JP6489807B2 - 電気抵抗炉及びこれを用いた炭化珪素の製造方法 - Google Patents

電気抵抗炉及びこれを用いた炭化珪素の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、電気抵抗炉及びこれを用いた炭化珪素の製造方法に関する。
従来から、電気抵抗炉の前後壁にそれぞれ取付られた電極間をグラファイトなどの炭素質粉末からなる棒状発熱体で接続した電気抵抗炉(アチソン炉)により、炉内の棒状発熱体の周りに充填した珪素を含む珪酸質原料と炭素を含む炭素質原料を混合した混合物を高温で反応させて、炭化珪素の塊状物を製造する、アチソン法と呼ばれる製造方法が知られている。
この製造方法によれば、棒状発熱体の外周に生成される炭化珪素の塊状物は、通電時間の経過に伴い成長する。
特許文献1には、グラファイトなど、融点が2400℃を超える材質からなる壁を炉内に設置し、これら壁間にコークスと珪砂との混合物を充填して、これら混合物のほぼ全てを反応させて炭化珪素を製造することが記載されている。この製造方法によれば、原料の無駄は減少する。
特開昭58−217415号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の製造方法によれば、融点が2400℃を超える材質から壁がなるので、壁の製造コストが高くなるという問題が生じる。
本発明は、炉の製造コストの上昇を抑え、且つ、原料の無駄を抑えることを図ることが可能な電気抵抗炉、及び炭化珪素の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の電気抵抗炉は、底壁、前記底壁の前後端部にそれぞれ形成された前後壁、並びに前記底壁の左右方向端部に形成され前記前後壁の間に形成された側壁からなる炉本体と、前記前後壁にそれぞれ取り付けられた電極とを備えた電気抵抗炉であって、少なくとも、前記電極同士を結ぶ直線を中心線とし、前記底壁又は前記側壁の内側面の何れか近い面の内側面と外周面が接する円筒形領域の外側と前記炉本体との間の領域に、耐熱温度が1500℃以上の高耐火性部材を備える。
本発明の電気抵抗炉によれば、少なくとも、電極同士を結ぶ直線を中心線とし、底壁又は側壁の内側面の何れか近い面の内側面と外周面が接する円筒形領域の外側と前記炉本体との間の領域に、耐熱温度が1500℃以上の高耐火性部材を備える。そのため、電極間を接続する発熱体の周りに略同心円状に成長する焼成物の外側に位置する炉本体内の空間に高耐火性部材が存在する。
よって、高耐火性部材が存在する部分に原料を充填する必要がないので、原料の使用量の削減を図ることが可能となる。そして、このように原料の使用量が削減されるので、加熱される原料が減少し、炉内の保温性の向上を図ることが可能となる。
また、高耐火性部材に接するまで焼成物を成長させることが可能となり、炉本体に接しないように十分な余裕を持って焼成物の成長を停止していた場合と比較して、十分に大きさの焼成物を得ることが可能となる。
また、高耐火性部材は、上記特許文献1に記載の壁のように融点が2400℃を超える材質からなるものでなく、焼成物が炭化珪素である場合には耐熱温度が1500℃以上であればよい。よって、高耐火性部材、ひいては電気抵抗炉の安価化を図ることが可能となる。
本発明の電気抵抗炉において、前記高耐火性部材はブロック状であり、前記底壁の上に積み重ねて構成されている。
これにより、ブロック状の市販品から構成可能であるので、高耐火性部材を安価に構成することが可能となる。
また、本発明の電気抵抗炉において、前記高耐火性部材の前後方向断面の内側はU字形状であり、前記底壁の上に設置されて構成されていることが好ましい。
この場合、混合材料の使用量の削減及び炉内の保温性の向上をより図ることが可能となる。
本発明の炭化珪素の製造方法は、底壁、前記底壁の前後端部に形成されたそれぞれ前壁及び後壁、並びに前記底壁の左右方向端部に形成され前記前壁と後壁との間に形成された側壁からなる炉本体と、前記前壁と前記後壁にそれぞれ取り付けられた電極とを備え、前記電極同士を結ぶ直線を中心線とし、前記底壁又は前記側壁の内側面のうち近い内側面と外周面が接する円筒形と前記底壁及び前記側壁との間に、耐熱温度が1500℃以上の高耐火性部材が存在し、前記高耐火性部材はブロック状であり、前記底壁の上に積み重ねて構成されている電気抵抗炉を用いて、炭素質粉末からなる棒状発熱体によって前記電極間を接続する工程と、珪素を含む珪酸質原料及び炭素を含む炭素質原料からなる混合原料を前記棒状発熱体の周りを取り囲むように前記炉本体内に充填する工程と、前記電極間を通電し、前記棒状発熱体を加熱して、炭化珪素の塊状物を製造することを特徴とする。
本発明の炭化珪素の製造方法によれば、少なくとも、電極同士を結ぶ直線を中心線とし、底壁又は側壁の内側面の何れか近い面の内側面と外周面が接する円筒形領域の外側と前記炉本体との間の領域に、耐熱温度が1500℃以上の高耐火性部材を備えた電気抵抗炉を用いる。そのため、電極間を接続する発熱体の周りに略同心円状に成長する炭化珪素の塊状物の外側に位置する炉本体内の空間に高耐火性部材が存在する。
そのため、この部分に混合原料を充填する必要がないので、混合原料の使用量の削減を図ることが可能となる。そして、このように混合原料の使用量が削減されるので、加熱される混合原料が減少するので、炉内の保温性の向上を図ることが可能となる。
また、高耐火性部材に接するまで炭化珪素の塊状物を成長させることが可能となり、炉本体に接しないように十分な余裕を持って炭化珪素の塊状物の成長を停止していた場合と比較して、十分な大きさの炭化珪素の塊状物を得ることが可能となる。
また、高耐火性部材は、上記特許文献1に記載の壁のように融点が2400℃を超える材質からなるものでなく、耐熱温度が1500℃以上であればよい。よって、高耐火性部材、ひいては電気抵抗炉の安価化を図ることが可能となる。
本発明の第1の実施形態に係る電気抵抗炉の横断面図。 本発明の第1の実施形態に係る電気抵抗炉の縦断面図を示し、(a)は原料投入前、(b)は原料投入後、(c)は炭化珪素の塊状物の製造後の状態をそれぞれ示す。 本発明の第2の実施形態に係る電気抵抗炉の横断面図。 本発明の第2の実施形態に係る電気抵抗炉の縦断面図を示し、(a)は原料投入前、(b)は原料投入後、(c)は炭化珪素の塊状物の製造後の状態をそれぞれ示す。 本発明の別の実施形態に係る電気抵抗炉の縦断面図。 実施例2に係る高耐火性プレートの側面図。
以下、本発明の第1の実施形態に係る電気抵抗炉10について図1及び図2(a)を参照して説明する。
電気抵抗炉10は、全体として上方が開放された箱状の炉本体11と、図1の炉本体11の左右方向(図2の前後方向)の端部にそれぞれ配置された電極12と、炉本体11の内側に配置された高耐火性部材13とを備えている。
炉本体11は、底壁11a、底壁11aの前後端部にそれぞれ形成された前後壁11b、並びに底壁11aの左右方向端部に形成され前後壁11bの間に形成された側壁11cからなる。炉本体11は、ここでは、縦断面が矩形状であり全体とし上面が開放された直方体形状であるが、縦断面が台形状、又は全体として舟形形状などであってもよい。炉本体11は、ここでは、耐火温度が1400℃程度の直方体形状の耐火煉瓦14を積み重ねることによって構成されている。なお、炉本体11は、底壁11aを一枚又は複数枚の板状体から構成するなど、その構成は限定されない。
電極12は、炉本体11の前後壁11bにそれぞれ固定され、その一端が炉本体11の内側に露出している。
高耐火性部材13は、炉本体11を構成する部材、ここでは耐火煉瓦14よりも耐火温度が高い部材である。高耐火性部材13の耐火温度は、1500℃以上、より好ましくは1600℃以上である。高耐火性部材13の材質の主成分は、ここでは酸化アルミニウムであるが、ムライト、ジルコニア、カルシア、スピネル、炭化珪素などであってもよい。高耐火性部材13の材質は、焼成物である炭化珪素の塊状物C(図2(c)参照)に不純物が含有されないように、高純度であることが好ましい。
高耐火性部材13は、ここでは、直方体形状の高耐火性ブロック15を、炉本体11の内側に積み重ねることによって構成されている。このように高耐火性ブロック15から構成されるので、高耐火性部材13を市販物から構成でき、安価となる。
高耐火性部材13は、少なくとも、電極12同士を結ぶ直線Lを中心線とし、炉本体11の底壁11a又は側壁11cの内側面のうち近い内側面と外周面が接するような半径Rを有する円筒形領域Pの外側と底壁11a及び側壁11cとの間に、少なくとも存在している。ここでは、円筒形領域Pは炉本体11の底壁11aの内側面と外周面が接しているが、円筒形領域Pの外周面が底壁11aとは接触も交差もせずに側壁11cの内側面と接していてもよい。
高耐火性部材13は、ここでは、電極12同士を結ぶ直線Lから所定の上下範囲内に位置する水平な直線L1を中心とした所定の半径R1を有する円筒形領域Pの外側と炉本体11の内側との間に配置されている。直線Lから所定の上下範囲内に位置する水平な直線L1とは、後述する棒状発熱体Bの中心線と炭化珪素の塊状物Cの中心線との間の上限範囲内に位置する直線であり、適宜定めればよい。所定の半径R1は、底壁11aの上に少なくとも1段の高耐火性ブロック15が積まれ、且つ、側壁11cの内側に少なくとも1段の高耐火性ブロック15が積まれるように定めればよい。
また、高耐火性部材13は、前後壁11bの内側にも積まれていてもよく、この場合、電極12はその一端が高耐火性部材13の内側に露出している。
以下、電気抵抗炉10を用いた炭化珪素の製造方法について説明する。
まず、図2(b)を参照して、炉本体11の上下方向半分程度、すなわち電極12が位置する高さ程度にまで、珪素を含む珪酸質原料及び炭素を含む炭素質原料からなる混合原料Aを充填する。珪酸質原料は、例えば天然の硅砂及び珪石粉、人造の珪石粉、シリカフューム、非晶質シリカ、並びにこれらを混合物からなる粉末である。炭素質原料は、例えば石油コークス、石炭ピッチ、カーボンブラック、各種の有機樹脂、及びこれらの混合物からなる粉末である。
そして、電極12間を接続するように、黒鉛などの炭素質粉末を密実に充填し、棒状発熱体Bを形成する。棒状発熱体Bは、ここでは、円柱状であるが、角柱状などであってもよい。
さらに、この棒状発熱体B及び露出した混合原料Aの上の炉本体11内に混合原料Aを充填する。
その後、電極12間を通電して棒状発熱体Bを通電発熱させ、棒状発熱体Bが1600℃〜3000℃、より好ましくは1600℃〜2500℃となるように加熱する。これにより、棒状発熱体Bの周囲で順次直接還元反応が起こり、炭化珪素の塊状物Cが生成され、棒状発熱体Bを中心として略同心円状に成長する。好ましくは、高耐火性部材13に接するまで炭化珪素の塊状物Cを成長させる。
このように、炭化珪素の塊状物Cは、棒状発熱体Bを中心として略同心円状に成長するが、炭化珪素の塊状物Cの周りに残存する混合原料Aは無駄になる。
従来のように高耐火性部材13を配置しない場合には、耐火温度が低い炉本体11に接するまで炭化珪素の塊状物Cを成長させると、炉本体11が損傷する。そのため、炉本体11に接するまで余裕を持った限度で、炭化珪素の塊状物Cを成長させていた。よって、炉本体11の下の左右隅部など、炭化珪素の塊状物Cの周りに存在する混合原料Aは、反応することなく無駄になると同時に、加熱されて熱が無駄になり炉全体としての保温性が劣る要因となっていた。
一方、本実施形態の電気抵抗炉10によれば、高耐火性部材13を配置しており、高耐火性部材13に接するまで炭化珪素の塊状物Cを成長させることができる。そして、高耐火性部材13の部分に存在していた混合原料Aを減らすことができ、原料の無駄の削減及び保温性の向上を図ることが可能となる。
また、高耐火性部材13は、上記特許文献1に記載の壁のように融点が2400℃を超える材質からなるものでなく、耐熱温度が1500℃以上であればよい。よって、高耐火性部材13、ひいては電気抵抗炉10の安価化を図ることが可能となる。
以下、本発明の第2の実施形態に係る電気抵抗炉20について図3及び図4(a)を参照して説明する。
電気抵抗炉20は、前記電気抵抗炉10と同じ炉本体11及び電極12と、炉本体11の内側に配置された高耐火性部材23とから構成されている。
高耐火性部材23は、炉本体11を構成する部材、ここでは耐火煉瓦14よりも耐火温度が高い部材である。高耐火性部材23の耐火温度は、1500℃以上、より好ましくは1600℃以上である。高耐火性部材23の材質は、上述した高耐火性部材13の材質と同じである。
高耐火性部材23は、内側面の縦断面が半円筒形状であり、底壁11aの上に設置可能に構成されている。高耐火性部材23は、ここでは、外側面が炉本体11の内壁面に沿った形状であり、全体として断面大略U字形状が前後方向に連続した形状となっている。そして、高耐火性部材23は、大略U字形状の高耐火性プレート25を、炉本体11の底壁11aの上に前後方向に並べることによって構成されている。
高耐火性部材23は、電極12同士を結ぶ直線Lを中心線とし、炉本体11の底壁11a又は側壁11cの内側面のうち近い内側面と外周面が接するような半径Rを有する円筒形と底壁11a及び側壁11cとの間に、少なくとも存在している。
高耐火性部材23の半円筒形状の中心線L1は、ここでは、電極12同士を結ぶ直線Lから所定の上下範囲内に位置する水平な直線L1である。直線Lから所定の上下範囲内に位置する水平な直線L1とは、後述する棒状発熱体Bの中心線と炭化珪素の塊状物Cの中心線との間の上限範囲内に位置する直線であり、適宜定めればよい。所定の半径R1は、底壁11a及び側壁11cと高耐火性部材23との間隔が少なくとも所定以上の間隔、例えば20mmの間隔以上となるように定めればよい。
以下、電気抵抗炉20を用いた炭化珪素の製造方法について説明する。
まず、図4(b)を参照して、炉本体11の上下方向半分程度、すなわち電極12が位置する高さ程度にまで、混合原料Aを充填する。
そして、電極12間を接続するように、黒鉛などの炭素質粉末を密実に充填し、棒状発熱体Bを形成する。棒状発熱体Bは、ここでは、円柱状であるが、角柱状などであってもよい。
さらに、この棒状発熱体B及び露出した混合原料Aの上の炉本体11内に混合原料Aを充填する。
その後、電極12間を通電して棒状発熱体Bを通電発熱させ、棒状発熱体Bが1600℃〜3000℃、より好ましくは1600℃〜2500℃となるように加熱する。これにより、棒状発熱体Bの周囲で順次直接還元反応が起こり、炭化珪素の塊状物Cが生成され、棒状発熱体Bを中心として略同心円状に成長する。好ましくは、高耐火性部材23に接するまで炭化珪素の塊状物Cを成長させる。
このように、炭化珪素の塊状物Cは、棒状発熱体Bを中心として略同心円状に成長する。よって、従来のように高耐火性部材23を配置しない場合には、炭化珪素の塊状物Cの周りに存在する混合原料Aは、反応することなく無駄になると同時に、加熱されるので炉の保温性が劣る。
一方、本実施形態の電気抵抗炉20によれば、炉本体11の内側に高耐火性部材23を配置しているので、その部分に存在していた混合原料Aを減らすことができ、原料の無駄の削減及び保温性の向上を図ることが可能となる。特に、高耐火性部材23の内側略全体に接するまで炭化珪素の塊状物Cを成長させれば、このような効果は大きくなる。
また、高耐火性部材23は、上記特許文献1に記載の壁のように融点が2400℃を超える材質からなるものでなく、耐熱温度が1500℃以上であればよい。よって、高耐火性部材23、ひいては電気抵抗炉20の安価化を図ることが可能となる。
本発明は、上述した実施形態に限定されない。
例えば、図5に示す電気抵抗炉20Aのように、高耐火性部材23Aは、内側面の縦断面が円筒形状であり、外側面が炉本体11の底壁11aに上に設置可能な形状であり、全体として断面輪状のものが前後方向に延びた形状のものであってもよい。そして、このような高耐火性部材23Aは、輪状の高耐火性プレート25Aを、炉本体11の内側に前後方向に並べることによって構成すればよい。
ここで、前記円筒形状の中心線L1は、ここでは、電極12同士を結ぶ直線Lから所定の上下範囲内に位置する水平な直線を中心線とした水平な直線となっている。前記円筒形状の半径R1は、底壁11a及び側壁11cと高耐火性部材23Aとの間隔が少なくとも所定以上の間隔、例えば20mmの間隔以上となるように定めればよい。
なお、通電加熱時に発生する一酸化炭化ガスを炉外に排出するために、高耐火性部材23Aの上部に炉内と炉外とを連通する連通孔を設けることが好ましい。ただし、並んで設けられる輪状の高耐火性プレート25Aの間には微小な隙間が生じるので、この隙間から十分に一酸化炭化ガスを炉外に排出される場合には、前記連通孔を設ける必要はない。
以下、本発明の実施例及び比較例を具体的に挙げ、本発明を詳細に説明する。
〔実施例1,2〕
炉本体11として、寸法が1500mm×2200mm×1000mmであり、耐火煉瓦製のものを用意した。電極12は、炉本体11の床面から650mmの高さに位置していた。
実施例1として上述した第1の実施形態のように、耐火性ブロック(三石耐火煉瓦株式会社製SK−38、酸化アルミニウム製、230mm×110mm×60mm)を炉本体11の底壁11aの上に積み上げて、高耐火性部材13とした。
珪酸質原料である結晶質シリカ(共立マテリアル株式会社製、KCLA−1)と炭素質材料であるアモルファスカーボン(東海カーボン株式会社製、シースト600)を1:2.9のモル比で混合して混合原料Aとした。
炉本体11の上下方向半分程度、すなわち電極12が位置する高さ程度にまで混合原料Aを充填した。そして、電極12間を接続するように、混合原料Aの上に炭素質粉末である分解黒鉛粉(伊藤黒鉛鉱業株式会社製、グラファイトパウダー)を密実に充填し、棒状発熱体Bを形成した。棒状発熱体Bは、100mm×150mmの矩形断面を有する角柱状であった。
さらに、この棒状発熱体B及び露出した混合原料Aの上の炉本体11内に混合原料Aを充填する。混合原料Aは合計840kg使用した。
その後、棒状発熱体Bが2500℃以上となるように、電極12間を18時間通電させた。これにより、101kgの炭化珪素の塊状物Cが得られた。炭化珪素の収率は12.0%であった。
実施例2は、実施例1と同じ炉本体11、電極12、混合原料A及び棒状発熱体Bを用いた。
実施例2では、炭化珪素粉末を成形して焼成して、上述した第2の実施形態のように、図6に縦断面を示す厚さ100mmの断面大略U状形状の高耐火性プレート25を作成した。図6での数値の単位はmmである。
実施例2では、混合原料Aは合計735kg使用し、棒状発熱体Bが2500℃以上となるように、電極12間を16時間通電させた。これにより、103kgの炭化珪素の塊状物Cが得られた。炭化珪素の収率は14.0%であった。
比較例1は、実施例1と同じ炉本体11、電極12、混合原料A及び棒状発熱体Bを用いた。比較例1では、実施例1,2のような高耐火性部材13,23を炉本体11内に設置しなかった。
比較例1では、混合原料Aは合計1050kg使用し、棒状発熱体Bが2500℃以上となるように、電極12間を23時間通電させた。これにより、100kgの炭化珪素の塊状物Cが得られた。炭化珪素の収率は9.5%であった。
表1に、実施例1,2及び比較例1の使用した混合原料Aの量、得られた炭化珪素の塊状物Cの量、通電時間及び炭化珪素の収率をまとまた。
表1から分かるように、実施例1,2は、比較例1と比較して、得られた炭化珪素の収率が向上している。これは、比較例1では炉本体11内の混合原料Aが存在した部分が、実施例1,2では高耐火性部材13,23が存在していたために、混合原料Aの無駄が減少されたためである。
さらに、このような無駄な混合原料Aが減少したので、炉内の保温性が向上して、ほぼ同じ量の炭化珪素の塊状物Cを得るまでの通電時間が、実施例1,2は、比較例1と比較して短縮されていることが、表1から分かる。
10,20,20A…電気抵抗炉、 11…炉本体、 11a…底壁、 11b…前後壁、 11c…側壁、 12…電極、 13,23,23A…高耐火性部材、 14…耐火煉瓦、 15…高耐火性ブロック、 25、25A…高耐火性プレート、 A…混合原料、 B…棒状発熱体、 C…炭化珪素の塊状物、 P…円筒形領域。

Claims (3)

  1. 底壁、前記底壁の前後端部にそれぞれ形成された前後壁、並びに前記底壁の左右方向端部に形成され前記前後壁の間に形成された側壁からなる炉本体と、前記前後壁にそれぞれ取り付けられた電極とを備えた電気抵抗炉であって、
    少なくとも、前記電極同士を結ぶ直線を中心線とし、前記底壁又は前記側壁の内側面の何れか近い面の内側面と外周面が接する円筒形領域の外側と前記炉本体との間の領域に、耐熱温度が1500℃以上の高耐火性部材を備え
    前記高耐火性部材はブロック状であり、前記底壁の上に積み重ねて構成されていることを特徴とする電気抵抗炉。
  2. 前記高耐火性部材の前後方向断面の内側はU字形状であり、前記底壁の上に設置されて構成されていることを特徴とする請求項1に記載の電気抵抗炉。
  3. 底壁、前記底壁の前後端部に形成されたそれぞれ前壁及び後壁、並びに前記底壁の左右方向端部に形成され前記前壁と後壁との間に形成された側壁からなる炉本体と、前記前壁と前記後壁にそれぞれ取り付けられた電極とを備え、前記電極同士を結ぶ直線を中心線とし、前記底壁又は前記側壁の内側面のうち近い内側面と外周面が接する円筒形と前記底壁及び前記側壁との間に、耐熱温度が1500℃以上の高耐火性部材が存在し、前記高耐火性部材はブロック状であり、前記底壁の上に積み重ねて構成されている電気抵抗炉を用いて、
    炭素質粉末からなる棒状発熱体によって前記電極間を接続する工程と、
    珪素を含む珪酸質原料及び炭素を含む炭素質原料からなる混合原料を前記棒状発熱体の周りを取り囲むように前記炉本体内に充填する工程と、
    前記電極間を通電し、前記棒状発熱体を加熱して、炭化珪素の塊状物を製造することを特徴とする炭化珪素の製造方法。
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