JP6485448B2 - 縮合複素環化合物の混合物及び組成物 - Google Patents

縮合複素環化合物の混合物及び組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP6485448B2
JP6485448B2 JP2016508798A JP2016508798A JP6485448B2 JP 6485448 B2 JP6485448 B2 JP 6485448B2 JP 2016508798 A JP2016508798 A JP 2016508798A JP 2016508798 A JP2016508798 A JP 2016508798A JP 6485448 B2 JP6485448 B2 JP 6485448B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
rubber
mixture
compound
organic material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016508798A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2015141785A1 (ja
Inventor
坂本 圭
圭 坂本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Zeon Corp
Original Assignee
Zeon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Zeon Corp filed Critical Zeon Corp
Publication of JPWO2015141785A1 publication Critical patent/JPWO2015141785A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6485448B2 publication Critical patent/JP6485448B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D279/00Heterocyclic compounds containing six-membered rings having one nitrogen atom and one sulfur atom as the only ring hetero atoms
    • C07D279/101,4-Thiazines; Hydrogenated 1,4-thiazines
    • C07D279/141,4-Thiazines; Hydrogenated 1,4-thiazines condensed with carbocyclic rings or ring systems
    • C07D279/18[b, e]-condensed with two six-membered rings
    • C07D279/34[b, e]-condensed with two six-membered rings with hetero atoms directly attached to the ring sulfur atom
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K5/00Use of organic ingredients
    • C08K5/36Sulfur-, selenium-, or tellurium-containing compounds
    • C08K5/45Heterocyclic compounds having sulfur in the ring
    • C08K5/46Heterocyclic compounds having sulfur in the ring with oxygen or nitrogen in the ring
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09KMATERIALS FOR MISCELLANEOUS APPLICATIONS, NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE
    • C09K15/00Anti-oxidant compositions; Compositions inhibiting chemical change
    • C09K15/04Anti-oxidant compositions; Compositions inhibiting chemical change containing organic compounds
    • C09K15/26Anti-oxidant compositions; Compositions inhibiting chemical change containing organic compounds containing nitrogen and sulfur

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Nitrogen- Or Sulfur-Containing Heterocyclic Ring Compounds With Rings Of Six Or More Members (AREA)
  • Anti-Oxidant Or Stabilizer Compositions (AREA)

Description

本発明は、熱的影響を受けやすい合成高分子等の有機材料に対し、高い耐熱性を付与することが可能な縮合複素環化合物の混合物、並びに、有機材料及び前記縮合複素環化合物の混合物を含有する組成物に関する。
ポリマー等の有機材料は、そのままでは熱等により酸化劣化を受けやすい。そのため、それらの耐熱性を向上させるために、種々の酸化防止剤を添加することで目的に応じた耐熱性を得ている。かかる酸化防止剤としては、例えば、特許文献1〜3に記載されたジフェニルアミン系酸化防止剤が広く知られている。
近年においては、合成高分子等の有機材料はより過酷な高温下で使用されることが増えてきている。例えば、自動車のエンジン周りに用いられるゴム材料は、自動車エンジンの高出力化や低公害エンジンの登場等により、エンジンルーム内の温度は上昇する傾向にある。そのため、より優れた酸化防止効果を有する、新しい酸化防止剤の開発が要望されている。
本発明に関連して、特許文献4、5には、有機材料に対し、高い加工安定性や耐熱性、長寿命を付与することが可能な、新規縮合複素環化合物が開示されている。
特開平9−53070号公報 特開平10−298551号公報 特開平11−21411号公報 WO2011/093443号パンフレット(US2012302674 A1、US2012302675 A1) WO2011/093444号パンフレット(US2012302674 A1、US2012302675 A1)
本発明は、上記した従来技術に鑑みてなされたものであり、極めて優れた熱安定性を有機材料に付与することが可能な、縮合複素環化合物の混合物、及び、前記縮合複素環化合物混合物と有機材料を含有する組成物を提供することを目的とする。
本発明者は、上記の目的を達成すべく鋭意検討した結果、下記式(I)で示される縮合複素環化合物と炭素数1〜10の有機溶媒とからなる混合物は、優れた熱安定性を有機材料に付与する酸化防止剤として用いることができること、及び、有機材料に、前記混合物を含有させた組成物は、優れた耐熱性を有することを見出し、本発明を完成するに至った。
かくして本発明によれば、下記(1)〜(4)の混合物、及び、(5)〜(8)の組成物が提供される。
(1)下記式(I)
Figure 0006485448
(I)
〔式中、Yは、−S(=O)−、又は−SO−を表す。
及びRはそれぞれ独立して、下記式(II)
Figure 0006485448
(式中、L1、L2はそれぞれ独立して、水素原子、メチル基又はフェニル基を表す。)で表される基を示す。
〜Xはそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜10のアルキル基、シアノ基、ニトロ基、−OR、−O−C(=O)−R、−C(=O)−OR、−O−C(=O)−OR、−NR(R)、−NR−C(=O)−R、−C(=O)−NR(R)、又は、−O−C(=O)−NR(R)を表す。ここで、R、R及びRはそれぞれ独立して、水素原子、又は置換基を有していてもよい炭素数1〜20の有機基を表す。〕で示される縮合複素環化合物、及び、炭素数1〜10の有機溶媒からなる混合物。
(2)前記有機溶媒が、炭素数1〜10のアルコール類又は炭素数3〜10のケトン類である(1)に記載の混合物。
(3)溶媒和物である(1)又は(2)に記載の混合物。
(4)有機材料の酸化防止剤である、(1)〜(3)のいずれかに記載の混合物。
(5)有機材料、及び、前記(1)〜(4)のいずれかに記載の混合物を含有する組成物。
(6)前記有機材料が合成高分子である(5)に記載の組成物。
(7)前記有機材料が合成ゴムである(5)又は(6)に記載の組成物。
(8)前記有機材料が、アクリルゴム又は水素化ニトリルゴムである(5)〜(7)のいずれかに記載の組成物。
本発明によれば、熱的影響を受けやすい合成高分子等の有機材料に対し、高い耐熱性を付与することが可能な、縮合複素環化合物の混合物、及びその分散液が提供される。
また、本発明の組成物は、本発明の縮合複素環化合物の混合物を含有するため、極めて高い耐熱性を有する。
以下、本発明を、1)縮合複素環化合物の混合物、及び、2)組成物、に項分けして詳細に説明する。本発明において、「置換基を有していてもよい」とは、「無置換又は置換基を有する」という意味である。
1)縮合複素環化合物の混合物
本発明の縮合複素環化合物の混合物は、下記式(I)で示される縮合複素環化合物(以下、「縮合複素環化合物(I)」ということがある。)、及び、炭素数1〜10の有機溶媒からなることを特徴とするものである。
Figure 0006485448
(I)
式(I)中、Yは、−S(=O)−、又は−SO−を表す。
及びRは、下記式(II)で表される基を示す。
Figure 0006485448
式(II)中、L、Lはそれぞれ独立して、水素原子、メチル基又はフェニル基を表す。
式(II)で表される基としては、α−メチルベンジル基、α,α−ジメチルベンジル基又はt−ブチル基であるのが好ましい。
また、R、R同士は、同一であっても相異なっていてもよいが、同一であるのがより好ましく、いずれもα,α−ジメチルベンジル基であるのがさらに好ましい。
〜Xはそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜10のアルキル基、シアノ基、ニトロ基、−OR、−O−C(=O)−R、−C(=O)−OR、−O−C(=O)−OR、−NR(R)、−NR−C(=O)−R、−C(=O)−NR(R)、又は、−O−C(=O)−NR(R)を表す。
〜Xのハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等が挙げられる。
置換基を有していてもよい炭素数1〜10のアルキル基の炭素数1〜10のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基等が挙げられる。
炭素数1〜10のアルキル基の置換基としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子;メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、t−ブトキシ基等の炭素数1〜10のアルコキシ基;ニトロ基;シアノ基等が挙げられる。
、R及びRはそれぞれ独立して、水素原子、又は置換基を有していてもよい炭素数1〜20の有機基を表す。これらの中でも、R、R及びRのすべてが水素原子であることが好ましい。
前記R、R及びRの、置換基を有していてもよい炭素数1〜20の有機基の炭素数1〜20の有機基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基等の炭素数1〜20のアルキル基;シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等の炭素数3〜20のシクロアルキル基;フェニル基、ナフチル基、アントラニル基等の炭素数6〜20のアリール基;メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、t−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基等の炭素数1〜20のアルコキシ基;等が挙げられる。
前記R、R及びRを構成する有機基の置換基としては、上述したR及びRを構成する有機基の置換基として列記したものと同様のものが挙げられる。
これらの中でも、X〜Xは、入手容易性等の観点から、いずれも水素原子であるのが好ましい。
縮合複素環化合物(I)としては、下記式(Ia)、(Ib)で表される化合物が好ましく、式(Ia)で表される化合物がより好ましい。
Figure 0006485448
(式中、R、Rは前記と同じ意味を表す。)
縮合複素環化合物(I)は、従来公知の方法で製造することができる。例えば、公知のフェノチアジン系化合物の製造方法を適用することによって、式(I)中、YがSである化合物を得、次いで、得られた化合物を酸化することにより、式(I)中、Yが−S(=O)−である化合物、及び、Yが−SO−である化合物を製造することができる。
より具体的には、特許文献4、5に記載の方法によって製造することができる。
本発明の縮合複素環化合物の混合物(以下、「本発明の混合物」ということがある。)は、縮合複素環化合物(I)と、炭素数1〜10の有機溶媒(以下、「有機溶媒(A)」ということがある。)の混合物である。
炭素数1〜10の有機溶媒としては、特に制限されない。例えば、アルコール類;ケトン類:ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、ジオキサン、等のエーテル類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド類;酢酸メチル、酢酸エチル、乳酸メチル、プロピオン酸メチル等のエステル類;ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水類;アセトニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル類;ジメチルスルホキシド、スルホラン等の含硫黄化合物類;ペンタン、ヘキサン等の炭化水素類;シクロペンタン、シクロヘキサン等の脂環式炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類;及びこれらの溶媒の2種以上からなる混合溶媒;が挙げられる。
これらの中でも、前記縮合複素環化合物(I)と、後述する溶媒和物を形成できるものが好ましい。例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、n−ブタノール、t−ブタノール、n−ペンタノール、n−ヘキサノール、n−ヘプタノール、n−オクタノール、シクロヘキサノール等の炭素数1〜10のアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等の炭素数3〜10のケトン類;等が挙げられる。
本発明の混合物中の、縮合複素環化合物(I)と有機溶媒(A)の含有割合は、特に制約されないが、縮合複素環化合物(I)と有機溶媒(A)とのモル比で、好ましくは、1:0.05〜1:10、より好ましくは1:0.1〜1:3、更に好ましくは、1:0.5〜1:2となる量である。
本発明の混合物の調製方法としては、特に制約されず、所定量の縮合複素環化合物(I)と有機溶媒(A)とを、従来公知の方法により混合する方法を採用することができる。
得られる混合物の形態は、特に制限されないが、溶媒和物であるのが好ましい。
溶媒和物は、溶媒が結合した縮合複素環化合物(I)である。溶媒和物としては、固体状態で単離できるものが好ましい。
溶媒和物の調製方法としては、例えば、(i)縮合複素環化合物(I)を、このものと溶媒和物を形成しない有機溶媒(B)に、60〜100℃程度に加熱して溶解させた後、得られた溶液を、溶解時の加熱温度より5〜30℃程度低い温度まで冷却し、そこに、有機溶媒(A)を加え、その後ゆっくり撹拌しながら、さらに当該温度より20〜50℃程度低い温度まで冷却し、固体を析出させる方法、(ii)縮合複素環化合物(I)に、有機溶媒(B)と有機溶媒(A)を加え、縮合複素環化合物(I)を、60〜100℃程度に加熱して溶解させた後、ゆっくり撹拌しながら、溶解時の加熱温度より40〜80℃程度低い温度まで冷却し、固体を析出させる方法、等が挙げられる。
(i)、(ii)いずれの方法においても、有機溶媒(B)の使用量は、特に限定されないが、縮合複素環化合物(I)1gに対し、通常、1〜1000g、好ましくは1〜500g、より好ましくは1〜100gである。
有機溶媒(A)の使用量は、縮合複素環化合物(I)1gに対し、通常、0.1g〜1000g、好ましくは0.5g〜100g、より好ましくは1〜100gである。
(i)、(ii)いずれの方法においても、析出した固体(溶媒和物)をろ取し、所望により、有機溶媒(A)又はその他の溶媒で洗浄後、真空乾燥することにより、溶媒和物を単離することができる。
溶媒和物中の有機溶媒(A)の含有量は、用いる有機溶媒(A)の種類等によるが、溶媒和物1モルに対して、通常0.1〜5モル、好ましくは0.2〜3モル、より好ましくは0.4〜0.99モルである。
溶媒和物中の有機溶媒(A)の含有量は、該溶媒和物のH−NMRスペクトルを測定することによって算出することができる。
得られる溶媒和物においては、その融解の挙動が、溶媒和物となる前の縮合複素環化合物(I)のそれと異なるものとなる。具体的には、溶媒和物の融点が、縮合複素環化合物(I)の融点より低いものとなる。また、縮合複素環化合物(I)では融点1は観測されないところ、溶媒和物では、融点1で一旦融解し、その後に有機溶媒(A)が揮発して再度結晶化し、ついで融点2で再度融解する場合がある。
このように溶媒和物では、融点が低下したり、低い融点1が観測されるため、後述する有機材料と混練した場合、縮合複素環化合物に比して、混練中の熱により早く融解し、有機材料中に速やかに均一に分散されると考えられる。すなわち、縮合複素環化合物(I)を溶媒和物とすることにより、有機材料中に縮合複素環化合物(I)を均一に分散させることができ、縮合複素環化合物(I)の酸化防止剤としての性能を、有機材料中で均一に発揮させやすくすることができる。
なお、融点は、通常の融点測定器で(例えば昇温速度:10℃/分、測定温度:50〜230℃)、測定することができる。
2)組成物
本発明の組成物は、有機材料(以下、「成分(a)」ということがある。)、及び、本発明の縮合複素環化合物混合物(I)の少なくとも1種(以下、「成分(b)」ということがある。)を含有する組成物である。
本発明に用いる成分(a)の有機材料は、特に限定されず、天然有機材料であっても合成有機材料であってもよい。なかでも、成分(a)としては、縮合複素環化合物混合物の添加効果が大きいことから、合成ゴム、ポリオレフィン、ポリスチレン系樹脂、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアミド等の、耐熱性が求められる用途に使用される合成ポリマーが好ましく、合成ゴムがより好ましい。
用いる合成ゴムとしては、特に限定されないが、例えば、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、ブチルゴム、クロロプレンゴム、スチレン−ブタジエン共重合ゴム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム(ニトリルゴム)、スチレン−ブタジエン−イソプレン共重合ゴム、ブタジエン−イソプレン共重合ゴム、アクリロニトリル−スチレン−ブタジエン共重合ゴム等の共役ジエン単位が含まれるゴム;アクリルゴム;ヒドリンゴム、エチレンプロピレンゴム;等が挙げられる。これらの合成ゴムは、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アルコキシシリル基、アミノ基及びエポキシ基等を有していてもよい。また、これらのゴムは水素化されていてもよく、例えば、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴム水素添加物(水素化ニトリルゴム)が挙げられる。これらの合成ゴムは、単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの中でも、特に、高い耐熱性が求められるアクリルゴム又は水素化ニトリルゴムを適用することが耐熱性の改善効果の観点から好ましく、アクリルゴムを適用することが特に好ましい。
(アクリルゴム)
アクリルゴムは、(メタ)アクリル酸エステル単量体単位及び架橋性単量体単位、及び、必要に応じこれらの単量体単位を形成する単量体と共重合可能なその他の単量体単位を有するゴムである。なお、「(メタ)アクリル」は、アクリル及び/又はメタアクリルのことを示す。
アクリルゴムの主成分である(メタ)アクリル酸エステル単量体単位を形成する(メタ)アクリル酸エステル単量体は、特に限定されないが、例えば、(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体、及び(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステル単量体等が挙げられる。
(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体としては、特に限定されないが、炭素数1〜8のアルカノールと(メタ)アクリル酸とのエステルが好ましく、具体的には、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル等が挙げられる。これらの中でも、(メタ)アクリル酸エチル及び(メタ)アクリル酸n−ブチルが好ましく、アクリル酸エチル及びアクリル酸n−ブチルがより好ましい。これらは1種単独で、又は2種以上を併せて使用することができる。
(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステル単量体としては、特に限定されないが、炭素数2〜8のアルコキシアルキルアルコールと(メタ)アクリル酸とのエステルが好ましく、具体的には、(メタ)アクリル酸メトキシメチル、(メタ)アクリル酸エトキシメチル、(メタ)アクリル酸2−メトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−エトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−プロポキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ブトキシエチル、(メタ)アクリル酸3−メトキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−メトキシブチル等が挙げられる。これらの中でも(メタ)アクリル酸2−エトキシエチル及び(メタ)アクリル酸2−メトキシエチルが好ましく、アクリル酸2−エトキシエチル及びアクリル酸2−メトキシエチルが特に好ましい。これらは1種単独で、又は2種以上を併せて使用することができる。
アクリルゴム中の(メタ)アクリル酸エステル単量体単位の含有量は、50〜100質量%、好ましくは60〜99.5質量%、より好ましくは70〜99.5質量%である。(メタ)アクリル酸エステル単量体単位の含有量が少なすぎると、得られるゴム架橋物の耐候性、耐熱性及び耐油性が低下するおそれがある。
(メタ)アクリル酸エステル単量体単位の内訳は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体単位30〜100質量%、及び(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステル単量体単位70〜0質量%であることが好ましい。
架橋性単量体単位を形成する架橋性単量体としては、特に限定されないが、α,β−エチレン性不飽和カルボン酸単量体;ハロゲン原子又はエポキシ基を有する単量体;ジエン単量体;等が挙げられる。これら架橋性単量体は、1種単独で、又は2種以上を併せて使用することができる。
アクリルゴム中における、架橋性単量体単位の含有量は、0〜10質量%、好ましくは0.5〜7質量%、より好ましくは0.5〜5質量%である。架橋性単量体単位の含有量が多すぎると、得られるゴム架橋物の伸びが低下したり、圧縮永久歪率が増大したりする可能性がある。
上記各単量体と共重合可能なその他の単量体としては、特に限定されないが、例えば、芳香族ビニル単量体、α,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体、アクリロイルオキシ基を2個以上有する単量体、オレフィン系単量体、及びビニルエーテル化合物等が挙げられる。これら共重合可能なその他の単量体は、1種単独で、又は2種以上を併せて使用することができる。
アクリルゴム中における、その他の単量体単位の含有量は、0〜50質量%、好ましくは0〜39.5質量%、より好ましくは0〜29.5質量%である。
アクリルゴムは、上記単量体を重合することにより得ることができる。重合反応の形態としては、乳化重合法、懸濁重合法、塊状重合法及び溶液重合法のいずれも用いることができるが、重合反応の制御の容易性等から、従来公知のアクリルゴムの製造法として一般的に用いられている常圧下での乳化重合法によるのが好ましい。乳化重合は、回分式、半回分式、連続式のいずれでもよい。
重合温度は、通常0〜70℃、好ましくは5〜50℃である。
本発明で用いるアクリルゴムのムーニー粘度〔ML1+4、100℃〕(ポリマームーニー)は、好ましくは10〜80、より好ましくは20〜70、特に好ましくは25〜60である。
(水素化ニトリルゴム)
水素化ニトリルゴムは、α,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体単位、及び共役ジエン単量体単位、並びに、必要に応じて加えられる前記単量体単位を形成する単量体と共重合可能なその他の単量体に由来する単量体単位を有するニトリルゴムを水素化(水素添加反応)したものである。
α,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体単位を形成するα,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体としては、特に限定されないが、例えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、α−クロロアクリロニトリル等が挙げられ、なかでも、アクリロニトリルが好ましい。これらは1種を単独で用いてもよいが、複数種を併用してもよい。
水素化ニトリルゴム中のα,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体単位の含有量は、好ましくは10〜60質量%、より好ましくは12〜55質量%、さらに好ましくは15〜50質量%である。α,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体単位の含有量によって、耐油性、耐寒性、耐熱性、耐サワーガソリン性及び耐オゾン性等の性質が異なり、用途によって幅広く選択することが可能になる。
共役ジエン単量体単位を形成する共役ジエン単量体としては、特に限定されないが、例えば、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン等が挙げられ、1,3−ブタジエンが好ましい。水素化ニトリルゴム中の共役ジエン単量体単位の含有量は、好ましくは40〜90質量%、より好ましくは45〜88質量%、さらに好ましくは50〜85質量%である。
その他の単量体としては、特に限定されないが、共役ジエン単量体以外のジエン単量体、α−オレフィン、α,β−エチレン性不飽和カルボン酸エステル類、芳香族ビニル系単量体、フッ素含有ビニル系単量体、α,β−エチレン性不飽和モノカルボン酸、α,β−エチレン性不飽和ジカルボン酸、α,β−エチレン性不飽和ジカルボン酸の無水物、共重合性の酸化防止剤等が例示される。これらの共重合可能なその他の単量体は、複数種類を併用してもよい。
上記ニトリルゴムは、一般的には、α,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体、共役ジエン単量体、及び必要に応じて加えられる、これらと共重合可能なその他の単量体を共重合することにより得ることができる。重合法としては、乳化重合法、懸濁重合法、塊状重合法及び溶液重合法等の公知の重合法を用いることができるが、重合反応の制御が容易なことから乳化重合法が好ましい。
製造されたニトリルゴムを水素化して水素化ニトリルゴムとすることによって、耐熱性、耐サワーガソリン性及び耐オゾン性が更に向上する。水素化(水素添加反応)を行う方法は特に限定されず、公知の方法を採用すればよい。
水素化ニトリルゴムのヨウ素価(JIS K6235に準じて測定)も特に限定されず、水素添加反応を行う場合は、好ましくは120以下、より好ましくは60以下、さらに好ましくは30以下である。ヨウ素価が高すぎると、耐熱性が悪くなる。
水素化ニトリルゴムのムーニー粘度〔ML1+4(100℃)〕(ポリマームーニー)は、好ましくは15〜200、より好ましくは30〜150、特に好ましくは45〜120である。水素化ニトリルゴムのムーニー粘度が低すぎるとゴム架橋物の機械的特性が低下するおそれがあり、逆に、ムーニー粘度が高すぎると加工性が低下する可能性がある。
本発明の組成物は、前記成分(a)及び成分(b)に加えて、更に他の添加剤を含有していてもよい。
他の添加剤としては、合成高分子材料を用いる分野において通常使用される添加剤が挙げられる。例えば、カーボンブラック、シリカ等の補強性充填剤;炭酸カルシウム、クレー等の非補強性充填材;光安定剤;スコーチ防止剤;可塑剤;加工助剤;滑剤;粘着剤;潤滑剤;難燃剤;防黴剤;帯電防止剤;着色剤;シランカップリング剤;架橋剤;架橋促進剤;架橋遅延剤;等が挙げられる。
これらの添加剤の配合量は、本発明の目的や効果を阻害しない範囲であれば特に限定されず、配合目的に応じた量を適宜配合することができる。
本発明の組成物は、成分(a)、成分(b)、及び所望により他の添加剤の所定量を、バンバリーミキサーやニーダー等で混合・混練し、次いで、混練ロールを用いて、さらに混練することにより調製することができる。
各成分の配合順序は特に限定されないが、成分(a)、成分(b)、及び、熱で反応や分解しにくい成分を充分に混合・混練(第1混合)した後、熱で反応や分解しやすい成分である架橋剤、架橋促進剤等を、反応や分解が起こらない温度で短時間に混合・混練(第2混合)することが好ましい。
例えば、成分(a)が合成ゴムの場合、合成ゴム、カーボンブラック、ステアリン酸、及び、酸化防止剤として本発明の混合物を所定割合で混合し、架橋剤及び架橋促進剤を添加し、混練して、ゴム組成物を調製することができる。
混合・混練温度は、通常40〜60℃である。混合・混練時間は、混合規模等にもよるが、第1混合が、通常数十分から数時間であり、第2混合が、通常数分から数十分である。
本発明の組成物は、酸化防止剤としての成分(b)を含有するため、酸化的、熱的崩壊を受けやすいポリマー等の有機材料(成分(a))に、極めて高い耐熱性、長寿命が付与されたものとなっている。
本発明の組成物が耐熱性に優れることは、例えば、組成物をシート状にし、このものを、高温(例えば190℃)環境下で長時間(例えば504時間)放置する前後で、JIS K6301に従い、伸びを測定し、以下の計算式に従い、その変化率を計算し、その変化率が小さいことで確認することができる。
Figure 0006485448
以下、本発明を、実施例によりさらに詳細に説明する。但し、本発明は以下の実施例により何ら制限されるものではない。
(実施例1)
Figure 0006485448
化合物(1)
ステップ1:化合物(1)の合成
温度計を備えた3つ口反応器において、窒素気流中、フェノチアジン50.0g(250.92mmol)を、トルエン200mlに溶解させた。この溶液に、α−メチルスチレン59.31g(501.83mmol)と、p−トルエンスルホン酸1水和物1.19g(6.27mmol)を加えて80℃にて1時間反応させた。その後、反応液を室温(25℃、以下にて同じ)に戻して酢酸48ml、30%過酸化水素水85.34g(752.7mmol)を加えて、さらに80℃で2時間反応させた。
反応液を室温に戻した後、メタノール630mlに投入した。析出した結晶をろ過し、320mlのメタノールでリンスすることで、白色結晶の化合物(1)を85.7g、収率73%で得た。
目的物の構造はH−NMRで同定した。
H−NMR(500MHz、DMSO−d6、TMS、δppm):1.67(s,12H),7.15−7.32(m,12H),7.43(dd,2H,J=9.0,2.0Hz),7.68(d,2H,J=1.5Hz),10.84(s,1H)
ステップ2:メタノール和物(化合物(1−1))の合成
温度計を備えた3つ口反応器に、窒素気流中、ステップ1で合成した化合物(1) 10.0gにオルトキシレン150gを加えて、75℃にて溶解させた。その後、この溶液を60℃まで冷却し、メタノール30gを加え、ゆっくりと攪拌しながら水浴下にてさらに20℃まで冷却した。析出した固体をろ過し、得られたろ物をメタノールで洗浄し、室温で真空乾燥した。得られた固体中のメタノール含量は、H−NMRスペクトルより算出したところ、化合物(1)1モルに対して0.98モルであった。
(実施例2)1−プロパノール和物(化合物(1−2))の合成
温度計を備えた3つ口反応器内で、窒素気流中、ステップ1で合成した化合物(1)10.0gを、オルトキシレン150g、及び、1−プロパノール30gに、75℃にて溶解した。溶解させた後、ゆっくりと攪拌しながら水浴下にて20℃まで冷却した。析出した固体をろ過し、得られたろ物をヘキサンで洗浄し、室温で真空乾燥した。得られた固体中の1−プロパノール含量は、H−NMRスペクトルより算出したところ、化合物(1)1モルに対して0.48モルであった。
(実施例3)2−プロパノール和物(化合物(1−3))の合成
温度計を備えた3つ口反応器に窒素気流中、実施例1のステップ1で合成した化合物(1)10.0gにオルトキシレン150g、2−プロパノール30gを加えて、75℃にて溶解させた。溶解させた後、ゆっくりと攪拌しながら水浴下にて20℃まで冷却した。析出した固体をろ過によりろ集して、ヘキサンでろ物を洗浄した。得られた固体を室温下にて真空乾燥させた。固体中の2−プロパノール含量は、H−NMRスペクトルより算出したところ、化合物(1)1モルに対して0.98モルの2−プロパノールが含まれていた。
(実施例4)エタノール和物(化合物(1−4))の合成
温度計を備えた3つ口反応器に窒素気流中、実施例1のステップ1で合成した化合物(1)10.0gにオルトキシレン150g、エタノール30gを加えて、75℃にて溶解させた。溶解させた後、ゆっくりと攪拌しながら水浴下にて20℃まで冷却した。析出した固体をろ過によりろ集して、ヘキサンでろ物を洗浄した。得られた固体を室温下にて真空乾燥させた。固体中のエタノール含量は、H−NMRスペクトルより算出したところ、化合物(1)1モルに対して0.97モルだった。
(実施例5)アセトン和物(化合物(1−5))の合成
温度計を備えた3つ口反応器に窒素気流中、実施例1のステップ1で合成した化合物(1)10.0gにオルトキシレン150gを加えて、75℃にて溶解させた。溶解させた後、この溶液を55℃まで冷却し、アセトン30gを加えた。その後、ゆっくりと攪拌しながら水浴下にて20℃まで冷却した。析出した固体をろ過によりろ集して、ヘキサンでろ物を洗浄した。得られた固体を室温下にて真空乾燥させた。固体中のアセトン含量は、H−NMRスペクトルより算出したところ、化合物(1)1モルに対して0.48モルであった。
実施例1〜5で製造した化合物(1−1)〜化合物(1−5)につき、融点を測定し、融解の挙動を観測した。
測定は、MP70型自動融点測定器(メトラートレド社製)を用いて、10℃/分の昇温速度にて50℃から230℃まで行った。その結果を下記表1にまとめて示す。
なお、下記表1において、参考例1として、化合物(1)単体についての測定結果を示す。
Figure 0006485448
(実施例6〜10、比較例1、2)
アクリル系エラストマー(日本ゼオン社製、Nipol AR22、表2中「ゴム」と記載する。)100質量部、カーボンブラック(東海カーボン社製、シーストSO)60質量部、ステアリン酸2質量部、及び、酸化防止剤として、実施例1〜5で得られた化合物(1−1)〜(1−5)、又は化合物(1)の、下記表2に示す量を、それぞれ0.8リットルバンバリーを用いて50℃で混練した後、架橋剤としてヘキサメチレンジアミンカルバメート(デュポンダウエラストマージャパン社製、Diak No.1)0.5質量部、架橋促進剤としてジ−o−トリルグアニジン(大内新興化学工業社製、ノクセラーDT)2質量部をオープンロールで混練して、ゴム組成物1〜7を調製した。
実施例6〜10、比較例1、2で得られたゴム組成物1〜7につき、下記に示すように耐熱性試験を行い、評価した。
〈耐熱性試験〉
(1)試験片の作成
ゴム組成物1〜7を、170℃で20分間プレスして成形、架橋した後、15cm×15cm×2mmのシートを作成した。更に、このシートを170℃にて4時間加熱して二次架橋させた。このシートを試験片として用いた。
(2)耐熱性の評価
前記試験片を、190℃の環境下で504時間放置する前後で、JIS K6301に従い、伸びを測定し、以下の計算式に従い、その変化率を計算した。変化率はゼロに近いほど耐熱性が高いと判断され、好ましい結果となる。その結果を下記表2に示す。
Figure 0006485448
Figure 0006485448
表2から、酸化防止剤として、有機溶媒和物である化合物(1−1)〜化合物(1−5)を用いた場合(実施例6〜10)には、化合物(1)をそのまま酸化防止剤として用いた場合(比較例1)、酸化防止剤を用いなかった場合(比較例2)に比して、ゴム組成物の504時間後の伸び変化率が小さいこと、すなわち、耐熱性が優れることが分かる。

Claims (8)

  1. 下記式(I)
    Figure 0006485448
    〔式中、Yは、−S(=O)−、又は−SO−を表す。R及びRはそれぞれ独立して、下記式(II)
    Figure 0006485448
    (式中、L、Lはそれぞれ独立して、水素原子、メチル基又はフェニル基を表す。)
    で表される基を示す。
    〜Xはそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜10のアルキル基、シアノ基、ニトロ基、−OR、−O−C(=O)−R、−C(=O)−OR、−O−C(=O)−OR、−NR(R)、−NR−C(=O)−R、−C(=O)−NR(R)、又は、−O−C(=O)−NR(R)を表す。ここで、R、R及びRはそれぞれ独立して、水素原子、又は置換基を有していてもよい炭素数1〜20の有機基を表す。〕で示される縮合複素環化合物、及び、炭素数1〜10の有機溶媒からなり、
    前記縮合複素環化合物と前記有機溶媒とのモル比が1:0.48〜1:0.98である混合物。
  2. 前記有機溶媒が、炭素数1〜10のアルコール類又は炭素数3〜10のケトン類である請求項1に記載の混合物。
  3. 溶媒和物である請求項1又は2に記載の混合物。
  4. 有機材料の酸化防止剤である、請求項1〜3のいずれかに記載の混合物。
  5. 有機材料及び請求項1〜4のいずれかに記載の混合物を含有する組成物。
  6. 前記有機材料が合成高分子である請求項5に記載の組成物。
  7. 前記有機材料が合成ゴムである請求項5又は6に記載の組成物。
  8. 前記有機材料が、アクリルゴム又は水素化ニトリルゴムである請求項5〜7のいずれか
    に記載の組成物。
JP2016508798A 2014-03-19 2015-03-19 縮合複素環化合物の混合物及び組成物 Active JP6485448B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014057043 2014-03-19
JP2014057043 2014-03-19
PCT/JP2015/058267 WO2015141785A1 (ja) 2014-03-19 2015-03-19 縮合複素環化合物の混合物及び組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2015141785A1 JPWO2015141785A1 (ja) 2017-04-13
JP6485448B2 true JP6485448B2 (ja) 2019-03-20

Family

ID=54144747

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016508798A Active JP6485448B2 (ja) 2014-03-19 2015-03-19 縮合複素環化合物の混合物及び組成物

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP6485448B2 (ja)
WO (1) WO2015141785A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114080401B (zh) * 2019-06-28 2023-05-16 日本瑞翁株式会社 丙烯酸橡胶、丙烯酸橡胶组合物以及橡胶交联物
CN116134079A (zh) 2020-09-03 2023-05-16 优迈特株式会社 吩噻嗪衍生物和丙烯酸橡胶组合物

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS57115435A (en) * 1981-01-07 1982-07-17 Sumitomo Chem Co Ltd Degradation preventive agent
EP2530076B1 (en) * 2010-01-29 2016-11-09 Zeon Corporation Fused heterocyclic compound and composition
JP5541196B2 (ja) * 2011-02-28 2014-07-09 日本ゼオン株式会社 アクリルゴム組成物およびゴム架橋物

Also Published As

Publication number Publication date
JPWO2015141785A1 (ja) 2017-04-13
WO2015141785A1 (ja) 2015-09-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5732673B2 (ja) 新規なジアリールアミン化合物、並びに、老化防止剤、ポリマー組成物、ゴム架橋物、及び、その成形品、並びに、ジアリールアミン化合物の製造方法
JP5682575B2 (ja) 縮合複素環化合物及び組成物
KR102493673B1 (ko) 디아릴아민계 화합물, 노화 방지제, 및 폴리머 조성물
JP6485448B2 (ja) 縮合複素環化合物の混合物及び組成物
JP5716597B2 (ja) アクリルゴム組成物およびゴム架橋物
JP7480782B2 (ja) アクリルゴム、アクリルゴム組成物、およびゴム架橋物
JP6020254B2 (ja) アクリルゴム組成物の製造方法
EP3438195A1 (en) Acrylic polymer composition
WO2022181621A1 (ja) 縮合複素環化合物含有組成物および有機材料含有組成物
EP3438192A1 (en) Acrylic polymer composition
JP2024079857A (ja) 縮合複素環化合物含有組成物および有機材料含有組成物
EP3438193A1 (en) Acrylic polymer composition
JPWO2017170041A1 (ja) アクリル重合体組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20171109

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180911

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181109

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20181113

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190109

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190122

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190204

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6485448

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250