」(ARIB技術資料TR−B32)
ところで、2020年に本放送の開始を目標としているスーパーハイビジョン(SHV)放送においては、22.2chというマルチチャンネルの音響が採用される。このようなマルチチャンネル音響について、音量を示す値をどのように測定・規定するかは、まだ策定されていない状況にある。
また、上述したTR−B32においては、5.1chサラウンドのラウドネスを測定する際に、低域効果音(LFE)用のチャンネルは考慮されていない。しかしながら、22.2chにおいては、2chのLFEを採用しており、特に低域(例えば120Hz以下)における音量感への影響は比較的大きくなる。このため、22.2chにおいては、LFEのチャンネルも含めてラウドネスを測定するのが望ましい。
このように、22.2chのような、5.1chサラウンドを超えるマルチチャンネルの音響制作においては、ラウドネスを測定して音量感を把握し、コンテンツ間で音量感を統一することは、種々の課題を伴っている。
したがって、本発明の目的は、5.1チャンネルを超えるようなマルチチャンネルの音声信号のラウドネスを測定できるラウドネス測定装置、およびラウドネス測定方法を提供することにある。
上記目的を達成する第1の観点に係る発明は、
三次元空間において複数の異なる位置から再生される音声の複数チャンネル(例えば22.2ch)の音声信号について、当該複数チャンネルの音声信号それぞれに対してK特性フィルタによって重み付けしたものを二乗平均し、当該複数チャンネルのそれぞれに応じて第1の重み付けしたものを合算し、当該合算した結果にゲーティング関数を適用することによりラウドネス値を算出するラウドネス測定装置であって、
低域効果音用(例えば2つのLFE)のチャンネルを除く複数チャンネル(例えば22ch)の音声信号については、前記K特性フィルタによって重み付けした後であって、前記二乗平均を行う前に、前記複数の異なる位置からの音声の到来方向に応じた伝搬特性に基づく第2の重み付けを加味してラウドネス値を算出し、
前記第2の重み付けを、頭部伝達関数を用いることによって行い、
前記頭部伝達関数は、前記複数の異なる位置からの音声の到来方向に応じたフィルタとすることを特徴とするものである。
上記目的を達成する第2の観点に係る発明は、
三次元空間において複数の異なる位置から再生される音声の複数チャンネルの音声信号について、当該複数チャンネルの音声信号それぞれに対してK特性フィルタによって重み付けしたものを二乗平均し、当該複数チャンネルのそれぞれに応じて所定の重み付けしたものを合算し、当該合算した結果にゲーティング関数を適用することによりラウドネス値を算出するラウドネス測定装置であって、
前記所定の重み付けにおいて、
域効果音用のチャンネルを除く複数チャンネルの音声信号については、前記複数の異なる位置からの音声の到来方向に応じた伝搬特性に基づく重み付けを加味してラウドネス値を算出し、
前記伝搬特性に基づく重み付けを、前記複数の異なる位置からの音声の到来方向に応じた音量感を頭部伝達関数に基づいて算出することによって行うことを特徴とするものである。
上記目的を達成する第の観点に係る発明は、
三次元空間において複数の異なる位置から再生される22.2チャンネルの音声信号からラウドネス値を算出するラウドネス測定装置であって、
前記22.2チャンネルは、FC、FLc、FRc、FL、FR、SiL、SiR、BL、BR、BC、LFE1、LFE2、TpFC、TpFL、TpFR、TpSiL、TpSiR、TpC、TpBL、TpBR、TpBC、BtFC、BtFL、およびBtFRのチャンネルを含み、
前記22.2チャンネルのうちLFE1およびLFE2以外のチャンネルについて、K特性フィルタによって重み付けしたものを二乗平均 し、該複数チャンネルのそれぞれに応じて所定の重み付けをしたものを合算 し、当該合算した結果にゲーティング関数を適用 することによりラウドネス値を算出し、
前記所定の重み付けは、前記22.2チャンネルのうちLFE1およびLFE2以外のチャンネルについて、三次元空間における複数の異なる位置からの音声の到来方向に応じた伝搬特性に基づく重み付けであって頭部伝達関数を加味した重み付けに基づいて行うことを特徴とするものである。
上記目的を達成する第の観点に係る発明は、
コンピュータに、
三次元空間において複数の異なる位置から再生される音声の複数チャンネルの音声信号について、
当該複数チャンネルの音声信号それぞれに対してK特性フィルタによって重み付けするステップと、
前記K特性フィルタによって重み付けした結果を二乗平均するステップと、
前記二乗平均した結果に、当該複数チャンネルのそれぞれに応じて所定の重み付けをするステップと、
前記所定の重み付けをした結果を合算するステップと、
当該合算した結果にゲーティング関数を適用することによりラウドネス値を算出するステップと、
を実行させるラウドネス測定プログラムであって、
前記所定の重み付けをするステップにおいて、
低域効果音用のチャンネルを除く複数チャンネルの音声信号については、前記複数の異なる位置からの音声の到来方向に応じた伝搬特性に基づく重み付けを加味してラウドネス値を算出し、
前記伝搬特性に基づく重み付けを、前記複数の異なる位置からの音声の到来方向に応じた音量感を頭部伝達関数に基づいて算出することによって行うものである。
また、上記目的を達成する第の観点に係る発明は、
コンピュータに、
三次元空間において複数の異なる位置から再生される22.2チャンネルの音声信号からラウドネス値を算出させるラウドネス測定プログラムであって、
前記22.2チャンネルは、FC、FLc、FRc、FL、FR、SiL、SiR、BL、BR、BC、LFE1、LFE2、TpFC、TpFL、TpFR、TpSiL、TpSiR、TpC、TpBL、TpBR、TpBC、BtFC、BtFL、およびBtFRのチャンネルを含み、
前記22.2チャンネルのうちLFE1およびLFE2以外の複数チャンネルについて、
K特性フィルタによって重み付けするステップと、
前記K特性フィルタによって重み付けした結果を二乗平均するステップと、
前記二乗平均した結果に、前記複数チャンネルのそれぞれに応じて所定の重み付けをするステップと、
前記所定の重み付けをした結果を合算するステップと、
当該合算した結果にゲーティング関数を適用するステップと、
を実行させることによりラウドネス値を算出し、
前記所定の重み付けをするステップは、前記22.2チャンネルのうちLFE1およびLFE2以外のチャンネルについて、三次元空間における複数の異なる位置からの音声の到来方向に応じた伝搬特性に基づく重み付けであって頭部伝達関数を加味した重み付けに基づいて行うものである。
また、前記低域効果音用のチャンネルも含めた複数チャンネルの音声信号について合算することによりラウドネス値を算出してもよい。
本発明によれば、5.1チャンネルを超えるようなマルチチャンネルの音声信号のラウドネスを測定できるラウドネス測定装置、およびラウドネス測定方法を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係るラウドネス測定装置の概略構成を説明する機能ブロック図である。 本発明の第1実施形態におけるラウドネス測定アルゴリズムを説明する図である。 第1実施形態における頭部伝達関数の例を示す図である。 第1実施形態におけるLFEのラウドネス測定アルゴリズムを説明する図である。 本発明の第2実施形態におけるラウドネス測定アルゴリズムを説明する図である。 第2実施形態における重み係数の例を示す図である。 本発明の第3実施形態におけるラウドネス測定アルゴリズムを説明する図である。 第3実施形態におけるフィルタの例を示す図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係るラウドネス測定装置の概略構成を説明する機能ブロック図である。
図1に示すように、本実施形態に係るラウドネス測定装置1は、制御部10、および記憶部20を備えている。制御部10は、複数のチャンネルの音声信号が入力されると、当該音信号に対応するラウドネス値を出力する。また、制御部10から出力されたラウドネス値は、表示部30に表示することができる。
以下、制御部10および記憶部20を含んで本発明に係るラウドネス測定装置1を構成し、さらに表示部30を含んで本発明に係るラウドネス測定システムを構成するものとして説明する。しかしながら、本発明はこのような実施形態に限定されるものではなく、例えばラウドネス測定装置1が自ら表示部を備えるような構成としてもよい。
制御部10は、例えばプロセッサまたはマイコンなどの任意の処理装置を含んで構成することができる。本実施形態において、制御部10は、音声信号を含む各種のデータの入力に基づいて、当該データを解析したり、各種の演算処理を施したりする。制御部10は、このような演算処理の結果を、例えばラウドネス値を表すデータとして出力することができる。また、制御部10は、必要に応じて各種の解析結果を記憶部20に記憶させたり、必要に応じて記憶部20に記憶された各種情報を読み出したりすることができる。
記憶部20は、任意のメモリ装置を含んで構成することができる。記憶部20は、制御部10が上述したようなデータ解析および各種の演算処理などを行う際のアルゴリズム、およびルックアップテーブル(LUT)のような各種の参照テーブルなども記憶する。
表示部30は、例えばLCD、有機ELディスプレイ、または7セグメント表示モジュールなど、任意の表示装置により構成することができる。表示部30は、ラウドネス値を表すデータが入力されると、その表示画面にラウドネス値を表示する。このラウドネス値を表すデータは、表示部30の仕様に応じて、任意の規格のアナログまたはデジタルの出力とすることができる。
本実施形態に係るラウドネス測定装置1は、複数のチャンネルの音声信号の入力に基づいて、当該音声信号に対応するラウドネス値を出力する。ここで、ラウドネス測定装置1が扱う音声信号の複数のチャンネル数は特に限定されるものではなく、任意の複数のチャンネルとすることができる。しかしながら、本実施形態に係るラウドネス測定装置1は、5.1chを超えるようなマルチチャンネルの音声信号を扱うのに特に好適である。以下の説明においては、例として、SHVにおいて採用される22.2chサラウンドの場合について述べる。
すなわち、本実施形態で22.2chの音声信号に基づく音声の再生を行う音響システムにおいてスピーカが配置される位置は、規格SMPTE ST2036−2−2008に準拠したものとする。参考までに、図6おいては、上記規格のチャンネル番号とスピーカが配置される位置(およびラベル)との対応を記してある。SHVの音響システムでは、聴取位置を中心とする三次元空間において、ch1〜12の中層には10個のスピーカを配置し、ch13〜21の上層(Top)に9個のスピーカを配置し、ch22〜24の下層(Bottom)に3個のスピーカを配置する。図6において、frontは前方を、leftは左を、rightは右を、centerは中央を、backは後方を、sideは側方を表す。なお、ch4および10は、LFEである。このように、22.2chの音響システムにおいては、合計24chのチャンネルの音声信号に基づく音声を再生する。
次に、本実施形態に係るラウドネス測定装置1において、音声信号の入力に基づいて、ラウドネス値を出力する際の処理について説明する。
本実施形態では、従来の5.1chの音声信号からラウドネスを算出する方法を、音の到来方向をも考慮した上で、22.2chのようなマルチチャンネル音響用に拡張する。
従来の5.1chの音声信号からラウドネス値を算出する方法については、前述のARIB技術資料TR−B32に規定されている。ARIBにおいては、各チャンネルのラウドネス値の算出に際し、人間の聴覚特性をモデル化して、音の到来方向を考慮しないK特性フィルタによって重み付けし、信号を二乗平均したのち、レベルを計算し、時間経過による影響を考慮したゲートの計算を行っている。5.1chサラウンドにおいては、各チャンネル二乗平均算出後、リアチャンネルに1.5dBの重みをつけ、総和をとることにより、ひとつのラウドネス値を求めている。
一方、22.2ch音響は、聴取位置を取り囲むあらゆる方向からの音を再生することが可能であるが、人間の聴感は耳介の影響または頭部の形状などの影響により、音の到来方向による聴こえ方に差異が生じる。このため、22.2ch音響においては、2chステレオの場合のように、前方からの再生に基づくシンプルなモデルで音量感を議論することはできない。
図2は、第1実施形態におけるラウドネス測定のアルゴリズムを説明する図である。
本実施形態によるラウドネス測定は、上述したように、従来の5.1chの音声信号のラウドネス測定を、22.2chのようなマルチチャンネル音響用に拡張するものである。したがって、従来の5.1chの音声信号のラウドネス測定としてARIB技術資料TR−B32に規定された内容については、概略を述べるにとどめ、詳細な説明は省略する。
図2に示すように、本実施形態に係るラウドネス測定装置1は、22.2chの各チャンネルを構成するCh1〜Ch24の音声信号の入力に基づいてラウドネス値を測定し、想定されたラウドネス値を出力する。Ch1〜Ch24の各チャンネルの音声信号は、Ch4およびCh10のLFE以外は同様に処理することができるため、図2においては、24のチャンネルのうち一部のみを記してある。なお、Ch4およびCh10のLFEについては後述する。
ARIBに記載された5.1chにおいては、LFEを除く5つのチャンネルの音声信号の入力に基づいてラウドネス値を算出する。一方、本実施形態に係るラウドネス測定装置1は、2つのLFEを含む合計24チャンネルの音声信号の入力に基づいてラウドネス値を算出する。
図2に示すラウドネス測定のアルゴリズムにおいて、ステップS1,S2,S3,S4,S5,S6は、ARIBに記載された従来の5.1chにおけるラウドネス測定と同様に行うことができる。したがって、これらの説明についても、概略のみについて述べ、詳細な説明は省略する。
ステップS1においては、入力される24チャンネルの音声信号のそれぞれに、K特性フィルタを適用する。ここでは、周波数による重み付けとして、2段階のプリフィルタを適用する。1段目のプリフィルタにより、聴覚の周波数特性、音響効果をシミュレートしている。2段目のプリフィルタは、修正B特性(RLB特性)を持つハイパスフィルタである。
ステップS2においては、ステップS1の処理を施した後の、各チャンネルの音声信号の二乗平均を算出する。
ステップS3においては、ステップS2の処理を施した後の、各チャンネルのレベル重み付けを行う。すなわち、このステップでは、各チャンネルについて、チャンネルごとの重み係数を乗じる。従来の5.1chのサラウンド聴取においては、後方チャンネルのラウドネスが若干大きく感じられることから、重み係数により補正をかけている。
ステップS4においては、各チャンネルの重み付け後の二乗平均値を合算する。
ステップS5においては、ステップS4で合算した値をデシベルスケールに変換する。
ステップS6においては、人が感じる音の大きさに近いラウドネス値を測定するために、ゲーティング処理を行う。ARIBにおいては、(1)ゲーティングブロック、(2)オーバラップ法、(3)絶対ゲーティング、(4)相対ゲーティング、の4つの要素からなるゲーティング関数を用いてラウドネス値を算出している。
第1実施形態によるラウドネス測定では、二乗平均の前段階、すなわち図2におけるステップS1とステップS2との間に、一個のフルレンジチャンネルにおいて、頭部伝達関数による伝搬特性を、フィルタとして適用する(ステップS10)。
人間は、様々な方向から到来する音を、左右の耳で聴きとることにより臨場感を得ている。すなわち、人間は両耳を使って音の方向を知覚しており、音の到来方向を知る手がかりとして、左右の耳に届く音の強さの違いや時間差、人の頭および耳の形による音色の変化などを利用している。頭部伝達関数(Head-Related Transfer Function:HRTF)とは、これらの手がかりを数学的に表現した関数である。この頭部伝達関数を用いることで、22.2chのマルチチャンネル音響による三次元の音の広がりを、正確に再現することができる。なお、聴覚の音量に関する指向特性については、例えばVille Pekka Sivonen, Wolfgang Ellermeierによる“Directional loudness in an anechoic sound field, head-related transfer functions, and binaural summation”などにおいて、研究がなされている(参考URL http://www-cgi.psychologie.tu-darmstadt.de/ak/we_homepage/JASA_sivonen_ellerm2006.pdf)。
本実施形態においては、頭部伝達関数として、音源から耳に到達するまでの音の伝わり方を事前に測定した結果を、制御部10による各種演算処理に用いることができるよう、記憶部20に記憶しておく。そして、本実施形態においては、ステップS10において、22.2chを構成する24chの音声信号のうち、2つのLFEを除く22chについて、頭部伝達関数による伝搬特性をフィルタとして適用する。
図3は、頭部伝達関数の一例を示す図である。図3は、三次元空間において、ある音源の聴取者から見た方位角と、当該音源から再生される音声の周波数と、頭部伝達関数の振幅応答との対応をグラフに示すものである。
頭部伝達関数は、個人差があるものとして知られており、個々人の伝達関数を用いた方が精度向上を期待できる。しかしながら、本実施形態においては、頭部伝達関数を定位のために使用するのではなく、22.2chの各チャンネル方向の伝搬周波数特性をシミュレートするために使用するので、ダミーヘッドなどのモデル化されたものに基づく測定結果でも利用可能である。なお、ステップS10に示す頭部伝達関数によるフィルタは、時間方向での畳込演算として実現することができる。また、頭部伝達関数は、本来、左右両耳の応答であり各チャンネルに対して2chの結果が得られるため、例えば二乗平均後にこれらの平均をとることにより、1chにまとめるのが好適である。
このように、本実施形態では、図2に示したステップS1〜ステップS6における演算処理にステップS10の処理を追加することにより、音の到来方向をも考慮した上で、22.2chのようなマルチチャンネルのラウドネスを測定することができる。本実施形態に係るラウドネス測定装置1は、ステップS6の処理を経た後、測定したラウドネス値を表示部30に表示することができる。
次に、本実施形態における、LFE用のチャンネルを含めたラウドネス測定について説明する。
図4は、本実施形態におけるLFEのラウドネス測定アルゴリズムを説明する図である。図4においては、22.2chを構成する24chのチャンネルのうち、LFEが割り当てられたCh4(LFE1)およびCh10(LFE2)のみを記し、その他のチャンネルは省略してある。
上述したように、ARIBに規定された従来のラウドネス測定は、最大5チャンネルの入力信号に対応しているが、LFEチャンネルは測定に含まれていない。本実施形態によるラウドネス測定装置1は、22.2chのようなマルチチャンネルに対応するため、LFEのチャンネルも含めてラウドネス値を算出する。
図4に示すように、本実施形態におけるLFE用のチャンネルについてのラウドネス測定は、図2で説明したステップS1〜S6における処理を行う前に、LFEの入力チャンネル(Ch4およびCh10)について、低域通過フィルタを適用する(ステップS11)。
一般に、120Hz以下の音声に対しては、人間が明確な方向を知覚することは稀なため、LFEチャンネルの再生に関しては、音の到来方向を考慮する必要性は高くない。このため、ステップS11においては、K特性フィルタ(ステップS1)の前段に、カットオフ周波数が例えば150Hzの低域通過フィルタ(LPF)に通すことにより、LFEチャンネルも含めてラウドネスを測定する。その後は、各LFEの入力チャンネルについて、図2で説明した他のチャンネルと同様に処理した後に、ステップS4においてこれらも合算することにより、LFEも含めた22.2chのラウドネス値を算出することができる。
なお、図4に示すように、LFEについては音の到来方向を考慮する必要性は高くないことから、図2にて説明したステップS10のような音の到来方向を考慮して行う処理は省略している。また、本実施形態において、例えばステップS3のようなチャンネルの重み付けを行う際に、音の到来する方向を考慮して処理を行う場合などは、LFEのチャンネルについては、このようなステップの処理を省略してもよい。また、本実施形態においてはLFEも含めて測定するのが好適であるが、ラウドネス測定装置1に求められる仕様などに応じて、従来の5.1chのラウドネス測定のように、LFEのチャンネルは含めずに、その他の22chについてラウドネス値を算出してもよい。
このように、本実施形態に係るラウドネス測定装置1は、三次元空間において複数の異なる位置から再生される音声の複数チャンネル(例えば22.2ch)の音声信号について、当該複数チャンネルごとに音声の周波数に応じて重み付けしたものを二乗平均し、当該複数チャンネルのそれぞれに応じて重み付けしたものを合算することによりラウドネス値を算出する。ここで、本実施形態に係るラウドネス測定装置1は、低域効果音用(例えば2つのLFE)のチャンネルを除く複数チャンネル(例えば22ch)の音声信号については、複数の異なる位置からの音声の到来方向に応じた伝搬特性に基づく重み付けを加味してラウドネス値を算出する。
また、上述したように、本実施形態に係るラウドネス測定装置1は、複数の異なる位置からの音声の到来方向に応じた伝搬特性に基づく重み付けを、頭部伝達関数を用いることによって行うのが好適である。さらに、本実施形態に係るラウドネス測定装置1において、頭部伝達関数は、複数の異なる位置からの音声の到来方向に応じたフィルタとするのが好適である。さらに、本実施形態に係るラウドネス測定装置1において、低域効果音用のチャンネルも含めた複数チャンネルの音声信号について合算することにより、ラウドネス値を算出するのが好適である。
本実施形態に係るラウドネス測定装置1によれば、従来の5.1chのラウドネス算出法を22.2chのようなマルチチャンネル音響用に拡張する際に、少しの処理ステップを追加するだけで、音の到来方向をも考慮したラウドネス測定を行うことができる。したがって、本実施形態に係るラウドネス測定装置1は、従来のラウドネス測定装置に対して、特にハードウェアの追加または変更等を必要とせずに、例えばファームウェアのようなソフトウェアの変更を行うのみで実現し得る。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。図5は、第2実施形態におけるラウドネス測定のアルゴリズムを説明する図である。
本発明の第2実施形態は、図5に示すように、第1実施形態で説明したステップS10(図2)の頭部伝達関数(HRTF)のフィルタを適用する代わりに、ステップS3の処理を変更することにより実施する。それ以外の処理は、第1実施形態と同様に実施することができるため、第1実施形態と同じ内容になる説明は省略する。
ARIBに規定された従来のラウドネス測定においては、5つのチャンネルのそれぞれについて、二乗平均した値に、チャンネルごとの重み係数を乗じている。しかしながら、5.1chサラウンドの聴取においては、後方チャンネル(サラウンドの2ch)のラウドネスが若干大きく感じられる傾向があることから、重み係数によって、これらのサラウンドのチャンネルを補正しているに過ぎない。
第2実施形態では、図5に示すように、ステップS2において信号を二乗平均した後、頭部伝達関数による伝搬特性を、音量感を表す係数として近似して適用する(ステップS20)。すなわち、ステップS20では、音の到来方向に応じた頭部伝達関数による音量感との関係を係数化した結果を、制御部10による各種演算処理に用いることができるよう、記憶部20に記憶しておく。そして、本実施形態においては、ステップS20において、22.2chを構成する24chの音声信号のうち、2つのLFEを除く22ch(Ch1〜Ch24)について、上述した伝搬特性を重み付け係数G’として適用する。
図6は、重み付け係数G’の各チャンネルごとの数値の例を示す図である。図6において、各値G’(#)は、それぞれのチャンネル番号に対応する重み付け係数G’を表している。ここでは、例として、24chのうちLFEを除く22chのそれぞれにおける頭部伝達関数の全周波数帯域における振幅の総和をとり、左右の平均をとった値を採用している。図6に示す値は、Ch1およびCh2を基準として、各チャンネルの差をG(#_dB)としてある。一般に、低周波は回折する特性があるので、どのチャンネルに対してもあまり変化しない周波数特性を有する。しかしながら、音量感に影響がある部分である高周波においては、耳の影になる方向から音を出力するチャンネルは、レベルが下がる。このような特性により、耳の影になるチャンネル(リアチャンネルなど)は音量的には低く感じると想定される。なお、図6に示す重み付け係数G’の数値は一例を示すものであり、他の仮定に基づく他の数値を用いることもできる。
このように、本実施形態に係るラウドネス測定装置1は、複数の異なる位置からの音声の到来方向に応じた伝搬特性に基づく重み付けを、複数の異なる位置からの音声の到来方向に応じた音量感を頭部伝達関数に基づいて算出することにより行うのが好適である。本実施形態では、従来の重み付け係数Gに対して、さらに音の到来方向をも考慮した要素を加えることにより、複数の異なる位置からの音声の到来方向に応じた伝搬特性に基づく重み付けを行うことができる。
本実施形態に係るラウドネス測定装置1によれば、従来の5.1chのラウドネス算出法を22.2chのようなマルチチャンネル音響用に拡張する際に、チャンネルごとの重み係数を変更するだけで、音の到来方向をも考慮したラウドネス測定を行うことができる。したがって、本実施形態に係るラウドネス測定装置1は、従来の方式から重みづけ係数を変更するだけでよく、ラウドネス測定に用いるアルゴリズムの互換性を維持することができる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について説明する。図7は、第3実施形態におけるラウドネス測定のアルゴリズムを説明する図である。
本発明の第3実施形態は、図7に示すように、第1実施形態で説明したステップS10(図2)の頭部伝達関数(HRTF)のフィルタを適用する代わりに、ステップS1の処理を変更することにより実施する。それ以外の処理は、第1実施形態と同様に実施することができるため、第1実施形態と同じ内容になる説明は省略する。
上述したように、ARIBに規定された従来のラウドネス測定においては、5つのチャンネルのそれぞれについて、最初に入力される音声信号に対して、周波数による重み付けとして、2段階のプリフィルタを適用している。しかしながら、このプリフィルタにおいては、各チャンネルによる音の到来方向は考慮されていない。
第3実施形態では、図7に示すように、ARIBに規定された従来のラウドネス測定におけるK特性フィルタの適用に代えて、入力された各チャンネルの音声信号について、本実施形態によるK’特性フィルタを適用する(ステップS30)。本実施形態によるK’特性フィルタとは、従来のK特性フィルタに指向特性も合わせて置き換えたものである。ステップS30では、K’特性フィルタとして適用する値を、制御部10による各種演算処理に用いることができるよう、記憶部20に記憶しておく。そして、本実施形態においては、ステップS30において、22.2chを構成する24chの音声信号のうち、2つのLFEを除く22ch(Ch1〜Ch24)について、上述したK’特性フィルタを適用する。
図8は、K’特性フィルタとして、従来のK特性フィルタに代えて適用すべき数値の例を示す図である。図8において、Total levelおよびHigh-bandの各値は、それぞれのチャンネル番号に対応するK’特性フィルタとして適用すべき値を表している。なお、図7に示すK’特性フィルタとして適用すべき数値は一例を示すものであり、他の数値を用いることもできる。
このように、第3実施形態では、ARIBに規定されたK特性フィルタの代わりに、本実施形態による図8に示すK’特性フィルタの各値を適用する。図8は、実測によって得られた方向別ラウドネス値から導出したK’フィルタの数値例を示したものである。第3実施形態では、ステップS30において、図8に示すように、2つのLFEを除く22ch(Ch1〜Ch24)について、それぞれHigh-bandの列が示す高周波数帯について、重み付けの調整を行う。さらに、ステップS3において、図8に示すように、2つのLFEを除く22ch(Ch1〜Ch24)について、それぞれTotal levelの列が示すような重み付けの調整を行う。さらに、2つのLFEを除く22ch(Ch1〜Ch24)について、ARIBに規定された従来のK特性フィルタで行うように、ハイパスフィルタを適用することにより、各チャンネルについて例えば60Hzを下回る低周波数帯をカットするのが好適である。
なお、本実施形態において、LFE用チャンネルについてもK’特性フィルタを適用する場合には、例えば60Hz〜120Hzまでの低周波数帯のみをバンドパスフィルタによって通過させて、Total levelが−20dBとなるようにしてもよい。等ラウドネス曲線においては、約120Hz以下の低周波の音は体感する音圧値が大きく下がり、平均として約−20dBとするのが望ましい。
このように、本実施形態に係るラウドネス測定装置1は、複数の異なる位置からの音声の到来方向に応じた伝搬特性に基づく重み付けを、複数の異なる位置からの音声の到来方向に応じた音量感を頭部伝達関数に基づいて算出することにより行うのが好適である。本実施形態では、従来のK特性フィルタに代えて、音の到来方向をも考慮したフィルタを適用することにより、複数の異なる位置からの音声の到来方向に応じた伝搬特性に基づく重み付けを行うことができる。
本実施形態に係るラウドネス測定装置1によれば、従来の5.1chのラウドネス算出法を22.2chのようなマルチチャンネル音響用に拡張する際に、K特性フィルタとして適用する値を変更するだけで、音の到来方向をも考慮したラウドネス測定を行うことができる。したがって、本実施形態に係るラウドネス測定装置1は、従来の方式からK特性フィルタを変更するだけでよく、ラウドネス測定に用いるアルゴリズムの互換性を維持することができる。
以上説明したように、本発明の実施形態においては、三次元空間における方向別ラウドネスを考慮して、K特性フィルタに合わせて22方向のHRTF特性を用いたフィルタ処理をしたり、または重み付けをそれぞれ規定したり、またはK特性フィルタに代えてK’特性フィルタを適用したりすることで、マルチチャンネル再生される音声信号のラウドネスを測定する。また、本発明の実施形態においては、LFE用のチャンネルにおけるラウドネス量の影響も考慮に入れる。
本発明によれば、電波産業会(ARIB)等で規格化されているラウドネス算出法を、22.2chのようなマルチチャンネル音響用に拡張することができる。すなわち、本発明によれば、音の到来方向を考慮した、マルチチャンネル制作用のラウドネス値の算出が可能になる。これにより、22.2マルチチャンネル音響の制作においても、コンテンツ間の音量感の統一化が可能になる。
本発明を諸図面および実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形や修正を行うことが容易であることに注意されたい。したがって、これらの変形および修正は本発明の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各機能部、各手段、各ステップなどに含まれる機能などは論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の機能部やステップなどを1つに組み合わせたり、あるいは分割したりすることが可能である。また、上述した本発明の実施形態は、それぞれ説明した実施形態に忠実に実施することに限定されるものではなく、適宜、各特徴を組み合わせたり、一部を省略したりして実施することもできる。
また、上述した各実施形態においては、SHVに採用される22.2chのマルチチャンネルについてのラウドネス測定を説明したが、本発明は、このような実施形態に限定されない。本発明は、SHVに採用される22.2chのマルチチャンネルのみならず、その他のチャンネルベースの立体音響フォーマットにおいても実施することができる。
また、本発明は、ラウドネス測定装置1のような測定装置を用いたラウドネス測定方法として実施することもできる。この場合、本発明によるラウドネス測定方法は、三次元空間において複数の異なる位置から再生される音声の複数チャンネルの音声信号についてラウドネス値を算出するに際し、複数チャンネルごとに音声の周波数に応じて重み付けしたものを二乗平均するステップと、複数チャンネルのそれぞれに応じて重み付けしたものを合算するステップと、低域効果音用のチャンネルを除く複数チャンネルの音声信号については、複数の異なる位置からの音声の到来方向に応じた伝搬特性に基づく重み付けを加味してラウドネス値を算出するステップと、を含むことを特徴とする。
1 ラウドネス測定装置
10 制御部
20 記憶部
30 表示部

Claims (6)

  1. 三次元空間において複数の異なる位置から再生される音声の複数チャンネルの音声信号について、当該複数チャンネルの音声信号それぞれに対してK特性フィルタによって重み付けしたものを二乗平均し、当該複数チャンネルのそれぞれに応じて第1の重み付けをしたものを合算し、当該合算した結果にゲーティング関数を適用することによりラウドネス値を算出するラウドネス測定装置であって、
    低域効果音用のチャンネルを除く複数チャンネルの音声信号については、前記K特性フィルタによって重み付けした後であって、前記二乗平均を行う前に、前記複数の異なる位置からの音声の到来方向に応じた伝搬特性に基づく第2の重み付けを加味してラウドネス値を算出し、
    前記第2の重み付けを、頭部伝達関数を用いることによって行い、
    前記頭部伝達関数は、前記複数の異なる位置からの音声の到来方向に応じたフィルタとする、ラウドネス測定装置。
  2. 三次元空間において複数の異なる位置から再生される音声の複数チャンネルの音声信号について、当該複数チャンネルの音声信号それぞれに対してK特性フィルタによって重み付けしたものを二乗平均し、当該複数チャンネルのそれぞれに応じて所定の重み付けをしたものを合算し、当該合算した結果にゲーティング関数を適用することによりラウドネス値を算出するラウドネス測定装置であって、
    前記所定の重み付けにおいて、
    低域効果音用のチャンネルを除く複数チャンネルの音声信号については、前記複数の異なる位置からの音声の到来方向に応じた伝搬特性に基づく重み付けを加味してラウドネス値を算出し、
    前記伝搬特性に基づく重み付けを、前記複数の異なる位置からの音声の到来方向に応じた音量感を頭部伝達関数に基づいて算出することによって行う、ラウドネス測定装置。
  3. 前記低域効果音用のチャンネルも含めた複数チャンネルの音声信号について合算することによりラウドネス値を算出する、請求項1または2に記載のラウドネス測定装置。
  4. 三次元空間において複数の異なる位置から再生される22.2チャンネルの音声信号からラウドネス値を算出するラウドネス測定装置であって、
    前記22.2チャンネルは、FC、FLc、FRc、FL、FR、SiL、SiR、BL、BR、BC、LFE1、LFE2、TpFC、TpFL、TpFR、TpSiL、TpSiR、TpC、TpBL、TpBR、TpBC、BtFC、BtFL、およびBtFRのチャンネルを含み、
    前記22.2チャンネルのうちLFE1およびLFE2以外の複数チャンネルについて、K特性フィルタによって重み付けしたものを二乗平均し、該複数チャンネルのそれぞれに応じて所定の重み付けをしたものを合算し、当該合算した結果にゲーティング関数を適用することによりラウドネス値を算出し、
    前記所定の重み付けは、前記22.2チャンネルのうちLFE1およびLFE2以外のチャンネルについて、三次元空間における複数の異なる位置からの音声の到来方向に応じた伝搬特性に基づく重み付けであって頭部伝達関数を加味した重み付けに基づいて行う、ラウドネス測定装置。
  5. コンピュータに、
    三次元空間において複数の異なる位置から再生される音声の複数チャンネルの音声信号について、
    当該複数チャンネルの音声信号それぞれに対してK特性フィルタによって重み付けするステップと、
    前記K特性フィルタによって重み付けした結果を二乗平均するステップと、
    前記二乗平均した結果に、当該複数チャンネルのそれぞれに応じて所定の重み付けをするステップと、
    前記所定の重み付けをした結果を合算するステップと、
    当該合算した結果にゲーティング関数を適用することによりラウドネス値を算出するステップと、
    を実行させるラウドネス測定プログラムであって、
    前記所定の重み付けをするステップにおいて、
    低域効果音用のチャンネルを除く複数チャンネルの音声信号については、前記複数の異なる位置からの音声の到来方向に応じた伝搬特性に基づく重み付けを加味してラウドネス値を算出し、
    前記伝搬特性に基づく重み付けを、前記複数の異なる位置からの音声の到来方向に応じた音量感を頭部伝達関数に基づいて算出することによって行う、ラウドネス測定プログラム。
  6. コンピュータに、
    三次元空間において複数の異なる位置から再生される22.2チャンネルの音声信号からラウドネス値を算出させるラウドネス測定プログラムであって、
    前記22.2チャンネルは、FC、FLc、FRc、FL、FR、SiL、SiR、BL、BR、BC、LFE1、LFE2、TpFC、TpFL、TpFR、TpSiL、TpSiR、TpC、TpBL、TpBR、TpBC、BtFC、BtFL、およびBtFRのチャンネルを含み、
    前記22.2チャンネルのうちLFE1およびLFE2以外の複数チャンネルについて、
    K特性フィルタによって重み付けするステップと、
    前記K特性フィルタによって重み付けした結果を二乗平均するステップと、
    前記二乗平均した結果に、前記複数チャンネルのそれぞれに応じて所定の重み付けをするステップと、
    前記所定の重み付けをした結果を合算するステップと、
    当該合算した結果にゲーティング関数を適用するステップと、
    を実行させることによりラウドネス値を算出し、
    前記所定の重み付けをするステップは、前記22.2チャンネルのうちLFE1およびLFE2以外のチャンネルについて、三次元空間における複数の異なる位置からの音声の到来方向に応じた伝搬特性に基づく重み付けであって頭部伝達関数を加味した重み付けに基づいて行う、ラウドネス測定プロクラム。
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