JP6504432B2 - 遠隔氷厚測定方法、遠隔氷強度測定方法、遠隔測定方法、遠隔氷厚測定装置、遠隔氷強度測定装置、及び遠隔測定体 - Google Patents

遠隔氷厚測定方法、遠隔氷強度測定方法、遠隔測定方法、遠隔氷厚測定装置、遠隔氷強度測定装置、及び遠隔測定体 Download PDF

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Description

本発明は、非接触で氷の強度等を測定する遠隔氷厚測定方法、遠隔氷強度測定方法、遠隔測定方法、遠隔氷厚測定装置、遠隔氷強度測定装置、及び遠隔測定体に関する。
氷の氷厚や強度は、氷海域等で稼働する石油・天然ガス生産設備等の構造物の耐氷性評価に必要不可欠な情報である。また、氷海域等を航行する掘削船、作業船、破氷船等の船舶の安全性や経済性の評価にも用いることができる。
氷の機械的強度には、曲げ強度及び圧縮強度がある。まず、氷の曲げ強度は、氷板を押し上げてあるいは押し沈めて曲げ破壊する際に生じる荷重に関係する。この破壊モードは比較的荷重が低く、破壊するには効率が良い。氷海域等用の構造物や船舶に傾斜のついた側壁を持つ形状が多いのは、曲げ破壊を利用するためである。従って、構造物や船舶に長時間に亘って働く荷重を推定し、位置保持や推進等に関する性能を設計・評価する際には、氷の曲げ強度を知る必要がある。
また、氷の圧縮強度は、氷を押し潰す圧縮破壊時に生じる荷重に関係する。この破壊モードは最も荷重が高い。氷海域等用の構造物や船舶が圧壊する場合は、それらの構造強度を氷の圧縮強度が上回ったと解釈できる。従って、構造物や船舶の限界強度を設計・評価する際には、氷の圧縮強度を知る必要がある。
ここで特許文献1には、海氷の上部に1次コイルと2次コイルとを配置し、1次コイルに0.1〜2MHzの高周波電流を流して電磁界を発生させ、2次コイルに誘起する電圧の位相角に基づいて海氷の厚さを推定する方法が開示されている。
また、特許文献2には、海氷の下面までの距離を計測するマイクロ波距離計の指示値と、海氷の上面までの距離を計測する超音波距離計の指示値との差を演算して氷厚を測定する方法が開示されている。
また、特許文献3には、赤外線カメラによりスケートリンクから放射される赤外線エネルギーを検出し、赤外線熱画像装置により赤外線エネルギーをスケートリンク表温の赤外線熱画像として得ることで、スケートリンクの氷結状態を検出する方法が開示されている。
また、特許文献4には、送信アンテナより電磁波を輻射して雪の表面からの反射と地表面からの反射を受信アンテナで受信し、計測結果を演算することにより雪の高さと密度を演算する積雪測定方法が開示されている。
また、特許文献5には、積雪の表面に向けたスキャナよりレーザー光線を発光させ、扇状に往復走査し、積雪面までの距離を移動計測し、そのデータを記憶している基準値との差を演算し、走査角範囲の特異データを除いた積雪深データを得る積雪深計測システムが開示されている。
また、特許文献6には、海中係留型の氷厚測定ソナーと流速計を用いた海氷の氷厚・漂流速度観測と、高分解能航空機による海氷観測とを同期して行い、所望の海氷の喫水値を求める方法が開示されている。
また、特許文献7には、飛行体を、測定対象物上を飛行させ、飛行体からレーザー光を測定対象物上に照射し、その反射レーザー光を検出することで測定対象物の3次元情報を得、積雪深さ等を図に表すことができる方法が開示されている。
特開昭58−223704号公報 特開昭62−124480号公報 特開平05−253333号公報 特開平11−14434号公報 特開2011−149894号公報 特開2003−149332号公報 特開平10−318743号公報
特許文献1及び特許文献2における海氷の厚さの測定方法は、氷の上に積もった雪の厚みを考慮したものではないので、氷の真の氷厚を把握することはできない。
また、特許文献3におけるスケートリンク氷結状態検出方法は、赤外線カメラによりスケートリンク表温の赤外線熱画像を得るものであり、氷厚を測定するものではない。
また、特許文献4及び特許文献5における積雪深測定方法は、あらかじめ分かっている基準面である地表面との関係によって雪の高さを演算するものであるが、水に浮かぶ氷の場合は、積雪の下にある氷形状は不明であり基準面が得られないので、洋上での氷厚測定に適用することはできない。
また、特許文献6における海氷の観測方法は、海中係留型の氷厚測定ソナーと高分解能航空機による海氷観測とを同期して行うものであり、空中からの観測のみで氷厚を測定するものではない。また、積雪の厚みを測定するものではない。
また、特許文献7における積雪深さの測量方法は、レーザー光を用いるものであるが、レーザー距離計は表面までの距離を計測するのみで、深さは地表面等の距離が定まっている基準面との差として算出する必要がある。水に浮かぶ氷の場合、積雪の下にある氷形状は不明であり基準面が得られないので、積雪深さを得ることはできない。
さらに、特許文献1〜特許文献7は、いずれも非接触で氷の強度を測定するものではない。
なお、氷厚を非接触で計測する手段には、他にレーザー距離計のみを使う手段、水中ソナーを使う手段がある。レーザー距離計は、上方より水面と氷表面との距離の差を計測する。また、水中ソナーは、水中より氷底面との距離を計測する。水深は別途深度計で計測する。しかし、いずれの方法も、氷の比重を仮定しないと氷の厚さが算出できないうえ、形状によっては比重では算出不可能である。加えて、一般に平面解像度が低い。
また、一般に、温度を非接触で測る手段には、パイロメータがある。しかし、パイロメータは白熱している物体の温度を可視光線から判定するものなので、氷への適用性はない。
また、海氷表面形状を非接触で計測する手段には、他に3Dカメラを用いる手段がある。しかし、3Dカメラでは光学的な立体視画像が得られるが、可視光を利用するため夜間には計測できない。また、高さ情報をデジタイズするためには後解析が必要で、即時性がない。
このように、氷の真の氷厚や強度は、従来は限局的な現地観測(直接計測)による以外には得られなかった。しかし、こうした現地観測は一般的に氷のブロックを切り出す、大規模な試験機を要する等の人的・金銭的コストがかかるものである。
そこで、本発明は、任意の地点において、非接触で氷の真の氷厚又は強度を測定できる、遠隔氷厚測定方法、遠隔氷強度測定方法、遠隔測定方法、遠隔氷厚測定装置、遠隔氷強度測定装置、及び遠隔測定体を提供することを目的とする。
請求項1記載に対応した遠隔氷厚測定方法においては、氷の氷厚を遠隔から測定する方法であって、氷の上面への積雪を含めたみかけの氷厚を遠隔から電磁誘導センサを利用して測定し、積雪の厚みを遠隔からマイクロ波放射計を用いて測定し、みかけの氷厚と積雪の厚みに基づいて氷の真の氷厚を求めたことを特徴とする。
請求項1に記載の本発明によれば、任意の地点において、非接触で、氷の上に積もった雪の厚み(積雪深)を除いた氷の真の氷厚を把握することができる。
請求項2記載に対応した遠隔氷強度測定方法においては、氷の強度を遠隔から測定する方法であって、氷の上面への積雪を含めたみかけの氷厚を遠隔から電磁誘導センサを利用して測定し、積雪の厚みを遠隔からマイクロ波放射計を用いて測定し、みかけの氷厚と積雪の厚みに基づいて氷の真の氷厚を求め、真の氷厚に基づいて氷強度算出手段にて氷の強度を算出したことを特徴とする。
請求項2に記載の本発明によれば、任意の地点において、非接触で氷の強度を測定することができる。また、積雪深を除いた真の氷厚に基づいて氷の強度を算出するので、正確な強度を把握することができる。
請求項3記載の本発明は、氷の温度を赤外線を利用して遠隔から測定し、温度の測定結果を加味して強度を算出したことを特徴とする。
例えば、海水面に浮かぶ海氷の底面温度は結氷点であるところ、測定結果としての表面温度と結氷点としての底面温度から、氷厚に対して温度勾配が線形であると仮定して海氷の中央部の温度を求め、この中央部の温度を代表値として用いて海氷の強度を算出する。
請求項3に記載の本発明によれば、氷の強度の算出に当たり測定した氷の温度も考慮するので、氷の強度をより正確に把握することができる。
なお、「算出」とは、氷厚、温度、塩分等のパラメータを単独あるいは複数用いて、氷の強度を得ることを意味する。これらのパラメータは、測定されたものの他、測定されたものを補正したもの、計算によって得られたもの、予め定められた表やグラフによって得られたもの、 合理的な方法により推定されたもの等を含む。この点については、以下も同様である。
請求項4記載の本発明は、氷の塩分を電磁波を利用して遠隔から測定し、塩分の測定結果を加味して強度を算出したことを特徴とする。
例えば、海氷上に積雪がある場合には、積雪が厚いほど 誤差が大きく計測される可能性があるが、積雪の厚みに応じた係数を乗じてその影響を相殺して海氷の真の塩分を求め、塩分により異なる海氷の強度を算出する。
請求項4に記載の本発明によれば、氷の強度の算出に当たり測定した氷の塩分も考慮するので、氷の強度をより正確に把握することができる。
請求項5記載の本発明は、氷の形状をレーザースキャナーを利用して遠隔から測定し、形状の測定結果を加味して強度を算出したことを特徴とする。
例えば、海氷が内部の高い圧力で氷脈化している場合は、氷の形状としての高さや幅から規模を推定し、それに応じた係数を乗じて影響を加味し海氷の強度を算出する。
請求項5に記載の本発明によれば、氷の強度の算出に当たり測定した氷の形状も考慮するので、氷の強度をより正確に把握することができる。
請求項6記載の本発明は、真の氷厚と温度と塩分と形状に基づいて動弾性係数を求め、さらに動弾性係数から強度として一軸圧縮強度を算出したことを特徴とする。
請求項6に記載の本発明によれば、遠隔から測定して得た各パラメータに基づいて、氷の機械的強度の一つである一軸圧縮強度を正確に把握することができる。
請求項7記載の本発明は、真の氷厚と温度と塩分と形状に基づいてブライン体積比を求め、さらにブライン体積比から強度として曲げ強度を算出したことを特徴とする。
請求項7に記載の本発明によれば、遠隔から測定して得た各パラメータに基づいて、氷の機械的強度の一つである曲げ強度を正確に把握することができる。
請求項8記載に対応した遠隔測定方法においては、請求項1に記載の遠隔氷厚測定方法、又は請求項2から請求項7のうちの1項に記載の遠隔氷強度測定方法を実施するに当り、移動体を利用して遠隔から測定を実施したことを特徴とする。
請求項8に記載の本発明によれば、移動体を利用することによって広い範囲の氷を測定できるので、氷の氷厚又は強度に関するデータを多く収集することができる。
請求項9記載に対応した遠隔測定方法においては、請求項1に記載の遠隔氷厚測定方法、又は請求項2から請求項7のうちの1項に記載の遠隔氷強度測定方法を実施して得られた測定結果を、氷海域で稼動する石油生産設備、天然ガス生産設備を含む洋上構造物又は掘削船、作業船、砕氷船を含む船舶の運用又は設計に活用したことを特徴とする。
請求項9に記載の本発明によれば、測定した氷の氷厚又は強度を運用又は設計に活用することで、各設備や船舶の安全性の向上や経済性の評価に役立てることができる。
請求項10記載に対応した遠隔氷厚測定装置においては、氷の氷厚を遠隔から測定する装置であって、氷の上面への積雪を含めたみかけの氷厚を遠隔から測定するために利用される電磁誘導センサ手段と、積雪の厚みを遠隔から測定する積雪厚み測定用マイクロ波放射計と、電磁誘導センサ手段で測定したみかけの氷厚と積雪厚み測定用マイクロ波放射計で測定した積雪の厚みに基づいて氷の真の氷厚を算出する氷厚算出手段とを備えたことを特徴とする。
請求項10記載の本発明によれば、任意の地点において、非接触で、積雪深を除いた氷の真の氷厚を把握することができる。
請求項11記載に対応した遠隔氷強度測定装置においては、氷の強度を遠隔から測定する装置であって、氷の上面への積雪を含めたみかけの氷厚を遠隔から測定するために利用される電磁誘導センサ手段と、積雪の厚みを遠隔から測定する積雪厚み測定用マイクロ波放射計と、電磁誘導センサ手段で測定したみかけの氷厚と積雪厚み測定用マイクロ波放射計で測定した積雪の厚みに基づいて氷の真の氷厚を算出する氷厚算出手段と、真の氷厚に基づいて氷の強度を算出する氷強度算出手段とを備えたことを特徴とする。
請求項11に記載の本発明によれば、任意の地点において、非接触で氷の強度を測定することができる。また、積雪深を除いた真の氷厚に基づいて氷の強度を算出するので、正確な強度を把握することができる。
請求項12記載の本発明は、氷の温度を遠隔から測定する赤外線放射計を備え、氷強度算出手段が赤外線放射計で測定した氷の温度を加味して強度を算出したことを特徴とする。例えば、海水面に浮かぶ海氷の底面温度は結氷点であるところ、測定結果としての表面温度と結氷点としての底面温度から、氷厚に対して温度勾配が線形であると仮定して海氷の中央部の温度を求め、この中央部の温度を代表値として用いて海氷の強度を算出する。
請求項12記載の本発明によれば、氷の強度の算出に当たり測定した氷の温度も考慮するので、氷の強度をより正確に把握することができる。
請求項13記載の本発明は、氷の塩分を遠隔から測定する塩分測定用マイクロ波放射計を備え、氷強度算出手段が塩分測定用マイクロ波放射計で測定した塩分を加味して強度を算出したことを特徴とする。
例えば、海氷上に積雪がある場合には、積雪が厚いほど 誤差が大きく計測される可能性があるが、積雪の厚みに応じた係数を乗じてその影響を相殺して海氷の真の塩分を求め、塩分により異なる海氷の強度を算出する。
請求項13記載の本発明によれば、氷の強度の算出に当たり測定した氷の塩分も考慮するので、氷の強度をより正確に把握することができる。
請求項14記載の本発明は、氷の形状を遠隔から測定するレーザースキャナーを備え、氷強度算出手段がレーザースキャナーで測定した形状を加味して強度を算出したことを特徴とする。
例えば、海氷が内部の高い圧力で氷脈化している場合は、氷の形状としての高さや幅から規模を推定し、それに応じた係数を乗じて影響を加味し海氷の強度を算出する。
請求項14記載の本発明によれば、氷の強度の算出に当たり測定した氷の形状も考慮するので、氷の強度をより正確に把握することができる。
請求項15記載の本発明は、氷強度算出手段が、真の氷厚と温度と塩分と形状に基づいて動弾性係数を求め、さらに動弾性係数から強度として一軸圧縮強度を算出したことを特徴とする。
請求項15記載の本発明によれば、遠隔から測定して得た各パラメータに基づいて、氷の機械的強度の一つである一軸圧縮強度を正確に把握することができる。
請求項16記載の本発明は、氷強度算出手段が、真の氷厚と温度と塩分と形状に基づいてブライン体積比を求め、さらにブライン体積比から強度として曲げ強度を算出したことを特徴とする。
請求項16記載の本発明によれば、遠隔から測定して得た各パラメータに基づいて、氷の機械的強度の一つである曲げ強度を正確に把握することができる。
請求項17記載に対応した遠隔測定体においては、請求項10に記載の遠隔氷厚測定装置、又は請求項11から請求項16のうちの1項に記載の遠隔氷強度測定装置を測定体本体内に備え、測定体本体を移動体による吊り下げ可能に構成したことを特徴とする。
請求項17記載の本発明によれば、測定体本体を移動体に吊り下げることによって広い範囲の氷を測定できるので、氷の氷厚又は強度に関するデータを多く収集することができ、移動体の運用時のデータとしても有用となり得る。
請求項18記載の本発明は、測定体本体内に、GPS及び測定結果を記憶する記憶手段を備えたことを特徴とする。
請求項18に記載の本発明によれば、GPS(Global Positioning System)を測定体本体内に備えることで、測定地点を正確に把握できる。また、記憶手段を測定体本体内に備えることで、計測後に移動経路上の任意の日時及び緯度経度における海氷の氷厚又は強度を得ることができ、また、複数回の測定により同一測定地点における氷の氷厚又は強度の経時的変化も把握可能となる。
本発明によれば、任意の地点において、非接触で、氷の上に積もった雪の厚み(積雪深)を除いた氷の真の氷厚を把握することができる。
また、氷の強度を遠隔から測定する方法であって、氷の上面への積雪を含めたみかけの氷厚を遠隔から電磁誘導センサを利用して測定し、積雪の厚みを遠隔からマイクロ波放射計を用いて測定し、みかけの氷厚と積雪の厚みに基づいて氷の真の氷厚を求め、真の氷厚に基づいて氷強度算出手段にて氷の強度を算出した場合には、任意の地点において、非接触で氷の強度を測定することができる。また、積雪深を除いた真の氷厚に基づいて氷の強度を算出するので、正確な強度を把握することができる。
また、氷の温度を赤外線を利用して遠隔から測定し、温度の測定結果を加味して強度を算出した場合には、氷の強度の算出に当たり測定した氷の温度も考慮するので、氷の強度をより正確に把握することができる。
また、氷の塩分を電磁波を利用して遠隔から測定し、塩分の測定結果を加味して強度を算出した場合には、氷の強度の算出に当たり測定した氷の塩分も考慮するので、氷の強度をより正確に把握することができる。
また、氷の形状をレーザースキャナーを利用して遠隔から測定し、形状の測定結果を加味して強度を算出した場合には、氷の強度の算出に当たり測定した氷の形状も考慮するので、氷の強度をより正確に把握することができる。
また、真の氷厚と温度と塩分と形状に基づいて動弾性係数を求め、さらに動弾性係数から強度として一軸圧縮強度を算出した場合には、遠隔から測定して得た各パラメータに基づいて、氷の機械的強度の一つである一軸圧縮強度を正確に把握することができる。
また、真の氷厚と温度と塩分と形状に基づいてブライン体積比を求め、さらにブライン体積比から強度として曲げ強度を算出した場合には、遠隔から測定して得た各パラメータに基づいて、氷の機械的強度の一つである曲げ強度を正確に把握することができる。
また、請求項1に記載の遠隔氷厚測定方法、又は請求項2から請求項7のうちの1項に記載の遠隔氷強度測定方法を実施するに当り、移動体を利用して遠隔から測定を実施した場合には、移動体を利用することによって広い範囲の氷を測定できるので、氷の氷厚又は強度に関するデータを多く収集することができる。
また、請求項1に記載の遠隔氷厚測定方法、又は請求項2から請求項7のうちの1項に記載の遠隔氷強度測定方法を実施して得られた測定結果を、氷海域で稼動する石油生産設備、天然ガス生産設備を含む洋上構造物又は掘削船、作業船、砕氷船を含む船舶の運用又は設計に活用した場合には、測定した氷の氷厚又は強度を運用又は設計に活用することで、各設備や船舶の安全性の向上や経済性の評価に役立てることができる。
また、氷の氷厚を遠隔から測定する装置であって、氷の上面への積雪を含めたみかけの氷厚を遠隔から測定するために利用される電磁誘導センサ手段と、積雪の厚みを遠隔から測定する積雪厚み測定用マイクロ波放射計と、電磁誘導センサ手段で測定したみかけの氷厚と積雪厚み測定用マイクロ波放射計で測定した積雪の厚みに基づいて氷の真の氷厚を算出する氷厚算出手段とを備えた場合には、任意の地点において、非接触で、積雪深を除いた氷の真の氷厚を把握することができる。
また、氷の強度を遠隔から測定する装置であって、氷の上面への積雪を含めたみかけの氷厚を遠隔から測定するために利用される電磁誘導センサ手段と、積雪の厚みを遠隔から測定する積雪厚み測定用マイクロ波放射計と、電磁誘導センサ手段で測定したみかけの氷厚と積雪厚み測定用マイクロ波放射計で測定した積雪の厚みに基づいて氷の真の氷厚を算出する氷厚算出手段と、真の氷厚に基づいて氷の強度を算出する氷強度算出手段とを備えた場合には、任意の地点において、非接触で氷の強度を測定することができる。また、積雪深を除いた真の氷厚に基づいて氷の強度を算出するので、正確な強度を把握することができる。
また、氷の温度を遠隔から測定する赤外線放射計を備え、氷強度算出手段が赤外線放射計で測定した氷の温度を加味して強度を算出した場合には、氷の強度の算出に当たり測定した氷の温度も考慮するので、氷の強度をより正確に把握することができる。
また、氷の塩分を遠隔から測定する塩分測定用マイクロ波放射計を備え、氷強度算出手段が塩分測定用マイクロ波放射計で測定した塩分を加味して強度を算出した場合には、氷の強度の算出に当たり測定した氷の塩分も考慮するので、氷の強度をより正確に把握することができる。
また、氷の形状を遠隔から測定するレーザースキャナーを備え、氷強度算出手段がレーザースキャナーで測定した形状を加味して強度を算出した場合には、氷の強度の算出に当たり測定した氷の形状も考慮するので、氷の強度をより正確に把握することができる。
また、氷強度算出手段が、真の氷厚と温度と塩分と形状に基づいて動弾性係数を求め、さらに動弾性係数から強度として一軸圧縮強度を算出した場合には、遠隔から測定して得た各パラメータに基づいて、氷の機械的強度の一つである一軸圧縮強度を正確に把握することができる。
また、氷強度算出手段が、真の氷厚と温度と塩分と形状に基づいてブライン体積比を求め、さらにブライン体積比から強度として曲げ強度を算出した場合には、遠隔から測定して得た各パラメータに基づいて、氷の機械的強度の一つである曲げ強度を正確に把握することができる。
また、請求項10に記載の遠隔氷厚測定装置、又は請求項11から請求項16のうちの1項に記載の遠隔氷強度測定装置を測定体本体内に備え、測定体本体を移動体による吊り下げ可能に構成した場合には、測定体本体を移動体に吊り下げることによって広い範囲の氷を測定できるので、氷の氷厚又は強度に関するデータを多く収集することができ、移動体の運用時のデータとしても有用となり得る。
また、測定体本体内に、GPS及び測定結果を記憶する記憶手段を備えた場合には、GPS(Global PositioningSystem)を測定体本体内に備えることで、測定地点を正確に把握できる。また、記憶手段を測定体本体内に備えることで、計測後に移動経路上の任意の日時及び緯度経度における海氷の氷厚又は強度を得ることができ、また、複数回の測定により同一測定地点における氷の氷厚又は強度の経時的変化も把握可能となる。
本発明の一実施形態による遠隔氷厚測定の装置概略構成図及びフロー図 本発明の他の実施形態による遠隔氷強度測定の装置概略構成図及びフロー図 本発明の更に他の実施形態による遠隔氷強度測定の装置概略構成図及びフロー図 本発明の更に他の実施形態による遠隔氷強度測定の装置概略構成図及びフロー図 氷厚と塩分の関係を示す図 本発明の更に他の実施形態による遠隔氷強度測定の装置概略構成図及びフロー図 本発明の更に他の実施形態による遠隔氷強度測定の装置概略構成図及びフロー図 氷の温度及び塩分と動弾性係数の関係を示す図 氷の動弾性係数と一軸圧縮強度の関係を示す図 本発明の更に他の実施形態による遠隔測定体の概略構成図及びブロック図
以下に、本発明の実施形態による遠隔氷厚測定方法、遠隔氷強度測定方法、遠隔測定方法、遠隔氷厚測定装置、遠隔氷強度測定装置、及び遠隔測定体について説明する。
図1は本発明の一実施形態による遠隔氷厚測定の装置概略構成図及びフロー図であり、(a)は装置概略構成図、(b)はフロー図である。
本実施形態による遠隔氷厚測定装置10は、測定対象の海氷Xの上方から海氷Xの氷厚を測定する。遠隔氷厚測定装置10は、海氷Xの上面への積雪を含めたみかけの氷厚X1を遠隔から測定するために利用される電磁誘導センサ手段20、積雪Yの厚みY1を遠隔から測定する積雪厚み測定用マイクロ波放射計30、及び電磁誘導センサ手段20で測定したみかけの氷厚X1と積雪厚み測定用マイクロ波放射計30で測定した積雪Yの厚みY1に基づいて海氷Xの真の氷厚X2を算出する氷厚算出手段40を備える。
なお、ここでは積雪厚み測定用マイクロ波放射計30にポータブルマイクロ波放射計(PMR)を用いる。
電磁誘導センサ手段20は、電磁誘導センサ(EMセンサ)21とレーザー距離計22とを備える。
電磁誘導センサ21は、トランスミッタ(EM Tx)21Aとレシーバ(EM Rx)21Bを有し、トランスミッタ21Aから電磁波を海氷Xに向けて発射する。発射された電磁波によって海面近傍に磁場が形成されるので、レシーバ21Bで受信し、海水が持つ誘電率と海氷が持つ誘電率は大きく異なるという性質を利用することで、海水と接する海氷Xの下面(海氷底面)までの距離L1を計測する。
また、レーザー距離計22は、海氷Xの表面に向けてレーザーを照射し、海氷Xの表面までの距離L2を計測する。
そうして求めた海氷底面までの距離L1と海氷表面までの距離L2との差分により、みかけの氷厚X1が分かる。なお、このみかけの氷厚X1は、積雪Yの厚み(積雪深)Y1を含んでいる可能性がある。
積雪厚み測定用ポータブルマイクロ波放射計30は、海氷Xの表面からの18GHz帯のマイクロ波放射を輝度温度として計測する。積雪Yの厚みY1は、海氷Xの表面からの18GHz帯のマイクロ波放射と相関があるため、18GHz帯用のポータブルマイクロ波放射計30で輝度温度を計測することで算出できる。
氷厚算出手段40は自動計算機能を有しており、みかけの氷厚X1から積雪Yの厚みY1を除いて海氷Xの真の氷厚X2を算出する。
このように、海氷Xの上面への積雪Yを含めたみかけの氷厚X1を遠隔から電磁誘導センサ21を利用して測定し、積雪Yの厚みY1を遠隔から電磁波(マイクロ波)を用いて測定し、みかけの氷厚X1と積雪Yの厚みY1に基づいて海氷Xの真の氷厚X2を求めることにより、任意の場所において、非接触で、積雪深Y1を除いた海氷Xの真の氷厚X2を把握することができる。
また、レーザー距離計22のみを使って測定する場合等は氷の比重を仮定しないと氷の厚さが算出できないうえ、形状によっては比重では算出不可能であるのに対して、本実施形態は、電磁誘導センサ21とレーザー距離計22を併用するものであり、氷の比重を要さず、また形状に関わらず測定可能で、平面解像度の比較的高いデータを得ることができる。
また、電磁誘導センサ21は海氷Xの表面位置そのものの計測を要しないので、積雪Yの下がどのような氷形状であっても対応可能である。
なお、レーザー距離計22は、遠隔氷厚測定装置10と積雪Yの表面までの距離L2が既知の場合や他の計測手段で得られる場合には無くすことが可能である。この点については、以下の他の実施の形態においても同様である。
図2は本発明の他の実施形態による遠隔氷強度測定の装置概略構成図及びフロー図であり、(a)は装置概略構成図、(b)はフロー図である。なお、上記した実施例と同一機能部材には同一符号を付して説明を省略する。
本実施形態による遠隔氷強度測定装置11は、測定対象の海氷Xの上方から海氷Xの強度を測定する。遠隔氷強度測定装置11は、電磁誘導センサ手段20、積雪厚み測定用ポータブルマイクロ波放射計30、氷厚算出手段40、及び真の氷厚X2に基づいて海氷Xの強度を算出する氷強度算出手段50を備える。
電磁誘導センサ21は、海氷Xの底面までの距離L1を計測する。また、レーザー距離計22は、海氷Xの表面までの距離L2を計測する。そうして求めた海氷Xの底面までの距離L1と海氷Xの表面までの距離L2との差分により、みかけの氷厚X1が分かる。なお、このみかけの氷厚X1は、積雪Yの厚み(積雪深)Y1を含んでいる可能性がある。
積雪厚み測定用ポータブルマイクロ波放射計30は、海氷表面からの18GHz帯のマイクロ波放射を輝度温度として計測し、その輝度温度から積雪Yの厚みY1を算出する。
氷厚算出手段40は、みかけの氷厚X1から積雪Yの厚みY1を除いて海氷Xの真の氷厚X2を算出する。
そして、氷強度算出手段50は自動計算機能を有しており、予め記憶された氷の厚さと強度の相関データを用いて、氷厚算出手段40が算出した海氷の真の氷厚X2に基づいて海氷Xの強度を算出する。
このように、海氷Xの上面への積雪Yを含めたみかけの氷厚X1を遠隔から電磁誘導センサ21を利用して測定し、積雪Yの厚みY1を遠隔から電磁波(マイクロ波)を用いて測定し、みかけの氷厚X1と積雪Yの厚みY1に基づいて海氷Xの真の氷厚X2を求め、真の氷厚X2に基づいて氷強度算出手段50にて海氷Xの強度を算出することにより、任意の地点において、非接触で海氷Xの強度を測定することができる。また、積雪深Y1を除いた真の氷厚X2に基づいて海氷Xの強度を算出するので、正確な強度を把握することができる。
図3は本発明の更に他の実施形態による遠隔氷強度測定の装置概略構成図及びフロー図であり、(a)は装置概略構成図、(b)はフロー図である。なお、上記した実施例と同一機能部材には同一符号を付して説明を省略する。
本実施形態による遠隔氷強度測定装置11は、測定対象の海氷Xの上方から海氷Xの強度を測定する。遠隔氷強度測定装置11は、電磁誘導センサ手段20、積雪厚み測定用ポータブルマイクロ波放射計30、氷厚算出手段40、氷強度算出手段50、及び海氷Xの温度を遠隔から測定する赤外線放射計60を備える。
電磁誘導センサ21は、海氷Xの底面までの距離L1を計測する。また、レーザー距離計22は、海氷Xの表面までの距離L2を計測する。そうして求めた海氷Xの底面までの距離L1と海氷Xの表面までの距離L2との差分により、みかけの氷厚X1が分かる。なお、このみかけの氷厚X1は、積雪Yの厚み(積雪深)Y1を含んでいる可能性がある。
積雪厚み測定用ポータブルマイクロ波放射計30は、海氷表面からの18GHz帯のマイクロ波放射を輝度温度として計測し、その輝度温度から積雪Yの厚みY1を算出する。
氷厚算出手段40は、みかけの氷厚X1から積雪Yの厚みY1を除いて海氷Xの真の氷厚X2を算出する。
氷強度算出手段50は、予め記憶された氷の厚さと強度の相関データを用いて、氷厚算出手段40が算出した海氷の真の氷厚X2に基づいて海氷の強度を算出する。
さらに、赤外線放射計60は、積雪Yの表面温度を計測し直接数値化する。そして、氷強度算出手段50は、積雪Yの影響を除くため、積雪厚み測定用ポータブルマイクロ波放射計30を用いて計測した積雪深Y1によって赤外線放射計60が計測した積雪Yの表面温度を補正し海氷Xの表面温度を求める。そして、その補正して求めた海氷Xの表面温度に基づいて海氷Xの温度を推定し、海氷Xの強度をより正確に算出する。
例えば、海水面に浮かぶ海氷Xの底面温度は結氷点であるところ、測定結果に基づいて推定した海氷Xの表面温度と結氷点としての底面温度から、真の氷厚X2に対して温度勾配が線形であると仮定して海氷Xの中央部の温度を求め、真の氷厚X2と中央部の温度を代表値として用いて海氷Xの強度を算出する。
なお、海氷Xの上に積雪Yが無い場合や極めて積雪深Y1が小さい場合は、赤外線放射計60の計測した数値をもって海氷Xの表面温度として海氷Xの温度を推定し、推定した海氷Xの温度に基づいて海氷Xの強度をより正確に算出する。
このように、海氷Xの温度を赤外線を利用して遠隔から測定し、温度の測定結果も加味して海氷Xの強度を算出することにより、温度を考慮した海氷Xの強度をより正確に把握することができる。
図4は本発明の更に他の実施形態による遠隔氷強度測定の装置概略構成図及びフロー図であり、(a)は装置概略構成図、(b)はフロー図である。なお、上記した実施例と同一機能部材には同一符号を付して説明を省略する。
本実施形態による遠隔氷強度測定装置11は、測定対象の海氷Xの上方から海氷Xの強度を測定する。遠隔氷強度測定装置11は、電磁誘導センサ手段20、積雪厚み測定用ポータブルマイクロ波放射計30、氷厚算出手段40、氷強度算出手段50、及び海氷Xの塩分を遠隔から測定する塩分測定用マイクロ波放射計31を備える。なお、ここでは塩分測定用マイクロ波放射計31にポータブルマイクロ波放射計(PMR)を用いる。
電磁誘導センサ21は、海氷Xの底面までの距離L1を計測する。また、レーザー距離計22は、海氷Xの表面までの距離L2を計測する。そうして求めた海氷Xの底面までの距離L1と海氷Xの表面までの距離L2との差分により、みかけの氷厚X1が分かる。なお、このみかけの氷厚X1は、積雪Yの厚み(積雪深)Y1を含んでいる可能性がある。
積雪厚み測定用ポータブルマイクロ波放射計30は、海氷表面からの18GHz帯のマイクロ波放射を輝度温度として計測し、その輝度温度から積雪Yの厚みY1を算出する。
氷厚算出手段40は、みかけの氷厚X1から積雪Yの厚みY1を除いて海氷Xの真の氷厚X2を算出する。
氷強度算出手段50は、予め記憶された氷の厚さと強度の相関データを用いて、氷厚算出手段40が算出した海氷の真の氷厚X2に基づいて海氷の強度を算出する。
さらに、塩分測定用ポータブルマイクロ波放射計31は、海氷Xの表面からの7GHz帯のマイクロ波放射を輝度温度として計測する。海氷Xの表面塩分は、海氷Xの表面からの7GHz帯のマイクロ波放射と相関がある(マイクロ波の放射率が塩分で変化する)ため、7GHz帯用の塩分測定用ポータブルマイクロ波放射計31で輝度温度を計測することで算出できる。なお、6GHz帯のマイクロ波を計測する6GHz帯用の塩分測定用マイクロ放射計を用いてもよい。そして、氷強度算出手段50は、積雪Yの影響を除くため、積雪厚み測定用ポータブルマイクロ波放射計30を用いて計測した積雪深Y1によって塩分測定用ポータブルマイクロ波放射計31を用いて計測した海氷Xの塩分を補正し、その補正した塩分を加味した海氷Xの強度をより正確に算出する。
例えば、海氷X上に積雪Yがある場合には、積雪Yが厚いほど誤差が大きく計測される可能性があるが、積雪Yの厚みに応じた係数を乗じてその影響を相殺して海氷Xの真の塩分を求め、真の氷厚X2と真の塩分を用いて塩分を考慮した海氷Xの強度を算出する。
なお、海氷Xの上に積雪Yが無い場合や極めて積雪深Y1が小さい場合は、塩分測定用ポータブルマイクロ波放射計31を用いて計測した結果をもって海氷Xの塩分として、海氷Xの強度をより正確に算出する。
なお、図5は氷厚と塩分の関係を示す図である(Kovacs, A., The Bulk Salinity of Arctic and Antarctic Sea Ice Versus Thickness. Proc. OMAE/POAC Joint Convention, Vol. IV, pp. 271-281. 1997.)。図5に示すように、氷海域の広い範囲では氷厚と塩分にも相関があるため、氷厚算出手段40が算出した海氷の真の氷厚X2から塩分を算出して、塩分測定用ポータブルマイクロ波放射計31を用いて計測した塩分と相互検証することで、合理性の高い塩分を得るようにすることが望ましい。
このように、海氷Xの塩分を電磁波(マイクロ波)を利用して遠隔から測定し、塩分も加味して海氷Xの強度を算出することにより、海氷Xの強度をより正確に把握することができる。
図6は本発明の更に他の実施形態による遠隔氷強度測定の装置概略構成図及びフロー図であり、(a)は装置概略構成図、(b)はフロー図である。なお、上記した実施例と同一機能部材には同一符号を付して説明を省略する。
本実施形態による遠隔氷強度測定装置11は、測定対象の海氷Xの上方から海氷Xの強度を測定する。遠隔氷強度測定装置11は、電磁誘導センサ手段20、積雪厚み測定用ポータブルマイクロ波放射計30、氷厚算出手段40、氷強度算出手段50、及び海氷Xの形状を遠隔から測定するレーザースキャナー70を備える。
電磁誘導センサ21は、海氷Xの底面までの距離L1を計測する。また、レーザー距離計22は、海氷Xの表面までの距離L2を計測する。そうして求めた海氷Xの底面までの距離L1と海氷Xの表面までの距離L2との差分により、みかけの氷厚X1が分かる。なお、このみかけの氷厚X1は、積雪Yの厚み(積雪深)Y1を含んでいる可能性がある。
積雪厚み測定用ポータブルマイクロ波放射計30は、海氷表面からの18GHz帯のマイクロ波放射を輝度温度として計測し、その輝度温度から積雪Yの厚みY1を算出する。
氷厚算出手段40は、みかけの氷厚X1から積雪Yの厚みY1を除いて海氷Xの真の氷厚X2を算出する。
氷強度算出手段50は、予め記憶された氷の厚さと強度の相関データを用いて、氷厚算出手段40が算出した海氷の真の氷厚X2に基づいて海氷の強度を算出する。
さらに、レーザースキャナー70は、積雪Yの乗った海氷表面形状を計測する。なお、海氷表面形状とは、ここでは表面の粗度や凹凸等を意味する。これらは氷の変形度合いや古さ等と相関があり、例えば平坦氷や変形氷、その他想定外の特殊形状など、氷の種類(氷種)を判別する手がかりになる。表面形状あるいは氷種によって、氷の厚み・強度・温度・塩分といったパラメータを算出するためのアルゴリズムの選択や、強度上別に扱う必要がある氷のリッジ等の変形度合いが強い場所の自動判別が可能となる。そして、氷強度算出手段50は、レーザースキャナー70を用いて計測した積雪Yの乗った海氷表面形状から厚みY1を用いて海氷Xの形状を推定し、推定した海氷Xの形状も加味して、海氷Xの強度をより正確に算出する。
温度や塩分から得られた海氷Xの強度は、理論上ではおおよそ一般的かつ均一な形状の海氷のものを想定している。従って、特殊な形状の場合は適切な方法で補正する必要がある。例えば、海氷Xが内部の高い圧力で氷脈化している場合は、氷の形状としての高さや幅から規模を推定し、それに応じた係数を乗じて影響を加味し、真の氷厚X2とともに用いて海氷Xの強度を算出する。
なお、海氷Xの上に積雪Yが無い場合や極めて積雪深Y1が小さい場合は、レーザースキャナー70を用いて計測した結果をもって海氷Xの形状として、海氷Xの強度をより正確に算出する。
このように、海氷Xの形状をレーザースキャナー70を利用して遠隔から測定し、形状の測定結果を加味して海氷Xの強度を算出することにより、海氷Xの強度をより正確に把握することができる。
また、レーザースキャナー70は、測定にあたって可視光を要しないので、夜間でも運用することができる。さらに、計測データは元から高さ情報としてデジタルで記録されるので、即時に計測データを表面形状として利用できる。
図7は本発明の更に他の実施形態による遠隔氷強度測定の装置概略構成図及びフロー図であり、(a)は装置概略構成図、(b)はフロー図である。なお、上記した実施例と同一機能部材には同一符号を付して説明を省略する。
本実施形態による遠隔氷強度測定装置11は、測定対象の海氷Xの上方から海氷Xの強度を測定する。遠隔氷強度測定装置11は、電磁誘導センサ手段20、積雪厚み測定用ポータブルマイクロ波放射計30、塩分測定用ポータブルマイクロ波放射計31、氷厚算出手段40、氷強度算出手段50、赤外線放射計60、及びレーザースキャナー70を備える。また、測定対象は海氷Xとし、遠隔氷強度測定装置11は遠隔から海氷Xの氷強度を測定する。
電磁誘導センサ21は、海氷Xの底面までの距離L1を計測する。また、レーザー距離計22は、海氷Xの表面までの距離L2を計測する。そうして求めた海氷Xの底面までの距離L1と海氷Xの表面までの距離L2との差分により、みかけの氷厚X1が分かる。なお、このみかけの氷厚X1は、積雪Yの厚み(積雪深)Y1を含んでいる可能性がある。
積雪厚み測定用ポータブルマイクロ波放射計30は、海氷表面からの18GHz帯のマイクロ波放射を輝度温度として計測する。計測した輝度温度から積雪Yの厚みY1が分かる。
積雪厚み測定用ポータブルマイクロ波放射計30は、海氷表面からの18GHz帯のマイクロ波放射を輝度温度として計測し、その輝度温度から積雪Yの厚みY1を算出する。
赤外線放射計60は、積雪Yの表面温度を計測し直接数値化する。
レーザースキャナー70は、積雪Yの乗った海氷表面形状を計測する。
氷厚算出手段40は、みかけの氷厚X1から積雪Yの厚みY1を除いて海氷Xの真の氷厚X2を算出する。
氷強度算出手段50は、積雪Yの影響を除くため、計測した積雪深Y1によって、赤外線放射計60と塩分測定用ポータブルマイクロ波放射計31が計測した結果を補正して海氷Xの表面温度と塩分を求める。
なお、海氷Xの上に積雪Yが無い場合や極めて積雪深Y1が小さい場合は、赤外線放射計60、塩分測定用ポータブルマイクロ波放射計31、及びレーザースキャナー70の測定結果の積雪深Y1による補正の必要は無い。
ここで、図8は氷の温度及び塩分と動弾性係数の関係を示す図、図9は氷の動弾性係数と一軸圧縮強度の関係を示す図(佐伯他, 動弾性係数試験による海氷強度の推定法. 海岸工学論文集, Vol. 37, pp. 689-693. 1990.)である。なお、図8の縦軸は動弾性係数E(kgf/cm2)、横軸は温度(℃)、図中のS(‰)は塩分であり、図9の縦軸は一軸圧縮強度σ(kgf/cm2)、横軸は動弾性係数E(kgf/cm2)、図中のS(‰)は塩分である。
氷強度算出手段50は、積雪深Y1によって補正した海氷Xの平均温度Tと塩分Sから海氷Xの動弾性係数Eを求める。この動弾性係数Eを求めるにあたっては、図8に示す関係に、レーザースキャナー70で計測した海氷表面形状を加味して適用アルゴリズムが自動的に選択され、そのアルゴリズムによって自動的に動弾性係数Eが算出される。
そして、氷強度算出手段50は、求めた動弾性係数Eから一軸圧縮強度σを算出する。
このように、真の氷厚X2と温度と塩分と形状に基づいて動弾性係数Eを求め、さらに動弾性係数Eから強度として一軸圧縮強度σを算出することにより、遠隔から測定して得た各パラメータに基づいて、海氷Xの機械的強度の一つである一軸圧縮強度σを正確に把握することができる。
また、氷強度算出手段50は、海氷Xの平均温度Tと塩分Sから、次式(1)を用いてブライン体積比vを求める(Frankenstein, G.E., Equations for determining the brine volume of sea ice from-0.5 to -22.9℃. Journal of Glaciology, Vol.6, Num. 48, pp.943-944. 1967.)。
そして、求めたブライン体積比vから次式(2)を用いて曲げ強度σFを求める(Timco, G.W. and S. O’Brien. Flexural strength equation for sea ice. Cold Regions Science and Technology, Vol. 22, pp. 285-298. 1994.)。
なお、ブライン体積比vを求めるにあたっては、式(1)に、レーザースキャナー70で計測した海氷表面形状を加味して適用アルゴリズムが自動的に選択され、そのアルゴリズムによって自動的にブライン体積比vが算出される。
このように、真の氷厚X2と温度と塩分と形状に基づいてブライン体積比vを求め、さらにブライン体積比vから強度として曲げ強度σFを算出することにより、遠隔から測定して得た各パラメータに基づいて、海氷Xの機械的強度の一つである曲げ強度σFを正確に把握することができる。
図10は本発明の更に他の実施形態による遠隔測定体の概略構成図及びブロック図であり、(a)は概略構成図、(b)はブロック図である。なお、上記した実施例と同一機能部材には同一符号を付して説明を省略する。
本実施形態による遠隔測定体110は、測定体本体111を備え、測定体本体111をヘリコプター120などの移動体に吊り下げ可能に構成される。
測定体本体111は、その内部に電磁誘導センサ手段20(電磁誘導センサ21、レーザー距離計22)、積雪厚み測定用ポータブルマイクロ波放射計30、塩分測定用ポータブルマイクロ波放射計31、赤外線放射計60、レーザースキャナー70、及びGPS(Global Positioning System)80を備え、さらに、氷厚算出手段40、氷強度算出手段50、及び測定結果を記憶する記憶手段90を有するコンピュータ100を備える。
測定体本体111は、移動体であるヘリコプター120にスリングなどの吊具112を介して吊り下げられる。なお、測定体本体111と測定対象の海氷Xとの距離が15m程度となるように吊り下げることが測定上好ましい。
また、測定体本体111は、ヘリコプター120が安定して飛行できるように、ミサイルのような、一端が先細りになっている細長の円柱形状としているが他の形状であってもよい。
また、測定体本体111は、マイクロ波放射計30、31を内蔵するために、伝送路のホーン形状を屈折路として小型化している。
また、電磁誘導センサ21の感度は金属などの影響を受けやすい。よって、電磁誘導センサ21に対する影響を極小化するため、測定体本体111のハウジングや固定器具は可能な限り樹脂製としている。
また、測定体本体111は、ネットワークハブを内蔵し、RS−232C規格やUSB規格の接続機器等を用いて装置内に小規模LAN(Local Area Network)を構築することで、信号ケーブルや各センサの制御装置全体を軽量化し、製造コストを抑えることを可能としている。
電磁誘導センサ21は、海氷Xの底面までの距離L1を計測する。また、レーザー距離計22は、海氷Xの表面までの距離L2を計測する。そうして求めた海氷Xの底面までの距離L1と海氷Xの表面までの距離L2との差分により、みかけの氷厚X1が分かる。なお、このみかけの氷厚X1は、積雪Yの厚み(積雪深)Y1を含んでいる可能性がある。
積雪厚み測定用ポータブルマイクロ波放射計30は、海氷表面からの18GHz帯のマイクロ波放射を輝度温度として計測し、その輝度温度から積雪Yの厚みY1を算出する。
塩分測定用ポータブルマイクロ波放射計31は、海氷Xの表面からの7GHz帯のマイクロ波放射を輝度温度として計測し、その輝度温度から海氷Xの塩分を算出する。
赤外線放射計60は、海氷Xの表面温度を計測し直接、あるいは積雪深Y1を用いて補正し数値化する。
レーザースキャナー70は、海氷表面形状を計測し直接、あるいは積雪深Y1を用いて補正し海氷Xの形状を得る。
コンピュータ100は、氷厚算出手段40、氷強度算出手段50を有しており、計測した各パラメータに基づいて、真の氷厚X2の算出、海氷Xの温度と塩分の補正、一軸圧縮強度σの算出、及び曲げ強度σFの算出を行う。
また、コンピュータ100は、磁気ディスクやフラッシュメモリ等の記憶手段90を有しており、各センサからの計測値や一軸圧縮強度σ、曲げ強度σFなどと共に、GPS80から受信した位置的情報を記憶する。
また、外部コンピュータ130は、例えば船舶や洋上構造物の指令室に設置される。外部コンピュータ130は、記憶手段90に記憶した各種情報を吸い上げることができるので、必要に応じて即時に指令室から関係部署等に指示を出すことができる。
このように、海氷Xの氷厚・強度測定を実施するにあたり、ヘリコプター120を利用して遠隔から測定を実施することにより、地点を変えて広い範囲の氷を測定できるので、海氷Xの氷厚又は強度に関するデータを多く収集することができる。また、データがデジタル処理されているため即時的な自動計算ができる。
なお、この実施の形態においては、移動体としてはヘリコプター120を例に挙げているが、飛行機や飛行船等の航空機、また船舶や雪上車といった各種の移動体が利用可能である。
また、GPS80を遠隔測定体110の測定体本体111内に備えることで、測定地点を正確に把握できる。また、記憶手段90を遠隔測定体110の測定体本体111内に備えることで、計測後に移動経路上の任意の日時及び緯度経度における海氷Xの氷厚又は強度を得ることができる。
また、複数回の測定により同一測定地点における海氷Xの氷厚又は強度の経時的変化も把握可能となる。
また、得られた海氷Xの氷厚や強度を、氷海域で稼動する石油生産設備、天然ガス生産設備を含む洋上構造物又は掘削船、作業船、砕氷船を含む船舶の運用又は設計に活用することにより、各設備や船舶の安全性の向上や経済性の評価に役立てることができる。
本発明によれば、任意の地点において、非接触で、氷の上に積もった雪の厚み(積雪深)を除いた氷の真の氷厚及び強度を把握することができる、遠隔氷厚測定方法、遠隔氷強度測定方法、遠隔測定方法、遠隔氷厚測定装置、遠隔氷強度測定装置、及び遠隔測定体を提供することができる。また、ヘリコプター、船舶、又は雪上車等の移動体を利用して測定することにより計測可能範囲が広く、氷の氷厚又は強度に関するデータを広範囲にわたって収集することができる。
したがって、北極海やオホーツク海といった氷海域で稼働する石油・天然ガス生産設備、又は掘削船・作業船等の船舶に対する即時的な運用支援と、系統的な設計支援を行うことができる。なお、即時的な運用支援とは、機器運用上の安全性確保のために運用者が意思決定する際に、氷荷重による危険性を定量的に評価することであり、系統的な設計支援とは、特定海域における長期間の氷況モニタリングにより設計用データを蓄積し、機器設計における耐氷性を定量的に評価することである。
10 遠隔氷厚測定装置
11 遠隔氷強度測定装置
20 電磁誘導センサ手段
21 電磁誘導センサ
22 レーザー距離計
30 積雪厚み測定用マイクロ波放射計
31 塩分測定用マイクロ波放射計
40 氷厚算出手段
50 氷強度算出手段
60 赤外線放射計
70 レーザースキャナー
80 GPS
90 記憶手段
110 遠隔測定体
111 測定体本体
120 移動体

Claims (18)

  1. 氷の氷厚を遠隔から測定する方法であって、前記氷の上面への積雪を含めたみかけの氷厚を遠隔から電磁誘導センサを利用して測定し、前記積雪の厚みを遠隔からマイクロ波放射計を用いて測定し、前記みかけの氷厚と前記積雪の前記厚みに基づいて前記氷の真の氷厚を求めたことを特徴とする遠隔氷厚測定方法。
  2. 氷の強度を遠隔から測定する方法であって、前記氷の上面への積雪を含めたみかけの氷厚を遠隔から電磁誘導センサを利用して測定し、前記積雪の厚みを遠隔からマイクロ波放射計を用いて測定し、前記みかけの氷厚と前記積雪の前記厚みに基づいて前記氷の真の氷厚を求め、前記真の氷厚に基づいて氷強度算出手段にて前記氷の強度を算出したことを特徴とする遠隔氷強度測定方法。
  3. 前記氷の温度を赤外線を利用して遠隔から測定し、前記温度の測定結果を加味して前記強度を算出したことを特徴とする請求項2に記載の遠隔氷強度測定方法。
  4. 前記氷の塩分を電磁波を利用して遠隔から測定し、前記塩分の測定結果を加味して前記強度を算出したことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の遠隔氷強度測定方法。
  5. 前記氷の形状をレーザースキャナーを利用して遠隔から測定し、前記形状の測定結果を加味して前記強度を算出したことを特徴とする請求項2から請求項4のうちの1項に記載の遠隔氷強度測定方法。
  6. 前記真の氷厚と前記温度と前記塩分と前記形状に基づいて動弾性係数を求め、さらに前記動弾性係数から前記強度として一軸圧縮強度を算出したことを特徴とする請求項5に記載の遠隔氷強度測定方法。
  7. 前記真の氷厚と前記温度と前記塩分と前記形状に基づいてブライン体積比を求め、さらに前記ブライン体積比から前記強度として曲げ強度を算出したことを特徴とする請求項5に記載の遠隔氷強度測定方法。
  8. 請求項1に記載の遠隔氷厚測定方法、又は請求項2から請求項7のうちの1項に記載の遠隔氷強度測定方法を実施するに当り、移動体を利用して遠隔から測定を実施したことを特徴とする遠隔測定方法。
  9. 請求項1に記載の遠隔氷厚測定方法、又は請求項2から請求項7のうちの1項に記載の遠隔氷強度測定方法を実施して得られた測定結果を、氷海域で稼動する石油生産設備、天然ガス生産設備を含む洋上構造物又は掘削船、作業船、砕氷船を含む船舶の運用又は設計に活用したことを特徴とする遠隔測定方法。
  10. 氷の氷厚を遠隔から測定する装置であって、前記氷の上面への積雪を含めたみかけの氷厚を遠隔から測定するために利用される電磁誘導センサ手段と、前記積雪の厚みを遠隔から測定する積雪厚み測定用マイクロ波放射計と、前記電磁誘導センサ手段で測定した前記みかけの氷厚と前記積雪厚み測定用マイクロ波放射計で測定した前記積雪の前記厚みに基づいて前記氷の真の氷厚を算出する氷厚算出手段とを備えたことを特徴とする遠隔氷厚測定装置。
  11. 氷の強度を遠隔から測定する装置であって、前記氷の上面への積雪を含めたみかけの氷厚を遠隔から測定するために利用される電磁誘導センサ手段と、前記積雪の厚みを遠隔から測定する積雪厚み測定用マイクロ波放射計と、前記電磁誘導センサ手段で測定した前記みかけの氷厚と前記積雪厚み測定用マイクロ波放射計で測定した前記積雪の前記厚みに基づいて前記氷の真の氷厚を算出する氷厚算出手段と、前記真の氷厚に基づいて前記氷の強度を算出する氷強度算出手段とを備えたことを特徴とする遠隔氷強度測定装置。
  12. 前記氷の温度を遠隔から測定する赤外線放射計を備え、前記氷強度算出手段が前記赤外線放射計で測定した前記氷の温度を加味して前記強度を算出したことを特徴とする請求項11に記載の遠隔氷強度測定装置。
  13. 前記氷の塩分を遠隔から測定する塩分測定用マイクロ波放射計を備え、前記氷強度算出手段が前記塩分測定用マイクロ波放射計で測定した前記塩分を加味して前記強度を算出したことを特徴とする請求項11又は請求項12に記載の遠隔氷強度測定装置。
  14. 前記氷の形状を遠隔から測定するレーザースキャナーを備え、前記氷強度算出手段が前記レーザースキャナーで測定した前記形状を加味して前記強度を算出したことを特徴とする請求項11から請求項13のうちの1項に記載の遠隔氷強度測定装置。
  15. 前記氷強度算出手段が、前記真の氷厚と前記温度と前記塩分と前記形状に基づいて動弾性係数を求め、さらに前記動弾性係数から前記強度として一軸圧縮強度を算出したことを特徴とする請求項14に記載の遠隔氷強度測定装置。
  16. 前記氷強度算出手段が、前記真の氷厚と前記温度と前記塩分と前記形状に基づいてブライン体積比を求め、さらに前記ブライン体積比から前記強度として曲げ強度を算出したことを特徴とする請求項14に記載の遠隔氷強度測定装置。
  17. 請求項10に記載の遠隔氷厚測定装置、又は請求項11から請求項16のうちの1項に記載の遠隔氷強度測定装置を測定体本体内に備え、前記測定体本体を移動体による吊り下げ可能に構成したことを特徴とする遠隔測定体。
  18. 前記測定体本体内に、GPS及び測定結果を記憶する記憶手段を備えたことを特徴とする請求項17に記載の遠隔測定体。
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