JP6486603B2 - 画像処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、斜めから撮像された撮像画像を正対する位置から撮像された画像に補正する画像処理装置に関する。
近年、文書や名刺、黒板、看板などをデジタルカメラや携帯電話に搭載されたカメラで撮像し、画像として保存する用途が拡がっている。文書などを画像として保存する場合、画像上での形状が変形しないよう、対象物に対して正対する位置から撮像することが望ましい。しかしながら、正対する位置から撮像すると撮像者の影が画像に映り込んでしまい画質が劣化する場合や、正対する位置にカメラを配置することが出来ない場合があり、そのような場合、斜めから撮像することがある。文書などを斜めから撮像する場合、実物とは異なる形状に変形して撮像されるため、好ましい画像として保存できない。
そこで、斜めから撮像された画像を、正対する位置から撮像された画像に補正する技術がある。例えば、特許文献1では、被写体の複数の点をユーザに指定させ、その情報に基づいて補正パラメータを算出し画像を補正することで、正対する位置から撮像した画像に補正する画像補正装置が開示されている。
特開2005−115711号公報
しかしながら、特許文献1に記載の画像補正装置は以下の課題を有している。書類などを斜めから撮像する場合は、以下の課題がある。図27(A)は、被写体2701を斜めから撮像した画像を示している。また、図27(B)、(C)はそれぞれ、図27(A)の上部と下部の拡大図を示している。図27(A)は、被写体2701の下部にフォーカスを合わせて撮像されており、図27(B)に示すように、被写体2701の下部は鮮明に撮像されているが、図27(C)に示すように、被写体2701の上部は不鮮明に撮像されている。図27(A)のように、書類などの被写体を斜めから撮像する場合、被写体の位置によって撮像装置からの距離が異なるため、フォーカス位置から離れるに従ってぼけて撮像される。特に、近景にある被写体を撮像する場合は、被写界深度が狭くなるため、大きくぼけることになる。撮像画像がぼけている場合、補正した画像も同様にぼけてしまい、高画質な補正画像が得られない。また、ぼけているため、撮像画像から直線やコーナーを検出することが難しく、補正する被写体を正確に検出することが困難となる。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、斜めから撮像されたフォーカス位置の異なる複数の画像を合成することで被写界深度を拡大するとともに、正対画像に補正することができる画像処理装置を提供することを目的とする。
本発明の一観点によれば、異なるフォーカス位置で撮像された複数の画像の位置合わせを行い、前記位置合わせを行った複数の画像の合焦度に基づいて画像を合成し被写界深度の深い合成画像を生成する画像合成部を備える画像処理装置であって、前記合成画像から補正する領域を選択する補正対象領域選択部と、前記補正対象領域選択部で選択された領域を正対画像に補正する補正画像生成部と、を有することを特徴とする画像処理装置が提供される。
「複数の画像の合焦度に基づいて」とは、例えば、高い画像の画素を選択または加重平均することである。
本発明によれば、斜めから撮像されたフォーカス位置の異なる複数の画像を合成することで被写界深度を拡大するとともに、正対した位置から撮像した画像に補正することができる。
本発明の第1の実施形態に係る画像処理装置を含む撮像装置の一構成例を示す機能ブロック図である。 画像処理装置の制御部の一構成例を示す機能ブロック図である。 異なるフォーカス位置で撮像された複数の画像から被写界深度の深い画像を合成する画像処理の流れを示すフローチャート図である。 図3の処理を行う画像処理装置の一構成例を示す機能ブロック図である。 被写体を斜めから撮像した画像を示しており、図5(A)は近景、図5(B)は中景、図5(C)は遠景にフォーカスを合わせて撮像した画像である。図5(D)は合成画像である。 斜めから撮像された画像から補正対象位置を選択し、補正画像を生成する画像処理の流れを示すフローチャート図である。 図6の処理を行う画像処理装置の一構成例を示す機能ブロック図である。 フォーカス位置に依存する被写体の画像例を示す図である。 ハフ変換において、直線Lと画像中央(原点)からの距離をρとし、直線と直交する直線とx軸とのなす角をθとする場合を示す図である。 補正対象領域選択を示す図であり、図10(A)は、エッジ画像を示しており、図10(B)は、エッジ画像上に、抽出した直線を重ねて表示した画像を示す図である。 選択された補正対象領域を示す図である。 撮像装置の光軸をx軸、画像(撮像素子)の水平方向をx軸、垂直方向をy軸とした空間に、図11の四角形を配置した図である。 図13(A)は、四角形の向かい合う2辺をwidthに合わせて補正する様子を示す図であり、図13(B)は、向かい合う2辺をheightに合わせて補正する様子を示す図である。 図14(A)は、被写体を撮像した画像を示し、図14(B)は画像のエッジ画像を示す図である。 画像において、補正対象領域として4本の線で囲まれる領域を選択した様子を示す図である。 水平な平面を斜め方向から撮像する図である。 加速度センサを具備する撮像装置の様子を示す図である。 垂直な平面を撮像装置で撮像する様子を示す図である。 平面を横(側方)から見た図を示す図である。 異なるフォーカス位置で撮像した5枚の画像中のある被写体におけるコントラストの大きさを例示した図である。 異なるフォーカス位置で撮像した5枚の画像中のある被写体におけるコントラストの大きさを例示した図である。 図22(A)は撮像画像を示しており、図22(B)は、被写体の4辺と推定できる選択した直線を画像外に延長し、4本の直線の交点を頂点とする四角形を補正対象領域とした様子を示す図である。 図23(A)は撮像画像を示しており、図23(B)は、正対画像に補正し、補正画像上で長方形となるよう、被写体の上辺と平行な直線を設定した様子を示す図である。 図24(A)は撮像画像を示しており、図24(B)のように直線が多数ある場合は、適切に直線を選択する様子を示す図である。 撮像画像を示しており、画像内には実際には長方形をなす第1の被写体と第2の被写体が存在する様子を示す図である。 長方形の被写体2601を斜めから撮像した画像である。 図27(A)は、被写体を斜めから撮像した画像を示し、図27(B)、(C)はそれぞれ、図27(A)の上部と下部の拡大図を示す図である。
本明細書において、斜めから撮像するとは、正対しない位置から撮影することを意味する。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る画像処理装置(図1では、画像処理部104として示されている。)を含む撮像装置10の一構成例を示す機能ブロック図である。
撮像装置10は、制御装置100、撮像部101、画像表示部102を含んで構成される。
制御装置100は、制御部103、画像処理部104、記憶装置105を含んで構成される。
撮像部101は、CCD(Charge Coupled Device、電荷結合素子)等の撮像デバイスやレンズ、レンズ駆動部などを含んで構成される。
画像表示部102は、制御装置100から出力された出力画像信号が示す画像を表示する。画像表示部102は、例えば、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display)である。画像表示部102は、タッチパネル機能を備えていてもよい。タッチパネルとは、表示画面に表示された絵や領域に触れることを感知して外部へ情報信号として出力する装置である。タッチパネルには、操作した位置の電圧を感知する抵抗膜方式や、指先と導電膜の間での静電容量の変化を捉えて位置を検出する静電容量方式などがあり、操作者の画面上での位置情報や操作に対応した動作を行なう。
制御部103は、撮像部101のレンズ(図示せず)の駆動や、電源ボタンやシャッタボタンなどの入力装置(図示せず)からの入力信号の受信、画像表示部102への画像表示などの制御を行う。制御部103は、撮像装置10に備えられたCPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)等のハードウェアがプログラムを実行することで実現される。
制御部103は、図2に示すように、フォーカス制御部103−1と、被写体選択受付部103−2と、撮像制御部103−3とを有している。画像処理部104は、入力された複数の入力画像に対して鮮鋭度などを解析し、解析結果に基づいて1枚の画像を合成する。また、画像処理部104は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェアで実現することができる。
図3は、本実施形態において、異なるフォーカス位置で撮像された複数の画像から被写界深度の深い画像を合成する画像処理の流れを示すフローチャート図である。撮像部101で撮像されたフォーカス位置の異なる複数の画像は、画像処理部104に入力される(S301)。次に、複数の画像の中から、特徴点抽出用の画像が設定され、特徴点が抽出される(S302)。特徴点が抽出されると、特徴点を抽出した画像以外の画像から、S302で抽出された特徴点に対応する対応点を探索する(S303)。対応点が探索されると、特徴点と対応点の位置関係から、複数の画像間の回転量や並進量やフォーカス位置の変化に伴う拡大縮小率を算出し、複数の画像間で対応する位置を一致させる補正パラメータを算出する(S304)。補正パラメータが算出されると、合成時に基準とする画像に、他の画像が一致するよう、他の画像を補正する(S305)。各画像の対応する位置が一致するよう補正されると、各画像の合焦度を評価する(S306)。そして、画像の各領域について、各画像の合焦度に基づいて、フォーカスの合っている画像の画素値を選択して合成することで、被写界深度の拡大した画像を生成する(S307)。尚、S301〜S307までは、図4に示すように、機能部として、特徴点抽出部104−1、対応点探索部104−2、補正パラメータ算出部104−3、画像補正部104−4、合焦度評価部104−5、画像合成部104−6として設けられていても良い。
図5(A)、(B)、(C)は被写体501を斜めから撮像した画像を示しており、図5(A)は近景、図5(B)は中景、図5(C)は遠景にフォーカスを合わせて撮像した画像であり、後述の方法で図5(A)、(B)、(C)を合成することで、図5(D)に示すような近景から遠景までフォーカスの合った画像を生成する。
次に、図3に示したフローチャートの各ステップの詳細について述べる。
S301では、異なるフォーカス位置で複数の画像を撮像する。各画像のフォーカス位置は、隣接するフォーカス位置間に位置する被写体が大きくぼけない程度の間隔に設定すれば、後述するS307の画像合成において不自然にぼけた領域が存在しない、好適な被写界深度拡大画像が得られる。また、フォーカス位置をユーザに指定させることで、以下の効果が得られる。例えば、撮像装置に備える表示画面に撮像するシーンのプレビュー画面を表示し、ユーザに被写体の最も近景側を選択させ、その選択された位置を基準に他の画像のフォーカス位置を中景・遠景側に設定すると、近景から遠景まで鮮明に撮像された被写界深度拡大画像を合成することができる。また、オートフォーカス機能の合焦度を含むフォーカス情報に基づいてフォーカス位置を設定すれば、撮像時のユーザの操作は、通常のオートフォーカス機能を用いて1枚の画像を撮像する場合と同様の操作となり、ユーザへの負担が小さい。オートフォーカス機能によりフォーカス位置を設定する場合に、画像中央にフォーカスが合うよう設定すれば、以下の効果が得られる。平面に置かれた被写体を斜めから撮像する場合、撮像装置から被写体までの距離は、画面内で一定の方向に変化するため、画面中央部は必ず中景の距離に位置する領域が撮像されることになる。したがって、画面中央に位置する被写体にフォーカスが合うよう1つのフォーカス位置を設定し、他のフォーカス位置を、オートフォーカスで設定したフォーカス位置より近い側と遠い側にそれぞれ設定すれば、近景・中景・遠景それぞれにフォーカスの合った画像を撮像することが出来る。また、フォーカス位置を変えて複数枚撮像する際に、フォーカス位置の移動方法を同一方向にすることで、以下の効果がある。後述のS302、303の特徴点抽出処理、対応点探索処理において、特徴点に対応する対応点を探索する場合、複数の画像間の類似度が高い方が探索しやすい。フォーカス位置を同一方向に変化させて撮像する場合、フォーカス位置が隣接する画像間の撮像間隔が短いことから、被写体位置のずれが小さく、精度の高い対応点探索が可能になる。
次に、S302、S303における特徴点抽出処理と対応点探索処理について述べる。特徴点を抽出するための画像を「特徴点抽出画像」とする。また、特徴点抽出画像の特徴点に対応する点を探索する画像を「対応点探索画像」とする。S303で対応点探索画像の対応点を探索する際、比較する2つの画像の類似度が高い方が、対応点を探索しやすいため、例えば、画像が3枚の場合には、フォーカス位置が中間である中景の被写体に合焦している画像を特徴点抽出画像とすることが好ましい。画像が3枚の時と同様に、画像が4枚以上の場合でも、比較する2つの画像の類似度が高くなるよう、特徴点抽出画像と対応点探索画像をそれぞれ設定すると良い。
次に、S302の特徴点抽出処理について述べる。特徴点としては、対応点探索に好適な領域の位置を抽出する。例えば、被写体における角部を含むコーナー形状は、特徴点として好適である。コーナー形状が含まれる位置を特徴点として対応点を探索すれば、類似度の高い位置が1点に決まる可能性が高く、信頼度の高い対応点探索が可能となる。コーナー形状を特徴点として抽出する場合は、モラベックのコーナー検出法やハリスのコーナー検出法など既知のコーナー検出法により特徴量評価領域を評価し、抽出することができる。また、コーナー形状と同様に、T字や十字、エッジの先端といった形状も、被写体における角部や辺部を含むため特徴点として好適である。なお、画像の解像度が大きい場合、特徴量評価領域の解像度も相対的に大きくなり、処理量が増大するため、画像の解像度に応じて画像を縮小し、縮小した画像上で特徴点抽出することで、処理量を削減することができる。
次に、S303の対応点探索処理について述べる。複数の画像間で対応する位置を探索する方法として、例えば、ブロックマッチング法がある。ブロックマッチング法とは、画像間の類似度を評価する方法であり、一方の画像からある領域を選択し、その領域と最も類似度の高い領域を比較する画像から選択する方法である。類似度の評価には様々な評価関数が用いられる。例えば、SAD(Sum of Absolute Difference)と言われる、両画像の画素値や輝度値の差異の絶対値の総和が最小となる領域を最も類似度の高い領域として選択する方法がある。
次に、S304の補正パラメータの算出処理とS305の画像補正処理について述べる。文書などの静止した被写体を撮像する場合、撮像時に撮像装置が大きく動かなければ、画像全体を1つのパラメータで拡大縮小、回転、並進することで、精度良く補正することができる。S304では、S302、303で抽出、探索した特徴点と対応点が一致するよう、補正パラメータとして拡大縮小率、回転量、並進量を算出する。
次に、S306の合焦度評価処理について述べる。合焦度は画像のコントラストで評価することができる。コントラストは、例えば、注目画素を中心とする所定の領域内における、隣接画素間の画素値の差から算出することができる。フォーカスが合わず画像がぼけていれば、ぼけにより平均化され隣接画素の画素値の差は小さくなるため、隣接画素間の画素値の差が大きいほどフォーカスが合っていると判断することができる。コントラスト算出に用いる画素値は、例えば、RGB値を用いることができる。また、RGB値のうち、いずれか1色だけ用いることで処理量を削減することができる。また、YUV形式の画像であれば、Y値を用いてもよい。Y値を用いることで、RGB3色用いる場合と比較して処理量を低減することができる。また、RGB値からY値を算出して用いてもよい。RGB値からY値の算出は、例えば、以下の式で算出することができる。
Y=0.299×R+0.587×G+0.114×B・・・(式0)
次に、S307の画像合成処理について述べる。S307では、S306で算出した各画像の合焦度に基づいて、画像の各位置において最も合焦度の高い画像の画素を選択して合成することで、被写界深度の深い画像を合成する。被写体が2つのフォーカス位置の間に位置する場合は、合焦度の高い画像が複数存在する可能性があるため、合焦度に基づいて加重平均して合成してもよい。青空などの平坦領域については、どのフォーカス位置で撮像した画像もコントラストが小さく画像間のコントラストの差がない。そのような領域は、補正基準画像の画素値を選択してもよいし、複数の画像を平均化してもよい。複数の画像を平均化することで、ノイズが低減される効果が得られる。
以上説明したように、文書などの被写体を斜めから撮像する場合に、異なるフォーカス位置で複数の画像を撮像し、合焦度の高い画像の画素を選択して合成することで、被写界深度の深い画像を合成することができる。被写界深度の深い画像を合成することで、後述の方法で、斜めから撮像した画像を正対画像に補正した場合に、近景から遠景まで全域にフォーカスの合った高画質な補正画像を得ることが出来る。更に、全域にフォーカスが合うことで、より好適に、後述の直線検出や補正対象領域抽出を行うことができる。
次に、文書などの被写体を斜めから撮像した画像を、正対画像に補正する方法について述べる。図6は、本実施形態において、斜めから撮像された画像から補正対象位置を選択し、補正画像を生成する画像処理フローを示している。上述のS301からS307によって、被写界深度拡大画像が生成される(S601)。
次に、被写界深度拡大画像から、エッジ成分を抽出したエッジ画像を生成する(S602)。エッジ画像が生成されると、エッジ画像中から直線を検出する(S603)。直線が検出されると、検出された直線で囲まれた補正対象領域を選択する(S604)。補正対象領域が選択されると、選択された領域を正対した位置から撮像した画像に補正するための補正パラメータを算出する(S605)。補正パラメータが算出されると、補正パラメータに基づいて補正画像を生成する(S606)。尚、S601〜S606までは、図7に示すように、機能部として、エッジ画像生成部104−7、直線検出部104−8、補正対象領域選択部104−9、補正パラメータ算出部104−10、補正画像生成部104−11として設けられていても良い。
次に、図6に示したフローチャートの各ステップの詳細について述べる。
S602では、エッジ画像を生成する。エッジ画像は隣接画素との画素値の差分を計算することで生成することが出来る。注目画像の画素値をf(x、y)として、
f(x、y)−f(x−1、y)・・・(式1)
を計算すれば、y方向のエッジを検出することが出来る。また、
f(x、y)−f(x、y−1)・・・(式2)
を計算すれば、x方向のエッジを検出することが出来る。また、
f(x、y)−f(x−1、y−1)・・・(式3)
f(x、y)−f(x+1、y−1)・・・(式4)
を計算すれば、斜め方向のエッジを検出することが出来る。また、
4×f(x、y)−f(x、y−1)−f(x−1、y)−f(x+1、y)−f(x、y−1)・・・(式5)
と上下左右4近傍との差分を計算すれば、x、y方向のエッジを大きさ検出することが出来る。
図8(A)は、被写体802全体にフォーカスの合った画像801を示している。また、図8(B)は、被写体802の手前側にフォーカスを合わせて撮像した画像803を示している。図8(C)は、画像801に対してラプラシアンフィルタをかけて算出したエッジ画像804を示しており、被写体802の上下左右の4辺のエッジを確認することが出来る。一方、図8(D)は、入力画像803に対してラプラシアンフィルタをかけて算出したエッジ画像805を示しており、被写体802の上辺を確認することが出来ない。したがって、画像803とエッジ画像805では、後述する補正対象領域の設定を好適に行うことが困難となるが、画像801のように近景から遠景まで全域にフォーカスの合った画像であれば、補正対象領域を設定しやすくなる。
次に、S603の直線検出について述べる。直線は、エッジ画像に対しハフ変換を行うことで検出することが出来る。ハフ変換は、画像上の直線を、画像上の所定の位置からの距離ρ、所定の直線とのなす角がθとなる直線として表す方法である。画像上の点(x、y)を通り、x軸とのなす角をθとすると、原点から直線までの距離ρは、
ρ=x×cosθ+y×sinθ・・・(式6)
と表わされる。したがって、直線は(ρ、θ)の組み合わせにより表わすことが出来る。そして、(ρ、θ)で表わされる直線上にあるエッジ数を計数し、線上に多くのエッジが存在する直線を、直線として検出する方法である。図9は、ハフ変換において、直線Lと画像中央(原点)からの距離をρとし、直線と直交する直線とx軸とのなす角をθとする場合を示している。
次に、S604の補正対象領域選択について述べる。図10(A)は、エッジ画像1001を示しており、図10(B)は、エッジ画像1001上に、抽出した直線を重ねて表示した画像1002を示している。画像1002に示すように、四角形をなす4本の直線L1〜L4までを抽出し、4直線L1〜L4までで囲まれる四角形の領域AR1を、補正対象領域とする。
次に、S605の補正パラメータ算出について述べる。S605では、S604で抽出された四角形(補正対象領域)の領域AR1を正対した位置から撮像した画像に補正するパラメータを算出する。図11は、S604で選択された補正対象領域を示しており、四角形1101の各点の座標を、P1(x1、y1)、P2(x2、y2)、P3(x3、y3)、P4(x4、y4)とする。ここで、P1からP4の各座標は、撮像素子上の位置(画像上の座標×画素ピッチで表わされる)とする。
図12は、撮像装置の光軸をz軸、画像(撮像素子)の水平方向をx軸、垂直方向をy軸とした空間に、図11の四角形1101を配置した図である。P1、P2、P3、P4は画像上の点であり、z座標は撮像装置の焦点距離fである。Q1(X1、Y1、Z1)、Q2(X2、Y2、Z2)、Q3(X3、Y3、Z3)、Q4(X4、Y4、Z4)はそれぞれ、P1、P2、P3、P4に対応する実空間内の点を示す。Q1、Q2、Q3、Q4がなす四角形1201が長方形であると仮定すると、Q2、Q3、Q4の座標は、
X2=X1+ΔX1・・・(式7)
Y2=Y1+ΔY1・・・(式8)
Z2=Z1+ΔZ1・・・(式9)
Y3=X1+ΔX1+ΔX2・・・(式10)
X3=Y1+ΔY1+ΔY2・・・(式11)
Z3=Z1+ΔX1+ΔZ2・・・(式12)
X4=X1+ΔX2・・・(式13)
Y4=Y1+ΔY2・・・(式14)
Z4=Z1+ΔZ2・・・(式15)
となる。
ここで、ΔX1、ΔY1、ΔZ1は、ベクトルQ1Q2のX成分、Y成分、Z成分であり、ΔX2、ΔY2、ΔZ2はベクトルQ1Q4のX成分、Y成分、Z成分である。そして、四角形1201を含む平面上の点Q(X,Y、Z)が撮像される画像上の点をP(x、y、f)とすると、
x=X×f/Z・・・(式16)
y=Y×f/Z・・・(式17)
となる。
更に、1201が長方形をなす条件から、
X1=x1×Z1/f・・・(式18)
Y1=y1×Z1/f・・・(式19)
Z1=Z1・・・(式20)
ΔX1=(x2−x1+k1×x2)×Z1/f・・・(式21)
ΔX1=(y2−y1+k1×y2)×Z1/f・・・(式22)
ΔX1=k1×Z1・・・(式23)
ΔX2=(x4−x1+k2×x4)×Z1/f・・・(式24)
ΔX2=(y4−y1+k2×y4)×Z1/f・・・(式25)
ΔX2=k2×Z1・・・(式26)
となる。k1、k2は
k1=((x1−x2+x3−x4)×(y4−y3)−(x4−x3)×(y1−y2+y3−y4))/((x2−x3)×(y4−y3)−(x4−x3)×(y2−y3))・・・(式27)
k2=((x2−x3)×(y1−y2+y3−y4)−(x1−x2+x3−x4)×(y2−y3))/((x2−x3)×(y4−y3)−(x4−x3)×(y2−y3))・・・(式28)
と表わされる。
1201上の点Qは、ベクトルQ1Q2をV1、ベクトルQ1Q4をV2とすると、
P=Q1+m×V1+n×V2・・・(式29)
と表わされる。
上述の関係式から、点Qに対応する画像上の点P(x、y)は、
x=(m×(x2−x1+k1×x2)+n×(x4−x1+k2×x4)+x1)/(1+m×k2+n×k1)・・・(式30)
y=(m×(y2−y1+k1×y2)+n×(y2−y1+k1×y2)+y1)/(1+m×k1+n×k2)・・・(式31)
と表わされる。
また、V1、V2の長さは
|V1|=((x2−x1+k1×x2)^2+(y2−y1+k1×y2)^2+
(k1×f)^2)^0.5/(f/Z1)・・・(式32)
|V2|=((x4−x1+k2×x4)^2+(y4−y1+k2×y4)^2+
(k2×f)^2)^0.5/(f/Z1)・・・(式33)
と表わされるから、長方形Q1Q2Q3Q4の長辺と短辺の比は、
|V1|/|V2|=(x2−x1+k1×x2)^2+(y2−y1+k1×y2)^2+(k1×f)^2)^0.5/((x4−x1+k2×x4)^2+(y4−y1+k2×y4)^2+(k2×f)^2)^0.5)・・・(式34)
と表わされる。
四角形1101を、水平解像度width、垂直解像度heightの画像内に納まるように補正する場合、補正前の点を(s、t)、補正後の点を(u、v)とすると、補正前の点(s、t)は式30、式31から算出することができ、長辺と短辺の比|V1|/|V2|が画像の縦横比width/heightより大きい場合は、
m=u×(|V1|/|V2|)/width・・・(式35)
n=v/width・・・(式36)
とすれば、図13(A)に示すように、四角形1101の向かい合う2辺をwidthに合わせて補正することが出来る(矢印参照)。また、長辺と短辺の比|V1|/|V2|が画像の縦横比width/heightより小さい場合は、mとnを
m=u/height・・・(式37)
n=v/((|V1|/|V2|)×height)・・・(式38)
とすれば、図13(B)に示すように、向かい合う2辺をheightに合わせて補正することが出来る(矢印参照)。
なお、上述の式から補正画像を生成する場合、補正前の(s、t)は必ずしも画素上に存在するとは限らないため、バイリニア法やニアレストネーバー法、バイキュービック法などの補間方法により画素値を算出すればよい。
以上述べたように、文書などの被写体を斜めから撮像する場合に、異なるフォーカス位置で複数撮像し、複数の画像の位置合わせを行い、複数の画像の中からフォーカスの合った画素を選択して合成することで被写界深度の深い画像を生成し、被写界深度の深い画像から補正対象領域を選択し、正対した位置から撮像した画像に補正を行うことで、画像全体がぼけのない高画質な補正画像を生成することができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。第2の実施形態では、S604の補正対象領域選択に画像から得られる情報や撮像装置の撮像条件を利用して精度を向上する。
第1の実施形態では、補正対象領域選択部で選択された領域を、実空間内で長方形をなすと仮定して正対画像に補正する。しかしながら、選択した補正対象部が、必ずしも長方形をなしているとは限らない。図14(A)は、被写体1402と被写体1403を撮像した画像1401を示している。被写体1402は実空間で長方形であり、正対画像を得たい被写体である。図14(B)は画像1401のエッジ画像1404を示している。画像1404には、補正対象として選択したい被写体1402のエッジからなる直線以外に、被写体1403のエッジからなる直線も存在する。例えば、画像1404において、補正対象領域として図15に灰色で示す4本の線L11〜L14までで囲まれる領域を選択した場合、実際には長方形ではない領域を長方形に補正することになり、補正画像が変形する。そこで、第2の実施形態では、撮像装置の光軸と被写体のなす角θを算出し、選択した補正対象領域が実際に長方形であるかを判定する形状判定部を有する。
図16は、水平な平面1601を斜め方向から撮像する図を示しており、原点をOとし、原点から撮像素子1602までの距離(焦点距離)をf、原点から平面1601までの距離をwとする。XZ平面と平面1601との交線をU軸、YZ平面と平面1601との交線をV軸とし、Z軸と平面1601の交点をP(0、0)とする。また、平面1601に垂直な軸をg軸とし、Z軸とg軸のYZ平面内でのなす角をθとする。また。平面1601上の点Q(u、v)は、撮像素子1602上の点q(x、y)に対応しており、x、yはそれぞれ、
x=f×u/(w+v×sinθ)・・・(式39)
y=f×v×cosθ/(w+v×sinθ)・・・(式40)
と表わせる。点q(x、y)は点Q(u、v)を斜めから見た場合に投影される座標であるから、点Q(u、v)を正面から見た場合に投影される座標に変換する。変換前の座標を(x’、y’、z’)、変換後の座標を(u、v、1)とすると、変換パラメータをa11からa33を用いて、
x’=a11×u+a12×v+a13・・・(式41)
y’=a21×u+a22×v+a23・・・(式42)
z’=a31×u+a32×v+a33・・・(式43)
と表わすことができ、撮像素子上での変換前後の座標の関係は、
x=x’/z’=(a11×u+a12×v+a13)/(a31×u+a32×v+a33)・・・(式44)
y=y’/z’=(a21×u+a22×v+a23)/(a31×u+a32×v+a33)・・・(式45)
となる。式39、40、44、45から、変換パラメータa11からa33はそれぞれ、
a11=1・・・(式46)
a12=0・・・(式47)
a13=0・・・(式48)
a21=0・・・(式49)
a22=cosθ・・・(式50)
a23=0・・・(式51)
a31=0・・・(式52)
a32=sinθ/f・・・(式53)
a33=w/f・・・(式54)
となる。
以上述べた変換は、画像の垂直方向の変換を表わす。また、同様に、水平方向の変換は、Z軸とg軸のXZ平面でのなす角をφとすると、変換パラメータをb11からb33を用いて、
x’=b11×u+b12×v+b13・・・(式55)
y’=b21×u+b22×v+b23・・・(式56)
z’=b31×u+b32×v+b33・・・(式57)
と表わせ、変換パラメータb11からb33はそれぞれ、
b11=cosφ・・・(式58)
b12=0・・・(式59)
b13=0・・・(式60)
b21=0・・・(式61)
b22=1・・・(式62)
b23=0・・・(式63)
b31=sinφ/f・・・(式64)
b32=0・・・(式65)
b33=w/f・・・(式66)
となる。
カメラの光軸がg軸に対して、XZ平面内でも傾いており、YZ平面内でも傾いている場合は、式41、42、43、式55、56、57の合成により、変換パラメータを求めることができる。
以上述べたように、平面に対する光軸の傾きが得られれば、正対画像に補正することが可能である。正対画像が得られれば、選択した補正対象領域が、正対画像上でどのような形状をしているかを確認することができ、補正対象領域として適切か否かを判定することができる。
次に、平面に対する光軸の傾き算出方法について述べる。撮像装置の傾きを得る方法として、例えば、加速度センサによる測定値を利用する方法がある。ここでは、角度を加速度センサなどの角度検出部(図1の角度検出部106)により求める例を示す。
図17は、加速度センサを具備する撮像装置1701を示している。図17に示すように、撮像装置1701の光軸方向をZ軸とし、撮像装置1701の上向きをY軸、横向きをX軸とする。そして、重力加速度のかかる方向をg軸とする。加速度センサで重力加速度を検出し、検出した重力加速度をX、Y、Z軸成分に分けることで、g軸方向に対する撮像装置の角度を求めることができる。また、被写体までの距離を算出し、算出した距離に基づいて被写体と撮像装置の光軸とのなす角を算出することで、更に、補正対象領域を適切に選択することが出来る。
上述の加速度センサの値を用いる方法の場合、撮像装置と重力加速度とのなす角が算出されるため、撮像する平面と重力加速度が所定の角度をなしているという前提が必要となる、前述の例では、平面は水平であると仮定した。しかしながら、実際に撮像する平面は水平でない場合もある。
図18は、垂直な平面1801を撮像装置1802で撮像しており、撮像装置1802の光軸であるZ軸は水平であり、Y軸と重力加速度の働く方向g軸が平行な状態となっている。図18のような状況においては、平面1801と撮像装置1802とのなす角は、Y軸方向の回転角度に依存するが、加速度センサから得られる各方向の成分gx、gy、gzは、
gx=0・・・(式67)
gy=g・・・(式68)
gz=0・・・(式69)
で一定であるから、加速度センサの値から平面1801と撮像装置1802とのなす角を算出することは出来ない。
そこで、被写体までの距離を算出して、撮像装置と平面のなす角を算出する。図19は、平面1901を横(側方)から見た図を示しており、撮像装置の光軸であるZ軸と平面1901とのなす角はθである。原点Oを図に示すようにとり、平面1901とZ軸との交点をPとし、Pとは異なる平面1901上の点をQとし、QからZ軸に下ろした垂線とZ軸との交点をQ’とし、Oから平面1901に下ろした垂線と平面1901の交点をRとする。また、∠POQはαであり、OPの長さをL1、OQ’の長さをL2、ORの長さをHとする。三角形OPRからHは、
H=L1×sinθ・・・(式70)
三角形OQQ’からOQは、
OQ=L2/cosα・・・(式71)
三角形OQRからHは、
H=L2/cosα×sin(θ−α)・・・(式72)
と表わすことができ、式(70)、(72)から
sinθ=L2×sinα/(L1^2×cosα^2−2×L1×L2×cosα^2+L2^2)^0.5・・・(式73)
と計算でき、平面1901と撮像装置とのなす角θを算出することができる。
式(70)から式(73)により、Z軸と平面とのなす角、即ち、平面に対する撮像装置のX軸方向の回転量の算出方法について述べたが、Y軸、Z軸についても同様に、被写体までの距離情報から、平面に対する傾きを算出することができる。
以上に説明したように、撮像装置から撮像する平面までの距離を算出することで、平面の向きに依らず、撮像装置と平面のなす角を算出することができ、算出した角度に基づいて正対画像に補正することで、長方形の領域を好適に補正対象領域として選択することが出来る。
また、被写体までの距離は、測距センサで測定することが出来る。また、2つの撮像装置を設け、視点の異なる2枚の画像の視差値から距離を算出することも出来る。また、フォーカス位置の異なる複数の画像から距離を推定することも出来る。
図20は、異なるフォーカス位置で撮像した5枚の画像中のある被写体(図示せず)におけるコントラストの大きさを示している。縦軸はコントラストの大きさ、横軸は撮像時のフォーカス位置を示しており、コントラストが大きいほど、フォーカスが合っていることを示している。図20において、3枚目の画像の点2003が最もコントラストが大きくなっていることから、被写体は、3枚目の撮像時のフォーカス位置2006近くにある可能性が高いことがわかる。
また、図21は、異なるフォーカス位置で撮像した5枚の画像中のある被写体(図示せず)におけるコントラストの大きさを示している。図21の場合、3枚目の画像の点2103と4枚目の画像の点2104が最もコントラストが大きくなっていることから、被写体は、3枚目の撮像時のフォーカス位置と4枚目の撮像時のフォーカス位置の間2106にある可能性が高い。図20、図21を用いて説明したように、フォーカス位置の異なる画像から被写体までの距離を算出することで、被写体と撮像素子との距離を求め、図19に示すように、撮像装置と平面とのなす角を求めることが出来る。
以上述べたように、第2の実施形態では、加速度センサから得られる撮像装置の傾きや被写体までの距離から、平面と撮像装置の光軸とのなす角を求め、求めたなす角に基づいて撮像画像を正対画像に補正することで、選択した補正対象領域が実際に長方形であるか否かを判定することで、補正対象領域を誤った形状に補正する確率を低減することができる。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。図26(A)、(B)は、長方形の被写体2601を斜めから撮像した画像である。図26(A)のように、被写体2601全体が画像内に入っていれば、被写体2601の4隅の点を指定することは出来るが、図26(B)のように、被写体2601の一部が画像外となっている場合は、被写体2601の4隅の点を指定することが出来ないため、正しい補正パラメータを算出することが出来ず、正対する位置から撮像された画像(以後、「正対画像」と呼ぶ)に補正することが困難となる。また、ユーザに指定させることは、ユーザにとって負担となるため、自動で補正する被写体を指定する方が好ましい。
そこで、第3の実施形態では、補正対象領域の候補が多数ある場合や、4本の直線が抽出出来ない場合において、画像から得られる情報や撮像装置の撮像条件を利用して、好適に補正対象領域を選択する。
図22(A)は撮像画像2201を示しており、画像2201内には補正対象としたい被写体2202がある。図22(A)では、被写体2202の4隅が画像内に映っていないため、直接指定することは出来ない。そこで、図22(B)に示すように、被写体2202の4辺と推定できる選択した直線L21〜L24を画像外に延長し、4本の直線の交点2203、2204、2205、2206を頂点とする四角形を補正対象領域とする。
図23(A)は撮像画像2301を示しており、画像2301内には補正対象としたい被写体2302がある。図23(A)では、画像内に3本の直線しかないため、図22のように、直線を延長することで長方形の補正対象領域を選択することが出来ない。そこで、平面と撮像装置の光軸とのなす角に基づいて、図23(B)に示すように正対画像に補正し、補正画像上で長方形となるよう、被写体2302の上辺2303と平行な直線を設定する。直線を設定する場合、画像2301内に含まれる被写体2302をすべて含むよう、図23(B)に点線で示す直線2304を選択すればよい。直線2304は、画像2301内に点線で示す直線2305に対応しており、図23(A)における補正対象領域は、画像2301内の3直線と、直線2305で囲まれる四角形とすればよい。補正対象領域を選択するために十分な直線が得られていない場合も、平面と撮像装置の光軸とのなす角から好適に長方形をなす領域を選択することが出来る。
次に、補正対象領域の候補が多数ある場合について述べる。図24(A)は撮像画像2401を示しており、画像2401内には補正対象としたい被写体2402がある。図24(B)は、画像2401のエッジ画像2403を示している。エッジ画像2403には、補正対象領域としたい被写体2402の外枠のエッジ2404、2405、2406、2407以外にも、エッジ2408、2409、2410が含まれる。
図24(B)のように直線が多数ある場合は、適切に直線を選択する必要がある。特に、被写界深度の深い画像の場合は、近景から遠景までフォーカスが合っているため、画像全体から多くの直線が抽出される可能性が高い。適切に直線を選択する方法として、第2の実施形態で述べたように、正対画像上で長方形であるかを判定することで、長方形でない斜めの直線を除外することが出来る。
また、図24(B)のように、エッジ2408、2409、2410はいずれも被写体2402のエッジ2406やエッジ2407と平行である場合は、いずれの直線を選択しても長方形をなすことになる。そこで、平行な直線が複数ある場合は、他の直線との交点の有無から信頼度を判定することが出来る。水平方向の5本のエッジ2406、2407、2408、2409、2410のうち、垂直方向のエッジ2404、2405と交点を持つエッジは、2406と2407であり、2408、2409、2410は交わっていないことから、2406と2407の方が選択する直線として好適であると判定することが出来る。
また、文書や名刺、黒板、看板などは長方形である場合が多く、補正対象領域の4隅がコーナーであるため、交点の中でも、コーナー形状の交点はより信頼度が高いと言える。
また、補正対象領域の縦横比から判定することも出来る。選択した補正対象領域の縦横比は式(34)で求め、1:100など、現実的でない縦横比が算出された場合は、除外することが出来る。
また、ユーザは補正対象領域を意図して小さく撮像する可能性は低いため、選択された補正対象領域が画像の一部(例えば、第一象限のみ、など)に偏っている場合は、他に適切な補正対象領域が存在する可能性が高い。
図25は撮像画像2501を示しており、画像2501内には実際には長方形をなす被写体2502と被写体2503がある。図25の場合、被写体2502のエッジ、被写体2503のエッジ共に抽出することが出来、信頼度の高い補正対象領域が2つ存在することになる。このような場合は、より面積の大きい被写体2503のエッジを補正対象領域とする方が好適である。面積の小さい被写体2502のエッジを補正対象領域とすると、被写体2503の一部が画像外となり、情報が失われてしまうためである。
以上述べたように、第3の実施形態では、画像から得られる情報や撮像装置の撮像条件を利用して、信頼度の高い補正対象領域を選択することで、直線が多数ある場合や、4本の直線が抽出出来ない場合においても、好適に補正対象領域を選択する。
処理および制御は、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)によるソフトウェア処理、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)によるハードウェア処理によって実現することができる。
また、上記の実施の形態において、添付図面に図示されている構成等については、これらに限定されるものではなく、本発明の効果を発揮する範囲内で適宜変更することが可能である。その他、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施することが可能である。
また、本発明の各構成要素は、任意に取捨選択することができ、取捨選択した構成を具備する発明も本発明に含まれるものである。
また、本実施の形態で説明した機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより各部の処理を行ってもよい。尚、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また前記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。機能の少なくとも一部は、集積回路などのハードウェアで実現しても良い。
本発明は、以下の開示を含む。
(1)
異なるフォーカス位置で撮像された複数の画像の位置合わせを行い、前記位置合わせを行った複数の画像の合焦度に基づいて画像を合成し被写界深度の深い合成画像を生成する画像合成部を備える画像処理装置であって、
前記合成画像から補正する領域を選択する補正対象領域選択部と、
前記補正対象領域選択部で選択された領域を正対画像に補正する補正画像生成部と、を有することを特徴とする画像処理装置。
斜めから撮像されたフォーカス位置の異なる複数の画像を合成することで被写界深度を拡大するとともに、正対した位置から撮像した画像に補正することで、補正する被写体を正確に検出することができる。
(2)
前記画像合成部は、
合焦度の高い画像の画素を選択または加重平均することを特徴とする(1)に記載の画像処理装置。
複数の画像を平均化することで、ノイズが低減される効果が得られる。
(3)
さらに、前記合成画像のエッジ画像を生成するエッジ画像生成部と、前記エッジ画像中から直線を検出する直線検出部と、を備え、
前記補正対象領域選択部は、前記直線検出部により検出された直線で囲まれた領域を補正対象領域として選択する(1)又は(2)に記載の画像処理装置。
前記直線検出部により検出された直線で囲まれた領域を補正対象領域として選択することで、補正対象領域を正確に特定することができる。
(4)
さらに、前記補正対象領域選択部により選択された領域を前記補正画像生成部により正対した位置から撮像した画像に補正するための補正パラメータを求める補正パラメータ算出部を有する(1)から(3)までのいずれか1に記載の画像処理装置。
(5)
前記補正対象領域選択部により選択した補正対象領域が、長方形であるか否かを判定する形状判定部を有する(1)から(4)までのいずれか1に記載の画像処理装置。
実際には長方形ではない領域を長方形に補正することがなくなる。
(6)
前記形状判定部は、
撮像装置の光軸と被写体のなす角θを算出し、選択した補正対象領域が実際に長方形であるかを判定する(5)に記載の画像処理装置。
長方形か否かを簡単に判定することが可能となる。
(7)
前記補正対象領域選択部は、
撮像装置の光軸と撮像する平面とのなす角を算出する角度検出部で検出した角度に基づいて正対画像に補正した画像上で略長方形をなす領域を前記補正対象領域として選択することを特徴とする(1)に記載の画像処理装置。
(8)
前記補正対象領域選択部は、
前記補正対象領域の候補が複数存在する場合に、前記複数の補正対象領域の面積に基づいて前記補正対象領域を選択することを特徴とする(1)又は(7)に記載の画像処理装置。
(9)
さらに、撮像装置の光軸と被写体のなす角を算出し、求めたなす角に基づいて撮像画像を正対画像に補正することで、選択した補正対象領域が実際に長方形であるか否かを判定する(1)又は(7)に記載の画像処理装置。
(10)
前記補正対象領域選択部は、
前記補正対象領域の候補が複数存在する場合に、水平方向のエッジのうち、垂直方向のエッジと交点を持つエッジを優先的に選択する(1)又は(7)に記載の画像処理装置。
交点を持つ方を優先することで対象領域を適切に判定できる。
(11)
前記交点の中でも、コーナー形状の交点を優先する(10)に記載の画像処理装置。
文書や名刺、黒板、看板などは長方形である場合が多く、補正対象領域の4隅がコーナーであるため、交点の中でも、コーナー形状の交点はより信頼度が高い。
(12)
複数の長方形がある場合には、より面積の大きい領域を選択する(1)又は(7)に記載の画像処理装置。
面積の小さい被写体のエッジを補正対象領域とすると、被写体の一部が画像外となり、情報が失われてしまうためである。
(13)
(7)又は(8)に記載の画像処理装置を備えた撮像装置であって、
前記角度検出部は、前記平面までの距離に基づいて前記なす角を検出することを特徴とする撮像装置。
(14)
前記角度検出部は、前記複数の画像の合焦度と撮像時のフォーカス設定値から前記平面までの距離を算出し、算出した距離に基づいて前記なす角を検出することを特徴とする(13)に記載の撮像装置。
(15)
異なるフォーカス位置で撮像された複数の画像の位置合わせを行い、前記位置合わせを行った複数の画像の合焦度に基づいて画像を合成し被写界深度の深い合成画像を生成する画像合成部を備える画像処理装置における画像処理方法であって、
前記合成画像から補正する領域を選択する補正対象領域選択ステップと、
前記補正対象領域選択ステップで選択された領域を正対画像に補正する補正画像生成ステップと、を有することを特徴とする画像処理方法。
(16)
(15)に記載の画像処理方法を、コンピュータに実行させるためのプログラム。
本発明は、画像処理装置に利用できる。
10…撮像装置、100…制御装置、101…撮像部、102…画像表示部、103…制御部、104…画像処理部、105…記憶装置。

Claims (3)

  1. 異なるフォーカス位置で撮像された複数の画像を合成した合成画像を生成する画像合成部と、
    前記合成画像から、撮像装置の光軸と撮像された平面とがなす角に基づいて正対画像に補正した場合に略長方形となる領域を選択する補正対象領域選択部と、
    前記補正対象領域選択部で選択された領域を正対画像に補正する補正画像生成部と、を有する画像処理装置、および
    前記平面までの距離に基づいて前記なす角を検出する角度検出部を備えていることを特徴とする撮像装置。
  2. 前記補正対象領域選択部は、
    前記領域の候補となる候補領域が複数存在する場合に、各候補領域の面積に基づいて前記領域を選択することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置
  3. 前記角度検出部は、前記複数の画像の合焦度と撮像時のフォーカス設定値から前記平面までの距離を算出し、算出した距離に基づいて前記なす角を検出することを特徴とする請求項1または2に記載の撮像装置。
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