JP6505934B1 - プリーツフィルタ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】周方向に山谷が連続するプリーツ状かつ径方向に伸縮可能に形成されたフェルトからなるフィルタ本体2Aと、フィルタ本体の軸方向の一端側に設けられ、該フィルタ本体の一端を開口状態に形成した口部3と、フィルタ本体の軸方向の他端側に設けられ、該フィルタ本体の他端を閉じた状態に形成した底部4と、フィルタ本体の周方向に沿って輪状に設けられるコイルスプリング5と、を備え、フィルタ本体の周方向に連続する各折り山が、コイルスプリングにおいて隣り合う巻線の間に配置され、フィルタ本体の周方向の少なくとも3カ所において等間隔の距離をもって、コイルスプリングがフィルタ本体に固定金具14によって固定されている。
【選択図】図1
Description
また、プリーツフィルタ51の上端には、環状の凹部を有し中央が開口するカバー部材56が嵌められ、それらは相互に接着剤により固定される。
また、プリーツフィルタ51の内部には、その下辺から上辺に向けてコーン状のリテーナ70が設けられ、プリーツフィルタ51の潰れを防止している。
そのため、従来は、図10に示したような形状のリテーナ70、あるいは特許文献2に開示されるような円筒籠状のリテーナ(図示せず)によってフィルタの変形を抑制し、前記接続部に負荷がかからないようにしている。
この特許文献3に開示されるプリーツフィルタは、コイルスプリングを周方向に螺旋状に巻き、フィルタ本体の周方向に連続する各折り山を、前記コイルスプリングにおいて隣り合う巻線の間に配置し、かつ、前記コイルスプリングの径方向への膨張を、フィルタ周方向に巻かれた補強ワイヤにより抑える構成を備えている。
尚、このプリーツフィルタは、径方向の収縮に対して、インナースリーブ(サポート)によって変形が抑制される。
しかしながら、フィルタ内にリテーナ(インナースリーブ(サポート))を設けると、プリーツフィルタが収縮した際にフィルタ内面とリテーナ外面とが擦れ、フィルタ面が破損するという課題があった。
更に、フィルタ本体の外周面に設けられたコイルスプリングによって、プリーツの折り山間を等間隔になされるため、フィルタ本体の外周面全体から効率的に集塵することができ、またフィルタ再生作業においてその外面に付着している粉塵を効果的に払い落とすことができる。
4本以上のコイルスプリングがフィルタ本体と固定金具に固定されている場合(4箇所以上で固定されている場合)には、製造コストが嵩むだけではなく、不均一な力が作用した際、プリーツフィルタの径方向の異常な変形(例えば、楕円形状への変形)が生じ易い。
そのため、フィルタ本体の周方向の3カ所において、同じ長さ寸法を有する、3本のコイルスプリングが前記フィルタ本体に固定金具によって固定される。
また、固定金具が、一対の板状部にリベット挿入用の貫通穴が形成された固定金具本体と、前記固定金具本体の貫通穴及びフィルタ本体に形成された貫通穴に挿入され、固定金具本体をフィルタ本体に固定するリベットとを有し、前記フィルタ本体の周方向に連続する各折り山が、前記コイルスプリングにおいて隣り合う巻線の間に配置され、前記フィルタ本体の外周面の周方向の3カ所に、等間隔の距離をもって、前記一対の板状部が配置され、前記一対の板状部の間に、フィルタ本体の折り山とコイルスプリングの端部が挟み込まれ、前記一対の板状部がリベットによりフィルタ本体に固定されることによって、前記3本のコイルスプリングの端部が前記フィルタ本体に固定され、前記3本のコイルスプリングによって、前記フィルタ本体の外周面の周方向に一つの輪状のコイルスプリングが形成される。
このように、一対の板状部の間に、フィルタ本体の折り山とコイルスプリングが挟み込まれ、前記一対の板状部がリベットによりフィルタ本体に固定されるため、フィルタ本体の折り山は閉じられ圧接する。その結果、フィルタ本体内を流通する液体、気体が、フィルタ本体に形成された貫通穴とリベットの間からの漏れるのを防止することができる。
このように、コイルスプリングが、フィルタ本体の軸方向の中央部であって、かつフィルタ本体の軸方向に対して垂直な面内に設けられている場合には、フィルタ本体が最も大きな収縮変形、膨張変形を起こす部分を押さえることができるため、プリーツフィルタの径方向の異常な変形を抑制でき、プリーツフィルタの破損を防止することができる。
上記したように、フィルタ本体の大きな収縮変形が抑制され、またフィルタ本体の大きな膨張変形が抑制されるため、フィルタ内部にリテーナを設ける必要がなくなり、フィルタ内面とリテーナとの擦れの問題も解消されるため、従来よりもフィルタ寿命を長くすることができる。
また、フィルタ本体2Aはフェルトにより形成されているため、伸縮性に優れ、径方向に大きく伸縮可能に構成されている。
このコイルスプリング5が、フィルタ本体2Aの軸方向の中央部であって、かつフィルタ本体2Aの軸方向に対して垂直な面内(垂直な同一面上)に設けられている場合には、フィルタ本体2Aの最も大きな収縮変形、膨張変形を起こす部分を押さえることができ、プリーツフィルタの径方向の異常な変形を抑制でき、プリーツフィルタの破損を防止することができるため、好ましい。
即ち、図2に示すように、少なくとも3本のコイルスプリング5の端部は、周方向の少なくとも3カ所において固定金具15によりフィルタ本体2Aに固定されるのが好ましい。尚、前記固定金具15により固定される少なくとも3カ所の位置は、図示するように周方向に沿って略均等(等間隔)の位置である。また図1、図2では、同じ長さ寸法を有する、3本のコイルスプリング5の場合を示している。
図3に示す例では、固定金具本体15Aは、一対の板状部15A1、15A2が上端部で連結されている。また、前記板状部15A1、15A2には、リベット挿入用の貫通穴15A1a、15A1b、15A2a、15A2bが形成されている。
これら切欠き部15A3、切欠き部15A4は、挟み込んだコイルスプリング5を外部に導出する際に、必要に応じて使い分けることができるように、構成されている。
また、リベット15Bは、図3(b)に示すように、頭部と軸部を備え、前記軸部を貫通穴15A1a、15A1b、15A2a、15A2b及びフィルタ本体2Aに形成された貫通穴2c(図2参照)に挿入され、挿通した軸部の端部を押し潰すことで、固定金具本体15Aがフィルタ本体2Aに固定される。
続けて、前記貫通孔15A1aと貫通孔15A2aとに1本目のリベット15Bを貫通させ、また前記貫通孔15A1bと貫通孔15A2bとに2本目のリベット15Bを貫通させる。
また、コイルスプリング5は、一対の板状部材15A1、15A2の間に挟みこまれ、該フィルタ本体2Aに固定される。
同様にして、フィルタ本体2Aの周方向において、等間隔に少なくとも3箇所で、該フィルタ本体2Aにコイルスプリング5が固定される。
その結果、フィルタ本体2A内を流通する液体、気体が、フィルタ本体2Aに形成された貫通穴2cとリベット15Bの間からの漏れるのを抑制することができる。
例えば、図5(b)に示すように、フィルタ周方向に、均等(等間隔)でない位置に固定金具15が配置されている場合には、固定金具15の間の各コイルスプリングの収縮量、伸張量が異なり、それに伴う反発力、収縮力も異なるため、コイルスプリング5は全体として輪形状を維持することができず、例えば、楕円形状のように、プリーツフィルタの径方向の異常な変形が生じ易く、濾過性能が低下する虞があるため、好ましくない。
一方、フィルタ周方向に設ける固定金具15の数を1つあるいは2つとすると、手間は固定金具15間においてコイルスプリング5とフィルタ本体2Aとが分離し易くなる。その結果、フィルタ本体2Aが潰れやすくなり、濾過性能が低下する虞があるため、好ましくない。
このように、同じ長さ寸法を有する3本のコイルスプリング5A,5B,5Cが前記フィルタ本体2Aに固定金具15によって固定される場合には、取付け作業を容易に行うことができると共に、固定金具15間におけるコイルスプリング5とフィルタ本体2Aの分離を抑制でき、フィルタ本体2Aの異常な変形を抑制できる。
尚、前記上部当布7は、フィルタ本体2Aと同材質のフェルトにより形成され、厚さ1.6mm、密度500mg/m2、引張強度120daN/5cmである。また、前記布製テープ8は、フィルタ本体2Aと同じ原材料を用いて形成された織布により形成され、厚さ0.9mm、密度340mg/m2、引張強度100daN/5cmである。各部材の連結は、縫製によりなされ、図7において、破線で示す部分は、縫製がなされる箇所を示している。尚、縫製に用いる糸は、フィルタ本体2と同じ原材料を用いて形成された20番手の糸である。
尚、縫製に用いる糸は、フィルタ本体2Aと同じ原材料を用いて形成された20番手の糸である。また、底布9は、フィルタ本体2Aと同材質のフェルトにより形成され、厚さ1.6mm、密度500mg/m2、引張強度120daN/5cmである。また、布製テープ10は、フィルタ本体2Aと同じ原材料を用いて形成された織布により形成され、厚さ0.9mm、密度340mg/m2、引張強度100daN/5cmである。
このフィルタ内部からの吸引により、フィルタ本体2Aは、周方向3点で連結されたコイルスプリング5の収縮とともに径方向に収縮するが、フィルタ本体2Aのプリーツ形状を維持し、前記コイルスプリング5の弾性力により楕円状に潰れることなくフィルタ外面に集塵される。
また、前記口部3及び底部4は、それぞれ縫製によりフィルタ本体2Aと連結されているため、フィルタ本体2Aが大きく収縮して変形しても、前記連結部が破損することない。また、フィルタ本体2A内部は空洞であり、従来のようにリテーナを備えないため、フィルタ本体2Aが収縮してもリテーナとの擦れの問題を無くすことができる。
フィルタ本体2A内に圧縮空気(又は高圧の液体)が送出されると、プリーツが広がってフィルタ本体2Aは径方向に膨張し変形する。ここで、フィルタ本体2Aの外周面には、フィルタ周方向の少なくとも3点で連結され、周方向に伸びるコイルスプリング5が設けられているため、プリーツの折り山の間隔が等間隔を維持した状態で膨張する。
また、フィルタ本体2Aの膨張は、コイルスプリング5によって、一定の範囲内の膨張に抑制される。
このようにフィルタ再生時には、フィルタ本体2Aが膨張することによりフィルタ本体2Aの外面に付着していた粉塵が効果的に払い落とされ、目詰まりが生じず、その結果、長期の使用が可能となる。また、フィルタ内への送出が終了すると、コイルスプリング5の弾性力によってフィルタ本体2Aのプリーツ形状が元の形状に復帰する。
その結果、フィルタ周方向の少なくとも3カ所において等間隔の距離をもって、固定金具によってコイルプリングをフィルタ本体に固定するという一つの手段によって、フィルタ本体の大きな(異常な)収縮変形を抑制し、またフィルタ本体の大きな(異常な)膨張変形を抑制するため、プリーツフィルタの破損を防止することができる。
更に、フィルタ本体の外周面に設けられたコイルスプリングによって、プリーツの折り山間を等間隔になされるため、フィルタ本体の外周面全体から効率的に集塵することができ、またフィルタ再生作業においてその外面に付着している粉塵を効果的に払い落とすことができる。
これにより、集塵の際、フィルタ本体2Aが大きく収縮変形しても、フィルタ本体と口部及び底部との連結部を破損することがなく、かつフィルタ本体を楕円状に崩れずに効率よく集塵することができ、従来よりもフィルタ寿命を長くすることができる。
しかしながら、本発明にあっては、その形態に限定されるものではなく、例えば口部のスナップリングを覆う上部当布をフィルタ本体に対し直接、縫製により連結するように構成してもよい。
しかしながら、本発明にあっては、その形態に限定されるものではなく、例えば、下部当布をフィルタ本体2Aに対し直接、縫製により連結するように構成してもよい。
2 胴体部
2a 山部
2b 谷部
2A フィルタ本体
3 口部
4 底部
5 コイルスプリング
5A コイルスプリング
5B コイルスプリング
5C コイルスプリング
6 スナップリング
7 上部当布
8 テープ
9 底布
10 テープ
11 下部当布
15 固定金具
15A 固定金具本体
15A1 板状部
15A2 板状部
15B リベット
Claims (5)
- 円筒型のフィルタの外面または内面に粉塵を集塵するプリーツフィルタであって、
周方向に山谷が連続するプリーツ状かつ径方向に伸縮可能に形成されたフェルトからなるフィルタ本体と、
前記フィルタ本体の軸方向の一端側に設けられ、該フィルタ本体の一端を開口状態に形成した口部と、
前記フィルタ本体の軸方向の他端側に設けられ、該フィルタ本体の他端を閉じた状態に形成した底部と、
前記フィルタ本体の外周面の周方向に沿って配置された、同じ長さ寸法を有する、3本のコイルスプリングと、
一対の板状部にリベット挿入用の貫通穴が形成された固定金具本体と、前記固定金具本体の貫通穴及びフィルタ本体に形成された貫通穴に挿入され、固定金具本体をフィルタ本体に固定するリベットと、を有する固定金具と、
を備え、
前記フィルタ本体の周方向に連続する各折り山が、前記コイルスプリングにおいて隣り合う巻線の間に配置され、
前記フィルタ本体の外周面の周方向の3カ所に、等間隔の距離をもって、前記固定金具本体の一対の板状部が配置され、
前記一対の板状部の間に、フィルタ本体の折り山とコイルスプリングの端部が挟み込まれ、前記一対の板状部がリベットによりフィルタ本体に固定されることによって、前記3本のコイルスプリングの端部が前記フィルタ本体に固定され、
前記3本のコイルスプリングによって、前記フィルタ本体の外周面の周方向に一つの輪状のコイルスプリングが形成されることを特徴とするプリーツフィルタ。 - 前記輪状に設けられるコイルスプリングが、フィルタ本体の軸方向の中央部であって、かつフィルタ本体の軸方向に対して垂直な面内に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のプリーツフィルタ。
- 前記口部は、
スナップリングと、
前記スナップリングを覆って開口を形成するとともに、前記フィルタ本体の一端に対し縫製され、連結された上部当布と、
を有し、
前記底部は、
前記フィルタ本体の他端を閉じた状態にする底布と、
一端部が前記底布の周縁部を覆い縫製され連結されるとともに、他端部が前記フィルタ本体の他端に対し縫製され連結された下部当布と、
を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のプリーツフィルタ。 - 前記口部は、
スナップリングと、
前記スナップリングを覆って開口を形成する上部当布と、
前記上部当布及び前記フィルタ本体に対して縫製され、前記上部当布及び前記フィルタ本体を連結する布製テープと、
を有し、
前記底部は、
前記フィルタ本体の他端を閉じた状態にする底布と、
前記底布の周縁部を覆う下部当布と、
一端部が前記底布と前記下部当布に対し縫製され、他端部が前記フィルタ本体の他端に対し縫製され、前記底布と前記フィルタ本体の他端を連結する布製テープと、
を有することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のプリーツフィルタ。 - 前記フィルタ本体の内部にリテーナが設けられていないことを特徴とする請求項1に記載されたプリーツフィルタ。
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